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チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
エンリケ・バティス(指)メキシコ州立交響楽団   
第2楽章ホルン・ソロ: アンジェラ・コルデル
メキシコ州立響
752435- 18070
録音年:1997年2月  【デジタル録音】
演奏時間: 第1楽章 11:13 / 第2楽章 11:42 / 第3楽章 4:54 / 第4楽章 11:20
カップリング/チャイコフスキー:交響曲第2番
“バティスの意欲とオケの気力が完全融合した快演!”
バティスならではのパッションが最後まで空回りせず、見事な緊張と迫力で圧倒しまくる快演です。バティスの音色志向は、LPO盤同様に涙に染まるのを避け、輝かしい勝利の交響曲と割り切った解釈で徹底しているのが実に痛快です。第1楽章から凄い盛り上げ方で、特に展開部の猛進ぶりは、今後の展開がどうなるか不安になるほどですが、全体を巨視的に捉えているだけのようでいて、細部のテンポ設定からダイナミックスの配分まで、誰も思いつかないようなアイデアも含めて実に自然に配分されているので、全体としての安定感も抜群の仕上がりになっています。第1楽章は、第2楽章より約1〜2分演奏時間が長いのが普通ですが、ここではほぼ同じタイミングということだけでも、いかに第1楽章が速いかが分かります。第2楽章もじめじめしたところは一切ないですが、曲の持ち味を生かすのに必要十分な悲哀はしっかり盛りこみ、新鮮な感動に包まれます。第3楽章の速さは古今を通じてトップクラスで、オケの大健闘に拍手!この楽章だけでもLPO盤とのあまりの違いようにビックリですが、終楽章ともなるともうパワー全開!特に全休止以降の充実ぶりは、堂々と世界の最強オーケストラと肩を並べてもおかしくない磐石な仕上がりです。じめじめしたチャイコなど聴きたくないという方、これは必聴です!
第1楽章のツボ
ツボ1 沈鬱さは皆無だが、情感を込めたクラリネットは実に美しい。速めのテンポで軽快に進行するが、腰が軽くなることはなく、早くも力感を見せる。感傷的になり過ぎないように配慮しているのは、LPO盤でも同様。
ツボ2 ここでもかなり早め。クラリネット&ファゴットは太く明確な音で、あくまでも決然と進行。技巧的にも万全。
ツボ3 いかにもラテン的なカラッとした切り上げ方。
ツボ4 ここもカラッと流すが、自然に呼吸が減衰。
ツボ5 全くテンポを落とさずに第2主題へなだれこみ、意志の強さが漲る。
ツボ6 ここもインテンポのまま。フォルティッシモ多少テンポを緩めるが、特に大音量にはしていない。
ツボ7 ここからまたテンポを速める。凄い切り込み方でピチカートも多少ずれているが、この勢いが素晴らしい。副次主題が現われるまで一気呵成!
ツボ8 ほんの少しテンポを落として、熱い共感を込めるが、決して溺れず前進する姿勢は崩さない。この先でテンポを速め、展開部は丸々全て史上最速クラスの疾走を維持
ツボ9 前のテンポが相当速いので、そのままのテンポで突入。当然16分音符は埋没している。
第2楽章のツボ
ツボ10 1楽章とは別人のようなリリシズム!全体に見通しのよいテクスチュアが美しく、ホルンも安定感のある歌い口で聴かせる。クラリネットもオーボエも巧い。
ツボ11 重量感のあるティンパニの一撃を中心に頂点を築く。
ツボ12 ここからテンポを急激に速める。スコアを遵守した希少な例。この前の部分とのきっぱりとした訣別ぶりがバティスらしい。
ツボ13 ピチカートの響きはなぜか薄っぺらいが、その後は絶妙なアゴーギクを駆使してよく歌う。テンポは元に戻っている。
ツボ14 突如、直前の140〜141小節の2小節間のみ倍近くまでテンポを落として、ぎりぎりまでエネルギーを溜め込むのが実に絶妙だが、その割には142小節の頭の打ち込みが弱いのが残念。
ツボ15 やや弦の最初の方が不安定だが、全曲を通じて最もデリケートなピアニッシモを聴かせている箇所。
第3楽章のツボ
ツボ16 この楽章も4分台という史上最速クラス。ファゴットはそのテンポのまま吹く。
ツボ17 全パートが弾き切る限界のテンポ!この4分台という速さがいかに凄いことか思い知らされる。結果的にスリリングな演奏になっている。
ツボ18 かなり歯抜けで笑える。
第4楽章のツボ
ツボ19 やや響きが雑然としているが、堂々とした進行。テンポは標準的。
ツボ20 木管とホルンはほぼ同等のバランスで奏でられる。
ツボ21 ティンパニは最初に一山を築き、後はそのままトレモロ。弦主体で盛り上げる。テンポはムラヴィン以上に速さを感じる
ツボ22 多少アクセントが付く。勢いか?
ツボ23 特に強調はされていないが、良好なバランス。
ツボ24 主部冒頭の超高速テンポを取り、そのままインテンポ。
ツボ25 控えめな一撃。
ツボ26 ここも前のテンポのまま脇目も振らない。
ツボ27 ここも高速。ここから全休止までのくだりは、全曲中最も響きが充実し、輝きを放っている箇所。しかも、トランペットが全ての3連符を完璧に吹き切っているのは鳥肌もの!
ツボ28 本来の音価どおり全休止前のティンパニの激烈連打が凄い!
ツボ29 この風格と響きの充実は超一級品!
ツボ30 弦はきっぱりと切り、トランペットは中途半端。
ツボ31 改変なし。
ツボ32 良く鳴っている
ツボ33 ストレートにインテンポのまま終えるが、重量感が漲り、見事な締めくくり。


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