湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


室内楽曲・新譜速報1



※発売済のアイテムも含めて、約3ヶ月間掲載しています。
※新しい情報ほど上の段に記載しています。
※表示価格は全て税込みです。




BIS
BISSA-2539(1SACD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集 Vol.2
ピアノ三重奏曲第2番ト長調 Op.1-2
ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調 Op.97「大公」
シトコヴェツキー・トリオ【アレクサンドル・シトコヴェツキー(Vn)、イサン・エンダース(Vc)、ウー・チェン(?倩)(P)】

録音:2022年5月16-18日バヴァリア・ムジークストゥーディオ(ミュンヘン)
アレクサンドル・シトコヴェツキー、チェロのレオナルト・エルシェンブロイヒ、そしてピアノのウー・チェ ンで2007年に結成されたシトコヴェツキー・トリオ。2018/2019シーズンよりチェロのエルシェンブロイヒに変わりイサン・ エンダースが新メンバーに加わりました。
2020年、ベートーヴェンの生誕250周年を記念してピアノ三重奏曲全曲録音を開始。当アルバムはその第2弾で第2番 と第7番「大公」を収録しております。明瞭なアーティキュレーション、抜群のアンサンブル能力そして豊かな音楽性が魅力の シトコヴェツキー・トリオが溌剌とした演奏を聴かせてくれます。 (Ki)
BIS
BISSA-2580(1SACD)
若きペッテションの室内楽曲集
(1)協奏曲〜ヴァイオリンと弦楽四重奏のための(1949)
(2)2つの悲歌〜ヴァイオリンとピアノための(1934)
(3)アンダンテ・エスプレシーヴォ〜ヴァイオリンとピアノのための(1938)
(4)ロマンツァ〜ヴァイオリンとピアノのための(1942)
(5)ラメント〜ピアノのための(1945)
(6)4つの即興曲〜弦楽三重奏のための(1936)
(1)ウルフ・ヴァリーン(Vn)
 SQ【スーイエ・パク(Vn1)、ダニエル・ヴラシ・ルカヒ(Vn2)、
ゲルマン・チャクロフ(Va)、アレクサンダー・ウォルハイム(Vc)】
(2)(3)ウルフ・ヴァリーン(Vn)、トーマス・ホッペ(P)
(5)トーマス・ホッペ(P)
(6)ウルフ・ヴァリーン(Vn)、ゲルマン・チャクロフ(Va)、アレクサンダー・ウォルハイム(Vc)

録音:(2)(3)(4)2022年9月5&6日、(1)(5)(6)2022年11月28日〜12月2日聖ニコデモ教会、ノイケルン(ベルリン)
交響曲で有名なスウェーデンの作曲家アラン・ペッテション。交響曲は1950年代から書き始めましたが、ストックホ ルム王立音楽院の学生時代、またパリへの留学時代の作品は後期作品のイメージとは一線を画す作品を作曲していました。当アルバムには1934年から1949年 にかけての室内楽曲、ピアノ独奏作品を収録しております。
1939年、留学先のパリから強制的に帰国したペッテションは、緩やかで叙情的なロマンツァを、3年後にはペッテション唯一のピアノ独奏曲である典雅で瞑想 的なラメントを、そして1949年にはヴァイオリン独奏と弦楽四重奏のための協奏曲を書き上げています。ペッテッションの作品に魅了されたウルフ・ヴァリーンが 現代の名手とペッテッションのもう一つの「顔」を聴かせてくれます。 (Ki)

CASCAVELLE
VEL-1672(1CD)
「魔の山」
(1)コープランド:弦楽四重奏のためのレント・モルト
(2)ラヴェル:「クープランの墓」〜弦楽四重奏、フルート、クラリネット、オーボエとハープ版(アントニン・レイ編)
(3)ストラヴィンスキー:弦楽四重奏のためのコンチェルティーノ
(4)ストラヴィンスキー:「火の鳥」より子守歌〜ヴァイオリン、ヴィオラとピアノ版(サミュエル・ダッシュキン編)
(5)ストラヴィンスキー:「ペトルーシュカ」よりロシアの踊り〜ヴァイオリン、ヴィオラとピアノ版(サミュエル・ダッシュキン編)
(6)ストラヴィンスキー:12音技法による二重カノンより「ラウル・デュフィの追憶に」
(7)ストラヴィンスキー:弦楽四重奏のための3 つの小品
(8)パウル・ノヴァーク:弦楽四重奏は鳥の羽のように
(9)コープランド:弦楽四重奏のためのフォーレの名によるロンディーノ
(10)ベリオ:「フォーク・ソングズ」 〜メゾ・ソプラノ、ヴィオラ、チェロ、フルート、クラリネット、ハープと打楽器のための
ロンターノQ
アマヤ・ドミンゲス(M.Sop)、サミュエル・ブリコール(Fl) 、アントワーヌ・カムブルッツィ(Cl)、シルヴァン・ドゥヴォー(Ob)、コンスタンチェ・ルッツァッティ(Hrp)、クェンティン・デュブレイル(Perc)
ヴィオレーヌ・ドゥベヴェール(P)、
アントニン・レイ(指)

録音:2022年5-10月、DDD、83'25
ラヴェルの「クープランの墓」の室内アンサンブル編曲版がなんといっても素晴らし い。意図的にであろうが、ラヴェルの傑作「序奏とアレグロ」と同じ編成でアレンジされて います。その編曲の手際の良さと楽器編成と曲の相性が抜群で、さながら「序奏とアレグ ロ」第2番と呼びたくなるほどの出来栄え。「序奏とアレグロ」と組ませたコンサートを開催 したら大成功間違いなし。ラヴェル自身の管弦楽版に匹敵する名編曲である!その他 にストラヴィンスキーの弦楽四重奏のための作品が2つと火の鳥、ペトルーシュカからの 編曲、ルチアーノ・ベリオの名作「フォーク・ソングズ」ほかが収録。お腹いっぱいの素敵 なアルバム。

POLYMNIE
POL-404168(1CD)
ヘンデル、バッハ:リコーダーと通奏低音のためのソナタ集
ヘンデル:ソナタ ニ短調HWV367a 「フィッツウィリアム・ソナタ第3 番」
 ソナタ 変ロ長調HWV377「フィッツウィリアム・ソナタ第1 番」
 ソナタ イ短調 Op.1-4HWV362
 ソナタ ハ長調 Op.1-7HWV365
 ソナタ ヘ長調 Op.1-11HWV369
バッハ:ソナタ ホ長調 BWV1035
 ソナタ ト短調 BWV1020
 ソナタ 変ホ長調 BWV1031
クリスティアン・マンドーズ(リコーダー)
コリンヌ・ベティラック(Cemb)
フィリップ・フロン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)

録音:2021年10月 フランス・オクシタニー地域圏 エロー県 アサス
フランスを代表するリコーダー奏者、クリスティアン・マンドーズの吹くヘンデルのリコーダー のためのソナタとバッハのフルートのためのソナタ。クリスティアン・マンドーズは 1948年、トゥーロンの生まれ。1981年にムジカ・アンティカ(・メディテラネア)を結成、南仏におけるバロッ ク音楽の旗手となった。またコンチェルト・ケルンの団員としても活躍。マンドーズのリコーダー は技術的に完璧なのはもちろん、明るく温かい音色と人懐っこい歌いまわしが大変魅力的 で、それはヘンデルで存分に感じられます。一方バッハの作品は本来横笛フルートのための作 品だが、マンドーズのリコーダーでは親しみやすさが前に出るのが面白い。BWV1020 と BWV1031はバッハの真筆かどうか長いこと議論されて来ている曲だが、マンドーズのリコーダ ー演奏で聞くと、そういった議論とは別に純粋に素敵な曲だと改めて実感させられます。

Stradivarius
STR-37213(1CD)
「私は愛の炎を感じる」〜14世紀イタリアの騎
士道音楽と宮廷音楽

作者不詳:美しい城から
ステファーニ:私は早朝の祈祷を聞いた
作者不詳:鳥たちが歌う時
ランディーニ:ほらここにも春が
作者不詳:淡水で魚を釣って
作者不詳:海岸で
作者不詳:私は洗濯できない
バルトリーノ・ダ・パドヴァ:緑の森の方へ
作者不詳:白い服で
ロレンツォ・ダ・フィレンツェ:私は愛の炎を感じる
ランディーニ:金色の編み髪
作者不詳:あまりにも誠実な
作者不詳:美しいグラナタ
作者不詳:愛の神が私をフランチェスカに歌わせる
作者不詳:サルタレッロ4
ランディーニ:美しいアンジェリカ
エジディウス・デ・フランチャ:たくさんの報いを
ゲラルデッロ・ダ・フィレンツェ:私を愛する人を私は愛する、ほか全21曲
イ・トロバドレス【ニコラ・ディ・フィリッポ(歌) 、ニコラス・イレス(歌)、ルイージ・ヴェストゥート(歌,中世リュート,ゴシック・ハープ)、マティルデ・ベッケリーニ(ヴィエラ,リベカ)、ロクサーナ・エレナ・ブルノーリ(サルテリオ,打楽器) 、アジア・マルトッチャ(リコーダー,中世フルート) 、リッカルド・ベルナルディーニ(リコーダー,チェンナメッラ)、ルカ・オッターヴィ(リコーダー,チェンナメッラ,ピヴァ)】
ジョルダーノ・ファリーナ(リュート,歌)
サブリナ・アルンニ(歌)
イェンニエ・サバティ(歌)

録音:2011年
イタリアの中世音楽団体、イ・トロバドレスのおそらくデビューCD、14世紀イタリアの音 楽。イ・トロバドレスは2017年結成の新しい団体で、アッシジを拠点に活動しています。中世音 楽の復興はオランダやフランスで盛んだが、イタリア人たちかつ若者が中心ということで、感 性が瑞々しく思われます。

オクタヴィア
OVCL-00816(1SACD)
税込定価
2023年6月21日発売
クルール〜山宮るり子(Hp)
ロータ:サラバンドとトッカータ
 フルートとハープのためのソナタ#
イベール:2つの間奏曲#,+
サン=サーンス:オーボエ・ソナタニ長調作品166 (+
グリンカ:夜想曲変ホ長調(ハープ独奏版)
ピアソラ:「タンゴの歴史」より
Cafe1930、Nightclub1960*
ムチェデロフ:パガニーニの主題による変奏曲
トーマス:吟遊詩人の故郷への別れ
山宮るり子(Hp)
西江辰郎(Vn)*
小池郁江(Fl)#
本多啓佑(Ob)*

録音:2023年2月20-22日埼玉・富士見市民文化会館(キラリふじみ)
日本の若手ハープ奏者の中でも、突出した輝きを放つ山宮るり子。EXTONから2020年に発売 した「プリエール〜モルダウ」は各誌で絶賛を受けました。 本アルバムのタイトル「Couleur/クルール」はフランス語で色彩を意味します。当アルバム は、ハープのソロの他に、山宮が信頼を寄せる3名の共演者を迎えたデュオやトリオなど、 様々な色彩の音楽が収められています。 豊かな表現が織りなす華やかなハープの世界を、お楽しみください。(オクタヴィア)
オクタヴィア
OVCL-00816(1SACD)
税込定価
2023年6月21日発売
クルール〜山宮るり子(Hp)
ロータ:サラバンドとトッカータ
 フルートとハープのためのソナタ#
イベール:2つの間奏曲#,+
サン=サーンス:オーボエ・ソナタニ長調作品166 (+
グリンカ:夜想曲変ホ長調(ハープ独奏版)
ピアソラ:「タンゴの歴史」より
Cafe1930、Nightclub1960*
ムチェデロフ:パガニーニの主題による変奏曲
トーマス:吟遊詩人の故郷への別れ
山宮るり子(Hp)
西江辰郎(Vn)*
小池郁江(Fl)#
本多啓佑(Ob)*

録音:2023年2月20-22日埼玉・富士見市民文化会館(キラリふじみ)
日本の若手ハープ奏者の中でも、突出した輝きを放つ山宮るり子。EXTONから2020年に発売 した「プリエール〜モルダウ」は各誌で絶賛を受けました。 本アルバムのタイトル「Couleur/クルール」はフランス語で色彩を意味します。当アルバム は、ハープのソロの他に、山宮が信頼を寄せる3名の共演者を迎えたデュオやトリオなど、 様々な色彩の音楽が収められています。 豊かな表現が織りなす華やかなハープの世界を、お楽しみください。(オクタヴィア)

CPO
CPO-555600(1CD)
NX-B02
エミーリエ・マイヤー(1812-1883):弦楽四重奏曲集 第1集
弦楽四重奏曲 ト長調
弦楽四重奏曲 イ長調
弦楽四重奏曲 ホ短調
コンスタンツェQ

録音:2021年5月25-27日
エミーリエ・マイヤーは北ドイツのメクレンブルクで生まれ、20代後半で作曲家を志しました。彼女は有名なバ ラード作曲家であるカール・レーヴェに師事し、オペラを含む幅広い分野で精力的な作曲活動を行い、当時 としては珍しい、成功を収めた女性作曲家の一人として称えられています。彼女の作品は古典主義の形式 に基づいた作品の中にロマンティックな旋律が組み込まれており、「女性版ベートーヴェン」とも評されたその恵 まれた才能がうかがえます。 cpoレーベルからはこれまでに交響曲4曲、ピアノ四重奏曲、三重奏曲のアルバムが発売され、どれも好評を 博していますが、新たなシリーズでは7曲の弦楽四重奏曲が全曲録音される予定です。第1集には、1858 年までに作曲された3曲を収録。これらの作品を演奏するのは、ザルツブルグモーツァルテウムで学んだ本吉 理路をメンバーとするコンスタンツェ四重奏団です。彼女たちはマイヤーの作品を繊細かつ情感豊かに表現し ています。

ALPHA
ALPHA-982(1CD)
自然のロマン 〜ドイツ・ロマン派のフルート音楽
ウェーバー:フルート、チェロ、ピアノのための三重奏曲 ト短調 Op.63
シューベルト:羊飼いの嘆きの歌 D121(フルートとピアノのための編曲版)
カール・ライネッケ(1824-1910):フルート・ソナタ「ウンディーネ」 Op.167
シューベルト:「しぼめる花」の主題による変奏曲 D802
シューベルト:しぼめる花 〜『美しき水車小屋の娘』 D795 (フルートとピアノのための編曲版)
ジュリエット・ユレル(Fl)
エレーヌ・クヴェール(P)
エマニュエル・ベルトラン(Vc)

録音:2022年12月 シテ・ド・ラ・ミュジーク・エ・ド・ラ・ダンス、ソワソン、フランス
ロッテルダム・フィルの首席フルート奏者を1998年から務めるジュリエット・ユレルと、ピアニスト、エレーヌ・ クヴェールの共演30周年を記念するアルバムで、「水の精」を意味するライネッケの「ウンディーネ」を中 心とした、自然から与えられるロマンティックなインスピレーションへのオマージュとなっています。ウェーバー のトリオでは二人の盟友エマニュエル・ベルトランも参加。それぞれの作品に深く寄り添い、歌心溢れる 音楽を聴かせています。

TYXart
TXA-22169(1CD)
10弦の情熱 〜ヴィオラとギターのための音楽
グラナドス:スペイン舞曲第5番『アンダルシア』 / 『ゴイェスカス』より間奏曲
ピアソラ:デルニエ・ラメント
ファリャ:『はかなき人生』より スペイン舞曲第1番
ピアソラ:『タンゴの歴史』より カフェ1930
ホアキン・マラツ:セレナータ・エスパニョーラ
ピアソラ:苦悩 / ブエノスアイレス午前零時
アルベニス:コルドバ / カディス / グラナダ / マロルカ
ピアソラ:レのミロンガ
アルベニス:朱色の塔(ギター独奏) / 入り江のざわめき
ピアソラ:『タンゴの歴史』より ボーデル1900
ニコラス・コルティ(Va)
ハン・ヨンカース(G)

録音:2022年1月/チューリッヒ、SRFスタジオ
ヴィオラとギターの組み合わせに魅せられた奏者による、スペイン、アルゼンチン音楽のアレンジ集。聴きなじんだ楽曲が透明感ある新感覚のサウンドに生まれ変 わっています。

La Dolce Volta
LDV-117(1CD)
プーランク/ストラヴィンスキー/プロコフィエフ
プーランク:ヴァイオリン・ソナタ
ストラヴィンスキー:ヴァイオリンとピアノのためのディヴェルティメント
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 op.80
ダヴィド・グリマル(Vn/1710年製ストラディヴァリウス)
イタマール・ゴラン(P)

録音:2022年6月28日-7月2日/リエージュ・フィルハーモニー・ホール(ベルギー)
指揮者を置かないオーケストラ「レ・ディソナンス」を設立し、フランスを中心に信念のある活動を展開しているヴァイオリン奏者、グリマルの新録音は、戦時中 に書かれたプーランクとプロコフィエフによるソナタと、ストラヴィンスキーの「ディヴェルティメント」というプログラムの1枚。同世代の世界的ピアニストで、室内 楽とりわけヴァイオリン奏者との共演でも知られるイタマール・ゴランとの共演です。
プーランクのソナタは、1942年にスペインの詩人ガルシア・ロルカを偲んで書かれました。必ずしもヴァイオリンが鳴りやすいように書かれてはいない部分もあ り、むしろピアノとヴァイオリンの「せめぎ合い」のような緊張感すら感じられる作品を、グリマルとゴランが見事なアンサンブルで展開しています。
1938-1946年にかけてプロコフィエフが書いたソナタ第1番は、陰鬱な雰囲気に包まれています。自身「墓場を抜ける風」と描写しております。第3楽章では 凍てつく冬、束の間あたたかな暖炉の前でほっとするような瞬間もありますが、全体として憂鬱で険しく、絶望すら漂う非常に重い作品です。
ストラヴィンスキーの「ディヴェルティメント」は祝祭的で踊りだしたくなるような作品ですが、バレエ音楽「妖精の口づけ」に基づいています。ヴァイオリン奏者 サミュエル・ドゥシュキンとの演奏旅行のためにストラヴィンスキー自身が管弦楽版から編曲しました。高度なヴィルトゥオジティが求められると同時に、もともとは チャイコフスキーの様々な作品がモティーフとなっているため、非常に濃厚な歌を感じる部分もある傑作です。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0057(1CD)
未知との遭遇 〜ファゴットと弦楽四重奏のための作品集
エドゥアール・デュ・ピュイ(1770-1822):ファゴット五重奏曲 イ短調
ウィントン・マルサリス(1961-):ファゴット五重奏曲『ミーラーン』
ヘレナ・ヴィンケルマン(1974-):ファゴット五重奏のための2つの情景『Gott-Fa』 *
マルセロ・ニシンマン(1970-):ファゴット五重奏のための『ルイのタンゴ』 *
サン=サーンス:ファゴット・ソナタ Op.168(ヴォルフガング・レンツ編、ファゴット五重奏版 *
ピアソラ:タンゴ・エチュード第3番(ロヘル・エロウ編、ファゴット五重奏版) *
ル イ・ロペス(Fg)
グリンゴルツSQ
ルスラン・ルツィク(Cb)

録音:2021年1月29-30日/SRF放送スタジオ
*世界初録音
ファゴットと弦楽四重奏が混ざりあい作られる美しい音色に魅せられたルイ・ロペスが、自ら思い入れのある6人の作曲家の6作品を選び、全曲をファゴット五 重奏として演奏しました。長い準備期間を経て作られたアルバムで、他人には真似のできない唯一無二の個性が炸裂した1枚と言えます。
デュ・ピュイの五重奏曲はロペスがこの編成の虜になったきっかけの作品。美しい旋律と愉悦たっぷりの楽器間の掛け合いに彩られています。サン=サーンスの 名作ソナタでは、難しいピアノ・パートを鮮やかに弦楽四重奏に生まれ変わらせたアレンジの巧さにも驚き。他にもジャズ、ロック、タンゴのイディオムを採り入れた 音楽を収録するなど、同じ編成なのに飽きの来ない、作りこまれた構成で楽しませてくれます。 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0063(1CD)
フルートとピアノのためのベートーヴェン作品集
ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 『春』Op.24(チーリン・チェン編、フルートとピアノ版)
フルートとピアノのためのセレナーデ ニ長調 Op.41
ロマンス ヘ長調 Op.50(テオバルト・ベーム編、フルートとピアノ版)
チーリン・チェン(Fl)、岩井美子(P)

録音:2021年1月6-7日/スイス、ライナウ、ムジークインセル
スイスを拠点に活動するフルート奏者チーリン・チェンによるベートーヴェン・アルバム。フルートのための編曲作品集でもあります。音域の近いヴァイオリンから の自然な編曲で、フルートが自在に立ちまわり軽やかな音色をふりまきます。
奏者自身の編曲によるスプリング・ソナタはこのアルバムのハイライト。うららかな旋律美が輝きます。「ベーム式フルート」の発明者、テオバルト・ベームの編 曲したロマンスも楽器を熟知した見事な仕上がり。Op.41のセレナーデは、ベートーヴェンが自らの作品『フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ Op.25』から編曲したもの。 (Ki)

ACCENTUS Music
ACC-30604CD(1CD)
タンゴの歴史と発展
ピアソラ:ブエノスアイレスの四季
ストラヴィンスキー:タンゴ
アントニオ・ラウロ:ベネズエラ・ワルツより「ナタリア、ワルツ・クリオロ」
ラヴェル:ハバネラ形式の小品(ヴォカリーズ)
ディ・マルティーノ:モンテロザーノ・マズルカ
リシャール・ガリアーノ:マルゴーのワルツ
レクオーナ:ラ・コンパルサ
作者不詳:聖パスカリス・バイロン
ロセンド・メンディサーバル:エル・エントレリアーノ
ガルデル:想いの届く日
ヒナステラ:アルゼンチン舞曲集〜ガウチョの踊り
ジョエル・ホフマン:フォックストロット〜ロミオ・ジュリエット・ホテル・タンゴ
トリオ・アゴラ【ジルヴィナス・ブラザウスカス (Cl) 、ナターニア・ホフマン(Vc) 、ロベルタス・ロジンスキス(P)】

録音:2022年12月、リトアニア、Studio Residence Paliesius
クラリネット、チェロ、ピアノの3人で構成された若手トリオ「トリオ・アゴラ」。2018年にはデュッセルドルフで開催された室内楽コンクールで一位に輝き、そ の後はヨーロッパ各地でコンサートを行い、さらには新作委嘱作品の初演など意欲的に活動しています。
本アルバムは、タンゴのルーツとなった音楽やヨーロッパ、南米、アフリカなど世界各地の様々な音楽などを取りあげ、タンゴの歴史と発展を1枚のアルバムで 追った内容となっています。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72953(1CD)
グレゴリー・フリード(1915-2012):ヴァイオリンとピアノのための作品全集
ディヴェルティメント Op.45-1(1969)
アンダンティーノ
ソナチネ Op.32(1956)
自然の暦 Op.17-2(1948)[Spring is Arriving / The Little Bird / Spouts / Autumn / The Rivulet / Sunset / A Sparkling
Drop / Bunny / The Wasps Feel Cold / Fox Hunting]
ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.27(1952)
ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.51(1968)
ヴァイオリン・ソナタ第3番Op.57(1968)
イザベル・ファン・クーレン(Vn)
オリヴァー・トリンドル(P)

録音:2020年9月3-6日/ケルン、ドイツ放送カンマームジークザール
ほとんど知られていないロシアの作曲家、グレゴリー・フリード(1915-2012)のヴァイオリンとピアノのための作品を網羅したアルバムです。フリードはペト ログラード生まれで、リチンスキー、シェバリーンに作曲を師事。社会主義リアリズムに則った作風に始まり、後年は12音技法などの現代的な書法も取り入れまし た。いかにもロシア的な、明るい和声を持ちつつもひねった不協和を採り入れた語法が特徴的。ソナタ第3番では一気に沈静化した暗く不気味な世界も見せます。
「15年ほど前にフリードの室内楽と管弦楽のスコアに始めて出会い、強い興味を持ちました。ヴァイオリンとピアノのための作品からは、作曲家の様式的発展を 辿ることができます。初期作品はショスタコーヴィチの、後期作品はデニソフ、グバイドゥーリナ、シュニトケの語感に近いものがあります。〈暗い〉〈思索的な〉〈皮 肉めいた〉〈秋日のような〉といったイメージが浮かんできます。」(オリヴァー・トリンドル)
「2019年の夏、集まったフリードのヴァイオリンとピアノのための作品の楽譜を前に、オリヴィエと読み合わせのセッションをし、その音楽のあまりの強さに何 度も涙しました。いずれも繊細で深い悲しみをもった、作曲家の真の心が込められた作品です。」(イザベル・ファン・クーレン) (Ki)

SUPRAPHON
SU-4327(1CD)
フサとマルティヌーの作品集
(1)マルティヌー:ソナチネ〜クラリネットとピアノのための H356(1956)
(2)フサ:スロバキアからのエヴォカシオン〜クラリネット、ヴィオラとチェロのための(1951)
(3)フサ:4つのボヘミアン・スケッチ〜クラリネットとピアノのための(2010)
(4)フサ:2つの前奏曲〜フルート、クラリネットとファゴットのための(1965)
(5)フサ:トリオ・ソナタ〜ヴァイオリン、クラリネットとピアノのための(1981)
(6)フサ:スリー・スタディーズ〜クラリネットのための(2007)
アンナ・パウロヴァー(Cl)
(1)(3)(5)イヴォ・カハーネク(P)、
(5)ヤン・フィシェル(Vn)、
(2)クリスティーナ・フィアロヴァー(Va)、
(2)ヴィレーム・ヴルチェク(Vc)、
(4)オト・レイプリハ(Fl)、
(4)ヤン・フデチェク(Fg)

録音:2023年2月1〜5日/舞台芸術アカデミー、マルティヌー・ホール(プラハ)
2015年に開かれたプラハの春国際音楽コンクール、クラリネット部門で第2位を受賞したアンナ・パウロヴァーのデビュー・アルバムはマルティヌーとフサの 作品集。色彩と陰影を見事に表現した演奏で、ピアノのイヴォ・カハーネクやチェロのヴィレーム・ヴルチェクなど、チェコの名手たちとの共演です!
ピューリッツァー賞、グロマイヤー賞を受賞したチェコ生まれの作曲家・指揮者カレル・フサ(1921-2016)は、1940年代から50年代にパリでオネゲルや ナディア・ブーランジェらの薫陶を受け、クリュイタンスに指揮を師事しています。1959年以降アメリカ国籍を取得し国際的に活躍するようになりました。「スロバ キアからのエヴォカシオン」や「4つのボヘミアン・スケッチ」をはじめとする作品は母国ボヘミアやスロバキアの民族音楽から大きな影響を受けております。パウ ロヴァーの雄弁なクラリネットの演奏をご堪能ください。 (Ki)

APARTE
AP-329(1CD)
ジャズ
セルゲイ・アフーノフ:ジャズ【礁湖T/ナイフ投げの男/馬、女曲馬師、道化師/フォルム/ピエロの葬送/トボガン/礁湖U/白象の悪夢/フォルムU/水槽を泳ぐ女/運命T/イカルス/運命U/ハート/礁湖V】
プーランク:ヴァイオリン・ソナタ
メシアン:イエスの永遠性の賛歌〜「世の終わりのための四重奏」より
ユリヤ・イゴーニナ(Vn)、
マクシム・エメリャニチェフ(P)

録音:2020年10月13-16日/サンクトペテルブルグ放送局
バロックやモーツァルト演奏で評判のマクシム・エメリャニチェフが、近現代作品でも驚嘆のピアノ演奏を聴かせてくれるアルバムの登場です。
アルバム・タイトルは、アンリ・マティスの画集「ジャズ」の印象をもとに、現代ウクライナの作曲家セルゲイ・アフーノフが15の小品に仕上げた作品によります。 演奏者イゴーニナとエメリャニチェフの委嘱で生まれました。オシャレで聴きやすく、エメリャニチェフのポップな感性も聴きものです。
ユリヤ・イゴーニナはベラルーシ生まれ。モスクワ音楽院でエドゥアルド・グラチに学び、1998年にザハール・ブロン主宰のノヴォシビルスクと翌年のヤン ポリスキー国際両ヴァイオリン・コンクールで優勝、2000年にポーランドで行われたタンスマン国際コンクールでも最優秀賞を受賞しました。ニュー・ロシア弦 楽四重奏団のリーダーも務める注目株で、エメリャニチェフと息の合った共演を聴かせます。
カップリングはプーランク(マティス・ファン)とメシアン。どちらも画集「ジャズ」と同時期1940年代後半の作品でピリオド楽器初登場ですが、イゴーニナのヴァ イオリンは緊張感にあふれた劇的な演奏、難曲として知られるプーランクのソナタのピアノではエメリャニチェフの切れ味鋭い指さばきに圧倒されます。ルィビン スクのピアノ博物館所蔵1908年製ブリュトナー・ピアノの深い響きも魅力です。

PRAGA DIGITALS
PRD-250423(1CD)
ハイドン:ピアノ三重奏曲
第39番ト長調Hob.]X:25
第44番ホ長調Hob.]X:44
第17番ヘ長調Hob.]X:2
第40番嬰ヘ短調Hob.]X:26
第26番ハ短調Hob.]X:13
プラハ・グァルネリ・トリオ【イヴァン・クラーンスキー(P)、チェニェク・パヴリク(Vn)、マレク・イェリエ(Vc)】

録音:2021年/アルコディーヴァ・スタジオ(プラハ)
1986年結成のプラハ・グァルネリ・トリオは、名が示す通りグァルネリ一族の銘器を用いて優れた演奏を聴かせてくれます。今回はハイドンのピアノ三重奏曲 に挑戦。45曲ほどある中から、終楽章に「ジプシー・ロンド」を持つ第39番ト長調をはじめ5作品が収められています。ベテランならではの説得力に満ちています。 (Ki)

Hanssler
HC-23006(1CD)
「バルカン出身作曲家の知られざる作品集」
(1)ブルーノ・ビェリンスキ(1909-1992):前奏曲、アリアとロンド〜ファゴットとピアノのための
(2)イヴォ・ペトリッツ(1931-2018):ファゴット・ソナタ(1954)
(3)コンスタンティア・グルズィ(1962-):「天使」〜ファゴットとピアノのための6つのミニチュア
(4)マルセル・ミハロヴィチ(1898-1985):ファゴット・ソナタ Op.76
(5)ファジル・サイ(1970-):「2020年5月」 Op.91d〜ファゴットのための
(6)ボリス・パパンドプロ(1906-1991):「悲歌」〜ファゴットとピアノのための(1965)
(7)パパンドプロ:「スケルツォ」〜ファゴットとピアノのための
(8)パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978):「奇想曲」〜ファゴットとピアノのための
テオ・プラス(Fg)、
オリヴァー・トリンドル(P)

録音:(1)(2)(4)(6)(7)(8)2022年5月11-13日、(3)(5)2022年12月1日/SWRスタジオ(カイザースラウテルン)
知られざる室内楽作品の録音に積極的なピアニスト、オリヴァー・トリンドルが、ファゴット奏者テオ・プラスとバルカン諸国出身の作曲家、ブルーノ・ビェリンス キ(クロアチア)、イヴォ・ペトリッツ(スロヴェニア)、コンスタンティア・グルズィ(ギリシア)、イヴォ・ペトリッツ(ルーマニア)、ファジル・サイ(トルコ)、ボリス・ パパンドプロ(クロアチア)、パンチョ・ヴラディゲロフ(ブルガリア)によるファゴットのための貴重レパートリーを録音しました。
1962年アテネ生まれの女性作曲家コンスタンティア・グルズィはECMでもリリースしているギリシア注目の作曲家。この他、天才ピアニストで作曲家としても 活躍するファジル・サイの作品などファゴットの新たな世界が広がります。
演奏のテオ・プラスは2019年に開かれたARDミュンヘン国際音楽コンクール第3位を受賞し、現在フランクフルトRSO(hrSO)の首席ファゴッ ト奏者を務めています。
「今は亡き作曲家の忘れられし作品を演奏することは新作を演奏するのと同様に私にとって大きな喜びです。私はバルカン諸国出身の作曲家を徹底的に調べた 結果、全く知られていないファゴットとピアノのための作品をいくつも発見し録音することを決意しました。このCDによって私は自分の楽器のレパートリーが広がっ ただけでなく、これまであまり紹介されてこなかったバルカン諸国のクラシック音楽をより広く普及させたいと思っています」(テオ・プラス) (Ki)
Hanssler
HC-22064(2CD)
ブラームスの夕べ〜ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1ヘ短調 Op.120-1【原曲:クラリネット・ソナタ第1番】
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番変ホ長調 Op.120-2【原曲:クラリネット・ソナタ第2番】
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ロ短調 Op.115(パウル・クレンゲル編)【原曲:クラリネット五重奏曲】
アンケ・ディル(Vn)、
フローリアン・ヴィーク(P)

録音:2022年3月25-28日/ライツターデル(ノイマルクト)
ヴァイオリニスト、アンケ・ディルがフローリアン・ヴィークとの共演でブラームスのソナタを録音しました。ソナタと言ってもヴァイオリン・ソナタではなく、クラ リネットのための室内楽曲をヴァイオリンとピアノの二重奏に編曲した作品集です。
1895年5月10日の夜、ブラームスと家族同様の付き合いだったフェリンガー家で開いたサロンで同曲を演奏。共演は同時代のヴァイオリンの名手マリー・ゾ ルダ=レーガー(1863-1955)です。クラリネット・ソナタとクラリネット五重奏曲。ブラームス晩年の傑作を当時のサロンで演奏されたヴァイオリンとピアノ版で お届けします。

MDG
MDG-90322876(1SACD)
ブラームス:クラリネット五重奏曲Op.115
レーガー:クラリネット五重奏曲Op.146
ロベルト・オベライグナー(Cl)
フリッツ・ブッシュ・カルテット

録音:2022年1月16-17日、2023年1月3-4日、マリエンミュンスター修道院コンツェルト
制 作:ヴェルナー・ダブリングハウス
「クラリネット五重奏曲」は、モーツァルトの名作以降、ブラームスとレーガーが同形式で作曲し、このジャンルの3大傑作として広く親しまれています。このアル バムでは、シュターツカペレ・ドレスデンの首席クラリネット奏者ロベルト・オベライグナーと同団の奏者たちで結成したフリッツ・ブッシュ・カルテットによる演奏 でブラームスとレーガーの作品を録音。 ブラームスは晩年、創作意欲の衰えから一度は筆を折ろうと決心したのですが、マイニンゲン宮廷楽団のクラリネットの名手リヒャルト・ミュールフェルトとの出会 いにより、再び創作意欲が湧き、クラリネット三重奏曲 作品114(1891年)、クラリネット五重奏曲 作品115(1891年)、2つのクラリネット・ソナタ 作品120(1894年)と、立て続けにクラリネットのための作品を作曲しました。特にクラリネット五重奏曲は、19世紀で最も美しい室内楽作品のひとつとして現在もなお 人気の高い作品です。そしてレーガーのクラリネット五重奏曲。モーツァルトは友人のクラリネット奏者アントン・シュタードラーのために、ブラームスは前述のミュー ルフェルトのために作曲しましたが、レーガーは二人の先達から影響を受け書かれました。モーツァルトの精神を受け継いだ古典的な旋律と、ブラームスのように 楽器の特性を活かした音楽性と緻密な構成を強く感じさせます。レーガーはこの作品を完成させた翌年43歳で亡くなってしまい、最後の完成された作品となり ました。 (Ki)
MDG
MDG-60322862(1CD)
ゲオルギー・カトワール(1861-1926):室内楽作品集
弦楽四重奏Op.23嬰ヘ短調
ピアノ五重奏曲Op.28ト短調
ユトレヒトSQ
アンナ・ザシモワ(P)

録音:2022年3月24-25日(四重奏)、2022年11月8-9日(五重奏)、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
現在、再評価の機運が高まっている作曲家ゲオルギー・カトワール(1861-1926)。 カトワールは、交響曲、ピアノ協奏曲、室内楽、歌曲、ピアノ曲と全部で36の作品を残しています。表現豊かなハーモニーと繊細なリズムで構成された音楽で、世 紀末の輝きと気高さを感じさせます。演奏は、幅広いレパートリーを誇るオランダの実力派ユトレヒトSQと、カトワールの作品を積極的に研究、演奏して いるピアニストのアンナ・ザシモワ。 (Ki)

Chopin University Press
UMFCCD-164(1CD)
ポーランドの思い出と子守歌
ユリウシュ・ザレンプスキ(1854-1885):子守歌 Op.22
ヴィエニャフスキ:ポズナンの思い出 Op.3-1、
 サンフランシスコの思い出(世界初録音)、 モスクワの思い出 Op.6
エミル・ムイナルスキ(1870-1935):スラヴの子守歌 Op.4-2、思い出 Op.6
カロル・リピンスキ(1790-1861):バルト海の思い出 Op.19
シマノフスキ:子守歌(アイタコ・エニアの子守歌)Op.52
グラジナ・バツェヴィチ:子守歌
ルトスワフスキ:アンネ=ゾフィーのための子守歌
パヴェウ・ウカシェフスキ(b.1968):アリア第3番(Vnとピアノ版)
スワヴォミル・トマシク(Vn)、
ロベルト・モラフスキ(P)

録音:2021年3月(ポーランド、ワルシャワ)
ポーランドの作曲家による小品や子守歌を集めた作品集。音楽における小品は、作曲家の感情や考えを非常に簡潔に伝えることが出来るため何世紀もの間作られてきました。このアルバムではそのようなポーランドの小品を2世紀に渡って集めています。これらの作品はすでに忘れ去られてしまったものもありますが、形式、感情、美学の点でみても非常に多様なものばかりで、優れています。

フォンテック
FOCD-9881(1CD)
税込定価
2023年6月7日発売
池上 亘/フロウ・ウィズ・ザ・ブリーズ
デュティユー(1916-2013):コラール、カデンツァとフガート
ジャック・カステレード(1926-):ソナチネ
ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):バラード
シュチェパン・シュレック(1914-1986):
ソナタ「大天使ガブリエルの嘆き」
ヒンデミット(1895-1963):トロンボーン・ソナタ
フェルディナンド・ダヴィット((ロベルト・ミュラー編/ツィンマーマン版):コンチェルティーノ 変ホ長調 Op.4
竹島悟史(1976-):フロウ・ウィズ・ザ・ブリーズ
池上亘(Tb)、城 綾乃(P)

録音:2022 年12 月15〜17 日 相模湖交流センター ラックスマンホール
NHK 交響楽団トロンボーン奏者 池上 亘のソロ・アルバム、満を持しての登場です。 池上は東京シティ・フィル、東響を経て、2001 年よりN 響に在籍中。世界のマエストロたちがタクト を執る日本最高峰のオーケストラに長年身を置きながら、一方でアンサンブル等の活動も積極的に展開 しています。 その池上がいよいよ送り出すアルバムは、豊かなキャリアを通して池上の血肉となった音楽が惜しげも なく注ぎ込まれた、渾身のプログラム。さまざまな時代や様式から構成された、トロンボーン奏者の試 金石とも言うべきラインナップです。 東京藝大等で活躍し、あらゆる共演者からの信頼厚い城 綾乃の盤石のピアノを得て、池上がまさしく天 衣無縫に駆け巡ります。同じN 響で音楽を共にする打楽器奏者 竹島悟史に委嘱された、アルバム掉尾を 飾るタイトル曲も必聴です。 なお、ボザ、シュレック、ヒンデミット、ダヴィットの4 曲については、奇しくも本年(2023 年)日 本管打楽器コンクール・トロンボーン部門の課題曲・選択曲に指定されており、要注目です。 (フォンテック)

Gramola
GRAM-99288(1CD)
金管五重奏によるオーストリアの作品集
J・シュトラウス:美しき青きドナウ(A. ラダニー編)
J・シュトラウス:ワルツ「春の声」 Op. 410(L. パウル編)
アレクサンダー・シュタインブレッヒャー(1910-1982):ヘレーネンタールの馴染みの小道(L. パウル編)
モーツァルト:アダージョとフーガ ハ短調 K.546(L. パウル編)
ケルスティン・グルーバー(1997-):ワルツ「quaranTTTane」
ウルズラ・ライヒャー(1992-):Should Bert?(原曲:シューベルト 即興曲第3番Op.90No.3)
クライスラー:愛の悲しみ(R.コルプ/Eハインツル編)
クルト・シュヴェルツィク(1935-):Blechpartie im neuesten Geschmack
ハインツ・ギーツ(1924-1989)/ハンス・ブラントケ(1920-1997):Lady Sunshine & Mister Moon(L. パウル編)
ロベルト・バハナー(1972-):ワルツ「Wahringer」
ダヴィッド・マン(1916-2002)/ボリ・ヒリアード(1918-1971):In the Wee Small Hours of the Morning(L. パウル編)
quinTTTonic
クィントニック(金管五重奏)
【メンバー】
Marlene Kogler(Tp)
Kerstin Gruber(Tp)
Katharina Zeller(Hrn)
Sarah Schreiner(Tb)
Anna Guggenberger(テューバ)

録音:2022年8月9-11日 ニーダーエスターライヒ州(オーストリア)
2017年、ウィーンで結成された5人の女性たちによる金管五重奏団「quinTTTonic クィントニック」のデビュー・ア ルバム。ウィーンの伝統音楽や古典作品から、現代作品、ジャズに至るまでの幅広いジャンルの作品が並びます。 quinTTTonicは、オーダーメイドのレパートリーを持っており、なかでも現代作曲家・アレンジャー、レオンハルト・パウ ルとのコラボレーション作品を得意にしています。他、ジャンルを越えた極上のサウンドが堪能できます。
Gramola
GRAM-99260(1CD)
アルヴォ・ペルト(1938-):作品集
アリーナのために
鏡の中の鏡 - ヴァイオリンとピアノのために
鏡の中の鏡 - ヴィオラとピアノのために
鏡の中の鏡 - チェロとピアノのために
フラトレス - チェロとピアノのために
フラトレス - ヴィオラとピアノのために
フラトレス - ヴァイオリンとピアノのために
アリヌーシュカの癒しに基づく変奏曲
ケテヴァン・セパシュヴィリ(P)
ヴェリコ・チュムブリーゼ(Vn)
ゲルトルーデ・ロスバッハー(Va)
サンドロ・シダモニーゼ(Vc)

録音:2022年4月11、12、14日
ダニエル・バレンボイムの言葉「音楽は沈黙から生まれ、沈黙で終わる」をコンセプトにした1枚。アルヴォ・ペルトの名 作「鏡の中の鏡」と「フラトレス」をそれぞれ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ→チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンで演奏すると いう、鏡を意識したユニークな試みがなされています。プロローグとエピローグにはティンティンナブリ・スタイルで書かれ たピアノ・ソロによる「アリーナのために」と「リヌーシュカの癒しに基づく変奏曲」が置かれ、アルバムの瞑想的な性格を 一層強めています。

ARCANA
A-546(1CD)
プロイセン王に捧ぐ
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第1番ヘ長調 Op.5-1(1796)
ヘンデルのオラトリオ『マカベウスのユダ』の「見よ勇者は還る」の主題による12の変奏曲 WoO45(1796)
チェロ・ソナタ 第2番ト短調 Op.5-2(1796)
マルコ・チェッカート(Vc)
使用楽器:18世紀中盤イタリア製のオリジナル楽器
アンナ・フォンターナ(フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのコンラート・グラーフ1830年製作 [1-3,17-19]、ウィーンのヨハン・ハーゼルマン1805年製作[4-16]、いずれもオリジナル楽器

録音:2021年1月2-5日パラッツォ・アンニバルデスキ、モンテ・コンパトリ、ローマ
欧州各地で多忙な活躍を続けるイタリア出身の2名手による、ベートーヴェンのチェロとピアノのための初期重要作品集。使用楽器は全て 18〜19世紀オリジナルです。1792年に故郷ボンを去り、凄腕ピアニストとしてウィーンの音楽通たちの注目を集めた後に作曲家デビューを 果たしたベートーヴェンですが、実は作品番号が一桁の初期出版作の半数以上にはチェロに活躍の場があります。その中でも特に重要なの が作品5のソナタ2曲。これはヘンデル『マカベウスのユダ』による変奏曲と共に1796年、チェロを好んで弾いたプロイセン王フリードリヒ=ヴィル ヘルム2世の宮廷を訪問したことを機に作曲されたと伝わりますが、チェロをピアノと対等に渡り合える独奏楽器として扱った先進的な内容か ら、プロイセン王よりもむしろ宮廷のチェロ奏者デュポールや、作曲家がウィーンで共演していたアントン・クラフトを念頭に置いた作品だったと 考えられます。現代楽器でも古楽器でも名盤が少なくないこれら2曲を、奏者二人は情熱に任せず安定したテンポで精緻に解釈。作曲家 が後年好んだグラーフのピアノを使ったソナタ2曲の堂々たる風格も、変奏曲での細やかなニュアンスも、自然な響きを生かした録音技術で 深々と味わうことができます。ブックレットの解説はチェロ音楽史研究で知られるマルク・フェルスヘーウェイク(英・仏・伊語)。

Orchid Classics
ORC-100241(1CD)
NX-B03
チェロ作品集
ラフマニノフ:幻想小曲集 Op. 3- No.1エレジー
12のロマンス Op.21- No.7「ここは素晴らしい場所」
6つの歌曲 Op.4- No.4「美しい人よ、私のために歌わないで」
パガニーニの主題による狂詩曲-第18変奏 Andante Cantabile
チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
ヴォカリーズ Op.34- No.14
祈り - ピアノ協奏曲 第2番ハ短調 Op.18第2楽章による(F. クライスラー編)
ジョン=ヘンリー・クロフォード(Vc)
ビクトル・サンティアゴ・アスンシオン(P)

録音:2022年12月1-2日
チェロ奏者ジョン=ヘンリー・クロフォードとピアニストのビクター・サンティアゴ・アスンシオンによって演奏されたラフマニノフ生誕150周年記念アルバム。 中心を成すのは、ラフマニノフの友人アナトーリー・ブランドゥコーフに献呈された「チェロ・ソナタ」。他には"エレジー"、"ロマンス"などピアノ曲や歌曲からの編曲 を含み、これらチェロの表現力を生かした選曲により、ラフマニノフの豊かな音楽世界を堪能できます。 アメリカ出身のチェリスト、ジョン=ヘンリー・クロフォードはスズキ・メソードの実践者であるヴァイオリニスト、ローラ・クロフォードを母に持つ俊英。2019年 「CRF=クラシカル・レコーディング財団」のヤングアーティスト・オブ・ザ・イヤーに選出されたほか、インスタグラムでは50,000人を超えるフォロワーを持つなど、 すでに高い評価を受けています。ビクトル・サンティアゴ・アスンシオンは室内楽を得意とするピアニスト。ヘンリー・クロフォードの前2作のアルバムでも共演、息 のあった演奏を聴かせています。

Acte Prealable
AP-0557(1CD)
アントニ・コンツキ(1816-1899):室内楽作品集
1-4. 大英雄交響曲 イ短調 Op.220(P六重奏版)
5-8. ピアノ三重奏曲 Op.201
9. 獅子の目覚め Op.115(Vnとピアノ版)
パヴェウ・ヴァイラク(第1ヴァイオリン、1-9)、ユスティナ・ディベク=ボチェク(第2ヴァイオリン、1-4)、アンナ・ミグダウ=ホイェツカ(ヴィオラ、1-4)、フランチシェク・パル(Vc、1-8)、ドゥシャン・コルチャコフスキ(コントラバス、1-4)、エヴェリナ・パノハ(P、1-9)

録音:2023年3月
アントニ・コンツキ(1816-1899)は音楽一家に生まれ、幼少期から父親にピアノの手ほどきを受けました。やがてジョン・フィールドらに師事し、1822年にヴァイオリニストである兄と共にデビューすると「神童」と称えられ、ヨーロッパ全土でツアーを行うなど高い評価を受けました。1836年からはパリに移り住み、ショパンとも交流があったと言われる彼は、演奏家として大成功していたヴァイオリニストの弟の影に隠れる形になってしまいましたが、ベルリン音楽院で働く機会を与えられ、ハンス・フォン・ビューローと交流するなど音楽界に影響力を持っていました。その後はサンクトペテルブルクでも教育者として活躍しました。

Acte Prealable
AP-0492(1CD)
ポーランドの小曲〜ロマンティック・スタイル
パデレフスキ:メロディ Op.16-2
シマノフスキ:前奏曲 Op.1-3、3. 前奏曲 Op.1-7、4. 練習曲 変ロ短調 Op.4-3
ヴワディスワフ・ジェレンスキ:オペラ「コンラート・ヴァレンロッド」より「求愛の場面」
アダム・ブロンスキ:マズルカ、7. 子守唄
モニューシュコ:ワルツ イ長調
ショパン:夜想曲 Op.72-1
ミェチスワフ・カルウォヴィチ:「セレナーデ」Op.2より「ワルツ」
ヴィエニャフスキ:伝説 Op.17
ドブジンスキ:アンダンテとポーランド風ロンド Op.42
ダリウシュ・サムル(Sax)、
エヴァ・ルシャワ(P)、
ウルシュラ・シリンスカ(P)
ある楽器のために作られた作品を他の楽器で演奏する手法は何世紀も前から行われてきました。例えばバッハの作品をバッハが生きていた時代の楽器で演奏するのではなく、ピアノや現代の楽器で演奏することはよく行われています。サクソフォンはまだ楽器の歴史が浅いこともあり、他の楽器のために作られた作品を編曲して演奏することは少なくありません。ただ1930年以降になるとサクソフォンは重宝されるようになり、20世紀から21世紀にかけてはオリジナル曲が多数作られるようになりました。このアルバムではポーランドの有名な作曲家と、知られざる作曲家の貴重な作品を集めています。

Danacord
DACOCD-964(1CD)
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ全集
ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ長調 Op.8(1865)
ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調 Op.13(1867)
ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45(1886-87)
ベネディクテ・ダムゴー(Vn)、
エミール・グライステン(P)

録音:2023年1月7日-8日&14日-15日(デンマーク)
グリーグが作曲した3つの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」は、作曲家としての展開と成長の示された作品群として、彼の作品リストの中で重要な位置を占めています。グリーグはこれらを「素朴で、さまざまな音楽をモデルにした第1番、民族的な響きの第2番、より広い地平線をもつ第3番」と表現。エルリング・ダールに「このうえなく高貴なロマンティシズムの表現と力強さを独自のやり方で結合した」とも評されたハ短調の第3番は、セザール・フランクのイ長調のソナタやブラームスのニ短調の曲とほぼ同じ時期に書かれ、北欧だけでなく世界中のヴァイオリニストによって演奏されています。
ベネディクテ・ダムゴーとエミール・グライステンは、王立デンマーク音楽アカデミーで学んだスクールメートです。コラボレーションを始めて10年。デンマーク、フェロー諸島、ベトナムと各地でツアーを行い、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを演奏するコンサート・シリーズを終えたばかりです。デンマーク・アーツ・ファウンデーションの「ヤング・エリート」プログラムに選ばれ、活動を続けています。

Avie
AV-2612(1CD)
あるヴァイオリンの一生〜リピンスキのストラディヴァリウスのための音楽 Vol.3
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45*
アマンダ・マイエル:ピアノ三重奏曲 変ホ長調
タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.2-1B.D13
フランク・アーモンド(Vn/ストラディヴァリウス"リピンスキ")、アダム・ニーマン(P)*、アレグザンダー・ハーシュ(Vc)、ビクトル・サンティアゴ・アスンシオン(P)

録音:2019年11月&2021年6月、グァルネリ・ホール(アメリカ、シカゴ)
アントニオ・ストラディヴァリが製作した銘器のうち、もっとも伝説的なヴァイオリンの1つ、1715年に製作された「Lipinski」を用いて、この楽器にまつわる様々な作品を聴く好企画盤の第3弾(第1弾:AV-2279、第2弾:AV-2363)。パガニーニのライバルとしても知られるポーランドの名ヴァイオリニスト、カロル・リピンスキ(1790-1861)の名を冠したストラディバリは、ジュゼッペ・タルティーニ、カルロ・リピンスキ、レントヘン一族、エヴィ・リーヴァクの手を経て、現在はミルウォーキーSOのコンサートマスター、フランク・アーモンドに受け継がれています。この楽器は第1弾のCD発売後、武装強盗に遭い強奪されてしまったというエピソードでも有名になりました(その後FBIの追跡により奇跡的に発見・回収、この事件は後に映画化されています)。本作で注目されるのは19世紀スウェーデンの女性作曲家、アマンダ・レントヘン=マイエル(1853-1894)のピアノ三重奏曲で、この傑作は彼女の義理の父エンゲルベルト・レントヘンを通じて伝説の楽器とつながっています。

GENUIN
GEN-23834(1CD)
フルート、ヴァイオリン、チェロのためのセレナーデ
ベートーヴェン:セレナーデ ニ長調 Op.25
ボザ:3つの降臨
ハイドン:ロンドン・トリオ第1番 ハ長調 Hob. IV:1、 ロンドン・トリオ第2番ト長調 Hob. IV:2
ヴィラ=ロボス:ショーロ第2番
ヤセン・ヴォデニチャロフ(b.1964):神話 -5つの小品(世界初録音)
ドビュッシー(古賀敦子 編):亜麻色の髪の乙女
古賀敦子(Fl)、植村理葉(Vn)、
ゲオルギー・ロマコフ(Vc)

録音:2022年9月25日-28日(ベルリン)
日本語解説&日本語曲目表記オビ付き(解説:古賀克己、古賀敦子)
これまでの録音でもドイツの主要メディアから高い評価を受けているフルート奏者、古賀敦子のGenuinから8枚目のリリースとなるアルバムは、フルート、ヴァイオリン、チェロという三重奏による作品集。ハイドンやベートーヴェンといった古典からドビュッシーの繊細な華やかさ、ヴィラ=ロボスとボザのモダニズム、そして1964年生まれのブルガリア系フランス人作曲家、ヤセン・ヴォデニチャロフの古代グレコ=ロマンの世界を想起させる小品まで、4世紀にわたる作品の数々を高い音楽性で表現しています。過去のレコーディングでも共演してきた世界的チェリスト、ゲオルギー・ロマコフに加え、ソリストとしてベルリン・フィルハーモニーやミュンヘン・ヘラクレスザールといったコンサートホールに度々登場するなど国内外で活躍を見せているヴァイオリニスト、植村理葉が参加。ブックレットには古賀克己、古賀敦子による日本語の曲目解説が掲載されています。
古賀敦子は福岡市生まれのフルート奏者。桐朋学園音楽科高等学校を卒業後、パリ国立高等音楽院フルート科を満場一致の一等賞で卒業し、同音楽院の大学院に進学しました。その後ケルンとミュンヘンの両国立音楽大学を卒業。在学中、数多くの国際コンクールで優勝や入賞を果たしています。現在はドイツのマグデブルグSOに在籍。ドイツを中心にヨーロッパで非常に高く評価されています。
GENUIN
GEN-23806(1CD)
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 Op.11
ピアノ三重奏曲第5番ニ長調 Op.70-1
ピアノ三重奏曲第6番変ホ長調 Op.70-2
トリオ・アルテルナ〔坂巻貴彦(フォルテピアノ/コンラート・グラーフ1821/22)、アンナ・ドミトリエヴァ(Vn)、アマリリス・ドゥエニャス・カスタン(Vc)〕

録音:2022年3月28日-29日&5月16日-17日、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール(ケルン、ドイツ)
ドイツ在住の鍵盤楽器奏者、坂巻貴彦率いる若きトリオ、トリオ・アルテルナのファースト・レコーディングとなるベートーヴェンのピアノ三重奏曲集。トリオ・アルテルナは2021年にドイツのジークブルクでベートーヴェンの生誕250周年を記念して行われた古楽器のための室内楽コンクール“Beethoven in his time”で、第2位に加え最も優れたベートーヴェンの演奏解釈に贈られる「ベートーヴェンハウス賞」を受賞しており、その解釈は折り紙つき。坂巻貴彦はケルン音楽舞踏大学で学び、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー等で演奏活動を展開している若手演奏家です。
GENUIN
GEN-23810(1CD)
ラヴ・ビヨンド・デス
シューマン:幻想小曲集 Op.73
ヴォーン・ウィリアムズ:ヴィオラとピアノのためのロマンス
プロコフィエフ:バレエ音楽 「ロメオとジュリエット」 Op.64より〔モンタギュー家とキャピュレット家、少女ジュリエット、騎士たちの踊り、ジュリエットの死〕
ブリテン:ヴィオラとピアノのためのラクリメ Op.48
ルクレール(b.1962):晴れた夜明けから一日の終わりまで(De l’aube claire jusqu’a l a fin du jour/世界初録音)
ベンジャミン・ベック(Va)、
マリー・ローザ・ギュンター(P)

録音:2022年1月&2月、ドイツ
バルセロナSOの首席ヴィオラ奏者であり、2023年7月からはウィーン・フィルの首席ヴィオラ奏者に就任予定という大器、ベンジャミン・ベックのセカンド・アルバム。あらゆる地平を超え、現世と来世を結びつけ、永遠の愛の可能性を問う、シューマン、ヴォーン・ウィリアムズ、プロコフィエフ、ブリテンのヴィオラ作品集。これらの思慮深い楽曲の絶妙なニュアンスを、ベックのビロードのようなヴィオラの音色で引き出しています。世界初録音となるフランソワ=ユーグ・ルクレールの作品は、ベンジャミン・ベックへと捧げられています。
GENUIN
GEN-23812(1CD)
ピアノ三重奏のための作品集
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4(エドゥアルト・シュトイアーマン(1892-1964)編曲によるピアノ、ヴァイオリンとチェロ版)
ツェムリンスキー:ピアノ三重奏曲ニ短調 Op.3
シューベルト:ピアノ三重奏曲変ホ長調 D897, Op.posth.148「ノットゥルノ」
ハンブルク・トリオ〔塩貝みつる(Vn)、ウルリッヒ・ホルン(Vc)、エバーハルト・ハーゼンフラッツ(P)〕

録音:2021年3月15日-16日、フランクフルト(ドイツ)
塩貝みつるがヴァイオリン奏者を務め、ハンブルクを拠点に活動するピアノ三重奏団「ハンブルク・トリオ」の新録音が、ドイツのGenuinからリリース。後期ロマン派の情熱的な物語を紡ぐ「浄められた夜」は、シェーンベルクの「ピアノ協奏曲」や「月に憑かれたピエロ」の初演でピアノ・パートを務め、私的演奏協会でもシェーンベルクと活動したピアニスト、エドゥアルト・シュトイアーマンの編曲によるピアノ三重奏版。初期ロマン派の永遠を感じさせるシューマンの「ノットゥルノ」とともに、異なる角度から「夜」というテーマにアプローチし、間にツェムリンスキーの洗練されたピアノ三重奏曲を配置した上質なプログラム。2023年5月〜6月に予定されている来日ツアーでも、これらのプログラムの演奏を予定しています。
ハンブルク・トリオは2013年にドイツのハンブルクで結成。塩貝みつるはハンブルク国立POのヴァイオリン奏者、ハンブルク国立歌劇場のアソシエイト・コンサートミストレスを長年務め、ドイツの主要オケにも客演。現在は国内を拠点に、全国主要オーケストラのゲストコンサートミストレスやソリスト、室内楽奏者として日本とヨーロッパで活躍しています。ウルリッヒ・ホルンはフランクフルトRSO(hrSO)のチェロ奏者を20年以上務めており、エバーハルト・ハーゼンフラッツはベルリン芸術大学で教鞭を執りながら室内楽奏者として活躍する名手です。
Chopin University Press
UMFCCD-145(1CD)
フィテルベルク&ヴァインベルク:室内楽作品集
グジェゴシュ・フィテルベルク(1879-1953):ピアノ三重奏曲 へ短調 Op.10(1901)
ヴァインベルク(1919-1996):チェロ・ソナタ第2番 Op.63(1958/59)
ヴァルソヴィア・ピアノ三重奏団

録音:2020年8月&9月(ポーランド、ワルシャワ)
フィテルベルク&ヴァインベルク、2人のユダヤ系作曲家による室内楽の名作!グジェゴシュ・フィテルベルク(1879-1953)とミェチスワフ・ヴァインベルク(1919-1996)は両者ともユダヤ系で、ワルシャワ音楽院で学ぶなどポーランドと縁のある作曲家でした。本作に収められた2作品は、様式は異なるものの、どちらも感動的な室内楽曲の名作です。フィテルベルクのピアノ三重奏曲は、ワルシャワのマウリツィ・ザモイスキ伯爵が主催するコンクールで第1位を獲得しました。この作品の紛れもない特徴は、壮大な物語性と熱烈な感情であり、それが多彩な室内楽のテクスチャーに反映されています。ヴァインベルクのチェロ・ソナタ第2番は、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチのために書かれた、この作曲家の最も個人的な作品のひとつです。ショスタコーヴィチからの引用があるほか、3つの楽章にはユダヤの伝統的な旋律がさりげなく織り込まれ、全体をまとめ上げています。
Chopin University Press
UMFCCD-155(1CD)
ラファウ・ヤニャク(1986-):ヴァイオリン・インスピレーションズ
ヴァイオリン・ソナタ(2019)
序奏とカンティレーナ〜無伴奏ヴァイオリンのための(2005/2006)
夜想曲〜ヴァイオリンとピアノのための(2008
三重奏曲〜クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための(2009)
カミラ・ヴォンシク=ヤニャク(Vn)、
アンジェイ・カラウォフ(P)、
ピオトル・プタク(Cl)

録音:2020年&2021年(ポーランド、ワルシャワ)
同世代の作曲家・指揮者の中で特に高く評価されているポーランド出身のラファウ・ヤニャク(1986-)のヴァイオリン作品集。本作では作曲者の妻であり優れたヴァイオリニストであるカミラ・ヴォンシク=ヤニャクのために書かれたヴァイオリン・ソロとヴァイオリンを含む室内楽作品のすべてを収録しています。アルバムの冒頭を飾るのはヤニャクの作曲の師であり、何よりも芸術の師であったスタニスワフ・モリト教授の思い出に捧げられた最新作のヴァイオリン・ソナタ。古典的な4楽章構成の中に、モリトの主要作品からの引用を聴くことができます。アルバムはバロック時代の響きを現代の鏡に映し出した「序奏とカンティレーナ」、神秘的な雰囲気と深い叙情性を湛えた「夜想曲」と続き、個々の楽器の音をシンフォニックに使って聴き手を魅了する「三重奏曲」で締めくくられます。

Forgotten Records
fr-1888(1CDR)
スメタナSQ/スメタナ&シベリウス
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」*
シベリウス:弦楽四重奏曲 ニ短調 Op.56 「親愛なる声」#
スメタナSQ

録音:1961年9月9日*、1956年#(ともに放送音源)
Forgotten Records
fr-1892(1CDR)
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番 「不協和音」*
クラリネット五重奏曲 イ長調#
ヴラディミール・ジーハ(Cl)#
スメタナSQ

録音:1952年7月12日#、1956年10月7日-11日
※音源:Supraphon FLPM 318*、GLPM 112


Biddulph
BIDD-85030(1CD)
NX-B04
オスカー・シュムスキー〜ライヴ・アット・バークリー
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 BWV1023(P・パート:A. ジロティ編)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」
プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.115
タルティーニ:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 「悪魔のトリル」 (F.クライスラー作のカデンツァ付き)
ベートーヴェン:ロマンス第2番ヘ長調 Op.50
モーツァルト:ロンド ト長調 - ハフナー・セレナード K.250より(F. クライスラー編)
オスカー・シュムスキー(Vn)
ロビン・サザーランド(P)

録音:1980年1月25日(ライヴ)カリフォルニア州立大学バークリー
※全曲初出
幼くしてスコトフスキーやアウアーに才能を認められるなど目覚ましい活躍をしたシュムスキーですが、その名声はアメリカ国内に留まり、1950年代後半からは ソリストとしての活動よりも後進の指導や合奏団での演奏に時間を割くようになりました。転機となったのが1970年代にMusical Heritage Societyに 行ったアルトゥール・バルサムとのモーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ全集と、バルサムの強い勧めで行ったバッハ:無伴奏ソナタとパルティータの録音で、これら が評判になると共にシュムスキーはソリストとしての活動を本格的に再開し、1981年のロンドン・デビュー・リサイタルの大成功によりヨーロッパでのキャリアがブ レイクすることになります。 ここに収められたのは1980年1月に行われたコンサートのライヴ録音。一部の演奏ノイズ(主に譜めくりの音)と客席のノイズを除去した以外の編集はしてい ないとのことで、シュムスキーのライヴにおける実像を伝えてくれます。安定した技巧による流麗な演奏、フォルテや速いパッセージでも美感のある音、弛緩の 無い造形感覚などは古典にうってつけですが、プロコフィエフでのモダンでユーモラスな表情も見事。翌年のヨーロッパでの成功の下地が整っていたことを実感 させます。 ピアノのサザーランドは、その才能に目を留めた小澤征爾が、当時音楽監督を務めていたサンフランシスコ交響楽 団に「首席ピアニスト」のポストを新設してスカウトしたという人物。シュムスキーとは親と子ほどの年の差がありなが ら、一体となったデュオを披露しています。 ヴァイオリン・ファンの間では、シュムスキーが1715年製のストラディヴァリウス「ローデ」を持っていたことが知られてい ますが、この録音で弾いているのはエンリコ・ロッカが1905年に作ったもので、ブックレットにカラー写真が4ページに わたって掲載されています。シュムスキーは1977年に試奏したこの楽器に一目ぼれして購入、その時々のコンディ ションによって「ローデ」と使い分けていましたが、どちらの楽器も素晴らしく響かせていたため、高名な演奏家や評論 家でさえ違いに気付かなかったそうです。 ブックレットには更にシュムスキーの息子エリックの回想(英文3ページ)に加え、フィラデルフィア、ニューヨーク、ボスト ンのオーケストラに相次いで登場した1926/27シーズン(9歳)のシュムスキーの写真に、エフレム・ジンバリストと シュムスキーとのツーショット写真2枚(1931年撮影と1979年撮影)が掲載されているのもヴァイオリン・ファンにとっ ては貴重です。

DACAPO
MAR-8.224734(1CD)
NX-B08
ペーター・ハイセ(1830-1879):弦楽四重奏曲集 第1集
弦楽四重奏曲第2番ト長調(1852)
弦楽四重奏曲第1番ロ短調(1852)
弦楽四重奏曲第3番変ロ長調(1853頃)
ノルディックSQ

録音:2022年2月24-25日、6月12-13日、9月11-12日
全て世界初録
1951年から57年にかけて、若きハイセはコペンハーゲンの上流階級が仲間内で楽しむ音楽の夕べのために弦楽四重奏曲を6曲書きました。ハイセは後に 数多くの歌曲を書き、そちらで人気と評価を得てしまったために弦楽四重奏曲の存在は埋もれてしまいましたが、形式は古典的、楽想は流麗で優雅。モー ツァルトやメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲が好きな人なら気に入りそうな佳品です。残り3曲も録音予定。 演奏は2013年に結成されたノルディックSQ。北欧の作品に特別な愛情を注いでおり、これまでグズモンセン=ホルムグレーンの四重奏曲 (8.226217)やダルベアの弦楽四重奏曲(6.220655)を録音、どれも高く評価されています。

MClassics
MYCL-00037(1CD)
税込定価
Live!東京ダブルリード本舗
福田洋介(長山航編))::風之舞
 さくらのうた
保科洋(長山航編):風紋
酒井格(長山航編):たなばた
A.リード(長山航編):アルメニアン・ダンス パートT
東京ダブルリード本舗【荒川文吉(Ob)
小山祐生(Ob)、長山航(オーボエダモーレ、バスOb)、戸田智子(イングリッシュホルン)、久保一麻(イングリッシュホルン)、廣幡敦子(Fg)、長田和樹(Fg)、小武内茜(Fg)、大内秀介(コントラFg)】

録音:2022年8月23日 東京、王子ホール・ライヴ
東京を中心に活動する若手オーボエ&ファゴット奏者によって結成された ダブルリード九重奏団「東京ダブルリード本舗」。当アルバムは2022年8 月に行われた第3回演奏会のライヴ・レコーディングです。本作では、吹奏 楽の有名曲がずらりと並びます。編曲はメンバーの長山航が担当。オーボ エ、バスーンの他、オーボエダモーレ、バスオーボエ、イングリッシュホルンも登 場し、各楽器の彩りと妙技により充実感のある美しいサウンドと音楽が展 開されます。圧巻の「アルメニアン・ダンス」に美しい「風紋」の調べ。メン バー各人の技術の高さに驚くことでしょう。ダブルリードのみで奏でられる吹 奏楽の名曲たちをぜひお聴き下さい。

CD ACCORD
ACD-322(1CD)
NX-C03
My Story ヴァイオリン作品集
ワーグナー:夢 - ヴェーゼンドンク歌曲集(1857)より (アルトゥール・ザイボルトによるヴァイオリンとピアノ編)
パデレフスキ:ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.13(1885)
バッハ:サラバンド - 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ニ短調 BWV1004(1720)より
エルガー:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 Op.82(1918)
メシアン:イエスの永遠性への賛歌 - 世の終わりのための四重奏曲(1940)より(Vnとピアノ編)
ロベルト・クヴィアトコウスキ(Vn)
ドミニカ・グラピャーク(P)

録音:2022年9月
ポーランド・バルト・フィルハーモニックのコンサートマスターを務めるロベルト・クヴィアトコウスキ。これまでソリストや室 内楽奏者、SQリーダーとして世界各地で演奏するかたわら、教壇にも立ってきました。その彼がこれま で弾き込んできたレパートリーの中から、自分に最もフィットすると感じる曲ばかりを選んだアルバムです。 クヴィアトコウスキと同じくスタニスワフ・モニューシュコ音楽アカデミーで学んだ ドミニカ・グラピャークが、クヴィアトコウ スキの想いを汲んだ演奏で応えています。

SOUPIR EDITIONS
S-250(2CD)
フランスのヴァイオリン・ソナタ集
グロヴレズ(1879-1944):ヴァイオリン・ソナタ ニ短調
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 Op.108
ジェダルジュ(1856-1926):ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 Op.19
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ イ短調
エネスコ:ヴァイオリン・ソナタ第2番ヘ短調 Op.6
 ヴァイオリン・ソナタ第3番イ短調 Op.25
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
上田晴子(P)

録音:2019年3月18-19日 フランス イル=ド=フランス地域圏 オルヴィリエ、2004年10月15,16日日本 横浜(エネスコ)
フランスの偉大なヴァイオリニスト、ジャン=ジャック・カントロフの弾くフランス近代 のヴァイオリン・ソナタほか。カントロフは録音時73歳だが音色の瑞々しさは驚くべきも の。フォーレやラヴェルが素晴らしいのはもちろんだが、録音のほとんどないガブリエ ル・グロヴレズ(1879-1944)とアンドレ・ジュダルジュ(1856-1926)のヴァイオリン・ソナ タがカントロフのヴァイオリンで聞けるのは非常にありがたい。ピアノの上田晴子は、 東京藝術大学大学院を修了した後、フランスに渡り、1986年にはロン=ティボー国際 コンクールに入賞しています。現在はパリ国立高等音楽院室内楽科教授、ピアノ科准 教授を務めています。カントロフとの共演も多く、息のピタリとあった、そしてフランスの芳 香豊かなピアノを奏でています。

Hanssler
HC-23009(1CD)
チェロとピアノのための作品集
(1)ユオン:おとぎ話 Op.8
(2)ボエルマン:チェロ・ソナタ イ短調 Op.40
(3)サン=サーンス:ロマンス Op.36
(4)ヴェルフル:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.31
(5)ラフマニノフ:ロマンス ヘ短調
(6)グリエール:バラード Op.4
ライナー・ギンツェル(Vc)、
ギッティ・ピルナー(P)

録音:2019年2月20-22日/ミュンヘン音楽・演劇大学内コンサートホール(ミュンヘン)
チェロのライナー・ギンツェル、ピアノのギッティ・ピルナーによる円熟の至芸!17世紀後半から20世紀前半にかけて活躍した作曲家のチェロとピアノのため の作品を集めた当アルバムではボエルマン、ヴェルフルのチェロ・ソナタを主軸にユオン、サン=サーンス、ラフマニノフ、グリエールの作品を収録しております。 (Ki)

TOCCATA
TOCC-0566(1CD)
NX-B03
ジョン・トーマス(1826-1913):ハープとピアノのための二重奏曲全集 第2集
作者不詳:ハーレックの男たちの行進(J. トーマス編)
トーマス:舞踏会の思い出
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 Op.35-第3楽章「葬送行進曲」(J.トーマス編)
シューベルトの歌曲編曲全集(J. トーマス編
 アヴェ・マリア/魔王/焦燥
 セレナード/糸を紡ぐグレートヒェン
 さすらい人/漁師の娘/水の上で歌う
 さようなら/涙の賛美/シルヴィアに
 挨拶を送ろう/ます/どこへ
作者不詳:Rakoczi-indulo(J. トーマス編)
トーマス:ドニゼッティの「ランメルモールのルチア」の主題による二重奏曲
デュオ・プラセディス
プラセディス・ハグ=リュッティ(Hp)
プラセディス・ジェネヴィエーヴ・ハグ(P)

録音:2022年9月26-30日
世界初録音
ウェールズ出身のジョン・トーマスは、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。ビクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された 技巧が広く愛されました。 彼はハープ独奏曲の他、ハープとピアノの二重奏曲も数多く書いており、どれもロマン派の作風に、ウェールズ民謡を織り込むなどした聴きやすいものばかり。 オリジナル作品だけではなく歌劇の旋律や有名なオーケストラ曲をハープ用に編曲した作品も知られています。このアルバムの中心となるのは14曲のシュー ベルト歌曲の編曲集。これらは、トーマスが当時流布していたフランス語や英語版の楽譜をもとに編曲を行ったため、通常のドイツ語とは違うタイトルが付さ れています。 デュオ・プラセディスは18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブル。
TOCCATA
TOCN-0022(1CD)
NX-B03
フルートのための音楽集
ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784):ソナタ ホ短調-フルートと通奏低音のために BR WFB B17
マルクス・ブレニマン(1968-):夜想曲−フルート(アルト・フルート)と弦楽三重奏のために(2016-19)*
フランツ・ベンダ(1709-1786):ソナタ ホ短調-フルートと通奏低音のためにLIII:57
バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565(M.ブレニマンによるフルート、オーボエ、弦楽三重奏とハープ編)*
C.P.E.バッハ:ソナタ ホ短調- フルートと通奏低音のために WQ124/H551
ブレニマン:Nomos ノモス- 無伴奏フルートのために(2016)*
バッハ:ソナタ ホ短調- フルートと通奏低音のために BWV103
マルクス・ブレニマン(Fl)
ジャン・ハルスドルフ(Vc)
レオン・ベルベン(Cemb)
アンサンブル・ピラミッド【マルクス・ブレニマン(Fl)、バルバラ・ティルマン(Ob)、Ulrike Jacoby(Vn)、Muriel Schweizer(Va)、Anita Jehli(Vc)、Marie Trottmann(Hp)】

録音:2017年7月4日、2021年11月1-3日
*…世界初録音
バッハとその長男ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ。そしてチェコ生まれのフランツ・ベンダ。この3人は1747年の 春、ポツダムで出会った記録が残っています。この3人の作品と、現代の作曲家・フルート奏者マルクス・ブレニマン の作品が出会い、新たな味わいが生まれました。
TOCCATA
TOCN-0019(1CD)
NX-B03
クレイン一族によるクラリネットのための室内音楽集
アレクサンダー・クレイン(1883-1951):ヘブライ風エスキース 第2番Op. 13-クラリネットと弦楽四重奏のために(1910)
グリゴリー・クレイン(1879-1955):Po?me 詩曲-クラリネットとピアノのために(1940)*
ユリアン・クレイン(1913-1996):三重奏曲-フルート、クラリネットとピアノのための(1974)*
G・クレイン:ヤクートの主題による2つの小品-クラリネットとピアノのための(1940)*
A.クレイン:ヘブライ風エスキース 第1番Op.12-クラリネットと弦楽四重奏のための(1909)
Y・クレイン:ソナタ ? クラリネットとピアノのために(1961)*
G.クレイン:四重奏曲 -クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのために(1939-40)*
アンネ・エリザベート・ピーライネン(Cl)
イリーナ・ゴルクン=シレン(Fl)
レア・トゥーリ(Vn)
マリア・プーサーリ(Vn)
ユッシ・アールト(Va)
ピニャ・ヌニェス(Vc)
キリル・コズロフスキ(P)

録音:2021年3月29日-4月1日
*…世界初録音
リトアニアに起源を持つクレイン家は、帝政ロシア、そしてソヴィエト〜ロシアに至る重要な音楽一家となりました。 家長であるアブラムは当時人気の“クレズマー(ユダヤ系の民謡をルーツに持つ音楽)”の代表的なフィドル奏者で、 またユダヤ教とキリスト教双方に深い理解を持ち、エストニア語、ラトヴィア語、ドイツ語、恐らくロシア語も自在に 話すことができた精力的な人物でした。彼の7人の息子は全て音楽家になりましたが、中でもアレクサンダーとグリ ゴリーの兄弟は傑出した才能を発揮、またグリゴリーの息子ユリアンも優れた作品を遺しました。 彼らはユダヤ由来の舞曲とロシアの民俗音楽を融合し、そこにスクリャービンの神秘的なハーモニーとフランスの印 象派の要素を加え、ユニークな作品を作り上げました。3人ともクラリネットの音色を愛しており、この楽器のために 多くの作品を書き上げています。このアルバムではその一部を聴くことができます。

B RECORDS
LBM-052(2CD)
NX-D09
シューマン:ヴァイオリンのための作品集
【DISC1】
シューマン:幻想小曲集 Op.73
ヴァイオリン・ソナタ 第3番イ短調 WoO2
3つのロマンス Op.94
ヴァイオリン・ソナタ 第1番イ短調 Op.105
トロイメライ Op.15-7〜『子供の情景』
【DISC2】
クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ 第2番ニ短調 Op.121
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 WoO23
ピエール・フシュヌレ(Vn)
テオ・フシュヌレ(P)
ノルマンディ地域圏O
ジャン・ドロワイエ(指)

録音:2022年4月-8月 サル・エリー・ド・ブリニャック、アルカナ、ドーヴィル(フランス北部ノルマンディ地方) (ライヴ/拍手入り)
現在フランスで絶大な人気を誇るヴァイオリニスト、ピエール・フシュヌレと、その弟で2018年ジュネーヴ国際コンクールの覇者、テオ・フシュヌレ の共演によるシューマンのヴァイオリン作品集。F.A.E.ソナタのためにシューマンが書いた2つの楽章を転用した第3番を含むヴァイオリン・ソナタ 全3曲のほか、元はクラリネットのために書かれた幻想小曲集やオーボエのために書かれた3つのロマンスといった人気作品、クララ・シューマン による3つのロマンス、さらには当時としては先鋭的ながら作曲後長い間封印されてきたヴァイオリン協奏曲も収録するという嬉しい内容となっ ています。ピエール・フシュヌレは伸びやかに歌いつつもどこか陰りを絶やさない絶妙の表情を聴かせ、作品によってはヴァイオリンと同等の立ち 位置となるピアノのテオ・フシュヌレ、そして管弦楽を率いるジャン・ドロワイエもぴったりと合った息でサポート以上の活躍をみせ、ライヴの緊張 感もあいまって、いずれの作品も素晴らしい出来栄えとなっています。

ALPHA
ALPHA-933(1CD)
ラヴェル、B.マントヴァーニ:室内楽作品集
ラヴェル:弦楽四重奏曲
 マ・メール・ロワ (エマニュエル・セイソン編曲 七重奏版)
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-):弦楽四重奏曲 第5番*
ラヴェル:序奏とアレグロ
ジュリエット・ユレル(Fl)
レミ・ドゥラングル(Cl)
エマニュエル・セイソン(Hp)
ヴォーチェQ

録音:2021年4月、2021年12月 ポワチエ・テアトル・オーディトリアム(TAP)、フランス
*=世界初録音
ヴォーチェ四重奏団のプロジェクト、「POETIQUES DE L'INSTANT」。ラヴェルあるいはドビュッシーによる弦楽四重奏のための名作を他 の作品や新作と併せて並べ、一連の絵画のように関連付けたプログラムを構成する企画の第2弾が登場です。ドビュッシーの弦楽四重奏 曲をメインに据えた前作(ALPHA798)に続き、今回はラヴェルの弦楽四重奏曲を中心として、「序奏とアレグロ」とハープのエマニュエル・セイ ソンが編曲した「マ・メール・ロワ」でゲストと共演しています。近代フランスに於いて多いとは言えない弦楽四重奏曲の作例の中でも、ドビュッ シーと並んで傑作とされるラヴェルの作品は、新進作曲家としての地位を確立した27歳の頃に書かれ、循環形式の応用のほか、美しいメロ ディと変拍子やポリリズムを前向きな曲想の中に盛り込んだ、たいへんラヴェルらしもの。またセイソンの編曲による「マ・メール・ロワ」は、鳥の 鳴き声や銅鑼の模倣など、耳を惹く意外性も併せ持った美しい出来栄えとなっています。新作は現代フランスの作曲家ブルーノ・マントヴァー ニがヴォーチェ四重奏団のために書いた弦楽四重奏曲第5番。鋭いアクセントや半音階進行などを盛り込みトレモロを多用したフレーズが、 4つの楽器に次々と伝播していくような構造を持っており、バラバラなようでいて楽器同士が忙しく会話をしているような統一感のあるたいへん 興味深い作品です。ジュリエット・ユレル、レミ・ドゥラングルといった豪華なゲストとヴォーチェ四重奏団は、これらの作品を活き活きと瑞々しく 聴かせ、その魅力を十二分に表出しています。

Goodies
78CDR-3904(1CDR)
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番作品99 シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番作品99
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
エマヌエル・フォイアマン(チェロ)

米 VICTOR 11-8394/7
1939年9月13日ニューヨーク録音
この名人3人のトリオは「百万ドル・トリオ」と呼ばれた。ピアノのアルトゥー ル・ルービンシュタイン(1887-1982)はポーランド出身。20世紀を代表するピア ニストの一人。前半生をヨーロッパで、後半生はアメリカで活躍した。演奏家 キャリアは80年以上。ヴァイオリンのヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)はウ クライナ生まれ。3歳でヴァイオリン教師レオポルド・アウアー(1845-1930)に 師事し、第1次世界大戦(1914-1918)中に一家でアメリカに渡り、1925年にアメ リカの市民権を得た。その後大ヴァイオリニストとして君臨した。チェロのエ マヌエル・フォイアマン(1902-1942)はウクライナのコロミア生まれ。ライプ ツィヒの音楽院で名教授ユリウス・クリンゲル(1859-1933)に師事した。ナチス を逃れて一時スイスに居を構えたが1938年アメリカに移住した。フィラデルフィ アのカーチス音楽院で教える一方、上記の二人とのトリオで活躍したが、1942 年に40歳の若さでニューヨークで死去した。 このトリオの「大公トリオ」(78CDR-3865)も出ている。

H.M.F
HMM-902318(2CD)
トリオ・ヴァンダラー〜フランク&ヴィエルヌ
■CD1
フランク:ピアノ五重奏曲 ヘ短調 FWV7
ヴィエルヌ:ピアノ五重奏曲 ハ短調 op.42
■CD2
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 FWV 8
◇ピアノ三重奏曲 第1番嬰ヘ短調 HWV1, op.1-1
トリオ・ヴァンダラー
ヴァンサン・コック(P)、ジャン=マルク・ヴァイジャベディアン(Vn)、ラファエル・ピドゥ(Vc)
カトリーヌ・モンティエ(Vn[CD1])
クリストフ・ゴーゲ(ヴィオラ[CD1])

録音:2022年7月&9月、ポワティエ・オーディトリウム劇場(フランス)
トリオ・ヴァンダラーの最新盤は、フランク作品集。フランクの作曲家としてのデビュー作である三重奏曲、そして充実の五重奏曲、さらにヴァイオリン・ソナ タも収録しているという超充実の内容です。その演奏は、盟友ニコラ・アンゲリッシュ(1970-2022)に捧げたもの。アンゲリッシュとトリオ・ヴァンダラー のメンバーたちは音楽院で年齢は違いますが同じ時に学んだ仲で、特にヴァイオリンのヴァイジャベディアンにとってアンゲリッシュは弟のような存在だったといい ます。16歳のアンゲリッシュと、4歳上のヴァイジャベディアンは、音楽院が企画したメシアンとドナトーニのピアノ四重奏曲の演奏会のツアーで共演したことがあっ たそうです。アメリカからパリに引っ越してきたばかりのアンゲリッシュにとってヴァイジャベディアンは兄のような存在になったといいます。メシアンとドナトーニ 本人からも、彼らの演奏は高く評価されたといいます。ふたりはヴァイオリンとピアノのためのレパートリーを片っ端から演奏しまくったといいます(アンゲリッシュ の初見能力は驚嘆すべきものがあったとヴァイジャベディアンは述べています)。アンゲリッシュのピアノでペヌティエのマスタークラスを受けたときも、フランク のソナタと五重奏曲だったといいます。そんな彼らの間に流れるアンゲリッシュとの様々な思い出も感じられるからか、作品自体のもつ力に様々な思い出が反響し、 実に胸をうつ演奏となっております。 フランクのヴァイオリン・ソナタでのヴァンサン・コックが奏でるフランクのソナタのピアノ・パートは、繊細極まりなく、実に丁寧にひとつひとつのパッセージを歌っ ております。ヴァイジャベディアンのピアノもどこか寂しさを漂わせつつも、しかし美しく熱く歌っております。フランクのピアノ三重奏曲は、フランクの作曲家と してのオフィシャル・デビュー作。なんといってもピアノの活躍が華々しい作品ですが、名手ぞろいのトリオ・ヴァンダラー、三人そろうと作品自体が自由に語 りだし、演奏者達の存在は透明にさえ感じられてしまいます、それくらいにトリオ・ヴァンダラーの芸術性が高いことにあらためて感じ入る演奏となっております。
ルイ・ヴィエルヌは事実上盲目で生まれ、1894年にサン・シュルピス教会の、そして1900年から37年に亡くなるまで、パリのノートルダム大聖堂のオ ルガン奏者を勤めました。オルガン作品のほかいくつか作品を残していますが、最も有名なもののひとつがピアノ五重奏曲です。息子の訃報を聞いて書かれ、 戦争の惨状を描いたような部分など、壮絶な内容となっております。 (Ki)

