湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


バロック以前・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※新しい情報ほど上の段に記載しています。
※表示価格は全て税込みです。



ALPHA
ALPHA-1035(1CD)
甘美な静寂 〜17世紀フランス宮廷の歌曲と舞曲
1. ジョゼフ・シャバンソー・ド・ラ・バル(1633-1678):サラバンド「比類ないあの人を想って、この心は溜息をつく」イ調の組曲
2. オノレ・ダンブリュイ(1660-1702):Lわたしたちを優しく包む木々の静けさ
3. ・リュリ:リュリ氏のブランル〜ブランル・ゲ〜ブランル・ア・ムネ(『精選合奏曲集』〔1695〕より)
4. ベルトラン・ド・バシイ(1621-1690):不実な羊飼い女のせいで ニ調の組曲
5. ヴィゼー(1650/65頃-1732以降): ガヴォット〜ニコラ・ルベーグ(1631-1702): Gavotte ガヴォット
6. ミシェル・ランベール(1610-1696):胸に秘めた情熱に焦がれて、わたしは
7. リュリ:パサカーユ(「アシとガラテー」LWV 73より)
8. アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):恋は罪というのなら
9. クープラン1世〔=シャルル・クープラン(1638-1678/79)?〕/ラ・シャテーニュレ嬢〔=アンドレ・ド・ヴィヴォンヌ(1612〜1670)?〕/アンヌ・ダニカン・フィリドール(1681-1728)/作者不詳:弦楽合奏とオーボエ・バンドのための組曲(1712) イ調の組曲
10. バシイ:甘き苦しみの中で幾千度も思い出したのは
11. ゴーティエ(1575-1651)/シャルル・ムートン(1617/26頃-1699以前):クラント「美しき殺戮者」とドゥーブル
12. ダングルベール(1629-1691)/クリストフ・バラ―ル(1641〜1715)編)): 羊飼いの娘アネット ト調の組曲
13. リュリ:Bourree ブーレ(『精選合奏曲集』〔1695〕より)
14. ピエール・ゴーティエ、通称「マルセイユのゴーティエ」(1642〜1696):ロンド式リゴードン(農夫たちと羊飼いたちのエール)〜リュリ: この静かな荒れ野にあって(「ヴェルサイユの洞窟」LWV 39より)
15. リュリ:オルフェのレシ「あまりに慎ましい恋人は」(「ミューズたちの舞踏劇」LWV 32より) ハ調の組曲
16. ド・ヴィゼー:陽気なジグ
17. ド・バシイ:わたしはかつて誓ったのだ〜リュリ/フランソワ(?)・クープラン:リゴードン(「アシとガラテー」LWV 73より)〜先掲のリゴードンの続き 〜先掲のリゴードンのためのクープラン氏によるドゥーブル
ジュリー・ロゼ(S)
リュシル・リシャルド(Ms)
レ・ミュジシャン・ド・サン・ジュリアン(古楽器使用)
フランソワ・ラザレヴィチ(フラウト・トラヴェルソ、リコーダー、ミュゼット〔=ふいご式バグパイプ〕、指揮)
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオル〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
エリック・ベロック(アーチリュート、バロック・ギター)
ベランジェール・サルダン(トリプルハープ)

録音:2022年9月
 聖ミシェル大修道院、ティエラシュ(フランス北部ピカルディ地方)
フランス17世紀のエール・ド・クール(宮廷歌曲)を中心に、当時のフランス文化を牽引したフランス王ルイ14世宮廷の舞曲を数多く盛り込ん だプログラム。民俗音楽のバグパイプも巧みに奏でる古楽フルート奏者フランソワ・ラザレヴィチを中心に、フランスの最前線をゆく古楽のソリス トたちが結集した、ALPHAレーベルならではの少数精鋭演奏陣が頼もしいアルバムです。独唱のジュリー・ロゼは、バロックオペラの異才指 揮者レオナルド・ガルシア・アラルコンのステージで名演を重ねてきた俊才、リュシル・リシャルドもピグマリオンやアンサンブル・コレスポンダンス、 レザール・フロリサンなどフランス随一のグループでソリストとして活躍してきた名歌手で、徹底した歌詞のニュアンスへのこだわりに裏打ちされた 細やかな歌唱が圧倒的な求心力で耳を惹きつけてやみません。本盤最大の特徴と言ってもよい器楽編成の的確さと充実も特筆に値しま す。リュートひとつで伴奏されることも多いエール・ド・クールには、ここでは曲の内容に応じてヴィオール、トラヴェルソ(バロック・フルート)、ミュ ゼットなど旋律楽器も参入。さながら後代のフランス語カンタートやオペラにも通じるその色彩感もさることながら、クレマン・ジャヌカン・アンサン ブルを支えてきた百戦錬磨のリュート奏者エリック・ベロック、ソロでの活躍も頼もしいヴィオール奏者リュシル・ブーランジェらがラザレヴィチならで はの霊妙な吹奏と共に音楽の深みを堪能させてくれます。舞曲のリズムへの圧倒的に自然な適性にも驚かされる、フランス古楽界の本領 発揮と言ってよい新名盤です。

ARCANA
A-561(1CD)
ローマのハープ 〜バロックハープを伴う17世紀ローマの声楽曲集
1. 作曲者不詳(17世紀):カンツォーナ
2. オラツィオ・ミーキ(1595頃-1641):おお恋人よ、なんと静かな夜だろう
3. ミーキ:もう情けの弦で濡らすまい、この竪琴を
4. フレスコバルディ:鍵盤独奏またはリュートのためのトッカータ
5. ミーキ:わが両目は陽光を失ってしまった
6. アンドレア・ファルコニエーリ(1585-1656): 竪琴の調べ
7. ミーキ:不幸なわたしの生涯よ
8. 作者不詳(17世紀):トッカータ「花よ咲き誇れ」
9. マリオ・サヴィオーニ(1606頃〜1685):恋が罪でないというなら
10. ステファノ・ランディ(1587-1639):Lラ・ラガナ
11. ジョヴァンニ・カルロ・ロッシ(1617頃-1692):行け、わが心よ、あの星々の輝くところへ
12. G. C. ロッシ:かくも甘美な、この身に感じる痛みよ
13. 作者不詳(17世紀):竪琴を構えて(器楽による演奏)
14. G. C. ロッシ:わたしに死んでほしいのか
15. ルイージ・ロッシ(1598-1653):ここで独りにさせてください
16. マルコ・マラッツォーリ(1602頃-1662):それでも恋に溺れたかったわたしに
17. レリオ・コリスタ(1629-1680):パラディグマ1
18. マラッツォーリ:哀れなものよ、しかし確かに
19. マラッツォーリ:ああ、わたしはいつも忘れてしまう
20. リナルド・トレマテッラ(生年不詳-1603): カンツォーナ
21. ヴェスパシアーノ・ロッチャ(1560-1625頃): 贖罪主の母なる方よ
リッカルド・ピザーニ(T)
ラ・スミズランツァ
キアーラ・グラナータ、マルタ・グラツィオリーノ、エレーナ・スポッティ(バロック・ダブルハープ)

録音:2022年8月13-16日サンタ・マリア・イン・カンポ教会、カヴェナーゴ・ディ・ブリアンツァ(イタリア中北部ロンバルディア州)
[4]以外は全て世界初録音
16世紀末から17世紀にかけて、音楽よりも先に建築や美術で後年「バロック」と呼ばれることになる新芸術が大きく開花したローマ。17世 紀にはフィレンツェで花開いたオペラの技法やヴェネツィア複合唱様式などの影響で、音楽でも独唱に重きを置いた新しい様式が発展しま す。ソナタなどの器楽芸術も躍進してゆくこの時代、ローマでは声楽の伴奏も含め撥弦楽器奏者たちが大活躍。特にハープは古代を思わ せる外観とあいまって、幾人かの名手の活躍を通じバロック期のローマで大いに愛されました。3人の古楽ハープ奏者たちが集うラ・スミズラン ツァは今回、ローマ生まれで教皇庁聖歌隊出身の古楽歌手リッカルド・ピザーニと共に、この時代にハープで奏でられたローマの作曲家たち の声楽作品と器楽曲を厳選。殆どの曲が世界初録音となる貴重なプログラムを通じ、半音階を多様した当時の音楽にも対応できるよう作 られたバロック型のダブルハープあればこその充実アルバムを編み上げました。ランディやカプスベルガーなど同時代の声楽作曲家たちの曲をと りあげた録音物でたびたび言及される「ハープのミーキ」ことオラツィオ・ミーキ、不協和音も取り入れた緻密な和声語法で独特の味わいを生 み出す異才マラッツォーリなどのユニークな音楽の魅力が、妙なる撥弦の重なりと古楽のスペシャリストによる美声で生々しく「いま」に蘇りま す。フレスコバルディやモンテヴェルディなど同時期のイタリア音楽の捉え方にも新たな光を投げかけてくれる、ARCANAならではの充実盤の 登場です。

RAMEE
RAM-2304(1CD)
グランド・ツアーの続き 〜18世紀中盤のオリジナル・チェンバロで巡る音楽紀行2
フィオッコ(1703-1741):「イタリア風ソナタ」 ト長調(『クラヴサン作品集』Op.1〔1730〕より)
C.P.E.バッハ:ソナタ ト短調 H47/Wq65-17(1746)
ゲオルク・アントン・ベンダ(1722-1795):ソナタ 第4番ヘ長調(『鍵盤独奏のための6つのソナタ』〔1757〕より)
ジェミニアーニ(1687-1762):「ソナタ」 ト短調(『さまざまな作品に基づくクラヴサン曲集』〔1743〕より)
デュフリ(1715-1789):「ソナタ」 ニ長調(『クラヴサン作品集 第2巻』〔1748〕より)
コルネール・ベルノレット(Cemb)
使用楽器:アントウェルペン(ベルギー)のヨアンネス・ダニエル・デュルケン(1706-1757)
1747年製作によるオリジナル楽器(フレーハイス博物館所蔵)

録音:2023年1月30-31日 フレースハイス美術館、アントウェルペン、ベルギー
豊かな歴史遺産が息づくベルギーの古都アントウェルペンで、同市に残る18世紀の貴重なオリジナル1段鍵盤チェンバロを使って18世紀各 地の鍵盤作品を辿るRameeレーベルの充実盤『グランド・ツアー』(RAM2009)に、嬉しい続編が登場。欧州各地それぞれの伝統の違い に光を当てた前作に対し、今回はブリュッセル、ハンブルク、ベルリン、パリという三つの大都市を巡りながら、古典派前夜の18世紀中盤に あって当時の二大潮流だったフランス様式とイタリア様式がどう各地の流行に浸透したかを探るプログラム。フランス語で「続き」をあらわす ensuiteの語に「フランス流の組曲で」〔仏〕または「そして組曲も」〔蘭〕の表現が重なるタイトルも頷けます。ブリュッセル生まれのイタリア系作 曲家フィオッコは、フランス流の表題を冠した鍵盤曲集にイタリア様式を柔軟に取り入れた作風が魅力。大バッハ次男とベンダ家の若き弟の 作品は、イタリア風ソナタをドイツ流に深めた書法にロココの感傷性を滲ませた仕上がりが美しく、ロンドンでのイタリア音楽人気を甘受した後 にパリ向けのフランス様式も模索したジェミニアーニ後期の鍵盤作品と好対照をみせます。イタリア様式が完全に浸透した頃のパリで活躍し たデュフリの音楽は、18世紀型のチェンバロの味わいが最も映える曲作りの連続。ジェミニアーニ、デュフリなどではフランス風小品集から曲を 選び、イタリア式のソナタの楽章に見立てた構成になっています。各作品の持ち味を最大限に引き出す経験豊かな名手ベルノレットの緩急 自在なタッチは、チェンバロという楽器の鍵盤1段だけで驚くほど多彩な表現ができる可能性を十全に示してやみません。元バロック・ヴァイオ リン奏者の技師ライナー・アルントによる的確かつ自然なエンジニアリングで、生のままの18世紀ヨーロッパの音世界をじっくりお楽しみくださ い。

RICERCAR
RIC-460(2CD)
NX-E05
ダーフィト・ポーレ:ソナタと舞踏曲(器楽合奏曲)全集
ダーフィト・ポーレ(1624-1695):4声〜8声〔と通奏低音のため〕のソナタ、ブランルと舞踏組曲(全31曲) G.1〜31
クレマチス(古楽器使用)
ステファニー・ド・ファイー(Vn、指揮)
ブリス・サイー(チェンバロ、指揮)

録音:2021年9月 サンテーユ聖母教会、シラン(フランス南部ラングドック地方エロ―県)
2022年5月聖アポリネール教会、ボラン(ベルギー東部リエージュ地方)
2024年に生誕400年を迎えるドイツの作曲家ダーフィト・ポーレは、17世紀ドイツ屈指の音楽拠点だったドレスデン宮廷で、名匠ハイ ンリヒ・シュッツに師事した中でも特に大きな業績を残した一人。ドレスデンを離れた後はヘッセン=カッセル方伯やシュレスヴィヒ=ホルシュタ イン公の宮廷を経て、1660年から亡くなるまでハレでマクデブルク公の宮廷楽団の長として活躍し、少年ヘンデルの父とも親交があったと言 われています。声楽作品も多数残していますが、注目すべきは最大8声までの多様な編成のために書かれた器楽合奏曲の数々。17世紀 初頭のポスト=ルネサンス的ドイツ器楽に似た編成を取りながら、ヴァイオリン属の楽器の特性を活かし、各パートの独立性を際立たせつつ 合奏としての響きも充実させた一連のソナタや舞踏曲は、後のバッハの『ブランデンブルク協奏曲集』第3番や第6番を予感させる先進的な 作風で興趣が尽きません。中声部が厚い編成の曲が多いのもこの時代ならでは。演奏は17世紀音楽の作法を知り尽くしたステファニー・ ド・ファイー、低音ダブルリードの名手ジェレミー・パパセルジオー、頼もしい低弦奏者マチュラン・マタレル、大ヴェテラン古楽鍵盤奏者ギィ・パン ソンら名手続々のアンサンブル、クレマチス。現存合奏曲を全て聴けるようにしたこの2枚組アルバムは、同じRICERCARレーベル創設初期 のリチェルカール・コンソートによる「ドイツ・バロックの室内楽曲」シリーズを通じ多くの人々に届けられたポーレ芸術の真髄に迫る21世紀なら ではの充実企画。各奏者の闊達なソロと驚くべきアンサンブル力(ブックレットには各トラックの参加奏者詳細一覧も掲載)を通じ、ドイツ古 来の多声芸術の伝統の上にみずみずしいイタリア新様式を息づかせたポーレの至芸をじっくり味わえるアルバムの登場です。

En Phases
ENP-016(1CD)
シュザンヌはある日 〜リュートの黄金時代とフランス音楽史〜
1. クロード・ジェルヴェーズ(1525-1583):パヴァーヌ
2. アドリアン・ル・ロワ(1520頃-1598):パスメズ(パッセメッゾ)
3. ベルナール・ド・ヴァンタドゥール(1120/30頃〜1194/95頃):木の葉は瑞々しくなり
4. 作者不詳:サルタレッロ「ゾルジ」
5. ピエール・アテニャン(1494-1552):バス・ダンス「友の名をわたしに告げた彼女は」
6. ジャン・シャルダヴォワーヌ(1538-1580頃):嬢さん、見に行こう
7. ピエール・ファレーズ(1510頃-1575頃):アルマンド「恋人に」
8. ル・ロワ:ねずみ
9. アテニャン:バス・ダンス「マグダレーナ」〜トゥルディオン
10. アテニャン:パヴァーヌ
11. トワノ・アルボー(1520-1595):ブランル「ピナゲ」
12. アルボー:B豆のブランル
13. ペイロル(1160頃-1225頃)/編曲者不詳:野がどこも緑萌えたつのを見て
14. ファレーズ:パヴァーヌ「レケルカルド」〜モービュイソンのクラント
15. アテニャン:ブランル「あなた、わたし思っていたのだけど」
16. アテニャン:バス・ダンス「砦」
17. プレトリウス: ヴォルト1&2
18. 作者不詳:生きてゆこう
19. ベルナール・ド・ヴェンタドゥール:わたしは見た、ヒバリが
20. ニコラ・ヴァレ(1583頃-1642頃):先掲のパスメズのガリヤルド
21. ジェルヴェーズ:ブランル〜ファレーズ:ブランル「小さな人」
22. アテニャン:バス・ダンス「整髪」
23. ディディエ・リュピ(生歿年不詳、16世紀中盤に活躍):シュザンヌはある日
24. ファレーズ:ブランル・ゲ
25. ジルベール・イズバン(1953〜):秋の贈り物
アルバン・ティクシエ(Lute)
ローラン・ティクシエ(歌)
エヴリーヌ・モーザー(歌、弓奏ヴィエル〔中世フィドル〕)

録音:2023年10月16-20日モンフォルタン教父礼拝堂、サン=ローラン=スュル=セーヴル(フランス中西部ポワトゥー地方)
中世からルネサンスにかけての詩歌に通じた古楽歌手ローラン・ティクシエを父に持つ新世代のリュート奏者、アルバン・ティクシエ。初のソロ・ アルバムでは、欧州知識人たちの間でリュートが重要な独奏楽器としてひときわ重宝された中世〜ルネサンス期のフランス音楽に光を当てま した。10才の頃には父が出演する古楽祭でルネサンス舞踏を披露、その頃からリュートを学んでいたアルバン・ティクシエの紡ぎ出す音楽は、 広範な活躍で知られる彼の師匠ミゲル・アンリが「現代人にとっては異質なはずのリュートという楽器と、驚くほど親密に打ち解けている」(ライ ナーノート序文より)と語る通り、全く気負いを感じさせずに数世紀前の音楽を「いま」に息づかせる泰然自若の語り口が大きな魅力。トルバ ドゥール(南仏の中世詩歌人)たちの黄金時代から、声楽名作の編曲を含むリュート独奏向け楽譜が激増したルネサンス期を経て、プレトリ ウスが書き留めたフランス宮廷舞踏の世界を垣間見つつ音楽史を広く概観できる選曲を、このうえなく自然な語り口で一編のプログラムにま とめています。ALPHAと並んで古楽の名盤が多いZig-Zag Territoiresレーベルでの仕事が知られるエンジニア=プロデューサーのフランク・ ジャフレが録音技師を務めており、精妙なエンジニアリングで、古楽器ならではの雑味を含んだ美音を細やかなニュアンスまで克明に伝えてく れるのも嬉しいところ。師や父と共に本人も執筆しているライナーノート(仏語、英語)の味わい深い文章と共に「古楽に接する」ことの魅力を 十全に味わえる1枚に仕上がっています。

Incises
INC-005(1CD)
NX-C04
ルネサンス・フルート合奏による旅の歌
1. ジャイルズ・ファーナビー(1560頃-1640): 昔のスパニョレッタ(4声)
2. ルートヴィヒ・ゼンフル(1486頃-1542/43): ある朝、私は立ったまま(5声)
3. ゼンフル:ある朝、私は立ったまま(4声)
4. ゼンフル:ある朝、私は立ったまま(3声)
5. ダウランド(1563頃-1626):彼女はわたしの過ちを許してくれるだろうか(4声)*
6. ヤーコプ・ファン・エイク(1590頃-1657): 「彼女はわたしの過ちを許してくれるだろうか」による独奏曲(無伴奏フルート独奏)*
7. ダウランド:エセックス伯のガリア―ド(5声)*
8. アントワーヌ・ビュノワ(1430頃-1521):望みなき運命(3声)*
9. 作者不詳(16世紀):望みを運命にかけて(4声)*
10. ジョスカン・デプレ(1450/55-1521):望みなき運命(3声)*
11. ジャン・シャルダヴォワーヌ(1538-1580頃):若い娘ひとり(無伴奏独唱)
12. ウスタシュ・デュ・コロワ(1549-1609): 「若い娘ひとり」による五つのファンタジア (3〜5声)*
13. ウィリアム・バード(1539/40-1623):女王のアルメイン(4声)*
14. ダウランド:真実の涙のパヴァーヌ(ルネサンス・ギター独奏)
15. ダウランド/ファン・エイク:昔日の涙のパヴァーヌ (5声、ディミニューション付)*
16. トーマス・レイヴンズクロフト(1582頃-1635):ブラウニング・マダム(無伴奏独唱)
17. クレメント・ウドコック(1540頃-1590):ブラウニング・マダム(5声)
18. イルウェイ・ベヴィン(1554頃-1638頃): ブラウニング・マダム(3声)
19. バード:木の葉よ、萌え立て(5声)
20. フレスコバルディ:ラ・スパニョレッタの調べによるカプリッチョ(4声)
21. プレトリウス: エスパニョレット(5声) 〜二つのスパニョレッタ(5声/4声と5声)
22. ダウランド:流れよ、わが涙(2声)*
マルク・モイヨン(歌)[2,5,8,11,15,16]
レ・ジュユー・ド・トラヴェルス(古楽器使用)
リュシー・ユンベール(G管ソプラノ・ルネサンス・フルート、D管ソプラノ・ルネサンス・フルート、テナー・ルネサンス・フルート)
セシル・ラングレ、エレーヌ・ドゥト、ジャック=アントワーヌ・ブレシュ(テナー・ルネサンス・フルート)
セバスティアン・ヴィロワン(バス・ルネサンス・フルート、楽器製作)
クリスティアン・リヴェ(リュート、ルネサンス・ギター)[5,7,14,15,21,22]
無印(11,14,16以外)…クローバー模様の逸名製作家(16世紀末に活躍)による南ドイツまたは北イタリアのモデル(ヴェローナ楽友協会所蔵)に基づく再現楽器使用 (A=415Hz)
*…リヨンのC.ラフィ(生年不詳〜1553)製作モデル(ブリュッセル楽器博物館所蔵)に基づく再現楽器使用(A=392Hz)

録音:2021年8月23-27日福音書記者聖ヨハネ教会、シャシニェル(フランス中部ブルゴーニュ地方)
キーシステムに頼らない簡素な構造で、自然素材の持ち味が映える独特の音色が魅力の古楽器、ルネサンス・フルート。15〜16世紀に 広く知識人たちの間で愛され、大小の楽器による合奏(コンソート)も好まれたことが知られています。まとまった録音は今なお珍しいところ、 自ら古楽器の再現製作も手掛けるセバスティアン・ヴィロワンらのスペシャリストが集うレ・ジュユー・ド・トラヴェルスによる充実プログラムのアル バムが登場。当時の主たるレパートリーだった声楽曲編曲はもちろん、仏独英蘭さまざまな地域にわたり15〜17世紀初頭の広範な演目を ルネサンス・フルートのコンソートならではの響きで味わるのは実に貴重。フランス語圏のモデルと南ドイツまたは北イタリアのモデル、2種の歴 史的楽器を参考にした精巧な再現楽器2セットを使い分け、美しく掠れた音色の重なりがもたらす玄妙な響きの味わいをたっぷり楽しませて くれます。harmonia mundi franceやArcana、Zig-Zag Territoiresなどの古楽器を使った録音で抜群の仕事ぶりを見せてきたアル バン・モローの的確なエンジニアリングも頼もしく、レパートリーや使用楽器について詳述したライナーノート(仏語、英語)も充実しています。精 妙な演奏解釈で、知られざる昔日の音響体験を十全にお楽しみください。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0080(1CD)
トランペットとオルガンのための17世紀スペイン音楽
ホセ・ヒメネス:Batalla de6°tono
フランシスコ・ディエゴ・デ・コンセイサン:Batalha de5°tom
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ:Tres glosas sobre el canto de la Inmaculada Concepcion
アントニオ・コレア・ブラガ:Tiento de6°tom
アントニオ・コレア・ブラガ:Batalha de6°tom
フアン・カバニーリェス、ヨハン・カスパール・ケルル:Batalla Imperial
フランシスコ・ヴァルス:Kyrie de Quarti Toni
パブロ・ブルーナ:Batalla de6°tono
ペドロ・デ・アラウージョ:Batalha de6°tom
パブロ・ブルーナ/ヘンリー・モデラーク:「Pange lingua」 Variationes
セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア:Obra de8°tono 「Ensalada」
フランシスコ・カルロス・デ・サンクト・ヨセフ:Obra de5°tom
アントニオ・デ・カベソン/ヘンリー・モデラーク:Pavana con su glosa
作者不詳:Batalla Famosa
ヘンリー・モデラーク(トラン ペット)
ジョアン・ボロナート・サンス(Org) 他

録音:2023年
バロックトランペットとオルガンで聴く17世紀スペイン音楽。曲によってはクラリーノを追加したりティンパニを入れたりしていて、様々な音響が楽しめます。 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0086(2CD)
ジョージ・ジェフリーズ(c.1610-1685):宗教歌曲とアンセム集
[Disc1](5声と通奏低音)
Hark, shepherd swains
Busy time this day
Brightest of days
Whisper it easily
Rise heart; thy Lord is risen
Look up, all eyes
The Lord in thy adversity *
A music strange
[Disc2](4声と通奏低音)
What praise can reach thy clemency *
Turn thee again *
Awake my soul *
How wretched is the state you all are in
In the midst of life
Turn thou us, O good Lord *
Great and marvelous are thy works *
He beheld the city
ソロモンズ・ノット

録音:2022年8月20-23日/イギリス、ノーサンプトンシャー、カービーホール
* 世界初録音
イギリスの知られざる作曲家、ジョージ・ジェフリーズ(1610年頃〜1685年)の4声および5声と通奏低音のための英語による声楽作品全集。驚くほど完 成度の高い作品ばかりで、音楽史から消えてしまっているのがまったく不思議です。イギリス気鋭の声楽グループ、ソロモンズ・ノットの歌唱がまた素晴らしく、ジェ フリーズの音楽との最高の出会いを作ってくれます。通奏低音はテオルボとオルガンを使用。
ジェフリーズはモンテヴェルディが提唱した第二作法(厳格なルネサンス書法に対する形で生まれた劇的で自由なバロック的手法)をイギリスにもたらした最初 の作曲家。当時の現代音楽だったイタリアのマドリガルを取り入れ、情感豊かに宗教声楽曲を書いた、非常に先駆的な人物です。パーセル以前のイギリスに初めて バロック音楽を響かせたと言っても過言ではない大きな存在と言えるでしょう。
ジェフリーズはオックスフォードでチャールズ1世のオルガニストを務めたのち、1648年頃から亡くなるまで、ノーサンプトンシャー州カービーのハットン家に勤 めました。ここが今アルバムの録音場所である歴史的建造物「カービーホール」です。作曲家が生涯の大半を過ごした建物の、同じ壁に音を反響させて、じっくり 丁寧に歌われた音楽はまさに格別。たまらない美しさが耳を満たします。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72990(1CD)
ベルンハルト・ロンベルク(1767-1841):ハープとチェロのための3つの大ソナタ Op.5
ソナタ第1番変ホ長調
ソナタ第2番ヘ長調
ソナタ第3番変ロ長調
シモーナ・マルケージ(Hp)
バルトロメオ・ダンドロ・マルケージ(Vc)
※古楽器による演奏

録音:2022年4月19-21日/イタリア、アグラーテ・コントゥルビア、サン・ジョルジョ教会
ベルンハルト・ロンベルクはベートーヴェンと親交があったチェロ奏者・作曲家。ベートーヴェンがロンベルクに宛てた手紙では「さようなら、偉大な芸術家。敬 具―」と結ばれており、大いに称賛し尊敬すべき音楽家であったことがうかがえます。
ハープとチェロ(またはヴァイオリン)のための3つの大ソナタ Op.5は1803年にパリで出版された作品。それぞれが3つの楽章で構成された、規模の大き な協奏的ソナタです。楽想は2つの楽器に均等に配分され、充実した対話が繰り広げられます。また当時におけるヴィルトゥオジティの極限に達した作品でもあり、 楽器の可能性を尽くした音楽が十二分に堪能できます。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72979(1CD)
ミケーレ・マスチッティ(1663/1664-1760):3声のソナタ集 Op.1より
ソナタ第7番ニ長調(Vn、チェロと通奏低音)
ソナタ第8番イ短調(Vn、チェロと通奏低音)
ソナタ第9番ハ長調(Vn、チェロと通奏低音)
ソナタ第10番ホ短調(2つのヴァイオリンと通奏低音)
ソナタ第11番ニ長調(2つのヴァイオリンと通奏低音)
ソナタ第12番イ長調(2つのヴァイオリンと通奏低音)
マッテオ・チッキッティ(バセットヴィオラ、ヴィオローネ、指揮)
ムジカ・エレジェンティア

録音:2023年8月/イタリア、ヴィッラ・サンタ・マリア、サン・フランチェスコ・カラッチオーロ教会
※全曲世界初録音
ミケーレ・マスチッティはイタリア・バロックの作曲家。1704年からフランスに定住し、フランス音楽界で活躍しました。「作品1」であるこのソナタ集は1704 年にパリで出版されたもので、フランスにおける名刺代わりのような作品集と言えます。全12曲からなり、3曲ずつ〈教会ソナタ・二重奏〉〈室内ソナタ・二重奏〉 〈教会ソナタ・三重奏〉〈室内ソナタ・三重奏〉とグループ化された構成で、当盤には後半の6曲が収録されています。コレッリを思わせる作品構成と書法が当時 のイタリア音楽の流行を物語ります。全曲世界初録音。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72880(1SACD)
白鳥の宴 〜ヒエロニムス・ボスの合唱曲集 第4集
アントワーヌ・ブリュメル(c.1460-c.1512):Sicut lilium inter spinas
聖歌:Ave Maria
聖歌/Tim Braithwaite編)):Ave Maria
クレメンス・ノン・パパ(?)(c.1510-c.1555):Ave Maria
ロイゼ・コンペール(c.1440/45-1518):Le grant desir d’aymer m’y tient
ベネディクトゥス・アッペンツェラー(c.1480-1558):Missa Benedicti (Ick had een boelken uutvercoren) 〜Kyrie, Gloria
ティールマン・スザート(c.1510/15-1570):Myns liefkens bruyn ooghen
イエロニムス・ヴィンデルス(fl.1510-1550):Missa Myns liefkens bruyn ooghen ? Sanctus
ロイゼ・コンペール:Dictes moy toutes voz pensees
マットイス・ピペラーレ(c.1450-c.1515)/ピエール・ド・ラ=リュー(c.1452-1518):Een vroulic wesen (instrumental)
ベネディクトゥス・アッペンツェラー:Missa Benedicti (Ick had een boelken uutvercoren) 〜Agnus Dei
作者不詳/Marc Busnel編)):Ick had een boelken uutvercoren / Oeverloos
クレメンス・ノン・パパ:Ave Maria
カペッラ・プラテンシス
ソッラッツォ・アンサンブル

録音:2023年3月6-9日
15〜16世紀のポリフォニーを得意とするヴォーカル・アンサンブル「カペッラ・プラテンシス」が、オランダの画家ヒエロニムス・ボス(1450-1516)の没 後500年記念として2016年に始めたシリーズの第4集。聖母マリア兄弟会の開催した「白鳥の宴」で演奏されていたような音楽を集めるというコンセプトのア ルバムです。 (Ki)

ALIA VOX
AVSA-9957(2SACD)
Mirrors of time
[CD1]
1. ダウランド:流れよ、わが涙(Lachrymae Antiquae)
2. ホセ・マリア・ガルシア・ラボルダ(b.1946-):流れよ、わが涙(Lachrimae Antiquae) (2012) *
3. カベソン:Tiento III Primer Tono4’30
4. テレサ・カタラン(b.1951):Tiento de tantos tonos (2011) *
5. モンセラートの朱い写本〜処女なる御母を賛美せん(Mariam Matrem)
6. Jesus Legido(イェスス・レジド)(b.1943):Glosas sobre el Mariam Matrem (2011) *
7. ルイス・デル・ミラ:パヴァーヌとガイヤルド(Pavana y Gallarda)*
8. カルロス・クルス・デ・カストロ(b.1941):パヴァーヌとガイヤルド(Pavana y Gallarda)(2011)*
9. F.クープラン:3日目のルソン・ド・テネブル
10. フランシスコ・ガルシア・アルバレス(b.1959):ル・クープラン・ド・フィゲーラス(2012)*
11. モンセラートの朱い写本〜声をそろえていざ歌わん(Cunctissimus concanentes)
12. アルマンド・グレボル(b.1958):La festa, la follia… (2011) *
13. ムッシュ・ド・サント=コロンブ:涙(Les Pleurs)(2つのヴィオラ・ダ・ガンバによるヴァージョン)
14. クラウディオ・プリート(1934-2015):Sentimientos (2011) *
[CD2]
1. F.クープラン:葬儀(Pompe Funebre)ヴィオール曲集第2巻より
2. ベネト・カサブランカス(b.1956):ユビルス(Jubilus)(2011)*
3. 聖母マリアのカンティーガ集より「サンタ・マリア、エストレラ・ド・ディア(Santa Maria, Estrela do dia)
4. カルル・ギノヴァール(b.1941):サンチャゴへの讃歌(Himno a Santiago)(2011) *
5. モンセラートの朱い写本〜輝ける星よ(Stella Splendens)
6. トマス・マルコ(b.1942):輝ける星よ(Stella splendens) (2011) *
7. ハイネ・ファン・ギゼゲム:De tous biens plaine
8. アルベルト・サルダ(b.1943):De biaute, de valour (2011) *
9. アントニオ・デ・カベソン:Pavana con su glosa
10. ドロレス・セッラーノ(b.1967):GloSavall (2011) *
11. シビラの歌よりEl jorn del judizi
12. カルメ・フェルナンデス=ヴィダル(b.1970):Sibil・la: L’Admonicio Apocaliptica (2011)*
13. マラン・マレ:サント=コロンブ氏のトンボー
14. ジョセプ・ソレル(b.1935):Pour le Tombeau de Wilde (2011) *
1. エスペリオンXX、コワン、ジョルディ・サヴァールほか
3. エスペリオンXX、ジョルディ・サヴァール
5. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ジョルディ・サヴァール
9. モンセラート・フェゲーラス、マリア・クリスティーナ・キール、エスペリオンXX
11. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ジョルディ・サヴァール
13. クリストフ・コワン&ジョルディ・サヴァール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

[CD2]
1. ジョルディ・サヴァール
3. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXI、ジョルディ・サヴァール
5. ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ジョルディ・サヴァール
7. ジョルディ・サヴァール、セルジ・カサデムント、エウニス・ブランダオ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
9. ジョルディ・サヴァール、セルジ・カサデムント、ファミ・アルカイ、フィリップ・ピエルロ、カルロス・ガルシア・ベルナルト、ラファエル・ボナヴィータ
11. モンセラート・フィゲーラス、ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、エスペリオンXXI、ジョルディ・サヴァール
13. ジェローム・アンタイ、ピエール・アンタイ、ロルフ・リスレヴァン、ジョルディ・サヴァール

ディエゴ・フェルナンデス・マグダレーノ(P)*
ディエゴ・フェルナンデス・マグダレーノ(P)が演奏のトラックは2015年録音
ジョルディ・サヴァールのこれまでの活動は、様々な人に大きな影響を与えています。ここでは、サヴァールの録音に影響を受けインスピレーションを受けた作曲 家がつくった楽曲を、ピアニストのディゴ・フェルナンデス・マグダレーノが演奏しています。ダウランドの涙のパヴァーヌをモチーフとした楽曲はプリペアード・ピ アノで、大変凝った作り。サヴァールのこれまでの録音の極上のトラックと、その演奏(作品)にインスパイアされた現代作品が交互に演奏されますが、まさに時代 と空間を超えた世界が展開されております。サヴァールのこれまでのあゆみの素晴らしさと深さをあらためて実感する内容です。 (Ki)

Paraty
PTY-1223396(1CD)
アメリカのフォリア〜1717年のマレから2012年のアルバレスまで
マラン・マレ:3本のヴィオールのための組曲ト長調(全11曲)
カリスト・アルバレス:アメリカのフォリアス(全13曲)
マラン・マレ:3本のヴィオールのための組曲ニ長調(全9曲)
アンサンブル・ベダード

録音:2021年11月11-14日/ディジョン大聖堂
キューバ系ヴァイオリニスト、ロナルド・マルティン・アロンソが2014年に創設したアンサンブル・ベダード。ボーダーレス指向で、国、時代、ジャンルを超越し た新時代の団体です。名称のベダードはキューバの首都ハバナの一地区で、故郷への愛が感じられます。
このアルバムはマラン・マレ1717年の作とキューバの作曲家カリスト・アルバレス2012年の作をつないでいます。「アメリカのフォリアス」は2012年にヴィ オラ・ダ・ガンバとチェンバロの曲として作られましたが、今回マレと合わせるため3つのヴィオール、バロック・ギター、チェンバロ・オブリガート用に改作。各変 奏がアルゼンチンのチャカレーラ、タンゴ、キューバのコンガ、アメリカのブルースなどアメリカ大陸のさまざまな音楽ジャンルの形をとり、アメリカ音楽のパノラマ を展開するため、クラベス、マラカス、ギーホなど民俗打楽器も加えていて刺激的。ワールドミュージック・ファンにもオススメです。 (Ki)

BIS
BISSA-256(1SACD)
ロベール・ド・ヴィゼ:テオルボのための独奏曲集
(1)組曲 イ短調
(2)組曲 ニ長調
(3)ニ短調の作品【プレリュード / アポロンのアントレ(リュリ) / エア / ラ・フェルスタンベール / パッサカリア】
(4)ハ短調の作品【プレリュード / 嘆き、または、ド・ヴィゼー嬢へのトンボー】
(5)ト長調の作品【プレリュード /スペイン風アントレ(リュリ)/ 森の精(クープラン)/ ミュゼット / シャコンヌ】
(6)組曲 ホ短調
(7)スペインのフォリア
ヤコブ・リンドベルイ(テオルボ)
楽器:Michael Lowe, Wootton-by- Woodstock 1979A'=392Hz

録音:2023年3月29日〜4月1日/レンナ教会
BISレーベルを代表するアーティスト、ヤコブ・リンドベルイがロベール・ド・ヴィゼ(ヴィゼー)(1650年頃〜1733)のテオルボのた めの独奏曲を録音しました。
フランスのギター奏者、テオルボ奏者、歌手、作曲家のロベール・ド・ヴィゼ。1680年頃にルイ14世付きの宮廷音楽家となり、テオルボ、リュート、ギターのた めの作品を作曲。フランス舞曲を中心としたテオルボの独奏作品は美しさの極み。リンドベルイの卓越した技術と表現力で同作品の魅力を引き出しております。
当演奏には現代の名工マイケル・ロウが17世紀初頭に製作された大型楽器のレプリカを使用しております。1970年代後半、リンドベルイとロウはパリを訪れ、 音楽博物館(ミュゼ・ド・ラ・ミュージック)にある2台のテオルボを測定。楽器のデザインや寸法をもとに、ロウは指板の弦長89センチ、最も長い低弦の弦長 160センチのテオルボを製作。以来、リンドベルイはこの楽器を使用し、独奏はもちろんのこと、室内楽、オペラ、オラトリオで演奏してきました。当録音では17〜 18世紀のフランス宮廷音楽に合わせ、現代のコンサート・ピッチより1音低い392Hzに調弦されています。

H.M.F
HMM-93271(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り SV206 ピグマリオン 、
ラファエル・ピション(指)
ソプラノ/セリーヌ・シーン、ペリーヌ・ドゥヴィエ、
メゾ・ソプラノ/ルシール・リシャルドー、
テノール/エミリアーノ・ゴンザレス・トロ、ザカリー・ワイルダー、アントナン・ロンドピエール、エティエンヌ・バゾラ、
ニコラ・ブルーイマン、ルノー・ブレ

録音:2022年1月、パリ、聖霊教会(サンテスプリ教会)
ピション&ピグマリオンの、モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」。驚異的なまでにやわらかな響きの「マタイ受難曲」で2022年度レコード・アカデ ミー賞で大賞を受賞した彼らによる、こちらもまたかつてない極上の響きのモンテヴェルディが登場しました。冒頭のファンファーレから、作品の既成概念を覆すよ うなやわらかな響きに驚かされます。モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」は、"教会と王侯両家の "礼拝堂の音楽家が利用できるように、さまざまな 機会のために独自に作曲されたヴェスパーの楽曲を集めたアンソロジーであると位置づけられていますが、ピションは、「グローリア」の楽曲が全体を締めくくるの にふさわしい楽曲とか投げられることから、これは全体としてひとつの作品であると考えています。そして、作品のテキストを、全体でひとつの作品という観点から 再度読み解きなおし、言葉や場面にふさわしいハーモニーや表現を追求。モンテヴェルディが構想した作品の真の姿をつまびらかにすると同時に、作品固有の劇場 感覚までをも存分に引き出しています。圧倒的な体験です。 
ピションは、2023年ザルツブルク音楽祭で「フィガロの結婚」を指揮し、「ラファエル・ピション は、VPOを、そのクッションの効いたシロップのような心地よいサウンドからほど遠いところにある、歯切れのよい、硬派な古典主 義の世界へと駆り立てた。クシェイの演出は音楽的であり、ピションの指揮は演劇的です。両者の協働は通常では考えられない高いレベルで最大の効果を発揮し ています。細部に至るまで入念に考え抜かれ、その相乗効果には息をのむ。」(フィナンシャル・タイムズ)と絶賛されています。
HMM902710の再発売盤です (HMM902710は廃盤となります)。 (Ki)

ATMA
ACD2-2860(1CD)
ボワモルティエ:3幕のコミック・バレ『大公妃邸のドン・キホーテ』 アルトゥール・タンギー=ラブロッス(テノール;ドン・キホーテ)
ドミニク・コテ(バリトン;サンチョ・パンサ)他
マティアス・アマウテ(指)
アンサンブル・カプリース
ソナタ1704

録音:2022年3月3-5日/カナダ、ミラベル、サン・オーギュスタン教会
フランス国立図書館に保存されているボワモルティエの手稿譜をもとに、演奏者みずから書き起こしたスコアを使用。この手稿譜は作品が発表される前に書かれ たいわば「初稿」であり、現在世に知られている、初演後にまとめられた楽譜とはいくつか相違があるとのこと。またアリアや音楽の流れを重視し、レチタティーヴォ をカットするなどして独自に構成。ボワモルティエの音楽言語がシンプルに伝わってくる内容となっています。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10457(1CD)
タルティーニの手紙 〜マッダレーナ・ラウラ・ロンバルディーニ=ジルメン(1745-1818):ヴァイオリン二重奏曲集 Op.4
1. 第2番ニ長調/2. 第5番イ長調
3. 第3番変ロ長調/4. 第4番ホ長調
5. 第6番ハ長調/6. 第1番変ホ長調
ゼフィーラ・ヴァロヴァ(Vn)1.-3.:第1ヴァイオリン
イスクレナ・ヨルダノヴァ(Vn)4.-6.:第1ヴァイオリン

録音:2023年7月8-10日/ポルトガル、ビラ・レアル、マテウス宮殿
ヴェネツィアの作曲家でありヴァイオリニストでもあったロンバルディーニ=ジルメンによる二重奏曲集。彼女はメンディカンティ(ヴィヴァルディが教えたピエタ と同種のヴェネツィアの養育院)に音楽学生として入学、たいへん優秀なヴァイオリニストであったため、パドヴァにいる大音楽家タルティーニに師事することを許 されます。しかし音楽院の制約ですぐには外出ができず、その間タルティーニが彼女にメソッドを手紙で書き送りました。この手紙は貴重な教本として、タルティー ニの弟子たちによって1770年に出版され、翌年にはチャールズ・バーニーの英訳版も出版されています。それから約5年、ロンバルディーニ=ジルメンはタル ティーニから直に教えを受けました。音楽家として独立後、ヨーロッパを演奏旅行してまわり、作曲した作品はパリ、オランダ、ドイツ、ロンドンの様々な出版社から 広く出版されるなど、非凡な才能を発揮しています。
当アルバムに収録された『ヴァイオリン二重奏曲』は、古典派時代の繊細さと室内楽の贅沢な音響を兼ね備えた、技巧的な名品。イル・ポモ・ドーロのコンサート マスター、ゼフィーラ・ヴァロヴァと、ディヴィーノ・ソスピーロのコンサートマスター、イスクレナ・ヨルダノヴァという名手ふたりによる演奏であることも見逃せま せん。

ACCENT
ACC-24402(1CD)
ツィアーニ(1653-1715):セポルクロ「十字架上の克服された死 La Morte vinta sul Calvario」(ウィーン、1706) 悪魔:ヤニス・フランソワ(Bs-Br)
人間性:ヴァンサン・ブショ(T)
死:マキシミリアーノ・バニョス(A)
信仰:ダグマル・シャシュコヴァ(S)
アダムの魂:カプシーネ・ケラー(S)
エ ティエン ヌ・メイヤー(指)
レ・トラヴェルセ・バロック

録音:2023年10月21-24日/フランス、トロワフォンテーヌ
セポルクロ(埋葬、墓地=聖墓の意)」とは17世紀後半の聖金曜日にウィーンの宮廷礼拝堂で上演されていた受難オラトリオ。世俗的なオペラの上演が禁止 される聖週間にオペラ的なもので音楽欲を満たすという側面もあり、演技つきの華麗な舞台作品といえるものもありました。1706年に宮廷楽長のマルカントニ オ・ツィアーニが書いたこの「十字架上の克服された死」も「信仰」「人間性」「アダムの魂」といった寓意的人物が登場し、キリストの死を喜ぶ「悪魔」と修辞的な 論争を繰り広げるという作品で、宗教的な内容でありながらほとんどオペラ。表情豊かなレチタティーヴォとアリアが繰り返し現れ、弦楽合奏にはコルネット、リコー ダー、サックバット、トロンボーン、ファゴットが彩りを添え、洗練された対位法もあり、豊かなコントラストを持つ音楽が展開されていきます。 (Ki)

Passacaille
PAS-1133(1CD)
フランドル楽派のポリフォニー音楽
イザーク(1450-1517):Missa Charge de deuil; a3; I. Kyrie ; II. Gloria
ヨハネス・トゥールー(fl. c.1460):Virgo restauratrix; a4
ヨハネス・トゥールー:Missa sine Kyrie (olim “Chorus iste”); a3; II. Credo ; III. Sanctus
ガスパル・ファン・ヴェールベケ(c.1452-after1517):Anima mea liquefacta est; a4
ガスパル・ファン・ヴェールベケ:Quem terra pontus; a4
ヨハネス・トゥールー:Pange lingua gloriosi; a4
作者不詳:Kyrie paschale
作者不詳:Victima paschali laudes
作者不詳:Ave Maria / Ave ancilla trinitatis
作者不詳:Paradisus trinitatis
ヨハネス・ヒセリン(fl.1491-1507):O gloriosa domina; a4
作者不詳:Michael; praepositus paradisi
作者不詳:O altissime
ヨハネス・トゥールー:Ave virgo gloriosa / O praeclare Jesu; a3
ガスパル・ファン・ヴェールベケ:O lumen Bohemiae
ガスパル・ファン・ヴェールベケ or ジャン・ジャパール(fl. c.1476-81):Salus aeterna
ヨハネス・トゥールー:Nova instant cantica; a3
ヴォイチェフ・セメラード(指)
カペラ・マリアーナ

録音:2023年7月/プラハ
15世紀から16世紀初頭の中央ヨーロッパの音楽文化を探求。知られざるフランドルの作曲家ヨハネス・トゥールーと、同時代の作曲家ガスパル・ファン・ヴェー ルベケとハインリヒ・イザークの作品も取り上げています。トゥールーの作品に特化したアルバム(PAS-1124)に次ぐ意欲作です。 (Ki)

Coviello
COV-92310(1CD)
つらい別れ、聖母マリアとマグダラのマリア 〜モンテヴェルディと同時代の音楽
サラモーネ・ロッシ(1570-1630):Sinfonia nona
モンテヴェルディ:Salve Regina
サラモーネ・ロッシ:Sonata Ottava sopra l’Aria e tanto tempo hormai
ジョヴァンニ・ロヴェッタ(1596-1668):O Maria Quam pulchra es
 Sonata terza sopra l’Arie della Romanesca
タルクィーノ・メルーラ(1595-1665):Canzonetta sopra la nanna
サラモーネ・ロッシ:Sinfonia seconda
パオロ・クアリアーティ(1555-1628):Aria sopra la Romanesca:O quante volte il di
フレスコバルディ:Partite sopra ?La Monica“
 Dopo si lungo error
 Maddalena alla croce
サラモーネ・ロッシ:Sonata prima detta la Moderna
モンテヴェルディ:Lamento della Maddalena
ジョヴァンニ・カプスベルガー(1580-1651):Toccata VIII
ドメニコ・マッツォッキ(1592-1665):Ciaconna:S’io mio parto, o mio Signore
ピア・ダヴィラ(S)
ベルンハルト・ライヒェル(テオルボ 、指)
アンサンブル・ムジカ・ゲトゥトシュト

録音:2023年1月24-28日/ベルリン
感情表現への関心が高まっていき劇的な様式に変化していった1600年前後の芸術分野。宗教音楽もまた淡々と事実を語るものから、人間の心理、情感を力強 く描くものに変わっていきます。音楽史に変革をもたらしたモンテヴェルディと同時代の作曲家たちは、キリストの受難を聖母マリアやマグダラのマリアの視点から 描き、つらい別れ、心の嘆きに重点を置いた新しい音楽を展開しました。そんな胸に迫る、生き生きとした音楽を集めたアルバムです。
ベルリン生まれのピア・ダヴィラはもともとクラシックギターを学び、後に声楽家に転向したという人物。レパートリーは広範でオペラだけでもパーセル、モーツァ ルト、ワーグナーから新作まで歌っています。このアルバムでは、バロック・スタイルのなかでの深く繊細な感情表現が楽しめます。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0105(1CD)
シャルモーと通奏低音のためのソナタ集
ヴェラチーニ&サンマルティーニ&作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ ヘ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調
チャンピ:チェンバロ・ソナタ ヘ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調
チャンピ:チェンバロ・ソナタ ハ長調
作者不詳:ソナタ 変ロ長調
チャンピ:チェンバロ・ソナタ 変ロ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ ヘ長調
作者不詳:シャルモーと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調
エルンスト・シュラーダー(シャルモー)
エリック・テヤン・マン(Vc)
マリオ・アシャウアー(Cemb)

録音:2022年3月16-18日 ,8月3日 米国 テキサス州 ハンツヴィル
シャルモー独奏の作品集。シャルモーとはクラリネットの前進にあたるシングルリード楽 器。長さはクラリネットよりずっと短くキーはないかあっても僅か。クラリネットのように広い音域 はなく高音は出せず、しかし素朴で柔らかい中音域が楽しめる。シャルモーは今日ではクラ リネットのシャルモー音域で名前だけは知られているが、実際の楽器の音が聞けることは少 ないでしょう。ウィーンには、ベートーヴェンのパトロンとして高名なルドルフ大公(1788-1831) のコレクションとしてシャルモー曲集が伝わっており、このCD にはその中の9曲が収録され ています。作曲者は、フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ、ジュゼッペ・サンマル ティーニ、ヴィンチェンツォ・チャンピ(1719-1762)らだが、不詳な物も多い。最 初に収録されているヘ長調のソナタは複数作者の曲を寄せ集めたパスティッチョ。 エルンスト・シュラーダーはベルリン古楽アカデミーのソロ・クラリネット奏者で、ピリオド・クラリ ネットの第一人者です。古楽系でないクラリネット好きも、ご先祖様の音を聞いておくべきだ ろう。
Aulicus Classics
ALC-0108(1CD)
モンテヴェルディ:「アリアンナの嘆きと他の声楽作品集Vol.1
アリアンナの嘆き/ 竪琴の調子を合わせて/ 恋文/愛の別れ/緑の森の踊り /ああ私は倒れる/私のトルコ女/ 苦しみがそれほどに甘美なので/ ああ! 私は死にそうだ/ 愛しなさいニンファ
アントネラ・ジャネーゼ(S)
ヴィンチェンツォ・ディ・ドナート(T)
ヴァレンティーナ・コルテーゼ(歌)
ロベルト・ジーニ(指)
アンサンブル・コンチェルト

録音:2023年4月6,7,8日 イタリア ロンバルディア州 イタリア コルシコ、2007年7月 イタリア ロンバルディア州 ミラノ
ロベルト・ジーニ率いるアンサンブル・コンチェルトによるモンテヴェルディの「アリアンナの嘆き」 と他の声楽作品集。 数曲歌っているヴァレンティーナ・コルテーゼ(1923-2019)はイタリアの名女優。2007 年録音だと84歳の時の歌声ということになります。

MSR
MS-1806(1CD)
アリストテレスからオペラまでの中世の歌
作者不詳:ポイボスの明るい輝きはまだ昇っていない
フィリッペ・デ・ヴィトリ:名前の徳に
ギヨーム・ド・マショー:喜び、歓喜、そして甘い糧
作者不詳:豹のように
作者不詳:私が君に歌うことを望んでいるか?
ギヨーム・ド・マショー:誰もがただ星を数えるだけだ
朝に笑った者が晩に泣いている
ベルナール・ド・ヴァンタドルン:森林が花に満ちる時
ギヨーム・ド・マショー:愛されることは甘美だ
コンコーディアン・ドーン【クリストファー・プレストン・トムソン(テノール,中世ハープ,指揮)、カリン・ウェストン(S) 、ミシェル・ケネディ(S)、クリフトン・マシー(カウンターテノール)、デイヴィッド・ディッキー(カウンターテノール,リコーダー)、アンドルー・パジェット(Bs) 、ニッコロ・セリグマン(ヴィエル)】

録音:2021年6-9月 米国 ニューヨーク州 ウェストチェスター郡 マウント・キスコ
「フォルトゥナ・アンティクワ・エ・ウルトラ 〜中世の運命と幸運と恋の歌曲集」(MS-1805)に続く米 国の中世音楽団体、コンコーディアン・ドーンの CD。今回は、米国の中世音楽、詩の研究家、サ ラ・ケイの協力の元、中世のフランス語およびオック語の歌を取り上げています。 コンコーディアン・ドーンは2012年結成。ニューヨークなど米国東海岸を中心に活動しています。

CPO
CPO-555546(1CD)
NX-C04
テレマン:カンタータ『雷のオード』 晩年の教会音楽
Dich ruhmen die Welten TVWV1:329(1762)…世界初録音
Wie ist dein Name so gros(雷のオード 第1部) TVWV6:3a(1756年初演)
Wie lieblich sind auf den Bergen TVWV3:61(1754)…世界初録音
Mein Herz ist voll, vom Geiste Gottes erhoben(雷のオード 第2部) TVWV6:3b(1760)
ソロモンズ・ノット(声楽アンサンブル)
ジョナサン・セルズ(バス・バリトン&指揮)
レ・パシオン・ド・ラーム(古楽器オーケストラ)
メレト・リューティ(Vn&指揮)

録音:2022年3月18-23日「第25回テレマン音楽祭」マクデブルク(ドイツ)
テレマンは晩年になっても創作意欲が衰えることがなく、70歳を超えて書かれた「イエスの死」や81歳の時の「審判 の日」など高齢になっても次々と熟練の作品を生み出していきました。このアルバムに収録されたのは、テレマン晩 年の充実した声楽作品の一つである『雷のオード』を中心とした一連の作品です。 これは、雷鳴を思わせるバス二重唱とティンパニ・ソロが絡み合うなど当時としては先進的な書法が用いられた大 胆なカンタータで、1756年に初演された第1部「Wie ist dein Name so gros」と、1756年に書かれ1760 年にハンブルクで初演された(当時の新聞では「第2部が追加された」と報じられた)「Mein Herz is voll」を合わ せて『雷のオード』と呼ばれています。2つの作品の主題は異なりますが、どちらも創造神を崇拝するものです。アル バムには世界初録音となる2曲のカンタータも収録。イギリスのアンサンブル、ソロモンズ・ノットと、ビーバーなどの作 品を得意とするレ・パシオン・ド・ラームの素晴らしい演奏でお楽しみいただけます。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-122(2CD)
NX-E05
モンドンヴィル:英雄舞踏劇「パルナス山の謝肉祭」(序幕と全3幕) フロリーヌ、タリー…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
リコリス…エレーヌ・ギユメット(S)
クラリス、ユーテルプ、テルプシコールの侍女、老女…ハスナア・ベナニ(S)
羊飼い、アポロン…マティアス・ヴィダル(T)
モミュス…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
ドラント、ユーテルプの従者、テルプシコールの従者…アドリアン・フルネゾン(Bs)
ナミュール室内cho
レザンバサドゥール=ラ・グランド・エキュリー(古楽器使用)
ヨアン・ムーラン(クラヴサン〔チェンバロ〕)
アレクシス・コセンコ(指)

録音:2023年3月 ナミュール(ベルギー南部ワロニー地方)
既に数多くのグラン・モテ(管弦楽付き教会声楽曲)や舞台音楽が録音されてきたモンドンヴィルは、巨匠ラモーと共にフランス王ルイ15世の 公妾ポンパドゥール夫人の愛顧を受けた18世紀中盤の人気作曲家。「パルナス山の謝肉祭」はラモーと共に彼の名声も絶頂に達しつつ あった1749年に初演されて大成功を収め、その後も1759年と1767年、そして作曲家歿後の1774年にもリヴァイヴァルされた金字塔的 傑作。ニケやヴァシュヘーギら古楽シーンの俊才たちも折に触れ名場面をとりあげ録音もしていますが、全曲通しての録音はこれが初となりま す。26人の弦楽器奏者に対しフルート、オーボエ、バスーンをそれぞれ4人ずつ起用、一対のホルンとティンパニ、パイプ&テイバーが加わる 充実編成。これを率いメロディアスで精彩に富んだ作品美を十全に引き出すのは、近年バロックから初期ロマン派まで広範なレパートリーの 古楽器演奏で話題を呼んでいる指揮者アレクシス・コセンコ!ブロンデール、ギユメット、ヴィダルら今を時めく欧州歌劇界の名歌手たちと共 に、羊飼いたちが暮らす理想郷で少女リコリスへ思いを寄せる太陽神アポロンを巡る物語を起伏豊かに現代に蘇らせます。「英雄舞踏劇」 と銘打たれている通り、躍動感に富んだ舞曲ナンバーが多い点も魅力の一つ。モンドンヴィル随一の自然でメロディアスな音運びを通じ、古 典派前夜の流麗な音楽を抜群の古楽器オーケストラと名歌唱で堪能できる録音です。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-128(2CD)
NX-E05
アンドレ・カルディナル・デトゥーシュ:音楽悲劇「テレマークとカリプソ」 カリプソ…イザベル・ドリュエ(Ms)
テレマーク…アントナン・ロンドピエール(T)
アンティオープまたはユカリス…エマニュエル・ド・ネグリ(S)
アドラスト…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
恋の神、クレオーヌ、海神ネプテュルヌの巫女、水の精、船乗り女…ハスナア・ベナニ(S)
アポロン、イダス…アドリアン・フルネゾン(Bs)
軍神ミネルヴ、恋の神の巫女長…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
アルカス、諸芸神たちの代表、喜びの寓意…ダヴィド・トリクー(オートコントル)
海神ネプテュルヌの祭司長…コラン・イゾワール(T)
ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho
レゾンブル(古楽器使用)
コンサートマスター:バンジャマン・シェニエ(Vn)
ブリス・サイー(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
シルヴァン・サルトル、マルゴー・ブランシャール(指)

録音:2023年10月2-4日 ジャン=バティスト・リュリ音楽院オーディトリアム、
 ピュトー(パリ郊外)
ヴィヴァルディやヘンデルが注目を集め始めた頃、1714年11月にパリの王室音楽アカデミー劇場(オペラ座)で初演された「テレマークとカリプ ソ」は、翌年9月に亡くなることになる老王ルイ14世が最晩期に賞賛した人気作曲家デトゥーシュの充実作。前年にオペラ座の総監査役を 任された彼は、王が愛した往年の大家リュリを彷彿とさせる活躍を劇音楽の世界で見せていました。古代ギリシャの英雄叙事詩『オデュッセ イアー』に取材した、オデュッセウスの息子テレマーク(テレマコス)が父を探しにゆく途中で海難の末たどりついた島での顛末を描いた序幕付き 全5幕の構成も、まさしくリュリの伝統を受け継ぐ正統派。全編を通じて合唱を効果的に用いつつ、いたるところに舞曲をふんだんに盛り込み ながら、フランス語の韻律をイタリア流の歌心に沿わせるデトゥーシュの確かな作曲手腕が活きています。小ぶりのアンサンブルで驚くほど雄弁 な音楽を織り上げてゆくのは、フランスのバロック・オペラ界で目覚ましい活躍を続ける才人集団レゾンブル!表題役のドリュエとロンドピエール を筆頭に、さまざまな役柄をこなすハスナア・ベナニや女主人公を演じるエマニュエル・ド・ネグリら独唱者には存在感ある歌手が揃い、名手 揃いの器楽合奏(弦楽合奏にはレ・タンブルの名手・川久保洋子も参加)と緊密なアンサンブルを通じて正統派のフランス・バロック劇音楽 世界を描き出します。再評価目覚ましいデトゥーシュの真髄に触れられる、本場ヴェルサイユ発の頼もしい全曲録音です。

ARCANA
A-560(1CD)
異教の天使 〜ボスニア・ヘルツェゴビナに伝わる中世の礼拝音楽〜
1. この石は誰のものか(墓碑銘/1411年以前)
2. 救世主の頭(14〜15世紀)
3. Iはじめに言葉があった(1444〜1461頃)
4. Zなぜ神はこの世をお創りになったか(14世紀)
5. Aここにブラトミオ・ブライコヴィチ眠る(16世紀)
6. お前に頼みたい、純潔ならぬ霊よ(1640)
7. 洗礼を受けていない者は誰であれ(14世紀)
8. 天にまします我らが父よ(1444〜1461頃)
9. 魂が肉を離れる時(1614)
10. おお至高の婦人、天に上げられた方よ(1726)
11. その時、偉大なしるしが(1444〜1461)
12. おお兄弟たちよ、葬りたまえ(14世紀)
13. 喇叭が不思議な音を奏で(16世紀)
14. 怒りの日、その日この世は(伝承歌)
15. 歌え友よ、山並に向かって(1726)
16. 神よ、わたしは久しい昔ここに倒れ(14〜16世紀)
17. わたしはここで神に祈るべく(14〜16世紀)
※記載されている年代は典拠史料の成立時期であり、作曲年を示すものではありません。
楽曲復元・再構成:カタリナ・リヴリャニチ、ヨシコ・ツァレタ、ユーレ・ミロシュ
ディアロゴス(中世アンサンブル)
カタリナ・リヴリャニチ(歌、指揮)
アルブレヒト・マウラー(弓奏ヴィエル〔中世フィドル〕、レベック)
ノルベルト・ローデキルヒェン(各種リコーダー)
カンタドゥリ(伝承歌アンサンブル)
ヨシコ・ツァレタ(歌、指揮)
ニコラ・ダミャノヴィチ、スレチコ・ダミャノヴィチ、トンコ・ポドルグ、ミリヴォイ・リロフ(歌)
ユーレ・ミロシュ(歌、グズレ〔弓奏弦楽器〕、ドヴォイニツェ〔二本笛〕)

録音:2023年1月12-16日 ノワルラック修道院文化センター(フランス中部シェール県)
古楽研究と並行して地元の伝統音楽からも多くを学びながら、バルカン半島の歴史遺産の素顔に迫り続けるクロアチアの古楽歌手カタリ ナ・リヴリャニチ。自身のグループであるディアロゴスと共に、男声アンサンブルでバルカン半島の伝統歌を追求し続けるカンタドゥリをゲストに迎 えての活動も長く続けていますが、今回はクロアチアからさらにバルカン半島の奥へ踏み込み、ユーゴ内戦後着実に復興を遂げてきたボスニ ア・ヘルツェゴヴィナの中世音楽に注目。音楽が記されず詩句だけが残る礼拝歌の復元版を中心に、先唱者が息が続く限り歌う長いフレー ズのなか他の歌手が声を添える伝統唱法を用いた碑文の朗誦も交えつつ、ア・カペラと数少ない中世楽器の伴奏で風格豊かな独特の音 世界を聴かせます。楽曲の復元は詩句の韻律や現代に残る口承伝統歌などを参照、東方正教のキリスト教だけでなく、イスラムやユダヤの 伝統も歴史を彩ってきたこの地ならではのサウンドスケープを浮き彫りにしてゆく意欲的な試みを、「試み」に終わらせない音楽性は圧巻の一 言!アドリア海を挟んでイタリアに伝わる笛やボスニア・ヘルツェゴヴィナの二本笛ドヴォイニツェ、独特の雑味を含んだ羊腸弦の響きが美しい 弓奏ヴィエル(中世フィドル)などが随所で独特な音色を聴かせ、美しい男声ア・カペラや女声独唱と響きあいながら織り上げてゆく音世界。 折に触れ何度も再訪したくなるユニークな魅力に満ちた1枚です。

Signum Classics
SIGCD-781(1CD)
ディアヴォロ〜タルティーニ:6つのヴァイオリン・ソナタ
ソナタ第6番(Op.1:1734より) ニ長調 B.D12/ GT2.D12(Vnと通奏低音のための)/ソナタ第9番(26のソナタより) イ長調 B.A1/ GT2.A01(Vnとチェロのための)/ソナタ第7番(Op.1:1734より) ニ長調 B.D6/ GT2.D06/ソナタ第6番(26のソナタより) ホ短調 B.e1/ GT.2e01(Vnのための)/ソナタ第1番(Op.1:1734より) イ長調 B.A14/ GT2.A14(Vnと通奏低音のための)/ソナタ 「悪魔のトリル」 ト短調 B.g5/ GT2.g05(Vnと通奏低音のための)
ラ・セレニッシマ、
エイドリアン・チャンドラー(指,Vn)

録音:2021年8月&2023年10月、シーダーズ・ホール、ウェルズ・カテドラル・スクール(サマセット、イギリス)
英国屈指のバロック・ヴァイオリニスト、エイドリアン・チャンドラーによって1994年に創設されたピリオド・アンサンブル、ラ・セレニッシマ。"赤毛の司祭"ヴィヴァルディを中心とする18世紀ヴェネツィアとその周辺の作曲家たちの知られざる作品や、再発見された作品の世界初録音を続々と世に送り出し、これまで2度のグラモフォン賞に輝いています(「セレニッシマ」は、「晴朗きわまるところ」という意味の、ヴェネツィアの別称)。
”赤毛の司祭”のスペシャリストであるエイドリアン・チャンドラーとラ・セレニッシマの最新アルバムは、ヴィヴァルディともよく比較されるイタリア・バロックの巨匠ジュゼッペ・タルティーニのヴァイオリン・ソナタ集。
タルティーニの代名詞とも言える『悪魔のトリル』を大トリに据え、1734年に出版された「12のヴァイオリン・ソナタとパストラーレ Op.1」からの3曲と、パドヴァのアントニアーナ図書館のマニュスクリプトに残された「26のソナタ」からの2曲を組み合わせた6曲のヴァイオリン・ソナタで、優れたヴァイオリニスト、教師、理論家として名を成したタルティーニの芸術を描きます。
Signum Classics
SIGCD-783(2CD)
トマス・ロージングレイヴ:8つのハープシコード組曲
組曲第1番変ホ長調/組曲第2番ハ短調/組曲第3番ニ短調/組曲第4番ヘ長調/組曲第5番ヘ短調/組曲第6版ホ短調/組曲第7番ト長調/組曲第8番ト短調/序奏/アルマンド 変ロ長調/祝祭協奏曲/祝祭レッスン(D.スカルラッティ作曲、ロージングレイヴ補作)
ブリジット・カニンガム(ハープシコード)

録音:2021年5月、セント・オーガスティン教会(ロンドン)
イギリスの女流チェンバリストでありオペラ指揮者、音楽学者のブリジット・カニンガム。Signum Classicsからリリースされる3枚目のソロ・ハープシコード・アルバムは、これまで見過ごされてきた18世紀の作曲家&オルガニスト、トマス・ロージングレイヴ(1690/1-1766)の音楽。イギリスに生まれたアイルランド人のロージングレイヴは、18世紀イギリスの鍵盤音楽の中でもっとも興味深く独創的な作曲的な一人でした。同じアイルランド系のルーツを持つカニンガムは、アイルランドの伝統を共有しており、この複雑だがこの上なく美しい音楽に、生命、空気、空間を吹き込んでいます。

Aeolus
AE-10376(1SACD)
ジャック・ビットナー:リュート小品集
ジャック・ビットナー(1604-c.1672):組曲イ長調/組曲ハ長調/組曲ホ短調/組曲嬰ヘ短調/組曲ト短調/組曲ロ短調
アンドレ・ヘンリッヒ(11コース・リュート)
2017年にリリースされたフランソワ・デュフォー(1604-c.1672)のリュート作品集(AE10296)に続くアンドレ・ヘンリッヒの2枚目のソロ・アルバムでは、フランスの最高の伝統に基づく17世紀のリュート組曲が再び取り上げられます。
おそらくオーストリア=ボヘミアの作曲家ヤコブ・ビュットナーによって書かれたもので、1682年と1702年にフランス語名のジャック・ビットナーの名前で出版されたリュート組曲集。ドイツ語圏ではロイスナーとヴァイスの間の11コース・リュートのための音楽としてよく知られていますが、殆どコンサートやレコーディングで取り上げられていませんでした(最後に録音されたのは40年前)。
アンドレ・ヘンリッヒは、ドイツ生まれ、2002年からはパリを拠点に活動するリューティスト。リュート、テオルボ、バロック・ギターのソリスト、室内楽奏者、通奏低音奏者として、レザール・フロリサン、ラ・サンフォニー・デュ・マレ、レ・ミュジシャン・ド・サン=ジュリアン、レ・フォリー・フランセーズ、オペラ・フオーコなど、フランスの主要な古楽アンサンブルと共演し、これまで40以上のアルバムに参加してきました。パートナーである鍵盤楽器奏者、畑野佳恵とともに、日本での公演も度々行っています。

TRPTK
TTK-0116(1SACD)
活気に満ちたヴェネツィア
ニコラ・ポルポラ:Salve Regina in F major
ヴィヴァルディ:歌劇「試練の中の真実」RV 739より「シンフォニア」、「その美しい頬だけ」、歌劇「オリンピアーデ」RV 725より「あなたが眠っている間,愛を育みます」、オラトリオ「勝利のユディータ」RV 644より「Armatae face et anguibus」、歌劇「ジュスティーノ」RV 717より「喜んで拝見させていただきます」
ヨンメッリ
:「La Betulia liberata」より「Prigionier che fa ritorno」
ロッテ・ボヴィ(Ms)、ローラ・ブルー

録音:2023年5月
ヴィヴァルディ、ヨンメッリ、ポルポラの三人が活躍した時代のヴェネツィアは音楽に溢れていました。そして彼らは三人とも孤児院で働いており、楽器を教え、孤児院の子供たちのために作品を作りました。
ロッテ・ボヴィとローラ・ブルーは個性的な演奏で当時のヴェネツィアの活気あふれる音楽を再現しています。
TRPTK
TTK-0120(1SACD)

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:O virtus Sapientiae
聖母マリアのカンティガ集:Gran poder a de mantar、Rosa das Rosas
作者不詳:El Misteri d’Elx:O Arbre Sanct
アイヴァン・ジアナキス:Percussion improvisation
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:O nobilissima viriditas
伝承曲:Song of Klidonas、Parakalo tin Panayia
マーガレット・マリー:Recorder improvisation
モニオ・ダラス:Ce fut en mai
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:Karitas habundat
シビュラ・アンサンブル

録音:2023年9月
シビュラ・アンサンブルは、古代から中世、そしてルネサンス期に渡って影響を与えた預言者シビュラからインスピレーションを受けています。シビュラは、その神聖な洞察力と予言のために文化を超えて尊敬されてきました。それらは人間の領域と神の世界とのパイプとして見なされ、歴史を通じて西洋文明の精神的信念を形成しました。作曲家としても活躍したヒルデガルト・フォン・ビンゲンも預言者のひとりと見なされていました。

GENUIN
GEN-24873(1CD)
クープラン:コンセール集
趣味の融合、または新しいコンセール(1724)より コンセール第9番「愛する人の肖像」/王宮のコンセール(1714/15)より コンセール第2番/趣味の融合、または新しいコンセールより コンセール第6番/趣味の融合、または新しいコンセールより コンセール第5番/王宮のコンセールより コンセール第4番
エマヌエル・アビュール(オーボエ、オーボエ・ダモーレ、コール・アングレ)、ダビド・トマス(Fg)、カルラ・サンフェリクス(バロック・チェロ)、ミクローシュ・シュパーニ(ハープシコード)、ブノワ・ファライ(テオルボ)

録音:2022年8月31日-9月3日&2023年10月5日-6日、フリーデンス教会(マンハイム)
アンドレ・ラルドロとハインツ・ホリガーに師事し、バーゼル響、ロッテルダム・フィル、ロンドン響の首席奏者を務めてきたスイス出身の名オーボイスト、エマヌエル・アビュール(エマニュエル・アビュール)が率いるクープランのコンセール集。
フランス・バロック音楽のもっとも意義深く重要な作曲家の一人であるフランソワ・クープランが、1714年から1724年にかけて作曲した「王宮のコンセール」と「趣味の融合、または新しいコンセール」全14曲のコンセール(フランス・バロックの管弦楽組曲)のうち、5つのコンセールを選択し、ダビト・トマス、ミクローシュ・シュパーニらの優れた仲間たちと協力して美しいコンセールを演奏。スタイル、色彩、テンポを最大限に尊重し、モダン楽器(オーボエとファゴット)とヒストリカル楽器を組み合わせて使用しています。

Hyperion
CDA-68407(1CD)
パドヴァーノ:ミサ曲 「甘い木陰に」、ミサ曲 「主よ, 欺きの舌と」
アンニーバレ・パドヴァーノ(1527-1575):ミサ曲 「甘い木陰に」
チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565):甘い木陰に/パドヴァーノ:主よ, 欺きの舌と、ミサ曲 「主よ, 欺きの舌と」*
チンクエチェント〔テリー・ウェイ(C.T)、アヒム・シュルツ(T)、トーレ・トム・デニス(T)、ティム・スコット・ホワイトリー(Br)、ウルフリート・シュターバー(Bs)〕、ベルント・オリヴァー・フレーリヒ(T)*、ヤン・ペトリカ(T)*

録音:2023年2月13日-15日、マウアーバッハ・カルトジオ会修道院(オーストリア)
ヨーロッパ各国(オーストリア、ベルギー、イギリス、ドイツ、スイス)のプロフェッショナルな歌手が集ったルネサンス系男声ヴォーカル・アンサンブルの最高峰、「チンクエチェント」。これまで、ジャン・リシャフォールやフィリップ・シェーンドルフ、フィリップ・デ・モンテ、ヤコブ・ルニャール、ハインリヒ・イザークなど、フランドル楽派を中心とするルネサンスの知られざるプログラムでアルバムを彩ってきました。
チンクエチェントが探求する16世紀ハプスブルク家の繁栄した音楽宮廷の深淵は、アンニーバレ・パドヴァーノ(1527-1575)の2つのミサ曲に到達! 1527年にパドヴァで生まれたパドヴァーノはヴェネツィアとグラーツの宮廷で活躍し、いくつかのミサ曲、モテット、マドリガーレの他、鍵盤楽器作品で主に知られている作曲家&オルガニスト。当時は「上手な演奏と上手な作曲の方法を本当に知っていた」(ヴィンチェンツォ・ガリレイ)や、「偉大な価値のある人物」(ジョヴァンニ・アルトゥージ)など称賛されていましたが、現在ではほとんど顧みられていない音楽家の一人です。チンクエチェントは、チプリアーノ・デ・ローレのマドリガーレ「甘い木陰に(美しい葉の甘い木陰に私は無慈悲な光から逃げて走った)」に基づくミサ曲と、パドヴァーノ自身のモテット「主よ, 欺きの舌と(主よ, 欺きの舌と敵の罠から私を救い出してください)」に基づくミサ曲で、カール2世のハプスブルク家の宮廷で開かれたかもしれないミサの典礼を、現代に呼び起こします。

Glossa
GCD-921634(2CD)
アンドレ・カルディナル・デトゥシュ:音楽悲劇 「カリロエ」(1743年版) エルヴェ・ニケ(指)
コンセール・スピリチュエル、
ステファニー・ドゥストラク(Ms)、
シリル・オヴィティ(オート・コントル)、
ジョアン・フェルナンデス(Bs)、
イングリッド・ペリューシュ(S)、
ルノー・ドレーグ(Bs)、
ステファニー・レヴィダ(S)

録音:2006年2月、フランス
日本の聴衆に衝撃を与えた2008年の来日公演における大編成でのヘンデルや、2010年のパーセルの歌劇「アーサー王」の上演などで群を抜いた演奏能力を示し、その音楽性が高く評価されてきたエルヴェ・ニケとコンセール・スピリチュエル。ヴェルサイユ・バロック音楽センターとパラツェット・ブル・ザネの協力を得て、フランス・バロックの埋もれた音楽悲劇(トラジェディ・リリック)の復活再演を実現させてきた彼らが2006年に録音した、アンドレ・カルディナル・デトゥシュ(1672-1749)の音楽悲劇「カリロエ」(1743年版)。廃盤・入手困難となっていたこの録音が新装再発売されました。
パストラーレ・エイロック「イセ」の初演を聴いた当時のフランス国王である太陽王ルイ14世から、「リュリ以来、これほど楽しい音楽はなかった」という最大級の賛辞を贈られたというエピソードを持つデトゥシュ。王立音楽アカデミーの総監督、指揮者などの要職を歴任し、1727年だけで46回もの演奏会をヴェルサイユ王妃の館で開くなど王族から厚い信頼を得ていたことが記録に残されています。斬新な手法を用いて数多くの独創的な作品を生み出したデトゥシュは、リュリからラモーへの橋渡しを行いフランス・オペラの発展に大きな影響を与えた作曲家でした。
1743年にパリで出版された「カリロエ」は、愛、嫉妬、権力、高貴さが組み合わさって魅力的な傑作を生みだした感動的な音楽ドラマで、
コンセール・スピリチュエルを率いる奇才エルヴェ・ニケのタクトによって、「カリロエ」の全貌と魅力が明らかとなった貴重な記録です。

Coviello
COV-92309(1CD)
女王の仮面 〜16世紀イギリスのコンソート音楽における女性の権力表現
ロバート・パーソンズ:De la court
ジョン・ベネット:Eliza, her name gives honour
ダニエル・ノルコム:With Angel’s face and brightness
ピーター・フィリップス:Pavan, Galliard
作者不詳:Galliard
ダニエル・バチェラー:Daniel’s Almain
モーリー:The Frog Galliard
ジョン・ヒルトン:Fair Oriana, Beauty’s Queen
トマス・ウィールクス:Hark, I hear some dancing
リチャード・ニコルソン:The Jew’s Dance
ウィリアム・バード:The fair young virgin
作者不詳(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):The kyngs pawvyon
ジョン・ウィルビー(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):Lady, when I behold
ダウランド:Sir John Souches Galliard / My thoughts are winged with hope
モーリー:Hard by a crystal fountain
デリング:Pavan in Four Parts
作者不詳:Gallyard
モーリー:La Coranto
ヒュー・アシュトン:Hugh Ashton’s Maske
ジョン・マンディ:Were I a king
作者不詳:Pavana
作者不詳:Gallyard
ウィリアム・バード(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):My Lord of Oxenfords Maske
ウィリアム・バード(ジブ・ブラハ編):Mounsiers Almaine
モーリー(アンサンブル・フォイエルフォーゲル編):The Lord Souches Maske
作者不詳:My mind to me a kingdom is
エドワード・ジョンソン:Eliza is the fairest Queen
カリーヌ・ティニー(S)
ジブ・ブラハ(Lute)
アンサンブル・フォイエルフォ-ゲル

録音:2023年
16世紀に数少ない女性君主として名を刻んだエリザベス1世。彼女は妖精、吟遊詩人、聖母…と自らの地位を表現するため、まるで仮面舞踏会のようにさまざ まな顔を演出しました。当時大流行した仮面劇の音楽もまた、女王賛美を歌い、彼女のイメージを作り上げていきます。バード、ダウランド、モーリー、パーソンズら の仮面劇の音楽とともに王室の仮面の裏側に迫るというプログラム。
燃え尽きた灰のなかから蘇りはばたく「火の鳥」を名前に冠したアンサンブル・フォイエルフォーゲルによる、新たな生命が吹き込まれたかのような清新な演奏 です。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0085(1CD)
フックス(c.1660-1741):皇帝レクイエム
ペルゴレージ:ミサ曲 ニ長調
ルーカス・ヴァナー(指)
ゼロノーヴェ(声楽アンサンブル)
イ・ピッツィカンティ(古楽アンサンブル)
スイスのアンサンブルによる演奏。対位法の大家として知られたフックスの『レクイエム』と、2015年に現代譜がきちんと出版されてようやく取り上げられるよ うになったペルゴレージの『ミサ曲 ニ長調』を収録。どちらも非常に美しい作品です。 (Ki)

ARCANA
A-562(1CD)
旧約聖書『雅歌』に基づくイタリア初期バロックのモテット集
1. ヴァレンティーニ(1582頃-1649):あなたはわたしの心を傷つけてきた(1615)*
2. フランチェスコ・カザーティ(生歿年不詳、1615-1617頃に活躍):あなたはわたしの心を傷つけてきた(1617)*
3. セラフィーノ・パッタ(生歿年不詳、1606-1619頃に活躍):起きてください、愛しき君(1609-1611)*
4. アレッサンドロ・グランディ(1590-1630):ああ、きみはなんと美しい(1610-1628)
5. オラツィオ・タルディーティ(1602-1677):なんと美しい、エルサレムの娘よ(1629 ?/1638)*
6. ジューリオ・チェーザレモンテヴェルディ(1573-1630頃):わが想い募る人よ(1620)
7. ジョヴァンニ・バンチ(生歿年不詳、1619頃に活躍):わたしは野の花(1619)*
8. アドリアーノ・バンキエーリ:わたしは自分の庭園に入っていった(1610-1616)*
9. イグナツィオ・ドナーティ(1568頃-1638):おお愛しきマリア(1619)*
10. フェデリーコ・マルガリーニ(生歿年不詳、1618頃に活躍):なんと美しいことか(1618)
11. クラウディオ・モンテヴェルディ:わたしの肌は黒くても(『聖母マリアの夕べの祈り』〔1610〕より)
12. ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチオ(生歿年不詳、1609-1621頃に活躍):あなたはひたすらに美しい(1620)*
13. C. モンテヴェルディ:わたしは眠っていても(1625)
14. レオーネ・レオーニ(1560頃-1627):行け、シオンの娘たちよ(1606-1621)*
15. ジョヴァンニ・ロヴェッタ(1596/99-1668):起きてください、愛しき君(1635-1640)*
16. ジョヴァンニ・アントニオ・リガッティ(1613頃-1648):起きて、わが白鳩の君(1643)*
17. ジョヴァンニ・ベルナルド・コロンビ(生歿年不詳、1603-1621頃に活躍): わたしは常に主の前にあり(1619)*
イ・ディズィンヴォルティ(声楽&古楽器アンサンブル)
マッシモ・アルティエーリ(T)
マッシモ・ロンバルディ(テノール、指揮)
グリエルモ・ブオンサンティ(Bs)
ノエリア・レヴェルテ・レーケ(テノール・ガンバ、バス・ガンバ、リローネ)
マルコ・サッカディン(テオルボ)
ニコラ・ラモン(オルガン、チェンバロ)
1/4コンマ ミーントーン A=440Hz

録音:2020年6月14-18日、2021年7月14、15日殉教者聖マウリツィオ&聖コンパーニ教会、ブレーノ(イタリア北部ロンバルディア地方ブレーシア県)

*は世界初録音
17世紀初頭、モンテヴェルディやカッチーニ等と同時代の北イタリア各地で活躍した作曲家たちの教会音楽を、3人の歌手と3人の通奏低 音奏者のさまざまな組み合わせで変幻自在に聴かせてゆくアルバム。複数声部の絡み合いを大前提としたルネサンス・ポリフォニー教会音 楽から、独唱パートの存在感を強く際立たせたバロック的コンチェルタート様式が生まれ、そこからオペラという独唱ありきの新しい舞台芸術が 誕生したのが1600年前後で、ここではその10年ほど後、通奏低音に支えられた独唱パートを幾つか重唱させる小編成の新しい教会音楽 (モテット)が定着しつつあった頃の作品を中心にプログラムが編まれています。モンテヴェルディを例外として大半は滅多にとりあげられない作 曲家ばかりと思いきや、はっとするほど官能的な旋律美やきわめて大胆な転調あり、語りのような独唱もあればルネサンス語法の新解釈のよ うな興味深い展開もあり、トラックごとに新鮮な驚きが詰まったアルバムの充実度は本場イタリアにおける古楽研究と演奏実践の緊密な連 携、経験値の集積を強く印象づけます。「初期バロックは教会の内と外の音楽が互いに驚くほど近かった」とライナーノートに解説されている 通り、まさに世俗のマドリガーレと聴き違えるほどの内容は、聖書の中でもとりわけ煽情的・官能的な描写が相次ぐ『雅歌』から歌詞をとった 作品ばかりを集めているからこその特色と言えるでしょう。その聖俗の近似性を際立たせるべく、たとえば当時オペラの名場面を彩った共鳴弦 付き擦弦楽器リローネを使ったり、モンテヴェルディ『聖母マリアの夕べの祈り』からの一章はあえてリュートソングのように撥弦楽器一つの伴奏 に絞って聴かせるなど、演奏編成に工夫が凝らされている点も注目です。

Linn
CKD-738(1CD)
王様のプレイリスト 〜ルイ14世の宮廷音楽
1. シャルパンティエ:序曲 (「花咲ける芸術」より)*
2. リュリ: 第1&第2エール (「ファエトン」より)*
3-7. フランソワ・クープラン:第2コンセール ニ長調 (『王宮のコンセール』より)
 3. Prelude
 4. Allemande fugue
 5. Qir tendre
 6. Air contrefugue
 7. Echos
8-13. ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726):第1組曲 (『王の晩餐のためのサンフォニー集』より)*
 8. Prelude
 9. Air grave
 10. Trio
 11. Gigue
 12. Petit air
 13. Passacaille
14. 作者不詳:序曲 (「王の夜の舞踏劇」より)*
15. ジャン・ド・カンブフォール(1605頃-1661):夜のレシ「悩ましき明るさよ」 (「王の夜の舞踏劇」より)
16. 作者不詳:日の出を演じる王 (「王の夜の舞踏劇」より)*
17-21. マラン・マレ:組曲 ト短調 (抜粋/『王の御就寝に捧ぐトリオ集』より)
 17. Prelude
 18. Sarabande
 19. Rondeau
 20. Plainte
 21. Menuet

*=編曲:サトコ・ドイ=ラック
アンサンブル・モリエール(古楽器使用)
フラヴィア・ハーティ(フラウト・トラヴェルソ)
アリス・アール(Vn)
ケイト・コンウェイ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
カトリオーナ・マクダーミッド(Fg)
サトコ・ドイ=ラック(Cemb)

録音:2023年3月6-8日セント・マーガレット教会国立古楽センター、ヨーク、UK
2021年、英国のBBC Radio3とロンドン王立音楽大学(RCM)が共同推薦するニュー・ジェネレーション・バロック・アンサンブルの輝かしき 初代団体に選ばれたアンサンブル・モリエールによる、トリオ・ソナタ編成でルイ14世お気に入りの作曲家たちの名作を辿るアルバム。ヴェルサ イユの各所に楽隊を配し、朝から晩まで音楽漬けで政務を続けた王の一日を辿るかのように、序曲から室内楽、正餐時のBGM、宮廷劇 場の音楽、そして就寝時の音楽へと続くプログラムで構成されています。ルイ14世に最も愛された作曲家リュリはもちろん、その歿後に王室 関係者のため音楽を綴り続けたシャルパンティエ、王室鍵盤教師も務めたクープラン、王室におけるリュリの実質的後継者ド・ラランド、そして ルイ14世の中央集権が決定的になった頃に王自らが太陽の寓意像を演じた「王の夜の舞踏劇」を経て、就寝時に奏でられたというマレ初 期の傑作曲集に収束するその展開は、バロック・ファンならずともつい先へ、先へ…と聴き続けてしまうに違いありません。ロンドンを拠点に 活躍するチェンバロ奏者サトコ・ドイ=ラック(土井聡子)の手で声楽曲や管弦楽曲が室内楽編成に凝縮された巧みなアレンジも聴きどこ ろ。バロック・バスーンの参加で室内楽的な親密さにオーケストラ風の広がりも加わり、フランス・バロック特有の高雅さを多彩な響きの中で楽 しめる1枚です。

MUSIS
MUSIS-05(1CD)
UHQCD
税込定価
ゴヤの生きたスペインより 第2弾 Goya‘s era-2
 ナルシソ・パス (1750頃-?):
1. ラ・カチュチャのボレロニ長調
 ソル(1778-1839):
2. 無頓着な女変ロ長調
3. 幸せな女ヘ長調
 サンティアゴ・デ・マサルナウ(1805-1882);
4. ゴミスの「お母さん、僕のお母さん」による変奏曲op. 4
 アリアーガ
5. ロマンスト長調
 マテオ・フェレール(1788-1864):
6. ソナタ ニ長調
 ソル
7. 傲慢な女ハ長調
8. 憂鬱な女ハ長調
 アリアーガ
9-11.3つの練習曲、または奇想曲
 9. 第1番変ロ長調
 10. 第2番変ロ長調
 11. 第3番イ短調
 カルロス・バゲル(1768-1808):
12. ソナタホ長調
 ジョセフ・マルティ(c.1768-c.1834)またはジュゼップ・アントニ・マルティ(1719-1763):
13. ファンダンゴニ短調
 マリアーノ・ロドリゲス・デ・レデスマ(1779-1847):
14. ワルツ第3番ニ長調
 アルベニス(1795-1855):
15. スペイン民謡「トリポリとカチュチャ」による華麗なるロンド op.25ト長調
 ソル
16. 田舎風の女ニ短調
川口成彦(フォルテピアノ)
使用楽器(修復:エドウィン・ボインク)
ジョン・ブロードウッド&サン1807年製…1, 5-6,12-14,16
イグナーツ・プレイエル1829年製…2-4, 7-11, 15

録音:2023年5月22-23日 ドープスヘジンデ教会 (オランダ、ハールレム)
「ゴヤの生きたスペインより」の第1弾から5年の月日が流れ、「再出発」といった思いでようやく第2弾を発表することとなりました。予期せぬパ ンデミックもあって前作から大分時間も経ってしまいましたが、その間に私自身がまだ知らなかった作品と数多く巡り会うことが出来ました。前 作では主に18世紀の作品を扱いましたが、今回は主に19世紀に入ってからの作品に光を当てています。18世紀ではスペインの多くの作曲 家がスペイン国内で音楽活動を展開することが多かったのですが、19世紀に入るとフランスやイギリスなど他国に渡る音楽家が増えていきま す。そうした時代の流れでスペイン人作曲家はどのような音楽を世に送り出して下さっていたのでしょうか。前作同様に私の録音がゴヤの生き たスペインへの架け橋となることを願っています。  ―― 川口成彦 川
口成彦がこよなく愛するスペインの知られざるピアノ曲を集め、大きな反響を呼んだ企画の第2弾。今回も選曲から楽器の選択までこだわ りぬき、それぞれの作品の愛らしい魅力を堪能させてくれます。

FIRST HAND RECORDS
FHR-145(1CD)
ヴェネツィアのドイツ人
シュッツ(1585-1672):Lobet den Herrn, SWV 350(シンフォニエ・サクレ第2集より)
モンテヴェルディ:Messa a quattro voci et salmi concertati No.4, Confitebor tibi Domine,
SV193
シュッツ:O suser, O freundlicher, SWV285(小宗教コンチェルト集より)
サラモーネ・ロッシ(1570-1630):Il terzo libro de varie sonate, sinfonie, gagliarde, brandi e corrente, Op.12(pub.
1623):4Sonata sopra l’aria di Ruggiero
シュッツ:Exultavit cor meum, SWV258(シンフォニエ・サクレ第1集より)
ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス(1600-1679):Stabat Mater (pub.1638)
シュッツ:Paratum cor meum, SWV257(シンフォニエ・サクレ第1集より)
アレッサンドロ・グランディ(1586-1630):Lauda Sion Salvatorem (pub. 1621)
シュッツ:Ich werde nicht sterben, SWV346(シンフォニエ・サクレ第2集より)
サラモーネ・ロッシ:Il terzo libro de varie sonate, sinfonie, gagliarde, brandi e corrente, Op.12(pub. 1623):A
Sonata ottava sopra l’aria E tanto tempo hormai
シュッツ:Cantabo Domino in vita mea, SWV 260(シンフォニエ・サクレ第1集より)
カヴァッリ(1602-1676):O quam suavis es (pub.1625)
シュッツ:Herr, unser Herrscher (Psalm8), SWV343(シンフォニエ・サクレ第2集より)
アレッサンドロ・グランディ:Decantabat populus Israel (pub.1641)
シュッツ:Ich danke dir Herr, SWV347(シンフォニエ・サクレ第2集より)
デヴィッド・デ・ウィンター(T)
ブロック・ストリート・バンド

録音:2023年2月6-8/ノーフォーク、オックスニード・ホール
ハインリヒ・シュッツはバッハ以前のドイツを代表する巨匠で、500を超える曲が現存しています。若いころにヴェネツィアを2度訪れ、ガブリエリとモンテヴェル ディに会うなどしてイタリア音楽を吸収。ドイツに持ち込み、主に教会音楽の分野で活躍し、ルネサンスからバロックへと歴史を進めた音楽家でもあります。このアル バムは華麗で技巧的なイタリア音楽とシュッツの音楽を交互に聴いていくもの。シュッツの受けた影響と、自らの語法の獲得とが両方感じられる興味深い内容です。 (Ki)

Audax Records
ADX-11212(1CD)
ニコデモの福音書に基づく受難曲集 G23

1. Pange lingua gloriosi (hymn)(フィリップ・ランプレヒト編)
2. Die nacht wirt schier dez hymmels gast*
3. Gein Zedron ging Jhesus*
4. Instrumental “Contemplatio”
5. Zu prymzyt*
6. Estampie “Tenebrae”
7. Geseczet wart Jhesus*
8. Christe qui lux es et dies (hymn)
9. Die juden teilten sin gewant*
10. Instrumental based on “G23”
11. Instrumental “Planctus”
12. Jhesus enpfalch sin muter*
13. Instrumental based on a melisma from “G23”
14. Estampie super “Crux fidelis” (hymn)(アンネ=ズーゼ・エンスレ編)
15. Man brach den schachern ire beyn*
16. Stabat mater (sequence)
17. Zu complet (G23, VIII)*
18. Instrumental “Iubilatio”
19. Estampie super “Christus factus est”(エンスレ編)
20. Ein absteig die besliessung*
21. Eya der grossen liewe(ランプレヒト編)
*ザルツブルクの修道士
デュオ・エンスレ=ランプレヒト〔アンネ=ズーゼ・エンスレ(リコーダー、ハープ、バグパイプ、ブロンズ・トライアングル)、フィリップ・ランプレヒト(パーカッション、ヴォーカル)〕、スザンヌ・アンソルグ(中世フィドル)

録音:2023年12月18日-21日、プロクルス・ミュージアム(イタリア)
リコーダーとパーカッションで中世の音楽を現代へ再現する「デュオ・エンスレ=ランプレヒト」のAudax Records第3弾。中世のザルツブルクの名もなき修道士が作曲した「ニコデモによる福音書をベースとした受難曲(受難ソング)集」に、ランプレヒト、エンスレによるアレンジ作品をカップリング。名手たちが中世の楽器を見事に駆使して、官能的かつ詩的に奏でます。
2008年にザルツブルクで結成されたリコーダーとパーカッションによるアンサンブル、「デュオ・エンスレ=ランプレヒト」。初期の笛、様々な打楽器を使用した幻想的な演奏で、中世の神聖な音楽を現代に再現します。リコーダーは、2013年にロンドンのSRPメック国際リコーダー・コンクール(ドロテー・オーバーリンガーを排出したことでも知られる名門コンペティション)で最優秀賞を受賞した1988年ドイツ生まれの若き名手、アンネ=ズーゼ・エンスレ。2017年にリリースした「Tesserae」(ADX13712)はICMA(国際クラシック音楽賞)2017にノミネートされました。

Da Vinci Classics
C-00835(1CD)
ド・ラ・フェルテ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 Vol.2
シャルル=フランソワーズ=グレゴアール・ド・ラ・フェルテ(18世紀頃):ソナタ第7番〜第12番
ラ・ヴェルトゥオーソ・コンパーニャ・デ・ムジチ・ディ・ローマ〔ヴァレリオ・ロジート(Vn)、マウリツィオ・ロパ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、エマヌエラ・ピエトロチーニ(ハープシコード)〕

録音:2022年9月28日-30日、ジャングル・ミュージック・ファクトリー(ローマ)
※世界初録音
ヴィオール奏者であったのではないかということ以外、その生涯と音楽活動についてはほとんど何も知られておらず謎に包まれているド・ラ・フェルテの唯一の作品である「ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集」。1707年にパリで出版され、オルレアン公フィリップ2世に献呈されたこの12曲のソナタ集から第7番〜第12番を収録。第1番〜第6番を収録した前作(C00541)に続き全曲世界初録音で、このリリースにより意欲的なプロジェクトが完結します。

ALTO
ALC-1486(1CD)
バード:声楽作品集
Psallite Domino/Ne irascaris/Laetentur caeli/Senex puerum portabat/Sing joyfully/Non vos relinquam/Vigilate/Justorum animae/Haec dies/Teach me, O Lord/Rorate coeli desuper/アヴェ・ヴェルム・コルプス/マニフィカト/Nunc dimittis/Exsurge, Domine/Sacerdotes Domini/マニフィカト/Nunc dimittis/Laudibus in sanctis
ヘレフォード大聖堂cho
ジェレイント・ボーエン(指)、
ピーター・ダイク(Org)

録音:2005年
ルネサンス期にイギリスで活躍した作曲家ウィリアム・バードによるアンセムやモテット集。彼は同じ時代に生きたパレストリーナやビクトリアといった作曲家と同じくこの時代を代表する作曲家の一人です。プロテスタントの国でカトリック教徒であったバードが弾圧を受けながらも書き上げた作品は必聴に値するものばかりです。

NoMadMusic
NMM-011(1CD)
音楽サロン
(1)マレ:トリオ曲集〜ホ調のパサカイユ (1692)
(2)オトテール:トリオ・ソナタ ロ短調Op.3の3 (1712)
(3) ピエール・ダニカン=フィリドール:2つの高音楽器のための組曲第3番(1717)
(4)ドルネル:トリオ・ソナタ第3番(1713)
(5)マレ:ヴィオール曲集第3巻〜組曲第3番ト長調 (1711)
(6)ドルネル:4声のソナタ
(7)ロベール・ド・ヴィゼ:ヴォドリ・ド・セズネの写本
(8)マレ:トリオ曲集〜苦しみ/ト調のパサカイユ
アンサンブル・レゾナンス

録音:2013年8月21-24日/サン=ローラン教会(ラヴァル=アン=ブリ)
リヨン音楽院の学生により結成されたアンサンブル・レゾナンス。2本のリコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバ、テオルボ、チェンバロの5人から成り、17-8世紀の 室内楽をピリオド楽器で奏する貴重な団体です。2014年にリリースされた彼らのデビュー・アルバムで、フランス・バロックの秘宝を美しく再現。オシャレな作品 を荘厳なパサカイユで引き締めています。 (Ki)

MIRARE
MIR-698(1CD)
E IL VIOLONCELLO SUONO〜そしてチェロは奏でられる
1. ジュリオ・タリエッティ(1660-1718):チェロと、スピネットあるいはヴィオローネで弾くアリア・ダ・スオナーレ19番よりアダージョ
2. ジューリオ・デ・ルヴォ(c.1650-c.1716):シャコンヌ
3. ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音のためのソナタ ホ短調 RV40
4. ジュゼッペ・マリア・ダッラーバコ(1710-1805):独奏チェロのためのカプリッチョI ハ短調
5. ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 RV46より「ラルゴ」
6. プラッティ(1607-1763):チェロと通奏低音のためのソナタ第3番/イ長調より「ラルゴ」
7. ジョルジョ・アントニオット(1681-1776):チェロと通奏低音のためのソナタ第4番 ニ短調 作品1より「ラルゴ」
8. ダッラーバコ:無伴奏チェロのためのカプリッチョ第4番ニ短調
9. マルチェッロ:チェロと通奏低音のためのソナタ第3番 ト短調より「ラルゴ」
10. ガスパロ・ガラヴァリア(18世紀):チェロと通奏低音のためのソナタ ト短調
11. ダッラーバコ:無伴奏チェロのためのカプリッチョ第4番ホ短調
12. ヴィヴァルディ:トリオ・ソナタ(Vn、チェロと通奏低音)ト長調 RV820
13. ジューリオ・デ・ルヴォ:タランテラ
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc)、
ジュスタイン・テイラー(Cemb)、
ティボー・ルーセル(アーチリュート)、
アルベリク・ブ ルノワ(Vc)、
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ(Vn)、
マリー=アンジュ・プティ(パーカッション )

録音:2023年10月9-13日、パリ、ドイツ福音主義教会
18世紀にソロ楽器として台頭してきたチェロの声をたどる1枚。18世紀、音楽家たちは自分が書いた作品の楽譜と楽器を携えて、ヨーロッパを旅していました。 そうした音楽家たちの作品を取り上げています。
18世紀、通奏低音の要であったチェロは次第にソナタ、独奏チェロなどの作品によって光をあびるようになります。ヴィヴァルディも、急速なパッセージなど、 ヴァイオリンの技巧をとりいれたパートをチェロのために書きました。アントニオットはミラノで生まれたヴァイオリン奏者で、政治的な理由でイタリアを追われスペイ ン、フランス、英国、スイスなどの宮廷で活躍しました。パリに居を構えた時に剣で手を負傷、その後チェロに転向しました。パリの聴衆は18世紀もなおヴィオラ・ ダ・ガンバの親密でより内省的な音色が好まれており、チェロが台頭してきていることに対して警鐘を鳴らす論文が発表されるなど、彼らがチェロを受け入れるに は時間がかかりました。このアントニオットの作品も、コントラスト、執拗なパッセージなど、チェロの楽器の魅力が発揮されるように書かれている一方、当時のパリ の人が挙げたチェロの「特徴(ヴィオラ・ダ・ガンバと比べて、当時のパリの人々にとっては刺激が強すぎた)」がよくもわるくも見られる作品となっています。ま た、無伴奏チェロの作品を書いたジュゼッペ・マリア・ダッラーバコは、95歳と長寿(ボッケリーニと同じ年に亡くなった)ですがバイエルンの宮廷に務めながらも 自由に音楽旅行もできたという恵まれた立場で、ギャラント様式および前古典派スタイルをとりながらも、バロックの余韻も色濃く残す作風が魅力です。音楽史的 にも音楽的にもきわめて興味深いプログラムとなっています。
ハンナ・ザルツェンシュタインは、パリ音楽院でロラン・ピドゥのもとで学び、その後はラ・フォル・ジュルネ音楽祭(ナント)など音楽祭などで、あるいはパリ音 楽院オーケストラのソリストとして、活躍しています。クリストフ・コワンのもとでバロック・チェロを学んだあと、ジュスタン・テイラー、テオティム・ラングロワ・ド・ スワルテらとともにル・コンソール(コンソート)を設立。ディヒター・トリオのメンバーでもあります。2023年、アタイールの新作(3つのチェロとソプラノのため の「アフリカの庭」)の初演にも携わりました。 (Ki)

H.M.F
HMX-2904100(2CD)
クリスティ&レザール・フロリサンの「テ・デウム」
■CD1(HAF8901298)]
フィリドール・ル・カデ(1657-1708):行進曲、
シャルパンティエ:テ・デウム H.146
ミサ「聖母マリアの被昇天」H.11、
「聖母マリアのリタニー」 H.83
■CD2
ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726):「テ・デウム」
「Super flumina Babilonis」「Confitebor tibi Domine」
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

■CD1(HAF8901298)
録音:1988年10月4-7日
■CD2(HAF8901351)
録音:1990年9月
クリスティ&レザール・フロリサンによるテ・デウムが2枚組お買い得セットで登場! CD1はシャルパンティエの「テ・デウム」を収録。1699年、シャルパンティエが王宮礼拝堂に仕えていた頃に書いた「テ・デウム」は彼の最高傑作のひとつとさ れています。輝かしい有名なプレリュードにつづき、独唱者や合唱が活躍する楽曲がならぶこの名作を、クリスティは純粋に音楽する喜びに満ちた、生き生きとした 表情で響かせています。30年以上前の録音ながら、シャルパンティエの魅力をこれ以上なくはつらつと引き出した名演です! CD2はドラランドの「テ・デウム」。ヴェルサイユ宮殿がまだ隆盛を誇っていた頃、宮殿で行われた礼拝のためにグラン・モテを作曲し、リュリの後継者とも言われ たドラランド。1684年の「テ・デウム」はドラランドの最高傑作と名高いもの。詩篇に音楽を付していますが、他の作曲家による同様の作品とは比べ物にならな いくらい感情に直接訴えるドラランドのその力量に圧倒される内容です。 (Ki)

Avie
AV-2656(2CD)
ビーバー:ロザリオのソナタ アラン・チュー(Vn)、
アポロズ・ファイア、
ジャネット・ソレル(指,ハープシコード)

録音:2021年〜2023年、セント・ポール聖公会教会(クリーヴランド、アメリカ)
アムステルダムでグスタフ・レオンハルト、アメリカでロジャー・ノリントン、レナード・バーンスタインに師事した才女ジャネット・ソレルが創設したクリーヴランドのピリオド・オーケストラ、アポロズ・ファイア。ニューアルバムでは、アポロズ・ファイアのコンサートマスター(リーダー)と副芸術監督(Assistant Artistic Director)を務めるシンガポールのヴァイオリニスト、アラン・チューを主役に据えて、ハインリヒ・ビーバーの代表作、「ロザリオのソナタ(ミステリー・ソナタ)」の全曲をレコーディング!
1644年にボヘミアのヴァルテンベルクで生を受け、17世紀を代表するヴァイオリン奏者、作曲家として現在までその名を語り継がれるハインリヒ・イグナツ・フランツ・フォン・ビーバー。ビーバーの代表作「ロザリオのソナタ」は、聖母マリアへの祈りを表した15のソナタに、無伴奏のパッサカリア(守護天使)からなる大作で、最初のソナタと終曲のパッサカリア以外はすべてスコルダトゥーラ(変則調弦)が用いられた難曲としても知られています。アラン・チューはこの特殊調弦に対応するために6本のヴァイオリンを用い、それぞれの異なる色彩と音色を強調し、ビーバーが描いたロザリオの絵画的なテーマに光をあてています。

Hyperion
CDA-68439(1CD)
ジョルジュ・ド・ラ・エル:ミサ曲 「万物の連なりを超えて」
ジョルジュ・ド・ラ・エル(1547-1586):ミサ曲 「万物の連なりを超えて」
ピエール・ド・マンシクール(c.1510-1564):その口で私に口づけを、よりよき生活のうちに、レジナ・チェリ*
ニコラ・ペイヤン(c.1512-after 24April1559):いと聡明なる乙女*
フィリップ・ロジエ(c.1561-1596):カンタンティブス・オルガニス、レジナ・チェリ*
エル・レオン・デ・オロ、
ピーター・フィリップス(指)、
マルコ・アントニオ・ガルシア・デ・パス(指)*

録音:2023年2月17日-19日、サン・サルバードル・デ・コルネッジャーナ王立修道院教会(アストゥリアス、スペイン)
「エル・レオン・デ・オロ」は、マルコ・アントニオ・ガルシア・デ・パスが創設し2017年には20周年を迎えているスペインの合唱団。2014年ロンドン国際ア・カペラ合唱コンクール最優秀賞や、スペイン・クラシック音楽祭協会の「Circuitos FestClasica2020award」の古楽部門など、多くの賞を受賞してきた実力派です。世界最高峰のポリフォニー・グループ、タリス・スコラーズの創設者兼ディレクターとして名声を誇り、日本を含む世界各地でマスタークラスや合唱ワークショップを開いているピーター・フィリップスがエル・レオン・デ・オロの名誉指揮者を務めており、毎年タリス・スコラーズとのコラボレーションなども行っています。
名匠ピーター・フィリップスとエル・レオン・デ・オロによるレコーディング第3弾は、今回初めて全曲録音が実現したというジョルジュ・ド・ラ・エルのミサ曲「万物の連なりを超えて」(自然の摂理に逆らって)を中心に、スペイン王フェリペ2世に雇われ、ルネサンス末期にマドリッドに住んでいたフランドルの作曲家たちの知られざるコレクションを紹介しています。

IBS CLASSICAL
IBS-172023(1CD)
シュッツ:音楽による葬送/ バッハ:神の時こそいと良き時
シュッツ(1585-1672):宗教的合唱曲集 Op.11- 第23曲 今から後、主のもとに死ぬ人々は幸せである SWV391
プレトリウス:シオンの音楽 第8巻- 安らぎと喜びもてわれは行く
バッハ:カンタータ第106番神の時こそいと良き時(哀悼行事) BWV106
シュッツ:小宗教コンチェルト集 第1部 Op. 8- 第6曲 おお、愛する主なる神よ SWV287
ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):泣くことからはじまった、このみじめな生涯(ヴィオラ・ダ・ガンバとオルガン編)
シュッツ:音楽による葬送より
 ドイツ埋葬ミサの形式によるコンチェルト SWV279
 主よ、我にそなたさえあれば SWV280
 主よ、今こそあなたはあなたの僕を SWV281
コンチェントゥス・ケーニヒ(合唱&古楽器アンサンブル)
ホルヘ・スアレス(指)

録音:2022年6月22-25日
2022年、ハインリヒ・シュッツの没後350年を記念して制作されたこのアルバムには、ドイツ・バロック期におけ る2つの重要な葬送音楽を中心に収録。シュッツの代表作のひとつ『音楽による葬送』は1636年に作曲さ れ、彼と生涯親交のあった人文主義者ハインリヒ・ロイスに献呈されたドイツ語の声楽作品。バッハの『哀 悼行事』は当時の死生観を反映した作品として知られており、どちらも死をテーマにしながらも、魂の平安と 深い休息の感覚を願う人々の思いが強く反映されています。演奏するコンチェントゥス・ケーニヒは2017年設 立のアンサンブル。バッハの作品を中心に、シュッツ、プレトリウス、モーツァルト作品を演奏し指揮者のホ ルヘ・スアレスとともに高い評価を受けています。

Resonus
RES-10329(1CD)
NX-B08
ヨハン・ルートヴィヒ・クレープス(1713-1780):鍵盤のための作品集 第3集
パルティータ第6番変ホ長調 Krebs-WV827a
ソナタ第1番ハ長調 Krebs-WV832*
ソナタ第2番ト長調 Krebs-WV833*
ソナタ第3番変ロ長調 Krebs-WV834*
ソナタ第4番ニ長調 Krebs-WV835*
ソナタ第5番ヘ長調 Krebs-WV836*
ソナタ第6番二短調 Krebs-WV837*
スティーヴン・デヴァイン(Cemb)
使用楽器:2段鍵盤チェンバロ … コリン・ブース製(2000年)
ヨハン・クリストフ・フライシャー(ハンブルク 1710年)製の1段鍵盤楽器を参考にして
a=415Hz/調律:ヴェルクマイスターIII

録音:2022年4月25-26日
*…世界初録音
スティーヴン・デヴァインが演奏するヨハン・ルートヴィヒ・クレープスの鍵盤楽曲集の第3集。パルティータ1曲と、世 界初録音となるソナタ6曲を収録。これらのソナタは、第2次大戦中の1943年に持ち出されて1999年にキーウ で発見された楽譜集の中にありました。2001年にベルリンに戻された楽譜をカタログ作成のために整理していて発 見されるまで、その存在が知られていなかったものです。バッハに「卓越した音楽家、鍵盤楽器、ヴァイオリン、 リュートの演奏家、熟練した作曲家」と評されたクレープスの魅力的な作品をお楽しみください。

ALPHA
ALPHA-1023(2CD+BOOK)
NX-E10
チェロの誕生 〜ナポリ、ボローニャ、モデナ〜
【CD 1】 ナポリのチェロ音楽
1. ディエゴ・オルティス(1510-1570):低音弦のための第1レセルカーダ
2. オルティス:定旋律による第1レセルカーダ
3. オルティス:定旋律による第4レセルカーダ
4. オルティス:「甘き思い出」に基づくレセルカーダ
5. アンドレア・ファルコニエーリ(1585/86-1656):甘美な調べ
6. ファルコニエーリ:コルレンテ「ラ・プルデンツァ(思慮深さ)」
7. ファルコニエーリ:ラ・モナルカ(君主)
8. ロッコ・グレコ(1667-1718):二つのヴィオラ[・ダ・ガンバ]のための第22シンフォニア
9. グレコ: 二つのヴィオラ[・ダ・ガンバ]のための第19シンフォニア
10. グレゴリオ・ストロッツィ(1615-1687):二重奏曲「あらゆる悪徳は歳を経て衰えるが、貪欲さだけは勢いを増す」
11. クリストファロ・カレザーナ(1640-1709):二重奏曲
12-17. アレッサンドロ・スカルラッティ(1660〜1725)&ジュリオ・デ・ルーヴォ(1650〜1716):チェロと通奏低音のためのソナタ ニ短調
18. フランチェスコ・パオロ・スプリアーニ(1678-1753):チェロ独奏のための第10トッカータ ニ短調
19. ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):ラルゴ([チェロのための]第1シンフォニアより)
20-22. フランチェスコ・アルボレア(1691-1739): ソナタ ニ長調
23. ニコラ・フィオレンツァ(1700-1764):アモローゾ・エ・ラルゴ(リコーダー独奏のためのソナタより)
24. スプリアーニ:チェロ独奏のための第5トッカータ(ディミニューション付き)
25. ペルゴレージ:アンダンティーノ(トリオ・ソナタホ短調より)
26-28. サルヴァトーレ・ランゼッティ(1710-1780):ソナタ イ短調
29. フィオレンツァ:ラルゴ(シンフォニア ニ長調より)
【CD 2】ボローニャとモデナのチェロ音楽
1. ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィターリ:パッサ・ガッリ(パッサカリア)ニ短調
2. ドメニコ・ガブリエッリ(1659〜1690):リチェルカーレ 第1番ト短調
3-6. ガブリエッリ:ソナタ ト長調(第1版)
7. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第2番イ短調
8-11. ジュゼッペ・マリア・ヤッキーニ(1667-1727):ソナタ イ短調(ソナタ集 Op.1より)
12. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第3番ニ長調
13-16. ヤッキーニ:ソナタ 変ロ長調(ソナタ集 Op.1より)
17. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第4番変ホ長調
18-21. ヤッキーニ:ソナタ ハ長調(ソナタ集 Op.3より)
22. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第5番ハ長調
23-26. ガブリエッリ:ソナタ イ長調
27. ガブリエッリ:二つのチェロのためのカノン ニ長調
28. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第6番ト長調
29-31. ヤッキーニ:ソナタ ト長調(ソナタ集 Op.3より)
32. ガブリエッリ:リチェルカーレ 第7番ニ長調
33. ジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントニイ(1636-1698):第8リチェルカーレ
34-37. ガブリエッリ:ソナタ ト長調(第2版)
38. ガブリエッリ(ブリュノ・コクセ編):リチェルカーレ 第7番ニ長調(2声版)
39. ヴィターリ:ルッジェーロ
40. ヴィターリ:パッサ・ガッリ(パッサカリア)
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)
ブリュノ・コクセ(ヴェネツィア式ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・バスタルダ、ヴィオローネ〔バッソ・ダ・ブラッツォ〕、小型ヴィオローネ〔ヴィオロンチーノ〕、ヴィオラ・ベッテラ、バセット・ダ・ブラッツォ、4弦チェロ、5弦チェロ)
エマニュエル・ジャック(ヴィオローネ、バセット・ダ・ブラッツォ)
マチューラン・マタレル(Vc)
リチャード・マイロン(コントラバス、3弦コントラバス)
ベルトラン・キュイエ、モード・グラットン(チェンバロ、ポジティフ・オルガン)

録音:2022年10月7-11日、ボラン(ベルギー南東部リエージュ州)…CD 1/2008年6月14-17日&2009年7月12日、パンピニ(スイス西部ヴォー州)…CD 2
ALPHAでレーベル創設初期からアルバム制作を続け、バロック〜古典派の低音弦楽器のための音楽の真相を問い続けてきたバロック・チェ ロ奏者ブリュノ・コクセとレ・バッス・レユニ。今回は「チェロ」という呼称が定まる前の時代まで遡って、イタリアでどのように低音弦楽器のための 音楽が発展し、今日知られるチェロのイメージが形成されていったかを探ります。軸になるのは学術都市として知られると共に、弦楽器のため の音楽に通じた知識人たちが多かったボローニャとモデナ、そして南の王都ナポリ。それぞれの地域で16〜18世紀に活躍した作曲家たちの 作品を厳選、時に高音部も演奏できる楽器なども交え、一筋縄ではいかないチェロ芸術の多様なルーツを精妙に解きほぐしてゆくプログラム の妙は興味が尽きません。今回もこれまで通り古い弦楽器の構造に通じた製作家シャルル・リシェ、初期のチェロの研究に通じた音楽学者 マーク・ヴァンスヘーウェイクの全面協力のもと、多種多様な楽器を使い、60ページに及ぶブックレット(英・仏語)でそれぞれの使用論拠もカ ラー写真入りで詳述。近年では他のバロック・チェロ奏者たちもさかんにとりあげているヤッキーニ、ガブリエッリ、スプリアーニなどの作品の数々 ですが、抜群の音楽性と作品理解を誇るコクセらの解釈による演奏は目が覚めるような新鮮な体験をもたらし、低音弦楽器の世界の奥深 さに改めて開眼させられるに違いありません。ALPHA初期からの名技師ユーグ・デショーのこだわりぬいた仕事ぶりにも驚かされ、各楽器その ものの音色はもちろん会場の気配まで克明に伝えるそのエンジニアリングは見事なもの。充実の2枚組です。

Linn
CKD-739(2CD)
NX-E05
ゴットリープ・ムッファト:鍵盤のための組曲集
『チェンバロのための音楽作品集』(1739頃)
組曲 第1番ハ長調/組曲 第2番ト短調
組曲 第3番ニ長調/組曲 第4番変ロ長調
組曲 第5番ニ短調/組曲 第6番ト長調
組曲 第7番ト長調(38の変奏によるチャッコーナ〔シャコンヌ〕)
アレクサンドラ・ネポムニャシチャヤ(Cemb)
使用楽器:アントウェルペンのリュッケルス工房1638年製作楽器に基づく アムステルダムのジョエル・カッツマン1991年製作の再現楽器
ピッチ:A=409Hz
調律:ヤング=ヴァロッティ

音:2023年4月11-12日ルター派教会、ハーレム、オランダ
コレッリと同い年だったゲオルク・ムッファトの息子で、オーストリア皇室の信頼を得て長く活躍した鍵盤奏者ゴットリープ・ムッファトの代表的組 曲集の全曲録音。1704年に父ゲオルクが亡くなった後、対位法の大家フックスが楽長を務めるウィーンの皇室楽隊に1711年から歌手と して参加したゴットリープは、1717年に第3オルガニストに就任したのを皮切りに、カール6世の宮廷で皇室の子女の音楽教師としても活 躍。皇位後継者となったマリア・テレジアのもと1741年に首席オルガニストとなり、高齢で演奏が困難になった後も年金を受けられる立場を 保持できたほど深い崇敬を集めました。1739年に出版された鍵盤曲集に収められた7つの組曲全てを収録したこのアルバムでは、リチャー ド・エガーのパートナーでもある俊才アレクサンドラ・ネポムニャシチャヤの解釈で、同時期に発表されたバッハの『6つのパルティータ』などにも 比しうる聴きごたえある音楽を満喫できます。バッハの組曲群と同じく冒頭をフランス風序曲やファンタジアなど充実した楽章で飾り、その後 にチェンバロの特性が映える煌びやかな和声や繊細な多声書法が続く舞曲群が続く構成の音楽は、名工カッツマンによる精巧な再現楽器 の美音でひときわ見事に響き、作品の魅力を探る面白さを深く味わわせてやみません。

CPO
CPO-555603(1CD)
NX-C04
テレマン/ハイニヒェン:初期カンタータ集
ヨハン・ダーフィト・ハイニヒェン:Der Herr ist nahe 主は近くにおられる
テレマン:私に永遠の場所などない TVWV1:1101
 ああ、主よ、私を罰しないでください TVWV 7:3
 死に至るまで誠実であれ TVWV1:1284
アンサンブル・ポリハルモニーク
オルキェストラ・ヒストリチナ(古楽器アンサンブル)
アレクサンダー・シュナイダー(指)

録音:2021年9月14-16日
プロテスタントの神学者で詩人のエルドマン・ノイマイスター(1671-1756)が教会歴のすべての日曜日と祝日のた めの一連のテキストを集めて1702年に出版した「Geistliche Cantaten(聖なるカンタータ)」は、変化に富んで 文学的にも充実しており、レチタティーヴォ、アリア、合唱、コラールを組み合わせた曲作りに適していました。ここで は、若きテレマンがこのテキストを用いて様々な作曲技法を駆使したカンタータを収録。同じ頃にライプツィヒに住ん でいたハイニヒェンの、オペラティックなカンタータも収録されています。声楽も器楽も各パート1名で演奏。見通しの よいテクスチュアで聞かせます。
CPO
CPO-555438(2CD)
NX-E07
テレマン:フランス風典礼歴カンタータ集
【CD1】
Weichet fort aus meiner Seele TVWV1:1537
コラール前奏曲「Vater unser im Himmelreich 天にいますわれらの父
よ」
Ein Aussatz ist die Sunde TVWV1:417
コラール前奏曲「Ach Gott vom Himmel sieh darein ああ神よ、天より見そなわし」
Graulich sind die letzten Zeiten TVWV1:700
Werd ich denn zu deiner Rechten TVWV1:1579
【CD2】
Ich bin getrost im Leben TVWV1:821
Ach, wie beisst mich mein Gewissen TVWV1:36
コラール前奏曲「Durch Adams Fall ist ganz verderbt アダムの堕落によりてすべては朽ちぬ」
as fehlt dir doch TVWV1:1507
コラール前奏曲「O Haupt voll Blut und Wunden おお、血と涙にまみれた御頭よ」
Brich dem Hungrigen dein Brod TVWV1:134
【CD1ソリスト】
アンネマリー・プファーラー(S)
リゼロッテ・フィンク(A)
カルロス・ネグリン・ロペス(T)
クラウス・メルテンス(Bs)
【CD2ソリスト】
カトリン・ローレンツェン(S)
ユリー・グルツカ(S)
エティエンヌ・ヴァルフ(A)
ファビアン・ケリー(T)
ハンス・イェルク・マンメル(T)
ゴットホルト・シュヴァルツ(Bs)
グーテンベルク・ソロイスツ(合唱)
ノイマイヤー・コンソート(古楽器オーケストラ)
フェリックス・コッホ(指)

録音:2022年7月、11月…CD1
2021年11月、2022年7月…CD2
テレマン作品の復興に力を注ぐcpoレーベル、このアルバムは1714/15の教会歴(典礼歴)のために作曲され た大きな編成によるカンタータ全72曲の録音プロジェクトの第3弾にあたります。 第3集となるこの2枚組には7曲の三位一体節後の日曜日のカンタータと、聖ミカエルの祝日のカンタータ、そして4 曲のコラール前奏曲を収録。ここでもテレマンの熟練の作曲技法に支えられた音楽表現が楽しめます。 演奏はこれまでと同じ、フェリックス・コッホの指揮で、クラウス・メルテンスやハンス・イェルク・マンメルといったバロック 歌唱に実績のあるヴェテラン歌手がソリストを務め、このプロジェクトのために選抜された若き歌手たちが組織する ヴォーカル・アンサンブル「グーテンベルク・ソロイスツ」が合唱を務めています。テレマン・ファンだけではなく多くの人に お聴きいただきたい1枚です。
CPO
CPO-555609(2CD)
NX-E07
ヨハン・ジギスムント・クッサー(1660-1727):歌劇「アドニス」全3幕(1699/1700年初演) アドニス…ヤニック・デブス(Br)
ヴェーヌス…ウルリケ・ホフバウアー(S)
クピド…アニータ・ロザーティ(S)
ダフネ…ニーナ・ベルンシュタイナー(S)
アポロ…ニルス・ヴァンデラー(A)
パラス…セダ・アミール=カラヤン(A)
ヴルカヌス…モーガン・ピアース(Bs)
ユピテル…ドニミク・ヴェルナー(Bs)
イル・グスト・バロッコ(古楽器オーケストラ)
イェルク・ハルベック(チェンバロ&指揮)

録音:2022年9月4、5日リーダーハレ、モーツァルトザール、シュトゥットガルト(ドイツ)
1660年ドイツで生まれたクッサーの歌劇「アドニス」の貴重な録音。クッサーはパリでリュリに教えを受けた後、 1690年以降ドイツ各地の劇場で楽長として活動。1704年にはロンドンに渡り、1711年からはアイルランドのト リニティ・カレッジ (ダブリン大学)の楽長として活躍しました。「アドニス」はシュトゥットガルト宮廷歌劇場の音楽監 督時代の作品で、当時流行していたギリシャ神話のヴィーナスとアドニスの恋物語を題材にしています。他の作曲 家の同種の作品に比べると、クッサーのものは神々が生き生きと人間的に描かれているのが特徴。作品は長らく 行方不明でしたが、2005年に音楽学者サマンサ・オーエンズがヴュルテンベルク州立図書館で発見し、復元作 業を経て初演の地で復活上演がなされました。充実の歌手陣にも注目です。
CPO
CPO-555664(1CD)
NX-C04
18世紀トリノのオペラ・アリア集
ジョヴァンニ・パイジェッロ:歌劇「フラスカターナ」(1774) - ヴィオランテのアリア
パイジェッロ:歌劇「ペテン師の帽子作りの女」(1787)- ニネッタのアリア
フェリーチェ・アレッサンドリ(1747-1798):歌劇「アルゲア」(1772) - リッチアルドのアリア
ジュゼッペ・スコラーリ(1720-1744):歌劇「ラ・カッシーナ」(1755) - ラヴィニアのアリア
スコラーリ:歌劇「ラ・カッシーナ」(1755)-チェッカのアリア
ジョアッキーノ・コッキ(1712-1804):歌劇「ラ・パッツォ・グロリオーソ」(1753) - エウジェニアのアリア
コッキ:歌劇「アンドロメダ」(1755) - アンドロメダのアリア
バルダッサーレ・ガルッピ:歌劇「田舎の哲学者」(1754) - レナのアリア
ガルッピ:歌劇「田舎の哲学者」(1754)- レスビーナのアリア
ニッコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「賢い小間使い またはチェッキーナ」(1760) - チェッキーナのアリア
ピッチンニ:歌劇「認められた奴隷、あるいは贅沢な二人」(1765) - アルミンダのアリア
ジョヴァンニ・バッティスタ・ボルギ(1738-1796):歌劇「シリアのアドリアーノ」 (1758)- ファルナスペのアリア
ピエール=アレクサンドル・モンシニー(1729-1817):歌劇「脱走兵」(1769) - ルイーズのアリア
アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ(1741-1813):歌劇「ゼミールとアゾール」(1771) - ゼミールのアリア
ステファニー・ヴァルヌラン(S)
ラストレー(古楽器アンサンブル)

録音:2023年9月8-10日
トリノのアカデミア・フィラルモニカは1814年に50人のアマチュア音楽家によって設立された伝統ある教育機関で、ここには18世紀にレージョ劇場を運営して いた団体が持っていた約3000冊の楽譜が所蔵されています。これらの中からレージョ劇場とカリニャーノ劇場で初演、上演された作品のアリアを選び、ステ ファニー・ヴァルヌランとラストレーによる生き生きとした歌唱と演奏で現代によみがえらせました。

Delphian
DCD-34314(1CD)
ヘンデルの家から〜ヘンデル・ヘンドリックス・ハウスの鍵盤楽器
ヘンデル(ヘンデル編):歌劇 「ロデリンダ」 への序曲 HWV456-4
ウィリアム・バベル(c.1689-1723):トッカータ第9番ト短調
ヘンデル
:ヴォランタリーまたは天使の飛行 HWV600、組曲第2番ヘ長調 HWV427
ヘンデル(バベル編):なんて素敵な喜び
テレマン:ファンタジア ニ短調 TWV33:2
ヘンデル(編曲者不詳):フーガ ト長調(合奏協奏曲 Op.6-1より)
ジョン・スタンリー(1712-1786):ヴォランタリー ニ長調 Op.5-5
ヘンデル:フーガ第5番イ短調 HWV609
テレマン:ファンタジア 変ロ長調 TWV33:24
ヘンデル
(ヘンデル編):エア ト長調 「O the pleasure of the plains」 HWV 474
トマス・ロージングレイヴ(c.1689-1766):スカルラッティのレッスンへの序奏
D・スカルラッティ:ソナタ ト短調 K4、ソナタ ト短調 K124
ヘンデル:2台の鍵盤楽器のための組曲 ハ短調 HWV446
リアン・サミュエル(b.1944):サラバンド(アイソレーション組曲より)
ジュリアン・パーキンズ(ハープシコード、オルガン、スピネット)、
キャロル・セラシ(ハープシコード)

※使用楽器:Double-manual harpsichord (after Ioannes Ruckers,1624) by Bruce Kennedy, 1998
Single-manual harpsichord (after William Smith, c.1720) by Michael Cole,1998
Single-manual organ (after Richard Bridge and Thomas Parker,1749) by Martin Goetze & Dominic Gwynn,1998
Spinet by Joseph Mahoon,1749
Bureau Organ by John Snetzler,1752
Double-manual harpsichord by Jacob Kirckman, London1754

録音:2023年5月、ヘンデル・ヘンドリックス・ハウス(ロンドン)
ロンドンのメイフェアにあるヘンデル・ヘンドリックス・ハウス(旧ヘンデル・ハウス博物館)は、ヘンデルが1723年から1759年に亡くなるまで住んでいた部屋と、ジミ・ヘンドリックスが1968年から1969年まで住んでいた隣の部屋が再現されており、バロック音楽の巨匠とロック・スターという時代もジャンルも異なる2人の偉大な音楽家を扱う異色のミュージアムです。ハープシコード、スピネット、オルガンなど、当時のオリジナル楽器と復元楽器の多数の名器をコレクションしており、このアルバムでは、ポートランド・バロック・オーケストラ(米オレゴン州)の芸術監督を務め、ケンブリッジ・ヘンデル・オペラとサウンズ・バロックの芸術監督としても活動するイギリスの指揮者&鍵盤楽器奏者、ジュリアン・パーキンズがこれらの貴重な楽器を用いて、巨匠自身と同時代の作曲家たちによる作品(最終トラックのみ、現代ウェールズの作曲家リアン・サミュエルが2020年夏のロックダウン中に作曲したバロック舞曲風の作品)を演奏し、ヘンデルと彼の同僚がまさにこれらの部屋で音楽を愉しんだときに聴こえたであろうサウンドを呼び起こしています。2台ハープシコード組曲に参加している名手キャロル・セラシとの共演にも注目。
※Tri-fold DigiWallet仕様の特殊価格となります。

Christophorus
CHR-77476(1CD)
ヴィットーリオ・キッケーリのためのアリア集
ピエトロ・パオロ・ベンチーニ(1670-1755):「Giuditta」より「序奏」、アリア「All’armi, o guerrieri」
ジョヴァンニ・ロレンツォ・ルリエル(1662-1700):「Santa Genuinda」よりアリア「O voglio morte, Amor」、レチタティーヴォ「Alla citta men’ volo」、アリア「Fosca notte」
アレッサンドロ・スカルラッティ:「San Casimiro, Re di Polonia」よりレチタティーヴォ「Fra contrari pensieri」、アリア「Gia di Fede, Amor, Speranza」
ヘンデル:「復活」よりアリア「Caro Figlio」
A.スカルラッティ:「San Filippo Neri」より二重唱「Serafini, voi che siete」、「San Casimiro, Re di Polonia」よりアリア「In te solo, sommo Nume」
アントニオ・カルダーラ:「La Castita al cimento」より二重唱「Con la forza del Nume」
ヘンデル:「時と悟りの勝利」よりアリア「Folle, dunque, tu sola presumi」、「復活」よりアリア「Ecco il sol ch’esce dal mare」
ベンチーニ:シンフォニア
A.スカルラッティ:「San Filippo Neri」よりレチタティーヴォ「Vieni, mio Dio」、アリア「Mio Gesu, sento tua voce」、「Cantata a5con stromenti」よりレチタティーヴォ「Gia nel sen di Giacobbe」、アリア「Bella gloria avra il Giordano」
ヴィットーリオ・キッケーリ(16??-1754):Ecce nunc benedicite
A.スカルラッティ
:「La principessa fedele」よりアリア「Troppo e timido il tuo core」
キッケーリ:カンタータ「A penar son tanto avvezzo」
A.スカルラッティ:「La Santissima Annunziata」よりレチタティーヴォ「Maria, nell’alma tua piu non ha sede」、アリア「Io ti lascio, e mi contento」
ルカ・チェルヴォーニ(T)、
アレッサンドロ・クアルタ(指)、
コンチェルト・ロマーノ、他

録音:2022年11月
18世紀初頭の音楽的に華やかなローマで、若きヘンデルは芸術家として素晴らしい成長を遂げることができました。その成長を支えたのが当時ローマで最高のテノールであったヴィットーリオ・キッケーリ、その人でした。彼のしなやかで柔軟性に富んだ歌声がヘンデルの作品をより引き立てることとなりました。その他にも当時ヴィットーリオ・キッケーリが歌ったであろう作品を彼の自作の作品と共に多数収録しています。

Glossa
GCDP-32118(1CD)
ブリュメル:地震ミサ
マヌエル・モタ(b.1970):Il Culto delle Pietre(器楽)
アントワーヌ・ブリュメル(c.1460-1512/13):キリエ、グローリア(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)
モタ:Kleist(器楽)
ブリュメル:クレド(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)/モタ:On the Natural History of Destruction(器楽)
ブリュメル:サンクトゥス、ベネディクトゥス(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)/モタ:The Parasite(器楽)
ブリュメル:アニュス・デイ(ミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」より)
グランドラヴォア、
ビョルン・シュメルツァー(指)、
マヌエル・モタ(エレクトリック・ギター)

録音(ライヴ):2023年9月9日ー10日、グロッセ・ハレ(ベルン、スイス)
古楽大国ベルギーの音楽学者としても高名なビョルン・シュメルツァーが1999年に創設した古楽アンサンブル「グランドラヴォア」。ギヨーム・ド・マショーの傑作「ノートル・ダム・ミサ曲」の録音(PGCD-P32110)で「レコード・アカデミー賞」を受賞し、その野性的で迫力のある「古楽演奏」で世界に大きな衝撃を与えました。
その後もジェズアルドやジョスカンの話題作をリリースしてきたグランドラヴォアのニュー・アルバムでは、アントワーヌ・ブリュメルの驚くべき12声のミサ曲 「見よ、大地が大きく揺れ動き」(地震ミサ)を取り上げました。シュメルツァーが「奇怪でユニーク」と評するこのミサ曲は、当時には前例がなく他の曲とはまったく比較出来ない特異な作品で、その後の多くのジャンルや現代のスタイルさえも呼び起こします。
2023年のヨーロッパ・ツアー中にレコーディングされたこのアルバムでは、通常の歌手陣に4人の管楽器(セルパン、ツィンク、ナチュラル・ホルン×2)が加わり、更にポルトガルの作曲家兼ジャズ・ギタリスト、マヌエル・モタが招待され、壮大な歌唱とシームレスに融合する興味深いサウンドスケープが展開されています。

CORO
COR-16204(1CD)
ビクトリア:聖週間のレスポンソリウム ロバート・ホリングワース((指)朗読)
イ・ファジョリーニ

録音:2023年7月18日-20日&12月12日(イギリス)
ロバート・ホリングワースによって1986年にオックスフォード大学で結成され、2006年5月にはロイヤル・フィルハーモニック協会から”アンサンブル・アウォード”を授与されたイギリスの実力派古楽系アンサンブル、イ・ファジョリーニ。ザ・シックスティーンの自主レーベルであるCoro第5弾は、ビクトリア作曲による「聖週間のレスポンソリウム」に、2009年コスタ・ブック・オヴ・ザ・イヤーを受賞したクリストファー・リードの詩集『A Scattering』から、妻の死と死にまつわる感動的な9篇の詩の朗読を織り交ぜたもの。
16世紀後半、当時の作曲家が目指した多声合唱曲のような過剰なものではなく、いかに単純なテクスチュアで作品を描くかということを選んだビクトリア。このアルバムでは作曲者が意図した低いピッチで収録するという試みも行われています。
CORO
COR-16203(1CD)
模倣の達人
単旋聖歌:エルサレムよ,主をほめたたえよ
オルランド・ディ・ラッソ(c.1532-94):その口で私に口づけを
マッダレーナ・カスラーナ(f.1566-83):我が心は死なぬ
ラッソ:ミサ曲「その口で私に口づけを」より「クレド」
ジョスカン・デ・プレ(c.1450/55-1521):祝されたり,天の女王
ラッソ:歌い,泣く、エルサレムよ,主をほめたたえよ
ジャン・ギヨー・ド・シャトレ(1522-88):祝されたり,天の女王
ラッソ:6声のサルヴェ・レジーナ
カスラーナ:Vagh’ amorosi augelli
ラッソ:マニフィカト-祝されたり,天の女王
ボブ・チルコット(b.1955):エルサレムよ,主をほめたたえよ
ハリー・クリストファーズ(指)
ザ・シックスティーン

録音:2023年11月7日-9日、オール・ハロウズ教会(ロンドン)
1979年にハリー・クリストファーズが設立し、それ以来世界最高クラスの合唱団として活動し続けている英国合唱界の至宝、ザ・シックスティーン。今回のアルバムでは「模倣」をテーマに16世紀後半に活躍したオルランド・ディ・ラッソ(ラッスス)の作品を中心に収録しています。他人のモテットやシャンソン、単旋聖歌(グレゴリオ聖歌)等からインスピレーションを得て、再加工して別の作品として形成する「パロディ」として知られる手法は16世紀後半のヨーロッパで非常に人気があり、ラッソはその最も有名な提唱者の一人でした。「模倣の達人(Masters of Imitation)」と題された今回のプログラムでは、当時の「パロディ(模倣)」の秀逸な例を披露しながら、ラッソの最も優れた世俗的マドリガルを、ザ・シックスティーンの委嘱でボブ・チルコットが「模倣」した作品や、マッダレーナ・カスラーナの珍しい作品も収録されました。カスラーナは、西洋音楽史上初めて自身の音楽が全編印刷され出版された女性作曲家であり、ラッソからも称賛を受けた人物でした。尚、これらの作品は、2024年の合唱巡礼(Choral Pilgrimage2024)のプログラムとなっています。

Pentatone
PTC-5187053(1CD)
ペルゴレージ:スターバト・マーテル P.77*
ヴィヴァルディ:ニジ・ドミヌス RV6087)
マール テン・エンゲルチェス(C.T、指)
シラ・パ チョルニク(S)*
PRJCTアムステルダム(バロック・オーケストラ)

録音:2023年4月23、24、26日スヘリングヴァウデ教会(アムステルダム)
世界的な活躍を見せ、高い実力を示している1984年生まれのオランダのカウンターテナー、マールテン・エンゲルチェスが若手ピリオド楽器奏者たちと2017 年に結成したバロック・オーケストラ、PRJCTアムステルダムがPENTATONEレーベルに初登場!これまでSONY CLASSICALに2枚のバッハ・アルバムを発表 していましたが、PENTATONEデビューとなるこのアルバムには、ペルゴレージの「スターバト・マーテル」とヴィヴァルディの「ニジ・ドミヌス」を収録しています。 エンゲルチェスとPRJCTアムステルダムにとって2017年の最初のプロジェクトで取り上げたプログラムとのことで、まさに満を持してのリリースとなります。
26歳で夭逝したペルゴレージが死の年に作曲した「スターバト・マーテル」。ソプラノとアルトの二重唱で歌われる、言わずと知れた18世紀の宗教音楽の傑作 です。18世紀で最も出版を重ねた作品とされ、ペルゴレージの死後もヨーロッパ各地で数多く演奏されました。フランスの定期演奏会コンセール・スピリチュエル では、最も頻繁に取り上げられたレパートリーの一つとなり、あのバッハも歌詞をドイツ語の詩篇に変え、編曲した作品を残しています(BWV1083)。天才ペルゴ レージの表現力が遺憾なく発揮された傑作を、美声と高い表現力で世界の注目を集めるエンゲルチェスが、1993年生まれの若きイスラエル人ソプラノ、シラ・パ チョルニクと、どのように聴かせてくれるか、楽しみな録音です。
またカップリング曲はヴィヴァルディの「ニジ・ドミヌス」。詩篇127篇「主が家を建てられるのでなければ」に付けられたアルト独唱の宗教音楽です。各楽章が 多様な様式で書かれたドラマティックな作品で、ヴィオラ・ダモーレの響きが印象的なヴィヴァルディの意欲的作品です。名歌手たちが歌ってきたカウンターテナー の試金石ともされるこの楽曲でのエンゲルチェスの表現力にも期待が高まります。
18世紀イタリアの傑作宗教曲を、若き才能たちの歌唱・演奏で聴くことのできる注目の1枚です。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10453(1CD)
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):アリアと二重唱
二重唱 Sonetto Proemio dell'opera, “Merce di voi” Op.1-1(1644)
アリア L’Eraclito amoroso, “Udite amanti” Op.2-14(1651)
アリア Pensaci ben mio core Op.7-7(1659)
二重唱 Duetto La riamata da chi amava Op.2-18 (1651)
アリア Amor dormiglione Op.2-22(1651)
二重唱 Begli occhi Op.3-9(1654)
アリア Lagrime mie. Lamento Op.7-4(1659)
二重唱 I baci Op.2-23(1651)
アリア Che si puo fare Op.8-6(1664)
アリア Costume de grandi Op.2-4(1651)
アリア La vendetta Op.2-9(1651)
二重唱 Sospira, respira Op.6-17(1657)
ガブリエル・ガリード(指)
イル・セグレート・デッレ・ムーゼ

録音:2022年11月21-27日/フランス、ノートルダム・ド・マルパ
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677)は女性音楽家が公の場に出ることが殆ど難しい時代において、その並外れた才能で認められた人物でした。声楽家・作曲家としてヴェネツィアで活躍し、8曲ものオペラを出版しています。そんな彼女の類まれな音楽性を如実に伝えるアリアと二重唱の数々を収録。1950年ブエノ
スアイレス生まれのベテラン指揮者にしてイタリアとラテン・アメリカのバロック音楽のスペシャリストであるガリードによる、探求心溢れる演奏です。 (Ki)

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-117(1CD)

NYCX-10457(1CD)
日本語解説付国内盤税込定価
ジャック・ダニカン・フィリドール(1657-1708)通称「若きフィリドール」:若きフィリドールによるティンパニの行進曲
アンドレ・ダニカン・フィリドール(1652-1730):王の行進曲(トランペットとティンパニ)
リュリ:テ・デウム LWV55
 グラン・モテ「苦難の最中、主があなたの声に耳を傾けますように」(詩編第19篇)LWV77-15
レゼポペー(声楽&古楽器アンサンブル)
ヴェルサイユ・バロック音楽センターcho、同少年cho
ステファーヌ・フュジェ(指)

録音:2023年3月6-10日、ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂

※国内仕様盤 解説・歌詞日本語訳…白沢達生
21世紀のフランス古楽界で実力ある音楽家たちと信頼関係を深めながら、声楽指揮者として着実に存在感を高めてきたステファーヌ・フュ ジェ。Chateau de Versailles Spectaclesレーベルでは太陽王ルイ14世の王室音楽総監督リュリが残したグラン・モテ(大規模な器楽 合奏と合唱で演奏される教会音楽)の体系的録音を進めてきましたが、第4作となる今回のアルバムでは王室祝賀行事など晴れがましい 場面で愛奏される、リュリの傑作『テ・デウム』(リュリはこの作品の演奏中拍子をとる杖で自らの足を傷つけ、これが元となり2か月後に亡くな りました)を中心とする選曲が見逃せません。華やかな金管の吹奏で始まる冒頭部(少し後にシャルパンティエも同種の傑作でこの手法を踏 襲しています)が印象的なこの作品の演奏に際し、フュジェはその頃の習慣を踏まえてルイ14世の入場を暗示するティンパニとトランペットを 使った当時の祝典音楽でアルバムを開始。レザ―ル・フロリサンやレ・タラン・リリクなど古楽シーン最前線の楽団を支えてきた名手マリー=ア ンジュ・プティの鮮烈な撥捌き、野趣と気高さを兼ね備えたマドゥーフ兄弟らのナチュラル・トランペットの吹奏が導くリュリ作品の解釈は緩急自 在、後続の詩篇第19篇と共に細部まで深い味わいをよく引き出してやみません。総勢50に上る合唱はヴェルサイユ・バロック音楽センター の合唱団に加え、フュジェの楽団レゼポペーのソリストたちが小合唱を構成。こちらもクレール・ルフィリアトルやシリル・オヴィティなど実力派が 揃い、24人の弦楽器奏者に多くの管楽器奏者と鍵盤・撥弦各2名が加わる器楽勢と共に、いかなる局面でも精緻な音作りで自発性豊 かな演奏を聴かせてくれます。

ALPHA
ALPHA-1059(1CD)
輝かしき時代 〜18世紀フランスにおけるヴァイオリンとヴィオールの共存
ルクレール:ソナタ ニ短調 Op.4-1(1732)
ボワモルティエ:ソナタ ニ長調 Op.50-6(1734)
ルイ・アントワーヌ・ドルネル(1680?-1757?):ソナタ ロ短調 Op.3-3(1713)
ジャン=フェリ・ルベル:ソナタ ホ短調 第2巻第4番(1713)
フランクール(1698-1787):ソナタ ホ長調 第2巻第12番(1733)
ルクレール:ソナタ ロ短調 Op.13-2(1753)
リュシル・ブーランジェ(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
シモン・ピエール(Vn)
オリヴィエ・フォルタン(クラヴサン〔=チェンバロ〕)
ピッチ…A=406Hz

録音:2022年10月 フラジェ第1スタジオ、ブリュッセル
フランスで近年めざましい活躍をみせるソリストたちによる18世紀フランス室内楽作品集。ルイ14世の治世に、歌心に富み技巧的な演奏に 秀でたヴァイオリンを独奏楽器として扱うイタリア風の音楽に抵抗を示したフランスの人々も、老王の逝去後イタリア音楽愛好で知られたオル レアン公が摂政となった時代を経て、ルイ15世の治世下では急速にこの楽器のための音楽を愛好するようになります。他方、前世紀以来フ ランスで愛奏されてきたヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)は徐々に姿を消してゆくのですが、本盤はその直前、どちらの楽器もフランスで名手が 腕を競っていた頃に書かれた作品を集めており、ヴァイオリンが主役を占めるソナタでも低音部でヴィオールに大きな活躍の場が与えられた曲 が多いのが特徴。アルバムの名義はヴィオール奏者のリュシル・ブーランジェが先に立っており、両者が対等の立場で対話を繰り広げる稀有 な音楽世界をじっくり味わえます。鍵盤のオリヴィエ・フォルタンも自身の楽団アンサンブル・マスクで重ねた豊かな室内楽経験を存分に活か し、ボルドー出身のシモン・ピエールのニュアンスに富んだヴァイオリンやブーランジェの雄弁なヴィオールに全く負けない存在感で各作品の魅力 を豊かに引き出してゆきます。

RAMEE
RAM-2206(2CD)
NX-E05
フィレンツェ黄金時代の音楽1250〜1750
【CD1】
〜中世後期〜
1. 作者不詳:おお気高き祭司、聖なるエウジェニウス [LM]
2. 作者不詳:全ての民よ、声を高らかに上げ十字架を讃えよ [LM]
3. 作者不詳:V純潔なる乙女にして皇后であらせられる方 [LM]
4. ゲラルデッロ・ダ・フィレンツェ(1320/25頃-1362/63): I’ vo’ bene わたしが愛するのは [LM]
5. フランチェスコ・ランディーニ(1325頃-1397): 最も愛おしき領分に [LM]
6. 作者不詳:マンフレディーナとそのロッタ [LM]
7. アンドレア・ダ・フィレンツェ(?-1415頃) :憎しみは死に絶えることなく [LM]
〜初期ルネサンス〜
8. 作者不詳:言葉は肉となり [LM]
9. ジョン・ベディンガム(生歿年不詳、1460頃活躍): 慎ましき婦人よ [LM]
10. 作者不詳:お恵み深い心をお持ちのあなたですから [LM]
11. ピエトルカン・ボネル(生歿年不詳、15世紀後半に活躍):Adieu Florens la yolye さらば、麗しき花の都 [LM]
12. アレクサンデル・アグリコーラ(1445/46頃?-1506):私の感覚では [LM]
13. イザーク(1450/55頃-1517): さらに美しくも価値ある者など[LM]
14. パウルス・スコトゥス(生歿年不詳、1507-1514に活躍):イエスさま、最も深き慰め [LM]
15.ジョヴァンニ・セルラーリ(生歿年不詳、1502-1527に活躍):ご婦人よ、わたしは泣き悲しむことで [LM]
〜後期ルネサンス〜
16. 作者不詳:祭司よ、司教よ [LM]
17. フランチェスコ・コルテッチャ(1502-1571): 祭司よ、司教よ [TDC]
18. ヤーコポ・ペーリ(1561-1633):ザゼリーノ[=ぺーリ]の第1旋法によるリチェルカーレ [FC]
19. クリストファーノ・マルヴェッツィ(1547-1599):過ぎ去った日々を思って嘆くばかりだ [TDC]
20. ルカ・バーティ(1546-1608):千もの恋が花開く中 [TDC]
21. アレッサンドロ・ストリッジョ1世(1536/37-1592): わが胸に苦しみが生じ [TDC]
22. ストリッジョ1世:わが胸に苦しみが生じ(鍵盤独奏版)[FC]
23. セラフィーノ・ラッツィ(1531-1611):立ち尽くす聖母(スターバト・マーテル) [TDC]
【CD2】
〜後期ルネサンス(続き)〜
1. ルカ・マレンツィオ(1553/54-1599):私たちの声の調子が [TDC]
2. カヴァリエーリ(1550頃-1602): 歓喜せよ、死せる定めの者たちよ [TDC]
3. マルヴェッツィ:4声のフーガ第2番[FC]
4. フィリップ・ヴェルドロ(1480/85頃-1530/32頃):神から善きものを授かる私たちは [TDC]
〜バロック期〜
5. ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ(生歿年不詳、1629-1647に活躍):フィレンツェの調べ [TDC]
6. アントニオ・ブルネッリ(1577-1630):ぼくが好きな、あの容赦なく冷たい女羊飼い [TDC]
7. フレスコバルディ: フィレンツェの調べ [FC]
8. ブルネッリ:太陽が姿を現すとき [TDC]
9. 作者不詳:フィレンツェの調べ [FC]
10. ブルネッリ:主に向かって新しき歌を歌え [TDC]
11. ジョヴァンニ・ピエトロ・ブッキャンティ(1608-1627以降): やつれはてたまま私は去ろう [TDC]
12. ジョヴァンニ・バッティスタ・フェルリーニ(1601頃-1674): Aria di Fiorenza フィレンツェの調べ [FC]
13. ブルネッリ:輝け、清らかに [TDC]
14. ブルネッリ:あの裸身の坊やは頼もしき射手 [TDC]
15. 作者不詳:フィレンツェの調べ〜ラ・ロッタ〜サルタレッロ [FC]
16. ドメニコ・アングレージ(1610/15頃-1674): ラ・サルヴィアータ [TDC]
17. マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643):アフリカの砂漠で [TDC]
18. 作者不詳:リガトゥーレを伴うプレルディオ・カンタービレ [FC]
19. 作者不詳:フランス風アリア [FC]
20. 作者不詳:パストラーレ風パッサカリア [FC]
21. ドメニコ・ツィポリ:パストラーレ [FC]
22. ツィポリ:カンツォーナ [FC]
23. ツィポリ:聖餐式後の調べ [FC]
24. ツィポリ:昇階の調べ [FC]
25. ツィポリ:All’Offertorio 奉献の調べ [FC]
26. フランチェスコ・フェローチ(1673-1750): 灰褐色のパストラーレ [FC]
LM…
ラ・モルラ(声楽&古楽器アンサンブル)
コリーナ・マルティ、ミハウ・ゴントコ(指)

TDC…
テアトロ・デイ・チェルヴェッリ(声楽&古楽器アンサンブル)
アンドレス・ロカテッリ(テノール、打楽器、指揮)

FC…
フランチェスコ・コルティ(オルガン、チェンバロ)
録音:2022年9月28日-10月3日 サンタ・マリア・ヌオーヴァ教
会、コルトーナ(イタリア中部トスカーナ地方)

2023年1月9-12日 聖レオデガル教会、メーリン(スイス)
イタリア屈指の大都市にして、文化遺産の多さから観光名所として同国随一の人気を誇る“花の都”フィレンツェ。中世の都市国家時代に 遡る富の蓄積がもたらしたこの都の芸術的充実は何よりボッティチェッリやフラ・アンジェリコ、マザッチオなど大画家たちの至芸が知られていま すが、音楽もまた同じ時代に豊かでなかったはずがありません。古い時代の知られざる魅力的な音楽世界発掘にすぐれた実績を持つレーベ ルRameeは今回、CD2枚にわたって中世からバロック期に至るフィレンツェの音楽的繁栄を広く概観できるアルバムを制作。すでに同レーベ ルで多くの注目すべきプロジェクトを発信してきたバーゼルの実力派集団ラ・モルラの名手たち(中世〜初期ルネサンス作品)に加え、気鋭の イタリア系アルゼンチン人指揮者アンドレス・ロカテッリ率いるテアトロ・デイ・チェルヴェッリ(ルネサンス後期以降)、躍進めざましい古楽鍵盤奏 者フランチェスコ・コルティらも参加し、編成も様々な多岐にわたる充実作をじっくり聴かせてくれます。共和政の中で都市生活者たちが宗教 歌の合唱を楽しんだ13世紀に始まり、アルス・ノーヴァ期の盲目の名匠ランディーニを経て多声音楽や舞曲の栄光を追い、バロックも後期の 鍵盤芸術へと至るプログラムの妙は、アルバムを通しても数トラックごとに聴いても深い鑑賞体験が得られる抜群の充実度。ブックレットには 歌詞の英語対訳や楽譜出典の詳細、演奏者リストと使用楽器の内訳などはもちろん、演奏陣が連名で協力者としてクレジットされた音楽 学者アントニー・M.カミングスの詳細な背景&プログラム解説も情報が的確に整理されており、読み応えがあります(英・独・仏語)。

RICERCAR
RIC-458(1CD)
フランス王室楽団のオーボエ・バンドによる室内楽の世界
〜プロローグ〜
1. リュリ:序曲(「病は気から」第1ディヴェルティスマンより)
〜王の起床〜
2. フランソワ・クープラン:第2プレリュード ハ短調(『クラヴサン奏法』〔1716〕より)
3. クープラン:四重奏ソナタ「ラ・スュルターヌ(トルコ太子の寵姫)」
〜王の礼拝〜
4. シャルパンティエ: 教会[での礼拝]のための序曲 H524
5. カンプラ:神は天の栄光を宣言し(ラテン語旧約聖書『詩篇』第20篇/モテ集第5巻〔1720〕より)
〜王のための音楽会〜
6-10. クープラン:コンセール 第10番
11. ドルネル(1680-1765):四重奏ソナタ(『器楽合奏曲集 第2巻』〔1709〕より)
〜王宮での舞踏会の音楽〜
12. アンドレ・ダニカン・フィリドール(1652-1730): 中国の王様の行進曲
13. マラン・マレ/フィリドール編)): 結びのジグ
14. マレ:ロンド式ガヴォット(『トリオによる作品集』〔1692〕より)
15. ミシェル・ド・ラ・バル(1675頃-1745): カナリー(『トリオ集 第1巻』〔1694〕より)
16. マレ:リゴードン(『トリオによる作品集』〔1692〕より)
17. ド・ラ・バル:ムニュエ(メヌエット/『トリオ集 第1巻』〔1694〕より)
18. リュリ/ロベール・ド・ヴィゼー(1650/65頃-1732以降)編)):スカラムーシュ、トリヴェラン、アルルカン〔=道化たち〕のシャコンヌ(「町人貴族」より)
19. フィリドール:緑の行進曲
20. フィリドール:コントルダンス(「2声の低音部のための組曲」〔1700〕より)
21. ピエール=ダニカン・フィリドール(1681-1731): P第1&第2パスピエ(『第1曲集』〔1717〕より)
〜王の就寝〜
22-24. オトテール: 第2組曲 ハ短調(『フラウト・トラヴェルソのための曲集 第2巻』〔1715〕より)
26. リュリ:プロテーのエール「かの岸を目にする者の幸せさよ」(「ファエトン」より)
27. ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726): 四重奏曲(『王の晩餐のための合奏曲集』より)
シンタグマ・アミーチ(古楽器使用)
エルザ・フランク
 (オーボエ、ターユ・ド・オーボワ〔=中音域オーボエ〕、リコーダー)
ソフィー・ルブレイェン(オーボエ、リコーダー、指揮)
アナイス・ラマージュ(バスーン、リコーダー)
ジェレミー・パパセルジオー
 (バスーン、バス・ド・クロモルヌ、リコーダー、フラジオレット、指揮)
エレーヌ・ウゼル(Vn、ターユ・ド・ヴィオロン〔=ヴィオラ〕)
マノン・パパセルジオー
 (バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕、
 ドゥシュ・ド・ヴィオール〔=ディスカント・ガンバ〕、
 小型バス・ド・ヴィオロン)
ガブリエル・リニョル(テオルボ、バロックギター、シェレンバウム)
ブリス・サイー(クラヴサン〔チェンバロ〕、オルガン)
ロマン・ボクレール(Br)…5、26

録音:2022年10月 サンテーユ聖母教会、シラン(フランス南部ラングドック地方エロー県)
バロック期のフランスで音楽文化を躍進させた立役者である太陽王ルイ14世の宮廷には、礼拝堂楽団や室内楽団の他にダブルリード楽器 を携えた吹奏楽団(大厩舎楽団)が雇われ、主に軍楽や屋外での式典を彩る役割を与えられていました。とはいえ当時の音楽家は複数の 楽器をプロとして演奏できるのが常で、大厩舎楽団の楽員たちもしばしばリコーダーやフラジオレットなどの笛を扱いながら、屋外ではなく城内 での室内楽やオペラ上演にも動員され、当初こそ「騒々しい」と驚かれながらも、ついにはオーボエやバスーンも諸々の通奏低音楽器や弦楽 器と共に繊細な音楽を奏で得ることを立証していったのでした。『大厩舎楽団の祝宴』と銘打った2022年のアルバム(RIC439)で彼らの屋 外吹奏楽のレパートリーを披露した古楽器楽団シンタグマ・アミーチは今回、この大厩舎楽団が室内空間に動員された時どのような音楽を 披露したか、入念に再現製作された当時の楽器と共に探ってゆきます。王の起床時から就寝時まで、ヴェルサイユ宮殿の随所に響いたオー ボエ、リコーダー、クロモルヌ(クルムホルンとは異なるダブルリード管楽器)、バスーンといった管楽器が奏でるのは、王室音楽総監督リュリのオ ペラからの抜粋やクープランの室内楽、シャルパンティエの宗教合奏曲、大厩舎楽団の演奏家を多く輩出したフィリドール一族の作品など多 岐にわたる演目。この種の古楽器探求に優れた実績を示してきたエルザ・フランクとジェレミー・パパセルジオーをはじめとする名手勢が、芸術 諸分野に通じたルイ14世を喜ばせた至芸を21世紀にありありと甦らせてくれる1枚です。

Linn
CKD-660(2CD)
NX-E05
錬金術師 〜多声楽曲をモデルとしたマニフィカト集 第1集 - マドリガーレに基づくマニフィカト集
【CD1】
1. フィリップ・ヴェルドロ(1480/85頃〜1552以前): Ultimi miei sospiri わが今際の溜息は
2. ラッスス:Magnificat Ultimi miei sospiri 「わが今際の溜息は」によるマニフィカト
3. ノレット(生歿年不詳、1538-1546年に活躍): Quanto in mille anni 千年もの時ほど
4. ラッスス:Magnificat Quanto in mille anni 「千年もの時ほど」によるマニフィカト
5. アンセルモ・デ・リュー(生歿年不詳、1524-1557年頃に活躍):S’io credessi per morte わたしが思う通り、死によって
6. ラッスス:Magnificat S’io credessi per morte「わたしが思う通り、死によって」によるマニフィカト
7. チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565): Alma real 王なる者の魂が
8. ラッスス:Magnificat Alma real 「王なる者の魂が」によるマニフィカト
9. ジャケ・デ・ベルヘム(1505頃-1567):O s’io potessi donna ああご婦人、お伝えできたら
10. ラッスス:Magnificat O s’io potessi donna「ああご婦人、お伝えできたら」によるマニフィカト
11. デ・ローレ:Vergine bella 美しき乙女よ
12. ラッスス:Magnificat Vergine bella 「美しき乙女よ」によるマニフィカト
13. モラレス(1500頃〜1553):Quando lieta sperai 幸せな気持ちで日蔭に座していると
14. ラッスス:Magnificat Quando lieta sperai「幸せな気持ちで日蔭に座していると」によるマニフィカト
【CD2】
1. オラツィオ・ヴェッキ(1550-1605):O che vezzosa aurora おお、なんと美しき曙
2. ラッスス:Magnificat O che vezzosa aurora 「おお、なんと美しき曙」によるマニフィカト
3. ジョヴァンニ・マリア・ナニーノ(1543/44〜1607):Erano i capei d’oro そのとき、あの黄金色に輝く髪が
4. ラッスス:Magnificat Erano i capei d’oro「そのとき、あの黄金色に輝く髪が」によるマニフィカト
5. アレッサンドロ・ストリッジョ1世(1536/37頃〜1592):D’ogni gratia e d’amor 全き恵みと愛に満ちた母
6. ラッスス:Magnificat D’ogni gratia e d’amor「全き恵みと愛に満ちた母」によるマニフィカト
7. ストリッジョ1世:Ecco ch’io lasso il core わたしは今やこの気持ちに疲れ果て
8. ラッスス:Magnificat Ecco ch’io lasso il core「わたしは今やこの気持ちに疲れ果て」によるマニフィカト
9. デ・ローレ:Anchor che col partire 別れのとき
10. ラッスス:Magnificat Anchor che col partire 「別れのとき」によるマニフィカト
11. デ・ローレ:Da le belle contrade 美しき東の郷から
12. ラッスス:Magnificat Da le belle contrade 「美しき東の郷から」によるマニフィカト
13. ラッスス:S’io esca vivo もし、わたしが生きて逃れ出て
14. ラッスス:Magnificat S’io esca vivo 「もし、わたしが生きて逃れ出て」によるマニフィカト
マニフィカト(声楽アンサンブル)
フィリップ・ケイヴ(指)

録音:2023年1月9-14日、16-17日 聖マーティン教会、イースト・ウッドヘイ (英国南部ハンプシャー州)
イタリアのパレストリーナと共に16世紀を代表する作曲家オルランドゥス・ラッスス。多声音楽の名匠を数多く輩出したスペイン領ネーデルラン ト(現在のベルギー)で生まれ、ミュンヘンのバイエルン選帝侯宮廷に長く仕えながらイタリアでも活躍、多岐にわたる作曲活動を通じて国際 的な名声を誇ったこの巨匠が残した膨大な作品のうち、重要な部分を占めるのが教会音楽です。そこには救世主の懐胎を喜ぶ聖母マリア の讃歌=マニフィカトが実に100曲以上も含まれ、それらを追ってゆくだけでもラッススの作曲手法の多様さに驚かずにおれません。ルネサンス 音楽に精通する英国の才人フィリップ・ケイヴ率いるマニフィカトは、団体名の由来でもあるこの讃歌形式を通じてラッススが示したルネサン ス・ポリフォニーの至芸を系統的に紹介する録音シリーズを開始。多くの場合グレゴリオ聖歌の旋律を元に作られた当時の多声教会音楽の 世界にあって、ここに紹介されるラッススの作品群はあえて聖歌旋律ではなく、往年の大家や同時代人たちのポリフォニー楽曲を下敷きにし て書かれています。第1弾となる当盤に集められたのは、非宗教的なマドリガーレを元にしたもの。それぞれの曲でラッススが参照したヴェルド ロ、デ・ローレ、モラレスら先人たちによる関連曲も突き止め、合わせて収録することで作品理解がより深まるプログラム構成になっています。 女声歌手2人を含む10人からなるアンサンブルが織りなす緻密にして静謐な演奏解釈は、個々の作品に秘められていた雄弁な音楽力を 十全に引き出しながら、汲めど尽きせぬラッススならではの多声技法を他の作曲家たちのそれと比べて知る面白さを堪能させてくれます。ポリ フォニー歌唱の本場たる英国から届いた充実の2枚組、じっくりお楽しみください。

Gramola
GRAM-99310(1CD)
NX-C01
南イタリアのバロック作品と民謡集
シチリア民謡:Mamma mi l’ati persu lu rispettu*
ナポリ民謡:Lu guarracino*
ニコラ・マッテイス(1650以降-1713頃):Aria amorosa
シチリア民謡:Cu ti lu dissi*
ギリシャ伝承曲:Oriamu pisulina*
ペルゴレージ:シンフォニア ヘ長調 - チェロとチェンバロのために
マッテイス:グラウンド after the Scotch humour
プーリア州民謡:Tarantella di Sannicandro
マッテイス:Aria malinconica
シチリア民謡:Ninna nanna ニンナ・ナンナ
チマローザ:ソナタ イ短調- シチリアーノ
チマローザ:ソナタ 変ロ長調−Allegro
エマヌエレ・バルベッラ(1718-1777):ソナタ第4番ト短調
ナポリ民謡:Tarantella napoletana
ギリシャ伝承曲:Aremu rindineddha*
*…マリンカ・ブレチェリによる編曲
フィオーリ・ムジカーリ・オーストリア(古楽器アンサンブル)
Irene Coticchio(歌/タンブリン)
Alenka Brecelj(バロック・ヴァイオリン/歌)
Carles Munoz Camarero(バロック・チェロ/歌)
Marinka Brecelj(チェンバロ/音楽監督)

録音:2023年6月
前作「バロック・アラベスク」(GRAM99279)では、セファルディ伝承曲やギリシャの伝承曲などを披露した2012年結成のアンサンブル“フィオーリ・ムジカーリ・ オーストリア”。当盤のタイトル「風のバラ Rosa dei Venti」とは羅針盤・羅針図のことで、ヴェネツィア共和国が盛んなりし頃の船乗りたちが海に吹く様々な 風に名前を付け、その方向を書き込んだ図がバラの花びらのようであったことに由来します。このアルバムでもさまざまな方角からイタリアに吹き寄せられたバ ロック時代の音楽と伝統音楽が楽しめます。収録曲は南イタリアに伝わるギリシャ由来の音楽や、東洋やアラビアの影響を感じさせる作品まで多種多彩。今 回もチェンバロ奏者のマリンカ・ブレチェリの趣味のよいアレンジが施された作品が 巧みに組みこまれています。

Challenge Classics
CC-72925(1CD)
アントニオ・ボノンチーニ(1677-1726):コントラルトとヴァイオリンのためのカンタータ集
Lontananza 遥かな隔たり 〜Cantata in contralto con VV. di Antonio Bononcini (1708)
Tanto avezzo 私の心は泣くことに慣れている 〜Cantata con violini
Sopra l’orme d’Irene イレーネの足跡の上で 〜Cantata
アロイス・ミュール バッハー(カウンター テナー)
グナール・レツボール(Vn、指揮)
アルス・アンティクヮ・アウストリア

録音:2022年11月23-26日/聖フローリアン修道院
※全曲世界初録音
かつては人気ボーイソプラノとして注目され、今や気鋭のカウンターテナーとして活躍しているアロイス・ミュールバッハーが、古楽ヴァイオリンの巨匠レツボール と共演。アントニオ・ボノンチーニの3曲のカンタータを世界初録音しました。当時としては革新的で進歩的、未来に向けた作品として受け止められていたという名 作です。
カンタータはすべてイタリア語で歌われ、遥かな恋への憧れがテーマとなっています。またヴァイオリンのオブリガートを伴う編成であるのも特色で、レツボール の奏でる官能的なヴァイオリン・パートが、憧れに満ちたミュールバッハ―の歌唱と美しいデュオを繰り広げます。
「ボノンチーニは音楽的修辞法の達人であり、音楽的図形と詩的フレージングを見事に組み合わせている・・・彼の博学なシンボリズムは、イタリア語のテキスト の言語的雄弁さと絵画的性質を反映している」(レツボールの解説より) (Ki)

ACCENT
ACC-24400(1CD)
ソロ 〜ヴァイオリン、スパッラ、ガンバのための作品集
【ヴィオラ・ダ・ガンバ】
ディエゴ・オルティス(1510-1570):『変奏論』(1553)より
リチェルカータ第1番/ リチェルカータ第2番 / リチェルカータ第3番/ リチェルカータ第2番〈Sobre Tenores
Italianos〉
【ヴァイオリン】
トマス・バルツァー(c1631-1663):前奏曲 ト長調 / アルマンド ハ短調
【ヴァイオリン】
ビーバー(1644-170):『ロザリオ・ソナタ』より
パッサカリア
【ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ】
バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番 BWV1009より
ブーレI & II / サラバンド / ジーグ
【クラヴィコード】
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番BWV1008より
アルマンド(ト短調で演奏)
【ヴァイオリン】
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 BWV1004より
アルマンド / サラバンド / クーラント
【ヴィオラ・ダ・ガンバ】
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):ソナタ ト長調 AbelWV A3
シギスヴァルト・クイケン(各種楽器)
[使用楽器] ヴァイオリン:attr. to Giovanni Grancino (Milano, beginning18th c.)
ヴィオラ・ダ・ガンバ:attr. to Pierre Prevost (Paris,1634)
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ:Anonymous (Germany, mid-18th c.)
クラヴィコード:Joris Potvlieghe (Tollembeek, Belgium,21th c.) after instructions from Jacob Adlung (1699-1762)

録音:2023年6月/ベルギー、ティールト、ペーター教会
幼いころから一貫して古楽に取り組み、あごあてを使わないヴァイオリン奏法の確立や歴史に埋もれていたヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ(肩掛けチェロ)の復 活導入など、古楽演奏に大きな変革をもたらしたシギスヴァルト・クイケン。2024年2月16日に80歳の誕生日を迎える彼が、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、 ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ、クラヴィコード(!)を弾き分けたソロ・アルバムを発表。古楽演奏における重要なパイオニアとして知られる彼の「今」を聴く注 目の1枚です。
ガンバの経典オルティスの『変奏論』に始まり、イギリス・バロックに強い影響を与えたバルツァー、無伴奏ヴァイオリンの名作ビーバーの『パッサカリア』、クラ ヴィコードを含む種々の楽器で聴くバッハ不朽の無伴奏、そして「最後のガンバ奏者」アーベルと、音楽史上の重要なポイントをおさえながら年代順に構成された 収録内容。貫禄あるシギスヴァルトの妙演で聴くと、音楽の歴史と奏者の歴史が一体となって流れていくような感覚を味わえます。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187072(1CD)
テレマン:「イーノ」&後期作品集
(1)序曲(管弦楽組曲)ニ長調 TWV55:D21〜2つのホルン、2つのオーボエ、弦楽と通奏低音のための
(2)劇的カンタータ「イーノ」TVWV20:41
(3)ディヴェルティメント 変ホ長調 TWV50:21〜2つのホルン、2つのフルート、弦楽と通奏低音のための
(4)シンフォニア・メロディカ ハ長調 TWV50:2〜2つのオーボエ、弦楽と通奏低音のための
クリスティーナ・ランツハマー(S)
ベルリン古楽アカデミー(コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク)

録音:2022年6月10-13日/ニコデモ教会(ベルリン)
ベルリン古楽アカデミー(AKAMUS)のPENTATONE最新盤はテレマンの作品集です。harmonia mundiやCAPRICCIOなどレーベルに数多くのテレマ ン録音を行ってきたベルリン古楽アカデミー。その録音プログラムは、管弦楽作品から協奏曲、声楽曲まで多岐に渡り、すべてのアルバムでテレマンの作品の魅力 をクラシック・ファンに伝えてきました。
PENTATONEレーベルでは、21世紀になって復活上演されたという歌劇「ミリヴァイス」(PTC-5186842)をライヴ録音していますが、このアルバムでは、 晩年の作品を集めています。
プログラムのメインとなるのは、ドイツ語によるソプラノ独唱のための劇的カンタータ「イーノ」。1765年、84歳のテレマンが、ギリシャ神話の登場人物「イー ノー」の物語を題材に、一気に書き上げたという演奏時間が30分を超える大作です。テレマンの声楽作品の中では、例外的に録音の多く、名歌手たちが名唱を残 していますが、今回はドイツを中心に古楽、オペラ、リートに大活躍中のソプラノ、クリスティーナ・ランツハマーが、ベルリン古楽アカデミーの鋭い演奏をバックに、 変化に富んだこの名作を表情豊かに歌い上げています。
また「イーノ」の他に、3曲の管弦楽作品を収録。1765年に作曲された「序曲 ニ長調」TWV55:D21は、ヘッセン=ダルムシュタット方伯ルートヴィヒ8世のた めに書かれた管弦楽組曲で、狩猟好きのルートヴィヒ8世のためとあってか、ホルンとオーボエが活躍する楽曲となっています。フランス様式の序曲から始まる典 型的な組曲の形式ながら、第4楽章の鐘を模した旋律(ダルムシュタットの宮廷の鐘の音を模倣したとされています)が印象的な<カリヨン>など工夫が凝らされ た楽章構成が楽しめます。「ディヴェルティメント 変ホ長調」TWV50:21と「シンフォニア・メロディカ ハ長調」TWV50:2は、対照的にイタリア様式の協奏曲形 式が中心を占める構成となっています。躍動感ある管楽器の活躍と各楽章で異なる趣向が凝らされた構成が聴きどころです。テレマンのベルリン古楽アカデミー の切れ味鋭い生き生きとした演奏は、作品の個性だけでなく、各楽章の個性まで際立たせ、テレマンの作品の魅力を存分に教えてくれます。フルート、オーボエ、ホ ルンといった管楽器の妙技も注目点でしょう。
最晩年まで旺盛な作曲意欲を持ち続けた天才作曲家テレマンの円熟の作曲技法を堪能できるすばらしいアルバムです。 (Ki)

H.M.F
HMM-902373(2CD)
協奏曲で描くヴィヴァルディの生涯
[CD1]
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):アリア「私の目は眠る (Occhi miei si dormire)」〜オペラ「世界の分裂(分割) La divisione del mondo」[世界初録音]
ヴィヴァルディ
・シンフォニア ロ短調 RV168(抜粋)
・ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 RV813
・アダージョ ホ長調〜ヴァイオリン協奏曲 RV 768より[世界初録音]
・ヴァイオリン協奏曲 イ短調 RV536
・ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調 RV256「隠れ里」
・チャッコーナ 変ロ長調(未完)〜ヴァイオリン協奏曲 RV370より[世界初録音](O,フレによる再構成版)
・ヴァイオリン協奏曲 ト短調 RV315「夏」(ジェノヴァ版)[世界初録音]
・ファンタジア〜アンナ・マリアに捧ぐ〜ヴァイオリン協奏曲 イ長調 RV349より
・ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 RV267a「アンナ・マリアに捧ぐ」(第2楽章 アンダンテはヒストリカル楽器による初録音)
・フォルラーナに基づくディミヌーション(縮小)〜ファゴット協奏曲 RV478ホ長調(O.フレによるディミューション)
・ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 RV171「S.M.C.Cのために(カール6世(神聖ローマ皇帝)のために)」
・レチタティーヴォ〜ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV212より(世界初録音)
[CD2]
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 RV278
レグレンツィ:アリア「Lumi potete piangere」〜オペラ「世界の分裂(分割) La divisione del mondo」より
ヴィヴァルディ
・ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 RV37a(2022再発見されたもの)[世界初録音](第3, 4楽章のバス・パートはO.フレによる再構成版)
・ファンファーラ ヘ長調〜2つのホルンのための RV539(O.フレ編)
・海の嵐(ヘ長調)〜オペラ「忠実なニンファ」RV 714より
・シンフォニア・アル・バッロ(ヘ長調)〜オペラ「テンペのドリッラ」RV 709より
・ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調 RV250〜世界初録音
・ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフ(1656-1705):鐘の模倣〜ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調より
ヴィヴァルディ
・ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 RV237「ピゼンデルに捧ぐ」
・ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調 RV252
・ファンファーレ〜ジャン=ジョゼフ・ムーレ(1682-1738)に基づく
・ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 RV569
・アリア ソプラノのためのカンタータ「美しい夜明けは深紅に天にむかって Sorge vermiglia in ciel」RV667より(イ短調)
・チャッコーナ 変ロ長調〜ヴァイオリン協奏曲(2つのアンサンブルとヴァイオリンのための) RV583より(変ロ長調)
ル・コンソール 、
テオティム・ラングロワ・ド・スワルテ

録音:2023年5,7月、ポワティエ劇場オーディトリウム(フランス)
フランスの(バロック・)ヴァイオリン界の注目すべき新星、ド・スワルテによる、ヴィヴァルディの協奏曲集の登場。自らが結成したアンサンブル「ル・コンソー ル」を率いて、驚くべきみずみずしさと鮮やかなテクニック、そしてセンスある装飾でヴィヴァルディの生涯を作品を通じて描きます。ヴァイオリン学習者が必ず 演奏するイ短調の協奏曲も、初めて耳にするような新鮮さ。
レングレンツィは、ヴィヴァルディよりも50年以上前に生まれていますが、ヴィヴァルディの父と近しい関係があり、幼い頃のヴィヴァルディに音楽の手ほど きをしたのでは、とかんがえられている人物。ド・スワルテは、ヴィヴァルディの作風の先駆的な何かを感じさせる作品を収録したかったということで、ヴィヴァ ルディが生まれる3年前に書かれたレグレンツィのオペラからの楽曲を、ディスク冒頭に収録。また、ヴェストホフの作品「鐘の音の模倣」は、ピゼンデルがヴィ ヴァルディに弾いて聴かせたと言われているもので、その場面を再現するために敢えてヴァイオリン独奏のみで演奏しております。ヴィヴァルディがこの作品を通 してドイツの新しいヴァイオリン技法を知ったのかもしれません。
『四季』の「夏」は、ヴィヴァルディが1725年に出版する前のオリジナル版を使用した世界初録音。出版されたものと大きな違いはありませんが、「カッ コウ」の場面などはより極端で、出版にあわせてヴィヴァルディはより演奏しやすく、理解されやすいように少しシンプルにしたのかもしれません。いずれにして もここでの演奏は実に細かい部分まで丁寧に行き届き、嵐の場面も勢いに流されない精緻さ。版の違いだけでなく、演奏も既存の録音とはまた違った新世代を 感じさせるものとなっております。それぞれのトラックに聴きどころ満載。2つの世紀を超えて研究され続けているヴィヴァルディの、2022年に再発見された 楽曲も含む、強力盤の登場です!
ル・コンソールはド・スワルテとジュスタン・テイラーらによって2015年に設立された気鋭のアンサンブル。2017年、クリスティが審査員長を務めるヴァ ル・ド・ロワール国際古楽コンクールで第1位と聴衆賞を受賞、以降飛躍的に活躍の場を広げています。 ド・スワルテは、クリスティ率いるレザール・フロリサンのメンバーとして、そして現在はソリストおよび指揮者として同楽団と共演、2025年春にはレザール・ フロリサンと共演(指揮・ヴァイオリン)してヴィヴァルディの「四季」を演奏予定ということです。また、ソリストとして、クリスティやジュスタン・テイラー、 さらにリュートのトーマス・ダンフォード、ピアニストのタンギ・ド・ヴィリアンクールらともしばしば共演しております。バロックはもちろん、ロマン派作品もレパー トリーとしており、フランスの新世代のバロック・ヴァイオリンおよびヴァイオリン奏者として熱い注目を集める存在です。 (Ki)

APARTE
AP-319(1CD)
黄金時代をたのしもう
フランソワ・ルベル&フランソワ・フランクール:「ターシスとゼリー」より「猛烈な激流、その脅威の波(Impetueux torrent, dont l'onde menacante)」
アントワン・ドーヴェルニュ:「テンペの恋人たち」より「涼しい木陰にたくさんの愛らしい鳥たちが(Mille tendres
oiseaux sous cet ombrage frais)」*
ラモー:「カストールとポリュックス」よりサラバ ンド
ラモー:「レ・ボレアド」より「黄金時代をたのしもう(Jouissons de nos beaux ans)」
モンドンヴィル:「パフォスの宴」より「愛はこの魅力的なものに続き(L'Amour suit cet objet charmant)」
フランソワ・ルピアン・グレネ:「ハーモニーの勝利」より「愛について歌え(Chantez l'Amour)」*
ラモー:「ダフニスとエグレ」より第1、第 2タンブーラン
パンクラス・ロワイエ:ツァイーデより ロンド形式によるトルコ人のためのエア
アントワン・ドーヴェルニュ:「テンペの恋人たち」より「注げ、愛よ(Verse, Amour)」*
ラモー:「ツァイース」より序曲
ルイ=ジョゼフ・フランクール:「オーロールとセファル」より「むごい神々よ(Dieux cruels)」*
フランソワ・ルピアン・グレネ:「ハーモニーの勝利」より場面「この木立にとどまろう〜残酷な幸運があなたを足止めする「 Arretons-nous dans ce boccage… 」〜「Hylas ! ou vous retient la fortune cruelle ?...」」*
ピエール・モンタン・ベルトン:「デュカリオンとピラ」より「この運命の瞬間に(Dans ce fatal instant)」
ラモー:「ポリムニの宴」より「幸せな人々よ(Peuples heureux)」
ベルナール・ド・ビュリ:「Les Caracteres de la Folie」より「盲目の神、魂の抑圧者(Aveugle dieu, tyran des ames)」
ジャン=バティスト・フィリベール・カルドンヌ:「オーヴィードとジュリー」より「わが心よ、炎がわが身を焼き尽くすふりをせよ(Deguisez bien, mon coeur, le feu qui vous devore)」
ピエレイソ:「ファエトゥーズ」より「とどろけ、はげしい雷鳴よ(Eclatez, bruyant tonnerre)」
モンドンヴィル:「ティトンとオーロール」より「この目に映るものははなんだろう?(Que vois-je ?)」
ラモー:「レ・ボレアド」よりポリムニの降臨
ラモー:「花飾り(魔法の花)」より「輝かしい音、清澄なハーモニー・・・Sons brillants, celeste harmonie…」
パンクラス・ロワイエ:「愛の力」より「遊戯と娯楽のためのエール」
ドーヴェルニュ:「テンペの恋人たち」より「私の心を燃え立たせる若き美女(La jeune beaute qui m’enflamme)」*
ラモー:「 プラテー」 より
パントマイムのエア
「バッカスを歌おう、モミュスを歌おう(Chantons Bacchus, Chantons Momus)」
シリル・デュボワ(T)、
オルフェオ・オルケストラ、
ジェルジ・ヴァシェギ(指)、
パーセルcho

録音:2021年11月15-17日、コダーイ・センター(ハンガリー)
フランスのテノール歌手、シリル・デュボワが、自身もっとも思い入れのあるバロックの作品の中でもフランス・バロックに特化した1枚をリリースします。世界 初録音も含む注目盤です。収録されているのはどれもファルセットで歌うカウンターテナーのための作品ですが、デゥボワのような非常に高いテノールも当時から 少なかったけれども存在し、そうした歌手たちも歌っていたことが文献から知られています。ヴェルサイユ・バロック・センターと、フランス・バロックに注力してい るジェルジ・ヴァシェギの協力も得て、18世紀のフランス・オペラの名曲から、知られざる名曲まで、高声のための作品が、合唱も加わったかたちで収録されて います。天井知らずかと思わせるようなデュボワの自然な高声が美しい、ぜいたくな1枚です。 (Ki)
APARTE
AP-314(2CD)
エジディオ・ドゥーニ(1709-1775):オペラ・コミック「モデルに恋をした画家」(Le peintre amoureux de son modele)

オペラ・コミック「二人の猟師と農婦」(Les deux chasseurs et la laitiere)
オルケステル・ノルド、マルティン・ヴァルベルク(指)

「モデルに恋をした画家」
ポーリーヌ・テシエ(ロレット)、エリック・フシェ(アルベルティ)、ダヴィド・トリコ(ゼルバン)
「二人の猟師と農婦」
ポーリーヌ・テシエ(ペレット)、ダヴィド・トリコ(コラ)、ジャン=ガブリエル・サン=マルタン(グイヨ)

録音:2022年2月7-10日、ノルウェー
作曲家ドゥーニは、イタリアに生まれ、イタリア伝統のオペラ・セリアを作曲していました。1757年頃までにはパリに移り、以降亡くなるまでパリで活躍します。 名前のスペルも最初はDuniでしたが、Dunyとフランス風に変わりました。フランスでは、オペラ・コミック(もともとは喜劇的内容のものを指しましたが、むしろ 歌と地の台詞を併用しているものを意味します)の新しいスタイルあるいは、アリエッタをもつコメディ(Comedie melee d’ariettes)の旗手として名を馳せ ました。ここではドゥーニの代表作にして初のオペラ・コミックである「モデルに恋をした画家」(1757)と、世界初録音の「二人の猟師と農婦」(1763)を収 録しました。
「モデルに恋をした画家」は、年老いた画家アルベルティのアトリエにモデルとしてやってきたロレットという女性にアルベルティが恋をするも、彼女はアルベル ティの弟子であるゼルバンと結ばれる、というもの。恋の話よりは古い芸術と新しい芸術との対比などに重きがおかれ、また、フランス語の言語の美しさがきわだ つ音楽作りがなされています。「二人の猟師と農婦」は世界初録音。コラとグイヨという哀れな2人の猟師と、ペレットという農婦が一攫千金を夢見るも事態は変 わらぬまま終わる、という教訓めいたお話です。イタリア風のシンフォニアで始まり、アリアの伴奏に弦楽器のピツィカートが効果的に用いられています。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0101(1CD)
17世紀英国のヴィオラ・ダ・ガンバ作品集
シンプソン:前奏曲第2番ニ短調
ノーコム:ディヴィジョンズ第7番ニ長調
シンプソン:前奏曲第5番ヘ長調
作者不詳:ディヴィジョンズ第25番イ長調
ディヴィジョンズ第17番ロ長調
ノーコム:ディヴィジョンズ第19番イ長調
 ディヴィジョンズ第4番イ長調
 ディヴィジョンズ第16番ホ長調
シンプソン:前奏曲第6番
ノーコム:ディヴィジョンズ第18番イ長調
シンプソン:前奏曲第4番
ノーコム:ディヴィジョンズ第28番ヘ長調―ハ長調
作者不詳:ディヴィジョンズ第3番イ長調
シンプソン:前奏曲第3番
ノーコム:ディヴィジョンズ第11番ヘ長調
作者不詳:ディヴィジョンズ第24番イ長調
 ディヴィジョンズ第26番ニ長調
ロベルト・ジーニ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
グイード・アンドレオッリ(Cemb)
ダーリオ・ランディ(Lute)
マルコ・アンジレッラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2021年7月15―17日 イタリア
ロンバルディア州 コルシコ
イタリア古楽界の重鎮、ロベルト・ジーニと仲間たちによる17 世紀英国のヴィオラ・ダ・ガン バ作品集。中心となるのはクリストファー・シンプソン(1602/1606―1669)とダニエル・ノーコ ム(1576-1647?)。クリストファー・シンプソンは17 世紀の英国を代表するヴィオラ・ダ・ガンバ 奏者、作曲家として知られています。一方ダニエル・ノーコムの生涯はあまりよく分からないが (名前の綴りすら確定していない)、作品を聞けばその非凡な腕前に感嘆するでしょう。これま でノーコムの作品を収録した CD は皆無に近かったはずなので、巨匠ジーニによる演奏は 歓迎されるでしょう。

Hyperion
CDA-68427(1CD)
ヴェネツィアの秘宝
ジョヴァンニ・ガブリエリ(c1554/7-1612):Jubilate Deo omnis terra C136、Beata es virgo Maria C8、Ego sum qui sum C29、O quam suavis a 7C10
ジョヴァンニ・バッサーノ(1560/1-1617):Dic nobis Maria
クラウディオ・メールロ(1533-1604):Adoramus te Domine、Beata viscera
モンテヴェルディ:Adoramus te Christe SV289、Cantate Domino a6SV293
ジャコモ・フィネッティ(fl1605-1631):O crux ave, spes unica
アンドレア・ガブリエリ(c1510-1586):Laetare Jerusalem、Maria Magdalene, Maria Jacobi, et Salome
ジョヴァンニ・クローチェ(c1557-1609):Cantate Domino、O sacrum convivium a4、In spiritu humilitatis、Buccinate in neomenia
ロンドン・オラトリー・スコラ・カントルム少年cho
チャールズ・コール(指)
『ルネサンス・ポリフォニーの偉大なる遺産を紹介する「Sacred treasures」シリーズ』第2弾!1996年に設立されたロンドン・オラトリー・スクールの聖歌隊、ロンドン・オラトリー・スコラ・カントルムは、7歳から18歳のカトリックの少年たちが公的な教育制度の中で高度な合唱教育の機会を享受し、毎週土曜日の典礼と主要な祝祭日でミサを歌いながら、アメリカとヨーロッパの演奏ツアーや多くのレコーディングに参加しています。
ヴェネツィアの初期バロックの時代は最終的にモンテヴェルディが中心となりますが、それ以前に活躍したのが「3人のジョヴァンニ」でした。ジョヴァンニ・ガブリエリ、ジョヴァンニ・バッサーノそしてジョヴァンニ・クローチェの3人です。当時のサン・マルコ寺院ではガブリエリが第一オルガニスト、器楽の巨匠としてバッサーノ、ア・カペラの巨匠としてクローチェがおり、素晴らしい音楽を生み出していました。

Urania Records
LDV-14109(1CD)
ジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ:深き淵より〜詩篇&ミサ曲 アンサンブル・ムジカーレ・サン・ピエトロ、ほか
イタリアの前古典派音楽の作曲家で、音楽理論家、神父として活躍し、ヨハン・クリスティアン・バッハやモーツァルトといった高名な作曲家に影響を与えたことでも知られているジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニ。
本アルバムでは、国際音楽博物館のライブラリーとボローニャのサン・ピエトロ大聖堂の教区大司教座アーカイブから、カトリックの典礼年で最も感動的な典礼のひとつである死者の儀式を再構築。4声と弦楽器で満たされたバリトン独唱のための「深き淵より(De Profundis)」は、マルティーニの作曲家としての類まれな能力を表しています。

Christophorus
CHR-77477(1CD)
ハンス・ユーデンケーニヒ:リュート弾きの芸術
ハンス・ノイジードラー
(1508/09-1563):プリアメル
メルヒオール・ノイジードラー(c.1531-c.1591):Der Fuggerin Danz
マテウス・ヴァイゼル(c.1540-1602):ファンタジア1(TABVLATVRA ...1575)、ファンタジア1(Tabulatura ... 1592)、ファンタジア3(Tabulatura ...1592)、ダンス&ジャンプ、Susanne ung iour (Orlando di Lasso)
ハンス・ユーデンケーニヒ(c.1450-1525):プリアメル第1番、その他のプリアメル、プリアメル第3番、Das fierd Priamel、プリアメル第5番、Kalata ala Spagnola、Elsein liebes Elsein mein (Ludwig Senfl)、Zucht er und lob (Paul Hofhaimer)、Ain trium、Tropolus Secret (Pierre La Rue)、ヴェネツィア風パヴァーヌ
ハンス・ノイジードラー:Adieu mes amours (Josquin Desprez)
メルヒオール・ノイジードラー:Fantasia super anchor que col partire
マテウス・ヴァイゼル:Preambulum2
メルヒオール・ノイジードラー:Mir ist ein fein brauns magetlin & hupffauff
ハンス・ノイジードラー:Wascha Mesa、Ein guter gassenhauer auff die Welischart
マテウス・ヴァイゼル:Preambulum1
レオンハルト・レヒナー(c.1553-1606):Ohn dich muss ich mich aller freuden massen
ゼバスティアン・オクセンクン(1521-1574):Innsbruck, ich muss dich lassen (Heinrich Isaac)
マックス・ハットヴィヒ(ルネサンスLute)
ルネサンス時代に「Lautenschlager」や「Lautenzwicker」(直訳すると「リュートを打つ人」、「リュートをつまむ人」といった意味)として知られたドイツのリュート奏者たちは、複雑な楽曲と高度な演奏技術によりヨーロッパ中で有名な存在でした。そのうちの一人ハンス・ユーデンケーニヒはリュートが重要な役割を果たしたドイツ・ルネサンス音楽の先駆者の一人です。ドイツの「Lautenschlager」のレパートリーは音符の代わりに指使いで表記されるドイツのリュート・タブ譜で書かれており、ハンス・ユーデンケーニヒは1523年にリュート・タブ譜による初期の教則本「Ain schone kunstliche Underweisung」を出版。これには多くのサンプル曲も掲載されており、このアルバムでは、「Ain schone kunstliche Underweisung」からの作品を中心に、ユーデンケーニヒに影響を受けた次の世代のドイツのリュート奏者たちの作品を組み合わせ、ドイツ・ルネサンスのブルジョワと貴族の邸宅へリスナーを連れてゆきます。
1991年ベルリン生まれのマックス・ハットヴィヒはクラシック・ギターを学んだあと歴史的な撥弦楽器の演奏に専念し、ルネサンス・リュート、アーチ・リュート、テオルボ、バロック・ギターなどを演奏しています。2人の歌手とリュートによる古楽アンサンブル「Due sopra il Basso」の創設メンバー&芸術監督を務めるとともに、ベルリン大学ではデボラ・ヨーク教授の歌唱クラスの伴奏者として活動しています。

Glossa
GCD-923537(1CD)
ポルポラ:ヴェネツィアのオスペダレットための音楽
ポルポラ:Placida surge, Aurora S232
Salve Regina S308
チェロ協奏曲 ト長調*
Qualis avis cui perempta S234
ホセ・マリア・ロ・モナコ(Ms)、
ステーファノ・アレージ(指)、
スティーレ・ガランテ、
アグニェシュカ・オシャンツァ(Vc)*
後期バロック音楽の専門家、ステーファノ・アレージをディレクターとして2010年に結成された18世紀のイタリア音楽に特化したアンサンブル「スティーレ・ガランテ(ギャラント様式)」によるヴェネツィアのオスペダレットための音楽。
基礎的な音楽教育と優れた音楽アンサンブルとソリストを備えた孤児のためのヴェネツィアの4つの有名なオスペダーレ(養育院、慈善院)は、長い間ヴェネツィアの最も重要な文化施設の1つでした。有名な歌手、歌唱教師、オペラ作曲家であったニコラ・ポルポラを含む多くの著名な音楽家がオスペダーレで働いており、ポルポラは1729年から1747年まで4つのオスペダーレのうち3つのオスペダーレで働きました。4つのオスペダーレのうちもっとも有名なのは、ヴィヴァルディが教えた「ピエタ院」ですが、ポルポラは「オスペダレット」と呼ばれるオスペダーレで女子生徒たちに歌を教え、その中には「アンツォレッタ」の名前で知られる非常に優秀なソロ歌手アンジョラ・モーロも含まれていました。彼女のために書かれたソロ・パートは非常に難しいものでしたが、ホセ・マリア・ロ・モナコは見事な歌唱をみせています。世界的に活躍するメゾ・ソプラノである彼女の歌声にご注目ください。

Indesens Calliope Records
IC-031(1CD)
ブクステフーデ:主よ、あなたさえこの世にあれば BuxWV38
ブクステフーデ:主よ, あなたさえこの世にあれば BuxWV38
アンドレアス・ネラー:前奏曲ニ短調
ゲオルク・ベーム:天にまします我らの父よ IGB24
ダヴィット・ポーレ:主よ, あなたさえこの世にあれば
ネラー:前奏曲ト長調、前奏曲ヘ長調
ヨハン・ローゼンミュラー:主よ, あなたさえこの世にあれば
ネラー:前奏曲ト長調(未完成)、いざ来ませ, 異邦人の救いの主よ Versus1a8
ブクステフーデ:主よ, あなたさえこの世にあれば BuxWV39
ローレーン・ストゥリグ=ティンヌ(S)、
ヴァンサン・ベルナール(オルガン、指揮)
サン=マルク礼拝堂アンサンブル

録音:2022年9月7日ー9日、ブゾンヴィル教会(フランス)
メス、リヨンからシュトゥットガルト音楽大学、バーゼル・スコラ・カントルムへと渡り、オルガン、チェンバロ、通奏低音、ヒストリカル・オルガンの演奏法の研鑽を積み、多くの国際コンクールで入賞、国際的に活躍する古楽演奏家、音楽学者のヴァンサン・ベルナールと、ベルナールが2022年から音楽監督を務めるルクセンブルクのサン=マルク礼拝堂アンサンブル。
本アルバムでは、詩篇第73篇の25節と26節に基づいた4つのカンタータを収録。17世紀ドイツの神秘と詩の世界へと誘います。これら声楽曲に加えて、現代のオルガンの名匠として知られるフランスのマルク・ガルニエ(日本では、東京芸術劇場のオルガンなどを手掛けている)が、ブゾンヴィルに建てたオルガンによる、アンドレアス・ネラーのオルガン作品全曲を初録音しています。

Tactus
TC-710703(1CD)
グルック:オペラ・アリア集
歌劇「L’Ippolito」より「Dirai all’ idol mio」/歌劇「La Sofonisba」より「Tremo fra dubbi miei」/歌劇「Il Tigrane」より「Se spunta amica stella」/歌劇「La Sofonisba」より「 La sul margine di Lete」/歌劇「Il Tigrane」より「Parto da te mio bene」/歌劇「Poro」より「Se viver non poss’io」/歌劇「La Sofonisba」より「Oh frangi i lacci miei」/歌劇「Il Tigrane」より「Si ben mio, morro’ se il vuoi」、「Rasserena il mesto ciglio」
エレーナ・デ・シモーネ(Ms)、
アンサンブル・イル・モザイコ

録音:2022年8月
メゾ・ソプラノのエレーナ・デ・シモーネ自身による企画で収録されたグルックのオペラ・アリア集。このアルバムに収められている作品は、1743年から1745年までにグルックによって作曲されたものです。30歳前後の若さでこれらのオペラを作曲し、その作品はトリノやミラノなどの重要なイベントで演奏されました。代表作である「オルフェオとエウリディーチェ」(1762年)よりも20年ほど前に書かれたとは思えない、若きグルックの才能を感じさせる作品であふれています。
Tactus
TC-560101(1CD)
グレゴール・アイヒンガー:ヴィルジナリア(1607) コンツェントゥス・ヴォクム

録音:2019年10月
※世界初録音
ドイツの作曲家グレゴール・アイヒンガー(1564-1628)は、イタリアの音楽にも触れることにより、通奏低音を用いた最初のドイツ人作曲家となりました。アイヒンガーが聖母マリアに捧げた曲集「ヴィルジナリア」は、序奏に続いて第2曲から第6曲までが歓喜の秘蹟、第7曲から第11曲までが悲しみの秘蹟、第12曲から第16曲までが栄光の秘蹟の小品となっています。最後の4曲は聖母マリアが、この世を超えた光と次元で、人間と神との仲介者として映し出されています。

Prelude Classics
PCL-2300601S
(1SACD+GOLD-CDR)

PCL-2300601(1SACD)
テレマン:無伴奏ヴィオラのための12のファンタジ
テレマン:無伴奏ヴィオラのための12のファンタジア TWV40:26-37(原曲:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのための/ミハウ・ブリワ編曲ヴィオラ版/世界初録音)
●ボーナス・トラック 〜ファンタジア第7番変ホ長調 TWV40:20より ドルチェ(原曲:無伴奏ヴァイオリンのための/フロリアン・ブリワ編曲ヴィオラ版)
ミハウ・ブリワ(Va)

録音:2023年6月、聖カジミェシュ教会(コビウカ、ポーランド)
ポーランドの音楽ファミリーに生まれ(父親はヴァイオリニスト、母親はチェンバリスト)、ショパン音楽大学とポズナン音楽アカデミーで学び、ヤン・ラコフスキ国際ヴィオラ・コンクール第1位&ポズナン市長賞(2003、ポズナン)、ブラームス国際コンクール第1位(2004、ペルトシャッハ)、若い演奏家のための20〜21世紀音楽コンクール第1位(2007、ワルシャワ)、ブレッド国際ヴィオラ音楽祭&コンクール第1位&特別EMCY賞(スロヴェニア)、マックス・レーガー国際室内楽コンクール第1位&2つの特別賞(2009年、ゾンダースハウゼン)、他多数の国際コンクールで受賞してきたポーランドのヴィオリスト、ミハウ・ブリワ。2007年に結成されたメッコーレSQのヴィオリストを務めるとともに、2019年からはショパン音楽大学の助教授としても活躍するミハウ・ブリワが自ら設立した新レーベル「Prelude Classics」からリリースするテレマンの無伴奏ヴィオラ・ファンタジア。2015年の春に再発見されてから多くのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者やチェリストが演奏・録音してきた傑作ファンタジアを自身のアレンジで世界初録音。ボーナス・トラックとして、祖父のフロリアン・ブリワが半世紀ほど前に編曲していたという「無伴奏ヴァイオリン」のためのファンタジアからの1曲も収録。
SACDハイブリッド盤1枚の通常盤(PCL-2300601)と、更にドバイ(!)で専用にカスタムメイドされたという24金の「GOLD CD-R」がセットになった豪華盤(ラグジュアリー・オーディオファイル・セレクション)(PCL-2300601S)の2ヴァージョンで発売されます。(SACDとGOLD CD-Rの収録曲目は同一)

Musikmuseum
MMCD-13032(1CD)
スモール・イズ・ビューティフル〜室内アンサンブルのためのバロック管弦楽作品集
ゴットフリート・フィンガー:トランペット、オーボエと通奏低音のためのソナタ、
 2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ Op.5-3、
 2つのフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタ Op.4-6、
 2つのトランペット、2つのオーボエ、2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
テレマン:クラリネット、2つのオーボエと通奏低音のための協奏曲 TWV43:D7、
 フルート、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲 TWV43:G6
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調 BWV1047
チロル・バロックインストゥルメンタリステンのソリスト・アンサンブル

録音:2017年9月11日-15日
チロル地方のバロック楽器奏者が集まって行った今回のプロジェクトは、バロック・トランペット奏者のシュテファン・エンネモーザーによって行われたクラウドファンディングから始まりました。このプロジェクトの最大の目的は「ブランデンブルク協奏曲第2番」を弦楽器トゥッティのない4つの独奏楽器と通奏低音だけを備えたオリジナルと思われるバージョンでどのように聞こえるかということです。極限までしぼられた編成による響きをお楽しみください。
Musikmuseum
MMCD-13040(2CD)
スティレ・ヌーヴォー
クリストフ・セッツル:みどり児ベツレヘムに生まれたまえり
ジャコモ・フィネッティ:天使は羊飼いに言った
オルフェオ・ヴェッキ:いと高きにある神に栄光あれ
ベルナルド・ストラーチェ:パストラーレ
セッツル:賛美の歌を響かせよ、Dormi fili
ヴィンチェンツォ・パーチェ:今日われらのために天より真の平和が降り来た
ヨハン・シュタットルマイアー:Quis mutuos amores
ストラーチェ:パッサカリア
セッツル:博士たちは星を見て
フェリーチェ・アネリオ:すべての者はシバより来たらん
フィネッティ:言葉は肉となり
セッツル:Hodie beata virgo Maria
不詳:Deus in adiutorium-Domine ad adiuvandum
シュタットルマイアー:Dixit Dominus
セッツル:御身はまことに幸いなる者
シュタットルマイアー:主の僕たちよ、主をほめたたえよ
セッツル:愛する者よ,あなたはすべてに美しい
シュタットルマイアー:われ喜びに満てり
ダリオ・カステッロ:ソプラノとバスのためのソナタ第2番
セッツル:Hodie beata virgo Maria
シュタットルマイアー:Nisi Dominus
セッツル:Veni electa mea
シュタットルマイアー:エルサレムよ、主を讃めたたえよ
カステッロ:Sonata decimaterza a due sporani e due bassi
不詳:めでたし、海の星よ
シュタットルマイアー:5声のマニフィカト
オデカトン、ラ・ヴェネクシアーナ、
アンサンブル・プリシュナ、他

録音:2016年1月7日-8日&2000年7月29日
このアルバムは曲集『Promptuarium musicum』(1627年)に収められたクリスマスの楽曲と1641年にイタリアのブリクセンで聞かれた可能性のある晩課のための音楽を組み合わせたものです。チロル出身の作曲家であるクリストフ・セッツルやヨハン・シュタットルマイアー及び彼らと同時代の作曲家の作品が収められており、アルプス以北にもイタリア風の教会音楽が広まっていたことを証明しています。
Musikmuseum
MMCD-13033(1CD)
鍵盤楽器のためのバロック作品集
ヤン・ツァハ:フーガ ト短調
アレッサンドロ・ポリエッティ:Aria alemagna con alcuni variazioni sopra l’eta della Maesta Vostra
ゲオルク・ムッファト:チャコーナ、パッサカリア、 Nova Cyclopeias harmonica
ヘンデル:フーガ第1番HWV605、フーガ第2番 HWV606、フーガ第3番HWV607、フーガ第4番HWV608、フーガ第5番 HWV609、フーガ第6番HWV610
レオポルト・マリアン・シュテッヒャー:フーガ
ペーター・ヴァルトナー(ハープシコード、オルガン、クラヴィコード)

録音:2017年
南チロルのマリエンベルクのベネディクト会修道院の音楽図書館に残されていた作品を、ペーター・ヴァルトナーがハープシコード、オルガン、クラヴィコードを弾き分けて収録しました。その中でもアレッサンドロ・ポリエッティの作品は世界で唯一印刷版の曲集が残されており、非常に貴重なものです。
Musikmuseum
MMCD-13036(1CD)
アレクサンダー・ウテンダル(ca.1530-1581):改悛詩篇&マニフィカト集 プロフェティ・デッラ・クインタ、
エラム・ローテム(バス&音楽監督)

録音:2017年
アレクサンダー・ウテンダルは、オーストリア・チロル大公フェルディナント2世の宮廷歌手であり、楽長でもありました。その卓越した作曲技術により、当時最高の評価を得ており、フェルディナント2世のチロル・ハプスブルク宮廷における盛んな音楽生活の中心人物の一人としても見なすことができます。彼の精巧な4部からなる「改悛詩篇」は1570年に印刷され、君主に献呈されました。
エラム・ローテム率いるバーゼルを拠点とするアンサンブル、プロフェティ・デッラ・クインタは、ヴィオラ・ダ・ガンバ・アンサンブルのサポートを得て、後期ルネサンスのこれら重要な作品を取り上げています。世界初録音であり、2017年9月9日にインスブルックのシュロス・アンブラスのスペイン・ホールで行われたフェルディナント大公の即位450周年を記念する祝典コンサートの記録です。
Musikmuseum
MMCD-13030(1CD)
Ein musikalisches Gipfeltreffen1503〜マクシミリアン1世の時代のルネサンス宮廷の音楽
ゲブルダー・ヘス:パヴァーヌ「Jamais j’aymeray Masson」
作曲者不詳:L’homme arme
ニコラウス・アーペル:バス・ダンス「La Spagna」
ド・ラ・リュー
:Vexilla regis prodeunt
イザーク:Gaudeamus omnes in Domino - Virgo prudentissima
コラール「Virgo prudentissima」
イザーク:ミサ曲「Virgo prudentissima」
作曲者不詳:Dit le Bourgignon
ヘス:Passamezzo antico
ペニャローサ:Nunca fue pena mayor
ヤコブ・オブレヒト:Rompeltier
ピエール・ド・ラ・リュー:死者のためのミサ曲
フランシスコ・デ・ラ・トレ:Adoramoste, Senor
ヴィルテン少年cho、
カペラ・デ・ラ・トーレ、
ヨハネス・シュテッヒャー(指)、
カイ・ヴェッセル(C.T)、
ベルント・フレーリヒ(T)、
ハリー・ファン・ベルネ(T)、
マティアス・ルッツェ(Bs)

録音:2015年9月21日-23日
インスブルックに都を置いた神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の時代の宮廷音楽を再現したアルバムで、ルネサンス時代の合唱曲と室内楽曲を収録しています。チロル州インスブルックに拠点を置くヴィルテン少年合唱団は、13世紀に設立され、ヨーロッパで最も長い歴史を誇る合唱団のひとつとして、世界各国で演奏活動を行っています。
Musikmuseum
MMCD-13051(1CD)
チロラー・グレステル1710〜声楽作品集
ヘンデル:カンタータ「決して心変わりしない」 HWV140/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil1
ヴァイス(1687-1750):La belle Tiroloise
カルロ・アゴスティーノ・バディア(1672-1738):Augellin vago e canoro/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil2
A.スカルラッティ:Piu non m’alletta e piace
ボノンチーニ
(1670-1747):Clori svenar mi sento/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil3
ピエトロ・ニコロ・ソロジーナ(ca.1645-1732):2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ
ヨハン・クリストフ・ペープシュ(1667-1752):When Love’s soft passion/Fiktiver Brief von Georg Friedrich Handel an Silvius Leopold Weiss - Teil4
アンサンブル・ロザルム・フローレス、
クリストファー・ノヴァーク(朗読)

録音:2020年7月3日-5日
1709年から1710年にかけての冬の期間、ヘンデルはチロル州インスブルックに滞在したと云われ、それをテーマに制作されたアルバム。音楽的かつ文学的な内容となっており、チロル出身の作家クリストフ・W・バウアーが書き上げた朗読パートが4箇所に散りばめられています。
Musikmuseum
MMCD-13046(1CD)
ジョヴァンニ・レグレンツィ:宗教作品集
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):ラ・フガッツァ(2本のヴァイオリン、アルト・ヴィオラ・ダ・ブラッツォ、テノーレ・ヴィオラ・ダ・ブラッツォ、ヴィオローネと通奏低音のための5声のソナタ)/主よ,早く私を助けに/喜び踊れ、シオンの娘よ/ニシ・ドミヌス/Hodie collaetantur coeli cives/エルサレムよ、主を褒めたたえよ/Dialogo delle due Marie “Quam amarum est Maria”/主がシオンの捕われ人を帰された時/おお、大いなる神秘/マニフィカト/サルヴェ・レジナ
カペラ・クラウディアーナ、
マリアン・ポリン(指)

録音:2018年6月、インスブルック
17世紀ヴェネツィアで活躍したイタリア・バロックの音楽家、ジョヴァンニ・レグレンツィの宗教作品集。歌うのは、音楽を愛し擁護したチロル公妃(オーストリア大公レオポルト5世の妃)、クラウディア・デ・メディチの名を冠した合唱団「カペラ・クラウディアーナ」です。


ALPHA
ALPHA-1012(1CD)
メディテーション 〜チェンバロによる瞑想
ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):前奏曲とフーガ ホ長調(『音楽のアリアドネ』〔1702〕より)
フックス(1660頃-1741):フーガ(『パルナスス山への階梯』〔1725〕より)
フィッシャー:前奏曲とフーガ 嬰ハ短調(『音楽のアリアドネ』より)
ルイ・クープラン(1626頃-1661):パヴァーヌ 嬰ヘ短調(1661?)
フィッシャー:前奏曲とフーガ ニ長調(『音楽のアリアドネ』より)
フローベルガー:リチェルカール第4番(1658頃)
フィッシャー:前奏曲とフーガ イ長調(『音楽のアリアドネ』より)
フローベルガー:来たるべき自らの死についての瞑想
フローベルガー:ファンタジア 第2番(1649)
アンドレアス・シュタイアー(1955-):アンクランゲ 〜チェンバロのための6つの小品(2020)
バッハ:前奏曲とフーガ ホ長調 BWV 878 (『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』〔1738-39?〕より)
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)

録音:2022年10月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
ルネサンスから19世紀に至る鍵盤音楽の素顔を、作品が書かれた時代の楽器と奏法によって弾き、深く追求してきたドイツの名匠アンドレ アス・シュタイアー。今回ALPHAから初のソロ・アルバムでは、ドイツ語圏とフランスの17世紀鍵盤音楽を中心とした選曲に、その理念を受け 継いだバッハと自作曲(!)を加え、「瞑想」と題した精妙なプログラムを組み上げました。シュタイアーによれば、ここに収められた楽曲の多くに は定旋律(ここでは13世紀にさかのぼる聖歌「パンジェ・リングァ」)と特定の音型を音高を変えつつ繰り返すゼクエンツの2つの技法が用いら れており、彼の作品もこの技法に沿っているとのこと。アンクランゲ(こだま、余韻などの意味がある)と題された自作曲は、作曲家ブリス・ポゼと の対話から着想を得てスケッチしたものを、コロナ禍で演奏会が激減したのを機に完成させた作品で、全6曲から成り、演奏時間は30分を 越える大作。2024年秋には日本でも披露する予定です。アルバムを通して聴くと、圧巻というほかないシュタイアーの自然なタッチが紡ぎ出 す解釈の味わいと相俟って、収録曲相互の連関性と作曲技法の伝統が静かに浮き上がります。シュタイアーは今後もALPHAより数枚のア ルバム・リリースを予定しています。
ALPHA
ALPHA-1022(1CD)

NYCX-10447(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

コレッリとカンタン〜フラウト・トラヴェルソによるソナタ集
ジャン=バティスト・カンタン(1690頃-1742頃):第6ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
 ラルゴ 〜第10ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第2巻』 より)
コレッリ:ソナタ 第4番ヘ長調 (『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:アンダンテ 〜第2ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第2巻』 より)
 第4ソナタ(『通奏低音を添えたフルート独奏のためのソナタ集』 Op.14より)
コレッリ:ソナタ 第3番ハ長調(『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:ラルゴ 〜第10ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
コレッリ:ソナタ 第5番ト短調 (『通奏低音を添えたフラウト・トラヴェルソのために編曲されたコレッリの曲集』 Op.5より)
カンタン:第4ソナタ (『ヴァイオリン独奏と通奏低音のためのソナタ集 第3巻』 より)
アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)
ミリアム・リニョル(7弦バス・ド・ヴィオル〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ジャン・ロンドー(クラヴサン〔チェンバロ〕、ポジティフ・オルガン)

録音:2022年7月、ホランツコレージュ、ルーフェン(ベルギー)
2023年の来日公演で新たな成果をあげ、ますます注目が集まる新世代の古楽鍵盤奏者ジャン・ロンドーと、彼と共に凄腕揃いのユニッ ト、ネヴァーマインドのメンバーでもあるトラヴェルソ奏者アンナ・ベッソン、様々なアンサンブルで引く手あまたであり、ソロでも「バッハ: 無伴奏 チェロ組曲 ヴィオール版」などのリリースで注目を集めるミリアム・リニョル。この3人の顔合わせによる「18世紀フランスのイタリア式ソナタ」を テーマとしたアルバムがリリースとなりました。18世紀フランスの人々をイタリア音楽に開眼させたコレッリの作品5のヴァイオリン・ソナタ集から当 時の編曲版で3曲と、ネヴァーマインドのデビュー盤でもスリリングな演奏を聴かせたタルティーニ世代のフランスの作曲家カンタンのソナタを収 録しています。全て当時流のフラウト・トラヴェルソで吹きこなすアンナ・ベッソンの出どころ・引きどころを踏まえた味わい深い吹奏の傍ら、阿吽 の呼吸で巧みな合いの手を入れてゆくリニョルとロンドーも随所に聴きどころを散りばめます。コレッリ作品は重音奏法を前提としたフーガ楽章 もありながら、編曲版でその処理を自然に聴かせる手腕も圧巻。ALPHAの名技師アリーヌ・ブロンディオの丁寧な仕事で、個々の楽器の美 音が最大限に味わえるのも嬉しいところです。作品解説はベッソン自身が執筆(国内仕様盤は日本語訳付)。隅々まで音楽愛に満ちたフ ランス最前線の古楽アルバムです。

Dynamic
CDS-8001(1CD)
NX-B06
オルフェオ・ヴェッキ(1551頃-1603):6声のモテット集 第3巻
6声のモテット集 第3巻(1598年ミラノにて出版)
1. Consolamini popule meus
2. Prudentes virgines
3. Virgo prudentissima
4. Surrexit pastor bonus
5. Deus in nomine tuo
6. Vide Domine
7. Quem vidistis pastores?
8. Quem quaeris Magdalena?
9. Gloria in excelsis Deo
10. Veni dilecte mi
11. Hodie lucerna
12. Deus in adiutorium
13. Eructavit cor meum
14. Maria Magdalena [prima pars]
15. Et valde mane [secunda pars]
16. Coelorum candor splenduit
17. Alleluia. Christus resurgens
18. Aspice Domine
19. Ardens est [prima pars]
20. Mulier quid ploras? [secunda pars]
カペッラ・ムジカーレ・エウセビアーナ(声楽アンサンブル)
カルロ・モンタレンティ(Org)
デニス・シラーノ神父(指)

録音:2023年2月24-28日
ヴェルチェッリ(イタリア)、
カペッラ・デル・セミナリオ・アルチヴェスコヴィレ
※トラック9以外、世界初録音
16世紀後半に広くヨーロッパで名声を得たオルフェオ・ヴェッキ。現代では埋もれていた彼の作品集に光と当てる画期的な録音が登場。1551年頃にミラノ で生まれヴェッキは、ミラノのサンタ・マリア・アッラ・スカラ教会(後に取り壊され、その敷地にスカラ座が建てられた)を中心に活動した人物で、文献によれば 4,5,6,8声のミサ、モテット、賛歌など教会音楽を多数作曲、出版されたものだけで24巻に及びます。その洗練された書法から生まれる荘厳な効果はイタ リア国内はもとよりヨーロッパ各国で注目されました。ここに初めて全容を現した6声のモテット集第3巻も、ミラノで初版が出た後、アントワープでも出版され、 収録曲のいくつかはライプツィヒやストラスブールなどでも出版されたことがわかっています。ここでは10世紀にさかのぼる貴重な文献と宝物を所蔵するヴェル チェッリ大聖堂(オルフェオ・ヴェッキの任地だったこともある)に伝わる作品の蘇演に取り組む音楽家たちによって演奏されています。

CPO
CPO-555622(2CD)
NX-D11
ペルゴレージ:歌劇「奥様女中」/歌劇「リヴィエッタとトラコッロ」
【CD1】
歌劇「誇り高き囚人」-シンフォニア
歌劇「奥様女中」-インテルメッツォ 第1部
歌劇「誇り高き囚人」-シンフォニアより Allegro
歌劇「奥様女中」-インテルメッツォ 第2部
【CD2】
歌劇「イル・フラミーニオ」-序曲
歌劇「リヴィエッタとトラコッロ」-インテルメッツォ 第1部
歌劇「リヴィエッタとトラコッロ」-インテルメッツォ 第2部
レオナルド・レーオ(1694-1744):歌劇「Onore vince amore」 - Fa L’Alluorgio Cammenare
「奥様女中」
アマンダ・フォーサイス(S)
クリスティアン・イムラー(Bs-Br)

「リヴィエッタとトラコッロ」
カルロッタ・コロンボ(S)
ジェシー・ブルムバーグ(Br)
ボストン古楽音楽祭室内アンサンブル(古楽器使用)
ポール・オデット&スティーヴン・スタッブス(音楽監督)
ロバート・ミーリー(コンサートマスター)

録音:2023年1月17-25日
16世紀の終わり頃に成立したとされる「歌劇」。もともとはギリシャ悲劇の再来を目指した舞台芸術でしたが、17 世紀になると観客の要求に応え、偉大な英雄劇のはざまにコミカルな要素が組み込まれるようになりました。いつ しか英雄劇はオペラ・セリアとして発展、コミカルな劇は「インテルメッツォ(幕間劇)」として歌劇のストーリーとは別に 演じられ、これらはオペラ・ブッファとして親しまれるようになります。 このアルバムではペルゴレージの代表的なインテルメッツォ2作を、バロックの舞台作品で定評あるポール・オデット &スティーヴン・スタッブスが音楽監督を務めるボストン古楽祭室内アンサンブルの演奏で紹介。演目は「奥様女 中」と「リヴィエッタとトラコッロ」ですが、オデットとスタッブスはここに他のペルゴレージとレーオの作品を組み合わせるこ とで、テンポよい展開を持たせています。2014年に初演、17年に再演されたプロダクションを2023年1月にブレー メンで上演した際にセッションを含めて収録したのが当CD。練り上げられた音楽の流れに乗ってアマンダ・フォーサイ スやクリスティアン・イムラーといったバロック作品を得意とする歌手たちが生彩あふれる歌唱を聴かせます。
CPO
CPO-555552(1CD)
NX-B10
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ 他 17〜18世紀の様々なアリア集と器楽曲
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ(1682-1732):ソプラノのためのレチタティーヴィとアリア「Voi dunque ardite ... Scelta idea di nobilta」- カンタータ『Fra queste umrose piante』より
ソプラノのためのアリア「Se mai dal crudo artiglio」- 歌劇「Archelao, re di Cappacia」より
アリア「Non lascio no d'amar」 - 歌劇「Creso」より
バリトンのためのレチタティーヴォ、前奏曲とアリア「Bravo bene」 - 歌劇「Penelope」より
アルトのためのアリア「Volgendo al nido il volo」 - 歌劇「Sesostri」より
ボノンチーニ(1677-1726):ソプラノのためのアリア「Mare irato」- 歌劇「Feraspe」(F.B.コンティのために作曲)
フーガ ヘ短調(2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、テオルボとチェンバロ)
ジュゼッペ・ポルジーレ(1680-1750):歌劇「Dei colli nostr」 序曲 - サルテリオとハープによる
コンティ:ソプラノのためのアリア「Dei colli nostri」- 歌劇「Il trionfo dell'amicizia e dell'amore」より
歌劇「David」 - 前奏曲
序奏とアルトのためのアリア「Cor costante, ed umil」 - 歌劇「Galatea vendicata」より
ボノンチーニ:Sinfonia vaga, e suave - 歌劇「Il trionfo della grazia」より
コンティ:ソプラノのためのアリア「Bramo un core」 - オラトリオ『Il Gioseffo』より
ハナ・ブラジーコヴァー(ソプラノ/バロック・ハープ)
ヴァレル・サバドゥス(C.T)
フランツ・フィッツトゥム(A)
フローリアン・ゲッツ(Br)
ヌオヴォ・アスペット(古楽器オーケストラ)

録音:2022年3月6-9日
イタリア・バロックの作曲家、テオルボ奏者フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ。彼は若い頃から撥弦楽器の名手として知られ、1701年、20歳の時にはその 名声を聞きつけたウィーンの宮廷楽団にテオルボ奏者として雇われ、1713年には宮廷作曲家に任命されるなど昇進を重ねながら1726年まで在職しまし た。また、1706年には歌劇作曲家としてもデビュー。1732年に亡くなるまで16の歌劇、9作のオラトリオの他、多数の舞台作品を残し、これらはヘンデルや バッハらにも大きな影響を与えました。このアルバムでは、コンティの作品を中心に、彼と同時代の作曲家ボノンチーニ、ポルジーレの作品を収録。コミカ ルな雰囲気を持つ曲から、歌と楽器の絶妙な対話を聴かせる曲まで、幅広い作品が楽しめます。 ヌオーヴォ・アスペットは、ハイドンが多くの楽曲を書いた楽器バリトンを含む種々の弦楽器と、マンドリンやサルテリオを含む多彩な撥弦楽器にオーボエの前 身シャリュモーにトラヴェルソが加わったアンサンブルで、練達の歌手陣と見事な共演を聞かせます。
CPO
CPO-555605(1CD)
NX-B10
テレマン:パスティッチョによるクリスマス・オラトリオ
見よ、私はあなた方に大いなる喜びを告げる TVWV1:1333
喜びを響かせよ、にぎやかなトランペットよ TVWV1:1410
その時、神の愛が示された TVWV1:166
エルサレムに幸いあれ TVWV1:1726
汝ら諸々の民よ、主に持ち来たれ TVWV 1:919
ライニッシェ・カントライのソリストたち
ヴェロニカ・ヴィンター(S)
アンネ・ビーアヴィルト(A)
ゲオルク・ポプルッツ(T)
マティアス・フィーヴェーク (Bs)
ダス・クライネ・コンツェルト(古楽器使用)
ヘルマン・マックス(指)

録音:2020年12月20日-21日
バッハのクリスマス・オラトリオBWV248がカンタータ6曲の連作であるように、クリスマスにちなんだテレマンのカンター タ5作をつなぎ合わせることによって「クリスマス・オラトリオ」を構成するという試みです。発案者はライニッシェ・カント ライとダス・クライネ・コンツェルトの指揮者ヘルマン・マックス。ドイツ・バロック音楽の大ベテランならではの楽しいアル バムです。声楽陣は各パート1人、器楽は弦が3/3/2/1/1という室内楽に近い編成で、木管のあたたかな彩りと トランペットの華やいだ響きがクリスマス気分を盛り立てます。
CPO
CPO-555610(1CD)
NX-B02
フランツ・ベンダ(1709-1786):ソナタとカプリッチョ集
ソナタ ハ短調 L3.10-ヴァイオリンと通奏低音のための
カプリッチョ第2番ヘ短調
ソナタ第27番ト長調 L3.86- ヴァイオリンとバスのための
カプリッチョ第27番とメヌエット ニ短調(伝:カール・ヘクー作)
ソナタ第17番イ短調 L3.118-ヴァイオリンとチェロのための
カプリッチョ第35番とアングロワーズ 嬰ヘ短調(伝:カール・ヘクー作)
カプリッチョ第38番とポロネーズ ト長調(伝:カール・ヘクー作)
ソナタ 変ロ長調 L3.125-ヴァイオリンと通奏低音のための
ルードゥス・インストゥルメンタリス
エフゲニー・スヴィリドフ(バロック・ヴァイオリン)-作者不明(北イタリア)1730年頃製作のオリジナル
Stanislav Gres(Cemb)-ミートケ製作のモデルによるブルース・ケネディによるレプリカ
Alexander Scherf(バロック・チェロ)-アンドレア・ カスタニェーリ(パリ)1745年製作のオリジナル
Liza Solovey(テオルボ)-ヤコブ・ファン・デ・ゲースト 1973年製作

録音:2022年12月19-21日
フランツ・ベンダはバロックから古典派をつなぐ世代の作曲家。ヴァイオリンを得意とし、卓越した技巧を持ちながら、 それをひけらかすことはなく、自然な流れの中で人の心を打つ演奏が非常に高く評価されました。このディスクでは 古典派様式に近い均整の取れた低音パート付きソナタと、バロックの幻想曲に近い自由なスタイルの無伴奏のカ プリッチョを収録。ベンダが生きた時代を実感させます。 エフゲニー・スヴィリドフはブルージュの国際古楽コンクールの優勝者。ビー・ロックやイル・ポモ・ドーロといった躍進目 覚ましいオーケストラのコンサートマスターを務める逸材で、ここではヴァイオリンで囁き、語り、歌う、ベンダ音楽の神 髄を聴かせます。

Linn
CKD-737(1CD)
フラットでシャープなコンソート 〜マシュー・ロック: ヴァイオル合奏曲集
マシュー・ロック(1621/23頃-1677):組曲 第5番イ短調/イ長調
組曲 第10番ニ短調/ニ長調*
組曲 第7番ト短調/ト長調*
組曲 第9番変ロ長調*
組曲 第3番ニ短調
組曲 第8番イ短調*
組曲 第6番ヘ長調*
組曲 第4番変ロ長調

無印…『親族ケンブルに捧ぐフラット・コンソート集』より
*…『小さなコンソート集』より
ファンタズム(古楽器使用)
ローレンス・ドレフュス(トレブル・ヴァイオル&ディレクター)
ジョナサン・マンソン(テナー&ベース・ヴァイオル)
マルック・ルオラヤン=ミッコラ(ベース・ヴァイオル)
エリザベス・ケニー(テオルボ)

録音:2023年5月17-19日セント・アンドリューズ教会、トディントン、イングランド
「英国のオルフェウス」と呼ばれた大家パーセルが現れる前、17世紀中盤の英国楽壇で大きな活躍をみせたマシュー・ロックによる過渡期な らではの室内楽曲を集めたアルバム。1640年代の清教徒革命による文化活動への妨害によって、他の地域のように通奏低音を使ったイ タリア・バロック流の音楽の導入が大きく遅れたイングランドでしたが、1660年の王政復古はその流れを大きく変え、ルイ14世を頼って亡命し ていた新王チャールズ2世によるフランス音楽推進のかたわら最新のイタリア音楽にも注目が集まります。その活況を準備したのは1650年代 以来、共和政時代の文化抑圧を尻目に大陸の音楽をじっくり学んでいた新世代の作曲家たちで、1620年代初頭生まれのロックもまさに その一人でした。ルネサンス期以来この国で愛されてきたヴァイオル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)を使いながら、声部の数を3パートに絞り軽快な曲構 造で仕上げられた一連のコンソート作品は、英国古来のポリフォニー偏愛を垣間見せながら新しいトリオ・ソナタ流儀への志向を如実に感じ させる、まさに美意識の転換点を飾る名品揃い。フラット系の調の曲を多く含むところから「フラット・コンソート」と呼ばれるようになった曲集か らの作品をアクセントに、1656年にまとめられた『小さなコンソート集』からの名品を多数収録。宮廷舞踏のリズムと英国音楽特有の高雅な 浮遊感が同居する作品の魅力を、コンソート音楽に通暁した英国屈指のアンサンブル、ファンタズムのシャープな名演でじっくりお楽しみくださ い。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-119(2CD)
NX-E05
エリザベート・ジャケ・ド・ラ・ゲル:歌劇「セファルとプロクリス」 セファル、海の神ネレ…レイナウト・ファン・メヘレン(T)
暁の女神…エマ・ニコロフスカ(Ms)
プロクリス…デボラ・カシェ(S)
花の女神フロール、ドリーヌ…ロール・ビノン(Ms)
イフィス、女司祭、ニンフ1…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
嫉妬の女神、海の神、トラキアの男…マルク・モイヨン(T)
北風の神ボレー、牧神パン…リザンドロ・アバディ(Bs-Br)
アルカス…サミュエル・ナモット(Br)
ニンフ2、アテナイの女1、快楽の神の側女…フアン・ウェイリャン(S)
アテナイの女2、牧人の女…ポリーヌ・ド・ラノワ(Ms)
羊飼い、ヘルト=ヤン・フェルビュケン(T)
王、絶望の神…ローラン・ブルドー(Br)
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
レイナウト・ファン・メヘレン(指)
ナミュール室内cho

録音:2023年1月17、18、21、22、23日グラン・マネージュ(ナミュール音楽堂)、ナミュール(ベルギー南部ワロン地方)
大クープランと同世代で、早くからフランス王室に愛された女性作曲家ジャケ・ド・ラ・ゲルが1695年、満を持してパリのオペラ座で披露した 本格歌劇「セファルとプロクリス」。これまで部分的にしか録音が出ていなかった幻の名作ですが、ついに待望の全曲録音が登場します。自 身もバロックオペラ復興に大きく寄与する歌手として活躍するレイナウト・ファン・メヘレンが主役セファルを演じながら、自ら主宰するア・ノクテ・ テンポリスを指揮。不幸な思い違いから二人とも命を落としてしまう若き男女の悲恋は『ロミオとジュリエット』にも通じる筋書きで、神話の登 場人物たちによる序幕まで含め物語は詩的かつスリリングな展開の連続。前評判が大きすぎたためか初演は成功せず数日で舞台から下げ られてしまったそうですが、満を持して行われたこの録音はその不運が信じられなくなるほど、起伏豊かな作品本来の面白さを十全に引き出 してやみません。カシェ、ビノン、ブロンデールら頼もしい女声陣にモイヨン、アバディら男声も実力派揃い。台本への精緻な読み込みを感じさ せる歌唱を支えるオーケストラにもトラヴェルソのアンナ・ベッソン、オーボエのブノワ・ローラン、トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフらソリス トが続々名を連ねているだけあり、歌の流れを盛り上げる味わい深い演奏を随所で楽しませてくれます。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-121(2CD)
NX-E05
デュヴァル嬢:歌劇「精霊たち、または恋の諸相」 リュシル、ザイール、イスメニド、フロリス…マリー・ペルボスト(S)
恋の神アムール、ザミード、風の精(女)…フロリー・ヴァリケット(S)
ニンフたちの代表者、ピルカリード…アンナ・レノルド(Ms)
レアンドル…エティエンヌ・ド・ベナゼ(T)
インド人、風の精(男)…パコ・ガルシア(T)
ゾロアストル、ニュマピール…ギレム・ヴォルムス(Bs-Br)
ゼルバン、アドルフ…マチュー・ヴァレンジク(Br)
アフリカ人、ニンフ…セシル・アシル(S)
アンサンブル・イル・カラヴァッジョ(古楽器使用)
カミーユ・ドラフォルジュ(指揮・クラヴサン〔=チェンバロ〕)
ヴェルサイユ王室歌劇場cho

録音:2023年3月8日 ヴェルサイユ宮殿「十字軍の間」
「イポリートとアリシ」(1733)と「優雅なインドの国々」(1735/36)でラモーが新たな時代の寵児となりつつあったパリのオペラ座で、1736年 に初演された女性作曲家デュヴァル嬢の「精霊たち、または恋の諸相」全曲録音。才能豊かな女性が多かった17〜18世紀のフランスに あってもオペラの作曲は圧倒的に男性優位で、パリの王立音楽アカデミー歌劇場(オペラ座)で女性作曲家の作品が扱われたのは1694年 のジャケ・ド・ラ・ゲル「セファルとプロクリス」(本盤と同じレーベルからの世界初全曲録音〔CVS119〕参照)が初、それ以降デュヴァル嬢の作 品まで40年以上も全く例がなく、1784年にボーメニル嬢の新作がこれに続いたきりフランス革命までは女性作曲家のオペラは一切披露さ れませんでした。作曲者デュヴァル嬢は高位聖職者とオペラ座の舞踏家の間に生まれた婚外子で、1730年にオペラ座の合唱団員になった ものの翌年とある不祥事に巻き込まれ離職。数年パリから離れた後、実父の後援で「精霊たち」の初演が実現、当人も鍵盤奏者として参 画しました。やや保守的ながらイタリア流の歌謡性にも事欠かない作風は当時こそ人気につながらなかったものの、21世紀フランスのすぐれ た古楽演奏家たちによるみずみずしい解釈は、様々な精霊が多様な恋物語を繰り広げる作品の味わいを十全に引き出し魅力が尽きませ ん。ペルボスト、ヴァリケット、レノルドら上り調子の歌手たちが聴かせる歌唱が紡ぎ出すバロック音楽劇を、古楽器それぞれの音色美とスリリ ングなアンサンブルが魅力的なアンサンブル・イル・カラヴァッジョの充実オーケストラが支え、多数の舞曲トラックも起伏豊かに楽しませてくれま す。

