湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



NoMadMusic
(フランス)




※表示価格は、全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
NMMFF-001
フィリップ・エルサン:Ephemeres(かげろう)〜ピアノ独奏のための24の細密画〜芭蕉の俳句に基づく
Steps〜ピアノ独奏のための三部作
ヴァレンティン・ブター ル(P)

録音:2015年6月
デュティユーにその才能を認められたピアニスト、ヴァレンティン・ブタールによるエルサン作品集。エルサンは以前に、蕪村の俳句に基づいてピアノ作 品を書くよう委嘱され(ティエリー・ラヴァッサール)、俳句に興味を持つようになり、芭蕉の俳句に基づいた24の作品を書き上げました。これらの作品 はアリス・アデールに捧げられています。クリスタルのような硬質な響きの作品群で、耳を澄ませて聞き入りたい1枚です。 (Ki)
NMMFF-002
ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」op.39
チェロ・ソナタ ト短調 op.19
ユゲ・シャベール(P)
エリサ・ユトー(Vc)

録音:2015年5月
1988年生まれのチェロ奏者エリサ・ユトーと、パリ国立高等音楽院でカバッソらに師事したピアニスト、ユゲ・シャベールによるラフマニノフ作品集。 (Ki)

NMMFF-003(2CD)
バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ(全曲) アナ・ゲッケル(Vn)

録音:2017年 6月
 アナ・ゲッケルは、マルセイユ生まれの22歳。14歳からパリ国立高等音楽院に入学、J-J.カントロフ、スヴェ トリン・ルセフに師事しています。2013年のミュンヘン国際コンクールで、2009年に結成されたトリオ・カレ ニーヌにヴァイオリン奏者として参加して、ファジル・サイのピアノ三重奏作品「Space Jump」を演奏、トリオ の最高位受賞に大きく貢献しました。その演奏は、イザイ弦楽四重奏団や、メナヘム・プレスラーらからも評 価されました。  彼女がソロCDデビューで選んだ演目は、バッハの無伴奏全曲。アンサンブルでも培った聴く力、線と線の 絡み合いが美しい、しなやかに流れるようなバッハとなっています。ゆるぎない一本の線が通った堂々たる演 奏は、彼女が今後世界で大きく活躍していくことを確信させるもの。また何年かしたら彼女のバッハを聴いて みたい! と思ってしまいます。アナ・ゲッケル、注目アーティストの登場です! (Ki)

NMM-001
フランスのヴァイオリン・ソナタ集
シュヴィヤール:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.8
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調 Op.13
ジェダルジュ:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 Op.12
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
アレクサンドル・カントロフ(P/YAMAHA CFX)

録音:2014年11月/フランス
今話題のピアニスト、アレクサンドル・カントロフが17歳のときに父ジャン=ジャック・カントロフと共演した3人の仏作曲家のヴァイオリン・ソナタ集!
ジャン=ジャック・カントロフは言わずと知れた名ヴァイオリニスト。数多の名録音がありますが、やはりフランスものは別格のすばらしさ。ここに収録したカミー ユ・シュヴィヤール(1859-1923)、ガブリエル・フォーレ、アンドレ・ジュダルジュ(1856-1926)という3人の作曲家が書いたソナタを 格調高く演奏します。シュヴィヤールとジュダルジュは録音自体が少ないだけに彼らが録音してくれたことは喜ばしい限り。息の合った父子共演をご堪能ください!
1997年生まれのアレクサンドルは父親譲りの音楽的才能の持ち主。16歳のときにはナントおよびワルシャワでのラ・フォルジュルネでシンフォニア・ヴァルソ ヴィアと共演し、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲を披露。抜群のテクニックと情感豊かな演奏で聴衆を熱狂させました。そして、2019年に開催され た16回チャイコフスキー国際コンクールでフランス人としてはじめて優勝。本選ではチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番を演奏し、有名な第1番を上回る高度 なテクニックを要する難曲をコンクールの場で見事に披露したことでも話題となりました。BISレーベルからリリースが続いており、すべてのディスクで高い評価を 得ております。今後ますますの活躍が期待されております! (Ki)
NMM-018
無伴奏ヴァイオリン作品集
ビーバー(1644-1704):パッサカリア ト短調 C105
トーマス・バルツァー(c.1630-1663):プレリュード ト長調、
 アルマンド ハ短調
テレマン:ファンタジー第3番 ヘ短調 TWV 40-16、
 ファンタジー第1番変ロ長調 TWV 40-14
バッハ:パルティータ第2番ニ短調 BWV 1004
パトリック・コーエン=アケニン(Vn)

録音:2015年1月
パトリック・コーエン=アケニンは、パスカル・アモワイヤル、ミシェル・オークレールらに師事したフランスのヴァイオリン奏者、指揮者。古楽をレパートリー の中心に据え、ヴァイオリン、指揮(レ・フォリ・フランソワーズ主宰、およびリュリのオペラ等の指揮)の両方で活躍しています。 (Ki)

NMM-027(2CD)
ハイドン:弦楽四重奏曲 第44-49番(op.50、Hob.III/ 44-49) ツァイーデSQ

録音:2015年
2009年結成のツァイーデSQ、ハイドンの弦楽四重奏曲op.50の6作品。2012年にヨーゼフ・ハイドン室内音楽コンクールで第1位を獲得しており、 ハイドンに対する思い入れと解釈は並々ならぬものがあります。 (Ki)
NMM-029
オペラ序曲集
ベッリーニ:「カプレーティとモンテッキ」序曲
ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」序曲、
 「ロベルト・デヴリュー」序曲、
 「パリのウーゴ伯爵」序曲
マイアベーア:「アンジュのマルゲリータ」序曲
メルカダンテ:「アンティオキアのエンマ」序曲
ロッシーニ:「タンクレーディ」序曲、
 「セヴィリアの理髪師」序曲
エンリケ・マッツォーラ(指)、
イル・ド・フランス国立O
イタリア出身、とりわけベル・カント・オペラを愛する指揮者マッツォーラによるオペラ序曲集。有名曲から、演奏機会の少ないメルカダンテらの序曲も含まれ ています。フランスのオーケストラらしい明るいサウンドも魅力の 1 枚。 (Ki)

NMM-046
メシアン:8つのプレリュード
ドビュッシー:前奏曲集第2巻(全曲)
セリメーヌ・ドーデ(P/YAMAHA)

