湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



Gramola
(オーストリア)


1924年、ウィーンに設立されたレーベル。クラシック音楽のリリースを幅広く手掛けていますが、中でもウィーン古典派の作曲家たち、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの録音に力を入れています。現在は年間、約30タイトルのアルバムをリリース。若いオーストリアの音楽家たちを支援するとともに、退廃音楽の復権にも尽力しています。


※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者

GRAM-10004(1LP)
NX-D07
シューベルト:交響曲第8番「未完成」 D 759
【SIDE A】
第1楽章:11’49”
【SIDE B】
第2楽章:11’32”
クラングコレクティフ・ウィーン
レミ・バロー(指)

録音:2018年3月19-21日Lorely-Saal, Vienna(オーストリア)
45RPM、180g
ザンクトフローリアン修道院教会でブルックナーの交響曲全曲録音を進めているレミ・バローが2018年にウィーンの5つのオーケストラ(ウィーン・フィル、 ウィーン響、ウィー ン放送響、トーンキュンストラー管、フォルクスオーパー管)のメンバーを集めて旗揚げしたアンサンブル、クラングコレクティフ・ウィーン の第1回公演から「未完成」がLPリリースされます。
パリ生まれのレミ・バローは2004年にウィーンに拠点を移し、ウィーン・フィルとウィーン国立歌劇場の第1ヴァイオリンで弾いていたこともあります。長い残響を持つザンクトフローリアンの教会では師のチェリビダッケの晩年を思わせる雄大なテンポの演奏を聴かせますが、ここでは標準的なテンポを採りつつ彼の求めるウィーン古典派・ロマン派の姿を聴かせてくれます。

【ピュア・アナログ・プロダクション・チェーン】
この公演はすでにSACDハイブリッド盤(Gramola99180)としてリリースされていますが、バローの強い意向で当初からアナログリリースを予定し、デジタルと並行してアナログ専用のミックスと録音が行われていました。Gramolaレーベルが「ピュア・アナログ・プロダクション・チェーン」と呼ぶ収録方法は、以下のように録音からプレスまでをすべてアナログ領域で行うものです。
・録音会場のマルチマイクからの音声をSonosax社のアナログ・ミキサーでステレオ2chにミックスダウン
・新たに整備した2台のStuder A80を使用し、1/2インチのテープに録音
・LPは45回転を採用し、1つの楽章に1面を充てて余裕を持ったカッティング
・Gramolaレーベルが最も高く評価するドイツのパラス社で180g重量盤にプレス
・一連の作業にはアナログ時代にスロヴァキアのOpusレーベルで経験を積んでいたエンジニアが参加して監修編集は演奏中の目立つノイズなどをリハーサル・テイクと差し替えるだけの最小限に留めているそうです。
GRAM-20004(DVD)
NX-B08
エルプフィルハーモニー・ライヴ
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
ショパン:練習曲 Op.25-12「大洋」(アンコール)
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
ソー・リャン(P)
佐渡 裕(指)
トーンキュンストラーO

収録 2019年3月16日 ライヴ
日本語解説付き
佐渡裕が率いるトーンキュンストラーOが2019年3月に行ったヨーロッパ・ツアーでのライヴ収録。ハンブルクのエルプフィルハーモニーの素晴らしい音響を 極限まで活かした演奏をお楽しみいただけます。 マーラーの交響曲のみは、すでにBlu-ray映像とCDアルバムで発売されており、その熱い演奏が話題となっていますが、このDVDは前半に演奏されたチャイコフ スキーのピアノ協奏曲第1番も含まれた完全版の映像です。ここで巧みなピアノを披露するのは、韓国出身のピアニスト、ソー・リャン。ハンブルクで開催された 「国際ブラームス・コンクール」で特別賞を獲得した後、ウィーン国立音楽大学で研鑽を積んだ俊英です。佐渡の指揮に導かれ、情熱的なチャイコフスキーを奏 でる彼女の姿をとくとご覧ください。

GRAM-98006
NX-B05
彼方への扉
エドゥアルド・エルトマン(1896-1958):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ Op.12(1920-21)…世界初録音
エドゥムント・フォン・ボルク(1906-1944):無伴奏ヴァイオリンのための前奏曲 Op.11
第2番Andante sostenuto(1935)…世界初録音
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番 BWV1003(1720)
ヒンデミット:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ OP.31 No.2(1924)
ハインツ・シューベルト(1908-1945):無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲(1943)…世界初録音
ルーカス・ブルンネルト(Vn)

録音:2014年12月17,18日
『彼方への扉』と題されたこのアルバムは、1920年から1943年にドイツで作曲された4つの作品が、バッハの無伴奏 ヴァイオリン・ソナタを囲むように配置されており、ヒンデミットを除く3つの作品は世界初録音です。 冒頭のエルトマンのソナタは、謎めいた6つの音符で幕を開ける初期モダニズムのスタイルで書かれた作品。第二次世 界大戦中に亡くなったボルクの神秘的な前奏曲が続きます。バッハのソナタの次に置かれたのはヒンデミットの「外はとて も良い天気だ」の副題を持つヴァイオリン・ソナタ。終楽章にモーツァルトの歌曲「春への憧れ」の旋律による変奏曲を持 ちますが、美しい主題は全く別の音楽に変貌しています。最後のハインツ・シューベルト(1908-1945)の作品は不安 な時期に作曲されたにもかかわらず「幻想曲」というタイトルが与えられた作品。苦しみの中の絶望が表現されていま す。ルーカス・ブルンネルトは1989年、ボンで生まれたヴァイオリニスト。8か月かけて製作されたこのアルバムでは、バッハ と現代の表現主義を繋ぎ、興奮に満ちた音楽をヴァイオリン一挺で紡ぎあげています。
GRAM-98009(2CD)
NX-C05
バッハ:フーガの技法(弦楽合奏版)
コントラプンクトゥス XIVの3ヴァージョンの完成版を含む
クリストフ・シュリューエン(指)
ザルツブルク・チェンバー・ソロイスツ

録音:2019年10月25日 ライヴ
ヨハン・セバスチャン・バッハの未完の大作「フーガの技法」。 3つの主題による4声のフーガである“第14コントラプンクトゥ ス”は、239小節で突然中断することで知られ、一時期は「バッハの健康状態の悪化により書き進めることができなかっ た」と言われていましたが、最近の研究ではその論説には疑問が投げかけられています。この未完成のフーガを完成させ る試みは以前から行われており、このシュリューエン率いるザルツブルク・チェンバー・ソロイスツは、本来の形である未完 成のフーガの他に、3人の作曲家ヘルマン・ピルニー、フランシス・トーヴィ、カレヴィ・アホによる完成版を演奏するという 面白い試みを行い、バロック期から現代までつながるポリフォニーの歴史を紐解いています。弦楽合奏で奏でられる 様々なフーガはまるで厳かな宗教曲のような味わいを有しています。曲間には、シューマンとシーリングによる「BACHの 名によるフーガ」が挿入されており、こちらは良い間奏曲としての役割を担います。
GRAM-98011
NX-B05
ハンマークラヴィーア・ライヴ
ヘンデル:鍵盤楽器のための組曲 第3番ニ短調 HWV428
アンデシュ・エリアソン(1947-2013):Disegno No. 3
デザイン 第3番「Carosello メリーゴーランド」(2005)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第29番変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
ベス・レヴィン(P)

録音:2019年6月29日 ライヴ(ボルティモア音楽祭)
アメリカ出身のピアニスト、ベス・レヴィン(1950-)のリサイタル・アルバム。彼女は3歳でピアノをはじめ、12 歳でフィラデルフィアOと共演するなど頭角を現し、17歳の時にルドルフ・ゼルキンの元で研鑽を 積みピアニストとして活動を始めました。アメリカ国内外で数多くのコンサートを開催するとともに、マールボ ロ音楽祭で活躍。バッハやベートーヴェンやシューマンなどの録音も高く評価されています。このアルバムは 2019年のボルティモア音楽祭のライヴ。彼女はプログラムの冒頭にヘンデルの組曲を置き、次にスウェー デンの作曲家エリアソンの旋律的な「メリーゴーランド」で気分を替え、メインの「ハンマークラヴィーア」へ流 れるというプログラムを披露しています。プログラムを披露しています。2012年に発表した「ベートーヴェン: 最後の3つのソナタ」が評論家から大絶賛され、「次はハンマークラヴィーアを」とのリクエストに応えたという 渾身のライヴ録音です。
GRAM-98016(2CD)
NX-C05
ストラヴィスキーの生涯におけるヴァイオリン
ストラヴィンスキー
【CD1】
イタリア組曲(サミュエル・ドゥシュキンによるヴァイオリンとピアノ版)
協奏的二重奏曲(1931-32)
バレエ音楽『火の鳥』より3つの小品(S.ドゥシュキンによるヴァイオリンとピアノ編)
【CD2】
歌劇「ナイチンゲール」より2つの小品(1909-14/1932)(S.ドゥシュキンによるヴァイオリンとピアノ編)
バレエ音楽『妖精の口づけ』よりディヴェルティメント(1928-34/1934)(S.ドゥシュキンによるヴァイオリンとピアノ編)
『兵士の物語』(抜粋)(1918/19)
ロルフ・シュルテ(Vn)
デヴィッド・レヴァイン(P)
ジェフリー・スワン(P)
ハンス・ダインツァー(Cl)

録音:1976年11月4日、1979年10月29日、1979年10月31日、1979年11月5日
※アルバムの別品番Aldila Records ARCD022
1930年、48歳のストラヴィンスキーが出会ったのは、ポーランド系アメリカ人のヴァイオリン奏者サミュエル・ドゥシュキンでした。ドゥシュキンはストラヴィンスキー にヴァイオリン協奏曲の作曲を依頼するとともに、作品の完成に至るまで密接に協力をすることでストラヴィンスキーの信頼を得ました。その後、ストラヴィンス キーが自作をヴァイオリン用に編曲する際は、必ずと言ってよいほどドゥシュキンが手を貸し、イタリア組曲やディヴェルティメントなどの名作が次々と生まれたの です。 このストラヴィンスキー没後50年を記念する2枚組アルバムには、ドゥシュキンのために書かれた「協奏的二重奏曲」をはじめ、ドゥシュキンの編曲による4つの 作品、そしてストラヴィンスキーがドゥシュキンと出会う前に作曲された『兵士の物語』からの5曲を収録。作曲家のヴァイオリンに対する関心が見えてくる興味 深い選曲となっています。演奏はケルン出身、ニューヨークを拠点に活躍するロルフ・シュルテ。シェーンベルクやエリオット・カーターのヴァイオリン協奏曲の録音 が高く評価されるヴァイオリニストです。
GRAM-98018
NX-B05
ヴィラ=ロボス:エレキギター編曲による作品集
トリストローザ
5つの前奏曲(抜粋)
2. 第1番:ホ短調
3. 第2番:ホ長調
4. 第3番:イ短調
5. 第4番:ホ短調
6. 第5番:ニ長調
ブラジル民謡組曲(抜粋)
7. I. マズルカ・ショーロ
8. II. スコットランド風ショーロ
9. III. ヴァルサ風ショーロ
10. IV. ガヴォット・ショーロ
11. ショーロ第1番
12. ブラジル風バッハ第5番- 第1楽章 アリア:カンティレーナ*
ギュンター・ヘルビッヒ(エレキギター/編)
アルダ・レセンデ(歌)*

録音:2019年1月/2月
ブラジル独自の音楽に、ヨーロッパ伝統のクラシックの技法を融合させた一連の作品で知られるヴィラ=ロボ ス。ニュージーランドを拠点に活躍するドイツ系ブラジル人ギタリスト、ギュンター・ヘルビッヒは、ヴィラ=ロボス のギター曲をエレキギターで演奏するという画期的な挑戦を試みました。クラシックギターとは異なる開放的で 広がりのあるサウンドは、ヴィラ=ロボスが目指したであろう「新しい音」を具現化し、聴き手にも新たな喜びを 与えています。最後に置かれた「ブラジル風バッハ第5番」では、サンバ歌手のアルダ・レゼンデを起用。通常 よりも1オクターヴ低い音で歌う彼女の歌は強い印象を残します。
GRAM-98022
ロシアのアルバム
タネーエフ(1856-1915):前奏曲とフーガ 嬰ト短調 Op. 29(1910)
ニコライ・チェレプニン(1873-1945):6つの前奏曲 Op. 17(1900)…世界初録音 
5つの小品 Op. 18(1901)…世界初録音
 ロシアの古い旋律「プリミティブ」による12の編曲(1910/1926改訂)…世界初録音
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲 Op. 34(1933)
アンドレア・ヴィヴァネート(P)

録音:2021年3月25日(ライヴ)
※アルバムの別品番Aldila Records ARCD022
19世紀から20世紀ロシアで活躍した3人の作曲家によるピアノ作品集。一人目のタネーエフは、優れたピアニストであったにもかかわらず、このアルバムに収 録された「前奏曲とフーガ」をはじめとした何曲かのピアノ曲が残されたのみ。しかし、この憂鬱な雰囲気を持つ前奏曲と精緻な対位法を駆使したフーガはな んとも魅力的です。ニコライ・チェレプニンは、サンクトペテルブルク音楽院にてニコライ・リムスキー=コルサコフに師事。1909年から1914年にセルゲイ・ディア ギレフのロシア・バレエ団に指揮者として随行、フランス印象主義の影響を受けた作曲家です。古典的なフォルムによる小品が多く、どれも軽妙洒脱な味わ いを持っています。ショスタコーヴィチの「24の前奏曲」は1933年の作品。ショパンの前奏曲を参考にしながらも、ロシアのピアノ音楽を継承する作品として 高く評価されています。演奏者のアンドレア・ヴィヴァネートはイタリア、サルデーニャの出身。ムソルグスキーやシマノフスキの演奏で知られるピアニストです。
GRAM-98025
エルキン&ハチャトゥリアン:ピアノ協奏曲集
ウルヴィ・ジェマル・エルキン(1906-1972):ピアノ協奏曲(1942)
ハチャトゥリアン:ピアノ協奏曲 変ニ長調 Op. 38(1936)
ギュルスィン・オナイ(P)
ビルケントSO
ホセ・セレブリエール(指)

録音:2011年1月10-14日
※アルバムの別品番Aldila Records ARCD025
アルメニア民謡の素材を採り入れたハチャトゥリアン、トルコの伝統音楽を採り入れたエルキン。この2人のピアノ 協奏曲は、どちらも魅力的な旋律と華やかな演奏効果を持つ、難度の高い作品です。ハチャトゥリアンの曲は 名手ヴァン・クライバーンが紹介したことで広く知られました。エルキンの作品はトルコ以外ではほとんど知られてお らず、このアルバムが初の商業録音となります。ピアニストのギュルスィン・オナイはトルコを代表する女性ピアニス トの一人。ソリストとして世界的に活躍しており、このアルバムでも見事な技巧と、幅広い音楽表現を聴かせま す。指揮を務めるのはダイナミックな演奏で知られるウルグアイ出身のホセ・セレブリエール。作曲家としての活動 も知られるマルチな音楽家です。

GRAM-98743(10CD)
NX-F09
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
【CD1】
1-4.ピアノ・ソナタ 第1番ヘ短調 Op.2-1
5-8.ピアノ・ソナタ 第2番イ長調 Op.2-2
9-12.ピアノ・ソナタ 第3番ハ長調 Op.2-3
【CD2】
1-3.ピアノ・ソナタ 第5番ハ短調 Op.10-1
4-6.ピアノ・ソナタ 第6番ヘ長調 Op.10-2
7-10.ピアノ・ソナタ 第7番ニ長調 Op.10-3
【CD3】
1-4.ピアノ・ソナタ 第4番変ホ長調 Op.7
5-7.ピアノ・ソナタ 第8番ハ短調「悲愴」Op.13
8-10.ピアノ・ソナタ 第9番ホ長調 Op.14-1
11-13.ピアノ・ソナタ 第10番ト長調 Op.14-2
【CD4】
1-4.ピアノ・ソナタ 第11番変ロ長調 Op.22
5-8.ピアノ・ソナタ 第12番変イ長調 Op.26
9-12.ピアノ・ソナタ 第13番変ホ長調 Op.27-1
13-15.ピアノ・ソナタ 第14番嬰ハ短調「月光」Op.27-2
【CD5】
1-3.ピアノ・ソナタ 第16番ト長調 Op.31-1
4-6.ピアノ・ソナタ 第17番ニ短調 「テンペスト」Op.31-2
7-10.ピアノ・ソナタ 第18番変ホ長調 Op.31-3
【CD6】
1-4.ピアノ・ソナタ 第15番ニ長調「田園」Op.28
5-6.ピアノ・ソナタ 第19番ト短調 Op.49-1
7-8.ピアノ・ソナタ 第20番ト長調 Op.49-2
9-11.ピアノ・ソナタ 第21番ハ長調「ワルトシュタイン」Op.53
12-13.ピアノ・ソナタ 第22番ヘ長調 Op.54
【CD7】
1-3.ピアノ・ソナタ 第23番ヘ短調「熱情」Op.57
4-5.ピアノ・ソナタ 第24番嬰ヘ長調「テレーゼ」Op.78
6-8.ピアノ・ソナタ 第25番ト長調 Op.79
9-11.ピアノ・ソナタ 第26番変ホ長調「告別」Op.81a
【CD8】
1-2.ピアノ・ソナタ 第27番ホ短調 Op.90
3-6.ピアノ・ソナタ 第28番イ長調 Op.101
7-10.ピアノ・ソナタ 第29番変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
【CD9】
1-3.ピアノ・ソナタ 第30番ホ長調
4-7.ピアノ・ソナタ 第31番変イ長調 Op.110
8-9.ピアノ・ソナタ 第32番ハ短調 Op.111
【CD10】…ボーナス・ディスク
1-4.ピアノ・ソナタ 第29番変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
5-8.ピアノ・ソナタ 第29番変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

【CD1】
録音:1969年8月
【CD2】
録音:1969年11月…1-6/1970年4月…7-10
【CD3】
録音:1969年9月…1-7/1969年8.11月…8-13
【CD4】
録音:1969年9月…1-4/1969年10月…5-15
【CD5】
録音:1969年7月
【CD6】
録音:1969年11月…1-8.12-13/1970年2月…9-11
【CD7】
録音:1970年2月…1-3/1969年9月…4-5/1970年4月…6-11
【CD8】
録音:1970年2月…1-2/1969年4月…3-6/1970年1月…7-10
【CD9】
録音:1970年3月
【CD10】
録音:1976年6月26日 Filharmonia Narodowa,Warsowライヴ…1-4(ベーゼンドルファー使用)
1980年7月 スタジオ・バウムガルテン、ウィーン…5-8(1824年コンラート・グ
ラーフ製)
ベートーヴェンを得意とするバドゥラ=スコダは、何度もソナタ全集を録音していますが、こちらは1969年から1970年 にかけてベーゼンドルファー・インペリアルで録音した壮年期を代表する全集。研究者、校訂者でもあるバドゥラ=スコ ダは、よく知られた作品でも、独特の解釈を披露。多くの示唆に富んだ演奏を聴かせます。CD1-9までのエグゼクティ ヴ・プロデューサーを務めたのは、バドゥラ=スコダと並ぶ「ウィーン三羽烏」フリードリヒ・グルダの息子でピアニストのリコ・ グルダであることにも注目。 ボーナス・トラックとして添えられているのは、「ハンマークラヴィーア」ソナタの聴き比べ。ベーゼンドルファーとコンラート・ グラーフ(ピリオド楽器)の音色の違いに耳を傾けてください。
GRAM-98756
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第4番ハ短調 Op.18-4
弦楽四重奏曲 第15番イ短調 Op.132
フーゴー・ヴォルフQ【バン・ジェヒ(Vn1)、レジス・ブリンドルフ(Vn2)、ヴラディーミル・コスヤネンコ(Va)、フローリアン・ベルナー(Vc)】

録音:2000年4月,5月
1993年、オーストリア、韓国、ロシア、スイスの音楽家によって結成された「フーゴー・ヴォルフ四重奏団」。結成後まもな く、数多くの賞を獲得し、時々メンバーを替えながら25年以上のキャリアを誇っています。この2000年に録音されたベー トーヴェンの2曲の弦楽四重奏曲は、オーストリア内外で高い評判を取り、現在のメンバーたちも「我らの四重奏団を代 表する名盤」として大切にしているアルバムです。 ベートーヴェンの初期作品の中でも独創性が際立つ第4番、晩年の作品で、第3楽章の「リディア旋法」が神を讃える感 謝の歌とされる第15番。彼らは2つの作品に尊敬の念を込め、極めて真摯な演奏でベートーヴェンの想いを表現してい ます。
GRAM-98890(1SACD)
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲 第3番ト長調 K216
ヴァイオリン協奏曲 第4番ニ長調 K218
ヴァイオリン協奏曲 第5番イ長調「トルコ風」K219
※カデンツァはパウル・バドゥラ=スコダ作
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
マルティン・ジークハルト(指)
スピリット・オブ・ヨーロッパ
エドゥアルド・トルビアネッリ(フォルテピアノ)

録音:2009年1月22,23日
Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニスト、イルンベルガーが演奏するモーツァルトの3つの協奏曲。ヴァイオリンの美しい響きを存分に生かし、ゆったりめのテンポでたっぷりと音を鳴らすスピリット・オブ・ヨーロッパとの掛け合いを存分に聴かせます。モーツァルト研究家としても知られたバドゥラ=スコダによるカデンツァを使用。
GRAM-98893
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第7番, 第8番, 第32番
ピアノ・ソナタ 第8番ハ短調「悲愴」Op.13
ピアノ・ソナタ 第7番ニ長調 Op.10,No.3
ピアノ・ソナタ 第32番ハ短調 Op.111
岡田 佳子(P)

録音:2011年5月24-26日
ベルギーで活躍する日本のピアニスト、岡田佳子によるベートーヴェンのソナタ集。瑞々しい第7番のソナタや「悲愴」など の初期の作品と、最後のソナタ「第32番」を併せた興味深い1枚。ここでの岡田の演奏は、有名な「悲愴」の第2楽章 において、決して感傷的になることなく重々しい音色で丁寧に音を作り、第32番の第2楽章でも曲調の変化に即した即 興的で遊び心を感じさせることに成功しています。
GRAM-98900
モーツァルト:ピアノ作品集
1-3.2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K448
4.4手のためのアンダンテと5つの変奏 ト長調 K501
5.幻想曲 ハ短調 K396
6.幻想曲 ニ短調 K397
7.2台のピアノのためのラルゲットとアレグロ 変ホ長調 K.deest
(バドゥラ=スコダによる補筆完成版)
8.幻想曲 ハ短調 K475
パウル・バドゥラ=スコダ(フォルテピアノ)…1-4.7.8
イェルク・デムス(フォルテピアノ)…1-7
歴史的楽器(アントン・ヴァルター製)使用

録音:2010年1月24-26日 イルンベルガー財団、ザルツブルク
バドゥラ=スコダとイェルク・デムスの共演によるモーツァルトの「2台ピアノのための作品集」。2007年に録音したシュー ベルト(GRAM-99175)でも素晴らしいデュオを披露していますが、こちらのモーツァルトでもアントン・ヴァルター製の歴 史的楽器を2台揃えての見事な演奏を聴かせます。速めのテンポによるK448のソナタでは、時に気持ちが先走るの か、アンサンブルが先へ先へと行ってしまうのも微笑ましさ満点です。
GRAM-98904
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ 第24番ヘ長調 K376
ヴァイオリン・ソナタ 第32番変ロ長調 K454
ヴァイオリン・ソナタ 第28番変ホ長調 K380
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn…1656年製ヤーコプ・シュタイナー)
パウル・バドゥラ=スコダ(ハンマーフリューゲル…1785年製アントン・ヴァルター)
2004年に、その才能を高く評価されGramolaレーベルと契約したばかりのイルンベルガーは、バドゥラ=スコダだけで なく、同じく“ウィーンの三羽烏”イェルク・デームスともモーツァルトのヴァイオリン・ソナタを録音するなど、大先輩から ウィーンの伝統をじっくり受け継いでいます。このアルバムでは3曲のソナタを演奏。1787年に作曲された大作「第35 番」の古典的な書法の中にひそむ憂愁や、アダージョ楽章で始まる第27番、嵐のように激しい第1楽章を持つ第25 番と、円熟期のモーツァルトの音楽が当時の楽器によって鮮やかによみがえります。
GRAM-98906
21世紀のピアノ三重奏曲集
ゲリット・ヴンダー(1978-):ゼクテンティア・ミラクリ(2010)
ヨハネス・ベラウアー(1979-):ピアノ三重奏曲 第1番(2006/2007改訂)
サッシャ・ペレス(1973-):プロローグとエピローグを伴う7つの前奏曲(2009)
エッグナー・トリオ【ゲオルク・エッグナー(Vn)、フローリアン・エッグナー(Vc)、クリストフ・エッグナー(P)】
このアルバムに収録された3つの作品は、どれもエッグナー・トリオのために作曲されたもの。ベラウアーの作品はジャズの影響を強く受けており、即興的なフレーズが魅力的。ペレスの「プロローグとエピローグを伴う7つの前奏曲」はさまざまな表情を持つ小さな作品の集合体。ヴンダーの曲は、自身の映画音楽をピアノ・トリオ用に編曲、リズミカルで活発なエネルギーを封じ込めたユニークな作品です。
GRAM-98908
ウィーン、わが夢の街
1.J・シュトラウス:喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
2.ジーツィンスキー(1879-1952):ウィーン、わが夢の街
3.レハール(1870-1948):喜歌劇「ロシアの皇太子」-第1幕 誰かが来るでしょう
4.J・シュトラウス:皇帝円舞曲 Op.437
5.シュトルツ(1880-1975):喜歌劇「お気に入り」-第1幕 君はわが心の皇帝
6.スッペ:喜歌劇「ボッカチオ」-第1幕 恋はやさし野辺の花よ
7.J・シュトラウス&ヨーゼフ・シュトラウス:ピッツィカート・ポルカ
8.レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」-第2幕 ヴィリヤの歌
9.レハール:喜歌劇「メリー・ウィドウ」-第3幕 唇は語らずとも
10.J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」
11.ユルマン(1903-1971):あなたとワルツと私(B.フィッシャー編)
中嶋彰子(S)…2.3.5.6.8.9.11.
ヴォルフガンク・ラウバル(Br)…9
ニールス・ムース(指)
モーフィング・ウィーン室内O

録音:2010年6月4-6日Glaserner Saal,Musikverein,Vienna
国際的に活躍するソプラノ、中嶋彰子のソロ4枚目のアルバム。ウィーン・フォルクスオーパーで活躍した彼女が強い思い入れ を持つ、ウィーンの名曲を集めた一枚。同じくフォルクスオーパーで活躍しオペラのエキスパートとして知られるニールス・ムース のタクトのもと、大人のユーモアとあでやかさ香り立つアルバムに仕上がっています。
GRAM-98974
シュトラウス・ファミリー作品集/ウィーンPOによる歴史的録音
J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」 Op.314
 皇帝円舞曲 Op.437
 ワルツ「シトロンの花咲くところ」 Op.364
 ワルツ「千夜一夜物語」 Op.346
 ワルツ「芸術家の生活」 Op.316
 ワルツ「ウィーンのボンボン」 Op.307
 ワルツ「ウィーン気質」 Op. 354
J・シュトラウス&ヨーゼフ・シュトラウス:ピッツィカート・ポルカ*
J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」 Op.314#
ヨハン・シュトラウス1世(1804-1849): ラデツキー行進曲 Op.228#
全て、VPO

ウィリー・ボスコフスキー(指)
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指)*
クレメンス・クラウス(指)#

録音:1958-1961年、1946年*、1954年#
ウィーン・ニューイヤー・コンサートの初回指揮者クレメンス・クラウス、このコンサートを長らく指揮し、世界的な評価を高めたウィーン・フィルのコンサート・マスター、ボスコフスキー、この録音の後、ウィーン楽友協会の音楽監督に就任するカラヤン。この3人が演奏する香り高いウィンナ・ワルツを収録した華やかで優雅な1枚。1940年代から60年代の演奏ですが、録音は聴きやすく、艶のあるしっとりとした音色があますことなく捉えられています。
GRAM-98981
ベートーヴェン:七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ドヴォルザーク:チェコ組曲 Op.39(U=G.シェーファーによる八重奏編)
ヨーロピアン・チェンバー・プレイヤーズ