Channel Classics
CCS-46024(1CD)
シュポア・コレクションVol.3〜18世紀製オリジナル楽器によるフルート作品集
1-3. モーツァルト:フルート四重奏曲 第1番K.285
※使用楽器:ドレスデンのA. グレンザー1770年頃製作、黒檀製に象牙製リングと銀製キー
4. ジョン・フレデリック・ランペ(1703-1751): 愛らしいムシクイ鳥よ(歌劇「ディオーネ」より)
※使用楽器:ロンドンのC. ジェドニー1760年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
5-8. ヴィヴァルディ:ソナタ ホ短調 RV50(ストックホルムの手稿譜より)
※使用楽器:ヴェネツィア(?)のG.カステル1730年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
9-10. ウォルター・クラゲット(1742-1798):スコットランドの調べ
 9. Logie O’Buchan ロジー・オブハン
 10. The Lass of Paties mill パティーズ製粉所の少女
※使用楽器:ロンドンのR. ポッター1770年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
11-13. ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784):ソナタ ホ短調 IBW58
※使用楽器:ライプツィヒのJ. A. クローネ1780年頃製作、象牙製に銀製キー
14. トーマス・チルコット(1700-1766):リュートを携えたオルフェウス
※使用楽器:ロンドンのT. カユザック1世1750年頃製作、象牙製に銀製キー
15-18. ロカテッリ:ソナタ ヘ長調 Op.2-8
※使用楽器:セルトーヘンボスまたはユトレヒトのF. エーレンス1740年頃製作、象牙製に銀製キー
19-20. フランチェスコ・バルサンティ(1690-1772):スコットランドの調べ
 19. アボイン卿の歓待、またはカンバーノールド荘
 20. Lochaber ロハーバー湖
※使用楽器:ロンドンのT. カユザック1世1780年頃製作、柘植製に象牙製リングと銀製キー
21-24. ヨハン・クリストフ・ペープシュ(1667-1752): ソナタ 第16番ロ短調
※使用楽器:ロンドンのJ. J. シュチャート1740年頃製作、象牙製に銀製キー
フロリレジウム(古楽器使用)
アシュリー・ソロモン(フラウト・トラヴェルソ)
ローワン・ピアース(S)…4、14
アガタ・ダラスカイテ、アリス・エヴァンズ(ヴァイオ
エリツァ・ボグダノヴァ(Va)
ジェニファー・モーシェス(Vc)
フレッド・ヤーコプス(テオルボ)
スティーヴン・ディヴァイン(Cemb)

録音:2023年4月 ローン教会(ロッテルダム近郊)
歴史的フルートのコレクターとして世界的に有名なフランクフルトの蒐集家ペーター・シュポアのコレクションから、貴重な18世紀製のオリジナル 楽器を厳選、それぞれの楽器が出来た地域と時代に合った名曲を通じてその魅力を紹介してゆくシリーズ第3弾。第1弾のソナタ集 (CCS43020)も第2弾の協奏曲集(CCS45323)もバロック寄りの選曲でしたが、今回はモーツァルトの時代に至るロココ〜古典派の作品 を演目に選び、18世紀後半製の楽器も選ばれている点が目を引きます。21世紀では考えられない総象牙製の楽器も何本か登場。温も り豊かな音色から芯のある頼もしい響きまで、楽器それぞれの特質と音域ごとの魅力を最大限に引き出すアシュリー・ソロモンの妙技は今回 も惚れ惚れするばかり。英国屈指の古楽器楽団フロレジウムの層の厚い共演陣も、それぞれに随所でセンス良いアンサンブルを聴かせてく れます。ソナタの形式による収録作品群の合間で、18世紀にも広く愛されたスコットランド民謡の気品ある素朴さが興を添える曲順も絶 妙。ライナーノート(英・仏・独語)には各楽器の詳述も掲載されています。末永く味わい続けたい奥深い1枚です。

ONDINE
CDS-8011(1CD)
NX-B03
カヴァッリ(1602-1676):賛歌、詩篇とカンツォン
フランチェスコ・カヴァッリの宗教音楽コレクション
Musiche Sacre concernenti Messa, Salmi concertati con istromenti,
Imni, Antifone et Sonate e basso continuo" published by Alessandro
Vincenti (Venice,1656)より
1. Confitebor 「主よ、心をこめてあなたに告白します」 詩篇110(111)篇
 8声、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための…世界初録音
2. Beatus vir 「主を畏れる人は幸いである」 詩篇111(112)篇
 3声(アルト、テノール、バス)、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
3.3声のカンツォン
 2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための(器楽演奏)
4. Deus tuorum militum 「神よ、御身の戦士の」 賛歌
 3声(アルト、テノール、バス)、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための
5. Exsultet orbis 「世界が喜びを、天国が賞賛をもたらしますように」 賛歌
 4声(ソプラノ、アルト、テノール、バス)、2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと
 通奏低音のための
6. In convertendo 「主がシオンの繁栄を回復されたとき」 詩篇125(126)篇
 5声(ソプラノ2、テノール2、バス)と通奏低音のための
編曲と再構築:アントニオ・ノビリ
装飾、ディミニューション、通奏低音のリアリゼーション:マッシモ・ロレギアン
432Hz、ヴァロッティ音律
ソリスト…クレマ・クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団のメンバー
クリスティーナ・ファネッリ(S)
フランチェスカ・サンティ(S)
マルタ・フマガッリ(A)
ヤコポ・ファッキーニ(A)
マッテオ・マジストラーリ(T)
パオロ・トルメーネ(T)
アレッサンドロ・ラヴァシオ(Bs)
クレマ・クラウディオ・モンテヴェルディ・アンサンブル(古楽器使用)
ピエルフランチェスコ・ペラ(Vn1)
マウロ・スピナッツェ(Vn2)
アルテム・ジェガノフスキー(Vn2)
マルコ・アンジレッラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
マリオ・フィリッピーニ(ヴィオローネ)
ニコラ・ドルチ(Org)
クレマ・クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団
ブルーノ・ジーニ(指)

録音:2022年6月22-24日、2023年4月27-28日
イタリア・バロック期の作曲家フランチェスコ・カヴァッリの宗教的作品集。現在では優れた歌劇作曲家として名を遺すカヴァッリですが、宗教曲の分野でも、 ヴェネツィア楽派伝統の複合唱様式の中に、持前の流麗で美しい旋律を融合した作品を多く書き上げており、これらはモンテヴェルディ作品と比較しても遜 色のないほどの出来栄えを誇っています。声楽パートの充実も見事ですが、器楽パートにも凝った手法が用いられており、声と楽器が織りなすポリフォニーが 聴きどころです。 讃歌と詩篇集(CDS-7902)に続くこのアルバムには、1656年に出版されジャン・カルロ・デ・メディチ(1611-1663)に捧げられた28曲の作品集の中から6 曲が収録されています。その中の Confitebor「主よ、心をこめてあなたに告白します」は世界初録音。4声部のコーロ・ファヴォリート(ここでは1パート1人で 演奏)と、2群のコーロ・ディ・リピエーノ(各パート3~4人の合唱)に器楽を伴う壮麗な作品です。

H.M.F
HAF-8901308(2CD)
パーセル:歌劇『妖精の女王』 ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:1989年7月
イギリス・バロック最大の作曲家パーセル。その豊かな楽才が本領を見せる珠玉の舞台作品の中でも、最も精緻な作風を見せる傑作が、この『妖精の女王』とい えるでしょう。『ディドーとエネアス』、『アーサー王』の成功の後に書かれたこの作品は、シェイクスピアの真夏の夜の夢に基づいた物語。印象的な愛の場面や超自 然的現象の場面、音楽の機智に満ちた傑作です。。16名の語り手、音楽の場面にも多数の歌手とダンサーを要する大規模にして才気迸る闊達な音楽を、クリスティ が、めくるめく鮮やかなコントラストと機智で描きます。コンサートマスターは寺神戸亮、通奏低音のチェンバロおよびオルガンにはクリストフ・ルセも参加、という 充実の布陣です。 (Ki)

Passacaille
PAS-1145(1CD)
パルナッソスのナルキッソ 〜フランス大世紀におけるリュートとテオルボのための作品集
エヌモン・ゴーティエ(1575-1651):リュート小品集
ピエール・デュビュ(父)(c1610-before1681)&ピエール・デュビュ(子)(after1642-c1700):リュート小品集
ロベール・ド・ヴィゼー(1660-1720):シャコンヌ
ロベール・ド・ヴィゼー:Allemande “La Royalle” / Courante / Les tricotets / Sarabande / Mascarade
ロベール・ド・ヴィゼー:パッサカリア
アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745):ヴィオール小品集
ロベール・ド・ヴィゼー:テオルボ小品集
チャールズ・ユレル(fl1665-1692):ガヴォット“La Lionne”
ルカ・ピアンカ(リュート、テオルボ)
by Luc Breton, Vaux-sur-Morges (CH), 1987 &1999

録音:2022年4月24-27日/スイス
イル・ジャルディーノ・アルモニコ創設メンバーでもある名手ルカ・ピアンカによるフランス音楽集。ルイ14世時代の「大世紀」を舞台に、優雅に洗練された楽 曲たちをお届けします。フォルクレのヴィオール作品はド・ヴィゼーとピアンカ本人の編曲によるリュート版で収録。
「フランス音楽の音は、〈明るく打楽器的な〉イタリア音楽よりも、〈暗く、柔らか〉であるべきだと考えられているが、ここに科学的な根拠はない。フランス人は 非常に明瞭なアタックの音をまったく軽んじていなかった。かつ、長くよく響く音を好んでいた。」(ルカ・ピアンカ) (Ki)

Passacaille
PAS-1143(1CD)
フィリップ・デ・モンテ:マドリガーレ・スピリチュアーレ
フィリップ・デ・モンテ(1521-1603):
5声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第1巻(1581)
L’alto consiglio alhor
Perche non la lego
Un foco sol la Donna
Cangiar obietto
Quando il turbato mar
E se talhor la barca
S’el breve suon
Che fia, quando udira(コスタンツォ・ポルタ:4声のマドリガーレ第1巻(1555))
Vorrei l’orecchia haver
Amor alza le voci
Signor chi n’esporra
O pur perche dobbiam
6声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第1巻(1583)
Vergine pura(チプリアーノ・デ・ローレ:5声のマドリガーレ第3巻(1548))
Vergine pura
Stella del nostro mar
6声と7声のマドリガーレ・スピリチュアーレ第2巻(1589)
Padre nostro e del ciel
Dal fermo stato
Signor cui gia fu poco
Signor la notte e’l giorno
Signor cui piacque ornare
La bella Donna
La bella Donna(ピエトロ・ヴィンチ:14のスピリチュアルなソネット(1580))
Signor gia cui fu poco(ルカ・マレンツィオ:マドリガーレ・スピリチュアーレ(1584))
Quanta gioia
ヴォイチェフ・セメラード(指)
カペッラ・マリアーナ

録音:2023年3月2日/プラハ、2023年5月5-7日/ヘフェルレー
フランドル出身のフィリップ・デ・モンテ(1521-1603)は16世紀における重要な作曲家の一人。宗教作品・世俗作品を問わず大量の声楽曲を書き、約40 曲のミサ曲、250曲のモテットのほか、1000曲以上のマドリガーレを作曲したとされています。ここに収められた「神聖なマドリガーレ」はモンテの音楽を味わう 絶好の作品。ルネサンスを得意とするカペッラ・マリアーナの美しい歌唱でお聴きください。 (Ki)

Hanssler
HC-22018(1CD)
ヨプスト・フォム・ブラント(1517-1570):歌曲集
(1)Drei Laub auf einer Linden
(2)Zu trost erwelt
(3)Preambulum
(4)Ich armes Kauzlein kleine
(5)Der Nonnen Tantz mit Hupff auff
(6)So wunsch ich mir ein gute Nacht
(7)Marr, wie Du wilt
(8)Ach herzigs Herz
(9)Preambulum
(10)Von deinetwillen bin ich hie
(11)Het mir ein espes Zweigelein
(12)Der Zeuner Tantz mit Hupff auff
(13)Thu gleich ein jeder, was er wil
(14)Ich arme Metz
(15)Mancher wunschet im groses Gut
(16)Ich hoff, es sei fast wohl muglich
(17)Der Bethler Tantz mit Hupf auff
(18)Nun schurz dich Gretlein
ベティアン・パーン(S)、
イェロン・フィンケ(Br 、打楽器 )、
ユリアーネ・ラーケ(ヴィオラ・ダ・ガン バ )、
ヨアヒム・ヘルト(Lute)

録音:2022年2月15〜17日/ゼンデザール・ブレーメン(ドイツ)
ドイツの作曲家、行政官だったヨプスト・フォム・ブラント(1517-1570)。オーバープファルツの貴族で、選帝侯ルートヴィヒ5世に仕えたキャリアを持ちます。 歌曲を多く残したフォム・ブラント。彼を高く評価したゲオルク・フォルスターが最初の2巻の歌曲集を編纂。その後フォム・ブラントは第3巻をフォルスターに捧 げています。このアルバムではソプラノ歌手ベティアン・パーンがフォム・ブラントの表情豊かな歌曲を歌い上げます。バリトン歌手で打楽器奏者のイェロン・フィ ンケ、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者ユリアーネ・ラーケ、リュート奏者ヨアヒム・ヘルトという名奏者との共演であることも注目です。 (Ki)

BONGIOVANNI
GB-2607(2CD)
ピエトロ・ジェネラーリ(1773-1832):歌劇『ハーディ・ガーディ弾きのチェッキーナ』
[ボーナス]
ピエトロ・ジェネラーリ:『ラ・テスタ・メラヴィリオーザ』より シンフォニア
  『パメラ・ヌビーレ』より Sorgera La Nuova Aurora
イオランダ・マッシモ、アラン・スタロヴォイトフ、パオロ・イングラシオッタ
ピエルルイジ・ダロイア、ラミロ・マトゥラーナ、アンニャ・ピント
ダニエレ・アジマン(指)
G.ロッシーニSO

録音:2022年8月23日/ペーザロ、ロッシーニ劇場(ベルカント・リトロヴァート音楽祭ライヴ)
ロッシーニが最初のオペラ『婚約手形』でヴェネツィアのサンモワゼ歌劇場にデビューした数週間後の1810年12月26日、同じ歌劇場で上演されたのがピエ トロ・ジェネラーリ(1773-1832)の『ハーディ・ガーディ弾きのチェッキーナ』です。両作品ともガエターノ・ロッシによる台本で、ファルサ(笑劇)と呼ばれ る一幕形式の作品。
『チェッキーナ』は主役4人と脇役2人、オーケストラは必要最低限に絞られ、合唱はなしという編成。いきいきとしたシンフォニアに始まり、ソロ、デュエット、ア ンサンブルが聴けます。中盤でチェッキーナが再び愛用のハーディ・ガーディを手にする場面では実験的なオーケストレーションで楽器を再現するなど面白い筆致 も見られます。 (Ki)
BONGIOVANNI
GB-2360(2CD)
カルダーラ:歌劇『ティートの慈悲』 ミア・フラカッシーニ、オルネッラ・プラテージ、エレオノーラ・コントゥッチ
パトリツィア・ザナルディ、ルクレツィア・ラッファエッリ、アウリオ・トミチク
セルジオ・バレストラッチ(指)
スタジオーネ・アルモニカ・オーケストラ
ヴィテルベーゼ・カメラータ・ポリフォニカcho

録音:2003年9月11・12日/トゥスカーニア、聖ピエトロ教会
グルックやモーツァルトをはじめとする多くの作曲家によって音楽化されている『ティートの慈悲』。ここに収録されたカルダーラの作品はピエトロ・メタスター ジオの詩的なテキストをもとに、政治的かつ感傷的な筋書きを綿密に練り上げた、作曲家の円熟期を象徴する清冽な作品です。
1枚価格で再発売。同品番・同内容のオリジナル既発盤(バーコード:8007068236022)は廃盤になります。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10454(2CD)
ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集(ザルツブルク、1681年)
[CD1]ソナタ第1番〜第4番
[CD2]ソナタ第5番〜第8番
グナール・レツボール(Vn)
アルス・アンティクヮ・アウストリア
ザルツブルク・リュート・コンソート

録音:2023年1月23-27日/オーストリア、聖フローリアン修道院
レツボールがビーバーの『1681年のソナタ集』を再録音!ベストセラーの『ロザリオ・ソナタ』再録音(PC-10409/KKC-6182:2020年度レコードアカ デミー賞受賞)に続く、注目必至のアルバムです。
1681年に出版されたこのソナタ8曲は、レツボール曰く「ビーバーの芸術的発展のマイルストーン」。1994年に一度目の録音を行って以来、コンサートでも 積極的に取り上げてきたレパートリーです。当時まだまだビーバーは一般的でなく『ロザリオ』以外の知名度は低かったと言えますが、今ではレツボール長年の尽 力もあり、バロック時代の重要な作曲家と認識されています。
荒唐無稽なアイデア、形式からの逸脱、常識を超えたヴァイオリン技巧、感情の限界といった「前衛性」こそがビーバーであると語るレツボール。長きにわたって 弾き込んできたからこその圧倒的解釈が冴えわたる最新録音、心してお聴きください。 (Ki)

ACCENT
ACC-24399(2CD)
ファッシュ:種々の楽器のための協奏曲集
[CD1]
協奏曲 ニ短調 FWV L:d7(フルート2、オーボエ2、ファゴット2、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ短調 FWV L:d4(オーボエ、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)
協奏曲 イ長調 FWV L:A3(オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D11(フルート、オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ト短調 FWV L:g1(オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D22(フルート2、オーボエ2、ファゴット2、弦楽と通奏低音)
[CD2]
協奏曲 ニ長調 FWV L:D3(トランペット3、ティンパニ、オーボエ2、ファゴット、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ロ短調 FWV L:h1(フルート、オーボエ、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ト長調 FWV L:G11(オーボエ・ダ・カッチャ2、ヴィオラ2、ファゴット2、通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D9(フルート2、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ハ短調 FWV L:c2(ファゴット、オーボエ2、弦楽と通奏低音)
協奏曲 ニ長調 FWV L:D1(トランペット、オーボエ2、弦楽と通奏低音)
イル・ガルデリーノ

録音:[CD1]2007年6月/アントワープ、アウグスティヌス教会 [CD2]2011年1月/アントワープ、AMUZ
バッハと同時代の作曲家で、作品の質も非常に高いファッシュの様々な編成による協奏曲が楽しめる2枚組アルバム。かつて2枚に分かれて出ていたもの (ACC-24182、ACC-24252:どちらも廃盤)をひとまとめにして再発したアルバムです。
ファッシュが楽長を務めていたアンハルト=ツェルプストの宮廷楽団は管楽器への関心が高く、名手も多く在籍していました。その手腕を大いに振るうべく書かれ たであろうこれらの協奏曲は、フルート、オーボエ、トランペット、ファゴットなどが、時にヴァイオリン、ヴィオラとも組み合わされる大所帯の独奏群を持っていて、 とにかく華やかで演奏効果抜群。ヤン・デ・ウィンネ(Fl)、マルセル・ポンセール(Ob)、寺神戸亮(Vn)といった一流奏者がひしめくイル・ガルデリーノによる 演奏が曲のおもしろさを存分に知らしめてくれます。 (Ki)
ACCENT
ACC-24393(1CD)
2つのトランペットのためのハプスブルク音楽
シュメルツァー(c1623-1680):アリア付きソナタ
アントニオ・ベルターリ(1605-1669):ソナタ「Sublationis」(1665)
作者不詳(クロムニェジーシュ):6声のソナタ
シュメルツァー:4声のソナタ「Amabilis」
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(attr.):4声のソナタ
フィリップ・ヤコプ・リットラー(c1637-1690):8声のバレ(1675)
ビーバー:二重奏曲第5番
パヴェル・ヨセフ・ヴェイヴァノフスキー(1639-1693):ソナタ「Sancti Mauritii」(1666)
ビーバー:5声のソナタ 第7番
アントニオ・ドラーギ(1634-1700):Sinfonia avanti il Santissimo Sepolcro:Il Terremonto (1682)
フェルディアンド・トバイアス・リヒター(1651-1711):7声のソナタ(1689)
ジャン=フランソワ・マドゥフ(Tp)
ユリアン・ツィンマーマン(Tp)
バルバラ・コンラート(Vn、指揮)
ロゼッティ・プレーヤーズ

録音:2022年9月24-26日ウィーン、フランツィスカーナー教会
17世紀においてトランペットは特別な楽器でした。皇帝や高貴な人々にのみ許された楽器として存在し、また次第に教会の礼拝でも特別な場面で使われるよう になり、ウィーンのハプスブルク宮廷やザルツブルクの教区が音楽の中心地となり、質の高いトランペットの音楽が生み出されていったのです。
この時代のさまざまなトランペット作品をあつめ、ナチュラル・トランペットで演奏したのが当盤。ラ・プティット・バンドをはじめ数多くの古楽団体と共演してい るナチュラル・トランペットの大名手ジャン=フランソワ・マドゥフと、彼の弟子でもある若い世代の逸材ユリアン・ツィンマーマンによる見事な演奏です。 (Ki)
ACCENT
ACC-24397(1CD)
ヨハン・クリストフ・ペープシュ(1667-1752):シャンドス・アンセム集
主にあって喜びなさい
マニフィカト
オーボエ独奏のための協奏曲 変ロ長調
主を讃えよ、主の御名を讃えよ
シアラ・ヘンドリック(S)
アレックス・ポッター(C.T)
ヒュー・カッティング(C.T)
ニコラス・マルロイ(T)
ニコラス・トッド(T)
ヴィタリ・ロジンコ(Bs)
エドワード・グリント(Bs)
デイヴィッド・ニューショルム(指)
カンタベリー大聖堂少女cho
ロバート・ローソン(指)
ティクル=フィドル・ジェントルメン音楽協会

録音:2023年4月21-23日/ギリス、ビショップスボーン、聖メアリー教会
『シャンドス・アンセム』というとヘンデルの作品を思い浮かべる人が多いでしょう。これは初代シャンドス公爵ジェームズ・ブリッジスのために書かれた一連の カンタータですが、ヘンデルは次第にオペラに専念するようになり、ヨハン・クリストフ・ペープシュがその後任として作曲を引き継いでいました。ベルリンからロン ドンにうつり『乞食オペラ』で名をあげたペープシュはこの仕事に大いに力を入れ、楽器編成を拡大し、声楽の効果的な使い方を駆使して見事な作品を作り上げた のです。ヘンデルとの聴き比べてみるのもおすすめです。 (Ki)

Stradivarius
STR-37270(1CD)
アルマン=ルイ・クープラン(1727-1789):ヴァイオリンの自由な伴奏を伴ったクラヴサン小品のソナタ集
ソナタ第1番/ソナタ第2番/ソナタ第3番/ ソナタ第4番/ソナタ第5番/ソナタ第6番
リアナ・モスカ(Vn)、
ピエール・ゴワ(Cemb)
アルマン=ルイ・クープラン(1727-1789)は、クープラン一族の中ではフランソワ・クープ ラン(1668-1733いわゆる 大クープラン)、ルイ・クープランに次いで有名な 人物。ルイは彼の祖父の兄、大クープランは彼の祖父の弟の子。アルマン=ルイ・クープラ ンは優れたオルガン、クラヴサン奏者で、その名前はよく知られているものの、録音となると クープラン一族の作品集に含まれることが多く、単独のCDはもっぱらクラヴサン曲のみ。し かし18世紀に生まれ生きたアルマン=ルイはハイドンより5歳だけ年上で、古典派直前の作 風を備えおり、それはクラヴサン曲よりもこのヴァイオリン伴奏つきのクラヴサン・ソナタに良 く表れているでしょう。ヴァイオリンが決して前に出ることなく、クラヴサンに寄り添って引き立 て役に徹する音楽はたいへん素晴らしい。 リアナ・モスカはチューリヒ生まれのヴァイオリン奏者。ミラノ、ウィーンで学び、グスタフ・マ ーラー・ユーゲント・オーケストラで活動したのち、1998年からジャルディーノ・アルモニコの メンバーとなり活躍した。現在はバロック・ヴァイオリン奏者として広く活動しています。1760 年、ルイ・ゲルサン製作のヴァイオリンを使用。ピエール・ゴワはスイスを中心に活動するチ ェンバロ、フォルテピアノ奏者。1777年、リヨンのジャコブ・スティルヌマン製作のクラヴサン を使用。

Challenge Classics
CC-72968(2CD)
ヨハン・シェンク(1660-ca.1712):ソナタ集『ドナウのこだま』 Op.9 ソフィア・ディニス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
トーベン・クラエス(通奏低音ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フェルナンド・ミゲル・ヤロート(Cemb)

録音:2022年2月16・17日(第5・6番)、2022年6月14-17日(第1-4番)/ドイツ、マリア・ラーハ修道院
ヨハン・シェンクはガンバ奏者としても活躍した音楽家。詩的なタイトルを持つソナタ集『L'Echo du Danube(ドナウのこだま)』は、1703/04年頃にアム ステルダムのロジェ社から出版されたシェンクの重要作品。全6曲からなり、最初の2曲は通奏低音伴奏付き、次の2曲は「任意の」通奏低音伴奏付き、最後の2 曲は無伴奏となっています(当アルバムではこの3つが交互に現れるように曲を配置)。ガンバを知り尽くした作曲家ならではの、幅広い跳躍や重音を駆使しなが らも繊細なカンタービレを聴かせる、和声的にも旋律的にも深みのある音楽。無伴奏曲の表現の豊かさにもおどろきです。一部の曲の録音はこれまでもありました が、全曲録音はこれが世界初となります。
ツィパーリング、W.クイケン、ピエルロの薫陶を受けたガンバ奏者、ソフィア・ディニスによる明朗かつ味わい深い好演。長く忘れられた作品にかかったもやをは らい、輝かしい音色で曲の魅力を存分につたえてくれます。 (Ki)

MDG
MDG-92623016(1SACD)
ヴィルトゥオーゾの芸術 Vol.3〜〜ソロ・コンチェルト集
テレマン:序曲(組曲)ヘ長調 TWV 55:F3
ヴィヴァルディ:四重奏曲(リコーダー、ヴァイオリン、オーボエ、ファゴット、通奏低音)
ヨハン・ゴットリープ・グラウン(1703-1771):四重奏曲(Graun WV Av:XIV:10)
フランツ・ベンダ(1709-1786):フルート協奏曲 ホ短調
バッハ:シンフォニアBWV1045
カテルヴァ・ムジカ
ソリスト;オリヴァー・ニコライ(ホルン1/テレマン)、マリア・フォルフセン(ホルン2/テレマン)
ライナー・ヨハンセン(リコーダー、ドゥドゥク/ヴィヴァルディ)
ベンジャミン・フォルケル(オーボエ/ヴィヴァルディ)
ヴォルフガング・ファブリ(Vn/ヴィヴァルディ)
レベッカ・メルテンス(ファゴット/ヴィヴァルディ)
クリスティアン・ツィンケ(ヴィオラ・ダ・ガンバ/グラウン)
コンスタンツェ・ケストナー(トラヴェルソ/ベンダ)
エルケ・ファブリ(Vn/バッハ)

録音:2022年9月1日、10月1-3、29日、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
ドイツのルール地方の西部に位置するヴェストファーレンで活動する古楽アンサンブル、カテルヴァ・ムジカ。同団は、1998年にエルケ・ファブリ、ヴォルフガン グ・ファブリ夫妻によって設立。オリジナル楽器による演奏で、歴史的な音楽をただ蘇らせるだけではなく、現代的なアプローチを取り込んだ生き生きとした演奏 で定評があります。 カテルヴァ・ムジカの創立25周年記念録音シリーズ「ヴィルトゥオーゾの芸術」第3弾。18世紀のソロ協奏曲を集めた曲集で、フランツ・ベンダのドラマティック なフルート協奏曲、テレマン、グラウン、ヴィヴァルディによる活気に満ちた室内楽、そして珍しいバッハのシンフォニア BWV1045が収録されています。 フランツ・ベンダは、18世紀ボヘミアで活躍した音楽家一族のひとり。1771年にフリードリヒ大王の宮廷楽団のコンサートマスターに任命され、生涯その地位に ありました。交響曲やヴァイオリン協奏曲など数多くの作品を残していますが、フルート協奏曲は手稿譜のまま残された6曲がカールスルーエのバーデン州立図書 館に保存されています。フリードリヒ大王のサン・スーシ宮殿では、毎夜、宮廷楽団のC.P.E.バッハ、クヴァンツ、ベンダ、グラウン兄弟など優れた音楽家の作品や、 大王自身の作品などが演奏されており、ベンダのフルート協奏曲からも当時の活気が伝わってきます。 バッハのシンフォニア BWV1045は、失われた教会カンタータの導入楽章として伝えられる作品で、独奏ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 が原曲だったと思われます。149小節までしか残されておりませんが、短いカデンツァを挿入し冒頭のリトルネッロの主題を演奏して締めくくられます。 (Ki)

MIRARE
MIR-720(6CD)
D.スカルラッティ:100のソナタ集/ピエール・アンタイ
[Disc1]
ソナタ ニ長調 K.535/イ短調 K.3/イ短調 K.175/イ短調 K.208/イ短調 K.54/ヘ短調 K.185/変ロ長調 K.248/変ロ長調 K.249/変ロ長調 K.310/ニ長調 K.299/ニ長調 K.484/ホ長調 K.162/ハ長調 K.199/ニ長調 K.145/ニ短調 K.141/ホ短調 K.531/ニ長調 K.177/ニ長調 K.492
[Disc2]
フーガ ニ短調 K.58/ヘ短調 K.239、変ホ長調 K.370、変ホ長調 K.371、ホ長調 K.135、ホ長調 K.215、ホ長調 K.216、嬰へ短調 K.25、ロ長調 K.261、ロ長調 K.262、ホ短調 K.263、ホ長調 K.264、ト長調 K.314、ト長調 K.259、ト長調 K.260、ハ短調 K.84
[Disc3]
ニ短調 K.213、ニ長調 K.214、ロ短調 K.227、ニ長調 K.511、ト短調 K.8、ハ短調 K.56、ハ短調 K.526、ヘ長調 K.468、ヘ長調 K.525、ヘ短調 K.466、ヘ長調 K.366、ヘ長調 K.276、ヘ長調 K.151、ニ短調 K.517、ロ短調 K.27、ト長調 K.146
[Disc4]
イ長調 K.212、ニ短調 K.247、ト長調 K.144、ハ長調 K.133、ヘ短調 K.204a、イ長調 K.279、イ長調 K.533、イ長調 K.405、ホ短調
K.402、ホ長調 K.403、ホ長調 K.381、イ長調 K.208、イ長調 K.456、イ長調 K.457、ハ短調 K.302、ト長調 K.201、ニ長調 K.45
[Disc5]
変ロ長調 K.551、変ホ長調 K.474、変ホ長調 K.475、変ホ長調 K.252、変ホ長調 K.253、ト長調 K.547、ロ短調 K.87、ホ長調 K.28、
イ長調 K.211、ニ長調 K.401、ニ長調 K.388、ニ長調 K.277、ト長調 K.124、ハ長調 K.157、ヘ短調 K.238、ヘ長調 K.205
[Disc6]
ニ長調 K.119、ト短調 K.179、ト短調 K.234、ハ長調 K.501、ハ長調 K.502、ヘ短調 K.69、ト短調 K.43、ハ長調 K.384、ハ長調
K.487、ハ長調 K.170、ヘ長調 K.6、変ロ長調 K.550、ニ短調 K.18、変ロ長調 K.544、変ロ長調 K.273、ニ長調 K.161、ト長調 K.477
ピエール・アンタイ(Cemb)


[Disc1] 録音:2002年
[Disc2] 録音:2004年
[Disc3] 録音:2005年
[Disc4] 録音:2015年
[Disc5] 録音:2016年
[Disc6] 録音:2003年
ピエール・アンタイがMIRAREで録音したドメニコ・スカルラッティのソナタ集(6枚)がボックスで登場します。チェンバロ1台のはずなのに、まるでオーケス トラによるオペラの序曲を聴いているかのような迫力の作品から、民族音楽の香りが感じられる作品まで、D.スカルラッティの一曲一曲のキャラクターが色鮮やか な絵画のように響きます。アンタイという存在を通して、18世紀のヴィルトゥオーゾ・スカルラッティの演奏を追体験しているような感覚になる充実のボックスです! (D.スカルラッティは555はくだらないという数のソナタをのこしており、このボックスには100のソナタ+フーガ1曲が収録されています)

APARTE
AP-340(1CD)
フランティシェク・トゥーマ(1704-1774):S.ジョアンヌ・バプティスタのモテット(1743)
モテトゥム・デ・テンポーレ(1750)
四声のシンフォニア
Motetto per ogni Tempo(1746)
Dixit Dominus(1743)
アンドレアス・ショル(C.T)
ロマーナ・クルシコヴァー(S)、
オンドレイ・ホ ルブ(T)
イルジー・ミロスラフ・プロハスカ(Bs)
チェコ・アンサンブル・バロック
ロマン・ヴァーレク(指)

録音:2023年6月2-6日、サン=ミシェル教会、チェコ
チェコに生まれたトゥーマ(1704-1774)は、18世紀中頃のウィーンの最重要人物の一人。特に宗教作品で高く評価されており、オルガンの通奏低音を伴う 合唱から、器楽伴奏による合唱と独唱まで、ともに対位法の高度な技術を用いて作曲しました。18世紀後半の作曲家(ハイドンやモーツァルト)が典礼のための音 楽を書く際のモデルとなりました。 トゥーマはカントールでオルガン奏者だった父のもとに4人兄弟の長男として生まれ、プラハの教会でもテノール歌手を務める傍ら、テオルボやヴィオラ・ダ・ガン バの演奏にも非常に長け、1723年、カール6世の戴冠式がプラハで行われた折にも演奏したとされています。カール6世の妻エリザベス・クリスティーナの宮廷 で寵愛を受けた後、その作風は当時としては古風なものの仲間入りをし始めていましたが、クリスティーナの娘マリア・テレジアにも大切にされ、手厚い年金を受 け取るなどよい境遇を過ごし、最後は僧籍に入り、教会で亡くなりました。
このディスクには、エリザベス・クリスティーナの宮廷に仕えていた頃の作品が収められています。15名ほどの器楽奏者と5名の歌手たちのアンサンブルによ る編成のものを多く書いておりました。当時の最高レベルの歌手たちがトゥーマのもとには集っていたと考えられ、技巧的なパッセージも見られます。また器楽作 品も多く残しており、三楽章による弦楽四重奏曲は古典派時代の到来を思わせます。後期バロックの円熟した対位法技法と、新時代の表現の両方が合わさった、 トゥーマの魅力を存分に味わうことができます。モテットでは、アンドレアス・ショルのビロードのような音色、音域、見事なテクニックが、トゥーマの男性アルト・ソ ロのヴィルトゥオーゾ的要求に完璧に応えています。
アンドレアス・ショルとチェコ・アンサンブル・バロックのコラボレーションは、ヘンデルのオラトリオ『サウル』のチェコ初演にショルが参加したことをきっかけに 始まりました。カウンターテナー独唱によるトゥーマのモテットの演奏は世界初録音となります。

ALPHA
ALPHA-1018(1CD)

NYCX-10445(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

シャルパンティエ&デマレ:テ・デウム
シャルパンティエ:テ・デウム H. 146
アンリ・デマレ(1661-1741):テ・デウム 通称「リヨンのテ・デウム」 …世界初録音
ジャンヌ・アムザル、ユジェニー・ルフェビュール(S)
クレマン・ドビュヴル、フランソワ=オリヴィエ・ジャン(オートコントル〔高音テノール〕)
フランソワ・ジョロン(T)
ジャン=クリストフ・ラニエス、ダヴィド・ヴィチャク(Br)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(声楽&古楽器アンサンブル)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(指)

録音:2022年12月アルスナル、シテ・ミュジカル=メス、メス(フランス北東部ロレーヌ地方)
※国内仕様盤 解説・歌詞日本語訳…白沢達生
毎年正月、VPOのニューイヤー・コンサート世界放送時に番組テーマ曲として流れる「トランペットの前奏」が有 名な、17世紀フランスの大家シャルパンティエの「テ・デウム」。かの作曲家が生きたルイ14世時代のフランスでは、晴れがましい祝典を彩る 華麗な讃美の詩篇曲として「テ・デウム」が数多く書かれました。その活況は、ルイ14世の療養からの快癒を祝う場が王国中に設けられた 1687年初頭、最初の絶頂を迎えています(王室音楽総監督リュリは、この機会に自作の「テ・デウム」を指揮していた時の事故がもとで亡く なっています)。その当時も演奏されたと考えられているシャルパンティエの傑作に加え、ここでは老王の後を継いだルイ15世が1725年にマ リー・レグザンスカ妃を迎えたさい演奏された「リヨンのテ・デウム」も収録。作曲者デマレはフランス王室音楽の立役者リュリ亡き後、その至芸 を受け継ぐ世代として若い頃から注目されながら、人間関係の問題で長く亡命を余儀なくされており、当の作品も王宮から遠く離れたロレー ヌの宮廷で作曲されました。バロック時代の管楽器ならではのアクセント豊かな響きを十全に活かし、緩急豊かな音作りでフランス音楽の玄 妙と華やぎを伝える指揮者ベスティオン・ド・カンブラは、近年の古楽シーンで大きな躍進をみせALPHAにも録音の多い俊才。フランス語圏 のメンバーにボスニアのブラニスラフ・ラキチや日本の出口実祈など次世代の注目奏者も混じる古楽器楽団の濃やかな表現が、熱気と一体 感に満ちた声楽勢の活躍と美しいハーモニーを見せ、作品の魅力を十全に伝えてやみません。
ALPHA
ALPHA-1020(3CD)
NX-E02
シャルパンティエ:歌劇「メデ」 メデ…ヴェロニク・ジャンス(S)
ジャゾン…シリル・デュボワ(T)
クレユーズ…ユディト・ファン・ヴァンロイ(S)
クレオン…トマ・ドリエ(Br)
オロント…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
勝利の女神、ネリーヌ、恋の神…エレーヌ・カルパンティエ(S)
民衆の長、住民、アルゴスの民1、復讐の神…アドリアン・フルネゾン(バス=バリトン)
ベローヌ…フロリアーヌ・アスレール(Ms)
羊飼い1、コリントの民1、アルゴスの民2、囚人3、ダヴィド・トリクー(T)
羊飼い2、アルカス、コリントの民2、嫉妬の神…ファビアン・ヨン(T)
イタリアの民、クレオーヌ、女羊飼い1、囚人1、幽霊1…ジャンヌ・アムザル(S)
栄光の神、女羊飼い2、囚人2、幽霊2…マリーヌ・ラフダル=フラン(S)
ル・コンセール・スピリチュエル(合唱&古楽器アンサンブル)
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2023年3月 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ラ・ダンス、
 ソワソン(フランス北東部ピカルディ地方)
フランス語による音楽劇の古典的形式(抒情悲劇)を創出したリュリ亡き後、後続世代の作曲家が続々発表したフランス語オペラの一つで あるシャルパンティエの「メデ」。尽くした甲斐なく恋敵クレユーズの元へ去ったジャゾンへの憎悪から、彼との間に生まれた子供たちまで自らの 手で殺してしまうメデの恐ろしい復讐劇です。1693年の初演こそ失敗に終わりましたが、その充実したドラマは20世紀に入ってシャルパン ティエへの再評価が進む中で見直され、今や同作曲家の劇音楽への適性を示す重要作の一つに数えられています。それにもかかわらず滅 多に出ない全曲録音が、劇的起伏と高雅な表現に長けたニケの指揮で待望のリリース!独唱陣はヴェロニク・ジャンスとシリル・デュボワとい う申し分ない主役二人を始め今のフランス歌劇界を代表する第一線の名歌手揃い。通奏低音陣はヴィオール(ガンバ)とチェロ、テオルボが 二人ずつ配され、ヴィオールの齋藤由香やチェロのトゥルモー・ダレンら名手たちによる頼もしい声楽サポートが光ります。クラヴサン(チェンバ ロ)は大ベテランのエリザベート・ガイガー。リコーダーのエロイーズ・ガイヤール、無孔ナチュラル・トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフなど 世界的ソリストの名も見られるオーケストラは弦だけで30名。いわばルイ14世の弦楽合奏団「24のヴァイオリン」を凌ぐ規模で、ニケの指揮 の下での一体感と才気に満ちた音作りは管楽器勢の活躍と相俟って実に聴きごたえ充分です。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-126(3CD)
NX-E02
リュリ:歌劇「アティス」(全曲 アティス…レイナウト・ファン・メヘレン(T)
フロール…マリー・リス(S)
シベール…アンブロワジーヌ・ブレ(Ms)
セレニュス…フィリップ・エステーフ(Br)
イダス…ロマン・ボクレール(Bs)
ドリス、イリス、三重唱…グヴェンドリーヌ・ブロンデール(S)
サンガル川の神、フォベトル、時の神…オリヴィエ・チェザリニ(Br)
眠りの神、西風の精、三重唱…キーラン・ホワイト(T)
モルフェ…ニック・プリッチャード(T)
ファンターズ…アントナン・ロンドピエール(T)
メリス、メルポメーヌ、三重唱…アポリーヌ・ライ=ヴェストファル(S)
無残な夢の精…ヴラド・クロスマン(Bs)
レ・タラン・リリク(古楽器使用)
ナミュール室内cho
クリストフ・ルセ(クラヴサン〔チェンバロ〕、指揮)

録音:2023年7月12-14日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場
イタリアからもたらされたオペラという新しい舞台芸術に触発され、フランス語の台本を朗唱しながら舞踏や独唱歌を交えつつ一大悲劇を描 きあげてゆく抒情悲劇という形式を確立、フランス歌劇史の扉を開いたジャン=バティスト・リュリ。太陽王ルイ14世の王室音楽総監督とし て、彼はこの形式で王室のための新作を続々と披露しましたが、その中でもとくに太陽王の気に入り「王のオペラ」として後代まで再演された のが、1676年に初演された「アティス」でした。女神シベールの恋慕を逃れ川の妖精サンガリードとの仲を深めたアティスが、女神の怒りで樹 木に変えられてしまう悲恋の物語。20世紀のバロック・オペラ復権の流れの中、ウィリアム・クリスティ指揮レザ―ル・フロリサンが決定的成功 を収めた演目でもありますが、それ以降の音楽学研究の進展を経た21世紀の新録音として、近年リュリ作品の演奏で絶大な成果をあげて いるクリストフ・ルセ&レ・タラン・リリクの解釈がヴェルサイユ宮殿のレーベルChateau de Versaillesから登場。近年ますます活躍の場を広 げているレイナウト・ファン・メヘレンを表題役に、濃やかな歌唱で緻密な心情描写を聴かせる名歌手たちの至芸がルセ随一のコントロール で、一貫性と一体感に満ちた演奏へ昇華されてゆく希代の名演に仕上がりました。自身もアンサンブル指揮者であるコルネール・ブロンデット とルセが2台の鍵盤楽器に向かい、バス・ド・ヴィオロンのエマニュエル・ジャック、ヴィオールのミリアム・リニョルなど充実の通奏低音陣はじめオー ケストラにも経験豊かな名手が続々。バロック・オペラ録音史に新たなページを飾るリリースと言ってよいでしょう。

ARCANA
A-556(1CD)
王のギター〜フランチェスコ・コルベッタのギター音楽
ジャン=バティスト・リュリ
1. La Generalle de la Garde francoise フランス衛兵隊の将(打楽器による独奏/ヴェルサイユ市立図書館の筆写譜168より)
フランチェスコ・コルベッタ(1615-1681):フランスとスイスの喇叭と太鼓 〜マーストリヒト制圧に寄せて
ホ調のフォリア
モンマス公のお気に入りのガヴォット「フィッリはぼくを哀れに思い」
イ調のパッサカリア
ファンファーレ
もう一つのファンファーレ
王のお気に入りのアルマンド「恋の神には抗い切れぬ」
2声のシンフォニア
イ調のサラバンド
フォリア
マントヴァの調べ
ヨーク公のお気に入りのアルマンド「自由が欲しけりゃ」
王の御出立に寄せるサラバンド
王のお気に入りのジグ
サラバンド「王太子妃」
ホ調のコンセール
ロベール・ド・ヴィゼー(1650-1725):フランチェスコ[・コルベッタ]氏のトンボー(追悼曲)
 コルベッタ
王弟妃殿下のトンボー「恋の神が統べていた空から」
イ・バッシフォンディ(古楽器使用)
シモーネ・ヴァッレロトンダ(バロックギター、コラショーネ、テオルボ、指揮)
ステファノ・トダレッロ(コラショーネ、テオルボ、キタラバッテンテ)
ガブリエーレ・ミラークレ(打楽器、コラショーネ)
ボル・ズリヤン(バロックギター)
モニカ・ピッチニーニ、フランチェスカ・ボンコンパーニ(S)
ダヴィデ・ベネッティ(Bs)

録音:2023年2月1-5日 ヴィッラ・トーニ・ジア・アヴェロルディ、グッサーゴ(イタリア北部ロンバルディア州ブレシア県)
フランスの太陽王ルイ14世が私的に愛奏したスペイン式ギター(バロックギター)の名手で、フランスと英国をまたにかけ活躍した名手コルベッ タ。17世紀初頭にボローニャで生まれ、世紀半ばまではイタリア半島を拠点にスペイン式ギターのための曲集を何冊か出版していましたが、 1650年代にルイ14世の祭典に加わり頭角をあらわし、1660年代には王政復古期のイングランドでも新王チャールズ2世や有力貴族たち から広く愛顧を受けました。それぞれ英仏両王に捧げられた2集の『王のギター』(1671年と1674年に出版)は今日でもバロックギター奏者 たちの重要なレパートリーとして有名ですが、イタリアの異才撥弦奏者が集うイ・バッシフォンディの主宰者シモーネ・ヴァッレロトンダはここで、イ タリア時代に遡ってコルベッタの作品を集めた網羅的な選曲でこの作曲家の至芸を概観。ギター二重奏を中心に、曲によっては打楽器や歌 唱も加え、長いネックが特徴的な南イタリアの民俗楽器コラショーネ、かき鳴らす奏法に特化したキタラバッテンテなども使いつつ、欧州各地 の宮廷文化に留まらないこの作曲家の着想源の豊かさを広く伝える選曲と解釈を聴かせてくれます。ギター二重奏のパートナーは、中世ま で遡るリュート研究と幅広い演奏スタイルの使い分けで注目を集めるスロヴェニア出身の名手ボル・ズリヤン!作品背景を適切にふまえなが ら流麗なサウンドを自在に駆使するヴァッレロトンダと共に、モンテヴェルディ存命中のイタリアからリュリ全盛期のフランス様式まで、既存の録 音群とは一味違った新鮮なコルベッタ像をお楽しみください。

RICERCAR
RIC-448(1CD)
純朴なる羊飼い 〜ヴィエラルーのための18世紀フランス音楽
ルイ・ルメール(1693頃-1750):カンタティユ「ラ・ミュゼット」
ラヴェ氏(生歿年不詳、1750年前後に活躍):第1ソナタ「田園情緒」
ジャン=バティスト・デュピュイ(生年不詳〔18世紀前半〕-1759):二つのヴィエル[=ヴィエラルー]のための第6ソナタ
ルメール:カンタティユ「田園の楽しみ」
セルヴェ・ベルタン(1687頃-1759):リゼット、ぼくの話なんて聞いてないんだね
デュピュイ:第1&第2エール 〜『二重奏の戯れ』第6組曲より
ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ:第5のお楽しみ 〜『新たなお楽しみの曲集』Op.100より
作者不詳:Le Berger innocent 純朴なる羊飼い
ジャン=フランソワ・ボユアン(1716頃-1781頃):田園風ディヴェルティスマン第4番「スペインのフォリア」
アンサンブル・ダンギー(声楽&古楽器アンサンブル)
トビー・ミラー(ヴィエラルー〔宮廷風ハーディガーディ〕、指揮)
モニカ・マウフ(S)
フランソワ・ラザレヴィチ(ミュゼット〔ふいご式バグパイプ〕)
アリス・アンベール(ヴィエラルー)
エリー・ニメロスキ(Vn)
カロライン・リッチー(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕、チェロ)
ノラ・ハンゼン(Fg)
サム・チャップマン(テオルボ、バロックギター)
ナージャ・ルソーニエ(クラヴサン〔チェンバロ〕)

録音:2022年10月19-22日サン=レジェ教会、ライメン(フランス東部アルザス地方)
木製の箱の端につけたハンドルで楽器内の車輪を廻し、その車輪が接する弦を擦ることで音を出す楽器ハーディガーディ。その歴史を中世 まで遡れば知識人社会では一時廃れ、農村で伝承曲を奏でる楽器として辛うじて残りましたが、そのイメージが逆に牧歌的な理想郷での 田園生活への憧れと結びついたのが18世紀のフランスでした。フランス語でヴィエラルー(車輪式ヴィエル)の名のもと、愛奏者の激増に合わ せて上流階級向けの楽器が多く作られ、同時期に同じ事情で流行したミュゼットと共に多くの曲が誕生しました。21世紀にその名手として 活躍、中世音楽からバッハの無伴奏曲までヴィエラルーで弾きこなす俊才トビー・ミラーはここで、独奏楽器としてのヴィエラルーの可能性の 広さや声楽との相性を十全に示すべく、多角的な視点で作品を厳選。ミュゼット(演奏は横笛とバグパイプの名手ラザレヴィチ!)やヴァイオリ ンとの共演やヴィエラルー二重奏なども盛り込むことで、2017年にリリースした技巧派ソナタやカンタートを集めたアルバム(RIC382)とはまた 異なる角度からロココのヴィエラルー芸術の面白さを堪能させてくれます。ふくよかで柔軟なミュゼットの音との対比も、同じ弦を擦るヴァイオリ ンとの特性の違いも聴きどころ。通奏低音付きソナタではトビー・ミラーが細やかな装飾音や急速なパッセージを流麗に弾きこなし、時に異界 感さえ感じさせる曲作りの面白さと相俟って、伸縮自在の音作りでこの楽器の味わいを最大限に楽しませてくれます。楽器や音色の珍しさ に全く甘んじない、圧巻の音楽性あればこその聴きごたえ。多くの人に届いてほしい21世紀ならではの古楽アルバムです。

TUDOR
TUD-7213(1CD)
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762):ヴァイオリン・ソナタ集 Op.1によるトリオ・ソナタ集(1757) (管弦楽版)
トリオ・ソナタ第1番イ長調 H.25
トリオ・ソナタ第2番ニ短調 H.26
トリオ・ソナタ第3番ホ短調 H.27
トリオ・ソナタ第4番ニ長調 H.28*
トリオ・ソナタ第5番変ロ長調 H.29
トリオ・ソナタ第6番ト短調 H.30
トリオ・ソナタ第7番ハ短調 H.31*
トリオ・ソナタ第9番ヘ長調 H.33
トリオ・ソナタ第11番イ短調 H.35

フランチェスコ・ジェミニアーニによるトリオ・ソナタ版、管弦楽による演奏
*…チャールズ・エイヴィソン(1709-1770)編曲による合奏協奏曲版
カプリッチョ・バロックO(古楽器使用)
ドミニク・キーファー(音楽監督)

録音:2021年4月23-25日、5月27日
イタリアに生まれイギリスに渡って活躍したバロック期のヴァイオリニスト、作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニ。彼の作品1は1716年に出版されると大 きな注目を浴び、バルサンティ、エイヴィソン、ルーマンらの編曲も登場しました。ジェミニアーニは後の1739年に多くの変更を加えた改訂版を出版、 更に1757年にはトリオ・ソナタ版を出版します。2つのヴァイオリン・パートはオリジナルの旋律を重ねたり、パラフレーズしたり、あるいはまったく新規に作 曲されたものとなりましたが、更に「ヴァイオリン・パートを複数の奏者で演奏する場合に加える第4のパート」つまりリピエーノ用の低音パートが加えられ ていました。このことから、このトリオ・ソナタ版はコンチェルティーノとリピエーノの対比効果を生かした合奏協奏曲という演奏形態も想定していたことがう かがわれます。原盤解説筆者は、それが70歳のジェミニアーニが第三者の編曲を自ら越えようとする挑戦だったと想像しています。 当ディスクでは9曲中7曲でジェミニアーニ作品全集の編集主幹であるルドルフ・ラーシュが校訂した楽譜(2020年出版)を使用。第5番のみリピエー ノ・パートを加えず1パート1人のトリオ・ソナタとして演奏し、第1,2,3,6,9、11番は人数を増やして合奏協奏曲として演奏しています。更に一部の 曲では、当時ジェミニアーニが活躍していたロンドンの嗜好を鑑みて木管楽器を追加するなど、楽譜に無い工夫も凝らしています。また第4番と第7番 をエイヴィソン版で収録することで、ジェミニアーニとのオーケストレーションの違いを聴かせるという念の入れよう。オーケストラのメンバーには朝吹園子 (Vn、ヴィオラ)、菅間周子(ヴィオローネ)、木下恵子(Fl)、福井美穂(Fg)といったスイスで活躍する日本人演奏家が参加してい るのも注目です。

Ars Produktion
ARS-38642(1CD)
アズ・ユー・ライク・イット
ヘンリー8世(1491-1547):ヘラス夫人
ジョルジョ・マイネリオ(c.1535-1582):Schiarazula Marazula
ピエール・アテニャン(1494-1552):バス・ダンス&トルディオン
ルカ・マレンツィオ(1553-1599):Zefiro torna e’l bel tempo rimena - Ma per me, lasso
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575-1647):La Talianella
ジョヴァンニ・ピッキ(c.1571-1643):Pass’e mezzo
作曲者不詳
:Si la noche
クオドリベット「Waldeinsamkeit」
作曲者不詳:Besame
ヨハン・ショップ(1590-1667): パヴァーヌ
クオドリベット「Remember my Flow in Hell」
ショップ:ガイヤルド
作曲者不詳:Mojica
トラバーチ:La Talianella
ビアージョ・マリーニ:パッサカリア
クオドリベット「O schone Welt」
モンテヴェルディ:Si Dolce
オピア〔エヴァ・レオニー・フェガース(リコーダー&ソプラノ)、
アリーナ・レーヴェニヒ(リコーダー)、
ファビオ・カペラー(打楽器)、
フリーデリケ・ヴォラート(リコーダー)、
ジュリア・ヴィライトナー(ヴィオール)、
アレクサンダー・ゲルゲリフィ(ハープシコード)〕

録音:2022年1月(ウィーン、オーストリア)
古楽アンサンブル、オピアは2019年にエヴァ・レオニー・フェガース、アリーナ・レーヴェニヒ、ファビオ・カペラーによって結成されました。オーストリア、ドイツ、イタリアなどヨーロッパ各地でコンサートを開催し、中世後期、ルネサンス、初期バロック音楽を新鮮な解釈と編曲で奏でています。

Signum Classics
SIGCD-776(2CD)
バード:宗教作品集
父よ, 我を明らかにしたまえT/彼, 彼らをやしなう/キリエ(4声のミサ曲より)/グローリア(4声のミサ曲より)/コレクト(祈り)/イピスル(書簡朗読)/主よ, すべての者の目は/アレルヤ, 弟子たちは知りぬ/ゴスペル/父よ, 我を明らかにしたまえ(単旋聖歌)/我を明らかにしたまえU(Org)/クレド(4声のミサ曲より)/主の司祭/Sursum corda & Proper Preface/サンクトゥス(4声のミサ曲より)/ベネディクトゥス(4声のミサ曲より)/主の祈り&平和のあいさつ/アニュス・デイ(4声のミサ曲より)/このパンを食べ/われは命の糧なり/世界の救世主T/おお聖なる晩餐/アヴェ・ヴェルム・コルプス/世界の救世主U/パンジェ・リングァ/天使の糧/主は皆さんと共に/おお救い主なるいけにえよ/ファンタジア ニ短調/ザ・グレート・サーヴィス(1981年録音)*
ニューヨーク五番街・聖トーマス男声cho&少年cho、
聖トーマス・ブラス、
ジェレミー・フィルセル(Org、指)、
ジェレ・ハンコック(Org、指)*
録音:2022年5月、ニューヨーク&1981年5月、ニューヨーク*
アメリカの聖公会合唱の伝統における主要団体、ニューヨーク五番街・聖トーマス男声合唱団&少年合唱団のSignum第2弾は、ウィリアム・バードの没後400周年記念盤。傑作「4声のミサ曲」を中心に、ラテン語のモテットや聖歌、祈りの言葉、聖書の朗読なども組み込み、バードが16世紀後半に体験したであろう聖体祭のカトリック・ミサを再現したプログラムです。
後半に収録された「ザ・グレート・サーヴィス」(英国国教会の典礼のために英語で書かれた作品)は、元合唱団長でオルガニストのジェレ・ハンコック(1934-2012)が1981年に録音していたLPからの復刻(初CD化)音源です。

Indesens Calliope Records
IC-030(1CD)
ドルチェ・プピッロ
ニコラ・ポルポラ:アリア “Empi se mai disciolgo”
A・スカルラッティ:アリア”Dormi o fulmine di guerra”
ヘンデル:二重唱”Son nata a lagrimar”
ヴィヴァルディ:歌劇「テンペのドリッラ」RV 709より「シンフォニア」
ボノンチーニ
:アリア”l’augelletto finche stretto nel suo carcere”*
ヴィヴァルディ:アリア”Gelido in Ogni Vena”
ヨハン・カスパール・ケルル:2つの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ
ステッファーニ:レチタティーヴォ “Ohime, non piu perdoni a un cieco error”、
 アリア”Deh, non far colle tue lagrime al mio cor la morte amara”
ヘンデル:アリア”Furibondo spira il vento”
レグレンツィ:二重唱”Pur ch’il foco ond’io m’infiammo”*
ジョヴァンニ・パオロ・コロンナ:シンフォニア Parte seconda Oratorio il Mose*
レグレンツィ:アリア”Lumi, potete piangere” Opera La divisione del mondo
ヘンデル:歌劇「アルチーナ」第三幕 より「シンフォニア」
ロッティ
:アリア”Discordi Pensieri”
カリッシミ:二重唱”Rimanti in pace omai”
アルビカストロ
:協奏曲 Op.7-4より 第3楽章アダージョ
ヘンデル:アリア”Mi lusinga il dolce affetto”
ボノンチーニ:二重唱”Se t’abborro e la tua morte”*
ソニア・プリナ(C.A)、
ルアン・ゴエス(C.T)、
レ・フリオーシ・ギャランテス

録音:2022年7月11日-17日、ソーヴテール教会
*世界初録音
「師匠と弟子」をテーマにした17世紀から18世紀のアリア集。歌うのは、「Glossa」レーベルからもソロ・アルバムをリリースする他、ファビオ・ビオンディ&エウローパ・ガランテ、カルロ・イパタ&アウセル・ムジチ、アラン・カーティス&イル・コンプレッソ・バロッコなどのバロック・オペラ録音にも参加し人気を博してきた古楽系コントラルト(A)歌手ソニア・プリナ。カウンターテナーのルアン・ゴエスを迎えて見事な二重唱も繰り広げるなどその超絶技巧を余すことなく発揮しています。
2022年にソニア・プリナはファビオ・ビオンディ&エウローパ・ガランテと共に来日し、ヘンデルの「シッラ」を上演し高い評価を得ました。

Resonus
RES-10325(1CD)
NX-B05
トマス・ウィールクス(1575-1623):Gentleman Extraordinary
1. Alleluia, I heard a voice
2. Pavan No.1パヴァン 第1番Mr Weelkes his Lachrymae
3-4. Evening Service for Trebles トレブルのための夕べの祈り
5. Pavan No.5a5パヴァン 第5番5声
6. Give the king thy judgements, O God 神よ、あなたの公平を王に
7. Most mighty and all-knowing Lord 最も力強く全知の主よ
8. O Lord, arise into thy resting place おお主よ、あなたの安息の地に
9. Fantasia of Six Parts6部のファンタジア
10. Voluntary [I] ヴォランタリーI
11-12. Ninth Evening Service 夕べの祈り 第9番
13. Voluntary [II] ヴォランタリーII
14. O Lord, grant the king a long life おお主よ、われらが王に長き命を
15. Give ear, O Lord 主よ、耳を傾けたまえ
16. Pavan No.6a5パヴァン 第6番5声
17-18. Evening Service in medio chori 中声部のための夕べの祈り
19. Hosanna to the Son of David ダヴィデの子にホザナ
リサーガム(声楽アンサンブル)
イングリッシュ・コルネット&
サックバット・アンサンブル(古楽器アンサンブル)
マーク・ドゥーリー(指)
ピッチ a'=470Hz

録音:2023年2月28日-3月3日
チューダー朝のイングランドで活躍した作曲家の一人トマス・ウィールクス。彼は22歳の時にウィンチェスター・カレッジのオルガニストに任命され、同じ時期に3 冊のマドリガル集を出版。やがてチチェスター大聖堂に移り、オルガニスト、合唱指揮者を務めます。彼は当時の他の主要な作曲家よりも多くの英国国教会 の礼拝曲を書いたものの、生活状況と健康状態が悪化し、1623年にこの世を去りました。1608年に出版されたマドリガル集の表紙に「王室礼拝堂のジェ ントルマン」と記していますが、礼拝堂には彼についての記述がないため「Gentleman Extraordinary(Extraordinaryには"傑出した"のほかに"非正規 "の意味もある)」と呼ばれています。 このアルバムではウィールクスの没後400年を記念し、イングリッシュ・コルネット&サックバット・アンサンブルと声楽アンサンブル"リサーガム"が宗教的作品とい くつかの器楽曲を演奏。16世紀から17世紀のイギリス古楽の魅力を伝えます。
CPO
CPO-555402(1CD)
NX-B02
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687-1762):チェロと通奏低音のためのソナタ集 第1番-第6番
ソナタ第1番イ長調
前奏曲 ニ短調*
ソナタ第2番ニ短調
前奏曲 ハ長調*
ソナタ第3番ハ長調
ソナタ第4番変ロ長調
前奏曲 ヘ長調*
ソナタ第5番ヘ長調
ソナタ第6番イ短調

*…ジルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1687-1750)作曲
クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(バロックVc)
アンドレアス・キュッペルス(Cemb)
ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
クリストフ・ダンゲル(バロックVc)
トーマス C. ボイセン(リュート/テオルボ)

録音:2022年1月3-6日
バロック期の作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニのチェロと通奏低音のためのソナタ集。作曲家としてはコレッリから ヘンデルの橋渡しを務め、優れたヴァイオリン奏者としてイタリアのみならずロンドンで活躍、チェンバロ奏者として は、ヘンデル作品でジョージ1世に御前演奏を披露するなど、まさに「万能の人」として名を馳せました。このアルバ ムにはチェロを主役とした6つのソナタを収録。ジェミニアーニ自身によって、当時の皇太子であるフレデリック・ルイス に捧げられた作品です。このアルバムではフォン・デア・ゴルツやヒレ・パールら名手がエキサイティングな演奏を繰り 広げるとともに、ところどころにヴァイスの前奏曲が演奏され、次に演奏されるジェミニアーニのソナタへの前奏として の効果を上げています。
CPO
CPO-555579(1CD)
NX-B10
ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792):序曲集
歌劇「カルタゴのアエネアス」 - プロローグの序曲 [VB23]
劇音楽『漁師たち』 - 序曲 [VB40]
劇音楽『オリュンピア』 - 序曲 [VB33]
劇音楽『ソリマン』 - 序曲 [VB22]5'28
歌劇「カルタゴのアエネアス」 - 第5幕へのイントロダクション [VB23]
歌劇「カルタゴのアエネアス」 - 第1幕の序曲 [VB23]
劇音楽『Afventyraren 冒険家』 - 序曲 [VB 32]
グスタフ3世のための葬送カンタータ - 第1部への序奏 [VB42]
グスタフ3世の誕生日のためのカンタータ - 序曲 [VB41]
歌劇「プロセルピナ」 - 序曲 [VB19]
グスタフ3世のための葬送カンタータ - 第2部への序奏 [VB42]
テレジアO(古楽器使用)
クラウディオ・アストロニオ(指)

録音:2019年8月20-23日
スウェーデンで活躍したドイツ生まれの指揮者、作曲家ヨーゼフ・マルティン・クラウス。若い頃からグルックに憧れて いたクラウスは劇音楽を好んでおり、ストックホルムのグスタフ3世の宮廷作曲家となったのちに宮廷のために歌 劇、劇音楽を数多く書き上げました。添えられている序曲は各々の物語の内容を示す大きな役割を果たす魅力 的な音楽です。なかでも、1790年に書かれた歌劇「カルタゴのアエネアス」には、3つの長大で劇的な序曲が書 かれるほどに、クラウスにとって重要な作品でした。アルバムには彼が仕えたグスタフ3世のためのカンタータ用の3曲 の序曲も含まれています。 テレジアOは歴史的考証を踏まえた古典派作品の演奏実践を目的に2012年にEUと共同で創設され たユース・オーケストラで、28歳未満の楽団員で構成されます。CPOでは今後、クラウスの管弦楽作品の全集 録音が予定されています。
CPO
CPO-555424(2CD)
NX-D11
ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):白鳥の歌 SWV482-494
【CD1】
詩篇119篇 SWV482-489
【CD2】
.詩篇119篇 SWV490-492
詩篇第100篇「全地よ、主に向かって喜びの叫びをあげよ」 SWV493
ドイツ語のマニフィカト「わたしの魂は主をあがめ」SWV 494
ラ・カペラ・ドゥカーレ(声楽アンサンブル)
ムジカ・フィアタ(古楽器アンサンブル)
ローランド・ウィルソン(指)

録音:2020年8月31日-9月2日
バッハの100年前に生まれたドイツ初期バロック音楽の巨匠シュッツ。その生涯最後の作品『白鳥の歌』に、この 分野で実績豊富なベテラン、ローランド・ウィルソンによる録音が登場。2度にわたりイタリアで学び、ガブリエリとモン テヴェルディから影響を受けたシュッツが、復合唱やコンチェルトといったルネサンスから初期バロックの諸様式を統 合し、ドイツ語の宗教的テキストと融合させた渾身の作品です。この作品は8声部の二重合唱のうち2声部の楽 譜が逸失しており、ここではウィルソンが復元しています。また器楽は2台のオルガンがあれば演奏可能ですが、 ウィルソンはシュッツ自身が書き遺した言葉やドレスデン宮廷楽団のバス歌手デデキントがシュッツから聞いたという 言葉を参考に器楽パートを補強しており、これにはシュッツの初期の大作『ダヴィデ詩篇曲集』に取り組んだ経験 が参考になったと原盤解説で語っています。合唱は1パート1人の計8名で鮮明なテクスチャーを実現。2つに分か れた合唱にはそれぞれ木管コルネット(ツィンク)とトロンボーン(サクバット)のアンサンブルを重ね、曲によってヴァイオ リンやヴィオラを加えています。また通奏低音は2台のオルガンに加えてドゥルツィアン、キタローネなども加わり、やや もすれば禁欲的に演奏されがちなこの曲集に壮麗な色合いを加えています。初期バロック音楽のファンにとっては 注目の録音です。
CPO
CPO-555478(1CD)
NX-B02
アンドレアス・オスヴァルト(1634-1665):ソナタ集
1. ソナタ ト長調4声
2. ソナタ ニ長調3声
3. ソナタ イ短調2声
4. ソナタ ヘ長調3声
5. ソナタ ニ長調3声
6. ソナタ ハ長調3声
7. ヴァイオリンのためのソナタ イ短調
8. ソナタ ニ長調3声
9. ソナタ ト長調2声
10. ソナタ イ短調2声
11. ソナタ ニ長調3声
12. ソナタ もしくはアリア イ長調2声
カペッラ・イェネンシス(古楽器アンサンブル)
(Vn4/ヴィオラ2/ヴィオラ・ダ・ガンバ1/ヴィオローネ1/
サックバット1/ドゥルシアン1/テオルボ&バロックギター1/チェンバ
ロ1)

録音:2021年4月25-27日
ワイマールのオルガニスト、作曲家アンドレアス・オスヴァルトのソナタ集。ワイマールで宮廷オルガニストを務めてい た父の後を継ぎオルガニストとして活動したのち、アイゼナハでもオルガン奏者として活躍。同時期にヴァイオリン、 その他の楽器の名手としても名声を確立しましたが、わずか31歳で世を去りました。現存する作品はあまり多くあ りませんが、1662年に彼の雇い主であるブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル公アウグスト2世への誕生日 プレゼントとしてゴータの宮廷音楽家ヤコブ・ルートヴィヒが編纂した「Partiturbuch Ludwig」にオスヴァルトの作 品が17曲収録されており、この写本が貴重な資料となっています。 このアルバムではカペッラ・イェネンシスの奏者たちが世界初録音を含むオスヴァルトの12曲のソナタを演奏。短命 でありながら、才能に恵まれ三十年戦争の復興期にあたるドイツで個性を発揮したオスヴァルトの作品をじっくりと 味わえます。

299 MUSIC
NIKU-9057(2CD)
税込定価
フランソワ・クープラン(1688-1733) クラヴサン曲全集4
■DISC-1
@クラヴサン奏法/前奏曲第5 番 イ長調(1716) [02’28”]
A-Nクラヴサン曲集第1巻 第5 オルドル イ調 (1713)
Aロジヴィエール/アルマンド(威厳をもって、遅くなく) [05’00”]
B第1 クラント [02’34”]/C第2 クラント [01’40”]/ D危険/サラバンド(荘重に) [03’05”]/Eジーグ[02’00”]/ F優しいファンション(優美に) [04’25”]/G戯れ(軽やかに、なでるように) [01’32”]
Hバンドリーヌ(軽やかに、速くなく) [03’04”]/Iフローラ(優美に) [02’35”]/ Jアンジェリーク(節度のある軽やかさで) [02’54”]
Kヴィレール(優美に− 幾分か、もう少し生き生きと) [04’43”]
Lぶどう摘み [02’01”]/M装飾(優美に、遅くなく) [05’51”]
N波(優美に、遅くなく) [03’27”]
O?Sクラヴサン曲集第2 巻 第11 オルドル ハ調 (1717)
Oカストラーヌ(流れるように) [03’10”]/ P光輝、あるいはボンタン(極めて生き生きと) [01’47”]
Q生まれながらの気品/ボンタンの続き(情愛をこめて、遅くなく) [03’38”]
Rゼノビ(軽やかに優美に、つなげて) [04’37”]
S偉大にして古き吟遊詩人組合の年代記: [10’52”]
第1 幕 吟遊詩人組合の名士と組合員(遅くなく)
第2 幕 ヴィエル弾きと乞食
第3 幕 熊と猿を連れた旅楽師と軽業師と大道芸人(軽やかに)
第 4 幕 傷痍軍人、または偉大な吟遊詩人組合お抱えのかたわ(右手は下手な演奏で、左手はびっこ風に)
第5 幕 酔っ払いと猿と熊の引き起こした無秩序と潰走(極めて速く)
■DISC-2
@-Fクラヴサン曲集第3 巻 第16 オルドル ト調 (1722)
@比類なき気品、あるいはコンティ(威厳をもって) [02’59”]/A結婚?愛(威厳をもって ? 華やかに) [04’32”]/ B巫女たち(優雅に、遅くなく) [05’22”]/C可愛いテレーズ(優美に) [04’39”]/D奇怪なやつ(ふざけて) [03’35”]
Eそこつ者(優雅に、極めてなめらかに) [04’05”]/Fレティヴィル [01’51”]
G-Mクラヴサン曲集第4 巻 第20 オルドル ト調 (1730)
G王妃マリー (優美に、遅くなく ? 生き生きと) [03’48”]/H道化役者(ふざけて) [01’51”]/ Iケルビム、あるいは可愛いラジュール(軽やかに) [03’22”]/ Jクルイイ、あるいはクープリネット(繊細に、速くなく ? 素朴に) [04’51”]
K華奢なマドロン(情愛を込めて)- 優しいジャヌトン(より官能的に) [06’58”]
Lセジル/下鍵盤だけで交差する曲(優美に) [02’39”]/Mタンブーラン(極めて軽やかに) [01’29”]
中野振一郎(Cemb)
DISC-2F築山茉以(チェンバロ2)、DISC-2J品川 聖(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2021 年9 月28-39 日、2022 年5 月30 日 岐阜・サラマンカホール
ロココの戯れ、フランス的甘さ、そして謎めいたムードなど、ユニークかつ多様な作品群の情緒あふれる世界を、その流麗 で円熟味を増した表現と時折垣間見える遊び心で深みと新鮮さを与え展開する。長年にわたりチェンバロ界をリードし続け る中野振一郎が映し出す、フランソワ・クープランの成し遂げた偉業の真価。

MIRARE
MIR-602(1CD)
ローマの晩祷
ピエトロ・パオロ・ベンチーニ:神よ、わが保護に心を向けたまえ1.
 めでたし、海の星よ(アヴェ・マリス・ステラ)
 その方の左手が、わが頭の下に
 詩篇第109篇「主は言われた」
 王が宴におられる間
 詩篇第111篇「主を信ずる者は幸いなり」(ベアトゥス・ヴィル)
 私は黒い
アレッサンドロ・スカルラッティ:主の僕たちよ、主をほめたたえよ
マニフィカト
ジョエル・スービエ(指)アンサンブル・ジャック・モデルヌ
ソプラノ:セシル・ディボン=ラファルジュ、シプリール・メイエル、ジュリエット・ペレ、ユリア・ヴィシニェフスキ
アルト:マルゴ・メルーリ、ギレーム・テライユ
テノール:マルク・マノドリッタ、ギヨーム・ザベ
バス:ディディエ・シュヴァリエ、マチュー・ル・ルヴルール

録音:2021年5月20-23日サン・フロラン・ル・ヴィエイユ修道院
17世紀半ばから18世紀初頭にかけ、ローマは宗教音楽の最盛期を呈していました。大半は今日忘れられていますが、華麗で壮大な音楽が数多く生まれました。 なかでもとりわけ重要な作曲家がピエトロ・パオロ・ベンチーニ。晩年にはサン・ピエトロ寺院の礼拝堂楽長も務め尊敬を集め、同院では19世紀末まで彼の宗教 曲が歌われていました。このアルバムはベンチーニの作品を用いてカトリックの聖務日課のひとつ晩祷を再構築しています。足りない部分は先人アレッサンドロ・ス カルラッティのマニフィカトで補完、感動の世界を作り上げています。
アンサンブル・ジャック・モデルヌは1973年創立の古楽団体。2016年のフォルジュルネ音楽祭で来日公演も行いました。指揮のジョエル・スービエはテノー ル歌手としてクリスティのレザール・フロリサンやヘレヴェッヘのコレギウム・ヴォカーレで経験を積んだ実力派。 (Ki)

Naive
OP-7547(11CD)
モンテヴェルディ:マドリガーレ全曲
[CD1] マドリガーレ集 第1巻(初出)
マドリガーレ集 第9巻(初出)
[CD2] マドリガーレ集 第2巻
[CD3] マドリガーレ集 第3巻
[CD4] マドリガーレ集 第4巻
[CD5] マドリガーレ集 第5巻
[CD6] マドリガーレ集 第6巻
[CD7-8] マドリガーレ集 第7巻
[CD9-11] 愛と戦いのマドリガーレ
リナルド・アレッサンドリーニ(指)
コンチェルト・イタリアーノ

録音:第1巻:2021年1月23-25日、第2巻:1994年5月、第3巻:2019年5月31日-6月2日、第4巻:1993年5月、第5巻:1996年5月、第6巻:2005年12月、第7&9巻:2020年10月、第8巻:1997年2月&1998年1月
アレッサンドリーニ&コンチェルト・イタリアーノによる、モンテヴェルディ:マドリガーレ全曲録音が完成しました!ボックスで登場いたします。1993年に第1弾と して第4巻を録音してから実に約30年という長い時間をかけての録音となりましたが、こうしてまとめて聴いてみても、93年の録音もまったく古さを感じさせ ない「アレッサンドリーニ」流。歌い手たちから実にやわらかな声を引き出し、旋律の美しさを全面に出しながらもポリフォニーの醍醐味も味わわせてくれる素晴ら しものです。ぜひ持っておきたいボックスといえるでしょう。 (Ki)

のすたるぢあ
Nostalgia-2301(1CD)
時と巡合〜イギリスのリュートソングとフランスのエール・ド・クール
ダウランド:時はじっと立ち止まる
 暗闇の中にわたしを住まわせておくれ
 ラクリメへのガリアード
ピエール・ゲドロン:わたしの傷ついた魂が
エティエンヌ・ムリニエ:様々な鳥たちの歌声
 ついに僕の愛する美しい人が
アントワーヌ・ボエセ:わたしの眼よ、もう願うな
 わたしの過酷な運命を訴えよ
ロバート・バラード:リュートのアントレ第1番
トーマス・カンピオン:コリーナがリュートに歌うとき
 夜に糸杉のカーテンが
フランシス・ピルキントン:杉の木陰で
 おやすみ、優しいニンフたち
加藤佳代子(S)、櫻田亨(Lute)

録音:2023年1月11日-13日、新城地域文化広場 大ホール
※日本語解説:佐藤豊彦
リュート界の第一人者であり、日本が誇る世界的巨匠、佐藤豊彦の自主レーベル「のすたるぢあ」からのリリース。オランダで学んだ日本の古楽界を担う二人の音楽家、加藤佳代子と櫻田亨によるリュート歌曲集。2019年にリリースされた『夕べの讃歌』(Nostalgia 1802)に続く第2弾は、『時と巡合(めぐりあい)』と題された、17世紀イギリスのリュートソングとフランスのエール・ド・クールの歌曲集。歌とリュートという小さな世界で行われる小宇宙的なドラマでもあり、耳を傾けて聞くと取り合わせの美しさや響き合うことで際立つ美など様々に拡がる空間から繊細なニュアンスが聞こえてきます。
加藤佳代子は名古屋音楽大学、オランダ国立ズボレ音楽院、ディルブルグ音楽院で学び、現在は東海バロックプロジェクト、ヴォーカルアンサンブル・リラ、愛知日本歌曲研究会に所属して活動するソプラノ歌手。櫻田亨はハーグ王立音楽院で佐藤豊彦に師事し、現在リュート&アーリーギターソサエティ・ジャパン事務局長を務める古楽系弦楽器奏者です。

Prima Classic
PRIMA-036CDEN(1CD)
音楽の放浪〜チャールズ・バーニーの調和を求めたヨーロッパ旅行
オープニング・クレジット
イントロダクション/パリ
コレット:コミックな協奏曲第25番ト短調 V. 「未開人とフュルスタンベール」
ヴェニス
ハッセ:ヴェネツィアの舟歌 「親愛なるアンゾレッタ」
フローレンス
ヴィヴァルディ
:協奏曲ト短調 「夜」
ウィーン
シュメルツァー:4声のパストレッラ
プラハ
トゥーマ:パルティータ第8番 より アンダンテ、アレグレット‘レ・クロッシェ’
ライプツィヒ
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988より変奏曲第1番、第30番‘クォドリベット’
ブクステフーデ:キャベツとかぶ
ハンブルク
テレマン
:歌劇 「寛容なソクラテス」 TWV21:9より Mich trostet die Hoffnung
ヘント
ルイエ:ソナタ第2番(2本のフルートのための2声の6つのソナタ より)よりラルゴ-アレグロ
アムステルダム/Den man te quart staande, zingt/The end of my tour
チャールズ・バーニー:絶望する羊飼い/An Ode to Music/Bonny Jean/The Duke of Norfolk/John Come Kiss Me Now
アポロズ・キャビネット、
アレクサンダー・アームストロング(ナレーター/英語)
イギリスのオルガン奏者、音楽史家、作曲家、音楽家、音楽学者として多岐にわたり活躍したチャールズ・バーニー。1770年と1772年、バーニーは『音楽通史』執筆のため、ヨーロッパを2度にわたって旅をし、ヴェニスのカーニヴァルからフランスのバレエ、ドイツ宮廷の子守唄、イングランドの居酒屋の民謡まで、彼はあらゆる場所で音楽を追いかけ8カ国の作曲家や音楽家と出会いました。
本アルバムは、バーニーの旅を追ったバロック音楽の旅であり、彼が18世紀に書いたオリジナルの日記の朗読を挟みながら、彼が訪れたヨーロッパ各地のバロック音楽を万華鏡のように楽しむことができる好企画。プログラムには、オーストリアの作曲家、ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァーと、チェコの作曲家フランティシェク・イグナーツ・アントニン・トゥーマのめったに聴くことのできない作品、ディートリヒ・ブクステフーデの「キャベツとかぶ」の新しい編曲、バッハのゴルトベルク変奏曲から 「クォドリベット」 や、テレマンのオペラ音楽、そして、18世紀に作曲されて以来演奏されることがなかった、チャールズ・バーニー自身が作曲したカンタータ 「絶望する羊飼い」(世界初録音)までが収められています。
2022年にゲッティンゲン・ヘンデル・コンクールとマウリツィオ・プラトーラ・コンクールで優勝したアポロズ・キャビネットは、演技、ダンス、詩、おかしみをミックスした特徴的なスタイルで、歴史的なパフォーマンスを現代のリスナーに披露しています。さらに、音楽と詩の融合によりブライアン・ニスベット賞、最近ではバロック音楽の革新と新たな発見によりビーバー国際コンクールのF・J・オーマン賞を受賞しています。

Globe
GLO-5285(1CD)
友人たちに〜ジョン・ジェンキンズ&マシュー・ロック
マシュー・ロッ
(1621/2-1677):組曲第8番ニ短調(「友人たちに」より)
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678):エア イ短調 VdGS64、
 エア イ短調 VdGS61、
 コラント イ短調 VdGS62、
 サラバンド イ短調 VdGS 63
ロック:組曲第5番ヘ長調(「友人たちに」より)
ジェンキンズ:エア ニ短調 VdGS40、
 コラント ニ短調 VdGS 41、
 サラバンド ニ短調 VdGS42、
 アルマンド ニ短調 VdGS43、
 サラバンド ニ短調 VdGS44
ロック:組曲第2番変ロ長調(「友人たちに」より)
ジェンキンズ:エア ト短調 VdGS14、
 コラント ト短調 VdGS 15、
 エア ト長調 VdGS30、コラント ト長調 VdGS 31
ロック:組曲第4番ホ短調(「友人たちに」より)
リーデヴァイ・ファン・デル・フォールト(Vn)、
フレッド・ヤコブス(テオルボ)

録音:2022年11月15日-17日、オランダ
17世紀の音楽を専門として活動するオランダのバロック・ヴァイオリン奏者、リーデヴァイ・ファン・デル・フォールト(リーデウェイ・ヴァン・デル・ヴォールト)と、現代最高のテオルボ&リュート奏者の1人、フレッド・ヤコブスによるデュオのデビュー・レコーディング。
一般的にヴィオール・コンソートの作品で知られるマシュー・ロックとジョン・ジェンキンズが作曲した、2つの楽器のための珍しい音楽を探求する1枚。マシュー・ロックの2声のためのコンソート集「友人たちに」からの組曲に、ジョン・ジェンキンズの小品をカップリングしています。
リーデヴァイ・ファン・デル・フォールトはアムステルダム音楽院でモダン・ヴァイオリンを学んだあとバロック・ヴァイオリンへの情熱が高まり、ブリュッセルでシギスヴァルト・クイケンに師事。ムジカ・アンティクヮ・ケルン、オランダ・バッハ協会、キングズ・コンソート等の一流アンサンブルで演奏し、バッハプラス、イル・ガルデリーノ、アニマ・エテルナ、ヴォクス・ルミニス等のコンサートマスターも務め、ニュー・ダッチ・アカデミー、オランダ・バロック、B’Rockの創設者として活動。現在はフレッド・ヤコブスとのデュオとして、バロック・ヴァイオリンとテオルボの幅広いレパートリーに焦点をあてています。

Hortus
HORTUS-227(1CD)
バッハ-シャイン
(1)バッハ:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV599
(2)シュッツ:「おお主よ、助けたまえ」
(3)シャイン:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
(4)シャイン:「神の子イエス・キリストよ」
(5)パッヘルベル:シャコンヌ ニ短調
(6)シャイン:「天にいますわれらの父よ」
(7)バッハ:イギリス組曲第2番イ短調 BWV807より「サラバンド」
(8)シャイン:「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」
(9)バッハ:「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」BWV639
(10)バッハ:トリオ・ソナタ第5番ハ長調 BWV529(リコーダーとオルガン編)
(11)バッハ:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV661
(12)シャイン:「キリストは死の縄目につながれたり」
(13)シュッツ:「神は我に味方し」SWV329
(14)バッハ:「キリストは死の縄目につながれたり」BWV625
(15)シャイン:「イエス・キリストよ、賛美をうけたまえ」
(16)バッハ:「イエス・キリストよ、賛美をうけたまえ」BWV604
アルメル・モルヴァン(S)(2)(3)(6)(8)(12)(13)(15)、
エロディー・ブルフトゥール(リコーダー)(2)(3)(6)(8)(10)(12)(13)(15)、
マキシム・シュヴロ(Tb)(2)(3)(6)(8)(12)(13)(15)
マルタ・グリオッツィ(オルガン/ベルナール・ユルヴィ製作)

録音:2022年10月24〜29日/ノートルダム大聖堂、ル・フォゴエ(フランス)
オルガニスト、マルタ・グリオッツィがバッハ、シャインのコラール作品を中心としたアルバムをリリース。バッハ、シャインそれぞれが作曲したコラール「い ざ来ませ、異邦人の救い主よ」、「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」、「キリストは死の縄目につながれたり」、「イエス・キリストよ、賛美をうけたまえ」。 同じコラールでも作曲家の個性や表現方法の違いをこのアルバムで堪能することができます。ル・フォゴエのノートルダム大聖堂に据え付けられたオルガンはベル ナール・ユルヴィ製作。ユルヴィはフランスのオルガン製作者アリスティド・カヴァイエ=コル(1811〜1899)の歴史的楽器の修復・再建にも携わる現代の名匠。 フランス・オルガンの伝統を受け継ぐ豊かな音色が魅力です。 (Ki)

APARTE
AP-338(1CD)
ジョスカン・デ・プレ:不運が私を打ち / ステファン・マクラウド、リ・アンジェリ・ジュネーヴ
1. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりキリエ
2. Douleur me bat(悲しみが私を打ち)
3. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりグローリア
4. Nymphes des bois(森の妖精)〜オケゲムの死に
5. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりクレド
6. 主よ、われをあわれみたまえ
7. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりサンクトゥス
8. 千々の悲しみ(Mille regretz)
9. ミサ「Malheur me bat(不運が私を打ち)」よりアニュス・デイ
10. Preter rerum seriem(この世の秩序を超えて)
リ・アンジェリ・ジュネーヴ(声楽アンサンブル)
ステファン・マクラウド(指)

録音:2023年1月、スイス
ジョスカンは15-16世紀を代表する作曲家であり、世俗曲と宗教曲の両方でヨーロッパ中に名を馳せました。これは、世俗曲と宗教曲を交互にプログラムした 1枚です。どちらにも共通しているのは、ジョスカンの多声音楽作曲の天賦の才に満ちていること。さらに、ひとつの作品(「Preter rerum seriem(この世の秩 序を超えて)」)を除いてすべてフリギア旋法(あるいはホ調)のものであることも、ディスクに一貫性をもたらしています。声楽アンサンブル「リ・アンジェリ・ジュ ネーヴ」はここで、各パート2名という編成で、研ぎ澄まされた美しさの演奏を展開しています。指揮のマクラウドはバス・パートを歌いながらの指揮。ジョスカン の音楽の深く感動的な面が存分に引き出されており、聴き手は、親密かつ瞑想的な静謐の世界にどっぷり浸かることができます。 (Ki)

CRD
CRD-3543(1CDR)
ラモーの再創造
エジプトの女/気まぐれの蝶*/鳥のさえずり/平和な森*/花の精たちの快活なガヴォット/ロンドー形式のミュゼット/タンブラン**/Musettes, resonnez/Les Niais de Sologne,1er and2e doubles/Viens Himen*/やさしい訴え/Amants seurs de plaire*/ミューズたちの対話/L’hiver dans nos jardins*/L’enharmonique/Fra le pupille*/一つ目の巨人**
エドワード・ヒギンボトム(Org)、
ホーリー・ティーグ(S)*、
フェリックス・ヒギンボトム(パーカッション)**

録音:2022年7月3日-5日
このアルバムではラモーのチェンバロ作品をオルガン作品に再創造しています。1724年にまとめられたクラヴサン曲集と1729年にまとめられたクラヴサン組曲を基にしており、一部の作品にはソプラノとパーカッションも加えられています。エドワード・ヒギンボトムは、1976年から2014年までニューカレッジ合唱団の監督を務め、英国のみならず国際的に活躍しています。フランス・バロック音楽にも大学院時代から精通しており、これまでに多数の録音を残しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Christophorus
CHR-77475(5CD)
聖トーマス教会のクリスマス
■CD1
ヨハン・シェレ(1648-1701):門を開け
トビアス・ミヒャエル(1592-1657):門を開け
讃歌:幸福な日
セバスティアン・クニュプファー(1633-1676):幸福な日
ヨハン・カスパール・ホルン(1636-1722):その頃皇帝アウグストより勅令出で
ヨハン・クーナウ(1660-1722):歓喜せよ汝ら地の民よ
■CD2
ヨハン・シェレ:御空より天使の群れ来たり
セバスティアン・クニュプファー:ああ、最愛のイエス
ヨハン・シェレ:クリスマスのアクトゥス・ムジクス
ヨハン・クーナウ:マニフィカト ハ長調
■CD3
バッハ:カンタータ第91番「讃美を受け給え、汝イエス・キリストよ」 BWV91、
カンタータ第57番「試練に耐えうる人は幸いなり」 BWV57、
カンタータ第151番「甘き慰め、わがイエスは来ませり」 BWV151、
カンタータ第122番「新たに生まれしみどり児」 BWV122
■CD4-5
バッハ:クリスマス・オラトリオ BWV248
■CD1〜アントニア・ブルヴェ(S)、シモーネ・シュヴァルク(S)、ヨハンナ・クレル(A)、フローリアン・クラーマー(T)、ハンス・イェルク・マンメル(T)、マルクス・フライク(Bs)、スザンネ・ローン(指)、バート・ホンブルク救世主教会室内cho、アルノ・パドゥフ(指)、ヨハン・ローゼンミュラー・アンサンブル
■CD2〜モニカ・マウフ(S)、ハンナ・ツムザンデ(S)、フランツ・ヴィッツム(A)、ゼバスティアン・ヒュープナー(T)、エッケハルト・アベーレ(Bs)、ペーター・ゴートナー(指)、カールスルーエ・キリスト教会室内cho、クリストフ・ヘッセ(指)、ラルパ・フェスタンテ
■CD3〜シギスヴァルト・クイケン(指)、ラ・プティット・バンド
■CD4-5〜ダニエラ・ドルチ(ハープシコード&指揮)、グンタ・スミルノヴァ(S)、フラヴィオ・フェッリ=ベネデッティ(A)、ハンス・イェルク・マンメル(テノール/エヴァンゲリスト)、ライティス・グリガリス(Br)、ムジカ・フィオリータ

録音:CD1:2020年1月、ドイツ/CD2:2019年12月、ドイツ/CD3:2010年12月、ベルギー/CD4-5:2017年12月、スイス
ドイツの老舗レーベルChristophorusが贈る充実のクリスマスBOX。Christophorus、Accent、Pan Classicsなどのクリスマス・アルバムを集成したもので、ヨハン・シェレ(ヨハン・シェッレ)、セバスティアン・クニュプファー(クヌッファー)、ヨハン・クーナウ、トビアス・ミヒャエルら、大バッハ以前にライプツィヒ聖トーマス教会のカントル(トーマスカントル)を務めた音楽家たち(ヨハン・カスパール・ホルンのみトーマスカントル経験なし)のクリスマス作品に、シギスヴァルト・クイケン&ラ・プティット・バンドがOVPPで録音したバッハのクリスマス・カンタータ集、そしてシチリア出身の名手ダニエラ・ドルチが率いるムジカ・フィオリータによる「クリスマス・オラトリオ」を組み合わせた充実のバロック・クリスマス・セットとなっています。

DUX
DUX-1985(1CD)
ムジカ・サクロモンターナ
ヴァーツラフ・ピフル:シンフォニア ハ長調
ユゼフ・ザイドレル:ネポムクの聖ヨハネへの連祷 ト長調、天よ, 露をしたたらせよ
シレジア室内O、
カトヴィツェ・シティ・シンガーズ・アンサンブル 「カメラータ・シレジア」、
ミハウ・クラウザ(指)

録音:2022年10月3日ー4日(ポーランド)
ゴスティン近郊の聖なる山のバシリカで毎年開催されるムジカ・サクロモンターナ音楽祭のコンサートを記録したアルバム。その生涯の大部分は謎に包まれており、当時在職していた修道院の豊富な書籍から音楽を学び、当時の有力な音楽家から作曲を学んだとも伝わるポーランドの音楽家、ユゼフ・ザイドレル(1744-1806)。ザイドレルの作品は、音楽祭のすべての回で紹介されており、本アルバムでは、2022年に上演された2作品が収められています。ザイドレルの典礼音楽に加えて、チェコの作曲家ヴァーツラフ・ピヒル(1741-1805)のシンフォニアがカップリングされています。

Etcetra
KTC-1793(1CD)
ルーベンスの時代のクリスマス・キャロル集
ペトルス・ウルタド(?-1671):Nu Coridon ‘t is tijdt/オリヴェリウス・ル・フェーヴル(?-?)/Pijp op, pijp op met blij gheschal/バルタザール・リチャード(c.1600-1664):Ballet de l’archiducq Leopolde/ギリエルムス・ムニンクス(1593-1652):O quam amabilis es bone Iesu/フィリップス・ファン・スティーラント(1611-1670):Ras herders nacht ghesellekens/ニコラウス・ア・ケンピス(c.1600-1676):Symphonia 6a3./作曲者不詳:Terwijl ‘t gheheele lant/フランシスクス・ムニンクス(1631-1671):Aria - Sarabande - Ballo3- Ballo1/作曲者不詳(ピート・ストリケルス編):Maene, sterren, nachtplaneten/ヘンリクス・リベルティ(c.1610-1669):Nato Deo gloria solemnis/作曲者不詳:Herderkens en herderinnekens van Bethlem/ヨハネス・デ・ヘーゼ(?-?):Aria flegmatica - Corante - Agricola chorea/スティーラント:Wel hoe wie light daer soo/フィリップス・ファン・ヴィッヘル(1614-1675):Sonata Sexta a3./ヨアンネス・ヴァンダー・ヴィーレン(1644/45-1679):Herderkens met uwe Fluyt/ル・フェーヴル:Wilt u al verblijden
フランダース少年cho、
ディーター・ファン・ハンデンホーフェン&アンサンブル
1600年頃、アントワープ大聖堂の異母兄弟団によって、クリスマスの期間をキャロルで彩る習慣が生まれました。早くも1604年にはそれらは「Laudes Vespertinae」というタイトルで出版されており、その内容は主にマリア賛歌でしたが、ラテン語のキャロルも含まれていました。それ以降、数多くのキャロルが出版されるようになり、このアルバムにはルネサンス様式の初期の作品から、17世紀半ばの通奏低音付きの独唱を伴う新しいバロック様式を取り入れた作品を取り上げています。

ALTO
ALC-1495(1CD)
ヒルデガルド・フォン・ビンゲンの賛美歌集
Hodie Aperuit - Antiphon/O Gloriosissimi Lux - Antiphon/O Viridissima Virga - Sequence/Caritas Habundat in Omnia - Antiphon/O Ignis Spiritus Paracliti - Sequence/O Tu Illustrata ? Antiphon - instrumental/O Lucidissima Apostolorum Turba - Responsory/O E terne Deus - Antiphon/アヴェ・マリア - Responsory/Deus enim rorem - instrumental/Vos Flores Rosarum - Responsory/Cum Erubuerint - Antiphon - instrumental/Ave Generosa - Hymn/O Ecclesia - Sequence
ローザ・ラモロー(S)、ヘスペラス

録音:1998年
特にバッハの歌唱で知られるアメリカのソプラノ歌手ローザ・ラモローによるヒルデガルド・フォン・ビンゲンの賛美歌集。初出時には英グラモフォン誌「エディターズ・チョイス」を獲得した優秀録音です。

Urania Records
LDV-14106(1CD)
パスクィーニ:ハープシコード作品集
ベルナルド・パスクィーニ(1637-1710):トッカータ第8番
フォリアによるパルティータ
リチェルカーレ ニ長調 「ソ、レ」
フランチアのための変奏曲
フランス風カンツォン へ短調 「ファ、レ」
ミローネのためのタスタータ(ナポリ、98年7月)
アルマンド/コレンテ/パッサカリア
パストラーレ/サルタレッロによるパルティータ/タスタータ第4番 「フランチアのために」
アルトラ-アルマンド/コレンテ/ジーガ
ファンタジア ホ短調 「ラ、ミ」
タスタータ(1708年12月4日) /ソナタ
アンドレア・ケッツィ(ハープシコード)
イタリア・バロックの作曲家、ベルナルド・パスクィーニは、初期バロックのフレスコバルディと、後期バロックのドメニコ・ツィポーリの間の時代に活躍し、鍵盤作品を多く残しています。
イタリア、パルマ出身のハープシコード奏者アンドレア・ケッツィは、イタリア全土でソリストとして活動しています。また数多くの音楽祭にも出演し、さまざまな声楽アンサンブルや器楽アンサンブルとも共演しています。
Urania Records
LDV-14107(1CD)
カルダーラ:グローリア
カルダーラ:グローリア*
レスピーギ:主の降誕への賛歌
インテンド・ヴォーチ・アンサンブル、
カノーヴァ室内O、
ミルコ・グァダニーニ(指)、ほか

*世界初録音
イタリア・バロックの作曲家、アントニオ・カルダーラは、オペラと宗教曲において重要な人物としてその名を残しています。このアルバムに収録された「グローリア」は世界初録音となっています。
カルダーラとともに収録されたのは、およそ2世紀後に生まれたイタリアを代表する作曲家、レスピーギ。レスピーギはイタリア・バロック音楽の研究に熱心な一面も持っており、この2人の作曲家の楽曲が並べられることで、バロックと20世紀の結びつきを再確認できる一枚となっています。

Da Vinci Classics
C-00805(2CD)
スプリアーニ:チェロのための作品全集
フランチェスコ・パオロ・スプリアーニ
(1678-1753):トッカータ第1番〜第13番
ソナタ第1番〜第13番/シンフォニア ハ長調
ソナタ イ短調/練習曲 イ長調
レザミ・パルティモンティスト(ピリオド楽器使用)

録音:2023年4月&5月、トレント(イタリア)
イタリア・ナポリがチェロ・ヴィルトゥオーゾたちの活気あふれる拠点となった17世紀後半から18世紀初頭、チェロ愛好家にとってもとりわけ魅力的な時代へとタイムスリップできる1枚!輝かしいナポリのチェリストのたちのなかでもっとも著名なひとり、フランチェスコ・パオロ・スプリアーニ(1678-1753)はその才能を買われてスペインのバルセロナ王立礼拝堂の奏者にも抜擢されました。(イタリアに戻ってからはナポリの王立礼拝堂に雇われました。)イタリア最古のチェロのためのメソッドを著した人物としても知られており、本作に収録された2本のチェロと通奏低音のためのソナタはそのメソッドがもとになっています。

Rondeau
ROP-7025(1CD)
世界のクリスマス
モンテヴェルディ(ヨハネス・コールマン編):オープニング・トッカータ(クリスマス・キャロル 「歓べ, キリストは生まれた」による)/15世紀フランスのクリスマス・キャロル(コールマン編):久しく待ちにし主よとく来たりて/16世紀ドイツのクリスマス・キャロル(コールマン編):羊たちのそばで目覚めると/16世紀スペインのクリスマス・キャロル(ドミニク・ヨハネス・ディーターレ編):リウ, リウ, チウ/17世紀カナダのクリスマス・キャロル(アンドレアス・ルカ・ベラルド編):ヒューロン・キャロル/16世紀ドイツのクリスマス・キャロル(コールマン編):歓べ, キリストは生まれた/コレッリ(マティアス・ブハー編):パストラーレ(合奏協奏曲 Op.6-8より)/バッハ(コールマン編):目覚めよと, われらに呼ばわる物見らの声(カンタータ第140番より)/ディーターレ&コールマン編曲:クリスマスのロンド〔きらきら星、凍った12月、明日はサンタクロースがやってくる、神が歓びをくださるように、ああ, お母さん聞いて、子供たち, 明日は何かあるでしょう〕/19世紀ドイツのクリスマス・キャロル(シュテファン・クラース編):マリアはいばらの森を歩み/ロシアのクリスマス・キャロル(マティアス・ブハー編):Eta Notsch swjataja/アンドレアス・ルカ・ベラルド編曲:ベツレヘムの降誕〔ウシと灰色のろばの間、荒野の果てに、神の御子は生まれ給えり〕/18世紀ドイツのクリスマス・キャロル(ブハー編):「子供たち, 明日は何かあるでしょう」による幻想曲/19世紀オーストリアのクリスマス・キャロル(ディーターレ編):きよしこの夜/19世紀オーストリアのクリスマス・キャロル(ディーターレ編):スティル, スティル, スティル/20世紀イングランドのクリスマス・キャロル(ブハー編):ウィンター・ワンダーランド/19世紀アメリカのクリスマス・キャロル(ピアポント&ブハー編):ジングル・ベル/19世紀アメリカのクリスマス・キャロル(ブハー編):もろびとこぞりて
ハノーファー少年合唱団、
ロンドン・ブラス、
アンドレアス・グライター(パーカッション)、
イェルク・ブライディング(指)

録音:2022年12月8日-10日&2023年1月14日-15日、ハノーファー
ドイツ、ハノーファー少年合唱団とイギリス、ロンドン・ブラスの豪華コラボレーションで、音楽の歴史を巡る魅力的な旅に乗り出すクリスマス・アルバム。欧米各地の伝統的なアドヴェント・キャロルとクリスマス・キャロルのレパートリーが、実力派の編曲家たちによって、このコラボレーションのための「合唱と金管アンサンブル版」として特別にアレンジされています。
1950年に創設されたハノーファー少年合唱団はヨーロッパにおいては比較的新しい合唱団ですが、ドイツ国内でもトップレベルの少年合唱団の一つとして重要な役割を担っており、また世界各地でその気高く柔らかな歌声を響かせています。2002年に創設者のハインツ・ヘニッヒが死去し、その後はイェルク・ブライディングが芸術監督として伝統と誇りを受け継いで活動しています。

Aeolus
AE-10366(1SACD)
テレマン:トリオ・ソナタ&四重奏曲集
フルート、オーボエとチェンバロのためのソナタ ホ短調 TWV42:e6
オーボエ、リコーダーとチェンバロのためのソナタ ハ短調 TWV42:c2
フルート、オーボエとチェンバロのためのソナタ ヘ長調 TWV42:F9
協奏曲イ短調 TWV43:a3
リコーダー、オーボエと通奏低音のためのトリオ ヘ長調 TWV42:F15
リコーダー、オーボエ、ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ト長調TWV43:G6
オーボエ、リコーダーと通奏低音のためのソナタ ハ短調 TWV42:c7
リコーダー、オーボエとチェンバロのためのソナタ イ短調 TWV42:a6
コンパーニャ・トランサルピーナ
アンドレアス・ベーレン(リコーダー、音楽監督)
アンドレアス・ヘルム(バロック・オーボエ)
スザンネ・ショルツ(バロック・ヴァイオリン)
ダニエル・ロジン(バロック・チェロ)
トマシュ・ヴェソウォフスキ(バロック・バスーン)
ミヒャエル・ヘル(ハープシコード)
テレマンのトリオ・ソナタは、同世代の作曲家たちから「この種の模範」と見なされており、テレマンの想像力豊かな作曲スタイルを示しています。コンパーニャ・トランサルピーナは、管楽器とのトリオ・ソナタに焦点を当て、現存するリコーダーとオーボエとのソナタ全曲と、ヴァイオリンを加えた2曲の四重奏曲を取り上げています。
リコーダーとオーボエの華やかな音色が、バスーン、チェロ、チェンバロを組み合わせた豊かなベースラインによって引き立てられています。高音部にはテレマン自身の著作にインスピレーションを得た豪華な装飾が施されており、ダイナミックで華やかなアンサンブル演奏を実現しています。スイスのバーゼル・スコラ・カントルムのリコーダーの教授を務め、ジャズ・サックス奏者としても活躍するアンドレアス・ベーレンとバロック・オーボエ奏者の名手、アンドレアス・ヘルムが中心になり、歴史的楽器によるこの録音プロジェクトが実現しました。Aeolusが誇る高音質録音で、歴史的楽器の音色をお楽しみ下さい。

ATMA
ACD2-2828(1CD)
王宮の晩餐
ミシェル=リシャール・ドラランド(1657-1726):Recueil d’airs detaches et d’airs de violons […] 第5組曲(抜粋)
アンドレ・カルディナル・デトゥーシュ(1672-1749):謝肉祭とフォリア(抜粋)
フランソワ・コラン・デ・ブラモン(1690-1760):ギリシアとローマの祭典(抜粋)
ラモー:ポリムニーの祭典(抜粋)
フランクール(1698-1787):アルトワ伯の祝宴のためのサンフォニー 第4組曲(抜粋)
マテュー・ルシエ(指)
アリオン・バロックO

録音:2022年4月29日-5月1日モントリオール、ブルジー・ホール
ルイ14世の宮廷楽団で活躍したミシェル=リシャール・ドラランドの代表作『王宮(の晩餐)のためのサンフォニー』からタイトルを取ったフランス・バロック作 品集。トランペットやパーカッションをともなう豪華な編成で華やかに奏される舞曲の数々を堪能できる贅沢感いっぱいのアルバムです。
アリオン・バロックオーケストラとパートナーシップを結ぶヴェルサイユ・バロック音楽センター(CMBV)から提供された楽譜を使用。フランス音楽遺産の再発 見と普及につとめる人々による貴重な録音です。
アリオン・バロックオーケストラはカナダにおける古楽器のパイオニアとして40年以上にわたり活動している老舗楽団。指揮者のマテュー・ルシエはファゴット奏 者でもあります。 (Ki)
ATMA
ACD2-2870(1CD)
リチェルカーレ
D・ガブリエリ(1651or1659-1690):リチェルカーレ第5番 ハ長調
アレクシーナ・ルイ(b.1949):カデンツァのように
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第3番 ニ長調
ニーナ・C・ヤング(b.1984):原色
D・ガブリエリリ:リチェルカーレ第7番 ニ短調
ジョルダン・パル(b.1983):艦隊
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第2番 イ短調
ダニエル・アルヴァラード・ボニッラ(b.1985):Senderos
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第4番 変ホ長調
Benoit Sitzia(b.1990):Eloge du Chant II - Priere
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第1番 ト短調
キャメロン・クロズマン(b.1995):Falling Forward
D・ガブリエリ:リチェルカーレ第6番 ト長調
ケリー=マリー・マーフィー(b.1964):The Book of Elegant Feelings
キャメロン・クロズマン(Vc)

録音:2023年6月27-30日ケベック、ミラベル、聖オーギュスタン教会
カナダのチェリスト、キャメロン・クロズマンによるソロ・アルバム。無伴奏チェロのための最も古い名作とされるドメニコ・ガブリエリの『リチェルカーレ』を、 自作を含む現代作品と組みあわせた野心的な内容。作曲当時に未開の地を探求するように書かれたであろう作品から、現代の音楽家がいかに刺激を受けている のかを思い知らされます。
「ガブリエリのリチェルカーレを演奏するのは、いつも迷宮に入り込むような感覚だ。"探求"という意味のイタリア語(Ricercare)ほどふさわしいタイトルはな いでしょう。この作品は、演奏者と聴き手の双方に、チェロ独奏のための音楽が真新しいアイデアであった時代にタイムスリップする機会を与えてくれる」(キャメロ ン・クロズマン) (Ki)
ATMA
ACD2-2871(1CD)
優雅なる響き
ブラヴェ
(1700-1768):フルートと通奏低音のためのソナタ ニ短調 Op.2-2
F.クープラン:フルートと通奏低音のための王宮のコンセール第2番
マレ:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための組曲第1番 ニ短調(フルート編曲版・抜粋)
F.クープラン:クラヴサン曲集第3巻 第14組曲 ニ長調(フルート編曲版・抜粋)
ルクレール:フルート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音のためのトリオ・ソナタ ニ長調 Op.2-8
アンヌ・ティヴィエルジュ(フラウト・トラヴェルソ)
メリザンド・コリヴォー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリック・ミルンズ(Cemb)

録音:2022年5月26-28日ケベック、ミラベル、聖オーギュスタン教会
17、18世紀フランスのフルート作品集。ガンバやチェンバロの響きと溶け合うように奏される典雅な音楽がならびます。
アンヌ・ティヴィエルジュはカナダ、シャルルボワ出身のフルート奏者。モダン楽器と古楽器の両方を使いこなし、アンサンブル・コレスポンダンス、ピグマリオン、 ル・コンセール・デ・ナシオン等とも共演しています。 (Ki)

ARCANA
A-553(1CD)
歌の世紀 〜ヴェネツィアにおけるバロック歌劇の開花
1. フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):Prologo-序幕(歌劇「オルミンド」〔1644〕より)
2. ベネデット・フェラーリ(1603頃-1681):天が、そなたの幸せとともに(『独唱のためのさまざまな楽曲』〔1637〕より)
3. モンテヴェルディ:希望よ、わたしのもとに来て(歌劇「ポッペーアの戴冠」〔1642/43〕より)
4. モンテヴェルディ:他の女王たちが(歌劇「ウリッセの帰郷」〔1640〕より)
5. マルコ・ウッチェリーニ(1603-1680):第6コルレンテ、通称「ラ・コルセッタ」 (『ソナタ、アリアおよびコルレンテ集 第3巻』〔1642〕より)
6. フランチェスコ・サクラーティ(1605-1650):戦士たちよ、さあ武具をとれ!(歌劇「狂気を装った女」〔1641〕より)
7. ミケランジェロ・ブルネリオ(1610頃-歿年不詳):この世の音楽の中でも(『低音部歌集』〔1641〕より) 世界初録音
8. ウッチェリーニ:第3コルレンテ、通称「不誠実」
9. バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):別れ際の対話(『マドリガーレ集 第1巻』〔1644〕より)
10. モンテヴェルディ:聖母の嘆き(『宗教的・倫理的な森』〔1641〕より)
11. ウッチェリーニ:第9コルレンテ、通称「ラ・シモーナ」(『ソナタ、アリアおよびコルレンテ集 第3巻』〔1642〕より)
12. カヴァッリ:羽ばたいて去るがよい(歌劇「オルミンド」〔1644〕より)
エマミュエル・ド・ネグリ(S)
ブランディーヌ・スタスキエヴィチ(Ms)
ポール=アントワーヌ・べノス=ジャン(C.T)
ザッカリー・ワイルダー(T)
サルヴォ・ヴィターレ(Bs)

レ・スタジョーニ(古楽器使用)
パオロ・ザンズ(チェンバロ、オルガン、指揮)
※編成:ヴァイオリンまたはヴィオラ3、ヴィオラ・ダ・ガンバ1、チェロまたはリローネ1、コントラバスまたはヴィオローネ1、テオルボ2、チェンバロまたはオルガン
A=440Hz ミーントーン

録音:2022年10月4-7日フランス国立声楽センター、ヴェズレ(フランス中部ブルゴーニュ地方)
1600年前後のイタリアで、閉ざされた特権階級向けの知的な催事劇として始まった新しい舞台芸術、オペラ。その閉鎖空間の芸術が広く 公衆に開かれた興業となったのはその少し後、1630年代に水の都ヴェネツィアで相次いでオープンした歌劇場を通じてのことでした。このアル バムはそうした近代型オペラの原型ともいうべきものが育まれた17世紀前半のヴェネツィアの歌劇界に光を当て、同時期に出版された声楽 曲集・器楽曲集からの抜粋を交え、バロック初期の「歌いながら語る」歌唱様式がどのように発展し、人々の心を掴んだかを概観できる選曲 になっています。この時期のヴェネツィア歌劇界の立役者たるカヴァッリの作品を冒頭と末尾に配し、その師匠でもあったモンテヴェルディ晩期 の傑作群、大衆に開かれた最初の歌劇場で作品を発表した作曲家の一人ベネデット・フェラーリの声楽作品、彼らの声楽作法を横目に独 自の器楽スタイルを追求したウッチェリーニのソナタなど、バラエティ豊かな選曲から「水の都」の活況を浮かび上がらせるのは、21世紀のヨー ロッパでさまざまなアンサンブルの一員として頭角を現してきた俊才古楽歌手5人と、幅広い世代の俊才が集うレ・スタジオーニ。撥弦のシ モーネ・ヴァッレロトンダやガンバのイザベル・サン=ティヴ、全体の指揮をとる鍵盤のパオロ・ザンズら経験豊かな才人が加わり、豪華な通奏 低音勢と各パート一人ずつの弦楽が織りなす古楽器サウンドが、歌手たちの迫真の歌唱の味わいを幾倍にも引き立ててやみません。歴史 的背景を踏まえたザンズ自身の解説(伊、英、仏語)も充実した内容になっています。

RICERCAR
RIC-438(1CD)
3つの世紀の鍵盤芸術
. アンドレア・ガブリエーリ(1533-1586):第10旋法による快活なファンタジア(『第3リチェルカーレ集』 〔1596・没後出版〕より)
ウィリアム・バード(1539/40-1623):ファンタジア イ短調 BK13
スヴェーリンク(1562-1621):半音階的ファンタジア SwWV258
ジョン・ブル(1562-1628):レオーナに捧ぐファンタジア
フレスコバルディ:単一主題による第2ファンタジア
フローベルガー:ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラによるファンタジア
パッヘルベル:ファンタジア 変ホ長調
バッハ:ファンタジア ハ短調 BWV 906
バッハ:ファンタジア(幻想曲)とフーガ イ短調 BWV904
バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903
アンドレア・ブッカレッラ(各種チェンバロ〔小型イタリアン、大型イタリアン、大型ジャーマン〕)
使用楽器製作:フィリップ・ユモー

録音:2022年9月 サンテーユ聖母教会、シラン(フランス南部ラングドック地方エロ―県)
2018年のブルージュ(ブルッヘ)古楽コンクールで独奏者として優勝、近年さらに注目を集めつつあるイタリア出身の古楽鍵盤奏者アンドレ ア・ブッカレッラ。トッカータという曲種の変遷を辿ったRICERCARデビュー盤(RIC407)に続き、今回のアルバムではファンタジア(幻想曲)と いう曲種の歴史を概観します。トッカータ同様に鍵盤奏者の即興演奏に由来する比較的自由な作曲形式であるこの曲種の歴史は古く、 ここでは前作同様に演奏作品の時代に合わせ三つの楽器を使い分けながら、16世紀のイタリアとヨーロッパ北部(英国、オランダ)の伝統に 遡ったのち17世紀を概観、18世紀初頭のバッハに流れ着くという、音楽史の変遷を追えるプログラムとなっています。古い作品では粒立ち のよいイタリア型のチェンバロから驚くほど瑞々しくも整った音の流れを紡ぎ出し、ドイツ後期バロック作品では楽器の味わいを活かしたダイナ ミックな音楽展開が魅力的。ピアニストたちの名盤も多いバッハの2傑作も、この流れで聴くと歴史的文脈に沿った作品だったことが改めてよ くわかり、才気豊かな演奏が作品像を新鮮に洗い直します。フランス語圏を中心に古楽器奏者たちの信頼も厚い古楽器鍵盤製作家フィ リップ・ユモーの精緻な仕事を十全に活かした雄弁な解釈によって、チェンバロという楽器の可能性に改めて目を見開かされる充実盤になっ ています。

Lauda
LAU-024(1CD)
アントニオ・ロドリゲス・デ・イタ:ラテン語による教会音楽作品集
アントニオ・ロドリゲス・デ・イタ(1722-1787): 8声の詩篇曲「主を讃えよ」(1759)*
8声のモテット「大天使ガブリエルは乙女マリアのもとへ遣わされ」(1777)*
8声の詩篇曲「わたしは信じたがゆえに」(1766)*
第7旋法による3声のカンツォーナ 第7番(1751)
4声の讃歌「めでたし、海の星」(1772)*
聖水曜日のための哀歌第2番「ラメド、彼らは母にこう言った」(1770)* (1)
第3旋法による3声のカンツォーナ 第3番(1751)
7声のレスポンソリウム第4番「東から三博士が来て」(1769)*
8声のレスポンソリウム第4番「照り輝け、エルサレムよ」(1766)*
5声のレスポンソリウム第5番「シェバから来た人々はみな」(1770)*
ラ・グランド・シャペル(声楽&古楽器アンサンブル)
編成…ソプラノ3、カウンターテナー2、テノール2、バス=バリトン1、ヴァイオリン2、チェロ1、コントラバス1、ハープ1、オーボエ2、ホルン2、ポジティフオルガン1
アルベルト・レカセンス(指)

録音:2022年1月25-27日サン・ヘロニモ王立修道院教会、グラナダ
*=世界初録音
18世紀中盤から後半にかけ、スペイン王室の愛顧を受けて活躍した作曲家イタの作品集。LAUDAレーベルはイタの魅力をいち早く見出 し、すでに器楽作品集(LAU005)とミサ曲(LAU009)をリリースしていますが、今回は独唱から8声合唱までバラエティ豊かな作品を味わう ことができます。イタはスペイン中北部パレンシアの伝統ある大聖堂で20年ほど楽長を務めたのち、王室に迎えられマドリードのエンカルナシ オン王立修道院で生涯にわたり楽長の座を守り続けました。音楽劇サルスエラの振興にも大きな貢献を果たしただけあって、教会音楽でも ポリフォニーを鮮やかに処理しながら同時に同時代のイタリア・オペラさながらの流麗な音楽様式を駆使。ホルンやオーボエを加えた古典派式 の器楽合奏を巧みに使いこなし、独唱と合唱を鮮やかに交錯させてゆきます。バロック初期の手法を古典派スタイルで再解釈したようなその みずみずしい音楽を、声楽・器楽とも各パート一人ずつの緊密なアンサンブルで仕上げてゆくラ・グランド・シャペルの演奏も見事なもの。ヨー ロッパのさまざまな古楽器楽団で活躍するバロック・ヴァイオリン奏者ヘレナ・ゼマノヴァーが随所で素晴らしい立ち回りを聴かせるのも頼もしい ところです。

Musique en Wallonie
MEW-2307(1CD)
ジョスカン・デ・プレ:モテットとシャンソン
●モテット
アヴェ・マリア(めでたし、マリア様) (4声)
貞淑なる乙女/アヴェ・マリア (5声)
アヴェ・ヴェルム・コルプス(めでたし、まことの御体は) (2声および3声)
ミゼレーレ(わたしを憐れんでください、神よ) (5声)
その輝きは太陽神の/ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラ (4声)
スターバト・マーテル(悲しみの聖母)/慰めを失った婦人は (5声)
天にまします我らが父よ/アヴェ・マリア (6声)
●シャンソン
ビスカヤの少女が一人 (4声)
愛しき人を喪ったなら (3声)
深き悲しみ (5声)
金がないのが一番辛い (5声)
わたしに口づけをください (4声)
茂みの蔭、河原にて (3声)
かわいい獅子鼻のお嬢さん (6声)
スカラメッラが戦争に行く (4声)
森の精たち、海の精たちよ/死の苦しみがわたしを襲う (6声)
カット・サークル(声楽アンサンブル)
ジェシー・ローディン(指)

録音:2022年5月
 フトゥラ・プロダクションズ、ロスリンデイル(米国マサチューセッツ州)
2003年にアメリカで結成され、北米はもちろん大西洋をまたにかけヨーロッパでも演奏活動を展開、着実に成果を挙げてきたカット・サーク ル。創設20周年となる2023年、ついに満を持してフランドル楽派の最重要作曲家と言っても過言ではないジョスカン・デ・プレの作品集をリ リースします。ジョスカン作品だけのアルバムは、この時代の音楽に高い適性を示してきた彼らにとっては意外にもこれが初。教会音楽ばかり に光が当たりやすいジョスカンですが、その驚くべき多声書法は俗世向けの歌、なかんずくフランス語の詩句による短い重唱歌曲(シャンソン) でも発揮されており、ここではその双方での実績を探求すべく、恋愛をテーマにした曲が多い分野であるシャンソンと教会向けのモテットを初 期から晩期まで幅広く選曲。最古の楽譜史料があるジョスカン最初期の作「アヴェ・マリア」(アルバム冒頭曲)からおそらく最後の作と言われ る1520年の「天にまします我らが父よ」まで、幅広い作品を通じてCD1枚でジョスカン芸術の粋を解き明かしてゆきます。各パート1人ずつ の編成ならではの見通しの利いたポリフォニー体験をさらに盛り上げるのがライナーノート。音楽学者でもある指揮者ジェシー・ローディンの音 楽愛に満ちた明快な解説(英・仏・独・蘭語)に加え、多くのカラー図版で写本の実例や同時代の装飾画なども味わえ、時代の空気と共に ジョスカン随一の精妙な音作りをじっくり味わえるアルバムに仕上がっています。
Musique en Wallonie
MEW-2305(1CD)
君に歌って聴かせたい 〜ラッスス:リュート独奏・重奏のための編曲による作品集
1. ラッスス(1531頃-1594)/エヴァンジェリーナ・マスカルディ編)):Io ti vorria cantar 君に歌って聴かせたい
2. ラッスス/ジャン=バティスト・ベザール(1567頃-1625頃)編)): 夫が外に出ているあいだ
3. 作者不詳:戦い
4. 伝ラッスス/ジクスト・カルゲル(1540頃-1594以降)編)):わたしには夫がおり
5. ラッスス/エマニュエル・アドリアーンセン(1540/55-1604)編)):わが愛しき人よ、お願いです
6. 作者不詳/編曲者不詳:イタリアのパッソメッツォ
7. ラッスス(マスカルディ編):この体に心臓はなく
8. ラッスス/メルヒオール・ノイジードラー(1531-1591)編)):あなたと共に
9. ラッスス/マスカルディ編)):寒く暗い夜
10. ベザール:Balletto 舞踏曲
11. ヴィンチェンツォ・ガリレイ(1520-1591): 第9旋法によるリチェルカーレ
12. ジョヴァンニ・アントニオ・テルツィ(1580-1620) :ラッススの「シュザンヌはある日」によるリュート二重奏のための対位法曲
13. テルツィ:フランス風舞踏曲
14. テルツィ:フランス風ヴォルタ 第4番
15. 伝フィオレンツィーノ・マスケーラ(1540-1584)/テルツィ編)): 第1カンツォーナ
16. ガリレイ:チパリッサ・ガリアルダ
17. ラッスス/テルツィ編)):来たれ、わが庭に
18. ガリレイ:ガリアルダ
19. ヨアヒム・ファン・デン・ホーフェ(1567〜1620)/マスカルディ編)):シュサンネケン(シュザンヌはある日)
20. ラッスス/編曲者不詳:ラッススの「シュザンヌはある日」
21. 作者不詳/ジョン・ダウランド編)):ロビンは森に去り
22. ラッスス/ダウランド編)):ライル子爵のガリアード(シュザンヌはある日)
23. アルフォンソ・フェラボスコ1世(1543-1588): Fantasia ファンタジア
エヴァンジェリーナ・マスカルディ(ソプラノ・リュート、アルト・リュート)
フレデリク・ジガント(アルト・リュート、テナー・リュート)[1,3,5,10,12,19]
コルネリア・デンマー(バス・リュート)[1,5,6,7,9,19]

録音:2022年9月10-12日フラン=ワレ教会(ベルギー中南部ナミュール州)
16世紀の多声音楽の大家オルランドゥス・ラッスス(オルランド・ディ・ラッソ)の曲を、リュート独奏や二重奏、三重奏などによる編曲で縦横無 尽に味わうアルバム。ラッススはネーデルラント出身ながらミュンヘンのバイエルン選帝侯家に仕え、イタリアへも度々訪れて活躍、さまざまな教 会音楽およびフランス語やイタリア語の世俗声楽曲を数多く残しました。ローマのパレストリーナと並ぶルネサンス最大の作曲家の一人で、そ の名声は生前からきわめて高く、楽譜はオリジナルのほか様々な編曲の形でヨーロッパ中に残っています。16世紀当時、知識人たちが好ん で独奏あるいはアンサンブル演奏した楽器リュートのための楽譜も少なくありません。ここでは独奏からアンサンブルまで多様なスタイルで活躍 を続けるイタリアの名手エヴァンジェリーナ・マスカルディが、16〜17世紀当時に作られた編曲版を中心に、曲によっては当時の出版譜・筆 写譜などをもとに自分自身も編曲を手掛け、声楽向けの多声音楽を歌い手ぬきに独奏や重奏で味わった昔日の音楽愛好家たちの喜び の粋を現代に蘇らせてゆきます。テルツィやノイジードラー、アドリアーンセンらリュート音楽の文脈でも有名な作曲家たちの作品に加え、遠く 英国で活躍したダウランドの作品にまでラッススの影響を見出しているのは驚くべき発見。刺激に満ちたプログラムの深さを裏切らない、欧州 最前線の古楽シーンのクオリティを十全に感じさせる名演をお楽しみください。

CARPE DIEM
CD-16332(1CD)
たまらない喜び 〜18世紀中盤以降のヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのための作品集
フランツ・クサヴァー・ハンマー(1740-1817)またはアンドレアス・リドル(1750頃〜1788以前):ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのためのソナタ ニ長調
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアダージョ ニ短調
 ヴィオラ・ダ・ガンバと低音部のためのソナタ ホ短調
 ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのための二重奏曲 ニ長調
ハンマー:アダージョ(ヴィオラ・ダ・ガンバ[と低音部]のためのソナタ イ長調より)
アーベル:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアレグレット イ長調
リドル:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロのためのソナタ 第2番ハ長調
アーベル:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアダージョ ニ長調
ヴィオラ・ダ・ガンバ[と低音部]のためのソナタ ト短調
モーツァルト(編曲者不詳):無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのアリア「この神聖な殿堂に」 (歌劇「魔笛」K. 620より)
ヴィクトール・テペルマン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
※使用楽器:ロンドンのバラク・ノーマン1722年製のオリジナル楽器
ゲルハルト・ダルムシュタット(Vc)
※使用楽器:アルトヴィシュテットのラインハルト・オッセンブルンナー1986年製(五弦チェロのようですが明記がありません)

録音:2023年3月14-17日
17世紀の終わりにかけて音楽シーンの表舞台から徐々に姿を消していったヴィオラ・ダ・ガンバですが、この楽器が18世紀後半まで偏愛され ていた地域もヨーロッパ各地にありました。このアルバムで聴けるのは、そうした地域で古典派の時代になお活発に作曲されていたガンバ音楽 のうち、同じ中低音の弓奏弦楽器であるチェロとの二重奏として仕上げられた作品の数々と、2023年が生誕300年となるアーベルの無伴 奏曲。使われているガンバはアーベルが活躍したロンドンで18世紀初頭に活躍しチェロも製作していたバラク・ノーマンによるオリジナル楽器 で、ヴィクトール・テペルマンはこれを18世紀末に高い名声を誇ったダッド一族による弓(こちらも1800年頃のオリジナル)で演奏。ガンバ特有 の伸びやかな妙音を素早いフレーズでも巧みに弾きこなし、カンタービレの味わいも豊かに引き出します。アーノンクールとビルスマに師事した ゲルハルト・ダルムシュタットが弾くチェロも、低音伴奏にもなればガンバと対等なデュオ・パートナーとしても立ち回り、微妙な音の違いからくる コントラストをたっぷり楽しませてくれます。ハイドンやエステルハージ侯爵との関係でも知られるボッケリーニ世代のガンバ奏者ハンマーの作品 に聴く歌心も、大バッハの末男ヨハン・クリスティアンとの共演で知られたアーベルの流麗と深遠を兼ね備えた作風も、ドイツと英国をまたにか けて活躍したリドル(リーデル)の作品のみずみずしい響きも、知らずにいては惜しい魅力的な音世界ばかりです。

Audite
AU-97819(1CD)
「第3集:ミサ曲とモテット集」
グレゴール・ヨーゼフ・ヴェルナー(1693-1766):ミサ曲「スント・ボナ・ミクスタ・マリス」III/19
モテット「あがない主の恵み深い御母」III/160
モテット「アヴェ・レジーナ・チェロールム」
ソナタ第1番
モテット「御身の憐れみの下に」III/249
モテット「レジーナ・チェリ」III/189
ミサ・ソレムニス「雲の向こうに太陽」
マグダレーネ・ハラー(S)
アンネ・ビアヴィルト(A)
トビアス・フンゲル(T)
マルクス・フライク(Bs-Br)
ヴォクテット・ハノーファー(8人の声楽アンサンブル)
ラヨシュ・ロヴ ァトカ イ(指)
ラ・フェスタ・ムジカーレ

録音:2023年1月1〜5日聖ヨハニス市立教会(ハノーファー)
古楽の名人集団ラ・フェスタ・ムジカーレによるヴェルナーの作品集第3弾は「ミサ曲とモテット集」です。オーストリア生まれのグレゴール・ヨーゼフ・ヴェルナー (1693-1766)はウィーン古典派の誕生に貢献した作曲家。1728年からエスターハージ家の宮廷楽長に就任し、以後生涯この座を務めました(ヴェルナーの 歿後、あのハイドンが当宮廷の楽長に就任しています)。多作曲家として知られるヴェルナーですが、その多くは教会音楽に関係する声楽曲です。ハイドン以前の対 位法の芸術ともいえるヴェルナーの音楽は絶品。ドラマティックな旋律が魅力です。ミサ曲の2篇の合唱は4人の独唱と8人の声楽アンサンブル「ヴォクテット・ハ ノーファー」が歌っております。
当団の指揮者ラヨシュ・ロヴァトカイは長きに渡りヴェルナーの作品を研究しており、当録音はまさに満を持して行われました。ドラマティックな旋律が魅力のヴェ ルナーの作品をバロック音楽に精通した豪華歌手たちが歌います。第1集「サルヴェ・レジナとパストレッラ」(AU-97799)、第2集「レクイエム」(AU-97808) と併せてお楽しみください。

arcantus
ARC-22042(1CD)
親愛なる子よ〜ヴェルナー・ファブリキウス(1633-1679):クリスマス音楽集
(1)カンツォン ニ長調
(2)主キリストの誕生
(3)イエスの飼い葉桶
(4)アリア「イエスの親愛なる魂の友よ」
(5)プレゼントの渡し方〜「生まれたばかりの幼子イエスに」より
(6)パドゥアン〜組曲 ヘ長調より
(7)ゆりかごの歌〜「生まれたばかりの幼子イエスに」より
(8)アルマンド〜組曲 ヘ長調より
(9)クーラント〜組曲 ヘ長調より
(10)子守歌〜「生まれたばかりの幼子イエスに」より
(11)バッロ〜組曲 ヘ長調より
(12)サラバンド〜ヘ長調 組曲より
(13)親愛なる子よ
ラ・プロテツィオーネ・デラ・ムジカ(管弦楽・声楽)
イェルーン・フィンケ(指)

録音:2022年1月聖マリエン教会(リリエンタール)
気鋭の古楽アンサンブル「ラ・プロテツィオーネ・デラ・ムジカ」がヴェルナー・ファブリキウス(1633-1679)のクリスマス音楽を録音しました。
オルガニスト、作曲家として活躍したヴェルナー・ファブリキウス。フレンスブルクのオルガニストであった父アルベルト・ファブリキウスと同地のカントルであっ たパウル・モトに音楽の手ほどきを受け、ハンブルクでハインリヒ・シャイデマンにオルガンと作曲を師事しました。その後、ライプツィヒ大学に進み、哲学、神学、 法律も学んでいます。
当アルバムは同団の創設者イェルーン・フィンケが中心となり、ファブリキウスのクリスマス祝祭のための声楽曲、器楽曲を集め録音しました。
2015年イェルーン・フィンケによって設立した古楽アンサンブル「ラ・プロテツィオーネ・デラ・ムジカ」は16世紀後半から17世紀前半の作品を中心とした レパートリーで演奏活動を展開している新進気鋭の団体。ARCANTUSレーベルからヨハン・キリアクス・キーリング(1670-1727)の「マタイ受難曲」の世界 初録音(ARC-20020)、ミヒャエル・プレトリウスの「シオンの音楽」より(ARC-21027)をリリースしております。 (Ki)
arcantus
ARC-23040(1CD)
短編集!
(1)F・クープラン:波
(2)ラモー:ミューズたちの対話
(3)ラモー:タンブラン
(4)ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ:ラ・ツァイーデ
(5)ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ:めまい
(6)F・クープラン:幸福な思い
(7)F・クープラン:神秘の防壁
(8)バルバトル:ラ・カステルモール
(9)ブクステフーデ:カンツォネッタ ト長調 BuxWV171
(10)ヨハン・カスパール・ケルル:「カッコウ」によるカプリッチョ
(11)バッハ:パルティータ「ようこそ、慈悲あつきイエスよ」 BWV768よりコラールと第1変奏
(12)作者不詳:Brande champanje
(13)クリスティアン・フリードリヒ・ヴィット:パッサカリア ニ短調
(14)バッハ:ゴルトベルク変奏曲 ト長調 BWV988より「アリア」
(15)ゲオルク・ベーム:ただ愛する神の摂理にまかす者
(16)F・クープラン:恋のうぐいす
ラット=エレナ・ボイシャウ((1)-(8)ハープシコード、(9)-(16)オルガン)

録音:2022年8月グローステン宮殿内バロック教会(デンマーク)
オルガニスト、ハープシコード奏者ラット=エレナ・ボイシャウがアルバム『短編集!』をリリース。
ブカレスト生まれでボンで育ったラット=エレナ・ボイシャウ。ケルン音楽大学でオルガン、チェンバロを学び、その後ハレで教会音楽を学びました。これまでにミ ヒャエル・ラドゥレスク、ジャン・ギユー、ルイ・ロビヤール、トン・コープマンら名演奏家から薫陶を受けております。
収録はグローステン宮殿のバロック教会で、楽器はクリスティアン・フックス製作のチェンバロと、ヘンク&ニールス・クロップ製作のオルガンを使用。ともにバロッ ク時代の響きを追求した素晴らしい楽器で、クープラン、バッハ、ラモーなどの演奏に適しております。 (Ki)

Passacaille
PAS-1127(1CD)
ルシタニア帝国 〜ポルトガル・バロックの秘宝
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ(1692-c.1755-):ディヴェルティメント第1番 ハ短調 *
ジョヴァンニ・ボノンチーニ(1670-1747):Mio sposo t’arresta
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第2番ト長 調 *
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ(1703-1754):Nell’incognito soggiorno / Ogni fronda ch’e mossa dal vento
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第3番イ短 調 *
リナルド・ディ・カプア(c.1705-c.1780):Nacqui agli affanni in seno
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第4番ニ短調 *
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ:Camminante che non cura
ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノ:ディヴェルティメント第5番ホ短調 *

* F.M.Jalotoによる合奏協奏曲版
アナ・クインタンス(S)
フーゴ・オリベ イラ(Br)
エンリコ・オノフリ(Vn,指)
レアル・カマラ

録音:2022年11月23-26日ポルト、サン・ベント・ダ・ビトリア修道院
18世紀のポルトガルとイタリアの音楽のつながりに焦点を当て、知られざる音楽を探求するべく結成された、名ヴァイオリニスト・オノフリ率いる「レアル・カマ ラ」のデビュー盤。ポルトガル王ジョアン5世(1689-1750)の時代に宮廷で演奏された音楽を取り上げ、いきいきと命を吹き込みます。
宮廷楽団のコンマスを務めていたピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノのディヴェルティメントに、ローマで学んだポルトガルの作曲家フランシスコ・アントニオ・ デ・アルメイダのアリア、イタリアの作曲家リナルド・ディ・カプアとジョヴァンニ・ボノンチーニのアリアを挟み込んで構成。イタリア風でありながら一癖ある響き が極上の演奏で楽しめます。 (Ki)

APARTE
AP-326(2CD)
ナポリ!
[CD1]
ディエゴ・オルティス:「ラ・フォリア」に関する8番目と4番目のリチェルカーダ
ニコラ・マッテイス:プレリュード(Vnのためのアリア集第2巻より)、
サラムッチャ(Vnのためのアリア集第1巻より)
アンドレア・ファルフォニエーリ:La suave melodia & su corrente(カンツォーネ集第1巻)
A.スカルラッティ:チェロ・ソナタ第1番ニ短調
ドメニコ・ナタレ・サッロ:“Sapro ben con tanto piangere” (San Ermenegildo)(涙を流して私は知るだろう)(世界初録音)*
ニコラ・フィオレンツァ:チェロ協奏曲第1番ヘ長調
ジュゼッペ・ボンノ:Non turbar quand’io mi lagno”(悲しむ私を惑わせないでください)**
エマヌエーレ・バルベッラ:アルレッキーノ、アルレッキネッサ、ロゼッタとプルチネッラ・ソナタ(世界初録音)
タランテラ「ラ・ヴァルブレッラ(傘)」(作曲者不詳)
[CD2]
アンドレア・ファルコニエーリ:セニョーラ・ドーラのフォリア
ニコラ・マッテイス:もう一つのサラバンド(Vnのためのアリア集第1巻より)、ジーグ(Vnのためのアリア集第1巻より)
フランチェスコ・コルセッリ:聖木曜日の第2の哀歌*
フランチェスコ・ドゥランテ:協奏曲第2番ト短調
フランチェスコ・アルボレア(フランチスケッロ):チェロ・ソナタ第1番 ニ長調
レオナルド・レオ:チェロ協奏曲 ニ短調 L.60
ニコラ・ポルポラ:“Tu spietato, non farai”(冷酷なあなたはしないだろう)**
サルヴァトーレ・ランゼッティ:チェロ・ソナタ第7番ト長調 op.1
ポルポラ:”Fiero il ciel balena intomo”(誇らしげに空が渦を巻く)(テミストーデ)(世界初録音)***
ペルゴレージ:ラルゴ(Vn協奏曲 変ロ長調)
ニコラ・ポルポラ:”Se morrai per me”(私のために死ぬなら)***
マッテイス:アリア・マリンコニカ(Vnのためのアリア集 第1集より)、ジーグ(Vnのためのアリア集 第1集より)
オフェリー・ガイヤール(Vc/1737年製ゴフリラー、ピッコロチェロ/オランダ製、製作者不明)
*サンドリーヌ・ピオー(S) 
**マリーナ・ヴィオッティ(Ms)
***ルアン・ゴエス(C.T)
プルチネッラ・オーケストラ

録音:2023年5月15-17日
センシティヴな音色と表現、そして凝ったプログラムでいつも聞き手を幸せにしてくれるガイヤール。今回彼女が取り上げたのはバロックのナポリ。タンバリンの 軽やかにしてエキゾチズムも感じさせる音色に続いて、ガイヤールが縦横無尽にラ・フォリアを奏でるというディスク冒頭から一挙に世界に引き込まれます。
これまでにも「ロンドンの夜」(AP274)やマドリードを舞台にした「ボッケリーニ作品集」(AP 194)など、ひとつの町をテーマにしたアルバムを発表してき たガイヤール。「チェロという楽器の隆盛を理解するうえで避けて通れない町」ナポリを取り上げました。18世紀後半のナポリでは街角でナポリの民謡が歌われ、 その傍らにはマンドリンやヴァイオリン、そして打楽器が伴奏しているという風景がよく見られたようです。ガイヤールもこの雰囲気を再現したいと考え、音楽学者 にも協力をあおぎながらプログラムを組んだということです。タランテラやラ・フォリアのフォークロアの味わいあり、そして当時のヴァイオリン奏者だったニコラ・ ヴィオレンツァによる超絶技巧の協奏曲あり、とヴァラエティにとんだ内容です。今回もピオーを始めたとした声楽陣もゲストに迎え、バロック時代のナポリの町に 迷い込んだような楽しい気分になれるアルバムとなっています。ガイヤールのチェロの音色がますます磨き上げられいることにも感じ入る演奏です。 (Ki)

King International
KKC-6764(5SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価


[ALIA VOX]
AVSA-9872
マレ:ヴィオール曲集 第1巻〜第5巻(抜粋)
[Disc1] 第1巻、1686年
1-7組曲 ニ短調
8シャコンヌ ト長調
9-16組曲 ト長調
[Disc2] 第2巻、1701年
1スペインのフォリア
2人間の声
3-14組曲 ロ短調
[Disc3] 第3巻、1711年
1-7組曲 イ短調
8-13組曲 ニ長調
14-22組曲 ト長調
[Disc4] 第4巻、1717年
1-11異国趣味の組曲
[Disc5] 第5巻、1725年
1-10組曲 ト短調
11-20組曲 ホ短調/長調
ジョルディ・サヴァール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
トン・コープマン(Cemb)、
ホプキンソン・スミス(テオルボ、ギター)、
クリストフ・コワン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、アンヌ・ギャレ(Cemb)

録音:第1巻:1978年4月/第2巻:1975年7月/第3巻:1992年1月/第4巻:1977年1月/第5巻:1983年3月
1992年レコード・アカデミー賞(音楽之友社)音楽史部門受賞の名盤。当初は〈ASTREE〉レーベルからのリリース(分売)でしたが、2011年にサヴァー ル自身のレーベル〈ALIA VOX〉から、SACDハイブリッド・ボックスとして再発売されたものです。1991年の映画「めぐりあう朝」(マレと、その師サント= コロンブの愛憎が描かれた映画で、そのサウンドトラックと演奏をサヴァールが担当)の大成功もあって、マレの再発見・再評価の第一人者ともいえるサヴァール の、深い情感に満ちた感動の名演です。共演陣も、コープマン(Cemb)、ホプキンソン・スミス(テオルボ)、そして現在は“バロック・チェロの帝王”とも 称されるクリストフ・コワン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)ら、当時としても、今から見ても、最高の布陣です。 (Ki)

Indesens Calliope Records
IC-022(1CD)
ラ・フォリア
コレッリ&ジェミニアーニ
:合奏協奏曲《ラ・フォリア》
ロカテッリ:アリアナの嘆き
エヴァリスト・ダッラーバコ:教会協奏曲 Op.2-4
コレッリ:合奏協奏曲 Op.6-3
ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲《アラ・ルスティカ》
D.スカルラッティ:シンフォニア第3番
ロカテッリ:合奏協奏曲 Op.1-3
ジル・コリャール(Vn、指)、
トゥールーズ室内O

録音:2009年6月29日−7月1日(フランス)
イタリアのバロック時代のアンソロジー・アルバム。演奏するのは古楽の専門家であるジル・コリャール率いるトゥールーズ室内管弦楽団です。ルネサンス時代からバロック時代に至るまでイタリアの聴衆は、常に新たな音楽を求め、それに答えるように作曲家たちは素晴らしい作品を作り続けました。このアルバムでは、イタリア・バロック時代の作品を思う存分お楽しみいただけます。

Audax Records
ADX-11203(1CD)
J.G.ゴルトベルク&W.F.バッハ:トリオ・ソナタ集
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):トリオ・ソナタ ハ長調 DurG13、
 トリオ・ソナタ イ短調 DurG 11
W.F.バッハ(1710-1784):トリオ・ソナタ 変ロ長調
J.G.ゴルトベルク:トリオ・ソナタ ト短調 DurG12、トリオ・ソナタ変ロ長調 DurG 10
ヨハネス・プラムゾーラー(Vn)、アンサンブル・ディドロ〔ヨハネス・プラムゾーラー(Vn)、ロルダン・ベルナベ(Vn)、チェ・グゥリム(Vc)、フィリップ・グリスヴァール(ハープシコード)〕

録音:2022年1月12日-15日、マーラー・オーディトリアム(トブラッハ、イタリア)
南チロルから世界へと羽ばたいた"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーは、アンサンブル・ディドロやインターナショナル・バロック・プレーヤーズを主宰し、師であるレイチェル・ポッジャーのブレコン・バロックのメンバーとしても活躍する次世代の名手。2013年に自身のレーベルAudax(オーダックス)を立ち上げ、数々の知られざるバロック・レパートリーを開拓してきました。
2008年に設立したアンサンブル・ディドロは今年で創設15周年を迎えました。これまで、柔軟に編成を変えながら協奏曲や様々な形の室内楽に取り組んできましたが、この15周年記念盤では、彼らの中核レパートリーである「トリオ・ソナタ」という原点に立ち返り、バッハの弟子であり有名な変奏曲にもその名を残すヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルクのトリオ・ソナタ(ゴルトベルク作と考えられている全4作)と、大バッハの長男であるヴィルヘルム・フリーデマン・バッハのトリオ・ソナタ1曲を収録しています。
バッハのトリオ・ソナタといえば、6つのオルガン・トリオ・ソナタ(BWV 525-530)が有名で、この作品はW.F.バッハの教育用に書かれ、ゴルトベルクもこの作品を通じて作曲家兼演奏家としての手腕を磨いたと考えられていますが、「2本のヴァイオリンと通奏低音」という標準的な編成のトリオ・ソナタは遺されていません。そのため、編曲物を除外すれば、標準的な編成のトリオ・ソナタの合奏団体にとって、現存するゴルトベルクの4つのソナタ以上にバッハに近づく作品はありません。ゴルトベルクのソナタはレパートリーの中心的位置を占め、その音楽的内容、創造的アイデア、作曲技法上の洗練は、最も偉大な作曲家たちの作品に比肩するに十分であり、トリオ・ソナタの最高峰、すなわちバッハの『音楽の捧げもの』のトリオの系譜に連なるとさえ、プラムゾーラーは語っています。ゴルトベルクの洗練された濃密な対位法はバッハの作品とも非常に似ており、ハ長調のソナタ(DurG 13)は、かつてはバッハの作品(BWV1037)として知られていました。

QUERSTAND
VKJK-2306(1CD)
ヨハン・エルンスト・バッハ(1722-1777):クラヴィーアとヴァイオリンのための6 つソナタ
ソナタ イ長調(1772/U)/ソナタ ニ長調(1770/T)
ソナタ ト短調(1772/T)/ソナタ ト長調(1770/V)
ソナタ ハ長調(1772/V)/ソナタ ヘ長調(1770/U)
クラウディア・メンデ(Vn)
ゲルト・アメルング(フォルテピアノ)

録音:2022年9月14-16日 ドイツ テューリンゲン
J.S.でもJ.C.でもなくJ.E.、ヨハン・エルンスト・バッハ(1722-1777)のクラヴィーアとヴァイオ リンのためのソナタ集。ヨハン・エルンスト・バッハはドイツのアイゼナッハの生まれ。ゼバスティアン のはとこに当たるヨハン・ベルンハルト・バッハの息子で、エルンストの高祖父(4 代 前)とゼバスティアンの曾祖父(3代前)が共通しています。 ヨハン・エルンスト・バッハの作品はこれまでバッハ一族の作品集の中で取り上げられている程度 で、彼の作品だけのCD はこれが初めてかもしれない。ここに収録された6 つのソナタは1770年 から1772年に出版されたもので、古典派の初期の様式。それまでのピアノが主でヴァイオリンが オブリガートのソナタから一歩踏み出して、ヴァイオリンがだいぶ活躍するようになっています。6 曲い ずれも素朴ながらも魅力的で、大バッハとの関係など忘れて、初期の古典派の素敵な作品として 聞けば大いに楽しめるでしょう。 こうした曲にはピリオドの演奏が相応しい。クラウディア・メンデはドイツのヴァイオリン奏者。バロッ ク音楽を得意としており、様々な団体のコンサートマスターとしても活躍しています。ゲルト・アメルン グは今ドイツで最も活躍しているバロック、古典派の鍵盤楽器奏者。チェンバロ、クラヴィコード、 初期のピアノを弾き、また指揮者としても活躍しています。

ARCANA
A-552(1CD)
18世紀パリのマンドリン音楽
ジョヴァンニ・バッティスタ・ジェルヴァジオ(1730頃-1786以降):マンドリン独奏と低音部のためのソナタ ハ長調(2)
ニコラ・ドゼール(1740-1798):エール「リゾンが茂みで眠っていると」(歌劇「ジュリー」〔1772〕より)(2)
作者不詳(フランチェスコ・マンチーニ〔1672-1737〕とフランチェスコ・バルトローメオ・コンティ〔1681/82-1732〕の原曲による):ソナタ 第1番 ハ長調*(2)
作者不詳(マンチーニとコンティの原作による): ソナタ 第6番ト短調*(1)
アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745):ラ・マンドリーヌ
作者不詳(ニコラ・フランチェスコ・アイム〔1678-1729〕、マンチーニとコンティの原曲による): ソナタ 第4番ト長調*(2)
ジェルヴァジオ:マンドリンと低音部のためのソナタ ニ長調(2)
アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリー(1741-1813):セレナーデ「草木も眠るこの時に」(歌劇「嫉妬深い恋人」〔1778〕より)(2)
作者不詳:ラ・フュルステンベルク(3)
マルク・モイヨン(T)[4、22]
ピッツィカール・ガランテ(古楽器使用)
アンナ・スキヴァザッパ(マンドリン)

使用楽器:
(1) ナポリのアントニウス(アントニオ)・ヴィナッチア1768年製作のオリジナル楽器
(2) ミラノのティツィアーノ・リッツィ2017年製作の18世紀ナポリ型マンドリン
(3) ミラノのアントニオ・モンツィーノ1792年製作の6コース・ロンバルディア型モデルに基づくミラノのティツィアーノ・リッツィ2010年製作の再現楽器
ロナルド・マルティン・アロンソ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ダニエル・ド・モレ(テオルボ、アーチリュート、バロックギター)
マリア・クリスティナ・クリアリー(トリプルハープ、シングルアクションハープ)
アンナ・フォンターナ(クラヴサン〔チェンバロ〕)

録音:2022年11月17-21日パルコ・ボラスコ荘祝宴ホール、カステルフランコ・ヴェネト(イタリア北東部ヴェネト地方トレヴィゾ県)
*は世界初録音
今でこそ19世紀以降のイタリア観光ブームの影響で「マンドリンといえば南イタリア」のイメージが強いものの、この小ぶりの撥弦楽器が18世 紀に一時ヴァイオリンや鍵盤楽器にも追い迫る人気を誇り、パリやウィーンなどの都市部で多くのアマチュア演奏者に求められていたことは意 外に知られていません。近年の古楽器研究の成果でその栄華に迫る録音も増えてきましたが、歴史的マンドリンの研究と演奏実践で注目 を集めてきたイタリアの名手アンナ・スキヴァザッパは今回、ルイ15世時代のフランスにおけるマンドリン人気に着目。ヴァイオリンとの調弦の共 通性なども幸いし奏者人口を増やしていった頃、花の都パリでどのような音楽がこの楽器の妙音で奏でられていたかを多角的に解き明かし ます。ヴィオールの名手フォルクレの名曲「ラ・マンドリーヌ」やグレトリー他の声楽曲も盛り込みながら、マンドリンが蔭に日向に活躍する室内 楽曲をバランスよく集め、特に編曲者不詳ながら往年の人気作曲家たちの音楽をセンス良くマンドリン向けにアレンジした一連のソナタには 世界初録音の作品もあり。メロディアスで心地よい音作りの曲が多いだけに、歴史的に検証されたマンドリン(一部18世紀製のオリジナル楽 器も使用)の軽やかで奥深い響きの魅力が、ひときわ際立つトラックの連続となっています。パリで絶大な人気を誇ったグレトリーの作ほか声 楽曲では、ジョルディ・サヴァール指揮のモンテヴェルディ「オルフェオ」の表題役で聴かせた圧巻の名演の記憶も新しいマルク・モイヨンの歌唱 が絶品。他にもリ・インコーニティの鍵盤奏者アンナ・フォンターナ、多様な歴史的ハープを弾きこなすマリア・クリスティナ・クリアリーらの共演も 頼もしく、ポンパドゥール夫人やマリー=アントワネットらが生きた時代ならではの優雅な空気を存分に楽しめます。そこにマンドリンの響きがい かに自然に馴染むか、嬉しい驚きに出会える1枚です。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-084(1CD)
田園幻想 〜ジャック=クリストフ・ノード: 協奏曲集 Op.17(全6曲) 他
ジャック=クリストフ・ノード(1690-1762):6つの協奏曲』 Op.17(1742)
協奏曲 ト長調 Op.17-6 (ミュゼット〔ふいご式バグパイプ〕、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ハ長調 Op.17-2 (リコーダー、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ト長調 Op.17-5(フラウト・トラヴェルソ、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
三重奏による田園風ディヴェルティスマン(ミュゼット、フラウト・トラヴェルソとヴァイオリンによる)〔1749〕
協奏曲 ハ長調 Op.17-4(ヴィエラルー〔ハーディガーディ〕、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ハ長調 Op.17-1(バロック・ピッコロ、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
協奏曲 ハ長調 Op.17-3(ミュゼット、2つのヴァイオリンと通奏低音による)
レザンバサドゥール&ラ・グランド・エキュリー(古楽器使用)
アレクシス・コセンコ(リコーダー、フラウト・トラヴェルソ、バロック・ピッコロ)
ジャン=ピエール・ヴァン・エース(ミュゼット)
トビー・ミラー(ヴィエラルー)
ステファノ・ロッシ、ダイアナ・リー(Vn)
ハジェル・ハナナ(Vc)
ダヴィド・ドゥソ(Fg)
エマニュエル・アラケリアン(クラヴサン〔チェンバロ〕)

録音:2022年1月3-7日ヴィルファヴァール農園(フランス中南部リムーザン地方)
18世紀前半、コレッリやヴィヴァルディをはじめとするイタリアのソナタや協奏曲に強く感化されたパリの人々向けに、当時のフランスの嗜好を 大きく取り入れながら数々の作品を発表したノード(ノドー)の傑作協奏曲集を、楽譜の表紙の指定に合わせてさまざまな楽器で全曲演 奏。ノードはバッハやラモーより少し年下、タルティーニやボワモルティエと同世代のフランス人作曲家で、生前とくに王室などの公的機関でポ ストを得ていなかった一方、印刷譜が少なからず現存するところから音楽教師としての仕事を通じて高い人気を誇っていたことが窺えます。 作品17の協奏曲集は楽譜の売れ行き向上への配慮から、表題ページには色々な楽器の名が独奏パート用に提案されていますが、そこで フルートやリコーダーより先に大書されているのがヴィエラルー(ハーディガーディ)とミュゼット(ふいご式バグパイプ)。1740年代のフランスではこ れらが長閑な田園地帯を連想させる楽器としてロココ好みの都市民に愛され、とくにノードはヴィエラルーの名手ダンギーやミュゼット演奏の見 事さで知られたコラン・シャルパンティエとの親交を通じ、これらの楽器の機構をよく踏まえた作品を多く出版していたのでした。バロックから近 代に至る多様なフルート作品を時代に応じた楽器で巧みに演奏、近年ますます話題を呼んでいるアレクシス・コセンコを中心に集まった今 回の演奏陣も、ヴィエラルーの天才的名手トビー・ミラーや18世紀バグパイプ研究でも注目されるジャン=ピエール・ヴァン・エースらをはじめ 頼もしい顔ぶれ。18世紀流の室内楽編成で緊密かつ優美なアンサンブルをくりひろげ、ロココ情緒に満ちた作品の魅力を存分に楽しませて くれます。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-106(1CD)
ムファット(1653-1704):24声のミサ曲「労働のさなかに休息を」(ミサ・イン・ラボレ・レクイエス)より
ジョヴァンニ・ヴァレンティーニ(1582頃-1649):カンツォン(オルガン独奏)
ヨハン・シュタットルマイアー(1575頃-1648):13声のソナタ(器楽合奏)
. ムファット:24声のミサ曲「労働のさなかに休息を」より
ビーバー:モテット「主は言われた(ディクシット・ドミヌス)」
ムファット:24声のミサ曲「労働のさなかに休息を」より
 サンクトゥス
 ベネディクトゥス
 アニュス・デイ
ラ・バンケ・セレスト(声楽&古楽器アンサンブル)
ダミアン・ギヨン(指)
ラ・ギルド・デ・メルスネール(声楽&古楽器アンサンブル)
アドリアン・マビル(指)
ジャン=リュク・オー(Org)

録音:2022年9月26-29日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
17世紀末の南ドイツ・パッサウ大聖堂で楽長となり、短い生涯で多くの器楽合奏曲やオルガン曲を残した17世紀後半の天才作曲家ム ファットの、唯一現存する教会音楽作品を俊才続々のアンサンブルが演奏。ゲオルク・ムファットは現在のフランス南東部、イタリアのピエモン テ地方にまたがるサヴォワ地方でスコットランドの血をひく家に生まれ、若い頃はリュリの下でフランス式の弦楽器奏法を習得、後年はローマで オルガニストとしても研鑽を積みました。一時ザルツブルク大聖堂にも奉職したものの後年はパッサウ大聖堂に迎えられ、イタリアとフランスの 先進様式をいちはやくドイツ語圏に伝えました。多様なバックグラウンドを持ちながらも当人は自分をドイツ人と認識していたとのこと。ミサ曲 「労働のさなかに休息を」は同名曲の旋律を全章の多声展開の軸に使う古いパロディ・ミサの手法をとりながら、声楽・器楽からなる24もの パートを四つの楽隊に分け、響きを対置させてゆく複合唱形式の大作。金管・打楽器と弦楽・合唱が艶やかな音の交錯を続けながら、バ ロック中後期ならではの耳になじみやすい語り口で展開してゆく名品です。木管コルネットにアドリアン・マビルとボルク=フリトヨフ・スミス、サッ クバット=トロンボーンにアレクシス・ラーエンス、トランペットにピエール=イヴ・マドゥーフ、ドゥルツィアンにジェレミー・パパセルジオーと多くの名 手が居並ぶ頼もしいアンサンブルを、日本でもファンの多いカウンターテナー歌手ダミアン・ギヨンらが確かな一体感でまとめあげ、ヴェルサイユ 宮殿の歴史ある礼拝堂に響き渡る至福の音のひと時を届けてくれます。ザルツブルクでの同胞で『53声のミサ曲』でも知られるビーバーのモ テットの併禄も嬉しいところ。

ALPHA
ALPHA-1011(1CD)
「フィラルモニカ夫人」と17世紀末のロンドンの音楽愛好家たち
ニコラ・マッテイス(1649頃-1699以降〔1713長〕):憂鬱な足取り (組曲 ト短調 より)
パーセル:ソナタ ト短調 Z807(『4声部の為の10のソナタ』〔1697〕より)
フィラルモニカ夫人(生歿年不詳、1715年前後に活躍):第3ソナタ ト短調 (『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロの為のソナタ集 第1部』より)
マッテイス:組曲 ハ短調
パーセル:トランペット・チューン
フィラルモニカ夫人:第6ソナタ ト長調(『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロの為の室内ディヴェルティメント集』より)
マッテイス:昔のサラバンダの調べに乗せた様々な異趣、またはチャコーナ
フィラルモニカ夫人:第5ソナタ ハ短調 (『2挺のヴァイオリンとチェロまたはチェンバロの為の室内ディヴェルティメント集』より)
パーセル:The Queen’s Dolour 女王の悲しみ Z670(2挺のヴァイオリンによる演奏)
マッテイス:組曲 イ短調
フィラルモニカ夫人:第4ソナタ ロ短調(『2挺のヴァイオリンとチェロ、およびヴィオローネまたはチェンバロの為のソナタ集 第1部』より)
マッテイス:組曲 ト短調
パーセル:同じ調べを二人で、低音上で(同度カノン)Z 627-16(劇付随音楽「ダイオクリージャン」Z 627より)
マッテイス:イタリア流儀の装飾技法
ル・コンソート(古楽器使用)
テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルト、
ソフィ・ド・バルドネーシュ(Vn)
ハンナ・ザルツェンシュタイン(Vc)
ジュスタン・テイラー(Cemb)
ルイーズ・エアトン(Vn)

録音:2023年2月 ドイツ新教教会、パリ
これまで2度の来日公演を成功させ2020年代の古楽シーンを日本でも賑わせているフランスのチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーが、ウィリアム・クリスティとの 共演でも注目される気鋭バロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルトをはじめ、新世代の名手たちと伸縮自在の編成で新鮮な演奏を聴か せる古楽器アンサンブル、ル・コンソート。好評が続くALPHAレーベルでのリリース最新作は、バロック後期の英国を舞台にしたアルバムです。18世紀初頭、 声楽の本場イタリアで成功を重ねた若きヘンデルの渡英後すぐロンドンで歌劇が流行しましたが、それはその頃までに同地でイタリア人音楽家たちの技量が 定評を得ていたため。このアルバムでは17世紀後半にナポリからロンドンに渡ったヴァイオリンの名手マッテイスを筆頭に、イタリアのトリオ・ソナタに大きな影響を 受けた世代であるパーセルの小編成作品、そしてヘンデル渡英の時期に「フィラルモニカ〔=音楽愛好〕夫人」の筆名の下、イタリア語の表題を添えロンドンで 刊行された2つの曲集から選曲し、起伏に満ちたプログラムで1700年前後の英国人たちのイタリア熱狂を活写します。いずれ劣らぬ気品に満ちた構成が美 しい英国の音楽と、マッテイスが綴った情熱的な響きとのコントラストも絶妙。英国の大都市の気風と南国の音楽家とが互いに刺激を与えあった300年前の 世界の躍動を、ル・コンソートならではの精緻とパッションの調和する演奏が遺憾なく甦らせてゆくさまが、古楽器の味わいをよく捉えた俊才技師ユーグ・デ ショーのエンジニアリングで克明に味わえます。

King International
KKC-108(1CD)
ヤコブ・ファン・エイク:「笛の楽園」より
(1)第136曲 リッケ・ポット第2(酒飲み歌)
(2)第68曲 アマリリ麗し
(3)第11曲 ローゼモント
(4)第51曲 夜には何をしましょうか
(5)第52曲 夜には何をしましょうか(異なる変奏)
(6)第25曲 クーラント
(7)第39曲 フィリスとフィランダーが出逢いました
(8)第34曲 クーラント
(9)第88曲 詩篇150番「ハレルヤ、神の聖所で神をほめたたえよ」
(10)第37曲 私の魂の光
(11)第48曲 美しき羊飼いの娘
(12)第86曲 王女様、夜になったらここに来ます
(13)第97曲 王妃
(14)第105曲 詩篇119番「幸いなことよ」
(15)第112曲 迷える王妃
(16)第63a曲 最初のカリヨン(1644年版)
(17)第70曲 あぁ、眠りよ、甘い眠りよ
(18)第138曲 フランスのエア(わたしのために)
(19)第15曲 ちょっと、静かに、静かに
ファン・エイク:「笛の楽園」よりVol.2
濱田芳通(リコーダー、コルネット)、高本一郎(Lute)(6)(8)(10)(13)(17)、中山美紀(S)(4)、花井尚美(S)(10)

録音:2020-21年/キング関口台第2スタジオ
2022年10月にリリースした第1集が各紙で絶賛された濱田芳通の「笛の楽園」。その驚くべき技巧と表現力、さらには聴き手の心を鷲掴みにするエンターテ イメント性に度肝を抜かれました。 ★第2集要望の声の高さのため、今回は19曲を披露。「アマリリうるわし」のような人気作が入っているのもうれしいかぎりです。 ★ヤコブ・ファン・エイク(1590頃-1657)はオランダの作曲家。1646-54年に刊行された「笛の楽園」は約150曲から成り、リコーダー音楽のなかでも特 に重要な作品のひとつ。大半が無伴奏で、多くは当時の流行歌や民謡、舞曲に基づき、エンターテイメント性も兼ね備えた曲集でした。リコーダーを学ぶ人のみなら ず観賞曲としても魅力的なメロディや巧みな描写を楽しめます。 ★濱田の超絶的テクニックと表現力にかかればどの曲も引き込まれますが、楽譜を仔細に研究のうえ原曲が声楽曲のものを復元しリコーダーも数種使い分け、曲 よってはリュートの伴奏を付け典雅な音世界を作り上げます。 (Ki)

Opus Arte
OA-1372D(DVD)
NX-B06
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」 オルフェオ…ジャネット・ベイカー(メ
エウリディーチェ…エリーザベト・シュパイ
アモーレ…エリザベス・ゲイル(ソ
グラインドボーン音楽祭cho
LPO
レイモンド・レッパード(指)
演出:ピーター・ホール

収録:1982年8月22日 グラインドボーン
収録時間:124分
音声:イタリア語
Dolby Digitalステレオ2.0
字幕:英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語
(日本語字幕はありません)
画角:4/3NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
2023年8月に90歳の誕生日を迎えたイギリスの名歌手ジャネット・ベイカーが、1982年グラインドボーン音楽祭の「オルフェオとエウリディーチェ」のオルフェオ 役として、自身最後のオペラ・ステージを務めた貴重な舞台映像が復活します。 ジャネット・ベイカーはプロの歌手としてデビューした1959年、グラインドボーン音楽祭に合唱団のメンバーとして参加。その後バロック音楽から古典派、ロマン 派そして近・現代音楽に至る広いレパートリーを誇る20世紀後半の英国を代表するメゾ・ソプラノ歌手として、オペラ、コンサート、リサイタルで活躍し、その 比類ないキャリアを築きあげました。 この映像は1982年6月、7月に行われた音楽祭期間中の「オルフェオとエウリディーチェ」の10回の公演の後、ジャネット・ベイカーの最後のオペラ・ステージと なった8月22日の観客を入れた会場でのライヴ収録。数多くの共演を重ねてきたレイモンド・レッパードのタクトに導かれる気品に溢れたグルックの音楽と、イ ギリス演劇界の巨匠ピーター・ホールの幻想味豊かな演出を背景に、ジャネット・ベイカーの端正で確信に満ちた歌唱と舞台姿が見事に捉えられています。

FS Records
FSR-181(1CD)
NX-B06
ファンタジア 〜16世紀前半のリュート音楽
1. ハンス・ノイジードラー(1508-1563):オルガン風プレアンベル
2. ジョスカン・デ・プレ(1455-1521)/ノイジードラー編)):千々の悲しみ
3. 作者不詳(16世紀)/ハンス・ユーデンケーニヒ(1445-1526)編)):あなたは実に美しい
4. ヨハネス・ヒセリン(1455-1507)/ノイジードラー編)): ファヴス・ディスティランス
5. ヨハネス・デ・シュトケム(1445-1501)/ノイジードラー編)):ああ、不実な愛
6. ロワゼ・コンペール(1445-1518)/ノイジードラー編)): 我が思い
7. ジョスカン/ノイジードラー編)):ラ・ベルナルディーナ
8. ジョスカン/ノイジードラー編)):最上の中の最上
9. イザーク(1455-1517)/ノイジードラー編)): ベネディクトゥス
10. ノイジードラー:プレアンベル (3)
11. ヨハネス・ヒセリン(1455-1507)/ノイジードラー編)):ラ・アルフォンシーナ
12. ノイジードラー:プレアンベル (2)
13. ジョスカン/ノイジードラー編)):A さらば、わが恋
14. フランチェスコ・ダ・ミラノ(1497-1543): 48リチェルカール 第48番
15. ダ・ミラノ:リチェルカール 第73番
16. ジャン・リシャフォール/ダ・ミラノ編)): 私の悲しみ
17. ダ・ミラノ:ファンタジア 「私の悲しみ」
18. ペリーノ・フィオレンティーノ(1523-1552): ファンタジア(1)
19. 作者不詳(16世紀):リチェルカール(1)
20. フィオレンティーノ:ファンタジア(2)
21. ダ・ミラノ:チェルカーレ 第34番「ラ・コンパーニャ」
22. フィオレンティーノ:ファンタジア(3)
23. 作者不詳(16世紀):リチェルカール(2)
24. ダ・ミラノ:ファンタジア 第15番
マーティン・シェパード(Lute)

録音:2018年7月31日-8月6日サントワーヌ教会、ヴォドゥバリエ、フランス
現在ブルゴーニュに工房を持ち、世界中でその楽器が愛用されるリュート製作者、マーティン・シェパードによる初めてのソロ・アルバム。16世 紀前半ドイツとイタリアの、あまり知られていない作品を多く収めています。宗教曲世俗曲問わず多声音楽により親しく接することが出来るよ う、当時身近なリュートに編曲されたもの、その主題を元に発展させたもの、その影響を受けたものなどを聴くことができ、この時代の音楽の 広がりがよくわかる選曲となっています。

Ars Produktion
ARS-38640(1CD)
アントニオ・チェスティ:カンタータ集
アントニオ・チェステ:私を放っておいて
ジョヴァンニ・ブオナヴェントゥーラ・ヴィヴィアーニ:「教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ」よりアリア第6番
チェスティ:雪深く厳しいアルプス、Insegnatemi a morire
ヴィヴィアーニ:「教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ」よりシンフォニア第2番
チェスティ:Ricordati mio core、Quanto siete per me pigri,o momenti!
ヴィヴィアーニ:「教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ」よりアリア第3番
チェスティ:Ferma Lachesi,Fileno、Ferma Lachesi,ohime
アリーチェ・ボルチアーニ(S)、
イル・ザバイオーネ・ムジカーレ〔エヴァ・サラディン(Vn)、朝吹園子(Vn)、オリ・ハルメリン(テオルボ)、エラム・ロテム(ハープシコード)

録音:2021年11月&2022年2月
朝吹園子参加の古楽アンサンブル、イル・ザバイオーネ・ムジカーレによるアントニオ・チェスティ(1623-1669)のカンタータ集。チェスティは歌手やオペラ作曲家としてフィレンツェ、インスブルック、ウィーンなどで成功を収め有名でしたが、ジョヴァンニ・フィリッポ・アポローニの詩を基にしたカンタータも残しており、このアルバムに収録されました。
バーセル・スコラ・カントルムで出会った音楽家たちによって結成された古楽アンサンブル『イル・ザバイオーネ・ムジカーレ』に参加する朝吹園子は、バロック・ヴァイオリン&ヴィオラ奏者として活躍しており、東京藝術大学大学院修士課程修了後、ドイツのフライブルク音楽大学でヴィオラを、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムでバロック・ヴァイオリンの研鑽を積み、スイスを拠点に国際的な演奏活動を行っています。

KLANGLOGO
KL-1401(1CD)
バード:歌曲集
Terra tremuit/Make ye joy to God/Prostrate O Lord I lie/5声のためのミサ曲/Alleluia, Ave Maria - Virga Jesse/How shall a young man prone to ill/O Lord my God/Laetentur coeli(聖歌集 第1巻より)/Laetentur coeli(聖歌集 第2巻より)/Miserere mei, Deus/Lord, make me to know/Ne irascaris Domine
ウィーン・ヴォーカル・コンソート
2001年に結成されたウィーン・ヴォーカル・コンソートは、オーストリアで最も有名な古楽アンサンブルのひとつです。5人のメンバーはそれぞれ、イタリア語教師、海洋生物学者、テクノロジー・ジャーナリスト、ランドスケープ・プランナー、建築家という非常にユニークな経歴を持っています。
イギリス・ルネサンスの巨匠であるウィリアム・バードの作品を取り上げたこのアルバムは、ウィーン中心部の歴史的なマリア・アム・ゲシュターデ教会で録音され、豊かで深みある美しい響きを聴かせます。

Urania Records
LDV-14105(1CD)
パヴォーナ:オルガンと宗教音楽
ピエトロ・アレッサンドロ・パヴォーナ(1728-1786):ソナタ ニ長調、ソナタ ト長調*、ソナタ ハ長調*、モテット「QUANDO VENIT E TORRENTE」*、パストラーレ ニ長調、ソナタ ハ長調*、ソナタ ヘ長調*、ソナタ 変ロ長調*、ソナタ ヘ長調*、シンフォニア ハ長調*
【ボーナストラック】レナート・ミアーニ(b.1965):トッカータ(B・マリアエ・ヴィルギニスに敬意を表して)
アルベルト・ガスパルド(Org)、
クリスティーナ・モスカ(S)、
クラウディオ・ラード(Vn)、
マウロ・スピナッツェ(Vn)、
マウロ・ザヴァーニョ(ヴィオローネ)

*世界初録音
18世紀の作曲家、ピエトロ・アレッサンドロ・パヴォーナのソナタは何世紀にも渡り、今日まで手稿が残されてきました。このアルバムにはそのソナタが収録され、ほとんどが世界初録音となっています。パヴォーナのソナタはヴェネツィアの巨匠たちが愛したスカルラッティのような単旋律と二部構成からなる古いスタイルと、当時すでにオーストリアを中心に流行していた二主題の新しいソナタ形式の間で揺れ動き、多様性を感じさせます。

Hyperion
CDA-68404(1CD)

JCDA-68404(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価

明けの明星
1. コルネリウス(1824-1874)(サー・アイヴァー・アルジャーノン・アトキンズ/オワイン・パーク編):ケルンの三王〔=東方の三博士〕 Op.8の3
2. 単旋聖歌:イントロイトゥス(入祭唱)「見よ、全能の主が来るのを」
3. ヨハネス・エッカルト(1533-1611):マリアは聖所に行って
4. ウィリアム・バード(1539/40-1623):見よ、全能の主が来るのを
5. 単旋聖歌:グラドゥアーレ(昇階唱)「シバの人はみな」
6. ジョアンナ・マーシュ(b.1970):冬の家の中に
7. ヤコブス・ハンドル(1550-1591):不思議な神秘が
8. ハウエルズ:ここに小さな扉がある
9. 単旋聖歌:アレルヤ「その星を見たので」
クレメンス・ノン・パパ(c.1510/15-1555/6):東から来た博士たちが-10. 東から来た博士たちがエルサレムに着いて、11. 博士たちがその星を見ると
12. ペルト(b.1935):明けの明星
13. エイドリアン・ピーコック(b.1962):それほどの徳を持ったばらはない
14. 単旋聖歌:オッフェルトリウム(奉納唱)「タルシシュの王たちが」
15. ラッスス(1530/32-1594):三つの奇跡
16. オワイン・パーク(b.1993):あなたの光を送って
17. 単旋聖歌:コンムニオ(拝領唱)「その星を見たので」
18. ジュディス・ビンガム(b.1952):マリアの愛の中で
ピエール・ド・マンシクール(c.1510-1564):光を放て, エルサレムよ-19. 光を放て, エルサレムよ、20. あなたの子らは遠くから来
21. 伝承曲(オワイン・パーク編):ベツレヘムよ, もっとも高貴な都市のどれも(「シュトゥットガルト」)
ジェズアルド・シックス〔ガイ・ジェームズ(C.T)、ジョゼフ・ウィックス(T)、ジョシュ・クーター(T)、マイケル・クラドック(Br)、サミュエル・ミッチェル(Bs)〕、
オワイン・パーク(指、Bs)、
ウィル・プライアー(C.T)

録音:2022年9月13日-15日、トリニティ・カレッジ礼拝堂(ケンブリッジ)
2014年に設立されたイギリスの若き男声ア・カペラ・アンサンブル、「ジェズアルド・シックス」。ディレクターを務めるオワイン・パークは、1993年生まれ、若くして作曲家、指揮者、歌手、オルガニストなど多彩に活動を拡げる天才ミュージシャンです。ジェズアルド・シックスは、イギリスのルネサンス期を代表する作曲家ウィリアム・バード(c.1543-1623)の没後400周年を記念したスペシャル・コンサート「シークレット・バード」を企画し、英米の大規模なツアーを行っています。
Hyperionからリリースされる8枚目のアルバムとなる本作では、ラッスス、バードからハウエルズ、ジュディス、ビンガム、オワイン・パーク、そしてペルトまで、16世紀から現代にかけての傑作を集成。有名な季節のキャロル、ルネサンス時代の珠玉の作品や21世紀のハイライトを織り交ぜています。レコーディングは、クリスマス・アルバム(『Christmas』CDA-68299)が制作されたケンブリッジのトリニティ・カレッジのチャペルにて行われ、このアルバムを通して、彼らの音楽的喜びを聴衆の心に贈ります。

Paladino Music
PMR-0125(1CD)
テレマン:2本のフルートのための6つのソナタ
テレマン:ソナタ第1番ト長調 TWV 40:101/ソナタ第2番ホ短調 TWV40:102/ソナタ第3番ニ長調 TWV40:103/ソナタ第4番ロ短調 TWV40:104/ソナタ第5番イ長調 TWV40:105/ソナタ第6番ホ長調 TWV40:106
エリック・ラム(Fl)、コナー・ネルソン(Fl)

録音:2022年6月27日-28日、ヴァインベルク城(オーストリア、ケーファーマルクト)
ドイツ・バロック音楽の大家、テレマンの創造性と多才さを示す代表的な作品のひとつに数えられる傑作を、現代の卓越したフルーティスト達の演奏で贈ります。
数多くの現代作曲家やアーティストたちと協力し200以上もの作品を初演してきたエリック・ラム。彼の働きにより21世紀のフルートのレパートリーは拡がり、17〜18世紀に作られ長く忘れられていた作品は陽の目を見ることになりました。カナダのフルート奏者コナー・ネルソンは、カーネギーホールのワイル・リサイタル・ホールでリサイタル・デビューを果たして以来、ソリストとしてミネソタSO、トロントSO、フリントSOなどと共演。WASMOヤング・アーティスト・コンペティションでグランプリを受賞した唯一の管楽器奏者です。

H.M.F
HMM-902678(1CD)
SOLO
ニコラ・マッテイス・Jr(息子)(1670年代後半〜1737):ファンタジア イ短調“Alia Fantasia”(ソロ・ヴァイオリンの為の2つのファンタジアより)
ニコラ・マッテイス・Sr(父)(1650年頃-1713以降):ヴァイオリンの為のエア集(Ayres for the Violin (抜粋))
 ・プレリュード
 ・パッサッジョ・ロット - アンダメント・ヴェローチェ
 ・ファンタジア
ヨーハン・ゲオルク・ピゼンデル(1687-1755):ソナタ イ短調
ルイ=ガブリエル・ギユマン(1705-1770):ソロ・ヴァイオリンの為のアミュズモン op.18(抜粋)
 〔アレグロ - アレグレット - アンダンティーノ - アレグロ/マエストーゾ- アリア/グラティオーゾ - ヴァリアツィ
 オーネ - アルトロ - アルトロ〕
ヨハン・ヨーゼフ・ヴィルスマイアー(1663-1722):パルティータ第5番ト短調
ビーバー:パッサカリア ト短調「守護天使」(ロザリオのソナタより)
イザベル・ファウスト(Vn/ヤコブス・シュタイナー(1658))

録音:2020年4月、テルデックス・スタジオ、ベルリン
世界最高峰のヴァイオリン奏者、イザベル・ファウスト。深遠極まりない、無伴奏による新譜の登場。奏でている音色はやわらかく、フレーズのひとつひとつ にふくよかな息遣いの音楽が宿っていながら、驚異的な集中にはただならぬオーラと鬼気迫るものすら感じさせるような演奏。ファウストの音楽だけでなく、彼 女が音楽に向かう姿勢までもが鮮烈にとらえられているかのうような、圧倒的な録音です。
プログラムはバロック後期の無伴奏ヴァイオリン作品。冒頭のマッテイス(息子)の作品は3分半ほどの作品。ファウストの演奏は静かに始まりますが、次第 にこの楽曲のもつバッハのシャコンヌのような鬼気迫る凝縮された世界に、聴き手は金縛りにあったように引き込まれてしまいます。ニコラ・マッテイス(息子) は当時コレッリのソナタを非常に優雅に演奏した、という記録が残されており、卓越した技術と音楽性を兼ね備えていた奏者だったことがうかがわれます(ハプ スブルク家の宮廷に仕え、残されている作品はヴァイオリン作品よりむしろバレエ音楽が多い)。
ピゼンデルはドレスデン宮廷楽団に仕えたドイツの最高のヴァイオリン奏者でした。イタリアを訪れ、ヴィヴァルディに師事し親交を深めたことでも名を残してい ます。彼のソナタはバッハにも影響を与えたと考えられています。
ギユマンはルイ15世やポンパドゥール夫人に仕えたヴァイオリン奏者・作曲家で、当時知名度・俸給の高さで群を抜いた存在でした。しかし浪費癖があり晩 年は借金に苦しみ飲酒も過ぎるようになるなど、波乱の人生を送ったといわれています。舞曲風の楽曲が連なるこのop.8は美しい装飾的な旋律が魅力です。
ヴィルスマイヤーは、ザルツブルク生まれで、ビーバーが率いる楽団の奏者でした。この作品は彼の唯一の出版譜に含まれるもので、楽譜の表紙には通奏低 音を伴う作品を意図していた形跡もありますが、現在はソロ・パートのみが現存。ビーバーのスコルダトゥーラの技法も取り入れた作品となっています。
ディスクの最後に収められているビーバーのパッサカリアは、無伴奏ヴァイオリン作品の最高峰のひとつ。ファウストの音楽は、たしかな歩みで音楽を運びつ つ、音の余白にまで、研ぎ澄まされた神経が行き届いていることが感じられるもの。なにかに突き動かされているように激しさを増す装飾は美しさを一切失わず、 その音の連なりが織りなす空気は、人智を超えた神秘の領域を感じさせます。

APARTE
AP-325(3CD)
リュリ:歌劇「テゼ」

クリストフ・ルセ(指)
レ・タラン・リリク
ナミュール室内cho
テゼ:マティアス・ヴィダル(T)
メデ:カリーヌ・デエ(Ms)
エグレ:デボラ・カシェ(S)ほか

録音:2023年3月3-5日

クリストフ・ルセとレ・タラン・リリクが探求を続けているリュリ。このたび、リュリの3作目の歌劇である「テゼ」が登場します。録音がきわめて少ない作品で、 このルセによる録音はまさしく大歓迎の新録音といえるでしょう。テゼ(=テセウス)はギリシャ神話の人物で、ミノタウロス(牛頭人身)退治などで知られますが、 ここではテゼの若い頃が舞台となっています。筋書きは、テゼに思いを寄せるエグレ(アグラエア)とメデ(メデア)を中心に、魔術師が登場、宮殿(ヴェルサイユ) やアテネなど舞台もめまぐるしく変わるなか、最後はエグレとテゼが結ばれる、というもの。ヘンデルのテゼオ(1713年)など、リュリ以降も多数の作曲家たちに よってこの物語を歌劇の題材にしています。 初演に際し、ちょうどのタイミングでフランス軍が戦いに勝利したというしらせを受け、リュリと台本作者のキノーは、急遽プロローグを朗らかな内容に変えるなど し、ルイ14世を戦いの神とするようなテキストも盛り込まれています。器楽編成も、当時絶大な権力を誇ったリュリの力をフル活用し、大編成をとりました(「王の 24のヴァイオリン」さらに「21の小ヴァイオリン」(ラ・プティット・バンド)が参加)。さらにあのオトテール兄弟(フルートとオーボエ)も参加、そしてトランペッ ト奏者には王のボディーガードを起用するなど、大編成な管弦楽と、王を喜ばせるポイントも多数盛り込んだ編成にしています。はたしてこの作品は大成功をおさ め、初演の1675年1月15日から翌年4月まで、休止期間はあったものの週3回のペースで上演されました。また、1754年のルイ16世の生誕の祝宴などで も演奏されるなど、フランスという国を代表する歌劇でありつづけました。 リュリの音楽の驚くべき声楽の雄弁さは圧倒的。また、器楽のみの楽曲も、たとえばトランペットやティンパニが活躍する第1幕第10場の「生贄の司祭の行進」な ど、実に華やかにして贅沢。ルイ14世とリュリ、両者が当時圧倒的な力をもっていたことも実感させられる壮麗な作品です。 ドラマの中心にいるのはメデ(=カリーヌ・デエ)。意志が強く悲劇的なメデの姿を華麗に演じ、リュリの歌劇の中でも最も熱狂的な作品である本作の魅力を存分 に引き出し、聴かせます。マティアス・ヴィダルとデボラ・カシェのデュエットにも胸をうたれるなど、聴きどころ満載。リュリがつくりあげた壮大な音楽を、ルセが 最高の歌唱陣と器楽奏者たちを率いて、これ以上ないかたちで壮麗に響かせます。 (Ki)

OEHMS
OC-1727(1CD)
NX-B07
タリス、バード、ギボンズ:鍵盤作品集
1. トマス・タリス(1505頃-1585):御身はまことに幸いなる者 I*
 (フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック109)
2. バード(1540頃-1623):おお、わが愛しの人よ
3. バード:勝利に寄せるガリアード
4. オーランド・ギボンズ:リンカンの旅籠
5. バード:ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラ*
6. ギボンズ:ファンタジア ト短調
7. ギボンズ:ナンのマスク、もしくはフランスのアルメイン
8. ギボンズ:マスク「おかえりなさい」
9. バード:ウォルシンガム(フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック 68)
10. ギボンズ:アルメイン:「王の宝石」(ムジカ・ブリタニカ 36)
11. ギボンズ:ああ、私をいじめないで、よき人よ(ムジカ・ブリタニカ 31)
12. バード:幸運(フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック 65)
13. ギボンズ:ファンタジア ハ長調
14. バード:パヴァン BK14a
15. バード:ガリアード BK14b
16. タリス:御身はまことに幸いなる者 II*(フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック 110)

※*…オルガンでの演奏
フリーデリケ・シュレク(チェンバロ&オルガン)
チェンバロ…ボッカラーリ(ナポリ)1699年ナポリ製のオリジナル楽器。マティアス・グリーヴィッシュが2019年にレストア
オルガン…ヨハン・クリストフ・ロイ製作 ライナウ、修道院教会 1715年

録音:2022年10月3-5日 ライナウ、修道院教会(スイス)…1、5、16
2023年2月6-8日 アーハーン、Alte Kirche Fautenbach(ドイツ)…2-4、6-15
バードとイギリス・ルネサンスの音楽をこよなく愛するフリーデリケ・シュレクによるバードの没後400周年記 念盤。 バーゼル・スコラ・カントルムでチェンバロを学んだシュレクはこれまでにOEHMSレーベルで「バード:鍵盤作品集」 (OC1724)、「時よとどまれ」(OC1864)、「From Byrd to Byrd - バードからバードへ」(OC1702)を発表し ています。バードの没後400年を記念した当アルバムは、バードとその師タリス、バードの後輩でイギリス・バロックの 鍵盤音楽に大きな貢献を成したギボンズの作品を合わせて収録しています。これらは「ヴァージナル音楽」と呼ばれ ますが、17世紀半ばまでのイギリスでは「ヴァージナル」は撥弦鍵盤楽器の総称で、実質的にチェンバロと同義でし た。当ディスクのチェンバロ演奏では、イギリスに大きな影響を与えたイタリア製の楽器を使っています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-118
(DVD+Bluray)
NX-D09
モンテヴェルディ:歌劇「ポッペーアの戴冠」 ポッペーア…エルサ・ブノワ(S)
ネローネ…ジェイク・アルディッティ(C.T)
オッターヴィア、ヴィルトゥ(美徳)…アンブロワジーヌ・ブレ(Ms)
オットーネ…イェスティン・デイヴィス(C.T)
セネカ…アレックス・ローゼン(Bs)
アルナルタ、乳母、近親者1…スチュワート・ジャクソン(T)
フォルトゥーナ(幸運)、ドゥルジッラ…マヤ・ケラニ
アモーレ(愛)、ヴァレット…ジュリー・ロゼ(S)
ルカーノ、兵士1、近親者2…ローレンス・キルスビー(T)
リベルト、兵士2…リカルド・ロメオ(T)
リットーレ、近親者3…ヤニ・フランソワ(Bs-Br)
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)
テッド・ハフマン(演出)

収録:2023年1月28、29日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場
収録時間:224分
DVD/Blu-ray(同内容)共通
片面二層ディスク、Dolby Digital2.0、NTSC、All Regions
字幕…日本語、仏語、英語、独語
※解説(日本語、仏語、英語、独語)、  歌詞(オリジナル伊語、日本語・仏語・英語・独語訳)入り
200ページを超えるフルカラー・ブックレット付属
日本語字幕、解説・歌詞翻訳…岡田Victoria朋子
2022年のエクサン・プロヴァンス音楽祭で上演され高い評価を得た、テッド・ハフマン演出、レオナルド・ガルシア・アラルコン指揮による「ポッペーアの戴冠」。そのプロダクション をヴェルサイユ宮殿王室歌劇場で収録した映像作品が登場しました。皇帝ネローネ(ネロ)を誘惑し強大な権力を我が物にする妖婦ポッペーアに、近年古楽ばかりでなく古 典派からマーラーまで幅広いレパートリーで躍進するエルサ・ブノワ、ネローネ役にはバロック・歌劇を中心に幅広い活動をしながら現代音楽にも定評のあるジェイク・アルディッ ティ、ネローネの皇后として夫の横暴に抗うべく策略を巡らすオッターヴィアに、安定した技術と卓越した演技力で古楽界に信頼の篤いアンブロワジーヌ・ブレという万全の布 陣。現在残る楽譜に楽器指定のないアンサンブルは、アマンディーヌ・ソラノとステファニー・ド・ファイー2人のヴァイオリンとコルネット2(うち一人は世界的名手ドロン・シャーウィ ン)、リコーダー2にコントラバスという編成に加え、通奏低音はマルゴー・ブランシャールほかヴィオラ・ダ・ガンバ2、キート・ガートほか3人の撥弦楽器にチェンバロとオルガンが加 わる強力なものとなっており、アラルコンの指揮のもと、カペラ・メディテラネアらしい熱い演奏で物語を盛り立てています。演出のハフマンは、バロックから現代までの幅広い歌劇 で現代社会と交錯させるなど、先鋭的でありながら説得力のある演出で定評のあるアメリカの演出家。ロシアによるウクライナ侵攻などの社会問題を鏡のように映し出し、観 るものの道徳的価値観に直接疑問を投げかける見事な舞台となっています。

OUR recordings
OU-6.220682(1SACD)
NX-B06

NYCX-10432(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価
コレッリマニア
コレッリ:教会ソナタ(トリオ・ソナタ)ロ短調 Op.3-4
バッハ:コレッリの主題によるフーガ BWV579
ヘンデル:ソナタ ニ短調 HWV 367- アルト・リコーダーと通奏低音の為の
 組曲 変ロ長調 HWV434- チェンバロの為の
バッハ:4つのデュエット- リコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバ編
 ホ短調 BWV802
 ヘ長調BWV803
 ト長調 BWV804
 イ短調 BWV805
テレマン:コレッリ風ソナタ第2番 イ長調(トリオ・ソナタ)
バッハ:ライプツィヒ・コラールより「われ神より去らじ」 BWV
658
コレッリ:ソナタ ト短調 Op.5-12「ラ・フォリア」
ミカラ・ペトリ(リコーダー)…1-12、17-26 (使用楽器…2022年製 ピッチ a=415)
ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)…1-12、17-26 (使用楽器…1686年 マティアス・アルバン製)
マハン・エスファハニ(Cemb)…1-26 (使用楽器…ドイツのマティアス・クラーマー 2003年製作のイタリア・モデル)

録音:2022年11月27-29日
1653年イタリア生まれのヴァイオリニスト・作曲家コレッリ。13歳でボローニャに移り17歳で「アカデミア・フィラルモニカ」の会員になりヴァイオリンの演奏と作曲を学びます。パリからイタリアでヴァイオリン奏者として成功を収め、1681年にはバイエルン選帝侯の下に仕え、1681年にトリオ・ソナタ作品1を発表。この「ヴァイオリンなどの旋律楽器、通奏低音を受け持つ低弦楽器とチェンバロ」で構成されたトリオ・ソナタの形式はコレッリが完成したものとされ、当時のヨーロッパ各国の作曲家たちに多大な影響を与えました。このアルバムでは、コレッリの代表的なトリオ・ソナタと、バッハ、ヘンデル、テレマンがコレッリに倣って書いたトリオ・ソナタの数々を収録。軽やかな旋律はミカラ・ペトリがリコーダーで演奏し、ヒレ・パールのヴィオラ・ダ・ガンバがこれを支え、マハン・エスファハニのチェンバロが旋律を彩っていくさまは見事という他ありません。コレッリ作品の持つ影響力の大きさをまざまざと感じさせる選曲も興味深いものです。アルバムの最後には、コレッリの極めつきともいえる、18世紀に異例のヒットを放ったテーマによる人気曲「ラ・フォリア」が置かれています。
ミカラ・ペトリはこの録音のために、通常より低いピッチの"特別な"リコーダーを準備。レーベルが誇る高音質録音によるくっきりとした音も魅力です。
※国内仕様盤には矢澤孝樹氏による日本語解説が付属します。

Urania Records
LDV-14103(2CD)
ランゼッティ:チェロ・ソナタ Op.5&6
サルヴァトーレ・ランゼッティ:ソナタ Op.5-1イ短調/ソナタ Op.5-2変ロ長調/ソナタ Op.5-3ニ長調/ソナタ Op.5-4ト長調/ソナタ Op.5-5ハ長調/ソナタ Op.5-6/ソナタ Op.6-1 ト長調/ソナタ Op.6-2イ短調/ソナタ Op.6-3 ヘ長調/ソナタ Op.6-4ハ長調/ソナタ Op.6-5 ニ長調/ソナタ Op.6-6ホ短調
クラウディオ・ロンコ(Vc)、
エマヌエラ・ヴォッツア(Vc)
ピリオド楽器使用
サルヴァトーレ・ランゼッティ(c.1710-c.1780)は、チェロ奏者として活躍しました。名手として活躍したランゼッティはいくつかの新しい技巧を完成させるなどチェロの演奏技術の発展に貢献しました。
クラウディオ・ロンコは、1980年にクレマンシック・コンソート(クレメンチッチ・コンソート)のソロ・チェロ奏者に就任し、アンサンブル415やエスペリオンXXでも活躍。さらには、セビリア古楽音楽祭をはじめとするヨーロッパの著名な古楽音楽祭から定期的に招聘されるなど、現在のイタリア古楽界における重鎮の1人。
現在は2001年に出会ったボローニャのアンサンブDSGとルサン・ペトロニオ・カペラ・ムジカーレで首席チェロ奏者を務めていたエマヌエラ・ヴォッツアと夫婦デュオを組み、コンサートやレコーディングに精力的に取り組んでいます。

Glossa
GCD-923540(1CD)
パラシオ・ソングブック〜3声とリュートのための音楽
1. フアン・デ・ウレーデ(c.1430-after1482):Nunca fue pena mayor
2. アントワーヌ・ブリュメル(c.1460-1513):Ave, ancilla trinitatis
3. ペニャローサ(c.1470-1528):Unica est columba mea
4. フアン・デル・エンシーナ(1468-1520):Romerico tu que vienes
5. アレクサンダー・アグリコラ(c.1446-1506):Tandernaken
6. ジル・バンショワ(c.1400-1460)/アグリコラ:Comme femme desconfortee
7. エンシーナ:Es la causa bien amar
8. バルトロメオ・トロンボンチーノ(c.1446-1506):Vox clamantis in deserto
9. 作曲者不詳:Zagaleja del Casar
10. ジャコモ・フォリアーノ(1468-1548):L’amor dona ch’io te porto
11ジョアン・アンブロージオ・ダルツァ(fl. 1508):Ricercar
12.ルイス・ミラン(c1500-c1561):O vos omnes qui transitis por esta via d'amor
13. 伝ハインリヒ・イザーク(c.1450-1517):Salve Sancta facies
14. ヨハネス・デ・クァドリス(before1410-1457?):Cum autem venissent ad locum
15. 作曲者不詳:Romance de Pasion - Tierra i cielos se quexaban
16. 作曲者不詳:Desecha de Pasion - Pues es muerto el Rey del cielo
17. 作曲者不詳:Adoramus te Domine
18. ギヨーム・デュファイ(c.1400-1474):Je vous prie
19. ウレーデ:De vos i de mi quexoso
20. 作曲者不詳:Amours, amours, vostre service
21. 作曲者不詳:Oya tu merced y crea
22. 作曲者不詳:Ora baila tu
ダ・テンペーラ・ヴェーリャ〔フロレンシア・メンコーニ(Ms)、ホナタン・アルバラド(T)、ブレノ・キンデレ(Br)、アリエル・アブラモビチ(Lute)〕

録音:2022年6月、スイス
中世後期およびルネサンス音楽のヒスパニック系レパートリーに特化したアンサンブル「ダ・テンペーラ・ヴェーリャ」がGlossaからレコーディング・デビュー。メゾ・ソプラノ、テノール、バリトンの3声とリュート伴奏のための知られざるスペイン歌曲集。
1870年初頭にマドリードの王宮図書館で発見され1890年に現代版が出版された15世紀の写本「Cancionero de Palacio」からの音楽を中心に、イベリア起源やヨーロッパの他の地域の類似レパートリー、関連レパートリーを含む様々な写本の音楽が対比され、初期イベリア音楽、スペイン声楽のより広い視野を提供します。

Christophorus
CHR-77474(2CD)
夢と幻影〜素晴しい夜を巡る詩的な旅
1. シュテファン・ツヴァイク(1881-1942):ノットゥルノ*
2. ドビュッシー:夢想
3. ヴァルター・カレ(1881-1904):Die Nacht winkt vor dem Fenster*
4. フランシス・ピルキントン(c.1570-1638):Thanks, gentle Moon, for thy obscured light /ダウランド:ダウランド氏の真夜中
5. 作曲者不詳(c.1610):暗闇は私の歓び
6. ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ(1788-1857):夜は静かな海のように*
7. エドゥアルト・メーリケ(1804-1875):真夜中に*
8. マラン・マレ:夢みる乙女
9. ウィリアム・シェイクスピア(1564-1616):ロメオとマーキュリオ*
10. マシュー・ロック(c.1630-1677):ファンタジー(組曲第5番より)
11. ロック:ファンタスティック ― コラント
12. ロック:エア ― サラバンド(組曲第5番より)
13. ライナー・マリア・リルケ(1875-1926):そしてそれはほとんど少女のようで*
14. フリッツ・カイル(b.1957):Il sogno di Giulia
15. ロマン・ビュシーヌ(1830-1899):夢のあとに*
16. フォーレ:夢のあとに(3つのメロディ Op.7より)
17. ベルトルト・ブレヒト(1898-1956):マリー・Aの思い出*
18. ハイドン:弦楽四重奏曲ヘ長調 Op.50-5「夢」より ポコ・アダージョ
19. コンラート・フェルディナント・マイヤー(1825-1898): 夜のざわめき*
20. ソロボダン・ヨヴァノヴィチ(b.1977):オデッセウスの夢の狭間で
21. シェイクスピア:ソネット第43番「目を閉じればものがよく見える」*
22. ーセル:ロンドー ― 第1幕の旋律〜ジグ(歌劇「妖精の女王」より)
23. ゲルトルート・ゴーズ(1878-1915):Traumgesindel*
24. パーセル:夜の従者たちの踊り ― 妖精の踊り(歌劇「妖精の女王」より)
25. ツェムリンスキー:真夜中に(リート集 Op.2より) / ユリウス・ローデンベルク(1831-1914):真夜中に*
セバスティアン・ミロー(朗読)*、
レゼスカパード(ヴィオール・コンソート)

録音:2023年2月、ドイツ
女流奏者4名からなるヴィオール・コンソート(ヴィオラ・ダ・ガンバ・アンサンブル)「レゼスカパード(Les Escapades)」が「夢」と「幻影」をテーマに素敵な夜を巡る詩的な旅。シェイクスピアやアイヒェンドルフ、メーリケ、リルケらの偉大な作家、詩人たちの作品を俳優&歌手として活躍するクリスティアン・ミローが朗読し、それらの詩に関連するような音楽をレゼスカパードが演奏。バロック、古典派、ロマン派、印象派の様々な時代の楽曲が取り上げられており、特にガット弦のヴィオールのためにバロック様式に特別にアレンジされたフォーレの「夢のあとに」やドビュッシーの「夢想」のまったく新しいサウンドにも注目です。
コンセプションとアレンジはレゼスカパードのメンバーであるザビーネ・クロイツベルガー。CD1は朗読と音楽がほぼ交互に収録されており、CD2は音楽部分だけがまとめて収録されています。

Hyperion
CDA-68408(1CD)
ゲレーロ:ミサ曲「偉大なる祭司を見よ」、マニフィカト&モテット集
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):喜べ、バルバラ/どうして主の歌をうたえようか?/天国は、ある家の主人が(6声)/おお星よりも輝かしい十字架よ/さて、イエスは(4声)/ミサ曲「偉大なる祭司を見よ」/日々罪を犯し/あなたは祝福され、それは良いことです(5声)/かくも美しいあの女性はだれか?/第2旋法のマニフィカト
ブラバント・アンサンブル、
スティーヴン・ライス(指)

録音:2022年8月11日-13日、オール・セインツ教会(イースト・フィンチリー、ロンドン)
ネーデルラント、フランドル楽派を中心に未知なる音楽、ポリフォニーの発掘、研究に情熱を注ぐブラバント・アンサンブルとスティーヴン・ライス。これまでグラモフォン賞に3度ノミネートされているほか、ジョスカン・デ・プレの没後500周年にリリースされた「ジョスカン・デ・プレ:モテットとミサの楽章」(PCDA-68321)がレコード芸術特選盤に選出されるなど今や英国でも指折りのヴォーカル・アンサンブルとして日本でも認知度を高めてきた彼らが今回取り上げるのは、スペイン・ルネサンスの巨匠、フランシスコ・ゲレーロのミサ曲「見よ、大いなる司祭を」を中心とした作品集。
モラレスなどに師事し若くして成功を掴んだアンダルシア楽派のフランシスコ・ゲレーロは、スペイン・ポリフォニーの黄金時代の歴史においてビクトリアと並び重要視されている作曲家の一人。今回のアルバムではミサ曲「偉大なる祭司を見よ」をメインに様々なマニフィカトやモテットを収録しています。ジョスカン・デ・プレにばかり注目されがちな同時代の多くの優れた作曲家の作品に新たな命を吹き込み、現代へ伝承し続けるブラバント・アンサンブルの一切無駄のない洗練されたサウンドに耳を奪われることでしょう。

Signum Classics
SIGCD-767(1CD)
アンロックド〜ブレシャネッロ Vol.2
ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ
(c.1690-1758):協奏曲とシンフォニア集 Op.1第2巻〔協奏曲第4番ホ短調(Vn、弦楽と通奏低音のための)、
 シンフォニア第4番変ロ長調(弦楽と通奏低音のための)、
 協奏曲第5番ハ短調(Vn、弦楽と通奏低音のための)、
 シンフォニア第5番ヘ長調(弦楽と通奏低音のための)、
 協奏曲第6番イ長調(Vn、弦楽と通奏低音のための)、
 シンフォニア第6番変ホ長調(弦楽と通奏低音のための)〕、序曲-組曲イ長調
ヴィヴァルディ:協奏曲 RV.366より「アダージョ」(ピセンデル編)
ラ・セレニッシマ、
エイドリアン・チャンドラー(指、Vn)

録音:2022年2月13日-16日、シーダーズ・ホール、ウェルズ・カテドラル・スクール(サマセット、イギリス)
英国屈指のバロック・ヴァイオリニスト、エイドリアン・チャンドラーによって1994年に創設されたピリオド・アンサンブル、ラ・セレニッシマ。"赤毛の司祭"ヴィヴァルディを中心とする18世紀ヴェネツィアとその周辺の作曲家たちの知られざる作品や、再発見された作品の世界初録音を続々と世に送り出し、これまで2度のグラモフォン賞に輝いています(「セレニッシマ」は、「晴朗きわまるところ」という意味の、ヴェネツィアの別称)。
シュトゥットガルトのヴュルテンベルク宮廷でカペルマイスターを務めたイタリアの作曲家&ヴァイオリニスト、ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ(c.1690-1758)は、ヴィヴァルディと同時代の作曲家ですが、その音楽は比較的無名のままです。正当な理由で歴史の闇に包まれてしまう作曲家もいますが、ブレシャネッロの音楽には、復元すべき多くの説得力ある論拠がありました。ラ・セレニッシマは2014年のシーズンに初めてブレシャネッロを取り上げ、その後オペラ「ティスベ」を上演し、ヴァイオリン協奏曲(『エクストラ・タイム』〔SIGCD-641〕)、トリオ・ソナタ(『セッテチェント』〔SIGCD-663〕)などを録音してきました。
このアルバムは、前作『ビハインド・クローズド・ドアーズ』〔SIGCD-693〕でも取り上げられた、協奏曲とシンフォニア集 Op.1の後半が収録されています。また、終盤の序曲-組曲イ長調は盛り上がる「Giga」で締め括られ、コロナ禍により閉ざされていた(「Behind Closed Doors」)ところから、解き放たれ(「Unlocked)、高揚する気持ちが表れるようなプログラムとなっています。

Da Vinci Classics
C-00767(2CD)
フランチェスコ・レッチェ:ソナタとパルティータ(無伴奏ヴァイオリンのための67の作品集) ヴィンチェンツォ・ビアンコ(バロックVn)

録音:2022年12月8日&2023年5月10日
※世界初録音
1740年頃に生まれたと考えられるフランチェスコ・レッチェによる無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ。レッチェは、作曲家としても活躍しましたがヴァイオリニストの巨匠としても知られていて、当時ナポリの王立礼拝堂でコンサートマスターを務め、さらにサン・カルロ劇場でも働いていました。このアルバムに収められているソナタとパルティータは、ナポリで18世紀から19世紀にかけて作られた無伴奏ヴァイオリンのための作品としては初めてのものと言えるでしょう。

Glossa
GCD-923539(1CD)
大公のカストラート〜ガエターノ・ベレンシュタットのためのアリア集
ヘンデル
1. アリア「Sorte amor vuol che quest’alma」
2. アリア「Ogni tua bella stilla」
3. アリア「Pregio e sol d’un alma forte」
(歌劇 「リナルド」より)
アッティリオ・アリオスティ(1666-1729):
4. 序曲 (歌劇 「ティート・マンリオ」より)
ロッティ(1667-1740):
5. アリア「L’incauto che non teme」
(歌劇 「アスカニオ」より)
ガスパリーニ(1661-1727):
6. アリア「Vezzosetta tra questi fiori」
(歌劇 「アスティアナッテ」より)
カペッリ(1648-1726):7. アリア「Piaccia agl’astri ed al senato」
(歌劇 「ジューリオ・フラヴィオ・クリスポ」より)
ヘンデル
8. 序曲
9. アリア「Bel labro formato per farmi beato」
(歌劇 「オットーネ」より)
オリオスティ
10. アリア「Nel tuo figlio e nel tuo sposo」
(歌劇 「カイオ・マルツィオ・コリオラーノ」より)
ボノンチーニ(1670-1747):
11. アリア「O della sorte favor instabile」
(歌劇 「ファルナーチェ」より)
ヨハン・アドルフ・ハッセ
12. 序曲
13. アリア「Al fato io t’abbandono」
(歌劇 「アスタルト」より)
レオナルド・ヴィンチ(1696-1730):
14. アリア「Tra lo splendor del trono」
(歌劇 「捨てられたディドーネ」より)
ドメニコ・サッロ(1679-1744):
15. アリア「Gelido in ogni vena」
(歌劇 「ペルシャ王シロエ」より)
ジョヴァンニ・アントニオ・ジャイ(1690-1764):
16. Aria「Non fidi al mar che freme」
(歌劇 「デメトリオ」より)
フィリッポ・ミネッチャ(C.T)、
イ・ムジチ・デル・グラン・プリンチーペ、
サムエーレ・ラストルッチ(指)

録音:2023年2月、イタリア
ラ・ヴェネクシアーナやアントニオ・フローリオ&カペラ・ナポリターナ(旧イ・トゥルキーニ)、カルロ・イパタ&アウセル・ムジチなどの多くの録音・公演に参加し、極めて創造的な活動で注目を浴びるイタリア、フィレンツェ出身のカウンターテナー、フィリッポ・ミネッチャ。
ミネッチャの最新アルバム「大公のカストラート(Il castrato del granduca)」は、フィレンツェの偉大な先輩であるカストラート、ガエターノ・ベレンシュタットのために作曲された数々のアリアを集成し、ベレンシュタットの音楽の足跡を辿ります。
ベレンシュタットは生涯を通じてメディチ家とトスカーナ大公に仕え、イタリアのすべての重要なオペラハウスとロンドンでも歌い、ヘンデルを始め、アリオスティ、ボノンチーニ、ガスパリーニ、ハッセ、サッロ、ヴィンチなど、当時もっとも人気を誇った作曲家たちがこぞって彼の歌声と演技力を高く評価し、彼のために多くのアリアを作曲しました。

Glossa
GCD-924015(2CD)
ルクレール:音楽悲劇 「スキュラとグラウコス」 ジェルジ・ヴァシュヘージ(指)、オルフェオO、パーセルが、ユディト・ファン・ヴァンロイ(スキュラ)、シリル・デュボワ(グラウコス)、ヴェロニク・ジャンス(キルケ)、ジャンヌ・アムザル(L’Amour, Temire, une Bergere, une Sicilienne, 1ere Fille du choeur)、ハスナー・ベンナーニ(Venus, Dorine, une Dryade,2e Fille du choeur)、ダヴィド・ヴィチャク(Le Chef des Peuples, un Sylvain, Hecate)、ヨージェフ・ガール(1ere Propetide, un Berger)、マールトン・コマーロミ(2e Propetide)

録音:2022年3月24日-26日、リスト・フェレンツ音楽院大ホール(ブダペスト、ハンガリー)
20世紀末まで顧みられることのなかった数々の知られざるフランス・バロック作品を蘇らせ、次々と世に発信して注目を集めてきたハンガリー出身の奇才ジェルジ・ヴァシュヘージと、彼が結成したオルフェオO&パーセル合唱団。本アルバムでは、「フランスのコレッリ」とも呼ばれる18世紀フランスのヴァイオリン音楽の巨匠、ジャン=マリー・ルクレールが唯一残した音楽悲劇 「スキュラとグラウコス」 を取り上げています。
ルクレールは、コレッリの系譜を継ぐヴァイオリンの大家、ジョヴァンニ・バッティスタ・ソミスに師事、フランスでいち早く独自のヴァイオリン芸術を確立し、演奏家としても作曲家としても高い名声を確立していました。ヴァイオリンのためのソナタや協奏曲、トリオ・ソナタなどの器楽作品で知られるルクレールが、ルイ15世の皇太子の結婚祝賀として書いた唯一の音楽悲劇 「スキュラとグラウコス」 は、 美しい海の精(ニンフ)スキュラに思いを寄せる海神グラウコスに恋をした魔女キルケが、グラウコスに拒絶され、恋敵であるスキュラに恐ろしい呪いをかけるというプロローグと5幕からなる抒情悲劇です。
ヴァシュヘージと手兵のオルフェオO&パーセル合唱団、そして、豪華歌手陣がこの知られざる作品の魅力を再発見させてくれます。また、ヴァシュヘージは、このレコーディングに臨むにあたり、オリジナルの演奏稿を用いていることも注目ポイントのひとつと言えるでしょう。

Signum Classics
SIGCD-769(1CD)
インフィニット・リフレイン〜愛の隠れ家の音楽
モンテヴェルディ:Vorrei baciarti(マドリガーレ集第7巻より)、Se i languidi miei sguardi(マドリガーレ集第7巻「Lettera amorosa」より)/ヤコポ・メラーニ(1623-1676):Da torbido nembo(歌劇「Ercole in Tebe」第2幕第8場より)
モンテヴェルディ:Perche fuggi(マドリガーレ集第7巻より)
メールラ
(1595-1665):Ballo detto Pollicio(歌曲集第3巻より)
ダニエレ・ダ・カストロヴィッラーリ(1613-1678):Dove, m’ascondo(歌劇「La Cleopatra」第3幕第11場より)
モンテヴェルディ:Soave libertate(マドリガーレ集第7巻より)
カヴァッリ
(1602-1676):Io resto solo?… Misero, cosi va(歌劇「Eliogabalo」第1幕第11場)
フレスコバルディ:トッカータ第4番(トッカータ集第1巻より)
モンテヴェルディ:Tornate, o cari baci(マドリガーレ集第7巻より)
ボレッティ:Crudo Amor(歌劇「Ercole in Tebe」第1幕第3場より)
ストラデッラ(1643-1682):Oh quanti soli…Ahime, gl’e meglio piangere(歌劇「Il Trespolo Tutore」第3幕第5場より)
モンテヴェルディ:Se pur destina e vole(マドリガーレ集第7巻「Lettera amorosa」より)
レグレンツィ(1626-1690):Ballo del Granduca
ボレッティ:Entro l’orrida mole… Se per te lieto mi lice(歌劇「Ercole in Tebe」第2幕第14場より)
モンテヴェルディ:Con che soavita(マドリガーレ集第7巻より)/モンテヴェルディ、フランチェスコ・サクラティ(1605-1650):Pur ti miro, pur ti godo(歌劇「ポッペアの戴冠」第3幕より)
ランドール・スコッティング(C.T)、
ホルヘ・ナバーロ・コロラド(T)、
ローレンス・カミングス(指)、
エンシェント室内O

録音:2022年10月31日-11月2日、(ロンドン、イギリス)
17世紀、同性愛者たちの隠れ家となっていたヴェニス。何世紀にもわたって覆い隠されていたゲイの愛の物語がこのアルバムによって幕を開けます。モンテヴェルディのマドリガル集第7巻からの鮮やかで魅力的なデュエットや、秘められた愛の憧れを描くカヴァッリとストラデッラのソロ・アリア、さらにはあまり知られていないボレッティ、メラーニ、カストロヴィラーリの作品も収録しています。
ロイヤル・オペラ・ハウスやメトロポリタン歌劇場、バイエルン国立歌劇場に出演している圧倒的な歌唱力を誇るカウンターテナーのランドール・スコッティングと、歴史あるゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭をはじめ、数々のオペラに出演しているテノールのホルヘ・ナバーロ・コロラド。この2人の歌唱を支えるエンシェント室内Oは2023年に創立50周年を迎えたオリジナル楽器オーケストラで、世界中で高い評価を得ています。

Aeolus
AE-10356(1CD)
ルクレール:ヴァイオリン・ソナタ集 Op.9Vol.1
ソナタ第6番ニ長調 Op.9-6/ソナタ第10番 嬰ヘ短調 Op.9-10/ソナタ第3番ニ長調 Op.9-3/ソナタ第8番 ハ長調 Op.9-8
エレーヌ・シュミット(Vn)、
フランソワ・ゲリエ(ハープシコード)、フランシスコ・マニャリヒ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/ジョナサン・ペシェク(バロックVc)
フランスを代表するバロック・ヴァイオリニストの1人、エレーヌ・シュミットのAeolus第2弾! ルクレールのソナタ集Op.9の全曲録音プロジェクトがスタート!
1743年に出版されたルクレールの「ヴァイオリン・ソナタ集 Op.9」はフランス・バロック期のヴァイオリン作品の中でも最高傑作とされています。ルクレールのこの作品はヴァイオリンの技術を最高まで高めた難曲として知られており、滅多に演奏されることはありません。この録音にあたって何年も準備を積み重ねたエレーヌ・シュミットによって見事なヴァイオリンが披露されている他、各パートも最高の技術で演奏されています。

H.M.F
HMM-902710(2CD)
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り SV206 ピグマリオン 、
ラファエル・ピション(指揮 )
ソプラノ/セリーヌ・シーン、ペリーヌ・ドゥヴィエ
メゾ・ソプラノ/ルシール・リシャルドー
テノール/エミリアーノ・ゴンザレス・トロ、ザカリー・ワイルダー、アントナン・ロンドピエール、
エティエンヌ・バゾラ、ニコラ・ブルーイマン、ルノー・ブレ

録音:2022年1月聖霊教会(サンテスプリ教会)
ピション&ピグマリオンが、モンテヴェルディの聖母マリアの夕べの祈りを録音しました。冒頭のファンファーレから、かつてない極上のやわらかな響き。モンテ ヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」は、"教会と王侯両家の "礼拝堂の音楽家が利用できるように、さまざまな機会のために独自に作曲されたヴェスパーの 楽曲を集めたアンソロジーであると位置づけられていますが、ピションは、「グローリア」の楽曲が全体を締めくくるのにふさわしい楽曲であることから、これは全 体としてひとつの作品であると考えています。そして、作品のテキストを、全体でひとつの作品という観点から再度読み解きなおし、言葉や場面にふさわしいハー モニーや表現を追求。モンテヴェルディが構想した作品の真の姿をつまびらかにすると同時に、作品固有の劇場感覚までをも存分に引き出しています。圧倒的な体 験です。
ピションは、2023年ザルツブルク音楽祭で「フィガロの結婚」を指揮し、「ラファエル・ピションは、VPOを、そのクッションの 効いたシロップのような心地よいサウンドからほど遠いところにある、歯切れのよい、硬派な古典主義の世界へと駆り立てた。クシェイの演出は音楽的であり、ピ ションの指揮は演劇的です。両者の協働は通常では考えられない高いレベルで最大の効果を発揮しています。細部に至るまで入念に考え抜かれ、その相乗効果に は息をのむ。」(フィナンシャル・タイムズ)と絶賛されています。 (Ki)
H.M.F
HAF-8905374(1CD)
シュッツ(1585-1672):イタリア語のマドリガーレ集第1巻 ポール・アグ ニュー(指)
レザール・フロリサン

録音:2022年5月、フィルハーモニー・ド・パリ
シュッツのイタリア語のテキストによるマドリガーレ集第1巻(第2集以降は存在しない)。出版は1611年。イタリアで、ガブリエリのもとで2年間修業を積んだ のちの、いわば「卒業制作」的なものでした。ふたつの合唱隊のために書かれており、モンテヴェルディのマドリガーレ集第5巻から6年後のもので、16世紀から 続くポリフォニックなマドリガーレの伝統の最高到達点とも言われています。テキストと音楽が実に見事に融合した、素晴らしい傑作として世に残されています。イ タリア語の言葉のニュアンスや、言葉の感情を、音楽で見事に表現しています。ポール・アグニューの的確な指揮が、若き日のシュッツが作品に込めた思いを美しく 響かせています。 (Ki)

BIS
BISSA-2589(1SACD)
『夜もすがら』
(1)R・シュトラウス(エリック・ムーレ編):メタモルフォーゼン(Metamorphosen) ArV290AV142(1944-45)
(2)マッダレーナ・カスラーナ(c.1544-c.1590)(サイモン・パーキン編):わが心は死ねぬ(Morir non puo il mio cuore)〜マドリガーレ集 第1巻(Il primo libro di madrigali)(1566)より
(3)ダニエル・キダン(1986-):じっとして(Be Still)(2020)〜弦とクロタルの為の
(4)ジェズアルド(c.1560-1613)(ミチ・ウィアンコ編):わが魂は死ぬばかりに悲しい(Tristis est anima mea)(1611)
(5)シェーンベルク:浄められた夜(Verklarte Nacht) Op.4【1943年弦楽オーケストラ版】
(6)パーセル(c.1659-1695)(レオポルド・ストコフスキー編):ディドーの嘆き(Dido’s La-ment)〜歌劇「ディドーとエネアス」 Z626〜
ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ、
ジュリアン・アズクール(指)
(3)ベイベイ・ワン(クロタル)

録音:(4)2020年8月12日、(6)2021年11月9日セント・シラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)、
(1)(3)2022年5月26&27日、(2)(5)2022年10月10&11日/オール・セインツ教会(ダラム・ロード、ロンドン、イングランド)
ジュリアン・アズクールがリーダーを務める「ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ United Strings of Europe」(USE) は、王立音楽アカデミーの学生により結成され、2012年から活動を始めました。2020年に最初のアルバム『In Motion(動いている)』(BIS SA-2529)を リリース。「巧みな演奏と注目されるプログラム」(”BBC Music Magazine”)「魅惑的なぬくもりのあるビロードの音色」(”The Strad”)と表されました。 『Renewal(リニューアル)』(BIS SA-2549)、「弦楽セレナード」や「フィレンツェの思い出」の『チャイコフスキー』(BIS SA-2569)と BISレーベルで アルバムを作り、いずれも高く評価されました。
第4作『Through the Night(夜もすがら)』は「夜」をコンセプトに制作されたアルバムです。「主要テーマが、夜は変化と変形の為の空間と時間になりえ るという考え」(ジュリアン・アズクール)。16世紀から21世紀まで、500年ほどの時間を隔てた6作品のプログラムが組まれました。
R・シュトラウスが第二次世界大戦の末期に作曲した「メタモルフォーゼン」。「23のソロ弦楽器」の為の原曲をヴァイオリニストのエリック・ムーレが「8 つのヴァイオリン、4つのヴィオラ、3つのチェロ、コントラバスのため」に編曲した「オリジナルの荘重さとテクスチュアの多彩さを保ちながら、対位法が的確にわ かる」(アズクール)版による初録音です。
イギリスの作曲家サイモン・パーキンが「弦楽四重奏をともなう弦楽オーケストラ」のために編曲したマッダレーナ・カスラーナの「Morir non puo il mio cuore(わが心は死ねぬ)」。イギリスのダニエル・キダンが作曲した「Be Still(じっとして)」は、COVID-19のロックダウン下、「過ぎゆく一年の『時』を深く 考えた」という作品です。弦と打楽器のクロタル(アンティークシンバル)によって演奏されます。
アメリカの作曲家でヴァイオリニストのミチ・ウィアンコが「弦楽オーケストラ」用に編曲したカルロ・ジェズアルドの6声のモテット「Tristis est anima mea(わ が魂は死ぬばかりに悲しい)」。シェーンベルク自身の「1943年弦楽オーケストラ版」による「浄められた夜」。パーセルの「ディドーとエネアス」からのアリア「ディ ドーの嘆き」は、レオポルド・ストコフスキーが「個性的な響きに変容させた」版による演奏です。

Profil
PH-21053(2CD)
エディション・シュターツカペレ・ドレスデン53
ハッセ:三幕の音楽劇「オリンピーアデ」
クリステネ(シキオンの支配者):クリストフ・プレガルディエン(T)
アリステア(その娘):キャサリン・ロビン(Ms)
アルジェーネ(クレタの王女);ドロテア・レシュマン(S)
メガークレ(リチーダの友人):デイヴィッド・コーディア(T)
リチーダ(クレタの王子):ランドール・ウォン(男性ソプラノ)
アミンタ(リチーダの裁判官)、
アルカンドロ(クリステネの側近):スティーヴン・リッカーズ(C.T)
カペラ・サジタリアーナ・ドレスデン、
シュトゥットガルト室内cho
フリーダー・ベルニウス(指)

録音:1992年5月31日/ゼンパーオーパー(ライヴ)
大人気「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン」シリーズの第53弾は1992年5月31日にゼンパーオーパーで行われたベルニウス指揮によるハッセの 音楽劇「オリンピーアデ」全曲。ドレスデン国立図書館所蔵の1756年版スコアを使用した演奏会形式での上演で、名のみ知られたこの作品が優れた演奏で復活し た記念すべき公演でした。
ヨハン・アドルフ・ハッセはドイツの作曲家ながらナポリでポルポラやスカルラッティに学び、イタリアで作曲家として成功しました。1731年 にドレスデン宮廷楽長となり、ナポリ楽派様式による歌劇を上演しました。
「オリンピーアデ」は1756年の作。古代ギリシャのオリンピックを題材にしているのも興味津々。メタスタージオの台本でも最も人気が高く、多くの作曲家が作 品化しています。カストラート用に書いた役はカウンターテナーのスティーヴン・リッカーズと男性ソプラノのランドール・ウォンが担い、当時の雰囲気を味わわせ てくれます。主役は実力派クリストフ・プレガルディエン。ヤーコプスとモンテヴェルディの「ウリッセの帰還」を録音したのと同時期です。
ドイツ合唱界の大御所フリーダー・ベルニウスは1985年以降古楽合唱へ転向、まさに実績を積んだ解釈が光ります。手兵シュトゥットガルト室内合唱団の美し さも光ります。

PAN CLASSICS
PC-10451(1CD)
エミリオ・デ・カヴァリエーリ(c1550-1602):エレミアの哀歌 エラム・ロテム(バス、音楽監督)
プロフェティ・デッラ・クインタ

録音:2023年3月23-27日スイス、フェアスアム、改革派教会
カヴァリエーリは外交官・振付師・オルガニスト・作曲家という経歴を持つ異才で、現存する作品はごく少ないものの、当時の最先端をゆくスタイルを用い、声楽・ 歌劇の発展に大きく寄与した人物。『エレミアの哀歌』は彼の代表作と言え、伝統的な5声のア・カペラ合唱だけでなく通奏低音つきの独唱や二重唱も登場しま す。またおどろくような和声進行など、およそルネサンス・ポリフォニーの枠から逸脱した革新性を持っていますが、同時にたまらない美しさをたたえた感動的な 名作です。
声楽アンサンブル「プロフェティ・デッラ・クインタ」はエラム・ロテムによってイスラエルのガリラヤ地方で創設され、現在はスイスのバーゼルを拠点として活動 しています。10年かけて『エレミアの哀歌』を研究・演奏してきた団体であるため、とても高い完成度の演奏がお聴きいただけます。 (Ki)

Chopin University Press
UMFCCD-101(1CD)
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア パヴェウ・ウォサキエヴィチ(Vn)
国際的ソリスト、室内楽奏者として活躍し、ワルシャワのショパン音楽大学のヴァイオリン科教授や室内楽部門の責任者などを歴任したポーランドの重鎮パヴェウ・ウォサキエヴィチ。
本アルバムでは、バロック期の無伴奏独奏曲の中でも最も重要な位置を占める作品を取り上げています。ウォサキエヴィチの解釈で、テレマンの描いた美しい旋律を奏でます。

RICERCAR
RIC-456(1CD)
アルカデルト:ミサ・ノエ・ノエ 〜ルネサンスのクリスマス音楽
1. ジョスカン・デプレ(1450/55-1521):純血なる乙女、神の育て親
2. ジャック(ヤコブス)・アルカデルト(1507-1568): キリエ*
3. アルカデルト:グローリア*
4. ジャン・ムートン(1459-1522):ノエ・ノエ(クリスマスの歌/器楽による演奏)
5. アルカデルト:クレド*
6. アルカデルト:この日、祝福されし乙女マリアは
7. アルカデルト:サンクトゥス*
8. アルカデルト:アニュス・デイ*
9. アルカデルト:天の母后(レジーナ・チエリ)
10. アルカデルト:第1旋法によるマニフィカト
11. アルカデルト:その時、嬉しいことには
12. ジョスカン・デプレ/ジャン・ギヨ・ド・シャトレ(1512-1588):祝福あれ、天の母后よ

*=『Missa Noe Noe ミサ・ノエ・ノエ』より
ナミュール室内cho
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
レ・パストゥロー(グレゴリオ聖歌歌唱/指揮&独唱: フィリップ・ファヴェット)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)

録音:2021年11月 グラン・マネージュ、ナミュール、ベルギー
地中海周辺諸国のバロック作品を、比類ないパッションと精緻な解釈を兼ね備えた名演で聴かせ話題を呼んできた、アルゼンチン出身の指 揮者レオナルド・ガルシア・アラルコン。近年は古典派以降の管弦楽作品の解釈でも注目すべき実績をあげていますが、今回の演目は意外 にもルネサンス。フランス語圏ベルギーの主要都市の一つナミュールに拠点を置く実力派集団ナミュール室内合唱団と共に、同市が出身地 と言われる名匠アルカデルトのミサ曲を中心とした選曲をお届けします。英国のタリスやスペインのカベソン、オルティスなどと同世代のアルカデ ルトは、若くしてローマ教皇庁のシスティナ礼拝堂ジュリア聖歌隊に加わり、そこで長く活躍した後にフランス王アンリ2世やシャルル9世に仕え た大家。『最後の審判』の芸術家ミケランジェロとも親交があったと言われています。今回の演目は聖母マリアにまつわる作品が集められてお り、中心を占めるのは同じく教皇庁で活躍したフランス語圏出身の作曲家ジャン・ムートンによるクリスマス音楽の旋律を軸に作曲された「ミ サ・ノエ・ノエ」。アラルコンは4声の端正な多声展開に複数の木管コルネットとトロンボーンからなる合奏、さらにリコーダー、ドゥルツィアン(ファ ゴットの前身)、オルガンといった楽器を添え、教皇庁やフランス王室など強力な為政者のもとで活躍したアルカデルトの在りし日を彷彿させる 壮麗な響きを再現。古楽器ならではの純正な和声の美しさ、決して迫力に頼らないしなやかな音作りで、多声音楽ならではの魅力を存分 に味わわせてくれます。バッハ解釈にも定評があるアラルコンならではの精緻な解釈に惹きつけられる名演です。

RAMEE
RAM-2205(1CD)
ごきげんよう、スザートさん 〜ティールマン・スザートの出版譜の世界〜
1. ティールマン・スザート(1510/15頃-1570以降): 千々の悲しみが、わたしの哀れな心を
2. トマ・クレキヨン(1505頃-1557頃):わたしは美ゆえに愛されて
3. クレキヨン:死がわたしを、残虐な妬みから
4. ニコラ・ゴンベール(1495頃-1560頃):悲痛な別れがわたしを苦悩に追いやり
5. スザート:Mon Amy わが友(器楽による演奏)
6. ジョスカン・デプレ(1450/55頃-1521):森のニンフたちよ(オケゲム追悼歌)
7. ジョスカン・デプレ:千々の悲しみ
8. スザート:わたしの方でも
9. スザート:もし今、私が辛い苦痛を耐え忍んでいるならば(器楽による演奏)
10. スザート:永遠なる父であらせられる方よ
11. スザート:サンクトゥス(『ミサ・イン・イッロ・テンポレ』より)
12. スザート:アニュス・デイ(『ミサ・イン・イッロ・テンポレ』より)
13. スザート:ホーブーケン〔ホーボーケン〕の踊り(器楽による演奏)
14. ジャン・ルコック(生歿年不詳、1514年頃活躍) :羊飼いの男女が
15. クレメンス・ノン・パパ(1510/15頃-1555/56頃):飲みすぎたせいなら
16. スザート:Ronde ロンド(器楽による演奏)
17. クレメンス・ノン・パパ:美しき女神が一柱
18. ピエール・ド・マンシクール(1510頃-1564):めでたし、明けの明星
19. スザート:おお、残酷なる運命よ
20. ラッスス: それを見たわたしは悲しくて
21. スザート:あなたはどこにいるのか(器楽による演奏)
22. スザート:人間には、何ひとつ確かなものなどなく
23. ラッスス:愛しき婦人よ、お願いです
24. スザート:ごきげんよう、薔薇の冠を戴いた方よ
ユートピア・アンサンブル
ミヒャエラ・リーナー(Ms)
バルト・ユーフェイン(C.T)
アドリアーン・デ・コステル(T)
リーフェン・テルモント(Br)
ギヨーム・オルリ(Bs)
ヤン・ファン・アウトレイフェ(Lute)

録音:2022年7月6-8日 聖パオロ教会、アントウェルペン、ベルギー
ラ・カピーリャ・フラメンカやウエルガス・アンサンブルといったベルギー随一の古楽アンサンブルで活躍してきた実力派古楽歌手たちが結集、そ れぞれの曲は決して長くないものの、どれも精巧な多声の歌の魅力が凝縮されたポリフォニー傑作集を録音しました。テーマはティールマン・ス ザート、16世紀屈指の印刷業界人です。15世紀にヨーロッパで発展した活版印刷術が16世紀初頭に楽譜印刷に応用されるや、音楽 は手書きで楽譜を書き写すしかなかった時代には考えられなかったほどの勢いで広範囲に届くようになりました。その大きな恩恵を受けたのが 15世紀末〜16世紀に活躍したフランス=フランドル楽派のポリフォニー作曲家たち。そして彼らの名声拡大に大きく寄与したのが、ヴェネ ツィアやアントウェルペン、パリなど多くの人々が行き交う大都市で活動していた出版業界人たち。おそらく自身も音楽家だったスザートはフラ ンドル地方随一の国際的な港湾都市アントウェルペンに拠点を構え、クレキヨンやクレメンス・ノン・パパ、ゴンベールといった同時代のフランド ル人作曲家たち、あるいはジョスカン・デプレのような往年の大御所たちの傑作を数々の曲集に編んで印刷、その普及に大きく貢献します。 スザートによって選ばれた作品の確かさをじっくり、リュート独奏を交えながら堪能できるプログラムには「千々の悲しみ」や「森のニンフたちよ」 など往年の名曲から、宗教曲・世俗曲を問わず仏・蘭・伊・ラテン語などさまざまな言語の佳品が並び、細部までよく整えられた演奏の確か さとあいまって、5世紀前の世界に軽々と私たちを誘ってくれる仕上がりになっています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-104(1CD)

NYCX-10429(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ジャン・ジル(1668-1705):モテ「主よ、わが神、あなたが頼りなのです」
死者の為のミサ曲(レクイエム)
ユジェニー・ルフェーヴル(S)
クレマン・ドビューヴル(オートコントル〔高音テノール〕)
セバスティアン・モンティ(T)
ダヴィド・ヴィチャク(Br)
レ・パージュ・エ・レ・シャントル(ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団、少年合唱団)
レ・フォリー・フランセーズ(古楽器使用)
コンサートマスター:パトリック・コーエン=アケニヌ(Vn)
ファビアン・アルマンゴー(指)

録音:2022年12月8-9日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
※ 国内仕様盤には、白沢達生氏による原盤解説の日本語訳が付属。
南フランスのプロヴァンス地方出身の天才作曲家ジャン・ジル。大クープランと同じ1668年に生まれ、生涯を通じて専らフランスの南側で活 躍しパリにもヴェルサイユにも来ないまま早世しましたが、ルイ14世の治世下で作曲したレクイエムが王室でもとりあげられ注目を浴び、18世 紀を通じて王室の葬儀で頻繁に再演されるという栄に浴しました。有名な定期演奏会コンセール・スピリチュエルも発足20年前に亡くなった この昔日の巨匠の作品を何度も演奏、パリの人々にも喝采を博し続けました。20世紀の古楽復権の流れでもシャルパンティエやデュ・モンと 並んで注目されてきた彼のレクイエムに、ブルボン家歴代の王たちの祈りの場となってきたヴェルサイユ宮殿の王室礼拝堂での最新録音が登 場。手稿譜の形でのみ残る珍しいグラン・モテ(合奏付き合唱曲)と共に演奏を聴かせるのは、フランス17〜18世紀音楽の知られざる魅力 を実演と録音を通じて根強く紹介し続けてきた実力派ファビアン・アルマンゴー率いるヴェルサイユ・バロック音楽センター(CMBV)の合唱団。 器楽陣にはCMBVでの研究成果を比類ない演奏に昇華してきた精鋭集団レ・フォリー・フランセーズが加わり、残された楽譜の持ち味を最 大限に引き出す精妙な解釈に仕上げられています。モテ「主よ、わが神、あなたが頼りなのです」では時として舞踏劇や歌劇を思わせる音 使いもあり、メリハリの利いた古楽器演奏と相俟ってジルの作風の広がりを印象づけてやみません。CMBVの音楽学者ジュリアン・デュブリュク による解説(仏・英・独語/国内仕様盤には日本語訳付)も充実、フランス・バロックの奥深さと欧州古楽界の層の厚さに改めて驚かされる 新録音です。

