湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



IBS IBERIA CLASSICAL
(スペイン)


2011年に設立されたスペインのレコード・レーベル。独奏曲、室内楽から大規模なオーケストラ作品、オペラまで注目アルバムを次々にリリース。とりわけ日本のアーティスト西澤安澄や、アルデオ四重奏団など若く才能のあるアーティストを大切にしています。


※表示価格は全て税込み。品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
IBS-6201(2CD)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番−第3番 BWV1007-1009 ホセ・アントニオ・サラサル(Vc)

使用楽器:未詳(ピリオド楽器)
ホセ・アントニオ・サラサルはスペインのグラナダに生まれ、ホセ・ラモン・セラノ、アルバロ・P・カンポスに師事したチェロ奏者。グラナダ市立O員、アルメリア市立Oソリストを歴任。2012年現在グラナダ・ビクトリア・エウヘニア音楽院教授。ジャケット・デザインは変更される可能性がございます。
IBS-11002(2CD)
ホセ・ファウス:作品全集Vol.1
1913年ー1984年
グラナダ・ウィンド・オーケストラ、
ガルシア・ロルカCho、ラウダCho

録音:2009年10月
アイ・ビー・エス・クラシカル(Ibs Classical)よりスパニッシュ・コンポーザー、ホセ・ファウスの作品全集新シリーズ始動!スペインのアルハンブラ宮殿や地中海などからインスピレーションをうけ作曲されたマーチ、賛歌、音楽の祭典など知れれざる作曲家の陽気で愉しい音楽を聴くことが出来ます。
IBS-12011
ヘンデル:天と地/オペラ&オラトリオ・アリア集
歌劇「ジュリオ・チェーザレ」HWV17〜序曲*
ブロッケス受難曲 HWV49〜アリア「Brich Brullen der Abgrund」
オラトリオ「時と悟りの勝利」HWV46a(1707)から アリア「Urne voi」
オラトリオ「復活」HWV47〜アリア「Cosi la tortorella」
オラトリオ「アレグザンダーの共演」HWV75〜レチタティーヴォとアリア
 「Give the Vengeance - The princess applaud with a furious joy」
歌劇「アルチーナ」HWV34〜組曲*
 序曲,ミュゼット,メヌエット,ガヴォット−サラバンド−ガヴォット,
 メヌエット II,ガヴォット II,タンブリーノ,不吉な夢のアントレ,アントレ
歌劇「アルチーナ」HWV34〜アリア「Un momento di contento」
歌劇「ロデリンダ」HWV19〜
 アリア「Io gia t'amai」,「Pastorello d'un povero armento」
オラトリオ「アチスとガラテア」HWV48〜アリア「Where shall I seek」
歌劇「タメルラーノ」HWV18〜アリア「Ciel e terra armi di sdegno」
ダビド・エルナンデス・アンフルンス(T)
ダリオ・モレノ(指)グラナダ・バロックO

録音:2011年7月11-14日、マヌエル・デ・ファリャ・コンサートホール、グラナダ、スペイン
2007年にチェンバロ奏者・指揮者のダリオ・モレノによりスペイン、アンダルシアの都市グラナダで創設されたピリオド楽器オーケストラ、グラナダ・バロックOのデビューCD。ダビド・エルナンデス・アンフルンスは1982年バルセロナに生まれ、カタルーニャ音楽学校、ジュネーヴ高等音楽学校(スイス)で学んだスペインのテノール。ディジパック仕様。
IBS-12013
ハワード・バス(1951-):スパニッシュ・メモワール
パッセージの祭典 [Rite of Passage] (マリンバの為の)
呪文 [Incantation] (B♭管トランペットと打楽器の為の)
スパニッシュ・メモワール(スペインの思い出) [Spanish Memoires] (トランペットと打楽器四重奏の為の)+
夜の潮流 [Night Tide] (トロンボーンとマリンバの為の)*
空気 [Atmosphere] (トランペットと打楽器の為の
チョン・ユジョン(打楽器)
ディエゴ・アリアス(Tp)
マヌエル・ケサダ・ベニテス(Tb)*
アントニオ・ホセ・エレナ・モリナ、ダニエル・ヘスス・マルティン・マルティン、
ホルヘ・カノ・ロドリゲス(打楽器+)

録音:2012年8月、グラナダ、スペイン
ハワード・バスは管楽器の為の作品で人気の高いアメリカ合衆国ペンシルヴァニア州出身の作曲家。チョン・ユジョンは台湾に生まれ、台北大学を卒業後フランスのリュエイユ=マルメゾン音楽院でガストン・シルヴェストルに師事した打楽器奏者。2005年以来2012年現在スペインを本拠に活躍しています。ディエゴ・アリアスはグラナダのビクトリア・エウヘニア音楽院を卒業後リュエイユ=マルメゾン音楽院でエリック・オービエに師事したスペインのトランペット奏者。ディジパック仕様。
IBS-12014
内なる印象
バッハ(リスト編):前奏曲とフーガ.イ短調 BWV.543
モーツァルト:ロンド.イ短調 K.511
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番イ短調 D.537,Op.164
モンポウ:内なる印象
グラナドス:嘆き,またはマハと夜うぐいす
アンブロシオ・バレロ(P)

録音:2013年10月7日−9日
スペイン、グラナダ出身のベーゼンドルファー・ピアニスト、アンブロシオ・バレロが奏でるバッハのオルガン作品から、母国スペインの大作曲家たちへと繋がるピアノの旅。スペインの名匠ホアキン・アチューカロにピアノを学んだバレロは、ラテン系らしい情熱と知性を兼ね備えた実力派。ソリストとしてだけでなく、アンダルシア・コンテンポラリー・アンサンブルのメンバーとしても活躍中。
IBS-12015
カスティーリョ:ピアノ作品集
マヌエル・カスティーリョ:組曲、ソナチナ
トゥリーナ:情熱的なアンダルシアの女
カスティーリョ:オフレンダ(世界初録音)、アーサーのために(世界初録音)
アルベニス:ナバーラ、港
カスティーリョ:前奏曲, ディファレンシアとトッカータ、ペルペトゥウム
クリスティーナ・ルシオ=ビジェガス(P)

録音:2014年9月4日−5日&8日、ヘタフェ音楽院(マドリード)
スペインの次代を担うピアニスト、クリスティーナ・ルシオ=ビジェガスが弾くのは、2005年に没したスペインの作曲家、マヌエル・カスティーリョ(カスティージョ)へのオマージュ・アルバム。トゥリーナやアルベニスの作品を挟みながら、世界初録音を含むカスティーリョの魅力を深めていく。
IBS-12016(2CD)
NX-C01
忘れられたピアノ曲
フリアン・バウティスタ(1901-1961):Colores 色彩
グスターボ・ピッタルーガ:6つのスペイン舞曲による組曲
ホアン・ホセ・マンテコン(1895-1964):Circo サーカス
サルバドル・バカリッセ(1898-1963):24の前奏曲 Op.34
ホルヘ・ロバイナ(P)

録音:2015年8月10-12日
このアルバムに収録された作品は、現在ではほとんど演奏されることのないピアノ曲。しかしどの曲も作曲家の信念と作曲技 巧が存分に発揮された聴きどころの多いものばかりです。スペイン伝統の舞曲のリズムを効果的に取り入れたピッタルーガの 「組曲」。ショパンの様式を受け継ぐバカリッセの「24の前奏曲」、メシアンの多彩な響きに通じる大胆な筆致が魅力的なバ ウティスタの「色彩」をモティーフにした曲集、楽しいマンテコンの「サーカス」、どれもが興味深く、宝石のような美しさを有して います。カナリア諸島出身のホルヘ・ロバイナはウィーンで学んだピアニスト。これらの曲を申し分ないテクニックで演奏していま す。
IBS-12017
チェロ作品集
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 OP.19
グラズノフ:吟遊詩人の歌 Op.71(チェロとピアノ編)
フランク:チェロ・ソナタ イ長調(チェロとピアノ編)
ラヴェル:ヴォカリーズ-ハバネラ形式のエチュード(チェロとピアノ編)
アシエル・ポロ(Vc)
マルタ・サバレタ(P)

録音:2016年10月1-5日
1971年、スペイン生まれのチェリスト、アシエル・ポロ。マリア・クリーゲルとイヴァン・モニゲッティに師事し、数多くのコン クール受賞歴を持つ彼は、ソリストとしてアントニ・ヴィト、ピンカス・スタインバーグらの名指揮者と共演するだけでなく、 室内楽奏者としても活躍しています。このアルバムではラフマニノフとフランクのソナタを中心に、グラズノフ、ラヴェルの 作品を演奏。情感溢れる音色で詩情豊かな演奏を聴かせます。
IBS-12018
ドヴォルザーク:歌曲集
4つの歌 Op.82
ジプシーの歌 Op.55
民謡風の歌曲 Op.73
聖書の歌 Op.9
マルタ・インファンテ(Ms)
ホルヘ・ロバイナ(P)

録音:2016年9月4-6日
1874年から1878年の間、若いドヴォルザークはオーストリア政府の国家奨学金の審査を受け、これを得ることに成 功しました。当時の彼の年収の2倍以上の高額でしたが、彼は結局5年間に渡り受けとれたため、心おきなく中央 ヨーロッパ音楽の伝統を学ぶことができたのです。とは言え、当時のウィーンがチェコ出身の作曲家に求めたのは「チェコ の音」であり、モラヴィア民謡やスラヴの民謡だったのです。このアルバムに収録されている多くの歌は民謡に由来して おり、なかでも「わが母の教え給いし歌」の郷愁溢れる旋律は日本でも広く愛される名曲です。かたや「聖書の歌」は ドヴォルザークがニューヨークで過ごした時期の作品。彼の友人たちや故郷の父親を思い作曲したとされる深い感情 表現に彩られた曲です。マルタ・インファンテの美しい声が魅力的な1枚です。
IBS-12019
ルイス・デ・パブロ(1930-):アナトミアス
室内協奏曲(1979)
エロス(1933)*…世界初録音
アナトミアス(2005-2007)#…世界初録音
フリオ・モゲル(P)
ディーター・ネル(Vc)
マリー・テレサ・プフィス(Va)
フアン・ガルシア・ロドリゲス(指)
ザーイル・アンサンブル