録音:2013年1月
クラウディオ・アバドが音楽監督を務めたことで知られる「EUユースO」で演奏経験のある奏者たちが一堂 に集結、ベートーヴェンの「七重奏曲」とドヴォルザークの「チェコ組曲」を演奏した1枚。伸びやかで流麗なベー トーヴェン、名クラリネット奏者シェーファーのアレンジで、管弦楽の重厚な響きがコンパクトな八重奏に置き換えら れたドヴォルザークと、各々の奏者たちの巧みな技巧が生きる素晴らしい演奏をお聴きいただけます。とりわけ、あ まり耳にする機会のないドヴォルザークの素朴で美しい旋律が聴きものです。
GRAM-98985
演奏時間46分のベト2!
ベートーヴェン:交響曲第2番
ハルケ・デ・ロース(指)
ウィーンSO

録音:2010年9月
ベートーヴェンが総譜に記した速度表示(メトロノームの数字)については、長い間議論が戦わされており、未だ決着が つくことはありません。オランダの指揮者ハルケ・デ・ロースもベートーヴェンの指定したテンポに疑問を抱く一人。彼は総譜 を徹底的に分析し「メトロノームの指示は間違っている」という結論に達しました。彼が独自に導きだしたテンポで演奏す ると、通常は35分程度で演奏される全曲が、46分という長さになり、1952年録音のフルトヴェングラー盤(52分)に 匹敵する荘厳な作品となって立ち現れます。とりわけスケルツォ楽章での「じっくりと噛み締めるかのような」演奏が聴きどこ ろ。ウィーンSOも粘りの強い演奏を聴かせます。
GRAM-98989
モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第16番/第10番/第11番 他
1-3.ピアノ・ソナタ 第16番ハ長調 K545
4-6.ピアノ・ソナタ 第10番ハ長調 K330
7-9.ピアノ・ソナタ 第11番イ長調「トルコ行進曲付き」K331
10.バター付きパン ハ長調 K Anh.C.27.09(A.284n)
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:2013年2月7.9.13日 モーツァルトハウス、ウィーン
使用楽器: アントン・ヴァルター 1790年頃製
2013年録音、モーツァルト時代のピアノを用いた味わい深い響きが楽しめる1枚。とりわけ、イ長調ソナタ K331「ト ルコ行進曲付き」での、変奏曲形式をとる第1楽章の変幻自在な演奏が見事です。豊かな低音部、煌めく高音部 の音色の違いも聴きどころ。
GRAM-98990
モーツァルト:ピアノ・ソナタと作品集
幻想曲 ハ短調 K475*
ピアノ・ソナタ 第14番ハ短調 K457
幻想曲 ニ短調 K397
アダージョ ロ短調 K540
ピアノ・ソナタ 第18番ニ長調 K576
パウル・バドゥラ=スコダ(フォルテピアノ)
(アントン・ヴァルター 1790年頃製)

録音:2010年1月26日 ザルツブルク、2013年2月7.9.13日 モーツァルトハウス、ウィーン
モーツァルト中期の名作で極めて劇的な曲想で知られる「ピアノ・ソナタハ短調」と組み合わせて演奏されることの多い「幻想曲ハ短調」をメインに、こちらも充実した作風による「ピアノ・ソナタ ニ長調」を併せた聴きごたえのある1枚。緊張感漲る作品を繋ぐのも「幻想曲 ニ短調」と「アダージョ ロ短調」という重めのプログラム。モーツァルト作品の中でも珍しいロ短調という調性によるアダージョは、作曲された意図はわからないものの晩年のモーツァルトの不安な心情が反映されているといわれています。
GRAM-98991
モーツァルト:ピアノ・ソナタと作品集
フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲) K265
ロンド ニ長調 K485
ピアノ・ソナタ 第15番ヘ長調 K533+K494
ロンド イ短調 K511
ピアノ・ソナタ 第11番イ長調 K331-第3楽章「トルコ行進曲」*
パウル・バドゥラ=スコダ(フォルテピアノ)
使用楽器:アントン・ヴァルター 1790年頃製 、ゲオルク・ハスカ 1815年頃製*

録音:2013年2月8.10.12日 モーツァルトハウス、ウィーン、1976年 カジノ、バウムガルテン、ウィーン*
モーツァルトの変奏曲とソナタ、ロンドを収録した1枚。通称「きらきら星」変奏曲、「ロンド ニ長調」での軽やかな響 き、円熟期のソナタヘ長調の次から次へと現れる美しい旋律、父の死を予感させる悲痛な「ロンド イ短調」と、様々 なモーツァルトの表情を楽しむことができます。トラック7の「トルコ行進曲」は1976年収録。一音一音を鮮明に響か せる独特な演奏が興味深いところです。このピアノには仕掛けがあり、中間部では打楽器の音も聞こえてきます。
GRAM-98993(2CD)
X-C05
バッハ:フルート・ソナタ集
フルート・ソナタ ロ短調 BWV1030
フルート・ソナタ ハ長調 BWV1033
フルート・ソナタ ト短調 BWV1020(伝:C.P.E.バッハのH.542.5)
11-13.フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV1031
フルート・ソナタ イ長調 BWV1032
フルート・ソナタ ホ長調 BWV1035
フルート・ソナタ ホ短調 BWV1034
グジェゴシ・チモシュコ(Fl)
リチャード・フラー(Cemb)

録音:2013年7月23-26日
バッハの「フルート・ソナタ」は全7曲あるとされていますが、そのうちの約半数は偽作とされており、中でもBWV1020は息 子カール・フィリップ・エマニュエルの作品であろうと推測されていますが、現在でもその真偽は不明です。しかし、どの曲も 時代の様式を踏まえ、丁寧に作られた名曲であることは間違いありません。ここで演奏しているチモシュコはワルシャワ国 立音楽院でフルートを学び、ポーランド室内Oのソロ・フルート奏者を務めていた名手。彼の妻はピアニストの岡 田佳子で、2人でポーランド音楽界の発展に寄与しています。伴奏者フラーはウィーンを代表するチェンバロ奏者。バッハ やハイドン作品の他、プレイエルやヴァンハル作品の世界初演を行うなど、知られざるレパートリーの発掘にも尽力してい ます。

GRAM-99002
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」 JW VII/8(1923)
弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」 JW VII/13(1928)
アツィエスSQ
【メンバー】
ベンヤミン・ツィーアフォーゲル(Vn)
ラファエル・カスプリアン(Vn)
ヨーゼフ・ビザク(Va)
トーマス・ヴィースフレッカー(Vc)

録音:2016年9月7-9日、2015年3月17-20日
第1次および第2次世界大戦の狭間に作曲された、ヤナーチェクの2曲の弦楽四重奏曲。「クロイツェル・ソナタ」と名付けら れた第1番は、ベートーヴェンではなくトルストイの同名小説から想起して書かれ、15分ほどの長さでありながら、小説のあら すじを丁寧にかつ執拗に音で追った優れた作品です。第2番はヤナーチェクのあこがれの人、カミラ・ストスロヴァーから霊感を 受け書かれた私小説的な作品。活躍するヴィオラが彼女を表現しているとされています。アツィエスSQは、ジュリ アード四重奏団に薫陶を受けた奏者たちによるアンサンブル。2006年から本格的な活動を行い、これまでにハイドンからショ スタコーヴィチまで4枚のアルバムをリリースしています。
GRAM-99011
ハース/コルンゴルト/ハイドン:弦楽四重奏曲集
パヴェル・ハース(1899-1944):弦楽四重奏曲第2番 Op.7
コルンゴルト:弦楽四重奏曲第2番 変ホ長調 Op.26
ハイドン:弦楽四重奏曲第53番 ニ長調 「ひばり」 Op.64 No.5 Hob.III:63
アダマスQ

録音:2013年7月22-25日
2013年にドイツの大手銀行“Erste Bank”が主宰する音楽賞「Jeunesse Mehr WERT」を授与されたアダマス四重奏団。彼らはナチスによって禁じられた「退廃音楽」の復権を目指しており、20世紀前半に書かれた数多くの忘れられた作品を演奏し、高く評価されています。このアルバムでは、パヴェル・ハースとコルンゴルトの弦楽四重奏曲第2番に、ハイドンの「ひばり」を組み合わせ、連綿と受け継がれてきたウィーンの伝統を探っています。
GRAM-99016
ベートーヴェン:ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲 ハ長調 Op.120
11のバガテル Op.119
エドゥアルド・トルビアネッリ(フォルテピアノ…コンラート・グラーフ 1827年製)

録音:2011年10月30日-11月1日
イタリア出身、バーゼルのスコラ・カントゥルムでフォルテ・ピアノを学び、フォルテピアノの演奏家として広く活躍するトルビア ネッリ。このアルバムではベートーヴェンの最高傑作の一つ「ディアベリ変奏曲」と、同時期の作品「6つのバガテル」を組み 合わせて演奏しています。晩年のベートーヴェンが自らの作曲技法の全てをつぎ込んだこの大作は、演奏家の技量と楽 器の性能を示すのにふさわしい作品。トルビアネッリは1827年製のコンラート・グラーフを用い、見事な演奏でベートー ヴェンが生きた時代の音を理想的に伝えています。
GRAM-99027(1SACD)
NX-B08
アレグリ(1582-1652):神よ、われを憐れみたまえ(ミゼレーレ)(V. イヴァノフによる合唱とサクソフォン編) マルティナ・ダックスボック(S)
バルバラ・シャンドル(S)
マキシミリアン・リーブル(C.T)
マルテ・ブルス(Bs)
シネ・ノミネcho
ミヒャエル・クレン(Sax)
ヨハネス・ヒーメツベルガー(指)

録音:2014年5月17日オットー・ヴァグナー教会
イタリアの作曲家アレグリが詩篇第51番をもとに作曲した合唱曲「ミゼレーレ」は長い間、採譜を認められずシスティーナ 礼拝堂における“特別な礼拝”のみで演奏されていた秘曲中の秘曲でしたが、1770年にローマを訪れたモーツァルトが 二回耳にしただけで完全に耳コピし採譜、その翌年には出版され、広く世間に流布したことで知られています。この演奏 はオーストリアを代表する合唱団の一つ「シネ・ノミネ合唱団」の清冽な歌声に、なんとサクソフォンの響きを併せたという 特別なもの。神秘的な合唱に溶け合いつつ、強い主張をするサクソフォンの即興的なメロディが格別の美しさを誇りま す。長い歴史を誇るオットー・ヴァグナー教会の豊かな残響も聴きどころです。
GRAM-99028
グレン・グールド/フリードリヒ・グルダ
弦楽四重奏曲集

グレン・グールド(1932-1982):弦楽四重奏曲(1955)
フリードリヒ・グルダ(1930-2000):弦楽四重奏のための音楽 嬰ヘ短調
アーツィエスQ【ベンヤミン・ツィールフォーゲル(Vn1)、ラファエル・カスプリアン(Vn2)、ヨーゼフ・ビザーク(Va)、ジーモン・シェルネッガー(Va)、トーマス・ヴィースフレッカー(Vc)】

録音:2015年3月17-20日、2016年9月7-9日
20世紀後半を代表する2人のピアニスト、グレン・グールトとフリードリヒ・グルダ。彼らはほぼ同年代であり、世界的な名 声を獲得してからは様々な理由で聴衆をエキセントリックに刺激しました。10代の頃のグルダはヨーゼフ・マルクスのもとで 作曲を学びロマン派の作風を身に着けており、かたやグールドはウィーン楽派の作風に傾倒していました。グールドがピア ニストとしてキャリアを始た初期の1955年に作曲した「弦楽四重奏曲」は、まさにシェーンベルク風の濃厚な雰囲気を持 つ大作。当時の彼の内面を表しているといわれる情感溢れる作品ですが、グールドは以降、ほとんど作曲に手を染めるこ とはありませんでした。1951年に作曲されたグルダの弦楽四重奏曲もロマン派の表現に拠るものですが、彼は以降も 様々な作品を世に送り出し、作曲家としての独自の作風を創り上げていきました。もし彼らがピアニストにならなかったら …そんな思いに捉われるユニークな1枚です。
GRAM-99031
シューベルト:さすらい人幻想曲、他
幻想曲 ハ長調「さすらい人」Op.15 D760…スタインウェイ
ピアノ・ソナタ 第15番ハ長調「レリーク」 D840…ベーゼンドルファー・インペリアル〜バドゥラ=スコダ校訂による全4楽章版〜*
パウル・バドゥラ=スコダ(P)

録音:2009年6月9-11日 Studio Paul Badura-Skoda, Vienna,Austria、1968年6月15-17日 Mozartsaal, Vienna Konzerthauss,Austria*
2009年に録音された「さすらい人」と1968年に録音された「ピアノ・ソナタ第15番」の組み合わせ。豪放な技巧が 炸裂する「さすらい人」でのたたみかけるような迫力は、80歳という年齢を全く感じさせることがありません。未完に終 わった「ソナタ第15番」は、バドゥラ=スコダ自身が補筆した第3楽章と第4楽章を演奏。シューベルトの様式を丹念 に研究した上での「完成版」が聴きどころです。
GRAM-99047
ハイドン/ヴェルナー/プレイエル/チェルニー:弦楽四重奏曲集
プレイエル(1757-1831):弦楽四重奏曲 ト短調 Op.2 No.3 Ben.309
ツェルニー(1791-1857):弦楽四重奏曲 ニ短調
ヴェルナー/ハイドン:フーガ 第4番 ハ短調
(四重奏のためのフーガ 第4番)
ハイドン:弦楽四重奏曲 へ短調 Op.55 No.2 Hob. III:61「剃刀」
ハイドンQ【フリッツ・キルヒャー(Vn1)、マルティン・コシス(Vn2)、ゲルスヴィント・オルトホフ(Va)、ニコライ・ニュー(Vc)】

録音:2014年3月28-30日
ウィーン古典派時代に活躍した4人の作曲家の弦楽四重奏曲集。なかでもこのアルバムに収録されているツェルニーの作品は手稿譜のみが残っており、2006年にようやく印刷されたという貴重なもの。ハイドンの良き弟子であったプレイエルは、のちに楽譜出版とピアノ製造で名をなし、ハイドンをはじめとした多くの作品を出版。また、ヴェルナーはハイドンの前任者としてエステルハージ家の宮廷楽長を務めた人で、ここで聴けるのはオラトリオの序曲をハイドンが弦楽四重奏用に編曲した作品です。
GRAM-99050(1SACD)
NX-B08
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 第1集
ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 「クロイツェル」 Op.47
.ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調 Op.96
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ミヒャエル・コルスティック(P)

録音:2014年4月27-28日
Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニスト、イルンベルガーによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集。ピアノ伴奏 はOEHMSレーベルから「ソナタ全集」をリリース、ベートーヴェン演奏に定評のあるヴェテラン、ミヒャエル・コルステイックで、 2人のスペシャリストが10曲のソナタを極上の演奏で聴かせます。 第1集は最後のソナタ「第10番」と、名作「クロイツェル・ソナタ」の組み合わせ。緊張感に満ちた「クロイツェル」と穏やかで 美しい第10番の対比も聴きどころです。高音質の録音によるヴァイオリンの艶やかな美しい音色もお楽しみいただけま す。
GRAM-99051(1SACD)
NX-B08
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第2集
ヴァイオリン・ソナタ 第8番ト長調 Op.30, No.3
ヴァイオリン・ソナタ 第1番ニ長調 Op.12, No.1
ヴァイオリン・ソナタ 第2番イ長調 Op.12, No.2
ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調 Op.12, No.3
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ミヒャエル・コルスティック(P)

録音:2014年5月18-20日
イルンベルガーとコルスティックによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集。第2集では初期の3つのソナタと、快活で明 るい第8番の組み合わせ。第1番から第3番のソナタは、モーツァルトを思わせる端正な作風の中にも、ベートーヴェンらし い独創的な部分が見える興味深い作品です。ここでもイルンベルガーは美しい音を存分に聴かせ、ベートーヴェン作品の 華やかな面をじっくり見せています。また、コルスティックのピアノも素晴らしく、最初に置かれた第8番の冒頭での渦巻くよ うなエネルギーの発散が聴きどころ。
GRAM-99052(1SACD)
NX-B08
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 第3集
ヴァイオリン・ソナタ 第4番イ短調 Op.23
モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」の
「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲 ヘ長調 WoO 40
ヴァイオリン・ソナタ 第5番ヘ長調「春」 Op.24
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ミヒャエル・コルスティック(P)

録音:2014年6月28-29日
イルンベルガーとコルスティックによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集、第3集は激しい曲調を持つ「第4番」とベー トーヴェンの全ての作品の中でもとびきりの明るさと愛らしさを持つ「第5番」の組み合わせ。ベートーヴェンはしばしば、隣 り合う番号に対照的な曲調を持つ作品を置くことで知られていますが、この2曲も全くその通りであり、イルンベルガーとコ ルスティックは曲間に楽しく技巧的な変奏曲を挟さむことで、聴き手の気分を上手く変えることに成功しています。第5番 「春」ではヴァイオリン、ピアノともに伸びやかな旋律をたっぷり聴かせます。
GRAM-99053(1SACD)
NX-B08
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ集 第4集
ヴァイオリン・ソナタ 第6番イ長調 Op.30,No.1
ロンド ト長調 WoO 41
6つのドイツ舞曲 WoO 42
ヴァイオリン・ソナタ 第7番ハ短調 Op.30,No.2
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ミヒャエル・コルスティック(P)

録音:2014年11月6-8日
イルンベルガーとコルスティックによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集の最後を飾るのは、比較的耳にする機会の 少ない「第6番」と「第7番」の組み合わせ。落ち着いた風情を持つ第6番は、ゆったりとした第2楽章が魅力的な作品。 第3楽章は変奏曲形式になっており、ヴァイオリン、ピアノともども聴かせどころがたっぷり。かたや第7番はベートーヴェンに とって大切な調性である「ハ短調」で書かれており、冒頭から不穏な雰囲気が漂う力作。この曲も第2楽章の美しさが特 徴であり、ピアノの前奏に導かれるヴァイオリンのひそやかなメロディをイルンベルガーは丁寧に歌いあげています。このアル バムでも、メインの2曲の間に小品を挟むことで全体の緊張感を和らげています。
GRAM-99059
シューマン:歌曲集「詩人の恋」〜ハイネの詩の朗読とともに
1.子供のためのアルバム 第2部 「年上のこどもたちのために」Op.68 -
第41曲 ノルウェーの歌(ナレーション入り)
2.アラベスク ハ長調
3.叙情的間奏曲 - Prolog(ナレーション)
4-7.詩人の恋 第1曲-第4曲
8.叙情的間奏曲 - Dein Angesicht so lieb und schon(ナレーション)
9.詩人の恋 第5曲 心を潜めよう
10.叙情的間奏曲 - Es stehen unbeweglich(ナレーション)
11.詩人の恋 第6曲 ラインの聖なる流れに
12.叙情的間奏曲 - Du liebst mich nicht - Die Welt ist dumm(ナレーション)
13.詩人の恋 第7曲 恨みはしない
14.叙情的間奏曲 - Ja, du bist elend(ナレーション)
15.詩人の恋 第8曲 小さな花がわかってくれたら
16.叙情的間奏曲 - Sie haben dir viel erzahlet(ナレーション)
17.詩人の恋 第9曲 それはフルートとヴァイオリンの響き
18.叙情的間奏曲 - Wir haben viel fureinander gefuhlt(ナレーション)
19.詩人の恋 第10曲 あの歌が聞こえてくると
20.叙情的間奏曲 - Seit die Liebste war entfernt(ナレーション)
21.詩人の恋 第11曲 若者が娘を恋し
22.叙情的間奏曲 - Ich hab dich geliebet(ナレーション)
23.詩人の恋 第12曲 まばゆい夏の朝に
24.叙情的間奏曲 - Mein Wagen rollet langsam(ナレーション)
25.詩人の恋 第13曲 僕は夢の中で泣いた
26.叙情的間奏曲 - Mir traumte wieder der alte Traum(ナレーション)
27.詩人の恋 第14曲 夜毎君の夢を
28.叙情的間奏曲 - Der Traumgott bracht mich in ein Riesenschloss(ナレーション)
29.詩人の恋 第15曲 昔話の中から
30.叙情的間奏曲 - Nacht lag auf meinen Augen(ナレーション)
31.詩人の恋 第16曲 古い忌まわしい歌
32.叙情的間奏曲 - Vorrede zur zweiten Auflage(ナレーション)
33.子供の情景 Op.15-第13曲 詩人は語る
クリストフ・ワーグナー=トレンクヴィッツ(ナレーター)
コルネリア・ホラーク(S)
シュテファン・ゴットフリート(P)

録音:2014年9月25-27日
ハイネの詩集「歌の本」の中の「抒情的間奏曲」をテキストに用いた、シューマンの歌曲集「詩人の恋」。このアルバムではハイネの詩の朗読を、シューマンの歌曲集に組み込むことで、歌曲集としての新しい形を創り上げています。朗読された詩はシューマンが歌曲に用いたものではありませんが、詩のみでも一つの世界が構築されており、アルバムとしての完成度の高さが伺えます。
GRAM-99067
モーツァルト:Mozart on the Beach
ピアノ協奏曲 第21番ハ長調 K467
ピアノ協奏曲 第9番「ジュノーム」K271
アダージョ ハ長調 K356
パウル・バドゥラ=スコダ(P・・・スタインウェイ)
ヴォルフガンク・デルナー(指)カンヌSO

録音:2015年2月24-25日
2015年、カンヌで収録されたモーツァルトの2曲の協奏曲。どちらもバドゥラ=スコダが得意とするレパートリーであり、 熟達の演奏を披露しています。とりわけ第21番の第2楽章の美しさは特筆すべきもの。オーケストラの力強い響き が、流麗なバドゥラ=スコダの演奏を存分に引き立てています。アルバムの最後には彼自身の編曲による「グラスハー モニカのためのアダージョ K356」が添えられており、こちらも注目の演奏を楽しめます。
GRAM-99079
トランペット・コンソートのための音楽
ビーバー(1644-1704):ソナタ 「聖ポリカルピ」(9声)
作者不詳::5つのクラリーノとオルガンのためのソナタ ハ長調
(Kremsier 1670)
ドニンガー:海戦の音楽演奏会
シュタルツァー(1728-1787):室内音楽
フィクルミルナー(1721-1791):カエサル・アウグストゥス(クレムスミュンスター修道院より)
モーツァルト:ディヴェルティメント 第6番ハ長調 K188
サリエリ(1750-1825):ファンファーレ 第8番
 ファンファーレ 第7番
ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」-第3幕 狩人の合唱
ウェーバー:行進曲 J307
作者不詳::ファンファーレ(ウィーン、19世紀)
シーデルマイアー(1779-1840):6つのモダン・ファンファーレ Op.69
シーデルマイアー:ドイツ騎士団行進曲
 ホフマイスター・ファンファーレ
シュヴァンターラー・トランペットコンソート

録音:2014年2月17-19日
ピリオド楽器による17-19世紀のトランペット・アンサンブル作品集。モーツァルトの野外用音楽とされるディヴェルティメントや、話題のサリエリの2曲の行進曲を始め、珍しいウェーバーの行進曲など秘曲が盛りだくさん。シュヴァンターラー・トランペットコンソートは、16世紀から18世紀の作品を演奏するために2000年に設立されたアンサンブル。基本的に8人までのトランペット奏者とティンパニが演奏を担い、時にはオルガンやトロンボーンを組み合わせながら、ウィーンの祝祭コンサートなどを中心に活躍しています。
GRAM-99098(2SACD)
NX-C03
退廃音楽の祭典

【SACD1】
エセル・スマイス(1858-1944):ヴァイオリンとホルン、オーケストラのための協奏曲(1926)
ヴィーチェスラヴァ・カプラロヴァ(1915-1940):ヴァイオリン、クラリネットとオーケストラのためのコンチェルティーノ Op.21(1939)

【SACD2】
ハルトマン(1905-1963):ヴァイオリンと弦楽合奏のための「葬送協奏曲」(1939/1959改訂)アノとオーケストラのための協奏曲H342(1953)
【SACD1】
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ミレーナ・ヴィオッティ(Hrn)
ラインハルト・ヴィーザー(Cl)
ドロン・サロモン(指)
ウィーン・コンツェルトフェラインO
【SACD2】
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ミヒャエル・コルスティック(P)
マルティン・ジークハルト(指)
イスラエル室内O
インゴルシュタット・グルジア室内O

録音;:2016年9月27-29日 Beethovensaal der Pfarre Hriligenstadt,Vienna…SACD1
2014年9月16日 Barocksaal,Schlossmuseum Linz,Upper Austria…SACD2:1-4
2015年9月28-29日 Kongresszentrum Bad Ischl,Upper Austria…SACD2:5-7
GRAM-olaレーベルが力を注ぐ「退廃音楽復興」のシリーズ。第二次世界大戦時、ナチス政権によって迫害され、忘れられ た作曲家たちの作品は、20世紀の終わりから続々と演奏機会が増えてきましたが、それはほんの一部であり、まだまだ埋も れている作品が数多くあります。このアルバムでは、ザルツブルクに拠点を置くヴァイオリニスト、イルンベルガーが独奏を務める ヴァイオリンを中心としたさまざまな合奏協奏曲作品を収録。アルバム1では、20世紀初めに活躍した2人の女性作曲家の 協奏曲、アルバム2ではハルトマン、マルティヌーの協奏曲と、時代に翻弄された4人の作品を聴くことができます。
GRAM-99104
シューベルト/ヨハン・シュトラウス2世:作品集
パウル・バドゥラ=スコダ(1927-):ワルツのひとつづき(F.シューベルトによる)
シューベルト:38のワルツ、レントラーとエコセーズ Op.18, D145-ワルツ第6番
ドイツ舞曲とエコセーズ 嬰ハ短調 D643
.36のオリジナル舞曲(最初のワルツ)Op.9, D365-
ワルツ第32番-第36番-ドイツ舞曲 変ト長調 D722
36のオリジナル舞曲(最初のワルツ)Op.9, D365-ワルツ第29番-第31番
12の高雅なワルツ Op.77, D969
12のグラーツのワルツ Op.91, D924-ワルツ第1番 ホ長調
J・シュトラウス:ワルツ集(シュールホフ編)
こうもりポルカ/ピチカート・ポルカ/音楽時計のポルカ
シューベルト:38のワルツ、レントラーとエコセーズ Op.18, D145-
ワルツ第7番-ワルツ第8番
パウル・バドゥラ=スコダ(P…ベーゼンドルファー・インペリアル)

録音:2015年4月ベーゼンドルファー、ヴィーナー・ノイシュタット
シューベルトのワルツ、レントラーを中心に、ヨハン・シュトラウス作品を近代作曲家シュールホフがピアノ用に編曲した 楽しいポルカを交え、次々と聴かせるバドゥラ=スコダ。どの曲も親密な雰囲気の中で演奏されており、バドゥラ=スコ ダの楽しそうな様子が伝わります。ブックレットの解説もバドゥラ=スコダ自身が執筆(ドイツ語、英語、フランス語の み)、作品への愛着が伝わる1枚です。
GRAM-99109
クラーサ、タンスマン、クシェネク作品集
ハンス・クラーサ(1899-1944):弦楽四重奏曲 Op.2
タンスマン(1897-1986):トリプティーク
クシェネク(1900-1991):弦楽四重奏曲 第5番Op.65
アダマスQ【クラウディア・シュヴァルツル(Vn1)、ローランド・ヘレット(Vn2)、アンナ・デカン(Va)/ヤコブ・ギスラー(Vc)】

