湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


管弦楽曲、吹奏楽・バレエ・新譜速報1


※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※表示価格は全て税込みです。



Capriccio
C-5514(1CD)
NX-B07
ミクローシュ・ロージャ(1907-1995):管弦楽作品集
シンフォニック・コンサートへの序曲 Op.26a(1956/63改訂)
ハンガリー風セレナード Op.25(1932/66改訂)
3つのパルティータ Op.33(1972)
ラインラント=プファルツ州立PO
グレゴール・ビュール(指)

録音:2023年2月13-17日
映画『ベン・ハー』などでアカデミー賞を3度受賞したミクローシュ・ロージャの管弦楽作品集。 1907年、ブラペストに生まれライプツィヒ音楽院で学んだ後、パリとロンドンを経てアメリカ合衆国に移住。映画音楽の作曲家としてアカデミー作曲賞に17 回ノミネートされ、3度受賞するなど高く評価されました。それと平行しクラシック作品の作曲も続け、ハリウッドの映画音楽のようなダイナミックな響きと、ハン ガリーの民族性がマッチした色彩豊かな曲を多数書きあげています。 このアルバムに収録された3つの作品は、初期、中期、後期と彼の創作期間の全般にわたるもの。1932年に作曲された「ハンガリー風セレナード」はブダペ スト劇場で初演、演奏を聴いたR・シュトラウスからの提案を受け、のちに改訂が施されました。「シンフォニー・コンサートへの序曲」は1956年の作 品。当時アメリカで契約していたMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の仕事の合間に書かれた曲で、ハンガリーから追放された彼の友人たちに捧げられま した。 「3つのパルティータ」は1971年の作品。彼の作品を出版していた出版社からの依頼で作曲、当初イシュトヴァン・ケルテスが初演する予定でしたが、彼はそ の前に死去してしまったため、アンドレ・プレヴィンがイギリスで、アンタル・ドラティがアメリカで初演を行いました。バルトークを思わせるリズミカルな作品です。 グレゴール・ビュールは1964年生まれ。ストックホルム王立歌劇場で「ニーベルングの指環」を上演、世界的に注目を集めたのち、ハンブルク国立歌劇場、 シュトゥットガルト国立歌劇場などで多数の歌劇を(指)好評を博した指揮者。CAPRICCIOレーベルにはブラウンフェルスの一連の作品の他、レーガーの 歌曲集などを録音しています。

BR KLASSIK
BR-900349(1CD)
NX-B07
プッチーニ:管弦楽曲と歌曲集
歌曲集(J.X.シャハトナーによる管弦楽伴奏編)
交響的前奏曲/交響的奇想曲
菊の花(L.ドリューによる弦楽オーケストラ編)
チャールズ・カストロノヴォ(T)
ミュンヘン放送O
イヴァン・レプシッチ(指)

録音:2023年2月6-10日
ミュンヘン、バイエルン放送 第1スタジオ(ドイツ)
19世紀後半から20世紀初めにかけて活躍したイタリアのオペラ作曲家たちの多くはまとまった数の歌曲を残していますが、プッチーニの場合は生前に出版さ れた歌曲は11曲だけで、それらもまとまった作品としてではなく、キャリアの初期から後期にかけて散発的に書かれたものでした。2010年に出版された最初 の校訂版「歌曲集」には16曲が収められており、当CDにはそのピアノ・パートを大オーケストラのための管弦楽伴奏に編曲したものを収録しています。編曲 を手掛けたのは1985年ドイツ生まれの作曲家・指揮者ヨハネス・クサヴァー・シャハトナー。楽譜は2020年にBoosey & Hawksから出版され、これが初 録音となります。プッチーニの歌曲は基本的にベルカントのスタイルで書かれており、ピアノはシンプルな伴奏に留まることが多いのですが、シャハトナーはプッ チーニのオペラでのオーケストレーションを参考にしつつも、時に大胆かつ独創的なアレンジを施しています。今を時めくテノール歌手の一人、カストロノヴォの 力強く輝かしい歌唱がこの録音の魅力を一層高めています。稀少なオーケストラ作品を併録。

Phasma Music
PHASMA-048(1CD)
NX-B05
マンツァロス:シンフォニア集(吹奏楽版)
ニコラオス・ハリキオプーロス・マンツァロス(スピロス・マヴロプーロス編):シンフォニア 第1番
シンフォニア 第2番「La Tempesta e la Caccia 嵐と狩」
シンフォニア 第3番
シンフォニア 第4番「Grande Sinfonia Militare 大軍隊シンフォニア」
シンフォニア 第18番「Di Genere Orientale 東洋風」
マンツァロス・フィルハーモニック・ソサエティ (吹奏楽団)
ソクラティス・アンティス(指)

録音:2022年1月2-4日 イオニア・アカデミー・カンファレンス・ホール
ギリシャとキプロスの国歌「自由への讃歌」の作曲者として知られる、古典派時代のギリシャの作曲家マンツァロスが書 いたシンフォニアを現代吹奏楽に編曲して収録したアルバム。
Phasma Music
PHASMA-052(1CD)
NX-B05
『Chisnau3』 〜管弦楽のための新しい音楽
ルース・アロン:At this moment
ジェローム・ド・ブロムヘッド(1945-):The Melting Point of Ice
ラーシュ・フェツェク:Cycle of Eleven Canons on a Twenty-Two Note Melody
ブライアン・フィールド:Chamber Symphony
フアン・パブロ・メディナ:Crescent Moon - ドラムセットと管弦楽のための協奏曲
クリスティアン・パテルニーティ:Le Crepuscule du soir
ネイル・スティップ:Six Miniatures
アレクサンドル・ザヴァリー(打楽器)
セルゲイ・ルンチェヴィチ・ナショナルPO
ミハイル・アガフィタ(指)

録音:2022年4月
※全て世界初録音
アイルランド、メキシコ、イタリア、アメリカなど様々な国の作曲家による最新の管弦楽作品を収めたアルバム。あまり聴 くことのないモルドヴァのオーケストラの巧さにも注目です。
Phasma Music
PHASMA-060(1CD)
NX-B06
『さまよえる鳥』 〜スコット・ブリックマン(1963-)作品集
.Ugunskrusts - シンフォニー・オーケストラのための
弦楽四重奏曲 第2番
Wedrowna Ptaszyna さまよえる鳥 - フルート独奏のための
弦楽四重奏曲 第3番
幻想曲 - ヴァイオリンとピアノのための
弦楽四重奏曲 第4番
交響曲第7番
イヴォナ・グリンカ(Fl)
スピロス・トラヴロス(Vn)
ヴィッキー・スティリアヌー(P)
エクス・クァルテット
セルゲイ・ルンチェヴィチ・ナショナルPO、ミハイル・アガフィタ(指)

録音:2022年2-9月モルドヴァ、ポーランド、ギリシャ
イリノイ州生まれのアメリカの作曲家、スコット・ブリックマンの作品集。バルト海沿岸やスラヴの文化に強い影響を受け ています。フルート独奏から弦楽四重奏、大編成管弦楽まで多彩な編成の作品を収録。

BIS
BISSA-2062(1SACD)
モーツァルト:序曲集
歌劇『アルバのアスカニオ』序曲
歌劇『イドメネオ』序曲
歌劇『フィガロの結婚』序曲
歌劇『後宮からの逃走』序曲
歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』序曲
歌劇『劇場支配人』序曲 K
歌劇『ポントの王ミトリダーテ』序曲
歌劇『偽の女庭師』序曲
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲
歌劇『ルチオ・シッラ』序曲
歌劇『皇帝ティートの慈悲』序曲
歌劇『魔笛』序曲
マイケル・アレクサンダー・ウィレンス(指)
ケルン・アカデミー

録音:2022年9月2〜4日ドイチュラントフンク・カンマームジークザール(ドイツ)
17世紀半ば以降、序曲は大規模なオペラの前に演奏される「管弦楽作品」として定着しました。天才モーツァルトの偉大さを改めて知る ことのできる序曲集を演奏するのは、マイケル・アレクサンダー・ウィレンス率いるケルン・アカデミー。当録音ではモーツァルトの傑作揃いのオペラから12の序 曲を収録。フォルテピアノ奏者ブラウティハムとのモーツァルトのピアノ協奏曲でも聴かせてくれたように、快活明瞭なアプローチによる演奏を披露。ピリオド楽器 だからこそのあたたかみと響きを堪能できます。 (Ki)

Altus
ALT-534(7CD)
限定生産
ブーレーズ・ライヴ・シリーズ集成

【ALT343/4】(2CD)
[Disc1]
ストラヴィンスキー:作品集
管弦楽のための4つの練習曲
カンタータ「星の王」
ドビュッシーの墓碑銘(管楽器のためのサンフォニー)
カンタータ「説教、説話、祈り」
バレエ音楽「春の祭典」

[Disc2]
ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」
ベルク:アルテンベルク歌曲集
シェーンベルク:5つの管弦楽曲 Op.16
シェーンベルク:4つの管弦楽歌曲 Op.22
ヴァレーズ:アルカナ

【ALT345】(2CD)
モーツァルト
[Disc1]
ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
ピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537『戴冠式』
[Disc2]
ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503

【ALT346】
ノーノ(1924-1990):ソプラノとコントラルト、テノール、混声合唱とオーケストラのための『断ち切られた歌』
シュトックハウゼン(1928-2007): 3群のオーケストラのための『グルッペン』〜作品第6番

【ALT347/8】(2CD)
ラモー:歌劇『イポリトとアリシ』
ピエール・ブーレーズ(指)

【ALT343/4】(2CD)
■Disc1
ジョアンナ・ピータース(A)、ヘルベルト・ハント(T)、セバスチャン・ショウ(バリトン、朗唱)、フランス国立放送O、フランス国立cho、
 ライヴ録音:1963年6月18日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
■Disc2
ジョアンナ・ピータース(A)、フランス国立放送O
 ライヴ録音:1964年3月10日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
【ALT345】(2CD)
イヴォンヌ・ロリオ(P) ラムルーO
 ライヴ録音:1964年1月1日/パリ音楽院/モノラル

【ALT346】
(1)イルゼ・ホルヴェーイ(S)、エヴァ・ボーネマン(C.A)、フリードリヒ・レンツ(T)
 ベルンハルト・ツィンマーマン(合唱指揮)、ケルン放送cho、ケルンRSO
(2)カールハインツ・シュトックハウゼン(オーケストラ1:指揮)、ブルーノ・マデルナ(オーケストラ2:指揮)、
 ピエール・ブーレーズ(オーケストラ3:指揮)
 ケルンRSO
 ライヴ録音:1959年/ウィーン芸術週間/モノラル
【ALT347/8】(2CD)
イポリト:ジェラール・デュナン(オート・コントル)、アリシ:ラシェル・ヤカール(S)、
 フェードル:リーズ・アルスゲ(Ms)、テゼ王:ルイ・モーラン(Bs)、エノーヌ:シュザンヌ・ラファイエ(S)、プリュトン/ネプトゥーヌ:ロジェ・ソワイエ(Bs)、ディアーヌ:ベルト・カル(S)、ティジフォヌ/メルキュール:ミシェル・ハメル(T)、女羊飼い:シルヴェンヌ・ジルマ(S)
フランス国立放送O、フランス国立cho
ライヴ録音:1964年10月13日/シャンゼリゼ劇場/ステレオ
ALTUSから発売されているブーレーズ指揮のタイトルすべて(4タイトル全7枚)を、単売パッケージそのままにクラフト調の三方背ケースに収めた数量限定セットです。
【ALT343/4】(2CD)・・・コンサートホール・レーベルの「春の祭典」直前におこなわれた激烈ライヴ。終演後は初演時を思わせる騒ぎになりブラボーとブーが錯 綜する大変な興奮の渦!オール・ストラヴィンスキー・プロの1夜とドビュッシーからヴァレーズまでの 才気あふれるプログラムの1夜を豪華カップリング、ステレオ・ラ イヴ。
【ALT345】(2CD)・・・ブーレーズのニューイヤーコンサート、メシアン夫人の名手イヴォンヌ・ロリオとモーツァルト三昧!ブーレーズのモーツァルトの伴奏の雄弁 さがすばらしく、木管が立体的に浮かび、曲想の変化にあわせ変幻の勢いで息もつかせぬすばらしさ。大メシアンが称賛したロリオのモーツァルトですが、すばらしいテク ニック、音色の豊かさなど、ここまで生き生きしたモーツァルトは稀。すばらしい復刻です。音質もモノラルながら大変聴きやすく良好。モーツァルトファンならず長く聴か れることまちがいなしの逸品。
【ALT346】・・・前衛音楽の使徒が本領を発揮、初演メンバーによる壮絶の『グルッペン』収録!3群のオーケストラがそれぞれ独立した時空間を持ち、互いに激しく 侵食しあうセリエリズムの超難曲『グルッペン』は、シュトックハウゼン、マデルナ、ブーレーズの指揮とケルンRSOによって1958年に初演されました。このディ スクは全く同じ布陣によるわずか1年後のライヴ。前衛作曲家かつ指揮者である3人の、確かな手ごたえを持って厳しく指揮しあうさまがしかと記録されており、凄まじ いまでの緊張感です。『断ち切られた歌』は第二次世界大戦中に迫害された犠牲者の手紙がテキストに用いられた、ノーノの代表作。ノーノ、シュトックハウゼン、ブーレー ズの3人は現代音楽界の三羽ガラスと呼ばれ、前衛音楽を牽引してきた存在ですが、ノーノとシュトックハウゼンは意見の相違から激しく対立、決別の道を辿ります。ブー レーズがこのふたりの作品を振った貴重にして刺激的な演奏会のライヴ録音。前衛音楽最盛期の異様なまでの熱気に圧倒されること間違いなし!
【ALT347/8】(2CD)・・・ブーレーズ盤歴初レパートリー、しかもクリアなステレオ録音。明晰で格調高く、モダン楽器でも全く違和感なし、むしろラモーの美しい 魅力がダイレクトに伝わる名演。『イポリトとアリシ』は50歳を迎えたラモーがついに本腰を入れてオペラに挑んだその1作目にして最高傑作の呼び声高い作品です。ブ フォン論争を白熱させるほどに卓越した和声法と管弦楽法が駆使されたこのラモーの名作は、モダン楽器による力強い演奏にも十分耐えうる迫力と適応力を持っていま す。収録されているのはラモー没後200年にあたる1964年に行われたシャンゼリゼ劇場でのライヴ。曖昧さのないブーレーズの指揮が巧みな情景描写や躍動的な舞 曲をさらに引き締まったものにし、心地よい緊張感と推進力を生み出しています。物語後半の悲劇的な調子も媚びたところがなく高潔で堂々としていて迫真の出来。歌 手陣はヤカールを始めフランスの実力者ぞろい、美しいフランス語による朗々とした歌唱が胸に響きます。部分的なカットも物語や音楽の本質を見据えたもので、じっく りと音楽に集中できる形と言えましょう。解説書にはあらすじの他トラック別の大意を掲載。 (Ki)

CD ACCORD
ACD-321(1CD)
NX-C09
ベンヤミン・ビルゼ(1816-1902):ワルツ、ギャロップ、マーチ集
ヒュルステンシュタイナー- ワルツ形式の音8. リークニッツ・ブレスラウ鉄道のギャロップ Op.3…世界初録音
(トマシュ・クボンによる管弦楽編)
フリードリヒ・ヴィルヘルムのカドリーユ…世界初録音
王様のポロネーズ Op.26
シレジアの歌 オリジナル曲 Op.20-2つのヴァイオリンと管弦楽のための
射撃の名手 - 行進曲 Op.13
シレジア・ポルカ…世界初録音
勝利のワルツ Op.22
嵐 - 行進曲 - ギャロップ Op.6
マルチン・ダニレフスキ(Vn)
カロリーナ・ヒラ=ヴィブラニエク(Vn)
ウェスト・サイド・シンフォニエッタ
マルチン・ダニレフスキ(音楽監督)

録音:2022年4月11-12日
ドイツの指揮者、作曲家ベンヤミン・ビルゼ。ヨハン・シュトラウス1世のオーケストラで演奏、ワルツやポル カなどに親しみ、自身も数多くの作品を書き上げ、その中の42作品が出版されました。これらはベルリン をはじめ、イギリス、フランス、ロシア、アメリカ、オーストラリアでも相次いで出版されるとともに、すぐさまピ アノ連弾用や、ピアノとヴァイオリン用に編曲され高い人気を誇りました。また彼が率いていたオーケストラ の団員の中の54名が待遇に不満を持ち、オーケストラを脱退。1882年に別の指揮者を立てて設立し たのが「BPO」であったことも知られています。このアルバムには世界初録 音作品を含む、ギャロップや行進曲、ポルカなどの楽しい作品が収録されています。演奏するウェスト・サ イド・シンフォニエッタはNFMヴロツワフPOとシュチェチン・フィルハーモニー交響楽 団(ミェチスワフ・カルウォヴィチ・フィルハーモニーSO)のメンバーで構成されるアンサンブル。コン サートマスターのマルチン・ダニレフスキとパヴェウ・マスランカの2人が音楽監督を務め、ヴァイオリンを弾き ながらアンサンブルをまとめています。

MELISM
MLSCD-041042043(3CD)
ニコス・スカルコッタス:36のギリシャ舞曲
36のギリシャ舞曲 AK11*
36のギリシャ舞曲 AK11**
ウラル国立PO*、
アテネPO**、
バイロン・フィデツィス(指)

録音:1990年6月23日-27日&10月1日-2日*、2021年6月19日**
20世紀ギリシャの作曲家、ニコス・スカルコッタスの管弦楽作品『36のギリシャ舞曲』は、1990年にウラル国立POによって世界初全曲録音されましたが、長らく絶版となっていました。この全曲録音が今回新たにリマスタリングされるとともに、2021年にアテネPOが演奏した、1821年のギリシャ革命200周年記念コンサートのライブ録音が組み合わせられました。いずれも指揮を振ったのはギリシャの指揮者バイロン・フィデツィスで、彼の30年にわたる研究や経験が垣間見えるアルバムでもあります。

RUBICON
RCD-1125(1CD)
ダニ・ハワード:管弦楽作品集
ダニ・ハワード(b.1983):アルゲントゥム*
トロンボーン協奏曲*/エリップシス
コアレッセンス/アーチズ
マイケル・シール(指)*、
パブロ・ウルビーナ(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
ピーター・ムーア(Tb)
イギリスの女流作曲家、オーケストレーターのダニ・ハワードによる管弦楽作品集がRubiconから登場。ハワードの作品は、ヨーロッパで急速に評価を確立しつつあり、2021年6月にピーター・ムーアとRLPOにより初演されたトロンボーン協奏曲は、タイムズ紙から「即席の名作...瑞々しく...心を奪う...」と高く評価をされています。作品の多くは、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)を含む、イギリスの主要なオーケストラから委嘱を受けており、ロイヤルPO、CBSO、ハレO、BBCフィルハーモニック、ブリテン・シンフォニア、などの40以上のオーケストラで演奏されています。また、ハワードは、LSOのレジデンス・コンポーザーも務めています。
トロンボーン協奏曲でソリストを務めるピーター・ムーアは、2008年、12歳にして「BBCヤング・ミュージシャン・オヴ・ザ・イヤー賞」に輝き、2014年には弱冠18歳でLSOの副首席トロンボーン奏者に就任。2015年にはBBCラジオ3の「ニュー・ジェネレーション・アーティスト・スキーム」に、さらには2018/19シーズンの「ECHOライジング・スター」に選出されるなど、世界有数のトロンボーン奏者として活躍しています。現在は、LSOの首席トロンボーン奏者としてオーケストラで活動する傍ら、ソリストとしてBBC響、RLPO、ルツェルンSOなどと共演。教育者としては英国王立音楽アカデミーのトロンボーン科教授を務めています。
本アルバムは、傑出した若手作曲家の一人である彼女の素晴らしく、親しみやすい音楽に触れるだけでなく、才能溢れる名手の妙技も堪能できる1枚に仕上がりました。

BPO RECORDINGS
KKC-9836
(2CD+1Bluray)
日本語解説付国内盤
税込定価

チン・ウンスク・エディション/BPO
(1)ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲第1番 (2001)
(2)チェロと管弦楽のための協奏曲(2006/08,rev.2013)
(3)ソプラノと管弦楽のための「セイレンの沈黙」(2014)-ホメロスの『オデュッセイア』とジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』による
(4)管弦楽のための「コロス・コルドン」 (2017,rev.2020)
(5)ピアノと管弦楽のための協奏曲(1996/97)

(6)管弦楽のための「ロカナ」(2008)
■Blu-ray Disc
【Video】
上記全曲のコンサート映像(すべてHD映像)
チン・ウンスクのインタビュー映像(45分)
【Audio】
上記全曲のロスレス・スタジオ・マスター音源の音声トラック+B18
2.0PCM Stereo24-bit /48kHz
7.1.4Dolby Atmos24-bit /48kHz
●ダウンロード・コード
この商品には、上記全曲のハイレゾ音源(24-bit /96kHz)をダウンロードするためのURLとそのパスワードが封入されています。
●デジタル・コンサートホール
ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を7日間無料視聴できるチケット・コードが封入されています。
全て、BPO

(1)サー・サイモン・ラトル(指)、クリスティアン・テツラフ(Vn)、録音:2005年4月28日
(2)チョン・ミョンフン(指)、アルバン・ゲルハルト(Vc)、録音:2014年5月10日
(3)サー・サイモン・ラトル(指)、バーバラ・ハンニガン(S)、録音:2015年6月25日
(5)サカリ・オラモ(指)、キム・ソヌク(P)、録音:2021年6月5日
(6)ダニエル・ハーディング(指)、録音:2022年10月15日
以上フィルハーモニー、ベルリン(ライヴ)

(4)サー・サイモン・ラトル(指)、録音:2017年11月25日 サントリーホール、東京

■Blu-ray Disc
Video
画面:Full HD1080/60i,16:9
音声:2.0PCM,7.1.4Dolby Atmos
リージョン:ABC(worldwide)
総収録時間(コンサート):112分
字幕:英 、独 、日本語、韓
Audio
上記全曲のロスレス・スタジオ・マスター音源の音声トラック+B18
2.0PCM Stereo24-bit /48kHz
7.1.4Dolby Atmos24-bit /48kHz
韓国出身でベルリンを拠点に活動している作曲家チン・ウンスク(陳銀淑,Unsuk Chin)。2005年から続く、ベルリン・フィルとチン・ウンスクのコラボレーショ ンは、本盤に収められている一連のソロ協奏曲と管弦楽作品の演奏として実を結びました。 なかでも印象深い作品が2つあり、サカリ・オラモ(指)キム・ソヌクのソロによる「ピアノ協奏曲」の演奏は、新型コロナ・ウイルス感染拡大中の長いロックダウ ンの後に、ようやく観客に生演奏を届けることができた公演。そしてベルリン・フィルの委嘱作品として、サー・サイモン・ラトルとの最後のアジア・ツアー中に演 奏した「コロス・コルドン」は、東京・サントリーホールでのライヴ録音が収録されています。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2303(1CD)
ストラヴィンスキー:バレエ曲集
(1)バレエ組曲「火の鳥」(1919)
(2)バレエ音楽「春の祭典」
ピエール・モントゥー(指)パリ音楽院O

録音:(1)1956年10月29&30日、11月10日サル・ワグラム(パリ)
(2)1956年11月2、5、6&11日サル・ワグラム(パリ)
使用音源:Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:ステレオ(録音セッション)
■制作者より  
「春の祭典」の初演者であり、ストラヴィンスキー作品の第一人者であるモントゥー。ここに収録された2曲はステレオ初期の名盤であり、当シリーズでも2010 年にGS-2049として発売しました。この時は米RCAの2トラック、19センチのオープンリール・テープを使用しましたが、今回のGS-2303では2トラック、 38センチのテープを使用し、1956年とは信じがたい新鮮で瑞々しい音質を獲得出来ました。  また、木幡一誠氏による「春の祭典」の使用楽譜についての解説は、旧GS-2049以降に判明した事実を検証、大幅に改訂されており、貴重な文献です。(平林  直哉)


Treasures
TRE-291(1CDR)
デルヴォー/ラヴェル管弦楽曲集(Command録音)
道化師の朝の歌*/スペイン狂詩曲
ボレロ/ラ・ヴァルス*
「ダフニスとクロエ」第2組曲*
ピエール・デルヴォー(指)コロンヌO

録音:1961年5月17日パリ・サル・ワグラム(ステレオ)
※音源:米Command Classics CC-11005SD*、CC-11007SD
◎収録時間:69:00
“デルヴォー特有の色彩力と官能美がもたらすラヴェル作品の底知れぬ魅力!”
■音源について
★デルヴォーが、米Command(35mmマグネチック・フィルム)に録音したラヴェルの作品(LP2枚分)の全てを収録。デルヴォーは、「ラ・ヴァルス」と「スペイン狂詩曲」をConcert Hallにも録音。「ボレロ」は他に仏HMV、独OPERAへの録音も遺されていますが、「道化師の朝の歌」と「ダフニスとクロエ」はこれが唯一の録音。なお、これらの録音は日本では最初キングレコードから発売され、70年代には日本コロムビアから廉価盤で再発売されましたが、当初の鮮烈なサウンドは後退していたことは言うまでもありません。

★デルヴォーの指揮によるラヴェルを聴くたびに、ラヴェルのオーケストラ作品を再現するには色彩センスが不可欠だと痛感するのみならず、体を張ったその放射力は古今を通じて並ぶものがないとさえ思えます。
 「道化師の朝の歌」はその典型で、冒頭部の弦のピチカートの瑞々しさと眩しさはあまりにも生々しく、ファゴットのソロを皮切りに肉感的なダイナミズムで捻じ伏せるのですからたまりません!ファゴットと言えば、中間部のソロのエロティックな語り口も聴きもの。後半以降はリズムの湧き上がりとキレは増すばかり。その色彩は生々しいことこの上なく、それは決して録音の優秀さだけに起因するものでないことも実感していただけることでしょう。間違いなく同曲の史上屈指の大名演!
 このデルヴォー特有の色彩力とエロスは、これ以降の全ての曲にも共通して注がれており、それがこのレコードの隠れコンセプトでは?と思えるほど。
 「スペイン狂詩曲」では、第1曲冒頭の弦の音型が微妙な強弱を伴って繰り返されますが、単なる音量の変化だけでなく確実に妖しい遠近感が醸成されている点にご注目!第1テーマの呼吸の深さは尋常ではなく、後半のカデンツァはまるで人の肉声のようにリアル。第2曲では、デルヴォーが繰り広げるリズムの躍動には、正確さ以上の意志を伴った弾力が常に宿り、しかもそこに妥協やルーティンな惰性が存在しないのは、ラヴェル作品に掛けるこの名コンビのプライドの高さゆえでしょう。第3曲の0:49以降の弦のアンサンブルの濃厚な艶も、一朝一夕に出せるものではありません。終曲はあまりの情報量の多さに頭が追いつかないほどですが、その強烈なニュアンスを巻き散らかすことなく制御しようとする意志も働いており、デルヴォーの指揮者としてのドライブ能力の高さを窺い知ることも出来ます。
 「ラ・ヴァルス」も、早速冒頭からこの上なく濃厚な語りで度肝を抜きます。先へ進むのを恥じらいつつも誘惑するようなそのフレージングを品位を落とすことなく実現することなど、他に誰が可能でしょう?2:31から急に陽が差し込んだようなハープの鮮烈さに続き、弦のグリッサンドがこれでもかと時間をかけて流線型を描く様にびっくり!これを聴いてしまうと、ほとんどの指揮者がここを素通りしてしまうのに物足りなさを覚えてしまいます。第3エピソード(4:20〜)の急激な畳み掛けの中でサラッとルフト・パウゼを挿入する職人芸、第5エピソード(6:06〜)の一筋縄ではいかないテンポ・ルバートは鳥肌もの!コーダの追い込みは、デルヴォーのダンディズムとダイナミズムが炸裂!もちろん、最後の締めくくりをリテヌートするなど野暮な真似しません!
 「ダフニスとクロエ」で最も印象的なのが、“パントマイム”。テンポの緩急と共に、静謐の空気感をも確実に現出。色彩パレットの豊かさは相変わらず。呼吸はとてつもなく深く、たっぷり余韻を感じながらのフレージングの何という素晴らしさ!“全員の踊り”は一気呵成の迫力に圧倒されますが、ここでも造型美を決して蔑ろにしません。なお、合唱も参加していますが、団体名は表記されていません。
 ラヴェルの色彩を余すことなく引き出しながら、そこに官能美も投入した時の比類なき魅力をどうぞご堪能あれ!【2023年11月・湧々堂】

Signum Classics
SIGCD-761(1CD)
パストラル21
ベートーヴェン(M.G.フィッシャー編):交響曲第6番「田園」 第1楽章
ガブリエル・プロコフィエフ:「ブレイキング・スクリーンズ」〜Green Into Red、Fivatak 、1,2,3,4,5,6、ChangeUp、Sad Colours1、 Memory Fields、Reflessivo
ベートーヴェン(M.G.フィッシャー編):交響曲第6番「田園」 第5楽章
ガブリエル・プロコフィエフ:パストラル・リフレクションズ、「ブレイキング・スクリーンズ」よりMobocracy
ガブリエル・プロコフィエフ(指,シンセサイザー、エレクトロニクス)、
アンリミテッド・コレクティブ

録音:2022年10月10日-11日(ロンドン、イギリス)
祖父にロシアの偉大な作曲家セルゲイ・プロコフィエフを持つガブリエル・プロコフィエフ(ゲイブリエル・プロコフィエフ)は、ロンドンをベースに作曲家、プロデューサー、DJとして活動。クラシック音楽をルーツに、クラブ、ヒップホップなどのダンス音楽やエレクトロニクスを取り入れた独自の音楽を創りあげています。
「パストラル21」とは気候危機の時代にいきる私たちに対して「パストラル」という概念が何を意味するか探求するプロジェクトです。ウィーンの田園風景から着想を得て作られた「田園交響曲」からヒントを受けたガブリエル・プロコフィエフは、出発点としてスイスのアルプスの自然音を録音しました。ベートーヴェンにとって自然が何を意味するのか、そして現在私たちが直面している気候危機の時代に作曲家はどのような牧歌的な作品を生み出すことが出来るのか自問して生まれたのが、「パストラル・リフレクションズ」です。M.G.フィッシャー編曲によるベートーヴェンの「田園交響曲」の弦楽六重奏版と現代的な技術を駆使したガブリエル・プロコフィエフの作品の対比によって聴衆は、ベートーヴェンの時代と現代の環境変化、環境との付き合い方に関して考えさせられることでしょう。

BIS
BIS-2747(1CD)
誕生日変奏曲
(1)Pictured Within:Birthday Variations for M.C.B.(中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲)(2019)
 主題 作者不詳
 第1変奏:tact60- 藤倉大 Dai Fujikura(1977-)
 第2変奏 - デイヴィッド・ソアーDavid Sawer(1961-)
 第3変奏 - サリー・ビーミッシュ Sally Beamish(1956-)
 第4変奏 - コリン・マシューズ Colin Matthews(1946-)
 第5変奏 - イリス・テル・シフォルスト Iris ter Schiphorst(1956-)
 第6変奏 - ブレット・ディーン Brett Dean(1961-)
 第7変奏 - ヴィム・ヘンデリクス Wim Henderickx(1962-2022)
 第8変奏 - リチャード・ブラックフォード Richard Blackford(1954-)
 第9変奏 - ハリソン・バートウィッスル Harrison Birtwistle(1934-2022)
 第10変奏:Sixty Salutations(60の挨拶) - ジュディス・ウィアーJudith Weir(1954-)
 第11変奏 - ギャヴィン・ブライアーズ( Gavin Bryars(1943-)
 第12変奏 - カレヴィ・アホ Kalevi Aho(1949-)
 第13変奏 - アンソニー・ペイン Anthony Payne(1936-2021)
 第14変奏:The Art of Beginning(始まりの芸術) - ジョン・ピカード John Pickard(1963-)
(2)ヤーコ・クーシスト(1974-2022):交響曲 Op.39(2020-21)(ペッカ・クーシスト、ヤリ・エスコラにより完成)
(1)BBCスコットランドSO、
マーティン・ブラビンズ(指)

(2)ヘルシンキ・フィルハーモニックO、
ペッカ・クーシスト(指)

ライヴ録音:(1)2019年8月13日ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)、
(2)2022年12月8日ヘルシンキ・ミュージックセンター(フィンランド)
このアルバムはマーティン・ブラビンズとヤーコ・クーシストに捧げる「ダブル・トリビュート」として制作されました。
最初の「中に描かれた:M.C.B.のための誕生日変奏曲」は、イギリスの指揮者マーティン・ブラビンズ(1959-)の60歳の誕生日を記念するために企画され た「共同作品」プロジェクトの作品です。エドワード・エルガーの「エニグマ変奏曲」をモデルに「ひとつの主題による主題と14の変奏」のスタイルに倣い、藤倉大 からジョン・ピカードまで、14人の作曲家による14の変奏曲で構成。エルガーの「to my friends pic-tured within(中に描かれた友人たちへ)」の献辞か らとった「Pictured Within(中に描かれた)」がタイトルにつけられました。BBCの委嘱で作られ、ブラビンズの誕生日にあたる2019年8月13日の「BBC Proms」で、作品を献呈された彼の指揮で初演されました。このディスクの演奏は、この初演のライヴ録音です。
作曲家、指揮者、ヴァイオリニストとして活躍したヤーコ・クーシストは、2022年2月23日、48歳で亡くなりました。1998年から2012年にかけてラハティ SOのコンサートマスターを務めた彼は、本格的に作曲を手がけるようになってから、室内楽曲、声楽曲、管弦楽曲、オペラ、映画の音楽と、約40の曲を作り ました。「交響曲」は、ヤーコの遺作というべき作品です。彼が病床にあったため完成させることができず、死後、未亡人のマイヤの求めに応じ、弟ペッカ・クーシス ト(1976-)とクオピオの音楽センターとSOの監督ヤリ・エスコラが作品に仕上げました、
曲は2つの部分に分かれ、「どこかで耳にした」主題やヤーコの過去の作品から採った旋律による、力強い作品に作られています。音楽外の要素によるヤーコの 自伝的色彩も加えられ、灯台や船舶から聞こえる信号からインスパイアーされたフレーズの断片をコラージュした終幕は、ヤーコの魂が海に送り出されていった、と いう余韻を残します。2022年6月2日、オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタOがミネアポリスで初演。2022年12月8日にペッカ・クーシストがヘルシンキ・ フィルハーモニックを指揮してヘルシンキ・ミュージックセンターで演奏されました。このコンサートのライヴ録音が収録されています。 (Ki)

DUX
DUX-1799(1CD)
シェーンベルク&R・シュトラウス:弦楽のための作品集
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4(弦楽合奏版)
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン
ヤクブ・フレノヴィチ(指)、
マルチン・スシツキ(Vn)、
イグナツィ・ヤン・パデレフスキ音楽アカデミー室内弦楽オーケストラ

録音:2021年11月8日-10日(ポーランド)
シェーンベルクの「浄められた夜」とR・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」は、弦楽のために書かれた曲の中でも紛れもない傑作です。この2曲が作曲された時期は半世紀ほど離れているものの、そのスタイルには近しいものがあり、1枚のアルバムに収録することで互いが完璧なまでに引き立てられています。

NMC
NMCD-272(1CDR)
ルーク・ベッドフォード:管弦楽作品集
インスタビリティ/アウトブレイズ・ザ・スカイ/イン・ザ・ヴォイシズ・オヴ・ザ・リヴィング*/サクソフォン四重奏と管弦楽のための協奏曲
BBCフィルハーモニック、
BBC響、マーク・パドモア(T)*、
アルシス・サクソフォン四重奏団ほか

録音:2010年〜2021年
ウィグモア・ホール初のコンポーザー・イン・レジデンスを務めるなどイギリス現代音楽を代表する作曲家のひとり、ルーク・ベッドフォード(1978-)のNMCレーベル初となる単独アルバム。ベッドフォードは2000年にロイヤル・フィルハーモニー協会作曲賞、2004年に英国作曲家賞のリスナー賞、2007年にポール・ハムリン・アーティスト賞、2012年にエルンスト・フォン・ジーメンス音楽賞の若手作曲家奨励賞など、数々の名誉ある数多くの賞を受賞し非常に活発なパフォーマンスを見せているアメリカ出身の作曲家、エヴァン・ジョンソン(1980-)のクラリネットと声楽のための無伴奏作品を集めた1枚。演奏はアンサンブル・ムジークファブリークのメンバーであるオーストラリアのクラリネット奏者・声楽家、カール・ロスマンです。賞を受賞しています。音楽評論家のトム・サービスは、ベッドフォードの作品について「陰鬱な表現力を持つ音楽であり、曲をまるで必要から書かれたかのように聴こえさせる独特の性質を帯びている」と正確に表現しました。本作では彼の過去15年にわたるキャリアの中から選ばれた4作品を、著名なアーティストたちによる優れた解釈で聴くことができます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALTO
ALC-1469(1CD)
グレインジャー:戦士たち&管弦楽作品集
戦士たち(世界初デジタル録音)
ビューティフル・フレッシュ・フラワー
ヒル=ソング第1番(世界初録音)
デリー地方のアイルランド民謡
ヒル=ソング第2番(世界初録音)
Colleen Dhas(世界初録音)
デンマーク民謡組曲
ジェフリー・サイモン(指)、
メルボルンSO

録音:1989年
初出時世界初録音となった作品も収めたグレインジャーの管弦楽作品集。指揮者のジェフリー・サイモンは様々な編曲作品・レア作品を録音してきたことで知られているオーストラリア出身指揮者です。母国のメルボルンSOを率いてオーストラリアを代表する作曲家グレインジャーの珍しい作品を収めている貴重な一枚です。

Da Vinci Classics
C-00795(1CD)
マーラー:不思議な角笛の世界
ヨハン・シュトラウス1世:シュペール・ポルカ
マーラー:「リュッケルト歌曲集」より「私の歌を覗き見しないで」、
 「子供の不思議な角笛」より「この世の暮らし」「ラインの伝説」「美しいラッパが鳴りひびくところ」「この歌を作ったのは誰?」「魚に説教するパドヴァの聖アントニウス」「原光」、
 交響曲第1番の第3楽章より、
 交響曲第4番の第2楽章より、
 交響曲第3番の第3楽章より、
 交響曲第1番の第2楽章より
シューベルト:「ロザムンデ」よりバレエ音楽第1番、
 ロマンス、バレエ音楽第2番
ベルク:葦の歌、ナイチンゲール
アンサンブル・プロジェット・ピエロ

録音:2020年10月(イタリア)
音楽的パラドックスの象徴ともいえるマーラーの交響曲と歌曲、さらにはシューベルトやベルクといった他のウィーンの作曲家の作品を取り上げ、隠されたテーマや音楽的言及のネットワークを明らかにしようとするユニークなコンセプトの1枚。マーラーの音楽が持つ奥深さと多面性、崇高さと俗っぽさの微妙な対比をお楽しみいただけます。


Profil
PH-23007(10CD)
エディション・シュターツカペレ・ドレスデン〜100年間の録音における音楽監督と首席指揮者たち
■Disc1 80’00”
●フリッツ・ブッシュ(1922-33在任)
(1)R・シュトラウス:「町人貴族」〜メヌエット ト長調
(2)ヴェルディ:「運命の力」序曲
(3)ワーグナー:「タンホイザー」序曲
R・シュトラウス(客演)
(4)R・シュトラウス:ドン・キホーテOp.35
●カール・ベーム(1934-42在任)
(5)ロルツィング:「ロシア皇帝と船大工」〜木靴の踊り
(6)ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
(7)ビゼー:「カルメン」序曲
●カール・エルメンドルフ(1943-44在任)
(8)オーベール:「フラ・ディアヴォロ」序曲
(9)ワーグナー:「ワルキューレ」〜魔の炎の音楽
■Disc2 70’59”
●ヨーゼフ・カイルベルト(1945-50在任)
(1)ベートーヴェン:「フィデリオ」序曲
(2)ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
(3)R・シュトラウス:「サロメ」〜7つのヴェールの踊り
●ルドルフ・ケンペ(1949-53在任)
(4)ワーグナー:「ローエングリン」第1幕前奏曲
(5)同:「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死
(6)R・シュトラウス:「ばらの騎士」序奏
(7)同:「ダフネ」〜ダフネの変身
(8)ヨセフ・シュトラウス:天体の音楽
■Disc3 61’00”
●フランツ・コンヴィチュニー(1953-55在任)
(1)R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
●オトマール・スウィトナー(1960-64年在任)
(2)モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
(3)同:「後宮からの誘拐」序曲
(4)スメタナ:「売られた花嫁」〜序曲/ビールは天からの授かりもの/フリアント/道化師の踊り
■Disc4 71’00”
●クルト・ザンデルリンク(1964-67在任)
(1)チャイコフスキー:幻想序曲「ロメとジュリエット」
(2)ボロディン:中央アジアの草原にて
(3)同:交響曲第2番ロ短調
●マルティン・トゥルノフスキー(1967-68在任)
(4)ヤナーチェク:モラヴィア舞曲集
(5)ドヴォルザーク:祝典行進曲B88
■Disc5 79’00”
●ヘルベルト・ブロムシュテット(1975-85在任)
(1)ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
(2)ヨハン・ゴットリープ・ナウマン:テ・デウム
■Disc6 73’00”
●ハンス・フォンク(1985-90在任)
(1)ウェーバー:「オベロン」序曲
(2)同:「オイリアンテ」〜序奏と合奏
(3)同:「プレチオーザ」〜序曲/太陽は目覚め;星はまたたき
(4)同:祝典序曲Op.59
●ジュゼッペ・シノーポリ(1992-2001在任)
(5)ブラームス:交響曲第2番
■Disc7 56’00”
●ベルナルト・ハイティンク(2002-04在任)
(1)バルトーク:舞踊組曲Sz77
(2)R・シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき
■Disc8 61’01”
●ベルナルト・ハイティンク(2002-04在任)
(1)シューマン:「マンフレッド」序曲
●ファビオ・ルイージ(2007-12在任)
(2)R・シュトラウス:アルプス交響曲
■Disc9 68’50”
●チョン・ミョンフン(首席客演指揮者)
(1)ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲
●コリン・デイヴィス(名誉指揮者)
(2)エルガー:交響曲第1番
■Disc10 77’00”
●クリスティアン・ティーレマン(2012年以来在任)
(1)ワーグナー:「さまよえるオランダ人」序曲
(2)同:「リエンツィ」序曲
(3)同:「神々の黄昏」〜夜明け/ジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの葬送音楽/ブリュンヒルデの自己犠牲
(4)同:使徒の愛餐〜高き所より/使徒たち
■Disc1:1923年6月8、9日ドレスデン、パラストホテル・ウェ-バー(ドイツ・グラモフォンにより器械録音)(1)、
1926年9月12日ドレスデン、パラストホテル・ウェ-バー(ドイツ・グラモフォンにより電気録音)(2)、
映画「フリッツ・ブッシュ・コンダクツ・ドレスデン・シュターツカペレ」サウンドトラック(3)、
1936年11月7日ロンドン・クィーンズ・ホールでのライヴ(4)、1935年4月エレクトローラ・スタジオ(ベルリン)(5)、
1939年ゼンパーオーパー(6)、
1942年12月4日ゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(7)、
1944年11月14日閉鎖中のゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(8)、
1944年9月21日閉鎖中のゼンパーオーパー(国家放送協会による磁気テープ録音)(9)

■Disc2:1948年9月22日(1)、24日(2)ドレスデン州立劇場((ライヴ)、5月20日ドレスデン衛生博物館(放送用)(3)、
1949年12月22日ドレスデン衛生博物館(4)、1956年6月28日ドレスデン州立劇場((ライヴ)(5)、
1950年12月23日(6)、7日(7)ドレスデン衛生博物館(放送用)、1972年12月30、31日ルカ教会(ライヴ)(8)

■Disc3:1958年8月7日(1)、1961年9月21日(2)ドレスデン衛生博物館、1960年(放送用)(3)、1962年5月ルカ教会(4)

■Disc4:1960年11月ドレスデン衛生博物館(1)(2)(3)、1968年2月13日ドレスデン州立劇場(放送用)(4)(5)

■Disc5:1981年1月29日(1)、1980年12月18日(2)ドレスデン文化宮殿(放送用ライヴ)

■Disc6:1986年11月20日(1)(2)(3)(4)、1994年4月11日(5)ゼンパーオーパー(放送用ライヴ)

■Disc7:2004年8月25日(放送用)(1)、10月28日(2)ゼンパーオーパー(ともにライヴ)

■Disc8:1999年9月22日(1)、2009年9月1日(2)ゼンパーオーパー(ライヴ)

■Disc9:2004年11月28日(ライヴ)(1)、1998年1月12日(2)ゼンパーオーパー

■Disc10:2013年5月21日ゼンパーオーパー(1)(2)、2021年10月31日ザルツブルク祝祭劇場(3)、
2013年5月18日ドレスデン聖母教会(4)(以上ライヴ)
(4)ドレスデン国立歌劇場cho、ドレスデンSO合唱団、チェコ・フィルcho、国立プラハcho、MDR放送choほか
Profil社の人気シリーズ「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン」はリリース点数も50を超え、毎回ファン狂喜の音源を世に出しています。今回は驚きの 秘蔵音源を10枚組Boxで惜しげもなく披露、コレクター必見のアルバムとなっています。もちろんオーケストラはすべてシュターツカペレ・ドレスデン。
「100年間の録音における音楽監督と首席指揮者たち」と銘打ち、フリッツ・ブッシュ指揮1923年の録音を筆頭にお宝続出。R・シュトラウス自演の「ド ン・キホーテ」は1936年11月7日のシュターツカペレ・ドレスデンのロンドン公演をBBCがライヴ録音したもの。国家放送協会が入手し、保存されていた内側 から外側にカッティングされた19枚のアセテート盤を用いています。
スウィトナーのモーツァルト「交響曲第40番」と「後宮からの誘拐」序曲は1960年代初頭にドレスデン衛生博物館の、ブロムシュテットのブルックナー「交響曲 第4番ロマンティック」は1981年1月29日の貴重なライヴ。さらにシノーポリ1994年4月のブラームス「交響曲第2番」も注目。この記念セットのためにシノー ポリの未亡人がCD化を許可してくれたとのこと。
ハイティンクのバルトーク「舞踊組曲」やR・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」は円熟期2004年の演奏、ルイージの「アルプス交響曲」も 2009年9月のものです。チョン・ミョンフンのラヴェル「ダフニスとクロエ」はDGの名盤と同時期2004年11月のものですが、オーケストラの色彩の違いを味 わえます。
締めは現首席指揮者のティーレマンが、オーケストラと縁の深いワーグナー作品を披露。2013年5月21日のワーグナー200回目のバースデーコンサート、最 新の2021年10月31日の「神々のたそがれ」の名ナンバーまで聴くことができるのも嬉しい限り。お買い逃がしなく!! (Ki)

Hanssler
HC-23049(1CD)
ハンス・ガル(1890-1987):コンチェルティーノ集
(1)チェロと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.87(1965)
(2)ピアノと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.43(1934)
(3)ヴァイオリンと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノ Op.52(1939)
(4)弦楽オーケストラのためのセレナード Op.46(1946)
(1)ユストゥス・グリム(Vc)、
(2)オリヴァー・トリンドル(P)、
(3)ニーナ・カモン(Vn)
シンフォニエッタ・リガ 、
ノルムント・シュネ(指)

録音:2023年4月12-14日/改革派教会、リガ(ラトヴィア)
知られざる室内楽・協奏曲作品の録音に積極的なピアニスト、オリヴァー・トリンドルがシンフォニエッタ・リガそして演奏家仲間とともにイギリスで活躍したハ ンガリー系ユダヤ人作曲家ハンス・ガルのコンチェルティーノを録音しました。同時代を生きたウェーベルンなどの前衛的な作風には馴染まず、後期ロマン主義音 楽の形式美を貫き、持ち独自のスタイルを確立したガル。ここに収録した作品は独奏楽器を際立たせたガルらしい美しい作品ばかりです。 (Ki)

HITASURA PRODUCTIONS
HSP-010(1CD)
バッハ:音楽の捧げもの BWV1079(全曲)
1. 王の主題による無窮カノン
2.3声のリチェルカーレ
3.2声のカノン1:蟹のカノン(逆行カノン)
4.2声のカノン2:二つのヴァイオリンによる同度カノン
5.2声のカノン3:反行カノン
6.2声のカノン4:拡大を伴う反行カノン
7.2声のカノン5:螺旋カノン
8. 上方5度のフーガ・カノニカ
9-12. 王の主題によるフルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ
13.6声のリチェルカーレ
14.4声のカノン
15. 謎カノン「求めれば見いだされん」
16, 無窮カノン
オーゾニア(古楽器使用)
アンヌ・パリゾ(フラウト・トラヴェルソ)
ミラ・グロデアヌ(Vn)
エマニュエル・ドーヴァン(Vn)
ジェイムズ・マンロー(ヴィオローネ、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フレデリク・ハース(Cemb)

録音:2022年11月13-15日ランテルヌ通り新教教会、リヨン、フランス
ベルギーに拠点を置くフランス人チェンバロ奏者フレデリク・ハースを中心に、多忙な俊才たちが集う古楽器アンサンブル、オーゾニア。一連の 協奏曲群や『ゴルトベルク変奏曲』、『平均律クラヴィーア曲集』など、自ら主宰するHitasuraレーベルでバッハ作品を積極的に取り上げて きたハースとオーゾニアですが、今回バッハ晩年の異色作『音楽の捧げもの』に取り組む上で考えたのは「すでにバランスが完璧に整っている 傑作のバランスを組み直すことで、完璧以上にしっくりくる不均衡を見出したい」とのことで、有名な3声のリチェルカーレをあえて冒頭から外し たり、最も大規模な6声のリチェルカーレを半ばに配するなど珍しい曲順が選ばれています。結果的に、この謎多き大作を通して聴いた時の 印象は一般的な曲順の場合とかなり異なり、フリードリヒ大王がバッハ謁見時に即興で紡ぎ出したと言われる不思議な「王の主題」の存在 感がくっきり際立つ不思議な聴覚体験をもたらします。ル・ポエム・アルモニークのコンサートマスターとしても活躍するミラ・グロデアヌ、ドレスデ ンのフランス人奏者ビュッファルダンのモデルによるトラヴェルソを吹きこなすアンヌ・パリゾら各プレイヤーが奏でる音の美しさも特筆に値する、 細部の魅力の集成ともいうべき充実したバッハ解釈。ハース自身が執筆した解説(仏、英語)も読みごたえがあり、長く聴き深めるのに向く充 実度に貫かれた1枚です。

ONDINE
ODE-1444(1CD)
NX-B07
ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲、他
管弦楽のための協奏曲(1950-54)
パルティータ− ヴァイオリンと管弦楽のための(1988)*
ノヴェレッテ(1979)#
クリスティアン・テツラフ(Vn)
フィンランドRSO
ニコラス・コロン(指)

録音:2022年4月、2022年9月4-8(ライヴ)*、022年12月#
フィンランドRSOが継続して取り組むルトスワフスキのオーケストラ作品のシリーズに、2021年から首席指揮者を務めるニコラス・コロンの録音が登 場。初期の傑作「管弦楽のための協奏曲」と、「短編小説」といった意味合いを持つ「ノヴェレッテ」では、コロンの的確な作品理解と明晰な指揮によりオーケ ストラの機能性が遺憾なく発揮されています。アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた「パルティータ」では名手テツラフが共演。楽器を常に豊かに鳴らす傾向の あるムターに対して、テツラフは時に聞こえなくなるぎりぎりまで音量を下げたり、ささくれ立った音で攻撃的な演奏を仕掛けたりと、表現意欲旺盛な演奏を展 開。オーケストラも呼応します。ソロ・パートの名技も聴きものです。

Capriccio
C-5488(1CD)
NX-B07
ギヤ・カンチェリ(1935-2019):作品集
小さなダネリアーデ(2000) - ピアノ、弦楽とパーカッションのために
ボストン・ワルツ(1996)- ピアノと弦楽のために
18の小品(抜粋)- ヴァイオリンとピアノのために
ラルゴとアレグロ(1963)- ピアノ、弦楽とティンパニのために
ハルトムート・シル(Vn)
シューマン・フィルハーモニー
エリザヴェータ・ブルーミナ(P・指)

録音:2022年1月17-18日、2月23日、5月30日ケムニッツ、オペラハウス(ドイツ)
1930年代のソ連圏に生まれた作曲家はシュニトケ、ペルト、カプースチン、シルヴェストロフ、そしてカンチェリと個性豊かで、西側の現代音楽とは異なるサウ ンドと表現を志向する彼らの作品は、1980年半ば以降、西側でも知られるようになりました。この時代の作品に熱心に取り組むピアニスト、ブルーミナの新 作はグルジア(現ジョージア)に生まれたカンチェリの作品集。「ロマンティシズム抜きの音楽と人生はありえない。ロマンティシズムこそは無知、暴力、悪を乗り 越える至高の美の力」と語っていたカンチェリらしい1枚です。ロシアに生まれ、幼少期はバレリーナを目指していたというブルーミナが自ら指揮も兼ね、この作 曲家特有のムードをとらえた音楽を奏でています。カンチェリは映画音楽を数多く手がけました。「小さなダネリアーデ」はゲオルギー・ダネリヤ監督の1986年 のSF映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』から着想を得た作品で、曲中にはオッフェンバックの「ホフマンの舟歌」も引用されています。「ボストン・ワルツ」は22分 余りも続く緩やかな音楽。メランコリックで途切れがちな音楽と断片的で不安定な楽想はとても踊り向きとは思えない、不思議な作品です。映画や劇作品 用の音楽を素材とする「18の小品」から選ばれた9曲は、どの曲も2〜3分と短く、カンタービレ、ドルチェ、ドルチッシモといった記号から想像される通りの静か で甘美なひと時が流れてゆきます。「ラルゴとアレグロ」は緩と急、静謐と騒乱が対照をなす、初期カンチェリらしい作品。

BR KLASSIK
BR-900350(1CD)
NX-B07
1920年代の奔放なサウンド
キュンネッケ(1885-1953):舞踏組曲 - 合奏協奏曲 Op.26- ジャズ・バンドと大管弦楽のための
アイスラー:カンタータ『時代のテンポ』 Op. 16- 独唱者、語り、合唱、管楽器とパーカッションのための*
ルート・フォルペルト(A)
クリストファー・ドリンズ(Br)
クレメンス・ニコル(語り)
ミュンヘン音楽演劇大学マドリガルcho
トマシュ・トマシェフスキ(独奏ヴァイオリン・ジャズ・バンド)
ミュンヘン放送O
エルンスト・タイス(指)

録音:2023年2月14-18日 ミュンヘン、バイエルン放送 第1スタジオ、2023年3月29日 ミュンヘン、プリンツレゲンテン劇場*
ベルリンのポツダム広場の一角からドイツの公共放送サービスが始まったのは1923年10月29日。ラジオは音楽文化の普及と発展に非常に大きな役割を 果たしました。当時のドイツでは第1次世界大戦の戦後処理でハイパーインフレが経済を直撃し、社会を深刻な不安が覆うと同時に、ワイマール共和制の 下で文化が爛熟していました。このアルバムには1929年に書かれた2作品を収録。キュンネッケの「ジャズ・バンドと大管弦楽のための舞踏組曲」はラジオ番 組"ベルリン・ラジオ・アワー"の委嘱作品。5つの楽章は当時流行していたモダン・ダンスの形式で書かれており、初演はキュンネッケの指揮のもと、オーケスト ラとジャズ・バンドが共演。すぐに熱狂的な人気を獲得し、何度も再演されました。アイスラーの『時代のテンポ』はドナウ・エッシンゲン音楽祭の委嘱作。テク ノロジーを妄信する人々に対する批判的な内容を、当世風のジングシュピールに仕立てた作品。

NAXOS
NAX-2.110594(DVD)
NX-C09

NBD-0090V(Bluray)
NX-C09
バレエ『海賊』
マニュエル・ルグリ版
メドーラ…マリア・ヤコヴレワ
コンラッド…ロバート・ガブドゥーリン
グルナーレ…リュドミラ・コノヴァロワ
ランケデム…キリル・クラーエフ
ビルバント…ダヴィデ・ダート
ズルメア…・アリーチェ・フィレンツェ
サイード・パシャ…ミハイル・ソスノフスキ
オダリスク…ナターシャ・マイア、ニーナ・トノリ、プリスカ・ツァイゼル
ウィーン国立バレエ団
ウィーン国立歌劇場バレエ学校
原振付:マウリス・プティパ
振付:マニュエル・ルグリ
音楽:アドルフ・アダン、ドリーブ、ドリゴ、プーニ他
編曲:イーゴリ・ザプラフディン
美術/衣装:ルイザ・スピナテッリ
ウィーン国立歌劇場O
ワレリー・オフシャニコフ(指)

収録:2016年3月31日、4月2日 ウィーン国立歌劇場(オーストリア)
収録時間:120分
音声:PCMステレオ2.0/DTS5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio5.1(Blu-ray)
字幕:なし
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray…片面二層ディスク 1080i High Definition
海賊の若き首領コンラッドと美しい娘メドーラの波乱に満ちた恋の物語を描いたクラシック・バレエの名作『海賊』。本作はパリ・オペラ座の名エトワールとして その名を馳せたマニュエル・ルグリが、ウィーン国立バレエの芸術監督を務めるかたわら、初めて全幕バレエの振付を行った舞台(2016年プレミエ上演)収録 です。ルグリはマウリス・プティパのオリジナル振付を尊重しつつ、主人公の二人コンラッドとメドーラを中心に、一部のキャラクターとシーンの組み替えによりス トーリーを明確化。ウィーン国立歌劇場の舞台では、ルグリの薫陶を受けた精鋭揃いのダンサーたちが、繰り出される数々の超絶技巧の踊りを見事にクリア しています。主役二人による洗練されたパ・ド・ドゥ、「華やぎの園」の幻想的な踊りの数々、男性ダンサーによる力強い群舞などスペクタクルなシーンは枚挙 にいとまがありません。このマニュエル・ルグリ版バレエ『海賊』はウィーン国立バレエの来日公演(2018年)でも上演され好評を博しました。

SUPRAPHON
SU-4332(1CD)
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 第1集 Op.46&第2集 Op.72 トマーシュ・ブラウネル(指)
プラハSO

録音:2021年2月8〜12日/スメタナホール(プラハ市民会館)(プラハ)
スラヴ舞曲集はベルリンの出版社フリッツ・ジムロックがブラームスのハンガリー舞曲集と同じ趣向の作品を依頼したことで作曲。原曲はピアノ連弾用作品です。 ドヴォルザークは数時間以内にスラヴ舞曲の最初の連作をスケッチし、約3週間で8曲の連弾版を完成。同時にオーケストレーションにも作曲しました。これがスラ ヴ舞曲集第1集として発表されました。この第1集の出版が大成功をおさめ、さらに8曲の新しいスラヴ舞曲集を作曲。これが第2集として出版されました。スラ ヴ舞曲集は出版後1年間でプラハ、ニューヨーク、ボストン、ロンドン、ベルリン、ドレスデンで演奏された出世作となりました。
プラハSOはこの傑作をこれまでビエロフラーヴェク、マッケラス、ノイマン、ネトピルなど名指揮者のもとで演奏してきました。2020/2021シーズンから 同団の首席指揮者をつとめるトマーシュ・ブラウネルとの演奏では同団との伝統に基づきながら丸みを帯びた透明なサウンドを展開。本拠プラハ市民会館のスメタ ナホールで録音しました。新名盤の登場です!

BIS
BISSA-2520(7SACD)
レスピーギ:管弦楽作品集
■Disc1(BIS SA-1720)
ローマの噴水/ローマの松
ローマの祭り
■Disc2(BIS SA-2050)
ブラジルの印象(1927-28)
風変わりな店(1918)
■Disc3(BIS SA-2130)
第12旋法によるメタモルフォーゼ(1930)
地と精のバラード(1920)
シバの女王ベルキス(1934)
■Disc4(BIS SA-2210)
劇的交響曲(1913-14)
歌劇「ベルファゴール」序曲(1924)
■Disc5(BIS SA-2250)
ボッティチェリの三連画(1927)
黄昏(1914)*
交響的印象「教会のステンド・グラス」(1926)
■Disc6(BIS SA-2350)
『レスピーギ編曲のバッハ&ラフマニノフ作品集』
バッハ(レスピーギ編):前奏曲とフーガ ニ長調(BWV532)P158(1929)
バッハ(レスピーギ編):パッサカリア ハ短調(BWV582)P159(1930)
バッハ(レスピーギ編):3つのコラール P167(1930)
ラフマニノフ(レスピーギ編):5つの絵画的練習曲『音の絵』P 160(1930)
■Disc7(BIS SA-2540)
組曲「鳥」 P154(1928)
リュートのための古い舞曲とアリア 第1組曲 P109(1917)
リュートのための古い舞曲とアリア 第2組曲 P138(1923)
リュートのための古い舞曲とアリア 第3組曲 P172(1931)
ジョン・ネシリング(指)

■Disc1(BIS SA-1720)
サンパウロSO
録音:2008年2月サラ・サンパウロ(サンパウロ)
■Disc2(BIS SA-2050)
リエージュ王立PO
録音:2013年4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc3(BIS SA-2130)
リエージュ王立PO
録音:2014年6月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc4(BIS SA-2210)
リエージュ王立PO
録音:2015年4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc5(BIS SA-2250)
アンナ・カテリーナ・アントナッチ(S)*
リエージュ王立PO
録音:2016年3月&4月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc6(BIS SA-2350)
リエージュ王立PO
録音:2017年9月フィルハーモニーホール(リエージュ)
■Disc7(BIS SA-2540)
リエージュ王立PO
録音:2021年7月フィルハーモニーホール(リエージュ)
ジョン・ネシリング指揮によるオットリーノ・レスピーギの管弦楽作品集が7枚組のお買い得セットで登場!サンパウロ SOと録音した『ローマ三部作』以外は、リエージュ王立POとの共演です。英国の音楽雑誌「BBCミュージック・マガジン」が、「一人 の指揮者によるレスピーギの管弦楽作品集の最高の録音」と絶賛するなど各誌で高く評価されている当録音集は、管弦楽作品の天才的な作曲家レスピーギの類い 稀な色彩感、オーケストレーションを存分に楽しめる内容です。
レスピーギは近代イタリアにおけるロマン主義、印象派、新古典主義の潮流に沿いながら独自の世界で表現しているのが最大の魅力といえ、打楽器、ピアノ、オ ルガンなども効果的に用いました。またレスピーギの音楽はハリウッド映画音楽にも受け継がれており、ジョン・ウィリアムズは「レスピーギが最も重要な影響を受 けた人物の一人である」と語っています。
編曲の領域でも天才的な才能を発揮したレスピーギはバッハやラフマニノフの作品を管弦楽版として作曲しております。バッハの前奏曲とフーガ ニ長 調 BWV532は、前奏曲の豪快なペダルと、同一音型をたたみかけるように反復する主題が印象的なフーガの非常に技巧的かつ煌びやかな作品ですが、レスピー ギは巧みなオーケストレーションで立体的かつ豪華サウンドに仕上げ、木管、金管、弦楽器、そしてピアノも用い、各パートの主題の掛け合いが実に面白い編曲です。 パッサカリアも実に見事。あの低音主題による変奏曲の奥義を極めた最高傑作をまるで『ローマ三部作』を思わせるカラフルな作品に仕上げております。3つのコ ラールはライプツィヒ・コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」およびシュープラー・コラール「わが魂は主をあがめ」「目覚めよと呼びわたる物見の声」の3 曲をオーケストラ版にした作品。3楽章形式の組曲に仕上げており、レスピーギのセンスのよさを感じさせます。ラフマニノフの「音の絵」も聴きもの。作品33と 作品39の2巻からなるピアノ曲からレスピーギが5曲を組曲形式にした作品で、ラフマニノフの叙情的な旋律をレスピーギの見事なオーケストレーションで聴くこ とができます。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフスキー の薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 ※ブックレットは単売リリース時の7冊がボックスに封入されております。 (Ki)

APARTE
AP-316(1CD)
フンガリカ
(1)コダーイ:ロマがチーズを食べる
 マトラの風景/夕べの歌
(2)バルトーク:苦しみ
 4つの古いハンガリー民謡/さまよい歩く
(3)リゲティ:夜-朝/孤独
 パーパイ夫人/永遠の光(ルクス・エテルナ)
ブリュノ・ケレ=ボジャール(指)
アンサンブル・ゼネ

録音:2022年10月6-8日サル・コロンヌ(パリ)
コダーイ、バルトーク、リゲティというハンガリー近現代を代表する3名の合唱曲を集めたアルバム。いずれも民謡に基づき、合唱の美しさと効果を存分に発揮さ せた逸品揃い。
アンサンブル・ゼネはハンガリー人ブリュノ・ケレ=ボジャールが2014年に結成。「ゼネ」とはハンガリー語で「音楽」を意味し、バロックの合唱作品を主なレパー トリーにしています。彼らの2枚目となる当アルバムはリーダーの母国への思いが詰まっています。
コダーイの合唱曲は重要なレパートリーとなっていますが、なにより興味津々なのはその弟子リゲティのハンガリー時代の諸作。ドイツへ亡命後に作られ、キュー ブリックが「2001年宇宙の旅」で使用してリゲティの名を世界的にした「永遠の光(ルクス・エテルナ)」が収録されているのも嬉しい限り。驚くほど感動的な出 来となっています。 (Ki)

H.M.F
HMM-902614(1CD)
サン=サーンス:交響詩と動物の謝肉祭
(1)交響詩「ファエトン」Op.39
(2)交響詩「ヘラクレスの青年時代」Op.50
(3)交響詩「オンファールの糸車」Op.31
(4)交響詩「死の舞踏」Op.40
(5)歌劇「サムソンとデリラ」〜バッカナール
(6)動物の謝肉祭(全曲)
(7)映画音楽「ギーズ公暗殺」Op.128(全6曲)
フランソワ=マリー・ドリュー(Vn)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2021年11月/ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(Disc1)、2021年4月/フィラルモニ・ド・パリ(Disc2)
快進撃を続けるロトとレ・シエクルがサン=サーンス「動物の謝肉祭」のピリオド楽器演奏を実現させました。彼らは2010年に交響曲第3番「オルガン付き」 とピアノ協奏曲第4番の画期的なアルバムを録音してもいますが、今回10年を経てサン=サーンス名作集の誕生となりました。
2枚組で、1枚目には4篇の交響詩をやはりピリオド楽器ですべて収録。名作「死の舞踏」の独奏ヴァイオリンもノン・ヴィブラートで、オーケストラの音色ともに、 この曲が実はおどろおどろしくないことを示してくれます。もともとサン=サーンスは古楽と古楽器復興に注力した人物でもあり、ロト自身「レ・シエクルの創設 者のひとりといえる」と述べています。歌劇「サムソンとデリラ」のバッカナールも異国的でものものしいイメージが払拭され、パステル画のような色彩となり、 これぞサン=サーンスのイメージしていたものと納得させられます。
なにより興味深いのが2枚目の「動物の謝肉祭」。これまで聴いたこともない響きに驚かされます。作品には2台のピアノが用いられますが、ここでは 1928年プレイエル製のダブル・ピアノが用いられているのも注目。一台のピアノの両端に鍵盤のついた対面型楽器で、シテ・ド・ラ・ミュジーク音楽博物館 が1983年にプレイエル本社展示品を購入し、演奏可能な状態にしていました。1台の楽器ゆえ響きは美しく均一で、別々の2台では出せない世界を作り上げ ています。ジャン・スギタニとミヒャエル・エルツシャイドによりますが、技巧的な「ロバ」を颯爽と弾くかと思えば、「ピアニスト」ではド下手にわざと間違え るなど爆笑の演奏を繰り広げています。
ノン・ヴィブラート奏法ゆえ「雄鶏と雌鶏」や「耳の長い登場人物」はまさに動物の鳴き声に聴こえます。また「象」のコントラバスの重くない洒落気、「水 族館」の木製ハーモニカ、「化石」のシロフォンなど古い楽器なのに非常に新しい音色として響きます。
単に時代考証で終わらないのがロトの凄いところ。リズム感のよさとサン=サーンスに不可欠な早く精力的な動きはもちろん、子供たちをも大喜びさせるよう なユーモアは誰にも真似できません。史上初の映画音楽だった「ギーズ公暗殺」もLSOとサウンドトラックの仕事で鍛えたロトの感覚が光ります! (Ki)

Diapason
DIAP-162(1CD)
ラフマニノフ作品の歴史的録音集

(1)交響的舞曲 Op.45
(2)パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
(3)ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40
(1)ユージン・オーマンディ(指)フィラデルフィアO
録音:1960年
(2)ウィリアム・カペル(P)
フリッツ・ライナー(指)ロビンフッド・デルO
録音:1951年
(3)セルゲイ・ラフマニノフ(P)
ユージン・オーマンディ(指)フィラデルフィアO
録音:1941年12月20日
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズ第162巻となる今作はラフマニノフ・セレクション。数あるラフマニノフの自作自演の中からディアパゾンが選んだのは1941年12月にユージン・オーマンディ指揮のフィラデルフィアOとレコーディングした「ピアノ協奏曲第4番」。この録音は同レーベルの「ラフマニノフ:交響曲&ピアノ協奏曲集」のBOXセット(DIAP-CF012)には収録されていませんでした。「パガニーニの主題による狂詩曲」はあえて自作自演ではなく夭折の天才ピアニスト、ウィリアム・カペルが遺した名演を選出。「交響的舞曲」もオーマンディ&フィラデルフィア管のよく知られた歴史的名演奏。ラフマニノフが非常に深い関係を持っていた同コンビに献呈した作品です。

Forgotten Records
fr-1896(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.1
「人、山上にて聞きしこと」 S.95
「タッソー、悲劇と勝利」 S.96
「前奏曲」
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09097/8他
Forgotten Records
fr-1897(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.2
「オルフェウス」 S.98/「プロメテウス」 S.99
「マゼッパ」 S.100/「祭りの響き」 S.101#
「ハンガリー」 S.103
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09099/100他
Forgotten Records
fr-1898(1CDR)
リスト:交響詩集 Vol.3
「英雄の嘆き」 S.102*/「ハムレット」 S.104#
「フン族の戦い」 S.105#//第12番「理想」 S.106
ニコライ・ゴロヴァーノフ(指)
ソビエト国立RSO

録音:1952年、1953年
※音源:Melodiya D-09101他
Forgotten Records
fr-1915(1CDR)
ルモーテルのグリーグ
組曲「ホルベアの時代から」
トロルドハウゲンの婚礼の日 Op.65-6
抒情組曲 Op.54/ノルウェー舞曲
エドゥアルト・ヴァン・ルモーテル(指)
バンベルクSO

録音:1955年12月13日-15日
※音源:Vox PL9840


Treasures
TRE-289(1CDR)
コリングウッドのエルガー:小品集
組曲「子供部屋」*/弦楽セレナード*
朝の歌/「伊達男ブランメル」〜メヌエット、
「スターライト・エクスプレス」〜我が古き調べ#/子供たちへ
愛の挨拶
「子どもの魔法の杖」第2組曲〜飼いならされた熊#
3つのバイエルン舞曲 Op. 27〜子守歌
夢の子供たち(全2曲)
組曲「子供部屋」〜シリアス・ドール
「子どもの魔法の杖」第1組曲〜セレナード/太陽の踊り
フレデリック・ハーヴェイ(Br)#
ローレンス・コリングウッド(指)
LSO*、ロイヤルPO

録音:1953年11月11日(モノラル)*、1964年3月(ステレオ)
※音源:英COLUMBIA 33CX-1030*、英ODEON_PCSD-1555
◎収録時間:79:23
“エルガーの小品に感覚的な美しさ以上の息遣いを注入した比類なき名演!”
■音源について
晩年のフルトヴェングラー&VPOによるベートーヴェンの交響曲等のプロデューサーとしても知られるコリングウッド。プロデューサー業を始めるまでは指揮活動がメインで、20代はロシアを拠点に活動。ロシア革命後はイギリスへ帰国し、ロシア・オペラの紹介に尽力しました。ステレオの「小品集」はプレスによっては部分的に音が濁る箇所がありますが、やっとクリアな音を発するレコードに出会えました。この中の「夢の子供たち」第2曲と「3つのバイエルン舞曲」(全3曲)は、1953年にも録音しています。

★まず、モノラルでは、「弦楽セレナード」が同曲トップクラスの名演。第1楽章の慈しみぬいたフレージングと生き生きとしたリズム、第2楽章の2:18以降の胸を焦がす歌い回しと、その後の響きの増幅加減、声部バランスの見事さ等、指揮者コリングウッドのセンスの高さを証明するのに十分なもの。
 そして、エルガーの小佳曲集の録音で真っ先に挙げなければならないのも、このコリングウッド盤!同種の録音は他にも存在はしますが、表面的な可憐さに照準を当てすぎて、こじんまりとした置物のような演奏が多いのが実情です。その点コリングウッドの演奏は、共感の深さと度量の大きさが呼吸の深さに繋がり、美しい旋律に人肌の温もりが常に寄り添っているのです。「朝の歌」は、序奏部の響きからしてイマジネーションが明確で、柔らかな陽の光をを浴びながら平和に朝を迎えられたことに感謝する姿までも想起させる絶妙な響き!主部のテーマもはハイセンスなアゴーギクを盛り込み、響きも他の演奏ではもっと整然としたものが多いはず。第2テーマがこれまた涙を誘い、恥らいながら溢れる感情を抑える素振りがたまりません。「伊達男ブランメル」のメヌエットも、切なさの極み。しかも構えが大きく懐も深いので、説得力が違います。有名な「愛の挨拶」は、先へ進むのをためらうかのように一音ごとの慈しみが尋常ではなく、これ以上の演奏は想定できません。他の曲もそうですが、良い意味で響きに雑味を残している点も、聴き手の琴線に触れる要因と言えましょう。 「夢の子供たち」も、何の予備知識も不要!
 恐らくエルガー自身の知遇を得ていたであろうコリングウッドは、きれいに演奏するだけでも様になるこれらの小品を通じて、表現することの大切を再認識させてくれるのです。 【2023年9月・湧々堂】

DIVINE ART
DDX-21118(1CD)
NX-B07
英国作曲家による木管オーケストラのための新しい作品集
フィリップ・スパーク:木管のための序曲
ゲイリー・カーペンター:パントマイム
クリストファー・ハッシー:ドリームタイド
アダム・ゴーブ(1958-):バトル・シンフォニー
クリストファー・ハッシー:ねじれた空の景色
チェコ・フィルハーモニー・ウィンド・アンサンブル
シェイ・ロリン(指)

録音:2014年3月25、26日
4人のイギリス現代作曲家による、珍しい木管楽器のみのオーケストラのための作品集。5曲中4曲が世界初録音です。アンサンブルの編成は、フルート 4(うちピッコロ持ち替え2)、クラリネット5(うちバス・クラリネット持ち替え1、コントラバス・クラリネット持ち替え1)、ファゴット2、コントラファゴット1、アルト・サキソ フォン2、テナー・サキソフォン1、バリトン・サキソフォン1というもの。日本でもおなじみのスパークの「序曲」は楽器の音色を活かした明るくのどかな作品。カーペ ンターの「パントマイム」はコミカルな音の動きの中に、一抹の郷愁を織り込んだ組曲。ゴーブの「バトル・シンフォニー」は17世紀のバロック音楽によく見られた 戦いを描写した音楽のパロディ。ファンファーレやマーチなど10の部分からなり、17世紀音楽の素材と現代的な不協和音を組み合わせています。人間の感 情と潜在意識を表現したハッシーの作品は、繊細な雰囲気を持つ「ドリームタイド」とエキサイティングでパワー溢れる「ねじれた空の景色」の2曲が収録され ています。シェイ・ロリンが指揮するチェコ・フィルハーモニー・ウィンド・アンサンブルの演奏です。 ※2015年にLegni Classicsから発売されたアルバムのレーベル移行再発売です。トラック1以外は世界初録音でした。

FUGA LIBERA
FUG-822(1CD)
バルトーク:舞踏組曲 Sz.77BB 86a
アンデシュ・ヒルボリ(1954-):孔雀物語 ミレニアム
ドビュッシー:海
ヴァレンティン・ミショー(ソプラノ・サクソフォン)
南オランダPO
ダンカン・ウォード(指)

録音:2022-2023年 オランダ
南オランダ・フィル5枚目のアルバムは、首席指揮者ダンカン・ウォードとのバルトークとドビュッシーの人気 作品。色彩感豊かな演奏が魅力です。ヒルボリの孔雀物語は元々クラリネット協奏曲として書かれたも ので、ここでのソリスト、ヴァレンティン・ミショーの依頼でソプラノ・サクソフォンと管弦楽のために再構成され たもの。様々な実験的音響と超絶技巧を聴くことが出来ます。

VOX
VOXNX-3026CD(1CD)
NX-B03
ベートーヴェン:序曲と劇音楽集 2
『シュテファン王』 - 序曲 Op.117
付随音楽『レオノーレ・プロハスカ』 WoO96 −葬送行進曲
献堂式序曲 Op.124
マイズルの祝典劇「献堂式」への合唱曲「若々しく脈うつところ」 WoO98
「コリオラン」序曲 ハ短調 Op.62
劇音楽『エグモント』Op.84- 序曲
バレエ音楽『プロメテウスの創造物』 Op.43 - 序曲
序曲 ハ長調「命名祝日」 Op.115
祝賀メヌエット 変ホ長調 WoO3
静かな海と楽しい航海 Op.112
「タルペイア」のための凱旋行進曲 WoO2a
フィリス・ブリン=ジュルソン(S)
ミネソタ・バッハ・ソサエティ(合唱)
ミネソタO
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指)

録音:1978年-79年
1980年 LP初リリース
好評のVOX AUDIOPHILE EDITIONでスクロヴァチェフスキのベートーヴェン:序曲と劇音楽集が完結。VoxBoxレーベルからSVBX 5156としてリリースされたLP3枚組全17曲が先にリリースされたVOXNX3017CDと合わせて揃いました。 1970年代末ともなるとアナログの録音も成熟期。堅固な造形と力強い推進力によるスクロヴァチェフスキ&ミネソタ管の演奏とサウンドがベートーヴェンの音 楽にベストマッチしています。ブックレットには初出時の曲目解説が転載され、初出LPのジャケット写真がカラーで載っています。 尚、トラック4-7はDennis Ronneyのプロデュース、ミネアポリスのSound 80Studiosの制作です。

Linn
CKD-731(1CD)
アフリカン・アメリカン・ヴォイスII 〜アフリカ系アメリカ人作曲家の管弦楽作品集2
マーガレット・ボンズ(1913-1972):モンゴメリー変奏曲(1964)
ユリシーズ・ケイ:管弦楽の為の協奏曲(1948)
コールリッジ=テイラー・パーキンソン(1932-2004):崇拝 〜演奏会用序曲(2001)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
ケレン・グレイ(指)

録音:2023年2月15-16日 スコットランド・スタジオ、グラスゴー、UK
サウスカロライナ出身のアフリカ系アメリカ人指揮者ケレン・グレイが祖国の先人たちの作品を、彼がアシスタント指揮者を務めるロイヤル・スコ ティッシュ・ナショナル管と共に深い共感を持って描きあげるアルバムの第2弾。詩人ラングストン・ヒューズとの交流でも知られるマーガレット・ボ ンズによる、ゴスペル「I Want Jesus to Walk with Me」を元にジャズのイディオムも導入して書かれた「モンゴメリー変奏曲」は、唯一残 る彼女の純粋な管弦楽作品。7つの楽章がそれぞれ公民権運動の出来事に結び付けられており、モンゴメリー・バス・ボイコット運動の先頭 に立ったマーチン・ルーサー・キング牧師に捧げられています。ウィリアム・グラント・スティルに認められ、ヒンデミットの教えを受けたユリ シーズ・ケイによる「管弦楽の為の協奏曲」は、各楽器の独奏よりも弦、木管、金管といったセクションの対比が特徴的な新古典主義の作 品。英国のアフリカ系作曲家サミュエル・コールリッジ=テイラーにちなんでその名が付けられたコールリッジ=テイラー・パーキンソンは映画音楽 やポップスでも知られますが、ここに収められた「Worship(崇拝、あるいは礼拝)」はバロック的な対位法、ブルース、ゴスペルなどの要素、讃 美歌「Praise God From Whom All Blessings Flow」のメロディなども用いて、聖なる信仰と通俗の融合が試みられた作品です。

ANALEKTA
AN-29264(1CD)
新しいユダヤの音楽 Vol.4〜イマン・ハビビ、アーロン・ハーラップ、リタ・ウエダ
イマン・ハビビ:Shahin-nameh 〜ペルシャ伝統音楽歌手と管弦楽のための
アーロン・ハーラップ(1941-):ソプラノと管弦楽のための
リタ・ウエダ:Birds Calling… from the Canada in You-笙、ソーナ、シェンと管弦楽のための
セピーデ・ライッサダート(歌、セタール)
シャロン・アズリエリ(S)
佐藤尚美(笙)
ジョンシー・ウ(ソーナ、シェン)
モントリオール・メトロポリタンO
ニコラ・エリス(指)

録音:2023年3月 モントリオール・シンフォニー・ハウス
このアルバムにもアーティストとして参加するカナダのソプラノ歌手シャロン・アズリエリが創設した、アズリエリ財団によるユダヤ音楽とカナダ音楽 の作曲コンクール「アズリエリ音楽賞」を2022年に受賞した3作品を収録。イランのテヘランに生まれ現在はカナダで活躍するイマン・ハビビの 作品は、全編をけん引するペルシャの伝統音楽の歌手と聴き映えのする管弦楽との対比が聴きもので、伝統的な撥弦楽器であるセタール の音も聴くことが出来ます。カナダで生まれ現在はイスラエルに住むアーロン・ハーラップの作品は、旧約聖書の詩篇からのテキストがソプラノに よって歌われるもの。バンクーバーを拠点に活躍するリタ・ウエダの作品では、日本の笙と、中国の笙であるシェン、そしてソーナ(いわゆるチャ ルメラ)が活躍します。

FS Records
FSR-201(1CD)
NX-B06
ポール・ドレイトン、ジョージ・ロイド:ブラス・アンサンブル作品集
ポール・ドレイトン(1944-):
トム・ペローの行進曲 金管五重奏のための
夜想曲 金管五重奏のための
古風な組曲 金管十重奏と打楽器のための
ジョージ・ロイド(1913-1998):交響曲第10番「11月の旅」*
 編成:ピッコロ・トランペット1、トランペット3、フリューゲルホルン1、ホルン3、トロンボーン3、ユーフォニアム1、チューバ1
アビー・ブラス
ポール・ドレイトン(指)
トニー・ヒンドレー(指)*

録音:2019年6月-2020年2月 聖ミカエル教会、ニューキー、UK
*以外=世界初録音
1983年にバーミンガム市SOのトロンボーン奏者ジョン・パウエルらによって結成されたアビー・ブラ ス。現在も、BBC響、LSOなどで活躍する一流奏者たちが集まるアンサンブルによ る、英国のブラス作品集。ジョージ・ロイドの交響曲第10番は30年ぶりの録音とのことです。

Signum Classics
SIGCD-765(1CD)
テオドーラ・ブロディ/ラプソディ
エネスコ:ルーマニア狂詩曲 Op.11-1
ベートーヴェン:月光ソナタ Op.27-2
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
パッヘルベル:カノン ニ長調
エネスコ:ルーマニア狂詩曲 Op.11-2
ルーマニア民謡:ドイナ
テオドーラ・ブロディ(ヴォーカル)、
ロバート・ジーグラー(指)、LSO

録音:2021年6月14日-15日、LSOセント・ルークス(ロンドン)
ルーマニア出身、現在はスイスを拠点にジャズ、クラシック、フォークなどジャンルを超えた芸術性で聴衆を魅了している比類なきヴォーカリスト、テオドーラ・ブロディ。素朴な表現力と4オクターブという驚異的な声域を持つテオドーラの歌声で、クラシック・レパートリーのスリリングなヴォーカル・アレンジを聴かせる意欲盤。
ルーマニア民謡を基にしたエネスコとバルトークの代表作に、クラシックのみならずあらゆるジャンルで愛されるベートーヴェンの「月光ソナタ」とパッヘルベルの「カノン」をヴォーカルとシンフォニック・オーケストラのためのスペシャルなアレンジで収録し、最後にはテオドーラ自身のルーツを更に掘り下げ、ルーマニアの即興的で感情豊かな民謡の伝統である「ドイナ」をア・カペラで披露しています。
世界一流オーケストラの演奏に乗せて、ブルージーなハーモニーとソウルフルなスキャットを用いたジャジーでスモーキーな「月光」は必聴!

