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チャイコフスキー:交響曲第5番
ロリン・マゼール(指)ウィーン・フイルハーモニー管弦楽団    
第2楽章ホルン・ソロ:
Fachmann
FKM-CDR170
録音年:1986年3月2日 ウィーン・ムジクフェライン大ホール 【ステレオ・ライヴ録音】
演奏時間 第1楽章 15:30 / 第2楽章 14:05 / 第3楽章 5:56 / 第4楽章 12:33
カップリング/R・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
*ご購入の方は、CD-R盤であることをご了解下さいませ。
“ウィーン・フィルの最大限の魅力と、マゼールの完熟の至芸!”
これは感動的!マゼールが過去の録音で見せたこだわりの全てが、完熟の味を持って迫るだけでなく、VPOという名器の魅力を知り尽くし、そのやる気に火を付ける術を完全に心得たマゼールだからこそ可能な、伸びやかなフレージングとダイナミズムが、縦横無尽に展開されます。第3楽章の中間部で、ピッコロにフライングがあるものの、全体のアンサンブルの精度と凝縮性は尋常ではありません。第1楽章の堂々たる威容と重量感から圧倒され、第2楽章で見せるマゼールには珍しいほどの琴線に触れる歌の息吹き、クラリネット・ソロの奇跡的とも言うべき極美のフレージングも鮮烈な印象を残します。相手がVPOとは言え、マゼールがこれほど大きな呼吸を通わせるのも珍しいのではないでしょうか?呼吸のこれほど深さも信じ難いほどで、がVPOと完全に一体化しての呼吸の振幅、終楽章のコーダの凄まじい突進など、全ての音符が深い訴え掛けで迫るのです。ロシア的な感触とは無縁で、徹底してVPOならではの演奏ですが、本当に全てを出し切ったVPOが、その音色だけでもどれだけの輝きを放射するものなのか、この演奏は如実に物語っています。音源は、おそらくFM放送のエアチェックと思われ、途中で録音レベルを手動で調性しているような箇所がありますが、全帯域に渡ってバランスよく収録されており。VPO特有のティンパニの質感も十分に伝わってきます。カップリングの「ドン・ファン」も、超名演!音質も優秀。
第1楽章のツボ
ツボ1 クラリネットも弦もVPOらしいマイルドさを湛えて魅力的。決して感傷的にならずに、格調高く情感が醸し出される。
ツボ2 テンポは標準的。木管は、音色そのものからして音楽的。
ツボ3 第1主題のフレーズを繰り返すたびに、結尾を弱音にするのはクリーヴランド管でも同様。スラーの上行きは柔らか。
ツボ4 楽譜どおり。
ツボ5 各音符の音価の伸縮が大きく、しっかり呼吸も伴っている。
ツボ6 124小節から一貫して遅いテンポでこってりと歌い通す。フォルティッシモをやや強調。
ツボ7 VPOならではの、真珠を敷き詰めたようななピチカート!
ツボ8 場面転換がしなやかで美しい!VPOの弦の魅力が最大に生かされ、甘美なフレーズがたっぷりと流れる。
ツボ9 前の部分からテンポは変えない。16分音符はよく聞こえない。
第2楽章のツボ
ツボ10 弦の音色はマイルドだが、厳しく張り詰めたものを感じる。ウィンナ・ホルン特有の音色は、この曲に最適とは思わないが、やはり心に染みる。オーボエも絶品!
ツボ11 素晴らしい量感!マゼールのものというより、VPOに備わっている呼吸感の賜物だろう。
ツボ12 極限の遅いテンポで、切々と歌わせる。クラリネットがまたそのテンポに完全に乗って美しいこと!しかも究極の最弱音!!続くファゴットも見事。こういうところは、他のオケだと恣意的に響いてしまうだろう。
ツボ13 弱音による囁くようなピチカート。
ツボ14 一旦直前でテンポを落としておいて、ここから急にテンポを加速するのはクリーヴランド盤と同じだが、その急発進のパワーが凄い!フォルテ4つの急減速も激烈な効果!
ツボ15 あまりの美しさに言葉が出ない!しかも嘘が一切ない!!
第3楽章のツボ
ツボ16 冒頭で少しテンポを落とす。
ツボ17 全てのパートが音楽的な語り掛けで迫ってくる。ピッコロが5小節もフライングしてしまうのが残念!
ツボ18 完全に一本のラインで連動している!究極の理想!
第4楽章のツボ
ツボ19 厚味のある和音の豊かなこと!
ツボ20 ホルンは裏方に徹している。
ツボ21 主部冒頭で弱々しくアクセントを置き、62小節でも一撃、更に66小節でもアクセントを施す。弦共々、響きが重量感と風格に満ちている。テンポは中庸。
ツボ22 完全に無視。
ツボ23 やや遠いが、ヴァイオリンを極力抑えるなどの工夫が見られる。
ツボ24 一段テンポを上げる。
ツボ25 入魂の一撃!しかも品位がある。
ツボ26 TempoTから提示部冒頭のテンポに戻るが、オーボエのパッセージが始る頃(7:44)から再びテンポアップする。
ツボ27 特に快速ではないが、全ての音が熱い。
ツボ28 本来の音価よりやや長い。最後に軽くティンパニの一撃も熱い!全休止の長さが、完全にスコアどおり!感覚的には短く感じる。
ツボ29 全パートの響きが充実の極み!トランペットが運命動機を吹く箇所(10:51)から、もう一段テンポを落として、さらに風格を加味する。
ツボ30 弦は確実に切り上げ、トランペットはレガート気味にする。クリーヴランド盤とは異なる。
ツボ31 改変なし。
ツボ32 ウィンナ・ホルン特有の雄叫び!
ツボ33 546小節から最速テンポとるのはクリーヴランド盤と同じだが、ライヴの興も手伝って、一気呵成に灼熱の盛り上がりを見せる。最後のティンパニも強力!


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