録音:2015年12月5-8日
ウィーン音楽大学の学生たちによって2003年に結成されたアダマス四重奏団。“退廃音楽”を積極的に紹介することで 知られる彼らのGramolaレーベルへのデビュー作は、ハイドンとコルンゴルト、パヴェル・ハースを組み合わせた異色のプロ グラムでしたが、第2作でもクラーサとクシェネクの作品と、同時期にフランスとポーランドで活躍したタンスマンの作品を併 せて紹介しています。アルバムのメインとなるのは1921年、クラーサが22歳の時に作曲した「弦楽四重奏曲」。悲劇的 な雰囲気の中に、過去のチェコ作品やユーモアが巧妙に隠された完成度の高い作品です。他の2曲については、1930 年に作曲されたクシェネクの弦楽五重奏曲にも悲し気な雰囲気が漂いますが、同じく1930年に作曲されたタンスマンの 「トリプティーク」は驚くほど躍動的で、民謡を思わせる旋律もたっぷり使われています。激動の時代を体感させる1枚で
GRAM-99119
Tambdde Roza
伝承:Lydische Schleunige 第5番-Almschrei ニ長調(歌と室内アンサンブル編)
リゴリオ・コスタ(1851-1919)/トルクアート・デ・フィゲレイド(1876-1948):Tambdde Roza Tuje Pole - Adeus Korchu Vellu Paulu(歌と室内アンサンブル編)
バルトーク:ミクロコスモス 第6巻 BB105-第148曲 ブルガリアのリズムによる舞曲 I(室内アンサンブル編)
ロウルディーニョ・バレット(1936-1996):Cecilia Mhojem Naum - Undir Mhojea Mama(歌と室内アンサンブル編)
ハイドン:ソナタ 第50番ニ長調 Hob.XVI:37
伝承:Kruspolska efter Gotthard Sjoman(室内アンサンブル編)
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ ハ長調 K159/L104/P418(ニッケルハルパとピアノ編)
カルロス・エウゲニオ・フェッレイラ(1860-1926):Hanv Saiba Poltoddi Vetam
(歌と室内アンサンブル編)
ハイドン:アンダンテ ト短調 ob.XVI:11/II(サクソフォンとピアノ編)
伝承=ハイドン:コロ・キラ-8つのツィンガレーゼ Hob.IX:28 - Ugros(歌と室内アンサンブル編)
マリアレーナ・フェルナンデス(歌・ピアノ)
ホテル・パリンドローネ(アンサンブル)【ジョン・モリッセイ(ブズーキ・マンドーラ・ギター)、ペーテル・ナテレール(Sax)、スティーヴン・スタイナー(歌・ニッケルハルパ)、アルビン・ポールズ(ヴォーカル)】

録音:2015年6月4-6日
マリアレーナ・フェルナンデスとアンサンブル「ホテル・パリンドローネ」による魅惑的な1枚。アンサンブルは、バグパイプ、リラ、ニッケルハルパ、ジューズハープ(口琴)、ブズーキなどの伝統的な楽器を用い雰囲気ある編曲による演奏を披露。伝承曲の中にバルトークやハイドン、スカルラッティなどがさりげなく置かれるなど、クラシック、ジャズ、フォーク、エスニック、ワールドミュージックを融合させたジャンルを超えた作品が並びます。トラック5のハイドンのソナタはフェルナンデスがアレンジなしの原曲を闊達に弾きこなしている・・・と思えば、曲の最後でアンサンブルが乱入。終楽章では様々な楽器が歌い交わす楽しい編曲に仕上がっています。ヴォーカルとピアノを担当するマリアレーナ・フェルナンデスはインドのムンバイ生まれのミュージシャン。ボンペイ大学で心理学と哲学を学び、ウィーンに留学、ウィーン音楽大学でピアノ演奏のディプロマを獲得、現在はこのようなユニークで実験的な作品を次々に発表、好評を博しています。
GRAM-99123
クラリネット五重奏曲集
モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K581
ライトナー(1943-):クラリネット五重奏曲
レーガー:クラリネット五重奏曲 イ長調 Op.146
ジモン・ライトマイアー(Cl)
アウナー四重奏団
【メンバー】
ダニエル・アウナー(Vn1)
バルバラ・ド・マネゼス・ガランテ=アウナー(Vn2)
ナタリア・ビンコウスカ(Va)
コンスタンティン・ゼレニン(Vc)

録音:2016年11月30日.12月1日,2017年3月20日
異なる時代に作曲された3つのクラリネット五重奏曲。1789年、友人シュタードラーのために作曲されたモーツァルトの名曲 は、このジャンルにおける最初の作品であり、当時まだ「新しい楽器」であったクラリネットの持つ可能性を探求し、模範を示 すという後世に与えた影響の大きさでも知られています。1915年に作曲されたレーガーの五重奏曲は、彼の最後の完成作 品。半音階的な旋律を用いながらも、柔らかく美しい雰囲気を湛えた清明な音楽です。この2曲にインスパイアされたのが、 ライトナーのクラリネット五重奏曲。冒頭は悲痛な曲調ですが、ところどころにモーツァルト、レーガーの旋律が顔を出し、幻想 的な世界を作り上げています。第2楽章の幽玄な美しさも聴きどころの一つです。
GRAM-99130
ピアノ協奏曲集

(1)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番

(2)リムスキー=コルサコフ:ピアノ協奏曲 嬰ハ短調 Op.30

(3)リスト:ピアノ協奏曲 第1番*
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
使用楽器:スタインウェイ、ベーゼンドルファー・インペリアル*

(1)エイドリアン・ボールト(指)ロンドン・プロムナード・オーケストラ
録音:1956年 ロンドン
(2)アルトゥール・ロジンスキ(指)ロンドン・プロムナード・オーケストラ
録音:1955年 ロンドン
(3)ハンス・スワロフスキー(指)スコティッシュ・ナショナルO
録音:1959年 グラスゴー
ウィーン音楽院に学び、1947年「オーストリア音楽コンクール」に優勝。以降著名な指揮者と共演し、 日本にも度々来日し人気を博すバドゥラ=スコダ。このアルバムはどれも1950年代の録音で、若きバドゥラ=スコダ はどの曲も伸び伸びと演奏。溢れ出る才能を見せつけています。ウィーンゆかりの作品を得意とするバドゥラ=スコダで すが、チャイコフスキーやあまり演奏されることのないリムスキー=コルサコフなどのロシア作品でも、素晴らしい解釈を 見せています。
GRAM-99132
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第1集
ピアノ三重奏曲第1番変ホ長調 Op.1, No.1
ピアノ三重奏曲第5番ニ長調 「幽霊」 Op.70, No.1
ピアノ三重奏曲 変ホ長調 WoO 38
トリオ・ヴァン・ベートーヴェン【クレメンス・ツァイリンガー(P)、ヴェレナ・シュトウルズ(Vn)、フランツ・オルトナー(Vc)】

録音:2016年9月29-31日
アンサンブル名に偉大なる作曲家の名を冠したドイツのピアノ・トリオ「トリオ・ヴァン・ベートーヴェン」。2011年に創設、ド イツの都市ヘルネで開催されたターゲ・デア・アルテン音楽祭でデビューを飾り、その後はヨーロッパ全域で演奏会を開催し ています。古典派を中心に、ロマン派、近現代まで幅広いレパートリーを持ちますが、やはりその中心はベートーヴェンの 作品で、時には他の奏者を交えてピアノ四重奏曲も演奏したり、「三重協奏曲」を演奏するなどベートーヴェンにかける 意気込みは他に類を見ません。
GRAM-99136
エマヌエル・ガイベルの詩による歌曲集
メンデルスゾーン:月 Op.86-5
シューマン:魔法の角笛を持つ少年 Op.30-1
ラハナー(1803-1890):春 Op.134-2
 後悔 OP.84-2
 静かなる睡蓮 Op.134-1
イェンゼン(1837-1879):川のほとりに Op.21-6
 眠れ、愛しい娘 Op.21-3
作者不詳:遠い、離れて遠い
フェスカ(182-1849):静かな願い
ラントハルティンガー(1802-1893):瀕死の子供
クララ・シューマン:しとやかな蓮の花 Op.13-6
グリュンフェルト(1852-1924):夢の黄昏
シューマン:あこがれ Op.51-1
 子供のための歌のアルバム Op.79-7 ジプシーの歌 I-II
 スペインの騎士 Op.30-3
ヴォルフ:スペイン歌曲集 第17番 やさしい恋人を失った時は
 スペイン歌曲集 第21番すべてのものは、心よ、憩っている
メンデルスゾーン:二人の心が離れてしまえば Op.99-5
グリーグ:いつの日か、わが思いは Op.48-2
ブラームス:わが心は重く Op.94-3
 春の歌 Op.85-5
ヘルマン(808-1878):月が輝く大気の中で
ブルックナー:4月に WAB75
ブリュル(1864-1907):田舎の春の歌 Op.62-3
リラ(1822-1882):遍歴
フランツ(1815-1892):小鳥さん、そんなに急いでどこへ行くの
レーガー:4月に Op.4-4
プリューデマン(1854-1897):夜の歌
ウルフ・ベストライン(Br)
サーシャ・エル・ムイジ(P)

録音:2017年2月2-5日
ドイツ・ロマン派の詩人エマヌエル・ガイベル(1815-1884)。ベルリンで学び、マクシミリアン2世の招きでミュンヘンに移り、若 い詩人たちと共に詩作に励みました。ギリシャ語、ラテン語を得意とし、ロマンティックな詩の中に、古典的な語法を取り入れ るなど折衷的な作風が特徴で、その詩は同時代の作曲家たちにも多大なる影響を与えています。メンデルスゾーン、シュー マン、ブラームス、ブルックナーなど多くの作曲家がガイベルの詩に曲を付けており、このアルバムで歌われているのはその一部 ですが、当時どれほど彼の詩が愛されていたのかが理解できるでしょう。
GRAM-99138
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1番
ヴァイオリン協奏曲第2番*
ベンヤミン・シュミット(Vn)
ティボール・ボガーニ(指)
パノンPO

録音:2017年1月9-10日、2016年11月16-17日*
オーストリア出身のヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミット。今回彼が挑んだバルトークの2曲の協奏曲。良く知られているのは 1938年に作曲されたハンガリーの民族要素たっぷりの第2番で、バルトークのヴァイオリン協奏曲はこの1曲とされていまし た。しかし、バルトークは26歳の頃、2楽章形式のヴァイオリン協奏曲を当時思いを寄せていた女性ヴァイオリニスト、ゲイエル のために作曲しており、作品は彼女に献呈されるも一度も演奏されることなくしまわれたままでした。1956年にゲイエルが亡く なり彼女の遺品から発見されたこの曲は、最近は演奏機会も増えています。シュミットは2作品の表情の違いを明確に描き 出し、美しい音色で全曲を弾き切っています。
GRAM-99139
ベートーヴェン/シューベルト他ト:ピアノ作品集
J・シュトラウス:ウィーンのボンボン(A.J.ハリソンによるピアノ編)
リスト:ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ短調 S244/R106
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第12番変イ長調 Op.26
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第13番 イ長調 Op.120 D664
J・シュトラウス:ワルツ「美しく青きドナウ」 Op.314(A.J.ハリソンによるピアノ編)
アンドリ・ヨエル・ハリソン(1995-):クライネ・フレーダーマウス(J.シュトラウス2世の「こうもり」による)
アンドリ・ヨエル・ハリソン(P)

録音:2016年11月3-5日
1995年ウィーン生まれのアンドリ・ジョエル・ハリソン。わずか1歳1か月でピアノの演奏に興味を持ったといい、やがて作曲 と指揮にも関心を抱き、現在、ウィーン国立音楽大学でヨハネス・ヴィルトナーから指揮法を学ぶなど研鑽に励んでいま す。2017年には大阪で開催された「第18回大阪国際音楽コンクール」のピアノ部門(大学生の部)で“エスポアール賞” を受賞するなど多彩な活躍を見せています。優れたアレンジャーでもあるハリソンは、このアルバムでもシューベルトやベー トーヴェンの作品とともに、自身が編曲したヨハン・シュトラウス2世の作品を併せ、その類い稀なる才能を示しています。 アルバムの最後には「こうもり」の名旋律を縦横無尽に用いた自作の「クライネ・フレーダーマウス(小さなこうもり)」を置くと いう洒落た演出も決まっています。
GRAM-99141(1SACD)
NX-B08
エルガー:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 Op.61
ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 Op.82*
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ジェームズ・ジャッド(指)ロイヤルPO
ミヒャエル・コルスティック(P)

録音:2017年9月18-20日 ブラックヒース・ホール、ロンドン
2018年3月30-31日 モーツァルトザール、ザルツブルク*
1910年、名ヴァイオリニストのクライスラーからヴァイオリン協奏曲の作曲依頼を受けたエルガーは、様々な技巧を盛り 込んだ長大な作品を完成させ、クライスラーに献呈しました。しかし、当のクライスラーは作品を初演したものの、結局 録音することはなく、他のヴァイオリニスト、メニューインやハイフェッツが好んで演奏、録音したことで後世に残る名作とし ての地位が確立されました。このアルバムではザルツブルク出身のヴァイオリニスト、イルンベルガーが独奏を担当、 ジェームズ・ジャッドが指揮するロイヤル・フィルハーモニーと共にロマンティックな旋律を悠然と紡いでいきます。 同時に収録されているのは、近年高い人気を誇るヴァイオリン・ソナタ。ピアノを担当するコルスティックの妙技も併せ、 聴きどころの多い演奏が高音質でお楽しみいただけます。
GRAM-99142
バッハ:フーガの技法(室内楽版) オーストリアン・アート・ギャング
【メンバー】
クラウス・ディックバウアー(サクソフォン、クラリネット)
ダニエル・オーマン(G)
ヴォルフガンク・ハイラー(Fg)
トーマス・ウォール(Vc)
ヴォルフラム・デルシュミット(Cb)

録音:2017年6月10-14日Lengau Studio, Marienkirchen,
Austria
もともと演奏するための楽器が指定されておらず、作品自体も完璧に書かれていながら、自由なアレンジも可能だというバッ ハの最晩年の傑作「フーガの技法」。作品が作られてから270年以上を経た現代でも、次々と新しいアレンジによる演奏が 生まれています。このアルバムで演奏しているのは、ユニークなアンサンブル名を持つ“オーストリアン・アート・ギャング。サクソ フォン、ギター、クラリネット、ファゴット、チェロ、コントラバスによるアンサンブルで、メンバーの多様な音楽性から生まれた演奏 は、時にはジャズ風のアレンジも加えられた魅力的なもの。スコアの限界を超えて、自由に、スリリングに駆け抜けるバッハは 実に新鮮です。
GRAM-99144
モーツァルトABC
幻想曲 ハ短調 K475
ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K457
ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K332
ピアノ・ソナタ第9番ニ長調 K311
フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)K265
岡田 佳子(P)

録音:2017年2月21-22日
幼い頃からピアノを始め、15歳の時にパリに留学、エコール・ノルマル音楽院でイヴォンヌ・ロリオとアンヌ・ケフェレックに師 事。デビュー当時「クララ・ハスキルの再来」と賞賛されるなど注目を浴びた日本のピアニスト、岡田佳子。数々のキャリア を重ね1991年にはカーネギーホールでリサイタルを開催し、国際的な活動を始めました。現在はベルギーを拠点に幅広 い演奏活動を行うだけでなく、ポーランドのワルシャワでは財団を作り、音楽の普及に努めています。このモーツァルト・アル バムは、彼女の持ち味である「歌心」が良く生かされており、幻想曲ハ短調とソナタハ短調での起伏に富んだ表情付けな ど、聴きどころの多い1枚となっています。
GRAM-99146
ショパン:ワルツ第1番-第17番
1.第1番変ホ長調 「華麗なる大円舞曲」 Op.18
2.第2番変イ長調 「華麗なる円舞曲」 Op.34, No.1
3.第3番イ短調 「華麗なる円舞曲」 Op.34, No.2
4.第4番ヘ長調 「華麗なる円舞曲」 Op.34, No.3
5.第5番変イ長調 「大円舞曲」 Op.42
6.第6番変ニ長調 「子犬のワルツ」 Op.64, No.1
7.第7番嬰ハ短調 Op.64, No.2
8.第8番変イ長調 Op.64, No.3
9.第9番変イ長調 「告別」 Op.69, No.1
10.第10番ロ短調 Op.69 No.2
11.第11番変ト長調 Op.70, No.1
12.第12番ヘ短調 Op.70, No.2
13.第13番変ニ長調 Op.70, No.3
14.第14番ホ短調 Op.posth.
15.第15番ホ長調 Op.posth.
16.第16番変イ長調 Op.posth.
17.第17番変ホ長調 Op.posth.
マルティン・イヴァノフ(P)

録音:2017年1月23-24日
ヨハン・シュトラウスのワルツに代表される「踊るための作品」ではなく、あくまでもコンサート用の作品として存在するショパンのワルツ。最初は着飾った男女がサロンで踊る様子を表現したかのような明るい作品でしたが、年を追うに従い、次第に自身の心持ちを反映させた陰影深い曲想を備えた作品に変化していきました。これらは繊細なニュアンスが重視されており、どれもさまざまな楽想が次々に現れるという見事な仕上がりになっています。1990年、ブルガリア生まれのピアニスト、マルティン・イヴァノフによる演奏です。
GRAM-99147
リスト:ピアノ・ソナタ(2種の演奏)
ソナタ ロ短調 S178
ソナタ ロ短調 S178*
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
使用楽器:スタインウェイDモデル、ベーゼンドルファー275*

録音:1965年3月29日 カーネギーホール ライヴ、1971年10月 モーツァルト=ザール、コンツェルトハウス、ウィーン*
楽器にこだわるバドゥラ=スコダの面目躍如と言った1枚。超絶技巧を駆使することで知られるリストのソナタを、楽器 を替えて演奏することでどのような表現が可能になるかを示す「聴き比べ」ができます。もちろん研究熱心なバドゥラ= スコダならではの、6年間における解釈の違いも聴きどころ。
GRAM-99150(9CD)
NX-I01
リスト:ワイマールの響き〜ピリオド楽器で演奏する管弦楽作品集
【CD1】
「ダンテ交響曲」 S109/R426
システィーナ礼拝堂で S360/R445
【CD2】
ファウスト交響曲
【CD3】
交響詩「前奏曲(レ・プレリュード)S97/R414
交響詩「オルフェウス」S98/R415
交響詩「人、山の上で聞きしこと」S95/R412
【CD4】
交響詩「フン族の戦争」 S105/R422
交響詩「ハンガリー」 S103/R420
交響詩「マゼッパ」 S100/R417
【CD5】
交響詩「タッソー、悲哀と勝利」 S96/R413
3つの葬送的頌歌 S112/R429-第3番
タッソーの葬送的凱旋
交響詩「英雄の嘆き」 S102/R419
交響詩「理想」 S106/R423
【CD6】
交響詩「プロメテウス」 S99/R416
交響詩「祭典の響き」 S101/R418
交響詩「ハムレット」 S104/R421
交響詩「ゆりかごから墓場まで」 S107/R424
【CD7】
フランツ・シューベルトの行進曲 S363/R449 より
第3番:Reitermarsch
第2番:Trauermarsch
第4番:Ungarischer Marsch
シューベルト:さすらい人幻想曲(リストによるオーケストラとピアノ編)
3つの葬送的頌歌 S112/R429より
 第1番:Les morts
 第2番:La Notte
王の旗は翻る S355/R442(原曲 ピアノ・ソロ S185)
【CD8】
メフィスト・ワルツ第2番S111/R428
レーナウのファウストによる2つのエピソード
S514/ R181
2.第1番: Der nachtliche Zug3.第2番:Der Tanz in der Dorfschenke
(Erster Mephisto Walzer)
2つの伝説 S354/R440
ラコッツィ行進曲 S117/R439
【CD9】
6つのハンガリー狂詩曲S359/R441(F.ドップラーによる管弦楽編)
マルティン・ハーゼルベック(指)
ウィーン・アカデミーO

【CD1】
シネ・ノミネ合唱団女声セクション
録音:2010年10月24-26日

【CD2】
スティーヴ・デイヴィスリム(T)
シネ・ノミネ合唱団男声セクション
録音:2014年10月18-22日,2016年9月15-16日Franz Liszt Hall, Lisztzentrum Raiding, Austria

【CD3】
録音:2011年1月29-31日Raiding, Austria

【CD4】
録音:2011年1月29日-6月1日Raiding, Austria

【CD5】
録音:2011年3月25-27日Raiding, Austria

【CD6】
録音:2011年10月、2011年7月 Raiding, Austria

【CD7】
ゴットリープ・ヴァリッシュ…4-7
【CD8】
録音:不明

【CD9】
録音:2012年10月21-23日
Franz Liszt Konzertsaal, Raiding,Austria
以前、他レーベルからリリースされていたハーゼルベックとウィーン・アカデミーOの演奏をひとまとめにしたBOXの登場。 最近ではベートーヴェン作品を初演時の編成と演奏法で再現する一連の「リサウンド・ベートーヴェン」が話題となっている ハーゼルベックですが、こちらのリスト演奏も高く評価されています。ベートーヴェンとは異なり、リストの管弦楽作品でのピリオド 楽器演奏は、現在でもあまり数が多くなく、このハーゼルベックの演奏はとても貴重なものと言えるでしょう。余分な虚飾を取 り去り、すっきりとした響きで聴くリストは耳に新鮮です。あまり聞く機会の多くない作品も含まれており、リスト好きの方にもオ ススメのBOXです。 録音:2014年6月&10月
GRAM-99151
バスのためのバラード集
伝承曲:Das schloss in Osterreich オーストリアの城
シューベルト:プロメテウス D674
 トゥーレの王 Op.5-5 D367
 人間の限界 D716
 十字軍 D932/魔王 Op.1 D328
マルシュナー(1795-1861):トゥーレの王
レーヴェ:オイゲン公、高貴なる騎士 Op.92
海をゆくオーディン Op.118
時計 Op.123-3
シューマン:二人の擲弾兵 Op.49-1
ブラームス:裏切り Op.105-5
ヴォルフ(1860-1903):炎の騎士
ヴァイスマン(1900-1980):物乞いのバラード
伝承曲:Todtenamt
エベルハルト・クンマー(ハーディ=ガーディ)
ロベルト・ホルツァー(Bs)
トーマス・ケルプル(P)

録音:2017年7月31日-8月10日
オーストリア出身のバス歌手、ロベルト・ホルツァーはリンツのブルックナー音楽院でリートとオラトリオを教えつつ、オペラ歌手とし て世界中で活躍しています。彼は長年に渡り、ピアニスト、トーマス・ケルプルと共に、多彩なコンサート、録音を行ってきまし た。彼らの最新作は「バラードにおける文学的形態と音楽的な処理についての考察」が反映されており、中世の物語詩が、 ロマン派の作曲家たちによって起伏の富んだ音楽で表現されている様子をじっくり聴かせています。アルバムの冒頭と最後に は、ハーディ=ガーディの素朴な音色による演奏が置かれており、聴き手を中世の物語へと引き込む工夫もなされています。
GRAM-99152
テレマン:四重奏曲集
ターフェルムジーク(食卓の音楽) 第2部-四重奏曲 ニ短調 TWV43:d1
ソナタ イ長調 TWV43:A1
四重奏曲 イ短調 TWV43:a3
ターフェルムジーク(食卓の音楽) 第1部-四重奏曲 ト長調 TWV43:G2
アンサンブル・ヴェントゥス・イウクンドゥス

録音:2014年9月16-19日
テレマンの四重奏曲の数々を、2009年に結成された古楽アンサンブル「ヴェントゥス・イウクンドゥス」による演奏で楽しむ1 枚。四重奏と言っても、楽器が決まっているのではなく、各種の笛やオーボエ、ヴァイオリンなどが替わるがわるソリストを務め、 そこに通奏低音が加わるという編成であり、奏者の力量も試されるのがテレマンの醍醐味。彼らは本当に親密なアンサンブ ルを繰り広げており、作品の持つ楽しさを教えてくれます。
GRAM-99153(1SACD)
NX-B08
女性作曲家の作品集
ビーチ(1867-1944):ヴァイオリン・ソナタ Op.34
ル・ボー(1850-1927):ロマンス Op.35
ポーリーヌ・ヴィアルド=ガルシア(1821-1910):ヴァイオリンのためのソナチネ イ短調
アマンダ・レントヘン=マイエル(1853-1894):ヴァイオリンとピアノのための6つの小品
パラディス(1759-1824):シチリアーナ
ペヤチェヴィチ(1885-1923):エレジー 変ホ長調 Op.34
ペヤチェヴィチ:ロマンス ヘ長調 Op.22
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
バルバラ・モーザー(P)

録音:2016年12月15-18日
20世紀後半までは、女性が職業音楽家になることは稀でした。クララ・シューマンなどの何人かを除いては、社会的、政治 的な抑圧のため、女性がどんなに音楽の才能を発揮したとしても、単なる手習いの域を出ることは許されず、たくさんの才能 が花開くことなく埋もれてしまったのです。 このアルバムに収録されているのは、何人かの「成功した」女性作曲家たちの作品集。アメリカのエイミー・ビーチ、フランスの ヴィアルド=ガルシア、最近注目を集めているペヤチェヴィチの他、ル・ボー、マイエル、パラディスの作品が収録されており、そ の溢れる才能に触れることができます。
GRAM-99156
Rejoice!-喜び!
スタンフォード:For lo, I raise up 見よ、わたしは興す Op.145
ペルト(1935-):至福
マクミラン(1959-):主を恐れるものは幸いなり
ハウエルズ(1892-1983):マニフィカトとヌンク・ディミティス
メシアン:おお、聖なる饗宴
アイヴズ:詩篇135番「主をほめたたえよ」
ブリテン:祝祭カンタータ「キリストによりて喜べ」
ヴォルガンク・コーゲルト(Org)
アロイス・グラスナー(指)
ザルツブルク・バッハcho

録音:2017年11月1-4日
1983年に創設されたザルツブルク・バッハ合唱団は、発足後すぐにオーストリアの主要なヴォーカル・アンサンブルの一つにな り、2003年に芸術監督としてアロイス・グラスナーが就任してからは、更に活動の幅を広げ、ウィーン・フィルやザルツブルク・ モーツァルテウムOなど多くのオーケストラとも共演、ザルツブルク音楽祭に定期的に出演するなど、世界的な賞賛を 獲得しています。このアルバムではオルガニスト、ヴォルフガンク・コーゲルトの壮麗な伴奏を伴い、スタンフォード、メシアン、ブリ テンと言った近代の名合唱曲を演奏。優れたアンサンブル能力を発揮しています。
GRAM-99157
イヴァン・エレート(1936-):弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲 第1番Op.18
弦楽四重奏曲 第2番OP.26
弦楽四重奏曲 第3番Op.78
アコードQ
【メンバー】
ペーテル・メゼ(Vn1)
チョンゴル・ヴェール(Vn2)
ペーテル・コンドル(Va)
マーチャーシュ・エルヴェーティ(Vc)

録音:2018年1月15-17日
モーツァルトハウス、ウィーン
ハンガリー出身、オーストリアで活躍するイヴァン・エレートの弦楽四重奏曲集。エレートは第二次世界大戦で苦難を 強いられたものの、戦後は教師、ピアニストとしてドイツの音楽界の発展に力を尽くした作曲家です。前衛的な作風を 用いることがなかったエレートの作品は、バルトークやブラームスからの影響が感じられる美しい旋律と、民謡風の雰囲 気を併せ持つ魅力的なもの。ハンガリーの若手奏者たちによるアコード四重奏団は、デビュー作となるこのアルバムで、 作品のすばらしさを丁寧に歌い上げています。
GRAM-99158
スクリャービン/シューベルト:ピアノ作品

スクリャービン:24の前奏曲 Op.11
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第18番 ト長調 Op.78 D894
クリスティアーネ・カライェーヴァ(P)

録音:2017年4月10-12日
オーストリア生まれの女性ピアニスト、クリスティアーネ・カライェーヴァは10歳でソロデビューを飾り、ウィーン音楽院とモスクワの チャイコフスキー音楽院でヴィルサラーゼ、ケンプなど錚々たるピアニストに師事、17歳でウィーン・ベートーヴェン国際ピアノ・コ ンクールに挑戦し、最年少受賞者となりました。その後はソリストとしてだけでなく、室内楽にも力を入れると同時に、ウィーン 国立音楽大学で30年以上に渡り教職に就き、優れた指導者として数多くの後進を育て上げています。この最新アルバム では、スクリャービンとシューベルトの作品を演奏。ショパンの伝統を受け継ぐスクリャービンの前奏曲と、シューベルトの晩年の ソナタ。一見、全く違う性格を持つように見える2つの作品から、彼女は溢れるような詩情と、夢、絶望の感情を次々と引き 出しています。

GRAM-99160
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ 第29番「ハンマークラヴィーア」
アンダンテ・ファヴォリ ヘ長調 WoO57
ピアノ・ソナタ 第21番「ワルトシュタイン」
ロドルフォ・レオーネ(P)