TOCCATA
TOCCATA NEXT
TOCN-0018(1CD)
NX-B03
18世紀ロンドンの声楽曲集
1-20. ヨハン(ジョン)・エルンスト・ガリアルド(1666/87-1747):アダムとイヴへの讃歌(1728年出版)*
21-23. ジェレマイア・クラーク(1674頃-1707):詩篇13篇 * - 宗教音楽集第2集(1801年出版)より (リチャード・ジョン・サミュエル・スティーヴンス 1757-1837編)
24. モーリス・グリーン(1696-1755):竪琴を持ったオルフェウス - カンタータと4つの英語の歌(1745/46年出版)より
25. エリザベッタ・デ・ガンバリーニ(1730-1765):Behold, and listen - イタリア語と英語の歌によるチェンバロの為のレッスン(1748年出版)より
26-31. ガリアルド:アポロとダフネ*- イタリア流儀に倣った6つの英語カンタータ(1716年出版)より
32-39. ヘンリー・キャリー(1688頃-1743):カンタータ「I go to the Elisian Shade」(狂気の歌)- 伴奏付き声の為のカンタータ(1724年出版)より
40. ジョン・ブロウ(1649-1708):前奏曲 イ短調(1700頃)
41-44. グリーン:詩篇119篇 *- 宗教音楽集第2集(1801年出版)より
(リチャード・ジョン・サミュエル・スティーヴンス編)
Lux et Umbrae(古楽声楽アンサンブル)
ロバート・クロウ(S)…1-2、5-6、9-10、13-14、17-23、
25、32-39、41-44
アネッテ・フィッシャー(S)…1-4、7-8、11-12、15-16、17-
20、24、26-31、41-44
ジュリア・ニルセン=サヴェージ(Vc)…21-23、26-31、41-44
シグルン・リヒター(Lute)…1-20、24、26-31、41-44
ミヒャエル・エーベルト(Cemb)…1-23、26-44

録音:2021年5月29、30日、2022年10月23-30日
*…世界初録音
18世紀前半のロンドンではイタリアを経てやってきたヘンデルが圧倒的な人気を誇っていました。彼は1719年に貴族たちによって設立された「王立音 楽アカデミー」で演奏するための大部分の歌劇を担当した他、ジョージ2世の為の「戴冠式アンセム」を上演するなど大活躍。イタリアから優れた歌 手を呼び寄せ、ロンドンにおける歌劇文化の興隆をもたらしました。もちろん同時代のロンドンにも優れた作曲家たちは存在していましたが、彼らのほと んどはヘンデルの名声の影に隠れてしまい、その作品の多くは忘れられてしまったのです。このアルバムでは6人の作曲家の作品を収録。曲の多くは神 話や旧約聖書から題材が取られており、演奏者や歌手たちには高い技巧が要求されます。なかでも注目はヘンデル作品の歌手として活躍し、後に 自作を発表したという、当時では珍しいイタリア系の女性作曲家エリザベッタ・デ・ガンバリーニの作品でしょう。イタリア・バロックの様式に基づく美しい 歌曲は上品な味わいを持っています。 演奏する「Lux et Umbrae=光と影の意」は2014年にソプラノ歌手ロバート・クロウとリュート奏者シグルン・リヒターによって設立されたアンサンブ ル。17世紀から18世紀のほとんど知られていない声楽作品の研究と演奏に尽力しています。

CORO
COR-16201(1CD)
オラツィオ・ベネヴォリ:ミサ曲「汝はペテロなり」
パレストリーナ:汝はペテロなり
オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672):ミサ曲「汝はペテロなり」-キリエ、グローリア
ボニファツィオ・グラツィアーニ(1604-/5-64):主よ、汝の憤りをもてわれを責めたもうなかれ
ベネヴォリ:ミサ曲「汝はペテロなり」-クレド
グラツィアーニ:さあ、諸人よ
ネヴォリ:ミサ曲「汝はペテロなり」-サンクトゥス、アニュス・デイ
グラツィアーニ:Ad mensam dulcissimi、Justus ut palma
イ・ファジョリーニ、
ザ・シティ・ムジク、
ロバート・ホリングワース(指)

録音:2023年6月28日-7月1日、セント・オーガスティン教会(ロンドン)
ロバート・ホリングワースによって1986年にオックスフォード大学で結成され、2006年5月にはロイヤル・フィルーハーモニック協会から"アンサンブル・アウォード"を授与されたイギリスの実力派古楽系アンサンブル、イ・ファジョリーニ。
Coroからのリリース第4弾となる新録音は、イタリア初期バロックの重要人物オラツィオ・ベネヴォリ(1605-1672)の多声合唱の芸術を探求!
パレストリーナの著名なモテット「汝はペテロなり」を基に作曲されたベネヴォリのミサ曲「汝はペテロなり」は、ローマに新しく建設されたサン・ピエトロ大聖堂のために書かれたものと思われます。この作品は編成が非常に特殊で、4つの合唱団〔合唱1:ソプラノ、ハイ・テノール、バリトン、バス/合唱2:ソプラノ、コルネット(ツィンク)、ハイ・テノール、バリトン、バス、トロンボーン/合唱3:メゾ・ソプラノ、ヴァイオリン、ハイ・テノール、バリトン、バス、バス・ヴァイオリン/合唱4:メゾ・ソプラノ、リコーダー、ハイ・テノール、バリトン、バス、バス・ドゥルツィアン/通奏低音1:オルガン、ハープ/通奏低音2:オルガン、キタローネ の、器楽も含めた4グループ(+通奏低音)〕によって構成されています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-087(1CD)
リュリ:グラン・モテ集Vol.3
リュリ:ガリアよ、歓呼の声を上げて喜べ LWV37
アンリ・デュ・モン(1610-1684):聖母マリアの讃歌「わたしの魂は主を崇め」(マニフィカト)
リュリ:ザカリアの讃歌「祝福あれ、イスラエルの主なる神よ」LWV 64-2
 主よ、王を救い給え LWV77-4
 神はユダヤの地で知られ LWV77-17
レゼポペー(声楽&古楽器アンサンブル)
ステファーヌ・フュジェ(指)

録音:2022年3月18-21日ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
精鋭メンバーによる2022年来日が好評を博したレゼポペーが、本場ヴェルサイユ宮殿の礼拝堂で進めるリュリのグラン・モテ録音第3弾。 18世紀以前の作品研究を反映させた古楽解釈が盛んなフランスにあって、21世紀を担う逸材として高い評価を得ているステファーヌ・フュ ジェは今回、ルイ14世の筆頭後継者たる男子誕生を祝う「ガリアよ、歓呼の声を上げて喜べ」でプログラムを始め、リュリの急逝2年前に書 かれた「神はユダヤの地で知られ」まで、この作曲家がフランス王室で最も確たる権勢を見せていた時期の作を幅広く選んでいます。また同シ リーズ初の試みとして、リュリの傍ら彼より前から王室に迎えられ、ルイ14世時代ならではの教会音楽の確立に先んじて寄与していた大家 デュ・モンの充実作「マニフィカト」も収録、両者の作風の違いを軸にリュリ流儀の教会音楽の特徴が自ずと浮かび上がるようにしています。 25〜37名編成の合唱にはグヴェンドリーヌ・ブロンデール、クレール・ルフィリアトル、シリル・オヴィティ、マルク・モイヨンら個性派ソリストも多く、 坂本久美、湯川亜也子ら日本の気鋭歌手の名も。加えてオルガンとチェンバロをそれぞれ2台、曲によっては30人を超える弦楽奏者を含 む大編成の古楽器オーケストラ(オルガンにマリー・ファン・レイン、低弦にエマニュエル・ジャック、リコーダーとバスーンでメラニー・フラオー……と 多面的活躍で知られる名手たちも参加)が奏でる響きは、当時これらの作品の演奏に求められていた壮麗さはもちろん、両作曲家の細部 まで考え抜いた音使いの繊細さにも柔軟に対応。きわめて幅広い表現力で17世紀フランスの王室礼拝堂音楽の至芸を追求、各作品の 魅力を十全に引き出してゆきます。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの音楽学者トマ・ラコントによる解説も充実(仏・英語)。舞台音楽ば かりではないリュリ芸術の真価を実感できる1枚です。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-099(1CD)
フランソワ・クープラン:王宮のコンセール
コンセール 第1番/コンセール 第2番
コンセール 第3番/コンセール 第4番
レ・フォリー・フランセーズ(古楽器使用)
【ジョスラン・ドービネ(フラウト・トラヴェルソ)、ニエルス・コラン=コッパル(リコーダー、バスーン)、ジャン=マルク・フィリップ(Ob)、エマニュエル・バルサ(Vc、バス・ド・ヴィオル〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)、ベアトリス・マルタン(クラヴサン〔=チェンバロ〕)】
パトリック・コーエン=アケニヌ(Vn・指揮)

録音:2021年7月27-29日プロヴァン楽器博物館、プロヴァン(パリ郊外イル・ド・フランス地方)
ウィリアム・クリスティのレザ―ル・フロリサンやジェラール・レーヌのイル・セミナリオ・ムジカーレなど、フランスにおける古楽復興の躍進を担った重 要団体で長くコンサートマスターを務めたパトリック・コーエン=アケニヌが、2000年に自ら結成したレ・フォリー・フランセーズ。Pierre Verany、ALPHA-、Cypres、NoMadMusicなど常にシーン最前線のレーベルで名盤を刻んできたこのアンサンブルが、満を持して自国の 音楽史に名高い傑作室内楽曲を録音しました。クープランの『王宮のコンセール』はルイ14世の治世末期に書かれたイタリア風の編成によ るフランス様式の曲集で、かつてはイタリア風の音楽を演奏することさえ憚られたフランス王室にあって、異国の様式を適切に取り込み「趣味 の融合」を図ったこの作曲家ならではの細やかな趣向が凝らされた充実曲集。ヴィヴァルディ『四季』と同時期の1724年に出版され、20世 紀以降は多くの名盤にも恵まれてきましたが、18世紀当時のフランス宮廷音楽の演奏再現を徹底追及してきたコーエン=アケニヌらの様 式感豊かな演奏はやはり格別。アンサンブル創設期から長く共演してきた重要メンバーに新世代の気鋭バスーン奏者ニエルス・コラン=コッ パルが加わる顔ぶれが、それぞれの楽器から引き出しうる音色の多彩さを最大限に生かした精妙な解釈を織り上げてゆきます。作曲者と同 じフランス語話者たちだからこそ探り当てうる機微の妙、じっくりお楽しみください。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-111(1CD)
ルイ15世時代のフランス舞台音楽における恋の歌
1. ラモー :天体のエール「照り映えろ、新たに生まれ出でた星々よ」 (「カストールとポリュクス」〔1737〕第5幕第7場より)
2. ジャン=バティスト・ニエル(1690頃-1771):恋の神のエール「わが両目を襲う眠りに」 (「ローマ人たち」〔1736〕第1幕第6場より)
3. フランソワ・ルベル(1701-1775)&フランソワ・フランクール(1698-1787):ガヴォット(「イスメーヌ」〔1747〕より)
4. エジディオ・ロムアルド・ドゥーニ(1708-1775):ロジーヌのエール「おお、この村で敬われてきたお父様」 (「収穫に勤しむ人々」〔1763〕第3幕第7場より)
5. ラモー:狂気の女神のエール「恋の神よ、さあ矢をつがえて」 (「プラテー」第3幕第4場より)
6. ルベル&フランクール:イスメーヌのエール「おお、わたしたちに声を聴かせた者よ」 (「イスメーヌ」〔1747〕第3場より)
7. ラモー:プレリュード(「イポリートとアリシ」〔1733〕第3幕より)
8. ラモー:フェードルのエール「恋の神の残虐なる母よ」 (「イポリートとアリシ」〔1733〕第3幕第1場より)
9. ラモー:テライルのエール「悲痛なる衣装、青ざめた炎に」 (「カストールとポリュクス」〔1737〕序幕第1場より)
10. ジャン=ジョゼフ・ムーレ(1682-1738):イフィスのエール「さあ恋をしましょう、ためらっていてはだめ」 (「タリーの祭典」〔1714〕第2幕第5場より)
11. ラモー:シャコンヌ(「プラテー」〔1745〕より)
12. モンドンヴィル:プシュケと悪鬼たちの対話「駄目だ、この苦しみが終わると思うなよ」 (「パフォスの祭典」〔1758〕第3幕第6場より)
13. モンドンヴィル:プシュケのエール「わたしの美しさは失われ」 (「パフォスの祭典」〔1758〕第3幕第6場より)
14. ルベル&フランクール:恋の神のエール「心ここにあらずで」 (「スカンデルベルク」〔1735〕序幕第3場より)
15. ラモー:諸芸術の精たちと喜びの精たちの歌「美の女神ヴェニュス、あなたこそ」 (「カストールとポリュクス」〔1737〕序幕第1場より)
16. ラモー:狂気の女神のエール「いそしみましょう、いとも華やかな音楽に」(「プラテー」第2幕第5場より)
マリー・ペルボスト(S)
ヴェルサイユ王室歌劇場O&cho
ガエタン・ジャリ(指)

録音:2023年1月7-9日 ヴェルサイユ宮殿「マレンゴの間」
フランスの音楽著作権協会ADAMIから2016年の新星歌劇歌手賞に選ばれて以来、ヨーロッパのシーンで演技力豊かな声が急速に話 題となり、歌劇界に留まらずバロック・歌劇蘇演や知られざるフランス近代歌曲の発掘で早くも注目すべき実績を次々と挙げているマリー・ ペルボスト。ヴェルサイユ宮殿を舞台に刻まれた新たなソロ・アルバムはルイ15世時代のフランスに光を当て、多様な劇音楽から有名・無名 にかかわらず魅力的なナンバーを厳選。ルイ15世の長く比較的安定した治世の中で育まれた、多角的な様相をみせる恋物語の数々の魅 力に迫ります。軸となる巨匠ラモーの3傑作(「イポリートとアリシ」〔1733〕、「カストールとポリュクス」〔1737〕、「プラテー」〔1745〕)からして 音楽面でも物語面でもそれぞれに異なり、同時期の王室を魅了したルベル&フランクールのタッグや世紀半ばのパリの寵児ドゥーニなど、他 の作曲家たちの作品にもバロック後期からロココの柔和さを経て古典派前夜まで、18世紀フランス音楽の多彩さと一貫性を矛盾なく実感さ せてくれる奥深い魅力がたっぷり。ソプラノ歌手でありながら低い音域でも豊かな情感描写を聴かせるペルボストならではの、演技性あればこ そのエールが集められているのも流石です。ヴェルサイユの王室歌劇場ほか数々のステージで名演を披露してきたガエタン・ジャリの経験値が 十全に活かされたオーケストラの音作りも頼もしく、どこから聴いても引き込まれずにおれないアルバムに仕上がっています。

ALPHA
ALPHA-992(1CD)
フランス17〜18世紀のオートコントル歌手たちVol. 3
ジャン=バンジャマン・ド・ラ・ボルド(1734-1794):歌劇「Thetis et Pelee テティスとプレ」(1765)より
1. Ouverture 序曲
2. Air Que mon destin est deplorable プレのエール「わが運命の忌々しさよ」
3. Air Ciel ! En voyant ce temple redoutable
   プレのエール「天よ! このみごとな神殿を前に」
 ピエール=モンタン・ベルトン(1727-1780)&ジャン=クロード・トリアル(1732-1771): 歌劇「Sylvie シルヴィ」(1765)より
4. Air Conduisez ces captifs
   アミンタスのエール「どうかこの囚われ人たちを連れて行ってください」
5. Air pour les Cyclopes 一つ目巨人たちのエール
6. Air gracieux 優美なエール
 トリアル:歌劇「La Fete de Flore フロールの祭典」(1771)より
7. Air Amour, si tu te plais a ma douleur mortelle
   イラスのエール「恋の神よ、わたしが死ぬほど苦しんでいるのがそんなに嬉しいか」
 グルック:歌劇「Iphigenie en Aulide オリードのイフィジェニー」(1774)より
8. Ouverture 序曲
9. Air J’obtiens l’objet que j’aime アシルのエール「ついに愛する相手を得て、わたしは」
 グルック:歌劇「Orphee et Eurydice オルフェとユリディス」
    (1774/「オルフェオとエウリディーチェ」パリ版)より
10. Air Accable de regrets オルフェのエール「後悔に苛まれて」
11. Ballets des Ombres heureuses 精霊たちの踊り
12. Air Quel nouveau ciel pare ces lieux !
   オルフェのエール「ここまで来ると空が見違えるようだ」
13. Air Malheureux, qu’ai-je fait... J’ai perdu mon Eurydice
   オルフェのエール「やりきれない、わたしはなんということをしてしまったのだ
   〜エウリディーチェを喪って」
 ゴセック:歌劇「Alexis et Daphne アレクシとダフネ」(1775)より
14. Air Loin des ces bois charmants a regret entraine
   アレクシのエール「この愛おしい森を心ならずも離れ」
15. Air Vers le sommet de la montagne
   アレクシのエール「この山の頂に辿り着き、わたしは」
 グレトリー(1741-1813):歌劇「Cephale et Procris セファルとプロクリス」(1773/1777改訂)より
16. Air Parais, mortel amoureux
   セファルのエール「さあ出ておいで、命限りある恋人よ」
17. Ballet des nymphes de Diane ニンフたちとディアーヌの舞踏
18. Contredanse コントルダンス
19. Air Deese des beaux jours セファルのエール「好日の女神よ」
 ジョゼフ・ルグロ(1739-1793):歌劇「Hylas et Egle イラとエグレ」(1775)より
20. Air C’est ici que j’ai vu pour la premiere fois イラのエール「ここでわたしは初めて」
 ニコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「Atys アティス」(1780)より
21. Air O funeste amitie; Confiance accablante !
   アティスのエール「おお残酷なる友情、恐ろしき秘密よ!」
 ヨハン・クリスティアン・バッハ:歌劇「Amadis de Gaule ゴールのアマディス」(1779)より
22. Largo ラルゴ
 グルック:歌劇「Iphigenie en Tauride トーリドのイフィジェニー」(1779)より
23. Air Quel Langage accablant pour un ami qui t’aime !
   ピラドのエール「そなたを慕ってきた友に、なんという言葉を」
ア・ノクテ・テンポリス(古楽器使用)
 コンサートマスター:ロドルフォ・リヒター
レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル〔高音テノール〕、指揮)

録音:2022年12月 AMUZ、アントウェルペン(ベルギー北部フランデレン州)
17〜18世紀のフランス音楽史を彩り、数々の重要作品の名舞台を華やがせた名歌手たちの活躍に光を当てたアルバムが、近年ALPHA-から続々登場して います。その中でも特に当時のフランスならではのオートコントルと呼ばれる高音域男声歌手たちを紹介してきたのが、この困難な声域で鮮やかな美声を自在 に操り、欧州古楽シーンを賑わせてきたベルギーの名歌手レイナウト・ファン・メヘレンと、彼を中心に名手が集まるア・ノクテ・テンポリス。17世紀にリュリの傑作 を続々初演したデュメニ、18世紀半ばにラモーと仕事を重ねたジェリオットに続いて彼らが今回紹介するのは、モーツァルトのパリ訪問時の手紙にもたびたび登 場する歌手=興行主ジョゼフ・ルグロ(1739〜1793)です。ルイ15世の治世後半、ドイツ語圏の交響曲や協奏曲がパリで注目されつつあった1760年代に 頭角を現し、広い音域にわたって演技力の高い柔軟な歌唱を聴かせたその技量は多くの人々に注目され、マリー=アントワネット妃の実家ウィーンから招か れパリを沸かせた名匠グルックも数々のフランス語歌劇でルグロを起用、とりわけ『オルフェオとエウリディーチェ』パリ版の表題役は歴史に残る配役となりました。 作曲家の知名度にかかわらず1760〜70年代のさまざまな名品からルグロの為の歌を厳選。ロマン派前夜のドラマティックな表現からロココ絶頂期の艶やか な旋律美まで、充実した古楽器オーケストラと共に古典派時代のフランス音楽特有の味わいをファン・メヘレンの美声で堪能できる興奮と発見に満ちたプログ ラムは見逃せません。ヴェルサイユ・バロック音楽センターの二コラ・ソーによる監修を経た珍しい18世紀フランス型のクラリネットの導入など、管弦楽パートの演 奏解釈にも趣向が凝らされています。
ALPHA
ALPHA-998
バッハとイタリア
A.スカルラッティ:アルペッジョ 〜トッカータ ニ短調
バッハ:半音階的幻想曲 BWV903
 協奏曲 ニ短調 BWV974 (アレッサンドロ・マルチェッロ[1669-1747]: オーボエ協奏曲 ニ短調 による)
 ラルゴ・エ・スピッカート 〜オルガン協奏曲 ニ短調 BWV596 (ヴィヴァルディ[1678-1741]: 調和の霊感 Op.3-11による)
 アレグロ〜〜オルガン協奏曲 ハ長調 BWV 594(ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV208「ムガール大帝」 による)
 イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
マルチェッロ:アダージョ 〜チェンバロの為のソナタ 第7番
バッハ:アンダンテ 〜協奏曲 ハ長調 BWV Anh.151
 前奏曲(幻想曲) BWV921
 協奏曲 ヘ長調 BWV978(ヴィヴァルディ: 調和の霊感 Op.3-3による)
A.スカルラッティ:ラルゴ 〜チェンバロの為のトッカータ 第6番ト短調
ヴィヴァルディ(ジュスタン・テイラー編): ラルゴ 〜フルート協奏曲 ハ長調 RV443
バッハ:アンダンテ 〜協奏曲 ロ短調 BWV 979
 トッカータ ホ短調 BWV914
 協奏曲 ニ長調 BWV972(ヴィヴァルディ: 調和の霊感 Op.3-9による)
 ラルゴ 〜協奏曲 ト長調 BWV973 (ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ト長調 RV299による)
ジュスタン・テイラー(Cemb)
使用楽器:アサス城所有1730年頃のオリジナル楽器

録音:2023年3月 アサス城、フランス
コロナ禍に二度も来日し、私たちに素晴らしい音楽を停滞なしに届けてくれたチェンバロの若き俊才、ジュスタン・テイラーが大バッハとイタリア の関係を紐解く一枚。バッハは故郷のザクセン地方を離れることは滅多にありませんでしたが、ヨーロッパ中の最新の音楽情報を常に収集し ていました。なかでもコンチェルタンテ様式の発祥の地であるイタリアの革新的な音楽に細心の注意を払い、ヴィヴァルディやマルチェッロ兄弟 の作品を研究し、自身の鍵盤作品に、アルプスの向こうの煌びやかな輝きを巧みに盛り込んでいました。このアルバムには、バッハが研究のた めに鍵盤独奏用に編曲したイタリアの作品や、その集大成である半音階的幻想曲やイタリア協奏曲を収録。イタリアのオリジナル作品などの 小品で収録曲を繋いでゆく構成も興味深いものです。スコット・ロスが愛奏したことで知られるアサス城の名器を自在に操るテイラーの生き生 きとした表現がたいへん魅力的で、チェンバロにもここまで振幅のある表現が出来るのかと感心させられる一枚です。

ARCANA
A-548(1CD)
フックス:歌劇「アリアンナの冠」 ヴェネレ(美の女神ウェヌス)…モニカ・ピッチニーニ(S)
アリアンナ(クレタの王女アリアドネ)…カルロッタ・コロンボ(S)
テーティ(海の精テティス)…マリアンネ・ベアーテ・キーラント(A)
バッコ(酒の神バッコス)…ラファウ・トムキェヴィチ(C.T)
ペレオ(アイギナの王子ペレウス)…リ・メイリ(C.T)
シェーンベルクcho
ゼフィーロ・バロック・オーケストラ(古楽器使用)
アルフレード・ベルナルディーニ(指)

録音:2022年6月28日ヘルムート・リスト・ハレ、グラーツ、オーストリア
ウィーン古典派の三大作曲家が対位法を学んだ理論書『パルナスス山への階梯』の著者で、三代にわたる神聖ローマ皇帝に楽長として仕 えた大作曲家フックス。その晩年の知られざる傑作音楽劇が、欧州古楽シーン最前線をゆく演奏陣によって全曲録音されました。バッハや ヘンデルより四半世紀早く、A.スカルラッティやパーセルなどと同じ頃に生まれたフックスは1690〜1710年代が活動全盛期でしたが、 1723年プラハでの主君の戴冠式を祝う「権勢と貞節」を書きながら脚を悪くして随行できず半ば引退状態に。その中で1726年の皇妃誕 生日を祝うべく書かれた「アリアンナの冠」は、数々の木管・金管と打楽器が加わる充実編成の楽団と合唱を従え、5人のソリストが旋律美 豊かな歌を交わしてゆく一種のセレナータ。多声処理のたくみさや種々の楽器を活かして効果的な書法を繰り出す引き出しの多さはさすが 巨匠の至芸というほかなく、ヴィヴァルディやヘンデルら当時の現役世代にも比肩しうる緩急自在の音楽内容は、フックスが理論好みの書斎 派などではなく常に最前線の現役気質を失わなかったことを強く印象づけてくれます。物語は怪物ミノタウロスを退治した英雄テーセウスがナ クソス島に置き去りにしたアリアンナ(アリアドネ)を酒神バッコ(バッコス)が慰め、傍らで王子ペレオと海の精テーティが結ばれるというもの(北半 球の星座「かんむり座」はこの作品の表題に示された冠に由来)。キーラントやピッチニーニらシーン最前線の名歌手たち、頼もしくも切れ味 抜群なゼフィーロの古楽器演奏に加え、アーノンクールとの共演歴でも名高いシェーンベルク合唱団の参加も頼もしいところ。充実した作品 解説(英・独・伊語)と併せ、ウィーン音楽史を再訪したくなる刺激豊かな新録音と言ってよいでしょう。
ARCANA
A-551(1CD)
パオロ・デル・ビーヴィ、通称 パオロ・アレティーノ(1508-1584):聖土曜日の為の哀歌と応唱
第1の夜課
第2の夜課
第3の夜課
ザカリアの讃歌「祝福あれ、イスラエルの主なる神よ」
オデカトン【ジャンルイージ・ギリンゲッリ(C.T)、ジュゼッペ・マレット、マッシモ・アルティエーリ、マウロ・コッリーナ、ヴィンチェンツォ・ディ・ドナート、ジャンルーカ・フェラリーニ(T)、マウロ・ボルジョーニ、ガブリエーレ・ロンバルディ(Br)、エンリーコ・バーヴァ、マッテオ・ベロット(Bs)】
パオロ・ダ・コル(指)

録音:2021年8月24-27日聖イグナツィオ教会、アレッツォ(イタリア中部トスカーナ州)
徹底した音楽学的検証を経た上での充実した演奏解釈で、ルネサンス期のイタリア音楽の「生まれたての姿」の味わいを現代に蘇らせ続け るパオロ・ダ・コル指揮の男声アンサンブル、オデカトン。今回はフランドル楽派の精緻な多声音楽に大きな影響を受けていた作曲家が多かっ た16世紀中盤、フィレンツェのメディチ家にも仕えながら故郷アレッツォを中心に活躍した知られざる名匠パオロ・アレティーノ(「アレティーノ」は アレッツォ出身者を意味する通称、本名はパオロ・デル・ビーヴィ)の受難節音楽という秘曲中の秘曲に迫ります。この時期には現代で言うコ ントラルトから男声の中低音域までバランスよく、各声部が独立した動きを見せるポリフォニーの魅力を追求した音楽が多かったところ、パオ ロ・アレティーノはここでテノール、バリトン、さらにバスの低音域まで使ってバランスを低音寄りとし、随所で多声の綾よりも歌われる詩句の味 わいを優先させた朗読調とも言える音運びを使用。人肌の温もりを感じさせながらも隅々まで精緻にコントロールされたオデカトンの面々の 歌唱が、その作品が持つ不思議な魅力をこの上なく明晰に伝えてやみません。色彩感より構図や描線にこだわったというフィレンツェ画派の 名作群にも通じる奥深い音楽の響きが、16世紀イタリア音楽のさらなる豊饒さを改めて強く印象づけてくれる好企画です。

Channel Classics
CCS-455233(2CD)
NX-E02
18世紀パリのクラヴサン 〜フランスの鍵盤音楽と同時代の名器
【DISC1】
1-6.ルイ・マルシャン(1669-1732):ニ調の組曲 〜『クラヴサン曲集 第1巻』(1702年パリ刊)より
 1. Prelude プレリュード
 2. Allemande アルマンド
 3. Courante クラント
 4. Sarabande サラバンド
 5. Gigue ジグ
 6. Chaconne シャコンヌ
7-11. フランソワ・クープラン: ト長の組曲 〜『クラヴサン曲集 第1巻』(1713年パリ刊)第1組曲より
 7. Prelude プレリュード
 8. Courante クラント
 9. Sarabande La Majestueuse サラバンド「壮麗」
 10. La Milordine, Gigue ジグ「英国の青年貴族」
 11. Les Silvains 森の精たち
12-14. クープラン:ハ調の組曲〜『クラヴサン曲集 第1巻』第3組曲より
 12. La Tenebreuse, Allemande アルマンド「暗がり」
 13. Chaconne a deux temps, La Favorite 2拍子のシャコンヌ「寵姫」
 14. La Lutine 小鬼
【DISC2】
1-5. ラモー: 組曲  〜『新しいクラヴサン組曲集』(1728年パリ刊)より
 1. Allemande アルマンド
 2. Sarabande サラバンド
 3. Les Sauvages 未開の人々
 4. L’Enharmonique 異名同音
 5. L’Egyptienne エジプト風
6-10. アントワーヌ・フォルクレ(1672-1745)/ジャン=バティスト・フォルク(1699〜1782)編):組曲 ニ長調〜『クラヴサン曲集に編みかえられた
   父フォルクレ氏のヴィオール曲集』(1747年パリ刊)第1組曲より
 6. Allemande, La Laborde アルマンド「ラボルド」
 7. La Cottin コタン
 8. La Bellmont ベルモン
 9. La Portugaise ポルトガル風
 10. La Couperin クープラン
11-15. A.フォルクレ/J=B.フォルクレ編)):
   組曲 ハ長調〜『クラヴサン曲集に編みかえられた
   父フォルクレ氏のヴィオール曲集』第5組曲より
 11. La Rameau ラモー
 12. La Guignon ギニョン
 13. La Boisson ボワソン
 14. La Sylva シルヴァ
 15. Jupiter ジュピテール
ジョス・ファン・インマゼール(クラヴサン)

使用楽器:
【DISC1】
パリのジャン=アンリ・エムシュ1761年製作のオリジナル楽器(修復: エミー
ル・ジョバン)
【DISC2】
アントウェルペンのアンドレアス・リュッケルス(ルッカ―ス)1646年製作、パリの
パスカル・タスカンにより1780年に拡張改造済のオリジナル楽器(修復: フォ
ン・ナーゲル工房)
【DISC3】
パリのジャン=クロード・グージョン1749年頃製作、パリのジャック=ジョアシャ
ン・スワネンにより1784年に拡張改造済のオリジナル楽器(修復: マルク・デュコルネ工房)

録音:2022年11月7日、12月12日、2023年2月20日フィラルモニー・ド・パリ
クラヴサン〔チェンバロ〕奏者として研鑽を重ねつつ早くから18〜19世紀モデルのフォルテピアノを演奏、LPレコードの時代からモーツァルトや ベートーヴェンが馴染んでいた響きの真相に迫ってきたベルギーの大御所ジョス・ファン・インマゼール。その後も古楽器を使ったレパートリーは 20世紀まで及び、古楽器オーケストラ指揮の傍らドビュッシーやラフマニノフの鍵盤作品も当時のピアノで録音していますが、今回は満を持 して、そうした後の時代の響きまで細やかな解像度で解釈してきた彼ならではのクラヴサン独奏曲集を録音。使用楽器は現代随一の古楽 鍵盤製作家3人の手で丁寧に修復された、18世紀パリ屈指の製作家たちによるオリジナル楽器3台。ルイ14世の治世末期から古典派前 夜の1768年までに刊行された重要なクラヴサン曲集群から名品を厳選、さまざまな世代の巨匠7人の至芸に、18世紀パリそのままの響き を通じて迫ります。前世紀からの伝統を受け継いだマルシャンやクープラン、バロック末期に新機軸を打ち出したラモーやフォルクレ、タッチで音 量に強弱がつかない特性を逆手に取りピアノとは違ったダイナミックな音楽表現を聴かせるバルバストルやデュフリ、A-L.クープランと、深い作 品分析を経ての趣き豊かな演奏でそれぞれの世界の違いを味わえる喜びは格別。国内仕様盤では各楽器について詳述された原盤解説 の訳に加えて各作曲家紹介も付属します。時代が進むにつれクラヴサンより人気を得ていったフォルテピアノの機微を知る奏者ならではのク ラヴサン芸術後期の世界、じっくりお楽しみください。

ANALEKTA
AN-29196(1CD)
PARIS1790〜ビダル氏によるフランス革命期のギター音楽〜
 ビダル氏(ファーストネーム不明)(生年不明-1803):
1-2. Concerto pour la guitare ギター[と弦楽の為の]協奏曲
 1. Allegretto
 2. Rondo-Allegretto
3. Prelude general 総前奏曲(『新しいギター奏法』より)
4. Variations sur les Folies d’Espagne
   スペインのフォリアによる変奏曲(生前未出版)
5-6. Sonate pour la guitare avec accompagnement de violon
   ヴァイオリン伴奏付きのギター・ソナタ(生前未出版)
 5. Allegro
 6. Presto
7-9. Trios Contredanses 三つのコントルダンス
   (『歌劇・コミークのエール、メヌエット、コントルダンスによる
    ギターの為の変奏曲集』Op.18より)
 7. コントルダンス第10番「ラ・デュフール」
 8. コントルダンス第11番
 9. コントルダンス第12番
10-11. Duo pour gutare et violon
   ギターとヴァイオリンの為の二重奏曲 Op.28-5
 10. Allegretto
 11. Allegro
12. Variations sur Pierrot dit a Madeleine
   「ピエロがマドレーヌにこう言った」による変奏曲
   (『ギターとクラヴサンの伴奏付き歌曲集 諸々の小品や変奏曲と
    1片の通奏低音付きソナタを含む』Op.19より)
13-14. Duo pour gutare et violon
    ギターとヴァイオリンの為の二重奏曲 Op.24-3
 13. Allegretto
 14. Rondo
15. Sonate pour guitare avec la basse
   ギターと通奏低音の為のソナタ
   (『ギターとクラヴサンの伴奏付き歌曲集 諸々の小品や変奏曲と
    1片の通奏低音付きソナタを含む』Op.19より)
パスカル・ヴァロワ(バロック・ギター)
 使用楽器:ストラディヴァリのモデルによるクロード・ギボール製作の再現楽器
ジャック=アンドレ・ウル(Vn)[1-2、5-6、10-11、13-15]
オリヴィエ・B.ブロー(Vn)[1-2]
ジェシー・デュベ(Va)[1-2]
アマンダ・ケースマート(Vc)[1-2、15]
ジャン=ギィ・コテ(バロック・ギター)[15]

録音:2023年1月4-6日コレージュ・ダルマ・スタジオ(カナダ・ケベック州)
バーゼル・スコラ・カントルムでホプキンソン・スミスに師事、18〜19世紀初頭のギター音楽の真価を古楽器で探り続けるフランス語圏カナダ 出身のパスカル・ヴァロワが、フランスとベルギーの音楽院図書館の蔵書に作品を見つけ、その質の高さに驚いたという18世紀末の謎めいた ギター作曲家「ビダル(ヴィダル)氏」。ギター発祥の地スペイン出身であることと、フランス革命の寵児ナポレオンが皇帝になる直前の1803年 に亡くなったこと以外は、ファーストネーム含め生涯について殆ど知られておらず、ただ楽譜と同時代の絶賛だけが残っていたこのギター奏者 =作曲家の作品群から室内楽曲と独奏曲を厳選、1776年にコンセール・スピリチュエルで披露された作品と思われる1曲の室内編成協 奏曲を含むプログラムでその作曲家像に迫ります。単弦6コースの楽器が登場し始める過渡期の作品ながら、ヴァロワは熟慮の末に複弦5 コースのバロック・ギターを使用。この種の楽器ならではのダイナミックな和音の魅力も、細やかな音運びの妙味も余さず伝える解釈は聴きど ころに事欠きません。他の弦楽勢も作品に潜む機微をよく捉えたアンサンブルを聴かせ、グルックやサリエリ、グレトリー、ケルビーニといった作 曲家たちの傍らに広がっていたフランス・ギター音楽の豊かさにはっとさせられる1枚です。

Chateau de Versailles Spectacless
CVS-098(1CD)
シャルパンティエ:わたしの魂は主を崇め(マニフィカト) H79
ジャック・ダニカン・フィリドール(通称「若きフィリドール」1657-1708):トランペット隊のファンファーレ
 トランペット隊だけで奏でる行進曲
 フォンテーヌブロー
 ティンパニ演奏
シャルパンティエ:わたしたちは神であるあなたを讃えます(テ・デウム) H.146
ラ・シャペル・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル)
ヴァランタン・トゥルネ(指)

ソリスト:グヴェンドリーヌ・ブロンデール(ドゥシュ〔=ソプラノ〕1)
 セシル・アシル(ドゥシュ2)
 ダヴィド・トリクー(オートコントル〔=高音テノール〕)
 マティアス・ヴィダル(ターユ〔=テノール〕)
 ジョフロワ・ビュフィエール(バス=ターユ〔=バリトン〕)

録音:2022年11月19-22日、ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
古楽器演奏に長年の実績がある国フランスで、2020年代に最も注目されている若手指揮者の一人ヴァランタン・トゥルネの最新録音は、 有名曲「テ・デウム」を含むシャルパンティエの大規模声楽作品集。太陽王ルイ14世が治める17世紀フランスにあって、活動初期には王室 音楽総監督リュリの妨害で王室関係の仕事を得られなかったにもかかわらず、パリ市内のさまざまな機関から作曲依頼を受け、膨大な量の 傑作を残したのがシャルパンティエでした。20世紀にその真価が再評価されてゆく過程で最も注目されたのが、さまざまな規模の合奏を伴う 教会向けの声楽曲の数々。特に、トランペットによる前奏がウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を始めとしたヨーロッパの放送番組で 多用される「テ・デウム」はシャルパンティエの代表作の一つですが、トゥルネは持ち前のフランス音楽への適性をここでも存分に生かし、豊か な合唱の響きはもちろん、室内楽的なアンサンブルが映える局面も細やかに仕上げてゆき、この作曲家ならではの伸縮自在の音作りの妙 味をじっくり堪能させてくれます。17人の合唱と5人のソリストが織りなす音響美を支えるオーケストラは、弦楽14名に数々の管楽器群が加 わる手堅い構成。サヴァールやモルテンセンなど歴戦の古楽人たちとの共演で知られるバロック・ヴァイオリン奏者マンフレード・クレーメルや、民 俗音楽越境系の活躍でも知られるリュート奏者キート・ガートなど超ベテラン奏者たちも加わって、多層的な古楽器演奏の魅力も存分に 味わえる演奏内容となっています。長年のシャルパンティエ研究で知られるカトリーヌ・セサックの詳細な解説(仏・英・独語)も読みごたえたっ ぷり。

RICERCAR
RIC-455(1CD)
秘密のコンチェルト 〜ルッツァスキの女声重唱の為の声楽作品群〜
ルッツァスコ・ルッツァスキ(1545頃-1607):『1、2、3部のソプラノ[と通奏低音]の為のマドリガーレ集』(1601)より
1. あなたを愛しています、わが命の君
2. 恋の神がもたらす、いとも苦き甘やかさ
3. 鋭く射抜く、恋の神の矢
4. 優しきそよ風
5. こうして穏やかに風は吹き
   (『2声または3声のマドリガーレとカンツォーナ集』〔1661〕より/モンテヴェルディ〔1567〜1643〕作曲)
6. シレーナたちの歌「花咲ける青春の只中にある者は」
   (歌劇「アルチーナの島からのルッジェーロの解放」〔1625〕より/フランチェスカ・カッチーニ〔1587〜1641〕作曲)
7. ああ戻ってこい、わが心よ
8. あまりにも多くの力を
9. わが心よ、憔悴するな
10. わが心の君、あなたのことはもう愛していないのだから
11. 苦しみの何たるやを知らないのは
12. Belle ne fe’ natura 美しき者たちが、自然とは何かを教えてくれる
   (「ラ・ペッレグリーナ」〔1589〕より/ルーカ・マレンツィオ〔1553/54〜1599〕作曲)
13. おお春よ
14. 少女たちの合唱「喜びの中で申せましょう」
   (歌劇「アルチーナの島からのルッジェーロの解放」〔1625〕より/F.カッチーニ作曲)
15. わたしはほんの小娘よ
16. 泣いているわたしの、この両目
17. 魔法にかかった者たちの嘆きの歌「ルッジェーロはひどく不幸せで」
   (歌劇「アルチーナの島からのルッジェーロの解放」〔1625〕より/F.カッチーニ作曲)
ラ・ネレイード(声楽アンサンブル)
カミーユ・アレア、ジュリー・ロゼ、アナ・ヴィエイラ・レイテ(S)
ヨアン・ムーラン(Cemb)
マノン・パパセルジオー(ヴィオラ・ダ・ガンバ、トリプルハープ)
ガブリエル・リニョル(アーチリュート)

録音:2022年8月サンテーユ聖母教会、シラン(南仏ラングドック地方エロ―県)
ヨーロッパ最前線で活躍する気鋭の女性歌手3人が、巨匠ルッツァスキの作品を中心に、女声トリオというユニークな編成で歌われていた作 品を集めたアルバム。物語の始まりは、教皇領として接収される17世紀初頭までに、名門エステ家の本拠として欧州屈指の高度な宮廷文 化が花開いた古都フェラーラ。美術史でも重要な画家たちの活躍地として知られるその宮廷では、ルネサンス期からすぐれた多声音楽の担 い手たちの至芸が聴かれました。ジョスカン・デプレやオブレヒト、ヴィラールト、チプリアーノ・デ・ローレといった往年のネーデルラント楽派の巨匠 たちとの縁を経て、この宮廷で16世紀末に高い名声を誇ったのが「コンチェルト・デッレ・ドンネ」と呼ばれる女性音楽家の集い。その技量の 高さは他のイタリア諸都市の音楽家たちを嫉妬させたほどで、ローマでは「麗しのアマリッリ」の作曲家ジュリオ・カッチーニが自身の娘たちととも に同様のアンサンブルを組織したほど。ここではフェラーラ宮廷のために数多くの名品を提供したルッツァスキの曲集からの音楽を軸に、カッチー ニの娘フランチェスカの傑作歌劇に含まれる女声三重唱や同時代の重要マドリガーレ作曲家マレンツィオとモンテヴェルディの曲も収録。同 じ音域で重なり合うメロディが織りなす和声変化の妙を存分に楽しませつつ、この編成をよく生かしたルネサンス末期〜バロック初期のユニー クな音世界を探ります。通奏低音にはRICERCARにソロ録音も多いヨアン・ムーランら実力派が集い、弦をはじく音と弓奏する音の交錯が 歌の機微を的確にサポートしてゆくところも魅力的です。

INVENTA
INV-1012(2CD)
NX-C08
ヒエロニムス・フィンデルスのミサ曲と同時代の世俗曲集
【CD1】
1. 作者不詳(アンドルー・ローレンス=キングの即興付き):愛しい人の褐色の瞳
2. ベネディクトゥス・アッペンツェラー(1480頃-1558頃):愛しい人の褐色の瞳5声
3-7. ヒエロニムス・フィンデルス(1525-26に活躍):ミサ曲「愛しい人の褐色の瞳」
8. マットイス・ピペラーレ(1450頃-1515頃):愛しい人の褐色の瞳
9. ヨハネス・ヒセリン=フェルボネット(1491-1507に活躍):あなたは最も素晴らしい人
10. フィンデルス:「あなたは最も素晴らしい人」によるサルヴェ・レジーナ
11. 作者不詳(アンドルー・ローレンス=キングの即興付き):「あなたは最も素晴らしい人」によるパヴァヌとガリアルド
【CD2】
1. アントワーヌ・ド・フェヴァン(1470頃-1512頃):今はただ死を待つばかり
2-6. ヴィンデルス:ミサ曲「今はただ死を待つばかり」
ヨハネス・ヒセリン=フェルボネット:今はただ死を待つばかり
マットイス・ピペラーレ:今はただ死を待つばかり
ケンブリッジ・シドニー・サセックス大学cho
アンドルー・ローレンス=キング(プサルタリー&ハープ)
デイヴィッド・スキナー(指)

録音:2022年9月19-22日
ジョスカン・デ・プレに続く世代の作曲家の一人、ヒエロニムス・フィンデルスのミサ曲をとりあげた貴重なアルバ ム。フィンデルスがジョスカンの訃報に接して書いた哀歌「おお、避けがたき死よ O mors inevitabilis」は 当時大いに人気を博したようですが、その生没年さえ定かではなく、16世紀前半に活躍したフランドル楽派 の中で謎の多い作曲家の一人です。ここでは当時の流行歌の旋律を引用したパロディ・ミサを2曲とサル ヴェ・レジーナを収録。解説(英語のみ)によれば、ミサ曲「今はただ死を待つばかり」はゴンベール作との説も あり、またミサ曲「愛しい人の褐色の瞳」は近年までフィンデルス作とはされていなかったとのことですが、研究 が進んで現代譜が出版されたことで、こうして演奏・録音が可能になったそうです。「あなたは最も素晴らしい 人」によるサルヴェ・レジーナには素材となった旋律が二つあり、恋人を「この地上で比べる者が無いほど素晴 らしい」と賛美する曲とグレゴリオ聖歌の旋律とを巧みに組み合わせて聖母マリア賛歌としています。それぞれ の「元唄」も収録してあるので、曲の構造がわかりやすくなっています。

Tactus
TC-660201(1CD)
ビアンケッリ:カンタータとアリア集
マリオ・ビアンケッリ
(1660-1730):Torna o core/ため息ばかり/Sciolto il cor/Penero se m'odii/Per tutto ove il pensier/A Lidia ch'agli amanti/Son disperato/Vendetta,vndetta/Brillando il ciel/A voi che l'accendeste
アルスエンブル

録音:2022年8月
イタリアのリミニ出身の作曲家マリオ・ビアンケッリ(1660-1730)のカンタータとアリア集。リミニのガンバルンガ図書館には17世紀の古文書や典礼写本などが残されています。それらの中にはギターやヴァイオリンなどの楽器の演奏技術でヨーロッパ中に賞賛された音楽家ビアンケッリの貴重な作品も残されていました。それらの作品はこの知られざる作曲家ビアンケッリの唯一現存が確認されている楽曲となります。
Tactus
TC-840003(1CD)
ダンテの詩による歌曲集
ルイジ・コンフィダーティ(1772-1847):Francesca da Rimini
ドミニコ・アラレオーナ(1881-1928):Canti di Maggio Op.6-3
スタニスラオ・ガスタルドン(1861-1939):Il Sonetto di Dante
ルイジ・マンチネッリ(1848-1921):Sei Melodie n.1- Tanto gentile e tanto onesta pare
フィリッポ・マルケッティ(1831-1902):La Pia
ボーイト:Due Melodie di R. Schumann n.1- Canzone della sera
カステルヌオーヴォ=テデスコ:4 Sonetti da La Vita Nova - i. Cavalcando l’altr’ier per un cammino, ii. Negli occhi porta la mia donna Amore, iii. Tanto gentile e tanto onesta pare, iv. Deh, peregrini che pensosi andate
アントニーノ・パルミンテリ(1846-1915):La Pia
ハンス・フォン・ビューロー(1830-1894):Sonetto di Dante Alighieri op.22
ロッシーニ:Francesca da Rimini - Recitativo ritmato Faro come colui che piange e dice
プッチーニ:Storiella d’amore - Melodia Noi leggevamo insieme
ポンキエッリ:Noi leggevamo insieme
マリオ・ピラティ(1903-1938):Sonetto xv da La Vita Nova
フランチェスコ・モルラッキ(1784-1841):Lamento del Conte Ugolino
マヌエラ・カスター(Ms)
ラッファエーレ・コルテージ(P)、
ダフネ四重奏団

録音:2021年8月
偉大な詩人であるダンテは、何世紀にもわたりさまざまな芸術家にインスピレーションを与え続けてきました。本アルバムでは、19世紀〜20世紀半ばまでの時代に焦点を当て、プッチーニやロッシーニなどの著名な作曲家から、あまり知られてはいないものの、この時代において非常に重要な作曲家たちの音楽が散りばめられています。
Tactus
TC-490002(1CD)
イザベラ・デステの手紙の中の音楽と音楽家
ロレンツォ・ダ・パヴィア:Lettera a Isabella d'Este, Venezia,4Settembre1503
マルコ・カーラ:Farsi che si forsi che no
バルトロメオ・トロンボンチーノ:Se mi duol esser gabato
チェーザレ・ゴンザーガ:Lettera a Isabella d'Este, Modena,2Dicembre1510
マルコ・カーラ:Cantai mentre nel core、Non e tempo d'aspectare
アノーニモ=マルコ・カーラ?:Dulces exuviae
イザベラ・デステ:Lettera a Ercole 1, Mantova,30Agosto1490
ヨハネス・マルティーニ:Flos Virginum、Les biens/Des biens d'amours、[senza testo]/[textless]、Tan que Dieu voldra
フェランテ・デステ:Lettera a sua sorella Isabella d'Este, Roma,20Ottobre 1495
アノーニモ:Morte! - Che Voy?、Non te smarrir cor mio
イザベラ・デステ:Lettera ad Anna d'Alencon, Mantova,24Novembre1517
アノーニモ:De tus biense
ジョスカン・デ・プレ?:Fortuna desperata
フランチェスコ・スピナチーノ:Adiu mes amours
ギャレオット・デル・カッレット:Lettera a Isabella d'Este, Casali,14Gennaio1497
バルトロメオ・トロンボンチーノ:Lassa donna i dolci sguardi、Se gran festa me mostrasti
エルコレ1世・デステ:Lettera a sua figlia Isabella d'Este, Ferrara,25 Ottobre1490
ピエトレクイン、コンペレ:Mais que ce fust secretement
アントワーヌ・ブリュメル:Esmu suy que plus ne porroie
ジョスカン・デ・プレ
:Una mosque de Biscayo
アノニマ・フロットリスティ

録音:2022年2月
イタリア・ルネサンス期の文化・芸術、そして政治に大きな影響を与えたマントヴァ侯妃、イザベラ・デステ(1474-1539)は、熱狂的な音楽愛好家であり、また自身も音楽家でありました。彼女がしたためた、或いは受け取った膨大な手紙の数々は、現代の古楽研究において、非常に重要な情報源と言えるでしょう。
アノニマ・フロットリスティは2008年に結成されたイタリアの古楽アンサンブルで、中世〜ルネサンス期の楽曲をレパートリーとし、活動しています。

Hyperion
CDA-68414(1CD)
ルートヴィヒ・ダーザー:ミサ曲「パーテル・ノステル」
ルートヴィヒ・ダーザー(1526-1589):
1. 主をほむべきかな
2. パーテル・ノステル(われらの父よ)
3-18. ミサ曲「パーテル・ノステル」(9. アヴェ・マリア)
19-20. あなたに向かってわたしは目を上げます
21. わたしは主を愛する
22. われらはみな神に感謝します
23-24. このことを覚えていなさい、ヤコブとイスラエルよ
25. わたしをお救いください
26. 長い間活動が遮られ
27. 兄弟よ、身を慎み、目を覚ましていなさい
28-32. 光であり昼間の明るさであるキリストよ
チンクエチェント

録音:2022年10月、聖母教会(ドイツ、アドラースベルク)
ヨーロッパ各国(オーストリア、ベルギー、イギリス、ドイツ、スイス)のプロフェッショナルな歌手が集ったルネサンス系男声ヴォーカル・アンサンブルの最高峰、「チンクエチェント」。これまで、ジャン・リシャフォールやフィリップ・シェーンドルフ、フィリップ・デ・モンテ、ヤコブ・ルニャール、ハインリヒ・イザークなど、フランドル楽派を中心とするルネサンスの知られざるプログラムでアルバムを彩ってきたチンクエチェントの新録音は、ルートヴィヒ・ダーザー(1526-1589)の宗教音楽集!
その生涯と作品がミュンヘンとシュトゥットガルト、カトリックとルター派の両方にまたがっているドイツ・ルネサンス期の作曲家、ルートヴィヒ・ダーザー。フランドル楽派の影響を受け、同時代人からは非常に尊敬されていた作曲家でしたが、ミュンヘンで彼の後任を務めたオルランド・ディ・ラッソ(ラッスス)の登場により、音楽史上ではすっかり影が薄くなってしまいました。本作は充実のミサ曲「パーテル・ノステル」のほか、ラテン語のモテットやドイツ語のコラールのセレクションを含んでおり、両者の様々なスタイルを楽しむことができます。知られざる巨匠ダーザーの入門に最適な1枚です。

Caprice
CAP-21940(1CD)
ラテン・バロックの祭り〜17世紀・18世紀ラテン・アメリカの歌と踊り
フアン・デ・アラウホ
(1646-1712):!Vaya de gira!
作者不詳:Cachua Nino il mijor
マヌエル・デ・メーサ・イ・カリーソ(1725-1773):!Oigan, escuchen, atiendan!
アラウホ:Corderito, por que te escondes?
ガスパル・フェルナンデス(1566-1629):Venimo con glan contento
作者不詳:(H)ara vale hava
作者不詳:Tata guasu ana retamengua
アラウホ:Morenita con gracia es Maria
作者不詳:Cachua serranita
作者不詳:!Oigan todos y todas!
作者不詳:Tonada del Chimo
フライ・マヌエル・コレイア(c.1600-1653):Dime Pedro, por tu vida
ベルナルド・ハヴェシュタット(1714-1781):Cad Burenieve - Jesus cad - Ventenlu
フランシスコ・ロペス・カピリャス(1614-1674):Alleluia dic nobis Maria
作者不詳:Tonada el Congo
フアン・グティエレス・デ・パディーリャ(c.1590-1664):Circumdederunt me dolore mortis
アンサンブル・ビヤンシコ〔イェシカ・ベックルンド(S)、カトリン・ロレンツェン(S)、カルロッタ・ヘードベリ(A)、カスパル・フォン・ヴェーベル(C.T)、ルーヴェ・トロンネル(T)、エマヌエル・ロール(T)、ヤマンドゥ・ポントヴィーク(Br)、エーリク・アルネローヴ(Bs)、ヨーラン・モンソン(リコーダー、打楽器)、ドーヒョ・ソル(バロック・ギター)、マグダレーナ・モルディング(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ノーラ・ロール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ロルフ・ランドベリ(打楽器)、イェスペル・ラーグストレム(打楽器)、ペーター・ポントヴィク(音楽監督)〕

録音:2022年4月、スウェーデン
『ラテン・バロックの祭り』は、17世紀から18世紀のバロック期、ラテン・アメリカの歌と踊りのプログラムによるアルバムです。古楽器アンサンブル「アンサンブル・ビヤンシコ Ensemble Villancico」は、1995年、デンマークの指揮者ペーター・ポントヴィク Peter Pontvik によってストックホルムに設立されました。初期ワールド・ミュージック、特にラテン・アメリカのバロック音楽と北欧地域に関連する古楽をレパートリーに活動し、「自発性のある、軽やかで洗練されたスタイル」と評されてきました。このアルバムで演奏されるキリスト教カトリックの世界観を反映する曲も、『ウプサラの歌本』など過去のアルバムと同様、オリジナルの言語で歌われます。南アメリカ先住民のグアラニー語、マプチェ語(マプドゥングン語)、モチカ語、スペイン語あるいはラテン語。先住民やアフリカ人とヨーロッパ人の子孫たちの日常の宗教生活と「祭り」を思い起こすアルバムとして作られました。
『!A la xacara!(バロック期のジャングルブック)』(CAP 21658)と『Hy hy hy hy hy hy hy(バロック期の新ジャングルブック)』(CAP 21688)以来の Caprce Records 録音です。

PARNASSUS ARTS
PARARTS-003(3CD)
ポルポラ(1686-1768):歌劇『ポリフェーモ』(3幕のオペラ・セリア、1735年初演) アーチ:ユーリ・ミネンコ(C.T)
ウリッセ:マックス・エマヌエル・ツェンチッチ(C.T)
ポリフェーモ:パヴェル・クディノフ(Bs)
ガラテア:ユリア・レージネヴァ(S)
カリプソ:ソーニャ・ルニェ(C.A)
ネレーア:ナレア・ソン(S)
ジョルジュ・ペトルー(指)
アルモニア・アテネア

録音:2021年7月1-3・5・9日&8月20日、2022年8月23-27・29日/アテネ・コンサートホール
名カウンターテナー、ツェンチッチがアーティスティックディレクターを務める「PARNASSUS ARTS」からポルポラの3幕のオペラ・セリア『ポリフェーモ』が 登場。2021年のバイロイト・バロック・オペラ・フェスティヴァルでも披露された演目で、当代随一の歌手が結集した古楽オペラ・ファン垂涎のたまらない内容で す。
1730年頃、イギリスでは絶大な人気を誇っていたヘンデルに対抗する団体として「貴族オペラ」が設立されました。ポルポラはこの団体お抱えの作曲家として ロンドンで5つのオペラを作曲、その最後の作品が『ポリフェーモ』です。ヘンデルがバレエや合唱を巧みに用いて人気を得ていたのに対し、貴族オペラは歌手の 技巧で勝負。声楽教師でもあったポルポラに師事し、伝説的カストラートとして名を残すファリネッリもここで大いに活躍し、バロック・オペラ黄金期が築かれるこ とになります。
「ポリフェーモ」(=ポリュペモス)はキュクロプス(=サイクロプス)のことで一つ目の巨人。物語はこの巨人が登場する2つのギリシア神話が組み合わされてい ます。まずニンフのガラテアと羊飼いのアーチ(=エイシス)の恋仲を邪魔するポリフェーモの話。巨人が岩を投げアーチを殺してしまいますが、アーチは川の神と して復活するというもの。次にウリッセが出てきて、ポリフェーモにワインを飲ませ酔っぱらわせ、目を潰し撃退するという八岐大蛇的物語が続きます。
演奏は言わずもがなたいへん充実。器楽も声楽も物語の展開に合わせ変幻自在に音楽を繰り出してきます。技巧的なアリアから叙情的に歌いあげるアリアまで、 役者それぞれの歌の多彩さにも注目です。映画『カストラート』の日食シーンでも有名なアーチのアリア「アルト・ジョーヴェ」は、スローテンポの音楽にのった歌 声がぐさりと胸を突きぬく迫真の出来。

H.M.F
HMM-902613(1CD)
1740年頃のロンドン〜ヘンデルの音楽家たち
チャールズ・ワイデマン(カール・フィリップ・ヴァイデマン)(c.1705-1782):ジャーマン・フルート(トラヴェルソ)のた
めの協奏曲第6番ホ短調 op.2
ヘンデル:トリオ・ソナタ第5番 ト短調 op.2HWV390
サンマルティーニ:リコーダー協奏曲 ヘ長調
ピエトロ・カストルッチ(1679-1752):ヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ ト短調
ジェイムズ・オズワルド(1710-1769):カレドニアン・ポケット・コンパニオン〔Hugar Mu Fean, Sleepy Maggy, The
Cameronian’s Rant, Up in the Morning Early〕、スコットランド民謡に基づくソナタ〔O Mother what shall I do (Largo),
Ettrick Banks (Adagio), She rose and let me in (Andante), Cromlit’s Lilt (Largo), Polwart on the Green (Andante)〕
ヘンデル:ヴォクソールの演奏会のためのホーンパイプ HWV356
ラ・レヴーズ

録音:2021年10月、パリ
ラ・レヴーズの新譜は、1740年代のロンドンの音楽をプログラムにした1枚。当時のロンドンといえばヘンデル。ヘンデルが自身のオーケストラに招いた奏者 はみな、ヨーロッパを代表するヴィルトゥオーゾたちでした。彼らはまた、作曲家としても活躍し、楽器の普及など、イギリスの音楽生活に力強い変化の風をもたら しました。当時のヘンデル周辺には多大な影響力があったことに感じ入る内容です。
ジュゼッペ・サンマルティーニは当時のヨーロッパ中で知られていた大名手で、ヘンデルのオペラOの首席オーボエ奏者でした。ここに収録された作品は 彼の作品の中でも今でも人気のある作品です。ヴァイオリン奏者のカストルッチはローマ時代からヘンデルと共に活動しており、1715年にヘンデルと共にロンド ンにうつり、コンサートマスターに就任しました。ワイデマン(英国で知られた名。本名はカール・フリードリヒ・ヴァイデマン)はヘンデルのオーケストラに1725 頃に参加しました。フルートの名手であっただけでなく、作曲でも名を成した存在で、ここに収録された作品もギャラント様式風で、彼に続く世代の作品を先取りし たようなスタイルとなっています。また、スコットランド人のジェイムズ・オズワルド(1710-1759)は、1761年ジョージ三世の室内楽作曲家に就任する一方、 スコットランド民謡に基づく作品集の楽譜がベストセラーとなり(フルートやヴァイオリンで演奏可)、ひいては自国の音楽をロンドンの客間で流行させたという成 果を残しています。
ラ・レヴーズは2004年にバンジャマン・ペローとフロランス・ボルトンによって結成された、ソロで活躍する音楽家たちによる古楽アンサンブル。17-18世紀 の音楽に注力しています。劇場や文学など、他分野の芸術と関連づけられた興味深いプログラムの数々は世界の注目を集め、高く評価されています。 (Ki)
H.M.F
HMM-905334(2CD)
SANCTISSIMA〜聖母マリアの被昇天の祝日のための晩祷と祝祷
■CD1Vespers
1Bells
2パレストリーナ (c.1525-1594):Assumpta est Maria
3作曲者不詳(聖歌):Deus in adjutorium
4作曲者不詳(聖歌):Assumpta est Maria in calum
5ダヴィド・ベドナル (b.1979):Assumpta est Maria*3’36
6作曲者不詳(聖歌):Dixit Dominus1’59
7作曲者不詳(聖歌):Assumpta est Maria 0’27
8作曲者不詳(聖歌):Maria Virgo assumpta est0’29
9オリヴィエ・ターネイ (b.1984):In Homeward Flight*4’48
10作曲者不詳(聖歌):Laudate pueri1’47
11作曲者不詳(聖歌):Maria Virgo assumpta est0’32
12作曲者不詳(聖歌):In odorem unguentorum quorum currimus0’24
13ジョン・ジュベール (1927-2019):Reflection on the plainchant antiphon ‘In odorem’* 3’54
14作曲者不詳(聖歌):Latatus sum2’04
15作曲者不詳(聖歌):In odorem unguentorum quorum currimus0’27
16作曲者不詳(聖歌):Benedicta filia tua Domino0’29
17ジル・スウェイン (b.1946):Benedicta filia*3’51
18作曲者不詳(聖歌):Nisi Dominus1’45
19作曲者不詳(聖歌):Benedicta filia tua Domino0’31
20作曲者不詳(聖歌):Pulchra es et decora filia Jerusalem0’29
21キム・ポーター(b.1965):Pulchra es et decora*3’47
22作曲者不詳(聖歌):Lauda Jerusalem Dominum 2’19
23作曲者不詳(聖歌):Pulchra es et decora, filia Jerusalem0’29
24作曲者不詳(聖歌):Ave Maris Stella2’56
25ジェイムズ・マクミラン (b.1959):Ave Maris Stella4’26
■CD2Vespers & Benediction
Vespers
1作曲者不詳(聖歌):Exaltata est0’38
2作曲者不詳(聖歌):Hodie Maria Virgo calos ascendit0’32
3ジュリアン・アンダーソン (b.1967):Magnificat* 9’16
4作曲者不詳(聖歌):Hodie Maria Virgo calos ascendit0’35
5作曲者不詳(聖歌):Benedicamus Domino 0’31
Benediction
6サンドストレム (1942-2019):O salutaris hostia*4’03
7フランシスコ・ゲレーロ (1528-1599):Ave Virgo sanctissima4’01
8マシュー・マルタン (b.1976):Sanctissima* 4’15
8サンドストレム (1942-2019):Tantum ergo* 2’58
10作曲者不詳(聖歌):Adoremus1’39
11作曲者不詳(聖歌):Ave Regina calorum 1’26
12フェリーチェ・アネーリオ (1560-1614):Ave Regina calorum5’19
ORAシンガーズ

録音:2017年1,8月
聖母マリアの被昇天を祝う晩祷と祝祷の礼拝を、ルネサンスの名曲と現代の名作、そして伝統的な聖歌によって作り上げたプログラム。礼拝に実際に参加してい るような厳かな気分になると同時に、幻想的で奥深い合唱曲の世界にいざなわれる魅惑の2枚組です。 ORAシンガーズは、英国の合唱アンサンブル。何世紀にもわたる英国の合唱の伝統を現代風にアレンジしており「音楽の彗星」とも評されています。現代合唱曲の 世界有数の委嘱者であり、100名の作曲家に100の新曲を委嘱することを目標に掲げています。2018年のオーパス・クラシック賞でアンサンブル・オブ・ザ・ イヤーに選ばれ、その「揺るぎないエレガントな」演奏と「素晴らしくエキサイティングな」録音の両方で批評家の称賛を浴びています。 (Ki)
H.M.F
HMX-8904057(8CD)
シャルパンティエ・ボックス


■CD1〜61:02
(1)聖チェチーリアの殉教 H.413
(3)マニフィカト H.73(3つの声、フルートと通奏低音のためのモテット)
■CD2〜46:45
(1)歌劇「アクテオン」 H.481
(2)「強制結婚」と「エスカルバーニャ伯爵夫人」(H.494)序曲
■CD3,4,5〜61:08+59:01+61:06
歌劇「メデ」 H.491
■CD6〜48:41
(1)聖ペテロの否認 H.424
(2)四旬節のための瞑想 H.380-389
■CD7-8〜60:16+62:19
歌劇「ダヴィデとヨナタン」 H.490
レザール・フロリサン(器楽・合唱)
ウィリアム・クリスティ((指)チェンバロ、オルガン)
(※[CD1](3)および[CD6](1)(2)以外)

■CD1〜61:02
ドミニク・ヴィス(C-T)、ミシェル・ラプレニ(T)、フィリプ・カントール(Bs)、ワルター・ファン・ホーヴェ(Fl)、クリストフ・コワン(Vc)ほか
録音:(1)(2)1979年11月 (3)1981年5月
■CD2〜46:45
ドミニク・ヴィス(C-T)、ミシェル・ラプレニ(T)、フィリップ・カントール(Br)
録音:1982年4月
■CD3,4,5〜61:08+59:01+61:06
メデ:ジル・フェルドマン(S)、ジャゾン:ジル・ラゴン(T)、クレオン:ジャック・ボナ(Bs)、ネリーヌ:ゾフィー・ブーラン(S)、クレウス:アニェス・メロン(S)、オロンテ:フィリップ・カントール(Br)他
録音:1984年4月ヴェルサイユ宮劇場
■CD6〜48:41
(1)オスティアリア:アニェス・メロン(S )、アン キッラ:モニク・ザネッティ(S ) 、ドミニク・ヴィス 、ジェラール・レーヌ (C-T ) ほか、エリザベス・マティファ(バス・ヴィオール)、イヴォン・ルペラン(Cem)、エリック・ベロ(テオルボ)
(2)ドミニク・ヴィス、ジェラール・レーヌ(C-T)、イァン・ハニーマン、ミシケル・ラプレニ(T)、フィリップ・カントール、フランソワ・フォシェ(Bs)、エリザベス・マティファ(バス・ヴィオール)、イヴォン・ルペラン(Cem)、エリック・ベロ(テオルボ)
録音:1985年4月
■CD7-8〜60:16+62:19
ダヴィデ:ジェラール・レーヌ(C-T)、ヨナタン:モニク・ザネッティ(S)、女予言者:ドミニク・ヴィス(C-T)、サウル:ジャン=フランソワ・ガルデイユ(Bs)、ヨアベル:ジャン=フランソワ・フシェクール(T)ほか
録音:1988年6月
レザール・フロリサンの40年にわたる録音活動からシャルパンティエ作品の選りすぐりがボックスで登場!1979年にクリスティによって設立されたアンサンブ ル「レザール・フロリサン」。シャルパンティエの音楽劇「花咲ける芸術」から名前をとっており、シャルパンティエはクリスティにとって特別な存在であることがわ かります。クリスティはこれまでにシャルパンティエの作品を25ほど録音しております。このたび、最初期の録音も含むかたちで再発売のはこびとなりました。最 初期のドミニク・ヴィスの他では得難い歌声、第二期ともいえる時期の中心メンバーであったジェラール・レーヌやモニク・ザネッティらと、体系的にグループの歴 史を感じることができます。また「メデ」に関してクリスティは2度録音を行っていますが1984年の最初の録音が復刻されており、当時のシャルパンティエ再興 への熱量が感じられる演奏には圧倒されます。 〜シャルパンティエはこれまでも、そしてこれからも、レザール・フロリサンの礎であり続けるのです〜と、リュリなどのフランス・バロックも知り尽したクリスティが 今なお特別な思いを寄せているシャルパンティエの名録音の数々、ご堪能ください! ブックレットには、クリスティのインタビュー、および各作品についての解説が掲載されています(日本語訳なし)。歌唱歌詞はハルモニアムンディのホームページに 掲載されています。 (Ki)

WAON RECORDS
WAONCD-530(1CD)
HQCD
アレッサンドロ・ピッチニーニ:リュートとキタローネのためのタブラチュア曲集
1 トッカータ第1番(1623)
2 真のスペイン風カポーナのチャッコーナ( 1639)
3 トッカータ第16番(1623)
4 トッカータ第23番(1623)
5 ベルガマスカ(1639)
6 ロマネスカ風フォリアにもとづく変奏曲( 1623)†
7 変奏曲形式のチャッコーナ(1623)†
8 若い娘(1623)†
9 アルマンドとして知られるフランスの俗謡にもとづく変奏曲( 1623)†
10 アルマンドにもとづくコレンテ第6番(1623)†
11 "半音階的"トッカータ第3番(1623)†
12 パッサカリア(1639)
13 トッカータ第1番(1639)
14 "半音階的"トッカータ第12番 (1623)
15 トッカータ第2番(1623)
16 変奏曲形式のサラバンダによるアリア( 1623)
17 情念豊かなアリア第1番(1623)
〔( )は出版年〕
佐藤亜紀子〔アーチリュート/テオルボ†〕

録音:2021年11月8-11日、千葉市美浜文化ホール 音楽ホール
[5.6448MHz DSD Recording &192kHz24bit Editing ]
Microphones:PureT Records current transmission microphones with Schoeps MK2H capsules,
designed and manufactured by Mouri Tadaharu 毛利忠晴 (PureT Records),2015(last modified2018), Tokyo
Stereo setting:A-B pair microphones
Preamplifier:PureT Records PT-CMP01, designed and manufactured
by Mouri Tadaharu 毛利忠晴 (PureT Records), 2015(last modified2016), Tokyo
AD converter:Mytek Digital Brooklyn ADC
Recorder:TASCAM DA-3000
Master clock:Grimm Audio CC2
DSD/PCM to PCM converter:Weiss Saracon-DSD
17世紀初頭を代表するリュート奏者・作曲家のアレッサンドロ・ピッチニーニによる、アーチリュートとキタローネのための独奏曲集。演奏するのは佐藤亜紀子。 故左近径介氏と水戸茂雄氏、さらにユングヘーネル、ホプキンソン・スミスらのもとでも学び、BCJなどにも参加しています。ピッチニーニはアルフォンソ2世といっ た君主、貴族らに仕え、その楽曲はボローニャで出版された2冊の出版譜を通じて知られています。2023年が出版記念400年となる『リュートとキタローネの ためのタブラチュア曲集第1巻』(1623)は、作品自体が素晴らしいのはもちろん、リュートの演奏その他に関する重要な序文(当時のイタリアにおけるリュート 奏法に関する詳細かつ具体的な指南であるだけでなく、ほかの器楽曲にもあてはまる助言や、ピッチニーニによる楽器の発明などに関する記述など)を含んでい るという点でも重要な楽譜です。リュートの重要な作品を体系的に録音した貴重な録音の登場といえましょう。佐藤は一音一音を慈しむように奏でており、驚くほ ど色彩豊かな音色を引き出しています。たっぷりとした息遣いの自然な音楽の流れ、舞曲での活き活きとしたリズムと表情も魅力です。楽器の音色を色彩豊かにと らえた録音も見事です。ピッチニーニの最初の曲集(1623年)出版400周年記念。 (Ki)

Audite
AU-97803(1CD)
ダーフィット・ポーレ:愛の歌
ダーフィット・ポーレ(1624-1695):「12の愛の歌」より第1曲〜第6曲(パウル・フレミングの詩による)
ヨハン・フィリップ・クリーガー(1649-1725):ソナタ第1番ニ短調 Op.1-1
ポーレ:「12の愛の歌」より第7曲〜第12曲
ベンヤミン・リコ、アレックス・ポッター(C.T)
エー・ゲー・バロック【e.g.baroque】
イリーナ・グラノフスカヤ、アンヌ・マリー・アレル(Vn)
レア・ラヘル・バダー(Vc)
ベルンハルト・ライヒェル(リュート&ギター)
シモン・ボルツキ(リコーダー)
ペーター・クーンシュ(パーカッション)
クレメンス・フリック(チェンバロ、オルガン、音楽監督)

録音:2021年9月28日〜10月1日/イエス・キリスト教会(ベルリン)
ベルリン古楽アカデミー、ラウテン・カンパニー、フライブルク・バロック・オーケストラで活躍する奏者たちによって2021年の結成されたピリオド楽器アンサ ンブル、e.g.batoque(エー・ゲー・バロック)のCDデビュー・アルバムです。二人の俊英カウンターテナーをゲストに迎え、17世紀ドイツの作曲家ダーフィット・ ポーレの声楽曲という世界初録音となる珍しいレパートリーを録音しています。
1625年マリエンベルク生まれの作曲家ダーフィット・ポーレは、おそらくドレスデンにおいて、ドイツ・バロック初期の巨匠ハインリヒ・シュッツに学んだとされ ています。師であるシュッツとは生涯に渡り良好な関係を保ち、シュッツはポーレの子供の代父(名付け親)にもなっているようです。ポーレは数多くの作品を残し たようですが、現在ではその多くは失われてしまっています。
パウル・フレミングの詩による「12の愛の歌」は、1650年にポーレが仕えていたカッセル宮廷での雇い主であった、ヘッセン=カッセル方伯ヴィルヘルム6世 へ捧げた最初の作品でした。当時人気のあった詩人パウル・フレミングの詩によるこのドイツ語の歌曲は、二人の歌手と2つのヴァイオリンと通奏低音のために書 かれていて、愛、喪失、痛み、幸福、決意、禁欲といった内容を歌っています。ドイツ・バロックの録音は、現在でも教会音楽中心で、宗教世俗音楽が取り上げられ ることは少ないので、大変貴重な録音になります。ポーレが、シュッツが取り込んだイタリア音楽の要素をどのようにドイツ語のテキストに適応させているのかと いった作曲技法の点でも注目です。
またアルバムにはポーレの作品をはさんで、同時代の作曲家ヨハン・フィリップ・クリーガーのトリオ・ソナタ1曲を収録しています。イタリアにも赴き、その最新 の作曲技法を学び、トリオ・ソナタや鍵盤音楽など、質の高い音楽を残したクリーガーの作品も聴きどころになるでしょう。
ドイツの若きカウンターテナー、ベンヤミン・リコ、とauditeでの録音も多い実力派カウンターテナー、アレクッス・ポッターの二重唱、そしてバーゼル・スコラ・ カントールムで学んだ鍵盤奏者クレメンス・フリックが、主にドイツの優れたピリオド楽器グループで活躍するメンバーを集めて2021年に結成したe.g.baroque (e.g.とは、現在では英語でも用いられるラテン語のexempli gratiaの略で、日本語では「例えば」に当たります)による演奏も楽しみな1枚となるでしょう。
CDの装丁には、フェルメールの「手紙を読む女」の2021年の修復後の画像が使用されています。修復後に発見されたキューピッドが描かれた「画中画」によ り、女性が読んでいる手紙の内容が恋文であるという可能性が濃厚になってきました。CDジャケットだけでなく、ブックレット全体にもこの絵画がうまくあしらわ れていて、ポーレの歌曲の内容を連想させるようなすてきな装丁になっています。

BONGIOVANNI
GB-2604(3CD)
モンテヴェルディ:歌劇『ウリッセの帰還』 ウリッセ:レオナルド・デ・リージ
ペネロペ:ソヨン・チョイ
ミネルヴァ:ミラ・ドツィオ
ネットゥーノ:ロレンツォ・トージ
ジョーヴェ、アンフィノモ:ミケーレ・フラカッソ
メラント、ジュノーネ:木本真唯子他
フェデリコ・バルダッツィ(指)
アンサンブル・サン・フェリーチェ

録音:2022年6月22日フィレンツェ
モンテヴェルディの傑作『ウリッセの帰還』全曲。比較的若い歌手を起用していて、若々しく力強い歌唱がたっぷり聴ける録音です。モンテヴェルディならではの ドラマ性がうずまくサウンド。
BONGIOVANNI
GB-2589(2CD)
パイジェッロ:世俗カンタータ『復讐された愛』 愛:サブリナ・サントロ
アポロ:ロベルタ・アンダロー
ダフネ:マリナ・エスポジト
アルチェオ:レオポルド・プンツィアーノ
栄光:ヴァレリア・ラ・グロッタほか
マリアーノ・パッティ(指)
ジョバンニ・パイジェッロ音楽祭室内O

録音:2015年9月11日ターラント
パイジェッロの知られざる作品『復讐された愛』の復活蘇演ライヴ。ソリスト、合唱、オーケストラのために書かれ、カンタータともオペラとも言えるような内容 です。 (Ki)

ATMA
ACD2-2831(1CD)
カルカッタ1789〜ヨーロッパとインドの交点
作者不詳:Sakia*(ヒンドゥスターン・アリア c.1789) 〜アンサンブルの為の
J.C.バッハ:五重奏曲 ヘ長調 Op.22-2(1785) 〜オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとオブリガート・チェンバロの為の
 五重奏曲 ニ長調 Op.22-1(1785) 〜トラヴェルソ、オーボエ、ヴァイオリン、チェロとオブリガート・チェンバロの為の
ヘンデル::四重奏曲 ト長調『私はとこしえに歌います』(c.1717) 〜オーボエ、2つのヴァイオリンと通奏低音の為の
パーセル::愛が甘き情熱なら*(『妖精の女王』) / 美しき島*(『アーサー王』)
アーベル(1723-1787):四重奏曲 変ロ長調 Op.12-5(1774) 〜オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音の為の
バード(vers/c.1750-1805):オリエンタル・ミセラニー(1789)より第15曲 Rekhtah “Mera peara ab ia re” * 〜アンサンブルの為の
ヘンデル:Ahi perche, giusto ciel(『ロデリンダ』) / Will the sun forget to streak(『ソロモン』) / Falsa imagine(『オットーネ』) 〜ジャーマンフルートorオーボエ、声、チェンバロの為の
バード:オリエンタル・ミセラニー(1789)より第13曲 Terana “Dandera vakee” * 〜チェンバロとシタールの為の
パーセル:ロンドー(『インドの女王』)*

*=ノットゥルナによる編曲版
クリストファー・パラメータ(Ob、指 )
ノットゥルナ

録音:2021年11月15-18日/ケベック、ミラベル、サン・オーギュスタン教会
インドの伝統音楽とパーセル、ヘンデル、J.C.バッハなどを組み合わせ、イギリス植民地時代の18世紀インドの音楽生活を魅力的に描いたアルバム。カルカッタ の公文書館で発見された1789年のコンサート・プログラムが基になっています。古楽アンサンブルにシタールやタブラといった楽器を加えた演奏で、独特な官能 性をもつ大変おもしろいサウンドが生まれています。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187032(1CD)
パーセル:歌劇『ダイドーとイニーアス』 Z.626 ダイドー:フルア・バロン(Ms)
イニーアス:マシュー・ブルック(Bs-Br)
ベリンダ:ジュリア・セメンツァート(S)
ソーサラー(魔女の親玉):エイヴリー・アムロー(A)
女2:ヒラリー・クローニン(S)
水夫:ニッキー・スペンス(T)
精霊:ティム・ミード(C.T)
魔女1:ヘレン・チャールトン(Ms)
魔女2:マーサ・マクローリン(Ms)
デイヴィッド・ベイツ((指)オルガン)
ラ・ヌオヴァ・ムジカ

録音:2022年11月16〜18日ハムステッド・ガーデン・サバーブ、セント・ジュード教会(ロンドン)
グルックの『オルフェオとエウリディーチェ』(PTC-5186805)やヘンデルの楽器オブリガート付きのアリアを集めた『歌劇・アリア集』(PTC-5186892) など注目の録音をPENTATONEレーベルで行うデイヴィッド・ベイツ率いるイギリスの気鋭の古楽グループ、ラ・ヌオヴァ・ムジカによるヘンリー・パーセル の『ダイドーとイニーアス(ディドーとエネアス)』が登場です。
バロック・歌劇を代表する作品の一つであるだけでなく、英語による最も有名な歌劇とも言えるパーセルの『ダイドーとイニーアス』。全編が歌われる完全な 歌劇としてはパーセルが残した唯一の作品で、古代ローマの詩人ウェルギリウスの叙事詩「アエネーイス」のひとつのエピソードである英雄アイネイアースとカルタ ゴの女王ディードーの悲恋を原作として、パーセルと同時代の人気劇作家ネイハム・テイトが台本を書いた作品です。
ダイドーを歌うのはイギリス人の父とシンガポール人の母のもと、北アイルランドに生まれた、フルア・バロン。欧米各国の劇場で引く手あまたの注目のメゾ・ソ プラノです。イニーアスを歌うマシュー・ブルックは現在世界で最も活躍するバス・バリトン歌手の一人であり、バロック音楽のソリストとしても定評があります。タ イトルロールの二人以上に美しい持ち歌が割り振られているダイドーの侍女ベリンダには、バロックから古典派作品を得意とするイタリア人ソプラノ、ジュリア・セメ ンツァートを起用。これまでにも名歌手が歌ってきた美しいアリアのあるベリンダを若き実力派がどのように歌うかにも注目です。典型的なヴィランながら物語の 黒幕である魔女たちの親玉であるソーサラーはエイヴリー・アムロー、出番は短いながらストーリーに強烈な印象を残す精霊にはこのグループと共演の多いカウン ターテナー、ティム・ミードなど、全歌手に実力派を配した豪華なキャストとなっています。またオーケストラは弦楽器4-4-2-4でコントラバスなし、通奏低音には、 テオルボ、ギター、ハープと撥弦楽器が多く配置され、チェンバロとオルガンも各2台用いられています。ここに打楽器奏者も二人、オーボエ&リコーダー奏者が加 わり、合唱団も14人と、ピリオド楽器によるこの作品の演奏としてはかなり大規模な編成となっています。オーケストラには、古楽ファンにはお馴染みのイギリス のベテラン、ヴィオラ奏者ジェーン・ロジャーズも参加しています。
この大きな編成で、音楽と物語のコントラストを重要視したという指揮者のベイツは、1時間ほどの短い歌劇をスピーディに、一気呵成に聴かせてくれることで しょう。劇音楽を得意とするグループだけに期待が高まる録音です。 (Ki)

CPO
CPO-555458(1CD)
NX-B10
ブクステフーデ:われらがイエスの四肢 Bux WV75
げに彼はわれらの病をにないたもう BuxWV31
歌劇・ムジカ(声楽&古楽器アンサンブル)
グレゴール・メイヤー(指&Org)

録音:2021年1月22-24日
ブクステフーデの受難カンタータを収めた1枚。連作カンタータ「われらがイエスの四肢」はブクステフーデ唯一のラテ ン語詞によるカンタータで、彼の代表作の一つとされるもの。磔刑に処されたイエスの身体の各所に思いを馳せつ つ、瞑想的で神秘的なサウンドが時に驚くほどの不協和音を伴って聴き手の心に強く訴えかけます。併録の「げに 彼はわれらの病をにないたもう」は、より劇的な起伏を持つ作品。歌劇・ムジカは2011年創設、ドイツ初期バ ロックの声楽作品に取り組んでいます。ここではSSATBの5名の歌手にヴァイオリン2、ヴィオラ・ダ・ガンバ2、ヴィオ ローネ、トゥルツィアン、リュートとオルガンが加わり、繊細緻密な演奏を披露しています。
CPO
CPO-555456(2CD)
NX-D11
1700年前後のコラール・カンタータ集
【CD1】
ブクステフーデ:Nimm von uns,Herr
ヨハン・トプフ(1700頃):Mit Fried und Freud
パッヘルベル:Was Gott tut, das ist wohlgetan
ヨハン・バレンティン・メーダー(1649-1719):Ach Herr, mich armen Sunder
クリーガー(1649-1726):Ein feste Burg ist unser Gott
エマヌエル・ケーゲル(1654-1724):Meinem Jesum lass ich nicht
ヨハン・ザムエル・ヴェルター(1560-1720):Wer nur den lieben Gott
【CD2】
ヴェルター:Jesu, meine Freude
ゲオルク・エスターライヒ(1664-1735):Herr Jesu Christ
クリスティアン・アウグスト・ヤコビ(1688-1725):Komm, heilger Geist
コンラート・ミヒャエル・シュナイダー(1673-1752):Du Friedefurst, Herr Jesu Christ
バッハ:Christ lag in Todes Banden
ラルパ・フェスタンテ(声楽&古楽器アンサンブル)
クリストフ・ヘッセ(指)

録音:2019年2月27-29日、2020年3月3-5日
17世紀後半のドイツで流行したコラール・カンタータ "Per Omnes Versus"の様式による作品を集めた セット。ドイツ・バロックに力を注ぐcpoらしい企画です。この様式によるカンタータではテキストはすべてルター 派コラールの言葉から採られているのが特徴。自由詩等を交えてよりドラマティックな展開を可能にしたカン タータとは一線を画しています。素材が限られるだけに各作曲家の腕が問われるところ。アルバムの最後はこ のジャンルの最後の大輪の花と呼ぶべきバッハのカンタータ第4番「キリストは死の絆につかせたまえり」で結ば れます。

Da Vinci Classics
C-00762(1CD)
サント=コロンブ:無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集(全35曲) シルビア・デ・ロッソ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2022年4月
ヴィオラ・ダ・ガンバの歴史において謎めいた存在であり続けている17世紀の人物、ムッシュ・ド・サント=コロンブの作品集。サント=コロンブはヴィオラ・ダ・ガンバ独奏のために作曲した最も多作な作曲家であり、200曲以上の無伴奏曲を残しています。本作では1992年にフランス・トゥールニュの図書館の司書によって発見された1690年頃の手稿から、世界初録音を含む35の組曲楽章(プレリュード、アルマンド、サラバンド、ガヴォット、ジーグなど)を収録。この手稿は不規則な記譜法が特徴でボウイングやフレージングの指示がないため、演奏者によって様々な解釈が可能となっています。サント=コロンブが発明したという説もある7弦のヴィオラ・ダ・ガンバを使用した演奏です。

GENUIN
GEN-23830(1CD)
エロスと暴力
カルロ・ジェズアルド
(1566-1613):5声のマドリガーレ(第5巻と第6巻より)
クロード・ヴィヴィエ(1948-1983):7人の女声と打楽器のための聖歌
ミケランジェロ・ロッシ:(1601/2-1656):5声のマドリガーレ(第1巻と第2巻より)
ヴァルター・ナスバウム(指)、
ミヒャエル・ロートショプフ(朗読)、
スコラ・ハイデルベルク

録音:2007年8月、2021年9月
ルネサンスから現代まで幅広いレパートリーを誇るスコラ・ハイデルベルク。このアルバムでもその特徴を活かしたプログラムとなっています。指揮者であるヴァルター・ナスバウムによって設立されたスコラ・ハイデルベルクは、1600年前後のイタリアの音楽と現代音楽は非常に近いものであると考えています。このアルバムではヨーロッパを代表する合唱団であるスコラ・ハイデルベルクの多様なテクニックを活かしたハイレベルな歌唱によって、そのことを体現できるものとなっています。

Chopin University Press
UMFCCD-106(1CD)
シェドルツェのパイプオルガン
バッハ:協奏曲ヘ長調 BWV978(原曲:ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ト長調 Op.3-3RV310)、コラール「親愛なるイエスよ、我らここに集いて」 BWV731
7世紀ワルシャワのオルガン曲集より:第1旋法によるカンツォーナ
スターリー・ソンチの聖クレア修道会の写本より:アリア50、Sub Elevatione
ブクステフーデ:前奏曲、フーガとチャコーナ ハ長調 BuxWV137
ヴワディスワフ・ジェレンスキ(1837-1921):前奏曲ト長調 Op.38-17
レオン・ボエルマン(1862-1897):神秘的な詩 Op.30-2
フランク
:前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18
モーツァルト:ピアノ・ソナタ ヘ長調 KV332より「アダージョ」
パッヘルベル:シャコンヌ へ短調
フレスコバルディ:音楽の花束 Op.12より「主日のミサ」
ドメニコ・ツィポーリ:パストラーレ
パドリー・ダヴィデ・ダ・ベルガモ(1791-1863):Suonatina
ジャック・ボワヴァン(1649-1706):第1旋法による組曲
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584-1654):Tiento de medio registro de dos tiples de segundo tono
アントニオ・デ・カベソン:パバーナとそのグローサ
パッヘルベル:トッカータ ト短調
マウゴジャタ・トジャスカリク=ヴィルヴァ(Org)
マーク・コードル(Vc)、
マレク・トポロフスキ(ハープシコード)

録音:2017年(シェドルツェ、ポーランド)
オルガニストのマウゴジャタ・トジャスカリク=ヴィルヴァは、演奏活動の傍ら、オルガンの修復や保存にも大きく関わっており、2000年からポーランドの都市、シェドルツェで幅広く活動してきました。
シェドルツェには、11台ものオルガンが現存し、本アルバムでは、そのうちの7つのオルガンの音色を楽しむことができます。

DUX
DUX-1667(1CD)
400年前の音楽1662Vol.1
ジョヴァンニ・ステファーニ
(?-c.1626):Filli vezzosa、Tirinto mio tu mi feristi、Se per voi、Torna, torna ostinato core
ビアージョ・マリーニ(1594-1663):Novello Cupido、Hor che l’alba、Mirate nel Cielo notturno、O dolci brine
カルロ・ミラヌッツィ (c.1590-c.1647):Fuggi, fuggi dolente core、Ah fallace infido Amore、Ecco un legato d’Amore、Ut, re, mi, fa, sol, la
アンサンブル・デル・パッサート

録音:2022年11月
ソプラノ、ヒストリカル・ギター、キタローネの組み合わせが生み出す繊細な響きを愛する古楽アンサンブル「アンサンブル・デル・パッサート」のデビュー・アルバム。今日、後期バロック音楽の影に隠れてしまっている17世紀イタリアの3人の作曲家を取り上げ、およそ400年前のヨーロッパの音楽文化の姿を魅力的なサウンドとともに紹介します。これらの作品からは、当時流行していた愛の主題や、宮廷舞踊、民俗的なテキストに基づくイベリア起源の歌曲の影響を聴くことができます。

Aulicus Classics
ALC-0087(1CD)
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678)&ウィリアム・ローズ:ファンタジア組曲集
ジェンキンズ:ファンタジア組曲 ト短調
ローズ:ファンタジア組曲 ハ短調
ジェンキンズ:ニューアーク包囲戦
ローズ:ファンタジア組曲 ハ短調
ジェンキンズ:ファンタジア組曲 イ短調
アンサンブル・コンチェルト【クラウディア・コンブス(Vn)、マッシモ・ペルチヴァルディ(Vn)
ロベルト・ジーニ(指,ディヴィジョン・ヴィオル)、 マルコ・アンジレッラ(ディヴィジョン・ヴィオル)、サラ・ディエーチ(Org)】

録音:2015年7月29-31日 イタリア パルマ
17世紀英国の作曲家、ジョン・ジェンキンズ(1592-1678)とウィリアム・ローズのファンタジア組曲を、イタリアのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、ロベルト・ジーニ率 いるアンサンブル・コンチェルトが演奏しています。 ジョン・ジェンキンズは主として地方の宮廷で活動したために高い名声を得ることはな かったが、17世紀の英国のリュート奏者、作曲家の中でも傑出した人物であった。一 世代下のウィリアム・ローズは対照的にロンドンの宮廷で華々しく活躍したが、清教徒 革命の際の内戦で戦死した。二人は友人だったという。 パーセルなども含め英国人作曲家のバロック音楽をイタリアの団体が演奏したCDは 多くはなく、特にジェンキンズのようにもともとCDがあまり多くないと極めて珍しい。モ ンテヴェルディなど17世紀のバロック音楽を主とするロベルト・ジーニの演奏は瑞々し さが際立って魅力的だ。

Paradizo
PA-0021(1CD)
我が騎士の歌 〜アントニオ・デ・カベソンと、スペイン・ルネサンスの器楽合奏曲
 第1部
1. カベソン: Pパバーナに装飾をつけて
2. A.カベソン:「騎士の歌」の調べによる変奏曲
3. ムダーラ(1510-1580):ロマンセ「牛を見張れ」
4. ニコラ・ゴンベール(1495-1560):あの騎士に伝えてください
5. 作者不詳:牛を見張れ
 第2部
6. カベソン(1541-1602):ピエール・サンドランの「甘き思い出」
 第3部
7. ルイス・デ・ナルバエス(1500頃-1555):ロマンセ「モーロ人の王がグラナダの街を歩いていると」
8. チプリアーノ・デ・ローレ(1515-1565):親愛なる殿方よ
9. ナルバエス:ジョスカン・デ・プレの「千々の悲しみ(皇帝の歌)」
 第4部
10. A.カベソン:イタリアのパバーナ
11. A.カベソン:ミラノのガリャルダによる変奏曲
12. A.カベソン:「ご婦人のお望みは」の調べによる変奏曲
13. 作者不詳:愛しきもの
 第5部
14. A.カベソン:トーマス・クレキヨンの「わたしは苦しき死を受け入れよう」
15. A.カベソン:別れを告げて去る者は
16. ディエゴ・オルティス(1510-1570):レセルカーダ第2番「甘き思い出」
17. A.カベソン:「牛を見張れ」による変奏曲
 第6部 
クリストバル・ド・モラレス
(1500-1553):ミサ「あの騎士に伝えてください」
18. キリエの祈り
19. いと高きところにホサナ/祝福あれ
20. Agnus Dei 神の仔羊
 第7部
21. A.カベソン:チプリアーノ・デ・ローレの「別れの時」
22. ジャック・アルカデルト(1505頃〜1568): 白く愛おしい白鳥は
カプリッチョ・ストラヴァガンテ(古楽器使用)【ジェイ・ベルンフェルド、アンヌ=マリー・ララ、クリスティーヌ・プリュボー、フランソワーズ・エノック(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、パトリシア・ラヴァーユ(リコーダー)、マイク・フェントロス(ビウエラ、キタローネ、ギター)、マッシモ・モスカルド、バンジャマン・ペロー(G)、フランソワーズ・ジョアネル(Hp)】
スキップ・センペ(チェンバロ、ヴァージナル、指揮)

録音:1998年(Astree)
アメリカ屈指のジャズの本場にして、同国の歴史の上でもフランス文化と深いつながりを持つニューオリンズ出身のチェンバロ奏者スキップ・セン ペ。フランスの精鋭古楽器奏者たちを集めて1986年に彼が結成したカプリッチョ・ストラヴァガンテはDeutsche Harmonia MundiやAstr ee/Naive、発足初期のALPHAなどシーン最前線の古楽レーベルに数々の名盤を刻んだのち、2005年からはセンペの自主レーベル Paradizoで快進撃を続けています。別レーベルで制作された充実盤も折に触れてParadizoから再発売されていますが、今回は1998年 に録音されAstree/Naiveレーベルから発売されたものの、長くプレスが切れていた幻のスペイン・ルネサンス作品集が新装復活。ALPHA レーベル初期の立役者である古楽器録音の天才技師ユーグ・デショーによるリマスターを経て、数百年前の音楽を奏でる名手たちの素材 感溢れる古楽器の響きが一層生々しく甦ります。ル・ポエム・アルモニークやクレマン・ジャヌカン・アンサンブル、ラルペッジャータなどでも大活 躍をみせる俊才たちばかりの編成で、たおやかに音を重ねるガンバ合奏はスペイン・ルネサンスの精妙な音作りの中、躍動感を秘めた血脈を 触感確かに伝える比類ない解釈を続けてゆきます。スペイン王室の絶大な信頼を得ていた盲目の鍵盤奏者カベソンの傑作変奏曲群を中 心に、ナルバエスやオルティス、ムダーラらスペイン音楽史上の大家たちの重要作品群に、彼らに影響を与えたデ・ローレやゴンベールらフラン ドル楽派の傑作群を添えた選曲の確かさも出色。入手難が惜しまれたこの名盤の新装版は、亡き元メンバーのチェロ奏者ミシェル・ミュルジ エの思い出に捧げられています。

ARCANA
A-549(1CD)
華やげるヴィオラ・ダ・ガンバ芸術の晩期
アーベル(1723-1787):アレグロ ニ長調 A18
C.P.E.バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為のソナタ ハ長調 Wq136/H558
C.P.E.バッハ:ロンド II ハ短調 Wq.59-4/H 283
アーベル:ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為のソナタ イ短調 B93
テレマン:ファンタジア XI ニ短調 TWV40:36
バッハ:ヴァイスのリュート・ソナタ WeissSW47によるトリオ・ソナタ イ長調 BWV 1025より
アーベル:アンダンテ ニ長調 A10
アンドレ・リスレヴァンド(ヴィオラ・ダ・ガンバ)[1-4,6-16]
 使用楽器:パリのギヨーム・バルベ1687年製作モデルに基づく、パリのジュディト・クラフト2017年
製作の再現楽器
ジャドラン・ダンカム(バロックリュート[6-8,12-15]、テオルボ[3])
 使用楽器:
 〔バロックリュート〕レーゲンスブルクのG.D.ブッフシュテッター1747年モデル(ウンヴェルドルベン作の
リュートを改作)に基づく、ホルムファース(イギリス)のトニー・ジョンソン2012年製作の再現楽器
  〔テオルボ〕ニュルンベルクのゼバスティアン・シェッレ1728年製作モデルに基づくベルゲン(ノル
ウェー)のラース・テレセン2021年製作の再現楽器
エミール・ダンカム(フォルテピアノ)[2-4,6-8]
 使用楽器:ウィーンのアントン・ヴァルター1792年製作モデルに基づくディヴィショフ(チェコ)のポー
ル・マクナルティ2022年製作の再現楽器

録音:2022年3月23-30日、8月4-8日ムーシカ・スタジオ、リスレヴァンド エヴイェ、ノルウェー
ヴェテラン古楽撥弦奏者ロルフ・リスレヴァンドの子で、2022年ARCANAから『解き放たれたフォルクレ』(A486)でソロ録音デビューを果たし た新世代のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者アンドレ・リスレヴァンド。フランス音楽に特化していた前作から一転、今度はドイツと英国で18世紀に活 躍した作曲家たちに焦点を当て、ガンバと同じく当時すでに全盛期を過ぎ廃れかかっていたリュート(およびテオルボ)と、新たに普及していった フォルテピアノを交えた編成で「ヴィオラ・ダ・ガンバ史の秋」の比類ない魅力に迫ります。テレマンのファンタジアやアーベルの小品など無伴奏作 品で聴かせる、パッションを秘めた人間味豊かな音楽性もさることながら、フォルテピアノの玄妙な響きがガンバのたおやかな美音やリュートの 撥弦音と重なり合う、C.P.E.バッハやアーベルの前古典派流ソナタの味わいは何ともユニーク。鍵盤ぬきにガンバとリュートだけで奏でられる ヴァイス原作のバッハ編曲作品も魅力的な響き。自身バロック・ヴァイオリン奏者としての活動歴を持ち古楽器の機微をよく知る名技師ライ ナー・アルントの的確なエンジニアリングを得て、古楽器ならではの音色美や音作りをじっくり味わえる仕上がりになっています。

Channel Classics
CCS-45823(1CD)
ブーレのステップで 〜宮廷舞踏と18世紀ヨーロッパ諸国の様式〜
カンプラ:舞踏歌劇「優雅なヨーロッパ」組曲
ヨハン・ヘルミヒ・ルーマン:『ゴロヴィン伯爵邸祝宴音楽』BeRI 1による組曲
バッハ:チェンバロ協奏曲 第4番 イ長調 BWV1055
テレマン:序曲 ト長調 「昔日と現代の諸国民」TWV 55:G4による組曲
ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンの為の協奏曲 ホ短調 RV550(『調和の霊感』作品3-4)
パーセル:歌劇「妖精の女王」Z 629による組曲
カメラータ・エアソン(古楽器使用)
 ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ、コントラバス、テオルボ&ギター、チェンバロ

録音:2021年6月7-11日ガーニソンス教会、コペンハーゲン
コペンハーゲンを拠点に2010年から活動を続けてきた古楽器アンサンブルのカメラータ・エアソンが、フランス様式とイタリア様式という二大潮 流だけでは語りつくせないバロック後期のヨーロッパ音楽世界を概観。東はオスマン帝国領のあったバルカン半島から西はスペインまで、南はイ タリア半島から北はデンマークやスウェーデンまで…と欧州各地にルーツを持つ、あるいはそれらの土地にインスパイアされた楽曲を丁寧に 集め、組曲形式と協奏曲形式の間を行き来しながら至高のガット弦サウンドを堪能させてくれます。時に舞曲のリズムをはっきり際立たせた 彫琢の深い音楽作りも聴かせながら、しなやかなカンタービレの味わいは古楽器ならではの音運びの魅力が存分に生かされ、何筋ものメロ ディラインが音を重ねてゆく心地良さがCHANNEL CLASSICSならではの克明なエンジニアリングで伝えられる快感は格別。アンサンブルの メンバーはデンマークに限らずスウェーデン、ノルウェー、アイスランドなど北欧諸国や英国で研鑽・活動歴を重ねてきた実力派たちで、北欧の グループだけにスウェーデン宮廷の俊才ルーマンやテレマンの北欧向け音楽まで視野に入れているのも頼もしいところ。夏には清涼感、冬に は季節との親和性を楽しめそうな極上バロック・アルバムと言ってよいでしょう。

RAMEE
RAM-2204(1CD)
鏡 Kagami 〜ヴィオール小曲集〜
●プロローグ
ヒューム(1569頃-1645頃):良きこと、再び
●第1幕
マラン・マレ:アルペジオによるプレリュード ヘ長調
マレ:気まぐれ
バッハ:アダージョとアレグロ(ソナタ ニ長調 BWV1028より)
●第2幕
シャルル・ドレ(1710頃-1755):組曲 第1番ト長調
●第3幕
バッハ:アンダンテ(ソナタ ニ長調 BWV1028より)
パーセル(坂本龍右 編):わたしが地に横たえられる時(ダイドーの嘆き/歌劇「ダイドーとイニーアス」より)
フランソワ・クープラン:葬式
バッハ:アンダンテ(イタリア協奏曲 BWV971より)
●エピローグ
マレ:ファンタジア
上村かおり(ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
アリーン・ジルベライシュ(Cemb)
リカルド・ロドリゲス・ミランダ(ヴィオール/通奏低音)

録音:2022年6月29日-7月2日聖母被昇天教会、 バス・ボドゥー(ベルギー南東部リエージュ州)

日本語解説…上村かおり
日本語の固有語である「かがみ」は、「神(かみ)」が「我(が)」を囲んでいると読み解くこともできます。鏡を見ると、そこに映るのは神性に囲まれた我である、と。 わたしは、音楽が内にある感情を鏡で見るように浮き上がらせ、その伴奏をしてくれることを思い、この物語のタイトルを「かがみ」とした。このCDはまた、バロック 時代の作曲家たちが、音楽を、神による天地創造を映し出す鏡であるだけではなく、人間の感情を「フィグーラ」(音形の上行や下行、また跳躍、調性、フラッ ト、シャープなど)によって表現し、「アフェクト」(特定の感情を喚起する作用)を生み出し得るものと考えていたことへのオマージュでもある。  ――上村かおり(解説より) ベルギーのブリュッセルを拠点に、リチェルカール・コンソートやレザール・フロリサン、ル・ポエム・アルモニークといった幅広い世代の第一線古楽アンサンブルで中心 的なメンバーとして活躍を続けるヴィオール奏者の上村かおり。長く充実したキャリアを経て2021年に満を持してリリースされた初のソロ・アルバム『優 Yuu』(『レコード芸術』誌特選)は、ヴィオールという楽器ひとつで驚くほど豊かな世界が紡ぎ出される無伴奏作品集でしたが、今回新たに届けられたアルバムは世 界中に共演者を持つフランスのチェンバロ奏者アリーン・ジルベライシュと、やはりベルギーやフランスで多忙な活躍を続けるリカルド・ロドリゲス・ミランダという頼も しい演奏仲間との室内楽。17〜18世紀の英仏独さまざまな地域のヴィオール作品を自在かつ入念に配したプログラムは3幕仕立ての演劇風に編まれ、冒 頭の無伴奏曲から静かに動き出すその音楽物語は起伏に富んで変幻自在、まさに数百年前のヨーロッパで、客席と親密な距離感の舞台に心を吸い寄せ られるような静かな求心力に満ちています。18世紀半ばに活躍したドレの珍しい曲集やマレ、クープランなどフランス宮廷流音楽の見事な演奏もさることなが ら、美しい陰翳を感じさせる鍵盤の低音に続いて主旋律がヴィオールで描き出される「イタリア協奏曲」の緩徐楽章や、パーセルの傑作歌劇「ダイドーとイニー アス」の名場面から紡ぎ出された坂本龍右の編曲による思わぬ独奏など、知っていたはずの曲が思わぬ装いで登場するトラックも実に魅力的。演奏者の上 村自身が書き下ろした日本語解題とともに、擦弦と撥弦の交錯に深く引き込まれるアルバムです。

ALPHA
ALPHA-1007(1CD)
魂は音 〜アンリ・グルヌラン:ギターによるフランス風組曲集(1680)
アンリ・グルヌラン(1625/35頃-1700頃):ギター曲集、およびその他の通奏低音を弾く手引きを添えた合奏向け作品の数々』
 (1680年出版)…15と22を除く
組曲 イ短調
組曲 ニ長調
アントワーヌ・ボエセ(1587-1643):わたしは死ぬことなく息絶える
組曲 ト短調
ジャン・ド・カンブフォール(1605-1661)?:月のレシ(「夜の王室舞踏劇」第3部より)
組曲 ニ短調
パサカーユ(パッサカリア)
ブリュノ・エルストロフェール(バロックギター)
 使用楽器:パリのアレクサンドル・ヴォボアン1676年製作モデルに基づくアルベ(フランス)のフィリップ・モテ=リオ2023年製作楽器
 A=400Hz
シャンタル・サントン=ジェフリ(S)

録音:2023年4月
 ボシェ城(フランス西部オート・ブルターニュ地方)
フランス・バロックの独奏曲といえば何といってもクラヴサン(Cemb)やヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の音楽が有名ですが、同国の音楽美 学を確立させた一大文化人である国王ルイ14世はそれらの名手を宮廷に多く抱えながら、自身はスペイン風ギターを好んで奏でていまし た。世紀初頭にスペイン人ブリセーニョによってパリに紹介され、当時クラヴサン音楽家たちもその作品を手本と仰いだリュートより弾きやすく、 和音を中心に鳴らす奏法の手軽さもあって、世紀末頃にはテオルボの名手でもあったド・ヴィゼーが、ギター向けの音楽で王から信頼を得て いたことも知られています。しかしルイ14世の治世全盛期のギター音楽は意外に知られておらず、王室音楽総監督リュリと同世代のアンリ・ グルヌランという作曲家の作品が、4編の組曲他こうしてまとめて紹介されることとなったのは画期的というほかありません。グルヌランについて はこれまでその作品が顧みられず、生涯もほとんど知られていません。しかし1680年に発表された彼の曲集には、ルイ・クープランのクラヴサン 曲を連想させる「小節線のない」プレリュードや分散和音を生かした書法がギターに合うよう応用されており、同時代のリュート音楽とはまた 違った機動性豊かな舞曲の魅力を味わうことができます。世紀前半と後半の様式をそれぞれ代表するボエセとカンペールの声楽作品では、 バロックから近代歌曲までフランス作品に抜群の適性をみせるサントン=ジェフェリも参加。テオルボの名手として現代と17世紀の作品を行 き来するブリュノ・エルストロフェールの自在な撥弦、細やかな音使いを的確に収めたALPHAならではの自然派録音で、その魅力をじっくりお 楽しみください。
ALPHA
ALPHA-988(1CD)
サン=ジャンの私の恋人 〜バロックから近代シャンソンまで
 <青春時代>
1. テッド・グルヤ(1910-2000) &ジョルジュ・マルティーヌ:わたしの青春時代はなくなった
2. マラン・マレ:人間の声
3. 作者不詳:うちの庭の暗がりで
4. 作者不詳:ルイ王の娘
 <古い歌をいくつか>
5.フィーアダンク(1605-1646):カンツォーナ ハ長調
6. モンテヴェルディ(1567〜1643):わたしを死なせてください
   (歌劇「アリアンナ」より)
7. カヴァッリ(1602-1676):ああ、わたしは生きている(歌劇「エジスト」より)
 <いつかの恋景色>
8. ポール・マリニエ(1866-1953):彼女からのお返事
9. ポール・デルメ(1862-1904):小さい敷石
10. シャルル=アンドレ・カシャン(1896-1955):恋人たちは何処へ
11. レイモン・ルグラン(1908-1974):あるお嬢さんの夜
12. レオン・フォセー(1829-1877):チロルの鴨の群れ
13. アンリ・コル(生歿年不詳、20世紀に活躍)、ラルフ・カルセル(生年不詳-1968):圧巻のタンゴ
14. エミール・カララ(1915-1973):サン・ジャンの私の恋人

※編曲:ヴァンサン・デュメストル、ルカス・ぺレス、ヴァンサン・ブショ
ル・ポエム・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル)
 ステファニー・ドゥストラック(Ms)
 ヴァンサン・デュメストル(テオルボ、指揮)
 フィオナ=エミリー・プパール、サンドリーヌ・デュペ(Vn)
 ルカス・ぺレス、アリス・トロスリエ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
 シリル・プーレ(Vc)
 ヴァンサン・レルメ(アコーディオン)
 二コラ・ローゼンフェルド(バスーン、各種リコーダー)
 マリー・ヴァン・レイン(クラヴサン〔チェンバロ〕、オルガン)

録音:2022年10月
 タンデム、アラス(フランス北東部パ=ド=カレー地方)
16〜17世紀のエール・ド・クールやフランス各地に口承で伝わってきた民衆歌など、ルイ14世の時代よりもさらに古いフランス音楽を高雅で 自然に現代に蘇らせ、世界中から熱いまなざしを集めてきた21世紀のユニークな古楽グループ、ル・ポエム・アルモニーク。イタリア・バロックで も実績を示しつつ、中心メンバーの母語であるフランス語を歌詞とする音楽への適性はやはり抜群で、詩句の味わいを最大限に引き出す新 鮮で薫り高い演奏解釈はどの時代の作品でも出色の仕上がりを誇ります。その親和性が「古楽」の枠に縛られないことを立証するユニーク な選曲のアルバムが登場。彼らと同じくフランス民衆世界の古謡を得意とするレ・リュネジアンの『うんざりだ、冬ってやつは』(ALPHA887)で も絶妙な妙声を聴かせたステファニー・ドゥストラックの味わい深い歌い口は、さりげなく織り交ぜられたバロック宮廷音楽と近代シャンソンを 易々と行き来し、無理なく即興的な音を紡いでゆくアコーディオンと共に、時にはシャンソンを古楽のように、また古楽をシャンソンのように聴か せる巧妙さ。古楽器アンサンブルをバックバンドとして、サティやトゥルーズ=ロートレック、モディリアーニらが生きた1900年前後から20世紀中 盤までの、古き良きフランスの芳香に満ちたシャンソンの名曲群をしなやかに歌いこなすそのセンスは、もはやクロスオーヴァ―やジャンル越境 などといった表現が陳腐に思えるほど、圧倒的に自然な「フランスの息吹」に貫かれています。聴くほどに惹きつけられるその魅力に、主宰者 デュメストルが学究性に閉じこもらないセンス抜群の古楽プレイヤーであることを改めて強く認識する1枚です。

TOCCATA
TOCCATA NEXT
TOCN-0024(1CD)
NX-B03
コロンビア万歳! 第2集
マウリシオ・アリアス=エスゲーラ(1984-):Improvisacion-1, ‘Recuerdos’ (2022)
ホアン・ドミンゴ・コルドバ(1971-):Pasillo de concierto ヘ長調(2006)
カタリナ・ペラルタ(1963-):Solo de piano I(1990/2014改訂)
ペラルタ:Solo de piano II(1990/2014改訂)
アリアス=エスゲーラ:Improvisacion-2, ‘Criatura en movimiento’ (2022)
ペドロ・サルミエント(1977-):Sarta para piano(2019)
コルドバ:Pasillo fiestero, El Intachable(2001頃)
カロリナ・ノゲラ(1978-):Danzas Fugitivas(2020)
アンパロ・アンヘル(1944-):前奏曲第6番 ‘Franz Liszt, homenaje a Chopin’- ピアノのために(2021)
ペドロ・フェリペ・ラミレス(1979-):Los siete juegos de Agustin(2022)
アリアス=エスゲーラ:Improvisacion-3, ‘Petit hommage a Cowell’(2022)
パーチョ・カサス(1978-)3つのリフレクションズ(2015)
ホアン・アントニオ・クエリャ(1966-):3つのアンコール ハ調(2022)
マウリシオ・アリアス=エスゲーラ(P)

録音:2022年6月12-15日
コロンビアを拠点に活躍する若きピアニスト・作曲家マウリシオ・アリアス=エスゲーラによる現代コロンビアのピアノ作品集。第1集(TOCN0015)に続く今作 でも、自作も含めた9人の作曲家の作品を紹介しています。 アンパロ・アンヘルによるショパンとリストへのオマージュ「前奏曲」や、耳なじみのよい舞曲、前衛的な曲まで幅広いスタイルの作品を楽しめます。エスゲーラ自 身の作品はオーケストラの響きを思わせる曲からコロンビアの伝統的な舞曲をアレンジしたものなど、即興演奏のように聞こえますが、実は緻密に書かれてい ます。アルバムを締めくくるのは、コロンビア国立SOのCEOなどコロンビア音楽界で要職を務めるホアン・アントニオ・クエリャの「3つのアンコール」。これ は30年以上前のコンサートバンド用の組曲をエスゲーラの委嘱により編曲したもので、コロンビア音楽の歴史を振り返る"アンコール"にもなっています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-095(2CD)
NX-D09
グルック:歌劇「エコーとナルシス」 エコー…アドリアナ・ゴンザレス(S)
ナルシス…シリル・デュボワ(T)
恋の神アムール…ミリアム・ルブラン(S)
シニル…サヒ・ラティア(T)
エグレ…セシル・アシル(S)
アグラエ…アデル・カルリエ(S)
タナイス…ローラ・ジャレル(S)
シルフィ…リュシー・エデル(Ms)
ル・コンセール・スピリチュエル
エルヴェ・ニケ(指)

録音:2022年10月20-23日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場
バロック期以来のイタリア・歌劇作法への違和感から、作品全編がオーケストラと共に一貫性ある物語を紡ぎ出す独特な歌劇を確立、後 年のワーグナー楽劇の先駆ともいうべき「改革歌劇」の語法を大成させたグルック。ウィーンの神聖ローマ皇室で絶対的信頼を得た後、マ リー=アントワネットの導きで訪れたパリでも注目され、フランス・歌劇の世界でも新しい模範となりました。しかし最後の完成作「エコーとナル シス」はパリでもウィーンでも驚くほど上演回数が伸びず、失敗作との印象からか後世にも顧みられる機会が少なく録音物さえ滅多にありませ ん。18世紀のフランス語歌劇復権に精力的なエルヴェ・ニケは今回、ルネ・ヤーコプス指揮の1987年録音以来40年近く全曲録音がな かったこの幻の重要作と正面から向き合ってみて、上に引用した通り作品本来の充実度に驚きを禁じ得なかったとのこと。神々の呪いにより ナルシスは水面に映った自分の姿に恋焦がれ、エコーは他者の言葉をオウム返しに語る以外に話せなくされたがゆえにナルシスへの思いを伝 えられない…物語を味わい深く描き取ったグルックの音楽はクラリネットを含む管楽器群を生かした色彩感にあふれ、ニケのタクトで起伏豊 かな解釈を聴かせるル・コンセール・スピリチュエルの演奏はまさしく抒情的の一言。最前線歌手二人がつとめる表題役の頼もしさに加え、ニ ンフらを演じる女声歌手たちも精彩に富んだ音楽の機微をよく伝えてくれます。グルックの晩年を見直す好機となりそうな待望のリリースと言 えるでしょう。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-101(2CD)

NYCX-10411(2CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
18世紀フランス王室の祝典 〜1773年、アルトワ伯の結婚に寄せて〜
【DISC1】
1-8. 第1の組曲
 1. フランクール(1698-1787)&フランソワ・ルベル(1701-1775):
   序曲(「トロフィ」より)〜エール(リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 2. フランクール&ルベル:荘重なエール〜快活に (「平和の舞踏劇」第2部「イフィスとヤント」に加筆した楽曲)
 3. ピエール=モンタン・ベルトン(1727-1780): 快速なエール
   (カンプラの「ヴォルスクの王妃カミーユ」に加筆した楽曲)
 4. ブラサック伯ルネ・ド・ガラール・ド・ベアルン(1698-1771): エール
   (「恋の神の帝国」第3部「炎の精たち」より)
 5. アントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713-1797): 陽気なエール(「エネーとラヴィニ」より)
 6. ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1703-1755): 優美で穏やかなエール(「ザイード」より)
 7. ロワイエ:ロンド形式による狩猟の調べ(「ザイード」より)
 8. フランクール&ルベル:シャコンヌ(「平和の舞踏劇」第2部「イフィスとヤント」より)
9-20. 第2の組曲
 9. フランクール&ルベル:序曲(「スカンデルベルク」より)
 10. ラモー: 壮麗なエール
   (「結婚の神と恋の神の祭典」第2部「カノープ」より)
 11. フランクール&ルベル:優美なエール(「ピラムとティスベ」に加筆した楽曲)
 12. フランクール:快速なエール(『フランクール氏の様々な合奏用エール集』より)
 13. フランクール:ガヴォットI&II(リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 14. ドーヴェルニュ:きわめて快速なエール(「エネーとラヴィニ」より)
 15. フランクール&ルベル:仮面のエール
   (「幸福の舞踏劇」からの転用により「スカンデルベルク」に挿入した楽曲)
 16. ベルナール・ド・ビュリ(1720-1785): 快速なシャコンヌによるエール
   (リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 17. ジャン=ジョゼフ・カサネア・ド・モンドンヴィル: ガヴォットI&II(「イスベ」より)
 18. フランクール:快速なエール(『フランクール氏の様々な合奏用エール集』より)
 19. ラモー:ガヴォットI&II(「ダルダニュス」第2版より)
 20. フランクール:コントルダンス(『フランクール氏の様々な合奏用エール集』より)
【DISC2】
1-9. 第3の組曲
 1. ラモー:行進曲(「結婚の神と恋の神の祭典」より)
 2. ド・ビュリ:遅いエール〔「イマとゼリス」より〕
 3. ド・ビュリ:軽やかなロンド〔「イマとゼリス」より〕
 4. ラモー:優美なロンド(「恋の驚き」第2部より)
 5. ラモー:快速なエール(「イポリートとアリシ」に追加した楽曲)
 6. ジョゼフ・イアサント・フェラン(1709-1791): 優美なロンド(「ゼリ」より)
 7. ジャン=クロード・トリアル(1732-1771): 快速なコントルダンス(「花の女神の祭典」より)
 8. フランクール&ルベル:シャコンヌ(「ノワジの公子殿」より)
 9. ベルトン:シャコンヌ(デマレとカンプラ「[トーリドの]イフィジェニー」に加筆した楽曲)
10-23. 第4の組曲「トランペット、ティンパニとホルン群を交えて」
 10. ラモー:序曲(「ザイス」より)
 11. ラモー:優美なムニュエ〔メヌエット〕(「栄光の神殿」より)
 12. ラモー:ロンド(「ダルダニュス」第2版より)
 13. フランクール&ルベル:穏やかなエール (ファヴァールの「サランシの薔薇冠の乙女」に加筆した楽曲)
 14. フランクール:ロンド形式によるエール(リュリの「アルミード」に加筆した楽曲)
 15. ルイ・グラニエ(1725-1800):優美なエール
 16. ドーヴェルニュ:狩人たちのアントレ(「エネーとラヴィニ」より)
 17. フランクール&ルベル:ロンドI&II(「ピラムとティスベ」に加筆した音楽)
 18. フランクール:陽気なロンド(「ノワジの公子殿」より)
 19. モンドンヴィル:ミュゼット(「ティトンとオロール〔曙の女神〕」より)
 20. モンドンヴィル:ミュゼット(「パルナスス山の謝肉祭」より)
 21. ルベル:ムニュエI〜フランクール:ムニュエII (いずれもカンプラの「優雅なヨーロッパ」に加筆した楽曲)
 22. ロワイエ:シャコンヌ(「ピリュス」より)
 23. ラモー:タンブランI&II(「ダルダニュス」第2版より)
レザンバサドゥール=ラ・グランド・エキュリ(古楽器使用)
アレクシス ・コセンコ(指)
ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場

※国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生
フランス随一のフラウト・トラヴェルソ奏者として注目を集め、録音ではポーランドの気鋭古楽器楽団アルテ・デイ・スオナトーリや自身が創設 したレザンバサドゥ―ルの指揮者としてALPHAやChateau de Versailles Spectacles、Aparteなどの気鋭レーベルで活躍をみせてきた アレクシス・コセンコ。レザンバサドゥールは近年、古楽器による管楽合奏団ラ・グランド・エキュリ(創設者は近年亡くなった古楽器シーンの大 先達ジャン=クロード・マルゴワール)を吸収してさらに勢いを増し、メンデルスゾーンの交響曲録音(Aparte)でも注目されているなか登場す るこのアルバムでは、18世紀後半のユニークな王室音楽祭典の再現に挑みます。テーマは1773年のアルトワ伯(翌年ルイ16世となる王太 子ルイ=オーギュストの弟、革命と王政復古の後1825年にシャルル10世として戴冠)の結婚祝宴。そこでは王室音楽総監督を務めた大 御所フランクールが音楽をとりしきり、彼の長年の共作者F.ルベル(「四大元素」の作曲家J-F.ルベルの子)やドーヴェルニュ、モンドンヴィルと いった同時代作曲家たちの往年の傑作群から曲が厳選され、古典派時代にありながらルイ14世時代以来の流儀にならったバロック風の食 卓音楽が続きました。最新監修の楽譜に基づくこの録音は、過去いくつか出ていた同祭典音楽の再現録音より曲数がはるかに多いうえ、 1773年当時の王室楽団とほぼ同じ70人規模の大編成(弦楽器12/11/9/12/4、フルート2、オーボエ5、クラリネット2、ファゴット6、ホ ルン4、トランペット1、ティンパニ1)で、まさにその頃オープンしたヴェルサイユ宮殿王室歌劇場の音響の中、革命前夜のフランス王室音楽の 壮麗さを追求。シーン最前線をゆく名手たちの妙技もさることながら、これほどの編成で一体感あるスリリングな演奏を実現したコセンコの巧 みな指揮にも驚かされます。なお国内仕様盤では原盤解説の翻訳に加え、登場する各作曲家の紹介も添えられます。

Challenge Classics
CC-72955(1CD)
ユニコ・ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール(1692-1766):6つのコンチェルト・アルモニコ
第1番ト長調/第2番ト長調
第3番イ長調/第4番ヘ短調
第5番変ホ長調/第6番変ロ長調
マイク・フェントロス(指)
ラ・スフェラ・アルモニオーサ

ライヴ録音:2022年10月30日/オランダ、アルクマール
古楽アンサンブル「ラ・スフェラ・アルモニオーサ」による、ウィレム・デ・フェッシュ(CC-72829)、ピーテル・ヘレンダール(CC-72911)に続くオランダ 古楽作曲家シリーズ第3弾。ひと昔前はペルゴレージ作とされ、ストラヴィンスキーの『プルチネッラ』に使われた(協奏曲第2番第4楽章→タランテッラ)ことで も有名なヴァッセナールの『コンチェルト・アルモニコ』をライヴ録音。
『コンチェルト・アルモニコ』は1740年にハーグで出版されましたが、作曲者でありオランダの高名な貴族家系の人物であったヴァッセナールが名を明かさず に発表したため、長いこと作曲者が不明でした。当初は出版した人物のカルロ・リッチョッティが作曲者ではないかとされ、20世紀には、曲の内容からペルゴレー ジ作と推測されていました。1980年にオランダの音楽学者アルバート・ダニングが自筆譜を発見し、ようやく歴史家のみが知っていたヴァッセナールの名が音楽 学者にも知られることになったのです。
作品は6曲とも独奏者を置かずアンサンブルとしての協奏を行うタイプで、緩・急・緩・急の4楽章形式で書かれています。弦楽と通奏低音のみのシンプルな 編成でイタリア風の美しい旋律にあふれながらも、楽章間で劇的な転調を見せるなど刺激的な側面もありとても充実した曲集。演奏もたいへん力強く聴き応えあ り、ヴァッセナールの巧みな筆致がじっくりと堪能できるディスクです。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72961(1CD)
マンハイムからベルリンへ 〜チェロ・ピッコロのためのソナタ集
クリストフ・シャフラート(1709-1763):チェロとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ハ長調*
フランツ・ベンダ(1709-1786):チェロと通奏低音のためのソナタ ニ長調*
アントン・フィルツ(1733-1760):チェロと通奏低音のためのソナタ イ長調Op.5-2
ゲオルク・ザート(1708-ca.1778):独奏チェロとチェンバロのためのソナタ ヘ長調*
ヨーゼフ・ベネディクト・ジカ(ca.1720-1791):チェロと低音のためのソナタ ト長調*
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(1732-1795):チェロとフォルテピアノのためのソナタ イ長調
オクタヴィ・ドスタラー=ラロンド(Vc・ピッコロ)
アルテム・ベログロフ(フォルテピアノ)
ヴィクトル・ガルシア・ガルシア(Vc)

録音:2021年11月19-21日オランダ、フェルップ
*世界初録音
カナダのチェリスト、オクタヴィ・ドスタラー=ラロンドは2018年に小ぶりなバロック・チェロを手に入れました。これは4弦のチェロ・ピッコロ(調弦G-d-a-e')として弾くべきものと思い、すぐに試したところ、明るくクリスタルのような美しい高音が得られたそう。そしてこの楽器を存分に活躍させるプログラムを練 り、録音したのが当盤。
18世紀半ばのマンハイムとベルリンで書かれたギャラント様式のチェロ作品集。初録音も多く、初めて聴く曲ばかりです。チェロ・ピッコロの独特な音色はもち ろん、木製のハンマーが金属弦を叩くフォルテピアノもニュアンス豊か。多様な表情がたのしめるアルバムです。 (Ki)

H.M.F
HMM-902398(1CD)
ロカテッリ〜ヴィルトゥオーソ、詩人
ロカテッリ:合奏協奏曲 ハ短調 op.1-11
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 op.3-11
合奏協奏曲 変ホ長調 「アリアンナの嘆き」 op.7-6
ヴァイオリン協奏曲 ハ短調 op.3-2
パストラーレ(合奏協奏曲 ヘ短調 op.1-8より)
イザベ ル・ファウスト(Vn)
イル・ジャルディーノ・アルモニコ
ジョヴァンニ・アントニーニ(指)

録音:2022年12月13-17日、エウレギオ・マーラー文化センター(イタリア、トブラハ)
世界最高峰のヴァイオリン奏者としての存在感を確かなものにしているイザベル・ファウスト。毎回注目の新譜ですが、今回は、アントニーニ率いるイル・ジャ ルディーノ・アルモニコと共演して、「18世紀のパガニーニ」と謳われるロカテッリの作品を録音しました。グラモフォン・アワードなど世界的に大変高い評価 を得たモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全曲(KKC-5691/HMC-902230、2015-16年録音)以来の録音での共演。気品に満ちつつも華があり、「ア リアンナの嘆き」でのやわらかくも劇的な響きなど、天下一品。演奏と作曲の両面で破格の才の持ち主であった音楽家ロカテッリの天才ぶりを実感させてくれる プログラムです。
「18世紀のパガニーニ」と呼ばれるロカテッリ。1733年に24曲の無伴奏カプリース集『ヴァイオリンの技法 op.3』をしておりますが、それぞれに超絶 技巧のカデンツァが含まれ、今なお実現可能すれすれの技術的難曲ばかり。まるでパガニーニといえます。また、しばしば奏者が要求される左手の極限までの 伸長(当時のヴァイオリンよりも、現代のヴァイオリンのほうが指板が長いですが、ファウストは、ロカテッリが、ヴァイオリンの指板が長くなったきっかけでは、 とすら言っています)、高音域の多用、弦の上での弓の頻繁な跳躍(ロカテッリは1年で12本の弓を消耗させたという伝説もある)など、ありとあらゆる高 い技術が要求されます。しかしその音楽は、じつに典雅にして、オペラのような劇的な表現をも擁しています。ここに収録された作品にも、前例のないヴィルトゥ オジティで、ヴァイオリンの音楽を劇的に進化させたロカテッリの神髄が詰まっています。ディスク最後に収録されているパストラーレは、独奏ヴァイオリンと管 弦楽を含まないアンサンブルによる演奏ということを忘れる瞬間もあるような、多彩な音色に驚かされます。ファウストとイル・ジャルデイーノ・アルモニコ、そ してアントニーニのアンサンブルの妙で聴く、ロカテッリの決定盤の登場です。 (Ki)

CORO
COR-16199(1CD)
ストリッジョ:40声&60声のミサ曲 「かくも幸せな日が」
アレッサンドロ・ストリッジョ:40声のモテット 「見よ, 至福の光を」、ミサ曲 「かくも幸せな日が」
ヴィンチェンツォ・ガリレイ:コントラプンクト第2番
ストリッジョ:Fuggi, spene mia、O giovenil ardire、Altr’io che queste spighe、D’ogni gratia et d’amor、O de la bella Etruria invitto Duce、Caro dolce ben mio、Miser’oime
単旋聖歌:「御身よりほかにわれは」
タリス:40声のモテット 「御身よりほかにわれは」
イ・ファジョリーニ、
ロバート・ホリングワース(指)

録音:2010年9月29日-10月1日、トゥーティング・オール・セインツ教会(ロンドン、イギリス)
ロバート・ホリングワースによって1986年にオックスフォード大学で結成され、2006年5月にはロイヤル・フィルーハーモニック協会から"アンサンブル・アウォード"を授与されたイギリスの実力派古楽系アンサンブル、イ・ファジョリーニ。ザ・シックスティーンの自主レーベルであるCoro第3弾は、2011年にデッカからリリースされ、グラモフォン・アーリー・ミュージック賞やディアパゾン・ドール賞を受賞したアレッサンドロ・ストリッジョの名録音が復刻。
イタリア後期ルネサンス音楽の作曲家、アレッサンドロ・ストリッジョは、膨大なマドリガーレや劇音楽を作曲するとともに、その両者を融合させた「マドリガル・コメディ」の発案者としても知られています。本アルバムでは、約400年間消失しており現代になってパリで発見された、40声&60声のミサ曲 「かくも幸せな日が」 を中心に、トマス・タリスの傑作、「御身よりほかにわれは」 など、数多の声部が緻密に絡み合い壮麗な盛り上がりを魅せる16世紀の偉大な合唱芸術を取り上げています。

NovAntiqua Records
NA-72(1CD)
闇夜の静寂の中で〜ヴィオール・コンソートのためのナポリの音楽
シピオーネ・ステッラ(1558-1622):Partite sopra la Romanesca
フランチェスコ・ランバルド(1587-1642):Partite sopra Fidele
イッポーリト・タルタリーノ(1539-1582):Canzon sopra Susanna
ジョヴァンニ・デ・マック(1548-1614):Seconde Stravaganze、 Prima Gagliarda
ジェズアルド:Canzon francese del Principe
リナルド・ダッラルパ(15??-1603):Partite sopra Zefiro
デ・マック:Capriccietto
ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575-1647):Sesto tono cromatico
デ・マック:Canzone detta Le Due Sorelle
アスカニオ・マヨーネ(1570-1627):Ricercare
ステッラ:Seconda breve canzon
タルタリーノ:Canzon d'Ippolito
トラバーチ:Gagliarda prima
ランバルド:Gagliarda
トラバーチ:Seconda Gagliarda
デ・マック:Prime Stravaganze
ヘクトール・デッラ・マッラ(1570-1634):Spagnoletto
ジョヴァンニ・マリア・サビーニ(1588-1649):Gagliarda falsa
ビクトリア:Tenebrae factae sun
コンソルテリア・デッレ・テネブレ〔テオドーロ・バウ(トレブル・ヴィオール)、ロジータ・イッポーリト(テノール・ヴィオール)、マルコ・カソナート(バス・ヴィオール)、ノエリア・レヴェルテ・レシェ(バス・ヴィオール)〕

録音:2021年、4月24日-27日(イタリア)
大英図書館に保存されているルイージ・ロッシ(1598-1653)の写本から、ナポリの音楽を集めたヴィオール・コンソートのための作品集。ルイージ・ロッシはイタリアの初期バロック音楽の作曲家で、その生涯の大部分が謎に包まれてはいるものの、室内カンタータを主とする数多くの作品が自筆譜で遺されています。
コンソルテリア・デッレ・テネブレは、2016年に結成されたイタリアのヴィオラ・ダ・ガンバ四重奏団。デビュー作となった本アルバムは、2021年のブルージュ国際古楽コンクールで優勝したテオドーロ・バウにとって、初となるガンバ・コンソートの録音でもあります。

Perfect Noise
PN-2205(1CD)
ドリーミング・アンド・ウェイキング
ゴットフリート・フィンガー:ア・グラウンド、チャコーナ(ソナタ第10番 Op.3-10)、チャコーナ(ソナタ 第8番Op.3-8)
ジャコモ・カリッシミ:ソナタ ニ短調
ソロモン・エクレス:Bellamira
カプスペルガー:トッカータ、コレンテ
ベネデット・マルチェッロ:ソナタ第12番Op.2-12
サンマルティーニ:無伴奏フルートのためのソナタ
ジョヴァンニ・ザンボーニ・ロマーノ:ソナタ第6番
ヴァイス:ソナタ第6番
作曲者不詳:イタリアン・グラウンド
アイリス・リヒティンガー(バロック・リコーダー、ルネサンス・リコーダー)、
アクセル・ヴォルフ(リュート、テオルボ)

録音:2021年3月
古楽界のスペシャリストであるアイリス・リヒティンガーとアクセル・ヴォルフによるリコーダーとリュートのための作品集。今作では、多国籍のるつぼであったバロック時代のロンドンで生まれた、様々な国の作曲家の作品を取り上げました。人工的なサウンド・シェイプやデジタル・リバーブを使用しない、もっと自然なレコーディングが行われています。
演奏者のアイリス・リヒティンガーは、このアルバムで披露しているリコーダー以外にも声楽、さらにピアニストとしても活躍しています。その深い洞察力と豊かな表現力で音楽の本質的な部分を誰にでも分かるように伝える能力に優れた音楽家です。このアルバムでもリュートのアクセル・ヴォルフと共にそれぞれの作品の魅力を伝えてくれています。
Perfect Noise
PN-2206(1CD)
生涯の旅〜セバスティアン・ゲオルゲ:室内楽作品集
フォルテピアノ、2つのヴァイオリンとチェロのためのソナタ(四重奏曲)ロ長調 SG V13/2つのフルート、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 ヘ長調 SG VII1/2つのヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための四重奏曲 ニ短調 SG VI9/フォルテピアノとフルートのためのソナタ ニ長調 SG V4/チェロ・オブリガート、フルート、ヴァイオリンと通奏低音のための四重奏曲 ロ長調 SG VII2/2本のフルート、2本のヴァイオリンとチェロのための五重奏曲 ロ長調 SG VIII4
アンサンブル・アルテラ・パルス

録音:2022年1月24日-26日
マインツ出身でモスクワやサンクトペテルブルクで活躍した作曲家セバスティアン・ゲオルゲの室内楽作品集。この知られざる作曲家は、1766年頃にモスクワを訪れ活躍しました。当時のモスクワは音楽活動が盛んで高賃金を求めて海外から作曲家が多く訪れていました。セバスティアン・ゲオルゲもその一人で、新たなインスピレーションを得て様々な作品を作曲し、カペルマイスターとしてモスクワ大学などでも活躍しました。

MUSICAPHON
M-56995(1CD)
ブローネンミューラー:ソナタとアリエッタ集
エリアス・ブローネンミューラー(1666?-1762?):オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための6つのソナタより 第1番変ロ短調、第2番変ロ長調、第3番変ホ長調
ハープシコードのための3つのトッカティーナ イ短調
ソプラノ、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための4つのアリエッタ
オーボエのためのソロ ト短調
ヴァイオリンのためのソロ ホ長調
オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための6つのソナタより 第4番イ短調、第5番ホ短調、第6番ニ長調
アンサンブル・コンサート・ロイヤル・ケルン

録音:2022年3月6日-8日(ドイツ)
コンサート・ロイヤル・ケルンは、バロック・オーボエの名手カルラ・シュレーターによって結成されたドイツのピリオド・アンサンブル。18世紀以降、演奏されていない貴重な作品をアーカイヴやライブラリーで探し出し、これらの作品の蘇演を目指しています。本アルバムでは、ドイツの作曲家、エリアス・ブローネンミューラーが残した知られざる作品を探求しています。

Raumklang
RK-4104(1CD)
向かい合って
ビーバー:パルティア第6番(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)、ソナタ第4番「 神殿での奉献」(「ロザリオのソナタ」より)(スコルダトゥーラ・ヴァイオリンと通奏低音のための/2本のヴァイオリン版)
パッヘルベル:コラール・パルティータ「神の御業はすべて善きことなり」(ソロ・オルガンのための)
ビーバー:無伴奏ヴァイオリンのためのパッサカリア 「守護天使」(「ロザリオのソナタ」より)(Vnとヴィオラ版)
バッハ:ソナタ BWV1038(2つのヴァイオリンと通奏低音のための)、前奏曲とフーガ BWV550(ソロ・オルガンのための)
パッヘルベル:パルティア第2番ハ短調(「音楽の喜び」より)(2本のスコルダトゥーラ・ヴァイオリンと通奏低音のための)
アーバン・ストリングス〔ゲオルク・カルヴァイト(Vn、ヴィオラ)、タベア・ヘーファー(Vn)、レオ・ファン・ドゥセラール(Org)、ヴァルター・ルーマー(ヴィオローネ)〕

録音:2022年11月&12月
ベルリン古楽アカデミーのコンサートマスター兼ソリストであるゲオルク・カルヴァイトを中心としたアーバン・ストリングス。このアルバムで彼らは17世紀の慣習に従って個々の声部がはっきりと聴こえるように配置し、音響空間を意識した録音を行っています。国際的に活躍する4人のアーティストたちはスコルダトゥーラの有無にかかわらずヴァイオリンの調律を変え、神秘的な響きを生み出しています。

Hyperion
CDA-68403(1CD)
マガリャンイス:ミサ曲集
フィリーペ・ヂ・マガリャンイス(c1563-1652):目覚め給え,なんぞ眠り給いたるや,主よ
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):主よ,きたれ
マガリャンイス:ミサ曲「主よ,きたれ」、第1旋法によるマニフィカト
ピエール・ド・マンシクール (c1510-1564):まことに主が
マガリャンイス:ミサ曲「まことに主が」、私は自らの罪を恐れ
ルイス・トスカノ(指)、
クペルチノス

録音:2022年6月24日-27日、ボム・ジェズ教会(ブラガ、ポルトガル)
ファースト・アルバム「カルドーゾのレクイエム」(CDA-68252)が、いきなり2019年度の『グラモフォン賞古楽部門賞』を受賞するという快挙を達成し、前作「ペドロ・デ・クリストのマニフィカト」(CDA-68393)は英グラモフォン誌の『エディターズ・チョイス』を獲得したクペルチノスの最新盤は、ポルトガルの作曲家フィリーペ・ヂ・マガリャンイス(c1563-1652)によるミサ曲集。マガリャンイスは16〜17世紀に活躍し、当時教育者としても名高かった作曲家マヌエル・メンデスの愛弟子であったと考えられています。そして、1623年から1641年まで王立礼拝堂の司祭を務め、最も尊敬されるポルトガルの音楽家の一人でした。
指揮者のルイス・トスカノはブラバント・アンサンブル、アルス・ノヴァ・コペンハーゲン、ムジカ・フィクタなどのアンサンブルに参加するポルトガルのテノールです。2009年にクペルチノ・デ・ミランダ財団によって設立されたクペルチノス(Cupertinos/元:Cappella MusicalCupertino de Miranda)は、コインブラ大学とのパートナーシップ、ディレクターのルイス・トスカノ、音楽学者のホセ・アブレウらの研究によって、広大なポルトガルのポリフォニー音楽を専門的に取り上げています。

Tactus
TC-680002(1CD)
カンタータ&シンフォニア集
ボノンチーニ(1670-1747):Non ardisco pregarti, amata bella
カルダーラ:Io soffriro tacendo
ジョヴァンニ・ボノンチーニ:チェロのためのシンフォニア第1番
カルダーラ:Arda il mio petto amante
フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ(1681-1732):Dimmi, o sorte nemica
カルダーラ:チェロのためのシンフォニア
エマヌエーレ・ダストルガ(1680-1757):Che ti giova, Amor crudele
アンドレア・ステファノ・フィオーレ(1686-1732):Di quel sguardo fatal
アウラータ・フォンテ〔神谷美穂(S)、ペリクリ・ピーテ(Vc)、ジャンジャコモ・ピナルディ(アーチリュート)、ヴァレリア・モンタナーリ(ハープシコード)〕

録音:2021年6月(バニャカヴァッロ、イタリア)
神聖ローマ皇帝レオポルト1世の時代以降ウィーンが音楽の都として発展しつつあった18世紀初頭、当時のウィーンで最も高く評価され深化していったスタイルの中でもとりわけ際立っていた室内カンタータ。中でもイタリア各地からやってきた作曲家や文人たちによって確立されたイタリア語のカンタータは、宮廷の教養ある娯楽のために好んで作曲され、写本の形で大量に流通し、主に1810年代から1840年代にかけて作られた膨大な量の書物に収集されました。現在、これらのカンタータは様々なコレクションや図書館に散在しており、重要な音楽学的研究の対象となっています。ここに収録される6曲のカンタータは、すべてウィーンのオーストリア国立図書館に所蔵されている写本から抜粋されたもので、いくつかの歴史的データと他の同時代の資料との照合によっておそらくすべてが1710〜1712年頃に作曲されたものと考えられています。
2021年にリリースされたボノンチーニのカンタータ集(TC670202)でも柔らかく響く歌声を聴かせた日本人ソプラノ、神谷美穂が今回も秀逸な歌唱を披露。カンタータと同時期に作曲されたボノンチーニとカルダーラによるチェロと通奏低音のためのシンフォニア2作品も収録されています。

Gimell
CDGIM-053(1CD)
シェパード:ミサ・カンターテ
ジョン・シェパード(c.1515-1558):1-30. ミサ・カンターテ
31-38. 称賛のことばを述べよ
39-45. イエス、時代の救い主よ
46-50. 神の殉教者は
51-67. 喜べ、喜べ、喜べ、聖母マリアよ
68-74. 祝福されたわたしたちに喜びを
75-80. 喜べ、キリストを産んだ聖母よ
タリス・スコラーズ、
ピーター・フィリップス(指)
1973年の結成から現在まで、ルネサンス宗教音楽演奏の世界最高峰としての地位を確立し続けてきた"究極のポリフォニー" タリス・スコラーズ。タリス・スコラーズの記念すべき結成50周年を祝う2023年リリースのニュー・アルバムは、なんとジョン・シェパードのミサ曲とモテット集!
イングランド・ルネサンス期の作曲家ジョン・シェパードはオックスフォード大学モードリン・カレッジの少年聖歌隊員監督(Informator Choristarum)を務め、王室礼拝堂のジェントルマンにも叙された音楽家。タリス・スコラーズは1989年に最初のシェパード・アルバム「メディア・ヴィタ」(CDGIM016)をリリースしており、これが2枚目のシェパード録音となります。多くの作品を遺しながらも比較的録音の少ないシェパードの知られざる傑作を、50年間この時代の音楽だけを追究し続けてきたタリス・スコラーズの歌声でお届けします。
 1989年にリリースされたタリス・スコラーズのシェパードの最初のディスク ― 「メディア・ヴィタ(人生の中で)」 ― は、イングランド・ルネサンス期のポリフォニーの、新たなアイコンを生み出した。今回は、私たちの2番目のシェパードのアルバムであり、「ミサ・カンターテ」や、祝祭的な規模で書かれた唯一の奉納アンティフォナ「喜べ、キリストを産んだ聖母よ」といった傑作を収録しています。これらは、シェパードが自ら作り出した16世紀中期の様式による傑作です。彼は、同時代のほとんどだれよりも多くの作品を書いたので ― そしてまた、録音の数が今でも比較的少ないので ― 彼とともに進むためのまだ長い道が残されているのです。ピーター・フィリップス(日本語訳:SOREL)

CLAVES
50-3065(1CD)
明暗法
(1)ダリオ・カステッロ(1602-1631):ソナタ第2番
(2)ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ(1525頃-1594)―フランチェスコ・ロニョーニ(1570頃-1626):私の愛しい人よ、汝は麗しい
(3)ウィリアム・バード(1543頃-1623):第3パヴァーヌのためのガリアード
(4)ヤコブ・ファン・エイク(1590-1667):最も美しい娘ダフネが
(5)ミケランジェロ・ロッシ(1601頃-1656):トッカータ第2番
(6)ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623頃-1680):ソナタ「カッコウ」
(7)ヨハン・カスパール・ケルル(1627-1693):「カッコウ」によるカプリッチョ
(8)シュメルツァー:ソナタ第2番
(9)エイク:今夜は何をいたしましょう
(10)ロッシ:トッカータ第7番
(11)ダリオ・カステッロ(1602-1631):ソナタ第1番
(12)パレストリーナ(ロニョーニ編):ああ私はこんなに傷ついて
(13)バード:第5パヴァーヌのためのガリアード
デュオ・エオリーネ【シャルロッテ・シュナイダー(Fl)、ギィ=バティスト・ジャコテ(オルガン/ユルゲン・アーレント製作(1999年)A’=440Hz)】

録音:2022年7月修道院教会、パイェルヌ(スイス)
フルート奏者シャルロッテ・シュナイダーと鍵盤奏者ギィ=バティスト・ジャコテによるデュオ・エオリーネは2017年結成。2つの楽器の組み合わせが生み出す 音楽を探求しており、16世紀から17世紀にかけてのレパートリーを中心に、自らデュオ版に編曲しています。歴史的な演奏法に基づいた彼らの音楽は説得力が あり、同時代の様々な音楽のキャラクターの違いを見事に表現しております。
フルート(トラヴェルソ)は7種類の楽器を、作品にあわせて使い分けて演奏。またオルガンは現代最高のオルガンビルダー、ユルゲン・アーレントが1999年に 製作した楽器で演奏。フルートとオルガンの透き通った響きが、スイス、パイェルヌの修道院教会に美しく交わります。 (Ki)

CPO
CPO-555483(1CD)
NX-B02
ヨハン・アンドレアス・シュトライヒャー/アンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャー:ピアノ曲集
J. A. シュトライヒャー(1761-1833):ロンドー、またはカプリース Op. 1No.1
 La pensee de l‘objet cheri
 ピアノのための7つの変奏曲 Op.2
 4手クラヴサンのための6つの変奏曲
アンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャー(1796-1833):Klage uber den fruhen Tod derr Jungfer Ursula Saboma Stage in Augsburg
 ピアノフォルテのための2つの行進曲
 ピアノフォルテのための大ソナタ
クリスティアン・フリードリヒ・ダニエル・シューバルト(1739-1791):私のクラヴィーアに
ザラ・ヴェゲナー(S)
ステファニア・ネオナート(フォルテピアノ)

使用楽器:ナネッテ・シュトライヒャーが1814年にウィーンで製作したオリジナル
ヨハン・アンドレアス・シュトライヒャーが1784年にアウクスブルクで製作したオリジナル

録音:2021年4月26-28日
トラック1を除き、全て世界初録音
古典派からロマン派へと移り行く時代のウィーンで鍵盤楽器とその音楽に大きな影響を与えたのがヨハン・アン ドレアス・シュトライヒャーとアンナ・マリア(ナネッテ)・シュトライヒャーの夫妻。その2人の作品を2人が作った楽 器(シュトゥットガルトにあるヴュルテンベルク歴史博物館所蔵)で演奏した、cpoらしいこだわりの企画です。 シュトライヒャー夫妻はピアノ製造だけでなく、演奏家として活動。アンドレアスはコンサートピアニストとしても 高い評価を獲得し、ナネッテは自宅でサロンを開き若い芸術家たちに活躍の機会を与えました。ここに収録 された作品も、サロンでの繊細で親密な雰囲気が似合いそうな音楽です。シューベルト、シューマン、ショパン などロマン派時代の歴史的鍵盤楽器での録音が数多いトビアス・コッホの演奏で。
CPO
CPO-555365(2CD)
NX-D11
ゲオルク・フリードリヒ・カウフマン(1679-1735):宗教作品全集
昇天祭オラトリオ『Rustet euch, ihr Himmelschore』備えよ、天の聖歌隊よ
2. ディアローグ・カンタータ 「O, ich elender Mensch, wer wird mich erlosen」 われは幸うすき者、だれかわれを救わん
【CD2】
1. ペンテコステ初日のカンタータ 「Die Liebe Gottes ist ausgegossen」
2. ペンテコステ初日のカンタータ 「Komm, komm, du freudenvoller Geist」
3. カンタータ 「nverzagt, beklemmtes Herz」
4. マリア訪問の祝日のためのカンタータ「Nicht uns Herr, sondern deinem Namen gib Ehre」
イザベル・シッケタンツ(S)
エリザベート・ミュックシュ(S)
ブリッタ・シュヴァルツ(A)
トビアス・フンガー(T)
クリストフ・プファラー(T)
トビアス・ベルント(Bs)
コレギウム・ヴォカーレ・ライプツィヒ
メルゼブルガー・ホーフムジーク(古楽器使用)
ミヒャエル・シェーンハイト(指)

録音:2022年
ゲオルク・フリードリヒ・カウフマンはドイツ、テューリンゲン州オストラモンドラで生まれた作曲家。その生涯については不明なことが多いのですが、オルガン の名手であり、パッヘルベルの弟子で後継者となったヨハン・ハインリヒ・ブットシュテットに師事した模様です。その後、ザクセンのメルゼブルクで当時大聖 堂のオルガニストを務めていたヨハン・フリードリヒ・アルベルティに師事。アルベルティの退任後は後を継ぎ、メルゼブルクの宮廷音楽家と大聖堂のオルガ ニストとなって、亡くなるまでこの任を務めたとされています。 カウフマンはその職務上、数多くの作品を書いたと考えられますが、現存する作品はごく少なく、宗教的な作品はここに収録されたものがすべて。どれも 当時の流行の様式と作曲技法を採り入れ、声楽と器楽を適切に扱って十分な効果をあげる術を心得ていたことが伝わります。カンタータではレチタ ティーヴォ・アッコンパニャートやオブリガート楽器付きのアリアのように声楽と器楽を巧みに組み合わせた楽曲が多く、また壮麗さを求める場面ではトラン ペットとティンパニを効果的に使っています。

Chopin University Press
UMFCCD-103(1CD)
ペルゴレージ:スターバト・マーテル
パヴェウ・ウカシェフスキ:聖母マリアの追悼曲
アンナ・ミコワイチク=ニェヴィエジャウ(S)
ワンダ・フラネク(メゾ・ソプラノ、アルト)
ズビグニェフ・ピルフ(Vn)
ラドスワフ・カミエニャシュ(Vn)
ピオトル・フルペク(Va)
ヤロスワフ・ティール(Vc)
ヤヌシュ・ムシャウ(Cb)
マルタ・ニェジヴィエツカ(ポジティフ・オルガン、ハープシコード)

録音:2017年7月28日ー31日(ポーランド)
イタリアのナポリ楽派オペラ作曲家、ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージは、26年という短い生涯の中でオペラ・ブッファの基礎を築き、古典派音楽の様式を最も早く示した人物として音楽史に名を遺しています。
本アルバムでは、1736年に作曲され18世紀で最も再版された作品でもある宗教音楽 「スターバト・マーテル」 に、2010年、ペルゴレージの生誕300周年を記念して、ポーランドを代表する作曲家のひとり、パヴェウ・ウカシェフスキが作曲した 「聖母マリアの追悼曲」 (本アルバム世界初録音)がカップリングされています。この作品は、ペルゴレージのスターバト・マーテルと類似した構造と、同様のメッセージを持つ現代ラテン語の詩に基づいて書かれており、ウカシェフスキは、構造(アリアとデュエットに分かれた13のパート)、配役、感情面の点での類似性を維持しながら、ペルゴレージのスタイルに拡張された調性、歌手に要求される声の質感に適した現代的な表現手段を用いています。
Chopin University Press
UMFCCD-119120(2CD)
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):ハープシコード独奏作品全集
前奏曲とフーガ ヘ短調/ソナタ ヘ長調*/ソナタ ニ長調/前奏曲 ハ長調/24のポロネーズ
アリナ・ラトコフスカ(ハープシコード)

録音:2018年1月(ポーランド、ニエシャバ)
*世界初録音
「ゴルトベルク変奏曲」の逸話に名を残すヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756)のハープシコード独奏曲全曲を、ゴルトベルクの研究者でもあるアリナ・ラトコフスカが録音した画期的な1枚。ポーランド・グダニスクに生まれたゴルトベルクは、バッハとその息子W.F.バッハに師事したとされ、鍵盤楽器の名手として歴史に名を残しました。数としては少ないながらも魅力的なゴルトベルクの作品は、古楽界で高く評価されています。ハープシコードの国際コンクールでの優勝経験もあるアリナ・ラトコフスカは、ゴルトベルグの名を冠した音楽祭の発起人、ゴルトベルクに関する書籍の著者、彼の2つの協奏曲の楽譜の編集者として、長年にわたってゴルトベルグ作品の研究と普及活動に携わってきた人物です。これまで知られていなかった3楽章制のソナタ(ヘ長調)は、コレクションの所有者から許可を得て今回初録音されました。

Snakewood
SCD-202301(1CD)
もうひとつのヴェネツィア
ディオゲニオ・ビガーリャ:ヴァイオリンと通奏低音のためのドレスデン・ソナタ第2番 ハ長調
アントニオ・カルダーラ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 E.M.28
アルビノーニ
:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 E.M.651
ジョルジョ・ジェンティーリ:チェロと通奏低音のためのソナタ イ長調 CORRER Busta128.108、
 カプリッチョ第11番 ロ短調(Vnとチェロ、もしくはチェンバロのための室内カプリッチョ集 Op.3より)、
 チェロと通奏低音のためのソナタ ト長調 CORRER Busta128.109
アルビノーニ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 E.M.65f
ジョヴァンニ・バッティスタ・レアーリ:ソナタ第7番 変ロ長調(Vnと通奏低音のための室内ソナタ集 Op.2より)
スカラムッチャ〔ハビエル・ルピアニェス(Vn&ディレクター)、イネス・サリナス(Vc)、パトリシア・ヴィンテム(ハープシコード)〕

録音:2022年5月2日-6日、オランダ/DAD
マイケル・タルボット教授によって最近発見されたアルビノーニの2つのヴァイオリン・ソナタを収録したハビエル・ルピアニェス率いるアンサンブル・スカラムッチャの最新作。その他にもヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂コンサートマスターであったジョルジョ・ジェンティーリが作曲したチェロと通奏低音のためのソナタなども収録し、18世紀初頭のヴェネツィアに私たちを誘います。その頃のヴェネツィアというとヴィヴァルディが印象深いですが、その他にも様々な知られざる名曲が残っています。 ハビエル・ルピアニェスは、オランダのハーグ王立音楽院でエンリコ・ガッティに師事しバロック・ヴァイオリンの学士号を取得後、ガッティの指導の下ヴィヴァルディの新作を発見し修士号を取得。2013年には、知られざるバロック・レパートリーの発掘のためにピリオド・アンサンブル、「スカラムッチャ」を結成し、2018年にスカラムッチャのメンバーらとともに、バロック音楽専門のレコード・レーベル&楽譜出版社「Snakewood」を設立しています。

Indesens Calliope Records
IC-019(1CD)
ヴァイオリンとの旅〜トレッリ:ヴァイオリン作品集
トレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 A.1.3.8
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ長調 A.1.3.11
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 A.1.3.10
アッレマンダ ホ短調 A.1.3.4(Medulla Musica より)
コレンテ ホ短調 A.1.3.3(Medulla Musica より)
ヴィヴァーチェ イ長調 A.1.3.1(Medulla Musica より)
ジーガ イ長調 A.1.3.2(Medulla Musica より)
ヴァイオリンとチェロによる室内楽のためのシンフォニア ニ短調 A.4.1.8
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調
アッレマンダ イ短調 A.1.3.5(Medulla Musica より)/コレンテ イ短調 A.1.3.7(Medulla Musica より)
ジーガ・スタシャート イ短調 A.1.3.
ヴァンサン・ベルナール(ハープシコード&オルガン)、
シューイン・コン(Vn)、
ディアナ・ヴィナグレ(Vc)、
パルシバル・カストロ(テオルボ&ギター)

録音:2022年9月13日-16日、テンプル・ド・ジャンジャン(スイス)

※ソナタ A.1.3.8を除く作品は世界初録音
イタリア盛期バロック音楽の作曲家、ヴァイオリニストとした活躍したジュゼッペ・トレッリは、合奏協奏曲や独奏楽器のための協奏曲の発展に大きく貢献した人物として広く知られています。本アルバムでは、ほとんどが世界初録音となるヴァイオリンと通奏低音のための作品を取りあげています。
EUバロック・オーケストラに参加した後、ラ・チェトラ・バロック・オーケストラや、フライブルク・バロック・オーケストラ、アンサンブル・ジル・バンショワ、RIAS室内合唱団などと共演を重ね、2009年にはリヨン大聖堂のオルガニストに就任した古楽演奏家、ヴァンサン・ベルナールを筆頭に、ヴァルマンステ音楽祭などでヴァンサン・ベルナールと共演し、リエージュ・フィルの第2ヴァイオリン・リーダーを7年間務めたあと古楽に目覚め、ジュネーヴ音楽学校で歴史的楽器を学んだバロック・ヴァイオリニスト、シューイン・コンなど、国際的に活躍する古楽演奏家たちによって、トレッリの知られざる側面に光を当て、ヨーロッパ中に点在するこれら作品が持つ音楽の多様性を明らかにしています。

Challenge Classics
CC-72943(1SACD)
Unico ウニコ 〜18世紀初頭オランダのリコーダー・ソナタ集
ジャン=バティスト・ルイエ・ド・ガン(1688-ca.1720):ソナタ第3番ト長調(フルートと通奏低音のための12のソナタ Op.1より)
シブランドゥス・ファン・ノールト(1659-1705):フルートと通奏低音のためソナタ第1番 ヘ長調(『イタリア趣味の混合』より)
ウィレム・デ・フェッシュ(1687-1761):ソナタ第3番ト長調(12のソナタ Op.8より)
シブランドゥス・ファン・ノールト(1659-1705):チェンバロ独奏のためのソナタ第4番 イ短調(『イタリア趣味の混合』より)
ウニコ・ヴィルヘルム・ファン・ヴァッセナール(1692-1766):ソナタ第1番ヘ長調 / 第2番 ト短調 / 第3番ト短調
テウン・ヴィッセ(リコーダー)
テウン・ブラケン(Cemb)

録音:2022年10月17-20日オランダ、ウェストザーン
バロック時代のアムステルダムは、作曲・楽器制作・楽譜出版において、ヨーロッパのなかでも重要な都市のひとつでした。器楽音楽の花形であったイタリアと も深く関係し、イタリアの人気作曲家の多くはアムステルダムで作品を出版しています。オランダはいわば、最新のイタリア音楽に一番早く触れることのできた場所 であり、オランダのリコーダー音楽を集めたこのアルバムからも、イタリア音楽からの大きな影響が感じられるでしょう。
ヴァッセナール(Unico Wilhelm van Wassenaer)の3曲あるリコーダーとチェンバロのためのソナタがプログラムの中心になっています。これらはヴァッ セナールがパリを訪れて演奏した際に「まったくコレッリのソナタのようだ」と評されたものですが、それだけに留まらず、作曲家の確かな個性(unico 伊)が刻 まれた作品であることにも注目です。
5本のリコーダーと2種のチェンバロから、それぞれのソナタにふさわしい楽器を選んで演奏。また録音会場はオランダの18世紀の教会で、音楽と音響が完璧 に一致した世界を聴かせてくれます。 (Ki)

ATMA
ACD2-2858(1CD)
なんかあやしげ 〜クープラン、マレ、ラモー:ヴィオール二重奏曲集
[FANTAISIES VOLANTES 空飛ぶファンタジア]
マレ:空飛ぶ戯れ(ヴィオール曲集第5巻)*
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第13番より 第1、2楽章(『趣味の融合』)
マレ:エコー・ファンタジア(ヴィオール曲集第1巻)
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第13番より 第3楽章(『趣味の融合』)
マレ:庭の張り出し(ヴィオール曲集第5巻)* / シャコンヌ ト長調(ヴィオール曲集第1巻)
[LA MUSETTE DU ROI DE PERSE ペルシャ王のミュゼット]
ラモー:クリカン(コンセールによるクラヴサン曲集)*
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第12番より 第1、2楽章(『趣味の融合』)
ラモー:リヴリ(コンセールによるクラヴサン曲集)*
F.クープラン:2つのヴィオールのためのコンセール第12番より 第3、4楽章(『趣味の融合』) / 第15組曲(クラヴサン組曲第4巻)より「ショワジのミュゼット」「居酒屋のミュゼット」
[ANGUILLE SOUS ROCHE 岩陰のうなぎ]
F.クープラン:第22組曲(クラヴサン組曲第4巻)より「戦利品」「戦利品の続きのエール」
マレ:人間の声(ヴィオール曲集第2巻)
F.クープラン:第22組曲(クラヴサン組曲第4巻)より「夜明け」「うなぎ」
*レ・ヴォワ・ユメーヌ編曲版
レ・ヴォワ・ユメーヌ [スージー・ナッパー(バス・ヴィオール)、メリザンド・コリヴォー(バス・ヴィオール)、トマス・アヨーティ(声)]

録音:2021年5月4-6日/ケベック
2023年に来日公演もあったヴィオール・アンサンブル「レ・ヴォワ・ユメーヌ」の最新盤。今作は20年来の共演仲間であるスージー・ナッパーとメリザンド・ コリヴォーの二重奏アルバムです。
アルバムのタイトルになっている「something fishy何か魚のような」「anguille sous roche岩の下のうなぎ」は(魚臭いものが立ち込めるイメージから) 何か臭うぞ、あやしいぞ、という意味を持っています。選ばれた楽曲も、やさしく楽しいものでありながら、どこか不思議でつかみどころのない幻想的な性格や標 題をもち、フランス・バロックならではのウィットに富んだものばかり。超現実的な響きがたのしめます。 (Ki)
ATMA
ACD2-2824(1CD)
おしゃべりはもうたくさん 〜17世紀イタリアの器楽音楽
ダリオ・カステッロ(1602?-1631):3声のソナタ第10番ニ短調(新様式による協奏ソナタ集第2巻)
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):3声のソナタ第1番ニ短調『ラ・コルナーラ』(2声または3声のための18のソナタ集 Op.2)
ジョヴァンニ・バッティスタ・グリッロ(15??-1622):4声のカンツォン第16番ト長調(種々の楽器のためのカンツォン集)
タルクィニオ・メールラ(1594or1595-1665):カンツォーネ第24番 ハ短調『ラ・ヴァルカレンガ』(2声または3声のためのカンツォーネ集第4巻 Op.17)
ビアージョ・マリーニ(before1597-1663):2重音を含むヴァイオリン・ソナタ第4番 イ短調(ソナタ、シンフォニア、カンツォーネ、パッサメッツォ、バレ、協奏曲、ガイヤルドとリトルネッロ集 Op.8)
マリー・ナドー・トランブレ(1991-):即興曲
タルクィニオ・メールラ:カンツォーネ第18番ニ長調『騎士』(2声または3声のためのカンツォーネ集第4巻 Op.17)
ビアージョ・マリーニ:『ラ・モニカ』によるトリオ・ソナタ ニ短調(ソナタ、シンフォニア、カンツォーネ、パッサメッツォ、バレ、協奏曲、ガイヤルドとリトルネッロ集 Op.8)
フランチェスコ・ロニョーニ・タエッジョ(16世紀後半-1626?):パレストリーナのマドリガル『丘や野原は』に基づくディミニューション ニ短調(『種々のパッサッジョの森』)
ネイサン・モンドリー(1991-):即興曲
ダリオ・カステッロ:3声のソナタ第12番イ短調(新様式による協奏ソナタ集第2巻)
タルクィニオ・メールラ:カンツォン第19番ハ長調『ラ・プステルラ』(2声または3声のためのカンツォーネ集第4巻 Op.17)
ダリオ・カステッロ:ソナタ第4番ニ短調(新様式による協奏ソナタ集第2巻)
マリー・ナドー・トランブレ(Vn)
ル・バロクダ(古楽器アンサンブル)

録音:2022年6月13・14日/ケベック
17世紀イタリアで花ひらいた器楽音楽の芸術を、ヴァイオリンとリコーダーを主役として紹介するアルバム。ダイナミックで実験的、当時ほとんど過激とまでみら れた「普通じゃない」作品が集められており、火花が飛び散るような鮮烈な演奏が繰り広げられています。ルネサンス時代に大きく発展し完成をみた声楽の芸術に 替わって、器楽が新しいパラダイムとして登場し、さまざまな探求や発明、研究がおこなわれたバロック時代特有の熱気がまざまざと感じられます。アルバムタイト ル「Basta parlare!」(話すのをやめて、もう十分!)も、声に替わる新たな表現としての器楽を極めていくのだという決意表明なのでしょう。 (Ki)

Paraty
PTY-2622131(1CD)
ハープによるラモー
ラモー(ルッツァーティ編):クラヴサン曲集ニ長調〜一つ目の巨人/ミューズたちの対話/歓喜(ロンドー)/ため息/優しい訴え(ロンドー)
クラヴサン曲集ホ長調〜アルマンド/ロンドー形式のジグ/鳥のさえずり/タンブラン/村娘(ロンドー)
王太子妃
新クラヴサン組曲ト長調〜雌鶏/メヌエット/未開人/エンハーモニック
コンスタンチェ・ルッツァーティ(Hp)
※カマック製

録音:2021年12月ロワイモヨン修道院
コンスタンチェ・ルッツァーティはイザベル・モレッティ門下のフランスのハープ奏者。演奏家としてのみならず、18世紀フランスのクラヴサン音楽のハープ編曲 を研究し、自身も実践してレパートリー拡充に努めています。
当アルバムも彼女自身の編曲によるラモー作品集。もともとクラヴサンとハープは弦をはじく奏法など共通点も多く、自然な仕上がりとなっています。ヴェルサ イユ宮殿を彷彿させる典雅な雰囲気に満ちています。

Coviello
COV-92302(1CD)
トーマス・ゼッレ(1599-1663):ラテン語の宗教コンチェルト 第1巻
Veni Domine et noli tardare
Beatus qui miseretur
Domine exaudi orationem meam
Ecce nunc benedicite
Non mortui laudabunt te Domine
Jubilate Deo omnis terra
Ecce quam bonum
Confitebor tibi Domine
Cantate Domino
Kyrie eleison / Gloria in excelsis Deo
Ecce quomodo moritur
アントニウス・アダムスク(指)
ゲッティンゲン・バロックO

録音:2021年9月2-5日ドイツ、ビュッケン
ハンザ同盟の中心都市として栄え、多くの著名人が集まり、音楽家も多かったハンブルク。この地で1641年からカントールとして働いていたのがトーマス・ゼッ レ(1599-1663)です。1650年頃、彼は自分の作品を後世に残すため、書き続けてきた宗教曲から自信作を選び曲集としてまとめました。それがこのアルバ ムに収録された楽曲。編成にもバリエーションがあり、ゼッレの残した貴重な音楽遺産がたのしめます。 (Ki)

PAN CLASSICS
PAS-1135(1CD)
「闇から光へ」〜1575-1577年、ペスト時代におけるヴェネツィアの悔悛音楽
アンドレア・ガブリエーリ(1532/33-1585):O crux splendidior(8声)*
Nativitas tua, Dei genetrix virgo(7声)*
詩編31〈Beati quorum remissae sunt / Delictum meum / Tu es refugium meum /In camo et fraeno maxillas eorum〉(6声)**
Usquequo Domine(7声)*
Eructavit cor meum(6声)*[器楽演奏]
Deus, Deus meus, respice in me(10声)*
ロバート・キール(1952-):ヴィジリア『闇から光へ』(2022)
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1557-1612):
Deus, Deus meus ad te de luce vigilo(10声)*
アンドレア・ガブリエーリ:詩編6〈Domine ne in furore tuo / Quoniam non est in morte / Discedite a me〉(6声)**
ジョヴァンニ・クローチェ(1557-1609):Miserere mei(6声)〜『6声のための7つの悔悛詩篇(1599年、ニュルンベルク)』より
ジョヴァンニ・バッティスタ・グリッロ(d.1622):Exaltabo te Domine(8声)〜『宗教的コンチェルトとシンフォニー(1618年、ヴェネツィア)』
ジョヴァンニ・ガブリエーリ:Jubilate Deo(8声)〜『サクレ・シンフォニーエ(1597年、ヴェネツィア)』

* 『アンドレアとジョヴァンニによるコンチェルト集』(1587年、ヴェネツィア)より
** 『ダビデ悔悛詩篇』(1583年、ヴェネツィア)より
ブルース・ディッキー(コルネット、音楽監督)
ハナ・ブラシコヴァ(S) 他
コンチェルト・パラティーノ

録音:2022年11月14-17日/アントワープ、AMUZ
コルネットや、神の楽器トロンボーンの音色を基調とし、声楽と重ね合わせ天上の音楽を聴かせる名門アンサンブル「コンチェルト・パラティーノ」による美しい アルバム。声と器楽の絶妙な混じりあい、微妙な響きの無限のグラデーションを堪能できます。
1575から1577年にかけて、ヴェネツィアはペストの猛威によって人口の3分の1を失うという大打撃を受けました。人々は伝染病の収束と神への感謝を祈 念するために「レデントーレ教会」の建設をはじめ、1599年に教会が完成、当時最高の音楽家たちによる音楽が無事演奏されるに至りました。
このアルバムはレデントーレ教会で響いた音楽の再現でありながら、現代のポスト・コロナにおける音楽の在り方をも考えさせるもの。2022年の新作であるロ バート・キールの『闇から光へ』を収録し2つの時代を往来します。『闇から光へ』はコンチェルト・パラティーノに寄り添う編成で、響きもバロック語法を採り入 れて書かれた楽曲。ひどく美しく、それでいて強い祈りを感じる作品です。ふたりのガブリエーリをはじめヴェネツィア・バロックの巨匠たちの音楽も絶品。嘆き悔 みながらも光のほうへと進んでいく感覚がアルバム全体に流れていて感動的です。 (Ki)

Tactus
TC-690203(1CD)
ブレシャネッロ:無伴奏ガリコーネのためのパルティータとシンフォニア集
ブレシャネッロ(1690-1757):前奏曲/シンフォニア第1番 ハ長調/パルティータ第5番変ロ長調/パルティータ第6番 ト短調/シンフォニア第7番ハ長調/シンフォニア第9番 変ロ長調/パルティータ第11番ハ短調/パルティータ第12番 ハ長調/パルティータ第15番ト短調/パルティータ第16番 ニ短調
ダヴィデ・レブッファ(ガリコーネ)

録音:2020年10月
リュート属の楽器の一種であるガリコーネのために書かれたブレシャネッロの作品集。ガリコーネは18世紀前半に流行した弦楽器で、一般的には「マンドーラ」と呼ばれ、地域や形状等によってカリション、コラション、ガリコーネ、ガリコン、カルケドン、ガリゾーナ、カレッツォーノ、コロチオン、ガリモンなど様々な名前で呼ばれています。13コース前後のリュートに比べ、6コース前後のこれらの楽器はよりシンプルで演奏しやすく、ドイツ、オーストリア、ボヘミアの貴族(一般的にプロの器楽奏者から排除されていた女性を含む)から愛用されていました。
ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ(1690-1757)は、シュトゥットガルトのヴュルテンベルク公に仕えたカペルマイスター(宮廷楽長)でした。ブレシャネッロが1737年以降に作曲されたと思われるこの作品を演奏している楽器は、1754年製作のオリジナル楽器です。
Tactus
TC-670203(1CD)
ビガーリャ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ集
ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745):Ah Santi Numi/Aure dolci,erbe molli,ameni fiori/Bel piacer d'un amante/Dove vai mio ben crudele/Ecco perfida Irene/Erano ancor immote/Filli,che vedo o cieli/Gran crudelta di stella/Non lasciarmi o bella speme
イ・ソリスティ・アンブロジアーニ

録音:2021年7月
18世紀前半にヴェネツィアで活躍した作曲家ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745)によるソプラノと通奏低音のためのカンタータ集。同時代に活躍した作曲家アルビノーニ、特にヴィヴァルディの作品の一部にはビガーリャのからの引用が見られ、影響を受けていたことが窺えます。当時の作曲家たちに影響を与えた知られざるビガーリャの作品をお楽しみください。
Tactus
TC-670291(2CD)
ビガーリャ:12のヴァイオリン・ソナタ Op.1
ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745):ソナタ第1番/ソナタ第2番/ソナタ第3番/ソナタ第4番/ソナタ第5番/ソナタ第6番/ソナタ第7番/ソナタ第8番/ソナタ第9番/ソナタ第10番/ソナタ第11番/ソナタ第12番/チェロと通奏低音のためのソナタ ト長調
イ・ソリスティ・アンブロジアーニ

録音:2021年7月
18世紀前半にヴェネツィアで活躍した作曲家ディオゲニオ・ビガーリャ(1678-1745)によるヴァイオリン・ソナタ集。同時代に活躍した作曲家アルビノーニ、特にヴィヴァルディの作品の一部にはビガーリャのからの引用が見られ、影響を受けていたことが窺えます。当時の作曲家たちに影響を与えた知られざるビガーリャの作品の中から、1722年頃にアムステルダムで出版された『ベネディクト会の神父ビガーリャ氏によるヴァイオリン独奏またはフルートとチェロまたは通奏低音のための12のソナタ 作品1』の全曲と、1曲のチェロ・ソナタを収録しています。

Glossa
GCD-C80419(1CD)
ガンバの魂〜トバイアス・ヒュームの音楽
ヒューム(c.1569-c.1645):ムシケー(音楽)
スピリット・オヴ・ガンボ(ガンバの魂)
ヒューム大佐/愛
エマ・カークビー(S)、ラビリント〔パオロ・パンドルフォ(ヴィオラ・ダ・ガンバ&ディレクター)、グイド・バレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、フアン・マヌエル・クインターナ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、アルバ・フレスノ(コンソート・バス)、エドゥアルド・エゲス(テオルボ、リュート、バンドラ、ギター)〕

録音:1995年12月、ソルヌタン教会(スイス)
話題盤を次々と生み出すヴィオラ・ダ・ガンバの革命家、パオロ・パンドルフォ率いるラビリントが古楽系ソプラノの第一人者、エマ・カークビーをゲストに迎えてのトバイアス・ヒュームの作品集。「ヒューム大佐」の別名でも知られ、軍人として生計を立てながらディレッタントの音楽家としてヴィオール演奏、作曲の両面で底知れぬ才能を発揮したイギリスの奇才ヒューム。パンドルフォが躍動する「ガンバの魂」、そして名ソプラノ、カークビーの歌声の素晴らしさにも改めて感嘆させられるアルバムです。

Da Vinci Classics
C-00736(1CD)
アーベル:ドレクセルの写本
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):ドレクセルの写本よりヴィオラ・ダ・ガンバのための29の小品
ガエターノ・シモーネ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2022年3月
アメリカの銀行家であり楽譜収集家であったジョセフ・ウィリアム・ドレクセル(1833-1888)のコレクションに含まれている、カール・フリードリヒ・アーベルが作曲した無伴奏のガンバのための作品集。アーベルはバロックから古典派への過渡期の時代にヴィオラ・ダ・ガンバの極めて優れた名手としてヨーロッパ中に名を馳せました。またヨハン・クリスティアン・バッハとともに西洋音楽史における最初の予約制定期演奏会「バッハ=アーベル・コンサート」を設立したことでも知られています。この写本に含まれる作品は自身が演奏するための草稿や覚書のメモのような簡潔で短いものも含まれ、即興演奏をそのまま記録したかのような新鮮なインスピレーションに満ちていて、アーベルの豊かな演奏技術やスタイルを想像しながら楽しむことができます。
ガエターノ・シモーネはパオロ・パンドルフォなどに学び、ヴィオラ・ダ・ガンバやチェロの演奏家としてイタリア国内および海外で定期的に演奏活動を行っているほか、次の世代の優秀な音楽家を育てるため教育活動にも力を入れています。

MIRARE
MIR-668(1CD)
ブクステフーデ:救世主〜受難と復活のカンタータ集
1. Jesu, meines Lebens Leben(イエスは我が生命の生命) BuxWV62
2. Furwahr, er trug unsere Krankheit(げに彼は我らの病を負い)BuxWV 31
3. Ich bin die Auferstehung(我は蘇りなり) BuxWV44
4. Laudate pueri(主をほめたたえよ)BuxWV 69
5. Befiel dem Engel, das er komm(来たれと天使に告げて言え) BuxWV10
6. Quemadmodum desiderat cervus(鹿の谷川を慕いあえぐがごとく) BuxWV92
7. Herr, ich lasse dich nicht(主よ、我汝を去らじ) BuxWV36
8. Herzlich lieb hab ich dich, o Herr(心より我汝を愛す、おお主よ) BuxWV41
リチェルカール・コンソート
フィリップ・ピエルロ(指&ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ハンナ・バヨディ=ヒルト、イェツァベル・アリアス(S)
ダヴィド・サガストゥム(A)
ユーゴ・イマ(T)
マティアス・ヴィエヴェグ(Bs)

録音:2022年10月10-15日
ピエルロ率いるリチェルカール・コンソートの新譜はブクステフーデ。キリストの受難と復活を主題にしたカンタータを中心に選曲されています。劇的かつ慰めの 柔らかさもあわせもつサウンドは、聴き手をこの世の苦しみから解き放ってくれるようです。柔らかく、かつ鮮烈、そして自然な音楽に魅了される1枚です。レオナ ルド・ダ・ヴィンチ作とされる同名の絵画がジャケットに使用されています。

BIS
BISSA-2663(1SACD)
ウィリアム・バードの名誉
ウィリアム・バード(c.1540-1623):
(1)「汝詩人の友よ(Thou poet’s friend)」
(2)4声のイン・オミネ第1番
(3)「哀れなアルビヌス(Wretched Albinus)」
(4)6声のファンタジー第2番
(5)「白百合とともに(With lilies whites)」
(6)5声のファンタジー:ブラウニング「木々の葉は青く(Browning ‘The Leaves be Greene’)」
(7)「この心地よく楽しい五月(This sweet and merry month of May)」
(8)「おお主よ、御身のしもべエリザベスを女王に(O Lord, make thy servant, Elizabeth)」
(9)「すべて海のように(All as a sea, the world no other is)」
(10)5声のファンタジー
(11)「悲しみよ、永遠にわれに来たれ(Come to me, grief, for ever)」
(12)「セレンジャーのラウンド(Sellenger’s Round)(arr. F. H. Mountney and Walter Bergmann)」
(13)「幸なるかな主を恐れる者(Blessed is he that fears the Lord)」
(14)「なぜ私は神とインクとペンを使うか(Why do I use my paper, ink and pen)」
(15)6声のファンタジー第1番
(16)「ああ、おろかな魂よ!(Ah silly soul!)」
(17)「主に向かいて高らかに喜べ(Rejoice unto the Lord)」
(18)4声のファンタジー第1番
(19)「汝、聖なるミューズよ(Ye sacred Muses)」
チェリス・ヴィオール・コンソート
【イブラヒム・アジズ(トレブル・ヴィオール 、テナー・ヴィオール) 、アリソン・キンダー(トレブル・ヴィオール 、テナー・ヴィオール) 、ケイト・コンウェイ(テナー・ヴィオール) 、サム・スタドレン(テナー・ヴィオール 、バス・ヴィオール)、 ジェニファー・ブロック(バス・ヴィオール) 、ハリー・バーコック(テナー・ヴィオール)(4)(15)】
ヘレン・チャールストン(Ms) (1) (3) (5) (7) (8) (9) (11) (13) (14) (16) (17) (19)

録音:2022年11月7〜9日/セント・マーティン教会、イースト・ウッドヘイ、ハンプシャー、イングランド
「信仰と女王と国と友人たちを讃えた」イギリスの音楽家ウィリアム・バードの歿後400年の記念アルバム。イギリスを代表するプレーヤー を集めて結成されたアンサンブル「チェリス・ヴィオール・コンソート」(チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ)によるコンソート曲と、メゾ・ソプラノのヘレン・ チャールストを加えたマドリガルなどの声楽曲が演奏されています。
このコレクションでは、バードの音楽とそれぞれの作品に反映された「人としてのバード」に焦点をあてることがめざされました。「献身的なカトリックの信仰を もちながら、その信仰を違法にしたプロテスタントの女王に気に入られ、深く考えることのできるまじめな性格でありながら、鋭いウィットとユーモアをもつ。師で あり友であったトマス・タリスを失い、個人的な、深く心に訴える音楽を寄せた忠実な友人」。それぞれの音楽とその背景にある「誇り高きイギリス人」の姿が探ら れていきます。ライナーノート(英語、ドイツ語、フランス語)をメンバーのアリソン・キンダーが手がけ、それぞれの曲とバードのつながりを述べています。
ソロを歌うヘレン・チャールストは、2018年のロンドン・ヘンデル歌唱コンペティションで第1位を獲得、2021年から2023年の「BBC ニュージェネレーショ ン・アーティスト」のひとりに選ばれました。サンフランシスコのフィルハーモニア・バロックO、ベルリン古楽アカデミー、ロンドンのガブリエリ・コンソート、 スコットランドのドゥネディン・コンソートなど、イギリスと世界のクラシカル音楽シーンの最前線で活動。2022年に「BBC プロムス」にデビュー、ウィグモア・ホールのリサイタルも行っています。『パーセル・ファンタジア』(BISSA-2583)につづく、チェリス・ヴィオール・コンソートの新録音です。 (Ki)

RICERCAR
RIC-450(1CD)
アントワーヌ・ゴスワン:作品集
アントワーヌ・ゴスワン(またはアントニウス・ユソニウス、1546頃-1598頃):
1. Ist keiner hie, der spricht zu mir ここじゃ誰も俺に話しかけないのか(器楽による演奏)
2. Eolo crudel come turbasti l’onde 風の神アイオロスよ、おまえは容赦なく波を荒立て
3. Missa ferialis, Kyrie キリエ 〜『平日のミサ曲』より(器楽による演奏)
4. Laetatus sum わたしは嬉しいのです
5. Der Wein, der schmeckt mir also wohl ワインほど旨いものはない
6. Im Land zu Wirtenberg so gut ヴュルテンベルク公の土地は素晴しく(器楽による演奏)
7. Vatter unser im Himelreich 天にまします我らが父よ
8. Ich ruf zu dir Herr Jesu Christ 我は汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ
9. Missa invidiosa amor, Agnus Dei アニュス・デイ 〜『“嫉妬深き恋人よ”によるミサ曲』より
10. Missa cognovi Domine, Kyrie キリエ 〜『“お気に留めてください、主よ”によるミサ曲』より
11. Im Maien hort man die Hannen kreen 五月、雄鶏の啼き声が聞こえ
12. Qual meraviglia se mi piacqu’il boscoなんと素晴しい、森で楽しみを見つけられたなら
13. Non trovo cosa alcuna s'io non pago 何も手には入らないんだ、俺が金を払わなきゃ
14. Missa ferialis, Sanctus サンクトゥス 〜『平日のミサ曲』より
15. Frohlich zu sein ist mein Manier / Wer frisch will sein陽気でいるのが俺の流儀さ/快適でいたい者は(器楽による演奏)
16. Missa cognovi Domine, Sanctusサンクトゥス 〜『“お気に留めてください、主よ”によるミサ曲』より
17. Die Fasnacht ist ein schone Zeit 謝肉祭こそは麗しき季節(器楽による演奏)
18. Ad te levavi oculos meos わたしはあなたを見上げ
19. Vor Zeiten was ich lieb und werth かつてはわたしも親切で裕福だったが
ル・ミロワール・ド・ミュジーク(声楽&古楽器アンサンブル)【ミリアム・トレヴィザン(S)、ザビーネ・ルッツェンベルガー、テッサ・ロース(Ms)、イヴォ・アウン・デ・オリヴェイラ、ジェイコブ・ローレンス(T)、ティム・スコット・ホワイトリー(Bs)、クレール・ピガニオル(ゴシックハープ、トリプルハープ)、アリエノール・ヴォルテーシュ(ルネサンス・ヴァイオリン)、エリザベス・ラムジー、ブライアン・フランクリン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、マルク・レヴォン(シターン、ヴィオラ・ダルコ)、カタリナ・アンドレス(ボンバルド、テノール・ドゥルツィアン)、ジルケ・シュルツェ(バス・ドゥルツィアン)、エティエンヌ・アスラン(木管コルネット)、ヘンリー・ヴァン・エンゲン(サックバット)】
バティスト・ロマン(ルネサンス・ヴァイオリン&指揮)

録音:2022年10月 サン=レジェ教会、ライメン(フランス東部アルザス地方)
ルネサンス後期、16世紀後半に活躍したフランドル楽派のゴスワンは、現在のフランス語圏ベルギー東部にあたるリエージュ司教領で生まれ 育ち、巨匠ラッススに見出されミュンヘンのバイエルン選帝侯宮廷の音楽家となりました。その後ケルン選帝司教の宮廷のあるボンにも活動 拠点を得、さらにニュルンベルクで幾つかの曲集を出版しています。リエージュ司教領にも近いマーストリヒトやスロヴェニア、オーストリア南部な どでも写本が見つかっており、さらにヴェネツィアで出版されたマドリガーレ集アンソロジーにも曲が含まれているところからも生前の高い名声が 窺えます。この録音はゴスワン一人に捧げられた極めて珍しいアルバムで、マルク・レヴォンやエリザベス・ラムジーら中世と初期ルネサンスに通 じた精鋭古楽プレイヤーたちが妥協のない作品解釈でその魅力を網羅的に紹介。ミュンヘンの宮廷では16世紀の時点でヴァイオリン奏者と して記録もされているゴスワンの活動を、初期ヴァイオリン研究の先端をゆくバティスト・ロマン(英訳も添えられたライナーノートの執筆者でも あります)を含む演奏陣の解釈で聴けるのも頼もしいところ。ガンバやバロック・ヴァイオリンとも一味違うルネサンス期の羊腸弦楽器の響きを 得て、多声の世俗曲も教会音楽もひときわ生々しい響きで味わえます。

CPO
CPO-555475(2CD)
NX-D11
カール・ハインリヒ・グラウン(1704-1759):歌劇「アウリスのイフィゲニア」 イフィゲニア…ハンナ・ツムザンデ(S)
ダイダミア…サンタ・カルニーテ(S)
クリュテムネストラ…ジュヌヴィエーヴ・チュミ(Ms)
アナクシメネス…テリー・ウェイ(A)
アキレス/長老…ミルコ・ルートヴィヒ(T)
セルシテス…アンドレアス・ハイネマイヤー(Bs)
アガメムノン/長老…ドミニク・ヴェルナー(Bs)
バロックヴェルク・ハンブルク(古楽器使用)
イラ・ホッフマン(指)

録音:2021年3月11-13日
世界初録音
フリードリヒ2世に重用され、プロイセンの宮廷楽長を務めたカール・ハインリヒ・グラウン。その作品群の録音に熱心に取り組んでいるcpoレーベルから、オペラ 「アウリスのイフィゲニア」の世界初録音が登場。この作品はグラウンが特に高い評価を得ていたイタリア語のオペラ・セリアで、ギリシャ悲劇の一つ、ギリシャ軍 の総大将アガメムノンのためにその娘イフィゲニアがアルテミスへの生贄となる物語を題材としています。 1731年にハンブルクで上演された後、楽譜が散逸して上演機会を失っていましたが、ハンブルク所縁の作品に取り組むバロックヴェルク・ハンブルクとイラ・ ホッフマンにより復活。レチタティーヴォと3曲の合唱等の楽譜は失われたものの、序曲と35曲ものアリアなど残存する素材から再構築し、すぐれた歌手陣に よって充実した音楽を聴くことができます。
CPO
CPO-555594(3CD)
NX-G11
アンリ・デマレ(1661-1741):歌劇「シルセ」 シルセ…ルシール・リシャルド(Ms)
ユリス…アーロン・シーハン(T)
アステリー…テレサ・ワキム(S)
エルフェノール…ジェシー・ブルムバーグ(Br)
アマンダ・フォーサイス(S)
ダグラス・ウィリアムズ(Bs-Br)
ミレイユ・ルベル(Ms)
ジェイムズ・リーズ(T) 他
ボストン古楽音楽祭O(古楽器使用)
ロバート・マーリー(指)
ポール・オデット&スティーヴン・スタッブス(音楽監督)

録音:2022年8月7-19日
アンリ・デマレはルイ14世時代のフランス楽壇で高く評価され、1687年にリュリが世を去るとその後継者の一人と目されました。「シルセ」は1694年の 作品。先輩リュリが打ち立てた抒情悲劇のスタイルでドラマティックかつ格調高く書かれており、色彩豊かなオーケストラも魅力です。当盤と同じく 2022年に録音されたセバスティアン・デラン指揮の盤が最近リリースされるなど、欧米でにわかに注目を集めている模様。 当盤は、ボストン古楽音楽祭とブレーメン放送とcpoの共同制作により、ブレーメンで2週間近くをかけて収録したもの。フランスの中堅メゾ・ソプラノ、 ルシール・リシャルドが題名役を熱唱し、アメリカのテノールでグラミー賞を受賞したアーロン・シーハンらと共演しています。本拠ボストンでは2023年6 月に上演が予定されています。
CPO
CPO-555578(1CD)
NX-B02
ハンザ同盟の古都の音楽 第1集
 ヨハン・フィーアダンク (1605-1646):
1. Der Herr Zebaoth ist mit uns
 Ander Theil Geistlicher Concerten,1643
 2人のソプラノ、2人のテノール、管楽、弦楽と通奏低音のために
2. Das ist ein kostlich Ding
 Erster Theil Geistlichen Concerten,1641
 2人のソプラノ、バスと通奏低音のために
3. ソナタ4声
 Ander Theil darinnen … Capricci, Canzoni vnd Sonaten,1641
 2つのヴァイオリン、2つのツィンクと通奏低音のために
 カルパー・モヴィウス(1610-1671):
4. Schaffe in mir, Gott, ein reines Herz
 Triumphus Musicus,1640
 4声部からなる2つの合唱のために
5. Gott ist unser Zuversicht und Starke
 4声部からなる2つの合唱のために
 フィーアダンク
6. カプリッチョ イ短調
 Ander Theil darinnen … Capricci, Canzoni vnd Sonaten,1641
 2つのヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のために
7. ソナタ ニ短調
 2つのツィンク、3つのサクバットと通奏低音のために
 オイハリウス・ホフマン(1540頃-1588):
8-11. Kompositionen fur Stralsunder Honoratioren (XXIIII Cantiones,1577)
 8. Fur Thomas Brandenburg:Doce me, Domine
 9. Fur Heinrich Busch:Cantabo Domino
 10. Fur Joachim Ketel:Vigila super nos
 11. Fur Heinrich Hagemeister:Desine ab ira
12. Ich suchte des Nachts
 Ander Theil Geistlicher Concerten,1643
 5つの声部、2つのヴァイオリンと通奏低音のために
13. ソナタ ニ短調
 Ander Theil darinnen … Capricci, Canzoni vnd Sonaten,1641
 ツィンク、3つのサクバットと通奏低音のために
14. Meine Harfe ist zur Klage worden
 Erster Theil Geistlichen Concerten,1641
 4つの声部と通奏低音のために
 モヴィウス:
15. In dich hab ich gehoffet, Herr
 Hymnodia Sacra,1639
 2人のソプラノ、バスと通奏低音のために
16. Mein Gott, warum hast du mich verlassen?
 2人のソプラノ、バスと通奏低音のために
 フィーアダンク
17. Ich beschwore euch
 Ander Theil Geistlicher Concerten,1643
 ソプラノ、アルト、テノール、5部の弦楽と通奏低音のために
18. Ich freue mich im Herren
 Hochzeitskomposition1643
 4つの声部と弦楽、管楽と通奏低音のために
ヨーロッパ・ハンザ・アンサンブル(古楽器使用)
マンフレート・コルデス(指)

録音:2022年6月7-9日
cpoの新シリーズ「ハンザ同盟の古都の音楽」がスタート。第1集はシュトラールズントです。シュトラールズントは13世紀にハンザ同盟に加入し、14世紀から 15世紀にかけて栄えました。その歴史地区はヴィスマールの歴史地区とセットでUNESCO世界遺産に指定されています。 このアルバムには同地で17世紀に活躍した作曲家たちの器楽曲と宗教的声楽作品が収録されています。声楽も器楽もヴィルトゥオーゾ的な扱いがなさ れ、当時の演奏水準の高さをうかがわせます。ヴァイオリンに加え、サクバット、ツィンクなどが初期バロックに相応しい音彩を添えています。この分野の第一人 者マンフレート・コルデスとヨーロッパ・ハンザ・アンサンブルによる演奏で。

Linn
CKD-684(1CD)
カール・シュターミッツ(1745-1801):フルート、ヴァイオリンとチェロ(または2つのヴァイオリンとチェロ)のための6つの三重奏曲 Op.14
三重奏曲 第1番ト長調
三重奏曲 第2番ハ長調
三重奏曲 第3番ヘ長調
三重奏曲 第4番ト短調
三重奏曲 第5番へ長調
三重奏曲 第6番イ長調
ラポテオーズ(古楽器使用)【ラウラ・ケサダ(フラウト・トラヴェルソ)、ビクトル・マルティネス(Vn)、カルラ・サンフェリクス(Vc)、アシス・マルケス(Cemb)】

録音:2022年3月28-31日ナショナル・センター・オヴ・アーリー・ミュージック、ヨーク、UK
バロック後期とウィーン古典派の間にあって、ドイツ語圏の器楽の発展に大きく貢献したマンハイム楽派の中心人物ヨハン・シュターミッツを父 に持ち、自身ヴァイオリンやヴィオラ・ダモーレの名手としても活躍しながらヨーロッパ各地を渡り名声を博したカール・シュターミッツ。ボッケリーニ やチマローザと同世代のこの実力派が、高まる名声を英国やオランダに伸ばそうとしていた時期にロンドンで出版された作品14の三重奏曲 集を、ここではチェンバロ入りの編成による古楽器演奏で全曲堪能できます。元の楽譜はフルート、ヴァイオリン、チェロ(または2つのヴァイオリ ンとチェロ)で演奏するようにできており低音部に数字は付されていませんが、鍵盤楽器は英国やオランダの音楽愛好家たちも好んで使った 楽器で、当時の絵にもチェンバロを加えて室内楽に興じる人々の姿が頻繁に描かれています。チェンバロを通奏低音楽器として加えることに よりアンサンブルは煌びやかで安定感が生まれ、チェロがソロとして立ち回る場面もより効果的に聴こえるのが頼もしいところ。現代楽器では 伝わりにくい音色対比や響きの溶けあいが作品の魅力を一段と引き立て、スペインの古楽器奏者たちによる巧みな演奏と相俟って、カー ル・シュターミッツの他の作品も改めて聴いてみたくなる面白さが秘められた1枚になっています。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0066(1CD)
スカルラッティ父子のカンタータとソナタ
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『行け、わが溜め息』H.53
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ ト短調 K.108
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『ここにようやく落ち着いて』H.618
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ へ短調 K.466
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『行け、わが溜め息』 H.54
アレッサンドロ・スカルラッティ:カンタータ『蝶はさまよい』 H.256(ドメニコ・スカルラッティのソナタ 嬰へ短調 K.25、ト短調 K.450、嬰へ短調 K.67を含む)
テンタ・ラ・フーガ[アリス・デュポール=ペルシエ(S)、ペトル・スカルカ(Vc)、ディルク・ヴェルナー(Cemb)]

録音:2021年11月23-26日スイス、バーゼル、ヴァルデンブルク
スカルラッティ一族の中でも特に有名な音楽家として知られているアレッサンドロ・スカルラッティとその息子ドメニコ・スカルラッティ 。アレッサンドロはナポリ楽派の中心的存在で、オペラ、オラトリオ、カンタータなどの声楽曲で高く評価されていました。一方ドメニコは、主にス ペインで書かれた多くの鍵盤曲で名を残しています。このアルバムでは父のカンタータと息子の鍵盤曲を組み合わせ、ひとつの作品であるかのように演奏。書法の 違いがありつつもどこか親和性のある世界が生まれています。 (Ki)

ACCENT
ACC-24395(1CD)
クヴァンツ:フルート協奏曲集
協奏曲 ト短調 QV5:196
協奏曲 ニ短調 QV5:86
協奏曲 イ短調 QV5:236
協奏曲 ト長調 QV5:173
フランク・トインス(フラウト・トラヴェルソ)
レ・ビュッファルダン

録音:2011年10月/アントワープ、AMUZ
2012年に発売された同内容のCD(ACC-24258、廃盤)の再発売です。
バロック・フルートの名手フランク・トインス&レ・ビュッファルダンによるクヴァンツのフルート協奏曲集。2012年に生誕300周年を迎えたフリードリヒ2世 のフルートの師であったことから、近年再注目の動きが熱いクヴァンツ。彼の作品は随所に散りばめられたロココ調の典雅な装飾が美しく、技巧性に富んだ旋律の 数々には聴き応えがあります。本アルバムでは、比較的多く演奏される協奏曲ト長調(QV 5:174)ではなく、むしろト長調(QV5:173)を収録していることに 注目。近年知名度が上がったとはいえ、クヴァンツの作品のみを収録したアルバムはまだまだ少なく、希少な名盤といえましょう。
フランク・トインスはクイケンにバロック・フルートを学び、アニマ・エテルナ、ラ・プティット・バンドのメンバーとしても活躍する名手。レ・ビュッファルダンは、 トインスが創設したバロック・アンサンブル団体。ドイツのフルート・ソナタ集(ACC-24194)に引き続き、今回もドイツ・バロックに焦点を当てた新譜となります。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0069(1CD)
ヨハン・ゴットリープ・ヤニッチュ(1708-1763):室内楽作品集
フルート、オーボエ、ヴァイオリンと通奏低音のための室内ソナタ ニ長調 『こだま』
フルート、オーボエ、ヴィオラと通奏低音のための室内ソナタ ハ短調
フルート、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ト長調 Op.1-2*
オーボエ・ダモーレ、2つのヴィオラと通奏低音のための室内ソナタ ホ短調 *
オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための四重奏曲 ト短調 『血潮したたる』
フライタクスアカデミー

録音:2022年5月22-24日/チューリッヒ放送スタジオ
*世界初録音
音楽に造詣が深くフルートの名人だったフリードリヒ大王のもとには、多くの音楽家が集まりました。ヤニッチュもまた大王の宮廷楽団に在籍していた作曲家で、 ここで「金曜アカデミー」なるものを開催し、中流階級の人々にも宮廷音楽を聴かせる場を提供していました。ここから名をとった古楽アンサンブル「フライタクス アカデミー」による、ヤニッチュの四重奏作品集です。
ヤニッチュは対位法の大家として名を知られた作曲家であり、その実力が遺憾なく発揮された4声体書法が味わえます。同時にフルートやオーボエと弦の色彩の 対比が鮮やかで、ギャラントな性格と見通しの良い和声をまとっているのも大きな特徴。充実していながらも堅苦しさのまったくない、隅々まで耳を澄まして聴き たくなるようなとても美しい音楽です。2曲は世界初録音。 (Ki)

Passacaille
PAS-1136(1CD)
ジャック=フィリップ・ラモニナリ(1707-1802):2つのヴァイオリンと低音のための6つのソナタ Op.1(1749) ヘミオリア

録音:2021年11月/フランス、アラス
※世界初録音
ジャック=フィリップ・ラモニナリは18世紀初頭に北フランスで生まれた作曲家で、ヴァイオリニストとしても活躍しました。世界初録音となるこの「作品1」は 急緩急の3楽章からなるトリオ・ソナタ6曲で構成された曲集で、ラモニナリが当時のイタリア音楽に精通していたことを伝えるものです。ラモーのようなフランス 趣味も感じますが、よりイタリアのスタイルに近い音楽と言えるでしょう。
2008年創設のフランスの古楽アンサンブル「へミオリア」は、イタリア音楽のレパートリー開拓に重きを置いて活動するグループ。同時に自国の作曲家の発掘 にも力を注いでいます。 (Ki)
Passacaille
PAS-1138(1CD)
ルネサンス期パルマ、ファルネーゼ宮廷の音楽
チプリアーノ・デ・ローレ(1515/16-1565) / ジローラモ・ダッラ・カーサ(?-1601) / オラツィオ・バッサーニ(c.1550-1615):Io canterei d’amor si novamente
リュートのロレンツィーニ(?-1608):Branle
ピエトロ・ポンティオ(1532-1596):Urbs beata Jerusalem
ファブリツィオ・デンティーチェ(1539-1581):Amor che degg’io far / Volta de Spagna
クラウディオ・メールロ(1533-1604):Dunque fia ver dicea che mi convegna / Ingiustissimo Amor, perche si raro / La Pazza
ジャケス・デ・ヴェルト(1535-1596):Il dolce sonno mi promise pace / Amor io fallo e veggio il mio fallire
サンティーノ・ガルシ・ダ・パルマ(1542-1604):Ballo del Serenissimo Duca di Parma
ゴットフリート・パーマーツ(fl.1576-1578):Gloria
ジョスキーノ・ペルソエンス(c.1530-c.1590):Nell’aria in questi di
ジョルジョ・マイネリオ(c.1535-1582):La Fiamenga
クラウディオ・メールロ:Sa questo altier ch’io l’amo e ch’io l’adoro
チプリアーノ・デ・ローレ / ジローラモ・ダッラ・カーサ:Qual’e piu grande o amore
フローリス・デ・レイケル(リュート、ルネサンスギター)
ラタス・デル・ビエホ・ムンド

録音:2022年7月3-5日/ベルギー、リール、イエズス会教会
16世紀のパルマは、ファルネーゼ家のもと一流音楽の名所として発展していました。その宮廷には多くの名音楽家が集結し、器楽やマドリガーレの発展に大き な影響を与えています。その熱気が感じられる、パルマの音楽遺産の豊かさを再発見するアルバムです。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72938(1CD)
ダウランド:『ラクリメ、或いは7つの涙』(1604)
古い涙
ジョン・スーチ卿のガイヤルド
新たな古い涙
デンマーク王のガイヤルド
ため息の涙
エセックス伯のガイヤルド
哀しみの涙
ジャイルズ・ホビー氏のガイヤルド
偽りの涙
トマス・コリアー氏のガイヤルド
愛の涙
ニコラス・グリフィス氏のガイヤルド
真実の涙
ディゴリー・パイパー船長のガイヤルド
ダウランドはいつも哀しむ
ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド
ヘンリー・アンプトン卿のガイヤルド
ヘンリー・ノエル氏のガイヤルド
ジョン・ラングトン氏のパヴァーヌ
バクトン氏のガイヤルド
ニコルズ夫人のガイヤルド
ジャドラン・ダンカム(Lute)
アル ベルト・ラージ(トレブ ル・ヴィオー ル )
アッカデミア・ストゥルメンターレ・イタリアーナ

録音:2023年1月19-22日/イタリア、ヴェローナ、ナザレ教会
ヴィオールをメインに自在な編成で活動するイタリアの名アンサンブル「アッカデミア・ストゥルメンターレ・イタリアーナ」。バッハの『フーガの技法』(CC-72842 / KKC-6275)、ラモーの『コンセール集』(CC-72905 / KKC-6507)に続くChallengeレーベル第3弾はダウランドの名品『ラクリメ』! ドイツでもフランスでも常に「お国もの」の固定観念を超えた正攻法にしてハイレベルな古楽演奏を聴かせてきた彼ら、今作も注目必至の完成度です。
ダウランドは1598年から1606年まで、デンマーク王クリスチャン4世の宮廷リュート奏者を務めました。『ラクリメ、或いは7つの涙』は1603年から 1年間ロンドンに滞在したときに出版され、クリスチャン4世の妹アンネに捧げられています。編成はヴィオール5パートとリュートという類を見ない珍しいもので、 ダウランドの出版作品の中で唯一のヴィオール合奏曲でもあります。
スコアは各パートが向きを変えて印刷されていて、テーブル中央に置いた1冊の楽譜を6人の奏者がぐるりと囲んで演奏できるようになっています。これに より楽器の並び方が決まり、奏者間のコミュニケーションにも形が生まれてくるのが面白いところです。
流動的にたゆたうヴィオール合奏と装飾的で瞬発力のあるリュートが織り成す対話は、永遠をおもわせる美しさを持ちながらも、ときに刺激的で斬新。ラージ 率いる盤石のヴィオール群と若き名手ジャドラン・ダンカムのまばゆい閃きに満ちたリュートが、この名作をより深く、より哀しく、よりあたたかく、現代に解き 放ちます。 (Ki)

Evil Penguin Records
EPRC-0052(1CD)

KKC-6723(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ドイツ音楽集
(1)バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV1050
(2)テレマン:フルート、ヴァイオリンとチェロのための協奏曲 イ長調 TWV53:A2(ターフェルムジークより)
(3)バッハ:管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067
(4)テレマン:4声のソナタ第2番ト短調 TWV43:g1(パリ四重奏曲第4番)
(5)ステファン・ヨハネス・ハンケ(1984-):Starfish Rebellion II(ヒトデの反逆II
ヴェリタ・バロック・アンサンブル

録音:(1)2022年6月8日ドイツ、ケーテン城
(2)2022年7月27日ドイツ、ゾンダースハウゼン城
(3)2022年11月16日ドイツ、ラティンゲン、ヴァッサーブルク・ハウス・ツム・ハウス
(4)2022年4月26日ドイツ、ヴォルフスブルク城
(5)2022年12月16日ドイツ、ゾンダースハウゼン城
フルーティストのタヤ・ケーニッヒ=タラセヴィチと、チェリストのバルトロメオ・ダンドロ・マルケージによってパンデミック中に設立された新進古楽アンサンブル 「ヴェリタ・バロック」によるデビュー盤。
バッハとテレマンの作品をゆかりのバロック様式のお城で録音するという贅沢な試みで、それぞれの場所で異なる音響効果が感じられます。演奏がまた魅力的。 構えてしまいがちな名曲を並べていながら、肩肘はらないリラックスした柔軟な語り口。豊かな残響ともきれいに溶け合っています。
最後にアンサンブルのレジデンス・コンポーザーであるSJハンケの委嘱作品を収録。バロック編成のために書かれ、始めこそユニゾンを軸としたトゥッティを思 わせますが、大胆な発想と爽快な疾走感でぐんぐん音楽が前進。各楽器のソロが入り乱れるネオ合奏協奏曲といった趣も。アルバム全体を通して、若い音楽家のあ ざやかな視点に目の醒める思いがする1枚です。 (Ki)

ANIMAL MUSIC
ANI-108(1CD)
「バロック時代のプラハの音楽」
ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):「オ・クルークス・ヴェネラビリス」
 「クルークス・トゥア、ドミネ」
 6声のソナタ
フェルディナント・トビアス・リヒター(1651-1711):モテット「ネポムクの聖ヨハネ」
 モテット「聖母マリア」
ゲオルク・ロイター(1656-1738):モテット「教会の献堂式の続唱」
ベネディクト・アントン・アウフシュナイター(1665-1742):奉献唱「パシオーネ・ドミニ」
アンナ・フラヴェンコヴァー(S)
ペトラ・ノスカイオヴァー(メゾ・ソプラノ)
ルボミール・モラヴェツ(C.T)
スタニスラフ・プシェドタ(T) ミハル・ポスピーシル(Bs)
ズザナ・オンドシェチコヴァー(バロック・ヴァイオリン)
イジナ・シュトリンクロヴァー(バロック・ヴァイオリン)
ダグマル・ヴァレントヴァー(バロック・ヴァイオリン)(3)
カテジナ・トルナヴスカー(バロック・ヴィオラ)
インゲボルグ・ラドク・ジャドナー(バロック・チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ペトル・ソルニチュカ(ヴィオローネ、ヴィオラ・ダ・ガンバ) プジェミスル・ヴァチェク(アーチ・リュート)
ムジカ・アンティカ・プラハ、パヴェル・クリカル((指)オルガン)

録音:1996年5月/ネポムク市音楽ホール(旧聖ヨハネ神学校教会)、フラデツ・クラーロヴェー
このアルバムには、プラハの赤星十字騎士団修道院(旧フランシスコ・クレア修道院)のアーカイブからムジカ・アンティカ・プラハが1996年に録音したバロッ ク時代のプラハの音楽を収録。「オ・クルークス・ヴェネラビリス」、「クルークス・トゥア、ドミネ」は1997年にリリースされていますが、残りの5作品はこの度初 CD化されます。
1982年から1997年までの15年間、パヴェル・クリカル率いるムジカ・アンティカ・プラハは、17世紀初頭から18世紀初頭のバロック音楽の復活蘇演と 録音に力を入れていました。クリカルは1920年代のアメリカのジャズとダンス音楽の演奏で有名なオリジナル・プラハ・シンコペーテッド・オーケストラのバンド リーダーとして活躍した音楽家で、トランペット、ピアノ、オルガンなどを演奏するマルチな才能の持ち主。様々なジャンルを演奏してきたクリカルだからこそ表現で きる自然で自由な解釈が魅力です。バロック時代のプラハの音楽の繁栄を象徴する作品がここに蘇ります。

APARTE
AP-334(1CD)
音楽の四つ葉のクローバー
ダニエル・シュペール:おお素晴らしき日
あなたは身籠るだろう
トッカータ ex D.f
イエスはわが希望
5声のソナタ〜2本のコルネットと3本のトロンボーンのための
見よ、義人がいかに死すかを
4本のトロンボーンのためのソナタ
3人の悩める職人による
3本のファゴットのためのソナタ
マイエンとグククスの歌
舞踊組曲【バレ/サラバンド/メヌエット】
3人の悩める兄弟
舞踊組曲【ソナチナ/バレ/クーラント/ガヴォット/サラバンド/ジグ】
マルク・ポシャール(指)
カペラ・イティネリス

録音:2022年12月7-10日マーラー・ホール(ドッビアーコ)
ダニエル・シュペール(1636-1707)はドイツ・バロックの作曲家で笛吹き。音楽のみならず、冒険小説作家、政治評論家としての顔を持つ才人でした。彼の 作品をピリオド楽器で奏した注目盤の登場です。
カペラ・イティネリスは、バーゼル・スコラカントールムの仲間たちにより2016年に結成されたリコーダーとコルネット合奏団。旅を意味するグループ名は、彼 らがバーゼルからローザンヌまで2週間かけて徒歩で旅行したことがグループ結成につながったとのことで、「古楽と旅行のアンサンブル」と名乗っています。
シュペールの宗教音楽以外は独特なユーモアと風刺の感覚に満ちていて興味津々。カペラ・イティネリスも才気煥発で、独創的な音楽を存分に味わえます。

PAN CLASSICS
PC-10447(1CD)
カルダーラ:バスのためのアリア集
歌劇『神々の争い』(1723)より
アリア「Su cedete al dio dell’armi」
歌劇『テミストクレス』(1736)より
レチタティーヴォ「Cosi dunque tradisci」とアリア「Aspri rimorsi atroci」
歌劇『カイオ・マルツィオ・コリオラーノ』(1717)より
アリア「Tronchi, si, la falce irata」
歌劇『ミトリダーテ』(1728)より
アリア「Vedea modesto volto」
歌劇『スペインのシピオーネ』(1722)より
アリア「Minaccera le sponde」
歌劇『オーリードのイフィジェニー』(1718)より 序奏
歌劇『アフリカのシピオーネ』(1735)より
アリア「Quanto ria tal pena sia」
歌劇『イル・バティスタ』(1727)より
アリア「Piu di belva」
歌劇『サンタ・フェルマ』(1717)より シンフォニア
歌劇『キリストの神殿奉献』(1735)より
レチタティーヴォ「Sapienza increata」とアリア「Quando il tenero tuo labbro」
歌劇『ニトクリス』(1722)より
アリア「Furie implacabili」
アレクサンドル・バルド(Bs-Br)
アンサンブル・モザイク

録音:2022年5月23-25日/オーストリア、聖フローリアン修道院
ドゥセ率いるアンサンブル・コレスポンダンスの常連でもあるバス歌手アレクサンドル・バルド。彼は自らウィーン国立図書館でアントニオ・カルダーラの声楽曲の写本を調査し、その名人芸と表現力に富んだバスのアリアの数々に感銘を受けたといいます。カルダーラはヴェネチア出身ですが創作の大半を ウィーン宮廷楽団のために行った作曲家で、バスのためのアリアはこの宮廷楽団に在籍していた名バス歌手、クリストフ・プラウン(Christoph Praun1696-1772)を意識して書かれたもの。充実した声楽書法がこのプラウンの類まれな才能を物語っています。 (Ki)

ARCANA
A-547(1CD)

NYCX-10405(1CD)
税込定価
フレスコバルディと南イタリアの作曲家たち 〜16-17世紀ナポリ前衛音楽の影響〜
フレスコバルディ:トッカータ 第1番(1615)
ジョヴァンニ〔ジャン〕・ド・マック(1550頃-1614):レ・ファ・ミ・ソの調べによるカプリッチョ
ド・マック:風変わりな協和音(1600頃)
ド・マック:ガリアルダ 第1番
ロッコ・ローディオ(1530頃-1620頃):リチェルカータ 第3番(1625)
フレスコバルディ:トッカータ 第10番(1615)
シピオーネ・ステッラ(1558-1642):ロマネスカの調べによるパルティータ
フランチェスコ・ロンバルド(1587-1642):トッカータ
ロンバルド:ガリアルダ
フレスコバルディ:ルッジェーロの調べによるパルティータ(1616)
フレスコバルディ:「ラ・バッターリャ(戦い)」の調べによるカプリッチョ(1637)
フレスコバルディ:舞踏曲〜チャッコーナ(1637)
ミケランジェロ・ロッシ(1601頃-1656):トッカータ 第1番(1634頃)
フレスコバルディ:ガリアルダ 第2番(1627)
ベルナルド・ストラーチェ(生歿年不詳、17世紀中盤に活躍):チャッコーナ(1664)
M.ロッシ:コルレンテ 第3番(1634頃)
フレスコバルディ:トッカータ 第9番「最後まで弾けば疲れなしには済まされず」(1627)
フレスコバルディ:ドゥレッツェを用いたカプリッチョ 第9番(1624)
フレスコバルディ:トッカータ 第7番(1627)
フレスコバルディ:リチェルカール「第5声部は鍵盤で弾かずに歌い手に任せること」(1635)
フレスコバルディ:ガリアルダ 第5番(1627)
ジョヴァンニ・サルヴァトーレ(17世紀初頭-1688頃):第9正格旋法によるフランス風カンツォーナ 第2番(1641)
フレスコバルディ:パッサカリアの調べによる100のパルティータ(1637)
フランチェスコ・コルティ(Cemb) A=440Hz ミーントーン
使用楽器:ルバルバストル(フランス)のフィリップ・ユモー2005年製作[2-5、7-9、18]
ルバルバストル(フランス)のフィリップ・ユモー2007年製作[1、6、10-17、19-23]
アンドレス・ロカテッリ(リコーダー)…20

録音:2022年9月7-10日 サンテーユ聖母教会、シラン(フランス南部ラングドック地方エロー県)
収録時間:81分

※国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生
2018年の単独来日で話題を呼び、ARCANA-レーベルではヘンデル『八つの組曲』(A499/NYCX-10285)が大きなヒットとなったイタリアの実力派チェン バロ奏者フランチェスコ・コルティ。古楽器楽団イル・ポモ・ドーロとのバロック・オペラやバッハ協奏曲でも名盤を連発していますが、今回は古楽鍵盤奏者として の原点に立ち返り、17世紀前半にローマ教皇庁のオルガン奏者として活躍しバロック鍵盤音楽史上に不滅の地位を築いたフレスコバルディに迫ります。この 重要作曲家の精巧にして多面的な音楽語法は無から生じたわけではなく、前世紀以来ナポリで育まれていた、不協和音を多用する実験精神旺盛な鍵 盤技法から大きな影響を受けていたことが音楽史研究の末明らかになっていますが、ここでは具体的な作品の演奏を通じてその影響関係を探求。バロック 期のイタリアのモデルに基づく2台のチェンバロを駆使し、1600年前後の和声感覚に立ち返って織り上げられる高雅な解釈に触れるうち、フレスコバルディの 傑作群という金字塔的存在の「下絵」が明かされてゆくような、発見に満ちた選曲と曲順となっています(有名なトッカータや変奏曲が多数含まれている点も 好感度大)。欧州古楽界に数多くの愛奏者を持つ名工フィリップ・ユモーが手掛けた楽器はいずれも、イタリア式楽器ならではの鋭角的な音の立ち上がりが 急速なパッセージで粒立ちの良さを失わないばかりか、各音に含まれる豊饒な音色成分がこの上なく魅力的。数々の古楽名盤の録音場所にもなっている 教会のほどよい残響をよく伝える、ALPHAレーベルでの活躍も目覚ましいエンジニア吉田研の精妙な仕事も頼もしい1枚です。

RAMEE
RAM-2104(1CD)
アントニオ・ペレイラ・ダ・コスタ:合奏協奏曲集
合奏協奏曲集Op.1(1741)より
協奏曲第7番ヘ長調
協奏曲 第8番ハ短調
協奏曲 第9番イ長調
協奏曲 第6番ロ短調
協奏曲 第5番ト短調
協奏曲 第10番ハ長調
アンサンブル・ボンヌ・コルド(古楽器使用)【サラ・デコルソ、ダイアナ・リー(Vn独奏)、ディアナ・ヴィナグレ(Vc独奏、芸術監督)、フェルナンド・ミゲル・ジャロト(オルガン、チェンバロ、楽譜校訂)】

録音:2021年10月25-28日 メニーノ・デウス教会、リスボン
バッハやヘンデルより12歳年下(タルティーニやクヴァンツらと同世代)で、ポルトガル領マデイラ島の中心都市フンシャルの大聖堂で楽長をし ていた謎多き作曲家ペレイラ・ダ・コスタによる合奏協奏曲集。作曲家の生涯についてはほとんど判っていませんが、ここに収録されている作 品は1741年、歴史的にポルトガルと縁が深かった英国の王都ロンドンで刊行された曲集からとられています。ヴァイオリン2挺とチェロを独奏 楽器群として弦楽合奏と対置させた合奏協奏曲形式は、1714年に出版されたコレッリの先例に続いて英国では根強い人気を保ってお り、ペレイラ・ダ・コスタの作例もその形式を踏襲していますが、均整のとれたコレッリ流のバランス感覚に貫かれていながら野趣あふれる音使い も随所で聴かれ、演奏の細やかさとあいまって作曲者の知名度の低さとは無縁の音楽的興奮が詰まっており興趣が尽きません。1738年に 同じロンドンで刊行されていたスペイン宮廷の名手ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタやその翌年に出たヘンデルの合奏協奏曲集Op.6、ス カルラッティのソナタ群を下敷きにして1744年に刊行されたエイヴィソンの合奏協奏曲集などと聴き比べればさらに興味深いことでしょう。近 年ヨーロッパ各地の古楽拠点への進出で躍進めざましいポルトガルの名手たちを中心とするアンサンブル・ボンヌ・コルドは、独奏楽器群の他 は各パート一人ずつの弦楽編成と撥弦楽器を添えた通奏低音陣で、全体に室内楽的な緊密さを生かしたスリリングな名演に仕上がってい ます。

Glossa
GCD-921305(1CD)
ダビデハープ〜2台のハープのための協奏曲集
ヴァイス:パルティータ ニ長調(ヘ長調に移調)
作者不詳:アントレー第14番、メヌエット第16番、メヌエット第11番、アリア第12番、アリア第1番、ブーレ第5番
カイエターノ・シェガ:前奏曲
作者不詳:ソナタ第1番、アリア第8番ブーレ
ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):ハープ前奏曲
ヴァイス:協奏曲 Dal Weiss S.、前奏曲ヘ長調
バッハ:イタリア協奏曲 BWV971
マラ・ガラッシ(Hp)、
フローラ・パパドプーロス(Hp)

録音:2021年8月、サン・バルトロメオ・アポストロ教会(ノマーリオ、イタリア)
イタリアが生んだバロック・ハープの第1人者、そして日本が世界に誇るハーピスト、長澤真澄、西山まりえ両氏の師匠として古楽ファンにお馴染みのハープ奏者マラ・ガラッシ。悲劇の女王マリー・アントワネットがヴェルサイユ宮殿で聴いたハープの調べを再現するという壮大な企画「天空のハープ」(GCD- C81302)で大きな反響を呼んだマラ・ガラッシの新たなアルバムは、ギリシャ出身でミラノ市立音楽院における教え子の一人でもある、フローラ・パパドプーロスとのデュオ・アルバム。
バロック期のドイツでは、「ダビデハープ」(ダビデ王が描かれ、ブレイ・ピンにより意図的にビリついた音を出す造りを持ったハープ)をはじめ、様々なタイプのハープが使用されてきました。本アルバムでは、これまであまり知られていなかったドイツのレパートリーをこの時代の5種類のハープを用いて紹介する好企画。作品は、ドレスデンの "Musikalische Rustkammer"、シレジアの修道士ピウス神父のコレクションなど、ドイツの様々なコレクションから提供されています。アルバムの最後に収録されているイタリア協奏曲は、ハープ写本やリュート二重奏曲のスタイルをもとに彼女たちが編曲したものです。

fra bernardo
FB-2388771(1CD)
ヤコブス・バルビロー(c.1455-1491):ミサ曲&モテット集
キリエ・パスカレ(4声)
モテット 「Osculetur me」 (4声)
ミサ曲 「Faulx perverse」 (4声)(世界初録音)
ビューティー・ファーム〔マッテオ・ピガート(C.T)、アヒム・シュルツ(T)、フィリップ・カヴェン(Br)、ティム・スコット・ホワイトリー(Bs)、ヨアヒム・ヘフバウアー(Bs)〕

録音:2023年1月、マウアーバッハ・カルトジオ会修道院(オーストリア)
"ビューティー・ファーム"は、2014年に設立された男声ヴォーカル・アンサンブル。コレギウム・ヴォカーレ・ヘントやチンクエチェント、グランドラヴォア、カピラ・フラメンカ、ウエルガス・アンサンブルなどの一流合唱団、アンサンブルで活躍してきたメンバーでスタートし、オーストリア、マウアーバッハのカルトジオ会修道院を拠点に、ルネサンス期のフランコ=フレミッシュ・ポリフォニーの音楽を中心に歌っています。これまで、オケゲム、ラ・リュー、オブレヒトといったルネサンスの巨匠や知られざるフランドル楽派のミサ曲の録音で評価を重ねると、2021年にリリースされたパレストリーナの「教皇マルチェルスのミサ」(PFB2017671)でその名声をさらに高めてきました。
最新作となる本アルバムでは、南ネーデルラント出身のルネサンス音楽の作曲家、ヤコブス・バルビロー(ジャック・バルビロー)のミサ曲とモテットを取り上げています。バルビローは、神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世から優れた歌手としても高い評価を得ており、アントワープ(アントウェルペン)大聖堂の聖歌隊長職も務めていたとされています。現存する作品は非常に少ないですが、3つの世俗歌曲は、ハインリヒ・イザークやヤーコプ・オブレヒトがパロディ・ミサの作曲に利用するなど、キーゼヴェッターやフェティスといった近代の研究家からも、フランドル楽派の至高の作曲家の一人として認められています。若くしてこの世を去ったフランドル楽派の重要な作品を、ビューティー・ファームは、このレコーディングを通して印象的に示しています。

Forgotten Records
fr-1891(1CDR)
パレストリーナ:ミサ曲集
教皇マルチェルスのミサ
聖母被昇天ミサ「マリアは天に昇らされたまいぬ」
フェルディナント・グロスマン(指)
ウィーン・プロ・ムジカcho

録音:1956年
※音源:Vox PL 10020

Hanssler
HC-22084(1CD)
ラ・クレモナ〜イタリアの協奏曲集
(1)ドゥランテ:弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト短調
(2)レーオ:4つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲 ニ長調
(3)ヴィヴァルディ:3つのヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ヘ長調 RV551
(4)ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための協奏曲 ロ長調 RV553
(5)ロカテッリ:4つのヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ヘ長調 Op.4-12
(6)サンマルティーニ(1700-1765):4つのヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 イ長調*
ラインハルト・ゲーベル(指)
ベルリン・バロック・ゾリステン【クシシュトフ・ポロネク(1)(6)(コンサートマスター)、町田琴和(2)(3)(4)(5)(6)、ドリアン・ジョジ(2)(3)(4)(5)(6)、ライマー・オルロフスキー(1)(2)(5)、クリストフ・シュトロイリ(4)(6)、アンジェロ・デ・レーオ(2)(3)(4)(5)、ヨハンナ・ステムラー、アンナ・マッツ(Vn)、ヴァルター・キュスナー、ユリア・ガルテマン(Va)、クリスティン・フォン・デア・ゴルツ、クレメンス・ヴァイゲル(Vc)、ウルリヒ・ヴォルフ(ヴィオローネ)、ラファエル・アルパーマン(Cemb)】

録音:2022年10月13-17日/b-sharpスタジオ(ベルリン)
*=世界初録音
積極的な録音が続いている名門ベルリン・バロック・ゾリステン。当アルバムは17世紀〜18世紀に活躍したフランチェスコ・ドゥランテ、レ オナルド・レーオ(1694-1744)、アントニオ・ヴィヴァルディ、ピエトロ・ロカテッリ、ジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニ(1700-1765)がそれぞれ作曲した3挺または4挺のためのヴァイオリン協奏曲集です。華麗で快活なヴァイオリンの魅力が詰まった実に美しい協奏 曲を現代の名手が見事に演奏しております。 (Ki)

WAON RECORDS
WAONCD-550(1CD)
(HQCD)
フランスバロック・ソナタの展翅(てんし)
アンヌ・ダニカン・フィリドール (1681-1728):リコーダーのためのソナタ
ニコラ・シェドヴィル (1705-1782):〈ヴィヴァルディの忠実な羊飼い〉より ソナタ 第4番
マラン・マレ:マレ風ソナタ
ジャンバティスト・カナヴァス (1713-1784):チェロ・ソナタ 作品2の1
フランソワ・クープラン:恋する小夜鳴鳥
ジャック・オトテール:組曲ソナタ 作品5の4
本村睦幸 (リコーダー)
ジュゴンボーイズ【山本徹(Vc), 根本卓也(Cemb)】

録音:2021年12月13-15日、千葉市美浜文化ホール 音楽ホール
リコーダー奏者本村睦幸の最新盤は、フランスバロック・ソナタの展翅(てんし)と題した1枚。展翅(てんし)とは、標本などにするため、昆虫などの羽をひろ げること。フランス趣味・イタリア趣味の「ソナタ」に、性格的小品もまじえて、美しい1枚の絵のようにプログラムされています。
フィリドールのソナタは、「リコーダー」を楽器指定しているフランスの楽曲。シェドヴィルの作品は、ヴィヴァルディの作品13と偽って出版されたもので、当時 のフランスでヴィヴァルディの作品と思われていた曲を元にアレンジした楽章と、シェドヴィル自身による楽章を交えた構成。材料はイタリアですが、フランスのロコ コ趣味が色濃く反映されたユニークな作品です。マレの作品はもともとはヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための作品ですが、ヴァイオリンのパー トはトラヴェルソでもほぼ演奏可能、そしてここではトラヴェルソと同じ音域のリコーダーを用いて演奏しています。イタリアに生まれフランスに帰化したカナヴァス の作品、さらにクープランの描写的小品をはさんで、最後はオトテールのソナタでディスクが締めくくられます。1枚全体が美しい絵画かタペストリーのよう。どの 曲も心地よい素朴さ、典雅な風合いに満ちており、親密なアンサンブルにも非常に好感がもてます。 (Ki)

RICERCAR
RIC-451(3CD)
NX-D09
マラン・マレ:ヴィオール曲集 第5巻(1725/全曲)
【DISC1】
1-13. 組曲 イ長調
 1. Prelude プレリュード (17)
 2. Allemande アルマンド (18)
 3. Sarabande サラバンド (19)
 4. Gigue ジグ (20)
 5. Marche a la Turque トルコ風の行進曲 (21)
 6. Gavotte ガヴォット (22)
 7. Menuet ムニュエ(メヌエット)(23)
 8.2e Menuet & Double 第2ムニュエとドゥーブル (24&25)
 9. La petite Bru, Air gracieux 優美なエール「息子の愛らしき嫁」(26)
 10. Fantaisie ファンタジア (27)
 11. Grand Rondeau 大ロンド (28)
 12. La Babillarde & Double
   ラ・バビヤルド(おしゃべり好き)とドゥーブル (29&30)
 13. Chaconne シャコンヌ (31)
14-26. 組曲 ニ長調
 14. Prelude プレリュード (47)
 15. Allemande la Flateuse アルマンド「追従」(48)
 16. Sarabande サラバンド (49)
 17. Gigue ジグ (50)
 18. Gavotte ガヴォット (51)
 19. Menuet ムニュエ (52)
 20.2e Menuet 第2ムニュエ (53)
 21. La Fromental & Double
   ラ・フロマンタル(小麦向きの土壌)とドゥーブル (54&55)
 22. Chaconne シャコンヌ (56)
 23. Fantaisie & Double ファンタジアとドゥーブル (58&58b)
 24. Allemande La Dornel アルマンド「ドルネル」 (59)
 25. Allemande dans le gout des Anciens
   昔日の人々の趣味に合わせたアルマンド (60)
 26. Rondeau Le Brillant ロンド「華麗」(62)
27-37. 組曲 ト短調
 27. Prelude プレリュード (63)
 28. Fantaisie ファンタジア (64)
 29. Allemande La Freval des Loges
   アルマンド「フレヴァル・デ・ロージュ」(65)
 30. Sarabande サラバンド (66)
 31. Gigue la Pagode ジグ「パゴダ(東洋の人形)」(67)
 32. Gavotte ガヴォット (68)
 33. Menuet ムニュエ (69)
 34. Allemande La Marianne アルマンド「マリアンヌ」 (70)
 35. Tombeau pour Marais le Cadet
   若きマレを悼むトンボー(71)
 36. Rondeau le Badin ロンド「道化者」 (72)
 37. La Georgienne ou la Maupertuy
   ラ・ジョルジエンヌ(ジョージア風)またはラ・モーペルテュイ (73)
【DISC2】
1-20. 組曲 ト長調
 1. Prelude プレリュード (74)
 2. Allemande La Fiere アルマンド「高慢」(75)
 3. Sarabande サラバンド (76)
 4. Gigue la precieuse ジグ「高級」(77)
 5. Gavotte ガヴォット (78)
 6.2e Gavotte legere 軽やかな第2ガヴォット (79)
 7. Menuet ムニュエ (80)
 8.2e Menuet 第2ムニュエ (81)
 9. Rondeau le Troilleur ロンド「ぶどう踏み」(82)
 10. Chaconne シャコンヌ (83)
 11. La Tatillone 狭量 (84)
 12. Saillie du Jardin 庭園の高台 (85)
 13. Gigue la pointilleuse ジグ「目打ち」 (86)
 14. Le Jeu du Volant 空を飛べる者たちの戯れあい (87)
 15. Allemande Poisat アルマンド「ポワザ」 (88)
 16. Basse variee pour la viole ヴィオールのための低音部変奏 (88a)
 17. Le Rondeau Villeneuve ロンド「ヴィルヌーヴ」 (89)
 18. Le petit Badinage 些細な冗談 (90)
 19. Dialogue 対話 (91)
 20. La Poitevine ポワトヴィーヌ(ポワトゥー風) (112)
21-40. 組曲 ホ短調
 21. Prelude プレリュード (92)
 22. Allemande La Beuron アルマンド「ブーロン」(93)
 23. La Simplicite Paysanne 農民らしい朴訥さ(94)
 24. Allemande la Baily Duchene アルマンド「ラ・バイー・デュシュネ」 (95)
 25. Gavotte Singuliere 風変わりなガヴォット(96)
 26.2e Gavotte La Mignone 第2ガヴォット「愛らしさ」 (97)
 27. Sarabande サラバンド (98)
 28. Menuet ムニュエ (99)
 29.2e Menuet 第2ムニュエ (100)
 30. Resveries Mesplaiziennes 楽しくない夢想のあれこれ (101)
 31. Marche Persane la Savigny ペルシャ風の行進曲「ラ・サヴィニ」(102)
 32. Rondeau Le Plaisant ロンド「楽しさ」(103)
 33. Gigue la resolue ジグ「決然」 (104)
 34. Les Amusements さまざまな愉しみ (105)
 35. Le Contraste 対比 (106)
 36. Le Caprice Bellemont カプリース「ベルモン」 (107)
 37. Le Tableau de l’Operation de la Taille
   膀胱結石摘出手術の図 (108)
 38. Les Relevailles 快癒 (109)
 39. Suitte その続き (110)
 40. Suitte さらにその続き (111)
【DISC3】
1-5. 組曲 ニ短調
 1. Le Tact 触覚 (114)
 2. La meme piece rendue facile 「触覚」を弾きやすくした版 (115)
 3. La Paraza パラザ (113)
 4. Caprice カプリース(気まぐれ) (61)
 5. Variations sur une basse contrainte オスティナート変奏曲 (57)
6-18. 組曲 ヘ長調
 6. Prelude プレリュード (32)
 7. Allemande la bois Guillaume アルマンド「ギヨームの森」(33)
 8. Sarabande サラバンド (34)
 9. La Demoi Gigue ジグ「ドゥモワ」 (35)
 10. Menuet ムニュエ (36)
 11.2e Menuet & Double 第2ムニュエとドゥーブル (37&38)
 12. Gavotte ガヴォット (39)
 13. Rondeau Paysan ロンド「農民(田舎風)」(40)
 14. Rondeau le doucereux ロンド「優しさ」 (41)
 15. Idee Grotesque & Double
   イデ・グロテスク(突飛な考え)とドゥーブル (42&43)
 16. Les Forgerons 鍛冶屋たち (44)
 17. Le Toucher du clavecin クラヴサンの演奏 (45)
 18. Prelude en harpegement 分散和音によるプレリュード (46)
19-35. 組曲 イ短調
 19. Prelude le Soligni プレリュード「ソリニ」(1)
 20. Allemande la Facile アルマンド「平易」 (2)
 21. Sarabande サラバンド (3)
 22. La Mariee (4)
 23. Gavotte ガヴォット (5)
 24. Gigue ジグ (6)
 25. Menuet & Double ムニュエとドゥーブル (7)
 26.2e Menuet 第2ムニュエ (8)
 27. La Sincope 裏拍 (9)
 28. Petit Caprice 小さなカプリース (10)
 29. Rondeau ロンド (11)
 30. La Bagatelle バガテル(遊び心) (12)
 31. Fantaisie ファンタジア (12b)
 32. Grande Gavotte 大ガヴォット (13)
 33. Gigue La Mutine ジグ「暴徒」 (14)
 34. Rondeau moitie pince et moitie coup d’archet ou
tout coup d’archet si l’on veut
   ロンド、半分はピツィカートで半分は弓奏、もしくは好み次第で全て弓奏でもよし (15)
 35. Prelude en harpegement
   分散和音によるプレリュード (16)
フランソワ・ジュベール=カイエ(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)