録音:2017 年 4 月、ウィーン
セメリーヌ・ドーデは1977年エクス=アン=プロヴァンス生まれのピアニスト。マレーシア・フィルと共演、2017年にはハイチ・ピアノ・プロジェク トに招かれるなど、ヨーロッパのみならず世界で活躍しています。これまでにもアンサンブルなどでCDをリリースしておりましたが、このたび本格的なソロ・ アルバムの登場。メシアンの8つの前奏曲は、1929年に作曲された、メシアンの最初の重要なピアノ曲。前奏曲というスタイル、また、各曲につけられ たタイトルはドビュッシーを思わせる部分もありますが、「鳥のカタログ」や「幼子イエスにそそぐ20のまなざし」などメシアン独特の色彩や光の感覚を 予見させる部分もあります。1913年に完成したドビュッシーの前奏曲集第2巻と組み合わせることにより、メシアンとドビュッシー、それぞれの世界が際だっ て響いてくるようです。
NMM-047
United Colors
フィリップ・ガイス(b.1961):サー・パトリック、ユナイテッド・カラーズ・オブ・サクソフォンズ
ウィル・グレゴリー(b.1959):ハイ・ライフ
トーマス・ドス(b.1966):スポットライト
ジャン=バティスト・ロビン(b.1976):パルス
グレアム・リンチ(b.1957):青白いダンサー
エリプソス四重奏団
ポール=ファティ・ラコンブ(ソプラノSax)、ジュリアン・ブレッヒエ(アルトSax)、
シルヴァン・ジャリ(テナーSax)、ニコラ・エルエ(バリトンSax)

フレデリック・オステル(指)
ナントPO

録音:2017年10月
ナントで生まれたサックス四重奏団、エリプソス四重奏団の15周年記念アルバム。エリック・ル・サージュやエマニュエル・パユらも彼らのアンサンブ ルを絶賛している人気グループです。ブラス、ジャズ、タンゴ、アイルランド音楽・・・様々な音楽のリズムが融合する彼らの音楽。ナント・フィルハーモ ニーとの豪華共演でお楽しみいただけます。 (Ki)

NMM-051
ミヨー:バレエ「最愛の女性」(1928)
ストラヴィンスキー:火の鳥(1945年版)
ミヨー:「最愛の女性」終曲(リストの半音階的大ギャロップ)〕
エンリケ・マッツォーラ(指) イル・ド・フランス国立O
レックス・ローソン(ピアノラ)
録音:2016年9月
ミヨーのバレエといえば屋根の上の牛(1919年、コクトー台本)、世界の創造(1923年、サンドラール台本)などが有名ですが、この「最愛の女性」は 1928年にアレクサンドル・ブノワ(ベノワとも。舞台・美術デザイナー。ペトルーシュカの初演時の舞台も手がけた。バレエのブノワ賞もこの人に由来)の台本によっ て作られました。1928年11月に初演されています。バレエのストーリーは、詩人がピアノで即興をしながら過去に出会った女性たちのことを回想し、女性達が次々 と現れては消えていく、というたぐいのものです。音楽はリストやシューベルトのピアノ作品をミヨーが編曲したものによっています。この作品の特徴はピアノラ(プ レイエラ)が用いられることです。詩人役が弾くピアノがピアノラによっていました。ピアノラは、基本的に機械仕掛けの自動再生ピアノですが、ペダルを踏むこと でロールの回転の速度を変えたり、強弱を変えたりすることができるもの。ここでは、ピアノラの世界的名手(ピアノリスト)、レックス・ローソンがここでは普通 のグランドピアノと組み合わせて操作されるピアノラを見事に演奏しています。ボーナス・トラックとして、ミヨーの「最愛の女性」終曲(リストの半音階的大ギャ ロップ)を、ピアノラ協奏曲仕立てにし、さらにピアノラのカデンツァも楽しむことができます。レックス・ローソンの驚異的なピアノリストぶりが炸裂しています。 カップリングの火の鳥の演奏も見事です! (Ki)
NMM-054
トゥリーナ:循環 op.91
ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調
トマス・グビッチ(b.1957):3つのモーメント
トリオ・タルヴェーグ〔セバスティアン・シュレル(Vn)、エリック=マナ・クトゥリエ(Vc)、ロマン・デシャルム(P)〕

録音:2017年12月
フランスでひっぱりだこのピアノ・トリオ、トリオ・タルヴェーグによる1枚。トゥリーナ(スペイン)、ラヴェル(フランス)、グビッチ(アルゼンチン)という 3名の作曲家の作品のプログラムです。グビッチの作品はタンゴ風なかっこいい楽曲。全体をとおして、名手デシャルムのピアノがアンサンブルを見事に引き締め ています。 (Ki)
NMM-058
アルメニア音楽の魅惑の世界
コミタス:ミニアチュール
サヤト=ノヴァ:Yis qou ghimete chim gidi(あなたの価値がどんなにか)、Ari indz angaj kal(彼女はなんと優雅なことか)、Ashkharhums akh chim qashil(私はこの世界では痛みを感じない)
グサン・シェラム(1857-1938):ジャック・ガンダールの編曲
ルーベン・アルチュニアン(b.1939:Quochari、Berd par
ハチャトゥリアン(ヤシャ・パピアン編):バレエ「スパルタクス」より‘エギナとバッカナリアのヴァリアシオン’、バレエ「ガイーヌ」より‘ヌネのダンス’‘子守歌’‘アイシャの孤独(モノローグ)’‘ウズンダラ’、「仮面舞踏会」より‘ワルツ’
Toumanian Mek
〔ダヴィド・ハルチュニアン(Vn1)、クララ・ジャスシシン(Vn2)、エティエンウ・タヴィティアン(Va)、ジェニファー・ハーディ(Vc)〕
ダン・ガリビアン(声)

録音:2018年7&10月
NMM-061
マーラー:さすらう若人の歌
ブルックナー:4つの管弦楽曲〔1. 行進曲 2.モデラート 3.(アダージョ) 4.アンダンテ・コン・モート〕
マーラー:子供の不思議な角笛
エンリケ・マッツォーラ(指)
イル・ド・フランス国立O
マ ルクス・ヴェルバ(Br)

