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EPITA-001(1CD)
(UHQCD)
限定盤
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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 |
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO
ウィーン・ジングアカデミー
イルムガルト・ゼーフリート(S)
ロゼッテ・アンダイ(A)
アントン・デルモータ(T)
パウル・シェフラー(Bs)
録音:1953年5月30日 ムジークフェラインザール、ウィーン(ライヴ)【オットー・ニコライ演奏会(同年1月23日の繰り延べ演奏会)】
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ) |
フルトヴェングラー初出の「第九」として、2009年にドリームライフ(エピタフォーン・レーベル)から発売され、『レコード芸術』
誌で”特選”を獲得、大評判を呼んだこの名盤が復活します!しかも高音質CD“UHQCD”で!!
このディスク、演奏・録音ともに全曲盤が13種存在するフルトヴェングラーの「第九」の中で最高ランクの評価!限定発売となりま
すので、この機会にお忘れなきようお求めください。
この演奏、録音の要点としては、次の六点があげられる−(1)演奏全体に、目立ったミスがなく、最後まで充実している事。(2)演奏全体の印象を低下さ
せる様な録音時のテープ、経時変化などに特別大きな不調がなく、終楽章でも音量不足や音質の劣化がない事。(3)第1楽章の展開部フーガ部分の充実、
再現部冒頭の壮絶な表現によって迫力が増し、各楽章の表現に理想的なバランスが出ている事。(4)第3楽章の表現が深い上にさわやかで、自然な流れが
見事である事。(5)最初から熱気があり、指揮者、オーケストラ、ソリスト、合唱団、及び聴衆全体に、曲、演奏に打ち込む一体感が出ている事。(6)全体
を通じてフルトヴェングラーの個性が最大限発揮されているが、それを超越してベートーヴェン「第9交響曲」の内容が直截に伝わってくる点で、最高の
賛辞が与えられる事。 (日本フルトヴェングラー協会 平田治義)【2019年2月追記のライナー・ノーツより】
「すでに翌31日のライヴがグラモフォン・レーベルで出ており、バイロイト盤を大人しくしたような解釈がなかなかすばらしく、録音もバイロイト盤を
凌ぐほどであるが、今回の30日盤は演奏、録音ともにいっそう見事で、最晩年のフルトヴェングラーが到達した究極の「第9」の姿を示しています。」
(宇野功芳 『レコード芸術』2009年4月号「新譜月評」より) |
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EPITA-002(2CD)
(2UHQCD)
限定盤
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ハイドン:交響曲第88番ト長調
R・シュトラウス:死と変容
ブラームス:交響曲第3番ヘ長調
ワーグナー:ジークフリート牧歌* |
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)
VPO
録音:1958年11月8、9日 ムジークフェラインザール、ウィーン(ライヴ)
1949年8月30日 祝祭劇場、ザルツブルク(ライヴ)*
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ) |
2009年にドリームライフ(エピタフォーン・レーベル)から発売されたクナッパーツブッシュ&ウィーン・フィルの「ブラームス:交響曲第3番」が、契約発売先を変えて、リリースされます。しかも、高品質CD
“UHQCD” で!限定発売となっておりますので、お
早めにお求めください。
旧CDは2009年の発売当時『レコード芸術』4月号の「新譜月評」で宇野功芳氏から以下のように、”
推薦 “を受けるなど、その録音ともども大き
な評判を集めました。 「まず「ジークフリート牧歌」について書きたい。この曲には62年のミュンヘンでのスタジオ録音があるが、それに負けない感動をおぼえたからだ。曲の
美しさと魅力が豊かに迫って来て、あふれる歌はミュンヘン盤にはないものです。・・・ブラームスの第3番には50年のベルリン盤があり、巨大な凄
絶さではやはりベストだが、音が終始割れ気味で、ずいぶん聴き辛い。表現は多少大人しくなっているが、今となっては十分に音質が良いこの58年盤を
第一に選ぶべきであろう。・・・ハイドンの第88番にも62年にヘッセン盤という名演があり、これがベストであることには変わりがないが、4種のCD