ラシェロン(古楽器使用)【マリー=シュザンヌ・ド・ロワ、アンドレアス・リノス(バス・ド・ヴィオール)、ミゲル・アンリ(テオルボ、テオルブ・ド・ピエス〔=フランス式小型テオルボ〕、バロックギター)、アンドレ・ハインリヒ(テオルボ)、フィリップ・グリスヴァール(クラヴサン〔チェンバロ〕)】

録音:2021年5月、8月サンテーユ聖母教会、シラン(南仏ラングドック地方エロ―県)
フランス・バロックの大家マラン・マレが生前に出版した500曲あまりのヴィオール作品の全てを録音するという前人未踏の挑戦を2014年から 続けてきたフランスの名手フランソワ・ジュベール=カイエが、ついに最終巻となる第5巻をリリース。フランス王室楽団の指揮者をしながら、自 身ヴィオールの名演奏家として「天使のごとく弾く」と讃えられ、太陽王ルイ14世の寝室で入眠間際まで演奏を聴かせたこともあったマレ。フラ ンス宮廷風かつユニークな書法を駆使して描かれたヴィオール曲の数々の中でも、晩年に出版された第5巻はマレの作曲家人生の集大成 ともいうべき存在。ジュベール=カイエは共演する通奏低音奏者と楽器の組み合わせを組曲ごとに変え、圧巻の技量で細部まで解像度高 くもスケール感豊かに聴かせます。その演奏解釈はますます冴えわたり、1分程度の小品からポワトゥー風組曲のような長めの作品まで、まさ に新時代の決定版と呼ぶにふさわしい名演。楽譜に記された説明の朗読とともに奏でられる有名な「膀胱結石摘出手術の図」でも、惚れ 惚れするほどの気品がさながら上質のバロック絵画のごとく場面の生々しさを際立たせ、精妙な通奏低音とともにバロック期の宮廷文化の気 配を脈々と伝えてやみません。演奏者自身による解説(仏語・英語)は今回も読みごたえ十分。

Dynamic
DYNDVD-37983(2DVD)
NX-D05

DYNBRD-57983(Bluray)
NX-D05
カヴァッリ(1602-76):歌劇「セルセ」 セルセ・・・・・・・・・カルロ・ヴィストーリ(C.T)
アマストレ・・・・・・エカテリーナ・プロツェンコ(S)
アルサメーネ・・・・ガイア・ペトローネ(Ms)
ロミルダ・・・・・・・・カロリーナ・リッポ(S)
アデランタ・・・・・・ディオクレア・ホッジャ(S)
アリオダーテ・・・・カルロ・アッレマーノ(T)
アリストーネ・・・・ニコロ・ドニーニ(Bs)
ペリアルコ ・・・・・ニコロ・バルドゥッチ(C.T)
エルヴィーロ・・・・アコ・ビシェヴィチ(C.T)
キューピッド・・・・・マーリオ・フマローラ(黙役) 他
オーケストラ・バロッカ・モード・アンティクオ
フェデリコ・マリア・サルデッリ(指
演出:レオ・ムスカート

収録:2022年7月25日、29日、31日
ヴァッレ・ディトリア音楽祭、ヴェルディ劇場、マルティーナ・フランカ(イタリア)
収録時間:161分
音声:イタリア語
PCMステレオ2.0/Dolby Digital5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio5.1(Blu-ray)
字幕:日本語・イタリア語・英語・フランス語・ドイツ語・韓国語
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク×1片面単層ディスク×1
Blu-ray…片面二層ディスク 1080i High Definition
興味深い蘇演プロジェクトの数々で話題を集めるヴァッレ・ディトリア音楽祭より、イタリア・バロック・オペラの創始者モンテヴェルディの高弟として、17世紀中 盤に絶大な人気を誇ったフランチェスコ・カヴァッリの歌劇「セルセ」の登場です。「セルセ」といえば、ヘンデルのオペラがその冒頭のアリア〈オンブラ・マイ・フ〉と 共に良く知られていますが、この台本は作家ニコロ・ミナートが元々はカヴァッリのために書いたもの。この作品は1655年ヴェネツィア初演の後1660年パリで 再演されカヴァッリの声価はフランスでも大いに高まりました。外題役のカルロ・ヴィストーリ、セルセの弟アルサメーネ役のガイア・ペトローネら中堅、若手を中 心としたフレッシュな歌手陣による演唱、レオ・ムスカートと彼のチームによるペルシャ模様を駆使したカラフルな舞台美術と演出が、バロック・オペラの名匠、 フェデリコ・マリア・サルデッリ率いるオーケストラ・バロッカ・モード・アンティクオの伸びやかな演奏と相まって、この隠れていた名作を見事、現代に蘇らせていま す。

OMF
KCD-2098(1CD)
税込定価
スプレッツァトゥーラ 〜さりげなく〜
ダリオ・カステッロ(1602-1631):高音楽器独奏のためのソナタ第1番
チプリアーノ・デ・ローレ(1515or1516-1565):別れの時には〈編曲:リッカルド・ロニョーニ〉
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(1589-1630):ヴァイオリン独奏のためのソナタ第3番
ジョヴァンニ・デ・マック(1548or1550-1614): ストラヴァガンツェ第2番
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ:ヴァイオリン独奏のためのソナタ第2番
パレストリーナ(c.1525-1594):
野山は花のにぎわい〈編曲:フランチェスコ・ロニョーニ・タエッジョ〉
パレストリーナ:私はこんなに傷ついて〈編曲:フランチェスコ・ロニョーニ・タエッジョ〉
ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョ(fl.1589-1621):フラウト、またはコルネットのためのカンツォン
フレスコバルディ: トッカータ第9番
フレスコバルディ:カンツォン『ラ・ベルナルディニア』
ベルナルド・ストラーチェ(fl.1664):戦いのバッロ
ジョヴァンニ・アントニオ・パンドルフィ・メアッリ(1624-c.1687):ソナタ第5番『ラ・クレメンテ』
アンドレア・ファルコニエーリ(1585or15861656): 甘き旋律
イ・フィラトーリ・ディ・ムジカ
中島恵美(リコーダー/フラウト・トラヴェルソ)
曽根田駿(チェンバロ /古楽ハープ)

録音:2022年10月18日-20日神奈川県立相模湖交流センター
2人が操る4種類の楽器の魅力16〜17世紀イタリアの作品 ―『イ・フィラトーリ・ディ・ムジカ』の初アルバム。2人が操る4種類の楽器の魅力が活きる、16世紀後半から17世紀のイタリアの作品に焦 点を当て、リサーチの先にある自由な表現を追求する1枚。 ― イ・フィラトーリ・ディ・ムジカは東京藝術大学で出会った中島恵美(リコーダー/フラウト・トラヴェルソ)、曽根田駿(チェンバロ/古楽ハー プ)の2人によって結成されたデュオ。2014年から活動を開始し、中世からバロックまでの音楽をレパートリーとしています。「歴史的演奏 法;Historically informed performance」の追及に力を入れ、資料を研究することによって、より自由でより豊かな演奏を目指して 活動しています。

Linn
CKD-718(1CD)
ハンガリー人のチャールズ氏 〜18世紀のダブリンにおけるヘンデルの好敵手〜

〜第1部〜
1-2. ヘンデル:序曲(セレナータ「忠実な羊飼い」 HWV8cより)
3. ヘンデル:アリア「抜け目ない狩人は」(歌劇「エジプトのジューリオ・チェーザレ」 HWV17より/ジョン・ウォルシュ2世〔1709-1766〕編曲による器楽版)
4-7. ハッセ:協奏曲 ヘ長調
8. ヘンデル:バルバリーニ氏のメヌエット(オルガン協奏曲 第1番ト短調 Op.4-1より)

〜第2部〜
9-16. ヘンデル(ジョン・ウォルシュ1世編): 『水上の音楽』より
 9. Allegro - Andante - Allegro
 10. Passepied
 11. Minuet
 12. Bouree
 13. Hornpipe
 14. Andante
 15. Overture
 16. Alla Hornpipe

〜第3部〜
17-20. ヘンデル:合奏協奏曲 ト長調 Op.3-3/HWV 314
21. テレマン:ナポリターナ(『忠実な音楽の師』ソナタ 変ロ長調 TWV41:B4より)
22-24. ロレンツォ・ボッキ(生歿年不詳、18世紀に活躍):ソナタ 第10番(『室内のための音楽の楽しみ』より)
25. チャールズ氏、おそらくチャールズ・ヴァーンズバーグ(1705/10頃-1780?):狩猟(『二つのホルンのための12の二重奏曲』組曲第1番より)
26. リュリ:トルコの儀式の場面のための行進曲(舞踏喜劇「町人貴族」 LWV43より)
アイリッシュ・バロック・オーケストラ(古楽器使用)
 ソロ:ジョナサン・バイアーズ(Vc)…22-24
 ミリアム・カチョル(フラウト・トラヴェルソ)…3, 17-20
 レオ・ドゥアルテ(オーボエ…4-7、オーボエ・ダモーレ…21)
 ニコラ・ボウド(シャリュモー)…4-7
 ミケーレ・ファットーリ(バスーン)…4-7
 アンネケ・スコット(Hrn)…3、25
 パトリック・ブロデリック(Hrn)…25
ピーター・ウィラン(指)

録音:2022年4月27-29日セント・ピーター教会、ドロヘダ、アイルランド
1742年、ヘンデルが『メサイア』初演のためアイルランドのダブリンを訪れた際に行われた演奏会の記録をもとに、そこで複数の管楽器を使っ て名演を聴かせた謎の音楽家「チャールズ氏」の存在を解き明かしながら、当時の音楽会プログラムを再現したアルバム。近年躍進めざまし いアイリッシュ・バロック・オーケストラならではの上質な演奏で、有名・無名を問わずさまざまな作曲家が手掛けた作品に触れられるのが魅 力。「チャールズ氏」と英語名で記録されている人物は記録でこそ「ハンガリー人」と説明されているものの、その正体はおそらく英国王室音楽 家協会に名前のあったチャールズ〔またはカルロ〕・ヴァーンバーグCharles Vernbergではないかと推察されており、ナチュラル・ホルンを闊達 に吹きこなしただけでなく、オーボエ・ダモーレや当時まだ珍しかったクラリネット、あるいはその前身楽器シャリュモーなどを巧みに演奏したとのこ と。現代古楽シーンでこれらの楽器の演奏を通じ注目されてきたアンネケ・スコットやニコラ・ボウドといった名手たちが、古楽器ならではの味わ いをよく生かした細やかなアンサンブルを展開。ヘンデルが挑まねばならなかった同時代のライヴァルたちの技量をよく際立たせたトラックの数々 をじっくりお楽しみください。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-102
(2CD+DVD+BD)
NX-E02
シャルパンティエ:「ダヴィドとジョナタス(ダヴィデとヨナタン)」〜序幕付全5幕の抒情悲劇(全曲) ダヴィド…レイナウト・ファン・メヘレン(T)
ジョナタス…カロリーヌ・アルノー(S)
サウル…ダヴィド・ヴィチャク(Br)
太陽神の神官…フランソワ=オリヴィエ・ジャン(T)
ジョアベル…アントナン・ロンドピエール(T)
サミュエル(サムエル)の亡霊…ジョフロワ・ビュフィエール(Bs)
アシス…ヴィルジル・アンスリ(Bs-Br)
羊飼いの女…ジュリエット・ペレ(S)、ブランディーヌ・サンサル(Ms)
奴隷の女…マルト・ダヴォスト、ローラ・オルム(S)
奴隷の男…ロマン・シャンピオン(T)、フランソワ・ジョロン(Br)
民衆…ロマン・シャンピオン(T)
戦士…ローラン・ドルイユ(Br)
マルグリット・ルイーズ(合唱&古楽器アンサンブル)
ガエタン・ジャリ(指)

収録:2022年11月12-16日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
<CD>
収録時間:119分
<DVD、Blu-ray>
収録時間:132分
Dolby-digital2.0/NTSC/ALL REGIONS
字幕:仏語、英語、独語
演出:マーシャル・ピンコスキ
フランス17世紀を代表する作曲家の一人シャルパンティエの傑作オペラ「ダヴィドとジョナタス」、待望の新録音が本場ヴェルサイユから登 場! シャルパンティエは若い頃に画業を学ぼうと訪れたローマで、巨匠カリッシミの作品に衝撃を受け音楽へ転向、帰国後は太陽王ルイ 14世の王室音楽総監督リュリの君臨により活動を大幅に制限されながらも、パリのさまざまな機関から仕事を受けて躍進しました。旧約聖 書の物語に取材した「ダヴィドとジョナタス」は妨害者リュリの急逝直後1688年に披露された抒情悲劇(フランス語台本による本格的な悲 劇オペラ)で、この作曲家の第一級の手腕が生きた傑作でありながら全曲録音は滅多になされず、新録音がフランス古楽界の精鋭たちに よってなされたのは大いに歓迎すべきことと言ってよいでしょう。俊才集団マルグリット・ルイーズの器楽勢には異才集団ネヴァーマインドのバ ス・ド・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者ロバン・ファロ、豊かなキャリアを誇るリコーダーのセバスティアン・マルクなど名手たちも参加。近年ま すます活躍の場を広げているレイナウト・ファン・メヘレン、カロリーヌ・アルノー、ダヴィド・ヴィチャクらを筆頭に、端役のシーンに至るまで本場フ ランスならではの堂に入った演奏でこの傑作が味わえるのは頼もしい限り。映像では17世紀当時の?燭の明かりを尊重したマーシャル・ピン コスキの演出が、ヴェルサイユ王室礼拝堂での上演を鮮やかに盛り上げ、演奏の魅力をいっそう際立たせています。

ALPHA
ALPHA-975(1CD)
ジョヴァンニ・レグレンツィ:オラトリオ『悔悛者の心の死』 罪を犯した人間…ラファエレ・ジョルダーニ(T)
悔悛する心の寓意…クリスティーナ・ファネッリ(S)
希望の寓意…ハナ・ブラジコヴァー(S)
痛みの合唱…ウィリアム・シェルトン(C.T)、マヌエル・ヌニェ ス・カメリーノ(T)、ロマン・ボクレール(Bs)
アンサンブル・マスク(古楽器使用)【ソフィー・ジェント、トゥオモ・スニ(Vn)、カスリーン・カジオカ(Va)、メリザンド・コリヴォー(Vc)、ブノワ・ファンデン・ベムデン(Cb)、マノン・パパセルジオー(ハープ、リローネ)、アンドレ・ハインリヒ(テオルボ)】
オリヴィエ・フォルタン(チェンバロ、指揮)

録音:2022年8月洗礼者聖ヨハネ御生誕教会、コラヴィレール(フランス東部フランシュ=コンテ地方)
17世紀半ばから後半にかけ、ミラノやボローニャ、ヴェネツィアなどで活躍した作曲家レグレンツィは、カヴァッリやカリッシミら17世紀中盤のイタ リアを代表する作曲家たちの後を受け、コレッリやA.スカルラッティら後期バロックと呼びうる時代の大家たちとの橋渡しをなす存在。複数の ヴァイオリンが歌い交わす室内楽曲の発展に大きく寄与した一方、声楽作品も多く残していますが、録音は必ずしも多くありません。ここでは ヴェネツィア滞在中の1673年に初演された、人間の罪深さを自覚し信心深く生きることを促すカトリック寓意物語『悔悛者の心の死』を、長 くスキップ・センペの頼れるアシスタントとして活躍してきたオリヴィエ・フォルタンを中心に集まった名手たちがコントラスト鮮やかに全曲演奏。コ レッリやムファットなどにも通じる端正な音作りやA.スカルラッティやボノンチーニの初期作品にも比しうる歌心には、すでに次の世紀の到来さえ 予感させるものがあります。鈴木雅明やフィリップ・ヘレヴェッヘらとの共演でも注目されるハナ・ブラジコヴァーを筆頭に表現力きわだつ歌手た ちの妙技を、欧州各地で多忙な活躍を続ける腕利きの器楽勢が鮮やかにサポート。通奏低音以外は各パート一人ずつとは思えない変幻 自在の響きの聴きごたえに唸らされます。


H.M.F
HAF-8905363(1CD)
ジェズアルド:聖週間のレスポンソリウム レザール・フロリサン、
ポール・アグニュー(T,指)

録音:2018年9月、アンブロネー修道院
カルロ・ジェズアルドは、当時の他の作曲家とは異なり、とてつもなく裕福な貴族でした。当時の音楽家のほとんどは、雇われの身分だったので、貴族でありな がら音楽家であることはむしろ憚られることでしたが、ジェズアルドは自分の音楽での業績に、ほとんど強迫観念ともとれるくらいに、誇りをもっていました。そし て、当時音楽作品を出版することは自分の地位や条件を向上させるため、新しい仕事を見つけるため、あるいは単にお金のためでしたが、ジェズアルドはただ純粋 に自分の素晴らしい作品を後世に残すために、自分の作品を出版していました。そして晩年、自分の命が尽きると確信したとき、城の一室を印刷所に改装し、究極 のマドリガル集である第5集と第6集、そして聖週間のレスポンソリウムを制作・印刷しました。それは、体調を崩した彼が、生涯の最高傑作と自負しているものを 後世に残そうとしたことにほかなりません。これらは、ジェズアルドが自ら自分の作品の中で最も優れた音楽の中から選んだものといえるでしょう。
レスポンソリウムは、宗教的マドリガーレと位置付けることもできます。イースター前の木・金・土曜の典礼(受難の朗読)のために書かれました。聖週間は鐘を 鳴らさずに、木の棒を叩いて大きな音を出し礼拝の開始や終了を告げました。このディスクでも、冒頭と最後に木を鳴らす大きな音が入っています。
H.M.F
HAF-8905311(2CD)
ジェズアルド:マドリガーレ集第5集&第6集
[CD1]マドリガーレ集第5集(1611, ジェズアルド)
[CD2]マドリガーレ集第6集(1611, ジェズアルド)
レザール・フロリサン、
ポール・アグニュー(T,指揮)

録音:[CD1]2020年10月 [CD2]2020年9月、フィルハーモニー・ド・パリ
ポール・アグニューとレザール・フロリサンによる、ジェズアルドのマドリガーレ集、完結編の登場です。不協和音や半音階的な表現を駆使された驚くべき現代性 を響かせながら、愛と死、喜びと悲しみが、最小限の身振りながら効果抜群に表現されています。
カルロ・ジェズアルドは、当時の他の作曲家とは異なり、とてつもなく裕福な貴族でした。当時の音楽家のほとんどは、雇われの身分だったので、貴族でありな がら音楽家であることはむしろ憚られることでしたが、ジェズアルドは自分の音楽での業績に、ほとんど強迫観念ともとれるくらいに、誇りをもっていました。そし て、当時音楽作品を出版することは自分の地位や条件を向上させるため、新しい仕事を見つけるため、あるいは単にお金のためでしたが、ジェズアルドはただ純粋 に自分の素晴らしい作品を後世に残すために、自分の作品を出版していました。そして晩年、自分の命が尽きると確信したとき、城の一室を印刷所に改装し、究極 のマドリガル集である第5集と第6集、そして聖週間のレスポンソリウムを制作・印刷しました。それは、体調を崩した彼が、生涯の最高傑作と自負しているものを 後世に残そうとしたことにほかなりません。これらは、ジェズアルドが自ら自分の作品の中で最も優れた音楽の中から選んだものといえるでしょう。 (Ki)
H.M.F
HMM-902708(1CD)
ヘンデル:戴冠式用アンセム集
ヘンデル:オケイジョナル・オラトリオ(機会オラトリオ)HWV 62
ウィリアム・クロフト(1678-1727):主は太陽であり盾である(The Lord is a sun and a shield)
ジョン・ブロウ(1649-1708):シャコンヌ ト長調
ヘンデル:戴冠式用アンセム集〔司祭ザドク HWV258/汝の手を強めよ Let thy hand be strengthened HWV259/ 王は歓喜する The King shal rejoice HWV260/私の心のよりどころとなるもの My heart is inditing HWV261〕
ベルリン古 楽アカデミー
RIAS室内cho
ジャスティン・ドイル(指)

録音:2022年10月
ヘンデルは、1727年、イギリスに帰化します。同じ年、ジョージ1世が亡くなり、ジョージ2世が即位することとなり、ヘンデルはその戴冠式のための音楽を書 くよう依頼されます。ジョージ1世のもとでヘンデルは水上の音楽やジュリアス・シーザーなどを発表しておりましたが、ジョージ1世を継ぐ新国王の戴冠式という イベントを花火のように彩るような音楽を書きました。RIAS室内合唱団とベルリン古楽アカデミーが、この壮大にして壮麗な作品を、これ以上なくゴージャスに響 かせています。現在でも、この作品の一部は実際に戴冠式などの典礼で演奏されています。ウィリアム・クロフトの作品は、1714に行われたジョージ1世の戴冠 礼拝で演奏されたもの。実に壮麗な音楽を聴きながら英国の歴史までも体感できるような1枚です。 (Ki)

2L
2L-175SABD
(Blu-ray Disc Audi
+SACD)
オールドホール写本聖母ミサ
1.セーラム聖歌(『オールドホール写本』):キリエ
2.アレン(fl.c.1400)(『オールドホール写本』):グローリア
3.ジョン・クック(c.1385-1442)(『オールドホール写本』):ステラ・チェリ(天の星)
4.マリアンネ・ライダシュダッテル・エーリクセン(1971-):太陽は万人に輝く
5.作者不詳(early C15)(『オールドホール写本』):敬虔な母
6.リオネル・パワー(c.1370-1445)(『オールドホール写本』):アヴェ・レジーナ・チェロールム(めでたし天の后)
7.フォンテインズ(fl.c.1400)(『オールドホール写本』):高貴なる家より出で
8.作者不詳(C15)(『オールドホール写本』):レジーナ・チェリ(天の后)(詠唱)
9.作者不詳(C15)(『オールドホール写本』):レジーナ・チェリ(天の后)
10.トマス・ダメット(c.1389-1437)(『オールドホール写本』):祝福されしマリア、神の母
11.カタリーナ・ビセンス(1983-):間奏
12.ジョン・クック(c.1385-1442)(『オールドホール写本』):アヴェ・レジーナ
13.オリヴァー(early C15)(『オールドホール写本』):サンクトゥス(聖なるかな)
14.トマス・ビュタリング(C15)(『オールドホール写本』):男を知らぬ処女の母は
15.オリヴァー(early C15)(『オールドホール写本』):アニュス・デイ(神の子羊)
16.リオネル・パワー(c.1370-1445)(『オールドホール写本』):祝福されし家系
17.デイヴィッド・ラング(1957-):アレルヤ
18.デイヴィッド・ラング:アーメン
トリオ・メディイーヴァル【アンナ・マリア・フリーマン、リン・アンドレーア・フグルセット、ヨールン・ロヴィーセ・フーサン】
カタリーナ・ビセンス(オルガネット)

録音:2022年6月 ウラニエンボルグ教会(オスロ、ノルウェー)
『オールドホール写本』は、14世紀後期から15世紀初期のイギリスとフランスの宗教曲を収めた最大で最重要のコレクションです。19世紀末にカトリックの神 学校にあることがわかるまで、400年という歳月の大部分、歴史から忘れられていました。この写本には、通常ミサに使われるポリフォニーや聖母マリアのアンティ フォンといった曲が収められ、中世後期の宗教音楽の最良の源とみなされています。 ECMからヒット作を生み出してきたノルウェーのヴォーカルアンサンブル「トリオ・メディイーヴァル(Trio Mediaval)」の『慰め』(2L165SABD)につづく 2L の第2作アルバムは、この『オールドホール写本』から選んだ曲と新しく書かれた曲による「聖母マリアのためのミサ曲」として作られました。写本からは、「キ リエ」「グローリア」「アニュス・デイ」といったミサ通常文による曲とジョン・クック の「ステラ・チェリ」やリオネル・パワーの「アヴェ・レジーナ・チェロールム」 といった曲が選ばれ、トリオ・メディイーヴァルからノルウェーのマリアンネ・ライダシュダッテル・エーリクセン とアメリカのデイヴィッド・ラング に新曲が委嘱さ れました。ラングの「アレルヤ」「アーメン」はユダヤ教とキリスト教に共通する言葉による「瞑想」、エーリクセンの「太陽は万人に輝く」はペトロニウスの『サテュ リコン』の一節をテクストに使った作品です。 イマーシブ・オーディオのスペシャリスト、2L のモッテン・リンドベルグのプロダクションによりオスロのウラニエンボルグ教会で録音セッションが行われました。チ リ出身のカタリーナ・ビセンス(1983?)が参加、小型オルガン「オルガネット」を演奏しています。
[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu?ray ディスクにはインデックスを除き映像は収 録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応のPCをお使いください]

Da Vinci Classics
C-00729(1CD)
ロドヴィコ・フェッロナティ:ヴァイオリンと通奏低音のための室内ソナタ集 Op.1(1710)Vol.1
ソナタ第1番ハ長調/ソナタ第3番 ト長調/ソナタ第5番ヘ長調/ソナタ第7番ニ長調/ソナタ第9番 ハ長調
アンサンブル・ロカテッリ

録音:2022年3月、チーゴレ(イタリア)
すべて世界初録音
その生涯と音楽活動がほとんど謎に包まれたままになっている、18世紀前半に活躍した人物ロドヴィコ・フェッロナティの貴重な作品集。文化的な都市パドヴァ出身のフェッロナティは作曲家、ヴァイオリニストでありながら、今日ではおそらく視覚芸術の分野で最もよく知られています。彼はベルガモの大聖堂教会を飾る絵画の注文に携わり、著名な画家ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロとも交流がありました。音楽分野では、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂のヴァイオリニストを務めたこと、ベルガモで共に学んだロカテッリに影響を与えたことや、ピゼンデルがフェッロナティのヴァイオリン協奏曲を所有し大切にしていたことなどが知られています。フェッロナティのOp.1が当時のイタリア音楽界に大きな関心をもたらしたことは、この曲集に収録されたソナタのうち2曲が、パルマで発見されたアンソロジーに(アルビノーニ、コレッリ、ソミスらの作品と一緒に)収録されていることからも明らかでしょう。ヴァイオリンとチェロ、コントラバス、アーチリュート、チェンバロの組み合わせによるアンサンブル・ロカテッリの美しい演奏にも注目です。

Hyperion
CDA-68417(1CD)
マショー:恵みの泉
1. 与えてください、領主様/2. 人民を導く者は/泣け、王国よ/武器を握って/3. 監獄に入れられていてもとても心地良いので/4. 祝福された処女/汚れを知らず子を産んだ人/あなたに向かって私たちはため息をつき/5. ようこそ、価値ある女性/6. とても甘美な女性/7. 私は嘆願するのをやめません「泉のレイ」/8. 光であるキリスト/来たれ、創造主たる聖霊よ/苦難が近づき/9. わが心には闘争があり/10. 監獄に入れられていてもとても心地良いので
オルランド・コンソート〔マシュー・ヴェンナー(C.T)、マーク・ドーベル(T)、アンガス・スミス(T)、ドナルド・グレイグ(Br)〕

録音:2022年7月5日-7日、洗礼者聖ヨハネ教区教会(ラフトン、エセックス)
1988年にイギリス国立古楽センターで結成された男声ヴォーカル・クヮルテット、オルランド・コンソート。かつてアンドルー・カーウッドが在籍し、現在はタリス・スコラーズのメンバーでもあるドナルド・グレイグが低声部を支える精緻な歌声で、中世ポリフォニー音楽の最高峰として活動しています。
14世紀アルス・ノーヴァを代表する作曲家・詩人ギヨーム・ド・マショー。これまで、レコード芸術海外盤REVIEW「今月の特選盤」や英グラモフォン誌「エディターズ・チョイス」、グラモフォン賞ノミネート、ICMA(国際クラシック音楽賞)ノミネートなど、極めて高い評価を獲得してきたマショー・プロジェクトは、ついに第10弾という節目を迎えました。本アルバムでは、マショーが生きた疫病、戦争、争いの世界と、宮廷的で精神的な愛の理想を対比させ、当時の音楽をオルランド・コンソートの見事なアンサンブルが生き生きと再現しています。

Ars Produktion
ARS-38625(1CD)
スペインのハープシコード音楽
カベソン:Diferencias sobre el Canto del Cavallero
ルイス・ベネガス・デ・エネストローサ:Cinco diferencias sobre Las Vacas
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ:Segundo tiento de Quarto Tono por elami, a modo de cancion
セバスチャン・アギレラ・デ・エレディア:Obra de8° tono alto. Ensalada
フアン・カバニーリェス:Gallardas I
D.スカルラッティ:ソナタ ハ短調 K.56、ソナタ ニ短調 K.213
アントニオ・ソレール:Sonata no48en Modo Dorico
セバスティアン・デ・アルベロ:Recercata Prima、Fuga Prima、ソナタ・プリマ
フアン・セセ・バラゲール:フーガ第2番
ホアキン・ベルトラン:フーガ第2番、Pieza contrapuntistica no6
バシリオ・デ・セセー:Intento no6
アルベニス:ソナタ ニ長調
イネス・モレノ・ウンシージャ(ハープシコード)

録音:2021年4月30日-2021年5月3日
16世紀から19世紀かけて作曲されたスペインのハープシコード音楽。ドメニコ・スカルラッティのように有名な作曲家の作品から知られざる作曲家の作品まで網羅していますが、どの作品も質の高いものばかりです。特にこのアルバムに選ばれた作品は、この時代の鍵盤音楽の多様性を表しています。

Ars Produktion
ARS-38360(2SACD)
シュナイダー:主であるキリスト
フリードリヒ・シュナイダー(1786-1853):オラトリオ「主であるキリスト」
アレクサンダー・リューケン(指)、ヴッパータールSO、カントライ・ブレーメン=ゲマルケ、ドロテア・ブラント(S)、レナ・クライフェルト(A)、ファビアン・シュトロートマン(T)、リヒャルト・ロギエヴァ・ストヤノヴィチ(Bs)

録音:2022年5月
ドイツのピアニスト、オルガン奏者でもあった作曲家のフリードリヒ・シュナイダー(1786-1853)による三部作のオラトリオ。オラトリオ「幼児キリスト」(ARS-38353)に続く二作目となります。元々は四部作を想定しキリストの生涯をオラトリオにする予定だったシュナイダーでしたが、「栄光のキリスト」は作曲されませんでした。

H.M.F
HMM-932013(2CD)
テレマン:ブロッケス受難曲(全曲) ルネ・ヤーコプス(指)RIAS室内cho、
ベルリン古楽アカデミー
ダニエル・ベーレ(T/福音史家、信仰心Y)
ヨハネス・ヴァイサー(Br/イエス、信仰心X) マリー=クロード・シャピュイ(Ms/ユダ、信仰心V、娘T)
ドナート・ホーヴァール(T/ペトロ、ピラト、信仰心W、) ブリギッテ・クリステンセン(S/シオンの娘T、信仰心T、マリア、女T)
リディア・トイシャー(S/シオンの娘U、信仰心U、娘

録音:2008年3月
ブロッケスは、18世紀ドイツ文学界の重要人物。彼が書いたこの受難曲のテキストには、テレマンのほかにも、ヘンデルやカイザー、マッテゾンら13人もの作曲 家が付曲しています。テレマンの受難曲は1716年4月2日に初演、大成功をおさめ、かの大バッハ1739年(45歳頃、自らがマタイ・ヨハネ両受難曲を作曲し た後)に全曲を写譜して研究したほどに有名曲となりました。ヤーコプスは、人間味豊か、絡み合う音が魅力のテレマンの名作を、大変見事に、瑞々しく現代によみ がえらせました。 序曲は器楽によるシンフォニア。まるでオーボエ協奏曲のような充実したシンフォニアを、名団体ベルリン古楽アカデミーで聴けるとは! バッハの受難曲が福音書家 の役割が非常に大きいのに対し、テレマンの作品は、それぞれのソリストが「信仰心」という役割を持ち、場面場面で、二重唱や三重唱で信者(=わたくし)の心を 代弁、活躍します。イエスが十字架上で「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか」と言う場面は、実に人間味に溢れていてドラマティック。終曲コラー ルでは、トランペットの響きも高らかに、イエスの死による私たちが罪から救い出されるということを力強く讃美していて、大変輝かしい終結となっています。ヤー コプスの完璧なコントロールの指揮の下、歴史的名曲の理想的な名演です。 (Ki)
H.M.F
HMM-931956(1CD)
ティク・トク・ショク〜F.クープラン:作品集
フランソワ・クープラン
1 神秘的な防塞(第6組曲)
2 ティック・トック・ショック、あるいはマイヨタン(第18組曲)
3 クープラン(第21組曲) 
4 信心女たち(第19組曲)
5 さまよう亡霊たち(第25組曲)
6 編物をする女たち(第23組曲)
7 キテラ島の鐘(第14組曲)
8 タヴェルニのミュゼット(第15組曲)
9 葦(第13組曲) 
10 アタランテ(第12組曲)* 
11 パッサカリア(第8組曲)
12 ミューズ・プラティヌ(第19組曲)
13 奇術(第22組曲)
14 戦いのどよめき(第10組曲) 
15 子守歌あるいは揺籠の中のいとし子(第15組曲)
16 空想にふける人(第25組曲)"
17 ラ・ロジヴィエール(第5組曲)
18 双生児(第12組曲)"
19 かわいい子供たち、あるいは愛らしいラジュール(第20組曲)
20 ジャック・デュフリ:ラ・ポトゥアン
アレクサンドル・タロー(P)
トラック10:パブロ・ピコ(タンブール)

録音:2006年7月/パリ、IRCAM大ホール
まさに衝撃的な一枚。かけた瞬間、ドビュッシー作品かと錯覚するほどの色彩感、量感、情感。ゆったりとふくよか、ビロードのようでありながら、立ち上が りがどこまでもくっきりとした不思議な音色は、聴く者をとらえて放しません。 2007年に発売され大きな話題となった名盤、アレクサンドル・タローが演奏する、ピアノによるF.クープラン作品集(2006年録音)が再登場します。タロー 本人が「playする、という考えに基づいて曲をきめました。自分がしばしばコンサートでも演奏するティク・トク・ショクを中心に据えました。F.クープランのもっ とも「ピアニスティック」な作品を集め、これらのplay-ful な側面を強調しています。」と語っているように、どの曲もきわめて清冽かつ明確に演奏されています。 冒頭に収録されている「神秘的なバリケード」は、一音一音にしっかりと意志と力強さがこめられており、聴いていてストレートに心に響く演奏。また、「ティク・ トク・ショック」も、これほどまでにクープラン作品が超絶技巧だとはと驚かされるもの。最後にデュフリの作品が収録されているのも心憎いところです。

Naive
OP-30579(1CD)
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-90):モテット集
1イエス・キリストの母であるマリアが(alma redemptoris mater)[5声]
2花よ、白く咲け、枝よ、緑に育て(albescite flores, virescite frondes)[4声]
3自分の持っているものをすべて捨てない人は(Qui non renuntiat omnibus quae possidet)[3声]
4アヴェ・レジーナ・チェロールム(ave, regina caelorum)[5声]
5驚け、天国の住人たちよ、言葉を失え、天使たちよ(obstupescite caelites, obmutescite angeli)[4声]
6誰が聖なるシオンの山に登るのか?(quis ascendit in montem sanctum sion?) [2声]
7リタニー[5声]
8エルサレムの娘よ、歓喜し喜べ(exultemus omnes et laetemur, filiae ierusalem)[2声]
9もっとも聖なる十字架よ、我らは汝を讃えまつる(adoramus te, sanctissimam crucem)[4声]
10天上の女王よ(regina caeli laetare)[5声]
11死すべきものよ、目覚めよ(expergiscimini mortales, surgite a somno)[3声]
12皆の者よ、来たれ、走れ、人々よ(venite omnes, currite populi)[4声]
13慈悲深き聖母よ(salve regina, mater misericordiae)[5声]
リナルド・アレッサンドリーニ((指)オルガン)
コンチェルト・イタリアーノ
ソニア・テドラ(S)
エレーナ・カルツァニガ(C.A)
ヴァレリオ・コンタルド、ラッファエレ・ジョルダーニ(T)
サルヴォ・ヴィターレ(Bs)
ウゴ・ディ・ジョヴァンニ、フランコ・パヴァン(テオルボ)

録音:2019年7月11-14日、ローマ
アレッサンドリーニ率いるコンチェルト・イタリアーノの最新盤は、17世紀に非常に影響力があり、亡きあともしばしばその作品が演奏・研究されていた、ジョヴァ ンニ・レグレンツィ(1626-1690)のモテット集。カリッシミやリュリとほぼ同時代を生きましたが、レグレンツィという名前は今日ではあまり聞かれなくなってい ます。しかし、ロッティ、カルダーラ、ヴィヴァルディなど多くの弟子を育てたほか、バッハやヘンデルはレグレンツィの楽曲から主題をとって作曲するなど、当時大 きな存在でした。生前出版された楽譜の中から、モテットに特化した4つの曲集を選び、その中からこのCDはプログラムされています。どれも声は1パート1人 によって演奏され、その鮮烈かつ洗練されたアンサンブルは美の極致。2声から5声による緻密なハーモニーをお楽しみいただけます。 (Ki)

Coviello
COV-92304(1CD)
トーマス・ゼッレ(1599-1663):大地は主そのものである D148
ヨハネ受難曲(1643)
主をたたえよ D147
アントニウス・アダムスク(指)
ゲッティンゲン・バロックO

録音:2022年3月17-20日
テレマンもカントルを務めたハンブルクにあるヨハネウム学院で、1641年から亡くなるまでカントルとして活躍したトーマス・ゼッレ。1643年に書かれた「ヨ ハネ受難曲」はカラフルな楽器書法が特徴的な傑作。 (Ki)

TYXart
TXA-22172(1CD)
ヴェルナー・ヴォルフハイム氏の蔵書からのリュート曲集
オイゲン・マイアー(1934-):Chiajeri (Taugwalder)
エミル・フレイ(1889-1946):Junges Madchen in den Bergen (Morgenstern) op.49/1
オイゲン・マイアー:Wela Wag (Taugwalder)
ヴェルナー・ベルッチ(1950-):Die Felswand (Meyer) Wege III
オイゲン・マイアー:Ds Hittuliechtje (Taugwalder)
ヨゼフ・ラウバー(1864-1952):Fruhlingsnacht (Hesse) op.37/2
オイゲン・マイアー:Dr Schuelschatz (Taugwalder)
ハンス・フーバー(1852-1921):Mir traumte von einem Myrtenbaum (Heyse) op.61/32.47
オイゲン・マイアー:Dr Bluusuchnopf (Taugwalder)
ワルター・クルヴォワジエ(1875-1931):Morgens (Storm) op.2/7
オイゲン・マイアー:Herbschtwind (Taugwalder)
ハインツ・ホリガー(1939-):Herbst (Morgenstern) Sechs Lieder VI
作者不詳:[タイトルなし]-ドゥーブル-第2ドゥーブル
アシャズ・カシミール・ヒュルツ(1658-1723):ガヴォット-ドゥーブル
作者不詳:サラバンド-ドゥーブル
作者不詳:ソナタ
アシャズ・カシミール・ヒュルツ:サラバンド
作者不詳:ジーグ-ドゥーブル
作者不詳:シャコンヌ イ短調
エザイアス・ロイスナー(the Younger,1636-1679):アルマンド-ドゥーブル
作者不詳:クーラント-ドゥーブル
作者不詳:[タイトルなし]
ジェルマン・ピネル(c.1600-1661):サラバンド-ドゥーブル
作者不詳:[タイトルなし]
エヌモン・ゴーティエ(c.1575-1651):スペインのサラバンド-別の手法で-ドゥーブル
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(c.1623-1680):チャッコーナ イ長調(ホフシュテッター編)
ベルンハルト・ホフシュテッター(Lute)

録音:2020年12月
1928年から29年にかけて、ヴェルナー・ヴォルフハイム博士の音楽蔵書がオークションに出されました。その中にはバッハの『フーガの技法』『音楽の捧げも の』の初版といった大変貴重なものもあります。この蔵書に含まれるリュート曲集を初録音したのが当盤。 (Ki)

Challenge Classics

CC-72948(1CD)

メアッリ(1624-ca.1687):ヴァイオリンのための教会ソナタと室内ソナタ Op.3&4(インスブルック、1660年)
ラ・チェスタ Op.3-2
ラ・メラーナ Op.3-3
ラ・クレメンテ Op.3-5
ラ・ステッラ Op.4-5
ラ・モネッラ・ロマネスカ Op.4-3
ラ・サッバティーナ Op.3-6
ラ・ヴィヴィアーナ Op.4-2
ラ・ビアンクッチャ Op.4-4
ラ・カステッラ Op.3-4
ラ・ベルナベア Op.4-1
ラ・ステッラ Op.3-1
ラ・ヴィンチョリーナ Op.4-6
エヴァ・サラディン(Vn)
ジョナ サン・ペシェク(Vc)
ヴェラ・シュニーダー(Hp)
ヨハネス・ケラー(オルガン、チェンバロ)

録音:2022年9月27-30日/スイス、聖パンタレオン教会
スイスのバーゼルを拠点に活動するバロック・ヴァイオリン奏者、エヴァ・サラディンによるChallenge Classicsデビュー盤。17世紀に栄えた豊かなヴァイオ リン音楽の世界から、あまり取り上げられないパンドルフィ・メアッリのソナタを選んで演奏しています。
パンドルフィ・メアッリは、ヴァイオリン音楽を開花させたイタリアのカステッロやマリーニと、その後にヴァイオリン音楽の頂点を築いたオーストリアのビーバーや シュメルツァーとをつなぐ作曲家として重要な人物。ここに収録されたソナタは1660年に出版されたもので、幅広い性格と雰囲気を持った多種多様な音楽です。 (Ki)

ATMA
ACD2-2422(1CD)
合唱の芸術 第3集「バロック Vol.2」
テレマン:4声のモテット『全ての民よ、主を誉め称えよ』 TWV7:25より ハレルヤ
ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ:6声のモテット『われらの苦悩よ』 JLB33
バッハ:4声のモテット『主をたたえよ、すべての異教徒よ』 BWV230
ロッティ:10声のモテット『十字架につけられ』
ゼレンカ:聖週間のための27のレスポンソリウムより 『神殿の幕は避け』(4声)、『おおすべての人々よ』(4声)
テレマン:4声のモテット『神はわがやぐら』 TWV8:
ホミリウス:4声のモテット『涙とともに種蒔く者は』HoWV V.11、『天にましますわれらの父よ』 HoWV V.27、 『見よ、偉大なる愛よ』 HoWV V.48
ヨハン・クリストフ・バッハ:4声のアリア『わが命は今にも尽きぬ』
マティアス・マウテ(指)
アンサンブル・アートコラール

録音:2021年4月26-27日/ケベック、ミラベル、聖オーギュスタン教会
後期バロックの合唱曲を収録したアルバム。ア・カペラか、オルガンのみの伴奏で、シンプルな編成から伝わってくる声の美しさに癒されます。
「合唱の芸術」シリーズは、ルネサンスから現代までの6世紀にわたる合唱の歴史をたどる、大がかりなプロジェクト。今後3年間で全11集を刊行予定です。発 売順は1からではなく、これまでにはクリスマスの音楽を収めた第7集(ACD2-2426)が発売されています。
アンサンブル・アートコラール(旧アンサンブル・ヴォーカル・アーツ・ケベック)は伝統的な合唱曲をレパートリーの柱とし、40年以上の歴史を持つ合唱団。 2018年より指揮者・作曲家・リコーダー&フルート奏者として活躍しているマティアス・マウテを芸術監督に迎えています。 (Ki)

EVIDENCE
EVCD-095(1CD)
それゆえ愛は私を苦しめる
作者不詳:愛の苦しみから
カリッシミ:飾らぬ美しさ
ルイージ・ロッシ:地獄の怒り
トリカリオ:さあ、憤りを胸に
カスタルディ:タステッジョ・ソアーヴェ
ストラデッラ:涙を果てしなく流した後
作者不詳:人里離れた地に
作者不詳:ついに斃れ
アンヌ=ソフィ・オノレ、ユリア・ヴィシニェフスキ(S)
アンドレアス・リノス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、バンジャマン・ナルヴェ(キタローネ)
サム・クラウザー(チェンバロ、指揮)

録音:2022年9月24-27日/ポール・ロワイヤル修道院国立博物館(ポール・レ・ザモー)
ンヌ=ソフィ・オノレは1987年ノルマンディのカーン生まれのソプラノ。愛に関するさまざまな感情を表す8曲に挑戦。女性の可愛らしさ、怖さ、辛さを見事 に表現しています。

のすたるぢあ
Nostalgia-2201(1CD)
神々の雄弁術〜ドニ・ゴーティエの音楽
ドニ・ゴーティエ(1603-1672):組曲Aメジャー〔プレリュード、アルマンド「アンドロメダ」、クーラント「貞潔な浮気女」、ジグ「アタランテ」、ロンド風シャコンヌ〕/組曲Dメジャー〔パヴァーヌ「献辞」、クーラント「ミネルウァ」、サラバンド、ジグ「賛辞」〕/組曲Fメジャー〔アルマンド「雄弁家アポロン」、クーランド&ドゥブル、サラバンド「森のディアーナ」、カナリー〕/組曲Aマイナー〔プレリュード、アルマンド「オルペウス」、クーラント「悩殺美人」、サラバンド、ジグ「エコー」、友人ランクロの死への解答〕
佐藤豊彦(フランス式リュート)

録音:2022年11月14日-17日、炎の博記念堂文化ホール(佐賀県有田町)
※使用楽器:ラウレンティウス・グライフ(1611)
リュート界の第一人者であり、日本が誇る世界的巨匠佐藤豊彦が、自主レーベル「のすたるぢあ(Nostalgia)」からリリースする新録音。佐藤豊彦が自身の最後のソロ録音となるアルバムに選んだのは、17世紀フランスのリュート奏者&作曲家、ドニ・ゴーティエ(1603-1672)の作品が収録された曲集『神々の雄弁術(La Rhetorique des Dieux)』(「神々の修辞学」とも。一部は従兄のエネモン・ゴーティエ(1575-1651)の作と言われている曲もあり)からの音楽です。
ここで言う「神々」とはギリシャ神話やローマ神話に出てくる様々な神たちのことで、今回の収録作品でも、アンドロメダ、アタランテ、ミネルウァ(ミネルヴァ)、アポロン、ディアーナ、オルペウス(オルフェウス)、エコーなどの名前が登場します。
これまでもフランスのリュート音楽と日本の「禅」や「粋」、「侘び寂び」との共通点等を探りながら独自の境地を切り拓いてきた佐藤豊彦ですが、本作でも、ギリシャ・ローマ神話の神々と日本の八百万の神との共通点や、(一部の例外を除いて)一切装飾のない楽譜と禅の精神との関係等を感じながら、ドニ・ゴーティエの作品を紐解いてゆきます。繰り返しのあるすべての舞曲では、1回目は装飾無しで演奏され、2回目は今までのように多彩な装飾が施されています。

CORO
COR-16197(1CD)

PCOR-16197(1CD)
国内盤仕様
税込定価
パレストリーナ Vol.9〜ミサ曲「ドレミファソラ」
ミサ曲 「ドレミファソラ」(ヘクサコルド・ミサ)
神から遣わされた男がいた
生まれた子供は
正しい男は棕櫚の木のように
ヘロデは死刑執行人を送り
あなたの僕(しもべ)たちが声をほぐして
ソロモンの雅歌 第22-24番
わが愛する者よ, あなたは美しく、
この者はだれか、
わたしは園へ下っていった
ここにもっとも神聖な福音書記者がいる
大いに尊敬されるべきは
この弟子である
ザ・シックスティーン、
ハリー・クリストファーズ(指)

録音:2021年5月5日-7日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
※国内盤:日本語解説書&歌詞訳付き
英国が誇る合唱界の至宝、ザ・シックスティーン。現在のザ・シックスティーンを代表する一大シリーズとなった「パレストリーナ・プロジェクト」の最新作となる「第9集」が登場!
ルネサンス期のポリフォニーを代表する作曲家であり、史上最高の典礼音楽作曲家の一人であるパレストリーナ。世界中の聖楽に影響を与え続けてきたパレストリーナが遺した100曲を超えるミサ曲の中からハリー・クリストファーズが選んだミサ曲を中心に、旧約聖書の「ソロモンの雅歌」に基づく連作モテット集からの3曲や関連するイムヌス、モテットなどでプログラムを構成するという秀逸なプロジェクト。
第9巻では、中世・ルネサンス音楽の教会旋法の基礎をなす音階であるヘクサコルド(ヘクサコード)によるミサ曲 「ドレミファソラ」 を中心に、パレストリーナが洗礼者聖ヨハネと福音者聖ヨハネのために書いた栄光ある音楽にもスポットライトを当てています。

Signum Classics
SIGCD-751(2CD)
海外の英国人
パーセル:シャコンヌ ト短調 Z730
テレマン:序曲=組曲 ト短調 TWV55:g5
若ニコラ・マッテイス:ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調
カルダーラ&ニコラ・マッティス:「La Verita nell’Inganno」の序曲&バレエ音楽
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調「お気に入り」 Op.11RV277
ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッ:序曲=組曲 ハ長調、シャコンヌ イ長調
ラ・セレニッシマ、
エイドリアン・チャンドラー(ディレクター、ヴァイオリン)

録音:2022年10月、シーダーズ・ホール(イギリス、サマセット)
英国屈指のバロック・ヴァイオリニスト、エイドリアン・チャンドラーによって創設された著名なピリオド・アンサンブル、ラ・セレニッシマ!
ヴィヴァルディを中心に、知られざる作品や再発見された作品の世界初録音を続々と世に送り出し、2度のグラモフォン賞に輝いている彼らの最新作は、若ニコラ・マッテイス(c1677-1737)の人生と作品を称える1枚!イタリア人の父とイギリス人の母の間にロンドンで生まれたマッテイスは、1700年にイギリスを離れウィーンの宮廷へ赴くまでの間に、ヘンリー・パーセルの様式に染まっていました。18世紀初頭のヨーロッパ大陸において、英国の様式や英国の音楽家が知られていなかったと考えるのは容易いですが、本作の選曲は実際にはそうではなかったことを物語っています。素晴らしい舞曲、組曲のほか、驚くほど美しいヴィヴァルディの協奏曲、イギリス人(パーセル)とイタリア人(ブレシャネッロ)による2つの素晴らしいシャコンヌが収録されています。

fra bernardo
FB-2281535(1CD)
ヴィオリーノ Vol.3〜1680年頃ウィーンのヴァイオリン音楽
神聖ローマ皇帝レオポルト1世:シャコンヌ SMC
シュメルツァー:ソナタ第2番
作曲者不詳:カプリッチョ第5番
作曲者不詳:ソナタ第8番
作曲者不詳:シャコンヌ第6番
シュメルツァー:ソナタ第6番
作曲者不詳:ソナチネ第17番
シュメルツァー:ソナタ ニ長調
作曲者不詳:サラバンダ・ヴァリアータ
神聖ローマ皇帝レオポルト1世:ガヴォット SMC、別れ〜シャコンヌ SMC
ヴェロニカ・スクプリク(Vn)、
イェルク・ヤコビ(Org)

録音:2022年3月23日-25日、聖ラウレンティウス教会(ラングヴァルデン、ドイツ)
※使用楽器:ヴァイオリン Cahuzsac Brothers, London1787/オルガン Hermann Kroger Berend Hues1650/51
ラルぺッジャータやオルトレモンターノ、コンチェルト・パラティーノなどでも活躍するドイツの女流ヴァイオリニスト、ヴェロニカ・スクプリクによるオーストリアのヴァイオリン秘曲集第3弾。ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623-1680)のソナタに加え、ロンドンの大英図書館に所蔵されている貴重なバロック時代の写本から特に魅力的な作曲者不詳の作品に焦点を当てています。さらに作曲家である神聖ローマ皇帝レオポルト1世(1640-1705)による極めて質の高いシャコンヌを収録し、17世紀末ウィーンで作曲された知られざる作品を改めて発見できる一枚です。

Glossa
GCD-924503(1CD)
レオナルドの橋
Kuh-Pareh/Non val aqua al mio gran foco/Staralla ben cussi/Parvaz/Pan de miglio caldo/Saltarello e Piva/Sera ne lo cor mio/Tu dormi/So stato nel inferno/Semai Pire mey foroush/Cavalca Sinisbaldo/Hijaz Semai/Noi che semper naveghemmu
マルコ・ビーズリー(ヴォイス)、
キヤ・タバシアン(ディレクター)、
コンスタンティノープル

録音:2022年3月、スタジオ・ピッコロ(モントリオール、カナダ)
レオナルド・ダ・ヴィンチは1502年、オスマン帝国のバヤズィト2世が行った事業計画でイスタンブールの金角湾に幅23m、長さ350m、高さ40m(大きさは諸説あり)にも及ぶ巨大な橋の設計図を制作したものの、そのあまりに大規模な土木工事は当時としては難しく、ついに実現することはありませんでした。本アルバムでは、彼が結びつけようとした2つの文化圏の音楽を対話させることでこのプロジェクトに命を吹き込み、500年の時を経て彼が思い描いた東洋と西洋の架け橋を築きます。
イラン出身で古代ペルシャ音楽を学んだキヤ・タバシアンと中世とルネサンス、ヨーロッパ、地中海と中東の伝統を受け継ぐ広範な音楽を紹介してきたコンスタンティノープル(編成は、セタール、カーヌーン、ケメンセ、ウード、ゲイチャク等)は、これまでもイスラム・オスマン帝国とキリスト教・ヨーロッパの2つの文化の重要な仲介者となったアリ・ウフキの音楽や、ペルシャの偉大な神秘主義詩人、ジャラール・ウッディーン・ルーミーの詩にインスピレーションを得た作品などを制作してきました。今回のレコーディングにはタバシアンの親愛なる友人である歌の都ナポリの至宝、マルコ・ビーズリーをゲストに迎え、プロジェクトに参加した8人の音楽家たちによって架けられたこの橋がリスナーによって何度も旅され、渡られることを願っています。
Glossa
GCD-923904(2CD)
マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643):プロローグと5幕の歌劇 「ラ・フローラ(または花のクリスマス)」(フィレンツェ, 1628) エレーナ・サルトーリ(指)、
アッラバストリナ、
クラリッサ・レアーリ(S)、
ヴァレリア・ラ・グロッタ(S)、
マウロ・ボルジョーニ(Br)、
マルタ・フマガッリ(Ms)、
アリアンナ・ストルネッロ(S)、他

録音:2022年6月6日-10日&9月13日-14日、フジニャーノ・コレッリ(ラヴェンナ、イタリア)
オペラの誕生は1600年頃、フィレンツェで始まり、この新しいジャンルは重要な政治的行事の伴奏に使われました。作曲家のマルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643)は、モンテヴェルディによるこの新しい様式を知り、メディチ家のために「ラ・フローラ」を作曲しました。この作品は吟遊詩人アンドレア・サルヴァドーリの台本を基に作曲され、1628年、パルマ公オドアルド・ファルネーゼとマルゲリータ・デ・メディチの結婚式の際に上演されました。
初演から400年経て今、イタリアの女流鍵盤奏者で指揮者であるエレーナ・サルトーリと、サルトーリが率いる古楽アンサンブル&choのアッラバストリナ(アッラバストリーナ)の演奏で蘇ります。

KLANGLOGO
KL-154748-7(7CD)

PKL-154748-7(7CD)
国内盤仕様
税込定価
ヤコブ・ファン・エイク(c.1590-1657):笛の楽園全曲 シモン・ボルツキ(リコーダー)

※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
ヤコブ・ファン・エイク(c.1590-1657)による「笛の楽園」は、管楽器のための曲集としてこれまでに作られたものの中でも最も大規模な作品のひとつです。ルネサンスからバロックへの移行期に活躍した作曲家ヤコブ・ファン・エイクは、カリヨン奏者でもあり鋳造、調律も行い、さらにはリコーダーの名手でした。その作品は、ファン・エイクが生まれつき目が見えなかったため、口述で伝えられたものが出版されました。「笛の楽園」は約150曲という膨大な曲数があり、有名な教会音楽や、民謡の変奏曲なども含まれています。この貴重な全曲録音では、シモン・ボルツキが、テナー・リコーダーの深く豊かな低音の音色から、ソプラニーノ・リコーダーによるきらめくような名人芸まで、26本ものリコーダーを駆使して多様な表現をみせています。
ドイツのリコーダー奏者シモン・ボルツキは、フランクフルト音楽舞台芸術大学でミヒャエル・シュナイダー教授にリコーダーを師事、その後ベルリン芸術大学で研鑽を積むと同時にベルリン音楽大学で古典声楽を学びました。17〜18世紀の音楽に特に注力しており、ベルリン・リコーダー・オーケストラの芸術監督兼指揮者としても活躍しています。これまでにリリースしたCDは、グラモフォン誌にて「エディターズ・チョイス」に選ばれるなど高い評価を受けています。

Hyperion
CDA-68416(1CD)
バード:5声のミサ曲
ウィリアム・バード(1539/40-1623):アヴェ・ヴェルム・コルプス/日々自らの罪に悩まされたるわれらは/5声のミサ曲より キリエ、グローリア/悲しみと不安が/5声のミサ曲より クレド/アヴェ・マリア/5声のミサ曲より サンクトゥス、ベネディクトゥス/死の悲しみがわれをとりまく/5声のミサ曲より アニュス・デイ/よりよき生活のうちに/エレミアの哀歌(失われた声部の再構築:オワイン・パーク
ジェズアルド・シックス〔ガイ・ジェームズ(C.T)、ジョゼフ・ウィックス(T)、ジョシュ・クーター(T)、マイケル・クラドック(Br)、サミュエル・ミッチェル(Bs)〕、オワイン・パーク((指)バス)

録音:2022年6月&9月、オール・ハロウズ教会(イギリス、ロンドン)
2014年に設立されたルネサンス・ポリフォニーを専門とするイギリスの若き男声ア・カペラ・アンサンブル、「ジェズアルド・シックス」。ディレクターを務めるオワイン・パークは、1993年生まれ、若くして作曲家、指揮者、歌手、オルガニストなど多彩に活動を拡げる天才ミュージシャンです。
ジェズアルド・シックスは、イギリスのルネサンス期を代表する作曲家ウィリアム・バード(c.1543-1623)の没後400周年を記念したスペシャル・コンサート「シークレット・バード」を企画し、英米の大規模なツアーを行っています。7枚目のアルバムとなる本作もバード没後400周年を記念したもので、おそらく1594年末から1595年初頭頃に作曲されたと思われるラテン語の(隠れカトリックのための)傑作「5声のミサ曲」を中心に、並外れた美しさを誇るラテン語のモテットを散りばめ、バードの作品の力強さと優しさを的確に捉えた素晴らしいアルバムが完成しました。1560年代のリンカーン在学中に作曲されたと思われる「エレミアの哀歌」は、オックスフォードとテンベリーに残る資料を繋ぎ合わせても3か所に不完全な声部(T)が残っており、オワイン・パークが当時の様式を守りながら巧妙に再構築しています。

CPO
CPO-555586(3CD)
NX-G11
カール・ハインリヒ・グラウン(1703-1759):歌劇「シッラ」 シッラ:ローマの独裁者…ベジュン・メータ(C.T)
メテッロ:評議員…ヴァレル・サバドゥス(カンターテナー)
レントゥーロ:評議員…ハーゲン・マツァイト(C.T)
ポストゥミオ:評議員…サミュエル・マリーニョ(S)
オッターヴィア:ポストゥミオの婚約者…エレオノーラ・ベッロッチ(S)
フルヴィア:オッターヴィアの母・・・ロベルタ・インヴェルニッツィ(S)
クリソゴーノ:奴隷解放者…メルト・スング(T)
コーロ・マギーニ(合唱)
インスブルック音楽祭O(古楽器使用)
アレッサンドロ・デ・マルキ(指)

録音:2022年8月2-9日
世界初録音
古代ローマの政務官で独裁官となったシッラ(ルキウス・コルネリウス・スッラ)の物語。シッラが内戦によって政敵を 倒して恐怖政治を確立した後、突然の退位を発表するまでが、奔放な恋愛模様を絡めて描かれています。この 話は18世紀に人気があったようで、モーツァルトやヘンデルも「シッラ」を題材とした歌劇を書きました。グラウンの作 品ではプロイセン王フリードリヒ2世による台本が注目されます。カウンターテナーのベジュン・メータやヴァレル・サバ ドゥス、男声ソプラノのサミュエル・マリーニョ、ソプラノのロベルタ・インヴェルニッツィと豪華キャストを揃えるところは、さ すが名門音楽祭。アレッサンドロ・デ・マルキが指揮するインスブルック音楽祭Oも輝かしい演奏を聴かせ ます。 ※オリジナルはフランス語台本ですが、ここではGiovanni Pietro Tagliazucchiによるイタリア語台本に基づき、 イタリア語で上演されています。

CPO
CPO-555525(2CD)
NX-D11
ヨハン・ハインリヒ・ローレ(1716-1785):ルカ受難曲(1744) 小間使いI…シーリ・ソーンヒル(S)
福音史家…マルクス・シェーファー(T)
ペトロ、テスト、不正を働くもの II…ヒューゴ・ハイマス(T)
イエス…ティロ・ダールマン(Bs-Br)
ピラト、不正を働くもの I、隊長…マティアス・フィーヴェク(A)
エルヴィラ・ビル(Ms)
ケルン・アカデミー(古楽器使用)
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
録音:2022年6月24-27日、8月19日
マグデブルクのアルトシュタット・ギウナジウムで30年以上カントール職を務め、当時絶大な名声を誇っていた ハインリヒ・ローレが1744年の受難節に書いた「ルカ受難曲」。ケルン・アカデミーとヴィレンズは2016年に ローレの「マタイ受難曲」世界初演を行い、アルバムを発表、高く評価されています。この「ルカ受難曲」は、ル カによる福音書の第22章39節から23章の終わりまでを原文として、新しく構成されたテキストを用いたもの で、各セクションはアリアを中心に、レチタティーヴォ、コラール、合唱が配置されています。1744年、ローレ30 歳前の作品ですが、その作曲技法は熟練の域に達しており、18世紀の中部及び、北ドイツで書かれた受 難曲を代表する名作の一つに位置づけられるものです。福音史家はベテラン、マルクス・シェーファーが担当。 他の歌手たちも素晴らしい歌唱を聴かせます。

CPO
CPO-555577(1CD)
NX-B10
クリストフ・グラウプナー(1683-1760):2人のソプラノとバスの為のカンタータ全集
1. Ein jeglicher sei gesinnet GWV1126/21
2. Zerflies‘, mein Herz, in Blut GWV1127/20
3. Nun ist auferstanden GWV1128/21
4. Christ lag in Todesbanden GWV1130/21
5. Du schones Wohnhaus GWV1133/20
マリー・ルイーゼ・ヴェルネブルク(S)
ハンナ・ツムザンデ(S)
ドミニク・ヴェルナー(Bs)
キルヒハイマー・バッハコンソート(古楽器使用)
フロリアン・ヘイエリック(指)

録音:2022年7月16-17日(ライヴ)
全て世界初録音
ドイツ、ザクセン公国に生まれたグラウプナー。クーナウに学び、ハンブルク歌劇場のチェンバロ奏者を務 めながら(同じ時期にヘンデルがヴァイオリン奏者として在籍していた)、次々と歌劇を作曲していました。 当時はバッハよりも高い評価を受けていたというグラウプナーcpo声楽作品シリーズです。 今作では1720年から21年に作曲された2人のソプラノとバスの為のすべてのカンタータを選曲。この5曲は 聖週間から復活祭後の3度目の日曜日までの教会暦によるもので、グラウプナーが従事していたダルムシュ タット宮廷の歌手たち、とりわけソプラノ歌手の高い能力を存分に駆使した、歌の妙技が盛り込まれていま す。18世紀作品を得意とする2人のソプラノ歌手ヴェルネブルクとツムザンデ、安定の歌唱を聴かせるヴェル ナーによる演奏でお楽しみください。

Resonus
RES-10312(1CD)
NX-B05
テレマン:無伴奏フルートの為の12のファンタジア TWV40:2-13
第1番イ長調 TWV40:2
第2番イ短調 TWV40:3
第3番ロ短調 TWV40:4
第4番変ロ長調 TWV40:5
第5番ハ長調 TWV40:6
第6番ニ短調 TWV40:7
第7番ニ長調 TWV40:8
第8番ホ短調 TWV40:9
第9番ホ長調 TWV40:10
第10番嬰ヘ短調 TWV40:11
第11番ト長調 TWV40:12
第12番ト短調 TWV40:13
サミ・ユンノネン(Fl)

録音:2022年2月15-17日
1727年から1732年にかけて作曲されたテレマンの「無伴奏フルートの為の12のファンタジア」。通奏低音付きの 作品が主流だった18世紀にかかれた少数の無伴奏作品の一つで、全曲は緩-急-緩-急による古典的な形式の ソナタと、舞曲などを織り交ぜた新しい形式のソナタがバランスよく配置されており、技巧の見せ場もふんだんに盛り 込まれています。 演奏はフィンランドの奏者サミ・ユンノネン。2012年にヘルシンキ音楽センターでデビュー・リサイタルを行って以来、 アイスランドSO、香港シンフォニエッタなどの首席奏者を務めるかたわら、ソリストとして活躍。2017年には フィンランド独立100周年の公式文化使節としてロシアへのツアーを行うなど、高く評価されています。 使用楽器は2000年代に制作されたムラマツ・フルート24K。
Resonus
RES-10316(1CD)
NX-B05
ユーハン・ヘルミク・ルーマン:フルートの為の室内楽作品集
ソナタ第4番ト長調 BeRI204? フルートと通奏低音の為の
ソナタ第10番ホ短調 BeRI210- フルートと通奏低音の為の
. アリア「Suse Zeiten eilet nicht」 - 『食卓の為の音楽』のカンタータから
ソナタ第8番イ長調 BeRI208- フルートと通奏低音の為の
アリア「I eder basta var」 HRV600- 『Brollops Music結婚式の為の音楽』より
トリオ・ソナタ第3番ホ短調 BeRI115
フラウグィッシモ【フー・ユウェイ(Fl)、ヨハン・レフヴィング(テオルボ&バロック・ギター)、マグダレーナ・ロト=ヒル(Vn)、エミリー・アトキンソン(S)、ヘンリク・パーソン (ヴィオラ・ダ・ガンバ)】

録音:2021年11月22-24日
スウェーデンのバロック期を代表するユーハン・ヘルミク・ルーマンの作品集。ストックホルムの音楽一家に生まれた ルーマンは、王室礼拝堂の一員として才能を認められたのち、王の許しを得てロンドンに留学、ヘンデルから教えを 受け、その影響を故国に広めたことで「スウェーデン音楽の父」「スウェーデンのヘンデル」と称されました。 このアルバムにはフルートとギターに特化した作品を演奏するユニークなアンサンブル「フラウグィッシモ」を中心に、フ ルートが活躍するルーマンの室内楽とアリアを収録。師ヘンデルに倣い多楽章で構成された3つのフルート・ソナタ、 フルート・パートのオブリガートを含む2曲のアリアと、18世紀初頭のストックホルムでの宮廷サロン・コンサートを想起 させる華やかなトリオ・ソナタを聴くことができます。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-090(1CD)
フランス・バロック声楽作品に描かれる女性たち
ジャン=バティスト・モラン(1677-1745):序曲(カンタート「結婚の神と恋の神」序曲より序奏部分)
ルイ・アントワーヌ・ドルネル(1680-1765):独唱と合奏の為のカンタート「クロリンダの墓標」
ニコラ・ラコ・ド・グランヴァル(1676-1753):あなたの容赦ない掟の数々により(『真面目な歌、酒の歌』〔1709〕より)
リュリ:アルミードの嘆き(『姿を偽った恋人たちの舞踏劇』〔1664〕より)
エリザベート・ジャケ・ド・ラ・ゲル(1665-1729):抒情悲劇「セファルとプロクリス」より
 アテネの人々のエール
 プロクリスのエール「人里を離れて」
 暁の女神のエール「夜啼鶯たちは、夜明けとともに」
 ブーレ
作者不詳:齢15の少女がひとり(南仏ベアルン地方の伝承歌)
モンテクレール(1667-1737):独唱と合奏の為のカンタート「ルクレツィアの死」
作者不詳:縛られず満たされた私たちの魂は(『女王の舞踏劇』〔1609〕より)
ヴィクトワール・ビュネル(Ms)
アンナ・レイノルト(Ms)
ギレム・ヴォルムス(バス=バリトン)
アンサンブル・イル・カラヴァッジョ(古楽器使用)
 ロクサナ・ラステガル、ピエール=エリック・ニミロヴィチ(Vn)
 ロナルド・マルティン・アロンソ(バス・ド・ヴィオール〔ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
 バンジャマン・ナルヴェ(テオルボ、バロックギター)
カミーユ・ドラフォルジュ(クラヴサン〔チェンバロ〕、指揮)

録音:2021年12月17-19日 ヴェルサイユ宮殿「マレンゴの間」
フランスの古楽シーン最前線をゆく若き俊才たちが、解像度の高いフランス・バロック解釈を聴かせてくれる声楽作品集。フランス語の詩や台 本の持ち味を最大限生かしながら、そこにイタリア由来の音楽様式を接ぎ木して生まれたルイ14世時代のフランス宮廷音楽様式。そうした ルーツをふまえつつ、イタリア語の作品も交えてその魅力を探るプログラムが興味深く起伏に富んでおり、長めのカンタート(フランス式カンター タ)でも短い歌曲でも、演奏は深い味わいに満ちています。歌い手は、ル・ポエム・アルモニークやレ・クリ・ド・パリなど一流アンサンブルに加わり 着実に実績を上げてきたヴィクトワール・ビュネル、レザ―ル・フロリサンやピグマリオン、カペラ・メディテラネアなどの注目公演で存在感を発揮 してきたアンナ・レイノルト、古楽に縛られない歌劇界での活躍も目立つギレム・ヴォルムスの3人。さまざまなアンサンブルで活躍する古楽器 奏者たちが集うアンサンブル・イル・カラヴァッジョも古楽器それぞれの音色をよく生かして声を支え、団体名の由来となった画家の作風にも通 じるコントラスト鮮やかな解釈で耳を惹きつけてやみません。選曲のテーマは「女主人公たち」。運命に翻弄されながら自らの人生を選び取っ てゆく伝説上の女性たちから酒飲み男の恋慕の歌まで、描き出される女性像の多彩さも魅力の一つ。作曲家たちそれぞれの個性がよく際 立つ選曲にもなっており、フランス古楽を聴き深めてゆく上でも参考になる学びの多い1枚と言ってよいでしょう。

ATHENE
ATH-23213(2CD)
NX-C04
フローベルガー:チェンバロの為の組曲集 第3集
【CD1】
組曲 イ短調 FbWV630
組曲 ヘ長調 FbWV617
組曲 イ長調 FbWV638
組曲 嬰ヘ短調 FbWV646
組曲 変ホ長調 FbWV654”Das Nachtlager”
組曲 ホ短調 FbWV651
【CD2】
組曲 イ短調 FbWV601
組曲 ニ長調 FbWV624
組曲 ト短調 FbWV609
組曲 ホ短調 FbWV623
組曲 ロ短調 FbWV652
組曲 ホ長調 FbWV656” Der Clavier Trompler”
ギルバート・ローランド(Cemb)
アンドルー・ウッダーソン復元、2段鍵盤、フレンチ・モデル(2005)
1750年グルマン(パリ)製チェンバロに基づく

録音:2022年7月11-13日
バロック時代の組曲形式の創始者とみなされているフローベルガーの組曲のほとんどはアルマンド、クーラント、サラ バンド、ジーグの4曲で構成されていますが、この第3集にはジーグを欠く3曲構成の組曲もいくつか収録されていま す。内容は驚くほど多彩で、どれも聴きごたえがあります。演奏は1946年スコットランド生まれのチェンバロ奏者ギ ルバート・ローランド。現在ヨーロッパにおける最古参奏者の一人で、DIVINE ARTレーベルのヘンデル:組曲 や、NAXOSレーベルでのソレール:ソナタ全集、ラモー:クラヴサン曲集などが高く評価されています。

Dynamic
DYNDVD-37971(DVD)
NX-D03

DYNBRD-57971(Bluray)
NX-D03
リュリ:歌劇「アシスとガラテア」 アシス…ジャン=フランソワ・ロンバール(T)
ガラテア…エレナ・ハルシャーニ(S)
ディアナ/ナイアス II/シラ…ヴァレーリア・ラ・グロッタ(S)
アボンダンス/アメント/ナイアス I…フランチェスカ・ロンバルディ・マッズッリ(ソプラノ
コーモス/ティルシス…マルクス・ヴァン・アルスデール(T)
アポロン/ユノーの祭司/テレモス…セバスティアン・モンティ(T)
ポリュペモス…ルイージ・デ・ドナート(Bs)
ネプチューン…グイド・ロコンソロ(Br)
ドリュアス…シルヴィア・スペッソト(S)
シルウァヌス…ダヴィデ・ピーヴァ(Bs)
ダンサー:カロリーヌ・デュクレ、ロベール・ル・ニュス、アルベルト・アルコス、
グートルン・スカムレッツ
フィレンツェ五月音楽祭O&cho(古楽器使用)
フェデリコ・マリア・サルデッリ(指)
演出:バンジャマン・ラザール

収録:2022年7月9日 フィレンツェ五月音楽祭歌劇場(ズービン・メータ・ホール)
収録時間:112分
音声:フランス語
PCMステレオ2.0/Dolby Digital5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio5.1(Blu-ray)
字幕:日本語・英語・ドイツ語・イタリア語・フランス語・韓国語
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray…片面単層ディスク 1080i High Definition
フランス・バロック音楽の大家ジャン=バティスト・リュリが、不慮の事故による病で他界する前年、1686年に貴族の祝宴のために作曲し、 作曲家最後の完成したオペラとなった牧歌劇「アシスとガラテア」。この作品はフランス風序曲で荘重に始まり、数々の歌唱とバレ(舞踊)が繰り広げられ、 華々しいパッサカリアで締めくくられるというリュリならではの秀作です。本作は、フィレンツェの出身であるにもかかわらずイタリアで演奏される機会が極端に少 ないリュリの作品を復興させることを目的に、作曲家生誕390年にあたる2022年に発足したフィレンツェ市の「リュリ・プロジェクト」の第1弾として上演収録 されました。バンジャマン・ラザールによる美しい舞台美術とグートルン・スカムレッツ振付のエレガントなバレが目を楽しませてくれます。歌手陣には、ガラテア 役を優美に演ずるエレナ・ハルシャーニとアシス役のノーブルな表情が出色のジャン=フランソワ・ロンバール、二人のタイトルロールを中心に優れた若手歌手 を起用。リュリへのオマージュとして指揮杖で床を打ち鳴らす名匠サルデッリに導かれたフィレンツェ五月音楽祭オーケストラがピリオド楽器に持ち替え、活気 と古雅な味わいに満ちた演奏を繰り広げます。

ALPHA
ALPHA-935(1CD)

NYCX-10402(1CD)
国内盤仕様
税込定価
18世紀のヴェネツィア共和国とヴァイオリンの名手たち
ヴェラチーニ:8つの楽器のための協奏曲 ニ長調
ロカテッリ:ヴァイオリン協奏曲 第2番ハ長調 Op.3-2〜『ヴァイオリンの技法』より(無伴奏ヴァイオリンのための二つのカプリッチョを含む)
タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 D61
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV208「ムガール大帝」
シュシャーヌ・シラノシアン(Vn)
ヴェニス・バロック・オーケストラ(古楽器使用)
アンドレア・マルコン(チェンバロ、指揮)

録音:2022年7月 ロニーゴ(イタリア北東部ヴェネト州内陸部)
収録時間:76分
※国内仕様盤解説日本語訳…白沢達生
鬼才インマゼールとのデュオ・アルバムや古楽器によるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲録音で話題を呼び、その後もタルティーニ、ロンベ ルク、バッハと幅広い時代の音楽で痛快な名演を聴かせ続けるヴァイオリン奏者シュシャーヌ・シラノシアン。タルティーニの協奏曲集に続くアン ドレア・マルコン&ヴェニス・バロック・オーケストラとの新たな録音は「赤毛の司祭」ヴィヴァルディが自ら鮮やかなカデンツァまで書いた協奏曲 「ムガール大帝」に、いずれ劣らぬ同時代の実力派作曲家3人の協奏曲をカップリングした充実企画! いずれもバロック期にしてはかなり長 大と言ってよい力作ばかりで、ヴェラチーニの管楽器入り協奏曲、無伴奏カプリッチョをカデンツァ風に添えてのロカテッリ『ヴァイオリンの技法』か らの1編、タルティーニの艶やかな旋律と和声に陶然とさせられるD 61と、それぞれの作曲家の個性の違いが明確になる選曲が絶妙。シラノ シアンはますます冴えわたる弓さばきで18世紀イタリアならではの歌心とヴィルトゥオジティを縦横無尽に披露し、マルコン率いる合奏勢もこれ に応えて地中海の情熱をはらんだ起伏豊かなドラマを聴かせてくれます。バロック舞踏とヴィヴァルディ研究で注目されるオリヴィエ・フレの解説 (国内仕様盤は日本語訳付)も的確かつ注目の情報を盛り込んだ読み応えある内容。多角的に生々しい18世紀へ引きずり込まれること 必至の、ALPHAレーベルならではの突き抜けたイタリア・バロック・アルバムの登場です。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-080(2CD)
NX-D09

NYCX-10401(2CD)
国内盤仕様
税込定価
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」 オルフェオ…マルク・モイヨン(Br)
エウリディーチェ/ムジカ(音楽)…ルチアーナ・マンチーニ(メゾ=ソプラノ)
女の使者…サラ・ミンガルド(メゾ=ソプラノ)
プロセルピナ/スペランツァ(希望)…マリアンネ・ベアーテ・キーラント(シェラン) (メゾ=ソプラノ)
カロンテ/プルトーネ…サルヴォ・ヴィターレ(Bs)
アポロ…フリオ・ザナージ(Br)
ニンフ…リズ・ヴィリセル(S)
羊飼いI/精霊II…ビクトル・ソルド(T)
羊飼いII/精霊IV…ガブリエル・ディアス(C.T)
羊飼いIII/精霊I/木霊…アレッサンドロ・ジャングランデ(カウンターテナー/テノール)
羊飼いIV/精霊III…ヤニス・フランソワ(バス=バリトン)
ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ、ル・コンセール・デ・ナシオン(古楽器使用)
コンサートマスター:マンフレード・クレメール(Vn)
ジョルディ・サヴァール(指)

録音:2021年6月30日-7月4日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場
※国内仕様盤日本語解説…小宮正安
歌詞日本語訳…萩原里香
2021年、パリ・オペラ・コミック座とヴェルサイユ王室歌劇場などの共同制作で実現した、ジョルディ・サヴァール指揮による「オルフェオ」再録 音。先にリリースされたオペラ・コミック座収録の映像作品に続き、ヴェルサイユでセッション録音されたCDが登場します。地中海諸国の17世 紀音楽はいうまでもなくサヴァールにとって自家薬籠中のもので、「オルフェオ」も2002年に満を持しての録音(映像とCD)がありましたが、今 回の新録音では主人公オルフェオに超実力派古楽歌手マルク・モイヨンを起用! その圧倒的な「声の演技」は、さながら動物たちや草木を も感動させたという伝説の竪琴詩人オルフェウスそのもの。ほかの歌手勢も旧盤で主役を演じたフリオ・ザナージや同役で再登場のサラ・ミン ガルドの他、マリアンネ=ベアーテ・キーラントやルチアーナ・マンチーニなど注目の歌手、さらに羊飼いや精霊たちに至るまで存在感ある才人 揃い。また、長年の共演で信頼関係を重ねてきた大御所プレイヤーも数多く参加しており、バロック・ハープのアンドリュー・ローレンス=キング などベテラン続々の通奏低音陣や打楽器のペドロ・エステバンに加え、リコーダーにはピエール・アモン、木管コルネットにはジャン=ピエール・カ ニアックといったソリスト級の俊才たちも随所で妙技を披露。ヴェルサイユ宮殿という古楽音楽劇にうってつけの「場」を得てじっくり収録された 解釈は、音楽劇というもののあり方から問い直す説得力に貫かれ、バロック・ファンならずとも深く聴き込み甲斐のある、新たなる決定的盤と いうべき内容に仕上がっています。

Audite
AU-97809(1CD)
大運河(カナル・グランデ)の3人のアントニオ〜ロッティ、カルダーラ、ヴィヴァルディ
(1)ヴィヴァルディ:弦楽の為の協奏曲 ト短調 RV.157
(2)ロッティ(1667-1740):牧場を包む優しき風
(3)カルダーラ:「残酷なる愛の嫉妬」からの序曲(器楽曲)
(4)カルダーラ:アヴェ・レジナ・チェロールム(めでたし天の女王)
(5)カルダーラ:「ジョナータ」からの序奏(器楽曲)
(6)ヴィヴァルディ:ニシ・ドミヌス(主が家を建てられるのであれば)RV.608
(7)カルダーラ:「イザヤの福音を告げる預言」からの序奏(器楽曲)
(8)ロッティ:聖なる愛、最愛の光風
(9)ヴィヴァルディ:弦楽の為の協奏曲 ト短調 RV.155
(10)ロッティ:我が罪より顔を背け
アレックス・ポッター(C.T)
ラ・フェスタ・ムジカーレ
ヴィオラ・ダモーレ:マリア・パーヒェ(6)
ヴァイオリン独奏:アンネ・マリー・ハラー(9)

録音:2022年7月4-7日/インマヌエル教会、ヴッパータール
世界初録音=(2)-(5)(7)(8)(10)
ヴェネツィアで同時代に活躍したアントニオという名前を持つ3人の作曲家、ヴィヴァルディ、ロッティ、カルダーラにスポットを当てたアルバム。名カウンターテ ナー、アレックス・ポッターを招いて、アルトの為のカンタータと合奏曲を収録しています。
メインとなるのはヴィヴァルディの有名な詩篇曲「ニシ・ドミヌス(主が家を建てられるのであれば)」RV.608。美しい旋律が満載の名曲です。またヴィヴァル ディの2曲の弦楽の為の協奏曲は他の作品の序曲のように配置されています。
晩年にサン・マルコ寺院で楽長を務めたロッティは、痛切な宗教合唱曲「十字架に付けられ」で知られていますが、ここではアルト独唱の為の宗教曲という珍 しい作品(世界初録音)が聴けます。合唱曲とは異なるロッティの魅力を知ることができるでしょう。
20代にサン・マルコ寺院の聖歌隊員や器楽奏者として活躍し、後にマントヴァ、ローマ、ウィーンと渡り歩いた作曲家カルダーラは数多くの歌劇を作曲したこ とで知られていますが、同様にオラトリオも数多く残しています。ここではオラトリオや宗教的劇作品からの器楽合奏曲が3曲収録され、フーガの様式を巧みに用 いたその劇的な作風は器楽作曲家としてのカルダーラの作曲能力の高さを示しています。また、ウィーンの神聖ローマ-皇帝の宮廷のために作曲された美しい「ア ヴェ・レジナ・チェロールム(めでたし天の女王)」も聴きものです。
ヘレヴェッヘやラーデマン、サヴァールといった指揮者たちからの信頼も厚い実力派カウンターテナー、アレックス・ポッターは宗教曲を得意としています。この 録音でも、見事にコントロールされた美声で、3人のアントニオの名作を清新に歌い上げています。auditeレーベルで多彩なゲストと共に貴重な録音をリリースし 続けるドイツのピリオド楽器オーケストラ、ラ・フェスタ・ムジカーレの表現力あふれる合奏もすばらしいものです。
ヴェネツィアの街を二分する大運河「カナル・グランデ」を彩った17世紀末から18世紀初頭の美しい宗教音楽をお楽しみください。 (Ki)
Audite
AU-97784(1CD)
ビトウィーン・スフェア〜ポリエッティ&シェーネヴォルフ
(1)アレッサンドロ・ポリエッティ(〜1600-1683):第7旋法のリチェルカーレ
(2)マルクス・シェーネヴォルフ(1977-):鶴の群れに※
(3)ポリエッティ:雄鶏と雌鶏の鳴き声によるカンツォーネ
(4)ポリエッティ:第2旋法のフーガ
(5)シューネヴォルフ:雲間を泳ぐために※
(6)ポリエッティ:第3旋法のリチェルカーレ
(7)ポリエッティ:第5旋法のリチェルカーレ「この日こそ喜びあふれ」
(8)ポリエッティ:3つの主題による第1旋法のリチェルカーレ
(9)シェーネヴォルフ:急降下※
(10)シェーネヴォルフ:魂の旅※
(11)ポリエッティ:フーガ
(12)ポリエッティ:第1旋法のリチェルカーレ
(13)ポリエッティ:第4旋法のリチェルカーレ
(14)シェーネヴォルフ:求愛※
(15)ポリエッティ:小夜啼鳥の為のリチェルカーレ
(16)ポリエッティ:リチェルカーレのシンコペーション
(17)ポリエッティ:リチェルカーレによる小夜啼鳥の為のカプリッチョ
(18)第2旋法のリチェルカーレ
(19)シェーネヴォルフ:風が舞い春を告げる※
マルクス・シェーネヴォルフ:「リコーダー四重奏の為の“うなり“」より
ボレアス・カルテット・ブレーメン(リコーダー四重奏団) 【ジン-ジュー・ペク、エリザベト・シャンポリオン、ユリア・フリッツ、ルイーゼ・マンスケ】

録音:2022年8月27-30日/フンクハウス・ハルベルク・ザールブリュッケン、グロッサー・ゼンデザール
古楽を中心に活躍する名歌手ドロテー・ミールズをゲストに迎えたデビュー・アルバム『「バゼヴィの写本」〜オーストリア、マルガレーテ王女の宮廷音楽』(AU-97783)で、権威ある国際的音盤賞であるインターナショナル・クラシカル・ミュージック・アワード(ICMA)を受賞(2022年)した、2009年の結成のドイツ のリコーダー四重奏団、ボレアス・カルテット・ブレーメンによるセカンド・アルバム。17世紀初頭の作曲家アレッサンドロ・ポリエッティと現代作曲家マルクス・ シェーネヴォルフの作品を組み合わせて構成した1枚です。
アレッサンドロ・ポリエッティは、1600年までに生まれ1683年に没したルネサンス最後期からバロック初期のイタリアの作曲家で、ウィーンのハプスブルク家 の宮廷のオルガニストでした。特に描写的な鍵盤音楽で知られていて、自身の名前(ポリエッティ=鶏)からか、「雄鶏と雌鶏の鳴き声によるカンツォーネ」や「小 夜啼鳥の為のリチェルカーレ」など鳥の鳴き声を模倣した特異な音楽を作曲し、その模倣描写は現代に感覚からは過激とも思えるほどです。ボレアス・カルテッ トは、ポリエッティの特異な鍵盤音楽をリコーダー四重奏で演奏。様々な音域の楽器と鳥の鳴き声そのもののような吹き方まで繰り出す超絶技巧を駆使して、ポリ エッティの個性的な作品を鮮烈に奏でています。ここにドイツの現代作曲家シェーネヴォルフのリコーダー四重奏の為の音楽が織り交ざり、幻想的で不思議な音 楽空間が生み出されています。40種類以上のリコーダーを駆使して、16世紀と現代の音楽を自由自在に行き来するボレアス・カルテットによる16世紀と21世 紀という2つの時代の音響領域(スフィア)を巡る旅をお楽しみください。 (Ki)

ARCANA
A-545(1CD)
ゴンザーガ家の輝き 〜デ・ヴェルトからモンテヴェルディまでの宗教作品集〜
モンテヴェルディ:フランス様式による「わたしは心から主であるあなたを祝い」第3番 〜『宗教的・倫理的な森』(1640)より
パッラヴィチーノ(1551頃-1601):五旬節の時は満ち 〜『讃美の聖唱歌集』(1605)より
サロモーネ・ロッシ(1570頃-1630):あなたの聖なる王冠は天使たちに歓迎をもって認められ 〜『ソロモンの歌集』(1623)より
ジャケス・デ・ヴェルト(1535-1596):わたしは悲しみに蝕まれています、神よ 〜『5声のモテット集 第1巻』(1566)より
モンテヴェルディ:聖母マリアの連祷 〜『モンテヴェルディ氏による4声のミサ曲、独唱群と合唱による1〜8声の詩篇曲および聖母マリアの連祷』(1650)より
デ・ヴェルト:誰もがまずは上等なワインを 〜『5声のモテット集 第1巻』(1566)より
ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1554頃-1609):第8旋法によるマニフィカト(聖母マリアの讃歌) 〜『聖母マリアの讃歌を含む、全ての荘厳なる晩課のための詩篇曲集』(1593)より
パッラヴィチーノ:わたしは主の憐れみをとこしえに歌い 〜『讃美の聖唱歌集』(1605)より
モンテヴェルディ:歌え、主に向かって新しき歌を 〜ジューリオ・チェーザレ・ビアンキの『モテット集 第1巻 [中略]モンテヴェルディ氏のモテット1曲を含む』(1620)より
アマンテ・フランツォーニ(1575-1630):第6旋法による「ディクシット・ドミヌス(主は言われた)」 〜『聖母マリアの讃歌を含む、全ての荘厳なる晩課のための詩篇曲集』(1619)より
デ・ヴェルト:Speremus Meliora omnes わたしたちはみな至上の善を願います! 〜『5声のモテット集 第1巻』(1566)より
ロッシ:Yesusum midbar 皆で来たれ、渇きに苛まれる者たちよ 〜『ソロモンの歌集』(1623)より
ガストルディ:Regina coeli 天の皇后よ〜『ローマ式典礼による終課全編』(1597)より
ビスカントレス(声楽&古楽器アンサンブル)
ルーカ・コロンボ(指)

録音:2020年9月18-20日パラッツォ・ピニャーノ礼拝堂、クレモナ、イタリア
ルネサンスからバロックにかけてのマドリガーレや宗教曲を、当時の様式に従って専門的に演奏するイタリアの新しい古楽合唱団ビスカントレ ス。少数精鋭の室内楽的な響きの確かさから合唱における精緻なアンサンブルまで、一貫して手堅くも魅力的な解釈を聴かせるこの団体 が、ルネサンス期にさまざまな分野の芸術を擁護・推進しイタリア宮廷文化を牽引したマントヴァのゴンザーガ家にゆかりのある作曲家たちの 作品を集中的にとりあげたアルバムです。軸となっているのはフランドル出身でイタリアに渡った16世紀屈指のマドリガーレ作曲家デ・ヴェルト と、独唱中心のオペラばかりでなくルネサンス以来の合唱音楽にも新技法を大きく取り入れ発展させた大家モンテヴェルディ。マントヴァ宮廷 との縁で生まれた彼らの作品の他、フランツォーニやガストルディといった演奏機会の少ない作曲家たちの作品に潜む細やかな機微まで鮮や かに浮かび上がらせる好演です。解説も充実(伊語/仏英訳付)。

Linn
CKD-717(1CD)
フィリップス&デリング:ラテン語によるモテット集
ピーター・フィリップス(1560/61-1628):見よ、ユダの民の獅子を(8声)
フィリップス:使徒たちはめいめい様々な言語で語り(5声)
リチャード・デリング(1580頃-1630):イエス、あらゆる心の喜び(5声)
フィリップス:悲しみのパヴァーンとガリアード*
デリング:天は静まり返り(6声)
フィリップス:ごきげんよう、父なる方の約束された救世主イエス(8声)
デリング:この上なく思慮深き乙女よ(6声)
フィリップス:ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ*
フィリップス:Jubilate Deo a8全地よ歓呼して神を迎えよ(8声)
デリング:おお善きイエス様(5声)
フィリップス:わたしは歓喜に包まれるだろう(8声)
デリング:ファンタジア(5声)*
フィリップス:救世主は甦り(5声)
フィリップス:元后あわれみの母(サルヴェ・レジーナ/5声)
ダウランド(1563頃-1626):パドゥアン(4声)*
デリング:誰を見たのか、羊飼いたちよ(6声)
* は器楽曲
ケンブリッジ・ゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジcho
 キョウコ・カナウェイ、エドワード・ヒギンボトム(Org)
イン・エコー(古楽器使用)
 ガウェイン・グレントン、コナー・ヘイスティングス(木管コルネット)
 ボヤン・チチッチ(Vn)
 レイチェル・バート(Va)
 エミリー・ホワイト(Tb)
 リチャード・ブースビー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 ウィリアム・ハント(ヴィオローネ)
 アダム・クライトン(バス・サックバット)
マシュー・マーティン(指)
ピッチ:A=464Hz 調律:1/4コンマ・ミーントーン

録音:2022年7月11-14日 ミンチンハンプトン聖トリニティ教会、グロスターシャー、イングランド
16世紀のエリザベス1世治世下での音楽文化発展を受け、さらにイタリア音楽などの影響も受けつつ独自の深まりをみせた17世紀初頭の 英国音楽。ここでは英国国教会のもと前世紀以来抑圧されてきたカトリック信仰を守り、海を渡ってスペイン領ネーデルラントで活躍をみせ た2人の英国人作曲家たちによるラテン語モテットの数々が集められています。ピーター・フィリップスはダウランドやモーリーと同世代の1560 年頃の生まれ、デリングはその20年ほど年下でギボンズやイタリアのフレスコバルディと同世代。独唱主体ではないルネサンス風の多声様式 をベースにコンチェルト様式をほどよく取り入れた作風の魅力を、さまざまな音楽家たちとの共演で知られ、上質かつ安定したハーモニーで定 評のあるケンブリッジ・ゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジ合唱団の味わい深い解釈で。この合唱団ともゆかりの深い大御所ヒギンボトムがオル ガンを弾き、器楽勢にはヴァイオリンのボヤン・チチッチ、ガンバのリチャード・ブースビーら名手が揃い、合奏曲トラックでも豊かでインスピレー ションに満ちた音楽を聴かせてくれます。

RAMEE
RAM-2202(1CD)
1723〜ヴァイオリンとオルガンによるバロック期のソナタ
バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV1021
ビーバー:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ 第5番ホ短調 C.142(1681)
コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ長調 Op.5-6
バッハ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1023
バッハ:プレリュード、ラルゴとフーガ ハ長調 BWV545/529
ヨハン・ゲオルク・ピゼンデル(1688-1755):ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 JunP IV.1
アントニオ・ベルターリ(1605-1669):チャッコーナ(シャコンヌ)ハ長調
ナージャ・ツヴィーナー(Vn)
※使用楽器:ローマのダヴィド・テクレル1723年製作のオリジナル楽器
ヨハネス・ラング(Org)
※使用楽器:ツァハリアス・ヒルデブラント1723年建造のオリジナル楽器

録音:2022年8月29日-9月1日シュテルムタル十字架教会(ライプツィヒ近郊)
”音楽の父”こと大バッハが、亡くなるまで勤め上げたライプツィヒ聖トーマス教会の聖歌隊監督の座についたのが1723年。その年に作られ た二つの古楽器を使い、ちょうど300年後にあたる2023年を記念すべく録音されたこのアルバムは、希代のオルガニストとして知られた一方 で生涯ヴァイオリンも演奏し続けたバッハの作品を軸にプログラムが編まれています。他にはドイツ語圏南部とイタリアで17世紀に活躍をみせ た作曲家たちや、バッハとも交友があり影響関係も指摘されているドレスデンの名手ピゼンデルらの名品をチョイス。チェンバロと違い音が減 衰しないオルガンならではの音使いが効果的に用いられ、書法の緻密さが浮き彫りになるのも興味深いところ。ヴァイオリンと通奏低音のため の二つのソナタの他、バッハ作品では室内楽の書法を応用したオルガン作品も味わえます。バロックから後期ロマン派まで広範なレパートリー を誇るヨハネス・ラングが楽器の特性をよく踏まえた音色変化を巧みに使いこなせば、英仏の古楽シーンで経験を積んできたドイツ人バロッ ク・ヴァイオリン奏者ナディア・ツヴィーナーも銘器の美音を鮮やかに際立たせる音運びで、各作品の味わいを印象づけてやみません。当時の 楽器であればこその説得力を随所で感じる高感度なバロック・アルバム。バッハ研究の大家クリストフ・ヴォルフとの共著もある音楽学者マル クス・ゼンプフによるライナーノート(英・独・仏語)も、深い作品愛と楽器愛を感じさせる充実した内容になっています。

RICERCAR
RIC-452(1CD)
完璧に踊るには 〜13〜16世紀のヨーロッパ宮廷舞曲〜
1. 作者不詳(13世紀):L王の第3エスタンピと舞曲(フランス国立図書館の写本fonds francais884cより)
2. 作者不詳(13世紀):ドゥクティアによる組曲(大英図書館の写本Harley 978より)
3. 作者不詳(14世紀):見出されたもの(ロバートブリッジ写本より)
4. 作者不詳(14世紀):マンフレディーナとロッタ(大英図書館の写本Additional 29987より)
5. ドメニコ・ダ・ピアチェンツァ(1390-1470): バス・ダンス「ゾリオーシャ」
6. アントニオ・コルナッツァノ(1430-1484): グリエルミーノの娘(3声版/モンテカッシーノ写本より)
7. ジョヴァンニ・アンブロージオ(生歿年不詳)/グリエルモ・エブレオ・ダ・ペーザロ(1420〜1484)編)):フランス風舞踏曲、通称「恋心」
8. アンブロージオ:フランス風舞踏曲、通称「ライン地方の子」
9. アンブロージオ:そう踊りなさい、ロジーナ
10. コルナッツァノ:スペイン王
11. フランシスコ・デ・ラ・トレ(1460-1504): 高い音の舞曲
12. イザーク(1450-1517):グローリア(「ラ・スパーニャによるミサ曲」より)
13. イザーク:アニュス・デイ(「ラ・スパーニャによるミサ曲」より)
14. ジル・バンショワ(1400頃-1460):悲痛なる快楽
15.作者不詳(15世紀末):「悲痛なる快楽」によるバス・ダンス(『マルグリット・ドートリッシュのバス・ダンス集』より)
16. 作者不詳(16世紀初頭):パヴァーヌ「ラ・モニーナ」(バイエルン州立図書館の写本Mus MS1503より)
17. 作者不詳:サルタレッロ「ラ・コマリーナ」(バイエルン州立図書館の写本Mus MS1503より)
18. 作者不詳:舞踏曲「誘惑者」(フランス国立図書館の写本Vm7 676より)
19. 作者不詳:サルタレッロ「サルッツォ侯爵」(バイエルン州立図書館の写本Mus MS1503より)
20. イレール・ペネ(1501?-歿年不詳):楽しき森に
21. クローダン・ド・セルミジ(1490-1562): 楽しき森に
22. ヴィンチェンツォ・ルッフォ(1508-1587): 「ラ・ガンバ」の調べを低音と高音で
23. ディエゴ・オルティス(1510-1570):Recercda Quarta 第4レセルカーダ
24. トワノ・アルボー(1520-1595):バス・ダンス「あなたに愉悦を授けよう」
25. ピエール・アテニャン(1494-1552):トゥルディオン「それは大いに喜ばしく」(『ダンスリー〔舞曲集〕第2巻』より)
26. クロード・ジェルヴェーズ(1525-1583?)/ピエール・ファレーズ(1510頃-1575頃)編)):パヴァーヌ・パスメズ、イタリアのパスメズ〔=パッセメッツォ〕とガリアルド(『ダンスリー 第6巻』〔1550〕、『俗謡集 第1巻』〔1571〕より)
27. ジェルヴェーズ:アルマンドによる組曲(『ダンスリー 第3巻』〔1557〕より)
28. ジャン・デストレ(生歿年不詳、16世紀に活躍): シャンパーニュのブランルによる組曲(『ダンスリー 第1巻』〔1559〕より)
29. アテニャン:バス・ダンス「ラ・ブロス」(『九つのバス・ダンス』〔1530〕より)
30. 作曲者不詳(16世紀後半):名もなきガリアの調べ(ヴォルフガング・キュファー〔生年不詳-1566〕の採譜例より)
31. デストレ:ブランル・ゲによる組曲(『ダンスリー 第1巻』〔1559〕より)
イントゥ・ザ・ウィンズ(古楽器使用)
 アナベル・ギボー(ショーム、各種リコーダー)
 レミ・レコルシェ(ビュシーヌ、スライドトランペット、サックバット、各種リコーダー)
 マリオン・ル・モアル(ボンバルド、各種リコーダー)
 アドリアン・ルボワソン(ショーム、ボンバルド、ドゥルツィアン、各種リコーダー)
 ローラン・ソーロン(各種打楽器)

録音:2022年5月
 サンテーユ聖母教会、シラン(南仏ラングドック地方エロー県)
十字軍遠征のあった13世紀から人文主義文化が盛り上がるルネサンスの16世紀まで、ヨーロッパ宮廷人たちの暮らしを折にふれ彩り続け たのが、宮廷舞踏と音楽でした。文字が読めて紙とインクを使えた宮廷人・知識人たちが書き残した当時の写本や初期印刷物の数々をも とに、ここでは中世から近世に至るヨーロッパ宮廷舞踏の音楽の数々を、入念に再現製作された当時流の様々な管楽器のアンサンブルで 演奏。管楽器は金管・木管とも宮廷の楽師たちが頻繁に演奏していたことは当時の史料からも裏付けられますが、現代のオーケストラ楽器 ともバロックの古楽器とも違う素材感豊かなその響きは、曲の古風な節回しや和声とあいまって昔日のヨーロッパ宮廷文化の気配を強く喚 起してやみません。演奏は中世音楽の専門家も多いフランスのトゥールを拠点とするイントゥ・ザ・ウィンズ。軸となるのは15世紀イタリアの舞 踏家コルナッツァロによる欧州初の宮廷舞踏指南書で(アルバムタイトルもここから取られています)、そこから数世紀遡っての中世舞曲の 数々やルネサンス期の楽曲も、それぞれの時代の定番と言ってよい名曲がほどよく織り交ぜられており、古い舞曲のリファレンスとしても十分お 勧めできる内容となっています。

Chateau de Versailles Spectacles
CVS-089(1CD)
暖炉のそばで愛し合おう 〜シャルパンティエ:世俗歌曲集
暖炉のそばで愛し合おう
小さな真紅の美しい目、真一文字のあざやかな口
ものみな生まれ変わり、花開く
どうかルイよ、その用心深さで
隣人の女姓クロディーヌは
わたしのスカーフをくしゃくしゃにしないでくださいね(通称「ル・バヴォレ」)
わたしのすべての苦悩のもとになる女性
ボルドーの美酒を飲み干したなら
どうか返してください、わたしの喜びを
戻ってこい、傲岸なる溜息よ
ファンション、かわいい小さなファンション
『ル・シッド』の三つの短詩
ああ、何もあなたを止められないのでしょうか?
あなたの高潔に適うような猛者は
無駄だよ、熱心な恋敵たち
この林を潤す小川よ
緑の梢よ、さあ萌え立て
木々にとまった鳥たちよ
寂しい荒野よ、陰鬱な隠れ家よ
嘆くのは早いぞ、酒神バッコスの子らよ
泉のほとりで
あの緑なす木蔭に行こう
何も恐れずこの森に
真の快楽にはたどりつけぬ、恋の神の刺激なしには
もう愛してはいない
夢を見させて
グレゴワール、どんだけ寝てんだ
ああ、なんて残念なこと
恋は不可欠、必要悪なんだよ
クレール・ルフィリアトル、グワンドリーヌ・ブロンデール(ドゥシュ〔=ソプラノ〕)
シリル・オヴィティ(オートコントル〔=高音テノール〕)
マルク・モイヨン(ターユ〔=テノール〕)
ジョフロワ・ビュフィエール(Bs)
レゼポペー(通奏低音/古楽器使用)
 アリス・コカール(バス・ド・ヴィオロン)
 マティアス・フェレ(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
 ピエール・ランデルクネシュト(テオルボ、バロックギター)
 レオ・ブリュネ(テオルボ)
 ステファーヌ・フュジェ(クラヴサン〔=チェンバロ〕、指揮)

録音:2022年3月24-28日 ヴェルサイユ宮殿「十字軍の間」、フランス
20世紀以来めざましい復権をみせてきたフランス・バロック音楽の世界でも、とりわけ大きな名誉回復を経験した作曲家の一人シャルパン ティエ。生前は王室音楽総監督リュリが「壁」となり、長いあいだ王室での音楽活動には食い込めずにいたものの、パリ市内では数多くの重 要な機関から依頼を受け、半世紀ほどの生涯の間に驚くほど多くの作品を残しました。ルイ14世の治世下と違ってリュリの妨害もない現代 ではフランス17世紀屈指の作曲家として注目されていますが、それでも評価は宗教曲や劇音楽に集中しており、作例も多い恋歌や戯れ歌 の数々はなかなか体系的に取り上げられる機会がありません。その渇を癒して余りある今回の録音には、ALPHAでのル・ポエム・アルモニー ク初期の名盤群で鮮烈な印象をシーンに与えてきたクレール・ルフィリアトル、驚くほど広い音域を自在に操り中世からバロックまで縦横無尽 に歌いこなすマルク・モイヨン、そして今を時めくフランス古楽界の最重要テノール歌手のひとりシリル・オヴィティら錚々たる歌い手が揃い、 2022年の来日も好評だったステファーヌ・フュジェを軸とした通奏低音陣が緩急あざやかに伴奏。シャルパンティエと同じ母語を日常的に話 し、17世紀フランス音楽に深く親しんできた名手たちでなくては到達できない自然な歌い口で、この作曲家が綴った美の諸相を細やかに解 き明かしてゆきます。数々の恋愛歌は世紀初頭のエール・ド・クール(宮廷歌曲)にも通じる奥深さ、対する「酒の歌」は演劇的な魅力に満 ちた曲の持ち味をよく生かした仕上がり。聴き深めるほどにフランス古楽への愛が深まること間違いなしの名演というほかありません。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-108(1CD)
ルイ15世のクラヴサン 〜18世紀中盤のフランス鍵盤芸術〜
ガブリエル・デュビュイソン(1716頃-1754):プレリュード
ラモー:La Dauphine 王太子妃
ベルナール・ド・ビュリ(1720-1785):Sarabande, La *** ou Les Sentimens
 サラバンド「***氏、または心情の機微」
ド・ビュリ:ムニュエ(メヌエット)1「西風の精」〜ムニュエ2「花の精」
クロード・バルバストル(1725-1799):ルベル氏のガヴォット
シャルル・ノブレ(1715-1769):Allemande アルマンド
ジャック・デュフリ(1715-1789):La Pothouin ラ・ポトウアン
デュフリ:ラ・ド・ヴォカンソン
デュフリ:Rondeau [de la Premiere suite] ロンド
ジャン=バティスト・フォルクレ(1699-1782):ラ・アングラーヴ
ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1703-1755):愛らしさ
デュフリ:ラ・デュ・ビュク
ロワイエ:スキタイ人の行進
コレット(1707-1795):星々
デュフリ:La Damanzy ラ・ダマンジ
ラモー:Musette en rondeau ロンド形式のミュゼット
ラモー:Tambourin タンブラン
ド・ビュリ:Chaconne シャコンヌ
ラモー:Les Tendres Plaintes 優しい嘆き
ラモー:Les Cyclopes 一つ目巨人たち
バルバストル:ラモー「ピグマリオン」のコントルダンス
クレマン・ジョフロワ(クラヴサン〔チェンバロ〕)
使用楽器:パリのジャン=クロード・グージョン1749年製作モデル(パリ楽器博物館所蔵)に基づくジャン=フランソワ・ショドゥルジュ製作の再現楽器

録音:2022年10月16-19日ヴェルサイユ宮殿プチ・トリアノン、フランス
先代の太陽王ルイ14世ほどではないにせよ、実に60年近くもフランス王の座を守ったルイ15世。その治世(1715-1774)には17世紀以 来のフランス様式も根強く人々を魅了し続けた一方で、太陽王のもとでは考えられなかったほど諸外国の音楽文化がフランスに流入、ひとき わ華やかなロココの響きが王室やパリの人々を魅了しました。王は音楽にあまり関心を示さなかったものの、レグザンスカ王妃やポンパドゥール 夫人、王女たちをはじめ周囲には一流作曲家と親しく交流し感性を豊かに育んだ音楽愛好の女性たちが多く、人々が室内で奏でたクラヴ サンのための独奏曲も次々と世に送り出されました。伝統的なフランス様式とイタリアやドイツなど諸外国の様式の間で、折々の流行を先導 していったクラヴサン作曲家たちの名品群は、ウィーン古典派風の音楽が定着してゆく前の、驚くほど豊かで独特な音楽世界を垣間見せてく れます。近年フランス古楽界で多忙な活躍をみせ、とりわけ声楽作品の通奏低音奏者としても経験豊かなクレマン・ジョフロワは、大御所ラ モーの出世作2集から名匠デュフリによる1768年の曲集まで幅広い年代を視野に入れ、ルイ15世時代の音楽文化の広がりをクラヴサン 一つで辿れるプログラムを厳選。この時代の銘器をモデルとする素晴らしい再現楽器をヴェルサイユ宮殿の音響空間で奏で、絶妙なタッチが 快い機微細やかな演奏で各作品の魅力をじっくり伝えます。ラモー「一つ目巨人たち」やロワイエ「スキタイ人の行進」といった有名作のほか、 2019年に新発見され未だ謎も多いデュビュイソン作曲による1732年出版の曲集や、競合録音が殆どないベルナール・デュ・ビュリの1737 年の曲集など稀少な作品が多く収録されている点も見逃せません。
Chateau de Versailles Spectacles
CVS-110(1CD)
王冠の調べ 〜パーセルとヘンデルの『戴冠式アンセム』
祝典行列
パーセル:英国王ジェイムズ2世の戴冠式のためのアンセム「わが心は麗しき言葉に満ち」 Z30
ファンファーレ1
パーセル:アンセム「わたしは嬉しかったのです」 Z.19
万歳!
ヘンデル:ジョージ2世の戴冠式のためのアンセム「汝の手よ強くあれ」 HWV259
ファンファーレ2
ヘンデル:ジョージ2世の戴冠式のためのアンセム「司祭ザドク」 HWV258
ファンファーレ3
ヘンデル:ジョージ2世の戴冠式のためのアンセム「主よ、王は汝の力を喜ばん」 HWV260
ファンファーレ4
ヘンデル:ジョージ2世の戴冠式のためのアンセム「わが心は麗しき言葉に満ち」 HWV261
ファンファーレ5
ヘンデル:主を讃えよ 〜オラトリオ『ソロモン』 HWV67第3幕
神よ、チャールズ王を讃えたまえ(ゴッド・セイヴ・ザ・キング)
ヴェルサイユ王室歌劇場O&cho(声楽&古楽器アンサンブル)
ガエタン・ジャリ(指)

録音:2022年12月28-31日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
英国王チャールズ3世の戴冠式が行われる2023年にふさわしい新録音が、海を挟んだフランスのヴェルサイユ宮殿に集う古楽演奏家たち から届けられました。1727年のジョージ2世戴冠式のために作曲され、歴代の英国王の戴冠式でも歌われてきたヘンデルの傑作『戴冠式 アンセム』全4曲に加え、同じ1727年の戴冠式でも一部が再演されたジェイムズ2世戴冠式(1685)のためのパーセルの作品2曲を収録。 それら演奏作品の合間には18世紀以前の祝典でも一般的に使われていたナチュラル・トランペットを使ったファンファーレが挿入され、ヴェル サイユ王室礼拝堂の音響とあいまって聖職者臨席のもと行われる戴冠式の雰囲気がそのまま伝わってくるかのような生々しさ! その迫真の 存在感をきわだたせているのは欧州古楽器演奏シーンの最先端をゆくガエタン・ジャリ指揮の実力派集団。フランス17〜18世紀の声楽曲 の演奏に秀でた彼らは、まさにルイ14世時代のフランス宮廷音楽から英国王室の音楽が大きな影響を受けていた頃の作品であるパーセル の2曲を鮮やかな臨場感で聴かせ、その雰囲気の延長線上で精妙かつダイナミックにヘンデルの壮麗な作品群を堪能させてくれます。アルバ ム前半はファンファーレを挟みながら編成の小さな曲から大きな曲へと進む曲順になっていて、パーセルとヘンデルの音楽的連続性にも気づ かされる仕組み。作品が生まれた文脈を考え抜いている実力派集団だからこその臨場感をじっくりお楽しみください。

Capella de Ministrers
CDM-2355(1CD)
アラゴンの女王たち
1. 作者不詳(13世紀):ロンデル「めでたしマリア様、お優しく慈愛に溢れた方」〜バイボナ写本より
2. アダン・ド・ラ・アル(1237頃-1388以降): ロバンはわたしを愛し 〜『ロバンとマリオンの物語』より
3. シチリア王/エルサレム王シャルル・ダンジュー(1226/27-1285):讃歌「至高の旋律に」
4. ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ(1170頃〜1230頃):パレスティナの歌「ついに始まる、人生の真価が」
5. 作者不詳(13世紀):コンドゥクトゥス「あなたは大いなる力で大海を操り」〜オルフェオ・カタラの写本 Ms1より
6. 作者不詳(14世紀):モテトゥス「めでたし天の皇后/贖罪主を育てた母なる方」〜ラス・ウェルガス写本より
7. マショー(1300頃-1377):ヴィルレー「優しく美しき婦人よ」
8. ポルトガル王ディニシュ1世(1279-1325): カンティガ「おお、あなたにはこれまであえて言わなかったが」
9. ヤーコポ・ダ・ボローニャ(1340以前〜1360以降): マドリガーレ「羽根の白い立派な鷹が」
10. 作者不詳(14世紀):ヴィルレー「おや、寝坊が過ぎるのではありませんか」
11. 楽匠エギディウス(生歿年不詳、14世紀に活躍): バッラータ「薔薇と百合が」〜オルフェオ・カタラの写本Ms 1より
12. ヨアネス・グラネティ(生歿年不詳、14世紀に活躍):キリエ「主よ、いとも慈悲深き方よ」〜オルフェオ・カタラの写本Ms 2より
13. 作者不詳:讃歌「その日、合唱は歌声をあげ」
14. 作者不詳(15世紀?):ロマンセ「アルブルケルケ、アルブルケルケ」〜『王宮の歌集』より
15. ペレ(またはペドロ)・オリオラ(生歿年不詳、1440-1484頃に活躍):笑話「おお、道行く人よ」
16. 作者不詳(15世紀):La Spagna. Danca 舞曲「ラ・スパーニャ」〜ボローニャ写本より
17. フアン・デル・エンシーナ(1468-1529): ロマンセ「不実な女性に」
18. ルイス・デ・ミラン(1500頃-1561頃):ソネット「おお嫉妬よ、恋人たちの恐ろしき邪魔者よ」〜『エル・マエストロ』より
マリア・ヨナス、エリア・カサノバ、ベアトリス・ラフォン(歌)
ダビド・アンティク(各種リコーダー)
カペリャ・デ・ミニストレルス(声楽&古楽器アンサンブル)
カルレス・マグラネル(ビウエラ・ダルコ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、指揮)

録音:2022年1月13-16日 サンタ・マリア教会、レケナ(スペイン東部バレンシア地方)
スペイン南東部のバレンシアに拠点を置き、中世からルネサンスにかけての音楽遺産を筋の通ったユニークなテーマに沿って発掘・紹介し続 けている音楽学者=ガンバ奏者カルレス・マグラネル率いるカペリャ・デ・ミニストレルス。今回は中世以来イベリア半島東部に拠点を置きな がら、婚姻関係を通じて遠くバルカン方面や中近東まで影響力を誇ったアラゴン王家に光をあて、その覇権が及んだ地域の音楽遺産から ヨーロッパ音楽の変遷を浮き彫りにしてゆくアルバムとなりました。アンジュー家やフォワ伯家、カステーリャ王室、ナファロワ(ナバラ)王室、ポルト ガル王室、さらにはハンガリー王家や十字軍国家なども巻き込みながら13〜15世紀を席捲した一族の歴史を辿る中、おのずと中世のロン デルやヴィルレー、ドイツ語圏のミンネゼンガーの音楽やイベリア宮廷のカンティガ、さらにはアルス・ノーヴァを経てイタリアの初期マドリガーレへ ……と、音楽史上の重要なポイントに自ずと一通り触れてゆくプログラムは何度も再訪したくなる奥深さ。弓奏ビウエラとヴィオラ・ダ・ガンバを 含む複数の弓奏弦楽器、古い形のギターやハープ、リュートなどの撥弦楽器にリコーダー、ショーム、ダルシマー、バグパイプといった素朴にし て奥深い音色が美しい管楽器まで、異世界的な魅力を放つ中世楽器の響きとあいまって、ギヨーム・ド・マショーやスペイン・ルネサンス作品 など古楽ファンなら多少は馴染みも感じるであろう演目さえきわめて新鮮に響きます。マグラネルのチームの良さが最大限に生かされた音楽 史アルバムと言ってよいでしょう。質感高く臨場感のある録音も秀逸。

CEDILLE
CDR-90000217(3CD)
NX-C10
サン=ジョルジュ(1745-1799):歌劇「名無しの愛人」 ニコル・キャベル(S)
ジェフリー・アグパロ(T)
デイヴィッド・ ガヴァーツェン(Bs-Br)
エリカ・シュラー(S)
マイケル・セントピーター(T)
ナタリー・コラス(S)
ヘイマーケット・オペラO
クレイグ・トロンピター(指)

録音:2022年6月20-22日
2010年にシカゴに設立されたヘイマーケット・オペラは、17世紀から18世紀に書かれたオペラやオラトリオなどの演 目を当時の楽器で演奏することを目的とし、これまでに世界初演を含む30以上の作品を上演してきました。 今回採り上げられたのは、フランスで活躍したサン=ジョルジュの歌劇「L'amant anonyme 名無しの愛人」。 作曲家のパトロンでもあったフェリシテ・ド・ジャンリスの戯曲に基づく、歌唱部分に対話を織り込んだオペラ・コミック 形式で書かれたこの作品は彼の6作の歌劇の中でも最も人気のあった演目ですが、現在では上演される機会が なく、このアルバムが世界初録音となります。主役レオンティーヌを歌うのは2005年の"BBCカーディフ・シンガー・オ ブ・ザ・ワールドの優勝者ニコラ・キャベル。存在感のある歌唱を聴かせます。相手役はシカゴ出身のテノール、ジェ フリー・アグパロ。芸術監督で歌劇場の創設者でもあるグレイグ・トロンピターが総勢19人のコンパクトな編成の古 楽器オーケストラから活力ある音色を引き出しています。CD3ではオーケストラのみのナンバーを収録し、組曲風 にお楽しみ頂けます。

Forgotten Records
fr-1869(1CDR)
チマローザ: チェンバロ・ソナタ集
第1番〜第32番
ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(Cemb)

録音:1955年11月-12月、1956年7月
※音源: Westminster XWN 18698、W-9307

APARTE
AP-298(1CD)
驚くべきロワイエ〜劇音楽の管弦楽組曲
ジョゼフ・ニコラ・パンクラス・ロワイエ
(1)愛の力(全15曲)
(2)ザイード、グラナダの女王(全14曲)
(3)アルマシス(全6曲)
(4)ピリュス(全4曲)
(5)ザイード、グラナダの女王(異稿2曲)
クリストフ・ルセ(指)
レ・タラン ・リリク

録音:2021年12月14-16日/ノートルダム大聖堂
クリストフ・ルセのロワイエ、といえば当然クラヴサン曲と思いますが、今回の新譜は何とオーケストラ曲集。手兵レ・タラン・リリクを指揮しての劇音楽中の組曲 で、「ピリュス」以外は世界初録音という興味津々のアルバムです。
ルセが1993年にオワゾリールからリリースしたロワイエのクラヴサン曲集のディスクは名盤として高く評価され、2009年にもambroisieレーベルから新録音を出し注目されました。チェンバロ曲は知られてはいるもののオーケストラは珍しく、ロワイエの新しい面の再発見につながると申せましょう。
劇音楽のオーケストラ・ナンバーゆえ各種舞曲や行進曲、エールなどですが、ロワイエの叙情性と洗練に対する感覚が光ります。チェンバロ曲として有名な「スキ タイ人の行進曲」の原曲「ザイード」の「トルコ人のためのロンドーによるエール」もルセの指揮で聴くことができるのは理想的。ロワイエのオーケストラ曲にみられ るチェンバロ的書法をはじめ、ルセほど適任は考えられぬ感性と解釈になっています。
いずれの曲も魅力的で聴きごたえ満点。ルセの指揮とレ・タラン・リリクもロワイエの個性とドラマ感覚を驚くべき深みと安定感で再現し、彼のオーケストラ曲の 魅力を再認識させてくれます。 (Ki)
APARTE
AP-312(1CD)
ジェズアルド:サクレ・カンティオーネス
(1)幸いなるかな天の女王
(2)エルサレムよ、あなたの光が
(3)幸いあれ、いと優しきマリアよ
(4)主よ、御身のあわれみと慈悲を思い起こしたまえ
(5)あなたを讃美させてください
(6)主よ、聖霊が
(7)主よ、わたしの嘆きに
(8)主よ、なんと悲しいことか
(9)わたしは嘆き疲れ
(10)私は日々罪を犯し
(11)おお、この道を行ったすべての人よ
(12) 神よ、聞 き給え
(13)けがれなきマリアと
(14)ああ 祝福された十字架よ
(15)あなたの慈しみを
(16)神は避けどころ
(17)われ、苦悩と悲しみにあいたり
(18)あなたのみ顔を輝かせてください
(19)恩寵の母マリア
ジュゼッペ・マレット(指)
イル・ポモ・ドーロcho

録音:2021年5月19-23日聖ロッコとセバスティアーノ同胞団(クミアーナ、イタリア)
近年古楽界で最も注目される団体のひとつイル・ポモ・ドーロ。この合唱団がルネサンス異端の作曲家ジェズアルドの「サクレ・カンティオーネス」に挑戦しまし た。カルロ・ジェズアルド(1566-1613)はナポリの貴族の家に生まれ、作曲家としてマドリガーレや宗教曲を作りましたが、極端な半音階や不協和音などほと んど現代音楽ばりの作風を示すなど激しい気性を反映させていました。
ストラヴィンスキーが絶賛し、20世紀作曲家たちを驚させた彼の代表作をテノール歌手としても有名なジュゼッペ・マレット指揮のイル・ポモ・ドーロがフレッシュ に再現。演奏が非常に難しいことでも知られますが、彼らは正確なうえ激烈な表現も驚きで、420年を経てジェズアルドが思い描いていた音世界が完璧に実現し ました。超注目のアルバムです。 (Ki)

CPO
CPO-555078(1CD)
NX-B10
レオポルト1世(1640-1705):死者のためのミサ曲(レクイエム) 他
死者のためのミサ曲(レクイエム)
3つのレクツィオ
聖母マリアの7つの悲しみのモテット
ブレーメン・ヴェーザー=ルネサンス(古楽アンサンブル)
マンフレート・コルデス(指)

録音:2016年2月10-12日
第10代神聖ローマ帝国皇帝レオポルト1世。三十年戦争で衰退した領土を受け継ぐも、持ち前の政治力で領 土を拡大、ハプスブルク家の復興の足掛かりを築きました。高度な教育を受け、作曲家としても優れた才能を開 花させた皇帝は、生涯に150曲を超えるイタリア語のアリアを始め、80曲の教会音楽、17曲のバレエ音楽など、 多数の作品を残しました。 このレクイエムが書かれるきっかけとなったのは、彼の最初の妻マルガリータ・テレサ・デ・エスパーニャ(ドイツ名マルガ レーテ・テレジア・フォン・シュパーニエン)が1673年3月12日にこの世を去ったことで、当時33歳の君主は大きな 悲しみに打ちひしがれました。彼はこの悲痛な思いを音楽で癒すために「Missa pro defunctis 死者のためのミ サ曲」を作曲。16世紀から「苦しく悲しい心情」を表すとされたト短調をベースに書かれた、5声の合唱、3本のト ロンボーンと通奏低音を伴う器楽アンサンブルを要する大規模な作品です。皇帝の作品が18世紀後半になって も演奏され続けたのは、単に君主への敬意だけではなく、完成度の高さゆえであることは間違いないでしょう。ルネ サンスからバロック期の作品を得意とするマンフレート・コルデスが指揮するブレーメン・ヴェーザー=ルネサンスの演 奏で。
CPO
CPO-555533(2CD)
NX-D11
テレマン:最晩年の管弦楽作品集
組曲 ニ長調 TWV55:D21
ディヴェルティメント TWV50:22
組曲 ニ長調 TWV55:D22
シンフォニア・メロディカ TWV50:2
組曲 ニ長調 TWV55:D23
ファンファーレTWV50:44
組曲 ヘ長調 TWV55:F16
ディヴェルティメント TWV50:23
ディヴェルティメント TWV50:21
組曲 ト短調 TWV55:g9
ラ・スタジオーネ・フランクフルト
ミヒャエル・シュナイダー(指)

録音:2014年1月、2018年3月、2018年3月、2016年3月、2021年6月
テレマン作品の第一人者、ミシャエル・シュナイダーとラ・スタジオーネがテレマン最晩年の作品を録音。 1834年にラトヴィアの首都リガの大聖堂付きの音楽家だったゲオルク・ミヒャエル・テレマン(1748-1831)の遺品 から、彼の祖父テレマンの自筆譜や書簡などが発見されました。その中には1760年代に書か れたとみられる9巻にのぼる楽譜があり、このCDの収録曲はそこから採られています。テレマンが得意としていたフラ ンス風序曲のスタイルによる管弦楽組曲やイタリア風のシンフォニアなど、洗練された筆致によるテレマンの「白鳥 の歌」と言うべき作品群です。
CPO
CPO-555315(1CD)
NX-B10
ナポリ18世紀の驚異〜管弦楽曲と協奏曲集
ドメニコ・サッロ(1679-1744):歌劇「シーロのアキッレ」よりシンフォニア
フィリッポ・コッレ(18世紀):ヴァイオリン、弦楽とチェンバロのための協奏曲 ハ長調
フェデリーゴ・フィオリッロ(1755-1823):ヴァイオリンと室内オーケストラのための協奏曲 変ロ長調
ジェンナーロ・マンナ(1715-1779):室内オーケストラのためのシンフォニア 変ホ長調
ファブリツィオ・ファラスカ(Vn)
ラ・レアル・カペッラ・ディ・ナポリ(古楽器アンサンブル)
イヴァノ・カイアッツァ(指)

録音:2016年9月
18世紀のナポリは当時のナポリ王国の首都として、パリ・ロンドンについでヨーロッパで3番目の大都市でし た。2つの歌劇場、フィオレンティーニ歌劇場とサン・バルトロメオ歌劇場が建設され、カストラートを含む歌手 たちもナポリで訓練を受けるなど、歌劇の一大中心地となっていました。1738年のウィーン条約によりブルボ ン王カルロがナポリを治めることになると、サン・バルトロメオ歌劇場を取り壊し、王好みの豪華なサン・カルロ 劇場が建設されます。サン・カルロ劇場は建物の見事さと高水準の上演によって名所となり、現在でも定期 公演が続けられています。このアルバムには当時活躍していた作曲家たちの優れた管弦楽曲と協奏曲を収 録。サッロの歌劇「シーロのアキッレ」は1737年11月4日のサン・カルロ劇場の?落としの演目で、この時は サッロ自身が指揮を行い大好評を博したということです。 この録音は、ほかならぬサン・カルロ劇場で行われたもの。演奏のラ・レアル・カペッラ・ディ・ナポリは、16世紀 に設立されペルゴレージやポル ポラ、スカルラッティの作品を演奏した団体にちなんでいます。2曲のヴァイオリ ン協奏曲でソロを弾くイタリアのヴァイオリニスト、ファブリツィオ・ファラスカの演奏も聴きものです。

Challenge Classics
CC-72933(1SACD)
ヤコブ・オブレヒト(1457/59-1505):ミサ曲『優しきマリア』
作者不詳:優しきマリア
プファビンシュヴァンツ(fl.1481-1499):優しきマリア
ヤコブ・オブレヒト:ミサ曲『優しきマリア』
ルートヴィヒ・ゼンフル(ca.1490-1543):優しきマリア
作者不詳:優しきマリア
ストラットン・ブル(指)
カペラ・プラテンシス

録音:2022年9月9-12日/オランダ、フースデン
これまでオケゲムやデ・プレ、ヒエロニムス・ボスにちなんだ合唱曲を精力的にリリースし、古楽ア・カペラの分野で気を吐いてきたカペラ・プラテンシスが、ル ネサンス・ポリフォニーの最高峰として知られるオブレヒトのミサ曲『Maria zart(優しきマリア)』に満を持して挑みました。
演奏に1時間近くかかるオブレヒトの『優しきマリア』は当時としては破格の大曲で、もっとも野心的な作品のひとつとみなされています。ルネサンス時代の複 雑な記譜法が用いられ、体系的に理解し現代によみがえらせることは至難。既にある録音もそれぞれ違いがあります。入念な研究と準備期間、そしてパンデミック を経て、2022年にやっとセッション録音が行われた当録音。最高水準の演奏で聴く対位法芸術の傑作をお楽しみください。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72931(1CD)
レオポルト・ホフマン(1738-1793):6つのディヴェルティメント Op.1
ヴィオラ、チェロ、ヴィオローネのための3つのディヴェルティメント
 第1番イ長調
 第2番変ロ長調
 第3番イ長調
ヴァイオリン、チェロ、ヴィオローネのための3つのディヴェルティメント
 第4番変ホ長調
 第5番ニ長調
 第6番ヘ長調
ムジカ・エレジェンティア[マッテオ・チッキッティ(ヴィオローネ、指揮)、パオラ・ネルヴィ(Vn、ヴィオラ)、アントニオ・コロッチャ(Vc)]

録音:2022年8月/イタリア、サッレ
※全曲世界初録音
レオポルト・ホフマンはゲオルク・クリストフ・ヴァーゲンザイルの弟子であり、オーストリア皇室の音楽教師やシュテファン大聖堂の楽長を務めた人物。鍵盤奏者 として有名でしたが、弦楽のための室内楽の作曲にも力を入れました。初録音となるディヴェルティメント Op.1は、2種の編成による6曲の三重奏曲集。おおむ ね古典派のすっきりした響きを用いたディヴェルティメントですが、ところどころバロックのトリオ・ソナタ的な音響が出てきたりと手が込んでいます。楽章構成も 2楽章のものから5楽章のものまで幅広く様々。
マッテオ・チッキッティ率いるムジカ・エレジェンティアは、ヴァーゲンザイルの同編成のソナタ集も世界初録音しています(CC-72896)。18世紀の知られざ る音楽の紹介者として注目です。 (Ki)

Signum Classics
SIGCD-757(1CD)
ミュージック・トゥ・ヒアー...フェッラボスコ:1609年からのリラ・ヴィオールのための音楽
アルフォンソ・フェッラボスコ2世(1575-1628):「1,2&3本のリラ・ヴィオールのためのレッスン集」 より 〔プレリュード2(P.34)
アルメイン-コラント(P.17)
ガリアード-コラント(P.25)
アルメイン-コラント(P.31)*
ガリアード-コラント(P.30)*
プレリュード3(P.35)
アルメイン-コラント(P.1)
ガリアード-コラント(P.2)
アルメイン-コラント(P.3)
プレリュード1(P.34)
ガリアード-コラント(P.11)
アルメイン-コラント(P.12)
パヴァン-コラント(P.14)〕
リチャード・ブースビー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
森川麻子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)*

録音:2020年6月27日、7月11日&7月28日、セント・メアリー・モードリン教会(シェボーン、グロスタシャー)
ニコラウス・アーノンクールとチャールズ・メドラムに学び、パーセル・クヮルテット、フレットワークの創設メンバーとして英国古楽界を牽引し、ロンドンの王立音楽カレッジでヴィオラ・ダ・ガンバを教える名手、リチャード・ブースビー。フレットワークのメンバーである森川麻子を迎え、作曲家、ヴィオール奏者として活躍したフェッラボスコ2世のリラ・ヴィオール(17世紀にイギリスで人気の高かったヴィオラ・ダ・ガンバの一種)のための音楽を探求します。
アルフォンソ・フェッラボスコ2世(父親は同姓同名の作曲家、アルフォンソ・フェッラボスコ1世)は、エリザベス1世からチャールズ1世の治世にかけ、英国王室のヴィオール奏者として務めるなど、当時のイギリスにおいて最も成功を収めた作曲家の一人です。フェッラボスコは、劇作家ベン・ジョンソンの舞台作品の音楽、多くの詩人の詩を用いた歌曲や、ヴィオールのための多くの作品を残し、当時のイギリスで大きく花開いたヴィオール・コンソートの発展に貢献しました。
本アルバムでは、フェッラボスコによるソロとデュオのリラ・ヴィオールのための作品を取り上げ、発見されていない最後の宝石のようなこの素晴らしい音楽をリチャード・ブースビーの類まれなテクニックと感性によって現代に伝えます。

Da Vinci Classics
C-00695(1CD)
フランスのクラヴサンの巨匠たち
ルイ・マルシャン(1669-1672):プレリュード(組曲第1番ニ短調より)
ルイ・クープラン:バスクのブランル(クラヴサン組曲ヘ長調より)
ラモー:ラモー、キュピ、第1タンブーラン(コンセールによるクラヴサン曲集より/ジークベルト・ランペ編曲 )、サイクロプス(第3組曲より)
フランソワ・クープラン:葦、フランス人気質またはドミノ(クラヴサン曲集第3巻第13組曲より)
ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1703-1755):めまい、スキタイ人の行進(クラヴサン曲集第1巻より)
アルマン=ルイ・クープラン(1727-1789):苦悩(クラヴサン曲集より)
スウィトラーナ・シャバルティナ(ハープシコード)

録音:2020年1月、キーウ(ウクライナ)
ウクライナ・キーウ出身の鍵盤楽器奏者、スウィトラーナ・シャバルティーナによるフランス・クラヴサン音楽の精華!バロック時代のフランス鍵盤楽派のスタイル、ジャンル、考え方、視点を刺激的かつ魅力的なパノラマで表現した1枚です。ラモー唯一の室内楽曲「コンセールによるクラヴサン曲集」は、著名なハープシコード奏者ジークベルト・ランペの編曲版が用いられています。フランソワ・クープランとジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエの作品は、カーニバルやトルコ行進曲を思わせる絵画的な音楽でアルバムを色鮮やかにし、アルマン=ルイ・クープランの「苦悩」はバロックのメランコリーを痛切に表現しています。

RICERCAR
RIC-454(1CD)
シャルル=ジョゼフ・ヴァン・エルモン(1715-1790):聖週間の為の暗闇の朝課(ルソン・ド・テネブル) スケルツィ・ムジカーリ(声楽&古楽器アンサンブル)
 フアン・ウェイリャン、デボラ・カシェ、フリート・ド・ヘイテル(S)
 ベニアミーノ・パガニーニ(Cemb)
 ヴァランタン・バジュ(バス・ド・ヴィオロン、チェロ)
 マティルド・ヴォルフス(バス・ド・ヴィオロン)[10、16]
 フランソワ・ダンボワ(テオルボ)
ニコラ・アクテン(オルガン、指揮)
調律:ラモー/ピッチ:A=411Hz

録音:2022年8月16-19日 聖ヒラリウス教会、ビールベーク(ベルギー中部フラームス・ブラバント地方)
ベルギーは古楽器奏者たちが多く活躍していることもあり、従来あまり知られていなかった18〜19世紀の音楽遺産が近年ますます発掘さ れつつありますが、ここで録音されたヴァン・エルモンは20世紀半ばにERATOレーベルで企画された宗教音楽大全シリーズでも現代楽器に よるグラン・モテの録音があり、名前だけはご存知の方もいるかもしれません。C.P.E.バッハやJ.シュターミッツら前古典派の大御所たちと同世 代で、ブリュッセル中心部の聖ミシェル&グデュル大聖堂の聖歌隊長を30年以上務めた後、南ネーデルラントの宮廷楽長としても活躍した この作曲家、フランス語ばかりかオランダ語、ラテン語、イタリア語も使いこなし、多くの教会音楽作品を残しました。ここでとりあげられているル ソン・ド・テネブルは17世紀に遡る伝統を持つフランス風作品で、復活祭前の節制期間である受難節の最終週、夜明け前から行われる暗 闇の祈りの為の音楽。虚飾を廃し小編成の器楽伴奏だけで独唱者が歌うメロディは静謐でありながら歌心に満ち、イタリア・歌劇の様式 をほどよく取り入れた音作りで聴き手を深い鑑賞体験へといざないます。演奏のスケルツィ・ムジカーリはイタリアや英国の17世紀音楽を中心 に演奏してきた声楽&古楽器アンサンブル。限られた楽器編成から驚くほど多彩な響きが引き出される通奏低音演奏の巧みさにも驚かさ れ、フランス・バロックに通じる玄妙な気配を感じさせながら確実に古典派へと向かうメロディアスさにも事欠かないヴァン・エルモンの音楽とあ いまって興趣の尽きない1枚に仕上がっています。
RICERCAR
RIC-445(1CD)

NYCX-10391(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ドイツ・バロック・レクイエム 〜バロック期ドイツのルター派宗教作品集
アンドレアス・シャルマン(生没年不詳/1663年頃活躍):主よ、我らが境遇を忘れ給うな
トマス・ゼレ(1599-1663)/ヨハン・ヘルマン・シャイン(1586-1630):シンフォニア「そして安息日が過ぎると」 (器楽合奏)
S心の貧しい人は幸いである
クリスティアン・ガイスト(1650-1711):涙とともに種蒔く人は
トビアス・ミヒャエル(1592-1657):主に贖われし者
ヴォルフガング・カール・ブリーゲル(1626-1712):おお、主よ、知らしめたまえ
アンドレアス・ハンマーシュミット(1611/12-1675):おお、なんと空しいことか、全ての人は
ハインリヒ・シュヴェンマー(1621-1696):正しき者の魂は神の手の中にあり
シャイン:愛すべきかな、汝の住まうところは
われ、汝らを慰めん
ハンマーシュミット:死は勝利の中に呑まれたり
ヨハン・フィリップ・フェルチュ(1652-1732):死せるものは幸いである
ハンマーシュミット:わたしは目を上げ、山並を見やる
ヴォクス・ルミニス(古楽器アンサンブル、合唱)
編成:ソプラノ7、カウンターテナー2、テノール4、バス2、ヴァイオリン2、ヴィオラ2、テノール・ヴィオール2、バス・ヴィオール1、ヴィオローネ、オルガン
リオネル・ムニエ(バス、指揮)

録音:2021年6月、2022年7月ガディンヌ聖母教会、ベルギー
※国内仕様盤日本語解説、歌詞日本語訳…加藤拓未
ドイツ語圏の17世紀作品の解釈できわめて高い評価を博してきた少数精鋭の声楽集団ヴォクス・ルミニス。卓越したバス歌手であるリオネ ル・ムニエ率いる彼らの今回のテーマは、なんとブラームスの「ドイツ・レクイエム」。とはいえ彼らがブラームスを歌うわけではなく、ブラームスがル ター訳のドイツ語版聖書から選りすぐったものと同じテキストを用いた作品を中心とした、ドイツ・バロックの宗教作品を集めています。同様の テキストにはシュッツなどにも作品例がありますが、敢えて知られざる作品を集めているのが彼ららしいところ。重心の低いずっしりとしたアンサン ブルも彼らの真骨頂で、これらの作品の魅力を十二分に引き出す素晴らしい演奏を聴かせます。バロック作品の研究に熱心であったブラー ムスがそこから多くのインスピレーションを受けていたことも知られており、ここに収録された作品の精神が、ブラームスへと受け継がれたと言って も過言ではないでしょう。

Linn
CKD-711(1CD)
英国16〜17世紀のリュート・ソングと器楽曲
1. ダウランド:C彼女はわたしの過ちを許してくれるだろうか
2. ダウランド:前奏曲(リュート独奏)
3. ダウランド:わたしは見た、好きな女性が泣いているのを
4. ダウランド:流れよ、わが涙
5. ダウランド:ディゴリー・パイパー大尉のガリアード(リュート独奏)
6. トーマス・カンピオン(1567-1620):そんな女性たちに用はない
7. カンピオン:夜は糸杉の幕を下ろし
8. カンピオン:岸を求めて風に揉まれてきた帆でさえ
9. ダウランド:ミニャルダ(リュート独奏)
10. トーマス・フォード(1580頃-1648):では恋とはいかなるものか、とコライドンは歌う
11. フォード:美しく、優しく、残酷な
12. ジョン・ダニエル(1564-1626頃):Pavan パヴァン(リュート独奏)
13-15. ダニエル:未亡人M. E.が亡夫の葬儀で見せた涙
16. ダニエル:今なお欲望を外へ向けている男は
17. ダウランド:暗闇に居続けさせてくれ
18. リュリ(ロベール・ド・ヴィゼー編):アポロンのアントレ(テオルボ独奏)
19. パーセル:おお、孤独よ Z406
20. ド・ヴィゼー:プレリュード(テオルボ独奏)
21. パーセル:太陽も今や輝きを遮られ(夕べの讃歌)Z 193
アレクサンダー・チャンス(C.T)
トビー・カー(リュート、テオルボ)

録音:2021年9月 ゼングヴァルデン(ドイツ北西部オストフリースラント地方)
古楽復興の重要な拠点である英国で、20世紀後半の古楽復興の牽引役の一人として、みごとな美声で数々の名演を紡ぎ出してきたカ ウンターテナー歌手マイケル・チャンス。その息子アレクサンダー・チャンス初の本格的なソロ・アルバムは、父と同じく英国音楽への深い愛と抜 群の適性を実感させてくれる、輝かしい未来も予感できる上質なリュート・ソング集です。エリザベス朝時代から活躍をみせたメランコリーの音 楽家ダウランドや同時代のキャンピオンの作品を中心に「英国のオルフェウス」と称えられた17世紀後半のヘンリー・パーセルの名曲に至るま で、有名曲をほどよく交えつつ、当時の英国人たちを陶然とさせたフランス宮廷音楽も選曲。ある時は静謐な悲痛さをもって、またある時は 皮肉っぽさを交えた晴朗さで、高音域まで伸びやかな美声の味わいが引き立つさまざまな作品の面白みをじっくり引き出してゆく名歌唱がた まりません。LINNならではの秀逸な録音技術により、デュオ・パートナーのトビー・カーが聴かせる玄妙な撥弦も克明に楽しめ、400年以上 前の英国ではシンプルな響きの中でいかに変幻自在の多様な音楽が楽しまれていたか再認識させられることでしょう。

ALPHA
ALPHA-927(1CD)
17世紀ヴェネツィアの教会音楽、世俗音楽
1. モンテヴェルディ: D主は言われた(ディクシット・ドミヌス)第2番 SV264〜『宗教的・倫理的な森』第13曲
2. ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690): アダージョ 〜4声のソナタ集『ラ・チェトラ』作品10 第6ソナタより*
3. アレッサンドロ・グランディ(1590-1630): おお、あなたはなんと美しいことか
4. タルクィニオ・メールラ(1595-1665):舞踏曲「エッカルド」〜『カンツォーネ集または教会様式および室内様式によるコンチェルト式ソナタ集』Op.12 第19曲より*
5. ジョヴァンニ・アントニオ・リガッティ(1613-1648): わたしの魂は主を讃え(マニフィカト)〜『ミサ曲、および3声のコンチェルト式アリアによる詩篇曲集』第9曲
6. モンテヴェルディ:わたしはイエスさまから遠く隔たれ 〜『マドリガーレ集 第7巻』所収の「哀れなわたしは語るべきか、それとも黙すべきか」SV 136によるコントラファクトゥム
7. モンテヴェルディ:腕達者にもほどがある、恋の神という暴君は SV102〜『マドリガーレ集 第5巻』より*
8. モンテヴェルディ:あなたの頬は美しく〜『マドリガーレ集 第5巻』所収の「その胸を傷つけるというの」(連作マドリガーレ「見たまえシルヴィオ」第4部SV 97d)によるコントラファクトゥム
9. モンテヴェルディ:主を誉め讃えよ(ラウダーテ・ドミヌム)第1番 SV272〜『宗教的・倫理的な森』第21曲
10. レグレンツィ:わたしは呻き苦しんでいます 〜『死者に捧ぐ続唱』より
11. レグレンツィ:わたしは祈ります、跪き頭を低くして 〜『死者に捧ぐ続唱』より
12. アントニオ・ロッティ(1667-1740):8声の「その方は十字架にかけられ」
13. サロモーネ・ロッシ(1570-1630):5声の荘重なシンフォニア 〜『シンフォニアとガリアルダ集 第1巻』より*
14. ロッシ:ガリアルダ「ラ・マサラ」 〜『シンフォニアとガリアルダ集 第1巻』より*
15. ロッシ:ガリアルダ「ラ・ノルシーナ」〜『シンフォニアとガリアルダ集 第1巻』より*
16. カヴァッリ(1602-1676): Agnus Dei 神の仔羊(アニュス・デイ) 〜「コンチェルト式ミサ曲(ミサ・コンチェルタータ)」より
17. ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(1589-1630): ソナタ第16番〜『1、2、3声の為の18のソナタ』より*
18. レグレンツィ:元后あわれみの母(サルヴェ・レジーナ) 〜『連祷・応唱精選曲集』作品7 第6曲
19. レグレンツィ:深き淵より 〜『コンチェルト式の聖唱歌・祝典歌集』作品9 第16曲

*…器楽曲
アンサンブル・レ・シュルプリーズ(古楽器使用)
【ジャンヌ・アムザル、ウジェニー・ルフェーヴル(S)、ジュリア・ボーミエ(Ms)、ポラン・ビュンドゲン(アルト=カウンターテナー)、クレマン・ドビューヴル、セバスティアン・オブレシュト(T)、フランソワ・ジャロン、ギヨーム・オルリ(Bs)、ガブリエル・グロスバール、アナエル・ブラン=ヴェルダン(Vn)、サラ・デュビュ(木管コルネット、リコーダー)、ジュリエット・ギニャール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、リュシル・テシエ(ドゥルツィアン、リコーダー)、ガブリエル・リニョル(テオルボ、バロックギター)、マチュー・ブティノー(Cemb)[1,17]、ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(オルガン、チェンバロ、指揮)

録音:2022年5月セント女子大修道院(フランス中西部シャラント地方)
ヴェロニク・ジャンスやマティアス・ヴィダルといった名歌手たちとの緊密なアンサンブルで、フランス17〜18世紀の知られざる声楽作品の魅力を脈々と伝えてきた アンサンブル・レ・シュルプリーズ。演奏作品が作曲された当時のあり方と妥協なく対峙し、現代のリスナーの興奮を誘う演奏へと昇華させるそのセンスは、フラ ンスのバロック音楽様式にも大きな影響を与えたイタリア音楽にも抜群の適性をみせることが、今回のアルバムで立証されました。17世紀の“水の都”ヴェネ ツィアを舞台に、その音楽活動の一大拠点だったサン・マルコ教会の音楽監督として巨匠モンテヴェルディが迎えられていた時代に光を当て、知られざる作曲 家たちの作品も含め声楽・器楽および聖俗両面の作品を鮮やかに組み合わせ、17世紀後半に至る豊かな音楽遺産を起伏に富んだプログラムで堪能させ てくれます。弦・管・鍵盤8人からなる器楽勢のアンサンブルも魅力なら、詩句とメロディの官能性を鮮やかに引き出してゆく歌手それぞれの声と各楽器の音色 の溶けあいや交錯も実にエキサイティング。サン・マルコ教会に限られない諸々の教会や貴族の私邸、アーケードの下に陣取った楽隊などの音楽によるヴェネ ツィアの祝祭シーズンを再現したかったと語る指揮者ベスティオン・ド・カンブラの狙いは、ALPHAならではの自然派録音が捉えた響きの克明さも手伝って十二 分に実現していると言ってよいでしょう。
ALPHA
ALPHA-739(1CD)

NYCX-10389(1CD)
国内盤仕様
税込定価
聖女マリア/母マリア/娼婦マリア
ホルスト(1874-1904):I. やさしきイエスよ 〜『4つの歌』 Op.35
ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ(1170-1230): パレスチナの歌*
ジョージ・クラム(1929-2022):Return I. God-Music〜『ブラック・エンジェルズ 暗黒界からの13のイメージ』
デュファイ:Ave Maris Stella めでたし、海の星*
マルタン:アヴェ・マリア 〜『マリア三部作』
ビクトリア:アヴェ・マリア*
クルターグ(1926-):Teil1「子守歌」 〜『カフカ断章』 Op.24
作者不詳:アドヴェント・ソング「マリアはいばらの森を行った」**
マルタン:マニフィカト 〜『マリア三部作』
ロッティ(1667-1740):十字架に架けられて*
リリ・ブーランジェ:ピエ・イエズ*
パトリツィア・コパチンスカヤ(1977-):Felino フェリーノ
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179): おお、血の赤さよ
ハイドン:ソナタIII「女よ、これがあなたの息子です」〜十字架上の7つの言葉』Hob.XX:1
クルターグ:Teil4「またもや、またもや」 〜『カフカ断章』 Op.24
マルタン:スターバト・マーテル 〜『マリア三部作』
ハンス・アイスラー/ベルトルト・ブレヒト(1898-1956): Kuppellied*
クルターグ:Teil3「罰としての性交」 〜『カフカ断章』 Op.24
ハイドン:地震 〜『十字架上の7つの言葉』Hob.XX:1
カルダーラ:アリア「私の涙の海に」 〜『キリストの足元のマッダレーナ』

*…ミチ・ウィアンコ編曲
**…ヴォルフガング・カチュナー編曲
アンナ・プロハスカ(S)
パトリツィア・コパチンスカヤ(ソロ・ヴァイオリン、リーダー)
カメラータ・ベルン

録音:2019年12月、2020年夏・スイス放送協会ドイツ語放送スタジオ、チューリヒ
※ 国内盤仕様解説・歌詞日本語訳…伊東信宏
2022年に発売されたイザベル・ファウストとの共演盤『カフカ断章』(HMF)が高い評価を受けたアンナ・プロハスカ。ALPHAレーベルからも個 性的なアルバムをリリースしてきている彼女が、今回は長年の盟友、奇才パトリツィア・コパチンスカヤと手を組み、新約聖書に登場する聖母 マリアとマグダラのマリアという2人の物語に挑みます。コパチンスカヤにとっては2019年リリースの『つかの間と、永遠と』の流れを汲む企画と言 え、そこでマルタンの『キリスト受難の6つの印象(複連祭壇画)』を中心に据えたのと同様、今回も同じマルタンの『マリア三部作(三連祭壇 画)』を核とした選曲により、聖なるマリア、母としてのマリア、そして卑しい身分の象徴としてのマリアとその救済という側面に切り込み、西洋世 界に於ける女性のイメージの二面性を描き出すとともに、その意味を問うという内容となっています。2人が絶大な信頼を置く作曲家、ヴァイ オリニストであるミチ(美智)・ウィアンコが多くの曲で編曲を務めており、カメラータ・ベルンの高いアンサンブル能力と、その音色が持つ煌びやか さを内に秘めたほの暗さを魅力的に引き出しました。さらにはプロハスカとコパチンスカヤによる、作品の振幅の激しさをものともしない表現力 と強烈な個性が、時に寄り添い時に激しくぶつかり合いながら、このアルバムの得も言われぬ魅力を作り出しています。

299 MUSIC
NIKU-9050(2CD)
税込定価
F・クープラン クラヴサン曲全集3
クラヴサン曲集:第2・12・14・23オルドル/クラヴサン奏法:前奏曲第2 番
中野振一郎(Cemb)、DISC-2(14)築山茉以(チェンバロ2)

録音:2021年9月28-39日、2022年5月30 日 岐阜・サラマンカホール
ロココの戯れ、フランス的甘さ、そして謎めいたムードなど、ユニークかつ多様な作品群の情緒あふれる世界を、そ の流麗で円熟味を増した表現と時折垣間見える遊び心で深みと新鮮さを与え展開する。長年にわたりチェンバロ界を リードし続ける中野振一郎が映し出す、フランソワ・クープランの成し遂げた偉業の真価。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0065(2CD)
ビーバー:ロザリオのソナタ
[CD1]
「喜びの秘蹟」 ソナタ第1番〜第5番
「哀しみの秘蹟」 ソナタ第6番〜第10番
[CD2]
「栄光の秘蹟」 ソナタ第11番〜15番
「パッサカリア」 ソナタ第16番
メレット・リュティ(Vn、指揮)
レ・パシオン・ド・ラーム

録音:(ソナタ第1〜15番)2022年1月23-29日/レールベルク
(パッサカリア)2019年9月27-20日/チューリッヒ放送スタジオ
「レ・パシオン・ド・ラーム」(デカルトの『情念論』に由来)はベルン出身のヴァイオリニスト、メレット・リュティが2008年に結成したスイスの古楽アンサンブ ル。さまざまな音楽祭に出演し多くのアーティストと共演しながら、ビーバーの作品に長年取り組んできました。演奏してきた作品にはもちろん名作『ロザリオのソ ナタ』も含まれます。そして今回リリースされるのは『ロザリオ』のスタジオ録音。これまで培ってきた演奏経験が大いに活かされた出来栄えで、高度な技術を要す るヴァイオリン・パートがみごとに敬虔な祈りに昇華されていきます。通奏低音にはチェンバロとオルガンが合体したクラヴィオルガヌムや、キラキラした音を出す サルテリオが登場。リュートは野入志津子が担当しています。アンサンブル全体が呼吸するかのようにうごき、音楽が豊かに湧き上がってくる演奏。名盤ひしめく『ロ ザリオ』にまたひとつ注目盤が加わりました (Ki)

Passacaille
PAS-1132(1CD)
テレマン:オラトリオ『解放されたイスラエル』 TWV.6:5
ヨハン・ハインリヒ・ローレ(1716-1786):オラトリオ『解放されたイスラエル』 V.I:II
ミリアム・フォイエルジンガー(S)
エ ルヴィラ・ビ ル(Ms)
ダニエル・ヨハンセン(T)
アンドレ・モルシュ(Bs)
セバスティアン・ミルス(Bs)
ペーター・ファン・ヘイゲン(指揮 )
イル・ガルデリーノ

録音:2022年8月16-19日/ベルギー、ブルージュ
モーセの十戒で有名な旧約聖書の「出エジプト記」に基づく、イスラエルの民がエジプトの奴隷から解放される物語。ヘンデルのオラトリオ『エジプトのイスラエル 人』が比較的知られていますが、テレマンもまた同じ題材を基にしたオラトリオを書いています。作曲家後期の作品にあたり、その筆致は驚くほど充実。迫力たっぷ り、聴き応え満載の音楽です。同じ題材による知られざるドイツの作曲家ヨハン・ハインリヒ・ローレの作品も収録。こちらもまた充実した内容で、なかなかに聴か せる音楽です。 (Ki)

MIRARE
MIR-612(1CD)
ブルターニュのエレノアのグラドゥアーレ集〜フォントヴローのクリスマス
・真夜中のミサ
・夜明けのミサ
・日中のミサ
ヴォックス・クラマンティス、
ヤーン=エイク・トゥルヴェ(指)

録音:2021年11月22-28日、フォントヴロー修道院
エレノアは、1275年、イングランド王国のベアトリクスとブルターニュ公ジョン2世との間に生まれました。1283年、8歳でエイムズベリー修道院に入り、 1304年にフォントヴローの修道院長となり、1342年にそこで亡くなりました。現在、リモージュ市立図書館には、彼女の紋章が刻まれたグラドゥアーレ集が所 蔵されています。そこには、グレゴリオミサに加え、通常ミサの全レパートリーが含まれています。ここでは、音楽学的な貴重さという観点からではなく、純粋に 2021年のクリスマスを祝うために作られたかのような作品を選び、文脈を変えずに様々な音色(鈴や鳥の声など)を加えるなどして収録されています。実際に僧 たちが修道院の中で歩いたりしながら歌っているのを覗くような気分になれる録音で、非常に静謐な空気に満ちています。 (Ki)

Pentatone
PTC-5187082(1CD)
「シルク・バロック」
テレマン:ベルはいかがでしょうか(ユディト・ステーンブリンク編)
ラモー:悲しい仕度、青白いたいまつ
J.ステーンブリンク:中国のポロネーズ(メランテ編)
馬術【中国伝統音楽】
ヴィヴァルディ:トリオ・ソナタOp.1-12「ラ・フォリア」
ラモー:プレリュード・フォー・プレリュード(J.ステーンブリンク編)
ルベル:混沌
即興【父へ〜ウー・ウェイ】
テレマン:ハーレキナード
テレマン:千載一遇の好機
J.ステーンブリンク:シルク・ロンドー〜マイテへ
ルクレール:ガヴォット
瑶族舞曲【中国伝統音楽】
バッハ:アンダンテ
夕べの音楽【中国伝統音楽】
オランダ・バロック
ウー・ウェイ(中国笙)

録音:2019年1月/HCO ヒルフェルスム(オランダ)
レイチェル・ポッジャーなど世界的なアーティストと共演をしてきたオランダ古楽界の精鋭集団オランダ・バロック(元オランダ・バロック協会)と中国笙の第一 人者ウー・ウェイの奇跡のコラボレーション・アルバム。
バッハ、ヴィヴァルディ、テレマン、ラモーなどのバロック時代を代表する作曲家の音楽と中国伝統音楽を見事に融合させた「シルク・バロック」がCDフォー マットで再発売されます!
中国笙は37本の竹管からなる笙(日本の雅楽などで用いられる笙は17本の竹管)で、中国独自の響きを携えます。演奏のウー・ウェイは1970年中国生まれ。 上海音楽院で学んだ後ベルリン芸術大学に留学。ベルリンでは東アジアの楽器と西洋楽器との混合アンサンブル“アジアン・アート・アンサンブル”に創設メンバー として参加し世界各国の作曲家への委嘱と初演を行ってきました。ソリストとして活躍する一方、2013年からは上海音楽院の教授として後進の育成にあたり、中 国伝統音楽はもちろんのこと現代音楽、即興などの指導にも力を注いでおります。(日本語帯はつきません。) ※CD再発売にともない、SACDハイブリッド盤(PTC-5186800)は廃盤となります。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10448(1CD)
オレンジの樹のある中庭 〜セビリア大聖堂にまつわるルネサンス音楽集
〈オレンジの樹の中庭〉
即興:Istijbar Raml-al-Maya
作者不詳(15世紀後半):Propinan de melyor
〈聖母マリアの祭壇〉
ペドロ・デ・エスコバル(1465頃-1535頃):Virgen bendita sin par
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):Virgo prudentissima
クリストバル・デ・モラーレス(1500頃-1553):Regina caeli, laetare
〈ヒラルダの塔から街を見下ろす〉
フアン・バスケス(1500頃-1560頃):Del rosal sale la rosa / -Que razon podeis tener- / Morenica me era yo
ミゲル・デ・フエンリャーナ(1553頃活躍-1578):Tiento del IV tono / Fantasia No.34sobre un passo forcado, Ut re mi fa sol la
〈アンティグア聖母礼拝堂、フランシスコ・ゲレーロとフランシスコ・ペラーザの墓前で〉
ペドロ・デ・エスコバル:Agnus Dei
フランシスコ・ゲレーロ:In elevatione Domini:Hei mihi, Domine
フランシスコ・ペラーザ(1564-1598):Medio registro alto (de) primer tono
〈聖歌隊の裏側、エルナンド・コロンの墓前で〉
エンリケ・フォクサー(1488没):Pues con sobra de tristura
作者不詳(15世紀後半):N ina y vina
〈チャプター・ハウス〉
アロンソ・ムダーラ(1510頃-1580):Tiento II & Fantasia XVIII sobre fa, mi, ut, re. Segundo tono / Fantasia XVI. Primer tono / Pavana I / Gallarda
〈聖歌隊〉
アロンソ・ロボ(1555-1617):Vivo ego, dicit Dominus
フランシスコ・デ・ペニャローサ(1470頃-1528):Agnus Dei III (Vita dulcedo/De tous bien playne)
〈オレンジの樹の中庭〉
即興:Istijbar Raml-al-Maya
マリア・マルティネス・アイェルサ(編曲、指)
ロイヤル・ウィンド・ミュージック(リコーダー合奏)

録音:2022年8月22-25日/オランダ
11人のリコーダー奏者からなる「ロイヤル・ウィンド・ミュージック」によるルネサンス音楽集。大小12種類(ソプラニーノ1、ソプラノ2、アルト2、テナー2、バセッ ト2、グレート・バス1、コントラバス1、サブ・コントラバス1)のルネサンス・リコーダーを駆使し、驚くほど雄弁なサウンドを創生しています。ブックレットには各 曲でどのリコーダーを誰が吹いてるのかを表したリスト付き。
舞台はスペインの誇る最大規模の聖堂、セビリア大聖堂。モスクの跡地に建てられ、モスクの名残である「ヒラルダの塔」などもあるユニークな建造物です。中庭 はオレンジの樹があり、アルバム・タイトルのもとになっています。
アルバムはセビリア大聖堂を中庭から始まりぐるりと回遊し、また中庭に戻ってくる構成で、そこにスペイン・ルネサンスの大作曲家たちの作品が散りばめられて いるというもの。時代の香りが漂ってくるような雰囲気がたまらない1枚です。 (Ki)

Da Vinci Classics
C-00703(1CD)
18世紀のフルート・ソナタ集
テレマン:トラヴェルソ、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ ト短調 TWV42:G7
C.P.E.バッハ:フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 H.551. WQ124
フォルトゥナート・ケッレリ:フルート、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調(世界初録音)
カール・フリードリヒ・アーベル:フルート、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 WKO110d, A5:5A
J.C.バッハ:フルート、チェロとハープシコードのためのソナタ Op.2-5, W. B47b
ピエール・プローヴォ:トラヴェルソ、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ ト短調(世界初録音)
ラ・レジョイサンス〔マリヤ・ミリュウジーナ(トラヴェルソ)、アマリリス・ドゥエニャス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ナタリア・レンタス(ハープシコード)〕

録音:2022年2月、ナショナル・スカルプチャー・ミュージアム(バリャドリッド、スペイン)
ラ・レジョイサンスは、ケルン音楽舞踊大学で学んだ音楽家達によって2018年に結成され、ドイツ・ザールランド放送局主催の国際バロック・コンクールでは第1位を受賞。アンサンブルの名前の由来は、バッハ、ヘンデル、テレマンなどが組曲の1楽章として使用した、速いテンポと祝祭性のある特徴を持つ、フランスの伝統的な舞曲「rejouissance(喜び、歓喜)」に由来します。
本アルバムでは、18世紀に作曲されたトリオ・ソナタを軸に、1750年代から1770年代頃に流行したギャラント様式が、その長い生涯で生み出した様々な方向性を示す代表的な作品を集成。このジャンルがどのように発展していったか、その軌跡を辿ります。

Tactus
TC-652090(2CD)
トレッリ:合奏協奏曲集 Op.8
クリスマスのためのパストラーレ付き12の合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ)集 Op.8(ボローニャ,1709)(2本のヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための)〔協奏曲第1番 ハ長調、協奏曲第2番イ短調、協奏曲第3番ホ長調、協奏曲第4番 変ロ長調、協奏曲第5番ト長調、協奏曲第6番 ト短調 「クリスマスのために」(クリスマス協奏曲)、協奏曲第7番 ニ短調、協奏曲第8番ハ短調、協奏曲第9番ホ短調、協奏曲第10番 イ長調、協奏曲第11番ヘ長調、協奏曲第12盤 ニ長調〕
ロベルト・ノフェリーニ(Vn)、
ジェレミー・キジョーニ(Vn)、
アンサンブル・ロカテッリ、
キアラ・カッターニ(指,Cemb)

録音:2020年7月、サン・ロレンツォ・マルティーレ教会(ダルミネ、ベルガモ)
「ピリオド楽器、ガット弦、ピリオド・ボウによるパガニーニのカプリース」(PTC781690/TC781690)の衝撃的な録音で話題を呼んだ、イタリアの鬼才バロック・ヴァイオリニスト、ロベルト・ノフェリーニ。イタリア音楽の宝庫Tactusレーベルからリリースされる新たなアルバムでは、トレッリの「合奏協奏曲集 Op.8」の全曲を録音!
ジュゼッペ・トレッリは1658年イタリア・ヴェネト州のヴェローナに生まれ、25歳で同市の大聖堂ヴァイオリニストに採用され、その後もボローニャ、アンスバッハ(バイエルン)、ベルリン、アムステルダムなどでヴァイオリニストやコンサート・マスターとして活動したヴァイオリニスト&作曲家。ヴェネツィア楽派、ローマ楽派、ナポリ楽派とともに、イタリア・バロック音楽の基幹をなすボローニャ楽派の名声と成功に貢献した作曲家の一人です。
1709年に弟のフェリーチェ・トレッリによって出版された、ジュゼッペ・トレッリの代表作「合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ) Op.8」は、特に有名な「クリスマス協奏曲(第6番) Op.8-6を始めとする一部や抜粋の録音は数多くあるものの、12曲全体のまとまった録音は少ないだけに、イタリアの鬼才ノフェリーニと、ソミスのアルバム(TC681908)でも共演したチェンバリスト、キアラ・カッターニ率いるアンサンブル・ロカテッリによる新たなレコーディングが重要なマイルストーンとなることでしょう。

Urania Records
LDV-14098(1CD)
J.P.デュポール:チェロ・ソナタ集
:6つのチェロとヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ Op.1(1766)より、ソナタ第3番ハ長調、ソナタ第4番 ニ長調/6つのチェロ・ソナタ Op.2(1767/70)より、ソナタ第1番 ニ長調、ソナタ第3番ヘ短調/6つのチェロと通奏低音のためのソナタ Op.3(1773)より、ソナタ第1番ニ長調、ソナタ第3番ニ短調/6つのチェロ・ソナタ Op.4(1789)より、ソナタ第2番ホ短調、ソナタ第3番 ハ長調
クラウディオ・ロンコ(Vc)、
エマヌエラ・ヴォッツア(Vc)ピリオド楽器使用
フランス・チェロ派の創始者マルタン・ベルトーの弟子であり、近代チェロ派の創始者といわれるジャン=ルイ・デュポールの兄でもあったジャン=ピエール・デュポール(1741-1818)。当時大変なヴィルトゥオーゾであったデュポールはベルリンに渡り、宮廷の音楽監督を務めました。その際、モーツァルトやベートーヴェンといった作曲家たちとの交流もあったと伝えられています。
クラウディオ・ロンコは、1980年にクレマンシック・コンソート(クレメンチッチ・コンソート)のソロ・チェロ奏者に就任し、アンサンブル415やエスペリオンXXでも活躍。さらには、セビリア古楽音楽祭をはじめとするヨーロッパの著名な古楽音楽祭から定期的に招聘されるなど、現在のイタリア古楽界における重鎮の1人。
現在は2001年に出会ったボローニャのアンサンブDSGとルサン・ペトロニオ・カペラ・ムジカーレで首席チェロ奏者を務めていたエマヌエラ・ヴォッツアと夫婦デュオを組み、コンサートやレコーディングに精力的に取り組んでいます。

Glossa
GCD-924014(3CD)
ジャン・バティスト・シュトゥック(1680-1755):音楽悲劇「ポリドール」 ジェルジ・ヴァシュヘージ(指)、オルフェオO、パーセルcho、ユディット・ファン・ヴァンロイ(Venus, Deidamie)、エレーヌ・ギュメット(Ilione)、タシス・クリストヤニス(Polydore)、トマ・ドリエ(Polymnestor)、シリル・デュボワ(Un Triton, Timanthe, Sthenelus, un Thrace, un Grec)、ダヴィド・ヴィチャク(Neptune, le Grand Pretre de l’Hymen, l’Ombre de Deiphile)、クロエ・ブリオ(Thetis, une Matelote, Theano)

録音:2022年9月12日-15日、ベーラ・バルトーク国立コンサート・ホール(ブダペスト芸術宮殿、ハンガリー)
20世紀末まで顧みられることのなかった数々の知られざるフランス・バロック作品を蘇らせ、次々と世に発信して注目を集めてきたハンガリー出身の奇才ジェルジ・ヴァシュヘージと、彼が結成したオルフェオO&パーセル合唱団。次なるリリースはイタリアのトスカーナに生まれ後にフランスに帰化したジャン・バティスト・シュトゥック(1680-1755)の音楽悲劇「ポリドール」。シュトゥックはラモーとほぼ同世代の作曲家で、リュリ亡き後も続いていたパリでのオペラへの嗜好に対し、公爵家から資金の援助を受けながら作品を書き続けました。「ポリドール」はパリ移住後の1720年の作品。ギリシャ人、トラキア人、トロイア人の神話を題材に、戦争、家族、愛が織り込まれた悲劇的な物語です。これまでアリアなどが抜粋されて録音されることはありましたが、全曲の録音はとても貴重なものと言えるでしょう。
今回も厚い信頼関係で結ばれたジェルジ・ヴァシュヘージと手兵のオルフェオO&パーセル合唱団が高品質な演奏を披露。ユディット・ファン・ヴァンロイやタシス・クリストヤニスなどのソリスト陣も素晴らしく、この知られざる作品の魅力を再発見させてくれます。
※アーティスト名表記について
これまで、Gyorgy Vashegyiの日本語表記を「ジュルジ・ヴァシェジ」としておりましたが、今後は原音表記に近い「ジェルジ・ヴァシュヘージ」に変更させていただきます。よろしくお願いいたします。
Glossa
GCD-923538(2CD)
ペドロ・アントーニオ・アヴォンダーノ(1714-1782):オラトリオ「アベルの死」 マッシモ・マッツェオ(音楽監督)、
ディヴィーノ・ソスピーロ、
ケル・カマリーニャ(S)、
アナ・ヴィエイラ・レイテ(S)、
ヴァレンティーナ・ヴァッリアーレ(S)、
フィリッポ・ミネッチャ(A)、
セルジョ・フォレスティ(Bs)

録音:2022年2月28日-3月3日(ポルトガル)
ポルトガルを拠点にしている古楽オーケストラ、ディヴィーノ・ソスピーロはこれまでもマッシモ・マッツェオ指揮の下、ポルトガルの作曲家の作品の復興に努めてきました。このアルバムで取り上げる作曲家ペドロ・アントーニオ・アヴォンダーノ(1714-1782)もその中の一人です。アヴォンダーノは、18世紀にリスボンで活躍したイタリア系音楽家の一族の子孫でした。彼の作曲した「アベルの死」(1780年頃)は多数のオペラ作品でも知られる著名な台本作家ピエトロ・メタスタージオの人気作を題材にしたもので、バロック時代以降、40回ほど演奏された記録が残っています。アヴォンダーノは最初の殺人事件の物語であるこの作品に、バロック音楽が持つ表現力の可能性を余すところなく発揮しており、熱狂的なドラマとして描いています。素晴らしい歌手陣で録音されたこのアルバムは、世界初録音となります。

Audax Records
ADX-11201(1CD)
4声のソナタ集
ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク(1727-1756):ソナタ ハ短調 DurG14
テレマン:ソナタ イ短調 TWV43:a5
ヘンデル:ソナタ ト長調 Op.5, No.4
ファッシュ:ソナタ ニ短調 FaWV N:d3
ヨハン・ゴットリープ・ヤニチュ(1708-1762):四重奏曲 ニ長調(世界初録音)
ヨハネス・プラムゾーラー(Vn)、アンサンブル・ディドロ〔ヨハネス・プラムゾーラー(Vn)、ロルダン・ベルナベ(Vn)、アレクサンドル・バルド(Va)、チェ・グゥリム(Vc)、フィリップ・グリスヴァール(ハープシコード)〕

録音:2021年12月1日-3日、マーラー・オーディトリアム(トブラッハ、イタリア)
南チロルから世界へと羽ばたいた"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーは、アンサンブル・ディドロやインターナショナル・バロック・プレーヤーズを主宰し、師であるレイチェル・ポッジャーのブレコン・バロックのメンバーとしても活躍する次世代の名手。2013年に自身のレーベルAudax(オーダックス)を立ち上げ、数々の知られざるバロック・レパートリーを発掘してきたプラムゾーラーが新たに開拓するのは、3つの旋律楽器と通奏低音による4声の「カルテット・ソナタ」集!
バロック時代に「トリオ・ソナタ」が流行し、18世紀前半には通奏低音付きの四重奏(カルテット・ソナタ)が出現しましたが、後に「弦楽四重奏」のスタイルの隆盛によってほとんど無視されるようになっていきました。
バロックと初期古典派の間の重要な仲介役となるカルテット・ソナタの中から、今回はファースト・ヴァイオリン、セカンド・ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音からなる弦楽器編成の作品が選ばれました。いずれも、フランス、イタリア、ドイツの様式を折衷した混合様式の好例となる作品で、弦楽四重奏の登場によってほとんど注目を浴びなくなったレパートリーに特徴的な「学究的で彫琢されたポリフォニー」を備えています。

INVENTA
INV-1005(1CD)
NX-B05
世界一の富豪のための16世紀のヴィオール音楽集
イザーク(1450頃-1517):Las rauschen
イザーク:Fortuna - Bruder Conrat
ピエール・ド・ラ・リュー(1452頃-1518):Ain frolich wesen
アダム・レナー(1485頃-1520頃):Ach ainigs ain
ジョスカン・デ・プレ(1450頃/1455-1521):Entre iesuis
 私はもの思いに沈んだ
ド・ラ・リュー:Carmen
イザーク:Zart liebster frucht
作者不詳:Plus oultre pretens
作者不詳:Vil gluck und hayl
パウル・ホフハイマー(1459-1537):On frewdt verzer ich
アントワーヌ・ブリュメル(1460頃-1512/1513):アンデルナハで
ピエール・アラミレ(1470頃-1536):T'Andernacken
作者不詳:Ways nit
イザーク:La la ho ho
ルートヴィヒ・ゼンフル(1486頃-1543):Carmen in la
ゼンフル:Carmen in re
ゼンフル:Alles regres
ジョスカン・デ・プレ:Plus miltz regretz
ド・ラ・リュー:Tous les regretz
ド・ラ・リュー:Jouyssance vous donneray "Iam sauche, Jani sauche"
ド・ラ・リュー:Carmen
ホフハイマー:Fro bin ich dein
イザーク:Guretzsch
レナー:Jetzt hat volbracht
ゼンフル:Dem ewigen Gott
 Albrecht mirs schwer
 In lieb und freid hab ich mein bscheid
リナロール・コンソート(ヴィオール・アンサンブル)【デイヴィッド・ハッチャー、森川麻子、アリソン・キンダー、クレア・ホラチェク】

録音:2020年2月11-13日
フレットワークなどで活躍するデイヴィッド・ハッチャーや森川麻子といった日本の古楽ファンにもなじみ深いメンバーが参加する「リナロール・アンサンブル」 がInventa Recordsにデビュー。このアルバムのタイトルとなっている「世界一の富豪」とはドイツのアウクスブルクを拠点としたフッガー家の当主ヤーコ プ・フッガー(1459-1525)のこと。フッガー家は15世紀から16世紀にかけて貿易や鉱山経営で巨大な富を築き、神聖ローマ帝国のメインバンク同 然の地位に君臨、ヤーコプは貴族に叙せられ「世界一の富豪」と呼ばれました。彼の宮廷で演奏された音楽はオーストリア国立図書館に大量の手 稿譜の形で収蔵されており、それを目にしたデイヴィッド・ハッチャーが校訂して現代譜に起こし、今回の録音に臨みました。収録曲は主に16世紀初 頭のドイツ語圏やフランドルのものです。
INVENTA
INV-1010(1CD)
NX-B05
世界一の富豪のための16世紀のヴィオール音楽集 Vol.2
ゲオルク・ブランケンミュラー(1480頃-?):Inn stetter hut*
コンラート・ルプシュ(1475頃-1530頃):Nun bit wir den hayligen geist*
ルートヴィヒ・ゼンフル(1486頃-1543):M. dein bin ich/Es taget vor dem walde das drit*
ゼンフル:in bin ich das erst*
パウル・ホフハイマー(1459-1537):Die prunlein die da vliessen
ゼンフル:Die prunlein die da fliessen*
 Fortuna/Nasci pati mori
 Fortuna/Ich stund an ainem morgen
イザーク(1450頃-1517):Maudit soyt
作者不詳:Carmen Hercules
ゼンフル:Ich armer man/mein herz ist alles/ ach got wem soll ichs clagen
ノエル・バウルデヴェイン(1480頃-1509-13活躍):Ach got wem soll ichs clagen
ゼンフル:Fortuna/Helena desiderio*
ゼンフル:Fortuna/Virgo prudentissima*
イザーク:File vos
ゼンフル:Carmen Lamentatio*
ブランケンミュラー:Kein clag hab ich*
ゼンフル:M. dein bin ich/Es taget vor dem walde das viert*
ゼンフル:Ich sag und clag das ander*
作者不詳:Naves pont*
イザーク:Carmen
ゼンフル:Unseglich schmerz entpfindt mein hertz
バルトロメ・ジンガー(1520代頃活躍):Ain diernlein zart
ゼンフル:Kain sach mir nye auff erden*
バウルデヴェイン:Ach hulff mich layd
イザーク:Carmen
ゼンフル:Warhafftig mag ich sprechen wol
イザーク:Wolauff gut gsell von hinnen
ゼンフル:On allen schertz*
*…手稿譜からの小品
リナロール・コンソート(ヴィオール・アンサンブル)【デイヴィッド・ハッチャー、森川麻子、アリソン・キンダー、クレア・ホラーチェク、ティム・リン】
ジェイムズ・ギルクリスト(T)

録音:2021年10月
このアルバムのタイトルとなっている「世界一の富豪」とはドイツのアウクスブルクを拠点としたフッガー家の当主 ヤーコプ・フッガー(1459-1525)のこと。フッガー家は15世紀から16世紀にかけて貿易や鉱山経営で巨大 な富を築き、神聖ローマ帝国のメインバンク同然の地位に君臨、ヤーコプは貴族に叙せられました。芸術を庇 護したので多くの芸術家が集まり、その宮廷で演奏された音楽はオーストリア国立図書館に大量の手稿譜の 形で収蔵されています。ここに録音されたのは当時のドイツ、フランドル、フランスで高い名声を得ていた作曲 家たちによる作品で、当時の流行歌をヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)合奏用に編曲したもの。一部の曲に はテノールのジェイムズ・ギルクリストが参加して「元唄」を歌っています。当時の流行歌は各地の宮廷に同じも のが流布していましたが、トラック1-4,6,13,14,16-20,24,29は当コレクションでしか見られない 貴重な曲です。

Capella de Ministrers
CDM-2254(1CD)
地中海諸国、中世からルネサンス音楽のグロテスク趣味
1. 作者不詳(13世紀):コンドゥクス「東方ヨリ驢馬ゾ来タリテ」
2. 作者不詳(14世紀):ホケトゥス「幾百年モ先マデ」
3. 作者不詳(16世紀):愛しきカボチャの君、どうしたものか 〜『王宮の歌集』(1505-20頃)より
4. 作者不詳(16世紀):糸紡ぎを失くしてしまった、紡錘もない 〜『王宮の歌集』より
5. 作者不詳(1500年頃):エンサラーダ「おお学者のホアン・ベリェ!お願いだから」
6. フアン・デル・エンシーナ(1568/69-1530/33):今はよく食べ、酒を飲もうじゃないか〜『王宮の歌集』より
7. アロンソ・ペレス・デ・アルバ(生年不詳-1503):聖マルティンは、糸紡ぎの女を一目でも見ようと〜『王宮の歌集』より
8. 作者不詳(16世紀):ハンス・ハント 〜『王宮の歌集』より
9. 作者不詳(16世紀):見たまえ、あの顔色の悪い痩せた修道士を 〜『王宮の歌集』より
10. 作者不詳(15世紀):聖なるかな、聖なるかな、智天使を統べるお方よ
11. マテオ・フレチャ1世(1481-1553):サン・サバヤ・ググルンベ 〜エンサラーダ「黒人女」より
12. トワノ・アルボー(1520-1595)/ミヒャエル・プレトリウス:モレスカスとカナリアス
13. ジョヴァンニ・ドメニコ・ダ・ノーラ(1510/20頃-1592):我ら三人、目は見えぬ
14. アドリアン・ヴィラールト(1490頃-1562):怠け者の年増女たちよ
15. オルランドゥス・ラッスス:アッラーに祈れ、おお奴隷よ!
16. ロレンツォ・デ・メディチ“イル・マニーフィコ”(1449-1492):我らはバレンシアの艶男
17. ロレンツォ・デ・メディチ:コンフォルティーニ菓子の歌
18.アドリアーノ・バンキエーリ:さあ滑稽な話の始まりだ、籠から鳥たちが逃げてゆくんだ〜『謝肉祭最終日の祝祭』(1608)より
カペリャ・デ・ミニストレルス(声楽&古楽器アンサンブル)【デリア・アグンデス(S)、ウゴ・ボリバル(アルト=カウンターテナー)、ホルヘ・モラータ(T)、アントニオ・サブコ(Br)、ロベルト・カセス(ルネサンスギター)、ミゲル・アンヘル・オレロ(打楽器)】
カルレス・マグラネル((指)ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2021年2月15-18日 サンタ・マリア教会、レケナ(スペイン東部バレンシア地方)
音楽は長い間、美しい響きと調和こそ理想とされてきた芸術領域。かつて文学学者フィリップ・トムソンは自著『グロテスク』(1972)で、よほど 拡大解釈しない限り「グロテスクという概念があてはまりそうな音楽作品は一切見いだせない」と言明したそうですが、半世紀の後その主張に アルバム1枚をかけて圧巻の雄弁さをもって反駁したのが、スペイン東部バレンシア地方に拠点を置く古楽集団カペリャ・デ・ミニストレルス。 中世末期からルネサンス末期にかけての膨大な現存作品から18の事例をあげ、美術や文学などと全く同じように、音楽もまたその本来の 魅力を全く手放さずに劇場的・文学的な醜悪さを体現できることを、驚くほど起伏に富んだ演奏実践を通じて例証してみせました。詩句や 音使いに潜む時としてユーモラスな醜さの側面を、ある時は卓越した演奏を通じ、またある時はラジオドラマさながらの演劇性豊かな解釈で 伝えるその巧みさは、さながら千変万化の表情描写で人間心理の闇を暴き出しつつも鑑賞者を魅了せずにはおかない、盛期ルネサンスの 画家たちの至芸のよう。スペインのエンサラーダやイタリアのヴィラネスカ、マドリガーレ・コメディアなど、美だけでなく荒唐無稽を描出できてこそ の曲種の数々を、技量充分の感性豊かな歌唱と古楽器演奏で味わい尽くせます。音の輪郭をよく伝えるCdMレーベルならではのエンジニ アリングも絶妙。「グロテスク」の語源や意味変遷にも迫った解説文(バレンシア=カタルーニャ語/英西仏語訳付)も読みごたえがあります。

Hyperion
CDA-68399(1CD)
マショー:運命の妙薬
Qui n’aroit autre deport/Tieus rit au main/Joye, plaisance/En amer a douce vie/Dame, de qui toute ma joie vient 2vv /Dame, a vous sans retollir/Dame, mon cuer en vous remaint/Dame, de qui toute ma joie vient 4vv
オルランド・コンソート〔マシュー・ヴェンナー(C.T)、マーク・ドーベル(T)、アンガス・スミス(T)、ドナルド・グレイグ(Br)〕

録音:2021年11月2日-4日、洗礼者聖ヨハネ教区教会(ラフトン、エセックス)
1988年にイギリス国立古楽センターで結成された男声ヴォーカル・クヮルテット、オルランド・コンソート。
かつてアンドルー・カーウッドが在籍し、現在はタリス・スコラーズのメンバーでもあるドナルド・グレイグが低声部を支える精緻な歌声で、中世ポリフォニー音楽の最高峰として活動しています。
ギヨーム・ド・マショーの録音プロジェクトでも注目を浴びてきたオルランド・コンソートの新録音は、「運命の妙薬」。男性から女性への愛が歌われ、その詩を作ったのは誰かという問いかけをするというものです。それを各パート一人ずつという編成で正確に歌い上げるオルランド・コンソートの見事なアンサンブルをご堪能ください。

Arte dellarco Japan
ADJ-069(2CD)
日本初のモンテヴェルディのマドリガーレ全集・完結編
モンテヴェルディ
■CD1
マドリガーレ集第9巻『2声と3声のマドリガーレとカンツォネッタ』(1651)
1.「すてきな羊飼いさん」
2.「西風が戻り」
3.「誰も私に忠告しないように」
4.「愛の神は常に、楽しんでもよいと」
5.「お前の胸に」
6.「愛したくない」
7.「今日、そよ風はなんと甘く」
8.「踊りへ、喜びへ、楽しみへ」
9.「なぜ、僕を嫌ってたのに」
10.「そう、可愛らしく美しい」
11.「ほらほら、幼く愛らしい羊飼いたちよ」
12.「愛する人よ、命の人よ」

■CD2
「薄情な女たちのバッロ」〜マドリガーレ集第8巻『戦いと愛のマドリガーレ』(1638)より
プルート:小笠原美敬
ヴィーナス:鈴木美登里
愛の神:染谷熱子
薄情な女:森川郁子
地獄の霊たち:上杉清仁、谷口洋介、中嶋克彦、小笠原美敬
4人の薄情な女たち:森川郁子、染谷熱子、鈴木美登里、上杉清仁
■CD1
ラ・フォンテヴェルデ【鈴木美登里・染谷熱子(S)、布施奈緒子(Ms)、上杉清仁(C.T)、谷口洋介・中嶋克彦(T)、小笠原美敬(Bs)】
金子浩(リュート / バロック・ギター)、伊藤美恵(バロック・ハープ)、上尾直毅(Cemb)

■CD2
若松夏美・荒木優子(Vn)、成田寛・佐藤駿太(Va)、山本徹(Vc)
西澤誠治(ヴィオローネ)、金子浩(Lute)、伊藤美恵(バロック・ハープ)、上尾直毅(チェンバロ / オルガン)

録音:2013年10月7-9日、2014年9月21-23日、2016年5月15-18日、2017年5月15-18日、
2017年9月11-14日、2018年4月8-10日、2018年7月23-25日、2018年12月4-6日/秩父ミューズパーク音楽堂
鈴木美登里を中心に結成された本格派声楽アンサンブル、ラ・フォンテヴェルデ。6年の歳月をかけたモンテヴェルディのマドリガーレ全集、そのアルバム最終章 はマドリガーレ集第9巻『2声と3声のマドリガーレとカンツォネッタ』と第8巻『戦いと愛のマドリガーレ』より「薄情な女たちのバッロ」を収録。ここに完結いた します!
日本人としてははじめてで、ヨーロッパでもほとんど例のない貴重な試みであるこの一大企画では、作曲家の成長と作風の変化に焦点を当て、モンテヴェルディ の生涯に沿ってプロジェクトを進めていく形を取っています。もっぱらオペラなどの大作で知られる作曲家の半世紀をかけたライフワークが今ここに巻を追って響 きとなります!
モンテヴェルディは『オルフェオ』や『ポッペアの戴冠』などのオペラで一世を風靡し、バロックの扉を開いた作曲家です。しかし彼がライフワークとしていたのは、 16世紀から17世紀にかけてヨーロッパ全土で流行したマドリガーレでした。1587年に出版されたマドリガーレ第1巻から1651年の第9巻に至るまで、彼は 実に半世紀以上の年月をその創作に費やし、新しい作曲技法や様式を追求し続けました。第9巻は1630年頃流行した舞踏歌と同じスタイルの三重唱が多数でそ の多くが有節歌曲です。巨匠のライフワーク、今ここに完結いたします! (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10444(1CD)
オスティナート
ビーバー:ソナタ第6番
ゲオルク・アーノルド(1621-1676):カプリッチョ
ビーバー:ソナタ第75番
アントニオ・ベルターリ(1695-1669):チャッコーナ
ハインリヒ・デーベル(1651-1693):ソナタ イ長調
ヨハン・ヨーゼフ・ヴィルスマイアー(1663-1722):ソナタ(スコルダトゥーラ b- es'- b''-es'')
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(c1623-1680):チャッコーナ
グナール・レツボール(指)
アルス・アンティクヮ・アウストリア

録音:2021年12月16-19日オーストリア、ザンクト・フローリアン修道院
古楽ヴァイオリン音楽の伝道師・レツボールによる「オスティナート」をテーマとしたアルバムです。「オスティナート」(ラテン語でobstinatus:頑固な)は絶 えず繰り返されるフレーズのことで、執拗低音とも言われます。このバスの動きは即興的な音楽展開に最適で、通奏低音を伴うバロック時代にうってつけの形式で あったため、数々の名品が生み出されました。
シュメルツァーとベルターリのチャッコーナはこのジャンルの代表格。現代ポップスにも通用するコード進行を持ち、シンプルな骨格から耳に楽しい音楽が沸き上 がってくる佳曲です。これにヴァイオリンの名手ビーバーによるオスティナートを主体とした2つのソナタと、アーノルド、デーベル、ヴィルスマイアーといったあまり 知られていない作曲家の作品を絡めた、レツボールならではの技ありの構成。めくるめくオスティナートの世界を堪能できます。
このアルバムでレツボールは、ビーバーが楽長を務めたザルツブルクの宮廷では特別な通奏低音があったという研究結果のもと、リュート、キタッラ・アッティオ ルバータ、コラシオーネという豪華な音響効果を持った通奏低音編成を採用しています。
PAN CLASSICS
PC-10443(1CD)
ジュゼッペ・サンマルティーニ:リコーダー・ソナタ集
1-3ソナタ ト長調 Sibley No. 25(GSM 1324)
4-6ソナタ ニ短調 Sibley No. 20(GSM 1319)
7-9ソナタ ニ長調 Sibley No. 17(GSM 1316)
10-12ソナタ ト短調 Sibley No. 14(GSM 1313a)
13-16ソナタ ヘ長調 Sibley No. 27(GSM 1326a)
タマル・ラロ(リコーダー)
ダニエル・オヤルサバル(チェンバロ、オルガン 1-7, 9-16)
ジャドラン・ダンカム(リュート 1, 3, 4, 6, 8, 9, 11, 15, 16)
エイアル・ストリート(ファゴット 1-4, 6, 13, 14, 16)
ホセチュ・オブレゴン(Vc 7-9)
イスマエル・カンパネロ(ヴィオローネ 1, 3)

録音:2021年11月/スペイン、ラス・ロサス・デ・マドリード
イスラエル人リコーダー奏者タマル・ラロによるソロ・デビュー盤。ジュゼッペ・サンマルティーニは1720年頃にロンドンで大活躍したオーボエ奏者・作曲家。 当時のオーボエ奏者はリコーダーも演奏するのが一般的で、サンマルティーニは30曲以上のリコーダー・ソナタを残しています。そのほとんどは「シブリー手稿譜 Sibley manuscript」と呼ばれる写本に収められており、このアルバムに収録された作品もその写本によっています。後期バロックにあたる時代、リコーダーは だんだんと忘れられていく古い楽器になりつつありました。そんな中、時代と共に大きく発展した器楽書法を駆使して書かれたこれらのソナタは、自由で大胆な創 意に基づく、リコーダー音楽の頂点ともいえるものになっています。 (Ki)

Temperaments
TEM-316068(1CD)
バルバストル(1724-1799):鍵盤のためのノエル集
『四つの組曲にまとめられた変奏付ノエル集』(1770)

ノエルによる第1の組曲〔クラヴサンまたはフォルテピアノによる演奏〕
ノエルによる第2の組曲〔クラヴサンまたはフォルテピアノによる演奏〕
ノエルによる第3の組曲〔オルガンによる演奏〕
ノエルによる第4の組曲〔オルガンによる演奏〕
オリヴィエ・ボーモン(クラヴサン〔=チェンバロ〕、フォルテピアノ、オルガン)
 クラヴサン:パリのブノワ・ステラン(またはベネディクト・シュテーリン)1750年製オリジナル
 フォルテピアノ:パリのアンリ・ブロド(またはハインリヒ・ブロート)1798年製オリジナル
 オルガン:クリストフ・ムーシェレル&ピエール・ド・モンブラン1741年建造オリジナル

録音:1999年12月28-29日、アントワーヌ・レキュイエ美術館、サン=カンタン(フランス北部ピカルディ地方)
2000年5月16-17日、サントガベル教会(フランス南部オー・ガロンヌ県)
ノエルとは、フランス語圏で教会とは関係ない俗世で歌い継がれてきたクリスマスシーズンの伝統俗謡の総称(英語圏のキャロルと同様の音 楽)。かつては多くの人が暗唱できたほど有名なもので、18世紀のフランスでは教会のオルガン奏者たちがその旋律をもとに変奏を展開、 人々を喜ばせました。オーケストラ音楽と宗教音楽の定期演奏会として長く人気だったパリのコンセール・スピリチュエルでも、年末近くには会 場備え付けのオルガンでノエルが披露されましたが、そこで大きな話題を呼んだのが名手バルバストルの名演奏。評判が高まりパリのノートル ダム大聖堂から専属オルガン奏者の座に迎えられた彼は、フランス革命期に多くの教会備品が壊されてゆく中、自分が長年弾き続けた大 聖堂のオルガンで「ラ・マルセイエーズ」を鮮やかに演奏、貴重な銘器を破壊計画から救っています。バルバストルのノエル集は今なおオルガン の定番名曲として抜粋演奏されていますが、フランス古楽界を牽引してきたクラヴサンの名手ボーモンは、この作曲家が若い頃クラヴサン奏 者としても活躍し、有名なクラヴサン曲集も出版していること、また活躍期にピアノの普及が始まっていたことを踏まえ、ノエル曲集全曲をオル ガンだけでなく、クラヴサンとフォルテピアノも使い分けて録音。パイプを組み合わせて多彩な音色美が愉しめるフランス古典期のオルガン音楽 としての魅力だけでなく、オルガンだけでは気づきにくいロココ風・古典派風の音運びの魅力にも気づかせてくれます。2000年の初出時(初 出品番TEM316022)から高い評価を博したレファレンス的録音、ジャケット変更による待望のカタログ復活です。

INVENTA
INV-1009(1CD)
NX-B05
マヌエル・ロドリゲス・コエーリョ(1555-1635):音楽の花束 第1集(1620)
1. Terceiro Tento do 8o tom 第8旋法による第3テント
2. Primeiro Kyrio do 4o tom por E la mi 第4旋法による第1キリオ
3. Kyrie eleison quarti toni I 第4旋法によるキリエ・エレイソン I
4. Segundo Kyrio do 4o tom por E la mi 第4旋法による第2キリオ
5. Christe eleison quarti toni I 第4旋法によるクリステ・エレイソン I
6. Terceiro Kyrio do 4o tom por E la mi 第4旋法による第3キリオ
7. Christe eleison quarti toni II 第4旋法によるクリステ・エレイソン II
8. Quarto Kyrio do 4o tom por E la mi 第4旋法による第4キリオ
9. Kyrie eleison quarti toni II 第4旋法によるキリエ・エレイソン II
10. Quinto Kyrio do 4o tom por E la mi 第4旋法による5第キリオ
11. Magnificat primi toni 第1旋法によるマニフィカト: Magnificat
12. Primeiro Verso do 1o tom para se cantar
  第1旋法による第1ベルソ
13. Primeiro Verso do 1o tom 第1旋法による第1ベルソ
14. Segundo Verso do 1o tom para se cantar
 第1旋法による第2ベルソ
15. Segundo Verso do 1o tom 第1旋法による第2ベルソ
16. Terceiro Verso do 1o tom para se cantar
  第1旋法による第3ベルソ
17. Terceiro Verso do 1o tom 第1旋法による第3ベルソ
18. Quarto Verso do 1o tom para se cantar
  第1旋法による第4ベルソ
19. Quarto Verso do 1o tom 第1旋法による第4ベルソ
20. Quinto Verso do 1o tom 第1旋法による第5ベルソ
21. Magnificat primi toni 第1旋法によるマニフィカト: Gloria Patri
22. Sexto Verso do 1o tom 第1旋法による第6ベルソ
23. Pange lingua パンジェ・リングァ(more hispano)
24. Pange lingua パンジェ・リングァ do tiple
25. Pange lingua パンジェ・リングァ do contralto
27. Pange lingua パンジェ・リングァ do contrabaixo
28. Genitori genitoque 御父と御子に(more hispano)
29. Magnificat octavi toni 第8旋法によるマニフィカト: Magnificat
30. Primeiro Verso do 8o tom para se cantar 第8旋法による第1ベルソ
31. Segundo Verso do 8o tom para se cantar 第8旋法による第2ベルソ
32. Magnificat octavi toni 第8旋法によるマニフィカト: Quia fecit mihi
magna
33. Terceiro Verso do 8o tom para se cantar 第8旋法による第3ベルソ
34. Primeiro Verso do 8o tom 第8旋法による第1ベルソ
35. Quarto Verso do 8o tom para se cantar 第8旋法による第4ベルソ
36. Magnificat octavi toni 第8旋法によるマニフィカト:
 Esurientes implevit bonis
37. Segundo Verso do 8o tom 第8旋法による第2ベルソ
38. Terceiro Verso do 8o tom 第8旋法による第3ベルソ
39. Magnificat octavi toni 第8旋法によるマニフィカト: Gloria Patri
40. Quarto Verso do 8o tom 第8旋法による第4ベルソ
41. Primeiro Kyrio do 3o tom por E la mi re 第3旋法による第1キリオ
42. Kyrie eleison tertii toni 第3旋法によるキリエ・エレイソン I
43. Segundo Kyrio do 3o tom por E la mi re 第3旋法による第2キリオ
44. Christe eleison tertii toni I 第3旋法によるクリステ・エレイソン I
45. Terceiro Kyrio do 3o tom por E la mi re 第3旋法による第3キリオ
46. Christe eleison tertii toni II 第3旋法によるクリステ・エレイソン II
47. Quarto Kyrio do 3o tom por E la mi re 第3旋法による第4キリオ
48. Kyrie eleison tertii toni II 第3旋法によるキリエ・エレイソン II
49. Quinto Kyrio do 3o tom por E la mi re 第3旋法による第5キリオ
セルジオ・シルバ(Org)
マリアーナ・モルダン(S)
マリア・デ・ファティマ・ヌニェス(Ms)
オルガン…エルバス大聖堂
メイン・オルガン…Pascoal Caetano Oldovino (1762)
ポジティフ・オルガン…Pascoal Caetano Oldovino (1758)

録音:2021年12月1、2日、2022年4月2日
ポルトガル・ルネサンス期のオルガニスト、作曲家マヌエル・ロドリゲス・コエーリョの現存する唯一の作品集 「Flores De Mvsica 音楽の花束」。1620年に印刷され、スペイン王フィリペ3世に献上された500ページ以 上にもなるこの曲集は、17世紀に印刷された音楽作品としては最大級のものです。中には24のティエント、 101のオルガン伴奏による賛美歌など、コエーリョ作品に加えて当時の作曲家たちの作品も収録しています。コ エーリョの作品は込み入った対位法を用いることなく、比較的単純なハーモニーで明快に書かれているのが特徴 で、同時代のスウェーリンク作品を思わせる見事な仕上がりを見せます。 曲集の初版発行400年記念となるこ のアルバムは、最新の研究結果を盛り込んだ新しい楽譜を用いて、生前のコエーリョがオルガニストを務めていた エルバス大聖堂で録音。オルガンのソロ曲はメインのオルガンで、歌を伴う曲では小型のポジティフ・オルガンで演 奏しています。

INVENTA
INV-1008(1CD)
NX-B05
最後の審判のための15世紀のポリフォニー
オケゲム(1410頃-1497):レクイエム:Domine Jesu Christe
作者不詳:Exultet celum laudibus
作者不詳:Clare sanctorum senatus
ヨハネス・レギス(1425頃?1496頃):Missa L’homme arme ミサ「武器を持つ人」/Dum sacrum mysterium:Kyrie
作者不詳:Ut queant laxis
マルティーニ(1430頃?1497):Magnificat マニフィカト(Mode IV)
作者不詳:Venite benedicti patris
作者不詳:Urbs beata Jerusalem
アントワーヌ・ブリュメル(1460頃-1512頃/13):レクイエム:Dies irae
ファウント&オリジン(声楽アンサンブル)
ジェイムズ・トムリンソン(音楽監督)

録音:2022年1月16-18日
このアルバムは、初期フランドル地方の画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(1400頃-1464)の多翼祭壇画 「最後の審判」を音楽で表現しようとしたものです。この祭壇画は、中央のもっとも高い位置にキリストが描かれ、 その左側には剣(Sword)、右側には聖母の象徴である百合(Lily)が配置され、各々の絵には聖書から引用 された言葉が記されており、細部まで色鮮やかに描き込まれた人物たちとともに、世界の終わりの瞬間がさまざま な寓意を込めて描かれています。このアルバムでは、15世紀に活躍した作曲家たちによる、祭壇画に描かれた 場面に関連した歌詞を持つ曲を収録しています。演奏するファウント&オリジンはこのアルバムがデビュー作。 2018年にジェイムズ・トムリンソンが設立したアルト2、テノール3、バリトン1、バス2で構成された声楽アンサンブ ルで、中世後期の作品を得意としています。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

INVENTA
INV-1007(1CD)
NX-B05
師匠と弟子〜モンテヴェルディが受け継いだもの、伝えたもの
1. モンテヴェルディ: 音楽の戯れ - Balletto SV 245
2. ジョスカン・デ・プレ(1450/1455-1521):御母よ No.15
3. モンテヴェルディ:音楽の戯れ - Damigella tutta bella SV 235
4. ジャン・ムートン(1459頃-1522):Qui ne regrettoit le gentil Fevin
5. チプリアーノ・デ・ローレ(1515頃-1565):O Sonno おお、眠りよ
6. モンテヴェルディ:主は言われた SV 192
7. サラモーネ・ロッシ(1570頃-1630):シンフォニア・グラーヴェ
8. モンテヴェルディ:リディア、私の心の刺 SV 244
9. ロッシ:ソナタ第12番「ベルガマスカによる」
10. ジョヴァンニ・ガブリエリ(1553-1612):乙女マリア 10声 C.35
11. ジョヴァンニ・リガッティ(1613頃-1648):シンフォニア
12. リガッティ:Kyrie キリエ
13. リガッティ:Gloria グローリア
14. アンドレア・ガブリエリ(1532/1533-1585):第5旋法によるイントナツィオーネ
15. マルカントニオ・インジェニェーリ(1535-1592):喜び飛び跳ねなさい
16. ジャケス・デ・ヴェルト(1535-1596):Tirsi morir volea
セスティーナ・ミュージック(声楽アンサンブル&古楽器使用)
マルク・チェンバース(指)

録音:2021年10月13-15日
音楽はかつて、師匠から弟子へと知識や技術が受け継がれていく"徒弟制度"のようなものであり、このアルバムのタイトルである「師匠と弟子」とは、16〜17 世紀、作曲家たちがヨーロッパ各地を巡り、他の音楽家や作曲家を指導したり、技術を磨いていた時代に由来するものです。 アルバムでは、初期バロックの大作曲家クラウディオ・モンテヴェルディに焦点を当て、彼自身がジョスカン・デ・プレやムートン、デ・ローレら師匠、先達から受け 継いだ膨大な遺産と、彼がリガッティやロッシらの弟子たちに与えた影響を探っていきます。 演奏する"セスティーナ・ミュージック"は2011年にマーク・チェンバースによってベルファストに設立されたアンサンブル。アルバムの主題である「師匠と弟子」の 関係そのままに、経験豊かな音楽家のもとで若い音楽家を学ばせるという手法により、これまでの11年間に数多くの才能ある演奏家を育てています。彼ら による15世紀から17世紀にわたる音楽様式の変遷を見事に表現した演奏に耳が奪われます。 編成:ソプラノ4、アルト4(うちカウンターテナー2)、テノール4、バス6 ヴァイオリン/ヴィオラ2、ヴィオローネ1、ドゥルシアン1、木管コルネット2、サックバット2、オルガン1、テオルボ/ギター1、ハープ1 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ


Musica Ficta
MF-8035(1CD)
デュポンシェル:アッシジの聖フランチェスコのための晩課
ジョヴァンニ・バッティスタ・ファゾーロ (c.1598-post1664):リチェルカータ第5番
ジャック・デュポンシェル(c.1630-1685):Deus in adiutorium meum intende、Franciscus vir catholicus、Dixit Dominus Domino meo
ジュリアン・ド・スピール(d.c.1250):Coepit sub Innocentio
デュポンシェル:Confitebor tibi Domine
スピール:Hunc sanctus praelegerat
デュポンシェル:Beatus vir qui timet
ファゾーロ:Brevis modulatio loco Antiphonae
デュポンシェル:ほめたたえよ、神のしもべたちよ
スピール:Hic creaturis imperat
デュポンシェル:諸々の国よ,主を褒め称えよ、Beatus vir qui inventus
ファゾーロ:Himnus In Festo Sancti Patris mei Francisci
デュポンシェル:マニフィカト
ファゾーロ:Post Magnificat loco Antiphonae brevis modulatio
フランチェスコ・フォッジャ(1604-1688):サルヴェ・レジーナ
ハルモニア・サクラ、
ヤニック・ルメール(指)

録音:2021年11月23日-26日
フランスのドゥエー出身でフランチェスコ会のオルガン奏者兼作曲家として活躍したジャック・デュポンシェル(ca1630-1685)。デュポンシェルが作曲した声楽作品は主に宗教音楽作品でイタリア様式とフランコ・フランドル楽派の巧みな対位法を組み合わせています。
ハルモニア・サクラは、オーストラリアで作曲を学び、現在はウェールズのカーディフ大学室内合唱団などで指揮者を務めているピーター・リーチが、後期ルネサンス時代、バロック時代、そして近現代の合唱作品の演奏を目的として2009年に創設した室内合唱団(今作では器楽も加えられています)。今作は1665年にローマのアポストリ教会で行われたアッシジの聖フランチェスコのための晩課を再現した世界初録音であり、このアルバムを通してフランチェスコ会の音楽的特徴を聴くことが出来ます。

Sono Luminus
DSL-92256(1CD)
NX-B05
グランルンド/タイチェヴィチ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
レイ・グランルンド(1975-):Maureen
マルコ・タイチェヴィチ(1900-1984):7つのバルカンの踊り - 第1番 Con moto
グランルンド:タンゴワルツ
タイチェヴィチ:7つのバルカンの踊り-第2番o
タイチェヴィチ:7つのバルカンの踊り-第3番
グランルンド:Sollozo perpetuo
タイチェヴィチ:7つのバルカンの踊り-第4番
グランルンド:タンゴ・ペレグリーノ
タイチェヴィチ:7つのバルカンの踊り-第5番
タイチェヴィチ:7つのバルカンの踊り-第6番
グランルンド:タンゴノメトリア
タイチェヴィチ:7つのバルカンの踊り-第7番
グランルンド:美しい春のタンゴ
ザカリー・カレッティン(Vn)
ミナ・ガイック(P)

録音:2020年7月6-9日
タイチェヴィチによるバルカン半島の舞曲と、グランルンドのタンゴヌエボ(新しいタンゴ)。「2つの異なる地域と文化に 影響を受けた舞曲からインスパイアされた音楽」の合流点としてこれらを一つのアルバムに収めたかったというヴァイ オリニスト、カレッティンとピアニストのガイック。 ここに収録されたタンゴはカレッティンのために作曲された曲で、一方「バルカンの踊り」はガイックが子供時代に過ご したユーゴスラビアの文化が反映された曲。2人は特別な思いを寄せています。 カレッティンとガイックは新型コロナウイルスのパンデミックの中、これらの曲をオンライン・ライヴで演奏しました。アルバ ム録音の際にはを全体の構成から即興的な装飾も含め、そのライヴでの感触が伝わるように演奏したそうです。

HERB CLASSICS
KKC-6583(1CD)
税込定価
バロックの真珠たち
ダングルベール(1629-1691):プレリュード / トンボー
シャンボニエール(1602-1672):アルマンド
パーセル:組曲 二長調
スカルラッティ:ソナタ ト長調 K.14/ ハ短調 K.302/ ニ短調 K.417
ダカン(1694-1772):かっこう
エリザベト・ジャケ・ド・ラ・ゲール(1665-1729):シャコンヌ / トッカータ
フレスコバルディ:パッサカリアによる100のパルティータ
フォルクレ(1671-1745):シャコンヌ「モランジ、またはプリセ」
天野乃里子(Cemb;W. Dowd 1983)

録音:2008年1月4-6日/山梨市花かげホール
※日本語帯・解説付
HERB Classicsから2012年に発売された天野乃里子のソロ・アルバムが再流通。フランス王政が絶頂を迎え、やがて滅びに向かっていくルイ14世の時 代に活躍した作曲家たちを中心に、チェンバロ黄金時代の名作を収録しています。
フランス音楽のみに限定しない多彩な選曲がチェンバロ音楽の百花繚乱的輝きを見事に体現。天野自身が「もっと評価されるべき」と語り力を入れている天才 女流作曲家ジャケ・ド・ラ・ゲールの作品から、ピアノを学ぶ人にもおなじみのダカン『かっこう』、フレスコバルディのきわめて実験的な『100のパルティータ』、 めずらしく長大なフーガによるスカルラッティのK.417などなど魅惑の音楽がずらり。1曲1曲を巧みに奏でた演奏で、余すところなく楽曲の魅力を伝えてくれ ます。パターン化された和声を繰り返すシャコンヌでの心地よい美しさも耳をとらえます。

TIMBRE
TB-0001(1CD)
税込定価
ヘンリー・パーセル歌曲集「美しき島」
(1)音楽が愛の糧なら(第1曲)
(2)愛が甘い情熱なら
(3)サラバンドとディヴィジョン*
(4)アストレアとの別れ
(5)ヴィオールをかき鳴らせ
(6)ばらの花より甘く/(7)夕べの賛歌
(8)トランペットの調べ**/(9)ひとときの音楽
(10)トッカータ イ長調*
(11)音楽が愛の糧なら」(第3曲)
(12)孤独 /(13)新しいアイルランドの調べ*
(14)恋の病から /(15)色男なんていない
(16)魅惑の一夜 /(17)妖精と羊飼い
(18)わたしを泣かせて/(19)美しき島
中嶋俊晴(C.T)
三橋桜子(Cemb、Org)
(5)(16)(19)パブロ・エスカンデ(Org)
(18)大内山薫(バロックVn)
*=チェンバロ・ソロ
**=オルガン・ソロ

録音:2021年 9月 5-8日、兵庫県加東市コスミックホール
ヘンリー・パーセルの独唱曲は歌曲として発表された作品の他、オペラおよび戯曲に音楽部分を付加したセミ・オペラでも 数多く作曲され、そこには 17世紀イングランドの英語独唱曲の最良の作品が含まれています。パーセルの没後、これらの独唱 曲を集めた作品集「ブリタニアのオルフェウス 」二巻を出版した J. プレイフォードは第 1 巻の序文(1698/1706)にこう記して いる:「この作曲家のあらゆるジャンルの音楽における比類なき才能は広く知れ渡っているが、とりわけその声楽曲は賞賛の的 であった。なぜなら彼には英語の歌詞に込められた力を表現する特別な天賦の才があり、その力であらゆる聴き手の情念を 揺り動かし賛嘆せしめたからである」。この言葉ほどパーセルの独唱曲の特質を言い表した言葉はないでしょう。

Capella de Ministrers
CDM-2253(1CD)
『鳩の頸飾り』 〜コルドバのイブン・ハズムと中世スペインのイスラム世界
●不滅の愛の本質について
1. わたしは不滅の愛をもってあなたを愛する
2. 憂鬱に陥り、憔悴して眠れない――恋する者は苦しみから逃れられない
3. わたしは彼女の傍ら、ただ葡萄酒を友に
4. 知りたくてたまらない――彼女は何者なのか、なぜ夜ごと思い出されるのか
●夢の中で恋する者について、目の力について
5. わたしの両目が過ちを犯し
6. 真の愛は、短時間では生まれ得ない
7. 一方的に傷つけられるだけか、と諦めまじりに嘆いて
●恋愛における思いがけない出来事の数々と、それらの利点および危険について
8. あなたの曖昧な態度は、さながら武器のごとく
9. それは、死の矢でありながら命を得るもの
10. 耳にすること全てを信じないほうがいい
●恋愛関係、忠実さと裏切り
11. あなたが歩くと、揺れる体躯からヒナギクの香りが
12. わが心臓を切り裂いて、あなたをこの胸に閉じ込めたい
13. 恋した相手を離れると言っても、決して憎しみからではない
14. あなたがすぐ近くにくるたび、わが両目は思いを新たにする
15. 花々でさえ俯いてしまう、あなたのみごとな顔立ちを前にすれば
●妥協、嫉妬、忘却、死
16. 愛する人に避けられ、近づけないでいる時は
17. わたしは嫉妬に苦しむ、あなたが夜また来てくれるまで
18. わたしたちは庭影を探して夜闇をさまよい
19. 恋ゆえに死のうとも、愛に殉ずるなら構わない
20. 好きにしていただきましょう、わたしはあなたを愛しているのですから
カペリャ・デ・ミニストレルス(古楽器使用)【イマン・カンドウシ(歌)
カルレス・マグラネル(レベックほか各種弓奏弦楽器)、ロベルト・カセス(中世ハープ、ラバブ、リュート)、アジズ・サンサウイ(カヌン、サズ、ウード)、カヴェフ・サルヴァリアン(ネイ、トンバック)、ミゲル・アンヘル・オレロ(各種打楽器)】

録音:2022年1月7-9日 オリベ宮殿、コルドバ、スペイン
スペイン北東部バレンシア地方に拠点を置き、飽くなき探求心による古楽研究と比類ない音楽性での演奏実践を両立させてきた弓奏弦 楽器奏者=音楽学者カルレス・マグラネル率いるカペリャ・デ・ミニストレルス。今回のアルバムは、2022年に成立1000周年を迎える中世 スペインのアラビア語大著『鳩の頸飾り』がテーマ。紀元8世紀に成立して以降、数世紀にわたりイベリア半島に君臨したイスラム王朝(後ウマ イヤ朝)の王都コルドバで活躍したイスラム法学者=詩人イブン・ハズムが韻文まじりで綴った『鳩の頸飾り』は、恋愛にまつわる多岐にわたる テーマを扱っており、中世イスラムの思想と風俗を知る重要文献でありながら、イベリア半島のキリスト教化と相次ぐ戦乱などで大半の写本が 消失。奇蹟的に残った唯一の写本はオスマン帝国経由でヨーロッパにもたらされ、19世紀以降の西欧社会で注目を集めてきました。そこに 収録されている詩句をもとに、マグラネルは中世楽器と伝統楽器を用い、アラブ=アンダルシアの伝統曲と即興演奏からなる全20曲のプログ ラムを構成。しなやかな響きを聴かせるレベックやレバブなどの弓奏弦楽器や管楽器ネイ、ウードや中世ハープ、カヌン、サズといった撥弦楽 器から紡ぎ出される色とりどりの妙音に、トンバックをはじめ各種の打楽器が変幻自在のリズムを編み上げます。このレーベルならではの、程よ い残響の中で直接音がくっきり浮かび上がる秀逸な録音も魅力の一つ。

ACOUSTIC REVIVE
AR-1007(2CD)
税込定価
サント=コロンブ卿(ca.1640-1700):2挺のヴィオールのためのコンセール集
[CD1]
コンセール第3番「優しさ」 Le Tendre
コンセール第44番トンボー「悔恨」 Le Tombeau Les Regrets
コンセール第2番「改め」 Le Change
コンセール第60番「荘厳」 Le Majestueux
コンセール第27番「突風」 La Bourrasque
コンセール第42番「ダラン」 Dalain
コンセール第9番「嘆願」 Le Suppliant
コンセール第64番「規定的」 Le Regle
[CD2]
コンセール第4番「比類なき」 L’Incomparable
コンセール第41番「戻り」 Le Retour
コンセール第8番「話合」 La Conference
コンセール第67番「形容的」 Le Figure
コンセール第5番「戯れ」 Le Badin
コンセール第48番「写し戻し」 Le Raporte
コンセール第1番「再発見」 Le Retrouve
酒井 淳(ヴィオール)

Basse de viole a 7 cordes by Judith Kraft, Paris 2016 after Guillaume Barbey, Paris 1687
マリオン・マルティノ(ヴィオール)
Basse de viole a 7 cordes by Judith Kraft, Paris 2008 after Michel Collichon, Paris 1693

録音:2019年9月8-13日/ヴェトゥイユ、ノートルダム教会
「マラン・マレの音楽は人に好かれようとしている様に聴こえる事がしばしばあるが、サント・コロンブの音楽には一切批評を受けつけようとしない崇高さがあり、 自分自身に忠実であることを何よりも大切にしている様に聴こえる」(酒井淳)
パリを拠点に活躍するガンバ奏者、酒井淳によるサント=コロンブ作品集。無伴奏が一般的なガンバのジャンルにおいて珍しい二重奏で書かれたこれらのコン セール集は、独学で作曲を学んだサント=コロンブならではの枠にとらわれない構成や時に大胆な不協和音すら現れる和声進行も相まって、実に独創性あふれる 無二の作品となっています。人間の声に近いヴィオールによる、繊細かつ洗練された音の対話をお楽しみください。 ★高音質で定評のあるACOUSTIC REVIVEレーベルからの発売。既発売のタイトル同様、トーンマイスターの濱瀬祥氏によって録音されました。録音には ACOUSTIC REVIVE製の電源ケーブルや電源BOX、ラインケーブル、マイクケーブルなどがフルに使用され、これまでにない超高音質を実現しています。 (Ki)

Sono Luminus
DSL-92244
NX-B05
リュートとヴィオラ・ダ・ガンバのための作品集
ロン・マクファーレン(1953-):Fermi's Paradox フェルミのパラドックス(2018)
伝承曲:She Move Through the Fair - John Barleycorn
伝承曲 - キャロリーン・アンダーソン・サリック(1950-) - マラン・マレ:Ganglat efter Hamare - The Last Day(2020) - Gigue la petite(1714)
伝承曲:Blackwater Slide(ロン・マクファーレン編)
デイヴ・シェパード:The Rose of Raby
6. 伝承曲:Amazing Grace アメイジング・グレイス
マクファーレン:Daniel's Chaccone ダニエルのシャコンヌ(2013)
マクファーレン:Trinity Grove トリニティ・グローヴ(2019)
テレマン:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ホ短調 TWV 41:e5
- 第3楽章Recitativo - Arioso
ダウランド:ダウランドのオリヴァー・クロムウェル先生への別れ
ハンス・レオ・ハスラー(1564-1612):O sacred head sore wounded(1601)
ロバート・ロビンソン/伝承曲:Come Thou Fount of Every Blessing(1758)- Sjungar - Lars Visa
デュアン・オールマン:Little Martha(1971)
ターロック・オキャロラン(1670-1738):Planxty O'Rourke, 2nd Air
グノー:アヴェ・マリア(1853)
ロン・マクファーレン(Lute)
キャロリーン・アンダーソン・サリック(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2020年6月15-19日
2020年1月、アンサンブル・ガリレイのメンバーの一人、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者のサリックは、リュート奏者マク ファーレンに「4月になったら皆でコンサートをしましょう」と電話で持ちかけました。2人は比較的近所に住んで いたためすぐさまリハーサルを始めたのですが、2月になると本格的に新型コロナウイルス(COVID-19)感染 症が猛威を振るい始めたため、世界中に散らばるアンサンブル・ガリレイの奏者たちを集めるのは困難になっ てしまいました。そのためコンサートをあきらめ、2人だけで6月にレコーディングをすることにしたといいます。しか し、実際の2人には録音するための共通するレパートリーがあまり多くなく、レコーディング計画は頓挫するかに 見えました。そこで、マクファーレンは様々な新たな曲を創り上げた他、二人がお気に入りの曲をこのアルバム のために編曲、通常の"アンサンブル・ガリレイ"のアルバムのような、フィドルやリコーダーが参加することのない、 このリュートとガンバのみによる古楽と伝統音楽が融合するユニークなアルバムが完成したということです。

Paradizo
PA-0018(1CD)

NYCX-10233(1CD)
国内盤仕様
税込定価
『トラディション & トランスクリプション』
I
フローベルガー(1616-1667):わが身に来たるべき死への瞑想 - 組曲ニ長調 FbWV 620 より
ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー(1656-1746):二長調のハルペッジョ(ハープ風に) - 音楽のパルナッソス山 組曲第8番『ポリュムニア』 より
ヴァイス(スキップ・センペ編):リュートの為のアルマンド ニ短調
フアン・カバニリェス(1644-1712):ティエント・デ・ファルサ(不協和音のティエント) 第2番
バッハ:前奏曲 ニ短調 BWV 940
II
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ 第3番BWV 1005
 編曲者不明(18世紀):アダージョ BWV 968
 グスタフ・レオンハルト編曲:フーガ/ ラルゴ/アレグロ・アッサイ
III
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 〜第13変奏
IV
フィッシャー:トッカータ ニ短調 - 音楽のパルナッソス山 組曲第9番『ウラニア』 より
バッハ(レオンハルト編):サラバンド - 無伴奏チェロ組曲 第6番BWV 1012 より
レオンハルト:アダージョ(バッハ:チェンバロ協奏曲第8番 BWV1059 第2楽章の為の)
バッハ(レオンハルト編):ガヴォット I/II- 無伴奏チェロ組曲 第6番BWV 1012 より
パーセル:グラウンド Z. 222
V
ヨハン・クーナウ(1660-1722):前奏曲 ト長調- 新クラヴィーア練習曲集 第1部 パルティータ第5番 より
バッハ(レオンハルト編曲:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ 第2番BWV 1004 より
 サラバンド/ジガ
VI
バッハ(レオンハルト編):サラバンド- 無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ 第1番BWV 1002 より
パーセル:新しいグラウンド Z. 682
スキップ・センペ(Cemb)
※使用楽器:パリのヴォドリ1681年製に基づくマルティン・スコヴロネック1975年制作楽器=元グスタフ・レオンハルト所有

録音:2019年
※国内盤には日本語解説付き
「Tradition/伝統」と「Transcription/編曲、 楽器の移し替え」をキーワードに、恩師グスタフ・レオンハルトが残したバッハの無伴奏ヴァイオリン曲、無伴奏チェロ曲のチェンバロへの編曲版 と、そのバッハに影響を与えたバロック期の作品を収めたアルバムです。使用している楽器もレオンハルトのコレクションから、彼に影響を与えた ドイツの名チェンバロ製作者マルティン・スコヴロネックの手によるもの。フローベルガーからバッハとその同時代の巨匠たち、そしてレオンハルトか らセンペ自身へと繋がる鍵盤音楽の伝統の流れを、深い慈しみをもって表現しています。

INVENTA
INV-1004(1CD)
NX-B05
リュートとビウエラによるジョスカン・デ・プレ
ジョスカン・デ・プレ(1450/55-1521)
1. アヴェ・マリア、清らかなおとめ/編曲:ジェイコブ・ヘリングマン(1964-)
2-4. 汚れなく、罪なく、貞節なるマリア/編曲:ハンス・ゲルレ(1500頃-1570)
ミサ曲「祝福された聖処女」より
5. キリエ1によるグロサ/アロンソ・ムダーラ(1510頃-1580)
6. キリストよ、憐みたまえ/編曲:ヘリングマン
7. キリエ2/編曲:ヘリングマン
8. キリエ2によるファンタジア/エンリケ・デ・バルデラーバノ(1547頃活躍):
9. Mariam coronans によるプレリュード/ヘリングマン
10. 「聖霊とともに」によるグロサ/ムダーラ
11. 聖霊とともに/編曲:ハンス・ノイジドラー(1508/9頃-1563)
12-14. サルヴェ・レジーナ/編曲:ヘリングマン
15. フェーブスの輝きに/編曲:ヘリングマン
16-17. スターバト・マーテル/編曲: シモン・ギンツラー(1500頃-1547以降)
ジェイコブ・ヘリングマン(リュート&ビウエラ)
使用楽器
1999年マイケル・ロウ製作6コース・リュート、
ハンス・フライ・モデル(16世紀前半)...1-4,15-17
2016年マーティン・ヘイコック製ヴィウエラ・デ・マーノ...5-10
1997年アンドルー・ラザフォード製作6コース・リュート、ゲルレ・モデル(1580年頃)...11-14

録音:2016年12月20日、2017年5月8日、2018年1月29日、2019年2月25日、2020年3月9日
2021年没後500年を迎えたジョスカン・デ・プレの聖母マリアにちなむモテットとミサ曲をリュートまたはビウエラ1台で演奏したアルバム。ルネサンス時代に はポリフォニーの声楽曲をリュートなどに移して演奏することが行われており、当時国際的な名声を博していたジョスカンの作品には、同時代や、その次 の世代の作曲家たちによる編曲が多数あります。ジェイコブ・ヘリングマンはそれらと共に自らの編曲も披露しています。アメリカ育ちのヘリングマンはギ ター演奏家でしたが、1986年にヤコブ・リンドベルイの録音を聴いてリュートに魅了され、翌87年にロンドンへ渡り王立音楽大学でリンドベルイに師 事。その後、古楽のメッカロンドンで様々なグループの通奏低音やリュート歌曲の伴奏で活躍し、その過程でジョスカンの音楽に深く魅了されていきま す。2000年には今作と同様の企画によるジョスカン・アルバムをリリース。その後も探求を重ね、20年余りを経ての第2作としてここに結実しました。 ヘリングマンは自身のウエブサイトで「聴く人の心の安らぎとなるように」との願いを綴っています。現代屈指のリュート奏者による500年前の偉大な作 曲家とリュート演奏家たちへの静かなオマージュです。
INVENTA
INV-1006(2CD)
NX-C08
ウィリアム・バード(1543頃−1623):詩篇、ソネット、悲しみと敬虔の歌曲集(1588年出版)
【CD1】
 詩篇歌
1. O God give ear
2. Mine eyes with fervency of sprite
3. My soul oppressed with care and grief
4. O Lord how long wilt thou forget
5. O Lord who in thy sacred tent
 ソネットと田園詩
6. O you that hear this voice
7. Ambitious love
8. Although the heathen poets
9. My mind to me a kingdom Is
10. Farewell false love
11. If women could be fair
12. Who likes to love
13. La Verginella
 悲しみと敬愛の歌曲集
14. Lullaby, my sweet little baby
15. All as a sea
16. Prostrate, O Lord, I lie
 フィリップ・シドニー卿への葬送歌
17. Come to me grief forever
【CD2】
 詩篇歌
1. Even from the depth
2. Blessed is he that fears the Lord
3. How shall a young man prone to ill
4. Help Lord for wasted are those men
5. Lord in thy wrath reprove me not
 ソネットと田園詩
6. Though Amaryllis dance in green
7. Constant Penelope
8. I joy not in no earthly bliss
9. As I beheld I saw a herdman wild
10. Where fancy fond
11. What pleasure have great princes
12. In fields abroad
13. The match that’s made
悲しみと敬愛の歌曲集
14. Why do I use my paper, ink and pen?
15. Care for thy soul
16. Susanna fair
17. If that a sinner's sighs
 フィリップ・シドニー卿への葬送歌
18. O that most rare breast
グレース・デイヴィッドソン(S)/マーサ・マクロリナン(Ms)
ニコラス・トッド(T)
フレットワーク(古楽器使用)
アラミレ(声楽アンサンブル)/ディヴィッド・スキナー(指)

録音:2020年8月27-29日…ヴォーカル・コンソート
2020年9月21-24日…ヴァイオルとのコンソート・ソング
ウィリアム・バードは「ブリタニア音楽の父」として敬愛されるルネサンス期イギリスの作曲家。ラテン語によるミサ曲やモ テットの他、歌曲や鍵盤曲でも知られています。バードは、1575年彼の師であるトマス・タリスとともにエリザベス1世 から楽譜出版販売の許可を受け、各自の聖歌集からモテットを17曲ずつ選んで「Cantiones Sacrae」として出 版し、英国教会音楽の礎を築きました。それから13年を経て、エリザベス女王の大法官であるクリストファー・ハット ン卿の支援を得て、単独で「詩篇歌、ソネットおよび歌曲集」を出版し、ヴァイオル・コンソート(ヴィオラ・ダ・ガンバ のアンサンブル)の伴奏を持つ独唱やニ重唱であるコンソート・ソングの水準を高めました。この2枚組は同曲集初 の完全収録盤で、楽しいマドリガルから、イングランドの詩人フィリップ・シドニー卿の葬儀に寄せた2つの葬送歌まで バードの音楽表現の広さ・深さを知ることが出来ます。デヴィッド・スキナー率いる合唱団"アラミレ"は、15世紀から 1930年代までのイギリス教会音楽を演奏&録音するプロジェクトを進めています。共演する"フレットワーク"は35 年の歴史を誇り録音も来日公演も数多い、イギリスを代表するヴァイオル・アンサンブルです。

MUSICAPHON
M-56979(1SACD)
ヨハネス・マルティン・デミングカンタータ&協奏曲集
協奏曲 ヘ長調 D-Rh MS152(2本のコルノ・ダ・カッチャ、オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための)、
協奏曲 イ長調 D-Rh MS156(オーボエ・ダモーレ、フラウト・トラヴェルソ、ヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための)、
「Ich senke mich in deine liebe」 カンタータ D-Rh MS145(アルト、2本のバロックフルート、オーボエと通奏低音のための)、
三重奏曲 D-Rh MS174(ヴィオラと2本のチェロのための)、
協奏曲 ト長調 D-Rh MS162(オーボエ・ダモーレ、2本のフラウト・トラヴェルソ、2本のヴァイオリンと通奏低音のための)
カイ・ヴェッセル(C.T)
コンサート・ロイヤル・ケルン

録音:2017年1月4日-6日 セントクレメンツ教会(ドイツ)
1703年9月30日にドイツのミルツで生まれたデミングの生涯はあまりよくわかっていませんが、宮廷の厨房に雇われていました。しかし、アマチュアの音楽家であったにもかかわらず、音楽監督に就任し、自らもオーボエを吹きながら作曲も行っていました。それらの曲はとてもアマチュアが作ったものとは思えないほどの出来栄えですが、彼がどんな音楽教育を受けたのかなど詳しいことはわかりません。とはいえ、その音楽を聴いてみれば、デミングが優れた音楽家であったことがうかがえます。
MUSICAPHON
M-55725(1SACD)
ルッツ=ヴェルナー・ヘッセ〜ポートレート
オルガンのための「トッカータ・ヴィジョナリア」 Op.71(2013)、
独奏チェロのための「エレジー」 Op.55(2007)、
バリトンとピアノのための「月の歌」 Op.49(2004/06)、
3つのイースターの歌 Op.69*(2013)、
フルートとピアノのための「エピグラム」 Op.48#(2006)、
合唱と大オーケストラのための「雲に覆われた塔」 Op.76
ヴォルフガング・アーベントロート(Org)、スザンネ・ミュラー=ホルンバッハ(Vc)、ティロ・ダールマン(Br)、マティアス・ヴィーリヒ(P)、クリア・ヴォイシズ*、ディルク・ペッペル(Fl)、ジヨン・フィリップス(P)#、ヴッパータール歌劇場合唱団、ヴッパータールSO、アレクサンドル・マルコヴィチ(指)

録音:2016年2月-10月、ヴッパータール市庁舎(ドイツ)
ドイツのボン出身で、「ヴッパータール・コンサート協会」の会長を務める現代の作曲家、ルッツ・ヴェルナー・ヘッセ(1955-)のポートレート・アルバム。彼はケルン音楽院でギュンター・フォルクとユルク・バウアーに音楽学と作曲を師事し、現在はケルンのヴッパータールにあるケルン音楽舞踊大学の教授兼マネージングディレクターを務めています。ヘッセの作曲活動は室内楽と管弦楽を中心に行われており、ドイツ国内の様々なオーケストラからの委嘱を受け、数々の名作を生み出しています。
ルッツ=ヴェルナー・ヘッセは現代の作曲家としては保守的な作風で知られていますが、彼自身は次のように述べています。「作曲は私にとって必要不可欠なものであり、自分自身を表現する方法でもあります。作曲は私の生活の一部であり、創造的なプロセスの中で思いもよらない空間を開いてくれます。私の目標は、これらの空間を聴衆がアクセスしやすく、理解しやすいものにすることです。私にとって重要なのは、聴いてもらえるものだけを書くことです。ですから、抽象的で(あまりにも)複雑な構造には興味がなく、理解可能な有機的なプロセスを示すことに非常に興味を感じています。私にとっては知的に理解することよりも、注意深く(感情的に)追体験することのほうが重要なのです。そうして初めて、音楽はその非常に特別な力にふさわしい効果を発揮することができるのです。」