録音:2018年9月
マッツォーラ率いるイル・ド・フランス国立Oによるドイツ・レパートリー。オーストリア出身の世界的バリトン、マルクス・ヴェルバによる歌曲も魅力です。 (Ki)
NMM-062
“B-Side”
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K136、変ロ長調 K137、ヘ長調 K138
ヘンデル:パッサカリア(組曲ト短調 HWV 432より)
カバレフスキー:「道化師」よりワルツ
モンティ:チャールダーシュ
カメラータ・アルマ・ヴィーヴァ
2019年に結成10周年を迎えたカメラータ・アルマ・ヴィーヴァ(アルマ・ヴィーヴァ=生きた魂)によるアルバム。ガボール・タカーチ=ナジの薫陶を受 けたメンバーたちによって結成されたアンサンブルです。指揮者を置かずに、立って演奏します。練習は演奏にとどまらず、演劇や即興、瞑想など多岐に渡ります。 ヘンデルからローリング・ストーンズまでそのレパートリーも多岐にわたるスリリングなアンサンブルの演奏をおたのしみください! (Ki)
NMM-063
レ・シエクルの首席奏者による金管五重奏
(1)デュカス(バリントン編):「ラ・ペリ」のファンファーレ
(2)エヴァルト:金管五重奏曲第1番Op.5
(3)アントワーヌ・シモン:アンサンブル小品集Op.26(全9曲)
(4)G:セレナード
(5)ドビュッシー(サブーリン編):亜麻色の髪の乙女
レ・シエクル金管五重奏団【ファビアン・ノルベール(C管トランペット、セルマー・グランプリ1930&コルネット、ベッソン1885)、エマニュエル・アルマニー(C管トランペット、セルマー・グランプリ1927&コルネット、ベッソン1885)、マチュー・シーグリスト(ヴァルヴ・ホルン、ラウー=ミルロー1900)、ダミアン・プラド(トロンボーン、クルトワ1872)、シルヴァン・ミノー(チューバ、クエノン1910、オフィクレイド、ローク1837、変ホ管アルト・サクソホルン、A.ザックス)】

録音:2016年12月/アミアン文化センター
金管界では知らぬものなき名作エヴァルトの「金管五重奏曲第1番」。効果的な楽器法とロシアならではの叙情的な旋律美で、弾いても聴いても魅力 的な作品。ついにピリオド楽器による録音が登場しました!それもレ・シエクルの金管セクション・トップ奏者たちによるアンサンブルという気絶しそうに なるほどの組み合わせです。
レ・シエクルは2003年創立、フランス近代作品を初演された当時の響きと奏法で再現する、というポリシーで世界中の注目を浴び、音楽監督のフラ ンソワ・グザヴィエ・ロトとともに日本でも今日もっとも注目されるオーケストラのひとつとなりました。彼らの響きの特徴を左右しているのが管楽器。こ とに金管は今日とは明らかに異なる独特な色彩感に満ちています。
エヴァルトはアレンスキーやグラズノフと同世代で、「金管五重奏曲第1番」は1912年の作。当アルバムの使用楽器は同時代のもので、初演当時の響 きが彷彿されます。またフランス人ながらロシアで活躍したアントワーヌ・シモンは、ロシアで金管の室内楽やソロ曲を創始した草分け的存在。「アンサン ブル小品集Op.26」はバレエ音楽のような楽しい組曲。「G」というイニシャルのみの作曲家はおそらくフランスの作曲家ルイ・ジラールと思われ、19世 紀後半の酒場やダンスホールの雰囲気を醸すのもシエクルのメンバーは心憎いほどの巧さです。
かつて聴いたことのない音色、超絶的な名人芸いずれも満点。金管関係者には超ド級、音楽ファン誰もが注目のアルバムです。 (Ki)
NMM-065
無伴奏合唱曲集
ラヴェル:「妖精の園」(マ・メール・ロワより/ティエリー・マシュエル編)、3つの歌、鐘の谷(クリストゥス・ゴットヴァルト編)
サン=サーンス:夕べのロマンス、並木道の足跡、花々と木々、夜の静けさ
ブリテン:聖セシリア讃、5つの花の歌
R.マリー・シェーファー:ミニワンカ、あるいは水の瞬間
レ・メタボール、
レオ・ワリンスキ(指)

録音:2019年2月
フランスの合唱団レ・メタボールによる新譜。すべて無伴奏合唱です。サン=サーンスの「花々と木々」、「夜の静けさ」はグノーに献呈されている作品(歌詞は グノーによるもの)。ラヴェルの「3つの歌」もラヴェル自身の歌詞によるものです。カナダの作曲家で音楽理論家でもあるマレイ・シェーファーによる「ミニワン カ」、とは北アメリカ原住民の言葉で、水のさまざまな状態を表す言葉。雨が流れ、静かな湖となり、川となり、最後は海にそそぐ様子が歌われます。ほかにラ ヴェルの器楽作品からの合唱編曲版などが並んだプログラムで、メタボールの変幻自在な表現力とテクニックが発揮された1枚となっております。 (Ki)
NMM-066
ダニエル・ダダモ(b.1966):Sur Vestiges(弦楽五重奏のための)
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956
ノエミ・ブタン( チェロ )
ベラ四重奏団

録音:2019年3月
フランスの気鋭の奏者たちが集った1枚。ノエミ・ブタンは14歳でパリ音楽院に入学、気鋭の演奏家としてサーカスの演者と舞台を共にしたり、ジャ ズミュージシャンと共演したりもしています。日本でもパフォーマンスを披露しているチェロ奏者です。ベラ四重奏団はフランスで「おそるべき子供たち」 と称された結成13年を超えるグループ。ベラ・バルトークのベラから名前をとっていることもあって、バルトーク作品はもちろんのこと、中欧の作品にも 積極的に取り組んでいます。ダニエル・ダダモの作品は、彼らの委嘱によるもので、シューベルトの弦楽五重奏と一緒に演奏することを念頭に置いた作品 となっています。ノエミは客席に向かって座り、弦楽四重奏が彼女の後ろに座るという配置で演奏されます。 (Ki)
NMM-067
モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
五重奏断章 変ロ長調 KV Anh,91(フランツ・バイヤー補完)
クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
ジュリアン・エルヴェ(Cl)
グスターヴォ・ヒメノ(指)
ロッテルダムPO
ゴルダン・ニコリッチ、ゴラン・グリバイツェヴィチ(Vn)
ロマン・スピツェル(Va)、セリーヌ・フラメン(Vc)