録音:2017年7月7-9日
ベーゼンドルファー社とウィーン国立音楽大学が1961年から開催している「ウィーン・ベートーヴェン国際ピアノ・コンクール」。 4年に1回行われ、過去には内田光子やジョン・オコーナー、シュテファン・ヴラダーなど名手たちが入賞している権威あるコン クールです。 2017年に開催された第15回コンクールでは、250人の参加者を制し、参加当時26歳、イタリア出身のロドルフォ・レオーネ が優勝。このデビュー・アルバムでも並々ならぬ才能を披露しています。彼が選んだのは、ベートーヴェンの32曲の中でも最も 壮麗な「ワルトシュタイン」と、もともとこの曲の第2楽章として想定されていた「アンダンテ・ファヴォリ」。作曲当時の楽器の性 能の限界に挑んだ「ハンマークラヴィーア」の3曲。完璧な技巧と成熟した音楽性が光る見事な演奏です。

GRAM-99162(2SACD)
NX-C03
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調(1878年稿 ノヴァーク版) レミ・バロー(指)
聖フローリアン・アルトモンテO

録音:2017年8月18日 聖フローリアン修道院・ライヴ
ブルックナー所縁の地である聖フローリアン修道院で毎年開催される「Brucknertage=ブルックナー週間」は、2017年に 20周年を迎えました。この記念すべき音楽祭に演奏されたのは交響曲第5番。すでにブルックナー・ファンの間でおなじみの フランス出身の指揮者、レミ・バローの堂々たる演奏です。チェリビダッケの弟子として知られるバローは、すでに交響曲第3 番、第6番、第8番、第9番のリリースがあり、どれもがチェリビダッケ譲りのゆったりとしたテンポと熟考の解釈が施された名演と して高く評価されています。この第5番でも、厳格な対位法的手法に敬意を払うことで、作品の持つ力強さが強調された素 晴らしい演奏が繰り広げられています。 また、長い残響を持つことで知られる聖フローリアン修道院の豊かな音場も、最高レベルの録音でリアルに捉えられました。そ の全てをSACDのスペックを生かした高音質でお楽しみいただけます。
GRAM-99163
近代の忘れられた歌曲集
エルシュタイン(1907-1963):Oy Mame, Bin Ikh Farlibt ああ、お母さん、私は恋に落ちたわ
シュピールマン:Wien wird tausendmal schoner ウィーンは千倍美しい
エルシュタイン:Abi Gezunt あなたは元気
レオポルディ(1888-1959):Alles, weil es einmal zu schon war すべてはかつて美しかった
エルシュタイン:Oygn オイグン
ノイマン:Bisserl Liebe, bisserl Wein ちょっぴりの愛、ちょっぴりのワイン
エルシュタイン:Tif vi di Nacht 夜は深い
コレーニ:Pour Martha マルタに
 Out of Sight 見えないところに
ルムシンスキー(1881-1956):Tsipke: A Bisl Libe Un A Bisl Glik 愛のかけらと幸福のかけら
ユルマン(1903-1971):ウィ−ンはいつもウィーン
ノイマン:Die Gedanken sind frei 考えることは自由
オルシャネツキー(1892-1946):Ich hob dich zufi l lib
コレーニ:Out of Sight 見えないところに
エセル・メルハウト(S)
ベラ・コレニ(P)
アンドレアス・オッテンザマー(Cl)
ヘルヴィヒ・グラディシュニヒ(Sax)
ジュリアン・ラクリン(Vn)
ロビー・ラカトシュ(Vn)
ロベルト・ラカトシュ(Vn)
サラ・マクエルレイヴィ(Va)
ボリス・アドリアノフ(Vc)

録音:2017年2月12-15日Tonstudio Tonal, Vienna, Austria
“古式ゆかしきオーストリア”かつてのハプスブルク帝国首都ウィーンの至るところでは、日常的にドイツ語とイデッシュ語(崩れた 高地ドイツ語にヘブライ語やスラブ語の単語を交えた言語)が自然に混在していました。しかし第二次世界大戦時のナチス の政策によりこれらは一掃され、すっかりイデッシュ語は街の喧騒から消えてしまったのです。このアルバムは、ユダヤ系の作曲 家による「イディッシュ語」による歌曲を集めたもの。伴奏もピアノだけではなく、ヴァイオリンやクラリネット、サクソフォンなどの楽 器が加わることで、より親しみやすい雰囲気になっています。忘れられた歌が見事に復活しました。
GRAM-99164
シシーの詩
アルビン・フリース(1955-):オーストリア皇后エリーザベトの詩による17の歌 Op.50
シシーの足跡-ザルツカンマーグートにて
ニーナ・ベルンシュタイナー(S)
アミエル・ブシャケヴィツ(P)
ゲルハルト・シュリュッスルマイアー(P)
使用楽器:ベーゼンドルファー・インペリアル1922

録音:2017年8月15-17日Tonstudio Tonal, Vienna, Austria
現在でも“シシー”の愛称で慕われるオーストリア=ハンガリー帝国皇妃エリザベート(1837-1898)。2017年、シシーの 180回目の誕生日を記念してリリースされたこのアルバムには、1984年に初めて公開された韻文日記から詩を選び、オース トリアの作曲家フリースが後期ロマン派風の美しい曲をつけた17曲が収録されています。ウィーンを拠点に活躍するソプラノ、 ベルンシュタイナーの表情豊かな歌唱によって、彼女が生きた激動の時代に思いを馳せるとともに、類まれなる才能を持つ詩 人“シシー”の姿も浮かび上がります。4曲添えられたフリースのピアノ曲も、シシーへのオマージュです。
GRAM-99165
ヴィヴァルディ:.弦楽のための協奏曲 ト短調 RV156
2台のヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ 変ホ長調「聖なる墓にて」RV130
悲しめるイスラエルの娘たち RV638
スターバト・マーテル RV621
イェルサレムよ、主をほめ讃えよ RV609
グローリア ニ長調 RV589
アンドレアス・ショル(A)
ハンナ・ヘアフルトナー(S)
チュン・ジュウォン(S)
ザルツブルク・バッハcho
バッハ・コンソート・ウィーン
ルベン・ドゥブロフスキー(指)

録音:2017年4月6日 ライヴ
2017年の復活祭における“バッハ・コンソート・ウィーン”の公演曲目は、ヴィヴァルディの「スターバト・マーテル」と「グローリア」 というプログラムでした。演奏会では、この2曲に、弦楽のための協奏曲ト短調とソナタ、アンドレア・ショルを始めとした注目の 歌手たちが歌う復活祭のために書かれた声楽曲を組み合わせ、キリストの復活を祝福しています。ポーランド系イタリア人指 揮者ドゥブロフスキーはバッハ・コンソート・ウィーンの共同設立者。貴重な作品の復刻にも力を入れています。
GRAM-99166
Over the Rainbow
ニール・ヘフティ:Li'l Darlin'
ジョニー・マンデル:The Sandpiper-The Shadow of Your Smile
ビル・エヴァンス:The Two Lonely People
 Orbit (Unless It's You) オービット(アンレス・イッツ・ユー)
スペンサー・ウィリアムズ:Basin Street Blues
リチャード・ロジャーズ:Jumbo:My Romance
ジョン・コルトレーン:Baby Steps
ハロルド・アーレン:The Wizard of Oz: Over the Rainbow オズの魔法使い-虹の彼方に
ルーディ・ヴィルファー(P)

録音:2017年8月3-4日
オーストリアで活躍するジャズ・ピアニスト、ルーディ・ヴィルファーが演奏する名曲集。彼のロマンティックで抒情的な演奏 スタイルは、1979年に彼がアメリカを訪れた際に「ヴィレッジ・ヴァンガード」のライヴで感銘を受けた名手ビル・エヴァンス から受け継いだとされています。彼は以前、ジョー・ザヴィヌルの追悼のためのアルバム「Somewhere」 (GRAM99129)をリリースし、その耽美な音楽性が高く評価されましたが、続編となる今作では、尊敬するエヴァンスの 曲を含む20世紀の名作を演奏、静寂の中に置かれた音の美しさを表現しています。
GRAM-99167
Again and Again-小さなマッチ売りの少女の受難曲
ボー・ホルテン(1948-):初雪(1996)
ハンス・クリスティアン・アンデルセン(1805-1875):Das kleine Madchen mit den Schwefelholzern
マッチ売りの少女(朗読)
デイヴィッド・ラング(1957-):小さなマッチ売りの少女の受難曲
Come daughter
It was terribly cold
Dearest heart
In an old apon
Penance and remorse
Lights were shining
Patience
Ah! perhaps
Have mercy
She lighted another match
From the sixth hour
She again rubbed a match
When it is time
In the dawn of morning
We sit and cry
ジョン・タヴァナー:子羊
デイヴィッド・ラング:Again and Again
ホルスト:Lullay, My Liking
わが愛し子よ
マリア・ハッペル(朗読)
ヨハネス・ヒーメツベルガー(指)
カンパニー・オブ・ミュージック(ヴォーカル・アンサンブル)

録音:ウィーン、聖ウルスラ教会
2015年7月8-10日、2017年2月19日
誰もが知っているアンデルセンの童話「マッチ売りの少女」からインスパイアされた作品集。指揮者としても活躍するデン マークの作曲家ボー・ホルテンの「初雪」で始まり、原作の「マッチ売りの少女」がドイツ語で朗読されます。アルバムのメイ ンとなるのはアンサンブル「バング・オン・ア・カン」の主宰者として知られる作曲家デイヴィッド・ラングの「小さなマッチ売り の少女の受難曲」。貧しい少女の苦しみをイエスの受難になぞらえたこの作品には2008年の“ピューリッツァー賞”が与 えられています。少女の魂を慰めるかのようなタヴァナーの「子羊」など、美しい合唱作品で構成された1枚です。
GRAM-99168
ヴィオラとオルガン
ショルド(1899-1992):幻想曲 Op.12(1919)
ボーエン(1884-1961):幻想曲 ヘ長調
 詩曲 変ト長調 Op.27 (独奏ハープ、ヴィオラとオルガンのための)
エルンスト・ルートヴィヒ・ライトナー(1943-):教会ソナタ(2015)
フランク・マルタン(1890-1974):教会ソナタ(1938)
ベネディクト・ロワイエ(Va)
ベッティーナ・ライトナー(Org)
カタリーナ・トイフェル=リーリ(ハープ)

録音:2016年10月12-14日Bruckner Organ, Stiftsbasilika, St. Florian, Austria
20世紀から21世紀に書かれた「ヴィオラとオルガン」のための曲集。あまり耳にすることのない響きの組み合わせですが、どこと なくエキゾチックな音色が独得の魅力を醸し出しています。スウェーデンの作曲家ショルドの幻想曲は、重苦しいコラール風。 曲の最後でヴィオラが切ないメロディを歌い上げます。ロマンティックな作風によるイギリスのボーエンの2作、オーストリアの現 代作曲家ライトナーとスイスのマルタンの「教会ソナタ」はバロック期の様式に12音などの現代的な要素を加えた斬新な曲。 ザルツブルクのモーツァルテウム大学で学んだロワイエとライトナーは、どちらも現代音楽を得意とし、このアルバムでも優れた演 奏を披露しています。
GRAM-99169
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調 WAB105(マティアス・ギーゼンによるオルガン版) マティアス・ギーゼン(Org)

録音:2018年10月14-17日ザンクト・フローリアン修道院「ブルックナー・オルガン」
ザンクト・フローリアン修道院のオルガンは1770年から1774年にスロヴェニア出身のフランツ・クサーヴァー・クリスマン (Franz Xaver Krismann)によって作られました。当初は74の音栓(ストップ)と5230のパイプを持っていまし たが、幾度かの拡張により103の音栓と7386のパイプを追加。現在オーストリア最大級のオルガンのひとつとなってい ます。1873年にはブルックナーの提案で楽器の再建が行われ、その際には足鍵盤をブルックナーの足に合わせて 作ったとも言われています。 1931/32年のシーズンにも改造が行われ、その時から「ブルックナー・オルガン」と呼ばれるようになりました。1996 年、ブルックナーの没後100周年にも再調整が行われ、日々、美しい音色を奏でています。 このアルバムには、1999年から2003年までザンクト・フローリアンのオルガニストを務めたマティアス・ギーゼン自身が 編曲したブルックナーの交響曲第5番(オルガン版)を収録。オーケストラの響きがオルガンへと、余すことなく移し替え られた見事な演奏による楽器の響きをご堪能ください。

GRAM-99170
ロシアの踊り
ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲 第2組曲-第4曲 ワルツ第2番(室内アンサンブル編)
コズロフ:ヴァレンキ
伝承曲:黒い瞳
ヨーリスト:疲れた太陽*
ノヴィコフ:プリヴェット
チャイコフスキー:くるみ割り人形 Op.71-こんぺい糖の踊り(室内アンサンブル編)
ヨーリスト:ポートレート*
プロコフィエフ:ロメオとジュリエット Op.64(室内アンサンブル編)
ヨーリスト:ロシアの役人のタンゴ*
 もしあなたが私を好きだったら*
伝承曲:モスクワの夜
エステルライヒシェン・ザロニステン(アンサンブル)…1-3.5.6.8-12.15
【メンバー】
ペーター・ギルマイヤー(Vn1)
カトリーン・レンツェンヴェーガー(Vn2)
ユディト・ビック(Vc)
ローランド・ヴィージンガー(Cb)
ヨーゼフ・オルトナー(Cl、Sax)
ヴィーラント・ノルトマイヤー(P)

タンゴ・デ・サローン(アンサンブル)*
【メンバー】
ペーター・ギルマイヤー(Vn)
アンドレイ・セルコフ(バヤン)
グントラム・ツァウナー(G)
ローラント・ヴィージンガー(Cb)

録音:2017年9月22-24日
ヴァイオリニスト、ピーター・ギルマイヤーが参加する2つのアンサンブルが演奏するサロン音楽集。彼らの演奏はジャンルを 問わず観客にも批評家にも人気がありますが、このアルバムで取り上げられているのはロシアの音楽集。「黒い瞳」や「モ スクワの夜」など伝統的な旋律を中心に、ショスタコーヴィチやプロコフィエフの作品も交えた多彩な選曲が魅力的です。 ロシアでは珍しい「タンゴ」は、エフィム・ヨーリスト(1947-2007)の作品。彼はウクライナの作曲家でロシアの伝統楽器 バヤン(アコーディオンの仲間)の名手。この曲も伝統楽器バヤンがバンドネオンの役割を担い、普段聴くタンゴとは ちょっと違う楽しい仕上がりとなっています。
GRAM-99172
ブラームス&エレート:ピアノ作品集
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
イヴァン・エレート(1936-):ブラームス変奏曲 Op.57
ブラームス:4つの小品 Op.119
ゼンカ・ブランコヴィチ(P)

録音:2018年2月26-28日
イタリア、サチーレファツィオーリ・コンサート・ホール
オーストリア出身、ザルツブルク・モーツァルテウム大学とウィーン音楽大学で学び、数々のコンクールで優勝、ソリスト、 室内楽奏者、伴奏者として幅広く活動するピアニスト、ゼンカ・ブランコヴィチのリサイタル・アルバム。 ここで彼女はブラームスに焦点を当て、後期の作品集2つと、ブラームスの作品からインスパイアされたハンガリーの作曲 家エレートの変奏曲を演奏しています。ブランコヴィチは陰影ある音で、晩年のブラームスの心境を反映した小さな曲か ら深い味わいを引き出しています。1990年に作曲され、ピアニスト、アンドラーシュ・シフに捧げられたこの「ブラームス変 奏曲」は、Op.116-4を主題とし、4つの実験的な発展と13の変奏を施した曲。ブラームスだけではなく、ヨハン・シュト ラウスを始めとした他の作曲家からの引用も含まれる興味深い作品です。
GRAM-99173
軽やかな女神
ツェムリンスキー:遺作歌曲集-Liebe und Fruhling 愛と春(M.レスキーによる管弦楽伴奏編)
 喜劇の序曲-世界初録音
ニコ・ドスタル(1895-1981):喜歌劇「クンシラン」-Ich bin verliebt 私は愛している
レハール:喜歌劇「ウィーンの女たち」-Schone Rose 美しいばら(スペイン風ロマンス)
 喜歌劇「エヴァ」-War es auch nichts als ein Traum vom Gluck たとえ今は儚い夢だとしても
エルンスト・フィッシャー(1900-1975):Perlender Champagner 泡立つシャンパン
ツェムリンスキー:遺作歌曲集-In der Sonnengasse 太陽横丁で
 遺作歌曲集-Herr Bombardil ボムバルディル氏
シェーンベルク::ブレットル歌曲集-Gigerlette ギゲルレッテ
 Spiegel von Arkadien アルカディアの鏡
ガーシュウィン:By Strauss シュトラウスの曲で
 「ストライク・アップ・ザ・バンド」序曲
イルディコ・ライモンディ(S)
ミヒャエル・レスキー(指)
ウィーン・ユンゲPO

録音:2016年7月10-12日ウィーン・コンツェルトハウス
ウィーンを中心に活躍するソプラノ、イルディコ・ライモンディが歌う20世紀初頭のウィーンで流行した歌曲とアリアを中心 に収録した楽しい音楽集。十二音音楽の探求で知られるシェーンベルク:の別の一面が垣間見える“キャバレー・ソング” ブレットル歌曲集をはじめ、ツェムリンスキーの世界初録音を含む一連の歌曲と管弦楽曲、ドスタルとレハールのオペレッ タからのアリア。そして最後に置かれているのがガーシュウィンです。「シュトラウスの曲で」は当時大流行していたヨハン・ シュトラウスの曲をモティーフに書かれた洒落た歌。「ストライク・アップ・ザ・バンド」はおなじみのノリの良い曲です。 ライモンディは20世紀の近代歌曲を得意とするソプラノ歌手で、このアルバムに収録されたレパートリーは彼女の十八 番と言える曲ばかりです。オーストリアの17歳から27歳までの若手奏者によるエリート集団「ウィーン・ユンゲ・フィルハー モニーO」の絶妙な伴奏も聴きどころ。
GRAM-99174
ベートーヴェン:民謡編曲集
1.He promis'd me at parting, 別れるとき彼は約束した WoO154-12
2.Morning a cruel turmoiler is, むごく悩み多い朝 WoO152-21
3.Oh! thou art the lad of my heart,Willy, おお、おまえはわが心の若者Op.108-11
4.Could this ill world have been contriv'd, この病める世をいかにOp.108-16
5.The lovely lass of Inverness,インヴァネスの愛らしい乙女 Op.108-8
6.Dermot and Shelah, ダーモットとシェラー WoO152-14
7.Oh had my fate been join'd with thine, 陽気な紳士淑女を目覚ましめよOp.108-12
8.The sweetest lad was Jamie, ジャミーは最も優しい若者だった Op.108-5
9.Oh would I were but that sweet Linnet, おお、私があの優しいベニヒワだったら WoO154-9
10.The British light dragoons, 英国軽騎兵 WoO153-3
11.Thy ship must sail,my Henry dear, あなたの船は出ていく WoO153-20
12.Sally in our alley, 横町のサリー Op.108-25
13.Faithfu'Johnie, 忠実なジョニー Op.108-20
14.On the massacre of Glencoe,グレンコウの虐殺で WoO152-5
15.Enchantress, farewell, 魅惑的な女よ、さようなら Op.108-18
16.O who, my dear Dermot, おお、愛しいダーモットよ WoO154-5
17.Cupid's kindness, キューピッドの親切 WoO155-21
18.Love without hope, 望みない愛 WoO155-4
19.When mortals all to rest retire, 人々がみな眠りにつけば WoO155-15
20.Sad and luckless was the season, 悲しい不幸な季節 WoO153-6
21.Come fill,fill,my good fellow, 満たせよ杯を、よき友よOp.108-13
ローナ・アンダーソン(S)
ジェイミー・マクドゥガル(T)
トリオ・ヴァン・ベートーヴェン
【メンバー】
クレメンス・ツァイリンガー(P)
ヴェレーナ・シュトウルズ(Vn)
フランツ・オルトナー(Vc)

録音:2018年1月8-12日Franz Liszt Zentrumn
Raiding,Burgenland,Austria
19世紀初頭のヨーロッパでは、民族的な事項への関心が高まっていました。特にングランド、アイルランド、スコットランド、 ウェールズなどイギリス周辺の文化が注目されていましたが、ここで活躍したのが、イギリスの楽譜商でアマチュア音楽家ジョー ジ・トムソンでした。彼は各地の民謡を採取し、これらを伴奏付きの歌曲に編曲するように当時名高い作曲家たちに依頼、 ヘンデル、ハイドンやベートーヴェンたちが作品に仕立て上げました。 ハイドンはこの仕事をとても楽しんだと伝えられていますが、ベートーヴェンはトムソンがの「もっと簡単な伴奏に書き替えて」と いう要求に同意することができず、「私は自分の作品を修正することに慣れていない」という答えを返すなど、やや不服の残る 仕事だったようです。にも拘わらず、現在残っている一連の編曲はとても楽しく聞きごたえのあるもの。知られざるベートーヴェ ンの素顔が垣間見える曲集です。
GRAM-99175(2CD)
NX-C05
シューベルト:4手ピアノのための作品集
【CD1】
ロンド ニ長調 D608
創作主題による8つの変奏曲 変イ長調 D813
ハンガリー風ディヴェルティメント ト短調 D818
6.ロンド イ長調 D951
【CD2】
幻想曲 ヘ短調 D940
3つのレントラー D366(ブラームス編)
フランスのモティーフによるディヴェルティメント D823-第2番:アンダンティーノと変奏
2つの性格的行進曲 D886
軍隊行進曲 第1番ニ長調 D733-1
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
イェルク・デムス(P)

録音:1978年1月6日 ウィーン・ブラームス・ザール、2007年10月6日 パリ「Une fete musicale-音楽祭」
サル・ガヴォー…CD2:1-4
かねてからウィーンを代表するピアニストとして名高いパウル・バドゥラ=スコダとイェルク・デームス。このアルバムでは 1978年と2007年に録音された彼らが演奏するシューベルトの連弾作品を再び聴くことができます。 アルバムの大部分を占める1978年の録音は、ウィーンで最も美しい室内楽ホールとされる「ブラームス・ザール」で収録 されており、ここで演奏されたシューベルトはウィーンの伝統そのものといった典雅な雰囲気に満たされています。 2007年のパリでの録音は、バドゥラ=スコダ、イェルク・デームスともに80歳前後の円熟期の演奏。長年のコンビネー ションから生まれた息のあったシューベルトです。また、2つのホールの響きの違いもじっくり味わってください。
GRAM-99176
シューベルト:ピアノ三重奏曲集
シューベルト:ピアノ三重奏曲 第1番変ロ長調 Op.99 D898
ピアノ三重奏曲 第2番変ホ長調 Op.100 D929*
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
ヴォルフガング・シュナイダーハン(Vn)
ボリス・ペルガメンシコフ(Vc)

録音:1984年12月9-12日 ORF放送 ゼンデザール、1981年8月5日 モーツァルテウム、ウィーンホール、ザルツブルク祝祭音楽祭 ライヴ*
20世紀後半を代表する二人の奏者、ヴォルフガング・シュナイダーハン(1915-2002)、ボリス・ペルガメンシコフ (1948-2004)とバドゥラ=スコダによる、1980年代の貴重な音源のリリース。 第1番は1984年のスタジオ録音、第2番はザルツブルク音楽祭での「シューベルト:ピアノ三重奏曲」のコンサート・ラ イヴです。情感豊かな音色で知られるロシアの名チェロ奏者ペルガメンシコフ、ウィーンの伝統を受け継ぐシュナイダー ハン、グルダ、デムスとともに“ウィーン三羽烏”の一人と称されるバドゥラ=スコダ、この3人が織りなす見事なハーモニー をお楽しみください。20世紀後半を代表する二人の奏者、ヴォルフガング・シュナイダーハン(1915-2002)、ボリス・ペルガメンシコフ(1948-2004)とバドゥラ=スコダによる、1980年代の貴重な音源のリリース。
第1番は1984年のスタジオ録音、第2番はザルツブルク音楽祭での「シューベルト:ピアノ三重奏曲」のコンサート・ライヴです。情感豊かな音色で知られるロシアの名チェロ奏者ペルガメンシコフ、ウィーンの伝統を受け継ぐシュナイダーハン、グルダ、デムスとともに“ウィーン三羽烏”の一人と称されるバドゥラ=スコダ、この3人が織りなす見事なハーモニーをお楽しみください。
GRAM-99177
シューマン:幻想小曲集 Op.12
ノヴェレッテン Op.21
マルティン・イヴァノフ(P)
録音:2018年1月23-24日
Studio
Wavegarden,Mitterertzbach,Lower
Austria
ウィーン国立音楽大学で学び、数多くの国際コンクールを制覇したブルガリア出身のピアニスト、マルティン・イヴァノフ。デ ビュー・アルバム「ショパン:ワルツ集」(GRAM-99146)ではショパンの繊細な心を存分に表現していましたが、今作ではシュー マンの2つの曲集を演奏しています。1837年から1838年に作曲されたこれらの曲集は、どちらもシューマンの絶頂期の作品 で、母親の死、クララとの恋愛と彼女の父、ヴィークの干渉などの様々な経験を乗り越え生まれた作品。内省的な表情の中 に、クララへの溢れる思いが結実した名作です。
GRAM-99178(1SACD)
NX-B08
マルティヌー:ヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲 第1番H226
ヴァイオリン協奏曲 第2番H293
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ヘイコ・マティアス・フェルスター(指)
ヤナーチェクPO

録音:チェコ、オストラヴァ、シティ・オブ・オストラヴァ、コンサート・ホール
2016年5月13日、2018年2月20.21日
GRAM-olaレーベルから多数のアルバムをリリースしている1985年ザルツブルク生まれの俊英ヴァイオリニスト、イルンベル ガー。ウィーン古典派から近代作品までレパートリーの多彩さを誇る彼ですが、最近はチェコやハンガリーなどの東欧の 作品を好んで取り上げています。これまでに発売されたアルバムでも一連のゴルトマルク作品をはじめ、ドヴォルザークの 協奏曲での斬新かつ柔軟な解釈が評判となりました。今回彼が取り組んだのはチェコに生まれ、パリを経てアメリカで活 躍した近代作曲家マルティヌーの2つのヴァイオリン協奏曲。第1番はパリ時代に書かれた民族色の強い作品、第2番 はアメリカに移住した直後の後期ロマン派風の技巧的な作品です。時代の変遷に伴うように作風を自在に変化させて いったマルティヌーの特徴を捉え、旋律を甘美に歌い上げた名演です。
GRAM-99179
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番ハ短調「悲愴」Op.13
シューベルト:さすらい人幻想曲 ハ長調 Op.15 D760
ブラームス:ピアノのための小品集 OP.118-第5番ロマンス ヘ長調
シューマン:ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ短調 Op.14(1853年版)
ソー・リャン(P)

録音:2018年4月25日
オーストリア、ライディング、フランツ・リスト・ザール
韓国出身のピアニスト、ソー・リャンのリサイタル・アルバム。11歳ですでに韓国国内で認められた才能の持ち主となった 彼女は、16歳の時にエッセンに留学し、デトレフ・クラウス教授のマスタークラスで学び学位を取得、ハンブルクで開催さ れた“ブラームス国際ピアノ・コンクール”で優勝しました。その後はウィーン国立音楽大学大学院に進学、更なる研鑽を 積み、世界的なピアニストとして活躍しています。とりわけモーツァルト作品の解釈で高く評価されている彼女ですが、こ のアルバムでは古典派からロマン派に至る4人の作曲家の作品を演奏、ロマン派の先駆けともいえるベートーヴェンの 「悲愴」、その流れを汲むシューベルトの「さすらい人」、シューマン自身が“オーケストラなしの協奏曲”と呼んだ「ソナタ第 3番」、ブラームスの心の声のような晩年の「ロマンス」まで、時代の移り変わりをそのまま素直な表現で音にしています。

GRAM-99180(1SACD)
NX-B08
シューベルト:交響曲第1番 ニ長調 D82
交響曲8番「未完成」
レミ・バロー(指)
クラングコレクティフ・ウィーン