はどれも味わい深く、とくにこの58年盤は第2位だ。・・・(「死と変容」は)主部もすばらしい。どんな錯綜した部分もすべての楽器が分離良く聴こえ、
意味を持ち、楽器の抉りは生々しさのかぎり、力奏ではあるが決してうるさくならないのはさすがだと思う。トロンボーンの凄みは言語に絶し、クライマッ
クスは阿鼻叫喚、コーダのヴァイオリンは艶麗。クナの名演の一つだ」
【お断り】旧CDに収録されていた「ジークフリート牧歌」は調査の結果、EAS(電気的ステレオ化)録音ということが判明しましたので、キング関
口台スタジオでのリマスタリングで、オリジナルのモノラル録音に戻しています。 |
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EPITA-007
(UHQCD)
日本語帯・解説付
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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 |
ジネット・ヌヴー(Vn)
アンタル・ドラティ(指)
ハーグ・レジデンティO
録音:1949年6月10日 ハーグ(ライヴ)
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ) |
“不世出の天才ヴァイオリニスト”ジネット・ヌヴー。1919年8月11日パリ生まれ。1949年10月28日、アメリカ演奏旅行のためパリから飛び立った飛行機がポルトガル領アゾーレス諸島(大西洋上)中のサン・ミゲル島に墜落、まだ30歳の若さで命を絶ってしまいました。遺された録音は数少なく、どれもが本当に貴重。なかでも、彼女が最も得意としたブラームスのヴァイオリン協奏曲。(1)46年8月のEMI録音(ドブロヴェーン指揮/フィルハーモニアO)、(2)48年4月25日バーデン・バーデン・ライヴ(デゾルミエール指揮フランス国立放送管)、(3)48年5月3日ハンブルクのライヴ(イッセルシュテット指揮北ドイツ放送響)、(4)49年6月10日ハーグでのライヴ(ドラティ指揮ハーグ・レジデンティ管)―4種の録音が遺されていますが、この(4)、事故にあう4か月前の録音が、従来盤を上まわる目覚ましい音質で蘇ります!!
従来盤には、世界初発売したキング・セブンシーズのKICC-2182(91年発売、ミュージック・アンド・アーツ原盤、廃盤)、ミュージック・アンド・アーツのCD-837(94年発売)、DanteのLYS389-392(98年発売、廃盤)等がありました。今回の音源はEPITAGRAPH(エピタグラフ)が知人を経由してオランダの放送局のアーカイヴから入手したもの。記録・保存用のアセテート・ディスクから復刻、デジタル・トランスファーした音源です。スクラッチ・ノイズこそありますが、高域を損なわないように過度なノイズ・リダクションはしていないため、臨場感は抜群。第1楽章のあと、聴衆の拍手が起き、その後軽くチューニングしていますが、この間合い(22秒間)もトラックを設け、カットすることなく、本CDに収録しています。
第1楽章から、猛烈な気迫が聴く者の心を揺さぶります。吸引力の強さは無類です。第2楽章ではロマン的な情緒も爽やかに、歌心に溢れて美しく、惚れ惚れとさせてくれます。そしてフィナーレに入ると情熱の塊が火を噴いたよう!ドラティとハーグ・レジデンティOも堅実なバックアップで対応しています。ヌヴーのソロの音、凛とした弾きぶり、ストラディヴァリウスの艶やかな音がしっかり捉えられていることでは有名なイッセルシュテット盤等と比べてもこれが一番です。この録音、これまで音の貧しさから演奏の真価が正確に伝えられてきたとは言い難く、今回は、面目躍如の決定盤CDであるといっても過言ではありません。しかも今回は“高音質CDの決定版”であるUHQCDで発売!限定発売となっておりますのでお早めにお求めください。
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EPITA-008
(UHQCD)
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ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
シューマン:交響曲第4番ニ短調Op.120 |
カール・シューリヒト(指)
フランス国立放送O(1)、
北ドイツRSO(2)
録音:1956年9月27日モントルー音楽祭(1)、1962年12月5日
ムジークハレ、ハンブルク(2)(ライヴ)) |
世界初出の2曲!シューマン4番はシューリヒト初出の曲!エピタグラフが知人を介して、放送局(ORTF,NDR)のアーカイヴから入手した音源。ともに音質は良好で、“高音質CDの決定版”であるUHQCDで発売!