Chandos
CHSA-5327(1SACD)
ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲(ジョン・ウィルソンによる新校訂版) ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
シンフォニア・オヴ・ロンドン・コーラス、
シモン・ハルジー(合唱指揮)、
アダム・ウォーカー(Fl)

録音:2022年12月7日-9日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)が2022年度のレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞した現在世界で最も注目を浴びているコンビ、ジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)によるラヴェル初期の傑作「ダフニスとクロエ」がついに登場。しかもジョン・ウィルソン自身による新校訂版の楽譜を採用しているという最大級の注目盤です。
ロシアのバレエ・リュスを主宰するセルゲイ・ディアギレフの委嘱によって作曲され、今もなお頻繁に取り上げられる「ダフニスとクロエ」の楽譜には、あまりに多くの矛盾や省略、誤植があり、ラヴェルがリハーサルで行った数多くの変更がパート譜からフルスコアに引き継がれないなど、長年演奏家や指揮者、音楽学者の間で大きな議論の的となっていました。そこでジョン・ウィルソンは2020年、Covid-19のパンデミックによって生まれた時間を利用してこの楽譜を徹底的に研究。膨大な誤りを可能な限り合理的に解決し、パート譜とフルスコアが細部まで一致した校訂版を完成させ、極めて読みやすいレイアウトの実用的な新しい楽譜を作り上げました。この100年間数え切れないほどの音楽家たちを悩ませてきた“ダフクロ”に、これからのスタンダードとなるであろう決定的な校訂版がついに登場。ラヴェルの演奏については前述の「管弦楽作品集」でそのクオリティを証明済みのシンフォニア・オヴ・ロンドンとの完璧な演奏でお披露目します!
Chandos
CHSA-5316(1SACD)

RCHSA-5316(1SACD) 日本語解説付国内盤
税込定価

バツェヴィチ:管弦楽作品集 Vol.1
グラジナ・バツェヴィチ:交響曲第3番(1952)
交響曲第4番(1953)
序曲(オーケストラのための)(1943)
サカリ・オラモ(指)BBC響

録音:2023年2月13日-14日、フェアフィールド・ホールズ(クロイドン、イギリス)
サカリ・オラモは、2015年にロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティの「コンダクター・オヴ・ザ・イヤー」を受賞したフィンランド出身の名指揮者。現在はBBC響の首席指揮者、ロイヤル・ストックホルムPOの桂冠指揮者、フィンランドRSOの名誉指揮者を務め、過去には、フィンランドのコッコラ歌劇場やオストロボスニア室内Oの首席指揮者を歴任している名匠。Chandosでは2019年度のレコード・アカデミー賞で「特別賞 録音」に選ばれた「シベリウスのレンミンカイネン組曲(CHAN-20136)」他、フロラン・シュミット(CHSA-5200)、ウィリアム・オルウィン(CHSA-5253)、エセル・スマイス(CHSA-5240)など、録音の少ない知られざる傑作をBBC響と共に取り上げ、その実力とChandosの優秀録音の名声を高めてきました。
サカリ・オラモが新たに挑むのは、20世紀ポーランドの女流ヴァイオリニスト&作曲家、グラジナ・バツェヴィチの管弦楽作品集。バツェヴィチは、ワルシャワの国立音楽院修了後、パリに留学し、作曲をナディア・ブーランジェに、ヴァイオリンをアンドレ・トゥーレに師事。第1回ヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでは優秀な成績を収め、1936年から38年までポーランドRSOの第一ヴァイオリン奏者として活動しました。作品は、7つのヴァイオリン協奏曲をはじめ、ピアノ曲、室内楽曲、管弦楽曲、声楽と器楽を組み合わせた作品など、
数多く残しています。
第1弾となる本アルバムでは、ポーランドの歴史上、最も悲劇的な時代でもあった1943年から1953年にかけて作曲された3つの作品を収録。オーケストラのための序曲は、2022年に行われたポーランド国立RSO(マリン・オルソップ指揮)の日本ツアーでも演奏されました。再評価が進んできたバツェヴィチは室内楽やピアノ作品を中心に近年様々なレコーディングも増えていますが、まだまだ管弦楽・交響曲の録音は少ないだけに、バツェヴィチの知られざる魅力に光を当てるChandosの高音質SACD新盤には大きな期待がかかります。

BRU ZANE
BZ-2007(2CD)
NX-D09

NYCX-10434(2CD)
日本語解説き国内盤
税込定価

星々に 〜フランスの交響詩集
フランク:呪われた狩人(1882)
ギロー(1837-1892):アルトフェルデの序曲 Op. 10(1874/1882改訂)
リリ・ブーランジェ:春の朝に(1917-1918)
ダンディ:イシュタル Op.42(1896)
デュカス:魔法使いの弟子(1897)
ブリュノー:眠れる森の美女(1884頃)
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):夜と愛(1888)
メル・ボニス(1858-1937):クレオパトラの夢 Op.180(1909頃)
デュパルク:星々に(1874/1911改訂)
ショーソン(1855-1899):湖の乙女ヴィヴィアン Op.5(1882/1887改訂)
シャルロット・ソイ(1887-1955):神秘的なダンス Op.19(1922)
シャブリエ:スペイン(1883)
ヴィクトラン・ジョンシエール(1839-1903):万聖節(1902)
サン=サーンス:死の舞踏 Op.40 (1874)
アンリ・ラボ―(1873-1949):夜の行列 Op.6(1899)
リヨン国立O
ニコライ・シェプス=ズナイダー(指)

録音:2021年3月3-7日、2022年9月6-9日 リヨン・オーディトリアム
1900年前後に主にフランスで活躍した作曲家によって作られた交響詩、あるいはそれに準ずる作品を集めたアルバム。収録曲のうちよく知 られるのは「魔法使いの弟子」「スペイン」「死の舞踏」、そしてせいぜい「呪われた狩人」といったところで、ほかはあまり聞かない作品から、作 曲家の名前すらほぼ知られていないものまでをCD2枚組のヴォリュームで収めているという、フランス音楽とオーケストラ作品のファンにとっては 堪らない内容となっています。演奏は、デンマーク出身の指揮者・ヴァイオリニストのニコライ・シェプス=ズナイダーと、彼が音楽監督を務めるリ ヨン国立O。深い陰影とダイナミックな解放感、伸びやかで色彩感豊かな表現をもって、それぞれの作品に寄り添った演奏でその魅 力を十二分に引き出しています。作曲家と作品に迫る100ページに及ぶカラー・ブックレット(英・仏・独語)が付属。国内仕様盤には中西 充弥氏による日本語解説付。

SWR music
SWR-19138CD(1CD)
NX-B06
リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』
リャードフ:交響詩「魔法にかけられた湖
ナタリー・チー(Vn)*
ドミートリー・キタエンコ(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:2014年11月7、9日*、2013年6月13-14日
ドミトリー・キタエンコは1940年にレニングラード(現サンクトペテルブルク)に生まれました。同地で学んだ後、 モスクワでレオ・ギンズブルグに、ウィーンでハンス・スワロフスキーに師事。1969年、第1回ヘルベルト・フォン・ カラヤン指揮者コンクールで第2位に入賞して国際的なキャリアをスタートし、1990年に西側に出た後はフラ ンクフルトRSOの首席指揮者をはじめ要職を歴任しましたが、中でもケルン・ギュルツェニヒ管弦 楽団と録音したチャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチの交響曲全集は高く評価され ています。ここに聴くシュトゥットガルト放送響との録音でも、持ち前の重厚な音楽作りは健在。色彩感と躍 動感に溢れる音楽を引き出しています。
SWR music
SWR-19135CD(10CD)
NX-G04
シルヴァン・カンブルラン〜SWR名演集
【CD1】
ベルリオーズ:演奏会序曲集
1. 序曲「ウェイヴァリー」 Op.1
2. 序曲「宗教裁判官」 Op.3
3. 序曲「リア王」 Op.4
4. 序曲「ロブ・ロイ」
5. 序曲「ローマの謝肉祭」 Op.9
6. 序曲「海賊」 Op.21
【CD2】
ドビュッシー
1-5. 映像
6-7.2つの舞曲「神聖な踊りと世俗の踊り」
8-10. 交響詩「海」
【CD3】
ラヴェル
1. 管弦楽の為の舞踏詩『ラ・ヴァルス』
2-9. 高雅で感傷的なワルツ…初CD化
10. 鏡 - 第4曲 道化師の朝の歌(管弦楽版)…初CD化
11. ボレロ…初CD化
【CD4】
ストラヴィンスキー
1-14. バレエ音楽『春の祭典』
15-18. バレエ音楽『ペトルーシュカ』
【CD5】…初CD化
1-2. シェーンベルク:室内交響曲第2番 Op.38
3-14. ウェーベルン:6つの大オーケストラの為の小品
Op.6a/ドビュッシー:6つの古代のエピグラフ
 3. ウェーベルン:NO3. Zart bewegt
 4. ドビュッシー:NO1. Pour invoquer Pan, dieu du vent d'ete
 5. ドビュッシー:NO3. Pour que la nuit soit propic
 6. ウェーベルン:NO5. Sehr langsam
 7. ウェーベルン:NO6. Zart bewegt
 8. ドビュッシー:NO4. Pour la danseuse aux crotales
 9. ドビュッシー:NO2. Pour un tombeau sans nom
 10. ウェーベルン:NO1. Etwas bewegter
 11. ドビュッシー:NO5. Pour LbEgyptienne
 12. ウェーベルン:NO4. Langsam, marcia funebre
 13. ドビュッシー:NO6. Pour remercier la pluie au matin
 14. ウェーベルン:NO2Bewegt
15-17. ベルク:管弦楽の為の3つの小品 Op.6
【CD6】…初CD化
ベーラ・バルトーク
1-6. バレエ音楽「中国の不思議な役人」 - 管弦楽組曲 Op.19
7-8.2つの映像 Op.10Sz46
9-11. ヴィオラ協奏曲 Op. posth(T. シェルイによる補筆完成版)
【CD7】…初CD化
ヤナーチェク:1-5. シンフォニエッタ Op.60
6. ヴァイオリン弾きの子ども JW VI/14
【CD8】…初CD化
デュティユー:1-3. 交響曲第2番「ル・ドゥブル」
4-8. メタボール- 大管弦楽の為の
【CD9】…初CD化
アイヴズ:1-4. 交響曲第4番
5-7. ニューイングランドの3つの場所 -オーケストラ・セット第1番
8. 答えのない質問
【CD10】
メシアン:1. 鳥の目覚め - ピアノと管弦楽の為の
2. 異国の鳥たち - ピアノと小管弦楽の為の
3-9. クロノクロミー- 大管弦楽の為の
シルヴァン・カンブルラン(指)
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
ザールブリュッケンRSO…CD6:9-11


【CD1】
録音:全てライヴ録音
2007年5月 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…1、4、6
2000年2月Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…2
2003年2月 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…3
2002年1月 Festspielhaus Baden-Baden(ドイツ)…5
【CD2】
録音:全てライヴ録音:Konzerthaus Freiburg(ドイツ)
2001年2月28日-3月1日…1-5
2004年2月18日…6、7
2004年2月5-7日…8-10
【CD3】
録音:全てライヴ録音
2007年5月25日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…1
2001年9月8-9日Konzerthaus Freiburg & Kultur
 - und Kongreszentrum Luzern(ドイツ)…2-9
2009年3月29日、4月24日 Alte Oper
 Frankfurt&Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…10
2002年1月5日 Festspielhaus Baden-Baden…11
【CD4】
クリストフ・グルント(P)…15-18
録音:2006年11月 場所不明…1-14(スタジオ録音)
2002年1月 Konzerthaus Freiburg…15-18(ライヴ)
【CD5】…初CD化
録音:Konzerthaus Freiburg(ドイツ)
2002年11月27日…1-2(ライヴ)
2016年5月5日…3-14(ライヴ)
2002年6月21日…15-17(スタジオ録音)
【CD6】…初CD化
キム・カシュカシャン(Va)…9-11
録音:全てライヴ録音
2001年1月20日 Festspielhaus Baden-Baden(ドイツ)…1-6
2009年11月7日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…7-8
1992年10月9日 Kongreshalle Saarbrucken(ドイツ)…
9-11
【CD7】…初CD化
録音:2005年6月20-21日 Hans-Rosbaud-Studio, Baden-Baden(ドイツ)…1-5(スタジオ録音)
2005年7月17日 Estonia Concert Hall, Tallin(エストニア)…6(ライヴ)
【CD8】…初CD化
録音:2003年2月27-28日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ) …1-3(スタジオ録音)
2006年5月31日 Philharmonie Berlin(ドイツ) …4-8(ライヴ)
【CD9】…初CD化
録音:2004年3月20日 Philharmonie Berlin(ドイツ) …1-4(ライヴ)2000年11月21日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ) …5-7(スタジオ録音)
2003年3月11日 Konzerthaus Berlin(ドイツ)…8(ライヴ)
【CD10】
ロジェ・ムラロ(P)…1、2
録音:全てライヴ録音
2007年6月27日 Hans-Rosbaud-Studio, Baden-Baden(ドイツ)…1
2008年2月12-13日 Hans-Rosbaud-Studio,  Baden-Baden(ドイツ)…2
2005年2月24日 Konzerthaus Freiburg(ドイツ)…3-9
【カンブルラン氏の75歳記念ボックスに寄せて】
私共のオーケストラ(元バーデン=バーデン・フライブルクSWRSO) の常任指揮者にカンブルラン氏が就任されたのは1999年のシーズンでした。それ 以来2011年夏迄、本当に?年に亘り優れた功績を残されました。カンブルラン氏の元ではラモーから刷り上がったばかりの現代曲まで、2世紀半を超える 幅広いレパートリーを学ぶことが出来ました。その上マエストロのパートナーでいらした 故ジェラール・モルティエ氏のお招きで、ザルツブルク音楽祭、ルール・トリ エンナーレ、マドリード等、斬新なプログラムでヨーロッパ各地を公演出来たのは、かけがえのない経験と思い出になりました。 マドリードでの歌劇公演、メシアンの「アッシジの聖フランチェスコ」は4時間に亘る大作です。現地での練習の日々の間にカンブルラン氏は肩を痛めてしまわ れた事もありましたが、氏の強靭な意志と情熱で、プレミエも、続く4回の公演も盛況に終わりました。 カンブルラン氏は、楽団員を非常に大切に思って接して下さっているように、事あるごとに感じられました。例えば録音中にトーンマイスターからクレームが入る と、自分の責任とばかりに対応されるので、楽団員は次の撮り直しテイクには「今度こそ!」という気持ちにさせられたものです。 個人的な想い出は、たぶん氏が読売SOに就任された頃だったと思いますが、演奏旅行中に列車待ちのホームで突然話しかけられ、「こんなに無駄 話の無いオーケストラは初めてだ!」としきりに読響の規律正しさに感心されるので、日本人として誇らしい一方で、我がオーケストラのお喋り好きの顔が 次々と浮かんできて苦笑したものでした。又ある時に私がうっかり頭を怪我して欠席した翌日、ドナウエッシンゲン現代音楽祭のゲネプロに直行したところ、プ ローべ中に目が合った途端、大層込み入った指揮の最中にもかかわらず、「大丈夫?」とばかりに片手を頭に当てる仕草をなさり、私はそれこそ目が釘づけ になってしまいました。 いつもユーモアたっぷりの氏の語調は今でも団員の間に引き継がれ、似たようなシチュエーションの場で懐かしく飛び出してきます。 2012年2月の日本公演前に、東日本大震災の復興支援募金をドイツ各地の公演で集めておりましたら、カンブルラン氏は既に常任指揮者から離れてい らしたにもかかわらず、多額な寄付をして下さったことも忘れられません。 どうぞこれからも永くお元気で、益々のご活躍を切に願っております。【南西ドイツRSOヴィオラ奏者 中閑光子】

CPO
CPO-555570(1CD)
NX-B02
管楽セレナード集
ラフ:シンフォニエッタ Op.188- 管楽器の為の
グスタフ・シュレック(1849-1918):九重奏のディヴェルティメント Op.40- 管楽器の為の
ザーロモン・ヤーダスゾーン(1831-1902):セレナード Op.104- 管楽器の為の
イエナPOウィンド・アンサンブル
ジモン・ガウデンツ(指)

録音:2021年6月15-19日
ロマン派の3人の作曲家が書いた管楽の為のセレナード集。ラフのシンフォニエッタはフルート、オーボエ、クラリ ネット、ファゴット、ホルン各2本、合計10本の管楽器の為の作品。技巧的なフルート・パートが特徴で、コラー ル「息づくものはすべて、主をたたえよ!」の旋律を用いた第1楽章にはじまり軽快なタランテッラのリズムが支配す る第2楽章、ゆったりとした第3楽章を経て、快活な終楽章で曲を閉じます。グスタフ・シュレックはライプツィヒで活 躍した作曲家。多くの教会音楽で知られますが、この九重奏曲は軽やかな旋律が魅力的です。ヤーダスゾーン の作品はピアノ版、ピアノ連弾版、管楽十重奏版があり、前二者は「組曲」、後者は「セレナード」と銘打たれて います。ここでは「セレナード」版の初録音を聴くことができます。イエナPOウィンド・アンサン ブルの演奏で。

MSR
MS-1742(1CD)
バーバラ・ハーバック作品集VOL.16〜ハーバック(b.1946):管弦楽曲集Vol.7
神聖なる太陽を追って(2021)〜管弦楽の為の組曲
スピリチュアリス(2022)〜管弦楽の為の組曲
選択と思い出(2022)〜1楽章の組曲
デイヴィッド・アンガス(指)
ロンドン・フィルハーモニックO

録音:2022年7月17-18日ロンドン・キルバーン、セント・オーガスティン教会
MSR レーベルが力を入れているアメリカの作曲家ハーバックの作品集第 7弾。ハーバックはオ ルガニスト、チェンバロ奏者としても活動している(ソレールのチェンバロ・ソナタ全集・全 120曲の 録音もあり、品番:MS1300)。 彼女の音楽は明確な調性と明朗な形式で書かれたもので現代音楽というよりは新ロマン主義ある いは新古典主義に近く、コープランドやモートン・グールドにつながる親しみ易い作風。「神聖なる 太陽を追って」はアメリカ先住民の神話に、「スピリチュアリス」は黒人霊歌にインスパイアされて作 曲された。いずれも素朴で心温まる旋律が魅力的。
MSR
MS-1750(1CD)
「音楽が伝えてくれること」〜ブラス・バンドとオルガンによる名曲
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
ワーグナー(1813-83):「エルザの聖堂への行列」〜ローエングリン
メシアン:永遠の教会の幻影
ヒアリー・ウィラン:どのようにしてそっと休んでいるの
ウィリアム・C・ホワイト(b.1983):水の糧
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
マーラー:原光とフィナーレ〜交響曲第2 番〜
スティーヴン・スクワイアーズ(指)
シカゴ・ガーゴイル・ブラス&オルガン・アンサンブル

録音:2014年5月21-22日、2019年5月12日、11月15日
管弦楽の名曲を金管楽器のみによるブラス・バンドと打楽器、オルガンによるアンサンブルの為 の編曲で聴く一枚。オルガンの多彩な音色が金管の煌びやかな音と融合してオリジナルとはまた 一味違った荘厳、壮麗な音楽を聴かせてくれます。なかでもベートーヴェンの「エグモント」序曲とブ ラームスのハイドンの主題による変奏曲は聴きもの。特にブラス関係者はアレンジの参考の為に 持っておいて損のない一枚。

Chandos
CHAN-20291(1CD)
イタリアからの絵葉書〜イタリア映画音楽集
エンリオ・モリコーネ(1928-2020):『ミッション』よりガブリエルのオーボエ、滝
 『海の上のピアニスト』より愛を奏でて
 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)よりノスタルジア、愛のテーマ
 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)よりデボラのテーマ、メインテーマ
 『マレーナ』(2000)よりメインテーマ
ホセ・ラカジェ(1859-1937)&エンリオ・モリコーネ:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』よりアマポーラ
ニーノ・ロータ(1911-1979):『フェリーニのアマルコルド』(1973)よりテーマ
 『ゴッドファーザー』(1972)よりゴッドファーザー・ワルツ、シシリアの田園風景、愛のテーマ
 『甘い生活』(1960)よりテーマ
パオロ・シルヴェストリ(1960-):『コントロヴェント』(2000)よりテーマ
ガトー・バルビエリ(1932-2016):『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)よりテーマ
マルコ・アルボネッティ(Sax)、
ローマ・シンフォニエッタ、
パオロ・シルヴェストリ(指揮)

録音:2022年12月、フォーラム・スタジオ(イタリア、ローマ)
ニューヨーク、カーネギー・ホール・デビューが高く評価され、世界中でソリスト&指導者として活動するイタリアを代表するコンサート・サクソフォニスト、マルコ・アルボネッティのChandosレーベル3rdアルバムは、イタリアの映画音楽集!オーケストラは、エンニオ・モリコーネが彼の偉大な映画音楽のレコーディングに起用したのと同じローマ・シンフォニエッタ!さらに収録は、イタリア映画界最高のスコアの多くが録音されたローマの歴史的なフォーラム・スタジオ(Forum Studios)で行われました。
本作はエンニオ・モリコーネとニーノ・ロータの傑作を中心に、10の映画からの音楽をパオロ・シルヴェストリのアレンジ、オーケストレーションで収録。ピアノとサクソフォンのソロを伴う弦楽オーケストラによる演奏が、リスナーの耳と心、両方を魅了します。2002年のクリスマス・イヴに、指揮者リッカルド・ムーティの自宅で開かれた集まりに参加したアルボネッティは、そこでモリコーネに出会い、彼と音楽について語り合う感動的な機会を得たといいます。またヴェネツィアの図書館では、ニーノ・ロータのオリジナル原稿のアーカイブと、ロータとフランシス・フォード・コッポラが『ゴッドファーザー』の撮影中に書き込んだ注釈の研究を行いました。イタリアの文化的アイデンティティを体現し、世界中の人々に愛されているこれらの音楽は、私たちを別の時間や場所に運び、過去の記憶を呼び起こしたり、想像の中でしか見ることのできない世界を紹介したりすることができる、比類なき芸術作品といえるでしょう。

Gutman Records
GUTMANCD-192(1CD)
サロン(ほとんどヴァイオリンなしで)
プーランク:オーバード(独奏ピアノとアンサンブルのための)
ベルリオーズ(トーマス・ベイエル編):クレオパトラの死
ブラームス:セレナーデ第2番イ長調 Op.16
カメラータRCO、
ユー・ルー(指)、
トーマス・ベイエル(P)、
ガーラ・エル・ハディディ(Ms)
1989年、中国・寧波出身の気鋭の若手指揮者、ユー・ルーがロイヤル・コンセルトヘボウOのメンバーで組織される室内アンサンブル、カメラータRCOを指揮。幼い頃から並外れた音楽的才能を発揮していたユー・ルーは19歳の頃に小澤征爾に才能を見出されて師事。同氏の副指揮者として間近で薫陶を受け、京都では小澤征爾音楽塾のオーケストラを指揮しました。2011年には同氏やセミヨン・ビシュコフの後押しを受け堂々のヨーロッパ・デビュー。ロイヤル・コンセルトヘボウOとのコンサートを成功させヨーロッパでも高い評価を獲得すると、2013年にはザルツブルク音楽祭にも招待されるなど現在もっとも世界的に活躍する中国人指揮者の一人です。
このレコーディングではRCOカメラータに25名のメンバーが参加していますが、ヴァイオリンは2名のみという編成を採用。プーランクがピアノと18の楽器のために作曲した協奏曲形式の「オーバード」、幻想交響曲と同様にベルリオーズが“死”を扱った作品「クレオパトラの死」のトーマス・ベイエルによるこの編成へのアレンジ版、そしてヴァイオリンを欠いた特殊な編成で書かれたブラームスの「セレナーデ第2番」という3つの作品が演奏されています。

ALTO
ALC-1479(1CD)
コープランド:赤い子馬、クラリネット協奏曲
映画音楽 「赤い子馬」 組曲
3つのラテン・アメリカのスケッチ
歌劇 「テンダー・ランド」 組曲
クラリネット協奏曲*
ジェームズ・セダレス(指)、
フェニックスSO、
エドゥアルト・ブルンナー(Cl)*、
ウルス・シュナイダー(指)*、
バイエルンRSO*

録音:1991年、1989年*
アリゾナ州フェニックスのオーケストラ、フェニックスSOと、同団で1989年〜1995年まで音楽監督を務めたジェームズ・セダレスによるコープランド作品集に、バイエルンRSOの首席奏者を務めたスイスの名クラリネット奏者エドゥアルト・ブルンナーがソロを担うクラリネット協奏曲をカップリングした形で復刻。

Goodies
78CDR-3917(1CDR)
ラヴェル&シャブリエ管弦楽曲集
ラヴェル:組曲「クープランの墓」
シャブリエ:田園組曲
ジャン・マルティノン(指)LPO
英DECCA AK1838/39(ラヴェル)
ffrr Recording
1947年5月13日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音

米LONDON T.5126/7(シャブリエ)(英DECCA AK 2239/40と同一録音)
ffrr Recording
1948年12月15日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音
ジャン・マルティノン(1910-1976)はフランスのリヨン生まれ。パリ音楽院で ヴァイオリンを学び、ダンディとルーセルに作曲、 シャルル・ミュンシュとロジェ・デゾルミエールに指揮法を師事した。ヴァイ オリニストとして出発したが、途中で指揮者に転向、パリ音楽院O、ボ ルドーSO、コンセール・ラムルー、イスラエル・フィルハーモニー、 デュッセルドルフSOなどの指揮者を歴任。1958年からはフリーランス。 その後シカゴSOの音楽監督をつとめた。1968年からフランス国立放送管 弦楽団の音楽監督に就任し、フランス指揮界における重鎮として活躍したが、 1976年3月1日、66歳で他界した。この録音はSPレコード時代の末期のもので、 若き日のマルティノンの音楽を聴くことができる貴重な録音。(グッディーズ)


Treasures
TRE-309(1CDR)
スメタナ:交響詩「わが祖国」 ラファエル・クーベリック(指)VPO

録音:1958年4月3-7日 ウィーン、ゾフィエンザール(モノラル・テイク)
※音源:DECCA_LXT-5475(2LP)
◎収録時間:74:51
“貧弱なステレオ・テイクでは感じようのないクーベリックの熱き望郷!”
■音源について
何度も申し上げて恐縮ですが、ステレオ最初期のデッカ録音のオーケストラの音は本来の楽器の質感と大きくかけ離れた貧相なものがほとんどですが、極めて良質なモノラル・テイクが存在するにもかかわらず、時代の趨勢とは言えステレオ盤の購買意欲ばかりを煽り続けたレコード会社と、それに強く異を唱えずやり過ごしてきた評論家の腰抜けぶりは非常に罪深いと言わざるを得ません。
バックハウスが1954年に録音したベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲」のように、CD時代に入ってもステレオではなくあえてモノラル・テイクをディスク化(音質以外の問題があった可能性もあり)した例もあるのですから、ソロ楽器以上に不自然さが際立つオーケストラ録音においては尚のこと非音楽的なステレオ・テイクはお蔵入りにして、モノラル・テイクを主流にさせることもできたはずですが、現在のこの業界の状況を見れば、音楽至上主義を掲げてモノラル・テイクを丁寧にディスク化することなど到底期待できません。したがって、リスナーの側がモノラル・テイクに意識と耳を傾けて、録音会場に鳴り響いていた演奏の本当の意義を感じ取るしかないのです。もちろん、市販のステレオ盤で十分に感動されているのであれば無理強いなどいたしませんが…。

★世に広く流通しているステレオ・テイクの録音は、現実の楽器の音とは著しく乖離しているので、頭の中で正常に補正する作業が必要がありますが、モノラル・テイクで聞けばそんな苦痛とは一切無縁。弦のシルキーさもホルンの深遠さも自然に存在するこのテイクを聴くことで、この演奏の真価が初めて明白となり、クーベリックの同曲録音の中でも響きの凝縮度が一定に保持され、軸がブレずに熱い郷愁を隅々まで通わせたこのウィーン盤の魅力に初めて気づく方も多いことでしょう。
 まず“高い城”冒頭のハープ!その指の触感まで感じさせる温かな風合いに一瞬で心惹かれます。“モルダウ”はウィーン・フィルが自分事として音楽を捉え、風景描写以上の民族の切実な思いを熱く語ります。2:45からホルンはまさにウィーン・フィルで聴く醍醐味。舞曲の場面は、リズムに血が通い、その腰は強靭。切実な躍動が胸を打ちます。その点、ボストンSO盤もチェコ・フィル盤(1990)も軽妙さ以上のニュアンスが希薄です。更に息を呑むのが中間部。この弦の求心力の高さと透徹美は筆舌に尽くし難く、速めのテンポながら呼吸はとてつもなく深く、熱い!後半での熾烈なダイナミズムにも心震えます。その熾烈さが更に増幅されるのが“シャールカ”。テンポの切り返しも俊敏でが、そのレスポンスの中にもドラマがあり、クラリネット・ソロの心からの慄きも聴きもの。“ターボル”は、「フス党の主題」が執拗に繰り返しされ、やたらと休止の多い曲ですが、その繰り返しも休止もこれほど意味を持って迫る演奏は他に知らず、特に前半の独特の粘着性を持つフレージングとリズムの重みは、ウィーン・フィルが彼らなりのイディオムでクーベリックの思いを体現しよう体を張った証しでしょう。驚くのは最後のティンパニの強打!これほど露骨な一撃は、クーベリックの同曲録音の中でも他に見られない現象です。シカゴ響盤がこれに近いですが、素朴さには欠けます。最後の“ブラニーク”も音の結晶度の高さとストレートな感情表現が相俟って比類なき感動をもたらします。前半部の内声の絡みの緊密ぶりはガチッとした構築性は手に汗握るほどの緊張感を孕み、中間の牧歌は、古今を通じて傑出したニュアンスの豊かさ。3連リズムを土台と戦闘シーンの後の平和を幕開けを告げるホルン(7:13〜)の美しさと完璧なフォルム感は並ぶものなし。熱さが空回りしがちなコーダも、最後の一音まで浮足立つことなく身のぎっしり詰まった音を出し続けるのです。【2023年8月・湧々堂】

Chandos
CHAN-20291(1CD)
イタリアからの絵葉書〜イタリア映画音楽集
モリコーネ(1928-2020):『ミッション』よりガブリエルのオーボエ、滝
 『海の上のピアニスト』より愛を奏でて
 『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988)よりノスタルジア、愛のテーマ
 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984)よりデボラのテーマ、メインテーマ
 『マレーナ』(2000)よりメインテーマ
ホセ・ラカジェ(1859-1937)&エンリオ・モリコーネ:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』よりアマポーラ
ニーノ・ロータ:『フェリーニのアマルコルド』(1973)よりテーマ
 『ゴッドファーザー』(1972)よりゴッドファーザー・ワルツ、シシリアの田園風景、愛のテーマ
 『甘い生活』(1960)よりテーマ
パオロ・シルヴェストリ(1960-):『コントロヴェント』(2000)よりテーマ
ガトー・バルビエリ(1932-2016):『ラストタンゴ・イン・パリ』(1972)よりテーマ
マルコ・アルボネッティ(Sax)、
ローマ・シンフォニエッタ、
パオロ・シルヴェストリ(指)

録音:2022年12月、フォーラム・スタジオ(イタリア、ローマ)
ニューヨーク、カーネギー・ホール・デビューが高く評価され、世界中でソリスト&指導者として活動するイタリアを代表するコンサート・サクソフォニスト、マルコ・アルボネッティのChandosレーベル3rdアルバムは、イタリアの映画音楽集!オーケストラは、エンニオ・モリコーネが彼の偉大な映画音楽のレコーディングに起用したのと同じローマ・シンフォニエッタ!さらに収録は、イタリア映画界最高のスコアの多くが録音されたローマの歴史的なフォーラム・スタジオ(Forum Studios)で行われました。
本作はエンニオ・モリコーネとニーノ・ロータの傑作を中心に、10の映画からの音楽をパオロ・シルヴェストリのアレンジ、オーケストレーションで収録。ピアノとサクソフォンのソロを伴う弦楽オーケストラによる演奏が、リスナーの耳と心、両方を魅了します。2002年のクリスマス・イヴに、指揮者リッカルド・ムーティの自宅で開かれた集まりに参加したアルボネッティは、そこでモリコーネに出会い、彼と音楽について語り合う感動的な機会を得たといいます。またヴェネツィアの図書館では、ニーノ・ロータのオリジナル原稿のアーカイブと、ロータとフランシス・フォード・コッポラが『ゴッドファーザー』の撮影中に書き込んだ注釈の研究を行いました。イタリアの文化的アイデンティティを体現し、世界中の人々に愛されているこれらの音楽は、私たちを別の時間や場所に運び、過去の記憶を呼び起こしたり、想像の中でしか見ることのできない世界を紹介したりすることができる、比類なき芸術作品といえるでしょう。

ARCANA
A-554(1CD)

NYCX-10426(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
エンニオ・モリコーネ:ヴァイオリンと弦楽合奏の為の「シネマ・レアリティーズ」
1-2. LA CALIFFA 「ラ・カリファ」(70)(日本未公開)
 1. Notturno 夜想曲
 2. La cena 晩餐
3-5. MAURO BOLOGNINI SUITE 「マウロ・ボロニーニ組曲」
 3. Intro 序奏
 4. Main Theme 古い階段の下で 〜PER LE ANTICHE SCALE(75)(日本未公開)
 5. Ricordo d’amore 愛の記憶 〜沈黙の官能(76)
6-9. QUATTRO ADAGI 「4つのアダージョ」
 6. Chi キ・マイ 〜MADDALENA(71)(日本未公開) *
 7. Deborah’s Theme デボラのテーマ 〜ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(84)
 8. Addio ai monti 山々への別れ 〜I PROMESSI SPOSI(89)(日本未公開)
 9. Vatel’s Theme ヴァテールのテーマ 〜宮廷料理人ヴァテール(00)
10. Italian Theme シシリアンのテーマ 〜シシリアン(69) *
11. Quasi un Vivaldi ヴィヴァルディのように(アルプスの隠れ家) 〜非情の標的(73) *
12-13. TAVIANI BROTHERS SUITE 「タヴィアーニ兄弟組曲」
 12. Ritorno a casa 帰郷 〜アロンサンファン 気高い兄弟(74)
 13. Main Theme 草原 〜IL PRATO(79)(日本未公開)
14-15. SILVANO AGOSTI SUITE 「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」
 14. Dedicato a Maria マリアに捧ぐ 〜LA RAGION PURA(01)(日本未公開)
 15. Romanza Quartiere クァルティエール・ロマンス 〜クワルティエーレ 愛の渦(87)
16. Man with a Harmonica ハーモニカの男 〜ウエスタン(68) *
17. Main Theme ロリータ 〜ロリータ(97) *
 編曲…エンニオ・モリコーネ/*=マルコ・セリーノ
マルコ・セリーノ(ソロ・ヴァイオリン、リーダー)
パドヴァ・ヴェネトO

録音:2023年4月11-13日 サン・ロッコ祈祷所、パドヴァ、イタリア
※ 国内仕様盤には、モリコーネをこよなく愛する映画音楽ライターの江守功也氏による解説が付属。
2022年1月に発売され、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが最後に書き上げた自作の再構成としてロング・セラーを続けるヴァイオリンと管弦楽の為の 「シネマ組曲」(NYCX-10268/A495)。そこでソリストを務め、巨匠とも長年共演してきたヴァイオリニスト、マルコ・セリーノによるモリコーネ・アルバムの続編 が登場。今回は「シネマ・レアリティーズ」のタイトル通り、「デボラのテーマ」と「古い階段の下で」など一部を除き、前作と被らない珍しい曲を集めた内容となっ ています。日本未公開作品の曲も多いですがいずれもモリコーネらしい美しさを湛えており、聴き込むほどに巨匠の才能の奥深さを改めて実感させられること でしょう。モリコーネ自身の編曲に加え、そのスタイルに沿ったセリーノによる編曲も数曲収録。「マウロ・ボロニーニ組曲」はこのアルバムで初めて演奏されたもの であり、オリジナル・サウンドトラック盤と同じ「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」以外は、今回が初録音となる編曲で収録されています。

ALPHA
ALPHA-1013(1CD)

NYCX-10427(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
バルトーク:管弦楽の為の協奏曲 Sz.116
ヴィオラ協奏曲 Sz.120
アミハイ・グロス(Va)
リール国立O
アレクサンドル・ブロック(指)

録音:2022年7月 リール新世紀音楽堂(オーディトリアム・ドゥ・ヌーヴォー・シエクル)
※ 国内仕様盤には、増田良介氏による日本語解説が付属。
アレクサンドル・ブロックとリール国立OによるALPHA第5弾は、バルトークの管弦楽の為の協奏曲とヴィオラ協奏曲という組み合わ せ。細部まで行き届いたコントロールと全体を見通す堅固な構築力で、高いテンションを保ちながら難曲を鋭利にまとめ上げるブロックの高い 統率力と、それに十全に応えるリール国立管の集中力と演奏技術は今回も健在で、両作品の素晴らしさを十二分に引き出しています。 ヴィオラ協奏曲ではベルリン・フィル首席奏者のアミハイ・グロスが登場。見事な技術で緊張感漲る演奏を聴かせますが、一瞬の弛緩や解放 で表情に幅を持たせつつ集中を持続させる表現力の高さはさすがの一言に尽きます。

TOCCATA
TOCCATA NEXT
TOCN-0030(1CD)
NX-B03
グライムソープからのポストカード(ブラスバンド作品集)
ジャック・スタンプ(1954-):ハンセル序曲(2019)*
デヴィッド・ハックブリッジ・ジョンソン(1963-):グレスフォードのスロー・マーチ(E.R.IIへのメモリアム)*
マイケル・ホルステンソン(1956-):冬の月(2022)*
リズ・レーン(1964-):a セレナータ(2019)
ハリソン・バートウィッスル(1934-2022):グライムソープ・アリア(1973)**
ロバート・バーナット(1931-1994):Dunlap’s Creek(1976)
ベン・ゴント(1984-):More Like What It Is (2023)*
リズ・レーン:Beyond the Light(2022)*
スタンプ:Vociferation(2022)*
エドワード・グレグソン(1945-):グライムソープからのポストカード(1993/2022)*
グライムソープ・コリアリー・バンド
ジャック・スタンプ(指)
ベン・パーマー(客演指揮者)…**

録音:2023年1月22、29日、2023年1月8日(ライヴ)
*…世界初録音
1996年の映画「ブラス!」のモデルになるなど、現在でも高い人気を誇るグライムソープ・コリアリー・バンド。 1917年、イギリス、サウス・ヨークシャー州のグライムソープ炭坑夫たちによって結成され、その翌年にコンテストに出場、めきめきと頭角を現したメンバーたち の演奏は、1932年にラジオで放送されて話題になりました。そして1967年には権威のあるブリティッシュ・オープン・チャンピオンシップで初優勝。1992年の 炭鉱閉鎖に伴う解散の危機を乗り越え、更に活動に磨きをかけています。 このアルバムは、アメリカの作曲家ジャック・スタンプが2019年にバンドのInternational Composer-in-Associationに任命された際、リズ・レーンら多く の作曲家たちに作品を依頼し録音するという新たなプロジェクトの構想から実現したもので、以前からバンドの発展に貢献していたバートウィッスルが作曲し た「グライムソープ・アリア」も加え、多彩なスタイルで書かれた作品が集められています。収録された全10曲からは、ブラスバンドの超絶技巧と妙技をじっくり 味わえます。

King International
KKC-8829(7SACD)
バッハ:管弦楽BOX
■DISC1
ヴァイオリン協奏曲全集
第1番イ短調BWV1041/第2番ホ長調BWV1042/2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043/オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調BWV1060
■DISC2
ブランデンブルク協奏曲全集(旧録音)1
第1番ヘ長調BWV1046/第2番ヘ長調BWV1047/第3番ト長調BWV1048
■DISC3
ブランデンブルク協奏曲全集(旧録音)2
第4番ト長調BWV1049/第5番ニ長調BWV1050/第6番変ロ長調BWV1051/第5番第1楽章の初版BWV1050a
■DISC4
ブランデンブルク協奏曲全集(新録音)1
第1番ヘ長調BWV1046/第2番ヘ長調BWV1047/第3番ト長調BWV1048/第4番ト長調BWV1049
■DISC5
ブランデンブルク協奏曲全集(新録音)2、管弦楽組曲全集1
第5番ニ長調BWV1050/第6番変ロ長調BWV1051/組曲第4番ニ長調BWV1069
■DISC6
管弦楽組曲全集2
第3番ニ長調BWV1068/第1番ハ長調BWV1066/第2番ロ短調BWV1067
■DISC7
2台のチェンバロのための協奏曲全集
協奏曲第1番ハ短調BWV1060/第2番ハ長調BWV1061/第3番ハ短調BWV1062/管弦楽組曲第1番BWV1066(鈴木優人編による2台チェンバロ版)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン

■DISC1
寺神戸亮、若松夏美(Vn)、
マルセル・ポンセール(Ob)
■DISC7
鈴木雅明、鈴木優人(Cemb)

録音:1998-2013年/神戸松蔭女子学院大学チャペル、彩の国さいたま芸術劇場コンサートホール
2023年がBISレーベル創業50周年であることを記念して、2016年発売のBCJバッハ管弦楽Boxを大幅値下げで限定発売します。
ブランデンブルク協奏曲(旧盤)とヴァイオリン協奏曲全集は通常盤CDしか現在は入手できませんが、ここでは全点がSACDハイブリッド盤。協奏曲のソリスト は寺神戸亮、若松夏美、鈴木雅明、鈴木優人ほか、アンサンブルも鈴木秀美、高田あずみ、三宮正満など最高のキャストで臨んでいます。また、ブランデンブルク協 奏曲の新盤では、ヴィオリーノ・ピッコロ(寺神戸亮)、ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ(ディミトリー・バディアロフ)といった楽器を用いているのも興味津々です。
7枚組箱入りで、これが1セットあればバッハの管弦楽作品の大半を最高の演奏と録音かつ驚きの価格で揃えることができます。記念製造につき今回の機会を 逃すと入手不可能となります。お忘れなくご注文下さい。 (Ki)

DUX
DUX-1908(1CD)
マラフスキ&パレステル:映画音楽集
ロマン・パレステル(1907-1989):映画『A City Invincible』からの音楽
アルトゥル・マラフスキ(1904-1957):映画『Robinson warszawski』からの音楽
ゴジュフPO、
マルタ・クルチンスカ(指)

録音:2022年10月(ポーランド)
マラフスキとパレステル、2人の優れたポーランド人作曲家が同じ映画のために書いた2つの組曲を収録。その背景には、政治的な決定により何度も修正が加えられ、最終的にはタイトルを変えて公開された映画『Robinson warszawski』の複雑な運命があります。ロマン・パレステル(1907-1989)による大胆なオーケストレーションが施された後期ロマン派風のシンフォニック・スコアと、アルトゥル・マラフスキ(1904-1957)作曲のシンプルかつモダンな初期バージョンを比較するのは興味深いものです。
DUX
DUX-1910(1CD)
コニェチュニ:劇場音楽、映画音楽集(クラクフの音楽的軌跡 Vol.4)
ジグムント・コニェチュニ(1937-):Interlude ? Serce moje gram/Dialog ? Jak daleko stad, jak blisko/Jasminum/Glissando/Figurant/Kontrapunkt/Intermezzo/Lekcja polskiego/Sniezyca/Muzyka baletowa/Pornografia
ベートーヴェン・アカデミーO、
ラファウ・ヤツェク・デレクタ(指)ほか

録音:2022年11月(ポーランド)
ポーランドのクラクフ文化フォーラムが進めている『クラクフの音楽的軌跡』シリーズの第4巻。クラクフ出身の演劇・映画音楽の作曲家ジグムント・コニェチュニ(コニエチュニ)(1937-)の作品を収録。スタニスワフ・ヴィエホヴィチ(1893-1963)に師事したコニェチュニは、長編映画短編映画、アニメーションの音楽、とりわけヤン・ヤクブ・コルスキ監督の映画につけた音楽で知られています。

BMOP SOUND
BMOP-1077(1SACD)
エリオット・カーター:作品集
バレエ音楽集

(1)「ポカホンタス」(1939)
(2)「ミノタウロス」(1947)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:(1)2019年5月10日、(2)2020年1月11日
アメリカ東海岸の硬派現代音楽作曲家の代表格エリオット・カーターは 103歳の長寿を全う し最期の時まで作曲していたという化け物だが、その長寿のゆえ生涯のうちでいくつか大きく 作風を変えた。ここに収められた作曲者30代に作曲された 2つの作品は彼が書いた数少な いバレエ音楽で、この時代は新古典主義的な作風をとっていた(セリー音楽を書き始めるのは 1960年代、作曲者50歳を過ぎてからである)。ディズニー映画にもなった「ポカホンタス」は北 米先住民の実在した女性の物語でアメリカのフォルクロアな題材のせいかコープランドを思わ せる音楽。ミノタウロスはギリシャ神話に登場する牛頭人身の怪物の物語。映画音楽を思わせ る巧みな描写力に溢れた佳品です。
BMOP SOUND
BMOP-1078(1SACD)
ジョン・アダムス(b.1947):作品集
(1)室内交響曲(1992)
(2)コモン・トーンズ・イン・シンプル・タイム(1979)
(3)室内交響曲の息子(2007)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケスト
ラ・プロジェクト

録音:(1)(3)2014年8月15日、(2)2015年5月10日
ポスト・ミニマルの代表的作曲家ジョン・アダムスの新旧作品を収録。室内交響曲はシェーン ベルクの同名の作品の第1番をアニメ映画のサントラ風に翻案したらどうなるか、という発想で 書かれた曲。複雑なポリフォニー(無調、多調、調性が折衷されている)で書かれながらポップ でコミカルな楽想が楽しい。コモン・トーンズ・イン・シンプル・タイム(単純な時間のなかの共通 音)は作曲者前期の作品でより純粋なミニマリズムで書かれており、輝かしい管弦楽法による協 和音の持続が心地よい。「室内交響曲の息子」は前出「室内交響曲」の続編。ポップでコミカ ル、ジャンキーなサウンドに溢れているのは前作と同じだが、リズム、ハーモニー、対位法はよ り複雑化しています。作曲者の鮮やかな管弦楽法と機知が楽しい秀作。
BMOP SOUND
BMOP-1079(1SACD)
バーバー:作品集
(1)「ノックスヴィル:1915年の夏」
(1947)
(2)バレエ「メデア」(1947)
(3)「ブリッジ遊び」(1959)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)クリステン・ワトソン(S)
(3)アンジェラ・グーチ(S)、クリスタ・リヴァー(MS)
マシュー・ディバッティスタ(T)
デイヴィッド・クラヴィッツ(Br)

録音:(1)2009年8月29日、(2)2015年7月16日、(3)2017年7月19日
バーバーの代表作で英語の詩による名歌曲「ノックスヴィル:1915 年の夏」とバレエ音楽「メ デア」の全曲版を収録。1959 年に書かれた「ブリッジ遊び」はバーバーの盟友カルロ・メノッテ ィの台本によるショート・オペラでトランプ・ゲームをめぐる男女の駆け引き描いたお洒落な作 品。いずれもバーバーの音楽の抒情性がよく出ている内容。20 世紀アメリカのロマン主義作曲 家バーバー面目躍如の作品集。
BMOP SOUND
BMOP-1080(1SACD)
ウォルター・ピストン(1894-1976):作品集
(1)エドワード・バーリンガム・ヒルの主題による変奏曲(1963)*
(2)9楽器のためのディヴェルティメント(1946)
(3)クラリネット協奏曲(1967)
(4)管弦楽のための協奏曲(1933)*
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・ プロジェクト

録音:(1)2015年6月30日、(2)2014年8月11日、(3)(4)2019年3月6日
*=世界初録音
ピストンは20世紀前半から戦後にかけてのアメリカを代表するアカデミックな作曲家。名教 師としてバーンスタインからエリオット・カーター、ジョン・ハービソン、ルロイ・アンダーソンまで 数多くの弟子を育てた。このディスクは世界初録音を含む貴重な作品集。エドワード・バーリン ガム・ヒルの主題による変奏曲はピストンの師匠の主題を使ったものでショスタコーヴィチを思 わせる。管弦楽のための協奏曲はバルトークの同名作品に及ばないながら、それよりも作曲が 10年早いこと(コダーイの同名作品と比べても6 年早い)、バロック様式を換骨奪胎したような新 古典主義的な作品であること、音の扱い方にバルトーク的な要素があることを鑑みると、なかな か興味深い作品です。
BMOP SOUND
BMOP-1083(1SACD)
ジョン・ハービソン(b.1938):管弦楽曲集
(1)ディオティマ(1976)
(2)ミロシュ歌曲集〜ソプラノと管弦楽のため
の(2006)
(3)交響曲第6番(2011)
ギル・ローズ(指)ボストン・モダ
ン・オーケストラ・プロジェクト
(2)(3)ドーン・アップショウ (S)

録音:2017年10月29日、2019年4月7日ボストン ジョーダン・ホール
ジョン・ハービソンはアメリカ東海岸を代表する作曲家の一人。多作家で3 つのオペラ、6つ の交響曲、12の協奏曲ほかこれまでに約 300曲を作曲しています。ハーバードとプリンストン大 学でロジャー・セッションズとウォルター・ピストンに学び、作品はピューリッツァー賞を受賞して います。こうした経歴からも想像される通り、彼の作風は12 音技法、無調の様式を踏襲しながら、 ヨーロッパの伝統的な様式にしたがった堅実な新古典主義といえるでしょう。いずれも重厚な形 式、管弦楽の機能を活かした聴きごたえのあるものだが、特にドーン・アップショウが参加した 「ミロシュ歌曲集」が聴きもの。彼女の伸びやかな美しい歌声は今も健在です。第6 交響曲の 第1楽章にもアップショウが登場します。
BMOP SOUND
BMOP-1084(2SACD)
マシュー・オーコイン(b.1990):作品集
(1)「トニーのためのエクソドス」(2015/21)〜テノールと管弦楽のための
(2)ピアノ協奏曲(2016)
(3)オルフィック・モーメント(2014) 〜カウンター・テナーと管弦楽のための
(4)イッツ・オウン・アコード(2016)
(5)デュアル(2015)
(6)この地球(2015)
(7)ギャラップ(2021)
(1)-(3)ギル・ローズ(指)ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(1)ポール・アップルビー(T)
(2)コナー・ハニック(P)
(3)(6)(7)アンソニー・ロス・コンスタンツォ(CT)
(3)(4)キール・ゴグウィルト(Vn)
(4)(6)(7)マシュー・オーコイン((4)(6)Pf、(7)指揮)
(5)(7)コールマン・イッツコフ(Vc)
(5)ダグ・バリエット(CB)
(7)ダヴォーヌ・ティネス(Bs-Br)
(7)エミ・ファーガソン(Fl)
(7)ジョニー・アレン(Perc)
(7)コナー・ハニック(P)
(7)ミランダ・カクソン(Vn)

録音:2017年10月31日ボストン、ジョーダン・ホール、2021年6月17-18日ウォーセスター、メカニクス・ホール
マシュー・オーコインはハーヴァード・カレッジを学び、指揮者としてもその手腕を発揮してい るアメリカの若手作曲家。作曲家としてはフィラデルフィア管やチューリヒ・トーンハレ管などか ら作品を委嘱されています。彼の作風は無調を基本としながら、調性、ロマンティックな旋律など を折衷した新ロマン主義ともいえるものでヨーヨー・マなどからもその作品は支持されています。 保守的な作風ながらツボを押さえた聴きごたえのある作品が揃ったアルバム。
BMOP SOUND
BMOP-1085(1SACD)
ゲイル・キュービック(1914-1984):作品集
(1)ディヴェルティメント第1番(1959)
(2)映画「ジェラルド・マクボイン・ボイン」(1950)
(3)ディヴェルティメント第2番(1958)
(4)シンフォニー・コンチェルタンテ(1951-1953)〜トランペット、ヴィオラ、ピアノと管弦楽のための
ギル・ローズ(指)ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)フランク・ケリー(語り)
(2)ロバート・シュワルツ(Perc)
(4)ヴィヴィアン・チョイ(P)
(4)テリー・エヴァーソン(Trp)
(4)ジン・ペン(Va)
ゲイル・キュービックはイーストマン音楽院、ハーバード大学でウォルター・ピストン、ナディ ア・ブーランジェに学び、生前は映画音楽の作曲で生計を立てながらシリアスな作曲を行って いた。世代的にはコープランド、バーンスタインの間に位置し、彼らと師匠をも同じくしているこ とからコープランド、バーンスタインを思わせる 20世紀アメリカ音楽のよき伝統つまり堅実な様 式感とアメリカ的なポップの要素(スウィング・ジャズの影響あり)を持っています。それが一番よく 表れた作品が2つのディヴェルティメントです。そんな一方、トランペット、ヴィオラ、ピアノと管 弦楽のためのシンフォニー・コンチェルタンテではシリアスな一面を見せています。コープランド、 バーンスタインの音楽が彼ら独自の個性ではなく、ある時代を象徴する共通のスタイルだった ことがわかる興味深い一枚(コープランド、バーンスタインの作品と言われたら信じてしまう)。
BMOP SOUND
BMOP-1086(1SACD)
ロジャー・レイノルズ(b.1934):ヴァイオリン作品集
(1)ペルソナ(1989-90)〜ヴァイオリンと管弦楽のための
(2)ココロ(1991-92) 〜無伴奏ヴァイオリンのための
(3)アスピレーション(願望)(2004-05) 〜ヴァイオリンと管弦楽のための
ガブリエラ・ディアズ(Vn)
(1)(3)ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケスト
ラ・プロジェクト

録音:2013年6月1日、2015年11月9日、2018年6月4日
ロジャー・レイノルズはアメリカにあって、最もヨーロッパの前衛楽派に近い作風を取る作曲 家。ヴィデオ・アートなどミクスト・メディアの作品もあり、武満徹が主宰した Music Today 音楽 祭、サントリー国際作曲委嘱シリーズのために来日したこともある。松平頼暁とも親交があり、 日本との関りが深い。ここに収められたヴァイオリンのための作品は静かなモノローグと管弦楽 の煌びやかな響きが交錯する美しい音楽で前衛音楽ながら日本の静謐の美学に通じるもの がある。一聴に値する一枚。
BMOP SOUND
BMOP-1087(1SACD)
ジョン・コリリアーノ(b.1938):作品集
(1)「音楽へ」(1995)
(2)トゥルバドゥール(吟遊詩人) (1993) 〜ギターと室内オーケストラのための変奏曲
(3)交響曲第2番(2000)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト
(2)エリオット・フィスク(G)

録音:2019年2月24-25日、2021年9月10日
コリリアーノはアメリカ東海岸を代表する作曲家の一人。メトロポリタン歌劇場のために作曲し た「ヴェルサイユの幽霊」は有名。ここに収録された弦楽合奏のための交響曲第 2番はピューリッツァー賞を受賞しています。彼の作風は現代音楽の諸技法を折衷したながらロマン的な情感 を失わないもので広く聴衆から支持されています。
BMOP SOUND
BMOP-1089(1SACD)
カルロス・スリナッチ(1915-1997):神の曲芸(1960)
フクロウと猫(1978)
荒れ果てた庭(1957)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト

録音:2018年11月28日ボストン、フレイザー・ホール
2021年9月7日ウォーセスター、メカニクス・ホール
カルロス・スリナッチはスペイン、バルセロナ出身の作曲家。バルセロナ、デュッセルドルフで 学んだ後、アメリカに移住、モダン・ダンスのパイオニア、マーサ・グラハム(1894-1991)と組ん で多くのバレエ音楽を手掛けた。このアルバムはそうした作品のひとつ。明快な形式と快活なリ ズムに溢れた音楽からバレエの情景が目に浮かんでくる。作曲者がバルセロナ出身とあって、 スペイン的な要素が強く、ファリャあるいはコープランドの「エル・サロン・メヒコ」を思わせる部分 もある楽しい一枚。
BMOP SOUND
BMOP-1090(1SACD)
アヴナー・ドーマン(b.1975):管弦楽曲集
シクロン(2015) /占星術(2011)
「ウリア:王が死を望んだ男」(2009)
3つの間奏曲「アフター・ブラームス」(2015)
エレフ交響曲(2000)
ギル・ローズ(指)
ボストン・モダン・オーケストラ・プ
ロジェクト

録音:2019年11月24日ボストン、ジョーダン・ホール、2021年11月9日、11月30
日ウォーセスター、メカニクス・ホール
アヴナー・ドーマンはズービン・メータ、クリストフ・エッシェンバッハ、リッカルド・シャイーらか ら支持され、作品がさかんに演奏されている中堅作曲家。しっかりとした構成と手堅い管弦楽 法でオーケストラの機能を存分に活かした効果満点の作品です。新ロマン主義、新古典主 義的な作風で誰にでも親しめる内容。

ALPHA
ALPHA-990(1CD)
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
ヴィラ=ロボス:組曲「アマゾンの森」
フィリップ・グラス(1937-):メタモルフォシス I 〜「アマゾンの流れ」
カミラ・プロヴェンツァーレ(S)
フィルハーモニア・チューリッヒ
シモーネ・メネセス(指)

録音:2022年10月 チューリッヒ歌劇場
ブラジル出身でパーヴォ・ヤルヴィの助手を務め、現在はフランスを拠点に活躍するシモーネ・メネセス。2019年には初来日を成功させ、 2022年にリリースされたドキュメント映像『メタノイア』(Accentus Music)は世界各地でたいへん高い評価を得ています。近現代とブラジル の作品を得意とする彼女が深い愛情を寄せているのが、晩年のヴィラ=ロボスが映画『緑の館』のために書いた曲を演奏会用に再構成した 「アマゾンの森」。今回はAcademia Brasileira de Musicaの新校訂版から、メネセスが管弦楽とソプラノ独唱の為の11曲(約45分) を抜粋、組曲版として収録しています。全曲版に聴かれる合唱の参加こそないものの、熱帯雨林の厳しい自然と熱量を大オーケストラで表 現する音楽を雄大に歌い上げています。ソプラノ独唱にはメネセスと同じイタリア系ブラジル人のカミラ・プロヴェンツァーレ(プロヴェンサリ)が参 加、深みのある歌声を聴かせます。併せて収録されたのは、フィリップ・グラスがブラジルの創作パーカッション・グループ、ウアクチのために書き 下ろし、後に管弦楽版も作成した「アマゾンの流れ」から終曲「メタモルフォシス I」。ループするように繰り返されるリズムが心地よい作品で す。またこのプロジェクトは報道やドキュメント写真で名高いセバスチャン・サルガドとのコラボレーションとなっており、「アマゾンの森」の各曲に対 応する美しい写真をサルガドが提供、メネセスのコンサート会場で展示されるほか、このアルバムのブックレットにも掲載されています。

Linn
CKD-730(1CD)
バッハ(トーマス・エーラー(1980-)(リイマジンド): パルティータ 第1番変ロ長調 BWV825
 パルティータ 第2番ハ短調 BWV826
 パルティータ 第5番ト長調 BWV829
 コレンテ〜 パルティータ 第6番ホ短調 BWV 830
エーラー:Brook of Light 光の小川
ロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサンブル
トロント王立音楽院グレン・グールド校のメンバー
トレヴァー・ピノック(指)

録音:2023年3月27-29日スネイプ・モルティングス、サフォーク、UK
ユゼフ・コフレル編曲「ゴルトベルク変奏曲」が大きな話題となったトレヴァー・ピノックとロイヤル・アカデミー・オブ・ミュージック・ソロイスツ・アンサ ンブルによる、バッハの鍵盤楽器の為の名作を室内管弦楽で演奏する企画第2弾。今回は同様の編成による新しい編曲をロイヤル・アカ デミー出身の作曲家トーマス・エーラーに依頼しました。コフレルの編曲のような親しみやすさと、それとは異なるアプローチを目指すエーラーが 6曲のパルティータから選んだのは1番、2番、5番、そして6番からコレンテで、編成は弦(4/4/3/3/1)、フルート、オーボエ、コーラングレ、ファ ゴットが各1というもの。編曲よりも一歩踏み込んだ「リイマジンド(再想像)」という作業を経て生み出された作品は、バッハの書いた音型のみ を使いながら様々な楽器がフレーズを受け継いで声部の動きを鮮やかな色彩感で表現しており、さらに和声を厚く印象的に響かせることで、 バッハの鍵盤作品の最高峰という完成度を保ちながら、ロマン派を思わせる超時代的な美しさを纏わせることに成功しています。最後には エーラーのオリジナル作品「光の小川」を収録。ドイツ語のBach(小川)に掛けたタイトルのこの作品は、パルティータの回想もかすかに姿を現 しつつ、バッハの音楽が人々の魂を照らし出すイメージを表現しているということです。見通しの良い録音も相まって、たいへん爽やかなアルバ ムに仕上がっています。


ICA CLASSICS
ICAC-5173(2CD)
NX-C07
ボールト/惑星、 南極交響曲、
(1)ホルスト:『惑星』 Op.32*
(2)ホルスト:フーガ風序曲 Op.40-1*
(3)ホルスト:「ハマースミス」 前奏曲とスケルツォ Op.52
(4)バターワース::青柳の堤*
(5)ヴォーン・ウィリアムズ:南極交響曲
(6)ウォルトン:交響曲第1番変ロ短調
マーガレット・マーシャル(S)
BBC響&cho
LPO*
エイドリアン・ボールト(指)

録音:(1)1973年9月7日ロイヤル・アルバート・ホール
(2)1971年3月23日ロイヤル・フェスティバル・ホール
(3)1973年9月12日ロイヤル・アルバート・ホール
(4)1969年11月26日バーキング・タウン・ホール
(5)1977年10月12日ロイヤル・フェスティバル・ホール
(6)1975年12月3日ロイヤル・フェスティバル・ホール
全てライヴ、ステレオ
2023年に没後40年を迎えたエイドリアン・ボールトが英国管弦楽の名作を指揮したライヴ音源が、BBCのアーカイヴより新リマスターで登 場します。中でも目玉は、彼が公開で行った最後のオーケストラ・コンサートである1977年の「南極交響曲」の初発売。「デイリー・テレグラ フ」紙において、音楽評論家でもあった作曲家アンソニー・ペインにより「素晴らしい解釈」と絶賛されたこの公演は、余力を残して公開の場 を退いた巨匠の到達点と言っても差し支えないでしょう。併せてホルストの「ハマースミス」「フーガ風序曲」といった小品の初登場も嬉しいとこ ろです。なお、『惑星』も2013年にBBC Music Magazineの付録としてCD化されたのみの貴重なもの、ウォルトンの交響曲第1番は Carlton BBC Radio Classicsで出ていたものと同一の演奏となっています。ボールトが初演を行った『惑星』や、ウォルトンでの作品のツボ を心得た大管弦楽の鳴らしぶりと細やかな統率力はもちろん、バターワースの美しい小品で聴かせる作品を深く慈しむような、紳士的でいて 奥深い表現力も大きな聴きどころ。世界中のヒストリカル録音ファンから絶大の信頼を得るポール・ベイリーによる丁寧な新リマスタリングで、 いずれの音質も大幅に向上しています。

Signum Classics
SIGCD-653(1CD)
ゲットーからの音楽
1. ブルッフ:コル・二ドライ
2. ダニエル・シャリット(b.1940):Resisey Laila
3.イェヘツケル・ブラウン(1922-2017):Min HaAyara
4-8. シャリット:弦楽オーケストラのための組曲
9. ライプ・エイレンベルク(d.1943):Lelero
シムカ・ヘレド(指/VCtr.1,9)
ジャック・リーベック(Vn/tr.3)、
クリストファー・ウォーレン=グリーン(指/tr.1)、
ロンドン室内O

録音:2018年11月1日-3日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(ロンドン)
本アルバムでは、ユダヤ教の音楽から二つの旋律を借用して作曲された、ブルッフのチェロと管弦楽のための協奏的作品 「コル・二ドライ」 など、ユダヤ音楽の様々な要素を同化させた音楽を取り上げています。
当時最年少の24歳という若さイスラエルPOの首席チェロ奏者を務め、ソリストとしては、クリーヴランドO、ピッツバーグSO、イスラエルPOなど、多くの一流オーケストラと共演、メータ、マゼール、ブロムシュテットなどの指揮者とも共演したシムカ・ヘレド。変幻自在のアンサンブル「フィボナッチ・シークエンス」のリーダーとして活躍し、日本では福間洸太朗とのデュオで来日公演も果たしているイギリスの若きヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、ジャック・リーベックがソリストとして参加しています。

Onyx
ONYX-4242(1CD)
ヴェリズモ〜イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集
ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」 より 時の踊り
プッチーニ:歌劇 「マノン・レスコー」 の第3幕より 間奏曲、
 歌劇 「妖精ヴィッリ」 より 妖精の踊り、
 歌劇 「修道女アンジェリカ」 より 間奏曲、
 歌劇 「エドガール」 より 第3幕への前奏曲、
 歌劇 「蝶々夫人」 より 第3幕への前奏曲
マスカーニ:歌劇 「友人フリッツ」 より 間奏曲、
 歌劇 「カヴァレリア・ルスティカーナ」 より 間奏曲、
 歌劇 「仮面」 より シンフォニア
レオンカヴァッロ:歌劇 「道化師」 より 間奏曲
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇 「スザンナの秘密」 より 序曲、
 歌劇 「マドンナの宝石」 より 第1&第2間奏曲
チレア:歌劇 「アドリアーナ・ルクヴルール」 より 間奏曲
ドミンゴ・インドヤン(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
2006年から15年間、ロイヤル・リヴァプールPOの首席指揮者を務めたワシリー・ペトレンコに代わり、2021年9月から新たな首席奏者に就任したアルメニア系ベネズエラの若き注目指揮者、ドミンゴ・インドヤン。フランスの管弦楽作品集、ラテン・グラミー賞獲得作曲家、ロベルト・シエッラによる交響曲第6番に続くOnyx第3弾は、イタリア・オペラの前奏曲&間奏曲集!
スタンダール、プーシキン、バルザックなど、初期のフランスやロシアのリアリスト(現実主義者)たちの作品は、国境を越えて、新たなイタリアの文学的リアリズムのスタイルにも影響を与えました。本アルバムでは、19世紀末から20世紀初頭にかけてイタリア散文文学で隆盛した「ヴェリズモ(現実主義)文学」に影響を受けた、イタリア・オペラの新傾向であるヴェリズモ・オペラを代表する作品から、マスカーニの 「カヴァレリア・ルスティカーナ」、ルッジェーロ・レオンカヴァッロの 「道化師」 などを取り上げています。ベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」でヴァイオリンを学び頭角を現し、BBCプロムスでの指揮姿が話題となったドミンゴ・インドヤンの洗練されたタクトで、イタリア・オペラの新たな礎を築いたこれら不朽の名作の数々をお楽しみください。

NoMadMusic
NMM-111(1CD)
天上の水〜カミーユ・ペパン作品集
(1)嵐の始まりに(2021)〜管弦楽のための
(2)天上の水(2022) 〜管弦楽のための
(3)暁の前に(2020)〜12人の奏者のための
(4)ラニアケア(天空)(2019) 〜管弦楽のための
(5)ユグドラシルの泉(2018) 〜管弦楽のための
ベン・グラスバーグ(指)リヨン国立O

録音:2022年8月リヨン公会堂
1990年生まれのフランスの女性作曲家カミーユ・ペパンはフランス印象派とアメリカのミニマルミュージックの影響を受け、自然や美術からインスピレーション を得た独特の詩情あふれる作風を示しています。
このアルバムはオーケストラのための新作を集めたもので、いずれも自然現象を題材としています。嵐の前の雷の閃光や夜明け、日没などを独特の感性で描きま す。ベン・グラスバーグ指揮リヨンO初のペパン作品。繊細な響きが光ります。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2299(1CD)
レスピーギ:ローマ三部作
(1)交響詩「ローマの松」
(2)交響詩「ローマの噴水」
(3)交響詩「ローマの祭」
(4)リハーサル風景(「ローマの噴水」より)
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC響

録音:(1)1953年3月17日、(2)1951年12月17日、(3)1949年12月12日/ニューヨーク、カーネギー・ホール
(4)1950年
使用音源:(1)-(3)Private archive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
(4)Morgan Records(1MOR A001)
録音方式:モノラル(録音セッション)
■制作者より  
永遠の名盤、トスカニーニ(指)NBCSOによるレスピーギの「ローマ3部作」は当シリーズでも2016年にGS-2143として発売しました。今回は高品 質のテープを使用した2トラック、38センチのオープンリール・テープを新規に取り寄せ、マスタリングの全工程をプロ用の機器で行い、最善を尽くしました。本編 も目の覚めるような音ですが、短いながらも最後のリハーサルも聴き物です。  解説書にはサミュエル・アンテックの著した「This was TOSCANINI」(The Vanguard Press)の一部を翻訳して掲載しています。アンテックは1937年 から1954年までNBCSOのヴァイオリニストとして活躍しており、その内容はトスカニーニの身近にいた人でなければ書けない、まことに鮮烈で生々しい証 言です。これを読むと、この「ローマ3部作」の演奏がますます好きになってしまいます。(平林 直哉) (Ki)

SUPRAPHON
SU-4328(4CD)
『レオシュ・ヤナーチェクの情熱の数々』
■CD1
【民俗的伝統】
(1)バレエ音楽『ラコーシュ・ラコーツィ』(JWI/2,1891)より第1曲「イントロダクション」/第2曲「音楽家」/第31曲「蚊は結婚した」
(2)民俗バラード第2集〜7つの民俗的夜想曲(JWIV/32,1906)より第1曲「少女が草原で草刈りをしていた」/第5曲「ハンサムで陽気なジョニー」/第12曲「燕よ、高く舞い上がれ」
(3)管弦楽のための組曲Op.3(JWVI/6,1891)より第3楽章「アレグレット」、第4楽章「コン・モート」
(4)『歌によるモラヴィアの民俗詩』より第38曲「別れ」/第27曲「狩猟人」/第29曲「短い手紙」/第16曲「不断」/第28曲「恋人の馬」
(5)『シレジアの歌』(JWV/13,1918)より第7曲「ねえ、このナイチンゲールは何?」
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第3幕第6場「神のご加護がありますように」
(7)歌劇『利口な牝狐の物語』(JWI/9,1922-23)より第3幕第7場「走って、狐は、ターボル町へ」
【チェコの場合-政治と愛国心】
(8)シンフォニエッタ(JWVI/18,1926)より第1楽章「アレグレット」
(9)ピアノ・ソナタ変ホ短調「1905年10月1日、街頭にて」(JW,1905)より第1楽章「予感」
(10)7万年(JWVIII/19,1909,rev.1912)
(11)歌劇『ブロウチェク氏の休暇旅行』(JWI/7,1908-1918,rev.1920,1926)より第2幕第2場「御心が天にあるように地にもなされるように」
(12)『チェコ軍勢』(JWIV/42,1918)
(13)カプリッチョ『挑戦』(JWVII/12,1926)より第3楽章「アレグレット」
(14)交響詩『ブラニーク山のバラード』(JWVI/16,1919-)
(15)シンフォニエッタ(JWVI/18,1926)より第4楽章「アレグレット」/

■CD2
【家族】
(1)『歌によるフクヴァルディ民俗詩』(JWIV/27,1899)より第4曲「フクヴァルディ礼拝堂」/第5曲「神があなたに報いられますように!」/第6曲「ハンカの役人」
(2)六重奏曲『青春』(JW7/10,1924)より第3楽章「ヴィヴァーチェ」
(3)カンタータ『アマールス』(JWIII/6,1897)より第3曲「モデラート」
(4)主題と変奏(ズデンカ変奏曲)(JWVIII/6,1880)より主題-アンダンテ-アレグロ-コン・モート-コン・モート
(5)アダージョニ短調(JWVI/5,1890)
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第6場「イェヌーファの嘆き」
(8)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第9曲「涙ながらに」/第10曲「みみずくは飛び去らなかった」
(9)カンタータ『わが娘オルガの死を悼む悲歌』(JWIV/30,1903)
【生活と自然】
(9)歌劇『運命』(JWI/5,1903-05)より第1幕「ルハチョヴィツェの太陽讃歌と赤いバラの贈呈」
スダ博士:ヴラディミール・クレイチーク(T)、第1夫人:インドラ
(10)霧の中で(JWVIII/22,1912)より第3曲「アンダンティーノ」
(11)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第5曲「彼らはつばめのようにしゃべりたてた」
(12)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3幕「私が何を考えていたかわかる?-なぜ人は飛ばないんだろうって」
(13)歌劇『ブロウチェク氏の休暇旅行』より「夜明け前」
(14)ピアノ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネット、ホルンとバスーンのためのコンチェルティーノ(JWVII/11,1925)より第1楽章「コン・モート」
(15)歌劇『利口な牝狐の物語』(JWI/9,1922-23)より「おとぎ話か真実か?」

■CD3
【アントニーン・ドヴォルザークとの友情】
(1)ラシュ舞曲集(JWVI/17,1889-90,rev.1924)より第5曲「チェラドナー舞曲」/第6曲「鋸」
(2)4つの男声合唱のための作品集(JWIV/17,1885)より第2曲「ああ、愛」/第3曲「ああ、戦争」
(3)弦楽のための牧歌(JWVI/3,1878)より第6曲「スケルツォ」
(4)ヴァイオリンとピアノのためのドゥムカハ短調(JWVII/4,1879--1880)
(5)バラード『ヴァイオリン弾きの子供』(JWVI/14,1913)
【女性】
(6)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第5場「たまには」
(7)歌劇『運命』(JWI/5,1903-05)より第1幕「やがて、悲痛な響きが聞こえてきた」
(8)歌曲集『消えた男の日記』(JWV/12,1917-19,rev.1920)より第8曲「見てはいけない、みんな」/第9曲「ようこそ、ヤニーチェク」/第10曲「遥かなる不滅の神」
(9)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第2幕「カテジノ・ペトロヴノですか?」
(10)歌劇『利口な牝狐の物語』からの組曲(ヴァーツラフ・ターリヒ編)より第2曲「アンダンテ-モデラート-アレグロ」
(11)歌劇『マクロプロス事件(マクロプロス家の秘伝)』(JWI/10,1923-25)より第3幕「死が私に触れていると感じた」
(12)弦楽四重奏曲第2番『内緒の手紙』(JWVII/13,1928)より第2楽章「アダージョ」
(13)交響詩『ドナウ川』(JWIX/7,1923-25)より第3楽章「アレグロ」
(14)『カミラ・シュテスロヴァーのためのアルバム』(JWVIII/33)より第8曲「あなたを待っています」

■CD4
【ロシア文学】
(1)チェロとピアノのための『おとぎ話』(JWVII/5,1910)より第1曲「コン・モート」
(2)弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」(JWVII/8,1923)より(3)狂詩曲『タラス・ブーリバ』(JWVI/15,1915,rev.1918)より第1曲「アンドレイの死」
チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(4)歌劇『カーチャ・カバノヴァー』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より「前奏曲」
(5)歌劇『死者の家から』より(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3幕「終曲」
【宗教的ルーツ】
(6)前奏曲ト短調(JWVIII/2,1875)
(7)混声合唱のためのモテット『入祭唱』(JWII/9,1875-79)
(8)混声合唱とオルガンのための『ミサ曲』変ホ長調(JWIX/5,1908,未完)より第1曲「キリエ」
(9)組曲『草かげの小径にて』(JWVIII/17,1900-1911)より第4曲「フリーデクの聖母マリア」
(10)歌劇『イェヌーファ』(JWI/4,1894-1903)より第2幕第6場「お母さん、頭が重いの」
(11)混声合唱とオーケストラのための『永遠の福音』(JWI/8,1920-21,rev.1927)より第3曲「コン・モート」(抜粋)
(12)『主よ、私たちを憐れんで下さい』(JWIII/5,1896)
(13)『グラゴル・ミサ』(JWIII/9,1926,rev.1927)(全曲)
■CD1
(1)ペトル・ユリーチェク(T)、ブルノ国立POブルノ国立フィルハーモニーcho、レオシュ・スワロフスキー(指)
録音:1996年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(2)プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ハーラ(P)、ヤン・キューン(指)
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ブルノ国立PO、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1991年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(4)テオドル・シュルバシュ(Br)、リブシェ・ドマニーンスカー(S)、アルフレート・ホレチェク(P)
録音:1958年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(5)ベノ・ブラフト(T)、アルフレート・ホレチェク(P)
録音:1962年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(6)イェヌーファ:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、バレナ:ツェツィリエ・ストラーダロヴァー(S)、村長:ヴァーツラフ・ハリーシュ(T)、ラツァ:ヴィレーム・プジビル(T)、ブリヤ家のおばあさん:アンナ・バロヴァー(A)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場cho、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1978年ヤナーチェク歌劇場【ステレオ】
(7)女狐ビストロウシュカ:マグダレーナ・ハヨーショヴァー(S)、雄狐ズラトフシュビテーク:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、キューン児童cho、イジー・フヴァーラ(合唱指揮)、チェコPO、ヴァーツラフ・ノイマン(指)
録音:1980年ルドルフィヌム【ステレオ】
(8)チェコ共和国警察隊バンド、ミロスラフ・ハンザル(指)
録音:2004年チェコ放送内スタジオ【ステレオ】
(9)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1951年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(10)7万年(JWVIII/19,1909,rev.1912)
モラヴィア・ティーチャーズ協会cho、ヤン・ショウパル(合唱指揮)
録音:1953年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(11)ケドルタ:ヤロスラヴァ・ドブラー(A)、ペツシーク:イヴォ・ジーデク(T)、プラハ国立歌劇場O、プラハ国立歌劇場cho、ヴァーツラフ・ノイマン(指)
録音:1962年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(12)モラヴィア・ティーチャーズ協会cho、アントニーン・トゥチャプスキー(合唱指揮)
録音:1969年聖モリッツ教会(クロムニェジーシュ)【ステレオ】
(13)オタカル・ホルマン(P)、チェコ・フィルハーモニー管楽アンサンブル、ヤルミル・ブルクハウザー(指)
録音:1956年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(14)ブルノ国立PO、ブルジェティスラフ・バカラ(指)録音:1958年ブルノ・スタジオ【モノラル】
(15)チェコPO、サー・チャールズ・マッケラス(指)
録音:2002年ルドルフィヌム【ステレオ】
■CD2
(1)ブルノ国立フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1977年ルドルフィヌム【ステレオ】
(2)プラハ管楽五重奏団【ルドルフ・ヘルトル(Fl)、ヴァーツラフ・スメターチェク(Ob)、ヴラディミール・ジーハ(Cl)、ヨゼフ・シュヴァルツ(Hrn)、カレル・ビドロ(Fg)、アイロス・リビーン(バス・クラリネット)】
録音:1954年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ヨゼフ・バールカ(T)、モラヴィア・ティーチャーズcho(女声)、モラヴィア合唱アンサンブル、ブルジェティスラフ・バカラ(指)
録音:1954年チェコ放送内スタジオ【モノラル】
(4)ヤン・バルトシュ(P)
録音:2019年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(5)チェコ室内O、ブルジェティスラフ・ノヴォトニー(指)
録音:1986年ルドルフィヌム【ステレオ】
(6)イェヌーファ:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、コステルニチカ:ナジェジダ・クニプロヴァー(S)、プラハ国立歌劇場O、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1969年ジョフィン【ステレオ】
(7) ラドスラフ・クヴァピル(P)
録音:1969年ルドルフィヌム【ステレオ】
(8)イヴォ・ジーデク(T)、ヤン・パネンカ(P)、チェコ放送cho、ヤン・カサル(合唱指揮)
録音:1958年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(9)スダ博士:ヴラディミール・クレイチーク(T)、第1夫人:インドラ・ポコルナー(S)、第2夫人:ヤルミラ・クラートカー(S)、スタラー・スロヴェンカ:ダニエラ・スルヨヴァー(A)、パニー・マヨロヴァー:ズデンカ・カレニノヴァー(S)、子供:ミレナ・イールコヴァー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場cho、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1976年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(10)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(11)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(12カーチャ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(S)、ヴァルヴァラ:イヴァナ・ミクソヴァー(Ms)、プラハ国立歌劇場O、ヤロスラフ・クロムホルツ(指)
録音:1959年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(13)プラハSO、イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
録音:1999年スメタナ・ホール【ステレオ】
(14)ヨゼフ・パーレニーチェク(P)、ヴァーツラフ・コロウチ(Vn)、イジー・バクサ(Vn)、ヤロスラフ・モトリーク(Va)、ズデニェク・クレシュ(Cl)、カレル・ドロウヒー(Cl)、ヴラディミール・クバート(Hrn)、カレル・ヴァツェク(Fg)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(15)森番:ズデニェク・クロウパ(Bs)、蛙:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、ボフミール・リシュカ(指)
録音:1954年ブルノ・スタジオ【モノラル】
■CD3
(1))ブルノPO、ヤクブ・フルシャ(指)
録音:2008年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(2)モラヴィア・ティーチャーズ女声cho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1954年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)ブルノPO、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1991年ブルノ・スタジオ【ステレオ】
(4)ヨゼフ・スーク(Vn)、ヤン・パネンカ(P)
録音:1975年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(5)ブルノPO、イジー・ヴァルトハウス(指)
録音:1966年ルドルフィヌム【ステレオ】
(6)コステルニチカ:マルタ・クラーソヴァー(S)、プラハ歌劇場O、ヤロスラフ・ヴォゲル(指)
録音:1952年ルドルフィヌム【モノラル】
(7)ミーラ:リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ジヴニー:ヤロスラフ・ウルリチ(T)、ブルノRSO、ブルジェティスラフ・バカラ(指)
録音:1954年ブルノ・スタジオ【モノラル】
(8)レオ・マルティン・ヴォディチュカ(T)、イトカ・ツェルハウオヴァー(A)、ラドスラフ・クヴァピル(P)、プラハ・フィルハーモニーcho(女声)、パヴェル・キューン(合唱指揮)
録音:1994年マルティーネク・スタジオ【ステレオ】
(9)カーチャ:ドラホミーラ・ティカロヴァー(S)、ボリス:ベノ・ブラフト(T)、ヴァルヴァラ:イヴァナ・ミクソヴァー(Ms)、プラハ歌劇場O、ヤロスラフ・クロムホルツ(指)
録音:1959年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(10)チェコPO、ヴァーツラフ・ターリヒ(指)
録音:1954年ルドルフィヌム【モノラル】
(11)エミリア・マルティ:リブシェ・プリロヴァー(S)、クリスティナ:ヘレナ・タッテルムシュコヴァー(S)、アルベルト・グレゴ:イヴォ・ジーデク(T)、コレナティー博士:カレル・ベルマン(Bs)、ヴィーテク:ルドルフ・ヴォナーセク(T)、ヤロスラフ・プルス:プシェミスル・コチー(Br)、プラハ歌劇場O、プラハ歌劇場cho、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1966年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(12)パヴェル・ハース四重奏団【ヴェロニカ・ヤルーシコヴァー(Vn1)、カテジナ・ゲンロトヴァー(Vn2)、パヴェル・ニクル(Va)、ペテル・ヤルーシェク(Vc)】
録音:2007年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(13)ヤナ・ヨナーショヴァー(S)、ヤナーチェクPO、オタカル・トルフリーク(指)
録音:1985年文化の家、ハヴィージョフ【ステレオ】
(14)マリアン・ラプシャンスキー(P)
録音:1995年マルティヌー・ホール【ステレオ】
■CD4
(1)フランティシェク・スメタナ(Vc)、イジー・フビチュカ(P)
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(2)ヤナーチェク四重奏団【イジー・トラーヴニーチェク(Vn1)、アドルフ・シーコラ(Vn2)、イジー・クラトチヴィール(Va)、カレル・クラフカ(Vc)】
録音:1957年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(3)チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1961年ルドルフィヌム【ステレオ】
(4)チェコPO、サー・チャールズ・マッケラス(指)
録音:1997年ルドルフィヌム【ステレオ】
(5)アリイエイヤ:ヘレナ・タッテルムスホヴァー(S)、ゴンチャロフ:ヴァーツラフ・ベドナージュ(Br)、司令官:ヤロスラフ・ホラーチェク(Bs)、プラハ歌劇場O、プラハ歌劇場cho、ミラン・マリー(合唱指揮)、ボフミル・グレゴル(指)
録音:1964年ドモヴィナ・スタジオ【ステレオ】
(6)ミロスラフ・ブチェク(Org)
録音:1978年ルドルフィヌム【ステレオ】
(7)プラハ室内cho、ロマン・ヴァーレク(指)
録音:1998年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(8)ヨゼフ・クシカ(Org)、プラハ室内cho、ロマン・ヴァーレク(指)
録音:1998年マルティヌー・ホール【ステレオ】
(9)イリヤ・フルニーク(P)
録音:1953年ドモヴィナ・スタジオ【モノラル】
(10)イェヌーファ:ガブリエラ・ベニャチコヴァー(S)、ブルノ国立ヤナーチェク歌劇場O、フランティシェク・イーレク(指)
録音:1978年ヤナーチェク歌劇場【ステレオ】
(11)ベノ・ブラフト(T)、プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(指)
録音:1965年ルドルフィヌム【ステレオ】
(12ヴラスタ・ムレインコヴァー(S)、リブシェ・マーロヴァー(A)、ミロスラフ・フリドレヴィチ(T)、カレル・ハヌシュ(Bs)、エヴァ・フランコヴァー(Org)、レナタ・コダドヴァー(Hp)、ザ・ブラス・アンサンブル、キューン混声cho、パヴェル・キューン(指)
録音:1972年ルドルフィヌム【ステレオ】
(13)リブシェ・ドマニーンスカー(S)、ヴィエラ・ソウクポヴァー(A)、ベノ・ブラフト(T)、エドゥアルト・ハーケン(Bs)、ヤロスラフ・ヴォドラージュカ(Org)、プラハ・フィルハーモニーcho、ヨゼフ・ヴェセルカ(合唱指揮)、チェコPO、カレル・アンチェル(指)
録音:1963年ルドルフィヌム【ステレオ】
アントニーン・ドヴォルザークの愛の数々』(SU-4302)が大ヒットとなったコンピレーション・アルバム。当アルバムは、BBCラジオの名プロデューサーでチェ コの音楽を愛するパトリック・ランバートが、スプラフォン・レーベル誇る膨大な音源から歴史的名演を選曲したもので、欧米で非常に高い評価を得ております。 期待の続編は、モラヴィアの国民主義を代表する作曲家レオシュ・ヤナーチェクです。ヤナーチェクは今年(2023年)に歿後95年を迎えました。
ヤナーチェクの人生を4枚に収めたアルバム『レオシュ・ヤナーチェクの情熱の数々』では8つのカテゴリー(「民俗的伝統」「チェコの場合-政治と愛国心」「家 族」「生活と自然」「アントニーン・ドヴォルザークとの友情」「女性」「ロシア文学」「宗教的ルーツ」)に分けられ、ヤナーチェクの人生の様々な局面での感情を個 性的な音楽であらわしていることが、このアルバムを通じてよくわかる構成となっております。
収録作品はシンフォニエッタ、『グラゴル・ミサ』、組曲『草かげの小径にて』、歌劇『イェヌーファ』、などヤナーチェクの代表作はもちろんのこと、合唱曲『7万 年』や『チェコ軍勢』、交響詩『ドナウ川』、オルガンのための『前奏曲』、未完の『ミサ曲』などを収録しております。演奏はスプラフォン・レーベルが誇る膨大な アーカイヴから優れたものだけを集め、現在廃盤の音源も多いだけに注目に値するコンピレーションです。ブックレットにはヤナーチェクの貴重な写真も掲載してお ります。 (Ki)

MDG
MDG-95222406
(1SACD)
カリンニコフ:オーケストラ曲集
交響的絵画「西洋杉と棕櫚」(1897/8)
交響曲第1番ト短調(1894/5)
弦楽セレナード(1891)
間奏曲第1番嬰ヘ短調(1896)
間奏曲第2番ト長調(1897)
ミケル・キュトソン(指)
ニーダーラインSO

録音:2021年6月22-25日メンヒェングラートバッハ劇場
カリンニコフは才能に恵まれながら、肺結核のため35歳で夭折した薄幸の天才。その才能と輝きを凝集したのが交響曲第1番で、奇跡的な魅力作となっていま す。その待望の最新録音。MDGならではの高音質録音で、通常あまり聴こえない第1楽章再現部のハープが息をのむ美しさで聴こえます。
カリンニコフは短命だったのと生活に追われ作曲に集中できなかったため作品は多くありませんが、ここでは主要なオーケストラ曲をたっぷり楽しめます。弦楽セ レナードの節度ある歌心、2篇の間奏曲での生命力あふれる推進性まで彼の才能を再認識させられます。
1971年エストニア出身の指揮者ミケル・キュトソンは歌劇指揮者として定評が高いですが、2012年からニーダーラインSOの指揮者を務めています。 ニーダーラインSOはマーラーの交響曲第3番を世界初演したクレーフェルト市立Oを前身とする団体。ドイツ風の重厚な音色が特徴です。 (Ki)

ONDINE
ODE-1425(1CD)
NX-B07
レスピーギ:ローマ三部作
ローマの噴水(1916)
ローマの祭り(1928)
ローマの松(1924)
RAI国立SO
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2022年11月24-26日
衝撃的なベートーヴェン交響曲全集の次はラヴェルの2枚のアルバムで聴き手を震撼させ、続くラウタヴァーラとアメリカ作品集で新たな側面を見せた指揮者 ロバート・トレヴィーノ。2017/18シーズンからバスク国立管の音楽監督を務め、2021/22シーズンからはRAI国立SOの首席客演指揮者も兼務し ています。 RAI国立響はローマ、トリノ、ミラノ、ナポリにあったRAISOを1994年に統合して発足したオーケストラで、当盤はトレヴィーノとの記念すべき初録音。 選ばれたのはレスピーギの通称「ローマ三部作」。2022年11月23日のコンサートで練り上げた演奏を披露した後、3日間のセッション録音を組んで入念に 収録したアルバムです。1913年、ローマに職を得たレスピーギが訪れたローマ各地の名所から受けたインスピレーションと、その土地の歴史や自然を織り込んだこの3つの交響詩 は、師の一人リムスキー=コルサコフ譲りの見事な管弦楽法が花開いた彼の代表作。三部作の中で最初に作曲され、洗練された管弦楽法の繊細な部 分を最も堪能できる「ローマの噴水」、大編成のオーケストラと多彩な打楽器群による絢爛豪華な音絵巻を繰り広げつつ、マンドリンを導入したセレナーデも 盛り込んだ「ローマの祭り」、 同じく大編成のオーケストラと舞台裏のトランペット、録音された夜鳴きウグイスの声までが用いられた人気作「ローマの松」。こ れらをトレヴィーノとRAI国立響が深い共感を持って、熱く鮮やかに描いています。なおレスピーギがサクソルン族の金管楽器を想定して書いた「アッピア街道 の松」のバンダは、通常ではトランペットやトロンボーンで代用されることが多いのですが、ここではフリューゲルホーン(トランペット持ち替え)、ワーグナーチュー バ、ユーフォニアムが用いられており、特に全体を包むようなユーフォニアムの響きは、この演奏を特徴づけるものとなっています。

CPO
CPO-555554(1CD)
NX-B10
エミーリエ・マイヤー(1812-1883):序曲集/ピアノ協奏曲
序曲 ニ短調
序曲第3番ハ長調
序曲第2番ニ長調
序曲「ファウスト」 ロ短調 Op.46
ピアノ協奏曲 変ロ長調
トビアス・コッホ(フォルテピアノ)
使用楽器…ユリウス・ブリュートナー1859年製
ケルン・アカデミー(古楽器使用)
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)

録音:2022年4月27-29日
ドイツ初期ロマン派時代の作曲家エミーリエ(エミリーとも)・マイヤー。薬剤師の父を持つ裕福な家庭に生まれ、 幼い頃から音楽教育を受けました。28歳の時に父を失った彼女は生活のために拠点をシュチェチン(現ポーラン ド領)に移し、高名な作曲家レーヴェに教えを請います。以降、作曲に励み、8曲の交響曲や歌劇を含む多くの 作品を生み出しました。 このアルバムには1850年に初演され人気を博した3つの演奏会用序曲と、1880年に作曲された序曲「ファウス ト」、そして彼女の唯一の協奏曲と考えられるピアノ協奏曲を収録。なかでも晩年の作品である序曲「ファウスト」 はソナタ形式を用いながらも、見事なストーリー展開を感じさせ、ベルリンでの初演は大成功を収め、ファニー・メン デルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ優れた女性作曲家としての評価を得ました。また「ピアノ協奏曲 変ロ長 調」は古典派の様式を守った端正な作品。ここでトビアス・コッホはマイヤー存命中の1859年に制作された楽器 を演奏。当時の響きを再現しています。

EM Records
EMRCD-080(1CD)
大酒飲みと乳絞りの娘〜ピーター・ウォーロック:管弦楽作品集
As Ever I Saw/古い歌/ミスター・ベロックの空想/ストラットン船長の空想/セレナーデ/乳絞りの娘/Adam Lay Ybounden/Little Trotty Wagtail/鳥たち/田舎者/Yarmouth Fair/悲しみの子守唄/ワン・モア・リヴァー/大酒飲み/カプリオール組曲/悲歌/プリティ・リング・タイム/初めての慈悲/カップを満たせ、フィリップ/ハンブルドンのクリケット選手たち/初めての慈悲/合唱と管弦楽のための3つのキャロル
BBCコンサート・オーケストラ、
BBCシンガーズ、デイヴィッド・ヒル(指)、
ネイディーン・ベンジャミン(S)、
ベン・マカティア(Br)
近代・現代イギリスの知られざる作品や新作を続々と送り出しているthe English Music Festivalの自主レーベル「EM Records」から、20世紀前半イギリスの作曲家ピーター・ウォーロックのオーケストラを伴う作品をすべて収録した、貴重な管弦楽作品集がリリース! このアルバムには17曲の世界初録音作品も含まれており、有名な「カプリオール組曲」などの管弦楽作品の他、声楽作品の管弦楽伴奏版なども収録されています。当時ウォーロックの歌曲のうち少なくとも10曲については、他のオーケストレーターによる管弦楽伴奏版の出版が許可されていましたが、ピーター・ウォーロック協会の最近の研究によって発見されるまで、これらはすべて未出版のままでした。
ほとんどが1920年代に作曲された作品で、酒場で歌われるようなものから、感傷的な作品、民謡や古い音楽から影響を受けたものまで、幅広い作風をカバーしているウォーロックの知られざるオーケストラ作品集。近代英国音楽ファン必聴・必携の注目盤です。

Danacord
DACOC-D-928(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第18集
(1)ブラームス:悲劇的序曲、運命の歌 *
(2)ブラームス:アルト・ラプソディ **
(3)ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
(4)チャイコフスキー:弦楽セレナード 〜第2楽章***
(5)チャイコフスキー:交響曲第5番〜第2楽章***
(6)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番†
(7)チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」
 序曲「1812年」
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
王立デンマークO***、
デンマーク放送cho*、
グアリ・プレスナー(A)**、
デンマーク放送男声cho**、
ゲーオウ・ヴァーシャーヘリ(P)†