録音:2017年3月、2018年9月
フランス出身のクラリネット奏者ジュリアン・エルヴェによるモーツァルトの登場。彼が首席奏者を務めるオーケストラ、ロッテルダム・フィルが管弦楽 を担当しているとあって、そのあたたかなアンサンブルは格別なものがあります。 カップリングには元LSOのコンサートマスターであるニコリッチら豪華メンバーを迎えての五重奏曲も収録しています。 ジュリアン・エルヴェはフランス出身。パスカル・モラゲスのクラスに学び、2008年からロッテルダム・フィルの首席クラリネット奏者を務めるほか、ソリスト、 室内楽でも活躍しています。楽器はビュッフェ・クランポンを愛奏しています。ヒメノはコンセルトヘボウOで打楽器奏者を務めていましたが2012 年よりヤンソンスのアシスタントとして指揮者としてのキャリアをスタートさせました。その後ハイティンクやアバドのアシスタントも務め、その才能は世界 が広く認めるところです。来日もしており、2020/21のシーズンからはトロントSOの第11代音楽監督としてますます活躍が期待されております。 (Ki)
NMM-068
「1893」
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」op.96
プッチーニ:菊
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 op.10
ヴァレーズ四重奏団

録音:2018年10月
フランスのSQ、ヴァレーズ四重奏団による、「1893年」と題した1枚。文字通り、1893年前後に書かれた作品がプログラムされています。 ヴァレーズ四重奏団はリヨン国立高等音楽院の学生らによって2006年に結成されました。 (Ki)
NMM-069
わが心のリズム〜マリンバのための音楽集
ヴァルバノフ:Introduction/ Son nom est Land/ Tout est bruit, tout est battement, tout est rhtyme…/ Homme bleu/ Cajon de Peru/ Tombak/ Venez danser/ Tel est mon voyage
村松崇継:Land for Marimba Solo
マティアス・シュミット:Ghanaia for Marimba Solo and Percussion
伝承曲(ブルガリアの舞曲)(ヴァルバノフ編)Kopanitza/ Gornodikansko horo
デイヴ・サミュエルズ:Footpath for Solo Marimba
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調 BWV 1001より(ヴァルバノフ編)
ジョン・サタス:One Study One Sammary
ジェルジ・ヴァルバノフ(マリンバ)
ソニア・メラー(語り)

録音:2018年、2019年
ヴァルバノフは、幼いころから音楽に親しみ、演奏会でパーカッションと出会い、7歳でブルガリアで最も重要なコンクールで優勝。2005年、ルクセ ンブルクでの国際打楽器コンクールで優勝、アンドレ・ジョリヴェ賞も受賞。2009年よりイル・ド・フランス国立Oの第1ソロ打楽器奏者を務め る奏者です。自身の作品のほか、ドラマや映画音楽などでも活躍する村松崇継の作品、さらにはナレーションも入った注目のプログラムかつこだわりの作 りとなっております。 (Ki)
NMM-070
ベートーヴェン(フィッシャー編):交響曲第6番「田園」(弦楽六重奏版)
シェーンベルク:浄夜Op.4
レ・プレイアード【レティティア・ランジュヴァル、カロリーヌ・フロランヴィユ(Vn)、キャロル・ドファン、マリー・クチンスキ(Va)、ジェニファー・ハーディ、アマリリス・ヤルチク(Vc)】

録音:2018、2019年/アミアン文化センター
ベートーヴェンの作品はバッハと同様にさまざまな楽器のために編曲されていますが、何と交響曲の弦楽六重奏版が登場。それも管楽器や打楽器の印象の 強い「田園」なのが興味津々。
編曲者はベートーヴェンと同時期のミヒャエル・ゴットハルト・フィッシャー(1773-1829)。オルガン音楽の作曲家として知られていますが、「田園」が発表さ れて2年後にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ各2本のための充実した編曲を行いました。第2楽章の小鳥の囀り、第4楽章の落雷、第5楽章冒頭のホルンなど弦 のソロながら物足りなさはなく、むしろベートーヴェンらしさが増しているのが驚き。
演奏するレ・プレイアードはおうし座のすばる星団のフランス名。全員がロトの率いるピリオド楽器オーケストラ「レ・シエクル」のメンバーで、もちろん今回も ピリオド楽器使用。今回は指揮者なしですが、ロトに鍛えられた推進力とリズム感で聴く者の心をとらえて離さない凄みに満ちています。また良く響く楽器とブ レンド感も魅力で、高音質録音があますところなく収めています。
カップリングはシェーンベルクの「浄夜」のオリジナル六重奏版。1902年の作品ですが、ピリオド楽器による演奏は初めてと思われます。ヴィブラート控えめ の奏法が新鮮で、世紀末的濃厚さが宗教的とさえ感じさせる力強く生々しいエネルギーとなって迫ってきます。 (Ki)
NMM-072
Post Scriptum/追伸
クライスラー:美しきロスマリン、
 中国の太鼓、愛の喜び、
 シンコペーション、愛の悲しみ
クロール:バンジョーとフィドル
メンデルスゾーン:歌の翼に
モシュコフスキ(サラサーテ編):ギターレ
ラフマニノフ(ハイフェッツ編)):ひなぎく
コルンゴルト:庭の風景
ゴドフスキ(ハイフェッツ編):古きウィーン
アクロン:ヘブライのメロディ
フォスター(ハイフェッツ編):金髪のジェニー
パラディス(デュシュキン編):シチリアーノ
フォーレ:ロマンス op.28
シューマン(ハイフェッツ編):予言の鳥
ドビュッシー(ハイフェッツ編):美しき夕べ
サラサーテ:序奏とタランテラ
マリナ・シシュ(Vn/ジュゼッペ・ガリアーノ、1762年製)、
オーレリアン・ポンティエ(P)