録音:2012年6月4日、2010年2月12日*、2011年11月10日#
IBS CLASSICALレーベルが取り組む「スペインの知られざる作曲家」の作品録音シリーズ。このアルバムで取り上げられた ビルバオ生まれのルイス・デ・パブロも、ほとんど知られていませんが、現代スペイン音楽を理解するためには必要不可欠な作 品を書いている作曲家の一人です。ピアノとオーケストラ、パーカッションの音がぶつかり合い見事な世界を作り上げる「室内 協奏曲」、ピアノとチェロが激しいやりとりを交わし、オーケストラがユニークな音で盛り上げる「エロス」、ヴィオラの独奏を伴う 2005年から2007年に書かれた「アナトミアス」。どれもユニークなスタイルを持っています。
IBS-12020(2CD)
NX-C01
スペイン初期バロックの声楽曲〜サブロナラ歌曲集
【CD1】
キャピタン(マテオ・ロメロ)(1575頃-1647):Entre dos mansos arroyos
ホアン・ブラス(1561-1634):Desiertos campos, arboles sombrios
キャピタン(マテオ・ロメロ),ルイス・デ・ゴンゴーラ詞:No vayas, Gil, al sotillo
キャピタン(マテオ・ロメロ):Ay, que me muero de zelos
ミゲル・デ・アリーソ(1595-1642):Vistiose el prado galan
アルバーロ・デ・ロス・リオス(1580-1623):Fuese Bras de la cavana
ホアン・プジョル(1570-1626):Si por flores fueres
作者不詳:Solo, triste y ausente
ガブリエル・ディアス(1590-1638),フランシスコ・デ・クェベード詞:La morena que yo adoro
ホアン・プジョル:Quando sale el alva
ミゲル・デ・アリーソ,ロペ・デ・ベガ詞:Filis del alma mia
ホアン・ブラス:Ya no les pienso pedir
【CD2】
  Quiera o no quiera mi madre
ホアン・デ・トレス(1595-1679):Lucinda, tus cavellos
ホアン・ブラス:Desde las torres del alma
キャピタン(マテオ・ロメロ):Punalitos dorados
キャピタン(マテオ・ロメロ),ウルタード・デ・メンドーサ詞:A la dulce risa del alva
ホアン・プジョル:Quejandose tiernamente
ガブリエル・ディアス:Quando de tus soles negros
アルバーロ・デ・ロス・リオス:Amor, no me enganaras
キャピタン(マテオ・ロメロ),ロペ・デ・ヴェガ詞:Caiase de un espino
ホアン・ブラス:Tus imbidias me hablan
バンダリア(アンサンブル)【ロシオ・デ・フルトス(ティプル)、ベロニカ・プラタ(ティプル)、ガブリエル・ディアス(A)、ビクトル・ソルド(T)、ハビエル・クエバス(Bs)】

アルス・アトランティカ(アンサンブル)【アニバル・ソリアーノ(バロック・ギター)、アレハンドロ・カサル(Cemb)、マヌエル・ビラス(バロック・ハープ)】

録音:2019年1月5,7,8日、2月16-18日
17世紀のスペイン音楽において、この「サブロナラ歌集」は特別な位置を占めています。この歌曲集は1625年から26年にか けてマドリッドの宮廷を訪れたドイツの貴族、ヴォルフガング・ヴィルヘルムのために用意されました。この音楽愛好家の貴族は、 宮廷で聴いた世俗的な歌曲に熱中し、旅の終わりに、私的な楽しみのために歌曲集をリクエストしました。編纂者が言うとこ ろの「この宮廷で歌われている最高の歌」を含む75曲の声楽曲が丁寧に編纂され、王宮の音楽隊の記録係で、写譜担当 のクラウディオ・デ・ラ・サブロナラによる美しい文字で書き写されました。この貴重なコレクションは、ミュンヘンのバイエルン州立 図書館に保存されており、その詩は、スペイン語とイタリア語の韻律形式で書かれています。イタリア語の方は特に希少で、8 作品のリラ(6行からなるスタンザ)や、ソネットなどが含まれています。一方、カスティーリヤ語の歌は、5つの繰り返しなしの ロマンス(バラード)を始め、29の繰り返しありのロマンス、18の抒情詩、2つのセギディーリャなど多彩な作品が並びます。演 奏は、歌手の他、バロック・ギターやチェンバロ、ハープの調べでお楽しみ頂けます。
IBS-12021
Per voi ardo 愛しき女性、私はあなたゆえに身を焦がす イタリアからスペインに来たマドリガーレ集
1. ジャック・アルカデルト(1507-1568):Amor tu sai(E.D.バルデラーバノ編)
2. フィリップ・ヴェルドロ(1485-1532):Vita de la mia vita(E.D.バルデラーバノ編)
3. エンリケス・デ・バルデラーバノ (1500頃-1557頃): ソネット XX Benedicto sea el giorno
4. バルデラーバノ:ファンタジアXIV contrahecha a una del milanes
5. アロンソ・ムダーラ(1510-1580):La vita fugge
6. ムダーラ:O gelosia d’amanti
7. ディエゴ・ピサドール(1509-1557):Sparci Sparcium
8. アドリアン・ヴィラールト(1490-1562):Lagrime mesti (D.ピサドール編)
9. ヴィラールト:A quando a quando havea(D.ピサドール編)
10. ミゲル・デ・フエンリャーナ(1500頃-1578): ファンタジア VII
11. アルカデルト:Il bianco e dolce cigno (M.D.フェンリャーナ編)
12. フィリップ・ヴェルドロ(1485-1532):Quanto sia lieto il giorno (M.D.フェンリャーナ編)
13. フエンリャーナ:Quanto ti vegio
14. ムダーラ:ファンタジア I
15. ムダーラ:ファンタジアVII
16. ムダーラ:Itene a l’ombra
17. バルデラーバノ:ファンタジア XIII de contrapunto
18. バルデラーバノ:ソネット II
19. ヴェルドロ:Gloriar mi poss’io donne (E.D.バルデラーバノ編)
20. ヴェルドロ:Madonna qual certezza (E.D.バルデラーバノ編)
21. フエンリャーナ:ティエント II
22. ジャケ・ド・ベルシェム(1505-1567):O s’io potessi donna (M.D.フェンリャーナ編)
23. アルカデルト:O felici occhi miei(M.D.フェンリャーナ編)
24. ヴェルドロ:Madonna per voi ardo (M.D.フェンリャーナ編)
25. ヴィラールト:O bene mio fa(D.ピサドール編)
26. ヴィラールト:Madonna mia fa(D.ピサドール編)
カルロス・メナ(C.T)
マヌエル・ミンギロン(ビウエラ)
6-course vihuela in G (2001)
6-course vihuela in E (2002)
フランシスコ・ヘルバス製 グラナダ(スペイン)

録音:2019年11月11-14日
このアルバムには、16世紀中頃のスペインで活躍した作曲家たちが編纂した「ビウエラのための曲集」に掲載された"マドリガーレ"が収録されていま す。中心をなすのは、1547年にバルデラーバノが編纂した171曲からなるビウエラ曲集、1552年にピサドールが編纂した95曲からなる曲集、1554 年にフエンリャーナが編纂した182曲からなる曲集に含まれるマドリガーレで、アルカデルトのようなイタリア語のテキストを使用したものから、スペインの オリジナルのものまでさまざまな曲が紹介されています。これらはどれもオリジナルのタブ譜(弦を抑える箇所を指定する譜面)で書かれており、スペイン でのアレンジを示す重要な資料にもなっています。演奏しているカルロス・メナは来日経験もあるスペインのカウンターテナー。澄み切った美しい声が高 く評価されています。ギタリスト、マヌエル・ミンギロンは通奏低音とソロのどちらも得意としており、さまざまな古楽系オーケストラと共演しています。
IBS-12022
NX-C01
ロメオとジュリエット〜¥58プロコフィエフ: ピアノ作品集
4つの小品 Op. 4
バレエ音楽『ロメオとジュリエット』より
 民衆の踊り/噴水の前のロメオ*
 情景/喧噪*/復讐 -決闘*
 少女ジュリエット/仮面
 メヌエット/騎士たちの踊り
 僧ローレンス/マドリガル*
 タイボルトはロメオを見つける*
 マーキュシオ
 百合の花を手にした娘たちの踊り
 5組の踊り*/ロメオとジュリエットの別れ

*…ユリウス・アザルによるピアノ編曲
思考 Op. 62
ユリウス・アザル(P)

録音:2021年5月24-26日
ドイツ出身の若手ピアニスト、ユリアス・アザルが弾くプロコフィエフ。 アルバムの中心を成すのは、バレエ「ロミオとジュリエット」からの音楽で、通常のピアノ組曲だけではなく、彼自身が管弦楽版からピアノ用に編曲した曲も含む 全16曲が演奏されており、管弦楽版の各楽器のモティーフが効果的に用いられたアレンジからは、アザルの編曲の才能が存分に感じられます。他にはプロコ フィエフ初期の「4つの小品」と中期の「思考」が選ばれており、アザルが心酔するプロコフィエフの多面的な魅力が味わえる1枚になっています。
IBS-12023
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調「雨の歌」 Op.78
ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調 Op.100
ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調 Op.108
「F. A. E. ソナタ」 - 第3楽章 スケルツォ ハ短調 WoO2
ワジム・チジク(Vn)
アルベルト・ウロス(P)

録音:2022年2月6-8日
ブラームスの3曲のヴァイオリン・ソナタと、1835年に彼とシューマン、友人のディートリヒが合作した「F.A.E.ソナタ」 から、ブラームスが作曲したスケルツォを収録した1枚。 演奏は1975年ロシア生まれのヴァイオリニスト、ワジム・チジクと2008年にニューヨークのカーネギーホールでデ ビューを飾ったピアニスト、アルベルト・ウロス。ワジム・チジクは数多くのコンクールで入賞し、30か国以上のオーケス トラと共演経験を持つ名手。EXTONレーベルからも船越清佳とのデュオで、ストラヴィンスキー、プーランクなど3枚 のアルバムをリリースしている日本でもおなじみのヴァイオリニスト。ここでもウロスとともに、しっとりとした歌心溢れるブ ラームスを披露しています。
IBS-22011
ファリャ、トゥリナ、ホセ、ロドリーゴ、バリオス:ギター作品集
マヌエル・デ・ファリャ:ドビュッシーの墓碑銘の為の讃歌
ホアキン・トゥリナ(1882-1949):セビリャナ
アントニオ・ホセ(1902-1936):ソナタ(1933)
ロドリーゴ:ヘネラリフェのほとり
アグスティン・バリオス(1885-1944):森に夢みる
ラザール・シェルアーナ(G)

録音:2011年5月7-9日、エル・バニュエロ、グラナダ、スペイン
2011年セビリャ国際ギター・コンクール優勝者であるフランスのギター奏者ラザール・シェルアーナ[Lazhar Cherouana](1988年ウィーン生まれ、カタカナ表記が適切でない可能性があります)が、アルハンブラ宮殿のふもとにあるアラブ浴場(蒸し風呂)の遺構で行った録音。スリップケース仕様。
IBS-22013
内なる印象〜ピアノの為の音楽
バッハ(リスト編):前奏曲とフーガ,イ短調 BWV543
モーツァルト:ロンド イ短調 K.511
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番 Op.164 D.527
モンポウ:内なる印象
グラナドス:嘆き,またはマハとナイチンゲール
アンブロシオ・バレロ(P)

録音:2013年10月7-9日、マヌエル・デ・ファリャ・コンサートホール、グラナダ、スペイン
アンブロシオ・バレロは1984年スペイン、グラナダの音楽一家に生まれたピアニスト。バレロは8歳でグラナダ音楽院に入学。2005年にマリサ・モンテイル国際ピアノ・コンクールで第2位に入賞したことをきっかけに助成を受けスペイン音楽を専門とする「ムジカ・デ・コンポストラ」においてホアキン・アチュカロ他の指導を受け、最終的にグラナダのビクトリア・エウヘニア音楽院でアントニオ・サンチェス・ルセナに師事し卒業しました。デビューCDとなる当盤ではスペインのピアニストらしいプログラムを聴かせてくれます。ディジパック仕様。
外装には誤った規格品番「IBS-42013」が表示されております。
IBS-22014
ロメロ:クラリネット二重奏曲 ルイス・カステーリョ(Cl)、
フランシスコ・J.フェルナンデス・ビセド