録音:2018年3月19〜21日ウィーン、ローレライ音楽堂
オーストリア・ザンクトフローリアン修道院教会でのブルックナー録音で話題を呼んできたレミ・バローは、自身ヴァイオリンを手にウィーン・フィルの一員としても活躍 しています。活動を通じて意気投合した、ウィーン・フィルの名クラリネット奏者ノイベルト・トイプルを中心とする、ウィーン最前線のオーケストラで活躍する名手た ちによって結成されたのがクラングコレクティフ・ウィーン。バローを指揮に迎えてのデビュー盤となるこの録音は、ウィーン古典派の音楽と正面から向き合い、現代 楽器でその様式美の魅力を伝えようという同団の演奏理念が鮮やかに示された秀演に仕上がっています。今回の録音場所はウィーン。古典派の形式感覚を みごとふまえながら明晰に組み上げられてゆく音楽は「未完成」が途中で終わってしまうという当然の事実に戸惑いを覚えさせるほど、強い説得力をもって作品 の造形を伝えてやみません。ハイドンからシューベルトに至る伝統に強い愛着を隠さない彼ら、16歳のシューベルトが書いた清新な息吹あふれる「第1番」での 感度十分な演奏からも、今後のプロジェクトにまで期待が高まります。
GRAM-99181
ヨーゼフ・マイセダー(1789-1863):ヴァイオリン協奏曲集 第3集
ヴァイオリン協奏曲 第1番イ短調 Op.22(1813)
ヴァイオリン協奏曲 第3番ニ長調 OP.28(1811)
ヴァイオリン協奏曲 第2番ホ長調 Op.53(1835)
ライムント・リシー(Vn)
ヘルムート・ツェートナー(指)
ヨーゼフ・マイセダーO

録音:2017年11月2-5日
ウィーン・フィルのメンバーであるライムント・リシーは、オーストリアの知られざる作曲家ヨーゼフ・マイセダーの作品の復刻 に尽力しています。11歳で公開コンサートを開くほどに若い頃から才能を認められていたマイセダーは1836年にホーフ ブルク宮殿のヴァイオリニストとして活躍しました。教師としても有能で、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストを始めとする 名手たちを育てています。数多くのヴァイオリン作品を残しましたが、残念なことに現代ではほとんど演奏される機会がな く、リシーの手によって作品が蘇演されることで、現代の聴き手も彼の名に目を留める機会が増えてきました。これまでに 弦楽四重奏曲(GRAM-99148)、ヴァイオリン小品集(GRAM-99103)がリリースされましたが、ついに華麗なヴァイオリ ン協奏曲集の登場です。この録音のために結成された「ヨーゼフ・マイセダーO」をバックにリシーが納得の演奏を 聴かせています。
GRAM-99182
パノニアからの響き
ハイドン:弦楽四重奏曲 ハ長調 Hob.III:57 Op.54-2
バルトーク:弦楽四重奏曲 第2番 Op.17 Sz67
ブラームス:弦楽四重奏曲 イ短調 OP.51-2
パシフィック・カルテット・ウィーン
【メンバー】
高瀬 悠太(Vn1)
エスター・マヨール(Vn2)
チンティン・ファン(Va)
サラ・ヴァイレンマン(Vc)

録音:2018年3月8-10日
2006年、ウィーン国立音楽大学の学生たちによって創立されたパシフィック・カルテット・ウィーン。高瀬悠太を第1ヴァ イオリンに擁することもあり来日公演も多く、高い人気を誇るアンサンブルです。前作(GRAM-99107)ではハイドンと ウェーベルン、デルングス、黛敏郎を並べた個性的なプログラムで聴き手を魅了しましたが、今作ではハイドン、バルトー ク、ブラームスの3つの弦楽四重奏曲を披露。タイトルの「パノニア」とは、ドナウ川の北からハンガリー一帯の地名のこ と。古代ローマ時代には「パンノニア」と呼ばれていました。第一次世界大戦中にバルトークがこの地域の民謡を調査 し、自身の四重奏曲第2番に反映させたことから、このアルバム名が付けられたということです。
GRAM-99183
退廃音楽の祭典〜室内楽作品と歌曲集
ヘンリエッテ・ボスマンズ(1895-1952):Chanson シャンソン
 Complainte du petit cheval blanc
 小さな白い馬の嘆き
Le diable dans la nuit 夜の悪魔
ヴァリー・ヴァイグル(1894-1982):Toccatina トッカティーナ(ロベルト・シューマンの思い出に)(1982)
 Who is at my Window?
 私の窓辺にいるのはだれ?(1968)
 Living a Life 人生を生きる(1968)
 Hymn to Eros エロス讃歌(1968)
シャルロッテ・シュレジンガー(1909-1976):Es ziehen die Reihe lang(1931)
 Wie hell das Licht mir scheinet(1931)
 Was hor ich(1931)
ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァ(1915-1940):2つのリトルネッロ Op.25
 永遠に Op.12-1(1936/37)
 私の悲しみは Op.12-2(1936/37)
 手 Op.12-3(1936/37)
 クリスマス・キャロル-小さな愛の歌 Op.18-
7(1938)
マルティヌー:Koleda milostna-Liebesliedchen
 クリスマス・キャロル-小さな愛の歌 H259(1937)
ヴァイグル:All Day I Hear the Noise of Waters
 終日私は水の音を聞く(1951)
 Listen 聴く(1971)
ボスマンズ:チェロとピアノのためのソナタ
(1919)
ヘルミーネ・ハーゼルベック(Ms)
フランツ・バルトロメイ(Vc)
クレメンス・ツァイリンガー(P)

録音:2016年10月11-13日
2012年から2016年まで毎年開催されていた「EntArteOpera Festival=退廃音楽の祭典」からのレコーディン グ。2016年はテーマに『女性作曲家たち』を据えて、ボスマンズ、ヴァイグル、シュレジンガー、カプラーロヴァの4人の作 品を紹介しています。女性の作曲家の活動が難しかったことに加え、戦争での迫害など様々な逆境をはねのけ、素 晴らしい作品を残した彼女たちの偉業を讃えたアルバムは聴き手に大いなる感動をもたらします。また、1曲添えられ たマルティヌーの作品は、カプラーロヴァの「クリスマス・キャロル」と同じ詩が用いられています。
GRAM-99184
ヨーゼフ・マイセダー(1789-1863):作品集 第4集
弦楽四重奏曲 第2番ト短調 Op.6(1811)
弦楽五重奏曲 第2番イ短調 Op.51(1830)*
ウィーン・マイセダー・アンサンブル
【メンバー】
ライムンド・リシー(Vn1)
ハラルド・クルムペック(Vn2)
トビアス・リー(Va)
ペーター・ソモダリ(Vc)

ウィーン・マイセダー・アンサンブル*
【メンバー】
ハラルド・クルムペック(Vn1)
ライムンド・リシー(Vn2)
トビアス・リー(第1Va)
ロベルト・バウエルシュタッター(第2Va)
ペーター・ソモダリ(Vc)

録音:2016年1月4-5日、2018年3月20日*
ウィーン・フィルのメンバーであるライムント・リシーによるヨーゼフ・マイセダーの4枚目の作品集。今作ではマイセダーの弦 楽四重奏曲と弦楽五重奏曲の2曲を聴くことができます。イグナツ・シュパンツィヒに師事したマイセダーは、ウィーンの 伝統を受け継ぐ作曲家、教師であり、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストを始めとする数多くの弟子を育てながら、自 身も優れたヴァイオリニストとして活躍しました。残念ながら、彼の存命中に愛された作品の多くは忘れられてしまいま したが、幸いなことにリシーの手によって発掘され、現在少しずつ演奏会のプログラムに載せられるようになってきまし た。弦楽四重奏曲と五重奏曲は、マイセダーのヴァイオリニストとしての力量が存分に発揮された作品であり、リシーは 第1ヴァイオリン奏者としてアンサンブルを完全に掌握、納得の演奏を披露するとともに、マイセダーの魅力を力強く語っ ています。
GRAM-99185
聞け、イスラエルよ
B.Z.シェンカー:B'tzet Israel
Z.ジルベルツ/M.ソボル:Mimkomcha
Y.ローゼンブルーム:Un'taneh Tokef(O.ソボル編)
S.マラヴスキ/M.ソボル:L'chu Neranena
I.アルター/M.ソボル:Retse Vimnuchatenu
S.セクンダ/A.ショル:Dos Yiddishe Lied
S.マラブスキ/M.ソボル:Sh'ma Israel(O.ソボル編)
M.ガンチョフ:Retse Hashem
D.ツェルツァー:Mi Sheberach(O.ソボル編)
Y.ゴットリープ:Chassidic Kaddish
シュムエル・バルツィライ(T)
イェディディヤ=ツヴィエル・ヴェクスラー(ソロ)…1.4.7
S.F.Y.PO&cho
Dr.モルデチャイ・ソボル(編曲&指揮)

録音:2018年
イルラエルのテノール歌手シュムエル・バルツィライが高らかに歌いあげる「イスラエルを讃える歌」の数々。 ユダヤ系の作曲家たちの歌を集めた彼の最初のアルバム(GRAM-99080)で共演したS.F.Y.フィルハーモニー管弦楽 団と、モルデチャイ・ソボルは今回のアルバムでも、洗練された響きと圧倒的な迫力で、輝かしい歌を支えています。ど ことなくエスニックな雰囲気が漂う独特な旋律を、まるでイタリアのカンツォーネのように聞かせる巧みなアレンジも聴きど ころです。
GRAM-99186
1825年〜ヒストリカル・ハープによる“ウィーンのこだま”
エライアス・パリシュ・アルヴァーズ(1808-1849):マンドリンを模した大練習曲「マンドリン」Op.84
シュポア(1784-1869):幻想曲 ハ短調 Op.35
アルヴァーズ:イタリアの詩による描写 Op.97…世界初録音
ロッシーニ:ハープのためのソナタ
アルヴァーズ:セレナード Op.83(オリジナル版)
プレイエル(1757-1831):ロンド Ben613…世界初録音
ラハナー(1803-1890):ハープのための3つの無言歌
ベートーヴェン:スイスの旋律による変奏曲 WoO64…ハープ演奏による世界初録音
ニコラ=シャルル・ボクサ(1789-1856):「セヴィリアの理髪師」の三重唱「静かに、静かに」による変奏曲
エリザベ-ト・プランク(Hp)

録音:2018年12月12-14日
オーストリアの若きハープ奏者エリザベート・プランク。ウィーン国立音楽大学でハープを学び、来日経験もある俊英で す。彼女のアルバムのタイトルである「1825」とは、楽器会社エラールが新しいハープ(No.3804)を製造した記念す べき年。それまでは様々な工夫を重ねながら、作品が求める半音階や転調に対応してきたハープですが、1811年 にエラールが更なる改良を加え、現代のペダル・ハープの原型となる「ダブルアクション・ハープ」を発表。このアルバムで は前述の1825年に製造された“当時の最新型”である楽器で、その時代の作品を演奏するという意欲的な試みが 行われています。イギリス生まれ、ウィーンで名声を誇ったアルヴァーズの作品を中心に、世界初録音の曲も交えた 様々な19世紀のハープ音楽を美しい音色でお楽しみいただけます。
GRAM-99187
NX-B06
3人の作曲家による小品集
モーツァルト:「女ほど素敵なものはない」の主題による8つの変奏曲 K613
プロコフィエフ:サルカスム(風刺) Op.17
ベートーヴェン:ディアベリのワルツによる33の変奏曲 Op.120
ハンナ・バッハマン(P)

録音:2018年8月1-3日
録音時25歳。オーストリア出身のピアニスト、ハンナ・バッハマンが弾く「ユーモラス」なピアノ曲集。冒頭のモーツァルトの 作品は、当時流行していた歌芝居「馬鹿な庭師」の中の最も有名なアリア「女ほど素敵なものはない」を主題にした8 曲からなる変奏曲。このころのモーツァルトは生活に困窮していましたが、作品からはそんなそぶりは全く感じられず、全 編、彼らしい天真爛漫さが溢れています。プロコフィエフの「風刺」は2分ほどの小品5曲で構成された組曲。強調された リズム、いびつな和声進行など、刺激的な音の連続が魅力的。ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」は、「変奏曲を書く ように」と送られてきたディアベリのワルツ主題を、ベートーヴェン自身が「靴屋の継ぎ皮」とけなしたとか。とはいえ、いろい ろと世話になっていたこともあり、自分ですべての変奏曲を作ろうと思い立ったベートーヴェン、その主題をもとに見事な 大作を創り上げたというもの。すでにジョークの域を超えた名作です。バッハマンは48トラックすべての曲の性格を描き分 け、実に多彩な演奏を聴かせます。
GRAM-99188
モーツァルト:レクイエム ニ短調 K626
ペーター・リヒテンタール(1778-1853)による弦楽四重奏版
パンドルフィス・コンソート(古楽器使用)
【メンバー】
マキシミリアン・ブラット(Vn1)
イングリット・ロールモーザー(Vn2)
エルズビエータ・サイカ=バハラー(Va)
ギュンター・シャーゲル(Vc)

録音:2018年2月4-7日
モーツァルト・ハウス ウィーン
モーツァルトの「レクイエム」の弦楽四重奏版は、20年ほど前にアグライア四重奏団のアルバムがリリースされて以来、ク イケンをはじめ、いくつかのアンサンブルが手掛けたヴァージョンです。 編曲者リヒテンタールは、オーストリアの医学博士でアマチュアの音楽家。モーツァルトの息子カールと親しかった彼によ る編曲は、モーツァルトの生涯最後の名作を、忠実でありながら簡素な形で弦楽四重奏へと移し替えることに成功し ています。「歌詞が大きな意味を持つ宗教曲」から、一切の言葉を失くしてしまったこの編曲版を、ピリオド楽器アンサ ンブル、「パンドルフィス・コンソート」は親密に演奏。涙や悲しみの感情や希望の心を感じさせる素晴らしい仕上がりを 見せています。
GRAM-99189(1SACD)
NX-B08
ブルックナー:交響曲 第7番ホ長調 WAB 107 レミ・バロー(指)
ザンクトフローリアン・アルトモンテO

録音:2018年8月17日、聖フローリアン修道院教会、ザンクトフローリアン(オーストリア北部オーバーエスターライヒ地方)
異色の解釈で知られるレミ・バローのブルックナー録音、今年も最新盤が登場します! オーストリア北部のリンツにほど近いザン クトフローリアンで夏ごとに開催されているブルックナー音楽祭のハイライトを飾るべく、かの作曲家が若い頃オルガン奏者として 奉職していた修道院教会を会場に行われる交響曲演奏会は、イギリスやアメリカなど海の向こうからも耳の肥えたブルックナー・ ファンを集める注目度の高いステージ。2018年夏の演奏会ではついに第7番が披露されましたが、ここでもバローは玄人ファ ンたちの期待を裏切ることなく、残響10秒という異例の音響空間を最大限味方につけた異色解釈で満場を唸らせました。俊 才エンジニア陣がこだわりぬいたDSD録音で、指揮者自身も音源監修に携わり仕上げられた今回のリリースは、レーベルサイド が「過去最高の出来」と胸を張る仕上がり。解釈の音像をぼやかすことなく絶妙に収録されたその響きがブルックナーの創意に どう影響をおよぼしたか…。
GRAM-99190
NX-B06
近現代の管楽トリオ集
トマジ(1901-1971):田園風コンセール
ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):
木管三重奏のための小組曲
ジャン・フランセ(1912-1997):ディヴェルティスマン
トーマス・ハイニッシュ(1968-):ぼやけた軌跡
ヘルムート・ヘードゥル(1969-):ポリスィート
トリオ・ミニョン・ウィーン
【レーネ・ケニエリ(Ob)、ミリアム・イルゼビル・シーストル(Cl)、マリオン・ビーバー=ヤンダ(Fg)】

録音:2017年10月31日-11月2日、2018年2月17日、2018年4月30日
オーボエ、クラリネット、ファゴット、この3つの楽器のためのアンサンブルは、20世紀初頭にフランスで確立された室内楽 の形であり、フルートとオーボエ、クラリネットの組み合わせよりも低音が充実、魅力ある感動的な響きが生まれるため か、トマジやボザ、フランセなど多くの作曲家が作品を書いています。このアルバムでは前述の3人に加え、ハイニッシュ、 ヘードゥルの現代作品も収録、アンサンブルの更なる可能性を追求しています。2005年に結成された管楽アンサンブ ル「トリオ・ミニョン・ウィーン」は、各々の楽器の音を引き立てあいながら、目のくらむような技巧も披露、見事な演奏を 聴かせます。
GRAM-99191
NX-B06
無伴奏ヴァイオリンのための作品集
クライスラー(1875-1962):レチタティーヴォとスケルツォ=カプリース Op.6
ハンドシキン(1747-1804):無伴奏ヴィオリンのためのソナタ 第1番ト短調
Op.3-1
パガニーニ:カプリッチョ 第14番 変ホ長調 Op.1-14
ハンドシキン:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番変ホ長調 Op.3-2
パガニーニ:カプリッチョ 第24番イ短調 Op.1-24
ハンドシキン:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番ニ長調 Op.3-2
イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番イ短調「ジャック・ティボーへ」Op.27-2
エレーナ・デニーソヴァ(Vn)

録音:1996年12月、2017年10月
ロシアのヴァイオリニスト、デニーソヴァが演奏する無伴奏ヴァイオリンのための作品集。「ロシアのパガニーニ」と呼ばれる 18世紀ロシアの作曲家でヴァイオリニストとしても活躍したハンドシキンの「3つの無伴奏ソナタ」を中心に、パガニーニ、 クライスラー、イザイの作品を配置、集中力の高い演奏を聴かせます。イタリア作品から薫陶を受けたといわれるハンド シキンの作品は、重音奏法などを徹底的に駆使した技巧的なもの。西欧風、ロシア風の雰囲気を兼ね備えた抒情性 豊かな旋律が魅力的です。アルバムタイトルの「Obsession 妄執」はイザイのソナタ 第2番の第1楽章から採られたも ので、イザイが語ったバッハへの「妄執」・・・「血と汗を流しながら、巨人に押しつぶされそうな思い」は、現代女性アー ティスト、ヴェロニカ・ニコルスカヤが描く“モハメド・アリ”を用いた印象的なアルバムジャケットにも反映されています。
GRAM-99192
リスト:ソナタ/パガニーニ大練習曲 他
2つの演奏会用練習曲 S145
ピアノ・ソナタ ロ短調 S178
パガニーニ大練習曲 S141
マルティン・イヴァノフ(P)

録音:2018年10月15-16日
1990年ブルガリア生まれのピアニスト、マルティン・イヴァノフ。4歳でピアノを始めた彼は、すぐに才能を発揮し、ピアニ ストとして着々と成長し続けています。これまでにショパン(Gram99146)、シューマン(Gram99177)の2枚のアル バムをリリースし、瑞々しい才能が高く評価されましたが、今回のアルバムではリストのソナタと練習曲に挑戦。ショパン とシューマンでは美しい音色で作品の抒情性を際立たせていましたが、今作では華麗なテクニックを存分に駆使し、 単一楽章のソナタから起伏のあるストーリーを引き出しました。“ラ・カンパネラ”を含む「パガニーニ大練習曲」と「2つ の練習曲」でも難曲を見事に弾きこなしています。
GRAM-99193
ペーター・ニクラス・グルーバー(1956-):室内楽作品集
1.Mehr oder weniger:weniger 多い、少ない:少ない
2.Soapstone 石鹸の石
3.Into Enternity 永遠の内奥へ
4.Like E. R. E.R.のように
5.Mein Herz, mein Zimmer, mein Name わが心、わが部屋、わが名
6.Bambus 2 竹林2
7.Kleine Fische 小さな魚
8.Stiller Killer 静かに殺す者
9.Fiese Katzen いじわるなネコ
10.Flag Rag フラグ・ラグ
11.Ache 痛み
12.Stille Stellen 静かな場所
13.Rat Race ネズミのレース
14.Keine Taktik mehr 以降、1小節もなし
15.EWA EWA
ペーター・ニクラス・グルーバー(Cb)
アルフレート・ラング(Tp)
パトリック・ドゥンスト(サクソフォン&バス・クラリネット)
アンディ・マンドルフ(G)
ドノヴェール(キーボード)
ラインハルト・ヴィンクラー(ドラムス)

録音:2011-2015年
作曲家ペーター・ニクラス・グルーバーは熱心な蒐集家としても知られています。自身の蔵書は15,000冊を超え、自宅は本 で埋め尽くされているといいます。もともとはコントラバス奏者として活動を始め、グラーツSOで演奏する傍ら、ポップス グループ“Opus”でも活躍していましたが、活動を一旦中止し美術史と哲学を学びなおすという異色な経歴の持ち主でもあ ります。このアルバムは、彼が演劇やダンスのために書いた曲や、即興的なモティーフによる曲を集めた1枚。グルーバー自身 が弾くコントラバスのメロディーを他の奏者たちが発展させ、更にヴィンクラーのドラムが刺激的な色彩を加えています。
GRAM-99194
ヨーゼフ・マイセダー(1789-1863):作品集 第5集〜技巧的な小品集
大演奏会用小品 第1番イ長調 Op.47
ポロネーズ 第3番ホ長調 Op.12*
ポプリ=変奏曲 ト長調/変ロ長調 Op.27*
二重奏曲 ハ短調 Op.31
変奏曲 ヘ長調 Op.25
変奏曲 ホ長調 Op.40
トーマス・クリスティアン(首席ヴァイオリン)
アンサンブル・ヴィオリッシモ【ライムント・リシー(Vn)、ララ・クストリッヒ(Vn)、ルカ・クストリッヒ(Vn)、ロベルト・バウエルシュタッター(Va)、スザンネ・レーナー(Vc)】

録音:2018年6月27日 Studio Wavegarden,Mitterretzbach、2018年6月29日 Studio Wavegarden,Mitterretzbach、2017年11月5日 Casino Baum
世界初録音
19世紀半ばのウィーンは“ビーダーマイアー=小市民文化”の中心地であり、数多くの音楽文化が花開いた地でもあ りました。ヴァイオリニスト兼作曲家ヨーゼフ・マイセダーもその立役者の一人であり、1835年にウィーン帝国の室内楽 ヴィルトゥオーゾに任命され、1836年にはホーフブルク宮殿のヴァイオリニストに就任、以降、数多くの名誉ある賞を 獲得し、1862年にはフランツ・ヨーゼフ1世から「騎士の十字架賞」を授けられるほど高く評価されました。しかし、これ ほどの業績と人気を誇ったにもかかわらず、現在では彼の作品を耳にすることはほとんどありません。このシリーズでは、 知られざるマイセダーの作品を復刻、これまでに弦楽四重奏曲やヴァイオリン協奏曲など、さまざまな作品がリリースさ れていますが、今回は彼が優れたヴァイオリニストであった証ともいえる「技巧的な作品」を楽しめます。どれも華やかな 技巧がふんだんに用いられており、当時流行していた旋律も存分に盛り込まれた聴きごたえのある曲(全て世界初 録音)ばかり。ウィーン・フィルのメンバーで、マイセダー作品の復刻に力を注ぐライムント・リシーをはじめとしたヴィル トゥオーゾたちが素晴らしいアンサンブルを聞かせます。
GRAM-99195
ブルックナーの手紙と音楽 第1集
ピアノ曲、歌曲とブルックナーの手紙の朗読
1.ブルックナー:ピアノのために ト長調 WAB 122(1850頃)
2-4.ブルックナーの手紙(朗読)
5.ブルックナー:「アマランスの森の歌」より第1部 WAB58(1856)
6.ブルックナーの手紙(朗読)
7.ブルックナー:「アマランスの森の歌」より第2部 WAB58(1856)
8-9.ブルックナーの手紙(朗読)
10.ブルックナー:「アマランスの森の歌」より第3部 WAB58(1856)
11-12.ブルックナーの手紙(朗読)
13.ブルックナー:私の心とあなたの声 イ長調 WAB79(1868)
14.ブルックナーの手紙(朗読)
15.ブルックナー:ピアノのための幻想曲 ト長調 WAB118(1868)
16-18.ブルックナーの手紙(朗読)
19-23.オットー・キツラー(1834-1915):ピアノのための5つの小品 Op.7(1861)
24-26.ブルックナーの手紙(朗読)
27.ブルックナー:春の歌 イ長調 WAB 68(1851)
28-29.ブルックナーの手紙(朗読)
30.シューベルト/ブルックナー:月明り イ長調(1815/1850-51)
31-34.ブルックナーの手紙(朗読)
35.ブルックナー:秋の夕べの静かな想い 嬰ヘ短調 WAB123,2(1863)
36-37.ブルックナーの手紙(朗読)
ヴォルフガンク・ベック(朗読)
エリザベート・ヴィンマー(S)
ダニエル・リントン=フランス(P)

録音:2018年10月3日 ライヴ
この「ブルックナーの手紙と音楽」のシリーズは、1850年から1868年までの彼の活動の軌跡を彼自身の手紙を朗読し ながら追っていくという興味深い内容です。朗読の合間にはあまり耳にすることのないピアノ曲や歌曲が置かれており、ブ ルックナーの「交響曲作曲家」とは違う一面を探ることもできます。リンツ大聖堂のオルガニストを務め、生活も安定してい たブルックナーが、1855年に突然「作曲を学びたい」と思い立ち、厳しい勉強を始めたというエピソードはよく知られていま すが、彼がさまざまな友人や教師たちに送った手紙には、折々の心の動きと自己表現が記されています。朗読はドイツの 名俳優ヴォルフガンク・ベックが担当。味のある語りはブルックナーの朴訥とした姿を連想させます。
GRAM-99196
フルート、ヴィオラとハープのための作品集
ドビュッシー:フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ(1915)
ヨハネス・マリア・シュタウト(1974-):シデナム・ミュージック(2011)
バックス:悲劇的三重奏曲(1916)
ハラルド・ゲンツマー(1909-2007):三重奏曲(1947)
トリオ・パルトゥ【ビルギット・ラムスル=ガール(Fl)、ヨハネス・フリーダー(Va)、ガブリエラ・モシルシュ(Hp)】

録音:2009年4月23-26日
フルート、ヴィオラ、ハープが奏でるアンサンブルは、たいへん珍しく、また楽しい室内楽作品と言えるでしょう。この組み 合わせによる初めての作品は、おそらく1915年に作曲されたドビュッシー晩年のソナタであり、透明感溢れるハープと フルートの響きをヴィオラが支える美しい曲調です。この3つの楽器が生み出す独特の音色に魅せられたのか、1916 年にはバックスが同じ楽器の組み合わせによる「悲劇的三重奏曲」を発表しました。また、1947年に書かれたゲンツ マーの三重奏曲はドビュッシーを思わせる印象的な曲であり、現代的なテクニックを盛り込んだオーストリアの現代作 曲家シュタウドの「シデナム・ミュージック」など、時代を追うごとに興味深い作品が生まれています。フォルクスオーパー やウィーンSOで活躍する演奏家によるアンサンブル「トリオ・パルトゥ」は、これらのユニークな作品の普及に努め ています。
GRAM-99197
マイセダー(1789-1863):室内楽作品集 第6集
ピアノ三重奏曲 第1番変ロ長調 Op.34(1820)
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第2番 ホ短調 Op.42(1823)
ピアノ三重奏曲 第2番変イ長調 Op.52(1834)
ライムンド・リシー(Vn)
マリア・グリュン(Vc)
スレブラ・ゲレヴァ(P…Steinway D)

録音:2018年1月29,30日、2019年3月21,24日、2019年3月31日,4月7日
世界初録音
Gramolaレーベルが力を注ぐ作曲家ヨーゼフ・マイセダー。彼の室内楽作品集の第6集となるこのアルバムはマイセダー の2曲のピアノ三重奏曲とヴァイオリン・ソナタ第2番という組み合わせです。もともとヴァイオリンの名手であったマイセダー は、ハイドンやベートーヴェン、シューベルトの指揮のもとで演奏した経験を持ち、印象的なヴァイオリン作品を数多く残し ています。彼の作品は900作以上も出版されましたが、現在ではほとんど演奏されることがなく、それを残念に思った ウィーン・フィルのヴァイオリニスト、ライムント・リシーが中心となりマイセダーの全作品の録音に踏み切ったというものです。 作品はどことなくシューベルトを思わせますが、やはりヴァイオリンの使い方が技巧的で、ひときわ目立つ役回りが与えられ ています。

GRAM-99200
ヨーゼフ・マイセダー(1789-1863):ミサ曲 変ホ長調
ヴァイオリン協奏曲 第2番
トーマス・クリスティアン(ヴァイオリン&指揮)
ウィーン少年cho
ウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声cho
ウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルのメンバー

録音:2019年5月14-16日、2019年5月31日,6月3日 ウィーン宮廷劇場
世界初録音
「ビーダーマイアー=小市民文化」の全盛期に活躍したヴァイオリニスト兼作曲家ヨーゼフ・マイセダー。彼は数多くのヴァ イオリン曲を含む室内楽作品の作曲家として知られていますが、今回のアルバムには珍しい声楽曲を収録。マイセダー の違った面を知ることができます。このミサ曲は1848年にウィーンの王宮で初演され、以降は、1875年から1935年ま での新年に演奏されたため「新年のミサ」というニックネームが与えられており、独唱は用いられておらず、全て合唱で歌 われる壮麗な作品です。ここでのヴァイオリニスト・指揮者トーマス・クリスティアンによる世界初録音となる演奏は、 ウィーン少年合唱団とウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声合唱団をフィーチャーし、忘れられてしまった名 作を忠実に再現しています。
GRAM-99201
フルート・ソナタ集
カール・ライネッケ(1824-1910):フルート・ソナタ「ウンディーネ」Op.167
オタール・タクタキシヴィリ(1924-1989):フルート・ソナタ
プロコフィエフ:フルート・ソナタ Op.94
テモ・ハルシラーゼ(Fl)
ケテヴァン・セパシヴィリ(P)

録音:2019年2月15-18日
ジョージア(旧グルジア)生まれの若いフルート奏者テモ・ハルシラーゼは、初期の音楽教育を地元のトビリシで受けた 後、ウィーン国立音楽大学に留学。優秀な成績を収めた後、国際的な活躍を始め、数々のコンサートホールで演奏し 高く評価されています。このアルバムでは、同じくジョージア出身のピアニスト、ケテヴァン・セパシヴィリとともに、フルート・ソ ナタの名曲として知られ古典的な美しさを誇るライネッケ、近代的な和声と躍動感に満ちたプロコフィエフ、親しみ易く民 族色豊かな旋律を持つ、ジョージアにおける最も重要な作曲家の一人タクタキシヴィリの3曲のソナタを堂々と演奏して います。
GRAM-99202
ソマール・アジャリャキン(1978-):Contemplations
5つのピアノ小品/チェロ・ソナタ
クラリネットとピアノの為の幻想曲 変ホ長調「The Cricket in the Mirror 鏡の中のコオロギ」
弦楽四重奏曲「Wuhan Oblivion 武漢の忘却」
アンナ・ヴォロヴィチ(P)
クリストフ・クロワゼ(Vc)
ハインツ=ペーター・リンシャルム(Cl)
サントスSQ

録音:2020年12月、2021年1月、3月
ダマスカス出身の作曲家ソマール・アジャリャキンの初の作品集。幼い頃から詩と絵画を学び、母のアドバイスに よって音楽の道に進んだというアジャリャキン。ここではピアノ独奏曲から室内楽曲まで多彩なジャンルの作品が 選ばれています。遊び心たっぷりの「5つのピアノ小品」をはじめ、多彩な作風による「チェロ・ソナタ」と「幻想曲」。 そしてアジャリャキンの最新作である「武漢の忘却」は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)によってロックダ ウンされた都市の人の気配のない風景からインスパイアされた作品です。
GRAM-99203(3SACD)
NX-C03
イェルク・デムスによる室内楽作品集
【SACD1】
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第1番ニ長調 Op.12 No.1
ヴァイオリン・ソナタ 第5番ヘ長調 Op.24「春」
ヴァイオリン・ソナタ 第6番イ長調 Op.30 No.1
【SACD2】
イェルク・デームス(1928-2019):ヴァイオリン・ソナタ ハ短調 Op.35「夕日」
ヴァイオリン・ソナタ Op.7「ガーベルク・ソナタ」
ソナタ・シルヴェストレ Op.48
【SACD3】
バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ 第3番ホ長調 BWV1016
 ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ 第4番ハ短調 BWV1017
シューマン:3つのロマンス Op.94
ドヴォルザーク:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 Op.100
イェルク・デムス(P)
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)

録音
【SACD1】
2009年6月25日
2009年10月11日
2009年10月13日
【SACD2】
2015年9月11,12日
2009年9月14日
【SACD3】
2017年8月28,29日
2014年8月25日
パウル・バドゥラ=スコダとフリードリヒ・グルダとともに「ウィーン三羽烏」と呼ばれたピアニスト、イェルク・デームス。こ のアルバムには、彼の室内楽奏者としての活動が収録されています。そして、デームスは優れたピアニストであっ ただけではなく、作曲家としてもいくつかの作品を残しています。とはいえ、彼が作曲を手掛けたのは晩年になっ てからで、ウィーンの伝統とフランス印象派の作風が融合されたこれらの作品は彼の親しい友人だけに公開され ており、どの曲もほとんど演奏されたことがありません。今回、このアルバムには3曲のデームス作品が収録されて おり、自然を賛美した色彩豊かな音楽は、聴き手を引き付ける存分な魅力を有しています。全ての作品でヴァ イオリンを演奏しているのは、ザルツブルク出身の若きヴァイオリニスト、イルンベルガー。デームスの信頼が厚く、こ のアルバムの収録曲以外にも数多くの共演を行い、見事な演奏を聴かせています。
GRAM-99206(3SACD)
NX-D03
ドヴォルザーク/スメタナ/スーク:ピアノ三重奏曲集
(1)ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 ホ短調「ドゥムキー」Op.90 B.166
スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.15
(2)ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 第1番変ロ長調 Op.21
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 第2番 ト短調 Op.26 B.56
(3)ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲 第3番へ短調 Op.65 B.130
ヨーゼフ・スーク(1874-1935):エレジー 変ニ長調 Op.23(ピアノ三重奏版)
 ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op.2
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ダヴィッド・ゲリンガス(Vc)
パヴェル・カシュパル(P)

(1)録音:2017年4月20-22日
(2)録音:2017年12月15-19日
(3)録音:2019年5月30日-6月1日
19世紀から20世紀にかけて、「文化芸術の水準は中央ヨーロッパと西ヨーロッパが最高である」と考えていた周辺国の 人々の意識に改革と変化が生じ、自国の民謡や民族音楽の音楽語法を用いた作品が次々と生まれました。ロシアで はグリンカに端を発する「ロシア五人組」、北欧のグリーグやニールセン、スペインのグラナドスやアルベニス、そしてチェコで はスメタナとドヴォルザークが自国の歴史や音楽の特徴を生かした作品を数多く書き上げています。この3枚組では、ド ヴォルザークを中心に、スメタナと、ドヴォルザークの娘婿スークのピアノ三重奏曲を収録。哀愁を帯びた旋律や胸躍る 民謡のリズムなどが巧みに織り込まれた作品の数々を聴くことができます。Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニス ト、イルンベルガーと、チェコのカシュパル、名チェリスト、ゲリンガスによる個性豊かなアンサンブルをお楽しみください。
GRAM-99207
NX-B05
ありえない沈黙
ダウランド:静かな夜から(歌曲集第4巻「巡礼の慰め」より)/間奏曲-パラフレーズ
ダウランド:もう一度帰っておいで、やさしい恋人よ/変奏曲(歌の本より)
ラファエル・カタラ(1960-):El silencio imposible ありえない沈黙
ヘンデル:9つのドイツ・アリア集より
「来るべき日々の思いわずらい」HWV202
イントロ-パラフレーズ/9つのドイツ・アリア集より「快い静けさ、安らぎの泉」HWV205
セファルディの歌曲集

編曲,追加作曲:ラファエル・カタラ…2,3,6
編曲:ラファエル・カタラ…5,7-12
エラトス・トリオ【ニコラス・シュパノス(C.T)、フローリアン・エッグナー(Vc)、ラファエル・カタラ(ギター,編)】

録音:2018年3月11日 ライヴ
ギリシャ、テッサロニキ出身のカウンターテナー歌手、ニコラス・シュパノス、オーストリアのチェリスト、フローリアン・エッグ ナー、バレンシア出身、ギターのラファエル・カタラ。この3人をメンバーとする“エラトス・トリオ”のライヴ・アルバム。ルネッサ ンス期からバロックの作品や民謡に現代的なアレンジを施し、自在な演奏を聴かせるアンサンブルです。このコンサートで 演奏されているのは、ダウランドの「おいで、もう一度。今、甘美な愛が」やヘンデルの作品、アルバム・タイトルにもなった カタラの「El silencio imposible ありえない沈黙」、そして彼らが大切にしているセファルディ(15世紀頃に故郷を離 れスペイン、ポルトガルに定住したユダヤ民族)の古い歌の数々。絶妙なアレンジが施されたこれらの曲を、ギターの静 かな響きとチェロの深い音色、シュパノスの鮮烈な歌声が彩ることで、美しい音楽が生まれています。
GRAM-99209
NX-B05
クルト・シュヴェルツィク(1935-):ピアノ作品集
1-2. 前奏曲とフーガ Op.105(2010)
アルバムの綴り(1969-2015):
3. … for Rose Simpson ローズ・シンプソンへ
4. Abendlied 夕べの歌
5. Ginkgoblatt イチョウの葉
6. Papierblumen (… fur Paul Kont) 紙の花(パウル・コントへ)
7. Elegie (… fur Irina Cerha) エレジー(イリーナ・チェルハへ)
8. fur Mario Venzago マリオ・ヴェンツァーゴへ
9. Attila im Bois (… fur H. C. Artmann)
木立の中のアッティラ(H.C.アルトマンへ)
10. … fur Joseph Horovitz ヨーゼフ・ホロヴィッツへ
11. … for Ian Julier イアン・ジュリアーへ
12. … fur Barbara Faulend-Klauser
バルバラ・ファウレント=クラウザーへ
13. … fur Dennis Russell Davies デニス・ラッセル・ディヴィスへ
14. … fur Christa クリスタへ
15. Zur Erinnerung an Jochen Ulrich ヨッヘン・ウルリヒの追憶に
16. Das letzte Albumblatt 最後のアルバムの綴り
5つの夜想曲 Op.10b(1964)
Am Morgen vor der Reise 旅立ちの朝に Op.119(2017)
22. Ankunft 到来
23. Kinderklavier 子供のピアノ
24. Vogelsolo 小鳥の独唱
25. Barcarole 舟歌
26. Doppelter Kontrapunkt 二重対位法
27. Abschied 別れ
28. Eden-Bar, Seefeld エデン・バー、ゼーフェルト Op.6(1961)
綾・クレバーン(P)

録音:2013年9月13,20日,2014年5月7日、2019年11月13日
現代オーストリアで活躍する作曲家シュヴェルツィク。彼は調性感のある独自の作風を用いたオペラからドイツ・リートまで幅広い作品を発表し人気 を博しています。このアルバムは、シュヴェルツィクのピアノ作品全曲シリーズの第1作となるもので、彼の作品の良い理解者である、綾・クレバーンが、 バッハを思わせる「前奏曲とフーガ」を始め、様々な人物に捧げられた小品集『アルバムの綴り』、抒情的な『5つの夜想曲』、美しい情景が目に浮か ぶような『旅立ちの朝に』の4作品を丁寧に演奏しています。 綾・クレバーンは東京出身、ウィーン在住のピアニスト。数多いピアノ曲の中でもとりわけ現代作品を好んでおり、シュヴェルツィクとは10年に渡る共 同制作を行っています。2015年にはシュヴェルツィクの80回目の誕生日を祝し、ウィーン楽友協会で室内楽リサイタルに参加するなど、シュヴェル ツィク作品の普及に積極的に努めています。
GRAM-99210
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
「エグモント」序曲 Op.84
レミー・バロー(指)
クラングコレクティフ・ウィーン

録音:2019年3月23日
数々のブルックナー録音で話題を呼ぶ指揮者レミー・バローと、ウィーン最前線のオーケストラで活躍する名手たちによっ て結成された「クラングコレクティフ・ウィーン」。このオーケストラのデビュー盤となったシューベルトの交響曲集「未完成& 第1番」(GRAM99180)は、彼らの理念である「現代楽器でウィーン古典派の音楽と正面から向き合い、その様式美 を丁寧に伝えた」演奏として高く評価されました。第2作で取り上げたのは、2020年に生誕250年を迎えるベートー ヴェンの交響曲第3番と「エグモント序曲」。ベートーヴェンの最初の構想通り、第1ヴァイオリンが6人のみというスリムな 編成で演奏することで、初演時の響きを丹念に再現しています。
GRAM-99211(2SACD)
NX-D03
ブルックナー:交響曲第2番ハ短調 WAB102
(1872年初稿版…2005年ウィリアム・キャラガン校訂)
レミ・バロー(指)
ザンクトフローリアン・アルトモンテO

録音:2019年8月23日 ライヴ、聖フローリアン修道院教会、ザンクトフローリアン
1872年に初稿が完成したブルックナーの「交響曲第2番」は、彼の多くの交響曲と同じく、生涯の間に多数の改訂や 修正が施されました。完成年の1872年に初演が予定されたものの、オーケストラの一部の団員から「演奏不能」とさ れてしまい中止。その翌年にブルックナー自身の手により改訂がなされ、初演もブルックナーが行いました。1876年の再 演の際にも若干の改訂が施されましたが、その翌年には友人ヘルベックの助言により大幅に改訂。出版に際しても細 部の改訂がなされた他、ブルックナーの弟子たちの校訂も加わり、一時期は原形を知ることすら難しい状態になっていま した。しかし、ブルックナーの初稿は聖フローリアン修道院のアーカイヴにあり、これに研究者ウィリアム・キャラガンが校訂 を加え、初演稿以降にカットされたパッセージも全て復元。またベートーヴェンの第九をモデルにしたとされる初稿通り、 第2楽章と第3楽章の順序も入れ替えることで、作品全体をブルックナーの最初の構想に近づけました。レミ・バローも 最近人気の高いこのキャラガン版を使用し、ブルックナーの初心をじっくりと描き出しています。オーケストラと一体になっ た見事な演奏を高音質にて存分にお楽しみください。
GRAM-99212
ハイドン:カンツォネッタ集
6つの創作カンツォネッタ Hob:XXVIa:25-30
6つの創作カンツォネッタ Hob:XXVIa:31-36
魂の歌 Hob:XXVIa:41
おお心地よい声 Hob:XXVIa:42
おとめの問いへの答え Hob:XXVIa:46
コルネリア・ホラーク(S)
リチャード・フラー (フォルテピアノ)

録音:2019年5月16-17日
ウィーン出身のソプラノ歌手、コルネリア・ホラーク。1999年にウィーン・フォルクスオーパーでデビューを飾り、多くの音楽祭に出演し好評を博しています。古典派から初期ロマン派作品を得意としており、シューベルトやシューマン、マイール作品の録音でも知られています。今回のアルバムでは、ハイドンがイギリス滞在時に作曲した「英語によるカンツォネッタ」を収録。どれも円熟期の作品で、充実した書法によるピアノ伴奏に支えられた美しい旋律が魅力的な歌曲をホラークは表情豊かに歌い上げています。
GRAM-99213(2CD)
NX-B08
ペーテル・ヨージャ〜ポートレート
【CD1】
ハイドン:ピアノ・ソナタ 変イ長調 Hob.XVI:46
 ピアノ・ソナタ ロ短調 Hob.XVI:32
シューベルト:ピアノ・ソナタ イ短調 D537
ブラームス:7つの幻想曲 Op.116
【CD2】
ショパン:即興曲 第2番嬰ヘ長調 Op.36
 幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.posth.66
 幻想曲 ヘ短調 Op.49
 幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
リスト:詩的で宗教的な調べ S173より 第7曲「葬送」
リスト:アヴェ・マリア ホ長調(ローマの鐘 1862年)S 182
 巡礼の年 第3年より「エステ荘の噴水」S163 No.4
 暗い雲(1881) S199
 瞑想(1884) S204
ペーテル・ヨージャ(P)

■CD1
録音:2019年6月2,9日(使用楽器・・・ベーゼンドルファー 280 VC)
2002年3月16日(使用楽器・・・スタインウェイB)
2019年1月15日 ライヴ(使用楽器・・・ベーゼンドルファー 280 VC)
■CD2
録音:2019年1月15日 ライヴ(ベーゼンドルファー 280 VC)
2017年3月17日 ライヴ(C ベヒシュタイン・コンサート)
2004年8月12日 ライヴ(スタインウェイB)
2019年5月4日(ベーゼンドルファー 280 VC)
ハンガリーを拠点に活動する1975年生まれのピアニスト、ペーテル・ヨージャ。16歳からヨーロッパ各地でコンサートを行 い高く評価されており、2013年にはグラーツ芸術大学の教授に就任し後進の指導にあたる実力派です。 この「ポートレート」と題された2枚組のアルバムは、これまでの活動の中で、彼が強い影響を受けたという作品を選んだ もの。ハイドンやシューベルトといったウィーンの伝統を汲むソナタや、ブラームスの晩年の曲集。そして、ショパン作品のな かでもとりわけ幻想的な曲と、晩年のリストが書いた宗教的な雰囲気をまとった作品まで、どれもピアニスティックな技巧 を要求しながらも、内省的で抒情的な曲が集められており、ヨージャの方向性が見て取れるユニークなアルバムに仕上 がっています。
GRAM-99214
モーツァルト:2台ピアノ、連弾、独奏作品集
2台ピアノのためのソナタ ニ長調 K448
連弾のための5つの変奏曲 K501*
幻想曲 ハ短調(断章)(M.シュタッドラーによるピアノ版)**
幻想曲 ニ短調 K397#
2台ピアノのためのラルゲットとアレグロ 変ホ長調 K.Deest(P.バドゥラ=スコダによる補筆完成版)##
幻想曲 ハ短調 K475+
パウル・バドゥラ=スコダ(第1ピアノ)/イェルク・デームス(第2ピアノ)
イェルク・デームス&パウル・バドゥラ=スコダ*
イェルク・デームス(独奏)**,#
イェルク・デームス(第1ピアノ)/パウル・バドゥラ=スコダ(第2ピアノ)##
パウル・バドゥラ=スコダ(独奏)+
【楽器】
1790年頃アントン・ヴァルター製ハンマーフリューゲル…パウル・バドゥラ=スコダ使用
1795年頃アントン・ヴァルター製ハンマーフリューゲル…イェルク・デームス使用

録音:2010年1月24-26日
GRAM-98900の再発売盤
2019年9月25日にこの世を去った巨匠パウル・バドゥラ=スコダを偲んで、同じく“ウィーンの三羽烏”の一人と称された イェルク・デームスとのデュエットを収録したアルバムをジャケットを刷新して再発売。 1700年代終りに製作された楽器を駆使した味わい深い演奏は、他では聴くことのできない200年前のウィーンの優雅 な雰囲気を湛えています。
GRAM-99215
NX-B05
テレマン:カンタータとソナタ集
Vor des Lichten Tages Schein 日の明るい光の前に TWV 1:1483
Was ist mir doch das Ruhmen nutze?
私は何を褒め讃えようか? TWV 1:425
トラヴェルソフルート、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ト短調 TWV 42:g7
Zischet nur, stechet, ihr feurigen Zungen TWV 1:1732
オーボエ、ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ハ短調 TWV 42:c5
Ergeus dich zur Salbung der schmachtenden Seele TWV 1:448
Begluckte Zeit, die uns des Wortes Licht TWV 1:118
ニコラス・シュパノス(C.T)
パンドルフィス・コンソート(古楽器使用)
【メンバー】
エルズビエータ・サイカ=バヒラー(ヴィオレッタ)…4-7,22-25/(ヴィオラ)…8-11,15-18
イングリッド・ロールモーザー(Vn)…19-21
フエマー博子(トラヴェルソフルート)…1-3,7,8-11
ヴォルフガンク・クーベ(バロック・オーボエ)…12-14,15-18
イーヴォ・イェディネッキ(アコーディオン)…1-3,8-18
ギュンター・シャーゲル(Vc)
ヤン・チジュマージュ(アーキリュート)…1-3,8-18
テオドロス・キトソス(テオルボ)…4-7,22-25
ヤクブ・ミトリーク(テオルボ)…19-21

録音:2018年5月28-31日
4歳の時に父親を失ったテレマンは、牧師の家系に連なる母に育てられました。彼女はテレマンを音楽家にすることにつ いてはあまり熱心ではなく、幼い頃の彼はほとんど音楽教育を受けることはありませんでした。テレマンが独学で楽譜の 書き方を習得、12歳でオペラを作曲したほどの才能を見せても、まだ母親はテレマンが音楽の道に進むことに反対し、 ついに彼は「音楽から離れること」を目的にドイツの地方都市ツェラーフェルトに追いやられてしまいます。しかし、ここでも 音楽をやめることはなく、その後、母の意向に沿い大学の法学部に行ってからも、より一層音楽の道に邁進、ついには ポーランドのプロムニッツ伯爵の宮廷学長になるなど、音楽家としての道を歩み始めました。そしてポーランドからアイゼナ ハへ、そしてフランクフルトへ移るとともに、彼の地位も向上。最終的にはハンブルク市の音楽監督という栄誉を獲得。そ の後もパリやバイロイト、ロシアからも赴任の要請を受けるなどあらゆる地域から招聘を受け、生涯に3000作以上もの 作品を書きあげるなど、偉大な音楽家へと成長しました。このアルバムでは生涯さまざまな都市を巡ったテレマンの生き 方と、人の心を動かす音楽、この2つの意味をタイトル=「Moving」に据え、彼の声楽曲と多彩な器楽曲を聴いてい きます。
GRAM-99216
NX-B05
ベルンハルト・ロンベルク(1767-1841):ハープとチェロのためのソナタ集
ハープとチェロのためのソナタ 変ホ長調 Op.5 No.1
ハープとチェロのためのソナタ へ長調 Op.5 No.2
ハープとチェロのためのソナタ 変ロ長調 Op.5 No.3
ジュジャンナ・アバ=ナジ(Hp)
ジュジャ・ソルノキ(Vc)

録音:2015年7月7日,8月27日,10月12日
世界初録音
ドイツ古典派の時代に活躍したベルンハルト・ロンベルク(1767-1841)。ファゴットとチェロを演奏する父から音楽の手 ほどきを受け、7歳で公開演奏を行い、同じ年の従兄弟アンドレーアスと共に演奏旅行に出かけ、「チェロのパガニーニ」 の異名をとりました。1790年にはベートーヴェンに出会い、才能を絶賛されたことでも知られています。また、彼が提案 した新しいチェロの記譜法は現代でも用いられており、チェロ奏法とその設計にも革新をもたらしました。このアルバムは ハープとチェロの珍しい組み合わせによるソナタを収録した1枚。ハンガリーの奏者アバ=ナジとソルノキの演奏です。
GRAM-99218
女傑の生涯〜チェロ四重奏のための作品集
J・シュトラウス:ウィーン気質(レオンハルト・ロチェクによる4台のチェロ編)
J・シュトラウス1世:ラデツキー行進曲(レオンハルト・ロチェクによる4台のチェロ編)
フローリアン・ブラムベック(1959-):チェロ四重奏曲(1997)-Cellinen und au?en
マティアス・バルトロメイ(1985-):Preikestolen
タンスマン(1897-1986):チェロ四重奏曲のための2つの楽章
ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲 第2番-ワルツ 第2番(ハンナ・アーマンによる4台のチェロ編)
ラロ・シフリン(1932-):『ミッション・インポッシブル』よりテーマ(ジェームズ・バラレットによる4台のチェロ編)
カルロス・ガルデル(1890-1935):Por una cabeza
レオンハルト・ロチェク(1983-):女傑の生涯-原曲:R・シュトラウス:「英雄の生涯」
コロフォニシュティンネン(チェロ四重奏団)【ハンナ・アーマン(Vc)、マルレーネ・フェルステル(Vc)、エリザベート・ヘルマン(Vc)、テレサ・ラウン(Vc)】

録音:2019年10月7、15、28日、11月8日
4人の若き女性奏者たちによって2014年に結成されたチェロ四重奏団「コロフォニシュティンネン」。アンサンブル名は、弦楽器の演奏には不可欠の「松脂=Colophony」から採られており、すなわち、チェロの素晴らしい響きを意味しています。アンサンブルのデビュー・アルバムとなる『女傑の生涯』と題されたこのアルバムは、彼女たちのさまざまなスタイルと表現力を集約した1枚。アンサンブルが得意とするヨハン・シュトラウスの作品から、ユニークな活動で知られるチェリスト、マティアス・バルトロメイ(ウィーン・フィルのチェロ奏者フランツの息子)の新作、そしてアルバム・タイトルでもある、R・シュトラウスの名曲のもじりで、シュトラウスの旋律からジャズまで幅広い旋律がコラージュされた曲「女傑の生涯」など、遊び心溢れた作品が並びます。
GRAM-99219
20-21世紀のヴァイオリンとピアノの為の作品集
マリピエロ:夕暮れの歌- ヴァイオリンとピアノのために(1908)
ヘルムート・ローグル(1960-):Ein Traum zur halben Nacht:Nocturne 夜半の夢 Op. 11- ヴァイオリンとピアノの為の夜想曲(1986)
アルフレート・フーバー(1962-):Incubus インクブス Op. 36- ヴァイオリン、ピアノとエレクトロニクスの為の幻想曲(2020-21)*
マイケル・コリーナ(1948-):ノットゥルノ- ヴァイオリンとピアノのために(2007)
ディーター・カウフマン(1941-):Durch die Nach 一晩中 Op. 219* - ヴァイオリンとあらかじめ録音しておいたエレクトロニクスのために(2020-21)
ジョン・ケージ:夜想曲- ヴァイオリンとピアノのために(1947)
オスカー・ヨッケル(1995-):聞こえる限りの暗黒、見える限りの無音*〜 W.A.モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」より- ヴァイオリンとピアノのために(2020-21)
エレーナ・デニーソヴァ(Vn)
アレクセイ・コルニエンコ(P)

録音:2021年5月19-20日
*=世界初録音
一日のうち、最も頻繁に音楽のテーマになってきた時間は夜でしょう。このアルバムには20世紀から21世紀 にかけて書かれた「夜の音楽」が集められています。重苦しく暑い空気に満たされた1908年作曲、マリピエ ロの「夕暮れの歌」、切れ味の鋭い響きによるジョン・ケージの「夜想曲」。穏やかな空気の中に聞こえてくる 妖艶なヴァイオリンの旋律が印象的なローグルの「夜半の夢」や、挑発的な雰囲気を持つコリーナの「インク ブス」、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」からインスパイアされたヨッケルの作品、カウフマンと フーバーのようにエレクトロニクスを用いて不気味さを際立たせる作品など、同じ”夜”からインスパイアされて いても、作曲家の感性によって仕上がりはさまざまです。世界初録音を含む多彩な夜を、長らくデュオを組 んできたヴァイオリンのデニーソヴァとピアノのコルニエンコの親密な演奏でお楽しみください。
GRAM-99220
ウィーン、19世紀と20世紀の転換期に書かれた弦楽四重奏曲集
ツェムリンスキー:弦楽四重奏曲 イ長調 Op. 4
エゴン・ヴェレス(1885-1974):弦楽四重奏曲第5番Op. 60
ウェーベルン(1883-1945):緩徐楽章
クライスラー:シンコペーション
アウナーQ【ダニエル・アウナー(Vn1)、バルバラ・デ・メネゼス・ガランテ・アウナー(Vn2)、ニキタ・ゲルクソフ(Va)、コンスタンティン・ツェレニン(Vc)】