(1)録音:1961年10月19日(ライヴ放送)
(2)録音:1963年9月8日(ライヴ放送)
(3)録音:1962年6月4日(ライヴ放送)
(4)録音:1945年1月(スタジオ録音)
(5)録音:1945年1月(スタジオ録音)
(6)録音:1961年10月19日(ライヴ放送)
(7)録音:1962年3月11日(ライヴ放送)
トマス・イェンセンの遺産シリーズ第18集には、ブラームス中期の傑作とされる4曲、「悲劇的序曲」、「ハイドンの主題による変奏曲」、混声合唱と管弦楽のための「運命の歌」、アルト・ソロと男声合唱をともなう「アルト・ラプソディ」がライブ放送の録音で収められています。
ゲーオウ・ヴァーシャーヘリがソロを弾いた、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第4番」は推進力ある演奏です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。


Treasures
TRE-301(1CDR)
厳選!赤盤名演集Vol.13〜デルヴォー〜序曲&バレエ音楽集
ニコライ:ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
ロッシーニ:「セヴィリアの理髪師」序曲
ボワエルデュー:「バグダッドの太守」序曲
スッペ:「軽騎兵」序曲
グノー:歌劇「ファウスト」〜バレエ音楽*
ドリーブ:バレエ音楽「コッペリア」〜[前奏曲とマズルカ/バラード/主題と変奏/ワルツ/ハンガリー舞曲]**
 バレエ音楽「シルヴィア」〜[狩りの女神たち/間奏曲/緩やかなワルツ/ピチカート/バッカスの行進]#
ピエール・デルヴォー(指)
コロンヌO

録音:1958年、1958年7月16&17日*、20&23日**、17&18日#(全てモノラル)
※音源:東芝 HC-1037、XLP-1008*,**,#
◎収録時間:77:45
デルヴォーの粋な棒裁きで浮き彫りとなる作品の未知なる魅力!
■音源について
状態の良い「東芝の赤盤」の音の素晴らしさを堪能するシリーズ。英国EMIから技術者を招いて始動し、英仏メタルを用いてプレスしていた当時の川口工場(1955年発足)の高い技術の一端を知ることができます。なお、フランスはステレオ録音への移行が遅かったため、ここに収録した曲もステレオ盤は存在しません。
★「他の表現などあってたまるか!」と言わんばかりの強い信念を感じさせる、デルヴォーの魅力をとことん堪能できる一枚。
 「セヴィリアの理髪師」は、最後の追い込みで力任せにならず軽みを保守するセンスに感服しきり。「バグダッドの太守」は、序奏のシルキーな美しさからしなやかに滑り込む主部のキラキラした色彩の楽しいこと!第2主題の歌いまわしの媚びないダンディーも魅力。これら2曲は、デルヴォーに期待するものを全て実現してくれた名演と言えますが、以下の2曲はそれ以上のインパクトを与える世紀の名演と呼びたい逸品!
 「ウィンザーの陽気な女房たち」は、序奏の上品な香気からイチコロ。クナやケンペが描く世界とは別次元の幻想的な空気が一気に拡散。しかも、主部冒頭のリズムがこんなチャーミングに弾まれたら、他のどんな演奏もお手上げでしょう。第2主題は洗練美の極地!テンポを落とすこともポルタメントも寄せ付けないカラッとしたフレージングから引き出される雰囲気は、ニコライ本人の想定も超えているかも知れません。6:41のギアチェンジも、粘着性皆無の痛快さ!「軽騎兵」は、通俗小曲の代表格のような曲ですが、まずそのイメージが吹き飛びます。マーチ主題がいかにもフランス趣味の洒落た雰囲気を湛えているもの新鮮ですが、何と言っても聴きものは、類例のないほど熱い魂を投入した中間部主題。ほとんどの演奏がもたつく冒頭ファンファーレの再現(6:38〜)のシャキッとした推進ぶりもあっぱれです。
 十八番のバレエ音楽も文句の付けようのない絶品揃い。バレエの舞台を彷彿とさせる雰囲気作りに長けた指揮者は多いものの、シンフォニックなスケール感と色彩感、躍動感までを兼ね備えた演奏となると、いわゆる「バレエ指揮者」では物足りない場合もあります。デルヴォーはまずその心配が無用。加えて、手兵のコロンヌ管がシェフの棒さばきに心から心酔して食らいついているのが分かるほど、音の凝縮力が尋常ではありません。
 「コッペリア」は、“前奏曲”からあらゆる音楽的要素を総動員したような味わいが横溢。アンセルメやアーヴィングにはない牽引力にただただ身を委ねるしかありません。有名な“ワルツ”のゴージャスさも心躍ります。
 「シルヴィア」の“女神たち”〜“間奏曲”の想像を超える色彩の豊かさを目の当たりにすると、ヴィブラートの効いたホルンをはじめとするかつてのフランスのローカル色ふんだんに湛えた音色の魅力に適うものはないことを痛感するばかりです。“ピチカート”の艶に彩られたウィットが感じられる演奏は滅多になく、最後の“バッカスの行進”のスケール感とニュアンスの多彩さも然りです。
 デルヴォーの男気溢れる表現センスがなければ見過していたであろうニュアンスが次々と飛び出すことを考えると、デルヴォーの指揮者としての評価はあまりにも低すぎると言わざるを得ません。【2023年7月・湧々堂】

FARAO
B-108115(1CD)
イベール::チェロと管楽器のための協奏曲
エミール・ハートマン(1836-1898):セレナード Op.43(Fl, Ob, 2Cl,2Bn,2Hn, Cb)
ドヴォルザーク:セレナード Op.44 (木管楽器, Vc, Cb)
アンサンブル・アラベスク
エマニュエル・ベルトラン(Vc)

録音:2021年12月/ハンブルク、ライスハレ
独仏の腕利き管楽奏者で構成されるアンサンブル・アラベスク。これまでもあまり録音のないレパートリーを質の高い演奏で聴かせてきた彼ら、FARAO CLASSICSから4枚目のアルバムが登場。今作ではセレナードをテーマに、有名なドヴォルザーク、デンマークの作曲家エミール・ハートマン、そして室内セレナー ド的な音楽性を持つイベールの協奏曲を取り上げています。チェロ独奏にはHARMONIA MUNDI等でも活躍するフランスの名手エマニュエル・ベルトランが参 加。もともと共演歴もあり息の合った演奏を繰り広げています。 (Ki)

Aulicus Classics
ALC-0093(1CD)
パオロ・ヴィヴァルディ(b.1964):「実在しない騎士の夢」 〜ファゴットと管弦楽のための組曲
交響詩「人生の詩人パゾリーニ」
パオロ・ヴィヴァルディ(指)
トスカーナORTO
パオロ・カルリーニ(Fg)

録音:2022年10月3、4日フィレンツェ、ヴ
ェルディ劇場
パオロ・ヴィヴァルディはイタリアの映画音楽の作曲家。ローマの聖チェチーリア音楽院で学 んだ後、映画、テレビの世界で劇音楽の作曲に携わる。おびただしい数の映画、テレビ・ドラマ の音楽を手掛けているが、日本で知られているものは少ない。このアルバムはクラシックの演奏 会用の作品でファゴットと管弦楽のために書かれたものと交響詩が収められています。映画、テレ ビの手馴れた仕事ぶりが生かされてか、いずれも親しみ易く、楽しめる内容です。どことなく久 石譲や坂本龍一を思わせる和声進行もあって微笑ましい。

DACAPO
MAR-8.224750(1CD)
NX-B08
ロンビとその時代の響き
ハンス・クリスチャン・ロンビ(1810-1870):シャンパン・ギャロップ Op.14(1845)
 アンダンテ・カンタービレとタランテッラ(1843)*
ランナー:ワルツ「モーツァルト党」 Op.196(1842)
J・シュトラウス:シャンパン=ワルツ Op.14(1828)
ロンビ:チボリ島の古き神々からのこだま(1844)
カール・ミカエル・ベルマン(1740?1795):ワルツ「銀婚式 」(1840)(ロンビ編)*
ロンビ:ユールゴーデンのベルマンの祝宴(1844)*
 フィガロ・ワルツ(1841)*
 ポルカ「Tivoli Bazaar Tsching-Tsching」(1843)
コンチェルト・コペンハーゲン(古楽器使用)
ラース・ウルリク・モルテンセン(指)

録音:2022年11月13-16日
*…世界初録音
北欧管弦楽の定番名曲の一つ「シャンパン・ギャロップ」の作曲家ロンビと彼が模範とした人たちの作品をピリオド楽器で演奏した興味深い一枚。指揮はあ のモルテンセン! ウィーンでヨーゼフ・ランナーやヨハン・シュトラウス1世の音楽に触れ感銘を受けたハンス・クリスチャン・ロンビは、1843年に母国デンマークに大遊園地「チボリ 公園」がオープンすると楽長兼専属作曲家に就任し、自らヴァイオリンを演奏しながら楽団を指揮するスタイルと軽やかで美しい音楽が大人気を博して、 「北国のヨハン・シュトラウス」と呼ばれました。 このディスクは、ロンビならではの楽しいダンス系の音楽と彼がモデルとした作曲家たちの作品を古楽器で収録。バロック音楽の分野で名高いチェンバロ奏 者・指揮者のラース・ウルリク・モルテンセンと彼のアンサンブル、コンチェルト・コペンハーゲンが楽譜や文献を通じて当時の楽器や奏法等を研究し、「1840 年代のサウンド」の再現を目指しました。オーケストラは弦3/2/2/2/2と13の管楽器、そして多彩な打楽器、曲によってはギターも加えた当時の編成を踏 襲しています。躍動感のある音楽が透明感のある音色で楽しめます。 北欧では、中世からバロックにかけての歴史的な資料も多く、それらを踏まえた演奏実践が浸透していますが、ロマン派以後の作品における古楽的アプロー チの実践は珍しく、しかも指揮がモルテンセンとあって、注目の一枚です。


Spectrum Sound
CDSMBA-144(1CD)
ベートーヴェン:「エグモント」序曲*
ウェーベルン:パッサカリア Op.1
シューベルト(レイボヴィッツ編):グラン・デュオ(大二重奏曲) D.812Op.140
ルネ・レイボヴィッツ(指)、
パリRSO*
フランス国立放送O

録音:1958年1月11日サル・エラール(RTF放送用録音)【モノラル】*
1966年6月17日パリ放送局内104スタジオ【ステレオ】
積極的なリリースが続いているスペクトラム・サウンド。当アルバムはフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの復刻で、1958年1月11日演奏のベー トーヴェンの「エグモント」序曲、1966年6月17日演奏のウェーベルンの「パッサカリア」とシューベルト(レイボヴィッツ編)の「グラン・デュオ」を収録してお ります。
ワルシャワに生まれ、亡命先のフランスを拠点に活躍した指揮者レイボヴィッツ。ウェーベルンに作曲を学んだこともあり、新ウィーン楽派の作品を積極的に演奏 し、同時代を生きた作曲家への貢献度も高い指揮者です。
シューベルトの「グラン・デュオ(大二重奏曲)」は、作品の原曲は4手のためのピアノ・ソナタで4楽章構成の大作。この作品に交響的な性格を見出したシュー マンが高く評価し、その後ブラームスがヨーゼフ・ヨアヒムに管弦楽版を編曲するようにすすめ、1855年にヨアヒム編の管弦楽版が生まれました。ここではヨアヒ ム版ではなくレイボヴィッツ編曲版で演奏。作曲家の師ウェーベルンの「パッサカリア」とレイボヴィッツ自ら編曲したシューベルトの「グラン・デュオ」を組み合わ せた意欲的なプログラムを聴くことができます。 (Ki)
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

H.M.F
HMM-905373(1CD)
バッカナール〜サン=サーンスと地中海
1-3. サン=サーンス:バレエ音楽「パリザティス」
4. IDIR(1945-2020):A vava Inouva(歌、チェロとハープ)
5. サン=サーンス:タランテラ op.6(フルート、クラリネットとオーケストラ)
6. ラシド・ブライム=ディジェルール(b.1964):ホタ・アラゴネーゼへの序曲
7. サン=サーンス:ホタ・アラゴネーゼ op.64
8. イスティクバール・メズムムによる即興演奏
9. サン=サーンス:あなたの声に私の心は開く(Vcと管弦楽版)
10. バッカナールのダンス
11. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第1曲 前奏曲「アルジェの街」
12. イスティクバール・ジダンによる即興
13. インキレブ:Yababi el Hosn
14. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第2曲 ムーア風狂詩曲
15. 即興
16. Leyla
17. サン=サーンス:アルジェリア組曲 op.64より第3曲 夕べの夢想
18. 即興
19. フランシスコ・サルバドール=ダニエル(1831-1871):チュニスのモレスクの歌
ザイア・ジウアニ(指)
オルケストル・ディヴェルティメント
フェットゥマ・ジウアニ(Vc)
シルヴィア・カレッドゥ(Fl)
パトリック・メッシーナ(Cl)
ステファヌ=フランス・レジェ(Hp)
アンサンブル・アメディエ(音楽監督:ラシド・ブライム・ディジェルール)

録音:2022年11月
チェリビダッケからも認められた指揮者、ジウアニによるフランスと地中海の音楽のつながりを見つめるプロジェクト!2023年1月、ジウアニの伝記的映画がフ ランスを中心に公開され、大きな話題となっています。
大の旅行好きで、特に地中海沿岸の国々によく旅したサン=サーンス。アルジェリアへは18回、ほかにもエジプト、イタリア、スペインにも足を伸ばしました。「サ ムソンとデリラ」の「バッカナール」、「アルジェリア組曲」、エジプトへの旅に触発された「パリサティス」のアバレエ音楽など、旅の影響を受けて書かれた作品は 多数にのぼります。このアルバムは、アルジェリアに重きを置いて選曲されています。「アルジェリア組曲」の3つの楽章は、アリジェリアの伝統音楽や古典音楽と ならんでプログラムされ、その関連性がよくわかるようになっています。
指揮のザイア・ジウアニは1978年、アルジェリア人の両親のもとパリに生まれます。音楽好きな両親のおかげで幼いころからクラシック音楽に親しみ、中でも 次第に指揮に興味を持つようになります。16歳の時、パリで開かれていたチェリビダッケのマスタークラスを熱心に受講していました。チェリビダッケの側近に認 められ、アシスタントの一人として指揮をしたその日にチェリビダッケに会うことが許され、その後1年半にわたってチェリビダッケの指導を受けました。チェリビ ダッケは彼女に、当時、女性が指揮者として成功することは難しい時代だったけれども、彼女なら絶対にできると励ましてくれたといいます。1998年、ディヴェル ティメント・シンフォニー・オーケストラを設立。いまやその存在感はフランス内外でも広く知られる存在となっています。2007年、アルジェリア国立SOの 初の客演指揮者に就任。2023年1月にフランスを中心に彼女の伝記的映画が公開されるなど、ヨーロッパでの注目が非常に高まっています。
ディヴェルティメントの首席チェロ奏者でザイアの双子の姉妹でもあるフェットゥマ・ジウアニ、2021年にフランス国立管の首席フルート奏者に就任したシルヴィ ア・カレッドゥ、フランス屈指のクラリネット奏者パトリック・メッシーナ、ディヴェルティメント創立以来ハープ奏者を務めるステファヌ=フランス・レジェがソロも 務めます。さらに伝統楽器と歌のアンサンブル・アメディエが加わり、ヴァイオリンと歌のラシド・ブライム=ディジェルール、ウードのユセフ・ザイード、カーヌーン のマハディ・ムキニーニら、多彩な奏者たちを迎えた意欲的な内容となっています。 (Ki)


Treasures
TRE-277(1CDR)
マタチッチの「シェエラザード」
ムソルグスキー(R=コルサコフ編):交響詩「禿山の一夜」
R=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」*
 交響組曲「シェエラザード」#
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)
フィルハーモニアO*

録音1958年9月4日、9月5日*、9月1-2日#(全てステレオ)

※音源:仏TRIANON TRI-33114、TRI-33107*
◎収録時間:70:03
“マタチッチの常人離れした色彩力と心理描写力を全投入した空前の名演集!”
■音源について
英COLUMBIA盤ではなく、音抜け感が上回ると思われるフランス盤を採用しました。ジャケ写は「シェエラザード」のAngel盤。

★3曲とも究極の名演!テンポの緩急の変化に劇的効果を与え続け、そのテンポ自体には一定の重量感が宿っている点、音像の色彩が強固にイメージされている点など、R=コルサコフの曲の再現に必要な要素の全てが完備している演奏を、ステレオ初期とは思えぬ録音の良さがそれを余すことなく伝えています。
 「はげ山」は、1:16からのギア・チェンジと加速の妙は何度聴いてもゾクゾクさせられ、3:01からの畳み掛けの隙のなさ、3:17からの束の間の静寂から湧き上がる霊気も特筆もの。これだけ入念に表情を与えながら下品さがないというのは、なんというバランス感覚でしょう!魔物退散後の静けさに漂う温かみ、夜明けを伝えるクラリネット・ソロの何と感動的なことででしょう!
 「ロシアの復活祭」は、郷愁の表情と芸術的な昇華が常に同居し、色彩の幅を極限まで拡大した恐るべき名演。冒頭の管楽器のユニゾンから土臭さがたっぷり塗り込まれているのを他の演奏で感じたことがありません。この導入部でニュアンスが緩慢になる演奏が多い中、ここでもマタチッチのアンサンブルを凝縮する力が発揮され、アレグロに突入する際のキラキラ感とときめきも鮮烈な印象を残します。5:59からの「キリストは起てり」のテーマでは、その後もテンポを落とし、慈愛を持って奏でた例は他になし!明らかにこの作品の核に据えています。12:44からの艷やかな色彩も比類なし!
 名指揮者と呼ばれる人は、各音楽に対する確固たる音色イメージを持っていますが、マタチッチのそれは古今の指揮者の中でその資質がずば抜けており、フレージングには常に繊細さと大胆さが同居していることを考えると、「シェエラザード」ほど最適な作品はないでしょう。
第1楽章では、的確な絵画的描写のみならず、千変万化する心象風景も徹底的に刻印。そこから立ち昇る世界は聴き手の想像力を上回るものばかりなので、ただその凄さに酔いしれながら音楽の航海に身を委ねればよいという安心感に包まれます。第2楽章は、“王子のテーマが”最初にファゴットで登場する際は即興的な軽みを持って奏で、その後様々な楽器へ引き継ぐ中で次第にフレージングのフォルムに硬軟を与えながら王子の実像を表現するセンスに脱帽。中間部では、管楽器の巧さのみならず、4:21からのピチカートのニュアンスの入念さをお聴き逃しなく。第3楽章は、若い王子と王女の姿が、シルキーかつ官能的に浮上。中間部は舞曲の性格を全面に出す演奏がほとんどですが、マタチッチはここでも官能の空気を捨て去ることはありません。終楽章は、オケの技量とセンスの高さが不可欠であることを再認識。オケの全能力を引き出しつつ、スコアの実音化を超えた真のドラマ描いた点で、これ以上高次元に達した演奏が他にあるでしょうか?各奏者のヴィルトォーゾ的な痛快さを全面に出すだけでも愉しい楽章ですが、それだけで終わらないのがマタチッチ。例えば、埋もれがちな走句を浮き立たせる手段としては、他のパートの音量を抑えるのが通例ですが、そんな小賢しい真似をせず鉄壁のバランスを確保。しかも圧倒的な推進力も同時に遂行するのですから、これはもはや魔法でしょう。縦の線がズレては途端に興ざめとなる6:11からの速い走句も、完璧!そこから難破シーンに向けての展開はまさに手に汗握る緊張の連続。最新技術を駆使した録音の鮮烈さによるインパクトとは違う、音楽的な手応えをぜひ体感してください。ラストのヴァイオリン・ソロの持続音もパーフェクト!【2023年7月・湧々堂】

Hunnia Records
HRCD-2016(1CD)
サウンド・オヴ・ムーヴィーズ
レヴェンテ・ジェンジェシ:ファンファーレ・フォー・ザ・BDO
バーナード・ハーマン:市民ケーン
マックス・スタイナー:カサブランカ組曲
コルンゴルト:キングス・ロウ組曲
エルマー・バーンスタイン:荒野の七人
ニーノ・ロータ:道
モリコーネ:ミッション
ニーノ・ロータ:ゴッドファーザー
ハンス・ジマー:ティアーズ・オブ・ザ・サン
ジョン・ウィリアムズ:「スター・ウォーズ」 より X-ウィングのスケルツォ、「ハリー・ポッター」 より マージおばさんのワルツ
ジェームズ・ホーナー:アバター
ジョン・ウィリアムズ:「イーストウィックの魔女たち」 より 悪魔のダンス
ブダフォク・ドホナーニO、
ガーボル・ホッレルング(指)

録音:2020年7月10日-12日、クラウザール・ハウス(ブダペスト)
高音質ダウンロード販売サイト「NativeDSD」においてベストセラー・レーベルとなった実績を持つHunnia Recordsの高音質で聴く映画音楽の傑作集。主に合唱界でよく知られているハンガリーの作曲家、レヴェンテ・ジェンジェシがこのオーケストラのために作曲した華々しいファンファーレに始まり、コルンゴルト、シュタイナー、ハーマンといったハリウッド全盛期を彩った作曲家たちや、モリコーネ、ジョン・ウィリアムズのような現代の映画音楽界の巨匠たちによる作品を、ガーボル・ヴェルネル、ベーラ・バーリント、ガーボル・ベラーンによるアレンジで収録。

Chopin University Press
UMFCCD-107(1CD)
ショパン音楽大学室内O、デビュー!
ペンデレツキ:弦楽のためのシンフォニエッタ
ブリテン:イリュミナシオン Op.18
ショスタコーヴィチ:室内交響曲 Op.110a
ショパン音楽大学室内O、
ラファウ・ヤニャク(指)、
アンナ・ファリセイ(S)

録音(ライヴ):2017年5月10日、ショパン音楽大学コンサート・ホール(ワルシャワ)
ショパンが1826年から1829年まで3年間学んだことでも知られるポーランドで最も歴史のある名門音楽大学、ショパン音楽大学が誇る室内Oのデビュー・アルバムとなった2017年のライヴ録音。20世紀のポーランド音楽界を牽引したペンデレツキの作品でコンサートの幕が開き、ランボーの詩集によるブリテンの管弦楽歌曲「イリュミナシオン」、そしてモスクワ音楽院でショスタコーヴィチ本人に学んだルドルフ・バルシャイが師の弦楽四重奏曲第8番を弦楽合奏に編曲した「室内交響曲 Op.110a」というアンサンブルのポテンシャルが大いに発揮される3作品を、ライヴならではの緊張感と熱気を孕んだ演奏で聴かせてくれます。

DUX
DUX-1966(1CD)
シー・リメンバーズ〜映画サウンドトラック集
ハンス・ジマー:ファースト・ステップ(インターステラーより)
ジョン・モリス:トランシルヴァニアの子守唄(ヤング・フランケンシュタインより)
アイシェデニーズ・ゴクチン:Su(ピュア・ピアノ組曲より)
フィンヌーラ・シェリー
ロルフ・ラヴランド:ソングス・フロム・ア・シークレット・ガーデン
アラシュ・サファイアン:ウナ・ファンタジア(ディス・イズ・(ノット)・ベートーヴェンより)
ダリオ・マリアネッリ:有頂天のエリザベス(プライドと偏見より)
ラミン・ジャヴァディ:メイン・テーマ(ゲーム・オブ・スローンズより)
ピアソラ:オブリビオン(エンリコ4世(ヘンリー4世)より)
アベル・コジェニオウスキ:テーブル・フォー・トゥー(ノクターナル・アニマルズより)
ヤン・A.P.カチュマレク:運命の女(運命の女より)
マックス・リヒター:シー・リメンバーズ(残された世界より)
サム・スミス:ライティングズ・オン・ザ・ウォール(007 スペクターより)
マリアネッリ:ペンバリーの彫像(プライドと偏見より)
ダスティン・オハロラン:作品56
ピアソラ:I've Seen That Face Before(リベルタンゴ)(フランティックより)
マクシム・ジェミンスキ(P)、
室内オーケストラ

録音:2023年1月6日-8日(ワルシャワ、ポーランド)
ポーランド出身のピアニスト、マクシム・ジェミンスキが室内オーケストラとともに奏でる映画音楽の名曲を中心としたプログラム。ジェミンスキは、キェルツェ音楽学校とクラクフ音楽アカデミーでピアノを学び、これまでにポーランド国内の多くのコンクールで上位入賞や、ソリストとして中国・ポーランド文化の一環としてサンドミェシュ城で開催されたコンサート出演、室内楽奏者として、ベルリン・フィルとも共演をしています。
ABBA、マイケル・ジャクソン、レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー、ホイットニー・ヒューストンなど、ポップス界を代表するアーティスト達の作品をピアノ・アレンジ版で取り上げた前作、「フェニックス2020」(DUX-1763)に続くDux第4弾は、中世から宇宙を舞台にした映画まで、半世紀近くにわたる映画音楽のヒット作をピアノ独奏と弦楽器群による室内オーケストラのアレンジで贈る好企画。オリジナル作品の持つシンフォニックなサウンドとはまた一味違った音色で聴き手に新たな感動を与えてくれます。

SWR music
SWR-19131CD(1CD)
NX-B06
祝祭の響き
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」-序曲
R・シュトラウス:子守歌 Op.41No.1
フンパーディンク:歌劇「眠り姫」より管弦楽組曲 - 祝祭の響き
R. シュトラウス:13管楽器のためのセレナード 変ホ長調 Op.7*
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」-夕べの祈りと夢のパントマイム
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』- おもちゃの兵隊の行進曲
レーガー:マリアの子守歌 Op.73No.52
ヴィクター・ヘリー=ハッチンソン(1901-1947):キャロル交響曲
エルサ・ブノワ(S)
サラ・ロンベルガー(Ms)
ドイツ放送PO
ピエタリ・インキネン(指)

録音:2022年12月2日(ライヴ)
2022年9月3日 ドイツ)*
インキネンとドイツ放送フィルによる、2022年のクリスマス・コンサートのライヴ録音を中心としたアルバム。 前半はドイツ語圏ではクリスマス時期の定番作品を中心としたプログラム。後半では、さまざまなキャロルが次々と現れるヴィクター・ヘリー=ハッチンソ ンの「キャロル交響曲」が演奏されます。2022年9月のコンサートから採られたR・シュトラウスの「13管楽器のためのセレナード」もハッピーな気 持ちを盛り上げて、不思議と違和感なく収まっています。ありがちなクリスマス名曲集とは異なる、ロマンティックでシンフォニックな、楽しくて心温まる1 枚となっています。

TOCCATA
TOCC-0700(1CD)
NX-B03
デレク・スコット(1950-):管弦楽作品集 第3集
交響詩「ウィルバーフォース」 Op.43(1983/2022)
.ソールズベリー平原- ホルンとオーケストラのための幻想曲 Op.1(1972/2022)
哀歌 Op.8(1977/2022)
フィブリレイション幻想曲 Op.41(2022)
パヴァーヌ Op.42(2022)
交響詩「The Warning Song 警告の歌」 Op.44(1985/2022)
回想 - オーケストラのためのロンド Op.45(1971/2022)
合奏協奏曲 ト短調 Op.40(1972/2021)
イングス・ノヴィカーンス (Hrn)
リーガ・バルターボラ(Vn)
ヤーニス・バルターボルズ(Vn)
クラーヴス・ヤンケヴィッツ (Vc)
ゲルトゥルダ・イェリョメンコ (Cemb)
リエパーヤSO
ポール・マン(指)

録音:2023年5月15-18日
全て世界初録音
1950年にバーミンガムで生まれたデレク・スコットの管弦楽作品集。1970年代に現代音楽に特化した室内オー ケストラ・プロジェクトを立ち上げ、新作を積極的に演奏し、作曲家としても3度にわたり賞を獲得しました。しかし 1980年代になると自身の活動に疑問を感じてポップ・ミュージックに転身し、ロックバンドで演奏します。後にイギリ スにおける「軽音楽」の歴史、特にドイツ語オペレッタが英米のミュージカルに及ぼした影響の研究で高く評価され ました。 定年で研究職を退いたスコットは、ある日、若書きの作品やそのスケッチを目にして、今の自分にも響くものを見出 します。このアルバムの収録曲は、それらを今持てる作編曲のテクニックで再構成して仕上げたもの。40年から50 年の時を隔てた「自分との再会」が生んだアルバムです。2曲の最新作のうち「フィブリレイション幻想曲」は不整脈 に襲われた時の経験を独特のビートで表現したもの。「パヴァーヌ」はウクライナでの犠牲者を悼んで書かれたもの です。

WERGO
WER-6442(1CD)
マルコ・ニコディエヴィチ(1980-):管弦楽作品集
(1)ABSOLUTIO 罪の赦し(2016) 〜管弦楽のための後奏曲
(2)abgesang 別れの歌(2015?2017) 〜ソプラノと管弦楽のための歌曲
(3)da ispravitsja / gebetsraum mit nachtwache ダ・イスプラヴィツィア / 晩祷空間(2019)〜オブリガート・オルガンと管弦楽のための
(1)ヨナタン・シュトックハンマー(指)、フランクフルトRSO
(2)アンナ・ゾーン(S)、ヨナタン・シュトックハンマー(指)、ベルリンRSO
(3)ヤクブ・サヴィツキ(Org)、ウラディーミル・ユロフスキ(指)、ベルリンRSO

録音:(1)2018年9月10日、(2)2022年10月10日、(3)2020年1月17日
※世界初録音
マルコ・ニコディエヴィチは1980年セルビア、スボティッツァ生まれ。テオドール・クルレンツィス、ウラディーミル・ユロフスキ、アンサンブル・アンテルコンタ ンポランらとともに、独自の作曲活動を展開しています。このCDには、祖国の音楽的・文化的な伝統と個人的な思い出が籠められた3篇の大オーケストラ作品を 収録。精緻な書法を駆使していながらも熱量ある管弦楽の扱いでおおいに盛り上がり、ときにアラビア音階に近い響きがみられるなど、晦渋さがまったくなく聴き 応え充分。おもしろい現代音楽です。
『ABSOLUTIO』はニコディエヴィチ作品の特徴である「シンプルにして厳格な構成」が体現された作品。浮遊感のある3和音にはじまり、ソナタ形式の残滓が ゆらめきながら螺旋を描き、しだいに求心力を増していきます。
『abgesang』はニコディエヴィチのピアノの恩師が書いた詩にインスピレーションを受けて作曲されました。1995年に書かれたその詩はシンメトリカルな手 法で秋の墓地を綴ったもので、このとき作曲家の祖国はユーゴスラビア紛争の真っ只中にありました。
『da ispravitsja / gebetsraum mit nachtwache』は故郷の文化遺産、セルビア正教の音楽と典礼を扱った作品。残響・共鳴・エコーといった電子的手 法が生演奏の管弦楽に応用され、教会を思わせる音響空間のなかで聖なる歌が折り重ねられていきます。美しくも暗さを孕んだ音色が印象的。

H.M.F
HMSA-0071(1SACD)
シングルレイヤー
日本語解説付国内盤
限定盤
税込定価

ドビュッシー:管弦楽組曲第1番(ドビュッシーによる管弦楽版/フィリップマヌリによる補筆完成版(第3楽章「夢」ほか))
海〜3つの交響的スケッチ
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽/ピリオド楽器使用)

ライヴ録音:2012年2月2日シテ・ド・ラ
・ミュジーク(管弦楽組曲第1番)、
2012年4月13日聖チェチーリア音楽院(ローマ)(海)
「海」が初演されたのは1905年10月。その時の響きを再現すべく、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏 法を遵守しています。ヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられているため、聴感上の印象は雅楽のようでさえあります。 「管弦楽組曲 第1番」はドビュッシーの学生時代の作品で、長く失われたとされてきましたが、草稿が発見されたもの。スコアが失われていた「夢」とその他不完 全な部分を、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリが補筆完成させました。 (Ki)

CSO RESOUND
CSOR-9012301(1CD)
コンテンポラリー・アメリカン・コンポーザーズ
(1)ジェシー・モンゴメリ:Hymn for Everyone (2021)(すべての人のための讃歌)
(2)マックス・ライミ:Three Lisel Mueller Settings (2018)(リゼル・ミュラーの3つの詩)*
(3)フィリップ・グラス:交響曲第11番(2017)
リッカルド・ムーティ(指)CSO
エリザベス・デション(Ms)*

録音:すべてライヴ録音
(1)2022年4月、(2)2018年3月、(3)2022年2月
ムーティ(指)シカゴ響による最新盤は、現代アメリカの作曲家による作品集。ミード・コンポーザー・イン・レジデンスを務めるモンゴメリと、ヴィオラ奏者ライ ミの作品はシカゴ響の委嘱作品で世界初演&初録音。15歳でシカゴ大学に入学してライナー指揮のシカゴ響で育ったフィリップ・グラスの作品は2017年の作品 で、ムーティにとって初のグラス作品。どれも、管弦楽のうまさがムーティの魔法のタクトによりこれ以上ない形で引き出された超充実演奏。注目盤です。
ジェシー・モンゴメリは2021年にシカゴ響の11人目のコンポーザー・イン・レジデンスに就任しました。この作品は彼女がポストを得てからの初の作品となり ます。パンデミックに呼応した作品を書くことにはじめは抵抗があったというモンゴメリですが、ある日長いハイキングの後でこの作品の核となる讃美歌のメロディ が浮かんだと言います。旋律はオーケストラの様々なグループが成す合唱団の間で交わされ、旋律を奏でていないグループが伴奏を受け持つ、という構造で、様々 な音色と色彩を探求する、オーケストラによる壮大な瞑想曲のような作品となっています。シカゴ響の豊かなサウンドが冴え渡ります。
シカゴ響には、1904年以降、ヴィオラ奏者が作曲した作品をオーケストラが演奏する、という伝統が受け継がれています。マックス・ライミは1984年にシカ ゴ響に入団、1989年にはバレンボイムがライミ作曲の「エレジー」を初演しています。今回はピューリッツァー賞受賞のリゼル・ミュラーの詩集『猟犬とウサギに ついての小さな詩』から"The Story "と "An Unanswered Question "そして"Hope"の3つの詩に作曲しました。歌唱はメゾ・ソプラノで小澤征爾音楽 塾公演などで来日もしているエリザベス・デション、さらにそれぞれの楽章では首席クラリネット奏者のステファン・ウィリアムソン、首席ファゴット奏者のキース・ ブンケ、そして首席コントラバス奏者のアレックス・ハンナが大活躍する場面も盛り込まれた、極めてドラマティックな作品です。フル稼働のオケにも負けないデショ ンの歌声と、なによりオケのうまさが遺憾なく発揮されています。
フィリップ・グラスは1952年、15才の時にシカゴ大学に飛び級での入学が許可されてやってきました。ここでグラスはコットン・クラブやフリッツ・ライナー の時代のシカゴ響を知ることになります。また友人たちとレコードを聴きまくってもいたそうです。そこで、マーラーやブルックナーの交響曲にも大きく影響を受け ます。グラスの11番目の交響曲はそうした巨匠たちの影響が色濃く感じられる作品で、大胆で力強い第1楽章、ゆっくりと展開するメロディの第2楽章、そしてエ ネルギーと打楽器が炸裂する第3楽章という構成となっています。2017年に作曲、同年初演されました。ちなみにムーティにとってグラス作品は初挑戦とのこと ですが、歌いまわし、オケの鳴らしっぷり、全て圧巻です。 (Ki)

IBS CLASSICAL
IBS-82023(1CD)
NX-B07
ファリャ:パントマイム『お代官様と粉屋の女房』*
バレエ音楽『三角帽子』**
カロル・ガルシア(Ms)*
セレナ・ペレス(Ms)**
マラガPO
ホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ(指)

録音:2022年2月2-5日、2023年1月10-13日
かねてから小説『三角帽子』に音楽を付ける構想を持っていたファリャは1917年にパントマイム『お代官様と粉屋 の女房』として完成、初演されました。その間、バレエ・リュスのディアギレフからバレエ音楽の依頼を受けていたファ リャは、お代官様と粉屋の女房』を再構成してバレエ音楽『三角帽子』に仕上げ、1919年に初演(舞台と衣装 はピカソ、指揮はアンセルメ)。大好評を博しました。 大編成の「三角帽子」に対して、『お代官様と粉屋の女房』は弦楽五部と木管・ホルン・トランペット各1にピアノと 歌手1名の小編成。共通素材の扱いからファリャのオーケストレーションの手法が見えてきます。 演奏は1991年に設立されたマラガPO。オーケストラの芸術監督を務めるホセ・マリア・モ レーノ・バリエンテとともに同郷の音楽を華やかに奏でています。

VOX
VOXNX-3018CD(1CD)
NX-B03
ガーシュウィン:ピアノと管弦楽のための作品集
ピアノ協奏曲 ヘ調(1925)
セカンド・ラプソディ(1931)
アイ・ガット・リズム変奏曲(1934)
ラプソディ・イン・ブルー(1924)
ジェフリー・シーゲル(P)
セントルイスSO
レナード・スラットキン(指)

録音:1974年6月18-19日
ガーシュウィンの管弦楽作品の全貌がまだ広く知られているとは言えなかった1974年に、VOXはスラットキ ンとセントルイス響を起用してピアノを含む管弦楽作品をクアドラフォニック方式のLP3枚組のセットで発 売。ノリ良く、精度の高い演奏により、ガーシュウィンのシンフォニックな作品の魅力を広く世に知らしめまし た。このCDにはピアノと管弦楽による作品を集めています。 ピアノのジェフリー・シーゲルは1942年シカゴ生まれ。1968年のエリザベート王妃国際コンクール・ピアノ部 門で3位入賞、アメリカの「ビッグ・ファイヴ」をはじめ、ベルリン・フィル、ロンドン響など世界の主要オーケスト ラ・主要指揮者と共演して来ました。当録音ではキレのあるテクニックを活かし、スラットキンともどもガーシュ ウィンのスコアに真正面から取り組み、その真価を明かしています。 広がりと奥行きを備えた音場、ピアノとオーケストラとのバランス、管楽器群の見事な定位など、マーク・オー ボートの録音センスと相まって、選曲・演奏・録音が揃った名盤と言えるでしょう。 ブックレットには初出LPの解説書から該当作品の解説と8枚の写真が転載されています。

Dynamic
CDS-7985(1CD)
NX-B03
アストル・ピアソラ:作品集
アコンカグア-バンドネオン、弦楽とティンパニのための協奏曲
タンガーソ「ブエノスアイレス変奏曲」
オブビリオン(忘却)/メディタンゴ
アディオス・ノニーノ/バンドネオン/シータ
チェーザレ・キアッキアレッタ(バンドネオン)
イグナシオ・セバリョス・マルティン(ティンパニ)
カラブリアPO
フィリッポ・アルリア(指,P)

録音:2021年9月9-12日
ピアソラ作品の演奏で高く評価されるイタリア、キエーティ出身のバンドネオン奏者チェーザレ・キアッキアレッタ。この アルバムでもバンドネオンと弦楽のための協奏曲「アコンカグア」を中心に「オブビリオン」や「アディオス・ノニーノ」など 全7曲のピアソラ作品を惜しみない情熱をもって演奏しています。バンドネオンならではの随所に溢れる哀愁に満 ちた響きをご堪能ください。


Treasures
TRE-287(1CDR)
ワルター・ゲール/メンデルスゾーン&チャイコフスキー
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」*
 「真夏の夜の夢」〜序曲/スケルツォ/夜想曲/結婚行進曲
チャイコフスキー:「地方長官」Op.78#
 エレジー.ト長調 「イワン・サマーリンの思い出に」#
 幻想序曲「ロメオとジュリエット」#
ワルター・ゲール(指)
チューリッヒ・トーンハレO*、オランダPO

録音:1950年、1951年#
※音源:独Concrt Hall MMS-2005、米Concrt Hall MMS-66#
◎収録時間:76:56
“史上最高の「ロメ・ジュリ」に見るゲールの妥協なき心理描写力!”
■音源について
「真夏の夜の夢」は序曲も含め全6曲が録音されていますが、ここでは収録時間の関係で、「間奏曲」と「ベルガマスク舞曲」の2曲は割愛しております。

★まずは「フィンガルの洞窟」の感動的なこと!シンフォニックな響きを十分に湛えながら、絵画的描写のみならず細やかな心理描写を盛り込んだ見事なアプローチです。4:17付近からの各木管は、即興的に歌いながら繊細に連携。その直後のテンポの弛緩にも共感が溢れ、展開部の入り(4:47〜)で第1音を置くまでの余韻を感じ方は鳥肌もの!4:57から急速にテンポを速めて不安を煽りますが、それを受けてフルートが恐怖感を秘めた迫真の響きを発するのです。7:11から第3主題を歌い抜くクラリネットの巧さと情感の滲ませ方も、史上屈指の素晴らしさ。コーダの追い込みもまさに渾身。曲の結尾のリテヌートがこれほど美しく収まった例も珍しいでしょう。
 「真夏の夜の夢」では、特に“夜想曲”のホルンが繰り広げる隈取りが克明で深淵な響きが心を打ちます。
 チャイコフスキーの「地方長官」は極端に録音が少ないですが、これを聴くとその理不尽さを痛感するばかり。チャイコフスキー自身は駄作だと言っていますが、ゲールは渾身の力作であると確信していることは、チェレスタを含む楽器の色彩の綾を着実に紡ぎ出していることからも明らかです。
 演奏頻度の少なさは「エレジー」も同じですが、ここで登場するテーマはいかにもチャイコフスキー節で、中間部の身を引き裂くような迫力とのギャップがたまらない魅力。それを知らしめてくれるのは、もちろんゲールの入魂の解釈のおかげ。
 そして、空前絶後の名演「ロメオとジュリエット」!この録音を聴かずしてこの作品は語れないはずですが、そうなってはいないのが現実です。18分台という演奏時間からも分かる通り、音像の濃淡付与の的確さの点でも妥協なき劇的演出においても凝縮度の高さが尋常ではなく、まさに息もつかせず結末まで聴き手をグイグイ牽引しまくります。まず序奏部のテンポの速さに腰を抜かしますが、そうでなければ表出し得ない切迫感に完全脱帽。第2主題へ移るまでの呼吸と陰影の深さも並外れていますが、7:22からの弦のフレーズのようにレガートを排して呟く演出など、表情の多彩さは一筋縄では収まらず、7:49から希望の光が差し込むような色彩変化を確実に実現した演奏も他に知りません。後半はまさに激闘の連続で、16:02の衝撃のルフト・パウゼを経ての超硬マレットを駆使したティンパニの乱れ打ち!!コーダにおいても、これ以上は不可能と思われるほどの感情の没入ぶり。これさえあれば「ロメ・ジュリ」は十分と言っても過言ではありません。【2023年6月・湧々堂】

Chandos
CHSA-5336(1SACD)
フィンランドの序曲集
シベリウス:「カレリア」序曲
ウーノ・クラミ(1900-1961):「荒野の靴職人」序曲(1936)
メラルティン:劇付随音楽「眠れる森の美女」(1904) より 祝典行進曲(序曲) Op.22-30
マデトヤ(1887-1947):コメディ序曲 Op.53
ヤルネフェルト(1869-1958):抒情的序曲(前奏曲)(1892)
ミエルク(1877-1899):劇的序曲 Op.6(1898)
パルムグレン(1878-1951):「シンデレラ組曲」 Op.21(1903) より 序曲
ロベルト・カヤヌス(1856-1933):交響的序曲(1926)
カスキ(1885-1957):前奏曲 変ト長調 Op.7-1
ヤルネフェルト:前奏曲(1900)
オウルSO、ラモン・ガンバ(指)

録音:2022年5月30日-6月2日、マデトヤ・コンサート・ホール(オウル、フィンランド)
フィンランド中部に位置する都市、オウルで1937年に設立されたフィンランド最北端のSO、オウルSO(オウル・シンフォニア。現在の名称は2005年から)。過去にはディーマ・スロボデニュークも務めたこのオーケストラの首席指揮者の座にヨハネス・グスタフソンの後を継いで2022年1月から就任したのが、Chandosから膨大な数のディスクをリリースしているイギリスの指揮者、ラモン・ガンバ。レーヴィ・マデトヤ生誕の地で長年にわたって愛されるこのオーケストラとのChandosへの最初のレコーディングが実現しました。
19世紀中期から20世紀初頭のフィンランドでは、ロシアの支配下という政治的状況を反映して、ナショナル・ロマンティシズムの芸術創造が音楽の分野を中心に広く行われました。このアルバムでは「序曲」という視点から「シベリウスとその彼方」というテーマを眺望しています。シベリウスがヴィープリ地区教育支援祭典と宝くじのための情景音楽として作曲した『カレリアの音楽』の曲を単独で演奏する曲にした有名な「カレリア」序曲でアルバムはスタート。「R・シュトラウスの余韻」のあるレーヴィ・マデトヤの「コメディ序曲」は、推進力にみちており彼の代表作のひとつに挙げられる力作。マデトヤはシベリウスが個人的に教えた数少ない作曲家のなかでもっとも才能に恵まれていたといわれます。
そのほか作曲と指揮の両方でシベリウス以前のフィンランド音楽をリードした人物のひとり、ロベルト・カヤヌス、シベリウスの友人でクラスメートだったアルマス・ヤルネフェルト、後期ロマンティシズムの作風を持つエルッキ・メラルティン、シベリウスより早く「交響曲らしい」交響曲を書き、将来を期待されながら21歳で没したエルンスト・ミエルク、ピアニスト兼作曲家であり国際的な知名度を誇ったセリム・パルムグレン、主にピアノ教師として大きな功績を遺したヘイノ・カスキ、パリとウィーンで勉強したことを反映し、ヨーロッパ・モダニズムに近い作品を生み出したウーノ・クラミといった、ロシアの圧政に苦しみながらもフィンランドの音楽史を彩ってきたさまざまな作曲家の作品が収録されました。

Bastille Musique
BM-024(1CD)

RBM-024(1CD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ジェラール・グリゼー:作品集
1. Derives(1973-1974)(小アンサンブルと大オーケストラのための)
2. Megalithes(1969)(15の金管楽器のための)
3. L’icone paradoxale(1992-1994)(ピエロ・デラ・フランチェスカへのオマージュ)(2人の女声と2つのグループに分かれた大オーケストラのための)
ケルンWDR響、
シルヴァン・カンブルラン(1, 3)、
エミリオ・ポマリコ(2)、
カトリアン・ベールツ(ソプラノ/3)、
コラ・パヴェリッチ(メゾ・ソプラノ/3)

録音:2016年〜2019年、ケルン・フィルハーモニー(1, 3)、WDR放送局クラウス・フォン・ビスマルク・ホール(2)
ベルリンのラグジュアリー・レーベル「bastille musique」のリリース第24作目は、音楽を音波として捉え、倍音をスペクトル解析等して理論的に作曲したフランスの『スペクトル楽派』を代表する作曲家、ジェラール・グリゼー(1946-1998)!
グリゼーはパリ音楽院でメシアンの分析クラスに、エコールノルマル音楽院でデュティユーの作曲クラスに在籍し、ドイツではシュトックハウゼン、リゲティ、クセナキスらにも学び、1972年にはローマ賞を受賞。倍音のスペクトルに注目した音楽は、トリスタン・ミュライユらとともに「スペクトル楽派」と呼ばれ、ミュライユとは「アンサンブル・イティネレール」も結成し、自身や仲間の作品を演奏。1986年からはパリ音楽院の教授も務め、多くの後進を育てました。
WDRSOがこれらのレパートリーのスペシャリストでもあるシルヴァン・カンブルランやエミリオ・ポマリコをフィーチャーし、ジェラール・グリゼーの主要作品を世界初録音しています。
VAN Magazineの編集も務める音楽ジャーナリスト、ジェフリー・アーロ・ブラウンによるジェラール・グリゼーについてのコラムや作品解説、セバスティアン・ゾルテとシルヴァン・カンブルランとの会話(インタビュー)などを掲載した64ページの3か国語ブックレット(英語、フランス語、ドイツ語/国内仕様盤は日本語訳付き)に加え、作曲家や演奏家の写真、グラフィカルな楽譜を掲載したリーフレットが付属しています。

Challenge Classics
CC-72957(1CD)
ラインベルト・デ・レーウ(1938-2020):管弦楽作品集
(1)夜のさすらい人 Der nachtliche Wanderer (2013)
(2)わかれ Abschied (1973)
(1)ラインベルト・デ・レーウ(指)
(2)エド・デ・ワールト(指)

オランダ放送PO
ライヴ録音:(1)2014年2月1日、(2)2017年1月21日
アムステルダムの作曲家・指揮者のラインベルト・デ・レーウによる管弦楽作品を収録。1973年の『わかれ Abschied』はコンパクトながら荒々しく、嵐のよ うな作品で、タイトルに意味を持たせたのかこの時期からデ・レーウはいったん作曲から距離を置きました。そして約40年を隔てて発表された『夜のさすらい人 Der nachtliche Wanderer』はヘルダーリンの詩にちなんだ作品で、一転して規模が大きくドラマティック。オーケストラのほかテープ録音された話し言葉の断 片が使われるなど、複雑な様相をもっています。2曲とも世界初録音。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0472(1CD)
NX-B03
リヒャルト・シュテール(1874-1967):管弦楽作品集 第2集
組曲第1番ハ長調 Op.8? 弦楽オーケストラのために(1909年出版)
交響曲第1番イ短調 Op.18(1909)
ピオトル・ヴィルチンスキ(Org)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
イアン・ホブソン(指)

録音:2022年2月15-16日、2022年10月11-12日
全て世界初録音
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追わ れ、アメリカに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内 楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 第1集(TOCC-468)に続く、管弦楽作品集第2集には1909年までに書かれた2作品を収録。前奏曲、緩徐楽 章、フーガというバロック音楽のような形式で書かれた「組曲第1番」、4楽章からなる伝統的な形式が用いられた 交響曲第2番。どちらもブルックナーやマーラー、そして同時代のウィーンの作曲家フランツ・シュミットの影響が感じら れながらも、シュテール独自の語法も見られる壮大な作品です。

MIRARE
MIR-684(1CD)
Chants de l’Isole〜孤立の歌
フィリップ・エルサン(b.1947):Chants de l’Isole(孤立の歌)(P、ヴァイオリン、チェロ、弦楽オーケストラとパーカッションのための)(2014)
ブノワ・ムニュ(b.1977):Les Allees Sombres(暗い通り)(Vn、チェロとピアノのための三重奏曲第2番)(2013)
フィリップ・エルサン:ザッハーの名によるファンタジー(弦楽オーケストラのための)(2008初演)
ブノワ・ムニュ:岸辺から(P、パーカッション、弦楽オーケストラのための詩曲)(2022)
トリオ・カレニーヌ、ワロニー室内王立O、
ヴァハン・マルディロシアン(指)

録音:2022年3月31日-4月1日
フィリップ・エルサンとブノワ・ムニュ、世代は違いますが25年来の親交がある2人の作曲家の作品集。「孤立の歌」は2014年に第1次世界大戦の追悼行事 の一貫として書かれたもの。トラークルの詩にインスピレーションを得ています。国立ボルドー歌劇場とポワトゥ=シャラントOの委嘱により、トリオ・ヴァン ダラーに捧げられ、彼らによって初演されました。トリオ・カレニーヌは本作のパリ初演を担っています。 ブノワ・ムニュの作品「暗い通り」は1933年にノーベル文学賞を受賞したロシアの作家イヴァン・ブーニンの作品から題名をとっています。 ピアノ・トリオを軸とした編成による、多彩な世界が展開されています。 (Ki)

Indesens Calliope Records
IC-006(1CD)
シラノ&フランス映画の偉大なサウンドトラック
1. ジャン=クロード・プティ:シラノの協奏曲(シラノ・ド・ベルジュラック)
2. ジョルジュ・ドルリュー:草葉の陰
3. カブリエル・ヤレド:最愛の大地
4. ミシェル・ルグラン&フランシス・ルマルク:親分は反抗する
5. フレデリック・タルゴーン:アントニー・ジマー
6. ウラジミール・コスマ:ぐうたらバンザイ
7. ラインハルト・ワーグナー:ロザリンとライオン
8. クロード・ボリング:ボルサリーノ
9. ブルーノ・フォンテーヌ:恋するシャンソン
0. フランソワ・ド・ルーベ:冒険者たち
11. フィリップ・サルド&ジャン=ルー・ダバディ:エレーヌの歌(すぎ去りし日の...)
12. ポール・ミスラキ&ジャン・ブルソル:おかしな日曜日
13. ローラン・プティジラール:霧のメグレ
14. ミシェル・コロンビエ:都会のひと部屋
15. ジャン=マリー・セニア:偉大なる寝取られ男
ティエリー・カンス(Tp)、
ランベール・ウィルソン(話し声/tr.11)、
ブルーノ・フォンテーヌ(P/tr.5,8,12)、
サム・ガルシア(アコーディオン/tr.2,3,15)、
エマニュエル・ロスフェルダー(ギター/tr.6,7,12)、
ジャン=ピエール・カンス(サクソフォン/tr.12)、
アヴィニョン=プロヴァンス国立O、
ジェローム・ピルマン(指)、
ジャン=クロード・プティ(指)

録音:2020年10月、2021年6月(フランス)
現代のフランスにおいて往年のレジェンド、モーリス・アンドレの系譜を継ぐ名トランぺッターの1人として名実ともに圧倒的な存在感を放つティエリー・カンスは、リヨン国立歌劇場O、パリ国立歌劇場Oのメンバーとして活躍し、1989年からはキュイーヴル・フランセの音楽監督も務めている現代フランスを代表する名手の一人。
本アルバムでは、1990年のジャン=ポール・ラプノー監督の映画 「シラノ・ド・ベルジュラック」 や、数々の賞を受賞したジャン=クロード・プティの音楽など、50以上のサウンドトラックでソロを演奏してきたカンスが、これまでの人生の中で携わってきたフランス映画音楽の中から15曲を選曲し、オリジナルのサウンドトラックとして表現。師匠譲りのサウンド、歌心、そして圧倒的テクニックで映画の世界へと誘います。

Urania Records
WS-121411(2CD)
ワーグナー:管弦楽作品集

(1)歌劇「さまよえるオランダ人」序曲

(2)歌劇「タンホイザー」より序曲
(3)歌劇「ローエングリン」第一幕への前奏曲
(4)歌劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲、愛の死
(5)歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕前奏曲
(6)楽劇「ワルキューレ」よりワルキューレの騎行
(7)楽劇「ワルキューレ」よりヴォータンの別れと魔の炎の音楽
(8)楽劇「神々の黄昏」よりジークフリートのラインへの旅、ジークフリートの葬送行進曲
(9)楽劇「神々の黄昏」より閉幕シーン
(10)舞台神聖祝典劇「パルジファル」より第一幕への前奏曲
(11)舞台神聖祝典劇「パルジファル」より閉幕シーン
ハンス:クナッパーツブッシュ(指)

(1)VPO
録音:1953年5月
(2)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(3)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(4)VPO、ビルギット・ニルソン(S)
録音:1959年9月
(5)NDR響
録音:1963年3月
(6)VPO
録音:1953年5月
(7)VPO、ジョージ・ロンドン(Bs-Br)
(8)VPO
録音:1956年6月
(9)NDR響、クリスタ・ルートヴィヒ(Ms)
録音:1963年3月
(10)ミュンヘンPO
録音:1962年11月
(11)バイロイト祝祭O、ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
録音:1951年8月
数々のワーグナーの名演を遺したことで知られるハンス・クナッパーツブッシュの「ワーグナー:管弦楽作品集」がウラニア・レコーズから復刻。今なお語り草になっている名演の数々ですが、クナッパーツブッシュはひとつのレーベルにまとめてその録音を遺すことがなかったため現在では入手困難な音源なども多数存在することになってしまいました。このアルバムではデッカとウエストミンスターのアーカイヴからベストと思われる選曲を行い、モノラル録音とステレオ録音の音源を集めています。歴史的録音の復刻に定評のあるウラニア・レコーズの音質にぜひご期待ください。
2013年頃にリリースされていたWS121189からの新装再発売で、当時収録されていなかった「タンホイザー序曲」が追加収録されています。

BMC
BMCCD-294(1CD)
ヴィドフスキー:Le piano et ses doubles
ラースロー・ヴィドフスキー(b.1944):「Le piano et ses doubles」*
プロムナード/ ブラックアウト(テープのための)
プロムナード(第2楽章の2台マリンバ版)
ゾルターン・ラーチ(指)&ピアノ六重奏団*
アンドラーシュ・ケッレル(指)&リゲティ・アンサンブル

録音:2020年7月&8月、BMCスタジオ(ブダペスト)
ブダペスト音楽院でファルカシュ・フェレンツに師事し、パリでオリヴィエ・メシアンの作曲クラスに参加したハンガリーのピアニスト&作曲家、ラースロー・ヴィドフスキー(ラースロー・ヴィドツキー)の3つの作品。「Le piano et ses doubles」はゾルターン・コチシュの60歳の誕生日を記念して作曲された作品。「プロムナード」は音の動きの様々な可能性を探求した作品。「ブラックアウト」はフリー・インプロヴィゼーションに基づくテープのための作品です。

Chandos
CHSA-5337(1SACD)
バーナード・ハーマン:歌劇「嵐が丘」からの組曲(ソプラノ、バリトンとオーケストラのための)
弦楽四重奏のための「エコー」*(弦楽オーケストラ版)
ケリ・フュージ(S)、
ロデリック・ウィリアムズ(Br)、
シンガポールSO、
マリオ・ヴェンツァーゴ(指)、
ジョシュア・タン(指)*

録音:2022年5月、エスプラネード・コンサートホール(シンガポール)
『めまい』『サイコ』『北北西に進路を取れ』といったヒッチコック作品や、『市民ケーン』『華氏451』などの映画音楽で知られるアメリカの作曲家、バーナード・ハーマン(1911-1975)が遺した唯一のオペラ「嵐が丘」。『ジェーン・エア』の映画音楽と同時期に作曲が進められ、1951年には完成していましたが、ハーマンの生前に完全な形で上演されることはありませんでした。「嵐が丘」にはハーマンの他の映画音楽からのさまざまな引用があり、また本作のテーマを後の映画音楽で再利用しているため、映画ファンには特に興味深い作品といえるでしょう。ここでは世界初録音となるハンス・セーアンセンによる組曲版を、ケリ・フュージ、ロデリック・ウィリアムズらの歌とマリオ・ヴェンツァーゴ指揮の素晴らしいオーケストラ・サウンドでお楽しみいただけます。ジョシュア・タン(指)ハンス・セーアンセン編曲による弦楽オーケストラ版「エコー」にも注目です。
Chandos
CHSA-5296(1SACD)

RCHSA-5296(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ケネス・フックス:管弦楽作品集 Vol.1
ケネス・フックス(b.1956):クラウド・スラント 〜ヘレン・フランケンサーラーの3つの絵画による(管弦楽のための協奏曲)(2020-21)
孤独なツグミ(C管フルート、アルト・フルートと管弦楽のための協奏曲)(2019-20)*
パシフィック・ヴィジョンズ(弦楽オーケストラのための)(2016)
静かな大地(管弦楽のための詩曲)(2017)
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
アダム・ウォーカー(Fl)*

録音:2022年1月3日-5日&12月5日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)が2022年度にレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞したジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン(SOL)。2021年のBBCプロムスでのライヴ・デビューに続いて2022年にも再びBBCプロムスに登場し、アーツ・デスク(イギリスの芸術関係ジャーナリズムのウェブサイト)に「ジョン・ウィルソンがひとりひとりメンバーを厳選して結成したこのスーパー・オーケストラは、きわめてシンプルに、イギリスのオーケストラ・シーンで現在起こっているもっともエキサイティングな出来事である」と評されるなど今最も注目すべきコンビの一つであることは間違いありません。
1956年生まれのアメリカの作曲家、ケネス・フックスはジョアン・ファレッタが指揮する作品集が2018年度第61回グラミー賞のベスト・クラシカル・コンペンディウム部門を受賞。管弦楽や吹奏楽、室内楽をはじめ幅広い分野で現在のアメリカ音楽界をリードしています。ジョン・ウィルソン&SOLの新しいシリーズ「フックス:管弦楽作品集」の第1弾となる今作に収録されるのは、すべてが世界初録音という4つの新作。レン・フランケンサーラーの3つの絵画が持つ芸術的なパワーにインスピレーションを得た管弦楽のための協奏曲「クラウド・スラント」は、まさにジョン・ウィルソン&SOLのために書かれた作品。また詩人ウォルト・ホイットマンがエイブラハム・リンカーンを悼んで書いた詩「When Lilacs Last in the Dooryard Bloom’d(先頃ライラックが前庭に咲いたとき)」を題材にしたフルートのための協奏曲「孤独なツグミ」の独奏にはLSOの首席奏者も務めた名フルーティスト、アダム・ウォーカーが参加しています。

BIS
BIS-2629(1CD)
イェスペル・ヌーディン(1971-):作品集
(1)『声(Roster)』〜管弦楽のための三部作
(2)三度目の回顧(3rd Retrospective)〜5弦エレクトリック・ヴァイオリン、弦楽オーケストラとライヴ・エレクトロニクスのための(2019)
(1)スウェーデンRSO、ダニエル・ハーディング(指)
(2)ムシカ・ヴィテ、マーリン・ブルーマン(5 弦エレクトリック・ヴァイオリン、アーティスティック・ディレクション)、イェスペル・ヌーディン(エレクトロニクス)

録音:(1)2016年10月13&14日ベールヴァルドホール、ストックホルム、スウェーデン(ライヴ)
(2)2021年8月25&26日ニューガータン6、ヴェクショー、スウェーデン(セッション)
イェスペル・ヌーディン(1971-)は、ロック、即興音楽、民俗音楽といったジャンルを背景とする、強い情動効果のある音楽の作曲家として活躍しています。 『Emerging from Currents and Wave(潮流と波浪の間から出現する)』(BISSA--2559)につづくアルバムには、スウェーデンRSOが初演して 注目された「管弦楽のための三部作」「Roster(声)」と、自身の過去の作品をさまざまな方法で「振りかえる」シリーズの「3rd Retrospective(三度目の回 顧)」の2つの管弦楽作品が収録されました。
「Roster(声)」は、きわめてはっきりした「声」をもつ、スウェーデンの異なる種類の音楽に基づく「三部作」です。家畜を呼び寄せる「クルニング(kulning)」 をベースにした〈Akallan(呼びかけ)〉。ウーメオのエクストリーム・メタルバンド「メシュガー(Meshuggah)」の曲「Bleed」がインスピレーションになった〈Arr (傷跡)〉。「運命」と「荒廃した」の2つの意味をもち、スウェーデンのオペラ歌手ふたり、ビルギット・ニルソンとユッシ・ビョルリングの残したいくつかの録音に 基づく〈Ode(運命/荒廃した)〉。最初の2曲を作品を献呈されたヨーテボリSOとケント・ナガノと、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニック管弦楽 団とバルドゥル・ブレンニマンが初演。ダニエル・ハーディング指揮スウェーデンRSOが、〈Ode〉を加えた「三部作」として初めて演奏しました。このア ルバムに収録されたのは、そのライヴ録音です。
「3rd Retrospective(三度目の回顧)」は、作曲者ヌーディンの父バッテ・サーリンが作ったコミュニティ・プレイ中で農夫の未亡人が歌う歌を素材に書かれ た「ポルスカ」です。スウェーデンを代表する弦楽オーケストラのひとつ「ムシカ・ヴィテ」と、スウェーデンRSOのリーダーでもあるマーリン・ブルーマン から委嘱を受けて作曲されました。

H.M.F
HMSA-0066(1SACD)
シングルレイヤー
日本独自企画・限定盤
税込)定価
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル(管弦楽)
アンサンブル・エデス(声楽)
マリオン・ラランクール(Fl)

録音:2016年
ロトとレ・シエクルによる「ダフニスとクロエ」がSACDシングルレイヤーで登場します!ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受 けて、SACDリマスタリングを施した、日本独自企画のリリース。限定生産となります。
「ダフニスとクロエ」は、ラヴェル自身が「舞踏交響曲」と称したように、オーケストラの性能を発揮できる好個の楽曲として人気コンサート曲となっています。 もともと近代管弦楽法の極限を追求するような精巧さで極彩色のオーケストラ・サウンドを満喫できる作品ですが、初演当時の音色で聴くと、ますますその鮮や かさが際立つようです。さらに合唱の演奏に際し、ラヴェルが詳細に指示した通り、舞台の両袖を活用して遠くから近づいてくる効果をはじめて録音で発揮させて いるのも注目。ラヴェルがオーディオ的発想をこの時代に持っていたことを証明してくれます。 (Ki)

C Major
80-8708(DVD)

80-8804(Bluray)
モナコ公国モンテカルロ・バレエ「コッペリア COPPEL-I.A.」
コッペリア COPPEL-I.A.
音楽:ベルトラン・マイヨー(一部/原曲:レオ・ドリーブ)
振付:ジャン・クリストフ・マイヨー

パリ国立歌劇場O
ジャン・バティスト・マリ(指)
ルー・ベイン(コッペリア)
マテイユ・ウルバン(コッペリウス)
アンナ・ブラックウェル(スワニルダ)
シモーネ・トリブーナ(フランツ)
小池ミモザ(スワニルダの母)

モナコ公国モンテカルロ・バレエ団
収録:2022年6月、 グリマルディ・フォーラム(モナコ)
◆DVD
画 面:NTSC ,16:9
音声:PCMステレオ、DTS5.1
リージョン:All
DVD9、81分
◆Bluray
画 面:1080i ,16:9
音声:PCMステレオ、DTS-HD MA5.1
リージョン:All 、BD50
81分
名作バレエ「コッペリア」。スワニルダとフランツの若い二人の恋と老人コッペリウスの孤独、そして素晴らしいドリーブの音楽が魅力の作品。本作は、モン テカルロ・バレエ団の芸術監督ジャン=クリストフ・マイヨーによる新演出版(2019年初演)。元々は機械仕掛けの人形コッペリア。マイヨー版ではタイトルの 「COPPEL-I.A.」が意味するように、AI・人工知能が搭載されたアンドロイドとして描かれています。音楽も一部原曲であるドリーブを使用していますが、実 兄のベルトラン・マイヨーが新たな曲をつけています。二人の若者に愛が芽生える一方で、人工知能をもつコッペリアは、これまで彼らが信じていた愛について の常識を覆し、理想のパートナーとは生身の人間なのか、それとも...。古典作品をマイヨーらしい視点で再評価した興味深い作品です。 (Ki)

オクタヴィア
OVCL-00815(1SACD)
税込定価
2023年6月21日発売
チャイコフスキー:弦楽セレナードハ長調作品48
ドヴォルザーク:弦楽セレナードホ長調作品22
沼尻竜典(指)
トウキョウ・ミタカ・フィルハーモニア

録音:2000年9月30日東京・三鷹市芸術文化センター・ライヴ
2000年に三鷹市芸術文化センターで行われた公演「2大弦楽セレナードの夕べ」が20 余年の時を経てCD化。沼尻竜典が絶大な信頼を寄せるプレーヤー達による、聴く者の 心を打つ瑞々しい演奏が収められています。 透明感に満ちた鮮やかな音色が美しい、弦楽合奏のための名曲をお楽しみください。(オクタヴィア)

KLARTHE
KLA-137(1CD)
「呪文」
(1)コープランド:市民のためのファンファーレ
(2)ガブリエリ:すべての民よ
(3)ガルツィア:カルナ女神
(4)アーレン:虹の彼方に*
(5)R.シュトラウス:ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ TrV248
(6)トマジ:典礼風ファンファーレ【T.受胎告知 / U.福音書 / V.黙示録 / W.聖金曜日の行列*】
ヴァンニーナ・サントーニ(S)*
GECAブラス、
ベンジャミン・ガルツィア(指)

録音:2016年10月/サン=ルイ(フランス)
1992年、フランスのミュルーズで結成されたGECAブラス(グラン・アンサンブル・ド・キュイヴル・ダルザス)、注目のCDが登場!当団はベルリン・フィルハー モニーO、フランクフルトSO、バーゼルSO、フランス国立O、トゥールーズ・キャピトル国立O、モンテカルロSO等、欧州のトッ プ・プレーヤーが集結した名手揃い。ブラスのレパートリーを拡げるべく、クラシックの編曲作品やマルク・モネ、アンソニー・プログなど現代作曲家の新作委嘱も 積極的に行っている可変アンサンブルです。
当アルバムではコープランドの「市民のためのファンファーレ」、トマジの「典礼風ファンファーレ」、R.シュトラウスの「ウィーン・フィルハーモニーのためのファ ンファーレ」などの重要レパートリー、当団の指揮者で作曲家ベンジャミン・ガルツィアの新作委嘱「カルナ女神」、そしてソプラノ歌手、ヴァンニーナ・サントーニ を迎えた「虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボー)」を収録。サントーニはフランソワ=グザヴィエ・ロト(指)レ・シエクルのドビュッシーの『ペレアスとメリザ ンド』(KKC-6457/ HMM-905352)のメリザンド役でも高い評価を得ております。充実のアルバムにご期待ください! (Ki)

Pentatone
PTC-5187013(1CD)
ヘンデル:水と火〜水上の音楽&王宮の花火の音楽
(1)水上の音楽 組曲第2番HWV349
(2)水上の音楽 組曲第1番HWV348
(3)水上の音楽 組曲第3番HWV350
(4)王宮の花火音楽 HWV351
ドミトリー・シンコフスキー(指)
ビーロック・オーケストラ

ライヴ録音:2022年4月バイローケ・ミュージック・センター、ゲント(ベルギー)
ルネ・ヤーコプスとのシューベルトの交響曲全集の斬新な演奏などの録音で話題を呼び、PENTATONEレーベルの看板オーケストラの一つとなっているベル ギーの気鋭のオーケストラ、ビーロック・オーケストラが、カウンターテナー、バロック・ヴァイオリン奏者、そして指揮者として、マルチな活躍をする俊英ドミトリー・ シンコフスキーを迎えたヘンデルの祝典音楽集です。
「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」はどちらもイギリス王室の威光を示す祝典用に野外での演奏が想定された、ヘンデルという作曲家のスケールの大きさ を示す代表的な作品です。「水上の音楽」は、イギリス王室の舟遊びの際の音楽として作曲され、集められた50名ほどの演奏家たちはテムズ川の水上の船の上で 演奏したとされています。国王はヘンデルの音楽を大変気に入り、川上の船を何度も往復させて繰り返し演奏させたそうです。「王宮の花火の音楽」は、オーストリ ア継承戦争を終結させたアーヘン和約を祝う祝典の際に、花火とともに演奏される目的で作曲されました。ヘンデル自身は管弦楽での演奏を想定していましたが、 初演の際は、王の意向で管楽器のみの大規模な軍楽隊編成で演奏されました。リハーサルは1万人以上の観客を集め、大好評を博しましたが、本番当日はあいに くの雨模様で花火の打ち上げもトラブル続きとなり、散々なものとなってしまいました。その雪辱を晴らすためか、ヘンデルは、初演から1か月後の孤児養育院で の演奏会で、当初の想定通り管弦楽版として演奏しました。
祝祭的で王室のプロパガンダという側面もあった2つの大規模な作品の録音に当たり、ビーロック・オーケストラは、6-6-5-4-3という弦楽器編成と、オーボ エ4、バスーン2、コントラバスーン1、ホルン3、トランペット3という管楽器群、リュート2、チェンバロ2、オルガン1という通奏低音陣に、ティンパニとパーカッ ションも加えたバロック時代の作品の演奏としてはかなり大編成を用意。これはヘンデルが当時雇用していたオーケストラの規模を想定したものだそうです。ソリス トやコンサートマスターとして指揮することも多いシンコフスキーは、ここでは指揮に徹し、大編成のビーロック・オーケストラからいかにも祝典音楽という華美な サウンドを引き出し、大迫力の演奏を繰り広げています。特に、金管楽器の強奏と分厚い弦楽器の響きが一体となる様は聴きものです。水と火が乱舞するかのよう なスケールの大きなヘンデル演奏は、作品の初演当時の観衆の驚きを教えてくれるでしょう。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187049
(2SACD)
『神格化』
R.シュトラウス:ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ TrV248
ビンガム:神格化【世界初録音】
サンドヴァル:ブラス・ファンタジー【世界初録音】
Disc2
ワーグナー(ヒギンズ編):『指環』(歌劇『ニーベルングの指環』より)
 「The Rhine」〜『ラインの黄金』
 「From Walhalla to Nibelheim and back」〜『ラインの黄金』
 「Siegmund's Flight」〜『ワルキューレ』
 「Love Theme」〜『ワルキューレ』
 「Hunding's Arrival」〜『ワルキューレ』
 「Wotan and Brunnhilde’s Arrival」〜『ワルキューレ』
 「Siegmund's Death」〜『ワルキューレ』
 「Ride of the Valkyries」〜『ワルキューレ』
 「Wotan's Goodbye and Magic Fire Music」〜『ワルキューレ』
 「Siegfried and Mime」〜『ジークフリート』
 「Forest Murmurings」〜『ジークフリート』
 「Siegfried's Horn Call」〜『ジークフリート』
 「Siegfried Slays the Dragon」〜『ジークフリート』
 「Dawn ? Brunnhilde and Siegfried」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Rhine Journey」〜『神々の黄昏』
 「Hagen's Watch Call」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried and the Rhinemaidens」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Death and Goodbye」〜『神々の黄昏』
 「Siegfried's Funeral March」〜『神々の黄昏』
 「Brunnhilde Returns the Ring(Immolation Scene)」〜『神々の黄昏』
ナショナル・ブラス・アンサンブル
キム・ウンスン(指)

録音:2022年6月22日/デービス・シンフォニーホール(サンフランシスコ)
現在サンフランシスコ・オペラの音楽監督を務める注目の指揮者キム・ウンスン(金恩宣)が、金管楽器の名人集団ナショナル・ブラス・ アンサンブルとアルバム『神格化』をリリース!R.シュトラウスの「ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ」、ジョナサン・ビンガム(1989-)の「神 格化」、アルトゥーロ・サンドヴァル(1949-)の「ブラス・ファンタジー」、そしてワーグナー(ティモシー・ヒギンズ編)の「指環」を収録しております。
当アルバムには世界初録音2篇を収録。サンフランシスコ音楽院とサンフランシスコSO主催のコンクールにおいて楽曲「Deified(神格化)」で優勝したア メリカ期待の作曲家ビンガム。そして、キューバが誇るブラス界のレジェンド、サンドヴァルのブラス・ファンタジー。ともに卓越した技術を要する難曲で、当団の自 由自在な表現力で圧倒的なサウンドを聴かせます。
メインはヒギンズがブラスのために編曲したワーグナーの「指環」からの抜粋作品です。ティモシー・ヒギンズは、ワシントン・ナショナルSOで第2トロンボー ン奏者を務めた後、マイケル・ティルソン・トーマスによってその才能を見出され、2008年よりサンフランシスコSOの首席トロンボーン奏者に就任。またブ ラス用の編曲家として数多くの作品を手掛けております。この「指環」では金管楽器が持つ卓越した色彩感が表現されており、やはりヴィルトゥオーソでなければ 演奏できない難曲となっております。
キム・ウンスンは当団の長所を最大限引き出した演奏を展開。ブラス・ファン、ワーグナー・ファンだけでなく、オーケストラ・ファンにもおすすめのアルバムです。 DSDによる収録でSACD層ではマルチチャンネルもお楽しみいただけます。 (Ki)

LPO
LPO-0126(1CD)
ユロフスキ・コンダクツ・ストラヴィンスキー vol.2
チャイコフスキー(ストラヴィンスキー編)):「眠りの森の美女」op.66より3つの小品【青い鳥のパ・ド・ドゥ、オーロラのヴァリアシオン、間奏曲】
ストラヴィンスキー:妖精の口づけ(4場から成るバレエ)
[第1場]プロローグ〜嵐の中の子守歌
[第2場]村の祭り
[第3場]工場にて
[パ・ド・ドゥ]アントレ〜アダージョ〜ヴァリアシオン〜コーダ〜情景
[第4場]エピローグ(永遠の国の子守歌)
ウラディーミル・ユロフスキ(指)
LPO

録音:2018年3月17日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
ユロフスキ指揮LPOのストラヴィンスキー・シリーズ第2弾の登場。チャイコフスキーゆかりの作品がプログラムされています。
1913年初演の「春の祭典」で衝撃的成功を収めたストラヴィンスキーは、チャイコフスキーのことを熱烈に崇拝していました。1921年には、ディアギレフの 依頼で、チャイコフスキーの「眠れる森の美女」の2曲(チャイコフスキーが削除し、チャイコフスキー自身のオーケストレーションは失われていた)をオーケストレー ション、さらに1941年にも「青い鳥のパ・ド・ドゥ」の縮小オーケストラ版を作りました。これがどれもまるでチャイコフスキー本人が手がけたような出来上がり。 ストラヴィンスキーのチャイコフスキーへの深い敬愛の思いを感じます。
1927年、ストラヴィンスキーは、舞踏家のイダ・ルビンシテインに、チャイコフスキーの音楽にヒントを得たバレエを作ってはどうかと持ち掛けられます。ストラ ヴィンスキーはただちにそれを受け入れ、チャイコフスキーのピアノ独奏曲や歌曲からメロディやモティーフを選び、バレエの音楽を作っていきました。チャイコフス キーの素材を非常に愛情深く扱い、チャイコフスキーらしさを失わず、同時にストラヴィンスキー独自のサウンドも随所に感じられるような作品です。バレエの台本 のもとになったのは、アンデルセンの童話「氷の乙女(妖精)」。少年が赤ん坊のころに氷の妖精に魔法のキスをされ、成長して結婚する段になって、結婚式前夜に 永遠に女王に連れ去られてしまうという内容。チャイコフスキーのスイス人の少年ルディが赤ん坊の頃に氷の妖精に魔法のキスをされ、その後結婚式の前夜に永遠 に連れ去られてしまうという話。ストラヴィンスキーは「ミューズは、チャイコフスキーにも同様に運命のキスをし、その神秘的な刻印は、この偉大な芸術家のすべて の作品に感じられた」という非常に意味深な発言をしています。バレエのストーリーは以下のとおり。第1場:山の嵐で母親とはぐれた子供が、氷の妖精に見つかっ てキスをされます。その後、彼は村人たちに助けられます。第2場:子供が青年に成長し、婚約者と一緒に村の祭りを楽しんでいます。氷の妖精は変装して近づき、彼に 運勢を伝えます。第3場:結婚を控えた青年がブライダルダンスを始めるが、婚約者に扮した氷の妖精が、青年を永遠の住処に連れ去る。第4場:再び氷の妖精が 彼の足にキスをして、永遠の愛を誓う。 終盤の音楽は、「氷の妖精」の存在にもかかわらず、冷たさを感じさせない、静かで控えめなものとなっています。  ストラヴィンスキーはチャイコフスキーのことを心から賞賛していました。チャイコフスキーの音を通して、ストラヴィンスキーは、幼少期に過ごしたサンクトペテル ブルク、そしてロシアを感じていたのかもしれません。チャイコフスキーへの深い思いを感じる作品を、ユロフスキとLPOがたっぷりに響かせています。

Chopin University Press
UMFCCD-158(1CD)
デビュー
ベートーヴェン:12のコントルダンス WoO.14(カロル・マスタラーズ編12本のサクソフォン版)
ムソルグスキー:禿山の一夜(パヴェウ・グスナル編13本のサクソフォン版)
ヴォイチェフ・ハウプカ:Nyx
ヴォイチェフ・キラル:Orawa(マスタラーズ編12本のサクソフォン版)
クシシュトフ・コショフスキ:映画音楽メドレー(スター・ウォーズ、ロード・オブ・ザ・リング、ザ・シンプソンズ、炎のランナー、ジュラシック・パーク、ジョーズ、シンドラーのリスト、ハリー・ポッター)
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(ヤクプ・ムラス編サクソフォン・クァルテットとサクソフォン・オーケストラ版)
パヴェウ・グスナル(指)、
ワルシャワ・サクソフォン・オーケストラ

録音:2021年10月13日&2021年11月19日(ポーランド、ワルシャワ)
2017年にフレデリック・ショパン音楽大学の講師も務めるサクソフォン奏者パヴェウ・グスナルによって設立されたワルシャワ・サクソフォン・オーケストラのデビュー・アルバム。ベートーヴェンやムソルグスキーなどのクラシックの作曲家の作品やヴォイチェフ・ハウプカ、ヴォイチェフ・キラルといった現代作曲家の作品、さらには映画音楽まで幅広いジャンルの音楽を取り上げたライヴ録音盤です。メンバーはフレデリック・ショパン音楽大学を卒業、または在学中の学生も含まれており、個人的にも音楽コンクールで受賞している優秀な奏者も含まれています。サクソフォンだけで編成されたとは思えない多彩な音色で聴衆を楽しませてくれています

Forgotten Records
fr-1886(1CDR)
ヴェルディ:序曲、バレエ曲&アリア集
「運命の力」序曲
「アイーダ」〜バレエ音楽より
「ドン・カルロ」〜「世のむなしさを知る神よ」*
「オテロ」〜バレエ音楽
「運命の力」〜「神よ、平和を与えたまえ」*
グレ・ブラウエンステイン(S)*
ベルナルド・ハイティンク(指)
オランダ放送PO

録音:1962年5月21日(放送録音)

ALPHA
ALPHA-1006(1CD)
トゥビン(1905-1982):バレエ音楽『クラット(悪鬼)』からの組曲(1943/1961)
グラジナ・バツェヴィチ:弦楽のための協奏曲(1948)
トゥビン:弦楽のための音楽(1963)
ルトスワフスキ:葬送音楽(1958)
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2021年7月 パルヌ・コンサート・ホール、エストニア
パーヴォ・ヤルヴィとエストニア祝祭OによるALPHAレーベル第4弾。彼らの祖国エストニアが誇る大作曲家トゥビンの出世作である 『クラット』からの組曲と弦楽のための音楽、そしてバルト三国のお隣ポーランドの2曲を収録しています。トゥビンの出世作でありエストニアの 音楽史上初めてのバレエ音楽とされる『クラット』は、ブタペストで出会ったコダーイから民謡を研究するよう勧めらた後に構想され、ストラヴィ ンスキーやバルトークの手法も参考に書き上げられた、エストニアに伝わるクラット(悪鬼=ゴブリン)の神話を元にした作品。1943年ナチス・ ドイツ占領下のエストニアで初演され、1961年には組曲が編まれました。多彩な管弦楽法が用いられた、たいへん聴き映えのする作品で す。また新古典主義的な「弦楽のための音楽」では、トゥビンの様々な手法のエッセンスを味わうことが出来ます。バツェヴィチの「弦楽のため の協奏曲」はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」をヒントに、バロックの合奏協奏曲の様式とポーランドの民族舞踊の要素を昇華させた 作品。ルトスワフスキの「葬送音楽」は、バルトークの「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」に影響され、その思い出に捧げられた代表 作の一つで、独自の解釈による十二音技法を展開させています。ヤルヴィとエストニア祝祭管はそれぞれの作品への深い共感とエッジの効い た演奏で、その魅力を十二分に伝える快演を聴かせます。

SONO LUMINUS
DSL-92267(1CD)
NX-B05
ATMOSPHERIQUES Vol.1
アンナ・ソルヴァルスドッティル(1977-):CATAMORPHOSIS
ミッシー・マゾーリ(1980-):シンフォニア(軌道を周る天体のための)
ダニエル・ビャルナソン(1980-):From Space I Saw Earth
マリア・フルド・マルカン・シグフスドッティル(1980-):Clockworking - オーケストラのために
バラ・ギスラドッティル(1989-):OS
アイスランドSO
ダニエル・ビャルナソン(指)

録音:2022年5月9-12日
世界的に注目されているアイスランド楽壇の牽引役の一人ダニエ ル・ビャルナソンとアイスランド響によるアルバム。 タイトルの「ATMOSPHERIQUES」は大気(圏)、雰囲気といった意味を持ちますが、解説者のドイル・アームブラ ストによればここに収められた作品には、地球とそれをとりまく宇宙をイメージした音響世界が表現されているという ことです。

Capriccio
C-8067(2CD)
NX-B09
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):舞台音楽集
【CD1】
スカンディナヴィア組曲 Op.13- アウグスト・ストリンドベリ 『Ett Dromspel』の付随音楽に基づく
3つの歌 - ウィリアム・シェイクスピアの喜劇 『十二夜』に基づく
組曲 - オルリン・ヴァシリエフの舞台『幸福』のための付随音楽から
4つの歌曲 Op.19- クラブントの劇 『白墨の輪』から
『カエサルとクレオパトラ』のための2つの管弦楽作品 - バーナード・ショーの劇による
22. 第1曲. 砂漠のノクターン
【CD2】
『カエサルとクレオパトラ』のための2つの管弦楽作品 - バーナード・ショーの劇による〜 第2曲. ロマンスとケーク=ウォーク
バレエ音楽『湖の伝説』 Op.40
 管弦楽組曲第1番
 管弦楽組曲第2番
ルミヤーナ・ヴァルチェヴァ・エヴローヴァ(S)
パヴェル・ゲルジコフ(Bs)
ブルガリア国立放送cho
ブルガリア国立RSO
アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指)

録音:1970-1975年
近年注目が高まる作曲家パンチョ・ヴラディゲロフ。1933年にはブルガリア現代音楽協会の創立メンバーに名を連ね、1978年に世を去って以降もブルガリ ア音楽史に名を遺す重要な人物として後進たちに強い影響を与えています。彼は生涯、後期ロマン派の伝統に基づく調性音楽を書き、その多くはブルガリ ア民謡に根差したものでしたが、舞台作品においては国際的な題材を用いています。『スカンディナヴィア組曲』はスウェーデンの小説家アウグスト・ストリンド ベリの戯曲、シェイクスピアの『十二夜』、中国を題材にしたクラブント(本名アルフレート・ヘンシュケ)の『白墨の輪』、エキゾチックな雰囲気を湛えたバーナー ド・ショウの戯曲『シーザーとクレオパトラ』など多彩な題材による作品が楽しめます。 全ての作品は作曲家の息子、アレクサンドルの指揮による演奏です。


Treasures
TRE-300(1CDR)
モーリス・ル・ルー/プロコフィエフ&ラヴェル
プロコフィエフ:スキタイ組曲*
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
 道化師の朝の歌
 亡き王女のためのパヴァーヌ
 ボレロ
モーリス・ル・ルー(指)
フランス公営放送PO*、
フランス国立放送局O

録音:1961年*、1966年(全てステレオ)
※音源:仏VEGA C30ST-20001*、独Concert Hall SMS-2490
◎収録時間:66:52
“人間味と洗練味が交錯するル・ルーの鮮やかな指揮センス!”
■音源について
モーリス・ル・ルー(1923-1992)は、1960年〜1967にフランス国立放送管の首席指揮者を歴任しましたが、日本ではメシアンのトゥーランガリラ交響曲(1971年録音/VEGA音源)がキングレコードから発売された際に注目された程度でほぼ無名。録音数も限られますが、ここでは特に希少なステレオ録音を収録しています。

スキタイ組曲は、間違いなく同曲の屈指の名演!フランスのオケならではのカラッとした明るめの色彩が感覚的に瑞々しく響くので、何度聴いても辟易することがありません。第1曲は、3:12からの乾いたヴァイオリンの怪しさと森の神アラを表す神秘の響きとのコントラストの生々しいこと!人気の第2曲は凶暴な咆哮が少しも煩くないばかりか、楽器の音というより生きた人間の肉声のように聞こえるのは、ただ野放図に大音響を垂れ流しているのとは違い、そこに芸術的な制御が効いている証しでしょう。コーダの目の覚めるようなレスポンスは、こうでなければ!第3曲のヌメヌメとした質感と荒涼感、コーダの濡れた質感も印象的。終曲コーダに至っては、太陽神の閃光のようなオーラの威力の前に、思わず平伏したくなるほどです。
 ラヴェルでまず強調したいのは、道化師の朝の歌の凄さ!フランスの指揮者の録音ではロザンタールと双璧を成す名演で、少なくとも色彩パレットの豊かさはル・ルーが上!冒頭の弦のピチカートのピチピチした弾け方からして強烈ですし、オーボエからコールアングレ、クラリネットのしなやかな移行も見事。大太鼓を契機とした全体の熱気放射力も半端ではない!中間部のファゴットの即興的な語り口も堂に入り、クライマックスの開放感がこれまたキラキラ眩しい!再現部冒頭はまさにスペインのギラギオらの太陽!その後6:33からチェロの官能美で悩殺したかと思うと、恐ろしく野太いファゴットが応酬。この曲のあるべき姿がここにあります!
 高雅で感傷的なワルツも、見事な推進力。「高雅」のイメージに囚われずに表現意欲を惜しげもなく注入。特に終曲の遠近感を伴った音像の表出とラヴェル特有のメルヘンチッックな空気感が素敵です。
一方、亡き王女のためのパヴァーヌは、打って変わって淡白路線。その淡々たる進行の中で作品のテクスチュアを丁寧にあぶり出します。ホルンの音色はいかにもフランス風の明るい音色ながら音楽的ニュアンスは決して楽天的ではなく、ヴィブラートが慎ましく、独自の涙色の音色を引き出しています。【2023年5月・湧々堂】


WERGO
WER-7401(1CD)
Prozession〜エンノ・ポッペ(1969-):作品集
(1)Fleisch(肉) 〜テナーサックス、エレキギター、キーボードとドラムスのための(2017)
(2)Prozession(行列) 〜大アンサンブルのための(2015/2020)
(1)アンサンブル・ニケル
(2)エンノ・ポッペ(指)、
アンサンブル・ムジークファブリーク

録音:(1)2020年10月30日、(2)2020年11月15日
※全て世界初録音
WERGOから定期的にリリースを重ねているドイツの作曲家エンノ・ポッペ(1969-)。今作は2曲の奇抜な編成による新感覚音楽を収録。どちらも初録音で、 『Prozession』は初演時のライヴ。
テナーサックス、エレキギター、キーボード、ドラムスというおよそクラシックではありえない編成による『Fleisch』は、この編成で活動している異能集団「アン サンブル・ニケル」あってこその滅法おもしろい作品。急緩急の3楽章で書かれているあたりにクラシックの香りがしますが、明らかにポップスやロックを感じるモー ションを用いていて、瞬間的な響きを不揃いに何度も発しあう第1楽章からして超ユニーク。ポッペお気に入りのモーグのシンセサイザーが良い味を出しています。 また、ポッペのエレキギターに関するイメージはジミヘンであり、長髪のロックスターであり、”埃っぽい”ものだそう。「新鮮味に欠けるものを使って、新しい文脈 で作曲するのが好き」という作曲家の個性が炸裂しています。サックスの音量が大きいこともあり、各楽器が太い音で力強く鳴らしあっているのもロック味を感じ ます。現代のプログレと謳ってもさまになりそう。
『Prozession』は現代音楽の猛者集団ムジークファブリークのために書かれた1時間近い作品。編成は大きく、古典的なオーケストラの楽器は網羅され、さら に電子オルガン、エレキギター、各種打楽器が加わります。それでいて室内楽的な簡潔な響きが支配的で、思いつく限りの楽器の組合せを試してその音を楽しんで いるかのよう。ゆったりと時間が流れ、自然界の音に耳をすましているような不思議な感覚にとらわれます。 (Ki)

