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ハルトムート・ヘンヒェン(指)オランダ・フィルハーモニー管弦楽団
第2楽章ホルン・ソロ:
VANGUARD
99017[VA]
録音年:1990年5月23日 アムステルダム・ヤクルト・ホール 【デジタル・ライヴ録音】
演奏時間
第1楽章 15:47 / 第2楽章 13:18 / 第3楽章 5:54 / 第4楽章 13:03
録音のせいか、オケの響き自体に魅力が乏しく、「ベト8」で意志の力が漲る構築力を見せたヘンヒェンも、ここではスコアの呪縛から逃れられないもどかしさが終始付きまといます。テンポも表情も中庸というより平凡な場合が多く、各フレーズにどういうイメージ思って演奏に臨んでいるのか、聴き手に何を伝えたいのか、ほとんど見えてこないのです。些細なアクセントを見逃さず実行し、色彩もダイナミックスも抑え、いかにも旧東独出身の指揮者らしい堅実さが味とも言えますが、これはちょっと渋過ぎです。ところが、そんな堅実さを絵に描いたような演奏に徹しているように見えて、終楽章の運命動機の直後、219〜225小節のホルンからトランペットにかけての音型や、終結部の運命動機を吹くトランペットがいちいちクレッシェンドするというユニークな面も見せるのですから、なかなか一筋縄ではいきません。そんな誠実さとユニークさが入り混じった独特の音楽は、バイエルン放送響あたりのオケであったならば、一層明確なメッセージとして伝わったことでしょう。
第1楽章のツボ
ツボ1 弦もクラリネットも息を潜めて暗い詩情を表出。テンポは標準的。全体にたっぷりとしたテヌート気味。クラリネットの音色はモノトーン。
ツボ2 木管は強弱の揺れを感じさせず、やや平板だが、丁寧にフレージング。テンポは中庸。
ツボ3 スラーを考慮せず、やや無骨。
ツボ4 楽譜どおり。
ツボ5 冒頭から強めの弓圧で弾き、テンポをやや落としてたっぷりと歌う。スラーの付いた箇所と118小節のスラーのない箇所の弾き分けが絶妙!
ツボ6 ここからさらにテンポを落とし、纏綿と歌う。
ツボ7 平凡だが、ピチカートの質感がよく伝わる。
ツボ8 強弱の幅は抑え目。デリケートに歌う。
ツボ9 テンポは速めない。16分音符の頭はよく聞えない。輝きよりもドイツ風な雄渾の響きに溢れる。
第2楽章のツボ
ツボ10 弦の導入は平凡。ホルンは美しい。ヴィブラートのセンスが良く、ソロとして目立つことなく、全体に溶け合う配慮と、柔らかでありながらしっかり芯の通った音色美も印象的。
ツボ11 フォルティシシモの冒頭でいきり立たず、大きな包容力でフレージング。
ツボ12 クラリネットもファゴットもスリムな音。フォゴッとは、フレーズ結尾を弱くし過ぎて聞えない。
ツボ13 一つずつ丁寧に弾く。その後の進行では、アゴーギクのセンスが光る。
ツボ14 激情を発散せず、内面的な高揚を重視。したがってフォルテ4つの頂点でも音像が垂直にいきり立ったりしない。
ツボ15 弦の響きは美感に欠けるが、丁寧に歌っている。
第3楽章のツボ
ツボ16 少しテンポを落とす。
ツボ17 印象的なニュアンスは感じられない。
ツボ18 音の輪郭が曖昧。
第4楽章のツボ
ツボ19 テンポは中庸。特に主張は感じられない。
ツボ20 オーボエとホルンはほぼ同等のバランス。
ツボ21 ティンパニは最初にクレッシェンドして一撃。その後再び66小節までクレッシェンド。テンポは遅め。
ツボ22 明確にアクセントを付けている。
ツボ23 輪郭は克明ではないが、入魂の弾きっぷり。ヴァイオリンパートも音量を弱めない。
ツボ24 若干速める。
ツボ25 鈍い音。
ツボ26 主部冒頭のテンポに戻る。
ツボ27 スピード感を強調。しかし、ややオケのレスポンスが弱い。
ツボ28 8分音符の音価は長め。
ツボ29 ティンパニの打ち込みの音量と意思が中途半端。弦の斉奏も平凡。
ツボ30 弦もトランペットも、音を切る。トランペットはフレーズ結尾でクレッシェンドするが、あまり意味を感じない。
ツボ31 改変型
ツボ32 よく聞こえるという程度。
ツボ33 546小節からインテンポのまま堂々と進むが、重量感不足。


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