Capella de Ministrers
CDM-2151(1CD)
『CLAROSCURO クラロスクーロ』 〜セルバンテスにまつわるスペイン黄金時代の音楽、その光と影〜
「序章」
1. ルカス・ルイス・デ・リバヤス(生歿年不詳、17世紀中盤に活躍): パバーナ
2. ガブリエル・メナ(1470-1528):わが優しき仇敵から
3. 作者不詳::あなたの瞳には恋の予感が
4. リバヤス:パラデタ
5. ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):スパニョレッタ
6. 作者不詳(フアン・デ・ティモネダ作詩): 恋の神が通り過ぎる、その弓に矢はなく
7. 作者不詳:こだまのセギディーリャ「嫉妬にみちたおまえの眼差しに」
「正編」
8. ホセ・マリン(1618/19頃-1699):メンギーリャ、思い違いをするなよ
9. 作者不詳:ロドリーゴ王のロマンセ「墓所の扉を開け」
10. マリン:その両目でわたしを欺くなら
11. フアン・アラニェス(生歿年不詳、17世紀前半に活躍):チャコーナの集い「素晴しき人生に!」
「続編」
12. アントニオ・デ・リベラ(生歿年不詳):カルデニオのロマンセ「いくつかの港を経て」
13. ガブリエル・バタイユ(1574/75-1630):「舟は海辺に出してある」
14. ルイス・デ・ナルバエス(生歿年不詳、16世紀中盤に活躍):「牛を見張れ」による変奏曲
15. アロンソ・ムダーラ(1510頃-1580):水の澄んだ川の流れに
16. ガスパール・サンス(1640-1710):スペインの調べによるパバーナ
17. サンス:パラデタ
「終章」
18. アンリ・ド・バイイ(生年不詳-1637):パサカーユまたはラ・フォリア「わたしは狂気」
19. ロフィーノ師(1400年頃-歿年不詳):スペインの騎士ひとり
20. 作者不詳(ジョヴァンニ・ステファーニ作詩): 心乱れた恋人
21. ディエゴ・オルティス(1510頃-1576頃): ロマネスカ
22. マチュー・ロマラン、通称マテオ・ロメロ(1575頃-1647):フォリア「花盛りのローズマリーを少女は摘み集め」
カペリャ・デ・ミニストレルス(古楽器使用)【ダリア・アグンデス(S)、カルレス・マグラネル(ヴィオラ・ダ・ガンバ&ディレクター)、ロベルト・カセス(バロック・ギター、テオルボ)、サラ・アグエダ(ダブルハープ)】

録音:2020年2月17-19日サンタ・マリア教会、バレンシア県、レケナ(スペイン)
クラシック音楽の世界で、やや特殊な領域として扱われることも少なくないスペインの音楽。しかし大航海時代からバロック初期まで、そこは欧 州のみならず世界に覇権を誇った大国であり、音楽文化においても文学や演劇同様、他の地域に強い影響を与える側にありました。スペイ ン黄金時代と呼ばれるこの時期の終わり頃、大画家ベラスケスやムリーリョの傑作と同じ頃に生まれたスペイン文学の金字塔『ドン・キホーテ 物語』には、随所に当時の音楽文化のありようを垣間見せる描写が見つかりますが、このアルバムはそれらを丹念に追い検証しながら、16- 17世紀のスペイン音楽史を概観してゆく充実したプログラムが魅力。オルティス、ムダーラ、ナルバエスといった16世紀の天才たちからリバヤ ス、サンスら17世紀の巨匠まで、あるときは丹念・静謐に、あるときはダイナミックに撥弦と弓奏が映える名品の数々を、スペイン・バレンシア地 方に本拠を置く才人4人が縦横無尽に聴かせてくれます。曲順は『ドン・キホーテ物語』になぞらえた2部構成に序章と終章となる部分も構 想、フランスやドイツへの音楽的波及も見て取れるようになっています。

Musica Ficta
MF-8034(1CD)
ギユマン:四重奏によるソナタ集第2巻 Op.17〔ソナタ第1番〜第6番〕 アンサンブル・ラ・フランセーズ〔オード・レスティエンヌ(芸術監督、フルート)、大野しほ(Vn)、ミリアム・ロウパース(バス・ヴィオール)、ジャン=バプティスト・ヴァルフレ(Vc)、郡司和也(Cemb)〕

録音:2020年7月、リヨン(フランス)
ルイ15世の宮廷で「もっとも速く、もっとも並外れたヴァイオリニスト」と称えられたフランス・バロックの作曲家&ヴァイオリン奏者、ルイ=ガブリエル・ギユマン(1705−1770)。1756年にパリで出版されたソナタ集第2巻 Op.17は、フルート、ヴァイオリン、バス・ヴィオールと通奏低音のために書かれた6つのソナタで、ギユマンの没後250周年記念として2020年に世界初録音されました。クリエイティヴで複雑なリズムへのアプローチ、フランス的な繊細さと幻想性が美しい作品で、古楽ファンは要注目。
フルート奏者のオード・レスティエンヌをリーダーに、2013年に結成された古楽アンサンブル「アンサンブル・ラ・フランセーズ」は、ベルギーのオイペン・アカデミーで講師を務め、NoEsTangoやProject Boussu、Quatuor Prosperus4など様々なアンサンブルのメンバーとしても活動する大野しほや、ブルージュ国際チェンバロ・コンクールで最高位を受賞し、リヨン国立高等音楽院とリヨン地方音楽院で講師を務める郡司和也ら、ヨーロッパで活躍する優れた日本人古楽奏者が参加しています。

SOOND
SND-21014(1CD)
NX-B09
カルロ・ジェズアルド(1566-1613):『マドリガーレ集 第4巻』
1. Se Chiudete nel core あなたの心に小さな愛があれば
2. Io tacero (parties 1 et 2) 私は黙する
3. Or che in gioia (parties 1 et 2) 今や、喜びのうちに
4. Questa crudele e pia この、残酷にも思いやり深き人が
5. Mentre gira costei 最後に溜息をつき、私は死ぬ
6. A voi, mentre il mio core 私の心を伝えよう
7. Che fai meco わたしと、どうするおつもりか
8. Sparge la Morte 死が、手を伸ばして
9. Arde il mio Cor 熱くなる、わが心
10. Tall'or sano desio ひっきりなしに、健全なる欲望が
11. Cor mio, deh, non piangete (parties 1 et 2) わが心よ、ああ、泣くことはない
12. Ecco, moriro dunque (parties 1 et 2) さあ、これで私は死ぬのです
13. Luci serene e chiare 清らかな澄んだ光よ
14. Moro, et mentre sospiro (parties 1 et 2) わたしは死ぬ、そうして喘いでいるうちに
アンサンブル・タランチュール【モルガーヌ・コロン(S)、マリー・キュベーヌ(Ms)、セシル・ガロワ(C.T)、グザヴィエ・リニュロル(T)、ヴァンサン=アルノー・ゴーティエ(バス=バリトン)】

録音:2018年11月 ブリュッセル
若い頃には暗殺者を雇い不義密通の妻と愛人を惨殺させながら、貴族の身分ゆえ罪に問われず、後年はその記憶もあってか心を病んで城 に引きこもり、誰にも似ていない異形の声楽作品ばかり綴りつづけた南イタリアの作曲家ジェズアルド。バロックと呼ばれる新たな潮流の音楽 がイタリア半島に芽吹き始めた時代にあって、彼はモンテヴェルディと同じくマドリガーレ(俗世向けの歌詞による精巧な重唱曲)を数多く書き、 当初はこの同世代人と同じように保守的ながらも、晩年はルネサンス的多声書法を独自の和声感覚で極限まで発展させた極めてユニーク な作風にたどりつきました。6巻あるマドリガーレ集のうち、晩期の2巻は居城の地下室で印刷したという異例作ですが、ここではそこに至る前、 北イタリアのフェラーラで1596年に出版された第4巻の世界を堪能できます。当時フェラーラには、複雑な和声技法に通じ若きフレスコバル ディに大きな影響を与えたルッツァスキなどもおり、伝統的な作曲様式をふまえながら独特な音感覚を獲得してゆくうえで、ジェズアルドがこの 先進的文化拠点からどのような影響を得たかが、1曲ごとに実感される内容は実に興味深いところ。全体に清らかで穏当な作風と思いき や、予期せぬ瞬間に現れる不協和めいた大胆な和声進行に翻弄される、異色体験への入り口ともいうべき「過渡期のジェズアルド」の味わ いを、フランス語圏の歌い手たちがア・カペラで細やかに伝えてくれます。

Capella de Ministrers
CDM-2150(1CD)
NX-B08

NYCX-10215(1CD)
国内盤仕様
税込定価
カステーリャ王アルフォンソ10世「賢王」(1221-1284): 『聖母マリアのカンティガ集』より
1. カンティガ第18番 疑念が晴れるよう
2. カンティガ第29番 〔器楽合奏〕
3. カンティガ第41番・第119番 〔器楽合奏〕
4. カンティガ第76番 〔器楽合奏〕
5. カンティガ第99番 〔器楽合奏〕
6. カンティガ第105番 〔器楽合奏〕
7. カンティガ第132番 マリアさまから離れる者は
8. カンティガ第139番・第183番 〔器楽合奏〕
9. カンティガ第159番 〔器楽合奏〕
10. カンティガ第166番 〔器楽合奏〕
11. カンティガ第167番 〔器楽合奏〕
12. カンティガ第173番 〔器楽合奏〕
13. カンティガ第189番 マリアさまはあらゆる毒を清めてくださる
14. カンティガ第192番 悪魔にかどわかされた者たちは、概して
15. カンティガ第193番 深き海の上、高き山並のまた上に
16. カンティガ第205番 マリアさまは、あらゆる祈りを喜んで聞いてくださる
17. カンティガ第212番・第12番 〔器楽合奏〕
18. カンティガ第265番 〔器楽合奏〕
19. カンティガ第239番 どれほど多くの救いの手段をマリアさまがお持ちか
カペリャ・デ・ミニストレルス(古楽器使用)
カルレス・マグラネル(ディレクター)

録音:2002-2017年 レケナ聖母教会
バレンシア・ラ・ナウ文化センター
バレンシア・カルメル会現代文化センター
バレンシア福祉文化センター内アルフォンソ大王サロン
(すべてスペイン・バレンシア地方)
※ 国内盤には日本語解説・訳詞付き
中世音楽でもとくに人気が高いにもかかわらず、日本では手に取りやすい音盤が意外に多くない『聖母マリアのカンティガ集』。イベリア半島の 南側にまだイスラム教徒の領主たちが数多く暮らしていた時代にあって、のちのスペイン王国の中軸のひとつにもなったカステーリャの王として 君臨、諸言語に通じ文化百般に通じた王として「賢王」の異名とともに歴史に名を残したアルフォンソ10世がまとめた、400を越える歌が集 められている重要作品集です。ノートルダム楽派や南フランスのトルバドゥール(宮廷詩歌人)たちが活躍していた13世紀、敬虔なキリスト教 信者たちが出会った聖母マリアの奇跡に関する物語を綴ったこの歌集を、スペイン・バレンシア地方に拠点をおくカペリャ・デ・ミニストレルスが 多彩な楽器編成とともに演奏。多くの中世音楽プレイヤーたちがそうするように器楽編曲もあり、ここではとくに器楽トラックが多数を占めてい る点も中世楽器の音色の魅力を堪能できるポイントになっています。ビウエラ、レベック、弓奏ヴィエル(中世フィドル)、中世ハープ、各種打楽 器など、直接音を活かした丁寧なエンジニアリングが光る生々しいサウンドが魅力のレーベルならではの1枚。古楽ファンのみならず広く中世 文化に関心のある層からも注目されている曲集ですが、国内盤はかなり稀少でもあります。

AAM Records
AAM-12(2CD)
NX-C09
ジョン・エクルズ(1668-1735):歌劇「セメレー」 セメレー:カドモスの娘…アンナ・デニス(S)
ジュピター:神々の王…リチャード・バークハード(Br)
ジュノー:神々の女王…ヘレン・チャールストン(Ms)
アタマス:ヴィオティアの王子…ウィリアム・ウォレス(T)
イーノ:セメレーの姉妹…イーファ・ミスケリー(S)
イリス:ジュノーの召使…エロイーズ・ベルナール(S)
クピド:愛の神…ベサニー・ホラク・ハレット(S)
ソムヌス:眠りの神…クリストファー・フォスター(Bs-Br)
アポロ:太陽神&予言の神…ジョリオン・ロイ(Br)
カドモス:テベスの王…ジョナサン・ブラウン(Br) 他
ジュリアン・パーキンス(指)
エンシェント室内O(コンサート・マスター…ボヤン・チチッチ)

録音:2019年11月23-25日、2019年11月26日
英国バロック期の作曲家ジョン・エクルズ(エックレス)。高名な音楽家ソロモン・エクルズの長男として生まれた彼 は、幼い頃から音楽に親しみ、1693年にはドルーリー・レーン劇場の作曲家となり、その後もシェイクスピアやドライ デンなどの劇音楽の作曲家として高く評価されました。後半生は悠々自適の生活を送り、多くの時間を趣味の釣 りに費やしたと伝えられています。この歌劇「セメレー」は当時人気の台本作家ウィリアム・コングリーヴの台本を用 いたもので、ヘンデルも1744年、同じ題材に音楽を付けています。エクルズ作品は20世紀に至るまで演奏される ことがありませんでしたが、エンシェント室内Oはこのような知られざる作品を発掘、演奏することで作品の 真価を広めるために尽力しています。指揮はバーゼル・スコラ・カントルムやロンドン王立音楽アカデミーで学び、鍵 盤奏者としても知られるジュリアン・パーキンス。実力派の歌手たちをまとめ、見事な音楽を紡ぎ出しています。作 品の成立から台本、学術エッセイなどを網羅した200ページのブックレット(英語)も貴重です。

sonorite
SNRT-2001(1CD)
税込定価
Rebirth
ヨハン・パッヘルベル:組曲 嬰ヘ短調
パッヘルベル:前奏曲 ニ短調
ヨハン・アダム・ラインケン:アリア「嫁をもらえなんて言わないで」による変奏曲
ブクステフーデ:アリア ラ・カプリチョーザ
ヘンデル:シャコンヌ ト長調
パッヘルベル:シャコンヌ ヘ短調
ブクステフーデ=ストラダル(大内暢仁編):シャコンヌ ホ短調
ジョゼフ=二コラ=パンクラス・ロワイエ:スキタイ人の行進
大内 暢仁(P)

録音:2020年9月1日〜3日、コピスみよし
使用ピアノ:ニューヨーク・スタインウェイD(タカギクラヴィア所蔵)
プロデューサー/ディレクター:内藤 晃
大内暢仁は1991年生まれの俊英。丸山桂介氏のもとでルネサンス・バロック時 代の音楽史を専門的に研究する大内は、当時の哲学や数秘術なども踏まえ、 オーセンティックな古楽をモダンピアノで発信することに情熱を注いでいます。本アル バムでは、ブクステフーデやパッヘルベルの秘曲が、煌めくニューヨーク・スタインウェ イに乗せた大内のタッチで色鮮やかに蘇り、大バッハの蔭に隠れたバロックの名匠 たちの音楽世界をスリリングに体感させてくれます。

FUGA LIBERA
FUG-770(1CD)
NX-B08
トリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラ
孤立 Unum
おお、智は美徳なり(ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
なんと幸いなる胎よ(ペロティヌス)
誰が与えてくださるのだろうか(ウェルガス写本)
わたしは異国にいて(ピエ・カンツィオーネス)
雨 Rain
全天の皇后よ(モンセラート修道院の「朱い本」)
大気 AER
道 Via
※特記のない作品はオリジナル楽曲
トリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラ【アイノ・ペルトマー(歌、中世ハープ、鐘)、ハルメン・フラーニェ(P、プリペアード・アップライトピアノ)、ミッコ・ペルコラ(ヴィオラ・ダ・ガンバ、歌、エフェクト、エレクトロニクス)】

録音:2019年11月13、14日 聖ラウレンティウス礼拝堂、ヴァンター(フィンランド)
中世にもキリスト教の流入がやや遅れて進んだバルト海周辺国のなかでもフィンランドは、ゲルマン系の北欧神話とは違った文化背景を持 ち、スウェーデン領時代とロシア領時代に複雑な歴史をたどった国。ジャズが早くから定着し、前衛音楽でもユニークな活況が続くこの国にあっ て、古楽や古楽器に独特なスタイルでコミットしてきたのが、このアルバムのトリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラです。中心にいるのはオランダ 出身で北欧のプレイヤーとも共演が多く、ECMやWinter&Winterのような越境系レーベルでも活躍してきた作曲家=ピアニスト、ハルメン・ フラーニェ。コンチェルト・パラティーノやファンタズムといった欧州最前線の古楽アンサンブルに活動拠点をもつガンバ奏者ミッコ・ペルコラ、現代・ ジャズ・即興にも強い中世音楽歌手アイノ・ペルトマーらと手を携え、プリペアードを含む現代ピアノの響きがいかに古楽器のオーガニックな感 触や古楽歌唱と相性がよいものだったか、驚かされる聴覚体験を提供してくれます。ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(ビンゲンの聖女ヒルデガル ト)や『モンセラートの“朱い本”』など中世音楽のレパートリーがアンビエントな響きのなか本質的な姿を失わず、楽器の素材感が心地よく伝わ る音使いで構成されたオリジナル楽曲と不思議な共存をみせるプログラムは、このうえなく味わい深いもの。尖鋭的に捉え過ぎず自然体で新 鮮な響きを体現してしまう、北欧最前線の古楽/現代の越境に心そそられる一枚です。

HITASURA PRODUCTIONS
HSP-006(1CD)

NYCX-10193(1CD)
国内盤仕様
税込定価
協奏曲とソナタ
タルティーニ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 B.g5 「悪魔のトリル」
C.P.E.バッハ:第1ロンド 変ホ長調 - 『識者と愛好家のための鍵盤ソナタ第6番 Wq 61』より
タルティーニ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 D II2
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ イ短調 a3
C.P.E.バッハ:チェンバロ協奏曲 ホ短調 Wq 15
ミラ・グロデアヌ(ヴァイオリン独奏)
フレデリク・ハース(チェンバロ独奏、チェンバロ&オルガン〔通奏低音〕)
オーゾニア(古楽器使用)

録音:2019年12月1-3日 アルソニック音楽堂、モンス舞台芸術センター内、ベルギー
【国内盤】日本語解説付き
タルティーニとC.P.E.バッハ。どちらも18世紀半ば、バロックから古典派への過渡期とも言える時代を生きた作曲家でした。生前はそれぞれ ヴァイオリンと鍵盤楽器の名手であり、そしてどちらも音楽理論書を残している――共通点を多く持ちながら、生前の接点はまず無かったであ ろうこの二人の天才を並べたアルバム。ベルギーHITASURAレーベの創設者であり、筋の通った作品解釈で知られるチェンバロ奏者フレデリ ク・ハースとこの試みを実現したのは、ルーマニア出身で「東」の民俗情緒を漂わせた演奏を聴かせるバロック・ヴァイオリン奏者ミラ・グロデア ヌ。ル・ポエム・アルモニークの弦楽合奏リーダーとしても知られる彼女独特のテンポ感と装飾的弓奏の「悪魔のトリル」で始まるプログラムは、 知る人ぞ知るC.P.E.バッハの協奏曲や晩期の鍵盤曲、演奏機会の少ないタルティーニの協奏曲などを経て、彼ら二人の作曲家の音楽理 論が確かに息づいていた「ありのままの18世紀」へと私たちを誘います。その選曲と解釈の秘訣は、ハース書き下ろしの解説に詳しく記述。 通奏低音以外は各パート一人ずつの室内楽編成が、丁寧なエンジニアリングを得て音楽の輪郭を触感確かに伝えます。

Musicaphon
M-56982(1SACD)
クリストフ・フェルスター:カンタータと協奏曲集(世界初録音)
3本のトランペット、ティンパニ,2本のオーボエと弦楽合奏,通奏低音のための協奏曲 ニ長調
オーボエと通奏低音のためのソナタ ハ短調/オルガンのための協奏曲 ト長調
大天使ミカエルの祝日のためのカンタータ
オーボエ、オブリガート・チェンバロと通奏低音のための協奏曲 ハ長調
オーボエと弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 変ロ長調
2本のホルン、2本のフルート、2本のオーボエ、2本のファゴットと弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 ニ長調
コンサート・ロイヤル・ケルン

録音:2018年11月
クリストフ・フェルスター(1693-1745)はテューリンゲンのバート・ビブラ出身のドイツの作曲家。1710年からヴァイセンフェルスでヨハン・ダーフィト・ハイニヒェンに、その後メルゼブルクでゲオルク・フリードリヒ・カウフマンに師事し、宮廷オーケストラのコンサートマスターを務めました。1723年にはボヘミアで行われる戴冠式のためにプラハを訪れ、ヨハン・ヨーゼフ・フックス、アントニオ・カルダーラ、フランチェスコ・バルトロメオ・コンティなどの重要な音楽家たちと出会っています。フェルスターは教会カンタータ、詩篇、聖歌、ミサ曲、序曲や交響曲などの管弦楽作品、協奏曲、小編成のアンサンブルのための室内楽など、幅広いジャンルの作品を数多く作曲しており、特に器楽曲においては、バロックの後期から古典派の初期にかけて流行したギャラント様式や多感様式の特徴が早くも表れています。全曲世界初録音。
Musicaphon
M-56984(1CD)
ヨハン・セバスティアン・バッハの先駆者
トーマス・バルツァー(ca.1630-1663):前奏曲 ト長調
ヴェストホフ(1656-1705):組曲 イ長調
ビーバー(1644-1704):パッサカリア ト短調
バッハ
:パルティータ第2番ニ短調 BWV.1004
アネグレット・ジーデル(バロックVn/1670年頃ヤコブ・シュタイナー製作)

録音:2019年7月、聖ラウレンティ教会(ドイツ、イツェホー)
ヴァイオリン独奏のために書かれた作品の中で最も圧倒的な作品であるバッハのシャコンヌ(パルティータ第2番)と、バッハの先駆者たちによる作品を並べ、ヴァイオリンにおけるポリフォニックな演奏の歴史、展開について考察を行った1枚。何よりも旋律楽器として扱われているヴァイオリンが、4本の弦だけでどれだけ豊かな音楽を生み出すことができるのか……アネグレット・ジーデルのテクニックと音楽性の素晴らしさも特筆されます。ジーデルはこの時代に理想とされた、高貴で明るく色彩豊かな音を持つヴァイオリンとして、1670年頃に製作されたヤコブ・シュタイナー(ca.1617-1683)の楽器を使用しており、音楽が作られた当時の本物の音を味わうことができます。(バッハもシュタイナーのヴァイオリンを所有していたという記録が残っています。)
Musicaphon
M-36985(1CDR)
私のソナタ・アルバム〜18世紀のオーボエ・ソナタ集
クリストフ・フェルスター(1693-1745):ソナタ ハ短調
ウィリアム・バベル(ca.1690-1723):ソナタ 第11番ト短調、ソナタ 第12番ハ短調
シニョール・バッハ(ヨハン・ヤコブ・バッハ?):ソナタ ハ短調
ヨハン・ゲオルク・リニケ(ca.1680-1762):ソナタ ヘ長調
ヨハン・ジギスムント・ヴァイス(ca.1690-1737):ソナタ 変ロ長調
ヘンデル:ソナタ ヘ長調 HWV.363a
ゴットフリート・アウグスト・ホミリウス(1714-1785):オーボエ・ソロと通奏低音のためのソナタ HoWV XI.1
カルラ・シュレーター(バロックOb)、
コンサート・ロイヤル・ケルン

録音:2006年ー2018年
コンサート・ロイヤル・ケルンの創設者でもあるバロック・オーボエの名手、カルラ・シュレーターが演奏する18世紀のオーボエ・ソナタを集めたコンピレーション・アルバム。登場する作曲家の多くはドイツとイギリスで活動していましたが、彼らは当時、多かれ少なかれ互いに密接な関係を持っていました。ここに収録されているソナタのうち3曲(フェルスター、ヴァイス、ヘンデル)は、ブリュッセルの有名な写本「15.115」に収録されています。(出典の詳細はブックレットに記載)。様式の面では、リニケ、ヴァイス、ホミリウスのソナタは、バロックから初期古典派への移行の初期段階を明確に示しており、部分的または完全に、多感様式と見做すことができます。クリストフ・フェルスターもまた、作品の多くに初期古典派のはっきりとした特徴が表れている作曲家です。各作品はシュレーターの過去の録音(MusicaphonまたはCantateレーベル)から集められています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Capella de Ministrers
CDM-2049(1CD)
戦争と平和のルネサンス音楽
ハインリヒ・イザーク(1450頃-1517)いざ戦いへ
ティルマン・スザート(1500頃-1564):『ダンスリー(舞踏曲集)』より
マテオ・フレチャ(1481頃-1553):エル・フビラテ(神に歓呼せよ、全地よ)
クロード・ジェルヴェーズ(1525-1583):戦いのパヴァーヌとガリアルド
クリストバル・デ・モラレス(1500-1553):神に歓呼せよ
ハンス・レオ・ハスラー(1564-1612):イントラーダとガリアルダ
マテオ・フレチャ(1481頃-1553):良き兵士たちはみな)
アンドレア・ガブリエーリ(1510頃-1586):戦いの調べ
オルランド・ディ・ラッソ:平安を、主よ
ミヒャエル・プレトリウス(1571/72-1621):『テルプシコーレ』より
ザムエル・シャイト(1587-1654):組曲「戦い」
ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1556-1609):勝ち誇る恋の神
カルレス・マグラネル指揮 カペリャ・デ・ミニストレルス(古楽器使用)
 編成… 声楽-ソプラノ1、カウンターテナー1、テノール4、バリトン1
ヴィオラ・ダ・ガンバ4、ヴィオローネ1
リコーダー1、木管コルネット1、チリミア(ショームの一種/ダブル・リード楽器)1、サックバット(Tb)4、バホン(ドゥルツィアン=ルネサンスファゴット)1、打楽器1、ギター&テオルボ1、アルパ(Hp)1

録音:2019年7月7-9日サント・ミケル・デルス・レイス教会、バレンシア、スペイン
バレンシアに拠点をおくヴィオラ・ダ・ガンバを中心とした実力派古楽器アンサンブル、カペリャ・デ・ミニストレルスの今回のテーマは「戦争と平 和」――統一スペイン王国に君臨したカルロス1世(皇帝カール5世)の支配に対するバレンシア地方での反乱を切り口として、16世紀から 17世紀初頭にかけて欧州各地で書かれた戦争にまつわる音楽を、意外にも戦乱期と不可分でもあった教会音楽の傑作とともに厳選したプ ログラムは、冒頭から心つかまれるドラマティックな魅力がたっぷり! 反乱の首謀者たちはバレンシアの職人組合を中心とする市民で、「兄 弟」をあらわすヘルマニア(実際のバレンシア語ではジェルマニアですが、現在一般に標準スペイン語読みされています)と呼ばれていましたが、 奇しくも彼らの敵たるカルロス1世はドイツ人たちの帝国の皇帝であったとともに音楽文化の偉大な擁護者……プログラムにはドイツ語圏の 作曲家たちによる傑作も続々盛り込まれ、皇帝とバレンシアの人々の緊迫感を演出するかのよう。しかし何より演奏がすばらしく、この時代と してはかなり大規模な弦楽・金管入り乱れての編成は、戦場の興奮を象徴するかのようなスリリングな響きから平和への祈願ともいべうき静 謐さまで、7人の精鋭歌手からなる声楽アンサンブルと見事なコントラストを描き出してゆきます。確かなテーマ性が古楽器サウンドの面白さに 一貫性を与えている好企画。オーディオファンにもお勧めしたい充実内容です。

Cybele
CYBELE-231904S
(1SACD)
ドレイヤー、デトリ、ヴィヴァルディ:独奏楽器と通奏低音の為のソナタ集
ドメニコ・マリア・ドレイヤー(17-18世紀):リコーダーと通奏低音の為のソナタ ハ長調
オーボエと通奏低音の為の第6ソナタ イ短調
ルイ・デトリ(17-18世紀):フルートと通奏低音の為のソナタ ハ短調
ドメニコ・マリア・ドレイヤー:オーボエと通奏低音の為の第5ソナタ ト短調
オーボエと通奏低音の為の第2ソナタ ハ長調
ヴィヴァルディ:リコーダー、ファゴットと通奏低音の為のトリオ・ソナタ イ短調
レナータ・ドゥアルテ(リコーダー、Ob)
アリーン・ジルベライシュ(Cemb)
リカルド・ラポポルト(Fg)
アンナベッレ・ルイーズ(Vc)
ヴィヴァルディと、同時代の知られざる作曲家による管楽器の活躍するソナタ集です。ドメニコ・マリア・ドレイヤーはフィレンツェの作曲家で、明瞭なリ ズムとヴィルトゥオジティが魅力。ルイ・デトリはフランスの作曲家で、フランス風の優雅な緩徐楽章とイタリア的な急速楽章が同居した音楽になっています。
CYBELE レーベルならではのバイノーラル録音を含む高品質 SACD ハイブリッド盤。 (Ki)

Incises
INC-004(2CD)
NX-D07
ミシェル・ド・ラ・バル(1675-1745):フルートのための組曲とソナタ 〜フランス18世紀、縦笛と横笛の世界〜
【DISC 1】
1-4. 第9組曲ト長調「知られざる者のソナタ」(D)
5-8. 第3ソナタ ホ短調(C)
9-15. 第2組曲 ハ短調*(D)
16-21. 第3組曲 ロ短調**(C)
*前奏曲[9]は第1曲集(B)の4組曲からクラヴサン独奏用に編曲して編入、
サラバンド[11]とロンド[12]は第2曲集(D)の第1組曲から編入。
**「嘆き」[19]は第2曲集の第2組曲から編入。
【DISC 2】
1-7. 第1組曲 ハ短調(A)
8-16. 第2組曲 ト長調(B)
17-24. 第1組曲 ト短調(C)
25-30. 第5組曲 ニ短調(B)
〔出典〕
(A)『ヴァイオリン、フルートおよびオーボエのための第1トリオ集』(1694)
(B)『フルートと通奏低音のための第1曲集』(1702)
(C)『ヴァイオリン、フルートおよびオーボエのための
トリオさまざま、およびフルートのためのソナタからなる第3曲集』(1707)
(D)『フルートと通奏低音のための第2曲集』(1710)
アンサンブル・ティク=トク=ショク(古楽器使用)【ヴァレリー・バルサ(フラウト・トラヴェルソ、ピッコロ)、ジャン=ピエール・ニコラ(アルト・リコーダー、ソプラノ・リコーダー、ヴォイス・フルート)、エマニュエル・バルサ(バス・ド・ヴィオル)、ミシェル・デヴェリテ(クラヴサン)、ミゲル・アンリ(テオルボ、バロックギター)】

録音:2017年5、6月、サン・ランベール・デ・ボワ教会、フランス
バロック期にはイタリア音楽と並ぶ影響力を誇ったフランス音楽。その象徴ともいうべき横笛型のフルートは17世紀末からフランス宮廷音楽に 登場しますが、その最初の名手のひとりがミシェル・ド・ラ・バルでした。オトテールやフィリドールよりも早くこの楽器のための楽譜を出版したのも 彼ですが、当時は「フルート」と書いてあるだけでは横笛か縦笛(リコーダー)か判断ができなかったこともあり、その作品集は「横の笛」と明記さ れている場合まで含め、より古くからあったリコーダーで演奏されていたケースも珍しくはなかったはず……との観点から、当時のフルート(フラウ ト・トラヴェルソ)とリコーダーをどちらも使いド・ラ・バル作品を重点的に演奏したのがこのアルバム。この作曲家が単体のアルバムで扱われた例 はきわめて少なく、実に数十年ぶりの快挙であるとともに、楽器選択から調律にいたるまで最新の音楽学の知見が反映されていることもあり、 画期的な2枚組ということができます。しかも演奏陣はレ・ザール・フロリサンやレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルなどの名録音にも多数参加してき たトラヴェルソ奏者ヴァレリー・バルサと、同様にフランス古楽復興の流れのなか数々のアンサンブルで多忙な活躍をみせてきたエマニュエル・バ ルサを中心とする、フランスの積年の実力者たち。舞曲の数々には標題が添えられているものも多く、クープランの鍵盤作品と同じくフランス語 文化を知っていればこその機微をとらえた演奏で聴けるのは貴重。Zig-Zag Territoiresレーベルで多くの古楽器アルバムを収録してきた録 音技師、フランク・ジャフレスの仕事ぶりもみごとな充実のフランス古楽新譜です。

MUSICAPHON
M-56924(1SACD)
ウィリアム・バベル:12のオーボエ・ソナタ (1725年出版) カルラ・シュレーター(Ob)、
コンサート・ロイヤル・ケルン

録音:2010年5月
イギリスで活躍したヴァイオリニスト、ハープシコード奏者、作曲家ウィリアム・バベル(ca.1690-1723)のオーボエ・ソナタ集。バベルはオーボエやヴァイオリン、フルートのための通奏低音つきソナタの作曲や、当時の有名なオペラ・アリアの鍵盤楽器用編曲に長けており、それらの楽譜はイギリスだけでなく、オランダやドイツでも出版されていました。様式の面ではヘンデルの影響が明らかですが、彼の作品は時にヘンリー・パーセルの作品よりも高く評価されていたといいます。(彼は当時の英語圏で最も重要な劇場の一つであった、王室のドルリー・レーン劇場でファゴット奏者をしていた父親に音楽的な訓練を受けました。その後ヨハン・クリストフ・ペープシュ(1667-1752)のもとでレッスンを受けたことは確かですが、ヘンデルに師事したかどうかは分かっていません。)当時は印刷に多額の費用がかかったこともあり、楽譜の販売数を増やすため、上声部用にさまざまな代替楽器を示すのが一般的でしたが、この曲集の初版楽譜には「ヴァイオリンまたはオーボエ」が独奏楽器として明記されています。
コンサート・ロイヤル・ケルンは、オーボエ奏者のカルラ・シュレーターによって結成されたドイツのピリオド・アンサンブル。18世紀以降、演奏されていない貴重な作品をアーカイヴやライブラリーで探し出し、これらの作品の蘇演を目指しています。基本的な編成はオーボエ、ファゴットとチェンバロ。作品によって、ナチュラルホルンやナチュラルトランペット、ヴィオラ・ダ・モーレなど様々なピリオド楽器が加わります。
MUSICAPHON
M-56972(1SACD)
ヨハン・ゲオルク・リニケ:管楽器のための協奏曲&室内楽作品集(世界初録音)
2本のオーボエとオブリガート・ヴァイオリンのための協奏曲ヘ長調
ヴァイオリン、オーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト短調
オーボエ、ファゴットと通奏低音のためのトリオ・ソナタ変ロ長調
トランペット、オーボエ、フルート、バイオリンと通奏低音のためのソナタ変ホ長調「モルトリウム」
オーボエ・ソナタ ヘ長調
フラウト・トラヴェルソ、オーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ニ長調
2本のオーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調/オーボエ協奏曲変ロ長調
コンサート・ロイヤル・ケルン

録音:2015年6月
1680年頃、ブランデンブルクの音楽家の家系に生まれた作曲家、ヨハン・ゲオルク・リニケ(ca.1680-1762)のオーボエをメインとする管楽器のための協奏曲&室内楽作品集。リニケは1699年にはベルリンの王室礼拝堂に入り「対位法の父」ヨハン・タイレ(1646-1724)の指導を受け、1705年に行われたゾフィー・シャルロッテ・フォン・ハノーファーの葬儀では、礼拝堂の責任者としてセンセーションを巻き起こしたといいます。名前の共通点以外にバッハ、ヘンデル、テレマンのような大作曲家とリニケとのつながりを想起するのは難しいかもしれませんが、彼はバロック時代の著名な作曲家との関わりが多い人物でした。ケーテンの宮廷で大バッハが活躍していた1718年頃に、リニケは宮廷を手伝っていたことが知られています。また1721年にはイギリスへの数年間の滞在許可を得て、1724/25年の冬まで滞在。イギリスでは数多くのコンサートを行い、ヘンデルのオーケストラに参加、特に1725年から26年にかけては、テレマンの指揮の下、ヘンデルのオペラ公演に参加していたといいます。バッハのブランデンブルク協奏曲のようにさまざまな楽器が活躍する、リニケの多彩な作品群をお楽しみください。

ANTARCTICA
ANTAR-014(1CD)
ITALIA PER SEMPRE
ドメニコ・サッリ(1679ナポリ-1744ナポリ):ニ調のコンチェルト
レオナルド・レオ(1660サン・ヴィート-1725ローマ):カンタータ”Angellino innocente(無邪気な小さな天使)”
ジョヴァンニ・アントニオ・カヌーティ(ca.1680ルッカ‐1739ルッカ):フルート・ソロと通奏低音のためのソナタ
ニコロ・フィオレンツァ(ca.1700ナポリ-1764ナポリ):イ調のコンチェルト
A.スカルラッティ(1660パレルモ-1725ローマ):シンフォニア「金星と愛」
作曲者不詳:フルート・ソロと通奏低音のためのソナタ
フランチェスコ・マンチーニ(1672ナポリ-1737ナポリ):カンタータ「あの素敵な幸せがほしいと言いたい」
トマゾ・アルビノーニ(1671ヴェネツィア-1750/51ヴェネツィア):フルート・ソロと通奏低音のためのソナタ
ドメニコ・サッリ(1679ナポリ-1744ナポリ):イ調のコンチェルト
ニコロ・フィオレンツァ(ca.1700ナポリ-1764ナポリ):フルート・ソロのためのシンフォニア
レッドヘリング・バロック・アンサンブル〔パトリック・デネカー(リコーダー、音楽監督)、アンネリース・ファン・グランベレン(S)、寺神戸亮(Vn)、ディルク・ファンデーレ(Vn)、ヴァレリオ・ラタルターラ(ヴァイオリン、ヴィオラ)、上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ヤン・ボンティンク(Vc)、フィリップ・マルフェイト(ギター/テオルボ)、ギィ・ペンソン(Cemb)〕

録音:2018年8月
フランス・ブリュッへンの後継者であるリコーダー奏者パトリック・デネカー率いるレッドヘリング・バロック・アンサンブルによる、イタリアに生まれ故郷 で活躍した作曲家たちの作品を集めた1枚。タイトルの「ITALIA PER SEMPRE」は、いわばイタリア・フォー・エヴァー。当時作曲家たちはロンドンを 始め様々な土地に移って活躍した中、アルビノーニ、A.スカルラッティ、マルチェッロをはじめとする作曲家たちは、故郷で活動を続け、国際的な流行のス タイルなどに大きな影響を受けることなく、独自のスタイルを深めることに成功しています。ここではリコーダーがソロを務めるソナタやシンフォニアなどの他、 ソプラノ独唱によるカンタータが収録されており、寺神戸亮や上村かおりら名手が顔をそろえたアンサンブルの薫り高い演奏を楽しむことができます。

FUGA LIBERA
FUG-763(1CD)
NX-B08
Call to Prayer〜フランス・バロックとアラブ音楽、インド古典音楽の出会い
1. ガリア・ベナリ:チュニジア Tounes
2. アントワーヌ・フォルクレ:パッシーの鐘
3. ガリア・ベナリ:理由の理由 Mosabbeb al Asbab
4. ロミーナ・リシュカ:早朝のラーガ Raga Bhairav
ガリア・ベナリ:憶えてる? Awatadhkourou
5. マラン・マレ:ル・ムリネ (風車)
6. ガリア・ベナリ:鳩の嘆き Nouh Al Hamam
マラン・マレ:ロンドー
7. ヴァンサン・ノワレ:前奏曲 Prelude
8. ロミーナ・リシュカ:夜のラーガ Raga Yaman
ガリア・ベナリ:彼は稲妻を見た Ra’aa Al Barq
9. マラン・マレ:戯れ
ガリア・ベナリ:私を責めないで La Talumi
10. ガリア・ベナリ:解毒剤 Teryaq
11. ガリア・ベナリ:現れた使者 Jaa Rasoul
マラン・マレ:アルペジオによるイ短調の前奏曲
12. ジャン・ド・サント=コロンブ:ト調の前奏曲
ガリア・ベナリ:永遠 Dama Daiman
ロミーナ・リシュカ:早朝のラーガ Raga Bhairavi
13. マラン・マレ:スペインのラ・フォリア
ガリア・ベナリ:色あせてしまった私の心 Shahoubat Rouhy
ガリア・ベナリ(アラブ・ヴォーカル、曲制作)
ロミーナ・リシュカ(ヴィオール、ドゥルパド・ヴァーカル、曲制作)
ヴァンサン・ノワレ(コントラバス、キタラ・バッテンテ、曲制作)
ガリア・ベナリ(アラブ・ヴォーカル)、
ロミーナ・リシュカ(ヴィオール、ドゥルパド・ヴァーカル)、
ヴァンサン・ノワレ(コントラバス、キタラ・バッテンテ)

録音:2019年10月13-15日 マリア教会、ベルギー
1982年に生まれ、バーゼルでパオロ・パンドルフォ、ブリュッセルでフィリップ・ピエルロに師事し、ヴィオール合奏のハトホル・コンソートを主宰する ロミーナ・リシュカによる、たいへん興味深い企画盤。祈りを通じて自らと向き合うことをテーマに、マレを中心としたヴィオール作品とアラブとイン ドの音楽を掛け合わせ、摩訶不思議な効果を生んでいます。チュニジア出身でブリュッセルを中心に活躍するアラブ音楽のヴォーカリスト、ガリ ア・ベナリを迎え、リシュカ自らもインドの古典音楽ドゥルパドのヴォーカルも披露。ヴァンサン・ノワレと共に、オリジナル曲はもちろん、全ての収録 作品に独自の解釈を加え、マレやフォルクレにエスニックなヴォーカルが重なるなど、異文化がたいへん幻想的に融合しています。

SEULETOIRE
SEC-01(1CD)
二人だけのクープラン
ルイ・クープラン(1626-1661):クラヴサン組曲 ニ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
ヴィオールの為のファンタジア / アルマンド / クーラント / サラバンド / カナリー
クラヴサン組曲 ト長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
前奏曲 / アントレ / サラバンド / ファンタジア / デュオ
クラヴサン組曲 イ長調(ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
サンフォニー / ラ・ピエモンテーズ / サラバンド / ガヴォット / ポワトゥー地方のメヌエット
デュビュイソン(1622-1681):無伴奏ヴィオール曲集 ニ長調(1666年の手稿譜による) +
前奏曲 / アルマンド / クーラント / サラバンド / ジーグ
ルイ・クープラン:クラヴサン組曲 ハ長調 (ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
ファンタジー / ル・ムーティエ、アルマンド / ガヴォット / メヌエット / リゴドン
不詳:無伴奏ヴァイオリン組曲 ト長調(1666年の手稿譜による) *
ラ・サンテニャン / パスピエ / メヌエット
ルイ・クープラン:クラヴサン組曲 ニ長調 (ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバによる演奏) (*/+)
アド・チェナム・アニ・プロヴィディ / ヴィオールの為のファンタジー
サラバンド・アン・カノン / ヴォルト / 三種の動きの楽曲 / ラ・パストゥレル
ガヴォット / シャコンヌ
ニコラ・メトリュ [Nicolas Metru](1610頃-1668):ヴァイオリンとヴィオラ・ダ・ガンバの為のファンタジア (*/+)
デュオ・コロカント
アリス・ジュリアン=ラフェリエール(ヴァイオリン *)
マティルド・ヴィアル(ヴィオラ・ダ・ガンバ +)
クラヴサン(Cemb) 音楽の大家ルイ・クープランの組曲をクラヴサン抜きの弦のデュオで演奏するという興味深い試み。
デュオ・コロカントの二人は共に1988年に生まれ、2007年リヨン音楽院で出会いました。アリス・ジュリアン=ラフェリエールはリヨン音楽院でオディール・エドゥアールに師事したフランスのバロック・ヴァイオリン奏者。マティルド・ヴィアルはリヨン音楽院でマリアンヌ・ミュレールに、ハーグ王立音楽院でフィリップ・ピエルロとミーケ・ファン・デル・フェルデンに師事したヴィオール奏者。

Griffin
GCCD-4087(1CD)
テューダー朝の音楽―ハンプトン・コート宮殿より
ヘンリー8世(1491-1547):Pastyme with good companye
不詳:Madame d'amours
ティルマン・スザート(1500頃-1562頃):Dont vient cela
不詳:And I war a maydyn
ウィリアム・コーニッシュ(1465頃-1523):A robyn, gentyl robyn
不詳:Danse de Cleves
ウィリアム・コーニッシュ:Trolly lolly
フィリップ・ファン・ウィルダー(1500頃-1554):Je fille quant Dieu / Un jeune moyne
ヘンリー8世:Departure is my chief payne / Grene growith the holly
アントワーヌ・ブリュメル(1460頃-1512/1513):Je despite tous
フィリップ・ファン・ウィルダー:De vous servir
不詳:Angelus ad Virginem
アントワーヌ・ビュノワ(1430頃-1492):Fortuna desperata
不詳:Padoana / Englond be glad
ヘンリー8世:En vray amour
不詳:Greensleeves
フィリップ・ファン・ウィルダー:Une nonnain refaite
不詳:Hey troly loly lo
フランシスコ・デ・ラ・トレ(1460頃-1504以後):Bassa Danza "Alta"
不詳:Gentil Princep
エーヌ・ヴァン・ギゼゲム(1445頃-1472以後):De tous bien plane
ピエール・ファレーズ(1510頃-1575頃):Galliarde Ferrareze
ヘンリー8世:Helas Madam
不詳:Instrumental consort / Hoyda jolly rutterkin
イ・ファジョリーニ
フォーベリー・コンソート
スティーヴン・プレイヤー(指)

録音:1992年6月、ハンプトン・コート宮殿、ロンドン、イギリス 前出:CRCD 2365

DIGRESSIONE
DCTT-62(1CD)
アッフェッティとタスティアトゥーレ
17〜19世紀、ナポリ派の手によるモルフェッタの5つのオルガン

【インマコラータ教会】オルガン:17〜19世紀、不詳作者製
ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ(確認できる活躍期:1508):ヴェネツィア風パヴァーヌ [Pavane a la venitienne](リュート曲集 第4巻(1508) から) *
アンドレア・ガブリエーリ(1533-1585):フランス風カンツォーナ「プティ・ジャック」[Canzon francese detta Petit Jacque]*
フレスコバルディ:カンツォーナ 第3番[Canzona terza](トッカータ集 第2巻(1627) から) +
聖体奉挙の為のトッカータ [Toccata per la levitazione]
(フィオリ・ムジカーリ(1635)、聖母の為のミサ から)*
ベルナルド・パスクイーニ(1637-1710):イル・パッジョ・トデスコによる変奏曲 [Variazioni per il Paggio Todesco] +
パオロ・クアリアーティ(1555頃-1628):トッカータ 第8旋法 [Toccata dell'Ottavo Tuono] +
【サン・ドメニコ教会】オルガン:1756年、ピエトロ・デ・シモーネ・Jr製
D・スカルラッティ:ソナタ ニ短調(ラルゲット) K.34 +/ソナタ ト短調(アレグロ) K.35 +
ガエターノ・グレーコ(1657-1728):トッカータ 第13番*
【サン・ベルナルディーノ教会】オルガン:1767年、ジュゼッペ・ルビーノ製
不詳(17世紀):イタリア風トッカータ 第1旋法
ベルナルド・パスクイーニ:タスタータ、ペル・ミローネ [Tastata, Per Milone](Napoli, luglio 98) +
アリア I [Aria I]*/アリア II [Aria II]*/アリアIII [Aria III]*
ドメニコ・ジポリ(1688-1726):パストラーレ [Pastorale](オルガンとチェンバロの為のソナタ集 第1部 から) +
【サンタンドレア教会】オルガン:1771、ジュゼッペ・ルビーノ製
アスカーニオ・マヨーネ(1565頃-1627):リチェルカーレ 第1番[Ricercar Primo] (様々なカプリッチョ集 第1巻(1603) から) *
ジョルジョ・ストロッツィ(1615-1687頃):バレット 第1番[Balletto primo] & 第2番[Balletto secondo]
(チェンバロとオルガンの為のカプリッチョ集 (1687) から) +
ベルナルド・パスクイーニ:パッサカリア [Passagagli]*
【サント・ステーファノ教会】オルガン:1827年、パスクアーレ・デ・ロッシ製
ガエターノ・ヴァレーリ(1760-1785):ソナタ 第9番[Sonate IX] +/ソナタ 第10番[Sonate X] +
バルダッサーレ・ガルッピ(1706-1785):アレグロ [Allegro] +/ラールゴ [Largo]*
フランチェスコ・ディ・レールニア(オルガン*)
ガエターノ・マガレッリ(オルガン+)

録音:2015年11月13-14日、上記の各教会、モルフェッタ、バーリ県、イタリア
DIGRESSIONE
DCTT-63(1CD)
チャールズ・エイヴィソン(1709-1770)/レオナルド・ロスパッルーティ編):ドメニコ・スカルラッティのソナタに基づく12の合奏協奏曲 〜(マンドリン合奏の為の版)
第1番イ長調/第2番ト長調/第3番ニ短調/第6番 ニ長調/第8番ホ短調/第12番ニ長調
アッカデーミア・マンドリニスティカ・プリエーゼ (撥弦楽器合奏)
マウロ・スクイランテ(マンドリン独奏)
レオナルド・ロスパッルーティ(指)

録音:2015年1月、Music Suite スタジオ、サンミケーレ・ディ・バーリ、バーリ県、イタリア
DIGRESSIONE
DCTT-87(1CD)
カンツォーニ・レチェルカーテ・エ・スピリターテ〜テッラ・ディ・バーリのオルガン楽派
(1)
ジローラモ・カヴァッツォーニ(1525?-1577以後):リチェルカーレ 第3番(オルガン曲集 第1巻 (1542) から)
(2)ロッコ・ローディオ(1530-1615頃):リチェルカーレ 第5番(リチェルカータ集 第1巻(1575) から)
(3)ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1557-1612):カンツォーナ「ラ・スピリタータ」(イル・トランシルヴァーノ (1609) から)
(4)ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575頃-1647):半音階的フランス風カンツォーナ 第7番 (リチェルカーレ、カンツォーナ…集(1603) から)
(5)フレスコバルディ:トッカータ 第1番(トッカータ集 第2巻 (1627) から)
カンツォーナ 第4番(トッカータ集 第2巻 (1627) から)
(6)モニカによるパルティータ(トッカータ集 第1巻(1615) から)
(7)聖体奉挙の為の半音階的トッカータ(フィオーリ・ムジカーリ (1635)、主日のミサ から)
(8)ニコロ・コッラディーニ(1585頃-1646頃):リチェルカーレ 第9旋法、と2つのフーガ (12のリチェルカーレ(1624) から)
(9)ベルナルド・パスクイーニ(1637-1710):イル・パッジョ・トデスコによる変奏曲
(10)パッサカリア
(11)序奏とパストラーレ
(12)メニコ・ジポリ(1688-1726):4つのヴァースとカンツォーナ ハ長調(オルガンとチェンバロの為のソナタ集 Op.1(1716) から))
(13)ジョヴァンニ・バッティスタ・イニャーツィオ・グラツィオーリ (1746-1820):パストラーレ
(1)ステッラ・ベアトリーチェ・ローテゾリエーレ (Org)
(2)マルゲリータ・シッドゥルロ(Org)
(3)ステッラ・ベアトリーチェ・ローテゾリエーレ (Org)
(4)マルゲリータ・シッドゥルロ(Org)
(5)アンジェラ・アミーコ(Org)
(6)ジョヴァンナ・トリカーリコ(Org)
(7)ドメニコ・タリエンテ(Org)
(8)ニコラ・ヴィンチ(Org)
(9)ジューリア・コルヴァーリャ(Org)
(10)グラツィアーノ・セメラーロ(Org)
(11)ファビオ・パイアーノ(Org)
(12)グラツィアーノ・セメラーロ(Org)
(13)ジョヴァンニ・バッティスタ・イニャーツィオ・グラツィオーリ (1746-1820):パストラーレ
ピエルルイージ・マッツォーニ(Org)

録音:2018年春、サン・フランシスコ教会、モノーポリ、イタリア
使用楽器:1710年、不詳作者製
DIGRESSIONE
DCTT-88(1CD)
アントニオ・パンシーニ(1703-1791):聖木曜日と聖金曜日の聖務曲集
主の晩餐のミサ [Missae in Coena Domini]
Nos autem, Antiphona ad Introitum / Kyrie / Gloria / Christus factus est, Graduale
Credo / Dextera Domini, Antiphona ad Offertorium / Sanctus / Agnus Dei
Dominus Jesus, Antiphona ad Communionen / Sepulto Domino
Benedicta sit Sancta Trinitas, Antiphona ad Mandatum
Ubi caritas, Antiphona ad Mandatum
聖金曜日 朝課 第1 宵課 [Feria VI in Parasceve. Ad matutinum. In I Nocturno]
De lamentatione Jeremia Prohetae / Omnes amici mei, Responsorium I
Lamed Matribus suis, Lectio II / Velum templi, Responsorium II
Aleph Ego vir videns, Lectio III / Vinea mea, Responsoria III
カペッラ・ムジカーレ・コッラディアーナ
アンナマリーア・ベッロッキョ、エステル・ファッキーニ (S)
ミケーレ・ディスポート(Bs)
ジョアッキーノ・デ・パードヴァ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ガエターノ・マガレッリ(Org)
アントニオ・マガレッリ(モノディスタ、指揮)
DIGRESSIONE
DCTT-98(1CD)
ルイージ・ジュゼッペ・カポトルティ(1767-1842):荘厳な祝典の為の新ミサ
ディヴェルティメント・グラツィオーソ
聖なるクリスマスの祝福
シンフォニア/汚れなき処女
バルバラ・マッサーロ(S)
アントニエッタ・コライアンニ(Ms)
ルイージ・カピトーリcho
フランチェスカ・ファレオ(Vn)
ヴィート・デラ・ヴァッレ・ディ・ポンペーイ (P)
ニコラ・ペトルツェッラ(指)

録音:2019年10月、AREA DIG、モルフェッタ、バーリ県、イタリア

Baryton
BARYTON-2018/01
(1CD)
ヒエロニムス・モンティサルドゥイ
ジローラモ・モンテサルド(1580?-1642?):Qui sibi soli scit / Agite laetantes festos dies / S'e ver la tua partita
Ballo di Napoli / Veni sponsa Christi
チェンバロの為のトッカータ(Scherzo di ninfe - Lo sventurato - La dolce partita)
Alm' afflitta che fai / Gaudens gaudebo / Magnus Dominus / Spagnoletta
Mercurio / Sarabande. La stratiosa / Ecce confessor magnus / In tribulatione
Folie / Scherzo d'amore. La montesarda / Ecce quod concupivi / Confitemini Domino
Ruggiero / La peregrina / Hor che la nott'ombrosa
アンサンブル・テッラ・ドトラント
クリスティーナ・ファネッリ(S)
アルベルト・アレグレッツァ(T)
アンジェロ・デ・レオナルディス(Bs)
ドリアン・ロンゴ(Vn)
ルーカ・タランティーノ(スパニッシュ・ギター、テオルボ)
ピエルルイジ・オストゥーニ(テオルボ)
クリスティアン・アッコーリ(オルガン、チェンバロ)

録音:データ記載無し(2018年以前)
ジローラモ・モンテサルドは17世紀初めに活躍したことが確認できるイタリアの歌手・作曲家。本姓はメルカルネ (Melcarne) ですが、出身地であるイタリア最南東端に近い町の名にちなんでモンテサルドと呼ばれました。アルバム・タイトルのヒエロニムス・モンティサルドゥイはラテン語読み。ボローニャのサン・ペトローニオ聖堂の歌手、ファーノ大聖堂楽長、アンコーナ大聖堂楽長を務めました。

PNEUMA
PN2-1530(2CD)
海の向こうのカンティガ
アルフォンソ10世 (1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
[CD 1] コンスタンティノープル
第405番「コンスタンティノープルのブランチェルナスの布」
第342番「石の上のイコン」 (器楽)
第231番「コンスタンティノープルの神殿のためにローマ帝国から大理石を」
第25番「ビザンティンのユダヤ人」 (器楽)
第138番「聖金口 (きんこう)イオアン」 (器楽)
第196番「ビザンティンの異教の祭司」
第131番「皇帝と総主教」 (器楽)
第67番「ネロの時代、悪魔を召使いにした男」
第28番「コンスタンティノープルの包囲」 (器楽)
[CD 2] シリアとオリエント
第15番「皇帝ユリアヌス、聖バシレイオスの奇跡」
第46番「海を渡って来たモーロ人と母乳の聖母」 (器楽)
第165(395)番「海の向こうのトゥルトザ」
第115番「黒い山の少年と隠者」
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(指)

録音:2015-2016年、アクシス・マドリード、マドリード、スペイン
PNEUMA
PN-1540(1CD)
エルサレムのカンティガ
アルフォンソ10世 (1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
第27番「ディオスポリスの教会かシナゴーグか」
第187番「エルサレムの修道院」
第383番「シグエンサからエルサレムへの巡礼者たち」 (器楽)
第33番「アクレにおけるエルサレムへの巡礼者たち」
第172番「アクレの商人の水晶の十字架」
第29番「ゲッセマネ、母乳の聖母」 (器楽)
第337番「海を渡って来たエルサレムの男」
第287番「ジェノヴァのサンタ・マリア・デラ・スカラ」
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(指)

録音:2016年10月-2017年9月
PNEUMA
PN-1560(1CD)
ムルシアのカンティガ
アルフォンソ10世 (1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
第299番「スペインの聖マリア騎士団」
第297番「聖像の徳」
第169番「ムルシアのアリシャカ」
第201番「約束された純潔」
第339番「カルタヘナの船」
第89番「ユダヤの女の出産」
第295番「王の幻視」
第99番「モーロの村」
第239番「誓い」
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(指)
PNEUMA
PN-1500B(1CD)
シルヤブ ワインとバラ
アル=アンダルス、9〜16世紀の音楽と詩−クリスティアネ・アセム制作のダンス・アクトのために
Vino y Rosas / Nostalgia de Cordoba / Perdidos de Amor / La Rosa Enflorece
Nana de Alarcos / Tres Morillas / Oi, Altas Undas / Vaise Meu Coracon, Habibi
La Noche Me Ha Quitado la Cordura / Los Siete Gozos / Amours Me Fait Comencier
Maria Unser Frowe / Estrella del Dia / El Rey Pescador / Danza del Ajedrez
Estoy Hecha Para la Gloria / Dame Paras Para el Bano / Ya Viene el Cativo
La Felicidad Cumplida / Sirvete y Sirveme. Zid Wa Sqini - Ten Piedad de Mi Corazon
Luz del Alma (Version)
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(指) 他


既発売音源編集盤。
PNEUMA
PN-1550(1CD)
トレドのタイファ (イスラム君主)−アル・マムンとアサルキエル (11世紀)
【アル・マムン王の宮殿】
Todos los Amantes / Toledo de Al Mamun / Salon de los Perfumes / Nubes Ambar
Mirador del Rio Tajo / Palacios de Galiana / Arbol de Plata / Taifa de Toledo
【アサルキエルの砂時計】
Azafea de Azarquiel / Almuedano del Tajo / Orfebre y Herrero / Almanaque de Azarquiel
Astrolabio de Azarquiel / La Fortaleza / Clepsidra de Azarquiel / Estrellas Fijas
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(指) 他

既発売音源編集盤。

PLECTRA
PL-21901(1CD)
La Barre という名のクラヴサン音楽
Claude de La Barre(1570-?)
Pierre [II] de La Barre(1572-1626以後)
Germain de La Barre(1579-?)
Pierre [III] de La Barre(1592-1656)
Charles-Henri de La Barre(1625頃-1670頃)
Joseph Chabanceau de La Barre(1633-1678)
Pierre [IV] de La Barre(1634-1710以前)
ニ調の楽曲
Prelude G. 31a(La Pierre)
Allemande G. 23a(Berlin-40623)
Corente di Monsu della Bara G. 27(Chigi Q IV 24)
Sarabanda di Monsu della Bara G. 28(Chigi Q IV 24)
Courant G. 29(Hintze)
Courante de La Barre G. 20(Lynar A-1)
イ調の楽曲
Monsier Bares Allmaine G. 8(Cosyn)
Coranto [to G. 8] G. 9(Cosyn)
Allamande [Gigue] G. 23b(Copenhagen-376)
ニ調の楽曲
Allmaine G. 10(Cosyn)
Coranto G. 11(Cosyn)
Sellabrand G. 12(Cosyn)
Courant G. 14(Ch-Ch-1236)
ヘ調の楽曲
Courante La Barre G. 39(Parville)
Allemand G. 24(Ihre)
Corant G. 13(Ch-Ch-1236)
Courant La Bar G. 25(Ihre)
Coranto G. 3b(Cosyn)
Saraband G. 26(Ihre)
Courante de Mr Dela Barre G. 42(Bauyn-III)
Gigue Mr Joseph Dela Barre G. 41(Bauyn-III)
ニ調の楽曲
Auttre Corant de La Barre ...Variatio G. 22(Lynar A-1)
Corante G. 21(Lynar A-1)
ト調の楽曲
Allmaine G. 16(Handmaide)
Coranto G. 17(Handmaide)
Saraband G. 18(Handmaide)
Corant la Barr G. 15a(Ch-Ch-378)
ニ調の楽曲
Allemande La Barre G. 33(Parville)
Corrant Bear G. 1(Rogers)
Selebrande Beare G. 2 & Sarabande G. 2b(Rogers/Gresse)
Corrant Beare G. 4(Rogers)
Corrant Beare G. 5(Rogers)
Courant de La Barre ...Variatio G. 6c (Lynar A-1)
ホ調の楽曲
Sarabrand La Barr G. 19(Ch-Ch-1177)
イ調の楽曲
Courante de Mr de La Barre [Allemande] G. 36(Parville)
Courante de Mr de La Barre G. 37(Parville)
Sarabande G. 28a(Copenhagen-376)
Gigue de Mr de La Barre G. 38(Parville)
ニ調の楽曲
Prelude de Monsieur de La Barre G. 31 (Parville)
Allemande La Barre G. 32(Parville)
Courante La Barre G. 34 & Courante G. 34a(Parville/Babell)
Sarabande La Barre G. 35 & Sarabande G. 35a(Parville/Babell)
Gigue de Mr. Dela Barre G. 40(Bauyn-III)

(楽曲の出典)
G.:Bruce Gustafson and R. Peter Wolf, ed., Harpsichord Music
Associated with the Name La Barre, The Broude Trust, New York, 1999
Babell:London, British Library, Add. MS 39569
Bauyn:Paris, Bibliotheque nationale de France(Musique), Res. Vm7 674-675
Berlin-40623:formerly Berlin, Deutsche Staatsbibliothek, Mus. Ms. 40623
Ch-Ch-378:Oxford, Christ Church College Library, Mus. Ms. 378
Ch-Ch-1177:Oxford, Christ Church College Library, Mus. Ms. 1177
Ch-Ch-1236:Oxford, Christ Church College Library, Mus. Ms. 1236
Chigi Q IV 24:Rome, Bibliotheca Apostolica Vaticana, Chigi Q IV 24
Copenhagen-376:
Copenhagen, Det Kongelige Bibliotek, Handsckrift Afd. , Gl. Kgl. Saml. 376 fol.
Cosyn:Paris, Bibliotheque nationale de France(Musique) Res. 1184, 1185
Gresse:Utrecht, Universiteitbiblioteek, LBMUZ:Rar Msq 1; Hs. 20 B 9
Handmaide:John Playford, comp. Musicks Handmaide. [Part 1] London, John Playford, 1663
Hintze:New Haven, Yale University, Beinecke Library, Music Deposit- 3
Ihre:Uppsala, Universitetsbibliotek, Ihre 284
La Pierre:Paris, Bibliotheque nationale de France(Musique), Res. Vmd. Ms. 18
Lynar A-1:Berlin, Deustche Staatsbibliothek, Lubenau Tabulaturen, Lynar A-1
Parville:Berkeley, University of California, Jean Gray Hargrove Music Library, MS 778
Rogers:London, British Library, Department of Manuscripts, Additional Ms. 10337
カレン・フリント(Cemb)

使用楽器:1690年頃、パリにて、Philippe Denis 製? ("Ioannes Ruckers me fecit, 1620" との記銘あり)
1732年、パリにて、Fnancois Blanchet 製?
1745年、パリにて、Fnancois Blanchet 製?
楽器調律:John Phillips, a1 = 408 Hz, temperament ordinaire
17世紀中盤から終盤にかけて書かれた音楽を収録した写本の中に、La Barre という名の人物がその作曲者とされたり関連付けが成されているクラヴサン (Cemb) の為の楽曲が数多く見られます。高名なジョゼフ・シャバンソー・ド・ラ・バールの作品のみならず、43にのぼる La Barre 関連楽曲を拾い集めてまとめて収録してしまうのがクラヴサン「オタク」なプレクトラ・ミュージックらしいところです。使用楽器はこれらの楽曲が盛んに弾かれたと考えられる時代のオリジナル。徹底しています。

CANTUS
C-9402(1CDR)
チプリアーノ・デ・ローレ (1515-1516-1565):マドリガーレ集 第4巻 (1568)
Mentre, lumi maggior / Da le belle contrade d'oriente
Se com'il biondi crin de la mia Filli / Vaghi pensieri / Alma Susanna
Qualhor rivolgo - Ma pur in te sperar / Non e, lasso, martire
Amor, che t'ho fatt'io / Fera gentil - Perche si stretto e 'l nodo
O santo fior felice / O voi che sotto l'amorose insegne - Si dira poi ciascun
Alma real, se come fida stella / Convien ch'ovunque sia / Da l'estrem'orizonte
コンソート・オヴ・ミュージック【エマ・カークビー、エヴリン・タブ (S)、メアリー・ニコルズ (A)、アンドルー・キング、ジョゼフ・コーンウェル (T)、アラン・ユーイング (Bs)】
アントニー・ルーリー (リュート、指揮)

録音:1991年3月20-22日、フォード・アビー、ドーセット、イギリス
CANTUS
C-9403(1CDR)
グアリーニの詩「わが心よ、ああ、弱ってはならぬ」による21のマドリガーレ
ルッツァスコ・ルッツァスキ (1545頃-1607):Cor mio, deh, non languire [わが心よ、ああ、弱ってはならぬ] (1598頃/1601)
アレッサンドロ・サヴィオーリ (1544-1623以後):Cor mio, deh, non languire (1597)
ジェミニャーノ・カピルーピ (1575-1616):Cor mio, deh, non languire (1599)
ベネデット・パッラヴィチーノ (1551-1601):Cor mio, deh, non languire (1600)
サロモーネ・ロッシ (1570-1630頃):Cor mio, deh, non languire (1600)
ジューリオ・カッチーニ (1545頃-1618): Cor mio, deh, non languire (1602)
レオーネ・レオーニ (1560頃-1627):Cor mio, deh, non languire (1602)
ジョヴァンニ・プリウーリ (1575頃-1629):Cor mio, deh, non languire (1604)
シジスモンド・ディンディア (1582頃-1629):Cor mio, deh, non languire (1606)
ジョヴァンニ・ギッツォーロ (?-1625頃): Cor mio, deh, non languire (1609)
ヨハン・グラッベ (1585-1655):Cor mio, deh, non languire (1609)
フィリペルト・ナンテルミ (?-?):Cor mio, deh, non languire (1609)
アレッサンドロ・シャッラ (?-?):Cor mio, deh, non languire (1610)
ジョン・ウォード (1571-1638):Cor mio, deh, non languire (1610頃)
エンリコ・ラデスカ・ダ・フォッジャ (?-1625):Cor mio, deh, non languire (1615)
ジュゼッペ・パラッツォット (1587頃-1633以後):Cor mio, deh, non languire (1617)
クラウディオ・サラチーニ (1586-1649): Cor mio, deh, non languire (1620)
アドリアーノ・バンキエーリ (1568-1634):Cor mio, deh, non languire (1626)
ジョヴァンニ・パスタ (1604-1663/1664): Cor mio, deh, non languire (1626)
ポンペーオ・ナターリ (?-1681以後):Cor mio, deh, non languire (1656)
アレッサンドロ・スカルラッティ:Cor mio, deh, non languire (1700頃)
コンソート・オヴ・ミュージック【エマ・カークビー、エヴリン・タブ (S)、メアリー・ニコルズ (A)、アンドルー・キング、ポール・アグニュー (T)、アラン・ユーイング (Bs)、デボラ・ロバーツ、テッサ・ボナー (S)、ルーファス・ミュラー (T)、リチャード・ウィストライク (Bs)】
アントニー・ルーリー (リュート、指揮)

録音:1984、1986、1990、1991年、フォード・アビー、ドーセット、イギリス
1985年、ハイリゲン教会、デトモルト、(西)ドイツ
原盤、初出:Musica Oscura, 070989 (廃盤)
CANTUS
C-9503(1CDR)
ファニア・シャピロが弾くフォルテピアノ協奏曲集
ヨハン・ショーベルト (1735-1767):フォルテピアノ、2つのフルート、2つのホルンと弦楽のための協奏曲 第5番ト長調
ヨハン・ザムエル・シュレーター (1752-1788):フォルテピアノと弦楽のための協奏曲 第3番 ハ長調 Op.3 (カンデンツァ:モーツァルト作)
ヤン・ラディスラフ・ドゥシーク [ヨハン・ラディスラウス・ドゥセク] (1760-1812):フォルテピアノ、2つのオーボエ、2つのホルンと弦楽のための協奏曲 変ホ長調 Op.26
ファニア・シャピロ (フォルテピアノ)
ムジカ・アド・レーヌム【ジェッド・ウェンツ、マリオン・モーネン (Fl)、クリスティン・リンデ、ウルリケ・ノイカム (Ob)、ラファエル・フォセラー、クリスティアーネ・フォセラー (Hrn)、ノルベルト・クンスト (Fg)、フロリアン・ドイター、マルコ・ローシンク、カータ・ヴォルフ=シュテルン、ワンダ・フィッサー (Vn)、クラウディア・シュテープ (Va)、ヨプ・テア・ハール (Vc)、ティス・マラング (Cb) 】

録音:1994年8月、旧カトリック教会、デルフト、オランダ
原盤、初出:Vanguard Classics (オランダ), 99041 (廃盤)
The Musica Ad Rhenum Archives シリーズ。
ファニア・シャピロ (1926-1994)はオランダ領インドネシアに生まれたオランダのピアニスト・作曲家・音楽教育者。父はウクライナ生まれのユダヤ系ヴァイオリン奏者ナウム・シャピロ (1893-1960)。1960年代からピリオド楽器・ピリオド奏法に興味を持ち、フォルテピアノの演奏を開始しました。当録音セッションの数ヶ月後、12月6日に68歳で亡くなりました。
CANTUS
C- 9504(1CDR)
テレマン:フラウト・トラヴェルソ協奏曲集
フラウト・トラヴェルソとヴァイオリンの独奏,ヴァイオリン,2つのヴィオラと通奏低音のための協奏曲
ホ短調 TWV 52:e3*
フラウト・トラヴェルソ,2つのヴァイオリン,ヴィオラと通奏低音のための協奏曲 (ヘ長調) TWV 51:F1
(ニ長調への復元版)
フラウト・トラヴェルソ,2つのヴァイオリン,ヴィオラと通奏低音のための組曲 イ短調 TWV 55:a2
フラウト・トラヴェルソ,2つのヴァイオリン,ヴィオラと通奏低音のための協奏曲 ニ長調 TWV 51:D1
ムジカ・アド・レーヌム【ジェド・ウェンツ (フラウト・トラヴェルソ、指揮)、マンフレート・クレーマー (ヴァイオリン独奏(*)、ヴァイオリン)、ロブ・ディギンズ (Vn)、ローラ・ジョンソン (Va)、バラージュ・マーテー (Vc)、ティス・マラング (Cb)、クリスティアーネ・ウェイツ (Cemb) 】

録音:1992年4月、マリア小教会、ユトレヒト、オランダ
原盤、初出:Vanguard Classics (オランダ), 99023 (廃盤)
CANTUS
C-9514(1CDR)
フエンリャナ、ナルバエス:スペイン王宮のビウエラ音楽
ルイス・デ・ナルバエス (確認できる活躍期:1530-1550):「牝牛を見張れ」による7つの変奏曲 [Siete diferencias sobre Guarda me las vacas]
ファンタジア 第5旋法 [Esta fantasia es del quinto Tono]
ミゲル・デ・フエンリャナ (1500年代前半-1568以後):作曲者のファンタジア [Fantasia del author]
花咲く日々に生きるかぎり [Tan que viuray] (原曲 クローダン・ド・セルミジ (1490頃-1562))
ルイス・デ・ナルバエス:ファンタジア 第4旋法 [Esta fantasia es del quarto Tono]
ミゲル・デ・フエンリャナ:白く優しい白鳥[Il bianco e dolce cigno] (原曲 ジャック・アルカデルト (1504/1507-1568))
ルイス・デ・ナルバエス:「クラロス伯爵」による22の変奏曲 [Veynte y dos diferencias sobre Conde Claros]
(2つのビウエラのための編曲版)
ミゲル・デ・フエンリャナ:ポプラの林に行ってきたよ、母さん [De los alamos vengo madre]
(原曲 フアン・バスケス (1500頃-1560頃)) (2つのビウエラのための編曲版)
ルイス・デ・ナルバエス:単旋律のソプラノに対位するバス [Baxa de contra punto el canto llano lleua el tiple] 第8旋法
ファンタジア 第3旋法 [El tercero Tono. Fantasia]
リカフォルトの歌「メランコリーに身を委ね」 [Cancion Je veulx laysser melancolie de ricaforte]
(原曲 ジャン・リシャフォール (1480頃-1547頃))
ファンタジア 協和の第5旋法 [El quinto Tono de Consonancia. Fantasia]
ファンタジア 第8旋法 [El octauo Tono. Fantasia]
ミゲル・デ・フエンリャナ:何で洗おうか [Con que la lauare] (原曲 フアン・バスケス)
ルイス・デ・ナルバエス:ファ・ド・ミ・レによるファンタジア 第6旋法 [El sexto Tono sobre fa vt mi re. Fantasia]
皇帝の歌 第4旋法 [La cancion del Emperador del quarto tono](原曲 ジョスカン・デプレ (1450頃-1521):千々の悲しみ [Mille regres])
サンクトゥスとオザンナ [Sanctus & Osanna]
原曲 ジョスカン・デプレ:ミサ・フザン・ルグレ [Misa de faissan regres] より)
第1旋法の歌 [Cancion del primer Tono] (原曲 ゴンベールと表記、
実際はジャン・クルトワ (確認できる活躍期:1530-1545):もし苦しむなら [Si par souffrir])
クム・サンクト・スピリトゥ [Este cum sancto spiritu. Es de la missa de la fuga]
(原曲 ジョスカン・デプレ:ミサ・デラ・フーガ (ミサ・シネ・ノミネ)
[Missa de la fuga (Missa Sine nomine)])より)
ミゲル・デ・フエンリャナ:ファボルドン 第8旋法 [Fabordon de VIII tono]
(原曲:フランチェスコ・ゲレロ (1528-1599):閂(かんぬき)を強め [Quoniam confortavit])
(2つのビウエラのための編曲版)
ドロレス・コストヤス (ビウエラ)

録音:2000年5月、聖ルツィウス教会、エッセン・ヴェアデン、ドイツ
原盤、初出:Glissando, 779016-2 (廃盤)
CANTUS
C-9606(1CDR)
アルプスを越えた音楽〜イタリアからイングランドへの音楽の移動 (1500-1800) (リュート独奏)
ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ (確認できる活躍期:16世紀前半):Tastar de corde (1508)
バルトロメオ・トロンボンチーノ (1470頃-1535以後):Ave, Maria, gratia plena (1507)
ヴィンチェンツォ・カピローラ (1474頃-1548以後):Padoana belissima descorda (1515頃-1520頃) (リュート独奏)
不詳/サー・トマス・ワイアット (1503-1542):Sum tyme i syghe
アルフォンソ・フェッラボスコ (1542-1588):I saw my Lady weeping (1588)
トマス・モーリー (1557/1558-1602):I saw my Ladye weeping (1600)
ジョン・ダウランド:I saw my Lady weepe (1600)
アルフォンソ・フェッラボスコ II (1575-1628):Gentle Knights (1610)
ニコラス・ラニアー (1588-1666):Qual musico gentil (1640頃)
ヘンリー・ローズ (1596-1662):In quel gelato core (Tavola) (1653)
ピエトロ・レッジョ (1632-1685):The Dissembler "Unhurt, untouch'd" (1680)
ジャコモ・カリッシミ:Lucifer, caelestis olim (1660頃/1693)
ジョヴァンニ・ボノンチーニ (1670-1747):Mio caro ben (Astartus) (1721)
ジョン・アベル (1653-1716):Ritorno a respirar (The Vandosme) (1703)/Vi sembraro (The Favourite) (1703)
ヘンリー・バージェス II (確認できる活躍期:1738-1765):What dire misfortune (1739)
ドメニコ・チマローザ (1749-1801)/アントニー・ルーリー編曲:ソナタ ロ短調 C 61 (リュート独奏)
トンマーゾ・ジョルダーニ (1730/1733-1806):Willow, willow, willow (1784)
ドメニコ・コッリ (1746-1825):Non piu (L'abbandonata) (1795)/Ye gentle gales (The Resolution) (1795)
ヘンデル:Come to my arms (Ottone) (1725)
エヴリン・タブ (S)
アントニー・ルーリー (Lute)

録音:2002年3月20-22日、フォード・アビー、ドーセット、イギリス
CANTUS
C-9628(1CDR)
色とりどりのコート〜社会的および宗教的境界を越えた愛と献身
不詳 (15世紀頃):Tres morillas m'enamoran
ジョン・ウィルソン (1595頃-1674):Why lovely boy? (1630-1660)
ルイージ・ロッシ (1597-1653):Lamento di Zaida mora (1640頃)
ダニエル・パーセル (1664頃-1717):
ソナタ 第6番ヘ短調 (1698)から 第1楽章 (アダージョ) (リュート独奏のための編曲版)
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン (1098-1179):O viridissima virga (無伴奏独唱)
不詳:Se mai per maraveglia (1511)
パーセル:Tell me, some pitying angel (The Blessed Virgin's Expostulation) Z.196
ウィリアム・バベル (1690頃-1723):ソナタ 第3番ト短調 (1725)から 第1楽章 (アダージョ) (リュート独奏のための編曲版)
アロンソ・ムダラ (1505頃-1570):Triste estaba el rey David (1546)
パーセル:Let the night perish (Job's Curse) Z.191 (1680-1681/1693)
モンテヴェルディ:Nigra sum, sed formosa (Vespro della Beata Virgine) (1610)
ダニエル・パーセル:ソナタ 第6番ヘ短調 (1698)から 第3楽章 (アダージョ) (リュート独奏のための編曲版)
ベルナルト・デ・ヴェンタドルン (1125頃-1180頃):Can vei la lauzeta mover (無伴奏独唱)
ダウランド:Tell me, true Love (1612)/Come away, come, sweet love (1597)
エヴリン・タブ (S)
アントニー・ルーリー (Lute)

録音:2000年4月23-25日、フォード・アビー、ドーセット、イギリス
CANTUS
C-9646(1CDR)
架空の踊り〜中世の器楽
不詳 (イタリア):ベリーチャ [Belicha]
不詳 (アンダルシア):Badri ader kasa / Lamma bada yatathanna
不詳 (フランス):第3のエスタンピー・レアル [Tierche Estampie Roial]
不詳 (イタリア):三つの泉 [Tre fontane]
不詳 (セファルディム):ロス・ビルビリコス (カンチンゲール)[Los Bilbilicos]
ギラウト・リキエ [Guiraut Riquier] (1230頃-1292):「Mot me tenc ben per paguatz」によるエスタンピー
不詳 (イタリア):喜びの始まり [Chominciamento di gioia]
不詳 (イタリア):ラ・マンフレディーナ−ラ・マンフレディーナのロッタ [La Manfredina - La Rotta della Manfredina]
不詳 (カタルーニャ):天の女王 [Polorum Regina] (モンセラートの朱い本 から)
不詳 (イタリア):サルタレッロ [Saltarello]
エロクエンティア【アレハンドロ・ビリャル (各種笛、ハーディ=ガーディ)、ダビド・マヨラル (各種打楽器、ダルシマー) 】

録音:2014年2月14-16日、プリンシペ・フェリペ公会堂、オビエド、スペイン
CANTUS
C-9630(1CD)
宮廷の音楽とラスゲアードの舞
ガスパル・サンス (1640頃-1710頃):「スペイン・ギター指南」(1674)から
PIEZAS POR LA E y C
Xacaras / Paradetas / Passacalles / Zarabanda espanola / Canario
PIEZAS POR LA O
Preludio y Fantasia / Alemanda / Jiga al ayre ingles / Passacalle
PIEZAS POR LA D
Pavana al ayre espanol / Xacara / Passeos por el cuarto tono / Tarantella
PIEZAS POR LA CRUZ
Capricho arpeado / Alemanda / Corrente / Zarabanda francesa / Giga
PIEZAS POR LA B
Marionas por la B
ラベリントス・インヘニオソス【シャビエ・ディアス=ラトレ (五弦ギター)、ペドロ・エステバン (打楽器) 】

録音:2003年11月、ヴォルトッレ & ヴァレーゼ、イタリア
使用楽器:1997年、アーミデイル (オーストラリア)にて、ピーター・ビッフィン製

ARS HARMONICA
AH-251(1CD)
ジュアキン・ブグニャリュート独奏の為の20の小品 (ビウエラによる演奏)
リュートの為の8つのファンタジア
第3番/第6番/第7番/第10番/第18番/第20番/第14番/第21番
リュートの為のスペイン舞曲 (カナリオス)
リュートの為の3つのガイヤルド
リュートの為のバロック小組曲
小シャコンヌ/フランス風メヌエット/ジーグ
リュート独奏による4つの歌
雨/秋の風景/セラフィム賛歌/おもちゃ遊び
リュートの為のファイナル・ダンス (メドレー)
ジュアキン・ブグニャ (ビウエラ)

録音:2017年11月17-19日、カルダデウ、バルセロナ県、スペイン
ARS HARMONICA
AH-251(1CD)
バロック・アリア
カンプラ (1660-1744):主よ、われらの主よ [Domine, Dominus noster] (モテット)
ホセフ・デ・トレス (1670頃-1738):
聖体の秘跡のカンタータ「われを花で囲め」[Cercadme Florea]
ヘンデル:ドイツ語アリア
甘い香りの花びらよ [Susser Blumen Ambraflocken] HWV 204
甘い静けさ、優しい泉よ [Susse Stille, sanfte Quelle] HWV 205
心地良い茂みの中で [In den angenehmen Buschen] HWV 209
燃え咲くばら、大地の飾り [Flammende Rose, Zierde der Erden] HWV 210
バッハ:マタイ受難曲 BWV 244 から
愛ゆえにわが救い主は死にたもう [Aus Liebe will mein Heiland sterben]
テレマン:音楽による礼拝 [Harmonischer Gottesfienst] から
汝の死は生とならん [Deine Toten werden leben]
喜べ、汝ら祝福されし子らよ [Frohlocket, ihr seligen Kinder]
トリオ・シークレッツ【オルガ・ミラクル (S)、ジュアン・クディナ・ビラ (フラウト・トラヴェルソ、リコーダー)、ジュアン・カスティリュ (Org)】

録音:2016年1月、サラ・ヴィヴィト、バルセロナ、スペイン

CYPRES
CYP-1682(1CD)
シモーヌ・ド・ボヌフォン(1500頃〜歿年不詳):死者の為の5声のミサ曲(レクィエム/1556)
アルノルト・フォン・ブルック(1500〜1554):ドイツ語によるモテトゥス「生きていながら、わたしたちは死の只中にある」
ヤコブス・デ・ケルレ(1531〜1591):ラテン語によるモテトゥス「生きていながら、わたしたちは死の只中にある」
ラッスス(1532〜1594):ラテン語によるモテトゥス「生きていながら、わたしたちは死の只中にある」
ニコラ・ゴンベール(1495〜1560):ラテン語によるモテトゥス「生きていながら、わたしたちは死の只中にある」
ウェルガス・アンサンブル
アクセル・ベルナージュ、ローズマリー・ゴールトン、ヘレン・カッサーノ、ザビーネ・リュッツェンベルガー(S)
アヒム・シュルツ、ポール・ベントリー=エンジェル、オザン・カライェズ、アドリアーン・デ・コステル、トム・フィリップス、マシュー・ヴァイン(T)
ロマン・ボクレール、ギヨーム・オルリー(Bs)
音楽監督:パウル・ファン・ネーヴェル

録音:2018年4月28日 ルーフェン(ベルギー)、パルク修道院(ライヴ収録)
数百年前の音楽世界には、まだまだ知られざる名匠が埋もれている……と実感させられるアルバムを、毎年のようにじっくり録音し続けてきた ベルギー屈指の古楽声楽集団ウェルガス・アンサンブル。今回のアルバムの中軸を占める作曲家シモーヌ・ド・ボヌフォンの名前に聴き覚えが なくても無理はありません、彼等ですらその発見に驚いているくらいですから。16世紀半ば、フランス中南部オーヴェルニュ地方の中心都市ク レルモン(現在のクレルモン=フェランの一部)の大聖堂の聖歌隊が歌っていた「死者の為のミサ曲(レクィエム)」は5パートからなる構成で、 高音部をあまり動かさず、極端な高音域が全くと言ってよいほど出てこない峻厳な曲構成が特徴。内省の細やかな動きは、百戦錬磨のポリ フォニー猛者ともいえる音楽監督パウル・ファン・ネーヴェルをして「ゴンベールやクレメンス・ノン・パパと並べても全く遜色ない」と感嘆せしめるほ ど……教皇庁やスペイン王らに仕えた巨匠たちによる同一歌詞のモテトゥスが後半に並び、その作風の絶好の比較対象になっているアルバム 構成もさすがです。全盛期の多声音楽の粋をじっくり聴くにふさわしい最新録音です。

PLECTRA
PL-21803(1CD)
バルバトル、デュフリ、フィルクレ、ロワイエクラヴサン曲集
バルバトル(1724-1799) :クラヴサン曲集 第1巻(1759) から
 ラ・ド・カーズ [La de Caze]
 ラ・デリクール [La d'Hericourt]
 ラ・リュジャック [La Lugeac]
ジャック・デュフリ(1715-1789) :クラヴサン曲集 第3巻(1756) から
 三美神 [La Graces]
 メデア [Medee]
 ラ・フォルクレ [La Forqueray]
シャコンヌ [Chaconne]
フォルクレ(1699-1782) :クラヴサン曲集 第1番(1747) から
 ラ・アングラーヴ [La Angrave]
 ラ・デュ・ヴォセル [La du Vaucel]
 モランジスまたはプリッセ [La Morangis ou la Plissay]
ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1705頃-1755) :クラヴサン曲集 第1巻(1746) から
 アルマンド [Allemande]
 繊細な女 [La Sensibe]
 スキタイ人の行進 [La Marche des Scythes]
アダム・パール(Cemb)

録音:データ記載なし
(P)(C)2018
使用楽器 :1768年、パリにて、Joannes Goermans (1703-1777) 製

Caprice
CAP-2640(1CD)
オルガンを弾いた18世紀スウェーデンの鍵盤楽器奏者たち
ユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694−1758)(ベドルジハ・ヤナーチェク(1920−2007)編):ドロットニングホルムの音楽
ユーハン・ヨアキム・アグレル(1701−1765)(マルティン・マイヤー編):キーボード協奏曲 ニ長調 Op.3 No.2
ヒンリク・フィリップ・ヨンセン(1716/17−1779):オルガンまたはチェンバロのための6つのフーガ−第1番 ハ長調、第2番ニ長調、第3番変ホ長調、第4番 ト長調
ユーハン・ヨアキム・アグレル(1701−1765)(マルティン・マイヤー 編):キーボード協奏曲 ト長調
ヨーハン・ゴットリープ・ナウマン(1741−1801):グラスハーモニカのためのソナタ ニ長調、グラスハーモニカのためのソナタ イ短調
ユーセフ・マッティン・クラウス(1756−1792):5つのコラール前奏曲−第1番 ニ長調, 第2番イ短調, 第3番嬰へ短調, 第4番 ハ長調, 第5番ニ長調
ペーテル・アスケルグレーン(1767−1818):ロンド ト長調
アベ・ゲオルク・ヨーゼフ・フォーグラー(1749−1814):オルガンまたはピアノのための32の前奏曲−第1番ハ長調, 第2番ハ長調, 第4番ハ短調, 第6番ニ長調, 第7番ニ短調、「ああ、お母さん聞いて」による16の変奏曲
ユーナス・ルンドブラード(Org) 
[ダーラナ=フスビューのオルガン(1783年)]

録音:2018年12月
18世紀のスウェーデンでは、宮廷のチャペル、都市や地方の教会といった場所にオルガンが設置されながら、この楽器に特定した曲は、ほとんど作られませんでした。では、18世紀後期の次々と建造されたオルガンではどんな音楽が演奏されたのか。音楽研究者でもあるスウェーデンのオルガニスト、ユーナス・ルンドブラードは、この謎に興味をもち、チェンバロやピアノのために書かれた曲をオルガンで弾くことに挑みました。
ルーマンの 「ドロットニングホルムの音楽」 の華麗な「アレグロ・コン・スピリト」。後にドイツに渡りカッセルの宮廷楽団で演奏したアグレルの協奏曲。即興の達人と言われたヨンセンのフーガ。グスタフ三世の宮廷で活躍したナウマン、クラウス、アスケルグレーン、オルガン・ヴィルトゥオーゾのフォーグラーの作品。歴史的に重要な楽器のひとつとされる、ダーラナ地方フスビューに1783年に建造されたオルガンによる演奏です。

Vanitas
VA-13(1CD)
ナポリ・バロックからのテノール・カンタータ&リコーダー・ソナタ集
ドメニコ・サッロ:テノール、リコーダーと通奏低音のためのカンタータ「Se pur fosse il cor capace」
フランチェスコ・マンチーニ:リコーダーと通奏低音のためのソナタ第2番ホ短調
ヨハン・アドルフ・ハッセ:テノールとオブリガート・チェンバロのためのカンタータ「Ecco l'ora fatal」
マンチーニ:リコーダーと通奏低音のためのソナタ第4番イ短調
A・スカルラッティ:テノールとオブリガート・チェンバロのためのカンタータ「Da sventura a sventura」
ニコラ・ファーゴ:チェンバロのための18のトッカータ ホ長調
A.スカルラッティ:テノール、リコーダーと通奏低音のためのカンタータ「Ardo e ver per te d’Amore」
ジョヴァンニ・フィスキエッティ:テノール、リコーダーと通奏低音のためのカンタータ「Pur nel sonno」
フェリクス・リーント(T)、
ラ・テンペスタ・バーゼル

録音:2019年2月、スペイン
スイスのオペラティック・テノール、フェリクス・リーントと、スイスのバロック・アンサンブル「ラ・テンペスタ・バーゼル」のディレクターやフリブール音楽院(スイス)の教師を務めるリコーダー奏者、ミュリエル・ロシャ・リーントによる、テノール・カンタータとリコーダー・ソナタが絡み合う興味深いアルバム。世界初録音となるジョヴァンニ・フェスキエッティ(1692−1743)の作品(ラ・テンペスタ・バーゼルのチェンバリスト、ノルベルト・ブロッジーニが私立図書館で発見し蘇演)を含む、イタリア・バロックの素晴らしきプログラム。

BRU ZANE
BZ-1040
(2CD+BOOK)
NX-E03
ジャン=バティスト・ルモワーヌ(1751-96):「フェードル」 3幕の叙情悲劇 (1786) ユディト・ファン・ワンロイ(S)…フェードル
ユリアン・ベーア(T)…イポリート
タシス・クリストヤニス(Br)…テゼー
メロディ・ルーレジャン(S)…エノーヌ
ジェローム・ブーティリエ(Br)…州の大臣/狩人
リュディヴィーヌ・ゴンベール(S)…愛の女神ヴェヌスの大司祭
パーセルcho
オルフェオO(古楽器使用)
ジェルジ・ヴァシェギ(指)

録音:2019年9月10-13日
ベラ・バルトーク国立コンサートホール、ブタペスト
ドルゴーニュに生まれ、地方巡業の指揮者としてデビューしたルモワーヌは、1770年にその職を捨ててドイツへ向かい、ベルリンでグラウンやキ ルンベルガーなどと学んだ後、オペラ作曲家として再デビューを果たしました。惚れ込んだオペラ歌手とフランスで一緒に生活を始めたのが 1782年。グルックやサリエリといった外国出身の人気作曲家が全盛のパリで、ルモワーヌの作品は堅苦しいという評価でしたが、2作目の悲 劇であった「フェードル」はまずまずの成功を見せたといいます。その後イタリアでさらに研鑽を重ね、帰国後にもいくつかのヒット作を飛ばしまし た。しかし今日その名前はすっかり忘れ去られてしまい、今回日の目を見た「フェードル」も世界初録音となります。
物語はギリシャ神話に題材を得たラシーヌの悲劇を元にしたもの。舞台はテゼーの王宮で、その妻フェードルは継子であるイポリートに恋をして しまい、そこから悲劇が起こります。古楽系やフランスのレパートリーを中心に引っ張りだこのソプラノ、ワンロイのほか、旬の歌手たちが知られざ る作品の魅力を浮き彫りにしています。

Capella de Ministrers
CDM-2048(1CD)

NYCX-10142(1CD)
国内盤仕様
税込定価
クリストバル・デ・モラレス(1500-1553):スペイン王カルロス1世の宮廷礼拝堂に捧ぐエレミア哀歌さまざま
アレフ「なぜ、この都は孤独にへたり込んでいるのか」(『哀歌』第1歌第1〜3節)
ヌム「わが罪過の枷は、そのかたの手に握られ」(『哀歌』第1歌第14〜16節)
ヘート「神は心をお決めになり、シオンの壁を打ち壊すことに」(『哀歌』第2歌第8〜10節)
ザイン「その君子たちは雪のように白く」(『哀歌』第4歌第7〜9節)
コフ「わたしは恋人たちに声をかけたが」(『哀歌』第1歌第19〜21節)
フェー「シオンはその両手を伸ばして」(『哀歌』第1歌第17〜18節)
カペリャ・デ・ミニストレルス(古楽器使用)【エリア・カサノヴァ(S)、ウーゴ・ボリバル(アルト=カウンターテナー)、フラン・ブラオホス、アルベルト・リエラ、ビクトル・ソルド(T)、パブロ・アコスタ(Bs)、カルレス・マグラネル、ジョルディ・コメリャス、リシャニア・フェルナンデス、 パブロ・ロメロ、レオナルド・ルッケルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ロベルト・カセス(テオルボ)】
総指揮:カルレス・マグラネル

録音:2019年5月24〜25日ラ・マレ・デ・デウ・デルス・デセンパラツ(孤児たちのための聖母)教会、バレンシア、スペイン
スペイン南東部バレンシア地方を拠点に、学術的根拠に基づきながら、企画性の高い中世&ルネサンス音楽のプログラムを提案しつづけて いるカペリャ・デ・ミニストレルス。彼らが主宰するレーベルの音源はどれひとつとっても筋の通った注目すべきプログラムが魅力で、生々しい直 接音をほどよい残響とともに伝える独特の自然派録音とあいまって、絶好の聴覚体験を約束してくれるものばかり。中世系のアルバムでは物 語性ある選曲も魅力ですが、今回のようなルネサンス系の録音では静謐なア・カペラを活かしながらの適切な器楽伴奏も味わい深く、音楽 学的研究をあざやかに現場的演奏効果にむすびつけてくれ、そのセンスには脱帽です。 今回の最新アルバムは、彼らの故郷スペインで16世紀に最も敬愛されていた作曲家のひとりモラレスの「哀歌」を集めた1枚。モラレスは対 位法芸術の粋をゆく多声音楽で才能をぞんぶんに発揮し、諸芸術に通じた皇帝カール5世(スペイン王カルロス1世)の宮廷でさまざまな 教会音楽を残しました。神に背いて滅ぼされたエルサレムについて嘆いた預言者エレミアの悲しみの詩、旧約聖書の『哀歌』に歌詞をもと め、復活祭前の節制期間などに唱えられていた本盤の音楽に、音楽監督マグラネルは弦楽合奏を折々添えてみせました。彼らアンサンブル の活躍地バレンシアはガンバ発祥の地とも言われ、独特の再現モデルによる玄妙なガット弦の響きの重なりは、各パートひとりずつのマドリ ガーレ編成で再現される教会歌の幽玄さとあいまって、500年前の音楽世界の生々しい悲痛さをあざやかに「いま」に甦らせてゆきます。

RAMEE
RAM-1909(1CD)
17世紀スペインとイタリアの作曲家による、民衆歌と民俗舞踊にもとづく音楽
1.作者不詳(17世紀) / ジョヴァンニ・ステファーニ(1618-1622に活躍):Gagliarda ガリアルダ / Tra queste selve この木蔭で
2.カルロ・ミラヌッツィ(1594頃-1647頃):Ut, re, mi, fa, sol, la ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ
3.アントニオ・カルボンキ(17世紀に活躍):Ciaccona passegiata per B Bのためのチャッコーナ・パッセジアータ
4.ホアン・デ・アラニェス(1580頃-1649頃):Halconcillo nuevo 新参者のハヤブサ
5.作者不詳(17世紀) / ジョヴァンニ・ステファーニ:?Quien menoscaba mis bienes? 誰が埋めてしまったのだ、私の財産を
6.ホアン・デ・アラニェス:Dulce desden 甘やかに見下して
7.作者不詳(17世紀):Aria di Fiorenza フィレンツェの歌
8.作者不詳(17世紀) / ジョヴァンニ・ステファーニ:Tres ninas me dan enojos 3人の娘たちが怒らせる
9.ホアン・デ・アニェス:Mi zagala sus panos わたしのいい人、その服の下に
10.アントニオ・カルボンキ:Passacagli del E Eのパッサカーリ
11.ステファノ・ランディ(1587-1639):Fonti del mio dolor 我が悲しみの源
12.作者不詳(17世紀) / ジョヴァンニ・ステファーニ:Espanoleta スペイン女 /
De mis tormentos y enojos わたしの苦しみと怒りで / Spagnoletto スペイン人
13.カルロ・ミラヌッツィ:O Clorida vaga e gentile おおクロリーダ、美しくもやさしく
14.ジョヴァンニ・G.カプスベルガー(1580頃-1651):Vezzosett’e care 魅惑的な、愛らしいお嬢さんたち
15.作者不詳(17世紀) / ジョヴァンニ・ステファーニ:Vuestra belleza, senora あなたの美しさは、ご婦人よ
16.ジョヴァンニ・G.カプスベルガー:Avrilla mia 我がアヴリッラよ
17.ホアン・デ・アラニェス:Digame un requiebro 告白してくれてもいいのに
18.作者不詳(17世紀) / ジョヴァンニ・ステファーニ:Folia フォリア / Por los jardines de Chipre キプロスの庭園に寄せて
19.ステファノ・ランディ:Amarillide, deh! vieni アマリッリデ、ああ!来てくれ
20.作者不詳(17世紀):Ciaccona チャッコーナ
21.作者不詳(17世紀) / ホアン・デ・アラニェス:Agora que la guitarra さあ、ギターを
ラ・ボス・ガラナ【セバスティアン・レオン(Br)、ルイ・カペイユ(バロック・ハープ)、エドウィン・ガルシア(バロック・ギター)】

録音:2019年4月26-29日 聖ゲオルグ教会、ハルティンゲン、ドイツ
バーゼルのスコラ・カントルムの学生たちによって2011年に結成され、スペインとラテン・アメリカの古楽の紹介を目的とするラ・ボス・ガラナ。 Lindoro(リンドロ)レーベルより発売されたマティアス・ドゥランゴを中心としたスペイン・アルバムが好評を博した彼らが、今回は2つの撥弦楽器 とバリトンというシンプルな編成で、17世紀にイタリアで活躍した、スペインとイタリアの作曲家の作品を集めています。カプスベルガーやランディ といった比較的知られる作曲家の作品から伝承曲によるものまで、いずれも民衆歌の感覚を活かして書かれたもの。当時の躍動感あふれる 地中海の民衆感覚がにじむ作品が多く、歌詞もあけすけさと詩的情緒すれすれを突いたきわどいものが少なくありません。力強くリズミカルな 音楽が現在でもたいへん分かりやすく、抗いがたい魅力を持っています。 グループ名は「輝かしい声」という意味の彼ら、その名の通り張りと艶のある美しいセバスティアン・レオンの歌声と、息の合った器楽とのアンサン ブルを堪能できるアルバムです。

Capella de Ministrers
CDM-1947(1CD)
英国ルネサンスの歌と器楽
1.ヒューム:Lamentations (Fragmento) 嘆き(断片)
2.コーキン:Beware faire Maides 娘さん、どうか気を付けて
3.ダウランド:Fantasia ファンタジア
4.ダウランド:Come, heavy Sleep 来れ、重き眠りよ
5.ヒューム:A Humorous pavan 陽気なパヴァン
6.ヒューム:What greater Griefe なんと大きな悲しみ
7.作者不詳:Greensleeves to a ground グラウンドによる「グリーンスリーヴス」
8.ダウランド:Flow my tears 流れよ、わが涙
9.ダウランド:Go, crystal tears 行け 水晶の涙よ
10.作者不詳:Ground upon A Mi Re ラ・ミ・レによるグラウンド
11.作者不詳:The Willow song 柳の歌
12.ダウランド:Can she excuse my wrongs 彼女は私を許してくれるだろうか
13.即興:A Circle in the water - Passacaglia 波紋〜パッサカリア
14.コーキン:Goe heavy thoughts 行け、重き思いよ
15.作者不詳:The Woodycock 木の雄鶏
16.ダウランド:In darkness let me dwell 暗闇に住まわせておくれ
カペリャ・デ・ミニストレルス
デリア・アグンデス(S)
カルレス・マグラネル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロベルト・カセス(ルネサンス・リュート、テオルボ)
録音:2019年7月31日-8月2日、サンタ・マリア教会、レケナ、ヴァレンシア
スペイン西部バレンシアに拠点をおくカペリャ・デ・ミニストレルスは、アルバムを制作するたび入念な背景研究にもとづくテーマ性の高いプログラ ムを打ち出し、古楽ファンの心をつかんで離しません。今回のアルバムでは1600年前後英国の歌曲と器楽曲から、政治的宗教的な抑圧に より当時のヨーロッパの大衆を覆ったメランコリーの色彩が濃厚な作品を集めています。 ソプラノはスペインのカセラス出身のデリア・アグンデス。古楽系を中心にヨーロッパでの活躍目覚ましい歌姫が、程よい感情表現で切々と歌い 上げる声は、このテーマにまさにぴたりとはまっています。器楽はアンサンブル主宰マグナレルのガンバに、盟友カセスのリュートのみという極小編 成になっており、有名曲をちりばめたプログラムで人生の隣人と言われる憂鬱の抗いがたい魅力を描いています。

ANIMA E CORPO
AEC-007(1CD)
NX-B09
『失われた踊り』
1 サンバランベー風に(ヒネオ)
2 ポルビージョの踊り
3 メンデスのハカラ
4 チャコーナ
5 投げてくれたね、オレンジを
6 アイ、アイ、アイの踊り
7 愛の戦い(サラバンダ)
8 フォリーアス
9 毅然たるスペイン人(カナリオス)
10 目を向けておくれ(セギディーリャス)
11 サンガリリェーハのトナディーリャと新しいハカラ
12 パバーナ
13 どこへ行くの、可愛い娘?(ガスコーナ)
14 槍の剣闘士
15 チャコーナの踊り
ラケル・アンドゥエサ(S)
ラ・ガラニア(古楽器使用)【パブロ・プリエト(Vn)、マヌエル・ビラス(ダブル・ハープ)、ダビ・マヨラル(パーカッション)、ピエール・ピツル(バロック・ギター)、ヘスス・フェルナンデス・バエナ(テオルボ)】

録音:2018年10月
【国内盤】日本語解説・歌詞訳:濱田 吾愛
ヨーロッパから新大陸、太平洋から東南アジアと多くの植民地を押さえ、「日の沈まぬ帝国」として短い春を謳歌した16-17世紀スペイン。 大衆もまた享楽を追い求め、その文化は良くも悪くも大きな発展を見せました。このアルバムはそんな1600年前後のスペインを中心に、町 の人々の間に伝わった楽曲を集めています。底抜けに明るい中にもどこか悩ましさが漂う歌から、背徳の色彩をほんのりと帯びた舞曲まで 様々。やがて国の支配者を内面から脅かすまでになる、大衆の力強さを感じることの出来る一枚です。 スペイン生まれのラケル・アンドゥエサは、古楽系ソプラノとしてヨーロッパ各地で活躍し、清澄な歌声から官能的な表情まで自在に駆使する 技術と美声で大きな人気を得ています。これまでクリスティやビオンディといった指揮者や、ラルペッジャータ、リ・インコーニティなどのアンサンブル と共演を重ねてきたほか、2010年にはテオルボ奏者のバエナと共に自身の古楽器アンサンブル「ラ・ガラニア」を結成しました。彼らが2016 年と2018年に来日公演を行い、多くの音楽ファンを魅了したことも記憶に新しいところです。

PAN CLASSICS
PC-10412(1CD)
ホセ・デ・ネブラ(1702-1768):レクイエム(1758) ホセ・アントニオ・モンターノ(指)
コーロ・ヴィクトリア & スコラ・アンティクヮ
ラ・マドリレーナ

録音:2018年3月
スペインのバロック作曲家で重要な人物の一人、ホセ・デ・ネブラ。オルガニストとして活躍し、宗教音楽を創作の中心としたほか、オペラでも充実した作品 を残しており、声楽の扱いを得意としています。このレクイエムは二重合唱と弦楽合奏、2つのフルートのために書かれた作品で、ルネサンスの伝統的ポリフォニー と当時流行のイタリアのスタイルを絡めた魅力的な作品です。19世紀に至るまで王室のオーケストラで演奏されていたと言われていますが、その後忘れられてい た作品であり、このアルバムが世界初録音盤となります。注目必至のディスク! (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10411(12CD)
ドイツのリュート音楽
■CD1
バッハ:作品集
シャコンヌ=トンボー“ChristlaginTodesbanden”〜パルティータBWV1004より
ソナタト短調BWV1001
パルティータニ短調BWV1004
■CD2
バッハ:アダージョとフーガ〜BWV1001より/組曲ハ短調BWV997
ヴァイス:逝けるカイェタン男爵へのトンボー/組曲ニ短調
■CD3
ヴァイス:組曲ハ短調/前奏曲とフーガハ長調/組曲ト短調
■CD4
ヴァイス:シャコンヌ/ソナタニ長調K5/前奏曲/ミュゼット/幻想曲/ソナタニ短調K9/チャコーナ
■CD5
ヴァイス:ソナタ第30番ト短調/チャッコーナト短調/序曲変ロ長調/組曲
ニ短調
■CD6
ドレスデンの手稿譜〜2つのリュートのための音楽
ヴァイス:ソナタイ長調/ソナタハ長調/ソナタ変ロ長調/ソナタニ長調
■CD7’
ヨハン・ゴットフリード・コンラーディ:新しいリュート曲集
小品イ長調/小品ハ長調/小品ニ短調
ジャン・アントニン・ロジー:小品集ヘ長調
■CD8
デイビット・ケルナー:作品集
小品集イ長調/ニ長調
幻想曲ハ長調
■CD9
アダム・ファルクンハーゲン:リュート・ソナタ集Op.1
 第6番/第4番/第5番/第3番/第2番/第1番
■CD10
ベルンハルト・ヨアヒム・ハーゲン:アウクスブルクの手稿譜
ソナタヘ短調/ニ長調/ト短調/変ロ長調/ハ短調/ヘ長調
■CD11
ドゥーブ&シュトラウベ:作品集
ヨハン・フリードリヒ・ドゥーブ:リュート独奏曲イ長調
ルドルフ・シュトラウベ:無伴奏リュート・ソナタ第2番
ヨハン・フリードリヒ・ドゥーブ:幻想曲ニ短調/ソナタニ短調/リュート独奏曲ヘ長調
ルドルフ・シュトラウベ:無伴奏リュート・ソナタ第1番
リュート独奏曲ホ短調
■CD12
ヨハン・ミヒャエル・キューネル:独奏曲ニ短調
ヴォルフ・ヤコブ・ラウフェンシュタイナー:組曲変ロ長調
エルンスト・ゴットリープ・バロン:無伴奏リュート・ソナタ変ホ長調
ヨハン・クロプフガンス:パルティータヘ長調
ジェイコブ・フリードリッヒ・クラインクネヒト:無伴奏リュート・ソナタ変ロ長調
■CD1 59’33’’
エマ・カークビー(S)
カルロス・メーナ(C.T)
ホセ・ミゲル・モレーノ(13弦バロックリュート)
録音:1998年5月
■CD2 58’11’’
コンラート・ユングヘーネル(Lute)
録音:1978年9月
■CD3 59’33’’
コンラート・ユングヘーネル(Lute)
録音:1979年9月
■CD4 63’57’’
ホセ・ミゲル・モレーノ(Lute)
録音:1993年6月
■CD5 52’57’’
アルベルト・クルニョーラ(13弦バロックリュート)
録音:2005年7月、2007年7月、2008年9月
■CD6 64’11’’
ロバート・バート(Lute)
カール=エルンスト・シュレーダー(Lute)
ガエターノ・ナジッロ(Vc;変ロ長調)
録音:1998年6月
■CD7 62’17’’
ホセ・ミゲル・モレーノ(13弦バロックリュート)
録音:2011年5月
■CD8 60’51’’
ホセ・ミゲル・モレーノ(13弦バロックリュート)
録音:2011年5月
■CD9 72’11’’
アルベルト・クルニョーラ(13弦バロックリュート)
録音:2003年7月
■CD10 67’02’’
ロバート・バート(13弦バロックリュート)
録音:1997年6月
■CD11 63’18’’
アルベルト・クルニョーラ(13弦バロックリュート)
録音:2006年7月
■CD12 70’59’’
アルベルト・クルニョーラ(13弦バロックリュート)
録音:2005年7月、2006年7月、2007年7月、2008年9月
ヴァイスを頂点として花開いたドイツのリュート芸術をモレーノ、ユングヘーネル、バートら名だたる名手の演奏で聴く古楽好きにはたまらないボックス・ セット。バッハやヴァイスの充実作から、リュート音楽がだんだん書かれなくなった18世紀後半に生まれた作品までさまざまな楽曲が楽しめます。

RAMEE
RAM-1802(1CD)
ゴットフリート・フィンガー(1655頃-1730):作品集 〜ヨーロッパ大陸の宮廷と、英国の新しい演奏会のあいだで〜
.「来れ諸人、心打つ歌を携えて」 『マルスとヴィーナスの愛』プロローグ (アルト独唱、通奏低音)
3つの合奏体のためのソナタ ハ長調 (I.弦楽4部 II.オーボエ2、バスーン、テナーオーボエ III.トランペット2、ティンパニ 通奏低音)
5声のソナタ 変ロ長調 (オーボエ、弦楽、通奏低音)
4声のシャコンヌ ト長調 (弦楽、通奏低音)
劇音楽 『嘆きの花嫁』 (オーボエ2、バスーン、弦楽、通奏低音)
6声のソナタ ハ長調 (トランペット2、ティンパニ、弦楽、通奏低音)
5声のシャコンヌ ト長調 (ソロ・ヴァイオリン、弦楽、通奏低音)
6声の協奏曲 ヘ長調 (ソロ・オーボエ、リコーダー2、ホルン2、通奏低音)
ファンタジア ト短調 (オーボエ2、バスーン、弦楽、通奏低音)
6声のソナタ ニ長調 (トランペット2、オーボエ2、ヴァイオリン2、通奏低音)
ソナタ第9番ト短調 (オーボエ2、バスーン、弦楽、通奏低音)
「モルフェウス、優しき神よ」 『アレクサンダー大王』 より(4重唱、リコーダー合奏、通奏低音)
ザ・ハーモニアス・ソサエティ・オブ・ティクル=フィドル・ジェントルメン(古楽器使用)
ロバート・ローソン(総指揮)

録音:2018年7月 聖母マリア教会、ビショップスボーン、ケント州、UK
モラヴィア(現チェコ東部)のオロモウツに生まれたフィンガーは、当地で学び17世紀中はロンドンで活躍、18世紀に入ってドイツに渡り、ベ ルリン、インスブルックなどの楽長を歴任した後、マンハイムで亡くなりました。ビーバー、パーセル、テレマン、ヴァイスほか当時の大作曲家たちと 交流を持ち、当時最先端とされたイタリアの音楽を基本としながらも、イギリス、ドイツ、フランスまでの幅広い地域の音楽的特性を自らの作 風に取り込み、まさに汎ヨーロッパ的と言える色彩豊かな作品を多数残しました。ここに収められた12の作品の多くが世界初録音となりま す。イギリスでの最後の数年に書かれた英語による声楽作品で前後を挟み、彼の華やかな作風を様々な編成で楽しむことが出来ます。 ザ・ハーモニアス・ソサエティ・オブ・ティクル=フィドル・ジェントルメンは、17世紀から18世紀にロンドンの大衆に親しまれながら、今は忘れられ てしまった作品を再評価することを目的に、2006年にロンドンで結成されたピリオド楽器による合奏団。この長い名前は、英国の風刺的詩 人ネッド・ウォード(1667-1731)が、ロンドンで大衆のために初めて演奏会を開いた音楽家を描写した言葉から取っています。これまで Rameeレーベルからヨハン・クリストフ・ペプシュの作品集2枚(RAM1109、RAM1502)、Chandosレーベルからヨゼフ・アントニーン・グレツ キーの協奏曲集をリリースしており、有名作曲家の陰に隠れた名作を水際立った演奏で魅力的に紹介して高い評価を得ています。このアル バムでもその本領を発揮し、煌びやかな演奏を聴かせてくれます。
RAMEE
RAM-1905(1CD)
『ヴェネツィアの知られざる者たち』〜18世紀ヴェネツィア、リコーダーとチェンバロのためのソナタ
伝ヴィヴァルディ:リコーダー・ソナタ ヘ長調(ヴェネツィア・ベネデット・マルチェッロ音楽院図書館所蔵)
伝フランチェスコ・ガスパリーニ(1661-1727):優美なスピネットのためのソナタ イ短調 S.I.(イザベラ夫人)のために(ヴェネツィア、クェリーニ・スタンパーリア財団図書館所蔵)
ディオジェニオ・ビガーリア(1676頃-1745頃):ソナタ 第5番ホ短調(ヴァイオリンあるいはリコーダーと、チェロもしくは通奏低音のための12のソナタ Op.1、1722年頃アムステルダムで出版)
作者不詳:ソナタ ニ長調(ヴェネツィア、クェリーニ・スタンパーリア財団図書館所蔵)
作者不詳:リコーダー・ソナタ 変ロ長調(ヴェネツィア・ベネデット・マルチェッロ音楽院図書館所蔵)
フランチェスコ・ガスパリーニ:スピネットによるトッカータ、フランチェスコ・ガスパリーニ氏のイザベラ夫人のために ニ長調(ヴェネツィア、クェリーニ・スタンパーリア財団図書館所蔵)
ディオジェニオ・ビガーリア:ソナタ 第2番 ト長調(ヴァイオリンあるいはリコーダーと、チェロもしくは通奏低音のための12のソナタ Op.1、1722年頃アムステルダムで出版)
作者不詳:シンフォニア 第2番ハ長調(ヴェネツィア、クェリーニ・スタンパーリア財団図書館所蔵)
作者不詳:リコーダー・ソナ
イネシュ・ダヴェーナ(リコーダー)
使用楽器:斉藤文誉(アムステルダム)製作
G管アルト(2017)、F管アルト(2013/N.カステル製による複製)
F管アルト(2005&2011/ヤーコプ・デンナー製による複製)
D管ヴォイス・フルート(2015/ヤーコプ・デンナー製による複製)

クラウディオ・ヒベイロ(Cemb)
使用楽器:フロリンド・ガッツォーラ製(パドヴァ/1992)/作者不明の17世紀ヴェネツィアの楽器による複製

録音:2018年10月15-17日 オスペダレット音楽ホール、ヴェネツィア
1/6コンマ・ミーントーン
ピッチ:A=415Hz
1983年リオデジャネイロ生まれのダヴェーナによるリコーダーと、1976年サンパウロ生まれのヒベイロの弾くチェンバロによるアルバム。2人は40 日をかけてヴェネツィアのいくつかの書庫を探索し、未知のリコーダー・ソナタとチェンバロのための作品併せて6曲を発見、今回初録音を行い ました。中にはヴィヴァルディの作とされるものや、同じくピエタ院の音楽指導を行っていたガスパリーニが、生徒の一人イザベラのために書いたと みられるトッカータ、同じ筆致で描かれていながら手法の違いからガスパリーニ作と断定できないソナタなど、興味深い作品を多数収録。いず れも当時のヴェネツィアの音楽的繁栄が十二分に感じられる華やかな作品で、これだけの佳作が埋もれているとは、長い歴史を持つ音楽都 市の奥深さを感じさせるところです。またヴェネツィアのベネディクト会司祭だったビガーリアの唯一の作品集からも収録しています。 2人は既にニュー・コレギウムのメンバーとして、テレマンの多彩な室内楽を収めたアルバムをRameeレーベルからリリースしており (RAM1904)、著名な大作曲家の作品の新たな切り口として好評を博しています。とくにダヴェーナはPassacailleレーベルで18世紀ナポリ の作曲家たちをとりあげたアルバムも2作制作しており、イタリア後期バロック作品への圧倒的な適性で注目を集めてきました。リコーダーは一 連の先行盤と同じく、アムステルダムと東京に工房を構えるリコーダー奏者・製作者・斉藤文誉氏の楽器が使用されています。ヴェネツィアの歴史的建築オスペダレット養育院跡の音楽ホール

Sono Luminus
DSL-92226
(1CD+Blu-ray AUDIO)
NX-B09
Impermanence
1.作者不詳:Portum in ultimo(カリクストゥス写本、スペイン 1160-1173)
2.武満徹(1930-1996):風の馬-ヴォカリーズ第1番
3-5.ピーター・ギルバート(1975-):月見
第1番:Ama no hara/第2番:Akikaze ni/第3番:Tsuki mireba
6.デュファイ(1397-1474):Rite maiorem iacobum canamus / Arcibus
summis miseri reclusi
7.作者不詳:Pour ce que point fu de la amere espine / A toi vierge me
represente (トリノ写本 MS s.J.II.9、キプロス 15世紀)
8.デュファイ:O proles Hispanie / O sidus Hispanie
9.作者不詳:Qui patris atris honoris / Paraclite spiritus(トリノ写本)
10-12.ピーター・ギルバート:月見
第4番:Nageke tote/第5番:Wata no hara/第6番:Kokoro ni mo
13.作者不詳:Par grant soif clere fontainne / Dame de tout pris(トリノ写
本)
14.デュファイ:花の中の花
15.作者不詳:Sanctus in eternis regnans / Sanctusとingenitus pater
atque carens(トリノ写本)
16.デュファイ:誉れある使徒に
17-18.ピーター・ギルバート:月見
第7番:Hototogisu/第8番:Natsu no yo wa
19.武満徹:風の馬-ヴォカリーズ第2番
ローレライ・アンサンブル

録音:2016年7月26-30日
Church of the Redeemer, Chestnut Hill, MA
Blu-ray AUDIO フォーマット
5.1 DTS HD MA  24/192kHz
9.1 Auro-3D 24/96kHz
2.0 LPCM     24/192kHz
9.1 Dolby Atomos 24/48kHz
ボストンで活躍する女声ヴォーカル・グループ“ローレライ・アンサンブル”。古楽作品から現代曲まで幅広いレパートリーを 持ち、その美しいハーモニーは高く評価されています。Sono Luminusへのデビューとなるこのアルバムでは、ほぼ1000 年の長きに渡る歴史の中から生まれた作品を取り上げ、「すべて移り変わり続けること」についての人々の精神的な拠り 所を探っていきます。住処を失い彷徨う難民、また精神的な何かを求めて巡礼の旅に出る人、彼らの心に去来する 「無常」は逃れる術のないことですが、同時に謙虚さと自由を手に入れることができます。このアルバムに集められた音楽 の内容も、一定のところにとどまることなく常に変化する可能性を秘めているものばかり。中でもピーター・ギルバートの 「月見」は日本的な諦観と無常の心がマッチした瞑想的な雰囲気が心を捉えます。
Sono Luminus
DSL-92234(1CD)
NX-B05
シェイクスピアによる歌、踊り、幻想
【お気にめすまま】
1.ジャン・デストレ:The Buffens…Tiers livre de danseries(1559)
2.作者不詳:Kemp’s Jig…Matthew Holmes MSS(1588-1597頃)
3.トーマス・モーリー:It Was a Lover and his Lasse…First Booke of
Ayres(1600)
【十二夜】
4.モーリー:O Mistresse Mine …Consort Lessons(1599)
5.作者不詳:Peg-a-Ramsey …Ballet Lute Book(1600頃)
6.ロバート・ジョーンズ:Farewell, Dear Love …First Book of Songs(1600)
【ロメオとジュリエット】
7.リチャード・エドワーズ(1525-1566):When Griping Grief
8.作者不詳:My Lady Carey’s Dompe(1525頃)
9.作者不詳:Complain My Lute…broadside ballad(16世紀)
10.アントニー・ホルボーン:Heart’s Ease (The Honiesuckle)…Pavans,
Galliards, and Almains(1599)
【ヘンリー4世 第2部&冬の物語】
11.トーマス・ロビンソン:The Queen's Goodnight…Schoole Of
Musicke(1603)
12.ダウランド:Fancy
13.作者不詳:The Carman’s Whistle…broadside ballad(16世紀)
14.プレイフォード:Cuckolds All a-Row…The English Dancing
Master(1651)
15.作者不詳:Whoope, Do Me No Harm/Jog On…(16世紀末)
【ハムレット】
16.ダウランド:The King of Denmark, his Galliard
17.ダウランド:Tarleton’s Riserrectione (plucked strings)
18.作者不詳:Gravedigger's Song (“In youth when I did love”) /
Tarleton’s Riserrectione (bagpipes)…(16世紀末)
19.作者不詳:Bonny Sweet Robin…Matthew Holmes MSS(1588-1597
頃)
20.ダウランド(伝):Tarleton's Jig
【テンペスト】
21.作者不詳:Greensleeves(16世紀頃)
22.ジョン・ジョンソン(1545頃-1594):Greensleeves
23.ロバート・ジョンソン(1545-1594頃):Where the Bee Sucks
24.ロバート・ジョンソン:Full Fathom Five
【ウィンザーの陽気な女房たち&オセロ】
25.作者不詳:Fortune My Foe…The Dallis Lute Book(1585)
26.作者不詳:Willow Song…The Lodge Lute Book(1559頃)
【真夏の夜の夢】
27.ホルボーン:Fairie Rownde…Pavans, Galliards, and Almains(1599)
28.「ロクスバラのバラード集」よりベン・ジョンソン:The Mad Merry Pranks of Robin
ボルティモア・コンソート(アンサンブル)
【メンバー】
メアリー・アン・バラード(トレブル&バス・ヴィオール)
マーク・クデク(シターン、バス・ヴィオール)
ダリー・リプキス(バス・ヴィオール、リコーダー、クラムホルン、ゲムスホルン)
ロン・マクファーレン(Lute)
ミンディ・ローゼンフェルト(フルート、ファイフ、バグパイプ、クラムホルン)
ダニエレ・スヴォナヴェク(S)

録音:2018年7月29日-8月2日
シェイクスピア時代の音楽を演奏するために、1980年に設立された「ボルティモア・コンソート」は、スコットランドからイン グランド、フランスにまたがる“宮廷で奏でられた音楽”を中心に、舞曲から民謡まで幅広い曲を演奏、その関係性を 探っています。シェイクスピアの作品には、数多くの音楽についての言及があり、それらは一般的に3つのカテゴリーに分 類できます。劇そのものへの付随音楽、もともとの戯曲のテキストに添えられた特定の歌(シェイクスピア自身が歌詞を 付けたものも)、劇中で使われたと推測される音楽。例えばロバート・ジョンソンの2つの曲は、明らかに「テンペスト」で 使われた確証があり、ジョンソン自身も「シェイクスピアの作曲家」として文書に書かれているなど、彼がシェイクスピア作 品と深いかかわりがあったことは間違いないようです。 この録音では、現存する譜面の最も初期の物を使用して演奏が行われています。 Goodfellow

RAMEE
RAM-1809(1CD)

NYCX-10081(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ピグマリオン
ラモー: 舞踏劇『ピグマリオン』(1748)
イジー・アントニーン・ベンダ(1722〜1795):メロドラマ『ピグマリオン』(1779)*
フィリップ・ガニェ(オートコントル/ピグマリオン)
モルガーヌ・ハイゼ(ソプラノ/ガラテー)
リセロット・デ・ヴィルデ(ソプラノ/セフィーズ)
カロリーヌ・ヴェイナンツ(ソプラノ/愛神アモール)
ノルマン・D.パツケ(朗読/彫刻家ピグマリオン)*
モルガーヌ・ハイゼ(朗読/彫像)*

合唱:
カロリーヌ・ヴェイナンツ、モルガーヌ・ハイゼ、ミーケ・ドント(S)
ケルレイネ・ファン・ネーフェル、バルト・ユフェイン (A)
ホファールト・ハシェ、ジーン・クレイトン (T)
ヴァウテル・ファンデ・ヒンステ、ヨリス・ストローバンツ (Bs)
アポテオーシス・オーケストラ(古楽器使用)
フィリップ・リガ、コルネール・ベルノレット、カタリーナ・ビセンス(Cemb)
総指揮:コルネール・ベルノレット
スリリングな発見が続く古楽大国ベルギーから、バロックと古典派にまたがる18世紀音楽の真髄に迫る充実録音が登場します! 自ら手 がけた女性像のあまりの美しさに恋してしまった彫刻家ピグマリオンが、ひたむきな愛で語りかけていたら像が本物の女性になった……という古 代神話を音楽化した2作。フランス音楽史上の巨星ラモーの舞踏劇に、古典派期のドイツの名匠G.A.ベンダのメロドラマをカップリングする センスはさすがRAMEEレーベル。互いに大きく異なるオーケストラの存在感が光る傑作をセンス抜群の古楽器演奏で対比させてゆきます。 ラモーの作品は1748年パリ初演時から大きな人気を博したもので、舞踏を支え独唱に沿う独特のオーケストレーションが魅力。一方メロド ラマは朗読をオーケストラが延々と支える独特な管弦楽ジャンルですが、ベンダの作風は疾風怒濤期から古典派へと向かう時期の起伏ゆた かな音使いが素晴しく(モーツァルトもベンダのメロドラマには強く刺激を受けていたことが知られています)、その作風を活かした古楽器演奏で 聴けるのは贅沢というほかありません。S.クイケンやC.ルセら古楽最前線の名匠たちのアシスタントとして頭角をあらわし、昨今はインマゼール のアニマ・エテルナ・ブリュッヘとともにベートーヴェンの第9交響曲でも成功をみせた俊才ベルノレットの指揮が頼もしい1枚です。

Capella de Ministrers
CDM-1646(1CD)
NX-B08

NYCX-10072(1CD)
国内盤仕様
税込定価
1500年前後のイタリア宮廷音楽
■1480年――ローマ、ルクレツィア伝説の始まり
1) コスタンツォ・フェスタ(1485/90〜1545):バッサ・ダンツァ「ラ・スパーニャ(スペイン)」*
2) エーヌ・ファン・ヒゼヘム(1445頃〜1497):あらゆる美徳に満ちた彼女
3) ハインリヒ・イザーク(1450頃〜1517):ラ・スパーニャ(スペイン)*
4)バルトローメオ・トロンボンチーノ(1470頃〜1535): 歌っていたのは、恋心を落ち着けるため
■1492年――バレンシアの貴婦人
5) 作者不詳:ディンディリンディン(モンテカッシーノのバッラータ)
6) 作者不詳(伝統歌):アラゴンに貴婦人がひとり
7) 作者不詳(詞:ジュアン・エスクリヴァ):カテリーナたちのフォリア
■1492年――スフォルツァ家とミラノの宮廷
8) アレクサンデル・アグリコーラ(1445頃〜1506):恋がわたしに溜息をつかせる
9) ルイス・デ・ミラン(1500以前〜1561以降):パバーナとガリャルダ*
■1498年――ペーザロでのジョヴァンニ・スフォルツァ、そしてアラゴン家のアルフォンソ
10) コスタンツォ・フェスタ:なんと不公平な恋
11) ロフィーノ師(生歿年不詳):スペインの騎士ひとり
12) ジョスカン・デプレ(1450頃〜1521):スカラメッラは戦場へ向かう
■1502年――フェラーラ公女と、エステ家のアルフォンソ
13) ジョルジオ・ルッパート(生歿年不詳):おお、勝利のダイヤモンド
14) ヨアン・アンブロージオ・ダルツァ(生歿年不詳):フェラーラ風パヴァーナ*
15) バルトローメオ・トロンボチーノ:これはもはや涙ではない
16)マルケット・カーラ(1465頃〜1525?):
貴婦人よ、あなたを讃える者がひとり
17) ヨアン・アンブロージオ・ダルツァ:アッラ・スパーニャ(スペイン風)*
■ピエトロ・ベンボという男の存在
18) ジャック・アルカデルト(1507〜1568):犠牲になろうと思い立つのは
19) 作者不詳:多くの人は、嬉々として恋で傷つく
20) ヨアン・アンブロージオ・ダルツァ:サルタレッロとピーヴァ*
■1505〜1519年――フェラーラ公エルコーレの死、宗教への逃避
21) ニコロ(生歿年不詳):あなたがいなくては、気高き皇后
*=器楽曲
カペリャ・デ・ミニストレルス(古楽器使用)
エリア・カサノヴァ(S)
ウゴ・ボリバル(C.T)
ホルヘ・モラタ(T)
パブロ・アコスタ(Br)
ダヴィド・アンティク(各種リコーダー)
サラ・アゲダ(ルネサンス・ハープ)
ロベルト・カセス(ルネサンス・ギター、ビウエラ)
パウ・バリェステル(各種打楽器)
カルレス・マグラネル(総指揮,ビウエラ・デ・アルコーヴィオラ・ダ・ガンバー)

録音:2018年9月10〜11日、アルフォンソ5世音楽堂、バレンシア(スペイン西部)
【国内盤】
歌詞・解説日本語訳:白沢達生
ルネサンス以前の古楽の録音は、作曲家の名前よりも演奏団体の入念なテーマ設定がものをいう世界。スペイン西部バレンシアに拠点をお くカペリャ・デ・ミニストレルスはその点、アルバムを制作するたび入念な背景研究にもとづくテーマ性の高いプログラムを打ち出し、古楽ファンの 心をつかんで離しません。今回のテーマは、まさにバレンシアからイタリアに渡り大躍進を遂げたボルジア家(スペイン語では「ボルハ」ですがバレ ンシア語では「ボルジャ」)……とくに教皇アレクサンデル6世となったロドリーゴ・ボルジアの娘で、絶世の美女とうたわれ数々の災厄をも巻き 起こしたルクレツィア・ボルジアに光をあて、2019年に歿後500年を迎える彼女がいかにイタリア屈指の文化拠点を渡り歩いてきたかを音楽 とともに検証するものとなっています。結果的に、それはルネサンス初期イタリアの音楽世界の粋を立体的に味わえる秀逸選曲に。ビウエラ・ デ・アルコ(ガンバ)やリコーダー、ルネサンス・ハープなど繊細な響きを奏でる古楽器の響きが、CdMレーベル得意の直接音を活かした秀逸エ ンジニアリングでひときわ生々しく耳に届くのも魅力。充実解説もあわせて味わうのが吉です(国内仕様は歌詞とともに日本語訳付)。

ORNAMENT RECORDS
ORN-11476(2CD)
フランツ・トゥンダー(1614-1667):オルガン作品全集
前奏曲ト短調/キリストは死の縄目につながれたり/ カンツォーナ ト長調/主なる神よ、我ら汝をほめまつらん/ 来たれ聖霊、わが主/前奏曲ト短調(断片)/ 如何なる辛苦が我らを襲えども(ハ長調)/前奏曲 ト短調/前奏曲ヘ長調/ 如何なる辛苦が我らを襲えども(ヘ長調)/イエス・キリスト、神の御子/ われ汝に依り頼む、主よ/第1節/第2節/第3節/ わが愛する神に/前奏曲ト短調
エルンスト=エーリヒ・シュテンダー(Org)

録音:2018年5月マリエンスティフト教会のメッツラー・オルガン,トリアー=プファルツェル
フランツ・トゥンダー(1614-1667)はバロック期の作曲家でリューベックの聖マリア 教会のオルガニストを1641 年から生涯にわたって務めた(その後を継いだのがブク ステフーデ)。そのトゥンダーの作品を最近まで聖マリア教会のオルガニストを務め たシュテンダーが共感豊かに演奏しています。

INVENTA
INV-001(2CD)
NX-C08
ヒエロニムス・プレトリウス(1560-1629):8声、10声、12声、16声、20声のモテット集
【CD1】
1.Dixit Dominus 主は言われた 12声
2.Nunc dimittis 今こそ主よ、僕を去らせたまわん 8声
3.ゼクエンツィア:Grates nunc omnes 全てに感謝
4.Angelus ad pastores ait 天使が羊飼いに言った 12声
5.Ecce Dominus veniet 見よ、主が来られる 8声
6.Decantabat populus 人々は歌った 20声
7.Kyrie summum キリエ・スンムム
8.Gloria summum グロリア・スンムム
【CD2】
1.Laudate Dominum 主を崇めよ 8声
2.Sanctus summum サンクトゥス・スンムム
3.Agnus Dei summum アニュス・デイ・スンムム
4.Iubilate Deo 神を喜びたたえよ 12声
5.Ecce quam bonum Ecce quam bonum 8声
6.Levavi oculos meos 御身に向かいてわれ 10声
7.ゼクエンツィア:Victimae paschali laudes
復活のいけにえに
8.Exsultate iusti 神に従う者よ 喜び歌え 16声
アラミレ(アンサンブル)
ヒズ・マジェスティーズ・サックバッツ&コルネッツ
スティーヴン・ファー(Org)
デヴィッド・スキナー(指)

録音:2018年9月11-13日Augustine's Church, Kilburn,London…合唱・アンサンブル
2019年1月5日Roskilde Cathedral, Denmark…オルガン・ソロ
北ドイツ、後期ルネサンス時代の作曲家ヒエロニムス・プレトリウス。宗教音楽の書き手として知られており、なかでも数 多くのモテットは当時の北ドイツにおける“最も進歩的な様式=ヴェネツィア楽派の複合唱様式”が用いられており、8 声部から20声部による複雑なアンサンブルは、この時代の演奏家たちの優れた技術を証明するものにもなっています。 このアルバムでは美しいモテットの間にコルネットとサックバット、オルガン曲を併せ、プレトリウスの創造性を表明していま す。アンサンブル「アラミレ」の精緻な合唱だけではなく、デンマークのロスキレ大聖堂の荘厳なオルガンの音色もお楽しみ いただけます。

FUGA LIBERA
FUG-753(1CD)
ダウランド:ラクリメあるいは7つの涙(1604)〜ギリシャのリラとヴィオラ・ダ・ガンバで
1.(即興):ベガ
2.昔の涙
3.新たにした昔の涙
4.(即興):シェリアク
5.ため息の涙
6.悲しみの涙
7.集められた涙
8.愛情深い涙
9.真実の涙
10.(即興):スラファト
11.ジョン・スーチ卿のガリアード
12.(即興):アラドファル
13.デンマーク王のガリアード
14.ジャイルズ・ホビー氏のガリアード
15.ディゴリー・パイパー大佐のガリアード
16.バクトン氏のガリアード
17.(即興):アラスファル
18.ニコルス夫人のアルマンド
19.エセックス伯のガリアード
20.いつも悲しむダウランド
ソクラティス・シノプロス(リラ)
ラシュロン(ヴィオール合奏)
フランソワ・ジュベール=カイエ(高音ヴィオール、指)

録音:2018年7月15-17日ノワルラック大修道院文化センター(フランス中部サントル地方)
ギリシャのリラは元々竪琴を指しますが、ここではそこから派生し伝統音楽の世界で使われている三弦の小型擦弦楽器が用いられています。その名手でECM レーベルからもアルバムをリリースしており、来日公演も成功させているソクラティス・シノプロスと、ジュベール=カイエ率いるヴィオール合奏団ラシュロン(トレブル ×1、テナー×2、バス×1)が共演し、ダウランドの名作を奏でたアルバムです。『真夏の世の夢』や『アテネのタイモン』などシェイクスピア演劇にもみられるとおり、 ダウランドが活躍したルネサンス期の英国で古代文化やギリシャへの憧憬があったことも思わせる組み合わせ。倍音豊かなヴィオールの響きと、素朴なリラの音 色が何とも言えない対比を作りながら溶け合い、通常のヴィオール合奏では味わうことの出来ない美しさを作り出しています。またシノプロスによる即興演奏が 合間に収められていますが、これにはそれぞれこと座(ラテン名Lyra リラ)の5つの恒星の名前が付けられました。これまでのダウランドとは一線を画す魅力を持 つ一枚です。なお表題の「追放者」とは、ダウランドが英国を離れデンマークで活躍していた時期にこの曲集をまとめたことにちなんでいます。

RAMEE
RAM-1904(1CD)
NX-B08

NYCX-10064(1CD)
国内盤仕様
税込定価
テレマン:室内楽作品集
プレリュード 〜第6四重奏ソナタ ホ短調TWV43:e4より(『六つの組曲による新しい四重奏曲集』1738年パリ刊)
リコーダー、ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ イ短調 TWV42:a4
メヌエット 第17番ハ長調 TWV32:67(『7x7+1曲のメヌエット 第2集』1730年ハンブルク刊)
ヴァイオリン、チェロと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調 TWV42:G7
メヌエット 第38番ヘ長調 TWV34:88
(『7x7+1曲のメヌエット 第2集』1730年ハンブルク刊)
『忠実なる音楽の師』による組曲
 冬 〜トリオ・ソナタ ニ短調 TWV41:d1より
 ヴィト 〜独奏ソナタ ロ短調 TWV41:h2より(移調版)
 ラルゴ 〜独奏ソナタ ヘ長調 TWV41:F2
 ポーランド風序曲 〜チェンバロ独奏のための序曲 ニ短調 TWV32:2より
 サン=スーシ〔心配なく〕〜独奏ソナタ ト短調 TWV41:g4より
 アッラ・ブレーヴェ〔拍子を短く〕〜独奏ソナタ ト短調TWV41:g5より
 レント 〜トリオ・ソナタ ニ長調 TWV41:D6より
 パストゥレル(牧歌曲)〜独奏ソナタ ニ長調 TWV41:D5より
 メヌエット 第7番ヘ長調 TWV34:57(『7x7+1曲のメヌエット 第2集』1730年ハンブルク刊)
2挺の変則調弦ヴァイオリンと低弦のための協奏曲 イ長調 TWV Anh.42:A1
メヌエット第48番 ト長調 TWV34:48
(『7x7+1曲のメヌエット〔第1集〕』1728年ハンブルク刊)
四重奏ソナタ ト短調 TWV43:g4
モデレ 〜第6四重奏ソナタ ホ短調 TWV43:e4より(『六つの組曲による新しい四重奏曲集』1738年パリ刊)
ニュー・コレギウム(古楽器使用)
イネシュ・ダヴェーナ(ソプラノ&アルト・リコーダー、ヴォイス・フルート)
サラ・デコルソ(Vn、変則調弦Vn)
アンティナ・フーゴソン(第2変則調弦ヴァイオリン)…20-23
ジョン・マ(Va)…15
レベッカ・ローゼン(Vc)
クラウディオ・ヒベイロ(チェンバロ・総監督)

録音:2018年7月2-4日ズヴェインドレヒト旧教会(オランダ)

【国内盤】
解説日本語訳:白沢達生
多作をもって知られる後期バロック随一の作曲家テレマンですが、その「多作」が単なる粗製乱造でないことは、すでに多くの音楽関係者が よく知るところ。あらゆる楽器の扱いにすぐれたテレマンだからこそ書き得た、バッハともヘンデルとも違う完全にユニークな音楽的感性が最も強 く発揮されている領域といえば、やはり個々の楽器の特質をきわだたせながら多様な編成の妙も味わえる、トリオ・ソナタや四重奏ソナタなど の室内楽ではないでしょうか。「誰も予期しなかった歴史上の思わぬ音世界」を続々発掘、多くのファンを得てきた隠れ秀逸レーベル RAMEEが満を持して贈る「本気のテレマンの真相」。古楽の本場オランダに集う俊才集団は入念すぎるほどの選曲で、変則調弦ヴァイオリ ンや通奏低音から独立したチェロ、あるいは珍しいテレマンの鍵盤曲など、意外な音使いをたくみな曲順で並べて聴き手を驚かせつづけま す。魅力の秘訣は解説(国内仕様は日本語解説付)にも...RAMEE通常路線の白いジャケットではなく、より冒険性の高い企画のために 発足した黒ジャケット・シリーズからリリースされている点からも、その魅力が予感されるのではないでしょうか。

MUSIS
MUSIS-02(1CD)
税込定価
ゴヤの生きたスペインより
ラファエル・アングレス(1730-1816):アリア ニ短調
フェリックス・マキシモ・ロペス(1742-1821):スペイン風ファンダンゴによる変奏曲 ニ短調
マテオ・アルベニス(1755-1831):ソナタ ニ長調
ホアキン・モンテロ(1740?-1815頃):10のメヌエット〜メヌエット 第1番、第2番、メヌエット 第9番、第10番
マヌエル・ブラスコ・デ・ネブラ(1750-1784):ソナタ 嬰ヘ短調 Op.1-5
ホセ・デ・ララニャガ(1728-1806):ソナタ ニ長調
マヌエル・デ・ソストア(1750頃-1813):アレグロ ニ長調
アントニオ・ソレール(1729-1783):ソナタ ト短調 R.377
フェリックス・マキシモ・ロペス:ファンダンゴ風メヌエットと6つの変奏曲 ト短調
ホセ・テイシドール(1752-1811):ソナタ ニ長調
川口成彦(フォルテピアノ)
使用楽器:ジョン・ブロードウッド&サン 1792年製(エドウィン・ベウンク氏修復)、クリストファー・ゲイナー スクエアピアノ 1780年頃製(オラフ・ファン・ヒース氏修復)

録音:2018年4月3-5日ドープスヘザンデ教会・オランダ、ハーレム
2018年ワルシャワで開催された「第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール」で第2位入賞し、一躍時の人となったフォルテピアノ奏者、 川口成彦のソロ・アルバム第3弾。彼がこれまでのコンサートでライフワークとして取り組んできた、自身こよなく愛するスペインの知られざる作 品を集めたアルバムです。イタリア人ながら半生はスペインで活躍したドメニコ・スカルラッティ、そしてアントニオ・ソレール (1729-1783)らの時代から、傑作「イベリア」を残したイサーク・アルベニスの登場までおよそ100年の間、大きな動きの見 えないスペイン鍵盤音楽の歴史ですが、実際には当時の人々の生活と息遣いを感じることの出来る素晴らしい音楽がたくさん生まれていま した。ちょうどその時代を生きた芸術家の一人が、画家のフランシスコ・デ・ゴヤ(1746-1828)で、彼の生きた時代のスペインには一体どのよ うな音楽が、どのような音で奏でられていたのだろう、というのがこのアルバムのコンセプトとなっています。使用楽器にも大きなこだわりがありま す。スペインの音楽をピリオド鍵盤楽器で、となると、地理的に近いウィーン式のヴァルターなどがよく使用されますが、18世紀にはスペイン王 家にイギリスのブロードウッド社からピアノが贈られていたり、当地の楽器製作者がイギリスのスクエアピアノに影響を受けていたらしいことが分 かっており、これを踏まえ、ここではイギリスの楽器が選択されました。作品、楽器、解釈と全てにおいて幅広い探求を行い、そこから得た深い 共感を持って表現された作品の数々。多くは5分にも満たない小品ですが、そのどれもがきらきらと輝く魅力を放つ、美しくも心沸き立つアル バムです。

Tonar
TONAR-21015(1CD)
シャコンヌ〜バロック・リサイタル
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ニ長調 BWV.1007
スカルラッティ:ソナタ K.11/L.352、
 ソナタ K.32/L.423、
 ソナタ K.27/L.449、
 ソナタ K.474/L.203、
 ソナタ K.531/L.430
ヴァイス:組曲第7番ニ短調
バッハ:シャコンヌ
マヌエル・バルエコ(G)
小澤征爾の指揮で武満徹の作品のアメリカ初演を行ったこともあるキューバ出身の名ギタリスト、マヌエル・バルエコのバロック・プログラム。名手バルエコによる「シャコンヌ」や「無伴奏チェロ組曲第1番」などのバロック作品は、カリブ海のそよ風を感じさせるかのような自然体の演奏です。

Temperaments
TEM-316061(2CD)
NX-D07
ニコラ・ド・グリニー(1672-1703):ミサと教会年の主な祝日の賛美歌からなるオルガン曲集 第1巻

【DISC 1】 ミサ曲
キリエ
1.1er Kyrie en taille, a 5
2.Fugue a 5, qui renferme le chant du Kyrie (3e
Kyrie)
3.Cromorne en taille a 2 parties (2e Christe)
4.Trio en dialogue (1er Kyrie)
5.Dialogue sur les grands jeux (dernier Kyrie)
グローリア
6.Et in terra Pax a 5
7.Fugue (Benedicimus te)
8.Duo. (Glorificamus te)
9.Basse de Tompette ou de Cromorne
10.Recit de Recit de tierce en Taille
(Domine Deus, Agnus Dei, Filius Patris)
11.Dialogue (Qui tollis peccata mundi, suscipe
deprecationem nostram)
12.Fugue a 5 (Quojiam tu solus sanctus)
13.Trio (Tu solus altissimus, Jesu Christe)
14.Dialogue (In gloria dei Patris. Amen)
15.Offertoire sue les Grands Jeux
サンクトゥス
16.Premier Sancus en taille a 5
17.Fugue, (Sanctus, Dominus Deus Sabbaoth)
18.Recit de Tierce pour le Benedictus
19.Dialogue de flutes pour l’elevation
アニュス・デイ
20.Premier Agnus
21.Dialogue (3e Agnus)
22.Dialogue a 2 Tailles de Cromorne
et 2 Dessus de Cornet pour la Communion
23.Plein Jeu (Deo Gratias)

【DISC 2】 讃美歌集
「来たり給え、創造主なる聖霊よ」
1.Veni Creator, en Taille a 5
2.Fugue a 5 (Qui paracletus diceris)
3.Duo. (Accende lumen sensibus)
4.Recit de Cromorne
(Per te sciamus da Patrem)
5.Dialogue sur les Grands Jeux (Amen)
「舌もて語らしめよ(パンジェ・リングァ)」
6.Pange lingu, en Taille a 5
7.Fugue a 5 (In supremae nocte coenae)
8.Recit du Chant de l’Hymne precedent.
(Tantum ergo sacramentum…)
「父から現われて出てきた至高の言葉よ」
9.Verbum supernum
10.Fugue a 5 (Quibus sub bina specie)
11.Recit en Dialogue (O salutaris Hostia)
12.Recit de Basse de Trompette
ou de Cromorne (Amen
「めでたし、海の星よ」
13.Ave Maris Stella
14.Fugue a 4 (Solve vincla reis)
15.Duo (Virgo singularis)
16.Dialogue sur les grands Jeux
(Sit laus Patri… Amen)
「太陽の昇る地平から」
17.A solis Ortus
18.Fugue a 4 (Castae parentis viscera)
19.Trio (Enixa est puerpera)
20.Point d’Orguze sue les Grands Jeux
アンドレ・イゾワール(Org)

録音:1992年(デジタル)
サン・ミシェル・アン・ティエラシュ(フランス)
原盤:ERATO
フランス・バロックのオルガン音楽をクープランやマルシャンとともに代表するニコラ・ド・グリニー。天才的なオルガンの巨匠として長い活躍を期待 されたにもかかわらず、わずか31歳でこの世を去った彼の作品は、1699年に「第1巻」として出版されたオルガン曲集のみが伝わっています。 ここに収められた作品がその全てですが、あの大バッハもその音楽の素晴らしさを讃え、ブクステフーデやフレスコバルディと同等に研究し、大き な影響を受けたとされています。2016年に亡くなった現代オルガンの巨匠アンドレ・イゾワールにより、1714年製の歴史的オルガンを使用し て行われた一連の録音が、オルガン作品のリリースで定評のあるTemperamentsより再発売となりました。

ANTARCTICA
ANTAR-013(2CD)
ピエ・ジョゼフ・スヴェルツ(b.1960):INSIGHTyourINSIDE〜24 Straight Strung Piano Sonatas(内面の洞察〜24のまっすぐに弦を張ったピアノ・ソナタ集)
■CD1
1. Sonata in a: Burano (06:48)
2. Sonata in A: Primavera (06:05)
3. Sonata in d: Lacrimosa (07:14)
4. Sonata in D: Consolation (07:05)
5. Sonata in g: Ground (07:20)
6. Sonata in G: Pastorale (05:35)
7. Sonata in c: Arioso (04:12)
8. Sonata in C: Cascade (02:51)
9. Sonata in f: Cantilena (04:52)
10. Sonata in F: Saltarella (02:34)
11. Sonata in bes: Mahnmal (07:06)
12. Sonata in Bes: Epitome (03:06)
■CD 2
1. Sonata in es: Wohltemperiert (03:36)
2. Sonata in Es: Alla Turca (04:35)
3. Sonata in gis: Purple (05:54)
4. Sonata in As: Silence (06:18)
5. Sonata in cis: Grief (05:04)
6. Sonata in Des: Riff (03:29)
7. Sonata in fis: Schicksal (03:51)
8. Sonata in Ges: Facile (04:09)
9. Sonata in b: Sturm und Drang (03:13)
10. Sonata in B: Ilo (02:56)
11. Sonata in e: O Haupt (03:54)
12. Sonata in E: Feofaniya (06:00)
ピエ・ジョゼフ・スヴェルツ(P)
使用楽器:Maene社製ストレート・ストラング・ピアノ
ベルギーのコンポーザー・ピアニスト、ピエ・ジョゼフ・スヴェルツによる自作自演集。スヴェルツは、バッハの平均律クラヴィーア曲集に倣い、24の 調性によるソナタを作曲。ジャズ風のスカルラッティを思わせる楽曲から、モーツァルト、ワーグナー、パーセルなど様々な作曲家を思わせる楽曲まで、ヴァ ラエティに富んでおり楽しめます。 (Ki)

RAMEE
RAM-1801(1CD)
ジョヴァンニ・ベネデット・プラッティ(1697頃-1763):三声のソナタ集〜ヴィーゼントハイトのシェーンボルン伯コレクションの楽譜によるさまざまなトリオ・ソナタ集
ヴァイオリン、チェロと通奏低音のためのソナタ ニ長調 WD681
オーボエ、ファゴットと通奏低音のためのソナタ ハ短調 WD695
ヴァイオリン、チェロと通奏低音のためのソナタ ホ短調 WD677
ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音のためのソナタ ハ短調 WD694
ァイオリン、オーボエと通奏低音のためのソナタ ニ長調 WD682
ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音のためのソナタ ニ短調 WD687
ラディオ・アンティクヮ(古楽器使用)
ルシア・ヒラウド(Vn)
ユンチョン・シン(Ob)
ペトル・ハモウス(Vc)
イサベル・ファビーリャ(Fg)
ヘン・ゴールドソーベル(Vc)
ジュリオ・クィリーチ(テオルボ)
クラウディオ・ヒベイロ(Cemb)

録音:2018年4月 レンスヴァウデ教会(オランダ)
ちょうど大バッハと重なる時代を生きたプラッティはヴェネツィア近くのパドヴァ生まれ。オーボエとヴァイオリン、そして声楽にも堪能 で、バルトロメオ・クリストフォリが開発した初期のフォルテピアノも知っていたようです。1722年からバロック様式の宮殿で名高い ヴュルツブルクの宮廷に仕え、宮廷楽師、教師として当地で生涯を終えました。バロック後期にあって古典派を予告する要素が いたるところに見られるプラッティの作品を愛する古楽奏者は数多く、これまでにも多くのアルバムがリリースされていますが、この 新録音はとくに作曲家自身も得意としたオーボエと、古典派のピアノ三重奏の先駆ともいうべき低音楽器を活用した作品が多 い点が聴きどころ。これは主君の弟エーアヴァイン伯が自身チェロ奏者だったためで、本盤の多様な演目はこのエーアヴァイン伯 の楽譜コレクションから厳選されています。演奏は2012年に南米、イタリア、オランダ、チェコといった国々から集まった若き古楽 器奏者がハーグで結成したラディオ・アンティクヮ。多彩な楽器編成が魅力のグループです。Ambronayでのドイツ・バロック作 品集に続き、プラッティの残した小規模ながら多彩な表情を持つ作品群を、若々しい躍動感と息の合ったアンサンブルでたいへ ん面白く聴かせています。

FLORA
FLO-4218(1CD)
クープラン:王宮のコンセール(全4曲;1722)
第1のコンセール/第2のコンセール/第3のコンセール/第4のコンセール
レ・タンブル
[川久保洋子、マイテ・ラルブル・ガルメンディア(Vn)
エリーズ・フェリエール(リコーダー)
ステファニー・トロッファース(フラウト・トラヴェルソ)
ブノワ・ローラン(Ob、グランド・フリュート)
ミリアム・リニョル、マティルド・ヴィアル(ヴィオール[ヴィオラ・ダ・ガンバ])
ダナ・カルモン(Fg)
ニコラ・ミュズィ(テオルボ、バロックギター)
ジュリアン・ヴォルフス(Cemb) ]

録音:2017年7月、フラーヌ=ル=シャトー(フランス東部フランシュ=コンテ地方)
フランス・バロックの粋、ここに ― バロック・オーボエに縦横の笛、ヴァイオリン、ヴィオール、撥弦とクラヴサン・・・フランス語圏の古楽界最前線、名手たちの饗宴。
フランス宮廷芸術らしさ ― それが極限まで追求された太陽王ルイ十四世時代のフランスで活躍をみせ、ルイ十五世の時代にはイタリア音楽へのひそやかな愛着もあらわにした多面的なる作曲家、フランソワ・クープラン。フランスとイタリア、異なる二つの様式のあいだ、こまやかな音の交錯がきわだつ室内合奏曲=コンセールの代表作は、作曲家がなじんでいた言語=フランス語と日常的に親しんでいる古楽器奏者の演奏でこそ、その真価がきわだつのではないでしょうか。欧州古楽界のさまざまな一流グループで多忙な活躍をみせる俊才たちをゲストに、総勢10名の拡大編成で臨んだレ・タンブルの録音で、そのみずみずしい魅力をいま、じっくり・・・

RAMEE
RAM-1808(1CD)

NYCX-10036(1CD)
税込定価
イタリアのマドリガーレ、愛と苦悩の250年
アドリアン・ヴィラールト(1490頃-1562):見たのだ、天使のような姿で
ヤーコポ・ダ・ボローニャ(1340-1360頃活躍):おお、俗世は何も見えておらぬ
ドナート・ダ・フィレンツェ(1350-1370頃活躍):白い鳥はもう
イーヴォ・バリー(1525-1550頃活躍)/バーリント・バクファルク(1526/30-1576):
わたしはもう安らげない
ヤーコプ・アルカデルト(1507頃-1568):ああ、あの美しい顔はどこに
グリエルモ・エブレオ・ダ・ペーザロ(1420頃-1484頃):アモローゾ〔愛をこめて〕
アロンソ・ムダーラ(1510頃-1580):おお、嫉妬よ
作曲者不詳:清水の湧く泉のように
ヴィンチェンツォ・ガリレイ(1525/30頃-1591):空想にまかせての二重奏
フィリッポ・デ・モンテ(1521-1603):自らの悲しき音をもって
フランチェスコ・カノーヴァ・ダ・ミラノ(1497-1543):リチェルカーレ
作曲者不詳:バッサ・ダンツァ
ヴィンチェンツォ・ガリレイ:コントラプント
ヒューベルト・ヴァールラント(1517頃-1595):むしろ死んでしまいたい
フリウリ地方(イタリア東北部)の伝承曲:ウイキョウの枝で
ヨアン・アンブロージオ・ダルツァ(1508頃活躍):ピーヴァ
カルロ・ジェズアルド(1566-1613):すっかり悲しみ嘆いたので
バルトローメオ・トロンボンチーノ(1470頃-1534以降):
わが身を悩ませた炎を思い出さなかったなら
ミケラニョーロ・ガリレイ(1575-1631):トッカータ
ジャケス・デ・ヴェルト(1535-1596):もはや墓に入り
作曲者不詳:陽光ふりそそぐ岸辺で
オルランド・ディ・ラッソ(1530/32-1594):ただ希望を持って生きよう
ラタス・デル・ビエホ・ムンド(古楽器使用)
ミヒャエラ・リーナー(S)
スートキン・バプティスト(A)
トゥマス・マシェ(Bs)
インドレ・ユルゲレヴィチウーテ(声、カンテレ)
エリーザベト・ザイツ(プサルテリウム)
フローリス・デ・レイケル(シターン、中世リュート、ルネサンス・リュート、総指揮)

録音:2018年7月17-20日リュザネ聖母被昇天教会(南仏ミディ=ピレネー地方)

【国内盤】
解説、歌詩日本語訳:白沢達生
スイス、オーストリア、カタルーニャ、リトアニア……欧州屈指の古楽拠点ベルギーに集うさまざまな国の俊英たちによって2017 年に結成されたばかりのアンサンブル「ラタス・デ・ビエホ・ムンド」は、スペインが世界最強の帝国だった15〜16世紀を主たる フィールドに据え、世俗曲を中心とした企画性の高いプログラムを提案する古楽グループ。誰も知らなかったのに極度に魅力的 な音楽を掘り起こすことにかけては世界随一のレーベルRAMEEがこのグループに注目したことの意義は、同レーベル初となるこ の新譜で明らかになるでしょう。テーマはマドリガーレ。16世紀末のイタリアで全盛を迎えるこの曲種のルーツは14世紀まで遡 れるところ、その歴史を柔軟な器楽・声楽解釈を通じてあざやかに解き明かす充実演目。全22曲、国内仕様では解説も歌 詞も訳付です。

Capella de Ministrers
CDM-18455(1CD)
NX-B08
「聖杯」〜聖杯をめぐる音楽と中世典礼
クレティアン・ド・トロワ(c.1150-c.1183)詩 「聖杯の物語」
El cuento del Grial  Chretien de Troyes (c.1150-c.1183)
1. Persavaus. Atressi con Persavaus. Rigaud
ロベール・ド・ボロン (c.1190-1210)詩 「アーサー王と偉大なる聖杯の物語」
El Rey Arturo y la gran historia del Grial Robert de Boron (c.1190-1210)
ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ(1170-1220)詩 「ペルスヴァルからパルツィヴァルまで」
De Perceval a Parzival  Wolfram von Eschenbach (1170-1220)
エリナン・ド・フロムンドゥス (c.1160-1230)詩 「聖杯の意味するもの」
El significado del Grial  Helinand de Froidmont (c.1160-1230)
アラゴン連合王国 (c.1123-1458)
Virtut apurar no’m fretura sola. The Crown of Aragon (c.1123-1458)
カペリャ・デ・ミニストレルス
【メンバー】
マリア・ヨナス (歌、シンフォニア)
カルレス・マグラネル (フィドル、ヴィオラ・ダ・ガンバ、レベック、音楽監督)
ロベルト・カセス (リュート、ハープ、シトール、ビウエラ)
エドゥアルド・ナバロ (ウード、バグパイプ、ドゥドゥク、パク)
ダビド・アンティック (リコーダー、アウロス)
パウ・バリェステル (各種打楽器)

録音:2017年9月17-17日バレンシア、サンタ・マリア・デ・レケナ教会
カルレス・マグラネル率いるカペリャ・デ・ミニストレルスが、中世の神話と典礼を通じて聖杯の秘密を解き明かすという企画。十字軍の時代の歌から、巡礼の 歌、アルフォンソ5世の治世に至るまで数世紀をまたぐ、聖杯にまつわる音楽の伝統と変遷をたどります。中世の音楽が詩人ごとにまとめられているのも、彼らら しいユニークなところ。詩と音楽は聖杯を軸に密接に関連付けられており、それを聴く現在の私たちにも、その意味を語りかけてくるようです。

NAXOS
NAXOS-2.110591
(DVD)
NX-C09

NBD-0085V(Bluray)
NX-C09
ピエール・ガヴォー(1761-1825):歌劇「レオノール」(1798) レオノール/フィデリオ…キミィ・マクラーレン(S)
フロレスタン…ジャン=ミシェル・リシェル(T)
ロック…トミスラフ・ラヴォワ(Bs)
マルセリーヌ…パスカル・ボーダン(S)
ピザール…ドニミク・コテ(Br)
ジァッキノ…ケヴェン・ゲデス(T)
フェルナン…
アレクサンドル・シルヴェストル(Bs-Br)
ライアン・ブラウン(指揮/芸術監督)
オペラ・ラファイエットO&cho

収録 2017年2月23日
ジェラルドW.リンチ劇場
ジョン・ジェイ・カレッジ(ニューヨーク)
収録時間:82分
音声:フランス語歌唱
ステレオ2.0(DVD)
ステレオ2.0(Blu-ray)
字幕:日本語・英語・フランス語・韓国語
画面:16:9
REGION All(Code:0)…DVD
A.B.C…Blu-ray
DVD…片面2層ディスク
Blu-ray・・・単層 25GB 1080i High Definition
ベートーヴェンが完成させた唯一のオペラ「フィデリオ」。この原作はフランスの役人ジャン・ニコラ・ブイイがトゥーレーヌで起きた実際の事件を元に仕立てた作品であり、女 性が男装して囚われの夫を救い出すというユニークな設定の根底に流れる英雄的精神が当時大評判となったものです。 この物語を最初にオペラにしたのが、このガヴォーの「レオノール」で、ベートーヴェンの「レオノーレ」第1稿よりも7年ほど前に完成されています。ガヴォーの作品は、ベートー ヴェンのような厳めしさは感じられず、全体的にのどかで牧歌的。冒頭のマルセリーヌのアリアも純朴で美しい舞曲であり、清楚な雰囲気を漂わせています。 颯爽とした舞台姿が美しいマクラーレンのフィデリオ、悪役然としたピザール役のコテら、実力ある歌手たちによる歌唱に加え、オペラ・ラファイエットによる鮮やかな演奏は、 忘れられた作品を色鮮やかに蘇らせるとともに、聴衆の興味と好奇心を刺激、知られざるオペラを見る楽しみを与えてくれます。
NAXOS
NAXOS-2.110393
(DVD)
NX-C05
ラモー:歌劇「イメンとアムールの祭り、またはエジプトの神」 【プロローグ】
愛…ケリー・バロウ(S)
喜び…アーロン・シーハン(T)
婚姻の神…レティティア・スピツァー・グリマルディ(S)
他の神々…ニューヨーク・バロック・ダンス・カンパニー
カトリーヌ・テュロシー(演出)
【第1幕-オシリス】
オルテジー:アマゾンの女王…クレア・デボノ(S)
ミリーヌ:オルテジーの守護者…イングリッド・ペルシュ(S)
オシリス…ジェフリー・トンプソン(T)
アマゾンの住民たち…カラーニディ・ダンス
他の人々…ニューヨーク・バロック・ダンス・カンパニー
【第2幕-カノープ】
カノープ:ナイルの神…フランソワ・リス(Bs)
アゲリス:カノープの守護者
メンフィス…イングリッド・ペルシュ(S)
高僧…ウィリアム・シャープ(Br)
エジプトの女…ケリー・バロウ(S)
エジプト人たち…ニューヨーク・バロック・ダンス・カンパニー
カノープの信奉者たち…ショーン・カラン・カンパニー
【第3幕-アリュエリスまたはイシエス】
アリュエリス:芸術の神…
ジェフリー・トンプソン(T)
オリエ…クレア・デボノ(S)
羊飼いの女…レーティティア・スピツァー・グリマルディ(S)
羊飼い…カイル・ビールフィールド(T)
エジプト人の五重唱…ケリー・バロウ/レティティア・スピ
ツァー・グリマルディ/カイル・ビールフィールド/ウィリアム・
シャープ/フランソワ・リス
エジプト人…アーロン・シーハン(T)
アマゾンの住民たち…カラーニディ・ダンス
ナイルの神の信奉者たち…ショーン・カラン・カンパニー
ライアン・ブラウン(指揮&芸術監督)
オペラ・ラファイエットO&cho
収録 2014年 オペラ・ラファイエット

収録時間:148分
音声:フランス語歌唱
ステレオ2.0(DVD)
字幕:日本語・フランス語・英語・韓国語
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
ラモーのオペラ=バレ「イメンとアムールの祭り、またはエジプトの神」は1747年にフランス王ルイ15世の息子、王太子ル イ・フェルディナンの2度目の結婚を祝うために作曲されました。エジプト神話を題材にしたこの作品は、ソリストたちのアリ アや合唱の他、タイトル通り「バレ=舞踊」も主役。神々や自然、魔法が入り混じる幻想的な世界を背景に、牧歌的 な物語が繰り広げられるという作品で、上演するためには歌手、オーケストラに加え、優れた踊り手も必要とされます。 このライアン・ブラウンとオペラ・ラファイエットによる上演は、洗練された音楽はもちろんのこと、数多くの出演者たちが入れ 替わり立ち代わり表れては踊り、歌うという実に見ごたえのある舞台です。彩り豊かな装置、衣装と素晴らしいダンサー たちのしなやかな動きにしばし目を奪われることでしょう。

Willowhayne Records
LCSSACD-003(1SACD)
アントワープ(アントウェルペン)聖パウルス教会の大オルガン
ゲオルク・ライディンク (1664-1710):Preludium 前奏曲
バッハ:Partita 'O Gott Du Frommer Gott'パルティータ「おお、汝正しくして善なる神よ」 BWV767
ヨハン・デ・フライテルス (1709-1772):コレクション (フランドル各地のカリヨンのメロディ)より
ヨハン・クーナウ (1660-1722):Suonata prima 聖書ソナタ 第1番「ダヴィデとゴリアテの戦い」
22.Das Pochen und Trotzen des Goliaths ゴリアテの空威張り
23.Das Zittern der Israeliten/und ihr zu GOtt bey dem Anblicke dieses abscheuligen Feindes
この忌まわしい敵を見たときのイスラエル人の慄きと神への祈り
24.Die Hertzhafftigkeit Davids / dessen Begierde dem Riesen den stoltzen Muth zu brechen
/ und das kindliche Vertrauen auff GOttes Huelffe.
ダヴィデの勇気、巨人の高慢な鼻をへし折りたいという激しい衝動、神への率直な信頼
25.Die zwischen David und Goliath gewechselte Streit-Worte / und der Streit selbsten
/ darbey dem Goliath der Stein in die Stime geschleudert / und er dadurch gefaellet
/ und gar geroedtet wird. ダヴィデとゴリアテの言い争いと戦い ゴリアテは額に石を受けて倒れ、死ぬ
26.Die Flucht der Philister / ingleichen wie ihnen die Israeliten nachjagen
/ und sie mit dem Schwerte erwurgen. ペリシテ人の逃走、イスラエル人の追跡と剣による殺戮
27.Das Frolocken der Israeliten ueber diesem Siege.
この勝利を喜ぶイスラエル人の歓喜
28.Das ueber dem Lobe Davids von denen Weibern Chorweise musicirte Concert.
ダヴィデを讃え、声を合わせて歌う女たちの音楽
29.Und endlich die allgemeine in lauten Tantzen und Springen sich seusernde Freude.
ついにすべての人々が踊り、飛び跳ねて喜びをあらわす
30.デ・フライテルス・コレクションより:Andante in G アンダンテ ト長調
ニコラス・ブルーンス (1665-1697):Praeludium 前奏曲
ヨハネス・ゲッフェルト (Org)

録音:日時不明(2009年頃)
オランダ、アントワープ 聖パウルス教会
ラテン民族とゲルマン民族の文化が交わり、さらにはカトリックとカルヴァニズムも交わるベルギー北西部オランダ語圏の街アントワープ(オランダ語名アントウェルペ ン)。ここに1654年ニコラウス・ファン・ヘイゲンによって作られた楽器は、47のストップ、三段鍵盤とペダル、4000のパイプを持った大型のもので、その前面は ルーベンスの弟子たち、エラスムス・クェリヌス二世(1607-1678)とペーテル・フェアブリュッヘン父(1615-1686)による豪華な装丁が施されていました。その後 一部の移設、拡張、大きな修復などを繰り返し姿を変えてきましたが、今もルーベンス風の豪華な彫刻で飾られ素晴らしい音を奏でる、アントウェルペンの歴 史を物語る重要な遺産です。ドイツ出身のオルガニスト、ゲッフェルトがこの楽器を用いて、ゆかりの深い北ドイツを中心としたオルガン作品を演奏。18世紀にヨ ハン・デ・フライテルスという人物が、フランドル地方各地のカリヨンのメロディを採譜したコレクションから多くの小品と、クーナウの「聖書ソナタ」が聴きものです。4 本のB & K4006マイクほかを使用した優秀録音をPolyhymniaのエヴェレット・ポーターがマスタリングを務めたSACDで楽しめるアルバム。

RAMEE
RAM-1803(1CD)

NYCX-10024(1CD)
国内盤仕様
税込定価
フィレンツェ、見出された中世音楽 〜14世紀、羊皮紙写本の下から浮かび上がる音楽
ピエロ・マッツォーリ(1386-1430)
ジョヴァンニ・マッツォーリ(1350頃/61-1426)
パオロ・ダ・フィレンツェ(1355-1436)
アントニオ・ザカラ・ダ・テラーモ(1360頃-1416)
ヤーコポ・ダ・ボローニャ(1340-1360頃活躍)
フベルトゥス・デ・サリニス(1390-1420頃活躍)
ジョヴァンニ・ダ・カシア(1340-1350頃活躍)

1.ピエロ・マッツォーリ:御婦人、わたしの迷いは
2.作曲者不詳:わたしにとって、苦しみは甘味〔器楽〕
3.作曲者不詳:幸せでいなさい、楽しくしていなさい
4.ジョヴァンニ・マッツォーリ:そう知ってからは〔器楽〕
5.パオロ・ダ・フィレンツェ:ほとんど見えはしないのだ
6.ジョヴァンニ・マッツォーリ:丘のふもとで
7.ピエロ・マッツォーリ:あな痛ましきかな
8.アントニオ・ザカラ・ダ・テラモ:これだけは申し上げられよう
9.ヤーコポ・ダ・ボローニャ:力ある君主のもとでは〔器楽〕
10.ジョヴァンニ・マッツォーリ:天上の輝きが、この地上に
11.作曲者不詳:あなたを思い出しては、御婦人よ〔器楽〕
12.ピエロ・マッツォーリ:太陽神がみたダフネでさえ
13.フベルトゥス・デ・サリニス:現世の救世主イエス/いかなる罪で傷を負い
14.フベルトゥス・デ・サリニス:あなたは何も残さなかったのか/高価なものほど讃えられる
15.ジョヴァンニ・ダ・カシア:おお音楽よ、我がいとおしき技芸よ
16.パオロ・ダ・フィレンツェ:その男、至高の美をまのあたりにしようと
17.パオロ・ダ・フィレンツェ:恋は、わたしを充分に縛りつけてきた
ラ・モルラ(古楽器使用)
[アンナ・ミクラシェヴィチ(S)
ドロン・シュライファー、ロマン・メリッシュ(C.T)
イーヴォ・ハウン・デ・オリヴェイラ(T)
コリーナ・マルティ(クラヴィシンバルム、オルガネット、各種リコーダー)
ミハウ・ゴントコ(Lute)
ナタリー・カルドゥッチ(中世フィドル)]

録音:2018年3月、メーリン(スイス)、聖レオデガル教会
【国内盤】解説日本語訳・補筆、歌詞日本語訳:白沢達生
かつてサヴァールやバンキーニが無数の門弟を育ててきた古楽教育の世界的拠点バーゼル・スコラ・カントルムは、バロックやルネサンスのみなら ず、中世音楽の研究・演奏再現でも世界をリードする重要な拠点。そこでクオリティの高い演奏を続け、近年は同時期にバーゼルで学び 合ってきたチェンバロと歴史的ハープの名手・西山まりえとの共演を通じて日本でもファンを増やしつつあるコリーナ・マルティが、パートナーのミハ ウ・ゴントコと主宰するラ・モルラとともに、中世音楽研究の最前線にいればこそ!というほかない新録音をリリースします。テーマは「14世紀の フィレンツェ」北フランスのアルス・ノーヴァを横目に見ながら、やがて花開くルネサンス音楽への礎が着実に築かれつつあったこの時代のイタリア 音楽世界にあって、水準の高い市民文化が育まれていたフィレンツェは大きな存在感のあった場所でしたが、折々の戦乱や長い年月をへて 15世紀以前の音楽資料はほとんど数えるほどしかなく、専門家たちは同じ写本に繰り返し立ち返るしかなかったのですが……なんと今回は 最新発見の楽曲が続々。カメラ性能の向上により、中世当時は古い記述内容を全て削り落として別用途に再利用されていた羊皮紙写本 に「かつて記されていた楽譜」まで判読ができるようになったため、思わぬ写本から未知の楽譜が続々出てきた……それを実演・録音したアル バムなのです。チェンバロ以前の中世鍵盤楽器クラヴィシテリウムでの妙技はRAMEEレーベルの過去盤(RAM1108・0802他)で実証済 み、さらにカウンターテナーのドロン・シュライファーをはじめ世界的な古楽歌手たちが清らかな声で紡ぎ出す多声楽曲も魅力。国内仕様では 充実した解説の翻訳と訳詩も完備、資料の少ない中世音楽に関心の高いユーザーの好奇心を隅々まで満たす1枚となっています。

Musique en Wallonie

MEW-1890(2CD)

NYCX-10029(2CD)
国内盤仕様
税込定価
ピエートロ・トルリ(1660頃〜1737):オラトリオ『現世のむなしさ』 バルバラ・シュリック(S)
イングリット・シュミットヒューゼン(S)
ディレク・リー・レイギン(C.T)
ロジャーズ・カヴィー=クランプ(T)
ミヒャエル・ショッパー(バス
ムジカ・アンティクヮ・ケルン(古楽器使用)
アリスン・ギャングラー (Ob)
ラインハルト・ゲーベル(Vn、指)
マンフレード・クレメル(Vn、Va)
フローリアン・ドイター .(Vn、Va)
フィービー・カライ(Vc)
ビビアーヌ・ラポワント(Cemb)
ティエリー・メーデル(ポジティヴ・オルガン)

録音:1988年7月、フリブール(スイス)、サン=ミシェル教会
【国内盤】
解説日本語訳、補筆、あらすじ…白沢達生
アレッサンドロ・スカルラッティやカンプラなどと同じ頃、つまりヴィヴァルディやバッハよりも一世代上に属するピエートロ・トルリは、ミュンヘンとブ リュッセルで覇権を誇ったバイエルン選帝侯の宮廷作曲家として大いに活躍したイタリア人作曲家。基本的に、このトルリの作品で現代蘇演 されたものはことごとく名作……といってもよいくらい、1700年前後のイタリア音楽の粋をあつめた旋律美とダイナミズム豊かな音楽ばかりを 綴った天才でもあります。 南ネーデルラント〈のちのベルギー〉の音楽は17世紀末頃から、リュリの系譜をひくフランス音楽と、イタリアから来た音楽家たちが根づかせつつ あったイタリア音楽とがせめぎあい、独特の発展をみせていました。その渦中にあって、同時代のイタリア人フィオッコとともにイタリア音楽の魅力 を同地に根付かせたトルリの、1706年初演のオラトリオ『現世のむなしさ』は受難節を彩った端正な充実作。オーボエひとつと弦楽器・通奏 低音だけの器楽伴奏と数少ない歌手による室内編成で奏でられるのは、フランスの「ルソン・ド・テネブル」と同じく豪奢なことが許されない時 期のために書かれた音楽だから。しかし本盤は1988年の記念碑的放送録音で、全盛期のムジカ・アンティクヮ・ケルンと名古楽歌手たちが 居並ぶ演奏陣の豪華さは圧巻!古楽器アンサンブルの機微を知り尽くしたうえでの「攻め」にあふれたスリリングな演奏で知られたグループ が、その後それぞれのアンサンブルを結成することになる名手ぞろいの時期に刻んだ録音というのはまったく見逃せません。バルバラ・シュリック やディレク・リー・レイギンら、バロックオペラ復興の立役者となってきたレジェンド級歌手たちの絶美の演奏表現にも着目したいところ。ブリュッ セル音楽界が1700年前後にどれほどエキサイティングだったかも含め、解説(国内盤には日本語訳付)の充実度もありがたいところです。

Cybele
CYBELE-031802S
(1SACD)
ソレール:2台のオルガンのための協奏曲集(全6曲) ユルゲン・エッスル(Gospel Organ: Joseph Francisco Nassarre Cimorra, 1735)
ジェレミー・ジョゼフ(Epistle Organ: Jorge de Sesma, 1695 & J. Fr. Nassarre Cimorra, 1736)
ソレールが1770年に作曲した6曲からなる2台オルガン協奏曲です。メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂にある2つのオルガンで演奏。高音質レーベル CYBELE RECORDS ならではの名録音で大聖堂に響きわたるオルガンの音響を見事に捉えています。SACDハイブリッドで、SACD層ではバイノーラル録音、 サラウンド録音が楽しめます。 (Ki)

Musica Ficta
MF-8029(1CD)
テレマン:ドレスデンとダルムシュタットからの室内楽の秘宝
ポーランド協奏曲 TWV.43:G7(ドレスデン&ダルムシュタット ca.1720)
協奏曲ニ長調 TWV.deest(ドレスデン ca.1720)
4声の協奏曲ト長調 TWV.43:G8(ダルムシュタット 1716/世界初録音)
協奏曲変ロ長調 TWV.deest(ドレスデン ca.1720/世界初録音)
フラウト・トラヴェルソ、ヴァイオリンとチェンバロのためのイントラーダ ニ長調 TWV.42:10(ダルムシュタット 1710−1740/世界初録音)
4声の協奏曲ニ短調 TWV.43:d2(ドレスデン&ダルムシュタット 1710−1740)
レゼスプリ・アニモ〔パトリシア・ヴィンテム(Cemb)、ハビエル・ルピアネス(ヴァイオリン1)、トモエ・バディアロヴァ(三原朋絵)(ヴァイオリン2)、ダビド・アロンソ・モリナ(Va)、ロベルト・アロンソ・アルバレス(Vc)、エロディ・ヴィロ(トラヴェルソ)〕

録音:2018年4月25日−28日、プロテスタント教会(アイトウェイク、オランダ)
レゼスプリ・アニモ(Les Esprits Animaux)は、日本人ヴァイオリニスト三原朋絵(バディアロヴァ朋絵)他、ポルトガル、スペイン、フランスのミュージシャンからなり、オランダを拠点に活動するアンサンブル。2012年には初来日公演も行い、2016年のオランダのユトレヒト音楽祭で行われた国際ファン・ヴァッセナール・コンクール2016では第1位を受賞しています。 約3000曲(一説には4000曲以上)の作品を書いたテレマンの作品は現代でも新たな発見や蘇演・録音が行われており、このアルバムでは、多くの草稿が残されているというドレスデンとダルムシュタット時代の作品を発掘。比較的よく知られている「ポーランド協奏曲(コンチェルト・アッラ・ポロネーゼ)」を除き、テレマンの他の名曲に隠されてきた知られざる財宝たち(そのうち3曲は世界初録音)を、ヨーロッパの注目アンサンブルが描きます。 第1ヴァイオリンを務めるのは、ハーグ王立音楽院でエンリコ・ガッティに学び、「ヴィヴァルディ:新発見のソナタ集(AYRA 02)」の録音でも話題を呼んだスペインのヴァイオリニスト、ハビエル・ルピアネスです。

RAMEE
NYCX-10021(2CD)
国内仕様盤
税込定価
モンテヴェルデ:聖母マリアの夕べの祈り(1610) ルドゥス・モダリス(声楽アンサンブル)
ブリュノ・ボテルフ(音楽監督・テノール)
アンヌ=マリー・ブロンデル…オルガン
ジャン=リュック・ホー…チェンバロ
フランク・ポワトリノー…バス・サックバット
ヴォルニー・オスティウ…バス・コルネット
メリュジーヌ・ド・パ…ヴィオラ・ダ・ガンバ

録音:2017年10月 プランザック(フランス)、サン・シバール教会
解説日本語訳・補筆、歌詞日本語訳:白沢達生
輸入品番:RAM1702
これは注目度大!過去半世紀にわたりさまざまな解釈が打ち出され、すでに競合盤も多いモンテヴェルディ屈指の名作『聖母マリアの夕べ の祈り』ですが、ここまで楽器編成を絞った解釈が可能であることは意外にも知られていないところ。そもそも17世紀当時の楽譜は伝わった 先ごとに演奏環境がまちまちである可能性が高かったため、状況しだいで演奏編成を自在に読み替えられるようにできており、モンテヴェル ディのこの作品も実はその例にもれません。とくに『聖母マリアの夕べの祈り』は作曲者自身が多彩な作曲技法を使いこなせることを、新旧の 作曲様式をつうじて縦横無尽に披露しようとした側面が強いとも言われており、曲集に併録されているルネサンス様式のミサ曲(RIC321 など録音もあり)と対比させて検討するなら、いっそ楽器をほとんど使わないで、ア・カペラに近い編成で解釈したほうが曲ごとの様式の違いを より明瞭に感じ取れる可能性も出てきます。すでにRAMEEレーベルで数々のルネサンス多声楽曲の名盤をリリースしているルドゥス・モダリス は今回、思い切って楽器の使用を通奏低音だけに絞り、ヴァイオリンなどの器楽合奏(コンチェルタート)をいっさい廃した編成、声楽パートも 13名からなる室内楽編成(作曲者によって提唱された最小の編成)でこの曲を録音。作品像をあざやかに一新した演奏のみごとさは圧 巻です。国内盤に付属の日本語解説では録音に至る事情が詳説されています。

Pro Musica
PPC-9078(1CD)
『ヴィツラフの歌(Wizlavs viser)』
ヴィスライフ・デン・ウンゲ(1265/8-1325):Meyie scone Ich warne dich[spruch] De erde De voghelin Uvol vph Der walt
Manich scimphit[spruch] Ich partere dich Uve ich han ghe dacht
List du inder minne dro Saghe an du boser man[spruch] Der herbest
Nach der seneden claghe Der unghelarte Menschen kint[spruch] Loybere risen Uvol dan
アウロラ・ボレアリス
スヴェッレ・イェンセン(リーダー、編曲、ギター、リュート、ハーディーガーディー、プサルテリ)
オイオン・グローヴェン・ミューレン(ヴォーカル、ハープ)
アンネ・ヒュッタ(ギターフィドル、オッテタルスフィドル、レベック)
トゥーマス・ニルソン(ダルシマー、打楽器)

録音:2018年1月3日-4日、6月11日ネソッデン教会(ネソッデン、アーケシュフース、ノルウェー)
ノルウェー王妃エウフェミアの長兄、ヴィツラフ三世(1265/8-1325)は、1320年ごろ編纂の『Jenaer Liederhandschrift(イェーナ歌謡写本)』 に17編の歌と詩が収められたミンネジンガー、ヴィスライフ・デン・ウンゲ(ヴィツラフ・デア・ユンゲ)と同一人物とされています。中世音楽と楽器の「ノ ルウェーの大長老」スヴェッレ・イェンセンは、その17編を彼のアンサンブル「アウロラ・ボレアリス(Aurora Borealis)」と共同で編曲、アルバム『ヴィ ツラフの歌』に作りました。アウロラ・ボレアリスは1995年の創設。イェンセンは撥弦楽器を担当、弦楽器の復元と製作も行っています。ヴォーカルの オイオン・グローヴェン・ミューレンと擦弦楽器のアンネ・ヒュッタはフォーク・ミュージックのプレーヤーとしても活動、打楽器奏者のトゥーマス・ニル ソンは、打楽器アンサンブル「SISU」のリーダーを務め、ノルウェー放送Oと国立劇場で演奏しています。 (Ki)

RAMEE
RAM-1702(2CD)
NX-D07
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り ルドゥス・モダリス(声楽アンサンブル)
ブリュノ・ボテルフ(音楽監督・テノール)
アンヌ=マリー・ブロンデル…オルガン
ジャン=リュック・ホー…チェンバロ
フランク・ポワトリノー…バス・サックバット
ヴォルニー・オスティウ…バス・コルネット
メリュジーヌ・ド・パ…ヴィオラ・ダ・ガンバ

録音:2017年10月プランザック(フランス)、サン・シバール教会
これは注目度大!過去半世紀にわたりさまざまな解釈が打ち出され、すでに競合盤も多いモンテヴェルディ屈指の名作『聖母マリアの夕べの祈り』ですが、ここ まで楽器編成を絞った解釈が可能であることは意外にも知られていないところ。そもそも17世紀当時の楽譜は伝わった先ごとに演奏環境がまちまちである可 能性が高かったため、状況しだいで演奏編成を自在に読み替えられるようにできており、モンテヴェルディのこの作品も実はその例にもれません。とくに『聖母マリ アの夕べの祈り』は作曲者自身が多彩な作曲技法を使いこなせることを、新旧の作曲様式をつうじて縦横無尽に披露しようとした側面が強いとも言われてお り、曲集に併録されているルネサンス様式のミサ曲(RIC321など録音もあり)と対比させて検討するなら、いっそ楽器をほとんど使わないで、ア・カペラに近い 編成で解釈したほうが曲ごとの様式の違いをより明瞭に感じ取れる可能性も出てきます。すでにRAMEEレーベルで数々のルネサンス多声楽曲の名盤をリリー スしているルドゥス・モダリスは今回、思い切って楽器の使用を通奏低音だけに絞り、ヴァイオリンなどの器楽合奏(コンチェルタート)をいっさい廃した編成、声楽 パートも13名からなる室内楽編成(作曲者によって提唱された最小の編成)でこれを録音。解説でも事情が詳説されていますが、何より作品像をあざやか に一新してくれる演奏のみごとさは圧巻。見逃せないリリースです。
RAMEE
RAM-1701(1CD)
NX-B08
シュテルケル(1750〜1817):『ヴァイオリン伴奏を添えた、チェンバロまたはピアノのための三つのソナタ』ほか
ソナタ ヘ長調 作品33-1〜『ヴァイオリン伴奏を添えた、チェンバロまたはピアノのための三つのソナタ』作品33より
ピアノ独奏のための幻想曲 イ短調 作品45
大ソナタ 変ロ長調 作品25
ロマンツェ ヘ長調 作品24-3〜『J.F.シュテルケルのささやかな美品さまざま
チェンバロまたはピアノのための六つの小品』作品24より
ソナタ ヘ長調 作品33-3〜『ヴァイオリン伴奏を添えた、チェンバロまたはピアノのための三つのソナタ』作品33より
メレット・リューティ(Vn/ミラノのアントニオ・テストーレ18世紀初頭製作によるオリジナル楽器)
エルス・ビーセマンス(フォルテピアノ/ウィーンのアントン・ヴァルター1805年製モデルにもとづくポール・マクナルティ2013年製作の再現楽器)

録音:2017年1月、チューリヒ=ヴィーディコン(スイス)
サリエリと同い年の1750年生まれで、モーツァルトやハイドンと同じ時代を生きたJ.F.X.シュテルケルは19世紀にひとたび忘れられこそすれ、生前は彼らにも比し うる名声を誇った人気作曲家のひとりで、ここに集められたヴァイオリンとピアノのためのソナタの数々を聴けば、なぜ彼が歿後これほど長いあいだ見過ごされてい たのか理解に苦しむのではないでしょうか(18世紀の史料にはさかんに登場する名前で、近年DHMから交響曲集が登場するまでまとまった音盤がなかったこ とが異例だったと言ってもよいほどです)。活動領域はおもに現在のドイツ西部。ロココの宮殿が有名なヴュルツブルクで生まれ、マインツ大司教のもとで宮廷鍵 盤奏者として活躍、その作品はパリのコンセール・スピリチュエルでも大いに人気を博しました。イタリアにも遊学してナポリ宮廷でも寵愛を受けましたが、マインツ 大司教は彼を惜しんで呼び戻し、この人気作曲家を長く擁護したそうです。 古楽教育の拠点バーゼルで研鑽を積んだ二人の古楽器奏者がここで演奏しているのは、フォルテピアノ普及初期の1780〜90年代、その魅力を大いに引き 出した傑作二重奏ソナタの数々。ヴァイオリン・パートが鍵盤の助奏として添えられる18世紀式の二重奏でありながら、両者の対等な対話やスリリングな楽想 の応酬はすでにベートーヴェンの二重奏ソナタさえ予感させるほど。フォルテピアノ独奏のための幻想曲も充実した仕上がりで、初期ロマン派を見据えた古典派 後期の素晴らしい音楽が味わえる、見過せない発見にみちた1枚に仕上がっています。

PLECTRA
PL-21703(1CD)
トレヴァー・ピノック/フリント・コレクションを弾く
ルイ・クープラン:クラヴサン曲集
イ短調の楽曲
前奏曲 [7]/アルマンド「愛想の良い」[101]
クーラント「ラ・ミニョン」[105]
クーラント [106]/サラバンド [109]
ラ・ピエモントワーズ [102]
ポワトゥーのメヌエットとそのドゥブル [111]
ニ短調の楽曲
前奏曲 [1]/アルマンド [36]
クーラント [42]/クーラント [41]
カノンによるサラバンド [47]/サラバンド [51]
カナリー [52]/ヴォルト [53]
牧歌 [54]/3種のムヴマンの楽曲 [37]
シャコンヌ「告訴」[57]
ヘ調の楽曲
前奏曲 [12]/アルマンド・グラーヴ [67]
クーラント [68]/クーラント [71]
サラバンド [72]/バスクのブランル [73]
サラバンド [74]/ジーグ[76]
ガイヤルド [77]/シャコンヌ [80]
ブランロシュのトンボー [81]
トレヴァー・ピノック(Cemb)

使楽器1627年、ヨハネス・ルッカース製
トレヴァー・ピノック(1946年まれ)がプレクトラ・ミュージックに初登場。カレン・フリントの楽 器コレクションから1627年ヨハネス・ルッカース製を選び、このクラヴサンが作られた頃にまれたル イ・クープランの作品を3つの組曲の形にまとめて弾いています。
PLECTRA
PL-21802(3CD)
クープランクラヴサン曲集第4巻(1730)
[CD 1] 第20組曲(v)#/第21組曲*/第22組曲**
[CD 2] 第23組曲+/第24組曲*
[CD 3] 第25組曲+/第26組曲#/第27組曲**
デイヴィット・モロニー(Cemb)
ジョン・マーク・ローゼンダール(ヴィオラ・ダ・ガンバ(v))

録音:2015年5、ザ・バーン・アット・フリントウッズ、ウィルミントン、デラウェア州、アメリカ合衆国
使楽器1627年、ヨハネス・ルッカース製*/1635年、ヨハネス・ルッカース製+
1707年、ニコラ・デュモン製#/1768年、ヨハネス・グルマン製**
グスタフ・レオンハルト亡き後の古楽界を代表する鍵盤楽器奏者の、デイヴィット・モロニーが満 を持して取り組むフランソワ・クープランのクラヴサン独奏全作品録プロジェクト第4作。 デイヴィット・モロニー(1950年まれ)はスージー・ジーンズ、ケネス・ギルバート、グスタフ・レ オンハルトに師事した英国の鍵盤楽器奏者・楽学者。20年以上本拠としていたパリから2001年アメリ カ合衆国に移住し、カリフォルニア学バークレー校教授兼オルガニストを2016年まで務めました。 ジョン・マーク・ローゼンダールは第20組曲第3曲「クルイーまたはクープラン嬢」第2部のみ参加し ています。

Philharmonia Baroque Orchestra
PBP-10(2CD)
NX-C03
ラモー:プロローグ付き3幕の歌劇・バレ「栄光の殿堂」 ガブリエル・フィリポネ(S)
シャンタル・サントン=ジェフリー(S)
カミーユ・オルティス(S)
アルタヴァスト・サルキシャン(オートコントル)
アーロン・シーハン(オートコントル)
フィリップ=ニコラ・マルタン(Br)
マルク・ラボネット(Br)
トニア・ダメリオ(S)
ニコラス・マギーガン(指)
フィルハーモニア・バロックO&cho

録音:2017年4月28-30日ライヴ カルフォルニア大学バークレー校 ゼラーバックホール
「カンディード」などで知られるヴォルテールとラモーとの、3作目の共作である歌劇・バレ「栄光の殿堂」。オーストリア継承戦争のフォントノワ戦勝記念としてルイ 15世のために作曲されたこの作品は、ヴェルサイユ宮殿の大厩舎で二度上演された後に、市民劇場での再演のために当時の趣向に合わせ脚本も削られる など改訂され、そちらの版が現在まで伝わっています。今回、カリフォルニア大学バークレー校のライブラリーに眠っていた当時の手稿や印刷譜、台本などを元に ラモー研究の第一人者ジュリアン・デュブリュクが初演時の版を復元し、1745年以来初めて、当初の力強いヴァージョンで全曲が蘇演されました。マギーガンは 「口では説明できないくらい豪華で壮観。トランペットからバグパイプまで様々な楽器が詰まったオーケストラが、信じられないほど凝った音楽を奏でる」と、この版 を絶賛しています。詳しい経緯を記した英文テキストや歌詞の英訳、美しい舞台写真などが満載の68ページにおよぶオールカラー・ブックレットも付属し、聴く 者を古の王宮へと誘います。フィルハーモニア・バロックO自主レーベルの10周年記念盤。 ちなみにこの作品には、スズキメソードに掲載され、ヴァイオリンを学ぶ少年少女には有名な「ラモーのガヴォット ニ長調」の原曲が含まれます。

Capella de Ministrers
CDM-1844(1CD)
ARRELS-音のルーツ〜中世から近世へ、スペイン・バレンシア地方の宮廷音楽と伝統音楽〜
1.わたしのかわいい赤ちゃん(ピカセンの子守歌)
2.ファンダンゴ(器楽合奏)
3.シショナのサンディンガ(バレンシア南部のファンダンゴ)
/その晩わたしは夢をみた(すいかの踊り/J.P.モンタネル作詩)
4.グアダスアルのボレロ/自由な女のボレロ/ラルクディアのボレロ
5.モレラのトクス(器楽合奏)
6.慟哭の歌(ウイショ渓谷の歌)
7.愛人のペテネラ(ビラベリャのペテネラ)
8.カン・デスティル/男のいない婦人(イサベル・ロブレス作詩)
9.お母さん、お母さん(アラカンの子守歌)
10.ホタ「ラ・ペルディウェタ」(器楽合奏)
11.シャティバのファンダンゴとナン(器楽合奏)
12.舞踏歌さまざま:ムーロの物売り娘/騎士の皆さん、ひどいでしょう/彼女の名はカタリナ
13.アルカセルのシャケラ(器楽合奏)
14.古い時代の聖母讃歌(J.B.コメス作詩)
15.カン・デスティル/四大元素の歌(ベゴニャ・ポソ作詩)
カペリャ・デ・ミニストレルス
【メンバー】
エリア・カサノバ(歌)
ジュゼプ・アパリシオ(歌)
カルレス・マグラネル(各種ヴィオラ・ダ・ガンバ)
リサニア・フェルナンデス(ヴィオラ・ダ・ガンバ/ヴィオローネ)
サラ・アゲラ(ハープ)
エドゥアルド・ナバロ(バンドゥリア…スペインの撥弦楽器/バグパイプ/ドゥルサイナ…ダブルリード木管楽器)
ロベルト・カセス(テオルボ、バロックギター)
アジズ・サムサウイ(カヌン…北アフリカのダルシマー)
ダビド・アンティック(リコーダー)
パウ・バリェステル(各種打楽器)

録音:2018年3月2-4日
バレンシア、バレンシア慈善文化センター
「アルフォンソ5世の間」
Capella de Ministrers
独立運動でも話題になるカタルーニャ地方(バルセロナの周辺)と同じように、標準スペイン語とは違うバレンシア語(カタルーニャ語に似た言語)も話されているスペイン南部バレンシア地方。イタリアに渡って有名になったボルジア家を輩出したのをはじめ、文化的に豊かな歴史背景をもつこの地方を拠点に、バレンシアないしスペインの古い音楽遺産を積極的に世界へ発信しつづけているカルレス・マグラネルと、彼のもとに集まる俊才中世楽器奏者たちを中心としたカペリャ・デ・ミニストレルスの自主制作レーベルは、いかにイベリア半島の文化が「スペイン」の一言ではくくれない多彩さに満ちているかを伝えてくれます。精巧な自然派録音による躍動感と洗練にみちた古楽器サウンドは、企画の背景を知らなくともすぐに陶然と魅了されてしまうような求心力に満ちています。バレンシア語・スペイン語・英語・フランス語による解説書も読み解く意義のある充実度。

カルレス・マグラネル率いるカペリャ・デ・ミニストレルスによる、スペイン・バレンシア地方の伝統音楽と古楽に共通する源流を探る彼らならではの企画盤。今日の ような芸術音楽と大衆音楽の距離がかなり近かった時代、中世から近世へかけて大衆に親しまれた音楽や、宮廷で楽しまれた音楽を集めています。ファドを 思わせる切々と歌い上げれられた歌、大衆が歌い交わす町の歌合戦の様子、陽気と哀愁が入り混り様々な楽器が活躍する舞曲と、当時の人々の力強さを 感じさせる目まぐるしい極彩色の音世界の中にも、伝統と古楽を繋ぐ秘密の小径を歩むような密やかな面白さも秘めた、たいへん楽しめる一枚です。

YOSCH
YOSCH-0002(1CD)
税込定価
ジャン・バティスト・レイエ・ドゥ・ガン: リコーダー・ソナタ選集
ソナタハ長調 作品3 第1 番
ソナタニ短調 作品1 第2 番
ソナタイ長調 作品3 第11 番
ソナタイ短調 作品1 第1 番
『幸福な時間』(ピエール・ゴティエ・ドゥ・マルセ
イユ)
ソナタト短調 作品4 第6 番
ソナタト長調 作品1 第3 番
ソナタト長調 作品4 第4 番より第1 楽章
村田佳生(リコーダー)
ロベール・コーネン(Cemb)
上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2014 年5 月17 日?19 日 ブラ聖母被昇天ノートルダム教会(ブラ, ベルギー)、
ピッチ: a'≒395Hz
17世紀末、ベルギーの古都ヘントに生まれたレイエ・ドゥ・ガンの手による、今やリコー ダー・ソナタの定番とも言える佳品の数々。その録音が、オランダに学んだリコーダー奏者 村田佳生と、ロベール・コーネン、上村かおりという、ベルギー所縁のこれ以上ない豪華メ ンバーとの出会いによって実現!ピッチa’=395Hz、17世紀のオリジナル・チェンバロと共 に演奏された、こだわりの音色が、ベルギーの古い教会に豊かに響く。 チェンバロの巨匠ロベール・コーネンが通奏低音を手がけた貴重な新録音になっています。

Sono Luminus
DSL-92225(1CD)
NX-B05
ケルティック・リュート
1.ターロック・オキャロラン(1670-1738):Carolan’s Welcome
2.アイルランド伝承曲:Banish Misfortune
3.スコットランド伝承曲:The Battle of Harlaw
4.アイルランド伝承曲:Pipe on the Hob
5.アイルランド伝承曲:Cliffs of Moher
6.スコットランド伝承曲:Hey My Nanny & Guzzle
Together
7.オキャロラン:Carolan’s Dream
8.オキャロラン:Sheebeg and Sheemore
9.ジェームズ・オズワルド(1711頃-1769): The Flowers of Edinburgh James Oswald
10.オキャロラン:Miss Noble
11.オキャロラン:Fanny Power
12.スコットランド伝承曲:The Flaggon
13.スコットランド伝承曲:The Stool of Repentance
14.スコットランド伝承曲:The Lone Vale
15.スコットランド伝承曲:Flee Over the Water
16.スコットランド伝承曲:Hoop Her and Gird Her
17.スコットランド伝承曲:If I Had a Bonny Lass
18.オキャロラン:Lady Atherny
19.オキャロラン:The Seas are Deep
20.オキャロラン:Tune Without Title (#172)
21.アイルランド伝承曲:The Monaghan Jig
22.アイルランド伝承曲:The Kid on the Mountain
23.オキャロラン:Blind Mary
24.オキャロラン:George Brabazon
25.オキャロラン:Separation of the Body and
Soul
26.アイルランド伝承曲:The Butterfly Traditional
ロン・マクファーレン(Lute)

録音:2017年1月27-30日
現代社会において、ケルト音楽は広く愛されています。しかし「ケルト音楽」が本当にケルト民族に起源を発するかど うかは実際のところわかっていません。基本的にはスコットランド音楽やアイルランド音楽が思い起こされますが、実際 にはブリテン諸島からフランスのブルターニュ、スペインのアストゥリアス地方、ポルトガル、カナダまでに及ぶ広い範囲に 分布するケルト民族の末裔の音楽であり、各々異なる曲想を持っています。 リュートの名手マクファーレンは、アイルランド、スコットランドの伝承曲と、17世紀に活躍したオキャロランの作品を取り 混ぜて「ケルト風」のアルバムを仕立て上げました。盲目でありながら各地を旅し、ほぼ50年に渡って演奏したというオ キャロランの素朴で美しい曲が聴きものです。

Vanitas
VA-11(1CD)
テレマン:無伴奏リコーダーのための12のファンタジア TWV.2-13
ファンタジア第1番ハ長調/ファンタジア第2番ニ短調/ファンタジア第3番ニ短調/ファンタジア第4番変ホ長調/ファンタジア第5番ヘ長調/ファンタジア第6番ヘ短調/ファンタジア第7番ヘ長調/ファンタジア第8番ト短調/ファンタジア第9番ト長調/ファンタジア第10番イ短調/ファンタジア第11番変ロ長調/ファンタジア第12番ハ短調
ミュリエル・ロシャ・リーント(リコーダー)
ミュリエル・ロシャ・リーントは、スイスのバーゼル生まれ、スイスのバロック・アンサンブル "ラ・テンペスタ・バーゼル"のディレクターやフリブール音楽院(スイス)の教師を務めるリコーダー奏者。「ヘンデル:リコーダー・ソナタ全集(VA-08)」に続くVanitasからのリリースは、テレマンが遺した偉大な無伴奏ファンタジアの一画、「無伴奏フルートのための12のファンタジア」のリコーダー版。18世紀にはリコーダー奏者が他の楽器のための有名作品・人気作品をリコーダーで演奏することは日常的に行われており、移調を含めた様々な編曲版が存在します。この録音ではブリュッセル音楽院の図書館に所蔵されているトレブル・リコーダー(アルト・リコーダー)のための移調譜に基づいています。

ArmadilloRecord
NYCC-13002(1CD)
UHQCD
税込定価
オルガン音楽300年の伝統
ブクステフーデ:トッカータ 二短調 BuxW V155
ブクステフーデ:いざ来ませ、異邦人の救い主よ BuxW V211
H.ディストラー(1908-1942):パルティータ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」Op.8 Nr.11
バッハ:幻想曲とフーガ ト短調 BW V542
バッハ(M.レーガー/K.シュトラウベ編):インヴェンション 第1番 ハ長調 BW V772
バッハ(M.レーガー編):半音階的幻想曲とフーガBW V903
バッハ(M.レーガー/K.シュトラウベ編):インヴェンション 第4番 二短調 BW V775
リスト:バッハの名による前奏曲とフー
大木麻理(Org・・・リューベック 聖ヤコビ教会)
北ドイツの港町リューベックにあるゴシック様式の教会、聖ヤコビ教会
今日でも残る同教会のオルガンを奏でるのは、 ブクステフーデ国際コンクール優勝者であり、2018年度からミューザ川崎シンフォニーホールの ホールオルガニストに就任する、俊英・大木麻理。 留学先で親しんだこの歴史ある教会に設置された3台のオルガンのうち、 北壁にある初期バロックの3段鍵盤のオルガンと、西壁にある4段鍵盤のオルガンの2台を自在に奏で、 北ドイツスタイルのバロックから20世紀の名作まで華のあるサウンドを聴かせてくれます。 レコーディング・エンジニアは、「バッハ・コレギウム・ジャパン」をはじめ 良質な録音で知られる「BISレーベル」の諸作を手掛ける名匠、ハンス・キプファー。 個々のパイプの発音ディテールから教会全体の響きまでが見事なバランスで収録されています。 アルバムタイトルのErinnerung(エリンネルング)は、ドイツ語で「思い出、記憶」の意味。 リューベックへの留学歴をもつ大木にとって、この教会のオルガンはまさに「思い出」そのもの。 留学の記憶と、オルガン300年の伝統の歴史が、演奏のなかでひとつに溶け合います。 ブクステフーデ、バッハ、リストのおなじみの作品と、この大オルガンのために作曲された ディストラーの壮麗なパルティータを、たっぷりとお愉しみください。

DACAPO
MAR-8.226188(1CD)
NX-B06
リベ大聖堂におけるルター派礼拝の再構築
1.入祭唱:コンラート・ライン(1475-1522):Resurrexi et adhuc tecum sum
2.キリエ:クレメンス・ノン・パパ:Missa Virtute magna
3.グローリア:クレメンス・ノン・パパ:Missa Virtute magna
4.歌による祈祷:Collect, Epistle reading
5.昇階誦:ライン/トーマス・シュトルツァー(1480-1526):Haec dies quam fecit Dominus-Confitemini Domino
6.アレルヤ:ライン/リーカス・ロッシウス:アレルヤ-アレルヤ-われらが過越しの生贄
7.続唱:アレクトリウス(1490-1520):ロッシウス:Victimae paschali laudes
8.歌による祈祷:Reading from the Gospel
9.クレド:クレメンス・ノン・パパ:Missa Virtute magna
10.賛歌:Christ la i dodsens bande
11.歌による祈祷:Preface
12.サンクトゥス-ベネディクトゥス:クレメンス・ノン・パパ:Missa Virtute magna-
13.歌による祈祷:Collect, Lord's Prayer, Words of Institution
14.アニュス・デイ:クレメンス・ノン・パパ:Missa Virtute magna
15.歌による祈祷:Postcommunion, Blessing
16.賛歌:Forlae oss med fred nadelig
ボー・ホルテン(指)
ムジカ・フィクタ

録音:2017年3月15-17日,6月15日
デンマークの南西部にあるリベ大聖堂は、初期ルター派教会音楽の習作が保存されている世界でも数少ない場所の一つ です。このアルバムでは、1560年頃にリベ大聖堂の音楽監督を務めていたハンス・トミッソンが編纂した復活祭のミサのため の讃美歌集を収録。当時フランドルで人気を誇っていたクレメンス・ノン・パパの「Missa Virtute magna」を中心に、同じ 時期に活躍していた作曲家たちの作品と、祈りの文句である「歌による祈祷」を組み合わせた“16世紀のミサ”をボー・ホル テン率いるムジカ・フィクタが生き生きと再現しています。

OBS PROMETEO
OBS-010(1CD)
不実なるドラゴンの所へ/古典派末期、コルドバ大聖堂の音楽
ハイメ・バリウス・イ・ビラ(1750-1822):明るい夜明け [Clara Aurora] (ソプラノと管弦楽の為の)*
イグナツ・プレイエル(1757-1831):交響曲ニ長調 BEN 126(2つのオーボエ、2つのホルンと弦楽の為の;1785)
ハイメ・バリウス・イ・ビラ:老いた蛇から [De la antigua serpiente] (ソプラノと管弦楽の為の)*
 話す必要はない [No hemos de hablar] (ソプラノと管弦楽の為の;1814)*
 不実なるドラゴンの所へ [Adonde infiel dragon] (ソプラノと管弦楽の為の)*
マリア・イノホサ(S)*
セビリャ・バロックO
ヴァンニ・モレット(指)

録音:2013年12月11-14日、ロレートの聖母教会、エスパルティナス、セビリャ県、 スペイン
19世紀初頭にコルドバ(アンダルシア、スペイン)で活躍した作曲家ハイメ・バリウス・イ・ビラの宗教的アリアをメインとするプログラム。ハイメ・バリウス・イ・ビラはカタルーニャに生まれモンセラート修道院で学び、ラ・セウ・ドルジェイ、ジローナの大聖堂楽長を歴任後、1785年から亡くなるまで37年にわたってコルドバ大聖堂楽長を務めました。マリア・イノホサは1979年サバデイ(カタルーニャ、スペイン)に生まれカタルーニャ高等音楽学校で学んだソプラノ。南欧の数多くのピリオド楽器アンサンブルと共演を重ねています。
ヴァンニ・モレットはイタリアの指揮者・作曲家・弦楽器奏者。ピリオド楽器オーケストラ「アタランタ・フーギエンス」の指揮者としても知られています。
*の楽器編成は「オーボエ(複数)、ホルン(複数)、ヴァイオリン(複数)と伴奏」と表記されていますが、「ヴァイオリン(複数)と伴奏」は普通の弦楽合奏として演奏されています。

Vanitas
VA-10(1CD)
アルダ・イル・ミオ・コア〜カウンターテナーのための歌曲集
メールラ:そう思い込むお人好し
イダルゴ:De las luzes que en el mar、
 Esperar, sentir, morir
カプスベルガー:かつては笑っていた
フェリーチェ・サンチェス:Non sia chi miriprenda
ルイス・デ・リバヤス:マリオナス
ダウランド:時は停止する、
 彼女は許してくれるだろうか、
 Sir John Such Galliard
モンテヴェルディ:苦しみが甘美なものならば
イダルゴ:Ay, que si, ay, que no、
 暗い夜
モンテヴェルディ:甘美な光で
ダウランド:甘き恋よもういちど、
 ダウランドのガリアード
イダルゴ:Tened, parad, suspended、
 Peynandose estaba un olmo
ダウランド:私の嘆きに心が動くなら
モンテヴェルディ:ただあなたを見つめて
ペドロ・ペレス(C.T)
イグナシオ・ポルティージョ(バロック・ギター、テオルボ、リュート)、
サラ・アグエダ(ハープ)、
アンドレス・アルベルト・ゴメス(ハープシコード)

録音:2016年2月、アルバセテ(スペイン)
ロベール・エクスペールやゲルト・テュルク、カルロス・メナに師事したペドロ・ペレスは1981年、スペインのトタナ出身のカウンターテナー。近年では、クレモナのモンテヴェルディ音楽祭や、ライプツィヒのバッハ音楽祭などヨーロッパ各地に招かれ、古楽界での存在を着実に高めています。

RPR
RP-014(1CDR)
バロック・ボヘミアン
ビーバー:ソナタ第1番イ長調
テレマン:ラルゴとプレスト
カンプラ:ラ・ボヘミエンヌ
バード:ジプシーのラウンド
ニコルソン:ユダヤの踊り
ミエルチェフスキ:カンツォーナ
作曲者不詳(サマーヘイズ編):スウィート・ウロフスカ
ヘンデル:ラシャ・キオ・チャールダーシュ
ヴィヴァルディ:司祭とジプシー
作曲者不詳(サマーヘイズ編):ウロフスカへの穏やかな道
レッド・プリースト

録音:2016年11月&2017年4月、ラフバラー(イギリス)
スリル満点の超絶技巧を次々と繰り出すイギリスの古楽アンサンブル、レッド・プリーストの「ボヘミア」をテーマとした新たなプロジェクト。ピアーズ・アダムズの超絶リコーダーは毎度ながら圧巻です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

DACAPO
MAR-6.2206611
(1SACD)
NX-B06
ブクステフーデと友人たちのクリスマス音楽集
【記念日とアドヴェント】
1.シャイデマン(1595頃-1663):前奏曲 ヘ長調
2.ガイスト(1650頃-1711):Wie schon leuchtet der Morgenstern-暁の星
のいと美しきかな
3.J.C.バッハ(1642-1703):Merk auf, mein Herz-天のかなたから
4.ブクステフーデ(1637頃-1707):Nun komm der Heiden Heiland-いざ来ま
せ、異邦人の救い主よ
【羊飼いたち】
5.ブクステフーデ: Furchtet euch nicht-恐れることなかれ
6.ガイスト:Pastores dicite quidnam vidistis-羊飼いたちよ、汝ら見たものを語

7.J.A.ラインケン(1643-1722):フーガ ト短調
【キリストの降誕】
8.ブクステフーデ:Das neugeborne Kindelein-新たに生まれし嬰児
9.トゥンダー(1614-1667):Ein kleines Kindelein-一人の幼子が
10.ブクステフーデ:In dulci jubilo-もろびと声あげ
11.J.A.ラインケン:前奏曲 ニ短調
【新年、エピファニー、お告げ】
12.ブクステフーデ:Jesu dulcis memoria-イエス、楽しき思い出
13.ヴェックマン(1619-1674):Rex virtutum-王の美徳
14.スヴェーリンク(1562-1621):Ab Oriente venerunt Magi-東方より博士た
ちは来た
15.ブクステフーデ:Wie schon leuchtet der Morgenstern-暁の星のいと美しきかな
ポール・ヒリアー(芸術監督)
シアター・オブ・ヴォイセス
フレデリック・フロム(Vn)
ジェセンカ・バリク・ツーニック(Vn)
カエルヴァ・ユーティライネン(Va)
ユディト=マリア・ブロムステルベルク(Vc)
マティアス・フロステンソン(ヴィオローネ)
ジェーン・ゴーワー(Fg)
アラン・ラスムッセン(Org)

録音:2017年1月29日-2月1日
DACAPOレーベルにおける初の「クリスマス・アルバム」は、グラミー賞受賞者、ポール・ヒリアー率いるシアター・オブ・ヴォ イセスが演奏するブクステフーデとその友人たちの作品集。お告げから降誕までの情景に合わせて選曲、演奏するという コンセプトに基づき、伝統的なクリスマス音楽に加え、オルガンの独奏曲や声楽アンサンブルなどバラエティに富んだ作品 が組み合わされています。小編成の声楽アンサンブルと器楽アンサンブルによる精緻で美しい演奏は、17世紀の慎まし いクリスマス音楽をこの上なくひきたてています。

KLANGLOGO
KL-1412(1CD)
NX-B03
ガルス(1550-1591):アヴェ・マリア
マショー(130
ラ・リュー(1452-1518):第5旋法によるマニフィカト
パレストリーナ(1525-1594):アヴェ・マリア
イリバレン(1699-1767):スターバト・マーテル
ミフナ(1600-1676):マリアンスケ・アヴェ
ビクトリア(1548-1611):サルヴェ・レジーナ
ジョスカン・デ・プレ(1455-1521):アヴェ・マリア
ウィーン・ヴォーカル・コンソート
これまでにウィリアム・バードの合唱作品集(KL1401)や、ヨアヒム・ビュルクのドイツ語で書かれた初の「ヨハネ受難曲」 (KL1403)で素晴らしいハーモニーを聴かせた「ウィーン・ヴォーカル・コンソート」のKlanglogoレーベル3作目のアルバ ム。マショーの「ノートルダム・ミサ曲」は一人の作曲家がミサ通常文を初めて全章作曲したことで知られる重要な作品で あり、この時代のミサ曲の中でもとびきりの人気を誇っています。このアルバムでは、同時期の作曲家たちの「マリアのため の歌」も収録。ウィーン・ヴォーカル・コンソートのメンバーは男性3人と女性2人の混合アンサンブルで、魅力的な響きが 初期のポリフォニーを輝かしく彩っています。
KLANGLOGO
KL-1414(1CD)
NX-B03
ジャングル・バロック
マルティン・シュミット:アヴェ・マリア
ドメニコ・ツィポーリ:組曲「El Barroco Guarani」
作者不詳:Laudate Pueri Dominum
シュミット:組曲
作者不詳:Ara vale hava pehendu Ava
ツィポーリ:Jesu Corona Virginum
シュミット:Si bona suscepimus
作者不詳:パストレータ
作者不詳:サルヴェ・レジーナ
ユリアン・アティラフ:メヌエット
シュミット:マニフィカト
ルイス・シャラン(指)
ソニドス・デ・パラクァリア
ユネスコの「平和のためのアーティスト」として認定されているルイス・シャランは、指揮者としても高い評価を得ており、こ のアルバムでは、若いパラグアイのミュージシャンたちで結成された「ソニドス・デ・パラクァリア」を率い、はるか250年前に 南米から追放された"イエズス会の宣教師たち"へ捧げるミサ曲を演奏しました。ヨーロッパから来た宣教師たちはこの地 に豊かな文化と音楽をもたらし、これらは南米の先住民族の文化と融合、音楽はコミュニケーションの手段となり、文化 的アイデンティティーの中核要素となりました。宣教師たちがいなくなった後も、彼らの音楽は「南米のバロック音楽」とし て魅力的な遺産となったのです。このアルバムでは知られざる当時の音楽を復興し、新たな命を吹き込んでいます。

KLANGLOGO
KL-1519(1CD)
NX-B03
パッヘルベル:鍵盤作品集
ファンタジア ニ短調 P124…ハープシコード
「アポロンの六弦琴」より第1のアリア ニ短調と変奏 P193…ハープシコード
おお、穢れなき神の子羊 P393…ハープシコード
トッカータ ト短調 P468…オルガン
「神のみわざは善きかな」によるパルティータ P379…オルガン
リチェルカーレ ハ短調 P419…オルガン
今ぞわが魂よ、主をたたえよ P47…オルガン
組曲 第28番 ホ短調 P436…ハープシコード
トッカータ ハ長調 P454…ハープシコード
フーガ ハ長調 P151…ハープシコード
音楽による“死への思い”-シャコンヌ ヘ長調 P42…ハープシコード
トッカータ ハ長調 P454…ハープシコード
マールトン・ボルシャーニ(ハープシコード&Org)

録音:2006年10月17-19日
オルガンで演奏するか、ハープシコードで演奏するか? この問題はボルシャーニのアルバムでも常に問いかけられています。パッヘルベルのこれらの作品は通常オルガンで演奏さ れることが多いのですが、ボルシャーニはオルガンとハープシコードを弾き分けることで、作品の特徴を丁寧に描き出しま す。演奏に使われたのは、ハープシコードが、17世紀コルマールの名製作者ルッカース・クーシェによる精巧な楽器を模 したもの、オルガンはニュルンベルクのマンデルシャイト製のオルガンを模してペーター・マイヤーが制作した小さな楽器。こ れらの楽器は確実に17世紀当時の響きを伝えています。

MUSICA VIVA
MV-118(2CD)
ロンドンのイタリア人、フェリーチェ・ジャルディーニ生誕300年記念
フェリーチェ・ジャルディーニ(1716-1796):6つのヴァイオリン協奏曲 Op.15(1771-1772)から 第1番変ロ長調*
ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782):シンフォニア Op.6-6
フェリーチェ・ジャルディーニ:6つのヴァイオリン協奏曲 Op.15 から 第2番ニ長調*/第3番ハ長調*
フェリーチェ・ジャルディーニ:6つのヴァイオリン協奏曲 Op.15 から 第4番ト長調*
カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):序曲第4番ハ長調 Op.17
フェリーチェ・ジャルディーニ:6つのヴァイオリン協奏曲 Op.15 から 第5番変ロ長調*/第6番変ホ長調*
ジュリアーノ・カルミニョーラ(Vn)*
アッカデーミア・ムジカーレ・デラヌンチアータ
リッカルド・ドーニ(指)

録音:2016年6月19-26日、サンタントニオ・アバーテ教会、ミラノ、イタリア
フェリーチェ・ジャルディーニはイタリアのトリノに生まれた作曲家・ヴァイオリニスト。ジョヴァンニ・バッティスタ・ソミス(1686-1763;コレッリの弟子でルクレール、プニャーニの師)に師事した後、ローマ、ナポリの歌劇楽団で活躍。その頃、ニコロ・ヨンメッリ(1714-1774)の作品を彼の目の前で弾いた際、自分のヴァイオリン演奏の技量をひけらかす目的で即興的に装飾を付けまくり、聴衆から大喝采を受けたものの怒ったヨンメッリ本人から平手打ちを食らったというエピソードが残っています。1750年にロンドン・デビューしたジャルディーニはやがてロンドンに定住し、オーケストラ団員およびソリストとして活躍して名声を得、ヨハン・クリスティアン・バッハ、カール・フリードリヒ・アーベルらと親交を深めました。しかし晩年には名声を失い、1784年ナポリに帰国した後再びロンドンに戻り、さらにモスクワに移りそこで亡くなりました。
「6つのヴァイオリン協奏曲」(「ヴァイオリン独奏の為の7声部の6つの協奏曲」)はロンドンで出版された作品。長年6曲が完全に揃った楽譜が入手できませんでしたが、マドリード国立図書館で1772年にロンドンで出版され1780年に再版された完全な楽譜が発見されました。それがジュリアーノ・カルミニョーラのソロで演奏・録音されたことは古楽ファン、ヴァイオリン・ファンにとってたいへん喜ばしいことです。とはいえ超マイナー・レーベルからの発売ですので追加生産は期待できません。お早目のオーダーをお勧めいたします。
アッカデーミア・ムジカーレ・デラヌンチアータは2009年イタリアのアッビアーテグラッソ(ミラノ県)に創設されたピリオド楽器アンサンブル。古楽ファンにはおなじみのリッカルド・ドーニ(1965年ミラノ生まれ)が指揮。

VIXEN
V2-0001(1CD)
ヨゼフ・フェルディナント・ノルベルト・ゼーガー(1716-1782):オルガン作品全集 Vol.2
8つのトッカータとフーガ
 ニ短調 T 1/ト短調 T 2/イ短調 T 3/ホ短調 T 4/ハ長調 T 5
 ヘ長調 T 6/ニ長調 T 7/ニ長調・ト長調 T 8
幻想曲ニ短調 L 8
フーガ・コン・ソッジェット・ドッピオ ニ短調 L 2
 前奏曲ハ長調 L 20/フーガ ハ長調 L 7/プレアンブル イ短調 L 35
 フーガ イ短調 L 25/前奏曲変ホ長調 L 17/プレアンブル ニ短調 L 132
 フーガ ニ短調 L 146/フーガ ヘ短調 L 121/プレアンブル ハ長調 L 65
 フーガ ハ長調 L 40/前奏曲イ短調 L 24
 イントナーツィオ・スープラ・イントナツィオ(ーネム)
 [Imitatio supra intonatio(nem)] から: イテ・ミサ・エスト イ短調 L 147
パヴェル・コホウト(Org)

録音:2015年9月7-11日、ティーン聖母教会、プラハ、チェコ
ヨゼフ・フェルディナント・ノルベルト・ゼーガーは18世紀のチェコにおける傑出したオルガン奏者。25歳でプラハ旧市街のティーン聖母教会の首席オルガニストに就任し亡くなるまでその地位に在りました。ヴァイオリン奏者・作曲家・音楽教育家としても活躍し、門下からヤン・アントニーン・コジェルフ(1738-1814)、ヨセフ・ミスリヴェチェク(1737-1781)他を輩出しました。パヴェル・コホウト(1976年生まれ)はプラハ音楽院で学んだ後、プラハ音楽アカデミーでヤロスラフ・トゥーマに師事したオルガン奏者。

Griffin
GCCD-4083(1CD)
クラークス・オブ・オクセンフォード
ビザンチン聖歌(7世紀、聖ソフロニイの祝文):Pro tis genniseos
不詳(14世紀イングランド):Angelus ad Virginem
不詳(15世紀イングランド):Nowell, Tydynges trew
不詳(チェスターの修道女たちの歌):Qui creavit coelom
不詳(15世紀イングランド):Nowel, owt of your slepe
不詳(15世紀イングランド):Nova, nova, Ave fit ex Eva
トマス・ライト(確認できる活躍期:1550頃):Nesciens Mater
リチャード・ピゴット(1485頃-1549):Quid petis, O Fili?
不詳(16世紀ヨーロッパ大陸):I come from Heaven high to tell
不詳(16世紀ヨーロッパ大陸):Gaudete, gaudete, Christus est natus
ジョン・タヴァナー(1490頃-1545):Dum Transisset Sabbatum*
ジョン・シェパード(1515頃-1559):Christ our Paschal Lamb*
ロバート・ホワイト(1538-1574):Regina coeli*
不詳(16世紀ヨーロッパ大陸):Quem Pastores Laudavere
ウィリアム・ウォルトン(1902-1983):Make we joy now in this fest
レノックス・バークリー(1903-1989):Sweet was the song the Virgin sang
ピーター・ラシーン・フリッカー(1920-1990):A Babe is born(1962)
クラークス・オブ・オクセンフォード(合唱)
デイヴィッド・ウルスタン(指)

録音:1966年以前(*未詳)初出:Abbey, ABY 603、1966年(*未詳)
イギリスの音楽学者・合唱指揮者デイヴィッド・ウルスタン(1937-2017)の追悼企画として、彼が1961年に創設した合唱団クラークス・オブ・オクセンフォードのデビューLP『Christmas Music』を初CD化。*はLPには収録されていなかった音源で詳細は未判明です。
デイヴィッド・ウルスタンはテューダー王朝期(15世紀終盤〜17世紀初頭)のイングランド教会音楽を記譜より短3度高く歌う、高声部に少年ではなく成人女性を動員する、声量を抑制する等の独自路線を提唱し賛否両論を巻き起こしました。クラークス・オブ・オクセンフォードは1970年代に全盛期を迎え、その頃にはピーター・フィリップス(タリス・スコラーズ創設者)、ハリー・クリストファーズ(シックスティーン創設者)、フィリップ・ケイヴ(マニフィカト創設者)、サリー・ダンクリー(前述3団体で中心的に活躍)他そうそうたるメンバーを擁していました。
1960年代のウルスタン&クラークス・オブ・オクセンフォードの演奏を聴くことができる当盤は、イギリスにおけるアーリー・ヴォーカル・ミュージックの解釈史を知る上でも貴重と言えるでしょう。また、20世紀のイギリスの作曲家ウォルトン、バークリー、フリッカーの作品の録音を彼らが残していたことも意外で、興味深いものがあります。

Solo Musica
SM-258(1CD)
NX-B03
エルミタージュのイタリア・バロック音楽
ガルッピ:トリオ・ソナタ ト長調
 4声の協奏曲 第1番 ト短調
ジョルダーニ:フルート三重奏協 ハ長調 Op.12-5
ティッツ:3つの弦楽四重奏曲 第1番 ハ長調より
パイジェッロ:フルート四重奏曲 ト長調 Op.23-6
ガルッピ:フルート協奏曲 ニ長調
クレア・ゲネヴァイン(Fl)
ラ・チェトラ・コンソート(アンサンブル)

録音:2013年7月14-17日
ロシア、サンクトペテルブルクにある国立美術館「エルミタージュ」。18世紀にエカテリーナ2世がドイツから美術品を買い取り、自身専用の 展示室が建てられたのがコレクションの始まりです。最初は一般公開されていませんでしたが、1863年からは市民たちも観覧できるように なり、また十月革命以降は、貴族たちが所有していたコレクションも集められ、より規模が大きくなりました。また、エカテリーナ2世は美術 館だけでなく、劇場も併設し、ここでは夜ごと素晴らしいオペラや演奏会が上演されました。イタリアからもガルッピやジョルダーニら、著名な 音楽家たちがエカテリーナ大帝の宮殿に赴き、時には宮廷楽長として女王に仕え、イタリア様式の作品を数多く演奏しました。このアルバ ムでは、フルート奏者ゲネヴァインの研究結果をもとに、エルミタージュに鳴り響いたであろうイタリア・バロックの名曲を再現。当時の音楽 界の分布を知ることができる興味深いアルバムです。 Kapelle adullam in Basel, Switzerland

ENCELADE
ECL-1601(1CD)

フレスコバルディ:チェンバロ・インタボラトゥーラ集
トッカータ第1番/カンツォーナ第1番*
リチェルカール第3番*/カンツォン第5番
ロマネスカのアリアによるパルティータ
トッカータ第8番*/ラ・フォリアによるパルティータ
トッカータ第10番*
パッサカリアによる100のパルティータ
ヨアン・ムーラン(チェンバロ、ヴァージナル*)

※使用楽器〜イタリアン・チェンバロ:Clavecin italien de Philippe Humeau de 2012

録音:2016年4月9日−12日、フランス
パリ音楽院で学び、レザール・フロリサンやル・コンセール・スピリチュエル、アンサンブル・クレマン・ジャヌカン、カプリッチョ・ストラヴァガンテ、ラ・フェニーチェなどで演奏してきたフランスのチェンバリスト、ヨアン・ムーランが弾くフレスコバルディのチェンバロ作品集。

Cybele
CYBELE-001404S
(6SACD)
スペイン古楽オルガン作品集
[CD1]
ソレール(1729-1783):ソナタ集、ファンダンゴ(全16曲)
使用楽器:Great Jordi Bosch Organ (1762, Sant Andreu, Santanyi)
[CD2]
D.スカルラッティ(1685-1757):ソナタ集(全25曲)
使用楽器:Great Jordi Bosch Organ (1762, Sant Andreu, Santanyi)
[CD3]
ホセ・リドン(1748-1827):ソナタ集、カプリッチョほか(全9曲)
使用楽器:Great Jordi Bosch Organ (1762, Sant Andreu, Santanyi)
[CD4]
セバスティアン・アグイレラ・デ・ヘレディア(1561-1627):オルガン作品集
(全18曲+SACDのみボーナストラック1曲)
使用楽器:Gabriel Thomas Organ (1823, Sant Francesc de Paula, Campos)
[CD5]
パブロ・ブルーナ(1611-1679):オルガン作品集(全8曲)
使用楽器:Mateu Bosch Organ (1746, Sant Pere, Sencelles)
[CD6]
ミリャム・ヴィーズマンとオルガン製作者ゲルハルト・グレンツィングの会話
ミリャム・ヴィーズマンとマルティン・シュメーディングの会話
マルティン・シュメーディング(Org)

録音:2011年/スペイン サンターニ、カンポス、サンセーリャス
スペインのマヨルカ島にある、1762年ジョルディ・ボッシュ製のオルガンを始めとした歴史的オルガンを用いてスペインの古楽を演奏したアルバムです。 5人の作曲家の作品をCD1枚分ずつ、たっぷりと収録。前半はソレールの『ファンダンゴ』やD.スカルラッティの『猫のフーガ』を含むソナタ集などチェ ンバロで親しんだ楽曲がオルガンで華やかに鳴り響く面白さ、後半は他ではなかなか聴けない作曲家の作品を発見する面白さが詰まっています。SACD ハイブリッドで音質も最高級。
CD6にはキュベレ・レコーズ創始者の1人で女優でもあるミリャム・ヴィーズマンが聴き手を務めた、オルガン製作者グレンツィングやオルガン奏者シュ メーディングとの会話を収録しています(ドイツ語)。また約90ページの解説書には楽器の写真や作曲家の肖像など目で楽しめる画像がふんだんに使わ れています。
マルティン・シュメーディングは1975年ドイツのミンデン生まれ。オルガンとリコーダーでソリストのディプロマを取得、他にも指揮、合唱、音楽理論、 教会音楽などを学んだ人物です。オルガニストとして様々なコンクールに入賞しており、そのレパートリーは膨大。レーガーのオルガン作品全集(17枚 組、CYBELE-051500S)を完成させ話題となった他、ブラームス、メンデルスゾーン、フランツ・シュミットの全作品や、シューマンの「ペダル・ピアノ」 のための作品など多数のCDをリリースしています。 (Ki)

MPMP
MAAC 2012-1(1CD)
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ(1700頃-1755):テ・デウム(独唱、二重合唱と管弦楽の為の) オルランダ・ヴェレス(S)
ノア・フレンケル(A)
マルセル・ベークマン(T)
ウゴ・オリヴェイラ(Br)
フローレス・デ・ムジカ&カペッラ・ジョアニーナ(合唱&管弦楽)
ジョアン・パウロ・ジェネイロ(チェンバロ、指揮)

録音:2012年2月6-11日、ミゼリコルディア教会、オエイラス、ポルトガル
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダはポルトガルの作曲家・オルガン奏者。1722年から1726年までローマに留学し、帰国後リスボンの宮廷礼拝堂楽長に就任、王女マリア・バルバラの鍵盤楽器教師(以前ドメニコ・スカルラッティも同職にありました)も務め、1755年に(おそらくリスボン大地震被災により)亡くなりました。テ・デウムは当盤での演奏時間50分に及ぶ力作。
本体・外装ともにレーベル名・規格品番表示がありません。自主制作的CDをMPMPが配給している形になります。
MPMP
MPMPCD-0029(1CD)
ジョヴァンニ・ジョルジ(?-1762):クリスマスとイースターの為のモテット集
Hodie Scietis(モテット第24番)
Quem vidistis pastores(モテット第25番)
Hodie nobis de caelo(モテット第26番)
Notum fecit Dominus(モテット第27番)
Quis tibi nunc sensus(モテット第48番)
Vespere autem sabbati(モテット第49番)
Haec dies(モテット第50番)
Et ecce terraemotus(モテット第51番)
Congratulamihi omnes(モテット第52番)
ダニエラ・マトス、フィリパ・ポルテーラ(S)
ダニエラ・アラウージョ、イネス・ロシャ・コンスタンティーノ(A)
アンドレ・ラセルダ(T)
ミゲル・マドゥーロ=ディアス(Bs)
アヴェイロ大学室内cho
クリスティアーナ・スパダーロ(オルガン、ミュージカル・ディレクター)
アントニオ・ヴァサロ・ロウレンソ(ディレクター、アーティスティック・コーディネーター)

録音:2014年5月23-26日、6月13-16日、ミゼリコルディア教会、アヴェイロ、ポルトガル
ジョヴァンニ・ジョルジはポルトガルで活躍したイタリアの教会音楽作曲家。その生涯についてはほとんど知られていませんが、おそらくヴェネツィアに生まれ、ローマのサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ教会の楽長を務めた後、遅くとも1725年にはリスボンの宮廷礼拝堂楽長の地位にありました。彼の作品が演奏される機会はほとんど無く、この録音は希少価値は非常に高いと申せましょう。

PLECTRA
PL-21701(4CD)
ルイ・クープラン:クラヴサン作品全集
[CD 1]
イ短調の楽曲*
 フローベルガー氏を模した前奏曲 [6] (Bauyn II, f.9)
 アルマンド [100] (Bauyn II, f.63v)
 アルマンド「愛想の良い女」[101] (Bauyn II, f.64)
 ラ・ピエモントワーズ [102] (Bauyn II, f.64v)
 クーラント [103] (Bauyn II, f.65)
 クーラント「ラ・ミニョン」[105] (Bauyn II, f.66)
 サラバンド [108] (Bauyn II, f.67)
 サラバンド [110] (Bauyn II, f.68)
 アルデル氏のガヴォットとクープラン氏のドゥブル [125] (Bauyn III, f.38 & f.38v)
ハ長調の楽曲*
 前奏曲 [10] (Bauyn II, f.15v)
 アルマンド [Br.33] (Brussels MS 27220, no.33)
 クーラント [19] (Bauyn II, f.22)
 サラバンド [22] (Bauyn II, f.23)
 メヌエット [29] (Bauyn II, f.25v)
 サラバンド [24] (Bauyn II, f.23v)
 シャコンヌ [26] (Bauyn II, f.24)
 サラバンド [28] (シャボニエール作曲?)(Bauyn II, f.25v)
ニ短調の楽曲+
 クーラント [38] (Bauyn II, f.30)
 クーラント [41] (Bauyn II, f.31v)
 サラバンド [46] (Bauyn II, f.33v)
 カノンによるサラバンド [47] (Bauyn II, f.33v)
 牧歌 [54] (Bauyn II, f.36)
 ジーグ [122] (Bauyn II, f.74v)
 サラバンド [56] (Bauyn II, f.37)
 3種のムヴマンの楽曲 [37] (Bauyn II, f.29v)
ヘ長調の楽曲*
 前奏曲 [12] (Bauyn II, f.17)
 アルマンド [66] (Bauyn II, f.42)
 クーラント [69] (Bauyn II, f.43v)
 クーラント [71] (Bauyn II, f.44v)
 サラバンド [72] (Bauyn II, f.45)
 バスクのブランル [73] (Bauyn II, f.45)
 サラバンド [74] (Bauyn II, f.45v)
 ジーグ [76] (Bauyn II, f.46v)
 シャコンヌ [78] (Bauyn II, f.47v)
ト短調の楽曲*
 前奏曲 [4] (Bauyn II, f.7v)
 パサカイユ [98] (Bauyn II, f.61)
[CD 2]
ヘ長調の楽曲*
 前奏曲 [13] (Bauyn II, f.18)
 アルマンド・グラーヴ [67] (Bauyn II, f.42v)
 クーラント [68] (Bauyn II, f.43)
 クーラント [70] (Bauyn II, f.44)
 サラバンド [75] (Bauyn II, f.46)
 ジーグ [79] (Bauyn II, f.48)
 ガイヤルド [77] (Bauyn II, f.47)
 シャコンヌ [80] (Bauyn II, f.48v)
 ブランロシュ氏のトンボー [81] (Bauyn II, f.49)
ニ短調の楽曲+
 アルマンド [35] (Bauyn II, f.28v)
 クーラント [42] (Bauyn II, f.32)
 クーラント [39] (Bauyn II, f.30v)
 サラバンド [45] (Bauyn II, f.33)
 サラバンド [48] (Bauyn II, f.34)
 ヴォルト [53] (Bauyn II, f.36)
 ガヴォット [124] Parville, p.25)
 サラバンド [50] (Bauyn II, f.34v)
 シャコンヌ「告訴人」[57] (Bauyn II, f.37v)
変ロ長調の楽曲*
 アルマンド [118] (Bauyn II, f.72)
 クーラント [119] (Bauyn II, f.72v)
ト短調の楽曲*
 前奏曲 [5] (Bauyn II, f.8v)
 サラバンド [95] (Bauyn II, f.57)
 シャコンヌまたはパサカイユ [96] (Bauyn II, f.57v)
ホ短調の楽曲*
 前奏曲 [14] (Bauyn II, f.19v)
 平和のアルマンド [63] (Bauyn II, f.40v)
 クーラント [64] (Bauyn II, f.41)
 サラバンド [65] (Bauyn II, f.41v)
ロ短調の楽曲*
 アルマンド [115] (Bauyn II, f.70v)
 クーラント [116] (Bauyn II, f.71)
 サラバンド [117] (Bauyn II, f.71v)
嬰ヘ短調の楽曲*
 パヴァーヌ [120] (Bauyn II, f.73)
[CD 3]
ハ長調の楽曲*
 前奏曲 [9] (Bauyn II, f.14)
 アルマンド [15] (Bauyn II, f.20)
 クーラント [16] (Bauyn II, f.20v)
 クーラント [17] (Bauyn II, f.21)
 サラバンド [20] (Bauyn II, f.22v)
 サラバンド [25] (Bauyn II, f.23v)
 パサカイユ [27] (Bauyn II, f.24v)
ハ短調の楽曲+
 前奏曲 [128] (Parville, p. 144)
 アルマンド「気取った女」[30] (Bauyn II, f.26)
 クーラント [31] (Bauyn II, f.26v)
 サラバンド [32] (Bauyn II, f.27)
 ジーグ [33] (Bauyn II, f.27v)
 シャコンヌ「せきれい」 [34] (Bauyn II, f.28)
ト長調の楽曲+
 アルマンド [82] (Bauyn II, f.50)
 クーラント [85] (Bauyn II, f.51v)
 クーラント [86] (Bauyn II, f.52)
 クーラント [92] (Bauyn II, f.55v)
ニ長調の楽曲*
 前奏曲 [2] (Bauyn II, f.4)
 アルマンド [58] (Bauyn II, f.38)
 クーラント [59] (Bauyn II, f.38v)
 サラバンド [60] (Bauyn II, f.39)
 ガイヤルド [61] (Bauyn II, f.39v)
 シャコンヌ [62] (Bauyn II, f.40)
イ短調の楽曲*
 前奏曲 [7] (Bauyn II, f.12v)
 アルマンド [99] (Bauyn II, f.63)
 クーラント [104] (Bauyn II, f.65v)
 クーラント [106] (Bauyn II, f.66v)
 サラバンド [107] (Bauyn II, f.67)
 ポワトゥーのメヌエット(作曲者不詳?)とそのドゥブル [111] (Bauyn II, f.68v)
イ長調の楽曲*
 前奏曲 [8] (Bauyn II, f.13)
 クーラント [112] (Bauyn II, f.69)
 サラバンド [113] (Bauyn II, f.69v)
 ジーグ [114] (Bauyn II, f.70)
[CD 4]
ニ短調の楽曲*
 前奏曲 [1] (Bauyn II, f.1)
 アルマンド [36] (Bauyn II, f.29)
 クーラント [40] (Bauyn II, f.31)
 クーラント [43] (Bauyn II, f.32v)
 サラバンド [49] (Bauyn II, f.34v)
 サラバンド [44] (Bauyn II, f.33)
 カナリー [52] (Bauyn II, f.35v)
 サラバンド [51] (Bauyn II, f.35)
 シャコンヌ [55] (Bauyn II, f.36v)
イ短調の楽曲+
 アルマンド [132] (Oldham 106)
 クーラント [133] (Oldham 107)
 もうひとつのクーラント [134] (Oldham 108)
 サラバンド [109] (Bauyn II, f.67v / Oldham 109)
ハ長調の楽曲+
 前奏曲 [11] (Bauyn II, f.16v)
 アルマンド「シャンボニエール氏のラ・ムーティエ」 [126] (Bauyn I, f.1 & f.1v)
 クーラント [18] (Bauyn II, f.21v)
 サラバンド [21] (Bauyn II, f.22v)
 リゴドン(作曲者不詳)とクープラン氏によるドゥブル [127] (Parville, p.138)
 サラバンド [23] (Bauyn II, f.23)
 ルベグ氏のガヴォットとクープラン氏によるドゥブル [131] (Bauyn III, f.40)
ト長調の楽曲*
 前奏曲 [129] (Parville, p.176)
 アルマンド [83] (Bauyn II, f.50v)
 クーラント [84] (Bauyn II, f.51)
 クーラント [90] (Bauyn II, f.55)
 クーラント [91] (Bauyn II, f.55)
 サラバンド [87] (Bauyn II, f.52v)
 ガイヤルド [88] (Bauyn II, f.53)
 シャコンヌ [89] (Bauyn II, f.53v)
ト短調の楽曲*
 前奏曲 [3] (Bauyn II, f.6)
 アルマンド [93] (Bauyn II, f.56)
 クーラント [94] (Bauyn II, f.56v)
 サラバンド [97] (Bauyn II, f.58v)
 シャコンヌ [121] (Bauyn II, f.74)
カレン・フリント(Cemb)

録音:データ記載なし
出典:ボーアン写本 (Bauyn)、パルヴィル写本 (Parville)、オールダム写本 (Oldham)
 ブリュッセル王立音楽院所蔵の写本 (Brussels)
使用楽器:1627年*、1635年+、ヨハネス・ルッカース製
調律:ジョン・フィリップス、A=392, temperaments ordinaires (5th comma)
フランソワ・クープラン(1668-1733)の伯父でありクープラン一族の繁栄の礎を築いたルイ・クープランのクラヴラン(Cemb)作品全集。ルイ・クープランの才能を見抜きパリに招いたたジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエール(1601/1602-1672)のクラヴサン作品全集(PL 20501, 21601)で高い評価を受けたカレン・フリントがルッカースのオリジナル楽器2台を弾き分けています。カレン・フリントはオバーリン音楽院およびミシガン大学で学んだアメリカ合衆国のチェンバロ奏者。ブランディワイン・バロック(古楽アンサンブル)のアーティスティック・ディレクターであり、当レーベルの中心的音楽家。録音にあたってはポール・ブルノルド(Paul Brunold;1875-1948)校訂/ダヴィット・モロニー改訂版(Edition de L'Oiseau-Lyre, Monaco, 1985)を使用。上記曲目直後の [数字] はその版およびブルース・グスタフソン(Bruce Gustafson)によるルイ・クープランの作品カタログ番号を示しています。
PLECTRA
PL-21702(1CD)
ベルナルド・パスクイーニ(1637-1710):鍵盤楽器の為の作品集
ヘ調の楽曲
 Toccata (Per Spagna) / Alemanda Scozzese / Corrente
 Sarabanda - Variazione / [Giga]
ニ調の楽曲
 Partite diverse di Follia(I - XVI)/Passagagli (Per il medesimo)
 Ricercare in D. sol re
 Variazioni d'invenzione in D. sol re
  [Prima Partita] / Seconda Partita / Terza Partita / Quarta Partita
  In Corrente / Altro modo la Corrente / Altra Variazione in Corrente
  Ottava Partita / Nona Partita / Decima Partita / Gagliarda
ト調の楽曲
 Tastata (Per l'Inglese) / Ricercare / Alemanda / [Corrente]
 Al medesimo [Giga] / Partite del Saltarello / Alemnda VIII / Aria
 Variazioni per il Paggio Todesco
イ調の楽曲
 Altra [Alemanda] / Corrente / [Giga]
 Toccata con lo scherzo del cucco (Per lo Scozzese)
アーサー・ハース(Cemb)

録音:データ記載なし
使用楽器:1630年頃、不詳作者製、イタリア(フリント・コレクション)
調律:ジョン・フィリップス、A=415, 1/4 comma & modified meantone
ベルナルド・パスクイーニはローマでボルゲーゼ公に仕えたイタリアの作曲家。世代的にジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643)とドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)の中間に位置するイタリア鍵盤音楽史上の重要な作曲家として認識されています。アーサー・ハースはベス・カープ、アルバート・フラー、アラン・カーティス、ケネス・ギルバートに師事したアメリカ合衆国の鍵盤楽器奏者。フランス・バロック鍵盤音楽の権威として知られ、合衆国の数多くの音楽学校、大学、音楽祭において要職を歴任しています。

ENCELADE
ECL-1601(1CD)
フレスコバルディ:チェンバロ作品集
トッカータ第1番(P)*
カンツォーナ第1番(P)+
リチェルカーレ第3番(R)+
カンツォン第5番(R)*
ロマネスカのアリアによるパルティータ(P)*
トッカータ第8番(P)+
フォリアによるパルティータ(P)*
トッカータ第10番(S)+
パッサカリアによる100のパルティータ(P)*
 (P)トッカータ集第1巻(1615/1637)から
 (S)トッカータ集第2巻(1627/1637)から
 (R)リチェルカーレとカンツォーナ・フランチェーゼ集(1615)から
ヨアン・ムーラン(Cemb*、ヴァージナル+)

録音:2016年4月9-12日、サン=レミ教会、フォントネ=ル=ヴィコント、エソンヌ県、フランス
パリ音楽院でオリヴィエ・ボーモン、ケネス・ワイス、ブランディーヌ・ランヌに師事し、レザール・フロリサン、ル・コンセール・スピリテュエル、アンサンブル・クレマン・ジャヌカン等と共演を重ねてきたしたフランスのチェンバロ奏者、ヨアン・ムーランのソロ・デビューCD。ローマではなく「パリのフレスコバルディ」を思わせる、エレガンス漂う演奏。凄いクラヴサニストがまた現れました。

Agua
EST-15001(1CD)
レゾナンス サミュエル・カッティオー(C.T)、
カンタン・デュジャルダン(G)、
マテュー・サリオ(Vc)
カウンターテナー、ギター、チェロの3名によるプロジェクト、レゾナンス(Resonance)のファースト・アルバム。12世紀から18世紀まで、古い音楽的テキストに、自らが作曲した曲、借用した旋律などを組み合わせ、独自の音楽を作っていく。
YouTubeにてご試聴いただけます!