Signum Classics
SIGCD-758(1CD)
ポール・リードの祝典
ポール・リード(1943-1997):ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン組曲(独奏フルート、ハープと弦楽のための)(ヤン・ヴィレム・ネレケによる改作)
ルシヨンの歌-5つのカタルーニャの民謡(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
鳥の歌(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
バスーンと管弦楽のためのカタロニア(オーケストレーション:ティム・ギブソン)
木管六重奏のためのセレナータ
フルートと弦楽オーケストラのための協奏曲
ロンドン・ウインズ、イギリス室内O、ロビン・オニール(指)、フィリッパ・デイヴィス(Fl)、プメザ・マチキザ(S)、ローレンス・パーキンス(Fg)、ヘレン・タンスタール(Hp)

録音:2022年6月27日-28日、オール・セインツ教会(イースト・フィンチリー、ロンドン)
※「ルシヨンの歌」を除く作品は世界初録音
BBCのテレビ番組「ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン」のテーマ曲(イギリスの名誉ある音楽賞であるアイヴァー・ノヴェロ賞受賞)をはじめ、子ども向け番組の音楽などを数多く手掛け、イングリッシュ・ナショナル・オペラではコレペティトールとしても活躍していたイギリスの作曲家、ポール・リード。リードの音楽は、優しく、詩的で、ユーモラスで、高揚感があり、素晴らしいメロディとドラマティックな創作に満ちています。本アルバムでは、生誕80周年を記念して、リードが残した知られざる作品を発掘する好企画。
1988年のBBCプロムスでモーツァルトの協奏曲ニ長調を演奏して以来、最も優れたフルート奏者の一人として世界的に高い評価を得ているフィリッパ・デイヴィス。コヴェント・ガーデンやシュットゥットガルト歌劇場を拠点に活躍し、今日のオペラ界の新星の1人として注目される南アフリカ出身のソプラノ歌手、プメザ・マシキザ。1974年から2017年まで長きにわたりマンチェスター・カメラータの首席ファゴット奏者を務め、ソリストとしても多くの名演・名録音を残すイギリスのベテラン・バスーン奏者、ローレンス・パーキンスという豪華ソリスト達がレコーディングに臨んでいます。

NMC
NMC-D274(1CDR)
エミリー・ハワード:トーラス
1. アンティスフィア/2. スフィア/3. コンパス/4. トーラス
マーティン・ブラビンズ(指)BBC響、他
1. ヴィンバイ・カジボニ(指)BBCフィルハーモニック
2. マーク・ウィッグルスワース(指)BBCウェールズ・ナショナルO
3. ジュリアン・ウォーバートン(パーカッション)、ガブリエッラ・テイシェンネ(指)、バーミンガム・コンテンポラリー・ミュージック・グループ
4. マーティン・ブラビンズ(指)、BBC響

録音:2022年11月(1)、2018年6月(2)、2022年12月(3)、2019年11月(4)
数学的な形やプロセスに見出される「詩」に深く魅了され、数々の賞を受賞しているイギリスの作曲家、エミリー・ハワード。2016年にNMCのデビュー・ディスク・シリーズから発売された「Magnetite」(NMC-D219)に続くエミリー・ハワードの作品集で、「Antisphere(反球)」、「sphere(球)」、「Torus(円環)」の3曲は、近年彼女の創作活動の中心となっている幾何学にインスパイアされた一連のオーケストラ作品の開発プロジェクト「Orchestral Geometries(オーケストラル・ジオメトリーズ/管弦楽的幾何学)」の作品で、「Compass」は、Orchestral Geometriesを統合・進化させた最新作。名匠マーティン・ブラビンズが指揮する「Torus」は、2016年のBBCプロムス委嘱作で、2017年に英国作曲家賞のオーケストラ部門を受賞しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Diapason
DIAP-158(1CD)
グリーグ:作品集
(1)劇附随音楽 「ペール・ギュント」 Op.23より【結婚行進曲/ イングリッドの嘆き/ 山の魔王の宮殿にて/ 朝/ オーセの死/ アラビアの踊り/ ソルヴェイグの歌/ アニトラの踊り/ ペール・ギュントの帰郷/ ソルヴェイグの子守歌】
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番ト長調 Op.13
(3)組曲 「ホルベアの時代から」 Op.40
(1)イルゼ・ホルヴェーグ(S)、ビーチャム合唱協会、トーマス・ビーチャム(指)ロイヤルPO
 録音:1956年
(2)ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)、エマニュエル・ベイ(P)
 録音:1955年
(3)ヘルベルト・サンドベリ(指)RIAS響現:ベルリン・ドイツSO)
 録音:1955年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。シリーズ第158巻では、グリーグの名盤に焦点を当てています。
本アルバムのメインといっても過言ではない名匠トーマス・ビーチャムと、「イギリスの国民的オーケストラ」、ロイヤルPOによる 「ペール・ギュント」 は、組曲版とは異なり、ビーチャム独自の選曲による抜粋版で、56年の録音ながらも永く聴き継がれてきたビーチャムを代表する名盤の一つです。カップリングには、20世紀ヴァイオリン界を席巻した大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツによるヴァイオリン・ソナタ第2番。王立スウェーデン歌劇場の指揮者として活躍したヘルベルト(ヘルベット)・サンドベリと、RIASSOによる 「ホルベアの時代から」 (初CD化音源)が組み合わされています。フランスのマスタリング・スタジオ「Circe」のリマスタリングによって音質が向上した名演の数々をお楽しみください。


RUBICON
RLP-1096(2LP)
ザ・プレイハウス・セッションズ
ジェニーは愛し、告白もした/洗濯女セット/彼女はこのぽつりと立つ山を度々訪れ/山を越え、谷を越え/アダージョときらきら輝く女王/三羽の烏/妖精シャッフル/舌がふたつに割れた斑点模様の蛇よ;静かに、もうしゃべらないで/束の間の音楽z.583/2/ニューカースル・セット/陽気な巡礼者/ニール・ガウの赤い、赤いばらのための哀歌/柳の歌(デズデモーナの歌)/今や夜は追いやられた/彼女はパックのいたずらを許してくれるだろうか
ビャッテ・アイケ(芸術監督&Vn)、
バロックソリステーネ
イギリス、ドイツをはじめとする欧米各地で大きな話題を巻き起こした「ジ・エールハウス・セッションズ」は、2005年にノルウェー、ベルゲンで結成されたピリオド・アンサンブル、バロックソリステーネと芸術監督ビャッテ・アイケが起ち上げたユニークかつオンリーワンのプロジェクト。17世紀ロンドンのエールハウス(ビヤホール)の音楽を再現するという衝撃作の続編、「ザ・プレイハウス・セッションズ」がアナログ盤(180g重量盤LP)でもリリースされることになりました!
ピューリタン革命(清教徒革命)期に劇場や教会から排除された音楽家たちが、「エールハウス」で繰り広げた刺激的なセッションから、チャールズ2世の王政復古、ウィリアム3世とメアリー2世が登場した名誉革命の時代へと舞台は進み、エールハウスの音楽文化はプレイハウス(劇場)やミュージック・ホールへと発展してゆきます。チケットや定期券が売られるようになり、オペラ、仮面劇、ダンス、コメディなどから、最初の公共のコンサートホール設立への道を開くことになりました。シェイクスピア、即興喜劇、ジャグリング、パーセルの音楽、民謡、シーシャンティなど、イギリスらしい様々な要素が盛り込まれたプレイハウスのエキサイティングなサウンドを、ビャッテ・アイケの鋭いヴァイオリンと才気煥発なピリオド楽器奏者たちが再現します。

スリーシェルズ
3SCD-0071(1CD)
税込定価
渡辺宙明音楽選2/ヒーローオーケストラ
マジンガーZ 組曲
グレートマジンガー組曲
太陽戦隊サンバルカン組曲
宇宙刑事ギャバン組曲
レーザーブレードメドレー
アンコール:宇宙刑事ギャバン(宙明先生(指)お客様合唱)
アンコール:太陽戦隊サンバルカン(宙明先生(指)お客様合唱)
アンコール:マジンガーZ(宙明先生(指)お客様合唱)
宙明先生のお言葉
■ボーナストラック:野球狂の詩(カラオケ)
齊藤一郎(指)、渡辺宙明(指)
オーケストラ・トリプティーク

録音:2018年4月21日・文京シビック大ホール
このCD には、2018年4月21日に文京シビックホールの大ホ ールで行われた「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ/昭和の 子どもたちへ」における齊藤一郎(指)オーケストラ・トリプティ ークによるインストゥルメンタル部分とアンコールの宙明先生の 指揮によるお客様との合唱のライヴ録音を収録しました。 ヒーローオーケストラとは、アニメ、特撮などのヒーローの活躍 を彩った音楽をゴージャスなオーケストラで楽しむ新企画であ り、その第1回目として、アニメ・特撮音楽の巨匠、渡辺宙明が 生み出した“宙明サウンド”を特集したのでした。 宙明先生たっての希望で、宙明先生に縁の深い水木一郎、 堀江美都子、串田アキラの各氏を迎えて行われたコンサート で、ホールは超満員となり、お元気だった宙明先生は文化放 送のラジオ生出演や、ストリーム番組DOMMUNE の特集「渡辺宙明ヒーローサウンドを語る」にも出演され、Twitter のトレン ドになるほどの大きな話題となりました。 お馴染みのアニソンだけでなく、BGMのダイナミックで華麗なサウンドを鑑賞して頂きたいという、卒寿コンサートからの趣 旨も受け継いで行われたコンサートでした。 当時92歳の宙明先生は、まだ車椅子を使うこともなく、アンコールでの指揮も担当され、大変にお喜びで、終演後には、ゲ スト歌手の皆様とも食事をされるなど、和気あいあいとコンサートの余韻までたっぷりと楽しまれた御様子でした。当初から BGM のみでのCD 化を予定して収録していたのですが、なかなかCD を発売する機会がなく、宙明先生の没後の発売とな ってしまったことをお詫び申し上げます。 そろそろ未来に見えてきた宙明先生の生誕100 年には、宙明先生の歌をお客様と大合唱できる時代がまた来るはず。 その時は、あちらの世界にまで届くような大合唱で祝いたいと思っています。
※水木一郎、堀江美都子、串田アキラによる歌唱は収録されていません。

ALBANY
TROY-1913(1CD)
ミゲル・デル・アギラ(b.1957)管弦楽作品集
(1)ジャイアント・ギターOp.91
(2)サロン・ブエノス・アイレスOp.102
(3)ヴァイオリン協奏曲Op.94
(4)緊張Op.126
(5)クスコ陥落Op.98
ダーク・メイヤー(指)
オーガスタSO
(3)ギジェルモ・フィゲロア(Vn)

録音:2020年1月18日、2021年5月23日
ゲル・デル・アギラはウルグアイ出身の作曲家で現在はアメリカで活動、グラミー賞にも何回 かノミネートされています。非常に多作家で既に 130曲以上の作品を発表、作風はラテン・アメリ カ出身の作曲家らしく明朗快活、ヴィラ・ロボスやチャベス、レブエルタスあるいはコープランド を思わせ楽しめる。ヴァイオリン協奏曲はラテン情緒あふれる情熱的でねっとり(?)としたメロデ ィがたっぷり歌い込まれた秀作。
ALBANY
TROY-1914(1CD)
デイヴィッド・デル・トレディチ(b.1937):作品集
(1)ポップ=プリ
(2)アドヴェンチャー・アンダーグラウンド
デイヴィッド・アラン・ミラー(指)
オールバニーSO
(1)ヒラ・プリットマン (S) 、アメリカン・ミュージック・フェスティバルcho、ロックバンド

録音:(1)2019年6月2日、(2)2018年6月3日
アメリカのネオ・ロマン主義の作曲家デル・トレディチの最新オーケストラ集。「ポップ=プリ」 は彼の出世作となった「不思議の国のアリス」シリーズのひとつで独唱、合唱、語りとオーケスト ラのためのカンタータ。「アドヴェンチャー・アンダーグラウンド」は18 世紀のイギリスの賛美歌作 家アイザック・ウォッツの詩に基づくオーケストラ作品。いずれもデル・トレディチらしい、明快な 調性と様々なスタイルが折衷したユーモア溢れる不可思議な世界が拡がる秀作。
ALBANY
TROY-1921(1CD)
オーリン・ハンナム(b.1985):「傘の海」(2019)*
デイヴィッド・マスランカ(1943-2017):交響曲第4番(1994)
エリック・レオン(指)
オレゴン州立大学ウィンド・アンサンブル

*=世界初録音
オレゴン州立大学ウィンド・アンサンブルはイーストマン・ウィンド・アンサンブルやノース・テキ サス・ウィンド・シンフォニー、イリノイ大学シンフォニック・バンドと並ぶアメリカの吹奏楽団の名 門で同大学の学生、OB、OG、教師から構成されています。 ハンナムはホルン奏者でもあり、若手ながら管楽器の機能を熟知したダイナミックな作風で聴き ごたえ充分。吹奏楽界の巨匠マスランカの円熟期の交響曲第 4番もオレゴン州立大学ウィン ド・アンサンブルの可能性をフルに発揮した快演。
ALBANY
TROY-1924(1CD)
「ストリング・コスモロジー」 〜弦楽オーケストラ作品集
(1)カレル・フサ(1921-2016):弦楽のためのディヴェルティメント
(2)スティーヴン・スタッキー(1949-2016):コルバーン変奏曲
(3)コールリッジ=テイラー(1875-1912):ノヴェレッテ ハ長調Op.52-No.2
(4)エルガー:弦楽のためのセレナードOp.20
(5)ブルックナー:弦楽五重奏曲へ長調よりアダージョ(マーク・マンダラーノ編弦楽合奏版)
マーク・マンダラーノ(指)
シンフォニエッタ・オブ・リヴァーデール

録音:(2)2014年、(5)2015年、(1)2016年、(3)(4)2021年、
ウェイヴ・ホール、ブロンクス・ニューヨーク
チェコ出身で後にアメリカで活躍したカレル・フサの新古典主義と表現主義を融合したかの ような弦楽のためのディヴェルティメントに始まり、アフリカ系の作曲家として初めて成功したコ ールリッジ=テイラーのエルガーを思わせる優雅で美しいメロディを持つノヴェレッテ、そしてエ ルガーのセレナードを経てブルックナーの弦楽五重奏曲の弦楽合奏版(第 3楽章のみ)まで、 いずれもあまり普段知演奏される機会のない、しかし弦楽オーケストラの知られざる名曲を収め た貴重な一枚。


Spectrum Sound
CDSMBA-135(1CD)
(1)ベルリオーズ:「ローマの謝肉祭」序曲
(2)ラヴェル:クープランの墓
(3)ムソルグスキー:禿山の一夜
(4)デュカス:魔法使いの弟子
(5)ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
(6)ラヴェル:ラ・ヴァルス
アンドレ・クリュイタンス(指)フランス国立放送O

ライヴ録音:1959年5月1日モスクワ音楽院(モノラル)【全て初出音源】
丁寧な復刻で評価を高めているスペクトラム・サウンド。好評のフランス国立視聴覚研究所(INA)保有音源からの正規初出復刻、当アルバムには1959年5 月1日、モスクワ音楽院におけるクリュイタンス(指)フランス国立放送O演奏の正規初出音源を収録しております!
この録音はモスクワ・ツアー初日公演をおさめたもので、ムソルグスキーを中心に据え、前半と後半はベルリオーズ、ラヴェル、ドビュッシーとフランスのお国モ ノでまとめています。
クリュイタンスらしいエレガントな表情はもちろんのこと、生命力に満ちた当演奏は50代半ばのクリュイタンスの最も充実した内容。モノラル音源ながら正規初出 の貴重音源のリリースは大歓迎と申せましょう。
※このレーベルは、初発売後早期に廃盤となる可能性が高いです。お早めにご注文下をおすすめします。

Pentatone
PTC-5187028(1CD)
シュニトケ:回心のための詩篇(1988) ダニエ ル・ロイス(指)
カペラ・アムステルダム

録音:2022年9月17-20日/ペテロ教会(ユトレヒト)
カペラ・アムステルダムは1970年創設。1990年よりダニエル・ロイスが音楽監督を務め、ルネサンスから現代までの声楽作品を満喫させてくれます。今回シュ ニトケの大作に挑戦。シュニトケの「回心のための詩篇」はロシアのキリスト教受洗千年を記念して1988に作曲されました。彼円熟期の作で、人の声の表現力と 効果を存分に発揮させています。
録音にあたり、指揮者のロイスは信頼性の出版譜によらず、シュニトケ研究で有名なチェロ奏者イワシキンの監修で自筆譜を用いることにしました。自筆譜には強 弱記号がほとんどなく、拍子もフレージングも示されておらず、音さえも違いが見られました。印刷譜だと最後のニ長調主和音にミ♭が加わっていますが自筆譜に はなく、Deus(神)の象徴としてのD(ニ)音で終わらせるシュニトケの意図を明確にさせています。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0060(1CD)
サン・サーンス:交響詩集
歌劇『サムソンとデリラ』〜バッカナール
交響詩『ファエトン』 Op.39
交響詩『ヘラクレスの青春』 Op.50
交響詩『オンファールの糸車』 Op.31
交響詩『死の舞踏』 Op.40
※ベーレンライター版、ヒュー・マクドナルド氏による新たなクリティカル・エディションによる初録音
アイヴォー・ボルトン(指)
バーゼルSO

録音:2021年7月(バッカナール)、2021年2月(交響詩)/スタッドカジノ・バーゼル
サン=サーンスの没後100年記念として2021年に録音された交響詩集。バーゼルSOとその首席指揮者アイヴォー・ボルトンによる 演奏です。繊細なひびきを美しくとらえた好録音で、サン=サーンスの流麗な音楽を満喫できます。新たな版のスコアを使った初録音というのも興味深いポイント。
リストが創始した交響詩というジャンルは、色彩的な情景描写を得意としたフランスの作曲家たちが受け継ぎました。サン=サーンスはその筆頭と言える存在で 4曲の交響詩を残しています。どれも分かりやすい物語を巧妙なオーケストレーションで自然に音楽化した佳品。美しいハープの用法なども花を添え、じつに耳を 愉しませてくれます。勝利の大祝宴をアラビア風の野太い旋律で描いた、熱気あふれるバレエ音楽「バッカナール」を併録。 (Ki)

OEHMS
OC-1729(1CD)
NX-B03
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 - オーケストラ・パッション(1994)
序/イゾルデの愛への欲求
夜の歌/前奏曲と輪舞
トリスタンの幻影/再会
イゾルデの愛の死
シュターツカペレ・ワイマール
ハンスイェルク・アルブレヒト(指)

録音:2022年6月25日(ライヴ)
Oehmsレーベルでのオルガン録音で注目されているハンスイェルク・アルブレヒトは、指揮者としても活躍中。ミュン ヘン・バッハO&choの芸術監督で、バーリ(イタリア)のペトルッツェッリ劇場の首席客演指揮者も務め ています。尊敬する音楽家として真っ先にストコフスキーを挙げるアルブレヒトは、大オーケストラの為の編曲作品 も好んでとり上げ、Oehmsにはマゼール編の 『言葉のない指環』 (OC1872) の録音がありました。今回はワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」の音楽の抜粋を、ヘンク・デ・フリーヘルが管弦楽用に編曲したものをとりあげて います。

TOCCATA
TOCC-0450(1CD)
NX-B03
ブラームス・バイ・アレンジメント 第2集〜ロビン・ホロウェイ(1943-)によるオーケストラ編曲集
ブラームス:シューマンの主題による変奏曲 Op.23(1861)管弦楽編(2016)
シューマン:ペダル・ピアノの為の6つのカノン形式の練習曲 Op.56(1845)
 ドビュッシーによる2台ピアノ版(1891)に基づく管弦楽編(2011)
ブラームス:2台ピアノの為のソナタ Op. 34a(1864)管弦楽編(1845)

※全てロビン・ホロウェイによる管弦楽編、世界初録音
BBC響
ポール・マン(指)

録音:2022年7月7-8日
TOCCATAのブラームス・バイ・アレンジメント、第1集は弦楽五重奏曲やクラリネット五重奏曲を弦楽三重奏に 凝縮したものでしたが(TOCC-66)、この第2集は4手連弾または2台ピアノによる曲をオーケストラへと拡大したプ ロジェクトです。編曲は英国の作曲家ロビン・ホロウェイ。彼は「2台ピアノの為のソナタ Op.34a」について「規模 の大きさと充実した構造、作品に込められた野心と感情の深さは、シンフォニックな表現が似つかわしい」と語り、 交響曲として再創造しました。シューマンの「カノン形式の練習曲」はドビュッシーが2台ピアノに編曲した版を更に オーケストレーションしたものです。

Skani
SKANI-148(1CD)
ユリス・カルルソンス:生と死の踊り
ユリス・カルルソンス(b.1948):バレエ「シルマチのアントニヤ」組曲
エル・シド - 生と死の踊り(管弦楽のための)
ヨセフの幻影(管弦楽とバリトン・ソロのための)
リエパーヤSO、
グンティス・クズマ(指)、
ダウマンツ・カルニンシュ(Br)

録音:2022年9月5日-8日、グレート・アンバー・コンサートホール(リエパーヤ、ラトビア)
ユリス・カルルソンス(b.1948)は、ラトビアの古い世代に属する作曲家です。様々なジャンルで多くのダイナミックな作品を作ってきました。1990年から2007年までヤーゼプス・ヴィートリス・ラトビア音楽アカデミーで教え、1989年から1993年にかけてラトビア作曲家連盟の会長を務めました。グンティス・クズマ(b.1983)とリエパーヤSOのこのアルバムでは、初めてスタジオ録音されるカルルソンスの管弦楽作品が特集されています。
バレエ「シルマチのアントニヤ」は、20世紀初頭のラトビア、シルマチの農場を舞台とする、若い未亡人のオーナーのアントニヤ、彼女の娘、農夫長、仕立て屋たちの物語を題材にしたルードルフス・ブラウマニス(1863-1908)の戯曲による作品です。2017年に作曲され、翌年初演されました。このアルバムでは、2020年に作られた、9曲の「組曲」が演奏されます。「エル・シド - 生と死の踊り」は、リガで上演されたピエール・コルネイユの劇『ル・シッド(エル・シド)』とは別の伝説に基づく作品です。情熱、血の声、名誉、魂の高貴さ、誠実さを「トーン」に作曲されています。「ヨセフの幻影」は、1981年に上演されたトーマス・マンの劇『ヨセフとその兄弟』とは直接のつながりをもたない、回想と内省の「遠いエコー」として書かれました。過去か未来、あるいは両方の「幻影」。東方の砂漠にひとりでいる孤独という「ヨセフの現実」が、ラトビアの詩人で劇作家のライニスの作品に近い視点で描かれます。

Chandos
CHSA-5300(1SACD)
チャイコフスキー:管弦楽作品集
交響的バラード 「地方長官」 Op.78
幻想曲 「テンペスト」 Op.18
歌劇「チェレヴィチキ」より 「序曲」と「ポロネーズ」
交響的幻想曲 「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.32
アルペシュ・チャウハン(指)
BBCスコティッシュSO

録音:2022年7月18日-20日、シティ・ホール(グラスゴー・イギリス)
BBCスコティッシュSOの副指揮者であるアルペシュ・チャウハン(指)チャイコフスキーの管弦楽作品集!バーミンガムで生まれたアルペシュ・チャウハンは、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキに師事し、ファンホ・メナ、ワシリー・ペトレンコのマスター・クラスに参加。2014年から2016年にはバーミンガム市SOの副指揮者としてアンドリス・ネルソンス、エドワード・カードナーから研鑽を積みました。その後2021/22年シーズンよりデュッセルドルフSOの首席客演指揮者、BBCスコティッシュSO副指揮者に就任。その他にもバーミンガム・オペラ・カンパニーの音楽監督を務めています。
これまでにLPO、フランス国立O、フィルハーモニアOなど国際的に高い評価を受けているオーケストラとも頻繁に共演を繰り返しており、イギリス期待の若手指揮者の一人で、今回の録音がChandosレーベル初録音となります。
Chandos
CHAN-20164(1CD)

PCHAN-20164(1CD)
国内盤仕様
税込定価
エリック・コーツ:管弦楽作品集 Vol.3
テレヴィジョン・マーチ/組曲「3人の男」
シンデレラ/ダム・バスターズ
ラスト・ラヴ
スウィート・セヴンティーン
組曲「3人のエリザベス」
ジョン・ウィルソン(指)、
BBCフィルハーモニック

録音:2022年3月30日-31日、メディア・シティUK(サルフォード、マンチェスター)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
シンフォニア・オヴ・ロンドンとの一連の録音ではBBCミュージック・マガジン賞をはじめとした数々の賞に加え、2022年度には「ラヴェル:管弦楽作品集」(RCHSA-5280/CHSA-5280)がレコード・アカデミー賞の管弦楽曲部門、そして英グラモフォン賞の空間オーディオ部門を受賞するなどさらなる圧倒的な評価を築いている指揮者、ジョン・ウィルソン。今回はBBCフィルハーモニックと2019年(CHAN-20036)、2020年(CHAN-20148)にリリースし高く評価されていたエリック・コーツ・シリーズに3年ぶりとなる新作が加わります。
ライト・ミュージックの分野でもスペシャリストとして活躍してきたジョン・ウィルソン。初期にはアーサー・サリヴァンやエドワード・ジャーマンの影響を受け、ジャズやダンス・バンドの要素を取り入れながら独自に進化していった英国のライト・ミュージックの全盛期を代表するコンポーザー=コンダクター、エリック・コーツの音楽はまさに彼の得意とするところでしょう。第3巻となる今作は、各楽章がそれぞれ田舎、街、海でのイギリスの男性を表現した組曲「3人の男」や、「私たちの想像の中の“シンデレラ”に捧げる」というコンセプトで書かれた幻想曲「シンデレラ」、イギリスの歴史上の3人のエリザベスを描いた女王陛下に捧げる組曲「3人のエリザベス」などを収録。時代の移り変わりに左右されることなく、日常の喜びを生き生きとしたメロディーで表現する才能にあふれ、戦争の時でも平和の時でもイギリス人に魅力と活力を与え続けたエリック・コーツの音楽をジョン・ウィルソン&BBCフィルの溌剌とした演奏でお楽しみください。

Audax Records
ADX-11207(1CD)
ロッシーニ:劇付随音楽「コロノスのオイディプス」 ナウエル・ディ・ピエロ(Bs)、ファブリツィオ・ルッジェーロ(指)、フィラルモニカ・ジョアキーノ・ロッシーニ、フォルトゥーナ劇場cho

ライヴ録音:2022年8月17日、ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル、ロッシーニ劇場(ペーザロ、イタリア)
レイチェル・ポッジャーに学んだ"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーが主宰し、様々な知られざる作品、意欲的なレパートリーを発掘してきたフランスのレーベル、「オーダックス・レコーズ(Audax Records)」。アルゼンチン、ブエノスアイレス出身のオペラティック・バス、ナウエル・ディ・ピエロがロッシーニの劇付随音楽「コロノスのオイディプス」を収録。

古代ギリシアの三大悲劇詩人の一人、ソポクレス原作の「コロノスのオイディプス」をジャンバッティスタ・ジュスティが台本に仕上げ、ロッシーニが音楽を付けた劇付随音楽です。しかしこの作品は現在ではほとんど演奏されなくなっており、このアルバムに収められた2022年に行われたロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルでの演奏は、同曲の貴重な記録と言えます。ナウエル・ディ・ピエロの美声と、それをより引き立てるファブリツィオ・ルッジェーロ率いるフィラルモニカ・ジョアキーノ・ロッシーニの演奏でお楽しみください。

Halle
CDHLL-7560(1CDR)
ストラヴィンスキー:兵士の物語 マーク・エルダー(指)、
ハレOのミュージシャンたち、
リチャード・カッツ(ナレーター)、
マーティンズ・イムハンベ(兵士)、
マーク・ロッキャー(悪魔)

録音:2021年3月
第一次世界大戦直後に作曲されたストラヴィンスキーの「兵士の物語」は、戦後間もない状況で大編成のものは上演できないことを考えて7人のオーケストラと、ナレーター、兵士と悪魔という少人数で上演できるよう編成されています。ジャズやポピュラー・ダンスの要素も取り入れられ、リズムの面白さが際立つこの作品を、ハレOの首席奏者たちが集まり、見事なアンサンブルで再現しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

La Dolce Volta
LDV-103(1CD)
シンフォニック・ポエトリー
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):「アンドロメダ」
リリ・ブーランジェ:「春の朝に」、交響詩「哀しみの夜に」
メル・ボニ:伝説の女たち「クレオパトラの夢」「オフェーリア」「サロメ」
ベッツィー・ジョラス(b.1926):「A Little Summer Suite」(世界初録音)
デイヴィッド・レイランド(指)
メス・グラン・テスト国立O

録音:2021年10月26-30日
作品を聴く前に、それが男性によって作曲されたのか、女性によって作曲されたのかを知る必要があるでしょうか。その情報は、私たちの聴き方や判断に影響す るのでしょうか?この録音で選ばれた作品は、いわゆる「標題音楽」です。作曲家は、音楽以外のテーマを聴覚的な手段で描写しています。純粋な音による物語を 堪能できる1枚です!
オルメスは、パリ音楽院に女性だからという理由で入学しなかったものの、リストにその才を激励され、フランクに入門します。ドビュッシーもオルメスの才能を 認めていました。フランクの遺作となったオルガン作品「3つのコラール」の2曲目はオルメスに捧げられています。この作品はオルメス最後の交響詩です。
リリ・ブーランジェはローマ大賞を受賞した最初の女性作曲家。健康上の問題で夭折したこともありその作品は多くはありませんが、どれも珠玉の天才の光が感 じられます。
メル・ボニは作品のタイトル以外に原作となった詩などについては示唆していないため、聴き手はタイトルから様々にイマジネーションをふくらませて作品を聴く ことができます。ケックランのもとでオーケストラの書法に磨きをかけていた時期の作品で、色彩豊かな世界が広がります。
ジョラスの「A Little Summer Suite」は夏(6月)に書き上げられたということでつけられたタイトル。ラトル指揮ベルリン・フィルから委嘱を受けて作曲さ れた7つの楽章から成る作品です。「展覧会の絵」に大いに影響を受けたといいますが、低弦による開始やその後の迫力ある不協和音など、非常に刺激的な作品 で、ベルリン・フィルのメンバーからも大歓迎された、管弦楽の醍醐味にあふれた作品です。 (Ki)


EUROARTS
20-18388(34DVD)
限定プレス
グレイテスト・コンダクターズ/アバド、バレンボイム、ハイティンク、ヤンソンス、メータ、小澤征爾

■クラウディオ・アバド(7DVD,662分)
◆DVD1(67分)
ドキュメンタリー
「沈黙を聴く」〜クラウディオ・アバドの芸術的肖像(日本語字幕付)
収録曲目:
ノーノ:プロメテオ
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界」
ベートーヴェン:交響曲第1,3&9番、エグモント序曲
ブルックナー:交響曲第1&9番
ストラヴィンスキー:詩篇交響曲
ブラームス:ドイツ・レクイエム
R.シュトラウス:エレクトラ
ウェーベルン:管弦楽の為の6つの小品
ドビュッシー:海
チャイコフスキー:交響曲第5番(抜粋)
ボーナス:
マーラー:交響曲第10番より<アダージョ> 
◆DVD2(94分)
『ジルヴェスター・コンサート2000 ヴェルディ・ガラ』
ヴェルディ
『仮面舞踏会』より「彼女は天を見つめる」「諸君、ウルリカの家で」
「見よこの夜に」「オスカルのカンツォーネ」
『ドン・カルロ』より「王妃の舞踏会」
『リゴレット』より「あれかこれか」「女心の歌」
『椿姫』より「乾杯の歌」「花から花へ」
『ファルスタッフ』より第1幕第2場
『ファルスタッフ』より第2幕第2場
『ファルスタッフ』より第3幕フィナーレ
J・シュトラウス:『仮面舞踏会』によるカドリーユ
◆DVD3(88分)
ヴェルディ:レクィエム
◆DVD4(122分)
(1)ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』
(2)ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』
◆DVD5(84分)
マーラー:交響曲第9番
◆DVD6(107分)
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
◆DVD7(100分)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲全6曲
・第1番ヘ長調BWV.1046
・第3番ト長調BWV.1048
・第5番ニ長調BWV.1050
・第6番変ロ長調BWV.1051
・第4番ト長調BWV.1049
・第2番ヘ長調BWV.1047
アンコール:・第2番ヘ長調BWV.1047より第3楽章アレグロ・アッサイ
■ダニエル・バレンボイム(2DVD/189分)
◆DVD1
ドキュメンタリー「知ること、それが始まり」
◆DVD2
モーツァルト:協奏交響曲変ホ長調K.Anh.9(297b)
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
アンコール:
エルガー:エニグマ変奏曲op.36よりニムロッド
■ベルナルド・ハイティンク(7DVD/730分)
◆DVD1
ドキュメンタリー『ベルナルド・ハイティンク/わが音楽人生〜ある指揮者の肖
像』(49分)
◆DVD2
(1)マーラー:交響曲第1番『巨人』
(2)マーラー:交響曲第2番『復活』
◆DVD3
マーラー:交響曲第4番ト長調
◆DVD4
(1)マーラー:交響曲第3番
(2)マーラー:交響曲第7番『夜の歌』
◆DVD5
ヨーロッパ・コンサート1993イン・ロンドン(90分)
1.チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』
2.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番
3.ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』
4.チャイコフスキー:『くるみ割り人形』より『花のワルツ』
◆DVD6
ヨーロッパ・コンサート1999イン・クラクフ(95分)
1.モーツァルト:モテットK.165『踊れ、喜べ、幸いなる魂よ』
2.モーツァルト:ミサ曲ハ短調K.427より『聖霊によりて』
3.ショパン:ピアノ協奏曲第2番
4.シューマン:交響曲第1番『春』
◆DVD7
2015年バーデン=バーデン・イースター音楽祭(90分)
1.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
2.ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』
■マリス・ヤンソンス(6DVD/603分)
◆DVD1
『ヴァルトビューネ1994〜ナイト・オブ・ダンス・アンド・ラプソディ』
スッペ:喜歌劇『軽騎兵』序曲
シューベルト:幻想曲ハ長調『さすらい人幻想曲』
エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番
スメタナ:歌劇『売られた花嫁』序曲
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
J.シュトラウス2世:ポルカ『雷鳴と電光』
リンケ:ベルリンの風
◆DVD2
『ベルリン・フィル来日公演2000』
ウェーバー:歌劇『オベロン』序曲
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のソナタ第1番ト短調BWV.1001よりプ
レスト(アンコール)
ドヴォルザーク:交響曲第8番
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調Op.72-7(アンコール)
◆DVD3
『ヨーロッパ・コンサート2001 フロム・イスタンブール』
ハイドン:交響曲第94番『驚愕』
モーツァルト:フルート協奏曲第2番ニ長調K.314(285d)
ベルリオーズ:幻想交響曲
◆DVD4
『ヴァルトビューネ2002〜アンコール名曲の夕べ』
モニューシコ:『ハルカ』より『マズルカ』
ヴィエニアフスキー:ポロネーズOp.4
チャイコフスキー:メロディ(なつかしい土地の思い出Op.42-3)
チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォハ長調Op.34
チャピ:『人騒がせな娘』序曲
キム:エレジー
ロンビュー:シャンペン・ギャロップ
外山雄三:バレエ組曲『幽玄』より『天人の踊り』
シベリウス:悲しいワルツ
エルガー:野生の熊(『子供の魔法の杖』第2組曲Op.1b)
ワーグナー:『ローエングリン』第3幕前奏曲
クライスラー:中国の太鼓
ガルデル/ジョン・ウィリアムズ編)):タンゴ『首の差で』(映画「セント・オブ・ウー
マン」より)
パガニーニ:ヴェネツィアの謝肉祭Op.10
ツィーラー:ウィーンの市民Op.419
マスカーニ:『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調Op.72-7
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』より『パ・ド・ドゥ』
ビゼー:『アルルの女』第2組曲より『ファランドール』
マスネ:『ル・シッド』より『アラゴネーサ』『ナヴァレーサ』
リンケ:ベルリンの風
◆DVD5
『ザルツブルク音楽祭2012』
R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集
ブラームス:交響曲第1番
◆DVD6
『ヨーロッパ・コンサート2017 フロム・キプロス』
ウェーバー:歌劇『オベロン』序曲
ウェーバー:クラリネット協奏曲第1番
コンツ:ウェーバーの主題によるハンガリー幻想曲(アンコール)
ドヴォルザーク:交響曲第8番
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番ト短調(アンコール)
アンドレアス・オッテンザマー(Cl)
■小澤征爾(5DVD/505分)
◆DVD1
1.シューベルト:交響曲第5番変ロ長調D.485
2.武満徹:ノヴェンバー・ステップス
3.ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
4.モーツァルト:ディヴェルティメントニ長調K.136〜第2楽章アンダンテ
◆DVD2
『ヴァルトビューネ・コンサート1993〜ロシアン・ナイト』
1.リムスキー=コルサコフ:序曲『ロシアの復活祭』
2.チャイコフスキー:バレエ組曲『くるみ割り人形』
3.ボロディン:歌劇『イーゴリ公』より『ダッタン人の踊り』
4.ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』抜粋
5.チャイコフスキー:序曲『1812年』
6.ハチャトゥリアン:バレエ音楽『ガイーヌ』より『剣の舞』
7.チャイコフスキー:弦楽セレナードより『エレジー』
(アンコール)
8.J・シュトラウス:ラデツキー行進曲
9.パウル・リンケ:『ベルリンの風』
◆DVD3
『ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト』
ガーシュウィン
1.パリのアメリカ人
2.ラプソディ・イン・ブルー(マーカス・ロバーツ編)
3.ピアノ協奏曲ヘ調(マーカス・ロバーツ編)
マーカス・ロバーツ:
4.コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン
5.ストライク・アップ・ザ・バンド(ドン・ローズ編)
6.アイ・ガット・リズム
(アンコール)
7.パウル・リンケ:『ベルリンの風』
◆DVD4
『カラヤン・メモリアル・コンサート2008』
1.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
2.バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番〜第3楽章
サラバンド
3.チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』
◆DVD5
ベートーヴェン
1.交響曲第2番ニ長調Op.36
2.交響曲第7番イ長調Op.92
3.合唱幻想曲ハ短調Op.80
マルタ・アルゲリッチ(P)
■ズービン・メータ(7DVD/826分)
◆DVD1
モーツァルト:ファゴット協奏曲
バルトーク:管弦楽の為の協奏曲
ドヴォルザーク:序曲『謝肉祭』
ドヴォルザーク:交響曲第8番
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番ト長調op.46-8
◆DVD2
ヴァルトビューネ1997/ホワイト・ナイト
グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番〜第1楽章
チャイコフスキー:バレエ『白鳥の湖』〜ワルツ(チャイコフスキー)
ショパン:小犬のワルツ
ムソルグスキー:歌劇『ホヴァーンシチナ』〜前奏曲『モスクワ川の夜明け』
ムソルグスキー:歌劇『ソロチンスクの定期市』〜陽気な若者たちのゴパーク
リムスキー=コルサコフ:くまんばちの飛行
リムスキー=コルサコフ:スペイン奇想曲
プロコフィエフ:バレエ『ロミオとジュリエット』〜タイボルトの死
リンケ:ベルリンの風
ヴェルディ・ガラ
第1部
・『ナブッコ』より『行け、我が想いよ』
・『イェルサレム』より『神が私たちを引き離そうとしている』
・『海賊』より『俺が捕虜になるとは』、『天と地から嫌われようと』
・『リゴレット』より『女心の歌』、『いつだか君と出会ったのを』
・『トロヴァトーレ』より『夜は静まりかえっている』、『母さん眠れないのかい?』
・『椿姫』より『不思議だわ…ああ多分彼なのね』
・『仮面舞踏会』より『立てお前の息子に…お前だったのだな』、『ああ!死を恥辱を』
第2部
・『運命の力』より『神よ平安をください』
・『ドン・カルロ』より『彼女は私を愛してはくれぬ』、『宿命的な授かり物!』
・『アイーダ』より『勝ちて帰れ!』、『祖国を救った者よ』
・『オテロ』より『もう夜も更け』、『アヴェ・マリア』
・『ファルスタッフ』より『世の中みな冗談』
◆DVD4
イスラエル・フィル創立75周年記念コンサート
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
バッハ:無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ第2番〜サラバンド
ショパン:ピアノ協奏曲第1番
ショーソン:詩曲Op.25
ベートーヴェン:交響曲第8番
◆DVD5
ヴェルディ:歌劇『ファルスタッフ』
◆DVD6
モーリス・ベジャール振付ベートーヴェン「第九交響曲」
音楽:ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
◆DVD7
イスラエル・フィル退任記念演奏会
・イスラエル国歌
リスト:ピアノ協奏曲第2番
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲Op.72より第2番ホ短調ドゥムカ
マーラー:交響曲第2番「復活」
■クラウディオ・アバド(7DVD,662分)
◆DVD1(67分)
出演者:
クラウディオ・アバド(指)
ダニエル・ハーディング、アルブレヒト・マイヤー、ヴォルフラム・クリスト、コーリャ・ブラッハー、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、ルツェルン祝祭管、マーラー・ユーゲント
監督:ポール・スマチヌィ
ボーナス:
クラウディオ・アバド(指)
収録:2011年5月18日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD2(94分)
アンドレア・ロスト(S)
アラン・タイタス(Br)
ラモン・ヴァルガス(T)
ラリッサ・ディアドコーヴァ(Ms)
ステラ・ドゥフェクシス(Ms)
エンリーコ・ファチーニ(T)
エリザベス・フュートラル(S)
ルーチョ・ガッロ(Br)
マッシモ・ジョルダーノ(T)
アナトリー・コチェルガ(Bs)
アンソニー・ミー(T)
カルメラ・レミージョ(S)
プラハ放送cho
スタニスラフ・ボグニア(合唱指揮)
BPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2000年12月31日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
映像監督:ハンス・フルシャー
◆DVD3(88分)
アンジェラ・ゲオルギュー(S)
ダニエラ・バルチェッローナ(A)
ロベルト・アラーニャ(T)
ユリアン・コンスタンティノフ(Bs)
スウェーデン放送cho
エリック・エリクソン室内cho
オルフェオン・ドノスティアーラcho
BPO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2001年1月 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD4(122分)
(1)カリタ・マッティラ(S)
ヴィオレータ・ウルマーナ(C.A)
トマス・モーザー(T)
アイケ・ヴィルム・シュルテ(Br)
エリック・エリクソン室内cho
スウェーデン放送cho
トヌ・カリユステ(合唱指揮)
収録:2000年5月1日 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
(2)収録:2001年2月 ローマ、サンタ・チェチーリア音楽院
BPO クラウディオ・アバド(指)
映像監督:ボブ・コールズ
◆DVD5(84分)
マーラー・ユーゲント・オーケストラ
クラウディオ・アバド(指)
収録:2004年4月14日 ローマ、聖チェチーリア音楽院(ライヴ)
映像監督:ボブ・コールズ
◆DVD6(107分)
マウリツィオ・ポリーニ(P)
ルツェルン祝祭O
クラウディオ・アバド(指)
収録:2004年8月 ルツェルン、コンサート・ホール(ライヴ)
◆DVD7(100分)
ジュリアーノ・カルミニョーラ(Vn:コンサートマスター)
ミカラ・ペトリ(リコーダー)
アロイス・ポッシュ(Cb)
ラインホルト・フリードリヒ(Tp)
オッターヴィオ・ダントーネ(Cemb)、他
モーツァルトO
クラウディオ・アバド(指)
収録:2007年4月21日 イタリア、レッジョ・エミリア、ヴァーリ市立劇場
■ダニエル・バレンボイム(2DVD/189分)
◆DVD1
制作&監督:ポール・スマチヌィ
字幕:独、英
◆DVD2
ウエスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラ
モハメド・サレハ(Ob)キナーン・アズメ(Cl)
モル・ビロン(Fg)シャロン・ポリアク(Hrn)
ダニエル・バレンボイム(指)
収録:2005年8月21日、ヨルダン川西岸パレスチナ自治区ラマラ、文化センター
(ライヴ)
■ベルナルド・ハイティンク(7DVD/730分)
◆DVD1
監督:ヨースト・ホンセラール、ハンス・ハフマンス
制作:2019年
言語:オランダ語、英語
字幕:英、独、韓、日本語
◆DVD2
(1)BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1992年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
(2)シルヴィア・マクネアー(S)
ヤルト・ヴァン・ネス(A)
エルンスト・ゼンフcho
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1992年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD3
シルヴィア・マクネアー(S)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1991年 ベルリン、シャウシュピールハウス(ライヴ)
◆DVD4
(1)フローレンス・クイヴァー(A)
エルンスト・ゼンフcho
テルツ少年cho
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1990年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
(2)BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1992年 ベルリン、フィルハーモニー(ライヴ)
◆DVD5
フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn:2)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1993年 ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール(ライヴ)
◆DVD6
クリスティーネ・シェーファー(ソプラノ:1,2)
エマニュエル・アックス(P:3)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:1999年 クラクフ、聖マリア教会(ライヴ)
◆DVD7
イザベル・ファウスト(Vn/1704年製ストラディヴァリウス「スリーピン
グ・ビューティ」:1)
BPO
ベルナルド・ハイティンク(指)
収録:2015年 バーデン=バーデン、フェストシュピールハウス(ライヴ)
■マリス・ヤンソンス(6DVD/603分)
◆DVD1
ミハエル・ルディ(P)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:1994年6月19日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ブライアン・ラージ
◆DVD2
ヒラリー・ハーン(Vn)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2000年11月26日東京、サントリーホール(ライヴ)
◆DVD3
エマニュエル・パユ(Fl)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2001年5月1日イスタンブール、聖イレーネ聖堂(ライヴ)
◆DVD4
ヴァディム・レーピン(Vn)
BPOマリス・ヤンソンス(指)
収録:2002年6月23日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ボブ・コールズ
◆DVD5
ニーナ・ステンメ(S)
VPO マリス・ヤンソンス(指)
収録:2012年8月ザルツブルク祝祭劇場(ライヴ)
◆DVD6
アンドレアス・オッテンザマー(Cl)
BPO
マリス・ヤンソンス(指)
収録:2017年5月1日キプロス、パフォス城野外特設会場(ライヴ)
映像監督:ヘニング・カステン
■小澤征爾(5DVD/505分)
◆DVD1
サイトウ・キネン・オーケストラ
横山勝也(尺八:2)
鶴田錦史(琵琶:2)
秋山和慶(指揮:1)
小澤征爾(指揮:2-4)
収録:1989年フランクフルト、アルテ・オーパー(ライヴ)
◆DVD2
BPO
小澤征爾(指)
収録:1993年6月21日ベルリン、ヴァルトビューネ野外劇場(ライヴ)
映像監督:ブライン・ラージ
◆DVD3
マーカス・ロバーツ(P)
ローランド・ゲリン(ベース)
ジェイソン・マルサリス(ドラムス)
BPO
小澤征爾(指)
◆DVD4
アンネ=ゾフィー・ムター(Vn)
BPO
小澤征爾(指)
収録:2008年1月28日ウィーン、ムジークフェラインザール(ライヴ)
◆DVD5
サイトウ・キネン・オーケストラ
小澤征爾(指)
収録:2015年9月6日(1)、2016年8月18日(2)長野県、キッセイ文化ホール(ライヴ)
マルタ・アルゲリッチ(P)
リディア・トイシャー(S)
三宅理恵(S)
ナタリー・シュトゥッツマン(C.A)
福井敬(T)
ジャン=ポール・フーシェクール(T)
マティアス・ゲルネ(Br)
OMFcho
サイトウ・キネン・オーケストラ
小澤征爾(指)
収録:2015年9月1日長野県、キッセイ文化ホール(ライヴ)
■ズービン・メータ(7DVD/826分)
◆DVD1
ロサンジェルスPO
ズービン・メータ(指)
収録:1977年1月10-13日ロサンジェルス、ドロシー・チャンドラー・パヴィリオン、
ミュージック・センター(ライヴ)
◆DVD2
ダニエル・バレンボイム(P)
BPO
ズービン・メータ(指)
◆DVD3
マルセロ・アルバレス、ホセ・カレーラス、ホセ・クーラ、ダニエラ・デッシー、マリエッラ・デヴィーア、ルチアーナ・ディンティーノ、プラシド・ドミンゴ、ジャンルカ・フロリス、バルバラ・フリットリ、コンスタンティン・ゴーニー、エリザベート・マトス、レオ・ヌッチ、ルッジェーロ・ライモンディ、ロッサーナ・リナルディ、チンツィア・リッツォーネ、グローリア・スカルキ、リッカルド・ザネッラート
ヴェルディ音楽祭cho
フィレンツェ5月祭O ズービン・メータ(指)
収録:2001年5月11日、パルマ、テアトロ・パディリョーネ・パラカッサ(ライヴ)
◆DVD4
ジュリアン・ラクリン(Vn)
エフゲニー・キーシン(P)
ヴァディム・レーピン(Vn)
イスラエルPO
ズービン・メータ(指)
収録:2011年12月24日、テル・アヴィヴ(ライヴ)
◆DVD5
アンブロージョ・マエストリ(Brファルスタッフ)
フィオレンツァ・チェドリンス(Sアリーチェ)
マッシモ・カヴァレッティ(Brフォード)
エレオノーラ・ブラット(Sナンネッタ)
エリーザベト・クルマン(Msクイックリー夫人)
シュテファニー・ホウッツェール(Msメグ)
ハヴィエル・カマレナ(Tフェントン)
ルカ・カザリン(T医師カイウス)
ジャンルカ・ソレンティーノ(Tバルドルフォ)
ダヴィデ・フェルシーニ(Brピストーラ)
ウィーン・フィルハーモニアcho
VPO
ズービン・メータ(指)
演出:ダミアーノ・ミキエレット
収録:2013年8月ザルツブルク、モーツァルトの為の劇場(ライヴ)
字幕:伊英独仏西中韓,日本語
◆DVD6
振付:モーリス・ベジャール
指揮:ズービン・メータ
演奏:イスラエルPO
芸術監督:ジル・ロマン
出演:東京バレエ団、モーリス・ベジャール・バレエ団
クリスティン・ルイス(S)
藤村実穂子(Ms)
ペーター・スヴェンソン(T)
アレクサンダー・ヴィノグラードフ(Bs)
栗友会(合唱)栗山文昭(合唱指揮)
ピョートル・ナルデリ(振付指導)
収録:2014年11月8&9日NHKホール、東京、ライヴ
◆DVD7
イスラエルPO
ズービン・メータ(指)
イェフィム・ブロンフマン(P)
チェン・レイス(S)オッカ・フォン・デア・ダムラウ(Ms)
収録:2019年10月、テル・アヴィヴ(ライヴ)
※ズービン・メータのインタビュー(字幕:独、英)

画面:16:9、 NTSC
(一部4:3- NTSC)
音声:PCM Stereo,
DD5.1, DTS5.1
リージョン:All
3.515分(58h)
EURO ARTSの時代を代表する指揮者たちの映像をまとめた「コンダクターズ」シリーズ。これまでに、マリス・ヤンソンス、ベルナルド・ハイティンク、小澤征爾、 ズービン・メータ、そしてクラウディオ・アバドと5人の偉大な指揮者たちの見ごたえのある映像がリリースされてきました。今回そのすべて58時間34枚のDV Dボックスとして発売されます。 クラウディオ・アバド:2014年1月20日、イタリア北部ボローニャの自宅で亡くなった名指揮者。ベルリン・フィル時代、後進の育成に心血を注いだ晩年など数々 の名演と偉業を残しています。本作はアバドの人間性、音楽性を描いたドキュメンタリーと、ライヴ映像を中心としたDVD。 ダニエル・バレンボイム:巨匠バレンボイムがイスラエルとパレスチナの和平のために中東の若手音楽家を集めて創り上げたオーケストラの企画段階から、パレスチ ナ自治区ラマラでのコンサート実現までを追いかけたドキュメンタリーと、そのラマラでのコンサート・ライヴを収録した映像。 ベルナルト・ハイティンク:2021年に亡くなったベルナルド・ハイティンク。本作には、ハイティンクとベルリン・フィルによるコンサート映像やハイティンクの貴重 なドキュメンタリー映像など充実の内容です。 マリス・ヤンソンス:2019年11月に惜しくも亡くなったマリス・ヤンソンス。このDVDは、日本のファンを興奮のるつぼへ叩きこんだベルリン・フィルとの 2000年の来日公演、ヴァルトビューネ、ヨーロッパコンサート、そしてウィーン・フィルとのザルツブルク音楽祭の映像が収められています。ダイナミックでありな がら要所を引き締めたヤンソンスの指揮ぶりを存分に堪能することができます。 小澤征爾:注目は何と言っても小澤征爾が1989年にサイトウ・キネン・オーケストラと行った2回目のヨーロッパツアーの映像。「ブラームスの交響曲第4番」は、 以前LDでリリースされていましたが、今回は秋山和慶指揮の「シューベルト交響曲第5番」、さらにLDでは未収録だった小澤征爾指揮の「武満徹のノヴェンバー・ ステップス」も収録され、フランクフルトで行われたコンサートの全体を聴くことができます。サイトウ・キネン・オーケストラは、故齋藤秀雄(1902-74)の業績 を称えるため小澤征爾と秋山和慶により1984年に創設されました。1987年には第1回ヨーロッパツアーを成功させ、その高い演奏技術と音楽性は世界的に広 く認められるようになりました。 ズービン・メータ:年齢を重ねてもなお情熱的に指揮活動を行っているメータ。このDVDは、2019年10月に行われた長らく音楽監督を務めたイスラエル・フィ ルの退任コンサートの模様や1977年のロス・フィルとの演奏などメータの歴史が詰まった映像集。

EUROARTS
20-69221(1LP)
ハリウッド・ガラ / デンマーク国立SO
■SIDE A
ドリー・パートン
 ・『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー 05:09
デン・アーベ
 ・『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ 03:08
ミシェル・ルグラン
 ・『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー 04:42
ハンス・ジマー
 ・『グラディエーター』〜ついに自由に04:10
■SIDE B
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ
 ・『ハリエット』〜スタンド・アップ05:28
レディー・ガガ
 ・『アリー/スター誕生』〜シャロウ03:54
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド
 ・『アルフィー』〜メイン・テーマ03:58
デイヴィッド・ベアウォルド
 ・『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ 04:27
デンマーク国立SO
ルートヴィヒ・ヴィッキー(指)
デンマーク国立ジュニアcho
アンドレア・リッケ・エーレンシュレーガー(ソリスト)
ディルクシャン・ジャヤラトナム(ソリスト)

収録:2022年5月、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
35分
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ第7弾「ハリウッド・ガラ/Hollywood Gala」のLPがリリース!
第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」(KKC-9442)、第2弾はSF映画の名作音楽集「GALAXYMPHONY」(20-65214)、 第3弾はファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」(20-65194)、第4弾はスパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」(20-67774)。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」(20-65997)。そしてサスペンス、スリラー、ミステリーな ど恐怖映画の音楽を集めた第6弾「GALAXYMPHONY2」(20-68714)と若い世代を中心に絶大な人気を誇っています。
今回は、毎年アメリカのロサンゼルスで開催されるハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏された「ハリウッド・ガラ/ Hollywood Gala」。ステージにはレッド・カーペットが敷かれ、コンサートは本物のアカデミー賞の授賞式さながらの盛り上がりをみせています。
故ホイットニー・ヒューストンが主演した『ボディガード』の世界的に大ヒットした主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」。名作曲家、ミシェル・ルグランが音楽を 担当したフランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』。ナット・キング・コールの「Nature Boy」の歌詞の一節から物語が始まるニコール・キッドマン主 演の『ムーラン・ルージュ』などアカデミー賞の歴史を飾る名画の数々の音楽が次々と演奏されます。

GRAND SLAM
GS-2289(1SACD)
クナッパーツブッシュ&VPO/ワーグナー
楽劇「神々のたそがれ」
(1)ジークフリートのラインへの旅
(2)ジークフリートの葬送行進曲
楽劇「パルジファル」
(3)幼子のあなたがおかあ様の胸に抱かれているのを見た
楽劇「トリスタンとイゾルデ」
(4)前奏曲
(5)イゾルデの愛の死
楽劇「ワルキューレ」第3幕
(6)ヴォータンの告別と魔の炎の音楽
楽劇「パルジファル」
(7)第1幕前奏曲〜リハーサル風景
(3)キルステン・フラグスタート(S)
(5)ビルギット・ニルソン(S)
(6)ジョージ・ロンドン(Bs-Br)
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)
(1)-(6)VPO
(7)ミュンヘンPO

録音:(1)(2)1956年6月、(3)1956年5月、(4)(5)1959年9月、(6)1958年6月ゾフィエンザール(ウィーン)
(7)1962年11月バヴァリア・スタジオ(ミュンヘン)
使用音源:Privatearchive(2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:ステレオ(録音セッション)
■制作者より
クナッパーツブッシュ&ウィーン・フィルのワーグナー名演集は抜粋ながらもステレオという恩恵もあり、今なお不滅の光を放っています。当シリーズではLP復 刻は実績がありますが、2トラック、38センチのオープンリール・テープを使用したものは今回が初めてとなります。むろん、マスタリングの全行程をプロ用の機器 で行い、万全を期しました。  
ボーナス・トラックには「パルジファル」第1幕前奏曲リハーサルを加えました。これはウェストミンスターの録音セッションで収録されたものですが、GS- 2113(2014年発売、廃盤)とは異なる箇所を収録したものであり、しかも音声はステレオです。わずか3分半ですが、クナの存在感の凄さが強烈に感じられ、 非常に興味深いものです。 なお、当CDには歌詞対訳は添付されておりません。ご了承下さい。(平林 直哉)

ACCENTUS Music
ACC-10586BD(Bluray)

ACC-20586DVD(DVD)
チャイコフスキー:バレエ『眠れる森の美女』(クリスティアン・シュプック版) ミシェル・ウィレムス(オーロラ)
ウィリアム・ムーア(カラボス)
ヤン・カシェ(リラの精)
ルーカス・ヴァレンテ(国王)
インナ・ビラッシ(王妃)
エレナ・ヴォストロティナ(乳母)
マシュー・ナイト(司祭)
マシュー・ベイツ(銀の精)
コーエン・エイチサン・デュガス(金の精)
ドミニク・スラウコフスキー(青の精)
ウェイ・チェン(緑の精)
マルク・ゲーリングス(赤の精)
ルカ・アフリット、ウェイ・チェン、ケヴィン・ポウゾウ、ロイク・ポワロ(4人の王子)
エステバン・ベルランガ(デジレ王子)
チューリヒ・バレエ団
チューリヒ・ジュニア・バレエ団
振付:クリスティアン・シュプック
衣装:ブキ・シフ
フィルハーモニア・チューリヒ
ロベルタス・シャーヴェニカス(指)

収録:2022年6月、チューリヒ歌劇場(ライヴ)
◆Bluray
画面:16:9,1080i,
Full HD
音声:PCMステレオ、DTS HD MA5,1
リージョン:ALL
127:44
◆DVD
画面:16:9、NTSC
音声:DTS5.1、DD5.1、PCM ステレオ
リージョン:All
127:44
チューリヒ・バレエの芸術監督を務めるクリスティアン・シュプック。ハインツ・シュペルリの後任として2012/13シーズンからチューリッヒ・バレエの芸術監督 兼チーフ・コレオグラファーに就任。『ロメオとジュリエット』(ACC-10484BD/ACC-20484DVD)や『くるみ割り人形とねずみの王様』(ACC-10449BD/ ACC-20449DVD)などの多くの振付を行い、古典作品を新たな視点で提示し、独特の表現で聴衆を魅了し高い評価を得ています。(2023/24シーズンからク リスティアン・シュプックはベルリン国立バレエの芸術監督に、チューリッヒはキャシー・マーストンが2023/24シーズンから就任予定)
この度リリースされるのは、2022年6月に上演された『眠れる森の美女』の映像。チャイコフスキー三大バレエのひとつ『眠れる森の美女』は、100年の眠り についたオーロラ姫と、それを救うデジレ王子の物語。1890年の初演以来、古典バレエの最高傑作として上演され続けてきた名作です。プロローグ付き3幕で構 成され、通常の版では、オーロラ姫の誕生により盛大な洗礼式が行われ、それに招待されなかった邪悪な妖精カラボスが怒り、オーロラに呪いをかけるという設 定です。しかしシュプック版では全く異なる見方でストーリが展開されます。子宝に恵まれなかった国王夫妻。そのことに悩んでいた王妃は妖精の世界に出向き、 そこで人間界に生まれる前のオーロラ姫さらってしまいます。何とそのさらったオーロラは、妖精の世界でカラボスが大切に育てていた女の子だった。という仰天 の設定。シュプック版は、プティパ版をベースにしつつ、妖精カラボスの運命に焦点を当て、人間の成長、大人になることの難しさ、親としての葛藤、そして愛情など 普遍的なテーマとともに、おとぎの物語をシニカルで繊細な視点で描いています。そしてジャケット写真にもあるように、オーロラはデジレ王子のキスで目覚める ことになっていますが、シュプック版では3回キスをしてもオーロラは目覚めない!そこで現れるのは…。
ミシェル・ウィレムスの可憐でありながらも芯の強さを感じるオーロラ、運命に翻弄されながら光と闇の世界を生きるカラボスを見事に踊り切ったウィリアム・ ムーアなどダンサーの質の高い踊りに加え、シュプック率いる豪華制作陣による衣装、舞台も見どころのひとつです。

KAIROS
0022003KAI(1CD)

P-0022003KAI(1CD)
国内盤仕様
税込定価
リザ・リム(b.1966):受胎告知の三連祭壇画(2019-22) ケルンWDR響、
クリスティアン・マチェラル(指)
エミリー・ヒンドリックス(S)

録音:2022年4月29日-30日、ケルン・フィルハーモニー(ドイツ)
国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
日本人ヴァイオリニスト、荻原尚子がコンサートミストレスを務めていることから日本での注目度も高い名門オーケストラの一つ、ケルンWDRSO。首席指揮者の任期を2025年まで延長した若きマエストロ、クリスティアン・マチェラルと共に今回取り上げるのは、メルボルン在住の作曲家、リザ・リムの新たな管弦楽作品「受胎告知の三連祭壇画」。リザ・リムは1966年オーストラリアのパース出身で、現代音楽界で最も注目されている女性作曲家の一人です。ロサンゼルスPOやバイエルンRSO、アンサンブル・アンテルコンタンポランといった世界的なオーケストラやアンサンブルから委嘱を受けて作品を発表しており、各地の主要な音楽祭に出演し多くの賞を受賞しています。3つの楽章で構成され、それぞれ古代ギリシアの詩人サッポー、聖母マリア、ムハンマドの娘ファーティマという3人の女性を扱った本作「受胎告知の三連祭壇画」もケルンWDRSO、BBCスコティッシュSO、バイエルンRSOによる共同委嘱によって制作されました。初演はこのディスクと同じアーティストで行われ、録音は初演の直後にケルン・フィルハーモニーで行われたものです。

Signum Classics
SIGCD-732(1CD)
エコーズ
バッハ、アレクサンドル・ジロティ、デイヴィッド・ル・ページ(b.1971):前奏曲 ロ短調 BWV855
マックス・リヒター:ザ・フォー・シーズンズ・リコンポーズドよりスプリング1
フィリップ・シェパード(b.1969):バッファロー・ジャンプ
フランク・ザッパ(アリ・N・アスキン編):Peaches En Regalia
ファリャ(ル・ページ編):ナナ
ル・ページ:時空の海
トビー・ヤング(b.1990):アート・オヴ・ダンシングよりトランス
ルー・リード(1942-2013):Venus in Furs(デイヴィッド・ル・ページ・ヴァージョン)
ベス・ギボンズ(b.1965)、エイドリアン・アトリー(b.1957)、ジェフ・バーロウ(b.1971)、アイザック・ヘイズ(1942-2008)(ル・ページ編):グローリー・ボックス
ダスティン・オハロラン(b.1971)、アダム・ウィッツィー(b.1969)(ル・ページ編):We Played Some Open Chords And Rejoiced, For The Earth Had Circled The Sun Yet Another Year
ジェシー・モンゴメリー(b.1981):スターバースト
ディーリアス(エリック・フェンビー編):Aquarelle 1
フィリップ・グラス(ル・ページ編):ミシマ
フィンジ:Dies Natalis ‘The Salutation
フィリップ・シェパード(指)、
オーケストラ・オヴ・ザ・スワン、
デイヴィッド・ル・ページ(芸術監督、ヴァイオリン)

録音:2022年6月&7月
バッハ、フィリップ・グラス、フランク・ザッパなどの作品と、芸術監督のデイヴィッド・ル・ページによる新しいアレンジを収録したオーケストラ・オヴ・ザ・スワンの「エコーズ」。「タイムプラス」(SIGCD-662)、「ラビリンス」(SIGCD-694/グラモフォン賞2022「空間オーディオ賞」ノミネート)に続くこのアルバムは、前々作、前作と共にクラシック・ファンのみならず、ニュー・エイジ・ファンにもおすすめの一枚です。
バッハから始まり、現代作曲家のフィリップ・グラスの作品といったクラシックのみならず、様々なジャンルの作曲家の作品を取り上げ、デイヴィッド・ル・ページの巧みなアレンジがなされています。

Chandos
CHAN-20154(1CD)
ピエール・サンカン:ア・ミュージカル・トリビュート
楽しい序曲*/ピアノ協奏曲*#
交響曲(弦楽オーケストラのための)*コメディア・デラルテ*
ソナチネ(フルートとピアノのための)#+
トッカータ#
ロマンティックなカプリース(左手のための)#
オルゴール#/運動#
ジャン=エフラム・バヴゼ(P)#、
アダム・ウォーカー(Fl)+、
ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指)*、
BBCフィルハーモニック*

録音:2022年4月&10月、メディアシティUK(イギリス、マンチェスター)
作曲家、ピアニスト、教師、指揮者として、フランス音楽界に多大な影響を与えた人物、ピエール・サンカン(1916-2008)の貴重な作品集が登場!演奏にはサンカンに師事したジャン=エフラム・バヴゼや、サンカンの影響を受けたというヤン・パスカル・トルトゥリエが参加!アンリ・デュティユーと同年生まれのサンカンは、1916年フランスのマザメに生まれ、移住先のモロッコやフランス・トゥールーズで音楽の訓練を受けました。1934年にパリ国立高等音楽院に入学、指揮をシャルル・ミュンシュとロジェ・デゾルミエールに、ピアノをイヴ・ナットに、作曲をアンリ・ビュッセルに学んでいます。1943年にはカンタータ「イカロスの伝説」でローマ賞を受賞し、1956年から1985年に引退するまで、パリ国立高等音楽院で教鞭をとりました。彼の弟子には、ミシェル・ベロフ、ジャン=ベルナール・ポミエ、ジャック・ルヴィエ、ジャン=フィリップ・コラール、そしてジャン=エフラム・バヴゼなど、名だたるフランス人ピアニストたちが名を連ねています。

Onyx
ONYX-4240(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ:仮面劇 「ヨブ」
バレエ音楽 「老コール王」
ランニング・セット
アンドルー・マンゼ(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO

録音:2022年5月31-6月1日、リヴァプール・フィルハーモニック・ホール
2016年にスタートし、瞬く間に21世紀を代表する新たな交響曲全集としての高い評価を確立した名匠アンドルー・マンゼとイギリスの名門オーケストラ、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)によるヴォーン・ウィリアムズ。全5巻で完結した交響曲全集に続いて、「揚げひばり」や「タリスの主題による幻想曲」などを収録した管弦楽作品集もリリースされましたが、今度は仮面劇 「ヨブ」を中心に、舞曲をテーマとした管弦楽作品が登場。ウィリアム・ブレイクが書いた「ヨブ記」の挿絵からインスピレーションを得て作曲された「ヨブ」は、RVWはディアギレフのバレエに取り上げさせようと試みましたが失敗し、その後コンサート・ピースとして定着。9つのセクションでヨブの物語が描かれており、力強く荘厳な神の音楽や不協和音が使われたサタンの音楽など、劇的なコントラストが特徴的です。カップリングには、ソロ・ヴァイオリンのための美しいパッセージを含む管弦楽の色彩豊かなバレエ音楽「老コール王」と、伝統的な舞曲に基づく「ランニング・セット」も収録し、プログラムが完成しました。
その繊細でバランス感覚に優れた好演が、レコード芸術、英グラモフォン誌、英BBCミュージック・マガジン等、世界の主要メディアで絶賛されてきたアンドルー・マンゼのヴォーン・ウィリアムズ・シリーズ最新作にご期待ください。

BR KLASSIK
BR-900208(1CD)
NX-B07

NYCX-10394(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ホルスト:組曲『惑星』 バイエルン放送cho女声団員
バイエルンRSO
ダニエル・ハーディング(指)

録音:2022年2月24、25日(ライヴ)
ミュンヘン ヘルクレスザール(ドイツ)
※国内仕様盤日本語解説・・・片桐卓也
英国出身のハーディングですが、意外にもこれまで『惑星』の全曲録音は無く、ウィーン・フィルとのシェーンブルン宮殿コンサートのライヴで「木星」があるのみ でした。そこに登場したバイエルン放送響とのライヴ録音が出色の内容です。全曲の演奏時間は57分近くで、50分前後が多いこの曲の録音の中にあって 異例の長さ。遅めのテンポの中でフレーズをたっぷりと歌わせて細やかな表情付けを行い、バス・オーボエを際立たせるなど特殊なオーケストレーションを生か す意図も感じられます。レーベルからの情報によればバイエルン放送響は長い間この曲を演奏していなかったとのこと。高度な演奏能力を持ちながらも「惑 星」に関しては伝統が染みついていないオーケストラを得て、ハーディングが思いのままに解釈を披露しています。 「火星」では重量感のある響きでテンポを刻み、「木星」中間部の有名な旋律では力強く歌い上げます。「土星」では瞑想的な弱音と爆発的な中間部との 対比が鮮烈。「海王星」最後の女声合唱のヴォカリーズは、きわめてゆっくりと繰り返されつつ極小音量に絞り込まれて消えてゆきます。この曲の持つ外面的 な効果は活かしつつ、深い内面性をも感じさせる演奏となっています。

SOMM
ARIADNE-5021(1CD)
NX-B04
トーマス・ビーチャム・コンダクツ・R・シュトラウス
交響詩「マクベス」##
組曲『町人貴族』##
7つのヴェールの踊り##
交響詩「ドン・ファン」*
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」#
ロイヤルPO
トーマス・ビーチャム(指)

録音:ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(UK)(ライヴ)
1956年10月17日(MONO)##
1955年1月18日(SOMMBCHM31よりリマスター)(MONO)*
1955年1月20日(SOMMBCHM31よりリマスター)(MONO)#
##=初出音源
イギリスの指揮者トーマス・ビーチャムは、若い頃からR・シュトラウス作品を愛し熱心に演奏したことで作曲家の信頼を得て、シュトラウスが没するまで のおよそ40年間にわたり良き関係を築きました。このアルバムにはビーチャムが1946年に設立したロイヤルPOとのシュトラウス作品の 1955年から56年のライヴ録音が収録されています。設立して10年を経たオーケストラは、ビーチャムの構想を完全に反映できる、まさに手兵として成長し ており、両者の最良の関係が聴き取れることでしょう。中でも1956年10月17日の演奏はこれが初出。そして「マクベス」はビーチャムによるこの作品唯一の 録音でもあり、彼のディスコグラフィへの新たな追加作品となります。 なお、交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と「ドン・ファン」は、以前リリースされていたアルバムの音源にリマスターしたもので、一層聴きやす くなりました。


Pentatone
PTC-5187027(1CD)
バルトーク:4つの管弦楽曲 Sz.51Op.12
管弦楽のための協奏曲 Sz.116
カリーナ・カネラキス(指)
オランダ放送PO

ライヴ録音:2022年7月/放送音楽センター、ヒルフェルスム(オランダ)
注目の女性指揮者カリーナ・カネラキスが2019年より首席指揮者を務めるオランダ放送POとバルトークの「4つの管弦楽曲」と「管 弦楽のための協奏曲」をライヴ収録しました!
パールマンの演奏に惹かれ、ヴァイオリンを習い始めたというカネラキスはアメリカ出身の指揮者、ヴァイオリニスト。カラヤン・アカデミーの学生時代にはベ ルリンPOのヴァイオリン奏者を経験。そのときカネラキスが第1ヴァイオリン奏者として演奏したシェーンベルクの『浄夜』を聴いたサー・ サイモン・ラトルが指揮者としての才能を見出したことがきっかけで、ヴァイオリンを学びながらも指揮者の道も目指しました。
2013年にプロの指揮者としてデビュー。以後着実にキャリアを積み、2019年よりオランダ放送POの首席指揮者、ベルリン放送交 響楽団の首席客演指揮者、2020年9月からはLPOの首席客演指揮者に就任しています。
4つの管弦楽曲は傑作、歌劇『青ひげ公の城』やバレエ音楽『木製の王子』と同時期1910年代の作品。一方、5つの楽章からなる『管弦楽のための協奏曲』 はバルトーク晩年の傑作。各楽器がソロとトゥッティのように室内アンサンブルのように交錯する楽曲構造で、色彩感と立体的な音楽はバルトークならではの民族 色の濃い作品といえます。カネラキスは感情を揺さぶる演奏を披露。楽曲解釈の深さを見事にあらわした注目の録音です!

FIRST HAND RECORDS
FHR-146(1CD)
プロコフィエフ:ロメオとジュリエット Op.64(抜粋)
[第1幕]
第1曲 前奏曲
第2曲 ロメオ
第4曲 朝の踊り
第10曲 少女ジュリエット
第11曲 客人たちの登場
第12曲 仮面
第13曲 騎士たちの踊り(モンタギュー家とキャピュレット家)
第19曲 バルコニーの情景
第20曲 ロメオのヴァリアシオン
第21曲 愛の踊り
[第2幕]
第22曲 民衆の踊り
第24曲 五月の踊り
第33曲 決闘
第35曲 ロメオはマキューシオの死の報復を誓う
第36曲 終曲
[第3幕]
第37曲 前奏曲
第39曲 ロメオとジュリエットの別れ
[第4幕]
第51曲 ジュリエットの葬式
第52曲 ジュリエットの死
リムスキー=コルサコフ:『ロシアの復活祭』序曲 Op.36
アルヴァロ・カッスート(指)
ポルトガルSO

ライヴ録音:(1)1995年9月26日、(2)1996年2月16日/ポルトガル、リスボン、ベレン文化センター大講堂
アルヴァロ・カッスートは、1938年生まれのポルトガルの作曲家、指揮者。リスボン大学で法律を、ウィーン音楽院で指揮を学びました。作曲家としては、ポル トガルで初めてトータルセリエリズムを取り入れた作品を発表するなど前衛的な表現を経て、70年代にポストモダンの作風に変化。以降、次第に指揮活動がメイン になっていき、ポルトガルの主要オーケストラを振って祖国の作曲家を積極的に録音するなどして活躍しています。
近現代作品に強いカッスート。このCDの収録曲も自身のレパートリーとして定着しているもので、自ら編んだ『ロメジュリ』抜粋版では劇的な音楽が連続性を もって構築され、『ロシアの復活祭』ではその巧みなオーケストレーションの旨味がみごとに音化されています。もともとは1990年代半ばにポルトガルの放送局 「Antena2」で放送されたライヴ音源で、このたび丁寧にリマスターされて初の商業リリースとなります。
ポルトガルSOは1993年結成の比較的若い楽団。熱気あるサウンドが魅力的で、大規模な作品も見事に聴かせます。カッスートは初代首席指揮者として、 1999年までこの楽団を鍛え上げました。

MDG
MDG-10201802(1CD)
バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント
ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲Op.10
ポーランド室内O
イェジー・マクシミウク(指)

録音:1985年、Polskie Nagrania
MDGレーベルの"貴重な"録音を再リリースする「プレツィオーザ」シリーズ。第1弾は、1976年に録音されたヘルマン・クロイツ指揮によるロッシーニの「小荘厳ミサ曲」(MDG-102000329)でしたが、今回第2弾は、イェジー・マクシミウク指揮ポーランド室内Oによるバルトークとブリテンです。
イェジー・マクシミウクは、1936年ベラルーシのグロードナ生まれ。1970年代には西側で活躍し、後のヤノフスキ(1939-)、ヴィト(1944-)らの先陣を切っ た人物。ワルシャワ音楽院でヴァイオリン、ピアノ、(指)作曲を学び、ワルシャワ大劇場に勤めながら、1972年にポーランド室内Oを結成。その後、ポーラ ンド放送国立SOカトヴィツェ(1975〜77)、BBCスコティッシュSO(1983〜93)の首席指揮者を歴任しました。
当盤が録音された1985年はまだポーランドは共産圏でありました。MDGの創設者の一人ヴェルナー・ダブリングハウスは、当時の様子をこう振り返っていま す。「ポーランドを代表する指揮者の録音が魅力的なプログラムで実現した。私たちは録音機材で一杯になった車でデトモルトからワルシャワまで約1000キロを 走行することになった。しかし当時旧東西ドイツの国境の町ヘルムシュテットを通過することもままならなかった。さらには、ポーランドの国境では、税関職員が我々 に向かってこう言いました。”雑誌はもってるか?”そこで我々は次回来るときは『プレイボーイ』を持ってくれば良いことを学習しました。」その後もポーランド国 内を走行している最中に警官に止められ、その際にバッハのレコードが役に立ったエピソードや、録音時の様々な貴重なエピソードが解説書に記されています。
バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939年に作曲された古典的な形式を持つ作品。当時の不穏な空気はほとんど感じられない明快な音楽 はバルトークの真骨頂。ブリテンの「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」は、師ブリッジへの感謝と賞賛をもって作曲されました。構成は、序奏と主題の提示 に続き10の変奏(9つの変奏とフーガとフィナーレ)からなる彼の出世作となりました。 (Ki)

H.M.F
HMM-905369(1CD)
ドビュッシー:管弦楽組曲第1番(1882)【祭/バレエ/夢/行列とバッカナール】 
海〜3つの交響的スケッチ*
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル

録音:2012年2月2日シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)、4月13日聖チェチーリア音楽院(ローマ)*(ともにライヴ)
ロトと手兵の時代楽器オーケストラによる、レ・シエクルとドビュッシーの名作「海」。このたびあらたにマスタリングしなおして、harmoniamundiから登場 します。
「 海 」は 、1905年10月 、シュヴィヤール指揮のコンセール・ラムルー管により初演された際の響きを再現しています。弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハー プは当時のフランス製、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しています。何よりヴィブラートとトレモロに終始するようなこの作品で、ヴィブラートが極力抑えられてい るため、聴感上の印象はがらりと異なり、雅楽のようでさえあります。名演ひしめく作品ながら、目から鱗の落ちる衝撃度No.1ディスクと申せましょう。 
さらに注目なのが、ドビュッシー初期の作品「管弦楽組曲第1番」の世界初録音。1882年から84年、ドビュッシー20‐22歳パリ音楽院の学生時代の作で、 長く失われたとされてきましたが、最近草稿が発見され話題となりました。オーケストラ版とピアノ連弾版の2種があり、後者はすでに録音もありますが、待望 のオーケストラ版は初めて。第3曲「夢」はオーケストラ・スコアが見つからず、他にも不完全な部分があったため、現代フランスの作曲家フィリップ・マヌリ が補筆完成させ、2012年2月2日にロトとレ・シエクルがパリで世界初演を行いました。演奏時間が30分近くかかる大作ですが、ドビュッシーの初期作品 に特有のナイーヴな叙情性と人好きするメロディにあふれた魅力作で、オーケストラの響きに若きドビュッシーが私淑したワーグナーの影響が感じられるのが興味 津々です。ほぼ同時期の「小組曲」や「春」に劣らぬ魅力を湛えています。
ACTES SUDから発売の同内容のCD、ASM10(2013年5月発売)および、KKC 5330(2013年9月発売)は、レーベル在庫終了次第廃盤となります。 (Ki)

CZECH RADIOSERVIS
CR-1176(1CD)
プラハの春音楽祭ブルー・エディションVoL.2
(1)ヤクブ・ラタイ(1984-):Fade No More (2020-21)
(2)ルシー・ヴィトコヴァー(1985-):Dream of Others(2021)
(3)コンスタンティン・ホイヤー(1989-):peripety ? dissolution(2020)
(4)イアン・ミキスカ(1994-):Dissolving; Settling(2021)
(5)アドリアン・デモチュ(1985-):Chord and Trembling (2020)
(6)オルガ・ノイヴィルト(1968-):Spleen III(2001)
(7)マルティン・スモルカ(1959-)Angel Steps(2021)
クラングフォルム・ウィーン
バス・ウィーヘルス(指)
ゲラルト・プラインファルク(Sax)

録音:(1)〜(6)2022年5月28日、プラハ、DOX+
(7)2022年5月27日、プラハ、DOX+
1946年に第1回が開催され、現在に至るまで政治的困難を乗り越え、毎年春にチェコのプラハで開催される「プラハの春音楽祭」。RADIO SERVISレーベ ルでは音楽祭を彩った歴史的録音を集めた「ゴールド・エディション・シリーズ」をリリースしていますが、この度音楽祭が委嘱して音楽祭で初演された作品を収 録した「ブルー・エディション・シリーズ」を開始しました。
第2弾の本アルバムは、2022年の音楽祭のライヴ録音。チェコの建築家ペトル・ハーイエク(1970)による現代美術館「DOX+」で二日間にわたって行われ た音楽祭委嘱作品の実験的な内容の特別公演です。オペラ「オルランド」で注目を集めているオルガ・ノイヴィルトをコンポーザー・イン・レジテンスに迎え、5作 品の初演を行うという意欲的な内容です。演奏は、1985年に作曲家ベアート・フラーにより創設された現代音楽のスペシャリスト集団クラングフォルム・ウィーン。 指揮は、2018年から首席客演指揮者と務めるバス・ウィーヘルス 。1946年に第1回が開催され、現在に至るまで政治的困難を乗り越え、毎年春にチェコのプラハで開催される「プラハの春音楽祭」。RADIO SERVISレーベルでは音楽祭を彩った歴史的録音を集めた「ゴールド・エディション・シリーズ」をリリースしていますが、この度音楽祭が委嘱して音楽祭で初演された作品を収録した「ブルー・エディション・シリーズ」を開始しました。
第2弾の本アルバムは、2022年の音楽祭のライヴ録音。チェコの建築家ペトル・ハーイエク(1970)による現代美術館「DOX+」で二日間にわたって行われた音楽祭委嘱作品の実験的な内容の特別公演です。オペラ「オルランド」で注目を集めているオルガ・ノイヴィルトをコンポーザー・イン・レジテンスに迎え、5作品の初演を行うという意欲的な内容です。演奏は、1985年に作曲家ベアート・フラーにより創設された現代音楽のスペシャリスト集団クラングフォルム・ウィーン。指揮は、2018年から首席客演指揮者と務めるバス・ウィーヘルス 。 (Ki)

ACCENT
ACC-24391(1CD)
ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847):作品集
(1)協奏交響曲 ハ長調 〜フルート、クラリネット、ファゴット、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための
(2)クラリネット協奏曲 変ロ長調 Op.40
(3)協奏交響曲 ヘ長調 〜フルート、オーボエ、ファゴット、ホルンと管弦楽のための
ソフィア・アレッツ(フルート(1)(3)) 
エルンスト・シュラーダー(クラリネット(1))
ファイト・ショルツ(ファゴット(1)(3))
モニカ・ワイズマン(Vn(1)) 
アマリリス・ドゥエニャス・カスタン(Vc(1))
エルンスト・シュラーダー(クラリネット(2))
マルクス・ドイター(オーボエ(3))
フェデリコ・クエバス・ルイス(ホルン(3))
アンドレアス・シュペリング(指)
アルモニー・ウニベルセル

録音:2022年10月3-6日/ケルン
近年、交響曲や室内楽曲が少しずつ演奏されるようになってきたドイツ系オランダ人の作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス。このアルバムにはクラリネット 協奏曲(1815年頃)と協奏交響曲2曲(ともに1814年)という3つの協奏作品の初録音が収録されています。演奏はムジカ・アンティクヮ・ケルンのチェンバ ロ奏者に始まり指揮者としても古楽オケを振り活躍してきた名匠アンドレアス・シュペリングと、ACCENTレーベルで一捻りあるタイトルをリリースしてきたアルモ ニー・ウニベルセルという注目の組み合わせ。
ヴィルムスはケルン近郊の村に生まれ、19歳でアムステルダムに移りました。その地でフルートとピアノのヴィルトゥオーゾとして名を上げ、また作曲家としても 出版作品がオランダ内外で高く評価される音楽家として大成。ハイドン、モーツァルト、初期ベートーヴェンの作品を敬愛していたといい、メロディーと和声とが高 次元で絡み合うすばらしい音楽からもその影響が感じ取れます。
編成的には初期ベートーヴェン・タイプのしっかりした2管編成で、音楽的にはハイドンから連なる愉悦と美しい均衡をもつ語り口。独奏パートも技巧推しという よりは牧歌的で平穏な曲想です。あたたかな感触のさまざまな音色が巧妙に歌をリレーしていく協奏交響曲の魅力は相当なもの。クラリネット協奏曲もモーツァル トのそれを連想させる味わい深い逸品です。 (Ki)

LSO Live
LSO-5094(1SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.61(カデンツァ:イェルク・ヴィトマン)
ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 WoO5〜アレグロ・コン・ブリオ(断片)
ヴェロニカ・エーベルレ(Vn/ストラディヴァリウス「ドラゴネッティ」(1700年製))
サー・サイモン・ラトル(指)LSO

録音:2022年3月11&12日、ジャーウッド・ホール、LSOセントルークス
ヴェロニカ・エーベルレの協奏曲デビュー盤が登場します!気品ある輝きに満ちた魅惑の音色、フレーズの端々に感じられるやさしさと愛らしさ、そして言うまでもなく完璧 な技巧のエーベルレによる、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲です。カデンツァはヴィトマンによるものというのも注目です。指揮はラトル。エーベルレは2006年にベルリン・ フィルとベートーヴェンの協奏曲を演奏して一挙に世界の注目を集めましたが、その時の指揮者もラトルでした。エーベルレにとって最高のシェフを得ての録音実現といえるで しょう。ラトルがLSOから引き出すあたたかくも明るい音色の冒頭から期待に胸がふくらむ中、彼女の魅力がこれ以上ないかたちで発揮された内容となっております。
エーベルレのソロが素晴らしいのはいうまでもありませんが、注目なのが、カデンツァ。イェルク・ヴィトマンがこのエーベルレとラトル&LSOの録音のために書いたカデンツァ を演奏しています!ベートーヴェンの素材がたくみに調理されたモティーフを重ねながら、種々の奏法が盛り込まれた超絶技巧のカデンツァ。ベートーヴェンがこのヴァイオリン 協奏曲をピアノ協奏曲に編曲した際に書いた、ティンパニとヴァイオリンソロの対話も印象的なカデンツァに倣って、ここでもティンパニが登場しますが、さらにコントラバスも 加わり、時に三者による演奏の場面もあるなど、充実のカデンツァは必聴です!そして何よりエーベルレが最高に活き活きと演奏しています。
カップリングはベートーヴェンが1790年頃に書いたヴァイオリン協奏曲。Allegro con brioの断片(259小節)が残っているだけの作品で、補完したかたちで演奏 されることもありますが、ここではベートーヴェン筆による残された部分まで(未完)を演奏しています。エーベルレが奏でる抒情的な旋律の美しさに魅了されます。ディス ク全体をとおして、エーベルレの歌がこの上ない美しさと気品に満ち、さらに完璧な技巧で圧倒されます。ラトルのベートーヴェンへの細やかなアプローチ、それにこたえる LSOのアンサンブルの妙、すべてが理想的に融合した演奏です!