録音:2013年4月4日−9日
19世紀後半のスペインにおいて最も名声を得ていたクラリネット奏者であり、1849年からはマドリード音楽院で教鞭を執ったアントニオ・ロメロ(1815−1886)の「デュエット集」。クラリネット・デュオのためのレパートリーとしても、またエチュードとしても重宝しそうな30曲の小品で構成されています。
IBS-22015
エボカシオン
フェルナンデス・ブランコ:ピアノ三重奏曲ハ長調
マーティン・ポンペイ:マノラスとチスペロス
ゴンバウ:ピアノ三重奏曲嬰へ長調
トリオ・アルボス
〔フアン・カルロス・ガルバヨ(P)、セシリア・ベルコヴィチ(Vn)、ホセ・ミゲル・ゴメス(Vc)〕

録音:2014年7月&12月
20世紀スペインの「ピアノ三重奏曲集」を演奏するトリオ・アルボスは、スペインのコンポーザー=ヴァイオリニスト、エンリケ・フェルナンデス・アルボスの名を冠し、1996年に結成されたアンサンブル。トゥリーナのピアノ三重奏曲全集を録音するなど、近現代のスペイン音楽に対するアプローチ、演奏は高い評価を受けています。
IBS-22016
ロベルト・シエッラ(1953-):ボレロとモントゥノス
ボレロ(第1巻 2010-2014)…世界初録音
序奏、歌とデスカルガ(2003)…世界初録音
ントゥノス(2015)…世界初録音
フアン・カルロス・ガルバヨ(P)

録音:2015年9月4-7日
IBSレーベルの看板ピアニスト、フアン・カルロス・ガルバヨは、このアルバムの作曲家ロベルト・シエッラと長きに渡って 信頼関係を築いています。ガルバヨはシエッラのピアノ作品を「夢のような響きを持ち、現実と空想が魅惑的に融合 している」と語るほど、彼の音楽に心酔しており、このアルバムでもその特徴を生かした神秘的な音を丁寧に奏でてい ます。メランコリーと題された「ボレロ」の第1曲で奏される美しい響きは、聴き手を夢幻的な世界へと誘い、親密な夢 を見せるかのようです。トッカータのような華やかなタッチの中から仄かな旋律が立ち上る「序奏、歌とデスカルガ」、戯 れにピアノの鍵盤の上で指を躍らせているかのように即興的な「モントゥノス」と個性的な作品が収録されたアルバム です。
IBS-22017
アントニオ・マルティン・イ・コル:音楽の花束(1706-1709)より(クラリオン、オルガン、パーカッション編)
1.Obra de clarines
2.Matassine
3.Otro genero de canarios(オルガン独奏)
4.Entrada de Bretons
5.Obra de Pensie
6.Cancion
7.Marche de Gautier, La
8.Chacona(オルガン独奏)
9.Llamadas de Clarin
10.Otra cancion, se ha de tocar grave
11.Cancion de Clarin, con eco, a discrecion
12.Cancion 8a a dos clarines(オルガン独奏)
13.Batalla
14.Cancion VII・・・2台無孔ナチュラル・トランペット
15.Cancion XVII・・・2台無孔ナチュラル・トランペット
16.Cancion V・・・2台無孔ナチュラル・トランペット
17.Cancion de un clarin solo
18.Cancion (12a a dos clarines)(オルガン独
奏)
19.Cancion for 2 clarins
20.Otra cancion para ecos
21.Otra cancion
22.Bayle del Gran Duque(オルガン独奏)
23.Zarabanda Francesa Bayle del Gran
Duque
24.Cancion XXIX
・・・2台無孔ナチュラル・トランペット
25.Cancion XXIV
・・・2台無孔ナチュラル・トランペット
26.Cancion XXII
・・・2台無孔ナチュラル・トランペット
27.Bailo di dame
28.Minue No.6
29.Villano, El
30.Minue No.7(オルガン独奏)
31.Minue al violin No.26 (Rigaudon)
ビンセンテ・アルカイデ(クラリオン/無孔ナチュラル・トランペット)
イゴノ・コルフォルツィ(無孔ナチュラル・トランペット)
アブラハム・マルティネス(Org)…Torre de juon Abod(スペイン)
アルバーロ・ガッリード(パーカッション)

録音:2016年2月27-28日/5月1-22日
18世紀スペインの作曲家アントニオ・マルティン・イ・コルのオルガン作品集「音楽の花束」から、オルガンの高音域を 効果的に用いた曲を選び、そのパートをルネサンス時代の巻管トランペット「クラリオン」で演奏したという興味深いア ルバム。オルガン独奏曲を交えることで、クラリオン特有の楽器の明朗な音色が良く映える聴きごたえのある1枚で す。無孔ナチュラル・トランペットを用いた曲での見事な音程の取り方にも注目です。
IBS-22018(2CD)
NX-C01
ドビュッシー:前奏曲集、他
版画/バラード
前奏曲集 第1巻&第2巻
忘れられた映像
クラウディオ・コンスタンティーニ(P)

録音:2015年3月10-11日,2016年2月22-23日
ペルー出身のピアニスト、コンスタンティーニが弾くドビュッシー。彼はピアノだけでなくバンドネオンの演奏家としても国際 的なキャリアを持ち、作曲家、編曲家としても活躍するというマルチな才能の持ち主です。このアルバムは、彼によるド ビュッシー作品全集の第2集となるもので、後期の傑作である2巻の「前奏曲」を中心に、版画やバラード、「忘れら れた映像」が並べられており、陰影に富んだ響きと美しいタッチを味わうことができます。2014年にリリースされた第1 集(IBS72014)と併せ、南米出身のピアニストによる初のドビュッシー、ピアノ作品全曲録音となる記念すべきアル バムです。
IBS-22019
バーンスタインへのオマージュ
バーンスタイン:前奏曲、フーガとリフ-リフ(S.アイリーによる室内アンサンブル編)
バーンスタイン:クラリネット・ソナタ
 オクタトニック・スケールによる変奏曲
オスカル・ナバロ:幻想曲「レニー」(J.G. グラネーロによるクラリネットとピアノ編)
カプースチン(1937-):フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 Op.86(クラリネット、チェロとピアノ編)
モートン・グールド(1913-1996):ベニーズ・ギグ-クラリネットとコントラバスのための
ジョアン・エンリク・リュナ(Cl)
サルバドール・ボロン(Vc)
トニ・ガルシア(Cb)
フアン・カルロス・ガルバヨ(P)
イグナシ・ドメネヒ(パーカッション)
トニ・ガルシア(Cb)

録音:2018年10月18-21日
指揮者、作曲家、教育者として偉大な功績を残したレナード・バーンスタイン。このアルバムは彼の生誕100年を記念し、 2018年に制作された1枚。バーンスタインに強く魅了されているというクラリネット奏者リュナが選んだ作品は、同時にベ ニー・グッドマンへのオマージュでもあり、アルバム全体に漂うジャズの影響も強く描きだしています。フアン・カルロス・ガルバヨを はじめとした名手たちの妙技が聴きどころ。
IBS-22020
20世紀ブラジルとアルゼンチンの歌
ハイメ・オバッレ(1894-1955):Modinha モディニャ
Azulao 青い鳥
ヴィラ=ロボス:Melodia Sentimental 感傷的な歌
Cancao do Marinheiro 船乗りの歌
Lundu Da Marqueza de Santos サントス侯爵のルンド
カルロス・パリウキ(1885-1963):A Casinha Pequenina 小さな家
オスカル・ロレンゾ・フェルナンデス(1897-1948):Tonada pra voce あなたへのメロディ
ヒナステラ(1916-1983):Cancion de la Luna Lunanca 月の光に寄せる歌
Triste 悲しみ
Zamba サンバ
Arrorro おやすみ赤ちゃん
Cancion al arbol del olvido 忘却の木の歌
グァスタビーノ(1912-2000):Cuando acaba de llover ちょうど雨が降ったとき
El Sampedrino サン・ペドロより
La Tempranera 早朝の鳥
Pueblito, mi pueblo わが小さな村
Pampa sola パンパ・ソラ
Pampamapa パンパマパ
Ya me voy a retirar 私は離れるところだ
Prestame tu panuelo ハンカチを貸してください
Bonita rama de Sauce 柳の美しい小枝
La Rosa y el Sauce ばらと柳
Se equivoco la paloma 鳩は間違った
ラケル・ロヘンディオ(S)
チキー・マーティン(P)

録音:2019年2月18-20日
「歌う国」アルゼンチンとブラジルへと誘うアルバムです。作曲家グァスタビーノは「私は音楽を愛しているので作曲 します。メロディと歌うことが大好きで、私が曲を出す度に、興味を持ってくれる聴衆がいることを発見し、喜びを 覚えました。私は未来の世代に発見され、理解されることのみを目的とした音楽を作曲することを拒否しま す。」と語り、ともすると難解になりがちな現代音楽とは逆に、フォルクローレなども採り入れた広く受け入れやす い作曲を行いました。ヒナステラの5曲には、彼自身が分類するところの「客観的愛国心」時代の特徴がよく表 れており、アルゼンチンの民族的な要素や調性などが用いられています。カナリア諸島出身の美声を聴かせるソ プラノは、ベルリン・フィルやボストン響などとの共演の他、日本でも公演を行ったことのあるラケル・ロヘンディオで す。
IBS-22021
近代スペインのピアノ作品集
ファリャ:4つのスペイン小品: IV. アンダルーサ
トゥリーナ(1882-1949):スペインの女たち
エルネスト・アルフテル(1905-1989):牧歌風の踊り
 ジプシーの踊り
ホセ・ムニョス・モレダ(1905-1988):ファルーカ
エミリオ・レーンベルク・ルイス(1905-1959):ファンダンゴ・デ・マラガ
アンヘル・バリオス(1882-1964):アルバイシネラ
ホアキン・ゴンザレス・パロマレス(186-1951):セレナータ・タンヘル(マヌエル・デル・カンポ編)
エドゥアルド・オコーン・イ・リバス(1833-1901):不滅の愛
 左手のためのエチュード・カプリッチョ Op. 10
 華麗な大ワルツ
パウラ・コロナス(P)

録音:2020年8月5-7日
「Femmes d'Espagne=スペインの女たち」と題されたアルバム。さまざまな女性や愛の形を描いた風情ある 作品が集められており、アンダルシアを心の拠り所とする8人の作曲家へのオマージュになっています。パウラ・コロ ナスはスペインを中心に活躍する中堅ピアニストの一人。アンダルシア音楽遺産の研究者としても知られ、5冊 の著書をはじめ、専門誌などに数多くの記事を掲載しており、このアルバムでも、モレナやパロマレスなどのほとん ど耳にすることのない珍しい作品が紹介されています。
IBS-22022
NX-C01
ブクステフーデ:カンタータ「われらがイエスの四肢」 BuxWV 75 コンドゥクトゥス・アンサンブル
アンドニ・シエッラ(指)