WERGO
WER-7403(1CD)
Cattering Birds〜現代打楽器作品集
(1)ペーテル・エトヴェシュ(1944-):スピーキング・ドラム 〜打楽器独奏と管弦楽のための4つの詩(2012/13)[レオニー・クライン編、打楽器独奏版(2022)]
(2)ヴィンコ・グロボカール(1934-):地上の対話 〜打楽器独奏のための(1994)
(3)サラ・グロイナリッチ(1991-):Latitudes #2〜ドラムスとテープのための(2022)
(4)藤倉大(1977-):Cattering Birds 〜2人の打楽器奏者のための(2021)
(5)ウルズラ・マムロク(1923-2016):変奏曲とインターリュード 〜4人の打楽器奏者のための(1971)[レオニー・クライン編、打楽器独奏版(2021)]
(6)細川俊夫(1955-):ウィンドスケープ 〜2人の打楽器奏者のための(1996)
(7)ウロシュ・ロイコ(1954-):肌リズム 〜2人の打楽器奏者のための(2020)
レオニー・クライン(打楽器)(1)(2)(3)(5)
イサニー・パーカッション・デュオ [レオニー・クライン&中村功](4)(6)(7)

録音:2022年2月22日〜25日カイザースラウテルン、SWRスタジオ
※(1)(3)(4)(5)(6)世界初録音
ジャズやロックといった様々なジャンルの音楽が発展するにつれて、打楽器の可能性はどんどん広がっていきました。それは現代音楽における打楽器のあり方に も影響を及ぼし続けています。ドイツの名打楽器奏者レオニー・クラインが今日の打楽器レパートリーの全盛ぶりをたっぷりと魅せつけてくれる、刺激的な打楽器名 作集です。
エトヴェシュの打楽器協奏曲『スピーキング・ドラム』は、クラインと作曲家が共同で制作したソロ・バージョンを収録。叩くだけでなく声も使って、技巧的な作 品を熱気と共に奏でます。グロボカールの『地上の対話』では水槽の水に楽器をさらす実験的な奏法も。ほかにもテープと共演したり、いろいろな方法で楽器から 音を出したりと、尽きないアイデアに彩られた楽曲が並んでいます。デュオ作品ではクラインの師でもある名手・中村功が登場。絶妙のアンサンブルにも注目です。

Alba
ABCD-524(1CD)
レベッカ&ルイーズ
レベッカ・クラーク:ピアノ三重奏曲(1921)
ルイーズ・ファランク(1804-1875):ピアノ五重奏曲第1番 イ短調 Op30(1839)(P、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスのための)
ミルカ・ヴィータラ(P)
レータ・マーリスマー(Vn)
アイノ・オクサネン(Va)
トゥイヤ・ランタマキ(Vc)
カティ・サロヴァーラ(Cb)

録音:2022年,マニッコサリ(クラウカラ、フィンランド)
「男性たちの陰で」と言われながら、実際のところは「男性作曲家たちをよそに」音楽を書いた女性作曲家ふたり、イギリスのレベッカ・クラーク (Rebecca Clarke) とフランスのルイーズ・ファランク( Louise Farrenc) の室内楽作品をフィンランドの「女性音楽家」たちが演奏したアルバム。後期ロマンティシズム 期のソナタにドイツの伝統の影響を融合させた「境界を崩した、大胆で壮大な」と言われるクラークの「ピアノ三重奏曲」。アレグロ、アダージョ・ノン・トロッポ、 プレストの〈スケルツォ〉、アレグロの〈終曲〉の4楽章で書かれたロマンティックなファランクの「ピアノ五重奏曲第1番」。 アンサンブルの中心のミルカ・ヴィータラは、ソロ・ピアニストと室内楽奏者として活動。レータ・マーリスマー は、フィンランドRSOの第1ヴァイオリン奏 者を務めた後。ヴィルトゥオーゾ・ディ・クフモなどで演奏しています。アイノ・オクサネン は、フィンランドRSOのヴィオラ・セクションで演奏し、トゥイヤ・ ランタマキとカティ・サロヴァーラ は、それぞれフィンランドRSOの第3ソロ・チェロ奏者とコントラバスのセクション・リーダーを務めています。ヘルシン キ郊外クラウカラのホールでのセッション録音です。 (Ki)

オクタヴィア
OVCL-00814(1SACD)
税込定価
2023年5月24日発売
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47「クロイツェル」
ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調作品96
伊藤亮太郎(Vn)
清水和音(P)

録音:2022年9月29-30日高崎芸術劇場
NHKSOコンサートマスターとして活躍するヴァイオリニスト伊藤亮太郎と、ソリス ト・室内楽奏者としてトップの実力を誇るピアニスト清水和音がセッション録音で望む、 ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集の第3弾。 隅々まで神経の行き届いた丁寧で細やかな音楽と、熟練の2人による濃密な表現力は圧巻。 完璧なベートーヴェン像がここにあります。誠実に紡がれる美しい旋律とハーモニーを、 EXTON高音質録音でお楽しみください。(オクタヴィア)

オクタヴィア
OVCL-00809(1SACD)
税込定価
2023年5月24日発売
彩三重奏 Irodrio
フィリップ・シートン:トリオ・コンチェルタンテ作品11
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番ホ短調作品67
彩三重奏 irodrio【中津留果己(Vn)、石井沙和子(Vc)、香川明美(P)】

録音:2022年10月3-4日東京・稲城iプラザ
彩三重奏(イロドリオ)は桐朋学園大学を卒業した同期 3人で結成されたトリオ。各地のコンサートでは、重厚 な作品から親しみやすい楽曲まで、バラエティに富んだ プログラムが好評を博しています。アルバムのタイトル にもなっている楽曲「トリオ・コンチェルタンテ」は、 作曲家であるフィリップ・シートンからの依頼で初演し、 当盤が世界初録音となります。各パートがソリスティッ クに活躍する難曲を、確かな実力と息の合ったアンサン ブルで魅せる、彩三重奏の魅力が溢れたアルバムとなり ました。(オクタヴィア)

MERIDIAN
CDE-84666(1CD)
ブラームス:ヴィオラ・ソナタ集
ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調Op.120-.2
ヴィオラ・ソナタ第1番へ短調Op.120-1
ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」Op.78(リーブル/フォーゲル編によるヴィオラ版)
ドロテア・フォーゲル(Va)
ジョン・スウェイツ(P)
※ピリオド楽器使用

録音:2021年12月20-22日王立バーミンガム音楽院ブラッドショウ・ホール[
ヴィオラ・ソナタと銘打たれているが、収録の作品番号120のふたつのソナタはもとが クラリネット・ソナタであり、ヴィオラでもしばしば演奏される曲目。また作品番号78は原 曲が「雨の歌」のニックネームで知られるヴァイオリン・ソナタ第1番でここではヴィオラ版 で演奏されています。ピアノはブラームス在世時の1872年製ベーゼンドルファーを使用、 今日のピアノとは異なる独特の響きが物憂げなヴィオラの響きと相まってブラームスの 生の声を聴くような不思議な感覚に陥る。ヴィオラのドロテア・フォーゲルはスイス出 身。マーラー・ユーゲント・オーケストラで首席を務めた後、現在はソロ、室内楽奏者とし て活躍している才媛。

MERIDIAN
CDE-84663(1CD)
ヴィルトゥオーゾ・ダブル・ベースVol.3〜ジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889)作品集
(1)「清教徒」幻想曲
(2)アレグロ・ディ・コンチェルト「メンデルスゾーン風に」
(3)アレグレット・カプリチオ
(4)「ヴェニスの謝肉祭」の主題による序奏と変奏曲
(5)ボレロ
レオン・ボッシュ(CB)
レベカ・オモルディア(P)

録音:2021年8月5-7日ボートン、モンチェルシー、聖ペータース教会
ダブル・ベース奏者レオン・ボッシュのアルバム「ヴィルトゥオーゾ・ダブル・ベース」シリーズ 第3弾。因みにボッシュはこのシリーズ以外にも当Meridian レーベルに数多くのアルバムがあ り、いずれも珍しい作曲家の作品を録音しています。今回のシリーズは一貫して 19世紀前半か ら後半にかけて活躍したダブル・ベース奏者で作曲家のジョヴァンニ・ボッテジーニの作品を 取り上げています。ボッテジーニは生前「ダブル・ベースのパガニーニ」と言われるほどの超絶技 巧を持った名手と謳われ、19世紀の他の作曲家同様、当時ヒットしたオペラ・アリアに基づい た技巧的な作品を多数残した。ダブル・ベースは単なるオーケストラの縁の下の力持ち、という 固定観念を覆すイタリア人作曲家らしい歌心に溢れた粋な小品がテンコ盛り。

MERIDIAN
CDE-84665(1CD)
ジョナサン・ラザフォード(b.1953):作品集
(1)気だるい午後(1967)
(2)セレブレーション弦楽四重奏曲(2015)
(3)オーボエ四重奏曲(1999)
(4)チェロ・ソナタ「ヘレン・キリックのために」(2018)
(5)リルケ弦楽四重奏曲(1995)
マッジーニSQ【【ジュリアン・リーパー(Vn)、チアラン・マッケイブ(Vn)、マーティン・ウートラム(Va)、ミハウ・カズノフスキ(Vc)】
(3)ニコラス・ダニエル(Ob)
(1)(4)ジョナサン・ラザフォード(P)

録音:2021年12月10-12日、サフォーク、ポトン・ホール・スタジオ
ジョナサン・ラザフォードはイギリス、サリー州出身の作曲家。作曲をナディア・ブーランジェ、 ピーター・マックスウェル・デイヴィス、ハリソン・バートウィッスルに学んだが、彼の音楽はいわゆ る現代音楽の方向には進まず、調性を堅持した新ロマン主義ないし新古典主義的な傾向を示 しています。弱冠14歳で作曲したチェロとピアノのためのロマンティックな小品「気だるい午後」に 始まり、2つの弦楽四重奏曲ほかラザフォードのロマンティックな音楽を手際よくまとめた一枚。

MERIDIAN
CDE-84667(1CD)
2ヴィオラ・ナウ!
(1)デボラ・プリッチャード:「ザ・ハート」(2022)
(2)エドウィン・ロックスバーグ:3人の為のソナタ(2019)
(3)サイモン・ローランド=ジョーンズ:2つのヴィオラのた
めの組曲(2021)
(4)ジョン・アレクサンダー:淡いブルーの点(2020)
ピーター・マリンソン(Va)
マティアス・ウィースナー(Va)
(2)(4)エフゲニア・スタルセヴァ(P)

録音:2022年4月28-29日、6月16-17日ボートン、モンチェルシー聖ペータース教会
マリンソンとウィースナーによる2つのヴィオラのための作品集第3弾。収録されている作品 はいずれも最近の作品だが前衛音楽色はなく、ヒンデミットやバルトーク、ブロッホを思わせる 民族的な近現代音楽といった趣き。ヴィオラのマリンソンは BBC 響のメンバーを務めながら同 時代の作曲家の作品を積極的に取り上げています。もう一人のヴィオラ奏者ウィースナーも BBC 響の団員を務めつつ、室内楽、ソロ活動にも精力的に取り組む俊英。

Da Vinci Classics
C-00732(1CD)
モーツァルト:ピアノ四重奏曲集
4手のピアノ・ソナタ K.381
ピアノ四重奏曲 ト短調 K.478*
ピアノ四重奏曲 変ホ長調 K.493#
マルコ・ソッリーニ(P)*、サルヴァトーレ・バルバターノ(P)#、ガブリエーレ・ピエラヌンツィ(Vn)、フランチェスコ・フィオーレ(Va)、ルイジ・プクセドゥ(Vc)

ライヴ録音:2022年6月12日
イタリアを代表するピアノ・デュオ、デュオ・ソッリーニ・バルバターノを組む二人を中心にしたモーツァルトの作品集。「4手のピアノ・ソナタ」では息の合った見事な演奏を展開しています。ピアノ四重奏曲では「第1番」をマルコ・ソッリーニのピアノで、「第2番」をサルヴァトーレ・バルバターノのピアノでそれぞれ弾き分けており、モーツァルトが二作品しか残さなかったこのジャンルの名曲を二人のピアニストで聴き比べることが出来ます。
Da Vinci Classics
C-00725(1CD)
カルロ・アレッサンドロ・ランディーニ(b.1954):チェロ・ソナタ集
チェロ・ソナタ第1番/チェロ・ソナタ第2番
グイード・パルマ(Vc)、
ジョヴァンニ・カパッティ(P)

録音:2015年6月
ミラノ音楽院からパリ音楽院へと研鑽を積み、オリヴィエ・メシアンに師事したカルロ・アレッサンドロ・ランディーニのチェロ・ソナタ集。ランディーニは多才な人物で、音楽だけではなく造形芸術、文学の世界でも活躍をしており、作曲の分野では2007年ワルシャワで行われたルトスワフスキ・コンクールで第1位を獲得しています。
Da Vinci Classics
C-00724(1CD)
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集
コラール前奏曲 「いと愛しまつるイエスよ、われらここに集いて」 BWV.731/ソナタ第1番ト長調 BWV.1027/コラール前奏 「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」 BWV.645/ソナタ第2番ニ長調 BWV.1028/協奏曲第1番ニ長調 BWV.972より ラルゲット(原曲:ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲ニ長調 RV.230)/ソナタ第3番ト短調 BWV.1029
フランチェスコ・ガッリジョーニ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ロベルト・ロレジャン(ハープシコード)

録音:2022年6月、アッバツィア・サンタ・マリア(カルチェリ、イタリア)
パドヴァのC.ポッリーニ音楽院で学んだ後、バロック・チェロやヴィオラ・ダ・ガンバも専門的に学び、ヴェニス・バロック・オーケストラの創設メンバーとしてジュリアーノ・カルミニョーラらと多くの演奏・録音に参加してきたバロック・チェリスト、フランチェスコ・ガッリジョーニが弾くバッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集。
ヴィオールの仲間であり、「新しい」弦楽器としての仲間入りをした最後の楽器であるヴィオラ・ダ・ガンバは、その暖かな色彩感溢れる音色、広い音域、多数の弦による和音の演奏能力、そしてその構造で高く評価され、その音色だけでなく、キリスト教のシンボルである十字架を明確に連想させることで、多くの人を魅了しました。バッハはこの楽器を好んで作品に用い、聖歌や世俗の声楽作品、純粋な器楽作品でも、この楽器を多用しました。本アルバムでは、ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ3曲に、コラール前奏曲と協奏曲からのガンバ・トランスクリプションをカップリング。ガンバのユニークな特徴とハープシコードとの豊かな相互作用の可能性、そして、バッハの思い描いたこの楽器への魅力を充分に引き出しています。
Da Vinci Classics
C-00722(1CD)
ブラームス(アルフレッド・ピアッティ編曲、チェロとピアノ版):21のハンガリー舞曲 WoO1 ルチアーノ・タランティーノ(Vc)、
パオロ・スカファレッラ(P)

録音:2022年4月(フォッジャ、イタリア)
ブラームスの「21のハンガリー舞曲」を、アルフレッド・ピアッティ(1822-1901)がチェロとピアノのために編曲した全曲版が登場!ピアッティはブラームスとも面識があり、ヨーゼフ・ヨアヒムやクララ・シューマンとも室内楽を奏でていたチェリストとしても知られていました。その腕前は素晴らしく、フランツ・リストからも高く評価されたと伝えられています。そのピアッティが、恐らくブラームスからも承認を得て編曲したチェロとピアノ版の「21のハンガリー舞曲」を、RAI国立SOを始めとして様々なオーケストラで活躍し、ピアッティの「12の奇想曲」などをリリースしているイタリアのチェリスト、ルチアーノ・タランティーノの演奏でお楽しみいただけます。民謡調を色濃く出すようなチェロの演奏と、ピアッティによってより精緻化されたピアノ・パートのスリリングな演奏が展開されています。

Kaleidos
KAL-63172(1CD)
クララ・シューマンへのオマージュ
クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22
オクサナ・オメルチュク(1975-):クララ・シューマンへのオマージュ(無伴奏チェロのための)*
ゾフィー・ザイプト:ロマンス ハ長調 Op.1-1
ルイーゼ・アドルファ・ル・ボー(1850-1927):チェロ・ソナタ ニ長調 Op.17
ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805-1847):幻想曲 ト短調、カプリッチョ 変イ長調
レベッカ・クラーク:エピローグ
カタリーナ・デセルノ(Vc)、
ネナド・レチッチ(P)

録音:2021年(ドイツ、デュルメン)
*世界初録音
19世紀から現代までの女性作曲家による優れたチェロ作品を集めた1枚。21世紀の音楽言語で鳴らされるオクサナ・オメルチュク(1975-)の無伴奏チェロ作品「クララ・シューマンへのオマージュ」がプログラムの特別な位置を占め、その他のロマンティックな音楽に対して対比を生み出し、プログラム的に重要な役割を果たしています。クララ・シューマンに師事したことのあるドイツ後期ロマン派の作曲家、ルイーゼ・アドルファ・ル・ボー(1850-1927)の素晴らしい旋律で満たされたチェロ・ソナタも聴きどころです。この作品は最近スティーヴン・イッサーリスが取り上げたことでも話題になりました。作品、演奏ともに素晴らしい内容のCDです。

NMC
NMC-D276(1CD)

PNMC-D276(1CD)
国内盤仕様
税込定価
太陽は海とともに自由に流れる〜オニクス・ブラス30周年記念委嘱作品集
パヌフニク:ブロードウェイ・タワーのためのファンファーレ
ゾイ・マートルー:キス、キス
マーク=アントニー・ターニジ:ONYX-30
イシャニ・ペリンパナヤガム:私の盗まれた呼吸のための音楽
エロリン・ウォーレン:ONYX-
シャーロット・ハーディング:菱形
サイモン・ドブソン:金管五重奏曲 第1番
ボビー=ジェイン・ガードナー:爪先立ちで(すべって転びそうな階段ダンス)
エミリー・ホール:黒すぐり、永遠
オニクス・ブラス〔ナイアル・キートリー(Tp)、アラン・トマス(Tp)、アンドルー・サットン(フレンチ・ホルン)、エイモス・ミラー(Tb)、デイヴィッド・ゴードン=シュート(テューバ)〕

録音:2023年1月2日-4日、王立バーミンガム音楽院ブラッドショー・ホール(バーミンガム、イギリス)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
今は亡きイギリスの伝説のトランペット奏者フィリップ・ジョーンズから「ブラヴォー、オニクス!」と称賛の声を贈られたイギリスの金管五重奏団「オニクス・ブラス」は、1993年に結成され、金管五重奏のパイオニア的存在として、200以上の新作を委嘱してきました。メンバーは、ロイヤル・フィル、イングリッシュ・ナショナル・オペラ、イギリス室内管、ロイヤル・バレエ・シンフォニアなど第1線の舞台で活躍する一流の奏者たちで構成されています。
2023年に結成30周年を記念してNMCからリリースされる本アルバムでは、現在活躍中の著名な作曲家たちによる委嘱作品を収録。アンジェイ・パヌフニクの娘であり、ポーランド系イギリス人作曲家、ロクサンナ・パヌフニクによるトランペット独奏のための荘厳なファンファーレから始まり、この30周年プロジェクトを立ち上げる発端にもなった、イギリス音楽界における最も重要な作曲家のひとり、マーク=アントニー・ターニジの 「ONYX-30」 では、グルーヴ感溢れるファンファーレと甘くメロウなサウンドで奏でるハーモニーで、金管楽器の魅力をたっぷりと堪能させてくれています。

NMC
NMC-D270(1CDR)
エイリーシュ・ニー・リーアン:ザ・ラスト・タイム・アイ・ダイド
1. ソベラド Soberado/2. ヒディング・アウト・ニース・ザ・エヴリシング Hiding Out ‘Neath the Everything/3. グラスフィッシュ Parambassis/4. アワ・ファースト・レッスン・イン・フォゲッティング Our First Lesson in Forgetting/5. コンセント#7 Consent #7/6. ブリーフ=ブルー=エレクトリック=ブルーム 〜サンキューBrief-Blue-Electric-Bloom: Thank You/7-8. レヴェリング/レカニング Revelling/Reckoning/9. タツノオトシゴ(ロング・スナウテッド) Seahorse [long snouted]/10. ドント! Don't!/11. ザ・ラスト・タイム・アイ・ダイド The Last Time I Died
エヴェリン・グレニー(パーカッション)、他
クセニア・ペストヴァ・ベネット(トイ・ピアノ/1)、ダーラ・モーガン(Vn/2)、エイリーシュ・ニー・リーアン(プリ=レコーデッド・オルタード・ピアノ/2、オルタード・ピアノ/9)、ポール・ロー(バス・クラリネット/3)、リーシャ・オブライエン(リコーダー/3)、フレデリク・ムンク・ラーセン(ギター/4)、サラ・ワッツ(バス・クラリネット/5)、カーラ・リース(バス・フルート/5)/ティム・ウィリアムズ(ツィンバロム/6)、トム・マッキニー(ギター/6)、エヴェリン・グレニー(パーカッション/7-8)、ニュー・ロンドン・チェンバー・アンサンブル(7-8)、エクスポネンシャル・アンサンブル(10)、プサッファ(11)

録音:2008年、2019年、2020年〜2022年
NMCの「デビュー・ディスク・シリーズ」からリリースされる、アイルランドの作曲家、エイリーシュ・ニー・リーアンの作品からなる初のフル・アルバム。アイリッシュ・タイムズ紙に「重要な才能(a significant talent)」と表されたニー・リーアンの音楽は、ヨーロッパ各地に加え、ブラジル、日本、アメリカなどでも演奏されています。聴覚障害を抱える彼女の音楽は、他者とのコミュニケーションに重点が置かれており、このアルバムの焦点となる「Revelling/Reckoning」では、聴覚障害を芸術活動に取り入れたもう一人の音楽家、エヴェリン・グレニーがフィーチャーされています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
NMC
NMC-D242(1CDR)
ブライシング・チェンジ
1. マーク=アンソニー・ターネジ:Contusion
2. ポル・ニューランド:difference is everywhere (altered)
3. ヘレン・グライム:弦楽四重奏曲第2番
ピアッティSQ(1)、
ボッツィーニ・クァルテット(2)、
ヒースSQ(3)

録音:2017年9月21日-22日(1)、2019年3月10日(2)、2022年7月20日(3)
NMCとウィグモア・ホールの共同委嘱による現代室内楽プロジェクト。2017年にリリースされた「Bracing Change」(NMC-D216)に続く第2弾。ターネジの「Contusion」は2015年のウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールの課題曲となった作品で、ピアッティSQはその見事な解釈で第2位受賞を果たしています。ここでは、それから数年後、作品との更なる深い関わりを経て行われた改訂版を収録。カナダのモントリオールを拠点に活動するボッツィーニ・クァルテット(ボッツィーニSQ)は、エリアスSQのために書かれた「difference is everywhere」の新ヴァージョン(altered)を初演。ウィグモア・ホール初の女性コンポーザー・イン・レジデンスとなったヘレン・グライムの弦楽四重奏曲第2番は2020年と2021年のパンデミックとロックダウンを背景に作曲され、ヒースSQによって初演されます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Hyperion
CDA-68413(1CD)
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲 Op.106
サミュエル・コールリッジ=テイラー(1875-1912):5つの幻想的小品 Op.5(1895)
ドヴォルザーク
:弦楽四重奏曲第13番 ト長調 Op.106(1895)、
 アンダンテ・アパッショナート B40a(1873)
タカーチSQ〔エドワード・ドゥシンベア(Vn1)、ハルミ・ローズ(Vn2)、リチャード・オニール(Va)、アンドラーシュ・フェイェール(Vc)〕

録音:2022年8月19日-21日、ワイアストン・エステート・コンサート・ホール(バーミンガム、イギリス)
50歳を超え、『新世界より』、『アメリカ四重奏曲』、『チェロ協奏曲』などの傑作を書き上げたドヴォルザークと、英国王立音楽カレッジで学びながら作曲家としての名声を得始めていた20代前半のサミュエル・コールリッジ=テイラー。同じ1895年に生み出されたドヴォルザークの『弦楽四重奏曲第13番』とコールリッジ=テイラーの『5つの幻想的小品』は、作曲家としてのキャリアの中でまったく異なる段階にありながら、ともに補完的・同時代的な作品であり、タカーチSQの刺激的な演奏で、この興味深いカップリングをお楽しみいただけます。
タカーチSQは1975年にブダペストのフランツ・リスト音楽院の学生であったガボル・タカーチ=ナジらによって結成され、1977年エヴィアン国際弦楽四重奏コンクールで一等賞と批評家賞を獲得し国際的な注目を浴び、ポーツマス、ボルドー、ブダペスト、ブラティスラヴァ等多くのコンクールで優勝してきた世界最高峰のSQのひとつです。2020年6月には、グラミー賞受賞(+3度のノミネート)で知られる世界的ヴィオリスト、リチャード・オニールが新たなメンバーとして加わりました。近年では2022年9月にも来日公演を行っており、神奈川公演ではコールリッジ=テイラーの幻想的小品も演奏しています。

Ars Produktion
ARS-38634(1CD)
動物の謝肉祭
サン=サーンス:動物の謝肉祭(ベネディクト・テル・ブラーク編曲によるヴァイオリン、ピアノ、ベース、ドラムス版)
クロナティック・クァルテット〔トビアス・パウルス(Vn)、ベネディクト・テル・ブラーク(P)、マルコ・T・アレアータ(ベース)、ヤン・フリードリヒ(ドラムス)〕

録音:2021年11月
サン=サーンスの超名作「動物の謝肉祭」が、クロナティック・クァルテットのピアニスト、ベネディクト・テル・ブラークの編曲によって生まれ変わりました。基本的にはサン=サーンスの原曲に基づきながらも、パガニーニや民謡等のテーマが組み込まれていたり、テル・ブラークの自作やオリジナルな要素もふんだんに盛り込まれた自由度の高いアレンジとなっています。2017年に結成されたクロナティック・クァルテットは、ヴァイオリン、ピアノ、エレキ・ベース、ドラムスという極めてユニークな四重奏で、クラシック、ジャズ、ポップスの垣根を超えた独創的な活動を行っています。
Ars Produktion
ARS-38624(1CD)
ハンガリー・ハーモニー
バルトーク:ヴァイオリンのための狂詩曲 第1番SZ.87(Vcとピアノ版)
リスト:愛の夢第3番 変イ長調 S.541-3、
 「詩的で宗教的な調べ」より「愛の賛歌」S.173-10
コダーイ:チェロ・ソナタ第1番 Op.4
バッハ:ああ我らの人生とは BWV 743、
 天にまします我らの父よ BWV762、
 我らを救い給うキリストは BWV747
ドホナーニ
:ハンガリー牧歌 Op.32D
ラースロー・フェニュー(Vc)、
ユリア・オクルアシュヴィリ(P)

録音:2021年9月
ハンガリー出身のチェリスト、ラースロー・フェニューによるチェロとピアノのための作品集(編曲集)。ラースロー・フェニューは13歳でブダペストのリスト音楽院に入学しハンガリーで学びました。その後2004年ドイツで開かれたパブロ・カザルス国際コンクールで優勝し、それ以来国際的な活躍を見せています。2001年から2012年までフランクフルトRSOの首席チェリストを務めながら、ヴィグモアホールやコンセルトヘボウなど主要なホールでコンサートを行っています。

Huddersfield Contemporary Records(新規契約)
HCR-28CD(1CDR)
マリー・ベラミー:Behind the transparent surface(スモール・アンサンブルとハリー・パーチが制作した楽器のための)(2020)/Rift(パーカッション、ハープ、コントラバスのための)(2019)/Unfurling(ルポフォンとピアノのための)(2019)/Semblance(バス・フルートのための)(2011)/Dual Impulse(パーカッション独奏のための)(2021) アンサンブル・ムジークファブリーク、ELISIONアンサンブル、クリストファー・レッドゲイト(ルポフォン)、フィリップ・トーマス(P)、リチャード・クレイグ(バス・フルート)、ロス・カレ(パーカッション)

録音:2019年〜2022年
イギリスのハダーズフィールド大学で作曲を教えているマリー・ベラミーはヴィジュアルアートの分野とコラボレーションするなど、幅広い活動で知られる作曲家。彼女の作品は英国内外の音楽祭で演奏され、BBCラジオ3でも放送されています。数々の独創的な楽器を創り出したアメリカの現代音楽家、ハリー・パーチが制作した楽器を編成に取り入れた「Behind the transparent surface」や、ドイツで生まれた珍しいダブル・リード楽器、ルポフォンのために書かれた「Unfurling」など特徴的な作品が並びます。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
Huddersfield Contemporary Records
HCR-29CD(1CDR)
Perfect Offering
カサンドラ・ミラー:Perfect Offering
リサ・イリーン:Weather a Rare Blue
ローレンス・ダン:Suite
レベッカ・サンダース:mumurs
エクスプロア・アンサンブル
リスナーを想像上の風景を探検する旅へと誘う4つの作品集。場所と空間、恍惚と静寂、明るさと暗さ、さらにアンビエンス、儚さ、屈折、沈黙といった様々なものをテーマに4人の作曲家の特徴がよく表されたアルバムに仕上がりました。BBCラジオ3のケイト・モレソンに「イギリスのトップ・ニュー・ミュージック・バンド」と評されたエクスプロア・アンサンブルは、ニコラス・モロスが英国王立音楽カレッジの仲間と共に2012年に設立した室内楽グループ。ロンドンを拠点に新しい作品の紹介、プロモーションを行っており、2021/22シーズンにErnst von Siemens Musikstiftung Ensemble Prizeを受賞しました。

ALBANY
TROY-1919(1CD)
「合流」〜アンシア・サクソフォン四重奏団
ピアソラ(ジャック・シャレッツ編):タンゴ組曲
リビー・ラーセン:合流
クリス・ルトコフスキ:ダルビッシュ(修道士)
レイモン・リッカー:3つのジャズ・セット
ジェリー・ドージョン:サンキュー
アンシア・サクソフォン四重奏団【マシュー・シンチャク(Sop.Sax)、ジョン・ハットン(Alt.Sax)、デイヴィッド・ミルン(Ten.Sax) 、アンジャラ・ワイアット(Bar.Sax)】

録音:2016年6月13-16日
ピアソラのタンゴ組曲をメインにアメリカの若手、中堅世代の作曲家によるサックス四重奏の ための作品集。ジャズ、ロック、ポップスの要素を程よく取り入れたノリのよい都会的なセンスを 持った洗練された作品揃い。
ALBANY
TROY-1922(1CD)
「登山」〜トロンボーン・アンサンブル作品集
アンドリュー・マーケル(b.1994):夢の行為(2021)
クリストファー・エヴァン・ハス(b.1933):復活(2021)
ジーナ・ジリー(b.1981):登山(2020)
ゲリー・クレシャ(b.1954):4つのモーション・スタディ(2021)〜5 つのトロンボーンのための
クリストファー・シャープ(b.1989):アパラチア幻想曲
デイヴィッド・F・ウィルボーン(b.1961):津波(2021)
ジェレミー・マークス(芸術監督)
カロライナ・トロンボーン・アンサンブル

録音:2022年5月23-26日第1長老派教会コンコード
テナー、バス・トロンボーンによる四重奏によるトロンボーン・アンサンブルのための作品集。 いずれもアメリカの若手からベテランまで世代も様々な作曲家による。カロライナ・トロンボーン・ アンサンブルはいずれもノース・カロライナ、サウス・カロライナ大学の出身者で現在はそれぞ れアメリカの主要オーケストラで首席を務めている名手たちで構成されています。トロンボーン関 係者、教育者は必聴。

ミッテンヴァルト
MTWD-99070(1CD)
草川信:室内楽全集・特別編
草川信(明治26年-昭和23年)(1893-1948)
(1)-(3)盟友成田為三氏の御霊に捧げる「ファンタジア」
FANTASIAT ピアノ独奏(1945)
FANTASIAU クラリネット四重奏曲(1946)
FANTASIAV ピアノ三重奏曲(1948)
(4)-(8)童謡
浜辺の歌(作詞 林古珪/作曲 成田為三)
揺籃のうた(作詞 北原白秋/作曲 草川信)
どこかで春が(作詞 百田宗治/作曲 草川信)
汽車ポッポ(作詞 富原薫/作曲 草川信)
夕焼小焼(作詞中村雨紅/作曲 草川信)
伊藤壽英(Pf、(2)以外)
(2)伊藤めぐみ(Cl)、印田千裕(Vn)、横畠俊介(Va)、印田陽介(Vc)、(3)浜野孝史(Vn)、江口心一(Vc)
(4)-(8)秋本悠希(Ms)
草川信(1893-1948)の室内楽作品全集(全6集、CD7 枚分予定)がスタートしま す。今回は正式な第1集の前の特別編として、「成田為三氏の御霊に捧げるファンタ ジア」と童謡を収録したものを特別価格にて発売いたします。 草川氏は「夕焼小焼」「揺籠のうた」「どこかで春が」など数々の童謡を作曲するが、特 に「夕焼小焼」は国民に昔から歌い継がれて、誰も知らぬものはないでしょう。しかし、こ の曲の知名度に比して、作曲者自身の名前を認識している人がどれだけいること か?また、なおさらクラシック作品の有無など、研究者でもなければ誰も知る由もない というのが実情です。 今回草川家で保存されていた手書きの楽譜を元に、室内楽全集の録音がスタート。 その作品の素晴らしさには感嘆するばかり。童謡がずっと親しまれている一方で、こ れらの楽譜が取り残されてしまったのは不思議でしかない。 今回の草川信レコーディング第1弾は成田為三氏の御霊に捧ぐ「ファンタジア」三部 作です。東京音楽学校では同期、創作童謡ではともに新境地を切り拓いた盟友成 田為三の死に際して作曲された。楽器編成を替えて3度も作曲したのは、深い悲しみ の心境を吐露したものと推察されます。名曲「浜辺の歌」や「かなりや」の旋律も顔を出す が、この曲では草川、成田二人の魂が相寄っているようにきこえます。 また、併録ではメゾソプラノの秋本悠希氏によって童謡が格調高く歌われています。

GENUIN
GEN-23812(1CD)
シェーンベルク(シュトイアーマン編):浄められた夜 Op.4
ツェムリンスキー:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.3
シューベルト:ピアノ三重奏曲 変ホ長調 D897 「ノットゥルノ」
ハンブルク・トリオ【塩貝みつる(Vn)、ウルリッヒ・ホルン(Vc)、エバーハルト・ハーゼンフラッツ(P)】

録音:2021年3月15-16日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
2023年5、6月に来日公演を行うハンブルク・トリオの CD。ハンブルク・トリオは2013年結成。ヴァイオリンの塩貝みつるは、2004―2016年の長きに渡ってハンブ ルク国立PO(演奏会に加えてハンブルク国立歌劇場のピ ットに入るオーケストラ)のアソシエイト・コンサートミストレスを務めた名手。ウルリッ ヒ ホルンは2001年からフランクフルトRSOのチェロ奏者。エバーハルト・ ハーゼンフラッツはドイツのピアニスト。室内楽で活躍しています。 シュトイアーマン編曲によるシェーンベルクの浄められた夜は、原曲の弦楽六重奏 の極小オーケストラ的な性格よりもずっと室内楽曲的な作風になり、より繊細さが 強まっています。ハンブルク・トリオのしっとりと情感豊かな演奏が素晴らしく、シェー ンベルクだけでなくツェムリンスキーの熟した味わいも、シューベルトのノットゥルノ のゆったり広がる豊かさも見事。

MSR
MS-1810(1CD)
「コンポステラ」〜ファゴット作品集
(1)アンバー・フェレンツ(b.1973):意地悪なこどものための歌
(2)ケン・クーパー(1941-2003):ジャズ組曲
(3)ジェニ・ブランドン(b.1977):コンポステラ〜無伴奏ファゴットのための
(4)マックス・レンツ(1887-?):おのぼりさん
(5)マックス・レンツ:年老いたファゴット吹きの物語
(6)アリッサ・モリス(b.1984):数学
エリック・ヴァン・デル・ヴェーア・ヴァルナー(Fg)
(1)(2)(4)(5)(6)リサ・レナード(P)
(2)スコット・デイヴィス(Cb)
(2)フアンマヌエル・ロペス(Drums)

録音:2018年1月
ファゴット奏者エリック・ヴァン・デル・ヴェーア・ヴァルナーはアメリカの数々のオーケストラの首 席ファゴット奏者を歴任した後、現在はソリスト、室内楽奏者として活動するベテラン。このアル バムにはアメリカの若い世代の作曲家の作品を中心にファゴットのための作品が収められてい る。いずれも明朗な調性と形式で書かれた親しみ易いものばかり。ケン・クーパーの「ジャズ組 曲」ではドラムとベースも加わり、ファゴットがサックスばりのグルーヴィなプレイを聴かせる。
MSR
MS-1811(1CD)
ダグラス・ヘドウィグ(b.1951):金管楽器のための作品集
(1)「オニックス」〜金管五重奏のための
(2)「ヘリオドール」〜金管五重奏のための
(3)「オブシディアン」〜トランペット独奏のための
(4)トロンボーン・ソナタ「アンタラ」 〜トロンボーンとピアノのための
(5)「ウドマーヤ」〜6つのトランペットのための
(6)「新世界」〜ソプラノ、トランペットとピアノのための
(7)「ミュータント・カラーズ」〜6つのトランペットのための
(8)「ブルックリン・ファンファーレ」〜4つのファンファーレ
(9)「遠方より」〜金管八重奏のための
(10)「魂の音楽の小屋」〜フリューゲル・ホルン独奏と語りのための
(11)「或る角度から見た光」〜金管五重奏とオルガン、打楽器のための
ダグラス・ヘドウィグ(指)
ラグニアッペブラス
アルトゥス・トランペット・アンサンブル

録音:2022年6月9-12日ルイジアナ大学
作曲家ダグラス・ヘドウィグの金管楽器のための作品集。ヘドウィグは多様な楽器、編成のた めの作品を多数発表しているが、特に金管アンサンブルのための作品に優れたものが多く、そ の作品は世界中の多くの演奏家によって取り上げられています。このアルバムでは独奏曲から金 管八重奏までバラエティに富んだ作品が収められています。曲はいずれも金管楽器の特性を生 かした親しみやすい作風。
MSR
MS-1820(1CD)
ケヴィン・マッキー(b1980):金管五重奏のための作品集
(1)エスケイプ(2007)
(2)鉄の馬(2019)
(3)炎の帰還(2008)
(4)ガレオンとカトラス(2013)
(5)常にただ感謝あるのみ(2021)
(1)-(4)ブラス・ワークス
【ジェーソン・バーグマン(Trp)、セレッタ・ハート(Trp)、ローレンス・ローエ(Hrn) 、ウィル・キンバル(Trb)、ダン・ブライス(Tuba)】
(5)BYUホナーズ金管五重奏団【E.J.ミランダ(Trp)、ブランデン・ヘイニー(Trp) 、ウェストン・シムズ(Hrn)、アシュレイ・ランズ(Trb)、トマス・キンダー(Tuba)】

録音:2020年12月7-8日、2021年4月30日
作曲家ケヴィン・マッキーはアメリカの作曲家でトランペット奏者。ブラスの世界ではかなり知 られた存在で、彼の作品は世界中の金管楽器演奏者の間で盛んに演奏されています。このアル バムは彼のこれまでの金管五重奏のための作品を集めたものでファン、ブラス関係者は必携。 作品はいずれも親しみ易い作風で楽しめる。

CASCAVELLE
VEL-1679(1CD)
「インターヴァル」〜パンフルートとハープの二重奏
ドビュッシー:アラベスク第1番ホ長調
ドヴォルザーク:ユモレスク第7番変ト長調
モンティ:チャールダーシュ
ヴィラ=ロボス:黒鳥の歌
モルナール:日本民謡の主題による幻想曲
チャイコフスキー:感傷的なワルツ ヘ短調 Op.51-6
F.ベッリーニ:夜想曲 Op.12
ビゼー:「カルメン」〜セギディーリャ,第3 幕への間奏曲
ファリャ:7つのスペイン民謡〜ナナ
イベール:間奏曲
ピアソラ:大いなる理由の砦
デルタ・デュオ【ジャンヌ・ゴリュ(パンフルート)、セリーヌ・ゲ・デ・コンブ(Hp)】
パンフルートとハープによる小曲集。パンフルートの素朴な伸びやかさとハープの華 やかさが融合して、実に美しい。いずれの曲も格調の高さを保ちつつ、ゆったりと楽し むことができます。ジャンヌ・ゴリュはスイスを代表するパンフルート奏者。演奏活動の他、 モントルー=ヴヴェ=リヴィエラ音楽院でパンフルートの指導者としても活躍しています。
CASCAVELLE
VEL-1681-82(2CD)
ポール・ミシュ(1886-1960):ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.14
ヴァイオリンとピアノのための20の小品
ヴァイオリン・ソナタ ロ短調 Op.20
ヴァイオリンとピアノのための17の小品
アレクサンドル・デュバク(Vn)
マルリス・ワルター(P)

録音:2021年10月11-13日,2022年7月11-12日 スイス ヴォー州 クロワ
スイスの作曲家、ポール・ミシュ(1886-1960)のヴァイオリンとピアノのための作品集。 ミシュはスイス、ベルン州クルトラリーの生まれ。ジュネーヴ音楽院でヴァイオリンを学 び、後に母校のヴァイオリン教授に就任、40 年に渡って指導にあたった。ヴァイオリニス トしての活動の他、作曲にも熱心だった。彼の作品だけがまとまった CD はこれが初め てかもしれない。作風は非常にロマンティックで、フォーレなどから印象派を飛び越して 直で繋がっているような印象を受ける。フランス近代のヴァイオリン曲が好きな人にはお 勧めできます。 アレクサンドル・デュバクはスイスのヴァイオリニスト。15歳でメンデルスゾーンのヴァイオ リン協奏曲を弾いてデビュー。チューリヒ・トーンハレOのコンサートマスターを務 めた。
CASCAVELLE
VEL-1683-84(2CD)
タンゴの詩人〜スタルマン作品集
■CD1
「ヴァイオリンと弦楽五重奏」
ミロンゴン/サンバの動機とマランボによる変奏曲/私はかつて/ 内気なタンゴ/マルタスタル/G線上のタンゴ/我が町/ 南米先住民のヴィダラ/スパルタクス/驚き/タンゴ・ルバート/ 付け足し付き/だってそうだから/古い考え
■CD2
「無伴奏ヴァイオリン、ヴァイオリンとピアノ」
ユーリ/昔に/きざな男/私のヴァイオリンと私/ もし私をほしいと思うのなら/愚か者/ヴァイオリン/甘く見る/ 変奏/考え/気取り屋/何か親密なこと/いとしいベアトリス/ ライオンの家/街のタンゴ/一番/中庭のタンゴ
ロベルト・サウィツキ(Vn)

■CD1
ランシー=ジュネーヴOの奏者
■CD2
エリーザベト・デンニ・コッヒャー(P)

録音:2022年
アルゼンチンの作曲家、ベルナルド・ストルマン(1910―2004)の作品集。彼の作風はクラシ ック寄りのタンゴといった感じで、どちら側からでも楽しめるでしょう。ストルマンと同じくブエノスア イレス生まれで盟友のアルゼンチンのヴァイオリニスト、ロベルト・サウィツキがどの曲も愛情を 込めて演奏しています。サウィッキは1970年から 1975年までスイス・ロマンドOでヴァイ オリン奏者を務めた。ランシー=ジュネーヴOは、スイス・ロマンドOを退任後サ ウィッキが創設したオーケストラ。

Pentatone
PTC-5187090(2CD)
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
■CD1
(1)ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 D.384,Op.137-1
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調 D.385,Op.137-2
(3)ヴァイオリン・ソナタ第3番ト短調 D.408,Op.137-3
(4)ヴァイオリンとピアノのための『華麗なるロンド』 ロ短調 D.895,Op.70
■CD2
(5)ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 D.574,Op.162
(6)ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 D.934,Op.159
(7)ピアノ連弾のための幻想曲 ヘ短調 D.940,Op.103
ユリア・フィッシャー((1)-(6)ヴァイオリン/グァダニーニ1742年製作、(7)ピアノ/スタインウェイ D-274)
マルティン・ヘルムヒェン(P/スタインウェイ D-274)

録音:2009年1月3-5日、7月3-5日/ファルテルモント(オランダ)
現代最高のヴァイオリニストの一人、ユリア・フィッシャーによるシューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集がCDフォーマットで再発売いたします。 フィッシャーのシューベルトはクールでスマートな演奏スタイルながら非常に細かいヴィブラートや情熱的なフレージングなど、これらの作品に合った名演を聴かせ てくれます。ピアノは長きに渡り共演しているマルティン・ヘルムヒェン。完璧なデュオと言えるほどフィッシャーとの相性がよく、二人の若々しいエネルギーがシュー ベルトの演奏にも表れております。この録音でフィッシャーはピアノ演奏を披露!ピアノの実力もまた相当なもので、ピアノ部門で参加した3つの国際コンクール その全てで優勝しているほどの腕前。プロのピアニストとしてはグリーグのピアノ協奏曲などを弾いており、その実力は確かなものです。フィッシャーの演奏する 室内楽作品は一糸乱れぬアンサンブルを聴かせてくれますが、これはピアニストでもあるフィッシャーだからこその演奏といえます。 ※CD再発売にともない、SACDハイブリッド盤(KKC-5429およびPTC-5186519)は廃盤となります。 (Ki)

MIRARE
MIR-616(1CD)
ショーソン・サン=サーンス
ショーソン:ピアノ三重奏曲ト短調Op.3
サン=サーンス:ピアノ三重奏曲第2番ホ短調Op.92
ネーベルメーア・トリオ【ロアン・フルマンタル(P)、アルトゥー ル・ドゥカリス(Vn )、アルベリック・ブルノワ( チェロ)】

録音:2021年10月27-31日/カーン音楽院
若くフレッシュなピアノ三重奏団「ネーベルメーア・トリオ」デビュー盤。今年2023年ナントで行われたフォルジュルネに出演して注目されています。トリオ・ワ ンダラーとクレール・デゼールの秘蔵弟子で、カスパー・ダヴィヂ・フリードリヒの絵画からグループ名を付けました。
ショーソンのピアノ三重奏曲はフランクに入門した1882年頃の作。すでに師の影響濃厚な4楽章構成の大作ですが、ショーソン独特な叙情性とメロディの美し さに惹かれます。若いネーベルメーア・トリオならではのナイーヴでフレッシュな演奏が魅力。
サン=サーンスのピアノ三重奏曲第2番は1892年の作。短調でチャイコフスキーとの類似を感じさせますが、華麗なピアノ・パートなどサン=サーンスの独自 性も満ちています。 (Ki)

Challenge Classics
CC-72952(1CD)
父と子 〜J.S.&C.P.E.バッハ:ピアノ作品集
C.P.E.バッハ:ロンド ハ短調 Wq.59-4
 ロンド ト長調 Wq.57-3
 幻想曲 変ホ長調 Wq.58-6
バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
C.P.E.バッハ:プロイセン・ソナタ 第2番変ロ長調 Wq.48-2
  幻想曲 ハ長調 Wq.61-6
  ソナタ ニ長調 Wq.61-2
バッハ:イギリス組曲第2番イ短調 BWV807
C.P.E.バッハ:アリオーソと7つの変奏 ヘ長調 Wq.118-4
エイナフ・ヤルデン(P)

録音:2022年11月6-9日/オランダ、スキーダム、ウェストヴェスト教会
C.P.E.バッハの鍵盤音楽に初めて出会ったとき、その多様性と独創性、大胆な創意に、とにかく驚いたというエイナフ・ヤルデン。その衝撃を聴き手にも1枚の アルバムで伝えるために彼女が考えたのは、父バッハの作品と並べること。一見よくあるプログラムのようですが、あくまでC.P.E.バッハの音楽に光を当て たい、というのが根本にあります。いくつかは父が存命中に書かれた作品で楽曲形式こそ近いものもありますが、父が完成させ終焉させたバロック芸術と比べる と、まったく新しい指向性と実験精神に満ちた音楽であることがよくわかります。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンに影響を与え、さらにはロマン派の到来す ら予感させる新時代の音楽。偉大な父の存在を感じながら、息子がどれだけ遠くまで進んでいったのかに、思いをはせる内容です。
エイナフ・ヤルデンは2009年ベートーヴェン国際コンクール第3位入賞などの経歴を持つイスラエルのピアニスト。これまでに「ベートーヴェン&ストラヴィン スキー」(CC-72599)、「ハイドン」(CC-72742)、「シューマン」(CC-72776)のアルバムをリリースしています。

ATMA
ACD2-2859(1CD)
ノルディックの光
スチュワート・グラント
(1948-):室内セレナータ Op.19(1991)
エリザベス・ラウム(1945-):ソフィアをさがして(2000) [I. 舞曲-II. 祈り-III. 伝承主題による幻想曲]
マイケル・パーカー(1948-2017):親へのレクイエム Op.34(1986)
ブライアン・チェルニー(1942-):夏風の静寂のなかで(1987)
ヴァンサン・ボワラール(Ob)
モリナーリSQ

録音:2022年3月21-23日/ケベック、ミラベル、聖オーギュスタン教会
ジョン・ゾーン(ACD2-2774)やペンデレツキ(ACD2-2736)といった現代音楽を積極的にリリースしているモリナーリSQ。今回はカナダのオー ボエ奏者、ヴァンサン・ボワラールとタッグを組み、カナダの現代音楽を披露。単色の弦楽四重奏を背景に、オーボエの淡い音色がにぶく発光するように歌う、大 胆で刺激的なアルバムです。 (Ki)


SWR music

SWR-19434CD(5CD)
NX-D09
モスクワ・ユダヤ音楽協会100周年記念〜モスクワ・ユダヤ音楽協会の室内楽作品集
【CD1】
グリゴリー・クレイン(1879-1955):4つの無言歌 Op.23*
イスラエル・ブランドマン(1901-1992):民謡の主題による変奏曲 Op.12*
4つのヘブライの旋律による組曲(S. ベリソン編)
ユリアン・クレイン(1913-1996):3つのヘブライの無言歌 Op.12*
G. クレイン:3つの無言歌*
クレイン:葬送子守歌 Op.8-1*
G. クレイン:ラプソディ*
【CD2】
アレクサンドル・ウェプリック(1899-1958): ラプソディ Op.11*
アレクサンドル・クレイン(1883-1951):オーナメンツ Op.42(ヴィオラとピアノ編)
ミハイル・グネーシン(1883-1957):吟遊詩人の歌 Op.34(ヴィオラとピアノ編)
グネーシン:マリアムネへの歌 Op.37-2(ヴィオラとピアノ編)
ウェプリック:死の歌 Op.4*
ウェプリック:カディッシュOp.6*
グリゴリー・ガンブルク(1900-1967):「雅歌」よりヴィオラとピアノの為の2つの小品 Op.5
ウェプリック:厳格な歌 Op.9*(W. ボリソフスキー編)
ブロッホ:ヴィオラとピアノの為の組曲(1919)
【CD3】
ジョゼフ・アクロン(1886-1943):ヘブライの旋律 Op.33(Vnとピアノ編)
アクロン:ヘブライ民謡による即興的な舞曲Op. 37
アクロン:ヘブライの子守歌 Op.35-2(Vnとピアノ編)
ウェプリック:組曲 Op.7*
ヨエル・エンゲル(1868-1927):フライレヒス Op.20-2*
ラザール・サミンスキー(1882-1959):ヘブライ・ラプソディ Op.3-2*
A. クレイン:アリア Op.41*
A. クレイン:ヘブライ風カプリース Op.24*
A. クレイン:アリア第2番*
アクロン:おとぎ話 Op.46
アクロン:シャーOp.42
アクロン:カンツォネッタ Op.52 -2
アクロン:『ステンペニュ』 - ショーロム・アレイヘムの戯曲「バイオリン弾きステンペニュ」の為の音楽からの組曲
【CD4】
ブロッホ:へブライ風瞑想曲
ブロッホ:ユダヤ人の生活より
サミンスキー:ハシッド舞曲− ハシッド組曲 Op.24より第1番
レオ・ザイトリン(1884-1959):エリ・シオン(民謡と「雅歌」を主題とするパラフレーズ)
ヨアヒム・ストゥチェフスキー(1891-1982):Frejlachs(Improvisation) 即興
サミンスキー:瞑想曲- ハシッド組曲 Op.24より第2番
ストゥチェフスキー:ユダヤの歌
シノヴィ・フェルドマン(1893-1942):詩曲 Op.11*
アクロン:ヘブライ語の主題による神秘的な断片 Op.43
ソロモン・ロソフスキー(1878-1962):レチタティーヴォとハシッド舞曲
ストゥチェフスキー:イスラエル組曲
【CD5】
サミンスキー:雅歌(イディッシュ語)
サミンスキー:第1へブライ歌曲集 Op.12(イディッシュ語)
A. クレイン:ユダヤ舞曲 Op.50第1番-第3番 - ピアノの為の*
ロソフスキー:Ich bin a Bal-agole(ユダヤの歌、イディッシュ語)
ペザハ・ルヴォフ(1880-1913):Wos wet sajn mikojach burikes(ユダヤの歌、イディッシュ語)
エンゲル:Jeschnah erez Op.39-1(ヘヴライ語)
ミハイル・「モシュ」・ミルナー(1886-1953): 学校にて(イディッシュ語)
ミルナー:Tanz, tanz, mejdele, tanz(イディッシュ語)
A. クレイン:ユダヤ舞曲 Op.50第4番-第5番 - ピアノの為の*
グネーシン:Das Liedel von dem Mottele Op. 37-2(ドイツ語)
グネーシン:Das Grabmal Rachels Op.32NO. 2(ドイツ語)
グネーシン:Jad anuga hajta la Op.37- 1(ヘブライ語)
グネーシン:Aus dem Hohen Lied −雅歌 Op. 37-3より(ドイツ語)
アクロン:In a kleiner schtibele 小さな部屋(ユダヤの歌、イディッシュ語)
アクロン:Po En-Harod Op.39(ヘブライ語)
アクロン:A kapele konzertisten(イディッシュ語)
A. クレイン:ユダヤ舞曲 Op.50第6番-第7番 - ピアノの為の*
ウェプリック:2つのユダヤ民謡 Op.8
ウェプリック:2つのユダヤ民謡 Op.10
A. クレイン:2つのユダヤの歌 Op.39
A. クレイン:ユダヤ舞曲 Op.50第8番-第10番 - ピアノの為の*
サミンスキー:第2へブライ歌曲集 Op.13
サミンスキー:Rachelina(ヘブライ語)
【CD1】
ヴォルフガング・マイヤー(Cl)
ヤッシャ・ネムツォフ(P)

【CD2】
タベア・ツィンマーマン(Va)
ヤッシャ・ネムツォフ(P)

【CD3】
インゴルフ・トゥルバン(Vn)
ヤッシャ・ネムツォフ(P)

【CD4】
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
ヤッシャ・ネムツォフ(P)

【CD5】
ヘレーネ・シュナイダーマン(Ms)
ヤッシャ・ネムツォフ(P)

*…世界初録音
1908年に作曲家ヨエル・エンゲルらを発起人として発足した「ユダヤ民族音楽協会」。それ以前からもロシア5人組 のリムスキー=コルサコフをはじめとした何人もの音楽家、研究者たちがサンクトペテルブルグを拠点にユダヤの民俗 音楽を収集し、研究の成果を発表していましたが、その運動が少しずつ広がり、1923年にはモスクワにユダヤ音楽 協会が設立されます。しかしソビエト政権は「社会主義リアリズム」に反する人々を抑圧、投獄したため、この活動 も反ユダヤ主義のあおりを受けて1929年4月のコンサートを最後として短命に終わりました。 このアルバムで中心的役割を担うピアニスト、ヤッシャ・ネムツォフの父も強制収容所の生存者の一人であり、彼は 歴史に埋もれたユダヤ人たちの作品の復興を目指すため、多くの協力者を募り、1999年から2004年にかけて世 界初録音を含む5枚のアルバムの録音を成し遂げました。演奏はネムツォフとともに、ヴォルフガング・マイヤー、タベ ア・ツィンマーマン、インゴルフ・トゥルバン、ダヴィド・ゲリンガス、ヘレーネ・シュナイダーマンと錚々たるアーティストが担 当。知られざる作品の復興に力を尽くしています。


Biddulph
BIDD-85026(2CD)
NX-C03
ユーディス・シャピロ〜ブラームス&ストラヴィンスキー他を弾く
【CD1】
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」 ト長調 Op.78
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.100
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調 Op.108
ブロッホ:バール・シェム組曲
【CD2】
バルトーク:狂詩曲第2番 Sz.89、90
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz. 56(ゾルターン・セーケイ編)
ミヨー:ブラジルの郷愁 Op. 67
ラヴェル:カディッシュ -2つのヘブライの歌第1曲
ストラヴィンスキー:協奏的二重奏曲(1932)
ストラヴィンスキー:ディヴェルティメント- バレエ音楽『妖精の口づけ』より(サミュエル・ドゥシュキン編)(1934)
ライスラー:わが瞳に輝ける星(ポール・ウェストン編)
ハインツ・プロヴォスト:間奏曲(ポール・ウェストン編)
ユーディス・シャピロ(Vn)
ラルフ・バーコヴィッツ(P)
ブルックス・スミス(P)
ポール・ウェストン・アンド・ヒズ・オーケストラ

録音:CD1、CD2トラック1-15:1957年(MONO)

初出:Vanguard VRS-1009(HO-8P-1936/37)、VRS-1023 (J8-OP-1837/38)
CD2トラック16-24:1962年(STEREO)初出:Ava AS-15(HPS-157/58)
CD2トラック25&26:1958年(STEREO)初出:Columbia CS-8042
ユーディス・シャピロ(1914-2007)は、ニューヨーク州バッファローに生まれたヴァイオリニスト。ソリスト、室内楽奏者、オーケストラのコンサートマスターと して、また古典から現代音楽、更にはポップスや映画音楽まで、多彩な分野で人々を魅了しました。先に発売されたアルバム「アート・オヴ・ユーディ ス・シャピロ」(BIDD85025)に続く本作では、クラシック音楽のソリストとしての演奏をたっぷりと聴かせます。 シャピロは12歳でバッファロー・フィルと共演、カーティス音楽院でエフレム・ジンバリストに学びました。1941年にロサンゼルスに移り、ハリウッドの映画ス タジオ史上初の女性コンサートマスターとなって20年余りにわたって数々の映画のサントラ録音に参加しました。その一方で1943年にはアメリカン・ アート四重奏団を結成し、第1ヴァイオリンとして東海岸のジュリアードSQに匹敵する評価を獲得。1950年代にはRCAビクター交響楽 団のコンサートマスターとして、ヤッシャ・ハイフェッツのラロ:スペイン交響曲やツィゴイネルワイゼン等の録音に参加。更にロサンゼルス室内管のメンバー として現代音楽の演奏に意欲的に取り組み、特にストラヴィンスキーはシャピロを非常に高く評価しました。ソリストとしては、フリッツ・ライナー、ユージ ン・グーセンス、ウィリアム・スタインバーグらの指揮で演奏、またアルトゥール・シュナーベル、リリー・クラウス、ルドルフ・フィルクシュニー、そしてブルーノ・ワ ルターのピアノと共演しています。 このアルバムではまずブラームスの3つのヴァイオリン・ソナタが聞けるのが嬉しいところ。中庸からほんの少し速めに保たれたテンポ、情熱的な場面でも 揺るがない造形感覚は、ブラームスにうってつけ。ストラヴィンスキーの2作品は作曲者の監修の元に行われたステレオ録音。ブラームスで見せた音楽 的なセンスはストラヴィンスキーの擬古典的作品にもマッチしています。シャピロはブロッホ、バルトーク、ミヨーといった民族性が重視されるレパートリーに も見事に適応しており、「どんな曲でも求められる通りに演奏できた」という評判を裏付けます。民俗的な激しい表現の中にも気品を感じさせる瞬間 があるのも魅力で、彼女が高い人気を得ていた一因と推測されます。ピアノのバーコヴィッツはピアティゴルスキーと、ブルックス・スミスはハイフェッツと、繰 り返し共演している名手です。 ボーナストラックのように置かれた最後の2曲は一転ポップスの世界。映画スタジオで活躍したシャピロに相応しいムードたっぷりの音楽です。Biddulph の解説書の中ページは通常モノクロですが、このアルバムではシャピロが使っていたピエトロ・グヮルネリの写真を4ページにわたって掲載。入れ込みよう が伝わります。

CAvi music
85-53527(1CD)
フランク&マルタン:ピアノ五重奏曲集
マルタン:ピアノ五重奏曲 ニ短調(1919)
フランク:ピアノ五重奏曲 へ短調(1879)
マーティン・クレット(P)、
アルミーダSQ

録音:2022年2月、バイエルン放送スタジオ2(ドイツ、ミュンヘン)
クラシックのみならずジャズやタンゴでも洗練された演奏を聞かせる気鋭のピアニスト、マーティン・クレットと、ARDミュンヘン国際音楽コンクール優勝をはじめ輝かしい受賞歴を持つアルミーダSQによる、フランク・マルタンとセザール・フランクのピアノ五重奏曲!クレットの意見では、ピアノ五重奏曲は「室内楽における完璧な編成」であり、どちらもそれ自体が完璧なユニットである「ピアノ」と「弦楽四重奏」、それぞれが持つ幅広い音域と音色を組み合わせることで、室内楽の親密な音から、オーケストラのような密度の高い音の塊まで、あらゆるサウンドを表現することができると説明しています。スイス人作曲家フランク・マルタンは、初期作品であるピアノ五重奏曲において、「古典的な伝統」とセザール・フランクの遺産の痕跡を残しながら、音楽的な進化を追求しました。マルタンは「私をクラシック音楽から脱却させることができた最初の音楽家」として、フランクを重要な師と見なしていたのです。

Chandos
CHAN-20271(1CD)
ベルリン・ストーリーズ〜メンデルスゾーン、ユオン、スカルコッタス
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66
パウル・ユオン:連祷 嬰ハ短調 Op.70
スカルコッタス:ギリシャ民謡による8つの変奏曲
トリオ・ガスパール

録音:2022年7月〜8月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
2010年に結成され、同世代で最も人気のあるピアノ・トリオのひとつとなっているトリオ・ガスパール。最新作『ベルリン・ストーリーズ』は、それぞれ異なる理由や状況で一時期ベルリンに滞在した3人の作曲家に焦点を当てた1枚です。メンバーは3人とも現在ベルリンに住んでいるか、過去に住んだことがあり、本作では魅力的で活力に満ちた大都市ベルリンに対する愛と賞賛の気持ちが表現されています。
フェリックス・メンデルスゾーンの祖父、哲学者のモーゼス・メンデルスゾーンはユダヤ啓蒙運動の指導者的存在であり、家族をベルリンで有力な地位につけ、フェリックスとファニーの音楽的才能の発展を促しました。「ピアノ三重奏曲第2番」は古典的な様式と技法、ロマン主義的感性を巧みに結びつけたメンデルスゾーンならではの名作で、ブラームスにも影響を与えました。スイス系ロシア人のパウル・ユオン(1872-1940)は、1894年にベルリン高等音楽学校に留学し、1934年まで滞在しました。「連祷」は通常のピアノ三重奏曲のレパートリーにはない独自性を持っており、R・シュトラウスの交響詩のようなスケールと野心を持った力作です。ギリシャの作曲家ニコス・スカルコッタスは、1921年にベルリンに到着し、1933年まで滞在しました。彼は複数の著名な音楽家に作曲を学び、シェーンベルクのマスタークラスにも参加しています。「8つの変奏曲」では彼の母国の民俗音楽とセリー音楽の融合が試みられています。

Sterling
CDA-186418662(3CDR)
All You Need〜スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(b.1955):作品集

[Disc1]
(1)ピアノ三重奏曲第1番ニ短調 「ミュロスベッケンの夕べ」
 ピアノ三重奏曲第2番イ短調
 ピアノ三重奏曲第3番ハ短調
 ピアノ三重奏曲第4番イ長調 「ノアクじいさん」
 ピアノ三重奏曲第5番ハ短調 「そうだ、彼が生きるよう…」
 ピアノ三重奏曲第6番ニ短調 「火の踊り」
 
(2)花咲く季節がやってきた(P・ソロのための編)
 
(3)夏の牧歌(オルガンのための即興)
(4)人類(合唱、ピアノとフルートのための)/書き手たちがいる(合唱、ピアノとフルートのための)/母なる地球(合唱、ピアノと独唱のための)

[Disc2]
(5)楽章のピアノ協奏曲(P・ソロとオルガンのための編)

「オルガン即興の紹介」
  ヘンリク・トゥービン(紹介)
(6)オルガン即興
[Disc3]
(7)教会オペラ 「息子」
(1)スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(P)、ンニカ・スタッティン(Vn)、ラーシュ・スタッティン(Va)
録音:2019年6月、グスタフ・アドルフ教会(ボロース)]
(2)スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(P)
録音:2021年3月、ビョルクルンド=ユッランデル・スタジオ

(3)スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(Org)
録音:2020年9月24日、グスタフ・アドルフ教会(ボロース)(ライヴ録音)
(4)ニコライ室内cho、スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(P)、ベアトリス・オルレル(歌)、マデレイネ・B・ニルソン(Fl)、クリスチャン・ユンググレーン(指)
録音:(ライヴ録音)
(5)スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(P、オルガン(第1・第3楽章)、カール=グスタフ・エークストレム(Org)(第2楽章)
録音:ビョルクルンド=ユッランデル・スタジオ(第1・第3楽章)、カローリ教会(ボロース)
(6)スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(Org)
録音:2021年秋、ヨーテボリ・コンサートホール(ヨーテボリ)(新オルガン落成式ライヴ)
(7)スタファン・ビョルクルンド=ユッランデル(P、オルガン)、OPERAnerna 独唱者
録音:1998年6月-1999年5月、スタジオ・ネーヴォ、スウェーデン放送(スンツヴァル)、スウェーデン放送(シューヘーラド)]
[楽器:Piano:Yamaha GT1/ Organ Allen(Alno parish)]
スタファン・ビョルクルンド=ユッランデルは、1955年、ストックホルム生まれ。王立ストックホルム音楽大学、イタリア、ハンガリーのリスト音楽院で学び、オルガニスト、ピアニスト、作曲家として活動。2000年からボロースのグスタフ・アドルフ教会の教会音楽家を務め、ピアノやオルガンのための作曲と即興も手がけています。
『即興、コンサート・エチュード、瞑想』(CDA-182418252)に次ぐ作品集。1楽章で書かれた6曲の短い 「ピアノ三重奏曲」、王立ストックホルム音楽大学の学生だった時にピアノと管弦楽のために作曲した 「3楽章のピアノ協奏曲」 の「ピアノ・ソロとオルガンのための編曲」、ヨーテボリ・コンサートホールに設置された新しいオルガンの落成式に演奏した 「オルガン即興」。「人の子」 は、ビョルクルンド=ユッランデル自身がイエス・キリスト(人の子)の生涯を描いた台本による第1幕「不思議な夜」、第2幕「洗礼」、第3幕「復活」の3幕の教会オペラです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Da Vinci Classics
C-00706(1CD)
フルート、チェロとピアノのための三重奏曲集
ハイドン:フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 ニ長調 Hob.XV:16
フリードリヒ・クーラウ:フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 ト長調 Op.119
ウェーバー
:フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 ト短調 Op.63J.259
アンヤ・クロイツァー(Fl)、
マルティン・プラティッソーリ(Vc)、
ヨアンナ・ザティ(P)

録音:2022年7月、ドルノ(イタリア)
魅力的ながら完璧な音のバランスを見つけるのが難しいフルート、チェロとピアノのための三重奏曲集!本作にはこれらの楽器の錬金術の秘密を見つけようとする作曲家たちの努力と、最終的な成功の証が収められています。ハイドンの三重奏曲ではフルートが主役となっているのに対し、クーラウの作品では3つの楽器が対等に扱われています。ウェーバーの作品では3つの楽器の組み合わせがさらに巧妙になっており、各楽器の洗練された扱いが見事です。比較的珍しい編成のアンサンブルが持つ未知の可能性を、作曲家とともに探求することができる1枚です。
Da Vinci Classics
C-00716(1CD)
ウィンクラー:室内楽作品集
デイヴィッド・ウィンクラー:ピアノ五重奏曲(2013)
チェロ・ソナタ(2010)
ピアノのための光のソナチネ(2020)
アレッサンドロ・ヴィアーレ(P)、
アンドレイ・チェクマゾフ(Vc)、
ガブリエーレ・バルドッチ(P)、他

録音:2010年&2022年
マルタ・アルゲリッチによって「現代における最も偉大な作曲家の一人」と称されたデイヴィッド・ウィンクラーによる室内楽作品集。2013年に作曲された「ピアノ五重奏曲」は、ルガーノ音楽祭のために作曲されたもので、セカンド・ヴァイオリンの代わりにコントラバスが編成に組み込まれています。2020年作曲の「ピアノのための光のソナチネ」は、ベートーヴェンの生誕250年を記念した作品で、ベートーヴェンの良く知られた動機や様式的特徴が示唆されますが、その作品は完全なオリジナル作品です。
Da Vinci Classics
C-00713(1CD)
19世紀〜20世紀のオーボエ・ソナタ集
ヒンデミット:オーボエ・ソナタ
ニールセン:幻想的小品 Op.2
アドルフ・デランドル(1840-1911) :序奏とポロネーズ
マルセル・ビッチュ(1921-2011):ロマンツァ
サン=サーンス:オーボエ・ソナタ Op.166
プーランク:オーボエ・ソナタ FP.185
シルヴィオ・ザンケッティ(1923-2002):秋の憂鬱
ルチアーノ・フランカ(Ob)、
フィリッポ・パンティエリ(P/ベヒシュタインD)

録音:2020年5月(イタリア)
オーボエとピアノの対話。本アルバムでは、美しい作品、レパートリーの主要作品から、あまり知られていない逸品まで、19世紀から20世紀という1世紀にわたる中で書かれた、オーボエの表現力の可能性とピアノとの相互作用を追求した作品の数々を集成。ピアノは、1922年に製作された歴史的な楽器を使用し、当時の響きとオーボエの美しい音色をお楽しみいただけます。演奏は、元ミラノ・スカラ座Oの首席オーボエ奏者として活躍したルチアーノ・フランカです。

Harp&Company
CD-505049(1CD)
メヨウハス:フルートとハープのための音楽
ヨラム・メヨウハス(b.1967):フルートとハープのためのソナタ
フルートとハープのための詩篇集
フルート、ハープ、弦楽五重奏のための二重室内協奏曲
エスティ・ロフェ(Fl)、
ラシェル・タリトマン(Hp)、
ドロン・サロモン(指)、
イスラエル・弦楽アンサンブル
イスラエル、テルアビブ出身の世界的ハーピスト、ラシェル・タリトマンが設立した「ハープ音楽に特化」した世界でも珍しい自主レーベル、「ハープ・アンド・カンパニー(Harp & Company)」からヨラム・メヨウハス(b.1967)の作品集が登場です。メヨウハスは、イスラエルの様々なオーケストラで首席ヴィオラ奏者を務める他、作曲家としても活動しています。エスティ・ロフェとラシェル・タリトマンのために作曲を依頼されたメヨウハスは感激し即座に二人のための作品に取り掛かりました。「フルートとハープのための詩篇集」は元々メゾ・ソプラノとハープのために作られましたが、器楽演奏に適していると判断したメヨウハスによってフルートとハープ版に作曲されました。

Hyperion
CDA-68419(1CD)
ファンタジー・イン・ブルー〜チェロ、サクソフォン四重奏とピアノのための編曲集
チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 Op.33(シュテファン・マルツェフ編)
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 イ短調 RV418(イタイ・ソボル編)
ファリャ:7つのスペイン民謡(セバスチャン・ゴッチック編)
ショスタコーヴィチ:前奏曲 「ギター」(映画音楽『馬あぶ』 Op.97より、
 レヴォン・アトミアン編)、エレジー(劇音楽『人間喜劇』 Op.37より、レヴォン・アトミアン編)、
 ワルツ第2番(舞台管弦楽のための組曲より、ルイ=ノエル・フォンテーヌ編)
ガーシュウィン(シュテファン・マルツェフ編):ファンタジー・イン・ブルー
アルバン・ゲルハルト(Vc)、
アリアージュ五重奏団(サクソフォン四重奏+ピアノ)

録音:2022年5月、ドイツ放送カンマームジークザール(ドイツ、ケルン)
これは驚き!ドイツ・チェロ界の新皇帝、アルバン・ゲルハルトとアリアージュ五重奏団(サクソフォン四重奏+ピアノ)による名曲の再創造!
バロックからガーシュウィンまで、どの作品も真面目に、オリジナルの精神に忠実に、遊び心のある見事なアレンジが施されています。チャイコフスキーやヴィヴァルディの協奏的作品を聴くと、チェロと絡み合う4本のサクソフォンとピアノの表現力に驚かされます。原曲に近いアレンジもあれば、「ロココの主題による変奏曲」のジャジーな第6変奏のように、大胆でユニークなアレンジも。(ここではオリジナルの変奏曲の和声構造はほぼそのままに、タイムマシンに乗ったチャイコフスキーは煙草の煙の充満した地下のナイトクラブへと飛ばされてしまいます)最後の「ファンタジー・イン・ブルー」はもちろんガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」のアレンジですが、ピアノ・ソロの要素をチェロやサクソフォンに割り当てたり、ソロとオーケストラを逆転させたり、ピアノのカデンツァを再構築したりと、驚くべき再創造が行われています。

Urania Records
LDV-14101(1CD)
ストリング・クァルテット・トランスクリプションズ
ジミ・ヘンドリックス(スティーヴン・マッキー編):ファイアー、フォクシー・レディ、Manic depression、アー・ユー・エクスペリエンスト?、レッド・ハウス、恋はワイルド・シング
ジャニス・ジョプリン(マッキー編):心のカケラ
ジョン・レノン&ポール・マッカートニー(ジャック・ロング編):ペイパーバック・ライター、トゥモロー・ネバー・ノウズ、ホエン・アイム・シックスティ・フォー、ハード・デイズ・ナイト
ルカ・サンタニエロ(ファースト・ヴァイオリン)、ファビオ・ラヴァージ(セカンド・ヴァイオリン)、アドリアーナ・タタル(Va)、ガブリエレ・ザネッティ(Vc)
クラシック音楽と他の音楽(ロック、ポップス、ジャズ、ラグタイムなど)との境界線は20世紀から21世紀にかけて曖昧になってきました。このアルバムではいわゆるクラシック音楽の弦楽四重奏の編成で、アメリカやイギリスのロックを演奏しています。アメリカの伝説的なギタリスト、ジミ・ヘンドリックスやロック・シンガーであるジャニス・ジョプリン、そしてイギリスのロック・バンド、ビートルズの作品をまた違った側面からお楽しみいただけます。

Urania Records
LDV-14099(1CD)
カール・ヴァイグル:弦楽四重奏曲集
カール・ヴァイグル(1881-1949):ヴィオラ・ダモーレを伴う弦楽四重奏曲第2番ホ長調(世界初録音)
弦楽四重奏曲第4番ニ短調(世界初録音)
アルトと弦楽四重奏のための3つの歌
メゾ・ソプラノと弦楽四重奏のための3つの歌(ドイツ語による世界初録音)
アンサンブル・マーク・ロスコ〔カルロ・ラザリ(Vn)、ジャーダ・ヴィゼンティン(Vn)、べンジャミン・バーンスタイン(ヴィオラ、ヴィオラ・ダモーレ)、マリアンナ・シナグラ(Vc)〕、アルバヌ・カレール(Ms)
オーストリア後期ロマン派の作曲家、カール・ヴァイグルが残した世界初録音を含む弦楽四重奏曲集が、イタリアのインディペンデント・レーベル【ウラニア・レコーズ(Urania Records)】から登場。上流階級出身のヴァイグルは、ツェムリンスキーから作曲の手解きを受け、ウィーン音楽院ではロベルト・フックスの下で作曲を学びました。シェーンベルクとも親交が深く、マーラーの作風を受け継ぎ生涯ロマン派風の曲調を貫きました。
アンサンブル・マーク・ロスコは、2011年、イタリア北東部の優れた弦楽器奏者たちにより結成され、メンバーは、室内楽、ソロ、オーケストラ、教育の各分野で、さまざまなプロフェッショナルな経験を共有し、聴衆が聴く機会の少ない素晴らしいレパートリーを広めています。カルロ・ラザリ、ベンジャミン・バーンスタイン、マリアンナ・シナグラは、イタリアSQとトリエステ三重奏団の下で研鑽を積み、世界各地での演奏活動の他、いくつかのメジャーレーベルでの録音も残しています。彼らはイタリアの主要オーケストラ(ミラノ・スカラ座、ヴェネツィア・フェニーチェ劇場、アレーナ・ディ・ヴェローナ、トリエステ・ヴェルディ歌劇場、アルトゥーロ・トスカニーニ・PO)で首席奏者を務め、海外ではイスラエル・フィル、サンパウロ州Oなどでソリストとして活躍。イタリアの各音楽院では、後進の指導にも力を注いでいます。
Urania Records
LDV-14100(1CD)
フバイ:ヴァイオリン・ソナタ集
イェネー・フバイ(1858-1937):ロマンティックなソナタ Op.22
夜想曲 Op.42(初稿版による世界初録音)
夜想曲 Op.73(初稿版による世界初録音)
ロマンス Op.24(初稿版による世界初録音)
花の一生 Op.30より1. 芽生え(世界初録音)
スケルツォ Op.80
アレッサンドロ・クレリチ(Vn)、
キアラ・サルキーニ(P)
リストに支持され、ブラームスに賞賛され、ヴュータンの友人であったイェネー・フバイは、当時ヨーロッパで有名だったハンガリーのヴァイオリニスト兼作曲家です。現在では、音楽学の分野で徐々に再発見され、コンサートやレコーディングで成果を上げている芸術家の一人でもあります。本アルバムでは、中欧のエレガントなテイストとハンガリーの要素を融合させたヴァイオリンとピアノのための作品を集約しています。

Lyrita
SRCD-412(1CDR)
イギリスのチェロ・ソナタ集 Vol.2
エセル・スマイス
(1858-1944):チェロ・ソナタ イ短調 Op.5(1887)
ディーリアス
:チェロ・ソナタ(1916)
アームストロング・ギブス(1889-1960):チェロ・ソナタ ホ短調 Op.132(1951)
ブリテン:チェロ・ソナタ ハ長調 Op.65(1961)
ライオネル・ハンディ(Vc)、
ジェニファー・ヒューズ(P)

録音:2021年12月15日-16日
アカデミー室内管の首席チェロ奏者として活躍し、イギリス王立音楽院のチェロ科教授に就任したイギリスのチェリスト、ライオネル・ハンディとジェニファー・ヒューズによるイギリスのチェロ・ソナタ集の第二弾。ロストロポーヴィチとの親交から生まれたブリテンのチェロ・ソナタから、あまり知られていないイギリスの女流作曲家エセル・スマイスの抒情的な作品など珍しいものまで収録しています。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

Nimbus
NI-8111(1CDR)
サン=サーンス Vol.4〜ハルモニウムとピアノのための二重奏曲集
アレクサンドル・ギルマン:スケルツォ・カプリチョーソ Op.36、
 パストラーレ Op.26
サン=サーンス:6つの二重奏曲 Op.8よりスケルツォ
フランク:前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18FWV.30
サン=サーンス:二重奏曲 Op.8よりカプリッチョ
ギルマン:祈り ヘ長調 Op.16
サン=サーンス:二重奏曲 Op.8よりコラール
ギルマン:Finale alla Schumann Op.83
サン=サーンス:二重奏曲 Op.8よりカヴァティーナ、
 二重奏曲 Op.8より幻想曲とフーガ
ギルマン:エレジー・フーガ Op.44
サン=サーンス:二重奏曲 Op.8よりフィナーレ
ミロシュ・ミリヴォイェヴィチ(クラシカル・アコーディオン)、
サイモン・キャラハン(P)

録音:2021年12月6日-8日
第1巻と第2巻はマーティン・ジョーンズとエイドリアン・ファーマーによるピアノ連弾と2台ピアノ作品、第3巻はサイモン・キャラハンと竹ノ内博明による、ショパンとリストのピアノ・ソナタ(サン=サーンス編曲2台ピアノ版)と続いて好評を博してきたサン=サーンスの作品集第4巻。サン=サーンスのハルモニウムとピアノによる「二重奏曲 Op.8」を中心とした作品集は、ハルモニウムと同じようにふいごから送られる空気によって発音する楽器、アコーディオンによって演奏されています。
ミロシュ・ミリヴォイェヴィチはセルビア出身のクラシカル・アコーディオン奏者。ロンドンの王立音楽アカデミー(RAM)で学び、RAMクラブ賞を受賞した最初のアコーディオン奏者となり、イタリア、デンマーク、フランス、ドイツの国際コンクールで第1位を受賞しています。ピアノは知られざる作品を次々と録音し、話題を呼ぶピアニスト、サイモン・キャラハンです。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

EM Records
EMRCD-075(1CD)
ニュー・ライト
エルガー:ヴァイオリン・ソナタ Op.82、
 愛のあいさつ Op.12、
 夜の歌 Op.15-1、朝の歌 Op.15-2
アイヴァー・ガーニー(1890-1937):ヴァイオリン・ソナタ ニ長調(世界初録音)
ルパート・マーシャル=ラック(Vn)、
ダンカン・ハニーボーン(P)

録音:2021年3月29日-30日
ここ数年着実に録音される機会が増えてきているエルガーの「ヴァイオリン・ソナタ」ですが、このアルバムでは、スケッチや草稿、エルガーが注釈をつけた校正ずり、初版など現存する資料をすべて用いて改訂されたヘンレ版(2019年出版)を用いての録音となっています。そしてエルガーの晩年に作曲されたこのソナタと同時に、初期の作品である「愛のあいさつ」(2014年ヘンレ版)、そして「夜の歌」と「朝の歌」(2021年ヘンレ版)が収録されており、あらゆる角度からエルガーの作品を楽しめるアルバムとなっています。
世界初録音となるアイヴァー・ガーニー(1890-1937)の「ヴァイオリン・ソナタ ニ長調」は、運指や演奏技術に関する指示が細かく明記されており、作曲家の意図が再現された演奏となっています。

CPO
CPO-555544(1CD)
NX-B02
ルビンシテイン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲 ハ短調 Op.17-2
弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.17-3
ラインホルトQ【ディートリヒ・ラインホルト(Vn)、トビアス・ハウプト(Vn)、ノルベルト・トゥンツェ(Va)、ドロテー・エルビナー(Vc)】

録音:2020年8月29日、5月1、3、4日
ピアノ曲や交響曲で知られるロシアの作曲家・ピアニスト、ルビンシテイン。彼は10曲の弦楽四重奏 曲を遺しましたが、アルバム収録のこの2曲は1855年に出版されています。バッハとメンデルスゾーンの 伝統を継ぐこの作品は、ライプツィヒを中心に人気を獲得、彼の生前から何度も繰り返し演奏されました。弦 楽四重奏曲Op.47-1と3(777709)と同じく、古典派からロマン派作品を得意とするラインホルト四重奏 団による演奏です。

TOCCATA
TOCC-0682(1CD)
NX-B03
フェレンツ・ファルカシュ(1905-2000):室内楽作品集 第6集
小さな演奏会用音楽- 弦楽四重奏のために(1961)
練習曲 -ヴァイオリンとヴィオラのために(1997)*
ソナチネ第1番- ヴァイオリンとピアノのために(1930)*
ビハール地区のルーマニア民俗舞曲 −ヴァイオリンとピアノのために(1950)*
ソナチネ第2番- ヴァイオリンとヴィオラのために(1931)
ハンガリー舞曲風- ヴァイオリンとピアノのために(1934)*
ソナチネ第3番- ヴァイオリンとピアノのために(1959)*
弦楽四重奏曲(1970-72)
ギューラ・シュトゥレル(Vn)
島貫ゆかり(Va)
デーネシュ・ヴァーリョン(P)
シュトゥレルQ