FLORA
FLORA-3213(1CD)
マラン・マレ(1656-1728):夢想
ヴィオール曲集第5巻(1725) 抜粋
 組曲イ短調 から
  Prelude / Petit Caprice / Sarabande / Gigue / La Sincope / La Mariee
  Rondeau moitie pince et moitie coups d'archet
 組曲ヘ長調 から
  Prelude / Allemande la bois Guillaume / Sarabande / La Demoi Gigue
  Les Forgerons / Le Touche du Clavecin
 組曲ト短調 から
  Prelude / Fantaisie / Sarabande / Gigue la Pagode
 組曲ト長調 から
  Gigue la pointilleuse / Le Jeu du Volant / La Tatillone / Dialogue
  Chaconne
 組曲ホ短調
  Prelude / Allemande La Beuron / Sarabande
  Gavotte Singuliere - 2e Gavotte La Mignone / Menuet - 2e Menuet
  Le Contraste / Marche Persane dite La Savigny
  Le Tableau de l'Operation de la Taille [膀胱結石切開手術図]*
  Les Relevailles - Suitte - Suitte / Resveries Mesplaiziennes
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジュリアン・ヴォルフス(Cemb)
フランソワ・シキヴィー(朗読*)

録音:2014年4月、聖ジャン教会、ボーフェ、ベルギー
リチェルカール・コンソートを率いて今年も「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2017」に参加しているフィリップ・ピエルロ、得意のマレの新録音がついに登場。彼はリチェルカール・レーベル時代からマレのヴィオール曲集の録音を継続しており、当レーベルからは「音階」(FLORA-0603)、「シャリヴァリ」(FLORA-1507)に続きこれが三作目となります。今回は一世代下にあたるレ・タンブルのメンバー、ミリアム・リニョル(1988年生まれ)とジュリアン・ヴォルフス(1983年生まれ)を共演者に選び、風格や余裕と同時に清新な活力をもみなぎらせた、期待を上回る快演を聴かせてくれます。マレ自身が経験した麻酔無しの手術に基づく恐怖の「膀胱結石切開手術図」ではベルギーの舞台俳優フランソワ・シキヴィー(1959年生まれ)による戦慄のナレーションも味わえます。弊社太鼓判、文句無しの推薦盤です。ブックレットは付かない仕様となっております。ご了承ください。
FLORA
FLORA-4016(1CD)
フローベルガー(1616-1667):チェンバロ作品集
トッカータ、ファンタジア、カンツォーナ、アルマンド、クラント、サラバンド、
 ジグと様々なパルティータ集第2巻(1649)から Toccata II / Canzon II
ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 から
 Meditation faite sur ma mort future [気たるべき死についての瞑想],
 Gigue, Courante, Sarabande
トッカータ、リチェルカーレ、カプリッチョ、アルマンド、ジグ、クラント、
 サラバンド集第4巻(1656)から Toccata IX
ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 から
 Affligee et Tombeau sur la mort de Monsieur de Blanrocher
  [ブランクロシェ氏の死に寄せるトンボー]
トッカータ、ファンタジア、カンツォーナ、アルマンド、クラント、サラバンド、
 ジグと様々なパルティータ集第2巻 から Fantasia VI
Capriccio X(Edition Le Pupitre)
カプリッチョとリチェルカーレ集(1657/1658)から Ricercar V
ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 から
 Allemande faite en passant le Rhin dans une barque en grand peril
  [ライン渡河の船中で重大な危険に遭遇して書いたアルマンド],
 Courante, Sarabande, Gigue
トッカータ、リチェルカーレ、カプリッチョ、アルマンド、ジグ、クラント、
 サラバンド集第4巻 から
 Lamento Lamento Sopra la dolorosa perdita della Real M(aje)sta di
  Ferdinando IV, R&eagrave; de Romani &c
  [ローマ王フェルディナント4世陛下の悲しき死に寄せる哀歌],
 Gigue, Courante, Sarabande / Toccata X
ジング=アカデミー・ベルリンの手写本 SA 4450 から
ジュリアン・ヴォルフス(Cemb)

録音:2015年10月、ボーフェ、ベルギー
使用楽器:Jean-Luc Wolfs-Dachy(モデル:Ioannes Ruckers, 1624)
FLORA-3213 でフィリップ・ピエルロと共演した一年半後、ジュリアン・ヴォルフスが録音した彼の初のソロCD。以下は彼が所属するアンサンブル「レ・タンブル」の公式ウェブサイトに掲載されたプロフィールです。
ジュリアン・ヴォルフスはベルギー、ジュードーニュの音楽院にてチェンバロをはじめる。オランダのアムステルダム音楽院でメノ・ファン・デルフトのクラスに在籍、2009年6月修士課程を優秀な成績で修了する。在学中にフランスリヨン国立高等音楽院に交換留学しフランソワーズ・ランジュレに師事。2007年8月、ブルージュで行われる国際古楽コンクール・チェンバロ部門にてベルギー人で初めて1位なしの2位&聴衆賞・ミンコフ出版賞を受賞。現在、リヨン織物・装飾博物館のオリジナル・チェンバロの調整を定期的に行っている。これまでにワロニ―・フェスティヴァル、フランドル・フェスティヴァルや、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ボザールなどベルギーを中心に各地でリサイタルを行い、ラジオ録音もされている。
FLORA
FLORA-3916(1CD)
オクシタニア神話におけるアラブ音楽の影響
不詳:Fanfare pour la croisade / Imtidad / Fauvel nous a fait present
ベルトラン・デ・ボルン [Bertran de Born](1140頃-1215以前):Rassa Tant Creis
不詳:Makam Huseyni Sakil / Domino suite ins sur Cantus Firmus / Mowachah Biladi
ベルナルト・デ・ヴェンタドルン (1130/1145頃-1190/1200頃):Conorts ara sai ieu ben
ブヒル・ザデ・ムスタファ・ヒリ [Buhuri Zade Mustafa Hiri]:Hisar Agir Semai
不詳:In Pro Estampie / A l'Entrada del Temps Clar / Roukoud
不詳(アプト写本 より):Bombarde Credo instrumental
ギラウト・デ・ボルネーユ [Girau de Bornelh] (1138頃-1215):Reis Glorios
ヨハンネス・チコーニア [Johannes Ciconia] (1373頃-1412):O Felix Templum Jubila
不詳:Ayour
不詳(モンセラートの朱い本 [Livre Vermeil Montserrat] より):Sext Estampie Royale Estampie / Imperaritz de la Ciutat Ioyosa
 Los set Gotxs Recomptarem / Maria Matrem Virginem
 Stella Splendens in Monte / Ad Mortem Festinamus
ピエール=イヴ・ビナール(Br)
レナット・ジュリエ(バリトン、朗読)
レ・サックブーティエ
 ジャン=ピエール・カニャック(コルネット[ツィンク])
 フィリップ・カンギレム(ショーム、ボンバルド、中世リコーダー)
 ダニエル・ラサル(サックバット)
 ルシール・テッシェ(ボンバルド、中世リコーダー)
 ダニエル・ラサル(サックバット)
 ジョデル・グラッセ=猿渡(中世リュート、レベック、ウード、プサルテリウム)
 フローラン・ティセール(タンブール、ダフ、パンデレータ、ダラブッカ、薪、鐘)
 ゲスト:
 ピエール・アモン(中世リコーダー、ダブルフルート、パンフルート、バンスリ、コルヌミューズ)
 ドリス・エル・マルミ(ウード、歌)

録音:2015年10月、 L'annexe Barriere de Paris、トゥールーズ地方音楽院、
    トゥールーズ、フランス
レ・サックブーティエがモロッコのウードの名手ドリス・エル・マルミ(1970年生まれ)のアシストを得て組み上げたプログラム。フランス南部一帯、かつてオック語が話されていた(現在でも話されている地域も有ります)中世のオクシタニアへのアラブ文化の影響をテーマとし、オクシタニアの作者不詳の伝承音楽、12世紀から13世紀にかけてオック語で宮廷の恋愛を歌ったトルバドゥールの作品、オクシタニアに隣接するカタルーニャに残る「モンセラートの朱い本」所収の音楽等から楽曲が選ばれています。レ・サックブーティエが中世音楽に進出するとは意外に思われましたが、オック語トラッドの名歌手レナット・ジュリエ、中世フルート系楽器の名手ピエール・アモン、そしてドリス・エル・マルミを招いたその演奏は格調高く、理屈でなく音楽そのものでリスナーを「文化のるつぼ」に引き込み楽しませてくれます。雰囲気豊かな優秀録音で80分弱たっぷり収録。
FLORA
FLORA-3415(1CD)
17世紀イタリアの器楽
アンドレア・ファルコニエロ [ファルコニエーリ] (1585/1586-1656):カンツォーナ、シンフォニア、ファンタジア…集第2巻(1650、ナポリ)から
 La Suave Melodia / L'Eroica / Brando dicho el Melo
 Folias echa para mi Senora Dona Tarolilla de Carallenos
ダリオ・カステッロ(確認できる活躍期:およそ17世紀前半):現代的様式のソナタ・コンチェルターテ集第1巻(1621、ヴェネツィア)から
 ソナタ第1番
 現代的様式のソナタ・コンチェルターテ集第2巻(1629/1644、ヴェネツィア)から
 ソナタ第12番
ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570頃-1630):教会用コンチェルト集(1610、ミラノ)から 3声のソナタ
タルクイニオ・メールラ(1594/1595-1665):教会用および室内用カンツォーナまたはソナタ・コンチェルターテ
 (1637、ヴェネツィア)から La Cattarina
マルコ・ウッチェリーニ(1603/1610頃-1680):室内用および教会用ソナタ、コッレンテとアリア集 Op.4(1645、ヴェネツィア)から
 La Luciminia contenta(ヴァイオリン独奏ソナタ)
ジョヴァンニ・バッティスタ・ブオナメンテ(16世紀後半-1642):2つのヴァイオリンとバッソ・ディ・ヴィオラの為の様々なソナタ…集第4巻
 (1626、ヴェネツィア)から シンフォニア第2番/ガリアルダ第4番
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554/1557頃-1612):カンツォーナとソナタ集(1615)から 3つのヴァイオリンを伴うソナタ第21番
ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョ(確認できる活躍期:1609-1621):神の称賛の音楽 [divine lodi musicali] 第2巻(1614、ヴェネツィア)から
 2つのソプラノのエコー・カンツォーナ [Canzon a doi soprani in echo]
フランチェスコ・トゥリーニ(1589頃-1656):2声および3声のマドリガーレとソナタ集(1621、ヴェネツィア)から 2声のソナタ
ジョヴァンニ・ガブリエーリ:カンツォーナ第2番
ジョヴァンニ・マルティーノ・チェーザレ(1590頃-1630):音楽の旋律 [Musicali melodie] (1621、ミュンヘン)から La Gioia
ジョヴァンニ・パオロ・チーマ:教会用コンチェルト集 から ヴァイオリンとヴィオローネの2声のソナタ
アゴスティーノ・ゲッリエーリ(確認できる活躍期:17世紀前半):ヴァイオリン…ソナタ集 Op.1(1673、ヴェネツィア)から
 La Viviani(3声のソナタ)
レ・タンブル
[川久保洋子(Vn) 
ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジュリアン・ヴォルフス(オルガン、チェンバロ)]

ハルモニア・レニス
[水内謙一(リコーダー)
村上暁美(Cemb) ]

録音:2014年8月、モンヴァルザン、フランス
エンリコ・ガッティ&アンサンブル・アウローラの超名盤「17&18世紀イタリアのヴァイオリン芸術 Vol.1」から24年、若き古楽のエリートたちによる自由闊達かつ洗練の極めた演奏に驚嘆し感銘を覚えました。私がガッティ盤に出会ったのは20代後半のこと。同じように若いリスナーの方々がお一人でも多くこのレ・タンブル&ハルモニア・レニス盤に出会えることを望みます。私にもはや影響力は無いと思いますが、久々に署名付きで推薦いたします。ブックレットに日本語解説を記載。

ELOQUENTIA
EL-0607(1CD)
ギヨーム・ド・マショー:L'amoureus Tourment
ギヨーム・ド・マショー(1300頃-1377):Loyaute que point de delay
不詳(15世紀):De cuer je soupire
不詳(13世紀のトルヴェール):Lai de la Pastourelle
ジャン・ド・レスキュレル(?-1304):Comment que par l'eloignance
ギヨーム・ド・マショー:Ay mi
マルク・モヨン(歌)
ヴィヴァビアンカルーナ・ビッフィ(ヴィエール)
ピエール・アモン(笛、タンブール、バブパイプ、ディレクター)
ELOQUENTIA
EL-1342(1CD)
ギヨーム・ド・マショー(1300頃-1377):ヴィルレー、バラード&ロンドー集
Quant je sui mis au retour / Comment qu'a moy lonteinne
Puisqu'en oubli suis de vous, dous amis / J'aim mieux languir
Plourez, dames, plourez vostre servant / Dou mal qui m'a longuement
Dix et sept, cinq, trese, quatorse et quinse / Dame, vostre dous viaire
Phyton, le mervilleus serpent / Amours me fait desirer
Se ma dame m'a guerpi / Et musique est une science
Loyaute weil tous jours / Liement me deport / J'aim sans penser laidure
マルク・モヨン(歌)
ヴィヴァビアンカルーナ・ビッフィ(歌、ヴィエール)
アンジェリーク・モヨン(ハープ、歌)
ミカエル・グレビル(リュート、セテリーナ)
カタリナ・ビセンス(オルガネット)
カルロ・リッツォ(タンブリーナ)
ピエール・アモン(中世笛各種、タンブール、歌、ディレクター)

録音:2012年7月、ラボリー財団、リモージュ、リムーザン、フランス

ELOQUENTIA
EL-1544(1CD)
天空のコンセール/グレゴリオ聖歌と即興演奏
[1月1日の祝日]
Lux hodie / Orientis partibus / Hec est Clara dies / Salve festa
Letemur / Christus manens / Collocaret / Stephanus / Natus est
Lux opta claruit / Recette de sauge / Orientis partibus
J'ai fait nouveletement motet / Douce Dame / Bon vin doit
Gloria ad modum tubae
[12月25日、クリスマス]
Nowell carol XVeme siecle / Laudiam l’amor divino
Verbum caro factum est / Riu riu / Uns kompt ein Schiff gefahren
Nova nova carol XVeme siecle / Noel Noel
[12月26日、聖エティエンヌの祝日]
Et enim sederunt / Sederunt principes / St Loup, Ste Colombe
Video coelos
[1月6日、公現祭]
Stella nuova'n fra la gente / Reges Tharsis / Angelus
Ante luciferum / Kyrie / Crudelis Herodes
アンサンブル・オブシディエンヌ
エマニュエル・ボナルド(指)

録音:2014年5月

ENCELADE
ECL-1502(1CD)
イン・ノミネ〜1600年頃のヨーロッパ音楽シーンにおける天国と地獄
不詳:コレア [Chorea]【試聴】/ポローニカ [Polonica]
パレストリーナ(1525頃-1594):Vestiva i colli e le campagne intorno
不詳:Slap and Kiss【試聴】/Szegeny legeny eneke
パレストリーナ/ジョヴァンニ・バッティスタ・ボヴィチェッリ:Io son ferito ahi lasso
不詳:Scjaracule maracule/Les bouffons/In nomine(即興演奏)/Rolling Hornpipe
エールバッハ(1570頃-1635):リチェルカーレ第9旋法(Io son ferito, hai lasso と Vestiva colli のフーガによる)
不詳:O Mely Csudalatos/詩篇65 第1節(2声)/詩篇65 第2節(装飾付き)
 詩篇65 第3節(テノールによる)
ギヨーム・フラン(1505頃-1571)/テオドール・ドゥ・ベズ(1519-1605)作詩:詩篇65 第4節(歌唱)
不詳:第一の魔女の踊り
ジョン・ブル(1562頃-1628):In Nomine
ピエール・アテニャン(1494頃-1551頃)/クロード・ジェルヴェーズ(1525頃-1583頃):ブランル組曲
レザルピ
[オディール・エドゥアール(Vn)
ミカエル・コジアン(バグパイプ、ガイタ)
フレディ・アイヒェルベルガー(オルガン、シターン、ディレクター)
ピエール・ガロン(レガール、スピネット、コラショーネ)
ゲスト:マテュー・ブティノー(レガール、スピネット、ふいご手)]
ユグノーcho

録音:2015年9月14-17日、サン・サヴァン・アン・ラヴダン修道院、サン・サヴァン、 オート・ピレネー県、フランス
聖母マリア出現の奇跡で知られるルルドに近いサン・サヴァン村の修道院に残るルネサンス・オルガン(1557年不詳作者製、1995-1996年修復、1段鍵盤、8ストップ)に出会ったフレディ・アイヒェルベルガーが、そのピュアな音色とグロテスクな装飾から当時のヨーロッパ音楽に現れた「天国と地獄」というテーマを思い付いたことから生まれたプログラム。グループ名のレザルピ(Les Harpies)は顔から胸まで人間の女性で下半身と翼は鳥の姿をしたギリシャ神話上の生物ハルピュイアのフランス語複数形。ルネサンス・ヴァイオリンのスペシャリストとなったエンリコ・ガッティの教え子オディール・エドゥアール、ジャンルを超えて活躍しているバグパイパーのミカエル・コジアンらによる自由闊達な演奏は新鮮で、まったく飽きさせません。

コウベレックス
KRS-5219(1CD)
税込定価
ルクレール:音楽の愉しみ、トリオ・ソナタ
ジャン=マリー・ルクレール: 音楽の愉しみ 第1番 Op.6
音楽の愉しみ 第2 番 Op.8
トリオ・ソナタ ニ長調 Op. 2/8
アルモニー・ダポロン:
【廣岡 マルリサ由樹子(トラヴェルソ・フルート)、
エマヌエレ・ブレダ(Vn)
セバスティアン・ハルトゥング(Vc)
三橋 桜子(Cemb)】

録音:2016 年8 月3?4 日 録音場所:京都市立堀川高校音楽ホール(京都市)
バロックアンサンブル "アルモニー・ダポロン" による J.-M. ルクレールの室内作品を聴き、大きな喜びを感じました。 この2つの「音楽の愉しみ」Op.6 とOp.8 は当時フランスにおけるヴァイオリンの巨匠であったルクレールにより作曲されまし た。現存する数々の組曲の中でも特筆に値する名曲です。愛嬌があり、またガラス細工なような繊細さを持ち、そして甘く 美しい憂いをも持ち合わせ、聴くものたちは限りなく心地よい気分に酔いしれることができます。それに対し「トリオ・ソナタ D-Dur」Op.2/8 はイタリアバロック音楽の形式を持っています。しかし、ルクレールの作品であるため、フランス・バロック音 楽のエッセンスもところどころに見え隠れします。 廣岡マルリサ由樹子、エマヌエレ・ブレダ、セバスティアン・ハルトゥング、三橋桜子 はバロック時代の伝統的で豊かな音 色を再現することに成功しています。彼らの演奏を通して当時の音楽を現代に享受できることは、この上もない喜びだと言 えるでしょう。 全曲を通してセンスがありエネルギッシュ、かつさまざまな情緒に適する音色で奏でる素晴らしい技術を持ち、音楽的に 決断を要する場面でも十分な判断力と情熱を発揮する。4 人の演奏家それぞれが最高の演奏技術を持ち合わせたこのア ンサンブルは、真に価値あるものであり、我々を情緒ある夢の彼方へと誘ってくれます。今はもう存在することのない、心か ら憧れる当時の世界に在った活気あふれる音楽を、その響きを今ここに私は聴いたのです。心からの称賛を!

ENCELADE
ECL-1501E(1CD)
ジョヴァンニ・バッサーノ(1558頃-1617頃):器楽アンサンブルの為のリチェルカーレ集
シュザンヌはある日 [Susanne un jour]/リチェルカータ第1番 [Ricercata prima]
ファンタジア 8 [Fantaisie]/私の甘美な恋人 [Caro dolce ben moi]
リチェルカータ第2番 [Ricercata secunda]
御身はすべてが美しい [Tota pulchra es]/元気溌剌 [Frais et gaillard]
リチェルカータ第3番 [Ricercata terza]/ファンタジア 5 [Fantaisie 5]
別れは死ぬほどつらくとも [Ancol che col partire]
リチェルカータ第4番 [Ricercata quarta]/ファンタジア 11 [Fantaisie 11]
恋は長くは続かない [Oncques Amour]/リチェルカータ第5番 [Ricercata quinta]
陽気な羊飼い [Ung gay bergier]/リチェルカータ第6番 [Ricercata sesta]
ファンタジア 20 [Fantaisie 20]/祝されたり [Benedicta es]
ファンタジア 17 [Fantaisie 17]/リチェルカータ第7番 [Ricercata settima]
ばら [La Rose]/ファンタジア 18 [Fantaisie 18]
リチェルカータ第8番 [Ricercata ottava]
ラ・ギルド・デ・メルスネール・レユニ
[エルザ・フランク(リコーダー、バッサネッロ、ドゥルツィアン)
アドリアン・マビール(リコーダー、コルネット[ツィンク]、ディレクター)
ジェレミー・パパセルジョ(リコーダー、ボンバルダ、ドゥルツィアン)
フランソワ・ラゼレヴィッチ(フラウト・トラヴェルソ)
サンドリーヌ・デュペ(Vn)
カロリーナ・ヘルツィヒ(ハープ、チェンバロ、オルガン)
マルク・ヴォルフ(アートリュート)
ジャン=リュック・オー(チェンバロ、オルガン) ]
ジョヴァンニ・バッサーノはヴェネツィア楽派の作曲家で、コルネット(ツィンク)をはじめとする木管楽器の演奏家。既存のポリフォニー声楽曲を器楽で演奏する際の即興的装飾法(ディミニューション)を確立したことで知られています。ラ・ギルド・デ・メルスネール・レユニはフランスのコルネット(ツィンク)奏者アドリアン・マビール(1985年生まれ)が主宰するピリオド楽器アンサンブル。

ENCELADE
ECL-1501(1CD)
バッサーノ:管楽器のためのリチェルカーレ集 ラ・ギルド・デ・メルスネール〔サンドリーヌ・デュペ(Vn)、エルサ・フランク(リコーダー、バッサネッロ、ドゥルシアン)、フランソワ・ラザレヴィチ(トラヴェルソ)、ジェレミー・パパセルジオ(ボンバルダ、ドゥルシアン、リコーダー)、マルク・ヴォルフ(アーチリュート)、カロリーナ・ヘルツィヒ(ハープ、チェンバロ)、ジャン=リュク・オー(オルガン、チェンバロ)、アドリアン・マビール(コルネット、指)〕


録音:2015年4月15日−18日、フランス
ラ・ギルド・デ・メルスネールは、フランスの若きコルネット(ツィンク)奏者、アドリアン・マビールが創設した、16世紀〜17世紀の音楽を専門とするピリオド楽器アンサンブル。 16世紀後半のヴェネツィアでコルネットの名手として活躍したジョヴァンニ・バッサーノ(ca.1558−ca.1617)のリチェルカーレ集は、コルネット(ツィンク)やリコーダー、トラヴェルソ、そしてドゥルシアンやバッサネッロ、ボンバルダなどの様々な管楽器が躍動。イタリア・ルネサンスの華やかでリリカルな古楽器の音色が満載、古楽器ファン必聴です!

ANTARCTICA
ANTAR-003(1CD)
「La Muse et La Mise (ミューズと身なり)」
F.クープラン:ショワジのミュゼット(第3巻、第4組曲)、
 タヴェルニのミュゼット(第3巻、第5組曲)
シャルル・デュパール:コンセール用クラヴサン組曲第4番
作曲者不詳:「私が作曲したシャンソン」よりブリュネット、またはやさしい小さなエア(1703年作曲)
F.クープラン:女流画家(第2巻、第8組曲)、パッサカイユ(第2巻、第8組曲)
リュリ:「Se que me muero de amor」(町人貴族より)
F.クープラン:王宮のコンセール第4組曲
〔プレリュード、アルマンド、フランス風クーラント、イタリア風クーラント、サラバンド、リゴードン、ロンドー〕
F.ブヴァール:「Chantez charmants oyseaux」
F. クープラン:パピヨン(第2組曲より)
リュリ:「Je languis nuit et jour」(町人貴族より)
F. クープラン:レ・シルヴァン(森の精たち)(第1組曲より)
モンテクレール:「La bergere」(カンタータ第3巻より)
F. クープラン:輝かしい女、またはボンタン夫人/生まれながらのあでやかさ(第2巻、第11組曲より)
レッドヘリング・バロック・アンサンブ ル
F.クープラン、およびシャルル・デュパールのクラヴサン曲集の楽曲をバロック・アンサンブルに編曲したもの、およびリュリのオペラからの抜粋などで 構成された興味深いプログラム。クープランのクラヴサン曲集のそれぞれの楽曲の個性がより際だち、より魅力的に響きます。レッドヘリング・バロック・ アンサンブルは、リコーダー奏者のパトリック・デネッカーによって設立されたアンサンブル。作品によって編成も変わる、変幻自在のアンサンブルです。 (Ki)

ELOQUENTIA
EL-1651(1CD)
アヴァ・ステラ・セレーナ〜サン=ジュリアン=ドゥ=ソのルネサンス・オルガン
不詳(16世紀):Questo nobil bambino(ラウダ)
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1583-1643):カンツォン「ラ・スピリタータ」
不詳(16世紀)、カンシオネロ・デル・パラシオ から:Passe el agoa
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):「騎士の歌」による変奏曲
不詳(16世紀)、カンシオネロ・デル・パラシオ から:Senora de hermosura
アントニオ・コレア・ブラガ(17世紀):戦争 第6旋法(1695)
トマス・ウィールクス(1576-1623):Strike it up, tabor
不詳(16世紀)、ダブリンの写本 から:アルマン「馬の脚」/パヴァーヌ「誰が道を通るのか」/ブランル「戦士」
 ロマネスカによるフレドン
ハインリヒ・イザーク(1450-1517):インスブルックよ、私は去らねばならぬ
不詳(15世紀):Ecce quod natura(キャロル)
ギヨーム・ディファイ(1400-1474):Je vueil chanter de cuer joyeu
コンラート・パウマン(1409-1473):Mit ganzem Willen
アウグスト・ノルミンガー(1560頃-1613):Furstliche Abfunge vom Tantz(1598)
ベルハルト・シュミット(1535頃-1592):Wie schon bluet uns der Maye(1577)
不詳、ヤン・デ・ルブリンのタブラチュア譜集(1537-1548)から前奏曲/ハイドゥクの踊り/マルティン
クローダン・ド・セルミジ(1490-1562):アヴィニョンの橋の上で
ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(1562-1621):大公のバッロ
ウスタシュ・デュ・コロワ(1549-1609):Une jeune fillette
シャルル・ラッケ(1598-1664):「天の元后」によるファンタジア第8旋法
ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):エレヴァツィオーネのトッカータ
不詳(16世紀):Ave Stella Serena(ラウダ)
リュック・パガノン(Org)
オブシディエンヌ
エマニュエル・ボナルド(指)

録音:サン・ピエール教会、サン=ジュリアン=ドゥ=ソ、フランス
使用楽器:1568年、不詳作者製(2011年、ベルナール・カティオ修復)
オルガンと声楽アンサンブルによるプログラム。
ELOQUENTIA
EL-1653(2CD)
ルネサンス・シャンソン
[CD 1] 快楽の園
デュファイ(1400-1474):Ce jour de l'an voudray joye mener
 Par droit je puis bien complaindre et gemir
 Ma belle dame souveraine / Ce moys de may soyons lies et joyeux
 Reveslons nous amoureux
不詳、バイユー写本(15世紀終盤)から:Le roy anglois / Hellas il est pic de ma vie / Bevons ma commere
 Hellas mon c?ur / Dieu gard celle de deshonneur
 Belle tres douce mere / Ne l'oseray je dire, se j'ayme par amour
 Hellas ma dame que je desire tant / M'erme je n'ay point nom Johanne
 La derniere nuitceee d'avril / Jamais amoureux bien n'aira
 Le grand desir / L'amour de moi si est enclose
ジョスカン・デプレ(1440-1521):Nymphes des bois Deesse des fontaines / In te Domine speravi
 Scaramella / Vive le roy
[CD 2] L'AMOUR DE MOY SI EST ENCLOSE
不詳、バイユー写本 から:L'amour de moi si est enclose
ピエール・ド・ラ・リュー(1460頃-1518):Autant en emporte le vent
ロイゼ・コンペール(1445頃-1518):Mais que che fut secretement
Bosfrin:Et trop penser
不詳、バイユー写本 から:Puisque Robin j'ay a nom*
不詳:Entre Peronne et Saint Quentin Anonyme
不詳、バイユー写本 から:Vecy le mai Anonyme*
不詳、バイユー写本 から:Quant je vois renouveler / Quant je voy renouveller*
ロイゼ・コンペール:Le Renvoy / Le Renvoy
不詳、バイユー写本 から:On doibt bien aymer l'oyselet*
アントワーヌ・ビュノワ(1430頃-1492):Joye me fuit et douleur me queurt seure+ / Joye me fuit
不詳:Je ne pourroye plus celer
ピエール・ド・ラ・リュー:Pourquoy non
不詳、バイユー写本 から:Helas Olivier Vasselin*
不詳:Mon mignaut musequin
アントワーヌ・ビュノワ:Mon mignault musequin
不詳、バイユー写本 から:Dieu la gard la bergerotte* / Amy je prends conge de vous
即興演奏:「Amy je prends conge de vous」による Kyrie
マテウス・ピペラーレ(1450頃-1515頃):Forseulement
即興演奏:「Amy je prends conge de vous」による Kyrie
ジョスカン・デプレ:Plaine de dueil
エーヌ・ヴァン・ギゼゲム(1445頃-1472以後):Ce n'est pas jeu

*オブシディエンヌによる即興ポリフォニー演奏
+バルナベ・ジャナンによるポリフォニー編曲版
オブシディエンヌ
エマニュエル・ボナルド(指)

Musique Sacree
MSNDP-006(1CD)
聖王ルイ〜伝記と13世紀の音楽
3声のモテット: Et gaudebit O quam sancta El mois d'avril
物語: 聖王ルイの誕生と洗礼
イントロイトゥス(諸聖人のリタニア): Exaudivit de templo
コムニオ: Omnes qui in Christo
物語: 聖王ルイの教育
歌: On doit la mere Dieu
物語: 聖王ルイの戴冠
アンティフォナ: Unxerunt Salomonem
2声のコンドゥクトゥス: Gaude, felix Francia
物語: 聖王ルイの結婚
歌: Vos que'm semblatz / Jamais, nul temps
物語: 宮廷での生活(第1部)
器楽演奏: 王のエスタンピ第6番
オルガヌム: Benedicamus Domino
物語: 宮廷での生活(第2部)
パーティーの戯れの歌:Bernart a vous veuil demander
詩と歌: L'autrier matin
物語: 聖遺物への崇拝
レスポンソリウム: Occidentem
散文: Regis et pontificis
物語: エジプトの十字軍
歌: Tous li mons doit mener joie
打楽器即興演奏: マンスーラの戦い
歌: Nus ne porroit de mauvese reson
2声のコンドゥクトゥス: Ierusalem accipitur
物語: 聖王ルイGaudiose Francia
レスポンソリウム: Felix regnum
パリ・ノートルダム声楽アンサンブル
シルヴァン・デュードネ(指)
フランス国王ルイ9世(1214-1270、在位:1226-1270)は内政・外交に尽力し尊敬を集めました。宗教的情熱から第7回・第8回十字軍を起こしましたが大敗し戦病死。後に列聖され聖王ルイと称されました。 当盤のプログラムは聖王ルイの生涯を伝記の朗読と当時の音楽、詩、散文で綴る内容となっています。

Sono Luminus
DSL-92208(1CD)
NX-B05
Parthenia
ウィリアム・バード(1543-1623):前奏曲ハ長調
バード:パヴァンとガイヤルド「ウィリアム・ピーター卿」
バード:前奏曲ハ長調
バード:ガイヤルド「メアリー・ブラウンロ」
バード:パヴァンとガイヤルド「ソールズベリー伯」
バード:パヴァン第2番「ソールズベリー伯」
ジョン・ブル(1562/3-1628):前奏曲ト長調
ブル:パヴァンとガイヤルド「聖トーマス・ウェイク」
ブル:パヴァント長調
ブル:ガイヤルド(パヴァン第12番へ)
ブル:ガイヤルド
ニ長調
ブル:ガイヤルドニ長調
オルランド・ギボンズ(1583-1625):ガイヤルドハ長調
ギボンズ:4部の幻想曲
ギボンズ:パヴァンとガイヤルド「ソールズベリー伯」
ギボンズ:女王の命令
ギボンズ:前奏曲ト長調
アリーナ・ロタル(ハープシコード)

録音:2015年10月5-9日ヴァージニアボイス、ソノ・ルミナス・スタジオ
このアンソロジー《Parthenia‐パーセニア》は1613年、プファルツ選帝侯フリードリヒ五世とジェイムズ1世の娘である エリザベス・ステュアートの結婚を祝して出版された曲集で、ギボンズ、バード、ブルの作品が21曲収録されています。タ イトルの語源は「純潔な乙女」を意味するギリシャ語です。今日のヨーロッパで最も著名なハープシコード奏者の一人で、ル ネサンス期からバロック期の鍵盤音楽を手中に収めているアリーナ・ロタルは、この曲集に以前から強い興味を抱き、作品に 隠されたたくさんの「E(エリザベス)」と「F(フリードリヒ)」の音を探し出す楽しみや、精緻なポリフォニーを解きほぐしつ つ全曲を演奏していくことで、17世紀に存在した若い王女の姿を描き出すことに夢中になったと語っています。喜びと賛美 に包まれた曲集です。

AAM Rscords
AAM-5B05
ダリオ・カステッロ:「現代的なソナタ・コンチェルターテ」第1巻〜ヴェネツィア1629年
2台のヴァイオリンのためのソナタ第1番
2台のヴァイオリンのためのソナタ第2番
ヴァイオリンとコルネットのためのソナタ第3番
ヴァイオリンとヴィオレッタのためのソナタ第4番
ヴァイオリンとトロンボーンのためのソナタ第5番
コルネットとヴィオレッタのためのソナタ第6番
ヴァイオリンとドゥルシアンのためのソナタ第7番
ヴァイオリンとドゥルシアンのためのソナタ第8番
コルネット、ヴァイオリンとドゥルシアンのためのソナタ第9番
2台のヴァイオリンとドゥルシアンのためのソナタ第10番
2台のヴァイオリンとドゥルシアンのためのソナタ第11番
2台のヴァイオリンとトロンボーンのためのソナタ第12番
リチャード・エガー(指、ハープシコード、Org)

アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック
録音:2016年1月25-28日ケンブリッジ、聖ジョージ教会
その生涯における詳細が全く伝えられていないヴェネツィアの作曲家、器楽奏者ダリオ・カステッロ(生年不祥-1630 頃)。モンテヴェルディと同じ時代に活躍し、モンテヴェルディが楽長を務めていたサン・マルコ寺院とも関わりがあ ったと推測され、カステッロが書いた革新的な“ソナタ”は当時強い影響力があったようです。17世紀当時、カステッ ロの作品はシェークスピアよりも広範囲で出版されていたとも言われています。 現在、アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)の音楽監督を務めるリチャード・エガーは、カステッ ロの生涯研究の主唱者であり、この録音でもオルガン、ハープシコードを演奏しながら全体を指揮、カステッロの最も 重要な作品である「現代的なソナタ・コンチェルターテ」第1巻の録音を行っています。全部で29曲残されているカ ステッロの作品、どれも演奏には高度な技術を要し、各々の独奏楽器の名人芸はもちろんのこと、レチタティーヴォで の自由な楽想も素晴らしく、当時の最先端を行ったであろうこの様式は、タイトルにある「現代的な」という言葉がふ さわしいものです。 現在ではあまり耳にすることのない楽器「ヴィオレッタ」とは16世紀から18世紀ごろに使用されていた楽器ですが、 ここで用いられているのは、恐らく「バス・ヴィオレッタ・ブラッツォ」でヴァイオリンより1オクターブ下の音域で 調弦されます。奏者であるジョセフ・クラウチは「録音の2年前に好奇心のみで購入した楽器だったので、まさか使う 機会があるとは本当に嬉しい」と語っています。 また「ドゥルシアン」というのはファゴットの原型で、17世紀イタリアでは「突出した技巧を要する楽器」として知 られていました。奏者ベニー・アガッシは「この楽器をこれまで練習してこなかったけれど、今回の録音のために一生 懸命練習しました。これは素晴らしい経験でした」と語っています。

PLECTRA
PL-21602(3CD)
クープラン:クラヴサン曲集第3巻(1722)
第13組曲/第14組曲*
第15組曲*/第16組曲*
第17組曲/第18組曲+
第19組曲
デイヴィット・モロニー(Cemb)
カレン・フリント(Cemb)*

録音:2014年11月、ザ・バーン・アット・フリントウッズ、ウィルミントン、デラウェア州、アメリカ合衆国
使用楽器:1768年、ヨハネス・グルマン製(+以外)/1627年、ヨハネス・ルッカース製+
グスタフ・レオンハルト亡き後の古楽界を代表する鍵盤楽器奏者の一人、デイヴィット・モロニーが満を持して取り組むフランソワ・クープランのクラヴサン独奏全作品録音プロジェクト第3作。デイヴィット・モロニー(1950年生まれ)はスージー・ジーンズ、ケネス・ギルバート、グスタフ・レオンハルトに師事した英国の鍵盤楽器奏者・音楽学者。20年以上本拠としていたパリから2001年アメリカ合衆国に移住し、カリフォルニア大学バークレー校教授兼オルガニストを務めています。第14組曲の「ジュリエ」、第15組曲の「ショワジのミュゼット」および「居酒屋のミュゼット」、第16組曲の「陽気な町」ではカレン・フリントがルッカース製を弾いて二重奏に参加。
PLECTRA
PL-21601(3CD)
ジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエール(1601/1602-1672):チェンバロ作品全集 Vol.2〜手稿譜で残された作品集
[CD 1]
ニ調の楽曲*
 パヴァーヌ G.94/シャンボニエールのクーラント G.147
 シャンボニエールのクーラント G.148/サラバンド G.93/クーラント G.91
 クーラントとドゥブル G.92 & G.92a/クーラント G.90
ヘ調の楽曲*
 クーラント G.107/クーラント G.20/クーラント G.108/サラバンド G.118
 クーラント G.109/クーラント G.110/クーラント G.119
ハ調の楽曲*
 シャンボニエールのサラバンド G.149(デイヴィット・モロニー再構成)
 シャンボニエールのクーラント G.145
 シャンボニエール氏のサラバンドとドゥブル [MRN Couperin] G.150
 サラバンドとドゥブル [Anonymous] G.150a
 サラバンドとドゥブル [Anonymous] G.150b
イ調の楽曲*
 クーラント「春」G.62/クーラント G.A154/サラバンド G.26/クーラント G.137
 サラバンド G.A155/シャンボニエール氏のパッサカリア G.62
 Chambre氏のクーラント G.69
ハ調の楽曲+
 アルマンド「ムーティエ」G.67/「ムーティエ」のドゥブル [Louis Couperin] G.67a
 クーラント G.78/クーラント G.79/サラバンド G.82/クーラント G.73
 クーラント G.77/クーラント G.86
{CD 2]
イ調の楽曲*
 冗談 G.135/クーラント G.136/サラバンド G.141/クーラント G.138
 サラバンド G.139/サラバンド G.140/ジーク「コケット」G.70
ハ調の楽曲+
 アルマンド G.71/クーラント G.88/(別の)クーラント G.81
 サラバンド [Louis Couperin?] G.83/クーラント G.75/クーラント G.85
 ジーグ G.84
ト調の楽曲+
 クーラント G.123/クーラント G.125/サラバンド G.126/クーラント G.124
 サラバンド G.127/ジーグ G.128/シャコンヌ G.129
ホ調の楽曲*
 ジーグ G.106
ニ調の楽曲*
 サラバンド G.61
 別のシャンボニエール(クーラント)G.152とドゥブル [La Barre?] G.152a
 クーラント・シャンボンとドゥブル [La Barre?] G.153 & 153a
 シャンボニエール氏のサラバンド G.146/サラバンド G.195
 シャンボニエール氏のカナリス [Louis Couperin?] G.151
ヘ調の楽曲*
 クーラント G.114/クーラント G.111/サラバンド G.115/クーラント G.113
 サラバンド「おお、美しい庭園」とドゥブル [D'Anglebert?] G.116a
 ヴォルト G.116/ロンド G.112/サラバンド G.117
[CD 3]
ハ調の楽曲+
 アルマンド G.72/別の(クーラント)「愚かさ」G.74/クーラント G.80
 荘重なサラバンド G.34/クーラント G.74/クーラント G.87/クーラント G.89
ヘ調の楽曲*
 クーラント G.A157/(クーラント)G.A158/サラバンド G.A156/性急な G.120
 (別の)性急な G.121/シャコンヌ G.122
変ロ調の楽曲*
 クーラント G.142/(クーラント)G.143/サラバンド G.144
 ガイヤルドとドゥブル G.68 & 68a
ト調の楽曲*
 パヴァーヌ G.134/サラバンド G.131/アルマンド「悲しむ人」G.130
 ジーグ G.132/ジーグ G.133/サラバンド G.65/ジーグ「めまい」G.66
 (メヌエット)G.A160
ニ調の楽曲*
 アルマンド「可愛い女の子」G.96/クーラント G.97/クーラント G.A159
 クーラント G.98/クーラント G.104/クーラント G.100/クーラント G.101
 サラバンド G.103/クーラント G.102/クーラント G.99
 ジーグ「Bruscanbille」G.105
カレン・フリント(Cemb)

録音:2014年11月、2015年4月、2016年3月、ザ・バーン・アット・フリントウッズ、ウィルミントン、デラウェア州、アメリカ合衆国
使用楽器:1627年*、1635年+、ヨハネス・ルッカース製
ジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエールはフランス・クラヴサン楽派の創始者とも称されるチェンバロ(クラヴサン)奏者・作曲家・舞踏家。ルイ13世および14世の王室付き音楽家として活躍しました。門下からジャン=アンリ・ダングルベール(1629-1691)、ジャック・アルデル(1643頃-1678)を輩出、またルイ・クープラン(1626-1661)の才能を見出し彼に大きな影響を与えました。
プレクトラ・ミュージックは既存の「シャンボニエール:クラヴサン曲集」(PL 21001)に新録音を加える形で全集化を決定。当盤では生前に出版された2巻の出版譜に収められた楽曲を収録した Vol.1(PL 21501)に続き、手稿譜で残された未出版の楽曲を集成。シャンボニエールの真作でない可能性のある楽曲も収録されています。
カレン・フリントはオバーリン音楽院およびミシガン大学で学んだアメリカ合衆国のチェンバロ奏者。ブランディワイン・バロック(古楽アンサンブル)のアーティスティック・ディレクターであり、当レーベルの中心的音楽家です。ルッカースのオリジナル楽器2台を弾き分けています。

Sono Luminus
DSL-92203
(CD+BD-Audio)
Barley Moon
作者不詳:ジョン・バーリーコーン
作者不詳:緑茂る庭で
ダウランド(1563-1626):ダウランド氏の真夜中
ダウランド:わが窓より行け
ダウランド:ハンスドン夫人のパフ
ダウランド:さあ、もう一度
作者不詳:ヘンリー・マーティン
作者不詳:リュリ・リュレ
ダウランド:男ひとりに女ひとり
ダウランド:ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド
作者不詳:二羽のからす
バード(1543-1623):森はこんなに荒れて
作者不詳:Ddoididai
作者不詳:ノッタムンの町
AYREHEART(アンサンブル)
1960年代は音楽的にも数多くの新しい物が生み出されました。イギリスにおける「フォークロック」の動きも そんなひとつです。、フェアポート・コンヴェンション、スティーライ・スパン、ペンタングル、インクレディ ブル・ストリング・バンドなど多くのバンドがイギリスの伝承音楽にエレクトリックギターの音響を取り入れ、 独特の世界を作り上げていきます。ただし、彼らは「古楽」と言われる音楽には手を出すことはなく、あくまで もオリジナルの音楽に目を向けていました。とは言え、最近ではもっと音楽のジャンルは流動的であり、例えば スティングが演奏したダウランドのアルバムは世界的なヒットになるなど、ミュージシャンたちも「古楽」とい うジャンルの自由さに気がつき始めてきたのではないでしょうか。この「AYREHEART」もそんなバンドの一つ。 ヴォーカルを担当するブライアン・ケイは現代の吟遊詩人であり、歌、リュート、コムズ(キルギス発祥の三弦楽 器)を巧みに操り、ジャンルレスの音楽を奏でています。他のメンバーもそれぞれユニークで、なんとも楽しい 音楽を聴くことができます。 (Ki)

Psalmus
PSAL-018
(4CD+DVD-PAL)
ビーバー:ロザリオのソナタ フローランス・マルゴワール(Vn&指)
レ・ドミノ、
マリー=クリスティーヌ・バロー(朗読)

録音:2011年7月
フローランス・マルゴワールは、フランスの名指揮者ジャン=クロード・マルゴワールを父に持ち、ウィリアム・クリスティやフィリップ・ヘレヴェッヘ、クリストフ・ルセなど古楽界の名指揮者たちと共演を重ねてきた女流ヴァイオリニスト。CD3&CD4は、フランスの名女優マリー=クリスティーヌ・バローの朗読を挿入した特別ヴァージョン。
※DVDはPAL方式対応のプレーヤーでのみ再生可能です。予めご了承ください。
Psalmus
PSAL-015(1CD)
オルガンと声楽の遊戯〜ピエール・アテニャンの曲集より
作曲者不詳:前奏曲、第4旋法によるマニフィカト、
 13のモテットへの前奏曲
ラ・ファージュ:主よ、顧みたまえ
ガスコーニュ:おお、よきイエスよ
コンペール:おお、すべての人よ
作曲者不詳:キリエ・クンクティポテンス
オブレヒト:私を見逃してください、主よ
ド・フェヴァン:聖三位一体
ド・セルミジ:我らは幸せを受けたるゆえ
作曲者不詳:シャンソンによる前奏曲
ヴォクス・カントリス、
ジャン=パトリス・ブロス(Org)

録音:2011年11月
ルネサンス時代のフランスにおける高名な出版社だったピエール・アテニャン(c.1494−1551)の曲集から選ばれた、16世紀フランスの教会音楽の数々。

BELLA GERIT
BG-0516(1CD)
14世紀イタリア、アルス・ノーヴァにおける音楽と言葉の戯れ
不詳:Lucente stella(バッラータ・ミニマ)
ゲラルデッロ・ダ・フィレンツェ(1320/1325頃-1362/1363):De, poni amor a me(バッラータ)
不詳:Che ti giova nascondere(バッラータ)
ゲラルデッロ・ダ・フィレンツェ:I' vo' bene(バッラータ)
不詳:Non formo Christi nato de salute(バッラータ)
不詳:Tre fontane(イスタンピッタ
ロレンツォ・マージ[ロレンツォ・ダ・フィレンツェ](?-1372/1373):Sento d'amor la fiamma(バッラータ)/Non so qual i' mi voglia(バッラータ)
不詳:Chominciamento di gioia(イスタンピッタ)
ロレンツォ・マージ:Donne, e fu credenza(バッラータ)
不詳:Isabella(イスタンピッタ)
ロレンツォ・マージ:Non vedi tu amore(バッラータ)
不詳:Amor mi fa cantar a la Francescha(バッラータ・ミニマ)
エネア・ソリーニ(歌、打楽器)
ペッペ・フラーナ(中世リュート、キタッリーノ)

録音:データ記載なし 総収録時間:43分49秒
アンサンブル・ベッラ・ジェリトの主要メンバー、エネア・ソリーニとペッペ・フラーナのデュオ。バッラータは13世紀後半から15世紀にかけてイタリアで用いられた詩と楽曲の形式。イスタンピッタ(エスタンピー)は舞踏・舞曲の一種。【試聴】リンクは公開可能です。

Psalmus
PSAL-020(1CD)
セルトン:レクイエム ヴォクス・カントリス、
ジャン=クリストフ・カンドウ(指)

録音:2012年11月
パリ、サント=シャペルの聖歌隊長を務め、シャンソンの発展に寄与したフランス・ルネサンスの音楽家、ピエール・セルトン(1510−1582)の「レクイエム」。フランスのア・カペラ・グループ、ヴォクス・カントリスの清廉なハーモニーが美しい。
Psalmus
PSAL-019(1CD)
ルネサンス時代の詩篇集
グディメル:詩篇100番
グディメル(スヴェーリンク編):詩篇96番
グディメル:詩篇33番、詩篇8番
レストカール:詩篇127番
グディメル(ルジュヌ編):詩篇24番
レストカール:詩篇137番
グディメル:詩篇22番
セルヴァン:詩篇13番
グディメル:詩篇51番
ルジュヌ:詩篇41番
グディメル(レストカール編):詩篇107番
ルジュヌ:詩篇130番
レストカール:詩篇128番
グディメル:詩篇104番
カウレリ:主の祈り
ル・コンセール・デ・プラネート・コンソルト

録音:2013年2月
が参加するル・コンセール・デ・プラネート・コンソルトは、2006年に結成されたフランスの古楽アンサンブル。特に中世ルネサンスのポリフォニーの演奏、研究が高い評価を受けています。

Musica Ficta
MF-8023(1CD)
アントニー・プール:ソナタ、ディヴィジョンと舞曲
3声のソナタ/聖ユスティノス/ディヴィジョン・エアーT/ディヴィジョン・エアーV/グラウンドへのディヴィジョン/ディヴィジョン・エアーW/ディヴィジョン・エアーX/ディヴィジョン・エアーY/ファンタジア/グラウンド・バスによるディヴィジョン第2番/前奏曲とアリア/クーラント/サラバンド/アルマン/グラウンド・バスによるディヴィジョン/シャコンヌ
トランスポーツ・パブリックス〔トーマス・バエテ(バス・ヴィオール&音楽監督)、アンネリーズ・デコック(バロック・ヴァイオリン)、エリザベス・ザイツ(ハンマーダルシマー)、ゲジーナ・リードマイアー(ヴィオローネ)、ヤン・ファン・オートリヴ(アーチリュート&シターン)、コーネル・ベルノレ(ヴァージナル)〕、フリーク・ボルストラップ(バス・ヴィオール)

録音:2014年7月30日−8月1日、アミューズ(アントワープ、ベルギー)
アントニー・プール(c.1629−1692)は、17世紀の器楽音楽、特にヴィオールのための音楽の発展に寄与したイギリスの作曲家兼ヴィオール奏者。フランスの舞踏組曲、スティルス・ファンタスティクス(幻想様式)など様々な様式からの影響、優雅で洗練された旋律、芸術的な即興性を併せ持ったプールの音楽は、イギリス・バロックの知られざる傑作です。トランスポーツ・パブリックスの創設者であるトーマス・バエテ(1978−)は、クイケンやサヴァールに師事し、グランドラヴォアやカピラ・フラメンカなどの中心メンバーとして活躍するベルギーの実力派ピリオド楽器奏者。17世紀のヴィオール・コンソート音楽のスペシャリストです。グロッサ(Glossa)などで数々の名演に携わってきたマヌエル・モヒノがアート・ディレクター、サウンド・エンジニアを担当!演奏、音質ともに古楽ファン要注目の優秀録音です!

Resonus
RES-10166(1CD)
コンヴァースド・モノローグ〜J.G.グラウン、J-M.ルクレール、W.F.バッハ:協奏曲集
ヨハン・ゴットリープ・グラウン:ヴィオラ・ダ・ガンバ協奏曲ハ長調 GraunWV A:XIII:2
ジャン=マリー・ルクレール:ヴァイオリン協奏曲ト短調 Op.10-6
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ:チェンバロ協奏曲ヘ長調 BR C13/Falk 44
木村理恵(バロックVn)、
ロバート・スミス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ギジェルモ・ブラケッタ(Cemb)、
ファンタスティクスXL

録音:2015年6月1日−3日、オランダ
オランダ、アムステルダムを拠点に活動するピリオド・アンサンブル、ファンタスティクス。第4弾は、オーケストラに拡大した"ファンタスティクスXL"をバックに、ファンスティクスのオリジナル・メンバーがそれぞれソロを務める、グラウン、ルクレール、そして大バッハの長男、W.F.バッハというレア・コンチェルト集。ソロ・ヴァイオリンを務める木村理恵は、アムステルダム音楽院で学び、ルーシー・ファン・ダール、パウル・エレラなどの名匠たちに師事。2008年国際古楽コンクール山梨では最高位、2009年ブルージュ国際古楽コンクールでは室内楽部門第2位、2010年ボンポルティ国際コンクールではヴァイオリン独奏部門最高位を受賞するなど豊富な実績を誇り、オランダ・バッハ協会やムジカ・アンフィオン、アムステルダム・バロック・オーケストラなど、オランダが世界に誇るピリオド・オーケストラに参加するなど、まさに次代の日本の古楽界を担う逸材の1人です。
Resonus
RES-10165(1CD)
ソルジャーズ・リターン〜スコットランドからインスパイアされたギター作品集
ソル:スコットランドの歌による変奏曲 Op.40
ジュリアーニ:兵士の帰還
レニャーニ:ロッシーニの歌劇「湖上の美人」より 「ラ・マルシア」による変奏曲
ジュリアーニ:前奏曲とScotsoises(1)、
 スコットランドのブルーベル、ジェニーの半ペニー
メルツ:フィンガルの洞窟
ジュリアーニ:ライ麦畑で出逢ったら、前奏曲とScotsoises(2)、This is no my ain Lassie
レニャーニ:ロッシーニの歌劇「湖上の美人」より 「Oh Quante Lagrime」による変奏曲
ジュリアーニ:The Old Country Bumpkin
ジェームズ・エイカーズ(ルネサンス・リュート)

録音:2015年5月26日−27日、メニューイン・ホール
ポール・オデットやエリザベス・ケニー、デイヴィッド・ミラーらに学んだスコットランド出身のギタリスト、ジェームズ・エイカーズ。スコットランド民謡からのアレンジを含む、スコットランドにインスピレーションを受けて作られた数々の音楽を、3つのロマンティック・ギターで演奏。

RPR
RP-013(1CDR)
ワイルド・メン・オヴ・ザ・セイチェント〜リコーダーとチェンバロのための17世紀の音楽
ビーバー:ソナタ第3番
ウッチェリーニ:ソナタ第9番
ファルコニエーリ:舞踏組曲
ダジャンクール:前奏曲ト短調
メアッリ:ソナタ 「ラ・チェスタ」
ファン・エイク:道化師
ジョン・ブル:ファンタジア ニ短調
サラベルデ:カンツォーナ第2番
フォンタナ:ソナタ第2番
ジョン・ブル:ファンタジア イ短調
カステロ:カステッロ:ソナタ第2番
コレッリ:ソナタ ハ長調 Op.5-3
ピアーズ・アダムズ(リコーダ−)、
デビッド・ライト(チェンバロ、オルガン)

録音:2014年10月、イギリス
「レッド・プリースト」のリーダーを務めるリコーダーのヴィルトゥオーゾ、ピアーズ・アダムズの新録音。ビーバーやコレッリを始めとする、17世紀イタリア&スペインのバロックの巨人たちの音楽でアダムズの超絶技巧が炸裂します。
※こちらのタイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Altus Records
ALU-0010(1CD)
ジェンティール・コンパニオン〜リコーダー・リサイタル
バストン:協奏曲ハ長調
ヘンデル:トリオ・ソナタ ヘ長調
クロフト:ソナタ ト長調
ファン・エイク:Wat zalmen op den Avond doen?
J.ウォルシュ:グリーンスリーヴス・トゥ・ア・グラウンド
シェドヴィル:ソナタ ト短調
G.フィンガー:ディヴィジョンズ・オン・ア・グラウンド
ダッラ・カーサ:ディヴィジョンズ・オン・プティ・ジャケ
テレマン:室内協奏曲ト短調
ルクレール:ソナタ ヘ長調
リチャード・ハーヴェイ(リコーダー)、他

録音:1986年
イギリスのプログレ・ロック・グループ「グリフォン」で活躍したリチャード・ハーヴェイと仲間たちによる、華麗なるリコーダー・リサイタル・アルバム。参加メンバーには、モニカ・ハジェットやロイ・グッドマン、ティモシー・ロバーツなどの名手も名を連ねています。

iTinerant
iE-001(1CD)
クープラン:モテット集
サント=コロンブ:2台のヴィオールのための前奏曲、
 ファンタジーとロンドー、嘆き
F.クープラン:いざ、主に向かいて喜びの声をあげよ、
 喜びたまえ天の女王、
 主よ王を助けたまえ、
 われ汝に向かいて目を上げ、
 3つのルソン・ド・テネブレ、
 聖アウグスティヌスの日のためのモテット 「教会の喜びの声」
L.クープラン:フーガ
ニヴェル:オルガンのための前奏曲
バルトロッティ:テオルボのためのパッサコード
ラ・ベルモント、他

録音:2012年11月16日−18日
クープランを中心とした17世紀から18世紀のフランスで活躍した作曲家たちのバロック作品集。ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のために書かれたフランス作品の追及をするピリオド・アンサンブル、ラ・ベルモントが得意のフレンチ・レパートリーを披露。
iTinerant
iE-002(1CD)
コルセッリ:ソプラノ、2本のヴァイオリンと通奏低音のためのカンタータ&ヴァイオリン・ソナタ集 アリシア・アモ(S)
ムジカ・ボスカレッチャ
18世紀イタリアの作曲家コルセッリは、1734年にマドリード王宮の司教補佐宮廷楽長、王室礼拝堂の名目的楽長を務めるなどスペインを活躍の場とした音楽家。アリシア・アモはヴァイオリンも弾きこなす珍しい経歴を持つソプラノ歌手。ヴァイオリンソ・ナタのソリストはムジカ・ポスカレッチャのメンバーであるアンドーニ・メルセーロが演奏します。

Willowhayne Records
WHR-037(1CD)
バッハ・ファミリーのオルガン作品集
ヨハン・ベルンハルト・バッハ:チャコーナ ト長調
ハインリヒ・バッハ:われを憐れみたまえ、おお主なる神よ
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ:コラール前奏曲 「イエス、わが喜び」
ヨハン・ミヒャエル・バッハ:2つのコラール前奏曲
ヨハン・セバスティアン・バッハ:シュープラー・コラール集
ヴィルヘルム・フリードマン・バッハ:フーガ ハ短調
ヨハン・クリスティアン・バッハ(スウィントン編):ソナタ 変ロ長調 Op.5-1
ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ(スウィントン編):ポロネーズ ヘ長調
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ:ソナタ ニ長調 Wq.70/5
ヨハン・セバスティアン・バッハ:オルガン小品 BWV.572/1
マーク・スウィントン(Org)

録音:2015年8月5日−7日
C.P.E.バッハやJ.C.バッハはもちろん、ヨハン・ベルンハルト・バッハやヴィルヘルム・フリードマン・バッハ、ヨハン・ミヒャエル・バッハなどのバッハ一族のオルガン作品を聴き比べることができる好企画。

DACAPO
MAR-6.220636(1SACD)
シャイデマン&ブルーンス:オルガン作品集
ハインリヒ・シャイデマン(1595-1663):前奏曲ト長調WV73
シャイデマン:我らの救い主なるイエス・キリストWV10
 我らに教えたまえ、マリアよWV51
 フーガニ短調WV42
 トッカータト長調WV43
ニコラウス・ブルーンス(1665-1697):前奏曲とフーガ第2番ホ短調
 前奏曲ト長調
 アダージョニ長調
 前奏曲ト短調
 いざ来たれ、異教徒の救い主よ
 前奏曲とフーガ第1番ホ短調「グレート」
ビーネ・カトリーネ・ブリンドルフ(ロスキレ大聖堂、ラファエル・オルガン)

録音:2014年1月10.11.13日
ブクステフーデらを介して、デンマーク周辺半島に波及した「北ドイツ・オルガン楽派」の壮大な流れを汲む1枚。ブクステフーデの一世代前の作曲家シャイデマン、そしてブクステフーデの愛弟子であったブルーンス、この2人の作品を今回も名手ブリンドルフが演奏しています。コペンハーゲン近郊ロスキレ市の中央にあるゴシック様式の大聖堂にある歴史的なオルガンのふくよかな響きをご堪能ください。

DACAPO
MAR-6.220634(1SACD)
ブクステフーデと彼の仲間たち
クリスティアン・ガイスト(1650-1711):主は言われた(ディキシット・ドミヌス)
ブクステフーデ:イエスはわが喜びBuxWV60
ブルーンス(1665-1697):深き淵よりわれ汝を呼ぶ
フランツ・トゥンダー(1614-1667):主はわが光なり
クリスティアン・ガイスト(1650-1711):涙とともに種まく人は
ブクステフーデ:神よ、助けたまえBuxWV34
カスパー・フェルスター(1616-1673):われ主に感謝せん
シアター・オブ・ヴォイシズ
TOVバンド
ポール・ヒリアー(指)

録音:2013年8月28日-9月1日デンマークコペンハーゲン、ガルニソン教会
バロック期ドイツの教会カンタータにおける偉大な作曲家であり、また北ドイツ・オルガン楽派の最大の巨匠ブクステフーデ。しかし彼の出生地はデンマークであるため、この国でも大切な作曲家として敬愛されています。dacapoレーベルでは名手ブリンドルフが彼のオルガン作品全集をリリースしていますが(8.206005)、今回はちょっと視点を変えて、ブクステフーデとその周辺の作曲家たちの宗教曲をポール・ヒリアーとシアター・オヴ・ヴォイシズの演奏でお届けいたします。彼の先達トゥンダーやフェルスター、弟子であるブルーンス、ガイストなど、17世紀から18世紀初頭にかけて活躍した人々がどれほど相互に影響していたかを知る興味深い1枚です。

Resonus
RES-10163(2CD)
バッハ:フランス組曲 BWV.812-817
フローベルガー:パルティータ第2番ニ短調 FbWV.602
テレマン:組曲イ長調 TWV.32:14、サラバンド(ヴァイオリン・ソナタ TWV.41:A1より/パーキンス編)
ジュリアン・パーキンス(クラヴィコード)

録音:2015年6月20日−23日、ソフィーズ・バーン(チャクーム、オックスフォードシャー)
使用楽器(CD1 トラック1−9/CD2 トラック12−26):Diatonically fretted clavichord by Peter Bavington (London, 2008)
after an instrument made in Nurnberg c. 1785 by Johann Jacob Bodechtel (1768-1831)
使用楽器(CD1 トラック10−21/CD2 トラック1−11):Unfretted clavichord made by Peter Bavington (London, 2005)
after a late-eighteenth-century German instrument probably by Johann Heinrich Silbermann (1727-1799)
バーゼル・スコラ・カントルムやロンドン王立音楽アカデミーなどで学び、ピリオド鍵盤楽器の名手としてChandos、Coro、Avieなどに録音を残しているチェンバリスト、ジュリアン・パーキンス。イギリスのResonusからは、なんと"クラヴィコード"で弾いたバッハのフランス組曲が登場。パーキンスは、イギリス・クラヴィコード協会(The British Clavichord Society)の協力のもと、クラヴィコードの名工として知られるピーター・バヴィントンが製作した2種のクラヴィコードを弾き分け、繊細ながら豊かな表情のバッハを表現。バッハ自身がクラヴィコードで演奏したと考えられている「フランス組曲」の貴重なクラヴィコード録音に、新たな名盤が加わります。

ENCELADE
ECL-1404(1CD)
ドイツへの旅
ヨハン・シェンク:ドナウ川のこだま〜ソナタ第6番
テレマン:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ニ長調 TWV 40:1
シェンク:ドナウ川のこだま〜ソナタ第5番
バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番 BWV.1011
エマニュエル・ギグー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2013年9月9日−12日
ジョルディ・サヴァールやパオロ・パンドルフォ、クリストフ・コワンといった古楽界の名匠たちから教えを受けたフランスの女流ヴィオール奏者エマニュエル・ギグーが奏でるドイツへの旅。ヴィオラ・ダ・ガンバのための作品を多く残したヨハン・シェンクの2つのガンバ・ソナタに、テレマンのガンバ・ソナタ、そしてヴィオラ・ダ・ガンバで弾く大バッハの無伴奏チェロ組曲。
ENCELADE
ECL-1402(1CD)
J.C.F.フィッシャー:ウラニア
音楽のパルナッソス山〜ウラニア/音楽のパルナッソス山〜メルポメネ/音楽のパルナッソス山〜クレイオより プレリュード・アルペジアート/音楽の花束より/アリアドネ・ムジカより/音楽の花束より/アドリアネ・ムジカより/音楽のパルナッソス山〜エウテルペより シャコンヌ
エリザベート・ジョワイエ(チェンバロ&オルガン)

録音:2014年10月13日−14日
ボブ・ファン・アスペレン、ヨス・ファン・インマゼール、そしてグスタフ・レオンハルトらに学んだフランスのチェンバロ&オルガン奏者、エリザベート・ジョワイエ。ドイツ・バロックの作曲家ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャーの鍵盤作品集は、バッハにも影響を与えたと言われる作品。

Resonus
RES-10164(1CD)
彼女の天上のハーモニー〜宮廷の世俗音楽
モーリー:水晶のような泉のほとりで、立ち上がれ目覚めよ
トムキンズ:牧神とサテュロス
タリス:おお、やさしいみどり子よ
ウィールクス:2つの誇りのある軍勢のように
トムキンズ:見よ, 羊飼い達の女王を、おお, 私は真実の愛のために生き
モーリー:いいや、いいや、ナイジェラ
バード:訓練されていない鷹を無理矢理とまらせ、鷲の力は飛ぶ鳥を征服する
タリス:悲しげな鳩のように
ギボンズ:銀色の白鳥、きれいな小鳥
モーリー:今は穏やかな季節
ウィールクス:トゥーレの国、地誌の時代
ギボンズ:清らかな薔薇
バード:聖なるミューズたちよ
トムキンズ:クロリス、私が求婚するとき
ウィールクス:死は私を奪い、マース・イン・ア・フューリー
バード:君たちニンフは愛の神を軽蔑しているのか
ギボンズ:ああ、恋しい人よ
タリス:私の悲しいため息の消える時
トムキンズ:ミュージック・ディヴァイン
クイーンズ・シックス〔ダニエル・ブリテイン(C.T)、ティモシー・カールストン(C.T)、ニコラス・マッデン(T)、ドミニク・ブランド(T)、アンドルー・トンプソン(Br)、サイモン・ホワイトリー(Bs)〕

録音:2015年9月14日−16日、、アスコット・プライオリー(イギリス)
エリザベス1世の即位450周年となった2008年に、ウィンザー城セント・ジョージ・チャペル聖歌隊のメンバーによって結成された男声ア・カペラ・グループ、クイーンズ・シックス。タリス・スコラーズやザ・シックスティーン、ポリフォニーなど、合唱王国イギリスの名アンサンブルのメンバーとしても活躍する6人の精鋭たちが、ルネサンス時代のイギリスのマドリガルを歌う!セント・ジョージ・チャペルを活動拠点としており、現在の英国王室とも縁の深いクイーンズ・シックスのハーモニーと、ルネサンス時代の英国王室、エリザベス1世に仕えた大作曲家たちの優れた作曲技法が、長き時を超えて結び付く。

Psalmus
PSAL-023(1CD)
ティトルーズ、フレマール、オー=クストー:ミサ、賛歌とモテット
ジャン・ティトルーズ(1563頃-1633):マニフィカト第6旋法*−
アルテュス・オー=クストー(1590頃-1654):マニフィカト第6旋法(交互に演奏)
アンリ・フレマール(?-1651):ミサ「わが言葉」[Missa Verba mea] から キリエ / グローリア
ジャン・ティトルーズ:天よ高らかに [Exultet caelum] (賛歌)*−
グレゴリオ聖歌/ヴォルニー・オスティウ再構成:天よ高らかに(ファルソボルドーネ)(交互に演奏)
アンリ・フレマール:ミサ「わが言葉」から クレド
ジャン・ティトルーズ:めでたし海の星 [Ave maris stella] (賛歌)*−
グレゴリオ聖歌/ジャン・ド・ブルノンヴィル(1585頃-1632):
めでたし海の星(ファルソボルドーネ)(交互に演奏)
アンリ・フレマール:ミサ「わが言葉」から サンクトゥス / アニュス・デイ
ジャン・ティトルーズ:太陽が昇りてより [A solis ortus] (賛歌)*−
グレゴリオ聖歌/ジャン・ド・ブルノンヴィル:
太陽が昇りてより(ファルソボルドーネ)(交互に演奏)
アンサンブル・レ・メランジュ(*以外)
[ソフィー・パッテ(カントゥス)
ヴァンサン・リエヴル=ピカール(アルトゥス)
トーマス・ファン・エッセン(T) 
ジャン=ルイ・パヤ(バッスス)
 ※以上、括弧内は各歌手の声域ではなく歌唱声部を示します。
エヴァ・ゴダール(コルネット[ツィンク])
ディミトリ・ドブルーテル、クリスティアーヌ・ボップ(サックバット)
ヴォルニー・オスティウ(セルパン)]
トーマス・ファン・エッセン(指、イントネーション指導(*以外))
フランソワ・メニシエ(オルガン+)

録音:2013年5、7月、モン=サンテニャン、フランス
使用楽器:2001年、パスカル・クワラン再建
ジャン・ティトルーズは「フランス・オルガン楽派の祖」と称される作曲家。1588年から没するまでルーアン大聖堂のオルガニストを務めました。アンリ・フレマールは1611年から1625年までルーアン大聖堂児童聖歌隊長(ティトルーズの同僚)、1625年から1640年までパリのノートルダム大聖堂児童聖歌隊長を務めた作曲家。ジャン・ド・ブルノンヴィル(Jean de Bournonville)はサン=カンタン組合教会、アミアン大聖堂、パリのサント=シャペルで聖歌隊指揮者として活躍した作曲家。1623年、アミアン大聖堂におけるオルガンの受け取りにあたってブルノンヴィル、ティトルーズ、フレマールが揃って署名した記録が残っています。アルテュス・オー=クストーはサン=カンタンでブルノンヴィルに師事、後にサン=カンタン、アミアン、パリで師と同職に就いた作曲家。

ARSIS
ARSIS-5252(1GPD)
parent(h)esis
テレマン:「音楽の練習帳」〜リコーダー,オーボエと通奏低音のための三重奏曲第1番ハ短調
バッハ:チェンバロ独奏のための協奏曲第7番ヘ長調 BWV978(原曲 ヴィヴァルディ:ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 Op.3 No.3)
テレマン:「音楽の練習帳」〜リコーダーと通奏低音のためのソナタ.ニ短調(独奏曲第6番)
ヘンデル:オーボエと通奏低音のためのソナタ ヘ長調 Op.1 No.5 BWV363a
ヴィヴァルディ:チェロと通奏低音のためのソナタ.イ短調 RV44
バッハ:リコーダー,オーボエと通奏低音のためのトリオ・ソナタ.ヘ長調 BWV529
ヒッポカンプス
[フェルナンド・パス(リコーダー)
シャビエ・ブランク(Ob)
ルト・ベロナ(Vc)
アントニオ・マルティネス・モリナ(Cemb)
ノア・シャイエ(映像監督)

収録:2012年9月15-17日、聖エウラリア教会、ベルドゥン、ウエスカ県、スペイン
オーディオ・フォーマット:HQ WAB 24bits 48KHz. / MP3 192kbps. 48KHz.
ビデオ・フォーマット:Full HD MP4 Video
アルシス・レーベルの看板アンサンブル、ヒッポカンプスのビデオ&オーディオ・アルバム。タイトルの「parenthesis」は「挿入句」「括弧」の意。パッケージが小型化(縦 71mm、横 92mm)され、ブックレットは添付されず解説はドライブ内のPDFファイルのみに収められる形となっています。
■GPD (Geaster PenDrive) [USB memory stick]
USB対応のオーディオ、ビデオ、パソコン、携帯端末(スマートフォン、タブレット)で再生可能なUSBメモリ。 音楽、解説書、商品によっては動画、静止画等が収録されており、CD(音盤)ではありません。

CONTINUO RECORDS
CONTINUO-CR117
(1CD)
フローベルガー:鍵盤楽器の為の作品集
トッカータ II/組曲 II
ブランクロシェ氏に捧げるトンボー
トッカータ XII/ド・レ・ミ・ファ・ソラによるファンタジア I
カンツォーナ I/トッカータ X
組曲 X/カプリッチョ I/リチェルカーレ III
カプリッチョ IV/カンツォーナ IV
来たるべきわが死についての瞑想
トッカータ XXII/カンツォーナ V
リチェルカーレ VII
ヤニック・ヴァルレ(Cemb、Org)
ヤニック・ヴァルレはポワティエ地方音楽院でドミニク・フェランに、パリ音楽院でノエル・スピートに師事したフランスのチェンバロ・オルガン奏者。アンサンブル・ウィリアム・バード、ラ・サンフォニー・デュ・マレ等さまざまなピリオド楽器演奏団体に参加。Pierre Veranyレーベル他にソロ録音があります。

PLECTRA
PL-21502(1CD)
ルネ・ドルアール・ド・ブセ(1703-1760):教会カンタータ集
「われらの魂を高めん」[Elevons nos esprits] (カンタータ集第2巻第2曲)(*/+)
「ユーディト」[Judith] (カンタータ集第1巻第3曲)*
「神の家」[Maison de Dieu] (カンタータ集第1巻第1曲)+
「トビー」[Tobie] (カンタータ集第2巻第3曲)*
「歌え、シオン」 [Chante, Sion] (カンタータ集第1巻第6曲)+
ブランディワイン・バロック
[ローラ・ヘイムズ(S)* 
トニー・ブーテ(テノール+)
アイリーン・グリッキー(Fl)
マーティン・デイヴィッズ、エドウィン・フイジンガ(Vn)
ジョン・マーク・ローゼンダール、
ドナ・フルニエ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
カレン・フリント(Cemb) ]

録音:2014年6月、ザ・バーン・アット・フリントウッズ、ウィルミントン、デラウェア州、アメリカ合衆国
ルネ・ドルアール・ド・ブセは作曲家ジャン=バティスト・ブセ(?-1725)の子としてパリに生まれ、ニコラ・ベルニエ(1664-1734)に師事したフランスの作曲家・オルガン奏者。パリのサンタンドレ・デザール教会、ノートルダム大聖堂(アルマン=ルイ・クープランと共同)、サン・メリー教会等でオルガニストを務めました。2巻の教会カンタータ集(第1巻は1735年、第2巻は1740年に出版)は彼の代表作です。

LICANUS
CDM-1638(1CD)
中世の旅日記/ラモン・リュイの最後の巡礼 第2部
不詳:第5のエスタンピ・レアル
不詳:Laude novella sia cantata(コルトーナのラウダ 第2番)
ギラウト・リキエル(1230頃-1292):Karitatz ez amors e fes
不詳:Apris ai qu'en chantant(シャンソニエ・カンジェ 第24番)
アダン・ド・ラール(1240頃-1287/1288/1304):De cuer pensieu et desirrant
不詳:Alpha, bovi et leoni(ラス・ウエルガス写本 第83番)
不詳:Laudar voglio per amore(コルトーナのラウダ 第37番)
ギラウト・リキエル:Pus sabers no-m val ni sens
ラバヌス・マウルス(780頃-856)?:Veni Creator Spiritus
不詳:Taryuman al-ashwaq. Casida XI d'Ibn Arabi
不詳:De la flor de paradis(シャンソニエ・ド・クレランボー f.259)
不詳:In virgulto gracie(ラス・ウエルガス写本 第51番)
不詳:第4のエスタンピ・レアル
不詳:Mikdash(セファルディムの歌)
ムジカ・レゼルヴァータ・バルセロナ
カペリャ・デ・ミニストレルス
[カルレス・マグラネル(ビエリャ、ビオラ) アジズ・サムサウィ(サス・スラ、ウード、カヌーン)、ホタ・マルティネス(ビオラ・デ・ルエダ、オルガニストルム、オスマン・リュート、中世リュート、シトラ、セタル、ギタルナ、アグラマ、アナフィル、ペダル・オルガネット)、ホセ・ルイス・パストル(中世リュート、シトラ)、エドゥアルド・ナバロ(ドゥドゥク、ウード、バグパイプ、チリミア、シャリュモー)、ミゲル・アンヘル・オレロ(プサルテリウム、打楽器)、パウ・バリェステル(鈴、打楽器)、スピロス・カニアリス(リラ・デ・ポントス、ブズーキ)、ダビド・アンティク(笛)、マヌエル・ビラス(Hp)、イグナシ・ホルダ(スピネット、オルガネット)]
カルレス・マグラネル(指)
カタルーニャ文学の祖とも称されるラモン・リュイ(1232-1315、ラテン語名ライムンドゥス・ルルス)に捧げられる、彼の時代の音楽を収めた三部作の第2部。マヨルカ島に生まれたラモン・リュイはマヨルカ王ジャウメ2世の執事を務め、哲学者、著述家、詩人、宣教師として活躍、伝道先のアルジェリアで殉教しました。

Vanitas
VA-09(1CD)
アモレッティ〜エリザベス朝の鍵盤作品と詩
ダウランド:ラングトン氏のガイヤルド
ギボンズ:ファンタジア、フランスの歌
作曲者不詳:パバナ・マルケセ
ギボンズ:前奏曲
バード:ガイヤルド
ギボンズ:パヴァン
ダウランド:蛙のガイヤルド
ハビエル・ロレンソ・カンデル(作詞、朗読)、
アナ・ベレン・カサス(朗読)、
アンドレス・アルベルト・ゴメス(ヴァージナル)

録音:2015年、スペイン
華麗なヴァージナルによるダウランド、バード、ギボンズらの作品と、スペインの詩人、文芸評論家のハビエル・ロレンソ・カンデルによる詩の朗読により、16世紀と現代がリンクします。

Musica Ficta
MF-8020(1CD)
ボワモルティエ:ディヴェルティスマン・ドゥ・カンパーニュ レ・ムニュ=プレジール・デュ・ロワ、
ステファン・ファン・ダイク(T)

録音:2012年9月19日−21日、ベルギー
バロック・ミュゼットやフルートと通奏低音のためのディヴェルティスマン・ドゥ・カンパーニュ(田舎のディヴェルティメント) Op.49や、独奏フルートのための6つの組曲 Op.35を含む、ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ(1689−1755)の組曲集。カトリーヌ・ダロンの吹くあたたかいトラヴェルソの音色、ボワモルティエの美しい旋律と心地良いリズムは、バロック・フルート・ファン注目。

Baryton
BARYTON-2016/01
(1CD)
バルトロメオ・ベルナルディ(1670-1732):2つのヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ集 Op.2(1696)
第3番/第1番/第5番
第4番/第8番/第10番
第2番/第7番/第9番/第10番
オルテンシア・ヴィルトゥオーザ
[ジョヴァンニ・ロータ(Vn、コンサートマスター)
アントニオ・デ・クルーディス(Vn)
ジョヴァンニ・ラ・マルカ(Vc)
ミケーレ・カッレーカ(テオルボ)
ルイージ・ロレ(オルガン、スピネット)]
バルトロメオ・ベルナルディはイタリアのボローニャに生まれ、ジュゼッペ・トレッリ(1658-1709)に師事した作曲家・ヴァイオリニスト。1703年にコペンハーゲンのデンマーク王宮礼拝堂の楽団員となり1711年には楽長に就任、没するまでその地位にありました。10曲のトリオ・ソナタを収めた作品2はボローニャで出版されました。
オルテンシア・ヴィルトゥオーザは17世紀から19世紀初めの室内楽を演奏を目的として2012年に創設されたピリオド楽器アンサンブル。ジョヴァンニ・ロータはモノーポリのニーノ・ロータ音楽院で学んだ後、ウルビーノの国際古楽コースでエンリコ・ガッティの指導を受け、さらにローマのサンタ・チェチーリア音楽院でガッティに師事したヴァイオリニスト。

LA POLIEDRICA
0S-11(1CD)
オルフェウスからの習い〜リュート弾き語りの歴史−中世から黄金時代へ
[中世(13-14世紀)]
Porque trobar / Nas coitas / Los set goytyx / Populorum regina
Non formo' Christi / Lucente stella / Per tropo fede / Dieux gart
[黄金時代(15-16世紀)]
De tuos biens pleine / Vergine bella / Com'haro' dunque ardire
Chiare, fresche, e dolci acque / Dormendo mi sonniava - Stanotte m'insonniava
Saltarello novo - Claudia gentil / Quando la donna mia
Zephiro respira
シモーネ・ソリーニ(歌、リュート)
アンサンブル・ミクロログスの主要メンバーであるシモーネ・ソリーニのソロ・アルバム。

Regent
REGCD-226(1CD)
聖体を称えるグレゴリオ聖歌集
Hymn : Pange lingua
Foreshadowings
 Antiphon: Pater fidei nostra / Offertory: Sanctificavit
 Offertory: Sicut in holocausto / Communion antiphon: Panem de caelo
 Communion antiphon: Panis quem ego / Antiphon: Ego sum panis vivus
Venite Populi
The Institution of the Eucharist: Maundy Thursday Mass
 Introit: Nos autem / Tract: Ab ortu / Offertory: Ubi caritas
 Communion antiphon: Hoc corpus
Hymn: Sacris Sollemniis
"O inestimable gift!": the Mass of Corpus Christi
 Organ Interlude: Tierce en Taille (Dandrieu) / Introit: Cibavit eos
 Gradual: Oculi / Alleluia: Caro mea / Sequence: Lauda Sion
 Offertory: Portas cali / Communion antiphon: Qui manducat
 Organ Interlude - Choral Cistercien: Alain
Hymn Adoro te
Eucharistic Adoration and Benediction
 Ave, Verbum incarnatum / Hymn: O salutaris / Ave verum
 Hymn: Tantum ergo / Bell / The Divine Praises / Te laudamus Domine
 Organ Voluntary: Dialogue sur les grands jeux (De Grigny)
聖セシリア修道院のベネディクト会修道士たち
ジョゼフ・クレン(Org)

録音:2005年6月15-17日、聖セシリア修道院、ライド、ワイト島、イギリス

LICANUS
CDM-1637(1CD)
アルス・アンティクア/中世の旅日記〜ラモン・リュイの最後の巡礼 第1部
 不詳:Veris dulcis in tempore(カルミナ・ブラーナ 第85番)
 ギラウト・デスパーニャ(確認できる活躍期:1245-1265):Ben volgra, s'esser poges
 アダン・ド・ラール(1240頃-1287/1288/1304):Je muir d'amourete
 不詳:Plany de la Verge(カタルーニャまたはオクシタニアの歌)
 不詳:Alta Trinita beata(コルトーナのラウダ集 から)
 不詳:Quant je parti de m'amie(モンペリエ写本 から)
 不詳:Los set gotxs recomptarem(モンサラトの朱い本 から)
 不詳:Non sofre Santa Maria(ロカマドゥールの頌歌)
 マトフレ・エルメンガウ(?-1322):Dregz de natura comanda
 アダン・ド・サン・ヴィクトール(?-1146):Mundi renovatio
 不詳:ダンス・レアル
 不詳:Mayre de Deu e fylha(聖母マリアのカンティガ 第159番)
 不詳:Amis, amis(トルヴェールの歌)
 アダン・ド・ラール:On doit plaindre / Fi, maris
カペリャ・デ・ミニストレルス
 カルレス・マグラネル(ビエリャ、ビオラ) アジズ・サムサウィ(サス・スラ、ウード、カヌーン)
 ホタ・マルティネス(ビオラ・デ・ルエダ、オルガニストルム、オスマン・リュート、中世リュート、
  シトラ、セタル、ギタルナ、アグラマ、アナフィル、ペダル・オルガネット)
 ホセ・ルイス・パストル(中世リュート、シトラ)
 エドゥアルド・ナバロ(ドゥドゥク、ウード、バグパイプ、チリミア、シャリュモー)
 ミゲル・アンヘル・オレロ(プサルテリウム、打楽器) パウ・バリェステル(鈴、打楽器)
 スピロス・カニアリス(リラ・デ・ポントス、ブズーキ) ダビド・アンティク(笛)
 マヌエル・ビラス(Hp) イグナシ・ホルダ(スピネット、オルガネット)
カルレス・マグラネル(指)
カタルーニャ文学の祖とも称されるラモン・リュイ(1232-1315、ラテン語名ライムンドゥス・ルルス)に捧げられる、彼の時代の音楽を収めた三部作の第1部。マヨルカ島に生まれたラモン・リュイはマヨルカ王ジャウメ2世の執事を務め、哲学者、著述家、詩人、宣教師として活躍、伝道先のアルジェリアで殉教しました。

PAVIAN
PM-0092-2(1CD)
ユダヤ音楽の宝庫〜16−19世紀
  Tehillim 136 (Psalm 136) / Ki lo naeh -"Hagada 1644"
  Hochzeit und Beschneidung / Brautlied / Chanukkah / Pessach / Purim
  Dem rebbins nign / Joh ribbon olam / El yivne Hagalil / Andante
  Teka beshofor / Ovinu Malkeinu / Zbierka Annae Szirmay-Keczer
  Bamidbar / Hora I / "Nad Tatrou" / Hora II / Kaddish, Andante
  Or chodosh, Allegro moderato / Weyishlach berocho, Allegro moderato
  Allegro I / Havdalah / Nigun I / Du sollst nit gein / Nigun II
  Al hassela / Allegro (Moshe Achler) / Hoochez / Ovinu malkenu
  Kedusho / Allegro II / Gusikover tzimbl / Shir hamaalos M.J. Gusikov
  Die apikorsim mogen, (W. Ehrenkranz) / Shelomo forgesunt
  Hava nagila / Nigun, Sadigora - Krilovitz / Tumba
ソラメンテ・ナトゥラーリ
ミロシュ・ヴァレント(アーティスティック・リーダー)

録音:2015年6月29-30日、フラードク・ホテルのコンサートホール、フラードク、スロヴァキア
ユダヤの伝承音楽を古楽器で演奏したアルバム。ハードカヴァーブック仕様。

CANTICA
ZRDISC-8690(1CD)
15−17世紀、クトナー・ホラ、チャースラフ、コリーンの聖歌
不詳、ロラートニーク [Roratnik] (チャースラフ、1614)から
  Aj v?ichni věrni křestane / Chvala budiž Hospodinu / Poslan jest od Boha anděl
  Anděl Paně / Radujme se společně / ?t'astna to byla chvile
  2:15  不詳、グラドゥアル [Gradual] (クトナー・ホラ、1500以前)から
  Sanctus I / Sanctus II / Při?el čas utě?eny / Paranymphus adiit
  Congaudemus pariter - En Lux imensa
  Huius sit memoria - Quem pastores - Natus est Emanuel
  Znamenaj křest'an věrny / Kristus syn Boži narodil se nynie
  En virgo parit filium
 不詳、コリーン賛歌集 [Kolinsky kancional] (1512-1517)から
  Radujme se, veselme se - Radujme se v?ickni věrni
 ヤン・ツァンパヌス・ヴォドニャンスキー(1572-1622):Oda XV Ex Bohemico
 ヤン・シモニデス・モンタヌス(1535以前-1587):Aurea luce
 ベドジフ・ブリデル(1619-1680):Anjel Gabriel / Zavitej k nam ditě mile
 トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548-1611):O magnum misterium
 ヤコブ・ハンドル・ガルス(1550-1591):Natus est nobis
カンティカ(斉唱、合唱)
古器楽奏者
シュチェパーン・カフカ(指)

録音:データ記載なし
プラハの東方50〜60kmほどに位置する3つの都市、クトナー・ホラ、チャースラフ、コリーンに伝わるアドヴェント(待降節)とクリスマスの為の聖歌集。カンティカは1987年クトナー・ホラに創設された古楽をメイン・レパートリーとする混声合唱団。

ROSA
RD-0760(1CD)
古典派時代のチェコのオルガン音楽
ヤクプ・ヤン・リバ(1765-1815):「新しい自由な思考」*
 トッカータ/フーガ ホ長調("Fuga in honorem registri Super Octave")
   前奏曲ハ長調("Preludium fratri meo Venceslao dedicatum")
   前奏曲ロ長調("...pro registro Principalis")
   フーガ ホ長調("... fratri meo Venceslao dedicata")
 不詳:前奏曲とフーガ ニ長調+
 アントン・ボロヴィー(1755-1832):ズラター・コルナの手稿譜集所収の楽曲
   前奏曲ハ長調/パストラーレ ハ長調/アンダンテまたは前奏曲
   モデラート ヘ長調/フーガ/パストラーレ
 ヤン・クシュチテル・クハーシュ(1751-1829):パストラーレ ト長調/パストラーレ ハ長調
ミハル・ノヴェンコ(Org)

録音:1999年7月,聖十字架の高揚教会、ロジュミタール・ポト・トレムシーネム、チェコ(*/+)
聖母マリア被昇天修道院教会、ズラター・コルナ、チェコ(無印)
前出:RD 760(1999年)
ヤクプ・ヤン・リバの没後200年に合わせ2015年に再発売されたCD。*は現存する彼の全オルガン作品。全収録曲が世界初録音。

BREMEN RADIOHALL
BRHCD-1303(1CD)
ムジカ・グローブス・ライヴ
 [ポーランド]
テレマン:ハナツ [Hanac] I,II(ロストック写本所収)
テレマン:ポロネーズ ニ長調
不詳:舞曲(アンナ・シルマイ=ケチェル写本所収)
テレマン:ポロネーズ ニ短調(ロストック写本所収)
不詳:舞曲 C-10(アンナ・シルマイ=ケチェル写本所収)
テレマン:ポロネーズ(ロストック写本所収)
不詳:舞曲 C-11(アンナ・シルマイ=ケチェル写本所収)
テレマン:ヴィヴマン [Vivement] (ロストック写本所収)
 [MONARCHY]
不詳:ハンガリーの森「シュヴィフロフスカー」 [?vihrovska] (トレンチーン写本所収)
 無伴奏ヴァイオリンの為のヴェルブング Op.26
 (フンガリチ・サルトゥスまたはプレスティーニ写本所収)
 無伴奏ヴァイオリンの為のヴェルブング Op.34
 (フンガリチ・サルトゥスまたはプレスティーニ写本所収)
 チェンバロの為のハンガリー風 [Ungriscr] (エステルゴム図書館写本所収)
 舞曲 B-14(アンナ・シルマイ=ケチェル写本所収)
 [WESTY]
テレマン:白雲母
ジョン・プレイフォード(1623-1686):新ホーンパイプ
ニコラ・マッテイス(1670頃-1740以後):スコッチ・ユーモアによるグラウンド
不詳:フンガリクス第22番(サルトゥス・フンガリチ写本所収)
 [モラヴィア}
不詳:アリア・ハンナコ [Aria Hannaco]
クリスティアン・ヒルシュメンツル(1638-1703):
 モラヴィツァ [Moravica] (オルフェウス・プロ・ルスティクス から)
 アリア・イッレピーダ [Alia illepida] (オルフェウス・プロ・ルスティクス から)
 ["CAPTURED IN WOOD"]
不詳:モラヴィアのバラード(フランチシェク・バルトシュ・コレクション所収
 [KURUCKY]
不詳:舞曲第239番(ウフロヴェツ写本所収)
テレマン:トルコ兵
不詳:Nota Kurucz I,II(ウフロヴェツ写本所収)
不詳:"?ela trowke"(アンナ・シルマイ=ケチェル写本所収)
 [オリエント]
不詳:舞曲 C-60(アンナ・シルマイ=ケチェル写本所収)
不詳:舞曲 C-105(アンナ・シルマイ=ケチェル写本所収)
不詳:楽曲 277(ウフロヴェツ写本所収)
ソラメンテ・ナトゥラーリ
[ミロシュ・ヴァレント(アーティスティック・リーダー、ヴァイオリン、ヴィオラ、歌)
ヤン・ロキタ(ツィンバロム、リコーダー、ドゥドゥク、C管クラリネット、歌)
ペテル・ミハーリク(Vn) 
ペテル・ヴルビンチーク(ヴィオラ、歌)
ユライ・コヴァーチ(チェロ、歌)
ルミール・マヘク(Cb)
ソマ・ディニエース(チェンバロ、ダフ、ゴング、トライアングル) ]

録音:2012年7月4日、ライヴ、プレーメン放送ホール、ブレーメン、ドイツ
国際色豊かなテレマンの作品を軸に、東欧、さらにその先まで視野を広げるプログラムのライヴ録音。

OBS PROMETEO
OBS-009(1CD)
アントニオ・リパ(1718-1795):セビリャ大聖堂の音楽
わが魂は萎え [Taedet animam mean] (ソプラノ、2つのフルート、2つのホルン、弦楽と通奏低音の為の)
永遠の記念に [In memoria aeterna] (ソプラノ、アルト、テノール、弦楽と通奏低音の為の)
われをして [Fiat mihi](ソプラノ、アルト、テノール、2つのオーボエ、2つのホルン、弦楽と通奏低音の為の)
ラーメド [Lamed](ソプラノ、2つのオーボエまたはフルート、2つのホルン、弦楽と通奏低音の為の)
われを見逃したまえ [Parce mihi](テノール、2つのフルート、2つのホルン、弦楽と通奏低音の為の)
マリア・イヌジョザ(S)
ルチアーナ・マンチーニ(Ms)
ミゲル・メディアノ(T)
セビリャ・バロックO
エンリコ・オノフリ(指)

録音:2012年11月24-27日、ロレートの聖母教会、エスパルティナス、セビリャ県、 スペイン
アントニオ・リパはスペインのタラソナ(サラゴサ県、アラゴン州)に生まれ、1768年から1790年まで、つまりモーツァルトが活躍した時代にセビリャ大聖堂楽長を務めた作曲家。ペドロ・ラバッサ(OBS 006)、フアン・マヌエル・デ・ラ・プエンテ(OBS 007)に続くエンリコ・オノフリの当レーベル第3作。

DACAPO
MAR-8.206005F(6CD)
ディートリッヒ・ブクステフーデ:オルガン作品全集
〈CD1…8.226002〉
1.前奏曲 ト短調 BuxWV 149
2.いざ来たれ、異教徒の救い主よ BuxWV 211
3.イエス・キリストよ、賛美をうけたまえ BuxWV 189
4.みどり児ベツレヘムに生まれたまえり BuxWV 217
5. かくも喜びに満てる日 BuxWV 182
6.甘き喜びのうちに BuxWV 197
7.汝らキリスト者よ、こぞりて主を たたえよ BuxWV 202
8.シャコンヌ ハ短調 BuxWV 159
9.パッサカリア ニ短調 BuxWV 161
10.シャ コンヌ ホ短調 BuxWV 160
11.前奏曲 ト短調 BuxWV 148
12.我らの救い主なるイエス・キリスト BuxWV 198
13.来たれ精霊、主なる神 BuxWV 199
14.今我ら聖霊に願う BuxWV 209
15.今我ら聖霊に 願う BuxWV 208
16.来たれ精霊、主なる神 BuxWV 200
17.父なる神はわれらの側に住みたもう BuxWV 190
18.前奏曲 ハ長調 BuxWV 137
〈CD2…8.226008〉
1.前奏曲 ホ短調 BuxWV 152
2.ああ主よ、あ われなる罪人のわれを BuxWV 178
3.われらの主キリスト、ヨルダン川に来り BuxWV 180
4.前奏曲 イ短 調 BuxWV 153
5.人よ、汝幸いに生きんとせば BuxWV 206
6.われ神より去らじ BuxWV 221
7.われ神 より去らじ BuxWV 220
8.前奏曲 ハ長調 BuxWV 136
9.神もしわれらと共になかりせば BuxWV 222
10.主イエス・キリストよ、われら汝に感謝す BuxWV 224
11.前奏曲 イ長調 BuxWV 151
12.今ぞわが 魂よ主をたたえよ BuxWV 214
13.今ぞわが魂よ主をたたえよ BuxWV 215
14.前奏曲 ホ短調 BuxWV 142
〈CD3…8.226023〉
1.前奏曲 ホ短調 BuxWV 138
2.われらが神は堅き砦 BuxWV 184
3.愚かなる 者らの口、なめらかに語り出で BuxWV 187
4.主よ、われらに汝の言葉を守らせたまえ BuxWV 186
5.前 奏曲とフーガ ト短調 BuxWV 163
6.トッカータ ト長調 BuxWV 164
7.前奏曲とフーガ イ短調 BuxWV 158
8.アダムの堕落によりてすべては朽ちぬ BuxWV 183
9.神のひとり子なる主キリスト BuxWV 191
10.神のひとり子なる主キリスト BuxWV 192
11.救いはわれらに来れリ BuxWV 186
12.カンツォネッタ ト長調 BuxWV 172
13.カンツォネッタ イ短調 BuxWV 225
14.カンツォネッタ ト短調 BuxWV 173
15.前奏曲 ト短調 BuxWV 150
16.我がもとへ来たれ、と神のみ御子は語りたもう BuxWV 201
17.主なる イエス・キリストよ、我は悉く知れり BuxWV 193
18.天にいますわれらの父よ BuxWV 219
19.トッカー タ ヘ長調 BuxWV 156
〈CD4…6.220514〉
1.トッカータ ヘ長調 BuxWV 157
2.イエス・キリストよ、賛 美をうけたまえ BuxWV 189
3.今ぞわが魂よ主をたたえよ BuxWV 212
4.前奏曲 ト長調 BuxWV 147
5.カンツォネッタ ハ長調 BuxWV 167
6.カンツォネッタ ト長調 BuxWV 171
7.第1 旋法のマニフィカト BuxWV 204
8.今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ BuxWV 210
9.カンツォネッタ ニ短調 BuxWV 168
10.前奏曲とフーガ ヘ長調 BuxWV 144
11.われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BuxWV 196
12.暁の星のいと美しきかな BuxWV 223
13.トッカータ ニ短調 BuxWV 155
〈CD5…6.220520〉
1.前 奏曲 ニ長調 BuxWV 139
2.主に感謝せよ BuxWV 181
3.われ汝に感謝す、愛する主よ BuxWV 194
4. 第9 旋法のマニフィカト BuxWV 205
5.第1 旋法のマニフィカト BuxWV 203
6.前奏曲 嬰ヘ短調 BuxWV 146
7.われら神であるあなたを讃えん BuxWV 218
8.ああ神よそして主よ BuxWV 177
9.汝の御子によ りてのみわれ汝に感謝す BuxWV 195
10.今ぞわが魂よ主をたたえよ BuxWV 213
11.前奏曲 ニ短調 BuxWV 140
〈CD6…6.220530〉
1.前奏曲 ヘ長調 BuxWV 145
2.天にいますわれらの父よ BuxWV 207
3.フーガ 変ロ長調 BuxWV 176
4.トッカータ ト長調 BuxWV 165
5.カンツォーナ ハ長調 BuxWV 166
6.フーガ ト長調 BuxWV 175
7.カンツォーナ ト長調 BuxWV 170
8.フーガ ハ長調 BuxWV 174
9.前奏曲 ホ短調 BuxWV 143
10.カンツォネッタ ホ短調 BuxWV 169
11.前奏曲とフーガ ト長調 BuxWV162
12.安らぎと喜びもてわれは逝く BuxWV 76
13.前奏曲とフーガ ホ長調 BuxWV 141
ビーネ・カトリーネ・ブリンドルフ(Org)

録音: 2002 年6 月4-5 日 ヘルシンボリ(Elsinore) 聖マリア教会…CD1,
2003 年2 月 11-12 日 ヘルシンボリ(Elsinore) 聖マリア教会…CD2,
2003 年11 月17-18 日 ヘルシ ンボリ 聖メアリー教会…CD3,
2005 年3 月30-31 日 ストックホルム ドイツ教会… CD4,
2006 年5 月 ハンブルク 聖ヤコビ教会…CD5,
2007 年6 月20-21 日 リューベッ ク 聖ヤコビ教会…CD6
以前から分売され好評を得ていたブクステフーデ(1637-1707)のオルガン作品全集がBOX 化されました。ブクステフーデはデンマークに生まれ、1958 年にヘルシンボリの聖マリア教会のオルガニストに就任します。以降、ヘルゼンゲアの聖マリア教会のオルガニストを務め、1667 年にはリューベックの聖マリア教会のオルガニストに選出されるという栄誉を得ます。彼はこの地位を生涯大切にし、およそ40 年間職務を全うし、17 世紀北ドイツのオルガン作品の発展に大きく寄与することとなります。このBOX で演奏している女性オルガニスト、ブリンドルフは作曲年代にあわせて、ブクステフーデ所縁のオルガンを用いることで、ブクステフーデの変遷と軌跡を鮮やかに見せてくれます。

SONO LUMINUS
DSL-92196(1CD)
チャールズ・ウェスレーの詩による讃歌集
グラーザー(1784-1829):主イエスのみいつと
エルヴィー(1816-1893):みことばもて
作曲者不祥:天地おさめたもう
プリチャード(1811-1887):来てください、待ち望んでいたイエスよ
メンデルスゾーン:天には栄え
ウッドベリー(1819-1858):父なる御神の
作曲者不祥:今日、主なるイエスはよみがえる伝承:見よ、主は輝く雲にうち乗り
作曲者不祥:聖霊くだり
作曲者不祥:来ませ聖霊よ
作曲者不祥:しもべらよ、み声きけ
作曲者不祥:主は宴ひらき
ダーウォル(1731-1789):喜べ、主こそ王なり
作曲者不祥:神の栄光(W.H.ハヴァーガルによる合唱とオルガン編)
キャンベル(1763-1854):And Can It Be?
作曲者不祥:ヤコブをたずねし
メイスン(1797-1872):神をたたえ人に仕え
ホーウェイス(1743-1820):罪から解かれて
ハットン(1710-1793):おもいもことばも
パリー(1841-1903):わが魂を愛するイエスよ
ズンデル:あめなる喜び
ワシントン合唱芸術協会
J・レイリー・ルイス(Org)
スコット・タッカー(指)

録音: 2015 年7 月19-24 日 ワシントン ナショナル・プレビテリアン教会
イングランド国教会における信仰覚醒運動である「メソジスト」の指導者だったチャールズ・ウェスレー(1717-1788)。彼の兄ジョンも同じく司祭でしたが、その信念は微妙に違っていたそうです。チャールズの一番の功績は、なんと言っても数千曲に及ぶ賛美歌の歌詞を書いたことであり、神の教えを歌うためのこれらの歌詞は神の教えを説くために大きな役割を果たしました。彼の詩に基づいて多くの賛美歌が作曲されましたが、中にはメンデルスゾーンの「天には栄え」など誰もが知っている曲も含まれています。1965 年に設立されたワシントン合唱芸術協会は50 年の歴史の中で、多くの賞を獲得し、また世界中のオーケストラと共演しています。また合唱を広めるためにボランティア活動にも力をいれているという団体です。
SONO LUMINUS
DSL-92197(1CD)
チャールズ・ウェスレーの詩による讃歌集(スペイン語歌唱)
グラーザー(1784-1829):主イエスのみいつと
エルヴィー(1816-1893):みことばもて
作曲者不祥:天地おさめたもう
プリチャード(1811-1887):来てください、待ち望んでいたイエスよ
メンデルスゾーン:天には栄え
ウッドベリー(1819-1858):父なる御神の
作曲者不祥:今日、主なるイエスはよみがえる
伝承:見よ、主は輝く雲にうち乗り
作曲者不祥:聖霊くだり
作曲者不祥:来ませ聖霊よ
作曲者不祥:しもべらよ、み声きけ
作曲者不祥:主は宴ひらき
ダーウォル(1731-1789):喜べ、主こそ王なり
作曲者不祥:神の栄光(W.H.ハヴァーガルによる合唱とオルガン編)
キャンベル(1763-1854):And Can It Be?
作曲者不祥:ヤコブをたずねし
メイスン(1797-1872):神をたたえ人に仕え
ホーウェイス(1743-1820):罪から解かれて
ハットン(1710-1793):おもいもことばも
パリー(1841-1903):わが魂を愛するイエスよ
ズンデル:あめなる喜び
ワシントン合唱芸術協会
J・レイリー・ルイス(Org)
スコット・タッカー(指)

録音: 2015 年7 月19-23 日 ワシントン ナショナル・プレビテリアン教会
メソジスト運動の指導者チャールズ・ウェスレー(1717-1788)。彼の書いた数多くの讃美歌の詩は現在でも愛唱されています。そして1990 年10 月に、これらの詩の全てををスペイン語に翻訳するためにウェスレー・ヘリテージ財団が設立され、14 巻からなる「Obras de Wesley」という書物が出版され、スペイン語を話す人々たちに強い影響を与えています。このアルバムは、その「Obras de Wesley」を用いて英語版(DSL-92166)と同じ曲の全てがスペイン語で歌われているというものです。合唱は英語版と同じくワシントン合唱芸術協会によるものです。

Vanitas
VA-07(1CD)
カベソン:私の最後のため息〜鍵盤楽器、ハープとビウエラのための作品集より ラウラ・プエルト(チェンバロ、アルパ、オルガン)、
ラファエル・ムニョス(ビウエラ)
ロス・アフェクトス・ディヴェルソス

録音:2014年
スペイン、バルセロナの古楽アンサンブル、ラ・フォリアなどで活躍する古楽系鍵盤奏者、ラウラ・プエルトと、同じくスペインの声楽アンサンブル、ロス・アフェクトス・ディヴェルソスのコラボレーションが創り出すスペイン・ルネサンス、アントニオ・デ・カベソンの世界。

MUSICA VIVA
MV-103(1CD)
戦争と嵐
ザムエル・シャイト(1587-1654):戦争のガイヤルド(5声;1621)
マシュー・ロック(1621-1677):組曲「テンペスト」(1674)から カーテン・テューン(幕間音楽)
フィッシャー(1670-1746):「春の日誌」(1695)から 組曲第1番
ヴェルナー(1693-1766):「音楽の暦」(1748)から 11月
ビーバー(1644-1704):戦争(1673)
テレマン:組曲ト長調「ドン・キホーテのブルレスク」TWV55
リュリ(1632-1687):「平和の神殿のバレエ」(1685)から 戦争のグラン・エール
アッカデーミア・ムジカーレ・デラヌンチアータ
リッカルド・ドーニ(指)
バロック音楽における激しさの頂点を成す「戦争」と「嵐」をテーマとしたアルバム。古楽ファンにはおなじみのリッカルド・ドーニ(1965年ミラノ生まれ)が指揮。

UNIVERSAL ITALY
Archiv-4812250(1CD)
タルクイニオ・メールラ(1594-1665):「ダヴィデの竪琴」(詩篇とミサ・コンチェルタータ)Op.16(1640)
 主よ、急ぎてわれを助けたまえ [Domine ad adjuvandum]
 主は言われた [Dixit Dominus]
 われは御身に感謝す [Confitebor]
 主を畏れる者は幸いなり [Beatus vir]
 僕(しもべ)らよ、主を称えよ [Laudate pueri]
 われは喜べり [Laetatus sum]
 主が家を建てたまわずば [Nisi Dominus]
 エルサレムよ、主を称えよ [Lauda Jerusalem]
 マニフィカト [Magnificat]
 われは信ぜり [Credidi]
 主が連れ帰りしとき [In convertendo]
 主を称えよ [Laudate Dominum]
 ミサ・コンチェルタータ [Messa Concertata]
  キリエ/グローリア/クレド/サンクトゥス−ベネディクトゥス/アニュス・デイ
ノヴァ・アルス・カンタンディ
ジョヴァンニ・アッチャイ(指)
タルクイニオ・メールラはイタリアのクレモナに生まれ同地で活躍した作曲家。様式的にはヴェネツィア楽派に属し、モンテヴェルディ(1567-1643)の一世代後を代表する作曲家の一人として教会音楽、世俗声楽曲、器楽曲の発展に貢献しました。「ダヴィデの竪琴」はソプラノ、テノール、バスと通奏低音のために書かれた詩篇曲とミサを収めた曲集。ノヴァ・アルス・カンタンディは1988年、イタリアの合唱指揮者ジョヴァンニ・アッチャイ(1946年生まれ)により創設された声楽とピリオド楽器のアンサンブル。Nuova Era, Antes Concerto, Sarx, Stradivarius, Tactus 等イタリアのレーベルに多くの録音があります。

2L
2L-112PABD
(Bluray Disc Audio)
セコンド・ナトゥーラ
タルティーニ:ヴァイオリンソナタ.ヘ長調 Op.1-12 B.F4
ヴァイオリンソナタ.ト短調 B.G 5《悪魔のトリル》
パストラール.イ長調 Op.1-13 B.A16 *
シーグル・イムセン(バロックVn、ハリングフェレ*)
トルモッド・ダーレン(バロックVc)
ハンス・クヌート・スヴェーエン(Cemb)

録音:2014年6月 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)
ヴァイオリニスト、作曲家、音楽教師としてバロック期のイタリアで重要な役割を果たしたタルティーニが残した200曲ともいわれるソナタから、代表 作とされる《悪魔のトリル》など3曲。バロックヴァイオリンを弾くシーグル・イムセンは、ノルウェー音楽アカデミーで室内音楽の修士課程を修了、フラ イブルクでゴットフリート・ヴォン・デア・ゴルツ教授の下で学び、現在、トロンハイム交響楽団とノルウェー・バロック管弦楽団で演奏しています。この アルバムの2曲のソナタの楽器は、タルティーニ自身の楽器をモデルにノルウェーのヤコブ・フォン・デル・リッペが製作したヴァイオリン。《パストラール》 では、ノルウェーの民俗楽器、共鳴弦をもつハリングフェレ(ハルダンゲル・フィドル)を弾き、イタリア伝統のバグパイプを模すことにより、伝承の音楽 をモチーフにすることが多かったとされる作曲者への「オマージュ」としています。ノルウェーのチェリスト、パリのコンセール・スピリチュエルの首席奏 者を務めるトルモッド・ダーレンと、ベルゲン・バロックの創設メンバーでリーダーのハンス・クヌート・スヴェーエン(1963-)が共演。ベールムのヤー ル教会でDXD録音された演奏が、Pure Audio Blu-ray のディスクとして制作されました。 [Pure Audio Blu-ray ディスクだけを収めたアルバムです。Pure Audio Bluray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。CDや DVDのプレーヤーでは再生できないので、Bluray プレーヤーもしくは Bluray 対応のPCをお使いください] (Ki)

ENCELADE
ECL-1403(1CD)
マルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704):ある女性公爵の為のモテット集
仮祭壇の為の音楽 H.523(器楽)
めでたし、まことのお体よ [Ave Verum Corpus] H.329
主よ、われらの主 [Domine Dominus Noster] H.163
祝福されし処女マリアの喜び [Gaudia Beata Virginis Maria] H.330
何と愛らしい [Quam Dilecta] H.186
深き淵より [De profundis] H.232
いつまで、主よ [Usquequo Domine] H.196
アンサンブル・マルグリット・ルイーズ
[セシル・アシル、ヴィルジニー・トマ(S)
アナイ・ベルトラン(Ms)
ダヴィド・ヴィチャク、
マルドゥク・セラノ(Br)
ニコラ・ブイユ、セバスチャン・マルク(Fl)
アルノー・コンデ(バスフルート)
ステファン・プレヴニャク、エマニュエル・レシュ(Vn)
マリー=シュザンヌ・ド・ロワイエ(テナー・ヴァイオル、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロバン・ファロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ルシール・テシェ(ファゴット、フルート)
エティエンヌ・ガルティエ(テオルボ)]
ガエタン・ジャリー(Org、ポジティヴOrg、指)

録音:時期未詳、聖母被昇天教会、シャンキュイユ、フランス
シャルパンティエはおそらく1667年から1669年までローマでジャコモ・カリッシミ(1605-1674)に師事した後、パリに戻りギーズ公マリー・ド・ロレーヌ(1615-1688)の庇護を受け、彼女のサロンで歌手・作曲家として活躍しました。マリー・ド・ロレーヌは音楽を愛し、シャルパンティエは彼女が亡くなるまで理想的な環境で作曲できたとされてます。当盤にはこの時期に書かれた3または4声と高音楽器および通奏低音のために書かれたモテットを収録。アンサンブル・マルグリット・ルイーズはオルガン奏者ガエタン・ジャリーにより創設されたフランスの古楽アンサンブル。

Digressione
DCTT-57(1CD)
SAKROS
ニコロ・ピッチンニ(1728-1800):われらの父 [Pater noster] (ソプラノ、弦楽と通奏低音の為の)
クレド [Credo] (2人のソプラノ、バス、弦楽と通奏低音の為の)*
ヴィットリア・ディドンナ(S)
アナスタシア・アブリューチナ(S)*
ルーカ・シモネッティ(Bs)*
アンサンブル・イル・モンド・デラ・ルーナ
グラツィア・ボナージア(指)
ニコロ・ピッチンニはイタリア南部のバーリに生まれ、ナポリでレオナルド・レーオ、フランチェスコ・ドゥランテに師事した作曲家。パリで歌劇作曲家として活躍。グルックとピッチンニの取り巻きが対立し「グルック・ピッチンニ論争」を引き起こしたことでも知られています。没後長らく忘れ去られ、現在でも復権が進んでいないピッチンニですが、彼の教会音楽が顧みられることはさらに稀です。「われらの父」はローマ、ボローニャ、ミラノ、ウィーン、ミュンスター、コペンハーゲン、モスクワに当時の楽譜が存在する、かなりの人気を得たと推測される作品。「クレド」はミサ通常文による独立作品。いずれも世界初録音です。イル・モンド・デラ・ルーナはピッチンニの生地バーリに本拠を置くピリオド楽器アンサンブル。ピッチンニの作品の復興を主眼として活動しています。アルバム・タイトルの「Sakros」は「神聖なる(sacred)」の語源となった古いラテン語の単語です。

Encelade
ECL-1401(1CD)
バード:ウォルシンガム
乙女の歌
ウィリアム・ピーター卿のパヴァンとガイヤルド
イン・ノミネ/ウォルシンガム
美しいスザンナ/女王のアルマン
ファンタジア.イ長調
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ
父よ、我を明らかにしたまえ
ネヴェル夫人のグラウンド
ファンタジア ト長調/パヴァン イ長調
ファンタジア.ニ長調
思い出したまい、救いの創造主よ
ジャン=リュク・オー(Org、Cemb)

録音:2014年6月1日−4日、フランス
パリ国立高等音楽院を卒業したフランスの若き鍵盤楽器奏者、ジャン=リュク・オー。フランス、サン=タマン=ド=ボワックス寺院のオルガンとイタリアン・チェンバロを弾き分けて、ウィリアム・バードの珠玉の鍵盤作品を弾きます。
Encelade
ECL-1403(1CD)
王女のためのモテット集
シャルパンティエ:野外祭壇のための H.523、
 アヴェ・ヴェルム・コルプス H.329、
 主よ、われらの主H.163、
 喜べ乙女, キリストの御母 H.330、
 どれほど愛されていることか H.186、
 深き淵より H.232、
 主よ, いつまでもわれを H.196
ボワヴァン:オルガン曲集第1巻より
アンサンブル・マルグリット・ルイーズ、
ゲタン・ジャリー(指、Org)

録音:2014年10月、フランス
アンサンブル・マルグリット・ルイーズは、大クープランのいとこであり、当時のもっとも著名な女性音楽家の一人であったマルグリット=ルイーズ・クープランの名を冠したフランスのピリオド・アンサンブル。シャルパンティエの恩人であるジョアンヴィル王女(マドモアゼル・ド・ギーズ)のために書かれた数々のモテットと、ジャック・ボワヴァン(1649−1706)のオルガン作品を交互に配置。

EM Records
EMRCD-029(1CD)
楽器の王、王の楽器
サムション:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ.Op.3(世界初録音)
パンチェフ:ヴァイオリンとオルガンのためのソナタ.Op.74(世界初録音)
ダーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番 Op.2(世界初録音)
ルパート・マーシャル=ラック(Vn)、
ダンカン・ハニーボーン(Org、P)

録音:2014年12月18日−19日
17世紀ヨーロッパの宮廷、王侯貴族の前で様々な音楽を奏でたヴァイオリンと、"楽器の王"とも称されるオルガンを関連付けた興味深いプログラム。
3人のイギリスのコンポーザー=オルガニストたちによるヴァイオリンとピアノ、またはオルガンのためのソナタは全曲世界初録音。優雅で華麗、そして劇的な3つのソナタは、演奏機会に恵まれるべき近代英国の佳作です。

ARSIS
ARSIS-4246(1CD)
戦争の時代の恋愛〜スペイン・ロマン派の歌曲
フェデリコ・モレッティ(1765-1838):不注意 [El descuido]*
 優柔不断 [La irresolucion]*
 好奇心 [La curiosidad]*/失望 [El desengano]*
 熟考 [La reflexion]*/美しい性への助言 [Consejo al bello sexo]*
ソル(1778-1839): ワルツ Op.32-2/ワルツ Op.17-4/練習曲 Op.35-8
 娘よ、恥じらいはどこに? [Muchacha y la verguenza]*
 これ以上私を苦しめるな [Cesa de atormentarme]*
 私の目があなたに死をもたらすと言うのなら [Si dices que mis ojos]*
 恋をしたい者は [El que quisiera amando]*
 練習曲 Op.31-4/練習曲 Op.35-22/練習曲 Op.31-13
 練習曲 Op.35-3/不注意な私の目が [Mis descuidados ojos]*
 どうやって決めるのか [Como ha de resolverse]*
 女とギターの弦は [Las mujeres y cuerdas]*
 永遠の安息のセギディリャ [Seguidillas del Requiem Eternam]*
 別れ [La Despedida] Op.21
 練習曲「宗教的な祈りの心で」[Mouvement de priere religieuse] Op.31-23
マルタ・ロドリゴ(Ms)*
アンドレアス・マルティン(ロマンティックギター)

録音:2012年4月
フェデリコ・モレッティはナポリに生まれマドリッドに没した軍人・作曲家・演奏家。ギターの演奏技法、作曲書法、教授法に優れ、フェルナンド・ソル、ディオニシオ・アグアド、サルバドール・カストロ・デ・ギスタウ等当時を代表するギタリストたちから絶賛された。ギター伴奏歌曲を数多く残しました。
マルタ・ロドリゴはスペインのバルセロナ生まれ。フランス・ブリュッヘン、リナルド・アレッサンドリーニ、ヘルムート・リリングらの指揮のもとバルセロナで歌い、2007年にフィリップ・ヘレヴェッヘ率いるコレギウム・ヴォカーレに参加。その他多くの古楽アンサンブルに参加する一方で、バロックからモーツァルト、オッフェンバックに至る歌劇のソリストも務めています。アンドレアス・マルティンはドイツのフランクフルト生まれ。クラシックギターを学んだ後、バーゼルのスコラ・カントールムでオイゲン・ドンボワ、ホプキンソン・スミス、ピーター・クロトンに師事しました。二人はデュオを組み、ルネサンスから初期ロマン派にかけての音楽を主要レパートリーとしています。
ブックレットにスペイン語・英語・ドイツ語の解説と原語(スペイン語)歌詞・英語訳・ドイツ語訳を記載。

PNEUMA
PN-1510(1CD)
アレクサンドリアのカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
  第34番「失われたイコン」(器楽)/155番「アレクサンドリアの騎士」
  第131番「皇帝と司教」(器楽)/第182番「ディムヤートの追い剥ぎ」
  第265番「ダマスカスの聖ヨハネ」(器楽)/第65番「アレクサンドリアの隠者」
  第145番「聖ヨハネ・エレモシナリウス」(器楽)
ムシカ・アンティグア
[セサル・カラソ(歌、コーラスビオラ)
ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、コーラス、フィドゥラ)
フリエタ・ビニャス(歌、コーラス)
ウゴ・ベステルダール(パンデロ、コーラス)
ヤニス・パパヨアヌ(リュート、トゥンブル、ブズーキ)
ディミトリス・プソニス(サントゥル、サズ、弓奏リラ)
フェリペ・サンチェス(ビウエラ・ダ・ペニョラ)
ワフィル・シェイクヘルディネ(ギンブリ)
ハイメ・ムニョス(シャリュモー、バグパイプ、カヴァル、カラモ)
アルフォンソ・トマス、アレハンドロ・レオン(笛) アルバロ・アルトゥロ(鐘)
ダビド・マヨラル(ダラブッカ、パンデロ、パンデレタ)
エドゥアルド・パニアグア(プサルテリウム、トロンバ・マリーナ、笛、コーラス)]
エドゥアルド・パニアグア(指)

録音:2014年10月-2015年6月、場所の記載なし
エドゥアルド・パニアグアのライフ・ワーク・シリーズ。エジプトの都市アレクサンドリアにまつわるカンティガを収録。

Resonus
RES-10156(1CD)
ドイツ・バロックのソナタ集
ブクステフーデ:ソナタ イ長調 Op.2-5, BuxWV 263
エルレバッハ:ソナタ第2番ホ短調
クリーガー:ソナタ第10番イ長調
ヴァルター:カプリッチョ.ハ長調
ブクステフーデ:前奏曲ト短調 BuxWV 163
キューネル:ソナタ第8番イ長調
エルレバッハ:ソナタ第3番イ長調
ファンタスティクス
〔木村理恵(バロックVn)、ロバート・スミス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ギジェルモ・ブラケッタ(Cemb)〕

録音:2014年6月1日−3日、オランダ
アムステルダム音楽院のバロック・ヴァイオリン科で学び、ルーシー・ファン・ダール、パウル・エレラなどの名匠たちに師事したバロック・ヴァイオリニスト木村理恵は、2008年国際古楽コンクール山梨では最高位、2009年ブルージュ国際古楽コンクールでは室内楽部門第2位、2010年ボンポルティ国際コンクールではヴァイオリン独奏部門最高位を受賞するなど豊富な実績を誇り、オランダ・バッハ協会やムジカ・アンフィオン、アムステルダム・バロック・オーケストラなど、オランダが世界に誇るピリオド・オーケストラに参加するなど、まさに次代の日本の古楽界を担う逸材の1人です。

VANITAS
VA-05(1CD)
消え去りゆく瞬間
ヨハン・ヤコプ・フローベルガー:組曲第18番ト短調(Cm)
 アルマンド/ジグ/クラント/サラバンド
ディートリヒ・ベッカー(1623-1707):ソナタ ニ短調 から レント(Vn/Vg/Vl/Or)+
ディートリヒ・ブクステフーデ:主よ、われに御身さえあれば
  [Herr, wenn ich nur dich habe](S/Co/Vn/Vg/Vl/Or)
ルイ・クープラン:(組曲)(Cm)
 アルマンド/サラバンド/クラントI/クラントII/ジグ
ヨハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1623頃-1680):ソナタ第2番(1664、ニュルンベルク)(Vn/Vg/Vl/Or)+
フランツ・トゥンダー(1614-1667):ああ、主よ、御身の愛する天使たちに
 [Ach Herr, lass deine lieben Engelein](S/Co/Vn/Vg/Vl/Or)*
ディートリヒ・ブクステフーデ:トッカータ.ト長調 から フィナーレのオスティナート(Co/Vn/Vg/Vl/Or)+
バッハ:ゴルトベルク変奏曲〜アリア,変奏3,12,17,18,21(Cm)+
モンテヴェルディ:苦悩が甘美であるならば [Si dolce il tormento](S/Co/Vn/Vg/Vl/Or)#
ディートリヒ・ブクステフーデ:コラール(抜粋)(Or*)
ラ・レベレンシア
[パロマ・ガリェゴ(ソプラノ(S))
パベル・アルミカル(ヴァイオリン(Vn))
マヌエル・パスクアル(コルネット[ツィンク](Co))
ホルヘ・ミロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ(Vg))、トル・ホルヘン(ヴィオローネ(Vl))
アンドレス・アルベルト・ゴメス(チェンバロ(Cm)、ポジティヴ・オルガン(Or)、パイプオルガン(Or*)、ディレクター) ]

録音:2012年7-9月,使徒サンティアゴ教会(無印)、跣足カルメル会修道院*、 ベレン小聖堂+、ガレラ邸のパティオ#
アンドレス・アルベルト・ゴメスとスペインの映画監督ダニエル・V・ビリャメディアナ(1975-)の出会いから生まれたバロック音楽ドキュメンタリー映画「De Occulta Philosophia」(2013)のサウンドトラック盤。おそらく映画の撮影に合わせて様々な場所で録音されています。バロック時代、生まれた楽音は次の瞬間には消え去ってしまいました。そんなことを思いながら聴き通していただきたいプログラムです。

DACAPO
MAR-8.226121(1CD)
トーマス・キンゴの宗教的歌曲集
1.ヨハン・ショップ(1590-1667):新しいパヴァーヌ集 第1 巻 - 第1 曲 5 声のイントラーダ
2.作者不詳:Rind nu op i JEsu Naun
3.リュリ(1632-1687):歌劇「焦り」-王のためのグラン・バレ-1e Entree
4.リュリ:歌劇「焦り」-王のためのグラン・バレ-2e Parte
5.作者不詳:Siael og Hierte, Sind og Sandser
6.ショップ:新しいパヴァーヌ集 第1 巻 - 第19 曲 5声のガリアルド
7.作者不詳:Vaag op og slae paa dine Strenge
8.ショップ:新しいパヴァーヌ集 第1 巻 - 第4 曲 5 声のクーラント
9.アダム・クリーガー(1634-1666):Op, op med Himmel-Stemme
10.作者不詳:Kom Siael, og lad os graede
11.ブクステフーデ(1637-1707):アリアと3 つの変奏 ニ短調 「ロフィリス」BuxWV248
12.作者不詳:Ach! Herre see, Min Hierte-vee
13.作者不詳:Tak, Jesu, Siaelens Hyrde good
14.ショップ:新しいパヴァーヌ集 第1 巻 - 第46 曲 5 声のバレット
15.作者不詳:Far, Verden, far vel
16.作者不詳:Herre Gud mit Hiertis Glaede
17.作者不詳:Sorrig og Glaede de vandre til Haabe
18.作者不詳:Dend praegtig Sool
19.作者不詳:Dend klare Sool gaar ned
20.ブクステフーデ:クーラント・シンプルと8 つの変奏曲 イ短調 BuxWV245
21.クリーガー:Det mulmer mod den morke Nat
22.クリーガー:Til hvile Soelen gaar
23.ショップ:新しいパヴァーヌ集 第1 巻 - 第15 曲 5 声のパドゥアーナ
エルセ・トープ(S)…2.5.10.12.13.17.19
ヤコブ・ブロック・イェスペルセン(Bs)…7.9.15.16.18.21.22
アラン・ラムスッセン(Cemb)…11.20
ペーミウス・コンソート

録音:2014年6月2-6日デンマークコペンハーゲンガリソン教会
デンマークのバロック時代の神学者、詩人トーマス・キンゴ(1634-1703)が生きていた17世紀のデンマークはスウェーデンとの戦争(カール・グスタフ戦争)に明け暮れ、また疫病にも悩まされるという極めて不安な時代でした。そこで彼は国内での信仰を奨励するために讃歌集「Aandelige Siunge-Koor」を編纂しました。ここには作者不詳の作品から、ブクステフーデ、リュリをはじめとした当時最高の作曲家の讃歌が収録され、人々はこれを歌い、また演奏しながら、神への祈りを捧げたのです。彼の讃歌集は現代でも変わることなく愛奏されて、人々の心を癒しています。

Musica Ficta
MF-8024(1CD)
マレ:2つのヴィオールのための組曲集
組曲ト長調/人間の声
組曲ニ短調/メリトン氏のトンボー
トゥー・ヴィオールズ・エスガル
〔ジョナサン・ダンフォード(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、シルヴィア・アブラモヴィツ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、トーマス・ダンフォード(アーチリュート)〕

録音:2014年9月−10月
栄華を極めたルイ14世の宮廷のヴィオール奏者としても活躍したマレン・マレの「2つのヴィオール」のための作品集。バーゼルでジョルディ・サバールの教えを受けた2人の実力派ガンビストのデュオが、華麗なるフランス・バロック、マラン・マレの音楽を繰り広げてゆきます。ピッチはa=409hzを採用。

THE CHOIR OF KINGS COLLEGE
KGS-0012
(1SACD Hybrid+1Pure Audio Blu-ray)
ジョヴァンニ・ガブリエーリ:作品集
In ecclesiis (a 14), C78
Canzona Seconda (a 6), C196
Suscipe, clementissime Deus (a 12), C70
Hodie completi sunt dies Pentecostes (a 8), C57
Jubilate Deo omnis terra (a 10), C65
Canzona Terza (a 6), C197
Quem vidistis pastores? (a 14), C77
Sonata XXI, ‘con tre violini’ (a 4), C214
Exultavit cor meum in Domino (a 6), C53
Surrexit Christus (a 11), C66
Canzona Prima (a 5), C195
Litaniae Beatae Mariae Virginis (a 8), C63
Magnificat (a 14), C79
スティーヴン・クレオベリー(指)
ケンブリッジ・キングズ・カレッジCho
ヒズ・マジェスティ・サックバット&コルネット(ジェレミー・ウェスト[指])

録音:2015年1, 6月キングズ・カレッジ聖堂(ケンブリッジ)
ヴェネツィア楽派の頂点に立つジョヴァンニ・ガブリエーリ。彼の作品が出版されたのが1615年、2015年は400年記念の年にあたります。さらに、 2015年はキングス・カレッジ・チャペルが創立されて500年記念。これを記念して、キングズ・カレッジ合唱団は、ガブリエーリの作品を収録。しかも、 Dolby Atmosの最新技術を用いて、比類なき臨場感をめざした録音です。
ヴェネツィアの聖マルコ大聖堂でオルガニストを務めたガブリエーリは、宗教声楽、器楽の両方で多数の作品をのこしています。現在、聖マルコ大聖堂 ではガブリエーリの管楽器のためのファンファーレが演奏されることはありませんが、ケンブリッジではさかんに演奏されています。この録音では、合唱の 美しさはもちろん、管楽器のファンファーレも非常にやわらかく美しい音でとらえられています。ガブリエーリの荘厳な世界を、高水準のオーディオでお楽 しみいただける内容となっています。 (Ki)

※[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu-ray ディスクにはインデックスを除き映像 は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDや DVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPCをお使いください]

Musica Ficta
MF-8022(1CD)
クリストファー・タイ:コンソート・ミュージック〜イン・ノミネ スピリット・オヴ・ガンボ、
クラロン・マクファーデン(S)

録音:2014年6月16日−19日、オランダ
ヴィオールの名手フレーク・ボルストラップを中心とした、"ガンバの魂"の名を持つオランダのヴィオール・コンソート、スピリット・オヴ・ガンボ。16世紀イギリスの重要な作曲家の一人であり、ヴィオール・コンソートのための音楽を最初に作曲したクリストファー・タイ(ca.1505−ca.1573)の代表作、「イン・ノミネ」を主としたヴィオール・コンソートのための音楽。
Musica Ficta
MF-8021(1CD)
ステファーノ・ランディ:アリア集 イル・フェスティーノ

録音:2014年4月24日−27日、ベルギー
イタリア・バロックの作曲家、ステファーノ・ランディ(1587−1639)のアリアを中心に、フレスコバルディ、ルッツァスキ、カプスベルガーらの作品をハイクオリティな歌と器楽で聴かせてくれます。チリ生まれのリュート&ギター奏者マヌエル・デ・グランヘ率いるイル・フェスティーノは、チリ、フランス、チェコ、キューバなど多国籍のメンバーで構成される古楽アンサンブル。チェンバリストとしては、バロック・ヴァイオリニストのヨハネス・プラムゾーラーとの共演でも知られるフィリップ・グリスヴァールがメンバーとして名を連ねています。

Resonus
RES-10145(1CD)
ディヴァイン・ノイズ〜2台のチェンバロのための劇場音楽
ラモー(ブラケッタ編):組曲「プラテ」(2台チェンバロ版)
クープラン:トリオによるソナード
ル・ルー:組曲ヘ長調
ギジェルモ・ブラケッタ(Cemb)、
メンノ・ファン・デルフト(Cemb)

録音:2014年5月28日−31日
南米アルゼンチン出身の実力派チェンバリスト、ギジェルモ・ブラケッタが、新オランダ・アカデミーの創設メンバーでもあるオランダの名手メンノ・ファン・デルフトとチェンバロ・デュオを結成!
ティトゥス・クライネンが製作した1730年代のフレンチ・スタイル・チェンバロのレプリカが、18世紀フランスの劇場を再現する。ラモーのプラテはブラケッタ自身による編曲。
Resonus
RES-10155(1CD)
ルネサンス時代イギリスのコンソート音楽集
バッサーノ:ガリアルド
フェッラボスコT世:イン・ノミネU
バード:イン・ノミネW/ブレイド:コラント
タイ:イン・ノミネ「Howald fasr」、イン・ノミネ「Crye」
パースリー:イン・ノミネ
フェッラボスコU世:鳩小屋のパヴァン
タイ:イン・ノミネ「Seldom sene」
パーソンズ:イン・ノミネV
タイ:イン・ノミネ]「Saye so」
ウォード:ファンタジア第3番
ブランクス:ファンシー
フェッラボスコT世:イン・ノミネT
ブレイド:コラント/タイ:イン・ノミネ\「レ・ラ・レ」
ホルボーン:アルメイン/バード:木の葉は緑
タイ:イン・ノミネXI「Farewell good one for ever」
フェッラボスコU世:パヴァンX
ダウランド:ニコラス夫人のアルメイン、エセックス伯のガリアード、艦長ディゴリー・パイパーのガリアード
バッサーノ:ファンタジアT
ギボンズ:イン・ノミネ
パースリー:パースリーのクロック
バッサーノ:ファンタジアV
イーグルストーン:イン・ノミネV
ダウランド:ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド
ホルボーン:コラント「わが窓より行け」、妖精のラウンド
コプラリオ:ファンタジア
ホルボーン:パヴァン「葬送」
コンソルティウム5

録音:2014年9月27日−29日
イギリス、ロンドンを拠点に活躍中のリコーダー五重奏団、コンソルティウム5のリゾナス・レーベル(Resonus)第1弾。5人の女流奏者たちが、純度の高いハーモニー、綿密なアンサンブルでイギリス・ルネサンスの小品たちを奏でています。コンソルティウム5は、ガブリエル・プロコフィエフの自主レーベル「ノンクラシカル(Nonclassical)」に録音を行っており、その膨大なレパートリーも特筆もの。
Resonus
RES-10143(1CD)
ヴィルトゥオーゾ・オルガニスト〜チューダー朝とジャコビアン朝時代の音楽
バード:ネヴェル夫人のためのヴォランタリー
ブル:ガリアルド
作曲者不詳:ビナ・カエレスティスU
ブル:イン・ノミネU
タリス:今こそ、わたしたちが受け入れられるとき
トムキンズ:奉献唱
ブライズマン:グロリア・ティビ・トリニタスT&W
ブル:楽しいクラント
作曲者不詳:マニフィカト
ギボンズ:ファンタジア
バード:ファンシー
スティーヴン・ファー(Org)

録音:2014年3月16日−17日
スティーヴン・ファーは、フロリレジウムやイングリッシュ・コンサート、ダンディン・コンソート、OAEなどとの共演も多く、ケンブリッジ・クレア・カレッジのオルガニストも務めた名奏者。使用楽器はケンブリッジ・シドニー・サセックス・カレッジのテイラー&ブーディ・オルガン。

Sono Luminus
DSL-92194
(CD+Blu-rayAUDIO)
そこから私たちは来ました
グイド・ピカルド:イリス
マラン・マレ:組曲 ニ短調‐メヌエットとカプリス
マクロード/マッカッソン/伝承曲:ボートに座って-Whistle O’er the Lave't‐主バルゴニーのお気に入り-今私は結婚する-最後のわら
伝承曲:An Bonnan Bui - The Collier' Reel - Last Night' Fun
ジェナ・レイド:ダグラスとフィオナ・シアラー
伝承曲:モーンのボニー‐エイミーズ
モーラン/スケイヒル/伝承曲:Sophie's Slip Jig -聖域 - 遠き我が家
伝承曲/トールロス:Innestafrid'n efter Arvid Brannlund - アマンダ
デイヴィス・メル(1604-1662):ジョン・さあキスして
伝承曲/リチャーズ:ウティ・ダーリン‐ミス・アボット
テレマン/ヨンソン:リコーダー協奏曲 イ短調 ラルゴ‐Vals efter Jonte i Byom
サリック(1950-):リンゼイの鍵
 ジンジャーズ‐こころみの世にあれど
アンサンブル・ガリレイ

録音:2015年2月3-6日ヴァージニアボイス,ソノ・ルミナス・スタジオ
この1枚を聴き始めてすぐに、あなたの感覚は何か懐かしいものを捉えることでしょう。各々のトラックには独自の物語があり、それらにはスウェーデン、アイルランド、スコットランド、そしてアメリカの長い歴史が刻まれています。1990年に設立された「アンサンブル・ガリレイ」はジャンルを越えた音楽を演奏するアンサンブルで、地域だけでなく、時代をまたいだ自由さが魅力的。多くの曲はメドレー形式になっていて、過去と現代を行き来しながら、無限の時の流れを思い起こさせます。フィドルのふくよかな音はもちろんのこと、ケルティック・ハープのきらきらした音やイリアン・パイプス(バグパイプの一種)などの、独特な音色も丁寧に捉えられています。
Sono Luminus
DSL-92195(1CD)
アルテミシアが聞いたもの
ウッチェリーニ(1603-1680):ラ・グラン・バッターリア
カプスベルガー(1580-1651):ヴィラネッラ 第2巻‐L'onda che limpida
カプスベルガー:コレンテ 第6巻
カプスベルガー:カポーナ
フェッラーリ(1603-1681):恋人たちよ、私は君たちに言うことができる
フレスコバルディ(1583-1643):カンツォーナ
マッツォッキ(1592-1665):Folle cor ah non t'alletti
ガリアーノ(1582-1643):シンフォニア
カッチーニ(1587-1641):私はやつれ、一人にさせて
ピッチニーニ(1566-1638):トッカータ
カッチーニ:Chi desia di saper
カステッロ:ソナタ 第1番
モンテヴェルディ(1567-1643):音楽の戯れより「それは本当なのか」
モンテヴェルディ:今日のそよ風は何とやさしく
コルベッタ(1615-1681):2声のシンフォニア
ファルコニエーリ(1586-1656):ブオンホラのシンフォニア
ロッシ(1598-1653):美しい瞳
ァルコニエーリ:Folia echa para mi Senora Dona Tarolilla di Carallenos
ジラーモ(1619-1630):フェスタ・リーソ
ラニアー(1588-1666):シンフォニア ト長調
ラニアー:No More Shall Meads be Deck's with Flow'rs
ラニアー:汝、私は若い
ロッシ:ファン・バッターリア
エル・ムンド(アンサンブル)
リカルド・サヴィーノ(指)

録音:2014年3月25-27日USカリフォルニア,マリン・カントリースカイウォーカー・サウンド
このタイトルに付されている「アルテミシア」とは、バロック期の女性画家アルテミジア・ジェンティレスキのこと。当時は女性の画家という存在自体がなかなか認められることなく、師からは性的暴力を受けるなど、悲惨な青春時代を送ります。結婚後フィレンツェに移り、ようやくその才能が認められ、フィレンツェ芸術院初の女性会員となります。ここでは多くの芸術家たちと交流を持ち、時にはガリレオ・ガリレイとも手紙をやりとりするなど、華々しく活躍しました。そしてローマに戻るも、そこでは名声を得ることが出来ず、結局ヴェネツィアを経て、ナポリに移住し、この地で多くの作品を残します。1638年にはロンドンに旅行し、その地にも一時住んだとされています。このアルバムでは、当時、彼女が各地で聞いたであろう音楽を通じて、その生涯を追っていくというものです。この当時の知られざる音楽に力を注ぐアンサンブル、エル・ムンドの演奏です。


Agogique
AGO-015(3CD)
A.スカルラッティ:ドイツ王カルロ(カール) ロミーナ・バッソ(コントラルト/ロタリオ(カルロの異母兄弟))
ロベルタ・インヴェルニッツィ(ソプラノ/ジュディッタ(カルロの母))ほか
スタヴァンゲル・シンフォニー・オーケストラ
ファビオ・ビオンディ(指&ソロVn)

録音:2009年11月30-12月4日
稀代の天才メロディーメーカー、アレッサンドロ・スカルラッティのオペラの登場。指揮はビオンディ。A.スカルラッティの第79作目にあたるこのオペラ「ド イツ王カルロ」は、カルロ王、のちに神聖ローマ帝国におけるカール2世となった人物を題材としています。といっても主人公カルロは黙役。というのも カルロは幼い子供という設定で、王の年の離れた兄(異母兄弟)が王国を支配しようとし、カルロを殺そうとする・・・といった物語。音楽は、レチタティーヴォ では物語をすすめ、アリアでは心情を歌う、という典型的なナポリ・バロックのオペラのスタイルをとっています。稀代のメロディーメーカーと称されるだけあっ て、どのアリアも劇的な表情に満ち、超絶技巧のパッセージもちりばめられており、聴きどころ満載。ビオンディは指揮のほか時折挟み込まれるヴァイオリン・ ソロも担当しており、策略に満ちた物語をもりたてます。 (Ki)

Temperaments
TEM-316044(1CD)
クレランボー(1676-1749):オルガン作品集
第1旋法による組曲、合唱によるマニフィカトと交互に演奏
モエット
第2旋法による組曲、合唱によるベネディクトゥスと交互に演奏
ジャン・ボワイエ(Org)
レ・デモワゼル・ドゥ・サン=シール
エマニュエル・マンドラン(指)

録音:1993年
ジャン・ボワイエ(1948-2004)はフランスの様々な重要な教会でオルガニストを務めた巨匠。リヨン音楽院などで後進の指導にもあたっていました。 今なおボワイエの指導と影響を受けたオルガン奏者たちは世界各地に存在しています。ボワイエによる、クレランボーの作品集の録音。クレランボーはフ ランスの盛期バロック音楽の作曲家・オルガニスト。ここに収められているオルガンと合唱が交互に演奏するスタイルの作品は、当時盛んになってきた啓 蒙主義に影響されていない、フランス・バロック期の典礼の音楽を伝えてくれます。 (Ki)

Temperaments
TEM-316045(8CD)
フランス・オルガンの巨匠たち
■CD1
(1)L. クープラン:クープラン氏のヴィオールのファンタジー ニ短調
(2)シャルル・ラッケ(1597-1664):ファンタジー
(3)L. クープラン:クープラン氏のサンフォニー、クープラン氏のデュオ ト短調
(4)L. クープラン:シャコンヌ ト短調、ファンタジー (3 曲 )
(5)L. クープラン:プレリュード、ファンタジー (1651)、ファンタジー ( パリ、1656)、ファンタジーフーガ (1656)、フーガ ( パリ、1656)、
(6)ジャン・ティトルーズ(1563-1633):マニフィカト
(7)フランソワ・ロベルデ(1624-1680):第 9, 10, 11, 12 のフーガ
■CD2
(1)ニヴェール (ca. 1632-1714):マニフィカト(第 6 旋法によるプレリュード ( 組曲 )(1665))、ミサ(1667)
(2)ニコラ・ルベグ(1631-1702):オルガン小品とモテット
(3)ジャック・ボワヴァン (ca.1650-1706):オルガン教本、第 3 旋法に基づく組曲
(4)アンドレ・レゾン (ca.1645-1719):第 1 旋法のミサ
(5)ニコラ・ルベグ:レジーナ・チェリ、奉献唱
(6)ジル・ジュリアン (ca.1653-1703):オルガン教本
■CD3
(1)リュリ(1632-1687):グラン・ジュ ト長調
(2)F. クープラン:モテット、ミサ、グローリア
(3)ルイ・マルシャン (1669-1732):第 3 巻
(4)F. クープラン:モテット
(5)ニコラ・ド・グリニー(1672 -1703):讃歌
■CD4
(1)ニコラ・ド・グリニー (1672-1703):ミサ=グローリア
(2)ジャン・アダム・ギラン(ca.1680-ca.1739):マニフィカトのための組曲〜第 1 旋法の組曲
(3)ピエール・ドゥ・マジ(1674-1751):第 1 旋法による組曲〜第 1 巻より
■CD5
(1)ルイ・マルシャン (1669-1732):第 1 巻(1740 年)
(2)クレランボー(1676-1749):第 2 旋法に基づく組曲
(3)ドルネル(1685-1765):オルガン組曲 ニ調、トリオ・ソナタ第 6 番 イ短調(1713 年巻)、オルガン小品 イ調
■CD6
(1)ダンドリュー (1682-1738):クラヴサン組曲 第 1 巻、第 2 巻、オルガン小品=クリスマス
(2)ダカン (1694-1772):クラヴサン組曲第 1 集より第 3 組曲
(3)ダンドリュー:クリスマス、組曲 ニ長調
(4)ダカン:第 4 組曲
(5)ラモー:グラン・ディアローグ
■CD7
(1)ミシェル・コレット (1707-1795):オルガン協奏曲 ニ長調 op.26-3、ノエル
(2)ダカン:ノエルのための新本(パリ、1757 年)
(3)ミシェル・コレット:オルガン協奏曲 ニ短調 op.26-6
(4)クロード・バルバストル (1724-1799):ノエルの第 3 組曲、協奏曲 ニ長調
■CD8
(1)ミシェル・コレット (1707-1795):グラン・ジュ―アレグロ ト短調
(2)ブノー (?-1794):人間の声、Recit Arpegetto
(3)クロード・バルバストル (1724-1799):狩 変ロ長調、ミュゼット ヘ長調、パストラール ヘ短調
(4)シャルパンティエ (1734-1794):フーガ第 3 番 イ短調、フーガ第 4 番 イ短調
(5)L・クープラン:シャルムーとバソンの対話、狩
(6)ギョーム・ラショー (1740-1831):サンフォニー奉献唱
(7)F・クープラン (1759-1826):ルイ 18 世あるいはフランスの幸福の再来 op.14
■ 録音:2000 年
(8)アレクサンドル=ピエール=フランソワ・ボエリ (1785-1858):ディアローグ、2 台のクラヴサンによる四重奏、賛歌、アレグロ、アンダンテ・コン・モート、ファンタジーとフーガほか
■CD1
(1)フレットワーク、アンドレ・イゾワール (Org)
録音:2000 年
(2)フレデリク・デザンクロ (Org)
録音:2006 年
(3)フレットワーク
録音:2000 年
(4)アンドレ・イゾワール
録音:1987 年
(5)ダヴィット・モロニー(Org)
録音:1995 年
(6)フレデリク・デザンクロ (Org)
(7)アンドレ・イゾワール (Org)、フレットワーク
■CD2
(1)小糸恵 (Org)
録音:2004 年
(2)マルティン・ジェステル (Org)
録音:2003 年
(3)オード・ヒュルトマット (Org)
録音:2003 年
(4)セルジュ・スホーンブロート (Org)
録音:1995 年
(5)マルティン・ジェステル (Org)、サロメ・アレル (S)、マティルド・エティエンヌ (Ms)、マリー=ベネディクト・スケ (S)、ムリエル・フェッラーロ (S)
(6)フレデリク・デザンクロ (Org)
録音:2006 年
■CD3
(1)ミシェル・アルボー (Org)
録音:1996 年
(2)フレデリク・デザンクロ (Org)
録音:2001-2002 年
(3)フレデリク・デザンクロ (Org)
録音:2011 年
(4)フレデリク・デザンクロ
(5)アンドレ・イゾワール (Org)
録音:1992 年
■CD4
(1)アンドレ・イゾワール (Org)
録音:1992 年
(2)アンドレ・イゾワール (Org)
録音:1997 年
(3)ピフレデリク・デザンクロ (Org)
録音:2006 年
■CD5
(1)フレデリク・デザンクロ (Org)
録音:2011 年
(2)ジャン・ボワイエ (Org)
録音:1993 年
(3)ジル・アルレ (Org)
録音:1997 年
■CD6
(1)オリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:1987 年
(2)オリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:2002 年
(3)アンドレ・イゾワール (Org)
録音:1987 年
(4)ルラ・サンフォニー・ド・マレ、ユーゴ・レーヌ(指揮)
録音:2002 年
(5)ミシェル・アルボー (Org)
録音:1996 年
■CD7
(1)ファビオ・ボニッツォーニ (Org, 指 )、アンサンブル・ラ・リゾナンツァ
録音:2002 年
(2)オリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:2002 年
(3)ファビオ・ボニッツォーニ (Org、指 )、アンサンブル・ラ・リゾナンツァ
(4)オリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:2000, 2013 年
■CD8
(1)オリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:2013 年
(2)オリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:2013 年
(3)クオリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:2013 年
(4)ジオリヴィエ・ボーモン (Org)
録音:2013 年
(5)オリヴィエ・ボーモン (Org)
(6)ギオリヴィエ・ボーモン (Org)
(7)フランソワ・メニッシエール (Org)
録音:2000 年
(8)フランソワ・メニシエール (Org)
録音:2000 年
TEMPERAMENTSが所有するオルガン音源のアンソロジー。30人の作曲家、20人の演奏可とアンサンブルによる、2世紀に渡るオルガン音楽が8 枚 CDに収められました。 (Ki)

2L
2L-114SACD(1SACD)
指の黄金〜 主の聖血の祝日
聖血の聖務日課
スコラ・サンクテ・スンニヴェ アンネ・クライヴセット(指)

録音:2014年5月 リングサーケル教会(ヘードマルク、ノルウェー)
制作:エウゲーン・リヴェン・ダベラルド
バランスエンジニアリング:ビアトリス・ヨハンネセン
ミクシング・マスタリング:モッテン・リンドベルグ
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[SACD DXD (5.0 surround 2.8224 Mbit/s/ch, 2.0 stereo 2.8224 Mbit/s/ch)/CD 2.0 stereo (16 bit/44.1 kHz)]
「われらが主イエス・キリストの御血がニーダロスに届く」。アイスランドの『王室年代記』は、1165年の項にそう記し、聖十字架、聖釘、聖槍、聖 骸布、聖杯とならぶキリストの聖遺物のひとつ「キリストの血の一滴(聖血)」が、ノルウェーのニーダロス、今日のトロンハイムに届いたことを記録に残 しました。この記載を裏付けるように、トロンハイムのニーダロス大聖堂は毎年9月12日を「主の聖血の祝日」と定め、聖務日課を行っています。大聖 堂では、この日、キリストの血が黄金の指輪に納められたことから、13世紀に作られた祝日表に「指の黄金のミサ」と記載されたミサが行われ、1250 年から1275年の間にニーダロス大聖堂のために書かれたと推測される聖歌が歌われます。「第一の晩課」「朝課」「第一の夕べの祈り」「第二の夕べの祈り」 「第三の夕べの祈り」「讃歌」「第二の晩課」。アンティフォナ、レスポンソリウムなど、36の聖歌は、二つ折りの羊皮紙10枚からなる一巻の写本に書かれ、 ニーダロス大聖堂が度重なる大火に見舞われたこともあって、この聖務日課のための聖歌として現存する唯一の書とされています。
スコラ・サンクテ・スンニヴェは、1992年、トロンハイムに創設された女声ヴォーカルアンサンブルです。中世ノルウェーから伝わる聖歌を研究し保存 する活動を行い、『聖母マリアの生誕』(2L69SACD)をはじめとするアルバムにその成果を残してきました。スコラ・サンクテ・スンニヴェは、創設者 のアンネ・クライヴセットとともに「聖血の聖務日課」の資料と長年にわたり取り組み、12世紀中期に建立されノルウェーの守護聖人、聖オラヴに捧げ られたリングサーケル教会で2014年5月に録音セッションを行い、最初の全曲録音を完成させました。 (Ki)

DIGRESSIONE
DCTT-50(1CD)
ジョヴァンニ・マリア・サビーノのヴェスプロ
ジョヴァンニ・マリア・サビーノ(1588-1649):晩課(5声)
アントニオ・サヴィーノ(1591-1650):モテット(曲名未詳)
フランチェスコ・サヴィーノ(1620-?):モテット(曲名未詳)
アンサンブル・バロッコ・ジョヴァンニ・マリア・サビーノ
パオロ・ヴァレーリオ(指)
ジョヴァンニ・マリア・サビーノはイタリア南東部バーリ近郊の町トゥーリの音楽一家に生まれた作曲家。ナポリで学んだ後、1622年から1626年までナポリのピエタ・デ・トゥルキーニ音楽院の教師を務め、ジョヴァンニ・サルヴァトーレ(1620頃-1688頃)、フランチェスコ・プロヴェンツァーレ(1624-1704)らを輩出。その後彼はナポリのジロラミーニ教会の楽長に就任し、そこで「晩課」を書き上げました。アントニオ・サヴィーノは彼の弟、フランチェスコ・サヴィーノは甥です。世界初録音。
DIGRESSIONE
DCTT-51(1CD)
ナポリのミューズたち/18世紀ナポリのチェロ音楽
サルヴァトーレ・ランゼッティ(1710頃-1780頃):ソナタ Op.1-9*
フランチェスコ・パオロ・シプリアーニ(1678-1753):ソナタ・トッカータ V*
ニコラ・アントニオ・ポルポラ(1686-1768):無伴奏チェロ・ソナタ
ジューリオ・ルーヴォ(17世紀-18世紀):ロマネッラ (II)*
ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ(1710-1736):無伴奏チェロ・シンフォニア
ジューリオ・ルーヴォ:無伴奏チェロ・ソナタ
フランチェスコ・パオロ・シプリアーニ:無伴奏チェロ・シンフォニア
ジューリオ・ルーヴォ:チャッコーナ(シャコンヌ)*
フランチェスコ・アルボレア(1691-1753):チェロと通奏低音の為のソナタ*
ガエターノ・シモーネ(Vc)
シモーネ・コラヴェッキ(リュート、テオルボ*)
ガエターノ・マガレッリ(オルガン、チェンバロ*)
ガエターノ・シモーネはバーリのピッチンニ音楽院で学んだイタリアのチェロ奏者。

ENCELADE
ECL-1401(1CD)
ウィリアム・バード:ウォルシンガム〜鍵盤楽器の為の作品集
乙女の歌+/ウィリアム・ピーター卿のパヴァーヌとガイヤルド+
イン・ノミネ+/ウォルシンガム*/美しいスザンナ*
女王のアルマン*/ファンタジア(イ長調)*/ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ+
解き明かしたまえ、父よ [Clarifica me, Pater] III+
私のネヴェル夫人のグラウンド+/ファンタジア(ト長調)+
パヴァーヌ(イ長調)*/ファンタジア(ニ長調)*
覚えたまえ、幸福の主よ [Memento salutis auctor]*
ジャン=リュック・オー(チェンバロ*、オルガン+)

録音:時期未詳、サン=タマン=ド=ボワックス修道院、サン=タマン=ド=ボワックス、フランス+
使用楽器:2010年、吉田令製、イタリアン(モデル:1531年、トラスンティーノ製)*
2012年、クアンタン・ブリュマンルーデル製+
ジャン=リュック・オー(姓をホーとする表記もあり)はフランスの若手チェンバロ&オルガン奏者。パリ音楽院でオリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌに師事し2006年卒業。ブランディーヌ・ヴェルレの教えも受け大きな影響を与えられました。

KLP
MARB-2013-01(1CD)
後期ルネサンスの音楽
復活の主日の朝課
 前奏曲(オルガン独奏)
 Auditorium nostrum in nomine Domini(ヴェルスス)
 Surrexit Dominus vere(インヴィタトリウム)
 Te Deum laudamus(ヒムヌス)
 Dobro?e?me? Panu Bohu(ベネディカムス・ドミノ)
主日のミサ
 トッカータ(オルガン独奏)
 Surrexit Christus hodie(主の復活の歌)
 Hospodine v?emohuci(キリエ・エレイソン)
 Slava na vysostec Bohu(グローリア)
 Vstoupil jest Kristus na nebe(キリストの昇天の歌)
 Mame v Pana Boha v??iti(クレド)
 Duch Pan? svou svatou milosti naplnil srdce prudkosti(聖霊のカンツィオ)
 Ot?e Bo?e v?emohouci(キリストの御身体のカンツィオ)
 Beranku Bo?i(アニュス・デイ)
待降節の晩課
 イントナーツィオ(ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554/1557-1612)作曲;オルガン独奏)
 Deus, in adiutorium meun intende(ヴェルスス)
 Zpivajte Panu pise? novou(詩篇98)
 Rolate coeli(ヴェルスス)
 Velice chvali du?e ma Spasitele(マニフィカト)
懺悔の歌
 Tva? laskavou obrat'(懺悔の歌)
 Usly?, Pane, modlitbu mou(カンツィオネス・アルテルナーティム)
 Je?i?i, v??ny Bo?e(カンツィオ)
 Stvo?itel nebe i zem? cht?l tom sam od sebe(カンツィオ)
四旬節の終課
 Od polu ?ivotem na?im polo?eni jsou na smrti pro h?ichy na?e t??ke
 (アンティフォナ;メディア・ヴィータ)
 Nyni propou?ti? slu?ebnika tveho(カンティクム;ヌンク・ディミティス)
 Christe qui lux es at dies(ヒムヌス)
ディシュカンチ
[ミハエラ・コリホヴァー、アナ・ミクラーショヴァー(S)
ルツィエ・コラージョヴァー(A)
ヤクプ・シメク(T)
スタニスラフ・プシェドタ(テノール、コラーリスト、カントル)
ヴラディミール・ヤンタチ、
ミハエル・トレストル(バス、コラーリスト)
マルチン・ホリナ(オルガン、コラーリスト、レクター)]

録音:2006年10月、クシェムジェ町庁舎およびチェスケー・ブジェヨヴィツェ音楽院、チェコ
1610年頃にチェコのプラハで筆写され、チェスケー・ブジェヨヴィツェ近郊の町プラハチツェに伝わる写本に収められた作曲者不詳の音楽。テキストはラテン語とチェコ語が混在しています。ディシュカンチは1982年チェスケー・ブジェヨヴィツェに創設された声楽とピリオド楽器のアンサンブル。ハードカヴァー・CDブック仕様。チェコ語と英語の解説、歌詞(ラテン語、チェコ語)と英語訳・チェコ語訳が記載されています。

PAVIAN
PM-0076-2(1CD)
アンナ・シルマイ=ケチェルのコレクション/ハンガリー貴族の娯楽音楽
Badchonim (C-65) / Srandy (C-17, C-11, C-19, C-33)
Oriental I (C-101, C-106)
Oriental II (C-101, C-103 Zela trowke, C-102)
Godar (D-83 Menuet, G-21 Mazurka, B-1 Poloneza, D-50 Sarabanda,
 B-4 Poloneza, D-6 Mazurka, F-1 Poloneza)
Hajduk (C-62, C-88 A onat mu ponukala, D-38 Kdy bich ga byl wedel, D-34,
 D-90, D-41, D-79)
Zlobcoky (D-111 Skoda nasho rozkosa, D-115 Ani som na Morave,
 A-37, D-112 Na sirokej ceste, D-114 Takego ga lubim v kozusku)
Meditatio (A-54, A-30, A-34, C-105)
Gajdy (B-8, A-32)
Pesnisky (C-100, C-84 Pribylina, C-89 Sluzila son u Masara,
D-104 Zakukala kukulienka, D-99 Moga mola lastovicka, B-14)
Oriental III (C-60) / Antico (A-13, A-12)
Badchonim II (C-66)
ソラメンテ・ナトゥラーリ
[ミロシュ・ヴァレント(ヴァイオリン、ヴィオラ、ズロプツォキ、ブボン、スペフ、他)
ダグマル・ヴァレントヴァー(ヴァイオリン、ズロプツォキ、スペフ)
ペテル・ヴルビンチーク(ヴィオラ、ズロプツォキ、ツィタラ、スペフ)
ティボル・ナジ(コントラバス、バシチカ、他)
ミハル・パリュコ(小シンバル、トレブル・シャルマイ、スペフ、他)
ローベルト・ジリーク(バグパイプ、スペフ、コボス、テノール・シャルマイ、ニネラ、ツィタラ、他)
バイカル・ドギャン(ベンディール、ダヴル、ダフ、リク、クラフルツェ、ダルブッカ、ドリ)]

録音:2013年10月15-16日、芸術館、デヴィーン、スロヴァキア
ハンガリー王国支配下のスロヴァキア地域における貴族たちの為の娯楽音楽。クラシカル古楽器に民族楽器(オスマン・トルコの影響からアラブ系の楽器も含む)を交えて演奏されています。出典である手稿譜集「Melodarium」の作者はスロヴァキアの音楽学者ヨゼフ・クレサーネク(1913-1986)により貴族の女性アンナ・シルマイ(旧姓ケチェル、1615頃-1695)とされていましたが、使われた紙は18世紀が作られたものであるという新たな研究結果が出ており、現在は不明となっています。

Psalmus
PSAL-001(2CD)
オリエントのビザンチン聖歌
[CD 1]*
Miladouki / Innalbakarata / Al yaouma / Ti hypermakho / Nahnou / Istabachiri
Lima ta'jabina / Epi si chaire / Innal baraya / Axion / Inna Jibrail / To prosthakten
Innal ladhi / O Anghelos / Innal malaka / Ayyatouhas-Saidah / Agni Parthene
[CD 2]+
Innalmar'ah / Bainama / Simeron krematai / Inna Mousal'azim
Alyaouma yamoulqiyama / Sabaqaticsoubhallawati / Aiyouhalmachi
Wa'innazalta'ilalkabr / Inna hadhalyaw malbahiya /‘Azzimi yanafsi / Liyaqomilah
Innal malaka / Alyawma yawmoulqiyamah / Homily of St. John Chrysostom(抜粋)
マクシモス・ファーメ(独唱)
アントワーヌ・シコ、クリスティアン・バリエ*、ジャン・ダエ*、ダミアン・ポワブロー*、
アンドレ・ドニ*、ジル・デュクレ*、ピエール・クーリ*、アレム・アルキエ+、
フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス+(低声唱)

録音:2003年11月、ノートルダム・ド・コンパシオン王室礼拝堂の地下聖堂、パリ、フランス*
  2007年4月、ヴネルク教会、ヴネルク、オート=ガロンヌ県、フランス+
マクシモス・ファーメは1924年シリアのアレッポのギリシャ系メルキート(アラブ地域に住むキリスト教徒)の家に生まれた聖職者・ビザンチン聖歌研究家・歌手・合唱指揮者。パリに移住しギリシャ系メルキートの教会に務めました。ブックレットにはフランス語の解説と歌詞訳のみ(原語歌詞無し)記載されています。
Psalmus
PSAL-003(1CD)
神学者聖イオアンの就寝祭〜ギリシャ正教会聖歌
Kyrie ekekraxa / Katefthynthyto / Thou, Kyrie, fylakin to stomati mou
O theatis ton arriton apokalypseon / I theokinitos lyra
Ti vrontofono sou glopi anafthengomenos / Ton yion tis vpontis
Parilthen i skia tou nomou / Potamoi theologias
Ton tou Ypsistou Yion theologisas / Tou Paraklitou to fos eisdedegmenos
Tis ypsilis epivas theologias / Apostole Christou, Evangelista Theoloye
O poiitis kai lytrotis mou Panagne / Apostole, Christo to Theo igapimene
Panta yper ennoian
フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス(独唱)
アレクシオス・ギアンナコプーロス、ダミアノス・セレフォグルー、
ゲオルギオス・ポリクロナコス(低声唱)
リクールゴス・アンゲロプーロス(アーティスティック・ディレクター)

録音:2008年4月、アテネ、ギリシャ
フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス(1959年生まれは)はフランスのギリシャ正教会聖歌研究家・歌手。イオアキム・グリリス神父、マクシモス・ファーメ、リクルゴス・アンゲロプーロス他に師事。アンサンブル・オルガヌムのメンバーも務めています。ブックレットにはフランス語と英語の解説、原語(典礼ギリシャ語)歌詞・フランス語訳が記載されています。
Psalmus
PSAL-007(1CD)
ビザンチン聖歌 Vol.1 聖週間
アレルヤ/見よ、花婿を/聖なる受難/御身の婚礼の部屋
受難が近づくと、主は/不信心な評議会が招集され、救い主よ
売春婦が御身に近づき/主よ、あまたの罪に堕ちた女が
彼らはわが衣を引き裂いた/この日、十字架にかけられた者は/喜びの光
フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス(独唱)
マルコム・ボズウェル、ジャン=クリストフ・カンドー、アントワーヌ・シコ(低声唱)

録音:2009年5月、ヴネルク教会、ヴネルク、オート=ガロンヌ県、フランス
ブックレットにはフランス語と英語の解説、原語(典礼ギリシャ語)歌詞・フランス語訳・英語訳が記載されています。
Psalmus
PSAL-010(1CD)
グレゴリオ聖歌〜大オフェルトリウム集
天よ喜べ [Laetentur caeli] (第旋法)
バビロンの川のほとりで [Super flumina Babylonis] (第4旋法)
モーゼは主に祭壇を奉献した [Sanctificavit Moyses] (第1旋法)
その地にヨブという名の者が居た [Vir erat] (第6旋法)
モーゼは主なる神の御前で祈った [Precatus est Moyses] (第2旋法)
めでたしマリア [Ave Maria] (第8旋法)
ダミアン・ポワブロー(独唱)
レ・シャントル・デュ・トロネ
[ヴァンサン・ベヤ、ドミニク・ブルノンヴィル、エリク・ジェルヴェス、
フィリップ・モパン、ダミアン・ポワブロー、フレデリク・リシャール
ブノワ・クシェ(賛助)]

録音:2009年、ル・トロネ修道院、ル・トロネ、ヴァール県、プロヴァンス、フランス
グレゴリオ聖歌の中で最も古いとされ、その長大ゆえ歌われる機会が少ないオフェルトリウムを取り上げた一枚。最長の「モーゼは主に祭壇を奉献した」の演奏時間は19分25秒に達します。ダミアン・ポワブロー(1961年生まれ)はフランスのグレゴリオ聖歌研究家・歌手。2008年以来司教の依頼を受けル・トロネ修道院の日曜日のミサでグレゴリオ聖歌を歌っています。ブックレットにはフランス語と英語の解説、原語(ラテン語)歌詞・フランス語訳・英語訳が記載されています。
Psalmus
PSAL-013(1CD)
ペトロス・ベルケティス(1665-1725):神の御母なる生神女の為の聖歌集
神の御母なる生神女/恩寵に満てる御身を称えん
マリアよ、主は御身とともにあり/女の内なる御身に祝福あれ
また恩寵あれ/御身の胎の果実/御身は救い主を産みしゆえ
われらの魂より/われらの魂より/神の御母なる生神女
レ・ソリスト・ド・ラ・ミュジーク・ビザンティン
[フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス(独唱)
マルコム・ボズウェル、ジャン=クリストフ・カンドー、アントワーヌ・シコ(低声唱) ]

録音:2010年6月、ヴネルク教会、ヴネルク、オート=ガロンヌ県、フランス
ビザンツ帝国滅亡(1453年)後も続いたビザンチン聖歌の歴史において最も多産であったとされるペトロス・ベルケティスの作品集。ブックレットにはフランス語と英語の解説が記載されています。歌詞・訳の記載はございません。
Psalmus
PSAL-014(1CD)
コルシカのポリフォニー〜聖ヨハネのミサ
 不詳(コルシカ伝承):福音史家聖ヨハネのミサ
 めでたしマリア [Ave Maria]
 ユダとエルサレム [Judea et Jerusalem] (レスポンソリウム)
 教会の真ん中で [In medio Ecclesiae] (イントロイトゥス)
 キリエ/グローリア
 その弟子である [Alleluia. Hic est discipulus] (アレルヤ唱)
 サンクトゥス/アニュス・デイ
 兄弟たちの間に広まった [Exiit sermo] (コムニオ)
 去れ、ミサは終わった [Ite missa est]
 地に喜びの声を [Exultet orbis gaudiis] (賛歌)
セラフィカ
[カトリーヌ・グラツィアーニ、マリー・ランジャンニ、アンドレ・ドミニチ、
ミシェル・パオリ、ドン・バティスト・サンソネッティ(歌)
ジャン=エティエンヌ・ランジャンニ(歌、指揮)]

録音:2010年11月、コルバラ修道院、コルバラ、オート=コルス県、コルシカ島、フランス
独特な節回しと和音が魅力のコルシカ聖歌。ブックレットにはフランス語と英語の解説、原語(ラテン語)歌詞・フランス語訳・英語訳が記載されています。
Psalmus
PSAL-016(1CD)
受難のグレゴリオ聖歌集〜中世の写本から
祝福あれ [Benedicite]/王の御旗は進む [Vexilla regis]
主を称えよ [Confitemini]/栄光、称賛 [Gloria laus]
キリストは従われた [Christus factus est]
エレミヤの哀歌 [De Lamentatione Jeremiae]
わが民よ [Popule meus] (インプロペリア [Improperia])
誠の十字架 [Crux fidelis]
ダミアン・ポワブロー(独唱)
レ・シャントル・デュ・トロネ
ドミニク・ブルノンヴィル、ジャン=ドミニク・ルゲ、ミシェル=オリヴィエ・ミシェル、
フィリップ・モパン、フレデリク・リシャール、パトリック・サバティエ、
ジャン=フランソワ・ストライトマン

録音:2011年10月、ル・トロネ修道院、ル・トロネ、ヴァール県、プロヴァンス、フランス
ブックレットにはフランス語と英語の解説、原語(ラテン語)歌詞・フランス語訳・英語訳が記載されています。
Psalmus
PSAL-021(1CD)
修道士の歌〜12世紀の写本によるグレゴリオ聖歌
元后、憐れみの御母 [Salve Regina] (アンティフォナ)
いと高き永遠の王 [Aeterne Rex altissime] (賛歌、第8旋法)
受難の後に [Post passionem] (レスポンソリウム、第3旋法)
すべての美しきもの [Omnis pulchritudo] (レスポンソリウム、第1旋法)
世界に赴き [Ite in orbem] (レスポンソリウム、第6旋法)
そしてその間 [Cumque intuerentur] (レスポンソリウム、第7旋法)
ガリラヤの男たち [Viri Galilei] (レスポンソリウム、第7旋法)
父よ [Pater] (レスポンソリウム、第1旋法)
詩編94: 来たりて喜び歌え [Paslm 94: Venite Exultemus] (インヴィタツィオーネ)
すでにキリストは天に昇り [Jam Christus astra ascenderat] (賛歌、第8旋法)
聖霊降臨の日が来て [Dum complerentur] (レスポンソリウム、第3旋法)
詩篇111: 主を畏れる者がは幸いなり [Psalm 111: Beatus vir]
祭の終わる日に [Ultimo festivitatis] (レスポンソリウム、第1旋法)
聖霊 [Spiritus Sanctus] (レスポンソリウム、第7旋法)
使徒たちの前に現れた [Apparuerunt] (レスポンソリウム、第1旋法)
ダミアン・ポワブロー(独唱)
レ・シャントル・デュ・トロネ
[リオネル・デミュール、ジョフロワ・デュドゥイ、フィリップ・モパン、
フレデリク・リシャール、パトリック・サバティエ ]

録音:2013年110月、ル・トロネ修道院、ル・トロネ、ヴァール県、プロヴァンス、フランス
ブックレットにはフランス語と英語の解説、原語(ラテン語)歌詞・フランス語訳・英語訳が記載されています。
Psalmus
LIT-002(1CD)
生神女の為のビザンチン頌歌集〜祈りの歌
第1のトロパリオン/第2のトロパリオン/頌歌 I & III-1/頌歌 III-2/頌歌III-3
頌歌 IV, V& VI/カフィズマ/アンティフォナ/プロキメノン/頌歌 VII & VIII
頌歌 IX-1/頌歌 IX-2/頌歌 IX-3/頌歌 IX-4
生神女就寝祭; トロパリオン,コンタキオン,イルモス,第2のイルモス
マクシモス・ファーメ(独唱)
マルコム・ボズウェル、ジャン=クリストフ・カンドー、アントワーヌ・シコ(低声唱)

録音:2010年7月、ヴネルク教会、ヴネルク、オート=ガロンヌ県、フランス
ブックレットにはフランス語の解説と歌詞訳のみ(原語歌詞無し)記載されています。
Psalmus
LIT-003(1CD)
シリア伝承のアカフィスト聖歌
アカフィストの土曜日のトロパリオン/頌歌1のイルモス/頌歌2のイルモス
頌歌3のイルモス/頌歌4のイルモス/頌歌5のイルモス/頌歌6のイルモス
頌歌7のイルモス/頌歌8のイルモス/頌歌9のイルモス/ストロフィ1
ストロフィ2/生神女の為のトロパリオン
生神女就寝祭; トロパリオン/コンタキオン/エクサポスティラリオン
生神女誕生祭; 生神女誕生のイルモス
マクシモス・ファーメ(独唱)
レ・ソリスト・ド・ラ・ミュジーク・ビザンティン(低声唱)
 ジャン=クリストフ・カンドー、アントワーヌ・シコ、フレデリク・タヴェルニエ=ヴェラス

録音:2011年11月、2012年8月、ラ・レオル教会、ラ・レオル、ジロンド県、フランス
ブックレットにはフランス語と英語の解説と歌詞訳(原語歌詞無し)が記載されています。

PLECTRA
PL-21501(2CD)
ジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエール(1601/1602-1672):チェンバロ作品全集 Vol.1
[CD 1]
クラヴサン曲集第1巻(1670)
 組曲イ短調+*
  アルマンド「ラ・ラール」G.1/クーラント G.2/クーラントのドゥブル G.2a
  クーラント G.3/クーラント G.4/サラバンド G.5/ガイヤルド G.6
 組曲ハ長調#
  アルマンド「ラ・ダンケルク」G.7/クーラント「イリス」G.8
  クーラント「イリス」のドゥブル G.8b(D)/クーラント「イリス」のドゥブル G.8a(A)
  クーラント「不滅」G.9/ドゥブル G.9a(D)/ドゥブル G.9b(A)
  王妃のサラバンド G.10
 組曲ニ短調#
  アルマンド「バグパイプ吹き」G.11/ル・ドゥブル G.11a(A)
  ラ・ルールーズのドゥブル G.11b (A)/クーラント「まことの美女」 G.12
  王弟妃のクーラント G.13/クーラント G.14/サラバンド G.15
  バリケード G.16/ジグ「ラ・マドレネット」G.17*/ジグ G.18*
 組曲ヘ長調#
  アルマンド G.19*/クーラント G.20*/クーラント G.21/クーラント G.22*
  サラバンド G.23*
 組曲ト短調+
  パヴァーヌ「神々の談話」G.24/クーラント G.25/サラバンド G.26
  クーラント G.27/サラバンド G.28/ジグ「村娘」/カナリア G.30
[CD 2]
クラヴサン曲集第2巻(1670)
 組曲ハ長調#
  アルマンド G.31/クーラント G.32/クーラント G.33/ガイヤルド G.34
  ジグ「ラ・ヴェルダンゲット」G.35/ドゥブルG.35a(D)
 組曲ニ短調−組曲ニ長調#
  アルマンド G.36/クーラント G.37/クーラント G.38/クーラント G.39
  サラバンド G.40/アルマンド G.41/クーラント G.42/クーラント G.43
  クーラント/サラバンド G.45
 組曲ヘ長調+
  アルマンド G.46/クーラント G.47/クーラント G.48/サラバンド G.49
 組曲ト短調−組曲ト長調#
  パヴァーヌ G.50/ジグ G.51/クーラント G.52/ジグ「カノンのあるところ」G.53
  アルマンド G.54/ジグ G.55/クーラント G.56/ドゥブルG.56a(D)
  クーラント G.57/クーラント G.58/ドゥブルG.58a(D)
  サラバンド「若きゼフィロス」G.59/ドゥブルG.59a(D)/メヌエット G.60
カレン・フリント(Cemb)

録音:2008年7月*、2014年11月&2015年4月(*以外)、ザ・バーン・アット・フリントウッズ、
ウィルミントン、デラウェア州、アメリカ合衆国
使用楽器:1627年#、1635年+、ヨハネス・ルッカース製、アントウェルペン
前出:PL 21001*
ジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエールはフランス・クラヴサン楽派の創始者とも称されるチェンバロ(クラヴサン)奏者・作曲家・舞踏家。ルイ13世および14世の王室付き音楽家として活躍しました。門下からジャン=アンリ・ダングルベール(1629-1691)、ジャック・アルデル(1643頃-1678)を輩出、またルイ・クープラン(1626-1661)の才能を見出し彼に大きな影響を与えました。
プレクトラ・ミュージックは既存の「シャンボニエール:クラヴサン曲集」(PL 21001)に新録音を加える形で全集化を決定。当盤には全約150曲のうち、生前に出版された2巻の出版譜に収められた60曲が収録されています。(D)はダングルベールが筆写した手稿譜、(A)は筆写者不明の手稿譜、他は出版譜に拠る演奏。
カレン・フリントはオバーリン音楽院およびミシガン大学で学んだアメリカ合衆国のチェンバロ奏者。ブランディワイン・バロック(古楽アンサンブル)のアーティスティック・ディレクターであり、当レーベルの中心的音楽家です。

GADGAD MUSIC
G3Y-13(1CD)
夜明けに来て〜スペイン・ルネサンス・ビウエラ伴奏歌曲集
ディエゴ・ピサドル(1510頃-1557頃):夜が暗いなら [Si la noche hace escura]
ルイス・デ・ミラン(1500頃-1560頃):私に話して、恋人よ [Falai mina amor]*
エステバン・ダサ(1537頃-1596頃):私の目は二度と見ない [Nunca mas veran mis ojos]
アントニオ・デ・リベラ(確認できる活躍期:1500頃):いくつかの港に着く [Por unos puertos arriba] (「王宮の歌集」に収録)
不詳:私に何をお望みですか [Que me quere:is, caballero] (「王宮の歌集」に収録)*
ディエゴ・ピサドル:なぜこんなにあなたを望むのか [Para que's dama tanto quereros]
  あの方に告げて [Dezilde al cavallero]
不詳:夜明けに来て [Al alba venid](「王宮の歌集」に収録)
ルイス・デ・ナルバエス(確認できる活躍期:1526-1549): 「牛の見張り」によるディフェレンシアス [Diferencias sobre Guardame las vacas]*
ドルセ・リマ
[フリエタ・ビニャス・アルホナ(S)
パウラ・ブリエダ・デル・リンコン(ビウエラ)
カルロス・ペイロ(打楽器*) ]

録音:2013年4月16-19日、ボカバダツ・メディア・スタジオ、ミスラタ、バレンシア、スペイン
ドルセ・リマはバレンシア出身のソプラノ歌手フリエタ・ビニャス・アルホナとビウエラ奏者パウラ・ブリエダ・デル・リンコンが2009年に結成した女性デュオ。優れた演奏なのですが、収録時間が約22分とは非常に短く、しかもフルプライスです。流通の事情で高くなってしまうのかもしれません。なにとぞご容赦ください。ブクッレトの解説はスペイン語のみ。外装に規格品番表示がありません。ご了承ください。

CAPELLA SAETABIS
CS-1BB(1CDR)
ボリビアのバロック
ロケ・セルティ(1683-1760):Segun veo el aparato
メルチョル・デ・トレス(17世紀):Un juguetico de fuego
不詳(18世紀):Volad filomenas
セバスティアン・ドゥロン(1660-1716):Duerme rosa y descansa
ロケ・セルティ:En la Rama Frondosa / Adonde remontada mariposa?
ホセフ・メディナ(18世紀):Cefiro de las flores
不詳:Quien es la nina divina(1758)
ロケ・セルティ:De aquel inmenso mar
不詳:Animado Galeon / A quien alumbran ciegan(1726)
不詳(18世紀):Dos soles (Anonimo (s. XVIII))
カペリャ・サエタビス
[カルメン・ボテリャ、ミネルバ・モリネル(S)
ハイディ・エルブリヒ、ロラ・リベス(Vn)
ロプケ・スプレンケリング(リコーダー)
ルベン・パレホ(G) 
スサナ・サルフソン(Cemb) 
ダニエル・ベルサル(Vc)
パウ・パリェステ(打楽器)]
ロドリゴ・マドリッド(指)
ブックレットに記載の解説はスペイン語のみ。

Resonus
RES-10148(1CD)
タルティーニ&ヴェラチーニ:イタリアのヴァイオリン・ソナタ集
ヴェラチーニ:ヴァイオリン・ソナタ Op.2-12/タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ「悪魔のトリル」/ヴェラチーニ:ヴァイオリン・ソナタ Op.2-5/タルティーニ:パストラーレ Op.1-13
木村理恵(バロックVn)、
ファンタスティクス〔ロバート・スミス(バロックVc)、ギジェルモ・ブラケッタ(Cemb)〕

録音:2013年10月8日−10日、アウダーケルク(ブニク、オランダ)
オランダ、アムステルダムを拠点に活動するピリオド・アンサンブル、ファンタスティクスの日本人ヴァイオリニスト、木村理恵のソロ・デビュー・タイトルとなるタルティーニ&ヴェラチーニ!アムステルダム音楽院のバロック・ヴァイオリン科で学び、ルーシー・ファン・ダール、パウル・エレラなどの名匠たちに師事したバロック・ヴァイオリニスト、木村理恵は、2008年国際古楽コンクール山梨では最高位、2009年ブルージュ国際古楽コンクールでは室内楽部門第2位、2010年ボンポルティ国際コンクールではヴァイオリン独奏部門最高位を受賞するなど既に豊富な実績を誇る。また、オランダ・バッハ協会やムジカ・アンフィオン、アムステルダム・バロック・オーケストラなど、オランダが世界に誇るピリオド・オーケストラに参加するなど、まさに次代の日本の古楽界を担う逸材の1人です。

MPMP
MPMP-12(1CD)
サンタレンの歴史的オルガンVol.1ジョゼ・マルケス・エ・シルヴァ(1782-1837):教会音楽作品集
聖金曜日のレスポンソリウム(1832)
ヴェルソ第5または第7旋法(マニフィカト第5旋法の詠唱と交互に演奏)
かくも大いなる秘跡を [Tantum Ergo]
祝福あれ [Benedictus] (1809)
カペラ・パトリアルカル
[パトリシア・ガブレル、モニカ・サントス(S)
カロリーナ・フィゲレド、カタリーナ・サライヴァ(A)
ジョアン・セバスティアーノ、ペドロ・カシャード(T)
マヌエル・レベーロ、ウーゴ・オリヴェイラ(Bs)
セルジオ・シルヴァ(Org)]
ジョアン・ヴァス(Org、指)

録音:2012年10月6-9日、ミゼリコルディア教会、サンタレン、ポルトガル
使用楽器:1818年、アントニオ・シャヴィエル・マシャ―ド・エ・セルヴェイラ製、No.87(2009年、ディナルテ・マシャード修復)
リスボンの北東45kmに位置するサンタレンはローマ帝国属州ルジタニアの首都、またポルトガル建国後にも首都が置かれたことのある(1325-1357)古都。リスボン大震災(1755)やナポレオンの半島戦争(1808-1814)による破壊をくぐり抜けた歴史的建造物が多く残っており、教会の歴史的オルガンの修復も進められているようです。ジョゼ・マルケス・エ・シルヴァはポルトガルの修道士・作曲家・オルガン奏者。カペラ・パトリアルカルは16世紀から19世紀のポルトガル音楽を演奏するために2006年に創設された声楽アンサンブル。指揮者のジョアン・ヴァスはポルトガルにおける歴史的オルガン演奏の第一人者です。

Paradizo
PA-0013(1CD)
ジャン・ジル:死者のためのレクイエム〜ラモーの葬儀礼拝〔1764年11月27日、パリ〕 ユディト・ファン・ワンロイ(S)
ロベルト・ゲッチェル(A)
ホアン・サンチョ(T)
リサンドロ・アバディ(Bs)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン
コレギウム・ヴォカーレ・ゲント
スキップ・センペ(指)

録音:2014年5月
ラモー没後250年にあたりスキップ・センペが行ったラモーの葬儀礼拝の再現。ラモーの葬儀に用いられた音楽はジャン・ジルのレクイエムでしたが、 ここにセンペはカストールとポリュックス、ダルダニュス、ゾロアストルといったオペラからの楽曲も盛り込んだ新たなラモーへのオマージュを作り上げて います。 ジャン・ジルのレクイエムはジル自身の葬儀(1705)をはじめ、カンプラ(1744)、ロワイエ(1764)、ラモー(1764)、そしてルイ15世(1774) の葬儀など、18世紀を通じて頻繁に演奏されました。ラモーの葬儀の際には、フランクールやルベルといった音楽家らが楽器編成やラモーの作品からい くつか抜粋を付け加えるなど、作品に様々なアレンジを加えて演奏されたものと考えられています。ここでセンペはコレギウム・ヴォカーレと、カプリッチョ・ ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロンという素晴らしいチームを率いて、理想的な独唱者とともに、ラモーの葬儀の世界を見事に再現しています。 (Ki)







Paradizo
PA-0012(5CD+BOOK)

400頁フルカラーブック
(英語・仏語))
特価
7344★★



MEMORANDUM XXI


■CD1
1. プレトリウス:パッサメーツェ(CCLXXXVI)
2. ダウランド:Paduan
3. ホルボーン:楽園/ためいき
4. パレストリーナ:Pu;chra es anima mea
5. ジョスカン・デプレ:In te Domine speravi
6. ジョン・ベネット:Venus’ Birds
7. チプリアーノ・デ・ローレ:Ancor che col partire
8. シャイト:悲しみのクーラント
9. ダウランド:涙のパヴァーヌ
10. バード:プレリュードとグラウンド
11. バード:パヴァーヌ「サー・ウィリアム・ペトル」
12. バード:王女のアルマンド、ヒュー・アストンのグラウンド
13. ジョン・ブル:半音階的パヴァーヌ(エリザベス女王の)
15. ピーター・フィリップス:フィリップスのパヴァーヌ
16.ダウランド:キャプテン・ディゴリー・パイパース・ガイヤルド
17. ジャコモ・フォリアーノ:愛よ、とどまっておくれ
18. チプリアーノ・デ・ローレ:Ancor che col partire
19. 作曲者不詳:ダフネがフェーブスから逃げたとき
20. ウィリアム・ブレード:Paduana
21. プレトリウス:Bransle de la Torche
22. ピエール・サンドリン:ドゥルス・メモワール

■CD2
1. G.ガブリエーリ:カンツォンU
2. マルヴェッツィ:O fortunate giorno(30声)
3. マルヴェッツィ:6声のシンフォニア
4. マルヴェッツィ:Dolcissimi Sirene(6声)
5. ヘンリー・パーセル:変ロ調のパヴァーヌ
6. モンテヴェルディ:アリアンナの嘆き(スキップ・センペ編)
7. モンテヴェルディ:西風は戻り
8. ビアジョ・マリーニ:ソナタ「ラ・ヴァリアタ」
9. アントニオ・デ・カベソン:パヴァーナ・コン・ス・グローサ
10. カベソン:ドゥルス・メモリア
11. カベソン:ディフェンレンシアス・ソブレ・ラス・ヴァカス
12. ヤコポ・アルカデルト:白く甘き白鳥
13. ホルボーン:パヴァーヌ「葬送」
14. パーセル:エア・フォー・ザ・フルート
15. カベソン:Differencias sobre el canto llano del Cavallero
16. ルカ・マレンツィオ:O figlie di Piero(18声)
17. マルヴェッツィ:Dal vago e bel sereno(6声)
18.カヴァリエーリ:O che nuovo miracolo(5声/3声)

■CD3
1. バッハ:プレリュードとフーガハ長調 BWV 545(スキップ・センペ&オリヴィエ・フォルタンによる2台チェンバロ編曲版)
2. バッハ:ラルゴ イ短調 BWV529
3. テレマン:ポロネーズ
4. バッハ:サラバンド イ短調 BWV807
5. テレマン:祝典
6. D.スカルラッティ:ソナタニ長調 K.443:アレグロ
(スキップ・センペ&オリヴィエ・フォルタンによる2台チェンバロ編曲版)
7. パーセル:グランドに基づく3つのパート
8. バッハ:アダージョ・エ・ピアノ・センプレ BWV1054
9. バッハ:シャコンヌBWV 1004(スキップ・センペによるチェンバロ独奏版)
10. ブクステフーデ:ソナタ ニ短調 op.6-1
11.D.スカルラッティ:ソナタ ホ長調 K.206 アンダンテ
12. パーセル:6声のイン・ノミネ
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
13. パーセル:7声のイン・ノミネ
カプリッチョ・ストラヴァガンテ
14. カルロ・ファリーナ

■CD4スキップ・センペのチェンバロ・ソロの1枚
1. ジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエール:アルマンド ハ調
2. L.クープラン:パッサカイユ ハ調
3. L.クープラン:フローベルガー風のプレリュード
4. F.クープラン:プレリュード イ調
5. F.クープラン:危険なサラバンド
6. F.クープラン:2台のクラヴサンのためのアルマンド
スキップ・センペ&オリヴィエ・フォルタン
7. ジャック・デュフリ:La de Belombre
8. フォルクレ:La Cottin
9. デュフリ:ロンドー
10. ダングルベール:シャンボニエール氏のトンボー
11. F.クープラン:プレリュード 変ロ調
12. シャンボニエール(?):フローベルガー風プレリュード
13. シャンボニエール:Pavanne L’Entretien des Dieux
14. フォルクレ:サラバンド・ラ・ドーボンヌ
15. リュリ/ダングルベール:アルミードのパッサカイユ(2台のチェンバロ版)
スキップ・センペ&オリヴィエ・フォルタン
16. ラモー:ラ・ドーフィーヌ
17. ラモー:エンハーモニック
18. フォルクレ:ラ・ラモー
19. ラモー:ラ・リヴリ
20. F.クープラン:ラ・ファヴォリテ

■CD5
1. F.クープラン:サラバンド
2. F.クープラン:そよ風がこの地をやさしくつつみ(Zephire, modere en ces lieux)
3. リュリ:トルコのセレモニーのための行進曲
4. マラン・マレ:プレリュード ト短調
5. F.クープラン:Loure
6. マラン・マレ:Le Jeu de Volant
7. F.クープラン:ニ重生活者(パッサカリアの動き)(スキップ・センペ&オリヴィエ・フォルタンによる2台チェンバロ版)
8. リュリ:アティス序曲
9. サント=コロンブ:口伝のシャコンヌ
10. カンプラ:Destoushces- 私の目
11. マラン・マレ:Air pour les Faunes et les Driades
12. リュリ:夜のプレリュード
13. ミシェル・ドゥ・ラ・バール:Qu’un cur est prevenu
14. リュリ:サティルとモロンのシーン
15. リュリ:アルミードのパッサカイユ
16. ムファット:シンフォニー
17. マラン・マレ:サバンド・グラーヴェ ト調
18.マラン・マレ:シャコンヌ
19. リュリ:トルコのセレモニーのための行進曲(繰り返し)
20. リュリ:プシュケ序曲
21. アンドレ・カンプラ:睡眠
22. マラン・マレ:ファンタジーとドゥーブル
23. リュリ:マジシャンのシャコンヌ、3人のマジシャンのエア
24. ゲオルク・ムファット:シンフォニー
リュリ:マジシャンのシャコンヌ(繰り返し)
■CD1
1. カプリッチョ・ストラヴァガンツァ・ルネッサンス・オーケストラ/スキップ・センペ
2. カプリッチョ・ストラヴァガンツァ、スキップ・センペ(Cem)
3. ジュリアン・マーティン(リコーダー)ほか
4. ジュリアン・マーティン(リコーダー)ほか
5. 6.ジュリアン・マーティン(リコーダー)ほか
7. ドロン・シェルヴィン(コルネット)ほ か
8. カプリッチョ・ストラヴァガンテ
9. スキップ・センペ(ヴァージナル独奏)
10. バカプリッチョ・ストラヴァガンテ
11. スキップ・センペ(ヴァージナル独奏)
12. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(チェンバロ独奏)
13. センペ(イタリアのチェンバロ)
14. スキップ・センペ(Cem)ほか
15. スキップ・センペ(ヴァージナル)ほ か
16.スキップ・センペ&アンタイ
17. ジリコーダー・コンソートによる
18. ヴィオール・コンソートによる
19. ジュリアン・マーティン(リコーダー)、スキップ・センペほか
20. カプリッチョ・ストラヴァガンツァ・ルネッサンス・オーケストラ/スキップ・センペ
21. ドロン・シェルヴィン(コルネット)ほか
22. ヴィオール・コンソート
PARADIZO音源:1-8, 17-22、アストレ音源:(P)2001- 9,11,13,15,16、アストレ音源:(P)1997-10,12,14
■CD2
1. ドロン・シェルヴィン(コルネット)、カプリッチョ・ストラヴァガンツァ・ルネッサンス・オーケウストラ/センペ
2. ドロテー・ルクレール、モニカ・マウク、パスカル・ベルタン、ステファン・ファン・ダイク、ジャン=フランソワ・ノヴェッリ、アントニ・ファジャルド(声)
カプリッチョ・ストラヴァガンツァ・ルネッサンス・オーケストラ、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント、スキップ・センペ(指、Cem)
3. カプリッチョ・ストラヴァガンツァ・ルネッサンス・オーケストラ/センペ
4. ドロテー・ルクレール、モニカ・マウク、パスカル・ベルタン、ステファン・ファン・ダイク、ジャン=フランソワ・ノヴェッリ、アントニ・ファジャルド(声)、カプリッチョ・ストラヴァガンツァ・ルネッサンス・オーケストラ、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント、スキップ・センペ(指、Cem)
5. カプリッチョ・ストラヴァンガンテ
フロレンス・マルゴワール&ミリアム・ジュヴェール(Vn)、ジェイ・ベルンフェルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
6. ギユメット・ロランス(Ms)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ、マンフレート・クレーマー、グスターヴォ・ザルバ(Vn)、ガリーナ・ツィンチェンコ(Va)、ジェイ・ベルンフェルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ミシェル・ムルギエ(Vc)、ブライアン(キタローネ)
7. カプリッチョ・ストラヴァガンテ
8. パブロ・ヴァレッティ(Vn)、スキップ・センペ(Cem)
9. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
10. スキップ・センペ(Cem)
11. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
12. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(ヴァージナル)
13. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネッサンス・オーケストラ、スキップ・センペ
14. ジュリアン・マルティン (リコーダー)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Org)
15. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
16-18. ドロテー・ルクレール、モニカ・マウク、パスカル・ベルタン、ステファン・ファン・ダイク、ジャン=フランソワ・ノヴェッリ、アントニ・ファジャルド(声)、カプリッチョ・ストラヴァガンツァ・ルネッサンス・オーケストラ、コレギウム・ヴォカーレ・ゲント、スキップ・センペ(指、Cem)
PARADIZO音源:2-4, 14,16-18、Alpha音源:(P)2002-1,13、DHM音源:(P)1992-5
DHM音源:(P)1992-6、DHM音源:(P)1991-7、アストレ音源:(P)1996-8、アストレ音源:(P)1998-9,10,11,12,15
■CD3
1. スキップ・センペ&オリフヴィエ・フォルタン(Cem)
2. ゾフィー・ゲント(Vn)、スキップ・センペ(Cem)
3. ジュリアン・マルタン(リコーダー)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
4. スキップ・センペ(Cem)
5. ジュリアン・マルタン(リコーダー)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
6. スキップ・センペ&オリフヴィエ・フォルタン(Cem)
7. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
8. スキップ・センペ(Cem)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ
9. スキップ・センペ(Cem)
10. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
11.スキップ・センペ(Cem)
12−14. カプリッチョ・ストラヴァガンテ
PARADIZO音源:2-6, 11-13
アストレ音源:(P)1998-1、DHM音源:(P)1992-7.14、DHM音源:(P)1993-8,9,10
■CD4
全て、スキップ・センペ(Cemb)
PARADIZO音源:7,9,16,17,19、DHM音源:(P)1993-1,10,12,13、DHM音源:(P)1990-4,5,11,20、DHM音源:(P)1991-8,14,18
■CD5
1. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ
2. カリーナ・ゴーヴァン(S)、カプリッチョ。ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
3. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ
4. ジョス・チートハム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ジュリアン・レオナール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、スキップ・センペ(Cem)
5. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・オーケストラ、スキップ・センペ
6. ジョス・チートハム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ジュリアン・レオナール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、スキップ・センペ(Cem)
7. スキップ・センペ&オリヴィエ・フォルタン
8. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン、スキップ・センペ
9. ジョス・チートハム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ジュリアン・レオナール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
10. ギユメット・ロランス(Ms)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ・オーケストラ、スキップ・センペ
11. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン、スキップ・センペ
12. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン、スキップ・センペ
13. ユディト・ファン・ワンロイ(S)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ(Cem)
14. ベンジャミン・アルンニ(Br)、アラン・ブエ(Bs)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン、スキップ・センペ
15. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン、スキップ・センペ
16. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン、スキップ・センペ
17. カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ・24ヴィオロン、スキップ・センペ
18.ジョス・チートハム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ジュリアン・レオナール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、スキップ・センペ(Cem)
19. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ
20. カプリッチョ・ストラヴァガンテ、スキップ・センペ
21. ジャズ・モワゾ(Ob)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ・オーケストラ、スキップ・センペ
22. ジョス・チートハム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、ジュリアン・レオナール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、スキップ・センペ(Cem)
23. ユディト・ファン・ワンロイ(S)、ベンジャミン・アルムニ(Br)、アラン・ブエ(Bs)、カプリッチョ・ストラヴァガンテ・レ、スキップ・センペ
PARADIZO音源:(P)4,6,8,9,11-18,20,22-24、アストレ音源:(P)2000-1,2,5,7、アルファ音源:(P)2001-3,10,19,21
30年以上にわたって古楽ファンを魅了してきたスキップ・センペ&カプリッチョ・ストラヴァガンテ。センペは旺盛な演奏活動のほか、ルネッサンスの ヴィルトゥオーゾについて、あるいは楽器制作について様々な文章を書いています。センペがこれまでに書きためてきたプログラム・ノートやセンペのイン タビュー、録音物のライナーノートなどから40をセレクトし、400ページほどのブックレット(英語・仏語のみ)に掲載。センペが1990年代から録音 してきたDHMやアストレ、アルファ、そしてPARADIZOレーベルの音源からの選りすぐり5枚CDとともにスペシャルCDブックとして発売されます。 (Ki)

Sonamusica
SONA-1504(1CD)
デ・ローレ:ミサ曲「甘き思い出」
モテット「主よ見逃し給え」
モテット「主の大いなる栄光」
モテット「不幸なる我が身」
ラウダンテス・コンソート、
ギィ・ヤンセンス(指)

録音:2014年12月
クレンデの指揮者、フランドル楽派のポリフォニーのスペシャリストとしても高名なエリク・ファン・ネーヴェルがバスとして参加しているラウダンテス・コンソートは、ギィ・ヤンセンスを中心に1991年に結成されたベルギーのアンサンブル。「7世紀にわたるレクイエム」のシリーズで、ここ日本でもお馴染みの存在です。
イタリアで活躍したフランドル楽派の巨匠チプリアーノ・デ・ローレ(1515−1565)のミサ曲、モテットでは、ラウダンテス・コンソートのフランドルのポリフォニーへの揺るぎない自信が厳かで神秘的なハーモニーを創り上げています。

Vlad Records
VR-009(1CD)
アンリ・ジョセフ・トビ:クラリネット,ヴァイオリンと通奏低音のための「6つの三重奏曲」 Op.1(ピリオド楽器による世界初録音) テラ・ノヴァ
〔ヴラド・ウェヴェルベルフ(ヒストリカル・クラリネット)、エドゥアール・カタラン(バロック・チェロ)、カタリン・フリヴナク(バロック・ヴァイオリン)、ルク・ヴァンヴァーレンベルフ(P)〕

録音:2014年11月
テラ・ノヴァの知られざるベルギーの音楽家、作品を発掘、紹介する「アントウェルペン・プロジェクト」が届けてくれるのは、モーツァルトと同世代のコンポーザー=クラリネッティスト、アンリ・ジョセフ・トビ(1741−1809)の「6つの三重奏曲 Op.1」!モーツァルトの時代のアントワープで、ヴィルトゥオーゾ・クラリネッティストとしてその名を馳せたトビ。「6つの三重奏曲 Op.1」は、当時のアントワープ、ブリュッセル、パリ国立オペラのパトロンだったシャルル・ド・プロリに献呈されています。

CONTINUO Classics
CC77-7717(1CD)
ヴェルサイユの宮廷風に
リュリ:「ヴェルサイユの洞窟」序曲、「カドモスとヘルミオネ」〜ガヴォット
ロベール・ド・ヴィゼ:前奏曲、フランシスク氏の墓
ラモー:ガヴォット〜クラヴサン曲集第1集
クープラン:目覚まし時計〜第4組曲、青春〜第7組曲
ド・ヴィゼ:ガヴォット、アルマンド、ガヴォット、サラバンド、ジーグ
ラモー:ロンドーによるジーグ、ロンドーによるジーグ第2番、リゴドン、ミュゼット、タンブーラン〜クラヴサン曲集第2集
ド・ヴィゼ:荘重なアルマンド「訴え」、クーラント
ラモー:アルマンド、優しい訴え〜クラヴサン曲集第2集
ド・ヴィゼ:荘重なアルマンド、ジーグ
ラモー:リヴリ〜コンセールによるクラヴサン曲集、エジプトの女〜クラヴサン曲集第3集
イザベル・ショメー&ベルトラン・キャゼ(ギター・デュオ)、
ベルトラン・キャゼ(G)、
ジャン=ピエール・モワスロン(トラヴェルソ)、
クロエ・モワスロン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
イザベル・ショメー(G)
ジュリー・エシャール(Ob)、
イザベル・ショメー(G)
ギターというと近代的なイメージがありますが、現在のものに近い形態の楽器はバロック時にすでに人気を博していました。当時から人気曲のギター編曲が行われ、リュリやラモーの作品がアマチュアに愛奏されたとのこと。どうしてもレパートリー的に今日あまり採りあげられませんが、この録音で耳にすることが可能となりました。
演奏はイザベル・ショメー中心。ベルトラン・キャゼとのデュオで数枚のアルバムをリリースしていますが、いずれも文献的に貴重なものですが、それ以上に情感あふれる演奏にひきつけられます。

Resonus
RES-10154(1CD)
テレマン:木管アンサンブルのための音楽
序曲ヘ長調 TWV44:7
序曲ハ短調 TWV55:c3
5声の協奏曲ニ長調 TWV44:2
序曲変ロ長調 TWV55:B3
序曲ヘ長調 TWV44:14
シランクス〔ベリンダ・ポール(バロック・オーボエ&オーボエダモーレ)、アン・アレン(バロック・オーボエ&オーボエダモーレ)、ハンナ・ガイゼル(ターユ)、アンネッケ・スコット(ナチュラルホルン)、ケイト・ゴールドスミス(ナチュラルホルン)、サリー・ホルマン(バロック・バスーン)、インガ・マリー・クラウッケ(バロック・バスーン)、ダン・ティドハー(Cemb)〕

録音:2014年2月16日−17日&4月28日−29日、セント・メアリーズ教会(ストーク=バイ=ネイランド、イギリス)
シランクスは、デュファイやジョスカン、ヘンデル、モーツァルトなど14世紀から18世紀の"ウィンド・バンド(木管アンサンブル)"のための音楽をレパートリーとし、ショームやドゥルシアン、オーボエ、バスーン、ナチュラルホルンなどのピリオド楽器を奏でる実力派アンサンブル。OAEやザ・シックスティーン、エンシェント室内管、ベルリン古楽アカデミー、コンチェルト・ケルン、オーストラリア室内管など、世界最高峰のピリオド・オーケストラで活躍する名手たちが集うこのテレマンの"ウィンド・バンド"のための作品集は、各声部の躍動感、ハーモニーのブレンドが絶品!

Musique Sacree Notre-Dame de Paris
MSNDP-002(1CD)
ジョスカン・デ・プレ、ゲレーロ、ビクトリア、マルソ、他:教会合唱作品集
ジョスカン・デ・プレ(1455頃-1521):無傷なり [Inviolata] (5声)
トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548-1611):元后憐れみの母 [Salve Regina] (6声)
ペドロ・デ・エスコバル(1465頃-1535以後):めでたし、海の星 [Ave maris stella]
ジャン・ムートン(1459?-1522):アヴェ・マリア [Ave Maria, gratia plena]
カロリーヌ・マルソ(1974-):われは黒し [Nigra sum]
トマ・クレキヨン(1505頃-1557?):めでたし、栄光の処女 [Ave virgo gloriosa]
ジョスカン・デ・プレ:めでたしマリア、清らかなる乙女 [Ave Maria... virgo serena]
カロリーヌ・マルソ:思い出したまえ [Recordare]
フランシスコ・ゲレーロ(1528-1599):めでたし、最も聖なる処女 [Ave Virgo sanctissima] (5声)
トマス・ルイス・デ・ビクトリア:ミサ・サルヴェ・レジナ から アニュス・デイ [Agnus Dei from Missa Salve Regina]
 めでたし、マリア、恵みに満てる [Ave Maria, gratia plena] (8声)
カロリーヌ・マルソ:無傷なり [Inviolata]
ジョスカン・デ・プレ:無傷なり [Inviolata] (12声)
パリ・ノートルダム大聖堂聖歌隊
レ・サックブーティエ
リオネル・ソウ(指)
Musique Sacree Notre-Dame de Paris
MSNDP-003(1CD)
救い主の御母/中世の教会音楽
 [第1部]
 不詳:めでたし、海の星 [Ave Maris Stella] (賛歌)
 不詳:めでたし、最も恵まれし - アヴェ・マリア - [めでたし、海の星]
      [Ave beatissima - Ave Maria - [Ave maris stella] (モテトゥス、3声)
 アダム・ド・サン=ヴィクトル(?-1146):
  おお、マリア、海の星 [O Maria stella maris] (続唱)
 不詳:めでたし、海の星 [Ave maris stella] (コンドゥクトゥス、3声)
 不詳:われらを救いたまえ、海の星よ [Salva nos stella maris] (ロンドー)
 [第2部]
 アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
   第202番「聖なるマリア、神の御母」 [Muito a santa Maria]
 不詳:われはミルラの山に行かん [Ibo michi ad montem mirre] (アンティフォナ)
 アダム・ド・サン=ヴィクトル:救い主の御母よ [Salve mater salvatoris] (続唱)
 不詳:[Marie assumptio - Huius chori] (モテトゥス、3声)
 フィリップ・ル・シャンスリエ(1165頃-1236):
  おお、処女マリア [O Maria Virginei] (コンドゥクトゥス、3声)
 フィリップ・ル・シャンスリエ/ペロタン(確認できる活躍期:1180頃-1225頃):
  恵まれし胎 [Beata viscera] (コンドゥクトゥス、1声)
 ゴーティエ・ド・コワンシー(1178頃-1236):
  皆で聴け [Entendez tuit ensemble] (シャンソン)
 [第3部]
 不詳:王のエスタンピー 第8番 [Estampie royale- 8]
 不詳:栄光の処女 [Virge glorieuse] (レー)
 不詳:神 - おお、元后 - われらを赦したまえ [Dieus / O regina / Nobis concedas]
      (モテトゥス、3声)
 ゴーティエ・ド・コワンシー:今朝の夜明け [Hui matin a l'ajournee] (シャンソン)
 不詳:主をほめ称えよ [Benedicamus Domino] (オルガヌム、3声)
パリ・ノートルダム大聖堂聖歌隊
シルヴァン・デュードネ(指)

HUSITSKE MUZEUM V TABOR
(ターボル・フス派博物館)
ZRDISC-8392(1CD)
ボヘミアのフス派の聖歌集
不詳:Ktoz jsu Bozi bojovnici / Jesus Christus, nostra salus(4声)
 Nakrmil jest / Abychme hodne pamatovali / Evangelium (J 6, 55-58)*
 O spasitedlna tajnosti / Bud Buohu chvala, cest(3声)
 Navscev nas, Kriste zaduci
ヤン・フス(1369-1415):Postila na den pamatky Tela Bozieho I.*
不詳:Zhledniz na nas, zmilely Pane(2声) / Jesu Kriste, stedry kneze
 Cristus aeternalia(3声)
ヤン・フス:Postila na den pamatky Tela Bozieho II.*
 Clovek jeden ucinil veceri / Krali slavny, Kriste dobry
ピエール・ド・ラ・リュー(1560頃-1618):O salutaris hostia(4声)
ゴントラセク(斉唱、合唱(*以外))
パヴェル・ソウクプ(朗読*)

録音:2013年6月18-20日、フス派博物館ゴシック・ホール、ターボル、チェコ
チェコ、ターボルのフス派博物館の自主制作CD。フス派はチェコの司祭ヤン・フス(1369-1415)が指導した宗教改革派。チェコ語による典礼を行い、カトリックおよび神聖ローマ帝国と対立、フス戦争に敗れ壊滅しました。ゴントラセクはプラハのカレル大学芸術学部音楽学科の学生により2000年に創設された声楽アンサンブル。パヴェル・ソウクプ(1948-)はチェコの俳優・声優・ナレーター。
高価格ですのでご注意ください。本体・外装に規格品番表示がございません。

Les Arts Florissants
AF-005(1CD)
モンテヴェルディ:マドリガーレ集第1,2,3巻より〜「クレモナ」
第1集(1587年)より「あなたが私の生命を愛しても」、「甘く優しい口づけよ」、「美しい羊飼いの娘が」、「私は燃えているがあなたを愛さない」、「燃えようが冷めようがあなたの自由だ」
第2集(1590年)より「私はかつて歌ったことがあった」、「まだ陽は昇っていなかった」、「そして女は嘆息しながら言った」、「もし愛の神が狩りに行ったら」、「不実な恋人よ、もし私から逃げるならば、それはあなたにとって損失だ」、「見よ、波はささやき」
第3集(1592年)より「おお春よ」、「柔らかい草と白い花の上で」、「もし私があなたを愛さなかったら」、「去れ、むごき者」、「血のなかで」、「恍惚から覚め」
レザール・フロリサン
ポール・アグニュー(指)

録音:2011年10,12月& 2012年5月/シテ・ド・ラ・ムジーク(パリ)(ライヴ)
レザール・フロリサンによるモンテヴェルディのマドリガーレ録音集シリーズ第2弾の登場。英国の名古楽テノールにして近年は指揮者としても活躍し ているポール・アグニューが指揮しています(歌唱にも参加しています)。パリのシテ・ド・ラ・ムジークで行われたモンテヴェルディのマドリガーレ全曲 演奏会ライヴから選りすぐりの演奏をCD化するシリーズの一環で、2014年に発売された「モンテヴェルディ:マドリガーレ集第4,5,6巻〜マントヴァ」 (AF.003)に続いての発売。ひとつひとつのフレーズの膨らみや表情づけが実に巧みなアンサンブルに仕上がっています。 タイトルになっている「クレモナ」はモンテヴェルディが生まれた場所。1567年に生まれたモンテヴェルディは、1580年代前半に宗教作品などの楽譜を 出版、そして1587年に記念すべきマドリガーレ集第1巻をクレモナで出版しました。その後彼はマントヴァ、そしてヴェネツィアへと活躍の場を移すこと になります。 (Ki)

PICCOLO
PC-201407(1CD)
テレマン:無伴奏フルートの為の12の幻想曲 アントニオ・カンピリョ(フラウト・トラヴェルソ)

録音:2014年、トレロドネス、マドリード州、スペイン
アントニオ・カンピリョはマドリードに生まれ、ユトレヒト音楽院でウィルベルト・ハーゼルゼットに、カタルーニャ高等音楽学校(バルセロナ)でマルク・アンタイに師事したフルート奏者。ヒッポカンプス他スペイン国内外のピリオド楽器アンサンブルに参加しています。ブックレット表記はスペイン語のみ。

PNEUMA
PN-1480(1CD)
中世におけるグレゴリオ聖歌の教授
Musicorum et cantorum (Modo VIII)
 旋法の教授
Incipit formulas (Modo I) / Primus et sextus (Modos I-II-III-IV-V-VI-VII-VIII)
Pater in Filio - Gloria Individuae - Pater in Filio
Primi toni melodiam (Modos I-II-III-IV-V-VI-VII-VIII)
Primus tonus sic incipit (Modos I-II-III-IV-V-VI-VII-VIII)
Sic incipitur (tonos irregulares). (Modos II-IV-C-D-E-Peregrino-Sine A/)
 入祭の詩篇の終止
Primus ut Exsurge (Modos I-II-III-IV-V-VI-VII-VIII)
 ギリシャの術語との結合
Protus finit in lycanos - Plagis Proti - Deuterus finit - Plagis Deuteri -
Tritus finit - Plagis Triti - Tetrardus finit - Plagis Tetrardi
 間の習得
Laudans canto Deo meo (Modos I-II-III-IV-V-VI-VII-VIII)
Sex sunt consonantie (Modo I)
 階名唱法
Ut queant laxis (第1節) (Modo I)
 譜読みの習得
Qui celeriter et proficue (Modo I)
 変形の習得
Hac puer arte (Modo I) / Quae quibus appropries (Modo III)
Reddit versutas (Modo I) / Gutturis arterias (Modo V)
 正格旋法と変格旋法の特徴
Perpendas etiam (Modos I / II)
 旋法の響き
Hic tonus a protho (Modo I) / Plagalis tonus iste (Modo II)
Deuterus auctentum (Modo III)
 模範的アンティフォナ
Primum querite regnum Dei, etc.
スコラ・アンティクア
フアン・カルロス・アセンシオ(指)

録音:2013年2月22-24日、ヘロニモ・デ・サンタ・マリア・デル・パラル修道院、セゴビア、スペイン
PNEUMA
PN-1490(1CD)
ローマのカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から
第309番「雪の聖母マリア」/第5番「ローマの皇帝」
第272番「サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ教会の聖母像」
第17番「ローマの聖母」」/第306番「ローマの異教徒
ムシカ・アンティグア
[セサル・カラソ(歌、コーラス、ビオラ)
ルイス・アントニオ・ムニョス(歌、コーラス、フィドゥラ)
フリエタ・ビニャス(歌、コーラス)
ディアナ・レアル(ハープ、コーラス)
エドゥアルド・パニアグア(プサルテリウム、水音、コーラス)
フーゴ・ヴェステルダール(シタラ、コーラス)
ヤヌス・パパイオアヌ(リュート、トゥンブル、ブズーキ)
フェリペ・サンチェス(シトラ、ビウエラ・デ・ペニョラ)
ワフィル・シェイク=エルディン(アラブ・リュート、ギンブリ)
ハイメ・ムニョス(シャリュモー、フラウト・ドブレ、バグパイプ)
アルフォンソ・トマス、アレハンドロ・レオン(笛) アルバロ・アルトゥロ(鐘)
ダビド・マヨラル(ダルブッカ、ザルブ、パンデロ)]
エドゥアルド・パニアグア(ディレクター)

録音:2014年7-10月、マドリード
PNEUMA
PN-1470(1CD)
アラブ=アンダルシアの音楽
Con la Distancia, Basit R-Rasd. Andalusi
La Fuerza que Tengo. Mchalia. Maluf de Tunez [PN-050]
Maqam Hedyaz / Mosaddar Ya Muslimin. Nawba Iraq, Libia [MA Recordings, M 26A]
Mosader Asbasayn. Maluf Libia
Plegaria de las Estrellas. Maqam Hidyaz [PN-750]
La Mora de Borja. Cantigua 167 Alfonso X El Sabio
Escala de Pleyades. Darch Mashriqi y Hidyaz [PN-690]
El Dia Se Consuma. Modo al Maya
Qultu Ya Asiyya y Shamsu L-ashi, Quddam al Maya [PN-1160]
Se Pone el Sol. Shamsu L-ashi Quddam Al Maya
Despliega Tu Estandarte. Ya l-wala', In kan wisalak, btayhi Rasd D-Dayl
Pasion y Ausencia. Modo S-Sika
Pasion y Lagrimas. Modo Hidyaz Kabir
Nana de Alarcos [PN-950]
Peregrinacion. Hidyaz Mashriqi
Respiracion Azorada. Basit Masriqi [PN-690]
Bugya Nuba. Al-Hiyaz Al-Mashriqi [PN-150]
Twishya 7 Al-Hiyaz Al-Mashriqui [PN-150]
Quien Amo Me Sirvio Vino. Saqani man hawit jamra. Btayhi raml l-maya [PN-620]
エドゥアルド・パニアグア 他、
さまざまな演奏者
既発売音源(上記 [規格品番])と未発売音源の混合ですがフルプライスです。ご注意ください。
PNEUMA
PN2-1330(2CD)
第13回テトゥアン国際リュート音楽祭
Driss Maloumi, Said Maloumi, Hussein Baqir
Mohamed Rouicha
Ensemble Leon el Africano
 (Nabil Benabdeljalil, Tarek Al-Jundi, Aram Harabadian, Nasser Salameh)
Ensemble Zejel (J. Manuel Rubio, Alvaro Garrido, Amin chaachoo)
Abdelhalim Al-Khatib, Nasser Shalamaeh
Mohamed Ahaddaf, Stephan Raidl, Eren Onsoy, Emad Ghajjou
Lotfi Bouchnak, Mounir Zghonda, Taoufik Zghonda, Abdelkerim Den Halilou,
Ramzi Mabrouk, Mohamed Mabrouk, Haitliem Hani
録音:2011年、ライヴ、テトゥアン、モロッコ
エドゥアルド・パニアグアのプロデュースとレコーディングによるライヴ盤。各トラックに曲名表示が無く、おそらくアラブ音楽のパターンに基づいた即興に近い演奏と思われます。
PNEUMA
PN-1390(1CD)
アンダルシアのスフィー音楽
En medio de la oscuridad (Atat fi ddouja) Entrada Zirga
Viaje interior. Taqsim salterio Nahawand
Desvela la pasion (Boug bil gharami) / Oh tu que me criticas (Ya adili)
 Muwwal Sika Cord. Al-Harraq (1772-1845)
Di a aquel que sin amar de verdad (Kul lilladi). Sika Cord. Al-Harraq
Se han quebrado mis cadenas. Taqsim nay Rasd Dail, Rasd, Raml al Maya
Maravillas del corazon. Taqsim laud Rasd
Preguntad por mi al amor (Salu l-houbba) Inshad Rasd. Anonimo
Luz de mis ojos. Quddam Rasd
El hermoso protector me ha visitado (Malihou I hima) Quddam
Oculte el amor durante anos (Katamtu) Quddam
Te han traido una suplica (Ya at mina) Muwwal Sika/Rasd. Anonimo
Canta al aire mi soledad. Taqsim laud Istihlal
Yo soy aquel que nadie tiene (Ana ladi) Quddam Istihlal
Llego a mi (Atani mina) / Que gacela cayo sebre el leon (Ayyou dabine)
Oh aurora de la luna (Aya fadiha). Quddam Istihlal
エドゥアルド・パニアグア
 (プサルテリウム、フハル、ベンディール、ダルブッカ、唱和、パルマ)
サイド・ベルカディ(歌、リュート、ダルブッカ、タール)
アブデル・ウアヒド・センハジ(ナイ)
アハメド・アル・ガジ(ラバーブ、ビオラ、ダルブッカ)
ダビド・マヨラル(ダフ、唱和、ダルブッカ)

録音:2009年、Axis、マドリード
■制作
PNEUMA
PN-1400(1CD)
アルカサルの音楽
[I. ローマの門/モザイクの広間/西ゴート族の宮殿]
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ
第159番「肉の切り身」/第352番「オオタカのかっこうで」(器楽)
ベルナルド・デ・ヴェンタドルン(活躍:1147-1170):ひばりを見ると
[II. 難攻不落の城壁/エミル・オメヤの宮殿/献呈の塔]
不詳:神は素晴らしい(Darch Ram al Maya)
不詳:ノスタルジックな恋人(Moaxaja Modo Hidyaz)
アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ第9番「ダマスカスのイコン」
[III. カリフの宮殿/池と湖/アラブの浴場]
アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ第259番「二人の吟遊詩人」(器楽演奏)
不詳:ナハワンド
イブン・サナ・アル=ムルク(1155-1211):芳醇なワイン(器楽)
[IV. 水車と風車/カリフの墓地/薬草園]
アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ第99番「モーロの町」(器楽)
不詳:瞑想の夜
アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ第69番「聖なるマリア、病人を癒すお方」
[V. キリスト教徒のアルカサル/王の厩舎/ムデハルのパティオ]
不詳:チェスの踊り
フランシスコ・デ・ラ・トレ(15世紀):アルタ(ラ・スパニャによる舞曲)
不詳:王妃の為の婚礼の歌
[VI. 王国の統一/アメリカの門/文化の光]
ギレルムス(1475頃活動):La bassa castiglia, Falla con misuras (バス・ダンス)
ルカス・ルイス・デ・リバヤス(1650以前-?):ハカラス
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア 他
既発売音源編集盤。

DIREARTE
DIREARTE-FO-509
(1CD)
フランカ・マッツォーラ
クラレンス・ウィリアムズ(1893-1965):春のこだま [Echo of Spring]
スコット・ジョプリン:歌劇「トゥリーモニシャ」第2幕前奏曲
マクダウェル:野ばらに寄す
ファッツ・ウォラー(サンテ・パルンボ編):ジターバグ・ワルツ
スティーヴン・フォスター(1826-1864):村の鐘(ポルカ)
チャイコフスキー:子供のアルバム Op.39 から 3つの歌/バレエ「くるみ割り人形」組曲
ジェリー・ロール・モートン(1890-1941):ニューオーリンズ・ブルース
フランカ・マッツォラ:ビックスに捧ぐ−
ビックス・バイダーベック(1903-1931):イン・ザ・ダーク
ガーシュウィン:ガーシュウィン・メドレー*
ゼズ・コンフリー(1895-1971):ディジー・フィンガーズ
フランカ・マッツォーラ(P、歌*)
フランカ・マッツォーラはイタリアのジャズ・ピアニスト。*では歌も披露。

Baryton
BARYTON-2015/01
(1CD)
美の君臨するところ
ミケーレ・マシッティ(1664-1760):ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ イ長調 Op.3-3*
 2つのヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ ニ長調 Op.4-9+
ジュゼッペ・コルシ(1631/1632-1691):ミサ「満月」(8声)#
 カンタータ「戦争、または戦いへの思い」**
 ペスカーラ・ルイーザ・ダヌンツィオ音楽院声楽科生(合唱(#/**))
アンサンブル・ラビリント・アルモニコ
[ピエルルイージ・メンカッティーニ、ジョヴァンニ・ロータ(Vn)
ガリレオ・ディ・イーリオ(Vc) 
ジャンカルロ・デ・ファエンツァ(ヴィオローネ)
ミケーレ・カレカ(テオルボ、バロックギター)
ヴァルテル・ダルカンジェロ(Org)
ステファニア・ディ・ジュゼッペ(チェンバロ、オルガン)]
ステファニア・ディ・ジュゼッペ(指)#

録音:2014年10月31日-11月1-2日、ミケッティ修道院付属サンタ・マリア・デル・ジェズ教会、
フランカヴィッラ・アル・マーレ、キエーティ県、アブルッツォ州、イタリア
ミケーレ・マシッティはイタリア、アブルッツォ地方のヴィッラ・サンタ・マリアに生まれ、1704年以降パリに定住してヨーロッパ各地で活躍したヴァイオリニスト・作曲家。ジュゼッペ・コルシはローマでジャコモ・カリッシミ(1605-1674)に師事した作曲家・司祭で、ペトローニオ・フランチェスキーニ(1651-1680)、ジャコモ・アントニオ・ペルティ(1661-1756)の師。ラビリント・アルモニコはピエルルイージ・メンカッティーニにより創設されたピリオド楽器アンサンブル。当録音における問題は合唱で、#は現在の一般的鑑賞に堪える演奏水準に達しているとは言えません。**はソプラノとアルトの合唱団員による二重唱ですが、これもアマチュアの水準と言わざるをえません。あくまで音資料としてご購入いただくことをお勧めいたします。

FLORA
FLORA-3314(1CD)
ガロンヌ川のヴェネツィア
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554/1557-1612):カンツォーナ・イン・エコー第12旋法、10声*/カンツォーナ第8番、8声+
カンツォーナ第12旋法、10声*/カンツォーナ第3番、6声+
ソナタ第18番、14声+/カンツォーナ第9旋法、12声*
カンツォーナ第4番、6声+/カンツォーナ第16番、12声+
ピアノとフォルテのソナタ、8声*/カンツォーナ第17番、12声+
カンツォーナ第1番、5声+/カンツォーナ第7&8旋法、12声*
ソナタ第22番+/カンツォーナ第8旋法、12声*/カンツォーナ第10番、8声+
ラ・スピリタータ、4声(ラヴェリ・コレクション、1608)
カンツォーナ第4旋法、15声*/カンツォーナ第2番、6声+
ソナタ第22番、22声+
*「シンフォニエ・サクレ」(1597)から
+「シンフォニエ・サクレ」(1615)から
レ・サックブーティエ
[エレーヌ・メドゥ、クリストフ・ジュイェール、アンヌ=リーズ・シュヴァリエ、
キャピュシーヌ・ヴェルニュ(Vn)
ジェニファー・ルター(Va)
ジャン=ピエール・カニャック、
マリー・ガルニエ=マルズッロ、ルイス・コイ・イ・トルリュス、レジ・シングリット(コルネット[ツィンク])
ダニエル・ラサル、ダヴィド・ロッケノー、アイメリク・フルネ、オリヴィエ・ラシュリ、エリアス・トゥルネ、グザヴィエ・シブラ、ジュリアン・ミロ、ユーゴ・リキエール(テナーサックバット)
ファビアン・ドルニク、ジャン=ノエル・ガメ(バスサックバット)
ローラン・ル・シュナデク(ソプラノ・ドゥルツィアン、バスドゥルツィアン)
フィリップ・カンギレム(アルト・ドゥルツィアン)
ダフネ・フランクァン(テナードルツィアン)
バルバラ・バジョル(バスドゥルツィアン)
マティアス・シュペーター(テオルボ)
ヤスコ・ブヴァール、加藤麻衣子、さかいかおり(Org)]

ジャン=ピエール・カニャック、フィリップ・カンギレム(指)
ヴェネツィアのサン・マルコ聖堂に響き渡ったジョヴァンニ・ガブリエーリの分割合唱形式の多声部器楽作品。その壮麗な響きを世界最高の吹奏古楽器アンサンブル、レ・サックブーティエの演奏でご堪能ください。アルバム・タイトル「ガロンヌ川のヴェネツィア」の由来については確認中です。
FLORA
FLORA-3615(1CD)
ジョヴァンニ・マルティーノ・チェーザレ(1590頃-1667):「音楽の旋律(ムジカーリ・メロディエ)」(1621)
 La Vittoria / Beata es Virgo / Jubilate Deo / Salve Regina / La Fenice
 La Bavara / La Monachina / Isti sunt duae olivae / Sancta Maria
 Veni sponsa Christi / La Lioannina / La Massimiliana / La Augustana
 O Domine Jesu Christe / Cantate Dominum / Gabriel Angelus / La Foccarina
 La Hieronyma / La Giorgina / O Domine Jesu Christe / Domine Exaudi
 Laudate Pueri / Assumpta est Maria / La Gioia / La Famosa / La Constanza
 Eco / Benedicam Dominum
レ・サックブーティエ
[ギュメット・ロランス、マリー=クロード・ヴァラン(S)
ジャン=ルイ・コモレット、ジャン=イヴ・ゲリ(男性アルト)
ジョン・エルウィズ、ブリュノ・ボテルフ(T)
ベルナール・ファブル=ガリュス、イヴ・ベルジュ(Bs)
ジャン=ピエール・カニャック、フィリップ・マタレル、ジャン・テュベリ(コルネット[ツィンク])
ダニエル・ラサル(テナーサックバット)
ベルナール・フルテ(サックバット、セルパン)
ステファン・レジェ、ニコラ・ヴァラード(サックバット)
ブリギット・トイブル、グナール・レツボール(Vn)
ローレンツ・ドゥフトシュミット(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネ)
クリスティーナ・プルハル(Hp)
シャルル=エドゥアール・ファンタン(キタローネ、テオルボ)
ヤン・ウィレム・ヤンセン(オルガン、チェンバロ)]


録音:1996年1月、未詳 前出:Accord, 205532, 476064(廃盤)
ジョヴァンニ・マルティーノ・チェーザレはイタリアのウディーネに生まれた作曲家・コルネット(ツィンク)奏者。アウクスブルク(ドイツ)近郊ギュルツブルクのカール・フォン・エスターライヒの宮廷、1615年よりミュンヘンのバイエルン公マクシミリアン1世の宮廷で活躍したことがわかっています。「音楽の旋律(ムジカーリ・メロディエ)」は1〜5声部と通奏低音の為の14の宗教的コンチェルト(モテット)14曲、および1〜6声部と通奏低音の為の器楽曲(カンツォーナ)14曲から成っており、当盤には全28曲が収められています。19年前の録音ですが、ロランス、エルウィズ、ファブル=ガリュス、テュベリ、レツボール、ドゥフトシュミット、プルハル他そうそうたるメンバーが揃っており、古楽ファンにはたいへんうれしい復活と言えるでしょう。
FLORA
FLORA-3113(1CD)
ラモー:コンセールによるクラヴサン曲集(1741) レ・タンブル
[川久保洋子(Vn) 
ミリアム・リニョル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジュリアン・ヴォルフス(Cemb) ]
フランス国立リヨン高等音楽学校で出会った三人の若きピリオド楽器演奏家により2007年に結成され、2009年8月ベルギーのブルージュ国際古楽コンクールにて室内楽部門優勝&新曲作曲賞を受賞したたトリオ、レ・タンブル [Les Tombres] のデビューCD。闊達にして優美、すばらしいラモーを聴かせます。
川久保洋子は桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学卒業、東京芸術大学音楽学部古楽科修士課程修了。2010年6月、フランス国立リヨン高等音楽学校を優秀な成績で修了する。2007年秋、イタリアロヴェレートで行われるプレミオ・ボンポルティ国際古楽コンクール、バロックヴァイオリン部門第4位入賞。これまでにヴァイオリンを吉田真紀、辰巳明子、バロックヴァイオリンを若松夏美、オディル・エドゥアルに師事。日本、ヨーロッパ各地で様々なアンサンブルのメンバーとして演奏活動また録音活動をしている。ル・コンセールフランセ(ピエール・アンタイ)、インコニティ(アマンディーン・ベイエール)、コンチェルト・ソアーヴェ(ジャン=マルク・エイム)、オーケストラ・リベラ・クラシカ(鈴木秀美)、バッハ・コレギウム・ジャパン(鈴木雅明)、メディオ・レジストロ(古橋潤一)のメンバー。
ミリアム・リニョル [Myriam Rignol] は7歳よりヴィオラ・ダ・ガンバをクリスチャン・サラに師事。その後16歳でリヨン国立高等音楽学校に入学、マリアンヌ・ミュラーのクラスに在籍し、2010年6月優秀な成績で修了する。在学中ドイツのケルン音楽学校でライナー・ツィパーリングのクラスで研鑚を積む。2009年6月、ドイツのケーテンで行われるバッハ=アーベル国際ヴィオラ・ダ・ガンバコンクールで第2位。2010年5月、山梨古楽コンクールにて最高位受賞。2011年8月、ベルギーのブルージュ国際古楽コンクール第2位&聴衆賞受賞。レザール・フロリサン(ウイリアム・クリスティー)、アンサンブル・ピグマリオン(ラファエル・ピション)、アンサンブル・コレスポンドンス(セバスチャン・ドセ)など様々なアンサンブルのメンバーとしてコンサート・録音活動を行っている。
ジュリアン・ヴォルフス [Julien Wolfs] はベルギー、ジュードーニュの音楽院にてチェンバロをはじめる。オランダのアムステルダム音楽院でメノ・ファン・デルフトのクラスに在籍、2009年6月修士課程を優秀な成績で修了する。在学中にフランスリヨン国立高等音楽院に交換留学しフランソワーズ・ランジュレに師事。2007年8月、ブルージュで行われる国際古楽コンクール・チェンバロ部門にてベルギー人で初めて1位なしの2位&聴衆賞・ミンコフ出版賞を受賞。現在、リヨン織物・装飾博物館のオリジナル・チェンバロの調整を定期的に行っている。これまでにワロニ―・フェスティヴァル、フランドル・フェスティヴァルや、アムステルダム・コンセルトヘボウ、ボザールなどベルギーを中心に各地でリサイタルを行い、ラジオ録音もされている。

DUX
DUX-1153(2CD)
クリストリープ・ジークムント・ビンダー(1723-1789):チェンバロの為の6つのソナタ Op.1(1959、ドレスデンで出版)
 第1番ヘ長調/第2番ニ長調/第3番ハ短調/第4番ホ長調/第5番イ短調
 第6番変ロ長調
パウリナ・トカチク(Cemb)
クリストリープ・ジークムント・ビンダーはドレスデンに生まれ没した作曲家。ドレスデン宮廷の鍵盤楽器奏者として活躍。作品はチェンバロ協奏曲およびソナタ、管弦楽曲、数多くの室内楽曲等。現在では無名ながら、ドイツの鍵盤音楽への貢献は大きいとされています。
パウリナ・トカチクはポーランドのチェンバロおよびフラウト・トラヴェルソ奏者。ボクミワ・ギズベルト・ストゥドニツカ(クラクフ音楽アカデミー)、ロバート・ヒル(フライブルク音楽大学)、クリスティーネ・ショルンスハイム(ミュンヘン音楽大学修士課程)にチェンバロを、カール・カイザーおよびミヒャエル・シュミット=カスドルフにバロック・フラウト・トラヴェルソを師事。ピリオド楽器アンサンブル:カンティカ・サクラ(2002年)、ムジカ・グラツィオーザ(2008年)、アド・リビドゥム(2010)創設メンバー。

LACRIMAE
LCD-9723(1CD)
来たれ、来たれ、エマヌエル/中世のクリスマス音楽
不詳(13世紀、ボッビオのサン・コロンバーノ修道院):Missus baiulus
不詳(13世紀、プラハ、ラテン=ボヘミアのグラドゥアーレ):Jesu dulcis mater bona
グレゴリオ聖歌(ローマのアンティフォナ):Hodie Christus natus est
不詳(13世紀、アルフォンソ10世編纂、聖母マリアのカンティガ集):
Pois que dos Reys Nostro Sennor(第42番)
不詳(14世紀、スウェーデン、トゥルク、ピエ・カンツィオネス):Corde natus ex Parentis
不詳(15世紀、ナポリ伝承):Quanso nascette Ninno
不詳(11世紀、パリ、ガリアのグラドゥアーレ):Vox in Rama
不詳(14世紀、ロンドン、大英博物館):Angelus as Virginem
不詳(13世紀、フランス、サンス大聖堂):Castitatis lilium effloruit
不詳(15世紀、パリ、国立博物館):Noel nouvelet
不詳(14世紀):モンセラートの朱い本 から Polorum Regina
不詳(14世紀、ドイツ、モースブルクのグラドゥアーレ):Resonet oin laudibus
フィリップ・ル・シャンスリエ(13世紀)?
(メディチェア=ラウレンツィアーナ図書館):Procedenti puero
不詳(12世紀、パリ、国立博物館):O Maria stella maris
不詳(13世紀、パリ、国立博物館):Veni, veni, Emanuel
不詳(14世紀、プラハ、スペツィアルニク写本):
Omnis nunc microcosmos - Omnis mundus iocundetur
不詳(13世紀、フランス、ルーアン大聖堂):Verbum Patris hodie
不詳(14世紀、プラハ、スペツィアルニク写本):
Huius sit memoria - Quem pastores - Natus est
不詳(13世紀、スペイン、ブルゴス、ラス・ウエルガス写本):
Psallat chorus - Eximie Pater - Aptatur
不詳(14世紀、スウェーデン、トゥルク、ピエ・カンツィオネス):Omnis mundus iocundetur
グルポ・ヴォカル・ヌバ
[カルメン・ベルメホ、マリア・ヘスス・シルエロス、クリスティナ・クルス、ヌリア・ガルシア、マリア・クルス・エルバル、ピラル・ガルシア、マイテ・グティエレス、ミラグロス・マチュカ、ジャクリーヌ・インベルト、チティ・メンデス、エステル・ペレラ、イサベル・ロサノ、 サラ・ヒホン、コンチタ・カスティリョ、マリサ・サンス、エリサ・マルティネス、マリベル・フェランデス、フリアナ・ビイェ、イサベル・ゴンサレス、ベアトリス・アロンソ、モニカ・バリェステロス、ラケル・ロドリゲス、ラケル・プリエト、エステル・シエラ、ピラル・ソモリノス(歌)
シュルショ・オルドニェス(リコーダー、チリミア、中世バグパイプ)
ビル・クーリー(プサルテリウム、ダルシマー、ストリングド・ドラム、タンバリン)
クロシュ・ハン=アフシャル(オルガネット)]
ミゲル・アンヘル・ハラバ(指)

録音:2010年6月11-13日、アルカラ大学音楽ホール、アルカラ・デ・エナレス、マドリード州、スペイン
女声と少数の古楽器による清廉で温かみのある中世クリスマス音楽。グルポ・ヴォカル・ヌバは2003年、中世音楽の演奏のためアルカラ・デ・エナレス市の助成を得て創設された女声アンサンブル。音楽監督のミゲル・アンヘル・ハラバはマドリード王立音楽院(P)、マドリード声楽学校で学び、音楽学者サムエル・P・ルビオにポリフォニー音楽を師事した合唱指揮者。1982年にユネスコ友の会合唱団(マドリード)を創設し1995年まで指揮。同じく1982年にマドリード合唱連盟の創設に参画。1984年から1992年までスコラ・カントールム・デ・アルカラ・デ・エナレスを指揮。1989年、著書「合唱歌唱の理論と実践」を出版。1995年古楽を専門とするコレギウム・ヴォカーレ・デ・マドリードを創設。1997年から2006年までビリャ・デ・モストレス合唱団の音楽監督を務めました。

III MILLENNIO
CDA-0292(1CD)
ルネサンス後期クレモナのアリアとソナタ
フロレンティオ・マスケラ(1540頃-1584):カンツォン集第1巻(1584)〜La Mazzuola(カンツォン第4番)
不詳:カンツォネッタ集第1巻(1594)〜Fiamme che da begli occhi
ウオモボーノ・モルソリーノ(確認できる活躍期:1591-1611): カンツォネッタ集第1巻(1954)〜Son pur quei tuoi bei lumi
タルクイニオ・メールラ(1595-1665):カンツォンまたはソナタ・コンチェルタータ集(1637)〜La marcha(カンツォン)
アントニオ・モルソリーノ(確認できる活躍期:1588-1594):3声のカンツォネッタ集第1巻(1594) 〜Come fenice che rinnova al fuoco
ウオモボーノ・モルソリーノ:カンツォネッタ集第1巻(1594)〜Mentre da te mi parto
タルクイニオ・メールラ:「転落したクルツィオ」とその他のカプリッチョ集(1638)〜Sentirete una canzonetta
ロディアーノ・バレーラ(16世紀中盤-1623):4声のカンツォネッタ集(1591)〜Ohime crudele amore
ニッコロ・コッラディーニ(1585頃-1646):カンツォン・フランチェーゼ集第1巻(1624)〜La golferamma
タルクイニオ・メールラ:「転落したクルツィオ」とその他のカプリッチョ集 〜Folle e ben chi si crede
ニッコロ・コッラディーニ:カンツォン・フランチェーゼ集第1巻 〜La sfondrata(ソナタ)
モンテヴェルディ(1567-1643):スケルツィ・ムジカーリ(1632)〜Pur ti miro pur ti godo
マルカントニオ・インジェニェーリ(1547-1592):マドリガーレ集第1巻(1586)〜Chi vuol veder
モンテヴェルディ:D・ラウロ・カルヴィの曲集(1620)〜Fugge, fugge anima mea / Ego flos campi
カンスタンツォ・ポルタ(1529-1601):カンツォン第2番(1600;パドウアのアントニアーナ図書館所蔵)
チェーザレ・デ・ザカーリア(16世紀中盤-1597以後):快く楽しいカンツォネッタ集(1590)〜Vola vola pensier
ラ・ロシニョル
[相川英美(S)
ロベルト・クインタレッリ(男性アルト、リコーダー)
エリカ・シェルル(Vn)
マッテオ・パリアーリ(フラウト・トラヴェルソ、リコーダー)
フランチェスコ・ズヴァデッリ(歌、オルガン、チェンバロ)
ルーチオ・テスティ(ドゥルツィアン、ボンバルダ)
ドメニコ・バローニオ(リュート、バロックギター) ]

録音:2014年9月、市立アラ・ポンツォーネ美術館、クレモナ、イタリア
メールラ、インジェニェーリとその教え子モンテヴェルディ等クレモナで活躍した作曲家たちの作品集。ソプラノの相川英美(あいかわえみ)は東京音楽大学を卒業後イタリアでロベルタ・イヴェルニッツィ、マウリツィア・バラッツォーニに、日本で鈴木美登里に師事。2001年よりイタリアに在住しソリストとして活動する他、古楽アンサンブルに参加しています。

Resonus
RES-10146(1CD)
王国の音楽〜男声のためのチューダー朝の音
バード:おお主よ、御身のしもべエリザベスが
モーリー:わたしは嘆き疲れ
トムキンズ:全能の神、全知の泉
タリス:見よ、主の御母の奇跡を
バード:この日こそ
ウィールクス:なんと愛らしいことよ
バード:主よ、わがつつましき祈りに
ギボンズ:全能にして永遠なる神
トムキンズ:ダヴィデが聞きしとき
ウィールクス:ダヴィデが聞きしとき
 おお、ヨナタン
モーリー:この日こそ
ギボンズ:おお、主よ御身の怒りで
タリス:おお、聖なる饗宴よ
モーリー:私の愛しいひと
トムキンズ: 神である主に立ち返り
ギボンズ:門よ、こうべをあげよ
クイーンズ・シックス〔ダニエル・ブリテイン(C.T)、ティモシー・カールストン(C.T)、コラス・マッデン(T)、ドミニク・ブランド(T)、アンドルー・トンプソン(Br)、サイモン・ホワイトリー(Bs)〕
クイーンズ・シックスは、ウィンザー城のセント・ジョージ・チャペル聖歌隊のメンバーであり、タリス・スコラーズ、ポリフォニー、ザ・シックスティーンなど、イギリス有数の合唱団で活躍する実力者6人によって結成された要注目のイギリスの男声アカペラ・グループ。エリザベス1世即位450周年の2008年に誕生し、ウィンザー城を活動の拠点とするクイーンズ・シックスのデビュー・レコーディングは、得意とするイギリス・ルネサンス、チューダー朝時代の音楽。ウィンザー城の6人の精鋭たち、クイーンズ・シックスが、合唱王国イギリスに新たな風を呼び込んでくれるに違いない!

