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ウラディーミル・フェドセーエフ(指)モスクワ放送交響楽団 | |||||||||||||
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Relief CR-991051 |
録音年:1998年10月 モスクワ音楽院大ホール 【デジタル・ライヴ録音】 | ||||||||||||
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カップリング/チャイコフスキー:ロメオとジュリエットのデュエット(未完のオペラより) 、歌劇「スペードの女王」〜3曲 |
“フェドセーエフが全身を捧げつくした、史上最強のド迫力!” |
1981年盤のスタイルをさらに高密度化し、強弱対比、テンポの変動、ニュアンスの陰影、オケの気迫、全ての点で、フェドセーエフの最良のエキスを出し尽くした驚愕の名演です!「チャイコフスキー記念」という名を冠しているだけに、このコンビのチャイコフスキー演奏の自信と確信は、どの曲を聴いても並大抵のものではないですが、それを知っていても、この演奏の白熱ぶりは、にわかに信じ難いほどです。特に、前回の録音で弱かったティンパニが、この録音では、センス満点の最強打で絶妙な効果を誇示し続け、第2楽章の最高潮点、終楽章の主部突入、運命動機がマーチ風に斉奏する部分、そしてコーダと、ここはというポイントでの激烈な轟きは空前絶後!同じ強打でも、テミルカーノフ&レニングラード盤の叩きっ放し状態とは、まるで次元が異なります。いかにもロシア的な色彩と、フェドセーエフ独自の洗練されたフレージングセンスの巧妙なブレンド感もますます全開!このコンビによる完熟の妙技を味わう上でも、男性的な造型を志向したチャイ5の最右翼を体感する意味でも、オーケストラ・ファンなら、知らないでは済まされません! |
第1楽章のツボ | |
ツボ1 | やや速めのテンポ。録音のせいかクラリネットの音色がやや曇り気味だが、深いニュアンスが伝わる。弦共々、一息で包み込むようなフレージングが特徴的。 |
ツボ2 | ここの木管の一連の旋律も、やや音が曇り気味。全体に弱音ながら、強靭な力を感じる。 |
ツボ3 | 多少勢いをつける。 |
ツボ4 | 特にスタッカートは意識せず、音量も弱めないで推進性を尊重。 |
ツボ5 | '81年盤より陰影が濃く、アゴーギクも濃厚。冒頭の隊で繋がった音符のカロリーかは当代随一! |
ツボ6 | ここからさらにテンポを落とし、コッテリと歌いぬく。強弱のさも大きい。アニマート以降もそのテンポを踏襲。 |
ツボ7 | ピチカートはさらっと流す。木管の跳躍音型をいちいちクレッシェンドして、全体に大きな呼吸の弧を描く。 |
ツボ8 | ここからまた一段テンポを落とし、息の長いフレージング、ニュアンスの深さは胸に染いり、'81年盤と甲乙つけがたい。 |
ツボ9 | 16分音符は、克明ではないが聞き取れる。それくらい音が立っている。テンポは特に速めず、リズムが峻厳に際立ち、威厳を湛えながら最後の一音まで完全にインテンポで通す。 |
第2楽章のツボ | |
ツボ10 | 低弦の音像が明快。ホルンが吹き始めても音量を落とさないのは'81年盤と同じ。そのホルンもヴィブラート濃厚だが、実に美しく。呼吸感も万全。 |
ツボ11 | 頭でティンパニが意味深く轟き感動的。弦のニュアンスも入念を極め、魂のこもってない音など全くない。 |
ツボ12 | スコアどおり、ややテンポを上げ、クラリネット、ファゴットも一見淡白に思えるほどさらっと流すが、独特の翳りがある。 |
ツボ13 | 直前の全休止の前の部分から完全なインテンポ。この意志の強さ! |
ツボ14 | フォルティシシモでティンパニを強打、フォルテ4つでさらに最強打。スコアの指示の意味を忠実に再現している。 |
ツボ15 | 透明度の高いピアニッシモ。フルートをさり気なく絡ませるのが心憎い。 |
第3楽章のツボ | |
ツボ16 | ほとんどテンポを変えず入る。 |
ツボ17 | 完璧なアンサンブル。全パートが平等に発言。 |
ツボ18 | 一音ごとの立ち上がりは明確でないが、流れに完全に乗っている。 |
第4楽章のツボ | |
ツボ19 | テンポは標準より相当速めで、推進力抜群。しかも呼吸の弾力が凄い。 |
ツボ20 | ホルンをかなり強調。 |
ツボ21 | ティンパニは、主部冒頭で最強の一撃を加え、62と66小節で壮絶な強弱の山を築く。減の決死の切り込みと共に、高カロリーの突進力が尋常ではない! |
ツボ22 | 全く無視。 |
ツボ23 | 野性味満点で強力に張り出す。 |
ツボ24 | 主部冒頭のテンポをとる。 |
ツボ25 | ここだけを強調せず。前の部分と同じ音量で強打。この些細な瞬間にさえ、フェドセーエフの一貫した構築の冴えを感じずにはいられない。 |
ツボ26 | そのままインテンポ。 |
ツボ27 | ことさら急速なテンポはとらない。ティンパニの最強連打と共に灼熱の畳み掛け! |
ツボ28 | 8分音符は、完璧に本来の音価どおり。この後の全休止のフェルマータは無視し、そのままのテンポで運命動機に突入。'81年盤と同じだが、意志の強さが只事ではない! |
ツボ29 | 完全にマーチのテンポで、直進。弦運命動機のフレーズを途中で全く切らずに弾き続ける。 |
ツボ30 | 当然全てがレガート。 |
ツボ31 | スコアどおり。 |
ツボ32 | 割れんばかりの雄叫び! |
ツボ33 | 快速インテンポのまま突進。ティンパニが、これほど強打の意味を痛感させる演奏はほかにない! |
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