録音:2022年6月13-18日
*…世界初録音
TOCCATAレーベルの人気シリーズ、フェレンツ・ファルカシュの作品集。13作目となるこのアルバムではファルカシュ のヴァイオリンを用いた室内楽作品に焦点が当てられています。 ハンガリーに生まれ、プダペスト音楽アカデミーで学んだ後、ローマの聖チェチーリア音楽院でレスピーギに学び作曲 の研鑚を積んだファルカシュ、ここで聴ける作品は1930年代から1990年代までと作曲年代に隔たりがあります が、どれも快活なリズムと民謡風の旋律が用いられた親しみやすいものばかりです。弦楽四重奏曲の演奏はヴィオ ラ奏者島貫ゆかりが名を連ねるシュトゥレル四重奏団が担当。島貫はヴァイオリンとヴィオラの為の練習曲でも見 事な演奏を披露しています。

Capriccio
C-5493(1CD)
NX-B07
ペンデレツキ:弦楽四重奏曲第1番-第4番 他
壊れた思考(1988)
クラリネット四重奏曲(1993)
弦楽四重奏曲第1番(1960)
弦楽四重奏曲第3番「書かれなかった日記のページ」(2008)
弦楽四重奏曲第2番(1968)
弦楽四重奏曲第4番(2016)
弦楽三重奏曲(1990/91改訂)
ヤン・ヤクブ・ボクン(Cl)
メッコーレSQ

録音:2021年12月14-16日
クシシュトフ・ペンデレツキの弦楽四重奏曲を中心に収録した1枚。 ペンデレツキは1960年代にはトーン・クラスターを積極的に用いた前衛的な作風を追求していましたが、次第に 16世紀音楽などに興味を抱き、1970年代にはスタイルを変化させて、後期ロマン派風の作品を次々と発表しま した。 このアルバムには1960年代から、2016年までの室内楽作品が収録されており、弦楽四重奏曲第1番では ウェーベルン風の音楽、一転、第4番では抒情的な旋律を味わうことができます。楽章ごとに「Notturno」 「Scherzo」「Serenade」「Abschied」とタイトルが付されたクラリネット四重奏曲も優れた作品です。 演奏は2007年結成のメッコーレSQ。数多くの賞を受賞したポーランド有数のアンサンブルです。クラリ ネット四重奏曲にはポーランドを代表する奏者ヤン・ヤクブ・ボクンも参加しています。

MClassics
MYCL-00027(1SACD)
税込定価
Prokofiev Story
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番ヘ短調Op.80
 ヴァイオリン・ソナタ 第2番ニ長調 Op.94bis
プロコフィエフ(根本雄伯編):ピーターと狼 作品67<ヴァイオリンとピアノ版>
滝千春(Vn)、沼沢淑音(P)

録音:2022年11月15-17日 東京、稲城市立iプラザ
ユーディ・メニューイン国際コンクール第1位など数々の国際コンクールに入 賞し、早くから注目を集めてきた実力派ヴァイオリニスト、滝千春の満を持 してのデビュー・アルバムです。本人にとって最も大事な作曲家の一人、プ ロコフィエフの2つのソナタと珍しい「ピーターと狼」のデュオ編曲版を収録。 定評の高い技術をもとに、滝千春が才気煌めく演奏を披露します。プロコ フィエフの神秘的な空気感とストーリーをつくり上げる情熱的な美音とメロ ディ。ヴァイオリンとピアノが激しく呼応しあう絶妙なアンサンブル。まさに圧 巻の演奏です。またピアノの沼沢淑音の卓越した演奏が音楽に彩りを加 えます。滝千春が紡ぐ芸術性高い新たなストーリーをお楽しみ下さい。

BIS
BISSA-2670(1SACD)
ヤナーチェクとハース
(1)ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
(2)ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
(3)パヴェル・ハース:弦楽四重奏曲第2番「猿山より」(打楽器つき版)
エッシャーSQ【アダム・バーネット=ハート(Vn1)、ブレンダン・スペルツ(Vn2)、ピエール・ラポイント(Va)、ブルック・シュペルツ(Vc)】
(3)コリン・カリー(パーカッション)

録音:2022年2月19-22日ポットン・ホール(サフォーク/イギリス)
ニューヨークを拠点として活動しているアメリカのカルテット、エッシャーSQがヤナーチェクと弟子パヴェル・ハースの弦楽四 重奏曲を録音しました!
ヤナーチェクの第1番はわずか9日間で一気に書き上げられた傑作。「クロイツェル・ソナタ」と題されトルストイ作の「結婚、不倫、殺人」を題材にしたドロドロ としたエロチシズム漂う内容。第2番「ないしょの手紙」はヤナーチェクが完成させた最後の大作で、ヤナーチェクが38歳年下の人妻に対する恋文を音化した、刺 激的で激しい感情があらわれております。
ヤナーチェクに師事したパヴェル・ハース。1925年、26歳の作「猿山より」はチェコ=モラヴィア高地で過ごした夏の休日を回想して書かれたもの。この作品 といえば最終楽章「荒々しい夜」にパーカッションが登場するのが特徴。ジャズのアドリブ語法の指示が強調されており、エッシャーSQのシャープな演奏 が際立ちます。当演奏の打楽器は名手コリン・カリーが担当しております! (Ki)
BIS
BISSA-2477(1SACD)
シューマン:ピアノ三重奏曲集 Vol.2
(1)ピアノ三重奏曲第3番ト短調 Op.110(1851)
(2)6つのカノン風小品 Op.56(1845)【テオドール・キルヒナー編曲によるピアノ三重奏版】
(3)ピアノ四重奏曲 ハ短調(1829)【ヨアヒム・ドライハム補筆・補完】
クングスバッカ・ピアノ三重奏団【マリン・ブロマン(Vn)、イェスパー・スヴェドベリ(Vc)、
シモン・クラウフォード=フィリップス(P)】
(3)ローレンス・パワー(Va)

録音:(1)(2)2019年3月11-13日ポットン・ホール(サフォーク)、(3)2022年5月25&26日ベルワルド・ホール(ストックホルム)
1997年創設のクングスバッカ・ピアノ三重奏団によるシューマンのピアノ三重奏曲集第2弾の登場。当団はメルボルン国際室内楽コン クールで最優秀賞を受賞後、BBCラジオに出演しヨーロッパを中心に活躍の場を広げてきました。精緻なアンサンブルが魅力の当団が真正面からとらえたシュー マンの演奏には説得力とともに雄弁に語る歌い口も印象的です。
シューマンはヴァイオリン、チェロ、ピアノための三重奏曲として4曲をのこしています。第1集にはピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.63、幻想小曲集 Op.88、 ピアノ三重奏曲第2番 ヘ長調 Op.80(BIS SA-2437)を収録しておりますが、当第2集にはピアノ三重奏曲第3番 ト短調 Op.110と、テオド-ル・キルヒナー編曲による6つのカノン風小品 Op.56、そしてヴィオラのローレンス・パワーを迎えてピアノ四重奏曲 ハ短調を収録しております。 (Ki)

SUPRAPHON
SU-4325(3CD)
チェコ放送のアーカイブからの初CD化する室内楽録音
■CD1
(1)ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調 Op.21(B51)
(2)マルティヌー:ピアノ三重奏曲第2番ニ短調 H327
(3)ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67
■CD2
(4)モーツァルト:ピアノ三重奏曲 ハ長調 K.548
(5)ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第4番ホ短調 Op.90(B166)「ドゥムキー」
(6)ノヴァーク:ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.27「バラード風」
■CD3
(7)ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ 変ホ短調「1905年10月1日の街角で」
(8)マルティヌー:リトルネッロ集 H227
(9)パーレニーチェク:17世紀のコラールに基づく変奏曲〜チェロとピアノの為の
(10)カベラーチ:8つの前奏曲 Op.30より第4・2・6・7・8曲
(1)-(6)アルス・トリオ【ダナ・ヴラホヴァー(Vn)、ヤン・パーレニーチェク(チェロ)、マルティン・バリー(P)】
(7)-(10)マルティン・バリー(P)
(9)ヤン・パーレニーチェク(Vc)

録音:(1)(2)1987年6月/ドヴォルザーク・ホール、ルドルフィヌム(プラハ)
(3)1992年10月、(4)1986年4月、(5)1989年4月、(6)1985年3月、(7)(8)1983年10月、(9)1985年3月/
チェコ放送内第1スタジオ(プラハ)
(10)1980年2月/チェコ放送内スタジオ(ピルゼン)
ヤン・バルトシュ、ミロスラフ・セケラらを育てた名教師としても知られるピアニストのマルティン・バリー。この度チェコ放送のアーカイブ(1980年から1992 年にかけての放送用音源)からバリーの貴重な音源が初CD化されます!
収録作品はバリー率いるアルス・トリオ(ヴァイオリニストのダナ・ヴラホヴァー(現在はチェコ・トリオのメンバー)とチェリストのヤン・パーレニーチェク(現在 はスメタナ・トリオのメンバー))演奏のドヴォルザーク、マルティヌー、ショスタコーヴィチ、モーツァルト、ノヴァークのピアノ三重奏曲、そしてバリーのソロのヤナー チェク、マルティヌー、カベラーチなど。比類なき解釈、魅惑的な演奏を聴かせ、その音色は輝きと色彩に満ちています。20世紀のチェコのピアニズムがあらわれ たバリーの演奏、必聴です。
SUPRAPHON
SU-4326(1CD)
ベネヴィッツQのハイドン
弦楽四重奏曲第29番ト長調 Op.17-5Hob. III:29「レチタティーヴォ」
弦楽四重奏曲第38番変ホ長調 Op.33-2Hob. III:38「ジョーク」
(3)弦楽四重奏曲第57番ハ長調 Op.54-2Hob. III:57
ベネヴィッツ・クァルテット【ヤクブ・フィッシャー(Vn1)、シュチェパン・イェジェク(Vn2)、イジー・ピンカス(Va)、シュチェパン・ドレジャール(Vc)】

録音:2020年12月3&4日、2021年1月29&30日/FMGアーティスツ・スタジオ、ブディショフ・ナト・ブディショヴコウ
第2次世界大戦時に活躍したチェコ、スロバキアの作曲家に焦点を当てたアルバム(SU-4326)で注目されたベネヴィッツ・クァルテット。待望の新録音はハイ ドンです。
このアルバムにはハイドンが40歳のときに書いた作品17(1771年)から「レチタティーヴォ」、ロシア皇帝パウル一世(ロシア大公パーヴェル・ペトロヴィッ チュ)に献呈された「ロシア四重奏曲」 作品33(1781年)から「ジョーク」、そして第57番 作品54-2(1788年)の3篇を収録。当団がハイドンの弦楽四重 奏曲における音楽性の発展を描いています。
ベネヴィッツ・クァルテットは1998年にプラハ音楽院にて結成。ソフィア王妃音楽大学にてR.シュミットに師事。2004年にはチェコ・フィルハーモニーのチェ コ室内楽協会賞を受賞。同年、ARDミュンヘン国際コンクールでは本選に進出、セオドア・ログラー財団奨学金とベーレンライター原典版賞を獲得。2005年に開 かれた第5回大阪国際室内楽コンクール&フェスタに優勝。また、2008年にはイタリア、レッジョ・エミリアの第8回パオロ・ボルチアーニ国際クァルテットコンクー ルで優勝しております。 (Ki)

CEDILLE
CDR-90000218(1CD)
NX-B04
CHICAGO CLARINET CLASSICS シカゴ・クラリネット・クラシックス
ニコライ・チェレプニン(1873-1945):1楽章のクラリネット・ソナタ Op. posth.(1939)
ステイシー・ギャロップ(1970-):Phoenix Rising(2017)(クラリネット版)
レオ・サワビー:クラリネット・ソナタ(1938)…世界初録音
シュラミト・ラン(1949-):スピリット-無伴奏クラリネットのための(2017)…世界初録音
テレサ・ライリー(1976-):The Forgiveness Train(2020)…世界初録音
ロバート・ムチンスキ(1929-2010):タイム・ピース Op.43(1983)
ジョン・ブルース・イエー(Cl)
テレサ・ライリー(Cl)
パトリック・ゴードン(P)

録音:2022年2月6-7日
シカゴSOの副首席クラリネット奏者を40年以上にわたって務めてきたジョン・ブルース・イエー。このアルバム では3曲の世界初録音を含む魅力的な室内楽作品と、独奏作品を演奏。共演はシカゴSOで首席鍵盤 奏者を務めるパトリック・ゴードン。また、イエーの弟子で作曲家でもあるクラリネット奏者テレサ・ライリーは自作の 「The Forgiveness Train」で彼と共演しています。

IBS CLASSICAL
IBS-12023(1CD)
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調「雨の歌」 Op.78
ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.100
ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調 Op.108
「F. A. E. ソナタ」 - 第3楽章 スケルツォ ハ短調 WoO2
ワジム・チジク(Vn)
アルベルト・ウロス(P)

録音:2022年2月6-8日
ブラームスの3曲のヴァイオリン・ソナタと、1835年に彼とシューマン、友人のディートリヒが合作した「F.A.E.ソナタ」 から、ブラームスが作曲したスケルツォを収録した1枚。 演奏は1975年ロシア生まれのヴァイオリニスト、ワジム・チジクと2008年にニューヨークのカーネギーホールでデ ビューを飾ったピアニスト、アルベルト・ウロス。ワジム・チジクは数多くのコンクールで入賞し、30か国以上のオーケス トラと共演経験を持つ名手。EXTONレーベルからも船越清佳とのデュオで、ストラヴィンスキー、プーランクなど3枚 のアルバムをリリースしている日本でもおなじみのヴァイオリニスト。ここでもウロスとともに、しっとりとした歌心溢れるブ ラームスを披露しています。

Goodies
78CDR-3904(1CD)
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番作品99 アルトゥール・ルービンシュタイン(P)
ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn)
エマヌエル・フォイアマン(Vc)

米 VICTOR11-8394/7
1939年9月13日ニューヨーク録音
この名人3人のトリオは「百万ドル・トリオ」と呼ばれた。ピアノのアルトゥー ル・ルービンシュタイン(1887-1982)はポーランド出身。20世紀を代表するピア ニストの一人。前半生をヨーロッパで、後半生はアメリカで活躍した。演奏家 キャリアは80年以上。ヴァイオリンのヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)はウ クライナ生まれ。3歳でヴァイオリン教師レオポルド・アウアー(1845-1930)に 師事し、第1次世界大戦(1914-1918)中に一家でアメリカに渡り、1925年にアメ リカの市民権を得た。その後大ヴァイオリニストとして君臨した。チェロのエ マヌエル・フォイアマン(1902-1942)はウクライナのコロミア生まれ。ライプ ツィヒの音楽院で名教授ユリウス・クリンゲル(1859-1933)に師事した。ナチス を逃れて一時スイスに居を構えたが1938年アメリカに移住した。フィラデルフィ アのカーチス音楽院で教える一方、上記の二人とのトリオで活躍したが、1942 年に40歳の若さでニューヨークで死去した。 このトリオの「大公トリオ」(78CDR-3865)も出ています。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル〔ゼロSP 78rpm〕(3mil 針)とコルグの[DS-DAC -10R]DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

Gramola
GRAM-99281(2SACD)
NX-D07
プロコフィエフ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
【Disc1】
ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.94a
5つのメロディ Op.35(Vnとピアノ版)
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.115
【Disc2】
ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.80
バレエ音楽『シンデレラ』より5つの小品
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ミヒャエル・コルスティック(P)

録音:2022年1月4-9日 ザルツブルク(オーストリア)、モーツァルト・ザール
2022年3月14日 オーバーエスターライヒ州(オーストリア)、 ザンクト・フローリアン修道院
ザルツブルクを拠点に世界中で活躍するヴァイオリニスト、トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガーと、ベートーヴェン の解釈で国際的に知られるピアノのマイケル・コルスティックによるプロコフィエフの作品集。このアルバムは2021年に 世を去ったヴァイオリニストのイーゴリ・オイストラフに捧げられています。イーゴリの父ダヴィッドは世界的なヴァイオリニ ストで、プロコフィエフの友人でした。アルバムには2曲のヴァイオリン・ソナタと無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ、「5つ のメロディ」とよく知られる『シンデレラ』より5つの小品を収録。イルンベルガーとコルスティックのアンサンブルは比類な い正確さと技巧で各方面から絶賛されています。

オクタヴィア
OVCC-00169(1SACD)
税込定価
アンサンブルof トウキョウ ライヴ2022夏
ティリエ:レーとヴィルレー〜オーボエ、クラリネット、バソンのための組曲
バルトーク:ヴァイオリン、クラリネット、ピアノのためのコントラスツ
プーランク:ピアノ、オーボエ、バソンのための三重奏曲
ドゥメルスマン& ベルテルミ:「ウィリアム・テル」の主題による華麗な二重奏曲
ドニゼッティ:フルート、ファゴット、ピアノのための三重奏曲ヘ長調
サン=サーンス:デンマークとロシアの歌による奇想曲
アンサンブルof トウキョウ【青山聖樹(Ob)、ローベルト・ボルショス(Cl)、フランク・フォルスト(Fg)、村上成美(Fl)、山田麻実(Vn)、梅村祐子(P)

録音:2022年7月20日王子ホール・ライヴ
国内外で活躍する実力派奏者がメンバーとして名を連ねるアンサンブ ルofトウキョウ。バロックから近現代まで、幅広い形態の室内楽・小 編成管弦楽をレパートリーとし、精力的な演奏活動を続けています。 当アルバムは、彼らが2022年7月に王子ホールで開催したコンサートの ライヴ録音です。それぞれの楽器の音色が調和のとれた和音として響 き、美しいメロディは歌心にあふれ、楽曲の魅力を十分に引き出して います。(オクタヴィア)
オクタヴィア
OVCX-00095
(1SACD+DVD)
税込定価
初回特典DVD付き
東亮汰IN CONCERT
【CD】
クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
J.マルティノン:無伴奏ヴァイオリンのためのソナチネ第5番作品32-1
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調作品18
サン=サーンス:死の舞踏作品40
フランク:ヴァイオリン・ソナタイ長調FWV.8

【DVD】※初回限定パッケージのみ
フランク:ヴァイオリン・ソナタイ長調FWV.8より第3楽章〜第4楽章
特典映像
東亮汰(Vn)、尼子裕貴(P)

録音:k2022年8月16-19日高崎芸術劇場
高崎芸術劇場「T-Shotシリーズ」第9弾! リサイタル・録音・映像によって才能溢れる若手演奏家を多角 的に紹介する、大友直人が贈る高崎芸術劇場の「T-Shotシリー ズ」第九弾。東亮汰は最も若い世代を代表するヴァイオリン界 の逸材。ソリストとしてだけでなく室内楽・オーケストラにも 活動の場を広げています。高度なテクニックと繊細かつ豊かな音 色と鮮やかな音楽作りが魅力的な東亮汰の初ソロCD+DVD。(オクタヴィア)
※初回限定300枚特典DVD付き
※初回完売後は新品番にてCD(Hybrid Disc)のみのパッケージで販売いたします

Pentatone
PTC-5187042(1CD)
シューベルト〜人生の勇気
シューベルト:ナイチンゲールに寄せて D.497*
弦楽四重奏曲第1番ト短調 D.18
月に寄せて D.259*
涙する D.926*
人生の勇気(断章) D.937*
弦楽四重奏曲第15番ト長調 D.887
音楽に寄せて D.547*

*=サンディ・ファン・デューク編曲による弦楽四重奏版
シグヌムQ【フローリアン・ドンダラー(Vn1)、アンネッテ・ヴァルター(Vn2)、
サンディ・ファン・デューク(Va)、トーマス・シュミット(Vc)】

録音:2022年12月5-9日ゼンデザール(ブレーメン)
シグヌム四重奏団の好評シリーズ、シューベルト・アルバム第3弾が登場。収録作品は弦楽四重奏曲第15番、第1番を主軸に、今回も多数の歌曲をサンディ・ファ ン・デューク編曲による弦楽四重奏版で演奏しております。
シグヌム四重奏団はアルバン・ベルク四重奏団、アルテミス四重奏団、メロス四重奏団に学び、数々の国際コンクールでの入賞歴を誇る実力派のSQで す。録音ではバルトーク、ベルク、シュニトケ、ラヴェル、ドビュッシー、スーク、ドヴォルザークなど幅広いレパートリーで高い評価を得ております。今回のシューベル トの録音は当団が最も大切にしてきた作曲家の一人で、精緻なアンサンブルから奏でられる極上のシューベルトを堪能することができます。歌曲の弦楽四重奏版も 秀逸で各作品の新たな魅力を引き出しております。当シリーズ第1弾の『弦楽四重奏曲13番「ロザムンデ」、第8番』(PTC-5186673)はドイツの権威ある音 楽賞であるOpus Klassikの2019年のアワード受賞を受賞。第2弾『弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」、第6番』(PTC-5186732)、及びベートーヴェン の250周年を記念してリリースした弦楽四重奏曲第13番+大フーガ(PRINTEMPS DES ARTS DE MONTE-CARLO / PRI031)好評発売中です。 (Ki)m

CPO
CPO-555596(1CD)
NX-B02
ロベルト・カーン/ヴァンサン・ダンディ:クラリネット三重奏曲
ロベルト・カーン(1865-1951):クラリネット三重奏曲 ト短調 Op.45
ダンディ:クラリネット三重奏曲 変ロ長調 Op. 29
バワンディ・トリオ【マリオ・ヘーリング(P)、パトリック・ホルッヒ(Cl)、アレクサンドル・カストロ=バルビ(Vc)】

録音:2022年2月18-20日
ハンブルク州立歌劇場とハンブルク・フィルのクラリネット奏者Patrick Hollichを中心に結成されたトリオ 「Bawandi」のデビュー盤。とりあげたのはブラームスに高く評価されたロベルト・カーンと、セザール・フランクの後継 者と目されたヴァンサン・ダンディの2人のクラリネット三重奏曲。名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトに捧げ られ、彼によって演奏されたカーンの三重奏曲、師フランク譲りの循環形式を採り入れたダンディの三重奏曲、どち らも現在ではほとんど演奏される機会がありませんが、今回、若き奏者たちの新たな視点でこれらの作品がよみが えります。

Evil Penguin Records
EPRC-0049(1CD)
色彩の遊戯〜ピアノ三重奏曲集
ドビュッシー:海(サリー・ビーミッシュ編、ピアノ三重奏版)
フリッツ・セリス(1929-):ピアノ三重奏のための1楽章 Op.5
ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調
トリオ・ハルディ
ピアノ三重奏の編成によるアルバム。このジャンルの最高峰であるラヴェルの三重奏曲に、ドビュッシー『海』のピアノ三重奏版と、ベルギーの作曲家フリッツ・ セレスの作品をカップリング。全編を通してオーケストラに比肩する色彩とニュアンスが追求され、ジャケットを飾るパウル・クレーの鮮やかな絵画と響き合います。
ピアノと弦楽器は対照的なソノリティをもつ楽器であり、各々の色彩を活かした表現こそが、音楽の雄弁さにつながります。その点でラヴェルの書法はすばらし く、ほとんどオーケストラのように響きます。
ドビュッシーの『海』は原曲のもつ華麗な表現力を、見事に小編成に「凝縮」した編曲。音楽のもつ描写性がしっかりと残っています。
フリッツ・セリスの作品は繊細な色彩と力強いリズムが組み合わせれ、独特の推進力を発揮しています。

KKE Records
KKE-22006(1CD)
マティアーシュ・シェイベル:ヴァイオリン・ソナタ(1960)
ヨアヒム・シュヴェッペ:ヴァイオリン・ソナタ第1番(1951)
クルト・アルブレヒト:ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.14(1945)
グスタフ・フリーリングハウス(Vn)、
ヤーン・オッツ(P)

録音:2021年1月&4月、ゼンデザール(ドイツ、ブレーメン)
同時代性によって繋がる3人の作曲家が1945年から1960年の間に書いたヴァイオリンとピアノのための作品を収録。クルト・アルブレヒト(1895-1971)、ヨアヒム・シュヴェッペ(1926-1999)、マティアーシュ・シェイベル(1905-1960)の3名は互いに直接の交流はありませんでしたが、国家社会主義と第二次世界大戦が彼らの人生に大きな足跡を残したという点で共通しています。彼らは戦後、芸術と政治における激動とイデオロギー的な陣営形成の中で、自分の道を見つけなければならなかったのです。組曲やソナタというジャンル名からも明らかなように、3つの作品はいずれも過去の伝統とのつながりを求めていますが、現代的なイディオムで個人的な主張をしようとする努力も見て取ることができます。アマリリスSQの創設者であるグスタフ・フリーリングハウスと、エストニア出身のピアニスト、ヤーン・オッツは2022年にクルト・アルブレヒトの作品集(KKE-001)をリリースしています。

PASCHENrecords
PR-220080(1CD)
コルネットとオルガンのためのフランス作品集
オーギュスタン・サヴァール:コンクール用小品
サン=サーンス:幻想曲 変ホ長調(アンリ・ビュッセル編)
ジャン・ペネカン:演奏会用小品
ヴィドール:オルガン交響曲第4番よりスケルツォ
アンドレ・シャイユー:コンクール用小品
テオ・シャルリエ:コンクール用独奏曲
ロベール・クレリス:村の結婚式
デュリュフレ:スケルツォ Op.2
ジャック・バラ:アンダンテとスケルツォ
アンリ・ビュッセル:アンダンテとスケルツォ Op.44
ロパルツ:アンダンテとアレグロ
ダニエル・ライヒェルト(コルネット)、
ジモン・ライヒェルト(Org)

録音:2021年7月、グローナウ福音主義市教会(ドイツ)
「トランペットとオルガン」ではなく「コルネットとオルガン」のための作品集!本作でライヒェルト兄弟が焦点を当てたのは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、パリ音楽院のコンクール用に作曲された作品です。これらの作品はトランペットではなく、フランスのコルネット(Cornet a pistons)のために作曲されています。ダニエル・ライヒェルトはフランスのベッソン社が製作した19世紀のオリジナルコルネットを使用しており、その音色はヴィルヘルム・ザウアーの工房によって建造された1904年製のオルガン(ザウアーはシンフォニックオルガンの名匠カヴァイエ=コルの弟子のひとり)のサウンドと見事にマッチしています。

AUSTRIAN GRAMMOPHONE
AG-0028(1CD)
ルクー、フランク、デュプレ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
ルクー:ヴァイオリン・ソナタ ト長調
フランク:メランコリー
マルセル・デュプレ:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.5*
ミハウ・ブチコフスキ(Vn)、
アンドルー・ライト(P)

録音:2022年7月11日-15日、ステッペンウルフ・スタジオ(オランダ)
*世界初録音
多方面で活躍を見せる今注目のヴァイオリニスト、ミハウ・ブチコフスキの魅力が詰まった、19世紀末〜20世紀初頭のフランスを象徴するヴァイオリンとピアノのための3つの作品集。美しいメロディとノスタルジックな性格を持つセザール・フランクの短い作品「メランコリー」を軸に、フランク最後の弟子として将来を嘱望されていながらも24歳の若さで夭折した作曲家、ギヨーム・ルクーのソナタ、フランクの弟子であるルイ・ヴィエルヌに師事したマルセル・デュプレのソナタという、フランクの遺伝子を継いだ3世代にわたる作品で構成したプログラムになっています。デュプレのソナタはこれが世界初録音です。
グダニスク・スタニスワフ・モニューシュコ音楽アカデミーでヴァイオリンを学んだブチコフスキは、ベルギー政府およびポーランド文化・国家遺産省から名誉ある奨学金を授与されており、ヨーロッパやオーストラリア、アフリカなどで演奏活動を行っています。バッハから現代音楽まで幅広いレパートリーを弾きこなしますが、中でも室内楽は彼のキャリアにおいて特別な位置を占めています。

Chandos
CHAN-20265(1CD)
シャドウ・ダンス〜イギリスのフルート作品集
ボーウェン:小組曲、ソナタ Op.120
ヴォーン・ウィリアムズ:バレエ組曲
バークリー:ナチネ Op.13
ウィリアム・オルウィン:ソナタ
バックス:4つの小品
ハワード・ファーガソン:3つのスケッチ
アダム・ウォーカー(Fl)、
ヒュー・ワトキンス(P)

録音:2022年7月、ワイアストン・コンサートホール(イギリス)
元ロンドン響首席フルーティスト、アダム・ウォーカーがピアニストのヒュー・ワトキンスとともにイギリスの作曲家の音楽を探求する、多彩で魅力に満ちた1枚!
アダム・ウォーカーは2009年に英国王立音楽アカデミーを優秀な成績で卒業してすぐに21歳でLSOの首席フルート奏者に任命され、その後MIDEMクラシックの優秀ヤング・アーティスト賞、ボルレッティ=ブイトーニ財団賞、ロイヤル・フィルハーモニック・ソサエティ・ヤング・アーティスト賞(ノミネート)などを受賞。英国王立音楽カレッジの客員教授も務め、フランスのバロックから現代の新作委嘱作まで、幅広いフルートのレパートリーを追求し、オーケストラとの共演、ソロ・リサイタル、室内楽などの旺盛な演奏活動を続けています。
ヴォーン・ウィリアムズの「バレエ組曲」は、フランスのフルートの名手ルイ・フルーリー(ドビュッシーの「シランクス」の初演者)からの委嘱作で、18世紀のフランス舞曲の形式が用いられた新古典主義的な作品。バックスの「4つの小品」は、ディアギレフのバレエ・リュスのために構想され、実現しなかったバレエから音楽を救い出したものです。レノックス・バークリー(の「ソナチネ」は、もともとリコーダーのために書かれた作品ですが、ジェームズ・ゴールウェイがこの曲を演奏したことで、フルートのレパートリーとして定着しました。ハワード・ファーガソンの「3つのスケッチ」は、20年以上にわたって断続的に作曲されたもので、第3曲にはヒンドゥーの旋律が用いられています。ヨーク・ボーウェンとウィリアム・オルウィンのソナタが、この変化に富んだ魅力的なプログラムをまとめあげています。

CAvi music
85-53526(1CD)
ラヴェル〜失われた舞曲を求めて
ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調 M67
亡き王女のためのパヴァーヌ(リノス・ピアノ三重奏団編)
クープランの墓(リノス・ピアノ三重奏団編)
リノス・ピアノ三重奏団

録音:2022年9月
3人で5つの国籍を含む多様なバックボーンのメンバーによって2007年に結成されたリノス・ピアノ三重奏団は、2015年のメルボルン国際室内楽コンクールで最優秀賞と聴衆賞に輝きました。
このアルバムでは、ラヴェルの作品を取り上げ、「亡き王女のためのパヴァーヌ」と「クープランの墓」は、リノス・ピアノ三重奏団自身の手によって編曲され、ピアノ三重奏版になっています。ピアノ三重奏版に編曲したことにより、ラヴェルが第一次世界大戦で亡くなった友人たちに捧げた「クープランの墓」で描かれている舞曲はより明確に表現されています。また「亡き王女のためのパヴァーヌ」も新たな発見を生み出してくれることでしょう。このアルバムでラヴェルの名曲を今一度新しい視点から楽しむことが出来ます。
CAvi music
85-53512(1CD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集 Vol.1
ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.12-2
ヴァイオリン・ソナタ第4番イ短調 Op.24
ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 Op.47「クロイツェル」
アンティエ・ヴァイトハース(Vn)、
デーネシュ・ヴァーリョン(P)

録音:2021年9月、ドイチェランドフンク・カンマ―ムジークザール(ケルン、ドイツ)
ソリストや室内楽の分野でも活躍しているドイツのヴァイオリン奏者、アンティエ・ヴァイトハースによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集録音がいよいよスタート!ヴァイトハースは、クライスラー国際コンクール、バッハ国際コンクール、そしてヨーゼフ・ヨアヒム・ハノーファー国際コンクールで優勝後、ソリストとしてヨーロッパを中心に活動し、またアルカント四重奏団を結成し室内楽の分野でも数々のアーティストと共演してきました。これまでにもC'Aviレーベルから多数のCDをリリースし好評価を得ています。また、2022年には来日公演も行っており、ソリストと室内楽で日本の聴衆を魅了しました。 今回のヴァイオリン・ソナタ全集は、時系列に収録していくのではなく、作品のコントラストを重視しており、このアルバムではイ長調とイ短調の作品が選ばれています。イ調という共通点持った三作品をぜひ聴き比べてお楽しみください。

Etcetra
KTC-1767(1CD)
ル・ヌーヴォー・サロン〜シューベルト、ラヴェル、ドビュッシー、プロコフィエフ:フルート作品集
シューベルト:しぼめる花の主題による序奏と変奏曲(新ヴァージョン)
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ第1番(フルート版)
ドビュッシー:シランクス
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ長調(フルート、ヴァイオリン、ピアノによる三重奏版)
サラ・ウアクラ(Fl)、
マールテン・デン・ヘングスト(P)、
フロール・ル・クルト(Vn)、
イヴァナ・アルコヴィチ(P)、
マイケル・ベネット(T)
焼きたてのマドレーヌの香り、ベルベットの肌触り、コンサート開演前のひそやかな会話の声… 人々はそういった何気ない感覚によって強い記憶やノスタルジックな情景を呼び起こし、不思議な方法で過去に戻ることができます。パリに生まれ現在はオランダで活動するフルート奏者のサラ・ウアクラは、マルセル・プルーストの小説「失われた時を求めて」を通して、母国フランスと再びつながる方法を見出しました。この小説のテーマである、思い出そうとする意図がないにもかかわらずふと想起される“不随意記憶”と、“ベル・エポック”時代のパリのサロンの描写に触発され、彼女はこれまでのキャリアで演奏してきた音楽を振り返り、自身の記憶を再確認する旅をはじめ、これをデビュー・アルバムとして制作することにしました。「しぼめる花の主題による序奏と変奏曲」ではフルートとピアノにテノールを加えた新しいアレンジで、「シランクス」ではフルートの演奏とガブリエル・ムーレの詩の朗読の両方をウアクラが録音。プロコフィエフの「ヴァイオリン・ソナタ」でもフルートを加えた興味深い三重奏版を聴くことができます。

Onyx
ONYX-4234(1CD)
神話〜シマノフスキ&ヘンデル
シマノフスキ:神話 Op.30
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 HWV371
ニュートン・ハワード:133…At Least
チャイコフスキー(クライスラー編):無言歌
スーク:ブルレスカ Op.17-4
フォン・パラディス:シシリエンヌ
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行(歌劇 「サルタン皇帝」より)
ポンセ(ハイフェッツ編):エストレリータ
グレインジャー:岸辺のモリー
ジェームズ・エーネス(Vn)
アンドルー・アームストロング(P)
驚異的な超絶技巧と澄み渡る抒情性で世界に名を馳せ、2019年の第61回グラミー賞ではアーロン・ジェイ・カーニスのヴァイオリン協奏曲(PONYX--4189/ONYX--4189)で見事「最優秀器楽賞」を受賞、2021年にはグラモフォン賞の「アーティスト・オヴ・ジ・イヤー」に輝いたカナダのヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、ジェームズ・エーネス。イギリスの「グラモフォン賞」や"カナダのグラミー賞"と呼ばれる「ジュノー賞」にノミネートしてきたベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集を始めとする多くのアルバムで共演してきた盟友アンドルー・アームストロングとの新録音。
ギリシャ神話を題材に1915年に作曲されたシマノフスキの傑作「神話」を中心に、かつては定番のヴァイオリン・レパートリーであったが現在はほとんど演奏されていないヘンデルのニ長調ソナタ、そして麗しい抒情性が溢れるチャイコフスキーの「無言歌」やポンセの「エストレリータ」、華麗な技巧が迸る「熊蜂の飛行」、ヴァイオリンが軽やかに舞う「岸辺のモリー」など、きらびやかな小品やアンコール・ピースを組み合わせた、至福のリサイタル・プログラムです。
現代を代表するハリウッド・コンポーザーの一人ジェームズ・ニュートン・ハワードは、エーネスのためにヴァイオリン協奏曲(グラミー賞受賞盤〔PONYX--4189/ONYX--4189〕に収録)やエーネスが芸術監督を務めるシアトル室内楽協会のために「they have just arrived at this new level」を作曲しており、今回収録された「133…At Least」は、ヒラリー・ハーンのために作曲されたまばゆいミニチュア・ピースです。

Da Vinci Classics
C-00691(1CD)
カステルヌオーヴォ=テデスコ:室内楽作品集
弦楽四重奏曲第3番ヘ長調 「カーザ・アル・ドーノ」 Op.203
弦楽三重奏曲 Op.147
ギター五重奏曲 Op.143
アンサンブル・マーク・ロスコ、
サンドロ・ブランカッチョ(G)

録音:2022年3月、チーゴレ(イタリア)
20世紀イタリアの最も興味深い作曲家の一人、マリオ・カステルヌオーヴォ・テデスコの重要な室内楽作品を集めた1枚。緻密な書法と輝かしいフィナーレが特徴の弦楽三重奏曲、ギターと弦楽四重奏のための新しい音楽を熱望していたアンドレス・セゴビアのために書かれたギター五重奏曲、、多くの芸術家や知識人を迎えた美術史家バーナード・ベレンソンの思い出に捧げられた弦楽四重奏曲第3番が収録されています。
Da Vinci Classics
C-00699(1CD)
エターナル・ビューティ
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第6番ヘ短調 Op.80MWV R37
ウェーベルン:緩徐楽章 WoO6
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
エオスQ

録音:2022年
2016年にローマで結成されたエオス四重奏団は、すぐにその優れた実力を評価され、デュッセルドルフで行われたアントン・ルビンシテイン国際コンクールで受賞、ヴィンタートゥールで行われたオルフェウス・コンクールでは第1位を獲得するなど国際的なコンクールで活躍しました。その後もエベーヌ四重奏団に師事しつつ、ヨーロッパ各地の音楽祭や演奏会に参加しています。このアルバムでは、「愛」をテーマに、回想、牧歌、苦悩といったそれぞれの作品の特徴を見事に表現しています。

Indesens Calliope Records
IC-010(1CD)
ヴァレンティン・ビビク(1940-2003):ヴァイオリン・ソナタ全集
ヴァイオリン・ソナタ第3番Op.124(1998)
ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.24/71(1975,1988)
ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.111(1995)
アナベル・ベルトメ=レイノルズ(Vn)、
ルカ・オクロス(P)

録音:2022年9月21日-24日、Ferme de Villefavard(フランス)
IndesensとCalliopeがリニューアルし再出発したフランスのレーベル、Indesens Calliope Records(アンデサンス・カリオペ・レコーズ)。ロンドンの王立音楽アカデミーで学んだヴァイオリニスト、アナベル・ベルトメ=レイノルズが取り上げるのは20世紀ウクライナの作曲家、ヴァレンティン・ビビクのヴァイオリン・ソナタ集。
ビビクはウクライナ国立コトリャレフスキー記念ハルキウ芸術大学を卒業し、同大学の教壇にも立った作曲家。1968年からソビエト連邦作曲家同盟のメンバーとなり、1989年からはウクライナ作曲家同盟のハルキウ組織でチェアマンを務めました。ウクライナの歴史的大飢饉「ホロドモール」の犠牲者に捧げた交響曲や、オペラ、室内楽など多彩な作品を遺しましたが、まだ十分な演奏機会には恵まれているとは言えません。ベルトメ=レイノルズはこうした世に忘れ去られてしまった、もしくはまだ発見されていない宝石のようなレパートリーを発掘する活動に専念しており、今回もウクライナの美しい景観を映し出したようなビビクの珍しい作品を耳にする機会を与えてくれたのは嬉しい限りです。
Indesens Calliope Records
IC-003(1CD)
ラヴ〜チェロと弦楽のための作品集
ドヴォルザーク:森の静けさ
 ロンド Op.94
チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ Op.11、
 奇想的小品 Op.62
イヴァン・イェヴティチ(b.1947):恋人の夢
クセニア・ヤンコヴィチ(Vc)、
カメラータ・ノヴィ・サド

録音:2022年4月11日-13日、シティ・ホール(ノヴィ・サド、セルビア)
1981年にフィレンツェで開催されたガスパル・カサド国際コンクール優勝の実績を持ち、ソリストとしてだけでなく、ドイツのデトモルト音楽大学の教授、ジャコメッティ、トンプソンとのアンサンブル、ハムレット・ピアノ・トリオのメンバーとしても活躍するセルビア出身のロシア系チェリスト、クセーニャ・ヤンコヴィチ。ムスティスラフ・ロストロポーヴィチに師事した後、ピエール・フルニエ、アンドレ・ナヴァラの下で研鑽を積んだ経歴を持っています。
これまでにもCalliopeレーベルから、チェロの珍しい編曲版や知られざる名曲をリリースしてきたヤンコヴィチの「愛」をテーマにしたアルバム。セルビアの弦楽オーケストラ、カメラータ・ノヴィ・サドと共に情熱的に歌い上げています。

OEHMS
OC-497(1CD)
NX-B03
チェロとデュプレクス・ピアノによるソナタ集
エマヌエル・モール(1863-1931):チェロ・ソナタ ハ短調 Op.22
エルネー・ドホナーニ:チェロ・ソナタ 変ロ短調 Op. 8
R・シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6
ダーヴィト・シュトロンベルク(Vc)
フローリアン・ウーリヒ(デュプレクス・ピアノ)

録音:2021年10月9、20日、2022年1月15-16日
ピアノ・ファン注目、 デュプレクス・カプラー・グランド・ピアノによる世界初録音。 2段鍵盤を持つ珍しいピアノを用いたアルバムの登場です。ハンガリーの作曲家でピアニストのエマヌエル・モール(1863-1931)が発明したこのデュプレクス・ カプラー・グランド・ピアノ(以下デュプレクス・ピアノ)は2段式の鍵盤を持ち、上鍵盤は下鍵盤より1オクターヴ高く調律されています。片手で2オクターヴをカ バーできるとともに、その構造から生まれる独自の音色が得られます。このピアノに触れたヴィルヘルム・バックハウスは「ピアノの歴史における最大の偉業」と称 え、ブルーノ・ワルターも「この技術革新が素晴らしい作品を生むだろう」と予言しました。1921年に第1号が商品化されると、スタインウェイ、ベーゼンドル ファー、ベヒシュタイン、プレイエルらの大手ピアノ・メーカーも続々と追随しましたが、普及することなく、いつしか忘れられました。 チェリストのダーヴィト・シュトロンベルクは、2台のチェロの為のレパートリーを探求していた2017年にエマヌエル・モールを知り、彼のチェロ作品をOehmsに 録音し(OC1704)、その過程でモールの生涯とデュプレクス・ピアノに興味を惹かれて探究を続けました。2021年、遂に状態の良いデュプレックス・ピアノを 見つけ、レストアを経てこの録音を敢行。冒頭に置かれたのは楽器の生みの親であるモールの作品。続くエルネー・ドホナーニは、この楽器を使ったコンチェル トで指揮をしている写真があることから選択。そしてR・シュトラウスのチェロ・ソナタは、その疾風怒濤の音響世界がこの楽器に相応しいと考えて加え ました。 当時のモールは人気作曲家で、彼の作品はニキシュ指揮のベルリン・フィル、メンゲルベルク指揮のコンセルトヘボウ管、コルトー、クライスラー、イザイらが演 奏し、カザルスは「真の天才」と称えました。しかし1918年を最後に作曲の筆を置き、デュプレクス・ピアノの開発に邁進しました。当CDではシュトロンベルク がモールの生涯とこの楽器をめぐって充実したライナーノーツを執筆しています(英語とドイツ語)。ピアノの歴史に関心を持つファンには手に取って頂きたい1 枚です。

ARCANA
A-543(1CD)
技巧と装飾 〜C.P.E.バッハとJ.C.バッハによるヴィオラ・ダ・ガンバと鍵盤の為のソナタ
C.P.E.バッハ
1-3. ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為のソナタ ハ長調 Wq136/H558(1745)
ヨハン・クリスティアン・バッハ:4-5. 鍵盤とヴィオラ・ダ・ガンバの為のソナタ ト長調 Warb B4b(1770頃)
C.P.E.バッハ
6-8. ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為のソナタ ニ長調 Wq137/H559(1746)
J.C.バッハ
9-10. 鍵盤とヴィオラ・ダ・ガンバの為のソナタ ヘ長調 Warb B6b(1770頃)
 C.P.E.バッハ
11-13. ヴィオラ・ダ・ガンバと鍵盤の為のソナタ ト短調 Wq88/H510(1759)
J.C.バッハ
14-15.ヴィオラ・ダ・ガンバを伴う鍵盤の為のソナタ変ロ長調 Warb B2b(1770頃)
J.C.バッハ
16-17. ピアノの為のソナタ へ長調、ヴィオラ・ダ・ガンバ助奏付き Warb B15b(1770頃)
グイード・バレストラッチ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 使用楽器1:パリのギヨーム・バルべ(18世紀に活躍)の7弦モデルに基づくスー(フランス南西部
ローヌ地方)のシャルル・リシェ2015年製作の再現楽器[1-3、6-8、11-13]
 使用楽器2:ハンブルクのヨアヒム・ティールケ1696年製作の7弦モデルに基づくミラノのピエール・
ボール2006年製作の再現楽器[4-5、9-10、14-15、16-17]
パオロ・コルシ(スクエアピアノ、チェンバロ)
 使用楽器1〔スクエアピアノ〕:ロンドンのジョン・ブロードウッド1786年製作のオリジナル楽器[4-
5、9-10]
 使用楽器2〔スクエアピアノ〕:イタリア北部の逸名製作家による1795年頃製作のオリジナル楽器
[1-3、11-13、16-17]
 使用楽器3〔チェンバロ〕:パリのパスカル・タスカン1769年製作モデルによるダンズ・テュー(英国
中南部オックスフォードシャー州)のデイヴィッド・ルビオ1971年製作の再現楽器[6-8、14-15]
ステファニー・ウイヨン(ヴィオラ・ダ・ガンバ〔通奏低音〕)
 使用楽器:ハンブルクのヨアヒム・ティールケ1696年製作の7弦モデルに基づくミラノのピエール・
ボール2006年製作の再現楽器 [1-3、6-8]

録音:2022年7月11-14日 聖ペトロ教会、ヴァブル(フランス中南部オーヴェルニュ地方)
カフェ・ツィマーマンやレ・バッス・レユニなどフランス最前線の古楽器グループとの共演でも知られる一方、ソリストとして抜群の技量と深い音楽 史的洞察に満ちた解釈を聴かせるイタリアのヴィオラ・ダ・ガンバ奏者グイード・バレストラッチ。近年では共鳴弦を多く備えた弦楽器バリトンを 用いてのハイドン作品集、作曲家が指定した珍しい楽器アルペジョーネによるシューベルトのソナタ録音など古典派以降の作品の録音でも 注目されましたが、今回は18世紀半ばに活躍した大バッハの息子たちでも特に重要な二人に光を当てます。次男カール・フィリップ・エマヌエ ル・バッハが長く仕えたフリードリヒ大王の宮廷と、末男ヨハン・クリスティアン・バッハの活躍の場となったロンドンは、どちらも18世紀には例外的 にガンバの名手がいたことと、最新発明のピアノを含む鍵盤楽器に高い関心を寄せる音楽愛好家がいたことで共通しており、両作曲家とも これら二つの楽器を使った二重奏ソナタを残している点は見逃せません。忘れられつつあったガンバと最新のピアノを前に、多感主義の旗手 エマヌエルとギャラント様式の立役者クリスティアンが紡いだ音世界の奥深さを隈なく引き出す克明な解釈の意義をさらに高めているのが、入 念に選ばれた楽器の組み合わせ。鍵盤はグランドピアノ型よりも先に定着したスクエアピアノと古典派時代に製作されたモデルのチェンバロを 使用し、特にチェンバロにも通じるクリスピーな美音を聴かせる1786年製ブロードウッドのオリジナル楽器による録音例は稀少。モーツァルト の登場を準備した世代がいかに貴重で魅力あふれる音世界を味わっていたか、改めて深く実感できる一枚です。

Dynamic
CDS-7963(1CD)
NX-B03
パガニーニ:弦楽とギターの為の四重奏曲集 第5番、第4番、第10番 パガニーニ・アンサンブル・ウィーン【マリオ・ホッセン(Vn1)、マルタ・ポトゥルスカ(Va)、リリアナ・ケハヨヴァ(Vc)、アレクサンダー・スヴェーテ(G)】

録音:2021年1月7日、2021年9月5日
パガニーニのギター四重奏曲全集シリーズの第3集。ヴァイオリンの超絶技巧の持ち主として知られたパガニーニ。 実はギターの演奏でも秀でており、一時期はギターの為の作品も多く書いていました。彼のギター四重奏曲は 15曲あり、どの曲もロマンティックな楽想と抒情性を備えています。第3集には1816年から1817年に作曲された 第4番、第5番と、彼の友人ルイジ・ジェルミから多くの助言を受けたという第10番の3曲を収録。作品中でのギ ターはソロを取ったり伴奏に回ったりと、ヴァイオリンにも負けないほどの存在感を放ちます。 作曲家の名を冠した"パガニーニ・アンサンブル・ウィーン"はパガニーニの研究家として知られる名手マリオ・ホッセン が設立したウィーンを拠点に活躍するアンサンブルです。

CD ACCORD
ACD-317(1CD)
NX-C03
エウゲニウシュ・クナピク(1951-):弦楽四重奏曲第1番、第2番、三重奏曲
弦楽四重奏曲第1番(1980)
三重奏曲 - ヴァイオリン、クラリネットとピアノのために(2003)…世界初録音
弦楽四重奏曲第2番(2019)…世界初録音
シレジアSQ【シモン・クシェショヴィエツ(Vn1)、アルカディウシュ・クビツァ(Vn2)、ウカシュ・スィルニツキ(Va)、ピオトル・ヤノシク(Vc)】
ピオトル・ラト(Cl)
ピオトル・サワイチク(P)】

録音:2022年6月、10月
2021年に生誕70周年を迎えた現代ポーランドの作曲家エウゲニウシュ・クナピクの作品集。ピアニストとして活躍 するかたわら、ポーランドではヘンリク・ミコワイ・グレツキに、パリでオリヴィエ・メシアンに作曲を学び、1970年代半 ばにはポーランドの若い作曲家グループ「Stalowa Wola」の主要メンバーとして活躍。1950年代から60年代に 流行した前衛的な作風を採り入れながらも、マーラーを筆頭にした後期ロマン派のイディオムを用いた作品も数多 く発表しています。 アルバムに収録されているのは、彼の全室内楽作品のなかでも最も重要な作品。弦楽四重奏曲第1番と第2番 の間には40年間の隔たりがあり、これは彼の熟考の為の必要な時間であったと言えるでしょう。作曲スタイルの 変遷が見てとれます。 演奏はヴァインベルクの四重奏曲でおなじみ、シレジアSQ。三重奏曲では彼らと共演の多いクラリネッ ト奏者ラトとピアニスト、サワイチクが演奏に加わり、親密なハーモニーを聴かせます。

Channel Classics
CCSSA-41523(1SACD)
NX-C03

NYCX-10395(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
C.P.E.バッハ: ヴァイオリンと鍵盤楽器の為のソナタ集
ソナタ ト短調 H.542.2〜チェンバロとヴァイオリン
ソナタ ハ短調 Wq.78〜フォルテピアノとヴァイオリン
アリオーソ イ長調 Wq.79〜フォルテピアノとヴァイオリン
ソナタ ロ短調 Wq.76〜フォルテピアノとヴァイオリン
ソナタ ニ長調 Wq.71〜チェンバロとヴァイオリン
レイチェル・ポッジャー(Vn/ジェノヴァのペザリニウス1739年製作楽器)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ/ウィーンのアントン・ヴァルター1805年頃製作楽器に基づくポール・マクナルティ2008年製作再現楽器)
(チェンバロ/パリのパスカル・タスカン1769年製作楽器に基づくキース・ヒル2010年製作再現楽器)

録音:2022年5月 セント・ジョンズ教会、アッパー・ノーウッド、ロンドン
※ 国内仕様盤日本語解説…澤谷夏樹
コンサートでは度々共演しているレイチェル・ポッジャーとクリスティアン・ベザイデンホウトの共演による初めてのCDは、カール・フィリップ・エマヌエ ル・バッハの作品集。冒頭のト短調のソナタはまだ十代の頃に書かれ、父バッハのフルート・ソナタBWV 1020によるも のですが、そもそもエマヌエルの作品、あるいは父との習作なのではないかという可能性が濃厚なもの。この作品と、やはり十代に書かれた Wq.71ではベザイデンホウトはチェンバロを演奏しており、フォルテピアノとは大きく違うその表現力に強いこだわりを持つ彼ならではのパフォー マンスで、ポッジャーのヴァイオリンと共に活き活きとした音楽を作り上げます。作曲家円熟期に書かれたほかの3曲では、ヴァイオリンとフォルテ ピアノが共によく歌い、たっぷりと情感豊かな表現で多感様式と呼ばれる作品の特性を十二分に引き出しながらも、すっきりとした後味を残 すバランス感覚が素晴らしい出来栄えとなっています。

MClassics
MYCL-00022(1CD)
税込定価
Bridges
挾間美帆:トロンボーン・ソナタ 第1番
アドラー:トゥー・サイズ・オブ・ア・コイン
ガーシュウィン(ザウアー編):3つの前奏曲
挾間美帆:パガニーニの主題による変奏曲
アドラー:日本の子守歌による変奏曲
菅野よう子:花は咲く
玉木優(Tb)、秋元孝介(P)

録音:2022年11月1-2日 神奈川県、相模湖交流センターラックスマンホール
これまで多くの国内外のコンクールの優勝歴を持ち、ミシシッピSO (アメリカ)、南デンマークPO(デンマーク)、東 京佼成ウインドオーケストラの首席奏者などとして活躍、現在はソリストと して世界を舞台に活動するトロンボーン奏者、玉木優の今を知る最新ア ルバムです。まさに世界トップ水準のクオリティの高い技術と音楽性が詰 まった渾身の演奏です。収録曲も注目で、世界的な作曲家であるサミュ エル・アドラーと挾間美帆が玉木の為に書いた初録音4作品が並びます。 ボーダーレスに活動する玉木ならではの自由闊達な音楽。文化や人種を 超えた音楽の調和へ、豊かなトロンボーンの響きが導いていきます。また、 ピアノには葵トリオにて活躍する秋元孝介。美しいタッチと豊かなサウンドで 色彩感を加えます。世界水準のトロンボーンと音楽、ぜひお聴き下さい。

Cypres
CYP-1684(1CD)
NX-B10
ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10
ジュディト・アドラー・デ・オリヴェイラ(1989-):装飾写本 - 弦楽四重奏の為の組曲
アクタマルSQ

録音:2022年6月26-28日 アルソニック、モンス、ベルギー
ブリュッセル王立音楽院のアルメニアにルーツを持つ女性奏者たちにより、2014年に結成されたアクタマ ルSQ。現在まで何度かのメンバー交代を行っていますが、アルメニアに根ざした東西文明の 架け橋ともいえる活動で、多くの作曲家にも支持されています。クラシカルな作品の中でもドビュッシーの 弦楽四重奏は、フランスで学んだ彼女たちにとって自家薬籠中のもの。作品の色彩感を個性的な表現 で聴かせます。フランス系ポルトガル人で現在はベルギーを中心に活動する作曲家ジュディト・アドラー・ デ・オリヴェイラが、アルメニアの古い旋律を元に編んだ「装飾写本」はオリエンタルな要素がたいへん魅力 的で、アルフレッド・リードの吹奏楽作品「アルメニアン・ダンス」にも引用されたコミタスの「小さなウズラ(ヤ マウズラ)」の旋律も登場します。

MIRARE
MIR-646(1CD)
スーク&ドヴォルザーク
スーク:ピアノ三重奏曲 ハ短調 op.2、
 エレジーop.23
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 第3番ヘ短調 op.65
トリオ・カレニーヌ【シャルロッテ・ジュイヤール(Vn)、ルイ・ロッド(Vc)、パロマ・クイデール(P)】

録音:2022年
2009年結成のトリオ、トリオ・カレニーヌによるスーク&ドヴォルザーク。そのグループの名はトルストイの小説「アンナ・カレーニナ」に由来し、ロシアや東欧も のに特に強い関心がある彼ら。「ドゥムキー」(録音:2019年、MIR 472)が高い評価を得ましたが、今回はドヴォルザークとスークという組み合わせの新譜で す。ドヴォルザークの名曲第3番を中心に、ドヴォルザークの助言を受けながら仕上げられたスークの初期のピアノ三重奏曲 ハ短調、および、チェコの詩人ゼイエ ルに捧げられたエレジーというプログラム。演奏も彼らのドヴォルザーク愛と深い理解に裏打ちされた、非常に力の入ったものとなっています。ヴァイオリンのシャ ルロッテ・ジュイヤールは2021年からトリオのメンバーとして活動しています。
トリオ・カレニーヌはパリ国立音楽院でイザイSQに師事し、プレスラー、バイエルレらのマスタークラスを受講。第5回ハイドン室内楽コンクールで特別 賞/プロ・ムジチス協会賞を受賞。2013年、ミュンヘン国際コンクールで最高位(第2位)に輝きました。  (Ki)

Hanssler
HC-22015(1CD)
ヨゼフ・シェルプ(1894-1977):ピアノ三重奏曲第2番
ホルン,ヴァイオリン,チェロとピアノのための四重奏曲
ピアノ五重奏曲
ダニエ ル・ゲーテ(Vn )、ザミュエル・ルツカー(Vc)、オリヴァー・トリンドル(P)
(2)ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(Hrn)
(3)ニーナ・カーモン(Vn)、ハリオルフ・シュリヒティヒ(Va)

録音:2021年12月17-19日/クプフェルハウス、プラネグ(ミュンヘン)
カールスルーエを中心に活躍したピアニスト、作曲家ヨゼフ・シェルプ(1894-1977)の世界初録音となる室内楽3篇。レ・ヴァン・フランセのメンバーでも 知られるホルン奏者ラドヴァン・ヴラトコヴィチをはじめ実力派の演奏家による注目の録音です。
1942年、カールスルーエの空襲・爆撃の影響で、自身の初期作品のほとんどを失うも、戦後、印象派、表現主義、無調、十二音技法など様々な作風に挑戦し 150ほどの作品を残したシェルプ。モチーフやテーマをポリフォニックに作曲することを得意としたシェルプの室内楽の豊かな響きをご堪能ください。
Hanssler
HC-22076(2CD)
ヨハンナ・ゼンフター(1879-1961):ヴィオラとピアノのための作品全集
ヴィオラ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.101
ヴィオラ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.41
ヴィオラとピアノのための二重奏曲 Op.127
ヴィオラとピアノのための変奏曲 Op.94
ヴィオラとピアノのための5つの小品 Op.76
ローラント・グラッスル(Va)、
オリヴァー・トリンドル(P)

録音:2022年2月8-10日、2022年5月18-20日/SWRスタジオ、カイザースラウテルン
マンデルリング四重奏団のヴィオラ奏者として、また近年ソロとしても活動しているローラント・グラッスルが、女性作曲家ヨハンナ・ゼンフター(1879-1961) のヴィオラとピアノのための作品全曲を録音しました。
上流階級の家庭に生まれたゼンフターはマインツに程近いオッペンハイム生まれ。ピアノ、ヴァイオリン、作曲を学びライプツィヒではレーガーの薫陶を受けました。 病弱だったゼンフターは故郷を拠点に活躍。しかし地元にバッハ合唱団を創設するなど、音楽家として精力的に活躍しました。重厚で入り組んだテクスチュア、半音 階技法や自由な和声法を特徴とする師レーガーの影響を色濃く示したヴィオラのピアノのための作品は、ゼンフターの中期、後期の特徴をあらわしております。
グラッスルは権威あるライオネル・ターティス国際ヴィオラ・コンクールの優勝をはじめ、数々の国際コンクールの受賞歴を誇る逸材。グラッスルが奏でる音色の 美しさには定評があり、独auditeレーベルからレーガー、ブッシュ、ヴァインライヒによる無伴奏ヴィオラのための組曲集(AU-97721)の録音も高い評価を得 ております。
Hanssler
HC-22014(2CD)
ハインリヒ・ホーフマン(1842-1902):ピアノを伴う室内楽曲全集
(1)ピアノ五重奏曲 ニ短調 Op.50(1880)
(2)ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調 Op.67(1883)
(3)チェロとピアノためのロマンス Op.48(1880)
(4)ピアノ三重奏曲 イ長調 Op.18(1874)
(5)ヴァイオリンとピアノのためのアダージョ Op.31a(1877)
(6)ヴァイオリンとピアノのための「3つの草原の絵」Op.39(1879)
(7)チェロとピアノのためのセレナード Op.63(1882)
(8)クラリネットとピアノのためのアンダンテ Op.98(1899)
オリヴァー・トリンドル(P)
(1)(2)(4)(5)(6)ニーナ・カモン(Vn)、(1)ステファン・フェーラント(Va)、
(1)(3)(7)ウェン=シン・ヤン(Vc)、
(8)ゲオルク・アルツベルガー(Cl)

録音:2022年2月22-25日、2022年3月23日/ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン
知られざる室内楽作品の録音に積極的なピアニスト、オリヴァー・トリンドルが、19世紀後半に活躍した作曲家ハインリヒ・ホーフマン(1842-1902)のピア ノを伴う室内楽曲全曲を録音しました。
ベルリン生まれのホーフマンはジークフリート・デーン、リヒャルト・ヴュエルストらに学び、ピアニスト、作曲家として活躍。1869年にベルリンで上演された喜 歌劇「カルトゥッシュ」で大成功をおさめ、その後歌劇「アルミン」でドイツ中に知れ渡りました。自然な簡潔さと古典的な明快さがホーフマンの作品の特徴で、ピ アノ三重奏曲やヴァイオリン・ソナタなど豊かな旋律が魅力の名作を残しております。
Hanssler
HC-22040(1CD)
「世界と夢」
(1)ヴォルフ:ゲーテ詩集より「竪琴弾きの歌I」
(2)ヴォルフ:ゲーテ詩集より「竪琴弾きの歌U」
(3)ヴォルフ:ゲーテ詩集より「竪琴弾きの歌V」
(4)リスト:信頼
(5)リスト:始めから望みもなく
(6)リスト:静かに
(7)リスト:ぼくの歌には毒がある
(8)リスト:祈り
(9)リスト:朝起きると僕は尋ねる
(10)リスト:昼間のざわめきは鎮まり
(11)ウルマン:人間とその日 Op.47より第13曲「秋」
(12)ウルマン:2つのトレスタンの歌
(13)マーラー:さすらう若人の歌
コンスタンティン・インゲンパス(Br))
(4)-(12)アルミニオ四重奏団
(1)-(3)(13)カンマーオーケストラ【フランチェスカ・ヴァッカ(フルート、ピッコロ)、ジグモント・カラ(Cl)、トーマス・ヴィピオー ル(P)、セドリック・トラップマン( ハ ルモニウム)、アユミ・オカムラ(シュラグベルク)、ミンニャ・スパジック(Vc)、ニコラウス・フランツ(Cb)】、
ジェルジ・メーサーロシュ(指)

録音:2021年3月29日、2021年5月2日/聖ヤコブ修道院、マリエンミュンスター・コンサート・ホール、マリエンミュンスター、(ドイツ)
期待のバリトン歌手コンスタンティン・インゲンパスのデビュー・アルバムは、ヴォルフ、リスト、ウルマン、マーラーの歌曲を室内楽伴奏版で録音しました。
インゲンパスはドイツ、オスナブリュック生まれ。ピアノとギターを習い、学生時代には合唱団やアンサンブルで歌い、様々なジャンルの音楽活動を続けてきまし た。デトモルト音楽大学ではゲルヒルト・ロンベルガーに師事。学士号を取得した後、カールスルーエ音楽大学でマニュエル・ランゲに師事し、歌曲解釈の修士号を 取得しました。これまでに白井光子、トーマス・クヴァストホフ、吉原輝、ブリギッテ・ファスベンダーから薫陶を得ています。2020年10月にヒューゴ・ヴォルフ・ アカデミーのリート国際コンクールで第1位を受賞しました。
このアルバムでは弦楽四重奏曲や室内オーケストラ版で録音。叙情性に満ちた歌唱が魅力のアルバムに仕上がりました。
Hanssler
HC-22046(1CD)
「ウィーンの変貌」
ベルク:ヴァイオリン協奏曲(ブリリンスキー編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、コントラバス、ピアノ版)
ツェムリンスキー:付随音楽「シンベリン」(ブリリンスキー編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、コントラバス、ピアノ版)
ヴァリー:変容
ベルク:室内協奏曲より第2楽章「アダージョ」(クラリネット、ヴァイオリンとチェロ編)
マクシム・ブリリンスキー(Vn)
シュテファン・ノイバウアー(Cl)
バルトシュ・シコルスキ(Cb)
ヨハネス・ピールト(P)

録音:2021年5月17日アーノルト・シェーンベルク・センター(ウィーン)【無観客ライヴ】
名手マクシム(マキシム)・ブリリンスキー率いるウィーン生まれの4人の演奏家が同郷の3人の作曲家アルバン・ベルク、アレクサンダー・ツェムリンスキー、トー マス・ヴァリー(1981-)の作品を録音。
収録作品はベルクのヴァイオリン協奏曲、室内協奏曲より第2楽章「アダージョ」、ツェムリンスキーの付随音楽「シンベリン」、新作委嘱のヴァリーの「変容」で、 ベルクとツェムリンスキーはブリリンスキー編曲による室内楽版です。
当録音はCOVID-19のため無観客ライヴを収録したもの。ヴァイオリン、ピアノ、クラリネット、コントラバスという非常に珍しい編成で、どの作品も冒頭から聴 き手の好奇心を刺激します。
1985年ウクライナのリヴィフに生まれたブリリンスキーはウィーン音楽院、パリ音楽院で研鑽を積み、2004年に開かれた第2回仙台国際音楽コンクールで第 2位を受賞するなど、世界の名だたるコンクール入賞歴を誇ります。2008年、23歳でウィーン国立歌劇場Oに入団。その後2011年、26歳で名門ウィー ンPOに入団し、現在同団の第1ヴァイオリン首席奏者を務めております。ヘンスラー・レーベルからイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ (HC-20087)をリリースしており圧倒的なテクニックで高く評価されております。 (Ki)
Hanssler
HC-22075(1CD)
ロベルト・カーン(1865-1951):作品集
(1)ピアノ三重奏曲第4番ホ短調 Op.72
(2)セレナード ヘ短調 Op.73より第1楽章「アンダンテ・ソステヌート」
(3)ピアノ五重奏曲 ニ長調
ホーエンシュタウフェン・アンサンブル
【(1)(2)(3)ラヘル・リリング(Vn)、(3)ガブリエル・アドリヤン(Vn)、(3)サラ・リリング(Va)、(1)(2)(3)ダヴィド・アドリヤン(Vc)、(1)(2)アニカ・トロイトラー(P)、(3)パウル・リヴィニウス(P)】

録音:(1)(2)2021年10月、(3)2015年9月/ホーエンシュタウフェン福音教会(ドイツ)
ドイツの作曲家、ピアニストのロベルト・カーン(1865-1951)の室内楽曲集の登場。カーンの作曲の教え子にはなんと指揮者のフェルディナント・ライトナー、 ピアニストのヴィルヘルム・ケンプ、そして作曲家、成田為三もいます!
カーンはメンデルスゾーン、シューマン、ブラームスの作曲スタイルで数多くの作品を残しました。当アルバムにはピアノ三重奏曲第4番、セレナードから第1楽章、 そしてピアノ五重奏曲を収録。ヘルムート・リリングの愛娘ラヘル・リリングを筆頭とするホーエンシュタウフェン・アンサンブルが極上のアンサンブルを聴かせてく れます。 (Ki)
Hanssler
HC-22082(1CD)
ヨハンナ・ミュラー=ヘルマン(1878-1941):作品集
(1)ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.31
(2)ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.5
オリヴァー・トリンドル(P)
ダニエル・ゲーデ(Vn)
(1)ニーナ・カーモン(Vn2)、
(1)ベネディクト・シュナイダー(Va)、
(1)アントアネータ・エマヌイロヴァ(Vc)

録音:(1)2022年8月30&31日、(2)2022年3月17&18日/クラウス・フォン・ビスマルク・ザール、ケルン(ドイツ)
ツェムリンスキーやフランツ・シュミットに師事した女流作曲家ヨハンナ・ミュラー=ヘルマン(1878-1941)の室内楽曲集。非常に美しく純粋な旋律が魅力で その旋律が音楽全体に叙情性を与えています。
19世紀、20世紀の知られざる作品を積極的に取り上げているオリヴァー・トリンドルがダニエル・ゲーテら名手とともに質の高い演奏を披露しております。 (Ki)

Passacaille
PAS-1129(1CD)
ウェーベルン&バッハ:弦楽四重奏とフーガの技法
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスI〜IV「基本フーガ」
ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章 Op.5(1909)
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスV〜VII「ストレッタ・フーガ」
ウェーベルン:弦楽四重奏のための6つのバガテル Op.9(1913)
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスVIII〜XI「2重・3重フーガ」
ウェーベルン:弦楽四重奏曲 Op.28(1937-38)
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスXII, XIII「鏡像フーガ」
バッハ:フーガの技法 BWV1080より コントラプンクトゥスXIV「未完の4重フーガ」
ロドルフォ・リヒター(Vn)
リヒター・アンサンブル
[演奏ピッチ] バッハ A=415Hz ウェーベルン A=432Hz

録音:2019年6月30日-7月3日/フランス、ヴィレノア
バッハは20世紀の作曲家からも偉大な対位法の権威として認識されていました。ウェーベルンも例外ではなく、「バッハにはすべてが含まれている」とさえ 評しています。このふたりの作曲家を並べて、隠れたつながりを浮き彫りにしようという企画。
『フーガの技法』はバッハ対位法芸術の総決算であり、たったひとつの主題を使ってあらゆるフーガの可能性を網羅していく作品。最高度の作曲技術を用い ながらも、人間的な感情を否定することなく精神的な高まりのある音楽を展開。未完となった最終フーガでは大きな抑揚をもった歌と精緻極まりないフーガが結 合され、絶筆箇所の直前にはBACH音列の主題が登場します。
ウェーベルンは寡作ながら、生涯を通して弦楽四重奏のための作品を書きました。伝統的な編成と対位法技術を用いつつ、無調の世界に無駄を削ぎ落した最 低限の音符を並べていく独特のスタイルは、繊細であると同時に力強くもあり、理論のみで語り切れない音楽の在りようはバッハと通じ合うものがあります。最 後の室内楽曲である「弦楽四重奏曲 Op.28」はBACH音列を含む12音技法で書かれた作品。
『フーガの技法』を曲種ごとのセクションに分け、ウェーベルンの作品を年代順に挟み込んでいく構成で、全曲をガット弦で演奏。近い音色で奏でることによ り、ふたりの親近性が如実に表れてきます。バッハも基本的には弦楽四重奏編成で、楽曲の音域に合わせてヴィオラを2本にし、曲によってはヴィオローネやチェ ンバロを追加。
企画のみならず、演奏の素晴らしさが特筆もの。各パートが実に活き活きと歌われています。ここまでバッハとウェーベルンの音楽が力強く迫ってくる演奏は そうありません。もはや時代そのものがステレオ効果で迫ってくるような強烈な存在感を放つアルバムです。CDジャケットに用いられているのはシェーンベルク 画『思考』。 (Ki)

MDG
MDG-90322706
(1SACD)
ベートーヴェン(リース編):弦楽三重奏 作品9/ピアノ三重奏版編曲
ピアノ三重奏曲第1番ト長調
ピアノ三重奏曲第2番ニ長調
ピアノ三重奏曲第3番ハ短調
トリオ・パルナッスス【 ユリア・ガリッチ(Vn)、ミヒャエ ル・グロス(Vc)、ヨハン・ブランシャー ル(P)】

録音:2021年11月26-28日、マリエンミュンスター修道院コンツェルトハウス
ベートーヴェンとこれほど密接な関係にあった人物はいないともいえるフェルディナント・リース(1784〜1838)。ベートーヴェンと同じボンに生まれ、音楽 一家で育ったリース。幼い頃から才能を開花させ、彼の父はすでにウィーンでピアニストとして成功していたベートーヴェンの下へ息子を送ることを決意します。 1801年ウィーンに着いたリースは、ベートーヴェンに師事するだけではなく、彼の秘書や写譜の仕事も務めており、難聴が進行しつつあったベートーヴェンをサ ポートしていました。1805年にはリースが徴兵され5年間のウィーンでの修業は終わりを告げます。しかし健康上の理由で兵役を免除されたリリースはしばらく ボンで過ごすことになり、そこで同郷の出版社ニコラウス・ジムロックにより「2つのピアノ・ソナタ Op.1」を出版、師ベートーヴェンに捧げられました。その後リー スの初期作品の多くはジムロック社によって楽譜が出版されました。 今回トリオ・パルナッススが録音した作品は、まさにこの時期に書かれたもの。その作品は「ベートーヴェンの不吉な "Opus61"」。1806年ジムロック社が誇ら しげにこのように新作の発表を行いました。“著名な作曲家ベートーヴェンの新作ピアノフォルテとヴァイオリン、チェロのための3つの大三 重奏曲 作品61”作品番号61というのは今日我々に知られているニ長調のヴァイオリン協奏曲の番号です。なんとも不可解な発売です。1851年ジムロック社が 発行したカタログには再びこの作品番号で掲載されていますが、後の版では作品番号61には「作品9参照」と記載されていました。そう1806年に発売された のは、リースによるベートーヴェンの弦楽三重奏曲作品9のピアノ三重奏版編曲だったのです。ジムロック社の出版については疑問がありますが、ベートーヴェンの 作曲を間近で見て熟知していたリースならではの技法で編曲されています。 (Ki)
MDG
MDG-30722752(1CD)
ハイドン:弦楽四重奏曲集Vol.16
弦楽四重奏曲第69番変ロ長調Op.71-1(Hob.III:69)
弦楽四重奏曲第70番ニ長調Op.71-2(Hob.III:70)
弦楽四重奏曲第71番変ホ長調Op.71-3(Hob.III:71)
ライプツィヒSQ【シュテファン・アルツベルガー(Vn1)、ティルマン・ビューニング(Vn2)、イーヴォ・バウアー(Va)、ペーター・ブルンズ(Vc)】

録音:2022年3月8-10日、、マリエンミュンスター修道院コンツェルト
ライプツィヒ・ゲヴァントハウスOの首席奏者らにより、1988年に結成されたライプツィヒSQ。以後、彼らはSQとしての活動に専 念し、精緻なアンサンブルと正統的で明晰な解釈により、世界40ヶ国以上で賞賛を獲得しています。55人の作曲家の約200作品という膨大なレパートリーを持 つ彼らは、モーツァルト、ベートーヴェンから現代、編曲作品に至るまで幅広い作品を精力的に演奏しておりCDもすでに多数制作しています。現在進行中なのがハ イドンの弦楽四重奏曲全集。
今回は「アポニー四重奏曲集」の作品71の3曲を収録。1793年、訪問先のロンドンで大成功を収め、ウィーンへと戻ったハイドンが作曲した6つ(作品71& 74)の弦楽四重奏曲は、音楽好きの貴族アントン・アポニー伯爵に献呈され「アポニー弦楽四重奏曲集」と呼ばれています。 (Ki)

APARTE
AP-280(1CD)
深き淵から
(1)ベルク:抒情組曲〜第6曲「悲嘆のラルゴ」
(2)バッハ(ヴァプニツ編):深き淵より、われ汝を呼ばわるBWV687(器楽)
(3)バッハ:ヨハネ受難曲BWV243〜アリア「わが心よ、涙となり流れよ」
(4)バッハ:マタイ受難曲BWV244〜アリア「愛ゆえに」
(5)シェーンベルク:弦楽四重奏曲第2番Op.10〜第4楽章「忘我」
(6)バッハ(ヴァプニツ編):トリオ・ソナタ第4番ホ短調〜第2楽章アンダンテ(器楽)
(7)バッハ:カンタータ第113番「主イエス・キリストよ、この上なく貴き宝よ」BWV113〜アリア「このような苦しみの中にある私を」
(8)シェーンベルク:弦楽四重奏曲第2番Op.10〜第3楽章「連祷」
(9)バッハ:マタイ受難曲BWV244〜アリア「愛する心よ」
(10)ペンデレツキ(ヴァプニツ編):ヨハネ・パウロ二世追悼のチャッコーナ(器楽)
(11)バッハ:昇天祭オラトリオBWV244〜アリア「ああ留まりたまえ」
(12)バッハ:カンタータ第101番「私たちから取り去ってください、主よ」BWV101〜「イエスの酷い死を」
サラ・トローベル(S)(1)(3)(4)(5)(8)(9)(12)、
アンドレアス・ショル(C.T)(7)(11)(12)
ユーキ・ウォン、ルーカス・メドラム(Vn)、トマシュ・ヴァプニツ(Va)、アッティラ・パーストル、トマシュ・ダロフ(Vc)、オリ・シュヌール(Fl)、エマ・ブラック、アレクサンドル・ミジャーコフ(Ob)、ベネディクト・ツィエルフォーゲル(Cb)、エリアス・コンラート(テオルボ)、トマシュ・セヴセク・シュラメル(ポジティフ・オルガン)

録音:2021年5月29日-6月4日/ウィーン・カジノ・バウムガルテン
「メトロポリタンの歌姫」と称されたヘレン・トローベルと大指揮者ギュンター・ヴァントの姪孫にあたるドイツのソプラノ、サラ・トローベル。彼女が名カウンター テナーのアンドレアス・ショルを招き「深き淵から」をコンセプトとしたアルバムを世に問います。
「深き淵から」として知られる詩篇130は、人間の苦悩と神の慈悲への希望を表した旧約聖書中で特に有名で、大バッハはカンタータ第131番や2つの受難 曲ほかにこの聖句を用いています。さらにボードレールやゲオルゲ、トラークルの詩にも反映が見られ、シェーンベルクやベルクが用いています。
バロックから表現主義、現代まで3世紀にわたる音楽のライトモチーフとなっている世界を両者の美声でたっぷり堪能できます。

BIS
BISSA-2588(1SACD)
ハイドン:6つの弦楽四重奏曲「ロシア四重奏曲」(第37〜42番) Op.33より
弦楽四重奏曲第37番ロ短調 Hob.III-37
弦楽四重奏曲第38番変ホ長調「ジョーク」 Hob.III-38
弦楽四重奏曲第39番ハ長調「鳥」 Hob.III-39
キアロスクーロ四重奏団【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780)、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati1570)、エミリー・ホーンルンド(ヴィオラ/Willems,c.1700) 、クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2021年10月26-29日/メニューイン・ホール、ユーディ・メニューイン音楽学校(イギリス)
現代屈指のヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団(団名の“Chiaroscuro(キアロスクーロ)” はコントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味します)。2005年結成の当団は結成当初から楽曲の深い解釈で注目を集め、演奏活動とともに録音にも 積極的に取り組んできました。これまでリリースしたディスクはどれも高い評価を得ており、なかでもハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」はレコード芸術 誌の特集「新時代の名曲名盤500」で同楽曲の第1位に選ばれるなど、結成当時から変わらぬメンバーで進化を遂げている現代を代表する四重奏団です。
当アルバムにはハイドンの6つの弦楽四重奏曲「ロシア四重奏曲」(第37〜42番) Op.33から第1〜3曲(第37〜39番)を収録しました!「太陽 四重奏曲」(第31〜35番)の作曲から10年ほど経った時期に作曲した第37〜42番「ロシア四重奏曲」。由来はロシア皇帝パウル一世(ロシア大公パー ヴェル・ペトロヴィッチュ)に献呈されたことからその名がつけられました。
冒頭、表情豊かな二小節の旋律が印象的な第37番、軽妙な第38番「ジョーク」、そして主題に鳥のさえずりを模した第39番「鳥」と、キアロスクーロ 四重奏団ならではのシャープにして温かみのある演奏が際立ちます。同曲集の新たな名盤誕生と申せましょう!
BIS
BISSA-2707(1SACD)
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ベルワルド:大八重奏曲 変ロ長調
ウィグモア・ソロイスツ【イザベル・ファン・クーレン(Vn)、レイチェル・ロバーツ(Va)、アドリアン・ブレンデル(Vc)、ティム・ギブス(Cb)、マイケル・コリンズ(Cl)、ロビン・オニール(Fg)、アルベルト・メネンデス・エスクリバーノ(Hrn)】

録音:2022年5月27-29日セント・ジョーンズ教会、アッパー・ノーウッド(ロンドン、イギリス)
2020年に結成された「ウィグモア・ソロイスツ」は、イザベル・ファン・クーレンとマイケル・コリンズが中心となりウィグモア・ホール のディレクターであるジョン・ギルホリー(1973-)とのコラボレーションによって生まれた可変室内アンサンブルで、歴史ある当ホールの名を冠した初めての団 体です。当団はバロックから現代まで様々な形態で演奏していくことを目的とし、次世代を担う優れた若手の音楽家たちとの共演でも話題を呼んでいます。
当アルバムは同団第3弾。同時代に生きたベートーヴェンとベルワルドの七重奏曲を収録しました。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ファ ゴット、ホルンという珍しい編成の両者の七重奏曲。若きベートーヴェンが書き上げた七重奏曲は軽快さと温かさに満ちた全6楽章の作品。一方、スウェーデンの 作曲家ベルワルドは独自の音楽表現が魅力で、ことに管楽器の扱いも非常に巧みます。透明感とともに音楽的なユーモアは新鮮さを感じさせ、ベルワルドの傑作 のひとつに数えられます。
マイケル・コリンズ、イザベル・ファン・クーレンを筆頭に名手が奏でる贅沢な音色をご堪能ください。

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0036(1CD)
ヴァイオリンに敬礼を
バッハ:シャコンヌ ニ短調 BWV1004
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
パガニーニ:カプリス第24番イ短調
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
ティモシー・ホプキンス(Vc、編)
ヴィタ・カン(P)

録音:2021年3月19-21日/ドイツ、グリマ
他の楽器からチェロ用に自ら編曲した作品を演奏することに特別な魅力を感じるという若きチェロ奏者、ティモシー・ホプキンスによるアルバム。まるでヴァイオ リンの名作アルバムと見紛うラインナップですが、すべてチェロで、原曲の調性のまま弾いています。しかも作品を完全に手中にし、リラックスし、心から歌うように 演奏しているのがみごと。もちろん技術も素晴らしく、速いパッセージにおける一呼吸や、高音のキレイなはまり具合などにも驚かされますが、まず技巧よりも音楽 の豊かさに耳がいってしまうほど自然な完成度。編曲アルバムということを忘れて音楽に浸りたい1枚です。 (Ki)
PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0053(1CD)
ピッコロ・レジェンド
(1)ダニエル・シュナイダー(1961-):アポロとマルシュアス(2021) Picc, Hrp
(2)マルティヌー:スケルツォ(ディヴェルティメント) H174(1929) Picc, Pf
(3)ヤン・ノヴァーク(1921-1984):マルシュアス(1983) Picc, Pf
(4)マルティヌー:ディヴェルティメント H365(1957) 2Picc
(5)ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):ちいさな笛の物語(1940) Picc, Pf
(6)ガブリエル・マランチオーユ(1979-):マルシュアスを讃えて(2014) Picc solo
(7)ダニエル・シュナイダー:テイレシアス(1992) Picc, Hrp
(8)レオナルド・デ・ロレンツォ:神話組曲 Op.38(1930) Fl/Picc, Pf
(9)ダニエル・シュナイダー:バロックロッホネス(ネス湖バロック)(1996) Picc, Pf
ハイカ・リュブケ(ピッコロ)
ヘンドリク・ハイルマン(P)
サラ・ベリュー(Hp)
パメラ・シュタヘル(ピッコロ)

録音:2021年12月20-22日チューリッヒ放送スタジオ
(1)(5)(6)世界初録音
(2)(4)(7)(8)(9)ピッコロ版初録音((8)は第2楽章のみ)
チューリッヒ・トーンハレOの首席フルート奏者ハイカ・リュブケによるソロ・アルバム。オーケストラ曲以外ではなかなか聴く機会のない楽器、ピッコロに あらゆる角度から焦点を当て、楽器の可能性を最大限に発揮できるプログラムを組んでいます。とうぜん近現代作品が多いのですが、伝説・神話といったイメージ の楽曲が散りばめられ、美しい幻想性に貫かれた聴きやすい内容になっています。
ジャズのリード奏者でクラシックと融合した作風をもつダニエル・シュナイダーの作品はちょっぴり暗めの洒落た響きが魅力的。『アポロとマルシュアス』ではハー プの手の込んだ奏法が花を添え、バッハのパロディのような『ネス湖バロック』では不思議なユーモアが煌めきます。

Myrios Classics
MYR-031(1CD)
モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K581
イェルク・ヴィトマン(b.1973):クラリネット五重奏曲(世界初録音)
ハーゲンQ【ルーカス・ハーゲン(Vn1)、ライナー・シュミット(Vn2)、ヴェロニカ・ハーゲン(Va)、クレメンス・ハーゲン(Vc)】
イェルク・ヴィトマン(Cl)

