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チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
ルドルフ・ケンペ(指)ロンドン交響楽団
第2楽章ホルン・ソロ: バリー・タックウェル
BBC LEGENDS
BBCL-4087
録音年:1964年9月16日 ロイヤル・アルバート・ホール 【ステレオ・ライヴ録音】
演奏時間 第1楽章 14:31 / 第2楽章 11:56 / 第3楽章 5:23 / 第4楽章 12:01
カップリング/ヤナーチェク:シンフォニエッタ(BBC響 '74)、ドビュッシー:クラリネットと管弦楽のための狂詩曲第1番(LSO '64)
“重鎮モントゥーの死の2ヵ月後の熱演!”
いかにもライヴ的な熱のこもった演奏で、各楽章の演奏時間もBPO盤と比べて、それぞれ1分近く短くなっています。基本スタイルは変わっていませんが、テンポの急緩のコントラストが強くなり、第1、第2ヴァイオリンは両翼配置(BPO盤では共に指揮者の左に配置)を採用、終楽章のコーダ直前で、弦の音型にトランペットも合わせる改定を施すなど、新たな側面も覗かせています。しかし、残念ながらヒス・ノイズが多く、音像がぼやけ、熱気が伝わりにくいのが難点で、オケのアンサンブルもやや散漫で、音色や表情の統一も不十分なイメージは拭い切れません。1964年9月といえばモントゥーの死の2ヵ月後。各パートに名手が顔を揃えていたはずですが、プロムスというお祭り的な雰囲気の中ではなく、録音もより鮮明であったなら、その魅力がもっと伝わってきたことでしょう。それとも、LSOはちょっとした低迷期に入ってしまったのでしょうか?
第1楽章のツボ
ツボ1 クラリネットは、丁寧に吹いているが、やや平板。弦には味わいに乏しい。テンポは標準的。
ツボ2 16分音符がスムースに跳ねすぎなど、フレージングを感じているように思えない。弦に移ると陰影を増す。
ツボ3 実にデリケート。
ツボ4 BPO盤同様、73小節結尾でテンポ・ルバートがかかるが、ここではやや意図的なものを感じる。
ツボ5 ほぼインテンポ。呼吸が浅い。
ツボ6 強弱はしっかり付いているが、なぜかニュアンスが乏しい。
ツボ7 見事に縦の線が揃っている。
ツボ8 間(ま)を置かずにスムースに移行するのはBPO盤と同じだが、ここでは素っ気なく感じる。
ツボ9 ややテンポを速める。ライブらしい熱気があるが、やや腰が軽い。
第2楽章のツボ
ツボ10 冒頭の弦は美感にかける。ホルンは、音色からしてほぼタックウェルで間違いないだろう。やや鳴り過ぎの面もあるが、技巧は万全。フレージングも細やか。
ツボ11 ここもBPO盤と同じく自然な流れだが、なぜか心に迫ってこない。
ツボ12 クラリネットもファゴットも明朗快活に過ぎる。クラリネットは、ド・ペイエか?
ツボ13 この直前で物凄いアッチェレランドを掛ける。ピチカートの後半の方で少しづつリタルダンドするのはBPO盤同様。この辺りから、響きと表情がビシッと決まって来る。
ツボ14 頂点に持っていくまで呼吸をじっくり保って真の高潮を築く。
ツボ15 なぜか音量が大きめで、デリカシーに欠ける。
第3楽章のツボ
ツボ16 ほとんどテンポを落とさず入る。ややぎこちない。
ツボ17 中間部はかなり高速。機能的な動きに傾いてしまっている。ケンペの手綱が緩んだのか?
ツボ18 やや雑。
第4楽章のツボ
ツボ19 中庸のテンポ。際立ったニュアンスは特にない。
ツボ20 ホルンは終始裏方。
ツボ21 ティンパニは、冒頭で少しクレッシェンドし、その後すこしづつクレッシェンドする。
ツボ22 若干アクセントあり。
ツボ23 ヒス・ノイズが邪魔しているが、力感の漲るは感じる。指揮者の左手後方から鳴る。
ツボ24 主部冒頭よりもかなり速いテンポ。
ツボ25 かなり強打している。ただ録音が明瞭でないので、しっかり迫ってこない。
ツボ26 提示部冒頭のテンポに戻る。
ツボ27 かなり高速となる。熱気十分。
ツボ28 8分音符は長め。
ツボ29 やや速めのテンポで、堂々と進行する。
ツボ30 弦は切るが、トランペットはつなげるようにして吹いている。BPO盤と全く同じ。
ツボ31 BPO盤と打って変わって改訂版使用。この直前の597小節からテンポを一段アップするのが特徴的。
ツボ32 よく響いている。
ツボ33 かなり高速で駆け抜け、ライヴ特有の熱気と興奮のうちに幕を閉じる。聴衆の拍手も熱狂的だが、l録音のせいで音像がぼやけているので、いまひとつダイレクトに迫力が伝わらない。


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