HEVHETIA
HV-0080-2(1CD)
ロラーテ・チェリ
即興演奏1+
グレゴリオ聖歌:天よ、露をしたたらせよ [Rorate caeli] *
キリエ・エレイソン(創造者なる主よ) [Kyrie Eleison (Conditor Kyrie)] *
即興演奏2+
グレゴリオ聖歌:シオンの民よ [Populus Sion] */星の創造者よ [Conditor alme siderum] (*/+)
おお、知恵よ [O sapientia] *
即興演奏3+
グレゴリオ聖歌:門を上げよ [Tollite portas] */見よ、主が来られる [Ecce dominus veniet] *
即興演奏4+
グレゴリオ聖歌:聴け、娘よ [Audi filia] */めでたしマリア [Ave Maria] (*/+)
めでたし元后 [Salve Regina] *
即興演奏5+
ヴォーチェス・グレゴリアネー・カッソヴィエンシス(斉唱*)
ヤーン・ヴェリュバツキー(指)*
アドリアーン・ハルヴァン(サクソフォン+)


録音:2013年7月、クラクソン・スタジオ、コシツェ、スロヴァキア
ヴォーチェス・グレゴリアネー・カッソヴィエンシスはグレゴリオ聖歌の理論と実践のエキスパートであるヤーン・ヴェリュバツキーにより2011年スロヴァキアのコシツェに創設されたグレゴリオ聖歌専門歌唱団体。当録音への参加は女声のみです。アドリアーン・ハルヴァンはコシツェ音楽院、ブラチスラヴァ音楽アカデミーで学んだスロヴァキアのサクソフォン・フルート・ピアノ奏者および指揮者。

LICANUS
CDM-1435(1CD)
封印された音楽/ディアスポラとなったセファルディムの口伝遺産
■炉端で [AL HOGAR DE LA LUMBRE]
サダウィ [Sa'dawi] (16世紀、モロッコのテトゥアンの歌)
ルーダ草の小枝 [Una ramika de ruda]
 (セファルディムのカンティカ、ギリシャのロドス島で採譜)*
私は花嫁に送った [Yo le mandi a la mi novia]
 (花嫁の着付けのカンティカ、ブルガリアのソフィアで採譜)
ヘーローとレアンドロス [Hero y Leandro]
 (オリエントのセファルディムのロマンス)*
水浴の為のお金をください [Dame paras para el bano]
 (水浴の儀式の歌、ブルガリアのソフィアで採譜)
開いておくれ、愛しい人よ [Avridme Galanika] (セファルディムのロマンセロ)*
■魂の牢獄 [LAS CARCELES DEL ALMA]
アブサロンの死 [La muerte de Absalon]
 (スペインのユダヤ人の哀歌、トルコのイズミルで採譜)
ナニ・ナニ [Nani, nani] (子守歌)*
王妃エステルは着飾った [Se vistyo la Reyna Ester]
 (花嫁の引き渡し、ギリシャのテッサロニキ)
私は行きたい [Irme kero] (スペインのユダヤ人の哀歌、トルコで採譜)*
■心の鍵 [LA LLAVEDURA DEL CORAZON]
ばらの花が咲く [La roza enflorese]
 (スペインのユダヤ人セファルディム、オスマン帝国)*
セファルディムのカルシラマ [Karsilamas sefardies]
 (ブルガリアのソフィアに伝わる舞曲)
二人の恋人 [Dos amantes] (恋愛のカンティカ、ブルガリアのソフィアで採譜)*
踊れ、踊れ、イッデレルヒ [Tanz, tanz Jiddelelch] (クレズマー舞曲;器楽)
ギュル・ペンベ [Gul Pembe] (恋愛のカンティカ、トルコのイスタンブールで採譜)*
マラ・アランダ(歌*)
カペリャ・デ・ミニストレルス
[カルレス・マグラネル(ビオラ)
ダビド・アンティク(笛)
ホタ・マルティネス(ハーディ=ガーディ、バグラマ、ラウタ)
アジズ・サムサウィ(カヌーン)
パウ・バリェステ(打楽器)]
カルレス・マグラネル(指)

録音:2013年6月24-25日、パラウ・デ・ラ・ムシカ、バレンシア、スペイン
レコンキスタ(キリスト教徒による再征服)によりディアスポラ(離散民)となったセファルディム(イベリア半島のユダヤ人)の歌の口伝記録を各地から収集し、中世イベリア半島の音楽風に再現。マラ・アランダはスペインのセファルディム音楽研究家・歌手。その聴きやすい美声と語り口はかつてのエステル・ラマンディエを思い出させるものがあります。
LICANUS
CDM-1536(1CD)
プランクトゥス〜中世における死と黙示
Requiem aternam (GT 669)
Ples de tristor. Planh que fe Guiraut Riquier del sehnor de Narbona
Misa de Barcelona. Kyrie
Audi pontus, audi tellus (Codice de Las Huelgas)
De profundis (GT 673)
Sol eclypsim patitur. Planctus por el obito de Fernando III el Santo
Dies irae (LU 1810)
Clangam, filii (Sequentia planctus cigni)
Domine Iesu Christe (GT 674)
Mentem meam ledit dolor. Planctus por el obito de Ramon Berenguer IV
Misa de Notre-Dame de Kernascleden. Sanctus
Media vita in morte sumus (Defunctorum prosa)
Agnus Dei (LU 1815)
Ir tanczer und spranczer (Danza de la muerte)
Lux aterna (LU 1815)
In paradisum (LU 1768)
カペリャ・デ・ミニストレルス
[エリーザ・フランゼッティ(S)
ガブリエル・ディアス(C.T)
ミゲル・ベルナル(T)
トマス・マシャ(Bs)
カルレス・マグラネル(ビオラ)
ダビド・アンティク(笛)
マヌエル・ビラス(Hp)
イグナシ・ホルダ(オルガネット)]
ラモルディ室内Cho
カルレス・マグラネル(指)

録音:2014年11月2-3、10日、サピエンシア礼拝堂、バレンシア大学ラ・ナウ文化センター、バレンシア、スペイン

ANIMA E CORPO
AEC-004(1CD)
タルクイニオ・メールラ(1595頃-1665):「ペガサス」 [Pegaso] Op.11(全曲)
私は嬉しかった [Laetatus sum]
急いで、おいで、愛しの人よ [Fuge et veni dilecte mi]
神に向かって喜び歌おう [Iubilate Deo]
さあ、お食べなさい、私のパンを [Venite, comedite panem]
主を畏れるものは幸せ者である [Beatus vir]
天に喜びを [Laetentur caeli]
皆で喜ぼう [Gaudeamus omnes]
おお、救いをもたらすいけにえよ [O salutaris hostia]
カンツォーナ「ラ・ヴェスコンテ」 [Canzona "La Vesconte] (器楽)
私はあなたを称賛します、主よ [Confitebor tibi]
ほら、何と良いことか [Ecce quam bonum]
何と愛おしい [Quam dilecta]
主に向かって歌おう [Cantate Domino]
フィリップ、私を見る [Philippe, qui videt me]
喉が渇いたすべての者よ [Omnes sitientes]
称えなさい、子らよ [Laudate pueri]
コンチェルタンテ形式のリタニア [Letanie concertate]
ラケル・アンドゥエサ(ソプラノ、ディレクター)
モニカ・マウフ(S)
マルタ・インファンテ(A)
イニゴ・カサリ、ビクトル・ソルド(T)
ウーゴ・オリヴェイラ(Br)
ラ・ガラニア
[ホセ・マヌエル・ナバロ、パブロ・プリエト(Vn)
ベガ・モンテロ(ヴィオローネ)
ミゲル・ジャロート(Org)
セサル・ウアルデ(テオルボ)
マヌエル・ビラス(Hp)
ヘスス・フェルナンデス・バエナ(テオルボ、
プロジェクト・コーディネーター) ]

録音:データ記載なし
タルクイニオ・メールラは主にクレモナで活躍したイタリアの作曲家。モンテヴェルディに追随した作風のマドリガーレや教会音楽、ソナタ等、初期バロック音楽様式の確立に貢献した重要人物です。しかしながらCDにおいて本格的に取り上げられることが少なく、鍵盤楽曲が1曲か2曲収められる作曲家という認識に概ねとどまっているのは残念なことです。そこに何ともうれしいこのCDの登場。メールラの教会音楽集「ペガサス」の世界初となる全曲録音です。1〜5パートの声楽、2つのヴァイオリンと通奏低音という編成。バロック声楽ファンなら納得間違いなし、モンテヴェルディ・ファンなら必聴の音楽と言えます。演奏も極上。当レーベルはこれまでラケル・アンドゥエサの独唱ものを続けてリリースしてきましたが、ここでは彼女と気心の通じる歌手たちが集められ、歌声を披露しています。モニカ・マウフはドイツ、ウーゴ・オリヴェイラはポルトガルの歌手です。
ANIMA E CORPO
NB-014(1CD)
愛と苦悩〜17世紀イタリアの声楽
タルクイニオ・メルラ(1595頃-1665):信じるばか者
バルバラ・ストロッツィ(1619-1664):恋するヘラクレイトス/決めよ、私の思いよ
アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1638頃):チャッコーナ[シャコンヌ](テオルボ独奏)
ステファノ・ランディ(1587頃-1639):小鳥
バルバラ・ストロッツィ:秘密の恋人
ベネデット・フェッラーリ(1603頃-1681):私は生きるのをやめてしまいたい
マウリツィオ・カッツァーティ(1620頃-1677):私の心の中の蛇
バルバラ・ストロッツィ:何ができるのだ?
カプスベルガー(1580-1651):トッカータ第7番(テオルボ独奏)
ベネデット・フェッラーリ:私はぼろぼろだ、熱愛しながら
モンテヴェルディ(1567-1643):これほどにも甘美な苦悩が
ラケル・アンドゥエサ(S)
ヘスス・フェルナンデス・バエナ(テオルボ)

録音:2007年10月3-5日、サンタ・クルス修道院、アスコイティア(スペイン)
NBレーベルの活動停止に伴い当レーベルに買い上げられたと推測されるCD。

Agogique
AGO-019(1CD)
シャルパンティエとパーセルの魅惑芸術
パーセル:バラの花よりかぐわしく
 聞け、とどろく大気よ/シャコンヌ.ト短調
 おお、私を泣かせておくれ
 グラウンド. ニ短調/おお、孤独よ
シャルパンティエ:火のそばで愛し合う 春の楽しみ/わびしい孤独
 ああ、なんと不幸なことか
 いいえ、私はあの人をもう愛していません
 この森に恐怖はなく
 ああ、夢想に浸らせておいてくれ
ルイ・クープラン:アルマンド.ニ短調
サント=コロンブ:パサカイユによるサラバンド
ブロウ:狂乱歌
シャンボニエール:シャコンヌ第3番ヘ長調
ドマシー氏:ロンドーによるガヴォット
シャンタル・サントン=ジェフリー(S)、
ヴィオレーヌ・コシャール(Cem)、
フランソワ・ジュベール=カイエヴィオラ・ダ・ガンバ)、
トーマス・ダンフォード(アーチリュート)、ステファニー=マリー・デュギャン(Vn)

録音:2014年5月28-31日/聖ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
イギリスのヘンリー・パーセル(1659-1695)とフランスのマルカントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704)という同時代作曲家を軸に「オルフェリー ク芸術(目に見えない神秘的芸術)」を追求したアルバム。しばしば来日公演を行っているフランスのソプラノ、シャンタル・サントン=ジェフリーのピュア な歌唱が、ひとときいにしえの世界へと誘ってくれます。
Agogique
AGO-018(1CD)
ジュリオ・サント・ピエトロ・デ・ネグリ:恋する不死鳥/私が誓うなら/恋人よ、知らぬなら(ギッツォロ)/フィッリ、どうして私を殺すのか/愛は笑いか涙か/愛の犠牲者(ヴァレーラ)/ああ、あなたは残酷すぎる/私のオーロラ/かわいいゼフィーロが甘く吹いた/お前は行くのか/美しい私の金髪/その母斑/おお、私はかくも辛く/彼女は歌いに行った/ああ、あなたがそんなに愛しているなら(ギッツォロ)/ティルシ、クロリス、アミンタの対話/汝芸術は美し(ロニョーニ)/恋する後家さん/春は丘を彩り(ロニョーニ)/わが心は弱り/クロリスとアミンタの対話 マルコ・オルヴァ(指、歌、テオルボ、ギター、リローネ)、
オルガ・ピタルチ(S)、
ブリジット・ヴァンソン(Ms)、
ジェフリー・トンプソン(T)、
エマニュエル・ヴィストルキー(Bs)、
マガリ・アンベール(Fl、タンブラン・ア・サンバレット)、
クリスチーヌ・プリュボー(ソプラノ&バス・ヴィオール)
シャルル=エドゥアール・ファンタン(テオルボ、バロック・ギター)、
マチュー・ブティノー(チェンバロ、クラヴィシテリウム、ラウテンヴェルク)

[録音:2013年9月23-26日/聖ジュヌヴィエーヴ教会(クルトメ、フランス)
ジュリオ・サント・ピエトロ・デ・ネグリ(1570頃-1630頃)は17世紀初頭のイタリアの歌曲作曲家。今日ほとんど忘れられていますが、当時はか なり人気があり、少なくとも11巻の楽譜集が出版されていました。それを忠実に演奏したのが当アルバム。研究家必携の貴重な資料の登場ですが、音 楽そのものも典雅で流麗、リュートの弾き語りで知られるマルコ・オルヴァが絶美の世界を堪能させてくれます。 (Ki)

Contrastes Records
CR-2201405(1CD)
Intimate Vihuela-ビウエラ作品集
1.バルデラバーノ(1500 頃-1557 頃):Soneto en el tercer grado/2.バルデラバーノ:Fantasia sobre un pleni de contrapunto/3.バルデラバーノ:Missa Ave maris stella(ジョスカン・デ・プレによる)/4.デ・フエンリャーナ(1500 頃-1579):Fantasia del author/5.デ・フエンリャーナ:Si amores me han de matar/6.ナルバエス:Mille regretz, La canciondel Emperador/7.バルデラバーノ:Soneto I/8.バルデラバーノ:Fantasia remedada al Kyrie postrero de la Missa De beata Virgine de Josquin/9.不祥:Diferencias sobre carabanda/10.ムダーラ:Fantasia facil/11.デ・フエンリャーナ:Fantasia del autho/12.デ・フエンリャーナ:Duo de Fuenllana/13.デ・フエンリャーナ:Fantasia del author/14.ナルバエス:Otras tres diferencias/15.デ・フエンリャーナ:Benedictus de la Missa Pange lingua(ジョスカン・デ・プレによる)/16.ダーサ:El Parnasso: A tierras agenas/17.バルデラバーノ:Diferencias sobre la Pavana/18.バルデラバーノ:Soneto en el primer grado
ジョン・グリフィス(ビウエラ)
こちらは、ギターの仲間の楽器である「ビウエラ」のために書かれた16世紀周辺の音楽集です。ルネサンス期のイベリア半島、イタリアの一部、そして中南米で用いられたこの弦楽器は、もともとヴィオラと源を同じにするものであり、中世のフィドルが祖先といわれています。この楽器のための曲集は、ルイス・デ・ミランのものが良く知られていますが、ここではエンリケス・デ・バルデラバーノとミゲル・デ・フエンリャーナの作品が中心に収録されています。崇高な精神と繊細な対位法、そして内省的な繊細さが入り混じった美しく儚い音楽です。

MARCO POLO
MAR-6.220610(1SACD)
アルカンジェロ・コレッリ:ラ・フォリア
ヴァイオリン・ソナタニ短調Op.5-12「ラ・フォリア」
ヴァイオリン・ソナタニ短調Op.5-7
ヴァイオリン・ソナタイ長調Op.5-9
0-13.ヴァイオリン・ソナタホ長調Op.5-11
ヴァイオリン・ソナタホ短調Op.5-8
ヴァイオリン・ソナタヘ長調Op.5-10
ミカラ・ペトリ(リコーダー)
マハン・エスファハニ(Cemb)

録音:2014年5月5-8日デンマークコペンハーゲン,ガルニソンズキルケン
※全てリコーダーとチェンバロ編
バロック期における最も重要な作曲家の一人、アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)は新しいヴァイオリン奏法を生み出し、彼の器楽作品は室内楽の歴史に大きな影響力を及ぼしました。これは本当に想像を絶するものであり、彼の作品の写譜はイタリアだけでなくサンクトペテルブルク、ストックホルムなど遠方でも発見されています。バッハも彼の作品を研究し、ヴィヴァルディも彼から強く影響を受けています。彼の作品の中で最も良く知られているのがヴァイオリン・ソナタ「ラ・フォリア」でしょう。これは15世紀末のポルトガル、もしくはスペインを起源にする音楽の形式で、もともとは言葉の意味「狂気」の通り、激しい音楽であったものが、少しずつ憂いを帯びた曲調に変化し、次第に変奏曲形式で演奏することが広まったとされています。ミカラ・ペトリはこのヴァイオリンのための曲を見事にリコーダーに移し替え、巧みに演奏しています。

VANITAS
VA-06(1CD)
ラモー:コンセールによるクラヴサン曲集(1741) ラ・レベレンシア
[パベル・アルミカル(Vn)
ホセ・フェルナンデス・ベラ(フラウト・トラヴェルソ)
サラ・ルイス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
アンドレス・アルベルト・ゴメス(チェンバロ、ディレクター) ]

録音:2014年5月、ベレン小聖堂、リエトル、アルバセテ県、スペイン
スペインの気鋭のピリオド楽器アンサンブル、ラ・レベレンシアによるフランス・バロック・レパートリー初録音。スペインの陽光の下に引っ張り出されたラモーとも称すべき、ノリが良くメリハリの効いた演奏です。

CONTINUO RECORDS
CONTINUO-CR110(1CD)
ジョン・ダウランド:リュート作品集
Mrs Vaux's Galliard / A Coy Joy / Mrs White's Thing / A Piece without Title
Giles Hobie's Galliard / The Right Honourable the Lady Clifton's Spirit
Preludium / John Dowland's Galliard / Go from My Window
Mrs Winter's Jump / Sir John Smith, His Almain / Lachrima
The Right Honourable Earl of Essex, His Galliard / A Fancy / What If a Day
An Almand / Complaint / Lady Hunsdon's Puffe / Mignarda / A Fancy
Mrs White's Nothing / Fortune / Mr Dowland's Midnight / Sweet Robin
Dowland's Galliard
ミケーレ・カレカ(ルネサンスLute)

録音:2013年10月25-28日、王のサロン、サン・ルイージ・デ・フランチェージ教会、ローマ、イタリア
使用楽器:2012年、スティーヴン・マーフィー製
イギリス・ルネサンスを代表するリュート奏者でリュート音楽作曲家であったダウランド。しかし、彼のリュート伴奏歌曲のほとんどが生前に出版されたのに対し、作曲者本人が強く望んでいたリュート独奏曲の出版はわずか9曲に過ぎませんでした。現在私たちがダウランドの数多くのリュート独奏曲を楽しめるのは、手稿譜から作曲者を特定し校訂を行ってきた音楽学者たちのおかげです。当録音は、ダウランドとエリザベス朝音楽の卓越した研究家でありリュート奏者でもあるダイアナ・ポールトン(1903-1995)の業績に多くを負っています。
ミケーレ・カレカはイタリアのフォッジャに生まれ、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院でアンドレア・ダミアーニに師事し2006年に卒業、ヤコブ・リンドベリ、ポール・オデット、ホプキンソン・スミスのマスタークラスに参加したリュート奏者。2005年にリコーダー奏者のカロリーナ・パーチェとともにアンサンブル・ラ・セルヴァを創設。2014年現在、トラーパニ(シチリア)のA・スコントリーニ音楽院で教えています。

ARTEVISIO
新規扱い
高価格
AV-0001-2(1CD)
プラガ・マグナ/ルドルフ2世治世期のプラハの音楽
アレッサンドロ・オロロージョ(1550頃-1633):イントラーダ第5番(1597)
オルランドゥス・ラッスス(1532-1594):われは御身に感謝する、主よ [Confitebor tibi Domine] (1564)
フィリップ・デ・モンテ(1521-1603):ミサ「コンフィテボル・ティビ・ドミネ」 [Missa super Confitebor tibi Domine] (1587)〜キリエ,グローリア
Langue a'll vostro languir(マドリガーレ;1586)
ミサ「コンフィテボル・ティビ・ドミネ」から クレド
リベラーレ・ザンキ(1570-1621):4声のカンツォネッタ第2番
フィリップ・デ・モンテ:ミサ「コンフィテボル・ティビ・ドミネ」〜サンクトゥス,ベネディクトゥス
Gia fu chi m'hebbe cara(マドリガーレ;1599)
ミサ「コンフィテボル・ティビ・ドミネ」〜アニュス・デイ
パレストリーナ(1525-1594)/ジョヴァンニ・バッサーノ(1558-1917):Veni dilecta mi(1591)
ヤコブ・ルニャール(1540頃-1599):聖母マリアのリタニア(1596)
カペッラ・マリアーナ
[ハナ・ブラジーコヴァー、バルボラ・ソイコヴァー(S)
ダニエラ・チェルマーコヴァー(A)
ヴォイチェフ・セメラート、トマーシュ・ライトケプ(T)
トマーシュ・クラール、ロマン・ハザ(Br)
ヤロミール・ノセク(Bs)
リハルト・シェダ、ミロスラフ・クーズル(コルネット [ツィンク])
ゲアハルト・シュナイダー(アルトトロンボーン)
オンドジェイ・ソコル(テナートロンボーン)
ベルンハルト・ライナー(バストロンボーン)
ヤン・クレイチャ(テオルボ)
パブロ・コルンフェルト(Org)
ヴォイチェフ・セメラート(アーティスティック・ディレクター)]

録音:2014年6月24-26日、聖母マリア被昇天修道院教会、ジェリフ、チェコ
神聖ローマ皇帝ルドルフ2世(1552-1612/ボヘミア王:1575-1612、皇帝:1576-1612)は政治的には無能でしたが教養豊かな文化人であり芸術を保護しました。熱心なカトリック信者であった彼の治世期にプラハ宮廷礼拝堂で演奏されたと推測される教会音楽作品を中心とするプログラムです。フランドル楽派の大作曲家フィリップ・デ・モンテはルドルフ2世の父マクシミリアン2世の治世期からウィーンとプラハの両宮廷礼拝堂で活躍していました。モンテとリベラーレ・ザンキの収録作品は世界初録音。カペッラ・マリアーナはルネサンス・ポリフォニー音楽の演奏のため2008年に創設されたチェコのアンサンブル。

MUSICA POETICA
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ZRDISC-8357(1CD)
バロックの女たち
キアーラ・マルゲリータ・コッツォラーニ(1602-1676/1678):主を称えよ [Laudate Dominum]
ルクレツィア・ヴィッツァーナ(1590-1662):おお、大いなる秘跡 [O magnum mysterium]
イザベッラ・レオナルダ(1620-1704):ソナタ第12番
フランチェスカ・カッチーニ(1584-1641以後):ああ、何という新たな驚き [O che nuovo stupor]
クラウディア・セッサ(1570頃-1617/1619頃):耳に [Sopra le orecchie]
イザベッラ・レオナルダ:ソナタ第1番
マリア・フランチェスカ・ナシンベーニ(1640頃-1680):ああ、愛する花婿よ [O sposo vezzoso]
アンナ・ボン(1739/1740-1767以後):ソナタ第1番ハ長調
マリア・サヴェーリア・ペルコーネ:喜びに、祝いに、羊飼いらよ [Ad gaudia, ad jubila, pastores]
ムジカ・ポエティカ
[ヤナ・ヤンクー(Ms)
ルツィエ・ルカーショヴァー(Fl)
エヴァ・カロヴァー、マルチン・フラシャル(Vn)
カテジナ・スターフコヴァー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
カミラ・ドゥプスカー(チェンバロ、室内オルガン) ]
イタリア・バロック時代の女性作曲家の作品集。ムジカ・ポエティカは1998年チェコのブルノに創設されたピリオド楽器アンサンブル。メンバーの多くが女性です。外装に規格品番表記がございません。ご了承ください。

SCHOLA TYNSKEHO CHRAMU
新規扱い
高価格
ZRDISC-5343(1CD)
16世紀チェコの待降節の聖歌
大天使らは遣わされぬ*/ロラーテの前のアティフォナ/イントロイトゥス/キリエ
グラドゥアーレ/アレルヤ/プローサ/パートレム/天使は神より遣わされぬ*
陽気に歌わん*/すべての忠実なキリスト者たち*/終祭(オルガンによる後奏曲)
ティーン教会スコラ(合唱、斉唱)
マレク・チハシュ(Org)
ボフスラフ・コレイス(指)

録音:2002年7月14-16日、プレモントレ会聖母マリア生誕修道院教会、ジェリフ、チェコ
チェコ語による聖母の為の単旋律ミサ「ロラーテ」。*は作曲者不明のポリフォニー楽曲。外装に規格品番表記がございません。ご了承ください。

TRIART
TR-006(1CD)
ドブルシュカの歴史的オルガン
ブクステフーデ:前奏曲ト短調 BuxWV163
ゲオルク・ムッファト(1653-1704):オルガニストの為の曲集〜トッカータ第4番
バッハ:前奏曲とフーガ
 ハ長調 BWV553/ニ短調 BWV554/ホ短調 BWV555/ヘ長調 BWV556
 ト長調 BWV557/ト短調 BWV558/イ短調 BWV559/変ロ長調 BWV560
 われを憐れみたまえ、おお、主なる神よ BWV721
ヨハン・ゴットフリート・ヴァルター(1684-1748):ヴィヴァルディの協奏曲ロ短調 LV133
パヴェル・スヴォボダ(Org)

録音:2011年10月24日、聖ヴァーツラフ教区教会、ドブルシュカ、チェコ
使用楽器:1727年、ヤン・ボフミール・ハルビク・ジュニア製
外装に規格品番表記がございません。ご了承ください。

コウベレックス
KRS-5203 (1CD)
税込定価
Notre Dame 聖母マリアに捧げるうた〜(中世・パリ 西洋ポリフォニーの黎明/ノートルダム楽派の音楽)
12・13 世紀 ノートルダム楽派の作品
■グレゴリオ聖歌とオルガヌム(2声、3声)
Alleluia: Nativitas gloriosae virginis Mariae(アレルヤ唱:栄光のおとめマリアの御誕生)※3 種類
■モテット
Hier mein trespensis erroie mon chemin / Ex semine
(昨日の朝、私は物思いに耽りながら道を彷徨っていた/種から)
Se j’ai ame non doi ester blasme / Ex semine
(私は確かに恋に落ちたが、それで非難されるべきではない/種から)
Ex semine rosa prodit spinae/ Ex semine Abrahae/ Ex semine
(茨の種からバラは咲き/アブラハムの種から/種から)
■コンドゥクトゥス
Beata viscera(幸いな御胎)/Ave virgo virginum(めでたし おとめの中のおとめ)/Stella serena(清けき星) (全9曲)
ムジカ・セルペンティス(Musica Serpentis)【安邨尚美/拓宏/ 根岸一郎】

録音:2014 年 秋、サルビアホール 音楽ホール(横浜市鶴見区)

歌詞・対訳付き
西洋音楽における、最初期のポリフォニー(多声音楽)“オルガヌム”。その円熟期、12・13 世紀パリのノートルダム楽派のオルガヌム・コンドゥクトゥス・モテットの9作品を収録。ほぼ同時期に、ロマネスク建築から荘厳なゴシック建築に建て直されたパリ・ノートルダム大聖堂、その中で壮麗に響き渡っていたであろうこれらの作品を、オランダで古楽を学んだ安邨尚美と、日本の古楽界で活躍する拓宏・根岸一郎の3 人の歌手によるアンサンブルMusica Serpentis の演奏でお届けします。
■Musica Serpentis(ムジカ・セルペンティス)
ムジカ・セルペンティスは2012 年安邨尚美の帰国を機に、拓宏の発起により根岸一郎を加えた3人のアカペ ラグループで、主に中世音楽・オルガヌムを歌うことを目的として結成された。即興と本格的な作曲との狭間 に位置し、記譜の発展にも寄与したオルガヌムという音楽の、歴史的な重要性という観点ではなく、現代にも 通じる実際の響きの面白さに焦点を当て、それを紹介し共有すべく活動を展開している。演奏の際は、写本 に残るオリジナルの記譜を使用し、当時の響き・音空間の方向性を再現する探求を試みる一方、当時はあり 得なかった男女混声というメンバー構成により、独特なサウンドが生み出されている。そのユニークさも Musica Serpentis の魅力の一つである。

Audax Records
ADX-13702(1CD)
マラン・マレ:オーボエのための組曲集
ヴィオール曲集第3巻(1711)より 組曲ハ長調
ヴィオール曲集第2巻(1701)より 組曲ト長調
ヴィオール曲集第3巻(1711)より 組曲ト短調
ヴィオール曲集第2巻(1701)&第4巻(1717)より 組曲ニ短調
ヴィオール曲集第3巻(1711)より 組曲変ロ長調
ヴィオール曲集第2巻(1701)&第4巻(1717)より 組曲ホ短調(全曲世界初録音)
クリストファー・パラメタ(Ob)
エリク・ティンケルヘス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
、ロマン・ファリク(テオルボ)、
リサ・グード・クロフォード(ハープシコード)

録音:2014年4月17日−18日、サン・レオン教会(パリ、フランス)
2003年と2006年にカナダ政府からの援助を得て、マラン・マレの失われたオーボエ作品の再発見、復元のための研究を続けてきたクリストファー・パラメタ。
手稿譜から演奏可能な姿へと復元が行われ、クリストファー・パラメタ自身の演奏によって実現したこの世界初録音の組曲集は、長き研究と飽くなき情熱の成果です。
ターフェルムジーク・バロックOの中心メンバーとして活躍し、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル、ル・セルクル・ドゥラルモニー、ル・コンセール・ロラン、アポロズ・ファイアなど、世界各国のピリオド・オーケストラに客演として招かれるなど、世界有数のバロック・オーボエ奏者の地位を不動のものとしているクリストファー・パラメタ。このマラン・マレの「オーボエ組曲」に代表されるように、オーボエのためのレパートリーの発掘、復元にも積極的に取り組んでおり、その活動はカナダ政府などからも高く評価されています。

Daphne
DAPHNE-1049(1CD)
ムートン:リュート作品集
リュート小品集第1巻〜組曲ハ短調、組曲イ短調
ロブコヴィツ写本〜組曲ト短調、組曲ハ短調
アンデシュ・エーリクソン(バロック・リュート)

録音:2013年9月
ドニ・ゴーティエの弟子、おそらくルーアン出身、パリ、トリノで活躍した一部の経歴、そしてその音楽以外は、謎に包まれているフランスのリュート奏者&作曲家のシャルル・ムートン(c.1626−c.1699)。アンデシュ・エーリクソンは、プログレメタル、ヘビメタのギタリストという一面も持つスウェーデンのバロック・リューティスト。多くの写本の中で生き続けてきたムートンのメランコリックなリュート作品を奏でてゆきます。

nosag records
nosagCD-213(1CD)
ラモー:クラヴサン曲集第1巻より
クラヴサン曲集第2巻より
新クラヴサン曲集より
フランス王子の妃/ラ・リヴリ
シェル・ビュグデン(アコーディオン)

録音:2013年
フランス・バロックの大作曲家、ラモーの"アコーディオン版"「クラヴサン曲集」。シェル・ビュグデンは、ドイツのトロッシンゲン音楽大学で研鑽を積み、現在は、ソリスト、室内楽、劇場で活躍するスウェーデンのアコーディオン奏者。

DIGRESSIONE
DCTT-42(1CD)
愛の戦に
ジャンヴィンチェンツォ・クレスタ(1968-):「愛の戦に」 [Alle guerre d'amore] (2014)から 私は試みた [T'ho cercato]
ルッツァスコ・ルッツァスキ(1545?-1607):わが心よ、衰えるな [Cor mio deh non languire]
ジャンヴィンチェンツォ・クレスタ:「愛の戦に」から 歌う時 [Il tempo del canto]
シジスモンド・ディンディア(1582頃-1629):戦に、愛の戦に [Alla guerra, alla guerra d'amore]
サロモーネ・ロッシ(1570-1630頃):コッレンタ第4番 [Correnta quarta]
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー(1580頃-1651):戯れよ、ふざけよ [Sonino, Scherzino]
ジャンヴィンチェンツォ・クレスタ:「愛の戦に」から 放浪者のように [Come vagabonda]
タルクイニオ・メールラ(1594/1595-1665):愛のリラに合わせて [Su la cetra amorosa]
ジャンヴィンチェンツォ・クレスタ:「愛の戦に」から 封印のように [Come sigillo]
モンテヴェルディ(1567-1643):ああ、私の愛しい人はどこに [Ohime dov'e il mio ben]
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー:2声のロマネスカ [Romanesca a 2]
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー/グイード・バレストラッチ(1971-)編曲:トッカータ第2番「アルペッジャータ」[Toccata II Arpeggiata]
ジャンヴィンチェンツォ・クレスタ:「愛の戦に」から 彼はドアを開けた [Apri la porta]
シジスモンド・ディンディア:つれないアマリッリ [Crud'Amarilli]
ドメニコ・マッツォッキ(1592-1665):あなたは光を遮った [Chiudesti i lumi] (5声、ヴィオルの為の)
ジャック・アルカデルト(1507?-1568):白く優しい白鳥 [Il bianco e dolce cigno]
ジャンヴィンチェンツォ・クレスタ:「愛の戦に」から 彼の目に [Ai suoi occhi]
クリストフ・デジャルダン(Va)
カロリーヌ・ペロン、ラファエル・ケネディ(S)
アンサンブル・ラモローゾ
[グイード・バレストラッチ(ソプラノ・ヴィオル、テノール・ヴィオル、バス・ヴィオル、ディレクター)
エスメ・デ・フリース(テノール・ヴィオル、バス・ヴィオル)
ジョアッキーノ・デ・パドヴァ(バス・ヴィオール)
マッシモ・モスカルド(テオルボ)
ジョエル・グラール(打楽器) ]

録音:2014年5月9-11日、エスパス・ド・プロジェクション、IRCAM、パリ、フランス
イタリアの作曲家ジャンヴィンチェンツォ・クレスタが2014年イタリア南部の都市バーリで開催されるアニマ・メア音楽祭の委嘱を受けて書き上げた新作を軸としたプロジェクトの放送初演録音盤。ヴィオラと中心とする「愛の戦に」の各章の間に、17世紀イタリアのマドリガーレが挿入されます。プロモーション・ビデオの視聴が可能です。「愛の戦に」ではフランスの名ヴィオラ奏者クリストフ・デジャルダンがアンサンブルをリードしているようです。現代音楽と古楽の統合という、いかにも当レーベルらしい作品。ブックレット解説はイタリア語とフランス語。(「愛の戦に」の各章のタイトルの和訳は弊社による直訳で、適切でない可能性がございます。ご了承ください。)
DIGRESSIONE
DCTT-43(1CD)
ポンポニオ・ネンナ:マドリガーレ集第8巻
ポンポニオ・ネンナ(1556-1608):マドリガーレ集第8巻(5声;1618、ローマで出版)から
 Rid'il Ciel, rid'il Sole / All'apparir del sole(シンフォニア;器楽)
 Filli, non voi ch'io dica
(ヤコポ・ラッファエーレ&ファビアン・ショフリン編曲による独唱版)
マドリガーレ集第1巻(5声;1613、ナポリで出版)から Eccomi pronta ai baci
マドリガーレ集第8巻 から Piccioletta farfalla(器楽) / O man candida
ジョヴァンニ・デ・マック(1548頃-1614):Incenerit'e il petto +
ジェルヴァジオ・メルカルネ(1580頃-1627頃):E cosi vago il pianto(器楽)*
カルロ・ジェズアルド(1566-1613):Quando l'alba novella(カンツォネッタ)*
ポンポニオ・ネンナ:マドリガーレ集第8巻 から Lasso ch'io moro
ジェルヴァジオ・メルカルネ:Quando mia cruda sorte(器楽)*
ポンポニオ・ネンナ:マドリガーレ集第8巻 から
 Leggiadra pastorella / Tosto ch'in don gli chieggio
 Tolse dal ciel due stelle ** / Si gioioso mi fanno(器楽)
 Amorosetta Armilla / Gia sospirai d'amore

[付録]
ヤコポ・ラッファエーレ:Madrigale #
カルロ・ジェズアルド:Come vivi, cor mio *#/ All'ombra de gl'allori ***
オルケストラ_ペトロニウス
[ ルチア・フランツィーナ、クラウディア・コネーゼ(S)
ジョヴァンナ・カローネ(Ms) 
ジョスカン・ジェスト(カウンターテナー、テノール)
ジャコモ・スキャーヴォ(T) 
ティアゴ・ダニエル・モタ(Bs)
Sue-Ying Koang、アマンディーネ・ソラーノ(Vn)
レオナルド・ボルトロット、テオドロ・バウ、シルヴィア・デ・マリア(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジョヴァンニ・キャッパリーノ(タンバリン、フレームドラム、ボンボ、ダルブッカ、シンバル)
ボル・ズリアン(アーチLute 、ビウエラ、コラショーネ)
ヤコポ・ラッファエーレ(Cemb,Org) ]

録音:2014年3月25-30日、ディクレッシオーネ・スタジオ、モルフェッタ、イタリア
ポンポニオ・ネンナはイタリアのバーリに生まれた作曲家。1582年、最初のマドリガーレ集を出版しアンドリア公ファブリツィオ・カラーファに献呈。そのカラーファはヴェノーザ公カルロ・ジェスアルド(1566-1613)の妻と不倫の末、1590年に彼女ともどもジェズアルドに殺害されました。ジェズアルドとも親交があり作品の献呈もしていたネンナは1594年から1599年までジェズアルドの宮廷に務めアマチュア音楽家であった彼に教えましたが、最近の研究によってむしろネンナの方が影響を受けていたことがわかってきています。
ネンナの没後に出版された「マドリガーレ集第8巻」はネンナが没年である1608年かその直前の時期に書かれたと推定されています。この曲集にはジェズアルドとジェルヴァジオ・メルカルネの作品*も収められ、また+は作曲者名は記されていませんがジョヴァンニ・デ・マックの同名曲とほとんど同じです。
オルケストラ_ペトロニウスは2013年スイスのジュネーヴにおいてイタリアの鍵盤楽器奏者ヤコポ・ラッファエーレと中国系フランスのヴァイオリン奏者 Sue-Ying Koangにより創設された声楽とピリオド楽器のアンサンブル。彼らの演奏はたいへんユニークで、このディスクもただの古楽ものではありません。冒頭の1分間は街の喧騒、そこからいきなり音楽が始まり、スタジオライヴ的にメンバーの会話が入ったり、早口のイタリア語のおしゃべりが現れたり、なぜかマドリガーレが独唱とピアノで演奏されたり**。#はピアノ独奏。最後は酒場で一曲歌うような雰囲気で終わります。ピアニストのクレジットは無いのですが、おそらくヤコポ・ラッファエーレが弾いていると思われます。この人、鬼才かもしれません・・・このディスクのプロモーションビデオがこれですから(2:17〜笑)。
ブックレットにイタリア語・フランス語・英語の解説、歌詞(イタリア語)とフランス語訳・英語訳を完備。

Les Arts Florissants
AF-003(1CD)
モンテヴェルディ:マドリガーレ集第4,5,6巻(抜粋)
■マドリガーレ集第4巻から
「星に打ち明け」
「そう、私は死にたいのです」
「あなたですら私から去っていく」
「悲しい心よ」
「涙し溜め息をつき」

■マドリガーレ集第5巻から
「つれないアマリッリ」
「ああ、ミルティッロ」
「私の魂はもう」
「あなたを愛している、私の命の人よ」
「こうして少しずつ」
「この素敵な調べは」
■マドリガーレ集第6巻から
「アリアンナの嘆き」
「西風が戻り」
「愛する女の墓に流する恋人の涙」
ポール・アグニュー(指)
レザール・フロリサン

録音:2012年11月26、27日,2013年6月6、7日,2014年1月15、16日、パリ
レザール・フロリサンによるモンテヴェルディのマドリガーレ録音集が始動しました!英国の名古楽テノールにして近年は指揮者としても活躍しているポー ル・アグニューがレザール・フロリサンを指揮してモンテヴェルディのマドリガーレ全曲演奏会を進行させており、そのライヴ録音から選りすぐりをCDで 発売するというもの。足掛け3年で3枚のCDを発売する予定で、今回はその第1弾にして全体の第2集に当ります。「マントヴァ」と題されたこの第2 集では、マドリガーレ集第4巻と第5巻から「アリアンナの嘆き」を始めとする有名曲が収録されています。 2014年に50歳を迎えたアグニューは、2007年からレザール・フロリサンの共同指揮者に迎えられて創設者ウィリアム・クリスティと共に積極的に活 動しています。2014年3月にはウィーンでのラモー「プラテ」の上演を指揮しています。この録音はアグニューとレザール・フロリサンの良好な関係を 示すものです。アグニューは指揮しているだけでなく、いくつかの曲ではテノールとして参加しています。指揮者というよりは仲間のリーダーということが、 精度が高くても心地よい温もりが感じられる演奏に仕上がっている理由のようです。 CDを収納した特別紙ケース、解説と歌詞の伊英仏対訳の冊子の他、このCDのためにフランスの作家、ルネ・ド・セカティ(1952―)が書き下ろした 短編「巫女と幻想のフレスコ画」(フランス語と英語訳)の冊子までついて、これらが美麗スリップケースに収納されて、1CDですがかなり豪華な趣です。 なお第1集「クレモナ」は2015年に、第3集「ヴェネツィア」は2016年に発売予定です。 (Ki)

Rondeau
KL-1508(1CD)
LA DRESDA GALANTE
ヴィヴァルディ:協奏曲ト短調RV577
ハッセ(1699-1783)モテット「雲なき光に照らされて」
W.F.バッハ:チェンバロのための協奏曲ニ長調Fk41
ジョヴァンニ・アルベルト・リストーリ(1692-1753):カンタータ「ラヴィニア・ア・トルノ」
ヨハン・ダヴィッド・ハイニヒェン(1683-1729):7声の協奏曲ト長調
ミリアム・フォイアージンガー(S)
チューリヒ・バロックO
レナーテ・シュタインマン(Vn)
イェルマイネ・シュプロッセ(ハープシコード)

録音:2013年10月7-10日チューリヒSRF放送第1スタジオ
ドレスデンが発展するきっかけとなったのはザクセン選帝侯フリードリヒ2世の2人の息子、エルンストとアルブレヒトが1485年に兄弟で領土を分割したことでした。弟アルブレヒトはドレスデンを中心とする領地を与えられ、この地を支配し、アルベルティン家の宮廷都市として栄えることとなります。このドレスデンが最も発展したのは1711年から1827年のフリードヒリ・アウグスト1世の治世であり、ツヴィンガー宮殿が建立され、市の中心部では1726年に聖母教会の建築が開始されています。この当時の市街地を描いた図がこのアルバムのジャケットに使われているもので、星型の要塞に周囲を囲まれた堅牢な守りの中で華麗な文化が花開いたのでした。この当時に活躍したヴィヴァルディやハッセなどの作品を集めたこのアルバム、演奏しているのはチューリヒ・バロックOで当時の風情を精緻に伝えた溌剌とした音楽を楽しむことができます。

Label-Herisson
LH-09(1CD)
クープラン:ルソン・ド・テネブレ、
 修道院のためのミサ曲(抜粋)
カンプラ:カンタータ・ドミノ
モニク・ザネッティ(S)、
フランソワーズ・マセ(S)、
ジョナサン・ダンフォード(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ジェームス・ホランド(テオルボ)、
マチュー・デュピュイ(Org)

録音:2012年9月24日ー26日、ロゼー・アン・ブリー
プチ・モテ(小モテット)の傑作であり、クープランの宗教音楽の頂点とも称される「ルソン・ド・テネブル」。オルガンを務めるのは、1977年生まれ、パリ音楽院を一等賞で卒業したエリートであり、Label-HerissonでもC.P.E.バッハやスカルラッティの好録音を聴かせてくれたマチュー・デュピュイ。

Musiepoca
MEPCD-007(1CD)
アラニェス:トーノとビリャンシーコ集第2巻 ラファエル・ボナヴィータ(指)
ヌエボ・サラオ

録音:2012年
西山まりえらとの共演でも知られるピリオド弦楽器奏者、ラファエル・ボナヴィータ率いるアンサンブル、ヌエボ・サラオのデビュー版。スペインで生まれ、イタリアで活躍した作曲家、フアン・アラニェス(ジョアン・アラニエス/ca.1580−ca,1650)の歌曲(トーノ、ビリャンシーコ)を中心に、ファルコニエッリやウッチェリーニ、作曲者不詳の器楽作品を収録。

Musica Ficta
MF-8019(1CD)
ジェンキンズ:4声のコンソート・ミュージック集 Vol.2
ファンタジア第6番ニ短調/ファンタジア第26番イ短調/ファンタジア第10番イ短調/エアー第13番ハ長調/パヴァン第27番イ短調/ファンタジア第15番ハ長調/ファンタジア第1番ハ短調/エアー第1番ト短調/パヴァン第9番ヘ長調/ガリヤード第24番ニ長調/パヴァン ニ短調/ファンタジア第31番/エアー第2番ト短調/ファンタジア第17番ヘ長調
スピリット・オヴ・ガンボ
1580年から1650年に亘るイギリスのコンソート・ミュージックの黄金時代を生き、他作品と比較できない程の完成度でヴィオール・コンソートのための傑作を数多く遺すなど、ヴィオール作品の発展に大きな影響を与えた作曲家、ジョン・ジェンキンズ(1592−1678)。前作の第1巻(MF-8011)がフランスのディアパソン・ドールを受賞。ヴィオールの名手フレーク・ボルストラップを中心としたオランダのヴィオール・コンソート、スピリット・オヴ・ガンボ。期待も大きい第2巻でもジェンキンズの音楽の優れた調性感が表現された美しいアンサンブルを聴かせてくれます。
Musica Ficta
MF-8018(1CD)
ルクレール:6つのトリオ・ソナタ集 アンサンブル・ロザソリス
ヘンデル:モテットとソナタ・ダ・キエザ(MF-8008)やペルゴレージ&ポルポラ〜カンタータと室内ソナタ(シンフォニア)集(MF-8012)で好演を聴かせてくれたアンサンブル・ロザソリス。2003年にパリとリヨンの国立高等音楽院出身のメンバーで結成されるフランスの古楽演奏団体、17世紀から18世紀の器楽作品や室内楽作品をレパートリーとする彼らが今回選んだ題材は、18世紀フランスのヴァイオリン演奏の巨匠、ジャン=マリー・ルクレール(1697−1764)の「6つのトリオ・ソナタ」。フランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者のソナタを華麗なアンサンブルで。

Hyphen Press Music
HPM-007(1CD)
パリでのイタリア様式
クープラン:トリオ・ソナタ「少女」
マレ:前奏曲ホ短調
ルベル:ヴァイオリン・ソナタ第4番ホ短調
リュリ:シャコンヌ.ハ長調
ジャケ=ド=ラ=ゲール:ソナタ第4番ハ短調
クレランボー:シャコンヌ.ニ長調
デュヴァル:組曲第1番ハ長調
バルトロッティ:シャコンヌ
シャルパンティエ:8つの楽器のためのソナタ.ハ長調
バッハ・プレーヤーズ

録音:2013年7月22日−24日
イタリアとフランスの様式の長所の融合を試みたクープランに代表されるように、イタリア、コレッリの音楽、様式から多大な影響を受けていた17世紀のフランス。バロック・ヴァイオリンのニコレッテ・ムーネン、トラヴェルソのレイチェル・ベケット、テオルボのリンダ・セイスなど名手揃いのバッハ・プレーヤーズが、"イタリア"というテーマでフランス音楽にアプローチした好企画。日本有数のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、市瀬礼子の参加もポイント。
Hyphen Press Music
HPM-004(1CD)
イタリアvsフランス
リュリ:「町人貴族」より 序曲とシャコンヌ
ダングルベール:シャンボニエール氏のトンボー
ルベル:リュリ氏のトンボー
ド・ヴィゼー:前奏曲とミュゼット
ムファット:「音楽の花束」より
コレッリ:トリオ・ソナタ.Op.2-12
クープラン:コレッリ賛
パスクイーニ:トッカータ.イ短調
ムファット:アルモニコ・トリビュート
バッハ・プレーヤーズ

録音:2010年7月20日−22日
アルカンジェロ・コレッリとジャン=バプティスト・リュリ。17世紀ヨーロッパの音楽のスタイルにおいて双璧を成した2人の巨匠、そしてイタリアとフランスの作曲家たちの音楽で、そのコントラスト、関係性を描いたプログラム。この「イタリアvsフランス」でバッハ・プレーヤーズのテオルボを弾くのは、スウェーデンの名手ヤコブ・リンドベリ!

ENCELADE
ECL-1001(1CD)
クラヴサンのために調えられた歌劇・アリア集
クロード=ベニーニュ・バルバトル(1724-1799):「クラヴサンのために調えられた歌劇・アリア選集」から
 ピグマリオンの序曲(ラモー:「ピグマリオン」;1748)
 バルバトル氏のアリア(I & II)/モンドンヴィル氏のアリア
 ルベル氏のガヴォット(I & II)/エコーのアリア
 スカルラッティのアリア(D・スカルラッティ:ソナタ.K.95)
 ラモー氏のレ・プティ・マルトー
 「遍歴の騎士」の序曲のアリア(ラモー:「遍歴の騎士」;1760)
 「On ne s'avise jamais de tout」のアリア
(モンシニー:「On ne s'avise jamais de tout」;1761)
 ピグマリオンのパントマイム(ラモー:「ピグマリオン」の行進曲)
 優雅なガヴォット(I & II)/ダンデルのメヌエット
 ジガ(ラモー:「ピグマリオン」のパントマイム)/バルバトル氏のメヌエット
 コントルダンス(ラモー:「ピグマリオン」のコントルダンス)
 フェラン氏のデリーのアリア
(フェラン:「ゼリー」の“Air pour les suivants de l'Amour”;1749)
 プラテのコントルダンス(ラモー:「プラテ」のプロローグ;1745)
 パルナスの謝肉祭のミュゼット(モンドンヴィル/1749)
 ダルダニュスのガヴォット(I & II)(ラモー:「ダルダニュス」;1739)
 ティトンと曙の女神(I & II)(モンドンヴィル:「ティトンと曙の女神」;1753)
 デジャルディーノ氏のアリア/ルベル氏のロンド(I & II)
 ルベル氏のガヴォット
 ティトンと曙の女神のガヴォット(I & II)
(モンドンヴィル:「ティトンと曙の女神」のアリア)
 バルバトル氏のアルマンド
ジョゼフ=ニコラ=パンクラス・ロワイエ(1705-1755):
クラヴサン曲集第1巻(1746)から
 アルマンド(ロワイエ:「愛の力」の“いけにえの為の行進曲”;1743)
 ラ・センシブル
 スキタイ人の行進(ロワイエ:「ザイード」の“トルコ人の為のロンド風アリア;1739)
カトリーヌ・ジマー(Cemb)

録音:2010年11月1-3日、レヴィ教会、レヴィ・サン・ノム、イヴリーヌ県、フランス
使用楽器:マルティーヌ・アルジェリース製(モデル:グジョン製)
調律:マルティーヌ・アルジェリース(D'Alembert-Rousseau, 415Hz)
フランスの作曲家・鍵盤楽器奏者クロード=ベニーニュ・バルバトルがジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764)、ジャン=フェリ・ルベル(1666-1747)、ジャン=ジョゼフ・ド・モンドンヴィル(1711-1772)、ジョゼフ=ヤシント・フェラン(1709-1791)、ピエール=アレクサンドル・モンシニー(1729-1817)らの作品をチェンバロ(クラヴサン)用に編曲したスコアをメインとしたディスク。カトリーヌ・ジマーは知られざる・忘れられたフランス鍵盤音楽の発掘・紹介に積極的に取り組んでいるフランスのチェンバロ奏者。
ENCELADE
ECL-1102(1CD)
アルビノーニ:ヴァイオリン・ソナタ集
ソナタ.ハ短調 Op.6-10(1711)
ソナタ変ロ長調「ピゼンデル氏のために」(1716-1717)
ソナタ.イ短調 Op.6-6(1711)/ソナタ.IV イ長調(1717)
ソナタ.ト短調 Op.6-2(1711)
ギヨーム・ルバンゲ=シュドル(Vn)
クレール・グラットン(Vc)
ジャン=リュック・オー(Cemb)

録音:2011年11月7-10日、レヴィ教会、レヴィ・サン・ノム、イヴリーヌ県、フランス
使用楽器:ヴァイオリン:クリスチャン・ロー [Christian Rault] 製(モデル:1720頃、ヴェネツィア、ドメニコ・モンタニャーナ製)
チェロ:2006年、シルヴァン・ルスティコーニ製(モデル:17世紀終盤、クレモナ、フランチェスコ・ルッジェーリ製)
チェンバロ:1998年、ギヨーム・ルバンゲ=シュドル製(モデル:1730年頃、ハノーヴァー派の不詳作者製、ジャーマン・タイプ)
ギヨーム・ルバンゲ=シュドルはエレーヌ・シュミット、エンリーコ・ガッティに師事したフランスのヴァイオリニスト。チェンバロも弾き、その上なんとチェンバロ製作もしています。当録音には彼が製作したチェンバロが使用されています。
ENCELADE
ECL-1301(1CD)
フランソワ1世の時代の鍵盤音楽
ピエール・アテニャン(1494頃-1552)出版:Prelude / A mes ennuis / Pavane / Longtemps y a / Pavane / Gaillarde
Gaillarde+ / Tant que vivray+ / Mon cueur en vous / Prelude
Secourez moy / BranLE-commun & branLE-gay / Gaillarde*
Dont vient cela / Gaillarde / Gaillarde / Branles* / Prelude sur chacun ton
Pavane / Gaillarde sur la pavane / Contre raison / Aupres de vous
Pavenne / Gaillarde / Basse dance / Malgre moy / Languir me fais(*/+)
Gaillardes
ピエール・ガロン(クラヴィオルガヌム、ヴァージナル)
フレディ・エシェルベルジェ(クラヴィオルガヌム、ヴァージナル*)
トマス・ダンフォード(Lute)+

録音:2013年5月6-10日、Galerie des Affaires Etrangeres、ヴェルサイユ市立図書館、
ヴェルサイユ、イヴリーヌ県、フランス
1531年1月から4月にかけてアテニャンが出版した7巻の鍵盤楽器用の譜集から選曲したディスク。クラヴィオルガヌム(クラヴィオルガン)は、一台の中にチェンバロまたはピアノとオルガンの発音システムを備えた鍵盤楽器で、演奏者一人で二重奏のように聴かせることも、同音を両方のシステムで重ねて鳴らしてちょっと不思議な音色を作り出すこともできます。ピエール・ガロンはパリ音楽院でチェンバロをオリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌに師事したフランスのチェンバロ奏者。
ENCELADE
ECL-1101(1CD)
バッハ:フランス風序曲ロ短調 BWV831
 序曲 / クラント / ガヴォット Gavotte I & II / パスピエ I & II/ サラバンド / ブーレ I & II / ジグ / エコー
クープラン:クラヴサン曲集第2巻(1716頃)から 第8組曲
 女流画家 / 女流詩人(アルマンド) / クラント / 第2のクラント/風変わり(サラバンド) / ガヴォット / ロンドー / ジグ / パッサカリア/モラン嬢
ジャン=リュック・オー(Cemb)

録音:2011年4月27-29日、レヴィ教会、レヴィ・サン・ノム、イヴリーヌ県、フランス
使用楽器:1983年、エミール・ジョバン製(モデル:1749年、グジョン製)
調律:エミール・ジョバン(406Hz)
フランスの若手チェンバロ&オルガン奏者ジャン=リュック・オー(姓をホーとする表記もあります)による流麗にして闊達なバッハとクープラン。バッハのフランス風序曲はクープランの組曲を範として書かれたとも言われています。ジャン=リュック・オーはパリ音楽院でチェンバロをオリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌに師事し2006年卒業。ブランディーヌ・ヴェルレにも教えを受け大きな影響を受けました。“LE-Choix de France Musique” および “Diapason decouverte” 選定盤。

CONTINUO RECORDS
CONTINUO-CR107
(1CD)
コレッリ:ソナタとフォリア Op.5
アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713):ソナタ集 Op.5(1700)から 第1番ヘ長調
ベルナルド・パスクイーニ(1637-1710):トッカータ第8番ニ短調
アルカンジェロ・コレッリ:ソナタ集 Op.5 から 第11番変ロ長調
ベルナルド・パスクイーニ:トッカータ第4番イ短調「フランスのために」
アルカンジェロ・コレッリ:ソナタ集 Op.5 から 第3番ハ長調,第7番ト短調
ベルナルド・パスクイーニ:トッカータ第2番ヘ長調
アルカンジェロ・コレッリ:ソナタ集 Op.5 から
 第4番ヘ長調,第12番ト短調「フォリア」
ラ・サンフォニー・デュ・マレ
[ユーゴ・レーヌ(リコーダー、ディレクター)
ジェローム・ヴィダレ(Vc)
マルク・ヴォルフ(アートリュート)
ヤニック・ヴァルレ(チェンバロ、オルガン)

録音:2012年12月15日、ライヴ、サン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会、ローマ、イタリア
コレッリのヴァイオリン・ソナタをリコーダーの名手ユーゴ・レーヌが演奏。コレッリとパスクイーニが同僚として活躍した場である、カラヴァッジョの祭壇画でも有名なサン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会におけるライヴ録音です。
CONTINUO RECORDS
CONTINUO-CR104
(1CD)
ジョン・ダウランド&マルコ・ポエータ
ジョン・ダウランド(1563-1626):Flow my tears(+/*)
マルコ・ポエータ(1957-):Time within time*
ジョン・ダウランド:Come again(+/#)
マルコ・ポエータ:Ninna nanna* / Twiri*
ジョン・ダウランド:Sleep wayward thoughts#
マルコ・ポエータ:Cistels*
ジョン・ダウランド:Clear or cloudy(+/*)
マルコ・ポエータ:Serenata*
ジョン・ダウランド:Fine knacks for ladies(+/#/*)
ロバート・ジョンソン(1583頃-1634頃):Have you seen but a bright lily grow?(+/#/*)
マルコ・ポエータ:AlLE-tre fontane*
ジョン・ダウランド:Say, love, if ever thou didst find(+/*)
マルコ・ポエータ(12弦ギター*)
アレッサンドラ・ロザッコ(歌+)
ニュー・ヴォーカル・アンサンブル#

録音:2012年6月
イタリアのギタリスト、マルコ・ポエータによるジョン・ダウランドのリュート歌曲をベースとしたプロジェクト。ポエータはイタリア人ながらポルトガルのファドに傾倒し、ポルトガルギターの名手としても知られています。ここでは6つの演奏弦と6つの共鳴弦を持つ12弦ギターを演奏。アレッサンドラ・ロザッコはイタリアのファド・シンガー。

Capriccio
C-5217D(2CD)
バロック・クリスマス〜カンタータとモテット集
<CD1>
1-9.W.F.バッハ:カンタータ「闇の衣を脱ぎ捨てて」
10.J.C.バッハ:主は、私たちを目覚めさせる
11-13.J.C.F.バッハ:クリスマス・モテット「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」
14-26.C.P.E.バッハ:クリスマス・カンタータ「天は御神の栄光を語り」Wq.249
<CD2>
1-7.J.S.バッハ:わが魂よ、主をほめたたえよBW143
8.クリスティアン・ガイス:暁の星のいと美しきかな
9.ブクステフーデ:新たに生まれしみどり児BuxWV13
10-12.テレマン:神々の子等は喜びたもうTVWV1:1020a
13-17.マリア・ポ・デル・フィナーレ(1700頃):「ああ、楽しき日」祝福されたクリスマスのためのモテット
18.エステルハーツィ公(1635-1713):なぜイエスは泣くのか
19-22.N.A.ポルポラ(1686-1768):クリスマス・モテット「明るい星」
23-24.C.P.E.バッハ:「聖なるかな」Wq.217
ライニッシェ・カントライ…CD1:1-9,11-26,CD2:23-24
クライネ・コンツェルト…CD1:1-9,11-26,CD2:23-24
ヘルマン・マックス(指)…CD1:1-9,11-26,CD2:23-24
テルツ少年Cho…CD1:10
マルク・ノルドストランド(Org)…CD1:10
ライプツィヒ新バッハ・コレギウム・ムジクム…CD2:1-7
マックス・ポンマー(指)…CD2:1-7
ベルリン・バロック・カンパニー…CD2:8,10-12
カペラ・サバリア…CD2:9,18
パール・ネメス(指)…CD2:9,18
ラルテ・デル・モンド…CD2:13-17,19-22
ヴェルナー・エールハルト…CD2:13-17,19-22
Capriccioレーベルが持つ膨大な作品の中から、バロック時代のクリスマス音楽を集めた2枚組。ほとんど知られていない作品が含まれていますが、これらのなんと美しいこと!色々なスタイルの作品が含まれていますが、どれもお祝いの気分に満ちた荘厳で喜ばしい曲ばかりです。静かなクリスマスを過ごしたい人にもうってつけのアルバムです。


King International
KKC-8034(55CD)
The Art of Accent

■Disc1(ACC10001)
18世紀ドイツのリュート音楽
バッハ:アダージョ(BWV1001)、フーガ(BWV1000)、組曲ハ短調(前奏曲/フーガ/サラバンド/ジーグ)
ヴァイス:カイェタン男爵の死に寄せるトンボー、組曲ニ短調(前奏曲/ウン・ポコ・アンダンテ/バディナージュ(戯れ)/シシリアン/ガヴォット/メヌエット/ジーグ)
■Disc2(ACC10002)
パーセル:それは自然の声〜歌と哀歌
1.自然の声2.しばらくの間楽の音に3.人の目を逃れて4.愛しいアストレア5.信心深いセリアンダは6.レスビアよ無駄なことだ(メアリー女王を悼む哀歌)7.ああ酷いニンフよ8.運命の時が9.アモレットとサーシスが寝そべって10.薔薇の花よりも甘く11.私は美しいチェチーリアに恋をした12.若きシーサスの運命を
■Disc3(ACC10003)
テレマン:無伴奏フルートのための12のファンタジー第1番イ長調、第2番イ短調、第3番ロ短調、第4番ロ長調、第5番ハ長調、第6番ニ短調、第7番ニ長調、第8番ホ短調、第9番ホ長調、第10番嬰ヘ短調、第11番ト長調、第12番ト短調
■Disc4(ACC10006)
室内楽作品集
テレマン:トリオ・ソナタ.ト短調
ヘンデル:4声のコンチェルト
ガルッピ:ソナタ.ト長調
J.G.ヤーニチュ:フルート・トラヴェルソ、ヴァイオリン、オーボエ、チェロと通奏低音のための四重奏曲ヘ長調
J.C.バッハ:フルート・トラヴェルソ、ヴァイオリン、オーボエ、チェロ、ハープシコードのための五重奏曲ニ長調
■Disc5(ACC10008)
後期フランス・ヴィオール音楽集
シャルル・ドレ:組曲第2番ハ短調
アントワーヌ・フォルクレ:組曲第3番ニ長調
■Disc6(ACC10010)
ジルヴィウス・レオポルト・ヴァイス:組曲ハ短調(序曲/アルマンド/クーラント/ガヴォット/サラバンド/メヌエット/ジーグ)
前奏曲とフーガハ長調
組曲ト短調(前奏曲/アルマンド/クーラント/ブーレー/サラバンド/メヌエットI&II/ペイザン/ジーグ)
■Disc7(ACC10011)
ムツィオ・クレメンティ:ピアノ・ソナタ集
ソナタOp.24-2変ロ長調/ソナタOp.25-5嬰ヘ短調/ソナタOp.37-2ト長調/ソナタOp.13-6ヘ短調
■Disc8(ACC10012)
ドイツの教会カンタータとアリア集
ブクステフーデ:アリア「それでもなお死は逃げられないのか」,カンタータ「全地よ、主に向って喜びの叫びをあげよ」
J.C.バッハ:アリア「ああ、私が頭に豊かな水を持っていれば」
テレマン:カンタータ「主よ、怒って私を責めないで下さい」、「人々よ、聞きなさい」*
■Disc9(ACC10014)
17世紀イギリスのヴィオールのための音楽集
クリストファー・シンプソン:低音主題による変奏曲ト長調、ヘ長調、ホ短調
ジョン・ジェンキンズ:ヴィオリーノとヴィオラのためのファンタジアト長調、ニ短調
マチュー・ロック:1652年作曲のベース・ヴィオールのための二重奏曲ハ長調、ハ短調
トマス・フォード:パヴァーヌとガリヤード、バグパイプ、どうしてここに居ないの?
■Disc10(ACC10016)
イタリアン・リュート・ミュージック
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスペルガー
■Disc11(ACC10017)
アリエッテとカヴァティーネ
ドニゼッティ:「舟人」、「漁夫」、「ああ思い出しておくれ、美しいイレーネ」
ベッリーニ:アリエッタ「私のフィッレの悲しげなおもかげ」、アリエッタ「愛しいひとはいつ来るのだろう」、アリエッタ「ゆかしい月よ」
シューベルト:「目の魔力」、「ごらん、あんなに月の明るいこと」
ロッシーニ:「この心を燃え上がらせた貴女」〜タンクレディより
ベートーヴェン:「友情の幸せ」、「この暗い墓のうちに」、「愛の嘆き」
■Disc12(ACC10018)
モーツァルト:ピアノ作品集
幻想曲ハ短調KV475,ソナタハ短調KV457,幻想曲ニ短調KV397,きらきら星変奏曲
「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲,ロンドイ短調KV511
■Disc13(ACC10019)
ドイツ・バロック室内楽曲集
バッハ:フルート・ソナタBWV525
テレマン:フルート組曲ニ短調、フルート・トラヴェルソ、2つのヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のための四重奏曲ト長調
C.P.E.バッハ:フルート・トラヴェルソ、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ
■Disc14(ACC10022)
鍵盤楽器作品集
ヨハン・ヨーゼフ・フックス:アルペジオとフーガト長調、シャコンヌニ長調、組曲イ短調(アルマンド/クーラント/サラバンド/アリア/ジーグ/メヌエット)
ヨーゼフ・ハイドン:ソナタ第43番変ホ長調、ソナタ第44番ヘ長調、ソナタ第40番変ホ長調、「神よ、皇帝フランツを守り給え」の主題による変奏曲、アダージョヘ長調
■Disc15(ACC10025)
モーツァルト:フルート四重奏曲集(全曲)
第1番ニ長調K285、第2番ト長調K285a、第3番ハ長調K285b、第4番イ長調K298
■Disc16(ACC10030)
ヴィルトゥオーソ・ロマンティック・オーボエ
シューマン:オーボエのための3つのロマンスOp.94、月の夜Op39-5(オーボエ編)
ヤン・ヴァーツラフ・カリヴォダ:サロンのための小品Op.228
ヨハン・ペーター・ピクシス:オーボエの大ソナタOp.35
■Disc17(ACC10031)
ファゴットと通奏低音のためのソナタ集
ミシェル・コレット:ソナタ集「孤独の快感」
ボワモルティエ:ソナタ集
■Disc18(ACC10032)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光」、第8番ハ短調「悲愴」、6つのバガテルOp.126、アンダンテWoO57
■Disc19(ACC10033)
コレッリ:ソナタ集作品5
ソナタ第1番ニ長調、第3番ハ長調、第6番イ長調、第11番ホ長調、第12番「ラ・フォリア」
■Disc20(ACC10034)
ベートーヴェン:交響曲第7番作品92(作曲者自身の編曲による9声部ハルモニー版)
歌劇「フィデリオ」序曲作品72b(ヴェンツェル・セドラック編)
■Disc21(ACC10037)
フランスのオーボエ音楽集
オトテール:オーボエと通奏低音のための組曲集第2巻より第1番、第2番
フィリドール:オーボエと通奏低音のための組曲集第1巻より第5番
クープラン:王宮のコンセール第1番
■Disc22(ACC10038)
モーツァルト:ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための五重奏曲変ホ長調K452
ベートーヴェン:ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための五重奏曲変ホ長調Op.16
■Disc23(ACC10044)
マラン・マレ:ヴィオール曲集第5巻(組曲ト短調/組曲イ短調)
ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ:N.ベルトラン製1690年頃)
■Disc24(ACC10060)
管楽と軍楽の作品集
ロゼッティ:パルティア
シュポア:ノットゥルノ
ベートーヴェン:ウェリントンの勝利Op.91
■Disc25(ACC10062)
ピータ・フィリップス(1560−1628):「宗教の楽園」(1628)
■Disc26(ACC10064)
シンフォニア・アンジェリカ〜マドリガーレ集
フーベル・ワールラン/コルネリス・ヴァードンク/ルカ・マレンツィオ/フィリップス・デ・モンテ/ジョヴァンニ・デ・マケ/ジョヴァンニ・ガストロディ/ジョヴァンニ・フェレッティ/ジョヴァンニ・ナニーノ/イッポリート・バックージ/アンドレア・ガブリエリ
■Disc27(ACC10068)
15世紀のヴェネツィア、ナポリ歌曲集
■Disc28(ACC10069)
ドメニコ・スカルラッティ:スターバト・マーテル*
ジョアン・ロドリゲス・エステヴェス:8声のミサ
■Disc29(ACC10070)
イタリア・チェロ曲集
ドメニコ・ガブリエリ:チェロと通奏低音のためのソナタ.ト長調、チェロと通奏低音のためのソナタイ長調
ベネデット・マルチェッロ:チェロと通奏低音のためのソナタ.ト短調作品2-4
ジョバンニ・バッティスタ・ボノンチーニ:2つのチェロのためソナタイ短調
アレッサンドロ・スカルラッティ:チェロと通奏低音のためのソナタニ短調
ウィレム・デ・フェッシュ:チェロと通奏低音のためのソナタイ短調作品13-6
■Disc30(ACC10073)
なんと官能的なコルネットよ〜超絶技巧コルネット曲集
メルーラ:ヴァイオリンまたはコルネットとバスのためのソナタ第1番
ダ・ローレ:モテット「羊飼いの天使」
アンドレア・ガブリエリ:マドリガル「大事な優しいひと」
フレスコバルディ:カント・ソロのためのカンツォーナ第2番「ベルナルディーナ」、2
つのバスのためのカンツォーナ第15番「リエヴォラッタ」、カントとバスのためのカンツォーナ第19番「カプリオーラ」
パレストリーナ:マドリガル「私は傷ついて」
トマ・クレキヨン:5声のシャンソン「昔の愛」、シャンソン「昔の愛」
フォンターナ:ソナタ第2番
パレストリーナ:モテット「私の心の愛している者」
トマ・クレキヨン:4声のシャンソン「小さな花」、シャンソン「小さな花」
ケンピス:ヴァイオリン・ソロのためのソナタ
■Disc31(ACC10074)
シュッツ:カンツィオーネ・サクレ(1625)
■Disc32(ACC10076)
セゴビア大聖堂の歌曲集
ハインリヒ・イザーク、ヤーコプ・オブレヒト、アントワーヌ・ビュノワ、ヨハネス・ティンクトーリス、エーヌ・ヴァン・ギゼゲム、ヨハネス・ヴレーデ、フアン・デル・エンシーナ、フランシスコ・デ・ラ・トーレ
■Disc33(ACC10080)
ヘンデル:フルート・ソナタ集
ホ長調Op.1-1HWV359,ト長調Op.1-5HWV363b,ロ短調Op.1-9HWV367b,ニ長調HWV378,イ短調HWV374,ホ短調HWV375,ロ短調HWV376,ホ短調HWV379
■Disc34(ACC10081)
ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ.ホ短調RV.40/変ロ短調RV.46/ト短調
ジェミニアーニ:チェロ・ソナタ第6番イ短調/第3番ハ長調/第2番ニ短調
■Disc35(ACC10087)
バッハ:モテット集
来たれ、イエスよ、来たれBWV229
恐れるなかれ、われ汝とともにありBWV228
主をたたえよ、すべての異教徒よBWV230
聖霊はわれらの弱きを助けたもうBWV226
わが喜びなるイエスBWV227
主に向かって新しい歌をうたえBWV225
■Disc36(ACC10088)
クープラン:ヴィオール作品集
組曲第1番ホ短調(1728)
ヴィオール組曲第2番イ長調(1728)
新しいコンセール第12番イ長調(1724)
新しいコンセール第13番ト長調(1724)
■Disc37(ACC10090)
フランソワ・ドヴィエンヌ:6つのバスーンのためのソナタOp.24
■Disc38(ACC10093)
ラモー:コンセール用のクラヴサン曲集【第1〜第5番】
■Disc39(ACC10095)
バッハ:カンタータ「われは満ちたれり」BWV82
カンタータ「われ希望を持ちて、歩み求めん」BWV49
カンタータ「ああ神よ、心の傷手、いかに多く」BWV58
■Disc40(ACC10101)
サン・マルコ大聖堂の音楽〜ヴェネツィア楽派の二重合唱曲集
ヴィラールト:1550年の詩篇より/新音楽(1547)より
ガブリエリ:サクラ・シンフォニア集(1597)より/カンツォンとソナタ集(1615)より
/サクラ・シンフォニア集(1615)より
■Disc41(ACC10103)
16世紀カタルーニャのマドリガーレとエンサラーダス
■Disc42(ACC10112)
ジャケ・ド・ベルヘム(1505〜1565):「オルランドの物語」
■Disc43(ACC10120)
フレスコバルディ:オルガン作品集〜トッカータ、ファンタジア
■Disc44(ACC10123)
ペルゴレージ:幕間劇:「リヴィエッタとトラコッロ(ずるい田舎女)」*、歌劇「奥様女中」
■Disc45(ACC10127)
リチェルカーレ集〜16世紀イタリアのリチェルカーレの至芸
パドヴァーノ:第6旋法のトッカータ(とリチェルカーレ)
カヴァッツォーニ:リチェルカーレ第4番
ビュース:イントナチオーネ(A.ガブリエリ作)と第3旋法のリチェルカーレ第3番
パドヴァーノ:《サルヴェ・レジーナ》によるリチェルカーレ第7番
ロディオ:《ラ・ソ・ファ・レ・ミ》によるリチェルカーレ第7番
A.ガブリエリ:第1旋法のリチェルカーレ
コンフォルティ:《アヴェ・マリア》によるリチェルカーレ第14番
パドヴァーノ:イントナチオーネ(G.ガブリエリ作)と第6旋法のリチェルカーレ
パドヴァーノ:イントナチオーネ(A.ガブリエリ作)と第3旋法のリチェルカーレ第1番,
ルッツァスキ:トッカータと第4旋法のリチェルカーレ
A.ガブリエリ:イントナチオーネと第5旋法のリチェルカーレ
J.ブリュメル:イントナチオーネ(G.ガブリエリ作)と第12旋法のリチェルカーレ
ビュース:イントナチオーネ(A.ガブリエリ作)と第6旋法のリチェルカーレ第7番
■Disc46(ACC10129)
ヴィレム・ヘルマンス製作によるオルガンの響き〜ピストイア(1664)&コッレシポリ(1678)
スクロンクス、コルネット、アントニ・ファン・ノールト、タルクィニオ・メールラ、トマ・バブー、アブラハム・ファン・デン・ケルクホーフェン、ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク、ザムエル・シャイト、ピエトロ・ダレム、ベルナルド・パスクィーニ
■Disc47(ACC10136)
オーボエと通奏低音のためのソナタとトリオ・ソナタ集
ヴィヴァルディ:ソナタ.ハ短調、トリオ・ソナタ.ト短調
ヘンデル:オーボエと通奏低音のための3つのソナタ(第1番ハ短調Op.1−8,第2番変ロ長調「フィッツウィリアム・ソナタ」,第3番ヘ長調)、トリオ・ソナタ.変ロ長調
■Disc48(ACC10140)
ベルリン宮廷におけるフルート音楽
フランツ・ベンダ:ソナタ.ホ短調
ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ:幻想曲、奇想曲集より
C.P.E.バッハ:ソナタ.イ短調、ソナタ.ニ長調
ヨハン・フィリップ・キルンベルガー:ソナタト長調、テンポ・ディ・メヌエット
ヨハン・ゴットリープ・グラウン:トリオ
■Disc49(ACC10142)
エティエンヌ・オジ(1754-1813):「バスーンの新しい教則本(メソッド)」(1803/パリ刊)より6つの大ソナタ
■Disc50(ACC10204)
ヨハン・フィリップ・キルンベルガー:フルート・ソナタ集
■Disc51(ACC10400)
愛の小舟〜16世紀のコルネット作品集
作曲者不詳:エル・ビッソン(パヴァーヌ)/愛の小舟(ガイヤルド)
ジョヴァンニ・バッサーノ:スザンナはある日
作者不詳:パヴァーヌ/サルタレッロ
ジローラモ・ダラ・カーザ:あなたに喜びをあげよう
ピエール・アテニャン:パヴァーヌ/ガイヤルドW
ジョヴァンニ・バッサーノ:春は丘を彩り/ミラーミわが命
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ:ソナタ第4番
ジョヴァンニ・バッティスタ・ボヴィチェッリ:わたしは傷ついた
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ:ソナタ第6番
リッカルド・ロニョーニ:ふたたび別れて
ジョヴァンニ・アントニオ・パンドルフィ・メアッリ:ソナタ第2番「ラ・チェスタ」
リッカルド・ロニョーニ:あなたは美しい、恋人よ
作曲者不詳:ルッジェーロ/シャコンヌ
■Disc52(ACC10401)
甘美なる旋律17世紀イタリアの音楽
ジュゼッペ・スカラーニ:ソナタ「ラ・ノヴェッラ」
マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ「イル・ボヴィオ」/ガリアルダ「ラ・マニャーニ」/コッレンテ・フランチェーゼ「ラ・グラッサ」
バルトロメオ・ディ・セルマ:カンツォーナ第11番
ジュゼッペ・スカラーニ:ソナタ第16番
マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ「イル・ファントゥッツィ」
アンドレア・ファルコニエリ:甘美な旋律/フォリアス
バルトロメオ・ディ・セルマ:ファゴットのためのファンタジア
マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ「イル・コスピ」/アッレマンダ「ラ・ギシ
ラルディ」/ジガ「ラ・マルシーリャ」
バルトロメオ・ディ・セルマ:カンツォーナ第17番
ジュゼッペ・スカラーニ:ソナタ第3番
アンドレア・ファルコニエリ:パサカーユ=チャコーナ
マウリツィオ・カッツァーティ:カプリッチョ第12番「夜」/陰のバッロ/コンタディーニのバッロ/パッサカリオ
メルーラ:チャコーナ
■Disc53(ACC10402)
2本のコルネットのためのイタリアの音楽集
ニコロ・コッラディーニ:ラ・ゴルフェランマ
フランチェスコ・ロニョーニ:2つのコルネットのためのカンツォン第2番(1626)/来たれ主よ/2つのコルネットのためのカンツォン第1番(1626)
サロモーネ・ロッシ:ソナタ「ラ・ヴィエナ」(1623)/ソナタ「ラ・ロマネスカ(1626)/ソ
ナタ「ラ・ベルガマスカ」(1642)
ジュゼッペ・スカラーニ:2声のソナタ第3番
チプリアーノ・デ・ローレ/ジョヴァンニ・バッティスタ・ボヴィチェッリ編:ふたたび別れて
ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチオ:ソプラノ2声のエコーのソナタ
ジュゼッペ・スカラーニ:2声のソナタ第5番
ジョヴァンニ・ガブリエリ:カンツォン第1旋法
ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ/ジョヴァンニ・バッサーノ編:あな
たは完全に美しい
ジュゼッペ・スカラーニ:2声のソナタ第1番
ダリオ・カステッロ:ソプラノ2声のソナタ第2番/ソプラノ2声のソナタ第1番
ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチオ:立ちつくすマリア(1617)
ジョヴァンニ・ガブリエリ:エコーのカンツォン第12旋法
■Disc54(ACC10403)
フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ:リコーダーと通奏低音のためのソナタ集第1〜第6番
■Disc55(ACC10405)
ハイドン:四重奏のためのディヴェルティメント(ニ長調Hob.Deest、イ長調Hob.III:7、ニ長調Hob.III:3)
■Disc1(ACC10001)
コンラート・ユングヘーネル(Lute)
録音:1978年9月


■Disc2(ACC10002)
ルネ・ヤーコプス(C.T)、ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ:18世紀ティロル製)、コンラート・ユングヘーネル(テオルボ:ヤコブ・ファン・デル・ゲースト製)
録音:1978年9月


■Disc3(ACC10003)
バルトルド・クイケン(フルート・トラヴェルソ:G.A.ロッテンブルグ製1740年頃)
録音:1978年10月


■Disc4(ACC10006)
ヤネケ・ファン・デル・メール(ヴァイオリン:モンタナーニャ18世紀初期)、ポール・ドンブレヒト(オーボエ:ステンズビー/A.グラット製)、リヒテ・ファン・デル・メール(ヴィオロンチェロ:ボケー製18世紀初期、パリ)、ヨハン・ヒュイス(ハープシコード:クレイゾン&ギャレット製/ドゥルケン・モデル)
録音:1978年11月


■Disc5(ACC10008)
ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ:作者不詳1750年頃、ティロル)、シギスヴァルト・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ:R.オッセンブルンナー製)、ロベルト・コーネン(ハープシコード:F.ハバード製/ルッカース/タスカン)
録音:1978年11月


■Disc6(ACC10010)
コンラート・ユングヘーネル(リュート/ニコ・ファン・デル・ワールス1976年製)
録音:1979年9月


■Disc7(ACC10011)
ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ:ミヒャエル・ローゼンベルガー1795年製)
録音:1979年10月


■Disc8(ACC10012)
ルネ・ヤーコプス(C.T)、クイケン・コンソート、パルナッスス・アンサンブル*
録音:1979年10月、1981年6月


■Disc9(ACC10014)
ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、シギスヴァルト・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴァイオリン)、ロベール・コーネン(Cemb)
録音:1980年5月


■Disc10(ACC10016)
コンラート・ユングヘーネル(Lute)
使用楽器:コース・リュート:ヤコブ・ファン・デル・ゲースト1973年製コース・キタローネ:ヤコブ・ファン・デル・ゲースト1973年製リュート・アティオルバート:ヤコブ・ファン・デル・ゲースト1974年製
録音:1980年6月


■Disc11(ACC10017)
ルネ・ヤーコプス(C.T)、ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ:トラウゴット・ベルント1837-40年製)
録音:1981年1月


■Disc12(ACC10018)
ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ:クロード・ケレコム1978年製/J.A.シュタイン1788年製)
録音:1980年9月


■Disc13(ACC10019)
バルトルド・クイケン(フルート・トラヴェルソ:G.A.ロッテンブルグ製1745年頃)、シギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン:ジョヴァンニ・グランチーノ1700年製、ヴィオラ・ダ・ガンバ:ピエール・プレヴォス1634年製)、ヴィーラント・クイケン(ヴィオロンチェロ:アンドレア・アマティ1570年製、ヴィオラ・ダ・ガンバ:イギリス17世紀頃)、ロベルト・コーネン(ハープシコード:ヨハネス・ダニエル・ドゥルケン1755年製)
録音:1980年10月


■Disc14(ACC10022)
ロベルト・コーエン(ハープシコード)
使用楽器:ヨハネス・ダニエル・ドゥルケン1755年製、バーカト・シューディ&ヨハネス・ブロードウッド1773年製


■Disc15(ACC10025)
バルトルド・クイケン(フラウト・トラヴェルソ:ルドルフ・トゥッツ製/オーギュスト・クレンザー複製)、シギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン:ジョヴァンニ・グランチーノ1700年製)、ルシー・ファン・ダール(ヴィオラ:サミュエル・トンプソン1771年製)、ヴィーラント・クイケン(ヴィオロンチェロ:アンドレア・アマティ1570年製)
録音:1982年3月


■Disc16(ACC10030)
パウル・ドムブレヒト(オーボエ:トリエベルト1850年頃)
ジョス・ファン・インマゼール(エラール1850年製)
録音:1983年4月


■Disc17(ACC10031)
ダニー・ボンド(Fg:ピーター・ド・コーニング1765年頃)
リヒテ・ファン・デル・メール(ヴィオロンチェロ:ボケー製1719年)
ロベルト・コーネン(ハープシコード:ヨハネス・ダニエル・ドゥルケン1755年製)
録音:1983年6月


■Disc18(ACC10032)
ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ、コンラード・グラーフ1824年製)
録音:1983年11月


■Disc19(ACC10033)
シギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン:ジョヴァンニ・グランチーノ1700年製)
ヴィーラント・クイケン(ヴィオロンチェロ:アンドレア・アマティ1570年製)
ロベール・コーネン(ハープシコード:ヨハネス・ダニエル・ドゥルケン1755年製)
録音:1984年4月


■Disc20(ACC10034)
オクトフォロス[ポール・ドンブレヒト(Ob)、マルセル・ポンセール(Ob)、ハンス・ルドルフ・シュタルダー(Cl)、エルマー・シュミット(Cl)、ピート・ドンブレヒト(Hrn)、クロード・モーリー(Hrn)、ダニー・ボンド(Fg)、ドナ・アグレル(Fg)、クロード・ヴァスマー(コントラ・ファゴット)]
録音:1984年8月


■Disc21(ACC10037)
パウル・ドムブレヒト(Ob)、ヴィーラント・.クイケン(ヴィオール)、ロベルト・.コーネン(ハープシコード)
録音:1988年4月


■Disc22(ACC10038)
ジョス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ:アルベルト&クリス・マーネ製1790年モデル)オクトフォロス
録音:1985年12月


■Disc23(ACC10044)
ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ:N.ベルトラン製1690年頃)
上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ:R.オッセンブルンナー製)
ロベール・コーネン(ハープシコード:R.グリーンベルク製)
録音:1987年3月


■Disc24(ACC10060)
ポール・ドムブレヒト(指)オクトフォロス
録音:1988年11月


■Disc25(ACC10062)
エリク・ファン・ネーヴェル(指)クレンデ・ヴォーカル・アンサンブル
録音:1988年11月、1989年5月


■Disc26(ACC10064)
ユングヘーネル(指&リュート)、マイテ・アルアバレッナ(S)、カテリイェ・ファン・レーセム(S)、ミラ・ヴァレンタ(A)、ヨーゼフ・ベネット(T)、マリウス・ファン・アルテナ(T)、、ヨゼフ・カプレ(Bs)、ティティア・デ・ツヴァールト(ヴィオール)、アンネケ・ポルス(ヴィオール)、リヒテ・ファン・デル・メール(ヴィオール)
録音:1989年9月


■Disc27(ACC10068)
1アンサンブル・ダエダルス
録音:1990年7月


■Disc28(ACC10069)
エリック・ファン・ネーヴェル(指)ヴォーカル・アンサンブル・クレンデ、エリザベス・ヘルマンス(S)*、ヤン・ファン・エルサッケル(T)*
録音:1990年8月


■Disc29(ACC10070)
ロエル・ディールティエンス(ヴィオロンチェロ)、リヒテ・ファン・デア・メール(ヴィオロンチェロ)、コンラート・ユングヘーネル(テオルボ)ロベール・コーネン(ハープシコード)
録音:1990年9月


■Disc30(ACC10073)
ブルース・ディッキー(コルネット)、スティーヴン・スタッブス(キタローネ、ビウエラ)、エリン・ヒードリー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、アンドリュー・ローレンス=キング(ダブルハープ、ルネサンス・ハープ、オルガン)
録音:1991年1月


■Disc31(ACC10074)
エリック・ファン・ネーヴェル(指)クレンデ・ヴォーカル・アンサンブル
録音:1991年2月


■Disc32(ACC10076)
アンサンブル・ダエダルス
録音:1991年8月


■Disc33(ACC10080)
ロバート・コーネン(ハープシコード:ドゥルケン1755年)
録音:1991年9月


■Disc34(ACC10081)
ロエル・ディールティエンス(ヴィオロンチェロ)、リヒテ・ファン・デル・メール(通奏低音)、アンソニー・ウッドロー(Cb)、ロバート・コーネン(オルガン、ハープシコード)
録音:1991年11月


■Disc35(ACC10087)
シギスヴァルト・クイケン(指)ラ・プティット・バンド
録音:1992年6月


■Disc36(ACC10088)
ヴィーラント・クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ:ニコラス・ベルトラン製1690年頃)
上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ:ロマン・シャロン製1700年頃)
ロベール・コーネン(ハープシコード:ドゥルケン製1755年)
録音:1992年6月


■Disc37(ACC10090)
ダニー・ボンド(ファゴット:ピーター・デ・コーニン製1765年)
リヒテ・ファン・デル・メール(ヴィオロンチェロ:ボケー製1719年)
ロベール・コーネン(ハープシコード:ドゥルケン製1755年)
録音:1992年12月


■Disc38(ACC10093)
ロベルト・コーネン(ハープシコード:ドゥルケン製1755年)
バルトルト・クイケン(フルート・トラヴェルソ:ロッテンブルク製1745年l)
ジギスヴァルト・クイケン(ヴァイオリン:ジオヴァニ・グランチーノ製1700年頃)
ヴィーラント・クイケン(ニコラス・ベルトラン製1705年頃)
録音:1994年2月


■Disc39(ACC10095)
シギスヴァルト・クイケン(指)ラ・プティット・バンド
ナンシー・アージェンタ(S)、クラウス・クレメンス(Bs)、鈴木秀美(ヴィオロンチェロ、ヴィオロンチェロ・ピッコロ)、ピエール・アンタイ(Org)、マルセル・ポンセール(オーボエ・ダモーレ)
録音:1993年6月


■Disc40(ACC10101)
エリック・ファン・ネーフェル(指)コンチェルト・パラティーノ、クレンデ・アンサンブル
録音:1993年10月


■Disc41(ACC10103)
ホアン・ブルディエウ,アルベルク神父,マテウ・フレーチャ
ラ・コロンビーナ
【マリア=クリスティーナ・キール(S)、クラウディオ・カヴィーナ(A)、ジョゼプ・ベネット(T)、ジョゼプ・カグレ(Br)】
録音:1994年3月


■Disc42(ACC10112)
ロベルト・フェスタ(指)アンサンブル・ダイダロス
マウリツィオ・マイオラーナ
録音:1995年3月


■Disc43(ACC10120)
リウヴェ・タミンガ(オルガン:ボローニャ、サン・ペトロ教会の歴史的オルガン)
録音:1996年12月


■Disc44(ACC10123)
ドナート・ディ・ステファノ(ウベルト)*、パトリツィア・ビッチーレ(セルピーナ)*、ナンシー・アージェンタ(リヴィエッタ)、ヴェルナー・ファン・マッケレン(トラチェロ)、シギスヴァルト・クイケン(指)ラ・プティット・バンド
録音:1996年11月


■Disc45(ACC10127)
ルイヴ・タンミンガ(オルガン:ボローニャ,サン・ペトロニオ・バシリカ教会の1471-5年ロレンツォ・ダ・プラト製および1534年G.バッティスタ・ファッケッティ製の書簡側オルガン使用)
録音:1997年11月


■Disc46(ACC10129)
ルイヴ・タンミンガ(Org)
録音:1998年9月


■Disc47(ACC10136)
マルセル・ポンセール(Ob:マルセル・ポンセール製1999年、トーマス・ステンズビーJr複製1740年頃)、アン・ヴァンランケル(Ob :マルセル・ポンセール製1994年、トーマス・ステンズビーJr複製1740年頃)、エワルド・ドメイエール(ハープシコード:ヤン・ブーン製1997年、カルロ・グリマルディ複製1697年)、リヒテ・ファン・デル・メール(ヴィオロンチェロ:ボケー製1719年)
録音:1999年2月


■Disc48(ACC10140)
フランク・トインス(フルート・トラヴェルソ:1987年頃ヴィーマール製、1740年頃ロッテンブルク製)
エヴァルト・デマイヤー(ハープシコード:ウィリアム・ダウド1979年製)
録音:2000年2月


■Disc49(ACC10142)
リヒテ・ファン・デル・メール(ヴィオロンチェロ:ボケー製1719年)
録音:2000年9月


■Disc50(ACC10204)
フランク・トゥンス(フルート・トラヴェルソ:ヴィーマール製、ロッテンブルク複製1720年頃)エヴァルト・デメイエール(ハープシコード:ヨハン・ペトラス・ブル製1778年)リヒテ・ファン・デル・メール(ヴィオロンチェロ:ボケー製1719年)
録音:1998年


■Disc51(ACC10400)
ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)、ル・コンセール・ブリゼ
録音:1997年


■Disc52(ACC10401)
アンサンブル・バディネリ
ラヘル・シュテルガー(リコーダー)、ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)、クリステャイン・ボイス(ドゥルツィアン)、アレクサンダー・ヴァイマン(クラヴサン)、カール=エルンスト・シュレーダー(Lute)
録音:2000年4月


■Disc53(ACC10402)
ル・コンセール・ブリゼ
ウィリアム・ドンゴワ(コルネット)、濱田芳道(コルネット)、カーステン・ローフ(Org)、ピエール=アラン・クレルク(Org)
録音:1998年10月


■Disc54(ACC10403)
アルカディア
クリストフ・エールサム(リコーダー:1984年平尾重治製)
ユーニス・ブランダン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、アッティリオ・クレモネージ(クラヴィチェンバロ)
録音:1991年6月


■Disc55(ACC10405)
ピッコロ・コンチェルト・ウィーン
ジェン=ピン・チェン(Vn)、ヨハンナ・ガメリト(Vn)、ゲルスヴィント・オルトホフ(Va)、ロベルト・センシ(Vc)
録音:2007年7月
クイケン三兄弟をはじめとするベルギー古楽陣の名盤を擁するレーベルACCENT。 1979年にドイツ人の楽器製作者アンドレアス・グラット、そして夫人のアーデルハイド・グラットによって設立されました。アンドレアス・グラットは、優 秀なリコーダー奏者であり、楽器製作者として活躍しており、1972年には18世紀ロンドンの名工トーマス・ステンズビーJr作によるリコーダーのレプ リカを製作。オリジナル楽器を忠実に再現する名製作者として名を馳せました。その後、夫人のアーデルハイドと共に1979年にACCENTレーベルを設立。 クイケン三兄弟をはじめ、ユングヘーネル、ルネ・ヤーコプス、インマゼール、ロベルト・コーネンなどオリジナル楽器で演奏する、現代の古楽界を牽引 する実力派たちの録音を次々とリリース。アンドレアス・グラットの録音は楽器製作同様に、ベルギー各地の教会で自然な響きの中で録音を行い、アナロ グ時代にはあの故長岡鉄男氏の絶賛した優秀録音を発表してきました。現在もその録音のクオリティには定評があります。 このボックス・セットは、そんなACCENTレーベルの歴史を凝縮した内容。ACCENTレーベルの数々の名盤を再発売してきたACCENT Plus全シリー ズ55タイトルを収録。今はそのほとんどが廃盤となっており入手困難なタイトルばかり。ルネ・ヤーコプスがカウンターテナーとして歌い、インマゼール が伴奏する。そしてヴィーラント、シギスヴァルト、バルトルドのクイケン三兄弟によるモーツァルトなど、色褪せないACCENTの名録音がぎっしりと詰まっ ています。創立者アンドレアス・グラットは2013年に惜しくも67歳という若さでこの世を去ってしまいましたが、彼の素晴らしい録音の数々を堪能でき るセットとなっています。 (*解説書はついておりません。) (Ki)

Audax Records
ADX-13701(1CD)
ドレスデン・アルバム〜ドレスデン宮廷の室内楽作品集
ヘンデル:トリオ・ソナタ.ト短調 HWV.393
フックス:トリオ・ソナタ.イ長調 K.340(世界初録音)
ファッシュ:トリオ・ソナタ.ニ長調 FWV N:D4(世界初録音)
トゥーマ:トリオ・ソナタ.ハ短調(世界初録音)
テレマン:トリオ・ソナタ 変ホ長調 TWV42:Es1
ヘンデル:トリオ・ソナタ.ホ長調 HWV.394
アンサンブル・ディドロ〔ヨハネス・プラムゾーラー(バロックVn)、
ヴァルジャン・ドネイヤン(バロックVn)、
グルリム・チェ(バロックVc)、
フィリップ・グリスヴァール(Cemb)〕

録音:2013年8月20日−23日、オーディトリウム マルセル・ランドフスキ(パリ、フランス)
1719年、ヘンデルのドレスデン訪問が出発点となるザクセン、ドレスデン宮廷の室内楽作品集。
世界初録音となる、神聖ローマ皇帝カール6世の宮廷楽長とシュテファン大聖堂の楽長を務めたフックス、フックスの弟子でカール6世の皇太后の楽長として活躍したトゥーマ、バイロイトの宮廷楽団で活躍し、ツェルプストの宮廷楽長にも任命されたファッシュの「トリオ・ソナタ」と、ヘンデル、テレマンの「トリオ・ソナタ」の饗宴。王侯貴族たちを魅了し、当時の宮廷を彩った「トリオ・ソナタ」を、プラムゾーラーが牽引する才気渙発の若きピリオド・アンサンブルの演奏で ――。
自らピリオド・オーケストラ、インターナショナル・バロック・プレーヤーズを主宰し、師であるレイチェル・ポッジャーのブレコン・バロックのメンバーとしても活躍するヨハネス・プラムゾーラー。
ラインハルト・ゲーベルから受け継いだピエトロ・ジャコモ・ロジェリの1713年製の銘器を奏でる新世代のバロック・ヴァイオリニストです。

BELLA GERIT
BG-0106(1CD)
フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロの宮廷の音楽〜ウルビーノ公の図書館の写本1411号所収のロンドーとバラード集(15世紀)
不詳:Bella gerit*
ジル・バンショワ(1400頃-1460):Mon doulx espoir / Seulle egaree / Margarite, fleur de valeur
Adieu, adieu
ヨハンネス・チコーニア(1373頃-1412):La dolce vista
ギヨーム・デュファイ(1400頃-1474):Mon cuer chant
ジル・バンショワ:Files a marier / Esclave puist yl devenir
ギヨーム・デュファイ:Trop lonc temp
ジル・バンショワ:Pour prison ne pour maladie / En sera il mieux / Je ne fai tous jours
Vostre tres doulx regart
不詳:Faites de moy / Con dollia me ne vo
デュファイ:Se la face ay pale
ジル・バンショワ:Deul angoisseux
ジョン・ダンスタブル(1390頃-1453)/
ジョン・ベディンガム(1422頃-1459/1460):O rosa bella
不詳:J'ay pris amour
アンサンブル・ベッラ・ジェリト、アンサンブル・ラウス・ヴェリス、
フィッファロ・コンソート
[イラリア・セヴェーロ(歌)
シモーネ・ソリーニ(歌、リュート)
ダヴィド・モナッキ(歌、リュート、ビウエラ)
エネア・ソリーニ(歌、プサルテリウム、ナッカーラ、太鼓、タンバリン)
ジョルダーノ・チェッコッティ(ヴィオラ・ダ・ガンバ、リベカ、リベコーネ)
ダニエーレ・ベルナルディーニ(笛太鼓、ダブル・リコーダー、アルトバッソ、
リコーダー、ボンバルダ、クルムホルン)
アンゲリカ・モス(ポジティヴ・オルガン)
クリスティーナ・テルノヴェク(ヴィオラ・ダ・ガンバ、リベコーネ)
ニコラス・サンサルラト(リラ・ダ・ブラッチョ)
マウロ・モリーニ、ルイージ・ジェルミーニ(Tb)
クリスティーナ・ベルナルディーニ(クルムホルン、リコーダー)
ジョヴァンニ・ブルニャーミ(クルムホルン、リコーダー、笛太鼓)
カッペッラ・ムジカーレ・サンティッシモ・サクラメントcho*
ピエルカルロ・フォンテマージ(合唱指揮*) ]

録音:2005年10月10日、ドゥカーレ宮殿サーラ・カステッラーレ, 2005年10月9、11、22日、聖ベルナルディーノ教会の公爵霊廟, 2005年10月23-24日、ドゥカーレ宮殿宴会場, 2005年11月24日、12月11日、
カッペッラ・ムジカーレ・サンティッシモ・サクラメント,以上ウルビーノ、イタリア
イタリアの典型的なルネサンス君主の一人であるウルビーノ公フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ(フェデリーコ3世;1422-1482)の宮廷音楽を3団体合同で再現する試み。ベッラ・ジェリトは主としてウルビーノ公国のルネサンス音楽レパートリーを演奏するために2005年イタリアのウルビーノで創設された声楽&ピリオド楽器アンサンブル。ラウス・ヴェリスは中世・ルネサンス音楽を専門とする1999年イタリアのアッシジで創設された声楽&ピリオド楽器アンサンブル。フィッファロ・コンソートは2002年に創設されたイタリアのルネサンス管楽器合奏団。
BELLA GERIT
BG-0207(1CD)
ラファエロの時代のウルビーノの音楽
アドリアン・ヴィラールト(1490頃-1562):栄光の処女 [Virgo gloriosa]
アントワーヌ・ブリュメル(1460頃-1512/1513):茨の中の百合のごとく [Sicut lilium inter spinas]
ヨハンネス・ド・ラ・ファージュ(確認できる活躍期:1520頃):ザカリアの妻エリザベト [Elisabeth Zachariae]
ジャン・ムトン(1459?-1522):聖母は男を知らずして [Nesciens Mater Virgo virum]
アンドレアス・デ・シルヴァ(1475/1480頃-1540頃):イエスが語られていたその時 [In illo tempore loquente Jesu]
ジョスカン・デ・プレ:森のニンフらよ [Nymphes des bois]
アンドレアス・デ・シルヴァ:あなたは完璧に美しい [Tota pulchra es]
ジャン・リシャフォール(1480頃-1547):来たれ、キリストの花嫁 [Veni sponsa Christi]
ジャン・ムトン:称えよ、ガリアの女王を [Exalta Regina Galliae] /心と魂 [Corde et animo]
ルプス・ヘリンク(1493/1494-1541頃):主よ、われらのために力の塔となりたまえ
[Esto nobis Domine, turris fortitudinis]
コンスタンツォ・フェスタ(1485/1490頃-1545):バビロンの川のほとりで [Super flumina Babilonis]
ジャン・ムトン:主よ、王を救いたまえ [Domine, salvum fac regem
ピエール・ムリュ(1484?-1550頃):あなたは私の心を奪った [Vulnerasti cor meum]
ジャコタン(1440/1450-1529):御身に請い願う、処女マリアよ [Rogamus te Virgo Maria]
アドリアン・ヴィラールト:祝福されし使徒ヨハネは [Beatus Johannes apostolus]
エリモ:カナで婚礼が行われた [Nuptiae factae sunt]
ブリュネ:全世界に赴き [Ite in orbem universum]
ピエール・ムリュ:冷酷な死 [Fiere atropos]
アンサンブル・ベッラ・ジェリト
[シモーネ・ソリーニ(歌、リュート)
ダヴィド・モナッキ(歌、ビウエラ)
エネア・ソリーニ(歌、タンバリン)
アンゲリカ・モス(オルガン、ポジティヴ・オルガン)
アレッサンドロ・チョフィーニ、マウロ・ボルジョーニ(歌)
ジョルダーノ・チェッコッティ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ダニエーレ・ベルナルディーニ(ボンバルダ)
マッシモ・チャルフィ、マウロ・モリーニ(Tb) ]

録音:2006年11月13-19日、ベネディクト会大天使聖ミカエル修道院、ラモーリ、ペルージャ県、イタリア
イタリア・ルネサンスを代表する画家ラファエロ(ラッファエッロ・サンティ;1483-1520)はウルビーノに生まれ、父も画家・詩人として仕えていたウルビーノ公の宮廷で画家としての活動を開始し、文人・芸術家たちと交流を深めました。当盤は当時のウルビーノ公の宮廷での音楽を再現を試みたもので、古楽ファンのみならずルネサンス絵画ファンにもお勧めできます。

NON PROFIT MUSIC
NPM-1404(1CD)
ホルヘ・グルンドマン(1961-):ヴァイオリンとピアノの為のWソナタ集
What Inspires Poetry(ソナタ)
I. About Loneliness and Nostalgia /
II. About Calm and Serenity
 III. About Rain and Storm
Warhol in Springtime(ソナタ)
White Sonata: The Child Who Never Wanted to Grow Up(ソナタ)
Why?(ヴァイオリンとピアノの為の)
ビセンテ・クエバ(Vn)
ダニエル・デル・ピノ(P)
スペインの作曲家・音楽学者ホルヘ・グルンドマンの、Wで始まるタイトルを持つヴァイオリン・ソナタ集。

WILANOW PALACE MUSEUM
WPMDVD-1
(DVD-PAL)
アレッサンドロ・メラーニ(1639-1703):オラトリオ「倒されたゴーリア」(1685頃) ユリタ・ミロスワフスカ(ソプラノ:メローブ)
ヴァンダ・ラッディ(ソプラノ:ダヴィド)
カロル・バルトシンスキ(男性アルト:サウル)
ピオトル・シェフチク(テノール:語り手)
ミロスワフ・ボルチンスキ(バス:ゴーリア)
クライネ・カンマー=ミュジク(ピリオド楽器アンサンブル)
イェジ・ジャク(指)

収録:2013年3月23-24日、ATMスタジオ、ワルシャワ、ポーランド
大トルコ戦争(1683-1699)初期、ウィーンを包囲したオスマン帝国軍に対する神聖同盟(神聖ローマ帝国、ポーランド・リトアニア共和国、ヴェネツィア共和国)の勝利(1683)を祝うオラトリオ。時のポーランド国王ヤン3世のために書かれました。オスマン帝国が旧約聖書に登場する巨人ゴリアテ(ゴーリア)に、ヤン3世が彼を倒したダヴィデ(ダヴィド)に例えられています。アレッサンドロ・メラーニはイタリア、ピストイアの音楽一家に生まれた作曲家。ピストイア大聖堂楽長、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂楽長、サン・ルイージ・デイ・フランチェージ教会(カラヴァッジョの祭壇画で有名)楽長を務めた他、ポーランド国王ヤン3世にも仕えました。
解説(ポーランド語・英語)、歌詞(イタリア語)、歌詞訳(ポーランド語・英語)をブックレットに収録。PAL方式DVDの再生にはPAL対応プレーヤーが必要です。
WILANOW PALACE MUSEUM
WPMDVD-CD1
(DVD-PAL+CD)
アレッサンドロ・メラーニ(1639-1703):オラトリオ「倒されたゴーリア」(1685頃)* ユリタ・ミロスワフスカ(ソプラノ:メローブ)
ヴァンダ・ラッディ(ソプラノ:ダヴィド)
カロル・バルトシンスキ(男性アルト:サウル)
ピオトル・シェフチク(テノール:語り手)
ミロスワフ・ボルチンスキ(バス:ゴーリア)
クライネ・カンマー=ミュジク(ピリオド楽器アンサンブル)
イェジ・ジャク(指) 以上*
イェルドリン(トルコ式軍楽+)
パヴェウ・イヴァシュキェヴィチ(指)+

収録:2013年3月23-24日、ATMスタジオ、ワルシャワ、ポーランド
WPMDVD 1とCDの組み合わせ。CDには*のサウンドトラックに加え、トルコ式軍楽の演奏とティンパニ独奏のトラック+が収められています。

PLECTRA
PL-21301(2CD)
ラモー:クラヴサン曲集
クラヴサン曲集第1巻(第1組曲;1706)*
クラヴサン曲集(第2組曲;1724/1731)
クラヴサン曲集(第3組曲;1731)
新クラヴサン曲集(第4&第5組曲;1728)
メヌエットとロンド(1724)/ル・プティ・マルトー/王太子妃(1747)
アーサー・ハース(Cemb)

録音:データ記載なし
使用楽器:1627年、アントワープ、ヨハネス・ルッカース製*
1707年、パリ、ニコラ・デュモン製(*以外)
アンティーク楽器による「ル・クラヴサン・フランセーズ」シリーズからついにラモーが登場。アーサー・ハースはベス・カープ、アルバート・フラー、アラン・カーティス、ケネス・ギルバートに師事した合衆国の鍵盤楽器奏者。

Les Arts Florissants
AF-002(1CD)
ラモー氏の庭園で
ラモー:「イポリートとアリシ」から
 「エベの祭典」第1アントレ「詩」から
 「ダルダニュス」から
 「優雅なインドの国々」から
 カノン「笑いから離れ」
 カノン「起きろ、際限なく寝る奴め」
ドーヴェルニュ:「死に行くエルキュル」から
 「ヴェネツィアの女」から
カンプラ:「優雅なヨーロッパ」第2アントレ「フランス」から
モンテクレール:「ジェフテ」プロローグから
ラコ・ド・グランヴァル:カンタータ「何もない」
グルック:「改心した酒飲み」から
ダニエラ・スコルカ(S)
エミリ・ルナール(Ms)
ベネデッタ・マッズカート(A)
ザカリー・ワイルダー(T)
ヴィクトル・シカール(Br) 
シリル・コスタンツォ(Bs)
ウィリアム・クリスティ(指)
レザール・フロリサン

録音:2013年3月29、30、31日、パリ
ジャン=フィリップ・ラモー(1683―1764)は、2013年が生誕330周年でした。その2013年の3月に、ウィリアム・クリスティ率いるレザール・ フロリサンが「ラモー氏の庭園で」と題された、ラモーを中心とした演奏会を催しました。ラモーの他に、ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667 ―1737)、アンドレ・カンプラ(1660―1744)、ニコラ・ラコ・ド・グランヴァル(1683―1764)、アントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713―1797)、 クリストフ・ヴィルバルト・グルック(1714―1787)と、ラモーの前後の世代の作曲家を交えて、17世紀終わりから18世紀半ばまでのパリのバロッ クオペラの多様な面白さを浮かび上がらせています。 この演奏会は、「声の庭園」というシリーズの6回目に当たるもの。このシリーズでは毎回、クリスティとポール・アグニューによって指導された若く優秀 な歌手が起用されています。今回も逸材揃い。ダニエラ・スコルカは1987年、イスラエルのハイファ生まれのソプラノ。潤いのある美声に品のある情熱 が乗った卓越した歌手です。エミリ・ルナールは、英国タプロー生まれのメッゾソプラノ。しっとりとした落ち着きのある歌が見事。ベネデッタ・マッズカー トはイタリアのメッゾソプラノ、アルト。まだ20代前半という若さですが、大変に注目されています。ザカリー・ワイルダーは1984年、米国、サンタモ ニカ生まれのテノール。現在はパリ在住で、すでにバロック声楽作品でかなり活躍しています。ヴィクトル・シカールは、1987年、フランス西部のラ・ロシェ ル生まれのバリトン。美声で多くのコンクールを征した逸材で、ことにモーツァルトのバリトン役で人気があります。シリル・コスタンツォは1985年、トゥー ロン生まれ。地理学を学んでから歌手に転向した人で、数年で急速に活躍が広がっています。 クリスティとレザール・フロリサンの演奏については「素晴らしい!」の一言で十分でしょう。長年フランス・バロックオペラの最前線に立ち続けているク リスティならではの高みが楽しめます。 美麗なケースに、CDと解説冊子(歌詞の仏英対訳付き)の他、1966年生まれのフランスの作家、アドリアン・ゲッツによる「ノルマンディの庭園で」(仏 英語)の冊子も収められています。 (Ki)

Ramklang
RK-3307(1CD)
王のエスタンピー
王のエスタンピー第1番/王のエスタンピー第2番
王のエスタンピー第3番/王のエスタンピー第4番
王のエスタンピー第5番/王のエスタンピー第6番
王のエスタンピー第7番王のエスタンピー第8番
アンサンブル・ヌーン
〔ファルク・ツェンカー(G)、ゲルト・アンクラム(Sax)、ノラ・ティーレ(パーカッション)〕
フランス、パリ国立図書館に所蔵されている14世紀の写本「王の写本(Manuscrit du Roi/ca.1290−1310)」。この「王の写本」に収められている8つの「王のエスタンピー」を、アコースティック・ギター、ソプラノ&バリトン・サクソフォン、パーカッションのトリオで現代に再現!ダン楽器のトリオで「王のエスタンピー」を演奏するアンサンブル・ヌーンは、古くはグレゴリオ聖歌からロマネスク、ゴシックのポリフォニーを、即興を交えながら繰り広げる新たなスタイルのアンサンブル。
Ramklang
RK-3301(1CD)
中世とシチリア民謡からの受難の歌
「フィレンツェの写本」〜哀歌とため息、ピアンジェ・マリアT
「モンテドーロの写本」より スターバト・マーテル、おお十字架、グローリア/他
アンサンブル・ドンナフガータ

録音:2013年
南イタリアの広くに現存する、中世の受難週に歌われた歌曲とその伝統を発掘、再現。
中世&ルネサンス音楽への新たなアプローチを続けるアンサンブル・ドンナフガータは、ドレスデン音楽大学で古楽とジャズ唱法を学んだノエミ・ラ・テッラを中心に結成された古楽アンサンブル。古楽唱法、古楽器のスペシャリストたちが、南イタリアの音楽史を解読してゆきます。
Ramklang
RK-3109(1CD)
中世の修道女の生活と愛
14世紀パリ:ヴィルジネス・エグレギー/1250年頃、西スイス:ヴィルジネス・カステ/15世紀スイス:テ・ミヒ・メクェ/14世紀南ドイツ:サルヴェ・レジナ/14世紀イタリア:キリエ/他
アンサンブル・ペレグリナ

録音:。2011年11月
世俗の世界から隔離された中世の修道女たち。その修道院での恋愛の対話など、修道女たちの生活、日常を、アンサンブル・ペレグリナの透明感に満ちた女声の古楽唱法が描きます。
ポーランドの声楽家、音楽学者であるアグニエシュカ・ブジンスカ=ベネットが率いるアンサンブル・ペレグリナは、バーゼル・スコラ・カントルムとの協力による企画を続けており、音楽史的観点からも意義深い取り組みが多い。

MPMP
MPMP-HISTORIAS
(CD+BOOK)
ポルトガルの音楽の歴史

(1)ドン・ディニス[ポルトガル国王ディニス1世](1261-1325):Pois que vos Deus, amigo, quer guisar
(2)ドゥアルテ・ロボ(1565?-1646):Auvidi vocem de coelo
不詳(17世紀):Sa qui turo zente pleta*
(3)ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダノ(18世紀):交響曲ヘ長調 から 第1楽章(アレグロ)
(4)カルロス・セイシャス(1704-1742):
ソナタ ニ長調 K.20 から 第1楽章(アレグロ)*
ソナタ ニ短調 K.25 から 第2楽章(アダージョ)+
(5)ニッコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「迫害された匿名の女」から Pastorelle anch'io con voi
(6)フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ(1702?-1755?):カンタータ「A quel leggiadro volto」から Lascia per un momento
(7)マルコス・ポルトゥガル(1762-1830):歌劇「移り気な女たち」 序曲
(8)ジョアン・ドミンゲス・ボンテンポ(1775-1842):レクイエム「カモンイスの記念に」Op.23 から キリエ
交響曲第1番 から 第4楽章(プレスト)*
(9)ジョアン・ギリェルメ・ダッディ(1813-1887):華麗な幻想曲(抜粋)
(10)アルフレド・ケイル(1850-1907):歌劇「ア・セラナ」序曲
(11)ジョゼ・ヴィアナ・ダ・モッタ(1868-1948):交響曲「祖国」から 第4楽章(アンダンテ・ルグーブレ)(抜粋)
(12)ルイス・デ・フレイタス・ブランコ(1890-1955):人工の楽園(抜粋)
ルイ・コエリョ(1889-1986):バレエ「鉄の靴をはいたお姫様」(抜粋)*
(13)フェデリコ・デ・フレイタス(1902-1980):愚かな少女の踊り(抜粋)
ジョリ・ブガラ・サントス(1924-1988):
交響曲第5番「ヴィルトゥス・ルジタニエ」〜第4楽章(アレグロ)(抜粋)*
(14)フェルナンド・ロペス=グラサ(1906-1994):Os homens que vao p'ra guerra
(15)ジョルジェ・ペイシニョ(1940-1995):Floreal(抜粋)
(16)コンスタンサ・カプデヴィレ(1937-1992):リベラ・メ(抜粋)
(1)ゴンサロ・ピント・ゴンザルヴェス(T)
 ヌノ・トルカ・ミランダ(Lute) 
 マヌエル・ペドロ・フェレイラ(指)
 原盤:MU Records / Arte das Musas / Cesam, 2008
(2)アルス・ノヴァ(合唱) 
 ボー・ホルテン(指) 
 原盤:Naxos, 1995
 キングス・シンガーズ*
 ラルペッジャータ*
 クリスティーナ・プルハル(指)*
 原盤:Naive, 2007*
(3)ディヴィーノ・ソスピロ 
 エンリコ・オノフリ(指)
 原盤:Dymanic. 2011
(4)ジョゼ・カルロス・アラウジョ(オルガン*、チェンバロ+)
 原盤:MPMP, 2012
(5)ジョアナ・セアラ(S) 
 オス・ムジコス・ド・テジョ
 マルコス・マガリャンイス(指) 
原盤:Os Musicos do Tejo, 2008
(6)ジェンマ・ベルタニョッリ(S) 
 エンリコ・オノフリ(指)ディヴィーノ・ソスピロ
 原盤:Dymanic. 2011
(7)シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア 
 アルヴァロ・カスト(指)
 原盤:Marco Polo (Naxos), 2000
(8)(旧東)ベルリン放送Cho&SO
 ハインツ・レーグナー(指)
 原盤:Portugalsom, 1982
 アルヴァロ・カスト(指)アルガルヴェO*
 原盤:Naxos, 2004*
(9)ドゥアルテ・ペレイラ・マルティンス(P)[Grotrian Steinweg, 1876])
 原盤:MPMP, 2013 (未発売音源)
(10)ポルトガル国営RSO 
 フェルナンド・カブラル(指)
 原盤:ポルトガル放送 (未発売音源)
(11)ハンガリー国立SO 
 マーチャーシュ・アンタル(指)
 原盤:Portugalsom, 1990
(12)アルヴァロ・カスト(指)イルランド国営RSO
 原盤:Naxos, 2009
 ポルトガル国営RSO*
 シルヴァ・フェレイラ(指)*
 原盤:Portugalsom. 1988/2008*
(13)イヤル・スコティッシュ・ナショナルO
 アルヴァロ・カスト(指) 
 原盤:Naxos, 2013
 アルヴァロ・カスト(指)ポルトガルSO*
 原盤:Naxos, 1998*
(14)リスボン・カンタト室内Cho、
 クララ・アルコビア・コエリョ(指)
 原盤:MU Records / Arte das Musas / Cesam, 2008
(15)リスボン現代音楽グループ
 ジャン=セバスティアン・ベロー(指)
 原盤:La Ma de Guido, 2010
(16)グルベンキアンCho、
 ジョルジェ・マッタ(指)オプス・アンサンブル
 原盤:Portugalsom, 1991
マリオ・ジョアン・アルヴェス著・マダレナ・マトゾ画によるポルトガルの子供向けポルトガル音楽史入門絵本(もちろんポルトガル語のみ)にCDが付いたハードカバーブックCD。

Sono Luminus
DSL-92176E
(2CD+Blu-rayAudio)
ジャン=マリー・ルクレール:2台のヴァイオリンのためのソナタ全集Op.3&Op.12
2つのヴァイオリンのためのソナタ第1番ト長調Op.3-1
2つのヴァイオリンのためのソナタ第2番イ長調Op.3-2
2つのヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調Op.3-3
2つのヴァイオリンのためのソナタ第4番ヘ長調Op.3-4
.2つのヴァイオリンのためのソナタ第5番ホ短調Op.3-5/
16-19.2つのヴァイオリンのためのソナタ第6番ニ長調Op.3-6
2つのヴァイオリンのためのソナタ第1番ロ短調Op.12-1
2つのヴァイオリンのため
のソナタ第2番ホ長調Op.12-2
2つのヴァイオリンのためのソナタ第3番ニ長調Op.12-3
2つのヴァイオリンのためのソナタ第4番イ長調Op.12-4
2つのヴァイオリンのためのソナタ第5番ト短調Op.12-5
2つのヴァイオリンのためのソナタ第6番変ロ長調Op.12-6※
グレック・エヴェル(Vn)
アダム・ラモッテ(Vn)

録音:2013年6月11-14日,7月17-20日ヴァージニア,ボイスソノ・ルミナス・スタジオ

<BD> 7.1 24-bit/96kHz-MA,5.1 24-bit/192kHz-MA,2.0 24-bit/192kHz LPCM

Blu-rayDISCには2枚分のCDが全て通し番号で収録されています。
現在、このフランスバロック音楽の大家であるジャン=マリー・ルクレール(1697-1764)の音楽はどれ程の人々が愛しているのでしょうか?フランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者であり、いくつもの素晴らしいヴァイオリン作品を残すも、私生活は謎が多く、その最期も悲惨なものであったとされる彼。そんな彼の作品は演奏される機会さえ増えれば、もっと広まって行くはずです。このアルバムはそんなルクレールを認知させる手がかりとなるものです。アメリカの2人の若手ヴァイオリニストによる親密、かつ緊張感溢れるこれらのソナタ。ヴァイオリンの音のみが静かな火花を散らすものですが、ここでは最新の技術により、この微妙で繊細な音がくっきりと捉えれらており、特にBlu-rayディスクには、ホールの空気感も含めた全てが余すことなく収録されています。一度聞いたら忘れられない美音。そんな言葉がぴったりのアルバムです。


King International
HMBD-0001
(5Bluray Disc Audio)
完全限定生産
パニアグワの芸術(ブルーレイ・ディスク・オーディオ)

[Disc1] 古楽療法「タランテラ」
[Disc2] 古楽幻想「アラブ=アンダルシアの音楽」
[Disc3] ミューズへの讃歌「古代ギリシャの音楽」 
[Disc4] 古楽追想「ビリャンシーコ」〜ルネッサンス・スペインの愛とたわむれの歌
[Disc5] 古楽狂想「ラ・フォリア」
グレゴリオ・パニアグワ(指)
アトリウム・ムジケー古楽合奏団

[Disc1] 録音:1976年10月/録音技師:アルベルト・ポーラン
[Disc2] 録音:1976年10月/録音技師:アルベルト・ポーラン
[Disc3] 録音:1978年6月
[Disc4] 録音:1976年10月/録音技師:ジャン=フランソワ・ポンテクラフト
[Disc5] (録音:1980年6月/録音技師:ジャン=フランソワ・ポンテクラフト

再生機:STUDER A820
A/D dCS-904, D/A dCS-955
日本語解説付
オーディオ評論家・故長岡鉄男氏がアナログ時代に絶賛したことで注目を集めたグレゴリオ・パニアグワ指揮アトリウム・ムジケー古楽合奏団のアルバム。2011年にSACDシングルレイヤーで発売され好評だった5枚をブルーレイ・ディスク・オーディオ(BDA)のセット商品としてリリース。
★マスターテープの持つ本来のサウンドを活かすため、あえてイコライザーやコンプレッサーなどの機材を使用せずオリジナルアナログマスターテープをSTUDER A820で再生し、192kHz/24bitのデジタル変換を経て音源化し、FORSテクノロジーにより高品位オーディオフォーマットであるブルーレイ・ディスクに収録しました。
★FORSとは、キュー・テック社により開発されたオリジナルマスターのクオリティを保持する高音質処理システム。従来の作業工程上の伝送系統を見直し、マスターデータを忠実に再現することによって、音の定位や高域をハッキリさせ、高品位・高音質処理に特化しています。

細部の切れ込み、音場の綾、空気の透明感など、オリジナル音源が持つ特別な価値をたっぷりと味わえる。当時のハルモニア・ムンディらしい透明感が高く、
同時に温度感が高いという麗しい空気感が、録音から30数年を経ても、そのまま楽しめる。(デジタルメディア評論家・麻倉怜士氏)
弱音から強音までダイナミックレンジが広く、楽器や声のもつ、瑞々しい音や鮮やかな倍音が特徴。このブルーレイ・オーディオでは、まさにアナログマスター
に迫る音質で聴くことができる。(オーディオ評論家・角田郁雄氏)
※BDオーディオはあらゆるブルーレイプレイヤーで再生可能です。ブルーレイ・ディスク対応機器で再生してください。

MPMP
MPMP-8(1CD)
カルロス・セイシャス(1704-1742):鍵盤音楽全集 Vol.7
ソナタ ト短調 K.XVI/ソナタ ニ短調 K.VIII
ソナタ ニ短調 K.28/ソナタ ヘ短調 K.43
ソナタ イ長調 K.59/ソナタ III イ短調
ソナタ ハ長調 K.8/ソナタ イ短調 K.66
ソナタ IX ホ長調/ソナタ ハ短調 K.11
ソナタ ハ短調 K.II
ジョゼ・カルロス・アラウジョ(Cemb)

録音:2014年、音楽博物館、リスボン、ポルトガル
使用楽器:1758年、ジョアキム・ジョゼ・アントゥネス(1731-1811)製、リスボン音楽博物館蔵
Vol.1、Vol.3と同じアントゥネス製チェンバロを使用。この楽器はこれまでもクレミルデ・ロザド・フェルナンデス(1987年;Portugalsom, SP 4317、在庫僅少)、ルイ・パイヴァ(1995年;Philips Portugal、廃盤)、ホセ・ルイス・ゴンサレス・ウリオル(2001年;Portugaler、廃盤)といったポルトガル鍵盤音楽のスペシャリストたちによるセイシャスの作品の録音に使用されてきた名器です。
ジョゼ・カルロス・アラウジョはリスボン高等音楽学校、リスボン国立音楽院でカンディダ・マトスとルイ・パイヴァに学んだポルトガルのチェンバロおよびオルガン奏者。2004年、リスボン高等音楽学校主催カルロス・セイシャス・チェンバロ・コンクール第1位と聴衆特別賞を獲得。リスボン大学文学部で古典哲学を学び、古典ギリシャ語の辞書編纂にも携わるというユニークかつインテリジェンスあふれる人物です。

PLECTRA
PL-21401(3CD)
ルベーグ、アルデル:チェンバロ作品全集
ニコラ・ルベーグ(1631頃-1702):クラヴサン曲集(1677)
 組曲ニ調/組曲ト調/組曲イ調/組曲ハ調/組曲ヘ調
クラヴサン曲集第2巻(1687)
 組曲 en d la re*/組曲 en g re sol ♭/組曲 en a mi la re*
 組曲 en A mi la re #/組曲 en F ut fa*/組曲 en G re sol ?
ジャック・アルデル(1643頃-1678):組曲ニ調
ガヴォットとドゥブル(マルク=ロジェ・ノルマン・クープラン(1663-1734)作曲?)
アルデルのクラント/クラント(デイヴィット・モロニー復元)
カレン・フリント(Cemb)

使用楽器:1627年(*以外)、1635年*、アントウェルペン、ヨハネス・ルッカース製
フランス・クラヴサン楽派の創始者とされるジャック・シャンピオン・ド・シャンボニエール(1601/1602-1672)の次世代、ルイ・クープラン(1626-1661)とジャン=アンリ・ダングルベール(1629-1691)の同世代にあたる二人のクラヴサン作曲家を取り上げたアルバム。
ニコラ・ルベーグは低い身分の出身ながらパリで成功を収めた作曲家・オルガンおよびチェンバロ奏者。サン=メリ教会のオルガン奏者を1664年から亡くなるまで38年にわたって務め、1678年からは国王ルイ14世付きオルガン奏者も兼務しました。ルベーグのチェンバロ(クラヴサン)音楽は師匠だった可能性もあるシャンボニエール、およびルイ・クープランの影響が見られ、たいへん高い水準にあるにもかかわらず、演奏・録音される機会に恵まれていたとは言えません。ジャック・アルデルは楽器製作の家系に生まれ、シャンボニエールに師事した作曲家・チェンバロ奏者。完全な形で残された作品が10曲に満たないこともあり知名度はいまひとつですが、忘れてはならない作曲家です。
カレン・フリントはオバーリン音楽院およびミシガン大学で学んだ合衆国のチェンバロ奏者。ブランディワイン・バロック(古楽アンサンブル)のアーティスティック・ディレクターであり、当レーベルの中心的音楽家です。ルベーグとアルデルのチェンバロ独奏全作品がルッカースのオリジナル楽器で録音されたことの意義は大きいと言えるでしょう。
PLECTRA
PL-21402(3CD)
クープラン:「クラヴサン奏法」(1716)に収められた8つの前奏曲とアルマンド
クラヴサン曲集第2巻(1717)
 第6組曲/第7組曲/第8組曲/第9組曲*/第10組曲/第11組曲
 第12組曲
デイヴィット・モロニー(Cemb)
カレン・フリント(Cemb)*

使用楽器:1627年、1635年*、アントウェルペン、ヨハネス・ルッカース製
グスタフ・レオンハルト亡き後の古楽界を代表する鍵盤楽器奏者の一人、デイヴィット・モロニーが満を持して取り組むフランソワ・クープランのクラヴサン独奏全作品録音プロジェクト第2作。デイヴィット・モロニー(1950年生まれ)はスージー・ジーンズ、ケネス・ギルバート、グスタフ・レオンハルトに師事した英国の鍵盤楽器奏者・音楽学者。20年以上本拠としていたパリから2001年アメリカ合衆国に移住し、カリフォルニア大学バークレー校教授兼オルガニストを務めています。ルッカースのオリジナル楽器2台を使用した演奏。*の第2曲「2台のクラヴサンの為のアルマンド」ではカレン・フリントが1627年製を弾いて参加。モロニーは*を通して1635年製を弾いています。*以外でモロニーが弾いているのは1627年製。

Cornetto
COR-10040(1CD)
王宮のリコーダー
コレッリ(1653-1713):ソナタ Op.5-9
フォンターナ(?-1631):ヴァイオリンまたは類似の楽器の為のソナタ集(1641)〜第2番
オトテール(1684-1763):フラウト・トラヴェルソ、その他の楽器と通奏低音の為の曲集第1巻 Op.2 〜組曲第4番
テレマン:無伴奏フルートの為の12の幻想曲〜第7番
ヨハン・ショップ(1590-1667):「t'Uitnemend Kabinett」(1646-1649)から 涙のパヴァーヌ
ファン・エイク(1590頃-1657):「笛の楽園」(1644)〜Prins Robberts Masco
デュパール(1667-1740):6つのクラヴサン組曲〜 第2番
テレマン:「音楽の練習」(1739-1740)〜ソナタ.ニ短調 TWV41:d4
アストリッド・アンダーソン(リコーダー)
アン・レジェーン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
コーリー・ジェイマソン(Cemb)
リカルダ・ホルニヒ(テオルボ)

録音:2013年6月18-20日、7月12日、福音教会、シュトゥットガルト=メンヒフェルト、ドイツ
アストリッド・アンダーソンはデンマークに生まれ1989年アメリカ合衆国に移住、インディアナ大学とジェイコブ音楽学校で学んだ後チューリヒ音楽大学(スイス)でマティアス・ヴァイレンマンに師事したリコーダー奏者。

V MILLENNIO
CDA-0291(1CD)
イタリア・ルネサンス&バロックの教会音楽
クリストファノ・マルヴェッツィ(1547-1599):「ラ・ペッレグリーナ」(1589)から シンフォニア
ジョヴァンニ・ジョヴェナーレ・アンチーナ(1545-1604):「聖母マリアの調和の神殿」(1599)から 神を称えよ [Laudate Dio]
ディエゴ・オルティス(1510頃-1570頃):変奏論(1553)から 2つのレセルカダ
セラフィーノ・ラッツィ(1531-1613):宗教的ラウダ集第1巻(1563)から 美しき処女 [Vergine bella]
フレスコバルディ(1583-1643):トッカータ集第2巻(1637)から トッカータ第1番
セラフィーノ・ラッツィ:宗教的ラウダ集第1巻 から おお、マリア、暁の星よ [O Maria diana stella]
ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(?-1630頃):ソナタ集(1641)から ソナタ第3番
不詳:常に喜ぶ [Iudundare iugiter] (ピエ・カンツィオネス(1582)から)
カルロ・カルヴィ(1610頃-1670):ギター曲集(1646)から フィレンツェのアリア
ハインリヒ・プフェンダー(1590-1631):モテット集(1625)から 聞け、天よ [Audite coeli]
モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り(1610)から あなたは美しい [Pulchra es]
サロモーネ・ロッシ(1570頃-1630):シンフォニアとガリアルダ集第1巻(1607)から シンフォニア
モンテヴェルディ:「倫理的・宗教的な森」(1640)から 主をたたえよ [Laudate Dominum]
ジローラモ・フレスコバルディ:トッカータ集第1巻(1616)から フォリアによるパルティータ
アドリアーノ・バンキエーリ(1568-1634):新教会ペンシエーロ集(1634)から
 天から雷が [Intonuit de carlo] (二人の天使の対話によるコンチェルト)
ジュリオ・チェーザレ・バルベッタ(1540-1603):リュート曲集(1585)から モレスカ第4番「ラ・ベルガマスカ」
オリヴィエロ・バリス(1540-1616):愛と魂のカンツォネッタ集(1607)から 聖なる処女 [Vergine sacra]
フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):「聖なる花輪」(1625)から 主に向かいて歌え [Cantate Domino]
ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):「シオンの音楽」(1605)から アーメン [Amen]
ラ・ロシニョル
[相川英美(S) 
ロベルト・クインタレッリ(男性アルト、リコーダー)
マッテオ・パリアーリ(フラウト・トラヴェルソ、リコーダー)
フランチェスコ・ズヴァデッリ(歌、オルガン、チェンバロ)
ドメニコ・バローニオ(リュート、コラショーネ、バロックギター) ]

録音:2013年11月、サーラ・ムジカーレ・ジャルディーノ、クレーマ、クレモナ県、イタリア
2010年以来停滞していたテルツォ・ミレンニオ・レーベルが活動を再開、看板アーティストであるラ・ロシニョルの新録音が登場しました。ラ・ロシニョルは1987年に創設された声楽とピリオド楽器のアンサンブル。イタリア在住の日本のソプラノ相川英美(あいかわえみ)が参加しています。

ALTHUM
ALTHUM-006(1CD)
16&17世紀イベリア半島のオルガン音楽
ディエゴ・デ・コンセイサン(17世紀;ポルトガル):バタリャ[戦争]第5旋法
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566;スペイン):パヴァーヌとそのグロサ
アントニオ・カレイラ(1530頃-1594頃;ポルトガル):アヴェ・マリア(4声)/4声の歌とグロサ
セバスティアン・アギレラ・デ・エレディア(1561-1627;スペイン):作品第8旋法(アルト:エンサラダ)/ティエント・デ・ファルサス第6旋法
セバスティアン・ドゥロン(1660-1716):ティエント第1旋法−左手のガイティリャ
マヌエル・ロドリゲス・コエリョ(1555-1635;ポルトガル):テント第2番第1旋法「デ・ラ・ソ・レ」
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1575-1654;スペイン):ソプラノ声部のメディオ・レヒストロによるティエント第8旋法
ジュアン・カバニリェス(1644-1712;スペイン):パッサカリア第3番第3旋法/イタリア風クラント
ペドロ・デ・アラウジョ(1610-1684;ポルトガル):2つのソプラノ声部のメイオ・レジストロによる(作品)第2旋法
ファンタジア第4旋法
不詳(18世紀初頭、アントニオ・マルティン・イ・コルの曲集から;ポルトガル)
バタリャ・ファモザ[有名な戦争]
ルイ・パイヴァ(Org)

録音:2013年7月18-20日、アロウカ修道院、アロウカ、ポルトガル
使用楽器:1739年、ドン・マヌエル・ベント・ゴメス・フェレイラ製
  (2009年、ゲアハルト・グレツィング修復)

ハードカヴァー・ブック仕様
「ラッパ奏法」(水平方向に突き出したラッパ管でトランペットやトロンボーンのような音を出す)や音栓分割(一段の鍵盤の高音部・低音部で異なる音色にする)の使用といった独特の発展を遂げたイベリア半島(スペインとポルトガル)のオルガン音楽と、その発展をもたらしたイベリア式バロック・オルガンの響きを堪能できる一枚。メディオ・レヒストロ(スペイン語)/メイオ・レジストロ(ポルトガル語)は音栓分割、ティエント(スペイン語)/テント(ポルトガル語)およびグロサは変奏曲の一形式。ポルトガル第二の都市ポルト近郊のアロウカにある修道院のオルガンは典型的なイベリア・バロック・タイプの楽器。様々な音栓から生み出される音色は極めて個性的で、小鳥のさえずりを模した効果音(ペダル機能)まで現れます。現代ポルトガルを代表するオルガン奏者の一人でありイベリアの歴史的オルガン演奏の第一人者であるルイ・パイヴァによる演奏はまさに文句なし。絶品です。「オルガンは地味で単調で…」という先入観は、これらの音楽、この楽器、そしてこの奏者にはまったく当てはまりません。収録時間約70分。スペイン・ポルトガル料理のフルコースを満喫した気分になれます。
■ルイ・パイヴァ(1961年生まれ)
リスボン高等技術学校電気工学を修了、リスボン国立音楽院でジョアキム・シモンイス・ダ・オラにオルガンを、クレミルデ・ロザド・フェルナンデスに通奏低音を師事、さらにバルセロナ(スペイン)でモンセラト・トゥレンに、サラゴサ(スペイン)でホセ・ルイス・ゴンサレル・ウリオルに教えを受けたポルトガルのオルガンおよびチェンバロ奏者。1989年から2011年までリスボン国立音楽院教授、2014年現在リスボン・サンタ・セシリア音楽アカデミー学長を務めています。

MA Recordings
MA-J509(1CD)
「モノローグ」バロック・ヴァイオリン作品集/高橋未希
トマス・バルツァー:プレリュード ト長調
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番
ジョバンニ・バサーノ:リチェルカーレ第2番 ト長調
ビーバー :『ロザリオのソナタ』〜パッサカリア.ト短調
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのためのファンタジー第7番
バブコット/ディンスレー:『詳細な覚書を基にトマス・ディンスレーによって復元されたジョージ・バブコットの間違いの多い哀悼曲』
高橋未希(バロックVn)

録音:2011年8月ドイツ、ベルリン、ヴァンシー村、アンドレアッシュキルッヒ(教会)
5.6MHz DSD録音
【使用機器】レコーダー:KORG MR2000S
マイクロフォン:米谷淳一氏による無志向性振動版使用、DC電源のライン出力のもの
ケーブル:ステレオラボの「トンボ」米国クリス・ソモヴィーゴ作
エンジニア:タッド・ガーフィンクル ディレクター:アダム・レーマー
イラスト&カバーデザイン:山成美穂

※日本語帯・解説付
《高橋未希よりコメント》
たった一人で旋律も和音も奏でられるピアノと違い、旋律楽器であるヴァイオリンは、本来が合奏楽器です。しかし、4本の弦を使って、限りはあるもの の重音を弾くこともできるために、希少ではありますが独奏曲も作曲されてきました。その中から、私の好きな曲を中心に、なるべくバラエティに富んだ 作品を集めたつもりです。『独奏』とはいうものの2挺のヴァイオリンと3本の弓、録音に使わせていただいた教会という空間、この録音に関わり、様々な 形でご協力いただいた皆様、そして何より、想像上ではありますが、最終的に聴き手となって下さる方々との対話は、欠かせないパーツです。ひとりぼっ ちの独り言ではなく、例えるならば、多くの人が携わり創り上げた劇中での、観客へ向けた『モノローグ』と受け取っていただければ幸いです。
■高橋未希
桐朋学園大学音楽科にて原田幸一郎氏に師事した後、トロントのグレン・グールド音楽院にてローランド・フェニヴェシュ氏のもと、演奏学科の学士資格 とディプロマを取得。後に、ベルリン芸術大学古楽科でイルムガルド・フンゲボルト氏の指導のもと、最高得点でバロック・ヴァイオリンのディプロマを 取得し、2007年には同大学で国家演奏員資格を「きわめて優秀な成績で」(mit Auszeichnung)取得した。 2005年3月には、ドイツのマグデブルクで開催された第三回国際テレマンコンクールに優勝、特別賞としてオリジナルの装飾にも賞を獲得。同年8月、 ブルージュ国際古楽コンクールにて、優勝と同時に聴衆賞を受賞している。2005年1月から5月まで、アカデミア・モンティス・レガリスのバロック・オー ケストラアカデミーにコンサートマスターと第二ヴァイオリン首席として招かれ、3月にはエンリコ・オノフリとヴィヴァルディの二台ヴァイオリンのための コンチェルトを共演した。 2006年には、バッハ・フェスティバル、テレマン・フェスティバルなどヨーロッパ各地でのコンサートで好評を得たほか、同年11月には日本で、2007 年 11 月にはアメリカでのデビューリサイタルも行った。 演奏活動の他に、ハンガリーのデブレツェン大学音楽学のマスタークラスや、台北芸術大学と台南芸術大学でのバロックシンポジウムに講師として招かれ て、教鞭を取った。

Musica Ficta
MF-8017(1CD)
パオロ・ダ・フィレンツェ:バラッタとマドリガーレ集 クラブメディイーヴァル

録音:2012年
パリのフランス国立図書館に所蔵されていた写本から蘇ったイタリア中世&ルネサンスの作曲家、音楽理論家、パブロ・ダ・フィレンツェ(ca.1355−1436)のバラッタとマドリガーレ。クラブメディイーヴァルはベルギー、ブリュッセルに7ヶ国から集まった若き古楽奏者たちによるアンサンブル。中でも中世後期の音楽の演奏、研究への評価が高い。

Satirino
SR-132(1CD)
天と地〜フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブックからの小品集 第2巻
フランシス・トレガン(?):天と地
ファーナビー:ダフネ
ブル:イン・ノミネXXXVII
ティスダル:半音階的パヴァナ
モーリー:ファンタジア
ブル:イン・ノミネCXIX
バード:ウォルシンガム
ファーナビー:ヒズ・ユーモア
作曲者不詳:キャン・シー、コラント
ブル:ジグ/ファーナビー:トイ
ブル:ブランズウィック公のアルマン
ティスダル:アルマンド
フェルディナンド・リチャードソン:パヴァーヌ〜変奏曲、ガリアルダ〜変奏曲
タリス:御身はまことに幸いなる者
ケネス・ワイス(オルガン、チェンバロ、ヴァージナル)

録音:2012年9月29日−30日、サン・ピエール教会(ニエル=レ=アルドル、パ=ド=カレ、フランス)
ケネス・ワイスによる「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」からの小品集、前作「晴れた日に(SR 111)」に続く、第2弾「天と地」が登場!
サン・ピエール教会に設置された1696年製フレミッシュ・オルガン、マルコム・ローズが製作したローデヴィーク・ティーウェス1579年製モデル・レプリカのクラヴィオルガン(Cemb)、そしてアンドレアス&ヤコブ・キルストレムが製作したヨアンネス・ルッカース1623年製モデルの「母と子(Mother & Child)」と呼ばれるヴァージナル。3台の名器よって16世紀イギリスの大いなる遺産に生命が吹き込まれます。

Sedem
SEDEMCD-31(1CD)
新イスパニアの楽師たち/プエブラ大聖堂写本19番所収の音楽
[カンシオン、ビリャネスカとマドリガル I]
 フィリップ・ロジエ(1561頃-1596):5声のカンシオン(ff.99v-101r)/5声のカンシオン(ff.105v-107r)
 オルランドゥス・ラッスス(1532-1594):5声のシャンソン(ff.109v-111r)
 フィリップ・ロジエ:5声のカンシオン(ff.98v-99r)
 不詳(16世紀):4声のマドリガル「Occhi miei」
 クレマン・ジャヌカン(1485頃-1558):シャンソン「Batalla」(ff.81v-84r)
[ベルソ(ヴェルスス)]
 ヒル・デ・アビラ(確認できる活躍期:1574-1597?):5声のベルソ第6旋法(ff.38v-43r)
[モテット]
 フランシスコ・ゲレロ(1528-1599):5声のモテット「Pie pater Hieronyme」(ff.118v-120r)
4声のモテット「Iste Sanctus」(ff.128v-130r)
4声のモテット「Gloriose confessor」(ff.132v-134r)
4声のモテット「Sancta Maria sucurre」(ff.122v-124r)
 不詳(16世紀):5声のモテット「In sole」(ff.150v-151r)
[ベルソ]
 ヒネス・マルティネス(・デ・ガルベス)(確認できる活躍期:1633-1668):4声のベルソ第1旋法(ff.151v-152r)
[カンシオン、ビリャネスカとマドリガル II]
 ロドリゴ・デ・セバリョス(1525頃-1581):4声のビリャネスカ「Dime, manso viento」(ff.145v-146r)
 ペドロ・リモンテ(1565-1627):4声のカンシオン「Mi ausencia」(カンシオン第6番)(ff.72v-73r)
4声のカンシオン「En este fertil monte」(カンシオン第1番)(ff.65v-66r)
 フランシスコ・ゲレロ:4声のビリャネスカ「Adios, verde ribera」(ff.139v-140r)
 フアン・ナバロ(1530頃-1580):4声のマドリガル「Sobre una pena」(ff.84v-86r)
 ペドロ・ゲレロ(1520頃-1586以後?):4声のマドリガル「Por do caminare」(ff.146v-147r)
[ベルソ]
 ヒル・デ・アビラ:4声のベルソ第6旋法(ff.31V-36r)
[イムノ(ヒムヌス)]
 エルナンド・フランコ(1530頃-1585):4声のイムノ「Monstra te esse Matrem」(ff.54v-55r)
4声のイムノ「Arbor decora」(ff.55v-57r)
 ロドリゴ・デ・セバリョス(1525頃-1581):
5声のイムノ「Nobis datus」(ff.63v-65r)
[ベルソ]
 不詳(16世紀):4声のベルソ第5旋法(ff.28v-31r)
[カンシオン、ビリャネスカとマドリガル III]
 不詳(16世紀):4声のカンシオン(ff.77v-81r)
 トマ・クレキヨン(1505-1557):5声のシャンソン「Je suis ayme」(ff.116v-118r)
5声のシャンソン「Belle, donne moy」(ff.107v-109r)
 フィリップ・ロジエ:5声のカンシオン(ff.101v-103r)
[ベルソ]
 エルナンド・フランコ:4声のベルソ第4旋法(ff.27v-28r)
アンサンブル・ラ・ダンスリー
[フェルナンド・ペレス・バレラ(コルネット[ツィンク]、
サックバット、リコーダー、クルムホルン)
フアン・アルベルト・ペレス・バレラ
(チリミア、バホンシリョ、コルネット[ツィンク]、リコーダー、クルムホルン)
ルイス・アルフォンソ・ペレス・バレラ(サックバット、リコーダー、クルムホルン)
エドゥアルド・ペレス・バレラ(バホン[ドゥルツィアン]、バホンシリョ、チリミア、リコーダー、クルムホルン)
マヌエル・ケサダ・ベニテス(サックバット) ]

録音:2012年11月19-22日、ハエン大聖堂参事会室、ハエン、スペイン
新イスパニア(ヌエバ・エスパニャ)とはメキシコシティに首都を置く副王が統治した新大陸スペイン領地域のこと。この地域にはスペインをはじめヨーロッパ人の楽師たちが送り込まれ、宮廷や教会での演奏を受け持ちました。彼らは地元民に主として管楽器を教え、現地の楽師を養成していきました。プエブラ(・デ・ロス・アンヘレス)は初代副王により1531年に建設された都市(現メキシコ、プエブラ州都)。16世紀後半には司教座が置かれ、1649年には大聖堂が完成、新イスパニアにおけるキリスト教の中心地となりました。プエブラ大聖堂が所蔵していた写本は当時の新大陸音楽を伝える貴重な資料。当盤では写本19番に収められた、スペインから持ち込まれたルネサンス音楽の管楽アンサンブル・ヴァージョンが取り上げられています。1998年に創設されたスペインのピリオド管楽器アンサブル、ラ・ダンスリーのメンバーは校訂譜ではなく写本のファクシミリ版を見ながら演奏。スペイン系民族楽器を交え雰囲気豊かです。

PRIMETIME
PMT-0613(2CD)
ペドロ・カルデイラ・カブラル/ポルトガルギターの迷宮&アンソロジー
[CD 1] ポルトガルギターの迷宮*
 不詳(16世紀):マタシンス
 ペドロ・デ・エスコバル(1465頃-1536):ヴィランセテ/カンティガ
 不詳(16世紀):ルッジェーロのグロザ
 ディエゴ・オルティス(1510-1570):レセルカダ I/レセルカダ II
 ジョン・ダウランド(1563-1626):憂鬱なガイヤルド
 アントニー・ホルボーン(1550頃-1602):パヴァーヌ第4番
 ジョン・ダウランド:蛙のガイヤルド
 ロバード・ジョンソン(1582頃-1633):アルマン
 ロベール・バラール(1575-1650):村のブランル
 D.スカルラッティ:ソナタ.K.322
 カルロス・セイシャス(1704-1742):ソナタ.37
 ジョアン・パウロ・ペレイラ(確認できる活躍期:1840-1860):
ワルツ ヘ短調/ワルツ ト短調
 不詳(1850頃):マズルカ
 ペドロ・カルデイラ・カブラル(1950-):イチイのバラード/アストリアナ
  [CD 2] アンソロジー
 アロンソ・ムダラ(1520頃-1580):ファンタジア
 ジル・デュラン・デ・ラ・ベルジェリ(1554-1605):愛しの人よ、もしあなたの心が
 ガスパル・サンス(1640頃-1710):パヴァーヌ
 サンティアゴ・デ・ムルシア(1682頃-1740):前奏曲/カンシオン
 ジュゼッペ・アントニオ・ブレシャネッロ(1690頃-1758):ソナタ
 ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ.K.11
 マテオ・アルベニス(1755-1831):ソナタ
 フェルナンド・ソル(1778-1839):練習曲 Op.6-23/練習曲 Op.35-10
 アントニオ・ラウロ(1917-1986):ベネズエラのワルツ
 ペドロ・カルデイラ・カブラル:
アーモンドのバラード/玩具/岩山の迷宮/未完の円
ペドロ・カルデイラ・カブラル(ポルトガルギター)
ダンカン・フォックス(Cb)*

録音:データ記載なし
ポルトガルの伝統歌謡ファドの伴奏楽器と位置付けられていたポルトガルギターをクラシカルなソロ楽器にまで高めたペドロ・カルデイラ・カブラル。彼の2つのコンサート・プログラムを収めたCDが発売されました。ポルトガルギターはいわゆるギターではなくリュート系で、6コース・スチール複弦の撥弦楽器。どこか哀感を帯びた甘美な音色を特徴としています。ポルトガルでは単に「ギター(ギタラ)」と言えばこの楽器を指すそうです。
ペドロ・カルデイラ・カブラルは1950年リスボンの音楽一家に生まれリスボン国立音楽院で学んだギター、ポルトガルギター、リュート、ヴィオル奏者。彼はポルトガルにおける古楽演奏の第一人者でもあり、ピリオド楽器と古楽唱法によるアンサンブル「ラ・バタッラ」および「コンセルト・アトランティコ」を主宰する他、ルネサンス・バロック音楽のポルトガルギター用編曲に長年取り組んでいます。録音したCDは十数枚あり、当盤同様に2つのコンサート・プログラムを収めたCD「ポルトガルギターの記憶&18世紀のギターに」(2003年、Tradisomレーベル、ポルトガル)もすばらしい内容だったのですが残念ながら廃盤のため入手できません。カルデイラ・カブラルの編曲・演奏による楽曲の数々はポルトガルギターのために書かれたオリジナル作品としか思えないほど違和感がなく、この楽器独特の魅力を備えた逸品に仕上がっています。なかでもすばらしいのはやはりセイシャス。カルデイラ・カブラルの自作曲もファド風あり、ピアソラ風あり、技巧を極めた現代音楽風ありでとことん楽しめます。「辺境のマイナー楽器」のイメージを吹き飛ばす「クラシカル・ポルトガルギターの名盤」。

OS MUSICOS DO TEJO
MT-001(1CD)
ファドの種〜ポルトガル歌曲とファドの遠い関係を探って
 不詳:私は、不運にも [Foi por mim, foi pela sorte]*
 ラファエル・コエリョ・マシャド(1814-1887):
甘美な希望はついえた [Fenece doce esperanca]*
 アントニオ・ダ・シルヴァ・レイテ(1759-1833):メヌエット
 フランシスコ・シャヴィエ・バプティスタ(17??-1797):私の人生は常に悲しみと苦しみばかり
  [He somente a minha vida sempre penar e sofrer]*
 ジョゼ・メスキタ(確認できる活躍期:1793-1795):優しい鳥たち [Ternas Aves]*
 アントニオ・ダ・シルヴァ・レイテ:アンダンティーノ/フランシスコ・ジェラルド氏のトッカータ
 マルコス・ポルトゥガル(1762-1830):愛しい夫が [Cosi dolce amante sposo]*
 アントニオ・ダ・シルヴァ・レイテ:この世の栄光を軽んじ [Desprezar do mundo a gloria]*
愛が私に褒美をくれた [Amor concedeum'um premio] (デュエット)*
 マヌエル・ジョゼ・ヴィディガル(確認できる活躍期:1796-1826):メヌエット第6番/メヌエット第3番
 V・J・コエリョ(19世紀前半):小鳥 [Avezinha]
 アントニオ・ジョゼ・ド・レゴ(1783頃-1821):バレイロの涼しい海辺 [Frescas praias do Barreiro]*
 D・ジョゼ・アクニャ(?-1828):オリュンポスの神々 [Deuses do Olimpo]*
 ジョゼ・マウリシオ(1752-1815):私が自然に何をしたのか [Que fiz eu a natureza]*
 カルロス・セイシャス(1704-1742):ソナタ.ハ短調(PM-16)から 第1楽章(チェンバロ独奏)
 D・ジョゼ・アクニャ:愛の絆 [Os lacos d'Amor](チェンバロ伴奏)*
オス・ムジコス・ド・テジョ
[アナ・キンタンス(S)*
リカルド・ロシャ(ポルトガルギター)
マルコス・マガリャンイス(Cemb、指揮)]

録音:2006年7月23-26日、市立アウグスト・カブリタ・コンサートホール、バレイロ、
ポルトガル
ポルトガルの伝統歌謡ファドへの流れを作ったと考えられる、18世紀中盤から19世紀初頭にかけてポルトガルで書かれた「都会の中産階級向け歌曲」を選び出し、ポルトガルギターを交えて演奏するという興味深い企画。オス・ムジコス・ド・テジョはマルコス・マガリャンイスにより2003年に創設されたピリオド楽器アンサンブル。ポルトガル音楽ファンの方でしたら Naxosから発売されたフランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ(1702-1755)の歌劇「ラ・スピナルバ」ですでにご存じかもしれません。アナ・キンタンス(1975年生まれ)はリスボン国立音楽院で学んだソプラノ。ピリオド・モダーンを問わずすでに多くの名だたるオーケストラとの共演、歌劇ハウスへの出演を果たしています。リカルド・ロシャ(1974年リスボン生まれ)は現代を代表するポルトガルギター奏者の一人。マルコス・マガリャンイスは1972年リスボンに生まれ、リスボン高等音楽学校でクレミルデ・ロザド・フェルナンデス、シェティル・ハウグサンに、パリ音楽院でケネス・ギルバート、クリストフ・ルセ、ケネス・ワイスに師事したチェンバロ奏者・指揮者。ブックレットにポルトガル語の解説と英語・フランス語訳、ポルトガル語歌詞と英語訳・フランス語訳を収録。

OS MUSICOS DO TEJO
MT-202(1CD)
ルイザ・トーディのアリア集
 フローリアン・レオポルト・ガスマン(1729-1774):歌劇「職人の恋」 [L'Amore Artigiano] (1778)から 序曲(管弦楽)
 ベルナルディーノ・オッターニ(1736-1827):
歌劇「アルミーニオ」 [Arminio] (1781)から ロスモンダのアリア
 「あなたが心に同情を覚えるなら」 [Se pieta tu senti al core]
 ニッコロ・ピッチンニ(1728-1800):歌劇「迫害された匿名の女」[L'Incognita Perseguitata] (1770)から
 ジャネッタのレチタティーヴォとアリア「羊飼いたちよ、私も一緒に」
[Pastorelle, anch'o con voi]
 ジョヴァンニ・パイジエッロ(1740-1816):歌劇「アンドロマカ」(1797)から
 アンドロマカのレチタティーヴォとアリア「哀れな王子よ」 [Povero Prence]
 ニッコロ・ピッチンニ:歌劇「迫害された匿名の女」から ジャネッタのアリア
 「お父さん、ああ、どこにいるの?」 [Genitore, ah, dove siete?]
 アントニオ・サッキーニ(1731-1786):歌劇「オリンピーアデ」(1778)から
 メガークレのアリア「もしも君が探すなら、こう言うなら」 [Se cerca, se dice]
 ニッコロ・ピッチニーニ:歌劇「ディドーネ」 [Didone] (1791)から
 ディドーネのレチタティーヴォとカヴァティーナ
「ああ、私が何を言った?不幸な人よ」 [Ah, che dissi, infeice?]
 ニッコロ・ピッチンニ:歌劇「インドのアレッサンドロ」 [Alessandro nell'Indie](1778)から
 クレオフィーデのレチタティーヴォとアリア
「それでポーロは死んだのだ」 [Poro dunque mori]
 ダヴィド・ペレス(1711-1779):歌劇「デモーフォンテ」 [Demoofonte] (1772)から
 ディルチェアのアリア「私はあなたに期待する、愛する夫よ」
[In te spero, o sposo amato]
 アントニオ・サッキーニ:歌劇「オリンピーアデ」から
 アルジェーネのアリア「もう何も見つからない」 [Piu non si trovano]
ジョアナ・セアラ(S)
オス・ムジコス・ド・テジョ(管弦楽)
マルコス・マガリャンイス(指)

録音:2008年9月12-16日、カルトゥジオ教会、カシアス、ポルトガル
18世紀終盤に活躍したポルトガル出身の名リリック・ソプラノ、ルイザ・トーディ。1753年ポルトガルのセトゥバルにルイサ・ロザ・デ・アギアルとして生まれ、14歳で舞台デビュー、16歳の時にナポリ出身のヴァイオリン奏者フランチェスコ・サヴェーリオ・トーディと結婚、17歳で歌劇・デビュー。1777年にポルトガルを出てから20年にわたってイギリス、フランス、イタリア、ドイツ、ロシア等ヨーロッパ各地で大活躍。1799年、ナポレオン戦争を避けナポリを去り、13ヶ月をかけて1810年ポルトガルに帰国。1801年ポルトに居を構え歌手活動を再開しましたが、1803年に夫が死去、1809年のナポレオン軍のポルト侵攻の際に「Ponte das barcasの悲劇」に巻き込まれ貴重な宝石類を失い、さらに1813年頃から視力が弱まり10年後に完全には完全に失明する不幸に見舞われ、1833年リスボンで貧窮のうちに亡くなりました。
当盤はルイザ・トーディがヨーロッパ各地で歌った数々の歌劇からアリアを選び彼女のキャリアを回想しようという企画。「ルイザ役」を歌うのは、リスボンに生まれロンドンのギルドホール音楽学校で学び2004年に歌劇・デビューしたソプラノ、ジョアナ・セアラ。バロックから古典派にかけてのレパートリーを得意としています。ブックレットにポルトガル語の解説と英語・フランス語訳、イタリア語歌詞とポルトガル語・英語・フランス語訳を収録。

MPMP
MPMP-6(1CD)
カルロス・セイシャス(1704-1742):鍵盤音楽全集 Vol.5
ソナタ.ニ短調 K.23/ソナタ.ニ短調 K.22
ソナタ変ロ長調 K.77/ソナタ変ホ長調 K.33
ソナタ.ハ短調 K.15/ソナタ変ホ長調 K.32
ソナタ.イ短調 K.72/ソナタ.イ長調 K.58ソナタ.ホ短調 K.XI/ソナタ.ホ短調 K.XII
ソナタ.ホ長調 K.X/ソナタ.ロ短調 K.80
ジョゼ・カルロス・アラウジョ(フォルテピアノ)

録音:2013年10月27-28日、音楽博物館、リスボン、ポルトガル
使用楽器:1763年、エンリケ・ヴァン・カステール製、リスボン音楽博物館蔵
チェンバロ、オルガンに続いてフォルテピアノによるセイシャスが登場。エンリケ・ヴァン・カステール(Henrique van Casteel;1722-1790)はフランスのトゥルネに生まれた鍵盤楽器製作家。彼の生涯について伝わっていることはほとんどないのですが、1757年から1767年までリスボンで、その後ブリュッセルで1770年代後半まで製作したことが確認されています。
ジョゼ・カルロス・アラウジョはリスボン高等音楽学校、リスボン国立音楽院でカンディダ・マトスとルイ・パイヴァに学んだポルトガルのチェンバロおよびオルガン奏者。2004年、リスボン高等音楽学校主催カルロス・セイシャス・チェンバロ・コンクール第1位と聴衆特別賞を獲得。リスボン大学文学部で古典哲学を学び、古典ギリシャ語の辞書編纂にも携わるというユニークかつインテリジェンスあふれる人物です。
MPMP
MPMP-7(1CD)
カルロス・セイシャス(1704-1742):鍵盤音楽全集 Vol.6
ソナタ.ハ短調 K.18/ソナタ.ト短調 K.54
ソナタ.ハ短調 K.14/ソナタ.ヘ長調 K.39
ソナタ.ハ長調 K.2/ソナタ.イ短調 K.67
ソナタ.ハ長調 K.8/ソナタ.イ短調 K.75
ソナタ.イ長調 K.63/ソナタ.イ短調 K.66
ソナタ.ハ長調 K.4/ソナタ.ヘ長調 K.40
ソナタ.ニ短調 K.VIII/ソナタ.ト長調 K.48
ジョゼ・カルロス・アラウジョ(Org)

録音:2014年1月10-12日、アロウカ修道院、アロウカ、ポルトガル
使用楽器:1739-1741年、ドン・マヌエル・ベント・ゴメス・フェレイラ製 (2009年、ゲアハルト・グレツィング修復)
典型的なイベリア・バロック・タイプの楽器である、ポルトガル第二の都市ポルト近郊アロウカの修道院のオルガンによるセイシャス。このオルガンは弊社クラシックCD情報 2014-64でご案内した新譜 ALTHUM 006でルイ・パヴァが弾いているものと同じです(そちらでは1739年製と書かれていました)。アラウジョはリスボン国立音楽院でパイヴァにオルガンを師事したので、はからずも同一楽器による師弟競演となります。

PNEUMA
PN-1380(1CD)
百番のカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から
頭書/プロローグ/第1番「七つの喜び」/第100番「昼の星」*
第200番「私は称えた、称える、称えるだろう」/第279番「大病」
第300番「常なる称賛」/第400番「称賛の仕方」
第401番「嘆願」(エピローグ)
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(ディレクター)

録音:2013年3、10月
編纂者であるカスティリャ王アルフォンソ10世を紹介する「頭書」の朗読−プロローグ−第1番に始まり100番区切りのナンバーを収録。

りゅーとぴあ
RYUT-0002(1CD)
税込定価
グレンツィング・オルガンの魅力 〜J.S.バッハとスペイン音楽〜
セバスチャン・アギュイレーラ・デ・エレディア(ca.1565-1627):エンサラータ
パブロ・ブルーナ(1611-1679):第2旋法の過ったティエント
 第6旋法によるティエント“ウト・レ・ミ・ファ・ソル・ラ”
アントニオ・コレア・ブラーガ(17世紀頃):バッターリャ
バッハ:幻想曲 ト長調 BWV572
 コラール“最愛なるイエスよ、我らここに集いて”BWV731
 コラール“目覚めよと呼ぶ声がして”BWV645
 前奏曲とフーガ ト長調 BWV541
山本真希(Org)

録音:2011年10月24-26日、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館、コンサートホール
りゅーとぴあの自主制作盤。新潟市民芸術文化会館のコンサートホールに備え付けられたグレンツィング・オルガンを用いたオルガン名曲集!演奏は、 2006年より同ホールの専属オルガニストを務める山本真希で、スペイン製グレンツィング・オルガンの艶やかな音色を余すところなく引き出した選曲となっ ております。この録音で興味深いのは、最適な音響を得るためホールの座席300席を撤去しておこなわれたことです。パイプの前後感やホールの空気感 まで表現され、またオルガンの澄み切った音色を捉えた超優秀録音です。なお、当盤はCDのみのリリースとなります。絶賛されているサン=サーンスの 交響曲第3番(CD:RYUT 0001、SACD:RYUTSA 0001)とあわせてお楽しみください。 (Ki)
■山本真希(オルガン)
大阪府出身。神戸女学院大学音楽学部、同大学専攻科で学んだ後、ドイツ国立フライブルグ音楽大学大学院修了。ドイツ国 立シュトゥットガルト音楽・演劇大学ソリスト科に在籍し、最優等の成績でオルガンソロに合格。ドイツ国家演奏家資格を取得。 あわせてフランス、ストラスブール音楽院で学ぶ。オルガンを井上圭子、サットマリー、ボッサート、ラウクヴィック、モントー の各氏に師事。第1回、ドイツ・ランデスベルク国際オルガンコンクール第3位。日本オルガニスト協会会員。2006年4月、 りゅーとぴあ新潟市芸術文化会館専属オルガニストに就任。主催公演での演奏、オルガン事業の企画制作、オルガン講座のレッ スンおよびオルガンの保守管理にかかわる業務などを担当し、オルガン音楽の普及と発展につとめている。

2L
2L-104SABD
(Blu-ray Audio +SACD hybrid)
われらこの国を愛す
1. 国王の歌(Kongesangen)
 作者不詳(17世紀?18世紀の旋律)(スチャン・オーレスキョル(1974?)編曲) 
2. ボヤール(ルーマニア貴族) の入場行進曲(Bojarenes inntogsmarsj)
 ヨハン・ハルヴォシェン(1864?1935)(フランク・ウィンタボトム(1861?1930)編曲)
3. 険しい山と丘の間を海に向けて(Mellom bakkar og berg)
 イーヴァル・オーセン(1813?1896)(スティーグ・ノルドハーゲン(1861?1930)編曲)
4. ノルウェー・ラプソディ第1番(Norsk rapsodi nr.1)イ長調
 ヨハン・ハルヴォシェン(1864?1935)(スティーグ・ノルドハーゲン(1861?1930)編曲)
5. われらはひとつの国(Vi ere en nasjon, vi med)
 ヘンリク・ヴェルゲラン(1808?1845)(スヴァイン・ヘンリク・ギスケ(1973?)編曲)
6. ノルウェー芸術家の謝肉祭(Norsk kunstnerkarnaval)Op.14
 ヨハン・スヴェンセン(1840?1911)(ダン・ゴッドフレイ(1868?1939)編曲)
7. 神に祝福されし、われらが素晴らしき祖国(Gud signe vart dyre fedreland)
 C・E・F・ヴァイセ(1774?1842)(オイヴィン・ヴェストビ(1947?)編曲)
8. 忠誠行進曲(Hyldningsmarsj)Op.56?3(《十字軍の王シーグル(Sigurd Jorsalfar)》組曲から)
 グリーグ(1843?1907)(オイヴィン・ヴェストビ(1947?)編曲)
9. ノルウェーの息子たちよ(Sonner av Norge)(Henrik Anker Bjerregaard)
 クリスチャン・ブルム(1782?1861 ノルウェー)(ライド・ギリエ(1965?)編曲)
10. オラヴ皇太子栄誉行進曲(Kronprins Olavs Honnormarsch)
 オスカル・ボルグ(1851?1930)(ビョルン・メレンベルグ(1941?)編曲)
11. ノルウェーの旗は赤と白と青に(Norge i rodt, hvitt og blatt)
 ラーシュ=エーリク・ラーション(1908?1986)(スヴァイン・ヘンリク・ギスケ(1973?)編曲)
12. 国王ホーコン七世栄誉行進曲(Kong Haakon den Vlldes Honnormarsch)
 オスカル・ボルグ(1851?1930)(ビョルン・メレンベルグ(1941?)編曲)
13. 美しきかな祖国(Fagert er landet)
 メルヒオール・ヴルピウス(c.1570?1615)(ペッテル・ヴィンロート(1980?)編曲)
14. ヴァルドレス行進曲(Valdresmarsj)
 ヨハネス・ハンセン(1874?1967)
15. われらこの国を愛す(Ja, vi elsker dette landet)
 リカルド・ノルドローク(1842?1866)(オイヴィン・ヴェストビ(1947?)編曲)
インガル・ベルグビ(指)
ノルウェー軍音楽隊
スコラ・カントールム トゥーネ・ビアンカ・スパッレ・ダール(合唱指揮)

録音:2013年 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)、ウラニエンボルグ教会(オスロ)
制作&バランスエンジニアリング:モッテン・リンドベルグ
エンジニア:ビアトリス・ヨハンネセン

[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Blu-ray: 5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: MP3 & FLAC, Re-gion ABC]
[SACD DXD (5.1 surround 2.8224 Mbit/s/ch, 2.0 stereo 2.8224 Mbit/s/ch)/CD 2.0 stereo (16 bit/44.1 kHz)]
ノルウェーは、2014年、憲法制定200周年を迎えます。各市町村では一年を通じさまざまな祝祭行事が予定され、5月17日の憲法記念日、オスロ の中央駅から王宮に向かうカール・ヨハン通りで行われる子供たちと青年たちが主役のパレードもいっそう華やかで活気にみちたものになりそうです。 ノルウェーを代表するレコードレーベルのひとつ 2L も、この記念すべき年を祝い、アルバムを制作しました。『われらこの国を愛す』。アルバムのタイトル は、グリーグの親友、リカルド・ノルドロークの作曲した「ノルウェー国歌」からとられました。グリーグとならぶナショナル・ロマンティシズム期を代表 する作曲家ハルヴォシェンが管弦楽のために作曲し、ウィンドオーケストラのための編曲がスタンダード・レパートリーになった《ボヤールの入場行進曲》 と《ノルウェー・ラプソディ第1番》。グリーグの親友、スヴェンセンの《ノルウェー芸術家の謝肉祭》。古くから伝わる『ノルウェー乾杯「勇者の国ノルウェー のために」』を作家ヘンリク・ヴェルゲランが「子供たちの国歌」に作った《われらはひとつの国》。ヨハネス・ハンセンの《ヴァルドレス行進曲》もノルウェー 各地のバンドによって演奏されています。 録音に参加したのは、ノルウェー王国軍の擁するプロフェッショナル・バンドのひとつ、フランスのウィンド作品集『凱旋路』(2L086SABD)が人気の ノルウェー軍音楽隊と、オスロの混声合唱団、『聖母讃歌』(2L095SABD)をリリースしたスコラ・カントールムです。ウィンドバンドによる演奏、合唱 とバンドの演奏。ノルウェー王国の音楽による歴史書とも呼べるアルバムを、ノルウェーを代表するアンサンブルが敬愛の心とともに美しく彩ります。 5.1 DTS?HD MA と 2.0 LPCM の音声を収録した Blu-ray Disc Audioと SACD Hybrid盤をセットにしたアルバムです。Blu-ray Disc Audioに はインデックスを除き映像は収録されていません。SACD Hybrid盤はSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Blu-ray Disc Audioは CDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応の機器をお使いください。 (Ki)

WAON RECORDS
WAONXA-236
(2DVD-ROM)
WAONXA-238
(DVD-ROM)
ラモー:クラヴサン曲集[クラヴサン曲集(1706)]
プレリュード/アルマンド 
第2アルマンド/ クーラント 
ジーグ/第1サラバンド&第2サラバンド 
ヴェニシエンヌ 
ガヴォット/メヌエット[クラヴサン曲集(1724)] 
アルマンド/クーラント
ロンドー形式のジーグ
ロンドー形式の第2ジーグ 
鳥のさえずり
第1リゴドン、第2リゴドンとドゥブル 
ロンドー形式のミュゼット
タンブーラン/村人たち 
優しい嘆き 20. 女神たちの対話
つむじ風[新クラヴサン曲集(1729-30)] 
トリオレ/未開人/. 異名同音
三和睦子(Cemb)
使用楽器:アンリ・エムシュ1751年製(オリジナル/フレデリック・ハース氏所蔵)
A=405Hz

録音:2012年7月1-3日、フランワレ教会(ベルギー、ナミュール市郊外)

◆2DVD-ROM
High Resolution Audio Dat
176.4kHz/ 24bit WAVE
96kHz/ 24bit
ダウンコンバートデータ
同時収録
STEREO・WAVE
PC-AUDIO

◆(DVD-ROM
High Resolution Audio Data
2.8224MHz DSDIFF
STEREO・DSDIFF
DSD-AUDIO
ヨーロッパと日本で活躍する実力派、三和睦子の新譜。2010年にリリースした日本では初めてとなるソロCD「J.S.バッハ:トランスクリプション集」はレコー ド芸術で特選盤および優秀録音に選ばれました。今回の作品は、フランス・バロックの粋、ラモーのクラヴサン曲集。各曲の性格を巧みに描き分けながら、情感たっ ぷりに奏でています。ラモーも弾いたのでは、といわれているアンリ・エムシュのオリジナルの名器を用いており、楽器の音色も注目ポイント。リッチで鮮烈な 音色に圧倒されます。 (Ki)
【再生上の注意】
ワオンレコードのオリジナルマスターをあまさず収めたこの高音質音源をお楽しみ頂くには、DVD-ROM を読み込み可能なディスクドライブを接続したパソコンと、適切なソフトウェア、オーディオ・インターフェース機器をご用意いただく必要があります。通常のCD、SACD、DVD プレーヤーでは再生できません。

King International
KKC-036(1CD)
ふたりのドメニコ
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ.ホ長調K.531/ハ長調K.159/ニ長調K.178/イ長調K.322/ロ短調K.87/ニ長調K.430/ニ短調K.64「ガヴォット」/変ロ長調K.440「メヌエット」/ヘ短調K.466/ト長調K.63「カプリッチョ」
ドメニコ・チマローザ:ソナタ 変ロ長調C.27/変ホ長調C.37/変ロ長調C.18/イ長調C.45/イ短調C.55「シチリアーナ」/イ長調C.11/ニ短調C.9/ニ短調C.17/ニ長調C.13/ト長調C.51/ト短調C.61/ト長調C.82/ハ短調C.66/ハ長調C.14
赤松林太郎(P)

録音:2013年12月2-4日ベルフォーレ津山
しい才能が続々と輩出される日本ピアノ界に、強烈な個性が出現しました。赤松林太郎。何より圧倒的な存在感と説得力あふれる解釈に驚かされます。 ピアノの音もたっぷりと豊かで、超絶的な指さばきもふくめ、19世紀的ピアニズムを感じさせます。演奏のみならず音楽学的研究にも熱心で、珍しい作 品の発掘にも積極的。今日の日本では珍しいタイプのピアニストと申せましょう。演奏活動のかたわら、エッセイストとして新聞や雑誌にも連載を持ち、「美しいキモノ」ではモデルも務めるマルチ・タレントです。 このアルバムはスカルラッティとチマローザというふたりのイタリア・バロック作曲家のソナタ集をピアノで挑戦。チェンバロを意識しないピアノならでは の表現力と美感を最大限に追求し、あっという間に全曲を聴かせます。 (Ki)
■赤松 林太郎(あかまつ りんたろう)
 1978年大分生まれ、2歳よりピアノとヴァイオリンを、6歳よりチェロを始める。幼少より活動を始め、5歳の時に小曽根実氏や故・芥川也寸志氏の進行でテレビ出演。10歳の時には自作カデンツァでモーツァルトの協奏曲を演奏。1990年に第44回全日本学生音楽コンクールで優勝して以来、国内の主要なコンクールで優勝を重ねる。1993年には仙台市教育委員会より平成5年度の教育功績者に表彰される。1996年の第1回浜松国際ピアノアカデミーに参加、最終日のアカデミーコンクールにてファイナリストに選抜される。 神戸大学を卒業後、パリ・エコール・ノルマル音楽院にてピアノ・室内楽共に高等演奏家課程ディプロムを審査員満場一致で取得(室内楽は全審査員満点による)。ピアノを熊谷玲子、ミハイル・ヴォスクレセンスキー、フランス・クリダ、ジャン・ミコー、ジョルジュ・ナードル、ゾルターン・コチシュ、室内楽をニーナ・パタルチェツ、クリスチャン・イヴァルディ、音楽学を岡田暁生の各氏に師事。 2000年に第3回クララ・シューマン国際ピアノコンクール(審査員にはマルタ・アルゲリッチやネルソン・フレイレなど)で第3位を受賞した際、Dr.ヨアヒム・カイザーより「聡明かつ才能がある」と評された。国際コンクールでの受賞は10以上に及ぶ。

Sonamusica
SONA-1311(2CD)
パレストリーナ:エレミアの哀歌第3巻 ラウダンテス・コンソート、
ギィ・ヤンセンス(指)

録音:2013年5月10日−13日
1991年にギィ・ヤンセンスにより結成されたベルギーのラウダンテス・コンソート。
14名で歌うパレストリーナの「エレミアの哀歌第3巻」は、中世&ルネサンス、バロック、古典派、ロマン派、現代のどの時代、ジャンルにも対応できるヤンセンスとラウダンテス・コンソートの柔軟性がうかがえる好演奏。

TYXart
TXA-13037(1CD)
ニュルンベルクのピアノ音楽集
ハンス・レーオ・ハスラー:Nun lasst uns Froehlich(4),Ach weh der schweren pein(4)
ヨハン・エラスムス・キンダーマン:Fuga(2),Drifache Fuga super(2)
ヨハン・シュターデン:Allamanda varirt(3),Balletto(4),Courante(4)
ゲオルク・カスパー・ヴェッカー:aus : Partita in a(1)
パウル・ハインライン:Capriccio (2)
ヨハン・パッヘルベル:Choralpartita”Freu dich sehr o meine Seel”(1)
ヨハン・フィリップ・クリーガー:Toccata und Fuga in a(2)
ヨハン・クリーガー:Giacona in g(1)
ベネディクト・シュルトハイス:Suite in G-Dur(3)
ヨーハン・ヨーアキム・アグレル:Sonata Y in g (1)
ラルフ・ワルドナー
チェンバロ(1)、オルガン(2)、クラヴィコード(3)、レガール(4)

録音:2012年8月聖ミヒャエル教会、フュルト、ドイツ
17世紀ニュルンベルク出身の作曲家たちによる鍵盤作品集。ニュルンベルクは、ハンブルク、ライプツィヒ、ドレスデンとともにドイツ音楽の中心地で ありました。当時はオルガニストが音楽界の主役であり、鍵盤楽器のための作品だけではなく、教会音楽、器楽曲なども多く作曲していました。このアル バムは、チェンバロ奏者のラルフ・ワルドナーの長年の構想により、1600年から1750年にニュルンベルクで生まれた鍵盤作品をチェンバロ、オルガン、 クラヴィコード、レガールの4つの楽器を弾き分けて録音したもの。中でも比較的珍しいレガール(リーガル)を使用しているのも注目。レガールは持ち 運び可能な卓上のオルガン。現在のリードオルガンと同じ原理で、ふいごで空気を送り込みリードを鳴らします。 (Ki)

LICANUS
CDM-1333(2CD)
中世の女性と音楽
[CD 1] 囲われた庭 [Hortus conclusus]
 不詳/ラス・ウエルガス写本(14世紀)所収:Mulierum
 ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179):Ave generosa
 ヘラート・フォン・ランツベルク(1130-1195):Sol oritur occasus
 クラリサス・デ・バレンシア(14世紀):Gaude flori virginali
 エロイーズ(1101-1164):Rex in accubitum
 不詳/バンベルク写本所収:Virgo Virginum
 グラシア・バプティスタ:Conditor alme siderum(1557)
 カッシア(9世紀):La mujer caida
 不詳(フルーリー修道院;12世紀):Visitatio Sepulchri

[CD 2] 庭園−高貴な乙女たちの庭 [Viridarium - Jardin de nobles doncellas]
 ベアトリス・デ・ディア(1140頃-1175):A chantar m'er de so
 ブランカ・デ・カスティリャ(1188-1252):Amours, u trop tart me sui pris
 不詳(13世紀):S'on me regarde
 マロワ・ド・ドレグノー(12世紀):Mout m'abellist
 不詳/カルミナ・ブラーナ(13世紀)所収:Under der lindenan
 不詳(16世紀)/伝アン・ブーリン(1501-1536):O Deathe, rock me asleepe
 クリスティーヌ・ド・ピザン(1400頃-1460):Dueil angoisseus
 フロレンシア・ピナル(15世紀):Tanto mas crece el querer
 マルグリット・ドートリッシュ(1480-1530):Triste suis(1506)
 コンスタンサ・デ・アラゴン(14世紀):Ez yeu am tal que's bo e belh
 アリカンテ伝承曲(14世紀):Mareta
カペリャ・デ・ミニストレルス
[ピラル・エステバン、エリーザ・フランゼッティ(S)
カルレス・マグラネル(ビオラ、ビエリャ、ラベル)
ダビド・アンティク(リコーダー、アウロス)
フアン・マヌエル・ルビオ(ハーディガーディ、ハープ、ウード、プサルテリウム)
イグナシ・ホルダ(エクセキエル、チェンバロ)
パウ・バリェステ(打楽器、ティンティナブルム) マラ・アマンダ(歌)
ルト・ゴンザレス・イ・ケラルト、アンパロ・マイケス、カルラ・マイエル(S)
アドリアナ・ガルシア(Ms)
ホタ・マルティネス(ツィター)
スピロス・カニアリス(ギリシャのリラ)]
カルレス・マグラネル(指)
ハードカヴァー・ブック仕様。少量限定生産品。
LICANUS
CDM-1434(1CD)
ドメニコス・テオトコプーロスの音楽の旅
伝承曲(ギリシャ歌謡):Tzivaeri
伝承曲(ビザンチン歌謡):Megalini
伝承曲(ギリシャ舞曲):Letsi
カッシア(9世紀):La mujer caida
チェーザレ・ネグリ(1535-1605):
「愛の感謝」[Le gratie d'amore] (1602、ミラノ)から
幸せなオーストリア(斧) [Austria Felice (Hachas)]
ヴィランチッコとスパニョレット [Villancicco e Spagnoletto]
カナリオ [Canario]
トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548-1611):あがない主の恵み深い御母 [Alma redemptoris Mater] (8声)
ファブリツィオ・カローゾ(1526/1535-1605/1620):
「イル・バラリーノ」(1581、ヴェネツィア)から
バレット「私の愛」 [Balletto Amor mio]
カスティリャのカスカルダ [Cascarda Castellana]
バレット「変わらぬ愛」 [Balletto Amor costante]
スパニョレッタ [Spagnoletta]
スペインのガリアルダ [Gagliarda di Spagna]
トマス・ルイス・デ・ビクトリア:アヴェ・マリア [Ave Maria] (8声)
オルランドゥス・ラッスス(1532-1594):「シビラの預言」[Prophetiae Sibyllarum] (1600)から
フリギアのシビラ [Sibylla Phrygia]
ディエゴ・オルティス(1510頃-1570頃):「変奏論」(1553、ローマ)から
ラ・スパーニャによるリチェルカーレ [Recercada sobre La Spagna]
不詳:パッサメッツォ・アンティコ [Passamezzo Antico]
ロマネスカ [Romanesca]/フォリア [Folias]
トマス・ルイス・デ・ビクトリア:レクイエム [Requiem] (1605、マドリード)から
イントロイトゥス [Introitus: Requiem aeternam]
不詳(セファルディム):アブサロンの死 [La muerte de Absalon]
カペリャ・デ・ミニストレルス
カルレス・マグラネル(指)
現ギリシャのクレタ島に生まれ、イタリアを経てスペインに渡り古都トレドを本拠に活躍した画家エル・グレコ(本名ドメニコス・テオトコプーロス;1541-1614)の人生の旅を音楽で追う好企画。絵画ファンにもお勧めしたいアルバムです。

VANITAS
VA-04(1CD)
礼讃〜ヴィオラ・バスタルダ
ジローラモ・ディルータ(1554-1610):トッカータ第1旋法
リッカルド・ロニョーニ(1555頃-1620):別れの時は [Ancor che col partire]
ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):カンツォーナ第4番「ラ・トロンボンチーナ」
リッカルド・ロニョーニ:別れの時は
バルトロメ・デ・セルマ・イ・サラベルデ(1580頃-1638以後):2声のカンツォーナ第1旋法*
アンドレス・アルベルト・ゴメス(1978-):アンドレス・ゴメス氏のトッカータ
フランチェスコ・ロニョーニ(1550頃-1626):「スザンナ」によるパッセジャート
フランチェスコ・マリア・バッサーニ(1650頃-1700頃):オラーティオ・バッサーニ氏のトッカータ
バルトロメ・デ・セルマ・イ・サラベルデ:「スザンナ」によるパッセジャート
クラウディオ・メールロ(1533-1604):トッカータ
アルフォンソ・フェッラボスコ(1575頃-1628):発せよ、わが声 [Sound out my voice]
ジョゼッフォ・グアーミ(1542-1611):トッカータ第2旋法
フランチェスコ・マリア・バッサーニ:トッカータ (per b cuadro del)
フランチェスコ・ロニョーニ:野も丘も [Vestiva i Colli]
バルトロメ・デ・セルマ・イ・サラベルデ:「野も丘も」による2声のパッセジャート*
ディヴィナ・ミステリア
[トル・ホルヘン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
パベル・アルミカル(Vn)*
アンドレス・アルベルト・ゴメス(Org) ]

録音:2011年7月、2012年6月、使徒サンティアゴ教区教会、リエトル、アルバセテ県、スペイン
メキシコ生まれの演奏家パベル・アルミカル(Vn)とトル・ホルヘン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)のデュオとして2002年に創設されたピリオド楽器アンサンブル、ディヴィナ・ミステリアのCD第2作。16世紀後半のイタリアではアンサンブルの中で撥弦楽器やヴィオラ・ダ・ガンバが即興的な変奏(パッセジャート)を行う傾向が生まれ、そのようなヴィオラ・ダ・ガンバが「ヴィオラ・バスタルダ」(外れたヴィオラ)と呼ばれるようになりました。演奏技巧の追求のため特殊な調弦や楽器そのものの大きさを変えることも試みられ、ヴィオラ・バスタルダはヴィオル族における一つの楽器と見なされるに至りました。トル・ホルヘンは通常の大きさのヴィオラ・ダ・ガンバ(バス・ヴィオル)でヴィオラ・バスタルダ・レパートリーを弾きこなしています。

OUR Recordings
MAR-8.226909(1CD)
テレマン:リコーダーと通奏低音のためのソナタ全集
《忠実な音楽の師より》
ソナタ.ヘ長調TWV41:F2
ソナタ変ロ長調TWV40:111
ソナタ.ヘ短調TWV41:f1
ソナタ.ハ長調TWV41:C2
《音楽の練習帳より》
ソナタ.ニ短調TWV41:d4
ソナタ.ハ長調TWV41:C5
ミカラ・ペトリ(リコーダー)
アンソニー・ニューマン(ハープシコード)

録音:2013年2月14日NYベドフォード,聖マシュー教会1
「バッハの大司祭」と呼ばれる、アメリカを代表するオルガン&チェンバロ奏者アンソニー・ニューマンと、「リコーダーのファースト・レディ」ミカラ・ペトリの対決…ではなく競演。この歴史的な瞬間に立ち会う喜びをお届けいたします。「忠実な音楽の師」に含まれるリコーダーソナタは、もともと家庭で手軽に楽しめる音楽をまとめた曲集ですが、中には驚くほど高度なテクニックを要する曲も含まれています。このリコーダー曲もそんな作品で、誰もが簡単に演奏できる(ような気がする)リコーダーがこんなにも独創的に使われているのは、まさに驚くばかりです。ペトリの演奏はバロック的な奏法よりもモダンの奏法に近いもので、音色にタメがなくストレートに伸びていくものであり、実はこの吹き方でこの曲を演奏することはとても困難なのです。またニューマンのハープシコードが即興的で柔軟で…。天才のひらめきを存分に味わえる1枚です。

TYXart
TXA-13026(1CD)
マラン・マレの世界
マレ:フォリアによるクプレ(抜粋)
ルイ・ド・ケ=デルヴロワ:組曲ハ長調
マレ:さすらい人のロンドー、人間の声
ドマシー:組曲 ニ短調
A.フォルクレ:ラ・トロンキン
J=B.フォルクレ:ラ・デュ・ヴォーセル
ド・ヴィゼー:シャコンヌ
マレ:末っ子マレを偲んで
L.クープラン:シャコンヌ
F.クープラン:組曲 ハ長調
サント=コロンブ:シャコンヌ、ガヴォット
マレ:夢見る人
ヤコブ・ダーヴィッド・ラッティンガー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロザリオ・コンテ(テオルボ)
ラルフ・ヴァルトナー(クラヴサン)

録音:2008年3-4月(2013年リマスタリング)
17&18世紀のヴィオラ・ダ・ガンバのソナタ集(TXA12016)で多彩な演奏を聴かせたオーストリアが誇る若手屈指の実力派、ヤコブ・ダーヴィッ ド・ラッティンガーによる、マラン・マレと同時代の作曲家を集めた作品集。 ヴィオラ・ダ・ガンバは、ルネッサンス、バロック時代に全盛を極め、フランス・バロック期最大のガンバ奏者・作曲家マラン・マレは、太陽王ルイ14 世の宮廷に仕え、ガンバのための優れた作品を数多く残しました。そのマレと彼と同時代の作曲家たち、ルイ・ド・ケ=デルヴロワ、ドマシー、フォルクレ、クー プラン、そしてサント=コロンブらのヴィオラ・ダ・ガンバ作品を集めたアルバムです。フランス宮廷を彩った雅なる響きをラッティンガーの見事な演奏で 堪能することができます。 (Ki)

DIALOGOS
DI-00001-2(1CD)
16&17世紀ポルトガルの鍵盤音楽
エリオドロ・デ・パイヴァ(1502?-1552):テント ホ調 第3旋法
アントニオ・カレイラ(1520頃-1589頃):4声のアヴェ・マリア/4声のテント第4番ト調/4声のファンタジア第1旋法
マヌエル・ロドリゲス・コエリョ(1555頃-1635):De La Sol Reによるテント第1旋法/テント自然第8旋法
スザンナによる4声のグロザ第1番
ディエゴ・デ・アルヴァラド(1580頃-1643):Gessolreutによるテント第6旋法
アゴスティニョ・ダ・クルス(1590頃-1632):do-sol-reによるヴェルソ第8旋法
ペドロ・デ・アラウジョ(1610頃-1700頃):ファンタジア第4旋法
ジョゼ・ダ・マドレ・デ・デウス(18世紀):フーガ.ニ短調/フーガ.イ短調
バーナード・ブラウチリ(クラヴィコード)

録音:2000年6月1-2日、ムジカ・アンティカ・ア・マニャーノ、マニャーノ、イタリア
使用楽器:17世紀後半、不詳作者製(クリフォード・ボエマー修復)
イベリア半島製と推測されるオリジナル楽器をクラヴィコードの第一人者バーナード・ブラウチリ(1944年生まれ)が弾いた注目盤。「テント」「グロザ」はそれぞれスペイン語の「ティエント」「グロサ」に相当するポルトガル語で、いずれも変奏曲を意味します。「ヴェルソ」は英語の「ヴァース(verse)」と同意。

MUSICA ANTICA A MAGNANO
MAMCD-3(1CD)
アントニオ・デ・カベソンと同時代人たち
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566)、
ピエール・アテニャン、アンドレア・ガブリエーリ、ヒュー・アストン、ウィリアム・バード、ジローラモ・カヴァッツォーニ、アントニオ・ヴァレンテ、ルイス・デ・ナルバエス、アントニオ・カレイラの作品
バーナード・ブラウチリ(クラヴィコード)

使用楽器:1970年、ペーター・クケルカ製、カルナブルン、オーストリア
17世紀、不詳作者製、ポルトガル(クリフォード・ボエマー修復)

PNEUMA
PN-1450B(1CD)
セファルディム歌曲集
La rosa enflorese - Los bilbilicos cantan
La rosa enflorese(器楽)/Mas presto ven palomba - La rosa enflorese
Vayse meu corazon de mib
 (Jarcha de moaxaja;アブラハム・イブン・エルサ(1089-1167)作詩)
Nani, nani, quere el hijo(セファルディムの子守歌)
Nina erguideme los ojos(アロンソ作曲;王宮の歌集(15世紀)所収)
Como la rosa en la huerta(北アフリカ伝承)
Morena me llaman(オリエント伝承)
Oy, que casas tan hermosas(ブルガリア伝承)
Dame paras para el bano(ブルガリアのソフィア伝承)
Las esuegras de agora(トルコのチャナッカレ伝承)
Aspamia - Licor de Espana(モシェ・イブン・エルサ(1055頃-1135頃)作詩)
Ajedrez(聖母マリアのカンティガ第47番;器楽)
Istemen babacigim - No quero madre(トルコ伝承)
Ioduj&aCute; raionai(安息日の歌;イスラエル・ナジャラ(15世紀)作詩)
エドゥアルド・パニアグア 他、
さまざまな演奏家
既発売音源編集盤。

ALTHUM
ALTHUM-01-12(DVD)
マフラ国立宮殿教会堂の6台のパイプオルガン
アントニオ・レアル・モレイラ(1758-1819):マフラ王宮教会堂の為のシンフォニア(6台のオルガンの為の)(1-6/D)
ディエゴ・デ・コンセイサン(17世紀):メイオ・レジストロ第2旋法(5)
カルロス・セイシャス(1704-1742):ソナタ イ長調(4)
ルイ=ニコラ・クレランボー(1676-1749):組曲第2旋法 から クラン・ジュによる奇想曲(6)
イスフリート・カイザー(1712-1771):序曲(3)
ジョアン・ヴァス(1963-):アヴェ・マリス・ステラ(グレゴリオ聖歌による合唱と6台のオルガンの為の)(C/1-6/D)
マルコス・ポルトゥガル(1762-1830):オルガンの為のソナタ(1)
ジュゼッペ・アントニオ・パガネッリ(1710-1763):アリアII(2)
ジョアン・ジョゼ・バルディ(1770-1816):退却行進曲(2)
ミサ(独唱、合唱と6台のオルガンの為の)から グローリア(T/B/C/1-6/D)

[ボーナス・トラック]
TVショー「Camara Clara」(2010年5月9日、RTP2チャンネルで放映)
ディナルテ・マシャド(オルガン製作家、修復責任者)、
ジョアン・ヴァス(オルガン奏者、修復アドバイザー)、
ルイ・ヴィエイラ・ネリ(音楽学者、修復顧問委員長)へのインタビューを含む
フェルナンド・ギマランイス、カルロス・モンテイロ(テノール(T))
ディエゴ・ディアス(バリトン(B))
リスボン・カンタート・シンフォニック合唱団(男声合唱(C))
ジョアン・ヴァス(福音書オルガン(1))
ルイ・パイヴァ(使徒書オルガン(2))
アントニオ・エステイレイロ(アルカンタラの聖ペドロ礼拝堂のオルガン(3))
アントニオ・ドゥアルテ(秘跡礼拝堂のオルガン(4))
セルジオ・シルヴァ(受胎礼拝堂のオルガン(5))
イザベル・アルヴェス(聖バルバラ礼拝堂のオルガン(6))
ジョルジ・アルヴェス(指揮(D))

収録:2010年5月15日、ライヴ、国立宮殿教会堂、マフラ、ポルトガル
1711年、世継ぎに恵まれなかったポルトガル国王ジョアン5世と王妃マリア・アナが「子を授かったら修道院を建立する」と神に誓約したところ、間もなく王女が誕生。誓約通り国王は1717年、首都リスボンの北西約40kmの町マフラに巨大な王宮兼修道院の建築を開始し、13年後に完成しました。王宮兼修道院は王政消滅(1910年)の後国立宮殿として利用され、現在ではポルトガルの観光名所の一つにもなっています。宮殿の教会堂の6台のオルガンは1792年から1806-1807年にかけて建造され、1998年から2010年にかけて修復されました。当DVDはポルトガル国営放送(RTP)がその修復完成を祝う演奏会の模様を収録したテレビ番組を商品化したものです。オルガン6台が合奏する楽曲では、各オルガン奏者が指揮者を映し出すモニターを見ながら弾いています。PAL方式で価格も高めですが、オルガン、教会建築、ポルトガルに興味のある方には是非ともお勧めしたい、実に興味深い映像作品です。カラー写真を多数掲載したポルトガル語・英語併記の解説書を備えたハードカヴァー・ブック仕様。
■PAL方式のため、一般的な日本製DVDプレーヤーでは再生できません。PAL対応のDVDプレーヤーが必要です。ご注意ください。
■本体・外装の規格番号表示は「A 01-12-DVD」となっておりますが、「ALTHUM 01-12」として管理いたします。

Deux-Elles
DXL-1147(1CD)
ブクステフーデ&バッハ〜カウンターテナーと弦楽のためのドイツ・バロック・マスターワークス
ブクステフーデ:カンタータ 「イエスはわが喜び」 BuxWV.59、
 ソナタ.ヘ長調BuxWV.269、
 ソナタ.イ短調BuxWV.254、
 カンタータ 「主において喜べ」 BuxWV.64
 カンタータ 「主イエスよ、もし我が汝を」 BuxWV.107
バッハ:「甘き死よ来たれ」 BWV.478、
 「おおいとしき嬰児、やさしきイエス」 BWV.493
J.C.バッハ:ああ、私の頭が水で満ちていたなら
ライランド・エンジェル(C.T)
聖三位一体バッハ・プレイヤーズ、
リック・エリクソン(指)

録音:2005年1月10日ー15日、聖ポール・ルター派教会(ニューヨーク)
イングリッシュ・ナショナル・オペラでモンテヴェルディの「オルフェオ」やブライヤーズの世界初演作品を歌うなど、イギリス、アメリカ、フランスを中心に活躍中のカンターテナー、ライランド・エンジェル。北ドイツ・オルガン学派最大の巨匠ディートリヒ・ブクステフーデに、大バッハとヨハン・クリストフ・バッハ。17世紀〜18世紀ドイツの偉大なる宗教声楽曲を歌う。

ALTHUM
ALTHUM-004(1CD)
フェルナンド・デ・アルメイダ(1600頃-1660):聖木曜日のレスポンソリウム集
オリーヴ山で/わが魂は悲しむ/そこでわれらは彼を見た/わが友が
 極悪の商人ユダは/弟子のうちの一人が/われは子羊のごとく
民の長老らは
平日のミサ
カペラ・パトリアルカル
ジョアン・ヴァス(指)
フェルナンド・デ・アルメイダはポルトガルの作曲家・キリスト騎士団修道士。ドゥアルテ・ロボ(1565頃-1646)に師事しトマルのキリスト教修道院楽長を務めました。最近までほとんど顧みられることがなかったものの、その厳格な対位法や修辞的表現法は彼がポルトガル音楽史において重要な人物の一人であったことを裏付けています。カペラ・パトリアルカルは16世紀から19世紀のポルトガル音楽を演奏するために2006年に創設された声楽アンサンブル。指揮者のジョアン・バスはポルトガルにおける歴史的オルガン演奏の第一人者です。

ARTEMAGICA
ARTEMAGICA-002(3CD)
カルドーゾ(1566-1650):さまざまなモテット、聖週間聖務曲とその他の曲集(1648)
[待降節と四旬節]
われに注ぎたまえ/御身の力は
待降節と四旬節の主日のミサ
 キリエ/クレド/サンクトゥス&ベネディクトゥス/アニュス・デイ
待降節第1主日に/待降節第2主日に/待降節第2主日に
待降節第4主日に/四旬節第7主日に/四旬節第6主日に
四旬節第5主日に/灰の水曜日に/四旬節第1主日に
四旬節第2主日に/四旬節第3主日に/そこにカナンの女が
われが与える水/誰も汝に罪を定めず/四旬節第4主日に
[受難]
受難の主日に/枝の主日に/されどわれらは誇るべし
市中で罪人となりし女/栄光、称賛/主よ、わが足を洗われるや
かくも大いなる/天使の糧/聖木曜日のレスポンソリウム I
聖木曜日のレクツィオ II/聖木曜日のレスポンソリウム II
聖木曜日のレクツィオ III/聖木曜日のレスポンソリウム III
聖木曜日のレクツィオ IV/われを憐れみたまえ、神よ
聖金曜日のレスポンソリウム I/聖金曜日のレスポンソリウム II
聖金曜日のレクツィオ III/聖金曜日のレスポンソリウム III
聖金曜日のレクツィオ IV/聖土曜日のレシポンソリウム I
聖土曜日のレクツィオ II
[死者の為の典礼]
死者の為の第1のレクツィオ/死者の為の第7のレクツィオ
死者の為のミサ
 イントロイトゥス/キリエ/グラドゥアーレ/レスポンソリウム
 オフェルトリウム/サンクトゥス&ベネディクトゥス/アニュス・デイ
 コムニオ
主よ、覚えることなかれ/死者の為のレスポンソリウム
ヴォーカル・アンサンブル
[カタリナ・シルヴァ、イネス・ラメラ、
イザベル・ノゲイラ、
パトリシア・ソーザ(S)
ジョアナ・アラウジョ、
サンドラ・ペルペトゥオ(A) 
ジョアン・カンポ(男性アルト)
アントニオ・ドミンゲス、ティアゴ・オリヴェイラ、
ヴァスコ・ネグレイロス(T)
フィリペ・テイシェイラ、
モイゼス・フィレイタス、パウロ・ネト(Bs)]
ヴァスコ・ネグレイロス(指)

録音:2005年頃、ヴィスタ・アレグレ礼拝堂、ポルトガル
マヌエル・カルドーゾは彼の友人で支援者でもあった国王ジョアン4世(1604-1656)、ドゥアルテ・ロボ(1565頃-1646)と並ぶ、ポルトガルにおけるポリフォニー音楽の黄金時代を代表する作曲家。ビクトリア(1548-1611)と様式上の共通点が多いなど保守的な作風で知られますが、それは進歩的な作品が1755年のリスボン大地震により焼失したからでもあろうと推測されています。「さまざまなモテット、聖週間聖務曲とその他の曲集」はカルドーゾが死の2年前に自己の作品を集成して出版した曲集で、ジョアン4世に献呈されました。ヴァスコ・ネグレイロスはブラジルとドイツで学んだ合唱指揮者で、1988年に「ヴォーカル・アンサンブル」(これが団体名)を創設。この3枚組が彼らのデビューCDです。

ACADEMIA DE MUSICA DE SANTA CECILIA DE LISBOA
AMSC-2007(1CD)
南欧のブクステフーデ ファロ大聖堂のオルガン
ブクステフーデ:わが愛する神に BuxWV179
前奏曲ト短調 BuxWV163
カンツォネッタ ト長調 BuxWV172
トッカータ ト長調 BuxWV165
天におられるわれらの神 BuxWV207
トッカータ.ト長調 BuxWV164
カンツォーナ.ハ長調 BuxWV166
前奏曲ト長調 BuxWV162
フーガ ロ長調 BuxWV176
イエス・キリスト、われらの救い主 BuxWV198
フーガ.ハ長調 BuxWV174
暁の星の何と美しいことか BuxWV223
今こそ主をたたえよ、わが魂よ BuxWV212
今こそ主をたたえよ、わが魂よ(1,2,3)BuxWV213
ルイ・パイヴァ(Org)

録音:2007年、ファロ大聖堂、ファロ、ポルトガル
使用楽器:1710-1720年、ハンス・ハインリヒ・クーレンカンプ製
(2007年、ディナルテ・マシャド修復完了)
ポルトガル南部の港湾都市ファロ。その大聖堂のオルガンの修復完了に合わせて制作されたCD。なぜ南欧ファロのオルガンでブクステフーデなのか?それは、オルガン製作者であるハンス・ハインリヒ・クーレンカンプが北ドイツの偉大なオルガン製作家アルプ・シュニトガー(1648-1719)の弟子であり、また、修復が完了した2007年が北ドイツのリューベックで活躍しシュニトガーのオルガンをたいへん気にっていたブクステフーデの没後200年に当たっていたからとのことです。
ルイ・パイヴァ(1961年生まれ)はリスボン高等技術学校電気工学を修了、リスボン国立音楽院でジョアキム・シモンイス・ダ・オラにオルガンを、クレミルデ・ロザド・フェルナンデスに通奏低音を師事、さらにバルセロナ(スペイン)でモンセラト・トゥレンに、サラゴサ(スペイン)でホセ・ルイス・ゴンサレル・ウリオルの教えを受けたポルトガルのオルガンおよびチェンバロ奏者。2013年現在、リスボン国立音楽院教授およびリスボン・サンタ・セシリア音楽アカデミー学長を務めています。彼はポルトガルにおいてジョアン・ヴァスと並ぶ歴史的オルガン演奏のスペシャリストであり、数々のオルガン・プロジェクトにヴァスと共同で参加しています。

MPMP
MPMP-1(1CD)
カルロス・セイシャス(1704-1742):鍵盤音楽全集 Vol.1
ソナタ.ホ短調 K.37/ソナタ.ホ短調 K.35
ソナタ.イ短調 K.65/ソナタ.イ長調 K.60
ソナタ.ニ短調 K.25/ソナタ.ニ長調 K.21
ソナタ.ト短調 K.50/ソナタ.ト長調 K.46
ソナタ.ハ短調 K.15/ソナタ.ハ長調 K.1
ジョゼ・カルロス・アラウジョ(Cemb)

録音:データ未詳
使用楽器:1758年、ジョアキム・ジョゼ・アントゥネス(1731-1811)製、リスボン音楽博物館蔵
ジョゼ・カルロス・アラウジョはリスボン高等音楽学校、リスボン国立音楽院で学んだポルトガルのチェンバロおよびオルガン奏者。2004年、リスボン高等音楽学校主催カルロス・セイシャス・チェンバロ・コンクール第1位と聴衆特別賞を獲得。リスボン大学文学部で古典哲学を学び、古典ギリシャ語の辞書編纂にも携わるというユニークかつインテリジェンスあふれる人物です。
MPMP
MPMP-2(1CD)
カルロス・セイシャス(1704-1742):鍵盤音楽全集 Vol.2
フーガ.ハ短調 K.II/ソナタ.ハ短調 K.17
ソナタ.ト短調 K.49/ソナタ.II ト長調
ソナタ.ニ短調 K.30/ソナタ.ニ長調 K.20
ソナタ.イ短調 K.71/フーガ.イ短調 K.XXIIソナタ.XII ハ長調/ソナタ.ハ長調 K.7
シンフォニア.ヘ長調 K.41/ソナタ.ニ短調 K.31
ソナタ.イ短調 K.74/ソナタ.ハ長調 K.I
ジョゼ・カルロス・アラウジョ(Org)
MPMP
MPMP-3(1CD)
カルロス・セイシャス(1704-1742):鍵盤音楽全集 Vol.3
ソナタ.ハ短調 K.III/ソナタ.ハ短調 K.14ソナタ.ト短調 K.51/ソナタ.ニ長調 K.V
ソナタ.ニ短調 K.20/ソナタ嬰ヘ短調 K.XIV
ソナタ.イ長調 K.XX/ソナタ.イ短調 K.XXIII
ジョゼ・カルロス・アラウジョ(Cemb)

使用楽器:1758年、ジョアキム・ジョゼ・アントゥネス(1731-1811)製、リスボン音楽博物館蔵
MPMP
MPMP-5(1CD)
カルロス・セイシャス(1704-1742):鍵盤音楽全集 Vol.4〜ポルトガル国立図書館所蔵写本5015番所収のソナタ集
ソナタ.ト短調 BNP Ms.5015 I
ソナタ.ト長調 BNP Ms.5015 II
ソナタ.イ短調 BNP Ms.5015 III
ソナタ変ロ長調 BNP Ms.5015 IV
ソナタ.ハ短調 BNP Ms.5015 V
ソナタ.ニ短調 BNP Ms.5015 VI
ソナタ.ホ短調 BNP Ms.5015 VII
ソナタ.ヘ長調 BNP Ms.5015 VIII
ソナタ.ホ長調 BNP Ms.5015 IX
ソナタ.ニ長調 BNP Ms.5015 X
ソナタ.イ長調 BNP Ms.5015 XI
ソナタ.ハ長調 BNP Ms.5015 XII
ジョゼ・カルロス・アラウジョ(Cemb)

録音:データ未詳
使用楽器:1738年、クリスティアン・ファーター製/1693年、ジョヴァンニ・ジュスティ製

TEMPUS
TMP-1002(1CD)
エルナンデス・イリャナ、コッラディーニ:アリア集
フランシスコ・エルナンデス・イリャナ(1700頃-1780):Barbaro
 Ya gustosas albricias
 Desde el concavo duro
 Fenomeno asombroso
 Verso de segundillo
フランチェスコ・コラディーニ(1700頃-1769):Icaro sel amor / Desde la carcel de Cupido*
フランシスコ・エルナンデス・イリャナ:Reina prodigiosa / Pues a Clori amante
アルモニア・デル・パルナス
[マリビ・ブラスコ、ベアトリス・ラフォント(S)
ニコラス・ロビンソン(Vn、コンサートマスター)
エステル・ブエンディア、マリア・ゴミス、ホルヘ・ヒメネス、
キャスリーン・レイディグ、ヌノ・メンデス(Vn)
ダビド・アンティク(リコーダー)
ビセント・ナバロ、オビディ・カルペ(Hrn)
ホセチュ・オブレゴン(Vc) 
ベガ・モンテロ(ヴィオローネ、コントラバス)
マヌエル・ビラス(ダブル・ハープ)
エンリケ・ソリニス(バロックギター、テオルボ)
マリアン・ロサ(Org) イグナシ・ホルダ(Cemb)]
マリアン・ロサ・モンタグト(指)

録音:2012年3月20-22日、聖テレザ修道院、ラバル・ダ・ジェズス、トゥルトザ、タラゴナ県、スペイン

*以外は全曲世界初録音
フランシスコ・エルナンデス・イリャナはアストルガ大聖堂楽長(1723頃-1728)、バレンシアの聖体修道院(パトリアルカ修道院)楽長(1728-1729)を経てブルゴス大聖堂楽長を50年以上(1729-1780)にわたって務めた作曲家。フランチェスコ・コラディーニはナポリに生まれ、スペインに渡りバレンシアのカンポフロリド公の宮廷楽長(1726頃-1730頃)を務めた後マドリードに移り数多くのスペイン語の歌劇を書いた作曲家。エルナンデス・イリャナはバレンシアでコラディーニのナポリ流の音楽に出会い、その影響を受けたと推測されています。
アルモニア・デル・パルナスは2003年マリアン・ロサ・モンタグトにより創設され、バレンシアの音楽機関「TEMPUS」に所属するピリオド楽器アンサンブル。二人のソプラノの歌い分けが記されていませんが、両人とも生気あふれる意欲的な歌唱を聴かせてくれます。
TEMPUS
TMP-1001(1CD)
【旧譜 再案内】
ラバッサ、フエンテス:教会音楽集
ペレ(ペドロ)・ラバッサ(1683-1767):大いなるわが神[Inmenso Dios mio](聖体の秘蹟のカンタータ)
不詳:ピストレトとカデナの踊り
パスクアル・フエンテス(1721-1768):聖土曜日の第2哀歌 から 何ゆえ、黄金は光を失い
ペドロ・ラバッサ:生きているキリストの墓を[Sepulchrum Christi](過越の生贄の賛歌)
 礼拝堂楽長(キリストの生誕のビリャンシコ)/ソナタ(Op.1)
サルヴェ・レジナ
アルモニア・デル・パルナス
[マリビ・ブラスコ、カルメン・ボテリャ(S)
シルビア・モディノ、セルヒオ・ヒル(Vn)
ダビド・アンティク(リコーダー)
オビディオ・ヒメネス(Fg)
ホセチュ・オブレゴン(Vc)
マヌエル・ビラス(ダブルハープ)
マリアン・ロサ(チェンバロ、オルガン)]
マリアン・ロサ・モンタグト(指)

録音:2010年8月10-12日、聖テレザ修道院、ラバル・ダ・ジェズス、トゥルトザ、
タラゴナ県、スペイン
ラバッサはバルセロナに生まれ、フランセスク・バリュスに師事、ビク、バレンシア、セビリャの大聖堂楽長を務めた作曲家・音楽学者。パスクアル・フエンテスはバレンシアに生まれの作曲家・歌手。楽長職には就きませんでしたが、残された作品からそれに匹敵する才能の持ち主だったことがうかがえます。アルモニア・デル・パルナスはバレンシアに本拠を置く古楽アンサンブル。彼らはラバッサの「聖金曜日の第2の哀歌」と「死者の為のミサ(レクィエム)」も録音しています(La Ma de Guido, LMG 2076)。全曲世界初録音と表示されています。

Griffin
GCCD-4081(1CD)
エマ・カークビー 未発売音源〜バロック・ヴォーカル・マスターピーシズ
モンテヴェルディ:主をたたえよ[Laudate Dominum]
ジョヴァンニ・レグレンツィ(1626-1690):わが魂よ、なぜ引き留められるのか[Anima mea, cur detineris?]
カリッシミ:オラトリオ「イェフタ」[Jephte]
ボニファツィオ・グラツィアーニ(1604/1605-1664):棕櫚(しゅろ)のように[Velut Palma](カンタータ)
ジェレマイア・クラーク(1674-1707):祝福あれ、この甘美な地に[Blest be those Sweet Regions]
パーセル:夕べの賛歌[An Evening Hymn]
主よ、わが敵のいかに多きことか[Jehovah, quam multi sunt hostes]
バッハ:主をたたえよ、すべての異教徒よ[Lobet den Herrn](モテット)
エマ・カークビー(S)
リチャード・カニンガム(男性アルト)
マーティン・ピッカリング(T)
デイヴィッド・ビーヴァン(Bs)
聖アルバン室内cho
ロバート・ジョーンス(Org)
リチャード・スタングルーム(指)

録音:ライヴ、セント・ジョンズ・スミス・スクエア、ロンドン、イギリス

NUMERICA
NUM-1237(1CD)
セイシャスのソナタをギターで
カルロス・セイシャス(1704-1742):Sonata 1 / Sonata 7 / Sonata 21
Sonata 23 / Sonata 22 /Sonata 27
Sonata 5 / Sonata 6 /Sonata 10
ペドロ・リベイロ・ロドリゲス(G)
カルロス・セイシャスはポルトガルのコインブラに生まれた作曲家。リスボンでドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)に師事したとされ、王宮礼拝堂オルガニスト兼作曲家を務めました。1755年のリスボン大地震により楽譜の多くが失われたため残された作品はわずかですが、それらはいずれもセイシャスならではの魅力に溢れ、熱意あるファンを獲得しています。
ペドロ・リベイロ・ロドリゲスは1984年ポルトガルのミラ・デ・アイレに生まれたギター奏者。ジャイメ・シャヴィニャ音楽学校でジョゼ・カルロス・ファリニャ、デヤン・イヴァノヴィチに師事し2002年にコインブラ音楽院のディプロマを取得。2003年クロアチアのザグレブに渡りザグレブ・ギター・トリオのメンバーで名教師であるダルコ・ペトリニャクに師事し卒業後もその教えを受けました。現在もザグレブに拠点を持ち、ズラトコ・グルゴシェヴィチ音楽学校で教えながらクロアチア、スロヴェニア、コソヴォ、ポルトガル、スコットランド、オランダ、ルクセンブルク等で演奏しています。

WAON RECORDS
WAONCD-230(1CD)
ラモー:クラヴサン曲集
クラヴサン曲集(1706)
 プレリュード/アルマンド
 第2アルマンド/クーラント/ジーグ
 第1サラバンド&第2サラバンド
 ヴェニシエンヌ/ガヴォット
 メヌエット
クラヴサン曲集(1724)
 アルマンド/クーラント
 ロンドー形式のジーグ
 ロンドー形式の第2ジーグ
 鳥のさえずり
 第1リゴドン、第2リゴドンとドゥブル
 ロンドー形式のミュゼット
 タンブーラン/村人たち
 優しい嘆き/女神たちの対話
 つむじ風
新クラヴサン曲集(1729-30)
 トリオレ/未開人/異名同音
三和睦子(Cemb)

使用楽器:アンリ・エムシュ 1751年製(オリジナル/フレデリック・ハース氏所蔵) A=405Hz

録音:2012年7月1-3日、フランワレ教会(ベルギー、ナミュール市郊外)
ヨーロッパと日本で活躍する実力派、三和睦子の新譜。2010年にリリースした日本では初めてとなるソロCD「J.S.バッハ:トランスクリプション集」はレコード芸術で特選盤および優秀録音に選ばれました。今回の作品は、フランス・バロックの粋、ラモーのクラヴサン曲集。各曲の性格を巧みに描き分けながら、情感たっぷりに奏でています。ラモーも弾いたのでは、といわれているアンリ・エムシュのオリジナルの名器を用いており、豊かで鮮烈な音色も魅力。フランス・バロックの魅力がここに詰まっています。
【三和睦子〜プロフィール】
桐朋学園大学古楽器科チェンバロ専攻卒業後、同大学研究科修了。相愛大学古楽器科チェンバロ専攻非常勤講師を経て、兵庫県新進芸術家海外留学助成事業の第一期生として、ベルギー・ゲント王立音楽院に留学。1996年最高栄誉賞付ディプロマを得て卒業。同年、オーストラリア・スティフトメルク古楽コンクールで特別賞を受賞。
1996年よりブリュージュ国際古楽コンクール公式伴奏者をつとめる。ソリストとしては、ブリュージュ国際古楽音楽祭、ユトレヒト古楽音楽祭、フライブルク(スイス)国際音楽祭、リューベック・オペラ座コンサートシリーズなどに出演。また室内楽奏者としては、イル・フォンダメント、レ・ザグレマン、ベルギー・フランドルオペラ座(ロイ・グッドマン、ポール・グッドウィン)、ブラジル・サンパウロ市立劇場(ニコラウ・デ・フィゲイレド)などと共演する。1996年から2006年までゲント王立音楽院講師。チェンバロを故 鍋島元子、鈴木雅明、ジョン・ホワイトローの各氏に、文化庁芸術家在外研修員としてパリでニコラウ・デ・フィゲイレド氏に師事。現在、ヨーロッパ、日本で演奏活動を行っている。
<使用楽器について>
アンリ・エムシュは、18世紀を代表するフランスの楽器製作家で、現在、世界で5台のオリジナルが現存しています。この録音の使用楽器は1751年に
製作され、当時ラモーが仕えていた、財務官「ラ・ププリニエール家」が所有していたため、ラモー自身も弾いたのではないか、と言われています。

CONTINUO Classics
CC77-704(1CD)
B.マルチェッロ:12のフルート・ソナタop.2より
第10番イ短調/第5番ト長調
第8番ニ短調/第1番ヘ長調
第2番ニ短調/第12番ヘ長調
ムジカ・アンティクヮ・メディテラネア
[{クリスティアン・マンドーズ(アルト・リコーダー)、
フィリップ・フロン(Vc)、
マリー・アブドン(Fg)、
コリンヌ・ベティラック(Cemb.)]