録音:2019年2月23-26日、センデザール、ブレーメン
誰もが認める弦楽四重奏グループの最高峰、ハーゲン四重奏団(1981年設立)と、クラリネット奏者・作曲家・指揮者として常に最先端に在るイェルク・ヴィ トマンによる、夢の共演アルバムが登場します。
モーツァルトのクラリネット五重奏曲では、冒頭のハーモニーを聴いた瞬間から、その完璧なバランスと美しさに打ちのめされます。ヴィトマンのクラリネットの 天上的な軽やかさと色彩が加わり、夢のような世界が広がります。ヴィトマンは幾度となくこの作品を演奏していますが、演奏のたびに美しさ色彩など新しい発 見が尽きず、とても大切にしている作品だそう。長年にわたり共演しているハーゲン四重奏団との演奏、完璧なる美の世界、注目です。
ヴィトマンのクラリネット五重奏曲は、2009年にハーゲン四重奏団からの委嘱を受けて作曲されました。当時ヴィトマンは17小節まで書いたところで、モー ツァルトのクラリネット五重奏を前にして書けなくなったといいますが、その後、約40分におよぶ巨大な五重奏曲(アダージョ)を書き上げました。モーツァル トの五重奏同様、やさしいような、悲しいような二面性を湛えているような雰囲気で、現代最先端で活躍するヴィトマンの、さらに深化した音楽がここにあります。 (Ki)

CZECH RADIOSERVIS
CR-1130(1CD)
プラハの春音楽祭ブルー・エディションVoL.1
(1)シモン・ヴォセチェク(1978-):ヒプノス〜夜の間奏曲(室内オーケストラのための)
(2)ヤクブ・ラタイ(1984-):エーテル(テルミン、オーボエ、ピアノと弦楽四重奏のための)
(3)ルボシュ・ムルクヴィチュカ(1978-):大編成のためのアンサンブル (Part D,4. dil)(18人の奏者と21の楽器のための)
(4)ヤン・リアント・ドジーザル(1986-):Zb?silost v srdci(室内オーケストラのための)
(1)プラハ・フィルハーモニア、ベン・グラスバーグ(指)
(2)ベネヴィッツSQ、カロリーナ・アイク(テルミン)
 アルシュビェタ・ヤンボロヴァー(Ob) カレル・コシャーレク(P)
(3)クラングフォルム・ウィーン バス・ウィーヘルス(指)
(4)ブルノ・コンテンポラリー・オーケストラ パヴェル・シュナイドル(指)
録音:(1)2018年5月11日、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
(2)2019年5月24日、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
(3)2018年5月21日、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
(4)2020年5月20日、ブルノ、ヤナーチェク劇場
1946年に第1回が開催され、現在に至るまで政治的困難を乗り越え、毎年春にチェコのプラハで開催される「プラハの春音楽祭」。RADIO SERVISレーベ ルでは音楽祭を彩った歴史的録音を集めた「ゴールド・エディション・シリーズ」をリリースしていますが、この度音楽祭が委嘱して音楽祭で初演された作品を収 録した「ブルー・エディション・シリーズ」を開始しました。第1弾の本作は、2018年から2020年にかけて音楽祭が委嘱・初演した4人の作曲家の作品を収録 しています。
オーストリア=チェコの作曲家シモン・ヴォセチェクの作品。ギリシア神話に登場する眠りの神ヒプノスをタイトルにした室内オーケストラのための「夜の間奏曲」。 電子音響も用いた作曲を行っているヤクブ・ラタイの「エーテル」。弦楽四重奏、テルミン、オーボエ、ピアノという編成で、天上界を構成する第五元素がエーテル を表現しています。現代音楽のスペシャリスト集団としてグローバルに活躍するクラングフォルム・ウィーンによる演奏のルボシュ・ムルクヴィチュカ作曲の18人 の奏者と21の楽器のための作品。そして2020年パンデミックの最中にオンラインで行われたヤン・リアント・ドジーザルの作品など、第一線で活躍する現代チェ コの作曲家たちの意欲的な作品が収録されています。 (Ki)


King International
KKC-094(1CD)
税込定価
ロマンティック/池松 宏
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ短調 op.105
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821
ラフマニノフ:ヴォカリーズ(クーセヴィツキー編)
ボッテジーニ:エレジーニ長調
R.シュトラウス:あした!
池松宏(Cb)、坂野伊都子(P)

録音:2022年11月、キング関口台第1スタジオ
世界的コントラバス奏者、池松宏。東京都SO首席奏者として、また、サイトウ・キネン・オーケストラや紀尾井ホール室内O等のメンバーおよび、室内楽、 ソロ等で活躍する傍ら、東京藝術大学教授、国立音楽大学客員教授を務め後進の指導にもあたるなど、誰もが認める、日本の音楽界を代表する世界的コントラバス 奏者です。
池松宏が、直球勝負でありながら、こだわりのある選曲の新譜をリリースします。シューマンのヴァイオリン・ソナタ 第1番イ短調にはじまり、アルペジョーネ・ソナタ、 そして、大コントラバス奏者のクーセヴィツキーが編曲したヴォカリーズ。コントラバスのオリジナル曲で、池松にとって大切過ぎて今まで録音できなかった作品と語 る「エレジー」、そして、伴奏のメロディが好きで、これまでに何度となく演奏してきているR.シュトラウスの「あした!」という、充実のリサイタルのようなプログラ ムです。
ディスク冒頭のシューマンの熱い歌から一気に池松の音楽に引き込まれます。コントラバスであることを忘れさせるテクニックと音色、そして音楽は圧巻。アルペ ジョーネ・ソナタでは坂野のピアノの美しい音色も冴える中、池松の歌がしみわたります。小品3篇は、どれも密度の濃い世界が展開されており、コントラバスとい う楽器を超えた、池松の音楽が開花しています。
ピアノには、池松のデビュー・リサイタルで共演して以来信頼を寄せる坂野伊都子を迎えました。密度の濃いアンサンブルにも注目です。 (Ki)

SCALA MUSIC
SMU-001(1CD)
On the other side
ガーシュウィン(ファス・ア・ファス四重奏団編):パリのアメリカ人(2台ピアノとパーカッションのための)
アレクサンドロス・マルケアス:OUTSIDE RHYTHMS(アウトサイド・リズム)
バーンスタイン(P.サドロ、ファス・ア・ファス四重奏団編):「シンフォニック・ダンス」ウェスト・サイド・ストーリーより
ファス・ア・ファス四重奏団

録音:2021年秋(ライヴ録音)
ファス・ア・ファス四重奏団は、ピアノ2名、パーカッション2名という編成のアンサンブル。全員パリのコンセルヴァトワール出身です。フランス系ギリシャ人の マルケアスの作品を核に、ガーシュウィン、そしてバーンスタインという魅惑のプログラムを収録。どれも刺激的なリズムと切れ味鋭い音色。オーディオ的にも楽し めます! (Ki)

Da Vinci Classics
C-00701(2CD)
フェリーチェ・ラットゥアーダ(1882-1962):ヴァイオリンとピアノのためのロマンツァ・センツァ・パローレ
ヴァイオリン・ソナタ ニ長調
ヴァイオリン・ソナタ ホ短調
ピアノのための12の前奏曲
ピッロ・ジコンディ(Vn)、
エウジェニア・カナーレ(P)

録音::2019年2月&2021年6月
オペラやオペレッタを多数手がけたイタリアの作曲家、フェリーチェ・ラットゥアーダ。本アルバムでは、ロマン派の様式に対する敬意の念を示すとともに、ドビュッシーの斬新なアイデアを鋭敏かつ独創的に取り入れた表現も見られるホ短調のヴァイオリン・ソナタ、印象派の流れを汲む「12のピアノ前奏曲」、「ロマンツァ」、そして近年再発見されたヴァイオリンとピアノのための1楽章の若書きのソナタが組み合わされています。全曲世界初録音。
Da Vinci Classics
C-00694(1CD)
バッハ:2本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタ集
ソナタ ト長調 BWV1027(2本のフルートと通奏低音のための/原曲:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ)
ソナタ ニ長調 BWV1028(2本のフルートと通奏低音のための/原曲:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ)
ソナタ ト短調 BWV1029(2本のフルートと通奏低音のための/原曲:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ)
ソナタ ハ短調 BWV1079(2本のフルートと通奏低音のための/原曲:「音楽の捧げもの」)
(全編曲:クラウディ・アリマニー)
クラウディ・アリマニー(Fl)、
アンドレア・モガヴェーロ(Fl)、
ダビド・アペリャニス(Vc)、
ジョルディ・レグァント(ハープシコード)

録音:2021年8月、バルセロナ(スペイン)
ドップラー兄弟のフルート作品の系統的な録音や数々のアレンジ作品など、フルート作品の研究や普及に大きな功績を残してきたスペインの重鎮フルート奏者、クラウディ・アリマニー。バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタと「音楽の捧げもの」から、アリマニー自らが2本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタにトランスクリプションした注目録音がリリース!
3つのガンバ・ソナタは、第1フルートがハープシコードの右手を、第2フルートがヴィオラ・ダ・ガンバ・パートを演奏する形で組みかえてあり、このヴァージョンでの初録音となります。オリジナルは「フルート、ヴァイオリンと通奏低音」のために書かれた「音楽の捧げもの」BWV1079からの2本のフルート・ヴァージョンはCD初録音です。

フォンテック
FOCD-2588(1CD)
税込定価
2023年3月31日発売
現代日本の作曲家 第58集〜末吉保雄作品集
(1)8人のフルート奏者のための“伶”(1970)
(2)マリンバのためのミラージュ(1971)
(3)おかる勘平 ― 北原白秋[東京景物詩及其他]より―
―ソプラノ、アルトフルート、コントラバスと打楽器のために(1975)
(4)コレスボンダンス II -2本のクラリネットのために(1976)
(5)コレスボンダンス IV - フルート、ヴァイオリンとピアノのために(1980)
(6)コレスボンダンス IX - 弦楽四重奏のために(1999)
(1)野口 龍、菊池香苗、遠藤剛史、織田なおみ、崎谷直、橋本岳人、西沢幸彦、永井由比(Fl)
末吉保雄(指)

(2)安倍圭子(マリンバ)

(3)瀬山詠子(S)、野口 龍(Fl)、
永島義男(Cb) 菅原淳(Perc)
末吉保雄(指)

(4)浜中浩一、二宮和子(Cl)

(5)野口 龍(Fl)、三瀬俊吾(Vn)、
大須賀かおり(P)

(6)中原恭子、横山和加子(Vn)
神谷未穂(Va)、エマニュエル・ジラール(Vc)
1992年より制作・販売を続けるCDシリーズ“現代日本の作曲家”。第58集は、創作とともに教育の 分野でも多大な足跡を残し、2018年に逝去した末吉保雄をとりあげます。 末吉保雄は1937年東京に生まれ、作曲を石桁真礼生、ピアノを豊増昇に師事。1960年東京藝術大 学卒業。1962年同大学専攻科終了。1964年に渡仏し、1965年エコールノルマル音楽院卒業、フラ ンス国立放送音楽研究所講習生となりました。約1年半の滞仏後帰国し、その後は作曲に加えて、東京藝 術大学非常勤講師、桐朋学園大学教授を歴任。またNHK音楽教育番組への出演、企画などによる教育活 動に携わりました。作曲家のみならず、その薫陶により多くの演奏家を輩出したことは特筆すべき功績 です。また、日本現代音楽協会名誉会員、日本フォーレ協会会員、日本セヴラック協会会員、OTOの会 顧問を務め、多くの演奏会の制作をおこないました。 言葉を日常性から自由な想像力へと解放した末吉の音楽。こよなく愛した編成による作品群から、本CD はその創作の軌跡を辿ります。 (フォンテック)

Goodies
33CDR-3899(1CDR)
アンダンテ・カンタービレ〜巌本真理SQ/チャイコフスキー
(1)アンダンテ・カンタービレ
(2)秋の歌〜「四季」より
(3)瞑想曲ニ短調〜「なつかしい土地の思い出」より
(4)メロディ変ホ長調〜「なつかしい土地の思い出」より
(1)巌本真理SQ【巌本真理(Vn1)、友田啓明(Vn2)、北爪規世(Va)、黒沼俊夫(Vc)】
(2)巌本真理(Vn)、黒沼俊夫(Vc)、坪田昭三(P)
(3)(4)巌本真理(Vn)、坪田昭三(P)

日Toshiba Records JCO-1040(Mono) (LP特有のパチ・ノイズがあります)
(1959年頃録音)
正式には1964年にデビューした巌本真理SQの演奏(1)が聴ける。巌本 真理(1926-1979)は東京生まれ。6歳から高名なヴァイオリン教師の小野アンナ (1898-1979)に師事した。1937年12歳の時、第6回日本音楽コンクールで第1位。 1939年にデビュー・リサイタルを開いた。1948年から音楽学校(現東京藝術大学 音楽学部)の教授を務めた後、1951年に渡米し、ジュリアード音楽院でルイ・パ ーシンガー(1887-1967)、ジョルジュ・エネスコに師事し、ニュー ヨークのタウン・ホールでリサイタルを開いた。帰国後ソロ奏者として積極的 に活躍する一方、1964年に巌本真理SQを結成した。この録音は創立 間もない東芝電気のレコード部門で録音されたもの。(グッディーズ)

RUBICON
RCD-1083(1CD)
インナー・ワールド
ハチャトゥリアン:夢
ドビュッシー:チェロ・ソナタ L.135
ラフマニノフ:ヴォカリーズ Op.34-14
コミタス:Krunk, Garuna(アフナジャリャン編)
フドヤン:チェロ・ソナタ第1番
シューマン:3つの幻想小曲集 Op.73
ブロッホ:「ユダヤ人の生活から」 B.54
チャイコフスキー:感傷的なワルツ Op.51-6
ロボダ:チェロとピアノのための 「エレジー」
カール・ヴァイン:チェロと録音済みエレクトロニクスのための 「インナー・ワールド」
ミカエル・ハクナザリアン(Vc)、
リア・ハクナザリアン(P)、
アルチョム・ミナシャン(ドゥドゥク)
クス・クァルテット(クスSQ)のメンバーとして国際的に活躍し、2014年からミュンヘン室内Oの首席チェリストとしても活動しているアルメニア出身の名チェリスト、ミカエル・ハクナザリアン(ミカエル・アフナジャリャン)の新たなソロ・アルバム。
ドビュッシーやシューマン、ラフマニノフ、チャイコフスキーらの名曲に、アルメニアのフドヤンを始め、コミタス、ロボダ、カール・ヴァインら近現代の秀逸な作品を組み合わせたこだわりのプログラム。故郷を離れ、新しい世界を発見し、自分の内なる声と内なる世界を探しているミュージシャンの感情を、個人的に音楽的に探究したアルバムとなっています。

DUX
DUX-1706(1CD)
グリエール:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第1番イ長調 Op.2
弦楽四重奏曲第2番ト短調 Op.20
グリエールSQ

録音:2020年8月&2021年4月
2017年にウィーンで結成されたその名も「グリエールSQ」によるレインゴリト・グリエールの弦楽四重奏曲集。ウィーンSOのドミニカ・ファルガー、マルティン・エデルマンを中心に室内楽に情熱を注ぐメンバーで結成された高い実力を持つカルテットです。管弦楽曲やバレエ音楽に注目されがちなグリエールですが、初期に書かれたこの2つの弦楽四重奏曲も思わず心を奪われるような美しいメロディが散りばめられた秀逸な作品です。
DUX
DUX-1721(1CD)
ライテルバンド:ザ・ジャーニー
ロマン・ライテルバンド(1914-1979):3つの夜想曲(Pのための)
ポーランドの平原の歌(Vnとピアノのための)
トリプティーク・コンタンポラン(Pのための)
3つの前奏曲(Pのための)
ヘブライの3つのバラード(Vnとピアノのための)
協奏曲(P、弦楽オーケストラとハープのための)
ソナチネ(ギターのための)
アンナ・キヤノフスカ(P)、
アニア・フィロホフスカ(Vn)、
アリ・エヴァン(Vc)、
ポール・ツェサルチク(G)、
シレジアン・チェンバー・プレイヤーズ、
マウゴジャタ・カニオフスカ(指)

録音:2021年3月、9月、10月(ポーランド)
1914年ポーランドのウッチ出身の作曲家、ロマン・ライテルバンドの作品集。ライテルバンドは弁護士と音楽家の家庭に生まれ、ウッチでピアノを、ワルシャワ大学で法律を学んでいましたが、グラズノフの強い勧めにより音楽の道へ進みました。ここに収録されているのはほとんどが第二次世界大戦からなんとか生き延びたライテルバンドが戦時中に作曲したもので、「夜明け」を目指して歩き続ける旅という共通のアイデアがテーマとなっています。
DUX
DUX-1798(1CD)
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ集 Op.1
ソナタ イ長調 HWV.361, Op.1-3/ソナタ ト短調 HWV.368, Op.1-10/ソナタ ヘ長調 HWV.370, Op.1-12/ソナタ ニ長調 HWV.371, Op.1-13/ソナタ イ長調 HWV.372, Op.1-14/ソナタ ホ長調 HWV.373, Op.1-15
パヴェウ・ウォサキエヴィチ(Vn)、
ロベルト・モラフスキ(P)
国際的ソリスト、室内楽奏者として活躍し、ワルシャワのショパン音楽大学のヴァイオリン科教授や室内楽部門の責任者などを歴任したポーランドの重鎮パヴェウ・ウォサキエヴィチと、数々の名誉ある賞を受賞し、ワルシャワ音楽大学や多くのマスタークラスで音楽教育に携わっているロベルト・モラフスキによるデュオ・アルバムは、バロック期の巨匠ヘンデルのヴァイオリン・ソナタ集。
バロック後期のドイツ音楽を代表するヘンデル作品の中で、最も親しまれているもののひとつである名曲を、重鎮が長きにわたる音楽活動の中で培ってきた芸術性で奏でます。
DUX
DUX-19171918(2CD)
スクロヴァチェフスキ:室内楽作品集
四重奏曲(クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための)(1998)
6つの楽器のための幻想曲(オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ダブルベース、ピアノのための)(1988)
4つの楽器のための幻想曲(クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための)(1984)
3つの楽器のための幻想曲(フルート、オーボエ、チェロのための)(1992)
アンジェイ・チェプリニスキ(Cl)、アルカディウシュ・クルパ(Ob)、ヤクブ・ヤコフスキ(Ob)、グラジナ・ズビホフスカ(Fl)、ヤクブ・ヤコヴィツ(Vn)、アリツィア・バトル(Va)、ピオトル・ハウゼンプラス(Vc)、マレク・ロマノフスキ(ダブルベース)、アレクサンドラ・シフィグト(P)、ほか

録音:2020年〜2022年、ノヴァ・ミオドヴァ・コンサート・ホール&ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ、ポーランド)
読売日本SOの第8代常任指揮者を務め、日本のコンサートホールでも数々の名演を生み出してくれた20世紀〜21世紀初頭を代表するポーランド出身の巨匠、スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ(1923-2017)の生誕100周年を祝う2枚組アルバム。前述のように指揮者としての活躍も目立ちますが、戦後2年間のパリ滞在時にはナディア・ブーランジェやオネゲルに作曲を師事しており、作曲家としてもルトスワフスキ以後のポーランド楽派において重要な位置を占めています。読売日本SOとの演奏会でもたびたび自作を取り上げていたため、その作品に触れたことがあるファンも多いのではないでしょうか。ブーレーズ、シュトックハウゼン、ノーノといった20世紀を代表する作曲家と交流を持ち、ブルックナーからも多大な影響を受けたというスクロヴァチェフスキの室内楽作品を、彼の祖国ポーランドの素晴らしい演奏家たちの演奏でまとめて聴くことができるのはポーランドのDuxレーベルならではの企画であり、大いに歓迎されることでしょう。
DUX
DUX-1722(1CD)
クラリネットとピアノのための作品集
ペンデレツキ:前奏曲(ソロ・クラリネットのための)
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ L140(クラリネットとピアノ版)
ヴァインベルク:クラリネット・ソナタ Op.28
プーランク
:クラリネット・ソナタ FP 184
ペンデレツキ
:クラリネットとピアノのための3つの小品
アンジェイ・チェプリンスキ(Cl)、
ティモテウシュ・ビエス(P)

録音:2021年12月6日-9日
ポーランドを代表する若手クラリネット奏者のアンジェイ・チェプリンスキはバーゼル音楽大学を卒業した後に、シマノフスキ音楽院にてアルカディウシュ・アダムスキ教授の下で学び、プリムス・インター・パレスの称号を獲得する優秀な成績で卒業しました。その後はポーランドを拠点にしており、カトヴィツェ・ポーランドRSOなどの主要なオーケストラとソリストととして共演し、ペンデレツキやエリム・チャンなどの指揮の下演奏しています。ポーランドの作品の普及に力を入れており、ペンデレツキやヴァインベルクの作品をレパートリーに入れています。

Bastille Musique
BM0-23(1CD)

RBM-023(1CD)
国内盤仕様
税込定価
クセナキス:エオンタ〜金管楽器のための作品集
1. エオンタ(P、2本のトランペットと3本のトロンボーンのための)
2. リネア-アゴン(ホルン、トロンボーンとテューバのためのミュージカル・ゲーム)
3. セラプス(コントラバスのための)
4. カール・ペール(2本のトランペット、ホルン、トロンボーン、テューバとパーカッションのための)
5. ケレン(トロンボーン独奏のための)
6. Mnamas Xapin Witoldowi Lutos?awskiemu(2本のホルンと2本のトランペットのための)
アンサンブル・シュヴェルプンクト〔マシュー・サドラー(トランペット/1, 4,6)、マシュー・ブラウン(トランペット/6)、セシーリエ・マリー・シュヴァーガー(ホルン/2,4,6)、ミカエル・ルドルフソン(トロンボーン/1,2,4, 5)、ヤンネ・マティアス・ヤコブソン(テューバ/2,4)〕、アレシュ・クランチャル(トランペット/1)、トム・ポールソン(トランペット/4)、プジェミスル・ヴォイタ(ホルン/6)、ミヒャエル・ビュトラー(トロンボーン/1)、フレデリック・ベッリ(トロンボーン/1)、ロレンツォ・スーレ(P/1)、エディクソン・ルイス(コントラバス/3)、ディルク・ロトブルスト(パーカッション/4)、ペーター・ルンデル(指揮/1)

録音:シュトルベルガー・シュトラッセ・スタジオ(1/ケルン)、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール(2, 5,6/ケルン)、クライナー・ゼンデザール、WDR放送センター(3,4/ケルン)
※国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き
ベルリンのラグジュアリー・レーベル「bastille musique」からリリースされる23番目のアルバムは、数学と建築学の知見を活かし、コンピュータを使った確率論的手法で多くの斬新な作品を残した20世紀を代表する現代作曲家の一人、ヤニス・クセナキスが残した金管楽器のための作品集。
ハノーファー音楽大学出身の奏者たちにより、2009年に結成された金管五重奏団、アンサンブル・シュヴェルプンクトは、金管楽器のレパートリーにおける従来の音色や楽器の可能性をさらに広げることを目標としており、すでに現代で最も革新的な作曲家たちとのコラボレーションにより、これまでに数十の新作を発表してきました。本アルバムのメインプログラムでもあるクセナキス最大の傑作の一つ、5本の金管楽器(2本のトランペット 、3本のトロンボーン)とピアノによる協奏曲 「エオンタ」 では、ピアノの超絶技巧と、5本の金管楽器が奏でる音の粒が、計算され尽くされた独特の世界観を生み出しています。
レコーディングには、スウェーデンを代表する金管五重奏団、「ストックホルム・チェンバー・ブラス」のメンバーでもあるトム・ポールソンや、ラデク・バボラークの後継者的存在としてその名を世界に轟かせたチェコの天才ホルン奏者、プジェミスル・ヴォイタと言った錚々たる奏者達が参加していることもポイントのひとつ。2022年に生誕100周年を迎えたこの大作曲家の思い描いた音楽の真髄を伝えています。現代音楽ファンはもちろんのこと、ブラス・ファン要注目のアルバムとして仕上がっています。
作品解説やインタビューを掲載した全48ページの2か国語ブックレット(英語、ドイツ語)に加え、作曲家や収録の様子を撮影した写真などを印刷したリーフレットが付属しています。

Ars Produktion
ARS-38343(1SACD)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第13番変ロ長調 KV333
幻想曲ハ短調 KV475
ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 KV457
ピアノ・ソナタ第16番ハ長調 KV545
ミヒャエル・ヴェッセル(P)

録音:2022年3月14日-16日、インマヌエル教会(ヴッパータール、ドイツ)
バイロイトのプロテスタント教会音楽大学でピアノ演奏や歌曲伴奏などを教えているミヒャエル・ヴェッセルによるモーツァルト中後期のピアノ・ソナタ集。第10〜12番を収めたアルバム(ARS-38332)の続編となるリリースです。ヴェッセルは18世紀から21世紀までの幅広いレパートリーを高度な分析力で形にし、パウル・バドゥラ=スコダをはじめ各方面からその知的さ、明晰さ、音楽の構成力を非常に高く評価されており、このアルバムでもその特徴を存分に見せてくれています。
Ars Produktion
ARS-38621(1CD)
ブリッジズ
ブリッジ:ヴィオラのための2つの小品
エネスコ:ヴィオラとピアノのための演奏会用小品
シューマン:アダージョとアレグロ Op.70
レベッカ・クラーク:ヴィオラ・ソナタ
キム・スヒョン(Va)、
イェフゲニア・イェルマフコヴァ(P)

録音:2021年11月26日-28日、ステッペンウルフ・スタジオ(オランダ)
共にドイツで学び、それぞれが数々の国際コンクールで入賞している韓国出身のキム・スヒョンとウクライナ出身のイェフゲニア・イェルマフコヴァのデュオ・アルバム。普段あまり注目を浴びることのないこれらのヴィオラのための作品のメランコリックなムードを巧みに表現しているだけでなく、ヴィオラという楽器自体への理解を深めるための架け橋となることも意図して制作されたアルバムです。
Ars Produktion
ARS-38623(1CD)
C.P.Eバッハ:フルート・ソナタ集
フルート・ソナタ ト長調 Wq85H508
フルート・ソナタ ト長調 Wq150H574
フルート・ソナタ ニ長調 Wq 83H505
フルート・ソナタ ホ長調 Wq84H 506
フルート・ソナタ ト長調 Wq86H509
フルートと通奏低音のためのソナタ ト長調 Wq133H564*
カレル・ヴァルター(フラウト・トラヴェルソ)、アドリアン・ジュルダン(ハープシコード、シルバーマン=フォルテピアノ)、ペトル・スカルカ(Vc)*

録音:2020年
カレル・ヴァルターのフラウト・トラヴェルソによるC.P.Eバッハのフルート・ソナタ集。C.P.Eバッハは言わずと知れたバッハの息子であり、バロック音楽と古典派の中間の時代を生き、古典派の基礎を築きベートーヴェンやモーツァルトにも影響を与えた作曲家です。彼の音楽は2つの協奏的な部分にバスが添えられているような作品で、私たちの想像力と感性を動かし、楽しませてくれるものです。
1980年プラハ生まれのカレル・ヴァルターはプラハ音楽院でフルートと指揮を学んだ後、ルツェルン音楽大学などで研鑽を積みました。彼はカフェ・ツィンマーマンなどのバロック・オーケストラと定期的に共演しており、ソロ・フルート奏者として活躍する傍ら、さまざまなオーケストラ、アンサンブル、レーベルのCDプロデューサーとしても活躍しています。
Ars Produktion
ARS-38628(1CD)
サイン〜ハープとピアノのための作品集
ルドルフ・ルッツ(b.1951):ラ・フォリア
アンリ・エルツ(1802-1888):戴冠式二重奏曲 Op.104
ロルフ・ウルス・リンガー(1935-2019):夕日(2016)
チャールズ・オベルトゥール:Cadeaux de Noces -6つの夜想曲
クサヴァー・ダイヤー(b.1974):Dans le tombeau, o ma bien-aimee
フランソワ=ジョセフ・ナデルマン(1781-1835):幻想的二重奏曲 Op.78
デュオ・プラセディス〔プラセディス・フーク=リュッティ(Hp)、プラセディス・ジェネヴィエーヴ・フーク(P)〕

録音:2022年3月
ハープとピアノのための貴重なレパートリーを次々と録音している親子アンサンブル、デュオ・プラセディス。このアルバムでは、超絶技巧のピアニストとして活躍し、さらには作曲家としても活躍したアンリ・エルツや、パリ音楽院の最初のハープの教授となり、ハープと様々な楽器を組み合わせた作品を残したフランソワ=ジョセフ・ナデルマンの他、近現代の作曲家の作品までこのアルバムでなければ聴くことの出来ない作品を数多く収録しています。
Ars Produktion
ARS-38635(1CD)
ネオタンゴ・エピソーズ
オマール・マッサ(b.1981):タンゴ前奏曲第1番
ピアソラ(マッサ編):天使の死
マッサ:ネオタンゴ・エピソーズT、
 ネオタンゴ・エピソーズU、
 ネオタンゴ・エピソーズV
フェラン・クルイサン(b.1976):ブロークン、
 メカニカル・バレリーナ
ミヨー(カイ・シュトローベル編):Scaramouche
マッサ: ブエノス・アイレス・ミニチュア
ピアソラ(マッサ編):鮫 
カイ・シュトローベル(打楽器)、
オマール・マッサ(バンドネオン)、
カタリーナ・トロイトラー(P)

録音:2022年10月12日-16日
ARDミュンヘン国際音楽コンクールで第1位と聴衆賞を獲得し、バイエルンRSOなどと共演している打楽器奏者カイ・シュトローベル、「ピアソラの非公式な後継者」と絶賛されアルゼンチンで最も優秀なバンドネオン奏者の一人と言われているバンドネオン奏者兼作曲家であるオマール・マッサ、そしてハノーファーの音楽大学でベルント・ゲツケに師事し、その後東京音楽大学で学び、コンセルヴァトワールではジャック・ルヴィエに師事し、修士号を取得した実力派ピアニスト、カタリーナ・トロイトラー。オリジナル作品だけでなく、見事に編曲された作品まで、若手のスタイリッシュな演奏で楽しませてくれるアルバムです。

オクタヴィア
OVCL-00812(1SACD)
2023年3月22日発売
柴田花音 IN CONCERT
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 作品70
ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタ 作品25-3
シュニトケ:チェロ・ソナタ 第1番
カステルヌオーヴォ=テデスコ(ピアティゴルスキー編):ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」より「フィガロ」
プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調 作品119
柴田花音(Vc)、鈴木慎崇(P)

録音:2022年8月16-19日高崎芸術劇場
リサイタル・録音・映像によって才能溢れる若手演奏家を多角的に紹介する、大友直人が贈る高崎 芸術劇場の「T-Shotシリーズ」第8弾。『柴田花音 IN CONCERT2022』の初回限定盤 (OVCX-00094 [CD+DVD])は大好評のうちに完売いたしました。 本商品は、その通常盤(CDのみの仕様)となります。 2021年、若きチェリストの登竜門・ビバホールチェロコンクールで優勝、現在はトロント王立音楽院にて 研鑽を積む柴田花音。 自由自在でのびのびとした音楽作りと、美しい音色に彩られた華のある演奏が光る彼女のチェロは、テ クニカルな技巧から美しい旋律まで聴く者を魅了します。(オクタヴィア)

Orchid Classics
ORC100216(1CD)
NX-B03
ラプソディ
ドビュッシー:ラプソディ(V.デイヴィッドによるサクソフォンとピアノ編)
ジョセフ・フィブス(1974-):Night Paths
イアン・ファーリンドン(1977-):パガニーニ・パターンズ
エリック・コーツ:Saxo -Rhapsody
ジェニファー・ワトソン(1985-):Rhapsody on an Echo Chamber
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調(I.ファーリンドン編)
ヒュー・ウィギン(Sax)
小川 典子(P)

録音:2022年8月22-24日
「熟成された音色、完璧な呼吸法」とThe Times誌で絶賛されたヒュー・ウィギン。2014年、ロンドンで開催された「Royal Over-Seas League Annual Music Competition」で第1位となって以後着々とキャリアを築いて、現在では同世代で最も人気のあるサクソフォン奏者の一人となりました。 ウィグモア・ホールやエジンバラ音楽祭などに出演、北京の紫禁城のコンサート・ホールではリサイタルに加えてエリック・コーツの協奏曲を演奏しました。王立音 楽アカデミーの教授職を務め、イギリス国内外でマスタークラスを行っています。彼のORCHID CLASSICSへの4枚目のアルバムは、ロンドンで共演を重ね るピアニスト、小川典子との二重奏を収録。魅力的な1枚です。

YARLUNG RECORD
YR-84165(1CD)
NX-C01
Creation
クラリス・アサド(1978-):Symmetries
メフメト・サンリコル:Seven Sufi Vignettes
馬渕侑子:Evolution of the One
Ricky Kej:Arambhah
アダム・ナイト・ギルバート(1961):Triptych at the Beginning of Time
Cecilia Damstrom:Cura
バートウィッスル(1934-2022):Oockooing Bird
ミッシー・マッツォーリ(1980-):Dissolve, O my Heart
ハナ・ケンドール(1984-):l Weroon Weroon
ペッカ・クーシスト(Vn)
ヨーナス・アホネン(P)

録音:2022年8月5日-7日
創造的な活動をしているフィンランド生まれの二人の演奏家が書かれたばかりの最新作品に取り組んだアルバム。 タイトル通りの「創造の瞬間」が味わえます。アルバム・タイトルは量子物理学の概念から採られ、この世界の創造 の瞬間を指しているそうです。収録曲中6曲は世界の創造の瞬間をイメージした作品として委嘱されたものです が、プロデューサーは「科学的な知識を一切抜きにして、想像力を働かせながら聴いてみてください」とのこと。 ペッカ・クーシストはシベリウス・コンクール優勝後、世界的に活躍を続けるヴァイオリニストで、最近は指揮にも取り 組んでいます。ヨーナス・アホネンはパトリツィア・コパチンスカヤとのデュオ活動でおなじみのピアニスト。ピリオド楽器 による古典派音楽から最新の作品まで時代を越えたレパートリーで活躍しています。 録音に際しては、かつてフランク・シナトラが所有していたマイクAKG C24と、Yarlungのエグゼクティブ・プロデュー サー兼デザイナーのエリオット・ミルウッドが制作した真空管マイク・アンプを用いています。

CPO
CPO-555277(1CD)
NX-B02
ラフ:弦楽四重奏曲第5番、第1番
弦楽四重奏曲第5番ト長調 Op.138
弦楽四重奏曲第1番ニ短調 Op.77
マンハイムSQ

録音:2020年7月16-18日
マンハイムSQによるラフの弦楽四重奏曲集。2003年録音の第1作から足掛け17年を経ての完結 となります。第1番は1855年、ラフ33歳の作品。シンプルな4楽章形式で書かれており、沸き立つようなパッセー ジに彩られた第1楽章、第2楽章、ゆったりとした美しい旋律を持つ第3楽章、急き立てられるかのような終楽章 で構成されています。このアルバム以外にはライプツィヒSQの演奏がリリースされているのみの第5番 は、1867年の作。ワイマールから離れ、ヴィースバーデンに移ったことで作曲家の足掛かりをつけたラフによるこの 作品は、メンデルスゾーンを思わせる伸びやかな旋律で始まり、やはり抒情的な第3楽章を経て快活なワルツのリ ズムを持つ最終楽章で締めくくられます。
CPO
CPO-555072(1CD)
NX-B02
グレン・グールド/ハインリヒ・カミンスキ:弦楽四重奏曲集
グレン・グールド(1932-1982):弦楽四重奏曲 Op.1
ハインリヒ・カミンスキ(1886-1946):ABEGGの名による前奏曲とフーガ
カミンスキ:弦楽四重奏曲 ヘ長調
ミンゲット四重奏団

録音:2016年3月8-9日、2017年1月25-26日
カナダの天才ピアニスト、グレン・グールドとドイツの作曲家ハインリヒ・カミンスキ。 2人の間には共通性がないように見えますが、どちらも我が道を行くことにかけては他に類をみないほどのユニークな 人物です。若きグールドは新ウィーン楽派の作風に傾倒、この1955年に書かれた弦楽四重奏曲もシェーンベル クを思わせる大作で、当時の彼の内面を表現している作品として評価されています。グールドは以降曲を書くこと はほとんどありませんでしたが、ピアノ演奏に大きな喜びを見つけ独自の道を歩んでいきます。 かたやカミンスキはポーランド系ユダヤ人の家庭に生まれ、最初は政治学を学んだものの、やがて音楽の道に転 向。合唱指揮者や作曲教師を務めながら作品を書きますが、政治的信条」¥を理由に職を失い、その後もユダ ヤ系の血統を理由に作品の上演が禁じられたため、ほとんど公の場に姿を現すことはありませんでした。 彼は「作曲は常に精神的な創造行為である」と感じ、常に宇宙の神秘を探求しつづけ、それは自身の作品にも 投影されています。そんな2人の作品をミンゲット四重奏団の演奏で。

SOMM
SOMMCD-0664(2CD)
NX-C09
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ全集
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第1番 ロ短調 BWV1014
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第2番 イ長調 BWV1015
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第3番 ホ長調 BWV1016
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV1023
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV1021
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第4番 ハ短調 BWV1017
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第5番 ヘ短調 BWV1018
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番 ト長調 BWV1019
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第6番 ト長調 BWV101
エイドリアン・バターフィールド(Vn)
サイラス・ウォルストン(Cemb)

録音:2022年4月20-22日、28-29日
英国を拠点に活躍する古楽系ヴァイオリニスト、エイドリアン・バターフィールドと、NAXOSからリリースされているル クレールのヴァイオリン・ソナタ集でバターフィールドと息のあった共演を聴かせるチェンバロのサイラス・ウォルストンが 演奏するバッハのソナタ集。バッハ作品を得意とするバターフィールドならではの豊かな感性に支えられた演奏が楽 しめます。サイラス・ウォルストンはこのアルバムがSOMMレーベルへのデビューとなります。

TOCCATA
TOCC-0683(1CD)
NX-B03
ハンス・ヴィンターベルク(1901-1991):室内楽作品集 第2集
弦楽四重奏曲第2番(1942)
弦楽四重奏曲第3番(1957)
弦楽四重奏曲第4番(1961)
アマーネットQ

録音:2022年10月26-28、31日全て世界初録音
プラハ生まれのユダヤ人作曲家ヴィンターベルクはナチス政権下で迫害を受け、第2次大戦中にはテレージエン シュタットのゲットーに送られましたが殺害は免れ、戦後はミュンヘンで活動しました。彼の存命中にはバレエ音楽 や管弦楽作品が上演され、ラジオなどでも放送されましたが、その死後しばらくして義理の息子が作品の権利を 「作曲家の死後40年間(2031年まで)封印すること」を条件にズデーテン・ドイツ音楽研究所に売却したた め、埋もれてしまいます。その後、この状況を憂慮した関係者の取り組みにより条件が緩和され、少しずつながら 演奏と録音の機会が増えています。ヴィンターベルクは十二音技法にはあまり関心がなく、基本的に新古典派の 作風を守っており、その作風からはヤナーチェクとシェーンベルクの影響も感じられます。このアルバムには 彼の3曲 の弦楽四重奏曲を収録。どれも比較的親しみやすい音楽です。原盤解説書(英文)からはヴィンターベルクの生 涯を通じて、第2次大戦に翻弄されたチェコのユダヤ人たちが戦後も経験した困難が垣間見られます。

Paraty
PTY-1722270(1CD)
模倣〜バッハ作品の編曲(ラテルナ・マギカ編)
(1)ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調BWV1015
(3)トリオ・ソナタ第3番ニ短調BWV527
(4)主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶBWV639
(5)トリオ・ソナタ第5番ハ長調BWV529
(6)主イエス・キリスト、われらを顧みたまえBWV655
(7)トリオ・ソナタ ト長調BWV1039
(8)目覚めよ、と呼ぶ声ありBWV645
ラテルナ・マギカ【ナタリー・ホウトマン&ローラ・ポーク(リコーダー)、ベルナール・ウォルテシュ(Vc)、ラファエル・コリニヨン(チェンバロ、オルガン)】

録音:2021年6月7-9日/聖アポリネールド・バラン教会ルド・バラン教会
2002年創設の古楽器アンサンブル「ラテルナ・マギカ」。幻燈を意味する団体名で、バッハ作品の編曲に執念を燃やして探求を続けてきました。彼らにとって 編曲はコピーではなく「ミメーシス(模倣から本質を知る)」で、バッハ自身自作・他作を含め過去の作品を常に利用していた精神を受け継いでいるとのこと。
リーダーのナタリー・ホウトマンはブリュッセル音楽院でリコーダーのプルミエ・プリを取った後、尺八も学んだという学究肌。今回もトリオ・ソナタのほか、タル コフスキーの映画「惑星ソラリス」で人気のコラール前奏曲「主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ」も入っているのが注目です。

FIRST HAND RECORDS
FHR-100(1CD)
ストラドグラス・セッションズ
(1)テッサ・ラーク(1989-):ジグ・アンド・ポップ
(2)シエラ・ハル(1991-):チェイシング・スカイズ(2011)
(3)テッサ・ラーク:Le Soka - チーズ・イン・ワイン
(4)エドガー・メイヤー(1960-):ヴァイオリンとコントラバスの為の演奏会用二重奏曲(1999)より 第1・4楽章
(5)イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番 ト長調 Op.27-5(1923)
(6)マイケル・クリーブランド(1980-):レイジー・ケイティ(2019)
(7)コリリアーノ:ストンプ(2010)
(8)テッサ・ラーク:Hysedelje
(9)バルトーク:44のヴァイオリン二重奏 Sz.98 (1931)〜第35番「ルーシのコロメイカ」、第39番「セルビアの踊り」、第43番「ピッチカート」(ハル、ラーク編)
(10)フォスター:「ケンタッキーの我が家」による瞑想曲(バティステ、ラーク編)
テッサ・ラーク(Vn;1600年頃、ジョヴァンニ・パオロ・マッジーニ製)
ジョン・バティステ(P(10))
マイケル・クリーブランド(フィドル(6))
シエラ・ハル(マンドリン(2)(9))
エドガー・メイヤー(コントラバス(4))

(1)(3)(6)(8)世界初録音
ストラディヴァリウスでブルーグラスを弾く、という試みから生まれた「ストラドグラス」は、ヴァイオリニストのテッサ・ラークによるジャンルレスの音楽活動。「ブ ルーグラス」はスコットランド、アイルランドの音楽をもとにアメリカで発展した音楽ジャンルで、フィドルの音色にもよく合います。クラシック、ポップス、伝承曲が 一つの流れになっていくふしぎなプログラム。共演者にはグラミー賞アーティストが参加しています。
「多様で、有機的で、親密で、時には共同で、時には一人で、常に誠実に。コンサートホールでもホームスタジオでも、どこでも。このアルバムは、私が音楽に生き る方法のスナップショットです。」(テッサ・ラーク)

GENUIN
GEN-23805(1CD)
フォンタネッリ(b.1961):ドレスデン七重奏曲〜ベートーヴェンへの敬意(2020)
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ドレスデン室内ソロイスツ【フェデリーコ・カシク(Vn)、ホルガー・クリスティアン・グロース(Va) 、ノルベルト・アンガー(Vc)、フィリップ・ツェラー(Fg) 、ロベルト・オベライグナー(Cl)、ゾルターン・マーツァイ(Hrn) 、ヴィクトール・オソキン(Cb)】

録音:2020年9月30日-10月2日 ドイツ ドレスデン
ベートーヴェンの七重奏曲と、イタリアの作曲家シモーネ・フォンタネッリ(1961-)の七重奏 曲をカップリングしたCD。ベートーヴェンの方は言うまでもなく彼の20 代末の瑞々しい傑作。 フォンタネッリの七重奏曲は、題名の通りベートーヴェンへの敬意から作られたもので、七重 奏曲だけでなくベートーヴェンの様々な作品の断片が素材として用いられています。 ドレスデン室内ソロイスツは、2019年にミェチスワフ・ヴァインベルクの室内楽作品を録音する ためにシュターツカペレ・ドレスデンの団員によって結成された七重奏団で、つまりシュターツ カペレ・ドレスデンの粋が結集したアンサンブル。したがって単に技術的に巧いだけでなく、 結成して間もないにもかかわらず音楽の方向性がきちっとかつ豊かにまとまっているのが素 晴らしい。  (Ki)
GENUIN
GEN-23816(1CD)
ハイドン:ピアノ三重奏曲 ハ長調 Hob.XV:27
パヴォレク(b.1971):ピアノ三重奏曲
スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
トリオE.T.A【エレネ・マイパリアニ(Vn) 、ティル・シュラー(Vc) 、ティル・ホフマン(P)】

録音:2022年4月5-8日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
ピアノ三重奏好きにはぜひとも耳を傾けてほしい CD。GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクールの受賞者(このコンクールは複数受賞) による CD で、2021年の受賞者の一つ、トリオE. T.A.のデビューCD。若いドイツの奏者3人による三重奏団は、E.T.A.ホフマンにから名 前を取っており、この2021年のドイツ音楽コンクールの受賞によって広く知られるようになっ た。この CD は彼らの実力を知るに打って付けのもの。ハイドンの名曲、ハ長調のピアノ三重 奏曲の冒頭の洗練された華やぎのある音色を聞いただけで、彼らがただものではないことは すぐ分かる。第2楽章の落ち着いた愉悦、第3 楽章の疾走しながらも一切雑にならずに常に 新鮮な音楽も素晴らしい。スメタナのト短調の三重奏曲では一転して集中力の高い強い掘り 込みにグイグイ引き込まれます。そしてその間にロマン・パヴォレク(1971-)の 2006年の作を置 く意欲。彼らは確実に21世紀の第2 四半世紀の名ピアノ三重奏団になるでしょう。
GENUIN
GEN-23820(1CD)
「アルペッジョ」
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821
クラウス・アルプ(1950-2016):2つの手に
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
ピアソラ:ル・グラン・タンゴ
クラウス・アルプ:組曲チェロ
デュオ・アルプ・フランツ【ユリアン・アルプ(Vc)、カスパール・フランツ(P)】

録音:2020年10月22-25日 ドイツ・カイザースラウテルン
チェロのユリアン・アルプとピアノのカスパール・フランツによるデュオ・アルプ・フランツの GENUIN への4枚目のCD。彼らは2006年のドイツ音楽コンクールの受賞者で、着実に実力 を伸ばしています。今回は無伴奏曲が含まれているように、チェロのユリアン・アルプが前面に 出ています。ユリアン・アルプは1981年の生まれ。東ベルリンのハンス・アイスラー音楽院でボリ ス・ペルガメンシコフに学ぶ。良く歌い情熱的なシューベルトのアルペジョーネ・ソナタも、自 信の漲ったバッハの無伴奏組曲第1番も、アルプの充実ぶりを伝える名演だ。彼の叔父クラ ウス・アルプ(1950-2016)は高名な指揮者で、1987 年から1995年までカイザースラウテルン SWR放送Oの首席指揮者を務めた他、フィラデルフィア・歌劇でも活躍した。ユリア ンはこの偉大な叔父から多くの影響を受けたと述べています。彼はここで叔父の作品を 2曲演 奏しています。
GENUIN
GEN-23823(1CD)
クリスティアン・リディル(b.1943):室内楽作品集 第2集
(1)5月の音楽(導入、カンツォーナと7つの変奏)(1995)
(2)組曲(1977)
(3)暗い二重奏曲(1978)
(4)オピッツの文に基づく3つのソネット(1985)
(5)シシフォ(1997)
(1)カーステン・ダフィン(Hrn)
フランスワ・バスティアン(Hrn)
トマス・ルー(Hrn)
ノルベルト・ダウザッカー(Hrn)
(2)イエンス・ヨーゼフ(Fl)
(3)ヤカ・シュタードラー(Vc)
ライナー・ザイドル(Fg)
(4)メリンダ・パウルセン(Ms)
シェリー・エツラ(Cl)
アレクサンダー・ザックス(Vn)
ディミトリー・ハハリン(Va)
ミヒャエル・プロイス(Vc)
(5)エリオットQ【マリヤーナ・オジポヴァ(Vn)、アレクサンダー・ザックス(Vn)、ディミトリー・ハハリン(Va) 、ミヒャエル・プロイス(Vc)】

録音:(1)(3)2022年5月21-22日 ドイツ ミュンヘン
(2)(4)(5)2022年4月7-9日 ドイツ フランクフルト・アム・マイン
第1集(GEN-21737)に続くクリスティアン・リディル(1943―)の室内楽作品集の第2 集。ク リスティアン・リディルはブレスラウ(現在のポーランドのヴロツワフ)の生まれ。フランクフルトの ゲーテ大学で退官する2011年まで指導に当たっており、この時期から精力的に作曲をして います。作風はあまり前衛的でないが近代的感覚に長けたもの。録音に参加した演奏者はバイ エルンRSOの団員が多く、特にホルン奏者たちはバイロイト音楽祭のオーケストラ の常連でもある。

CAvi music
85-53522(1CD)
近現代のホルン三重奏作品集
ハンス・アブラハムセン(エイブラハムセン)(b.1952):ゼクス・スティッカー 〜ホルン、ヴァイオリンとピアノの為の6つの小品
ジョン・ケージ:ミュージック・フォー・スリー(Vn、ホルンとピアノの為の版)(世界初録音)
シャルル・ケクラン):4つの小品 Op.32
ヘルマン・シュレーダー(1904-1984):ホルン、ヴァイオリンとピアノの為の三重奏曲第2番 Op.40(世界初録音)
リゲティ:ホルン、ヴァイオリンとピアノの為の三重奏曲
プジェミスル・ヴォイタ(Hrn)、
イェ・ウー(Vn)、
フローレンス・ミレー(P)

録音:2020年7月&2021年6月、WDRクラウス・フォン・ビスマルク・ザール(ケルン、ドイツ)
若手演奏家の登竜門の中でも最難関として有名なARDミュンヘン国際音楽コンクールの2010年のホルン部門で第1位、聴衆賞、最優秀新作演奏賞、ニュー・フィルハーモニー・ヴェストファーレン特別賞を受賞するなど圧倒的な成績を収め、ラデク・バボラークの後継者的存在としてその名を世界に轟かせたチェコの天才ホルニスト、プジェミスル・ヴォイタ(1983-)。続く2011年のベートーヴェン・フェスティヴァル・ボンでもベートーヴェン・リング賞を受賞するなど目覚ましい活躍を繰り広げたヴォイタは、ドレスデン・シュターツカペレのアカデミーからベルリン・シュターツカペレ、ベルリン・コンツェルトハウスOの首席奏者へと転身。2015年から2019年まではケルンWDRSOの首席ホルン奏者を務めるなど世界屈指のホルニストです。
これまでに、ヨーゼフ&M・ハイドンのホルン協奏曲全曲録音や、作品の時代ごとに3本のホルンを吹き分け、それぞれの作品が書かれた当時のホルンの響きや奏法の再現を見事に表現した 「メタモルフォージス」 など、優れたアルバム制作で国際的に高い評価を得ているヴォイタ。ホルン、ヴァイオリン、ピアノという編成による作品を確立したのはブラームスが初めてですが、本アルバムでは、この編成による魅力を追求した近現代の作曲家たちの作品を取り上げています。
コンサート・マスターとして、クルト・マズア、ケント・ナガノ、クリストフ・エッシェンバッハなど、著名な指揮者の下で演奏し、多くのオーケストラと共演してきた女流ヴァイオリニストのイェ・ウー。パリ国立高等音楽院で学び、1992年から2000年まで、ブーレーズ、デイヴィッド・ロバートソンが率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランと共演するなど、現代音楽界の第一線で活躍するフローレンス・ミレーという万全の体制で、この編成の新たなレパートリーを開拓します。

WERGO
WER-7406(1CD)
白い花 マリアーノ・エトキン(1943-2016):作品集
(1)物事の本質〜クラリネット、トロンボーン、チェロ、ピアノの為の(2001)
(2)わすれられた夢〜ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの為の(2014)
(3)涙の練習曲 第1番〜クラリネット、ホルン、チェロの為の(2009)
(4)体内の血液〜トロンボーン、打楽器、ピアノ、チェロ、コントラバスの為の(1997)
(5)涙の練習曲 第2番〜クラリネット、ホルン、チェロの為の(2009)
(6)白い花〜クラリネット、ファゴット、トロンボーン、打楽器、ピアノ、チェロ、コントラバスの為の(2006)
(7)涙の練習曲 第3番〜ホルンとコントラバスの為の(2010)
(8)おわかれマンボ〜フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、コントラバスの為の(1992)
アンサンブル・アヴァンチュール

録音:2019年28-29日、2020年5月22-24日/ケルン、ドイチュラントフンク、カンマームジークザール
(1)-(7)世界初録音
アルゼンチンの作曲家マリアーノ・エトキン(1943-2016)による室内楽作品集。「夢」「血」「涙」といった人間的なものをタイトルにしているように、生命力 や実存のエネルギーを感じさせる音楽になっていて、ときに官能的ですらあるサウンドに彩られています。
アンサンブル・アヴァンチュールは1986年結成の現代音楽アンサンブル。エトキンと深い関わりがあり、「白い花」は結成20周年にプレゼントされた献呈曲。「お わかれマンボ」もこの楽団のために書かれた作品です。 (Ki)

Rondeau
ROP-6234(1CD)

PROP-6234(1CD)
国内盤仕様
税込定価
モーツァルト&フィアラ:ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集
ヨーゼフ・フィアラ(1748-1816):コンチェルティーノ ニ長調 ReiF4.52(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴァイオリンとチェロ/ピアノの為の)
モーツァルト:アンダンティーノ ロ長調 KV Anh.46(374g)(ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・ピアノの為の)、ソナタ ロ長調 KV292(196c)(ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音の為の)
ヨーゼフ・フィアラ:協奏曲ヘ長調 ReiF2.65(ヴィオラ・ダ・ガンバ独奏、2本のフルート、2本のホルン、2本のヴァイオリン、2本のヴィオラとチェロ/コントラバス/ピアノの為の)
モーツァルト:ソナタ ハ長調 KV19d(ヴィオラ・ダ・ガンバとオブリガート・ピアノの為の)、歌劇「魔笛」 〜アリア 「この神聖な殿堂には」 KV620(ヴィオラ・ダ・ガンバ独奏(「ザラストロのアリア」の朗読付き)の為の)*
ヨーゼフ・フィアラ:ソナタ ト長調 ReiF4.51(ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴァイオリンとチェロ/ピアノの為の)
トーマス・フリッチュ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ミヒャエル・シェーンハイト(フォルテピアノ、音楽監督)、
メルゼブルガー・ホフムジーク、アクセル・ティールマン(朗読)*

※使用楽器:Joann Paul Schorn, Salzburg1709, ex Joseph Fiola

録音:2022年4月20日-22日、ヨハン・ゲオルゲン教会(ドイツ)
国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き/解説:トーマス・フリッチュ(日本語解説:岡田安樹浩)
「ヴィオラ・ダ・ガンバのカザルス」とも称される世界的名手、トーマス・フリッチュの新録音は、モーツァルトの作品と、当時最も有名なヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の一人であり、モーツァルトとも親交のあったヨーゼフ・フィアラの作品をカップリングした意欲作。
トーマス・フリッチュは、ヨーロッパのコンサートホールをはじめ、ニューヨーク、ボストン、東京、ソウル、香港、上海などでの演奏活動の傍ら、その情熱と輝かしい歴史的知識をもって、ガンバに関する文献の調査、発見、そして編集をするなど、ガンバ作品研究の第一人者としても知られています。これまでに、J.C.バッハ、アーベル、テレマン、ブクステフーデや、19世紀に書かれ新たに発見された作品の録音を行うなど、クラシック界に偉大な功績を残しています。その功績を称えられ、「Echo Klassik2017」、「Choc de Classica2019」を受賞しています。
本アルバムでは、スイスの修道院で新たに発見されたフィアラの「ヴィオラ・ダ・ガンバと管弦楽の為の協奏曲」を取り上げるなど、モーツァルトの時代に活躍した偉大なガンバ奏者の軌跡を、フィアラ自身が使用した貴重な楽器を用いて辿ります。

Da Vinci Classics
C-00688(1CD)
19世紀イタリアのチェロとピアノの為の作品集
マルトゥッチ:2つのロマンス Op.72、
 3つの小品 Op.69
マルコ・エンリコ・ボッシ:ロマンス Op.89、
 アルバムの綴り Op.111、魂の歌
アレッサンドロ・ロンゴ:組曲 Op.44
ファビオ・ファウゾーネ(Vc)、
ステファノ・ムッソ(P)

録音:2022年1月、チーゴレ(イタリア)
ベルカントと歌劇の国、イタリアの音楽家がチェロのために書いた、珠玉の室内楽作品集。19世紀末のイタリアにおける器楽復興のパイオニア的な存在である3名の作曲家、マルトゥッチ、ボッシ、ロンゴの作品が収められています。人の声に似た温かみのある音色、長いメロディラインを維持する力、多彩なアクセントといった点で、チェロに匹敵する楽器はほとんどありません。そうしたチェロの表現力を生かし、器楽と声楽のジレンマを解消し、新たな音楽性を追求した彼らの作品には「ロマンス(ロマンツァ)」というタイトルがつけられています。
Da Vinci Classics
C-00666(1CD)
アントニオ・バルトロメオ・ブルーニ:2つのヴィオラの為の協奏的二重奏曲集
協奏的二重奏曲第1番変ホ長調/協奏的二重奏曲第2番 ニ長調/協奏的二重奏曲第3番ハ長調/協奏的二重奏曲第4番 ト短調/協奏的二重奏曲第5番変ロ長調/協奏的二重奏曲第6番 ヘ長調
ジョバンニ・マッテオ・ブラショール(Va)、
アゴスティーノ・マッティオーニ(Va)

録音:2022年6月、ブレシア(イタリア)
その名前も作品も十分に知られていないイタリアの作曲家アントニオ・バルトロメオ・ブルーニ(1757-1821)のヴィオラ二重奏曲集。人生のほとんどをパリで過ごしたブルーニの音楽は、イタリアとフランスを結びつけるもので、両国の音楽文化の典型的な特徴を持ち合わせています。音楽的に多彩でインスピレーションが豊かな第1楽章と、生き生きとした音楽のアイディアがふんだんに盛り込まれた第2楽章(終楽章)からなる2楽章制の楽曲です。
Da Vinci Classics
C-00672(1CD)
20世紀フランスの木管三重奏作品集
フランセ:ディヴェルティスマン
オーリック:オーボエ、クラリネットとファゴットの為の三重奏曲
イベール:木管三重奏の為の5つの小品
ミヨー:コレットによる組曲 Op.161
トマジ:田園風コンセール
タンスマン:トリオ・ダンシュの為の組曲
イ・ソリスティ・デッラ・スカラ〔ファビアン・トゥアン(Ob)、ファブリツィオ・メローニ(Cl)、ガブリエレ・スクレピス(Fg)〕

録音:2015年2月(イタリア)
木管三重奏の為の20世紀フランス音楽の魅力を伝える好プログラム。木管三重奏は、音色が似ていながらも微妙に異なる3つの楽器を組み合わせたもので、特に音色の美しさを追求する才能ある作曲家にとっては、さまざまなニュアンスを生み出すことが可能です。本アルバムでは、
それまでの音楽から多様化し始めた20世紀フランスという同じ舞台で活躍した作曲家達が、この3本の楽器による可能性を追求した多くの作品を集成しています。
この重要な作品の数々を、3本の木管楽器が互いに影響し合い、作品の魅力を際立たせています。演奏は、世界で最も著名なオーケストラのひとつである、ミラノ・スカラ座Oの木管セクションを支える名手たちによる解釈で贈ります。
Da Vinci Classics
C-00687(1CD)
ハイドン:フルートを伴う三重奏曲集
ハイドン:ピアノ三重奏曲第15番ト長調 Op.62, Hob.XV-15/ピアノ三重奏曲第16番ニ長調 Op.63, Hob.XV-16/ピアノ三重奏曲第17番ヘ長調Op.68, Hob.XV-17/ロンドン・トリオ第1番ハ長調 Hob.IV-1/ロンドン・トリオ第2番ト長調 Hob.IV-2/ロンドン・トリオ第3番ト長調 Hob.IV-3/ロンドン・トリオ第4番ト長調 Hob.IV-4
ヴェニス・トリオ〔エンツォ・カローリ(Fl)、アルヴィゼ・スティッフォーニ(Vc)、エリザベッタ・ジェズアート(P)/Hob.XV〕
トリオ・ヴィヴァルディ〔エンツォ・カローリ(Fl)、ファビオラ・ブラコーニ(Fl)、アルヴィゼ・スティッフォーニ(Vc)/Hob.IV〕

録音:2022年8月(ヴェデラーゴ、イタリア)
ハイドンは、イギリスの市場を想定して、1本または複数本のフルートによる三重奏曲を作曲しました。実際、フルートは貴族階級に特に好まれ、労せずして無限の喜びを得ることができたのです。三重奏曲Hob.XV/15-17は、フルートにチェロと鍵盤楽器を加えた編成で、ロンドンの出版社から依頼されたものでした。「ロンドン・トリオ」は、2度目の渡英の際に構想されたもので、2本のフルートの緊密な対話が特徴です。いずれの曲も、ハイドンの創意工夫が最大限に発揮されており、優雅さ、驚き、喜び、軽快さ、そして激しい表現の瞬間も忘れてはいません。特に短調の部分は、貴族の歓楽のために作られた作品とは思えないほどの深遠さを帯びており、演奏人数が少ないにもかかわらず、ほとんど交響的な様式を採用し、しかもその様式の透明性を失わないところに、ハイドンの器楽作曲の卓越した技量がうかがえます。
Da Vinci Classics
C-00661(1CD)
ベネズエラのギター作品集
アントニオ・ラウロ(1917-1986):ベネズエラ組曲
ヘンリー・マルティネス(b.1950):クリオリッシマ
アレクサンドロ・ロドリゲス(b.1952):Vals De Dos Mundos、Tan Lejos Y Tan Cerca
ヘスス・エドゥアルド・アルバレス・ヘレーラ(b.1960):ギターの為のセレナーデ
エドゥアルド・セラーノ(1911-2008):雨の午後
イノセンテ・カレーニョ(1919-2016):組曲第2番
ロドリーゴ・リエラ(1923-1999):プレリュード・クリオロ
マヌエル・アンヘル・トレホ・バリオス(G)、
モニカ・パオリーニ(G)、
エディ・マルカノ(Vn)、
ラウラ・デ・シルバ(S)

録音:2022年8月、ALEAプロダクション・スタジオ
ギターに特化したベネズエラ音楽の100年以上の歴史を、ダ・ヴィンチ・クラシックスがリリース。ギターに代表される「古典的フォルクローレ」を中心に、この国の色彩感豊かな音楽芸術をベネズエラの音楽と現代の音楽シーンとの緊密な対話を象徴するようなミュージシャンたちが紹介します。
アントニオ・ラウロはベネズエラを代表する作曲家であり、ベネズエラの文化遺産、特にバルス・ベネゾラーノ(ベネズエラのワルツ)に強い関心を寄せています。ラウロのベネズエラ組曲は、彼の様式的理想と、後のベネズエラの音楽と音楽家たちに印象づけることになる方向性を完璧に体現しています。ヘンリー・マルティネスの「クリオリッシマ」は、作曲者の最も人気のある作品のひとつで、ベネズエラとその音楽のシンボルとして世界中を駆け巡っています。
Da Vinci Classics
C-00684(1CD)
シューマン:ヴァイオリンとピアノの為のハウスムジーク
3つのロマンス Op.94
おとぎの絵本 Op.113
アダージョとアレグロ Op.70
民謡風の5つの小品 Op.102
幻想小曲集 Op.73
パオロ・ギドーニ(Vn)、
マルコ・テッザ(P)

録音:2022年1月、ヴィチェンツァ(イタリア)
イタリアのヴァイオリン界の重鎮、パオロ・ギドーニによるシューマンの室内楽の為の作品集。パオロ・ギドーニはフェルッチョ・サンジョルジにヴァイオリンを師事し、弱冠17歳という若さで由緒あるイタリア国立マントヴァ音楽院を首席で卒業しました。その後はシエナのキジアーナ音楽院でフランコ・グッリの下で研鑽を積み、スイスのシオンではイヴリー・ギトリスに、さらにはサルヴァトーレ・アッカルドやフランコ・クラウディオ・フェラーリといったヴァイオリン界の巨匠たちに学び、19歳でフィレンツェのヴィットリオ・グイ賞を受賞するなど、キャリアの初期からイタリアのヴァイオリン界を牽引してきた人物です。このアルバムでもシューマンの複雑な心情を読み解くかのようにそれぞれの作品を説得力のある演奏で聴かせています。
Da Vinci Classics
C-00676(1CD)
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番&第2番
チェロ・ソナタ第1番ホ短調 Op.38
チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.99
マチルダ・コリャール(Vc)、
ステファノ・リゴラッティ(P)

録音:2022年7月、キアーヴァリ(イタリア)
ルダ・コリャールと、ミラノ音楽院(ヴェルディ音楽院)で研鑽を積み、コンポーザー=ピアニスト、指揮者、オルガニスト、チェンバリストとしてマルチな活躍を見せるステファノ・リゴラッティ、2人のイタリアの名手によるブラームスのチェロ・ソナタ集!
コリャールはソリストとしての活動はもちろんのこと、トリオ・ザンドナーイのメンバーとしても国内外で活躍し、2017年9月からはミラノのルドルフ・シュタイナー・スクールでチェロの教鞭を執っています。ブラームスの2つのチェロ・ソナタは、19世紀後半に書かれたこのジャンルの最も重要な作例。第1番が親密で薄暗い雰囲気を持つのに対し、約20年後に書かれた第2番はよりオープンで自信に満ちた曲調が特徴です。バランスを取るのが難しい2つの楽器は見事に調和し、ピアノにも重要な役割が与えられています。使用楽器はチェロがリッカルド・ベルゴンツィ、ピアノが1888年製のスタインウェイです。

Chandos
CHAN-20180(1CD)
ヴァインベルク:弦楽四重奏曲集 Vol.3
弦楽四重奏曲第4番変ホ長調 Op.20(1945)
弦楽四重奏曲第16番?変イ短調 Op.130(1981)
アルカディアSQ

録音:2022年4月、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
ルーマニアのエキサイティングなクヮルテット、アルカディアSQによるミェチスワフ・ヴァインベルク(1919-1996)の弦楽四重奏曲集第3巻!
「ヴァインベルクの音楽は、未知の闇に囲まれた光の輝きのようなものであり、その影を薄くすることが我々の目標になりました。」と語るアルカディアSQ。彼らの『ヴァインベルク:弦楽四重奏曲集Vol.1』(CHAN--20158)はBBCラジオ3のレコード・レビューで「Record of the Week」に選ばれ、ICMA(国際クラシック音楽賞)2022の室内楽部門にノミネートされるなど、高い評価を受けました。
ヴァインベルクの17曲の弦楽四重奏曲の創作は、ワルシャワでの学生時代からモスクワでのキャリアの終わりまでの半世紀近くに及んでおり、彼の作曲家としての成長を他のどのジャンルよりも明確に示しています。本作では1945年に書かれた第4番と、1981年に書かれた第16番という対照的な時期の2作品が選ばれています。第4番はヴァインベルクがモスクワに移って間もない頃に作曲されたもので、抽象度が高く、ヴァインベルクの芸術的成熟と、親友であったショスタコーヴィチとの親和性が感じられる作品です。第16番は1981年の冬に作曲され、ナチスのポーランド侵攻で命を落とした妹に捧げられています。こちらはヴァインベルク晩年の典型的な作曲スタイルで、和声的に複雑でインパクトのある曲調となっています。
アルカディアSQは、2006年にルーマニアのゲオルゲ・ディマ音楽アカデミーの生徒たちによって結成。2009年ハンブルク国際室内楽コンクール、2011年アルメレ国際室内楽コンクール、2012年ウィグモア・ホール・ロンドン国際弦楽四重奏コンクール、そして2014年の大阪国際室内楽コンクールで優勝し、同世代のもっともエキサイティングなSQのひとつとして活躍しています。

Eudora
EUDSACD-2302(1SACD)

REUDSACD-2302
(1SACD)
国内盤仕様
税込定価
バッハ:3+1ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ト長調 BWV1027
ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ニ長調 BWV1028
ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ト短調 BWV1029
ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ト短調 BWV1030b(ヘリングの写本より)
アレハンドロ・マリアス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ホルダン・フマド(ハープシコード)

録音:2021年8月23日-26日、サンフランシスコ公会堂(スペイン)
国内盤:解説日本語訳&日本語曲目表記オビ付き/解説:LUIS GAGO、ホルダン・フマド
スペインの高音質レーベルEudora!SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様でリリースされる、バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ集!演奏はラ・スパーニャ・アンサンブルの芸術監督であり、セビリア音楽院でバロック・チェロの教授を務めるアレハンドロ・マリアスと、ジョルディ・サヴァールやネヴィル・マリナーといった多数の巨匠たちとも共演経験のあるホルダン・フマドです。
このアルバムで収録された3つのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ(BWV1027、BWV1028、BWV1029)は、別の楽曲から再編集された可能性を指摘されていますが、最後に収録されたBWV1030(原曲はフルート・ソナタ)は、有能な模写者であるヨハン・フリードリヒ・ヘリングの手によってなされたもので、初期版にかなり近いものではないかと考えられています。アレハンドロ・マリアスとホルダン・フマドの豊富な経験と知識によって裏打ちされた演奏でお楽しみください。

KLANGLOGO
KL-1534(1CD)
ベートーヴェン:チェロとピアノの為の作品全集 Vol.1
ベートーヴェン:モーツァルトの歌劇「魔笛」「恋人か女房か」の主題による12の変奏曲 ヘ長調 Op.66
チェロ・ソナタ第2番ト短調 Op.5-2
ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 Op.47(カール・チェルニー編曲によるチェロとピアノ版)
ペーター・ブルンズ(Vc)、
アンネグレート・クットナー(P)

録音:2019年
世界的に高い評価を受けるドイツの名チェリスト、ペーター・ブルンズによるベートーヴェンのチェロとピアノの為の作品全集!ベートーヴェンの生誕250年を記念して企画されたこのシリーズは『Most Complete』のタイトル通り、ベートーヴェンのオリジナル作品に加え、同時代の編曲作品まで収録した「最も完全な」チェロとピアノの為の作品全集です。Vol.1ではオリジナル作品以外に、ベートーヴェンの弟子カール・チェルニーが編曲したクロイツェル・ソナタのチェロ版が収録されています。
KLANGLOGO
KL-1535(1CD)
ベートーヴェン:チェロとピアノの為の作品全集 Vol.2
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第3番イ長調 Op.69
ヘンデルのオラトリオ「ユダス・マカウベス」の主題による12の変奏曲ト長調 WoO45
チェロ・ソナタ 変ホ長調 Op.64(原曲:弦楽三重奏曲 Op.3)
ペーター・ブルンズ(Vc)、
アンネグレート・クットナー(P)

録音:2019年
世界的に高い評価を受けるドイツの名チェリスト、ペーター・ブルンズによるベートーヴェンのチェロとピアノの為の作品全集!ベートーヴェンの生誕250年を記念して企画されたこのシリーズは『Most Complete』のタイトル通り、ベートーヴェンのオリジナル作品に加え、同時代の編曲作品まで収録した「最も完全な」チェロとピアノの為の作品全集です。Vol.2ではオリジナル作品以外に、1790年代に作曲されたOp.3の弦楽三重奏曲を原曲とする変ホ長調のチェロ・ソナタ(Op.64として1807年に出版)が収録されています。
KLANGLOGO
KL-1536(1CD)
ベートーヴェン:チェロとピアノの為の作品全集 Vol.3
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第1番ヘ長調 Op.5-1
ホルン・ソナタ ヘ長調 Op.17(ベートーヴェン自身によるチェロとピアノ版)
モーツァルトの歌劇「魔笛」「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO46
チェロ・ソナタ第4番ハ長調 Op.102-1
チェロ・ソナタ第5番ニ長調 Op.102-2
ペーター・ブルンズ(Vc)
アンネグレート・クットナー(P)

録音:2020年
世界的に高い評価を受けるドイツの名チェリスト、ペーター・ブルンズによるベートーヴェンのチェロとピアノの為の作品全集!ベートーヴェンの生誕250年を記念して企画されたこのシリーズは『Most Complete』のタイトル通り、ベートーヴェンのオリジナル作品に加え、同時代の編曲作品まで収録した「最も完全な」チェロとピアノの為の作品全集です。Vol.3ではオリジナル作品以外に、ベートーヴェン自身の手によって編曲されたとされるホルン・ソナタのチェロ版が収録されています。

Hyperion
CDA-68410(2CD)
ハイドン:弦楽四重奏曲集 Op.42&Op.77「ロプコヴィッツ四重奏曲」/「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」
弦楽四重奏曲第81番ト長調 Op.77-1, Hob.III-81 「ロプコヴィッツ四重奏曲第1番」/弦楽四重奏曲第82番ヘ長調 Op.77-2, Hob.III-82「ロプコヴィッツ四重奏曲第2番」/弦楽四重奏曲第43番ニ短調 Op.42, Hob.III-43/弦楽四重奏曲 「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 Op.51, Hob.III-50-56
ロンドン・ハイドンSQ【キャサリン・マンソン(Vn)、マイケル・グレヴィチ(Vn)、ジョン・クロカット(Va)、ジョナサン・マンソン(Vc)】

録音:2022年5月2日-7日、ポットン・ホール(サフォーク)
クラシカル・ボウ&ガット弦というピリオド・スタイルでの精緻なアンサンブル、演奏に使用する楽譜のエディションにも徹底的にこだわり、ハイドンのスペシャリストとして高評価を確立してきたイギリスの名カルテット、ロンドン・ハイドンSQ。
2006年以降アムステルダム・バロック・オーケストラのリーダーを務めるスコットランドの名手キャサリン・マンソンが率い、幾度かのメンバー交代を経ながらも徹底したスタイルを貫いて堅実な評価を積み重ねてきたハイドン・シリーズ全集が遂に完結。第10弾となる本アルバムでは、中期の作品で、コンパクトにまとめられながらも豊かな内容を持つ作品42、ロプコヴィッツ伯爵に献呈されたハイドンの集大成とも言うべき晩年の2曲に、ハイドン自身の手によって弦楽四重奏版に編曲されたオラトリオ 「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」 をカップリング。ハイドンの無尽蔵のインスピレーションによって生まれたこれら名曲たちをもって、この偉大なプロジェクトを締めくくります。
使用エディション:
1785年出版ホフマイスター社(ウィーン/Op.42)
1802年出版アルタリア社(ウィーン/Op.77)
1798年出版アルタリア社(ウィーン/Op.51)

Tactus
TC791806(1CD)
ロッシーニ:フルート四重奏曲集
フルート四重奏曲第1番ト長調
フルート四重奏曲第2番イ長調
フルート四重奏曲第3番変ロ長調
フルート四重奏曲第4番ニ長調
ニコラ・グイデッティ(Fl)、
アレッサンドロ・シモンチーニ(Vn)、
デメトリオ・コムッツィ(Va)、
ルカ・シモンチーニ(Vc)

録音:2012年1月
ロッシーニ作曲のフルート四重奏曲集。歌心にあふれたロッシーニの抒情的な旋律が美しい作品となっています。クヮルテットの中心となるフルートのニコラ・グイデッティはイタリアのフルート奏者でジャン=ピエール・ランパルらに師事しました。音色は必要以上に華美になることがなく、聴衆に心地よい音楽を届けてくれています。

Stradivarius
STR-37185(1CD)
「Visages(顔)」〜20世紀フランスのヴィオラ作品集
ジョルジュ・ミゴ(1891-1976):序奏(1928)
ジャン=ジャック・ウェルネール(1935-2017):キルヒベルク(2014)
ミヨー:4つの顔Op.238(1943)
ジョルジュ・ミゴ:無伴奏ヴィオラ・ソナタ(1958)
リリ・ブーランジェ:2つの小品(1911/1914)
ジョルジュ・ミゴ:エスタンピー(1925)
オネゲル:ヴィオラ・ソナタ(1920)
アンドレア・カニン(Va)、
パトリシア・パニー(P)

録音:2022年2月17-18日ドイツ・ロットシュテッテン
20世紀フランス、といっても世紀前半の主にフランス六人組とその周辺(同時代 人)の作曲家によるヴィオラの為の作品を収録。このアルバムに再三登場するジ ョルジュ・ミゴ(1891-1976)は日本では殆ど知られていないが、パリ音楽院において オルガン曲で有名なマリー・ヴィドールに師事し交響曲を番号付きのだけでも 13曲も残した多作家。19世紀末から1970年代まで激動の変化の時代を生きたが作 風は穏健で作品はいずれも古きよき近代フランスの香りを湛えています。他に無調 的な激しいオネゲルのヴィオラ・ソナタ、軽妙洒脱なミヨーの「4 つの顔」など、ヴァ ラエティに富んだ作品が揃っています。アンドレア・カニンは特に忘れた名曲を発掘 し復興させることに力を注いでいるイタリアのヴィオラ奏者。
Stradivarius
STR-37217(1CD)
「革命のフルート」
テオバルト・ベーム(1794-1881):グランド・ポロネーズOp.16
チャールズ・ニコルソン(1795-1837):ゴードン夫人のポプリ
ニルス・ペーター・イェンセン(1802-46):3つの幻想曲Op.14
テオバルト・ベーム:チロル地方の歌による変奏曲Op.20
アルカディオ・バラッキ(Fl)
ロリス・ディ・レオ(P)

録音:2021年6月29日フィレンツェ
18世紀後半から19世紀初頭に活躍したフルート奏者兼作曲家たちの作品を収録。彼らは 新しいフルート奏法の開拓、楽器そのものの機能の改良にも携わり、フルートという楽器に革 命を起こしたと言われます。彼らの作品そのものは今日、フルート奏者、よほどのフルート・マニ アを除いてほとんど忘れられているため、資料としても貴重なディスク。いずれも古典派、初期 ロマン派の端正な様式で書かれており、典雅な雰囲気が楽しめる。室内楽を得意とする Stradivariusの録音も鮮やかで秀逸。

Challenge Classics
CC-72929(1CD)
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロの為のソナタ集 第2集
第4番ハ短調 BWV1017
第5番へ短調 BWV1018
第6番ト長調 BWV1019
BWV1019初期稿より4つの楽章
コレンテ(チェンバロ独奏) / テンポ・ディ・ガヴォッタ / アダージョ / アダージョ・エ・カンタービレ
寺神戸亮(Vn;1690年ミラノ、ジョヴァンニ・グランチーノ製)
ファビオ・ボニッツォーニ(チェンバロ;ユトレヒト、ウィレム・クルスベルヘン製、クーシェ・モデルに基づくフランドル様式2弾鍵盤)

録音:2022年8月15-18日/イタリア、ノマーリオ
バロック・ヴァイオリンの名手・寺神戸亮によるバッハのヴァイオリン・ソナタ集、後半3曲を収録した第2集が登場。 これで1996年以来の全曲再録音が完成しました。第1集と同じくボニッツォーニのチェンバロとの共演です。
全6曲からなるバッハのヴァイオリン・ソナタは無伴奏ヴァイオリンや無伴奏チェロの作品と同じく、バッハが注意深 く練り上げ組み上げた画期的な曲集です。これらを重要なレパートリーとして演奏してきた寺神戸(Vc組曲はスパッ ラでの録音がある)、時間をかけてバッハと対峙し深めてきた熟練の解釈がここに結実しています。それは音楽に敬意 を払い謙虚な姿勢で臨んだもので、奇抜さのまったくない高貴な演奏。力強くも澄み切ったあたたかな音色で、「バッ ハは私たちの人生の喜び」と語る寺神戸の心境がまっすぐに伝わってくる内容となっています。
ファビオ・ボニッツォーニはコープマンに学んだイタリアのオルガン、チェンバロ奏者。名だたる古楽オーケストラと 共演するほか、自らのアンサンブル「ラ・リゾナンツァ」を結成し活躍中。同レーベルからはバッハのチェンバロ協奏 曲(第1集:CC-72773/第2集:CC-72800)をリリースしています。
「これらのソナタはまるで長いハイキングのよう。険しい山道を歩くには集中力が必要で、疲労や痛み、困難や危 険を覚悟せねばなりません。しかし同時に、思いがけない和声、大胆な対位法、メランコリックなメロディといった美 しい景色に出会うことができます。地質学者や植物学者でなくても山の美しさに感動できるように、音楽の美しさもま た、万人に開かれています。」(ファビオ・ボニッツォーニ) (Ki)

ATMA
ACD2-2881(1CD)
デニス・プランテ(1972-):タンゴ組曲
組曲第1番『アルゼンチン』
I. Preludio / II. Silbando / III. Tango
組曲第2番『バッハ・トゥ・タンゴ』
I. Coral / II. Recitativo / III. Canto / IV. Milonga-cayengue
組曲第3番『タンゴの夜』
I. Cello solo / II. Soledad / III. Apache
組曲第4番『花』
I. Flores de nacar / II. Flores marchitas
組曲第5番『神秘』
I. Oracion / II. Scordatura
組曲第6番『ブエノスアイレス』
I. El baile / II. El cisne negro / III. Tango antiguo
デニス・プランテ(バンドネオン)
ステファン・テトロー(Vc)

録音:2022年5月6・7日/ケベック
バンドネオンとチェロの名手がタッグを組んで創りあげた、多様なリズムと情熱的な官能性に富んだ音楽世界。バッハの『無伴奏チェロ組曲』をモチーフにしたと いう『タンゴ組曲』です。親しみやすいメロディを基礎としながらも緻密に書かれた譜面で、充実した二重奏が展開される聴き応えある音楽になっています。より 華やかなタンゴ、より遊び心あるクラシックが楽しめます。 (Ki)

ACCENT
ACC-24389(4CD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集
■CD1
第1番ニ長調 Op.12-1
第2番イ長調 Op.12-2
第3番変ホ長調 Op.12-3
ロンド ト長調 WoO.41
■CD2
第4番イ短調 Op.23
第5番ヘ長調 Op.24「春」
モーツァルト『フィガロの結婚』より「もし伯爵さまが踊るなら」の主題による12の変奏曲 WoO.40
6つのドイツ舞曲 WoO.42
■CD3
第6番イ長調 Op.30-1
第7番ハ短調 Op.30-2
第8番ト長調 Op.30-3
■CD4
第9番イ長調『クロイツェル』 Op.47
第10番ト長調 Op.
ヒロ・クロサキ(Vn)
[CD1]作者不詳、1700年頃北イタリア
[CD2-4]フランツ・ガイセンホーフ製、1801年ウィーン

リンダ・ニコルソン(フォルテピアノ)
[CD1]アントン・ワルター製、1797年頃ウィーン
[CD2]ヨハン・シャンツ製、1797年頃ウィーン
[CD3]カスパール・カソルニック製、1805年頃ウィーン
[CD4]ヨハン・フリッツ製、1812年頃ウィーン

録音:[CD1]2009年1月12-15日(ソナタ)、8月13日(ロンド)
[CD2]2009年3月3-6日
[CD3]2009年8月10-12日
[CD4]2008年7月9-13日
/ケルン、WDRフンクハウス
2008、2009年録音のACCENTレーベルの名盤、ヒロ・クロサキのベートーヴェン全集がボックス化!単売では入荷しづらくなっていますので嬉しいセット発 売です。
ベートーヴェンの残した10曲のヴァイオリン・ソナタには、ピアノとヴァイオリンそれぞれが楽器としての個性を発揮し大きく進化していく過程がはっきりと刻ま れています。この録音ではさらに初期のWoO.40〜42がカップリングに加えられていて、音楽の変遷するさまがより分かりやすくなっています。
単に古楽器による演奏というだけでなく、使用楽器もこだわっています。ベートーヴェン時代のウィーンの楽器からソナタごとにふさわしい年代のものを厳選し て演奏。まさにベートーヴェンが聴いた響きで、楽器と音楽が発展していくさまを追体験することができます。 (Ki)

PROSPERO CLASSICAL
PROSP-0061(1CD)
ヴィオラで聴くバッハ&ペルト
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ第1番 ト長調 BWV1027
ペルト:鏡の中の鏡
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ第3番 ト短調 BWV1029
ペルト:フラトレス
バッハ:ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロの為のソナタ第2番 ニ長調 BWV1028
アンネッテ・バルトルディ(Va)
ベンジャミン・エンゲリ(P)

録音:2022年7月7-9日/スイス、ボスヴィル、アルテ教会
バッハのガンバ・ソナタBWV1027-1029とアルヴォ・ペルトの人気曲「フラトレス」「鏡の中の鏡」をヴィオラとピアノの演奏で収録。バッハも比較的ゆった りしたテンポで、アルバム全体を通して、温かみのある落ち着いた演奏で構成されているのが印象的です。 (Ki)

Coviello
COV-92209(1CD)
女性作曲家を探して 第2集〜ロマン派の女性作曲家
エイミー・ビーチ(1867-1944):ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.34(フルートとピアノ編曲版)
アマンダ・レントヘン=マイエル(1853-1894):ヴァイオリン・ソナタ ロ短調(フルートとピアノ編曲版)
ミリアム・テラーニ(Fl)
キャサリン・サラシン(P)