「運命」はパリ音楽院Oと入れた有名なベートーヴェン交響曲全集(EMIセッション録音)の前年、絶頂期のシューリヒトが燃えて、音を刻んだ入魂ライヴ。金管は明朗に鳴り響き、ティンパニは心底に響く豪打!弦は緊迫緊密なアンサンブル!終結まで、威厳ある精神性と集中力、緊張感をもって感激が続くのは、パリ音楽院管等との録音と比べても、この演奏が一番です!
シューマンは「2番」「3番」の名演を英デッカ/ロンドンに遺している、シューリヒトのはじめて日の目を見る「4番」!いままで発売されていなかったことが不思議なくらい、堂に入った演奏。有名なフルトヴェングラーの名演とは異なるアプローチで、曲への深い洞察をみせています。ドレル・ハンドマン(ルーマニア生まれ、パリで活躍したピアニスト。音楽評論家でもあった)から“白い魔法”と呼ばれているように、すばらしく透徹した精神、透明感あふれる抒情が見える、シューリヒト翁晩年の至芸をご堪能ください。 (Ki) |
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EPITA-009
(UHQCD)
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ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガOp.132 |
カール・シューリヒト(指)VPO
録音:1958年5月18日 ウィーン楽友協会大ホール(ムジークフェラインザール)(ライヴ) |
もとはエピタグラフ(旧エピタフォーン)がORFのアーカイヴから入手した音源。音も非常に良好!当日の演奏会全曲(ほかにプフィッツナーの「ハイ
ルブロンの少女ケートシェン」序曲)を収録した2枚組を、お求めやすく、ブラームスとレーガーのカップリングで1枚のCDにしました。いずれも名演。とくにブラームス4番は『レコード芸術』誌(2009年5月号)で小石忠男・宇野功芳両氏から絶賛され、いま発売中の『新編・名曲名盤300』(音
楽之友社刊)でも同曲のベストディスク(小石氏は3位、宇野氏は2位)にとりあげられております。
「(前略)音質も良い。シューリヒト/ウィーン・フィルの関係はこの頃からどんどん密接になっていった。まずはブラームスの第4番。ぼくにとっては曲
名を聞くだけで気が重くなる作品だが、シューリヒトの演奏の楽しいこと!第1楽章からヴァイオリンが鳴り切るが、音色は艶麗、絶えずほほえみかけ、
歌い抜く。ヴァイオリンがとくに美しいが、オーケストラ全体が魅力的で明るく、弱音のデリカシーも十分だ。テンポはかなり動く。リズムも変化する。
それが曲想とマッチしているので、自然に流動し、抉りが効き、コーダに向かう前進につぐ前進は聴く者を興奮させるし、コーダに入ると今度は踏みし
めにかかる。その語りかけのすばらしさ!(中略)ぼくにとっては宝物のような第4番だが、さて根っからのブラームス党にはこの演奏がどのように受
け取られるのか、興味津々です。」(宇野功芳)(『レコード芸術』2009年5月号「新譜月評」より) (Ki) |
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EPITA-014
(UHQCD)
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バックハウス&ヘスのベートーヴェン
(1)ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58 【世界初出】
(2)ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37 【本邦初CD】 |
(1)ヴィルヘルム・バックハウス(P)
カール・ベーム(指)VPO
(2)マイラ・ヘス(P)
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響
録音:(1)1966年5月22日 ムジークフェラインザール、ウィーン(ライヴ)(MONO)
(2)1946年11月24日NBC,8Hスタジオ、ニューヨーク(ライヴ)(MONO)
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ) |
エピタグラフから今年3月に発売したベームの2CD(EPITA.012/3)の1枚目は、66年ウィーン芸術週間のオープニング・コンサート、楽友協会ホールでウィー
ン・フィルを振ってのベートーヴェンで、曲は「コリオラン」と「運命」ですが、前半のプログラムもう1曲はバックハウスを迎えて4番のコンチェルトでした。「50、
60年代欧州で黄金の組み合わせ」と称されたバックハウス=ベーム=ウィーン・フィルによるこの曲の実演テープをついに発見!「4番」はバックハウスが最も
愛好した曲。ベームとの「4番」はウィーン交響楽団との67年映像がユニテルから、リアス交響楽団との50年ライヴがAUDITE(95.610)から出ていますが、
ウィーン・フィルとの録音は初めて!まさに夢の組み合わせによる実現ライヴです!