録音:2012年11月、サン=ピエール教会(シーニュ、フランス)
ベネデット・マルチェッロ(1686-1739)は、D.スカルラッティが生まれた翌年、かのヴィヴァルディが生まれてから8年後のヴェネツィアに生まれた 音楽家。イタリア後期バロック時代、華やかな音楽活動が展開されていたヴェネツィアで活躍し、世俗音楽と教会音楽の両方に多くの作品を残しました。 本アルバムに収録されている「12のフルート・ソナタop.2」は、700近く残されている彼の作品の中でも著名で、今なおリコーダー奏者たちのレパートリー には欠かせない傑作のひとつ。それぞれが5つの楽章からなる教会ソナタで、当時の流行を多く取り入れた典雅な響きをたっぷりと堪能出来ると同時に、 一世を風靡した大家コレッリの影響も強く感じられます。温かなリコーダーの響きと、チェロ、ファゴット、チェンバロらによる通奏低音伴奏陣との柔らか な響きが美しく、洗練されていながらもどこか素朴さを残したハーモニーは絶品です。
ソロを担当するクリスティアン・マンドーズは、元はフランス諸都市の “エトワール” として活躍していたバレエダンサーでしたが、リコーダーの演奏に 専念するためにバレエ界を去り、ソリストとして活動を開始したという異色の経歴を持つ演奏家。これまでにベルリン・フィルのメンバーや、P.ヘレヴェッ ヘ率いるシャペル・ロワイヤル、T.ピノック率いるイングリッシュ・コンソート、N.ゲッダ、M.バーヨなど、数々の名手たちと共演を重ねてきた名手です。 1981年に、自ら子楽器団体「ムジカ・アンティクヮ」を設立しており、本アルバムにはそのメンバーが通奏低音として参加しています。 (Ki)

Audax Records
ADX-13700(1CD)
ヴァイオリンのためのソナタ集
コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ.ニ長調 Op.5-1
テレマン:「食卓の音楽(ターフェルムジーク)」〜ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ.イ長調 TWV41:A4
ルクレール:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ.ホ長調 Op.9-6
ヘンデル:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ.ニ長調 HWV.371
アルビカストロ:ソナタ.ト短調 Op.5-6「ラ・フォリア」
ヨハネス・プラムゾーラー(バロックVn)、
フィリップ・グリスヴァール(Cemb)

録音:2013年2月15日−17日、ケルン(ドイツ)
バロック・ヴァイオリンの新時代到来を確信させてくれる南チロル出身の若き名手ヨハネス・プラムゾーラー。自らピリオド・オーケストラ、インターナショナル・バロック・プレーヤーズを主宰し、師であるレイチェル・ポッジャーのブレコン・バロックのメンバーとしても活躍するプラムゾーラーの自主レーベル「Audax Records」が始動!
1980年、フランスのナンシー出身で、スイスの古楽総本山バーゼル・スコラ・カントルムで研鑽を積んだ古楽系鍵盤奏者、フィリップ・グリスヴァールとのデュオによるヨハネス・プラムゾーラーの自主レーベル第1弾のプログラムは、イタリア・バロックの巨星アルカンジェロ・コレッリ(1653−1713)の「Op.5-1」から始まる17世紀後半〜18世紀前半のヴァイオリンのためのソナタ集。伸びやかで豊潤なバロック・ヴァイオリンの音色、高度なテクニックを披露しながらも、じっくりと語りかけてくるかのような丁寧な音楽表現。コレッリで幕を開け、アルビカストロでフィナーレを迎える巧みなプログラミング。レイチェル・ポッジャーも大きな信頼を寄せる、バロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラー。自主レーベルを立ち上げた古楽界の若き名手の新たなる挑戦、今ここに始まります!

TYXart
TXA-13029(1CD)
カンターテ・カンティクム・ノーヴム〜教会暦のためのグレゴリオ聖歌
1.Nos autem gloriari
2.Christus factus est
3. Angelis suis*: Angelis suis
4. Alleluia - Redemptionem
5. Ave Maria*: Ave Maria
6. Qui manducat
7. Quinque prudentes
8.Ad te levavi (mit Psalmvers Vias tuas)
9.Dominus dabit
10.Dominus dixit ad me
11.Judica me Deus
12.Dico vobis, gaudium est
13.Factus est repente
14.In principio Deus
15. Diffusa est gratia*: Diffusa est gratia
16. Vidi speciosam
17. Spiritus Domini*: Spiritus Domini
18. Ave maris stella*: Ave maris stella
19. Ad te levavi (mit Psalmvers Dirige me
20.Si ambulavero
コラールスコラ(旧レーゲンスブルクドームシュパッツェン大聖堂聖歌隊)
ヨーゼフ・コールホイフル(指)
テオ・フルーリOSB 神父(Org)

録音:1988-2007年
グレゴリオ聖歌の権威のヨーゼフ・コールホイフルにより創設された聖歌隊コラールスコラ。1988年のイタリア・アレッツォのコンクールで優勝から現 在に至るまでの演奏を集めた聖歌隊の成長記録のようなアルバムです。グレゴリオ合唱から教会暦の年間を通しての行事まで収録されています。特にテオ・ フルーリOSB神父がグレゴリオをテーマにオルガンの即興演奏をしている点も注目されます。 (Ki)

FLORA
FLORA-2712(1CD)
アウラ・ソアーヴェ/17世紀前半イタリアの歌曲集
ルッツァスコ・ルッツァスキ(1545頃-1607):優しいそよ風[Aura soave](*/+)
不詳:シンフォニア・アンティカ(+/#)
ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1550頃-1622):大胆な男[L'Ardito]−言い寄る男[L'innamorato](*/+/#)
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー(1580-1651):トッカータ・アルオペッジャータ[Toccata Arpeggiata]
ステファノ・ランディ(1587-1639):小鳥[Augellin](*/+)
イッポリート・タルタリーノ(1539頃-1582):スザンナによるカンツォン[Canzon sopra Susanna]#
ジュリオ・カッチーニ(1545頃-1618):
戻れ、ああ、戻れ[Torna, deh torna](*/+/#)
ジョヴァンニ・デ・マック(1548/1550-1614):第1のストラヴァガンツァ[Prima Stravaganze]#
 私の苦しみが生まれる[Nasce la pena mia](+/**)
ジュリオ・カッチーニ:アマリッリ[Amarilli](*/**)
ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスベルガー:トッカータ[Toccata]+
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):秘密の愛人[L'Amante segreto](*/+)
ルイージ・ロッシ(1597-1653):パッサカリア[Passacaille]+
マルコ・マラッツォーリ(1602?-1662):ばらについて[Sopra la Rosa](*/+/#)
セリーヌ・シェーン(S)*
ジョヴァンナ・ペッシ(ダブル・ハープ+)
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソプラノ**、
ヴィオラ・ダ・ガンバ・バス#)
上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ・テノール**)
ライナー・ツィパーリング、ロミーナ・リシュカ(ヴィオラ・ダ・ガンバ・バス**)

録音:2012年6月、ブラ・シュル・リエンヌ教会、ベルギー
才色兼備のソプラノ、セリーヌ・シェーンのセカンド・リサイタル・アルバム。前作『アマランサス』(FLORA 2210)の17世紀フランスの宮廷歌曲に続き、今回は17世紀前半にイタリアで隆盛した「新音楽」(歌詞を聴き取りやすく語るように歌う独唱と伴奏楽器によるモノディ形式の音楽)をテーマとしています。秋の夕べ、優しいそよ風に吹かれながら、ていねいに醸されたロゼ・ワインをゆっくり味わうような一時間余。ブックレットに歌詞(イタリア語)が記載されていますが、解説はございません。
FLORA
FLORA-2511(1CD)
マラン・マレ(1656-1728):フォリア
ヴィオール曲集第2巻(1701)から
 組曲ニ長調 から 前奏曲,
 ブラスク,フォリアのクプレ
 組曲イ長調
 前奏曲,気まぐれ,アルマンド,
 クラント,サラバンド,
 サラバンド,速いジグ,エコー,
 ファンタジー
 組曲ホ長調
 前奏曲,アルマンド,クラント,
 サラバンド,ジグ,
昔のリュート作曲家の流儀によるパヴァーヌ
 ガヴォット,不規則なロンド,
 シャコンヌ
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ*)
ライナー・ツィパーリング(ヴィオラ・ダ・ガンバ+)
エドゥアルド・エグエス(テオルボ)
フランソワ・ゲリエ(Cemb)

録音:2011年10月、バス=ボドゥー教会
使用楽器:1621年、トマス・オールレッド製*/1718年、バラク・ノーマン製+
『音階』(FLORA 0603)、『シャリヴァリ』(FLORA 1507)に続くフィリップ・ピエルロのマレ第3作。「スペインのフォリア」として有名な「フォリアのクプレ」(32の変奏、演奏時間約19分半)はまさに圧巻。

MUSICA KUKUSIENSIS
KUKU-01(1CD)
ムジカ・ククシエンシス/ククス城アーカイヴの音楽
ヨゼフ・ファルティス(1776-1842):天の元后[Regina coeli]ト長調
ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):めでたし天の元后[Ave Regina]ト長調
マクシムス・ヤンチャー(1741?-1792):天より露を滴らせ[Rorate coeli]
ヴェルネルス・ヒンブル(1733-1805):めでたし天の元后[Ave Regina]ロ長調
マクシムス・ヤンチャー:あまねき世の女王[O Konigin der ganzen Welt](待降節の為のアリア)
ブラシウス・スムルチェク(1746?-1813):レクイエム から ベネディクトゥス
アブンディウス・ミクシュ(1734-1782):リタニア〜神秘のばら[Rosa mystica]
ブラシウス・スムルチェク:おお、泉なるマリア[O Maria Brunnenquelle](待降節の為のアリア)
ヴェルネルス・ヒンブル:リタニア から 神秘のばら[Rosa mystica]/パストレッラ ニ長調*
ハイドン:清き処女マリア[Maria Jungfrau rein](待降節の為のアリア)
シュテファヌス・ザイラー(1741-1814):リタニア〜病める者たちの救い[Salus infirmorum]
ヴェルネルス・ヒンブル:めでたし元后[Salve Regina]ト長調
マルケータ・マートロヴァー(S(*以外))
ヴィート・ハヴリーチェク(Org)

録音:2012年6月21日、7月12日、聖三位一体教会、ククス、チェコ
ボヘミア(チェコ)のフラデツ・クラーロヴェー近郊クススに城館を築いた伯爵フランツ・アントン・シュポルク(1662-1738)は、ボヘミアで最初の公開歌劇劇場を創設するなど音楽を愛する有力貴族でした。残念ながら彼自身の楽譜コレクションは残っていませんが、没後の1743年以降に収集された900を超える楽譜が城館のアーカイヴに所蔵されています。当アルバムではククス城の楽長を務めたマクシムス・ヤンチャー、ヴェルネルス・ヒンブル、ヨゼフ・ファルティスや、直接的または間接的にクスス城に関わったその他の作曲家たちの教会用独唱曲を、マルケータ・マートロヴァーの清々しい歌唱で聴くことができます。全曲世界初録音と表示されています。
本体、外装に規格番号表示がございません。

FONORUZ
CDF-2395(1CD)
クエルダス・ムエベ・デ・プラタ/ルイス・デ・ゴンゴラと同時代の音楽家たち
ルイス・ビセニョ(活躍:1610年代-1630年代):エスパニョレタ(舞曲)[Danza llamada la Espanoleta]
バルトロメ・セルマ・イ・サラベルデ(1580頃-1640頃):ガイヤルド[Gallarda]/クラント[Corrente]
ルイス・デ・ゴンゴラ(1561-1627)?:*
ガイヤルド(合奏版)[Gallarda]
バンドゥリアの為の断章[Fragmento para bandurria]
バンドゥリアの為のパッサカリア[Pasacalle para bandurria]
バンドゥリアの為のパッサカリア(合奏版)[Pasacalle para bandurria]
ハカラ[Jacara]
エミリオ・デ・カヴァリエーリ(1550頃-1602):大公とブエルタ[Gran Duque y Vuelta]
アンドレア・ファルコニエーリ(1585/1586-1656):ラ・モナルカ[La Monarca]
 メロ(ブランド)[Brando dicho el Melo]
不詳:フォリア[Folias]
 雌牛[Vacas]
 Oの為の掻き鳴らし[Rasgueos por la O]
ルイス・ビセニョ:大シャコンヌ[Gran chacona]
ルイス・デ・ゴンゴラ?:ガイヤルド[Gallarda]*
シンコ・シグロス
[ミゲル・イダルゴ(ルネサンスギター、バロックギター、ディレクター)
アントニオ・トラルバ(リコーダー) 
ガブリエル・アレリャノ(バロックヴァイオリン)
ホセ・イグナシオ・フェルナンデス(バロックバンドゥリア)
ダニエル・サエス(コラチョン、バロックチェロ)
アントニオ・サエス(打楽器)]

録音:2006年8月、2008年7月、2011年2月、カルトジオ教会、カサリャ、セビリャ県、スペイン
コルドバに生まれたスペイン黄金時代を代表する詩人ルイス・デ・ゴンゴラ(1561-1627)。その音楽的な作風を同時代の音楽家からも高く評価された彼が作曲したと推定される楽曲*も残されており、当アルバムはそれらは中心に置いた構成となっています。

ANIMA E CORPO
AEC-003(1CD)
アントニオ・チェスティ(1623-1669):アリア&カンタータ集
私の魂よ[Alma mia]/シンフォニア*
私の悲しみよ[Mie pene]
来て、アリドーロ[Vieni Alidoro]
シンフォニア*
愛は私に何を勧めるのか[Che mi consigli Amor]
もう愛を語るな[Non si parli piu d'Amore](カンタータ)
ベレニーチェ[Berenice]/私の熱愛する人のまわりで[Intorno all'Idol mio]
陽気に戯れよう[Su lieti scherzate]
シンフォニア*
おお、どれほど集まり競り合うのか[O quanto concorso](カンタータ)
愛よ、残忍な勝利を求めるならば[Amor se la palma]
シンフォニア*
地獄の門を開け[Disserratevi abissi]
眠れ、愛する人よ[Dormi, ben mio]
ラケル・アンドゥエサ(S(*以外))
ラ・ガラニア
ホセ・マヌエル・ナバロ、パブロ・プリエト(Vn)
マルタ・ビラ(Vc)
ベガ・モンテロ(ヴィオローネ)
セサル・ウアルデ(バロックG)
マヌエル・ビラス(Hp)
ヘスス・フェルナンデス・バエナ(テオルボ、指)

録音:2013年3月、マドリード、スペイン
スペインの古楽歌姫ラケル・アンドゥエサの当レーベル第3作。一人の作曲家のみを取り上げたのはこれが初めてです。チェスティはアレッツォに生まれフィレンツェで活躍、1666年にウィーン宮廷副楽長に就任し同地に没したイタリア・バロック・歌劇を代表する作曲家の一人。

MISTERIA PASCHALIA
MPC-001(1CD)
ジャン・フランチェスコ・デ・マーヨ(1732-1770):オラトリオ「重き十字架を背負いしイエス」(1764) ロベルタ・インヴェルニッツィ(ソプラノ:マリア)
ルチア・チリッロ(アルト:マグダレーナ)
カルロ・アッレマーノ(テノール:ヨハネ)
エウローパ・ガランテ
ファビオ・ビオンディ(指)

録音:ライヴ、2006年4月14日、カロル・シマノフスキ・ホール、クラクフ、ポーランド
ジャン・フランチェスコ・デ・マーヨは作曲家ジュゼッペ・ディ・マーヨ(1697-1771)の息子としてナポリに生まれたイタリアの作曲家。38歳の若さで病死しましたが、20を超える歌劇、多数のオラトリオ、カンタータ、ミサ曲等を残しました。「重き十字架を背負いしイエス」はキリストの受難を聖母マリア、マグダラのマリア、使徒(福音記者)ヨハネの視点で綴ったオラトリオ。解説書はポーランド語表記のみ。歌詞の記載はございません。
MISTERIA PASCHALIA
MPC-002(1CD)
A・スカルラッティ:聖なるお告げの為のオラトリオ(最も神聖なる受胎告知の為のオラトリオ)(1700-1703) ロベルタ・インヴェルニッツィ(ソプラノ:処女マリア)
エマヌエーラ・ガッリ(アルト:天使)
マルタ・アルマハノ(ソプラノ:無垢の心)
マリーナ・デ・リーゾ(アルト:謙遜の心)
マグヌス・スターヴェランド(テノール:不信の心)
エウローパ・ガランテ
ファビオ・ビオンディ(指)

録音:ライヴ、2007年4月7日、カロル・シマノフスキ・ホール、クラクフ、ポーランド
解説書はポーランド語表記のみ。歌詞の記載はございません。

ELOQUENTIA
EL-1342(1CD)
マショー:ヴィルレー、バラード、ロンドー集
ヴィルレー「いとしい人に会って帰るとき」
ヴィルレー「どんなに遠くにいても」
ロンドー「優しき友よ、君に忘
れられてから」
バラード「私は思い悩んだ」
バラード「泣いてください、佳き人よ、あなたのしもべのために」 
ヴィルレー「私を長くさいなむ病気のために」
ヴィルレー「10、7、5、13、14、15」
ヴィルレー「愛する人よ、あなたのやさしい姿」
バラード「不思議な蛇、ピュトン」
バラード「恋がわたしを焦がれさせ」(朗唱、リュートによる演奏)
バラード「恋がわたしを焦がれさせ」(ヴォーカル、ヴィエール、フルート・ドゥブルによる演奏)
ヴィルレー「もし愛しい人が僕から離れてしまったら」
「Loyaute weil tous jours」
プロローグ「そして音楽とは技芸だ」
ヴィルレー「Liement me deport」 
ヴィルレー「J’aim sans penser laidure」
マルク・モイヨン(歌)、
ヴィヴァビアンカルーナ・ビッフィ(歌、ビウエラ)、
アンジェリク・モイヨン(歌、ゴシック・ハープ)、
ミカエル・グレビル(Lute、カテリナ)、
カタリナ・ヴィサン(オルガネット)、
カルロ・リッツォ(タンブーラン)、
ピエール・アモン(中世Fl、指)

録音:2012年7月、ラ・ボリ・アン・リムーザン(フランス)
ジョルディ・サヴァールからの信頼も厚き、中世フルートの名手ピエール・アモンが、マルク・モイヨンら古楽界の精鋭を引き連れ、待望の最新盤をリリー スいたしました!前回のアルバム「運命の妙薬」(EL0918)に引き続き、今回も14世紀の大家ギヨーム・ド・マショーの作品を取り上げたプログラムです。 詩が重んじられていた中世という時代において、音楽家としてだけでなく偉大な詩人としても大きな存在感を放っていたマショー。宗教ジャンルではモテッ トの大家としても有名ですが、それと同時に、数多くの重要な世俗歌曲を残した作曲家でもあります。本アルバムは、中世フランスの三大定型詩と呼ばれ る、代表的な3つの詩曲ジャンル「ヴィルレー」「バラード」「ロンドー」に焦点をあて、プログラムが組み上げられています。マショーが残した中世フラ ンス語の美しい言の葉の響きと、素朴でありながらどこか深い魅力を湛えた旋律の響きは絶品。バロック・オペラ界に活躍し、W.クリスティとも多くの共 演を重ねるマルク・モイヨンの歌声は、聴く人を包み込むような温もりにあふれた見事なもので、ヴィヴラートを控えめに抑え、素の歌声の魅力を存分に 活かした優しい歌い口に魅了されます。リュートやゴシック・ハープ、中世フルートといった古の楽器が織りなす伴奏の響きも聴き所。前回のアルバムから 引き続き、ヴィヴァビアンカルーナ・ビッフィとアンジェリク・モイヨンが参加しています。歌詞対訳付き(英語)。 (Ki)

Musica Ficta
MF-8016(1CD)
ド・マシ:ヴィオール曲集
組曲ニ短調、組曲ト長調、
組曲ニ長調、組曲ト短調
ロミーナ・リシュカ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2012年5月27日、29日、ベルギー
※使用楽器:Basse de viole 7 cordes modele francais, Walter Schmidt, Vienne, 2002.
生没年や経歴など謎に包まれながら、太陽王ルイ14世の宮廷に仕え、マレやフォルクレに大きな影響を与えたと伝わるヴィオール奏者、ド・マシ。「ヴィオール概論」の著者ジャン・ルソーと、"ヴィオールを演奏する真の方法"をめぐって、熱い論争を交わした人物として知られています。1685年パリで出版され、ド・マシの評価を決定づけた重要作「ヴィオール曲集」を弾くのは、オーストリア生まれの若きガンビスト、ロミーナ・リシュカ。古楽大学の総本山、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムではパオロ・パンドルフォにガンバを学び、若手古楽アンサンブル「ル・ジャルダン・セクレ」や、2012年のラ・フォル・ジュルネに来日した「リチェルカーレ・コンソート」などのメンバーとして活躍するロミーナ。師のパンドルフォもCDとして残した謎多き作曲家、ド・マシの組曲集に挑みます。

MUSIEPOCA
MEPCD-007(1CD)
ジュアン・アラニエス:トノ&ビリャンシコ集第2巻
ジュアン・アラニエス(1580頃-1650頃):1、2、3、4声の為のトノとビリャンシコ集第2巻(1642、ローマ)〜A la luz del dia / Digame un requiebro / Par recibir a Lisa
不詳:San Juan de Lima con sus diferencias(器楽)
ジュアン・アラニエス:1、2、3、4声の為のトノとビリャンシコ集第2巻 〜Dulce desden(ロペ・デ・ベガのテキストによる)
アンドレア・ファルコニエーリ(1585/1856-1656):La suave melodia(器楽)
ジュアン・アラニエス:1、2、3、4声の為のトノとビリャンシコ集第2巻 〜Pensamientos altos / Avecillas suaves / Mi zagala
マルコ・ウッチェリーニ(1603頃-1680):ソナタ第2番「La Luciminia contenta」(器楽)
ジュアン・アラニエス:1、2、3、4声の為のトノとビリャンシコ集第2巻 〜En dos lucientes estrellas(ルイス・デ・ゴンゴラのテキストによる)/Halconcillo nuevo / Aquel nino
不詳:Lanchas para baylar(器楽)
ジュアン・アラニエス:1、2、3、4声の為のトノとビリャンシコ集第2巻 から
 Parten la galeras / Un sarao de la Chacona
ヌエボ・サラオ
[メルセデス・エルナンデス、ライア・フリグレ(S)
マルタ・インファンテ(A)
ダビド・エルナンデス(T)
トゥマス・マシェ(Bs)
ラウル・オレリャナ(Vn)
マヌエル・ビラス(Hp)
ウリオル・アイマト(Vc)
ペレ・ウリベ(打楽器)
ラファエル・ボナビタ(バロックギター、指揮)]

録音:2012年、L'Interpret Produccions スタジオ、リェイダ、カタルーニャ、スペイン
日本の古楽ファンにもおなじみのラファエル・ボナビタ(ボナヴィータ)率いる声楽&ピリオド楽器アンサンブル、ヌエボ・サラオのデビューCD。
ジュアン・アラニエス(フアン・アラニェス)はカタルーニャ(スペイン)の作曲家。ローマのスペイン大使宮廷楽長を務め、2巻のトノ&ビリャンシコ集を出版しましたが第1巻は現存していません。当盤には第2巻の全12曲と同時代のイタリアとスペインの器楽曲が収められています。

Capriccio
C-5145D(2CD)
アンドレア・ツァーニ:チェロ協奏曲全集
チェロ協奏曲第10番ヘ長調WD794
チェロ協奏曲第2番イ短調WD789
チェロ協奏曲第3番ニ長調WD792
チェロ協奏曲第6番ト短調WD797
チェロ協奏曲第8番ハ短調WD798
チェロ協奏曲第5番ト長調WD790
チェロ協奏曲第9番変ロ長調WD796
チェロ協奏曲第4番ニ短調WD795
チェロ協奏曲第7番ハ長調WD788
チェロ協奏曲第11番ホ短調WD791
チェロ協奏曲第1番イ長調WD793
チェロ協奏曲第12番ヘ短調WD799
マルティン・ルンメル(Vc)
ケルン・アカデミー
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)

録音:2012年11月14-17日ドイツヴュッペルタル,インマヌエル教会
※世界初録音
イタリアのバロック時代のヴァイオリニスト、作曲家アンドレア・ツァーニ(1696-1757)。彼はカザルマッジョーレ出身で、 地元で音楽を学んでいたところ、カルダーラがその演奏を聴いて感動し、ウィーンへの旅の同行者に選んだという人です。ウ ィーンではハプスブルク家の宮廷ヴァイオリニストとして活動し、カルダーラの死後は故郷に戻り、そこで生涯を終えました。 ヴァイオリンのための作品のいくつかが知られていますが、この12 のチェロ協奏曲は新しく発見されたもので、ヴィヴァル ディの影響を感じさせつつも、随所に新しさを感じさせる端正な作品です。この作品の発見を機に、オーストラリアのジル・ ウォード博士はツァーニの包括的な作品目録と、印象的な伝記を発表したとのことで、今後は、この知られざる作曲家ツァー ニの評価が進みそうです。今回チェロを演奏しているのは名手マルティン・ルンメル。ひと時の愉悦をお届けいたします。

Sono Luminus
DSL-92169
(CD+Bluray AUDIO)
世界を揺るがす9つの音
J.アドソン(1587-1640)/J.ダウランド(1563-1626):グレイ法曹院-ウィロビー卿のご帰還 P. 6 6
C.ネグリ(1535-1604)/ F.カローゾ(1535-1605):ブランド・ディ・カレス-パッソ・エ・メッツォ
作者不詳:ケアリー婦人のドンプ(1520 年頃)-ウィンクフィールド婦人のロンド
作者不詳:ツァイーデのロンド
ヘンデル:フルート・ソナタ ト長調 Op.5-1 HWV363b
バッハ:フルート・ソナタ ホ短調 BWV103〜第3楽章
オズワルド(1710-1769):夏のアリア-アザミ
J.オズワルド:冬のアリア-ローレル
スコットランドの伝承曲:Yeil, Yeil-A Wife of My Ain
ル・ロワ(1520-1598):パッサメッツォ
ボワモルティエ:組曲 第1 番 ホ短調 Op.11
ロカテッリ(1695-1764):メヌエットと変奏曲
W.マクラウド(1867-1919):ボートの船尾に座っている
R.バラール(1530-1588):村のブランル
ミンディ・ローゼンフェルド(バロックFl,ハープ,ファイフ,バグパイプ)
ロン・マクファーレン(Lute)

録音:2012年10月2-4日
2人の名手が、各々お気に入りの音楽を持ち寄って作り上げた珠玉の作品集。書かれた時代はルネサンスから初期バロックに及び、様々なスタイルを持った曲は、どれも静かでありながら強く存在を訴えかけてきます。バッハ、ヘンデルなどの良く知られた曲、スコットランドの伝承曲、名前も知らない作曲家の曲…どれにも奏者たちの優しい眼差しが注がれているのを感じることでしょう。ここで心にしみいるリュートを奏でているのは、グラミー賞ノミネート経験もあるロン・マクファーレン。フルートからバグパイプまでこなすのはボルティモア・コンソートの創設メンバーとして活躍するミンディ・ローゼンフェルト。この親密で艶やかな艶やかな響きを余すことなく捉えた録音にも注目してください。
Sono Luminus
DSL-92172
(CD+Bluray AUDIO)
私はこの地上で見た
タルクィーニオ・メルーラ(1594/1595-1665):恋のリラにのせて
マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643):私はこの地上で見た
ベルナルド・ストラーチェ(1664頃):スパニョレッタ
モンテヴェルディ:苦しみはかくも甘き
ベネデット・フェラーリ(1603頃-1681):アルド
モンテヴェルディ:蔑んだまなざし
ピッチニーニ(1566-1638頃):パルティテ
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):秘密の恋人
ストラーチェ:バレット
フレスコバルディ:そうして私をあざ笑うのですか?
 そよ風吹けば
メルーラ:今や眠りの時
ホセ・レモス(C.T)
ジョリー・ヴィニクール(Cemb)
デボラ・フォックス(テオルボ)
中世のヨーロッパにおいては、女性が教会や舞台で歌うことは禁じられていました。そのため高音パートは、変声期前の少年(ボーイソプラノ)が担当するか、もしくは成人した男性がファルセット(裏声)で歌うことでカバーしていました。これがカウンターテナーの始まりであり、今は衰退したカストラートと混同されることも多く、また、女性歌手たちが普通に舞台、教会で歌うようになってからは、あまり表にでることもなかったと言えるでしょう。しかし最近になってからは、優れたカウンターテナー歌手が多く出現し、またバロック・オペラの復興も追い風となり、この「素晴らしい声」が愛されるようになってきています。このホセ・レモスはブラジルで生まれ、ボストン音楽院を始めとしたアメリカの学校で学び、タンクルウッドでブリテンの「夏の夜の夢」などに出演。めきめきと実力を伸ばしている人です。レパートリーはヘンデルを中心としたバロックものから、現代曲までと幅広く、またアンサンブル「ブリオ」のメンバーとしてsonoluminusレーベルからも3枚のCDをリリース。その魅力はすでに多くの人に知られています。ここでは17世紀のイタリア歌曲を、友人のギタリスト、フォックスとグラミー賞にもノミネートされたハープシコード奏者ヴィニクールとともに演奏。深淵なる世界を見せてくれます。

Temperaments
TEM-316041(2CD)
ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1682-1738):作品 アンドレ・イゾワール(Org)
オリヴィエ・ボーモン(Cemb)
シャペル・ロワイヤルのオルガン奏者を務め、6巻のチェンバロ作品集をのこした18世紀最大の作曲家のひとり、ダンドリューのオルガン作品集。奉 献唱からノエル、序曲からミュゼットまで、オルガンおよびチェンバロのための作品を、イゾワールとボーモンという豪華奏者がお届けします。先人達のス タイルを尊重しつつもギャラント様式の作風も感じさせる作品の数々をお楽しみください。 (Ki)

SARTON
SARTON-007-8-1
(2CD)
グダンスク市の音楽の遺産 Vol.4(ポーランド科学アカデミー・グダンスク図書館所蔵の楽譜による)
ヨハン・バルタザル・クリスティアン・フライスリヒ(1687-1764);バルトルト・ハインリヒ・ブロッケス(1680-1747)台本:キリストの受難(1726)
ユリア・キルヒナー(ソプラノI:信心、マグダレーナ1、シオンの娘)
イングリダ・ガーポヴァー(ソプラノII:マリア)
フランツ・フィツトゥム(男性アルト:ペテロ、信心、シオンの娘)
ゲオルク・ポプルツ(テノールI:福音史家)
ヴィルギル・ハルティンガー(テノールII:カイファ、ヨハネ、シオンの娘、兵士、信心)
ダニエル・オレクシ(テノールIII:ユダ)
マレク・ジェプカ(バスI:イエス)
エッケハルト・アベーレ(バスII:ヤコブ、ピラト、隊長、信心)
グジェゴシュ・ヴォランスキ(バスIII:信心)
ゴルトベルク・バロック・アンサンブル(合唱&管弦楽)
アンジェイ・ミコワイ・シャデイコ(指)

録音:2012年9月4-7日、三位一体教会、グダンスク、ポーランド
ヨハン・バルタザル・クリスティアン・フライスリヒはライプツィヒでJ・S・バッハに師事した経験のあるドイツの作曲家。ゾンダースハウゼン(ドイツ)の宮廷楽長(1719/1720-1730/1731)、グダンスクの聖マリア教会楽長(1731-1764)を務め、マタイ受難曲(1720)他数多くの教会音楽を作曲しました。「キリストの受難」はテレマン、ヘンデルらが作曲した「ブロッケス受難曲」と同じテキスト(カット等による差異はあるかもしれません)による作品。テキストの性格に合わせてか、バッハの受難曲に比べ抒情的な趣があります。世界初録音と表示されています。

ELOQUENTIA
EL-1341(1CD)
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタop.5(リコーダー版)
第1番 ヘ長調 /第5番 ニ短調
第3番 ヘ長調/第4番 変ロ長調
第2番 ヘ長調/第6番 ハ長調
ルイス・ベドゥスキ(リコーダー)
フィリップ・グリスヴァルト(Cemb)
使用楽器:アルト・リコーダー Jocob Dennerのモデル/Ernst Meyer製作

録音:2010年6月
コレッリの名曲ヴァイオリン・ソナタop.5のリコーダーによる演奏盤。演奏に際しては、過去になされた様々な編曲を参考にしつつも、演奏者 が独自の編曲を行っており、装飾や旋律の変形など、ヴァイオリン版に負けず劣らず聴きばえのする仕上がりとなっています。 なお、第5番ジーグはCDに収まりきらないということでここでは繰り返しなしで演奏。フル・バージョンはブックレット内のURLからダウンロー ドできるという仕掛けになっています。リコーダーを演奏するルイス・ベドゥスキはイタリア=ブラジル系の音楽家。メメルスドルフら巨匠の薫陶 を受け、また、18世紀の装飾音に関する論文で修士号も取得しています。演奏能力と研究の両面に裏打ちされた演奏は、驚異的な息の長さと滑ら かさを備えた仕上がりです。チェンバロのグリスヴァルトも、ヤーコプスやサヴァールの指揮のもとでも演奏経験豊富というだけあって、アンサン ブル能力と巧みな通奏低音の和声づけで聴かせます。 (Ki)

DACAPO
MAR-6.220630
(1SACD)
高貴なるリコーダー協奏曲集〜フレデリク4世の王宮の音楽より
クリストフ・グラウプナー(1683-1760):序曲ヘ長調GWV447(1740頃)
ヨハン・アドルフ・シャイベ(1708-1776):4声部の協奏曲変ロ長調
ヨハン・ゴットリープ・グラウン(1703-1771):二重協奏曲ハ長調WILG3(1760)
グラウプナー:協奏曲ヘ長調GWV323(1735-1737)
作者不詳:シャルロッテ・アマーリエ王女の音楽コレクションより(1730)「王女のための組曲」ニ短調(M.プロハスカ編)
《ボーナス・トラック》
ヨハン・クリスチャン・シックハルト(1681-1762):ソナタハ短調
Op.8-4〜ピウ・ヴィヴァーチェ(1709頃)
ボレット・ロード(リコーダー)
アルテ・デイ・スオナトリ

録音:2013年3月13-16日ポーランドプシュチナ城博物館鏡の部屋
17世紀の終わりから18世紀の初め、デンマーク=ノルウェー王として在位したフレデリク4世。治世していた時代のほとんどは戦いに明け暮れ、その際に国力も低下したのですが、終戦後に貿易と文化が復興し、王は当時の高名な音楽家、グラウプナー、シャイベ、グラウン、ラウルらをデンマークに呼び、多くの作品を演奏させたのです。また彼の娘シャルロット・アマーリエのために舞曲の数々を作らせて「コレクション」としました。これらのデンマーク由来の作品は、現在ではほとんど演奏されることがありませんが、今回リコーダーの名手ボレット・ロードと、ポーランドのバロック・アンサンブル「アルテ・デイ・スオナトリの見事な演奏で、これら歴史的な財産を蘇らせることができました。

NAGAOKA TETSUO
NAGAOKA-001
(BOOK+SACD)
新・長岡鉄男の外盤A級セレクション 〜ラ・スパーニャ
(1)フランチェスコ・カノーヴァ・ダ・ミラノ:スパーニャ・コントラプント 
(2) トッレ:ダンサ・アルタ「ラ・スパーニャ」
(3)ヴェラルディ:イストリア・ベティカ 
(4)アラブ・アンダルシアの音楽〜ムッサダル
(5)サント=コロンブ:コンセール第44番「悲しみの墓」
(6)タランチュール=タランテラ〜アンティドトゥム・タラントゥレー(毒蜘蛛の解毒)
(7)バッハ:リュート組曲第4番変ロ長調BWV1010〜プレリュード
(8)ペルゴレージ:スターバト・マーテル- ドロローサ
(9)C.P.E.バッハ:ファンタジアT
(10)モーツァルト:幻想曲 ニ短調KV397
(11)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番ハ短調作品111〜第1楽章
(12)超絶技巧トランペット〜アレクシス:ソナチナ
(13)ジョン・ケージ:4人の奏者のためのコンストラクション第2

■付録:SACD hybrid
「新・長岡鉄男の外盤A級セレクション Sound Sampler」
(1)(2)(3)グレゴリオ・パニアグワ(指)&アトリウム・ムジケー古楽合奏団(BIS SA1963)
(4)グレゴリオ・パニアグワ(指)&アトリウム・ムジケー古楽合奏団(HMA195389)
(5)ジョルディ・サヴァール&ヴィーラント・クイケン(AVSA9885)
(6)グレゴリオ・パニアグワ(指)&アトリウム・ムジケー古楽合奏団(JMXR.24202)
(7)ホプキンソン・スミス(リュート)(E8938)
(8)ルネ・ヤーコプス(指)&コンチェルト・ヴォカーレ(HMA1951119)
(9) インガー・グルディン・ブラント(クラヴィコード)(BIS142)
(10) ヨス・ファン・インマゼール(フォルテピアノ)(ACC10018)
(11) パウル・バドゥラ・スコダ(フォルテピアノ)(XRCG.30001)
(12)エドワード・タール(Tp)(BIS152)
(13) クロマータ・パーカッション・アンサンブル(BIS232)

■付録:SACD hybrid
  「新・長岡鉄男の外盤A級セレクション Sound Sampler」

判型:A5判176 ページ
オーディオ界において、今なお語り継がれるカリスマ的オーディオ評論家、長岡鉄男。氏の著作の中でも高い人気を誇るシリーズが、1984年に共同 通信社から発売された単行本『長岡鉄男の外盤A級セレクション』(全3巻)。「音のいいアナログディスクが知りたい!」という読者の願いにこたえ、オーディ オ、輸入盤の最高権威が自らの目と耳で厳選した優秀録音100選(1巻あたり)を掲載した輸入盤ガイドの決定版。第1巻は1万部を超えるベストセラー となりました。すでに、とうに絶版になっていますが、長岡氏の人気は根強くオークションや中古市場では、いまだも高価格で取引されています。 そして遂に長岡氏没後13年を経て、「新・長岡鉄男の外盤A級セレクション」として復刊されることになりました。「どんな素晴らしいハードを持っていても、 良いソフトを聴かなければ、その真価は発揮されない」ということを推奨した氏の偉大な功績が凝縮されたこの「外盤A級セレクション」。海外のマイナー・ レーベルの面白さを伝えたのも氏の功績の一つで、「ASTREE」「BIS」「harmonia mundi」「Nonesuch」「Everest」など紹介したレコードは現在も中 古市場で人気の盤となっています。さらに今回の復刊本には、本書で紹介されたディスクから、氏の高弟である炭山アキラ氏と高崎素行氏が厳選した13 トラックのサウンドサンプラー付き。しかもSACD Hybrid盤。長岡氏の名文と共に、名録音が蘇ります。 (Ki)

Natives
CDNAT-13(1CD)
アントワーヌ&ジャン=バティスト・フォルクレ〜情熱の弓
クラブサン組曲第1番〜第5番(ヴィオールと通奏低音のための組曲第1巻より)
フィリップ・フロン(ヴィオール)、
エムール・ブックレイ(ハープシコード)
ラクリメ・コンソート

録音:2010年8月27日&28日
フランス・ヴィオール界のヴィルトゥオーソであるアントワーヌ・フォルクレ(1971−1745)と、彼の長男であるジャン=バティスト・フォルクレ(1699−1782)の作品集。父アントワーヌの嫉妬により悲惨な少年時代を過ごしたジャン=バティストが、父の死後に自作品3曲を加えて出版されたヴィオール曲集。ブリュッセル王立音楽院では重鎮ヴィーラント・クイケンの下で研鑽を積み、クイケン後の世代を担う逸材として師からも大きな期待を寄せられているフィリップ・フロンによる好演。
Natives
CDNAT-10(1CD)
コレット:オルガン作品全集
修道女のための第8旋法のオルガン・ミサ
マリーナ・シェボルキーナ(Org)

録音:2007年6月
フランスの作曲家、オルガニストであるガスパール・コレット(Ca.1670−Ca.1732)のオルガン作品全集。マリー=クレール・アランの高弟マリーナ・シェボルキーナが、サン=ミッシェル=アン=ティエラッシュ修道院の歴史あるオルガンで壮大に奏でます。

Music&Media
MMC-104(1CD)
マーガレット・ウェミスのリュート・ブックからの音楽
作曲者不詳:朝のドーズ、Sinkapace
ゴルティエ:アーモンド・ゴルティエ カレント・ゴルティエ
C.リスパイン:カレント・リサベル
メルフィーユ:メルフィーユのサラバンド
メッサンジョー:アーモンド・ゴーティエ
デュフォル:カレント・ダフォ/他
マーティン・イーストウェル(Lute)
スコットランドのファイフ地方出身、マーガレット・ウェミス(1629−1648)のリュート・ブックによる作品集。わずか19歳でこの世を去ったウェミスが所有した、91のソロ作品からなるリュート・ブックは1980年代に再発見された貴重な資料です。世界各地で演奏を行いレコーディング活動も盛んなマーティン・イーストウェルが、ウェミスの知られざるリュート・ブックに新たな息吹を吹き込みます。

ONA
OECD-21(1CD)
パウ・ビリャロンガ(?-1609):4声のミサ ジュアン・コンパニ(指)
ポエマ・アルモニク

録音:2012年3月31日、ライヴ、マヨルカ大聖堂、スペイン
パウ・ビリャロンガはバルセロナのサンタ・マリア・デル・マル教会楽長、パルマ・デ・マヨルカ大聖堂楽長を務めたスペインの作曲家。ポエマ・アルモニクはバレアレス諸島大学合唱団内の声楽アンサンブル。当録音での編成は S:A:T:B=4:4:3:3。収録時間30分程ですが高価格帯商品ですのでご注意ください。

Music&Media
MMC-104(1CD)
マーガレット・ウェミスのリュート・ブックからの音楽
作曲者不詳:朝のドーズ、Sinkapace
ゴルティエ:アーモンド・ゴルティエ、カレント・ゴルティエ
C.リスパイン:カレント・リサベル
メルフィーユ:メルフィーユのサラバンド
メッサンジョー:アーモンド・ゴーティエ
デュフォル:カレント・ダフォ/他
マーティン・イーストウェル(Lute)
スコットランドのファイフ地方出身、マーガレット・ウェミス(1629−1648)のリュート・ブックによる作品集。わずか19歳でこの世を去ったウェミスが所有した、91のソロ作品からなるリュート・ブックは1980年代に再発見された貴重な資料です。世界各地で演奏を行いレコーディング活動も盛んなマーティン・イーストウェルが、ウェミスの知られざるリュート・ブックに新たな息吹を吹き込みます。

ACCP
(AGRUPACION CORAL DE CAMARA DE PAMPLONA)
ACCP-02(1CD)
ミゲル・デ・イリサル・イ・ドメンサイン(1635-1684):エレミヤ哀歌、モテットとミゼレーレの為のトノ集
もしも今日、死の影の間にある太陽が[Si hoy el sol entre sombras de muerte](トノ・ア・ラ・ソレダ、4声)
聖水曜日の為の第3のエレミヤ哀歌[Lamentacion tercera del miercoles](4声;2人の歌手と2つのファゴットによる演奏)
泣け、泣け[Llorad, llorad](トノ・ア・ラ・ソレダ、4声)
独り暮らす悲しいこきじばと(小雉鳩)[Tortola triste que habitas](トノ・ア・ラ・ソレダ、2声)
聖木曜日の為の第1のエレミヤ哀歌[Lamentacion primera del jueves](7声)
おお、道行くすべての者たちよ[O vos omnes](モテット、4声)
愛の心づかいに私は涙する[A que llore me obligan finezas de amor](1声のトノ・ア・ラ・ソレダ)
聖金曜日の為の第1のエレミヤ哀歌[Lamentacion primera del viernes](8声)
道行く者たちは[Vosotros que pasais por el camino](十字架にかけられたキリストの為のトノ、4声)
ミゼレーレ[われを憐れみたまえ、神よ;Miserere mei Deus](詩篇、7声)
ノヴァ・ルクス・アンサンブル
[イベッテ・ゴンサレス、アベナウアラ・グラフィグナ(S)
ベアトリス・アギレ、リディア・ビニェス・クルティス(Ms)
セルジ・モレノ=ラザリェ(男性アルト)
ホルヘ・フアン・モラタ、ビクトル・サルド(T)
ジュゼプ・カブレ、ショセ・アントニオ・ホヨス(Br)
マリア・クリソル、メリチェル・フェレル(Fg)
マヌエル・ビラス(Hp)
パトリシア・ゴンザレス(Org)]
ジュゼプ・カブレ(指)

録音:2010年11月18-20日、聖ミゲル教会、オルコイエン、ナバラ県、スペイン
ミゲル・デ・イリサル・イ・ドメンサインはスペイン、ナバラ地方のアルタホナ出身の作曲家。少年聖歌隊員としてレオン大聖堂、トレド大聖堂で学び、1657年にビトリアの聖マリア神学校礼拝堂楽長に就任、1670年にはセゴビア大聖堂楽長に就任し生涯務めました。ノヴァ・ルクス・アンサンブルはパンプロナ室内合唱団を母体として2006年に創設されたアンサンブル。

EELCO HAAK
EELCO-2(1CD)
フラメンコ・バロッコ〜ドメニコ・スカルラッティのフラメンコ・ソナタ
ドメニコ・スカルラッティ(エールコ・ハーク、ミゲル・アンヘル・セラノ編):トッカータ(K.141)
前奏曲とフーガ(K.208 & K.209)
ソレア・ポル・ブレリア(K.193)
セビリャナス・バロカス(K.380)
アレグリアス(K.124)
セビリャナス・フラメンカス(K.327)
ファンダンゴ
マラゲニャ(K.492)
ファルカ(K.206)/サパテアド(K.51)
ミゲル・アンヘル・セラノ(フラメンコ・ギター、ギター)
サンティアゴ・エルナンデス(G)
マヌエル・ソリタ(カホン、パルマ)
アリシア・アルメイダ(バイレ、タコネオ、パルマ)
サラマンカ室内O
エールコ・ハーク(音楽監督)

録音:データ記載なし
オランダ出身のチェロ奏者でスペインのサラマンカ室内Oの創設者・音楽監督であるエールコ・ハークによる、スペインで活躍した作曲家ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタの中に当時のフラメンコのスピリットを見出し、それを現代のフラメンコと組み合わせるというユニークな試み。

VANITAS
VA-03(1CD)
17〜18世紀イタリアとドイツのヴァイオリン音楽
パッヘルベル:トッカータ ニ短調
ジョヴァンニ・アントーニ・パンドルフィ・メアッリ(1630頃-1670頃):ソナタ第4番「ラ・ビアンクッチャ」
フレスコバルディ:スピネッティーナとヴァイオリンの為のトッカータ
フォンターナ(1571-1630):ソナタ第6番
ゲオルク・ベーム(1661-1733):前奏曲ハ長調
ヘンリヒ・デーベル:ソナタ第4番
フローベルガー(1616-1667):トッカータ
ビーバー:「ロザリオのソナタ」から 受胎告知
フランツ・トゥンダー(1614-1667):前奏曲第2番
ニコラス・ブルーンス(1645-1694):いざ来たれ、異教徒の救い主よ
シュメルツァー(1620頃-1680):ソナタ第5番(「ソナーテ・ウナールム・フィディウム」から)
カプスベルガー(1580-1651):トッカータ
アルベルティーニ(1644-1685):ソナタ第1番
ディヴィナ・ミステリア
[パベル・アルミカル(Vn)
モンセラト・クロメ(Vc)
トル・ヨルヘン(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネ)
パブロ・サピコ(アーチリュート、ギター)
アンドレス・アルベルト・ゴメス(チェンバロ、オルガン)]

録音:2011年6月、聖アントニオ・アバド小聖堂、チンチリャ、アルバセテ県、スペイン
メキシコ生まれの演奏家パベル・アルミカル(Vn)とトル・ヨルヘン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)のデュオとして2002年に創設されたピリオド楽器アンサンブル、ディヴィナ・ミステリアのデビューCD。パベル・アルミカルはメキシコシティ国立音楽院でヴァイオリンを学んだ後、ポーランドでアガタ・サピエハ、アグニェシュカ・リフリクに、バルセロナのカタルーニャ高等音楽学校でマンフレート・クレーマー、パブロ・バレッティにバロック・ヴァイオリンを師事。コンセール・デ・ナシオン、アンサンブル・エリマ、レザール・フロリサン、アル・アイレ・エスパニョル、ル・コンセール・フランセ、ラ・レベレンシア、ベスプレス・ダルナディ等に参加してきました。アルバム・タイトルの「インジェニウム」は「天賦の才」の意。

コウベレックス
KRS-454(1CD)
感謝に満ちて 〜「讃美歌21」の歌詞によるドイツ・コラール
感謝に満ちて NUN DANKET ALLE GOTT
ひとよ、汝が罪の O MENSCH, BEWEIN
血しおしたたる HERZLICH TUT MICH VERLANGEN
復活の主は CHRIST IST ERSTANDEN
主はわが罪ゆえ CHRIST LAG IN TODESBANDEN
来たれ聖霊、わが主KOMM, HEILIGER GEIST, HERRE GOTT
あかつきの空の美しい星よWIE SCHON LEUCHTET
いま来たりませNUN KOMM, DER HEIDEN HEILAND
「起きよ」と呼ぶ声WACHET AUF
踊れ、わが心FROHLICH SOLL MEIN HERZ SPRINGEN
ほめたたえよ、力強き主をLOBE DEN HERREN
いと高き神にALLEIN GOTT IN DER HOH SEI HER
愛するイエスよLIEBSTER JESU
世の罪除くCHRISTE, DU LAMM GOTTES
幸いな人WOHL DENEN
深き悩みよりAUS TIEFER NOT
神はわが砦EIN FESTE BURG
愛する神にのみWER NUR DEN LIEBEN GOTT
主なるイエスはJESU, MEINE FREUDE
今やこの世にO WELT, ICH MUSS DICH LASSEN
【歌詞は『讃美歌 21』(日本基督教団讃美歌委員会編)編曲は、パッヘルベル、J.S.バッハ、シュッツ他、から現代の作曲家の作品より採用。】
水野隆一(指)
関西学院聖歌隊
16世紀、宗教改革の頃、プロテスタント教会において、一般会衆が参加して賛美歌を歌うことを目的に作られた"コラール"。この CD は、日本の多くの教会の礼拝で実際に使われている『讃美歌 21』の歌詞で、アカペラ混声と、リコーダー伴奏 4曲を含む20 曲が収録されています。 ドイツ・コラールは、合唱やオルガン、器楽作品として編曲され、また受難曲やカンタータとして和声付けした古今の作曲家たちの優れた編曲があり、普段、我々はその音楽で耳にしていることが多い。この録音では、原曲及びその編曲のハーモニーを節ごとに採用するなどして多様に味わえるように工夫されています。たとえば「今やこの世に(O WELT, ICH MUSS DICH LASSEN)」1555年頃(作者不詳)は別れの賛美歌として知られているが、曲はハインリッヒ・イザークの流れるような美しいリート「インスブルックよさようなら」が原曲、録音では 1 節、2 節で演奏。一方、3 節は J.S.バッハ「マタイ受難曲(BWV244/10)」の四声体で「十字架の主をかたく信じて、旅立ちゆこう..」と天にむかって高らかにうたわれる、深く胸に残る賛美歌です。また、「起きよ、と呼ぶ声」(フィリプ・ニコライ)はバッハのオルガン曲(BWV645)やカンタータで有名。 この録音では学生達のやわらかい声が新鮮で、しっかりと賛美歌の内容をとらえながらも、のびのびとした印象。現代に生きる我々の平和への願いが託されている。また、賛美歌に馴染みない人にとっても、歌詞がこのように日本語ではっきりと示されることは、宗教音楽のメッセージに親しく近づくことのできる格好の1 枚になるでしょう。

Raumklang
RKap-10112(1CD)
トーマス・グラドゥアーレによる2つのグレゴリオ・ミサ曲集
教会に捧げるミサ
聖トーマスのための使徒のミサ(世界初録音)
アンサンブル・アマコード
〔ヴォルフラム・ラットケ(T)、
マルティン・ラットケ(T)、
フランク・オツィメク(Br)、
ダニエル・クナウフト(Bs)、
ホルガー・クラウゼ(Bs)〕

録音:2011年&2012年2月
ライプツィヒ聖トーマス教会の出身者たちによって1992年に結成され、20周年を迎えたドイツのア・カペラ・ヴォーカル・アンサンブル、アンサンブル・アマコード。自らのルーツである聖トーマス教会に伝わる14世紀(1300年頃)のトーマス・グラドゥアーレ(Thomas-Graduale)からの聖歌の旋律による「2つのミサ曲」は世界初録音。ライプツィヒ大学図書館に所蔵されていた写本(Zu S Thomas / Ms Thomas 391)から、約700年の時を経て、ライプツィヒの聖歌が「ミサ曲」という姿で蘇えります。

Musica Ficta
MF-8015(1CD)
ゼンフル:歌曲と器楽作品集
我不幸にさからうを望まず
森で夜が明ける/イ調のカルメン
タンデルナーケン
フォルトゥナ・アド・ヴォーチェス・ムジカレス,他
トア・トム・デニス(T)、ラ・カッチャ

録音:2012年2月
ルートヴィヒ・ゼンフル(ca.1486−ca.1543)は、ハインリヒ・イザークの愛弟子であり、マルティン・ルターの友人。またフランドル楽派の音楽、作曲技法をドイツに伝えるという重要な役割を果たしたドイツ・ルネサンスの作曲家。ハイペリオン(Hyperion)でお馴染みのルネサンス・ヴォーカル・アンサンブル、チンクエチェントのメンバーでもあるベルギーのテノール、トア・トム・デニスの歌声、同じくベルギーのピリオド・アンサンブル、ラ・カッチャのサウンド、バランスも絶妙。ディスク全体のクォリティの高さが光ります。

YOSCH
YHCD-0001(1CD)
ジェームズ・ペイジブルのソナタと組曲集
ソナタ第7番ホ短調
ソナタ第9番変ロ長調
ソナタ第8番ハ短調
ソナタ第2番変ホ長調
ソナタ第3番変ロ長調
ソナタ第4番ニ短調
組曲第14番イ短調
組曲第19番へ長調
村田佳生(リコーダー)、
三橋桜子(チェンバロ)

録音:2011 年5 月16 日〜19 日 ウェ
ストフェスト90 教会(オランダ・スキー
ダム)
収録時間:73'59"
ピッチ:a≒401およびa≒400
2013 MURATA YOSHIO & YOSCH all rights reserved.
STEREO/MADE IN JAPAN
1700年頃、バロック時代のロンドンで活躍したリコーダーの名匠ジェームズ・ペイジブル (?-1721)の極めて貴重な作品集。アムステルダム音楽院卒の新進リコーダー奏者 村田 佳生が、尊敬と共感を持って描き出す、美しくも知られざるリコーダー音楽。当時の名工ブ レッサンとステインズビーの楽器をもとにしたモデルを使用。世界初録音を含む。 ※YOSCH(ヨッシュ)は、リコーダー奏者 村田佳生のプライヴェート・レーベルです。
■村田佳生(むらたよしお)リコーダー
大阪音楽大学楽理(現・音楽学)専攻卒業。桐朋学園大学カレッジ・ディプロマコース古楽器専攻に在籍後、渡欧。ア ムステルダム音楽院リコーダー科をディプロマを得て卒業。音楽学を高橋浩子、本岡浩子、網干毅の各氏に、リコー ダーを弥永壽子、藤田隆、花岡和生、サスキア・コーレンの各氏に師事。またコンラート・シュタインマン、ジャネッテ・ ファン・ヴィンガーデン各氏のレッスンを通じて研鑽を積む。コレギウム・ムジクム・テレマンなどとリコーダー協奏曲を共 演。Nederlandse Open Blokfluitendagen(オランダ・ユトレヒト)、東京リコーダー音楽祭などに出演。現在、関西を拠点 として演奏活動を行いながら、各地でリコーダーの指導にもあたっている。大阪音楽大学付属音楽院講師。主なレパ ートリーは、16 世紀から18 世紀前半の音楽。当時の演奏習慣や楽器にできる限り迫ることによって、当時の音楽、そ してリコーダーという楽器の魅力を、より深く引き出そうと試みている。また、リコーダーのために書かれた 20 世紀から 21 世紀の音楽にも積極的に挑戦している。

ANIMA E CORPO
AEC-002(1CD)
17世紀イタリア歌曲集
不詳:虚ろなベルガマスカ[Vana bergamasca]
タルクイニオ・メールラ(1594-1665):子守歌による宗教的カンツォネッタ「もう寝る時間」[Hor ch'e tempo di dormire]
ドメニコ・マッツォッキ(1592-1665):もしも私が行くなら[S'io mio parto]
不詳:お母さん、私を修道女にしないで[Madre, non mi far monaca]
モンテヴェルディ:マッダレーナの嘆き[Lamento della Maddalena]
不詳:世の狂気[Follia del mondo]
ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス(1600-1679):スターバト・マーテル(聖母の涙)[Stabat Mater (Pianto della Maddona)]
不詳:不名誉なスパニョレット[Spagnoletto dishonorato]
ドメニコ・マッツォッキ:神を愛する[Amar a Dios por Dios]
ベネデット・フェッラーリ(1603/1604-1681):宗教的カンタータ「これらの鋭い棘(とげ)」[Queste pungenti spine]
ラケル・アンドゥエサ(S)
ヘスス・フェルナンデス・バエナ(テオルボ)

録音:2012年2月、ラ・トレ文化センター、グアダラハラ、スペイン
スペインの古楽レーベル「アニマ・エ・コルポ」からの第2作。前作「私は狂気 17世紀スペイン歌曲集」(AEC 001)に対応させるかのような、同時期のイタリア歌曲集です。ラケル・アンドゥエサはパンプロナに生まれ、同地のサラサーテ高等音楽院およびロンドンのギルドホール音楽学校で学んだスペインのソプラノで、スペイン古楽ファンにはすでにおなじみ。ヘスス・フェルナンデス・バエナはセビリャ近郊のエステパに生まれ、セビリャ高等音楽院でギリェルモ・ペニャルベルとフアン・カルロス・リベラに師事した後オランダのハーグ王立音楽院で学んだテオルボ奏者。

K617
K617-242(1CD)
シャルパンティエ:オラトリオ『ユディト、または解放されたベトゥリア』
『幼児虐殺』
ダグマー・サスコヴァ(S)
アーウィン・アロス(C-T)、
ジャン=フランソワ・ノヴェッリ(T)
アルノ・リシャール(Br-Bs)ほか
オリヴィエ・シュネーベリ(指)、
レ・パージュ&レ・シャントレ・ドゥ・サントル・ドゥ・ムジーク・バロック・ドゥ・ヴェルサイユ(ヴェルサイユ・バロック音楽センター聖歌隊)

録音: 2012年10月5-6日、ヴェルサイユ宮殿内王室礼拝堂でのライヴ録音(フランス)
「K617」レーベルよりフランス・バロックの名録音を多く発表してきた指揮者オリヴィエ・シュネーベリが 2012 年にヴェルサイユ宮で行ったシャルパ ンティエのオラトリオ『ユディト』と『幼児虐殺』のライヴが、早くもアルバムとしてリリースされる運びとなりました!フランス・バロック界の第一線で活 躍する名門レ・パージュ&レ・シャントレ・ドゥ・サントル・ドゥ・ムジーク・バロック・ドゥ・ヴェルサイユ(ヴェルサイユ・バロック音楽センター聖歌 隊とも)を率い、素朴さと艶やかさを兼ね備えた絶美の演奏で話題を集めた公演です。ソリストたちはいずれもフランス・バロックオペラ界を牽引する名 手たち。ライヴ録音のため、各作品の演奏後に拍手が入っております。
マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ(1643?-1704)は、かのリュリと並びフランス初期バロックを代表する作曲家。その才を危険視したリュリによっ て宮廷から追い出され、パリの劇場や教会のために様々な作品を残しました。彼の作品の中でもとかく人気が高いのが宗教作品。フランス・バロックらし い柔和な旋律と、活気あふれる舞曲のリズム感に加え、宗教音楽ならではの心洗われる清澄な響きが絶品です。今回収録されている 2 作品はいずれも聖 書を主題としたラテン語のオラトリオ。『ユディト』はソリストたちの活き活きとした重唱の掛け合いが魅力である一方、『幼児虐殺』では作品全体を大き く盛り上げる荘厳な合唱が聴き所です。いずれも小編成の器楽伴奏を伴い、過度なヴィヴラートを廃した素朴な歌声と古楽器が織りなす優しいハーモニー が深々と心に響きます。 【各作品のあらすじ】 ・『ユディト』…旧約聖書に登場するユダヤ人の未亡人女性ユディトの物語。ある日、彼女が住む町ベトリアはアッシリア軍に包囲され、陥落寸前に追い 込まれた。降伏を覚悟する周囲に反し、ユディトは敵軍の司令官ホロフェルネスを陥れる作戦を思いつく。道案内を装ってホロフェルネスと合流したユディ トは持ち前の美貌で彼を虜にし、酒宴で泥酔した彼の寝所へ共に入る。二人きりになったユディトは彼の首を短剣で切り落とし、ベトリアの街へと持ち帰っ た。司令塔を失ったアッシリア軍は動揺し敗走。町は陥落から逃れた。 ・『幼児虐殺』…新約聖書のマタイによる福音書のエピソード。この世に新たな王が生まれるという知らせを聞いたヘロデ王は、自らの地位を揺るがしか ねないその存在を恐れ、ベツレヘムにいる 2 歳以下の全ての男子を殺すよう命を出す。この危機をお告げで知ったヨセフとマリアはエジプトに逃れ、イエ スは虐殺から逃れたが、多くの男子が虐殺された。この幼児虐殺によって亡くなった幼子たちはキリスト教最初の殉教者とされ、聖人として讃えられる。 (Ki)

Terzo millennioは、1997年、イタリアのローマに創設されたレーベル。「Terzo millennio(テルツォ・ミレンニオ)」は「第三千年紀(The third millenium)」の意味。残念ながら2010年以降は制作が停滞しており、今回ご案内する商品も早々に入荷不能となる事態が考えられます。なにとぞご了承ください。
Terzo millennio
CDC-0136(1CD)
ペル・カンタール・エト・ソナール(歌と楽器で)〜ルネサンス歌曲&舞曲集
 不詳(15世紀):Deh fusi la qui mecho
 バルトロメオ・トロンボンチーノ(1470頃-1535以後):Su su leva alza le ciglia
 ドメニコ・ダ・ピアチェンツァ(1400頃-1470頃):Fortunosa
 不詳(15世紀):Roti boully joyeulx
 マルケット・カーラ(1470頃-1525?):Non e tempo d'aspettare
 グリエルモ・エブレオ(1420頃-1484頃):キューピッド[Cupido]
 不詳(16世紀):Pan de miglio / ブランル・ドゥブル[Branle double]
 クロード・ジェルヴェーズ(1540以前-1558以後):
イングランドのパヴァーヌ[Pavane d'Angleterre]
 イングランド民謡/ウィリアム・バレットのリュート曲集(1600頃)から:
グリーンスリーヴズ[Greensleeves]
 ジョルジョ・マイネリオ(1535-1582):
ラ・パルマ[La Parma]/プッタ・ネーラ[Putta Nera]
 ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1550頃-1622?):舞踊家[Il Ballerino]
 ファブリツィオ・カローゾ(1526/1535-1605/1620):
明るい星[Chiara Stella]/スパニョレッタ[Spagnoletta]
 チェーザレ・ネグリ(1535-1604):Alemanna D'amore/So ben mi chi ha bon tempo
 ピエール・ファレーズ(1510頃-1575):
アルマンド、ガヴォット、ガヴォット[Almande, Gavotte, Gavotte]
ラ・ロシニョル
【ロベルト・クインタレッリ(C.T)
 エリカ・シェルル(フィドル、カスタネット)
 リナルド・ヴァルデペラス(リコーダー、リコーダー&太鼓、ボンバルダ)
 ルチオ・テスティ(シャリュモー、ボンバルダ)
 フェデーレ・ストゥッキ(ルネサンス・トロンボーン)
 クラウディオ・デミケーリ
(ハープ、スピネット、ハーディ・ガーディ、フィドル、コルナミューズ、打楽器)
 ドメニコ・バローニオ(リュート、シターン、キタリリア、タモッラ[タンバリン])
ラ・ロシニョルは1987年に創設された声楽とピリオド楽器のアンサンブルで、TACTUSレーベルにも録音があります。当レーベルでは8点のCDを制作していましたが、入手不能となっているものもあります。
Terzo millennio
CDC-0143(1CD)
ヴァルセージアの歴史的オルガン/ヴァラッロ・セージア&カンペルトーニョ
(1)カルロ・フマガッリ(1822-1907):ヴェルディの歌劇の主題によるオルガンの為のミサ・ソレムニス
「椿姫」によるグローリアの為のヴェルセット(カデンツァと4つのヴェルセット)
「椿姫」によるオフェルトリウム/「椿姫」によるエレヴァツィオーネ
「シチリア島の夕べの祈り」によるコンスマツィオーネ[聖体拝領]
「アイーダ」によるミサ後の行進曲
ヴィンチェンツォ・ペトラーリ(1832-1889): ミサ・ソレムニス.ニ長調〜 グローリアの為の3つのヴェルセット

(2)ヨハン・ゲオルク・ヘルツォーク(1822-1909):アンダンテと変奏曲
クレマン・ロレ(1833-1890):12のオルガン曲〜大合唱曲,祈り,スケルツォ,コムニオン,カンティレーヌ
フランク・ブリッジ(1879-1941):6つのオルガン曲〜Allegro marziale e ben marcato
マリオ・ドゥエッラ(Org)

(1)録音場所:2001年4月30日、恩寵の聖マリア教会、ヴァラッロ・セージア、ヴェルチェッリ県、ピエモンテ州、イタリア
使用楽器:1822年、ルイージ・マローリ・ビロルディ製(1999年、クレモナ・オルガン修復)

(2)録音場所:2001年5月14日、聖ジャコモ教会、カンペルトーニョ、ヴェルチェッリ県、ピエモンテ州、イタリア
使用楽器:1937年、クレンリ兄弟製(2000年、クレンリ社修復)
Terzo millennio
CDA-0144(1CD)
ばらの中のばら/中世の象徴学における「ばら」
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
ばらの中のばら[Rosa das rosas]
不詳(14世紀イングランドのキャロル):これほどの美徳のばらはない[There is no rose]
不詳(14世紀):めでたし、新しきばら[Ave rosa novella]
不詳(13世紀):ばらの花咲く五月[En mai quant rosier]
ギヨーム・ド・マショー:ばら、ゆり
不詳(13世紀):いばらの種からばらが生まれ[Ex semine rosa]
不詳(14世紀):ああ、マリア、赤いばら[O Maria rubens rosa]
不詳(13世紀):すみれとばらの花咲く頃[Quant flourist la violette e la rose](器楽)
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179):ばらの花たちよ[Vos flores rosarum]
ティボー・ド・ナヴァル(1201-1253):五月、花は露で輝き[En mai la rousee]
不詳(14世紀):楽園の春のばら[Rosa veris paradisus]
不詳(セファルディムの歌;14世紀):ばらの花は咲き[La rosa enflorece]
不詳(13世紀):ばらは香り[Rosa fragrans](器楽)
シャトラン・ド・クシ(12世紀):ばらの花が咲かない年[L'an que rose ne fuille]
不詳(13世紀):ばらの花を見ると[Quant voy la rose]
不詳(14世紀):花咲くばらよ[Vernans rosa](ラウダ)
ニ教会、サクロファーノ、ローマ県、イタリア
アンサンブル・ショミンチャメント・ディ・ジョイア
【アントネッラ・タトゥッリ(歌)
ステファノ・アルバレッロ(歌、リュート)
サラ・ボリオーニ、アデーレ・ロッシ、ラウラ・シピオーニ(コーラス)
エリサベッタ・ディ・フィリッポ(プサルテリウム、打楽器)
オルガ・エルコリ(ダブルハープ、ベル) ルイージ・ルーポ(フルート、リコーダー)
ルイージ・ポルシーニ(フィドル、ウード、リュート、レベック、ジーガ[梨形フィドル])
ジャンフランコ・ルッソ(フィドル、ハーディガーディ、リコーダー、弓奏リラ) 】

録音:2001年8月21-23日、洗礼者聖ジョヴァン
ショミンチャメント・ディ・ジョイアはイタリアの中世・ルネサンス音楽専門アンサンブル。StradivariusやTactusにも録音がありました。RAI Tradeレーベルにほぼ同内容のライヴ盤(録音:2003年;RTQ 0003)があります。
Terzo millennio
CDA-0145(1CD)
波〜海の道
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
イエス・キリストの御母に[A Madre de Jhesu Cristo]
Null'ome per ren non deve(器楽)/聖処女マリア[Virgen Santa Maria]
マルティン・コダス(13世紀):カンティガス・デ・アミーゴ
 ビゴの海の波,私は知らせを受け取った,美しい妹よ,ああ、神よ,
 恋人の愛を知る人は,ビゴの聖所で,ああ、波よ
 [Ondas do mar / Mandad'ei comigo / Mia yrmana fremosa
 Ay Deus se sabora / Quantas sabedes amar / Eno sagrado en Vigo
 Ay ondas que eu vin veer]
 Karjas(13世紀;アルフォンソ10世の宮廷におけるアラブ=アンダルシアの詩集)
Meu sidi Ihbraim / Garid vos ai jermanellas
Estampida Ghaetta(器楽)/ Damme na manu(サレント伝承曲)
La rusciu de lu mare(サレント伝承曲)
フランスの王[El rey de Francia](スペインのセファルディムの歌)
Una matica de ruda(トルコ伝承、スペインのセファルディムの歌)
ばらの花は咲き[La rosa enflorece]
 (ギリシャ伝承、スペインのセファルディムの歌)
アンサンブル・カリクスティヌス
【シャノン・アンダーソン、
ガブリエッラ・スキアヴォーネ、
エンツァ・パリアーラ(歌)
ジャンニ・デ・ジェンナロ(フィドル、カヴァル、コルナミューズ、歌)
ニコラ・ネストラ(中世リュート、ウード、サズ)
マッシモ・ラ・ザッツェラ(笛)
ドリアーノ・ロンゴ(フィドル)
 ピッポ・ダンブロジオ(打楽器) 】

録音:2001年1月9-11日、ズヴェーヴォ城、トラーニ、バーリ県、プーリア州、イタリア
Digressione Contemplattivaレーベルでもご紹介したアンサンブル・カリクスティヌスによる中世スペイン音楽。トラッド色の強い歌いぶりが魅力です。
Terzo millennio
CDA-0146(1CD)
アラ・ピッファレスカ(楽師風)〜高音楽器と低音楽器の楽団の為のルネサンス音楽
ピエール・ファレーズ(1510頃-1575):Liber primus Leviorum...(1571)〜シャンパーニュのブランル[Branle de champaigne]
不詳:この踊りで[In questo ballo]
コスタンツォ・フェスタ(1485/1490頃-1545):Il vero libro...(1543)〜悩めるわが魂[Afflitti spiriti miei]
トワノ・アルボー(1520-1595):オルケゾグラフィ[Orchesographie](1588)から 道化師[Le bouffon]
マリコ・ファコリ(活躍:1560頃-1590頃):Il secondo libro di intavolatura...(1588)から
ラ・プロフィチア(ドイツ風)[Tedesca "La Proficia"]
不詳(15世紀):戦争風[Alla battaglia]
ドメニコ・バローニオ:グリエルモの軍団[Caterva di Guglielmo](バッロ)
不詳:ディン・ディリディン[Din diridin]
不詳:ディン・ディリン・ディン[Din dirin din]
不詳/ピエール・アテニャン(1494頃-1551/1552):Quarante et Deux...(1529)から Fortune, laisse moy J'ay trop ayme
ティルマン・スザート(1500頃-1562頃):ダンスリー[Danserye](1551)〜アルマン第6−8番とルクプ[Alemaigne VI, VII, VIII e Recoupe]
アドリアン・ル・ロワ(1520頃-1598):Tiers oivre de tabulature de guiterre(1552)〜シャンパーニュのブランル[Branle de Champaigne]
不詳:おお、プルシーナ[O pulisina]
ティルマン・スザート:「ダンスリー」〜エルコレの踊り[La danza di Ercole]
ガスパロ・ザネッティ(活躍:1625-1645):Il scolaro(1645)から ラ・ベルガマスカ[La Bergamasca]
不詳:パッサ・エ・メッツォ[Passo e mezzo]
ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):テルプシコーレ[Terpsichore](1612)〜Bransle delle torce Gaillarde,ラ・ヴォルタ[La Volta]
ラ・ロシニョル
【ロベルト・クインタレッリ(歌)
ルチオ・テスティ(シャリュモー、ボッバルダ、コルナミューズ、民謡シャリュモー、シュライアープファイフェン、シュリアリ、クルムホルン)
レイナルド・ヴァルデペラス(ボンバルダ、バクパイプ、リコーダー、シュライアープファイフェン、シュリアリ、クルムホルン)
フェデーレ・ストゥッキ(ルネサンス・トロンボーン)
クラウディオ・デミケーリ(スピネット、ギロンダ、コルナミューズ、打楽器)
ドメニコ・バローニオ(リュート、キタリーノ、キターラ・モレスカ、クインテルナ) 】
Terzo millennio
CDM-0168(1CD)
魂の歩み〜東方の音楽と舞曲
サレ・タウィル: Al-Shark
アブドゥラ・モハメド:Fellahi
サレ・タウィル:Hadia-Rakisa
アブドゥラ・モハメド:Giaula-Ikaiea
サレ・タウィル:Helm / Munfared Oud, Rast
伝承曲(アブドゥラ・モハメド編):Saydi
オンス:Katera / Lomga
伝承曲(アブドゥラ・モハメド編):Saydi(リズミック・ヴァージョン)
オンス
【サレ・タウィル(ウード)
アブドゥラ・モハメド(ナイ、カヴァラ、ダルブッカ、ドホッラ、ミズマル、リク、ドフ、サガット、ナッカラ)】

ゲスト:カルロ・コッス(ヴァイオリン、ラバーバ) パオロ・モドゥーニョ(t'bal)

録音:2002年10月、O.A.S.I.スタジオ、ローマ、イタリア
Terzo millennio
CDA-0169(1CD)
宮廷人の歌と舞曲/ルネサンスの音楽
ティルマン・スザート(1500頃-1562頃):ダンスリー[Danserye](1551)〜モーロ舞曲[Danse morisque]
ドメニコ・バローニオ:ラウロ・ディ・ロレンツォ[Lauro di Lorenzo]
グリエルモ・エブレオ(1420頃-1484頃):De pratica seu arte tripudi(1450)〜アモローゾ[Amoroso],小品[Petite riense]
ドメニコ・ダ・ピアチェンツァ(1400頃-1470頃):De arte saltandi...(1416)〜王のバス・ダンス[Bassadanza Reale]
ピエール・アテニャン(1494頃-1551/1552):Neuf Basse danse...(1529)〜トゥルディオン[Tourdion]
ジョアン・アンブロジオ・ダルツァ(15世紀中盤?-1508):Intabulatura de lauto(1508)からピーヴァ[Piva]
不詳:Wiliam Ballets's lutenbook(1578)からグリーンスリーヴズ[Greensleeves]
ジョルジョ・マイネリオ(1535-1582):Il primo libro de balli...(1578)〜ウンガレスカ・サルタレッロ[Ungaresca e saltarello],スキャラズーラ・マラズーラ[Schiarazula marazula]
ピエール・ファレーズ(1510頃-1575):Liber primus Leviorum...(1571)〜パヴァーヌ[Pavane]
トワノ・アルボー(1520-1595):オルケゾグラフィ[Orchesographie](1588)〜召使いのブランル[Branle de l'official],ブランル・ピナゲイ[Branle Pinagay],馬のブランル[Branle des chevaux]
ファブリツィオ・カローゾ(1526/1535-1605/1620):Nobilta di dame(1600)〜花のバッロ[Ballo del fiore]
不詳:Fondo Musicale S. Barbara(17世紀)〜バラバン[Baraban]
ジョヴァンニ・ジャコモ・ガストルディ(1550頃-1622?):5声のバレット集[Balletti a cinque voci」(1591)から
勝ち誇る愛の神[L'amor vittorioso]
チェーザレ・ネグリ(1535-1604):Le gratie d'amore(1602)〜狩[La caccia]
ファブリツィオ・カローゾ:Il ballerino(1581)〜カナリオ[Il canario]
ラ・ロシニョル
【ドメニコ・ボローニオ(リュート、ルネサンス・キタリーノ、キターラ・モレスカ、打楽器)
クラウディオ・デミケーリ(スピネット、ギロンダ、打楽器)
クラウディオ・ガスパローニ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
エリカ・シェルル(フィドル、カスタネット)
ルチオ・パオロ・テスティ(シャリュモー、クルムホルン、ボンバルダ)
ヴィットーリオ・ザニベッリ(リコーダー、クルムホルン、打楽器)】
Terzo millennio
CDA-0185(1CD)
中世のぶどう酒、ぶどうの樹とぶどう畑
不詳(13世紀):カルミナ・ブラーナ〜ようこそバッカス[Bacche bene venies](第200番)
不詳(14世紀):ぶどう酒がなかったので[Deficiente vino]
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集〜神のごとく、ぶどう酒を造り[Como Deus fez vynno](第23番)
不詳(14世紀):フォーヴェル物語〜良きぶどう酒で[Bon vin doit]
カルミナ・ブラーナ〜エピクルスは高らかに宣言した[Alte clamat Epicurus](第211番)
不詳(トルバドゥールの歌;12世紀):先日私は考えた[L'autre ier cuidei aver druda]
聖母マリアのカンティガ集〜すべての物が美しさを取り戻せる[Ben pod'as cousas](第73番)
不詳:永遠なる司祭[Sacerdos in aeternum]
カルミナ・ブラーナ〜憎悪を煽り[Procurans odium](第12番)
不詳(13世紀):良きぶどう酒[Vinum bonum]
ベルトラン・ド・ボルン(1140頃-1215以前):今日朝食を作る意味はない[Ges de disnar]
不詳(14世紀):家長は言った[Dixit pater familias]
聖母マリアのカンティガ集〜聖母マリアには力があった[Poder a Santa Maria](第161番)
不詳(14世紀):Felix vitis(器楽)
聖母マリアのカンティガ集〜神を育てたお方[A que Deus](第351番)
不詳(13世紀):コルトーナのラウダ集〜おお、聖なる処女、花よ[O Divina Virgo flore]
不詳(13世紀):われらは語る/パリでは/新鮮ないちご[On parole/A Paris/Frese nouvelle]
カルミナ・ブラーナ〜居酒屋では[In taberna]
アンサンブル・ショミンチャメント・ディ・ジョイア
【アントネッラ・タトゥッリ、アッシア・ポリート、イラリア・セヴェーロ、リッカルド・チェレンターニ、ファブリツィオ・ジョヴァンネッティ、ジョルジョ・モナーリ、レアンドロ・テオドーリ(歌、コーラス)
エリサベッタ・ディ・フィリッポ(プサルテリウム、鐘、タンバリン、ダルブッカ、タボール)
オルガ・エルコリ(ダブルハープ)
ルイージ・ルーポ(フルート、リコーダー)
ルイージ・ポルシーニ(フィドル、ウード、リュート、サズ)
ジャンフランコ・ルッソ(フィドル、ハーディガーディ、リコーダー、リク)】

録音:2003年7月22-24日、サン・エリジオ・デ・フェラーリ教会、ローマ、イタリア
Terzo millennio
CDA-0193(1CD)
イザベッラ・レオナルダ(1620-1704):1、2、3、4つの楽器の為の12のソナタ Op.16(1693) コンツェントゥス・ローマエ
【ダニエーラ・トロイアーニ(Fl)
アレクサンドラ・ステファナート(ヴィオリン)
ジョヴァンナ・バルバーティ(Vc)
キアーラ・ティボーニ(Cemb) 】

録音:2003年7月、ロンチリオーネ、ヴィテルボ県、ラツィオ州、イタリア
イザベッラ・レオナルダはイタリア、ピエモンテ州ノヴァーラに生まれた作曲家。16歳で聖ウルスラ修道会のサントルソラ神学校に入り、修道女として一生を送りました。コンツェントゥス・ローマエは1998年にイタリアの女性演奏家たちによって創設されたピリオド楽器アンサンブル。
Terzo millennio
CDA-0195(1CD)
ルネサンス音楽におけるばら
エラスムス・ヴィドマン(1572-1634):ロジーナ[Rosina]
ヨハンネス・チコーニア(1373頃-1412):おお、美しいばらよ[O rosa bella]
ギヨーム・コストレ(1531頃-1606):いとしい人よ、バラを見に行こう[Mignonne, allon voir sin la rose](器楽)
トマス・ウィールクス(1576-1623):おお美しいばらよ[O rosa bella]
ジョン・ダンスタブル(1390頃-1453):おお、美しいばらよ[O rosa bella]
不詳(15世紀):おお美しいばらよ[O rosa bella]
不詳(15世紀):おお美しいばらよ[O rosa bella / He Robinet]
フロレンティオ・マスケラ(1540頃-1584頃):ばら[La rosa](カンツォン第10番)
インノチェンティウス・ダンモニス(1460-?):イエスの愛は神聖にして[Amor Jesu divino]
めでたし、栄光に満てる処女[Ave virgo gloriosa]
おお、暁の星よ[O stella mattutina]
不詳(15世紀):おおばらの花よ[O florens rosa]
不詳(16世紀):J'ai advise ung rosier
ヘッセン方伯モーリッツ(1572-1632):ばらとゆりのパヴァーヌ[Pavana di rose e gigli]
ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):そよ風吹けば[Se l'aura spira]
カローゾ(1526/1535-1605/1620):幸せなばら[Rosa felice]
モンテヴェルディ:おお、小さなばら、ばら色の[O rosetta, che rosetta]
ラ・ロシニョル
【ロベルト・クインタレッリ(C.T、リコーダー)
イーゴル・デンティ(T)
エリカ・シェルル(フィドル、アンティーク・ヴァイオリン)
マッテオ・パリアーリ(リコーダー、フルート、ボンバルダ)
ルチオ・テスティ(ボンバルダ、シャリュモー、ファゴッティーノ、クルムホルン)
フェーデレ・ストゥッキ(ルネサンス・トロンボーン)
フランチェスコ・ズヴァデッリ(ポジティヴ・オルガン)
クラウディオ・デミケーリ(スピネット、ギロンダ、ハープ)
ドメニコ・バローニオ(リュート、シターン、キタリーノ、打楽器、指揮) 】

録音:2003年4月30日、聖マリア教会、ブレッサノーロ、カステッレーネ、クレモナ県、イタリア
Terzo millennio
CDA-0208(1CD)
カルロス5世と音楽
マテオ・フレーチャ(1481-1553):戦争
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):パヴァーヌとそのグロサ(器楽)
フランシスコ・ゲレロ(1528-1599):ジャヌカンの「戦争」によるミサ〜キリエ,グローリア
ルイス・デ・ナルバエス(1500頃-1555/1560):皇帝の歌
アントニオ・デ・カベソン:ジョスカン・デプレのミサ「祝福された処女」の
「クム・サンクト・スピリトゥ」によるティエント第7旋法(器楽)
ジョスカン・デプレ(1440?-1521):千々の悲しみ[Mille regretz]
クリストバル・デ・モラレス(1500-1553):ミサ「千々の悲しみ」[Missa Mille regretz]〜サンクトゥス,ベネディクトゥス,アニュス・デイ
ディエゴ・オルティス(1510頃-1570頃):レセルカダ第4番(器楽)/レセルカダ第1番(器楽)
クレマン・ジャヌカン(1480頃-1558):マリニャーノの戦い[戦争]
ムジカ・デラ・コルテ
【マリオ・バッサーニ、ジョルジョ・カルドゥッチ(男性ソプラノ)
ロベルト・スタッチョーリ、アルド・クパーネ(T)
ダヴィート・グライナー、ヴィッレ・リグネル(Br)
ウンベルト・オレリャナ(ヴィオラ・ダ・ガンバ) マッシミリアーノ・ファラーチ(Org)
エドゥアルド・ノトリカ(バロック・ギター、指)】


録音:2004年7月2日、9月8-9日、フランドルの聖ジュリアーノ教会、ローマ、イタリア
戦争に明け暮れ、晩年は痛風にも苦しめられ退位し修道院に隠棲したハプスブルク家の神聖ローマ帝国皇帝カルロス5世(スペイン国王カルロス1世)にまつわる音楽。ムジカ・デラ・コルテはルネサンス・バロック音楽を専門とするイタリアのピリオド楽器&声楽アンサンブル。
Terzo millennio
CDA-0222(1CD)
歴史と伝統を取り持つ音楽
コルトーナの修道士エリア(1180頃-1253)作詩:錬金術のソネット[Sonetto alchemico]+
アタナシウス・キルヒャー(1601-1680):Musurgia Universalis(1650)から Antidotum Tarantulae(1650)
スペイン伝承曲:タランテリャ[Tarantella]
イタリア伝承曲:タランテッラ[Tarantella]
ティルマン・スザート(1500頃-1562頃):ダンスリー[Danserye](1551)から Entre du Fol
ガブリエル・バタイユ(1575頃-1630):宮廷歌曲集[Airs de cour](1611-)からばかげた風刺[Un satire cornu]*
バルダッサーレ・ディ・ベルジョイオーゾ:王妃の為のコミック・バレエ[Bellet co,ique de la Reyne](1581)〜鐘の歌[Aria della campanella]
アンドレア・ファルコニエーリ(1585/1586-1656):Brando lo spiritello
アントニー・ホルボーン(1545頃-1602):妖精のラウンド[The fairy round]
ジョルジョ・マイネリオ(1535-1582):Il primo libro de balli...(1578)〜スキャラズーラ・マラズーラ[Schiarazula marazula]
ミヒャエル・マイアー(1568-1622):Atalanta Fugiens(1617)〜フーガ第5番*,フーガ第3番,フーガ第13番*
ジョルジョ・マイネリオ(1535-1582):Il primo libro de balli...(1578)〜苗木[Arboscello],ウンガレスカ・サルタレッロ[Ungaresca e saltarello],プッタ・ネーラ[Putta Nera]
アンブロジオ聖歌:人生の最中に[Media vita]#
フレデリク・リヴァレ:Nostre Donne du bout du pont(1868)*
イングランド伝承曲:ブリムフィールド(モリス・ダンス)[Morris dance Brimfield]
イタリア、アッペンニーノ・エミリアーノ伝承曲:Baraben, Tresca dei preti
不詳:モンセラトの朱い本[Llibre Vermell](1396-1399)〜われら死を目指して走らん[Ad mortem festinamus]*
ジャコモ・スピアルド(活躍:1620頃):Suono del ballo de' Selvaggi e delle Simie
不詳(セファルディムの歌):ばらの花は咲き[La rosa enflorece]*
イタリア、バゴリーノ伝承曲:Bussulu
不詳/ピエ・カンツィオネス(1582)〜花咲くこの時に[Tempus adest floridum]*
トワノ・アルボー(1520-1595):オルケゾグラフィ[Orchesographie](1588)〜マッタシンス[Les Mattachins]*
ラ・ロシニョル
【ロベルト・クインタレッリ(歌*、リコーダー、打楽器)
エリカ・シェルル(フィドル、アンティーク・ヴァイオリン、打楽器)
マッテオ・パリアーリ(リコーダー、フルート、ラウシュプファイフェ、コルナミューズ)
ルチオ・テスティ(シャリュモー、ラウシュプファイフェ、ボンバルダ、ストルテ、バス・リコーダー)
フェーデレ・ストゥッキ(ルネサンス・トロンボーン)
クラウディオ・デミケーリ(ギロンダ、ハープ、コルナミューズ、ダルブッカ)
フランチェスコ・ズヴァデッリ(ポジティヴ・オルガン、スピネット)
ドメニコ・バローニオ(ウード、キタリーノ、コラショーネ、打楽器、指揮)
ゲスト:アルベルト・ブランカ(朗読+) 
アルベルト・ロッコ(朗唱#) 】

録音:2006年2月4-5日、サンタ・マリア・デラ・スカラ教会、カステルヴィスコンティ、
クレモナ県、イタリア
Terzo millennio
CDA-0245(1CD)
イタリア・バロック音楽におけるエロスと聖なる女性
ロベルト・カラヴェッラ(1959-):ばらのごとく[Sicut rosa](アンティフォナ)
マルコ・ウッチェリーニ(1603-1680):大戦争[La gran battaglia](シンフォニア)
シジスモンド・ディンディア(1580-1629):ばらの対話[Dialogo della rosa](二重唱)
アレッサンドロ・ピッチニーニ(1566-1639)/ロベルト・カラヴェッラ:シャコンヌのバスによるキタローネの為の変奏曲
ルイージ・ロッシ(1598-1652):Due labra di rose[ばらの二枚の花弁(?)](二重唱)
アンドレア・ファルコニエーリ(1585/1586-1656):甘美な旋律[La suave melodia]
ボニファチオ・グラツィアーニ(1605-1664):おお、何という日[O qualis hodie](モテット)
クリストファロ・カレザーナ(1640-1709):タランテッラ[Tarantella](二重奏曲第33番)
アッティーリオ・アリオスティ(1666-1729?):ばら[Rosa](カンタータ)/ヴィオラ・ダモーレの為のソナタ
ロベルト・カラヴェッラ:喜びのばら[Rosa delectabilis](パッサカリアによるアリア)
イル・カンティエーレ・デレ・ムーゼ
【フルヴィア・ロベルティ(S)
マッシミリアーノ・マウテ・フォン・デーゲルフェルト(男性アルト)
ヴァレーリオ・ロジート(ヴァイオリン、リラ・ブラッチョ、ヴィオラ・ダモーレ、ヴァイオリン・イン・トロンバ・マリーナ)
パトリツィオ・ジェルモーネ(ヴァイオリン、ヴァイオリン・イン・トロンバ・マリーナ)
レナート・クリスクオーロ(バス・ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ルーカ・マルツェッティ(ヴィオローネ、コントラバス)
ロベルト・カラヴェッラ(キタローネ、テオルボ、アーチリュート、コラショーネ、
バロック・ギター、ヴィオラ・ダ・ガンバ、トロンバ・マリーナ、指)】

録音:2006年9月、ボンサイ・スタジオ、オルヴィエート、イタリア
Terzo millennio
CDA-0257(1CD)
17−18世紀における聖なるロザリオへの音楽による衣装付け
[喜びの秘跡]
グレゴリオ聖歌:アヴェ・マリス・ステラ[めでたし、海の星;Ave maris stella]**
フランチェスコ・ソリアーノ(1548-1621):アヴェ・マリス・ステラによるカノン(第103番)*
ビーバー:ロザリオのソナタ第4番「キリストの神殿への拝謁」
[苦しみの秘跡]
ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴルピオ(1620頃-1692以後):宗教的カンタータ「受難」[La Passione]+
フランチェスコ・ソリアーノ:アヴェ・マリス・ステラによる2声のカノン(第54番)**
ビーバー:ロザリオのソナタ第10番「イエスの十字架への磔」
[栄光の秘跡]
フランチェスコ・ソリアーノ:アヴェ・マリス・ステラによる5声のカノン(第77番)
フランチェスコ・マリア・ベネデッティ(1688-1746):カンタータ「聖処女は原罪から護られた」
[La Madonna preservata dalla corpa originale](1713)#
ビーバー:ロザリオのソナタ第12番「キリストの昇天」
パルロ・ブルーナ(1611-1679):聖処女のリタニアによるティエント第2旋法(Gsolreut)*
アカティストス
ラドゥ・マリアン(男性ソプラノ*) 
パオロ・ロペス(男性ソプラノ+)

ミサエル・ドス・サントス(Bs)#
ヴァレーリオ・ロジート(ヴィオラ・ダ・モーレ、Vn)
パオロ・ペッローネ(Vn) 
レナート・クリスクオーロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 シモンピエトロ・クッシーノ(Vc)
ロベルト・カラヴェッラ(テオルボ、トロンバ・マリーナ)
ダリオ・パオリーニ(T**、Org )

録音:2008年、ライヴ、ローマ、イタリアサン・グレゴリオ・デイ・ムラトーリ教会/サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂/サン・サルヴァトーレ・イン・ラウロ教会サンクティッシマ・トリニタ・デイ・ペッレグリーニ教会
Terzo millennio
CDC-0273(1CD)
ビエッラの歴史的オルガン
不詳(18世紀;ピストイア):ミサ第5旋法の6つのヴェルセット
不詳(18世紀;ヴェネツィア):ソナタ.ト長調
ニコロ・サヴィーニ(18世紀):ソナタ.ヘ長調
ピエトロ・モランディ(1745-1815):オーボエとファゴットを模した協奏曲第6番
フランチェスコ・チェラッキーニ(1767-1834):エレヴァツィオーネ/オフェルトリウム
ジョヴァンニ・コリーニ(1805-1865):エレヴァツィオーネの為のアンダンテ/オフェルトリウムの為のソナタ
ジュゼッペ・プロスペロ・ガッローニ(1811-1896):3つのヴェルセット ホ短調
ジュゼッペ・アッリーゴ(1838-1913):ミサ・センプリーチェ・コンプレータ[Messa semplice completa]から
入場曲,祝別の為のアンダンテ,行進曲
マリオ・ドゥエッラ(Org)

録音:2010年5月3-4日、聖セバスティアーノ教会、トリヴェーロ・ブッリアーナ、ビエッラ県、ピエモンテ州、イタリア
使用楽器:1876年、グリエルモ・ビアンキ製 Op.52(2009年、マリオ・マルツィ修復)

Capriccio
C7142(3CD+DVD)
マックス・エマヌエル・ツェンチッチ〜カンタータ集
■CD1.ヴィヴァルディ
おお暁に愛でられる美しい娘RV685
やめてくれ、もうやめてくれRV684
懐かしき森、友なる牧場RV671
魂と心の狩りにRV670
愛よ、お前の勝ちだRV683
〈CD2.ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)〉
眠りの中に/Tinteanotedisangue
嘘偽りを書かれ
Dirvorrei,ahm'arrossisco
■CD3.アントニオ・カルダーラ
いつも私の心にくる
Nonv'epena/あなたの瞳に
チャコーナ/あなたは何を願うのですか
Vedrosenz'ondeilmare
■ボーナスDVD
ツェンチッチ・ポートレイト
マックス・エマヌエル・ツェンチッチ(C.T)

収録時間:62分
音声:2.0 STEREO
字幕:独・英・仏/画面:4:3
REGION All(Code:0)
1976年クロアチア生まれのカウンターテナー、マックス・エマヌエル・ツェンチッチ。父は指揮者、母は声楽家で幼い頃から類い稀なる才能を発揮、6歳の時にザグレブのテレビに出演し、モーツァルトの「魔笛」の「夜の女王」のアリアを歌いこなしたことで知られています。1987年から1992年までウィーン少年合唱団のソプラノ・パートを歌い、数多くのコンサートでソリストとして活躍。1989年の来日公演でももちろんソロ・パートを歌い人気を集めました。1992年に退団、4年間ソプラノとして歌った後に2000年まで一端休止するも、2001年からカウンターテナーとして活動を再開、現在ではバロックオペラを中心になくてはならない人材となっています。この3枚組はCapriccioレーベルへの名録音を集めたもので、ヴィヴァルディ、D.スカルラッティ、カルダーラの3人のアリア集と、こちらも以前リリースされたDVDを組み合わせたもので、ツェンチッチの魅力を存分に味わえる楽しいセットです。

Art Centrum
AC-001(1CD)
中世アイスランド民謡集〜墓碑銘(エピタフ)
スヴェルリル・グヴズヨウンソン(C.T)、
シグルズール・ハルドルソン(ヴォーカル)、
エガート・パルソン(打楽器)、
オロフ・セッセルヤ・オスカルドッティル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
カミラ・セーデルベリ(リコーダー)、
スノッリ・オルン・スノラソン(Lute)
「日の出」から「日没」までの8つの楽章で構成された北欧アイスランドの中世の民謡集。中世の伝承音楽のスペシャリスト、スヴェルリル・グヴズヨウンソンの歌声と古楽器のアンサンブルから生まれる純粋な響きが神秘的。2000年1月のグラモフォン誌クリティクス・チョイス受賞盤。

PNEUMA
PN-1410(1CD)
サンティリャナ侯爵のセラニリャス
 アロンソ(ペレス・デ・アルバ?):Tir'alla que non quiero CMP6(1503頃)
 フアン・デル・エンシナ(1468-1529):Pedro, y bien te quiero CMP278(器楽)
 不詳/サンティリャナ侯爵(1388-1458)作詩:MENGA DE MANZANARES. Por todos estos pinares (Serranilla 4)
 音楽:Norabuega vengas, menga CMP273(1423頃)
 フアン・デル・エンシナ/サンティリャナ侯爵作詩:VAQUERA DE LA FINOJOSA. Moca tan fermosa (Serranilla 6)
 音楽:Amor con fortuna
 不詳/サンティリャナ侯爵作詩:Quien de vos mercet espera (cancion)
 音楽:Carillo, muy mal me va CMP176
 フアン・デル・エンシナ/サンティリャナ侯爵作詩:SERRANA DE LOZOYUELA. Despues que naci (Serranilla 3)
 音楽:Tan buen ganadico (villancico) CMP426
 序奏 Gentil serrana
 不詳/サンティリャナ侯爵作詩:VAQUERA DE MORANA. En toda la su montana (Serranilla 2)
 音楽:La mas graciosa serrana... es Menga del Boscar CMP138
 不詳(ペドロ・デ・エスコバル(1465頃-1535以後)?):Menga, la del Bustar CMP301(器楽)
 フアン・デル・エンシナ/サンティリャナ侯爵作詩:MOZUELA DE BORES. Mocuela de Bores (Serranilla 9)
 音楽:Mas vale trocar (cantata) CMP298
MOZUELA LEPUZCANA. De Vytoria me partia (Serranilla 10)
 音楽:Pesame de vos, el conde (romance)
VAQUERA DE BERZOSA. Madrugando en Robledillo (Serranilla 8)
 音楽:Paguen mis ojos, pues vieron (villancico)
 不詳:Meu naranjedo no ten fruta CMP310(器楽)
 不詳(アンダルシア)/サンティリャナ侯爵作詩:MOZA DE BEDMAR. Entre Torres y Canena (Serranilla 5)
 音楽:「La sana Gaybatuk nuba al‐Istihlal」(15世紀、アンダルシア)による
 フアン・デル・エンシナ:Ya soy desposado CMP309(器楽)
 フアン・デル・エンシナ/サンティリャナ侯爵作詩:SERRANA DE BOXMEDIANO. Serranilla del Moncayo (Serranilla 1)
 音楽:Daca, bailemos, carillo (villancico) CMP282
 不詳:Juan del Enzina CMP142(器楽)
 不詳/サンティリャナ侯爵作詩:SERRANA DE NAVAFRIA. Serrana, tal casamiento (Serranilla 7)
 音楽:De mi vida descontento CMP123
LAS TRES HIJAS. Por una gentil floresta (Serranilla 11)
 音楽:De las sierras donde vengo CMP204
ムシカ・アンティグア
【セサル・カラソ(歌、ヴィオラ・ダ・ブラッチョ)
ダイナ・レアル(歌)
フェリペ・サンチェス・マスクニャノ(ビウエラ)
エドゥアルド・パニアグア(プサルテリウム、笛、打楽器)
アロンソ・トマス(笛)
ダビド・マヨラル(打楽器)】
エドゥアルド・パニアグア(指)
スペインのサンティリャナ侯爵イニゴ・ロペス・デ・メンドサ(1388-1458)は15世紀スペインを代表する詩人・人文学者・政治家で、サンティリャナ侯爵と言えば彼を指すようになっています。「セラニリャス」(Serranillas;小さな山の歌)は一人の旅人と彼が山道を探すのを手伝う田舎娘の出会いを綴った抒情詩集で、サンティリャナ侯爵の代表作の一つ。当盤では、「セラニリャス」から採られたテキストが「王宮の歌曲集」(CMP: Cancionero Musical de Palacio)に収められた楽曲に当てはめて歌われています。

ENZO Recordings
EZCD-10022(1CD)
ルクレール:2つのヴァイオリンのためのソナタ集第1巻
ソナタ第1番ト長調/ソナタ第2番イ長調
ソナタ第3番ニ長調/ソナタ第4番イ長調
ソナタ第5番ト短調/ソナタ第6番変ロ長調
アニマ・コンコルディア(パウル・エレラ、戸田薫Vn)

録音:2009 年7月、11月
日本語解説・帯付
ファン待望!アニマ・コンコルディア(パウル・エレラ、戸田薫Vn)によるルクレールの2つのVnのためのソナタ集第1巻登場!同第2巻(EZCD 10009)は既に発売しており、息のあったデュオは好評を博しております。ルクレールはパリ・オペラ座のコンセール・スピリチュアルでヴァイオリニスト として活躍したイタリアのバロック・ソナタ様式をフランス風に発展された作曲家です。この曲集ではルクレールらしいヴァイオリンの美しい響きを楽しむ ことができます。
■パウル・エレラ(Vn)
ヴェネズエラ、カラカス出身。シモン・ボリバル・シンフォニーオーケストラの創設メンバーであり、オーケストラのソリストとしても世界各地の音楽祭に 招聘された。その後、オランダへ渡り、デン・ハーグ王立音楽院に留学。シギスヴァルト・クイケンにバロックヴァイオリンを学ぶ。1996年にソリストディ プロマを取得し卒業。現在、桐朋学園大学で教鞭をとっている。
■戸田薫(Vn)
東京芸術大学を卒業後、オランダのデン・ハーグ王立音楽院へ留学。シギスヴァルト・クイケン、エリザベス・ウォルフィッシュのもとでバロックヴァイオ リンを学ぶ。1996年ディプロマを取得。これまでにバッハコレギウムジャパン、ラ・プティット・バンド、レ・タロン・リリックをはじめとしたオーケスト ラに参加。

Velut Luna
CVLD-234(1CD)
ジュゼッペ・ニコリーニ(1762-1842):室内アリエッタ集
手稿譜による6つのアリエッタ(パルマのパラティーノ図書館、ボルボーネ財団 2894)*
手稿譜による6つのアリエッタ(パルマのパラティーノ図書館、ボルボーネ財団 1289)+
メタスタージオの6つのアリエッタ(ウィーン、メケッティ)*
手稿譜による6つのアリエッタ(ピアチェンツァ音楽院図書館、ベルトラーミ家寄贈)+
イーダ・フラッタ(S)*
フランチェスカ・スクリンツィ(S)+
グイード・スカーノ(P)

録音:2012年9月22-24日、ヴェルート・ルーナ・スタジオ、プレガンツィオル、イタリア
ジュゼッペ・ニコリーニはイタリアのピアチェンツァに生まれた作曲家。少なくとも45の歌劇を書き、1819年以降は主に教会音楽を作曲しました。ニコリーニのアリエッタの多くはパルマ公ボルボーネ=パルマ(ブルボン=パルマ)家により収集され現在に伝わっています。全収録曲が世界初録音と表示されています。

III MILLENNIO
CDA-0221(1CD)
中世舞曲集
不詳:La Quarte Estampie
Estampida / V Estampie / III Estampie
VI/VII estampie
Improvvisazione con Zarb
Lamento di Tristano *
Cantigas de Santa Maria "Ben Saab"
Chanzoneta Tedesca *
Saltarello / Ghaeta-Istampita *
II Estampie / Danza Belfiore*
Nota N.39-40-39 *
Ciascun ke fede sente

*=14世紀、無印=13世紀
アウレア・プロポルティオ
[ルイージ・ポルシーニ(フィドル、サズ、ウード)
オルガ・エルコリ(Hp)
ジョヴァンニ・タルディーノ(笛)
マルコ・サレルノ(ナチュラルホルン、チャルメラ、リュート)
モーセン・カシロサファル(ダフ、ザルブ、ダイレ)
賛助:シモネッタ・インペリアリ(ザルブ)]

録音:1998年5月、ライヴ、サンタ・マリア・イン・カステッロ教会、タルクイニア、ヴィテルボ県、ラツィオ州、イタリア
アウレア・プロポルティオ(「黄金比」の意)は1993年に創設された中世楽器アンサンブル。
III MILLENNIO
CDA-0268(1CD)
ルネサンスのクリスマスの歌と音楽
伝承曲:クリスマスのパストラーレ
[受胎告知]
グレゴリオ聖歌:来たれ、来たれ、エマヌエル
不詳(15世紀):天使が処女マリアに
ジョヴァンニ・パオロ・チーマ(1570-1622):私は美しい人を見た
伝承曲:天使ガブリエル
ヤコブ・アルカデルト(1505頃-1568):アヴェ・マリア
ウスタシュ・デュ・コロワ(1549-1609):ノエル
不詳(15世紀):賛美の歌を響かせよ
[生誕]
不詳(15世紀):見よ、新たなる喜びを
リオネル・パワー(1375/80-1445):祝福された後裔
ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):羊飼いたちが賛美するその人に
不詳(ウプサラ歌曲集 から):言葉は肉体となり
不詳(16世紀):たいまつを持て、ジャネット、イザベル
ジョヴァンニ・パオロ・チーマ:今日キリストが生まれた
不詳(プエ・カンツィオネス から):今日、人となり
[祝宴]
不詳(16世紀):喜べ、御子が生まれたのだから
 喜べ、キリストが生まれた
三博士の入場/東方の庇護者
トワノ・アルボー(1520-1595):ノエル・ブランル
伝承曲:御子が生まれたとき
不詳(16世紀):羊飼いたちの踊り
伝承曲:おお、最も聖なる
ラ・ロシニョル
ロベルト・クインタレッリ(歌、リコーダー)
エリカ・シェルル(フィドル、アンティーク・ヴァイオリン)
マッテオ・パリアーリ(リコーダー、フルート、バグパイプ、ストリドゥロ、ストルテ)
ルチオ・テスティ(チャルメラ、ストリドゥロ、ボンバルダ、ストルテ、ドゥルツィアン)
フランシスコ・ズバデッリ(チェンバロ、ポジティヴ・オルガン、ハーディガーディ)
ドメニコ・バローニオ(リュート、7弦キタリーノ、モーロ・ギター、シトラ、コラショーネ、打楽器)
ラ・ロシニョルは1987年に創設された声楽とピリオド楽器のアンサンブルで、TACTUSレーベルにも録音があります。当レーベルでは他に7点のCDを制作していましたが、入手が難しくなっているようです。


Satirino
SR-121(1CD)
ダウランド〜悲しき絶望の歌
ダウランド:行け、輝く涙
私の嘆きに心が動くなら
悲しみよ来たれ
シンプソン:ジョン・ダウランドによるパドゥアン(パヴァーヌ)
ダウランド:1日でもあるとすれば、
 ご婦人向きの小間物はいかが、
 去れ, 夜ごとの悩みよ、
 流れよ, わが涙
作曲者不詳:わがデヒムの領主の哀歌
ダウランド:暗闇に住まわしておくれ この震える影、
去れ, 自己愛の若者たちよ、
 ケイス博士のパヴァン、
 静かな夜から、
 来たれ, 深き眠り、
 君たち, 愛と運命に、
 今こそ別れねばならぬ
ドミニク・ヴィス(C.T)、
フレットワーク、ルノー・ドレーグ(Bs)、
エリック・ベロック(リュート&オルファリオン)

録音:2011年9月18日−20日、マロル教会(ロワーヌ、フランス)
ドミニク・ヴィスにとってアルフレッド・デラーに師事していた1970年代からの宿願だったダウランドの歌曲集のレコーディング。サンチャゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の1つでもあるフランス、ロワーヌのマロルの教会でドミニク・ヴィスが歌ったダウランドは、深き思いが込められた特別なプログラム。ドミニク・ヴィスがフレットワークやエリック・ベロック、バスのルノー・ドレーグと共に創り上げたダウランドでは、聴き手の魂を揺さぶる儚い世界を見せてくれます。

Paraty
PARATY-111.114(1CD)
ラッスス:声楽と器楽のための二重奏曲全集(1577) アンサンブル・レシェル

録音:2010年&2011年
後期ルネサンスのフランドル楽派の巨匠オルランドゥス・ラッスス(1532−1594)。ポリフォニー大家として高名なラッススの1577年に出版された二重奏曲集では、コルネット、サックバット、ダルシアンの伴奏で、ソプラノ、アルト、テナーの歌声が絡み合う。声楽作品だけでなくラッススの古楽系管楽器による器楽作品でも、卓越したポリフォニーの技法を聴くことが出来ます。
Paraty
PARATY-411.116(1CD)
アラウホ:ティエント集
第4旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第9旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第12旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第2旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第4旋法によるディスクルソ・デ・メディオ・レヒストロ
第2旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第7旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第12旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第10旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
第4旋法によるティエント・デ・メディオ・レヒストロ
ルイ・ティリー(Org)、
パトリック・ビスマス(Vn&Va&ヴィオラ・ダ・スパッラ)
ポルトガルをルーツとするという説を持つスペイン・バロックの音楽家フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1583/1584−1654)。アラウホが得意とした様式「ティエント・デ・メディオ・レヒストロ」での、堂々たるオルガンの音色、その上を舞うパトリック・ビスマスの即興的なヴァイオリンからは、スペイン黄金時代の充実度が窺えます。
Paraty
PARATY-209.108(2CD)
ポルトゥガル:クリスマスの朝の祈り(1811)〜6つのレスポンソリウム(世界初録音) アンサンブル・トゥリクム

録音:2009年3月
1811年に作曲された「クリスマスの朝の祈り」は、リスボン生まれのポルトガル人作曲家マルコス・アントニオ・ポルトゥガル(1762−1830)が、ポルトガル王ジョアン6世の遷都に伴い、移住したブラジルのリオ・デ・ジャネイロで作曲した壮麗な宗教作品。ジョアン6世の宮廷楽長、教師、音楽監督を務めるなど大きな権力を持ち、ブラジルで大活躍したポルトゥガルだが、宮廷のリスボンへの還都に同行できずリオ・デ・ジャネイロで没しています。ポルトゥガルの宗教作品は、イタリアで学んだオペラ的な要素も特徴の1つです。
Paraty
PARATY-308.107(2CD)
コルネット:オルガン作品集
第9旋法によるトッカータ
第1旋法によるファンタジア
第8旋法によるファンタジア
サルヴェ・レジナ
第2旋法によるファンタジア
アリア・デル・グランドゥカ/テ・デウム
第8旋法によるファンタジア
第9旋法によるファンタジア
第8旋法によるファンタジア/ファンタジア
テ・デウム/クーラント
タントゥム・エルゴ/天の女王
第6旋法によるファンタジア
アルノー・ファン・デ・カウター(Org)

録音:2008年10月
ペーテル・コルネット(ca.1575−1633)は、ブリュッセルのアルブレヒト大公の宮廷でオルガニストとして活躍したフランドルの音楽家。ファンタジアやサルヴェ・レジナに代表されるコルネットのオルガン作品は、当時のフランドルの重要な鍵盤音楽として高い評価を受けている。北フランスのニエル=レ=アルドル、アントワープのエルゼンフェルド教会のオルガンによる演奏。

RPR
RP-009(1CDR)
イギリスのナイチンゲール
ファン・エイク:「今夜は何をいたしましょう」による変奏曲
バッサーノ:「Onques Amour」によるディヴィジョン
クロフト:ソナタ.ト長調
コレッリ:ソナタ.ヘ長調
テレマン:ファンタジア第12番
クラーマー:演奏会用ポロネーズ、
 ハンガリーのロンド
テレマン:ファンタジア第1番
バッハ:ソナタ.ト短調
カステッロ:ソナタ第1番
ファン・エイク:「イギリスのナイチンゲール」による変奏曲
ピアーズ・アダムズ(リコーダー)、
ハワード・ビーチ(Cemb]&Org&フォルテピアノ)、
デイヴィッド・ワトキン(Vc)

録音:1989年11月
ピアーズ・アダムズが披露するヤコブ・ファン・エイク、コレッリ、バッハからクラーマー、テレマンに至る「ルネサンス〜初期ロマン派」のリコーダー作品集。無伴奏のファン・エイクとテレマンでは驚異的なテクニックを、コレッリやバッハの「ソナタ」ではリコーダーによるバロック音楽の醍醐味をじっくりと堪能させてくれます。
※RPRはレーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

LORELEY PRODUCTION
LY-052(1CD)
チェンバロ独奏集
テレマン:「クラヴサン組曲」序曲ト長調
テレマン(J.S.バッハ編):ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲(チェンバロ独奏版)BWV 985
「36のファンタジー」ニ長調/ニ短調/ハ短調/ハ長調/ロ短調/ニ長調
ヘンデル:コラール前奏曲「イエス、わが喜び」
テレマン:「コラール前奏曲集」〜「イエス、わが喜び」/二声の「イエスわが喜び」
オリヴィエ・ボーモン(Cemb.)

録音:2012年5月9-11日、ノルマンディー&5月14日、シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)
生前は、かの大バッハを凌ぐ人気ぶりでヨーロッパを一世風靡していたテレマン。歌劇、協奏曲、器楽曲など幅広いジャンルにわたり膨大な作品を残し たことで知られる作曲家ですが、意外にもチェンバロ独奏曲のために残した作品は少なく、取り上げられることも多くありません。こうした中、フランス・ チェンバロ界の中堅、オリヴィエ・ボーモンがテレマンのチェンバロ作品集のみを集めた新譜をリリースしました!「クラヴサン組曲TW 32」、「36のファ ンタジーTW 33」、「コラール前奏曲TWV 31」から、珠玉の作品を抜粋・収録。ファンタジーはイタリア風とフランス風の作品が交互に来るようにプロ グラムが組まれています。ト短調のコンチェルト(TWV 51:g1)は、原曲のヴァイオリン協奏曲をJ.S.バッハがクラヴサンの独奏曲のために編曲したもの。 原曲の様式や抒情性はそのままに、ヴァイオリン・ソロと弦楽器のアンサンブルを右手と左手それぞれに組み込んでいます。コラール前奏曲「イエス、わ が喜び」の前には、ヘンデルの同題コラール前奏曲HMV 480を収録。ヘンデル、ラモー、バッハといった同時代の作曲家たちに思いを馳せつつ、テレ マンらしい軽妙で典雅な作品の数々を愉しめるアルバムといえましょう。本アルバムの収録にあたり、ボーモンが2台のフランス製クラヴサン、2台のイタ リア製チェンバロ、1台のクラヴィコードを使い分けているのにも注目。いずれも17世紀から19世紀の間に作られたもので、各々の異なる音色を聴き 比べるのも本アルバムの聴きどころとなっています! (Ki)
LORELEY PRODUCTION
LY-049(1CD)
ルネサンスとバロックの舞曲&歌曲集
ジョングールの踊り(14世紀)
ヤコブ・ファン・アイク:ロバート・マスコ王子 
P.ファレーズ:ルパート王子
アテニャン:トゥルディヨン
セルトン:良いことが終わると
マルタンはランディへ立ち去った
ダウランド:あふれよ我が涙
もう一度帰っておいで、やさしい恋人よ
モーリー:今や5月の季節 
作者不詳:貴婦人ケアリーのドンプ
作者不詳:グリーン・スリーヴス
オルティス/アルカデルト:おお幸せな私の眼よ
作者不詳:二つの星は従う - フォリア
カッチーニ:アヴェ・マリア
ファン・アイク:ロシニョル
グディメル/ド・ロンサール:お前の黄金となった髪の美しさに気付くとき
ファレーズ:アルマンド
マイネリオ:スキアラズーラ・マラズーラ
パーセル:悲しみ
ホーンパイプ
ヘイマーカーズの踊り
モンテヴェルディ:なんと快い今日のそよ風(L.ロレド編)
パリデッタ・クァル・ヴィオラ
モレスク
ルアンダ・シケイラ(S)、
バロック・アンサンブル

録音:2012年5月3&6日、サント・シャペルでのライブ録音(パリ)
フランスの古楽器団体、バロック・アンサンブルが2012年5月にパリのサント・シャペルで行ったライブ録音がCDとしてリリースされる運びとなりま した!注目のプログラムは、16世紀から17世紀の作曲家たちが残した舞曲を中心としたダンス・プログラム。ダウランド、パーセル、モンテヴェルディ、モー リー……ルネサンス・バロック時代の舞曲を愉しむに欠かせない大家たちの作品を多く収録しているほか、ファン・アイクやアテニャン、セルトンといった中々 収録されづらい作曲家たちも取り上げています。舞曲だけでなく、「グリーン・スリーヴス」や「あふれよ我が涙」といった珠玉の世俗歌曲も多く含まれており、 この時代の世俗曲をたっぷりと堪能できるプログラムになっています。素朴な優しさにあふれた歌声で魅せてくれるのは、リオデジャネイロ出身の歌姫ルア ンダ・シケイラ。パルルマン・ド・ミュジークやポエム・アルモニークといった名門と共演した実力派です。メゾ・ソプラノも思わせる深みのある柔らかな 声色は、ヴィオラ・ダ・ガンバやバロック・ヴァイオリンなどの古楽器が織りなすハーモニーとの相性も抜群。素朴で、どこか懐かしいメロディの数々に聴 き入るアルバムです。 (Ki)

FLORA
FLORA-2511(1CD)
マラン・マレ:フォリア
ヴィオール曲集第2巻(1701)から
 組曲ニ長調〜前奏曲,ブラスク,フォリアのクプレ
 組曲イ長調
前奏曲,気まぐれ,アルマンド,クラント,サラバンド,
サラバンド,速いジグ,エコー,ファンタジー
 組曲ホ長調
前奏曲,アルマンド,クラント,サラバンド,ジグ,
昔のリュート作曲家の流儀によるパヴァーヌ
ガヴォット,不規則なロンド,シャコンヌ
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ*)
ライナー・ツィパーリング(ヴィオラ・ダ・ガンバ+)
エドゥアルド・エグエス(テオルボ)
フランソワ・ゲリエ(Cemb)

録音:2011年10月、バス=ボドゥー教会
使用楽器:1621年、トマス・オールレッド製*/1718年、バラク・ノーマン製+
『音階』(FLORA 0603)、『シャリヴァリ』(FLORA 1507)に続くフィリップ・ピエルロのマレ第3作。「スペインのフォリア」として有名な「フォリアのクプレ」(32の変奏、演奏時間約19分半)はまさに圧巻。
FLORA
FLORA-2812(1CD)
ジャズとパヴァーヌ~古楽とジャズの共宴
不詳:ボンバルド(アプト写本のミサのクレドによる)
ディエゴ・オルティス(1510頃-1570頃):リチェルカーレ第1番、パッサメッツォ・アンティコ
リチェルカーレ第4番、ガンバ
リチェルカーレ第7番、ロマネスカ
リチェルカーレ第2番、パッサメッツォ
フアン・バスケス(1510頃-1560頃):何を使って洗いましょう
ミケランジェロ・ロッシ(1601/1602-1656):トッカータ第7番
タルクイニオ・メールラ(1594/1595-1665):愛の竪琴に乗せて
アンドレア・ファルコニエリ[ファルコニエロ](1585/1586-1656) :パッサカリア/チャッコーナ[シャコンヌ]
シュッツ:神は立ち上がり
マテオ・フレチャ(1481頃-1553):火事
レ・サックブーティエ
【ジャン=ピエール・カニャック(コルネット[ツィンク])
ヤスコ・ブヴァール(Org、Cemb)
フロラン・ティセイル(打楽器)
ロード・エジェア(トランペット、ビューグル)
ドニ・ルルー(Tb)】
ジャン=ピエール・バレーダ(ダブルベース)
ファビアン・トゥルニエ(ドラムス)
フィリップ・レオジェ(ピアノ、編曲)

録音:2012年4月、ピアノ博物館音楽ホール、リムー、フランス
フランスのジャズ・ピアニスト、フィリップ・レオジェが西欧の古楽をジャズ風にアレンジ、それを古楽器演奏家とジャズ・ミュージシャンのコラボレーションで演奏してしまおうという大胆な試み。とはいえ音楽的な仕上がりは上品なフレンチ・ジャズの趣。ブランデーやカルバドスのお供に最適と言えるでしょう。

ELOQUENTIA
EL-1235(1CD)
ガラッチーノ〜16世紀から18世紀のタランテッラ、シャンソンとヴィラネル ナポリ・アンサンブル

録音:2011年7月サンタンナ・デイ・ロンバルディ聖堂、イタリア
このアルバムは16〜18世紀のナポリ音楽の概要を示した内容で、この時代の演奏に深い知識を持つナポリ・アンサンブルが巧みに聴かせてくれます。 アルバムタイトルともなっている「ガラッチーノ」は魚の恋の色恋沙汰から海の大戦争に発展するというナポリの伝承曲です。 (Ki)

Raumklang
RK-3008(1CD)
グラウン:トリオ・ソナタ集
2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ.ハ短調
四重奏曲ト短調
チェンバロ・オブリガートとヴィオラのためのトリオ・ソナタ.ハ短調
2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ.ト短調
レ・レクレアシオン

録音:2010年11月
ドイツの音楽一族グラウン家の1人でフリードリヒ大王に仕えた名ヴァイオリニスト、ヨハン・ゴットリープ・グラウン(1703−1771)。130曲を超えるトリオ・ソナタを遺したJ.G.グラウンだが、このベルリンのアマリア蔵書に所蔵されていたトリオ・ソナタは世界初録音となります。キアラ・バンキーニの弟子で、コンセール・スピリチュエルやレザール・フロリサンで活躍するマチュー・カミッレーリが牽引するグラウンは躍動感あふれる好演。メンバー個々の技量も非常に高い。
Raumklang
RK-3106(1CD)
聖櫃〜プラハの聖アダルベルト、ボレスワフ1世、オットー3世時代の中世の音楽 アンサンブル・ペレグリナ

録音:2011年7月
神聖ローマ皇帝オットー3世とポーランド王ボレスワフ1世の会談の地グニェズノ。ボレスワフ1世に古プルーセン人への布教のために派遣された先で異教徒に殺害された聖人プラハの聖アダルベルトがテーマ。
バーゼル・スコラ・カントルム出身の名手たちの古楽アンサンブルがポーランド、ライラント、ライヒェナウ島に残されていた歌曲や賛歌で当時の歴史を語ります。

Musica Ficta
MF-8014(1CD)
ルイ13世時代のフランスにおけるイタリア語のアリア集
ムリニエ:Non ha sott'il Cie、
 O stelle homicide
ボエセ:Segua chi vuoi, iniquo amore
バタイユ:Credi tu per fugire
フレスコバルディ:カンツォーナ「ラ・スペルバ」
ムリニエ:Dove ne vai, crudele?
ボエセ:Se vedessi le piague、Non speri pieta
サンス:カナリオス
ムリニエ:Orilla del claro Tajo、
 O che gioia ne sento mio bene
バラール:Premiere Entree
ボエセ:L'Anemone fastosa
バタイユ:El bajel esta en la playa 
Passava Amor
ムリニエ:Seguir piu non voglio
イル・フェスティーノ

録音:2011年7月&8月
ルイ13世時代のフランスで、1608年から1643年にかけて出版されたエティエンヌ・ムリニエ(1599−1676)とアントワーヌ・ボエセ(1586−1643)の音楽をメインとするイタリア語のアリア集。タブラチュア譜のギターとリュートの伴奏の上で、ソプラノのダグマール・サスコヴァの凛とした歌声が様々な感情を見せてくれます。

Ameson
ASCP-1122(1CD)
バード〜ダウンランド
バード:その者は幸いなり
ロセター:愛は悲しいものでしかないのに
バード:聖なるミューズたちよ
ダウランド:暗闇にぼくは住みたい
コプラリオ:ファンタジア、おお甘き花よ
バード:美しいブリテン島
パーソンズ:みじめで愚かなこの私
作曲者不詳:柳の歌
ダウランド:去れ、夜ごとの悩みよ
バード:主に向かいて喜べ
ダウランド:わが恋人の涙、流れよわが涙
バード:ファンタジー・クヮルテット、眠れいとしい子
ダウランド:今こそ別れねばならぬ
ジャン=ミシェル・フーマス(C.T)、
エリザ・コンソート

録音:2011年9月
イギリス・ルネサンスの大作曲家、ウィリアム・バードとジョン・ダウランドの哀歌とシャンソン集。
イギリスのエリザベス朝の"歌"を歌うのは、フランスのカウンターテナー、ジャン=ミシェル・フーマス。ニケ、ビオンディ、マルゴワール、レーヌ、コルボ、アスペレンなどフランス古楽界の巨匠たちとの共演も多い。

LAWO Classics
LWC-1026(1CD)
カレンテス〜スピナート・イントルノ・アル・コール
テーラモ:フェリット・ジア・ドウン・アモロッソ・ダード
モヴィタ・ピエタード
ベンシェ・ロンタン・メ・トロヴィン・アルタ・パルテ
プロランス・プロラヴィ・ペルシェ・ラ・フォルトゥナ
ヌーダ・ノン・エラ、プレッソ・アルトロ・ヴェスティート
レ・テンプス・ヴェラ・タントゥスト・アプレス
スピナート・イントルノ・アル・コール
ウン・フィオル・ジェンティル・マッパーゼ
ロゼッタ・ケ・ノン・カンビ・マイ・コローレ
スピナート・イントルノ・アル・コール
カレンテス
カレンテスは芸術監督であるジョスティン・グンデルセンによって2006年に設立された、中世後期からルネサンスのポリフォニー音楽を得意とするアンサンブル。楽譜におこされていない楽法や編成、即興を研究の対象とし、これまでにノルウェー、ドイツ、チェコ、イタリア等で公演を行ってきました。カレンテスが演奏するのは、アントニオ・ザッカーラ・ダ・テーラモの音楽。当時のローマ教皇に仕え、1400年頃の中世イタリアで活躍した重要な作曲家です。

K617
K617-241(1CD)
イタリアと南米のバロック器楽作品集
ヴィヴァルディ:シンフォニア第2番ハ長調RV.116 
ツィポーリ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ「Mia bella Irene」
モンテヴェルディ:『音楽のたわむれ』より 「ほんとうに美しいダミジェッラ」
ヴィヴァルディ:2つのチェロの協奏曲 ト短調RV.531
クスコのカンツォーナ(作者不詳)
コンパニョン:ELanchas para BaylarTonada la Lata 
G.フェルナンデス:Xicochi conetzintle
Zuipachi(作者不詳/ボリヴィア)
Tupasy Maria(作者不詳/ボリヴィア)
トリオ・ソナタ(作者不詳/ボリヴィア)
パラグアイ・バロッコ
古楽通にはおなじみ、K617レーベルの「バロックの道」シリーズでも活躍した新進気鋭のアンサンブル、パラグアイ・バロッコによる最新盤。モンテヴェルディ、ヴィヴァルディといったイタリア本土の器楽作品と南米に渡ったバロック時代の音楽家ツィポーリやコンパニョンの作品に加えて、南米本土のカンツォーネや器楽作品を同時に収録した独創性豊かなプログラムが魅力のアルバムです。南米のバロック音楽を多く発信した「バロックの道」シリーズも思い起こす意欲的なプログラムといえましょう。
パラグアイ・バロッコは、フランスとパラグアイにまたがって活動する団体として2008年頃より活躍している新進気鋭のアンサンブル団体。結成時からリーダーを務めるショフォーはフランスとパラグアイの両国籍を有するクラヴサンの名手です。カンタータなどで美しいソプラノの歌声を聴かせてくれるのは、パラグアイ出身の若き歌姫ジェシカ・ボガード。オペラの舞台では『ドン・ジョヴァンニ』のツェルリーナ役などで得意の華やかな高音を響かせる彼女ですが、本アルバムでは古楽器の繊細な伴奏に乗せて柔らかな歌声を披露しています。 (Ki)
K617
K617-236
(DVD-PAL)
カミノス・バロッコス〜「バロックの道」のフィナーレ〜
ツィポーリ:オペラ「聖イグナツィオ」、ミサ曲「聖イグナツィオ」
作者不詳:ソナタ・チキタナ、グアラニーの歌「トゥパシ・マリア」
ガブリエル・ガッリード(指)
アンサンブル・エリマ

パラグアイ・バロッコ
音楽監督:ガブリエル・ガッリード、映像監督:オリヴィエ・シモネ、収録:2011年
K617レーベルからリリースされるシリーズとして好評を博してきた「バロックの道」が、2012年、ついに完結する運びとなりました。イエズス会によ るラテン・アメリカ布教において用いられた音楽を録音するシリーズとして開始された「バロックの道」シリーズ。25年間の長きにわたって南米のバロッ ク作品を多く発信し、日本でも多くの古楽ファンを魅了してきました。シリーズ最後を飾るのは、2011年8月にパラグアイで行われた演奏会の模様を収 録したDVD(PAL)!演奏はもちろん、このシリーズの監督でもあるガブリエル・ガッリード率いるアンサンブル・エリマです。南米とヨーロッパ地域に活 躍する若手音楽家を中心とする国際色豊かなメンバーから構成され、これまでに数多くの音楽祭やコンクールで瑞々しくも洗練された演奏を披露してきま した。DVDでは、演奏会の本番の模様に加えて、公演場所となったパラグアイの街の様子、会場となった遺跡の風景といった演奏会の裏側にも密着。 指揮者や演奏家たちへのインタビュー(仏語)と共に若手演奏家の意欲的な練習風景もたっぷりと収録されており、ドキュメンタリー作品としても楽しめ ます。また、合間には、アンサンブル・パラグアイ・バロッコによる演奏も収録。シリーズ集大成ともいうべき、見どころ満載のDVDに仕上がっています。
※こちらの商品はPAL仕様となっております。 (Ki)

HEVHETIA
HV-0055-2(1CD)
中世・ルネサンスの音楽と中欧の舞曲集
不詳(タブラチュア譜雑集(17世紀終盤)から):Chorea Hungarica / Chorea ex E / Chorea ex F / Chorea Hungarica
不詳(ウフロヴェツ舞曲集(1730)から):Bujdoso nota / Hungaricus 50 / Hungaricus 7 / Hungaricus 35
Asztali nota 111 / Asztali nota 344 / Asztali nota 211
不詳(14世紀):Saltarello
マショー(1300頃-1377):Je ne cuit / Ma fin est mon commencement / Douce Dame jolie
不詳(15世紀):Qui latuit
デュファイ(1400頃-1474):Puisque vous estez campieur
不詳(タブラチュア譜雑集から):Chorea Kosacky / Chorea ex G / Appetitus Kalbfleisch
不詳(ヴィエトリス・タブラチュア譜集(1660-1670)から):
Klobucky tanecz - Proportio / Olach Tancz - Proportio / Klobucky tanecz
不詳(アンナ・シルマイ・ケチェルのメロディアリウム(1735)から):Balkanoty
ドゥルチ・ヴェント
【エニケー・ジンゼリ、
ヨハネス・クルツ、
ユリアン・W・グレッチェル
(ルネサンス・リコーダー、
ルネサンス・トロンボーン、
ショーム、ツィンバロム) 】

録音:2011年10月12-15日、ベルリン、ドイツ
2010年にスロヴァキアのツィンバロム奏者エニケー・ジンゼリによりベルリンで創設された古楽器トリオ、ドゥルチ・ヴェント(「甘美な風」の意)のデビューCD。素朴な味わいです。

PAVIAN
PM 0049-2(1CD)
ウフロヴェツ舞曲集
不詳(「サルトゥス・フンガリチ・ア・ディオニシオ」
(ウフロヴェツ舞曲集;1730)から):RUNDA I (Hungaricus 35 / Hungarucus 30 / Hungaricus 19 /
Rosnyo magyar tantz / Hungaricus 35)
RUNDA II (M 344 / Netrap zradna Wenusse / Ach ma myla co mysliss /
Suhagicku holube)
RUNDA III (Hungaricus 8 / Hungaricus 15 / Hungaricus 29
Asztaly nota 114)
Runda Regis
RUNDA IV (M 295 / Oroszlay / Saltus 262 / M 233 / Hungaricus 34)
RUNDA V (Marsch 198 / Marsch 199 / Marsch 200 / Hungaricus 6)
RUNDA VI (M 202 / Nota Kurucz / Hungaricus 22 / M 202)
Bolerko
RUNDA VII (Bujdosso / Hungaricus 5 / Hungaricus 14 / Hungaricus 48)
De Profundis
RUNDA VIII (M 322 / Dopschensis / M 325)
RUNDA OLACH (Olach 1 / Olach 2)
ミロシュ・ヴァレント(指)
ソラメンテ・ナトゥラーリ

録音:2008年10月4-5日、Krest'anskom dome、ポトコニツェ、スロヴァキア
「サルトゥス・フンガリチ・ア・ディオニシオ」は1956年、スロヴァキアの町ウフロヴェツのザイ伯爵のライブラリーで発見された舞曲譜集。1730年に編纂されたもので、当時の中欧の舞曲を伝える貴重な資料です。

Musiques a la Chabotterie
MC-605010(1CD)
シャルパンティエ:モリエールの喜劇のための音楽
「恋人の喧嘩」より 序曲
「エスカルバニャス伯爵夫人」より 序曲
「強制結婚」より 新しい間奏曲
「病は気から」より プロローグと間奏曲第1番
「シチリア人」より 序曲とセレナード
「陽気な道化たち」より
サンフォニー・デュ・マレ、
ユーゴ・レーヌ(指&リコーダー&Ob)

録音:2011年
「コメディ=バレ」のジャンルを確立した「2人のバティスト」リュリとモリエールの蜜月関係の終焉。新たに協力関係を結んだシャルパンティエとモリエールの共同作業、喜劇(コメディ=バレ)のための作品集。テ・デウムなどの壮麗な宗教作品とは一味違うシャルパンティエのユーモアあふれる作曲技法、フランス・バロック時代に流行した「コメディ=バレ」の歴史を、ユーゴ・レーヌとサンフォニー・デュ・マレの名コンビの優秀演奏で。これぞコミカルなフランス・バロック。楽しさに満ちたシャルパンティエの作品集です。

Sono Luminus
DSL-92163C
(1CD+Bluray)
ゼレンカ:5つのカプリッチョ集
カプリッチョ ニ長調(第1番) ZWV182
カプリッチョ ト長調(第2番) ZWV183
カプリッチョ ヘ長調(第3番) ZWV184
カプリッチョ イ長調(第4番) ZWV185カプリッチョ ト長調(第5番) ZWV190
バッハ・シンフォニア

Blu-ray Disc containts 7.1 24-bit/96kHz-MA, 5.1 24-bit/192kHz-MA, 2.0 24-bit/192kHz LPCM
ボヘミアで生まれ、ドレスデンで没した作曲家ゼレンカ(1679-1745)。彼はドレスデンのカトリック教会作曲家として数多くの宗教曲を書いたほか、いくつかの器楽曲も残しています。しかし、その作品の多くは第二次世界大戦中に失われてしまったため、生涯や作品については再研究が行われているところです(20世紀中頃になって、彼の個人的な文書が発見されたことでその研究に追い風が吹いています)。ゼレンカの作品はユニークなスタイルを持ち、同時代の作曲家たち…テレマン、ラモー、ヘンデル、バッハ・・・とはまた違った肌触りを有しています。このカプリッチョ集は合奏協奏曲のような華やかさを持つもので、とりわけホルンの活躍に耳を奪われます。ここで妙技を聴かせるR.J.ケリーは1982年からフィルハーモニア・バロック・オーケストラで活躍するプレーヤーで、演奏の困難なバロック・ホルンをやすやすと吹きこなしています。このアルバムにも高音質のBlu-ray Audio が同梱されており、艶やかな音をたっぷりと味わうことが可能です。

TYXart
TXA-12016(1CD)
旅路〜ドイツからフランスへ
C.F.アーベル:プレリュード・アルペッジャータ
マレ:サラバンド
テレマン:アンダンテ/ヴィヴァーチェ
アーベル:アレグロ 
ケ・デルヴロワ:サラバンド
 「移り気」〜サラバンド
J-B.フォルクレ:シャコンヌ「モランジあるいはプリゼ」
ドゥマシー:プレリュード/アルマンド
 クラント
バッハ:サラバンド/メヌエット
マレ:「戯れ」
ヤコブ・ダーヴィッド・ラッティンガー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2012年6月、シュローベンハウゼン(ドイツ)
オーストリアが誇る若手屈指の実力派、ヤコブ・ダーヴィッド・ラッティンガーによる17-18世紀のヴィオラ・ダ・ガンバのソナタ集。「旅路――ドイツ からフランスへ」というアルバムのタイトル通り、ドイツとフランス、2つの国の音楽家たちの作品を取り上げた意欲的なプログラムとなっています。チェ ロの台頭を目前に控えた17-18世紀は、ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器が最も洗練された時代。気品あふれる暖かな音色と6-7本の弦から生み出 される多彩な表現は多くの愛好家たちを魅了し、伴奏楽器としてだけでなく独奏楽器としても多くの作品が作られました。本アルバムでは、ドイツ圏から J.S.バッハ、C.F.アーベル、テレマン、一方のフランス圏からマレ、フォルクレ、ケ・デルヴロワ、ドゥマシーらの作品を収録。比較的知名度の高い作曲 家たちの作品だけでなく、ケ・デルヴロワやドゥマシーといった希少な選曲が含まれているところも本アルバムの魅力の一つといえましょう!国ごとに聴き 比べるもよし、17世紀と18世紀それぞれに分けて聴き分けるもよし、あるいは丸ごと愉しむもよし。人の声にも似た、身体にじっくりと沁みわたるよう な独特の優しい音色をたっぷりと堪能できるアルバムに仕上がっています。ラッティンガーの演奏は溌剌とした音の立ち上がりが心地よく、全体的に活気 あふれる前向きな音運びが非常に爽やか。とはいえ、旅の終わり、アルバム最後に収録されたマレの「戯れ」では一音一音を噛み締めるようなゆっくりと したテンポ感での演奏が成されており、ラッティンガーの多彩な表現に魅入られます! (Ki)

LICANUS
CDM-1232H(1CD)
【高価格帯】
カペリャ・デ・ミニストレルス創設25年記念
[誕生]
 不詳(13世紀):「ラス・ウエルガスの写本」から 聖母マリアのモテット
 Amor vincens omnia / Marie preconio / [Aptatur]
 アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」〜Minno amor(器楽)
 アル=ルサフィ(1141-1177):La Russafa de Valencia (Mawwal. Modo: al-sika)
 不詳(14世紀):「モンセラトの朱い本」から Cuncti simus concanentes
 ビクトリア:O magnum mysterium(器楽)
[変容]
 不詳:「エルスの神秘劇」から
 Germanes mies / Verge i Mare de Deu / Ay, trista vida corporal!
 Gran desig m'es vengut al cor
[欲望]
 アルフォンソ10世編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から Foia(器楽)
 ベレンゲル・デ・パロウ(12世紀):Aital dona
 不詳(アンダルシア伝承の恋歌):Carmesina
 エンリケ・デ・パリス(15世紀):Mi querer tanto vos quiere
[終末]
 不詳:「シビラの歌」から
 Iudicii Signum(アラゴン王マルティン1世のブレビアリオによる)*
 不詳(1世紀頃、ギリシャ):セイキロスの墓碑銘
カルレス・マグラネル(指)
カペリャ・デ・ミニストレルス
既発売音源と未発表音源から構成された編集盤。*では当盤のために校訂された未出版譜を使用。ハードカヴァー・ブック(全136ページ)仕様。解説はスペイン語、バレンシア語、英語。歌唱テキストの英語訳も完備。

ANDANTE PRODUCCIONES CULTURALES
APC-2(1CD+DVD)
ホルヘ・ムニス(1974-):カンタータ「ホベリャノスへのオード」*

ホベリャノスの時代の歌曲集
ブラス・デ・ラセルナ(1751-1816):El tripili trapala+
パブロ・デル・モラル(18世紀-19世紀):Iba un triste calesero...#
マヌエル・ガルシア(1755-1832):Venid pajaritos#/La flor del Zurguen+/Parad avecillas+
ホセ・ロドリゲス・デ・レオン(1784頃-1830頃):Las mujeres del dia(+/#)
ナルシソ・パス(18世紀-19世紀):Es el amor un ciego(+/#)
マリアノ・ロドリゲス・デ・レデスマ(1779-1847):El proposito inutil+/El sueno de mi amor+/Yo las falacias+
El pescador+/Cuando al campo salgo+
Delio a la ausencia de su amada Nise+
ホアキン・ピハン(T)
アストゥリアス公財団cho*
ホセ・エステバン・ミランダ(合唱指揮*)
アストゥリアス公国SO*
ロベル・ディアス(指)*
マリオ・ベルナルド(P)+
パブロ・メネンデス(G)#

録音:2011年6、7月、パラシオ・デ・コングレス・プリンチペ・フェリペ・コンサートホール、
オビエド、スペイン
*はアストゥリアス地方の町ヒホンに生まれたスペインの啓蒙主義的作家・法律家・政治家ガスパル・メルチョル・デ・ホベリャノス(1744-1811)の没後200年を記念して書かれたカンタータ。アストゥリアス地方の演奏家により初演・録音されました。ハードカバー・ブック仕様(全48ページ)。本体・外装とも規格番号表記がございません。
※DVD(メイキング・シーンを収録)はPAL方式です。ご注意下さい。

ARCO DIVA
UP-0155-2(1CD)
ヤン・ヤクプ・リバ(1765-1815):チェコのクリスマス・ミサ「おお、フス師よ!」
チェコのクリスマス・キャロル集
ハナ・シュカルコヴァー(S)
マリエ・ヴルボヴァー(A)
ペトル・リヴィーチェク(T)
リハルト・ノヴァーク(Bs)
マルチン・ヤクビーチェク(Org)
ブルノ・チェコ・フィルハーモニーCho
チェコ室内ソロイスツ
ペトル・フィアラ(指)
チェコの作曲家ヤン・ヤクプ・リバの代表作でありチェコの人々に愛されている「チェコのクリスマス・ミサ」を中心としたアルバム。

Raumklang
RK-2906(1CD)
17世紀スペイン宮廷のトランペット作品
作曲者不詳(17世紀):シャコンヌ
カプスベルガー:パッサカリア、コレンテ
作曲者不詳(17世紀):4世のソナタ
カプスベルガー:カナリオ
サンス:フォリア、クラリネスとトランペタス
ビーバー:7声のソナタ
カプスベルガー:サラバンダ、カポーナ
カベソン:パヴァーナ・コン・ス・グロサ
エレディア:パンジェ・リングァ・エスパニョール
作曲者不詳:バターリャ、カンシオン、アリア、バターリャ
ムルシア:ラ・タランテラ
作曲者不詳:シャコンナ
バロックトランペット・アンサンブル・ベルリン

録音:2009年11月
黄金世紀と呼ばれる全盛期を迎えた17世紀のスペイン宮廷で演奏されたバロック・トランペットのアンサンブルによる華やかな音楽の数々。バロックトランペット・アンサンブル・ベルリンは、1500年から1800年までの音楽の演奏を目的として1990年に結成されたドイツのピリオド系トランペット・アンサンブル。ドイツのナチュラル・トランペットの格調高く輝かしい響きに、スペインの繁栄期の姿を見ることが出来るでしょう。
Raumklang
RK-3001(1CD)
ドレスデンの礼拝堂の音楽Vol.1
シュッツ:シオンは言う、主は私を捨てられたとSWV.46
われ山に向かって目を上げSWV.31
いと高きところの神にのみ栄光あれSWV.327
わたしは夜、床の上でSWV.272
町を行き巡る夜回りたちがSWV.273
音楽の喜びの泉SWV.49
戦争の暗い危機がSWV.338
主が家を建てられるのでなければSWV.400
来たれ、聖霊よSWV.475
私の魂は主をあがめSWV.468
ノルベルト・シュスター(指)
カペラ・サジタリアーナ・ドレスデン

録音:2010年2月
ドイツのヴォーカル・アンサンブル、カペラ・サジタリアーナ・ドレスデンの「ドレスデンの礼拝堂の音楽」第1集は、初期バロック時代のドイツを代表する作曲家ハインリヒ・シュッツ(1585−1672)の声楽作品集。バッハより100年前に生まれ、ドイツ・バロックの礎を築き、ドレスデンの宮廷楽長という大役を務めたシュッツ。カペラ・サジタリアーナ・ドレスデンの荘厳で豊かな歌声により、"宮廷礼拝"におけるシュッツの音楽の重要性が伝わります。
Raumklang
RK-2901(1CD)
オズヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン
楽しげに、優しく、愛らしく〜愛の歌
ミヒャエル・ポッシュ(指)
アンサンブル・ユニコーン

録音:2009年1月
15世紀前半まで生きた南チロル出身のミンネゼンガー、オズヴァルト・フォン・ヴォルケンシュタイン(1377−1445)。モノフォニーとポリフォニーの「愛の歌」は、解放された感情の中ある儚さがどこか物悲しい。テノールの情熱的な歌声の後ろで「ビヨーン、ビヨーン」と鳴る口琴の存在が、瞬く間に中世の吟遊詩人の世界へと案内してくれます。

Musica Ficta
MF 8013(1CD)
ドゥランジュ:ソナタと3声のソナタ集(世界初録音)
3声のソナタ第5番ハ長調
ソナタ第2番ト長調(Op.1より)
ソナタ第5番ニ長調(Op.1より)
3声のソナタ第2番イ短調
ソナタ第1番ハ長調(Op.1より)
ソナタ第3番ロ短調(Op.1より)
3声のソナタ第6番ニ長調
アンサンブル・ソルスティス

録音:2010年9月&2011年3月
18世紀のリエージュで活躍した音楽家エルマン=フランソワ・ドゥランジュ(1715−1781)の世界初録音となる「ソナタ集」。タルティーニやイタリア、ナポリの音楽からの影響を感じさせる「ソナタ」には、トラヴェルソが奏でる牧歌的で柔らか響きの旋律など、ドゥランジュの知られざる才能、音楽的魅力が存分に発揮されています。ベルギーのピリオド・アンサンブル、アンサンブル・ソルスティスの丁寧で完成度の高い演奏も好印象。

ANALEKTA
AN2-9948(1CD)
テイラー&ボウマン
パーセル:嘆きの歌ほか
マティアス・モート(b.1963):パーセルの死をいたむ協奏曲ほか
ダニエル・テイラー(CT)、
ジェイムズ・ボウマン(CT)
シアター・オブ・アーリー・ミュージック(TEM)

録音:2004年5月(モントリオール)
ダニエル・テイラーと、世界的カウンターテナー歌手ボウマン、二人のカウンターテナー歌手による独唱とデュエットを集めたもの。マティアス・モートはリコーダー奏者・作曲家。ここに収められた「パーセルの死をいたむ協奏曲」は1720年頃のスタイルで書かれた作品で、パーセ ルへのオマージュとなっています。第3楽章ではパーセル作品のシャコンヌのバス・ラインの引用がみられ、その上で自在に舞う旋律が見事です。 (Ki)

Ictus
IMP-1213(1CD)
クープラン:教区のためのミサ曲 ラルフ・グスタフソン(Org)、
アンサンブルADHOC

録音:2011年2月
スウェーデンの音楽家たちによるフランスにおけるオルガン・ミサの代表格、クープランの「教区のためのミサ曲」。ラルフ・グスタフソンが弾くストックホルム、聖マリア・マグダレーナ教会のバロック・オルガンと、スウェーデンのヴォーカル・クヮルテット、アンサンブルADHOCの共演がフランス・バロック、クープランの音楽が持つ音色、表情の変化を明瞭に表現しています。

Paradizo
PA-0011(1CD)
M.プレトーリウス&W.ブレイドのテレプシコール(舞曲集)
[第1組曲]プレトーリウス:パッサメッゾ
ガリアルド/バッカスのバレ
水夫のバレ/ガリアルド/ガリアルド
バレ
ブレイド:スコットランドの踊り
プレトーリウス:雄鶏のバレ
 ベツレヘムに生まれし御子(『シオンの音楽』より)
[第2組曲]プレトーリウス:バレ
 ポワトゥのブランル
ブレイド:ポワトゥのブランル・ドゥーブル
プレトーリウス:レスパニョレット
ブレイド:パドゥアーナ
 ガリアルド
ダフネが美しきアポロから逃れた時(作者不詳)
プレトーリウス:松明のブランル
 われらに幼子が生まれた(『シオンの音楽』より
[第3組曲]ブレイド:カンツォーネ
ブレイド/ベイトマン:Naglein Blumen
ブレイド:ガリアルド/アルマンド
 ガリアルド
プレトーリウス:ブーレ/ガヴォット
 大いに喜べ、シオンの娘よ!(『シオンの音楽』より)
[第4組曲]ブレイド:パドゥアーナ
 アルマンド
プレトーリウス:スパニョレッタ
 クーラント
ブレイド:ガリアルド
プレトーリウス:村のブランル/ヴォルト
 クーラント
モーリッツ・フォン・ヘッセン:グリエルモ・ケウ
デリオ氏のパドゥアーナ
ホルボーン:ガリアルド「わが窓より行け」
J.ベネット:ヴィーナスの鳥
ドロン・シャーウィン(コルネット)、
ジュリアン・マルタン(リコーダー)、
スキップ・センペ(指)
カプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンス・オーケストラ

録音:2011年
スキップ・センペ率いるカプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンス・オーケストラによるルネサンス舞曲集。M.プレトーリウスとブレイドの作品を中 心に、ルネサンス期の珠玉の舞曲の数々を4つの組曲にまとめたプログラムとなっています。演奏される機会の少ないブレイドの舞曲が多く収録されてい るのは嬉しい限り。プレトーリウスとブレイドはドイツ圏を中心に活躍した音楽家ですが、舞曲集には当時のフランス、アンリ4世の宮廷で流行していた 舞曲が多く含まれています。ブレイドの舞曲には故郷イギリスの作風が色濃く表れており、ダウランドやホルボーンといったイギリス・ルネサンスの舞曲を 思わせる素朴な響きが垣間見えます。舞曲によって楽器の編成も様々で、金管、木管、弦楽器などの多彩なハーモニーを愉しむことが出来るのも本アルバ ムの魅力のひとつ。やがて本格的に訪れるバロック時代へと受け継がれていく、ルネサンス舞曲の真髄をたっぷりと堪能できる組曲集に仕上がっています。
2011年に結成25周年を迎え、ますます円熟しているセンペ&カプリッチョ・ストラヴァガンテ・ルネサンス・オーケストラは今回も素晴らしい演奏を 披露。古楽器ならではの棘のないまろやかなハーモニーが素晴らしく、溌剌としたアンサンブルで舞曲のリズムを存分に聴かせてくれます。ドロン・シャー ウィン、ジュリアン・マルタン、ソフィー・ジェントといった古楽界期待の若手実力派たちの妙技にも注目です! (Ki)

MUSIEPOCA
MEPCD-005(1CD)
トマス・ミランス・イ・ゴダヨル(1672-1742):教会音楽作品集
聖母のリタニア[Litaniae lauretanae / Lletanies de la Mare de Deu](合唱4声と通奏低音の為の)
サルヴェ・レジナ[Salve Regina](6声;2人のアルト、合唱4声と通奏低音の為の)
神の愛[Charitas Dei](合唱4声と通奏低音の為の)
マニフィカト[Magnificat](8声;2人のソプラノ、アルト、テノール、合唱4声と通奏低音の為の)
不安で、不幸な[Suspende, infelice](聖体の秘跡の独唱カンタータ;ソプラノ独唱と通奏低音のため)
タルシスの王たちは[Reges Tharsis](王の日の為のアンティフォナ;合唱3声と通奏低音の為の)
ヌンク・ディミティス[Nunc dimittis](6声;ソプラノ、テノール、合唱4声と通奏低音の為の)
さあ、羊飼い娘たちよ[Hala, zagalas](クリスマスのトノ;3人のソプラノ、テノール、合唱4声と通奏低音の為の)
ライア・フリゴレ(S)
ラ・シャントリア(独唱、合唱、通奏低音)
ペレ・リュイス・ビオスカ(指)
前作(MEPCD 004)のジュゼプ・ミル・イ・リュサ(1700頃-1764)に続き、カタルーニャの若々しい声楽アンサンブル、ラ・シャントリア(2008年デビュー)が世に問う知られざるカタルーニャ・バロック教会音楽。トマス・ミランス・イ・ゴダヨルはカタルーニャ(スペイン)のカネトに生まれ、バルセロナのコムテサ宮(小王宮)礼拝堂楽長およびジロナ大聖堂楽長を務めた作曲家。
当ディスクにはボーナス・トラックとしてインタラクティヴ・オーディオヴィジュアル・コンテンツが収録されている(CDプラス仕様)とのことですが、動作の保証をいたしません。なにとぞご了承ください。

FABIAN RECORDS
FABIAN-CD7132(1CD)
オーストリアの歴史的オルガン
(1)不詳:ブクスハイム・オルガン曲集 〜Christus surrexit/Pange lingua/Christ ist erstanden/Annabassana
パウル・ホーフハイマー(1459-1537):Mein einigs A
ハインリヒ・イザーク(1450頃-1517):Tristitia vestra/Innsbruck, ich muss dich lassen/Nil n'est plasier
不詳:ルブリンのヤンのタブラチュア〜La Guerra
(2)ヨハン・ヤコプ・フローベルガー(1616-1667):トッカータ第19番
 カプリッチョ第1番/リチェルカーレ第7番
 ファンタジア第8番/トッカータ第23番
 トッカータ第22番
(3)ゲオルク・ムッファト(1653-1704):チャコナ[シャコンヌ]
ヨハン・パッヘルベル(1653-1706):ファンタジア
クリスティアン・エールバッハ(1568頃-1635):トッカータ第12番
(4)クリスティアン・エールバッハ:イントロイトゥス第1旋法/
 エレヴァツィオーネによるファンタジア
 ファンタジア第1旋法
 ファンタジア・グラマティカ
 カンツォーナ第6旋法
ヨハン・ヤコプ・フローベルガー:半音階的カプリッチョ
ゲオルク・ムッファト:トッカータ第1番
ルーペルト・ゴットフリート・フリーベルガー(Org)

(1)録音:2009年6月28日、宮廷教会、インスブルック
使用楽器:1561年、イェルク・エーベルト製

(2)録音:2007年10月2日、参事会教会、クロスターノイブルク
使用楽器:1642年、ヨハン・ゲオルク・フロイント製

(3)録音:2004年11月16日、聖ファイト教区教会
使用楽器:1698年、クリストフ・エーゲダッハー製?

(4)録音:2011年9月、参事会教会、シュレーグル
FABIAN RECORDS
FABIAN-CD7133(1CD)
北方の歴史的オルガン
(1)スウェーリンク(1582-1621):トッカータ.ニ短調
 Allein Gott in der Hoh sei Ehr
 こだま
ヨハン・ニコラウス・ハンフ(1665-1712):War Gott nicht mit uns diese Zeit
 Mit mir Gottes Gute preisen
スウェーリンク:3声のトッカータ.ト長調
 O Gott, du unser Vater bist
 3声のトッカータ ヘ長調
リューベック(1654-1740):前奏曲ニ短調
(2)ブクステフーデ:Herr Jesu Christ, ich weiss gar wohl
 Nun bitten wir dem Heiligen Geist
 Wir danken dir, Herr Jesu Christ
リューベック:前奏曲ハ長調
(3)シャイト(1587-1654):詩篇「Da Jesus an dem Kreutze stund」

(4)ブクステフーデ:Ach Herr, mich arman Sunder
Erhalt uns, Herr, bei deinem Wort
Jesus Christus, unser Heiland
Nun komm, der Heiden Heiland
ツェルベル(1689-1765):前奏曲ヘ長調
不詳(17世紀、ウプサラ;A・デューベン?):Nun komm, der Heiden Heiland
ヴィンツェント・リューベック:前奏曲ト長調
ルーペルト・ゴットフリート・フリーベルガー(Org)

(1)録音:2007年11月4日、聖ヤコビ教会、リューベック、ドイツ
使用楽器:小オルガン、1500年頃、製作者不詳、ゴシック1636-1637年、フリードリヒ・シュウテルヴァーゲン改修(1977-1978年、ヒンデブラント兄弟オルガン工房復元)
(2)使用楽器:1588-1592年、ハンス・シェーラー製(1605-1607、その息子により継続) 1635年、ゴットフリート・フリッチェ改修/1693年、アルプ・シュニトガー改修 1760-1761年、ヨハン・ヤコプ・レーネルト改修
(1990-1993年、ユルゲン・アーレント復元)
(3)録音:2004年10月23日、聖ヤコビ教会、リューディングヴォルト、ドイツ
使用楽器:1598-1599年、アントニウス・ヴィルデ製 1682-1683年、アルプ・シュニトガー改修(1981-1982年、ユルゲン・アーレント復元)

(4)録音:2008年8月8日、レーヴスタブルーク城内教会、スウェーデン
使用楽器:1725-1728年、ヨハン・ニクラス・カーマン製(1963-1964年、マルクッセン復元/2006年、マッツ・アーヴィドソン・オルガン工房復元)

Classic Concert Records
CCR-62016(1CD)
テレマン:フーガ.ト短調
コラール「ああ主よ、哀れなる罪人われを」
コラール「いと高きにある神にのみ栄光あれ」
フーガ.ハ長調
コラール「キリストは死の縄目につながれたり」
フーガ.ハ短調
コラール「天にいますわれらの父よ」
協奏曲 ト長調
コラール「来たれ聖霊、わが主」
フーガ ホ短調/幻想曲 ニ長調
ジョルジオ・レヴェリ(Org:ゲリエ制作のオルガン)

録音:2011年、オフヴィラー、フランス
後期バロックのドイツの大作曲家、ゲオルク・フィリップ・テレマンのオルガン作品集。早熟で多作だったテレマンは、生前J.S.バッハをしのぐ名声を 博していたと言われています。G.P.テレマンは様々な音楽形態の作品を残しましたが、なかでも自信が得意だったオルガン、ハープシコード作品は小曲な がら素晴らしい作品を残しています。ここに収録された作品はコラール、フーガ、協奏曲で、同時代を生きたバッハの作品と比較しても面白い内容となっ ております。

THE CHOIR OF KINGS COLLEGE
KGS-0001(2CD)
9つの聖務日課の祈りとキャロル集
CD1]
讃美歌:ダビデの村の厩の内に
招祷(Bidding Prayers)
イギリスの伝承曲(R.V.ウィリアムズ編):ヘレフォード・キャロル
第1日課の祈り
B.オード:囚われのアダムは横たわり
イギリスの伝承曲(クレオベリー編):この上な
く清き乙女7.第2日課の祈り
ドイツの伝承曲(ピアサル編):諸人声あげ
トランチウェル:もしも天使の歌声を聴いたなら
第3課の祈り
イギリスの伝承曲(P.レジャー編)
讃美歌:「世の人忘るな」
第4課の祈り
ールドシュミット:やわらかな若枝
プレトリウス(サンドシュトルム編):讃美歌「一輪のバラが咲いて」
第5課の祈り
ヴィレット:聖母マリアへの讃美歌
ハーフォード:陽のあたる土手
第6課の祈り
レーガー:マリアの子守唄
フランスの伝承曲(J.ニクソン編):柊と蔦は
[CD2]
第7課2.讃美歌:「羊飼いたちが」
J.ワイア:光を放て、イェルサレムよ
第8課
ラウタヴァーラ:クリスマスキャロル
16世紀フランスの伝承曲:ディンドン空高く
第9課
讃美歌:「神の御子は今宵しも」
集会祈願と祝祷
メンデルスゾーン:讃美歌「天には栄え」
バッハ:ヴォランタリー:諸人声あげ
ジャクソン:幼子キリス

B.ディーン:いまや夜明けがきて
タネジ:主よ、憐れみたまえ
マルダウニー:聖母マリア
T.デイヴィス:クリスマス・イヴ
J.ラター:楽園にある全ての鐘が(世界初録音)
ピーター・スティーヴンス(Org)、
スティーヴン・クレオベリー(合唱指揮)、ケンブリッジ・キングズ・カレッジCho

録音:2010年12月、2011年1月、2012年7月、キングズ・カレッジ聖堂(ケンブリッジ)
■THE CHOIR OF KINGS COLLEGE
500年以上の歴史を誇るイギリスの名門合唱団、ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団の自主レーベル≪THE CHOIR OF KING’S COLLEGE≫。中世聖歌から近現代の合唱曲にいたる幅広いレパートリーを持つ合唱団ならではの多彩なプログラムを、世界から絶賛を浴びる煌びやかな歌声と共に発信するレーベルです。

イギリス屈指の世界的合唱団「ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団」が、自主レーベル「THE CHOIR OF KING’ S COLLEGE」より記念すべ き1stアルバムをリリース!2010年12月のクリスマスコンサートで演奏した「9つの聖務日課の祈りとキャロル」のライヴ録音をベースに、2006年か ら2011年にかけて委嘱した新曲の数々をまとめた豪華2枚組アルバムです。
毎年BBCテレビでの生中継も行われるケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団のクリスマスコンサートは、いまやイギリスのクリスマスには欠かせな い人気イベント。ヨーロッパ伝統のクリスマスキャロルから、現代作曲家たちの委嘱新曲にいたる多彩なプログラムが、イギリス国内外問わず多くの人を 魅了しています。このアルバムでも、フィンランドの作曲家ラウタヴァーラら、名だたる現代作曲家たちが、他ならぬこの合唱団のために作曲した作品がち りばめられています。キングズ・カレッジ合唱団と縁の深いイギリスの作曲家、ジョン・ラターの「楽園にある全ての鐘が All bells in paradise」は今回 が世界初録音!ラターらしいシンプルながらも奥深い響きが美しく、荘厳でありながらどこか親しみのあるハーモニーに魅了されます。ジャクソンの「幼子 キリスト」では、ぞっとするほどの透明感を放つボーイ・ソプラノの歌声が絶品。キングズ・カレッジ聖堂の音響も素晴らしく、柔らかくも荘厳なオルガ ンの音色と共に、由緒ある名門の煌びやかなハーモニーを存分に堪能できます。2ndアルバムには、モーツァルトの「レクイエム」を予定しているケンブリッ ジ・キングズ・カレッジ合唱団。今後のリリースからも目が離せません!(Ki)

オランダ音楽学会
NMICD-1202(1CD)
オランダのバロック音楽チェロとチェンバロの為の音楽
アレクシス・マヒト(1711-1772以後):チェロと通奏低音の為の6つのソナタ Op.1(1765頃)〜第1番イ短調*
ウィレム・デ・フェッシュ(1687-1761):チェロとチェンバロによる通奏低音の為の6つのソナタ Op.13(1757頃)〜第4番ニ短調*
ピーテル・ブステイン(1649-1729):チェンバロの為の9つの組曲 Op.1(1712)〜第2番ニ長調
ウィレム・デ・フェッシュ:チェロとチェンバロによる通奏低音の為のソナタ集 Op.8(1738)〜第3番ニ短調*
ピーテル・ブステイン(1649-1729):チェンバロの為の9つの組曲 Op.1(1712)〜第6番イ短調
アレクシス・マヒト:チェロと通奏低音の為の6つのソナタ Op.1(1765頃)〜第2番ヘ長調*
エルスケ・ティンベルヘン(Vc)*
イェルン・ボイセン(Cemb)

録音:2011年6月9-11日、オランダ改革派教会、ケーテル、オランダ
まとめて聴ける機会の少ないオランダ・バロックのチェロ音楽。アレクシス・マヒトは曲芸師の一家に生まれたチェロ奏者・作曲家・楽譜浄書(彫金)家。詳しい経歴はわかっていませんが、1767年にイングランドのケンブリッジで演奏したことはまちがいないとされており、彼の Op.1のソナタ集もケンブリッジで出版されています。ウィレム・デ・フェッシュはアルクマールに生まれた作曲家・ヴィオローネ奏者。アムステルダム、アントワープ(大聖堂楽長:1725-1731)、ロンドンで活躍しました。Op.8とOp.13のソナタ集はロンドンで出版され、Op.8には2種の版(2つのチェロの為の/チェロとチェンバロの為の)が存在します。ピーテル・ブステイン(バステインという表記もあり)は生地ミデルブルフの新教会のオルガンおよびカリヨン奏者を務めた作曲家。彼の生涯についてはほとんどわかっておらず、現存する作品も「9つの組曲 Op.1」のみです。
オランダの女性チェロ奏者、エルスケ・ティンベルヘンはモダーン・チェロをラン・ファロンに、バロック・チェロをフィオラ・デ・ホーフ、ヤープ・テル・リンデン、ルシア・スワルツに師事。ハーグ王立音楽院では5弦のピッコロ・チェロを専攻。EUバロックO、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル他さまざまなピリオド楽器オーケストラ、アンサンブルに参加した経歴の持ち主です。イェルン・ボイセンは1976年リューベック(ドイツ)生まれのチェンバロ奏者・指揮者。

PAVIAN
PM-0047-2(1CD)
ポドリーネツのイタリアン・コンチェルト
パンキェヴィチ(1706-1773):4声の協奏曲
トレッリ:協奏曲ヘ長調 Op.8-11
アルビノーニ:4声の協奏曲
ヨゼフ・メック(1690-1758):協奏曲ヘ長調 Op.1-1
アルベルティ(1685-1751):協奏曲ハ長調 Op.1-6
ヴィヴァルディ:協奏曲ホ短調 RV275
テレマン:協奏曲ト長調 TWV51:G8
アルベルティ:協奏曲ヘ長調 Op.1-10
ヴィヴァルディ:協奏曲ヘ長調 RV Anh.130*
トレッリ:5,6,7つの楽器の為の6つの協奏曲 E.Roger-188 〜2つのヴァイオリン,ホルン,アルト・ヴィオラ,バス楽器と通奏低音の為の協奏曲第5番
ソラメンテ・ナトゥラーリ
ミロシュ・ヴァレント(指)

録音:2010年11月10-12日、ドルナー・クルパー城、トルナヴァ、スロヴァキア
「スロヴァキアのオックスフォード」と称されたポドリーネツは18世紀における人口がわずか1,500人ほどであったにもかかわらず、典型的な学生の町でした。大学と並んでその中心を担っていたピアリステン修道院は当時のスロヴァキアで最も重要な音楽学校であり、そのおかげでポドリーネツは音楽の中心都市ともなっていました。ピアリステン修道院は17世紀から18世紀に書かれた50の協奏曲からなる楽譜集を所蔵しており、当盤にはその中から選ばれたイタリア様式の協奏曲が収録されています。*は世界初録音とのこと。ソラメンテ・ナトゥラーリはミロシュ・ヴァレントが1995年に創設したスロヴァキアのピリオド楽器アンサンブルです。

LUBICAN
ARD-140(1CD)
コントラスト
Johnny cock thy beaver
Schottis Lima - Petrushka
Marchas Procesionales
Divisions (Bellamira) / La Canarie
Catineaux - Moninette / El Buey
Robin is to the greenwood gone
Slangpolska / Araber Tanz
She loves it well / Medyatsiner Waltz
Divisions (Mr. Finger)
The Savage Hornpipe
A Merry Conceite
Mrs. McGee / Divisions
A Pollish Vilanell / Wolseys Wilde
Itzikel
ルネ・ボッシュ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
カルロス・ベセイロ(チターン、マンドラ、マンドリン、ビオラ・ブラゲスタ、バリトンギター)

録音:2011年春、スタジオ・オーディオ・アクティヴ
スペインの様々な撥弦楽器とヴィオラ・ダ・ガンバの共演。スリム紙ケース仕様。

PNEUMA
PN-1230(1CD)
【未案内旧譜】
女性のカンティガ
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
第203番「小麦粉」/第186番「中傷された妻」/第188番「乙女の心」
第107番「マリサルトス、セゴビアのユダヤ人」/第79番「小娘ムサ」*
第201番「約束された純潔」/第167番「ボルハのモーロ女」+
第94番「会計係の修道女」
ムシカ・アンティグア
[サミラ・カディリ(歌) 
セサル・カラソ(歌、ビオラ)
ハイメ・ムニョス(アハベバ、カラモ、カヴァル、シャリュモー)
アルフォンソ・トマス(笛)
エドゥアルド・パニアグア(プサルテリウム、チタラ、フハル、サラミリャ、タル、ダルブガ、ベンディル)
ダビド・マヨラル(カンタラ、ダルブガ、ザルブ、ダフ、タンバリン)
ゲスト:キケ・アルメンドロス(ガイタ[バグパイプ]+) ルイス・デルガド(ベンディル*、タル+)]
エドゥアルド・パニアグア(指)

録音:2010年、Axis、マドリード、スペイン
PNEUMA
PN-1270(1CD)
【未案内旧譜】
西ゴート風モサラベ聖歌/聖ヤコブと中世初期・盛期スペインの典礼
私の平和[Pacem meam](Ad Pacem. Liber Omnium Offertorium;モサラベ聖歌集、トレドの聖歌集 より)
私は立ち上がり、行く[Surgam et ibo](レスポンソリウム、死者の為の聖務日課 から;トレドの賛歌集 より)
味わって知れ[Gustate et videte](Ad Contrafactum panis;トレドの聖歌集 より)
栄光あれ[Gloria](賛歌、ゴシック期モサラベのアンティフォナ集 より;10世紀、レオン大聖堂)
エレミヤの哀歌、聖木曜日の第1課[Lamentacion de Jeremias. Leccion I de Jueves Santo]
エレミヤの哀歌、聖金曜日の第1課[Lamentacion de Jeremias. Leccion I de Viernes Santo]
エレミヤの祈り、聖土曜日[Oracion de Jeremias, Sabado Santo](シロスのモサラベのアンティフォナ集 より;シロス修道院アーカイヴ)
儀式の鈴(りん)[Campanas de ritual](6種の鈴(りん;bowl bell))
あなたの僕(しもべ)を憐れんでください[Fac cum servis tuis](死者の為の聖務日課 から;ゴシック期のブレヴィアリウム;トレドの賛歌集 より)
栄光により[Per gloriam] (Ante Missam. Liber Omnium Offertorium...;トレド)
カトリック教徒の喜び[Cogaudeant catholici](Tropo de Benedicamus Domino;コンドゥクトゥス;パリのアルベルトゥス師(1146頃-1177);カリクストゥス写本 より、12世紀)
ムシカ・アンティグア
[セサル・カラソ(独唱、コーラス、フィドゥラ)
エドゥアルド・パニアグア(コーラス、プサルテリウム、トロンバ・マリーナ、
リコーダー、ビザンチンの鐘、鈴)
ルイス・パニアグア(鈴(りん)、鐘、ビオラ・オリエンタル)
フェリペ・サンチェス(パンドラ、コーラス)
ハイメ・ムニョス(横笛、コーラス)
サムエル・クルス(コーラス)]
エドゥアルド・パニアグア(指)
中世、イスラム教徒支配下のスペインにおけるキリスト教徒であるモサラベの典礼は、西ゴート王国時代(415-711)の様式を継承していました。サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼が最も盛んだった時代の音楽で、はるか西ゴート時代に思いをはせるという趣旨のアルバムです。

ALQHAI&ALQHAI
ALQHAI-004(1CD)
植民地時代のスペイン・バロック音楽、フラメンコとの対話
 《土地とルーツ》
 伝承曲:トナ[Tona]*
 不詳(15世紀):ラ・スパニャ[La Spagna]−
ハインリヒ・イザーク(1450頃-1517):ラ・スパニャ[La Spagna]
 ルイス・デ・ナルバエス(活躍:1526頃-1549頃):
モーロの王のロマンセ[Romance del Rey Moro]−
伝承曲:グラナイナ[Granaina](*/+/#)
 不詳:「王宮の歌集」(1500頃)から
 ハエンのモリリャ[Las morillas de Jaen](*/+/#)
 伝承曲:ハレオ[Jaleos](*/+/#)
 《メスティソの音楽》
 伝承曲:ビダリタ[Vidalita](*/#)
 様々な作曲家(1700頃):フォリア[Folias]#
 伝承曲:シギリヤ[Siguiruya](*/#)
 《舞曲》
 不詳(17世紀):No hay que decirle el primor(ハカラ)−
伝承曲:No hay que decirle el primor(ブレリア)(*/+/#)
 フアン・ガルシア・デ・セスペデス(1619頃-1678):
Ay, que me abraso!(グアラチャ)−
伝承曲:Ay, que me abraso!(グアヒラ)(*/+/#)
アルカンヘル(フラメンコ・シンガー*)
アッカデーミア・デル・ピアチェーレ
[マリビ・ブラスコ(S)+
ミゲル・アンヘル・コルテス(フラメンコ・ギター#)
ラミ・アルクアイ、ヨハンナ・ローゼ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フアン・ラモン・ララ(ヴィオローネ)
ビセンテ・パリリャ(リコーダー)
ホアキン・ロデロ(アラブ・リュート)
エンリケ・ソリニス(バロックギター、テオルボ、アーチリュート)
ペドロ・エステバン(打楽器)
アグスティン・ディアセラ(フラメンコ・パーカッション)
ダビド・“チュペテ”(カスタネット)
ファーミ・アルクアイ(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ディレクター) ]
従来の古楽の枠を超えた果敢な表現で注目を集めるファハミ・アルクアイ、今回はなんとスペイン・フランメンコのカンテオール(歌い手)のプリンス、アルカンヘル(1977年生まれ)とのコラボレーションをやってしまいました。結果は大成功。フラメンコのカンテとスペインの古楽がこれほどに融合しようとは! アンサンブルにアルカンヘルのパートナーであるフラメンコ・ギタリスト、ミゲル・アンヘル・コルテスを迎え万全の態勢。いやはや、参りました。「メスティソ」はスペイン人と中南米植民地原住民の間の混血の意。
CDとDVDの2枚組として発売されておりますが、DVDがPAL仕様のため基本的に日本製DVDプレーヤーでは再生できません。恐縮ながら、PAL対応のプレーヤー、パソコンを含め弊社は再生の保証をいたしません。

LICANUS
CDM-1130(1CD)
【高価格帯】
ビクトリア:主の生誕のカンティクム
アヴェ・マリア[Ave Maria](4声)
おお、天の王を[O Regem caeli](4声)
私をほめよ[Congratulamini mihi](6声)
あがない主の恵み深い御母[Alma redemptoris Mater](8声)
何と美しいことか[Quam pulchri sunt](4声)
博士たちは星を見て[Magi viderunt stellam](4声)
恐れるな、マリア[Ne timeas Maria](4声)
見よ、主は来られる[Ecce Dominus Veniet](5声)
誰を見たのか、羊飼いたちよ[Quem vidistis, pastores](6声)
残酷な敵ヘロデ[Hostis Herodes impie](4声)
おお、大いなる神秘よ[O magNUM-mysterium](4声)
喜べ、処女マリアよ[Gaude Maria virgo](5声)
アヴェ・マリア[Ave Maria](8声)
カペリャ・デ・ミニストレルス
[エリカ・エスクリバ=アスタブルアガ、
ピラル・エステバン(S)
ダビド・サガストゥメ(男性アルト)
ランベルト・クリメント(T)
フランシスコ・フェルナンデス=ルエダ(T)
トマス・マシェ(Bs)
ダビド・アンティク(リコーダー)
パコ・ルビオ(コルネット[ツィンク])
エリアス・エルナンディス、ダビド・ガルシア(サックバット)
カタリーナ・ボイムル(Fg、チリミア) 
イグナジ・ジュルダ(Org)]
アルモディ室内Cho
オスカル・パヤ(合唱指揮)
カルレス・マグラネル(指)

録音:2010年12月18-20日、聖マリア教会、レケナ、バレンシア州、スペイン
ビクトリアの「死者の為の聖務日課」(レクイエム)で名演を聴かせたカペリャ・デ・ミニストレルスによるモテット&賛歌集。「アヴェ・マリア」(4声)は有名な楽曲ですが、ここでは偽作と記されています。ハードカヴァー・ブック仕様です

SARTON
SARTON-006-1(1CD)
ヨハン・イェレミアス・ドゥ・グライン(1710以前?-1756):チェンバロ協奏曲全集
ホ短調/ヘ短調/ハ短調
アリナ・ラトコフスカ(Cemb)
ヨアンナ・フシチャ(Vn1)
アンナ・ノヴァク(Vn2)
ディミトル・オルシェフスキ(Va)
トマシュ・ポクジヴィンスキ(Vc)
ミハウ・ボンク(Cb)

録音:2011年8月3-6日、聖十字架教会、ゴストミェ、ポーランド
ヨハン・イェレミアス・ドゥ・グラインはポーランドで活躍したフランス系ドイツの作曲家・チェンバロ奏者・指揮者。ハンブルクでテレマンに師事した後、ポーランドのエルブロンクに移り、グダンスク出身の女性と結婚、1739年にグダンスクに移り、公開演奏会を企画・指揮しこの都市における音楽の発展に貢献。演奏中にステージで倒れ亡くなりました。残された彼の作品は教会音楽のみでしたが、ベルリン国立図書館のアーカイヴで3つのチェンバロ協奏曲が発見され、このたび録音・発売に至りました。もちろん当盤が世界初録音です。
アリナ・ラトコフスカは1976年ポーランドのグディニャに生まれ、ワルシャワのフリデリク・ショパン音楽アカデミー(現音楽大学)、バーゼルのスコラ・カントールム(アンドレア・マルコンに師事)、グダンスク工科大学で学んだチェンバロ奏者。フリデリク・ショパン音楽大学講師を務め、グダンスクのゴルトベルク音楽祭を創設しその監督に就任、そして当レーベルを立ち上げるなど、ポーランドで大活躍中。

PNEUMA
PN-1310(1CD)
サーベル・アブデルサッタル:称賛カヌーンの為の音楽
Solo nahawand / Sama'ay sihr misr
Musique sayidna al-qutb
Solo hejaz kar kord
Musique tasabih
Musique al-yasmin
Solo kord/Saba / Musique farah
Longa al-farasha / Solo bayaty
サーベル・アブデルサッタル(カヌーン)
アムロ・モスタファ(リク、ダフ、カホン)
アメール・エッザト(タブラ)
アハメド・エウェース(Cb)

録音:2011年8月23日、カイロ、エジプト
カヌーンはツィター、ダルシマー、サントゥールに形の似た、弦を爪弾いて演奏する撥弦楽器で、アラブ古典音楽で広く用いられています。サーベル・アブデルサッタルは来日演奏歴もあるカヌーンの名手。
PNEUMA
PN-1350B(1CD)
魂の薬〜心と体の為の音楽
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集〜ドン・マヌエルの指輪(第376番)
イブン・アル・ファリド(1181-1234)作詩:神により、幾夜
ヨアン・アンブロジオ・ダルツァ(活躍:1500頃):Tastar da corde
ナスィール・シャンマ(1963-):魂の旅
ワラダ(994-1077)&イブン・ザイドゥーン(1003-1071):Pasa tus miradas
不詳(1525頃):カリー夫人のダンプ
サーベル・アブデルサッタル:Taqsim saba kord
西ゴート=モサラベ聖歌:エレミヤの哀歌
ジリアーブの旋法:馬の踊り
ポンセ(15世紀):Alla se me ponga el sol(王宮の歌集 から)
 「ハウズィ&マフジュズ」〜私たちの傷ついた二つの心(イスティクバル)
サンティアゴ・デ・ムルシア(1682-1735):苦悩
エドゥアルド・パニアグア、他、
さまざまな演奏者
既発売音源(一部未案内)編集盤。
PNEUMA
PN-1360B(1CD)
ナバス・デ・トロサ 1212〜カスティーリャ王アルフォンソ8世の戦争にまつわる12&13世紀の音楽
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集〜フランスの騎士(第281番)/アルメリア征服の踊り(第353番)
フォルケト・デ・マルセヤ(活躍:1178頃-1231頃):この先は理を知らず
不詳(14世紀):茎から折った花
(マドリードの写本(トレド大聖堂所蔵)所収の2声のモテット)
不詳:Quddam hidyaz oriental
アルフォンソ10世:聖母マリアのカンティガ集 から
騎馬隊(第344番)/顔に火(第81番)
マルカブレ:十字軍の歌(1145)から Emperaraire, per mi mezeis
ナバラ王テオバルド1世(シャンパーニュ伯ティボー4世;1210-1253):良き愛
アルフォンソ10世:聖母マリアのカンティガ集〜トゥディアのモーロ人(第329番)
ユク・デ・レスクラ(活躍:1190頃-1204頃):
私はペイレ・ヴィダルの尊大な言葉など恐れない
不詳:王は崩御された(ラス・ウェルガス写本所収、
 アルフォンソ8世の死に寄せるプランクトゥス)
不詳:水と火
エドゥアルド・パニアグア、他、
さまざまな演奏者
既発売音源(一部他レーベル)編集盤。ナバス・デ・トロサの戦い:1212年7月16日にイベリア半島、現アンダルシア州ラ・カロリナ近郊のナバス・デ・トロサで、カスティーリャ王アルフォンソ8世をはじめとするカトリック諸国連合軍とムワッヒド朝のカリフ率いるイスラム諸国連合軍の間で行なわれた戦いである。この戦いの意義の大きさから当時の年代記作者たちは単に「あの戦い」(La Batalla)と記すことが多い。(Wikipediaより転載、一部補足)
PNEUMA
PN-1370B(1CD)
海賊と私掠団
アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
 僧たちと泥棒たち(第102番)
不詳:芳醇なワイン
アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
 ダマスカスのイコン(第9番)
 小麦を積んだ船(第112番)
 盗まれた商人(第193番?)
不詳:愛の喪失
アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
 セビリャの聖救世主教会(第378番)
 投石(第385番)/海賊(第379番)
 結納金の処女(第105番)
 ラレドから来た船乗り(第248番)
 アルカナテ−エル・プエルトの聖母マリア(第328番)
 ラレドの居酒屋(第244番)
不詳:Nawa shambar
アルフォンソ10世編纂:聖母マリアのカンティガ集 から
 ラオンの聖遺物(第35番)
 マルセイユの海の上で(第236番)
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(指)
既発売音源編集盤。

ANACRUSI
AC-077(1CD)
【未案内旧譜】
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1576-1654):オルガン作品集
ティエントとディスクルソ第2旋法(II)
ティエント第6番、低音域のメディオ・レヒストロ、第1旋法(XXXV)
ティエント、高音域のメディオ・レヒストロ、第8旋法(XLVII)
ティエント第5旋法(V)
ディスクルソ、低音域の2つのメディオ・レヒストロ、第4旋法(LVI)
ティエント第9旋法(IX)
ティエント、高音域の2つのメディオ・レヒストロ、第2旋法(LIII)
ティエント第2番、カンシオンのモード、第4旋法(XVI)
ティエント第5番、低音域のメディオ・レヒストロ、第1旋法(XXXIV)
ティエント第5番、高音域のメディオ・レヒストロ、第7旋法(XXIX)
ティエント第3番、モラレスの「戦争」による、第6旋法(XXIII)
マリア・ナシー(Org)

録音:2010年4月8-9日、聖使徒ジャウメ教会、ウイデモリンス、スペイン
使用楽器:1638年、フエンテス&トゥリセス製(2008年、ヴィルフリート・プレート復元)

La Ma de Guido
LMG-2108(1CD)
6弦ギターのための18世紀スペインの音楽
モレッティ(1765頃-1838):主題と変奏曲
フェランディエレ(1740頃-1816頃):ソナタ ト長調 Op.1-3
 「ギター演奏技法」(1799)〜第6課:迷路またはハーモニック・サークル/第3課:メヌエット
フアン・アントニオ・デ・バルガス・イ・グスマン:「ギター演奏解説」(1776)〜ソナタ第1番イ長調/ソナタ第2番イ短調/ソナタ第3番イ長調
 「ギター演奏解説」(1773)〜メヌエット.ニ長調/メヌエット.ニ短調/ナポリ行進曲
不詳:サンタ・ロサの音楽アーカイヴ(1780頃)〜ソナタ第8番ト長調
フェルナンド・フェランディエレ:主題と10の変奏曲
トーマス・シュミット(6弦ギター)

録音:2010年、イスラ・ブランカ・スタジオ、ナバセラダ、マドリード自治州、スペイン
使用楽器:2009年、マドリード、カルロス・ガス製(モデル:1797年、ロレンソ・アロンソ製)
ギターが6弦なのは当たり前と思われるかもしれませんが、ルネサンス・ギター、バロック・ギターの多くは4弦や5弦で、6弦のものが作られたのは18世紀の後半に入ってからでした。当盤ではその当時に6弦ギターのために書かれたギター曲が、18世紀末に作られた楽器の複製を用いて演奏されています。トーマス・シュミットはウィーン音楽院でコンラート・ラゴスニヒに師事したギタリスト・音楽学者。

IVM
PMV-008(1CD)
ホセ・プラダス・ガリェン(1689-1757):地は苦しみ叫ぶ〜教会音楽集
Dixit dominus Domino meo
Hoy a un galan embozado
Convertimini ad me
In dedicatione templi
La tierra llora afligida[地は苦しみ叫ぶ]
Dilexi quoniam exaudiet
Miserere mei Deus*
Memento Domine David
Regina caeli laetare
メルセデス・エルナンデス、マルタ・インファンテ(S)
ダビド・サガストゥメ(男性アルト)
ジョゼ・ピザロ[ホセ・ピサロ](T)
トマス・マシェ(Bs)
アルモニア・デル・パルナス(管弦楽&合唱)
マリアン・ロサ・モンタグト(指)

録音:2007年10月22-25日、聖テレサ修道院礼拝堂、ラバル・デ・ヘスス、トルトザ、スペイン
ホセ・プラダス・ガリェンはバレンシア大聖堂楽長を務め(1728-1757)、スペイン・バロック音楽の最も重要な作曲家の一人と見なされている人物。アルモニア・デル・パルナスはマリアン・ロサ・モンタグト(音楽学者・チェンバロ奏者・指揮者)により2003年にバレンシアで創設された古楽アンサンブル。*以外は初録音と表示されています。

Solo Musica
SM-164(2CD)
CASANOVA
<CD1>
第1章-DIE GEFANGENSCHAFT(監禁)ガブリエリ、カステッロ、ヴィヴァルディの作品と朗読
ジョヴァンニ・ガブリエリ:ソナタY
 カンツォンXIIIa8
カステッロ:ソナタXV
<CD2>
第2章-DIE FLUCHT(逃亡)ガブリエリ、カステッロ、ヴィヴァルディの作品と朗読
ヴィヴァルディ:調和の霊感Op.3-9RV230
 調和の霊感Op.3-2RV578
ヴォルフラム・ベルガー(朗読)
マティアス・ヴァイレンマン(指)
チューリッヒ・バロックO
稀代の色事師、ジャコモ・カサノヴァの伝記とチューリッヒ・バロックOによる17世紀イタリア・バロック音楽の融合です。物語は、カサノヴァが1753年に宗教裁判所で有罪を宣告され、「鉛の監獄」Ipiombiに収監されたところから始まります。そして、第2部ではこの監獄から見事脱獄を果たし、パリに逃亡するまでを描いており、物語と同時に当時の音楽を聴くことで、生涯のほとんどを旅に費やしたカサノヴァと共に仮想旅行を楽しんでいただけます。SM136の再発商品(デジパック仕様)

Velut Luna
CVLD-227(1CD)
エアとファンタジアドゥルツィアンによるエリザベス朝のコンソート音楽
ジョン・ダウランド:Come again, sweet love
 Awake sweet love*
ギボンズ:2つのバス楽器の為のファンタジア第1番
トマス・ルポ(1571-1627):3つのバス楽器の為のファンタジア
フェラボスコ(1575頃-1628):リュートの為のパヴァン
ジョン・ファーマー(1570-1601):A little pretty bonny lass*
クリストファー・シンプソン(1615頃-1669):グラウンドによるディヴィジョン
マイケル・イースト(1580-1648):2つのバス楽器の為のファンタジア第1番(Love cannot dissemble)
トマス・モーリー(1557頃-1602):April is my mistress face
ギボンズ:2つのバス楽器の為のファンタジア第4番
マイケル・イースト:2つのバス楽器の為のファンタジア第7番(Ut, re, mi, fa , sol, la)
ジョン・ダウランド:クリフトン夫人の風情(リュートの為のガリアード)
ウィリアム・コーニッシュ(1465頃-1523):Ah Robin, gentle Robin
ジョン・ブル(1563-1628):ラムリー卿(チェンバロの為のパヴァン)
 ラムリー卿(ガリアード)
ダウランド:子守歌*
ギボンズ:2つのバス楽器の為のファンタジア第2番
不詳:2つのバス楽器とリュートの為のファンタジア G496
ジョン・ダウランド:リュートの為のファンシー/Now, o now I needs must part*
ジョン・ベネット(1575頃-1614以後):A hunt is up
ジョン・ファーマー(1570-1601):A little pretty bonny lass
ギボンズ:2つのバス楽器の為のファンタジア第3番
ダウランド:Rest a while you cruel cares*
クラウディオ・ヴェール:ジョン・ダウランドの「Rest a while」によるディミニューション
マイケル・イースト:2つのバス楽器の為のファンタジア第3番(Both alike)/同第4番
不詳:3つのバス楽器の為のファンタジアG495
クオニアム
[パオロ・トニョン、クラウディオ・ヴェール、ヴィンチェンツォ・オニーダ(ドゥルツィアン)
ロレンツォ・フェーデル(Cemb)
ファビオ・アックルソ(リュート、アーチリュート)
エリザベッタ・ガスパロット(S)* ]

録音:2011年12月29-31日、アルカマジステル・スタジオ、プレガンツィオル、トレヴィーゾ県、イタリア
ヴィオルでなく、ファゴットの前身楽器ドゥルツィアンを中心とした珍しい編成によるイングランドのコンソート音楽。クオニアムは1999年、バロック・ファゴットの名手パオロ・トニョンが創設したドゥルツィアン・コンソート。

Polskie Radio
PRCD-1410(1CD)
フリードリヒ大王のサークル/ベルリンの作曲家たちのフルート・ソナタ集
ヨハン・フィリップ・キルンベルガー(1721-1783):フルートと通奏低音の為のソナタ ト短調
フリードリヒ大王(1712-1786):フルートと通奏低音の為のソナタ第154番ホ短調
ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ(1697-1773):フルートと通奏低音の為のソナタ第336番ト短調
C.P.E.バッハ:フルートとチェンバロの為のソナタ ホ長調 Wq84
フランチシェク・ベンダ(1708-1786):フルートと通奏低音の為のソナタ ホ短調
クリスティアン・シャフラート(1709-1763):フルートとチェンバロの為の二重奏曲ト長調 Op.1-4〜ラルゴ
マウゴジャタ・ヴォイチェホフスカ(フラウト・トラヴェルソ)
ヴワディスワフ・クウォシェヴィチ(Cemb)
マーク・コードル(Vc)

録音:2011年5月、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ、ワルシャワ
大王と称される啓蒙専制君主、プロイセン王フリードリヒ2世は学問・芸術を好み、特にフルートを愛好しました。当盤には大王の宮廷に仕えた作曲家たちのフルート・ソナタがピリオド楽器による演奏で収められています。マウゴジャタ・ヴォイチェホフスカはウーチ音楽アカデミー(ポーランド)で学んだ後ハーグ王立音楽院(オランダ)でウィルベルト・ハーゼルゼット、バルトルト・クイケンに師事したポーランドのフルート奏者。長年にわたりワルシャワ室内歌劇O(ムジケ・アンティケ・コレギウム・ヴァルソヴィエンセ)のメンバーとして活躍しています。

K617
K617-235(1CD)
17世紀までの珍しいオルガン作品集
フランシスコ・デ・ペニャローサ:ピエッツァ・インストルメンタル
ディエゴ・フェルナンデス:ピエッツァ・インストルメタル
アロンソ・アヴィラ:ピエッツァ・インストルメンタル
ヨアン・ベルムンド:デル・モード・クワトロ
アントニオ・デ・キベソン:ティエント\
アロンソ・ムダーラ:ファンタジアW、]、][
ヘルナンド・フランコ:ヴェルソ・デW
フランシスコゲレーロ:キリエ
エスタチオ・ラチェルナ:テント・デY
ジェロニモ・ペラッツァ:トーノT
 クリストバル・デ・モラレスティエント
ベルナルド・デル・トーロ:カント・ラーノ
ホセ・デ・トレス・マルティネス・ブラーヴォ:オブラ・デT
ノルベルト・ブロギーニ(Org)

録音:2011年9月18-20日、アーセナル・ホール、メス(フランス)
さまざまなオルガン作品の録音をリリースしているK617レーベル。注目の新譜は17世紀までに作曲された珍しい作品ばかりを収録。使用されたオル ガンは非常に華やかな装飾が特徴で小オルガンながら実に素晴らしい音色です。とりわけフルートのストップは絶品で、オルガン音楽が栄えた時代の作品 を演奏するには最適の楽器と言えましょう。演奏のノルベルト・ブロギーニは1965年ブエノスアイレス生まれ。あらゆる鍵盤楽器を学び、とりわけ古楽 を得意とし、コープマンやインマゼールにも認められるほどの実力です。豊かな表現力が、このアルバムの小曲を華やかな演奏に仕上げております。 (Ki)

Globe
GLO-6067
(1CD+DVD)
ヒエロニムス・ボスの「7つの大罪」 カメラータ・トラジェクティナ、
ラ・カッチャ

録音:2006年&2009年
オランダの古楽&声楽アンサンブル、カメラータ・トラジェクティナが、ルネサンス・オランダの画家ヒエロニムス・ボスの「7つの大罪」と音楽を結びつけたプログラム。DVD-Videoには、舞台芸術ヴァージョンのに「ヒエロニムス・ボスの「7つの大罪」」が収録されています。
※DVD-VideoはPAL方式対応のプレーヤー、PCでのみ再生可能です。

Dal Segno
DSPRCD-602(1CD)
おお、我が甘美なキリスト
シュッツ:万軍の主よ、あなたのいますところは
ガブリエリ:おお大いなる神秘、6声のカンツォン第2番
モンテヴェルディ:主に向かいて新しき歌を歌え
シュッツ:アレルヤ!聖所で主を賛美せよ
コッラディーニ:Prospera lux venit
ガブリエリ:すべての民よ、手を打ち鳴らせ
コッラディーニ:おお、我が甘美なキリスト
A・ガブリエリ:おお、聖なる饗宴よ

シュッツ:死者は幸いである
モンテヴェルディ:主を畏るる者は幸いなり
ガブリエリ:おお、我が甘美なキリスト
マーク・グリフィス(指)
コロ、カメラータ・アンティカ

録音:2011年10月29日−30日
2000年9月にロンドンを拠点として結成されたイギリスの室内合唱団、コロ(CORO)が歌うシュッツやガブリエリなど16世紀の宗教合唱作品集。2003年にはエストニアのタリン国際合唱コンクールでグランプリに輝いた実績を持ちます。

LA SESTINA
SESTINA-65620
(1CD)
ビクトリア:モテット集(1572、ヴェネツィア)
サルヴェ・レジナ[めでたし、元后;Salve Regina](6声)
恐れるな、マリアよ[Ne timeas Maria](4声)
老人は幼児を抱き[Senex puerum portabat](4声)
誰を見たのか、羊飼いたちよ[Quem vidistis pastores](6声)
おお、天の王を[O Regem coeli](4声)
おお、大いなる神秘よ[O magnum mysterium](4声)
喜べ、処女マリアよ[Gaude Maria Virgo](5声)
何と美しいことか[Quam pulchri sunt](4声)
まことに私たちの弱さを[Vere languores nostros](4声)
主の天使が下って[Descendit Angelus Domini](5声)
聖霊降臨祭の日が来て[Dum complerentur](5声)
アヴェ・レジナ・チェロールム[幸あれ、天の元后;Ave Regina coelorum](5声)
私をほめなさい[Congratulamini mihi](6声)
アヴェ・マリア[Ave Maria](8声)
アンサンブル・ラ・セスティーナ
アドリアーノ・ジャルディーナ(指)

録音:2006年8月、カトリック教会、ゼーヴェン、スイス
ビクトリアの最初の出版曲集(全33曲)から14曲を収録。アンサンブル・ラ・セスティーナは1999年にスイスの音楽学者・指揮者アドリアーノ・ジャルディーナ(1970年生まれ)によって創設されたルネサンス・ポリフォニー専門の声楽アンサンブル。アドリアーノ・ジャルディーナは2007年にスイス国立科学研究基金の研究員としてローマに派遣され、ビクトリアに関する調査の監督を務めました。

PLECTRA
PL-21201(3CD)
F・クープラン:クラヴサン曲集第1巻(1713)
第1組曲(*)/第2組曲(*)/第3組曲(*)/第4組曲(+)/第5組曲(+)
デイヴィット・モロニー(Cemb)

録音:データ記載なし
使用楽器:1707年、パリ、ニコラ・デュモン製(*)
1627年、アントワープ、ヨハネス・ルッカース製(+)
グスタフ・レオンハルト亡き後の古楽界を代表する鍵盤楽器奏者の一人、デイヴィット・モロニーが満を持して取り組むフランソワ・クープランのクラヴサン独奏全作品録音プロジェクト第1作。デイヴィット・モロニー(1950年生まれ)はスージー・ジーンズ、ケネス・ギルバート、グスタフ・レオンハルトに師事した英国の鍵盤楽器奏者・音楽学者。20年以上本拠としていたパリから2001年合衆国に移住し、カリフォルニア大学バークレー校教授兼オリガニストを務めています。

Musica Ficta
MF-8011(1CD)
ジェンキンズ:4声のコンソート・ミュージック集
ファンタジー第7番/ファンタジー第6番/ファンタジー第3番/ファンタジー第12番/ファンタジー第9番/ファンタジー第14番/パヴァン/ファンタジー第13番/ファンタジー第11番/ファンタジー第5番/ファンタジー第8番/ファンタジー第15番/ファンタジー第2番/ファンタジー第16番
スピリット・オヴ・ガンボ

録音:2009年2月
ジョン・ジェンキンズ(1592−1678)は、バードからパーセルに至るイギリスの器楽黄金時代を生き、ヴィオール・コンソートのための傑作を数多く遺すなど、ヴィオール作品の発展に大きな影響を与えた音楽家である。スピリット・オヴ・ガンボは、ヴィオールの名手フレーク・ボルストラップを中心として"ガンバの魂"の名を持つオランダのヴィオール・コンソート。ジェンキンズの音楽の優れた調性感が表現された美しいアンサンブルを聴かせてくれています。

CMCD-28244
2012年6月25日発売
クラヴィオルガン・ワンダーランド/クラウディオ・ブリツィ
F.クープラン:目覚まし時計(クラヴサン曲集第1巻 第4組曲より)
作者不詳:フェアファクス卿行進曲
バード:笛と太鼓(組曲「戦争」より)
A.v.デン・ケルクホーヴェン:ファンタジア
作者不詳:貴婦人ケアリーのドンプ
バッハ:いまぞ喜べ、汝らキリストの徒よ BWV734
 われらの主キリスト、ヨルダンの川に来られり BWV684
 トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565
 いざ来ませ、異邦人の救い主 BWV 659
D.スカルラッティ:ヘ長調の3つのソナタ
ソナタ K85/ ソナタ K82/ ソナタ K78
 ソナタ K89
T. Allegro/ U. Grave/ V. Allegro
A.ソレル:ファンダンゴ
F.C.デ・アラウホ:第7旋法によるティエント
 聖母マリアの無原罪の御宿り
 「聖母マリアの無原罪の御宿り」による3つのグローサ
J.ブル:ブル博士のおやすみなさい
クラウディオ・ブリツィ(クラヴィオルガン)

録音:2004,2009〜2011年/イタリア
奇才オルガニスト、クラウディオ・ブリツィのクラヴィオルガンの最 新デモストレーション盤となる当盤は、クープランの「目覚まし時計」、 即ち“Good Morning!”から始まって、ジョン・ブルの「おやすみなさ い!」までの1日を音楽でドキュメントした構成。  その中でのハイライトは、ウィリアム・バードの「笛と太鼓」やソレ ルの「ファンダンゴ」、それにバッハの「トッカータとフーガ ニ短調」。 ハイビット/ハイサンプリングの、ダイナミックレンジの広い迫力ある 録音がなされており、CDではそれをHRカッティングによる高音質盤で お聴きいただける。  この1枚のアルバムで、クラヴィオルガンの楽器としての可能性をよ り多くの人に知っていただきたい──それが作り手みんなの願いである。 (プロデューサー:井阪 紘)

K617
K617-237(1CD)
シュッツ:「ダヴィデの詩編歌集」op.2(抜粋)
(1)「われらを総べたもう主よ御名は尊きかな」SWV.27
(2)「エフライムはわが最愛の子なのであろうか」SWV.40
(3)「主は我が羊飼なり」SWV.33
(4)「全地よ、主に向かって喜びの声をあげよ」SWV.47
(5)「われ山に向かって眼を上げ」SWV.31
(6)「バビロン川のほとりで」SWV.37
(7)「今ぞわが魂よ、主をたたえよ」SWV.41
(8)「シオンは言う、主はわれを見捨てられたと」SWV.46
(9)「われらにではなく主よ、御名にのみ栄光あれ」SWV.43
(10)「アレルヤ!聖なる所にある主をほめたたえよ」SWV.38
ブノワ・アレ(指)
ラ・シャペル・レナーン

録音:2009年1月20-23日、ヴィルファヴァール農場(オート=ヴィエンヌ、フランス)
2001年に結成された注目の若手演奏団体ラ・シャペル・レナーンが、ドイツ初期バロックの大家ハインリヒ・シュッツの「ダヴィデ詩編歌集」リリース! これまでにも「シンフォニア・サクラ」(K617 163)や「葬送音楽」(K617 199)などで見事なアンサンブルを聴かせてくれているラ・シャペル・レナー ンだけに、期待必至の新譜といえましょう。本アルバムでは「ダヴィデ詩編歌集」全26曲のうち珠玉の10曲を抜粋。師G.ガブリエーリの影響色濃い 壮麗な音楽と、活き活きとした合唱の掛け合いが美しい初期の名作を、ラ・シャペル・レナーンの持ち味ともいえる色鮮やかな演奏で存分に堪能できるの は嬉しい限りです!名歌手らによる卓越した合唱はもちろんのこと、完成度の高い器楽伴奏も必聴の素晴らしさ。特に低音域の響きが絶品で、小編成とは 思えぬ深みのあるアンサンブルを聴かせてくれます。収録会場は素晴らしい音響で名高いフランス、リムザン地方のヴィルファヴァール農場の音楽ホール。 また、アレ&ラ・シャペル・レナーンは、2012年のユトレヒト音楽祭などで「ダヴィデ詩編歌曲」を演奏する予定。音楽祭より一足先に演奏を先取り 出来るおすすめ盤です。 (Ki)

Euterpe Musica
EMCD-1113(1CD)
パーセル&ブロウ:歌曲集
ブロウ:美しいセリーナ
パーセル:しばしの音楽
マッテイス:アリアV
パーセル:わが苦悩のすべて、
 愛しいアストレアから
マッテイス:アリアX
パーセル:もし音楽が恋の糧なら、
 恋の病いから逃れようとしても、
 おお美しいチェダリア
マッテイス:前奏曲、アリアT
パーセル:もはや楽しみはあらじ、
 エアー
ブロウ:秘恋、パーフェクション、
 Fairest Work of Happy Nature
即興曲(器楽)
パーセル:運命の時が、
 あの子は恋していることを告白する、
 ホーンパイプ、
 それはエディンバラの街の1ハロン以内でのことだった
マッテイス:アリアU
パーセル:メヌエット.ト長調
ブロウ:ノー・モア・ザ・ラヴリー・ニンフ
パーセル:夕べの讃歌
ヨハン・リンデロース(T)、
ヴェーガル・ルンド(Lute)

録音:2004年5月
古楽唱法を名テノール、イアン・パートリッジに学んだヨハン・リンデロートは、ヴェーザー・ルネサンス・ブレーメン、コンチェルト・コペンハーゲン、ハーモニー・オヴ・ヴォイシズ、ラウテン・カンパニー、シアター・オブ・ヴォイセズなどでその歌声を響きかせるスウェーデンのテノール。
ヨハン・リンデロートの感情豊かで伸びやかな歌声を、陰影に富んだヴェーガル・ルンドのリュートが際立たせます。パーセルとブロウの歌曲、マッテイスのリュート小品はどれも劇的で美しい!

FLORA
FLORA-1409(1CD)
ヴィオルを鳴らせ〜17世紀イングランドのエアとディヴィジョン
ジョン・ジェンキンズ(1592-1678):グラウンドに基づく2つのヴィオルのためのディヴィジョン[ファンシー/エア/クラント]
マシュー・ロック(1621頃-1677):2つのバス・ヴィオルのための二重奏曲集(1652)〜ファンタジー/ファンタジー/サラバンド
ジョン・コペラリオ(1570頃-1626):ファンタジー
ジョン・ジェンキンズ:2つのヴァイオルのための4つのレッスン
ウィリアム・ローズ(1602-1645):アルフォンソのパヴァン
マシュー・ロック:2つのバス・ヴィオルのための二重奏曲集(1652)から
   ファンタジー/ファンタジー/クラント
不詳(エリザベス・ロジャーズのヴァージナル・ブック(1656)より):バグパイプ(#)
ダニエル・ノーコム(1576-1626以前):トレジャンのグラウンド(*)
ジョン・ジェンキンズ:2つのバス・ヴィオルのための2部のファンタジア
クリストファー・シンプソン(1605頃-1699):ヴィオルのディヴィジョン(1659)(+)
ジョン・ジェンキンズ:エア/クラント
 サラバンド/エア
不詳:グッド・ナイト
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
使用楽器:1621年、トマス・オールレッド製
ライナー・ツィパーリング(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
使用楽器:1718年、バラク・ノーマン製(+以外)/フランソワ・ボダール製(+)
ジョヴァンナ・ペッシ(ハープ)
使用楽器:ライナー・トゥラウ製(ヴィースバーデン)、トリプル・ハープ

録音:2009年7月、バス=ボドゥー教会、ベルギー
ディヴジョンとはグラウンドと呼ばれる低音音型の繰り返しの上で旋律の一音一音を分割した細かな変奏が展開される作曲様式のことで、バロック初期にイングランドで隆盛しました。当レーベルの柱であるピエルロとツィパーリングの親密なヴィオル・デュオにペッシのハープが寄り添い、愉悦のひとときを堪能させてくれます。(*)はピエルロ、(+)はツィパーリング、(#)はペッシの独奏です。ブックレット無しの仕様となっています。
FLORA
FLORA-2611(1CD)
レ・サックブーティエ創設35周年記念
トゥーバ・ミルム サックバットのための音楽
シュッツ:「シンフォニエ・サクレ」第1巻〜わが息子アブサロム BWV269(*)
ジョヴァンニ・ガブリエーリ:「サクレ・シンフォニエ」〜カンツォン・ピアン&フォルテ
アントニオ・デ・カベソン:ご婦人の望み
シュッツ:「シンフォニエ・サクレ」第1巻〜聞け、わが民よ SWV270(*)
ホルボーン(1540-1602):湧き出よ,わが涙
ダウランド:「ラクリメ」〜エセックス伯のガイヤルド
ホルボーン(1545-1602):葬送
ダウランド:「ラクリメ」〜デンマーク王のガイヤルド
ブレイド(1560-1630):サティロス舞曲
 スコットランド舞曲/巡礼舞曲
 ロートシェンケン舞曲
アラウホ(1583-1654):この世の誰もが
シャイト:「音がジュの戯れ」〜パヴァーヌ(第5曲)/ガイヤルド(第7曲)
 クラント(第23曲)/アルマンド(第16曲)
ガブリエーリ:「カンツォーナとソナタ集」〜カンツォン(第1曲)/カンツォン(第8曲)
ルノー・ドレイグ(Bs)
レ・サックブーティエ
[ミシェル・ベッケ、ダニエル・ラサール、
ファブリス・ミリシェル、ウィム・ベク、
イェルゲン・ファン・ライエン、
ダヴィド・ロッケノー(サックバット)
ジャン=ピエール・カニャック、
リュイス・コイ(コルネット[ツィンク])
ローラン・ル・シュナデック(ドゥルツィアン)
マティアス・シュペーター(テオルボ)
ペドロ・エステバン(打楽器)
ヤスコ・ウヤマ=ブヴァール(Org)]

録音:2011年4月、ピアノ音楽ホール、リムー、オード県、フランス
1976年にコルネット(ツィンク)奏者ジャン=ピエール・カニャックが創設した吹奏ピリオド楽器アンサンブル、レ・サックブーティエの35周年を記念して制作されたアルバム。フランスの巨匠ミシェル・ベッケ、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団首席奏者イェルゲン・ファン・ライエンらトロンボーンの名手たちが結集し、トロンボーンの前身楽器サックバットを合奏した注目盤です。フランス語および英語表記の全52ページのブックレット付きです。

OBS PROMETEO
OBS-006(1CD)
ペドロ・ラバッサ(1683-1767):地上に平和あれ〜セビリャ大聖堂のための音楽
ミサ・シメオン・ユストゥス+
ラメド.幼な児は母に言う(聖金曜日の第2の哀歌、独唱)*
聖母のためのリタニア(6声;1724)から キリエ・エレイソン+
主をたたえよ[Laudate Dominum](詩篇、独唱)*
主は言われた[Dixit Dominus](詩篇、5声、第8旋法)+
ヨード.敵は手を伸ばし(聖木曜日の第3の哀歌、独唱)*
ラケル・アンドゥエサ(S)*
ラ・イスパノフラメンカ+
ロレ・アグスティ、
エウラリア・ファントバ、
マグダレナ・パディリャ(S)
モンセラト・ベルトラル(A)
エツァールト・ブルハルツ、
スティーヴ・ドゥガルディン(男性アルト)
カリム・ファーラン、ヴァンサン・ルサージュ
アルベルト・リエラ(T)
パブロ・アコスタ、
セバスティアン・ミルス(Bs)
バルト・ファンデウェーヘ(バス、ディレクター)
エンリコ・オノフリ(指)
セビリャ・バロックO

録音:2010年11月27-29日、聖テレサ修道院教会、セビリャ、スペイン
ペドロ・ラバッサはバルセロナに生まれ、バルセロナ、ビク、バレンシアの大聖堂楽長を歴任した後、1724年から1757年までセビリャ大聖堂の楽長を務めた作曲家。エンリコ・オノフリが指揮者として登場、エネルギッシュな音楽を聴かせます。


NM Classics
NM-92119(9CD)
【旧譜再案内】
スヴェーリンク:鍵盤作品全集
[CD1]
(1)ファンタジアC3(54)、(2)詩篇第23番「わたしの番人、わたしの羊飼い」(62)、(3)トッカータd3(58)、
(4)「キリストよ、光にして日なるかた」(34)、(5)トッカータG3(69)、(6)「神の命じられし十戒」(41a)、(7)ファンタジアg1(11)、
(8)「ただあなたにのみ、主イエス・キリストよ」(33)、(9)ペダルの前奏曲(76)、(10)「天にまします我らの父よ」(78/79)、
(11)「ただあなたにのみ、主イエス・キリストよ」(84)、(12)カプリッチョa1(75)、(13)「愚かなシモン」(70)、(14)トッカータF1(83)
[CD2]51’31”
(1)トッカータG1/a(23a)、(2)「おお、我らが父なる神よ」(61)、(3)ファンタジアa2(57)、
(4)「おお、主なる神よ、わたしを憐れんでください」(36)、(5)ファンタジアd1/a(3a)、(6)「我らはただ神のみを信ず」(43)

[CD3]74’49”
(1)トッカータC1/a(18a)、(2)ファンタジアd4(6)、(3)ファンタジアa1(14)、(4)「みどりごがわたしたちのために生まれ」(42)、
(5)ファンタジアd3(5)、(6)トッカータG4(59)、(7)ファンタジアF1(7)、(8)ファンタジアd5(67)、(9)リチェルカーレd3(74)、
(10)涙のパヴァーヌ(51)、(11)トッカータd1(21)、(12)ファンタジアG1(9)

[CD4]64’09”
(1)トッカータC3(20)、(2)「今ぞ喜べ、汝ら愛するキリストのともがらよ」(38)、(3)トッカータg4(28)、(4)ファンタジアC5(66)、
(5)トッカータd2(22)、(6)「大公の舞踏会」(80)、(7)トッカータC3(20)、(8)詩篇第140番「神よ、わたしを解放してください」(41)、
(9)リチェルカーレd1(72)、(10)ファンタジアF3(8)、(11)「主イエス・キリストよ、わたしはあなたを呼ぶ」(37)、(12)ファンタジアC1(1)

[CD5]65’05”
(1)トッカータa3(31)、(2)「高きところの神にのみ栄光あれ」(32)、(3)ファンタジアa3(15)、(4)ファンタジアg3(13)、
(5)詩篇第116番「わたしは神を愛します」(40)、(6)ファンタジアg2(12)、(7)リチェルカーレa1(17)、
(8)「心からわたしはあなたを愛する、おお主よ」(77)、(9)ファンタジアG2(10)、(10)「主よ、わたしたちの日々に平安を与えてください」(35)

[CD6]69’16”
(1)リチェルカーレd2(73)、(2)詩篇第60番「わたしたちを退けた神よ」(63)、(3)トッカータa1(29)、
(4)詩篇第36番「神に逆らう者のよこしまな望み」(39)、(5)「我らは皆唯一の神を信ず」異稿1(43/I)、(6)ファンタジアd4/a(6a)、
(7)トッカータC3/a(20a)、(8)「我らが救い主イエス・キリスト」(60)、(9)「天にまします我らの父よ」(87)、(10)「愚かな者は言う」(85)、
(11)スペインのパヴァーヌ(50a)(スヴェーリンク/シャイト)、(12)トッカータa3/a(31a)、(13)ファンタジアG3(68)、
(14)詩篇第5番(リュートのために作曲)、(15)詩篇第42番「谷川を慕いあえぐように」(86)、
(16)「主なる神がもし我らとともにおられなかったならば」(89)、(17)ファンタジアF2(55)

[CD7]76’41”
(1)トッカータG1/a(23a)、(2)「緑なす菩提樹のもとで」(49a)、(3)ファンタジアd2(4)、(4)トッカータg3(27)、(5)ファンタジアG4(56)、
(6)トッカータg2(26)、(7)「イギリスの定め」(45)、(8)ファンタジアC4(71)、(9)「儚い妖精」(65)、(10)優雅なアルマンド(64)、
(11)トッカータd2(22)、(12)ファンタジアg3(13)、(13)ファンタジアC2(2)、(14)スペインのパヴァーヌ(50)、(15)トッカータa3(31)、
(16)ファンタジアd1(3)

[CD8]77’47”
(1)「暁の星のいと美しきかな」(88)、(2)フィリップスのパヴァーヌ(52)、(3)ポーランドのアルマンド(82)、(4)ファンタジアC2(1)、
(5)トッカータG1(23)、(6)当世風パッサメッゾ(82)、(7)トッカータa2(30)、(8)「我が青春は終わりぬ」(48)、(9)「それはマルスの神」(46)、
(10)「みどりごがわたしたちのために生まれ」(42)、(11)トッカータa1(29)、(12)ファンタジアF1(7)

[CD9]72’46”
(1)「ライン川に漕ぎいでて」(47)、(2)涙のパヴァーヌ(51)、(3)ファンタジアG1(9)、(4)トッカータC2(19)、(5)「緑なす菩提樹のもとで」(49)
(6)トッカータg1(25)、(7)トッカータG2(24)、(8)ファンタジアg1(11)、(9)礼拝堂のアルマンド(44)、(10)トッカータC1(18)、
(11)リチェルカーレa1(17)、(12)詩篇第140番「神よ、わたしを解放してください」(41)
[CD1]
(1)-(8)レオ・ファン・ドゥセラール(Org)、
(9)-(14)ペーテル・ファン・デイク(Org)
ト州ライデン、聖ピーテルス教会、1643年製ファン・ハーヘルベール・オルガン使用]
録音:1999年9月29日、30日、10月1日ライデン

[CD2]
ベルナルト・ウィンセーミウス(Org)(1)-(3)[オランダ、ノールト・ホラント州アルクマール、聖ラウレンス(ラウレンティウス)教会、
1511年製ファン・コフェレンス・オルガン使用]、
(4)-(6)[オランダ、ノールト・ホラント州アムステルダム、新教会、1655年製スホーナト・オルガン使用]
録音:2000年、(1)-(3)11月1日アルクマール、(4)-(6)5月19日アムステルダム

[CD3]
(1)-(6)フレディ・アイヒェルベルガー(Org)[オランダ、ノールト・ブラバント州キューエイク、聖マルティヌス教会、1650年頃製セフェレイン・オルガン使用]
(7)-(12)リューエ・タムミンハ(Org)[イタリア、ピストイア、聖霊(スピリート・サント)修道院教区教会、1664年製ヘルマンス・オルガン使用]
録音:(1)-(6)2000年6月18日キューエイク、(7)-(12)1999年6月5日ピストイア

[CD4]
(1)-(6)ラインハルト・ヤウト(Org)[オーストリア、インスブルック、宮殿教会、1558年製エーベルト・オルガン使用]
(7)-(12)ステフ・テインストラ(Org)[ドイツ、タンゲルミュンデ、聖シュテファン(ステパノ)教会、1624年製シェーラー・オルガン使用]
録音:(1)-(6)1999年6月2日インスブルック、(7)-(12)2000年10月22-23日タンゲルミュンデ

[CD5](1)-(7)ベルト・マッテル(Org)[オランダ、ヘルデルラント州ズュットフェン、聖ウァルブルフ(ヴァルブルガ)教会
1643年製バーデル・オルガン使用
(8)-(10)フィンセント・ファン・ラール(Org)[ドイツ、ノルデン、聖ルドゲリ(リウドゲルス)教会、1687年製シュニットガー・オルガン使用
録音:2000年、(1)-(7)4月4日ズュットフェン、(8)-(10)5月25日ノルデン

[CD6](1)-(4)フィンセント・ファン・ラール(Org)[ドイツ、ピルスム、十字架教会、1694年製グロティアン・オルガン使用]
(5)-(8)ペーテル・ファン・ダイク(Org)[オランダ、ユトレヒト州ウェイク・ベイ・デュールステーデ、グローテ教会、
1615年頃製キースペンニング・オルガン使用]、
(9)-(12)[オランダ、フリースラント州ブレッスム、ヘルフォルムト(プロテスタント)教会、1659年製メエイネルトス・オルガン使用]、
(13)-(17)[オランダ、ザイト・ホラント州サッセンヘイム、ヘルフォルムト(プロテスタント)教会、1657年製ホルトフス・オルガン使用]
録音:2000年、(1)-(4)5月26日ピルスム、(5)-(8)5月29日ウェイク・ベイ・デュールステーデ、
(9)-(12)5月24日ブレッスム、(13)-(17)6月6日サッセンヘイム

[CD7]
(1)-(9)ピーテル・ディルクセン(Cemb)[1620年頃ヨアネス・リュッカース製に基づく1999年セバスティアン・ヌニェス製チェンバロ使用]
(10)-(16)ボプ・ファン・アスペレン(Cemb)[1640年ヨアネス・リュッカース製チェンバロ使用]
録音:2001年、(1)-(9)3月1-2日オランダ、ヘルデルラント州クレムボルフ、古カトリック教会、
(10)-(16)6月27-28日ドイツ、フェーレン、フェーレン宮殿

[CD8](1)-(6)メンノ・ファン・デルフト(Cemb)[1640年ヨアネス・リュッカース製チェンバロ使用]
(7)-(12)シーベ・ヘンストラ(Cemb)[1637年アンドレアス・リュッカース製に基づく1993年ヘルウィル・ファン・ヘルデル製チェンバロ使用]
録音:2001年、(1)-(6)4月5-6日ドイツ、フェーレン、フェーレン宮殿、
(7)-(12)3月8-9日オランダ、ユトレヒト州レンスワウデ、コペル教会

[CD9](1)-(6)グレン・ウィルソン(Cemb)、
(7)-(12)ピーテル=ヤン・ベルデル(Cemb)[1640年ヨアネス・リュッカース製チェンバロ使用]
録音:2001年、(1)-(6)3月26-27日、(7)-(12)4月17-18日ドイツ、フェーレン、フェーレン宮殿
ッハ以前の鍵盤音楽の最重要人物のひとり、スヴェーリンクの作品全集ボックスが、生誕450年を記念して、大特価で登場!スヴェーリンクは即興音楽の名手としてオルガニストとして活躍しましたが、教育者としてもその名を馳せました。その影響はオランダ国内のみならずヨーロッパ広範囲に及び、特に17世紀の北ドイツの音楽家でスヴェーリンクから影響を受けた人たちが築いた北ドイツ・オルガン楽派の流れが後の大バッハへと帰結してゆきます。また、当時のヨーロッパで大流行していた、イギリスが生んだダウランドによる「涙のパヴァーヌ」に基づく変奏曲を残し、イギリス人作曲家の作品が中心に掲載された「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」にもいくつか作品が掲載されるなど、その名前は海を越えていました。当時最大の音楽家スヴェーリンクの、即興の名オルガニストとしての面影と、偉大な功績をたっぷりと味わえる貴重なボックスです! (Ki)

INTEGRAL
INTEG-201102(1CD)
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ第12番ニ短調 「ラ・フォリア」の主題と変奏 Op.5-12
ロカテッリ:12の協奏曲 第6番変ホ長調 「アリアドネの嘆き」Op.7-12
ダッラーバコ:4声の教会協奏曲 第4番イ短調Op.2-4
コレッリ:合奏協奏曲 第3番ハ短調 Op.6-3
ヴィヴァルディ:協奏曲ト長調 「田舎風(アラ・ルスティカ)」RV.151
スカルラッティ:シンフォニア第3番
ロカテッリ:12の合奏協奏曲と12のフーガ 第3番ヘ長調 Op.1-3
ジル・コリアール(ソロVn)
※使用楽器:1732年製ストラディヴァリウス)、
トゥールーズCO

録音:2009 年 6 月29 日 -7月1日、トゥールーズ
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のオケパートにバンドネオン、ティンパノンを加えた珍しい編成による演奏(INTEG-201103)が話題となったジル・ コリアール率いるトゥールーズ室内管弦楽団が待望の新譜をリリース!今回は18世紀イタリア・バロックに焦点を当て、コレッリやヴィヴァルディら当時 を代表する作曲家たちによる珠玉のヴァイオリン協奏曲を収録しています。いずれの作品も技巧的な旋律とふんだんに装飾が散りばめられた典雅な曲調が 美しく、当時のイタリアで高い人気を誇ったというヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾたちの活躍が垣間見えるよう。コレッリの「ラ・フォリア」では、ヴァイ オリン・ソロだけでなく他パートにも技巧的な旋律が散りばめられており、ラストの盛り上がりは圧巻です。ピリオド楽器からモダン楽器まで弾きこなす鬼 才ジル・コリアールは、今回も1732年製のストラディヴァリウスの輝かしい音色と共に、熱のこもった華やかなソロを魅せてくれます。トゥールーズ室内 管弦楽団の演奏も溌溂としており、全体的にすっきりとしたテンポによる清々しいアンサンブルに聴き入る1枚に仕上がっています。 (Ki)


OUR Recordings
MAR-6.220604
(1SACD)
ヴィルトゥオーゾ・バロック
ヴィターリ:シャコンヌ.ト短調
テレマン:音楽の練習帳〜リコーダー・ソナタ.ニ短調TWV41:d4
バッハ:フルート・ソナタハ長調BWV1033
ヴィバルディ:忠実な羊飼いOp.13〜ソナタ第4番イ長調RV59
コレッリ:リコーダー・ソナタ「ラ・フォリア」Op.5-12
タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ.ト短調「悪魔のトリル」
ヘンデル:リコーダー・ソナタ変ロ長調HWV377
ミカラ・ペトリ(リコーダー)
ラース・ハンニバル(Lute)

録音:2011年3月2-4日デンマークコッケダル,OURレコーディング・スタジオ
ミカラ・ペトリとラース・ハンニバル・デュオのお気に入りの曲を集めた「バロック・アルバム」です。1991年の冬からコンビを組んでいる彼らは92年の夏にスペインの修道院で素晴らしいコンサートを行い大好評を得ました。それ以降、世界中でコンサートを行い、またフェスティバルに登場、驚くほど幅広いレパートリーは、全ての聴衆に大きな驚きを与え続けています。このアルバムで、ハンニバルはギターをリュートに持ち替え、見事なテクニックを披露しています。ペトリの超絶技巧はここでも健在。本来ならヴァイオリンで演奏する難曲をこともなげに吹ききっています。とりわけコレッリやタルティーニは圧巻。SACDの高音質で、微細な息遣いまでが克明に捉えられています。

Capriccio
C-5132(2CD)
イタリア・コンチェルト集
ヴィヴァルディ:室内協奏曲ニ短調RV566
デュランテ:弦楽の為の協奏曲第3番変ホ長調
レオ:チェロ協奏曲第3番ニ短調
ヴィヴァルディ:協奏曲イ長調RV585
デュランテ:弦楽の為の協奏曲第1番ヘ短調
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲ト短調「夜」Op.10-2RV439
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲ヘ長調「海の嵐」Op.10-1RV433
デュランテ:ハープシコード協奏曲変ロ長調
ペルゴレージ:ヴァイオリン協奏曲変ロ長調
ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲ト長調RV545
コンチェルト・ケルン
1985年に設立されたコンチェルト・ケルンの設立間もない頃の名演集です。ヴィヴァルディなどのおなじみの作品から、レオやデュランテなどの当時としては珍しい作品まで、このアンサンブルの多彩な演奏を楽しむことができます。
Capriccio
C-5122(2CD)
ヨハン・エルンスト・バッハ:受難オラトリオ、他
受難オラトリオ
Wenn Donnerwolken uber dir sich turmen
「わが魂は主をあがめ」
バルバラ・シュリック(S)
デイヴィッド・コーディエ(C.T)
クリストフ・プレガルディエン(T)
スティーヴン・ヴァーコー(Bs)
ライニッシェ・カントライ
ヘルマン・マックス(指)
ダス・クライネ・コンツェルト

※C10310-11の新装盤
受難曲というと、どうしてもJ.S.バッハの作品を思い起こしますが、他にも感動的な作品がいくつもあります。このヨハン・エルンスト・バッハ(1722-1777,J.S.バッハの甥)の受難オラトリオも、あまり知られてはいませんが、素晴らしい曲です。彼はアイゼナハに生まれ、ライプツィヒの聖トーマス教会の学校に入学、その際にJ.S.バッハの教えを直接受けています。その後法律を学び、父ヨハン・ベルンハルトの後を継ぎゲオルク教会のオルガニストに就任、1756年にはワイマールの宮廷楽長の地位を得るなど、堅実な活動をしました。彼は当時の宗教音楽の中に腐敗の香りを感じていたようで、自らの作品にはそれらを持ち込まないように、厳しく律していたというのですが、さてその結果はいかに?
Capriccio
C-5130B(1CD)
ペルゴレージ:スターバト・マーテル他
スターバト・マーテル
サルヴェ・レジーナ*/歌劇「オルフェオ」
レジーナ・クレッパー(S)
マルティナ・ベルスト(A)
シュテファン・エデルマン(Cb)
ベルトホルド・ホップス(Cemb&Org)
バンベルクSQ

録音:1993年5月26-27日、1995年2月10-11日*
※C10517とC10812より新装盤
その早すぎる死にもかかわらず、ペルゴレージ(1710-1736)はあまりにも優れた音楽を創造した人でした。とりわけ、この「スターバト・マーテル」の素晴らしさは、どんなに語っても語り尽くすことはできないでしょう。このアルバムは、そんなペルゴレージの3つの作品を集めた1枚です。クレッパーとベルストの清冽な歌声、バンベルクSQの控え目ながらも叙情豊かなアンサンブル、低弦でどっしり支えるエデルマン、そしてチェンバロとオルガンを自在に操るホップスと、少人数ながら納得の演奏です。ピリオド楽器とはまた違う、モダンな響きのペルゴレージを愛する人に。
Capriccio
C-5126(2CD)
A・スカルラッティ:罪、後悔、優美-主イエス・キリストの受難の為のオラトリオ
ストラデッラ:メルコディ・サントの為の哀歌
 我らが主イエス・キリストの磔と死
バッハ・メヒトヒルト(S)
カイ・ヴェッセル(A)/ペトラ・ガイトナー(S)
ミヒャエル・シュナイダー(指)
ラ・ストラジョーネ
ラ・ストラジョーネ・ヴォーカル・アンサンブル

※C10411-12の新装盤
1708年のローマは復活祭と受難節の2つのお祝いで盛り上がっていました。もちろん音楽界もこれに合わせて盛り上がるため、受難オラトリオを「長老」アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725)に、復活オラトリオを、当時23歳だった才能ある「若手」ヘンデルに依頼しました。このスカルラッティの曲は、イタリア風の様式を備えた、彼の作品の中でも最も成熟した書法が見られますが、残念ながらほとんど忘れ去られてしまいました。受難曲とは言っても、バッハの作品とは異なる概念に基づいており、モンテヴェルディやカヴァッリなど、初期バロックのスタイルやギャラント様式と言った明晰で簡素な音で書かれています。
Capriccio
C-5125D(1CD)
ヨハン・アドルフ・ハッセ:ミサ曲ニ短調
ミゼレーレ.ハ短調*
マリア・ザードリ(S)
レーナ・スザンネ・ノーリン(A)
ハンス・イェルク・マンメル(T)
クラウス・メルテンス(Bs)/カイ・ヴェッセル(A)
ヴィルフリート・ヨッヘンス(T)
シュテファン・シュレッケンベルガー(Bs)
ライニッシェ・カントライ
ヘルマン・マックス(指)
ダス・クライネ・コンツェルト

録音:1995年4月24-30日、1993年4月19-26日*
※C10570とC10557より新装盤
ハッセ(1699-1783)の生涯は、まさに“時代の間”をカバーするものでした。1685年に生まれたバッハやヘンデルよりも若く、ハイドンやモーツァルトよりは古い世代に属していた彼の音楽は、どちらかというと新しい世代の影響を強く受けていたようで、その作品はかなり当時としては前衛的であり、このミサ曲ニ短調も、通常の5つのセクション(キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・デイ)を自身で15に細分化し、多彩なメロディを付けていることで知られます。キリエUに現れる半音階的な動きのなんと魅力的なことでしょう。「ミゼレーレ」でのひたすら美しい祈りの音楽も聞きもの。歌劇作曲家として活躍したハッセの面目躍如と言った作品です。

INTEGRAL
INTEG-221189(1CD)
J-P.デュポール(1741-1818):通奏低音付きチェロ・ソナタ op.4(全6曲)
第4番ヘ長調/第6番ニ長調/第5番イ長調第3番ハ長調/第2番ホ短調/ニ長調
ラファエル・ピドゥー(Vc)、
パスカル・ジョパール(Vc)、
植山けい(Cemb)

録音:2010年9月、ポール・ロワイヤル・デ・シャン大修道院(フランス)
フランスを中心に活躍するピドゥー、ジョパール、植山けいのトリオによるジャン=ポール・デュポール(1741-1818)のチェロ・ソナタ集!現在では殆 ど演奏・録音されることのない埋もれた名曲を収録した注目の新譜です。J.P.デュポールは1741年にパリに生まれ、ヨーロッパ各地で幅広く活躍したチェ ロの名手。かのロストロポーヴィチが用いたストラディヴァリ「デュポール」に名を残す、ジャン=ルイ・デュポールの兄にあたります。弟と同じくヴィルトゥ オーゾであったデュポールはヨーロッパ各地で公開演奏会を行い、1786年からはフリードリヒ大王が治める宮廷楽団の首席チェリスト及び王のチェロ教 師も務めました。彼の作品は、技巧的かつ上品な装飾に富んだ優雅な旋律が魅力的。本CDでは全6曲からなるチェロ・ソナタが収録されており、歴史 と共に埋もれてしまった珠玉の作品に触れる希少なアルバムといえましょう!
ラファエル・ピドゥーはトリオ・ワンデラーのメンバーとしても活躍する世界的チェリスト。今回の収録には、ゴフレット・カッパ製作の1680年製チェ ロを使用しています。共にチェロを務めるパスカル・ジョパールはパリを中止に活動するチェロ奏者兼ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者。レ・シエクルやパリ管 弦楽団など著名なオーケストラで活躍しています。今回の収録でジョパールは18世紀に製作されたローマ派のチェロを使用。ピドゥーと共に、優しくも 洗練されたハーモニーを作り上げています。ゴルトベルク変奏曲(INTEG 221188)でも注目される植山けいは日本人注目のチェンバリスト。3人は4 月に来日公演も控えており、その演奏会では本CDに収録されたチェロ・ソナタの日本初演も行われる予定!名手トリオの演奏はもちろんのこと、その内 容にも注目されるおすすめ盤です! (Ki)


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