録音:2021年9月17-20日/オーストリア、ホーエンエムス、マルクス・シティックス・ザール
ミリアム・テラーニ(フルート)とキャサリン・サラシン(ピアノ)は、後期ロマン派においては女性作曲家と同じくらいに、フルートという楽器は他の楽器に押さ れソロ楽器として不遇だった、と捉えています。そしてこの状況を全く不当と考え、音域的に有利なヴァイオリンのための作品を、巧みな編曲を施し、繰り返し取り 上げています。ここに聴ける2人の女性作曲家の作品も非常に質が高く、フルートの音色をもってさらに輝きが増しています。 (Ki)

Linn
CKD-716(1CD)
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 変ホ長調
弦楽四重奏曲 第5番変ホ長調 Op.44-3
コンソーネSQ(古楽器使用)【アガタ・ダラスカイテ、マグダレーナ・ロス=ヒル(Vn)、エリツァ・ボグダノヴァ(Va)、ジョージ・ロス(Vc)】

録音:2022年3月23、25、26日メニューイン・ホール、サリー、UK
英国王立音楽院で結成されたコンソーネSQは、数少ないピリオド・スタイルによるSQとして2015年から本格的な 活動を開始し、これまで多くの賞を受賞してきました。2018年リリースのハイドンとメンデルスゾーンを収めたファーストアルバム(AMBRONAY EDITIONS/AMY310)は英「THE STRAD」誌などで高評価を獲得。2020年にはスウェーデンのギタリストとの共演アルバム (Resonus/RES10260)もリリースしています。初来日公演はコロナ禍の影響で中止となりましたが、2021年の「たかまつ国際古楽祭」 にはオンライン配信で参加、多くの人を魅了しました。2019年にはBBCのニュー・ジェネレーション・アーティストに選出、今回のアルバムも BBCとLINNの共同企画によるもので、今後メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全曲の録音を予定しています。メンデルスゾーンが14歳の 1823年に書かれた弦楽四重奏曲変ホ長調は、作曲者の生前出版されなかったもののその筆致は既に習作の域を出た素晴らしいもの。 ここでの演奏は終楽章のフーガなどに聴かれる緻密な構成を若々しい躍動感を持って美しく歌い上げており、この作品の瑞々しさが前面に 出ています。第5番は作曲者が精力的に活動していた1837年から翌年にかけての円熟期に作曲されたもの。ガット弦ならではの柔らかで 伸びやかな音色と滑らかな歌心で、この作品の魅力を十二分に伝えています。
Linn
CKD-715(1CD)
ブラームス:ピアノ三重奏曲 第2番ハ長調 Op. 87
弦楽六重奏曲 第2番ト長調 Op.36(テオドール・キルヒナー[1823?1903]編曲 ピアノ三重奏版)
グリニッジ・トリオ【ラナ・トロトヴシェク(P)、ヘザー・トゥアック(Vc)、三角よう子(P)】

録音:2022年6月12、13、19日
 メニューイン・ホール、サリー、UK
京都出身で現在イギリスで活躍するピアニスト、三角よう子が所属するグリニッジ・トリオによるブラームス。3曲のピアノ三重奏曲を録音する プロジェクトの第1弾で、円熟期に書かれた第2番を収録。併せて作曲家自身もたいへん満足していたという、弦楽六重奏曲のキルヒナーに よるピアノ三重奏への編曲版も収録されています。瑞々しいピアノと伸びやかな弦の表情がたいへん魅力的なアルバムです。

ALPHA
ALPHA-948(1CD)
シェーンベルク:弦楽三重奏曲 Op. 45(1946)
コンスタンティン・レガメイ(1907-1982):クラリネット、ファゴット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための五重奏曲(1942-44)
イリヤ・グリンゴルツ(Vn)
ニコラ・アルトシュテット(Vc)
ローレンス・パワー(Va)
レート・ビエリ(Cl)
ブラン・ファン・サムベーク(Fg)
アレクサンダー・ロンクヴィヒ(P)

録音:2022年6月…1-5、7月 ロッケンハウス教区教会
1946年、心筋梗塞で倒れ生死をさまよったシェーンベルクがその直後に書き始め、身体的心象的状況を反映させた弦楽三重奏曲は、通 しても20分に満たない演奏時間ながら、3挺の弦楽器のみによる表現の限界に挑むかのような起伏の激しい難曲。クリンゴルツ、パワーそし てアルトシュテットの3人が、息もつかせぬ緊張感の高い演奏を聴かせています。1907年、現ウクライナのキーウにスイス・ポーランド系のユダ ヤ人として生まれたコンスタンティン・レガメイは、作曲家のほか、ピアニスト、音楽評論家としても活躍し、1936年からはワルシャワ大学でイ ンド言語学の講師も務めていたという多才な人物。収録された五重奏曲は彼がポーランドのレジスタンス運動に加わった1942年に作曲が 始められ、ノルマンディー上陸作戦当日の1944年6月6日、秘密裏に初演されました。特異な編成であることも含めてメシアンの「世の終わ りのための四重奏曲」を連想させますが、時代の重い空気を帯びているものの動きある作品で、メンバーの妙技が随所で発揮されています。
ALPHA
ALPHA-923(1CD)
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第19番 ハ長調 K.465「不協和音」
チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番ニ長調 Op.11
スヨン・リュー(1980-):Yessori (Sound From The Past) (2016) 世界初録音
エスメSQ【ペ・ウォンヒ、ハ・ユナ(Vn)、キム・ジウォン(Va)、ホ・イェウン(Vc)】

録音:2022年4月
2016年にケルン音楽大学で結成され、「愛する」という意味の古いフランス語からその名を取ったエスメSQ。韓国出身の女性4 人組で、2018年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクール優勝をはじめ4つの賞に輝くなど、ヨーロッパ各地のコンクールで高い評価 を得ています。2022年には初来日公演も成功させました。彼女たちのアルバム第2弾となる今作には、モーツァルトの『ハイドン・セット』から 「不協和音」、「アンダンテ・カンタービレ」を第2楽章に持つチャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番という有名作を披露。さらに朝鮮半島伝 統の二胡であるヘグム(奚琴/けいきん)の名手スヨン・リューが、2016年にクロノス・クァルテットのために書いた「Yessori」(You Tubeにはス ヨン・リューが弾くヘグムとクロノス・クァルテットの5人による演奏がアップされていますが、ここでは弦楽四重奏版)を高い技術と表現センスでた いへん面白く聴かせます。彼女たちの音楽が持つ幅広い表現力、力強さと推進力の魅力をたっぷりと味わうことの出来るアルバムです。
ALPHA
ALPHA-834(1CD)
『幼き日の印象』
エネスコ:協奏的即興曲
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ L.140
イザイ:子供の夢 Op.14
エネスコ:幼き日の印象 Op.28
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ 第2番ト長調 M.77
ニーノ・ロータ:即興詩
サラ・ネムタヌ(Vn)
ロマン・デシャルム(P)

録音:2021年2月 ロング・ディスタンス・スタジオ、モントルイユ、フランス
フランス国立Oのコンサート・マスターを20年務めるサラ・ネムタヌと、ピアニスト、ロマン・デシャルムによるルーマニアとフランスを中心と した作曲家によるヴァイオリン作品集。フランスでルーマニア系の家庭に生まれたネムタヌが自らのルーツに迫るべくここに収めた作品群は、高 度なテクニックと濃厚さと鋭さを併せ持つ彼女の個性にうってつけのものばかり。豊かな表現力でこれらの作品の持つ魅力を新たな側面から 引き出しています。最後にアンコールのように収められたニーノ・ロータも素晴らしい演奏。

DACAPO
8.226724(1CD)
NX-B07
ブリッタ・ビューストレム(1977-):4月の手紙
4月の手紙(2011)- クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのために
街の木(2014) ? 無伴奏ヴァイオリンのために
浮遊する世界からの印象(2019)- 弦楽四重奏のために海辺の人物(2020)-チェロと室内オーケストラのために
アン・スー(Vn)
マリア・イサベル・エドルンド(Vc)
アテラス・シンフォニエッタ(アンサンブル)
アイリク・ハウコース・オーデゴール(指)

録音:2021年10月16-18日、2022年3月31日、6月28日
全て世界初録音
スウェーデンのスンツヴァルで生まれた作曲家ブリッタ・ビューストレム。10歳からトランペットを演奏し、彼女の友人 たちが参加するオーケストラのために曲を書き始めました。1995年にスウェーデン王立音楽大学に入学し作曲を 学び2001年に卒業。書き上げた作品のいくつかはBBC響で演奏された他、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽 団、デンマーク国立SOなどでも演奏されています。 このアルバムには小編成のアンサンブルのための4作品を収録。牧歌的な雰囲気を持つ「4月の手紙」をはじめ、ス トーリー性を持つ作品を得意とするビューストレムらしい色彩感にあふれた耳なじみの良い音楽が楽しめます。

DB Productions
DBCD-207(1CD)
NX-B07
グリーグ/マイエル/レントヘン:弦楽四重奏曲集
グリーグ:弦楽四重奏曲 ヘ長調(ユリウス・レントヘンによる補筆完成版)…世界初録音
 1. I. Sostenuto - Allegro vivace e grazioso
 2. II. Allegro scherzando - Piu vivo - Allegro scherzando
 3. III. Adagio*
 4. IV. Allegro giocoso*
*…ユリウス・レントヘン作曲
アマンダ・レントヘン=マイエル(1853-1894):弦楽四重奏曲 イ長調
 5. I. Allegro vivace e grazioso**
 6. II. Andante
 7. III. Allegro non troppo
 8. IV. Finale:Presto**
**…トミー・アンダーソンによる補筆完成版
ユリウス・レントヘン:弦楽四重奏曲第12番嬰ト短調
シリアクスQ【セシリア・シリアクス(Vn1)、ユリア=マリア・クレッツ(Vn2)、ユルヴァリ・マクティゲルト・シリアクス(Va)、カティ・ライティネン(Vc)】

録音:2022年8月16-19日
ヴァイオリニスト、セシリア・シリアクスを中心とするシリアクス四重奏団が演奏する3つの弦楽四重奏曲。 注目は、グリーグが1892年の銀婚式の際に着手したヘ長調の弦楽四重奏曲。グリーグ自身はこの曲の第2楽章までしか作曲しませんでしたが、グリーグ 夫妻と親交が深かったユリウス・レントヘンが、後年創意の凝らされた聴き応えある後半楽章を作曲し、完成させていました。このレントヘン版についてはラ ファエルSQの録音がOLYMPIAレーベルから出ていましたが、これはレントヘンによる第4楽章コーダをカットしており、また伴奏音型のトレモロを 16分音符にするなど細部においてレントヘンの指定と異なる処理をされていたことから、レーベルではこの録音が「レントヘンの楽譜に忠実な世界初録音」と 銘打っています。またアルバムにはレントヘン自身の弦楽四重奏曲と、彼の妻でスウェーデン出身のヴァイオリニスト・作曲家アマンダ・レントヘン=マイエルの 弦楽四重奏曲(こちらも第1楽章と終楽章は未完のため、トミー・アンダーソンの補筆完成版を使用)が収録されています。 セシリア・シリアクスは、これまでにもアマンダ・レントヘン=マイエル作品をはじめとしたスウェーデンの作品を演奏し、その紹介に努めています。

Gramola
GRAM-99270(1CD)
シューベルト:ソナタ楽章(P三重奏曲) 変ロ長調 D28
ドビュッシー:ピアノ三重奏曲 ト長調
ラフマニノフ:悲しみの三重奏曲第1番 ト短調
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番 ハ短調 Op.8
アンサンブル・トリゾナンテ【クリスティナ・レープ=グリル(P)、セシリア・ジポス(Vc)、ルイス・モライス(Vn)】

録音:2022年4月
アンサンブル・トリゾナンテが演奏するピアノ三重奏曲集。アルバムに収録されているのは、どれも大作曲家たちの 初期の作品ばかりです。15歳のシューベルトが描いた若々しい「ソナタ楽章」、18歳のドビュッシーが書き上げる も、100年以上経ってからようやく出版されたピアノ三重奏曲、こちらも18歳のラフマニノフの手による「悲しみの三 重奏曲第1番」、そしてショスタコーヴィチの初の室内楽作品であるピアノ三重奏曲第1番。アルバムのタイトル 「Unfolding」の通り、内に秘められていた若き作曲家たちの大いなる才能が花開く様を感じられる1枚です。 アンサンブル・トリゾナンテは、ウィーン出身のレープ=グリルとジポス、そしてポルトガル出身でオーストリアで学んだ モライスの3人によって2015年に設立されたアンサンブル。オーストリアとポルトガルで演奏するほか、ウィーンの シューベルト音楽祭に出演するなど幅広い活動を行っています。
Gramola
GRAM-99262(1CD)
ヴァイオリンとチェロのための作品
コダーイ:ヴァイオリンとチェロの二重奏曲 Op.7(1914)
リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ(1948/1953)
バルトーク(1891-1945):無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz117(1944)
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ(1922)
アミラム・ガンツ(Vn)
マキシム・ガンツ(Vc)

録音:2020年6月24-26日、2021年7月8-11日
ヴァイオリンのアミラム(父)とチェロのマキシム(息子)。このガンツ親子による20世紀前半のヴァイオリンとチェロのた めの作品集。各々がリゲティとバルトークの無伴奏のソナタを演奏するとともに、コダーイとラヴェルでは息のあった デュオを聴かせます。アミラム・ガンツはウルグアイで生まれ、イスラエル・チョーバーグ、イリヤ・フィドロンらに師事し11 歳でソリストとしてデビュー。1980年から2002年までストラスブールPOの第1コンサートマ スターを務め、アラン・ロンバールや、岩城宏之をはじめとした多くの名指揮者の下で演奏しました。室内楽演奏で も高く評価されるヴァイオリニストです。マキシム・ガンツはストラスブール生まれ。4歳の時にラジオでロストロポーヴィ チが弾くチャイコフスキーの「ロココ変奏曲」を聴き感銘を受け、チェリストを志しました。スペインで学び、スイスでは アントニオ・メネセスに師事。これまでに多くのホールや音楽祭で演奏しています。


Laplace Records
LPDCD-112(1CD)
税込定価
ルール・ヴェルト
フォーレ:夢のあとに
アーン:クロリスへ
ショーソン:アンダンテとアレグロ
ドビュッシー:小品/第一狂詩曲
ピエルネ:カンツォネッタ
ラヴェル:ハバネラ形式の小品
プーランク:クラリネット・ソナタ
ストラヴィンスキー:3つの小品
ピアソラ:タンゴの歴史/鮫
西川智也(Cl)、岡田奏(P)

録音:2022年9月15-16日 Kirari Fujimi(Saitama, FujimiCity)
ミラクルなクラリネット奏者、西川智也のファーストアルバム。 世界がパリを巡り、パリが世界を吸収し、世界がクラリネットをもってパリを発信す る。前半に聴くフランスの曲たち、西川と日本とフランス。後半、パリに縁深いストラ ヴィンスキーを経て、最後は西川とピアソラとのフランスへ調和する、瀟洒な配曲で 紡がれるクラリネットの心奥。
■西川智也(Cl)
大阪教育大学卒、東京藝術大学大学院修士課程修了。第9回東京音楽コン クール木管部門第1位、第23回日本木管コンクールクラリネット部門第1位ほか 受賞多数。小澤征爾音楽塾、東京・春・音楽祭、ラヴェンナ音楽祭などに出演。 現在、群馬SO首席クラリネット奏者、超スター六重奏団The Sixth Senseメンバー。

MClassics
MYCL-00031(1CD)
税込定価
アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン
J.ウィリアムズ(小林健太郎編):オリンピック・ファンファーレとテーマ
ターナー(1932- ):アポロー10本のホルンのための演奏会用序曲-作品87
小林健太郎(1981- ):ホルン六重奏曲 第1番「インターナショナルディストリクト」
クロード・T・スミス(小林健太郎編):フェスティバル・ヴリエーション
リード( 小林健太郎編):アルメニアン・ダンス パートT
ルクレール(1950- ):ホルン四重奏曲 作品22
R.シュトラウス(大橋晃一編):「ばらの騎士」組曲
アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン【有馬純晴(東京都SO)、上里友二(読売日本SO)、鈴木優(東京都SO)、金子典樹(新日本フィルハーモニーSO)、上間善之(東京SO)、藤田麻理絵(新日本フィルハーモニーSO)、伴野涼介(読売日本SO)、熊井優(神奈川PO)、日橋辰朗(読売日本SO)、坂東裕香(神奈川PO)】

録音:2022年3月29-31日埼玉、コピスみよし(三好町文化会館)
ホルンのトップ・ブランドであるドイツ・アレキサンダー社製ホルンをこよなく愛 する名手たちが集い結成された、アレキサンダーホルンアンサンブルジャパン の最新アルバムです。圧倒的な充実したサウンドによって奏でられる「アル メニアン・ダンス」「ばらの騎士」を収録!ホルンという楽器の醍醐味が存分 に詰まったアルバムとなりました。美しく繊細なピアニッシモから荘厳で輝か しいパワー漲るサウンド。伝統のアレキサンダー・ホルンの音の世界を堪能 できます。日本のトップ・ホルン奏者たちの妙技と見事なアンサンブルも注 目です。オーケストラを彩り支えるホルンという楽器の魅力詰まったアルバム をぜひお聴き下さい。
MClassics
MYCL-00035(1CD)
税込定価
ファンタジー
デルマ (1885-1931):イタリア風幻想曲 作品110
ゴーベール:ファンタジー
マズリエ(1879-1959):ファンタジー・バレエ
ニールセン:ファンタジー
マルティ:ファンタジー第1番
ヴィトマン(1973-):ファンタジー
ルヴェル(1901-1984):ファンタジー
セムラー=コルリー(1902-1988):ファンタジーとジーグ形式のダンス
田中香織(Cl)、仲地朋子(P)

録音:2022年9月21-23日 神奈川、相模湖交流センターラックスマンホール
日本音楽コンクール第1位受賞、ジャック・ランスロ国際コンクール第2位な ど多くの国内外コンクール受賞歴を持ち、スイス・バーゼルにて研鑽を積ん できたクラリネット奏者、田中香織のデビューアルバムです。完璧なテクニッ クをもとに奏でられる美しいフレージング。多彩に変化する音色の妙。田中 香織の高い音楽性が感じられるアルバムとなりました。今回のテーマは 「ファンタジー」です。各作曲家によって照らし出される華麗で幻想的なクラ リネットの魅力が存分に詰まっています。田中香織の圧倒的な技巧と細 部まで統率の行き届いた音楽性をお楽しみ下さい。

IBS CLASSICAL
IBS-172022(1CD)
マリア・リンド〜コールアングレ・リサイタル
シャルル・ケクラン):Au Loin はるかに Op.20- コールアングレ とピアノのための歌
ダーク=マイケル・カーシュ(1965-):ソナタ Op.2- コールアングレとピアノのための…世界初録音
アンデル・ペッリーノ(1986-):CINCO RELATOS CORTOS5つの短編小説- コールアングレとファゴットのための…世界初録音
ヒンデミット:コールアングレとピアノのためのソナタ
マリア・リンド(コールアングレ)
森川由佳子 (P)
マリア・ホセ・ガルシア・サモラ(Fg)

録音:2021年12月 Berlin(ドイツ)
コールアングレ奏者マリア・リンドのアルバム。マドリッド生まれの彼女は、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学在学 中にコールアングレと出会い、エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリの「コーラングレのためのコンツェルティーノ」でソリストと してデビュー。以降この楽器を彼女のレパートリーの中心として活動しています。。このアルバムでは2曲の世界初 録音を含むコールアングレのための作品を披露。オリエンタルな雰囲気を活かしたケクランの「歌」、技巧的なヒンデ ミットのソナタ、18年の歳月をかけて書かれたというカーシュの抒情的な作品や、各楽章が独立したストーリーを持 つペッリーノの「5つの短編小説」と、どれもコールアングレの音色と機能が存分に生かされています。 共演の森川由佳子はベルリン芸術大学で学んだ後、マンハイム音楽大学のソリストコースで更なる研鑽を積み、 ドイツ国家演奏家資格を取得したベルリンを拠点に活躍するピアニスト。室内楽でも高い評価を受けています。
IBS CLASSICAL
IBS-182022(1CD)
ホルン三重奏曲の3世紀
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40(1865)
リゲティ:ホルン三重奏曲(1982)「ブラームスへのオマージュ」
ロベルト・シエッラ(1953-):ホルン三重奏曲(2021)
マヌエル・エスカウリアサ(Hrn)
ミゲル・コロム(Vn)
デニス・パスカル(P)

録音:2021年12月12-15日
19世紀半ばにはバルブ付きホルンが既に流通していたにもかかわらず、バルブなしのナチュラルホルンを愛したブ ラームス。彼のホルン三重奏曲はナチュラルホルンのために書かれており、当時用いられていたピアノやガット弦を 張ったヴァイオリンとの響きのバランスも良く考えられています。それから1世紀を経たリゲティのホルン三重奏曲は、 先人ブラームスへのオマージュとして書かれたもの。当時の最先端の作曲技法が用いられていながらも、4楽章形 式など西洋音楽の伝統を守っています。シエッラの三重奏曲は2021年の作品。1979年から1982年までハンブ ルク音楽大学でリゲティに師事した彼は、師の作風を受け継ぎ、自作でヨーロッパのアヴァンギャルドとアメリカ民謡 やジャズ、サルサなどの融合を試みています。 演奏するマヌエル・エスカウリアサは、パリ国立歌劇場Oのホルン奏者で、ミゲル・コルムはスペイン国立管 弦楽団のコンサートマスターを務める俊英たち。ピアノのデニス・パスカルはパリ高等音楽院の教授を務めるヴェテラ ンです。
IBS CLASSICAL
IBS-192022(1CD)
ホアキン・トゥリーナ:ピアノ三重奏曲全集
ピアノ三重奏曲 ヘ長調
ピアノ三重奏曲第1番ニ長調 Op.35
ピアノ三重奏曲第2番ロ短調 Op.76
ダビド・マータ(Vn)
アルド・マータ(Vc)
パトリシア・アラウソ(P)

録音:2021年10月17-19日
RTVESOの奏者ダビド・マータを筆頭に、国際的に活躍する3人のソリストの共演で聴くスペイン、アンダル シア出身の作曲家ホアキン・トゥリーナのピアノ三重奏曲全集。彼の活動の初期から晩年に至るまでの4作品が 収録されています。ブラームスを思わせるロマンティックで若々しい雰囲気を持つヘ長調の三重奏曲、1926年の 作曲コンクールで優勝した短調と長調を揺れ動く印象派の影響も垣間見える第1番、1933年に作曲されオラン ダで初演された第2番、そして夜明けから黄昏までの一日の流れを表現したという晩年の作品「円」。どれもロマン 派の室内楽の伝統を継承する力作です。
IBS CLASSICAL
IBS-202022(1CD)
ピアノ三重曲集
ヴィラ=ロボス:ピアノ三重奏曲第1番
トゥリーナ:ピアノ三重奏曲第1番 Op.35
ポンセ:ロマンティックな三重奏曲
レベロン・ピアノ三重奏団【シモン・ガッロ(Vn)、オラシオ・コントレラス(Vc)、アナ・マリア・オタメンディ(P)】

録音:2021年8月1-3日
レベロン・ピアノ三重奏団  【メンバー】  シモン・ガッロ(Vn)  オラシオ・コントレラス(Vc)  アナ・マリア・オタメンディ(P) 録音:2021年8月1-3日

sonorite
SNRT-2301(1CD)
税込定価
ハイドン:ピアノ三重奏曲第25番 ト長調 「ジプシー」 Hob.XV:25
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調Op.1-3
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調D898
安井耕一(P)、高辻瑶子(Vn)、安井総太郎(Vc)

録音:2021年10月21日 ふきのとうホール、札幌
安井耕一は、師コンラート・ハンゼン(エドヴィン・フィッシャーの高弟で、フ ルトヴェングラーとのベートーヴェン第4協奏曲の名演で知られる)からド イツ伝統のピアニズムを濃密に継承した、知る人ぞ知る音の求道者です。 国立音楽大学を退官してからも、息子であるチェリスト安井総太郎らと演 奏活動をしており、その光沢をまとった美音と格調高い音楽は根強いファ ンを集めています。このCDは、2021年10月21日の札幌ふきのとうホール で開催されたピアノトリオの演奏会のライヴ録音で、若い弦楽の2人を触 発し音楽の桃源郷へ連れ去らんとする名匠の至芸と、融通無碍な音の 会話が、美しい録音に収められています。

BIS
BISSA-2652(1SACD)
シマノフスキ:作品集
(1)『神話』Op.30
(2)ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op.9
(3)ロマンス ニ長調 Op.23
(4)夜想曲とタランテラ Op.28
(5)アイタコ・エニアの子守歌 Op.52
スーイエ・パク(Vn/1724年製アントニ・ストラディヴァリウス(弓;1865年製ハインリッヒ・カール・クノッフ))
ローランド・ペンティネン(P/スタインウェイD, 1929)

録音:2021年11月22-25日、2022年4月11&12日/ニコデマス教会(ベルリン)
韓国若手期待のヴァイオリニスト、スーイエ・パク。BISレーベルから非常に積極的なリリースが続いておりますが、当アルバムでは名手ロー ランド・ペンティネンとオール・シマノフスキ・プログラムに挑戦しました!
ヴァイオリン・ソナタ ニ短調は初期作ながら既に独自の個性があらわれた作品。「ロマンス」や「夜想曲とタランテラ」はシマノフスキらしい独特の音楽表現が実 に魅力的。そしてギリシア神話を題材にした『神話』は、ヴァイオリンのあらゆる技巧が散りばめられた意欲作。別次元の音楽世界に誘われるシマノフスキの作品は 技巧面での難しさ故、録音が少ないだけに名手2人による当盤登場は大歓迎と申せましょう。 (Ki)
ミッシー・マッツォーリ(1980-):作品集
●Dark with Excessive Bright(暗く明るすぎる)(2021)(Vnと弦楽オーケストラのための協奏曲)*
●Sinfonia (for Orbiting Spheres)(シンフォニア(軌道を周る天体のための))(2013)**
●These Worlds in Us(われらのうちにある世界)(2006)**
●Orpheus Undone(破滅したオルフェウス)(2021)**
 Part1:Behold the Machine, O Death(見よ機械を、死神よ)
 Part2:We of Violence, We Endure(われら暴力の、われら耐え忍ぶ)
●Vespers for Violin(Vnのための晩祷)(2014)(ソロ・ヴァイオリンとエレクトロニック・サウンドトラックのための)***
●Dark with Excessive Bright(暗く明るすぎる)(2021)(ソロ・ヴァイオリンと弦楽五重奏のための編)#
ペーテル・ヘッレスタール(Vn)*/***/#
ベルゲン・フィルハーモニックO *
 ジェームズ・ガフィガン(指)*
アークティック・フィルハーモニック **
ティム・ワイス(指)**/#
アークティック・フィルハーモニック団員【オガネス・ギルニヤン(Vn1)、オイヴィン・メフース(Vn2)、
ナターリャ・ギ ル ニヤン(Va)、メアリー・オナ ー(チェロ)、イングリ・マリーア・メフース(Cb)】 #

録音:2021年6月4日/グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)*、2022年3月/ストルメン・コンサートホール(ボードー、ノルウェー)
アメリカの作曲家ミッシー・マッツォーリ Missy Mazzoli は、「黙示録的イマジネーション」(アレックス・ロス「The New Yorker」) と称賛され、インディロックの感覚とクラシカル音楽の流儀の混ざり合った精巧で神秘的なサウンド・ワールドの作品を作りつづけています。このアルバムには、 アルネ・ヌールハイム、カイヤ・サーリアホ、ペア・ヌアゴーたちの音楽の「チャンピオン」として活動するノルウェーのヴァイオリニスト、ペーテル・ヘッレスタール Peter Herresthal(1970?)のための「協奏曲」を中心に彼女の管弦楽曲とソロ曲が収録されています。
「Dark with Excessive Bright」(暗く明るすぎる)は、オーストラリア室内Oとロンドンのオーロラ・オーケストラの委嘱で書いた「コントラバス協奏 曲」をヘッレスタールの依頼で改作した作品です。曲名は、ミルトンの『失楽園』からとられました。「視力を奪われた者が神の衣を語ったシュールで刺激的な言葉 が、ぼんやりとした、胸の張り裂けるような弦の響きにぴったり」(マッツォーリ)。「ソロ・ヴァイオリンと弦楽五重奏のための編曲」は、ヘッレスタール、アークティッ ク・フィルハーモニックの指揮者ティム・ワイス Tim Weiss とオーバリン音楽院の共同委嘱で行われました。
「Vespers for Violin」(Vnのための晩祷)は、「Vespers for a New Dark Age」(新たな暗黒の時代のための晩祷)を作り直したという作品 です。ソロ・ヴァイオリンと、キーボード、古オルガン、声と弦楽器の「サンプリング」を「エレクトロニクス」処理した録音が共演。2014年に初演され、2019年 のグラミー賞「コンテンポラリー・クラシカル作曲部門」にノミネートされています。
「Sinfonia (for Orbiting Spheres)」(シンフォニア(軌道を周る天体のための))は、「より大きな軌道の中で互いに巻きつくロココループの集合体」太 陽系の形をした音楽。曲名は、楽曲の種類の「シンフォニア」と「ハーディ・ガーディ」を表す古いイタリアの用語の二重の意味を示しています。ロサンジェルス・フィ ルハーモニックの委嘱で作曲され、その後、ボールダー・フィルハーモニックのために改訂が行われました。
「These Worlds in Us」(われらのうちにある世界)の曲名は、第二次世界大戦で戦死した父に思いを巡らせたジェームズ・テートの詩『The Lost Pilot』 からとられました。「音楽は、ひとつの音やジェスチャーだけで痛みと幸せの感情を移すことができるという考えが好き」(マッツォーリ)。ベトナム戦争に従軍した、 彼女の父に捧げられた作品です。 (Ki)

Paraty
PTY-1522125(1CD)
ヴィエルヌ:チェロとピアノのための作品全集
(1)チェロ・ソナタ ロ短調Op.27
(2)2つの小品Op.5
(3)異国の夜Op.56
カミーユ・セゲルス(Vc)、
アレクシス・ティボー・ド・メシエール(P)

録音:2021年5月1-3日 アルソニック音楽堂
ノートルダム大聖堂のオルガニストを務め、そこでの演奏中に亡くなったヴィエルヌはオルガン作品のイメージがありますが、室内楽にも優れた作品を残していま す。なかでもカザルスに捧げられたチェロ・ソナタは傑作の呼び声高く、フランクとフォーレを思わす美しい世界を繰り広げます。
カミーユ・セゲルスはベルギー出身の女性チェロ奏者。ブリュッセルとケルンの音楽院で学んだ後、パリとフライブルクで研鑽を積みました。長年相方を務めてい るピアノのアレクシス・ティボー・ド・メシエールもベルギー出身。ペテルブルグ音楽院で学んだ異才。 (Ki)

Goodies
78CDR-3897(1CDR)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲変ロ長調作品133「大フーガ」 レナーSQ【イェノ・レナー(Vn1) 、ヨーゼフ・スミロヴィッツ(Vn2)、シャーンドル・ロート(Va) 、イムレ・ハルトマン(Vc)】

英 COLUMBIA LX103/4
1930年2月19日録音
レナーSQは1918年にハンガリーのブダペストで結成された。メンバ ー全員がブダペスト音楽院出身。リーダーのイェノ・レナー(1894-1948)、第2 ヴァイオリンのヨーゼフ・スミロヴィッツとヴィオラのシャーンドル・ロート がイェノ・フバイ(1858-1937)の弟子、チェロのイムレ・ハルトマンがダヴィド ・ポッパーに師事した。4人はブダペスト・オペラの楽員だったが、 1918年のハンガリー革命を機にSQを結成した。2年間、田舎の村にこ もって練習を積んだ後、1920年にウィーンでデビューした。そこに居合わせた 作曲家のラヴェルが演奏に感動し、彼らをパリに招いた。公演は センセーショナルの成功を収めた。1927年のベートーヴェン没後100年を記念し て16曲の弦楽四重奏曲中11曲(SPレコード40枚)をイギリス・コロンビアに録 音した。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル〔ゼロSP 78rpm〕(3mil 針)とコルグの [DS-DAC-10R]DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

APARTE
AP-306(1CD)
パリの夜
(1)ドビュッシー(ハイフェッツ編):美しき夕暮れ
(2)同:ヴァイオリン・ソナタ
(3)ラヴェル:(フルーリー編):なき王女のためのパヴァーヌ
(4)同:ヴァイオリン・ソナタ(遺作)
(5)プーランク(ハイフェッツ編):プレスト
(6)同:ヴァイオリン・ソナタ
(7)ミヨー(ハイフェッツ編):ブラジレイラ〜「スカラムーシュ」より
(8)同:シネマ幻想曲(屋根の上の牛)
マノン・ギャリー(Vn)、
ホルヘ・ゴンザレス・ブアハサン(P)

録音:2022年9月8-11日 エリザベート王妃音楽チャペル(ベルギー)
1996年トゥールーズ生まれの美人ヴァイオリニスト、マノン・ギャリーと、1994年キューバ生まれのピアニスト、ホルヘ・ゴンザレス・ブアハサンのフレッシュなアルバム。20世紀初頭、ベル・エポック時代頃の4人のフランスの作曲家のオリジナル作品に、ハイフェッツが編曲した彼らの小品(ラヴェル以外)を対にして魅力を発散しています。
チャップリンの映画のために書いたミヨーの「シネマ幻想曲」は名作「屋根の上の牛」のオリジナル。ガルシア・ロルカ追悼に書かれたプーランクのヴァイオリン・ソナタのスペイン感をピアノのゴンザレス・ブアハサンが絶妙に表現しているのも聴きものです。 (Ki)
APARTE
AP-308(1CD)
スペインの思い出
(1)トゥリーナ:闘牛士の祈りOp.34
(2)同:弦楽四重奏曲「ギター風」Op.4
(3)同:セレナータOp.87
(4)カステルヌオーヴォ=テデスコ:ギター五重奏曲Op.143
バイロン四重奏団、
マッテオ・メーラ(G)(4)

録音:2022年3月3-7日
スペインがらみの室内楽。トゥリーナはピアノ曲や歌曲が有名ですが、弦楽四重奏作品も残しています。いずれもスペイン色濃厚で、ギター曲を弦楽で奏している ような感があります。カステルヌオーヴォ=テデスコはイタリア人ですが、先祖がスペインのセファルディだったことからスペイン文化にも造詣が深く、ギター五重奏 曲もその影響が見受けられます。
バイロン四重奏団はスイスの団体。バイロン卿に敬意を表した名称で、パリ音楽院でイザイ四重奏団に学んだ後、アルバン・ベルク、ハーゲン、クリーヴランド、ベ ルチャの各四重奏団のマスタークラスに参加しました。 (Ki)

SOREL CLASSICS
SCCD-005(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
タンゴ・ファド・プロジェクト
ポルテラ:ファド・マガラ「愛することより大切なこと」
フェラオ:ポルトガルの4月
ガルデル:私の愛するリスボン
ダ・シルヴァ:1= 3= 7/愛は炎
ポルテラ:古いブエノス・アイレス
カンポス:ファド・タンゴ「疲労」
カルーソ:コルドバのタンゴ
ダ・シルヴァ:非絶対主義者の世界賛歌
ピアソラ(ビネッリ編):トロイロ組曲
マンハッタン・カメラータ
これはクラシックのCD とは言い難いが、内容はとても面白い。アルゼンチンのタンゴとポル トガルのファドを融合させた、タンゴ・ファド・プロジェクトというもの。詳しいことは分からずと も、情熱に満ちた魅力的な音楽が並んでいることは間違いない。 マンハッタン・カメラータは 2009年創設のアンサンブル。音楽監督(P担当)のルシア・カ ルーソの元、トランスクラシカル音楽を標榜して活動しています。音楽的には多分野に跨るが、 演奏者たちは高度な教育を受けた名手たちばかりです。
SOREL CLASSICS
SCCD-012(1CD)
2023年2月10日までのご注文分は
税込¥2050!!
「タンゴ・ファド・デュオ」
クワットロマーノ:あなたの影になりたい
パレーデス:青い年
ビジョルド:エル・チョクロ
ポルテラ:懐かしのリスボン
ダ・シルヴァ:涙
モウラン=フェレイラ,オウルマン:マリア・リスボア
ピアソラ:忘却
ビネッリ:ここからパリ
アルベニス:アストゥリアス (伝説曲)
ビネッリ:前奏とカンドンベ
ダニエル・ビネッリ(バンドネオン)
ペドロ・H.ダ・シルヴァ(ポルトガル・ギター)

録音:米国 ニューヨーク州 ニューヨーク・シティ
これはクラシックの CD とは言い難いが、しかしクラシック音楽好きにも楽しめる内容だ。バ ンドネオンとポルトガル・ギター(胴がかなり丸い)による、タンゴ・ファド・デュオ。アルゼンチン のタンゴと、ポルトガルのファドが融合しています。 ダニエル・ビネッリはアルゼンチン・タンゴの名バンドネオン奏者。晩年のピアソラの協力者と して知られます。ペドロ・H.ダ・シルヴァは、作曲家としても知られる多彩な音楽家。マンハッタ ン・カメラータの創設者の一人でもある。

オクタヴィア
OVCL-00802(1SACD)
税込定価
2023年2月22日発売
金川真弓(Vn)〜リサイタル
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005
武満徹:妖精の距離
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 L.140
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 作品47「クロイツェル」
金川真弓(Vn)
ジュゼッペ・グァレーラ(P)

録音:2022年10月24-26日 高崎芸術劇場
ドイツ生まれ。2018年ロン=ティボー国際コンクール第2位、翌19年のチャイコフスキー国際コンクール第4 位という輝かしい入賞歴で、現在世界から注目を集める金川真弓、待望のデビュー盤。ドイツのバロック と古典派の名品の間に、表情ゆたかな武満とドビュッシーを挟むという、王道のプログラム。耳目を集める ようなバッハから最後のクロイツェルまで、全体を大きな弧で描きながら呼吸し躍動する音楽。長年のコン ビ俊英グァレーラのピアノを得て、金川はストラドの名器から、圧倒的なテクニックと自在な感性を流麗に 披歴。光輝く新星登場を、どうぞお聴きください。(オクタヴィア)

Cobra Records
COBRA-0087(2CD)
レフト・ハンド・レガシー〜パウル・ヴィトゲンシュタインのために書かれた室内楽作品集 Vol.1
アーネスト・ウォーカー(1870-1949):独創主題による変奏曲(1933)〜左手ピアノ、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための*
ヨーゼフ・ラーボア(1842-1924):ソナタ第3番 ホ長調(1916)〜左手ピアノとヴァイオリンのための*
ハンス・ガル(1890-1987):四重奏曲 イ長調(1926)〜左手ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための
フランツ・シュミット(1874-1939):五重奏曲 イ長調(1938)〜左手ピアノ、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための
フォルケ・ナウタ(P)、
ラース・ヴァウタース・ファン・デン・アウデンヴァイェル(Cl)、
プリズマ弦楽三重奏団

録音:2022年9月(オランダ、ザーンダム
*世界初録音
2曲の世界初録音を含む、パウル・ヴィトゲンシュタインのために書かれた室内楽作品集!パウル・ヴィトゲンシュタイン(1887-1961)は第一次世界大戦で右腕を失い、その後ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」をはじめ、多くの作曲家に左手だけで演奏可能な作品を委嘱したピアニストとして有名です。『レフト・ハンド・レガシー』と題されたこのプロジェクトでは、オランダの一流の奏者たちが協力し、1920年代から30年代にかけてヴィトゲンシュタインが初演して以来ほとんど演奏されることのなかった秘曲に光を当ててゆきます。さらには、ヴィトゲンシュタインの苦悩と葛藤、そして芸術における勝利の物語を伝えることを目的としています。左手ピアニストのフォルケ・ナウタは世界中に散逸してしまったヴィトゲンシュタインの蔵書を探し出し、それらにヴィトゲンシュタインが書き込んだ多数の注釈が残っていることを突き止めました。Vol.1では後期ロマン派の語法で作曲された4人の作曲家の作品が収録されています。アーネスト・ウォーカーの変奏曲とヨーゼフ・ラーボアのソナタは世界初録音です。

DUX
DUX-1867(1CD)
マラフスキ/ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲集
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番ホ短調 Op.67
アルトゥール・マラフスキ:ピアノ三重奏曲
トリオ・レジェンド〔クシシュトフ・カタナ(Vn)、モニカ・クラシツカ=ガヨフニク(Vc)、アグニェシュカ・ザハチェフスカ=クションジェク(P)〕

録音:2021年11月3日-5日
ショスタコーヴィチの親友、イワン・ソレルチンスキーの追憶に献呈されたピアノ三重奏曲と、作曲家、ヴァイオリン奏者、教育者、指揮者としての多彩な姿を持っていた20世紀ポーランドの音楽家、マラフスキのピアノ三重奏曲をカップリング。困難な時代を生きた偉大な音楽家たちの作品を奏でるトリオ・レジェンドは、クラクフとカトヴィツェの音楽院の学生と卒業生によって2017年に創設され、第26回ヨハネス・ブラームス国際コンクールで第1位(2019年)に輝いています。
DUX
DUX-1839(1CD)
ラクス:弦楽四重奏曲集
シモン・ラクス(1901-1983):弦楽四重奏曲第3番 「ポーランド民謡の主題を題材として」
弦楽四重奏曲第4番/弦楽四重奏曲第5番
ポーランド放送アマデウス室内O、
アグニエシュカ・ドゥチマル(指)、
アンナ・ドゥチマル=ムロズ(指)

録音:2012年9月26日&2013年3月23日、ポズナン(ポーランド)
※こちらのタイトルは、DUX-1626からの移行再発売(DUX-1626は完売次第廃盤)となります。
ワルシャワ音楽院で学んだ後にパリへと渡り新古典主義音楽から多大な影響を受け、さらにはアレクサンドル・タンスマンと交流を深めるなど順調なキャリアを築いていた矢先、ナチス・ドイツに捕らわれてしまい収容所へと送られてしまったシモン・ラクス。アウシュヴィッツ強制収容所に送られたものの収容所のオーケストラの指揮者、作編曲家を任されたことにより九死に一生を得た後、ダッハウ強制収容所に移送。アメリカ軍の収容所解放によってパリへと帰還することが出来たという激動の生涯を送ったポーランドの音楽家です。
大戦の戦禍、ナチスの迫害から生き延びたラクスが大戦後に作曲した3つの弦楽四重奏曲を、ここではポーランド放送アマデウス室内Oが弦楽オーケストラで演奏。ポーランドで最も有名な女流指揮者であるアグニエシュカ・ドゥチマルと娘で同じく指揮者のアンナ・ドゥチマル=ムロズがタクトを振るっています。

Chandos
CHAN-20230(1CD)
ゴールデン・オールディーズ〜モア・フェイヴァリット・アンコールズ
1.ドビュッシー:2つのアラベスクより第2番
2.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻より 第10番前奏曲 BWV.855
3.フォーレ:夢のあとに Op.7-1
4-5.ショスタコーヴィチ:2挺のヴァイオリンとピアノのための5つの小品より 第3曲「エレジー」、第5曲「ポルカ」
6.ドビュッシー:前奏曲集第1巻より第6曲 「雪の上の足跡」
7.サン=サーンス:白鳥
8.ハチャトゥリアン:剣の舞
9.エルガー:アデュー
10.ドビュッシー:2つのアラベスクより第1番
11.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」 より第1楽章
12-14.サティ:グノシエンヌ第1番、第2番、第6番
15.ジョプリン:ソラース
16.プーランク:4手のためのピアノ・ソナタ FP.8より第1楽章 前奏曲
17.ドビュッシー:前奏曲集第1巻より第9曲「とだえたセレナード」
18.パブロ・カザルス:鳥の歌
19.バッツィーニ:妖精の踊り Op.25
20.イジドラ・ゼベリャン(1967-2020):ユダヤ砂漠からの親密な手紙

※編曲:ポール・キャシディ(tr.1-3,6-11,17,18)/ジャクリーン・トマス(tr.4-5,15,16,19)
クリシア・オソストヴィチ(tr.12-14)
ブロドスキーSQ〔クリシア・オソストヴィチ(Vn)、イアン・ベルトン(Vn)、ポール・キャシディ(Va)、ジャクリーン・トマス(Vc)〕、
ラウラ・ファン・デル・ハイデン(Vc/tr.2,6,7,18)、
ジュリアン・ジェイコブソン(P/tr.9)

録音:2021年12月13日ー15日(鳥の歌)&2022年4月4日ー6日(その他の作品)、セント・マイケル教会(イギリス、ハイゲート)
1972年の結成以降、世界の主要なステージで3,000を超えるコンサートを行い、70以上の録音をリリースしてきたイギリスを代表するアンサンブルの1つ、ブロドスキーSQ。シューベルトの 「弦楽五重奏曲」(CHAN-10978)でも共演した注目の若手チェリスト、ラウラ・ファン・デル・ハイデンと奏でる結成50周年記念第2弾は、アンコール・ピース集。
ラウラ・ファン・デル・ハイデンは、1997年にイギリスに生まれ、9歳でデビュー。近年では、ファジル・サイとのデュオでチューリッヒ・トーンハレのステージに上がり、アンドルー・デイヴィスが指揮するメルボルンSOとの共演でBBCプロムス・オーストラリアのオープニング・コンサートに登場。また、カレイドスコープ・チェンバー・コレクティヴの団員であるなど、活躍の場を世界各地へと広げている要注目のチェリストです。
本アルバムでは、結成当時からのメンバーでもあるポール・キャシディ、ジャクリーン・トマスの両名によるアレンジ作品を中心に、過去に取り上げてきたレパートリーから、新作のアレンジまで魅惑のアンコール作品の数々を集成。まさに、この往年のアンサンブルの歴史そのものを語るに相応しい珠玉の1枚が仕上がりました。

Challenge Classics
CC-72930(1CD)
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 Op.19
 チェロとピアノのための2つの小品 Op.2
 『悲しみの三重奏曲』第1番
マキシム・シャリジン(1985-):チェロとピアノのための『トリスティッシマ』
エッラ・ファン・ポウケ(Vc)
カスパー・フォス(P)
ニーク・バール(Vn)

録音:2022年8月26-28日/ヒルフェルスム、MCO1
ラフマニノフ生誕150周年企画。チェロに着目した室内楽作品を収録しています。チェリストのエッラ・ファン・ポウケは同レーベルからシューマンの協奏曲 (CC-72871)を過去にリリースしており、「今後が楽しみなソリスト」とグラモフォン誌でも好評価でした。
カップリングにはウクライナ出身の作曲家マキシム・シャリジンがポウケに捧げた作品を収録しています。

FARAO
B-108118(1CD)
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集
第1番ヘ長調 Op.5-1
第2番ト短調 Op.5-2
第3番イ長調 Op.69
第4番ハ長調 Op.102-1
第5番ニ長調 Op.102-2
ヘンドリック・ブルーメンロート(Vc)
マルガリータ・オガネシアン(P)
ベートーヴェンの5曲のチェロ・ソナタは、作品番号からもわかるように初期2曲、中期1曲、後期2曲と長い創作時期にまたがって書かれており、作曲家の書 法の変化をコンパクトに体現しています。国際的に著名なアルメニア人ピアニスト、マルガリータ・オガネシアンと数々の受賞歴を持つチェリスト、ヘンドリック・ブ ルーメンロートによる力強い演奏。 (Ki)

arcantus
ARC-22029(1CD)
「影に隠れて」〜ピアノ三重奏曲集
モーツァルト:ピアノ三重奏曲 ニ短調 K.442
マルティヌー:ピアノ三重奏曲 ハ長調(1951)
メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番ハ短調 Op.66
トリオ・アドルノ【 クリストフ・キャリーズ(Vn )、サミュエ ル・ゼーレ(Vc)、リオン・ヒンリックス(P)】

録音:2021年3月/ライスハレ(ハンブルク)
ボザール・トリオやアルバン・ベルク四重奏団などから薫陶を受け積極的な演奏活動を展開するトリオ・アドルノ。当アルバム「影に隠れて」では有名な作品の 影に隠れてしまいコンサートで聴く機会の少ない3篇を取り上げました。影に隠れてといっても作曲家はモーツァルト、マルティヌー、メンデルスゾーンの3人です。
「モーツァルトのピアノ三重奏曲 ニ短調KV.442は作曲者自身が完成させることがなかったためほとんど知られておらず、モーツァルトの他のピアノ三重奏曲の 陰に隠れています。マルティヌーの室内楽曲とりわけピアノ三重奏曲 ハ長調は、彼のオーケストラ作品に比べると演奏される機会は非常に少ないです。最後のメン デルスゾーンのピアノ三重奏曲第2番ハ短調 Op.66こそ先の2篇に比べれば有名ですが、第1番 ニ短調 Op.49に比べれば演奏機会は少ないです。今回のア ルバムでは優れた3篇を取り上げ、その魅力を知っていただきたいと思います」(トリオ・アドルノ) (Ki)
arcantus
ARC-22034(1CD)
ホルンのためのサロン・ミュージック Vol.2
フックス:コンチェルティーノ Op.17
リューベック:アンダンテ
ブラット:アダージョとポロネーズ
グゲル:ノクテュルヌ・パストラーレ
ライシガー:エレジーとロンド Op.153
ルンメル:夜想曲 Op.87
アイスナー:場面とアリア Op.10
ヴィーデマン:バルカローレ「潟上で」
ハム:ロマンス「キッシンゲンへの挨拶」
ルネ・アレン(Hrn/ウルマン―フィッシャー製作、イグナツ・ロレンツ製作の歴史的楽器)
アッセン・ボヤディエヴ(P/J.B.シュトライヒャー製作)

ン録音:2021年11月/ゼンデザール(ブレーメン)
歴史的楽器で聴く19世紀後半ドイツの「ホルンのためのサロン・ミュージック」(ARC-20017)の第2弾登場!今回も第二次世界大戦で失われたブレーメン のA.E.フィッシャー出版社のコレクション(1898年出版)を復元したものから、ロマン派の作曲家によるフレンチ・ホルンのための知られざる作品を収録!ホル ン奏者ルネ・アレンとピアニスト、アッセン・ボヤディエヴという名手が歴史的な楽器を演奏し、聴き手を19世紀後半のドイツのサロンへと誘います。 (Ki)

arcantus
ARC-22039(1CD)
好奇心へのオマージュ
マリア・バッハ:チェロ・ソナタ
ボスマンス:チェロ・ソナタ
ストロール:大ドラマティック・ソナタ『タイタスとベレニス』
カティ・ライチネン(Vc)、
ベンクト・フォシュベリ(P)

録音:2020年12月21-23&28日/ヴェステロース・コンサートホール(スウェーデン)
名手カティ・ライチネンとベンクト・フォシュベリが知られざるチェロ・ソナタ3篇を収録しました。2人はこの3篇へのアプローチを「発見の旅」と表現しています。
エミリー・マリア・フォン・バッハ(1896-1978)、ヘンリエッテ・ボスマンス(1895-1952)、リタ・ストロール(1865-1941)のチェロ・ソナタは、チェ ロ・ファンの間でも知られていない作品ばかりですが、その美しさは一聴の価値あり。アルバムのタイトル「好奇心へのオマージュ」の通り興味のつきない内容です。 当録音のプロデューサーとサウンド・エンジニアはBISレーベルの数多くの名録音でも知られるインゴ・ペトリが担当しております。 (Ki)


CD ACCORD
ACD-320(7CD)
NX-M05
ヴァインベルク(1919-1996):弦楽四重奏曲全集
【CD1】
弦楽四重奏曲第7番ハ長調 Op. 59(1957)
ピアノ五重奏曲 ヘ短調Op. 18(1944)
【CD2】
弦楽四重奏曲第8番Op. 66(1959)
弦楽四重奏曲第9番嬰ヘ短調 Op. 80(1963)
弦楽四重奏曲第10番イ短調 Op. 85(1965)
【CD3】
弦楽四重奏曲第11番ヘ長調 Op. 89(1965)
弦楽四重奏曲第12番Op. 103(1969-70)
弦楽四重奏曲第13番Op. 118(1977)
【CD4】
弦楽四重奏曲第14番Op. 122(1978)
3本の椰子の木 Op. 120(詩:ミハイル・レールモントフ) - ソプラノと弦楽四重奏のために(1977)
弦楽四重奏曲第15番Op. 124(1979)
【CD5】
弦楽四重奏曲第16番Op. 130(1981)
弦楽四重奏曲第1番ハ長調 Op. 2/141(1937/1985改訂)
弦楽四重奏曲第17番Op. 146(1986)
【CD6】
弦楽四重奏曲第2番Op. 3/145(1939-40/1986改訂)
弦楽四重奏曲第3番ニ短調 Op. 14(1944)
弦楽四重奏曲第4番Op. 20(1945)
【CD7】
弦楽四重奏曲第5番変ロ長調 Op. 27(1945)
弦楽四重奏曲第6番ホ短調 Op. 35(1946)
インプロヴィゼーションとロマンス - 弦楽四重奏のために(1950)…世界初録音
ピオトル・サワイチク(P)
ヨアンナ・フレシェル(S)
シレジアSQ【シモン・クシェショヴィエツ(Vn1)
アルカディウシュ・クビツァ(Vn2)
ウカシュ・シルニツキ(Va)
ピオトル・ヤノシク(Vc)】

録音:2016年…CD1、CD2
2018年…CD3
2019年…CD4
2020年…CD5
2021年…CD6
2022年…CD7
2019年のヴァインベルク生誕100年を記念して企画されたヴァインベルクの弦楽四重奏曲全集が完結。 ポーランドのシマノフスキ音楽院卒業生によるアンサンブル、シレジアSQによる演奏です。 全17曲が収録されている弦楽四重奏曲からは、学生時代の18歳と20歳頃に書かれた第1番、第2番(この2曲は後に作曲家自身によって改訂が 施されました)から、ミャスコフスキーやショスタコーヴィチと親交を結んだ頃の作品や、戦争の影響が強く感じられる円熟期の作品を経て、次第にコン パクトで抒情的な作風へと変遷していく様子が聞き取れることでしょう。また、ショスタコーヴィチの知遇を得て作曲家として活躍する決意を固めた頃の 「ピアノ五重奏曲」とシェーンベルクに影響されたとされる、ソプラノ独唱を伴うカンタータ「3本の椰子の木」も収録されています。

ALPHA
ALPHA-931(1CD)
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲全集 Vol. 2
弦楽四重奏曲 第6番ヘ短調 Op. 80
弦楽四重奏曲 第4番ホ短調 Op. 44-2
弦楽四重奏曲 第5番変ホ長調 Op. 44-3
ヴァン・カイックQ【ニコラ・ヴァン・カイック(Vn)、シルヴァン・ファーヴル=ビュル(Vn)、エマニュエル・フランソワ(Va)、アンソニー・コンドウ(Vc)】

録音:2022年6月 アルスナル・ドゥ・メス、フランス
2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、 ALPHAレーベルからモーツァルトを軸に次々とアルバムをリリースし、2019年春には初来日も成功させ たヴァン・カイック四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集、完結となる第2弾です。姉ファ ニーの死を乗り越えようとする時期に書かれ悲愴感のあふれる最後の弦楽四重奏曲第6番、その活動 が最も充実していた時期に書かれた第4番、第5番と続きます。ヴァン・カイック四重奏団はそれぞれの 作品に深く寄り添い、しなやかで力強い演奏を聴かせます。

EOS
EOS-23420017(1CD)
NX-B03
ニーノ・ロータ:Wonderful World of Nino Rota
フルートとギターのための作品集

15の前奏曲より
 1. No. 2. Allegro, ma espressivo e delicato
 2. No. 4. Andante sostenuto ed espressivo
 3. No. 5. Con impeto
 4. No. 6. Andante
 5. No. 12. Allegro
 6. No. 13. Andante cantabile
 7. アマルコルド
子供のための7つの小品
 8. No. 1. Salti e gioci
 9. No. 2. Capriccio
 10. No. 3. Cantilena
 11. No. 4. Le scalette
 12. No. 5. Grillo notturno
 13. No. 6. Puccettino nella giungla
 14. No. 7. L'acrobata
2つのフルートのための3つの小品
 15. No. 3. Vecchia Romanza
 16. No. 2. Vecchio Mulino
 17. No. 1. Vecchio Carillon
5つのやさしい小品
 18. No. 1. La passeggiata di Puccettino
 19. No. 2. Serenata
 20. No. 3. PAV-ana
 21. No. 4. La chioccia
 21. No. 5. Il soldatino
 23. カビリアの夜

※D. ザウターによるフルートとギター編…1-22
M. シューマッヒャーによるフルートとギター編…23
ムラト・チェヴィク(Fl)
ダーフィト・ザウター(G)

録音:2022年3月 SRF Studio
映画音楽の巨匠ニーノ・ロータのピアノ曲やフルート二重奏曲などをフルートとギターにアレンジして楽しむ1枚。きらびやかなフルートとノリのよいリズムを奏で るギターが親密な対話を繰り広げます。最後に置かれたジャズのテイスト溢れるマルティン・シューマッヒャー編曲の「カビリアの夜」も、中間部の抒情的な旋 律がいかにもロータ。聴きごたえたっぷりです。

Channel Classics
CCS-43423(1CD)
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集 (第1番〜第3番)
スケルツォ(「F.A.E.ソナタ」より)
ニン・フェン(Vn)
Zee Zee(チャン・ツォー)(P)

録音:2022年2月 MCO ヒルフェルスム、オランダ
2006年パガニーニ国際コンクールの覇者(第1位)で、CHANNEL CLASSICSが誇るヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、中国出身で現在はベルリンを拠点に活動しているニン・フェンの新録音はブラーム ス。テクニックのみならず情感豊かな表現でも世界的な評価を受けている彼らしく、伸びやかな歌から儚 げな音色までを自在に駆使しながら抑揚のバランスが効いた、たいへん心地よい演奏となっています。 Zee Zeeことチャン・ツォーは2013年のエリザベート王妃国際コンクールで5位に入賞しており(ニン・フェ ンは2001年の第5位)、DGやDeccaからアルバムもリリースしている中国の若い世代の注目アーティス ト。

Cypres
CYP-1683(1CD)
NX-B10
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第6番ヘ短調 Op. 80
パトリック・ルテルム(1981-):弦楽四重奏のための3つの楽章
シューマン:弦楽四重奏曲 第1番 イ短調 Op. 41
アルファマ四重奏団

録音:2022年9月2-5日 ミリー・コンサートホール、ヘント
2005年ブリュッセルで結成されたアルファマ四重奏団8枚目のアルバム。メンデルスゾーンが姉ファニーの 死のショックから立ち直ろうとする時期に書かれた悲愴感の強い弦楽四重奏曲第6番、シューマンが妻 クララに贈った情熱的な弦楽四重奏曲第1番を収録。豊かな歌心に定評のある彼ららしく、それぞれの 作品に深く切り込んだ熱い演奏を聴かせています。ベルギーの作曲家パトリック・ルテルムの新作は、「太 陽」「大気」「コラール」の3楽章からなり、シューマンの情熱的なリリシズムとメンデルスゾーンの宗教的な 精神が盛り込まれているということです。


DOREMI
DHR-8197(2CD)
マルタ・アルゲリッチ&イヴリー・ギトリスLive
(1)モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.301
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 『春』 Op.24より 第4楽章 ロンド
(2)ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 『クロイツェル』 Op.47
クライスラー:愛の悲しみ
(3)ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 L.140
(4)クライスラー:美しきロスマリン
 愛の悲しみ
(5)チャイコフイスキー:ヴァイオリン協奏曲
(6)クライスラー:美しきロスマリン
(7)ギトリス:東風-西風 〜東洋と西洋の密なる出会いと幻想
マルタ・アルゲリッチ(P)
イヴリー・ギトリス(Vn)

(1)録音:2006年6月14日/ルガーノ
(2)録音:2003年6月7日/ルガーノ
(3)録音:2004年6月26日/ルガーノ
(4)録音:2011年7月26日/ヴァルビエ
(5)ポール・ロビンソン(指)トロントPO
 録音:1990年11月18日/トロント、マッセイ・ホール
(6)録音:2011年6月19日/ルガーノ
(7録音:2008年6月11日/ルガーノ
アルゲリッチとギトリスの貴重な共演音源を収録。比較的新しい録音が入っているのがDOREMIとしても珍しいです。 (Ki)

MDG
MDG-92722766
(1SACD)
ベートーヴェン(フンメル編):交響曲第2&5番
交響曲第2番op.36(32'37)
交響曲第5番op.67(31'45)
アンサンブル1800ベルリン【アンドレア・クリッツィング(フルートトラヴェルソ)、トーマス・クレッチマー(Vn)、パトリック・ゼペック(Vc)、ルーカス・ブロンディール(フルテピアノ)】
モーツァルトの弟子でベートーヴェンのライバルであったヨハン・ネポムク・フンメル。モーツァルトにピアノを師事し、アルブレヒツベルガーに 対位法、サリエリに声楽作品、ハイドンにオルガンを学ぶ。さらにベートーヴェンと並び称されるピアニストでもありました。また師ハイドンの後継としてエステルハー ジ家の宮廷楽長に就任。その後ワイマールの宮廷楽長を務めるなど古典派からロマン派へと移行する過渡期にあって重要な位置にあった人物です。作品は交響曲 を除く全てのジャンルを手がけ、作品数は200曲以上。その多くはピアノ作品でありました。
現代ではディスク配信など“音楽の再生装置”の恩恵を受けて、オペラや交響曲をはじめとする大編成の音楽も家庭で手軽に鑑賞できます。しかし18世紀半ば にはこうした大編成の音楽の再生は、それを小さな規模に編曲した合奏や独奏によって行なわれていました。また、それらの大編成ものの編曲版は当時の出版社 にとって大きな収入源でもありました。そうした背景からフンメルもモーツァルトやベートーヴェンのオーケストラ作品を室内楽用に編曲しています。フンメルはベー トーヴェンの交響曲第1〜7番までをフルート、ヴァイオリン、チェロとピアノ用に編曲しています。今回オリジナル楽器で18世紀の作品を演奏しているベルリンを 拠点とするアンサンブル1800が録音を開始します。 (Ki)

MDG
MDG-60322662(1CD)
20世紀初頭の音楽 / ソニック・アート・サクソフォン四重奏団
マックス・ブティング(1888-1976):陽気な音楽Op.38(ラジオ第2放送の音楽)(アンネグレート・トゥリー編)
アイスラー:組曲(シュテッフェン・シュライエルマッヒャー編)
アレクサンドル・モソロフ(1900-1973):3つの小品Op.23a(シュテッフェン・シュライエルマッヒャー編)
バルトーク:ルーマニアのクリスマス・キャロル(シュテッフェン・シュライエルマッヒャー編)
ハンス・ガル(1890-1987):5つの間奏曲Op.10(アンネグレート・トゥリー編)
ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲第1番(クリストフ・エンツェル編)
ソニック・アート・サクソフォン四重奏団【エイドリアン・トゥリー(ソプラノ・サックス)、アレクサンダー・ドロシュケヴィッチ(アルト・サックス)、安泰旭(テナー・サックス)、アンネグレート・トゥリー(バリトン・サックス)】
2005年に結成されたサクソフォン四重奏団「ソニック・アート」。現在活動拠点はベルリンですが、メンバーの出身地はベラルーシ、オーストラリア、日本、ドイ ツという国際色豊かなアンサンブル。結成以来、クラクフ国際室内楽コンクール第1位およびグランプリ、ドイツ音楽週間賞、ベルガモ・クラシック音楽賞など国際 的なコンクールで数々の賞を獲得、またシュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭、クルト・ヴァイル音楽祭、など世界各地の音楽祭に出演し、その実力を認められて います。バロックから現代とレパートリーは幅広く、映画音楽も手がけるなど、彼ら独自のスタイルを持ち精力的に活動を行っています。本盤は「黄金の20年代」 とも呼ばれる20世紀初頭の音楽をサクソフォン4本に効果的に編曲し、色彩豊かな表現で鮮やかに演奏します。 (Ki)

CAvi music
85-53523(7CD)
モーツァルト:弦楽四重奏曲全集(第1番〜第23番) アルミーダSQ

録音:2014年〜2021年
ヘンレ社&音楽学者のヴォルフ=ディーター・ザイフェルトとの共同プロジェクトによる、アルミーダSQの『モーツァルト:弦楽四重奏曲集』(全5巻)がCD7枚組の全集となって登場!アルミーダSQは、ヘンレの新しい原典版モーツァルト弦楽四重奏曲全集のコンサルタントとしての役割を果たすなど、音楽の技術面でも最前線におり、演奏家と音楽学者との密接なコラボレーションにも積極的に取り組んでいます。彼らはモーツァルトの原典にあたることで、これまで見落とされていた細部を発見し、各パッセージを刺激的な、新たな方法で解釈することができるようになったのです。
「弦楽四重奏の父」であるハイドンのオペラにちなんで名付けられ、2006年にベルリンで設立されたアルミーダSQは、2012年にARDミュンヘン国際音楽コンクールで1等賞と聴衆賞、更に6つの賞を受賞しカルテットとしての華々しいキャリアをスタートさせました。2014年〜2016年にはBBCの「ニュー・ジェネレーション・アーティスト」に選ばれています。これまでC'AV-iレーベルを中心に10枚ほどのCDをリリースしていますが、中でもモーツァルトの弦楽四重奏曲集は第3巻(8553032)がBBCミュージック・マガジン「Instrumental Choice」、第4巻(8553205)がオーパス・クラシック賞「Chamber Music」「Classical Without Borders」、第5巻(8553496)がレコード芸術の海外盤Review特選に選ばれるなど、特に高い評価を得ています。

GWK
GWK-158(1CD)
天頂
ホルヘ・ヒメネス(b,1978)&ビーバー:パッサカリアT
ヨハンネス・チコーニア(c.1370-1412):太陽の光
チック・コリア:子供の歌第4番
ホルヘ・ヒメネス&ビーバー:パッサカリアU
バルトーク:飾り帯の踊り、トランシルヴァニアの踊り(44のデュオ より)
ホルヘ・ヒメネス&ビーバー:パッサカリアV
作曲者不詳:トリスタンの哀歌
ホルヘ・ヒメネス&ビーバー:パッサカリアW
チック・コリア:子供の歌第1番
ベリオ:Peppino
ホルヘ・ヒメネス&ビーバー:パッサカリアX
バルトーク:ゆりかごの歌(44のデュオ より)
クリストス・ハツィス(b.1935):ナディール
サティ:ジムノペディ第1番
アンナ・シュテーグマン(リコーダー)、
ホルヘ・ヒメネス(Vn、ヴィオラ、ヴィエール、エレクトロニクス)

録音:2021年7月7日-8日、Schuilkerk De Hoop(ディーメン、オランダ)
デイリー・テレグラフ紙に“シュテーグマンは、特にヴィヴァルディのソプラノ・リコーダーのための協奏曲ハ長調の見事な演奏で、そのヴィルトゥオジティのある第1楽章の後にさらなる熱狂的な喝采をもたらし、午後のスターの一人であることを証明した。”と絶賛されたリコーダー奏者、アンナ・シュテーグマン。ヴァイオリニストのホルヘ・ヒメネスとのデビュー・アルバム「LUNARIS」に続いて、彼女らならではの慣習や様式を超えたユニークな音世界を再び創造しています。14世紀から現代に至るまでのピアノやヴァイオリンのための様々な作品が印象的な編曲で並べられ、中世のメロディーとホルヘ・ヒメネスによる電子音が混ざり合うなど、その時代を超越したプログラムに魅了されます。

RUBICON
RCD-1105(1CD)
オブスキュラス〜近現代のトランペット作品集
ヤナーチェク:霧の中で(ハンフリス編)
マックスウェル・デイヴィス:羊と岸辺の間にある荒れ果てた礼拝堂のための連祷
メシアン:ヴォカリーズ - 練習曲
フィリッポス・ラスコヴィッチ:オストリア
レスピーギ:古風な舞曲とアリア 第1組曲(ハンフリス編)
武満徹:径(みち) - ルトスワフスキの追憶に
ルーシー・ハンフリス(Tp)、
ハリー・ライランス(P)
英国で最もエキサイティングかつ多才な若手トランペット奏者の一人、ルーシー・ハンフリスの最新アルバム『オブスキュラス』!「曖昧さ、不明瞭さ」をコンセプトにした本作では、20世紀と21世紀の素晴らしいトランペット作品を紹介するとともに、他の楽器のためのクラシック作品をトランペット用にアレンジして再創造しています。どれも独特な存在感を持つ作品ばかりですが、彼女の新鮮で独創的なアプローチによって、新たな命が吹き込まれています。霧に包まれたおぼろげな形から、死の向こう側まで、リスナーを未知の世界へと誘う1枚です。

Signum Classics
SIGCD-738(1CD)
スタンリー・シルバーマン:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲第2番「Reveille」(2011/2017)*
ピアノ三重奏曲第1番 「In celebration」(1989)
カリヒシュタイン=ラレード=ロビンソン・トリオ、スティング*

録音:2016年12月(第2番)、1995年12月(第1番)
ゲストアーティストにスティングを迎えた、カリヒシュタイン=ラレード=ロビンソン・トリオの最新アルバム。本作にはアメリカの著名な作曲家スタンリー・シルバーマン(1938-)が作曲した2つのピアノ三重奏曲が収録されています。第4楽章にスティングが参加する「ピアノ三重奏曲第2番」は、息子のベン・シルバーマン(テレビや映画の制作および配給会社であるReveilleの創設者)からの委嘱によるもので、2011年9月14日に9.11の10周年を記念して、スティングをゲストに迎えたトリオで初演されました。「ピアノ三重奏曲第1番」は、「何かジャジーな曲を書いて欲しい」というカリヒシュタイン=ラレード=ロビンソン・トリオのリクエストに応えたもので、彼らに捧げられています。いずれも難解さのない、洗練された曲調の作品です。40年以上にわたって共に活動し、数々の受賞歴をもつトリオの演奏でお楽しみください。

Signum Classics
SIGCD-734(1CD)
ヴォーン・ウィリアムズ&グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ集
ヴォーン・ウィリアムズ:ヴァイオリン・ソナタ イ短調
グリーグ
:ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調 Op.13、
 「ペール・ギュント」よりソルヴェイグの歌(編曲:チャーリー・シーム)
チャーリー・シーム(Vn)、
イタマール・ゴラン(P)

録音:2022年2月14日-16日、サフロン・ホール(イギリス)
若きヴァイオリニスト、チャーリー・シームは1986年にロンドンで生まれ3歳からヴァイオリンを始めました。1998年から2004年までロンドンの王立音楽大学でイツァーク・ラシュコフスキに、2004年からはシュロモ・ミンツに師事し研鑽を積みました。LSO、ロッテルダム・フィル、ロイヤル・フィルといった主要なオーケストラと共に、シャルル・デュトワ、エドワード・ガードナー、ズービン・メータ、ヤニック・ネゼ=セガン、ロジャー・ノリントンらの巨匠たちと共演しています。
Signumレーベルでの第2弾となった前作、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(SIGCD-704/PSIGCD-704)ではピツィカート誌の4つ星を獲得するなど、高い評価を得ました。今作ではSignumレーベル第1弾となった小品集(SIGCD-652)で共演したイタマール・ゴランとの共演によるヴォーン・ウィリアムズとグリーグのヴァイオリン・ソナタ集です。イタマール・ゴランは、ワディム・レーピン、マキシム・ヴェンゲーロフ、庄司紗矢香などの名手との共演でも知られている室内楽のスペシャリストであり、チャーリー・シームともこれまでに度々共演してきました。そのチャーリー・シームのロマンティックな音色を存分に活かして息の合った演奏を繰り広げます。
Signum Classics
SIGCD-733(3CD)
ベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 Op.127
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 Op.131
弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 Op.130
大フーガ 変ロ長調 Op.133
弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132
弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 Op.135
カリドルSQ

録音:2022年2月4日-8日、ゴア・リサイタル・ホール(アメリカ)
ニューヨークで活動するカリドルSQは、2016年に10万ドルという超高額賞金(室内楽では世界最高額)で知られるM-Prize国際室内楽コンクールで優勝し、国際的なキャリアをスタート。ボレッティ・ブイトーニ財団賞を獲得した最初の北米のアンサンブルとなり、BBCラジオ3のニュー・ジェネレーション・アーティストにも選ばれるなど世界から注目を浴び、2018年には優れた若手演奏家に贈られるエイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラントも受賞しています。
Signumレーベルでのベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲録音シリーズの第1弾となる今作では、アルバン・ベルク四重奏団、エマーソンSQ、グァルネリSQなどの往年の名クヮルテットの解釈を参考にしながらも、現在の美学、研究に基づいた独自の解釈で演奏しています。2022年9月にはカーネギーホールで行われたアンドレ・プレヴィンの追悼コンサートでアンネ=ゾフィー・ムターと共演するなど今後の活躍が楽しみなカリドルSQのベートーヴェン・サイクルにご期待ください。

Diapason
DIAP-154(1CD)
モーツァルト:夜曲集

(1)セレナーデ KV525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
(2)セレナーデ KV286「ノットゥルノ」
(3)セレナーデ KV239「セレナータ・ノットゥルナ」
(4)6つのノットゥルノ KV346/439a、436、437、438、439、549
(5)ラウラに寄せる夕べの想い KV523
(1)フェレンツ・フリッチャイ(指)BPO
録音:1960年
(2)ペーター・マーク(指)LSO
録音:1959年
(3)コリン・デイヴィス(指)フィルハーモニアO
(4)クリスティーネ・シェーファー(S)
グンドゥラ・ハインツ(S)
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)、BPO木管グループ
録音:1990年
(5)イルムガルト・ゼーフリート (S)、ジェラルド・ムーア(P)
録音:1950年
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(DIAP-ason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン 〜ディアパゾンが選んだ決定盤』。
シリーズの第154巻として登場するのは、セレナーデやノットゥルノを集めたモーツァルトの夜曲集!
白血病のため48歳という若さで亡くなりつつも数々の名盤を生み出したマエストロ、フェレンツ・フリッチャイの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を始めとして、モーツァルトをそのキャリアの中でも得意中の得意としていたペーター・マークの「ノットゥルノ」を収録!またモーツァルトをレパートリーに持つ名ソプラノ、クリスティーネ・シェーファーに、往年のバリトン歌手ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの歌声まで収まった決定盤が登場です。

Danacord
DACOCD-946(1CD)
アナス・コペル(b.1947):室内楽作品集

(1)弦楽四重奏曲第4番
(2)マンドリンと弦楽四重奏のための協奏曲
(3)三重奏曲(ヴィオラ、クラリネットとピアノのための)
(1)ナイチンゲールSQ
(2)アロン・サリエル(マンドリン)、アイリスSQ
(3)ケーゲルシュタット三重奏団〔セーアン=フィリプ・ブリクス・ハンセン(クラリネット)、マリーエ・ルイーセ・ブロホルト・イェンセン(Va)、シャロテ・タニング(P)〕
アナス・コペルは、1947年、20世紀のデンマーク音楽を代表する音楽家のひとり、ヘアマン・D・コペルの子として生まれました。1960年代以降、作曲家とミュージシャンとしてさまざまな方法で音楽創造に挑み、1967年にロックグループ「SAV-age Rose」を共同で創設しました。ジャズ、ロック、バルカン音楽から、室内楽、バレエ音楽、映画音楽と、幅広いジャンルを手がけ、思いつくかぎりの楽器のための協奏曲をとっても40を越す作品を書いています。1990年代からは、自身の楽器「ハモンド B3オルガン」による即興音楽と並行して、伝統的な形式による作曲に力を注いでいます。
本アルバムは、アナスの古典的スタイルの室内楽作品を集成。「弦楽四重奏曲第4番」 は、2016年のヘリオス劇場の再開に際し、フォボー音楽協会から委嘱を受けて作曲され、10月30日、ナイチンゲールSQがフォボーで初演しています。「マンドリンと弦楽四重奏のための協奏曲」 は、アラン・シュリンの委嘱作です。シュリンに献呈され、2016年10月25日、彼がホルベク・アンサンブルと共演して初演しました。このアルバムのアロン・サリエル(b.1986)はイスラエルのプレーヤー。アイリスSQはポーランドのアンサンブルです。「三重奏曲」 は、モーツァルトの 「ケーゲルシュタット三重奏曲」と同じヴィオラ、変ロ管クラリネットとピアノのための作品です。モーツァルトの曲にちなむ名前をつけたデンマークの「ケーゲルシュタット三重奏団」の委嘱で作曲され、2020年2月27日、フレゼリクスベアのソールビェア教会で初演されました。

Paladino Music
PMR-0123(1CD)
ボッテジーニ:チェロとコントラバスのための大二重奏曲集
グラン・デュエット 第1番イ長調 BOT115
グラン・デュエット 第2番ニ短調 BOT116
グラン・デュエット 第3番 ホ長調 BOT117(ローラント・フライジッツァーによるチェロとコントラバス版)
マルティン・ルンメル(Vc)、
クリスティーネ・ホック(Cb)

録音:2022年2月、ヴァインベルク城(オーストリア、ケーファーマルクト)
19世紀イタリアの有名なコントラバス奏者・作曲家、ジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889)が18歳の頃に作曲した3つの大二重奏曲を収録。オリジナルは2台のコントラバスのための作品ですが、ここではローラント・フライジッツァーによるチェロとコントラバスのための編曲版を収録。マルティン・ルンメルとクリスティーネ・ホックは、楽器のさまざまな技巧を活かした、活気にあふれる演奏で、これらの楽曲の面白味を引き出しています。
20世紀イギリスの大チェリスト、ウィリアム・プリースの高弟であり、Paladinoのオーナーとしても大活躍しているオーストリアの名チェリスト、マルティン・ルンメル。教育者としても活動しつつ、チェロのためのエチュードを多数出版・録音しており、チェロ学習者のみならず、一般のリスナーにもそれらの音楽的魅力を伝えています。特に史上最も優れたチェリストのひとりであったとされるダーヴィト・ポッパー(1943-1913)の作品の約20年に渡る録音は、世界中で称賛されています。

Indesens Calliope Records
INDE-167(1CD)
プーランク:木管楽器のため室内楽作品集
ピアノと木管五重奏のための六重奏曲
オーボエ、ファゴットとピアノのための三重奏曲
オーバード(暁の歌)*
フランス組曲*
*=大滝雄久によるピアノと木管五重奏のための編曲版
モラゲス木管五重奏団【ミシェル・モラゲス(フルート&ピッコロ)、ダヴィド・ヴァルテール(オーボエ&コールアングレ)、パスカル・モラゲス(Cl)、ピエール・モラゲス(Hrn)、パトリック・ヴィレール(Fg)】
エマニュエル・シュトロッセ(P)

録音:2006年5月26-29日、カリエール=シュル=セーヌ音楽院(フランス)
長兄のミシェル、双子兄弟のパスカルとピエールのモラゲス三兄弟を中心として1980年に結成され、フランスを代表する木管アンサンブルとして国際的な活躍を続けているモラゲス木管五重奏団。2006年に録音されたプーランクの室内楽作品集が、上質な管楽器のレコーディングを続々と世に送り出すフランスのレーベル「Indesens(アンデサンス)」から復刻。
メンバー全員が名門パリ音楽院の出身で、さらにはメンバー全員がパリO、パリ・オペラ座O、フランス国立Oといったフランスのトップ・オーケストラで活躍するスーパー・アンサンブル、モラゲス木管五重奏団と、現代フランスを代表するピアニストの一人で、“ピアノを弾く詩人”とも称されるエマニュエル・シュトロッセに
という、管楽器王国フランスが誇る伝統のサウンドとフランス・ピアニズムで奏でるプーランク。
本アルバムは、フランス6人組の一人であるプーランクの最初の室内楽作品の傑作とも言われる三重奏曲から、フランス組曲の木管アンサンブル版(元はピアノ独奏版、小オーケストラ版、チェロとピアノの二重奏版)まで、プーランクが当時のフランス伝統のサウンドを
十二分に活かした名作の数々を、世界最高峰の名手たちの長きにわたり培われてきた絶妙なアンサンブルと、豊かな音楽性で奏でます。

フォンテック
FOCD-9877(1CD)
税込定価
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ 第2番Sz76
武満 徹:妖精の距離
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第5番ト長調
リスト(ミルシュタイン編):コンソレーション(慰め)第3番 変ニ長調 S172-3
エルンスト(1812-1865):シューベルトの「魔王」による大奇想曲 op.26
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第2番イ長調 op.100
シャノン・リー(Vn)
ジェシカ・オズボーン(P)

録音:2022年9月15〜16日 仙台市宮城野区文化センターパトナホール
2019年6月に開催された第7回仙台国際音楽コンクール。受賞記念リサイタル、および記念レコーデ ィングは、通例翌年おこなわれていましたが、コロナ禍のため数回の延期を重ね、22年9月に実現い たしました。ヴァイオリン部門最高位入賞者シャノン・リーは、東京・仙台でのリサイタルを前にレ コーディングを敢行、演奏至難な独奏曲を含む超絶技巧プログラムを見事に弾ききっています。 21世紀におけるヴァイオリン演奏の可能性を示す、新たなスターの登場です。 (フォンテック)

Pentatone
PTC-5187046(1SACD)
「アメリカン・ラプソディ」
(1)ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
(2)ハリー・バーリー(1866-1949):サウスランド・スケッチーズ
(3)バーバー:「遠足」 Op.20
(4)フローレンス・プライス(1888-1953):ソナタ ホ短調
(5)ビリー・ホリデイ(1915-1959) / アーサー・ハーツォグ・ジュニア(1900-1983) / エリック・ドルフィー(1928-1964):「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」
(6)デューク・エリントン(1899-1974) / ビリー・ストレイホーン(1915-1967):「サテン・ドール」
(7)デューク・エリントン:イン・ア・センチメンタル・ムード
(8)スティーヴィー・ワンダー(1950-):オーヴァージョイド
(9)キナーン・アズメ(1974-):エアポーツ・フォー・リード・クインテット
(10)ムーンドッグ(1916-1999):ニュー・アムステルダム

編曲:(1)(6)(8)(9)(10)ラーフ・ヘッケマ、(2)-(5)イェルテ・アルトゥイス、(7)オリヴァー・ボエクホールン
カレファックス・リード五重奏団
【オリヴァー・ボエクホールン(オーボエ 、コーラングレ 、ドゥドゥク)、バート・デ・カーテル(Cl)、ラーフ・ヘッケマ(アルト・サクソフォン、ヴォイス)、イェルテ・アルトゥイス(バス・クラリネット)、アルバン・ウェスリー(バスーン)】

録音:2022年7月/ドープスゲツィンデ教会(ハーレム)
「ポップスのメンタリティを備えたアンサンブル」と評され、圧倒的なテクニックで奏でるアンサンブルで高い評価を得ているリード五重 奏団“カレファックス”。
当アルバムはアメリカに焦点を当て、20世紀から現代までアメリカ音楽史を辿る実に興味深い内容!収録曲はガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー」、 アフリカ系アメリカ人女性作曲家の第一人者フローレンス・プライスのソナタ、バーバーの「遠足」などのクラシックだけでなく、ジャズのビリー・ホリデイ、デューク・ エリントンの名ナンバー、さらにはスティーヴィー・ワンダー、ムーンドッグなど、アメリカ音楽を語る上で欠かせない作品を色彩豊かに奏でております。ジャンルを 超えた作品をここまで自由自在に演奏できるのは流石、カレファックスと申せましょう。
当団はこれまでMDGレーベルから数多くリリース。近年はPENTATONEレーベルから『隠された秘宝』(KKC-6198 / PTC-5186696)、『ディドとエネ アス』(PTC-5186758)、『バッハの音楽の捧げもの』(廃盤)をリリースしており、当アルバム『アメリカン・ラプソディ』は第4弾となります。リード・ファン はもちろんのこと、オーディオ・ファンにもおすすめしたいディスクです! (Ki)

ALBANY
TROY-1904(1CD)
トランペットとブラスのための音楽集
(1)デイヴィッド・シェーファー:シンシナトゥス・ファンファーレ
(2)エリック・モラレス:エラのために、
(3)エリック・モラレス:ブラック・バユー・ビグネッツ
(4)スティーヴン・セルパ:山の牧歌
(5)ダグラス・ヘドウィグ:ウッドマーヤ
(6)ジャン=フランソワ・ミシェル:スカラムーシュ
(7)ダグラス・ヘドウィグ:オブシディアン
(8)ダグラス・S・ブリストル:3つのスケッチ
(9)ハンナ・ライス:自由に
(10)ジェームズ・M.スティーヴンソン:金色のファンファーレ
(11)ダグラス・ヘドウィグ:魂の音楽
(12)ジョセフ・トゥリン:おお、来たれ、私の中に住め
(13)キース・カーンズ:探偵小説
エリック・シーレヴェルド(トランペット、フリューゲル・ホルン)
(1)(5)(10)アルトゥス・トランペット・アンサンブル
(2)(4)(6)(12)ジャスティン・ハヴァード(P)
(3)ブラック・バユー・ブラス
(8)クレヴェ四重奏団
(11)ポール・イーチャス(語り)
(12)アダム・ジョンソン(Tb)
(13)ラグニアッペ・ブラス