DUX
DUX-1793(1CD)
バツェヴィチ:弦楽オーケストラのための作品集
協奏曲(弦楽オーケストラのための)
交響曲(弦楽オーケストラのための)
シンフォニエッタ(弦楽オーケストラのための)
ディヴェルティメント(弦楽オーケストラのための)
プリムス室内O、
ウカシュ・ブウァシュチク(指)

録音:2021年7月26日-31日、グラジナ&キェイストゥット・バツェヴィチ音楽アカデミー(ウッチ、ポーランド)
ポーランドの女流作曲家として最初に国際的な名声を得たグラジナ・バツェヴィチの弦楽オーケストラのための作品を集成した1枚。戦後まもなく書かれた彼女の代表作「交響曲」と「協奏曲」に加え、初期の「シンフォニエッタ」と晩年の「ディヴェルティメント」を収録しており、作曲スタイルの発展と変化を窺い知ることができます。
DUX
DUX-1862(1CD)
ポーリッシュ・ストーリーズ
ミコワイ・ヘルテル(b.1948):ポーランドの追憶(Pと弦楽オーケストラのための)
ミコワイ・ピオトル・グレツキ(b.1971):エレジー(Vcと弦楽オーケストラのための) Op.40
アリツィア・グロナウ(b.1957):カスケード(Vcと弦楽オーケストラのための)
クシシュトフ・ヘルヅィン(b.1970):おとぎ話(アルト・サクソフォンと弦楽オーケストラのための)
カロル・ラジヴォノヴィチ(P)、トマシュ・シュトラール(Vc)、パヴェウ・グスナル(アルト・サクソフォン)、ウォムジャ・ヴィトルト・ルトスワフスキ・チェンバー・フィルハーモニック、ヤン・ミウォシュ・ザジツキ(指)

録音:2020年10月1日&2021年11月30日-12月1日(ポーランド)
現役で活躍する作曲家たちによるポーランドにちなんだ作品集。ヘルヅィンの「おとぎ話」以外は2015年以降に生まれた作品です。ウォムジャ・ヴィトルト・ルトスワフスキ・チェンバー・フィルハーモニックにとってはこれが17枚目のアルバムとなります。
DUX
DUX-1915(1CD)
グレツキ&ロクサンナ・パヌフニク:弦楽オーケストラのための作品集
パヌフニク:世界の四季(2007-2011)〜ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための*
グレツキ:コンチェルト・ノットゥルノ Op.13(2000)〜ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための*
グレツキ:ディヴェルティメント Op.32(2009)〜弦楽オーケストラのための
グレツキ:告別 Op.33b(2009)〜弦楽オーケストラのための
グレツキ:コンチェルト・リリコ Op.45(2016)〜2つの弦楽オーケストラのための
アグニェシュカ・ドゥチマル(指)、
ポーランド放送アマデウス室内O、
ヤロスワフ・ジョウニエルチク(Vn)*、
カヤ・ダンチョフスカ(Vn)

録音:2005年、2012年、2016年、2019年
弦楽オーケストラのための名作を数多く残しているグレツキの4作品に、ロクサンナ・パヌフニクの「世界の四季」をカップリングした充実の1枚。グレツキの「コンチェルト・ノットゥルノ」のヴァイオリンは、ポーランドを代表する名手カヤ・ダンチョフスカが演奏しています。ロクサンナ・パヌフニクの「世界の四季」はイギリスの名ヴァイオリニスト、タスミン・リトルのために書かれた作品で、アルバニア(秋)、チベット(冬)、日本(春)、インド(夏)と4つの国の季節を描いており、アルバニアは父アンジェイ・パヌフニクに、残りの3楽章はタスミン・リトルへと捧げられています。

KAIROS
0015121-KAI(1CD)
ヴィエラ・ヤナールチェコヴァー(1941-):ピアノ協奏曲&弦楽作品集
アルカディア(1998/2021)〜バスフルートと弦楽のための/ドティク(1996)〜弦楽オーケストラのための/夏の夜の夢(2008)〜フルート、チェロとピアノのための/ピアノ協奏曲(2008)*
エリック・ラム(Fl)、クエーサーズ・アンサンブル、イヴァン・ブッファ((指)ピアノ*)、バンベルクSO&ジョナサン・ノット(指)*ほか

録音:2008年〜2021年
チェコスロバキア(現スロバキア)出身の女性作曲家、ヴィエラ・ヤナールチェコヴァー(1941-)の作品集。タトラ山脈の風景に深く感銘を受け、自然と内なる関係を形成したという彼女は、ブラチスラヴァの音楽院やプラハの舞台芸術アカデミーで学んだ後、政治的な理由でカナダ、ドイツに亡命。ドイツの村に移住してからは静寂と隠遁の中で森の声を聴き、自然の音を独自の作曲スタイルで音楽言語に変換していったといいます。彼女は大規模なオーケストラ曲から声楽曲、民謡の編曲、ラジオ劇まで、幅広いジャンル・楽器のための作曲を行っていますが、創作のの中心となる楽器は弦楽器で、重要作品としては9つの弦楽四重奏曲を挙げることができます。本作には弦楽を伴う作品のほか、イヴァン・ブッファとジョナサン・ノット&バンベルクSOの演奏によるピアノ協奏曲が収録されています。
KAIROS
0015125-KAI(1CD)
イヴァン・ブッファ(1979-):アンサンブル作品集
QuasARS-(2008)〜ヴィオラとアンサンブルのための/Caprice II(2011)〜ヴァイオリンのための/String Quartet(2001-2006)/Organismo(2012) 〜アンサンブルのための/Rebirth(2011) 〜アンサンブルのための/Trio(2003) 〜フルート、クラリネット、チェロのための/Mime(2016) 〜リコーダーのための#/reative Spirit(2014)〜アンサンブルのための/Identity(2017) 〜アンサンブルのための
辺見康孝(Vn)、
鈴木俊哉(リコーダー)#、
クエーサーズ・アンサンブル、
イヴァン・ブッファ(指)

録音:2019年&2020年(オーストリア、ウィーン)
辺見康孝と鈴木俊哉が参加!スロバキアの音楽界を代表する現代作曲家の一人、イヴァン・ブッファのポートレートアルバム!このアルバムに収録されている作品は、どれもイヴァン・ブッファの多面的な音楽的才能を確信させるもので、各作品の最も驚くべき共通点はその簡潔さです。彼はヨゼフ・ポドプロツキーから伝授された伝統的な作曲の基礎と、ミカエル・ジャレルのもとで身につけた繊細でモダンなリズムの組み合わせによって、自身のスタイルへの道を見出したと語っています。ブッファは2008年からブラチスラヴァの舞台芸術アカデミーで作曲と音楽理論を指導しており、ウィーン国立音楽大学でも教職に就いています。2013年にはスロヴァキア作曲家協会の会長に就任しています。

Diapason
DIAPCF-027(10CD)
チャイコフスキー:バレエ、オペラ作品集 〜 仏ディアパゾン誌のジャーナリストの選曲による名録音集
【CD1-2】
白鳥の湖
【CD3-4】
眠れる森の美女
【CD5】
くるみ割り人形
【CD6-7】
(1)歌劇「エフゲニー・オネーギン」
(2)劇付随音楽「雪娘」より抜粋
(3)劇付随音楽「ハムレット」より抜粋
【CD8-9】
歌劇「スペードの女王」
【CD10】
以下全て抜粋
歌劇「オプリーチニク」/歌劇「地方長官」/歌劇「ウンディーナ」/歌劇「オルレアンの少女」/歌劇「マゼッパ」/歌劇「チャロデイカ」/歌劇「イオランタ」/歌劇「チェレヴィチキ」
【CD1-2】
アンタル・ドラティ(指)ミネアポリスSO
録音:1954年
【CD3-4】
アンタル・ドラティ(指)ミネアポリスSO
録音:1955年
【CD5】
アンタル・ドラティ(指)LSO
録音:1962年
【CD6-7】
(1)ボリス・ハイキン(指)ボリショイ劇場O&cho、エフゲニー・ベロフ(Br)、ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(S)、セルゲイ・レメシェフ(T)、ラリーサ・アフデーエワ(Ms)
録音:1955年
(2)(3)モスクワRSO
アレクサンドル・ガウク(指)
全ソビエト連邦ラジオ放送連盟SO
録音:1951年
【CD8-9】
アレクサンドル・メリク=パシャーエフ(指)ボリショイ劇場O&cho、ゲオルギ・ネレップ(T)、アレクセイ・イヴァノフ(Br)、パヴェル・リシチアン(Br)、エフゲニヤ・スモレンスカヤ(S)、エフゲニア・ヴェルビツカヤ(C.A)、ヴェロニカ・ボリセンコ(Ms)
録音:1949-1950年
芸術の国フランスの世界的クラシック音楽専門誌、「ディアパゾン(Diapason)」の自主製作レーベルの看板であるボックス・セット・シリーズの第27弾として、チャイコフスキーのバレエ、オペラ作品集が登場します!
アンタル・ドラティによるバレエ作品集と共に収録されているのは、キリル・コンドラシンの師であり、プロコフィエフやカバレフスキーの作品の初演を行ったことでも知られるボリス・ハイキン指揮による「エフゲニー・オネーギン」、そして1938年に開催された全ソ指揮者コンクールでムラヴィンスキーに次ぐ第2位を獲得し、作曲家としても活躍したアレクサンドル・メリク=パシャーエフ指揮の「スペードの女王」といった貴重な音源も収録されています。

ONDINE
ODE-1418(1CD)
NX-B07
メルケル・メルケシュ:交響曲と交響詩集
ケルメス(1920)- ルーベンスの絵画による交響詩*
交響詩「エレジー」 Op.15(1919)*
交響曲 ニ短調 Op.19(1925)
イェヴレSO
ハイメ・マルティン(指)

録音:2022年6月13-16日、2022年12月17-18日
*=世界初録音
スウェーデンの作曲家メルケル・メルケシュの作品集。1910年代にパリで学んだメルケシュは、当時のフランス音楽と、留学先で知り合ったマティスやピカソ、モ ディリアーニらの芸術に強い影響を受けました。しかし彼は比較的保守的な作風を貫き、どちらかというとセザール・フランクに近い厳格な形式による作品を多 く遺しています。 メルケシュは頻繁にルーヴル美術館へ足を運び、とりわけルーベンスの絵画に魅了されました。このアルバムに収録されている「La Kermesse ケルメス」は、 結婚を祝う農村の祭りを描いたとされるルーベンスの作品にインスパイアされたもので、全編明るい雰囲気に満たされています。「エレジー」は"私の母の記憶 に"と記された抒情的な作品。母クリスティーネを亡くしたばかりのメルケシュの悲しみが表現されており、初演時には批評家からも絶賛されました。彼の代表 作の一つ「交響曲 ニ短調」は急緩急の3楽章で書かれた演奏時間36分余りの作品。3管編成で、持ち換えのピッコロ、イングリッシュホルン、バス・クラリ ネットに、更にハープを加えたオーケストレーションからはフランス近代音楽風の色彩豊かな響きが立ち上ります。メルケシュはこの作品をストックホルムの新コン サートホールこけら落としのための新作コンクールに出品しました。審査員はカール・ニールセン、ロベルト・カヤヌス、ヨハン・ハルヴォルセンの3名。結果はアッテ ルベリの「歌」が第1位で、この曲は第2位。しかしこけら落とし翌日の公演で演奏され、音楽関係者からは好評を得たと伝えられています。 1912年に創立された100年以上の歴史を持つイェヴレSOと、2022年から首席指揮者を務めるハイメ・マルティンが作品の魅力を引き出していま す。

SWR music
SWR-19122CD(1CD)
NX-B06
ジョン・タヴナー:奇跡のヴェール(1987) -チェロと弦楽オーケストラのための
聖なるもの(1995) - 混声合唱と独奏チェロのための*
リオネル・マルティン(Vc)
シュトゥットガルト室内O
コリーナ・ニーマイヤー(指)
SWRヴォーカル・アンサンブル*
ユヴァル・ワインバーグ(指)*

録音:2021年12月22-23日、2022年12月14-15日(ライヴ) *
2013年に発足した若い才能あるアーティストがキャリアをスタートするためのサポート「SWR2 ニュー・タレント・プログラム」。選ばれたアーティストは3年間に わたり、放送局のプロモーションを受けることができます。 2021年にこの栄誉を勝ち取ったのは、ドイツ、テュービンゲン出身のチェリスト、リオネル・マルティンでした。 彼はテュービンゲン音楽学校でヨーゼフ・ハーステンに師事、2020年からはチューリヒ芸術大学でトーマス・グロッセンバッハーに師事し研鑽を積んでいます。 2017年にはダン・エッティンガーが指揮するシュトゥットガルトPOをバックにチャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲」でデビュー・ コンサートを行い、以降、ヨーロッパから南米までと幅広く演奏活動を行うとともに、2017年にはアンネ・ゾフィー・ムター財団の奨学生になり、ムターや他の奨 学生とツアーを行うなど才能が高く評価されています。 このアルバムでマルティンは、ジョン・タヴナーの「奇跡のヴェール」と「聖なるもの」を披露。 1989年にスティーヴン・イッサーリスによって初演された「奇跡のヴェール」はキリストの誕生と受難、復活を見つめる聖母マリアの生涯を描いた作品で、チェロ はまるで人の声のように扱われ、ゆったりと歌われる弦楽オーケストラとともに聴き手を精神的な世界へといざないます。 「聖なるもの」はタヴナーの神秘主義が反映された12声の合唱作品。キリスト正教会の葬儀の際に、棺が閉じられる間に演奏されることを念頭に置いて書 かれており、チェロの旋律は司祭、またはキリストのイコンを表しています。 この曲の合唱部分を指揮するのは1990年生まれでテルアヴィヴで音楽を学びベルリンとオスロで研鑽を積んだユヴァル・ワインバーグ。2020/21年シーズン からSWRヴォーカル・アンサンブルの新しい首席指揮者に就任した逸材です。

ENSENBLE MODERN
EMCD-051(1CD)
ヴォルフガング・リーム(b.1952):「狩猟と形式」
(1995-2001/ワーク・イン・プログレス2008状態)
サー・ジョージ・ベンジャミン(指)
アンサンブル・モデルン

録音:2020年9月3日ベルリン・フィルハーモニー大ホール(ライヴ)
新ロマン主義の旗手として時代を牽引した鬼才リームの大作をイギリスの俊英 作曲家ジョージ・ベンジャミンが振るファン垂涎の一枚。 この作品はおよそ20年前に成立したもののワーク・イン・プログレスの作品として 成長を続け、この演奏は2008年の状態の録音。およそ一時間に及ぶ怒涛の音 の嵐から瞑想的で神秘的な瞬間までリーム節が炸裂する彼の集大成的他大 作。アンサンブル・モデルンの渾身の演奏も迫力満点。

CPO
CPO-3555606(3CD)
NX-G11
ジークムント・フォン・ハウゼッガー(1872-1948):交響的作品全集

【DISC1】…SACDハイブリッド*
野生交響曲- 大オーケストラと合唱のために
【DISC2】#
アウフクレンゲ(子どもの歌による交響的変奏曲)
交響詩「ディオニュソス幻想曲」
交響詩「鍛冶屋ヴィーラント」
【DISC3】+
交響詩「バルバロッサ」
夜に寄せる3つの賛歌 - バリトンとオーケストラのために
ケルン西ドイツ放送cho*
ケルン西ドイツRSO*
アリ・ラシライネン(指)*
バンベルクSO#
ハンス・クリフトフ・ベーゲマン(Br)
ノールショピングSO+
アントニー・ヘルムス(指)#.+

録音:2005年11月28日、12月2日、2006年1月31日
2013年1月2-4日
2014年4月8-6日
2011年5月30日-6月2日
グラーツに生まれ指揮者として活躍したジークムント・フォン・ハウゼッガーの交響的作品全集。ワーグナーの流れを 汲む半音階的な和声を活かした後期ロマン派風の作品は、当時高く評価されるも、やがて時代の波に乗ること ができず忘れられてしまいました。しかしアリ・ラシライネンが2005-06年に録音した「野生(自然)交響曲」に注目 が集まり、その作品が少しずつ再評価されるようになりました。この3枚組に収録された作品の作曲時期はハウ ゼッガーのほぼ全活動期間にわたり、若々しい「ディオニュソス幻想曲」や最も成功を収めたという「バルバロッサ」 など多彩な作品を聴くことができます。ブルックナー好み、積極的に指揮したというハウゼッガーらしい、どれも規模 が大きくパワフルかつ重厚な響きを持つ作品です。

Capriccio
C-5497(2CD)
NX-B09
R・シュトラウス:管楽アンサンブルのための作品全集
管楽器のためのソナチネ第1番ヘ長調「傷病兵の仕事場より」 TrV288-16管楽器のために
セレナード 変ホ長調 Op.7-13管楽器のために
ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら(マティアス・プフラウムによる管楽器とパーカッション編)
組曲 変ロ長調 Op.4TrV132-13管楽器のために
管楽器のためのソナチネ第2番変ホ長調 「楽しい仕事場」 TrV291-16管楽器のために
ベルリン国立歌劇場Oのメンバー
グレゴール・ヴィト(指)

録音:2020年12月1-4日、2021年3月1-5日
R・シュトラウスに所縁の深いベルリン国立歌劇場Oのメンバーによる、親しみやすく魅力的な管楽アンサンブル作品集。 ホルン奏者の父親を持つR・シュトラウスは管楽器のために魅力的な作品を多数書いています。協奏曲も合奏曲も、モーツァルト作品のような晴朗 で優美なメロディに、ロマン派のサウンドを(しかし重くならないように)まとわせた作品ばかり。この2枚組ディスクでは、管楽アンサンブルによる作品をすべて収 めています。特に13管楽器のためのセレナードと組曲は同じ編成によるモーツァルトの「グラン・パルティータ」を思わせる立派で美しい作品。 演奏は2022年12月に来日して見事な演奏を聞かせたベルリン国立歌劇場Oのメンバー。R・シュトラウスは1898年から1920年にかけて 同歌劇場の指揮者/音楽総監督を務め、客演指揮者時代を含めると実に1,200回もの公演を指揮しました。同歌劇場はシュトラウスの音楽総監督退 任100周年となる2020年に特別プログラムを組み、10回に及ぶ室内楽曲の全曲演奏会を予定していましたが、新型コロナウイルスのパンデミックで中止と なってしまいました。その後、無観客で配信した管楽アンサンブルの演奏が好評を博したことからセッション録音の計画が浮上し、このCDに結実しました。指 揮者のグレゴール・ヴィットはバレンボイムの指名によって1993年以来同歌劇場Oの首席オーボエ奏者を務めていますが、ここでは楽団の同僚たち が存分に演奏できるよう指揮に専念しています。アルバムを通して古典的な構成の曲が並ぶ中で、「ティル」の編曲版では楽団員の名技・妙技を存分に堪 能できます。

MIRARE
MIR-660(1CD)
ブラームス:セレナード集
セレナード第2番イ長調Op.16
セレナード第1番ニ長調Op.11
ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール(指)
コンスエロO

録音:2022年9月30日-10月3日/ヴァンセンヌ・メディアセンター
チェロ奏者としても活躍するヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエールのイニシアティブで2019年に創設されたコンスエロO。コロナ禍でせっかくの活動 がままならぬ状態でしたが、これから本格的な世界進出が期待できます。各奏者がソロ、室内楽でも活躍する名手揃いで、フレッシュで生気あふれる解釈が魅力。
デビューCDはブラームス。それも最も若々しく明るいセレナードなのが大歓迎。今後に目が離せません。 (Ki)


FONE
2LP-050(2LP)
496枚完全限定生産
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー(ジャズ・バンド・ヴァージョン)
交響組曲「キャットフィッシュ・ロウ」
ピアノ協奏曲ヘ調
リアルト・リップルズ
ステファノ・ボラーニ(P)、
リッカルド・シャイー(指)、
ライプツィヒ・ゲヴァントハウスO

録音(ライヴ):2010年1月28日-30日、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス(ドイツ)
ドイツ製180g重量盤LP
2013年にFoneよりリリースされた、ステファノ・ボラーニとリッカルド・シャイーのコラボレーションによるガーシュウィン・アルバムのアナログ盤が496枚の完全限定生産で復活!
元々は2010年にDeccaからCDでリリースされ、2人の母国イタリアではクラシック・アルバムとして初めてポップ・チャートの8位にランクインしたアルバムで、Foneの創設者、ジュリオ・チェーザレ・リッチの手によって高品質LP化されたものです。ミラノが生んだクラシックとジャズのトップ・アーティストのコラボレーション、さらにはゲヴァントハウスOも普段とは全く違ったジャジーな表情を見せ、極めて熱量の高いライヴになっています。
「Fone」は1983年にイタリアのレコーディング・エンジニア、ジュリオ・チェーザレ・リッチによって設立され40年近い歴史を持つ高音質レーベル。リッチが「聴き手に(録音会場の)理想のポイントに腰を掛けているかのようなユニークな体験をしてもらいたい」と語る通り、自然なサウンドを楽しむことができます。

Danacord
DACOCD-958(1CDR)
エミール・レーセンの芸術
ニルス・W・ゲーゼ:バレエ 「民話」(1854)-1. ポロネーズ、2. 結婚ワルツ
ハンス・クリスチャン・ロンビュー(ロンビ)(1810-1874):バレエ 「アマー島の王の義勇兵たち」-3. フィナーレ=ギャロップ
[録音:1929年][Columbia J50]

ハンス・エアンスト・クロイア(1798-1879):4. 愛らしき国あり
ディトレウ・ルズヴィ・ローワト(1742-1813):5. 国王クリスチャン四世は高いマストのそばに立つ 
[録音:1930年][Columbia DD116]

フリードリク・クーラウ(1786-1832):劇付随音楽 「妖精の丘」 Op.100(1828)-6. バレエ「アウネーテの夢」(第4幕)、7. 妖精の踊り、8. 花冠の踊り(第5幕)、9. エコセーズ
[録音:1930年][Columbia DD117]

P・E・ランゲ=ミュラー(1850-1926):劇付随音楽 「昔むかし」 Op.25(1884-86)-10. 前奏曲
[録音:1930年][Columbia DD108]

J・シュトラウス:11. ワルツ 「南国のバラ」 Op.388
ヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870):12. ワルツ 「わが人生は愛と喜び」 Op.263
[録音:1930年][Columbia DD118]
フリードリク・クーラウ(1786-1832):13. 『妖精の丘』のポプリ
[録音:1935年][Polyphon S630086]

P・E・ランゲ=ミュラー(1850-1926):14. メロドラマ 「ルネサンス」 Op.59(1901)- 前奏曲
ニルス・W・ゲーゼ:バレエ 「民話」(1854)-15. ポロネーズ、16. 結婚ワルツ
[録音:1940年][Polyphon Z.S.60103]

ハンス・クリスチャン・ロンビュー(ロンビ)(1810-1874):17. 夢の絵姿
[録音:1940年][Polyphon Z.S.60100]

カール・ニルセン:歌劇 「仮面舞踏会」 FS39(1904-06)-18. 序曲、19. 若い雄鶏たちの踊り
[録音:1940年][Polyphon Z.S.60099]

カール・ニルセン:劇付随音楽「母」 FS94(Op.41)(1920)-20. 第7場への前奏曲、21. 行進曲
[録音:1946年][Polyphon HM80112]

ジェレマイア・クラーク(c.1674-1707):22. ヤーアン王子の行進曲(トランペット・ヴォランタリー)
[録音:1945年][Polyphon X61107]

ヤコブ・ゲーゼ(1879-1963):23. タンゴ・ツィガーヌ 「ジェラシー」(1925)
エメリッヒ・カールマン(1882-1953):喜歌劇 「伯爵令嬢マリツァ」-24. さあジプシー
[録音:1946年][Polyphon Z60122]
デンマーク国立RSO(tr.1-12,20-21, 23-24)、
王立デンマークO(tr.13,22)、
BPO(tr.14-19)
エミール・レーセン(指)、
エルセ・ブレムス(メゾソプラノ/tr.13)、
ホルガー・ビューリング(バス/tr.13)、ヴァンディ・トヴォレク(Vn/tr.24)
作曲家で指揮者のエミール・レーセン(1887-1964)は、あらゆるジャンルとスタイルをマスターした、デンマーク音楽の注目すべき「何でも屋」でした。彼が重要だと考えたのは音楽の質だけだったと言われます。コペンハーゲンのミュージック・シアターのピアニストからキャリアをスタートさせ、(指)編曲、オペレッタやレビューの為の作曲を手がけていきました。第一次世界大戦前後の時代には、音楽学校の出身でなかったにもかかわらず、「街で一番」の指揮者と呼ばれる存在になっていました。このアルバムに収録されたデンマーク国立RSO、王立デンマークO、BPOを指揮した録音はすべて、今回が初めてのCD化です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Hyperion
CDA-68316(2CD)
メシアン:峡谷から星たちへ… ティエリー・フィッシャー(指)ユタSO、
ジェイソン・ハーディンク(P)、
シュテファン・ドール(Hrn)、
キース・キャリック(シロリンバ)、
エリック・ホプキンズ(グロッケンシュピール)

録音:2022年6月1日&4日-6日、アブラヴァネル・ホール(ユタ、アメリカ)
アメリカの古豪オーケストラ、ユタSOと、2009年から音楽監督を務めるティエリー・フィッシャーによるメシアンの「峡谷から星たちへ…」。ティエリー・フィッシャーはこれまでにアルスターO首席指揮者、BBCウェールズ・ナショナルO首席指揮者、名古屋フィルハーモニーSO常任指揮者(現名誉客演指揮者)を歴任にし、日本のファンにも馴染み深いマエストロです。
「峡谷から星たちへ…」はメシアンが1976年のアメリカ建国200年に向けて作曲を依頼され制作されました。メシアンはこの作品を制作するにあたってアメリカのユタ州に訪れ、その土地で見た風景から影響を受けています。鳥の鳴き声はもちろんのこと峡谷の岩の色なども書き止め、メシアンの想像力によって音楽となっていきました。5楽章、2楽章、5楽章といった3つの部分で構成された「峡谷から星たちへ…」は、楽器編成もユニークで、打楽器、木管楽器、金管楽器に、13人の弦楽器奏者という特殊なものです。この演奏ではホルンのソリストにBPOの首席奏者であるシュテファン・ドールが参加しており、その点も注目されます。

BR KLASSIK
BR-900016(1CD)
NX-B09
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」(1880年第3稿)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』 組曲 (1919年版)*
ヴァレーズ:アメリカ(1922年オリジナル版)
バイエルンRSO
マリス・ヤンソンス(指)

録音(ライヴ):2015年10月13-16日ガスタイク、フィルハーモニー、ミュンヘン(ドイツ)
2013年3月18-21日 ヘルクレスザール、ミュンヘン(ドイツ)*
※マリス・ヤンソンス・エディション(900200)Disc60の分売です。
「指揮者とは、指揮台の上の演出家のようなものだ」と語ったヤンソンス。オペラで経験を積んだ彼は、常に作品を徹底的に分析し、その本質に迫ろ うとしました。このアルバムにはタイプの異なる3作品が収録されており、ヤンソンスのアプローチの違いを楽しむことができます。 ロマンティックな作風と明確なストーリー性を持つチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」、ヤンソンスが得意としたストラヴィンスキーの代表作の一つ「火 の鳥」、パトカーのサイレンまでもが用いられ、ニューヨークの風景が鮮烈に描写されたヴァレーズの「アメリカ」。ヤンソンスはバイエルンRSOの 高い機能性を最大限に引き出し、作品の持つストーリー性を的確に表現しています。

LSO Live
LSO-0833(1SACD)
R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語り」
ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」*
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)LSO

録音:2018年1月*、11月 バービカン・ホール(ロンドン)
1896年作の「ツァラトゥストラはかく語り」と1913年の「遊戯」17年違いですが、どちらも20世紀的精緻な管弦楽法を駆使し、オーケストラの性能を 存分に発揮させる曲だけにLSO の名人芸が光ります。「ツァラトゥストラはかく語り」冒頭はフィリップ・コブのトランペット、舞踏の歌はシモヴィチのヴァイオリン・ ソロなど名奏者たちの妙技にもひたれます。ロトの語り口も絶妙に冴え、「ツァラトゥストラはかく語り」が冒頭以降も楽しい音楽であることを最認識させてくれ ます。
ドビュッシーの「遊戯」はシエクルとの来日公演で名演を聴かせてくれましたが、今度はモダン・オケ。ロトの解釈は深みを増し、光と色のモチーフが流れるよ うに展開するのを味わえます。子供と大人どちらもの「遊戯」であることを実感させてくれます。 (Ki)

BIS
BISSA-2540(1SACD)
レスピーギ:組曲『鳥』
リュートのための古い舞曲とアリア 第1組曲
リュートのための古い舞曲とアリア 第2組曲
リュートのための古い舞曲とアリア 第3組曲
ジョン・ネシリング(指)
リエージュ王立PO(リエージュPO)

ン録音:2021年7月5-9日/フィルハーモニーホール、リエージュ(ベルギー)
好評のジョン・ネシリング指揮によるレスピーギの管弦楽作品集。当アルバムには組曲『鳥』と『リュートのための古い舞曲とアリア』を 収録しております。
組曲『鳥』はパスクィーニ、ラモーなどのクラヴサン曲より編曲した管弦楽作品。「ナイチンゲール」「かっこう」など鳥のさえずりの表現した5曲からなるこの作 品は聴き手を色彩豊かな音風景へと誘います。
『リュートのための古い舞曲とアリア』組曲は16世紀後半から17世紀初頭のイタリアとフランスの作曲家によるリュートまたはギターのための作品からの編曲 ですが、こちらも新鮮な響きで彩った組曲。繊細で洗練された音色が特徴のこの作品はイタリアのオーケストレーションの巨匠レスピーギが贈る名作です。
1947年サンパウロ生まれの指揮者ブラジルのジョン・ネシリングは、ボダンツキーやシェーンベルクの血を引くという逸材で、バーンスタインやスワロフスキー の薫陶を受けております。自身の持ち味である情熱的かつ抜群のリズム感で、色彩豊かにレスピーギを振っております。 (Ki)

GRAND SLAM
GS-2286(1CD)
クナッパーツブッシュ/ウィーンの休日
J・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲 Op.228
コムツァーク:ワルツ「バーデン娘」 Op.257
J・シュトラウス:アンネン・ポルカ
 加速度円舞曲 Op.234
 トリッチ・トラッチ・ポルカ
ツィーラー:ワルツ「ウーンの市民」 Op.419
J・シュトラウス:ポルカ「うわき心」
 ワルツ「ウィーンの森の物語」
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)、VPO

"録音:1957年10月15、16日/ゾフィエンザール(ウィーン)
使用音源:Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
録音方式:ステレオ(録音セッション)
■制作者より  
内容については、もはや説明不要の名盤でしょう。当シリーズでも過去にGS-2040(LP復刻/2009年)、GS-2085(4トラック、19センチのオープンリー ル・テープ復刻/2012年)と発売しましたが、今回入手した2トラック、38センチのオープンリール・テープの音質には、心底驚いてしまいました。2種のGS 盤を含め、既存のディスクではLPにカッティングするためにダイナミック・レンジを圧縮したマスターが使用されていたようですが、その枠組みを取り払った音質 は、解き放たれたような開放感があります。こうなると、クナの巨大さは異様なまでに生々しく感じられますし、ウィーン・フィルのしたたるような美音もスピーカー からこぼれ落ちそうに思えます(「ウィーンの森の物語」のヤンチクのツィター・ソロさえも別物のように響きます!)。あまりの音の違いに物議を醸すかもしれませ んが、どうやらこれが原音のようです。(平林 直哉)

オクタヴィア
OVCL-00805(2SACD)
税込定価
2023年2月22日発売
バッハ:管弦楽組曲(全4曲)
管弦楽組曲第1番ハ長調 BWV1066
管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067
管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068
管弦楽組曲第4番ニ長調 BWV1069
コンバッティメント・コンソート・アムステルダム
ヤン・ヴィレム・デ・フリーント(音楽監督、ソロVn)

録音:1997年1月27日-2月4日 アムステルダム、ヴァルス教会
1982年にヤン・ヴィレム・デ・フリーントが創設し、音楽監督とコンサートマスターを務めた、コン バッティメント・コンソート・アムステルダム。 滅多に耳にする機会のない新たなバロック・レパートリーに光を当てるだけでなく、同時期の大 作曲家の有名曲を新しい角度から見つめ直す機会をも与える演奏活動で、国際的な名声を 確立しました。 当アルバムは1997年の録音で、EXTONの最新リマスタリングを施した再発売となります。(オクタヴィア)

NMC
NMC-D263(1CD)
レベッカ・ソーンダース(b.1967作品集
(1)ヴォイド(空虚)
(2)アンブレスド(息も絶え絶え)
(3)スキン(皮膚)
(1)エンノ・ポッペ(指)ベルリンRSO
クリスティアン・ディアーシュタイン(Perc)
ディルク・ロートブルスト(Perc)
(2)ディオティマ四重奏団(SQ)
(3)ジュリエット・フレイザー(S)
バス・ヴィーガース(指)
クラング・フォルム・ウィーン

録音:(1)2018年 1月 21日、(2)2019年 9月23 日、(3)2016年11月20日
レベッカ・ソーンダースはイギリスの作曲家だが、現在はベルリン在住。ヘルムート・ラッ ヘンマンやブライアン・ファーニホウらの影響を受けた西ヨーロッパの前衛音楽の系譜に 連なる作風で、いずれもクラスター、特殊奏法の嵐が吹き荒れるアグレッシヴな音楽であ る。ディオティマ四重奏団、クラング・フォルム・ウィーン、エンノ・ポッペなど前衛音楽の精 鋭たちが繰り広げる壮絶にして残酷なる美しい音の世界。
NMC
NMC-D273(1CD)
リチャード・コーストン(b.1971) 作品集
(1)「Ik zeg::NU」(2019)
(2)「比類なき大地」(1996-2007/rev.2018)
(1)サカリ・オラモ(指)BBC響
(2)マーカス・ファンズワース(Bar)
ヒュー・ワトキンス(P)

録音:(1)2019年1月23日、(2)2020年3月16-17日
リチャード・コーストンはイギリスの中堅作曲家。ヨーク大学、王立音楽院で学んだ。 作品は BBC 響、バーゼル響、ロンドン・シンフォニエッタなどで盛んに演奏されています。 「Ik zeg:NU」はおよそ20分弱の演奏時間の間、終始静けさに包まれ、聴き手の想像力 を喚起する協和音や不協和音、ノイズなどが生起しては消えてゆく詩的な作品。「比類な き大地」はイタリアの反体制的詩人サルヴァトーレ・クァジモド(1901-1968)の詩(英訳)によ るバリトンとピアノのための大作歌曲集。

Chandos
CHSA-5319(1SACD)
イーソウルソン&ヴィーザル:舞台のための管弦楽作品
ヨウルン・ヴィーザル(1918-2017):火(管弦楽のためのバレエ)(1950)
パウトル・イーソウルソン(1893-1974):劇付随音楽「ソールハウグの宴」(管弦楽のための)(1943)、
 「ヨウナス・ハトルグリームソンの絵本」から「Ur Myndabok Jonas Hallgrimssonar」(弦楽オーケストラのための付随音楽)(1945)
ヴィーザル:オウラヴル・リリュロウス(管弦楽のためのバレエ)(1952)
アイスランドSO、
ラモン・ガンバ(指)

録音:2022年6月13日-15日、ハルパ「エルドボルグ」(レイキャヴィーク、アイスランド)
パウトル・イーソウルソン(1893-1974)は、第一次世界大戦中にライプツィヒに留学した3人のアイスランドの学生のひとり。1913年の秋からマックス・レーガーに作曲、カール・シュトラウベにオルガンを学びました。その後、パリでジョゼフ・ボネに師事。1921年に帰国してレイキャヴィークのフリー教会のオルガニストに就任しました。1930年にレイキャヴィークに音楽学校が創設されると初代の校長に選ばれ、同年開設のアイスランド放送局で音楽部門の責任者も兼務。アイスランド音楽の急速な発展に大きく貢献しました。
パウトルは、全島集会アルシンギの1000周年記念の「カンタータ」をはじめ多くの作品を作曲しながら、自身を「作曲家」とみなしていなかったと言われます。ヘンリク・イプセンの劇のための「ソールハウグの宴」は、旋法で色づけした音楽に中世という時代を反映し、ノルウェーの舞曲ハリングも加えられた作品です。。「『ヨウナス・ハトルグリームソンの絵本』から」は、1944年のデンマークからの独立に刺激され、伝統のリングダンス「ヴィキヴァキ」など、「アイスランド」を意識した劇付随音楽として作曲されました。
ヨウルン・ヴィーザル(1918-2017)は、アウルニ・クリスチャウンソンと第二次世界大戦前のベルリンでピアノを学び、ソリストと室内楽奏者として活動しました。1943年にアメリカに留学、ジュリアード音楽院でヴィットリオ・ジャンニーニに2年間、作曲を学びました。彼女は「森の若者」をはじめとする歌曲作家として知られながら、ピアノ協奏曲「強打」や映画の音楽などの管弦楽作品も手がけています。1950年の国立劇場の柿落としのためにバレエ「火」を、2年後、アイスランドの民話を題材にしたバレエ「オウラヴル・リリュロウス」を作曲しました。この2曲は、アイスランドSOにとっては2度目の録音です。

Cala Signum
SIGCD-2161(1CD)
レスピーギ:地の精のバラード 〜管弦楽作品集
地の精のバラード/ボッティチェルリの3枚の絵/オルガンと弦楽のための組曲 ト長調/アダージョと変奏曲
ジェフリー・サイモン(指)
フィルハーモニアO

録音:1990年12月19-22日
珍しい楽曲や編曲版を次々に録音してきたジェフリー・サイモンのレスピーギの管弦楽作品集がCala Signumレーベルより再登場(CACD1007、CACDS4028からの再発売)!1913年にローマに定住してからも様々な作品を生み出してきたレスピーギ。それらの作品は、代表作である「ローマ三部作」に負けず劣らず素晴らしい作品に溢れています。そういった有名作曲家の珍しい作品を紹介してきたジェフリー・サイモンが、レスピーギの隠れた傑作を伝えるこのアルバム。リムスキー=コルサコフに師事し、緻密な管弦楽法を用い、さらにはラヴェルやドビュッシーからの影響も伺わせるこれらの作品は色彩感に富んでおり、レスピーギの新たな一面を知ることが出来ます。

ACCENTUS Music
ACC-30599CD(1CD)
愛と死〜ワーグナー、マーラー、R.シュトラウス
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲/愛の死
マーラー:〈葬礼〉
 .交響曲第5番〜第4楽章「アダージェット」
R・シュトラウス:交響詩『死と変容』
バンベルクSO
ヤクブ・フルシャ(指)

録音:2022年7月&9月、ヨーゼフ・カイルベルト・ザール、コンツェルトハレ・バンベルク
ヤクブ・フルシャ率いるバンベルクSOによる最新盤は、「死」をテーマに、19世紀の音楽を一変させたワーグナーと、19世紀末を共に駆け抜けたマーラーとR・シュトラウスの作品を取り上げたコンセプトアルバムです。内容は、ワーグナーの究極の愛と官能のドラマ「トリスタンとイゾルデ」の第3幕の終結部で、剣に倒れたトリスタンの後を追い、自らも命を絶とうというイゾルデによって歌い上げられる<イゾルデの愛の死>。そして交響曲第2番「復活」第1楽章初稿として知られているマーラーの交響詩<葬礼>。ルキノ・ヴィスコンティ監督の傑作映画「ベニスに死す」のテーマ曲として一躍有名になった交響曲第5番の第4楽章<アダージェット>。最後には20代の若きシュトラウスの死生観が凝縮された作品といえる交響詩<死と変容(死と浄化)>。
フルシャは、否応なしに向き合わざるをえない「死」ではなく、「生と死」への対峙そこに人生の意味が見いだされるものである、ということを感じさせる作品を集めたといいます。さらにこれらの作品をまとめて演奏することによって、作曲家同士の対話がこの録音上で生まれ、バンベルクSOのDNAに刻まれた彼らの音楽が、聴くものに問いかけ心を響かせるとも語っています。
ACCENTUS Music
ACC-20417DVD(DVD)
ドキュメンタリー〜『ヘルベルト・ブロムシュテット〜音楽が奏でられるとき 魂は揺さぶられる』 監督:ポール・スマチュニュイ
制作:2022年
字幕:英独仏,日本語
96’ 22
日本語字幕:西久美子
現代における最も偉大な指揮者の一人ヘルベルト・ブロムシュテット。95歳の現在もなお、あらゆる国際的に活動する主要オーケストラの指揮台にあって、 精力的に芸術的な意欲を発揮し続けています。この映像は、2022年7月11日に95歳の誕生日を迎えたことを記念して、Accentus Musicのプロデューサーであるポール・スマチュニュイが、5年間撮りためた映像をもとに制作したドキュメンタリーです。何十年にもわたりクラシック音楽界を形成してきた偉大な音楽家・ 指揮者の貴重な肖像といえるでしょう。
1927年、牧師の父、ピアニストの母のもとに米国マサチューセッツ州に生まれたブロムシュテット。両親はスウェーデン人であったので、2歳でスウェーデ ンに戻り、父の転勤にともないスウェーデン各地を転々とします。牧師であった父にブロムシュテットは、信者たちの模範となるよう、厳しく育てられたと言います。 また映像では、兄との音楽体験、幼少期の思い出など、スウェーデンで育った時代を懐かしそうに振り返る姿が印象的です。そしてブロムシュテットが模範とす るというトスカニーニ、フルトヴェングラー、ワルターなど偉大な指揮者たちのエピソード。自身が首席指揮者を務めたシュターツカペレ・ドレスデン、ライプツィ ヒ・ゲヴァントハウス管、またベルリン・フィル、ウィーン・フィル、コンセルトヘボウ管などこれまで客演してきた世界最高峰のオーケストラについて、そして 桂冠名誉指揮者を務めるNHKSOとの深い親交についてなど、長年培ってきた膨大な音楽経験を余すことなく語ってくれています。

FIRST HAND RECORDS
FHR-140(1CD)
クルト・ヴァイル:作品集
(1)『三文オペラ(1928)』組曲(1956) [マックス・シェーンヘル(1903?1984)編]
(2)七つの大罪(1933)
(3)パナマ組曲(1934)
(4)9月の歌(1938)
(5)スラバヤ・ジョニー(1929)
(2)セレーナ・ウェイ(S)、オトマール・スターム(Br)、マルティン・ミュラー(T)、ウェルナー・ギュラ(T)、グレゴール・ロジツキ(Bs)
(4)マルティン・ミュラー(T)
(5)セレーナ・ウェイ(S)
マーク・フィッツ=ジェラルド(指)
バーゼル・シンフォニエッタ

録音:(1)(2)(4)(5)1991年2月3日、(3)1993年9月5日/スイス、バーゼル、シュタットカジノ
20世紀前半の舞台音楽史に大きく名を残したドイツ生まれのアメリカ人作曲家クルト・ヴァイルと、詩人・劇作家のベルトルト・ブレヒト。ふたりのコラボ作品 の中でもっとも有名な「七つの大罪」や、聴く機会が少ないもののとても魅力的な「パナマ組曲」等を収録。人気の高い「三文オペラ」からの管弦楽組曲も入って います。
1991年と1993年に行われたこのコンサートからのライブ録音です。一時期、バーゼルで限定的に公開されていた音源でしたが、First Handレーベルのリ マスターによりCDが世界発売されることになりました。

Capriccio
C-5494(1CD)
NX-B07
ニーノ・ロータ:作品集〜映画音楽組曲と協奏曲集
 映画『戦争と平和』(1956) - 組曲
1. Introduzione
2. Momento musicale
3. Valzer
4. Polonaise
5. La Rosa di Novgorod
6. Nr. 54? Esoda da Mosca
7. Andrea e Natascha
8. Nr. 66? La ritirata della Grande Armee
9. Nr. 67? Prigionia
10. Ritorno a Mosca
11. Nr. 73? Finale
12. カステル・デル・モンテ− ホルンとオーケストラのためのバラード(1974)
 弦楽のための協奏曲(1964-65)
13. Preludo
14. Scherzo
15. Aria
16. Finale
 ハープとオーケストラのための協奏曲(1947)
17. Allegro moderato
18. Andante
19. Allegro
 映画『オーケストラ・リハーサル』 - 組曲(1978)より
20. Risatine maliziose
21. Valzerino Nr. 72
22. Galop
エスター・ペリステラキス(Hp)…17-19
マルセル・ソボル(Hrn)…12
ケルン放送O
フェリックス・ベンダー(指)…1-16、20-22
マイケル・シール(指)…17-19

録音:2019年12月2-11日…1-19
2019年10月9-11日…20-22
プッチーニ、ラヴェル、ストラヴィンスキーも訪れていたというミラノの音楽一家に生まれたニーノ・ロータ。地元の音楽院を経てローマのサンタ・チェチーリア音楽 院で学び、卒業後にはトスカニーニの勧めで奨学金を得てカーティス音楽院へ留学して作曲を学びます。アーロン・コープランドと親交を結び、フリッツ・ライ ナーから指揮の指導も受けました。帰国後のロータはアメリカで学んだにもかかわらずジャズとは距離を置き、前衛に走ることもなく新古典主義スタイルの作 品を書きました。「受けの良いメロディを書くことは怖くない」「聴いた瞬間にわかってもらえる音楽を書きたい」と公言していたロータの作品は、第2次大戦後の クラシック音楽界では時代遅れに見える面がありましたが、まさにそのアプローチゆえに映画音楽では大成功を収めることになりました。それでも彼は「クラシッ ク音楽の作品は、少なくとも映画音楽と同等以上に大事だ」と語っています。 このアルバムでは、まずトルストイの原作による1956年の映画『戦争と平和』の音楽を組曲仕立てにしたものを収録、その後にはイ・ムジチ合奏団の委嘱で 書かれた弦楽のための協奏曲(グリーグのホルベルク組曲に通じる趣があります)やカルロ・マリア・ジュリーニの指揮で初演されたハープ協奏曲など「クラシック 音楽」の作品を収録。そして最後にクラシック音楽そのものをテーマにした映画『オーケストラ・リハーサル』の音楽で締めくくり、映画音楽とクラシック音楽という ロータの二つの顔が同じ源泉から出ていることを実感させる巧妙なプログラミングになっています。 映画音楽の中では超有名曲を避け、録音の少ない『戦争と平和』の音楽をとりあげたのは、ほぼ同時期の1952年にプロコフィエフが完成させた同名オペラ の音楽との比較を促す意図があるのかもしれません。20世紀前半の作曲家の発掘と再評価に力を入れるCAPRICCIOらしいアルバムです。

RAMEE
RAM-2208(1CD)
バッハ:フーガの技法 ニュー・コレギウム (古楽器使用)
 サラ・デコルソ(Vn)
 バディアロヴァ朋絵、バルバラ・コンラート(Va)
 レベッカ・ローゼン(Vc)
 アンナ・ラツヘージ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 イネシュ・ダヴェーナ(リコーダー)
 タミ・クラウス(フラウト・トラヴェルソ)
 ダニエル・ランティエ(オーボエ、オーボエ・ダ・カッチャ)
 ジェイミー・セイヴァン(木管コルネット)
 マテイス・ファン・デル・モーレン(アルト&テナー・トロンボーン)
 ヨースト・スヴィンケルス(テナー&バス・トロンボーン)
 ヴァウテル・フェルスヒューレン(Fg)
クラウディオ・ヒベイロ(チェンバロ・指揮)
1/6コンマ・ミーントーン A=415Hz

録音:2022年10月6-8日、ヴェストフェスト90、スヒーダム、オランダ
少年時代からオルガンに親しみ、17世紀ドイツの先人たちの語法を咀嚼吸収しながら、後年さまざまな音楽様式を身につけ、多声音楽の 大家となっていったバッハ。その作曲技法の集大成ともいえる『フーガの技法』は、楽譜上に演奏楽器の指定がなされていない音楽理論的 作品でありながら、実演を通じても多くの人の心を捉えて離さず、いろいろな楽器編成で披露されてきました。楽譜が未完のまま残された理 由はしばしば作曲家自身の死と結び付けられてきましたが、実際にバッハの筆が途絶えたのは1749年秋、つまり彼が亡くなる9ヵ月も前のこ と。歿後まもなく次男C.P.E.バッハや音楽理論家=作曲家マールプルクが出版した楽譜は、それぞれ多くの点で自筆譜との違いが指摘され ています。20世紀以来、世界的に知られた古楽器プレイヤーを多く輩出してきたオランダ語圏を活躍拠点とするブラジル出身のリコーダー奏 者イネシュ・ダヴェーナと古楽鍵盤奏者クラウディオ・ヒベイロは、彼らと同じく欧州古楽シーンで多忙な活動を続ける名手たちとともに、現存 する関連楽曲まで含めバッハの自筆譜に準拠し曲順を再構成した『フーガの技法』を提案。彼らはあえて第1曲をチェンバロ独奏で聴かせた あと、曲ごとの個性をふまえて楽器を選びつつ、声部ごとに別々の楽器を使い、多声の絡みを明瞭に浮かび上がらせます。曲によっては副題 を添え、彼らが読み取った曲の性質をわかりやすく伝える試みも。楽器それぞれの味わい深い響きと相まって、この難渋ともいえる曲集が驚く ほど親しみやすく感じられる充実録音。自身もバロック・ヴァイオリン奏者としてのキャリアを持つ俊才技師ライナー・アルントによる、名手それぞ れの演奏の妙をよく伝えるエンジニアリングも光ります。

Linn
CKD-714(1CD)
バルトーク:バレエ『かかし王子』(全曲) Op. 13Sz. 60
舞踏組曲 Sz. 77
ケルンWDRSO
クリスティアン・マチェラル(指)

録音:2020年11月23-24日、2022年6月13-15日ケルン・フィルハーモニー、ドイツ
1980年ルーマニア生まれ、ヨーロッパで躍進中のクリスティアン・マチェラル。首席指揮者を務めるケルン WDRSOとのアルバム第2弾は、バルトークの作品の中でも華やかな2曲。際立ったリズム処理と 細部まで行き届いたコントロールで、色彩感豊かに聴かせています。

CPO
CPO-555448(1CD)
NX-B10
パウル・リンケ(1866-1949):序曲集第2集
喜歌劇「ルナ夫人」 序曲
喜歌劇「ナキリスの結婚」? 序曲
喜歌劇「愛の夢」 ? 序曲
喜歌劇「インドラの王国」 序曲
「象徴」 ワルツ
ブランドブリーフ・ギャロップ
喜歌劇「青い絵」 序曲
レヴューのための序曲
祝賀会のための序曲
フランクフルト・ブランデンブルク州立O
エルンスト・タイス(指)

録音:2020年12月10-16日
ベルリン・フィルの夏の風物詩ヴァルトビューネ・コンサートで最後に演奏される「ベルリンの風」。 この曲の作曲者パウル・リンケの序曲第2集です。第1集(555428)に続き、ベルリンでこよなく愛されるリン ケの美しい旋律が存分に楽しめます。アルバムの冒頭に置かれているのは、ベルリンっ子たちが月の世界で繰 り広げる喜歌劇「ルナ夫人」の序曲です。軽快な序奏に導かれ、優雅なワルツや行進曲など作品を彩る旋 律が次から次へと登場。一瞬たりとも耳を離すことができません。他には1906年に初演された1幕物の喜歌 劇「青い絵」序曲や独立した序曲、ワルツなど聴きごたえのある作品が揃っています。 演奏は第1集と同じく、ヨハン・シュトラウス2世やカールマンの喜歌劇上演に実績のあるエルンスト・タイスとフ ランクフルト・ブランデンブルク州立O。彼らならではの万全の演奏でお楽しみください。

BRU ZANE
BZ-2006(8CD)
NX-G06
『Compositrices 〜ロマン派時代のフランスの女性作曲家たちを新たな視点で』

■DISC 1
 メル・ボニ(1858-1937):
1. Le Reve de Cleopatre クレオパトラの夢(1909頃)
2. Ophelie オフィーリア(1909頃)
3. Salome サロメ(1909頃)
 アンリエット・ルニエ
4-6. Sonate pour violoncelle et piano
   チェロとピアノのためのソナタ(1896/1920)
 シャミナード(1857-1944):
7. Reve d’un soir ある夕べの夢(1891)
8. Veux-tu ? そうお望みか?(1898)
 エドヴィグ・クレティアン(1859-1944):
9-14. Petits Poemes au bord de l’eau 小さな水辺の詩いくつか(1910)
 9. La Riviere 川
 10. La Barque 小舟
 11. Les Saules 柳
 12. La Lune月
 13. L’Ondine 水の精
 14. L’Hiver 冬
 マリー・ジャエル(1846-1925):
15. Les Orientales:Reverie 歌曲集『東方詩集』より 夢(1893)
16. La Mer:Quatre heures du matin 歌曲集『海』より 早朝4時(1893)
 リタ・ストロール(1865-1941):
17. Bilitis:Berceuse 歌曲集『ビリティスの歌』より 子守唄(1898)
18. Sonnet 十四行詩(1897)
 シャルロット・ソーイ(1887-1955):
19-21. Les Meditations 歌曲集『瞑想』(1922)
 19. Paix 平穏
 20. Confiance 信頼
 21. Joie 喜び
■DISC 2
 シャミナード
1-6. 6つのロマンティックな小品(1890)
 1. PrimAV-era プリマヴェーラ(春)
 2. La Chaise a porteur 駕籠(かご)
 3. Idylle arabe アラビア風牧歌
 4. Serenade d’automne 秋のセレナーデ
 5. Danse hindoue ヒンドゥの踊り
 6. Rigaudon リゴードン
 ストロール
7-10. Grande Fantaisie-Quintette 大幻想五重奏曲(1886)
 ソーイ
11-13. 交響曲 嬰ハ短調(1917)
■DISC 3
 ボニ
1. Barcarolle pour piano en mi-bemol majeur
   ピアノのための舟唄 変ホ長調(1906)
2. La Cathedrale blessee 壊れかけた大聖堂(1915)
3. Romance sans paroles en sol bemol majeur 無言歌 変ト長調(1905)
4. Au crepuscule 夕暮れに(1923)
5. La Chanson du rouet 紡ぎ歌(1895)
 リリー・ブーランジェ
6. D’un matin de printemps ある春の朝に(1917)
 ルイーズ・ファランク(1804-1875):
7-10. Symphonie no 3en sol mineur 交響曲 第3番ト短調(1847)
 ナディア・ブーランジェ(1887-1979):
11-13. Trois Pieces pour violoncelle et piano
   チェロとピアノのための3つの小品(1914)
 ジャエル
14-15. Ossiane オシアン(1879)
 14. Introduction 序章
 15. Chant de douleur 悲しみの歌
■DISC 4
 シャミナード
1-4. Callirhoe, suite de ballet
   組曲『カイロエ』(1887/同名のバレエ音楽による)
 1. Prelude 前奏曲
 2. Pas des echarpes スカーフの踊り
 3. Scherzettino 小さなスケルツォ
 4. Pas des cymbales シンバルの踊り
 ヴェルジェ男爵夫人ヴィルジニ・モレル(1799-1869):
5-12. 8つの旋律練習曲(1857)
 5. Introduction 序章
 6. La calma 平穏
 7. La disperata 絶望
 8. La Berceuse 子守唄
 9. L’incertezza とらえどころのなさ
 10. Barcarole 舟唄
 11. Romanza ロマンス
 12. Le Papillon 蝶々
 ボニ:
13. Vers le pur amour 一途な想いにかけて(作曲年不詳)
14. Un soir ある夕暮れ(1908)
15. Viens さあおいで(1888)
16. Viola スミレの君よ (1914)
17. Immortelle Tendresse 不滅の優しさ(1910)
18. Invocation 願い(1887)
19. Elegie sur le mode antique 古めかしく綴られた悲歌(1918)
 ジャンヌ・ダングラ(本名ロザリー・クラボス 1871-1915):
20. L’Amour s’eveille 恋の神が目を覚ます(1911)
 ポリーヌ・ヴィアルド(1821-1910):
21-23. Sonatine pour violon et piano
   ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ(1873)
■DISC 5
 ボニ:
1-3. Sonate pour violoncelle et piano チェロとピアノのためのソナタ(1905)
 シャミナード
4. Concertino pour flute et orchestre
   フルートと管弦楽のための小協奏曲(1902)
 ボニ
5-9. Suite en forme de valses ワルツの形をとった組曲(1898)
 5. Ballabile 踊れるように
 6. Valse lente 遅いワルツ
 7. Danse sacree 神聖な舞曲
 8. Scherzo-Valse スケルツォ=ワルツ
 9. Interlude et Bacchanale 間奏とバッカナール
 ヴィアルド
10. Aimez-moi わたしを愛してください(1886)
11. Hai-luli ! アイ=リュイ!(1880)
12. Ici-bas tous les lilas meurent ここではリラの花もすべて萎れ(1887)
13. Solitude 孤独(1843)
14. Les Filles de Cadix カディスの娘たち(1887)
15. HAV-anaise アヴァネーズ(ハバネラ)(1880)
16L’Absence 不在(1844)
 ソーイ
17-19. Sonate pour piano ピアノ・ソナタ(1910)
■DISC 6
 N. ブーランジェ
1-3. La Sirene カンタータ『シレーヌ(海の精)』(1908)
 ジャエル:
4-9. 春の声(1885)
 4. Sur la grande route 街道で
 5. Dans le sentier 抜け道に入り
 6. L’Orage 嵐
 7. Idylle 牧歌
 8. Nuit de mai 五月の夜
 9. Plein jour 真昼間
 ボニ:
10. Melisande メリザンド(1922)
11. Desdemona デズデモーナ(1913)
12. Omphale オンパレー(オンファール)(1910)
13. Ophelie オフィーリア(日付なし〔1909頃〕)
14. Viviane ヴィヴィアン(1909)
15. Phoebe ポイボス(1909)
16. Salome サロメ(1909)
 L.ブーランジェ
17. Nocturne 夜想曲(1911)
18. Cortege 祝典行列(1914)
 ボニ
19-24. Six Pieces a quatre mains (dont deux tres faciles)
   ピアノ連弾のための6つの小品(ごく平易な2曲を含む)(1930)
 19. CarAV-ane 隊商
 20. Andante religioso アンダンテ・レリジョーゾ
 21. Carillon de fete 祭りを告げる鐘
 22. A matines 夜明け前の祈りに
 23. Habanera ハバネラ
 24. Minuit sonne a la grosse horloge 深夜零時に大時計が鳴る
■DISC 7
 オーギュスタ・オルメス(1847〜1903):
1. Ludus pro patria:Interlude. La Nuit et l’Amour
   歌劇「祖国愛の喜び」より 間奏曲「夜と恋」(1888)
 ファランク
2-4. Trio pour violon, violoncelle et piano no.2
   ピアノ三重奏曲 第2番ニ短調 Op.34(1844)
 オルメス
5. Contes divins:Chemin du ciel 『神々の小噺』より 天の道 (1893)
6-7. Les Sept Ivresses 歌曲集『7つの酩酊』(1882)より
 6. L’Amour 恋愛
 7. Le Vin 葡萄酒
 ダングラ
8. Du coeur aux levres 心臓から唇へ(1913)
9. L’Amour s’eveille 恋の神が目を覚ます(1911)
 マルト・ブラクモン(1898-1973):
10-11. Trois Melodies 『3つの歌曲』(1922)より
 10. Le Cormoran 川鵜(かわう)
 11. Au bord du lac 湖のほとりで
 クレマンス・ド・グランヴァル(1828-1907)
12. Le Bohemien 根無し草(1865)
13. Sacrifice 生贄(1885)
 マリー=フランシーヌ・ダマスキーノ(1844-1921)
14. A une femme ある女性に寄せて(1889)
15. L’Enfant 子供(1878)
16. J’ai dans mon coeur わたしの心には(1887)
 マドレーヌ・ジョシック=イェーガー(1868-1905)
17. La Chanson du rouet 紡ぎ歌(1891)
18. Les Etoiles mortelles いつか死すべき星々(1891)
 マルト・グリュンバック (1871-1932)
19. A Nere ネレに寄せて(1915)
 マドレーヌ・ルマリエ(生歿年不詳、20世紀初頭に活動)
20-21. Six Melodies 『6つの歌曲』より(1913)
 20. Clair de lune月の光
 21. Heure exquise 極上のひととき
■DISC 8
 オルメス
1. Andromede 交響詩『アンドロメダ』(1899)
 エレーヌ・ド・モンジュロー(1764-1836):
2-4. Sonate pour piano en fa mineur op. 5 no 2
   ピアノ・ソナタ ヘ短調 Op.5-2(1811)
 ヴィアルド
5-9. Douze Melodies sur des poesies russes
   『ロシアの詩による12の歌曲』より(1866)
 5. L’Orage 嵐
 6. Georgienne ジョージアの女
 7. Berceuse cosaque コサックの子守唄
 8. Evocation 召喚術
 9. Les Ombres de minuit 深夜の幽霊たち
 グランヴァル
10-11. Andante et Intermezzo アンダンテと間奏曲(1889)
 ボニ
12-31. Album pour les Tout-Petits
   ピアノを始めたばかりの子供たちのためのアルバム(1913)
 12. La Toupie 回転木馬
 13. Le Petit Mendiant 物乞いの子
 14. Marionnettes 人形芝居のお人形たち
 15. Le Bapteme 洗礼式
 16. Compliment a grand’maman おばあちゃんの褒め言葉
 17. La Machine a coudre ミシン
 18. Gros chagrin すごく辛い思い
 19. Colere 怒り
 20. Goutte de pluie 雨粒
 21. Monsieur Vieuxbois ヴューボワさん
 22. La Clef des champs 遊べる時間
 23. Au temps jadis 大昔
 24. Calineries 甘えさせてくれる
 25. Priere 祈り
 26. Miaou ! Ronron ! ニャオー、ゴロゴロ
 27. Madrigal マドリガル
 28. La Puce 蚤
 29. Le Patre dans la montagne 山上の羊飼い
 30. Mireille au piano ピアノを弾くミレーユ
 31. Douce amie かわいいお友達の女の子
■DISC 1
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指) …1-3
ヴィクトール・ジュリアン=ラフィリエール(Vc)
テオ・フシュヌレ(P) …4-6
シリル・デュボワ(T)
トリスタン・ラエス(P) …7-21


■DISC 2
ロベルト・プロセダ、アレッサンドラ・アンマラ(P連弾) …1-6
イスラエル・マルガン(P)
ハンソン四重奏団 …7-10
フランス国立O
デボラ・ワルドマン(指) …11-13


■DISC 3
フランソワ・デュモン(P) …1-5
アンナ・アガフィア(Vn)
フランク・ブラレイ(P) …6
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …7-10
ヴィクトール・ジュリアン=ラフィリエール(Vc)
テオ・フシュヌレ(P) …11-13
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指)…14-15
アナイス・コンスタン(S)…15


■DISC 4
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …1-4
マリー・ヴェルムーラン(P) …5-12
ヤン・ブーロン(T)
ダヴィド・ゾベル(P) …13-19
レ・シエクルO
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指) …20
アンナ・アガフィア(Vn)
フランク・ブラレイ(P) …21-23

■DISC 5
ヴィクトール・ジュリアン=ラフィリエール(Vc)
テオ・フシュヌレ(P) …1-3
クレール・ル・ブーランジェ(Fl)
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …4
ロベルト・プロセダ、アレッサンドラ・アマラ(P連弾) …5-9
オード・エクストレモ(Ms)
エティエンヌ・マンション(P) …10-16
マリー・ヴェルムーラン(P) …17-19


■DISC 6
アナイス・コンスタン(S)
オード・エクストレモ(Ms)
フランソワ・ルジエ(T)
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指) …1-3
ロベルト・プロセダ、アレッサンドラ・アマラ(P連弾)…4-9、19-24
マリー・ヴェルムーラン(P) …10-16
アンナ・アガフィア(Vn)
フランク・ブラレイ(P) …17-18


■DISC 7
メス・グランテスト国立O
ダヴィド・レラン(指) …1
アレクサンドル・パスカル(Vn)
エロイーズ・ルザッティ(Vc)
セリア・オネト・ベンサイド(P) …2-4
シリル・デュボワ(T)
トリスタン・ラエス(P) …5-21


■DISC 8
トゥールーズ・カピトール国立O
レオ・フセイン(指) …1
ミハーイ・ベレチ(P) …2-4
オード・エクストレモ(Ms)
エティエンヌ・マンション(P) …5-9
アレクサンドル・パスカル(Vn)
エロイーズ・ルザッティ(Vc)
セシリア・オネト・ベンサイド(P) …10-11
ナタリア・ミルシテイン(P) …12-31


録音:2019-2022年 フランス、イタリア
近年まで……いや今でも圧倒的に男性優位が続いているのが、クラシック音楽における「過去の作曲家の再評価」。脚光を浴びる機会を 不当にも奪われ続けてきた女性作曲家たちの中に、どれほど豊かに音楽的な貢献を果たしてきた天才たちがいたか、ヨーロッパでは21世紀 に入ってから急速に見直しが進んでいます。19世紀音楽の真相探求と再評価に意欲的に取り組んできたロマン派フランス音楽センター(パ ラツェット・ブリュ・ザーネ)は今回、CD8枚にも及ぶ充実した音源(全て2019年以降の新録音!)を通じ、ベルリオーズやサン=サーンス、ド ビュッシーといった有名作曲家たちの活躍した19世紀から20世紀初頭にかけてのフランスに焦点を当て、そこで活躍した重要な女性作曲 家たち21人を特集。交響曲や交響詩、カンタータといった大規模編成の作品から室内楽、歌曲やピアノ曲に至るまで、さまざまな規模の名 品を通じてその偉業の真相に迫ります。ピリオド楽器楽団レ・シエクルを率いるフランソワ=グザヴィエ・ロト、気鋭のベルギー人指揮者ダヴィ ド・レラン、フランス歌曲の新たなスタンダードを打ち出しつつあるシリル・デュボワやヤン・ブーロンなど、フランスとイタリアなどの演奏陣による妥 協ない解釈は、先入観抜きに作品そのものと対峙しても十分観賞の価値ある充実名演の連続!19世紀初頭に活躍した鍵盤音楽家モ ンジュローに始まり、近年再評価めざましい初期ロマン派のファランク、ヴィアルドやジャエルら19世紀半ばの才人、メル・ボニやシャミナードら 世紀転換期の多作な偉人に加え、新録音が驚くほど少ないオーギュスタ・オルメスや仏語版Wikipedia・IMSLPの解説すらない幾人かの 稀少作曲家の作品など、このレーベルならではの新鮮な出会いにも事欠きません。貴重な図版を多く含むブックレット(仏英独語)には各作 曲家の適切な紹介も含まれ、資料的価値も計り知れないセットとなっています。 (ブックレットに歌詞の掲載はございません。)

Indesens Calliope Records
IC-005(1CD)
シンフォニック・ブルース
ウィリアム・ビル・ルッソ:ブルース・バンドとシンフォニーオーケストラのための3つの小品 Op.50(1968)
ティエリー・マイヤール:オーケストラ(2021)、ブルース・バンドと管弦楽のためのシンフォニア・ブルース(2021)
Awek Blues 〔ベルナール・セラム(ヴォーカル、ギター)、ステファヌ・ベルトリーノ(ハーモニカ)、ジョエル・フェロン(ベース)、オリヴィエ・トレべル(ドラムス)〕
ジャン=フランソワ・ヴェルディエ(指)、フランシュ=コンテ地方ヴィクトール・ユゴーO

録音:2021年12月11日-12日、ブザンソン芸術文化センター、2022年5月20日、ルドゥー劇場(ブザンソン、フランス)
ブルース・バンドとシンフォニーオーケストラの出会い? 25年以上の歴史を持つブルース・バンド「Awek Blues」と、指揮者、国際的なソリストとして、そしてパリ・オペラ座Oの首席クラリネット奏者としても活躍するジャン=フランソワ・ヴェルディエが率いる、フランシュ=コンテ地方ヴィクトール・ユゴーOのコラボレーション企画。
Awek Bluesは、ヨーロッパ全土での演奏に加え、世界最大のジャズ・フェスティバルであるモントリオール国際ジャズフェスティヴァルなど、多くの著名なフェスティヴァルに招待されています。本アルバムでは、老舗のブルース・バンドが織り成す切れのあるリズムにオーケストラのシンフォニックなサウンドが見事に融合。フレンチ・ジャズを代表するコンポーザー=ピアニストの一人、ティエリー・マイヤールが本アルバムのために書き下ろした 「シンフォニア・ブルース」 では、両ジャンルの魅力を見事に引き出し、まさにブルースとクラシックの共存とも言える、これまでになかった新たな音楽の可能性を聴衆に伝えます。


Treasures
TRE-273(1CDR)
イッセルシュテット/シューベルト&ワーグナー
シューベルト:「ロザムンデ」*〜間奏曲第1番/間奏曲第3番/バレエ音楽第1番/バレエ音楽第2番
ワーグナー:「ラインの黄金」〜ワルハラへの神々の入城
 「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行/魔の炎の音楽
 「ジークフリート」〜森のささやき
 「神々の黄昏」〜ジークフリートのラインへの旅/ジークフリートの葬送行進曲
ハンス・シュミット=インセルシュテット(指)
北ドイツRSO

録音:1955年12月7-15日(モノラル)
※音源:米Capitol P-18021*、仏ODEON XOC-113
◎収録時間:70:28
“自然な佇まいの中に作品の本質を見出すイッセルシュテットの揺るぎない信念!”
■音源について
全てキャピトル音源。ワーグナーの「魔の炎の音楽」と「森のささやき」は、イッセルシュテット唯一のセッション録音。TAHRAのCDは、高域寄りの音が耳障りに感じました。※トラック9の冒頭は、使用レコード盤に起因する背景ノイズが目立ちます。予めご了承ください。

★イッセルシュテットと最も相性の良い作曲家はシューベルトだと心底思わせるほど、この「ロザムンデ」は絶品!端正な造形の中で手作りの風合いを持つフレーズがどこまでも自然に息づき、心を捉え続け、たった4曲の抜粋なのが残念至極です。
「間奏曲第1番」は、いかにもドイツ的な勇壮な響き自体が極めて音楽的ですが、オケの自発性と求心力の高い指揮が相まって一切弛緩を生じず、それがコーダの最後の和音の調和力と余韻の素晴らしさに結実しています。
有名な「間奏曲第3番」での木目調の弦の響きも、まさにこの曲のためにあるようなもの。それに何という優しい笑みと語り掛けでしょう!ト短調のトリオ(1:32〜)の呼吸の深みとときめきは、美しさだけを目指したフレージングでは成し得ないはず。「間奏曲第1番」と同じ素材による「バレエ音楽第1番」では木管のハーモニーの妙を存分に堪能。「バレエ音楽第2番」の程よく丸みを帯びたリズムの愉悦も聴きものです。
一方のワーグナーは、何と言ってもドイツ本流の燻し銀の響きが格別!作品の様式美に配慮しながら風合いを大切にする姿勢はシューベルトと変わらず、誇張や扇動とは無縁。味わい重視のファン必聴の名演です。
特に「ヴァルハラ城への神々の入場」は、弦のさざ波の幻想、ピチカートの艶やかさは無類で、後半に向けても耳を突き刺すような金管の咆哮には目もくれずに全体のエネルギーを見事に増幅させる手腕を目の当たりにすれば、ワーグナー嫌いの方の心も溶けるのではないでしょうか?
「森のささやき」の木管群の瑞々しさも単なる感覚美ではなく、これほど生命の息吹まで確実に表出される例も稀でしょう。俊敏なテンポ・ルバートの切り替えが、音楽に一層の躍動を与えている点にもご注目を。最後の畳み掛けはアンサンブルの縦の線をバシッと合わせるだけでも痛快ですが、この演奏は「それ以上」の音楽的要素が充満!【湧々堂・2023年1月】

BIS
BISSA-2579(1SACD)
クルト・ヴァイル:作品集
(1)音楽劇「銀の湖(Der Silbersee)」(1932-33)(抜粋)【序曲/第3番 セーヴェリンの歌「パン屋は夜明けにパンを焼く(Der Backer backt ums Morgenrot)」*/「ちょっとした助言」の口頭による紹介(Spoken introduction to ‘Was zahlen Sie…’)」*/第7番 宝くじ取次人の歌「ちょっとした助言のお代は?(Was zahlen Sie fur einen Rat)」*】
(2)一楽章の交響曲(1921)(交響曲第1番「ベルリン交響曲(Berliner Sinfonie)」
(3)交響的幻想曲(1933-34)(交響曲第2番)
スウェーデン室内O
HK・グルーバー(指、ヴォイス*)

録音:2021年8月16-21日/オレブルー・コンサートホール(オレブルー、スウェーデン)
オーストリアの作曲家、HK・グルーバー(1943-)は、クルト・ヴァイルの世界に心酔し、クルト・ヴァイル財団の名誉終身理事を務めて います。『マンハッタン・ブロードキャスト』(BIS-1341)や『バスキング(大道芸)』(BIS-1781)など自作の録音で指揮したスウェーデン室内Oとの 新しいアルバムでは、指揮者と歌手として、ヴァイルの3つの作品を演奏しています。
「一楽章の交響曲」(交響曲第1番「ベルリン交響曲」は、ヴァイルが21歳の時、フェルッチョ・ブゾーニの修士課程で学んでいた1921年に作曲され、 ヴァイルの死後、1958年2月12日にNDRSOによるハンブルクのラジオ放送で初めて演奏されました。ヨハネス・R・ベッヒャーの叙事劇『Arbeiter Bauern Soldaten. Der Aufbruch eines Volkes zu Gott(労働者農民軍人. 人民の神への覚醒)』からインスピレーションを得て書かれたといわれます。 ジェームズ・ホームズの校訂版による演奏です。
「交響的幻想曲」(交響曲第2番)は、ヒトラーが権力を掌握しヴァイルがベルリンからパリに逃れる1933年3月までに第1楽章が書かれ、翌年2月、ルーヴ シエンヌで全曲が完成されました。ブレヒトとの共同作業の最終作「七つの大罪(Die sieben Todsunden)」の引喩が散見され、「ラルゴ」の第2楽章をグルー バーは「一種の『葬送タンゴ』」とみなしています。1934年10月11日、ブルーノ・ワルター指揮コンセルトヘボウOにより初演されました。
音楽劇「銀の湖」は、古典的均整美とジャズ風リズムとメロディが融合した生気あふれる〈序曲〉と16のナンバーによる作品です。「ある冬の物語(Ein Wintermarchen)」の副題をもち、「食糧不足に苦しむ社会の現実と人々を社会不安から解放する奇跡の可能性の間をさまよう」ストーリーと歌詞を「ロシア皇 帝は写真を撮らせ給う(Der Zar lasst sich photographieren)」など2作のオペラで共同したゲオルク・カイザーが執筆しました。ヴァイルがドイツを離れ る前に完成。1933年2月18日にライプツィヒとエアフルトとマグデブルクで同時初演されました。この抜粋では「パン屋は夜明けにパンを焼く」と「ちょっとし た助言のお代は?」の2つの歌を、マグデブルク初演のエルンスト・ブッシュと、ヴァイル夫人のロッテ・レーニャの録音からアイデアを得て、グルーバーが歌ってい ます。 (Ki)

Chandos
CHSA-5291(1SACD)
弦楽のための作品集
ヴォーン・ウィリアムズ:トマス・タリスの主題による幻想曲*
ハウエルズ:弦楽オーケストラのための協奏曲*
ディーリアス:レイト・スワローズ
エルガー:序奏とアレグロ Op.47*
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン、
ジョン・マイルス(Vn)*、
マイケル・トレイナー(Vn)*、
アンドリ・ヴィイトヴィッチ(Va)*、
リチャード・ハーウッド(Vc)*

録音:2021年8月24日&2022年1月5日&23日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
3年連続となるBBCミュージック・マガジン賞受賞(「デュティユー:バレエ音楽 「狼」」〔RCHSA5263/CHSA5263〕、「レスピーギ:ローマ三部作」〔RCHSA5261/CHSA5261〕、「コルンゴルト:交響曲嬰ヘ調」〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2022年レコード・アカデミー賞管弦楽曲部門受賞(「ラヴェル:管弦楽作品集」〔RCHSA5280/CHSA5280〕)、そして2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で著しい躍進を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した“シンフォニア・オヴ・ロンドン”、今作は「弦楽のための作品集」!
このアルバムのメインとなるのは、イギリスの弦楽オーケストラのための作品の中でも名曲中の名曲である「トマス・タリスの主題による幻想曲」。その編成は大小異なる2つの弦楽オーケストラと弦楽四重奏の3群からなっています。また同時収録のエルガー作曲「序奏とアレグロ」Op.47も弦楽四重奏と弦楽オーケストラという合奏協奏曲の形をとっており、個々の楽器と弦楽オーケストラの対比を楽しめるものとなっています。ジョン・ウィルソンとシンフォニア・オヴ・ロンドンの大変美しい弦楽器群による演奏にご期待ください。

TOCCATA
TOCC-0668(1CD)
NX-B03
リヴィア・テオドレスク=ショケニア(1959-):管弦楽作品集
アルキメデス・シンフォニー(2006?11)
Rite for Enchanting the Air-フルート(複数の)とオーケストラのための奏曲(1998)
Mysterium tremendum-メゾ・ソプラノとオーケストラのためのカンタータ(2016)
ピエール=イヴ・アルトー(Fl)
アントネラ・バルナット(Ms)
ルーマニア国立放送O
ルーマニア放送室内O
ヴァレンティン・ドニ(指)
アラン・タング(指)
クリスティアン・オロシャヌ(指)

録音:2002年5月24日、2011年5月27日、2016年5月25日
全てライブ世界初録音
ルーマニアの作曲家、リヴィア・テオドレスク=ショケニアの作品集。 交響曲、協奏曲、カンタータという3つのジャンルで彼女の個性を発揮しています。「アルキメデス・シンフォニー」は古代ギリシャの科学者アルキメデスの 死から着想を得た作品。シラクサでの戦いの際、研究にふけっていたアルキメデスの最期の言葉「私の円をこわすな!」が第2楽章のモティーフになって います。他には目もくらむような音が乱舞するフルート協奏曲「Rite for Enchanting the Air 」、ビザンティン文化とカトリックの典礼の伝統を融合 させた「Mysterium tremendum」の2曲を収録。どれもルーマニア民謡にルーツを持つ、どこか懐かしい肌触りを持つ作品です。

IBS CLASSICAL
IBS-152022(1CD)
現代作曲家による管楽アンサンブル編曲集
マヌエル・パラウ(ダニエル・ブランコ編):組曲「人気のスタイルで」
サルバドール・ヒネル(ダニエル・ブランコ編)器楽によるカプリッチョ
トマス・ブレトン(ミケル・オルテガ編):「パロマの前夜祭」による幻想
クープラン(セザール・カーノ編):「跳躍」と「ラ・クープラン」
ビセンテ・マルティーン・イ・ソレル(ヨハン・ネポムク・ヴェント編):歌劇「椿事」 - フィナーレ
ムーンウィンズ
ジョアン・エンリク・リュナ(指)

録音:2022年7月18-20日
18世紀後半から19世紀前半にかけて、管楽八重奏(2組のオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン)のためにオペ ラの名旋律を編曲、演奏する「ハルモニームジーク」という形態が流行しました。貴族や富豪たちの食事の際の伴奏 音楽として重用されるとともに、アマチュア演奏家たちが楽譜を買い求めるため、出版社としてもよいビジネスとなった のです。このアルバムには、バレンシアの管楽アンサンブル「ムーンウィンズ」がスペインの作曲家たちにアレンジを依頼 した作品を収録。ジョアン・エンリク・リュナが率いるムーンウィンズは、ヨーロッパの主要なオーケストラで活動経験のあ る奏者たちによるアンサンブル。2006年、ソレールの「椿事」のディヴェルティメントの演奏で注目され、以降スペイン を中心に活動の場を広げています。

B RECORDS
LBM-049(1CD)
ファビアン・トゥシャール(1985-):ロイ (2021/世界初演)
フローラン・シュミット(1870-1958):劇付随音楽『サロメの悲劇』 Op. 50(1907)
サンドリーヌ・ブエンディア(S)4
マリー・ラフォルジュ(Fl)
アンサンブル・レザパッシュ(レザパッシュ!)
ジュリアン・マスモンデ(指)

録音:2021年12月10、11日 アテネ・ルイ・ジューヴェ劇場、パリ (ライヴ)
フローラン・シュミットが1907年に書いた黙劇のための付随音楽『サロメの悲劇』。小オーケストラ(今回の演奏は22名)のために書かれたこ の作品は、バレエ・リュスのディアギレフの提案により大編成オーケストラによるバレエ音楽へ改作され、今日ではこちらが有名ですが、このアル バムでは元のオリジナル版を聴くことができます。また、今回の公演のために書かれたフランスの作曲家ファビアン・トゥシャールによる「ロイ」は、 黙劇版『サロメの悲劇』初演時に主役を務めたダンサー、ロイ・フラーのイメージで書かれたもので、フルートの活躍が目立ち、音はエレクトロ ニクス処理が施されています。小編成によるライヴならではの緊張感で、名作誕生時の音を堪能することの出来るアルバムです。


Cypres
CYP-8621(6CD)
NX-F09
『ミュジーク・ヌーヴェル 60周年記念BOX』 〜現代ベルギーの45人の作曲家たちによる新作集 2012-2022
【DISC 1】
1. Tim Gouverneur(1983-):Danse insomniaque
2. Benoit Chantry(1975-):Raisons de l'etre 
3. Adrien Tsilogiannis(1982-):Transfulgures
4. Sebastien Jurczys(1985-):M.G. 
5. Eric Bettens(1973-):Timeless 
6. Edwin Pierard(1986-):Invention 
7. Alin Gherman(1981-):A sky of light
8. Alithea Ripoll(1990-):Papillons noirs
9. Paula Defresne(1971-):L'escalier
10. Jonathan Aussems(1981-):Belgian Rhapsody 
【DISC 4】
1. Jarek Frankowski(1958-):Meditaction
2. Stefan Hejdrowski(1993-):Rime 
3. Hughes Kolp(1974-):Interstellar cloud 
4. Laurent Houque(1985-):Envol aux contours moires
5. Max Charue(1992-):From Nomads to nomads
6. Bo Van der Werf(1969-):MLK 
7. Benjamin Sauzereau(1984-):A Poison tree 
【DISC 3】
1. Pierre Slinckx(1988-):Anyway the wind blows
2. Gregory d'Hoop(1986-):Still in exile
3. Gaelle Hyernaux(1979-):Moloch whose mind is pure machinery… 
4. Qoutayba Neaimi(1986-):Histoire d'un refugie
5. Adrien Lambinet(1979-):Les Baobabs sauvages
6. Alice Hebborn(1990-):Hors-corps
7. Eliott Delafosse(1994-):L'horloge des anges ici-bas
【DISC 2】
1. Nicolas d'Alessandro(1981-):La voix des anges
2. Guillaume Auvray(1990-):Synergy II 
3. Maxime Georis(1991-):Ephemerides administratives maussades
4. Francois Couvreur(1992-):Al Fine II
5. Andre Ristic(1972-):Cristal Impur
6. Gilles Doneux(1985-):Max
【DISC 5】
1. Eric Collard(1995-):Fragments 
2. Pierre Quiriny(1983-):Souvenir de toi
3. Judith Adler de Oliveira(1989-):Les moires 
4. Gwenael Grisi(1989-):Ticking 
5. Harold Noben(1978-):Seven years after
6. Patrick Leterme(1981-):Cerisiers en fleurs 
7. Sarah Wery(1987-):Perspectives d'avenir :1. Attendre dans l'eau 
【DISC 6】
1. David Achenberg(1966-):Il carillon subacqeo 
2. Line Adam(1972-):Tempus Fugit 
3. Jean-Philippe Collard Neven(1975-):I breathe your air (tribute to Lyle Mays)
4. Fabian Fiorini(1973-):Story telling’s on Revisited
5. Apolline Jesupret(1995-):Sous ses doigts, doucement
6. Stephane Orlando(1979-):La plus secrete memoire des hommes  
7. Arnould Massart(1956-):Autruche ? On grille !
8. Pauline Claes(1982-):Deconvenue
ミュジーク・ヌーヴェル(アンサンブル)
ジャン=ポール・デシー(指)…下記以外
パトリック・ダヴァン(指)…DISC 1 track 3

録音:2012年3月-2022年7月
1962年、作曲家ピエール・バルトロメによって設立され、作品によって多彩な編成をとるベルギーの現代音楽アンサンブル、ミュジーク・ヌー ヴェル。その60周年を記念し、現代ベルギーの作曲家たち45人による2012年から2022年までの新作演奏を集めた6枚組のBOXが登 場。2012年の50周年にも、今回とは別の25人による作品の6枚組をリリースしているため(CYP4650)、2つを合わせると70人もの現代ベ ルギー作曲家アンソロジーになるという大企画です。収録された作曲家のうち多くは1970年代以降生まれという、まさに現在進行形で生ま れている音楽を体験できる面白さに加え、驚かされるのはそのクオリティの高さで、知られざる魅力的な作品に出合う喜びを存分に味わうこと の出来るアルバムです。

Signum Classics
SIGCD-720(2CD)
R.シュトラウス:交響詩集
交響詩「ドン・ファン」*
アルプス交響曲 Op.64
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」*
サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指)
フィルハーモニアO

録音:2021年9月30日-10月1日、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(サウスバンク・センター、ロンドン、イギリス)
2022年3月20日、フェアフィールド・ホール(ロンドン、イギリス)*
これまでもその固い信頼関係から生まれる名演をリリースしてきたサントゥ=マティアス・ロウヴァリとフィルハーモニアO。いよいよ2021年シーズンが始まり新首席指揮者ロウヴァリ時代に突入です!このディスクに収められている「アルプス交響曲」と交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は、サロネン時代からロウヴァリ時代へのオープニングとしてふさわしいものとなりました。英ガーディアン紙は「フィルハーモニア管の驚異的な演奏で、ロウヴァリはR.シュトラウスの作品に対する優れた指揮者であることを証明した。彼のアプローチは計り知れず、細部と色彩に細心の注意をはかっていた」と絶賛しています。
前作のプロコフィエフ(SIGCD669)や前々作のチャイコフスキー(SIGCD648)などでも聴かせてくれた明晰であり、細部へのバランス感覚も秀でているサントゥ=マティアス・ロウヴァリの音楽。彼と数々の名匠との演奏を繰り返してきたフィルハーモニアOの新しいタッグに期待せずにはいられません。

BRU ZANE
BZ-2005(1CD)
『パリの夜』〜ミュージック・ホールとオペラからの舞曲集
マスネ:キャバレーのワルツ〜バレエ音楽『鐘』 より
エルヴェ(1825-1892):スペイン女とセギディーリャ 〜 バレエ音楽『パリ万国博覧会』 より
ジャンヌ・ダングラ:ワルツ・恋の目覚め
イザーク・ストロース(1806-1888):エベ・ポルカ
テオドール・デュボワ(1837-1924):不実な人のワルツ〜バレエ音楽『ラ・ファランドール』 より
ワルトトイフェル(1837-1915):ギャロップ・駿足
グノー:トロイアの女の踊り〜歌劇「ファウスト」のバレエ音楽 より
ジョンシエール(1839-1903):ワルツ〜歌劇「騎士ジャン」のバレエ音楽 より
サン=サーンス:ワルツ〜歌劇「銀の呼び鈴」 より
ワルトトイフェル:スケートをする人々(スケーターズ・ワルツ)
トマ:歌劇「レイモン」序曲
ギロー(1837-1892):目隠し鬼のワルツ〜バレエ音楽『グレトナ・グリーン』 より
フィリップ・ミュザール(1792-1859):猿のポルカ
ドリーブ:ワルツ・レント〜バレエ音楽『コッペリア』 より
イザーク・ストロース:オッフェンバックの「地獄のオルフェ」によるカドリーユ
エルヴェ:.船酔いのワルツ〜バレエ音楽『英国のスポーツ』 より
ワルトトイフェル:ポルカ・美しい唇
レ・シエクル(19世紀末フランス仕様の楽器、ガット弦使用)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)

録音:2022年1月8-9日 レイモン・デヴォ劇場、トゥルコアン、フランス
ロト率いるレ・シエクルによる、フランスのベル・エポック期周辺の舞曲を集めたアルバムが登場。『コッペリア』などのバレエ作品、「ファウスト」な どオペラからのバレエ音楽、「フォリー・ベルジェール」に代表されるミュージック・ホールの音楽といった作品を収めています。有名な『スケートを する人々』や、いわゆる「天国と地獄」のカン・カンで盛り上がるストロースのカドリーユなどのほか、華やかながらほとんど知られていない作品を 発見する喜びもあり、聴きどころ満載のアルバムとなっています。60ページを超えるカラー・ブックレット(英・仏・独語)付き。

Ars Produktion
ARS-38348(1SACD)
エッセンシャル・ヘブライ・ヴァイオリン
ラヴェル:2つのヘブライの歌(Vn、チェロと管弦楽編)
ジェリー・ボック:屋根の上のバイオリン弾き(Vnと管弦楽編)
ジョゼフ・アクロン:ヘブライの旋律 Op.33、
 ヘブライの子守唄 Op.35-2(Vnと管弦楽編)
ジョエル・エンゲル:Freilechs Op.20-2
ブルッフ:コル・ニドライ op.47(Vcと室内管弦楽編)
プロコフィエフ:ヘブライの主題による序曲 Op. 34(P三重奏編)
アレクサンドル・クレイン:ヘブライの奇想曲 Op.24(Vnと管弦楽編)
クライスラー:ウィーン小行進曲
アンネ・バテガイ(Vn)、
フランソワ・ロバン(Vc)、
アレッサンドロ・タルディーノ(P)、
マンハイム・プファルツ選帝侯室内O、
マーク・オリヴィエ・エテリ(指)

録音:2022年3月(ドイツ、マンハイム)
2020年にアンネ・バテガイがバーゼルで行ったヨーロッパのユダヤ文化の日(the EuROP-ean Day of Jewish Culture)のためのコンサートから着想を得た1枚。ユダヤ人作曲家による作品およびそれ以外の作曲家がユダヤ教の祈りや旋律を用いて作曲した作品を、ヴァイオリンやチェロとオーケストラのための編曲や、ピアノ三重奏のための編曲版で聴くことができます。これらの音楽は、ユダヤ音楽が決してクレズマーだけに還元されるものではないことを示しています。

LAWO Classics
LWC-1250(1CD)
アルネ・ヌールハイム:バレエ「テンペスト」組曲(1979)(ソプラノ、バリトンと管弦楽のための) ベアーテ・モルダール(S)、
ジェレミー・カーペンター(Br)、
ベルゲンPO
エドワード・ガードナー(指)

録音:2021年8月16日-18日、グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
アルネ・ヌールハイム(1931-2010)は、20世紀から21世紀のノルウェーでもっとも重要な作曲家として尊敬を集めました。モダニズムの技法による作品、エレクトロニクスを使った作品、伝統の語法による作品と、題材とインスピレーションによって幅広い手法を使い、2010年に没してノルウェー王国国葬で送られるまで、現役で作曲活動を続けました。シェイクスピアの戯曲に基づくバレエ「テンペスト(The Tempest)」は、ヌールハイムの音楽を代表する作品のひとつです。アメリカの振付師グレン・テトリーとのコラボレーションによって作曲され、1979年にドイツで初演。1981年のベルゲン国際フェスティヴァルでノルウェー初演されました。「私の知るかぎり、シェイクスピアの全戯曲の中で『テンペスト』ほど音楽がひんぱんに登場して大きな役割を担う作品はない。それぞれの人物が音楽で性格づけられます。奴隷にされたキャリバンでさえ、そうだ」(ヌールハイム)。
この作品は、チャールズ・ダーデンと南西ドイツRSOによる録音がノルウェー作曲家協会のレーベルからリリースされていました。LAWO Classics からリリースされるベルゲンPOと首席指揮者エドワード・ガードナーによる新しいアルバムは、「テンペスト」が2021年ベルゲン国際フェスティヴァルの演目としてベルゲンのグリーグホールで上演された際のセッション録音によって制作されました。「あれから40年、アルネ・ヌールハイムとグレン・テトリーの『古典』が、グリーグホールを支配する」。フェスティヴァル公演の歌手に代わり、ベアーテ・モルダールがソプラノ、ジェレミー・カーペンターがバリトンを担当しました。

Naive
OP-30578(2CD)
バッハ:序曲集(管弦楽組曲ほか)
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第3番ニ長調 BWV 1068
ヨハン・ベルンハルト・バッハ:序曲 ホ短調〔序曲-エア-レ・プレジール-メヌエット-エア-リゴードン-クーラント-ガヴォット・アン・ロンドー〕
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第1番ハ長調 BWV 1066
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第4番ニ長調 BWV 1069
ヨハン・ルートヴィヒ・バッハ(1677-1731):序曲 ト長調〔序曲-エア-メヌエット-ガヴォット-ブレ〕
バッハ:序曲(管弦楽組曲)第2番ロ短調 BWV 1067〔序曲-エア-ガボット-ブレ-ジーグ〕
コンチェルト・イタリアーノ、
リナルド・アレッサンドリーニ(指,Cemb)

録音:2018年12月
アレッサンドリーニによるバッハの管弦楽組曲。録音にあたり、アレッサンドリーニは、バッハのあらゆる作品をあらためて検証、スタイルや楽器編成についても再 考し、この「管弦楽組曲」の魅力である複雑な対位法と、フランス・イタリア趣味の舞曲のキャラクターを見事なバランスを保ちながら再現しています。アレッサンド リーニが放つ決定的名演。注目です! 当盤のもうひとつの魅力が、バッハのまたいとこにあたる、ヨハン・ベルンハルト・バッハとヨハン・ルートヴィヒ・バッハの作品も収録していること。J.S.バッ ハはベルンハルトの作品をコレギウム・ムジクムの演奏会で取り上げるなど、その才能を認めていました。バッハの資料の中には、ベルンハルトの作品を写譜したも のも残されています。ルートヴィヒ・バッハの作品も、バッハはライプツィヒで演奏していました。そのおかげで、ルートヴィヒの作品(とくにカンタータ)も多 く現存しています。コンチェルト・イタリアーノとアレッサンドリーニが、ふたりの作品の魅力もこれ以上ないかたちで引き出しています。  (Ki)

Andre Charlin
SLC-17HR(1CD)
2022年リマスタリング
ミヨー:屋根の上の牡牛 Op.58
世界の創造 Op.81
シャンゼリゼ劇場O、
ダリウス・ミヨー(指)

録音:1956年シャンゼリゼ劇場(パリ)
デジタライゼーション&リマスタリング:ブリュノ・ゴリエ(2022年)
伝説のエンジニア、アンドレ・シャルランの録音の中でも指折りの大名盤。ミヨー自身の指揮による自作自演集。代表作、「屋根の上の牡牛」は必聴です!この香 り高い演奏を2022年の最新リマスタリングでお楽しみいただけます! (Ki)
これまでリリースされていたCDは16bit/44KHzでしたがこの度24bit/96KHzでリ リースされます。リマスタリングのエンジニアは半世紀以上シャルランの音に惚れこみ、シャルラン・レーベルの存続に大きく貢献してい る名エンジニア、ブリュノ・ゴリエです。ゴリエはシャルランの録音についての研究だけでなく、シャルランに関わるものの収集など「シャ ルラン愛」に満ちた人物。シャルランの遺産を後世に伝えるべく、並々ならぬ思いでマスタリングしており、実に生々しく、驚くべき熱量 で蘇ります!

