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サー・ジョン・バルビローリ(指)ハレ管弦楽団 | ||||||||||||||
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EMI 763962 廃盤 |
録音年:1959年4月 マンチェスター・フリー・トラッド・ホール 【ステレオ録音】 | |||||||||||||
DISKY ROY-70403(3CD) |
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カップリング(763962)/弦楽セレナード('64)
カップリング(ROY-70403)/交響曲第4番、第6番「悲愴」 |
“バルビローリならではの濃厚なロマンが横溢” |
NYO盤は、ここぞという箇所以外はテンポの揺れを抑え、逞しい精神が漲る名演でしたが、基本ラインはこちらも同じ。随所に弦のポルタメントを挟むなど、ややロマン的なニュアンスに傾斜していますが、テンポ自体は一層正当的なものになり、過度に感傷的なニュアンスに陥らない配慮も変わりません。第1楽章で、特に展開部に照準を合わせて、テンポ加速とともに激情を過熱させるのもNYOと同じ。全楽章を通じで一貫したコンセプトを感じ、共感の熱さも並々ならぬものを感じますが、ここでのハレ管の響きはやや量感、重量感に欠け、全体の響きも、ティンパニが固い響きで強打される箇所以外は、雑然とした印象が最後まで拭えません。第2楽章や終楽章は、構築の妙が光り、終楽章最後の4小節の響きは、素晴らしく凝縮し切っているだけに、素朴なニュアンスばかりが目立ってしまうのが残念でなりません。 |
第1楽章のツボ | |
ツボ1 | テンポ自体中庸。クラリネットの音色が、2管の効果とともに暗い色彩を見事に表出。弦も入念に表情が付いている。 |
ツボ2 | 冒頭は、バルビローリ特有の短めのスタッカート。クラリネット&ファゴットは線が克明。悲哀よりも素朴さを感じる。 |
ツボ3 | 多少アクセントが付く。 |
ツボ4 | 虚弱の振幅の幅は大きくなく、インテンポでで直進するが、響きが熱い。スラー付きのスタッカートは、通常より短め。楽譜に忠実かもしれない。 |
ツボ5 | NYO盤同様、完全なインテンポ。ここでも共感の熱さが顕著。 |
ツボ6 | animatoの箇所で少しテンポを落とすだけで、基本的にインテンポを崩さない。 |
ツボ7 | 南国的な色彩。 |
ツボ8 | この直前で大きくテンポ・ルバートして、ここから初めてテンポが落ちる。172小節で現にポルタメントをかける。この後も、弦の上行音型ではポルタメント気味にするが、恣意的な嫌らしさはない。 |
ツボ9 | 前の部分でテンポを速めておいて、そのままインテンポで直進。パッション炸裂!NYO盤では最後にテンポを徐々に落としていたが、ここでは最後までそのテンポをキープしている。 |
第2楽章のツボ | |
ツボ10 | ここの弦も線が明確。過度に感傷に浸らない。テンポもやや速めで毅然と佇まいを醸し出す。ホルンは巧妙さはなく、ロシアの大地よりもイギリスの田園風景を思わせる雰囲気。その後のオーボエが絶品!ロスウェルか? |
ツボ11 | あまり響きに厚味がないが、豊かに呼吸している。 |
ツボ12 | ここでも泣かない。クラリネットの音色は明快で素朴。テンポは変えない。 |
ツボ13 | 弱音寄りの優しげなピチカート。 |
ツボ14 | 深く熱い呼吸で盛り上げ、フォルテ4つの直前で急加速して、見事な頂点を築くが、NYO盤ほどの熾烈さはない。 |
ツボ15 | 繊細なカンタービレだが、ホルンの伴奏のひなびた音色が不釣合い。174小節頭(10:51)でポルタメントが掛かる。 |
第3楽章のツボ | |
ツボ16 | 少しだけテンポを落とす。 |
ツボ17 | 器用さは全くなく、牧歌的なニュアンス。 |
ツボ18 | しなやか。 |
第4楽章のツボ | |
ツボ19 | 弦の導入は、最初やや不安げに始る。音量もむしろ控えめで、風格よりも優しさが先に立つ。テンポは標準的。 |
ツボ20 | ホルンはほとんど裏方。 |
ツボ21 | クレッシェンドしてから一撃を加え、その後は強弱をつけずにトレモロを続ける。テンポは標準的なもの。弦の切り込み激しいものの、量感に乏しい。 |
ツボ22 | 無視。 |
ツボ23 | ことさら強靭ではないが、バランス良好で、しっかり主張を果たしている。 |
ツボ24 | テンポ不変。 |
ツボ25 | 強打ではないが、弱すぎでもない。 |
ツボ26 | テンポ不変。 |
ツボ27 | 中庸のテンポを守り通す。ティンパニの固い強打が、全体の全体の緊張を高めるのに効を奏してしている。 |
ツボ28 | 本来の音価よりかなり長い。 |
ツボ29 | 重量感に欠けるが、やや遅めのテンポで入念にフレージング。 |
ツボ30 | 弦は音を切るが、トランペットは切らない。 |
ツボ31 | 改変している。 |
ツボ32 | 良く鳴っている。このモルト・メノ・モッソ(9:54)からは再び荘重なテンポに切り替えるのはNYO盤と同じ。その後は、少しだけ加速する程度。 |
ツボ33 | 最後の4小節で和音の打ち込みは、渾身の強打!全体も見事に凝縮。 |
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