録音:2022年2月27、28日、5月1日
トランペット奏者エリック・シーレヴェルドのソロを中心としたブラス・アンサンブルのための曲 を収めたアルバム。アメリカの様々な作曲家のトランペット、ブラスの作品が聴ける。エリック・シ ーレヴェルドはニューヨークのブロンクス歌劇場O、ブロンクスOの首席奏者を 務める他、ゴッサム金管五重奏団、オーガニック五重奏団のリーダーを務めています。煌びやか なトランペットの響きが楽しめる一枚。
ALBANY
TROY-1905(1CD)
ヴィクトリア・ボンド(b.1945):作品集
(1)「青と緑の音楽」
(2)「芸術と科学」
(3)「古い陸地から」
(4)「飛ぶ夢」
(1)(4)カッサートSQ
(2)(4)マイケル・ケリー(Br)
ブラッドリー・ムーア(P)

録音:2018-2021年
ヴィクトリア・ボンドはアメリカの指揮者、作曲家。ジュリアード音楽院でロジャー・セッションズ に学んだ。このアルバムには彼女の近作が収められており、セッションズ譲りの堅実で新古典 主義的な作風が彼女の持ち味と云えます。二つの弦楽四重奏曲は時に新ロマン主義、表現主義 的に変化するバラエティに富んだ音楽。

LE PALAIS DES DEGUSTATEURS
PDD-029(1CD)
ロパルツ:チェロ・ソナタ第2番イ短調
マニャール:チェロ・ソナタ Op.20イ長調
アラン・ムニエ(Vc)、
アンヌ・ル・ボゼック(P/1917年製プレイエル)

録音:2021年6月13-15日/クーヴァン・デ・ジャコバン、メゾン・ジャボ、ボーヌ(フランス)
フランスが生んだチェロの巨匠アラン・ムニエ。2022年、傘寿を祝うリリース(録音は2021年)は19世紀同時代を生きたロパルツとマニャールのチェロ・ソ ナタ!共演はアンヌ・ル・ボゼックで1917年製のプレイエルを演奏しております。
ロパルツはパリ音楽院で学び、フランクかから影響を受けた作曲家。チェロ・ソナタ第2番は非常に美しく抒情性をもった作品です。一方マニャールも同学院で 学びマスネに師事。その後フランクに系統し、ダンディに師事しています。
非常に清らかなアラン・ムニエのチェロと知的にして表現力豊かなアンヌ・ル・ボゼックが奏でる極上のフランス音楽をご堪能ください。
二人が演奏する「フォーレ、シュミット、ケックラン」(PDD-019)も好評発売中です!キ

H.M.F
HMM-902396(2CD)
An Unexpected Mozart〜想定外のモーツァルト
■CD1
モーツァルト:教会ソナタ第13番ハ長調 K.329〔ヴァイオリン、オーボエ、ホルン、トランペット、ティンパニ、通奏低音、オルガン〕
 教会ソナタ第1番変ホ長調 K.67〔ヴァイオリン、オルガン〕
 教会ソナタ第14番ハ長調 K.328〔ヴァイオリン、通奏低音とオルガン〕
 プレリュード断片 K.624(Cemb)
 アリエット「鳥たちよ、毎年」(ソプラノ&チェンバロ)
 ジーグ ト長調 K.574(Cemb)
C.P.E.バッハ:ロマンス、12の変奏「コリンは16歳になったばかりだというのに」〔ソプラノ、チェンバロ〕
モーツァルト:教会ソナタ第8番へ長調 K.244〔ヴァイオリン、通奏低音とオルガン〕
ハイドン:笛時計のための作品 Hob.XIXより第13番 ハ長調、第2番ヘ長調、第23番ハ長調〔オルガン〕
モーツァルト:教会ソナタ第10番ハ長調 K.263〔トランペット、ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 ソルフェッジョ 第2番ヘ長調 K.393〔ソプラノ、オルガン〕
 教会用歌曲「おお、神の子羊」K.343-1〔ソプラノ、フォルテピアノ〕
 クラヴィーアのための組曲より「序曲」 K.399〔スクエア・オルガン〕
 クラヴィーアのための小葬送行進曲 ハ短調 K.453a〔スクエア・オルガン〕
ハイドン:笛時計のための作品 Hob.XIXより第27番 ト長調、第25番ニ長調〔オルガン〕
モーツァルト:教会ソナタ第4番ニ長調 K.144〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アンダンテ ヘ長調 K.616〔オルガン〕
 教会ソナタ第15番ヘ長調 K.224〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
■C2
モーツァルト:アダージョ ハ長調 K.356〔グラスハーモニカ〕
 教会ソナタ ニ長調 K.69〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アダージョとアレグロ ヘ短調 K.594〔オルガン〕
 教会ソナタ第17番ハ長調 K.336〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アダージョ ハ短調K.546(カンブラー編)とフーガ ハ短調 K.426〔2台チェンバロ〕
C.P.E.バッハ:ファンタジア「生きるべきか、死ぬべきか」Wq.202(ハムレット・ファンタジー)〔バリトン、チェンバロ〕
モーツァルト:リート「おいで、いとしのツィターよ」K.351〔バリトン、マンドリン〕
 ファンタジア ヘ短調 K.608〔オルガン〕
 教会ソナタ第2番変ロ長調 K.68〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 アリエット「淋しく暗い森で」K.308〔バリトン、フォルテピアノ〕
 リート「満足」K.349〔バリトン、マンドリン〕
 アダージョ K.593aとフーガ(レクイエム K.626よりのアレンジ/カンブラー編) ニ短調〔2台チェンバロ〕
 教会ソナタ第11番ト長調 K.274〔ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
 教会ソナタ第12番ハ長調 K.278〔オーボエ、トランペット、ティンパニ、ヴァイオリン、通奏低音、オルガン〕
マリー・ペルボ(ソプラノ/K.307, Wq.118/6, K.393, K.343/1) マルク・モイヨン(バリトン/ Wq.202, K.351, K.308, K.349)
アンナ・シヴァザッパ(マンドリン/K.351, K.349) トーマス・ブロッホ(グラスハーモニカ/K.356)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラ(オルガン、チェンバロ、フォルテピアノ&指揮)
アンサンブル・レ・シュルプリーズ

録音:2020年&2021年
モーツァルトのあまり演奏される機会のない作品を集めた2枚組。グラスハーモニカやスクエア・ピアノ(P=オルガン)などといった特殊な楽器も用いられた、 どれも超一級の演奏でたのしめる作品集です。 ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラは1989年生まれのフランスのチェンバロ&オルガン奏者。オリヴィエ・ボーモン、ブランディーヌ・ランヌーに師事、ハル モニア・ノーヴァシリーズにも登場(HMN 916113)した、気鋭の奏者です。今回彼が注目したのは、モーツァルト作品の中であまり取り上げられる機会のない作品。 教会ソナタ(ミサの中で使われた単楽章のソナタ形式の楽曲)、委嘱作品、声楽家や楽器(めったに聴くことのできないグラスハーモニカなど)を紹介するための作品 など、珠玉の音楽の宝箱のような2枚組となっています。モーツァルトがオルガンに関しても相当の腕前と楽器についての理解があったことにもあらためて感じ入る内 容です。チェンバロもモーツァルト当時の楽器が用いられており、並々ならぬこだわりが随所に詰まった2枚組です。 [グラスハーモニカ] 1743年、アイルランド人のパッカリッジが水を入れた脚付きグラスの縁をこすって音を出し演奏することを思いつきます。その後1761年にグ ラスハーモニカは楽器として完成をみます。20〜54個(37が標準サイズ)のグラス(器)が棒に、互いに接触しないようにはめあわされ、器の直径によって音高が決 まります。奏者は濡れた指でグラスの縁をこすって演奏します。この楽器は、この音色が動物を怖がらせる、あるいは屈強な男が1時間で倒れる、演奏者を発狂させる (当時の原料の40%が鉛ガラス)といった理由で、ドイツのいくつかの都市で禁止され、1835年に姿を消すこととなります。が、パガニーニはこの楽器を「天使のオ ルガン」と呼び、モーツァルトのほかにもベートーヴェン、ドニゼッティ、R.シュトラウスらもこの楽器のために作品を書きました。ここで演奏されている楽器はガラス工 芸の巨匠ゲルハルト・フィンケンバイナーによるもので20世紀後半に製造されました。演奏しているトーマス・ブロッホは、数少ないプロ奏者として活躍する人物です。 [スクエア・オルガン] ピアノ=オルガンとも呼ばれ、オルガンとピアノの機能をあわせもつ楽器。オルガンとして、ピアノとして、あるいはオルガンとピアノの両方の機 構を同時に鳴らすこともできる楽器です。 (Ki)

MIRARE
MIR-578(1CD)
夜への頌歌
(1)ビゼー:耳に残るは君の歌声(「真珠採り」より)
(2)オーギュスタ・オルメス:夜と愛(「ルードゥス・プロ・パトリア」より)
(3)フォーレ:月の光Op.46の2
(4)シューベルト:セレナードD.957の4
(5)同:君こそわが憩いD.776
(6)同:夜D.983の4
(7)同:森の中の夜の歌D.913
(8)ドヴォルザーク:月に寄せる歌(「ルサルカ」より)
(9)グノー:輝かしい夜(「サン=マール」より)
(10)ブラームス:静かな夜にWoO34の8
(11)同:森の夜Op.62の3
(12)同:夜警「静かな胸の音」Op.104の1
(13)同:夜警「あなたは眠っているか」Op.104の2
(14)サン=サーンス:夜の静けさOp.68の1
(15)R・シュトラウス:夢の光Op.123の2
(16)ドビュッシー:雲(「夜想曲」より)
(17)同:祭(「夜想曲」より)

※編曲:ロラン・ピドゥー(1)-(15)、ルノー・ギウ(16)(17)
チェロ8【ロラン・ピドゥー、ラファエル・アッレギーニ、ヤニス・ブドリス、アルベリク・ブルノワ、ノエ・ドレダク、レオ・イスピル、エリオット・レリドン、ソニ・シェチンスキ】

録音:2022年10月9-13日 サル・コロンヌ
チェロ・アンサンブルといえば「ベルリン・フィルの12人」が有名ですが、その後8人アンサンブルが多く現れています。2006年ナントのフォルジュルネ音楽 祭で、ルネ・マルタンも巨匠ロラン・ピドゥーをリーダーとする「レ・ヴィオロンチェレス・フランセ」をプロデュース、2009年には「メディテーションズ」というア ルバムをリリースさせました。
その後ピドゥーは「タラン&ヴィオロンチェレス」という協会を創設し、若いチェリストの育成に務めています。そこから選んだ7名を率い、2023年ナントのフォ ルジュルネ音楽祭のテーマ「夜」にちなんだ新アルバムをリリース。作曲家たちがさまざまな夜の雰囲気を描いた声楽作品を基にピドゥーとルノー・ギウが編曲し ています。 (Ki)

PRAGA DIGITALS
PRD-250426(1CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4番ハ短調Op.18の4
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3番ヘ長調Op.73
シューベルト:弦楽四重奏曲第12番ハ短調「四重奏断章」
パガニーニ(ベルーギン編):カプリス第24番
オイストラフSQ【アンドレイ・バラーノフ、ロディオン・ペトロフ(Vn)、フョードル・ベルーギン(Va)、アレクセイ・ジーリン(Vc)】

録音:2018年1月15-18日 フラゲイ・スタジオ4(ブリュッセル)
名手アンドレイ・バラーノフ率いるオイストラフSQ。彼らの新アルバムはベートーヴェン、シューベルト、ショスタコーヴィチの名作四重奏曲3篇を集めています。
いずれも潜在的な怒りを内包した作品で、アンコール風に置かれたパガニーニの有名なカプリス(同団ヴィオラ奏者ベルーギン編)も焦燥感に満ちています。 バラーノフ以下若きロシアの名手たちは緊張感と刃物のような雰囲気を放ちながら、驚くべき高みを示しています。 (Ki)

Chandos
CHAN-20270(1CD)
ハイドン:ピアノ三重奏曲全集 Vol.2
ピアノ三重奏曲第35番ハ長調 Op.71-1(Hob.XV:21)(1795)、
 ピアノ三重奏曲第33番 ト短調 Op.70-2(Hob.XV:19)(1794)、 
 ピアノ三重奏曲第7番 ト長調 (Hob.XV:41)(c.1760)、
 ピアノ三重奏曲第21番 変ロ長調 Op.40-3(Hob.XV:8)(1784-85)、
 ピアノ三重奏曲第45番 変ホ長調 Op.86-3(Hob.XV:29)(1795)
レオニード・ゴロコフ(b.1967):ガスパールのために(2022)
トリオ・ガスパール

録音:2022年7月28日-29日、ポットン・ホール(イギリス、サフォーク)
トリオ・ガスパールによるハイドンのピアノ三重奏曲全曲録音の第2弾。ハイドンはその輝かしいキャリアの中で40曲以上ものピアノ三重奏曲を作曲しています。またそれだけ多くの作品が残っているにもかかわらず、それらの作品は各々が独自の特徴を持っており、魅力を持っています。このアルバムでは、それらの作品の中から初期から後期に渡って作曲された作品をバランスよく収録しています。そのためトリオ・ガスパールがいかにその時代のハイドンの特徴を捉えているかを十二分に味わうことが出来る内容となっています。また、このシリーズの興味深いところはハイドンのピアノ三重奏曲から触発された作品を、現代作曲家に依頼しており、このアルバムにはチェリストでもあるレオニード・ゴロコフの「ガスパールのために」が世界初録音されています。ハイドンの三重奏曲と、チェロ協奏曲から影響を受けたこの作品も是非お楽しみください。
トリオ・ガスパールは、2010年にドイツ、ギリシャ、イギリス出身のメンバーで設立され、その新鮮な解釈とアプローチで称賛されており、ヴィグモアホールやベルリン・フィルハーモニーといった世界の主要なコンサート・ホールで定期的に演奏を行っています。彼らはワイマールで行われたヨーゼフ・ヨアヒム室内楽コンクール、ウィーンでのハイドン国際室内楽コンクールなどで優勝しており、その演奏会では創設当時からハイドンの作品を積極的に取り上げています。

Da Vinci Classics
C-00657(1CD)
シューベルト〜1816年、19歳の詩人の旅
あこがれ「ただあこがれを知る者だけが」ニ短調 D.359/あこがれ「ただあこがれを知る者だけが」イ短調 D.481/8つのレントラー嬰ヘ短調 D.355/新しいレントラー ニ長調 D.370/11のレントラー変ロ長調 D.374/6つのエコセーズ D.421/ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第1番ニ長調 Op.137-1, D.384/ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第2番イ短調 Op.137-2, D.385/ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第3番ト短調 Op.137-3, D.408
ダヴィド・スカローニ(Vn)、
ジェラルド・フェリサッティ(P)

録音:2022年3月、パラッツォ・チーゴレ・マルティノーニ(チーゴレ、イタリア)
1816年。この年は、非常に優れた才能を持ちながら、どちらかといえば内向的な10代後半のシューベルトにとって特別な年でした。
この時期にシューベルトが書いたヴァイオリンのための「ソナチネ」は、多声の歌曲と同様の対話が繰り広げられ、懐かしさと希望、憧れと優しさが常に同居しています。
ヴァイオリンのダヴィド・スカローニは2012年にトリオ・ヘーゲルを設立。2019年にはデュオ・レニエを結成し、1876年にボローニャの楽器製作者ラッファエーレ・フィオリーニが製作したヴァイオリンを用いて活躍しています。
Da Vinci Classics
C-00659(1CD)
メンデルスゾーン:「無言歌集」より(ルカ・ルッソの編曲によるフルート&ピアノ版) ステファーノ・パッリーノ(フルート/ブルゲローニ FY501)、
マルタ・タッコーニ(P/YAMAHA CFX III)

録音:2021年3月、ザーラ・アウディトリアム
作曲家のルカ・ルッソは、メンデルスゾーンの「言葉のない歌(無言歌)」をフルートとピアノのために書き起こしたとき、フルートの音を通して文字通り「声」を「無言歌」に与えることに成功しました。
ステファノ・パリーノとピアニストのマルタ・タッコーニによるデュオは、メンデルスゾーンの旋律の存在感を強調しており、フルート&ピアノのために生まれ変わった「無言歌」は、より直接的な感情や情動を聴き手に確実に伝えてくれています。
Da Vinci Classics
C-00655(1CD)
ビザンティヌム〜ラヴェンナとボローニャの作曲家による未出版のフルート作品集
フィリッポ・ビッターシ(1997-):エルミオーネ
デニス・ザルディ(1974-):アポロとマルシア
マルコ・ロゼッティ(1978-):ノスタルジア
グラツィアーノ・リッカルディ(1997-):ラインソラビレ
パオロ・モリナーリ(1997-):カプリッチョ
マッテオ・ラモン・アルヴァロス(1971-):組曲「ストランバータ」
パトリツィア・モンタナーロ(1956-):フオーチ・シデラリ、プレリュード
フィリッポ・マッツォーリ(Fl)、
デニス・ザルディ(P)

録音:2022年6月、スクオラ・コムナーレ・ディ・ムジカ(ラヴェンナ、イタリア)
「ビザンティヌム 」というプロジェクトは、ソリストの芸術的な必要性から生まれたもので、自国の音楽的才能を代表し、紹介することを目的としています。
そこで、現在国内外で活躍している7人の作曲家を起用することとなり、偶然にもイタリアのボローニャとラヴェンナに生まれ、現在も在住しているメンバーが集まりました。
若手作曲家たちのアイディアが万華鏡のようなフルートの世界を展開してくれています。
Da Vinci Classics
C-00651(1CD)
ミケーレ・カターニア:戦争とモミの夢〜セグンド・デ・チョーモンの無声映画のための現代音楽 ファビオ・ソダーノ(Fl)、
ファビオ・コスタンティーノ(Cl)、
マウリツィオ・サレミ(Vc)、
ミケーレ・カターニア(P、シンセサイザー、エレクトロニクス)

録音:2022年7月25日-29日、ソノリア・スタジオ(スコルディア、イタリア)
19世紀後半〜20世紀前半のスペインの映画監督であるセグンド・デ・チョーモン(1871-1929)の無声映画に「21世紀」の音楽を付随するというユニークな企画。
アルバムタイトルにもなっている「戦争とモミの夢」は無声映画の傑作の1つであり、ミケーレ・カターニア(1984-)は、監督が提案した心理的な深みを取り戻すような音楽を創り出し、これらの無声映画をオペラの台本のように活用しています。
Da Vinci Classics
C-00647(1CD)
バッハ:フルート・ソナタ集
フルートとオルガンのためのソナタ BWV.1027(原曲:ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ)
フルートとオルガンのためのソナタ ロ短調 BWV.1030
フルートとオルガンのためのソナタ ト短調 BWV.1020
フルートとオルガンのためのソナタ変ホ長調 BWV.1031
フルートとオルガンのためのソナタ イ長調 BWV.1032
フランチェスコ・パドヴァーニ(Fl)、
ロベルト・ロレッジャン(Org)

録音:2017年8月、サンタ・マリア・デッレ・カルチェリ修道院(パドヴァ、イタリア)
年代や真贋の解明は難しいものの、ここに収録されたバッハの作品はいずれも18世紀初頭にドイツを席巻したフルート芸術の傑作たちばかり。
このアルバムのアーティストであるフルーティストのフランチェスコ・パドヴァーニとオルガニスト、ロベルト・ロレッジャンは、イタリアにおけるこの世代の最も権威のある演奏家たちですが、このCDでは敢えてチェンバロではなくオルガンを用いることによって、これらの有名な作品に新しいインスピレーションを与え、ユニークで多様な演奏に仕上げています。
Da Vinci Classics
C-00649(2CD)
ジョン・マーソン(1932-2007):ハープを伴う室内楽作品集
エル・ピカフロール/XI/2つの小品/ソナチナ/前奏曲、歌と踊り/エンザイムの歌/ケイトの誕生日の歌/レディ・ハーピスト/アルカディアのスケッチ/ワルツとプロムナード/エクスカージョンズ/3つのロマンス/組曲
ガブリエッラ・ダッロリオ(ハープ&芸術監督)
アンドルー・モーリー(指)、
オリヴィア・フレーザー(Ob)、
オリヴィア・ベル(S)、
ヘレン・ダニエル(S)、
アリシア・ステアンソン(Fl)、他

録音:2020年12月1日-2日、トリニティ・ラバン・コンセルヴァトワール大学(ロンドン、イギリス)
このCDは英国王立音楽院で学び、後にLSOの首席ハープ奏者となったコンポーザー=ハーピスト、ジョン・マーソンのオマージュ・アルバムです
オーケストラの音楽家としての経験を終えるとソロ活動に入り、その後、約30年に渡ってストラヴィンスキーやシナトラなどの作品の演奏や初演に携わってきました。
このCDに収録されている作品の多くは、作曲者が同僚や友人に捧げたものであり、世界の一流の音楽家たちに初演されるなど広く親しまれています。

Etcetra
KTC-1733(1CD)
ヘンリエッテ・ボスマンス:ピアノ三重奏曲 イ長調(1921)
ショーソン:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.3(1881)
マルタン:アイルランド民謡による三重奏曲(1925)
チェーホフ三重奏団
オランダとベルギーを拠点とするチェーホフ三重奏団は、音楽が演じうるキャラクターや役割を探求することへの愛から2016年に結成されたアンサンブル。室内楽作品を劇作品のように扱うアプローチが特徴で、歴史に基づく演奏方法(HIP)も取り入れつつ、国内外で知名度を高めています。
彼女たちのデビュー盤となる本作には、オランダの女性作曲家ヘンリエッテ・ボスマンス(1895-1952)の「ピアノ三重奏曲 イ長調」(世界初録音)や、後年オランダで活躍したスイスの作曲家フランク・マルタンの「アイルランド民謡による三重奏曲」など、オランダに縁のある作曲家の作品が選ばれています。ピアノは19世紀の理想に触発されたクリス・マーネ製作の平行弦ピアノを用いており、フォルテ・ピアノとモダン・ピアノの特徴を併せ持った独特のサウンドをお楽しみいただけます。

Goodies
78CDR-3894(1CDR)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調作品135 レナーSQ【イェノ・レナー(Vn1) 、ヨーゼフ・スミロヴィッツ(Vn2)、シャーンドル・ロート(Va) 、イムレ・ハルトマン(Vc)】

英 COLUMBIA L 1918/20
1926年11月29日ロンドン、ウィグモア・ホール録音
レナーSQは1918年にハンガリーのブダペストで結成された。メンバ ー全員がブダペスト音楽院出身。リーダーのイェネ・レナー(1894-1948)、第2 ヴァイオリンのヨーゼフ・スミロヴィッツとヴィオラのシャーンドル・ロート がイェネ・フバイ(1858-1937)の弟子、チェロのイムレ・ハルトマンがダヴィ ド・ポッパーに師事した。4人はブダペスト・オペラの楽員だった が、1918年のハンガリー革命を機にSQを結成した。2年に渡って田舎 の村にこもって練習を積んだ後、1920年にウィーンでデビューした。そこに居 合わせた作曲家のラヴェルが演奏に感動し、彼らをパリに招いた。 公演はセンセーショナルな成功を収めた。その後1922年にロンドン、1929年に アメリカにデビューした。1927年のベートーヴェン没後100年を記念して16曲の 弦楽四重奏曲中11曲(SPレコード40枚)をイギリス・コロンビアに録音した。(グッディーズ)


ONDINE
ODE-1394(2CD)
NX-C07

NYCX-10376(1CD)
国内盤仕様
税込定価
フォークト&テツラフ兄妹のシューベルト
ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調 D 898Op. 99
ノットゥルノ D 897Op. 148
ロンド D 895
ピアノ三重奏曲第2番変ホ長調 D 929Op. 100
アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D 821
クリスティアン・テツラフ(Vn)
ターニャ・テツラフ(Vc)
ラルス・フォークト(P)

録音:2021年2月21-25日、2021年6月10-11日
「あまり時間が残されていないなら、お別れにはこれがふさわしい。君たち二人は最高だ。クリストフも実に素晴らしい。そしてフランツときたら。信じがたい。な んという表現。なんという壊れやすさ。なんという愛」 このアルバムの録音を聞いたラルス・フォークトがクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフに宛てた言葉です(「クリストフ」は録音プロデューサー兼エンジニアの クリストフ・フランケ、「フランツ」は作曲者のシューベルト)。 ドイツの中堅世代を代表するソリスト3人によるシューベルトの後期作品を集めたアルバムは、フォークトの早すぎる死により、このトリオの最後の録音となって しまいました。録音セッションが行われたのはフォークトが癌の診断を受ける少し前でしたが、彼はセッションの合間に痛みをこらえてソファに横たわることもあっ たそうです。しかし録音からはそのような気配は感じられず、端正で軽やかに、必要とあらば地響きを感じさせるほどの力強さでピアノを奏で、テツラフ兄妹と 一体となり触発し合って間然するところの無い音楽を奏でています。3人の技術・解釈は言うまでもなく最高水準で、後期シューベルトならではの天国的な 「歌」の魅力と、和声の変化がもたらす明暗の情感も十分に表出。フォークトが「僕の人生のすべてはここに向かっていたんじゃないかとさえ思える」と語った第 2番をはじめとする会心の出来。選曲の充実と相まって後期シューベルトの世界に深く浸れるアルバムとなっています。 輸入盤ブックレット(ドイツ語・英語)にはテツラフ兄妹がこの録音の思い出を7ページにわたって綴っており、フォークトを知る人は特別な思いを禁じ得ないで しょう。
国内仕様盤にはその全訳に加え、シューベルト研究家の堀朋平氏による解説が付きます。

TOCCATA
TOCC-0617(1CD)
NX-B03
エゴン・ヴェレス(1885-1974):室内楽作品集
4つの小品 - 弦楽三重奏のために Op. 105(1969)*
弦楽三重奏曲 Op. 86(1962)
4つの小品 - 弦楽四重奏のために Op. 103(1968)*
クラリネット五重奏曲 Op. 81(1959)
4つの小品 - 弦楽三重奏のために Op. 105(1971年版)
ガブリエラ・オパツカ=ボッカドーロ(Vn)
ピーター・シグレリス(Cl)
ヴェレス・アンサンブル【ハルトムート・リヒター(Vn)、ラリツァ・ナイデノヴァ(Va)、エヴァ・ミゼルスカ(Vc)】

録音:2020年10月13-15日
*=世界初録音
アルゼンチン生まれのソプラノとピアニストが母国の5人の作曲家の歌曲を演奏したアルバム。同国のすぐれた 文学作品から歌詞を採った作品を集めているとのこと。歌手のソレダド・カルドーソはバルセロナやクレルモン・ フェランの声楽コンクールに入賞し、ソフィア王妃音楽大学でアルフレート・クラウスやテレサ・ベルガンサに学び ました。テアトロ・レアルでの「フィガロの結婚」「ドン・カルロ」「マノン」をはじめとして多数のオペラに出演し、また 古楽のレパートリーを中心にALPHA、Glossa、HMF、NAXOSなどに録音があります。ヴィブラートをコント ロールした透明感のある発声と、温かみのある声質が魅力です。

Biddulph
BIDD-85023(3CD)
NX-D03
プリムローズSQ〜RCAビクター録音集成

【CD1】
(1)モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K. 387
(2)シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op. 44*

【CD2】
(1)ハイドン:十字架上のキリストの最後の七つの言葉 Hob.III:50-56
(2)チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第3番 変ホ長調 Op. 30〜 第3楽章 スケルツォ

【CD3】
(1)ブラームス:弦楽四重奏曲第3番 変ロ長調 Op. 67
(2)スメタナ:弦楽四重奏曲第1番 ホ短調
プリムローズSQ【オスカー・シュムスキー(Vn1)、ジョーゼフ・ギンゴールド(Vn2)、ウィリアム・プリムローズ(Va)、ハーヴェイ・シャピリオ(Vc)】
ヘスス・マリア・サンロマ(P)*

【CD1】
(1)録音:1940年/音源:未発表 78rpm records
(2)録音:1940年3月14日/RCA Victor 17620/23 (CS 96048143/49)

【CD2】
(1)録音:1940年2月6&15日、1941年1月22日/RCA Victor 17786/94(CS 96046789/99and 96047002/07)
(2)録音:1940年2月15日/未発表 78rpm records (matrix CS 96047062)
【CD3】
(1)録音:1941年1月15日、8月15日/未発表 78rpm records (Cs 96060325/30and 96067583/84)
(2)録音:1940年2月6&15日/RCA Victor 16313/16 (matrices Cs 96047008/14)
トスカニーニ率いるNBCSOからえり抜きの奏者たちが同響首席ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズの下に結集したプリムローズSQ。プリ ムローズが回想録で「我々よりも演奏能力に秀でたカルテットは過去に存在しなかったと信じている」と記したのも納得できるメンバーでした。1938年に結成 されるや否や複数のレコード会社から誘いが舞い込んだそうで、その中からRCAビクターに録音を開始しましたが、残された録音はごく少しに留まりました。ア メリカ演奏家連盟が1942年に決定したストライキや、メンバーがソリストとしての活動を増やしたり、別のオーケストラにコンサートマスターとして引き抜かれた りしたこと等が理由のようです。 Biddulphは、RCAビクターからリリースされていたハイドン、シューマン、スメタナに未発表だったブラームスとチャイコフスキーを加えた2枚組を1992年にリリー スしましたが、完売して久しく、再発の要望が多かったそうです。この度、かつてイギリスの弦楽器専門誌『Strad』が復刻したことのあるモーツァルトを加えた3 枚組としてのリリースとなりました。尚、過去にBiddulphから発売された曲もリマスターされているとのことです。

ALPHA
ALPHA-867(1CD)
室内楽編成によるシェーンベルクとベルク作品集
シェーンベルク:浄夜 Op. 4(エドゥアルト・シュトイアーマン〔1892-1964〕編曲/ピアノ三重奏版)
 室内交響曲第1番Op. 9(アントン・ウェーベルン〔1883-1945〕編曲/五重奏版)
ベルク:ピアノ・ソナタ ロ短調 Op. 1(ティム・ミューレマン〔1993-〕編曲/五重奏版)
 アダージョ 〜室内協奏曲(作曲者自身の編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、ピアノの三重奏版)
ヘット・コレクティーフ【トーン・フレット(フルート、ピッコロ)、ジュリアン・エルヴェ(Cl)、ヴィバート・アーツ(Vn)、マルテイン・フィンク(Vc)、トーマス・ディールチェンス(P)】

録音:2020年12月-2021年9月 ベルギー
もともと小さな編成のために書かれている、シェーンベルクの「浄夜」「室内交響曲」やベルクの「室内協奏曲」といった作品を3〜5名という極 小編成に編曲したものと、逆にベルクのピアノ・ソナタを五重奏へと拡大した編曲版を収録したアルバム。いずれの作品でもテクスチャがより 明確になっており、近現代作品の解釈に長けたヘット・コレクティーフらしい高い緊張感としなやかさを併せ持った演奏が、原曲とは一味違っ た魅力を最大限引き出しています。

SDA48
SDAV-10001(1CD)
税込定価
ヴィオラ・インフィニティ
ロッシーニ(飯田香編):歌劇「ウィリアム・テル」序曲
ジェイコブ(1895-1984):8つのヴィオラのための組曲
ボウエン(1884-1961):4つのヴィオラのためのファンタジー
チャイコフスキー(飯田香編):バレエ音楽「くるみ割り人形」」〜小序曲/行進曲/ロシアの踊り「トレパック」/ 花のワルツ
ハチャトゥリアン(飯田香編):バレエ音楽「ガイーヌ」より 剣の舞
モーツァルト(ロナルド・ディッシンガー編):アヴェ・ヴェルム・コルプス K. 618
SDA48(エスディーエーフォーティーエイト)
【須田祥子(Va)、大島亮(Va)、加藤大輔(Va)、長石篤志(Va)、飯田香(Va)、小中澤基道(Va)、平野幸世(Va)、古屋聡見(Va)、諫山翔一(Va)、高木真悠子(Va)、羽藤尚子(Va)、松本有理(Va)】

録音:2022年10月1日-2日、飛騨・世界生活文化センター
「ヴィオラという楽器の認知度を上げ、聴き手も弾き手も心から楽しめる音楽を」と いうコンセプトで2013年に立ち上げられたヴィオラ演奏集団「SDA48」。 NHK「ららら♪クラシック」のヴィオラ特集、NHK-FM「今日は一日ビオラ三昧」の生 ライブ出演などメディアの露出も多いSDA48。 このアルバム制作のためのクラウドファンディングも成功し、コロナ禍を経て満を持し てのセカンドアルバムです。 選りすぐりの12人のメンバー、総数48本の弦によるヴィオラのみのアンサンブルでお 届けします。 今回のアルバムでは、ヴィオラのために書かれた既存のオリジナル曲、ヨーク・ボウエ ンの「4つのヴィオラのためのファンタジー」、ゴードン・ジェイコブの「8つのヴィオラのため の組曲」に加え、ロッシーニの「ウィリアム・テル」序曲、チャイコフスキー の「くるみ割り 人形」より「小序曲」「行進曲」「トレパック」「花のワルツ」、ハチャトゥリアンの「剣の 舞」、モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」というクラシックの名曲をSDA48メン バーの飯田香による編曲で収録。 人間の声に最も近いとされるヴィオラならではの、温かみのある音色、豊かで心地 よい響きをご堪能いただくことができます。 世界的にも珍しい、ヴィオラアンサンブルの稀有な作品をお楽しみください。

Audite
AU-97810(1CD)
「戦時の音楽」〜神話とメロディ
プロコフィエフ:5つのメロディ Op.35b
シマノフスキ:神話 Op.30
ラヴェル(コハンスキ編):亡き王女のためのパヴァーヌ
メシアン:幻想曲
コルンゴルト:組曲『空騒ぎ』からヴァイオリンとピアノのためのシェイクスピア劇への付随音楽(「花嫁の部屋の乙女」
「ドグベリーとヴァージェス 夜警の行進」「庭園の場」「仮面舞踏会 ホーンパイプ」)
シュテファン・ヘンペル(Vn )、
ダニエ ル・セロッシ(P)

録音:2021年10月21-24日/ニコデマス教会(ベルリン)
エグゼクティヴ・プロデューサー:ルトガー・ベッケンホーフ(アウディーテ)
シュテファン・ヘンペルとダニエル・セロッシ、独アウディーテ・レーベルからのデビュー盤は、20世紀前半、戦時に書かれたヴァイオリンとピアノのための作品 集です。ベートーヴェン、メンデルスゾーン、ブラームス、チャイコフスキーといった19世紀の名曲は旋律の力強さと名人芸を披露するような華やかな作品である のに対し、ここに収録したコルンゴルト、シマノフスキ、プロコフィエフ、メシアンの作品は、ヴァイオリンとピアノによる「新しい表現領域」を開拓したといえます。ヘ ンペルとセロッシの演奏はヴァイオリンとピアノが多様なイディオムに対応する普遍的な楽器であることを示しています。
当アルバムに収録していないボーナストラックとしてフォーレが1903年に作曲した「コンクール用小品」がアウディーテのWEBサイト(www.audite.de)か らフリー・ダウンロードできる予定です。 (Ki)

Alba
ABCD-513(1CD)
ブリッタ・ビューストレム(1977-):Diagonal Musik(対角線の音楽)(2017)(Vn、ホルンとプリペアド・ピアノのための)
 A Walk to Brahms(ブラームスへの散歩)(2019)(Vn、ホルンとピアノのための)
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40
2つの歌Op.91(ヴィオラ、ホルンとピアノによる)
マーリン・ブルーマン(Vn、V)
クリストファー・パークス(Hrn)
サイモン・クロフォード=フィリップス(P)

録音:2019年6月 ベールヴァルド・ホール(ストックホルム、スウェーデン)
マーリン・ブルーマンのヴァイオリン、クリストファー・パークスのホルン、サイモン・クロフォード=フィリップスのピアノ。スウェーデンRSOのコンサート マスター、首席ホルン奏者、客演指揮者のトリオによるアルバムです。 プログラムは、ブラームスの室内楽曲の最高傑作のひとつ「ホルン三重奏曲」を核に、スウェーデンのビューストレムが彼らの委嘱で作曲した「対角線の音楽」、彼 女がこのアルバムのために書いた「ブラームスへの散歩」、ブラームスがアルト、ホルンとピアノのために書いた「2つの歌」が「エピローグ」としてヴィオラ、ホル ンとピアノにより演奏されます。
ブリッタ・ビューストレム(1977?)の「対角線の音楽」は、スウェーデンのモダニスト画家、ウッレ・ベルトリング(1911?1981)の幾何学的図形の絵画から インスピレーションを得たという三重奏曲です。「きわめて明るい人工的色彩の三角形で構成されています。三角形の線は徐々に近寄りあいながら、ごく稀にしか交 わらない。交わる点はフレームの外にあるように見える」。「対角線の音楽」は、ベルトリングが「オープン・フォーム」と呼んだこの概念を12の短い楽章に作った 作品です。「音の対角線」とでもいえる効果を出すため、ヴァイオリンとホルンの音に似せて「プリペア」したピアノが演奏に使われます。
ビューストレムは、ひとつの作品から次の作品への「橋渡し」の小品として、目指す作品の素材を引用する、『Walks(散歩)』シリーズを作曲してきました。デュ オから大編成のオーケストラまで、これまでに20曲ほどが作られ、シューベルト、ブルックナー、シュトラウスの3つの曲が、コントラバス奏者リック・ストーティン の『Back to StockHome』(BIS SA-2379)で演奏されています。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187040(1CD)
「大きな家」
ハイドン:弦楽四重奏曲第11番ニ短調 Op.9-4
ロック:ファンタジーヘ長調
リース:「“違う”幻想曲」〜組曲第5番ト短調より
リース:大きな家
ハイドン:弦楽四重奏曲第23番ヘ短調 Op.20-5
ルイージ・クァルテット【アレッサンドロ・ルイージ(第 1ヴァイオリン)、オリヴァー・カヴェー(第 2ヴァイオリン)、ル バ・トゥニクリフ(Va)、マックス・ルイージ(Vc)】

録音:2021年4月20-22日/スネイプ・モルティングス・コンサートホール、オールドバラ(イギリス)
ルイージ・クァルテットがマシュー・ロック(1621頃-1677)、ハイドン、オリヴァー・リース(1990-)の作品を収めたアルバム をリリース!約4世紀にわたるユニークな作曲家の組み合わせは、「過去」「現在」「未来」を表現しております。
2013年アレッサンドロとマックスの兄弟によって結成された当団は、カークマン・コンサート・ソサエティ・アーティスト賞、ロイヤル・フィルハーモニー協会賞(若 手弦楽奏者部門)を受賞。またバンフ国際弦楽四重奏コンクールをはじめとするコンクールでも評価されております。バロックから現代まで幅広いレパートリーを演 奏し、その表現力豊かな若いアンサンブルで国際的な評価を確立しています。 (Ki)
Pentatone
PTC-5187061(1CD)
リゲティ:弦楽四重奏曲第1番「夜の変容」(1953-1954)
アンダンテとアレグレット〜弦楽四重奏曲のための(1950)
弦楽四重奏曲第2番(1968)
ディオティマQ【ユン・ペン・チャオ(第 1ヴァイオリン)、レオ・マリリエ(第 2ヴァイオリン)、フランク・シュヴァリエ(Va)、ピエ ール・モルレ(Vc)】

録音::2022年8月31日-9月2日アルセナル劇場、メッツ(フランス)
現代音楽の演奏で非常に高い評価を得ているディオティマ四重奏団がPENTATONEレーベル初登場!期待の第1弾は2023年に生誕100年を迎えるジェルジュ・リゲティです!ハンガリー出身でウィーンに永住したリゲティは前衛音楽を推進し、独自の世界を作り上げました。
弦楽四重奏曲第1番「夜の変容」は4つの核となる音が様々に変容して姿をあらわし12のパートからなる作品。間をおかずに演奏されます。楽章ごとに落ち着いたテンポと急速なテンポとが交互に置かれ、中間部に一曲だけワルツのリズムで優雅に演奏される楽章があります。一方、弦楽四重奏曲第2番は1968年に書かれこちらは5つのパートからなります。ディオティマ四重奏団が作品ごとのキャラクターを見事に弾き分けて演奏しております。同曲集、新名盤誕生と申せましょう! (Ki)

Alba
ABCD- 469(1CD)
バッハ:フルート作品集 第1集
フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV 1034
フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV 1035
パルティータ イ短調 BWV 1013(ソロ・フルートのための)
フルートとオブリガート・キーボードのためのソナタ ト短調 BWV 1020
フルートとオブリガート・キーボードのためのソナタ 変ホ長調 BWV 1031
サミ・ユンノネン(Fl)
マルック・マキネン(Org)

録音:2015年10月28日?11月4日、2016年4月11日?14日 ナーンタリ教会(ナーンタリ、フィンランド)
バロック時代の室内楽と器楽の作品は、演奏のたびに異なる楽器が使われ、楽譜が再利用されることも行われていたました。バッハの「フルート・ソナタ」は、本 来は木製のトラヴェルソ・フルートで演奏され、チェンバロとヴィオール、あるいはその他の低音楽器が共演していたとされます。フィンランドのサミ・ユンノネンと マルック・マキネンのこのアルバムは、24カラット・ゴールドのフルートと、現代フルートに合わせてチューニングしたナーンタリ教会の17世紀オランダ様式のオ ルガンで演奏されます。 サミ・ユンノネン(1977?)は、ヘルシンキのシベリウス・アカデミー、リヨン国立高等音楽舞踊学校、王立デンマーク音楽アカデミーで学びました。2012年、ヘ ルシンキ・ミュージックセンターでデビュー・リサイタルを行い、2018年、テキサス州のヒューストンSOでソロ・デビューしました。アイスランドSOな どの首席フルート奏者を経験。フィンランドのピルッカンマーでフルート・アカデミーを創設、芸術監督を務めています。 マルック・マキネン(1973?)は、シベリウス・アカデミーのオッリ・ポルトハムに学び、オルガン演奏のディプロマを取得。修士号も持っています。2002年から シベリウス・アカデミーで教え、2007年から2016年までエストニアの教会音楽国際夏季アカデミーの芸術監督を務めました。  この第1集に収められたフルートとオブリガート・キーボードのための「ソナタ ト短調」(BWV 1020)と「ソナタ 変ホ長調」(BWV 1031)は、『バッハ作品 目録』に収録されているものの、フルートと通奏低音のための「ソナタ ホ短調」などの作品とはスタイルが異なることから、多くの研究者からC・P・E・バッハあ るいは同時代の人の手になる作品とみなされています。

Evil Penguin Records
EPRC-0050(1CD)
イン・メモリアムI
シューベルト:「しぼめる花」の主題による序奏と変奏曲 D802Op.160(原曲:フルートとピアノ)
ソナタ イ長調 D574Op.post.162(原曲:ヴァイオリンとピアノ)
ロンド ロ短調 D895Op.70(原曲:ヴァイオリンとピアノ)
幻想曲 ハ長調 D934(原曲:ヴァイオリンとピアノ)
ピーター・ウィスペルウェイ(Vc)
パオロ・ジャコメッティ(P)

録音:2014-2017年
2023年にウィスペルウェイが発表する「イン・メモリアム」シリーズの第1弾。今作は過去にリリースされたシューベルトとブラームスの録音プロジェクトから、 シューベルトの作品を抜粋して再構成したアルバムです。どれも元は別の楽器のために書かれた作品でありながら、チェロの音色にも非常にマッチする美しい名品 ばかり。ウィスペルウェイが厚い信頼を寄せるピアニスト、パオロ・ジャコメッティの伴奏も息ぴったりです。シューベルトの音楽は、音楽愛好家だったウィスペルウェ イの息子にも大きな影響を与えたそうです。
「2022年、60歳の誕生日を迎える半年前に、息子のドリアンが亡くなりました。私も家族もたいへんなショックを受け、毎日が根底から揺らいでいる状態です。 音楽を通して、前向きで建設的な癒しをもたらすことが、私の進むべき道だと思います。」(ピーター・ウィスペルウェイ)
2023年10月頃に「イン・メモリアムII」として、バッハとコダーイのソロからの新録音をリリース予定。 (Ki)

Goodies
78CDR-3892(1CDR)
ベートーヴェン:ヴィオリン・ソナタ第3番変ホ長調Op.12-3 フランツ・フォン・ヴェチェイ(Vn)
グィード・アゴスティ(P)

独 POLYDOR 62717/19
1934年11月24日録音
ヴァイオリンのフランツ・フォン・ヴェチェイ(1893-1935)はハンガリー出身。 8歳の時ブダペストでイェネー・フバイ(1858-1937)に師事し、2年後の10歳の時 ベルリンのヨーゼフ・ヨアヒム(1831-1907)に入門し神童として輝かしい道を歩 んだ。1910年代から20年代にはヨーロッパ屈指のヴァイオリニストとして名を 馳せ、一時はベラ・バルトークを伴奏者にして演奏旅行をしたこと もあった。フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスはヴァイオリ ン協奏曲をヴェチェイに献呈した。ヴェチェイは作曲も手がけ超絶技巧を要す るヴァイオリン曲を数多く書いた。ピアノのグィード・アゴスティ(1901-1989) はイタリアのピアニスト。フェルッチョ・ブゾーニの弟子だった。(グッディーズ)

Simax
PSC-1384(1CD)
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン - バンドネオン
ピアソラ:バンドネオンと管弦楽のための協奏曲「アコンカグア(Aconcagua)」(1979)*
ストラヴィンスキー:タンゴ(Tango)(1940 arr.1953)(室内管弦楽のための)*
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(1963-):風の中の心臓(Corazones en el viento)(2021)(コントラバス、ヴァイオリン、ピアノとバンドネオンのための)**
ピアソラ:3つのタンゴ(Tres tangos)(バンドネオン、弦楽オーケストラ、ピアノ、ハープ、打楽器のための)*
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(1963-):バレリタ(Valerita)(バンドネオン・ソロのための)
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(バンドネオン)
ベルリンRSO*
フランク・シュトローベル(指))*
グロルヴィーゲンQ**【アルヌルヴ・バルホルン(Cb) ダニエラ・ブラウン(Vn)
 ヨアキム・カー(P) ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(バンドネオン)】

録音:2021年3月11日 ベルリン放送局(ベルリン)(「ピアソラ生誕100年」ラジオ放送ライヴ録音)、2021年10月30日
2021年は、アルゼンチンの作曲家、バンドネオンのヴィルトゥオーゾ、アストル・ピアソラの生誕100年のアニバーサリー・イヤーでした。アルゼンチン伝統の 踊りとクラシカル音楽とジャズを結合した「ヌエボ・タンゴ」は、各国で広く愛されるようになり、バンドネオン奏者の貴重なレパートリーとして定着しました。ノル ウェーのバンドネオン・ヴィルトゥオーゾ、ペール・アルネ・グロルヴィーゲン Per Arne Glorvigren(1963?)のアルバムは、「タンゴの父」ピアソラに捧げる オマージュとして作られました。
ピアソラがバンドネオンとオーケストラのために作曲した2つの作品は、新妻ラウラと子供たちとの生活に心の平安と幸せを見出した時代に書かれました。バン ドネオン協奏曲「アコンカグア」は、「アレグロ・マルカート」「モデラート」「プレスト - メランコリコ・フィナール」の3楽章で構成。アンデス山脈にある南米最高 峰の名を副題にとった作品は、ピアソラ作品の頂点ともみなされています。第1楽章のカデンツァはグロルヴィーゲンの自作が演奏されます。「3つのタンゴ」も「急 緩急」の3楽章の作品です。この2曲は、ベルリン放送の2021年3月11日「ピアソラ生誕100年」ラジオ放送のライヴ録音が収録されています。
ストラヴィンスキーの「タンゴ」は、ピアノのオリジナル曲を作曲者自身が室内オーケストラように編曲した「ポップ」な音楽。グロルヴィーゲンの「風の中の心臓」 は、ノルウェーのローセンダール室内楽祭のためピアニストのアンスネスから委嘱を受け、「ピアソラへのオマージュ(Hommage a Piazzolla)」として作曲され ました。バンドネオン・ソロの「バレリタ(Valerita)」は、アメリカに入ろうとしてリオグランデ河を渡りきれず、父親とともに溺死した2歳のサルヴァドールの少 女バレリアに捧げられた作品です。 (Ki)
Simax
PSC-1386(1CD)
50年代と今
ブローウェル(1939?):五重奏曲(1957)(ギターと弦楽四重奏のための)
シェティル・ヴォスレフ(1939?):2つのギターと打楽器のためのトロイカ(2019)
カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895?1968):五重奏曲 Op.143(1950)(ギターと弦楽四重奏のための)
スタイン=エーリク・オールセン(G)
[楽器 Guitar (Olsen):Daniel Friederich, made for him (No.821Paris 2008)]
弦楽四重奏【リカルド・オドリオソーラ(Vn)マヤ・ハウゲン(Vn)イルゼ・クリャヴァ(Va)ラグンヒル・サンネス(Vc)、エギル・ハウグラン(G)トロン・イェルステン・ダーレ(打楽器)】

録音:2021年9月10日-11日、10月13日?15日、アイスヴォーグ教会(ベルゲン、ノルウェー)
ノルウェーのギタリスト、スタイン=エーリク・オールセン(1953?)は、2019年に『パリ・リサイタル』(PSC-1361)をリリースしました。このアルバムは、 日本の「現代ギター」、アメリカの「サウンドボード(Soundboard)」、フランスの「クラシックギター(Guitare Classique)」といった雑誌メディアに取り上 げられ、高く評価されました。最新作『50年代と今』では、1950年代に作曲されたレオ・ブロウウェルとマリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコの「古典的」作品と、 現代ノルウェーのシェティル・ヴォスレフの2019年の作品を演奏。「ヨーロッパでもっとも重要なギタリストのひとり」の新たな印象深い側面を見ることができま す。
レオ・ブローウェルの「五重奏曲」は、彼の最初期の作品のひとつです。シンコペーションのリズム、五音音階の反復音型といったアフロ=キューバンの影響が多 くみられる「急緩急」の3楽章で書かれています。マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコの「五重奏曲」もギターと弦楽四重奏のための作品です。アンドレス・セ ゴヴィアからロサンジェルスの「ミュージック・ギルド」で演奏する室内楽曲として委嘱され、1950年の2月から3月にかけて作曲されました。「部分的にネオク ラシカル、部分的にネオロマンティックな、旋律豊かで穏やかな作品」(カステルヌオーヴォ=テデスコ)。最初と「フィナーレ」の「アレグロ」楽章が、「アンダンテ・ メスト」と「スケルツォ」の2つの楽章を挟む構成で書かれています。
シェティル・ヴォスレフは、オールセンが1973年から1977年にかけて音楽理論を教わった、ベルゲンの作曲家です。このころからコラボレーションが始ま り、2015年には「ギター五重奏曲」や「フルート、ギターと弦楽オーケストラのための二重協奏曲」などヴォスレフの曲だけのアルバム『SEONVEH』(PSC-1339)を作りました。「2つのギターと打楽器のためのトロイカ」は、2019年に書かれた最新のコラボレーション作品です。オールセンから「2つのギターと打 楽器」を提案されたヴォスレフは「ロシアのトロイカがインスピレーションとして『浮かんだ』」と語っています。『パリ・リサイタル』のエギル・ハウグランと、ベル ゲンのアンサンブル「BIT 20」の打楽器奏者トロン・イェルステン・ダーレ の共演による、初録音の作品です。  ブローウェルとカステルヌオーヴォ=テデスコの「五重奏曲」では、ベルゲン在住の音楽家による弦楽四重奏が共演。アルバムのセッションは、2021年の9月か ら10月にかけてベルゲンのアイスヴォーグ教会で行われました。『パリ・リサイタル』と同じサイモン・キルン の制作、アルネ・アクセルベルグの録音エンジニアリ ングです。 (Ki)

Pentatone
PTC-5186971(1SACD)
「バッハの女王」
バッハ(ユディト&ティネケ・ステーンブリンク編):
トリオ・ソナタ第5番BWV529
コラール「わが魂は主をたたう」 BWV648
トリオ・ソナタ第2番BWV526より
オルガン協奏曲 BWV592より第1楽章:アレグロ
協奏曲 BWV974より第2楽章:アダージョ
オルガン協奏曲 BWV592より第3楽章:プレスト
コラール「汝のうちに喜びあり」 BWV615
パッサカリア BWV582
大フーガ BWV542/2
コラール「主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ」BWV617
オランダ・バロック

録音:2021年9月20-22日/デ・ヴァルシェ教会(アムステルダム)
バロックのレパートリーを新鮮かつ現代的なアプローチで演奏するバロック・オーケストラ「オランダ・バロック」。PENTATONEレーベ ル第5弾はバッハのオルガン作品の傑作集!編曲は当団のリーダー、ユディト&ティネケ・ステーンブリンクが手掛けております。
オルガンのためのトリオ・ソナタは難曲としても知られるバッハ後期の傑作です。
ザクセン=ヴァイマール公エルンストやアレッサンドロ・マルチェッロが作曲し、バッハがオルガンまたは鍵盤のために編曲した協奏曲をユディト&ティネケ・ステー ンブリンクが室内オーケストラに網直しました。
このほか名曲パッサカリアや大フーガ、オルガン小曲集からの小品など、バッハのオルガン作品の数々を当団が色彩豊かに演奏しております。非常に心地よい装 飾とテンポ設定は当団ならでは。「オランダ・バロック」の新たな代表盤の登場といえましょう!
演奏はもちろんのことPENTATONEレーベルが誇る技術陣による高音質録音であることも注目です。 (Ki)

PAN CLASSICS
PC-10440(1CD)
ブラームス:クラリネット・ソナタ、クラリネット三重奏曲
クラリネット・ソナタ第1番へ短調 Op.120-1
クラリネット・ソナタ第2番変ホ長調 Op.120-2
クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114
チェン・ハレヴィ(Cl)
ヤン・シュルツ(フォル テピアノ)
クレ ア・ティリオン(チェロ )

録音:2022年3月25-29日/チューリッヒ、DRS放送スタジオ
1890年、57歳になったブラームスは作曲家としての引退を決意。しかし翌年の春にクラリネット奏者のリヒャルト・ミュールフェルトと出会い、作曲への情熱 が再燃して次々とクラリネットのための名作を生み出すことになります。ミュールフェルトの技術だけでなく、使っていたゲオルク・オッテンシュタイナー製の楽器の 音色もブラームスを刺激しました。この楽器は当時主流だったモダンなクラリネットよりも、ずっと柔らかく温かい音を持っています。
イスラエルのクラリネット奏者チェン・ハレヴィがオッテンシュタイナー製のレプリカ(A管・B♭管の2種)で演奏。フォルテピアノはヨハン・バプティスト・シュ トライヒャーと息子の制作した1871年のオリジナル楽器です。 (Ki)

Initiale
INL-15(1CD)
マリオネット
ラースロー・ライタ:マリオネットOp.26
ジャン・クラ:五重奏曲
ジョリヴェ:リノスの歌(フルート、弦楽三重奏とハープ版)
ル・バトー・イーヴル【サミュエル・カナーレ(Fl)、ゼレナ・マンガナス(Vn)、ヴァレンチン・シャペロ(Va)、ケヴィン・ブルダー(Vc)、ジャン=バティスト・アイユ(Vc)】

録音:2020年11月10-13日パリ音楽院
2015年結成のル・バトー・イーヴルはフルート、ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという変わった編成の五重奏団。この編成で書かれたジャン・クラの作 品を演奏するために集まり、その後常設化しました。
全員がストラスブール音楽院で学び、2017年大阪国際室内楽コンクール入賞を果たすなどその実力は高く評価されています。グループ名はランボーの同名の 詩(酔っぱらった船)からとっています。典雅な響きに癒されます。 (Ki)

Hanssler
HC-22029(1CD)
マルティヌー:ピアノ三重奏曲第1番「5つの小品」 H.193
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第3番ヘ短調 Op.65B.130
葵トリオ【小川響子(Vn)、伊東裕(Vc)、秋元孝介(P)】

録音:2022年2月16-18日/ペーター・マイヤー・ザール、レングモース、南チロル(イタリア)
第67回ミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ三重奏部門で優勝した「葵トリオ」が、独ヘンスラー・レーベルよりマルティヌーのピアノ三重奏曲第1番「5 つの小品」 とドヴォルザークのピアノ三重奏曲第3番を収録したアルバムをリリースします!
最難関の同コンクールに日本人団体として初の優勝した彼らは、東京藝術大学、サントリーホール室内楽アカデミーで出会い2016年に結成。団名の「葵」 は奏者3人の名字の頭文字「Akimoto・Ogawa・Ito」をとり、花言葉の「大望、豊かな実り」に共感して名付けたそう。その非常に豊かな音楽で世界的 に注目されているピアノ三重奏団です!
当アルバムではチェコを代表するドヴォルザークとマルティヌーを取り上げました。非常に密度の濃い精緻な演奏は圧巻の一言。細部まで美しく奏でており、こ こに当曲を収めた新名盤誕生と申せましょう。 (Ki)

オクタヴィア
OVCX-00094
(1SACD+DVD)
税込定価
※初回限定DVD付
2023年1月25日発売
柴田花音 IN CONCERT
【CD】
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 作品70
ヒンデミット:無伴奏チェロ・ソナタ 作品25-3
シュニトケ:チェロ・ソナタ 第1番
カステルヌオーヴォ=テデスコ(ピアティゴルスキー編):ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」より「フィガロ」
プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調 作品119

【DVD】 ※初回限定パッケージのみ
カステルヌオーヴォ=テデスコ(ピアティゴルスキー編):ロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」より「フィガロ」
デュクロ:アンコール
柴田花音(Vc)、鈴木慎崇(P)

録音:2022年8月16-19日 高崎芸術劇場
リサイタル・録音・映像によって才能溢れる若手演奏家を多角的に紹介する、大友直人が贈る高崎 芸術劇場の「T-Shotシリーズ」第八弾。2021年、若きチェリストの登竜門・ビバホールチェロコンクールで 優勝、トロント王立音楽院にて研鑽を積む柴田花音。自由自在でのびのびとした音楽作りと、美しい 音色に彩られた華のある演奏が光るチェリストの初ソロCD+DVD。(オクタヴィア)
※初回限定300枚 特典DVD付き
※初回完売後は新品番にてCD(Hybrid Disc)のみのパッケージで販売いたします。

King International
KKC-4312(3SACD)
シングルレイヤー
税込定価
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集
■Disc1
(1)弦楽四重奏曲 第1番ヘ長調 作品18-1
(2)弦楽四重奏曲 第2番ト長調 作品18-2
(3)弦楽四重奏曲 第3曲 ニ長調 作品18-3
(4)弦楽四重奏曲 第4番ハ短調 作品18-4
(5)弦楽四重奏曲 第5番イ長調 作品18-5
(6)弦楽四重奏曲 第6番変ロ長調 作品18-6
■Disc2
(1)弦楽四重奏曲 第7番ヘ長調 作品59-1「ラズモフスキー第1番」
(2)弦楽四重奏曲 第8番ホ短調 作品作品59-2「ラズモフスキー第2番」
(3)弦楽四重奏曲 第9番ハ長調 作品作品59-3「ラズモフスキー第3番」
(4)弦楽四重奏曲 第10番変ホ長調 作品作品74「ハープ」
(5)弦楽四重奏曲 第11番ヘ短調 作品95「セリオーソ」
(6)弦楽四重奏曲 第12番変ホ長調 作品127
■Disc3
(1)弦楽四重奏曲 第13番変ロ長調 作品130
(2)弦楽四重奏曲 第14番嬰ハ短調 作品131
(3)弦楽四重奏曲 第15番イ短調 作品132
(4)大フーガ 変ロ長調 作品133
(5)弦楽四重奏曲 第16番ヘ長調 作品135
ズスケQ【カール・ズスケ(Vn1)、クラウス・ペータース(Vn2)、カール・ハインツ・ドムス(Va)、マティアス・プフェンダー(Vc)】

■Disc1
(1)録音:1978年1月31日〜2月3日、ドレスデン・ルカ教会
(2)録音:1976年11月2〜6日、ドレスデン・ルカ教会
(3)録音:1976年10月4,5日、ドレスデン・ルカ教会
(4)録音:1976年10月、ドレスデン・ルカ教会
(5)録音:1976年12月、ドレスデン・ルカ教会
(6)録音:1977年3月、ドレスデン・ルカ教会
■Disc2
(1)録音:1967年7月、ドレスデン・ルカ教会
(2)録音:1968年7月、ドレスデン・ルカ教会
(3)録音:1967年7月、ドレスデン・ルカ教会
(4)録音:1975年5月、ドレスデン・ルカ教会
(5)録音:1975年7月、ドレスデン・ルカ教会
(6録音:1978年1月31日〜2月3日、ドレスデン・ルカ教会
■Disc3
(1)録音:1979年5月28日〜6月1日、ドレスデン・ルカ教会
(2)録音:1980年1月14日〜18日、ドレスデン・ルカ教会
(3)録音:1977年4月5月、ドレスデン・ルカ教会
(4)録音:1979年7月、ドレスデン・ルカ教会
(5)録音:1978年1月〜2月、ドレスデン・ルカ教会
全盛期のエテルナのオリジナル・アナログ・レコードの音を限りなく再現すべく、マスターテープから新規デジタル・マスタリングした、キングインターナショナルの新シリーズ「ドイツ・シャルプラッテンETERNAの芸術」第2弾は、ズスケ四重奏団によるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集。引き続き企画監修には、ヴィンテージレコードショップ「エテルナトレーディング」の店主で、日本にETERNAのレコードを流布させた“仕掛け人”でもある高荷洋一氏を招き、最大限アナログ・レコードに忠実な音質を目指すべく、徳間より受け継ぎ、キングレコードに保管されているマスターテープからSACD用に通常の3倍の時間をかけマスタリングを行いました。
1967年7月にスタートしたズスケ四重奏団によるベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲録音は徳間の要請により実現しました。完結したのは1980年1月。当時、徳間ジャパンのプロデューサーであった清勝也氏から全曲録音の打診があった際に、カール・ズスケは「10年待ってくれますか」と謙虚に答えたといいますが、まさに言葉通り満を持して完成されました。ドイツ正統派の奥深いベートーヴェン演奏を堪能するとともに、最良の指標であるオリジナルLP盤の音を念頭にカッティング技師の作業を追体験するようなSACDマスタリングを施し、ETERNAのオリジナルLPのクオリティを楽しむことができるセットです。またSACDシングルレイヤーの長時間収録の利点を生かし、CDだと7枚組にもなる8時間超の全集を3枚のSACDにまとめました。解説書には、ズスケ四重奏団の複雑な呼称の変遷など詳細に記されており、今まであまり語られることのなかったエテルナレーベルの歴史および販売史、さらに録音会場解説などエテルナレーベルの詳細情報を集約したエテルナ読本ともいえる解説書は必読です。 (Ki)

RAMEE
RAM-2108(1CD)
『知られざるベルリオーズ時代のオーボエ』 〜フランス初期ロマン派のオーボエ作品
ボクサ(1789-1856):夜想曲 ニ短調 Op.50-1
ギュスターヴ・フォクト (1781-1870):クレシェンティーニ作曲のヴォカリーズをオーボエで
スタニスラス・ヴェルースト(1814-1863):スペインの主題による幻想曲「アランフエス」Op.34
アンリ・ブロド(1799-1839):最愛の人の死に寄せる悲歌
カルクブレンナー:ロマンス 変イ長調 〜『エオリアン・ハープの溜息』Op.121より 第1曲(P独奏)
ヨハン・ペーター・ピクシス(1788-1874):ロマンツェ ホ短調 Op.35
ジギスムント・タールベルク:グレトリー作曲のオペラ『嫉妬深い恋人』のセレナーデ 〜『歌唱技法のピアノへの応用』Op.70より(P独奏)
ルイ=エマニュエル・ジャダン(1768-1853):夜想曲 イ短調
シューマン:月夜 〜『リーダークライス』Op.39より 第5曲
クリストファー・パラメタ(Ob)
※使用楽器:パリのギヨーム・アドレル1835年製作のオリジナル楽器
オリヴィア・シャム(P)
※使用楽器:ロンドン・エラール社1840年製のオリジナル楽器
ピッチ:A=426Hz

録音:2021年9月20-22日 クラクストン・スタジオ、ハムステッド、ロンドン
バロック期に宮廷楽団の楽器として弦楽合奏にいち早く加わり、近代的なオーケストラの歴史を早くから彩り続けてきた管楽器オーボエ。そ の発展史は意外に知られてはおらず、特に19世紀半ばにベーム式キーシステムが導入される前の楽器を独奏で聴ける機会は滅多にありま せん。ここでその未知領域に迫るのは、カナダの古楽器奏者でターフェルムジークやアリオン・バロック・オーケストラの一員として世界的な活躍 を続け、ATMAレーベルで18世紀型のオーボエを使った録音を世に問うてきたクリストファー・パラメタ。演奏に使ったのは1835年パリ製のオ リジナル楽器で、現代型の構造が発案される直前のオーボエの姿を伝える貴重なモデル。オリヴィア・シャムが弾くピアノもパリ・エラール社のロ ンドン支部で作られた1840年製オリジナルで、こちらも現代式の大型金属フレームが採用される少し前のモデルです。二人はショパンやベル リオーズがパリにいた時期、当時のオーボエのために綴られた作品を厳選。素材の温もりを感じさせる美音を通じ、初期ロマン派の作曲家た ちが思い描いたであろう19世紀本来のオーボエの音色を現代に甦らせます。フランス革命期に活躍したジャダンのスリリングな短調作品から リストの好敵手たちの独奏曲まで、当時の楽器ならではの音色と響きで超絶技巧一辺倒ではない魅力に気づかせてくれるピアノの存在感 も聴き逃せないところ。Ramee特有の美麗外装を裏切らない、確かな時代感に裏打ちされた初期ロマン派古楽器アルバムです。

Laplace Records
LPDCD-111(1CD)
税込定価
チェロ・アルバム=ヒナステラ&ピアソラ
ピアソラ:ル・グラン・タンゴ
ヴィラ=ロボス:黒鳥の歌
ヒナステラ:チェロ・ソナタ
 5つのアルゼンチン民謡
橋本專史(Vc)
高木梢(P)、内門卓也(P)

録音:2022年1月21日、2022年6月29日
橋本專史の十八番であるピアソラ『ル・グラン・タンゴ』をはじめ、神秘的な背景に 黒鳥が浮かぶヴィラ=ロボスの『黒鳥の歌』、チェロマニアにはたまらないヒナステラの 超絶的『チェロ・ソナタ』、同じくヒナステラから民俗感溢れる『五つのアルゼンチン民 謡』を収録。
■橋本專史 プロフィール Atsushi Hashimoto(Cello)
橋本專史は愛知県豊田市の出身。3才からチェロを始め、東京藝術大学音楽 学部チェロ専攻を卒業。ハンガリーのリスト音楽院に留学し、歌劇場のチェリストと して活動後、帰国。現在はアストル・ピアソラの作品を専門に奏する衝撃的な気 鋭のバンド“El Cielo 2020”で活躍する他、YouTubeチャンネルを開設し、チェリ ストとしては日本で最も多い登録者(再生回数)を記録しています。

Dynamic
CDS-7973(1CD)
NX-B03
主題と変奏
モシェレス(1794-1870):協奏的変奏曲 Op. 21
ベートーヴェン:6つの変奏曲(1817-18)
R・シュトラウス:序奏、主題と変奏(1879)
シューベルト:6つの歌曲(テオバルト・ベームによる編)【おやすみ/菩提樹/漁師の娘/セレナード/海辺で/鳩の使い】
ルイザ・セッロ(Fl…ミヤザワフルート 14K)
ブルーノ・カニーノ(P…Steinway D274)

録音:2022年2月28日
「主題と変奏」と題されたフルートとピアノのための作品集。19世紀に書かれた一連の変奏曲を紹介することで、このジャンルの魅力を探求していま す。「協奏的変奏曲」の作曲家モシェレスは数多くのピアノ曲で知られますが、この優美な作品ではフルートとピアノが同等に活躍します。ベートーヴェ ンの変奏曲は英国のアマチュア演奏家のために書かれた作品。親しみやすい主題が用いられています。R・シュトラウスの「序奏、主題と変奏」 は彼が15歳の時に書かれた曲。早熟な才能の発露が垣間見える技巧的な作品です。最後に置かれているのはシューベルトの歌曲を、フルートの性 能を向上させたことで知られるテオバルト・ベームが編曲したもの。シューベルトの旋律の美しさが生かされるとともに、フルートの魅力も伝えています。 イタリア出身、世界的に活躍するフルート奏者ルイザ・セッロと、日本でもおなじみの名手ブルーノ・カニーノの魅力的な二重奏で。
Dynamic
CDS-7976(2CD)
NX-C09
マリピエロ:弦楽四重奏曲全集
弦楽四重奏曲第1番- 「Rispetti e strambotti リスペットとストランボット」
弦楽四重奏曲第2番- 「Stornelli e ballate ストルネッロとバッターラ」
弦楽四重奏曲第3番- 「Cantari alla madrigalesca マドリガーレ風の歌」
弦楽四重奏曲第4番
弦楽四重奏曲第5番- 「Dei Capricci カプリッチョ風」
弦楽四重奏曲第6番? 「L'arca di Noe ノアの箱舟」
弦楽四重奏曲第7番
弦楽四重奏曲第8番- 「Per Elisabetta エリザベッタのために」
ヴェネツィアSQ【アンドレア・ヴィオ(Vn1)、アルベルト・バッティストン(Vn2)、ルカ・モラッスッティ(Va)、アンジェロ・ツァニン(Vc)】

録音:1996年5月7-10日、9月16-19日
20世紀に活躍したイタリアの作曲家マリピエロが1920年から64年にかけて作曲した8曲の弦楽四重奏曲を 収録した2枚組。当時声楽が優勢であったイタリアの音楽界において、器楽作品の復興に尽くした作曲家の 一人に挙げられるマリピエロは、ドビュッシーの影響が反映された自由な形式と、斬新な和声法を用いて実 験的な作品を書き続けました。新古典派の様式に基づく第1番と第2番、交響曲の縮小版のような第3番 と第4番、自身の演劇作品からインスパイアされたという第5番、更に色彩的な響きを追求していく第6番から 第8番まで、マリピエロの作風の移り変わりを味わえます。 1996年に録音され、その翌年にリリース、イタリアの音楽誌「Musica e Dischi」で高く評価されたアルバム を、マリピエロ没後50年を記念して再編集した2枚組です。

CPO
CPO-555193(1CD)
NX-B02
ブルーノ・ワルター(1876-1962):弦楽四重奏曲、ピアノ五重奏曲
弦楽四重奏曲 ニ長調(1903)…全曲世界初録音
ピアノ五重奏曲 嬰ヘ短調(1905)
アロン四重奏団【ルートヴィヒ・ミュラー(Vn)、バルナ・コボリ(Vn)、ゲオルク・ハマン(Va)、クリストフ・パンティヨン(Vc)】
マッシモ・ジュゼッペ・ビアンキ(P)

録音:2016年5月1-2日、2019年7月16日、2016年10月2-4日
20世紀の大指揮者として知られるブルーノ・ワルター。ピアニストとしてデビューしたのち、1896年、ハンブルク歌 劇場でマーラーに認められウィーン宮廷歌劇場の副指揮者に抜擢され、以降指揮者として成長していきます。彼 が作曲家として世間の注目を浴びたのは、主として初期のウィーン時代(1901-1912年頃)のこと。1903年に は彼の「弦楽四重奏曲ニ長調」を高名なロゼ四重奏団が演奏、また1905年にはワルター自身がピアノで参加し て「ピアノ五重奏曲嬰ヘ短調」が演奏され当時の音楽誌で高い評価を受けたということです。 この弦楽四重奏曲は、これまで第2、3、4楽章のみの存在が知られていましたが、録音の際の調査で、オースト リア国立図書館の音楽コレクションから全曲のコピーが見つかり今回のアロン四重奏団による全曲録音が実現し ました。当盤の演奏は、後期ロマン派の作曲家としてのワルターを知る手がかりとなる貴重な1枚です。

Resonus
RES-10311(1CD)
NX-B05
ヴォーン・ウィリアムズ:作品集
ピアノ五重奏曲 ハ短調
揚げひばり - 独奏ヴァイオリンとピアノのために(1914年オリジナル・ヴァージョン)
ロマンス- ヴィオラとピアノのために
旧詩篇歌第104篇に基づく変奏曲風幻想曲
マーク・ベビントン(P)
ダンカン・リデル(Vn)
アビゲイル・フェンナ(Va)
リチャード・ハーウッド(Vc)
ベンジャミン・カニンガム(Cb)
シティ・オブ・ロンドンcho
ロイヤルPO
ヒラリー・ダヴァン・ウェットン(指)

録音:2022年6月8-9日、7月28日
ヴォーン・ウィリアムズ生誕150年を記念した企画。このアルバム制作のきっかけとなったのは、最後に置かれた 演奏時間15分半の「旧詩篇歌第104篇に基づく変奏曲風幻想曲」で、ピアノ独奏と合唱及びオーケストラ を要する編成ゆえか演奏機会に恵まれませんが、マーク・ベビントンとヒラリー・ダヴァン・ウェットンはこの記念す べき年に新録音を発表すべく奮起しました。他にも演奏機会が多いとは言えない曲を収録。唯一の有名曲 「揚げひばり」はポピュラーなオーケストラ版ではなく、オリジナルのピアノ伴奏版で録音しています。

TOCCATA
TOCC-0188(1CD)
NX-B03
ヴァインベルク(1919-1996):ヴァイオリンとピアノのための作品全集 第4集
コンチェルティーノ イ短調 Op. 42-ヴァイオリンとピアノのために(1948)
2つの無言歌(1947)
3つの小品- ヴァイオリンとピアノのために(1934-35)
6. No. 1. Nocturn
ソナタの楽章(1944)
ソナタ- 2つのヴァイオリンのために(1959)
ユーリ・カルニッツ(Vn)
マイケル・チャーニ=ウィルス(P)
イーゴリ・ユゼフォヴィチ(Vn)

録音:2015年7月12日、2019年12月20日、2022年6月25日
TOCCATA CLASSICSの「ヴァインベルクのヴァイオリンとピアノのための作品全集」。最後を飾る第4集には彼が15歳の頃、ワルシャワ音楽院で学ん でいた時に書いた「3つの小品」をはじめ、1947年に書かれた、美しい旋律の中にも不安げな雰囲気が漂う「無言歌」、 ヴァイオリン・ソナタ第2番の ために書かれた「Largo」(後に別の曲「Lento」に差し替えられた)、スターリンの反ユダヤキャンペーンで1953年に逮捕され苦難の生活を送るも、公 式に名誉が回復された後に書かれた「ソナタ」などを収録。全作品を通して聴くことで、彼の個性が確立していく様子を窺うことができるでしょう。ヴァイ オリニスト、ユーリ・カルニッツは第2集で『ディアパゾン賞』を獲得、ヴァインベルク作品の解釈が高く評価されています。

SWR music
SWR-19124CD(1CD)
NX-B06
ショスタコーヴィチ:室内交響曲Op. 110a(原曲:弦楽四重奏曲第8番 ハ短調 Op. 110) (ルドルフ・バルシャイ編)
ピアノ協奏曲 第1番Op. 35
室内交響曲 Op. 49a(原曲:弦楽四重奏曲第1番)(ルドルフ・バルシャイ編)
マリア・メエロヴィチ(P)
セルゲイ・ナカリャコフ(Tp)
ドイツ放送フィルハーモニー
ピエタリ・インキネン(指)

録音:2020年11月16-19日、2020年11月4-8日(8日のみライヴ)、2022年2月8-11日
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を、彼の弟子であったルドルフ・バルシャイが弦楽合奏版に編曲した2曲の「室内交響曲」。優れたヴィオラ奏者、そして 作曲家でもあったバルシャイの編曲は、原曲を拡大しながらも決して緊張感を失うことがなく、これらはショスタコーヴィチも認め作品番号を付すほど見事な 仕上がりとなっています。 ピアノ協奏曲は1933年の作品。正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」であり、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められま す。ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律が印象的な作品です。 ここでピアノを演奏するのは、アナトール・ウゴルスキの弟子であるマリア・メエロヴィチ。トランペットは日本でもおなじみの名手セルゲイ・ナカリャコフが担当して います。日本フィル・ハーモニーと2017年よりドイツ放送PO(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送PO) の首席指揮者を務めるピエタリ・インキネンは、オーケストラから力強い音楽を引き出し、作品の魅力を伝えています。

Gramola
GRAM-99248(1CD)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番&第14番(弦楽合奏版)
弦楽四重奏曲第16番ヘ長調Op. 135(弦楽合奏版)
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 Op. 131(弦楽合奏版)
クラングコレクティフ・ウィーン
レミ・バロー(指)

録音:2020年10月7日(ライヴ)
Lorely-Saal、Penzing、ウィーン(オーストリア)
聖フローリアン修道院で行われる夏のブルックナー週間の常任指揮者を務め、ブルックナーの交響曲全曲の演奏と録音を続けているレミ・バロー。 ウィーン・フィル及びウィーン国立歌劇場Oの第1ヴァイオリン奏者を務めたこともあります。 2018年にはウィーンの5つのオーケストラ(ウィーン・フィル、ウィーン響、ウィーン放送響、トーンキュンストラー管、フォルクスオーパー管)のメンバーからな るオーケストラ、クラングコレクティフ・ウィーンを結成。Gramolaレーベルからハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの録音を出しています。 彼らが2020年のベートーヴェン・イヤーに取り組んだのが、後期の弦楽四重奏曲2曲を弦楽合奏で演奏するというもの。6/4/3/2/1の弦楽5部16 名から生まれる音楽は、精緻さと機敏さを損なうことなくサウンドに厚みと力強さをもたらしています。 ブックレットによれば、新型コロナ感染症のパンデミック対策により編成を絞らざるを得なかったことから生まれた窮余の一策だったそうですが、この深遠 な作品に相応しい深みが感じられる演奏となりました。