BRIDGE
BCD-9571(1CD)
ストーリー・テラー
(1)クオン:チューバと管楽合奏のための協奏曲
(2)マーラー(ベナヴィデス編):さすらう若人の歌
(3)グッドマン:チューバと管楽合奏のための協奏曲
(4)バーズヴィク:新入り
(5)ドビュッシー(ベナヴィデス編):ベルガマスク組曲〜前奏曲
(6)ウィテカー(ベナヴィデス編):おやすみ月よ
(7)ヴィズッティ:都市の景観〜独奏チューバと管楽合奏のための
ジャスティンン・ベナヴィデス(チューバ)
デイヴィッド・プラック(指)
フロリダ州立大学シンフォニック・バンド
デロイゼ・シャガス・リマ(P)

録音:(3)2019年11月21日、(2)(5)(6)2021年8月24,25日、(7)2021年10月11日、(1)2021年11月8日、米国 フロリダ州 タラハシー
米国のチューバ奏者、ジャスティンン・ベナヴィデスによるチューバ作品集。ジャスティンン・ ベナヴィデスはタラハシーSOの首席チューバ奏者で、またフロリダ州立大学の音楽大 学でチューバとユーフォニウムの教授を務めています。彼の柔らかく明るい音色のチューバは、 独英あたりのチューバとはかなり趣が異なります。ヴィエット・クオン(1990-)、トッド・グッドマン (1977-)、アンナ・バーズヴィク(1966-)、エリック・ウィテカー(1970-)、アレン・ヴィズッティ (1952-)らの作品を収録。

EUROARTS
20-69227(1CD)
ハリウッド・ガラ
ジョン・ウィリアムズ:『スーパーマン』〜行進曲
 『E.T.』〜フライング・テーマ
 『ジュラシック・パーク』〜ジュラシック・パークへようこそ
ハンス・ジマー:『ワンダーウーマン』〜セミッシラ
 『グラディエーター』〜ついに自由に
ドリー・パートン
 『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー
デン・アーベ:『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ
ジェームズ・ホーナー:『ブレイブハート』〜フォー・ザ・ラヴ・オブ・ア・プリンセス
 『タイタニック』〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
ハンス・ジマー&クラウス・バデルト:『パイレーツ・オブ・カリビアン』〜デッドマンズ チェスト
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド:『明日に向って撃て!』〜雨にぬれても
 『アルフィー』〜メイン・テーマ
ミシェル・ルグラン:『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ:『ハリエット』〜スタンド・アップ
レディー・ガガ:『アリー/スター誕生』〜シャロウ
ジェームズ・ニュートン・ハワード:『ハンガーゲーム』〜ハンギング・ツリー
デイヴィッド・ベアウォルド:『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ
デンマーク国立SO、
ルートヴィヒ・ヴィッキー(指) 
デンマーク国立ジュニア合唱団
アンドレア・リッケ・エーレンシュレーガー(ソリスト)
ディルクシャン・ジャヤラトナム(ソリスト)

録音:2022年5月、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」(KKC-9442)、第2弾はSF映画の名 作音楽集「GALAXYMPHONY」(20-65214)、第3弾はファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」(20-65194)、第4弾は スパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」(20-67774)。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」(20-65997)。そしてサスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖映画の音楽を集めた第6弾「GALAXYMPHONY2」(20-68714)と若い世代を中心に絶大な人気 を誇っています。
今回は、毎年アメリカのロサンゼルスで開催されるハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏された「Hollywood Gala」。ステージにはレッド・カーペットが敷かれ、コンサートは本物のアカデミー賞の授賞式さながらの盛り上がりをみせています。
映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズの『スーパーマン』『E.T.』『ジュラシック・パーク』と名作が並び、故ホイットニー・ヒューストンが主演した『ボディガード』 の世界的に大ヒットした主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」。実在した2人組の強盗を描いた『明日に向って撃て!』の主題歌「雨にぬれても」、名作曲家、ミシェ ル・ルグランが音楽を担当したフランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』などアカデミー賞の歴史を飾る名画の数々の音楽が次々と演奏されます。
これまで同シリーズでCDも発売されたのは、ギャラクシンフォニー(20-65211)、Agents are Forever〜スパイ映画音楽集(20-67777)、ディーヴァス とダイアモンド:((20-65997)、マーダー・アット・ザ・シンフォニー(20-65207)、ギャラクシンフォニー2〜ギャラクシンフォニー逆襲(20-68717)と続々 と発売され、このシリーズの人気と反響の大きさが反映されています。

CONCERTO CLASSICS
CNT-2122(1CD)
パスクワーレ・アンフォッシ(1727-1797):シンフォニア&序曲集
『アルタセルセ』 Artaserse
『無分別な詮索好き』 Il Curioso Indiscreto
『文明化された田舎娘』 La Contadina Incivilita
『インドのアレッサンドロ』 Alessandro nel'Indie
『ラ・ディドーネ』 La Didone
序曲第30番Ouverture n.30
序曲 変ホ長調 Ouverture in Mi Bemolle
『真の貞節』 La Vera Costanza
『シーロのアキレウス』 Achille in Sciro
『アンティゴネ』 Antigono
アレッサンドロ・ファブリーツィ(指)
チェコ国立SO

録音:2022年9月16日プラハ、CNSOスタジオ
世界初録音
タリア、スイス、フランス、スウェーデン、イギリス、アメリカと各地の図書館から手稿譜を集めて、世界初録音を行った大がかりなプロジェクトです。パスクワー レ・アンフォッシ(1727-1797)はパイジェッロやチマローザらとともにナポリ楽派の中心的存在として活躍したイタリアの作曲家。舞台作品を得意とし、76も のオペラやインテルメッツォを書きました。1783年と1788年にウィーンで行われた『無分別な詮索好き』と『幸運な嫉妬』の上演ではモーツァルトが新たなア リアを書き加えており、モーツァルトのイタリア書法にも影響を与えたであろうことがうかがえます。アンフォッシの作風は明快にして表情豊か。序曲を聴いても、そ の生き生きとしたリズムと鮮やかな楽器法のとりこになるでしょう。 (Ki)

C Major
80-8108(2DVD)

80-8204(Bluray)
シュツットガルト・バレエ〜『じゃじゃ馬ならし』

バレエ『じゃじゃ馬ならし』
音楽:ドメニコ・スカルラッティ、クルト・ハインツ・シュトルツェ
振付:ジョン・クランコ
衣装:エリザベス・ダルトン
ボーナス映像:
リード・アンダーソンとタマシュ・デートリッヒによるインタビュー
シュツットガルト・バレエ
シュツットガルト国立歌劇場O
ウォルフガング・ハインツ(指)
エリサ・バデネス(カタリーナ)
ジェイソン・レイリー(ペトルーチオ)
ヴェロニカ・フェルテリヒ(ビアンカ)
マルティ・フェルナンデス・パイシャ(ルーセンシオ)
アレッサンドロ・ジャキント(グレミオ)
ファビオ・アドリシオ(ホルテンシオ)
ローランド・ダレシオ(バプティスタ)

収録:2022年5月13〜15日/シュツットガルト国立歌劇場(ライヴ)
◆DVD
画面:16:9、NTSC
音声:PCMステレオ、
DTS5.1
DVD9
字幕(ボーナス):英語
本編)):123分、ボーナス:99分
◆Bluray
画面:16:9、1080i
音声:PCMステレオ、
DTS-HDMA5.1
BD50
字幕(ボーナス):英語
本編)):123分、ボーナス:99分
巨匠シジョン・クランコの遺産を継承するドイツの名門、シュツットガルト・バレエ団による『じゃじゃ馬ならし』。シェークスピアの喜劇を基にドメニコ・スカルラッ ティ(編曲:クルト=ハインツ・シュトルツェ)の音楽を用い、ジョン・クランコが振り付けた、誰もが楽しめるコメディ・バレエの傑作です。裕福なバプティスタ の長女で「じゃじゃ馬娘」のカタリーナと、気立ての良い美しい次女ビアンカの結婚をめぐる騒動を描いたもので、威勢が良く賢いペトルーチオがカタリーナと 結婚し、彼女を「飼いならし」カタリーナが従順な淑女へと変貌していく様子を面白おかしく描いています。カタリーナをシュツットガルト・バレエを代表するプ リンシパルのエリサ・バデネス、ペトルーチオをベテラン・プリンシパルのジェイソン・レイリーが務めています。
ボーナス映像には新旧の芸術監督二人によるバレエの歴史と起源についての興味深いインタビュー映像が収録されています(ドイツ語/英語字幕) (Ki)

Chandos
CHAN-20152(1CD)

PCHAN-20152(1CD)
国内盤仕様
税込定価
アーノルド:管弦楽作品集
序曲「コモンウェルスのクリスマス」 Op.64、
クラリネット協奏曲第1番Op.20*、
ディヴェルティメント第2番 Op.24/Op.75、
カラマツの木 Op.3、
フィルハーモニック・コンチェルト(管弦楽のための) Op.120、
ザ・パドストウ・ライフボート Op.94a
マイケル・コリンズ(Cl)*、
BBCフィルハーモニック、
ラモン・ガンバ(指)

録音:2019年12月5日-6日&2022年7月29日、メディア・シティ・UK(サルフォード)
ルイ・アームストロングに憧れ、12歳の時にトランペットを手にしたマルコム・アーノルドは、めきめきとその才能を発揮しLPOに入団。その後には首席トランペット奏者に就任しました。そして1948年にフルタイムの作曲家へと転向すると9つの交響曲や100以上の映画音楽を残し、アカデミー作曲賞も受賞しました。
多作だったが故まだまだ本国イギリスでも知られていない名曲が、埋もれているマルコム・アーノルドの作品を多数世に放ってきたラモン・ガンバの指揮により今作でも陽の目を見ることになりました。イギリスを代表するクラリネット奏者マイケル・コリンズ演奏の「クラリネット協奏曲第1番」他、イギリス音楽ファン必聴の作品が盛りだくさんです。
このアルバムでは、ロンドン・フィルのために書かれた「カラマツの木」(1943)から「フィルハーモニック・コンチェルト」(1976)まで、アーノルドの作曲家としてのキャリアを網羅する音楽を収録しています。「ディヴェルティメント」は結成されたばかりのナショナル・ユース・オーケストラのために書かれ、序曲 「コモンウェルスのクリスマス」は1932年にジョージ6世が初めてクリスマス放送を行った25周年記念にBBCから委嘱された作品です。クラリネット協奏曲第1番はフレデリック・サーストンのために書かれ、1949年にエジンバラ音楽祭で初演されました。フィリップ・レインのオーケストレーションによる「ザ・パドストウ・ライフボート」は、もともと1968年にパドストウ(イングランド北海岸の港町)に新しいライフボート(救命艇)が進水したことを記念して作曲された、ブラスバンドのための行進曲です。
Chandos
CHAN-20262(1CD)

PCHAN-20262(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ネーメ・ヤルヴィ・イン・コンサート
ワーグナー:ポロニア WWV 39(1836)
レーガー:セレナーデ Op.95(1905-06)
ブラームス:運命の歌 Op.54(1868-71)*
モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス KV 618*
エストニア国立SO、
ラトヴィア国立cho*、
ネーメ・ヤルヴィ(指)

録音:2019年5月10日*&10月11日、エストニア・コンサート・ホール(タリン、エストニア)
旧ソ連時代のタリンに生まれ、エフゲニー・ムラヴィンスキーに師事するなどし、今やエストニアを代表する世界的巨匠となったネーメ・ヤルヴィが2022年の初夏に85歳を迎えました。そこで、2019年に行われた音楽監督&首席指揮者の任にあるエストニア国立SO(ENSO)とのコンサート・ライヴ盤を記念盤としてリリース。
500タイトル近くに及ぶ膨大な、そして多彩な内容のレコーディングという偉大な業績を誇り、2018年の英グラモフォン賞において「生涯功労賞(ライフタイム・アチーヴメント賞)」を受賞したエストニアの巨匠ネーメ・ヤルヴィ魅力の詰まった一枚が登場しました。演奏もライヴということもあり、より一層緊張感に溢れたものになっています。
ワーグナーとレーガーの管弦楽作品だけでなく、あまり演奏されることのないブラームスの声楽曲「運命の歌」にも注目です。最後はモーツァルトの名曲「アヴェ・ヴェルム・コルプス」で幕を閉じます。
レコード芸術特選盤に選出された前作「フランスの舞台音楽(PCHAN20151/CHAN20151)」に引き続きご期待ください。

オクタヴィア
OVCL-00797(1SACD)
税込定価
2022年12月21日発売
グリーグ:組曲「ホルベアの時代から」 作品40
マーラー:交響曲第10番嬰ヘ短調より 第1楽章アダージョ(ハンス・シュタットルマイア編 弦楽オーケストラ版)
ゴリホフ:ラスト・ラウンド 〜第1楽章
ブラームス:弦楽五重奏曲 第2番ト長調 作品111(弦楽オーケストラ版)
紀尾井ホール室内O

録音:2020年9月11-12日、東京・紀尾井ホール・ライヴ
2020年9月、世界が未曾有の感染症拡大の影響を受ける中、満を持して開催が叶った紀尾 井ホール室内O(KCO)第123回定期演奏会。当盤はコンサートマスターの玉井菜採が 率いるアンサンブルメンバーが「今だから演奏したい!」と一致団結し、新たにプログラムを組み直 し行われたコンサートを余すことなく収めた貴重な1枚です。想いをひとつに、生き生きとした見事 なアンサンブルをお楽しみください。(オクタヴィア)

CPO
CPO-555428(1CD)
NX-B10
パウル・リンケ(1866-1946):序曲集 第1集
「ベルリンの風」 序曲
「リュジストラータ」序曲
「カサノヴァ」序曲
地上のヴィーナス」序曲
「グリグリ」 序曲
「拒絶された恋」 (Walzer) −ワルツ
「シャム警備隊」序曲
喜歌劇のための序曲
バレエのための序曲
フランクフルト・ブランデンブルク州立O
エルンスト・タイス(指)

録音:2020年11月17-20日
ヴァルトビューネ・コンサートでおなじみ「ベルリンの風」のパウル・リンケの作品集 ベルリン・フィルの夏の風物詩ヴァルトビューネ・コンサートで最後に演奏されるのが、喜歌劇「ルナ夫人」の中の「ベ ルリンの風」。この曲の途中ではお約束の箇所で聴衆が口笛、指笛を吹きます(ちなみにBerliner LuftのLuft には「息」や「空気」の意味もあります)。ベルリンっ子にとっては、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートにおけるラ デツキー行進曲のような存在。その「ベルリンの風」の作曲者パウル・リンケの序曲を中心とした管弦楽曲を集め た、ありそうでなかなか見当たらないアルバムが登場。いかにもcpoらしい企画です。冒頭に収録された同名の歌 劇の序曲には、おなじみの旋律が使われています。リンケは生粋のベルリン人として当地の劇場で活躍、ベルリ ンっ子たちが月の世界で繰り広げる喜歌劇「ルナ夫人」など数多くの喜歌劇を書き上げ、「ベルリン・オペレッタ」と 呼ばれるジャンルを創始。人々を魅了し、1941年にはベルリン市から名誉市民の称号を贈られました。美しい旋 律を持つ彼の作品、全曲を耳にする機会はあまりありませんが、このアルバムに収録されている序曲やワルツを聴 くだけでも、作曲家の魅力を知ることができるでしょう。 ヨハン・シュトラウス2世やカールマンの喜歌劇上演に実績 のあるタイスならではの万全の演奏でお楽しみください。

DACAPO
MAR-8.226719(1CD)
NX-B07
エルセ・マリー・パーゼ(1924-2016):The Orchestral Album オーケストラ・アルバム
Etude エチュード(1965) - ヴァイオリンと管弦楽のために
ラメーター(1962)
色についての7つの作品(1953)
協奏曲 - トランペットと管弦楽のために(1954)
クリスティーナ・オストラン(Vn)
ミヒャエル・フランク・メラー(Tp)
マルメ歌劇場O
ヨアヒム・グスタフソン(指)

録音:2021年5月20-21日、24-28日、11月17-18日
全て世界初録音
デンマーク初の女性電子音楽家と言われるエルセ・マリー・パーゼ。ピエール・シェフェールやカールハインツ・シュットックハウゼンらと共同制作を行い、優れた作 品を世に送り出していた彼女ですが、2016年1月18日にこの世を去りました。 このアルバムでは、これまでほとんど知られることのなかった「オーケストラ作品の作曲家」としてのパーゼの一面が紹介されています。彼女の代表作「エチュー ド」と同名のヴァイオリン協奏曲はリゲティを思わせる曲調による4つの部分からなる作品。各々の部分にはニールセンの交響曲第2番「4つの気質」にちなん だタイトルが付されています。弦楽オーケストラのための「パラメーター」は3つの楽章で構成され、グリッサンドを多用するバルトークを思わせる音楽。「色につ いての7つの作品」は、一人の作曲家の作品とは思えないほど多彩な作風による小品の集まり。7つの音列が使用されており、これは1958年に書かれた電 子音楽のための作品「セブンサークル」と共通するものです。そして、恐らく彼女の最初の管弦楽作品と推測されるトランペット協奏曲は、特殊奏法による 様々な音色が必要で、12音技法で書かれながらも、時にはジャズ風な雰囲気を感じさせるユーモラスな曲調をもっています。

EUROARTS
20-69224F(DVD)
ハリウッド・ガラ
ジョン・ウィリアムズ:『スーパーマン』〜行進曲
 『E.T.』〜フライング・テーマ
 『ジュラシック・パーク』〜ジュラシック・パークへようこそ
ハンス・ジマー:『ワンダーウーマン』〜セミッシラ
 『グラディエーター』〜ついに自由に
ドリー・パートン:『ボディガード』〜オールウェイズ・ラヴ・ユー
デン・アーベ:『ムーラン・ルージュ』〜ネイチャー・ボーイ
ジェームズ・ホーナー:『ブレイブハート』〜フォー・ザ・ラヴ・オブ・ア・プリンセス
 『タイタニック』〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン
ハンス・ジマー&クラウス・バデルト:『パイレーツ・オブ・カリビアン』〜デッドマンズ チェスト
バート・バカラック&ハル・デイヴィッド:『明日に向って撃て!』〜雨にぬれても
 『アルフィー』〜メイン・テーマ
ミシェル・ルグラン:『シェルブールの雨傘』〜アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー
ジョシュア・ブライアン・キャンベル、シンシア・エリヴォ:『ハリエット』〜スタンド・アップ
レディー・ガガ:『アリー/スター誕生』〜シャロウ
ジェームズ・ニュートン・ハワード:『ハンガーゲーム』〜ハンギング・ツリー
デイヴィッド・ベアウォルド:『ムーラン・ルージュ』〜カム・ワット・メイ
デンマーク国立SO
ルートヴィヒ・ヴィッキー(指)
デンマーク国立ジュニアcho
アンドレア・リッケ・エーレンシュレーガー(ソリスト) 
ディルクシャン・ジャヤラトナム(ソリスト)

収録:2022年5月、コペンハーゲン、DRコンサートホール(ライヴ)
(Blu-ray)
画面:
16:9、Full HD
音声:PCM Stereo、
Dolby Atmos7.1
リージョン:Al、l80分
デンマーク国立SOによる大好評のシリーズ。第1弾はゲーム・ミュージックの祭典「Gaming in Symphony」(KKC-9442)、第2弾はSF映画の名 作音楽集「GALAXYMPHONY」(20-65214)、第3弾はファンタジー映画やドラマの音楽を取り上げた「FANTASYMPHONY」(20-65194)、第4弾は スパイ映画音楽を集めた「Agents are Forever」(20-67774)。第5弾は、ハリウッド黄金期のモノクロ映画の名曲を集めた「Divas & Diamonds」(20-65997)。そしてサスペンス、スリラー、ミステリーなど恐怖映画の音楽を集めた第6弾「GALAXYMPHONY2」(20-68714)と若い世代を中心に絶大な人気 を誇っています。
今回は、毎年アメリカのロサンゼルスで開催されるハリウッド映画の祭典「アカデミー賞」を彩った名作映画の音楽が演奏された「Hollywood Gala」。ステージにはレッド・カーペットが敷かれ、コンサートは本物のアカデミー賞の授賞式さながらの盛り上がりをみせています。
映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズの『スーパーマン』『E.T.』『ジュラシック・パーク』と名作が並び、故ホイットニー・ヒューストンが主演した『ボディガード』 の世界的に大ヒットした主題歌「オールウェイズ・ラブ・ユー」。実在した2人組の強盗を描いた『明日に向って撃て!』の主題歌「雨にぬれても」、名作曲家、ミシェ ル・ルグランが音楽を担当したフランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』などアカデミー賞の歴史を飾る名画の数々の音楽が次々と演奏されます。 世界中の映画作品や劇場で採用されている立体音響技術Dolby Atmosも収録し、最上の臨場感を味わえる極上の音響体験もできます。 (Ki)

LAWO Classics
LWC-1241(1CD)
変容、変奏と断片〜弦楽のための作品集
ブリテン:フランク・ブリッジの主題による変奏曲 Op.10
ラーシュ・ペッテル・ハーゲン(b.1975):シュトラウスの断片
R・シュトラウス:メタモルフォーゼン
アンサンブル・アレグリア

録音:2020年8月16日-18日、8月20日、2021年5月29日、ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ノルウェーの弦楽オーケストラ「アンサンブル・アレグリア」は、クラリネットのマッティン・フローストやチェロのトルルス・モルクといった一線で活躍する音楽家を客演に迎えた自主活動のほか、グレーテ・ペーデシェン指揮のノルウェー・ソリスト合唱団とも定期的に共演し、2017年にリリースしたバッハの『7つのモテット』(BIS SA-2251)が「Diapason d’or(ディアパソン・ドール)」の2018年合唱部門の最優秀アルバムに選ばれるなど、充実した活動を続けています。
モーツァルトとシェーンベルクの作品によるアルバム(LWC1138)に続くLAWO Classics の第5作では、R・シュトラウス、ブリテン、ノルウェーのラーシュ・ペッテル・ハーゲンの「引用」あるいは「主題に使う」ことで繋がる3つの作品を演奏しています。
ブリテンの 「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」 は、彼が私的に師事したブリッジの 「弦楽四重奏のための3つの牧歌」 の第2曲を変奏主題に使った作品。シュトラウスの 「メタモルフォーゼン」 は、ヒトラーの第3帝国が滅亡しようとする時期に作曲され、ベートーヴェンの『エロイカ交響曲』の「葬送行進曲」の主題が末尾に引用されています。ラーシュ・ペッテル・ハーゲンは、「トヴェイト断片」 や 「エドヴァルド・グリーグに基づく葬送行進曲」 といった、他の作曲家の音楽から得たインスピレーションを基にした作品で知られ、イングリ・アンスネスが録音したベートーヴェンの 「ディアベッリ変奏曲」 では、彼女の依頼により最終変奏の前に演奏するための 「ディアベッリ・カデンツァ」 を作曲しました。「シュトラウスの断片」 は、シュトラウスの 「メタモルフォーゼン」 が出発点になった作品です。6つの部分が重なりあっていく静謐な音楽です。

Diapason
DIAP-152(1CD)
シューベルト:劇付随音楽「ロザムンデ」 D 797
岩の上の羊飼い D 965*
ディアナ・エウストラーティ(Ms)、
ベルリン・モテットcho、
BPO、フリッツ・レーマン(指)、
リタ・シュトライヒ(S)*、
ハインリヒ・ゴイザー(Cl)*、
エリック・ヴェルバ(P)*

録音:1952年-1953年&1959年*
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第152巻として登場するのは、この盤でも共演しているベルリン・モテット合唱団の創設者でもあるフリッツ・レーマンによるシューベルトの劇付随音楽「ロザムンデ」。
ベルリン・モテット合唱団を率いてのバッハ声楽曲の録音に定評のあるフリッツ・レーマンは、「マタイ受難曲」を演奏中に急逝したことでも知られています。その実直な演奏による「ロザムンデ」は聴くほどに味わいのある演奏に仕上がっています。カップリングには名ソプラノのリタ・シュトライヒによる「岩の上の羊飼い」が収録されています。

CAvi music
85-53518(1CD)
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉
ホセ・マリア・サンチェス・ベルドゥ(1968ー):Sheba
カペラ・アウグスティーナ、
アンドレアス・シュペリング(指)

録音:2021年10月(ドイツ、ケルン)
1996年にアンドレアス・シュペリングによって創設されて以来、ピリオド演奏の分野において、ドイツで最も有名なオーケストラの一つとなっているカペラ・アウグスティーナ。ハイドンのオペラ9曲、オラトリオ全曲、交響曲70曲近くを演奏しているほか、古楽と現代音楽(委嘱作品)の両方を演奏することでも知られています。彼らは自身が主催するハイドン・フェスティバルの枠組みのなかで、ハイドンの作品と一定の関連性を持ち、ピリオド楽器で演奏するオーケストラのために構想された委嘱しており、2018年はスペインの現代音楽作曲家ホセ・マリア・サンチェス・ベルドゥが選ばれました。(ちなみにハイドンの「十字架上の〜」はスペインのカディス大聖堂からの依頼で作曲されました。)ヘブライ語で「7」を意味する「Sheba」は、ハイドンの原曲の和音や音色にインスピレーションを受けつつ、原曲の各楽章の間に挿入される7つの間奏曲として作曲されています。

Goodies
78CDR-3887(1CDR)
J・シュトラウス:南国のばら
ウィーン気質*
喜歌劇「こうもり」序曲*
喜歌劇「ジプシー男爵」序曲#
ブルーノ・ワルター(指)
BPO、ベルリン国立歌劇場O*
SO#

1930年2月14日録音/ COLUMBIA LX-28
1929年1月10-11日録音/COLUMBIA L-2270*
1929年5月18日ロンドン録音/COLUMBIA L-2311,L-2352#
ブルーノ・ワルター(1876-1962)はベルリンのシュテルン音楽院を卒業後ピアニ ストとしてデビュー、後に指揮者に転向した。1894年ハンブルク歌劇場の指揮 者だった時、そこの音楽監督だったマーラーと出会い親 交を深めた。ここに収録したヨハン・シュトラス2世の作品集は、若き日のワル ターが指揮者を務めた各地のオーケストラで録音したもの。SPレコードがマ イクロフォンを使用した電気録音(1925-)初期のもの。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm」(3mil 針)とコルグのNu 1DSD 録音機を使用した。

Forgotten Records
fr-1850(1CDR)
マリオ・ロッシの「スラヴ舞曲」
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 Op.46 〜No.1-3 5-8
スラヴ舞曲 Op.72 〜Nos.1-2 5-8
マリオ・ロッシ(指)ウィーン国立歌劇場O

録音:1956年6月
※音源: Vanguard SRV-121SD他

オクタヴィア
OVCL-00795(1SACD)
税込定価
2022年11月23日発売
久石譲 presents ミュージック・フューチャー VI
久石譲:2Dances for Large Ensemble (2021) [世界初演]
レポ・スメラ:1981from “Two pieces from the year 1981” (1981)
ブライス・デスナー:Murder Ballades for Chamber Ensemble (2013) [日本初演]
アルヴォ・ペルト:Fratres for Violin and Piano (1977/1980)
ニコ・ミューリー:Step Team (2007) [日本初演]
久石譲(指)
ミュージック・フューチャー・バンド

録音:2021年10月8日 東京・紀尾井ホール ・ライヴ
久石譲が“明日のために届けたい”音楽をナビゲートするコンサート・シリーズ「ミュージック・フューチャー」より、アルバム第6 弾が登場。“現代の音楽”を堪能する極上のプログラムと銘打たれた2021年のコンサートのライヴ録音です。。北欧エ ストニアの作曲家レポ・スメラとアルヴォ・ペルト、アメリカの作曲家ブライス・デスナーとニコ・ミューリー、そして久石譲の 作品から、多種多様な「リズム」の楽しさを発見することができることでしょう。 日本を代表する名手たちが揃った「ミュージック・フューチャー・バンド」が奏でる音楽も、高い技術とアンサンブルで見事 に芸術の高みへと昇華していきます。EXTONレーベルが誇る最新技術により、非常に高い音楽性と臨場感あふれる サウンドも必聴です。「明日のための音楽」がここにあります。(オクタヴィア)

Orchid Classics
ORC-100207(1CD)
NX-B03
ワーグナー:「パルジファル」組曲(アンドルー・グーレイによる編曲・構成)
第1幕 前奏曲
第3幕 聖金曜日の音楽
第3幕 場面転換の音楽
第3幕 前奏曲
第2幕 前奏曲
第1幕 聖金曜日の音楽
第3幕 終曲
LPO
アンドルー・グーレイ(指)LPO

録音:2022年7月4-5日
全て世界初録音
ジャマイカで生まれロンドン王立音楽大学で指揮を学び、2010年「カダケス国際指揮者コンクール」で優勝、世 界的注目を集めたアンドルー・グーレイ。このアルバムはワーグナーの「パルジファル」でオーケストラが奏でる聴きどこ ろを、グーレイ自身がコンサート・ピースとしてまとめたもので、前奏曲から終曲まで原作の物語に沿ってシームレス に各場面の音楽を並べ、楽器編成が自然につながるように僅かな調整が加えられています。45分間で「パルジ ファル」の精緻な音楽が楽しめます。

TUDOR
TUD-7197(1CD)
ヘンデル:オーケストラのための舞曲集
1-3. オラトリオ『サムソン』 HWV 57- 序曲
4. 歌劇「アリオダンテ」 HWV 33- シンフォニア
5. 歌劇「リナルド」 HWV 7- Augelletti:Adagio
6. 歌劇「リナルド」 HWV 7- Vo‘ far Guerra
7. 歌劇「ジュリオ・チェザーレ」 HWV 17- シンフォニア
8. 歌劇「アリオダンテ」 HWV 33- バッロ
9. 歌劇 「テゼセ」 HWV 9- 序曲
10. オラトリオ『ベルシャザール』 HWV 61- Let festal joy
11. 歌劇「イメネーオ」 HWV 41- メヌエット
12. 歌劇「イメネーオ」 HWV 41- 序曲:Allegro
13. 歌劇「アルミーラ」 HWV 1- リトルネッロ
14. 歌劇「アルチーナ」 HWV 34- サラバンド
15. 歌劇「アルミーラ」 HWV 1- Sprich vor mir ein susses Wort
16. 歌劇「忠実な羊飼い」 HWV 8- Occhio belli
17-18. 歌劇「アタランタ」 HWV 35- 序曲
19. オラトリオ『マカベウスのユダ』 HWV 63 - With honour let desert be crowned
20. 歌劇「アリオダンテ」 HWV 33- ロンド
21. オラトリオ『アタリア』 HWV 52- Softest Sounds
22. 歌劇「パルテノーペ」 HWV 27- シンフォニア
カプリッチョ・バロックO
ドミニク・キーファー(指)

録音:2020年9月26、27日、10月2-4日
歌劇やオラトリオの中に、サラバンドやリトルネッロなどの数多くの舞曲を組み込んだヘンデル。そんなヘンデルの"舞 曲"を集めたコンセプト・アルバムが登場。ホルンが活躍する『サムソン』の序曲や、「ジュリオ・チェザーレ」のシンフォニ アなどをまとめた第1部、初期の歌劇「テゼオ」の序曲に代表される、独奏楽器が活躍する曲を集めた第2部、歌 劇「アタランタ」の序曲からはトランペットの華麗な響きが楽しめる第3部という3つの部分で構成されており、演奏 者の妙技をたっぷりと楽しめます。 ピリオド楽器の名手たちを集めた小編成のカプリッチョ・バロックO、このアルバムでのフルート・パートには木 下恵子が参加しています。

FUGA LIBERA
FUG-803((1CD)
ミヨー:世界の創造
ケクラン):星降る天穹に向かって
ダンカン・ウォード(1989-):Fumes 煙
エルガー:エニグマ変奏曲
南オランダPO
ダンカン・ウォード(指)

録音:2022年1-3月 オランダ(ライヴ)
純粋器楽による管弦楽が語り掛ける物語、をテーマにしたアルバム。ジャズのイディオムを用いて天地創 造を語るミヨー、美しく雄大な星空を描いたケクラン、そしてエルガーが囁きかける様々な人物像と謎か けを色彩感豊かな演奏で収録しています。ダンカン・ウォードによる「煙」は、インドを訪れてその音楽に 魅せられたことと、後年ラヴィ・シャンカールに出会って受けた影響が形になった作品。


Treasures
TRE-272(1CDR)
ムラデン・バシチのモーツァルト
フリーメイソンのための葬送音楽 K. 477*
交響曲第46番ハ長調 K. 96*
交響曲第26番変ホ長調 K. 184*
行進曲ニ長調 K. 335-1
セレナード第9番 「ポストホルン」
行進曲ニ長調 K. 335-2
ムラデン・バシチ(指)
ザルツブルク・モーツァルテウムO

録音:1964年5月、1960年代後期*(全てステレオ)
※音源: KING RECORD SH-5230、ORBIS 79-271*
◎収録時間:75:44
“笑顔と涙が美しく共存するモーツァルトの中のモーツァルト!”
■音源について
全てオイロディスク音源。ポスト・ホルンと行進曲は、1966年にキング・レコードから発売された日本初出盤を採用。オイロディスクの初出盤は、「ポストホルン」が2つの行進曲に挟まれる形で収録されていましたが、このレコードではホストホルンの後に2つの行進曲が収録されているので、この復刻ではオリジナルどおりの配列にしています。

★ムラデン・バシチ(ドイツ語読みでバジーク)(1917-2012)はザグレブ出身で、1960〜69年モーツァルテウム管弦楽団の首席指揮者を務めた名匠。オケに染み込んでいるイディオムに任せ過ぎず、自身のモーツァルト愛と信念を確実に注入することで、生き生きとした普遍的なモーツァルト像を打ち立てています。
 まず驚くのが、「フリーメイソン」冒頭の管楽器のバランスの良さと低音の威力!野太さの中に人間的な温かみを湛えたその響きには、作り込んだような要素は微塵もなく、どこまでもピュア。バシチの音作りの特徴が如実に表れています。葬送音楽であること誇示するかのように重さと暗さで塗り固めた演奏とは異なり、大き過ぎない編成によるハーモニーは常に見通しがよく、リズムもキリッと立ち上がるという健康的なスタイルなので、長調に転じた瞬間に垣間見れる「明るい涙」が際立ち、それが聴き手の涙もも誘う…、そんな演奏は他に見当たりません。そして最後の和音の見事な調和!正に浄化された美がここにあります。
 「ポストホルン」は、宇野功芳氏も激賞した名演。1967年の再発盤のライナーノートには「同曲レコード中、疑いもなくベストであって、第5楽章以降の美しさは言葉につくせない。強めに吹きならすポストホルン、そして終楽章のテンポの良さ。それは優美で洒落たウィーン趣味とはまた違う…」とあります。
 気の置けない仲間と楽しく演奏しているだけのようでいて、アンサンブルの凝縮力は極めて高さは、楽想のエッセンスの共有力の強さの為せる技と言えましょう。第1楽章は、テンポ自体は快速でもどこかローカルな雰囲気を湛えているので、人懐っこいニュアンスが自然と滲み出ます。「人懐っこい」と言えば第3楽章のフルート、オーボエ、ファゴットのソロがまた屈託のない表情に溢れ、モーツァルトが体に染み付いている強みをしみじみ痛感。終楽章は宇野氏の言うように、このテンポでなければ表出されないであろう愉悦感が満開。特に展開部でのニュアンスの多彩さ、愉しさは無類で、これぞモーツァルトを聴く醍醐味と言えましょう。【2022年10月・湧々堂】

Ars Produktion
ARS-38618S(1CD)
ジャパン・チェコ・インスピレーション
伊福部昭:日本組曲
ヤナーチェク:モラヴィア舞曲集、
 ラシュスコ舞曲集、
 管弦楽のための組曲 Op.3
岩崎宙平(指)、
ピルゼンPO

録音:2021年5月、ピルゼン(チェコ)
2021年シーズンから、チェコ、ボヘミア地方西部の都市ピルゼン(プルゼニ)を拠点とするピルゼンPOの首席指揮者に就任し、同地で華々しい活躍を続ける岩崎宙平。前作ヴォルフ=フェラーリの作品集(ARS38590)でその実力を日本の聴衆にも魅せつけてくれた岩崎&ピルゼン・フィルのレコーディング第2弾が、ARS Produktionから登場!
「ジャパン・チェコ・インスピレーション」と題された大胆なプログラムは、伊福部昭の「日本組曲」に、ヤナーチェクの「モラヴィア舞曲集」、「ラシュスコ舞曲集」を組み合わせ、それぞれの民族舞曲を対比させるという、まさに岩崎&ピルゼン・フィルならではと言える注目企画。様々な楽想やリズム、豊かな旋律を生き生きと鳴らし、ピルゼン・フィルを見事にコントロールする岩崎宙平の鮮やかなタクトにご注目下さい。
岩崎宙平は1987年東京生まれ、桐朋学園女子高等学校を経てチェコ国立プラハ音楽院とチェコ国立芸術アカデミーで(指)ヴァイオリン、作曲などを学び、2013年にターリヒOを指揮しプロ・デビュー。プラハ音楽院で同校のオーケストラを指導し、2016年にチェコ放送局主催のオーケストラ・コンクール「Concerto Bohemia」で総合優勝。プラハ音楽院弦楽オーケストラの指揮者、映画音楽オーケストラFILMharmonieの首席指揮者、ピルゼン歌劇場およびプラハ・カルリーン劇場の指揮者、シレジア劇場第1指揮者、ピルゼンPO常任客演指揮者などチェコで着実に実績を重ね、2021年シーズンからピルゼンPOの首席指揮者に就任しています。

MSR
MS-1801(1CD)
「イッツ・アバウト・タイム」〜ウィンド・アンサンブルとジャズ・ミュージシャンのための音楽
(1)グレッグ・マクレーン(b.1956):邂逅
(2)ギレルモ・クライン(b.1969):ソーラー・リターン組曲
(3)ジェームス・スティーヴンソン(b.1969):イッツ・アバウト・タイム
(4)バーンスタイン(デイヴ・リベロ編):「サム・アザー・タイム」〜オン・ザ・タウンより
(5)マンシーニ(デイヴ・リベロ編):ドリームス・ヴィル
(6)(ボーナス・トラック)
ミルドレッド・J・ヒル(1859-1916):ハッピー・バースデイ
ニュー・イングランド音楽院シンフォニック・ウィンズ
(2)-(6)ウィリアム・ドゥリュリー(指)
(1)ジーン・ヤング(指)
(1)(3)チャールズ・シュリーター&マー
ヴィン・スタム(Tp)
(2)マーク・ワイスマン(Sax)
(4)(5)リアン・デヴリン(T.Sax)
録音:2007年4月12日、2014年3月8日、
2022年4月28日ニュー・イングランド音楽院(ライヴ)
トランペット、サックスのジャズ・ミュージシャンがウィンド・アンサンブルをバックに華麗なプレイ を聴かせる一枚。バーンスタインのオン・ザ・タウンからの「サム・アザー・タイム」はモダン・ジャズ のセッションのテーマにもよく使われる名曲。重厚なアンサンブルにソリストたちの妙技が冴え、 聴き応え充分の一枚。元ボストン響首席トランペットのチャールズ・シュリーターもゲスト出演!ブ ラス・ファンは必聴!

DUX
DUX-1864(1CD)
クシシュトフ・ペンデレツキ:劇場音楽、映画音楽集(クラクフの音楽的軌跡 Vol.2)
A Tale of Five Brothers(1967)/Tom Thumb and the Wolf(1961)*/Undivine Comedy(1965)/Adventures of the Warsaw Bear(1958)/There Is No End to the Great War(1959)/Little Orphan Mary and the Dwarves(1957)/Forefathers’ Eve(1963)
アニカ・ミコワイコ=オスマン(S)*、
ヤツェク・ヴルベル(Br)*、
クラクフ・シンガーズ、ポーランド放送合唱団、
ベートーヴェン・アカデミーO、
マチェイ・トヴォレク(指)

録音:2020年9月&2021年12月(ポーランド)
長い年月を経て発見された、クシシュトフ・ペンデレツキの劇場や映画のための作品集。クラクフ文化フォーラムが進めている『クラクフの音楽的軌跡』シリーズの第2巻として、大人と子供の両方に捧げられた劇のために作られた、このジャンルの最も興味深い作例を収録しています。

KAIROS
0015123KAI(1CD)
ミレラ・イヴィチェヴィチ(b.1980):緋色の歌
CASE WHITE(アンサンブルのための)(2018)/The F SonG(アンサンブルとエレクトロニクスのための)(2014/2016)/Baby Magnify / Lilith’s New Toy(アンサンブルのための)(2017)/Sweet Dreams(アンサンブルのための)(2019)/CASE BLACK(アンサンブルとエレクトロニクスのための)(2016)
クラングフォルム・ウィーン、イラン・ヴォルコフ(指)、
バス・ヴィーガース(指)、
ブラック・ページ・オーケストラ、
フアン・マルティン・ミチェリ(指)、
ヴァシリス・ツィアツィアニス(指)

録音:2016年〜2019年(ドイツ&オーストリア)
1980年クロアチアのスプリト出身、現在はウィーンを拠点に活動するミレラ・イヴィチェヴィチ。今年8月に開催されたサントリーホール・サマーフェスティバル2022でもクラングフォルム・ウィーンによって新作が日本初演されるなど近年着実に注目度を高めている女性作曲家です。彼女にとってKairosレーベルからの初のアルバムとなる本作には2014年〜2019年に作曲されたアンサンブルとエレクトロニクスのための5作品を収録。オーストリアを代表する現代音楽専門アンサンブル、クラングフォルム・ウィーンと彼女自身も共同創立者の一人であるウィーンの前衛音楽アンサンブル、ブラック・ページ・オーケストラが、イヴィチェヴィチの音の破壊的な可能性を追求した先鋭的な音響世界へといざないます。
KAIROS
0022005KAI(1CD)
クリストファー・フォックス(b.1955):慰めの歌
:Trostlieder in Widerwertigkeit des Kriegs(2015)/A Spousal Verse(2004)/Canti del carcere(2012-18)/Preluding(2005-06)/Song(24.iv.1916)(2015)
エクサウディ、
ジェームズ・ウィークス(指)

録音:2018年7月4日&2021年11月18日、聖ミカエル教会(ハイゲート、ロンドン)
イギリス生まれの作曲家、クリストファー・フォックスの声楽作品集。ハインリヒ・シュッツの音楽とマルティン・オピッツの詩に彩られたドイツのモテット組曲、シェイクスピアと同時代を生きたエドムンド・スペンサーの詩を歌った作品、アントニオ・グラムシとダンテ・アリギエーリを交えたイタリアのマドリガル、ウィリアム・バトラー・イェイツの詩による実験音楽、ウィリアム・ワーズワースのスリルあふれるプレリュードなど実に多様なテキストとフォックスの作風を味わうことができます。この複雑な美学はジェームズ・ウィークスとソプラノのジュリエット・フレイザーによって2002年に設立されたロンドンのヴォーカル・アンサンブル、エクサウディのもっとも得意とするところです。

CPO
CPO-555303(1CD)
NX-B10
ベートーヴェン:劇場のための音楽集 第4集
バレエ音楽『プロメテウスの創造物』
カペッラ・アクイレイア
マルクス・ボッシュ(指)

録音:2020年10月22-25日
マルクス・ボッシュが率いるカペッラ・アクイレイアによる「ベートーヴェンの劇場のための音楽集」 第4集では、序曲が有名なわりに全曲を耳にする機会は多くない『プロメテウスの創造物』が紹介されています。 プロメテウスが粘土から作りゼウスが命を吹き込んだ男女ペアの人形を主人公とするこのバレエは、もともと感情を 持たない人形がさまざまな神たちの教育によって人間に成長していくというあらすじで、ギリシャ神話の持つ重厚な 雰囲気はなく、どちらかというと牧歌的な楽しいお話であり、1801年3月28日にウィーンのホーフブルク劇場で初 演され好評を博したとされています。残念ながらバレエの台本は失われており、実際にバレエとして上演することは 困難です。 とはいえ、この作品が書かれたのは1800年から1801年のことで、ベートーヴェンは同時期に作曲した交響曲第 3番や「エロイカ変奏曲」などにバレエの旋律を転用しているため、耳慣れた部分も多くあることでしょう。


ACCENT
ACC-24378(1CD)
プラハの春音楽祭2021オープニングコンサート
スメタナ:連作交響詩『我が祖国』
ヴァーツラフ・ルクス(指)
コレギウム1704

録音:2021年5月12・13日スメタナ・ホール(ライヴ)
1946年から続くチェコ伝統の風物詩「プラハの春音楽祭」。スメタナの命日である5月12日に『我が祖国』を演奏して幕を開ける音楽祭として知られ、 長く毎年開催されてきましたが、2020年はコロナの影響で開催中止に。1年あけて2021年に開催された音楽祭は音楽の持つ力を再提示する特別なものと なりました。その音楽祭から、待望のオープニングコンサートを収録したCDです。
この年の演奏はノリントン&ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ(1996年)以来の古楽勢となったルクス&コレギウム1704。18世紀前後の音楽がレパー トリーの中心である彼らですが、しっかりと19世紀の楽器事情を調べた上での演奏解釈となっており、注目必至の『我が祖国』の古楽演奏となっています。 そして何より彼らはチェコの音楽家。スメタナの音楽への共感度は抜群であり、格別の思いが込められていることが音の端々からひしひしと伝わってきます。
ジャケット・デザインに用いられた写真は、1968年のソ連のプラハ侵攻を写真に収めたことで有名な写真家ジョセフ・クーデルカによるものです。 (Ki)

MDG
MDG-95222366
(1SACD)
バラキレフ:管弦楽作品集
劇付随音楽「リア王」 〜序曲
ピアノ協奏曲第1番
3つのロシア民謡の主題による序曲
交響曲第2番
ディナーラ・クリントン(P)
ニーダーラインSO、
ミケル・キュトソン(指)

録音:2021年3月3-6日、クレーフェルト=メンヒェングラートバッハ公立劇場
ロシア国民楽派の五人組のリーダー、ミリイ・バラキレフ(1837〜1910)。ロシア民族の音楽性を追求した哀愁漂う旋律や、オリエンタリズムが特徴。バラキレ フの代名詞ともいえる難曲ピアノ曲「イスラメイ」など一部の作品は現在でも演奏されていますが、他の作品は録音もそれほど多くなく、こと管弦楽曲となるとコ ンサートでも取り上げられる機会は多くはありません。
今回は、前作でグラズノフの交響曲第7番を録音した(MDG-95222356)、エストニア出身のミケル・キュトソン率いるニーダーラインSOがバラキレフ の管弦楽曲に挑みます。シェイクスピアの劇のための付随音楽として書かれた「リア王」の色彩豊かな序曲。そしてウクライナ出身のピアニスト、ディナーラ・クリン トンをソリストに迎えた、美しいロマンティックな旋律が印象的な単一楽章の「ピアノ協奏曲第1番」。チャイコフスキーの交響曲第4番第4楽章で使われている旋 律などロシア民謡の旋律を用いて作曲された「3つのロシア民謡の主題による序曲」。最後にバラキレフ がコーカサス地方への旅行中に出会った民俗音楽の影響 が感じられる交響曲第2番。ニーダーラインSOによる多彩なサウンドとMDGの高音質録音で鮮烈に響きます。 (Ki)

BIS
BISSA-2569(1SACD)
チャイコフスキー:弦楽セレナーデOp.48
弦楽四重奏曲第1番Op.11〜アンダンテ・カンタービレ(アズクール編)*
弦楽六重奏曲Op.70「フィレンツェの思い出」(アズクール編)*
眠る前に夢見て(1963/4) (アズクール編)
ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ、
ジュリアン・アズクール(リーダー)

録音:2020年8月12-13日、2021年11月9-10日*
セントサイラス教会(ケンティッシュタウン。ロンドン)
レバノン系イギリス人ヴァイオリニスト、ジュリアン・アズクール率いるユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ。民族を問わぬ若い 奏者を集めたロンドンの団体で、BISレーベルからこれまで2枚のコンセプト・アルバムをリリースしましたが、今回は単独の作曲家チャイコフスキーに捧げるアル バム。
弦楽オーケストラのオリジナルは「弦楽セレナーデ」のみで、他はアズクールがこの団体のために編曲しました。セレナーデを含め、いずれも第1、第2ヴァイオリ ン、ヴィオラ4、チェロ3、コントラバス1という編成で、チェロ以外は起立で演奏するという古楽アンサンブルのような様相を見せています。
「フィレンツェの思い出」の急速なユニゾン的動きも恐ろしいまでの精度と緊張感で、チャイコフスキーの心の闇を垣間見せてくれます。
つややかで迫力ある弦の世界をBISならではの高音質録音がとらえ、オーディオ的にも最適。最後にチャイコフスキー学生時代の最初期作「眠る前に夢見て」が 収められているのも感動的。もとは聖歌風な無伴奏混声合唱曲ですが、アズクールの巧みな編曲で弦楽器の音色と良くあっています。 (Ki)

Initiale
INL-16(1CD)
ニコラ・モンドン:草むらに投げこまれた銅
デイリー・コロトミー〜アルトフルート、プリペアード・チェロ、ギター、プリペアードピアノ、エレクトロニクス
ス メ・デュン・シノンT〜ソプラノ & バリトン サクソフォン、プリペ アードピ アノ、プリペ アードハープ、プリペ アード・ヴァイオリン、チェロ 、コントラバ ス
トリオ〜アルト&バスフルート、ソプラノ&テノールサクソフォンとピアノ
チェンゴック〜フルート
ハビエル・ゴンサレス・ノバレス(指)
アンサンブル・インソリトゥス

録音:2019年9月30日-10月4日/パリ音楽院
ニコラ・モンドンは1980年ナント生まれの作曲家。パリ音楽院で当初ピアノを専攻したこともあり、ピアニストとしても知られています。
モンドンはガムラン音楽の研究家でもあり、その要素は作品にも明瞭に反映されています。ここに収められた4作品もジャワのガムラン音楽の技法が用いられて いて興味津々。ワールド・ミュージック好きにもオススメです。

2L
2L-169SABD
(Blu-ray Disc Audio
+SACD Hybrid)
北極の音
ラッセ・トーレセン(1949-):<北極の音>〜 素晴らしい土地
アークティック・フィルハーモニック
クリスチャン・クルクセン(指)

録音:2021年8月 ストルメン・コンサートホール(ボードー、ノルウェー)
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
「アークティック・フィルハーモニック」は、ボードーのシンフォニエッタとトロムソの室内オーケストラが合体して生まれた世界最北端のプロフェッショナル・オー ケストラです。プロジェクトと演奏する作品に合わせ、4つの形態に分かれて活動しています。デンマークのクリスチャン・クルクセンが首席指揮者を務める「交響 楽団」。アメリカのティム・ワイス がリーダーの「シンフォニエッタ」。ヘンニング・クラッゲルードが芸術監督の「室内O」。エスペン・ラングヴィーク を代表 する「オペラ」。ボードーのストルメン・コンサートホールを中心に年間、200から250のコンサートを開催しています。
「北極の音」は、アークティック・フィルハーモニックの特徴を示す「シグネチャー・ワーク」を求めるプロジェクトでとして企画されました。「ひとつのコン サートのプログラムになる大規模な作品でありながら、異なるアンサンブルが独立した曲として演奏することのできる楽章をもった、『北極圏ノルウェー』を映 す音楽」。2013年に構想され、ノルディック・ヴォイセズのための「六重唱曲 Op.49」(天の歌〜トゥーレセン:宗教的声楽作品集/『Himmelkvad』(2L 075SABD))で2010年の「北欧音楽委員会(NOMUS)」賞を受けたラッセ・トーレセン に委嘱されることが決まりました。アークティック・フィルハーモニッ クが選んだ「北極の音」を作品名とし、「素晴らしい土地」の副題がつけられました。
7つの楽章で構成され、それぞれの映す内容によって、アヴァンギャルドから伝統的な語法まで、異なるいくつかのスタイルで書かれています。薄明かりの中〈み わたすかぎり白〉の第1楽章。地表でもっとも重く大きい〈聳えたつ氷河〉に時折ハジロウミバドの鋭い鳴き声が混じる第2楽章。ウミスズメの群れに襲いかかる トウゾクカモメのドラマを語る第3楽章〈空の群れと飛翔〉。サーミのヨイクを織りこんだ第4楽章〈出会いの思い出〉は、シンフォニエッタのために書かれ、2つの 部分に分かれています。「雨 I(Regn I)」「曇り。晴れてゆく」「よい天気。海」「雨 II」の〈4つの北極の雰囲気〉と〈魂の旅〉。第5楽章〈弦楽オーケストラのた めの2つの楽章〉も、サーミの土地に興ったルター派のリバイバル運動の〈厳粛な時 - 暗い時 - 明るい時〉とノルウェーの民俗音楽による〈フィドルの祭り〉の 2つの部分で構成されています。第6楽章は、さらに北にある「もろく、しかし力強く、素晴らしい」〈未踏への賛歌〉。最後の第7楽章が「この惑星の人間生活が 直面する」〈倒壊〉。
モッテン・リンドベルグのプロデュースとエンジニアリング。2021年8月、作曲者のトーレセンが立ち合い、ストルメン・コンサートホールで録音セッションが行 われました。

[Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu?ray ディスクにはインデックスを除き映像は収 録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu?ray プレーヤーもしくは Blu?ray 対応のPCをお使いください。]

DUX
DUX-1865(1CD)
アンジェイ・ザリツキ(1941-):劇場音楽、映画音楽集(クラクフの音楽的軌跡 Vol.3)
The Green Goose - Introduction/Fatalaszek’s Song/Landscape of Beauty/Provincial Actors/Boundary/De profundis (‘Lord, hear my voice!’)/Song of Songs/What Did I Do That You Suddenly Got So Pale?/Between Me and You/Tango/Polonaise/Where Is My Homel?/Macbeth - Witches/Flirtatious music/Mezzo forte
ベートーヴェン・アカデミーO、
ラファウ・ヤツェク・デレクタ(指)

録音:2021年12月(ポーランド、クラクフ)
ポーランド・ザコパネ出身の作曲家、アンジェイ・ザリツキ(1941-)の80歳の誕生日を記念したコンサートからのライヴ録音。クラクフ文化フォーラムが進めている『クラクフの音楽的軌跡』シリーズの第3巻として、彼が作曲した映画や舞台のための音楽が収められています。クラシック音楽の影響を受けた親しみやすい曲調の作品が多く、元の映画を知らなくても楽しむことができます。

ONDINE
ODE-1416(1CD)
NX-B07

NYCX-10359(1CD)
国内盤仕様
税込定価
ラヴェル:管弦楽曲集 第2集
高雅で感傷的なワルツ
古風なメヌエット
口絵(ピエール・ブーレーズによる1987年管弦楽版)…世界初録音
シェヘラザード、おとぎ話への序曲
マ・メール・ロワ(バレエ完全版)
バスク国立O
ロバート・トレヴィーノ(指)

録音:2021年12月14-18日
前作の「ボレロ」を中心に名曲を揃えた選曲とローカル色を感じさせる音色、洗練され過ぎず荒々しさを残した演奏が話題となった、トレヴィーノ率いるバスク 国立管によるラヴェル作品集の第2弾。今作は「マ・メール・ロワ」を中心としたプログラムを、めくるめくような陶酔感をもって聴かせています。通常組曲版の 演奏機会が多いこの作品ですが、トレヴィーノはバレエ版の全曲を演奏。より物語に即した精緻な演奏を披露しており、他の作品も含めて前作にも増して 緻密な響きが楽しめます。 注目はピエール・ブーレーズによる「口絵」の管弦楽版。これはもともと2台ピアノ5手のための作品で、たった15小節、演奏時間は2分ほどの短い曲です。リ チャード・カヌードの「ヴァルダルの詩」という詩集の挿入曲として書かれた作品で、3つの独立した旋律が各々奏でられながら絡み合い、最後は全てが冒頭 の旋律に集約されるというもの。ラヴェルの生前に一度だけ演奏され、以降は忘れられていました。この作品を蘇演したのがほかならぬブーレーズであり、オー ケストラ版への編曲も行っています。ピアノ版よりも各旋律が際立つとともに、この作品が持つアヴァンギャルドな側面が強調され、たいへん耳に残ります。 ※国内仕様盤には原盤解説の日本語訳が付属します。


EUROARTS
20-69514
(20Bluray)
ヴァルトビューネBOX
■BD1
ヴァルトビューネ 2022〜シンフォニック・ピクチャーズ
リャードフ:交響詩「キキモラ」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番
クライスラーラフマニノフ編):愛の悲しみ
ムソルグスキーラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」から パ・ド・ドゥ 
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD2(ボーナス)
ヴァルトビューネ 2021〜アメリカン・リズム
バーンスタイン:「オン・ザ・タウン」より3つのダンス・エピソード
ガーシュウィン:「ラプソディ・イン・ブルー」(ファーディ・グローフェ編)
バーンスタイン:交響組曲「波止場」/「キャンディード」序曲
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD3
ヴァルトビューネ 2019〜フェアリーテール・ナイト
プロコフィエフ:組曲『キージェ中尉』
ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』
プロコフィエフ:バレエ音楽『ロメオとジュリエット』(ソヒエフ編曲による組曲
形式)
エルガー:愛の挨拶
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲ハ長調 Op.46-1
リンケ:ベルリンの風
■BD4
ヴァルトビューネ 2018〜グッバイ・サー・サイモン! 
ガーシュウィン:『キューバ』序曲
フォーレ:パヴァーヌ
カントルーブ:『オーヴェルニュの歌』より[女房持ちはかわいそう/バイレロ/紡ぎ女/子守唄/捨てられた女/かっこう/かわいい羊飼いの女]
ハチャトゥリアン:バレエ組曲『ガイーヌ』より[第3組曲〜第2曲『クルドの若
者たちの踊り』/第1組曲〜第7曲『ガイーヌのアダージョ』/第1組曲〜第8曲『レズギンカ』]
レスピーギ:交響詩『ローマの松』
モンテヴェルディ:『かくも甘い苦悩が』
エルガー:行進曲『威風堂々』第1番ニ長調
スーザ:行進曲『自由の鐘』
リンケ:行進曲『ベルリンの風』
■BD5
ヴァルトビューネ2017〜ライン川の伝説
シューマン:交響曲第3番ホ長調 Op.97『ライン』
ワーグナー:『ニーべルングの指環』より
 『ラインの黄金』より『ヴァルハラ城への神々の入場』
 『神々の黄昏』より『ジークフリートのラインへの旅』『葬送行進曲』
 『ジークフリート』より『森のささやき』
 『ワルキューレ』より『ワルキューレの騎行』(コンサート版)
ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』から『イゾルデの愛の死』
ワーグナー:『ローエングリン』第3幕への前奏曲
リンケ:ベルリンの風
■BD6
ヴァルトビューネ2016〜チェコ・ナイト
スメタナ:「我が祖国」より「モルダウ」
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.53、交響曲第6番ニ長調、スラヴ舞曲Op.46-8ト短調
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD7
ヴァルトビューネ2015〜ハリウッド映画音楽集(ライト、カメラ、アクション!)
アルフレッド・ニューマン:20世紀フォックス・ファンファーレ
ブロニスラウ・ケイパー:映画「戦艦バウンティ」〜序曲
デイヴィッド・ラクシン:映画「ローラ殺人事件」〜テーマ曲「ローラ」
ジェローム・モロス:映画「大いなる西部」〜テーマ曲
コルンゴルト:映画「ロビン・フッドの冒険」〜シンフォニック・ポートレート
スコット・ブラッドリー:映画「トムとジェリー」
ミクロス・ローザ:映画「ベン・ハー」組曲〜序曲、戦車の行進
ジョン・ウィリアムズ:映画「レイダース/失われたアーク」〜レイダース・マーチ
 映画「E.T.」〜フライング・テーマ
 映画「スター・ウォーズ」〜メイン・タイトル
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD8
ヴァルトビューネ2011〜フェリーニ、ジャズ・アンド・コー
ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲第2番
ニーノ・ロータ:組曲『道』
レスピーギ:交響詩『ローマの噴水』/交響詩『ローマの松』
ショスタコーヴィチ:歌劇『ムツェンスクのマクベス夫人』組曲〜アレグレット
レスピーギ:バレエ組曲『シバの女王ベルキス』〜戦いの踊り
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD9
ヴァルトビューネ2010〜ルネ・フレミングの夕べ
ムソルグスキーR・コルサコフ編):交響詩『禿山の一夜』
ドヴォルザーク:歌劇『ルサルカ』より「月に寄せる歌」
ハチャトゥリアン:バレエ音楽『スパルタクス』より「アダージョ」
R.シュトラウス:歌劇『カプリッチョ』より「最後の場」
ワーグナー:歌劇『リエンツィ』序曲
コルンゴルト:歌劇『死の都』より「わたしに残されたしあわせ」
R.シュトラウス:歌曲集Op.10より「献身」
エルガー:愛のあいさつ
プッチーニ:歌劇『ボエーム』より「さようなら」
 歌劇『トゥーランドット』より「氷のような姫君の心も」
 歌劇『ジャンニ・スキッキ』より「わたしのおとうさん」
レオンカヴァッロ:歌劇『ボエーム』より「ミュゼットはみずみずしい唇に美しい
歌を」
レオンカヴァッロ:歌劇『ボエーム』より「ミミ・ピンソンは金髪娘」
チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』
ディニーク:ホラ・スタカート
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD10
ヴァルトビューネ2009〜ロシアン・リズム
チャイコフスキー:バレエ『くるみ割り人形』〜「序曲」「クリスマス・ツリー」「行進曲」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
ストラヴィンスキー:バレエ『春の祭典』
チャイコフスキー:バレエ『くるみ割り人形』〜「パ・ド・ドゥ」
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD11
ヴァルトビューネ2008〜夜のリズム
チャーベス:交響曲第2番「インディオ交響曲」
ファリャ:スペインの七つの民謡
レブエルタス:センセマヤ
ヴィラ=ロボス:ブラジル風のバッハ 第5番
ヒナステラ:バレエ組曲「エスタンシア」
マルケス:ダンソン 第2番
サルガン:ア・フエゴ・レント (サルガン作曲 )
バーンスタイン:「ウエスト・サイド・ストーリー」 よりマンボ
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD12
ヴァルトビューネ2007〜ラプソディーズ
シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
ディーリアス:イギリス的狂詩曲「ブリッグの定期市」
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
ドヴォルザーク:スラヴ狂詩曲第1番
ドビュッシー:クラリネットと管弦楽のためのラプソディ第1番
エネスコ:ルーマニア狂詩曲第1番
プロコフィエフ:「3つのオレンジへの恋」より抜粋
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD13
ヴァルトビューネ2006〜オリエンタル・ナイト
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲
ニールセン:「アラジン」Op.34より「祝祭行進曲」、「黒人の踊り」
R=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
グリーグ:「ペール・ギュント」組曲より第1組曲Op.46「アニトラの踊り」、第2組曲Op.55「ソルヴェイグの歌」「アラビアの踊り」
マスネ:タイスの瞑想曲
サン=サーンス:序奏とロンド=カプリチオーソ
フチーク:フローレンティナー行進曲Op.214
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD14
ヴァルトビューネ2005〜フレンチ・ナイト
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
ドビュッシー:「牧神の午後への前奏曲」
デュカス:交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」
プーランク:2台ピアノのための協奏曲
サン・サーンス:「動物の謝肉祭」(2台ピアノと管弦楽版)
ラヴェル:「ボレロ」
サティ:ジムノペディ第1番
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」より<全員の踊り>
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD15
ヴァルトビューネ2004〜チャイコフスキー・ナイト
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」より第2幕
ショスタコーヴィチ:バレエ組曲「黄金時代」
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD16
ヴァルトビューネ2003〜ガーシュウィン・ナイト
ガーシュウィン:パリのアメリカ人
 ラプソディ・イン・ブルー(マーカス・ロバーツ編)
 ピアノ協奏曲ヘ調(マーカス・ロバーツ編)
マーカス・ロバーツ:コール・アフター・ミッドナイト
ガーシュウィン:ストライク・アップ・ザ・バンド(ドン・ローズ編)
アイ・ガット・リズム
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD17
ヴァルトビューネ2002〜アンコール名曲の夕べ
モニューシコ:『ハルカ』より「マズルカ」
ヴィエニアフスキ:ポロネーズ Op.4
チャイコフスキー:メロディ(『なつかしい土地の思い出』Op.42-3)、ワルツ・スケルツォ(ハ長調)Op.34
チャピ:『人騒がせな娘』より「序曲」
キム:エレジー
ロンビュー:シャンペン・ギャロップ
外山雄三:バレエ組曲『幽玄』より「天人の踊り」
シベリウス:「悲しいワルツ」(付随音楽『死』Op.44より)
エルガー:「野生の熊」(『子供の魔法の杖』第2組曲Op.1b)
ワーグナー:『ローエングリン』より「第3幕への前奏曲」
クライスラー:中国の太鼓*
ガルデル(編曲:ジョン・ウィリアムズ):タンゴ「首の差で」(映画「セント・オブ・ウー
マ ン 」より )*
パガニーニ:ヴェネツィアの謝肉祭 Op.10*
ツィーラー:ウィーンの市民 Op.419
マスカーニ:『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 ハ長調 Op.72-7
チャイコフスキー:『くるみ割り人形』よりパ・ド・ドゥ
ビゼー:『アルルの女』第2組曲より「ファランドール」
マスネ:『ル・シッド』よりアラゴネーサ&ナヴァレーサ
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD18
ヴァルトビューネ2001〜スペイン・ナイト
ビベス:サルスエラ「フランシスキータ夫人」〜ファンダンゴ
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン/カルメン幻想曲
シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
J.シュトラウス:スペイン行進曲 Op.433
トローバ:サルスエラ「マルチェネラ」〜ペテネラ
R=コルサコフ:スペイン奇想曲
セラーノ:サルスエラ「石竹の花」〜ロマンサ
モンカーヨ:ウアパンゴ
ルナ:サルスエラ「ユダヤの子」〜スペインの歌
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD19
ヴァルトビューネ2000〜リズムと踊りの夕べ
バンテュ:ヒー・ガット・リズム(ガーシュウィンをたたえて)
ラヴェル:ラ・ヴァルス、「ダフニスとクロエ」第2組曲
松下功:和太鼓協奏曲「飛天遊」
林英哲:「宴」
チャオ・チーピン(趙 季平):管弦楽のための組曲「さらば、わが愛(覇王別姫)」
ガーシュウィン:「淑女よ善良なれ」〜魅惑のリズム、私の愛する人、「ア・ダムセル・イン・ディストレス」〜うまくやれたら、「オー・ケイ」〜サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー、「ポーギーとベス」〜サマータイム、「ガール・クレージー」〜アイ・ガット・リズム
パウル・リンケ:ベルリンの風
■BD20
ヴァルトビューネ1998〜ラテン・アメリカ・ナイト
ラヴェル:「ボレロ」
ビゼー:「カルメン」組曲第1番
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
アグスティン・ナリオス=マンゴレ:「最後の歌」
ヒナステラ:バレエ音楽「エスタンシア」より<マランボ>
レクオーナ:「マラガの女」
サルガン:「ドン・アグスティン・バルディ」
ピアソラ:「アディオス・ノニーノ」
カルロス・ガルデル:「想いの届く日」
ロドリーゴ:「デカリシモ」
マリアーノ・モレス:「エル・フィルレーテ」
パウル・リンケ:ベルリンの風
全て、BPO

■BD1
キリル・ゲルシュタイン(P)
キリル・ペトレンコ(指)
収録:2022年6月25日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD2(ボーナス)
ウェイン・マーシャル(指)
収録:2022年6月26日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD3
トゥガン・ソヒエフ(指)
マリアンヌ・クレバッサ(Ms)
収録:2019年6月29日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD4
サー・サイモン・ラトル(指)
マグダレーナ・コジェナー(Ms)
収録:2018年6月24日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD5
グスターボ・ドゥダメル(指)
収録:2017年7月1日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD6
ヤニック・ネゼ=セガン(指) 
リサ・バティアシヴィリ(Vn)
収録:2016年6月26日 ヴァルトビューネ、ベルリン(ライヴ)
■BD7
サー・サイモン・ラトル(指) 
収録:2015年6月28日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ヘニング・カステン
■BD8
リッカルド・シャイー(指) 
収録:2011年8月23日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD9
イオン・マリン(指) 
ルネ・フレミング(S)
収録:2010年6月27日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD10
サー・サイモン・ラトル(指) 
イエフィム・ブロンフマン(P)
収録:2009年6月21日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD11
グスターボ・ドゥダメル(指)
アナ・マリア・マルティネス(S)
収録:2008年6月15日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD12
サー・サイモン・ラトル(指) 
スティーヴン・ハフ(P)ヴェンツェル・フックスCl)
収録:2007年ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD13
ネーメ・ヤルヴィ(指) 
ジャニーヌ・ヤンセン(Vn) 
マリータ・ソルベリィ(S) インゲビョルグ・コスモ(Ms)
収録:2006年6月18日、ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD14
サー・サイモン・ラトル(指) 
カティア&マリエル・ラベック(P)
収録:2005年6月ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD15
サー・サイモン・ラトル(指) 
ラン・ラン(P)
収録:2005年6月ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD16
小澤征爾(指)
マーカス・ロバーツ・トリオ【マーカス・ロバーツ(P) 
ローランド・ゲリン(ベース) ジェイソン・マルサリス(ドラムス)】 
収録:2003年6月29日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:アンドレアス・モレル
■BD17
マリス・ヤンソンス(指) 
ヴァディム・レーピン(Vn) 
収録:2002年6月23日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD18
プラシド・ドミンゴ(指) 
サラ・チャン(Vn) アナ・マリア・マルティネス(S) 
収録:2001年7月1日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD19
ケント・ナガノ(指) 
児玉麻里(P) 児玉桃(P) 林英哲(和太鼓) 
スーザン・グレアム(Ms) 
収録:2000年6月25日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
■BD20
ダニエル・バレンボイム((指)ピアノ)
収録:1998年6月21日ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)



画面:16:9、1080i Full HD
音声:PCMステレオ、DTS HD MA5.1
リージョン:All
ボックスサイズ:127o×127o×127o (WDH)
38時間
ベルリン・フィルが毎年シーズンの最後に野外で行うヴァルトビューネ・コンサート。未発売のコンサート映像を含む20枚組のブルーレイ・ボックスがリリースさ れます。ヴァルトビューネは、野外コンサートならではのリラックスした会場の雰囲気の中、至福の音楽を楽しめるコンサートです。ヴァルトビューネは、古代ギリシャ の円形劇場をモデルに、1936年のベルリン・オリンピックに合わせて造られた建造物の一つ。当初はディートリヒ・エッカートビューネという名称で、オリンピック では器械体操などの競技が行われました。オープンエアのコンサートながら、聴衆により良い音を届けていることにも定評があり、ベルリン郊外の森に広がる開放 的な場所で行われるコンサートは、ベルリンっ子だけではなく世界中から集まってきます。
ボックスには2022年最新コンサート映像も収録。「シンフォニック・ピクチャーズ」と題して行われ、キリル・ペトレンコ指揮によりロシアプログラムでシーズン を鮮やかに締めくくりました。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番には、急病のダニール・トリフォノフに代わって2016年にこの作品でベルリン・フィルにデビュー したキリル・ゲルシュタインが登場。メイン・プログラムには、ムソルグスキーの代表作「展覧会の絵」が演奏されました。そして世界的パンデミックで厳しいシーズ ンとなった2020/21年の締めくくりは「アメリカン・リズム」。マルチパーカッション奏者のマルティン・グルービンガーがジョン・ウィリアムズによる映画音楽を 使用した「スペシャル・エディション」を披露しました(本ボックスには権利の関係で収録されておりません)。また、ウェイン・マーシャルが指揮者としてベルリン・ フィルにデビュー。バーンスタインの作品を指揮するほか、2002年に演奏したガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」では彼のピアノ・ソロも再び聴くこ とができます。
そしてこれまで未発売だった、2004年、2008年の映像も今回のボックスで初登場。2004年には当時まだ22歳のラン・ランがソリストとして登場。ラトル の指揮で冒頭チャイコフスキーのピアノ協奏曲を演奏し観客を魅了しています。2008年は世界の舞台で注目され始めていた27歳のグスターボ・ドゥダメル。ドゥ ダメルはこの時がベルリン・フィル・デビュー。南米の作曲家の音楽をエネルギッシュに振って鮮烈なデビューを飾りました。
バレンボイム、シャイー、ドミンゴ、ネーメ・ヤルヴィ、レヴァイン、イオン・マリン、メータ、ケント・ナガノ、ネゼ=セガン、小澤征爾、ドゥダメル、ラトル、そしてキリル・ ペトレンコと錚々たる指揮者たちと世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルが繰り広げるヴァルトビューネ・コンサートBOXを是非お楽しみください。 (Ki)

Chandos
CHSA-5260(1SACD)
プーランク:管弦楽作品集
シンフォニエッタ
トルヴィールで水浴する女、
将軍の演説(1幕の合作バレエ「エッフェル塔の花嫁花婿」より)
パストゥレル(1幕の合作バレエ「ジャンヌの扇」より)
1幕のバレエ「典型的動物」
ブラムウェル・トーヴェイ(指)、
BBCコンサート・オーケストラ

録音:2022年3月、ワトフォード・コロッセウム(イギリス)
2022年7月に惜しまれつつこの世を去ったアメリカ・カナダのクラシック音楽界の重鎮、ブラムウェル・トーヴェイのラスト・レコーディング。有名曲とあまり聞かれることのない作品を組み合わせ、プーランクの音楽のウィットと魅力を完璧に捉えた1枚です。トーヴェイは、作曲家としても指揮者としても非常に優れた多才な音楽家であり、次世代の音楽家の育成にも力を注いでいました。BBCコンサート・オーケストラをはじめとする英国のオーケストラで首席指揮者を務めたほか、バンクーバーSOの音楽監督を18年間務め、グラミー賞も受賞しています。「エッフェル塔の花婿花嫁」と「ジャンヌの扇」は、プーランクがフランス6人組のメンバーや、ラヴェル、イベール、ルーセル、フローラン・シュミットといった同時代の作曲家と合作した珍しいバレエ音楽。このアルバムではプーランクが担当した部分を収録しています。

Cala Signum
SIGCD-2159(1CD)
ラヴェル:作品集
鐘の谷(グレインジャー編)、
水の戯れ (ヴィアカヴァ編)、
スペイン狂詩曲、
絞首台(グーセンス編)、
ピアノ協奏曲 ト長調*、
5つのギリシャ民謡**、
マ・メール・ロワ
ジェフリー・サイモン(指)、
フィルハーモニアO、
グウェンドリン・モク(P)*、
サリー・バージェス(Ms)**

録音:1991年2月8日-12日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(ロンドン)
珍しい編曲版を収録していくジェフリー・サイモンによるラヴェル作品集がCala Signumレーベルから再登場!このアルバムではピアノ作品である「鐘の谷」や「水の戯れ」といった作品を管弦楽版で収録しています。「鐘の谷」ではグレインジャーがチャイムなどを用いた見事な編曲で曲の雰囲気を引き出しています。また「水の戯れ」も原曲の魅力を損なうことなく美しく仕上がっています。グウェンドリン・モクをソリストに迎えた「ピアノ協奏曲」と共にお楽しみください。
Cala Signum
SIGCD-2160(1CD)
ラヴェル:5時のフォックストロット
5時のフォックストロット(パーマー編)、
ボレロ、亡き王女のためのパヴァーヌ、
ツィガーヌ*、ラ・ヴァルス、
ハバネラ形式による小品(オエレ編)**、
バレエ音楽 「ダフニスとクロエ」第2組曲
ジェフリー・サイモン(指)、
フィルハーモニアO、ステファニー・チェイス(Vn)*、ハン・デ・フリースOb)**

録音:1986年4月16日-17日&1991年2月8日-12日
ジェフリー・サイモンの手腕がフルに発揮されたラヴェルの管弦楽作品集がCala Signumレーベルから再登場!ウィットに富んだ「5時のフォックストロット」から始まり、フィルハーモニアOのもつエレガントな響きを存分に活かしたこのアルバムでは特に「「ダフニスとクロエ」第2組曲」が聴きものです。美しく響く「夜明け」の場面などジェフリー・サイモンの指揮で色鮮やかに現れます。

KAIROS
0022000KAI(1CD)
アンドルー・マッキントッシュ:Little Jimmy
I have a lot to learn(2019)(Pソロのための)
Learning(2021)(パーカッションソロ、フィールド・レコーディングとサイン・トーンのための)
Little Jimmy(2020)(2台ピアノと2人の打楽器奏者のための)
ヤーン/ワイアー(アンサンブル)

録音:2021年8月26日-27日
作曲家であるアンドルー・マッキントッシュは、ヴァイオリニストの一面も持ち南カルフォルニア大学で作曲、ヴァイオリン、古楽演奏について学びました。彼の作品には自然やほかの芸術分野の形式やアイデアを用いることが多く、これまでにもロサンゼルスPOや、インダストリー・オペラ・カンパニー、そしてヤーン/ワイアーなど数多くのアーティストから委嘱されています。このアルバムに収録されているヤーン/ワイアーのために作曲された「Little Jimmy」ではアンヘレス国立森林公園で録音された風の音や鳥の声が素材として用いられていますが、その後アンヘレス国立森林公園では大規模な火災が起き大部分が焼失してしまいました。そのためマッキントッシュが収めた風の音や鳥の声が使われているこの作品は一種のアーカイヴともいえるでしょう。

Da Vinci Classics
C-00616(1CD)
弦楽セレナーデ集
ドヴォルザーク:弦楽セレナーデ ホ長調 Op.22
チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調 Op.48
KLKSO、アルフォンソ・トディスコ(指)

録音:2021年7月、リヴィウ・ナショナル・フィルハーモニック(ウクライナ)
ドヴォルザークとチャイコフスキーの2大「弦楽セレナーデ(弦楽セレナード)」という思い切ったカップリングにウクライナのオーケストラ、KLKSOと共に取り組むのはイタリアの指揮者でありピアニストのアルフォンソ・トディスコ。
1994年生まれのアルフォンソ・トディスコは、サレルノのマルトゥッチ音楽院で指揮とピアノを学んだ後、ナポリのポンペイ・アルテムス・アンサンブルの芸術監督に就任。着実に活躍の場を広げています。

WERGO
WER-7387(3CD)
B.A.ツィンマーマン-リコンポーズド〜管弦楽のためのオリジナル作品と編曲集
■CD1
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:ブラジル奇想曲『アラゴア
ナ』〜管弦楽のためのバレエ(1951/1955)
ヴィラ=ロボス:ピアノのための『カボクロの伝説』(1920)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1953)】*
ミヨー:ピアノのための舞踊組曲『ブラジルへの郷愁』Op.67(1920-1921)より第3曲「レーメ」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1951)】*
第1曲「ソロカーバ」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1951)】*
カゼッラ:子供のための11の小品Op.35(1920)より第4曲「ボレロ」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1951)】*
第9曲「カリヨン」【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1952)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマ:ピアノのための『エクステンポラーレ』よりボレロ・モデラート(1943)
【B.A.ツィンマーマン自身による管弦楽版(1950)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:管弦楽のための『Chunchitos』(1956)*
/『Laquitas』(1956)*/『Pjusi-Phias』(1957)*
〜ハンス・ヘルフリッツ(1902-1995):ピアノのためのボリビアのアイマラ族
とケチュア族の民謡に基づく舞曲とアリア『アル・アムニャス』(1943)第4曲、
第10曲、第3曲に基づく
ジャン・バティスト・ヴェッカーラン:ピアノのための『18世紀のフランスの歌』(1894)より
「ベルジェール・レジェール」【B.A.ツィンマーマンによるソプラノと管弦楽版(1950)】*
「ママ、教えて」【B.A.ツィンマーマンによるソプラノと管弦楽版(1950)】*
「若い女の子」【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1950)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:小管弦楽のための『ほんの少しの無』〜マルセル・エイメの「月の鳥」にちなんだ、光と月と鳥の音楽(1964)
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:13管楽器のための『ライン・キルメス
舞曲』(1962)
■CD2
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:フレッド・シュネッケンブルガーのアイ
デアによる架空のバレエ音楽『コントラスト』〜小管弦楽のための(1953)
ムソルグスキー:ピアノのための『クリミア南岸にて』(1879-80)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1949)】*
ムソルグスキー:ピアノのための即興曲『村にて』(1880)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1950)】*
リスト:ピアノと声楽のための『3人のジプシー』(1860)
【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1953)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:管弦楽のためのインテルメッツォ(悲しきワルツ)(1949)*
リスト:ピアノと声楽のための『ああ、私が眠るとき』(1849)
【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1954)】*
ラフマニノフ:サロン小品集Op.10(1894)より第6曲「ロマンス」
【B.A.ツィンマーマンによるサックスと管弦楽版(1950)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:ピアノと管弦楽のためのコンチェルティーノ(1950)*
ラフマニノフ:サロン小品集Op.10(1894)より第5曲「ユモレスク」に基づく
ベルント・アロイス・ツィンマーマ:管弦楽のための協奏曲(第3版)
(1946/49)*
■CD3
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:大管弦楽のための1楽章の交響曲(第2版)(1953)
ブゾーニ:2つの舞曲Op.30a(1889)より「バレエの情景第3番」
【B.A.ツィンマーマンによる声楽と管弦楽版(1949)】*
スメタナ:管弦楽のためのポルカ『田舎娘』(1879)
【スメタナ自身によるピアノ版(1880)に基づくB.A.ツィンマーマンによる
新たな管弦楽版(1953)】*
スメタナ:ピアノのためのチェコ舞曲集第2集より第3曲『オヴェス』(1879)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1950)】*
ドヴォルザーク:ピアノのための詩的な音画Op.85(1889)より第11曲「おしゃべり」
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1953)】*
ワルター・ニーマン(1876-1953):ピアノのための『日本』Op.89(1923)より第1曲「茶室」
【B.A.ツィンマーマンによる2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ、ピアノのための編曲版(第1版)(1951頃)】*
コダーイ:7つのピアノ小品Op.11(1910-18)より 第3曲「巷に雨の降るごとく」
【B.A.ツィンマーマンによる2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラ
バス、ピアノのための編曲版(1949)】*
シリル・スコット:2つのピアノ小品Op.47より第1曲『蓮の国』(1905出版)
【B.A.ツィンマーマンによるフルート、ハープ、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための編曲版(1952)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:2つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ピアノのための『古きバレエの思い出』(1950)
〜ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー1656-1746):9つのチェンバロ組曲『音楽のパルナッソス』(1738)より組曲第2番「カリオペ」第2曲バレエに基づく
パウル・ハレツキ:インテルメッツォ・スケルツォーゾ『父と子』(1938出版)
【ベルナルド・パッツィ(B.A.ツィンマーマンの仮名)による小管弦楽版
(1963)】*
エドムンド・ニック(1891-1974):ブルース(1929)
【B.A.ツィンマーマンによる管弦楽版(1954)】*
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:管弦楽のための素描『静止と反転』(1970)
サラ・ウェゲナー(S)
マルクス・ヴァイス(Sax)
ウエリ・ヴィゲット(P)
ハインツ・ホリガー(指)
ケルンWDR響

録音:2000年、2002年、2012年、2017年、2018年

*=界初録音
戦後最も重要で、最も個性的な作曲家といえるベルント・アロイス・ツィンマーマンの、多くの初録音作品を含む3枚組アルバムが登場。もともとはB.A.ツィンマーマン生誕100周年記念として企画されたもので、すべてハインツ・ホリガー(指)WDR製作という望みうる最高レベルの演奏・録音。ここまで包括的にまとまっているのが嬉しい、大注目のセットです。
B.A.ツィンマーマンは同時代の前衛の旗手シュトックハウゼンとは対極にある作曲家で、既存の素材を新たな文脈で再構成するという、コラージュ的ポストモダン的手法を作風の要としました。これは若い頃から様々な既存の歌曲やピアノ曲を管弦楽に編曲していくなかで培った技術や色彩感覚によって達成されたもので、『アラゴアナ』『管弦楽のための協奏曲』『1楽章の交響曲』といったオリジナルの名作たちと数々の編曲作品は、不可分の存在と言えます。それらを組み合わせ、一見雑多で、しかしこれぞ、という収録内容に仕立てたこのアルバムは、多くの引用と再構成によって成り立っているB.A.ツィンマーマンの目くるめく音楽世界を見事に体現しています。
独自の道を突き進んだB.A.ツィンマーマンは、1970年に『静止と反転』を完成させた直後、自らの命を絶ちます。彼の音楽はもしかすると、戦後に前衛の熱風が吹き荒れた20世紀よりも、21世紀の現代にこそ、ふさわしく響くのかもしれません。

Linn
CKD-699(1CD)
アフリカ系アメリカ人作曲家の管弦楽
作品集/ケレン・グレイ、RSNO

ウィリアム・リーヴァイ・ドーソン(1899-1990):ニグロ・フォーク・シンフォニー (1934/1952改訂)
ジョージ・ウォーカー(1922-2018):弦楽のための抒情詩 (1946/1990改訂)
ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978):交響曲第1番「アフロ=アメリカン」 (1931)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO
ケレン・グレイ(指)

録音:2022年2月21-22、6月20日スコットランド・スタジオ、グラスゴー、UK
サウスカロライナ出身のアフリカ系アメリカ人指揮者ケレン・グレイが祖国の先人たちに敬意を表し、彼がアシスタント指揮者を務めるロイヤル・ スコティッシュ・ナショナル管と共に、深い共感を持って描きあげたアルバム。アフリカ系アメリカ人として初めて、作曲と演奏の両方で大きな成 功を収めたスティルの「アフロ=アメリカン」は、ブルースやデキシーランドなどを盛り込んだ代表作。スティルとほぼ同世代のドーソンによる「ニグ ロ・フォーク・シンフォニー」も黒人霊歌の要素を取り入れ、後年さらにアフリカのリズムを用いて改訂された作品。アフリカ系アメリカ人作曲家と して初めてピュリッツァー賞を受賞したウォーカーの代表作である「抒情詩」は元々「嘆き」というタイトルで、バーバーの「アダージョ」と同じように 弦楽四重奏曲の中間楽章が原曲の美しい作品。亡くなった彼の祖母に捧げられています。