録音:2019年4月7-9日カジノ・バウムガルテン、ウィーン(オーストリア)
シュテファン・ツヴァイクが亡命する際に手紙に記した言葉「この長い夜の後にも夜明けが見えますように!」…こ れがアウナー四重奏団のこのアルバムにおけるモットー。このアルバムに収録された音楽はどれも20世紀前半、 ドイツとオーストリアで退廃音楽として禁止されたものばかりです。19世紀末を象徴する後期ロマン派の様式で 書かれたツェムリンスキーの1896年の四重奏曲、1905年に書かれたウェーベルンの「緩徐楽章」、1943年に 書かれた新ウィーン楽派の流れを汲むヴェレスの弦楽四重奏曲第5番、このほぼ50年の間に世界は大きく変 化し、20世紀の最も暗い時代を迎えました。アウナー四重奏団は、アンコールとしてクライスラーのシンコペーショ ンを演奏。アメリカでは絶大な人気を誇った彼の音楽さえも禁止された時代を想起させる1枚です。
GRAM-99224
NX-B05
ゴードン・マレーと彼の楽器の物語
1. フレスコバルディ: トッカータ第2番
2. スウェーリンク(1562-1621):変奏曲「緑の菩提樹の下で」 SwWV 325
3. トーマス・トムキンズ(1572-1656):心の乱れた時の悲しみのパヴァーヌ
4. ルイ・クープラン(1626-1661):プレリュード ニ短調 - 第9組曲より
5. ルイ・クープラン:シャコンヌ ニ短調 - 第9組曲より
6. バッハ:トッカータ ハ短調 BWV 911
7. リゲティ:ハンガリーの岩(1978)
ジャン・アンリ・ダングルベール(1629-1691):組曲 ニ短調
8. I 前奏曲
9. II アルマンド
10. III クーラント
11. IV サラバンド GRAVE
12. V ジグ
13. シュテファン・ゴットフリート(1971-): ジャズ=インプロ
14. C.P.E.バッハ:ファンタジー 嬰ヘ短調 Wq.67 H.300
15. ベートーヴェン:アンダンテ・ファヴォリ ヘ長調 WoO 57
16. ハイドン:ディヴェルティメント ハ長調 Hob:XVI/7
17. モーツァルト: 幻想曲 ニ短調 K. 397
【チェンバロ】
ドゥビー・ゾーン…1,6
エーリヒ・トラクスラー…2,14
パウリナ・ジュムダ…3,8-12,16
シュテファン・ゴットフリート…4,5,13
アウレリア・ヴィショヴァン…7,15,17

録音:2018年9月-2019年9月
ゴードン・マレー邸、ウィーン(オーストリア)

【使用楽器】
1697年カルロ・グリマルディ製チェンバロ
(ジャン=ルイ・ヴァルによるレプリカ)…1
1644年アンドレアス・ルッカース製チェンバロ
(1975年パリ、ユベール・ベダール工房のデイヴィッド・レイによるレプリカ)…2,3
1707年ニコラ・デュモン製チェンバロ…4,5,8-12,13
1747年J.D.ドゥルケン製チェンバロ
(マルティン・スコヴロネックによるレプリカ)…6,7,14
1780年アントン・ヴァルター製ハンマークラヴィーア
(ロバート・ブラウンによる再現楽器)…15-17
カナダ出身のチェンバロ奏者ゴードン・マレー(1948-2017)。彼はグスタフ・レオンハルトとケネス・ギルバートからチェンバロを学び、ヨーロッパと北アメリ カを中心にソリスト、通奏低音の奏者として活躍、また1982年から1987年までグラーツ音楽大学の教授を、1986年からはウィーン国立音楽大学 の教授を務め数多くの弟子を育てあげました。このアルバムは2017年3月12日に不慮の事故でこの世を去ったマレーを偲び、5人の弟子たちがマ レーがコレクションしていた1707年ニコラ・デュモン製の楽器をはじめ、1644年アンドレアス・ルッカース製や、1697年カルロ・グリマルディ製などの再現 楽器で様々な作品を心を込めて演奏、恩師へのはなむけとしています。
GRAM-99225(1SACD)
NX-B05
女性作曲家たちのピアノ三重奏曲
ルイーズ・ファランク(1804-1875):三重奏曲 ホ短調 Op. 45
メラニー・ボニ(1858-1937):夕暮れと朝- ピアノ三重奏曲
エイミー・ビーチ(1867-1944):ピアノ三重奏曲 イ短調 Op. 150
ソフィー=エックハルト=グラマッテ(1899-1974):音楽の小品
ジュリア・フランシス・スミス(1905-1989):トリオ・コーンウォール
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
ダヴィッド・ゲリンガス(Vc)
バルバラ・モーザー(P)

録音:2019年12月14-19日
モーツァルト・ザール、ザルツブルク(オーストリア)
19世紀から20世紀に活躍した5人の女性作曲家によるピアノ三重奏曲を集めた1枚。パリ音楽院で女性として初めて教授職に就任したことで知ら れるファランクの作品は、古典派の伝統を受け継いだ端正な味わい。後期ロマン派の時代から近代までを生き抜いたボニの「夕暮れと朝」は一日のさ まざまな気分が反映された洒脱な曲。そしてフランスのモダニズムとアメリカの民族要素を巧みに融合したビーチ、リズミカルな要素と独創的な旋律が 印象的なエックハルト=グラマッテの「音楽の小品」、アメリカの近代作曲家ジュリア・スミスの「トリオ・コーンウォール」はジャズや民謡の要素と印象派の 響きが組み合わされたユニークなもの。 これらの興味深い作品をイルンベルガー、ゲリンガス、モーザーの3人が渾身の演奏で聴かせます。
GRAM-99226
NX-B05
「1824」 ベートーヴェン/シューベルト:弦楽四重奏曲集
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 Op. 127
シューベルト: 弦楽四重奏曲第13番 イ短調 「ロザムンデ」 D. 804
パシフィック・カルテット・ウィーン【高瀬 悠太(Vn1)、エスター・マヨール(Vn2)、チン=ティン・ファン(Va)、サラ・ヴァイレンマン(Vc)】

録音:2020年9月16-18日Liszt-Zentrum ライディング、ブルゲンラント(オーストリア)
「1824年」と題されたこのアルバムでは、ウィーンにおける古典派からロマン派音楽の転換期を端的に示した2つの弦楽四重奏曲が紹介されています。この 1824年はベートーヴェンの第9交響曲がウィーンのケルントナートーア劇場で初演された年でもあり、この場に立ち会った青年シューベルトに強い感銘を与え たことでも知られています。 14年間も弦楽四重奏曲の作曲から遠ざかっていたベートーヴェンが、ロシアのガルツィン公爵からの依頼に応え第12番の弦楽四重奏曲を完成させたのが 1824年のことでした。ベートーヴェンが信頼するシュパンツィヒ四重奏団によって初演されましたが大失敗。ベートーヴェンは第1ヴァイオリンをシュパンツィヒか ら若手奏者ヨーゼフ・ベームに替えて再演を試み、こちらは大成功を収めたというエピソードが残っています。ちなみにこの曲は第13番、第15番とともに依頼 者であるガリツィン公爵に献呈されています。ちょうど同じ頃、27歳のシューベルトは第12番の弦楽四重奏曲を完成させ、1824年の3月に同じくシュパン ツィヒ四重奏団が初演。こちらは大成功を収め、同年9月に出版され、これがシューベルト存命中に出版された唯一の弦楽四重奏曲になりました。 この2曲を演奏するのは2006年、ウィーン国立音楽大学の学生たちによって創立されたパシフィック・カルテット・ウィーン。高瀬悠太を第1ヴァイオリンに擁す ることもあり来日公演も多く、高い人気を誇るアンサンブルです。
GRAM-99227
NX-B05
ベルク、メトネル、ヤナーチェク、シューベルト: ピアノ作品集
1. ベルク:ピアノ・ソナタ ロ短調 OP.1(1907/1908)
2. メトネル(1880-1951):忘れられた調べ 第1集より 回想ソナタ イ短調 Op.38 No.1(1919)
3-4. ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ「1905年10月1日-街頭より」 変ホ短調

シューベルト:楽興の時 D780
クリスティアーネ・カライェーヴァ(P)

録音:2020年2月10-13日
オーストリア出身、ウィーン国立音楽大学で長年教鞭を執っているピアニスト、クリスティアーネ・カライェー ヴァの最新録音。彼女の言葉によると「ただ聴いて、感じて、夢見て、比較することをせず、なるようになる こと。音楽的に解析することもなく、良い会話のように、ステキなワインを飲むような安らぎの瞬間を求め た」という美しい演奏です。
GRAM-99233
NX-B05
ヴェルディ:オペラ・アリア集
1. 歌劇「十字軍のロンバルディア人」 - La mia letizia infondere 私の喜びを
2. 歌劇「エルナーニ」 - Merce, dilleti amici おお、わが心の憧れの人よ
3. 歌劇「ドン・カルロ」 - Io l’ho perduta!… Io la vidi
私は彼女を失ってしまった!…彼女をみた
4. 歌劇「二人のフォスカリ」 - Brezza del suol natio… Dal piu remoto esilio
生まれ故郷の微風よ…地の果て程も遠い流刑の地から
5. 歌劇「二人のフォスカリ」 - Preludio. Notte! Perpetua notte che qui regn
前奏曲 - 夜よ!ここを支配している無窮の夜よ!
6. 歌劇「シモン・ボッカネグラ」 - O inferno! Sento avvampar nell’anima
僕は感じる 魂が燃え立つのを
7. 歌劇「群盗」 - O mio castel paterno 私の父の城
8. 歌劇「仮面舞踏会」(初稿版「グスタフ三世」) - Forse la soglia attinse
おそらく彼女は到着している
9. 歌劇「マクベス」 - Ah, la paterna mano あぁ、いとしい者たち、父の手は
10. 歌劇「ルイザ・ミラー」 - Quando le sere al placido
静かな夕べに星空を見ていたとき
エクトル・サンドバル(T)
バーデン=バーデンPO
パヴェル・バレフ(指)

録音:2007年5月22-24日
フィルハーモニー、バーデン=バーデン
(ドイツ)
メキシコ出身のテノール歌手、エクトル・サンドバル。1987年から1993年までメキシコシティの国立音楽院で 学び、1994年にウィーン国立音楽大学へ留学するとともに、数多くのマスタークラスを受講、プラシド・ドミン ゴ、イレアナ・コトルバシュ、クリス・メリットら名歌手から指導を受けました。2001年にはラインスベルク室内オペ ラが主催するコンクールで優勝するなど多くの賞を受賞し注目を集め、以降、ヨーロッパと米国を中心に歌手と して広く活動しています。このアルバムでサンドバルはヴェルディの様々なオペラのアリアを熱唱。選曲の中心を 成すのは、シンプルな旋律と溢れるような情感に満ちたヴェルディの若い頃の作品であり、サンドバルの輝かし い声が曲の持ち味を引き立てています。
GRAM-99234(2CD)
NX-B08
ブルックナーを巡る道
【CD1】 コンサート
1. ブルックナーの軌道(アントン・ブルックナー/ルディ・ヴィルファー)
2. ヘルナルスの小さなカフェで(ヘルマン・レオポルディ)
3. そして今は(ジルベール・ベコー)
4. 愛の悲しみ(フリッツ・クライスラー)
5. 子守歌(ヨハネス・ブラームス)
【CD2】 アルバムのできるまで
1. そして今は(別テイク 1)
2. ミッツィとフェリックス(ルディ・ヴィルファー)
3. ヘルナルスの小さなカフェで(ヘルマン・レオポルディ)
4. ブルースの即興演奏(ルディ・ヴィルファー)
5. そして今は(別テイク 2、covidヴァージョン)
6. ブルックナーの軌道(別テイク 1)
7. ブルックナーの軌道(別テイク 2)
8. You Must Believe in Spring(ミシェル・ルグラン)「B.E.のレクイエム」
9. モニの庭(ルディ・ヴィルファー)
10. 愛の悲しみ(フリッツ・クライスラー)
ルディ・ヴィルファー(P)

録音:2020年8月16日(ライヴ)
ザンクト・フローリアン修道院、オーバーエスターライヒ州(オーストリア)…CD1
2020年8月14-15日ザンクト・フローリアン修道院、オーバーエスターライヒ州(オーストリア)…CD2:1-5
2020年7月11-12日アウグスティン教会/ザンクト・マルガレーテン・イム・ルンガウ、ザルツブルク(オーストリア)…CD2:6-10
オーストリアで長く活動を続ける1936年生まれの重鎮ジャズ・ピアニスト、ルディ・ヴィルファー。彼は2020年に開 催されたブルックナー所縁の地、ザンクト・フローリアン修道院でのコンサートでの演奏の前に、ブルックナーを巡る旅 に出ました。そこで探し当てたブルックナーの音楽を含む様々な事象はヴィルファーに多くのインスピレーションを与 え、溢れるかのように即興的な音楽が生まれたのです。これらは一つとして同じものはなく、どれも時代を超えた新し いものばかりです。 この2枚組には、ブルックナーへのオマージュだけではなく、「What Now My Love」などのジャズのスタンダードやク ライスラー、ブラームスなどウィーンを象徴する作品も含まれており、ヴィルファーがどのようにブルックナーの音楽と自 身の内面を結び付けていくかを知ることができる興味深いものとなっています。
GRAM-99235
NX-B05
ギヤ・カンチェリ(1935-2019):作品集
ピアノのための33の小品
12の小品
ケテヴァン・セパシュヴィリ(P)
テモ・ハルシラーゼ(Fl)…5,11,15,18,34-45
マディナ・カルベリ(S)…34-45

録音:2020年6月28-30日
ジョージア(グルジア)出身の作曲家ギヤ・カンチェリ。地質学を学んだ後、トビリシ音楽院で作曲を学 び作曲家として活動、1971年から20年間、トビリシのルスタヴェリ劇場の音楽監督を務め、舞台作 品、映画音楽などを数多く手掛けたことで知られますが、このアルバムには彼が得意とした映画と舞台の 作品に基づいた短編集となっており、その幅広い創造性がうかがえます。このアルバムではジョージア出身 のピアニスト、セバシュヴィリを中心に、彼女と同郷のフルート奏者ハルシラーゼ、ソプラノのカルベリが参 加。親密な演奏で、一つ一つの小さな曲に命を吹き込んでいます。
GRAM-99237
NX-B05
ブルックナーの手紙と音楽・第2集
1. 『キッツラーの練習帳』より 行進曲 ハ長調
2-4. ブルックナーの手紙(朗読)
5. 『キッツラーの練習帳』より Vor der schlummernden Mutter
眠っている母親の前に ヘ長調 WAB206
6-8. ブルックナーの手紙(朗読)
9. マズルカ イ短調 WAB218
10-13. ブルックナーの手紙(朗読)
14. 『キッツラーの練習帳』より O, habt die Thrane gern ああ、涙のように イ長調 WAB205
15-17. ブルックナーの手紙(朗読)
18. ピアノ小品 変ホ長調 WAB119
19-20. ブルックナーの手紙(朗読)
21. 歌曲「Im April 4月に」 変イ長調 WAB75
22-23. ブルックナーの手紙(朗読)
24. 歌曲「Herbstkummer 秋の悲しみ」 ホ短調 WAB72
25-29. ブルックナーの手紙(朗読)
30. 性格的小品「Abendklange 夜の響き」 ホ短調-ヴァイオリンとピアノのために WAB110
31-35. ブルックナーの手紙(朗読)
36. フランツ・ヴィルヘルム・アプト/ブルックナー
ワルツの歌 「Juchheisa, juchhei!」 ト長調 Op.245 No.8/WAB add321
37-38. ブルックナーの手紙(朗読)
39. ワルツ 変ホ長調 WAB224/1
40-41. ブルックナーの手紙(朗読)
42. 『キッツラーの練習帳』より行進曲 ハ長調 WAB217/1
43-45. ブルックナーの手紙(朗読)
46. 性格的小品「Erinnerung 思い出」 変イ長調 WAB117
ヴォルフガンク・ベック(朗読)
エリザベート・ヴィンマー(S)…5,14,21,24,36
ダニエル・リントン=フランス(P)…1,5,9,14,18,21,24, 30,36,39,42,46
アレクサンダー・クナーク(Vn)…30

録音:2019年10月5日
好評シリーズ「ブルックナーの手紙と音楽」の第2集。今作では1866年から1894年までに書かれたブ ルックナーの手紙を、前作と同じくオーストリアを代表する名優ヴォルフガンク・ベックが朗 読、合間に珍しいピアノ曲や歌曲が置かれるというプログラムで構成されています。 今作で朗読される手紙の中心を占めるのは、1880年代から1894年までに彼がさまざまな女性に宛て て書いた“プロポーズ風の手紙”。ブルックナーがほのかな思いを寄せていた女性や、数少ない彼の信奉 者であった女性たちが登場。“永遠の独身者”として音楽に身を捧げたブルックナーの姿を描き出していま す。ヴォルフガンク・ベックの味のある語りがブルックナーの朴訥とした姿を連想させます。
GRAM-99239
NX-B05
モーツァルト&ハイドン:作品集
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
ハイドン:交響曲第101番「時計」
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
クラングコレクティフ・ウィーン
レミ・バロー(指)

録音:2019年10月18日(ライヴ)
ローレライ・ホール、ペンツィング、ウィーン(オーストリア)
オーストリア・ザンクトフローリアン修道院教会でのブルックナー録音で話題を呼ぶレミ・バローは、優れたヴァイオ リニストとしてウィーン・フィルの一員としても活躍していたこともありました。活動を通じて意気投合した、ウィー ン・フィルの名クラリネット奏者ノルベルト・トイプルを中心とする、ウィーン最前線のオーケストラで活躍する名手 たちによって結成されたのがクラングコレクティフ・ウィーン。デビュー作(GRAM-99180)ではシューベルトの第1 番と「未完成」を演奏し、ウィーン初期ロマン派作品の魅力を伝え、前作(GRAM-99210)ではベートーヴェン の「英雄」を演奏、しなやかな音楽を聴かせましたが、今作では更に時代を遡りモーツァルトとハイドンの作品を 披露しました。現代楽器を用いて18世紀から19世紀の音楽様式美を軽やかに、かつ鮮やかに伝える彼らの 演奏は、聴き手を強く魅了します。
GRAM-99241
NX-B05
ブルックナー:弦楽五重奏曲 ヘ長調 WAB112
弦楽四重奏曲 ハ短調 WAB111
アルトモンテ・アンサンブル【レミ・バロー(Vn1)、イリス・シュッツェンベルガー(Vn2)、シュテファニー・クロプフライター(Va)、ペーター・アイグナー(第1ヴィオラ)、ヨルゲン・フォウグ(Vc)】

録音:2020年10月24-26日シンフォニック・オーケストラ・ホール、アムシュテッテン(オーストリア)
ブルックナーの作品のほとんどは交響曲が占めていますが、少数とはいえ、室内楽や宗教曲にも素晴らしい作品があります。交響曲第5番や第6番と 同じ時期に書かれた「弦楽五重奏曲」は、ウィーンの著名なヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヘルメスベルガーの提案により書かれた作品。編成こそ小さいも のの、様式も雰囲気もブルックナーならではの味わいを持っています。かたや1862年の「弦楽四重奏曲」は習作といえる作品です。 指揮者としても活躍著しいレミ・バロー。彼はもともとパリ国立高等音楽院でジェラール・プーレに師事し、イヴリー・ギトリスからも指導を受けた優れた ヴァイオリニスト。現在でも数々の室内楽アンサンブルに参加し、演奏を続けています。第2ヴァイオリンを務めるイリス・シュッツェンベルガーは"クラングコ レクティフ・ウィーン"のコンサート・ミストレスでもあり、2018年からはウィーン国立歌劇場Oやウィーン・フィルハーモニーにも定期的に出演して います。ヴィオラを演奏するシュテファニー・クロプフライターはウィーン国立音楽大学で学び、2014年から2017年までリンツ・ブルックナーOで 演奏したほか、数多くのオーケストラに参加するだけではなく、クロスオーヴァー・バンド「Merve」のメンバーとしても素晴らしいパフォーマンスを行ってい ます。ペーター・アイグナーは1967年生まれ。ソリストとして、また「ダーフィト三重奏団」をはじめとする数多くのアンサンブルで活躍しています。チェロの ヨルゲン・フォうグはコペンハーゲン出身の重鎮。1975年からウィーンPOのメンバーとして長年に渡り活躍しました。
GRAM-99242
NX-B05
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調 Op. 10 No. 2
ピアノ・ソナタ第15番ニ長調「田園」 Op. 28
ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op. 109
ワルキリア・イサギーレ(P)

録音:2020年12月11日、2021年1月13、18日
ベネズエラ出身、ウィーンで学んだピアニスト、ワルキリア・イサギーレのデビュー・アルバム。 彼女が選んだのはベートーヴェンのピアノ・ソナタ。初期、中期、後期の作品から1曲ずつ演奏することで、ベートー ヴェンの作風の変遷を辿るとともに、イサギーレにおけるベートーヴェンへのオマージュにもなっています。第6番は、 ウィーンのピアニスト、パウル・バドゥラ=スコダが「ベートーヴェンの作品中、最も楽しい曲の一つ」と呼んだ活気溢れ るソナタ。伝統的な4楽章ではなく緩徐楽章を欠いた3楽章形式で書かれた革新的なソナタでもあります。第15 番は「田園」と呼ばれる中期の代表作の一つ。第6番と同じニ長調でありながら、作曲技法は巧みになっており、 和声面でも新しい試みが見られます。第30番は1820年の作品。第1楽章には、いくつもの素材が用いられるも 統一が取られており、また終楽章が変奏曲形式であるなど、これまでのベートーヴェンのピアノ・ソナタに見られな かった新機軸が指摘される傑作。イサギーレは各々のソナタの特長をまとめあげ、美しいタッチで聴かせます。
GRAM-99244
NX-B05
ヴィヴァルディ:スターバト・マーテル 他
主が家を建てられるのでなければ RV 608
ヴァイオリン、オルガン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ短調 RV 541*
2つのヴァイオリン、チェロ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト短調 RV578- 『調和の霊感』 Op. 3 No. 2
スターバト・マーテル RV 621
ニコラス・スパノス(C.T)
パンドルフィス・コンソート【マキシミリアン・ブラット(第1ヴァイオリン、ヴァイオリン・ソロ*)、カタジナ・プジョザ(Vn2)、エルズビエータ・サイカ=バヒラー(ヴィオラ・ダモーレ)、エリザベート・ツァイスナー(Vc)、ゲオルク・クロナイス(ヴィオローネ)、フーベルト・ホフマン(テオルボ)、マティアス・クランペ(ポジティフ・オルガン)】

録音:2021年1月7-10日ニーダーエスターライヒ州(オーストリア)
ヴィヴァルディの人気作「スターバト・マーテル」を中心に、2曲の協奏曲と、「ニシ・ドミヌス」を収録した1枚。「ニシ・ドミヌス=主が家を建てられるのでな ければ」は1716年頃に書かれたソロ・カンタータ。詩篇127(126)篇からテキストが取られており、古代イスラエルの王ソロモンが詠んだ"都もうでの歌 "「主が家を建てられるのでなければ、建てる者の勤労はむなしい」という内容が切々と歌われます。「スターバト・マーテル=悲しみの聖母」はわが子イ エス・キリストが磔刑となった際、母マリアが受けた悲しみを思う内容が歌われた名作。こちらもアルト(カウンター・テナー)のソロが際立つ美しい作品で す。 ソロを歌うニコラス・スパノスはギリシャ生まれのカウンターテナー。幅広いレパートリーと卓越した声の美しさで知られおり、これまでにヘンデルの歌劇「オ レステ」や「タメルラーノ」に出演した他、モンテヴェルティやグルック、ブリテンの「夏の夜の夢」などでの歌唱でも高く評価されています。
GRAM-99245
ラプソディ・イン・ブルー
ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
ピアノ協奏曲 へ調
ダニエル・ムック(1990-):ピアノ協奏曲(2020)…世界初録音
カール・アイヒンガー(P)
ブルノPO
ルーカス・ダンヘル(Cl)
ヤン・ブローダ(Tp)
カスパー・リヒター(指)

録音:2021年5月4-7日
ガーシュウィンの名作「ラプソディ・イン・ブルー」と「ピアノ協奏曲 へ調」、そしてこれらにインスパイアされたダニエ ル・ムックの新作「ピアノ協奏曲」を収録した1枚。ダニエル・ムックは1990年ウィーンに生まれた作曲家。2015 年にウィーン国立音楽大学で学位を取得、数々の賞を受賞し、オーストリアのユース・オーケストラを中心に活 動。指揮者としてだけでなくヴァイオリン、コントラバス、ユーフォニアム、パーカッションも巧みにこなす多才なミュー ジシャンです。このムックのピアノ協奏曲はニーダーエスターライヒ州政府からの委嘱作。ピアニスト、カール・アイヒ ンガーのために作曲した作品で、この曲ではロマン派時代のヴィルオーゾ・コンチェルトの様式と現代のポップ ミュージックという大きく隔たる二つの間に位置するような独自の創作に挑んでいます。
GRAM-99246
ゲーテの詩による歌曲集
シューマン:語らずともよい、黙っているがよいと言ってください(ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集 Op. 98a No.5)
ヨゼフィーヌ・ラング(1815-1880):ただ憧れを知る者だけが Op. 10-2(6つの歌より)
エンヨット・シュナイダー(1950-):I. Immer eins wie alles achten*
 Die volle Welt*
 Des Menschen Seele gleicht dem Wasser*
エイミー・ビーチ(1867-1944):恋する人のそばに Op. 35-3
ウェーベルン:似たもの同士 Op. 12-4
グリーグ:ばらの時に Op. 48-5(6つの歌より)
ドロテア・ホフマン(1961-):Aus dem Divan*
ベルク:君よ知るや南の国(若き日の歌より)
ヴェルディ:私はやすらぎを失い
ワーグナー:のやすらぎは去った WWV 15/6
シューベルト:愛はいたるところに群がっている D. 239/6
 スイスの歌 D 559
ヴォルフ(1860-1904):アナクレオンの墓(ゲーテ歌曲集第29番)
ヨハン・クサヴァー・シュテルケル(1750-1817):おすまし娘(ゲーテの詩による6つの歌曲より)
ウェーベルン:花の挨拶(5つの歌曲より第4番)
クレンツル(1962-):3つのゲーテの歌*
ファニー・ヘンゼル(1805-1847):An Suleika ズライカ
R・シュトラウス:この世間に対して誰が期待するというのだ(6つの歌 Op. 67-6)
シューマン:悲しい音色で歌わないで(ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスター」による歌曲集Op. 98a No.7)
ウーテ・ツィーマー(S)
今井寛子(P)

録音:2021年8月9-11日
*…世界初録音
ロジェクト」と題されたアルバムでは、ソプラノのウーテ・ツィーマーとピアノの今井寛子がゲーテの詩による歌曲を演奏。シューマンやグリーグ、ヴォルフらの 良く知られた歌から、このアルバムのために書かれたクレンツルの「3つのゲーテの歌」など世界初録音を含む20〜21世紀の歌まで、ゲーテの詩に魅 了された作曲家たちによる歌曲を楽しめます。
【ウーテ・ツィーマー】
ウィーン国立音楽大学で学び、2003年からはエリザベート・シュヴァルツコップから個人的な指導を受け、2006年にシュヴァルツコップが亡くなるまで に多くの歌曲やオペラの教えを受ける。2006年ヨハネス・ブラームス国際歌曲コンクール第1位を受賞したほか、多くのコンクールに入賞、現代作曲 家の作品の初演やテレビ番組制作にも協力、幅広く活躍するソプラノ歌手。
【今井寛子】
幼少期をペルーで過ごし、リマでピアノの手ほどきを受ける。日本に帰国後は国立音楽大学を卒業後、1997年からオーストリア、ウィーンに在住。 ウィーン国立音大大学院ピアノ演奏科卒業、日本演奏連盟主催による東京文化会館でのデビューリサイタルをはじめ、ベルリン・フィルハーモニー ホールでベルリンSOのソリストとして数回演奏。現在はウィーンやイタリアでのコンサートに定期的に出演するとともに、熱心な指導者としても活 躍中。
GRAM-99247
星月夜
ベルリオーズ:歌曲集『夏の夜
オーギュスタ・オルメス(1847-1903):夜と愛
ベルリオーズ:クレオパトラの死
ステファニー・ドゥストラック(Ms)
コンセール・パドルー
ヴォルフガング・デルナー(指)

録音:2020年12月5-7日
1861年に創立されたパリのオーケストラ「コンセール・パドルー」。このアルバムは楽団創立160年を記念し、創設者ジュール・パドルーと関わりのあった2人 の作曲家、ベルリオーズとオルメスの作品を演奏したものです。なかでもオーギュスタ・オルメスは、その作品をコンセール・パドルーで演奏された数少ない女性 作曲家の一人で、とりわけ「夜と愛と」は人気が高く、彼女の生涯にわたって定期的に演奏された曲です。アルバムではステファニー・ドゥストラックによる「夜と 愛と」と、ベルリオーズの「夏の夜」とカンタータ「クレオパトラ」を収録。指揮を務めるのは30年以上にわたり、コンセール・パドルーを率いてきたヴォルフガング・ デルナー。マーラーやストラヴィンスキー作品で評価されています。
GRAM-99251(2SACD)
NX-D03
ヨハネス・ブラームス:ピアノ三重奏曲集
【SACD1】
ピアノ三重奏曲第1番ロ長調 Op. 8(1890年改訂版)
ピアノ三重奏曲第2番ハ長調 Op. 87
【SACD2】
ピアノ三重奏曲第3番ハ短調 Op. 101
クラリネット(Va)、チェロとピアノのための三重奏曲 イ短調 Op. 114
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー
(Vn…CD1、CD2:1-4/ヴィオラ…CD2:5-8)
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
リーリャ・ジルベルシュタイン(P)