録音:2019年3月
「追伸」と題したアンコール・ピース集。クライスラー、ハイフェッツら往年の大ヴァイオリン奏者たちが手掛けた編曲や作品を中心に収録しています。マリ ナ・シシュは2004年、2005年と連続してヴィクトワール・ド・ラ・ミュジークにノミネートされた注目奏者。マルセイユ出身で、パリで学んだ後、ウィーン、ミュ ンヘン、ベルリンでケンさんを積んでいます。音楽のほか、ドイツ文学を修め、音楽学(古楽)修士、そして博士号も持っている才媛です。メリハリの効いた音楽 が魅力です。ピアノのオーレリアン・ポンティエは9歳でデビュー、12歳でクリヴィヌに招かれショパンのピアノ協奏曲第1番を演奏するなど、早くから注目さ れている存在です。
NMM-074
木々の音〜The Sound of Trees
カミーユ・ペピン:木々の音(The Sound of Trees)
ドビュッシー:ラモー讃(映像第1集より〜カミーユ・ペピンによる管弦楽編曲版)
ドビュッシー:運動(映像第1集より〜カミーユ・ペピンによる管弦楽編曲版)
リリ・ブーランジェ:悲しみの夜(ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための〜カミーユ・ペピンによる管弦楽編曲版)
リリ・ブーランジェ:春の朝(ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための〜カミーユ・ペピンによる管弦楽編曲版)
ピカルディO、
アリ・ヴァン・ベーク(指)
ジュリアン・エルヴェ(Cl)、
ヤン・レヴィオノワ(Vc)

録音:2019年10月
ピカルディOのコンポーザー・イン・レジデンスを務めるカミーユ・ペピンによる、クラリネットとチェロのための協奏曲「木々の音」を収めた1枚。こ の作品は、2020年のヴィクトワール・ド・ラ・ミュジークにノミネートされるなど、フランスで高く評価された作品。ミニマルミュージック的な刻むリズムの上、 クラリネットとチェロが刺激的な対話を繰り広げます。クラリネットを奏でるジュリアン・エルヴェは2006-2013年にはレ・シエクルでソロ・クラリネット奏者 を務め、現在ではロッテルダム室内音楽協会の芸術監督などを務めながら、現代音楽からさまざまな編成の音楽など、幅広く活躍しています。ヤン・レヴィオノ ワは、2019年からエルメスSQのチェロ奏者を務める傍ら、ソリストとしてオーケストラとの共演も多数の実力派です。カップリングはリリ・ブーラ ンジェとドビュッシー。カミーユ・ペピンが彼らの作品を管弦楽版に編曲、作品の世界観はそのままに、よりモダンな風合いに仕上がっております。 (Ki)
NMM-075
フルート・トランスクリプション
ラヴェル(マガリィヤンス編):ヴァイオリン・ソナタ(遺作)
シューマン(マガリィヤンス編):ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.105
同(ランパル編):3つのロマンスOp.94
ドビュッシー(サマズイユ編):牧神の午後への前奏曲
同(マガリィヤンス&ジュード編):ヴァイオリン・ソナタ
ラクエル・マガリィヤンス(Fl)、
マリー=ジョセフ・ジュード(P)

録音:2019年6月/スタジオRiffx(ブローニュ・ビヤンクール)
1979年ブラジル出身、アラン・マリオン門下の女性フルート奏者ラクエル・マガリィヤンスがフランスのベテラン、マリー=ジョセフ・ジュードとの共演で、ドイ ツ・ロマン派とフランス印象派のトランスクリプション(編)をあつめた最新アルバム。ランパルやサマズイユの名編曲に加え、マガリィヤンス自身も挑戦。マガリィ ヤンス独特な明るく温かみのある音色を通して、シューマン、ラヴェル、ドビュッシー作品に新たな光を当てます。 (Ki)
NMM-076
Messe noire〜黒ミサ
リスト:悲しみのゴンドラ 第2稿 S.200
 灰色の雲 S.199/夜 S.112
 無調のバガテル S.216a
スクリャービン:詩曲第1番、第2番op.71
 ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」op.68
 詩曲-夜想曲 op.61
 5つの前奏曲 op.74
 焔にむかって op.72
セリメーヌ・ドーデ(P)

録音:2019年11月
リスト、スクリャービンそれぞれの晩年の作品を収録した1枚。いずれもミステリアスで神秘的な和声が醸し出すほの暗い 世界という共通点がみられます。ピアニストのセリメーヌ・ドーデはフランス人の父、ハイチ人の母をもつフランス出身のピアニスト。カーネギーホールでデ ビューをかざり、その後も音楽祭などで活躍しています。バッハからメシアンまで、その確かな技術と耳の良さで幅広いレパートリーを体得しています。 (Ki)
NMM-084
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調D.898
ノットゥルノD.897
流れの上でD.943(トリオ・タルヴェーク編)
トリオ・タルヴェーク
【セバスティアン・シュレル(Vn)、エリク=マリア・クテュリエ(Vc)、
ロマン・デシャルム(P)】

録音2020年7月/メッツ・アルセナル
2004年結成のトリオ・タルヴェーク。ピアノ三重奏曲の歴史を網羅するレパートリーに加え、ジャズやロック、電子音楽とまでコラボする柔軟な音楽性が魅力で す。彼らの第2弾はシューベルトに捧げたアルバム。「冬の旅」や後期ピアノ・ソナタと同時期の第1番、彼ら自身の編曲による歌曲「流れの上で」まで歌ごころに 満ちた演奏を楽しめます。 (Ki)
NMM-087
ハイチわが愛〜ハイチ作曲家のピアノ曲
リュドヴィク・ラモート:アルバムのページ第1番
ジャスティン・エリー:山の歌第1番「こだま」
ラモート:ダンサ第4番
エリー:ハイチのメレンゲ第2番
エドモン・サントンジュ:エレジー=メレンゲ
ラモート:ダンサ第1番「ハバネラ」
エリー:ハイチのメレンゲ第4番
ラモート:ブードゥー教のイコン〜ロコ
エリー:山の歌第2番「ノスタルジー」
ラモート:アルバムのページ第2番
エリー:ハイチのメレンゲ第1番
ラモート:ダンサ第3番
ショパン(リスト編 ):春
セリメーヌ・ドーデ(P)