録音:2021年6月18-20日
Asteasu Church(スペイン)
ブクステフーデの「われらがイエス・キリストの四肢」。この作品はキリストの身体になぞらえた7つの部分からなる連作 カンタータで、各曲とも器楽による簡潔な導入である「ソナタ」と声楽アンサンブルの「コンチェルト」、独唱による「アリ ア」が続き、再び「コンチェルト」が繰り返されるという定型で書かれています。ブクステフーデが楽譜の表紙に書きこ んだ言葉「Totius Cordis Devotione decantata=心から、謙虚に」という言葉にも、そこに込められた思いを 感じ取ることの出来る短いながらも心を打つ作品です。1971年生まれの指揮者アンドニ・シエラと、バッハ作品を 中心に、ルネサンスから近現代まで幅広いレパートリーを持つスペインの器楽・声楽アンサンブル、コンドゥクトゥス・ アンサンブルによる演奏で。
IBS-22023
無伴奏チェロによるカザルスへのトリビュート
ガスパール・カサド(1897-1966):無伴奏チェロの為の組曲
バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008? サラバンド
エリセンダ・ファブレガス(1955-):Danses de la terra
大地の踊り(カタルーニャ舞曲)
マラン・マレ:人間の声(R.モレリョ・ロス編)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV 1007? サラバンド
マルク・ミゴ(1993-):カザルスの名前による変奏曲
カタルーニャ民謡:鳥の歌(P. カザルス/R.モレリョ・ロス編)
バッハ:無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調 BWV 1010- サラバンド
ロジェ・モレリョ・ロス(Vc)

録音:2022年12月2-4日
1993年にカタルーニャに生まれたモレリョ・ロスが、2023年に没後50周年を迎える郷里の偉大な先達カザルスに 捧げた1枚。カザルスの弟子カサドのソナタ、同郷カタルーニャの作曲家たちによる新作、カザルスの手によって新し い命を吹き込まれたバッハの「無伴奏チェロ組曲」、モレリョ・ロスが自ら編曲したマレの「人間の声」に、カザルスのト レードマークと言うべき「鳥の歌」が収められています。
IBS-32013
スペインのピアノ作品集
アルベニス:組曲「アルハンブラ」-第1曲:「ラ・ベガ(草原)」
ドビュッシー:前奏曲集 第2集-第3曲「ヴィーノの門」
 リンダラハ(ピアノ独奏版)
ヘスス・トレス(1965-):パセオ・デ・ロス・トリステス
モンサルバーチェ(1912-2002):4つの対話-第1番「ヘネラリフェでの即興曲」
トゥリーナ(1882-1949):5つのジプシー舞曲 Op.55-第4番 ヘネラリフェ
トゥリーナ:影 Op.70-第2番ヴェラの塔(グラナダ)
 スペインの物語 第1集 Op.20-第5番 アルハンブラの道
バリオス(1882-1964):グラナダの夜明け
アルベニス:旅の思い出 Op.71-アランブラ宮殿にて
アントン・ガルシア・アブリル(1933-):バラダ・デ・ロス・アラヤネス
フアン・カルロス・ガルバヨ(P)

録音:2013年9月2-5日
長い歴史を経て存在するアルハンブラは、通常、宮殿と呼ばれているものの、城塞の性質も備えた建造物であり、多 くの芸術家たちがアルハンブラに因んだ作品を創り上げています。このアルバムにはアルベニス、ドビュッシー、トゥリーナ を始めとしたロマン派から近代、7人の作曲家の「アルハンブラ」からインスパイアされたピアノ曲を収録。美しい写真と 図版が記載されたブックレットとともにお楽しみいただけます。
IBS-32014
サクソフォンとピアノのための音楽
フランセ:主題と変奏曲(原曲:クラリネットと管弦楽またはピアノのための;1974)
シューマン:3つの幻想小曲集 Op.73(原曲:クラリネットと管弦楽またはピアノのための)
バッハ:ソナタ.ホ長調 BWV1016(原曲:ヴァイオリンとチェンバロのための)
ヒンデミット:ソナタ.Op.11 No.4(原曲:ヴィオラとピアノのための;1919)
ドビュッシー:アラベスク第1番
ファリャ:7つのスペイン民謡(原曲:歌とピアノのための;1914)
アニマ・デュオ
[マリアノ・ガルシア(Sax),、アニアナ・ハイメ・ラトレ(P) ]

録音:2014年3月10-12日
2010年にサクソフォン奏者マリアーノ・ガルシアとピアニスト、アニアナ・ヤイメ・ラトレによって結成された“アニマ・デュオ”。2人 はアラゴン高等音楽院の教授を務める傍ら、世界中の音楽家と共演を重ね、高く評価されています。このアルバムでは、彼 ら自身によるヴァイオリンやヴィオラ、クラリネット、歌の為の曲をサクソフォンとピアノの為の編曲作品をお楽しみいただけま す。サクソフォンの音色を存分に駆使したアレンジは、もともと素晴らしい作品に新たな魅力を付け加えています。
IBS-32017
新しいフォリア
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(ソプラノ・サクソフォンとピアノ編)
デクリュック(1896-1954):サクソフォン・ソナタ 嬰ハ長調(アルト・サクソフォンとピアノ編)
ヴィラ=ロボス:ファンタジア(ソプラノ・サクソフォンとピアノ編)
オルブライト(1944-1998):アルト・サクソフォン・ソナタ
アントニオ・ガルシア・ホルヘ(Sax)
アレクシス・グルネル(P)

録音:2016年11月13-16日
「新しいフォリア」と題されたサクソフォンのための興味深い1枚。タイトルは、変奏曲の一種である「フォリア」になぞらえて、 サクソフォンのレパートリーを探求、拡大していくという意味合いを持っています。まず演奏されているのは、フランクのヴァイ オリン・ソナタのサクソフォン編曲版。鮮やかな技巧を駆使したガルシア・ホルヘの演奏が聴きどころです。他には、あまり耳 にする機会のないデクリュックのソナタや、もともと弦楽合奏伴奏で書かれたヴィラ=ロボスのファンタジア、オルブライトのア イデア満載のソナタなど、多彩なサクソフォンのための作品が並べられています。ヨーロッパで広く活躍するガルシア・ホルヘ とアレクシス・グルネルの息のあった演奏で楽しめます。
IBS-32018
ウルマン(1898-1944):歌劇「アトランティスの皇帝」 ピエール=イヴ・プリュヴォ(Br)
ヴァシル・スリパーク(Br)
アンナ・ウォール(Ms)
ナタリー・ペレス(S)
セバスティアン・オブレヒト(T) 他
オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス
ファクンド・アグディン(指)

録音:2015年3月5-7日
退廃音楽の烙印を押されたことで知られるヴィクトル・ウルマンがテレジエンシュタットの強制収容所で作曲したオペラ 「アトランティスの皇帝」。主人公である皇帝がヒトラーを揶揄したものとされたのか、リハーサルまではこぎつけたもの の、結局上演されることなくウルマンは強制収容所で命を落とします。物語は極めてわかりやすいもの。“社会の近代 化に伴い、死神がへそを曲げ、誰も死ななくなってしまう世界。危機感をいだいた皇帝が死神に「元の世界にもどすよ うに」詰め寄るのですが、死神はその代償として皇帝の命を要求する・・・”作品には当時流行していたジャズやハイド ン、ヴァイルなどの旋律もさりげなく取り入れられていますが、やはり全曲に漂う「死の影」からは逃れることができませ ん。この演奏は、各々の歌手の表現力が高く、全体がすっきりとまとめられています。
IBS-32019
ドヴォルザーク:チェロ作品集
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104, B.191
ボヘミアの森より Op.68, B.133-第5番「森の静けさ」
ロンド ト短調 Op.94, B.181
4つの歌 Op.82, B.157-第1曲 私にかまわないで(チェロとピアノ編)
アドルフォ・グティエレス・アレナス(Vc)
キンボー・イシイ(指)
マグデブルクPO
フアン・カルロス・ガルバヨ(P)

録音 2018年9月25-29日
名作「チェロ協奏曲」を中心にドヴォルザークのチェロ曲を収録した1枚。彼独自の旋律美が如何なく発揮された抒情的な 「森の静けさ」は、もともと4手ピアノのための曲ですが、作曲家自身がチェロとオーケストラ用に編曲した版が演奏されていま す。歌曲を思わせる魅力的な旋律が展開されていきます。最後に置かれているのは歌曲「私にかまわないで」をチェロで歌い 上げたもの。落ち着いた音色で深い情感を表現しています。 スペインのチェリスト、アドルフォ・グティエレス・アレナスは最初ピアノを学び、14歳の時にチェロに転向。ソフィア王妃音楽院を 卒業後はシュタルケルのマスタークラスを受けるなど研鑽を積み、2002年から国際的に活躍を始め、数多くの指揮者、オー ケストラと共演する実力派。オーケストラを指揮するキンボー・イシイは幼少期を日本で過ごし、2009年から2013年には 大阪SO首席客演指揮者を務めるなど日本でも活躍、現在はマグデブルク劇場音楽総監督を務めています。
IBS-32020
20世紀のタンゴ
ピアソラ:Tres Minutos con la Realidad 3分間の現実
ラヴェル:Vocalise (Habanera) ヴォカリーズ(ハバネラ)
マリアーノ・モーレス(1918-2016):Taquito Militar 軍靴の響き
オラシオ・サルガン(1916-2016):Grillito グリリート
サルガン:A Fuego Lento とろ火で
アルベニス:Tango タンゴ
ディーノ・サルーシ(1935-):Tango a mi padre タンゴ・ア・ミ・パドレ
シュニトケ(1934-1998):Rondo (from Concerto Grosso nr.1) ロンド(コンチェルト・グロッソ 第1番より)
カルロス・ガルデル(1890-1935):Volver 帰郷
フリオ・デ・カロ(1899-1980):La Rayuela ラユエラ
ストラヴィンスキー:Tango タンゴ
ミヨー(1892-1974):Tango des Fratellini フラテリーニのタンゴ
アルトゥーロ・カルデルス(1981-):Tango タンゴ
ヒナステラ(1916-1983):Milonga ミロンガ
ラヴェル:Habanera (from Suite Espanola) ハバネラ(『スペイン狂詩曲』より)
エクトル・スタンポーニ(1916-1997):La Camelera ラ・カメレーラ
クルト・ヴァイル:Youkali ユーカリ
ピアソラ:Tristezas de un Doble A AA印の悲しみ
ピアソラ:La Muerte del Angel 天使の死
サティ:Tango (from Sports et divertissements) タンゴ(『スポーツと楽しみ』より)
クラウディオ・コンスタンティーニ(バンドネオン)
ルイザ・ハマディ(P)

録音:2019年9月16-19日
タンゴはブエノスアイレスの郊外で誕生したと言われていますが、そこは売春宿やナイフ、悪党、そして失恋で傷ついた英雄など であふれる、ローカル性と外国からの影響が交差する、特殊な環境でした。そんな環境で生まれたタンゴが、ヨーロッパの貴族 のサロン文化ばかりでなく、20世紀の最も重要な作曲家にも影響を与えたことはあまり知られていません。官能的で躍動感あ ふれるリズムに誘われ、多くの作曲家がタンゴの曲を作ったほどです。彼らはピアノ独奏、室内アンサンブル、そしてオーケストラ と、さまざまな編成で、タンゴを自分たちのヴィジョンと音楽語法に変換しました。アルベニスやストラヴィンスキーのタンゴは定番 作品となり今でも演奏家を魅了していますが、シュニトケ、サティ、ミヨーなどの多くの作品は、あまり演奏される機会がないまま です。そこに、タンゴを代表する楽器であるバンドネオンを投入すると、一気に20世紀のクラシック音楽と革新的なタンゴの世 界観が融合され、ピアノとの珍しくも素晴らしい掛け合いが響いてきます。
IBS-32021
シューマンとブラームスのピアノ作品集
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集 Op. 6
ブラームス:3つの間奏曲 Op. 117
 6つのピアノのための小品 Op. 118
ホス・デ・ソラウン(P)