BR KLASSIK
BR-900340(2CD)
NX-B09
ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」(朗読付き)
【CD1】 朗読付き
1. Ouverture 序曲 Sostenuto, ma non troppo
2. Vernommen habt ihr die gewaltigen Tone(朗読)
3. Lied リート Die Trommel geruhret!(クレールヒェン)
4. So freue dich, denn kurz ist alle Freude(朗読)
5. Zwischenakt 幕間の音楽 I. Andante - Allegro con brio
6. Wo Egmont wandelt hoch auf steilem Pfad(朗読)
7. Zwischenakt 幕間の音楽II. Larghetto
8. Freudvoll und leidvoll - das ist das Los des Lebens und der Liebe(朗読)
9. Lied リート Freudvoll und leidvoll, gedankenvoll sein(クレールヒェン)
10. Egmont tritt herein in einem Reitermantel(朗読)
11. Zwischenakt 幕間の音楽 III. Allegro - Allegretto
12. Erwache, Held! In deinem Vaterlande muss, wer es liebt,
 der Freude nun entsagen(朗読)
13. Zwischenakt 幕間の音楽III (続き). Marcia. Vivace
14. Umgarnt vom Netz des schlauen Jagers steht nun Egmont(朗読)
15. Zwischenakt 幕間の音楽IV. Poco sostenuto e risoluto
  - Larghetto - Andante agitato
16. Du Klarchen, treues Herz, wie kannst du leben(朗読)
17. Klarchens Tod bezeichnend クレールヒェンの死 Larghetto
18. Gesprochen ist das Urteil, wenn sich der Morgen rotet(朗読)
19. Melodrama メロドラマ Poco sostenuto. Suser Schlaf!
Du kommst wie ein reines Gluck(朗読)
20. Verschwunden ist der Kranz(朗読)
21. Siegessymphonie 勝利のシンフォニーAllegro con brio
【CD2】 音楽のみ
1. Ouverture 序曲 Sostenuto, ma non troppo
2. Lied リート Die Trommel geruhret! (クレールヒェン)
3. Zwischenakt 幕間の音楽 I. Andante - Allegro con brio
4. Zwischenakt 幕間の音楽 II. Larghetto
5. Lied リート Freudvoll und leidvoll, gedankenvoll sein (クレールヒェン)
6. Zwischenakt幕間の音楽 III. Allegro - Allegretto - Marcia. Vivace
7. Zwischenakt 幕間の音楽IV. Poco sostenuto e risoluto
  - Larghetto - Andante agitato
8. Klarchens Tod bezeichnend クレールヒェンの死 Larghetto
9. Melodrama メロドラマ Poco sostenuto
10. Siegessymphonie 勝利のシンフォニーAllegro con brio
.序曲 ハ長調 「命名祝日」 Op. 115
アウグスト・ツィルナー(朗読)
クリスティーナ・ランツハーマー(S)
ミュンヘン放送O
ジョン・フィオーレ(指)

録音:2022年2月15-18日(音楽)
2022年3月21日(朗読)
1787年に執筆されたゲーテの戯曲『エグモント』。1809年にウィーンでこの劇が上演される際、ウィーン宮廷劇場の支配人であるヨゼフ・ハルトルは劇音楽 をベートーヴェンに依頼、かねてからこの分野に強い関心を抱いていたベートーヴェンは依頼を快く引き受け、ほぼ半年間を費やして曲を書き上げ自らの指 揮で初演しました。 物語の題材はフランドルの軍人エグモント(エフモント)の英雄的なエピソードであり、ベートーヴェンは彼自身の政治的関心も絡めた、力強く荘厳な音楽を 付けました。ベートーヴェンの心情に沿ったドラマティックな作品は当時の一般的な付随音楽のレベルをはるかに超えた見事なものであり、とりわけ最後の 「勝利のシンフォニー」はゲーテが求めた結末とドラマの筋書きを明確に表現しています。 劇本来の姿に近いドイツ語による朗読劇(CD1)と、朗読無しで音楽部分だけを味わえるもの(CD2)の2枚組です。 朗読を担当するアウグルト・ツィルマーはオーストリアからアメリカに渡った両親を持つ名優。情感のこもった迫真の語りが聴きどころです。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

Linn
CKD-666(2CD)
NX-D09
バッハ:管弦楽組曲(全4曲) ダニーデン・コンソート(古楽器使用)
ジョン・バット(チェンバロ、指揮)

録音:2021年5月15-18日、2022年2月27日 ユーディ・メニューイン音楽学校、サリー、イングランド
ヘンデルやバッハの大作声楽曲でユニークな解釈を打ち出し、LINNに数多くの名盤を刻んできたスコットランドの古楽器アンサンブル、ダニー デン・コンソート。久々の器楽のみの録音は彼らならではの丁寧な解釈が映えるバッハの管弦楽組曲です。バッハの多くの合奏作品と同じ く、これら4つの組曲は礼拝に音楽を使わない宗派のケーテン宮廷に彼が仕えていた頃、大半の原型が作曲されていたと考えられています が、現在広く知られている版はライプツィヒ聖トーマス教会の聖歌隊監督としての仕事に追われながら、市内のコーヒーハウスで定期的に音 楽会を指揮するなど、充実した活躍が続いた後年にまとめられており、第3番と第4番は金管・打楽器も入る祝典的な構成。ここでダニーデ ン・コンソートはあえて18世紀の一般的な楽団規模に近い小ぶりの弦楽編成をとり(Vnは3人と2人、ヴィオラ1人に対しチェロとコン トラバスは各2人)、各声部の動きが平明に伝わる流れの中で、それぞれのプレイヤーの持ち味を活かした端正にして躍動感あふれる音作り を披露してくれます。LINNならではの自然な息吹を伝えるエンジニアリングもあり、細部までよく考え抜かれたバッハの音楽を改めて深く味わ える抜群の好演として見過ごせません。

Capriccio
C-5506(2CD)
NX-B05
フンパーディンク:劇付随音楽『青い鳥』全曲版

【CD1】
劇付随音楽『青い鳥』(全曲)*

【CD2】 ボーナスCD
7つの交響的絵画 ? 劇付随音楽『青い鳥』より
1. Vorspiel 前奏曲:Der Weihnachtstraum クリスマスの夢
2. Die Verwandlung 変容
3. Das Land der Erinnerung あこがれの国
4. Die blauen Vogel 青い鳥
5. Friedhof - Zaubergarten - Reich der Zukunf
 墓地 - 魔法の庭 - 未来への扉
6. SterneNoeigen 星の雨
7. Die Heimkehr 帰宅
ユーリ・テツラフ(ナレーター)*
ベルリン放送cho
ベルリンRSO
シュテフェン・タスト(指)

録音:2021年6月22-25日、9月27日
全曲版=世界初録音
1908年に発表されたモーリス・メーテルリンクのクリスマスのための童話劇『青い鳥』。 木こりの子供、チルチルとミチルが夢に出てきた妖精に導かれ"幸福の青い鳥"を探しに行き、数々の場所をめぐりながら冒険をしたのち、最後は自分たちの 家で青い鳥を見つけるという物語です。 メーテルリンクの作品は、それまでにも「アリアーヌと青髭」や「ペレアスとメリザンド」として歌劇化され成功を収めていたため、この新作にも多くの作曲家が曲 をつけようと試みました。フランスの作曲家アルベール・ヴォルフがいち早く歌劇化した作品は、メトで初演されたものの、その後は忘れられてしまいましたが、 1912年にマックス・ラインハルトがベルリンで上演した劇は大成功。この時に音楽を付けたのが、歌劇「ヘンゼルとグレーテル」で名を上げたエンゲルベルト・フ ンパーディンクでした。 この総譜は出版されることがありませんでしたが、100年以上の時を経て、今回指揮者シュテフェン・タストによって初録音。タストはワーグナーを思わせる厚 みのある響きを持つ音楽を自在に紡ぎ出し、夢のような物語として聴かせます(CD2に収録された「七つの交響的絵画」はタストが手稿譜から演奏会用ス コアを作成した際、独自に組曲として編纂したもので、劇付随音楽とは別音源です)。鮮やかな語り口で物語を朗読するのは、ドイツの人気ナレーター、 ユーリ・テツラフ。子供向けテレビ番組のプレゼンターを務めるほか、家族で親しめるクラシック・コンサートの脚本、演出を手掛けるなど、音楽の普及に尽力 しています。 ※ナレーションはドイツ語、ブックレットにはドイツ語と英語が記載されております。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

KLANGLOGO
KL-1526(1CD)
ショスタコーヴィチ:管弦楽作品集
ジャズ組曲第2番
ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op.35*
バレエ「黄金時代」組曲 Op.22a
ハワード・グリフィス(指)、
フランクフルト・ブランデンブルク州立O、
アントニー・バリシェフスキー(P)*、
ロマン・ルルー(Tp)*

録音:2018年1月23日-26日、コンサートホール・“ C.P.E.バッハ”・フランクフルト(オーダー、ドイツ)
Klanglogoレーベルの新規取り扱い開始を記念して、これまで数々の名録音を世に送り出しているイギリスの名指揮者ハワード・グリフィスと、彼が音楽総監督を務めていたフランクフルト・ブランデンブルク州立Oによるショスタコーヴィチ・アルバムを日本語解説付きの国内仕様盤としてリリースいたします!
ハワード・グリフィスは1950年イギリス生まれの指揮者。ロンドンの王立音楽大学を卒業後世界各地の一流オーケストラの指揮台に立っており、これまでに様々なレーベルからリリースされてきたディスクは100枚を数えます。グリフィスが2007/08シーズンから2018年まで音楽総監督を務めたフランクフルト・ブランデンブルク州立O(ヘッセン州のフランクフルト・アム・マインではなくポーランド国境近くのブランデンブルク州のフランクフルト・アン・デア・オーダーが拠点)は、浮ヶ谷孝夫の指揮による日本公演での成功をはじめ、わが国においても着実にファンを獲得しているオーケストラ。大衆音楽から実用音楽までどんな音楽においても才能を発揮したショスタコーヴィチならではの、交響曲や弦楽四重奏等に見られるシリアスな音楽とは違った軽妙な一面をエネルギッシュな演奏で引き出しています。度重なるラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンへの出演やマスタークラスの開催などで日本でも人気の高いロマン・ルルーの“ピアノ協奏曲第1番”における活躍も聴きもの。

Chandos
CHSA-5270(1SACD)
ベルク:ピアノ・ソナタ ロ短調 Op.1(オーケストレーション:アンドルー・デイヴィス)
パッサカリア(主題と11の変奏による交響的断章)(オーケストレーション:アンドルー・デイヴィス)
3つの管弦楽小品 Op.6
ヴァイオリン協奏曲 「ある天使の思い出に」*
ジェームズ・エーネス(Vn)*、
アンドルー・デイヴィス(指)、
BBC響

録音:2022年2月20日-21日、ワトフォード・コロシアム(イギリス)
驚異的な超絶技巧と澄み渡る抒情性で世界に名を馳せ、グラミー賞、グラモフォン賞、ジュノー賞などの栄誉ある音楽賞を多数受賞してきたカナダの天才ヴァイオリニスト、ジェームズ・エーネス。現在はソロ・アルバムやエーネス・クヮルテットの録音をONYX(オニックス)からリリースしていますが、Chandos(シャンドス)でも協奏曲を中心にバルトーク、プロコフィエフ、ウォルトン、チャイコフスキー、ベルリオーズ、ヤナーチェク、ドヴォルザークなど多くの名盤でN.ヤルヴィ、A.デイヴィス、ガードナー、ノセダらと共演してきました。
新たにChandosからリリースされるのは、英国の名匠アンドルー・デイヴィスとBBCSOとの共演による、アルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲。アルマ・マーラーと建築家ヴァルター・グロピウスの娘マノン・グロピウスの早すぎる死をきっかけに作曲され、『ある天使の思い出に』の副題でも愛されるベルクの代表作(そして最期の作品)を、ジェームズ・エーネスの完全無比な技巧と鋭い感性で描いています。
また、ベルクの音楽のヒーローであるマーラーへのオマージュとも言える「3つの管弦楽小品」(管弦楽のための3つの小品)に加え、アンドルー・デイヴィスによる巧みなオーケストレーションで収録される「ピアノ・ソナタ」と「パッサカリア」にも注目です。

BMC
BMCCD-080(1CD)
アンドラーシュ・セールレーシ:管弦楽と室内管弦楽のための作品集
管弦楽のための音楽(1972)
 響き(1974)
ムジカ・コンチェルタンテ(1973)*
 悲歌(1993)*
ペーテル・エトヴェシュ(指)BBC響
アンドラーシュ・ヴィルヘイム(指)ブダペスト室内SO*、

録音:1998年10月26日(ロンドン)、2002年11月18日-19日(ブダペスト)*
バルトークの全作品と論文を整理し、セールレーシ番号(Sz.)を付与したことで知られるアンドラーシュ・セールレーシ。作曲家としては1968年の「弦楽のための協奏曲第3番」が1970年にユネスコ国際作曲展でその年の優秀作曲賞を受賞し、1985年にはハンガリーにおける文化人最高の栄誉であるコシュート賞を受賞しています。

Hanssler
HC-22068(1CD)
「ラ・ヴァルス」
ベルリオーズ(高橋徹編曲:ローマの謝肉祭
ショパン(トーマス・シャイベ編):レ・シルフィード
ラヴェル(ジーグムンド・ゴルトハンマー編):ラ・ヴァルス
フォーレ(シャイベ編):パヴァーヌ
フランク(シュテファン・ホーデル編):呪われた狩人
ザクセン・ウィンド・フィルハーモニック、
ペーター・ゾンメラー(指)

録音:2022年2月8-11日ドイツ・ウィンド・アカデミー 、シュタイングラント通り(ドイツ)
名門ザクセン・ウィンド・フィルハーモニック(ザクセン管楽フィルハーモニー)がヘンスラー・レーベル初登場!「豊かで輝かしい音色はまるで魔法のよう」と絶 賛される当団は1950年、ライプツィヒ放送吹奏楽団という名称で設立。クラシックからポピュラーまで幅広いレパートリーを演奏する伝統ある団体で、現在はザ クセン・ウィンド・フィルハーモニックとしてドイツ名門オケの実力派で構成しており、音楽的にさらなる拡がりをみせております。当アルバムは2021年から首席 指揮者兼芸術監督となったペーター・ゾンメラーが指揮をつとめた第1弾で、名曲「ラ・ヴァルス」をはじめ、恍惚感、高揚感に満ちた爽やかな演奏を披露してお ります。吹奏楽ファン必聴のアルバムです! (Ki)

Profil
PH-22012(1CD)
ベートーヴェン:祝典劇「献堂式」(全11曲) エヴェリン・ノヴァーク(S)
クラウス・メル テンス(Bs)
ベルリン・ヴォーカルコンソート
ザクセン室内cho
ファビアン・エンダース(指)
ブルノ国立PO

録音:2021年11月19日/ポツダム平和教会(ライヴ)
ベートーヴェンの「献堂式」というと序曲だけが有名で、劇音楽そのものは旧作「アテネの廃墟」の音楽を流用したこともありあまり聴く機会がありません。しか しベートーヴェン最後の純管弦楽作品となった序曲は、「ミサ・ソレムニス」と第9の間の作品番号が示すように音楽的には充実し、劇そのものを味わいたいと思っ た人も多いと思われます。
カール・マイスルの戯曲「献堂式」はベートーヴェンの音楽により1822年10月、ヨーゼフシュタットの劇場の柿落で上演されました。急な依頼だったためベー トーヴェンは「アテネの廃墟」の音楽を流用しましたが、序曲のほかふさわしい曲のない部分のために合唱付きの舞曲と行進曲を新たに書きました。
当録音は2021年11月19日にポツダムで行われた上演のライヴで、観客のあまりの熱狂ぶりを別トラックで1分ほど収めているほど。ベートーヴェンの偉大 さを改めて認識させてくれます。指揮のファビアン・エンダースは1986年生まれのドイツの注目株。バッハやブルックナーの宗教作品が高い評価を受けています が、劇音楽でも独唱や合唱の扱いが巧みで、説得力あふれる演奏を聴かせてくれます。 (Ki)

SWR music
SWR-19121CD(1CD)
NX-B06
ベートーヴェン:序曲集
序曲「レオノーレ」第1番
序曲「レオノーレ」第2番*
序曲「レオノーレ」第3番**
劇音楽「エグモント」序曲#
「コリオラン」序曲##
「プロメテウスの創造物」 序曲+
シュトゥットガルトRSO
ロジャー・ノリントン(指)

録音:2001年9月19-21日、2001年12月19-21日*、2002年3月19-20日**、2004年11月9日#、2005年7月2日##、2008年10月27日+
※全て初CD化
ノリントンは「エグモント」「プロメテウスの創造物」「コリオラン」をロンドン・クラシカル・プレイヤーズと1987年と88年に録音していましたが、歌劇「レオノーレ」に まつわる3つの序曲はこれが初登場。大きなドラマを凝縮した内容を持つ序曲の数々を、弦楽器のノンヴィブラート演奏を基調とする「シュトゥットガルト・サ ウンド」で演奏。ノリントンのベートーヴェン交響曲全集ファンにとっては嬉しいリリースです。

ONDINE
ODE-1411(1CD)
NX-B07

NYCX-10344(1CD)
国内盤仕様
税込定価
トーマス・アデス(1971-)::歌劇「彼女に化粧を(パウダー・ハー・フェイス)」 -ホテル組曲(2018)
見出された場所(管弦楽版)(2016)
おとぎ話の踊り(管弦楽版)(2021)*
夜明け- 任意の間隔で配置されたオーケストラのためのシャコニー(2020)#
ニコラス・コロン(指)
フィンランドRSO
ペッカ・クーシスト(Vn)
トマス・ヌニェス(Vc)
フィンランドRSO
ニコラス・コロン(指)

録音:2021年10月、2022年4月*、2022年5月#
全て世界初録音
※国内仕様盤には原盤解説の日本語訳が付属します。
「トーマス・アデスは前世紀と今世紀における偉大な表現者で、私にとって指揮したくなる作曲家の一人です」--ニコラス・コロン フィンランドRSO(FRSO)の歴史上初めて国外から首席指揮者に迎えれらたニコラス・コロン。正統的な解釈、音色への繊細な配慮、オケの卓 抜なコントロールが称賛されたFRSOとの第1作シベリウス:交響曲第7番他(NYCX-10305[国内仕様盤]/ODE-1404[輸入盤])に続く注目の第2作 はトーマス・アデス! コロンがFRSOに就任して最初のシーズンである2021年秋の『第3回フィンランド放送音楽祭』で、コロンがメインに据えたのはイギリスを代表する作曲家の 一人、トーマス・アデスでした。特に注目されたのが、ペッカ・クーシストが演奏した「Marchentanze おとぎ話の踊り」の管弦楽版世界初演。この曲はルイ・ ヴィトン財団と東京オペラシティ文化財団の共同委嘱を受けてヴァイオリンとピアノのために書かれ、東京オペラシティのコンポージアム2020においてアデス自 身のピアノとリーラ・ジョセヴォウィッツにより初演される予定でしたが、新型コロナ感染症の拡大によりアデスの訪日が中止となり、翌2021年10月にパリで、 アデスとペッカ・クーシストにより初演されました。ここに収録されたのはフィンランド放送(Yle)の委嘱による管弦楽版。作品はイギリス民謡を基調とした4つの 楽章で構成され、アデスらしい冴えたオーケストレーションと超絶技巧に加えて親しみやすい雰囲気をもっており、ひばりが飛ぶさまを描いた第3楽章はヴォー ン・ウィリアムズの「揚げひばり」を彷彿させます。 『ホテル組曲』はアデス24歳の作品で彼の出世作となった歌劇「彼女に化粧を(パウダー・ハー・フェイス)」の素材による管弦楽組曲。この歌劇は実際にあっ た貴族階級のスキャンダルに基づくストーリーを持ち、アルバン・ベルク、ブリテン、ヴァイル、ピアソラなどの影響が感じさせる音楽が付けられています。アデスは この音楽を気に入り、これまで3つの管弦楽組曲を作っており、『ホテル組曲』は最新のもの。 「見出された場所」はスティーヴン・イッサーリスのために書かれた実質的なチェロ協奏曲。水を描いた第1楽章、山(登山家)を描いた第2楽章に続き、瞑想 的な第3楽章を経て、オッフェンバックのカンカンを引用した技巧的なフィナーレで幕を閉じます。 「夜明け」は2020年のBBCプロムスの委嘱作。”Chacony for orchestra at any distance(任意の間隔で配置されたオーケストラのためのシャコ ニー)"という副題は、作曲時の経緯を物語っています。当時、新型コロナウイルスの感染を防ぐためには舞台上で演奏者同士の距離をどれだけとれば安全 かという議論があり、アデスはこの作品を「どんな配置でも演奏できるように」書きました。2020年8月、サイモン・ラトル(指)LSOが初演。

オクタヴィア
OVCL-00788(1SACD)
税抜定価
2022年9月21日発売
R.シュトラウス:アルプス交響曲 作品64 小泉和裕(指)名古屋PO

録音:2022年4月15-16日愛知県芸術劇場コンサートホール・ライヴ
音楽監督就任後、小泉和裕は名古屋フィルとのコンビで、幾多の名演奏を世に送り出してきま した。この500回記念で小泉は、得意曲「アルプス交響曲」を選定し、眼の覚めるようなエネル ギーに満ちた豊潤なライヴを生み出しました。小泉の端正かつ熱気あふれる棒にオケが全霊で 応える姿は、まさしく6年に渡る両者の信頼感や蜜月の象徴でもあり、その最良の結実がここに あります。この壮大な交響曲の豪壮さから細微まで、DSD11.2MHzの高音質レコ―ディング でお楽しみください。(オクタヴィア)

Signum Classics
SIGCD-730(1CD)
ファルケンバーグ:ザ・ムーンズ・シンフォニー
アマンダ・リー・ファルケンバーグ:ザ・ムーンズ・シンフォニー〔I. イオ 〜 Celestial Tug of War、II. エウロパ〜Is there an Ocean? 、III. タイタン〜Equatorial Dunes and Methane Monsoons、IV. エンケラドゥス 〜Rows and Rows of Gigantic Geysers、V. ミランダ〜Monolithic Cliff、VI. ガニメデ 〜Magnetic Forces and Colossal Discoveries、VII. 月〜Earthrise - The Overview〕
ドビュッシー:月の光 L.75-3*
交響的宇宙飛行の考察(アマンダ・リー・ファルケンバーグの詩の朗読)**
マリン・オールソップ(指)LSO
ロンドン・ヴォイシズ、
アマンダ・リー・ファルケンバーグ(P)*
NASA宇宙飛行士ニコール・ストット(朗読)**

録音:2022年5月21日-22日、LSOセント・ルークス(ロンドン)&2022年6月4日、アビー・ロード・スタジオ(ロンドン)
バーンスタインの愛弟子の一人であり、女性指揮者のパイオニアとして獅子奮迅の活躍を見せるマリン・オールソップ(マリン・オルソップ)。角野隼斗(YouTuber「かてぃん」)&ポーランド国立RSOと共演する2022年9月の来日公演でも注目を集めるオールソップの新たなスペシャル・プロジェクト、「ザ・ムーンズ・シンフォニー」がリリース! 「ザ・ムーンズ・シンフォニー」は、オーストラリア出身で映画音楽を中心に多くの国際的なコンクールや音楽賞で受賞してきた女性作曲家&ピアニスト、アマンダ・リー・ファルケンバーグが、過去、現在、未来の月(衛星)探査をドラマティックに描いた新作です。ここでいう「Moons」は地球の衛星「月」だけではなく、衛星全般を指すもので、木星のイオとエウロパ、ガニメデ、土星のタイタンとエンケラドゥス、天王星のミランダなど、月と外惑星の6つの衛星が楽章ごとのタイトルに付けられています。アメリカ航空宇宙局NASAの研究者や技術者、宇宙飛行士らとも議論を重ねて進められたプロジェクトで、音楽と科学を融合させたスペクタクルな合唱交響曲を、オールソップとLSOの壮麗なサウンドで披露します。ボーナス・トラック的な余韻として、ファルケンバーグが弾くドビュッシーの「月の光」、NASAの女性飛行士ニコール・ストットが朗読するファルケンバーグのポエムも収録。
「この曲を聴く人には、音楽の力強さや荘厳さだけでなく、この曲の背後にある科学の素晴らしさも感じることを願っています...私たちは、この宇宙についてほんの少ししか知らないのですから...そして、この交響曲はその事実に光をあて始めます。」マリン・オールソップ

Alba
ABCD-468(1CD)
ヴィリヤム・ニーテュコスキ、ルーツ・ミュージック作曲家
ヴィルャミ・ニーテュコスキ(1895-1985)
1.カウスティネンの行進曲(Kaustislainen marssi) 
2.夏の思い出(Kesan muisto)
3.響きの波(Savellaineita) 
4.喜びと悲しみと(Iloa ja surua) 
5.楽しいポルスカ(Iloinen polska)
6.嘆きの行進曲(Surunvoittoinen marssi) 
7.思い出のバラ(Muistojen ruusuja)
8.移りゆく気分(Tunnelmasta toiseen) 
9.ポルカ・メドレー(Polkkasikerma)
10.短調のシリア・ワルツ(Silia valssi mollissa) 
11.演奏者の挨拶(Soittajan tervehdys)
12.自然の音(Luonnon aania) 
13.愉快にやろう(Reipasta menoa)
14.お別れの行進曲(Jaahyvaismarssi) 
15.スピードの魅惑(Vauhdin hurmaa)
16.憂鬱の秋(Syyssynkkyytta) 
17.アダージョ(Adagio) 
18.夏の感覚(Suvitunnelma)
19.音で遊ぼう(Leikkivat salvelet)
オストロボスニア室内O
マーリン・ブルーマン(音楽監督)

録音:2021年9月13日?15日 スネルマンホール(コッコラ、フィンランド)
フィンランドでもっとも国際的に知られるオーケストラのひとつ、オストロボスニア室内Oは、1972年、指揮者ユハ・カンガスにより中部ポホヤンマー県 のコッコラに学生オーケストラとして創設されました。1989年にプロ・オーケストラに改組。2013年からカンガスの後任としてサカリ・オラモが芸術監督を務め、 2019年秋、スウェーデンのマーリン・ブルーマン Maroij Broman が音楽監督に就任しました。 オストロボスニア室内Oの創設50周年を記念するアルバムではルーツ・ミュージック作曲家」のヴィルャミ・ニーテュコスキViljami Niittykoski (1895?1985)の音楽が特集されます。ニーテュコスキは、毎年7月にフォーク・ミュージック・フェスティヴァルが開催されることで知られるカウスティネン市 のサロンキュラ地区で生まれ、指物師や両親が開墾した農場の仕事で生計を立て、土地の人々が伝えてきた音楽に触れて育ちました。19歳の時に最初の曲「思い 出のバラ」を作り、1930年代の初期には地域のフィドル弾きを集め「サロンキュラ・オーケストラ」も組織。1985年に没するまでに100を超す数の曲を作りま した。 このアルバムでは、「オスカル・メリカント、レーヴィ・マデトヤ、ヘイッキ・クレメッティといったナショナル・ロマンティシズム期の作曲家に倣った世俗と宗教の歌曲、 合唱曲」「サロンオーケストラ・スタイルの器楽曲」「カウスティネン民俗音楽祭に合わせて書いたフォーク・スタイルの小曲」とスタイル分けされる彼の作品が19 曲、演奏されます。 ニーテュコスキ自身のオーケストレーションによる「音で遊ぼう」以外の曲は、ティモ・アラ=コティラ Timo Ala-Kotila(1959?)、イルッカ・コタヤ Ilkka Kotaja(1980?)、ラウリ・プラッカ Lauri Pulakka(1962?)、『フォーク・シーズン』(ABCD 402)のクレータ=マリア・ケンタラ Kreeta-Maria Kentala(1964?)が編曲。プラッカが編曲した「自然の音」は「かなり速いテンポ」の〈春の鳥(Kevatlinnut)〉、「自然なリズム」の〈寄せるさざ波 (Laineiden laiketta)〉〈カッコウの鳴き声(Kaen kukuntaa)〉、「ゆっくりと深く」〈松の葉のささめき(Honkain huminaa)〉と〈コーダ(Coda)〉 の5つの部分からなる小曲です。 (Ki)

NEOS
NEOS-12211(1CD)
マーリン・ボン:管弦楽作品集

(1)avgar, pagar(シンフォニー・オーケストラのための)(2014)*
(2)ripost(シンフォニー・オーケストラを伴うアンプリファイド・コントラバスとアンプリファイド・オブジェクトのための)(2015)*
(3)splinters of ebullient rebellion(シンフォニー・オーケストラのための)(2017/2018)
(4)irimi(シンフォニエッタのための)(2012)*
(1)ケルンWDRSO、イラン・ヴォルコフ(指)
録音:2016年1月29日(ライヴ)
(2)ウリ・フッセネッガー(Cb)、ヨニー・アクセルソン(パーカッション)、南西ドイツRSO、ペーター・ルンデル(指)
録音:2015年11月14日(ライヴ)
(3)南西ドイツRSO、パスカル・ロフェ(指)
録音:2018年10月25日(ライヴ)
(4)クラングフォルム・ウィーン、エンノ・ポッペ(指)
録音:2013年2月9日(ライヴ)

*=世界初録音
ドナウエッシンゲン音楽祭での受賞歴があるスウェーデンの作曲家、マーリン・ボン(1974-)の管弦楽作品集。彼女はクラシックの楽器の音に関する一般的な概念にとらわれることなく、常にその境界線を押し広げるように作曲を行っています。政治や集団と個人の関係をオーケストラで描いた「splinters of ebullient rebellion」は、ドナウエッシンゲン音楽祭のオーケストラ賞(2018)と、スウェーデンの音楽賞、クライスト・ジョンソン賞(2020)を受賞しました。大規模なアンサンブルのための「irimi」は、演奏者のさまざまな体の動きと、楽器の素材に着目したユニークな作品。都市の生活や音も彼女の重要なインスピレーション源であり、ヘルムート・ラッヘンマンの誕生祝いのための書かれた「ripost」では、オーケストラが表現する騒々しい大都市のトンネルを2人のソリスト(コントラバスと打楽器)に探索させ、「avgar, pagar」では彼女の故郷であるヨーテボリのサウンドの表現を試みています。

NEOS
NEOS-12216(1CD)
ペーター・ルジツカ:管弦楽作品集 Vol.4
1-2. アンティフォネ ― ストローフェ(25のソロ弦楽器とパーカッションのための)(1970)
3-10.日は沈む(バリトンとオーケストラのためのフリードリヒ・ニーチェの断片による8つの歌(1997-2007)
11-15. 5つの断片(ラージ・オーケストラのための)(1984-1987)
16-19. 接近と沈黙(Pと42の弦楽のためのシューマンの4つの断片)(1981)
20. サティヤーグラハ。接近と距離(オーケストラのための)(1984)
ペーター・ルジツカ(指)、
NDRエルプPO(1-10)、
ベルリン・ドイツSO(11-20)、
ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン/3-10)、
デイヴィッド・レヴィン(P/16-19)

録音:1986年10月22日、1987年4月13日-15日、1988年5月22日、ベルリン・イエス・キリスト教会(11-20)
2007年8月24日-25日、NDRスタジオ10(3-10)、
2008年10月24日、NDRスタジオ10(1-2)
ハンブルク州立歌劇場、ハンブルクPO、ザルツブルク音楽祭のディレクターを務め、ハンブルク音楽演劇大学の教授でもあるドイツの重鎮作曲家&指揮者、ペーター・ルジツカ(b.1948)のオーケストラ作品集第4作目。
シリーズ第4巻は、ルジツカの若き日の作品(1970年、22歳の時に書かれた「アンティフォネ ― ストローフェ」)の世界初録音から始まり、作曲家、指揮者、芸術監督として現在国際的な音楽シーンでもっとも重要かつ影響力のある人物の一人であるルジツカの初期の創作段階を知ることができます。
トラック11〜20までの3作品は、ベルリンRSO(現 ベルリン・ドイツSO)のために作曲されたもので、作曲者の指揮のもと、ベルリンRSOによって録音されていた1980年代の音源が収録されています。歌曲集「日は沈む」は、フリードリヒ・ニーチェの断片に基づくもので、プログラムの中で唯一特別な位置を占める声楽作品です。この作品は1997年にピアノ曲集として構想され、2007年に声楽とオーケストラ用に拡張して完成しました。いずれも、ルジツカの鋭い感性と幅広い芸術・文化への造詣が伺える佳作が並びます。

KLARTHE
KLA-142(1CD)
フォーレ〜ドラマトゥルギー
フォーレ
(1)パヴァーヌOp.50
(2)付随音楽「シャイロック」Op.57(オリジナル室内オーケストラ版:根本雄伯再構築)(全6曲)
(3)付随音楽「ペレアスとメリザンド」Op.80(ケックランによるオリジナル室内オーケストラ版)(全5曲)
(4)付随音楽「幸福のヴェール」Op.88(未完)
(5)マスクとベルガマスクOp.112(全4曲)
セシル・アシル(S)、
シリル・デュボワ(T)
根本雄伯(指)ムジカ・ニジェラ

録音:2021年5月11-14日/モントルイユ=シュル=メール劇場
手兵ムジカ・ニジェラを率い、フランス近代のオーケストラ秘曲集を次々リリースして注目される根本雄伯。ラヴェル(KLA-083)、ショーソン(KLA-102)、 プーランク(KLA-129)に次ぐ待望の新録音はフォーレ。
曲頭を飾る「パヴァーヌ」は付随音楽として作られてはいないものの、後年「マスクとベルガマスク」にも使われていることで採り上げられました。根本のミンコ フスキ譲りのノンヴィブラートな歌い回しが聖らかで新鮮。「シャイロック」はフォーレ自身が大オーケストラ用に手直ししたもので知られていますが、根本はパリの 国立図書館でオリジナル室内オーケストラ譜を見つけ、それを再構築したのも期待できます。
未完の「幸福のヴェール」は1901年の作で、中国の盲目の賢人の話のため全体が東洋的で中華色にあふれているのがフォーレとしては異色です。きらびやか な中華色は少なく、水墨画のような幽玄な情景が広がります。
フォーレはピアノ曲や室内楽に傑作が多い印象がありますが、オーケストラ曲も独特の典雅な美しさに満ちた世界を提供してくれます。根本雄伯とムジカ・ニジェ ラも雰囲気と香りに満ちた演奏を繰り広げています。 (Ki)

Cybele
CYBELE-762201S
(1SACD)
ペーテル=ヤン・ワーヘマンス(1952):作品集
凍結の儀式(2013)
ながい道(2016-2018)
夜のダンサー(2017)
風景のかたち(2013-2014)
アリー・ファン・ベーク(指)
ドーレン・アンサンブル
1952年オランダ生まれの作曲家、ペーテル=ヤン・ワーヘマンスの作品集。ワーヘマンスはヨーロッパ音楽に重きを置き、その伝統の中から新たな発展を試み る作品を発表しています。 (Ki)

Linn
CKD-710(1CD)
ドヴォルザーク:伝説 Op. 59
チェコ組曲 ニ長調 Op. 39
ケルンWDRSO
クリスティアン・マチェラル(指)

録音:2020年11月24-26日、2021年3月3-4日 ケルン・フィルハーモニー、ドイツ
1980年ルーマニア生まれのクリスティアン・マチェラル。トルプチェスキの「ショスタコーヴィチ: ピアノ協奏曲」(CKD659)でLINNデビューしていますが、彼が首席指揮者を務めるケルンWDRSOとのア ルバムは今回が第1弾。ドヴォルザークの「伝説」と「チェコ組曲」(ドラマ「のだめカンタービレ」で使用)とい う、有名曲とは言い難い2曲で臨みますが、抑え気味のダイナミクスの中で中央ヨーロッパの自然を連想 させる曲調を薫り高く表現する手腕はさすが。WDR響と併せてフランス国立Oの音楽監督にも 就任するなど、ヨーロッパで躍進中の彼の実力を十二分に味わうことの出来るアルバムです。

SWR music
SWR-19431CD(10CD)
NX-G09
バレエ・リュスの音楽集

【CD1】…93.196
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』
ドビュッシー(186-1918):戯*
デュカス:「ラ・ぺリ」のファンファーレ#
 舞踏詩「ラ・ペリ」#

【CD2】…93.197
ラヴェル:.『ダフニスとクロエ』(1909)
プーランク:管弦楽組曲『牝鹿』 FP 36*

【CD3】…93.223
クロード・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
フローラン・シュミット(1870-1958):交響詩『サロメの悲劇』 Op. 50(1910年版)*
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『ペトルーシュカ』#

【CD4】…93.234
チャイコフスキー:『白鳥の湖』 Op. 20(抜粋)
『眠りの森の美女』より3つの小品 Op. 66(I. ストラヴィンスキーによる管弦楽編)*
ストラヴィンスキー:交響詩「ナイチンゲールの歌」#

【CD5】…93.253
ファリャ:バレエ音楽『三角帽子』
プロコフィエフ:組曲『道化師』 Op. 21a*

【CD6】…93.237
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『プルチネッラ』*
 花火 Op. 4
R・シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら Op. 28TrV 171
ラヴェル:ラ・ヴァルス#

【CD7】…93.265
オーリック:バレエ音楽『うるさ方』
 牧歌劇

【CD8】…93.289
リムスキー=コルサコフ:シェエラザード*
プロコフィエフ:スキタイ組曲 「アラとロリー」 Op. 20*

【CD9】…93.296
ミヨー:バレエ音楽『青列車』
トマジーニ(1878-1950):組曲『機嫌のよい女』*
ソーゲ(1901-1989):バレエ音楽『牝猫』#

【CD10】…SWR19020CD
ストラヴィンスキー:バレエ音楽『火の鳥』(1910年原典版)
バレエ音楽『ミューズを率いるアポロ』*
【CD1】…93.196
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
シルヴァン・カンブルラン(指)

【CD2】…93.197
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
ヨーロッパ合唱アカデミー
ミヒャエル・ギーレン(指)
マルチェッロ・ヴィオッティ(指)*

【CD3】…93.223
南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル*
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
シルヴァン・カンブルラン(指)
【CD4】…93.234
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
クリスティアン・オステルターク(Vn)*
ユーリ・アーロノヴィチ(指)
若杉弘(指)*
エルネスト・ブール(指)#
【CD5】…93.253
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
オフェーリア・サラ(Ms)
ファブリース・ボロン(指)
キリル・カラビツ(指)*
【CD6】…93.237
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
アーリーン・オジェー(S)
ロバート・ギャンビル (T)
ゲロルフ・シェダー(Bs)
クリストファー・ホグウッド(指)*
シルヴァン・カンブルラン(指)
【CD7】…93.265
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送PO
クリストフ・ポッペン(指)
【CD8】…93.289
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
イェルモライ・アルビカー(Vn)*
アレホ・ペレス(指)*
キリル・カラビツ(指)
【CD9】…93.296
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送PO
ロベルト・ライマー(指)
【CD10】…SWR19020CD
バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツRSO
ゾルターン・ペシュコー(指)
ジェラール・コルステン(指揮*

録音:
【CD1】
2006年11月、2006年7月*、2004年2月#
【CD2】
1997年9月8-10日、1990年7月12日 *
【CD3】
2007年2月、2007年12月*、2002年1月#
【CD4】 ドイツ
1996年6月18-21日、1999年2月12-13日*、1972年1月26日#
【CD5】
2008年5月26-28日、2009年5月7日*
【CD6】 ドイツ
1985年*、2007年2月8日、2005年12月30-31日#
2007年5月25日##
【CD7】
2009年3月30日 - 4月11日
【CD8】
2011年3月2-3日、2011年11月23日*
【CD9】 SWR Studio
2011年11月21日、2012年1月20日*、2012年11月23-24日#
【CD10】
2001年7月6-10日、2012年6月12-13日*
ロシア出身の興行師でプロデューサーのセルゲイ・ディアギレフが1909年にパリで旗揚げしたバレエ・リュス(ロシ ア・バレエ団)。ディアギレフが1929年に亡くなるまでの20年にわたり、バレエのみならず20世紀の芸術史に特 筆大書されるほどのインパクトある活動を続けました。 ディアギレフは自身が愛する神話や伝説のモチーフをバレ エに採り入れるとともに、ストラヴィンス キー、ラヴェル、プロコフィエフ、ドビュッシー、サティなど気鋭作曲家たちに 次々と新作を委嘱。そのようにして生まれた作品の数多くが20世紀を代表する名作として今もオーケストラのレ パートリーに残っています。またディアギレフはピカソ、カンディンスキー、マティスなどの画家、フォーキン、ニジンス キー、バランシンなどの振付家、ココ・シャネルなどの衣装デザイナーも巻き込み、その舞台は舞踏と音楽のみなら ず最先端の総合芸術として常に注目され、時にスキャンダルや大論争も巻き起こしつつ、西洋音楽と舞台芸術 に今に続く影響を及ぼしました。 このBOXは、 ディアギレフの委嘱によって作曲されたバレエ音楽や、ニジンスキーらの発案によりバレエに使用さ れた数々の名作をSWR CLASSIC傘下のオーケストラによる録音で収録したもの。抜群の機能性を持つドイツ の放送オーケストラらしい、切れ味の良いサウンドが聞きものです。
SWR music
SWR-19110CD(1CD)
NX-B06
バルトーク:作品集
弦楽オーケストラのためのディヴェルティメントBB 118Sz. 113
パーカッション・アンサンブルのためのピアノ作品編曲集[ベルンハルト・ヴルフ(1948-)編]*
ミクロコスモス 第6集 BB 105Sz. 107- 第2番
戸外で BB 89Sz. 81? 第4番「夜の音楽」
アレグロ・バルバロ BB 63Sz. 49
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 BB 114Sz. 106#
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送POのパーカッション・アンサンブル*【シュテファン・ベーンライン(ティンパニ)、マルティン・フリンク、ミヒャエル・ゲルトナー、ヨッヘン・イッレ・ゾヴィー】
【ゲスト】シュペラ・マストナク、太田 有香、マックス・リーファー

ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送PO
ピエタリ・インキネン(指)

録音:2020年9月11-13日、2021年4月18-19日*、2021年4月18日、20-23日#
バルトークがパウル・ザッハー率いるバーゼル室内Oのために書いた2つの名作と、彼のピアノ曲をパーカッション・アンサンブルに編曲した3作品を収 録した1枚。「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939年に作曲された古典的な形式を持つ作品。当時の不穏な空気はほとんど感じられない明快な音 楽はバルトークの真骨頂を示すものです。また「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」は1936年にバーゼル室内Oによって初演された時から 大成功を収め、批評家たちから傑作と賞賛されました。 指揮は、日本フィル・ハーモニーとドイツ放送PO(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送PO)で首 席指揮者を務めるピエタリ・インキネン。オペラをはじめ様々なレパートリーを持ち、これまでにもドイツ放送POとはドヴォルザークやプロ コフィエフの交響曲を録音し高く評価された彼は、このバルトークでも極めて力強く、魅力ある演奏を聴かせます。 また、オーケストラのメンバーと、ドイツ在住の打楽器奏者太田有香を含むゲストたちによって演奏された3曲のピアノ作品は、打楽器を愛し、作品に多用し たバルトークを想定したパーカッション・アンサンブルによる編曲版。これが原曲と言われば信じてしまうほどの仕上がりが楽しめます。バルトークがパウル・ザッハー率いるバーゼル室内Oのために書いた2つの名作と、彼のピアノ曲をパーカッション・アンサンブルに編曲した3作品を収
録した1枚。「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939年に作曲された古典的な形式を持つ作品。当時の不穏な空気はほとんど感じられない明快な音
楽はバルトークの真骨頂を示すものです。また「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」は1936年にバーゼル室内Oによって初演された時から
大成功を収め、批評家たちから傑作と賞賛されました。
指揮は、日本フィル・ハーモニーとドイツ放送PO(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送PO)で首
席指揮者を務めるピエタリ・インキネン。オペラをはじめ様々なレパートリーを持ち、これまでにもドイツ放送POとはドヴォルザークやプロ
コフィエフの交響曲を録音し高く評価された彼は、このバルトークでも極めて力強く、魅力ある演奏を聴かせます。
また、オーケストラのメンバーと、ドイツ在住の打楽器奏者太田有香を含むゲストたちによって演奏された3曲のピアノ作品は、打楽器を愛し、作品に多用し
たバルトークを想定したパーカッション・アンサンブルによる編曲版。これが原曲と言われば信じてしまうほどの仕上がりが楽しめます。

DACAPO
MAR-8.226086(1CD)
NX-B07
ベント・セアンセン(1958-):都市の島(2014?2015)- ヴァイオリン、チェロ、ピアノと管弦楽のために
第2交響曲(2016-2019)- 管弦楽のために*
トリオ・コン・ブリオ・コペンハーゲン
ホン・スジン(Vn)
ホン・スギョン(Vc)
イェンス・エルヴェケア(P)
デンマーク国立SO
ユッカ=ペッカ・サラステ(指)

録音:2021年8月23-25日
2020年2月27-28日(ライヴ)*
全て世界初録音
デンマークを代表する現代作曲家ベント・セアンセン(ソレンセンとも)。彼が音で語る宇宙には、孤独、郷愁、喪 失感や離別の悲しみが盛り込まれていると評されています。 このアルバムに収録された「L’Isola della Citta 都市の島」は三重協奏曲の形式を取る作品。セアンセン自 身が語る「この音楽は、私の他の音楽のほとんどがそうであるように夜に書かれたため、夜の雰囲気が広がりま す」この言葉そのままに、ヴァイオリン、チェロとピアノがオーケストラと静かな語らいを繰り広げます。これまでにもセ アンセン作品を数多く演奏しているトリオ・コン・ブリオ・コペンハーゲンの3人がソリストを務めています。「交響曲 第2番」は古典的な形式を持つ作品。豊かな楽想と旋律を備えた聴きごたえある曲です。ユッカ=ペッカ・サラス テが指揮するデンマーク国立SOの演奏で。


スロヴェニア放送
ZKP-115639(4CD)
「ロイゼ・レビッチ・アンソロジー」

■CD1〜管弦楽作品I
(1)「香草」(1965/rev.1986)〜メゾ・ソプラノと管弦楽のための
(2)管弦楽のための音楽「カンティーコ I」(1997)
(3)管弦楽のための音楽「カンティーコII」(2001)
(4)「神話と外典」(1998/99)〜バス・バリトンと管弦楽のための

■CD2〜管弦楽作品II
(5)「コラント」(1969)
(6)「クイーンズランド・ミュージック」(1989)
(7)「11月の歌曲集」(1981/82)〜メゾ・ソプラノと管弦楽のための
(8)「タングラム(シルエット・パズル)」(1977)〜室内オーケストラのための
■CD3〜室内楽作品
(9)「インヴィカティオ(呼び出し)」(2002) 〜クラリネットとピアノのための
(10)「ソネット」(1976)〜ピアノのための
(11)「エクスプレッションズ」(1968/rev.1972)〜ヴァイオリン、チェロとピアノのための
(12)「アトリエIII」(1976)〜チェロとテープのための
(13)「イヴェントU」(2002)〜木管五重奏のための
(14)「REJ」(1995)〜アコーディオンのための
(15)「カラー・サークル」(2008)〜7人のパフォーマーのための

■CD4〜合唱作品
(16)「世界への讃辞」(1988)
〜混声合唱と器楽のための
(17)「四季」(1975-97)〜ユースあるいは女声合唱のための
(18)「希望」(2000)〜ユースあるいは女声合唱と 4つのメロディカ
のための
(19)「呪文」(1986)〜ユースあるいは女声合唱のための
(20)「死者の歌」(1991)〜独唱、混声合唱、打楽器とシンセサイザーのための
(21)「もうひとつの愛」(2004)〜アルト、混声合唱と器楽のための
CD1
(1)マリヤナ・リポヴシェク(Ms)、スタニスラフ・マクラ(指)リュブリャナRSO/録音:1981年
(2)マルコ・レトーニャ(指)スロヴェニアPO/録音:1998年10月13日
(3)ダヴィッド・イトキン(指)スロヴェニアPO/録音:2002年3月22日
(4)マルコス・フィンク(B、Br)、アントン・ナヌット(指)スロヴェニアRSO/録音:2000年4月10日

■CD2
(5)サモ・フバッド(指)スロヴェニアRSO/録音:1969年12月24日
(6)マルコ・レトーニャ(指)スロヴェニアRSO/録音:1991年3月25日
(7)エヴァ・ノヴシャーク=ホウシュカ(Ms)、アントン・ナヌット(指)スロヴェニアRSO/録音:1983年9月28日
(8)ウロシュ・ラヨヴィッチ(指)スロヴェニア室内O/録音:1977年10月31日
■CD3
(9)デュオ・クラリピアノ【デュシャン・ソディヤ(Cl)、タチャナ・カウチッチ(P)】/録音:2009年
(10)ニーナ・プレシチェク(P)(録音時期不記載)
(11)トリオ・ローレンツ(P三重奏)/録音:1977年
(12)シリル・シュケリャネク(Vc)/録音:1976年12月2日
(13)スロウィンド木管五重奏団/録音:2003年4月15日
(14)クレメン・レーベン(アコーディオン)/録音:2003年
(15)MD7・コンテンポラリー・ミュージック・アンサンブル(録音時期不記載)
■CD4〜合唱作品
(16)ヨジェ・フュルスト(指)トーン・トムシッチ音楽院cho、ほか/録音:1988年6月27日
(17)(18)カルミナ・シレク(指)カルミナ・スロヴェニカ(合唱)、(18)オルガン&メロディカ奏者達/録音:2001年
(19)トマズ・ピルナット(指)スロヴェニア放送ユースcho/録音:2011年5月24日
(20)マチヤズ・シュチェク(指)スロヴェニア放送室内cho、+打楽器・鍵盤楽器奏者/録音:1995/96年
(21)ストヤン・クレト(指)スロヴェニア放送室内cho、ほか/録音:2004年
スロヴェニア現代音楽界を代表する作曲家ロイゼ・レビッチ(b.1934)の業績を初期作品から近作までを管弦楽曲、室内 楽、合唱作品を通して俯瞰する内容。レビッチは当初、考古学を学んでいたが、後に作曲に転向、現在、スロヴェニア国内 では国宝級の芸術家として指導的立場にある。彼の作品も他の同時代の多くの作曲家と同様、その作曲年代によって、時 代の流行、トレンドと無関係ではない。初期はベルク風の表現主義的なものに始まり、やがて第二次大戦後の様々な傾向、 つまりリゲティの音群作法とクラスター、ブーレーズを思わせるきらびやかな音楽(セリー技法を折衷しているものと思われ る)、あるいはメシアンの影響が見られ、それらが適宜折衷されています。またテープ音楽(Vcとテープのための「アトリエII」) やパフォーマンス作品(7人のパフォーマーのための「カラー・サークル」)など実験音楽にも接近しています。合唱作品では実 験性と中欧、東欧の民族性とロマンティシズムが融合された独自の世界が確立されており、どれも美しい作品(どこかカナダ の作曲家マリー=シェーファーの合唱曲を思わせる)です。

Passacaille
PAS-9904(1CD)
ティム・マリエン(1975-):地下組曲
(1)『地下組曲』(2020)
 未解決通り #1
 明日が始めるゲームI
 未解決通り #2
 弦楽の地下
 未解決通り #3
(2)『Toeenwas』(2010)
(3)『沈黙がその背を破る場所』(2016)
(4)『メリッサ』(2001)
(1)ティップトゥ・カンパニー、シャンダクション
(2)アンサンブル・イクトゥス
(3)アンサンブル・テンポラム
(4)アンサンブル・イクトゥス

録音:(1)2020年11月、(2)2012年4月、(3)2016年9月、(4)2005年1月
ティム・マリエンは1975年ベルギー生まれの作曲家。ハリー・パーチに影響され、独自の微分音を駆使した作品を書いています。チェンバロ、ギター、マンドリ ンといった撥弦楽器をリチューニングして、自由な音程を出せるストリングスと合わせることによって調子っぱずれな世界を描く『地下組曲』をはじめ、不思議な浮 遊感に彩られた作品集です。 (Ki)

Chandos
CHSA-5294(1SACD)

Chandos(国内仕様盤)
RCHSA-5294(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
ハリウッド・サウンドステージ
コルンゴルト:「女王エリザベス」 序曲
デイヴィッド・ラクシン:「ローラ殺人事件」 テーマ
ハーバート・ストサート&ハロルド・アーレン:「オズの魔法使い」 組曲
フレデリック・ロウ:「マイ・フェア・レディ」 より 「トランシルヴァニアのマーチ」&「大使館のワルツ」
マックス・スタイナー:「情熱の航路」 組曲
ジョニー・マンデル:「いそしぎ」 メイン・タイトル
フランツ・ワックスマン:「レベッカ」 組曲(世界初録音)
アルフレッド・ニューマン:「百万長者と結婚する方法」 ストリート・シーン
ジョン・ウィルソン(指)
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2021年9月6日-8日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
※国内盤の解説日本語訳:生塩昭彦)
2度のBBCミュージック・マガジン賞受賞(「レスピーギ:ローマ三部作」〔RCHSA5261/CHSA5261〕と、「コルンゴルト:交響曲嬰ヘ調」〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で著しい躍進を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した“シンフォニア・オヴ・ロンドン”の新録音は、なんと「映画音楽集」!
ジョン・ウィルソンが再結成する前の元祖“シンフォニア・オヴ・ロンドン”は、1958年にバーナード・ハーマンが手掛けたヒッチコック監督の名作『めまい』のサウンドトラックを始め、300本以上の映画の音楽クレジットに登場し、1950年代を代表する録音オーケストラとして名を馳せました。ジョン・ウィルソン自身も、元々は映画音楽やミュージカル・ナンバー、ライト・ミュージックのスペシャリストとして人気を誇った指揮者のため、彼らにとってまさに原点回帰ともいえるスペシャル企画。「虹の彼方に」を含む『オズの魔法使い』や『マイ・フェア・レディ』、『いそしぎ』などの名作に、今回初録音となる『レベッカ』の組曲まで、ハリウッド黄金期の名旋律・名ナンバーを謳歌する充実したプログラムを、Chandosが誇るサラウンド・サウンドのハイブリッドSACDでお届けします。

Danacord
DACOCD-922(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第12集

■CD 1
フレゼリク・ロング(1854-1914)(ラジオ用編曲:テューイェ・テューイェセン(1904-1972):歌劇「三角帽子」(1893)
(2)ヘーコン・バーアセン(1876-1954):歌劇「高貴な客」(1917)- 前奏曲
(3)C. F. E. ホーネマン(1840-1906):歌劇「アラジン」(1888/1902)- 序曲

■CD 2
(1)エドゥアール・ドゥピュイ(1770-1822):歌劇「若さと愚行」(1806)- 序曲
(2)フィニ・ヘンリケス(1867-1940):歌劇「鍛冶屋ヴォロン」(1896)-前奏曲
(3)K. A. ヴィト=クヌセン(1878-1962):歌劇「死神と母親」(1922-31)- 教会の場
(4)C. F. E. ホーネマン(1840-1906):「グア」組曲(1899)(劇付随音楽「グア(グレ)」から)
 序曲、第2幕への前奏曲「ヴォルマーとトーヴェ」、第4幕への前奏曲「トーヴェの葬列」、
 第5幕への前奏曲「グア近くの森で」
(5)スヴェン・S・シュルス(1913-1998):3つのデンマーク舞曲(1960)
(6)クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897-1974):トッカータ(1952)
(7)タタール行進曲*
(8)テーイ・ニールセン(1929-2003):間奏曲ガイオ Op.5(1952)
トマス・イェンセン(指)、
デンマークRSO、
コペンハーゲン・フィルハーモニックO*

■CD 1
(1)ヘンリ・スケーア(バリトン、代官ドン・ヒル)、イーダ・ロホルム(メゾソプラノ、代官の妻ドンナ・メルセデス)、クリステン・ブランケ(テノール、粉屋ルーカス)、ケート・ムラー(ソプラノ、粉屋の妻ナニッタ)、アンドレ・ベク・ニルセン(テノール、市長ドン・ロペ)、エスキル・ラスク・ニルセン(バリトン、執行官トヌエロ)、アイナ・ナアビュー(バスバリトン、ドン・ヒルの召使い)、ホルガー・ヌアゴー(バス、司教)、ヴォルマー・ホルブル(テノール、修道院長)、キアステン・トラーネ・ペータセン(看護婦)、ゲーオウ・ライクト(バス、護衛)、デンマーク放送合唱団
放送:1953年11月28日
(2)放送(ライヴ):1959年6月16日
(3). 放送(ライヴ):1958年11月23日
■CD 2
(1録音:1961年11月12日、公開放送コンサート
(2)録音(ライヴ):1961年1月4日、公開放送コンサート
(3)Kビアギト・バスチャン(S)、ハンス・クリスチャン・アナセン(Bs)、デンマーク放送合唱団男声合唱録音(ライヴ):1961年1月4日、公開放送コンサート
(4)録音(ライヴ):1962年5月5日
(5)放送:1961年11月12日
(6)録音(ライヴ):1962年1月20日、公開放送コンサート
(7)録音:1938年9月8日
(8)録音(ライヴ):1962年1月20日、公開放送コンサート

※復刻/デジタルマスタリング:クラウス・ビューリト
『トマス・イェンセンの遺産』シリーズ第12集は、オペラと劇付随音楽など、デンマークの作曲家たちが劇場のために書いた音楽の特集です。メイン・プログラムの「三角帽子」を作曲したフレゼリク・ロング(1854-1914)は、作曲家ヘンリク・ロングの子に生まれ、12歳の時、王立劇場が上演したボーマルシェの劇『セビーリャの理髪師』で王立Oに加わってギターを弾きました。ニルス・W・ゲーゼが設立した新しい音楽院(現・王立デンマーク音楽アカデミー)でゲーゼとJ.P.E.ハートマンに学び、主にギターと歌曲の作曲家、指揮者として活躍。セシリア協会の合唱団の指揮者を務め、デンマーク初の精鋭アンサンブル「マドリガル合唱団」を設立しました。3幕の歌劇「三角帽子」は、彼がノルウェーに滞在していた1893年夏に作曲した作品。スペインのファリャが20数年後にバレエ音楽を書くことになるペドロ・アントニオ・デ・アラルコンの短編を基に作家でジャーナリストのアイナ・クリスチャンセン(1861-1939)と共同で台本を執筆。ロングの熟達の管弦楽法が発揮された音楽が覚えやすいアリアやデュエットを支える、ユーモラスでチャーミングな作品に作られました。1894年に王立劇場で6回上演された後、上演の記録がなく、イェンセンとデンマークRSOによるラジオ放送のためのこのプロダクションが、ひさびさの演奏です。演出家、俳優としても活動したテノール歌手のテューイェ・テューイェセンが手がけた放送用の版で演奏。このオペラの唯一の録音です。ほかにも、北欧神話を題材にしたヘンリケスの「鍛冶屋ヴォロン」の〈前奏曲〉やヴィト=クヌセンの「死神と母親」といった作品は、かなりレアなレパートリーです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

ALPHA
ALPHA-874(1CD)
ジョン・アダムズ:管弦楽作品集
スロニムスキーのイアーボックス(1995)
父はチャールズ・アイヴズを知っていた(2003)
トロンバ・ロンターナ(1985)
ロラパルーザ(1995)
チューリヒ・トーンハレO
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2022年3月 トーンハレ、チューリヒ、スイス
パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレOによる、現代アメリカを代表する作曲家ジョン・アダムズの管弦楽作品集。ミニマル、ポス ト・ミニマル、ネオ・ロマンティックなどと分類されるアダムズですが、実際はそのどれでもあると同時に一つには括れない柔軟な作風を持ってお り、同時代のジャズやポップスともお互いに刺激を与え合っています。ここにはそんな彼が約20年に渡って書いた作品を収録。「スロニムス キーのイアーボックス」は、ストラヴィンスキーの「ナイチンゲールの歌」のいくつかの瞬間がモチーフになっており、管弦楽の爆発的な色彩を楽し める作品。「父はチャールズ・アイヴズを知っていた」のタイトルは、アダムズによるとモートン・フェルドマンの「フュルステンベルク通りでハイネに 会った」に無意識に触発されたようだとのことで、彼の父親カール・アダムズ(この父親からクラリネットを習ったことが、ジョン・アダムズの音楽の 原点でした)がアイヴズの知り合いだった事実はないそうですが、マサチューセッツとコネティカットという隣りあわせの州に住んでいた彼らが出会 うことがあれば、お互い昼はビジネスマン、夜はアーティストの顔を持つ二人として意気投合しただろうとのこと。曲は、引用を多用したアイヴズ の作品をさらに引用するという手法が用いられた、アメリカならではの作品を作り続けた大作曲家へのオマージュとなっています。「トロンバ・ロ ンターナ」はポスト・ミニマル的な手法で書かれたファンファーレで、「離れたトランペット」を意味する名が示すように、左右に振り分けられた2つ のトランペットが呼び交わす様を神秘的な音響が支える作品。ちなみに「ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン」と共に『2つのファンファー レ』として出版されていますが、これは作曲家が意図したカップリングではないとのことです。「ロラパルーザ」は「傑出したもの(人)、とんでもない もの」といった意味を持つアメリカの俗語で、サイモン・ラトル40歳のプレゼントとして書かれた作品。この語感をもとにしたモチーフがトロンボー ンに現れるほか、様々な要素が組み合わされており、吹奏楽にも編曲された人気曲です。作曲家監修のもと、パーヴォ・ヤルヴィとトーンハレ 管は作品のツボを心得た躍動感あふれる演奏を聴かせており、聴き込むほどにその面白さを実感できるアルバムに仕上がっています。

SUPRAPHON
SU-4312(1CD)
ミロスラフ・カラベーチ(1908-1979):作品集
「時の神秘」Op.31〜大オーケストラための(1953-57)
「ハムレット即興曲」Op.46〜大オーケストラための(1962-63)
「リフレクションズ」Op.49〜オーケストラのための(1963-64)
「メタモルフォーゼII」Op.58〜ピアノとオーケストラのための(1972 rev.1979)
ミロスラフ・セケラ(P)
マルコ・イヴァノヴィチ(指)プラハRSO

録音:(1)2019年10月21-23日、(3)2020年2月6&7日、(2)2020年9月29&30日、(4)2022年3月1&2日
20世紀を代表するチェコ人作曲家ミロスラフ・カベラーチ(1908-1979)。プラハ工科大学で学び、その後にプラハ音楽院で作曲、指揮を学びました。 1932年にチェコ放送の指揮者兼音楽制作のディレクターに就任して以来、長きに渡り同放送の仕事に携わってきました。カラベーチはその生涯と作品において 「悪に屈しない、人間的な理想を追求する」というテーマを前面に押し出し活躍。ナチス占領下と共産主義独裁下のチェコスロバキアでその両方を表現した音楽家 です。
当アルバムにはカラベーチを知る上で欠かせない作品を収録。「時の神秘」は宇宙に対する彼の感情的な恐怖と魅力が表現されている珠玉の作品です。
1960年代チェコスロバキアの政治的抑圧が緩和される中、カベラーチは国際的に高い評価を受け、2つの代表作を生み出しました。シェイクスピア生誕400 年を記念した「ハムレット即興曲」と「リフレクションズ」です。1968年8月のソ連侵攻後、共産党政権は再び締め付けを強化し、国内外を問わず開放的なこの作 曲家の音楽を封じ込めようとしました。
カベラーチは死の数週間前に「メタモルフォーゼII」を完成させました。この最後の作品は、チェコ最古の賛美歌「主よ、私たちを憐れんでください」に着想を得 ており、祈りの言葉「主よ、憐れんでください」を3回繰り返して象徴的に曲を閉じます。
演奏は交響曲全集(SU-4202)でも見事な解釈で評価を集めたマルコ・イヴァノヴィチ率いるプラハRSOです。 (Ki)

GENUIN
GEN-22773(1CD)
ルドルフ・モーザー(1892-1960):弦楽オーケストラのための作品集
弦楽オーケストラのための導入 Op.38-2
オーボエと弦楽オーケストラのための協奏曲 Op.86
弦楽オーケストラのための楽曲 Op.57-4
弦楽オーケストラのための小組曲 Op.38-1(1927)
弦楽オーケストラのためのコンチェルト・グロッソOp.32
ゲヴォルク・ガラベキヤン(指)
イ・テンピ室内O
マルク・ラハト(Ob)

録音:2020年9月14-15日,2021年11月8-9日、スイス バーゼル=シュタット州 リーヘン、68'09
スイスの作曲家、ルドルフ・モーザー(1892-1960)の弦楽オーケストラのための作品集。 ルドルフ・モーザーはスイス、ザンクト・ガレン州のウツヴィルの生まれ、バーゼル育ち。ライ プツィヒ音楽院でマックス・レーガーらに学んだ後、バーセルに戻って音楽院の教授を務め るなど、ここを拠点にした。モーザーの作品がまとまった CD はまだごく僅か。ここに収録さ れている弦楽オーケストラのための作品は 1927年から 1950年までのもので、いずれも新 古典派的作風。穏やかな中にも近代的美感も感じられるモーザーの作品は、今後もっと復 活してよいものでしょう。 ゲヴォルク・ガラベキヤンは、1982 年、アルメニアの首都エレバンの生まれ。元々はヴァイオ リンを学んでいたが、指揮者に転向、2009年から 2011年までルツェルンで学んでいます。 2013 年からイ・テンピの指揮者を務めています。マルク・ラハトは1987 年生まれのオーボエ奏 者。2013年からバーゼルSOの首席オーボエ奏者。

ALPHA
ALPHA-894(1CD)
ストラヴィンスキー:カプリッチョ 〜ピアノと管弦楽のための K050
八重奏曲 〜8つの管楽器のための K040*
春の祭典 K015#
ナターリア・ミルステイン(P)
フランス放送PO
ミッコ・フランク(指)

録音:2021年9月*、10月#、12月
ラジオ・フランス・オーディトリアム
ミッコ・フランクと手兵フランス放送POによる、ストラヴィンスキーの3様の作品を収めた興味深いアルバム。「ピアノと管 楽器のための協奏曲」(1920)に続き、弦楽器を含む編成で1929年に完成した2曲目のピアノ協奏曲とも言える作品が、ここに収められ た「カプリッチョ」。フランスでロシア系音楽一家に生まれた若き名手ナターリア・ミルスタインが、力強くも瑞々しい演奏を聴かせます。1920年 代のストラヴィンスキーは管楽器に重きを置いていましたが、1923年完成の「八重奏曲」は木管と金管の混成でオーボエやホルンを欠くやや 特殊な編成で書かれたもの。ここではフランス放送フィルのメンバーによる妙技を楽しむことが出来ます。1910年にバレエ・リュスのために書か れた代表作「春の祭典」ですが、ミッコ・フランクは大規模な編成をいたずらに鳴らすことなく、深いスコアの読み込みとメリハリの効いたリズム 処理により、作品の持つ狂気と物語性を、決して表面的にならずに緻密に奥深く表現しています。

Albion Records
PALBCD-052(1CD)
国内盤仕様
税込定価

ALBCD-052(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ・オン・ブラス〜ヴォーン・ウィリアムズ:金管バンドのための作品集

1. 吹奏楽のためのフローリッシュ*
2-4. イギリス民謡組曲*
5. 海の歌*
6. ヘンリー5世
7. 天より真実は遣わされる*
8. ロシメドレによる前奏曲
9. 映画 「北緯49度線(邦題:潜水艦轟沈す)」 からの組曲*
10. 3つのウェールズの賛美歌による前奏曲
11-13. テューバ協奏曲ヘ短調
14. 金管バンドのための変奏曲*

*=編曲版または編集版 世界初録音
※金管バンドのための編曲&編集:ポール・ハインドマーシュ(tr.7-9)
フィリップ・リトルモア(tr.1-5, 9, 11-14)
ロス・ナイト(テューバ・ソロ/tr.11-13)、
マーティン・ブラビンズ(客演指揮/tr.7, 8, 14)、
イアン・ポートハウス(音楽監督/tr.1-6, 9-13)、
トレデガー・タウン・バンド

録音:2021年12月4日ー5日&2022年3月25日、ブラングィン・ホール(スウォンジー、イギリス)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き/解説:ポール・ハインドマーシュ&フィリップ・リトルモア(日本語訳:SOREL)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの知られざる作品、埋もれていた作品、未発表作品などを取り上げてきた、ヴォーン・ウィリアムズ協会の自主レーベル「アルビオン・レコーズ(Albion Records)」が贈る、ヴォーン・ウィリアムズ生誕150周年記念アルバム第2弾。本アルバムでは、金管バンドのためのオリジナル作品から、テューバ奏者にとって重要レパートリーのひとつに数えられる協奏曲、吹奏楽の古典的名曲とされる 「イギリス民謡組曲」 の金管バンド編曲版(世界初録音)など、ヴォーン・ウィリアムズがイギリスの管楽器界に与えてきた偉大な歴史を辿ります。
ソリストに迎えられたロス・ナイトは、現在、スイス・ロマンドOのソロ・テューバ奏者として活躍。これまでに、BPOのカラヤン・アカデミーで研鑽を積み、LSO、マリインスキー劇場O、チューリッヒ・トーンハレOなど、世界有数のオーケストラとも共演。2019年の「エオルス国際管楽器コンクール」では、テューバ部門第2位および総合優勝を果たした実力派です。また、2022年9月から、ジュネーヴ高等音楽院の教授の地位に就くことが予定されています。
金管バンド大国としても知られるイギリス。その歴史は19世紀、産業革命の時代にまで遡ります。トレデガー・タウン・バンドは、1849年に起源を持ち、1876年に正式に結成されてからは、数々の金管バンドのコンクールで優勝。音楽監督を務めるイアン・ポートハウス(自身も1995年に同バンドの首席コルネット奏者として活躍)の手腕と、Hyperionでヴォーン・ウィリアムズの交響曲全集を録音し、現在はイングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督を務めるマーティン・ブラビンズ(自身の原点は、ユーフォニアム、トロンボーンでもある)を客演指揮に迎え、150年以上にわたり培われてきた伝統あるサウンドの魅力を引き立たせます。

KAIROS
0013152KAI(1CD)
フリードリヒ・チェルハ:作品集
Bruchstuck, getraumt(2009)
9つのバガテル(2008)
Instants(2006/07)
クラングフォルム・ウィーン、
シルヴァン・カンブルラン(指)、
ゼブラ・トリオ、ケルンWDRSO、
ピーター・ランデル(指)

録音:2009年11月14日、2010年6月18日、2010年8月8日
フリードリヒ・チェルハ(b.1926)は、オーストリアの指揮者兼作曲家で、アルバン・ベルク、アルノルト・シェーンベルクなどの新ウィーン楽派から強い影響を受けており、未完であったシェーンベルクのオペラ「ルル」を完成させたことでも知られています。このアルバムに収められている弦楽三重奏のための「9つのバガテル」は、非常に高度な演奏技術が求められますが、ベートーヴェンの弦楽三重奏曲にも引けを取らない音楽性を持った作品となっています。
KAIROS
0013182KAI(1CD)
フリードリヒ・チェルハ:作品集
1. Und du …(1963)
2. Verzeichnis(1969)
3. Fur K(1993)
ウィーンRSO(1,3)、
アンサンブル・ディ・ライエ(1)、
フリードリヒ・チェルハ((指)1,3)、
ORF合唱団(2)、
エルヴィン・オルトナー((指)2)

録音:1963年8月30日(1)、1983年11月16日(2)、1993年(3)
フリードリヒ・チェルハ(b.1926)は、オーストリアの指揮者兼作曲家で、アルバン・ベルク、アルノルト・シェーンベルクなどの新ウィーン楽派から強い影響を受けており、未完であったシェーンベルクのオペラ「ルル」を完成させたことでも知られています。「Hiroshima」の一言から始まる「Und du …」では語りと電子楽器、そしてオーケストラを用いて、作曲者自らの指揮により演奏され、冷戦中の核兵器の危険性を描いています。
※当タイトルは【初紹介旧譜】となります。旧譜のため急な廃盤、また十分な枚数を確保出来ない可能性がございます。予めご了承下さい。

BIS
BISSA-2642
(1SACD)
ヴァンスカのユン・イサン
尹伊桑:管弦楽のための伝説「新羅」(1992)
ヴァイオリン協奏曲第3番(1992)
室内交響曲第1番(1987)
パク・スーイエ(Vn)
オスモ・ヴァンスカ(指)ソウルPO

録音:2021年8月30日-9月3日/ロッテコンサートホール(ソウル)
ヴァンスカが尹伊桑作品に挑戦しました。それも2020年から音楽監督を務めているソウル・フィルとの共演という興味深いものです。
ユン・イサンは現代作曲家としては珍しく録音に恵まれていますが、オーケストラ曲はドイツをはじめとする外国の団体ばかりでした。彼はスパ イ容疑で1967年にKCIAに拉致・強制送還され死刑宣告を受けました。69年に特赦で釈放されたものの、国外追放となり二度と祖国の地を踏むことはできま せんでした。今日では韓国でも大作曲家とみなされていますが、ソウル・フィル級のオーケストラによるセッション録音の登場は画期的で、歴史的快挙とさえ申せま しょう。
収録された3曲はいずれも後期作品で、1992年の「新羅」は最後のオーケストラ曲。ヴァンスカのどこか東洋的な静謐さと透明感がユン・イサン作品にぴった りで、シベリウスさえ思わせます。同年のヴァイオリン協奏曲第3番は2000年生まれの若手パク・スーイエが独奏を務めているのが注目。彼女の初協奏曲録音と もなり、驚くべき成熟と激しい気質を示しているのが驚きです。 (Ki)

仏Bel Air
BAC-223(DVD)
NX-C09

BAC-523(Bluray)
NX-C09
バレエ『パキータ』(全3幕) 台本:ポール・フーシェ、ジョゼフ・マジリエ
音楽:エドゥアール・デルドヴェス、ルートヴィヒ・ミンクス
音楽(再構成):ユーリ・クラサヴィン
振付:マウリス・プティパ
振付(再構成):セルゲイ・ヴィハレフ、スラーヴァ・サモドゥロフ
パキータ:エカテリーナ・マルコヴィチ
リュシアン:アルセンティ・ラザレフ
イニゴ:マキシム・クレコフキン
ドン・ロペス:ヴィクトル・メハノシン
セラフィーナ:カミラ・ベクナザロヴァ
エルヴィリ伯爵:アントン・グゼーエフ
エルヴィリ伯爵夫人:ナデージダ・シャムシュリーナ
ウラル歌劇場バレエ団
ウラル歌劇場O(エカテリンブルク)
指揮:パヴェル・クリニチェフ
美術:アリョーナ・ピカロヴァ
衣装:エレーナ・ザイツェヴァ
照明:アレクサンドル・ナウモフ
制作:BEL AIR MEDIA  フランソワ・デュプラ
制作参加:MEZZO
協力:フランス国立映画・映像センター

収録:2021年11月 ウラル歌劇場、エカテリンブルク(ロシア)
収録時間:102分
音声:PCMステレオ2.0(DVD&Blu-ray)
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク
Blu-ray…片面単層ディスク 1080i High Definition
バレエ『パキータ』はジョゼフ・マジリエの振付により1846年パリ・オペラ座で初演され好評を博した後、マリウス・プティパが自身のペテルブルク・デビュー作品として新たに振付を行い、1847年ロシア帝室バレエで上演した作品です。このウラル・バレエによる上演はプティパの振付を忠実に復元しつつ、全3幕をかつてないオリジナルなスタイルで演出。ジ プシーの娘パキータとフランス人将校リュシアンの恋が始まる第1幕は19世紀古典バレエの様式で、恋人たちが危機に見舞われる第2幕は20世紀 の無声映画のワンシーンとして、パキータの出生の秘密が明らかになる第3幕は現代のバレエ団が舞台になる、というユニークな構成。そしてラスト はこの『パキータ』の代名詞として知られる古典バレエの極み、『グラン・パ・クラシック』で締め括られます。 打楽器の多彩な使い方が印象的なオーケストレーションに乗って、ウラル・バレエのダンサーたちの躍動的な踊りが繰り広げられ、日本人ダンサーの 西口実希や寺田智羽の端麗なソロも必見です。「ゴールデン・マスク賞」2019年審査員特別賞受賞作!

オクタヴィア
OVCL-00786(1SACD)
税込定価
2022年7月27日発売
エルガー:エニグマ変奏曲 Op.36
ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲Op.42(C. ダンブラヴェヌーによる管弦楽編)
萩森英明:Novelette for Violette On a Theme by Scarlatti
角田 鋼亮(指)
セントラル愛知SO

録音:2022年3月17日愛知井住友海上しらかわホール・ライヴ
角田鋼亮は、2019年4月のセントラル愛知交響楽団常任指揮者就任以来、幅広いプラグラ ミングと演奏活動で各方面から高い評価を得てきました。2021年に任期延長を発表し、さらな る成長に向けて絆を固くしています。 当盤は、2022年3月の定期演奏会から3つの「変奏曲」を収録。ピアノ曲として知られるコレル リ変奏曲では、ダンブラヴェヌーによるオーケストラ編曲版を披露しました。 美しく豪華なヴァリエーションの世界をお楽しみください。(オクタヴィア)


SWR music
SWR-19115CD(4CD)
NX-D03
ロスバウト/フランス音楽集

■CD1
ドビュッシー:作品集
(1)牧神の午後への前奏曲
(2)夜想曲〜「雲」「祭り」
(3)民謡の主題によるスコットランド行進曲
(4)英雄の子守歌(1914)
(5)舞踊詩「遊戯」(1913)
(6)「海」
■CD2
(1)ラヴェル:道化師の朝の歌
(2)ラヴェル:マ・メール・ロワ
(3)ルーセル:小管弦楽の為のコンセール Op. 34
(4)ルーセル:組曲 ヘ長調 Op. 33
(5)ルーセル:交響曲第3番Op. 42
■CD3
イベール:交響的組曲『放浪の騎士』
(2)ミヨー:男とその欲望 Op. 48(1918年器楽版)
(3)モーリス・ジャール(1924-2009):パーカッションと弦楽の為のコンチェルティーノ(1956)
メシアン:クロノクロミー(1959-60)
■CD4
(2)オネゲル:交響曲第3番「典礼風」
(2)マルセル・ミハロヴィチ(1898-1985):交響曲第2番「シンフォニア・パルティータ」 Op. 66(1952)…世界初録音
(3)ミハロヴィチ:トッカータ Op. 44- ピアノとオーケストラの為の(1938-40)*
ハンス・ロスバウト(指)
バーデン=バーデン・フライブルクSWR響


録音:SWR(南西ドイツ放送)
■CD1
(1)1957年4月14日
(2)1956年5月19日
(3)1961年6月19日
(4)1961年6月20日
(5)1958年9月19日
(6)1958年1月16日

■CD2
(1)1957年5月10日
(2)1960年2月25日
(3)1953年6月30日
(4)1962年3月19日
(5)1952年3月15日

■CD3
(1)1953年12月22日
(2)1956年6月27日
(3)1956年10月15-20日
(4)1960年10月5-8日


■CD4
モニク・アース(P)*
(1)1956年2月18日
(2)1953年3月1日
(3)1950年6月18日
SWR CLASSICのハンス・ロスパウト録音集の第13巻。ロスバウトの芸術的遺産を広範囲、かつ詳細に探 るこのシリーズではハイドンやモーツァルト作品などを紹介することで「同時代作品のスペシャリスト」として知られ てきたロスバウトの意外な一面も紹介してきました。 今作では1890年代に作曲されたドビュッシーの2曲を除けば、どれも20世紀に書かれた作品ばかりで、ロス バウトの十八番とも言えるレパートリーでしょう。収録曲は、ラヴェルの「マ・メール・ロワ」、イベールの交響的組 曲「放浪の騎士」、メシアンの「クロノクロミー」などの作品を中心に、ルーセルの「小Oの為のコンセー ル」や「組曲」、六人組のメンバーであるオネゲル、ミヨーの作品など多岐に渡っています。注目はヴァンサン・ダ ンディに作曲を学んだブカレスト生まれのミハロヴィチの作品で、交響曲第2番「シンフォニア・パルティータ」はこ の録音が世界初。そしてピアノとオーケストラの為の「トッカータ」ではフランスの名ピアニストで作曲者の妻モニ ク・アースがソロを務めています。 いずれもSWRのオリジナルテープから丁寧にリマスターされており、モノラルながら聴きやすい音となっています。

Salamandre
SALAM-601(1CD)
ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」Op.108(フランス語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(管弦楽演奏のみ)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(チェコ語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(英語朗読入り)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
チェコPO
エヴァ・ツェンドルス(チェコ語朗読)
ヴァンサン・フィギュリ(フランス語,
英語朗読)

録音:1994年5月3-7日 チェコ プラハ(管弦楽部分,Chandos からのライセンス使用)
ドヴォルザークの交響詩「真昼の魔女」に、その基となったチェコの詩人、カレル・ヤロミー ル・エルベンの詩を音楽に合わせて朗読したもの。朗読はチェコ語、フランス語、英語の3 種 が別々に収められています。さらにオーケストラ演奏だけのものも収録。演奏はイルジー・ビエロ フラーヴェクの指揮するチェコPOという本場もので、Chandos から のライセンス使用。 エヴァ・ツェンドルスはチェコ出身でパリを拠点に活躍するナレーター。ヴァンサン・フィギュリ はフランスの音楽家、詩人。
Salamandre
SALAM-602(1CD)
ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」Op.108(フランス語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(管弦楽演奏のみ)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(ドイツ語朗読入り)
交響詩「真昼の魔女」Op.108(イタリア語朗読入り)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
チェコPO
ヴァンサン・フィギュリ(フランス語,ドイツ語,イタリア語朗読)

録音:1994年5月3-7日 チェコ プラハ(管弦楽部分,Chandos からのライセンス使用)
ドヴォルザークの交響詩「真昼の魔女」に、その基となったチェコの詩人、カレル・ヤロミー ル・エルベンの詩を音楽に合わせて朗読したもの。朗読はフランス語、ドイツ語,イタリア語の 3種が別々に収められています。さらにオーケストラ演奏だけのものも収録。演奏はイルジー・ビ エロフラーヴェクの指揮するチェコPOという本場もので、Chandos からのライセンス使用。ヴァンサン・フィギュリはフランスの音楽家、詩人。

Opus Arte
OA-1360BD(4DVD)
NX-D09

OABD-7307BD(4Bluray)
NX-E04
ローレン・カスバートソンの芸術


【Disc1】
『不思議の国のアリス』(全2幕)


【Disc2】
『ロミオ&ジュリエット』(全2幕 ケネス・マクミラン版)


【Disc3】
『くるみ割り人形』 ピーター・ライト版


【Disc4】
『ザ・チェリスト』/『二羽の鳩』
【Disc1】
アリス:ローレン・カスバートソン
ハートのジャック:セルゲイ・ポルーニン
ルイス・キャロル/白うさぎ:エドワード・ワトソン
アリスの母親/ハートの女王:ゼナイダ・ヤノウスキー
アリスの父親/ハートのキング:クリストファー・サウンダース
マジシャン/マッドハッター:スティーヴン・マクレー
他 英国ロイヤル・バレエ団
振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:ジョビー・タルボット
美術:ボブ・クロウリー
演奏:バリー・ワーズワース(指)コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽

収録:2011年3月2日、9日 コヴェント・ガーデン王立歌劇場

【Disc2】
ロミオ:フェデリコ・ボネッリ
ジュリエット:ローレン・カスバートソン
マキューシオ:アレクサンダー・キャンベル
ティボルト:ベネット・ガーサイド
他 英国ロイヤル・バレエ団
振付:ケネス・マクミラン
音楽:プロコフィエフ
美術:ニコラス・ジョージアディス
演奏:バリー・ワーズワース(指)コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽

収録:2012年3月22日 コヴェント・ガーデン王立歌劇場

【Disc3】
こんぺい糖の精:ローレン・カスバートソン
王子:フェデリコ・ボネッリ
クララ:フランチェスカ・ヘイワード
ドロッセルマイヤー:ゲイリー・エイヴィス
ハンス=ペーター/くるみ割り人形:アレクサンダー・キャンベル
他、英国ロイヤル・バレエ団
原振付:レフ・イワノフ
振付:ピーター・ライト
音楽:チャイコフスキー
美術:ジュリア・トレヴェリヤン・オマーン
演奏:ボリス・グルージン(指)コヴェント・ガーデン王立歌劇場O
収録:2016年12月8日 コヴェント・ガーデン王立歌劇場

【Disc4】
チェリスト:ローレン・カスバートソン
楽器:マルセリーノ・サンベ
指揮者:マシュー・ボール
他 英国ロイヤル・バレエ団
チェロ独奏:ヘティ・スネル
[二羽の鳩]
娘:ローレン・カスバートソン
若者:ワディム・ムンタギロフ
ジプシーの娘:ラウラ・モレーラ
その恋人:平野亮一
他 英国ロイヤル・バレエ団
振付:キャシー・マーストン(ザ・チェリスト)/フレデリック・アシュトン(二羽の
鳩)
音楽:フィリップ・フィーニー(ザ・チェリスト)/アンドレ・メサジェ(二羽の鳩)
美術:ヒルデガード・ベクトラー(ザ・チェリスト)/ジャック・デュポン(二羽の鳩)
演奏:コヴェント・ガーデン王立歌劇場O
指揮:アンドレア・モリーノ(ザ・チェリスト)/バリー・ワーズワース(二羽の鳩)
収録:2020年2月15日、17日(ザ・チェリスト)/2016年1月26日(二羽
の鳩) コヴェント・ガーデン王立歌劇場

収録時間:本編526分+特典映像69分
音声:PCMステレオ2.0/DTS Digital 5.1(DVD)
PCMステレオ2.0/DTS-HD Master Audio 5.1(Blu-ray)
※『ザ・チェリスト』(DVDのみ)
Dolby Digitalステレオ2.0/DTS Digital 5.1
字幕:Disc2特典映像のみ イタリア語・フランス語・ドイツ語・ポルトガル語・韓国語
画角:16/9 NTSC All Region
DVD…片面二層ディスク×4
Blu-ray…片面二層ディスク×4 1080i High Definition
イギリス出身のバレエダンサー、ローレン・カスバートソン。2002年に英国ロイヤル・バレエに入団以来、その卓越した技術と表現力で多くの人々を魅了し てきました。2003年にソリスト、2006年にファースト・ソリスト、そして2008年6月からはプリンシパルを務め、英国ロイヤル・バレエを代表するダンサーの一 人となったカスバートソン。このスペシャル・ボックス・セットには、彼女の舞台映像収録から5つの作品が収められています。彼女の名を飛躍的に高めたクリ ストファー・ウィールドン振付の『不思議の国のアリス』。デイリー・テレグラフ紙で 「『アリス』は彼女が演じるために生まれた作品」と絶賛されました。その他、 可憐ながら高難度な「こんぺい糖の精」を見事に踊る『くるみ割り人形』、悲劇のヒロインを迫真の演技で描くケネス・マクミラン振付の『ロミオとジュリエッ ト』、コミカルな踊りが愉しいフレデリック・アシュトン振付の名作『二羽の鳩』、ジャクリーヌ・デュ・プレの生涯をバレエで描いて大きな話題となったキャシー・ マーストン振付の2020年の新作『ザ・チェリスト』。彼女の素晴らしいダンスをたっぷりとお楽しみいただけるボックス・セットです。

BIS
BISSA-2601(1SACD)
プーランク:シンフォニエッタ FP 141
プロコフィエフ:シンフォニエッタ イ長調 Op.5
ブリテン:シンフォニエッタ Op.1(小管弦楽版)
ラハティSO、
ディーマ・スロボデニューク(指)

録音:2021年1月4-9日シベリウスホール(ラハティ)
注目の指揮者ディーマ・スロボデニュークがプーランク、プロコフィエフ、ブリテンのシンフォニエッタを録音しました!スロボデニュークは 1975年モスクワ生まれ。17歳でフィンランドに移住しシベリウス音楽院でレイフ・セーゲルスタム、ヨルマ・パヌラから指揮を学びました。2016年秋のシーズン からラハティSOの首席指揮者に就任し、BISレーベルから「カレヴァラの情景」(BIS SA-2371)、「プロコフィエフ:歌劇「賭博者」による4つの描写と 終結、バレエ音楽「石の花」からの組曲」(BIS SA-2301)などを続々リリース。ロイヤル・コンセルトヘボウO、BPOにも デビューしている今注目の指揮者です。
弦楽四重奏曲の作曲を試みていたものの試奏段階でイメージがあわず断念。この弦楽四重奏曲を出版予定だった出版社からの依頼で曲を書き直したのがプーラ ンクのシンフォニエッタです。4楽章構成で当演奏では26分半ほどの長さ。プーランクらしい洒落た旋律と豊かな内容をもっています。
プロコフィエフが1909年に師チェレプニンに献呈したシンフォニエッタ。その後1914年、1929年に改訂。プロコフィエフの最も陽気な作品の一つですが当 演奏では最終改訂版で演奏しています。
ブリテンの記念すべき作品1のシンフォニエッタは1932年、王立音楽院の学生だった18歳のときの産物。1927年から作曲を個人的に学んでいたフランク・ ブリッジに捧げられたこの3楽章の作品。もともとは管楽五重奏と弦楽五重奏のための作品でした。1933年の初演後、1936年2月にホルンと小弦楽オーケス トラを加えて改訂。当演奏では小管弦楽版で演奏しております。
当アルバムに収録のシンフォニエッタは元々別の編成や改訂を重ねたことが共通しますが、作曲家の作品に対する思いはより凝縮され、独自の個性を発揮してお り、スロボデニュークの奥深い解釈がその演奏にも表れております! (Ki)
BIS
BISSA-2339(1SACD)
「相乗効果」
(1)-(4)テレマン:ホ短調 TWV 52:e1〜リコーダー、フルート、弦楽とハープシコードのための
(5)サン・サーンス:タランテッラ Op.6〜フルート、クラリネットとオーケストラのための
(6)-(8)フランツ・ドップラー(アンドラーシュ・アドリアン(1944-)編):協奏曲 ニ短調〜2本のフルートとオーケストラのための
(9)-(10)ヴィラ=ロボス:バキアナ・ブラジレイラ第6番〜フルートとファゴットのための
バッハ(マーラー編):バッハの管弦楽作品による組曲
(11)T.序曲(管弦楽曲第2番ロ短調 BWV1067より)
(12)U.ロンドー-バディヌリー-ロンドー(管弦楽曲第2番 ロ短調 BWV1067より)
(13)V.エール(アリア)(管弦楽曲第3番ニ長調 BWV1068より)
(14)W.ガヴォットT&U(管弦楽曲第3番ニ長調 BWV1068より)
(15)バディヌリー(アンコール)
シャロン・ベザリー(Fl)((11)(12)(15)のフルート・ソロを含む)
スウェーデン室内O