録音:2019年11月/フィラルモニ・ド・パリ
カリブ海イスパニョラ島西半分を占めるハイチ。初めての黒人民主国家となったことで知られますが、ラテンとアフリカが絶妙にまじりあう音楽文化が魅力。
フランスの女性ピアニスト、セリメーヌ・ドーデはエクサンプロヴァンス出身ですが、母がハイチ人でこの国には特別の思い入れを持ち、2017年に同地でピアノ の音楽祭を始めたほど。そのドーデがハイチの作曲家によるピアノ曲を集めたアルバムを実現させました。
リュドヴィク・ラモート(1882-1953)、ジャスティン・エリー(1883-1931)、エドモン・サントンジュ(1861-1907)という19世紀生まれの3名の作品 を12曲選んでいます。いずれもパリで勉強していて、洗練された未知の宝石に驚き。ラモートは「黒いショパン」と称され、繊細極まりないピアノ音楽を創り出し ています。もちろんメレンゲなどアフロ=カリビアンな舞曲や、ブードゥー教の秘儀的なものなど官能的かつ生命力にあふれる曲など多彩。ピアノに興味ある方々は 気に入られること間違いなしのオススメ盤です。
NMM-088
フェルナンド・デュリュック:サクソフォン作品集
パヴァーヌ
サクソフォネスカス(全8曲)
2つの子守歌
サクソフォン的変奏曲
サクソフォニア・ディ・カメラ(全4曲)
サクソフォニー(全3曲)
エリプソス四重奏団【ポール=ファティ・ラコンブ(ソプラノ・サクソフォン)、ジュリアン・ブレシェ(アルト・サクソフォン)、シルヴァン・ジャリ(テノール・サクソフォン)、ニコラ・エルエ(バリトン・サクソフォン)】

録音:2020年7月/シャンピニー=シュル=マルヌ音楽院
フェルナンド・デュリュック(1896-1954)はフランスの女性作曲家。六人組などと同世代ですが、あまり知られていません。パリ音楽院で作曲とオルガンを学び、 夫がトスカニーニ時代のニューヨーク・フィルのコントラバスとサクソフォン奏者となったためアメリカに数年間住み、ガーシュウィンのジャズの洗礼を受けました。
デュリュックは夫のためにサクソフォン曲を量産し、それらはフランソワ・コンベルやマルセル・ミュールといった名手にもとりあげられるようになりました。今日 でも彼女の「サクソフォン・ソナタ嬰ハ調」は、この楽器の重要なレパートリーとなっています。
彼女のサクソフォン曲の多くは未出版でしたが、2020年にようやくビヨドー社から刊行されたため、今後重要なレパートリーとなることは確実と申せましょう。 それらを早速エリプソス四重奏団の妙技で録音。リズムと和声の大胆さでラヴェル、ストラヴィンスキー、ガーシュウィン、ドビュッシーの世界が交差点する独特さ。 新たな世界の発見の喜びに満ちています。kい
NMM-089
天使
ウィリアム・バード:アヴェ・ヴェルム・コルプス
ジョナサン・ハーヴェイ:愛するわが主よ
同:来たれ、聖霊よ
同:平和と光の讃歌
パーセル:主よ、我らの罪を思い出したもうことなかれ
ハーヴェイ:主よ、思い出したもう
パレストリーナ:スターバト・マーテル
ハーヴェイ:受胎告知
同:天使
レオ・ヴァリンスキ(指揮
)レ・メタボール

録音:2019年9月/ロワイモヨン修道院
レオ・ヴァリンスキはポーランド系の姓ながらフランスで生まれ育ち、パリ音楽院でフランソワ=グザヴィエ・ロトに師事した期待の若手指揮者。2010年に創設 した手兵の合唱団レ・メタボールとラヴェル、サン=サーンス、ブリテンの作品を集めたアルバム「妖精の園」(NMM065)でCDデビューしましたが、第2弾はイ ギリスの荘厳な宗教作品の伝統を中心にしています。現代のジョナサン・ハーヴェイ(1939-2012)作品の独特な色彩感が興味津々。録音場所のロワイモヨン修 道院の音響が雰囲気を醸し出しています。 (Ki)
NMM-090
Bach・Reich
(1)バッハ:無伴奏フルートの為のパルティータ イ短調BWV1013
(2)ライヒ:ナゴヤ・マリンバ(1994)(ラランクールによる2本のフルート編)
(3)バッハ:組曲ニ長調(BWV590, 1010, 828, Anh116, 842, 1068からラランクール編)
(4)ライヒ:木片の音楽(1973)(ラランクール編による5人のフルート奏者用)
(5)バッハ:リュートの為のパルティータBWV997(ラランクール編)
(6)ライヒ:ヴァーモント・カウターポイント(1982)
マリオン・ラランクール(トラヴェルソ、フルート、アルト・フルート、ピッコロ)

録音:2015年11月、2018年12月、2019年6月/シテ・ド・ラ・ミュジーク
マリオン・ラランクールはパリ音楽院でソフィー・シェリエに師事したフルート奏者。ソリストとして活躍するかたわら、フランソワ=グザヴィエ・ロト率いるレ・シ エクルの首席奏者を務め、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」やドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」のディスクで彼女の妙技に触れることができます。
このアルバムは大バッハとスティーヴ・ライヒの作品を交互に収めたもので、タイトルはローマ字だと綴りが似ているBach・Reich。ラランクールによれば1枚 のアルバムに一見不釣合いな2人の作曲家をカップリングするのはレ・シエクルのやり方を踏襲したとのこと。
両作曲家の作品には250年の開きがあるものの、あらゆる種類の線を駆使した作曲法で共通したDNAを持つとしています。ラランクール自身の手による編曲 も聴きものです。 (Ki)
NMM-091
トマ・ルルー〜ボーン・トゥ・グルーヴ
トマ・ルルー(ロラン・エルバス編):ストーリーズNO2/マリゴット湾/シューベルティアーデ/ウォーク・アラウンド/ノスタルジック・ソング/リオ・セナリウム/眺めのいい部屋/ヴィラ・マダレナ/アルメニアン・トリビュート/ボーリュー/ボーン・トゥ・グルーヴ
ロラン・エルバス:ルルーランド/ブラジル組曲/歌劇・トリビュート
サム・ファヴロー:バンキー・フローズ
ラミーヌ・ディアーニュ:ンデェ・クムバ/エピローグ
ボーナストラック:ウォーク・アラウンド(別テイク)
トマ・ルルー(チューバ、コーラス)、
ロラン・エルバス(P、キーボード、コーラス)、
ジェローム・ブイゲス(ギター、コーラス)、
ラミーヌ・ディアーニュ(フルート、サクソフォン、ンゴーニ 、ドゥドゥク、カリンバ 、歌 )、
サム・ファヴロー( ベース、コーラス)、
フィリップ・ジャルダン(パーカッション、コーラス)ほか