録音:2018年12月15-17日
ブラームスに大きな影響を与えたシューマン。このアルバムではストーリー性を帯びたシューマンの「ダヴィッド同盟 舞曲集」と、間奏曲などの抽象的なタイトルを持つブラームスの小品を並べ、2人の作品における共通性を探っ ていきます。演奏しているホス・デ・ソラウンは、ブカレストで開催された第13回ジョルジュ・エネスコ国際音楽コン クールなど世界的コンクールで優勝を飾り、現在はスペインを中心にヨーロッパ中で人気を博すピアニスト。 GRAND PIANOレーベルからエネスコのピアノ曲全集(GP705-707)をリリース、高く評価されています。
IBS-42012
ナルバエス、ポンセ、サインス・デ・ラ・マサ、ジラルディーノ:ギター作品集
ルイス・デ・ナルバエス(1500頃-1560頃):ファンタジア第4旋法/ファンタジア第8旋法/対位法のバス
ポンセ:スペインのフォリアによる変奏曲とフーガ
レヒノ・サインス・デ・ラ・マサ(1896-1981):サパテアド/パテネラ
アンジェロ・ジェラッルディーノ(1941-):ソナタ「グアダルキビル川」
サーニャ・プロール(G)

録音:2012年7月10-12日、マヌエル・デ・ファリャ・コンサートホール、グラナダ、スペイン
このアルバムは16世紀に活躍したナルバエスから、19世紀から20世紀の作曲家、ポンセ、デ・ラ・マーサやジラルディーノまで の400年以上に渡る「グラナダの舞曲」を集めた1枚。ギターに似た楽器「ビウエラ」の名手として知られるナルバエスの技巧 的な作品をはじめ、ポンセの大作「変奏曲とフーガ」、デ・ラ・マーサの活力溢れる2作品、哀愁たっぷりのジラルディーノの「ソ ナタ」とどの曲も異国情緒に満ちた美しい作品です。「優れたテクニック、気質、洗練、そして卓越した音楽性の持ち主」と評 されるスロベニア出身の女性ギタリスト、サーニャ・プロールの演奏で。
IBS-42013
スペインのピアノ四重奏曲集
バウティスタ:四重奏のための協奏的ソナタ第2番 Op.15
トゥリーナ:ピアノ四重奏曲 イ短調 Op.67
レマーチャ:ピアノ四重奏曲
トリオ・アルボース、
ロシオ・ゴメス(Va)

録音:2013年1月26日−28日
2013年にスパニッシュ・ナショナル・プライズを獲得し、今注目を集める三重奏団、トリオ・アルボースのスペイン・プログラム。ジュリアン・バウティスタ(1901−1961)、ホアキン・トゥリーナ(1882−1949)、フェルナンド・レマーチャ(1898−1984)の知られざる室内楽作品を華麗なアンサンブルで。
IBS-42015
シューマン、ヒンデミット、デザンクロ、フランク:サクソフォーン作品集
シューマン:3つのロマンス Op.94
ヒンデミット:アルト・ホルンとピアノのためのソナタ.変ホ長調
デザンクロ:プレリュード、カデンツとフィナーレ
フランク:ヴァイオリン・ソナタ.イ長調
アイヴォリー&リード〔カミラ・ケーンケン(P)、ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス(Sax)〕

録音:2014年3月3日−5日&10月8日−12日、2015年1月29日、バーゼル音楽アカデミー大ホール(スイス)
アイヴォリー&リードは、ドイツの女流ピアニスト、カミラ・ケーンケンと、スペインのサクソフォーン奏者ペドロ・パブロ・カマラ・トルドスによるデュオ。ファースト・アルバムでは、サクソフォーンのための名曲、デザンクロの「プレリュード、カデンツとフィナーレ」から、シューマンの3つのロマンス、フランクのヴァイオリン・ソナタ、ヒンデミットのアルト・ホルン・ソナタのサクソフォーン版といった意欲的なプログラムを披露。
IBS-42017
ダンテにまつわる作品集
ラヴェル:鏡-第3曲 海原の小舟
リスト:巡礼の年 第1年 スイス S160/R10-第6曲 オーベルマンの谷
マリネ(1963-):アルガラビア
リスト:ソナタ風幻想曲 「ダンテを読んで」
ブスタマンテ(1948-):ディアボルス・イン・ムジカ
ドビュッシー:映像 第1集-第1曲 水の反映
リスト:詩的で宗教的な調べ S173/R14-第7曲 葬送行進曲
イザベル・ドムブリス(P)

録音:2016年7月25-26日
「人は何度か“光に向かう扉”と“闇に向かう扉”に出会い、どちらを選ぶか選択を迫られる」とは、ピアニスト、イザベル・ドム ブリスの言葉であり、このアルバムで彼女はそれらの扉の向こうにある世界を表現しようと試みています。選択した7つの曲 には光から闇までのあらゆる世界が表現されており、リストの「オーベルマンの谷」は答えのない質問に答えなくてはいけな い時の絶望を示した曲であり、「ダンテを読んで」はまさに魂の世界を旅するかのような劇的な曲。ラヴェルとドビュッシーの 曲は、若干の起伏こそあれ、平安に満ちた世界を示し、マリネの曲には自然の力が込められており、ブスタマンテの「ディア ボルス・イン・ムジカ」はまさに悪魔的な力を示す、というものです。
IBS-42018
クラリネットとピアノのための作品集
ウェーバー:大協奏的二重奏曲 変ホ長調 Op.48, J.204
フィンジ:5つのバガテル Op.23
ヴォーン・ウィリアムズ:イギリス民謡による6つの練習曲(クラリネットとピアノ版)
シューマン:幻想小曲集 Op.73(クラリネットとピアノ版)
フランセ(1912-1997):主題と8つの変奏
クリスト・バリオス(Cl)
アンドリュー・ウェスト(P)

録音:2011年3月10-12日
古典派、ロマン派から現代まで幅広いレパートリーを持つクラリネット奏者バリオスと、長く共演を務めるピアニスト、 ウェストによる想像力に富んだクラリネット作品集。極めて技巧的、かつ多彩なメロディで知られるウェーバーの二重奏 曲、ドイツ・ロマン派を代表する抒情性豊かなシューマンの幻想小曲集を始め、イギリスの2人の作曲家、ヴォーン・ ウィリアムズとフィンジの郷愁に満ちた作品、野心的なフランセの変奏曲。これらは即興的なフレーズと色彩豊かな和 声を持ち、何より溢れるほどの感性を備えています。曲ごとに変化する風景を楽しめる1枚です。
IBS-42019
クラリネット三重奏曲集
バルトーク:コントラスツ BB116
ハチャトゥリアン:クラリネット三重奏曲
ベルク:室内協奏曲 - 第2楽章 アダージョ(ヴァイオリン,クラリネットとチェロ版)
ミヨー:組曲 Op.157b
ストラヴィンスキー:兵士の物語(抜粋)(ヴァイオリン、クラリネットとチェロ編)
トリオ・ムジカリス【マリオ・ペレス(Vn)、エドゥアルド・ライムンド(Cl)、フランシスコ・エスコダ(P)】

録音:2018年7月2-4日
第一次世界大戦と第二次世界大戦の狭間である1919年から1938年までに作曲されたクラリネット三重奏曲を通し て、不安な時代を音楽で表現するというコンセプト・アルバム。ハンガリーとルーマニアの舞曲を元にしたバルトークの名曲 「コントラスツ」、アルメニア民謡を素材とするハチャトゥリアンのオリエンタリズム漂う三重奏曲、繊細で美しいベルクの室内 協奏曲のアダージョ楽章、ジャズの影響が感じられるミヨーの組曲、最後に置かれたストラヴィンスキーの「兵士の物語」。 これら様々なスタイルによる5つの曲からは、この時代独自の表現の多様性と、人々の熱い息吹が感じられます。
IBS-42020
ロドリーゴ:アランフェスと幻想曲
ある貴紳のための幻想曲
アランフェス協奏曲
リウ・シャンイ(G)
ペドロ・アマラル(指)
RTVESO

録音:2019年9月16-19日
中国人として初めて、フランシスコ・タレガ国際ギター・コンクールに優勝したリウ・シャンイ。 2016年には、ヴィクトリア&ホアキン・ロドリーゴ財団よりロドリーゴの協奏曲、「ある貴紳のための幻想曲」の最優秀解釈を称 える賞を受賞しました。受賞式に出席した後、アランフェス王宮を訪れたシャンイは、「宮殿に沿って歩いていると、“アランフェス 協奏曲”で最も高揚する部分が頭に浮かびました。私はホアキンの足跡を辿ることで、スペインの歴史的建造物とクラシック音 楽の融合を肌で感じ、彼が当時感じたであろうことを想像し、いつの日かこの場所であの有名な“アランフェス”を演奏したいと 夢想したのです」と語っています。
IBS-42021
シマノフスキ:ピアノ作品集
仮面劇 Op. 34
20のマズルカ Op. 50(抜粋)
 第1番:Sostenuto - Molto rubato
 第2番:Allegramente - Poco vivace
 第3番:Moderato
 第4番:Allegramente, risoluto
 第13番:Moderato
 第14番:Animato
 第15番:Allegretto dolce
 第16番:Allegramente
 第17番:Moderato
 第18番:Vivace - Agitato
 第19番:Poco vivace
 第20番:Allegramente - Con brio
2つのマズルカ Op. 62
ロマンティックなワルツ
変奏曲 変ロ短調 Op. 3
パトリシア・アラウゾ(P)

録音:2020年7月28-30日
近代ポーランドを代表する作曲家の一人、カロル・シマノフスキ。初期は後期ロマン派の流れを汲むスクリャービン風の作品を書いていましたが、第一 次世界大戦後にはイスラムやオリエント文化の影響を受けた独自の作風を確立、そして1820年以降は、ポーランド南部のタトラ山地の民謡を積極 的に自作に採り入れ民族色豊かな作品を多く残しています。中でもこのアルバムの中心をなす「20のマズルカ」Op.50はタトラ民謡の特長である 荒々しく野趣あふれるリズムが顕著であり、シマノフスキの代表作の一つに数えられています。「ロマンティックなワルツ」も同時期の作品です。また中期 の名作「仮面劇」はドビュッシーを思わせる作品で、ここにはオリエント文化の影響が強く現れています。アルバムには、絶筆となった「2つのマズルカ」 Op.62と最初期の作品「変奏曲」を収録。シマノフスキの作風の変遷が楽しめます。このアルバムがIBS- CLASSICALデビューとなるパトリシア・アラウ ゾは、セビリア音楽院の教授を務めるスペイン有数のピアニスト。作品に対する的確なアプローチが高く評価されています。
IBS-42022

NYCX-10328
国内盤仕様
税込定価
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番ハ短調 D. 958
ピアノ・ソナタ第7番変ホ長調 D. 568Op. 122
矢野 泰世(フォルテピアノ)
使用楽器:シューベルト所有のコンラート・グラーフのレプリカ、 クリストファー・クラーク制作
楽器調整・調律:ポール・マクナルティ