PRAGA DIGITALS
PRD-250425(50CD)
プラジャークSQ PRAGA DIGITAL全録音集 1992-2018
■CD1
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第1番へ長調Op.18-1、第4番ハ短調Op.18-4第5番イ長調Op.18-5
■CD2
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第3番ニ長調Op.18-3、第2番ト長調Op.18-2、第6番変ロ長調Op.18-6
■CD3-4
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集〜ラズモフスキー
弦楽四重奏曲第7番ヘ長調Op.59-1,弦楽四重奏曲第8番ホ短調Op.59-2,弦楽四重奏曲第9番ハ長調Op.59-3
■CD5
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第10番変ホ長調Op.74「ハープ」、第11番へ短調Op.95「セリオーソ」
■CD6〜原盤:PRD250181(廃盤)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番変ホ長調Op.127、第14番嬰ハ短調Op.131
■CD7
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番イ短調Op.132、第16番ヘ長調Op.135
■CD8
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番変ロ長調Op.130、
大フーガ変ロ長調Op.133、
弦楽四重奏曲第13番の新たなフィナーレ(アレグロ/1825-6)
■CD9
(1)ベルク:弦楽四重奏曲Op.3、(2)抒情組曲、(3)抒情組曲〜第6楽章異版(ソプラノ独唱付)、(4)ウェーベルン:弦楽四重奏曲Op.28
■CD10
ボロディン:室内楽作品集Vol.1
(1)弦楽四重奏曲第2番ニ長調、(2)チェロ・ソナタロ短調、(3)ピアノ五重奏曲ハ短調
■CD11
ブラームス:弦楽四重奏曲第1番Op.51-1ハ短調,クラリネット五重奏曲Op.115 変ロ短調
■CD12
ブラームス:(1)弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.51-2、(2)弦楽五重奏曲ト長調Op.111
■CD13
ブラームス:弦楽四重奏第3番変ロ長調Op.67,ピアノ五重奏ヘ短調Op.34
■CD14
ブラームス:(1)弦楽六重奏曲第1番変ロ長調Op.18、(2)同第2番ト長調Op.36
■CD15
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第10番変ホ長調Op.51、13番ト長調Op.106
■CD16
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第11番ハ長調Op.61、「糸杉」(弦楽四重奏版)
■CD17
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」Op.96、テルツェットOp.74、バガデルOp.47
■CD18
ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲イ長調Op.5、イ長調Op.81
■CD19
インドジヒ・フェルド(1925-2007):弦楽四重奏曲第4番J.61(1965)、弦楽四重奏曲第6番J.181(1993)、クラリネット五重奏曲J.194(1999)
■CD20
ハイドン:弦楽四重奏曲第36番イ長調Op.20-6(「太陽四重奏曲」より)、弦楽四重奏曲第67番ニ長調「ひばり」Op.64-5
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第14番変イ長調Op.105 B.193(録音:1999年)
■CD21
ハイドン:弦楽四重奏曲
(1)Op.50-3変ホ長調、(2)Op.50-5ヘ長調「夢」、(3)Op.50-6ニ長調「蛙」
■CD22
ハイドン:弦楽四重奏曲「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」Op.51
■CD23
ハイドン:3つの弦楽四重奏曲op.71(アポニー弦楽四重奏曲)
(1)第1番変ロ長調、(2)第2番ニ長調、(3)第3番変ホ長調
■CD24
ハイドン:エルデーディ四重奏曲第1集
弦楽四重奏曲第75番ト長調Op.76-1「エルデーディ」、第76番ニ短調Op.76-2「五度」、第77番ハ短調Op.76-3「皇帝」
■CD25
ハイドン:エルデーディ四重奏曲集Op.76第2巻
弦楽四重奏曲第78番変ロ長調「日の出」、第79番ニ長調「ラルゴ」,第80番変ホ長調
■CD26
ヤナーチェク:(1)弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」、(2)同第2番「ないしょの手紙」、(3)ヴァイオリン・ソナタ(1912/21)
■CD27
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」、弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」
プロコフィエフ:弦楽四重奏曲第2番ヘ長調Op.92
■CD28
マルティヌー:弦楽四重奏曲第3番H.268、弦楽四重奏曲第6番、弦楽四重奏曲第7番(室内協奏曲)
■CD29〜原盤:PRDDSD250252、PRDDSD250221(廃盤)
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲変ホ長調Op.12(録音:2008年10月)、弦楽八重奏曲変ホ長調Op.20(録音:2005年1,5月)
■CD31
モーツァルト:「プロシャ王」弦楽四重奏曲集
(1)弦楽四重奏曲第21番K.575、(2)弦楽四重奏曲第22番K.589、(3)弦楽四重奏曲第23番K.590
■CD32
モーツァルト:(1)弦楽五重奏曲第5番ニ長調K.593、(2)弦楽五重奏曲第4番ト短調K.516
■CD33
モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番ト短調K.516、ブルックナー:弦楽五重奏曲(1879) 
■CD34
モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調K.581(録音:2002年1月)、ホルン五重奏曲変ホ長調K.407(録音:1995年6月)
ウェーバー:クラリネット五重奏曲変ロ長調Op.34(録音:2001年1月)
■CD35
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
(1)第12番イ長調K414/385b、(2)第11番ヘ長調KV413/387a、(3)第13番ハ長調KV415/378b
■CD36
マーラー:ピアノ四重奏曲(未完)
シェーンベルク:弦楽四重奏曲第0番ニ長調、弦楽三重奏曲Op.45、ピアノ伴奏つきヴァイオリンのためのファンタジーOp.47
■CD37
シェーンベルク:弦楽四重奏曲第1番ニ短調Op.7、弦楽四重奏曲第2番嬰ヘ短調Op.10
■CD38
シェーンベルク:弦楽四重奏のためのスケルツォヘ長調、弦楽四重奏のためのプレストハ長調、室内交響曲Op.9(ウェーベルンによるピアノと弦楽四重奏編曲版)、弦楽四重奏曲第3番Op.30
■CD39
シェーンベルク:(1)弦楽四重奏曲第4番Op.37、(2)弦楽六重奏曲「浄夜」Op.4
■CD40
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番ハ短調Op.110、弦楽四重奏曲第7番嬰ヘ短調Op.108、ピアノ五重奏曲ト短調Op.57
■CD41
ショスタコーヴィチ:(1)弦楽四重奏曲第14番嬰ヘ長調Op.142、(2)弦楽四重奏のための2つの小品(1931)、(3)弦楽四重奏曲第15番変ホ短調Op.144
■CD42
シューベルト:(1)弦楽五重奏曲ハ長調D.956、(2)弦楽四重奏曲第7番ニ長調D.94
■CD43
シューベルト:(1)弦楽四重奏曲第13番イ短調D.804〈ロザムンデ〉、(2)弦楽四重奏曲第14番ニ短調D.810〈死と乙女〉
■CD44
シューベルト:弦楽四重奏曲第15番ト長調D.887
■CD45
シューマン:ピアノ五重奏曲変ホ長調、弦楽四重奏曲第1番イ短調Op.41
■CD46
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」、弦楽四重奏曲第2番ニ短調
シュールホフ:弦楽四重奏のための5つの小品
■CD47
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」、第2番ニ短調
(1)グリンカ:大六重奏曲変ホ長調、(2)チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番ニ長調、(3)グリンカ:ベッリーニの歌劇「夢遊病の女」の主題による華麗なディヴェルティメント
■CD49
ツェムリンスキー:弦楽四重奏曲第1番イ長調Op.4、弦楽四重奏のための二章(1927)、弦楽四重奏曲第4番イ長調Op.25
■CD50
「プラジャーク・カルテット・イン・コンサート/国際エヴィアン賞受賞より30年」
(1)ハイドン:弦楽四重奏曲ニ長調Op.50-6「蛙」、(2)マルティヌー:弦楽四重奏曲第3番H26、(3)フェルト:サクソフォーン五重奏曲J194、(4)ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調Op.135
■CD1〜原盤:PRDDSD250183(廃盤)
録音:2002年12月、2003年1月&4月
プラジャークSQT
■CD2〜原盤:PRD250158
録音:2000年6月,2001年4月
プラジャークSQT
■CD3-4〜原盤:PRD250145および250146(いずれも廃盤)
録音:1999年10月/2000年7,10月
プラジャークSQT
■CD5〜原盤:PRDDSD250199(廃盤)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
録音:2003年7,9月
プラジャークSQT
■CD6〜原盤:PRD250181(廃盤)
プラジャークSQT
録音:2002年5,6月
■CD7〜原盤:PRD250133(廃盤)
録音:1999年3,8,9月プラハ
プラジャークSQT
■CD8〜原盤:PRDDSD250206(廃盤)
プラジャークSQT
録音:2003年11,12月
■CD9〜原盤:PRD250161(廃盤)
ヴァンダ・タベリィ(S(3))
録音:1999年11月&2000年10月
プラジャークSQT
■CD10〜原盤:PRDDSD250282(廃盤)
プラジャークSQT
ヤロミル・クレパーチ(P)、ヤン・ペルシュカ(Va)、マルティン・セドラーク(Vc)
録音:1999年3月、2000年1月、2011年5月
■CD11〜原盤:PRDDSD250227(廃盤)
パスカル・モラゲス(Cl)
プラジャークSQT
録音:2005年7,9月
■CD12〜原盤:PRDDSD250236(廃盤)
プラジャークSQT
(2)ウラジミール・ブカチュ(Va)
録音:2006年3,6月
■CD13〜原盤:PRDDSD250220(廃盤)
プラジャークSQT
イヴァン・クラーンスキー(P)
録音:2005年6月
■CD14〜原盤:PRDDSD250297
ペトル・ホルマン(Va)、ヴラディミール・フォルティン(Vc)
プラジャークSQU
録音:2013年6月
■CD15〜原盤:PRD250102(廃盤)
プラジャークSQT
録音:1996年4,6月
■CD16〜原盤:PRDDSD250198(廃盤)
プラジャークSQT
録音:2004年5,7月
■CD17〜原盤:PRD250110(廃盤)
プラジャークSQT
ヤロスラフ・トゥーマ(ハルモニウムOp.47)
録音:1998年1月
■CD18〜原盤:PRD250175(廃盤)
イヴァン・クラーンスキー(P) 
プラジャークSQT
録音:2002年6月
■CD19〜原盤:PRDDSD250239,350037より(いずれも廃盤)
プラジャークSQT
ヤン・マフ(Cl)
録音:2002年10月&2006年7,9月
■CD20〜原盤:PRD250169,250136より(いずれも廃盤)
プラジャークSQT録音:ハイドン/2001年6,9月、ドヴォルザーク/1999年4月
■CD21〜原盤:PRDDSD250251(廃盤)
プラジャークSQT
録音:2008年10,11月&2009年6月
■CD22〜原盤:PRDDSD250291(廃盤)
プラジャークSQU
録音:2011年11,12月
■CD23〜原盤:PRDDSD250289(廃盤)
プラジャークSQU
録音:2011年10月、2012年3,6月
■CD24〜原盤:PRD250069(廃盤)
プラジャークSQT
録音:1992年6月、1993年4月、1994年5月
■CD25〜原盤:PRD250070(廃盤)
プラジャークSQT
録音:1995年6月
■CD26〜原盤:PRD250108(廃盤)
ヴァーツラフ・レメシュ(Vn(3)) 萱原祐子(Pf(3)) 
プラジャークSQT
録音:1997年5,7月
■CD27〜原盤:PRDDSD250301およびPRD250174(いずれも廃盤)
パヴェル・フーラ(Vn/ヤナーチェク)
ヴァーツラフ・レメシュ(Vn/プロコフィエフ)
ヴラスティミル・ホレク(Vn)、ヨセフ・クルソニュ(Va)、ミハル・カニュカ(Vc)
録音:プロコフィエフ/2002年6月、ヤナーチェク/2013年3,10月
■CD28〜原盤:PRDDSD250254およびPRD250097(いずれも廃盤)
プラジャークSQT
録音:2009年1,6月、1996年1月(第7番のみ)
■CD29〜原盤:PRDDSD250252、PRDDSD250221(廃盤)
プラジャークSQT
コチアンSQ
■CD31〜原盤:PRD250026(廃盤)
プラジャークSQT
録音:1992年9,12月
■CD32〜原盤:PRD350012(廃盤)
プラジャークSQT
ハット・バイエルレ(Va) 
録音:2000年2月
■CD33〜原盤:PRD250104(廃盤)
プラジャークSQT
ヤン・ターリヒ(Va)
録音:1996年5月
■CD34〜原盤:PRDDSD250200、PR250095、PRD 250164(全て廃盤)
パスカル・モラゲス(Cl)
ヴラデミラ・クランシュカ(Hrn)
■CD35〜原盤:PRDDSD250298(廃盤)
スラーヴカ・ピエホチォヴァー=ヴェルネロヴァー(P)
パヴェル・ネイチェク(Cb)
プラジャークSQU
録音:2013年1月
■CD36〜原盤:PRD250168(廃盤)
プラジャークSQT
Op.47/ヴラスティミル・ホレク(Vn) 萱原祥子(P) 
録音:1994年5月、2001年9月
■CD37〜原盤:PRD250112(廃盤)
クリスティーネ・ホイットルシー(S/op.10) 
プラジャークSQ
プラジャークSQT
録音:1994年5月、1997年5月
■CD38〜原盤:PRD250278(廃盤)
プラジャークSQU
ヤロミル・クレパーチ(P/Op.9)
録音:2010年6,9月
■CD39〜原盤:PRDDSD250234(廃盤)
ヴラディーミル・ブカチュ(Va) ぺトル・プラウゼ(Vc) 
プラジャークSQT
録音:2007年1月
■CD40〜原盤:PRD250270(廃盤)
エフゲニー・コロリオフ(P) 
プラジャークSQU
録音:2009年11月、2010年1,4月
■CD41〜原盤:PRDDSD250306(廃盤)
プラジャークSQU
録音:2014年5,7月
■CD42〜原盤:PRDDSD250191(廃盤)
プラジャークSQT
マルク・コッペイ(Vc)
録音:2002年9月、2003年1月
■CD43〜原盤:PRD250091(廃盤)
プラジャークSQT
録音:1995年6月
■CD44〜原盤:PRDDSD250240(廃盤)
プラジャークSQT
録音:2007年11月
■CD45〜原盤:PRDDSD250265(廃盤)
エフゲニー・コロリオフ(P)
プラジャークSQT
録音:2009年10,11月
■CD46〜原盤:PRD250128,PRD250203(いずれも廃盤)
プラジャークSQT
録音:1998年9月、1999年1月(スメタナ)/2003年7,10,12月、2004年1月(シュールホフ)
■CD47〜原盤:PRDDSD350151
プラジャークSQV
録音:2017年10月
■CD48〜原盤:PRD250294(廃盤)
プラジャークSQU
ルーカス・クランスキー((1)(3)Pf)、パヴェル・ネイテク(Cb)、プラジャークQ
録音:2012年3,6月
■CD49〜原盤:PRD250107(廃盤)
プラジャークSQT
録音:1998年3,9月
■CD50〜原盤:PRDDSD350045(廃盤)
ラーフ・ヘッケマ(sax)
プラジャークSQT
録音:(1)(2)(4)2008年3月、(3)2006年11月(いずれもライヴ)

※原盤番号のところに廃盤とあるものは、2022年12月時点での状況です。

プラジャークSQT【ヴァーツラフ・レメシュ(Vn)、ヴラスティミル・ホレク(Vn)、ヨセフ・クルゾニュ(Va)、ミハル・カニュカ(Vc)
プラジャークSQU【パヴェル・フーラ(Vn)、ヴラスティミル・ホレク(Vn)、ヨセフ・クルソニュ(Va)、ミハル・カニュカ(Vc)】
プラジャークSQV【ヤナ・ヴォニャシュコヴァー(Vn)、ヴラスティミル・ホレク(Vn)、ヨセフ・クルソニュ(Va)、ミハル・カニュカ(Vc)】
1972年に創立されたプラジャークSQ。実に50年の歴史をもちます。これを記念して、PRAGA DIGITALSレーベルでの録音を50枚組のボック スで発売いたします。それぞれの盤は、ほぼ発売当初のままのカップリングで構成されていますが、組みなおされているものもいくつかございます。また、SACD Hybridで発売されていたものもすべてCDでのボックス化となります。ブックレットには創立当初からのメンバーであるヨゼフ・クルソニュ(Va)の対談が 掲載されており、この部分は日本語訳でお読みいただけます。 (Ki)

Ars Produktion
ARS-38350(1SACD)
トランペットとピアノのための作品集
ダニエル・シュニーダー:ソナタ(1990)
ハインリッヒ・ズーターマイスター:演奏会用ガヴォット(1993)
モーリス・ル・ブーシェ:スケルツォ・アパッショナート(1934)
ヤン・ヴィンデスハウゼン:Jay(2021)
マスネ:エレジー(1872)
イベール:即興曲(1951)
プーランク;おまえはこんな風(1943)
ジャン・ユボー:ソナタ(1943)
ピアソラ:オブリヴィオン(忘却)(1984)
ジョルジュ・ゾイカ(Tp)、
キョウコ・カシイ(P)

録音:2022年4月(ドイツ、ヴッパータール)
1988年ルクセンブルク出身のトランペット奏者、ジョルジュ・ゾイカによるトランペットとピアノのための作品集。音楽を聴いて色が見えるというゾイカが厳選した近現代作品からなるプログラムで、アルバムタイトルはインディゴ(藍)と名付けられています。彼は2007年からドイツのカールスルーエ音楽大学でラインホルト・フリードリヒにクラシック・トランペットを学び、2013年に修士号を取得。2020年からはルクセンブルク国立音楽院でクラシックトランペットと室内楽の教授を務め、コンサートではクラシックやジャズのみならず、さまざまなスタイルの音楽を演奏しています。
Ars Produktion
ARS-38351(1SACD)
サン=サーンス&タネーエフ:ピアノ四重奏曲
サン=サーンス:ピアノ四重奏曲 ホ長調(1851-53)
タネーエフ:ピアノ四重奏曲 ホ長調 Op.20(1902-06)
マレヴィチ・アンサンブル

録音:2021年12月(ドイツ、ヴッパータール)
名門ケルン音楽舞踊大学の教授陣によって構成される審査員によって厳格な芸術的品質基準を満たすと認められ、「Taste the Best」賞を受賞したマレヴィチ・アンサンブル。あまり知られていないサン=サーンス若書き(16歳〜18歳の頃)の爽やかなピアノ四重奏曲に、約半世紀を経てタネーエフが作曲したロマンティックな力作(演奏時間30分超)をカップリングするというユニークなプログラムで、その実力を披露します。

Paladino Music
PMR-0131(1CD)
フランク:チェロ・ソナタ イ長調(ジュール・デルサール編、原曲:ヴァイオリン・ソナタ)(1886)
イェルク・デムス:詩的なソナタ Op.8(1986)
マリア・クリーゲル(Vc)、
イェルク・デムス(P)

録音:1987年7月28日、聖ニコラス教会(ベルギー、デュルビュイ)
ドイツの名チェリスト、マリア・クリーゲルの70歳の誕生日(2022年11月)を記念し、当時LPでリリースされたイェルク・デムスとの1987年ライヴ音源がCDで再発売!
1981年に第2回ロストロポーヴィチ国際コンクールで優勝したクリーゲルの優れた音楽性は、その国際的な活躍と、1990年代に残した数多くの録音によって広く知られています。イェルク・デムスとの共演によるフランクの名作と、当時デムスが書いたばかりであった自作の「詩的なソナタ」を収録した、このキャリア初期(彼女の半生にあたるちょうど35年前)の貴重なライヴ録音は、クリーゲルの詩的な表現力と卓越した技術を証明するものであり、さらにデムスとの数十年にわたる芸術的パートナーシップの記録でもあるのです。
Paladino Music
PMR-0132(1CD)
ハイドン:ピアノ三重奏曲集
ピアノ三重奏曲 ハ長調 Hob.XV:27
ピアノ三重奏曲 変ホ短調 Hob.XV:31
ピアノ三重奏曲 ホ短調 Hob.XV:12
ピアノ三重奏曲 嬰へ短調 Hob.XV:26
ピアノ三重奏曲 ニ長調 Hob.XV:24
アルテンベルク・トリオ・ウィーン〔クリストファー・ヒンターフーバー(P)、ジユ・ヘ(Vn)、クリストフ・シュトラートナー(Vc)〕

録音:2021年5月(オーストリア)
ウィーン楽友協会のトリオ・イン・レジデンスを務めるアルテンベルク・トリオ・ウィーンによる、ハイドンの後期ピアノ三重奏曲集!アメリカのピアニスト・音楽学者のチャールズ・ローゼンは1971年の著書『古典派音楽の様式 The Classical Style』の中で、ハイドンの後期ピアノトリオは繊細で深い表現と名人芸の点で、モーツァルトのピアノ協奏曲と並んで「ベートーヴェン以前の最も輝かしいピアノ作品」であると述べています。実際にハイドンは1785年以降、3つの楽器の組み合わせや珍しい調性によって、ピアノ・ソナタや他の作品ではあまり見られない即興的な雰囲気を作り出すことに成功しました。ここではアルテンベルク・トリオ・ウィーンが選んだ5つの名作によって、ハイドンが決して過小評価されてはならない作曲家であることを再確認できます。

Da Vinci Classics
C-00636(1CD)
ダンツィ:クラリネット、またはバセットホルンとピアノのためのポプリとソナタ集
3つのポプリ
クラリネット・ソナタ
バセットホルン・ソナタ
ルイージ・マジストレッリ(クラリネット、バセットホルン)
、クラウディア・ブラッコ(P)

録音:2020年10月、ヴィッラ・ボッロメオ・オヴ・チェザーノ・マデルノ(イタリア)
数十年前までは忘れ去られていたドイツの大作曲家フランツ・ダンツィ(1763-1826)。
ダンツィは管楽五重奏(木管五重奏)という編成を最初に使った作曲家の一人と考えられており、その作品は名作として現在でも広く親しまれています。
ここに収録されたクラリネット作品も、魅惑的な旋律主題に続いて、挑戦的な技巧的変奏が施された非常によく練られた作品ばかり。
クラリネット、バセットホルンの特性を知り尽くした末に書かれた秀作群を、イタリア国際クラリネット協会の会長を務める重鎮で、カール・ライスターやディーター・クレッカーとの共演も数多いルイージ・マジストレッリが奏でます。
Da Vinci Classics
C-00640(1CD)
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集
ソナタ ハ長調 K.296
ソナタ ト長調 K.301
ソナタ ヘ長調 K.376
ソナタ変ロ長調 K.454
パオロ・アルディンギ(Vn)、
ブルーノ・カニーノ(P)

録音:2020年9月、ピエーヴェ・ヴェッキア・ディ・サンタ・マリア・デル・ジュディチェ(ルッカ、イタリア)
フランコ・グッリの高弟であるヴァイオリニスト、パオロ・アルディンギが2006年からコンビを組み続けている名匠ブルーノ・カニーノとのデュオで奏でるモーツァルトのソナタ4曲!
ザルツブルクの天才が遺した数々のヴァイオリン・ソナタの中からアルディンギとカニーノが選んだ4作品には、よりヴァイオリンの存在が引き立てられた「変ロ長調 K.454」が含まれています。
イタリアの名匠デュオが阿吽の呼吸で繰り出すモーツァルトをお楽しみ下さい。
Da Vinci Classics
C-00637(1CD)
テオドール・ゴーデ(1782-1846):ソナタ、セレナーデ&変奏曲集
ギターとフルートのためのソナタ Op.24
フルートとギターのための変奏曲 Op.28
フルートとギターのためのセレナーデ Op.40
ギターとフルートのためのソナタ Op.25
フルートとギターのためのテーマ・ヴァリエ Op.9
フルートとギターのためのセレナーデ Op.46
ジャンルカ・ニコリーニ(Fl)、
リッカルド・グエッラ(G)

録音:2022年4月
18世紀から19世紀にかけて書かれたギターに捧げられた室内楽は、そのほとんどが当時演奏法や新たな演奏技法を生み出していたコンポーザー=ギタリストたちによって作曲されたものであり、ここで取り上げられているテオドール・ゴーデも例に漏れずドイツで活躍したギタリストでした。
ここに収録されたフルートとギターのための作品では、シンプルなギターの伴奏、重要なテーマを提示するためにフルートとギターが交互に演奏する瞬間など、異なるスタイルと形式が組み合わさり、独自の作風を聴かせてくれています。
ジャンルカ・ニコリーニは、ジェノヴァのオルケストラ・フィラルモニカ・ジョヴァニーレで首席フルートを務めていた名手。現在はアレッサンドリアのヴィヴァルディ音楽院で教授として活躍しています。
Da Vinci Classics
C-00638(1CD)
ヴァイオリンとチェロ二重奏のための20世紀名作選
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ ハ長調
シュールホフ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲
オネゲル:ヴァイオリンとチェロのためのソナチナ H.80
シュニトケ:ヴァイオリンとチェロのための「静寂の音楽」
デュオ・シノプシス〔イゴール・カンタレッリ(Vn)、グレゴリオ・ブティ(Vc)〕

録音:2021年9月、バディア・カヴァナ(パルマ、イタリア)
20世紀の約60年間をカバーし、その期間に生み出された「ヴァイオリンとチェロ」のための二重奏のための名作に焦点をあてた好プログラム。
音楽言語と形式の探求という茨の道を進み、独自のスタイルを生み出したラヴェル、シュールホフ、オネゲル、そしてシュニトケ。
様式の混合に新たな道を見出した大作曲家たちの作品を、2006年から活動しているイタリアのアンサンブル、デュオ・シノプシスが紐解きます。
Da Vinci Classics
C-00633(1CD)
ザ・ゴールデン・エイジ・プロジェクト
ルディ・ヴィードフ(1893-1940):サックス・オ・フン
ガーシュウィン:3つの前奏曲
ヴィードフ:はかないワルツ
ニック・ルッソニエッロ(1984-):組曲「港町」
ガーシュウィン:子守歌
シュールホフ:6つのジャズのスケッチ
ルッソニエッロ:ルディのワルツ
ニック・ルッソニエッロ(Sax)、
ザ・ゴールデン・エイジ・クヮルテット(弦楽四重奏)、
エッラ・ブリンチ(Va)、
ポール・ステンダー(Vc)
ジャズ黎明期のアメリカで活躍したルディ・ヴィードフに捧げる「ザ・ゴールデン・エイジ・プロジェクト」。
このレコーディングの主人公であるサクソフォニスト、ニック・ルッソニエッロは、ダンス・オーケストラやジャズ・クラブ、当時の豊かなストリングス・セクションの音色を想起させるよう、収録曲をサクソフォンとストリングスのためのヴァージョンにアレンジ。
ルッソニエッロは1920年代のガット弦を採用したSQと共演し、ヴァイオリンの名手フリッツ・クライスラー(ちなみにルディ・ヴィードフは『サクソフォンのクライスラー』の異名を持っていました)が広めたポルタメント、柔軟性、鮮やかなヴィヴラートを再現しています。

Edition HST
HST-119(1CD)
税込定価
J.B.ヴァンハル(1739-1813);弦楽三重奏曲集第2巻
弦楽三重奏曲集op.11(1772) から
第3番ヘ短調Weinmann VIa:f1
第2番ト長調Weinmann VIa:G3
第5番イ長調Weinmann VIa:A3
第6番ホ長調Weinmann VIa:E1
ハイドン・シンフォ二エッタ トウキョウ
リーダー;松井利世子、福本 牧(Vn)、小原 圭(Vc)

録音:2019年12月12日、東京・三鷹、風のホール・ライヴ
※全曲世界初録音
交響曲、弦楽四重奏曲を各100曲、作曲した」ヴァンハルであったが、弦楽三 重奏曲も100曲近く作曲していた。曲調は、第一、第二ヴァイオリンに重音を多用し、弦楽四重奏曲に勝るとも劣らな い様式となっています。 ※ヴァンハル弦楽三重奏曲カタログ・リスト表(A.Weinmann ヴァインマン編集)付き 。

Challenge Classics
CC-72940(1CD)
ロシアのチェロ・ソナタ集
カバレフスキー:チェロ・ソナタ Op.71
プロコフィエフ:チェロ・コンチェルティーノ Op.132より 第2楽章アンダンテ
シェバリーン(1902-1963):チェロ・ソナタ Op.51-3*世界初録音
マリーナ・タラソヴァ(Vc)
イヴァン・ソコロフ(P)

録音:2022年7月6日、8月10・11・18日/モスクワ、ヴィクトル・ポポフ・アカデミー・オブ・コラール・アーツ・スタジオ
プラハ、フィレンツェ、パリの国際コンクールに優勝し、長年にわたりロシアを代表するチェリストの一人である、マリーナ・タラソヴァによるロシア作品集。収録 された3曲は、すべてロストロポーヴィチに献呈されたものです。シェバリーンのソナタは世界初録音。
「カバレフスキーのソナタは20世紀のチェロ・レパートリーの中で最高の作品の一つであり、その哲学的で瞑想的な深さは比類がない。プロコフィエフのコンチェ ルティーノは、抒情性とロシアの土壌という、彼の中の稀な組み合わせの最も美しい例です。シェバリーンのソナタでは、古いモスクワのイメージ、教会の鐘の音、 水夫の踊りなどを体感することができます。」(マリーナ・タラソヴァ) (Ki)
Challenge Classics
CC-72920(1CD)
帰還
ラフマニノフ:『悲しみの三重奏曲』第2番Op.9(1907年版)
前奏曲 ロ短調 Op.32-10〜Th.Beijer編、ピアノ三重奏版(1988)
トリオ258[レスタリ・スホルテス(P)、エドゥアルド・パレデス・クレスポ(Vn )、レ オナ ルド・ベ セリング(Vc)]

録音:2022年8月4・5日ヒルフェルスム、MCO、第1スタジオ
2015年にアムステルダムのカイゼルスグラハト258にあるリハーサル室で結成された三重奏団「トリオ258」による演奏。
ラフマニノフが彼の作品の良き理解者であるピアニスト、ベンノ・モイセイヴィチにロ短調前奏曲について尋ねたところ、モイセイヴィチは「一言では言い表せな い。この作品は旅だ。旅して、〈帰って〉くる…」と答えました。その言葉をヒントに、「return=帰還」をテーマとした内容に仕立てられています。
美しくメランコリックなテーマが50分にわたる音楽の後に回帰する『悲しみの三重奏曲』第2番と、ロ短調前奏曲のピアノ・トリオのための編曲版を収録。そこ にパンデミックによって2年間音楽から隔離されていた音楽家が、本来の世界へと帰還するイメージが重ねられています。2023年のラフマニノフ生誕150年と いう節目も意識したアルバム。 (Ki)

TRIART
TTK-0096(1SACD)
B.ACH〜バッハ・フルート編曲集
To Bach/バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013(ケアステン・マッコール編曲/フルートとハープシコード)/ケアステン・マッコール:Zifix!(2本のフルート、2本のアルト・フルート、ハープシコード)
バッハ:フルート・ソナタ ハ長調 BWV1033(マッコール編曲/フルート、チェロとハープシコード)
マッコール:Ach(フルートとアルト・フルート)
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調 BWV1005(マッコール編曲/2本のフルート、2本のアルト・フルート)
バッハ/パウル・フリック:Et Expecto(リアレンジメント)(フルート、アルト・フルート、バス・フルートの多重録音&エレクトロニクス)
バッハ:フルート・ソナタ イ長調 BWV1032(マッコール編曲/フルート、ヴァイオリン、チェロとハープシコード)
ケアステン・マッコール(Fl)、
オルガ・マティエヴァ(ハープシコード)、
ティエール・トップ(Vn)、
ベネディクト・エンツラー(Vc)、
マリヤ・セモテュク(Fl)、
ジュリー・ムラン(アルト・フルート)、
マリア・クリスティナ・ゴンサレス(アルト・フルート)
ロイヤル・コンセルトヘボウOの首席フルート奏者を長年務める名手、ケアステン・マッコールのソロ・アルバムが、オランダの高音質レーベルTRPTKからリリース!
何年か前に友人からイ長調ソナタ第1楽章の「完成版」(数小節だけ)を入手したことをきっかけに、この作品を自分なりに完成させ、様々な演奏で試し、修正し、破壊し、再構築し、そしてたどり着いたというフルート・ソナタ(BWV1032)は、ポリフォニックな構造をより明確にするために、ヴァイオリン、チェロを加えたトリオ・ソナタ版として編曲。更に、無伴奏フルート・パルティータ(BWV1013)はハープシコード伴奏を加え、ハ長調ソナタ(BWV1033)はフルートとチェロとハープシコードのバージョンに、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(BWV1005)はフルートとアルト・フルート計4本でそのポリフォニーの綾を紡ぎます。間には現代的な自作曲も挟み、極めて興味深いバッハ・フルート・アルバムが完成しました。
ケアステン・マッコール(カーステン・マッコール)はドイツ出身、1997年神戸国際フルート・コンクールで優勝、2000年ARDミュンヘン国際音楽コンクール第3位入賞。ザールブリュッケンRSOの首席フルート奏者をはじめ、ベルリン・フィル、バイエルン放送響、ニューヨーク・フィルで演奏。2005年から、オランダの名門ロイヤル・コンセルトヘボウO(RCO)の首席フルート奏者に就任。室内楽奏者としても世界的に有名で、ニュー・ミュージックのための「アンサンブル・エスト!エスト!!エスト!!!」を共同設立したほか、リノス・アンサンブルやRCOのメンバーで構成されるムジカ・レアーレなどのメンバーとしても活躍しています。
TRIART
TTK-0089(1SACD)
シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ D.821
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.105(ディミトリ・フェルシュトマンによるチェロとピアノ版)
ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40
ディミトリ・フェルシュトマン(Vc)、
ミラ・バスラウスカヤ(P)
60年以上の共演経験を持つ2人の名手が奏でる3つのチェロ・ソナタ。ディミトリ・フェルシュトマンは、モスクワ音楽院ではナターリャ・グートマンに師事し、1967年にはグリンカSQを創設した1945年生まれのロシア人チェリスト。幼少期をソビエト連邦で過ごし、1978年にオランダに移住。妻のミラ・バスラウスカヤと共に国内外の主要な舞台で定期的に演奏会を開いています。情熱的で歌心に満ちたアンサンブルに定評があり、2009年にCobraレーベルからリリースされた『チェロが歌うロシア歌曲』(COBRA0023)は海外メディアに絶賛されました。本作では彼らのお気に入りの作曲家が選ばれており、シューマンのヴァイオリン・ソナタはチェロのフェルシュトマンによってチェロ・ソナタ版に編曲されています。「私たちにとって最も身近な音楽を選びました。これらのロマンティックな楽曲が持つ独特の歌の特徴を強調したいのです。」「歌うことはロシアの音楽教育の基本であり、私たちの解釈の原点はまさにこの技術なのです。」

Danacord
DACOCD-909(1CD)
ホルンとピアノのための叙情的作品集
ボザ:頂上にて
サン=サーンス:ロマンス ホ長調 Op.67
デュカス:ヴィラネル
サン=サーンス:ロマンス へ長調 Op.36
ジェーン・ヴィネリ:ソナタ Op.7
ブライ・マリア・コロメル:幻想曲-伝説
アンリ・ビュッセル:カンテコール
ケクラン:ホルン・ソナタ Op.70
クラウディオ・フリュッキガー(ホルン、ナチュラルホルン/デュカス:ヴィラネル、サン・サーンス:ロマンス へ長調)、
ガリア・コラロヴァ(P)
チューリッヒ出身のホルン奏者、クラウディオ・フリュッキガーが麗しき音色で奏でる叙情的作品集。
フリュッキガーは、世界的ホルン奏者の一人、ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(元ベルリンRSO首席ホルン奏者。バロック音楽から現代音楽まで幅広いレパートリーを誇り、1990年以降は国際的ソリスト、教育者として活躍。)の下で研鑽を積み、2011年からは世界最古のオーケストラのひとつとしても知られる、デンマーク王立Oで首席ホルン奏者として活躍。2017年には、スイスの作曲家、ハンス・スターリの委嘱によるホルン協奏曲を世界初演するなど、ホルンの現代レパートリーの開拓にも力を注いでいます。
本アルバムでは、ボザの人気作 「頂上にて」、サン=サーンスの2つのロマンス、パリ高等音楽院の入試課題曲として作曲されたデュカスの 「ヴィラネル」 など、ホルン奏者の重要レパートリーに数えられる名作を師匠譲りの抜群のテクニックと豊かな音楽性で奏でます。

Cobra Records
COBRA-0086(1CD)
エッセンシャルズ!〜 ロマン派のホルンのための独奏作品集
F.ヨーゼフ・シュトラウス:シューベルトの 「あこがれのワルツ」 による幻想曲 Op.2
シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調 Op.70
ベートーヴェン:ホルン・ソナタ へ長調 Op.17
R.シュトラウス:序奏,主題と変奏 変ホ長調 AV52
サン=サーンス:ロマンス ホ長調 Op.67
ロッシーニ:前奏曲,主題と変奏
エルヴェ・ジュラン(Hrn)、
ジルケ・アヴェンハウス(P)
※使用楽器:エンゲルベルト・シュミット
・フルダブル F/B♭with A stopping valve(ベートーヴェン&F.ヨーゼフ・シュトラウス)
・フルトリプル F/B♭/high E♭(その他の作品)

録音:2022年7月26日-29日、ライデン音楽堂(オランダ)
これまでに25枚ものアルバムをリリースしてきたジュランが新たに挑んだのは、バルブ機構の発展により、それまでは表現の難しかった細やかなパッセージの向上、音楽的表現力の幅が飛躍的に広がりを見せ始めた19世紀ロマン派の名作品集。ホルンの名手として広く知られたジョヴァンニ・プントのために書かれたベートーヴェンの 「ソナタ」 から、バルブ付きホルンの利点を取り上げた初期の独奏作品とされるシューマンの 「アダージョとアレグロ」、協奏曲、交響詩、オペラを通じてホルンの魅力を数多く見出したR.シュトラウスまで、現代へと通ずる傑作の数々をホルン界を牽引する名手の優れたテクニックと豊かな音楽性で描きます。

BIS
BISSA-2709(3SACD)
ステンハンマル:弦楽四重奏曲全集
(1)弦楽四重奏曲第1番ハ長調 Op.2(1894)
(2)弦楽四重奏曲第2番ハ短調 Op.14(1896)
(3)弦楽四重奏曲第4番イ短調 Op.25(1904-09)
(4)組曲『ロドレッシの歌』よりエレジーと間奏曲 Op.39(1919)
(5)弦楽四重奏曲第3番ヘ長調 Op.18(1897-1900)
(6)弦楽四重奏曲第5番ハ長調 Op.29「セレナード」(1910)
(7)弦楽四重奏曲 へ短調(1897)
(8)弦楽四重奏曲第6番ニ短調 Op.35(1916)
ステンハンマルSQ【ペータ・オロフソン(Vn1)、ペール・エマン(Vn2)、トニー・バウアー(Va)、マッツ・オロフソン(Vc)】

録音:(3)2011年4月&10月、(7)2011年10月、(4)(5)2012年6月、(6)(8)2012年12月、(2)2013年9月、(1)2013年12月/スウェーデン
スウェーデンを代表する作曲家、ヴィルヘルム・ステンハンマル(1871-1927)。その名を冠したステンハンマルSQによる 弦楽四重奏曲全集がセットになって登場します!
ステンハンマルは交響曲、協奏曲、声楽曲、オペラなど様々な音楽形態の作品を残しており、巨匠ブロムシュテットが積極的に演奏していることで、日本でも人気 を高めている作曲家です。その中でも弦楽四重奏曲はステンハンマルの芸術を知る上で最も優れた作品群です。当セットには世界初録音となった1897年作曲の ヘ短調の四重奏曲も収録しており、全集としての価値を非常に高めております。
2002年に結成したステンハンマルSQはその名の通りステンハンマルの作品を中心に演奏しており、スウェーデン国内外で高い評価を得ております。 近年、現代音楽にも力を入れアメリカ、イギリスなどの作曲家から多くの委嘱作品を依頼されております。当クァルテットならではの的確な解釈は、同作品群を知る 上で必聴と申せましょう。 ※ブックレットはオリジナルの3冊がクラムシェル・ボックスに封入されております。 (Ki)
BIS
BISSA-2489(1SACD)
サン=サーンス:作品集
(1)ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調 Op.75
(2)ヴァイオリン・ソナタ第2番変ホ長調 Op.102
(3)幻想曲 イ長調 Op.124
(4)子守歌 変ロ長調 Op.38(フィッツパトリック編曲によるヴァイオリンとハープ版
セシリア・シリアクス(Vn)
(1)(2)クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)
(3)(4)スティーブン・フィッツパトリック(Hp)
楽器:ヴァイオリン:N. Gagliano (on loan from the Jarnaker Foundation)、ピアノ:Steinway D、ハープ:Lyon & Healy]

録音:(1)(2)2021年5月11&12日/リッラ・サレン(スウェーデン)、(3)(4)2021年8月16日/ストックホルム(スウェーデン)
「弦楽トリオZPR」でも知られるスウェーデンの名ヴァイオリニスト、セシリア・シリアクスがオール・サン=サーンス・プログラムに挑み ました!共演はユーハン・ダーレネとのアルバム『北欧ラプソディ』(BIS SA-2560)の録音でも知られる若手ピアニスト、クリスチャン・イーレ・ハドラン、そし てハープのスティーブン・フィッツパトリックです。
サン=サーンスの代表作ヴァイオリン・ソナタ第1番は終始ヴァイオリンとピアノの技巧的な掛け合いが魅力。ことに無窮動の終楽章の最終パート「アレグロ・モ ルト」は一度聴いたら忘れられないほど煌びやか。シリアクスとハドランは驚くべき演奏を展開しています。幻想曲と子守歌(フィッツパトリック編)ではハープと ヴァイオリンの美しいデュオをお楽しみいただけます! (Ki)

SONARE
SONARE-1059(1CD)
税込定価
藤原浜雄/ヴァイオリン・リサイタル 2022
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12-1
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ(1921)
ブラームス:ヴァイオリ・ソナタ第2番イ長調 Op.100
ヴィエニアフスキ:伝説 Op.17
 華麗なるポロネーズ(大二重奏曲)第2番 イ長調 Op.21
ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲第1番
ヴィエニアフスキ:スケルツォ・タランテラ Op.16
藤原浜雄(Vn)、三上桂子(P)

ライヴ録音:2022年6月8日浜離宮朝日ホール
日本を代表するヴァイオリニストの藤原浜雄と藤原の夫人、ピアニストの三上桂子。コロナ禍以降、約2年ぶりの新譜は2022年6月8日、浜離宮朝日ホールに おけるライヴ録音!収録作品はベートーヴェン(第1番)、ヤナーチェク、ブラームス(第2番)のヴァイオリン・ソナタを主軸に、ヴィエニアフスキの「伝説」「華麗 なるポロネーズ第2番」、ブラームス(ヨアヒム編)のハンガリー舞曲第1番、そしてヴィエニアフスキのスケルツォ・タランテラという充実のプログラムです!藤原 浜雄が奏でる輝かしく美しい音色と三上桂子の表情豊かな演奏。阿吽の呼吸から奏でられる二人の演奏は常に聴き手の心に届く唯一無二の世界が広がります!
藤原浜雄と三上桂子の共演盤、「ヴァイオリン・リサイタル 2020」(SONARE-1048)、「ヴァイオリン・リサイタル2017」(SONARE-1038)、「ヴァイオ リン・リサイタル2015」(SONARE-1028)、「ヴァイオリン・リサイタル2012」(SONARE-1016)、「ヴァイオリン・リサイタル2010」(SONARE-1005)、 「ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集(1997年録音)」(SONARE-1009)も好評発売中です!
「藤原さんのリサイタルが2年ぶりで再開された。リベラルで飾らないお人柄は藤原さんの演奏にそのまま反映しています。少年のような初々しさと躍動感、そし てわくわくするような好奇心に満ちていて、その演奏を拝聴した後は清涼感で満たしてくれる」(西原稔 ライナーノーツより)

BRIDGE
BCD-9564(1CD)
演奏のありさま
(1)ロバート・カール:地面から上へ
(2)ジョン・マクドナルド:2部の降雪
(3)ロバート・カール:急上昇
(4)ロバート・カール:ブルーズ・ボックス
(5)(6)カール&マクドナルド:完全な別れの発掘
(7)ジョン・マクドナルド:ペラム・ルックアウトで
(8)ロバート・カール:足元にある物
(9)(10)カール&マクドナルド:与えること…と招待
ジョン・マクドナルド(P)
ロバート・ブラック(Cb)
スコット・ウールウィーバー(Va)

録音:(5)(6)2004年3月21日,4月1日 コネチカット州 ハートフォード、(3)2005年12月21日 マサチューセッツ州 ジル、(1)2006年2月21日 マサチューセッツ州 ジル、(2)(7)-(10)2018年9月23日 マサチューセッツ州 メドフォード
米国の作曲家、ロバート・カールとジョン・マクドナルドによる現代作品集。「演奏のありさま States of play」という題が付けられています。総じて静かで渋い作風。

GALLO
GALLO-1676(1CD)
フリッツ・ブルン(1878-1959):ヴァイオリン・ソナタ ニ短調(第1番)
(1907)
ヴァイオリン・ソナタ ニ長調(1951) *
チェロ・ソナタ(1952)*
アレッサンドロ・ファジュオーリ(Vn)
アンドレア・ムスト(Vc)
アレッシア・トファニン(P)

録音:2021年7月19-20日,8月11-12,30-31 日 イタリア ヴェネト州 パドヴァ県 サルメオーラ
*=世界初録音
スイスの作曲家、フリッツ・ブルン(1878-1959)のヴァイオリン及びチェロのためのソナ タを 3曲収録。フリッツ・ブルンはルツェルンの生まれ。ドイツのケルン音楽院で学んだ 後、スイスに戻りベルンを拠点に、1941年に引退するまで指揮者、指導者として長く活動 した。作風は、当時の多くのスイスの作曲家同様、ロマンティシズムの濃いもので、とりわ けニ長調のヴァイオリン・ソナタは充実しています。 ヴァイオリンのアレッサンドロ・ファジュオーリはヴェネツィアのベネデット・マルチェッロ音 楽院を修了。近代フランスの埋もれたヴァイオリン作品を発掘することで知られており、ピ アノのアレッシア・トファニンとコンビで様々な活動を行っています。アンドレア・ムストはヴィ チェンツァのアッリーゴ・ペドロッロ音楽院を修了後、クラーゲンフェルトやアーヘンでさら に学び、ドイツ語圏と北イタリアで活動しています。

CASCAVELLE
VEL-1677(1CD)
スイスの五重奏曲集
ギュスターヴ・ドレ(1866-1943):五重奏曲〜弦楽とピアノのための*
マルタン:パヴァーヌ「時の色」
フリッツ・バック(1881-1930):「詩」〜ピアノ,2つのヴァイオリンとチェロのための*
ウィーン・メロス・アンサンブル
アダルベルト・マリア・リーヴァ(P)

録音:2021年9月27-30日,2022年
2月 19,20日 オーストリア ウィーン
*=世界初録音
近代スイスの作曲家の五重奏を集めています。ギュスターヴ・ドレ(1866―1943)のピア ノと弦楽四重奏のための五重奏曲は1925年の作。暗くドラマティックな後期ロマン派風 の音楽で、ベルリンとパリで学んだドレらしくドイツ風でもありフランス風でもある。やや渋 めとはいえこれは隠れた傑作と言ってもよいでしょう。フランク・マルタン(1890―1974)の パヴァーヌ「時の色」は、ペローの童話「ロバの皮」に出て来る時の色の服(実現不可能 なもの)から採られた題名。童話を基にした穏やかで優しい弦楽五重奏曲。これも知ら れざる名曲。フリッツ・バック(1881-1930)はパリの生まれで、本名はフレデリック・アンリ という。30代でスイスに移り、主として宗教曲を手掛けた。この「詩」は5つの楽章に、「青 春時代」、「愛」、「幸福、嬉しい」、「苦しみ、悲しみ」、「闘争」と、人生の様々な局面を思 わせる題が付けられています。これもいたってロマン派的な音楽。 ウィーンの弦楽五重奏団、メロス・アンサンブルに、CASCAVELLEとGALLOで意欲的な CDをいくつも出しているピアニスト、アダルベルト・マリア・リーヴァが加わり、演奏も申し分 ない。

Stradivarius
STR-37216(1CD)
打楽器アンサンプル作品集
(1)ベンジャミン・ラング(b.1976):「オルフーザの峡谷」(2018)〜6人の打楽器奏者、3 台のピアノとチェレスタのための
サルヴァトーレ・シャリーノ(b.1947):「三十年に渡るざわめき」(1967-99)〜6 人の打楽器奏者のための
石島正博(b.1960):「イン・パラディスム(楽園にて)」(2020)〜6 人の打楽器奏者とエレクトロニクスのための *
マティアス・シュタイナウアー(b.1959):「波の測量」(2017-18)〜6人の打楽器奏者、3 台のピアノとチェレスタのための
シモーネ・マンクーゾ(指)
ルガーノ打楽器アンサンブル
向井響(エレクトロニクス)*

録音:2021年2-8月ルガーノ、スイス
ルガーノ打楽器アンサンブルはその名の通り、スイスにおけるイタリア語圏であるル ガーノに拠点を置くグループ。今やイタリア現代音楽界の重鎮シャリーノの世界初録音 作品から日本の桐朋学園大学で教鞭を執る石島正博の作品ほか新旧様々な世代の 作曲家の作品を収録。特殊奏法ばかりの斬新な音響で作曲するシャリーノ作品はここ では意外にも静けさに満ちた瞑想的な音楽。ライヴ・エレクトロニクスを伴う石島作品は 楽園を象徴するかのような鳥の声に似た響きで始まるが、やがてアフリカ風のリズムや ヴァレーズの「イオニゼーション」を想起させるパトカーのサイレンなどが入り、現代文明 への警鐘であろうか、聴き手に何らかの問題意識を想起させる秀作。この作品ではエレ クトロニクスを日本現代音楽界の若きホープ、向井響が担当しているのも注目。


ALPHA
ALPHA-885(1CD)
ヤナーチェク、ブラームス、バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ集
ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番ニ短調 Op. 108
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ 第1番Op. 21、Sz. 75、BB 84
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn)
ファジル・サイ(P)

録音:2022年8月 テルデックス・スタジオ、ベルリン
今や鬼才の名を欲しいままにしているヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤ。2008年にリリースされた彼女のデビュー・アルバムでパート ナーを務めたのが、こちらも当時から鬼才の呼び声高いコンポーザー・ピアニスト、ファジル・サイでした。その後も共演を重ね、名コンビとしての 評判を揺るぎないものにしているこの二人が、およそ15年ぶりに録音に臨んだのがこちらのアルバム。お互いに「火山のように不屈の精神力と エネルギーを持つピアニスト」、「公演の度に異なったキャラクターと新しいストーリーを自然に繰り出してくる変幻自在なヴァイオリニスト」と評す る二人がここで聴かせるのは、バルトーク、ブラームス、ヤナーチェクによる全く異なった性格を持つソナタ3曲。2つの個性が時に寄り添い、時 にせめぎ合いながら紡ぐ音楽は、他では味わえない陶酔感と火花が飛ぶような激しさを併せ持つ唯一無二のもの。特にコパチンスカヤが「始 まりから終わりまで実に素晴らしい」と評するバルトークがハイライトで、終楽章の緊張感溢れる掛け合いは格別です。

BIS
BISSA-2550(1SACD)
ショスタコーヴィチ:日の目を見た作品集
(1)交響曲第14番Op.135「死者の歌」(作曲者によるソプラノ、バス、ピアノと打楽器版)
(2)未完のヴァイオリン・ソナタ(1945)
(3)革命の犠牲者追悼の葬送行進曲(1917?)(P曲)
(4)郷愁(1918?)(P曲)
(5)森の歌(1919)
(6)バガテル(1919)
(7)マーラー(ショスタコーヴィチ編):交響曲第10番断片(P・デュオ版)
ニコラ・スタヴィ(P、チェレスタ(1))
エカテリーナ・バカノワ(S)(1)、
アレクサンドロス・スタヴラカキス(Bs)(1)、
フロラン・ジョデレ(打楽器)(1)
パク・スーイエ(Vn)(2)、
セドリック・ティベルギアン(P)(7)

録音:2021年12月7-10日/ブレーメン放送ゼンデザール
ショスタコーヴィチ・ファン狂喜のアルバムが登場します。すべて稀少作品のうえ、収録時間76分のうち63分が世界初録音なのも驚き。
世界初録音2点のひとつ目は交響曲第14番「死者の歌」のショスタコーヴィチ自身によるピアノと打楽器用編曲。声楽と打楽器はそのまま、弦楽オーケス トラのパートをピアノに書き換えています。弦とは全く異なる音響が衝撃で、原作以上に尖った暴力性が聴きもの。単なる歌手の勉強用や作曲家同盟のプレゼン 用ではないのは打楽器が加わっていることからも伺え、独特な刺激と色彩を添えます。ここではフランス国立Oの名打楽器奏者フロラン・ジョデレがひと りで健闘、第3楽章と4楽章の重要なチェレスタ・パートはピアノのスタヴィが原作通り奏し、効果をあげています。
もうひとつはマーラーの交響曲第10番第1楽章のピアノ4手編曲。1920年代、彼の親友の音楽学者ソレルチンスキーがレニングラードに協会を設立する ほどマーラーに関心が高まっていました。ショスタコーヴィチも衝撃を受け、以後強い感化をうけることとなりました。編曲は1920年代後半と思われますが、 全曲ではなく最初の3分の1まで約8分の未完作品。仕事というよりは個人的な研究目的と協会員に聴かせるためで、最近ようやく日の目を見ました。マーラー とショスタコーヴィチをつなぐ絆なうえ、セコンドをティベルギアンが受け持っているのも豪華です。
フィルアップは、ショスタコーヴィチが正式に作曲を学び始めた少年時代に試作した4つのピアノ曲。ショパンやラフマニノフを思わす作風のなか、ピアニスティッ クな技法やグロテスクさも垣間見せ興味津々。さらに1945年に取り組みながら中止したヴァイオリン・ソナタの断章も貴重。ユン・イサンのヴァイオリン協奏 曲第3番ディスクで好演した韓国出身の若手パク・スーイエの熱演を楽しめます。
ニコラ・スタヴィは1975年生まれのフランスのピアニスト。ドミニク・メルレ門下で2000年の第14回ショパン国際コンクール入賞の実力派。ソプラノの バカノワは1984年生まれ。2013年のフェニーチェ劇場の来日公演で注目されました。ギリシャのバス、スタヴラカキスは2019年第16回チャイコフスキー 国際コンクール声楽部門優勝の注目の若手。両者とも新鮮な歌唱ぶりを堪能させてくれます。 (Ki)
BIS
BISSA-2616(1SACD)
「鏡像」
(1)ブライス・デスナー(1976-):トロンボーン五重奏曲より第1楽章
(2)ダウランド(ニコ・ミューリー編):「私の愛しい人が泣くのを見ました」
(3)ニコ・ミューリー(1981-):「オール・パーフェクションズ・キープ」(ダウランドの「わが窓より行け」による変奏曲)
(4)バルトーク(ディミタール・ボドゥロフ編):ブルガリン・リズム その1(ミクロコスモス第113番)
(5)ディミタール・ボドゥロフ(1979-):内なる声
(6)バルトーク(ボドゥロフ編):ブルガリン・リズムによる6つの舞曲より第2番(ミクロコスモス第149番)
(7)フォーレ(スティーヴン・フェルヘルスト編):漁師の歌
(8)JTフェルトハイス(ヤコブ・テル・フェルトハイス)(1951-):シラキュースのブルース
(9)サティ(ヨルゲン・ファン・ライエン編):グノシエンヌ第1番
(10)フローリアン・マグヌス・マイアー(1973-):糸
(11)シューマン(へールト・ヴァン・クーレン編):幻想小曲集 Op.12
(12)マルタイン・パディング(1956-):シューマンの最後の行列
(13)キエル・マイエリング(1954)
ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb)
アルマSQ【マルク・ダニエル・ファン・ビーメン(Vn1)、ベンジャミン・ペレド(Vn2)、イェルン・ヴァウトストラ(Va)、クレモン・ペニエ(Vc)】

録音:2021年10月14-19日/ジンゲル教会、アムステルダム(オランダ)
「トロンボーンの歴史は15世紀にさかのぼりますが、この楽器のために書かれた室内楽のレパートリーは限られています。特に室内楽の 沢山の名曲が生まれた古典派からロマン派の時代、同時代の偉大な作曲家たちがトロンボーンのために書いた室内楽はありません」と語る鬼才トロンボーン奏者 イェルゲン・ファン・ライエンが、トロンボーンの新たなレパートリーの開拓に挑みました!
ファン・ライエンは室内楽の“王様”である弦楽四重奏との共演こそバロックから現代まで幅広いレパートリーを開拓できると考えこの録音を決意。ダウランド、 バルトーク、フォーレ、サティから新作委嘱まで実にカラフルな作品で構成しております。
ロッテルダム音楽院にてジョージ・ヴィーゲルに、リヨン国立高等音楽院にてミシェル・ベッケにそれぞれ師事したヨルゲン・ファン・ライエンは、ロッテルダム・ POの首席奏者を経て、1997年よりロイヤル・コンセルトヘボウOの首席奏者を務める世界トップクラスのトロンボーン奏者。「マク ミラン、ファーベイ、ベリオ:トロンボーン協奏曲集」(KKC-6180 / BIS SA-2333)がレコード芸術誌の特選盤に選出されるなど、多くのディスクでも高い評 価を得ております。

MDG
MDG-30722732(1CD)
ヨアヒム・ラフ:室内楽作品集Vol.3
弦楽八重奏 ハ長調 Op.176* 
ピアノ五重奏「幻想曲」ト短調Op.207b#
「トロヴァトーレ」「リゴレット」(Vnとピアノのため)+
ライプツィヒSQ【シュテファン・アルツベルガー(Vn)、ティルマン・ビューニング(Vn)、イーヴォ・バウアー(Va)、ペーター・ブルンス(Vc)】
エリザベス・ディングスタッド(Vn)*
フランク・ライネッケ(Vn)*
ドルテア・ヘムケン(Va)*
ペーター・ヘル(Vc)*
ルドルフ・マイスター(P)#
トロヴァトーレ&リゴレット
シュテファン・アルツベルガー(Vn)+
ルドルフ・マイスター(P)+
イス出身の中期ロマン派の作曲家ヨアヒム・ラフ。リストの助手としてオーケストレーションを務めるなど評価されます。後に独立し、生涯に交響曲11曲、弦楽 四重奏曲8曲、協奏曲など200曲以上の作品を残しています。しかし、ラフ自身は優れたピアニストであったにも関わらず公開演奏会はほとんど行わず、自己宣 伝は苦手で私生活はつつましいものでした。晩年はフランクフルトのホッホ音楽院の院長に就任し後進の指導にあたっていました。今回ラフの生誕200年を記念 して、第1集(MDG-30721872)、第2集(MDG-30722552)に続き、ライプツィヒSQが第3集をリリース。弦楽八重奏、ピアノ五重奏に加え、ア ンコール・ピースとして非常に珍しい2曲を収録しています。当時絶大な人気を誇っていた編曲家ジョゼフ・クフナーの名義でラフが書いたヴェルディの人気オペラ 「トロヴァトーレ」「リゴレット」のヴァイオリンとピアノ版は必聴です。 (Ki)

Capriccio
C-5473(2CD)
NX-C05
ヨーゼフ・ラーボア(1842-1924):室内楽作品集
【CD1】
五重奏曲 ニ長調Op. 11- クラリネット,ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロとピアノのために
三重奏曲 ト短調- クラリネット,ヴィオラと左手ピアノのために
【CD2】
五重奏曲 ニ長調- オーボエ,クラリネット,ホルン,ファゴット
トルステン・ヨハンス(Cl)…CD1、CD2
ニナ・カーモン(Vn)…CD1:1-4
アンドレアス・ヴィルヴォール(Va)…CD1
アレクサンダー・ヒュルスホフ(Vc)…CD1:1-4、CD2:5-8
オリヴァー・トリンドル(P)…CD1、CD2
ユーリ・ヴァレンテイン(Ob)…CD2:1-4
プジェミスル・ヴォイタ(Hrn)…CD2:1-4
テオ・プラート(Fg)…CD2:1-4

録音:2020年6月13-14日…CD1:1-4
2020年10月29-30日…CD1:5-8
2020年12月14-16日…CD2
オーストリアの作曲家・ピアニスト、ヨーゼフ・ラーボアの室内楽作品集第4集。ラーボアは3歳の時に失明するというハンディを背負いながらも、音楽教 師として大成。シェーンベルク、アルマ・マーラーの最初の教師を務めた他、20世紀初頭の音楽家たちと親交を結びました。なかでも戦争で右手を 失ったパウル・ヴィトゲンシュタインを指導したことは彼の生涯にとっても大切な出来事であり、ブラームスを思わせる落ち着いた作風による80曲ほどの 作品のほとんどは裕福なヴィトゲンシュタイン家の尽力によって出版されました。このアルバムではヴィトゲンシュタインのための「左手ピアノのための」2作 品を含むクラリネットを用いた作品を収録。クラリネットはパウルの弟で後に言語学者として名をなしたルートヴィヒが演奏していた楽器であり、これらの 曲を聴くと彼が優れた奏者であったことが窺えます。 2001年に25歳の若さでケルンWDRSOの首席クラリネット奏者に就任したトルステン・ヨハンスを中心に、ラーボア作品を得意とするピアニス ト、オリヴァー・トリンドルら名手による演奏です。

BR KLASSIK
BR-900206(1CD)
NX-B09
1920年代の奔放なサウンド
1-6. トッホ(1887-1964):舞踊組曲 Op. 30- フルート,クラリネット,ヴァイオリン,ヴィオラ,コントラバスとパーカッションのために
7-13. クルト・ヴァイル:中世の七つの詩による『乙女の踊り』 Op. 10- ソプラノ,フルート,ヴィオラ,クラリネット,ホルンとファゴットのために
14-16. クシェネク(1900-1991):無伴奏混声合唱のための3つの合唱曲 Op. 22
17-22. バルトーク:舞踊組曲 Sz 77
アンナ=マリア・パリー(S)…7-13
ソリスト・・・バイエルンRSOの

メンバー
【コルビニアン・アルテンベルガー(Vn)…1-6
 ベネディクト・ハルネス(Va)…1-13
 ナタリー・シュヴァーベ (Fl)…1-13
 ベッティーナ・ファイス(Cl)…1-13
 ルーカス・リヒター(Cb)…1-6
 グイド・マルグランダー(パーカッション)…1-6
 ウルズラ・ケプザー(Hrn…7-13
 イェズス・ヴィッラ・オルドネス(Fg)…7-13】

バイエルン放送cho…14-16
ハワード・アーマン(指)…14-16
バイエルンRSO…17-22
クリスティアン・マチェラル(指)…17-22

録音:2021年4月12&13日 バイエルン放送スタジオ2…7-13
2022年3月22日 バイエルン放送スタジオ1…14-16
2017年3月8-10日 ガスタイク、フィルハーモニー…17-22
2023年はドイツの公共放送100周年にあたり、これを記念した企画がBR-KLASSIKから登場。 ベルリンのポツダム広場の一角からドイツの公共放送サービスが始まったのは1923年10月29日。ラジオは音 楽文化の普及と発展に非常に大きな役割を果たしました。当時のドイツでは第1次世界大戦の戦後処理で ハイパーインフレが経済を直撃し、社会を深刻な不安が覆うと同時に、ワイマール共和制の下で文化が爛熟 していました。このアルバムには1923年に作曲され、あるいは構想を得た作品を収録。モダニズムのもたらした 新しいサウンドが聞かれます。

Virtus Classics
VTS-16(2CD)
税込定価
フランク:ヴァイオリン/ピアノによる作品集
【CD1】
交響曲 ニ短調(エルネスト・アルデルによるヴァイオリンとピアノのための編曲版)
協奏二重奏曲 変ロ長調 Op.14〜ダレーラク作曲「グリスタン」のモチーフによる
ヴァイオリン・ソナタ イ長調
前奏曲,コラールとフーガ ロ短調
前奏曲,アリアと終曲 ホ長調
交響的変奏曲 嬰ヘ短調(グスタヴ・サマズイユによるピアノ・ソロのための編曲版)…世界初録音
前奏曲,フーガと変奏曲 ロ短調 Op.18(ハロルド・バウアーによるピアノ・ソロのための編曲版)
アンダンティーノ・クイエトーゾ Op.6
メランコリー〜自作のソルフェージュ教本からの編曲版
ニコラ・ドートリクール(Vn)
上野 真(P)

録音:2019年5月8〜10日三重県総合文化センター 大ホール、2021年11月24〜26日神奈川県立相模湖交流センター ラックスマンホール
2022年に生誕200周年を迎えたセザール・フランクの作品集。ヴァイオリンとピアノのために書かれた若き日の 作品から晩年の名作までを集め、ピアノ・ソロのための主要作品を含めた全9曲がアルバムに収められています。 中でもエルネスト・アルデルがヴァイオリンとピアノのために編曲した「交響曲」や、グスタヴ・サマズイユがピアノ独奏 用に編曲した「交響的変奏曲」などはとても希少な録音で、その凝縮された響きのミクロコスモス(小宇宙)に 聴く者を誘います。 フランスを代表するヴァイオリニスト、ニコラ・ドートリクールと日本のピアニストの上野真がタッグを組み、真摯な演 奏で『大器晩成』と言われるフランクの魅力を余すことなく描き出しています。

Challenge Classics
CC-72862(1CD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集 第3集
ソナタ第9番イ長調 『クロイツェル』 Op.47
ソナタ第10番ト長調 Op.96
マイケル・フォイル(Vn)
マクシム・シュトシュラ(P)

録音:2020年7月13-14日ベルギー
第1集(第1・2・4・5番/CC-72860)、第2集(第3・8・6・7番/CC-72861)に続くベートーヴェンのソナタ全集完結編。ふたりの奏者が白熱した 協奏を繰り広げる第9番と、真に内省的な対話を織り成していく第10番。ヴァイオリン・ソナタというジャンルにかつてない広がりを与えた、ベートーヴェン最後 の2曲を収録しています。
2012年結成、2015年にヨーロッパ・ベートーヴェン・ピアノ協会の二重奏コンクールとサリエリ・ジネッティ国際室内楽コンクールで優勝を飾った「フォイル・ シュトシュラ・デュオ」による演奏。ヴァイオリンのマイケル・フォイルは2016年オランダ・ヴァイオリン・コンクールでも優勝している名手です。 (Ki)
Challenge Classics
CC-72939
メッセンジャー〜シルヴェストロフ:作品集
ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937-):メッセンジャー(1996) [p]
ポスト・スクリプトゥム(1990) [p/v]
3つの小品(子守歌-舟歌-子守歌)(2005) [p/v]
ピアノ・ソナタ第2番(1975) [p]
JSBへのオマージュ(2009) [p/v]
エピタフィウム(1999) [p/c]
5つの小品(エレジー-セレナーデ-間奏曲-舟歌-夜想曲)(2004) [p/v]
ダニエル・ローランド(Vn v )
ボリス・フェドロフ(P p )
マヤ・ボグダノヴィチ(Vc c)

録音:2022年7月30日、8月30・31日アムステルダム
1937年キエフ生まれ、前衛音楽を書いていた時期を経て、調性の響きを用いた作風にシフトし広く認知されるようになったシルヴェストロフ。無駄を削ぎ落し たシンプルな書法ながらも、一癖ある筆致が独特な美しさを生み出す小編成の楽曲を収録しています。淡い記憶の中から取り出した一瞬の響きを静寂な空間には りつけ固定し、光の角度が変わっていくのをただ眺めているような音楽は、優しいなぐさめと郷愁に満ちたもので、神秘的ですらあります。
「私は新しい音楽を書いているのではない。私の音楽は過去の音楽への応唱であり、反響なのだ」「たとえ文字通り歌うことができないとしても、音楽とはやは り歌である」(ヴァレンティン・シルヴェストロフ)

SONARE
SONARE-1058(1CD)
税込定価
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 Op.24「春」
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.100
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調 Op.45
ヴォルフガング・ダヴィッド(Vn)、
梯剛之(P)

ライヴ録音:2019年12月3日東京文化会館(小ホール)
精力的な活動を展開するピアニスト梯剛之とウィーンで共に学んだヴォルフガング・ダヴィッドによる奇跡のデュオ。2013年より行っているリサイタル・シリー ズではライヴ収録も行っており、当ディスクには 2019年のリサイタルからベートーヴェンのスプリング・ソナタ、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第2 番、そ してグリーグのヴァイオリン・ソナタ第 3番を収録しております!
このデュオを持ち味である、一音一音に敬愛を込めたエレガントな演奏は年々磨きがかかっており、当演奏では一層輝きを持った演奏を聴かせてくれます。阿 吽の呼吸から紡ぎだされる名演をお楽しみくさい!
「2019年リサイタルのライヴ録音であるこのCDは、伸びやかなベートーヴェンを起点として、19世紀後半のほぼ同時期に生み出された2曲を対置させる プログラムで構成されています。ダヴィッドと梯は、こうした個々性浮き彫りにしてくれています。」(高松佑介 ライナーノートより)

フォンテック
FOCD-9871(1CD)
税込定価
バックボーン・ジャパン(トロンボーン六重奏) スザート組曲
スザート(小田桐寛之 編):スザート組曲
ブルックナー(小田桐寛之 編):3つのモテット
小長谷宗一(小田桐寛之 編):ワン・デイ
ウーバー(小田桐寛之 編):パントマイム
クリスマス・ソング トミー・ペダーソン編:ジングル・ベル
 きよしこの夜/さやかに星はきらめき
 世の人忘るな/神の御子は今宵しも
宮沢賢治(西下航平・小田桐寛之 編):星めぐりの歌
バックボーン・ジャパン(トロンボーン六重奏)【青木昂 (読売日本SO 首席トロンボーン奏者 )
福田えりみ(大阪フィル首席トロンボーン奏者)
小田桐寛之(東京都SO 前首席トロンボーン奏者・日本トロンボーン協会会長)
井口有里(東京都SO トロンボーン奏者)
池上 亘(N響トロンボーン奏者)
篠崎卓美(読売日本SO バス・トロンボーン奏者)】

録音:2021年12月7〜9日 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
東京都SO 前・首席トロンボーン奏者 小田桐寛之を中心に、日本を代表する各オーケ ストラで活躍中のトロンボーン奏者6名によって結成されたバックボーン・ジャパン (Bachbone Japan)。 その名の通りメンバー全員がバック(Vincent Bach)のトロンボーンを使用するこのアン サンブルは、2019年10月の結成記念コンサートを皮切りに、コロナ禍でのライヴ配信など 積極的に活動を続けています。 幅広い世代から構成された、まるで家族のようなアットホームな六重奏。全員が同メーカー の楽器を愛用してきたアドバンテージもフルに活かし、暖かく一体感に富む演奏から切れ味 鋭い圧倒的なサウンドまで、変幻自在なパフォーマンスを展開しています。 トロンボーン・アンサンブルの理想郷がここにあります。 (フォンテック)
フォンテック
FOCD-9874(1CD)
税込定価
2022年12月7日発売
ヴァイオリンエイブル〜ディスカバリーvol.8
ヘンデルウィルヘルミ編)):
歌劇「セルセ」より オンブラ・マイ・フ(ラルゴ)
クライスラー:プニャーニの様式によるテンポ・ディ・メヌエット
チャイコフスキーウィリアムズ&プラットリー編)):
バレエ「白鳥の湖」Op.20より 白鳥/黒鳥
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第8番ト長調 Op.30-3
ワーグナー(ウィルヘルミ編):「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より 優勝の歌
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ 第1番イ短調 Op.105
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
コルンゴルト:バレエ音楽「雪だるま」より セレナード
西本幸弘 (Vn) 、小口真奈 (P)

録音:2021年12月3日 仙台市宮城野区文化センターPaToNa ホール・ ライヴ
2014年より、ベートーヴェンのソナタ全曲演奏と東日本大震災復興支援音楽プログラムを組み合わせた “VIOLINable ディスカバリー”シリーズを続けるヴァイオリニスト西本幸弘。シリーズ第 8回となる今作 でも、バラエティに富んだプログラムを展開しています。 ピアニストとして迎えたのは、シリーズ初共演となる小口真奈(おぐち・まな)。現在はヨーロッパを拠点に 活躍し、ベルリンでは教鞭も執る小口は、西本とは同じ中学に通った同郷の友であり、また東京藝大という同 学の士でもあります。以来、日本とドイツでそれぞれにキャリアを積み重ねた両者は、時を経た本ツアーで念 願の共演を果たしました。 ふたりならではの暖かな一体感や、火花の散るような丁々発止の対話…幸福な邂逅をお楽しみください。 (フォンテック)

Goodies
78CDR-3884(1CDR)
ブッシュ=ゼルキン初期電気録音集
バッハ:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 BWV.1021
ヴィヴァルディ(ブッシュ編):ヴァイオリン・ソナタ イ長調 作品2-1
ジェミニアーニ(ブッシュ編):シチリアーノ
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調作品12-3
アドルフ・ブッシュ(Vn)
ルドルフ・ゼルキン(P)

HMV DB1434(U.K.)Recorded 24 October 1929, Berlin 1.2. HMV DB1524(U.K.)Recorded 5 May 1931, London 3.4. HMV DB1519/20(U.K.)Recorded 5 & 7 May 1931, London 5.-8.
アドルフ・ブッシュ(1891-1952)はドイツの名ヴァイオリン奏者。1922年からピ アノのルドルフ・ゼルキン(1903-1991)とデュオを組んで活躍した。1936年ゼル キンはブッシュの娘イレーネと結婚したが、ゼルキンはナチスのユダヤ人迫害 を避けてアメリカに移住した。その後ブッシュもアメリカに渡り1939年に定住 した。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm」(3mil 針)とコルグのNu 1DSD録音機を使用した。(グッディーズ)
Goodies
78CDR-3886(1CDR)
モーツァルト:弦楽四重奏曲第23番ヘ長調 K.590 ブダペストSQ
ヨーゼフ・ロイスマン(Vn1)
アレクサンダー・シュイナイダー(Vn2)
イシュトヴァン・イポリー(Va)
ミッシャ・シュナイダー(Vc)

米 VICTOR 16916/8(英HMV DB2514/6と同一録音)
1935年4月29-30日ロンドン、アビー・ロード EMI第3スタジオ録音)
ブダペストSQは1917年にブダペスト歌劇場Oのメンバー4人に よって結成され1967年に解散した。1932年に初代のリーダーだったエミール・ ハウザー(在籍1917-32)からヨーゼフ・ロイスマン(1900-1974)になり、アメリ カをベースに活動し20世紀中期最高のSQとして君臨した。アレクサ ンダー・シュナイダー(在籍1933-45、1955-67)は第2ヴァイオリン奏者で一時 期ソリストと自らの四重奏団を結成し活動していた。ヴィオラのイシュトヴァ ン・イポリー(在籍1917-36)はボリス・クロイト(在籍1936-67)に代わった。 チェロのオリジナル・メンバーであるハリー・ソン(在籍1917-30)はミッシャ ・シュナイダー(在籍1936-67)に代わった。ヴィオラのイポリーがオリジナル ・メンバーのハンガリー人、他はロシア人。 復刻には「音のエジソン」 http://www.otono-edison.com/ SPレコード専用 MC型カートリッジの上級モデル「ゼロSP 78rpm」(3mil 針)とコルグのNu 1DSD録音機を使用した。(グッディーズ)

Da Vinci Classics
C-00645(1CD)
ヴィオッティ&ロッラ:ヴィオラ二重奏集
ヴィオッティ:2本のヴィオラのための二重奏曲
ロッラ:ヴィオラ二重奏のための「トリネーゼ」
ヴィルジニア・ルカ(Va)、
フランチェスコ・ヴェルネロ(Va)

録音:2022年2月、パラッツォ・チーゴレ・マルティノーニ(チーゴレ、イタリア)
19世紀のヴィルトゥオーゾの典型的なイメージは、ほとんど信じられないような難曲を、しばしば即興の部分を交えて演奏する音楽家というものであり、ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティとアレッサンドロ・ロッラ(1757-1841)は、まさにこのヴィルトゥオーゾに当てはまる音楽家でした。
ロッラはオーケストラ・プレーヤーとして、ヴィオッティはコンチェルトのソリストとして絶頂を極めており、19世紀有数のヴィルトゥオーゾとして当時のイタリアにおけるヴァイオリン・スクールの栄光を証明しています。
イタリアのヴィオラ・デュオ、ヴィルジニア・ルカとフランチェスコ・ヴェルネロが「2本のヴィオラ」という編成の醍醐味、ヴィルトゥオージティを存分に披露してくれています。
Urania Records
LDV-14095(2CD)
ドニゼッティ:弦楽四重奏曲集 Vol.2
弦楽四重奏曲第7番 ヘ短調(1819)*、
弦楽四重奏曲第9番 ニ短調(1821)*、
弦楽四重奏曲第10番 ト短調(1821)*、
弦楽四重奏曲第11番 ハ長調(1821)、
弦楽四重奏曲第12番 ハ長調(1821)、
弦楽四重奏曲第6番ト短調1(1817)
ミーチャSQ〔ジョルジアーナ・ストラッツーロ(Vn)、パスクアーレ・アレグレッティ・グラヴィーナ(Vn)*、ロレンツァ・マイオ(Vn)、カルミネ・カニアーニ(Va)、ヴェロニカ・ファブリ・ヴァレンツエラ(Vc)〕、バルタザール・ズニガ(アーティスティック・プロデューサー)
「ランメルモールのルチア」や「愛の妙薬」など数々の優れたオペラを世に送り出した19世紀前半のイタリアにおける最高峰のオペラ作曲家の1人、ドニゼッティの「器楽、室内楽作曲家」としての一面にフォーカスした好企画の第2弾。
前作の第1巻(LDV14065)は、ICMA(国際クラシック音楽賞)2022の室内楽部門にノミネートし、レコード芸術海外盤REVIEWでは「今月の推薦盤」に選ばれています。
室内アンサンブルの究極の形のひとつである弦楽四重奏で書かれたドニゼッティの室内楽作品は、オペラと変わらずその一曲一曲が際立っています。今回の演奏では一部ヴァイオリン奏者が変わっていることにも注目です。

Etcetra
KTC-1718(1CD)

PKTC-1718(1CD)
国内盤仕様
税込定価
月の光に〜フランダース・ロマン派のピアノ作品選集
シャルル・ルイ・ハンセンス(1802-1871):ピアノ・フォルテのための協奏曲 (作曲者による六重奏用編曲、1839年)
ペーター・ブノワ(1834-1901):舟歌 Op.2-2、幻想曲第3番Op.18、幻想曲第4番Op.20
ジャン・ファンデルヘイデン(1823-1889):フランダースのロマンスによる奇想曲 Op.4
フィリップ・ファンデン・ベルへ(1822-1885):月の光に(即興曲) Op.17、単純な旋律 Op.29、
サロンのマズルカ Op.30、
ピエ=ララ〜17世紀フランダースのポピュラー・ソングによるピアノのための幻想曲 Op.24
川口成彦(フォルテピアノ)、
18世紀オーケストラの奏者達 〔ソフィー・ヴェデル(Vn)、フランク・ポルマン(Vn)、森田芳子(Va)、アルベール・ブリュッヘン(Vc)、マギー・ウルクハルト(Cb)〕
※使用楽器(エドウィン・ブンク・コレクション):プレイエル1829年製、エラール1837年製、ブリュートナー1867年製

録音:2021年11月22日、ワロン協会(アムステルダム、オランダ)、2020年10月14日-15日、メノナイト教会(ハールレム、オランダ)
川口成彦は、1989年岩手県出身。東京藝術大学および、アムステルダム音楽院の古楽科修士課程修了。18世紀オーケストラ、{oh!} Orkiestra Historycznaなどとの協奏曲の共演や、2018年にはロイヤル・コンセルトヘボウOのメンバーと共に室内楽形式によるピアノ協奏曲のリサイタルをオランダにて開催するなど、モダン、ピリオド楽器の垣根を超えて第一線で活躍しています。これまでに、若手古楽器奏者の登竜門であるブルージュ国際古楽コンクール最高位をはじめ、第1回ローマ・フォルテピアノ国際コンクール(M. クレメンティ賞)優勝などの輝かしい受賞歴を持ち、2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位受賞により大きな注目を浴びる若手鍵盤楽器奏者のホープです。
本アルバムでは、古楽器修復の第一人者、エドウィン・ブンク氏所有の貴重な楽器を使用。ブンク氏が入念に調律を施し、万全の体制でこのレコーディングに臨んでいます。歴史的鍵盤楽器との様々な出会いを重ねていく中で培われてきた音楽性で、長い歴史を歩んできた名器の持つポテンシャルを十分に引き出し、19世紀当時のサロンへと誘います。
Etcetra
KTC-1780(1CD)
バッハ:ゴルトベルク変奏曲(弦楽三重奏版/ドミトリ・シトコヴェツキー編) サラゴン・トリオ
コロナによるパンデミックで感じた不確実な未来の中でバッハの音楽は誠実で快適さをもたらせてくれます。
フライブルクの家庭に生まれたサラゴン・トリオは、この時期に「ゴルトベルク変奏曲」を徹底的に研究することにしました。歴史的に基づいた奏法と、ドミトリ・シトコヴェツキーによる弦楽三重奏の要素を活かすためにモダン楽器とバロック弓の組み合わせで演奏されています。
Etcetra
KTC-1775(1CD)
カリマット〜ハープとチェロのための音楽
ブロッホ:祈り/マレ:ラ・フォリア
不詳:鳥の歌
マージダ・エル・ルーミー&イーサン・アル・モンザー:カリマット
マルセル・トゥルニエ:Promenade a l’automne
ショパン:夜想曲 嬰ハ短調
カリーム・バッグジーリ:Moto trankil
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
グラナドス:アンダルーサ
ペルト:鏡の中の鏡
チャイコフスキー:感傷的なワルツ
デュオ・アズネム
双子の姉妹によるハープとチェロの異色デュオ。彼女たちの編成に合わせて編曲された作品など、自分たちが気に入った作品を多く集めたという作品集。アラブの歌手、マージダ・エル・ルーミーの作品ではオーケストラ編曲版を基にしてハープとチェロで表現しています。

Indesens
INDE-166(1CD)
バルトーク、ガリアーノ、ピアソラ
アイルランド民謡:テンプル・ヒル
バルト-ク:ルーマニア民俗舞曲
リシャール・ガリアーノ:トリプティク・ミュゼット
日本民謡:さくらさくら
宮城道雄:春の海
ピアソラ:タンゴ・フォー・4
ギジェルモ・ラゴ:シウダデス
ジャン=シャルル・リシャール:マッサー
アヴェナ四重奏団〔ニコラ・アラール(ソプラノサクソフォン)、ファビオ・チェーザレ(アルトサクソフォン)、辻本純佳(テナーサクソフォン)、アダム・キャンベル(バリトンサクソフォン)〕

録音:2021年2月-2022年3月、ストラスブール(フランス)
登録者数約10万人、総再生回数1000万回以上のYouTubeチャンネル[Sumika] Saxophoneでも知られる人気サクソフォニスト、辻本純佳をはじめ、フランスのニコラ・アラール、イタリアのファビオ・チェーザレ、南アフリカのアダム・キャンベルと国際色豊かなメンバーが集まり、2016年に結成されたアヴェナ四重奏団(クワチュール・アヴェナ/アヴェナ・サクソフォン四重奏団)。フランス・ストラスブールの音楽院で学び、2020年にはそれぞれが室内楽の修士号を取得しています。
サクソフォンによって旅と世界の文化を表現する、エキゾチックなプログラムが魅力のアヴェナ四重奏団が贈る本作は、リスナーをアイルランド、ルーマニア、フランス、日本、アルゼンチン、ウルグアイ、エチオピアといった国々をめぐる世界旅行へと連れてゆきます。アルバムの冒頭を飾るアイリッシュ・リール 「テンプル・ヒル」 は、辻本がサクソフォン用に書き下ろしたものです。

RUBICON
RCD-1102(1CD)
クライシス
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉より 1.序章
フランチェスコ・チュールロ(1987-):Hasta pulverizarse los ojos
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉より.私は渇く
シューベルト:弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 「死と乙女」より 第3楽章
バルトーク:弦楽四重奏曲第6番より 第1楽章
ショスタコーヴィチ
:弦楽四重奏曲第8番 ハ短調より 第1楽章
ビルケ・ベルテルスマイアー(1981-):Krise
スティーヴ・ライヒ(1936-):WTC 9/11より 第3楽章
コミタス(1869-1935):Spring
メンデルスゾーン:弦楽四重奏第6番 へ短調より 第2楽章
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番 ホ短調「わが生涯より」より 第4楽章
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
オスカル・エスクデロ(1992-):Post
クス・クァルテット
1991年のドイツ・ベルリンでの結成以来、欧州を中心に世界を席巻している世界屈指のSQ、クス・クァルテット(クスSQ)。2019年にサントリーホールで行われたベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲ライヴ録音(RCD1045)が大きな話題となった彼らの最新作は、過去250年間に作曲された、感情の不安定さや苦しみ、心理的なストレスが含まれる楽曲を集めたコンピレーション・アルバム!
中には、作曲家が個人的に深いトラウマを抱えていた時期に書かれた曲もありますが、こうした音楽は内省や慰め、瞑想のムードをもたらすこともあるのです。パンデミックおよびその後の生活のストレスと緊張、ウクライナで激化する戦争、気候変動、エネルギー不足、生活費の高騰……古典派や初期ロマン派の作品も含め、不安定で混沌とした2020年代を生きるリスナーにパワフルに作用する音楽が集められています。

CD ACCORD
ACD-298(1CD)
NX-C01
ヴァインベルク(1919-1996):弦楽四重奏曲第5番&第6番
弦楽四重奏曲第5番Op. 27(1945)
弦楽四重奏曲第6番Op. 35(1946)インプロヴィゼーションとロマンス - 弦楽四重奏のために(1950)…世界初録音
シレジアンSQ【シモン・クシェショヴィエツ(Vn1)、アルカディウシュ・クビツァ(Vn2)、ウカシュ・シルニツキ(Va)、ピオトル・ヤノシク(Vc)】

録音:2022年
シレジアンSQによるヴァインベルクの弦楽四重奏曲集第6作。第5番はメロディ、ユモレスク、セレナード といったタイトルが各楽章に付いており、小品集の趣があります。第6番は古典的な構成感を持つ作品。「インプロ ヴィゼーションとロマンス」は作品番号が付けられることなく、2018年まで演奏されることもありませんでした。作品は 第5番と似ており、アルバムの最後に置くとアンコール・ピースのように聞こえます。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

MPRMPR
MPR-114(1CD)
ウィリアム・ヘンリー・リード(1876-1942):弦楽四重奏曲 第4番ハ長調
伝説/弦楽四重奏曲 第5番イ短調
シーラスSQ【マーチン・スミス、スザンヌ・ロゼ(Vn)、モーガン・ゴフ(Va)、デイヴィッド・バロウズ(Vc)】

録音:2022年2月16-19日 パモジャ・ホール、ザ・スペース、セブンオークス・スクール、ケント、UK
LSOのコンサートマスターを1912年から1935年まで務め、エルガーの親しい友人として知 られるウィリアム・ヘンリー・リードによる、弦楽四重奏のための作品集。その情感豊かなメロディとハーモ ニーは英国音楽の王道を行くものです。

CPO
CPO-555279(1CD)
NX-B02
アドルフ・ブッシュ(1891-1952):室内楽作品集
弦楽四重奏のための9つの小品 Op. 45…世界初録音
弦楽四重奏曲 イ短調 Op. 57…世界初録音
フルート五重奏曲 ハ長調 Op. 68- フルート、ヴァイオリン、2つのヴィオラ、チェロのために…初CD化
ザラストロSQ【ラルフ・オーレンダイン(Vn)、ローマン・コンラッド(Vn、ヴィオラ)、ハンナ・ヴェルナー=ヘルフェンシュタイン(Va)、レーエル・ドナート(Vc)】
ディミトリー・ヴェッキ(Fl)

録音:2019年1月21-22日、5月20-21日
20世紀を代表するヴァイオリニスト、アドルフ・ブッシュ。ドイツに生まれ、学生時代から作曲家を目指していたとい う彼は、ヴァイオリンを演奏するかたわら、100を超える作品を遺しています。彼は10代の頃に出会って親交を結 んだマックス・レーガーから強い影響を受けており、作品にもレーガーが用いた和声言語が認められます。またモー ツァルトやブラームスの室内楽にも精通していたこともあり、古典派やロマン派の大作曲家たちの作曲技法も受け 継いでいます。彼は12音技法などの20世紀の様式を用いることはなく、そのため同時代の批評家たちから非難 されたこともありましたが、その独自の作風は聴くべきところザラストロSQはワインガルトナーやパウル・ユ オンの弦楽四重奏曲の録音で高く評価されている1994年にヴィンタートゥールで結成されたアンサンブル。後期 古典派からロマン派のレパートリーと得意としています。 フルートを演奏するヴェッキはスイスの奏者。トーンハレOの客演首席フルート奏者として日本にもたびたび 訪れています。

Biddulph
BIDD-85021(1CD)
アーロン・ロザンド/ファースト・レコーディングス
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番ト長調 Op. 78「雨の歌」
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第2番イ長調 Op. 100
ベートーヴェン:モーツァルトの歌劇「「フィガロの結婚」の「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲 ヘ長調 WoO 40*
べートーヴェン:ロンド ト長調 WoO 41*
ベートーヴェン:6つのドイツ舞曲 WoO 42*
アーロン・ロザンド(Vn)
アイリーン・フリスラー(P)

録音/初出
1956年/Vox PL 10.090、1961年/Vox SVBX-518F*
日本でもファンの多いアーロン・ロザンド(1927-2019)のVOXレーベル最初の録音を復刻したCDが登場。  ロザンドは、ポーランド移民で歌手の父親とロシア移民でピアニストの母の下、シカゴ 郊外のハモンドという町に生まれました。音楽の才能はめざましく、9歳でコンサート・デ ビュー、翌年にはフレデリック・ストック指揮のシカゴ響とメンデルスゾーンのヴァイオリン協 奏曲を共演しました。ロザンドの最初の先生レオン・サメティーニはオタカール・シェフチー クとウジェーヌ・イザイの弟子で、サメティーニ没後はレオポルト・アウアーの弟子エフレム・ ジンバリストにカーティス音楽院で師事。世に名高いフランコ=ベルギー楽派とロシア楽 派の双方の流れをくむこととなりました。 カーティス音楽院卒業時点で十分な技量を 身に着けていたロザンドですが、第2次世界大戦直後のアメリカでは欧州から流入した トップレベルの音楽家が席巻中でキャリアを築くのが難しく、当初はコマーシャル・スタジ オの仕事に就きます。しかし彼の才能に目をとめたナタン・ミルシテインがヨーロッパ行き を勧め、ヘンリク・シェリングが自らのマネージャーを紹介してロザンドを盛り立てました。
19世紀ロマン派の音楽に関して豊かな見識を持っていたロザンドに目をとめたのがVOXレーベルで、数多くのロマ ン派音楽を録音しました。しかしロザンドが最も敬愛していたのはドイツ・オーストリア音楽で、1961年にはベートー ヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集をVOXに録音しています。それに先立ち録音されたVOX録音の第1弾が、ここに 復刻されたブラームスの第1番と第2番のソナタ。1956年のモノラル末期の録音で、1957年に発売されたもの の、折からのステレオ・ブームの前に埋もれてしまいました。併録のベートーヴェンは1961年のステレオ録音。 Biddulphによれば、いずれもこれが初のCD復刻で、ブラームスはLP時代を通じても「初の再発売」とのこと。 ロザンドの演奏は今日から見れば速めのテンポによる明晰で歯切れの良いもの。音楽は淀みなく流れ、重音も 楽々と出て来ます。しかし、ここぞというところではテンポを落として歌い込み、「艶のある美音」を絵に描いたような トーンと相まって、とても魅力あるブラームスを奏でています。ピアニストのアイリーン・フリスラーはロザンドと同門の カーティス音楽院の出身でロザンドの妻になった人。Musical Appreciation Recordsにシューマン、ラヴェル、 チャイコフスキー、ラフマニノフのピアノ協奏曲やR・シュトラウスのブルレスケなどを録音した力量の持ち主で、 歯切れのよいテクニックでロザンドの明晰な音楽作りに貢献しています。