録音:2020年9月/スタジオ26(アンティーブ)
トマ・ルルーは1987年生まれのフランスのチューバ奏者。マルセイユ歌劇場Oの奏者を務めながらソリストとして世界中をまわるまさに21世紀チュー バ界の期待の星。日本の音楽大学や楽器店でのレクチャーやマスタークラスでもしばしば来日してカリスマ的人気を誇っています。
ルルーはクラシック作品のみならずジャズやポップスにも造詣が深く、このアルバムではジャズ・ミュージシャンとのコラボでオリジナル作品を披露。まるでアル ト・サックスのような甘く咽び泣くチューバのソロが聴きもの。ルルーはチューバのみならずコーラスで歌声も披露。新時代のチューバ・スターの登場です。 (Ki)
NMM-092
メタモルフォシス
フィリップ・グラス:メタモルフォシスT
ラヴェル:鏡〜鐘の谷
カミーユ・ペパン:ナンバー1
ラヴェル:鏡〜蛾
 鏡〜悲しい鳥たち
グラス:メタモルフォシスW
 鏡〜洋上の小舟
グラス:メタモルフォシスU
 メタモルフォシスV
ラヴェル:鏡〜道化師の朝の歌
グラス:メタモルフォシスX
セリア・オヌト・ベンサイド(P)
YAMAHA使用

録音:2020年5月/イル・ド・フランス国立O会館
1992年生まれのフランスの美人ピアニスト、セリア・オヌト・ベンサイドの最新盤。今回はラヴェルの「鏡」全5曲とその精神的子孫であるフィリップ・グラスの 「メタモルフォシス」5曲をちりばめ、1990年生まれの女性作曲家カミーユ・ペパン作品と3つの異なる時代の3名の不可思議な絆を示してくれます。
ベンサイドはパリ音楽院でヌーブルジェほかに師事。高度な技巧に加え華があるうえ、独特な美学によるコンセプトが興味深く、今後目が離せません。 (Ki)
NMM-094
R・シュトラウス:(デイヴィッド・コープ編):ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずらOp.28
フランセ:恋人たちの時間
 木管五重奏曲第1番
プーランク:ピアノと木管の為の六重奏曲
アンサンブル・ウラノス、
ギヨーム・ヴァンサン(P)

録音:2020年8月/イル・ド・フランス国立管会館
アンサンブル・ウラノスはパリ音楽院の学生たちにより2014年に結成された木管五重奏団。ミシンのブランド、シンガー=ポリニャック財団のレジデント・アー チストとなり活動しながら、2017年にリヨン国際室内楽コンクール、2020年カール・ニールセン国際室内楽コンクールでともに最優秀賞を受賞した実力派団体。
今回はR・シュトラウス、フランセ、プーランクの華やかで演奏効果に満ちた作品に挑戦。R・シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉 快ないたずら」はデイヴィッド・コープの編曲。アメリカの作曲家兼科学者で、AIによる作曲プログラム「エミー」を開発し、「人工知能が音楽を創る」(音楽之友 社刊)の著作もある奇才で、どのような編曲か興味津々です。 (Ki)
NMM-095
私たちは女(じゃない)
(1)グリーグ:「ペール・ギュント」〜ソルヴェイグの歌(ソルヴェイグ:放置)
(2)グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」〜なんと悲しいひととき(エウリディーチェ:地獄落ち)
(3)ベッリーニ:「夢遊病の女」〜ああ信じられないわ(アミーナ:憑依)
(4)チャイコフスキー:「オルレアンの少女」〜さようなら森よ(ジャンヌ:火刑)
(5)オッフェンバック:「ホフマン物語」〜ホフマンの舟歌(ジュリエッタ:服毒)
(6)ビゼー:「カルメン」〜ハバネラ(カルメン:刺殺)
(7)ピアソラ:「ブエノスアイレスのマリア」〜あたしはマリア(マリア:射殺)
(8)ヴェルディ:「群盗」〜前奏曲(アマリア:刺殺)
(9)モーツァルト:「ツァイーデ」〜虎よ、その曲がった爪で(ツァイーデ:死刑)
(10)カヴァッリ:「ジャゾーネ」〜魔法の洞窟から(メデア:子殺し)
(11)モーツァルト:「魔笛」〜復讐の炎は(夜の女王:敗北)
(12)ベッリーニ:「カプレーティとモンテッキ」〜ああいくたびか(ジュリエット:自害)
(13)モーツァルト:「フィガロの結婚」〜なくしてしまった(バルバリーナ:処女喪失)
(14)ヴェルディ:「運命の力」〜前奏曲(レオノーラ:刺殺)
(15)ハイドン:「アルミーダ」〜憎しみ、怒り、侮辱(アルミーダ:捨てられ)
(16)ヘンデル:「アルチ-ナ」〜ああ私の心の人(アルチーナ:裏切り)
(17)ロッシーニ:「マホメット2世」〜天の正義よ(アンナ:自害)
(18)R・シュトラウス:「サロメ」〜7つのヴェールの踊り(サロメ:圧死)
(19)マスネ:「マノン」〜さようなら、私たちの小さなテーブル(マノン:衰弱死)
(20)ヴェルディ:「椿姫」〜さようなら過ぎ去った日々よ(ヴィオレッタ:病気)
(20)ベッリーニ:「ノルマ」〜お願いだから生贄にしないで(ノルマ:火炙り)
(21)サン=サーンス:「サムソンとダリラ」〜前奏曲(ダリラ:圧死)
(22)ヴァイル:「マリー・ギャラント」〜ユーカリ(マリー:射殺)
テオフィル・アレクサンドル(C.T)、
ツァイーデQ

録音:2021年1月、3月/イル・ド・フランス国立O
テオフィル・アレクサンドルは、今年33歳のフランスのカウンターテナー歌手にしてコンテンポラリー・ダンサー。幼時からアイドルだったマリア・カラス風の声と、 ルドルフ・ヌレエフ風な筋骨隆々とした裸を見せたがる肉体美を誇るユニークな音楽家の出現です。
ヘンデルのオペラのオルランド役でマルゴワールに見いだされ、クリスティ、ミンコフスキらと共演して注目されました。ヒゲの似合う精悍さでヒロインを演じる芸 風は今後ブレイクしそうなポテンシャルに満ちています。
ここに収めた23曲はオペラのヒロインが男への苦悩のなか死んでいく様を描いたアリアで、それぞれの死因まで挙げる凝りようです。アレクサンドルはヒロイン が必ずしも女性である必要はないとジェンダーレスなトリビュートを捧げています。甘くせつない気持ちが妖しく光る独特な世界です。
伴奏を務めるのは女性のみで結成されたツァイーデ四重奏団。モデルばりの美女たちがあえて女性を出さずにテオフィル・アレクサンドルと不思議な一体感を見 せています。 (Ki)
NMM-096
アコーディオン版チャイコフスキーノ「四季」
チャイコフスキー(エロディ・スラール&ユーリー・シシキン編):組曲「四季」Op.37a
エロディ・スラール(アコーディオン)