録音:2020年11月9-12日
ローマ・サンタチェチーリア国立音楽院を首席で卒業後、スイス・ルツェルン音楽院で研鑽を積んだ東京出身のピアニスト、矢野泰世。彼女はもともと モダンピアノの演奏家でしたが、2001年にジュリアーノ・カルミニョーラとアンドレア・マルコンが演奏したモーツァルトのヴァイオリン・ソナタの響きに感銘を 受け、以来、フォルテピアノの演奏も始め、現在ではモダンピアノ、フォルテピアノの双方を自在に弾きこなす演奏家として活躍しています。 矢野はかねてからシューベルトの音楽に深い思いを寄せていましたが、モダン・ピアノでは自らの思い描くシューベルトを表現しきれないと感じ、一念発 起してクリストファー・クラークに晩年のシューベルトが持っていたコンラート・グラーフのレプリカを発注しました。注文から10年を経てようやく完成した楽 器を使い、シューベルトが完成させたソナタ11曲の録音を開始しました。これは第18番と第16番を収めた前作に続く第2弾。 古楽器のサウンドはマイルドと思っている人は、第19番冒頭のサウンドから、その激しさに驚かされることでしょう。演奏時間約31分という引き締まった テンポによる劇的な起伏はまさに「ベートーヴェンへのオマージュ」という評価に相応しいものです。両端楽章が「アレグロ・モデラート」と指定された第7 番は一転して晴朗で穏やかなムードを基調とした演奏。若きシューベルトに期待する旋律美や伝統舞曲のリズムが随所に華やぎを添えています。 今回は楽器製作者のクリストファー・クラーク自身が録音に立ち会い、6本のペダルを持つグラーフのレプリカから時に嵐のような響きさえ引き出し、その 表現力の多彩さを聞かせます。そのサウンドの生々しさを伝える録音も聴きもので、シューベルト好きや歴史的ピアノ好きには聞き逃せない1枚です。
※国内仕様盤には矢野泰世自身による日本語解説が付属します。
IBS-52012
ルネサンス・ポリフォニーにおけるソロモンの雅歌
ティブルティオ・マッサイーノ(1550頃-1608頃):聴け、甘美なるわが恋人よ[Audi, dulcis amica mea](7声)
ジョヴァンニ・ピエルルイジ・ダ・パレストリーナ(1525/1526-1594):茨の中の百合のように[Sicut lilium inter spinas](5声)
ルートヴィヒ・ゼンフル(1486頃-1542/1543):あなたは完全に美しい[Tota pulchra es](5声)
トマス・トムキンズ(1572-1656):それはわが恋人の声[It is my well beloved's voice](6声)
メルヒオール・フランク(1579頃-1639):あなたは完全に美しい[Du bist aller Dinge schon](5声)
ジェン・レリティエ(1480頃-1551):私は色黒[Nigra sum](5声)
ロドリゴ・デ・セバリョス(1525/1530-1581):閉ざされた庭園[Hortus conclusus](4声)
ヤコプ・プレトリウス II(1586-1651):起き上がれ、すぐに[Surge propera](1607;5声)
起き上がれ、すぐに[Surge propera](1611;5声)
オルランドゥス・ラッスス(1532-1594):その口で接吻したまえ[Osculetur me osculo oris sui](8声)
ジョヴァンニ・ガブリエーリ(1554/1557頃):何と美しい[Quam pulchra es](8声)
ヌメン・アンサンブル
エクトル・E・マルケス(指)

録音:2012年7月20-22日、サン・ホセ教会、アルバイシン、グラナダ、スペイン
セビリャ、グラナダ、ムルシア等の合唱団から優秀なメンバーを選抜して2011年に創設された声楽アンサンブル、ヌメンのデビューCD。エクトル・E・マルケスはバーゼル(スイス)のスコラ・カントールムで学んだスペインの指揮者・作曲家。スリップケース仕様。
IBS-52013
ガルシア:無限の現在〜合唱作品集
マチャド:Canciones del Aito Duero、Siete Proverbios
ヒメネス:Senor, me cansa la vida、
 Lo que Vos querais, Senor、
 3つの抒情詩
E・M・ヴィヴァルディ:アマリージョ
ロルカ:6つのカプリース、
 Cien jinetes enlutados
カルバハル:Cada vez que una mano se me ofrece、Oda la musica
エクトル・E・マルケス(指)
ヌメン・アンサンブル

録音:2012年7月20-22日
スイスの古楽総本山バーゼル・スコラ・カントルムで学んだヘクトール・E・マルケスが2011年に創設したスペインのヴォーカル・アンサンブル、ヌーメン・アンサンブルによるフアン=アルフォンソ・ガルシアの合唱作品集。アンダルシアの作家、アントニオ・マチャド、フェデリオ・ガルシア・ロルカ、E・M・ヴィヴァルディなど20世紀の現代作家の詩を、ヌーメン・アンサンブルの美しい歌声で。
IBS-52014
ヴィラ=ロボス&ブローウェル:ギターのための練習曲集
ヴィラ=ロボス:12の練習曲
ブローウェル(1939-):シンプルな練習曲
 新しいシンプルな練習曲
ホアキン・クレルチ(G)
ホアキン・クレルチは1965年にハバナで生まれ、レオ・ブローウェル、コスタス・コツィオリスなど名教師に師事、グラナダ で開催された“アンドレス・セゴビア国際ギターコンクール”を始め、数多くのギターコンクールで優勝経験を持ち、アーノ ンクールにも絶賛されたギタリスト兼作曲家です。このアルバムではギターのための重要な練習曲に取り組み、目の覚 めるような技巧でこれらの難曲を演奏しています。ブックレットにはフィンガリングやポジションの写真も添えられており、 ギターを学ぶ人にとっても必聴の1枚です。
IBS-52016
ギター作品集
グラナドス:詩的なワルツ集(J.クレルチによるギター編)
マヌエル・サウメル・ロブレド(1817-1870):ペパの瞳(J.オルテガによるギター編)
イグナシオ・セルバンテス(1847-1905):招待(J.クレルチによるギター編)
 3つの衝撃(J.オルテガによるギター編)
レクオーナ(1896-1963):ラ・コンパルサと母へ捧げるグアヒーラ(J.クレルチによるギター編)
アグスティン・バリオス(1885-1944):ワルツ Op.8 No.3
 ワルツ Op.8 No.4
ピアソラ:ブエノスアイレスの四季-ブエノスアイレスの冬(S.アサドによるギター編)
 アディオス・ノニーノ(C.ティラオによるギター編)
ロドリーゴ:その昔イタリカが音に聞こえ
グラナドス:感傷的なワルツ集
ホアキン・クレルチ(G)

録音:2013年10月1-5日
様々なギター曲を通して、キューバからスペイン、パラグアイ、アルゼンチンを巡る旅へと誘う楽しい1枚。もともとギター のために書かれた曲だけでなく、演奏者ホアキン・クレルチを含むギタリストたちの編曲によるピアノ曲やバンドネオンの 曲などがギター用にアレンジされた曲も並んでおり、多種多様な作品を楽しむことができます。トラック11のマヌエル・サ ウメルは“キューバ音楽の創始者”と讃えられる初期ロマン派の作曲家。キューバのリズムと旋律を集約した作品で人 気を博し、後の世代の作曲家にも大きな影響を与えた人です。
IBS-52017
スペイン・チェロ・ソナタ集
シモン・タピア・コルマン(1906-1993):チェロ・ソナタ
ロベルト・ジェラール(1896-1970):チェロ・ソナタ
サルバドル・バカリッセ(1898-1963):序奏、変奏曲とコーダ…世界初録音
マリア・テレサ・プリエト(1896-1982):アダージョとフーガ…世界初録音
ロフドルフォ・アルフテル(1900-1987):チェロ・ソナタOp.26
イアゴバ・ファンロ(Vc)
パブロ・アモロス(P)

録音:2017年2月14-15日
1930年代のスペインで活躍した作曲家グループ「スペイン8人組」(もちろんフランス6人組の名のもじり)のメンバーであ るアルフテルとバカリッセ。その周辺の作曲家たちによる“世界初録音”を含む5曲のチェロ作品を収録した1枚。スペインの 伝統音楽とヨーロッパのアバンギャルドを融合させた音楽です。新古典派の様式の中に時折感じられる妖艶な旋律が魅 力的なコルマンのソナタ、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番の旋律に似たフレーズが展開するジェラールのソナタなどの ユニークな作品が揃っています。現在、マドリード王立音楽院のチェロ科の教授を務めるイアゴバ・ファンロの情熱的な演 奏で。
IBS-52018
CHACONNERIE
ストラーチェ(1637頃-1727頃):チェンバロとオルガンのための様々な曲の森-チャッコーナ
ロッシ(1601-1656):「ロマネスカ」によるパルティータ
カベソン(1510-1566):音楽全集 - 「牛を見張れ」によるディフェレンシア
リゲティ:ハンガリーのロック(シャコンヌ)
ルイ・クープラン(不明-1661):組曲 ニ短調-第7曲 シャコンヌ「La complaignante」
ヘンデル:シャコンヌ ト短調 HWV 486
スカルラッティ:トッカータ集 第1巻-トッカータ第7番ニ短調 「ラ・フォリア」
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004 (L.U.モーテンセンによるチェンバロ編)
C.P.E.バッハ:スペインのフォリアによる12の変奏曲 Wq. 118/9, H. 263
シエッラ(1953-):モントゥノス-第3番:コモ・コンガス
シルビア・マルケス・チュリリャ(Cemb)

録音:2017年7月30-31日、10月13-14日
スペイン、アラゴン州サラゴサで生まれ、ハープシコードとオルガンを学んだマルケス・チュリリャ。イベリアのチェンバロ協奏 曲集(IBS122017)でソリストを務めた彼女のソロ・アルバムとなるこの「CHACONNERIE」はシャコンヌ形式(定 型の繰り返される低声部の上で、同じモティーフが次々を変奏されていくもの)で書かれた作品が集められた1枚で す。スペインでは1600年頃からシャコンヌの存在が確認されたとされ、またイタリアでも幅広く流行していたとされてお り、このアルバムでもストラーチェやカベソンから、新しいところではリゲティやシエッラまで多種多彩なシャコンヌを聴くこと ができます。チュリリャの目の覚めるような鮮やかな技巧でお楽しみください。
IBS-52019
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラ・ソナタ全集
ヴィオラ・ソナタ Op.11,No.5(1919)
ヴィオラ・ソナタ Op.25,No.1(1922)
ヴィオラ・ソナタ(1937)
ヘスス・ロドルフォ(Va)

録音:2018年11月4-6日
録音時(2018年)に30歳になったばかりのヴィオラ奏者ヘスス・ロドルフォ。大胆な解釈と素晴らしい技巧が高く評価され る期待の俊英です。2008年に「グスタフ・マーラー・ユーゲントO」に参加、実力ある若手奏者たちの中でも傑出 した才能を披露し、2010年には同オーケストラの首席ヴィオラ奏者に就任。以降、アバドやパッパーノ、メッツマッハーら 名指揮者と共演するなど、世界的に活躍しています。このアルバムは、彼が最も得意とするヒンデミットの無伴奏ヴィオラ・ ソナタ全曲を収録した1枚。自身も優れたヴィオラ奏者であったヒンデミットらしい超絶技巧が織り込まれた難曲をこともな げに演奏し、作品の魅力を伝えています。
IBS-52020
チェロ協奏曲集
ボッケリーニ:チェロ協奏曲 ニ長調 G.479
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 ハ短調 RV401
ヴィヴァルディ:2つのチェロのための協奏曲 ト短調 RV531
ハイドン:チェロ協奏曲 第1番 ハ長調 Hob.VIIb:1
アシエル・ポロ(バロック・チェロ)
セビリア・バロックO(指&コンサート・マスター…アンドレス・ガベッタ)
メルセデス・ルイス(第2チェロ)…7-9