Willowhayne Record
WHR-076(3CD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集(全10曲) クリストファー・ホワイト(Vn)
メラニー・ラインハルト(P)

録音:2019年8月-2020年8月 ライム・ツリー・スタジオ、グレート・ボウデン、レスターシャー、UK
ロンドンに生まれ英国王立音楽院とトロントの王立音楽院でヴァイオリンを学び、アメリカとヨーロッパでコ ンサートマスターやソリストとして活躍してきたクリストファー・ホワイト。カナダで出会ったメラニー・ラインハル トと共に、30年以上演奏し続けてきたというベートーヴェンのソナタを全集録音。

WERGO
WER-6437(1CD)
ストレート・ラン 〜セルゲイ・マインハルト(1981-):作品集
【CD】
(1)Rush(2019)〜大管弦楽、拡大されたアンサンブルとエレクトロニクスのための
(2)Flower's silence in empty guns(2012)〜ピアノ、ライヴエレクトロニクスとWiiセンサーのための
(3)Declare Independence(2014)〜ドラムセット、エレキギター、エレキベースとシンセサイザーのための
【映像】(解説書内のQRコードから視聴可能)
SMOG(2012)〜4人の器楽奏者とソレノイドのための
Construct - deconstruct(2018)〜サクソフォン四重奏、エレクトロニクスと映像のための
It's Britney, bitch!(2014)〜キーボードとライヴ映像のための
Blur Paralyzed(2018)〜ピアノとライヴ・エレクトロニクスのための
HeroIn(2017)〜エレキギター、エレクトロニクスと映像のための
Kurzschluss(2015)〜アンサンブル、ライヴエレクトロニクス、ソレノイド、ガラス板のための
クリスイティアン・パラージ((1)アコーディオン)
タル・ボトヴィニク((1)エレキギター)
ローター・ツァグロゼク((1)指揮)
ドイツ連邦青少年O((1))
パウロ・アルヴァレス((2)ピアノ)
セルゲイ・マインハルト((2)ライヴエレクトロニクス)
アンサンブル・エレクトロニック・ID((3))
セルゲイ・マインハルト(1981-)はポップカルチャーや現代テクノロジーに影響を受けた作曲家で、世界の急速な変化を反映できるものとして音楽を捉え、社 会的・政治的なトピックに焦点を当てた作品を発表しています。彼にとって音楽の中に生楽器とコンピューター、楽音とノイズは分け隔てなく自然に存在するもの で、ブリトニー・スピアーズの一節をもとにした作品などジャンルにもまったく囚われない世界観を持っています。ブックレットには映像作品を試聴できるQRコー ドがあります。

APARTE
AP-285(4CD)
ウジェーヌ・ワルキエ:フルートを含む室内楽曲集
■Disc1「演劇的」
(1) フルート五重奏曲イ長調Op.49(世界初録音)
(2) フルート四重奏曲第4番ニ長調Op.50(世界初録音)
■Disc2「絵画的」
(1) フルート・ソナタ第1番Op.89(世界初録音)
(2) フルート、チェロ、ピアノのための三重奏曲ニ短調Op.97(世界初録音)
■Disc3「詩人」
(1) 木管四重奏曲第4番変ロ長調Op.48(世界初録音)
(2) フルーティストの休息Op.47〜オーヴェルニュのロンド/ロンド/行進曲/月の光に
■Disc4「ヴィルトゥオーゾ」
(1) フルート二重奏曲第1番ロ短調Op.57(世界初録音)
(2) フルート三重奏曲第1番変ホ長調Op.93(3本のフルート)
(3) 大四重奏曲第2番ヘ長調Op.70(4本のフルート)
アレクシス・コセンコ(Fl)【ジャック・ベリッサン1830年頃製6キー(Op.47, 48, 49, 50, 57, 70)、
クレール・ゴドフロワ1840年頃製円錐管ベーム式木製(Op.93)、ルイ・ロット1858年製円筒管ベーム式銀製(Op.89)、
ルイ・ロット1881年製円筒管ベーム式銀製(Op.97)】
ダニエル・ゼペック(VnOp.49, 50)【ストリオーニ1780年製】、
ジローヌ・ゴーベール(VnOp.49)【クレパルによるストラディヴァリウス・レプリカ2021年製】、
レア・エンニーノ(ヴィオラOp.49, 50)【トニー・エシャヴィドル製】、
クリストフ・コワン(VcOp.49, 50, 97)【18世紀初期ガリアーノ】、
ミカエル・チャヌー(コントラバスOp.49)【エンリコ・マルケッティ1895年製】、
エドアルド・トルビアネッリ(POp.89, 97)【1843年プレイエル製】、
ニコラ・バルデイル(クラリネットOp.48)【グレンザー1810年頃製によるシュヴェンケ&ゼゲルケ社レプリカ】、
ダヴィド・ドゥコ(バスーンOp.48)【サヴァリーJr1823年製】、
ベノワ・ド・バールショニ(ホルンOp.48)【ラウー1820年頃製によるフレーズのレプリカ】、
アメリ・ミシェル(フルートOp.57, 70, 93)【テュルー1845年頃製によるスベイラン社レプリカ】、
アンヌ・パリゾ(Fl)【ゴートロ一世1850年頃製Op.70、ルイ・ロット1858年製Op.93】、
オリヴィエ・ベニシュ(フルートOp.70)【ジャン=ルイ・テュルー1840年頃製】

録音:2021年2月12日(Op.48)、3月11-15日(Op.49, 50, 93, 70, 47, 57)/サンピエール寺院(パリ)、3月22-24日/ドメーヌ・ミュジカル・ド・ペティニャック(Op.89, 97)
ウジェーヌ・ワルキエ(1793-1866)はフランスのフルート奏者で作曲家。テュルーにフルート、レイハ(ライヒャ)に作曲を師事しますが、フルートは次第に師 をおびやかす存在になったと伝えられる名手ぶりでした。
ワルキエは作曲の師レイハから人気オペラ・アリアのフルート編曲の仕事を紹介してもらい成功、以後名ピアニストのカルクブレンナーやタールベルクと共作して フルートとピアノのための派手な作品を次々に発表しました。同時にオンスローと親交を結び四重奏曲や五重奏曲などの古典的形式にも手を染めました。
このアルバムでは五重奏から二重奏までの純音楽作品を集めています。多くが世界初録音なうえ、ピリオド楽器によることも貴重。主役はフランスのピリオド・フ ルート界第一人者アレクシス・コセンコ。彼は1830年頃製6キーのものから1858年製円筒管ベーム式銀製まで4本のフルートを吹き分けています。いずれも作 品と同時期にもので、往時の響を味わえます。共演もヴァイオリンのゼペックやチェロのコワンをはじめ大物が華を添えているのも注目。
ワルキエはベルリオーズやショパンと同時代人ながら作風は古典派寄りで爽やか。フルートの技巧を華やかに披露するかたわら、民謡を採り入れたりユーモアに あふれた陽性な世界を楽しめます。 (Ki)

DUX
DUX-1691(1CD)
ペンデレツキ、アツコ・エザキ、クロシェル、他:アンサンブル作品集
アツコ・エザキ(b.1958):緞子(どんす)の舞
マルセル・チジンスキ(b.1971):ベテルギウス
ラース・カールソン(b.1972):Vindarna Vaxlar
アルトゥル・クロシェル(b.1973):ジェスチャー
ラファウ・ザパウァ(b.1975):スケルツォ
ペンデレツキ:弦楽四重奏曲第1番
エヴァ・ファビアニスカ=イェリニスカ(b.1989):ロッキング・ミュージック
セピア・アンサンブル・コンテンポラリー・ミュージシャンズ、
カタジナ・トマラ=イェディナク(指)

録音:2020年9月(ポーランド)
ポーランドの数少ない現代音楽アンサンブルの一つ、セピア・アンサンブルのアルバム。彼らにとっての「音楽の旅の始まり」というペンデレツキの弦楽四重奏曲第1番を除いて、この20年間の間に生まれた作品をチョイスしています。アメリカやウィーンで学んだ日本人作曲家、アツコ・エザキの「緞子(どんす)の舞」は、繻子織(朱子織)から作られる光沢のある紋織物、「緞子」からインスピレーションを得て作曲したもの。いくつもの異なるメロディ、リズム、音色のパターンが緞子の刺繍のごとく交わる作品です。
DUX
DUX-1468(1CD)
シマノフスキ:フルートとピアノのためのトランスクリプション集
シマノフスキ:アレトゥーサの泉 Op.30
練習曲変ロ短調 Op.4-3
前奏曲変ニ長調 Op.1-3
おとぎ話の王女様の歌 Op.31より「孤独な月」
おとぎ話の王女様の歌 Op.31より「ナイチンゲール」
スウォピエフニェ Op.46bis より「Slowisien」
前奏曲変ロ短調 Op.1-4
クルピエ地方の歌 Op.58(抜粋)
前奏曲ハ短調 Op.1-7/歌劇「ロジェ王」より ロクサーヌの歌
スウォピエフニェ Op.46bis より「Wanda」
前奏曲変ロ短調 Op.1-9
ヴォカリーズ・エチュード
カプリース第20番ニ長調
アガタ・イグラス(Fl)、
マリウシュ・ルトコフスキ(P)

録音:2018年3月(ポーランド)
フルートとピアノで演奏するシマノフスキのトランスクリプション・アルバム。シマノフスキはこの編成のための作品は一つも書きませんでした。しかしフルートの音色がそれぞれの作品の雰囲気と調和し、その音楽的、表現的な特質が見事に反映されていることがわかります。こうしてシマノフスキの音楽を新たな視点から聴き、その美しさと深さを改めて発見することができる、シマノフスキを愛するすべての音楽愛好家に捧げる最高の贈り物です。

Danacord
DACOCD-945(1CD)
不穏な時代
ハイドン:弦楽四重奏曲ニ短調 Op.76-2, Hob.III:76「五度」(1797)*
ハネ・トフテ・イェスパセン(b.1956):弦楽四重奏曲第1番「不穏な時代」(2020)**
ブリテン:弦楽四重奏曲第1番ニ長調 Op.25(1941)***
ノルディックSQ〔キアスティーネ・スナイダー(Vn1)、マス・ハウステズ・ハンセン(Vn2)、ダニエル・エークルンド(Va)、レーア・エミーリェ・ブランデール(Vc)〕

録音:2022年5月30日-31日、ハアスホルム教区教会(ハアスホルム、デンマーク)*/2月19日-20日**&5月22日-23日***、聖ラウレンティウス教会(ロスキレ、デンマーク)
ユラン半島北東部、デンマークのラナス市にある室内楽協会「BRAGE」(ブラーイ)は、1852年に設立され、芸術性を基本にしながら地域の人たちを楽しませることを目的とする活動を続けています。このアルバム「不穏な時代」は、協会の会長を務めるチェリストのアクセル・ニルセンと作曲家ハネ・トフテ・イェスパセンの2018年の会話から始まった弦楽四重奏プロジェクトから生まれました。
“1790年から2020年の歴史的展望をコンテクストに”と題したプロジェクト。ハイドンがフランス革命後の1797年に作曲した「エルデーティ四重奏曲」の弦楽四重奏曲ニ短調「五度」と、ブリテンが第二次世界大戦中の1941年に滞在していたカリフォルニアで作曲した弦楽四重奏曲第1番をメインに、そのコンテクストに沿ったイェスパセンの新作によるプログラムで構成。2020年春に予定されたノルディックSQによる初演がCOVID-19の最初のロックダウンで延期され、二度目のロックダウン直前の2020年11月4日に初演が実現しました。
ノルディックSQは2013年結成のアンサンブル。フェロー諸島出身のハイウルン・ペータセンの第1ヴァイオリン、デンマークのマス・ハウステズ・ハンセンの第2ヴァイオリン、スウェーデンのダニエル・エークルンドのヴィオラ、デンマークのレーア・エミーリェ・ブランデールのチェロというメンバー。彼らの音楽は高く評価され、デンマークのナショナル・レーベルDacapo Recordsのペレ・グズモンセン=ホルムグレーンの弦楽四重奏曲(第1集)とナンシー・ダルベアの弦楽四重奏曲に起用されました。この「不穏な時代」では、ペータセンが育児休暇に入ったため、デンマークのキアスティーネ・スナイダーが第1ヴァイオリンを担当。ロシア軍のウクライナ侵攻、気候変動により地球のいたるところで発生する災害、経済と政治の不安、さまざまな脅威、希望と平和のビジョンという思いをこめて制作されました。

RUBICON
RCD-1098(1CD)
ボイル:弦楽四重奏曲
アイナ・ボイル:弦楽四重奏曲 ホ短調
モーラン:弦楽四重奏曲第2番変ホ長調
ヴォーン・ウィリアムズ:「家庭の音楽」よりウェールズの讃美歌による3つの前奏曲
アイアランド:聖なる少年(1941年版)
ピアッティSQ
2015年のウィグモアホール国際弦楽四重奏コンクールでの入賞以来、世界各地で多彩なプログラミングを披露しているピアッティSQ。2020/21年シーズンにはHyperionレーベルの『ヴォーン・ウィリアムズ:歌曲集』(CDA68378)にも参加し、高い評価を受けました。本作には珍しいイギリスの弦楽四重奏曲が収録されており、「1950年以前のアイルランドで最も多作で重要な女性作曲家」とされるアイナ・ボイル(1889-1967)の作品は世界初の商業録音。彼女はカーネギー賞を受賞した女性作曲家としても知られており、一時期ヴォーン・ウィリアムズからレッスンを受けていました。そのほかアーネスト・ジョン・モーラン(1894-1950)の遺品の中から発見された弦楽四重奏曲、ヴォーン・ウィリアムズによるウェールズの讃美歌の編曲、アイアランドの有名な「聖なる少年」の弦楽版が収録されています。

Ars Produktion
ARS-38341(1SACD)
超越〜サクソフォン四重奏のための作品集
マーク・メリッツ(b.1966):タパス
キャロライン・ショウ(b.1982):Entr'acte(世界初録音)
ゲオルク・フリードリヒ・ハース(b.1953):サクソフォン四重奏曲
ウィリアム・オルブライト(1944-1998):幻想練習曲
フキオ・クァルテット

録音:2022年9月27日-29日
コロナ・パンデミックの経験と感情を表現したというこのアルバムは、キャンセルされたコンサートと、ライブを再開できるかどうか、またいつできるかについての不確実性の中で作成されました。2008年にケルンを拠点に活動を始めたフキオ・クァルテットは、サクソフォン四重奏の新しいレパートリーを中心に活動しており、有名な現代作曲家のみならず若手作曲家とも積極的にコラボレーションを行い、ヨーロッパだけでなく、アジアやアメリカなどでも演奏を行っています。
Ars Produktion
ARS-38620(1CD)
アモローソ〜チェロとギターのための作品集
アウグスト・ネルク(1862-1928):アモローソ-ワルツ・レント Op.160、
 セレナーデ Op.15-3
シューマン:「ミルテの花」より第24曲「君は一輪の花のように」
ゲオルク・ゴルターマン(1824-1898):練習曲-奇想曲 Op.54-4
エルガー:愛の挨拶 Op.12
エイミー・ビーチ:3 Compositions, Op. 40よりBerceuse
ネルク:スパニッシュ・セレナーデ Op.208-1
リスト:愛の夢第3番S.541-3
ネルク:マズルカ Op.120
シューマン:「ミルテの花」より第1曲「献呈」
チャイコフスキー:感傷的なワルツ Op.51-6
ゴルターマン:カプリッチョ Op.24
クライスラー:愛の悲しみ/ネルク:叙情的な記憶 Op.15-5
サン=サーンス:アレグロ・アパッショナート Op.43
サティ:ジュ・トゥ・ヴー
プーランク:愛の小径 FP.106
ネルク:ハンガリーのチャルダッシュ-幻想曲 Op.229
ニコル・ペーニャ・コマス(Vc)、
ダミアン・ランセル(G)

録音:2022年2月11日-12日
スパニッシュ・ギターと甘い音色のチェロという組み合わせによる作品集。この二つの楽器の取り合わせに魅力を感じたニコル・ペーニャ・コマスとダミアン・ランセルは作曲家たちの描く情熱、優しさ、欲望などといった愛の全ての側面を表現しています。チャイコフスキー、シューマン、リスト、エルガーといった作曲家たちの名曲の他、知られざるアウグスト・ネルクやエイミー・ビーチの貴重な作品まで網羅した小品集ながらも、それぞれの作品でみせる表現力豊かな歌いまわしは素晴らしく、聴きどころに溢れたアルバムです。

Quartz
QTZ-2151(1CD)
ブラームス・コネクション
ロベルト・フックス(1847-1927):チェロ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.29(1878)
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op.38(1865-6)
ハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1843-1900):チェロ・ソナタ第1番 イ短調 Op.52(1886)
ディミートリー・マスレニコフ(Vc)、
ザビーネ・ウェイアー(P)

録音:2022年4月12日-16日
ウィーン音楽院(現ウィーン国立音楽大学)の教授として多くの音楽家を育てたロベルト・フックスと、ブラームスの信奉者でありベルリン高等音楽院の教授を務めたハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルクといったブラームスと同時期にウィーンで活躍した作曲家の作品をまとめて収録した好企画。ディミートリー・マスレニコフはサンクトペテルブルクに生まれ、ロシアとフランスで音楽を学びました。12歳でモスクワの国際ソリストコンクールで受賞し、チェコ国際コンクールでも優勝しました。その後チャイコフスキー・コンクールやロストロポーヴィチ・コンクールでも優勝しています。このアルバムでも情感あふれる演奏でその実力を証明しています。

LAWO Classics
LWC1237(1CD)
アウト・オブ・ステップ〜サクソフォンのための作品集
マーク・アダリー(b.1960):アウト・オブ・ステップ
オラヴ・アントン・トンメセン(b.1946):厳粛な歌
ビョルン・クルーセ(b.1946):ギダの秘密
ラグンヒル・ソーデルリン(b.1945):フリースラントの風景
アンデシュ・エリーアソン(1947-2013):詩
オラヴ・ベルグ(b.1949):ユキノシタ
ラーシュ・リーエン(Sax)、
セルゲイ・オサドチュク(P)

録音:2020年2月11日-12日、9月15日-16日、ソフィエンベルグ教会(オスロ)
ノルウェー国立音楽大学で学び、「サクソフォーン・コンセントゥス」「アフィニス・アンサンブル」「オスロ・シフォニエッタ」などのアンサンブルで活動するサクソフォン奏者のラーシュ・リーエンと、彼が准教授として教えるトロムソ音楽院の同僚、モスクワ出身のピアニスト、セルゲイ・オサドチュクのデュオ・アルバム。現代ノルウェーとスウェーデンの作曲家たちが作曲した「図書館の蔵書リストに載っているだけではもったいない」という作品を広く聴いてほしい、という動機で作られました。
リーエンがコラボレーションを続けるマーク・アダリーが、リーエンとオサドチュクのために書いた 「アウト・オブ・ステップ」(同調していない)。オラヴ・アントン・トンメセンの 「厳粛な歌」 は、「ピアノのヴィルトゥオーゾ的な音のブランケット」を背景にサクソフォンが4オクターヴ以上の音域で演奏。ジョン=エドワード・ケリーのために書かれた作品。ビョルン・クルーセの 「ギダの秘密」 は、オスロのギダ通りに1989年に建設されたノルウェー国立音楽大学の新校舎落成を祝う作品。ラグンヒル・ソーデルリンが、デンマーク系ドイツの画家エミール・ノルデの表現主義スタイルの作品からインスピレーションを受け、ロルフ=エーリク・ニューストレムのために書いた 「フリースラントの風景」。スウェーデンのアンデシュ・エリーアソンが、ソプラノとピアノのために書いたトゥーマス・トランストローメルの詩による歌を改作した 「詩」。オラヴ・ベルグの 「ユキノシタ」 は、このアルバムのプロデューサー、ヴェーガル・ランドースの委嘱作です。

Eudora
EUDSACD-2301
(1SACD)
ハイドン、アルメイダ、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集
ハイドン:弦楽四重奏曲第42番ニ長調 Op.33-6 Hob.III:42
ジョアン・ペドロ・アルメイダ・モタ(1744-c.1817):弦楽四重奏曲ト短調 Op.7-1
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番ヘ長調 Op.18-1
プロティアンSQ

録音:2021年8月11日-13日、サラゴサ講堂(スペイン)
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様のシリーズから、新たな素晴らしいカルテットが登場。
プロティアンSQはスペイン出身の奏者を中心に2018年にバーゼルで誕生した新しいカルテットで、主に古典派とロマン派前期の音楽言語の様式的、修辞的、技術的側面の再発見に焦点を合わせて活動しています。「変幻自在な」「多方面な」といった意味の名前を冠する彼らはそれぞれベルリン、チューリヒ、フランクフルト、バーゼルの音楽大学で学んだメンバーで構成され、2020年にはビアージョ・マリーニ国際コンクールで第1位、そして2022年のヨーク古楽国際コンクールでも第1位を獲得するなど近年目覚ましい活躍を見せ注目を集めています。
CDのレコーディングは彼らが結成当初から大きな目的の一つとして掲げていたプロジェクトであり、結成からの3年間で醸成されたカルテットとしての結束、メンバーの成熟によってついにこれを実現する理想的な機会が訪れました。今回彼らがベートーヴェンとハイドンの作品に組み合わせたのは、ポルトガルとスペインで足跡を遺した作曲家、ジョアン・ペドロ・アルメイダ・モタの珍しい弦楽四重奏曲。憂鬱さ、穏やかな苦悩の中に情熱の爆発が散りばめられた19世紀初頭の作品で、スペイン芸術協会の代表を務める音楽学者、ラウール・アングロによるパフォーミング・エディションの世界初録音となります。スペイン音楽の遺産の再興に力を入れている彼らのメッセージが反映されたプログラムで、華々しいレコーディング・デビューを飾ります。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。
Eudora
EUDSACD-2206
(1SACD)
ロスト・イン・ヴェニス
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ハ長調 RV182*
ヴェラチーニ:序曲第6番
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲変ロ長調 RV788、ヴァイオリン協奏曲ト短調 RV320、
 4声のシンフォニア ニ長調 RV786*
マルチェッロ:ヴァイオリン協奏曲 Op.1-9
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲ホ長調 RV263*、2本のヴァイオリンのための協奏曲イ長調 RV521
ヴァディム・マカレンコ(Vn)、
インフェルミ・ダモーレ


録音:2022年1月10日-13日、サント・ドミンゴ教会(セゴビア、スペイン)*世界初録音
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様によるリリース。ヴェネツィアにフォーカスしたコンチェルト・アルバム。
ヴェネツィアにもっとも深い関わりを持つ作曲家ヴィヴァルディの世界初録音を含む作品を軸に、ザクセン選帝侯がヴェネツィアを訪れた1716年に同地で作曲されたと考えられているヴェラチーニの「序曲」と、ヴェネツィアの貴族であり作曲家であったベネデット・マルチェッロ(アレッサンドロ・マルチェッロの弟)のヴァイオリン協奏曲を収録。この2作品は写本がヴェネツィア音楽院(ベネデット・マルチェッロ音楽院とも)の図書館に所蔵されています。
ウクライナ出身のヴァディム・マカレンコと、彼のアンサンブルで、17〜18世紀のヴェネツィアやナポリの音楽の解釈に重点を置いた活動をしているインフェルミ・ダモーレはこの録音で、未完成のまま放置されたり、あるいは偶然ヴェネツィアにもたらされた「失われた」作品を通して、漠然とした、儚く、捉えがたい表現力と、バロック音楽の「発見の喜び」にオマージュを捧げたいと考えています。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。

CAvi music
85-53514(1CD)
マルタン、ヴラディゲロフ、トゥリーナ:ピアノ三重奏曲集
マルタン:アイルランドの民謡による三重奏曲(1925)
パンチョ・ヴラディゲロフ:ピアノ三重奏曲 変ロ短調 Op.4(1916)
トゥリーナ
:ピアノ三重奏曲 ロ短調 Op.76(1926)
トリオ・イマージュ

録音:2021年10月
マウリシオ・カーゲルのピアノ・トリオ全集(2014年のECHO賞でその年の最優秀初演録音賞を受賞)でセンセーションを巻き起こした若手アンサンブル、トリオ・イマージュの民族色豊かなピアノ三重奏曲集。アイルランドやケルトの民謡をベースにした複雑なリズムと独特のメロディーの組み合わせが魅力的なフランク・マルタン(1980-1974)の三重奏曲、ブルガリアのフォークロアの痕跡を色濃く残したパンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978)の記念碑的な三重奏曲、スペインのハーモニーとリズムを忠実に表現したホアキン・トゥリーナの色彩豊かな三重奏曲、彼らが是非リスナーに紹介したいと考えた3つの名作を収録しています。

Hyperion
CDA-68400(1CD)
ハフ、デュティユー、ラヴェル:弦楽四重奏曲集
スティーヴン・ハフ:弦楽四重奏曲第1番「6つの出会い」(2021)
デュティユー
:夜はかくの如し(1973-76)
ラヴェル:弦楽四重奏曲 ヘ長調(1902-03)
タカーチSQ〔エドワード・ドゥシンベア(Vn1)、ハルミ・ローズ(Vn2)、リチャード・オニール(Va)、アンドラーシュ・フェイェール(Vc)〕

録音:2022年2月7日-10日、ローン・ツリー・アーツ・センター(コロラド、アメリカ)
世界最高峰のSQ、タカーチSQに捧げられたスティーヴン・ハフの「弦楽四重奏曲第1番「6つの出会い」」を収録した注目作が登場!スティーヴン・ハフといえば、4つのグラミー賞ノミネート、2つの"Record of the Year"を含む8つのグラモフォン賞受賞を誇る、ピアノ王国ハイぺリオンを代表するピアニストとして知られていますが、近年は作曲家としても広く活躍しており、Hyperionレーベルだけでも、自作自演で録音した多数のピアノ作品の他、チェロ・ソナタやミサ曲がレコーディングされています。この作品は、同時収録されたデュティユーとラヴェルの作品に付随するものとして作曲されており、2021年12月8日にタカーチSQによって初演されています。副題の「(6つの出会い)Les Six rencontres」は「フランス6人組(Les Six)」が掛けられており、直接的な引用や言及はありませんが、6つの楽章に彼ら(プーランク、オネゲル、ミヨー、オーリック、デュレ、タイユフェール)の影響が仄めかされています。ハフはこの作品に対して「彼らの音楽言語を結びつけたものではなく、それらに欠けていたもの」を探求するために書かれたと述べています。
タカーチSQは1975年にブダペストのフランツ・リスト音楽院の学生であったガボル・タカーチ=ナジらによって結成され、1977年エヴィアン国際弦楽四重奏コンクールで一等賞と批評家賞を獲得し国際的な注目を浴び、ポーツマス、ボルドー、ブダペスト、ブラティスラヴァ等多くのコンクールで優勝してきた世界最高峰のSQのひとつです。2020年6月には、グラミー賞受賞(+3度のノミネート)で知られる世界的ヴィオリスト、リチャード・オニールが新たなメンバーとして加わりました。近年では2022年9月に来日公演を行っています。

カメラータ
CMCD-28383(1CD)
税込定価
2022年11月25日発売
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ 第4番イ短調 作品23
ヴァイオリン・ソナタ 第5番ヘ長調 作品24 「春」
ヴァイオリン・ソナタ 第10番ト長調 作品964
ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルク(Vn)
森泰子(P)

録音:2021年10月/長野
解 説  「…今回の和樹、泰子のデュオには、なんとも新鮮で清潔、初々しく て、作品が聴く人の耳に直接訴えてくる美しさがある(中略)今までの 演奏では気がつかなかった、ハッとするような清楚な音の美しさが現れ る。初々しい音楽へのアプローチにより、いろいろな発見を、いくつか の瞬間で感じることになった」(レコード・プロデューサー 井阪紘(ブックレットより))  
ウィーン・フィルの名手ヴィルフリート・和樹・ヘーデンボルクが、 森泰子をパートナーに迎え、新たなベートーヴェン:ヴァイオリン・ソ ナタ全集への一歩を踏み出しました!(カメラータ)

GENUIN
GEN-22800(1CD)
死の芸術
J.C.バッハ:わが命、今やつきぬ
バッハ:フーガの技法BWV.1080〜コントラプンクトゥスI、W
カンタータ「神にのみ わが心を捧げん」BWV.169〜
レチタティーヴォ「神の愛とは」とアリア
フーガの技法BWV.1080〜コントラプンクトゥスW、[
カンタータ「われは喜びて十字架を負わん」BWV.56〜「汝、おお美しい世界の姿は」
フーガの技法BWV.1080〜コントラプンクトゥス\、
コラール「われを憐れみたまえ、おお主なる神よ」BWV.721
コラール「汝の御前に、われは進まん」BWV.668
フーガの技法BWV.1080〜3主題によるフーガ
カンタータ「満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ」BWV.170〜アリア
アンサンブル・イル・カプリッチョ【フリーデマン・ヴェツェル(Vn) 、ディートリンド・マイヤー(Vn) 、フロリアン・シュルテ(Va) 、ドミトリー・ディヒティアー(Vc) 、マティアス・ショルツ(ヴィオローネ)、エヴェリン・ライプ(Org)】
フランツ・フィッツトゥーム(カウンターテター)

録音:2022年1月3-5日聖マルティン協会、ミュールハイム
バッハの「フーガの技法」からの抜粋と死、永遠、約束をテーマとしたアリアとコラール 編曲を収録。本来はオルガンのための作品であるコラールの旋律を、声楽パートまたは ヴァイオリンで演奏しています。「死」をテーマとしているだけあってしっとりと物悲しく作品が 得も言われぬ美しさで演奏されています。 アンサンブル・イル・カプリッチョはフリーデマン・ヴェツェルが芸術監督を努める古楽アン サンブル。ルドヴィヒスブルク城音楽祭、ハレ・ヘンデル音楽祭、マウルブロン修道院コン サート、SWRシュヴェツィンゲン音楽祭などに参加して好評を得ています。
GENUIN
GEN-22791(1CD)
「むしろロマンティック」〜ユーフォニウムが語る美しい思い出
マスネ:タイスの瞑想曲
ベートーヴェン:君を愛すWoO.123
サティ:ジュ・トゥ・ヴー(お前が欲しい)
カリヴォダ:夜想曲第2-4番
ベートーヴェン:アダージョ・カンダービレ〜ピアノ・ソ
ナタ第8番「悲愴」Op.13より
シューマン:献呈
バッハ:羊は安らかに草を食み
フォーレ:子守歌Op.16
クライスラー:愛の悲しみ
フォーレ:シシリエンヌOp.78
シューマン:はすの花
ドヴォルザーク:私にかまわないでOp.82-1
シューマン:クルミの木
チャイコフスキー:感傷的なワルツOp.51-6
ドニゼッティ:アヴェ・マリア
デュオ・ジョヴィーヴォ【ファビアン・ブロッホ(ユーフォニウム)、ムリエル・ツァイター(P)】

録音:2021年10月11-13日フランクフルト・アム・マイン
ドイツのユーフォニウム奏者ファビアン・ブロッホと、ピアノなど複数の楽器をこなすムリエ ル・ツァイターによるデュオ・ジョヴィーヴォのCD第2弾(第1集はGEN22770)。 今回は有無を言わせぬ名旋律をユーフォニウムで甘く歌い上げています。
GENUIN
GEN-22803(1CD)
〜ドイツ音楽コンクール2021年受賞者〜 「トリオ・クラングスペクトルム」
ゼバスティアン・ファガールンド(b.1972):ブレス
ウロシュ・ロイコ(b.1954):ストーン・ウィンドV
ユッカ・ティエンスー(b.1948):プラスW
フリードリヒ・ゴルドマン(1941-2009):静けさ、ちょっと
ためらい
ルネ・クワン(b.1983):偽りの自由
ゲオルク・カッツァー(1935-2019):オクトパス
トリオ・クラングスペクトルム【パウラ・ブレランド(Cl) 、イェニファー・アスムス(Vc) 、アナ=カタリーナ・シャウ(アコーディオン)】

録音:2022年2月1-3日コロッセウム,リューベック
GENUIN 恒例のドイツ音楽コンクールの受賞者(このコンクールは複数受賞)による CD。 2021年の現代音楽アンサンブル部門の受賞者トリオ・クラングスペクトルムで、このトリオはク ラリネット、チェロ、アコーディオンの若手女性演奏家によって呼吸する楽器というコンセプトで 結成された。オリジナル作品を中心に、新しい音楽が情熱的かつ官能的に再現されています。

オクタヴィア
OVCC-00168(1SACD)
税込定価
2022年11月23日発売
カンタービレ
ピアソラ:ロマンティコ
コセンティーノ:タンゴ・フォー・ゲーリー
ベートーヴェン(山中惇史 編):アダージョ・カンタービレ(P・ソナタ第8番「悲愴」より 第2楽章)*
ヘンデル(山中惇史 編):オンブラ・マイ・フ
武満徹:小さな空 [編曲:山中 惇史]
 MI・YO・TA [編曲:沼尻 竜典]
挾間 美帆:マリンバのための小狂詩曲
細川 俊夫:想起
ラフマニノフ(山中惇史 編):前奏曲 作品23-4*
バッハ(エヴェリン・グレニー編):マタイ受難曲 BWV244
 第63曲コラール「おお、血と涙にまみれ御頭よ」
塚越慎子(マリンバ)
山中惇史(P)*

録音:2022年4月1-3日、埼玉・富士見市民文化会館(キラリふじみ)
人気マリンバ奏者、塚越慎子のデビュー15周年を飾るアルバムは、常に彼女が意識してきた「カンタービレ ―歌うように」をテーマに、自身の音楽人生を形づくった大切な楽曲を選びました。山中惇史による編曲 版も多く収録し、楽曲の新たな魅力が引き出されています。塚越の愛情に満ちた温かく優しいマリンバの 音色をお楽しみください。(オクタヴィア)

TYXart
TXA-22168(1CD)
ボヘミアの弦楽三重奏
ヨハン・バプティスト・ヴァンハル:ディヴェルティメント ト長調 W.Vlb:13
ローランド・ライストナー=マイヤー(1945-):弦楽三重奏曲 Op.158*
ヴァーツラフ・ピフル(1741-1805):弦楽三重奏曲第3番変ロ長調 *
マルティヌー:弦楽三重奏曲 第2番
ドイツ弦楽三重奏団【インゴルフ・トゥルバン(Vn)、ユルゲン・ウェーバー(Va)、 ライナー・ギンツェル(Vc)】

録音:2021年12月
*=世界初録音
世界初録音をともなうボヘミアの作曲家による弦楽トリオ集。ヴァンハルとピフルは初期古典派のスタイルで作品を書き、マルティヌーとライストナー=マイヤー は古典スタイルを土台としつつ自らの時代の感性を付加した作品を書きました。そのため統一感のあるプログラムとなっています。
結成40年をこえるドイツ弦楽三重奏団は多くの新作初演とCD録音をおこない、「ドイツ・レコード批評家賞」をはじめいくつもの賞を受賞している世界有数の 室内楽アンサンブルです。

Cherche-Midi Records
RCMP-00001(1CD)
税込定価
ルクー:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ
ドビュッシー:2つのアラベスク
 喜びの島
フォーレ:夢のあとに
イザイ:子どもの夢
寺本みなみ(P)
寺本みずほ(Vn)

録音:2021年5月21日, 2022年1月9日, 2月18日、 碧南市芸術文化ホール, エメラルド ホール
ピアニスト寺本みなみ、ヴァイオリニスト寺本みずほ、姉妹デュオによる ファーストアルバム。二人の所縁の地でもあるパリが繁栄した19世紀 後半から20世紀初頭「ベル・エポック」をテーマに、ベルギーの夭逝の 作曲家・ルクーの「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」、ドビュッシーのピ アノソロ曲「2つのアラベスク」「喜びの島」、フォーレの名曲「夢のあと に」、イザイの「子どもの夢」を収録。力強くも繊細な演奏スタイルに定 評のある二人の、姉妹ならではの阿吽の呼吸で紡ぐ音の世界が豊か に奥深く描き込まれた一枚となっています。

Dynamic-CD
CDS-7965(1CD)
NX-B03
ハーモニカと弦楽四重奏のための五重奏曲集
ゴードン・ジェイコブ(1895-1984):ハーモニカと弦楽四重奏のためのディヴェルティメント
ジェイムズ・ムーディ(1907-1995):ハーモニカと弦楽四重奏のための五重奏曲
トニー・キンゼイ(1927-):ハーモニカと弦楽四重奏のための五重奏曲
ジャンルーカ・リッテラ(ハーモニカ)
エネルジエ・ノーヴェQ【ハンス・リヴィアベッラ(Vn1)、バルバラ・チャンナメア=モルテ・リッツィ(Vn2)、イヴァン・ヴクチェヴィチ(Va)、フェリックス・フォーゲルザンク(Vc)】

録音:2017年9月2-4日
3人の現代英国作曲家によるハーモニカと弦楽四重奏のための作品集。美しく穏やかな旋律を持ち味とするゴー ドン・ジェイコブのディヴェルティメント、もともとハーモニカを愛し、数多くの作品を書いたジェイムズ・ムーディの技巧的 で派手な部分と内省的な部分を併せ持つ古典的な様式による五重奏曲、そして後期ロマン派の様式のもと、 ガーシュウィンとピアソラからの影響も感じさせる印象的な旋律を持つ、ジャズ・ドラマーとしても知られるトニー・ギン ゼイの五重奏曲が収録されています。見事な演奏を披露するジャンルーカ・リッテラは、クロマティック・ハーモニカで、 クラシックからジャズまで幅広いレパートリーを演奏する世界でも数少ない名手の一人です。

DIVINE ART
DDA-25232(1CD)
NX-B07
プロコフィエフ:バレエ組曲 - クラリネットとピアノのためのアレンジ
バレエ組曲『シンデレラ』 Op. 87
  I. The Dancing Lesson*
  II. Winter Fairy*
  III. Passepied*
  IV. Adagio*
 V. Oriental Dance**
 VI. Kubishka Variation**
 VII. Summer Fairy**
 VIII. Grasshoppers**
 IX. Spring Fairy**
 X. Dance of the Cavaliers**
 XI Grand Waltz**
バレエ組曲『ロメオとジュリエット』 Op. 64
 I. Juliet’s Entrance *
 II. Masks*
 III. Dance of the Knights *
 IV. Mercutio*
 V. Dance of the Girls with Lilies**
 VI. Gavotte**
 VII. Street Scene**
 VIII. Letter Scene**
 IX. Death of Tybalt**

*…B.プロルヴィチ編曲
**…I.スコット/M.マクミラン編曲
イアン・スコット(Cl)
ジョナサン・ヒギンズ(P)

録音:2021年11月7、8日
全てこの編曲による世界初録音
セルゲイ・プロコフィエフの全作品の中でも、広く愛されている『ロミオとジュリエット』と『シンデレラ』の2作のバレエ 曲。1950年代、ボリショイ劇場のクラリネット奏者ブロニスラフ・ブロルヴィチは2作から各4曲をクラリネットとピアノ のためにアレンジしました。これらのアレンジはこれまでに録音されたことがありません。今回のアルバムではロイヤル・ バレエ・シンフォニアの首席クラリネット奏者を務めるイアン・スコットとプロデューサー、マルコム・マクミランがオリジナル のオーケストラ版から新たに12曲をアレンジ、先の8曲を併せてこれまでにない見事な組曲を作り上げました。 原曲でクラリネットがフィーチャーされている曲が選ばれていることもあり、クラリネットのサウンドを活かしつつ、全く新し い角度からプロコフィエフ作品を楽しめる1枚に仕上がっています。

ANALEKTA
AN-29003(1CD)
シューマン:ヴァイオリン・ソナタ全集
ヴァイオリン・ソナタ 第1番イ短調 Op. 105
ヴァイオリン・ソナタ 第2番ニ短調 Op. 121
ヴァイオリン・ソナタ 第3番イ短調 WoO 27
アンドリュー・ワン(Vn/1744年製ミケランジェロ・ベルゴンツィ)
シャルル・リシャール=アムラン(P)

録音:2022年4月 サル・フランソワ・ベルニエ、ドメーヌ・フォルジェ、シャルルボワ、サンティレネ
2015年の第17回ショパン国際コンクールで第2位に選ばれ、今や世界中で活躍するシャルル・リシャール=アムランと、2008年からモントリ オールSOのコンサートマスターを務めるアンドリュー・ワン。彼らが2018年から2年をかけて完成させたベートーヴェンのヴァイオリン・ソナ タ全集は、カナダを中心にたいへん高く評価されており、ジュノー賞の小アンサンブル部門(2022)やフェリクス賞などを受賞しています。そんな 彼らが次に手掛けたのはシューマン。1851年に続けざまに書き上げた2つのソナタと、2年後に発表したディートリヒとブラームスとの共作 「F.A.E.ソナタ」のために自身が作曲した2つの楽章に、さらに2つの楽章を新たに書いて4楽章のソナタとして仕上げた第3番を収録。いずれ もベートーヴェンの後期ヴァイオリン・ソナタのようにヴァイオリンとピアノを対等に扱いつつ、2つの楽器に求められた高い表現力をバランスよく駆 使することで、ロマン派音楽の高みを実現する傑作です。ワンとリシャール=アムランは鋭いフレージングと繊細なタッチ、そしてダイナミックな表 情で、親密な中にも作品の美しさと厳しさを聴く者に伝える素晴らしい演奏を聴かせています。

FUGA LIBERA
FUG-802(1CD)
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op. 8
エネスコ:ピアノ三重奏曲 第1番ト短調
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲 第1番 「クロイツェル・ソナタ」
ジェレミー・ガルバーグ(Vc)
トリオ・コンソナンス【小島 燎(Vn)、ジェレミー・ガルバーグ(Vc)、岡田浩次郎(P)】
岡田修一、アレクサンドル・パスカル(Vn)
ヴィオライン・デペルー(Va)

録音:2022年2月24-28日 エリザベート王妃音楽院礼拝堂
しまなみ音楽祭などで来日もしているフランスのチェリスト、ジェレミー・ガルバーグを中心とした、フランスで 活躍する若きメンバーによる東ヨーロッパの室内楽作品集。ガルバーグを始めメンバーの切れ味の良いフ レーズ感と親密なアンサンブルが同居する、聴き応えのあるアルバムです。

CEDILLE
CDR-90000215(3CD)
NX-C10
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 第3集
弦楽四重奏曲第12番変ホ長調 Op. 127
弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 Op. 130
大フーガ 変ロ長調 Op. 133
弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 Op. 131
弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op. 132
弦楽四重奏曲第16番ヘ長調 Op. 135
ドーヴァーQ

録音:2021年1月16-19日、5月14-16日、7月21-24日
2013年、カナダで開催された“バンフ国際弦楽四重奏コンクール”で優勝を飾り、一躍世界的な注目を浴びたアメリカのドーヴァー四重奏団。グラミー賞ノミ ネート経験もあるこのアンサンブルのメンバーは、カーティス音楽院とライス大学シェパード音楽学校の卒業生で構成されており、アンサンブル名はサミュエル・ バーバーの作品「ドーヴァー・ビーチ」から採られています。 第1集、第2集と絶賛されたベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を締めくくる第3集は、ベートーヴェンの晩年のほぼ2年間で作曲された作品で構成されて おり、柔和な表情を見せる第14番から最後の完成作品である第16番まで、作曲家が行きついた"至高の芸術"とされる5作が披露されます。 ドーヴァー四重奏団はこれまでにもコンサートでベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏を行っており、中でも1955年から続くベートヴェン・シリーズで有名 なバッファロー大学での室内楽シリーズでは、ブダペスト、グァルネリ、クリーヴランドといった名門SQに続く起用となったことで話題になるなど、ベー トーヴェン演奏で特に高く評価されています。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ

Solo Musica
SM-417(1CD)
NX-B03
ラストレッリ・チェロ・クァルテット
1. ミーシャ・デグチャレフ:Melody
2. キリル・ティモフェーエフ:City Rain
3. キーラ・クラフツォフ:The Walk
4. デグチャレフ:Blue Waltz
5-7. ティモフェーエフ:Impressions
8. デグチャレフ:Vocalise
9-16. ティモフェーエフ:Music For Children
17. クラフツォフ:Farewell to the Aliens
18. セルジオ・ドラブキン/キーラ・クラフツォフ/アナスタシア・クラフツォフ: Moonlight
19. デグチャレフ:Lullaby
20. ティモフェーエフ:Snow Lambada
21. ティモフェーエフ:The Old Boy
22. デグチャレフ:Rusty Sound
ラストレッリ・チェロ・クァルテット

録音:2022年4月シュトゥットガルト(ドイツ)
2002年に創設、以来独創的なレパートリーを演奏してきたラストレッリ・チェロ・クァルテット。アンサンブル名はイタ リアで生まれロシアで活躍した建築家バルトロメオ・ラストレッリ(1700-1771)から採られており、ロシアでバロック 後期の建築様式を確立させた大家に触発されたというユニークな活動を行っています。 当初は創設メンバーの一人であるセルジオ・ドラブキンによる室内楽曲からオーケストラ曲、チェロ作品のスタンダー ドをはじめ、ポピュラー音楽、ジャズ、クレズマー、タンゴのアレンジを組み合わせたアレンジ作品を演奏していました が、今作の結成20周年のアルバムでは、奏者たちそれぞれのオリジナル作品が披露されています。聴衆とのコミュ ニケーションとして音楽を用いるという彼らのスタンスによる演奏をお楽しみください。 ペア・ノアゴーとヨーン・ストルゴーズ
Solo Musica
SM-410(1CD)
NX-B03
1919年に作曲されたヴィオラ・ソナタ集
ヨーゼフ・リエラント(1870-1965):ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op. 73…世界初録音
ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ Op. 11No. 4
レベッカ・クラーク:ヴィオラ・ソナタ
マリオン・ルルー(Va)
ベルトラン・ジロー(P)

録音:2022年4月28-30日
第一次世界大戦終結の翌年である1919年、まだ世界が混乱していた時期に書かれたリエラント、ヒンデミット、 クラークの3曲のヴィオラ・ソナタを集めた1枚。収録されている作品の中でも、とりわけロマンティックな雰囲気を持 つベルギーの作曲家リエラントのソナタは世界初録音であり、ルルーは以前からこの作品に魅了されていたといいま す。他には短いながらも印象的で技巧的なヒンデミットのソナタ、英国の女性作曲家として名を馳せ、ヴィオラのた めの作品を数多く遺したクラークの代表作の一つであるヴィオラ・ソナタを聴くことができます。 演奏するマリオン・ルルーはフランス生まれのヴィオラ奏者。タベア・ツィンマーマンに師事し、現在はソロと室内楽の 両面で活躍しながら、ベルリン芸術大学で教鞭を執っています。また共演のピアニスト、ベルトラン・ジローは世界 中で活躍するヴェテラン奏者で、今作ではフランスの知られざるピアノ製造メーカー「ステファン・ポレロ(ポレーヨ)」 社のモデル「Opus 102」を使用。アルド・チッコリーニも絶賛した楽器を大胆に弾きこなしています。
Solo Musica
SM-388(1CD)
NX-B03
クリスマス用の金銀飾り
マルティン・ルター(1483-1546):Christmess- Im Himmel droben geht's hoch her
伝承曲:Es wird scho glei dumpa
(A. Hermenau による声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
チャイコフスキー:くるみ割り人形 - 小序曲(F. Gerstbreinによるブラス・アンサンブルとパーカッション編)
トマス・ピゴール(1956-):Das schonste Geschenk(A. Hermenau による声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
バッハ:目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ BWV 140- コラール(U. Haiderによる声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
レッド・ウェスト:If Every Day Was Like Christmas(M. Ambrosiusによる声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
チャイコフスキー:くるみ割り人形 OP. 71a - 性格的な踊り(F. Gerstbreinによるブラス・アンサンブルとパーカッション編)
エッケハルト・ブッシュ/ヤコブ・フリーデリクス/リヒャルト・パッピク: Weihnachten
(M. Sakasによる声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
伝承曲:Still o Himmel
(M. Mairerによるブラス・アンサンブルとパーカッション編)
オリヴァー・ギース:Ein neues Weihnachtslied(A. Veitによる声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
フンパーディンク
歌劇「ヘンゼルとグレーテル」より
(E.Bartmannによる声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
チャイコフスキー:くるみ割り人形 OP. 71a - 花のワルツ(F. Gerstbreinによるブラス・アンサンブルとパーカッション編)
伝承曲:Andachtsjodler
(U. Haiderによる声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
ジョン・ラター(1945-):The Lord Bless You and Keep You
(E. Bartmannによる声、ブラス・アンサンブルとパーカッション編)
ゴルトムント(アンサンブル)
【メンバー】
アンナ・ファイト(ヴォーカル)
ミュンヘンPOの6人の奏者たち
 フローリアン・クリングラー(Tp)
 ベルンハルト・ペシュル(Tp)
 ウルリッヒ・ハイダー(Hrn)
 クヴィリン・ヴィラート(Tb)
 リッカルド・カルヴァリョーゾ(テューバ)
 ゼバスティアン・フェルシュル(パーカッション)】

録音:2021年6月5-7日
クリスマスにふさわしい華麗な響きを纏った1枚。 演奏は、ミュージカルで活躍する歌手アンナ・ファイトと、ミュンヘンPOの団員6人。アルバ ムには厳粛な賛美歌から、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」からの3曲をはじめ、さまざまなアレンジが施された 名曲が収録されており、タイトル通り、クリスマスの華やかなオーナメントを思わせる極上のきらびやかな音色が楽し めます。

MSR
MS-1821(3CD)
チャールズ・シュリーター/レトロペクティヴ
■CD1-独奏
(1)オットー・ケティング(1935-2012):イントラーダ(1958)
(2)オネゲル:イントラーダ(1947)
(3)ジャン・ユボー(1917-92):トランペット・ソナタ(1944)
(4)ロバート・シュダーバーグ(1936-2013):室内音楽[
「C 管トランペットのためのソナタ」(1987)
(5)ノーマン・ボルター(b.1954):マーシャの贈り物(2005)
(6)エリック・イウェイゼン(b.1954):心からの歌(2007)
(7)トマス・スヴォボダ(b.1939):デュオ・コンチェルト(1997)
■CD2-室内楽
(1)イヴ・シャルドン(1902-2000):トランペットとチェロのためのソナタ(1958)
(2)ロバート・シュダーバーグ:室内音楽Z「セレモニーズ」(1984)
(3)ヒンデミット(1893-1963):トランペット・ソナタ(1939)
(4)ストラヴィンスキー:新しい劇場のためのファンファーレ(1964)
(5)プーランク:ホルン、トランペットとトロンボーンのためのソナタ(1922/1945)
(6)プーランク:アヴェ・ヴェルム・コルプス(1952)〜3本のトランペットのための
(7)ブリテン:聖エドムンズバリーのためにファンファーレ(1959)〜3本のトランペットのための
(8)サン=サーンス:七重奏曲〜トランペット、ピアノと弦楽五重奏のための(1879-80)
■CD3-管弦楽とウィンド・アンサンブル
(1)フンメル:トランペット協奏曲ホ長調
(2)アラン・ホヴァネス:聖グレゴリーの祈り(1946)
(3)ルース・ロモン(b.1930):オデッセイ(1997)
(4)ノーマン・ボルター:オン・ザ・カスプ(1999)
(5)ジェームズ・スティーヴンソン(b.1969):デュオ・ファンタスティーク(2007)
(6)アルベルト・ティベリオ(b.1935):ステートメンツ(2010)
チャールズ・シュリーター(Tp)

■CD1
(2)-(6)デボラ・デウォルフ・エメリー(P)
(7)ポール・ジェンキンス(Org)
■CD2
(1)ジョエル・メールシェル(Vc)
(2)(3)(8)デボラ・デウォルフ・エメリー(P)
(4)(6)(7)ジェイムズ・ティンズリー(Trp)
(5)ジェイムズ・サマーヴィル(Hrn)
(5)ロナルド・バロン(Trb)
(6)(7)ウィリアム・スペラデイ(Trp)
(8)ホーソーンSQ
(8)ローレンス・ウルフ(CB)
■CD3
(1)秋山和慶(指)九州SO
(2)(3)(6)ロナルド・フェルドマン(指)バークシャー室内O
(4)ノーマン・ボルター(指)フリークエンシー・バンド
(5)エリック・バーリン(Trp)
(5)ジェイムズ・パトリック・ミラー(指)UMassウィンド・アンサンブル

録音:2001-2010年
トランペット奏者チャールズ・シュリーターがこれまで録音したソロから室内楽、協奏曲までのレパートリーを集大成したア ルバム。シュリーターは2006年まで25年にわたりボストン響の首席トランペット奏者を務め、それ以前もクリーヴランド管、ミ ネソタ管などで首席を歴任したベテラン。優れた教師としても知られ、多くの弟子を育て、タングルウッド音楽祭や日本のくら しき作陽音大でも教えた経験がある。 このアルバムはヒンデミット、プーランクのソナタやストラヴィンスキーの小品など、トランペット世界では知られているが、一般 には馴染みのない作品が多数収録されており、貴重。トランペット・レスナーにとっては模範となる音源にもなるので必携。オ ーケストラとの協奏的作品ではフンメルの有名な作品からホヴァネスの珍しい作品まで揃っていてトランペット好きな人には 楽しめる内容。フンメルの協奏曲の伴奏はなんと秋山和慶率いる九州SO!

KAIROS
0015120KAI(1CD)
イヴァン・フェデーレ(b.1953):ヴァイオリンのための作品集
Viaggiatori della notte(無伴奏ヴァイオリンのための)(1983)/フランス組曲 II(無伴奏ヴァイオリンのための)(2009)/Thrilling Wings(無伴奏ヴァイオリンのための)(2014)/Elettra(5弦エレクトリック・ヴァイオリンとエレクトロニクスのための)(2013)/フランス組曲 VI b(5弦エレクトリック・ヴァイオリンとエレクトロニクスのための)(2014)
フランチェスコ・ドラツィオ(Vn、5弦エレクトリック・ヴァイオリン)、
フランチェスコ・アブレシア(ライヴ・エレクトロニクス)

録音:2021年8月(イタリア)
ブーレーズやベリオ、ドナトーニとの出会いが自身の創作の発展に決定的な影響を与えたというイタリアの現代音楽作曲家、イヴァン・フェデーレ(1953-)による、ヴァイオリンまたはエレクトリック・ヴァイオリンのための作品集。持ち前の好奇心と音色に対する敏感さが生み出す独創的なスタイルは弦楽器との関係においても明らかで、彼は音の色や粒子にまで興味を示しています。ヴァイオリンを弾くフランチェスコ・ドラツィオは、長年フェデーレと仕事をしており、フェデーレのヴァイオリンとオーケストラのための全作品を録音している理想的な解釈者です。
KAIROS
0015102KAI(1CD)
サムエル・セディージョ(b.1981)::Estudios
現象研究 I(Estudio de fenomeno)(弦楽四重奏のための)(2010-12)/現象研究 II(サクソフォン四重奏のための)(2012)/対位法研究 I(Estudio de contrapunto)(2人のヴァイオリン奏者ための)(2015-16)/対位法研究 II(2人のギター奏者ための)(2019-20)/現象研究 III(P四重奏のための)(2016-20)
UNTREFSQ、
ルミナ・アンサンブル、
アンサンブル・リミナール

録音:2021年〜2022年
ラテンアメリカで最も先鋭的な作曲家の一人、メキシコ出身のサムエル・セディージョ(1981-)による、様々な編成のアンサンブルのための作品集。セディージョは楽器から一切の基準を取り除き、創造性と驚異に満ちた魅力的な音世界を作り出しています。それぞれの作品には解釈する楽しみがあり、聴き手は没入感のあるサウンドを体験することができるでしょう。

Avie
AV-2561(2CD)
20for 2020
【Disc1】
1. ヴィエト・クオン(b.1990):チェロ八重奏のためのルーム・トゥ・ムーヴ(インバル・セゲフによる多重録音)
2. フェルナンド・オテロ(b.1972):チェロと弦楽オーケストラのための協奏曲
3. ジェイムズ・リー3世(b.1975):チェロとピアノのためのEKAH
4. ティモ・アンドレス(b.1985):チェロとピアノのためのAGITA
5. ソフィア・ベース(b.1996):チェロ、タブラとタンプーラのためのTAAL-NAAD NAMAN
6. ブルース・ウォロソフ(b.1955):チェロ・クワイアのためのラクリメ
7. アヴネル・ドルマン(b.1975):チェロとアコーディオンのためのELEGY FOR THE VICTIMS OF INDIFFERENCE
8. ヴィジェイ・アイヤー(b.1971):チェロとピアノのためのウィンドウ
9. クリストファー・セローン(b.1984):チェロとピアノのためのTHE PLEASURE AT BEING THE CAUSE
アンヘリカ・ネグロン(b.1981):チェロ、バンドネオンとエレクトロニクスのためのRUTA PANORAMICA
【Disc2】
1. ジョン・ルーサー・アダムズ(b.1953):8本のチェロのためのウィーピング・オヴ・ダヴズ
2. アドルファス・ヘイルストーク(b.1941):チェロとマリンバのためのHORA
3. グロリア・コーツ(b.1938):チェロ独奏のための子守歌
4. アガタ・ズベル(b.1978):ヴォイス、チェロとエレクトロニクスのためのユニゾーノV
5. クリストファー・タイラー・ニッケル(b.1978):チェロ八重奏と木管楽器のためのフラクチャーズ・オヴ・ソリチュード
モリー・ジョイス(b.1992):チェロとエレクトロニクスのためのイット・ハズ・ノット・テイクン・ロング
7. カミーユ・エル・バシャ(b.1989):ピアノ三重奏のためのダンス・ビトウィーン・ザ・ワールズ
8. オスカー・ベティソン(b.1975):チェロ、ピアノとエレクトリック・ギターのためのLA HIJA DEL NEON
9. インマヌエル・ウィルキンス(b.1998):独奏チェロのためのEXHALE
10. スチュワート・グッドイヤー(b.1978):チェロとピアノのためのTHE KAPOK
インバル・セゲフ(b.1973):チェロ四重奏のためのBEHOLD
インバル・セゲフ(Vc)
ブルックリン・ライダー〔ジョニー・ガンデルスマン(Vn)、コリン・ヤコブセン(Vn)、二コラス・コーズ(Va)、マイケル・ニコラス(Vc)、ゼイヴィア・フォーリー(Cb)/Disc1 tr.2〕、アンナ・ポロンスキ(P/Disc1 tr.3)、ティモ・アンドレス(P/Disc1 tr.4, 9)、マリ・タナカ(タンプーラ/Disc1 tr.5)、ヴィヴェク・パンディア(タブラ/Disc1 tr.5)、ジュリアン・ラブロ(アコーディオン/Disc1 tr.7、バンドネオン/Disc1tr.10)、ヴィジェイ・アイヤー(P/Disc1 tr.8)、イアン・ローゼンバウム(マリンバ)、シャーロット・マンディ(ヴォイス/Disc2 tr.4)、クリストファー・タイラー・ニッケル(オーボエ・ダモーレ、コールアングレ、バス・オーボエ/Disc2 tr.5)、ジェニファー・フラウチ(Vn/Disc2 tr.7)、カミーユ・エル・バシャ(P/Disc2 tr.7)、コンラッド・タオ(P/Disc2 tr.8)、オレン・フェイダー(エレクトリック・ギター/Disc2 tr.8)、スチュワート・グッドイヤー(P/Disc2 tr.10)、カレブ・ファン・デル・スヴァーフ(Vc/Disc2 tr.11)、カレン・ウズニアン(Vc/Disc2 tr.11)、ブルック・スペルツ(Vc/Disc2 tr.11)

録音:2020年ー2022年
インバル・セゲフは、イスラエル出身、ジュリアード音楽院やイェール大学音楽院で学び、17歳でズービン・メータ指揮の下イスラエル・フィルとベルリン・フィルにデビュー。パブロ・カザルス、パウロ、ワシントンの各国際コンクールで入賞し、現在はアメリカを中心に独創的な活動を続けている女流チェリストです。
Avie Records第3弾は、20人の作曲家たちによる委嘱作品集。元々はデジタル配信としてリリースされていましたが、2枚組のアルバムに集約されています。2020年に起こったCOVID‐19によるパンデミックは、多くの人々に社会的不安や悲しみを与えたと同時に、最前線で活動する医療従事者への賞賛と感謝の気持ちで人々が団結するきっかけにも繋がりました。過去2年間の出来事に深く影響を受けたインバル・セゲフは、このアルバムのタイトルでもある、「20 for 2020」という委嘱プロジェクトを立ち上げ、現代の優れた20人の作曲家をフィーチャー。作品の多くは、パンデミックやBLM運動、孤立、死といった暗いムードが反映されていますが、収束に向かう明るい兆しを示した作品など、21世紀における輝かしいチェロの作品の祭典を示した好企画です。

DUX
DUX-1780(1CD)
音楽の風景〜ギター四重奏によるクラシック名曲集
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番より第1楽章
ボッケリーニ:ギター四重奏曲第4番より第3楽章&第4楽章(序奏とファンダンゴ)
ドビュッシー:夢想
グリーグ:ペール・ギュント組曲第1番より「アニトラの踊り」、ペール・ギュント組曲第2番より「ソルヴェイグの歌」
ムソルグスキー:交響詩「禿山の一夜」
パウロ・ベリナテイ(1950-):ビー玉遊びのバイヨン
ブローウェル(1939-):雨の降るキューバの風景
クラクフ・ギター四重奏団

録音:2020年(ポーランド、クラクフ)
非常に興味深い編曲と完璧なアンサンブルで、世界中の風景を巡る音楽の旅へ!
北から南まで、さまざまな国の作曲家によるクラシックの名曲を巧みなアレンジと予想外のサウンドで聴かせます。ベリナテイとブローウェルの作品はオリジナル、ムソルグスキーはブレンダン・レイクの編曲、残りの作品はジェレミー・スパークスの編曲に基づいています。インパクト大の交響詩「禿山の一夜」は必聴。

Etcetra
KTC-1734(1CD)
オランダの弦楽四重奏曲集
ヘンドリク・アンドリーセン(1892-1981):古典四重奏曲、
 イル・ペンシエーロ、
 弦楽四重奏のための 「L'Indifferent」
ヘルマン・ストラーテヒール(1912-1988):弦楽四重奏曲第3番
ヤン・ムル(1911-1971):弦楽四重奏曲
ルイ・アンドリーセン(1939-2021):...miserere...
マタンギSQ
20世紀のオランダ音楽に影響を与えたヘンドリク・アンドリーセンとその弟子たちによる弦楽四重奏曲集。ヘンドリク・アンドリーセンは作曲家オルガン奏者として活躍し、このアルバムに収められているヤン・ムルやヘルマン・ストラーテヒールの師でもありました。ユトレヒト音楽院やハーグの王立音楽院の院長を務めており教育者としても優秀であったことが分かります。

Onyx
ONYX-4226(1CD)
ブラームス・アナログ
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番ホ短調 Op.38
チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.99
4つの厳粛な歌(Vcとピアノ版)
レオナルト・エルシェンブロイヒ(Vc)、
アレクセイ・グリニュク(P)
レオナルト・エルシェンブロイヒは1985年ドイツのフランクフルト生まれ、メニューイン・スクールとケルン音楽アカデミーで学び、BBCラジオ3のニュー・ジェネレーション・アーティスト、ドイツ公共ラジオ放送局とブレーメン・フィルハーモニック協会のアーティスト・イン・レジデンスに選ばれてきたエリート・チェリストです。
英グラモフォン誌の「エディターズ・チョイス」&「クリティクス・チョイス」、英BBCミュージック・マガジンの「チェンバー・チョイス」にそれそれ選ばれるなど大成功を収めたベートーヴェン録音(ONYX4196)から約3年半ぶりのリリースとなるブラームス!
ベートーヴェンではアナログ盤(LP)ヴァージョン(ONYXSET4196)も作成していたエルシェンブロイヒは、今作のブラームスでもレコーディングに非常にこだわりを見せています。イギリスの有名なアビー・ロード・スタジオにおいて、テープレ・コーダー、ビンテージ・マイク、長回しなどのアナログ・レコーディングの技術を使って録音され、一切のデジタル処理は行わずにCD化。1950年代後半から1960年代に録音されたサウンドを目標とし、ブラームスのソナタのために特定のサウンドを捉えたいとこだわり抜いた結果、まるでミュージシャンが実際にリスナーと同じ部屋にいるかのような、素晴しく親密で、暖かく、尚且つ鮮明なサウンドが実現しました。非臨床的で表面的に明るい印象のデジタル・サウンドではなく、LPの黄金時代の最高のサウンドが完璧にとらえられたとされる録音にご期待ください。オーディオ・ファンも要注目のブラームス・アルバムです!

Nimbus Alliance
NI-6422(1CDR)
スメタナ&ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲集
スメタナ:弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 Op.96「アメリカ」、2つのワルツ Op.54
ウィハンSQ

録音:2020年5月17日&25日-26日、マルティヌー・ホール(プラハ、チェコ)
1985年にプラハ音楽アカデミーの学生たちによって結成されたウィハンSQは、「プラハの春」国際コンクール第1位を始めとして、数々の国際コンクールで受賞し、国際的な活躍をしています。度々来日公演も行っており2016年には結成30周年記念コンサートも行うなど、日本のファンにも馴染み深いウィハンSQ。聴力を失ったスメタナが自分の人生を振り返りつつ書き上げた「わが生涯より」と、その初演時のヴィオラを務めたドヴォルザークによる名曲「アメリカ」をカップリング。母国であるチェコの作曲家による作品を芳醇な響きで演奏するウィハンSQの名演に注目です。
※当タイトルは、高品質メディア(SONY DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。

CLAVES
50-3059(1CD)
ゴーベール:室内楽曲集
(1)シチリアーナ〜フルートとピアノのための
(2)幻想曲〜フルートとピアノのための
(3)古代のメダル〜フルート、ヴァイオリンとピアノのための
(4)マドリガル〜フルートとピアノのための
(5)2つのスケッチ〜フルートとピアノのための
(6)3つの水彩画〜フルート、チェロとピアノのための
(7)バラード〜フルートとピアノのための
(8)タランテラ〜フルート、オーボエとピアノのための
(9)夜想曲とアレグロ・スケルツァンド〜フルートとピアノのための
(10)ギリシア風ディヴェルティメント〜2本のフルートとハープのための
(11)水の上〜フルートとピアノのための
(12)子守歌〜フルートとピアノのための
ノルウェン・ヴァルジン(Fl)、
マキ・ヴィーダーケアー(P)

アンサンブル・シャン・デュ・ヴォン【エレーヌ・マシェル(Fl)、ソウルナチェワ(Ob)、オリヴィエ・ブラシュ(Vn)、フリュラン・キュオンズ(Vc)、ジュリー・パロック(Hp)】

録音:2021年10月/シュタットハウス・ヴィンタートゥール(スイス)
パリ音楽院でタファネルからフルートを学んだ作曲家ゴーベールの室内楽曲集。作品の大半はフルートのために書かれており、このアルバムにはフルート・ソナタ 以外のフルートを伴う主要室内楽曲が収録されております。ラヴェルの友人でもあったゴーベールの作品は20世紀のフランス人作曲家らしい独特の香りがする魅 惑的なものばかり。5分ほどの小品が大半を占めますが、曲ごとに様相を変えるのもまた魅力。現在ヴィンタートゥール・ムジークコレギウムのソロ・フルート奏者 をつとめるノルウェン・ヴァルジンの豊かな表現で聴くゴーベールの世界、ご堪能ください!

TOCCATA
TOCC-0647
NX-B03
知られざるエネスコ 第2集
ジョルジェ・エネスコ:ヴァイオリン作品集

ルーマニア狂詩曲第1番イ長調 Op. No. 2(1901) (マルセル・スターン編 1957出版)
ルーマニアの印象- 無伴奏ヴァイオリンのために(1925)(S. ルプー編 2008)*
ソナタ・トルソー(1911)
協奏的即興曲 変ト長調(1903)
後悔(1898)(S. ルプーによる補筆完成版 2018)*
組曲第1番ト短調 「古い様式で」 Op. 3-Adagio(1897) (S. アルブ編 1929)*
ワルツ・レント「L’Enjoleuse 誘惑」(1902)*
ルーマニア奇想曲(1925-49)(C. ツァラヌによる補筆完成版 1994-96)*
シェルバン・ルプー(Vn)
イアン・ホブソン(P/指)*
ヴィオレラ・チウクル(P)
シンフォニア・ダ・カメラ

録音:2004年3月15日、2001年2月2日、2022年4月7、8日
*…世界初録音
ルーマニアの作曲家ジョルジェ・エネスコが生前番号を与えた作品はわずか33曲でしたが、実際には膨大な数の スケッチや下書き、草稿などが遺されており、現代の研究者や演奏家、作曲家たちがこれらを次々に復元してい ます。このアルバムでは世界初録音を含むオリジナル作品と、ルーマニアの研究者たちによる補筆完成版を名手 シェルバン・ルプーが演奏。実質的なヴァイオリン協奏曲である「ルーマニア奇想曲」など、珍しい作品が目白押し です。

BIS
BISSA-2558(1SACD)
「プロシャ王セット」
モーツァルト:弦楽四重奏曲第21番ニ長調 K.575 (プロシャ王第1番)
弦楽四重奏曲第22番変ロ長調 K.589(プロシャ王第2番)
弦楽四重奏曲第23番ヘ長調 K.590(プロシャ王第3番)
キアロスクーロQ【アリーナ・イブラギモヴァ(Vn/Anselmo Bellosio c.1780) 、パブロ・エルナン=ベネディ(Vn/Andrea Amati 1570)、エミリー・ホーンルンド(ヴィオラ/Willems,c.1700)、クレール・チリヨン(Vc/Carlo Tononi 1720)】

録音:2020年11月23-27日/ザ・ブリテン・スタジオ、スネイプ・モルティングス(イギリス)
現代屈指のヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ。ソリストとしてだけでなく、自身が率いるキアロスクーロ四重奏団も現代最 高のSQとして非常に高く評価されています。
期待の当アルバムは「プロシャ王セット」の名で知られるモーツァルトの弦楽四重奏曲第21〜23番の3篇です!この3篇はプロイセン(プロシャ)王フリー ドリヒ・ヴィルヘルム2世からの依頼により作曲したとされ、メロディアスな第21番、チェロを弾いた王のためにチェロの旋律の美しさが際立つ第22番、そ して物理学者でモーツァルト研究者でもあったアインシュタインが「モーツァルトのハイドンへの告別」と評した、弦楽四重奏曲最後の作品第23番と、それぞれ の個性が際立つ最高傑作です。
一切隙のないキアロスクーロ四重奏団の演奏はこのモーツァルトでも本領発揮。シャープにして実に温かみのある演奏は彼らでしか表現することのできない唯 一無二の世界が広がります。当曲集の新たな名盤登場と申せましょう。 (Ki)
BIS
BISSA-2535(1SACD)
モーツァルト、シューマン、ブルッフ、ストラヴィンスキー:クラリネット三重奏曲集
モーツァルト:三重奏曲 変ホ長調「ケーゲルシュタット」K.498
シューマン:おとぎ話 Op.132
ブルッフ:8つの小品 Op.83
ストラヴィンスキー:組曲「兵士の物語」(作曲家編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、ピアノ三重奏版)
ウィグモア・ソロイスツ【マイケル・コリンズ(Cl)、イザベル・ファン・クーレン(ヴィオラ、ヴァイオリン)、マイケル・マクヘイル(P)】

録音:2020年8月24-26日/ウィグモア・ホール(ロンドン、イギリス)
2020年に結成された「ウィグモア・ソロイスツ」はイザベル・ファン・クーレンとマイケル・コリンズが中心となりウィグモア・ホールのディ レクターであるジョン・ギルホリーとのコラボレーションによって生まれた可変室内アンサンブル。シューベルトの八重奏曲(BIS SA-2597)のデビュー盤に次ぐ 第2弾はコリンズ、ファン・クーレン、マイケル・マクヘイル演奏によるクラリネット三重奏曲の主要作品集です!
モーツァルトの「ケーゲルシュタット三重奏曲」は、ボウリングの原型ケーゲルンをしているときに作曲されたと言われる作品。クラリネットはもちろんのことヴィ オラ、ピアノにも魅力的な旋律があらわれる名作です。
気さくで遊び心にあふれた雰囲気をもつシューマンの「おとぎ話」。気ままで快活な作品ながらシューマン晩年の1854年の作品です。
ブルッフ晩年の郷愁に溢れた「8つの小品」。ヴァイオリン協奏曲第1番があまりにも有名なブルッフですが、この上なく美しい旋律は「8つの小品」にも随所に あらわれます。
ストラヴィンスキーの「兵士の物語」は第一次世界大戦で多くのアーティストたちが困窮していた中、少人数で演奏可能、かつ巡業しやすいことを念頭に置いて 書かれた作品。しかし当時流行したスペイン風邪に、ストラヴィンスキー自身や関係者たちが次々と倒れ、巡業の計画は実現しなかったという、現代のコロナ禍とも 奇しくも重なって見える背景をもちます。当録音では作曲家編曲によるクラリネット、ヴァイオリン、ピアノ三重奏版で演奏。タンゴやジャズなどさまざまな要素を取 り入れた、ストラヴィンスキーの個性あふれる作品です。現代最高峰の名手による新たな名盤登場です! (Ki)

Initiale
INL-14(1CD)
ハイブリッド史
マーク・アンドレ:アン=フィニT〜プリペアード・ハープ、タムタムと大太鼓
ジョルジュ・アペルギス:フィデリテ(1982)〜ハープと声
ジャン=クロード・リセ:ルライ(1992)〜レバーハープとエレクトロニクス
アウレリオ・エドレル=コペス:スゥル(2009)〜ハープと声
ジャヌイベ・テジェラ:エンヴォル
アリス・ベリュグ(ハープ、打楽器、声)
ジャック・ワルニエ(エレクロニクス)

録音:2020年10月/パリ音楽院
ピアノを、ソルボンヌ大学で音楽学を専攻、ハープはモレッティやラングラメに師事しました。
このアルバムは5人現代作曲家によるハープと他楽器(媒体)のためのハイブリッドを追求する内容となっています。エレクトロニクス以外はすべてベリュグが一 人で演じていて多才ぶりを発揮していますが、ハープそしてベリュグの歴史までをひとことで表現。
作曲家もアペルギスのような重鎮から1970年代生まれのブラジルのふたりの若手エドレル=コペスとテジェラの強烈な色彩までハープの可能性を感じ取れる 内容となっています。 (Ki)

Pentatone
PTC-518700(1CD)
マルティヌー:チェロ・ソナタ集
チェロ・ソナタ第2番H.286(1941)
チェロ・ソナタ第1番H.277(1939)
チェロ・ソナタ第3番H.340(1952)
ヨハネス・モーザー(Vc)、
アンドレイ・コロベイニコフ(P)

録音:2022年3月/ドレンテ・スタジオ、ファルテルモント(オランダ)
多作曲家マルティヌーは交響曲をはじめ、アメリカ時代の産物が多く知られており、ここに収録した3つのチェロ・ソナタもまた同時代の作品です。第1番 (1939年)はチェロ奏者フルニエ、第2番(1941年)はマルティヌーの友人リブカ、第3番(1952年)は指揮者のキンドラーにそれぞれ献呈しており、 第二次世界大戦時の祖国チェコへの憧れなど、苦難の人生を歩みながらも希望と生命力溢れる音楽は、現代社会に生きる私たちの心にも響く作品です。フランス、 アメリカ、そしてチェコと異なる民族音楽を取り入れてきたマルティヌーらしく、各曲それぞれの個性があるのもまた魅力。モーザー、コロベイニコフの豊かな表 現で聴けるのは贅沢な限りです。
2016年録音のプロコフィエフ、ラフマニノフ、スクリャービンの作品をおさめたモーザー、コロベイニコフのアルバム(KKC-5711 / PTC-5186594) は高い評価を得ており、レコード芸術誌「特選盤」にも選出されています! (Ki)

Coviello
COV-92216
ババジャニアン&ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲集
アルノ・ババジャニアン(1921-1983):ピアノ三重奏曲 嬰へ短調
ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調
アレス三重奏団 【カルロッタ・マルクオーリ(Vn)、 マ ティア ス・バ ル ザット(チェロ)、アンドレア・ダマート(P)】

録音:2022年3月31日、4月3日/ヴッパータール、インマヌエル教会
ソ連時代のしがらみのなかで苦難の音楽人生をあゆんだ二人の作曲家のピアノ三重奏曲を収録。これらはレクイエムとして作曲されたという共通点があります。 ショスタコーヴィチは親友のイワン・ソレルチンスキー追悼のために、一方ババジャニアンは自身への鎮魂歌として、この三重奏を書きました。両曲とも暗い響きを 持ちながらも、「死」という避けられない問題を克服する「生命の強さ」を音楽によって見出すという姿勢が感じられます。切々とした歌が息長く展開される緩徐 楽章はことのほか感動的。
「アレス・トリオ」は、デュッセルドルフのシューマン音楽大学で出会った三人によって2019年に結成された三重奏団です。 (Ki)

Hanssler
HC-22011(1CD)
「SCHUBERT THE STRING QUARTETS PROJECT 2」
(1)シューベルト:弦楽四重奏曲第9番 ト短調D.173
(2)シューベルト:弦楽四重奏曲第7番ニ長調 D.94
(3)ステファン・ヨハネス・ハンケ(1984-):「熱きスケッチ」〜シューベルトへのオマージュ(2021)
(4)シューベルト:弦楽四重奏曲第6番ニ長調 D.74
アリンデSQ【【エウジェーニア・オッタヴィアーノ(第 1ヴァイオリン)、グッリエルモ・ダンドーロ・マルケージ(第 2ヴァイオリン)、エリン・カービー(Va)、バルトロメオ・ダンドーロ・マルケージ(Vc)】

録音:(1)(2)(4)2021年11月2-4日ハウス・デス・ルンドフンクス(ベルリン)、(3)2021年12月18日ドイッチュラン
トフンク・カンマームジークザール(ケルン)
シューベルトの歌曲からその名が付けられた2018年結成のクヮルテット、アリンデSQが2028年のシューベルト歿後200周年を目指して録音を進 めている一大企画。当シリーズではシューベルトの作品に挟み委嘱作も録音していきます。
第2弾となる当アルバムには弦楽四重奏曲第6、7、9番とステファン・ヨハネス・ハンケ(SJハンケ)の委嘱作で構成。SJハンケは1984年ドイツ、レーゲンス ブルク生まれ。2020年のシュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭でヒンデミス賞を受賞するなど今注目の作曲家で、オペラやミュージカルなど意欲作を次々と発 表しています。 (Ki)

ミッテンヴァルト
MTWD-99069(1CD)
税込定価
貴志康一:知られざる作品群
ヴァイオリン・ソナタ
ヴァイオリンとピアノの為の小品【竹取物語/南蛮寺/南蛮船/スペイン女/海の詩】
ピアノ小品集【(行進曲T/アンダンテ/行進曲U/ モデラート/タンゴ】
石橋幸子(Vn) 、根岸由起(P)

録音:2021年8月30-31日スイス・チューリヒ・ラジオ放送局ホール
)2021年6月13日ロンドン・セントポールスクール・ワッセンホール
(使用楽器:ストラディヴァリ1710年「キング・ジョージ」)
貴志康一(1909-1937)は28年の生涯にバレエ音楽、オペレッタ、交響曲、ヴァイ オリン協奏曲に加えて多くのヴァイオリン曲と歌曲を作曲した。彼の生前に出版され たのは 6曲のヴァイオリン曲と 7つの歌曲であるが、それ以外に大量の楽譜が残さ れた。本アルバムは90年ぶりに演奏される初期作品と、ソナタを含む未発表の作品 群を核としています。 (中略)特筆すべきは、これらの作品が、貴志康一が所有していたストラディヴァリ 1710年「キング・ジョージ」によって演奏されたことです。ヴァイオリニストとして出発 した貴志は 1929年、ベルリンのエミール・ヘルマン商会で「キング・ジョージ」と出会 い、少なくとも1933年まで手にしていた。現在「キング・ジョージ」を貸与されている石 橋幸子さんによって埋もれていた楽譜にふたたび生命が吹き込まれた。貴志の愛器 と楽譜が90年ぶりに再会したのです。康一ファンとして、このうえない喜びだ。 (毛利眞人 ライナーノートより抜粋)
■使用楽器
ストラディヴァリ「キング・ジョージ」 1710 年生まれの「キング・ジョージ」は、ジョージ3世の所有物であり、本人の名にちなんで名付けられました。シュポーア 門下のベルンハルト・モリク(1802-1869)がドイツへ持ち込んだと言われています。また、ベルリンのヴァイオリン製作者で あるオーガスト・リチャーズ(1836-1893)が楽器のメンテナンスをしていたことで知られています。 ドイツ系アメリカ人の楽器商、エミル・ハーマンは 1929年頃にヴァイオリンを貴志康一に売却し、「キング・ジョージ」は日 本に初めて上陸したストラディヴァリとなります。 1933年に貴志の手を離れたこの楽器は現在、1983 年よりハービスロイティンガー財団に所蔵されています。 楽器は現在、石橋幸子が演奏しています。

FONE
SACD-224(1SACD)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.12-2*
ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調 Op.12-3**
ヴァイオリン・ソナタ第4番イ短調 Op.23***
サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)、ステファニア・ラダエッリ(P)*、マリア・グラツィア・ベロッキオ(P)**、ラウラ・マンツィーニ(P)***

録音:2019年11月10日*、11月23日-24日***、2020年2月10日**、カーサ・デラ・ムジカ 「サーラ・デル・エルメリーノ」(ミラノ)
幼少期から抜きん出た才能を示し、1958年に17歳で挑んだパガニーニ国際コンクールで第1位を獲得して以来常にイタリア・ヴァイオリン界の第一線を走り続けてきた偉大なるヴァイオリニスト、サルヴァトーレ・アッカルド。2019年から2020年にかけて収録されたこのベートーヴェンのソナタ集では、アントニオ・サリエリに献呈された第2番と第3番、そしてベートーヴェンにとって初めての短調ソナタとなった第4番という初期の3作品を収録。FONEレーベルのオーナーでありレコーディング・エンジニアでもあるジュリオ・チェーザレ・リッチはノイマン製のU47、U48チューブマイクロフォンを使用し、音質調整、イコライジング、リバーブ、圧縮・膨張を一切行わず真の音色を持つ自然なサウンドを表現。マスタリングには自らが開発した、通常のCDよりも20%情報量の多い「シニョリッチ(Signoricci)」フォーマットを採用するなど徹底的に音質にこだわり、まるで録音会場の理想的な位置に置かれたアームチェアにリスナーが座って聴いているようなユニークな体験を提供します。
FONE
SACD-217(1SACD)
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ全集
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第1番ヘ長調 Op.8
ヴァイオリン・ソナタ第2番ト長調 Op.13
ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調 Op.45
サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)、
ステファニア・ラダエッリ(P)

録音:2020年2月12日-13日、カーサ・デラ・ムジカ 「サーラ・デル・エルメリーノ」(ミラノ)
2021年に80歳を迎えたイタリア・ヴァイオリン界の巨匠、サルヴァトーレ・アッカルドが2020年2月にミラノで録音したグリーグのヴァイオリン・ソナタ全集。グリーグは生涯で3つのヴァイオリン・ソナタを作曲しましたが、20代の頃に書かれた第1番と第2番、そして40代の頃に書かれた第3番のどれもが北欧的な情緒に満ちた美しい音楽で、グリーグ自身も高く評価していたといわれます。FONEレーベルのオーナーでありレコーディング・エンジニアでもあるジュリオ・チェーザレ・リッチはこの録音セッションでも、アビーロード・スタジオでのビートルズの録音やRCAの“リビング・ステレオ”シリーズの録音にも使用された、1947年と1949年製造のノイマン製U47、U48チューブマイクロフォンを使用。音のニュアンスや倍音の豊かさをすべて刻み込んだ他にはない非常に自然なサウンドを実現し、サーラ・デル・エルメリーノの音響を最大限に引き出しています。
FONE
SACD-236(1SACD)
ピアソラ:レビラード
ピアソラ:ミケランジェロ70/五重奏のためのコンチェルト/デカリシモ/ラ・カモーラ第3番/「トロイロ組曲」より バンドネオン/アディオス・ノニーノ/レビラード/天使の復活/エスクアロ(鮫)/ブエノスアイレスの夏
デュエッタンゴ×5〔フィリッポ・アルリア(P)、チェーザレ・キアッキアレッタ(バンドネオン)、ジョヴァンニ・ゾノ(Vn)、エンリコ・コラーピ(ダブル・ベース)、サルヴァトーレ・ルッソ(エレクトリック・ギター)〕

録音(ライヴ):2021年、ピアッジオ博物館オーディトリアム(イタリア)