(1)-(4)ミカラ・ペトリ(リコーダー)
(5) マイケル・コリンズ( クラリネット)
(6)-(8)ワルター・アウアー(Fl)
(9) - (10)ブラム・ファン・サムベーク(Fg)
ビョーン・イェーヴェット((1)-(4)(12)-(15)チェンバロ、(11)オルガン)

(1)-(4)ウルバン・スヴェンソン(指)
(5)(11)-(15)マイケル・コリンズ(指)
(6)-(8)トーマス・ダウスゴー(指)

録音:(6)-(8)2017年6月、(1)-(5)(11)-(15)2021年8月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)
(9)(10)2021年10月、(11)2022年3月24日(オルガン・パート)/ユーシュホルム礼拝堂(スウェーデン)
1973年創業のBISレーベルは2023年に50周年を迎えます。現在も精力的なリリースが続く老舗レーベルですが、今後も注目 新譜がリリースされます!
当ディスクはフルート奏者シャロン・ベザリーの記念すべき50枚目のアルバムで、ミカラ・ペトリ、マイケル・コリンズ、ワルター・アウアーら超豪華アーティ ストとの共演で生まれる「相乗効果」をテーマとした充実の内容です!
収録内容はテレマン、サン=サーンス、フランツ・ドップラー、ヴィラ=ロボス、そしてマーラー編の「バッハの管弦楽作品による組曲」と実に多彩!
テレマンの協奏曲ではリコーダーの女王ペトリと絶妙なアンサンブルを展開します。
サン=サーンスの「タランテッラ」はフルートとクラリネットが終始絡み合いながらも丁々発止のやり取りがたまらないサン=サーンスの初期作品。マイケル・コ リンズと息の合った掛け合いが魅力です。
フランツ・ドップラー(アドリアン編)の2本のフルートとオーケストラのための協奏曲ではウィーン・フィルの首席フルート奏者ワルター・アウアーと共演!当 録音では第 2楽章の途中まではワルターが第 1フルートを、その後はベザリーが第 1フルートを演奏しております。フルートの名手だったドップラーらしく華麗 なパッセージとフルートの美観を前面に押し出した作品で、名手2人が対話を楽しむように演奏しております。
ヴィラ=ロボスのバキアナ・ブラジレイラは「ブラジル風のバッハ」という意。9つの作品を残しており、さまざまな楽器の組み合わせで書かれており、バッハ への賛辞とともにバロック組曲の現代化の試みといえます。フルートとファゴットために書かれた第 6番は、華やかなフルートと豊かでビロードのようなファゴッ トの対照的な音色を持った両楽器のコントラストがなんともいえぬ魅力を放っております。
そして最後にはマーラーが編曲した「バッハの管弦楽作品による組曲」を収録!管弦楽曲第2、3番から4楽章構成に再編したこの作品は、現代オーケ ストラの厚みを持ちながらも通奏低音はチェンバロ、オルガンが登場します。フルート大活躍の第2番の「序曲」、「ロンドー-バディヌリー」、第3番の有名な「ア リア」と「ガヴォット」という美味しいとこ取りの作品!マーラーのフィルターを通したゴージャスなオーケストラが最大の魅力です。当演奏では最後にもう一度「バ ディヌリー」を演奏しております。バッハ×マーラーは締めくくりにふさわしく、このアルバムのテーマ「相乗効果」を総括しているようです。BISレーベルとベザ リーの記念すべきアルバム、必聴です! (Ki)

Phil.harmonie
PHIL-06022(1CD)
ベートーヴェン(リチャード・トネッティ編):ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」(Vnと弦楽合奏版)
セアン・ニルス・アイクベア:エンドルフィン(弦楽四重奏と室内オーケストラのためのコンチェルト・グロッソ)
コーリャ・ブラッハー(Vn)、
マーラー室内O

録音:2011年12月16日
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でも名曲中の名曲「クロイツェル」を、オーストラリア室内Oのヴァイオリニストにして芸術監督であるリチャード・トネッティがヴァイオリンと弦楽合奏版に編曲。
指揮者兼作曲家であるセアン・ニルス・アイクベアはデンマーク放送Oのコンポーザー・イン・レジデンスを務めながらベルリンで活動しています。
彼らの作品を史上最年少でBPOのコンサートマスターに就任し、退団後は世界的な活躍をみせているドイツの名ヴァイオリニスト、コーリャ・ブラッハーが巧みに描きます。

Onyx
ONYX-4224(1CD)
ドビュッシー、デュカス、ルーセル
ドビュッシー:バレエ音楽 「遊戯」 L.133
 牧神の午後への前奏曲 L.87a
デュカス:舞踊詩 「ラ・ペリ」
ルーセル:バッカスとアリアーヌ Op.43第2組曲
ドミンゴ・インドヤン(指)、
ロイヤル・リヴァプールPO
英国の名門オーケストラ、ロイヤル・リヴァプールPO(RLPO)の新録音は、2006年から15年間首席指揮者を務めたワシリー・ペトレンコに代わり、2021年9月から新たな首席指揮者に就任したアルメニア系ベネズエラの若き注目指揮者、ドミンゴ・インドヤンが登場!
1980年にベネズエラのカラカスに生まれたドミンゴ・インドヤンは、ドゥダメルを排出したことでも知られるベネズエラの音楽教育プログラム「エル・システマ」でヴァイオリンを学び、ジュネーヴ高等音楽院の指揮科ではローラン・ゲイ教授の下最高の成績で修士号を取得。2013年にはベルリン・ドイツ歌劇場でダニエル・バレンボイムの第1アシスタントに就く他、2019年からはポーランド国立RSOの首席客演指揮者に就任。2021-2022シーズンからは、インドヤンにとって初の首席指揮者ポストとして、RLPOのマエストロに任命され、2021年9月のBBCプロムス(インドヤンの指揮者としてのプロムス・デビューであり、RLPO就任記念コンサート)では、「miraculous」、「a triumph for all concerned」(Seen and Heard International, 2021)と絶賛されました。日本では、パシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)にヴァイオリン・アカデミー生として参加(2003、2004年)し、2014年には客演指揮者として登壇。2012年にヴォルフ=ディーター・ハウシルトの代役として新日本フィルの指揮台に立ち、2014年と2015年にも新日本フィルを振っています。
期待のインドヤン&RLPOによるレコーディング第1弾は、ドビュッシー、デュカス、ルーセルといったフランスのレパートリーによる刺激的なプログラム。ドビュッシーの初期と後期の傑作管弦楽曲、アルベール・ルーセルのバレエ組曲の豪華なスコア、そしてあまり聴く機会のないポール・デュカスの「ラ・ペリ」を、インドヤンのエキサイティングなタクトでお贈りします。
「イギリスのオーケストラで近年行われた指揮者契約の中で、これがもっとも興味をそそられる」(英日刊紙 スペクテイター)

CAvi music
85-53497(1CD)
パウル・ベン=ハイム:弦楽のための音楽
1-4. 弦楽のための協奏曲 Op.40(1947)
5-11. クラリネット、ハープと弦楽オーケストラのためのパストラルと変奏 Op.31b(1945/1962)
12-14. 声または楽器と12の弦楽器のための3つの無言歌(1952)
15-19. 弦楽のための音楽(1955/56)
ガブリエル・アドルヤーン(リーダー、コンサートマスター)、
バイエルン室内PO、
ベッティーナ・アウスト(クラリネット、5-11)、
クリスティーネ・シュタインブレッヒャー(ハープ、5-11)、
タリア・オー(ソプラノ、12-14)

録音:2021年6月、バイエルン放送スタジオ1、ミュンヘン(ドイツ)
1897年ミュンヘンに生まれたユダヤ人作曲家のパウル・ベン=ハイム。戦前はブルーノ・ワルターやハンス・クナッパーツブッシュの助手を務めていましたが、その後パレスチナに移住し作曲活動を続けました。このアルバムでは彼が残した250以上もの作品の中から1945年から1956年までの期間に作曲された弦楽のための作品を収録しました。ベン=ハイムにとってこの時期は、第二次世界大戦の終結、イスラエル建国と希望に満ちた出来事が重なったこともあり、非常に充実していた10年間で、そのことが作品にも反映されています。

CANTATE
C-58040(1CD)
ヘンデル:トランペット・アンサンブル編曲集
王宮の花火の音楽
オラトリオ「サウル」より(6曲)
歌劇「リナルド」より「私を泣かせてください」
オルガン協奏曲第4番 ヘ長調よりアレグロ、アダージョ
オラトリオ「マカベウスのユダ」より「神の前に歌え」
聖チェチーリアの祝日のためのオード
オリジナルの行進曲集(10曲〜ヨシュア、ヘラクレス、リナルド、デイダミーア、リナルド、ジュリオ・チェーザレ、フロリダンテ、オケイジョナル・オラトリオ、水上の音楽より)
プファイファー・トランペット・コンソート

録音:2009年6月
プファイファー・トランペット・コンソートの本領発揮!祝祭的なヘンデルの音楽にふさわしい、トランペット、打楽器、オルガンの煌びやかなサウンドで楽しむオール・ヘンデル・プログラム!ヨアヒム、ハラルド、マルティンらプファイファー兄弟によって結成されたプファイファー・トランペット・コンソートは、有名な作品はもちろんのこと、あまり知られていない作品に新しい衣を着せ、華やかに輝かせる独自の編曲を得意としています。

ODRADEK RECORDS
ODRCD-432(1CD)
「まるで川が歌っていたように…」〜エストニアの新作管弦楽作品集
(1)アリソン・クルースマー(b.1992):まるで川が歌っていたように…(2020)
(2)マリア・ケルヴィツ(b.1987):コンクリート〜オレフ・シーンマーへのオマージュ(2021)
(3)ラスムス・プール(b.1991):ヴァイオリン協奏曲(2019)
カスパー・マント(指)パルヌ市O
(1)ヨハン・ランドヴェレ(P)
(3)リンダ=アネッテ・ヴェルテ(Vn)

録音:(1)2021年5月22-23日、(2)2021年10月16日、(3)2021年5月3-5日 エストニア パルヌ
1990年前後に生まれたエストニアの3人の若い作曲家の作品を集めたCD。アリソン・クル ースマーは1992年の生まれ。「川が歌っていたように…」は2020 年に作曲されたピアノ協奏曲で、2021年1月にこのCD と同じヨハン・ランドヴェレのピアノで初演された。マリア・ケルヴ ィツは1987年の生まれ。「コンクリート」は管弦楽作品。エストニアの建築家、オレフ・シーンマ ー(1881-1948)の生誕140周年を記念して書かれた。このCD の中では最も前衛的な作風、 ラスムス・プールは 1991年の生まれ。作曲家、指揮者、アレンジャーなど幅広く活躍してい る。ヴァイオリン協奏曲は 2019年の作。ヴァイオリン独奏のリンダ=アネッテ・ヴェルテの依頼 で作曲され、2020年9月に彼女のヴァイオリンで初演されています。いずれも世界初録音。 カスパー・マントはエストニアの指揮者。2019 年からパルヌ市Oの首席指揮者を務 め、また2014 年からエストニア国立歌劇場の指揮者としても活躍しています。

H.M.F
HMM-905303(1CD)
ストラヴィンスキー:「火の鳥」
「ミューズを率いるアポロ」
グスターボ・ヒメノ(指)
クセンブルクPO

録音:2020年12月&2021年9月、フィルハーモニー・ルクセンブルク、大ホール
ヒメノとルクセンブルク・フィルによるストラヴィンスキーの登場。すでにこのコンビには、「春の祭典」「カルタ遊び」「アゴン」を収めたストラヴィンスキーの アルバム(PTC-5186650/ KKC-6011)があり、高く評価されただけにこちらもまた注目のリリースといえましょう。
プログラムは「火の鳥」と「ミューズを率いるアポロ」。1910年から、ディアギレフの死の年1929年までの間に、バレエ・リュスは、ストラヴィンスキーの 音楽によるバレエ作品を12作上演しましたが、その第1作が「火の鳥」そして最後が「ミューズを率いるアポロ」でした(もともとは「ミューズ」は他の目的で 作曲され、のちにバレエ・リュスでも用いられた)。「火の鳥」のポストロマン派的な幻惑的な世界では、ヒメノはオーケストラをミステリアスにならしています。 「ミューズを率いるアポロ」(1928)では、新古典主義的なエレガンス全開。「ミューズ」のストーリーは、様式美と理想的な美の象徴であるアポロが誕生する ところから、アポロが成長し、ミューズたちの先頭に立ってパルナッソスに入城する、といったシンプルなものながら、ヴァイオリン・ソロが活躍する楽曲もあっ たり、音楽的にはたのしめるものです。ヒメノは、オーケストラを室内楽的かつ自由に響かせています。ヒメノとオーケストラの間のあつき信頼関係が感じられ る演奏となっております。 (Ki)

Altus
ALTSA-501(1SACD)
シングルレイヤー
INA 秘蔵音源・クリュイタンス&パリ音楽院ライヴ
ドビュッシー&ラヴェル管弦楽作品集
ドビュッシー
(1) 3つの夜想曲
(2)カンタータ「選ばれた乙女」
ラヴェル
(3)道化師の朝の歌
(4)マ・メール・ロワ
(5)ラ・ヴァルス
ジャニー ヌ・ミショーs
アニエス・ディスネ(語り手;メゾソプラノ(2))
フランス放送cho(女声合唱(1)(2))
アンドレ・クリュイタンス(指)
パリ音楽院O

ライヴ録音:1958年9月4日ブザンソン音楽祭(モノラル)
INA(フランス国立視聴覚研究所)所有音源をライセンスしCD化して話題となったディスクのSACD化。限定数生産です。
クリュイタンスとパリ音楽院による1日のコンサートを収録。ドビュッシーの2曲はクリュイタンスにとって正規録音がなく、特に「選ばれた乙女」はレパートリー としても初音盤化と思われる貴重音源!ラヴェルの作品も既発演奏との聴き比べが興味津々です。楽器毎の色彩が濃厚でライヴならではの強烈な盛り上がりもあ り、ミュンシュを彷彿とさせる瞬間も。モノラルながら丹念なマスタリングでこの時代の響きをたっぷりと楽しめる音質に仕上げました。
「選ばれた乙女」を歌うソプラノのジャニーヌ・ミショーはパリ音楽院で学んだフランス音楽のスペシャリスト。名作フランス・オペラのソプラノ役をほとんど歌い つくしコンサート活動も多かった彼女、「選ばれた乙女」は得意曲のひとつで、楽曲の勘所を見事に押さえた美しい歌唱が聴けます。
〈「ラ・ヴァルス」はいかにもライヴらしい、覇気の感じられる演奏だ。弦楽器、管楽器を問わず独特な音色も楽しいし、最後の激しい加速もいかにも一発勝負的 です。クリュイタンスは日本公演のベルリオーズの幻想交響曲でも、オーケストラが崩壊寸前になるまでオーケストラをあおっていたのを思い起こさせる。〉〜平 林直哉氏の解説より (Ki)

ORF
ORFCD-3250(1CD)
ゲスタ・ノイヴィルト(b.1937):作品集
(1)シンフォニエッタ(2007) 〜室内管弦楽とピアノのための
(2)「消滅」(1975) 〜声とテープのための
(3)「プランクトゥス」(2007) 〜室内管弦楽のための
(4)「交錯する道の庭」(1974/75) 〜2台のピアノと 2つのトロンボーンと任意のオルガンのための
(5)「ウンクライヒから中国へ」(1956/73) 〜声と2台ピアノのための
(6)「多様な信仰」(1992) 〜声と9楽器のための</B>:
(1)(3)アンドレス・オロスコ=エストラーダ(指)
グラーツ大O「レクリエーション」
(1)クララ・フリューシュトュック(P)
(2)(5)ヤーネ・ガルトナー (S)
(4)アロイス&アルフォンス・コンタルスキー(P)
ムジカ・アンティクァ・ウィーン、
エマヌエル・アントマン(Org)
(5)イヴァン・エレード(P)、
ハラルド・オスベルガー(P)
(6)ベッティーナ・シュプライツ=ルンドフェルト(A)
ゲルハルト・ミュラー=ゴルトボーム(指)
アンサンブル・ワークス・イン・プログレス・ベルリン

録音:(1)(3)2007年6月25日、(2)1975年10月12 日、(4)1975年10月9日、(5)1976年10月18
日、(6)1992年2月24日
ゲスタ・ノイヴィルトはウィーン出身の音楽学者、作曲家。ノイヴィルト家は元来、音楽家の家系で近年注目を集めている 作曲家オルガ・ノイヴィルトは彼の娘です。作曲の教師としてはベルナルト・ラング、イザベル・ムンドリー、フリードリヒ・ハ ースら錚々たる弟子を世に送り出しています。このディスクには彼自身のかなり広い年月に渡る多様な作品が収録されてい る。シンフォニエッタはベルク風の表現主義の作品で声とテープのための「消滅」は実験的な音楽。「交錯する道の庭」は激 しいクラスターとポスト・ウェーベルン風の点描的なスタイルがタイトル通りに交錯する。なお、この「交錯する道の庭」では名 匠コンタルスキー兄弟が出演しています。ツェルハを並んでオーストリア現代音楽の指導的立場にあった作曲家の初の体系 的な作品集

DUX
DUX-1828(1CD)
グラジナ・バツェヴィチ:室内オーケストラ作品集 Vol.3
弦楽合奏のためのディヴェルティメント(1965)
弦楽合奏のためのシンフォニエッタ(1935)
弦楽合奏のための交響曲(1946)
弦楽合奏のための協奏曲(1948
アグニェシュカ・ドゥチマル(指)、
ポーランド放送アマデウス室内O

録音:2004年2月11日-12日、2009年10月28日、2010年12月1日(ポズナン、ポーランド)
ミラノ・スカラ座に女性として初めて登壇したことでも有名な実力派、アグニェシュカ・ドゥチマル指揮によるグラジナ・バツェヴィチの室内オーケストラ作品集第3弾。ポーランドの女性作曲家バツェヴィチの第2次大戦前後の作品と晩年の作品を収録しています。バツェヴィチの作風は年代によって変化していきますが、古典的な技法を活かしつつ新しい音楽を組み合わせる基本的な姿勢は変わりませんでした。バロック形式を含む新古典主義から影響を受けた「弦楽合奏のための交響曲」や「現代のブランデンブルク協奏曲」と評された「弦楽合奏のための協奏曲」など、彼女の作品は明快な響きと、洗練されたエレガントさを備えています。
DUX
DUX-1818(1CD)
マルチン・スタンチク:オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック 『ダーク・オールモスト・ナイト』(全15曲) シンフォニア・ヴァルソヴィア、
シモン・ビヴァレツ(指)ほか

録音:2021年(ポーランド、ウッチ)
ローマのサンタ・チェチーリア音楽院とパリのIRCAMで研鑽を積み、2013年には武満徹作曲賞で第1位を受賞した現代ポーランドにおける最も多才で独創的な作曲家、マルチン・スタンチク(1971-)初の映画音楽。様々な引用を駆使した繊細かつドラマチックな音楽は、サウンドトラック単体でも十分に楽しむことができます。

Danacord
DACOCD-921
(2CDR)
トマス・イェンセンの遺産 第11集


■Disc 1
(1)グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調
(2)リスト:ハンガリー民謡による幻想曲 S.123
(3)セリム・パルムグレン(1878-1951):ピアノ協奏曲第2番 Op.33「川」
(4)アウゴスト・ヴィンディング(1835-1899):コンサート・アレグロ ハ短調 Op.29

■Disc 2
(1)チャイコフスキー:序曲「1812年」
(2)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
(3)サン=サーンス:序奏とロンド・カプリッチョーゾ
(4)フバイ(1858-1937):チャルダーシュの情景第4番 Op.32
(5)ベートーヴェン:ロマンス第2番
(6)スヴェンセン(1840-1911):ロマンス ト長調 Op.26
(7)R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
トマス・イェンセン(指)

■Disc 1
(1ヴィクト・シューラー(P)、デンマークRSO [録音(ライヴ):1962年]
(2)ヴィクト・シューラー(P)、ティヴォリO [録音:1942年]
(3)ヴィクト・シューラー(P)、デンマークRSO [録音(ライヴ):1962年]
(4)ボリス・リンデルーズ(P)、デンマークRSO [録音:1960年]
■Disc 2
(1)王立デンマークO [録音:1947年]
(2)エミール・テルマーニ(Vn)、デンマークRSO [録音:1951年]
(3)エミール・テルマーニ(Vn)、王立デンマークO [録音:1947年]
(4)エミール・テルマーニ(Vn)、テルマーニ室内O [録音:1947年]
(5)エミール・テルマーニ(Vn)、デンマークRSO [録音:1951年]
(6)カーロ・アナセン(Vn)、コペンハーゲン・フィルハーモニックO [録音:1939年]
(7)デンマークRSO [録音(ライヴ):1952年]
※復刻/デジタルマスタリング:クラウス・ビューリト
トマス・イェンセン(1898-1963)の「遺産」シリーズ。イェンセンと同じ時代にデンマークで人気を博したピアニストのヴィクト・シューラー(1899-1967)とヴァイオリニストのエミール・テルマーニ(1892-1988)、コペンハーゲン・フィルハーモニック、ティヴォリOと王立デンマークOのヴァイオリニストと指揮者だったカーロ・アナセン(1904-1978)たちがソロを弾いた協奏曲と協奏的作品を集めたアルバムです。デンマーク・ロマンティシズムの作曲家アウゴスト・ヴィンディング(1835-1899)の「協奏曲」の断章「コンサート・アレグロ」のピアニスト 、ボリス・リンデルーズ(1915-1995)は、彼がソロを弾いたシアベクの「夜」が、このシリーズの第4集(DACOCD914)に収録されていました。これが初出となるR・シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」は、1952年のライヴを録音したオリジナル・テープをリマスターして収録。イェンセンのディスコグラフィに新しく加わる録音です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

NIFC
NIFCCD-139(1CD)
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉 Hob.XX/1A
1. 序章(Maestoso ed adagio)
2. 朗読(ルカによる福音書 第23章 第33-34説)
3. ソナタ第1番(Largo) 「父よ、彼らをおゆるしください。」
4. 朗読(ルカによる福音書 第23章 第39-43節)
5. ソナタ第2番(Grave e cantabile) 「あなたはきょう、わたしと一緒に楽園にいるであろう」
6. 朗読(ヨハネによる福音書 第19章 第25-27節)
7. ソナタ第3番(Grave) 「婦人よ、ごらんなさい。これはあなたの子です」
8. 朗読(マタイによる福音書 第27章 第45-46節)
9. ソナタ第4番(Largo) 「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」
10. 朗読(ヨハネによる福音書 第19章 第28節)
11. ソナタ第5番(Adagio) 「わたしは、かわく」
12. 朗読(ヨハネによる福音書 第19章 第29-30節)
13. ソナタ第6番(Lento) 「すべてが終った」
14. 朗読(ルカによる福音書 第23章 第44-46説)
15. ソナタ第7番(Largo) 「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます」
16. 朗読(マタイによる福音書 第27章 第51-52節)
17. 地震(Presto e con tutta la forza)
フランス・ブリュッヘン(指)、
18世紀オーケストラ、
グスタフ・ホロウベク(朗読)

録音:2004年11月、ユトレヒト(オランダ)&ライデン(オランダ)でのライヴ録音/朗読部分:1999年9月30日、聖ペテロ&パウロ教会(カトヴィツェ)
Glossaからリリースされていたフランス・ブリュッヘン&18世紀オーケストラの名盤(GCD921109)、ハイドンの「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」管弦楽版の2004年ライヴ録音が、NIFC(ポーランド国立ショパン研究所)から新装登場!
Glossa盤では、オランダ系アメリカ人作曲家のロン・フォード(1959-)が作曲した器楽による「間奏曲」を間に挟んで楽章間の空白を音楽的に活用していましたが、NIFC盤ではポーランドの名俳優、政治家としても活動したグスタフ・ホロウベク(1923-2008)による聖書(作品のコンセプトでもあるそれぞれの「イエスの言葉」が含まれる箇所)の朗読(1999年録音/ポーランド語)を楽章間に挟み、オラトリオ版のようなスタイルで再構成されています。
ブックレットには朗読部分のポーランド語&英語テキストと、「イエスの言葉」に対応する譜例などが掲載されています。

KLARTHE
KLA-052(1CD)
パトリック・ブルガン(1960-):(1)「球体」〜大オーケストラのための5の小品
(2)「湖」〜ソプラノとオーケストラのための交響的瞑想
(3)「波」〜オーケストラのための
(1)フランス国立O、パスカル・ロフェ(指)
(2)ヴァレリー・コンドルチ(S)、マリー=クロード・バンティニ(Vc)
コロンヌO、ローラン・プティジラール(指)
(3)パリ国立高等音楽院桂冠O、ジャン=セバスチャン・ベロー(指)

録音:(1)2003年3月18&19日、(2)2015年11月2日/ラジオ・フランス、
(3)1990年10月12日/パリ国立高等音楽院
合唱曲のジャンルで知られる作曲パトリック・ブルガンですが管弦楽曲にも非常に魅力的な作品を書いています。ここに収録した3つの作品は、文学から借用し たテーマへの回帰。聴き手のインスピレーションを刺激する音楽が広がります。 (Ki)
KLARTHE
KLA-038(1CD)
ハイドン:「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 Hob.XX:1A トゥールーズ室内O、
ジル・コリャール(指)

録音:2016年8月28-30日/トゥルヌフイユ(フランス)
ジル・コリャール率い津トゥールーズ室内Oがハイドンの「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 を管弦楽版で録音しました!
ハイドンの代表作「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」は1785年に管弦楽のために作曲されましたが、その後1787年には四旬節にスペインのカディ スで演奏するために弦楽四重奏版を、さらに1794年に歌詞をつけたオラトリオ版を編曲しております。美しく崇高な世界が広がります! (Ki)
KLARTHE
KLA-034(1CD)
「ロワールの色彩」
ティボー・ヴィエルメ(1983-):「ロワールの印象」
ジュリアン・ジュベール(1973-):「冬がきそうな感じ」
アーノルド:4つのスコットランド舞曲 Op.59
ジュベール:「アン・コント・ブルトン」
ブラスバンド・ヴァル・ド・ロワール
ジェローム・ゲンザ(指)

録音:2016年2月18-21日/カルチャーセンター、レ・シャルトルー(フランス)
1982年創設のブラスバンド・ヴァル・ド・ロワールは歴史あるフランスの吹奏楽団。ブロワやロワール地方出身の精鋭でメンバーを構成しており、2014年の インターナショナル・ブラスバンド・オープンで第3位入賞を果たすなどの入賞歴を誇ります。
ロワール地方は“インスピレーション”の宝庫!画家、作家、音楽家はロワールから常に創造力を引き出しています。当アルバムには同地からインスピレーションを 得て作曲された「ロワールの印象」など魅力的な吹奏楽作品が収録されております。 (Ki)
KLARTHE
KLA-033(1CD)
マッティン・ロンベルク(1978-):オラトリオ「オメリアード」(ディミトリス・ディミトリアディス作) ロバン・レヌーチ( 語り)
アヴィニョン=プロヴァンス地方O、
サミュエル・ジャン(指)

録音:2016年1月/アヴィニョン歌劇場(フランス)
ギリシャの詩人ディミトリス・ディミトリアディス作の詩を基にノルウェー作曲家マッティン・ロンベルクが音楽をのせたオラトリオ「オメリアード」。2015年にヴィ ニョン=プロヴァンス地方Oとアヴィニョン音楽祭の委嘱により作曲されたこの深遠なオラトリオの語りをつとめたのはフランスの映画俳優ロバン・ヌルーチ です。情感豊かな語りは流石の一言に尽きます。 (Ki)

ORFEO
C-250131(1CD)
NX-B08
メシアン:忘れられた捧げ物(1930)
ミのための詩 - ソプラノとオーケストラのための(1936)*
クロノクロミー(1959/60)#
サラ・レナード(S)
ウィーンRSO
ミヒャエル・ギーレン(指)

録音:1991年11月16日 Konzerthaus、Wien(オーストリア)、1996年11月22日 Musikverein、Wien(オーストリア)*、1991年11月8日 Musikverein、Wien(オーストリア)#
ORFEOレーベルのミヒャエル・ギーレン/ORFウィーンRSOシリーズ第5弾。 マーラーやシェーンベルクなどの大編成の近代作品を、細部まで見通しのよい音楽に仕上げることを得意としたドイツの指揮者ミヒャエル・ギーレン (1927-2019)。このアルバムにはギーレンが指揮したメシアンの3つの作品が収録されています。 冒頭はメシアン初期の作品で、キリストの無償の愛を忘れてしまった人間の姿と聖体秘跡が描かれた「忘れられた捧げ物」。次はメシアンの最初の 妻に捧げられた、ソプラノのための歌曲集である「ミのための詩」、最後にメシアンがこよなく愛した鳥の声が重要な働きを見せる「クロノクロミー」を収 録。ギーレンは作品の持つ色彩感豊かな響きと神秘的な雰囲気を活かし、ウィーンRSOとともに豊穣な音楽を紡ぎ出しています。 「ミのための詩」で独唱を担当するのはイギリス出身のサラ・レナード。マイケル・ナイマン:やラッヘンマンなどの現代作品を得意とするソプラノです。 ※ORF(オーストリア放送協会)に保存されていたオリジナル・テープからリマスタリングを行っています。

MIRARE
MIR-622(2CD)
メシアン:峡谷から星たちへ・・・(全12曲)(1970-74) ジャン=フランソワ・エッセール(指)、
ヌーヴェル=アキテーヌ室内O
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(P)、
根本雄伯(Hrn)、
アデライーデ・フェリエール(シロリンバ)、
フロラン・ヨデレ(グロッケンシュピール)

録音:2021年5月20-23日
シアンの「峡谷から星たちへ」最新録音の登場。この作品はメシアンがアメリカ合衆国のユタ州を旅した際に見た光景や、耳にした鳥の鳴き声などが取り入れ られた作品で、3部構成全12曲、演奏時間90分以上、編成もオーケストラにくわえ、打楽器奏者5名のほか、鍵盤楽器も必要とする大作です。ホルン独奏やピアノ 独奏による楽章もあり、この録音では、世界的奏者がソロを担当。作品のもつ魅力を120%引き出した演奏で聴くことができます。管弦楽の音色も変幻自在。メシ アンが描いた、地球の美しさをあらためて感じさせてくれる音世界にどっぷり浸かれる秀逸録音の登場です!
ピアノのジャン=フレデリック・ヌーブルジェは神童として幼いころから活躍しているピアニストですが、近年作曲家としての活動も注目さrており、2019年には ロトとギュルツェニヒ管の委嘱により新曲を作曲してもいる存在となっています。根本雄伯は、レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル-グルノーブル、ポワトゥ・シャラ ントO、ペレアス室内Oなどで首席奏者として活躍しているほか、室内楽でも活躍しています。 (Ki)

KLARTHE
KLA-014(1CD)
サミュエル・アンドレーエフ(1981-):作品集
(1)ラ・ペンドゥーレ・デ・プロフィール
(2)ムービング
(3)先週のコンサートについて
(4)フレックス I-III
(5)ベルン・トリオ
(6)ミッドナイト・オーディション
(7)PLP
(3)(4)サミュエル・フリード(P)
(4)マクシミリアン・ハフト(Vn)
(6)ローラン・キャマト(Va)
(7)マルティン・ブリッゲンストルファー(Ob)
アンサンブル・プロトン・ベルン、マティアス・クーン(指)

録音:2015年5月29日-6月12日ラジオ・フランス、106スタジオ(パリ)
「魔法にかかったようだ」(ニューヨーク・タイムズ紙)と評されているカナダの現代作曲家サミュエル・アンドレーエフの作品集。オーボエ、チェロ、作曲を学ん だアンドレーエフは現在フランスを拠点に活躍。アルバム「Moving」は12年間に渡り作曲した計7曲の作品集。スイスのアンサンブル・プロトン・ベルンが演奏 しております。

GRAND SLAM
GS-2267(1CD)
フルトヴェングラー/R・シュトラウス:交響詩集
(1)「ドン・ファン」Op.20
(2)「死と変容」Op.24
(3)「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28
(4)「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」Op.28*
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
VPO、BPO*

録音:(1)1954年3月2&3日、(2)1950年2月21、23&24日、(3)1954年3月3日ムジークフェラインザール(ウィーン)
(4)1951年12月ティタニア・パラスト(ベルリン)
使用音源:(1)-(3)Private archive (2トラック、38センチ、オープンリール・テープ)
(4)Period (U.S.A.) SPL 716(映画「フルトヴェングラーと巨匠たち」より)
録音方式:モノラル(録音セッション、映画のサウンド・トラック)
■制作者より  
2トラック、38センチ、オープンリール・テープ復刻シリーズに、フルトヴェングラー&VPOのR.シュトラウスの「ドン・ファン」、「死と変容」、「ティル・オイレンシュ ピーゲルの愉快ないたずら」が加わります。原音に忠実に、いかにもアナログ録音らしい腰のしっかりした、コクのある音に仕上がっています。 ボーナス・トラックには映画「フルトヴェングラーと巨匠たち(原題:「音楽の使者たち」)」に収録されている「ティル」をLP復刻で加えました。音質は3曲のセッ ション録音と比較するといささか見劣りがしますが、フルトヴェングラーの残した「ティル」の録音の中では最もドラマティックな演奏として知られています。この演 奏は以前発売したCD(GS-2023/2007年【廃盤】)にも入っていますが、今回はその時の原盤を流用せずに、全く新たに作り直しました。なお、この「ティル」 は現在唯一の復刻CDです。(平林 直哉)

TOCCATA
TOCC-0551(1CD)
NX-B0
ヤン・ノヴァーク(1921-1984):管弦楽作品集 第1集
ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲(1949)…世界初録音
オーボエと室内オーケストラのための協奏曲(1952)…世界初録音
4手ピアノと弦楽オーケストラのために(1977)
アリス・ライノホヴァー(P)
ヴィレム・ヴェヴェルカ(Ob)
ルーシー・シンゼロヴァー(P)
クリスティナ・ズナメナーチュコヴァー(P)
アンサンブル・オペラ・ディヴェルサ
ガブリエラ・タルドノヴァー(指)

録音:2015年9月19日、2015年11月21日、2019年5月5日、11月2、25日…7-9
9. III. Allegro モラヴィア出身の作曲家ヤン・ノヴァークの作品集。1947年から48年までアメリカでマルティヌーの下で学び、 1950年代から映画音楽やアニメの音楽などを数多く書き上げ人気を博しましたが、チェコの共産主義体制に反 発し、1968年にデンマークに移り、イタリアを経てドイツに移住。亡くなるまでドナウ川南岸のバイエルン州ノイウル ムで過ごしました。またヤヌス・ノヴァークのペンネームで詩人としても活躍、ラテン語による詩が知られています。こ のアルバムには、アメリカでマルティヌーに学んだ経験をもとに書き上げた「ピアノと弦楽オーケストラのための協奏 曲」、マルティヌーの「オーボエ協奏曲」の3年前に仕上げられた「オーボエと室内オーケストラのための協奏曲」、モ ラヴィア民謡の素材が多く盛り込まれた「Concentus biiugis」の3作品が収録されています。

H.M.F
HMSA-0056(1SACD)
シングルレイヤー
限定盤
税込定価
R・シュトラウス:交響詩『ドン・キホーテ』
交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』
ロマンス(1883) 〜チェロと管弦楽のための TrV118
フランソワ = グザヴィエ・ロト(指)
ケルン・ギュルツェニヒO
ジャン=ギアン・ケラス(Vc/使用楽器:ジョフレド・カッパ、1696年 )
タベア・ツィンマーマン(Va/使用楽器:エティエンヌ・ヴァテロ、1980年)

録音:2019年1、2、7月ギュルツェニヒOリハーサル場(ケルン)
発的な人気を誇る指揮者、ロト。2015年より音楽監督を務めるケルン・ギュルツェニヒOとのR.シュトラウスの名盤(2021年度レコード・アカデミー 賞管弦楽曲部門受賞)がSACDシングルレイヤーで登場します。ハルモニア・ムンディ・フランス・レーベルからハイレゾ音源の提供を受けて、SACDリマスタリン グを施した、日本独自企画のリリースです。
『ティル』は1895年11月に、『ドン・キホーテ』は1898年にギュルツェニヒOにより初演されました。どちらも架空の人物の気まぐれな冒険をオーケス トラの機能を駆使して描いています。『ドン・キホーテ』は事実上二重協奏曲。主役ドン・キホーテ役のチェロはケラスが演奏していますが、その巧みな役者ぶりに 感心させられます。さらにサンチョ・パンサ役のタベア・ツィンマーマンの圧倒的な存在感。これくらいサンチョが雄弁だと、音楽がますます映像的で面白くなりま す。曲を知り尽くしたロトの自在な表現も神業。ゆかりの深いギュルツェニヒOから極彩色の絵巻と悲哀を引き出します。2つのピカレスク・ロマンに満腹 となったデザートとして、ケラスとロトがシュトラウス初期の美しいロマンスを奏でます。 (Ki)

MSR
MS-1714(1CD)
「バーバラ・ハーバック作品集VOL.14」〜ハーバック(b.1946):管弦楽曲集Vol.6
ヒルデガルトの幻視(2018)
人生の不運(2018)
星々が空に押し寄せる響(2018)
月食(2017)
スペインタンゴ―タンゴ・カプリス(2018)
デイヴィット・アンガス(指)
LPO

録音:2019年8月13-14日ヘンリー・ウッド・ホール,ロンドン
米国の作曲家、バーバラ・ハーバックの管弦楽作品集、これが第 6集。「ヒルデガルトの幻 視」(2018年)は、12 世紀の修道女で作曲家でもあるビンゲンのヒルデガルトの幻視に触発され た作品。「人生の不運」は、彼女のオペラなどの作品の中の曲から採られたもの。ハーバックは 作曲家としてはMSR から作品集が14集まで発売されている他、チェンバロ奏者としてアントニ オ・ソレールのチェンバロ・ソナタ全集 14CD(MS1300)という偉業を成し遂げたり、オルガン演 奏もあったりと、幅広い活動をしています。そのためかいずれの曲も近代的でありつつ前衛的な 要素は皆無の聞きやすい音楽です。 デイヴィット・アンガスは英国出身の指揮者。ボストン・リリック・オペラの音楽監督を務めています。

LPO
LPO-0123(2CD)
ユロフスキ・コンダクツ・ストラヴィンスキー vol.1

(1)交響曲第1番変ホ長 op.1
(2)牧神と羊飼いの娘 op.2*
(3)幻想的スケルツォ op.3
(4)葬送の歌 op.5
(5)火の鳥(1910年原典版)
(6)春の祭典
ドミトリー ・ユロフスキ(指)LPO
アンハラッド・リドン(Ms)*

(1)録音:2018年2月3日
(2)録音:2018年2月3日
(3)録音:2018年2月7日
(4)録音:2018年2月7日
(5)録音:2018年2月7日
(6)録音:2008年9月24日
すべてロイヤル・フェスティヴァル・ホールでの収録
今やロンドン・フィルの名誉指揮者(2021-)となったユロフスキ(1972生まれ)。2018年(当時は首席指揮者、2008-2021)に1年間かけて行った、 ストラヴィンスキー・フェスティヴァル「Changing Faces」シリーズを、全3巻でリリースするシリーズの第1弾の登場。この演奏会シリーズは、ストラヴィンスキー の作品を作曲年代順に演奏することにより、ストラヴィンスキーの作曲の変遷をリアルに感じることができる好企画で、現地でも評判でした。第1弾は、「火の鳥」 にいたるまでの最初期の作品を収録。師匠の影響が色濃く感じられる作品から、すでに「火の鳥」を先取りしていた作品まで、実に興味津々。ユロフスキは、あら ゆる音色をオーケストラから自在に引き出し、もはや巨匠の風格。ユロフスキのポイントポイントでの焦点の合わせ方の確かさ、そして明晰な演奏で、ストラヴィンス キーの音楽がこれ以上なく生き生きと響きます。すべてをとらえた録音も見事です。「火の鳥」は、2002年、ユロフスキがLPOの定期演奏会に初登場した時の 演目でもあります。フィルアップとして、「春の祭典」(2008年)を収録しているのもうれしいところです。
「交響曲第1番」は1905年に、「牧神と羊飼いの娘」は1906年に、それぞれ師匠R=コルサコフの指導を受けながら作曲されました。「交響曲」はボロディ ンやグラズノフ、チャイコフスキーなどを思わせる楽想がありながらも、まもなく「火の鳥」を作曲する若き天才を感じさせる作品です。「牧神」は淫らな牧神から 若い娘が逃げ出すというプーシキンの詩を、ところどころワーグナーを思わせるような、豊かな響きのオーケストラを伴う歌の組曲に仕立てています。「葬送の歌 」は2015年にサンクトペテルブルク音楽院で約1世紀ぶりに発見されたことでも話題となった作品で、R=コルサコフの追悼曲として作曲されたもの(1908年 の夏作曲)。オーケストラの各楽器が、恩師の墓の前に花を置いていく、という発想のもとに、半音階的和声が多用された、暗いだけでなく、「儀式」への興味も感 じさせる作品です。「幻想的スケルツォ」は火の鳥の2年前に作曲されたものですが、「カスチェイの魔法の庭園」を思わせる(ハープが3台登場するところも共通) 楽曲です。
アンハラッド・リドンはウェールズ出身のメゾ・ソプラノ。王立音楽院を卒業後、2015年オペラデビュー。英国を中心に、オペラでの活躍の場を広げている注目 株です。オペラのほか、ガーディナ―指揮のバッハのカンタータ演奏会にも登場。ユロフスキ指揮LPOとストラヴィンスキーのプルチネッラやレクイエム・カンティ クルズでも共演しています。 (Ki)

Guild
GMCD7-830(1CD)
フランク:交響詩集
交響詩「アイオリスの人々」 Op.26
ピアノと管弦楽のための交響詩「鬼神(ジン)」 Op.45
交響詩「贖罪」
ピアノと管弦楽のための交響的変奏曲
交響詩「呪われた狩人」
ファビオ・バネガス(P)、
ウクライナ・リヴィウ国立フィルハーモニーSO、
フランシスコ・バレーラ(指)

録音:2021年11月、リヴィウ国立フィルハーモニック・ホール(ウクライナ)
ウクライナのオーケストラが祝うセザール・フランク生誕200年!ピアノをフィーチャーした交響詩「鬼神」や「交響的変奏曲」など、フランクの管弦楽作品の中でも人気の高い作品を収録し、フランクを専門的に学んだピアニスト、ファビオ・バネガスが参加した本作は、セッションが終了してわずか数ヵ月後にオーケストラの母国で戦争が勃発したことにより、その意義と痛切さを増すことになりました。GuildレーベルはCD1枚の売上につき、災害緊急委員会のウクライナ支援活動に寄付を行う予定です。

LAWO Classics
LWC-1233(1CD)
Parvat(山)
ハルプレート・バンサル(b.1980):Parvat(山)(2019/20)〔Puria Dunasri(ヤン・マッティン・スモルダール(b.1978)編)、9 1/2(ハルプレート・バンサル(b.1980)編)、Bhimpalasi(ヨン・オイヴィン・ネス(b.1968)編)〕
ハルプレート・バンサル(Vn)、
ヴォイチェフ・プロハースカ(ハルモニウム)、
サンスクティ・シュレスタ(タブラ)、
ノルウェー放送O、
ハンヌ・コイヴラ(指)

録音:2020年2月24日-27日、ノルウェー放送(NRK)大スタジオ(ラジオ・コンサートホール)(オスロ、ノルウェー)
ハルプレート・バンサルは、オスロに住むインド出身の両親の家庭に生まれました。2歳の時に父からインド伝統の音楽「ラーガ」を教わり、ノルウェー国立音楽大学に進んでからはクラシック音楽と北インドの伝統音楽を学びました。現在、かつてビートルズがラヴィ・シャンカルとのコラボレーションで開拓した分野の音楽で活動しています。
サンスクリット語の「山」を曲名にした「Parvat(山)」は、ヴァイオリン、ハルモニウム、タブラとオーケストラの音楽として作られました。同名のラーガの音楽に基づく、印象主義的な一面ももった「Puria Dunasri」。曲の複雑なリズム構造をタイトルにとり、ソリストだけで演奏する「9 1/2」。もうひとつのラーガに基づく「Bhimpalasi」。この3つの部分で構成された作品です。第1と第3の部分は、ノルウェーの音楽シーンで活躍するヤン・マッティン・スモルダール(b.1978)とヨン・オイヴィン・ネス(b.1968)がオーケストレーションを担当しました。チェコのピアニスト、ヴォイチェフ・プロハースカ(b.1981)と、ネパールに生まれオスロで活動するタブラ奏者のサンスクティ・シュレスタ(b.1990)が共演。新しい音楽の主唱者として活動するノルウェー放送Oをフィンランドのハンヌ・コイヴラ(b.1960)が指揮しています。フュージョンやクロスオーバーではない、インド音楽の形式と西洋音楽のオーケストレーションが「無理なく」共存する「第2世代」の作品です。

Skani
SKANI1-39(1CD)
プラキディス、ペーテルソンズ、ペレーツィス:作品集
ペーテリス・プラキディス(1947-2017):2つのヴァイオリンのための小協奏曲
クリスタプス・ペーテルソンズ(b.1982):グラウンド、Pi = 3,14、
 ラージ・アンサンブルのための音楽
ゲオルグス・ペレーツィス(b.1947):フィオーリ・ムジカーリ
メラータ・レトニカ
ラトビア音楽情報センター(LMIC)の自主レーベル「SKANI」より、ラトビア・リガ出身のヴァイオリンの巨匠、ギドン・クレーメルが創設した世界的アンサンブル、クレメラータ・バルティカの創立25周年記念アルバムが登場!
クレーメルは1997年、50歳の時にバルト三国の若手演奏家を集めてクレメラータ・バルティカを結成すると、以来50を超える国の600にも及ぶ都市で演奏し、のべ1,000回以上のコンサートを開催。各地で著名な音楽家と共演し、BBCプロムスにも招待されるなどヨーロッパで最も著名なアンサンブルのひとつとみなされています。録音活動においても2002年に「アフター・モーツァルト」でグラミー賞を受賞したほか、ECHO Klassik 2016、グラモフォン賞2020に輝くなどその偉大な功績は枚挙に暇がありません。
COVID-19の様々な制約により通常通りのコンサートやミーティングを開催できなくなった中でも、リトアニアに住むメンバーはリトアニアで「クレメラータ・リトアニカ」として、ラトビアに住むメンバーはラトビアやエストニアで「クレメラータ・レトニカ」として、人々に喜びを与えるべく演奏活動を続けていました。今回は彼らの故郷ラトビアで最も創造的な3人の作曲家による世界初録音の作品集が収められた素晴らしい創立25周年記念アルバムが完成。このアルバムの発売に際しクレーメルは“これらの作品がリスナーを刺激し、この音楽がクレメラータ・バルティカの未来への一歩となることを期待しています。”と語っています。

BR KLASSIK
BR-900333(1CD)
NX-B05
1930-50年代のドイツ映画音楽ヒット集
1. フランツ・グローテ(1908-1982):「Sing mit mir」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)〜映画『Hab’ mich lieb』(1942)より
2. ミヒャエル・ヤリー(19+06-1988):「Ich weis, es wird einmal ein Wunder gescheh’n」 (マルコ・ヨヴィック編)〜ドイツUFA映画人気曲メドレー、1940年代から〜映画『Die grose Liebe“』(1942)より
3. ミヒャエル・ヤリー:「Davon geht die Welt nicht unter」(マルコ・ヨヴィック編)〜ドイツUFA映画人気曲メドレー、1940年代から〜映画『Die grose Liebe』(1942)より
4. ヴェルナー・リヒャルト・ハイマン(1896-1961): 「Irgendwo auf der Welt」(ニコ・ドスタル編)〜映画『Ein blonder Traum』(1932)より
5. フランツ・デーレ:「An einem Tag im Fruhling」(ゲルハルト・モール編)〜映画『Viktor und Viktoria(1933)より
6. フリードリヒ・シュレーダー(1910-1972): 「Ich tanze mit dir in den Himmel hinein」〜映画『Sieben Ohrfeigen(1937)より
7. ローターブリューネ(1900-1958):「Ich brech’ die Herzen der stolzesten Frau’n」(ホルスト・クドリツキ編)〜映画『Funf Millionen suchen einen Erben』(1938)より
8. テオ・マッケベン(1897-1953):「Du hast Gluck bei den Frau’n, Bel Ami!」(ゲルハルト・モール編)〜映画『Bel Ami』(1939)より
9. ラルフ・エルヴィン(1896-1943):「Ich kusse Ihre Hand, Madame」(フレッド・ラルフ編)
映画『Ich kusse Ihre Hand, Madame(1929)より
10. ヴェルナー・ボッホマン(1900-1993):「Kautschuk」(ヘルムート・ガルデンス編)〜映画『Kautschuk』(1938)より
11. テオ・マッケベン:「Bei dir war es immer so schon」(フランツ・シュトルツェンヴァルト編)〜映画『Bei dir war es immer so schon』(1954)より
12. アントン・プロフェス(1896-1976):「Kauf’ dir einen bunten Luftballon」(ヴィリー・ベルグハメル編)〜映画『Der weise Traum』(1943) /『Kauf dir einen bunten Luftballon』(1961)より
13. フランツ・グローテ:メドレー「Ich denke oft an Piroschka」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)
映画『Ich denke oft an Piroschka』(1955)より
14. フランツ・グローテ:「Das Wirtshaus im Spessart」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)〜映画『Das Wirtshaus im Spessart』(1958)より
15. ロベルト・シュトルツ(1880-1975):ミヒャルスキ編)〜映画『Ungekusst soll man nicht schlafen geh’n』(1936)より
16. テオ・マッケベン:「Munchner G´schichten」(ウルリッヒ・ゾンマーラッテ編)〜映画『Bal Pare』(1940)より
ミュンヘン放送O
エルンスト・タイス(指)

録音:2021年10月25-29日
バイエルン放送第1スタジオ、ミュンヘン(ドイツ)
このアルバムではトーキー映画の幕開けから第2次大戦中にかけてヒットした映画音楽を中心に構成しています。 ドイツのトーキー映画はアメリカより遅れて始まり、1929年頃に本格化します。当時ドイツは第1次世界大戦の戦後処理による社会不安に直面し ており、その後はナチスの台頭、そして第2次世界大戦へと進んでいきますが、この時期に制作された映画にもそうした世相や、時として政権側の意 向が反映されていました。当時のヒット映画の音楽はドイツ人の間に浸透し愛唱されましたが、第2次大戦への反省から、今日それらの音楽を公の 場で演奏することを敬遠する雰囲気があると言います。エルンスト・タイスとミュンヘン放送管のプロジェクトは、それらの音楽から歌詞を取り去り、現代 的なオーケストレーションを施すことで、音楽自体の魅力と再評価を問うものとなっています。

GENUIN
GEN-22778(1CD)
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調Op.22
ネイ・ロサウロ(b.1952):マリンバと弦楽のための協奏曲Op,12(1986) *
ディートリッヒ・ツェルナー(b.1965):ポコインサニムス(2019)
ヴォルフガング・ヘントリッヒ(指)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
アレクセイ・ゲラシメッツ(Perc)*

録音:2021年7月26-27日ブレーメン
ドイツ弦楽フィルハーモニーはなんとドイツの11 歳から20歳までの優秀な弦楽奏者を集めた 弦楽オーケストラ。才能ある若い演奏家を育てるためのユーゲント・オーケストラは数々あるが、 10代を中心とした、ここまで優秀な弦楽オーケストラは他に類を見ない(ディスクを一聴した限りで はとてもユーゲント・オーケストラとは思えない。音程も音色もプロのオーケストラと比べて全く遜 色ない)。ここではドヴォルザークの弦楽セレナード、ロザウロのミニマルとラテンがミックスした軽 快なマリンバ協奏曲、このオーケストラのための委嘱作品であるツェルナーの「ポコ・インサニム ス」を収録。ツェルナー作品はヒンデミットを若干思わせる現代曲だが、ここでもオーケストラの技 術、アンサンブルともに高い完成度を保っており、彼らの技術、音楽性の高さに驚かされる(特殊 奏法もしっかりと意図を理解した上で演奏されている)。

Global Culture Agency
GCAC-1046(2CD)
(XRCD)
サティに捧ぐ〜友人たちの編曲を含む管弦楽作品集
1幕の現実的なバレエ「パラード」
3場の造形的ポーズ「メルキュール」(メルクリウス)
真面目な幻想曲「風変わりな美女」より 第1曲 大リトルネッロ
真夏の夜の夢のための「5つのしかめっ面」
2幕の瞬間主義バレエ「本日休演」(ルラーシュ)
馬の装具で (原曲:4手ピアノ連弾/サティ自身による管弦楽編)
3つのジムノペディより 第1番&第3番(原曲:ピアノ独奏/クロード・ドビュッシーによる管弦楽編)
梨の形をした3つの小品 (原曲:4手ピアノ連弾/ロジェ・デゾルミエールによる管弦楽編)
2つの遺作の前奏曲とグノシエンヌ (原曲:ピアノ独奏/フランシス・プーランクによる管弦楽編曲、作品番号FP104)
「星たちの息子」への3つの前奏曲より (原曲:ピアノ独奏/ロラン=マニュエルによる管弦楽編)
びっくり箱 (原曲:ピアノ独奏/ダリウス・ミヨーによる管弦楽編)
モーリス・アブラヴァネル(指)
ユタSO

録音:1968年5月1・2日/ユタ州、ソルトレイクシティ、タバナクル公会堂

【解説ブックレット】
ダリウス・ミヨー「エリック・サティ(1866〜1925)の管弦楽曲」
S・W・ベネット「作品について」(収録曲解説)
「サティ、自らを語る」
以上、オリジナル解説からの日本語訳を掲載

国内プレス、国内盤初出
2022年リマスター、ステレオ
xrcd24RD
米ヴァンガード・レーベルの名盤を正規にライセンスして、通常CDプレーヤーで再生可能な高音質フォーマットであるXRCDで復刻。サティのバレエ作品にド ビュッシーやプーランクら親交のあった作曲家の管弦楽編曲などを組み合わせた面白い趣向のアルバムです。
演奏はサティの管弦楽アルバムのベストワンに挙げたい見事さ。もともと鮮明なステレオ録音でしたがXRCD化によりさらに眼の醒めるようなサウンドに生まれ 変わりました。ピストルやタイプライターが登場する「パラード」などじつに痛快でオーディオ・マニアにもお薦め。そしてドビュッシー編曲の「ジムノペディ」では抑 えた感情と繊細な音色が涙を誘い、ミヨー編曲の「びっくり箱」では底抜けに楽しい音の饗宴が堪能できます。
1968年の初出LP(VCS-10037/38)発売時になんとミヨーが解説を書き下ろしていたのもポイント。国内盤初登場となる当盤ではこの貴重なオリジナル 解説の日本語訳が読めます。ジャケット・デザインも初出LPのものを使用。
アブラヴァネルはユタ響と長きにわたって蜜月関係を築き、マーラー全集などの録音を残した名指揮者。若い頃にミヨーと面識を持ち、ドイツとフランスで修行 し、アメリカに渡りオペラや師クルト・ヴァイル作品の演奏で名を上げました。ゆえにサティ特有の語り口もお手のもので、洒落た舞台音楽を生き生きと響かせる術 を心得ています。
音楽・演奏・音質と3拍子揃った、まさに記念碑的なサティの名盤。知らない方にはぜひ聴いてもらいたい素晴らしいアルバムです。 (Ki)

BIS
BISSA-2516(1SACD)
クラス・トシュテンソン(1951-):『Lantern Lectures(ランタン・レクチャー)』〜シンフォニエッタのための
(1999-2002)
Brass Link I(ブラス・リンク I)
Lantern Lectures I. Solid rocks I(ランタン・レクチャー I:岩盤 I)
Brass Link II(ブラス・リンク II)
Lantern Lectures II. Solid rocks II(ランタン・レクチャー II:岩盤 II)
Brass Link III(ブラス・リンク III)
Lantern Lectures III. Aurora Borealis(ランタン・レクチャー III:北極光)
Brass Link IV(ブラス・リンク IVS)
Lantern Lectures IV. Giant’s Cauldron(ランタン・レクチャー IVS:ポットホール)
ノルボッテンNEO【サラ・ハンマシュトレム(Fl)、クリストファー・バウマン(オーボエ、コールアングレ)、ローベット・エーク(Cl)、ソウム・ハウイー(バス・クラリネット)、ベルトルト・グローセ(Fg)、ソーレン・ヘルマンソン(Hrn)、マシュー・サドラー(Tp)、ミーケル・ルドルフソン(Tb)、ダニエル・ザウアー(打楽器)、モッテン・ランドストレム(P)、ブルスク・ザンガネ(Vn1)、カルロッタ・グラーン・ヴェッテル(Vn2)、キム・ヘルグレーン(Va)、エレメール・ラヴォタ(Vc)、シモン・マルチニアク(Cb)
クリスチャン・カールセン(指)

録音:2018年12月3-6日/スタジオ・アクースティクム、ピーテオー(スウェーデン)
クラス・トシュテンソン Klas Torstensson(1951?)は、スウェーデン南東部のネッシェーに生まれ、1970年代の初めにユトレヒト 大学内の電子音楽スタジオ、ソノロジー研究所で学びました。オランダのハーレムを拠点に活動。オランダのマッテイス・フェルミューレン賞と王立スウェーデン音楽 アカデミーの賞を受けた「Stick on Stick」をはじめとする管弦楽曲、室内アンサンブル曲、声楽曲と、幅広く手がけています。彼の音楽は、スタイル的にヴァレー ズ、クセナキス、ストラヴィンスキーを思わせ、粗い花崗岩や海、凍ったバルト海の入江の氷、北極の氷帽、北極光など、彼が経験した「自然」からインスピレーショ ンを得た楽想と表現に独自性がみられると言われます。サミュエル・アウグスト・アンドレーの悲劇的結末に終わった北極への気球旅行を題材にしたオペラ「The Expedition(探検)」は、そうした特徴が顕著に現れ、トシュテンソンの代表作のひとつに挙げられています。
「Lantern Lectures(ランタン・レクチャー)」は、「The Expedition(探検)」の作曲を終えた後、小編成の「もっと軽い」音楽を書きたいという思いから 作られた作品です。「幻灯機とスライドを使った講義」に見立てた「岩盤 I」「岩盤 II」「北極光」「ポットホール(甌穴)」のタイトルをもつ4つの「レクチャー」と、 それを繋ぐ、トランペットとホルンとトロンボーンによる3つの「ブラス・リンク」で全曲が構成されています。それぞれの「レクチャー」は、2001年から2003年 にかけてモントリオール、シュトゥットガルト、ストックホルム、ウィーンで初演され、2003年2月26日、アムステルダムでスサンナ・マルッキがアスコ・アンサン ブルを指揮して、初めて全曲演奏されました。
ノルボッテン NEO(Norrbotten NEO)は、2007年、現代の室内楽作品をプロモートする目的で設立されました。フルート、クラリネット、打楽器、ピアノ、ヴァ イオリン、ヴィオラとチェロは、ピーテオー室内オペラでも演奏するノルボッテン室内Oの首席奏者が固定メンバー。作品の楽器編成に合わせ、各国の首席ク ラスのプレーヤーが招かれます。アンデシュ・エリーアソンの室内楽作品(BIS SA-2270)の他、クリスチャン・カールセン Christian Karlsen(1985?)が 指揮した、スウェーデン・グラミー賞を受けた『アランフエス協奏曲』(BIS SA-2485)の3つの作品を演奏していました。

Avie
AV-2513(1CD)
ラ・フォリア
クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ(マニュエル・ネーゲリ編ヴァイオリンと弦楽版)*
ヴィターリ:シャコンヌ ト短調(レオポルド・シャルリエ編ヴァイオリンとピアノ版よりペーター・ペトロフ編ヴァイオリンと弦楽版)*
マリア・テレジア・フォン・パラディス:シシリエンヌ(シチリアーノ)(マリアンナ・ルダケヴィッチ編ヴァイオリンと弦楽版)*
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.5-12「ラ・フォリア」(ユベール・レオナール編ヴァイオリンとピアノ版よりルダケヴィッチ編ヴァイオリンと弦楽版)#
タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 GT 2.A16(レスピーギ編ヴァイオリンと弦楽版)#、
 ヴァイオリン・ソナタ ト短調 GT 2.g05「悪魔のトリル」(インゴルフ・トゥルバン&ホルガー・フレイ編ヴァイオリンと弦楽版)#
クライスラー:タルティーニの様式のコレッリの主題による変奏曲(ルダケヴィッチ編ヴァイオリンと弦楽版)#
セバスティアン・ボーレン(Vn)、
ストリンジェンド・チューリッヒ*、
イェンス・ローマン(指)*、
チャーツ・チェンバー・アーティスツ#

録音:2021年5月3日-5日#、2022年1月7日-8日*、改革派教会(オーバーシュトラース、チューリッヒ)
セバスティアン・ボーレンの最新アルバム「ラ・フォリア」は、彼の憧れのヴァイオリニストであるイダ・ヘンデルへのオマージュです。彼は幼い頃から、バロックのレパートリーをロマンティックに演奏するヴァイオリニストたちに憧れており、ウクライナを代表するヴァイオリニスト、ナタン・ミルシテインの生徒と共に学びました。そして、YouTubeでイダ・ヘンデルの影響を受け彼女がコレッリの「ラ・フォリア」を演奏する映像を観ました。その演奏の素晴らしさに魅了されたボーレンは、ヴィターリやタルティーニ、そしてレスピーギやクライスラーなど何世紀にも渡って作曲家を魅了してきた「ラ・フォリア」を反映したコンセプトのアルバムを製作することにしました。このアルバムで彼は2種類の楽器を用いており、1710年製ストラディヴァリウス「キング・ジョージ」と1761年製グァダニーニを使用しています。
1987年スイス生まれのセバスティアン・ボーレンは、ザハール・ブロン、ジュリアーノ・カルミニョーラ、ドミトリー・シトコヴェツキーなどに師事しました。名教師たちによって鍛えられたその演奏技術は見事で、知性派の演奏でありながら甘美な表現も持ち合わせている期待の若手実力派ヴァイオリニストです。


Treasures
TRE-280(1CDR)
ダイゼンロート/ゴールデン・マーチ集
●ドイツ・オーストリア編
ハイドン:ドイツ国歌#
 レオンハルト:アレクサンダー行進曲#
 マイスナー:故郷をあとに(シュテットル行進曲)#
 フリーデマン:フリートリヒ大帝行進曲
 フチーク:剣士の入場#
 シュランメル:ウィーンはウィーン#
●イギリス編
 アーン:ゴッド・セイブ・ザ・クイーン+
  ルール・ブリタニア+
 グラハム:勝利者#
●フランス編
 リール:ラ・マルセイエーズ*
 ブランケット:サンブル・エ・ミューズ連隊行進曲*
 モウガー:金髪美女*
●アメリカ編
 スミス:星条旗
 ツィンマーマン:錨を上げて
 クロフォード:アメリカ空軍の歌
 グルーバー:アメリカ野砲隊の歌
 スーザ:海を越えた握手
  闘技士/シカゴの美人
  星条旗よ永遠なれ/雷神
  士官候補生/ワシントン・ポスト
  エル・カピタン/忠誠
マジョール・ダイゼンロート(指)
バッハバタリオン軍楽隊
フランス軍楽隊*、
ドイツ軍楽隊#
英国軍楽隊+

録音:1950年代末〜1960年代初頭(ステレオ)
※音源:日Victor SGW-7020、SGW-7021
◎収録時間:61:29
“ドイツ魂溢れる強靭なリズムが体の芯から鼓舞!”
■音源について
米VOX原盤。日本のビクターから「ゴールデン・マーチ」Vol.1&2として発売されていた2枚のLPの中から、ダイゼンロート少佐指揮による演奏の全てを録音。なお、楽団名が国別に分かれていますが、レコード解説によると、実体は全てバッハ・バタリオン軍楽隊とのこと。

★バッハバタリオン軍楽隊は「戦後、西ドイツの再軍に合わせて西ドイツ国防省親衛隊軍楽隊として発足。団員は音楽大学出身の優秀な奏者のみで編成されていました。発足当初から1962年の引退までこの楽団のレベルアップに貢献して続けたのがダイゼンロート少佐で、その豊かな表現力、ドイツ的な重厚味を期待するファンを裏切らない凄み、楽団の牽引力と、少佐という肩書からは想像できないセンスに圧倒されること必至です。
 「フリートリヒ大帝行進曲」は、音楽にも造詣が深く、バンドの中にクラリネットの使用を命じたドイツ軍楽隊の父と言われるフリードリヒ2世を讃えた作品。当然この楽団が手中に収め尽くした作品でのはずで、その精神的高揚感は無類。ただもっと驚くのは、そのスタイルをスーザにもそのまま持ち込んでいること!各国のテイストに寄せた演奏などそもそも念頭になく、ただ自分たちの流儀を通す実直さ、不器用さが表現に昇華され、聴き手の心と体を揺さぶるのです。
 特にオススメは「シカゴの美人」(トラック19)。強靭に腰が入ったリズムが火を噴くスタイルが最もハマった逸品。灼熱の高揚感が尋常ではないのに威圧感がなく、むしろ清々しく響くのは、そこに嘘がないからでしょう。
 有名な「剣士の入場」も一点一画を疎かにしない剛毅な演奏で、トリオにおけるルバートの呼吸感は、ダイゼンロートの高い音楽性を如実に表しています。
 ただ軽快なだけのマーチでは飽き足らない方はもちろん必聴ですし、あれこれ理論武装した演奏が評価されがちな昨今、体に染み付いたリズムと歌心を素直に出すという音楽表現の基本を体現するダイゼンロートのような姿勢は、ますます意義深いものとなることでしょう。【湧々堂・2022年5月】

Linn
CKD-692(1CD)
NX-B08
レスピーギ(1879?1936):管弦楽曲集
「ローマの松」/「ブラジルの印象」
組曲「シバの女王ベルキス」
アレッサンドロ・クルデーレ(指)LPO

録音:2021年10月3-5日 ヘンリー・ウッド・ホール、ロンドン
2016年にオーケストラ・アンサンブル金沢を指揮して日本デビューを飾った、ミラノ出身のアレッサンドロ・クルデーレ。ヨーロッパやアジア各地の オーケストラで活躍し、ジャンルイジ・ジェルメッティのアシスタントとしてミラノ・スカラ座などでも研鑽を積んだ彼が、協奏曲の伴奏以外では初 めてとなるCDのために選曲したのは、母国イタリアを代表する大作曲家レスピーギの作品となりました。「ローマの松」では、現在はトランペッ トとトロンボーンを用いるのが一般的なバンダに、フリューゲルホーン、バリトンホーン、ユーフォニアム各2を割り当てていることが特徴的。これは レスピーギ自身が指定したソプラノ、テノール、バスのフリコルノ(サクソルン族の金管楽器)に相当する本来の想定どおりの編成といえ、これら がオーケストラと直線的に呼び交わすのではなく、サクソルン族の特徴である拡散する音が現実と幻の間を彷徨うような響きを作る効果を上 げています。熱帯の物憂さを表現する「ブラジルの印象」、比較的近年になって高い人気を誇るようになった「シバの女王ベルキス」も収録。 いずれもオーケストラをただ派手に鳴らすだけの演奏とは一線を画し、レスピーギならではの色彩感を引き出すことに注力されており、結果的 に緻密な管弦楽法による演奏効果が最大限発揮された快演となっています。

ALPHA
ALPHA-832(1CD)
バッハ:管弦楽組曲(初期稿)
序曲(管弦楽組曲) 第1番ハ長調 BWV 1066
序曲(管弦楽組曲) 第2番イ短調(原調: ロ短調) BWV 1067
序曲(管弦楽組曲) 第3番ニ長調 BWV 1068
序曲(管弦楽組曲) 第4番ニ長調 BWV 1069
アンサンブル・マスク【ヤス・モイスィオ(Ob)、リデウェイ・デ・ステルク(Ob)、マチュー・ルー(Ob)、ジュリアン・デボルド(Fg)、ソフィー・ジェント、ルイ・クレアック(Vn)、ファニー・パクー(Va)、オクタヴィ・ドスタレ=ラロンド(Vc)、ブノワ・ファンデン・ベムデン(Cb)、オリヴィエ・フォルタン(Cemb)】

録音:2021年2月
ポワチエ・テアトル・オーディトリアム(TAP)、フランス
※ 国内仕様盤日本語解説…藤原一弘
カナダ出身のチェンバロ奏者オリヴィエ・フォルタンほか、世界各地の有名古楽器アンサンブルで活躍する名手たちが集ったアンサンブル・マス ク。来日公演で日本での知名度も上がっている彼らは、それぞれの高い技術と音楽性、そして極小編成での親密なコミュニケーションを生か し、作品本来の姿を明らかにするパフォーマンスで定評があります。ここでもバッハの名曲、管弦楽組曲を各パート1人の編成で収録していま すが、それだけではなく、現在知られている形の原型とされる、弦楽とオーボエを中心とした編成を再現してみせました。中でも特徴的なのは 通常フルートの独奏が入る組曲第2番で、調を全音下げてイ短調としたうえでオーボエが独奏を受け持ちます。フルートの重要レパートリーと なっている「バディネリ」も、もちろんオーボエが演奏。さらに、通常トランペットとティンパニが入る華麗な第3番は弦楽器のみ、同じく第4番で は3本のオーボエが加わります。いずれも、バッハが本来構想したであろう形であることも興味深いですが、通常と全く違う響きが味わえること にまず興味を惹かれるアルバムと言えそうです。

TCO
TCO-0004(1SACD)
R.シュトラウス:3つの交響詩

(1)「マクベス」 op.23
(2)「ドン・ファン」 op.20
(3)「ティル・オイゲンシュピーゲルの愉快ないたずら」 op.28
フランツ・ウェルザー=メスト(指) クリーヴランドO

録音:(1)2021年10月2-9, 14, 17日
(2)2021年10月7-9日
(3)2021年10月7-9日
すべてオハイオ州クリーヴランド、セヴェランス・ミュージック・センター、マンデル・コンサート・ホール(ライヴ)
クリーヴランド管自主レーベルの第4弾の登場!今回は、オーケストラの磨き抜かれたサウンドと比類なき芸術がこれ以上なく発揮される、R.シュトラウスの交響 詩3篇という、その音色を想像するだけでたまらないプログラムです。
R.シュトラウスの初期の交響詩「マクベス」「ドン・ファン」「ティル・オイゲンシュピーゲルの愉快ないたずら」の3篇を収録。ウェルザー=メストはR.シュトラ ウスの指揮にかけてもとりわけ高い評価を得ておりますが、ここでもシュトラウスが音で描いた物語、様々な景色や音色、感情が、これ以上なくかぐわしく、オーケ ストラの壮麗なサウンドとともに薫りたちます。
R.シュトラウスは9つの交響詩をのこしています。ドン・ファンとティルはとりわけ高い人気をほこる作品で、これらをきっかけにR.シュトラウスの名声が一挙 に世界で高まったといえるものです。2021年10月におこなわれた観客ありのライヴの収録。2020年3月以降コロナのためにシャットダウンされていた演奏会 がついに再開されたオープニング演奏会のプログラムの一環の録音です。ブックレットには、ウェルザー=メストのR.シュトラウスについての文章が掲載されており (英語のみ)、シュトラウスの作品の魅力をより深く広く知ることができます。 =ウェルザー・メストの言葉(抜粋)  歳を重ねるにつれ、音楽を通して人生を論じ、生きていることの真理を浮き彫りにするR.シュトラウスのユニークかつ均衡のとれた能力に、ますます深く尊敬す るようになってきています。シュトラウスの、音楽に対する知識と理解、つまり音楽の歴史とその感情を揺さぶる力についての知見は、他のどの作曲家と比べても 比べようがないくらいにものすごいものがあります。それに加えて、人間の感情、人間の思考、知的な哲学に対する鋭い理解と、音楽で物語を語ることの巧みさが あります。  シュトラウスの音楽作品がこれほどまでに生き生きとして感動的なのは、作曲家としてだけでなく、人間とは、生きるとは何か、ということについての観察者であ り、問いかけ人としての彼の能力が、比類なきものだからなのです。 (Ki)

Chandos
CHSA-5293(1SACD)

RCHSA-5293(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
ジョン・アイアランド(1879-1962):管弦楽作品集
サティリコン序曲
ダウンランド組曲(ブラス・バンドのための/弦楽版編曲:ジョン・アイアランド〔第2、第3楽章〕&ジェフリー・ブッシュ〔第1、第4楽章〕)
管弦楽のための交響的狂詩曲 「マイ=ダン」
管弦楽のための前奏曲 「忘れられた儀礼」
ロンドン序曲
降誕のキャロル 「聖なる少年」(Pのための前奏曲/弦楽オーケストラ版編曲:ジョン・アイアランド)
エピック・マーチ
ジョン・ウィルソン(指)、
シンフォニア・オヴ・ロンドン

録音:2021年8月26日-28日、セント・オーガスティン教会(キルバーン、ロンドン)
2度のBBCミュージック・マガジン賞受賞(「レスピーギ:ローマ三部作」〔RCHSA5261/CHSA5261〕と、「コルンゴルト:交響曲嬰ヘ調」〔RCHSA5220/CHSA5220〕)や、2021年のBBCプロムスでの初コンサートの世界的な評価で著しい躍進を続けるジョン・ウィルソンと、彼が再結成した“シンフォニア・オヴ・ロンドン”。優美なストリングスのサウンドで魅せた前作「メタモルフォーゼン」(RCHSA5292/CHSA5292)に続く2022年3枚目のリリースは、19世紀末〜20世紀のイギリス音楽史に名を刻む作曲家、ジョン・アイアランドの管弦楽作品集!
ブリテンの師としても知られるジョン・アイアランドはとりわけ室内楽曲やピアノ曲、歌曲などの分野で小〜中規模な作品を多く残した作曲家。古典的なドイツ音楽の語法と、ドビュッシーやラヴェルといった印象主義の影響に加え、しばしば訪れていたチャンネル諸島の景観からもインスピレーションを受けた“イギリス印象主義音楽”とも称される独自の作風は、斬新さを感じさせながら親しみやすさも併せ持ち、現在もイギリス国民に愛されています。ジョン・ウィルソンは2007年にもハレOを率いてアイアランドの管弦楽作品集(Halle, CDHLL7523)を録音していますが、ジョン・ウィルソン自身のさらなる進化と、シンフォニア・オヴ・ロンドンの流麗なサウンドによって今回の録音ではより一層アイアランド作品の真髄を味わえることでしょう。

Etcetra
KTC-1769(1CD)
ディルク・ブロッセ:弦楽のための作品集
3つの感傷的なワルツ(弦楽オーケストラとハープのための)
Black, White & In Between(Vnと弦楽オーケストラのための)#
無名戦士へ(弦楽オーケストラとハープのための)
アイ・ラヴ・ユー(ソプラノと弦楽オーケストラのための)+
タンゴ・タウト・コート(弦楽オーケストラのための)
エレジー(Vcと弦楽のための)*
歓喜の歌(弦楽オーケストラのために再構成)§
ヤング・ベルジャン・ストリングス、
ディルク・ファン・デ・モールテル(指)、
ロレンツォ・ガット(Vn)#、
アナ・ナケ(S)+、
マリー・ハリンク(Vc)*、
フランク・デブライネ(Sax)§
ベルギーの作曲家ディルク・ブロッセは、管弦楽から室内楽、歌曲、映画音楽や吹奏楽など幅広く作曲しています。また、指揮者としても著名でフィラデルフィア室内Oの音楽監督を務める他、ヘント映画祭の音楽監督としても活動しています。さらに地元であるヘントの王立音楽院で作曲と指揮を教えています。指揮者のディルク・ファン・デ・モールテルはベルギー国立Oの第1ヴァイオリンのメンバーです。クラシック音楽だけでなく、ワールドミュージックやジャズの分野でも活躍しています。

Diapason
DIAP-147(1CD)
ビゼー:作品集
(1)「カルメン」組曲第1番&第2番
(2)交響曲 ハ長調
(3)ラインの歌
(1)コンセール・ラムルーO、イーゴリ・マルケヴィチ(指)
録音:1959年
(2)フランス国立放送O、アンドレ・クリュイタンス(指)
録音:1953年
(3)マリヤ・グリンベルク(P)
録音:1951年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜 ディアパゾンが選んだ決定盤』。第147巻は、ビゼーの作品集!
イーゴリ・マルケヴィチの「カルメン」組曲に、アンドレ・クリュイタンスの「交響曲 ハ長調」という絶対的な名演奏に、ロシアの名ピアニスト、マリヤ・グリンベルクによる貴重な録音「ラインの歌」を収録しました。

オクタヴィア
OVCL-00783(1SACD)
税込定価
2022年5月25日発売
R.シュトラウス:交響詩「ドン=キホーテ」
交響詩「死と変容」
ミッシャ・マイスキー(Vc)
ラース・アンダース・トムター(Va)
ウラディーミル・アシュケナージ(指)
チェコPO

録音:1999年10月7、8日プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
2002年に発売されたアシュケナージ&マイスキーによる「ドン=キホーテ」は、レコード芸術誌でも特選 盤に選ばれるなど、その完成度の高さから奇跡的な名盤となりました。その演奏は、マイスキーの極めて 繊細な音色のコントロールに、アシュケナージとチェコ・フィルがのびやかな温かさでこの曲のコンストラクショ ンを美しく際立たせています。 今まで、CDとSACDという2つのメディアで販売していたディスクが、新マスタリングを施し、Hybrid Disc として再登場です。往年の名演が、拘りのリマスタリングで現代に蘇ります。(オクタヴィア)

H.M.F
HMSA-0052(1SACD)
シングルレイヤー
税込定価
日本独自企画・限定盤
ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」
バレエ音楽「恋は魔術師」
カルメン・ロメウ(Ms)
マリーナ・エレディア(カンタオーラ)
マーラー・チェンバー・オーケストラ
パブロ・エラス=カサド(指)

録音:2019年4月、バルセロナ
2020年度第58回レコード・アカデミー賞銅賞・管弦楽曲部門受賞の名盤(HMM-902271/KKC-6127)を、SACDシングルレイヤーでおとどけします。 ハルモニア・ムンディ・レーベルからハイレゾ・マスターの提供を受け、キング関口台スタジオでリマスタリングを施した、日本独自企画・限定盤です。このたび のSACD化により、奥行き感や低音の響き、打楽器の響きなどがよりゆたかになっております。
スペインのグラナダ出身のエラス=カサドが、名門マーラー・チェンバー・オーケストラを率いて「三角帽子」と「恋は魔術師」を録音しました。これらの作品 が初演されてからちょうど100周年にあたる2019年の録音です。長年これらの作品を収録したいと考えていたエラス=カサド。世界最高峰のオーケストラを 得ての満を持してのレコーディングとなりました。まるで極彩色のキュビズムの絵画のような、熱く鮮烈な演奏で、これまでのこれらの作品観を覆されるよう。 カサド仕込みの本場のスペインのリズムに聴き手の耳も心も踊ります。「恋は魔術師」で歌い手を務めるマリーナ・エレディアは、当作品の世界最高峰のスペシャ リストです。カサドによる、最高レベルでアップデートされたファリャ2作品、注目です。

Forgotten Records
fr-1810(1CDR)
ドヴォルザーク&ヤナーチェク
ドヴォルザーク:弦楽セレナードOp.22*
 管楽セレナードOp.44#
ヤナーチェク:弦楽オーケストラの為の組曲+
ヴァーツラフ・ターヒリ(指)*
チェコ・フィルのソリストたち*
プラハ音楽院室内O(指揮者なし)#
プラハ室内O(指揮者なし)+

録音:1951年4月28日、ロコスカ・スタジオ* /1957年10月1日-3日#、1958年1月30日-31日+、ドモヴィナ・スタジオ(#/+)、すべてプラハ
※音源:Supraphon,
V 5400(*/#), DV 5560+
Forgotten Records
fr-1817(1CDR)
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲*
交響的舞曲#/ヴォカリーズ+
ジョン・ブラウニング(P)*
ディミトリー・ミトロプーロス(指)NYO

録音:1950年1月29日#、1956年2月5日*、以上カーネギー・ホール、
1955年5月8日、オーフィウム劇場+、(全てライヴ)

ALPHA
ALPHA-863(1CD)
現代エストニアの管弦楽作品
トヌ・クルヴィッツ(1969-):T月の光に (2020)
ウロ・クリグル(1978-):コルダ (2013)
ヘレナ・トゥルヴェ(1972-):影はあなたの後ろに (2011)*
タウノ・アインツ(1975-):序曲エストニア (2014)
クリグル:ザ・ボウ (2021)
レポ・スメラ(1950-2000):オリンピック・ミュージック I (1980)
マテ・スーチュ(Va)*
インドレク・レイヴァテギヤ(Vc)*
マリウス・ヤルヴィ(Vc)*
エストニア祝祭O
パーヴォ・ヤルヴィ(指)

録音:2012年7月-2021年7月 パルヌ・コンサート・ホール、エストニア
パーヴォ・ヤルヴィが生まれ故郷エストニアで開始したパルヌ音楽祭をきっかけに、2011年に創設されたエストニア祝祭O。ALPHA- からの3枚目のアルバムは、エストニアを代表する5人の作曲家の作品集です。詩的かつ情景的な作風で知られるトヌ・クルヴィッツが、世界 的パンデミックで人々が孤独にさらされた2020年、パーヴォ・ヤルヴィに献呈した「To The Moonlight」は「管弦楽のための3つのブルース」 の副題を持ち、ブルースのイディオムを用いつつ、困難の時代を生きる人々の心情を表し、またこれに寄り添う美しさを湛えた作品となってい ます。管弦楽作品からエレクトロニクス、映画音楽などでも知られるウロ・クリグルによる「Chordae」は元々古代ギリシャ語とラテン語から取っ た表題に、「和音」、楽器の「弦」、「同意」など様々な言語に引っかけた意味を含ませており、多くの音が重なり合って作られる様々な和音 やリズムが次々と現れるドラマティックな作品。また「The Bow」も、「お辞儀」や楽器の「弓」など様々な意味を含むタイトルを持つ力強く美 しい作品。いずれもパーヴォ・ヤルヴィに捧げられています。グレゴリオ聖歌や東洋音楽から影響を受けているエレナ・トゥルヴェによる「L’ ombre derriere toi」は、3つのヴィオラ・ダ・ガンバと弦楽のために書かれた作品で、ここではヴィオラと2つのチェロがソロをとって演奏されま す。オペラなど舞台作品が有名なタウノ・アインツの「序曲エストニア」は、2012年にエストニアの詩人ジャン・ペクの「Mu isamaa(我が祖 国)」に作曲した際に、その詩から受けた印象を管弦楽で表現したというもの。エストニアで最も重要な交響曲作曲家とされるレポ・スメラによ る「オリンピック・ミュージック I」は、1980年モスクワ・オリンピックの際、タリンで開催されたヨット・レースのオープニングのために作曲されました。 いずれも調性的で聴きやすいながらも刺激的な作品で、まだまだ知られざるエストニア音楽界の奥深さを教えてくれるアルバムです。

ALBANY
TROY-1884(1CD)
作曲家の声〜ボーリンググリーンの新しい音楽集Vol.8
アーロン・ジェイ・カーニス:光の翼
マリリン・シュルード:時の帳*
ダリット・ウォーショウ:レスポンセズ
リチャード・コーネット:シンフォニア
マーティン・ケネディ:トロンボーンと管弦楽のための主題と変奏#
デイヴィッド・リプタク:ノーザン・ライト
※各作品の前に作曲者自身の語りによる解説を収録
エミリー・フリーマン(指)
ボーリング・グリーン・フィルハーモニア
イオアナ・ガル(Vn) *
ブリタニー・ラッシュ(Tb) #
アメリカの中堅からベテラン世代の作曲家による管弦楽作品集。作品の前に作曲者自身の ナレーションによる解説が収録されています。ピューリッツァ賞作曲家アーロン・J・カーニスの「光 の翼」は映画音楽を思わせるエンターテイメント性の高い佳作。シュルードの「時の帳」はベル クを思わせる表現主義的な秀作。ケネディのトロンボーン協奏曲「主題と変奏」は現代音楽とジ ャズが融合した楽しい作品。リプタクの「ノーザン・ライツ」は管弦楽の機能を存分に生かしたド ラマティックな作品。アメリカ現代音楽におけるオーケストラの今を知る上で最適の一枚。
ALBANY
TROY-1891(1CD)
「フィルタリング」〜メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブル
(1)ブラッド・エリス:マクガフィのリード
(2)サミュエル・ウィニー:ロスローリエンの夕暮れ
(3)アンナ・ルービン:キアロスクーロ
(4)ジャニス・マッコーリー:万華鏡
(5)ダニエル・バーナード・ルーメイン:ブードゥー・ヴァイオリン協奏曲
ブライアン・カウフマン(指)
メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブル
(1)トレヴァー・モーリー(Ob)
(1)ブラッド・エリス(P)
(5)ダニエル・バーナード・ルーメイン(Vn)
メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブルはアメリカ東部を代表するウィンド・アン サンブル。作曲家ブラッド・エリスを音楽監督として新作、ポップスの吹奏楽編曲の演奏を行っ ています。収録曲はいずれも親しみ易いものばかりで、音楽監督エリスの作品はスイング・ジャズ の要素を取り入れた軽快な音楽。ルーメインの「ブードゥー・ヴァイオリン協奏曲」はヴァイオリン と吹奏楽のための協奏曲でジャズ、ロック、エスニックな音楽が闇鍋状態でミックスされた面白 い作品。

FUGA LIBERA
FUG-794(1CD)
シェーンベルク、ウェーベルン作品集
シェーンベルク:室内交響曲第1番 Op. 9
ウェーベルン:交響曲 Op. 21
シェーンベルク(ホリガー編):6つの小品 (原曲: ピアノのための6つの小品) Op. 19
ウェーベルン:5つの楽章 (弦楽合奏のための) Op. 5
ローザンヌ室内O
ハインツ・ホリガー(指)

録音:2021年2月26-28日 ローザンヌ歌劇場
オーボエの名手、作曲家にして近現代音楽解釈の大家ハインツ・ホリガーが振る、近代音楽発展の立役者シェーンベルクとその門下ウェー ベルンの作品。シェーンベルクの室内交響曲は、冒頭から鋭い切れ味を感じさせる緊張感で、コーダへ向けて息もつかせぬ緻密さと構成で 一気に聴かせます。続くウェーベルンの交響曲では主題となる音列の動きを明確に聴かせ、作品の構造を緊張を持続させながら明示。 シェーンベルクがピアノのために書いた「6つの小品」をホリガーが室内管弦楽へ編曲したものは、どれも非常に短い曲ですが、管楽器により強 調される和声や効果的な打楽器の使用などがたいへん新鮮。当初弦楽四重奏のために作曲されたウェーベルンの「5つの楽章」は、作曲 後20年を経て編曲された弦楽合奏版を収録しています。

Capriccio
C-5449(1CD)
NX-B05
ケクラン:セヴン・スターズ・シンフォニー/星空の詩
セヴン・スターズ・シンフォニー 7大スターのための交響曲 Op. 132(1933)
1. I. Douglas Fairbanks ダグラス・フェアバンクス(en souvenir du voleur de Bagdad)
2. II. Lilian Harvey リリアン・ハーヴェイ(menuet fugue)
3. III. Greta Garbo グレタ・ガルボ(choral Paien)
4. IV. Clara Bow et la joyouse Californie クララ・ボウと陽のあたるカリフォルニア
5. V. Merlene Dietrich マレーネ・ディートリッヒ
(variations sur le theme par les letters de son nom)
6. VI. Emil Jannings エミール・ヤニングス(en souvenir de l’Ange bleu)
7. VII. Charlie Chaplin チャーリー・チャップリン
(variations sur le theme par les letters de son nom)
8. VERS LA VOUTE ETOILEE 星空の詩
管弦楽のための夜想曲 Op. 129(1923-1933/1939改訂)
バーゼルSO
アリアーヌ・マティアク(指)

録音:2021年1月
フランク、フォーレ、ドビュッシーらの影響を受けながらも、伝統的なハーモニーと作曲技法を独自に拡大し、時には無調の作品も書いたフランスの作 曲家ケクラン。200曲を超える作品を遺しました。演奏・録音の頻度は高いとは言えないものの、『ジャングル・ブック』やピアノ曲をはじめとして根強い 人気があります。 夜になると望遠鏡で星を眺め、宇宙の神秘を解明しようと試み、またある時は神話や旅行記、未知の国についての書物を熱心に読んでいたともい うケクラン、このアルバムに収録された「セヴン・スターズ・シンフォニー」は、同時収録の「星空の詩」とともに天体にまつわる曲かと思えますが、実はケク ランお気に入りのハリウッドで活躍したスターたちへの思いを綴った作品で、シンフォニーと題されているものの、自由な組曲形式を採っています。ケクラ ンが各々のスターに抱いていたイメージがそのまま表現されているため、曲調は現代的で、時にはオンド・マルトノまでが登場する不思議な響きが横 溢しています。 フランスの指揮者アリアーヌ・マティアクはオペラ歌手の両親のもとに生まれ、幼いころからピアノを学びました。後にウィーンで指揮を学びつつレオポル ト・ハーガーと小澤征爾の指導を受け、同時にアルノルト・シェーンベルク合唱団のメンバーとしてアーノンクールの指揮で歌いました。母国モンペリエ 歌劇場をはじめとして西欧各国のオペラハウスで指揮を重ねて来ましたが近年はシンフォニー・コンサートでも注目され、2022/23シーズンからヴュル テンベルク・フィルの首席指揮者に就任します。

Capriccio
C-5447(1CD)