ウィーン・フィルの深い美音を生かしたベームの堅実な指揮のもと、バックハウスのピアノは冴えわたり、高純度の響きで、メロディの謳わせ方、リズムの弾
みなど、まさに絶品! 音もテープヒスノイズこそありますが、高音をそのまま生かしています。細かいパッセージの動きも見事にとらえた良好録音。
カップリングは、イギリスの”ピアノの女王”マイラ・ヘスが渡米公演でトスカニーニ&NBC響のバックで弾いたライヴ。かつてトスカニーニ協会のLPやナク
ソスのCD(いずれも廃盤)で発売されたことがありますが、今回の音のリアルさにびっくり!録音年(1946年)を感じさせないほど、明瞭です。マイラ・ヘスはベー
トーヴェンの4番協奏曲でデビュー、ベートーヴェン弾きとしても名声を博していただけに、重厚さと軽妙さ、自在なタッチで妙技を披露して圧巻。そして、ここ
にきかせるトスカニーニの雄弁きわまりない指揮!唸り声まで聞こえます。デッドな響きで有名(?)な8Hスタジオの面目を一新させる、このライヴな響きは特
筆すべきです。トスカニーニ・ファンにとっても、ベートーヴェン演奏の一端を堪能できる垂涎のCDといえるでしょう。
Epitagraph提供のオープンリール・テープから、キング関口台スタジオでデジタル・マスタリング。各曲ともテープヒス等残っていますが、総じてバランス良
好な音質となっています。さらには”高音質CDの決定版“であるUHQCDになりますので、音質面でも期待充分のCDといえるでしょう。 (Ki) |
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EPITA-015
(UHQCD)
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イダ・ヘンデル/サン=サーンス3番&モーツァルト5番「トルコ風」
[UHQCD]
(1)サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 作品61
(2)モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219 「トルコ風」
(3)ブラームス:ハンガリー舞曲第17番嬰ヘ短調 (クライスラー編)
(4)ヴィエニャフスキ:華麗なるポロネーズ 第1番ニ長調 |
イダ・ヘンデル(Vn)
(1) ベルナルト・ハイティンク(指)オランダ放送PO
(2) フェルッチョ・スカーリア(指)ローマ・イタリアRSO
(3,4) ジェラルド・ムーア(P)
録音:(1) 1961年12月19日 コンセルトヘボウ、アムステルダム(ライヴ)
(2) 1958年1月11日 RAIオーディトリウム(ホール)
、ローマ(ライヴ)
(3,4) 1948年9月21日 HMV SP録音:(SP No.=C.3818)(Matrix
No.= 2EA13271/2)
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ) |
2020年)6月末に亡くなったイダ・ヘンデル追悼盤。サン=サーンス3番の秘蔵ライヴ登場、唯一の録音、世界初出の音源!