録音:2021年2月24-26日、4月10-13日
1985年ザルツブルク生まれのトーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。15歳の時にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のソリストとしてブリュッセルの パレ・デ・ボザールにデビューして大きな注目を集め、以降ヨーロッパや日本を含むアジアの主要なコンサートホールで演奏を重ねています。2004年に GRAM-olaレーベルと専属契約を結び、40作を超えるアルバムをリリース。ブラームスは2006年にヴァイオリン・ソナタ全曲を録音していますが、今作は チェロのダヴィド・ゲリンガスとピアノのリーリャ・ジルベルシュタイン、この2人の名手とともにクラリネット三重奏曲を含む、3つの三重奏曲を演奏していま す。1854年に書かれるも、その35年後に改訂された第1番、エネルギッシュなユニゾンで始まる第2番、円熟期に完成された第3番、どれもブラーム スらしい緻密に張り巡らされた対位法と、美しい旋律を持つ充実した作品で、ウルンベルガーたち3人の奏者は、高揚感を湛えながら旋律を紡いでい きます。最後に置かれたクラリネット三重奏曲は晩年の名作。ヴィオラで演奏することも可能であり、ここでイルンベルガーはヴァイオリンをヴィオラに持ち 替え、哀愁漂う旋律を美しく奏でています。
GRAM-99252(2CD)
NX-C05
モーツァルト:自筆譜によるピアノ三重奏曲の演奏
【CD1】
ピアノ三重奏曲第1番ト長調 K. 496
ピアノ三重奏曲第3番変ロ長調 K. 502
ピアノ三重奏曲第4番ホ長調 K. 542
【CD2】
ピアノ三重奏曲第5番ハ長調 K. 548
ディヴェルティメント 変ロ長調 K. 254
ピアノ三重奏曲第6番ト長調 K. 564
ウィーン・モーツァルト・トリオ【イリーナ・アウナー(P)、ダニエル・アウナー(Vn)、ディートハルト・アウナー(Vc)】

録音:2018年2月
古典派初期のピアノ三重奏曲は、同時期のヴァイオリン・ソナタと同じく鍵盤楽器にチェロとヴァイオリンのオブリガート(助奏)が付くのが一般的でした。ヴァイ オリンとチェロにピアノと同等の働きが与えられたのは19世紀初頭のベートーヴェンの時代とされていますが、このモーツァルトのピアノ三重奏曲は、1776年に 書かれた三重奏曲(ディヴェルティメント)では鍵盤楽器が依然として優勢であるものの、1780年代に書かれた5つの作品では、すでにその働きはほぼ平等 であり、各々の楽器の対話を存分に楽しめます。 このウィーン・モーツァルト・トリオの新しい録音は、最近公開されたモーツァルトの自筆譜を用いて演奏されており、これは1991年のトリオ設立以来、彼らが 使用していた「原典版」の印刷譜に比べ、とりわけフレージングとアーティキュレーションに違いがみられるとのことです。作曲家の本来の意図に可能な限り近 い演奏をお楽しみください。 ディートハルト・アウ
GRAM-99257(12CD)
NX-F09
「アンソロジー」アロイス・J・ ホーフシュトラッサー



【CD1】
1. ラインハルト・カイザー(1674-1739):マルコ受難曲 - 祝福されたこの時に
2. モーツァルト: 教会ソナタ 第17番K336
3-5. ヘンデル: オラトリオ『メサイア』(モーツァルト編)
3. 主なる神の栄光のために
4. いと高きところでは
5. ハレルヤ
6. ハイドン:交響曲第101番 ニ長調 「時計」 - 第1楽章
7. ハイドン:ミサ曲第9番『ネルソン・ミサ』 - キリエ
8. ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26 - 第2楽章
9. ブルックナー:モテット「正しい者の口は」 (八部合唱の為の)
10. シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47 - 第2楽章
11. ブラームス:運命の歌 Op. 54

【CD2】
1. ハイドン:交響曲第94番ト長調 「驚愕」 - 第2楽章
2-3. メンデルスゾーン: オラトリオ『エリア』 Op.70
2. 序章、合唱、レチタティーヴォ
3. 合唱付き二重唱
4. ロッシーニ:スターバト・マーテル (1842年パリ版) - 悲しみの聖母は
5. グノー:聖セシリア荘厳ミサ曲 - サンクトゥス、ベネディクトゥス
6. メンデルスゾーン:最初のワルプルギスの夜
7.ベートーヴェン: 交響曲第7番 イ長調 Op.92 - 第3楽章
8. ワーグナー:「さまよえるオランダ人」 - フィナーレ

【CD3】
1. モーツァルト:レクイエム K626 - キリエ
2. ベートーヴェン:荘厳ミサ曲 - アニュス・デイ
3. ブラームス:ドイツ・レクイエム Op.45 - 悲しんでいる人々は幸いである
4. ドヴォルザーク: レクイエム Op.89 - 主、イエス・キリストよ
5. ヴェルディ:レクイエム - リベラ・メ
6-7. フォーレ:レクイエム Op.48
6. おお、主イエス・キリストよ
7. ピエ・イエズ

【CD4】
1. モーツァルト:「魔笛」 K620 - 序曲
2. ハイドン:交響曲第101番 ニ長調 「時計」 - 第4楽章
3. モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K550 - 第1楽章
4. ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op.55 - 第4楽章
5. ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 Op.60 - 第4楽章
6. ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op.68 - 第2楽章
7. ベートーヴェン:合唱幻想曲 Op.80

【CD5】
1. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37 - 第2楽章
2. シューベルト: 交響曲第8番 ロ短調 「未完成」 D 759 - 第1楽章
3. ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」 Op. 95 - 第2楽章
4. スメタナ:モルダウ
5. チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調 Op.64 - 第2楽章
6. リムスキー=コルサコフ: 交響組曲 「シェヘラザード」 Op.35 - 第3楽章

【CD6】
1. ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 - 第3楽章
2. モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K622 - 第3楽章
3. ハイドン:ピアノ協奏曲第11番ニ長調 - 第3楽章
4. シューベルト:交響曲第9番 ハ長調 「ザ・グレイト」 D 944 - 第3楽章
5. チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 - 第1楽章
6. ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー (1924年版)
7. ラヴェル:ボレロ

【CD7】
1. ベートーヴェン:『プロメテウスの創造物』序曲 Op.43
2. ベートーヴェン:ミサ曲 ハ長調 Op.86 - 天のいと高きところには神に栄光あれ
3. ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92 - 第2楽章
4. ブラームス:アルト・ラプソディ Op. 53
5. シューベルト:音楽に寄せて(レーガー編)
6. ブラームス:哀悼歌 Op.82
7. ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
8-9. R・シュトラウス: ホルン協奏曲第2番 変ホ長調

【CD8】
1-5. ブルックナー:「テ・デウム」
6. ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」 - 第1楽章
7-12. フランツ・シュミット(1874-1939):オラトリオ『7つの封印の書』
7. そうして天の長い沈黙が終わると
8. ラッパは鳴りつつ大いなる苦しみをもたらす
9. 白き御座にいますあの御方の御顔の前からは
10. そして私は見た、新しい天
11. 私はアルファでありオメガであり
12. ハレルヤ

【CD9,10】
ハイドン:オラトリオ『「天地創造』

【CD11】
1-4. ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op.125

【CD12】
1-4. ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調 WAB 107
全て、 アロイス・J・ ホーフシュトラッサー(指)
【CD1】
1. 録音: 1971年6月18日、19日 ミュンヘン、CALIG-Verlag
2. 録音: 1974年 オーストリア [原盤: Preiser Records, Vox Productions, USA]
3-5. 2015年11月28日 フェルトバッハ文化センター
6. 録音: 2015年11月28日 フェルトバッハ文化センター
7. 録音:2008年12月 グラーツ、シュテファニエンザールでのクリスマス・コンサート
8. 録音:2015年5月31日 グラーツ、シュテファニエンザール
9. 録音: 2008年5月31日 グラーツ、聖アンドレ教会
10. 録音: 2004年7月14日 コングレス・レオーベン
11. 録音:1974/1976 [原盤 Preiser Records]
フランツ・ハーゼルベック(Org)…2、マルガレータ・クロブカール(S)…7、イレーネ・ヴァルナー(A)…7、ダニエル・ヨハンセン(T)…7、ダリウシュ・ニエミロヴィチ(Bs)…7、コーリー・セロヴシェク(Vn)…8、ソリスト不明…10、グラーツ・コンサートcho、…1、3-5、7、9、11、コンサート・ユーゲントcho…9、カペッラ・クラシカ…1、2、パノニアPO…3-5、6、7、8、10、ソンバトヘイ・サヴァリアSO…11
【CD2】
1. 録音:2009年6月6日 グラーツ、聖アンドレ教会
2-3. 録音:2003年 フォラウ 司教座教会
4. 録音:2008年3月9日 グラーツ、シュテファニエンザール
5. 録音:2018年5月23日 グラーツ、ヘルツ・イエス教会
6. 録音:2014年5月11日 グラーツ、シュテファニエンザール
7.録音:2007年12月16日 グラーツ、シュテファニエンザールでのクリスマス・コンサート
8. 録音:2013年5月26日 グラーツ、シュテファニエンザールでのワーグナー生誕200年記念公演
エレン・ファン・リール(S)…2-3、ロベルト・ホル(Bs)…2-3、マルガレータ・クロブカール(S)…4、ナテラ・ニコリ(Ms)…4、シャルヴァ・ムコナ(Bs)…4、ダリウス・ニエミロヴィチ(Bs)…4、ニコラ・プロクシュ(S)…5、ヤン・ペトリカ(T)…5、ヨハネス・クム(T)…6、キルステン・ブランク(ゼンタ、ソプラノ)…8、マティアス・ハウスマン(オランダ人、バリトン)…8、アンドラーシュ・モルナール(エリック、テノール)…8、クルト・リドル(ダラント、バス)…8、グラーツ・コンサートcho…2-6、8、コンサート・ユーゲントcho…2-4、6、パノニアPO…1-8
【CD3】
1. 2. 録音:2006年9月 フォラウ 司教座教会
3. 録音:2000年10月29日 グラーツ、シュテファニエンザール
4. 録音:2006年9月12日 フォラウ 司教座教会
5. 録音:2008年11月2日 グラーツ、シュテファニエンザール
6-7. 録音:2007年10月21日 グラーツ、シュテファニエンザール
エレン・ファン・リール(S)…1、ナテラ・ニコリ(Ms)…1、ヨハネス・クム(T)…1、ロベルト・ホル(Bs)…1、ビルギット・シュタインベルガー(S)…2、6-7、バルバラ・ヘルツル(Ms)…2、ヨハネス・クム(T)…2、アントン・シャリンガー(Bs-Br)…2、イヴェタ・イジーコヴァー(S)…4、バルバラ・ヘルツル(Ms)…4、オトカル・クライン(T)…4、クルト・リドル(Bs)…4、マルガレータ・クロブカール(S)…5、フローリアン・ベッシュ(Bs-Br)…6-7、ヴォルフガング・リーグラー=ソンタッキ(Org)…6-7、グラーツ・コンサートcho…1-7、コンサート・ユーゲントcho…2、4-7、パノニアPO…1-7
【CD4】
1. 録音:2012年5月5日 グラーツ、大カンマーザール
2. 録音:2015年11月28日 フェルトバッハ文化センター
3. 録音:2014年11月29日 フェルトバッハ文化センター
4. 録音:2008年3月9日 グラーツ、シュテファニンザール
5. 録音:2019年11月30日 フェルトバッハ文化センター
6. 録音:2018年12月1日 フェルトバッハ文化センター
7. 録音:2014年5月11日 グラーツ、シュテファニエンザール
ゴットリーブ・ヴァリッシュ(P)…7、ヨハネス・クム(T)…7、ゲオルク・クリムバッハー(Br)…7、マルティン・アッハライナー(Br)…7、グラーツ・ケプラースパッツェン…7、グラーツ・コンサートcho…7、パノニアPO…1-7
【CD5】
1. 録音:2014年5月11日 グラーツ、シュテファニエンザール
2. 録音:2017年12月2日 フェルトバッハ文化センター
3. 録音:2008年4月18日 ヴァイツ、クンストハウス
4. 録音:2009年7月26日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
5. 録音:2009年7月26日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
6. 録音:2009年7月26日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
ゴットリープ・ヴァリッシュ(P)…1、アーグネシュ・ソルテース(独奏Vn)…6、パノニアPO…1-6
【CD6】
1. 録音:2004年12月19日 グラーツ、シュテファニエンザール
2. 録音:2019年11月30日 フェルトバッハ・文化センター
3. 録音:2001年7月9日 グラーツ、シュテファニエンザール
4. 録音:1981年1月22日 エアフルト・歌劇ハウス
5. 録音:2016年12月31日 グラーツ、シュテファニエンザール
6. 録音:2010年7月24日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
7. 録音:2010年7月24日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
アルノルト・スタンコ(Tp)…1、マルリーズ・ヴィーザー(Cl)…2、バルバラ・モーザー(P)…3、コーリー・セロヴシェク(Vn)…5、カスパー・フランツ(P)…6、パノニアPO…1-3、5-7、エアフルトPO…4
【CD7】
1. 録音:2008年3月9日 グラーツ、シュテファニエンザール
2. 録音:2002年7月7日 レオーベン、ザンクト・シャビエル教区教会
3. 録音:2007年12月16日 グラーツ、シュテファニエンザールでのクリスマス・コンサート
4. 録音:2002年7月7日 レオーベン、ザンクト・シャビエル教区教会
5. 録音:2004年12月31日 グラーツ、シュテファニエンザールでのジルヴェスター・コンサート
6. 録音:1977年6月 【原盤:Preiser Records】
7. 録音:2013年7月13日 レオーベン、LCS-ドミニカーナーホーフ
8-9. 録音:2001年7月 レオーベン、マッセンブルク
マルガレータ・クロブカール(S)…2、ナテラ・ニコリ(メゾ・ソプラノ/アルト)…2、4、アティラ・フェケテ(T)…2、ギュンター・グロイスベック(Bs)…2、ロベルト・ホル(Bs-Br)…5、グラーツ・コンサートcho…2、4、6、ゾルタン・ヴァルガ(Hrn)…8-9、パノニアPO…1-5、7-9、ソンバトヘイ・サヴァリアSO…6
【CD8】
1-5. 録音:2017年6月5日 グラーツ、ヘルツ・イエス教会
6. 録音:1997年6月20日 レオーベン、ザンクト・シャビエル教区教会
7-12. 録音:2011年11月2日 グラーツ、シュテファニエンザール
二コラ・プロクシュ(S)…1-5、エヴァ・マリア・リードル(Ms)…1-5、マルクス・ミーゼンベルガー(T)…1-5、ロベルト・ホル(Bs)…1-5、ヨハネス・クム(T)…7-12、ロベルト・ホル(Bs)…7-12、エレン・ファン・リール(S)…7-12、エヴァ・マリア・リードル(Ms)…7-12、ヤン・ペトリカ(T)…7-12、ギュンター・ハウマー(Br)・・・7-12、ヴォルフガング・リーグラー・ソンタッキ(Org)…7-12、コンサート・ユーゲントcho…7-12、グラーツ・コンサートcho…1-5,7-12、パノニアPO…1-12
【CD9,10】
録音:1977年6月 ゼッカウ司教座教会及びグラーツ、シュテファニエンザール
マルガリータ・キリアキ(S)、ピーター・ベイリー(T)、ロベルト・ホル(Bs)、ルドルフ・ショルツ(Cemb)、グラーツ・コンサートcho、ソンバトヘイ・サヴァリアSO
【CD11】
1-4. 録音:2016年12月31日 グラーツ、シュテファニエンザールでのジルヴェスター・コンサート
ニコラ・プロクシュ(S)、クリスティーナ・コスロヴィ(Ms)、マーリン・ミラー(T)、ロベルト・ホル(Bs)、グラーツ・コンサートcho、パノニアPO
【CD12】
録音:2017年6月5日 グラーツ、ヘルツ・イエス教会
パノニアPO
アロイス・J・ホーフシュトラッサー(1941-)はオーストリアの指揮者。ウィーン大学とウィーンの音楽芸術大学でハ ンス・ギレスベルガーとハンス・スワロフスキーに指揮と合唱指揮を学んだ後、セルジュ・チェリビダッケの薫陶を受け ました。1966年から1971年まではグラーツ大聖堂のカペルマイスターを務め、1971年にグラーツ・コンサート合 唱団を設立、指揮するとともに、エルル国際オーケストラ週間(チロル)=現チロル・フェスティバル・エルルを設立 したほか、さまざまな教育機関で教職に就き後進の指導にあたりました。また長年にわたりパノニア・フィルハーモ ニーOの指揮者を務めています。2003年にはフランツ・シュミットの『7つの封印の書』をハンガリーで初 演するなど作品の普及に尽力し、ウィーンのフランツ・シュミット・コミュニティの名誉市民に選ばれました。
ホーフシュトラッサーが芸術監督兼会長を務めるインターパノン・コンサート・ソサエティの制作によるこのボックス セットは、グラーツ・コンサート合唱団の50年に及ぶライヴ録音を中心に収録しています。収録曲はバロックから ウィーン古典派、ロマン派、近代音楽までに及ぶ交響曲、協奏曲の楽章、オラトリオ、ミサ曲、歌劇の抜粋等と 多岐にわたるもの。使用された音源は、グラーツの歴史的なホールであるシュテファニエンザールや、レオーベンの ゾンマーフィルハーモニー国際音楽祭、ヴァイツでのペンテコステ・コンサートなどのライヴ録音を中心に、フェルト バッハやフォラウ(シュタイアーマルク州)での チャリティ・コンサートの録音も収録。さらにハイドンの『天地創造』、 ベートーヴェンの第九、ブルックナーの交響曲第7番の全曲録音も収録されています。 オーストリアの文化に深 く根ざしながらも、日本では広く知られているとは言えないホーフシュトラッサー。その指揮芸術に触れる上で恰好 のリリースです。
GRAM-99259(2CD)
NX-C05
ムジークフェラインザール、夏の夜のコンサート
【CD1】
グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」 Op. 40
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op. 21
  華麗なワルツ ヘ長調 Op. 34 No. 3
【CD2】
ローランド・バウムガルトナー(1955-):ゴンドラの歌変奏曲 - 弦楽オーケストラ、ピアノとハープのために
メンデルスゾーンの「ゴンドラの歌」 Op. 19 No. 6による
バーバー:弦楽のためのアダージョ
ヴォイチェフ・キラール(1932-2013):オラヴァ - 弦楽オーケストラのために

J・シュトラウス&ヨーゼフ・シュトラウス:ピッツィカート・ポルカ
ピアソラ:オブリビオン - 弦楽オーケストラのために#
ヴィヴァルディ:『四季』より夏*
ソリャン(P)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
ヴォルフガング・ヘントリッヒ((指)独奏ヴァイオリン#)
イェレミアス・プライスラー(独奏Vn)*

録音:2021年8月1日(ライヴ)ウィーン、ムジークフェラインザール(オーストリア)
2021年8月1日にウィーン楽友協会の"黄金のホール"で行われた、ピアニストのソリャンとヴォルフガング・ヘントリッヒ指揮のドイツ弦楽フィルハーモニーによる 夏の夜のコンサートのライヴ録音。グリーグの「ホルベアの時代より」で幕を開け、ソリャンのピアノによるショパンの「ピアノ協奏曲第2番」というオーソドックスな 作品と、新作であるローランド・バウムガルトナーの「ゴンドラの歌変奏曲」が並べられた魅力的なプログラムでした。 バウムガルトナーの「ゴンドラの歌変奏曲」はメンデルスゾーンの同名の無言歌をもとにした作品で、ここでもソリャンがソリストを務めています。そしてバーバーの 「弦楽のためのアダージョ」が続き、映画音楽の作曲家として知られるキラールが、故郷のタトラ山脈の麓にあるポドハレの民謡をミニマル風の音楽に仕立て た「オラヴァ」でプログラムが終了。弦の豊かな響きを存分に堪能できます。 アンコールにはシュトラウスの「ピッツィカート・ポルカ」とピアソラの「オブリビオン」、ヴィヴァルディの『夏』の終楽章が演奏されています。
GRAM-99261(1SACD)
NX-B08

NYCX-10292(1SACD)
日本語解説付国内盤
税込定価
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
(1888年 第3稿 /2004年コーストヴェット校訂版)
聖フローリアン・アルトモンテO
レミ・バロー(指)

録音:2021年8月21日(Brucknertageにおけるライヴ収録)
聖フローリアン修道院教会、ザンクトフローリアン(オーストリア北部オーバーエスターライヒ地方)
さまざまな稿(バージョン)が存在するブルックナーの交響曲。なかでも第4番はその微妙な違いのため、稿の選択がかなり困難になります。第3稿については長 い間、弟子のレーヴェが勝手に手を入れたという見方をされてきましたが、今回用いられているコーストヴェット校訂版が2004年に国際ブルックナー協会から 出版された頃から再評価され、ブルックナー自身が認めた版であるという説が高まっています。バローは約20年間、第2稿(1878/80)を用いて演奏してきた ため、2011年に初めて第3稿で演奏したときには、まるで「慣れ親しんだ風景が草木に覆われて、どことなく異質なもの」に感じられたそうです。しかしこの第3 稿こそブルックナーの成熟の証しであり、修正点はすべて工夫が凝らされており、磨きのかかった作品はよりニュアンスに富み、さらに聴きやすくなっているとバ ローは解説で語っています。とりわけスケルツォの終結部や、終楽章のコーダ、クライマックス直前で用いられる弱奏シンバルの効果は絶大。バローの泰然自若 たる演奏はブルックナーの思いを真摯に伝え、聴衆の温かい拍手がこれに応えています。 今作もバロー自身が音源監修に携わり、エンジニア陣がこだわりぬいた高音質録音により豊かな残響が余すことなく再現されています。
*国内仕様盤には国際ブルックナー協会会員、石原勇太郎氏の解説が付属します。
GRAM-99263
シューベルト:劇音楽『魔法の竪琴』 D 644(抜粋)- 厳選された9つの楽章からなる組曲と付録、ブライアン・ニューボールドによる翻案
1. I. Ouverture 序曲
2. II. Das Palindrom パリンドローム(回文)
3. III. Melodram:Der Funke fing メロドラマ: 火花が散る
4. IV. Ouverture zum 3. Akt 第3幕への序曲
5. V. Melodram:Hinter den Kulissen メロドラマ: 舞台裏
6. VI. Melodram:Furie, tremble! 怒れ、震えろ
7. VII. Melodram:Da ziehn sie hin メロドラマ: そこまで来たか
8. VIII. Anhang:Chor der Genien 付録:亡霊の合唱
9. IX. Melodram:Ha! Was geschah mit mir?
メロドラマ:ああ、私に何が起こったのか
10. X. Finale フィナーレ
ウィーン・ユンゲ・フィルハーモニー
ミヒャエル・レスキー(指)

録音:2021年6月30日、7月1日
Lorely-Saal、Penzing、ウィーン(オーストリア)
世界初録音
シューベルトが1820年に作曲した劇音楽『魔法の竪琴』。意欲作ではあったものの、初演時に聴衆や批評家から酷評され、現在では『ロザムンデ』 に転用された序曲が知られるのみ。全曲が演奏されることはほとんどありません。その理由の一つには「作品全体が当時流行していた『魔法劇』のレベ ルをはるかに超えているため」と指揮者ミヒャエル・レスキーはブックレットの中で語っています。彼は更に「"回文"と題された不思議な曲の挿入、緊張を 高めるためのメロドラマの多用、そして核となる"円卓の騎士"たちの物語。数多くの要素が盛り込まれており、シューベルトの完全な自筆譜も残ってい ないため、その全貌を理解するのは容易なことではありません。」と続けています。そこで今回、レスキーが演奏したのは、イギリス出身の音楽学者で シューベルト研究家のブライアン・ニューボールドによる「オーケストラ組曲版」。ニューボールドは必ずしも劇の展開に沿うことはなく、音楽的な視点か ら、まとまりがありかつ変化に富んだ物語として再構築。シューベルトの音楽のみを味わえる洗練された作品へと仕上げています。 演奏するウィーン・ユンゲ・フィルハーモニーは、1997年創立の17歳から27歳までの才能ある若い音楽家で構成された、オーストリアを中心に活動す るオーケストラ。毎年少なくとも10のプロジェクトに取り組み、およそ25のコンサートを行うプロの楽団。今回のメンバーにはフルートに北畠 奈緒、トラン ペットに木村結衣、2人の日本人演奏家も参加しています。
GRAM-99264
Made in Vienna
ハイドン:ピアノ・ソナタ 変イ長調 Hob. XVI:46
シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲 Op. 19
ハイドン:ピアノ・ソナタ イ短調 Hob. XVI:34
リスト:ウィーンの夜会 S.427- 第6番
ボグダン・ラケティチ(アコーディオン)

録音:2021年7月19-21日
古くから民謡やストリートミュージシャンの楽器として知られるアコーディオン。その起源は諸説ありますが、1829年にウィーンのマリアヒルファー通り43番地のア パートでシリル・デミアン(Cyrillus Damian)が発明、特許を取得した「アコーディオン」を最初と見なす説があります。「アコーディオン」はデミアンによる命名 で、「和音」を意味する語 accord に由来します。 アコーディオン奏者ボグダン・ラケティチはこのアルバムでウィーンに縁のある作曲家の作品を演奏。ウィーンを起源に持つとされる楽器と音楽との出会いが楽し める1枚となっています。ハイドンのピアノ・ソナタとシェーンベルクのピアノ小品が独自の解釈でアコーディオン曲に生まれ変わっています。またリストの「音楽の 夜会」はシューベルトのワルツ・カプリスを原曲とする曲集。中でも第6番は華やかな曲想を持つ演奏機会の多い作品です。ウィーンを拠点に活動するベル ギーの現代作曲家ディルク・ダーゼの「Figuren/Induktionen」は、アコーディオンから思いもよらぬ多彩な音を引き出しています。
GRAM-99272
炎のチェロ
伝承曲:A Celtic Cello Set ケルトのチェロ(ショーン・グリッソン編)
伝承曲:Prince Charles’ Last View of Scotland
ジミ・ヘンドリックス:Little Wing(マーク・サマー編)
スルハン・ツィンツァーゼ:Tschonguri チョングリ
ヴァスクス:Gr?mata ?ellam:II Pianissimo
ジョヴァンニ・ソッリマ:ファンダンゴ
ジュゼッペ・ダッラーバコ:Capriccio quarto
スヴァンテ・ヘンリソン:Xanthous
エルンスト・レイセグル:Dancing for D
ドビュッシー:シランクス(マッツ・リドストレム編)
レイセグル:Tell Me Everything
シュテファン・ブラウン/ヨハン・ゼバスティアン・バッハ: 子守歌/サラバンド
ジョン・ゾーン/エリック・フリードランダー: キーウ 3
ソッリマ:Alone
●ボーナス・トラック
ルードヴィヒ・グルーバー:Mei Muatterl war a Weanerin(ペーター・ハドラー編)
ペーター・ハドラー(Vc)

録音:2020年10月12-14日
ザルツブルク・モーツァルテウム大学を卒業、ウィーンを拠点に活動するチェリスト、ペーター・ハドラー。この「Cello on Fire 炎のチェロ」と題されたアル バムでは、チェロならではの豊かな音色と表現で情熱や自由を歌い上げています。選ばれた曲は民謡、クラシック、ジャズ、クロスオーヴァーとあらゆる ジャンルにわたっており、時には名人芸を伴うこれらの作品は、どれも作曲家がチェロという楽器に寄せる熱い思いが表現されています。


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