録音:2019年4月9-13日
世界的な音楽祭などで広く活躍するスペイン出身のアシエル・ポロによる、ボッケリーニ、ヴィヴァルディ、ハイドンという3人の作 曲家のチェロ協奏曲集。ヴィヴァルディのRV401は美しく謎めいた名曲で、彼が書いた27におよぶチェロ協奏曲の中でも特に 際立った作品です。ハイドンの協奏曲は1763年にアイゼンシュタットの隠れ家で書かれたものですが、同時代のボッケリーニと は似ているようで対照的な作風と言われています。ボッケリーニはハイドンに比べて、有名な曲は「メヌエット」と呼ばれる弦楽五 重奏曲のみという状態ですが、彼自身が高名なチェリストであり、多くのチェロのための作品を残しており、チェロ学習者には馴 染み深い作曲家です。ここではポロはバロック・チェロを演奏しています。
IBS-52021
歴史に埋もれた女性作曲家たちのピアノ曲集
マナ・ズッカ(1885-1981):前奏曲 Op. 73
エイミー・ビーチ(1867-1944):スコットランドの伝説
メル・ボニ(1858-1937):F伝説の女性
エリザベト・ジャケ=ド=ラ=ゲール(1665-1729):クラヴサンのための小品
エセル・スマイス(1858-1944):ピアノ小品 ホ長調
クララ・シューマン:3つのロマンス
リリー・ブーランジェ(1893-1918):ピアノのための小品
エミリアーナ・デ・スベルディア(1888-1897):バスクの午後のスケッチ
ジェルメーヌ・タイユフェール(1892-1983):Pastorale 田園曲
 2つの小品
ルース・クロフォード=シーガー(1901-1953):前奏曲第6番:Andante Mystico
ルーツィヤ・ガルータ(1902-1977):前奏曲 ホ長調
ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー(1915-1940):4月の前奏曲
ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847):メロディ Op. 4 No. 2
アントニオ・オヤルサバル(P)

録音:2020年8月28-30日
ロンドン在住のピアニスト、アントニオ・オヤルサバルが紹介する女性作曲家のピアノ曲集。アルバムに含まれているのは、フランス・バロック期のジャケ= ド=ラ=ゲールから、1915年生まれのカプラーロヴァーまでと、様々な時代と地域に生きた13人の女性たちの作品です。彼女たちのほとんどは優れた ピアニストであり、自身の作品も残しましたが、クララ・シューマンやエイミー・ビーチ、リリー・ブーランジェ、ジェルメーヌ・タイユフェールの4人以外、近年に なるまでその存在はほとんど忘れられていました。オヤルサバルは彼女たちが生きた時代を徹底的に調査し、実際に音にすることで作品の存在価値を 示しています。ポーランド出身、ニューヨークで活躍したマナ・ズッカやラトヴィア出身、ポール・デュカスに作曲を学んだルーツィア・ガルータなどの珍しい作 品も聴きどころです。
IBS-52023(2CD)
NX-C01
バッハ(1675-1750):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
【CD1】
1-4. ソナタ第1番ト短調 BWV1001
5-12. パルティータ第1番ロ短調 BWV1002
13-16. ソナタ第2番イ短調 BWV1003…14、15はアンサンブル付き
【CD2】
1-5. パルティータ第2番ニ短調 BWV1004…5はアンサンブル付き
6-9. ソナタ第3番ハ長調 BWV1005…7、8はアンサンブル付き
10-16. パルティータ第3番ホ長調 BWV1006
パブロ・スアレス・カレロ(Vn)
アンサンブル…CD1:14、15、CD2:5、7、8
【Manon Chauvin(S)、Gabriel Diaz(C.T)、Fran Braojos(T)、Simon Millan(Bs)、Marco Pannaria(Vc)】

録音:2019年6月
パブロ・スアレス・カレロは1982年マドリード生まれ。ヴァイオリンをニコラス・チュマチェンコ、サルヴァトーレ・アッカル ド、オーギュスタン・デュメイに師事。母国スペインをはじめ、特にフランスと北欧諸国に招かれて演奏を重ねていま す。このCDでは、研究者ヘルガ・テーネが提唱するアンサンブルをいくつかの楽章で採用している点に注目。例えば 有名なニ短調のシャコンヌは、バッハが亡き妻マリア・バルバラを偲び、死者を追悼するコラールの旋律を織り込んで いるとの説に基づいて、歌手4声部にチェロが加わったアンサンブルが該当するコラールを演奏し、ヴァイオリンの独奏 との美しい絡み合いを聴かせます。グラナダ教会の美しい残響も敬虔な雰囲気を高めています。
IBS-62014
アルハンブラ宮殿でのカンシオーネス
トゥリーナ:ヴォカリーズ Op.74
バリオス:Hechizo y nostalgia, Sin estrella y sin cielo, La novia del aire, Manana de luz y fuego, Noche, Con punales de carino
ラヴェル:ハバネラ形式のヴォカリーズ
グノー:ボレロ
ドリーブ:カディスの娘
ロペス=キローガ:No te mires en el rio, Y sin embargo te quiero, Te lo juro yo, Tatuaje
ソラーノ:真紅のカーネーション
ラレア:カミーノ・ヴェルデ
バレラ&カジェハ:アディオス・グラナダ
マリオラ・カンタレロ(S)、
ルベン・フェルナンデス・アギーレ(P)

録音:2014年6月24日
スペインのオペラ・アクチュアル・マガジン誌でその歌声が「千年の宝石のように輝く」と激賞されたスペイン、グラナダ出身のソプラノ、マリオラ・カンタレロ。
アルハンブラ宮殿、アラヤネスの中庭で行われたグラナダ国際舞踊音楽祭でのリサイタルのライヴ・レコーディング。
IBS-62015
アビラのテレサのモノローグ〜スペイン黄金時代の神秘主義
ソト・ミラン:Vivo sin vivir en mi
ノベル・サマノ:El libro de la vida
ルジェレス:Ayes del destierro
マルコ:Camino de perfeccion
ルイス・トゥリーナ:Nada te turbe
クルス・デ・カストロ:Las MOradas del castillo interior
マリサ・ブラネス(P)、
マヌエル・ガリアナ(朗読)

録音:2015年6月5日−6日
スペイン黄金時代におけるキリストの神秘主義を、現代のスペインの作曲家たちによって紐解かれてゆきます。
IBS-62016
サクソフォンのための室内協奏曲集
ヴィラ=ロボス:ファンタジア Op.630-ソプラノサクソフォンとオーケストラのための
イベール:室内小協奏曲(1935)-アルトサクソフォンと11人の奏者のための
カプレ(1878-1925):伝説(1903)-アルトサクソフォンとオーケストラのための
グラズノフ:アルト・サクソフォン協奏曲 変ホ長調 (1934)
ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス(Sax)
イ・ムジチ・ディ・バシレア(アンサンブル)

録音:2016年2月22-25日
19世紀前半に考案された楽器サクソフォン。このアルバムでは20世紀前半に作曲された4つの作品を取り上げ、当 時における楽器の先進性を探ります。どれも楽器のためのオリジナル作品であり、名手マルセル・ミュールに献呈され たヴィラ=ロボスの「ファンタジア」では、ミュールが導入したばかりのヴィヴラート奏法が取り入れられているなど、作曲 家たちはサクソフォンの可能性を追求しながら、新しい音楽を創り上げていったことがわかります。グラズノフとイベール: の作品はどちらもドイツ生まれのサクソフォン奏者シーグルト・ラッシャーのために作曲されたもの。また、。ドビュッシーの 親友として知られる作曲家カプレの「伝説」はアマチュア奏者エリス・ホールの委嘱作。神秘的な曲調を持つ魅力的 な作品です。どの曲もサクソフォンの音色を存分に活かした美しい響きが楽しめます。
IBS-62017
ラテン・ギター・ソナタ集
セルジオ・アサド(1952-):ギター・ソナタ(1999)
ブローウェル(1939-):ギター・ソナタ 第3番「黒いデカメロン」(2012)
シエッラ(1953-):ギター・ソナタ(2010)
リウ・シャンイ(G)

録音:2017年1月26-28日
スペイン、ベニカシムで開催された「2016年フランシスコ・タレガ国際ギター・コンクール」で優勝した中国のギタリスト、リ ウ・シャンイ。NAXOSから優勝記念アルバム(8.573813)もリリースされていますが、このアルバムも同時期に録音された 若々しい才気漲る演奏です。2000年に福田進一が初演して一躍有名になったアサドのソナタ、アフリカ民話をもとにし たブローウェルの「黒いデカメロン」、プエルトリコの作曲家シエッラのキレの良いリズムが爽快なソナタの3曲を収録。華麗な 指捌きが魅力的です。
IBS-62018
20世紀のクラリネット・ソナタ集
グァスタビーノ(1912-2000):クラリネット・ソナタ
ヨーゼフ・ホロヴィッツ(1926-):クラリネット・ソナチネ
ニーノ・ロータ(1911-1979):クラリネット・ソナタ ニ長調
デニソフ(1929-1996):無伴奏クラリネット・ソナタ
プーランク:クラリネット・ソナタ FP184
アントニオ・サルゲーロ(Cl)
ペドロ・ガビラン(P)

録音:2017年3月6-8日
5人の近現代作曲家によるクラリネット・ソナタ集。アルゼンチンのグァスタビーノの自由な形式で書かれたソナタ、オー ストリア出身、英国に移住したチェコ系ユダヤ人ホロヴィッツの新古典派の様式で書かれたソナタ、明るい地中海の風 景を思い起こさせる抒情的なロータ(ブラームス風でもある)、無機質なデニソフの無伴奏ソナタ、最後は 良く知られたプーランクの洒脱なソナタ。書かれた年代はさほど違わないのに、曲が見せる表情は千差万別。ソリス ト、サルゲーロはファリャが創設した「アンダルシア室内O」の首席クラリネット奏者を務めるかたわら、世界中で 活躍する名手です。
IBS-62019
近代ギター作品集
ウルリヒ・ウーラント・ヴァルネッケ:ピアソラへのオマージュ
モスカルディーニ(1959-):デスプンタンド・エル・ビチオ
サラシオ・サルガン(1916-)/パブロ・ウッチェッリ:グリリート(P.ウッチェッリによるギター編)
マルドナード:ドン・セレスティーノ
モスカルディーニ:スブルビオ
エンリケ・ヌニェス:タンゴ Op.7
アベル・フレウリ(1903-1958):ミロンゲオ・デル・アジェール
ピアソラ:アルフレイド・ゴビの肖像(P.ウッチェッリによるギター編)
ホルヘ・ジューズベリー(1967-):あざみの花
サウル・コセンティーノ(1935-):ラ・レコレタ(M.D.プホールによるギター編)
ピアソラ:悲しきゴルド(R.アウセルによるギター編)
コセンティーノ:タンゴ・バロッコ第3番(M.D.プホールによるギター編)
 ア・ラ・メモリア・デ・アストル(R.アウセルによるギター編)
ロベルト・アウセル(G)