イダ・ヘンデルは1928年12月15日生まれのユダヤ系ポーランド人。3歳でヴァイオリンをはじめ、7歳でワルシャワの音楽院入学、同郷のフーベルマンに認
められ、フレッシュ、エネスコに師事。60-80年代の録音が少なかったこともあり、「幻のヴァイオリニスト」と呼ばれてきましたが、98年のラトルとの来日以降
はたびたび来日。日本に多くのファンをつくってきたのはおなじみのところです。1699年製の愛器ストラディヴァリウスから繰り出される知的センスと卓越した
技巧、そして何と言っても情熱みなぎる官能的な美音が魅力的。このサン=サーンスは彼女33歳のときの録音です。第2楽章は抒情性豊かに歌い、第3楽章は
緊張感あふれる出だしから情熱が一直線!この名曲をヘンデルが商業録音で遺さなかったのは不思議でありません。バックをつとめるのは1957年に首席指
揮者となったハイティンクとオランダ放送フィル。この録音は放送用ライヴで、音はテープヒス・ノイズ等あるものの、オケの音を含めしっかりとらえられています。
カップリングのモーツァルト5番の協奏曲もイダ・ヘンデル唯一の録音。こちらは2009年にターラからTAH670「ストラディヴァリウスの饗宴」(2CD)のな
かで発売されたことがあります(現在廃盤)。もちろん音源出所は別、音の傾向も違います(ターラ盤はレンジを広くとっているのに対し、本盤は中音、ヴァイオ
リンの“肉声”を重視しています)。ノイズもほとんどなくしっかりした音質で、ヴァイオリンの音色は豊か。第2楽章ではヘンデルの吸引力強い美音に引き寄せ
られてしまいます。
余白の小品2曲はイダ・ヘンデルが19歳のときに、ジェラルド・ムーア(P)とともにHMVに入れたSPから復刻(初復刻!)。2曲とも62年にスプラフォ
ンへスタジオ録音しており、同年のプラハの春音楽祭ライヴもあります。ブラームスにおける憂愁の表情、母国の大作曲家ヴィエニャフスキによせる情熱の発
露、いずれもすばらしく、後年のレパートリーとして定着しただけのことはあります。 |
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EPITA-016
(UHQCD)
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ヨハンナ・マルツィ/モーツァルト4番&メンデルスゾーン【UHQCD】
(1) モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第4番 ニ長調 K.218
(2) メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
(3) ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 作品1の12 |
ヨハンナ・マルツィ(Vn)
(1)エドゥアルト・ファン・ベイヌム(指)アムステルダム・コンセルトヘボウO
(2)オットー・クレンペラー(指)ハーグ・レジデンティO
(3)エディット・ピヒト=アクセンフェルト(P)
録音:(1) 1951年1月16日 コンセルトヘボウ、アムステルダム(ライヴ)
(2) 1954年6月23日 ハーグ(ライヴ)
(3) 1955年(放送用スタジオ録音)
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ) |
そのナイーヴな感性でファンの心をとらえて離さないマルツィ。遺された録音が少ないことから、各社でライヴ音源の掘り起しが活発な状況となっておりま
す。今回のモーツァルト4番は(1952年に独DGGにヨッフム&バイエルン放送室内Oとともにスタジオ録音、1962年にシュトゥットガルトでのライヴ
もありますが)51年にコンセルトヘボウO(ACO)の定期演奏会に迎えられたマルツィのライヴ記録。これは初出音源ではないかと思われます。音は放
送原盤から復刻した際のスクラッチノイズがあるものの良好で、マルツィの美音はしっかりとらえられています。演奏もマルツィのテンペラメント燃え盛り、生き
生きと表現、曲との相性は抜群。常任指揮者ベイヌム&ACOも堅実なバックで支えています。
メンデルスゾーン協奏曲はマルツィのメイン・レパートリーのひとつ。英Columbia/EMI/WMへのサヴァリッシュ指揮(1954)とクレツキ指揮(1955)の録
音と同じころのライヴで、クレンペラー指揮というのが最大の魅力!1954年ハーグで行われたオランダ音楽祭でのライヴ。クレンペラーにとってハーグ・レジ
デンティOに客演した最後の公演となりました。これまで数種のLP,
CDが出回っていましたが、ピッチが高かったのを、今回初めて修正しています。名
盤「スコットランド」「真夏の夜の夢」(EMI録音)でおなじみ、メンデルスゾーンを得意としていたクレンペラーのロマンあふれる濃厚な指揮に、マルツィは繊細