録音:2021年4月/ナンテール音楽館講堂
チャイコフスキーの組曲「四季」は、彼のピアノ曲のなかでもっとも親しまれていますが、何とアコーディオンで挑戦したディスクが登場します。
チャイコフスキーは生来オーケストラ的な感覚を持ち、息の長いメロディ・ラインや様々な楽器の音色を内包しているとされます。またチャイコフスキーはペテル ブルグ音楽院在学中に副科でオルガンを選択するほどオルガン・マニアで、何故この楽器のために作品を残さなかったのか不思議でした。
それゆえオルガン的効果を発揮するアコーディオンはまさにうってつけ。6月「舟歌」や10月「秋の歌」のメロディや和音を、ピアノのように減衰せず指定の長 さまで伸ばすのに目から鱗の衝撃度。さらに11月「トロイカ」や12月「クリスマス」のメルヘン性も高まります。3月「ひばりの歌」の囀りや9月「狩り」のファン ファーレもリアルになり、オリジナルよりも楽しめるとさえ感じます。ロシアのアコーディオン奏者ユーリー・シシキン編曲のものを、当アルバムの奏者スラールが手 を加えています。
エロディ・スラールは1986年生まれ。5歳からアコーディオンを学び、現在フランスでの第一人者となっています。ロトのレ・シエクルのメンバーでもあります。 ロシア製のグーセフ・モデル「ジュピター」のボタン式アコーディオンを用いて表現豊かな世界を作り上げています。 (Ki)

NMM-100
変容〜室内楽のR・シュトラウス
もうひとりのティル・オイレンシュピーゲル(ハーゼンエール編)【五重奏】
「カプリッチョ」から弦楽六重奏曲
13管楽器のためのセレナードOp.7
変容(ルドルフ・レオポルト編)【七重奏】
ル・オフ

録音:2019年11、12月/フィラルモニ・ド・パリ
R・シュトラウスといえば、まず大編成のオーケストラ曲が連想され、人気も高いことは言うまでもありませんが、室内楽は一部を除きあまり顧みられて いない現状です。パリOメンバーによる室内楽グループ「ル・オフ」がその4作品を見事に披露。
歌劇「カプリッチョ」の序奏は登場人物フラマンが作曲したという設定の弦楽六重奏曲で、R・シュトラウスの貴重なオリジナル室内楽曲。晩年のシュトラ ウスならではの自然で透明な世界が満喫できます。また17歳の時の作「13管楽器のためのセレナード」は少年の作とは思えぬ才気に満ち、巨匠ハンス・フォン・ ビューローに認められた記念的作品。
フランツ・ハーゼンエールが五重奏に編曲した「もうひとりのティル・オイレンシュピーゲル」は腕利きが良く手掛けますが、ル・オフのアンサンブルは驚きの完 璧さ。またルドルフ・レオポルト編の七重奏版「変容」も聴きものです。 (Ki)
NMM-101(2CD)
ブラームス:交響曲第1番ハ短調Op.68
ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
ステファニー =マリー・ドゥガン(Vn )
ジェレミー・ローレル(指)
ル・セルクル・ド・ラルモニー

録音:2021年4月/エクサン=プロヴァンス大劇場
マド・レーベルからバッハのチェンバロ伴奏付ヴァイオリン・ソナタ全集をリリースして注目されたステファニー=マリー・ドゥガン。パリ音楽院でモダン及 びバロック・ヴァイオリンを教え、日本人弟子も多いベテラン。指揮者としてジャン=ギアン・ケラスのアルバム「相棒」にも参加しています。
今回はブラームスの協奏曲に挑戦。たっぷりと歌いこんだ演奏が魅力。バックを務めるのはジェレミー・ローレル指揮ル・セルクル・ド・ラルモニー。18世紀と 19世紀の音楽、特に歌劇を得意とし、シャンゼリゼ劇場でのモーツァルトのシリーズは話題となりました。その組合せよるブラームス。交響曲第1番が若さ溢れ る颯爽とした姿で出現。今後目の離せない逸材と申せましょう。 (Ki)
NMM-105
希望の歌
黒人霊歌:一緒に歩むのだ、子らよ
メシアン:感謝の行為(ミのための詩)
黒人霊歌:馬を進めよ、主イエス
 深い河
プーランク:手は心の意のまま
黒人霊歌:わが良き主はここで善行をせり
プーランク:平和の祈り
黒人霊歌:誰も知ってはくれない
 全世界は主の御手に
メシアン:首飾り(ミのための詩)
プーランク:音楽家の天使たち
黒人霊歌:マンブリンの言葉を言わなかった
プーランク:ふたりは闇をつくる
黒人霊歌:時には母のない子のように
 福音列車
メシアン:叶えられた祈り(ミのための詩)
黒人霊歌:涙の聖母
 水の中を行きなさい
マリー=ロール・ガルニエ(S)、
セリア・オヌト・ベンサイド(P)

録音:2021年5月/サル・ガヴォー
1991年南米仏領ギアナ生まれの黒人リリックソプラノ、マリー=ロール・ガルニエと、1992年パリ生まれのピアニスト、セリア・オネト・ベンサイドは2011 年以来デュオ活動を行っています。彼女たちのノマド・レーベル第1弾で、彼女たちはプーランクとメシアンのフランス歌曲と黒人霊歌の間の神聖さ、希望、人類が 経験した未曾有の困難についての対話をしようとしています。
もともとフランス歌曲は彼女たちのレパートリーの中心で、プーランクとメシアンも絶妙な表現を繰り広げていますが、どれも宗教感覚の強いもので感動的。そこ に黒人霊歌が織り交ぜられます。
彼女たちは黒人霊歌も大事なレパートリーとしてコンサートで披露してきました。フランス歌曲と非常に遠い音楽のように見えますが、アフリカからアメリカ大陸 に連れてこられた人々が苦しい農作業のなかで歌ったものは、友愛と解放への希望を示してもいます。通常はアカペラで歌われますが、ここでは19-20世紀に正 規の音楽教育を受けたアフリカ系アメリカ人作曲家たちがピアノ伴奏をつけ、クラシック作品とした版を用いています。 (Ki)


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