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ロリン・マゼール(指)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 | ||||||||||||
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| BELART 450077 |
録音年:1963年9月13日〜14日 ウィーン・ソフィエン・ザール【ステレオ録音】 | ||||||||||||
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| カップリング/幻想序曲「ロメオとジュリエット」、470065は第4番、第6番とのカップリング。 | |||||||||||||
| “デビュー直後のマゼールの才気とウィーン・フィルの伝統美の熾烈な摩擦!” |
| このチャイ5は、交響曲全集の最初の録音。この翌年に録音された「第1番」、ここにカップリングされている2年後の「ロメ・ジュリ」といった、マゼールの表現意欲をVPOが完全に汲み取った感動的な演奏と比べればその差は歴然ですが、ここではお互いに探り合っているようなもどかしさが拭い切れません。安易に感傷に浸らずに、独自の構築を築こうとしするマゼールの意思は随所に感じます。VPOも、彼等の持ち味を生かそうとしています。しかし、それらが融合して音楽的な表情になって出てこないで、結局どちらの魅力も十分に伝わってこないという結果となっているのです。しかもVPOは微妙なところで手抜きとしか思えぬ弾き方をしている箇所があり、それを耳の鋭さでは定評のあるマゼールが見過ごしているのです。これはVPO特有の優雅さといった次元の話ではありません。全体的になかなか立派な演奏に聞こえなくもありませんが、ニュアンスが練り切らないうちに商品化しなければならない事情があったのではないでしょうか?ただ、ステレオ初期のVPOの録音のCDは、LPの時と比べて微妙なニュアンスが欠けていることが多いので、状態の良いLPで聴けば、また印象が違うかもしれません。 |
| 第1楽章のツボ | |
| ツボ1 | 2本クラリネットの音色が絶妙。スコアの強弱標記に忠実ではないが、かなり独特のメリハリを施すところがマゼールらしい。 |
| ツボ2 | テンポは標準的。リズムをきとっと立てて感傷に浸らない。音価も溜めこまない。 |
| ツボ3 | VPOらしいしなやかさ。 |
| ツボ4 | 楽譜どおり。この先101小節でティンパニの勇み足あり。しかしこれが妙に音楽的。 |
| ツボ5 | 特に特徴なし。 |
| ツボ6 | アニマートでもほとんどテンポ不変。一貫してスマートな進行だが、やや無機的。 |
| ツボ7 | さすがにVPOの弦は瑞々しく響く。 |
| ツボ8 | ここで前触れもなく突然テンポを変えるのでつながりが不自然。弦は美しく歌って入るが、心に迫ってこない。 |
| ツボ9 | 前の部分からテンポは変えない。16分音符は多少聞こえる。 |
| 第2楽章のツボ | |
| ツボ10 | 低弦の導入は、後年ますます顕著になる、マゼール特有の粘着フレージングの片鱗を窺わせる。ウィンナ・ホルンならではのまろやかで芯のあるい音色が美しいが、正確さが勝って、それ以上のニュアンスが感じられない。 |
| ツボ11 | 特に特徴なし。 |
| ツボ12 | さすが?VPO、スラーもテヌートもアクセントもお構いなし。歌い方も一本調子。これで是とするマゼールの感覚って…。 |
| ツボ13 | ショルティが聴いたらイライラすること必至の、縦の線の揃わなさ!しかし、それが味。 |
| ツボ14 | 冒頭でティンパニが最強打!直後の運命動機再現(158小節)頭でも激烈に強打する。こういうところをビシッと決めるのはマゼールらしさ。 |
| ツボ15 | VPOらしさが前面に出そうなものだが、ここではなぜかフレージングが窮屈な感じ。 |
| 第3楽章のツボ | |
| ツボ16 | ほとんどテンポを落とさず吹き始める。歌い方は平凡。 |
| ツボ17 | 見事な流線型を描いているとは言い難い。VPOがいかにも苦手とする箇所にしては大健闘。 |
| ツボ18 | 音符の一つ一つを立ち上げようなどという気は、さらさらないといった感じ。 |
| 第4楽章のツボ | |
| ツボ19 | ヴィブラート感が感じられないのが不気味だが、威厳はたっぷりある。テンポは標準的。 |
| ツボ20 | ホルンをかなり前面に出している。 |
| ツボ21 | なんとティンパニがまるで聞こえない!弦がいきなり刃物のようにいきり立ち、しかも異常にマイクに近いのでびっくりしてしまう。74小節からは、ティンパニがはっきり聞こえるので、それまでティンパニは休ませていたのか? |
| ツボ22 | 僅かにアクセントを施しているようだが、あいまい。 |
| ツボ23 | これまた隣接マイク効果。不自然に前にせり出す。しかも弾き方がヌメッている。 |
| ツボ24 | テンポ不変。 |
| ツボ25 | 悲しいくらい音になっていない。 |
| ツボ26 | 312小節の頭の8分音符まで一気に突き進みながら、急に8分休符の次からパワーを消沈させてテンポを緩めるのが不自然。 |
| ツボ27 | ほとんどテンポを変えずに進む。3連符は揃ったり揃わなかったり。 |
| ツボ28 | 本来の音価どおり。こういうところでもったいぶらないのがマゼール。 |
| ツボ29 | 冒頭の足取りがやや軽いが、続く弦は輝きに溢れ、トランペットととホルンの裏旋律もリズムを感じきっていて、素晴らしい瞬間! |
| ツボ30 | 弦はサッと切り上げ、トランペットも同じようにきっているが、ややあいまい。それよりも問題は、トランペットが吹いている最中に、弦は細かく音を刻み続ければならないが。それを省略して、ただ16分音符をアルコで弾いているだけのようにしか聞こえないのはどういうわけか? |
| ツボ31 | スコアどおりで改変なし。 |
| ツボ32 | 芯のある立派な響き。 |
| ツボ33 | 最後の最後までインテンポで締めくくる。最後の4つの4分音符にティンパニのアクセントを効かるのが効果的。554小節から560小節でも、弦の細かい刻みを省略しているように聞こえる。 |
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