な精神の発露!正常ピッチで聴くこの演奏はすこぶる魅力的。清冽でいて、エネルギーの高さも感じられる名演!マルツィの琴線は聴く者の心の琴線に触れて
きます。音はノイズが残っていますが、関口台スタジオでのリマスタリング技術で改善、UHQCDによりさらに音質UPになります。
ただし残念なことに、原盤損傷のため第2楽章冒頭のオケ前奏部分(ソロが始まる前)25-30秒が欠落しています。予めご了承ください。
余白にはヘンデルのヴァイオリン・ソナタ作品1の12、1955
年の放 送用録音を収録。ハープシコードの名手ピヒト=アクセンフェルトがここではピアノを
弾いています。こちらはノイズもほとんどなくいい音。演奏もしみじみ聴かせます!この曲については、マルツィは(ほかに2種のライヴCDがありますが)ス
タジオ録音を残しておらず貴重です。 以上、ヨハンナ・マルツィの貴重な3曲、ファンならずとも垂涎のCDといえるでしょう。 (Ki) |
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EPITA-020(2CD)
UHQCD
限定盤
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モーツァルト:交響曲集(第25・29・35・38・39番)
交響曲第25番ト短調 K. 183
交響曲第29番イ長調 K. 201
交響曲第38番「プラハ」
交響曲第35番「ハフナー」
交響曲第39番変ホ長調 K. 543 |
ブルーノ・ワルター(指)NYO
録音:1956年3月11日 (25番)、同年3月4日(29番・39番)、1954年11月28日(38番)、1953年1月4日(35番)
カーネギー・ホール、ニューヨーク(ライヴ)
Produced by Epitagraph(原盤:エピタグラフ) |
ワルターがニューヨーク・フィルを(指)1953年からモーツァルト生誕200年にあたる56年までニューヨーク・カーネギー・ホールで行なってきたモーツァ
ルトの交響曲ライヴ、第25番、第29番、第35番「ハフナー」、第38番「プラハ」、第39番の全5曲。ワルターがニューヨークを拠点に引退前、活躍していた頃
の手兵NYPとのモーツァルト交響曲ライヴ―この2枚組の価値を推し量れます。
1990年にキングレコード(セブンシーズ・レーベル)から25・29・35番はKICC-2072で、38・39盤はKICC-2073で(国内)初発売されました(原盤は米ミュー
ジック・アンド・アーツ。いまはすでに廃盤。)全5曲いずれも宇野功芳によって激賞され、とくに「ワルター最高の<小ト短調>」との評価の「25番」、同曲5種
類のCDの中でも”ベスト・ワン“にあげている「プラハ」などは大評判を呼び、キングのCDが中古市場でプレミア価格をつけてきました。
このミュージック・アンド・アーツ原盤をも上回る最高音質のCDがエピタグラフから登場します。鮮烈かつ豊麗な放送録音。音は上も下も充分に伸びていて、
モノラル録音の不満を感じさせないほどです。インターバルもカットされることなく収録されており、拍手も盛大に入っていて、臨場感たっぷりに、カーネギー・
ホールでの雰囲気を楽しめます。 NYPは柔軟で機能的、パワフルさと繊細さを兼ね備えた響きで対応。1960年に指揮者活動から引退したワルターのモーツァルトにかける熱い想いがこみあげ
てくるような不滅の名演ライヴとなっています。
“高音質CDの決定版”であるUHQCDで発売!限定発売となっておりますのでお早めにお求めください。 (Ki)
★宇野功芳著『名指揮者ワルターの名盤駄盤』(講談社+α文庫 1995)の“ワルターの全レコード評”より(ブックレット=解説書にも引用します。)
●交響曲第25番ト短調(モーツァルト)ニューヨーク・フィル ’56・3・11… ワルター最高の<小ト短調>。全盛期のライヴの息吹きを伝えて凄絶であり、4ヵ月後のウィーンでのライヴに酷似するが、録音はニューヨーク盤のほうが輝かしく、ぼくはこれをもってトップにしたい。
●交響曲第38番ニ長調「プラハ」(モーツァルト)ニューヨーク・フィル ’54・11・28… 「プラハ」はワルターの得意中の得意であり、5種類のCDはいずれも名演だが、その中のベスト・ワンとして、ぼくはこのニューヨーク・フィルとのライヴを挙げたいと思う。彼のこの曲に対する解釈はフランス盤のところで詳述するが、ニューヨーク・フィルは輝かしい威力と厚みのある豊麗さにおいて、フランス国立放送局のオケやウィーン・フィルを凌いでおり、ワルターのロマンティックな表現に立体感をあたえて比類がなく、録音も音質がやや荒れてはいるが生々しく、ほんとうにホールにすわって、今ワルターの指揮ぶりを実際に見ているような気にさせてくれます。 |
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