録音:2018年4月18-21日
1954年アルゼンチン生まれのギタリスト、ロベルト・アウセル。7歳でギターを始め、名手ホセ・マルティネス・サラテに師事、 いくつかの国際コンクールで1位を獲得した後、国際的な活躍をしています。このアルバムでは、自身のルーツであるアルゼ ンチンの音楽、なかでもアストル・ピアソラの作品を中心に選曲し、喜びや悲しみなど“人間の感情“を音楽で伝えます。 20世紀の作品に深い洞察力を持つアウセルならではの巧みな演奏をお楽しみください。
IBS-62020
ショーソン:ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲 ニ長調 Op.21
終わりなき歌 Op.37
サイモン・ゴッロ(ヴァイオリン・ソロ)
ジョン・ノヴァチェク(ピアノ・ソロ)
ベンジャミン・サン(Vn)
イングリッド・ゲーリング(Vn)
ランドルフ・ケリー(Va)
マキ・クボタ(Vc)
マリオラ・カンタレロ(S)

録音:2019年1月13-16日
通称「コンセール」と呼ばれる、ショーソンの「ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲」は、数ある室内楽の中でもユ ニークな編成による独特な作品となっています。パリ音楽院でマスネやフランクに師事したショーソンは、同時代のパリの華々し い作曲家たちに比べると地味な印象ですが、この「コンセール」は有名な「詩曲」とともに、比較的演奏される機会の多い作品 の一つです。1889年から91年にかけて書かれ、ショーソン自身が“六重奏曲”ではなく、フランス語の協奏曲である“コンセー ル”と呼んでおり、ヴァイオリンとピアノが活躍するダブル・コンチェルトに近い印象もあります。ショーソンはこの曲を、希代のヴァイ オリニストで作曲家のイザイに捧げ、イザイが1892年3月4日にブリュッセルでヴァイオリンのソロ・パートを担当し、初演を行い ました。カップリングされた「終わりなき歌」は、不幸な愛を延々と歌う内容ですが、ショーソンらしい類い稀な美しさが漂う傑作 です。 (Ki)
IBS-62021
フアン・バウティスタ・カンシーノ(1826頃-1897):スターバト・マーテル(悲しみの聖母) ルルド・マルタン(S)
コンスタンサ・アビラ(Ms)
ルイス・パセッティ(T)
カルロス・アルバレス(Br)
アルバ・チャンタル(S)
マラガ大聖堂cho
マラガPO
アントニオ・デル・ピノ(指)

録音:2020年7月
フアン・バウティスタ・カンシーノは1826年頃にスペインのマラガで生まれた作曲家。マラガ大聖堂のオルガニス トを長年務めたという記録が残っていますが、他はほとんど知られていません。この「スターバト・マーテル」は 1854年に初演された作品。1803年の黄熱病の大流行をはじめ、フランスの侵略、内戦などが続き長い間 不安定になっていたマラガの人々の心を救うために、大聖堂では日常的に音楽を求めていました。この美しい 作品は初演以降すっかり忘れられていましたが、名優アントニオ・バンデラスがプロモートする財団「Fundacio n Lagrimasy Favores」の援助を受け、2020年の1月にマラガ・フィルハーモニーによって蘇演されました。 演奏にはスペインを代表する歌手たちが参加、中でも名バリトン、カルロス・アルバレスはこの曲に強く魅了され たと言います。イタリア・オペラを思わせるアリアが至るところに散りばめられたロマンティックな曲調の作品です。
IBS-62023
NX-B07
現代スペインのクラリネット三重奏曲
エクトル・パラ(1976-):ジョアン・ミロ作「星座」にちなんで
ヘスス・トレス(1965-):Fulgor
ホセ・ルイス・グレコ(1953-):Big Fun
ラモン・パウス(1959-):El Huesped Cuantico
ホセ・マリア・サンチェス=ベルドゥ(1968-):Luz negra II (De maquina oscura)
トリオ・ムジカリス【Eduardo Raimundo(クラリネット/バス・クラリネット)、Francisco Escoda(P)、 Mario Perez(Vn/ヴィオラ)】

録音:2021年9月26-29日
タイトル通り、現代スペイン作曲界の多彩な方向性を集めたモザイクのような1枚。軽快なトレス、新古典派の様 式を踏襲したグレコ、抒情的なパウスなど、各々の作曲家の持ち味が発揮された作品を収録しました。クラリネット 奏者エドゥアルド・ライムンドはスペイン国立Oのメンバーで、室内楽奏者としても活躍しています。
IBS-72014
ドビュッシー:ピアノ作品集 第1集
映像 第1集/夜想曲
ロマンティックなワルツ
レントより遅く
スティリー風タランテッラ
スケッチブックから
英雄の子守歌
喜びの島/映像 第2集
アルバムのページ(負傷者の服のための小品)
クラウディオ・コンスタンティーニ(P)

録音:2014年7月28-29日
ピアニスト、クラウディオ・コンスタンティーニが演奏するドビュッシー:ピアノ作品全集の第1集。このアルバムでは「映像」 の第1集と第2集を中心に、あまり耳にすることのない「アルバムのページ」などの珍しい曲を収録、ドビュッシーの25年 間に渡る創作活動の一端に触れることができます。バンドネオンの名手でもあるコンスタンティーニは音色に細心の注 意を払い、全ての曲を色彩豊かに弾き分けており、とりわけ「喜びの島」での超絶技巧の炸裂が見事です。
IBS-72015
インパルス〜2台ピアノ&4手連弾のための作品集
ルトスワフスキ(1913-1994):パガニーニの主題による変奏曲
モーツァルト:4手の為のピアノ・ソナタ ハ長調 K521
リゲティ:2台ピアノの為のインドゥーロ(行進曲)
リゲティ:2台ピアノの為の「ポリフォニック・エチュード」
リゲティ:2台ピアノの為の3つの婚礼舞曲
リゲティ:ソナチネ
リゲティ:アレグロ
ラヴェル:ラ・ヴァルス(2台ピアノ版)
ガーシュウィン:歌劇「ポーギーとベス」の主題による幻想曲(P.グレインジャーによる2台ピアノ編)
ビクトル&ルイス・デル・バジェ

録音:2015年6月&9月
2005年のミュンヘン国際音楽コンクールで成功を収めたスペインのピアノ・デュオ兄弟、ビクトル&ルイス・デル・バジェ。その活動範囲はスペイン国内に留まらず、バイエルン放送響やミュンヘン室内管、シュトゥットガルト放送響、ヘルシンキ・フィルなど、欧州各国のオーケストラとの共演も数多い。兄弟ならではの絶妙なコンビネーションと煌びやかなサウンドが、エキサイティングな"2台&4手"プログラムを繰り広げる!ピアノ・ファン要注目!
IBS-72017
グラナドス:ピアノ作品集
アンダンティーノ・エスプレッシーヴォ DLR IV:11
若き日の物語 Op.1
幼年時代の情景
やさしい形式による6つの表情的練習曲
スケッチ集
エミリオ・ゴンザレス・サンス(P)

録音:2016年3月24-25日
スペインの地方都市ソリア出身のピアニスト、エミリオ・ゴンザレス・サンスが演奏するグラナドスのピアノ作品集。サンスはグ ラナドスの数多いピアノ曲の中から「あまり知られていない小品集」をセレクト、まるで宝石のような多彩な美しさを持つ曲 を紹介しています。アルバムは豊かな旋律を持った「アンダンティーノ・エスプレッシーヴォ」に始まり、グラナドスの詩的な世 界が表出された「若き日の物語」(タイトルの「Recuerdos」とは思い出の意味を持ち、この曲集の第7曲目 “Recuerdos de la infancia”から採られています)、郷愁あふれる「幼年時代の情景」、小さな子供でも演奏できそ うな「やさしい形式による6つの表情的練習曲」と「スケッチ集」が収録されており、どれもサンスの共感に満ちた演奏で楽 しめます。
IBS-72018
女性作曲家の作品集
グバイドゥーリナ(1931-):ソナタ
チットチアン(1929-):アルメニアン・バス=リリーフス
サーリアホ(1952-):ピアノのための前奏曲
キアロ(1972-):クラスター組曲
ソフィア・メリキャン(P)

録音:2017年7月16-17日
アルメニア、エレバン出身の女性ピアニスト、ソフィア・メリキャンのリサイタル・アルバム。このアルバムに登場する女性作 曲家たちはそれぞれ、激動の時代を生きてているという共通項を持っています。1917年に祖国フィンランドが独立し たサーリアホ、同じく改革著しいロシアを生きるグバイドゥーリナ、メリキャンと同じくアルメニア生まれのチットチアン、サー リアホの有能な生徒であるラケル・キアロ。彼女たちの作品はどれも力強く、様々な偏見や圧力をはねのけるパワーに 溢れたものです。メリキャンの力強いタッチから生まれるピアノの音色は、たとえクラスター(音の塊)であっても、一つ一 つの音が圧倒的な存在感を得て耳に残ります。
IBS-72019
20世紀カタルーニャのチェロ作品集
フアン・マネン(1883-1971):ソナタ・ディ・コンチェルト Op. A-42
ロベルト・ジェラール(1896-1970):チェロ・ソナタ
ハビエル・モンサルバーチェ(1912-2002):ソナタ・コンチェルタンテ
ギレルモ・パストラーナ(Vc)
ダニエル・ブランチ(P)

録音:2018年7月21-23日
20世紀初頭のカタルーニャでは、様々な地域の音楽が混じり合っていました。ドイツの影響を受けたワーグナーに連なる 後期ロマン派、フェリペ・ペドレルが推奨するスペイン国民楽派、そしてスペイン伝統のスタイルに新しい様式を融合された 「新進主義」。このアルバムに収録されている3人の作曲家は、それぞれ当時の潮流に乗りながら、自身の作風を確立さ せていきました。どの作品もスペインの伝統音楽から出発し、広く世界へと目を向けた先進的なスタイルを持っています。
IBS-72020
世の終わり
武満徹:カトレーンII
メシアン:世の終わりのための四重奏曲
ホセ・ルイス・エステレス(Cl)
アイツォル・イトゥリアガゴイティア(Vn)
ダビド・アペリャーニス(Vc)
アルベルト・ロサド(P)

録音:2019年8月28-31日
ホロコースト後のアウシュビッツ解放から75周年を迎える2020年を記念するアルバム。 ここではクラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノという珍しい編成によるメシアンと武満の2作品を収録しています。メシア ンは1940年、ゲルリッツ強制収容所で20世紀室内楽の歴史に残る「世の終わりのための四重奏曲」という重要な作 品を書き、翌年には多数の捕虜たちの前で初演しました。聖書のヨハネ黙示録第10章からインスピレーションを得て 書かれた作品には、宗教的なものを背景に、メシアンが好んだヒンドゥー教のリズム、鳥の鳴き声など、豊富なイメージ が反映されています。武満の「カトレーンII」はメシアンへのオマージュとして書かれたもので、原曲の「カトレーン」から4人 の独奏者パートを抽出するとともに、4つの楽器のイメージを生かした作品です。演奏は、ヴァイオリンのザハール・ブロン 門下のイトゥリアガゴイティア他、ヨーロッパで活躍するソリストたちです。
IBS-72021(2CD)
マルコ・フリジーナ(1954-):PASSIO CHRISTI オペラ=オラトリオ『キリストの受難』 アントニオ・バンデラス(ナレーター…福音史家)
マリア・グラツィア・スキアーボ(ソプラノ…マグダラのマリア)
ダミアン・デル・カスティーリョ(バリトン…イエス)
ローラ・カサリエゴ(メゾ・ソプラノ…マリア)
ダヴィッド・ラガレス(テノール…ペトロ)
フランシスコ・サンティアゴ(バス…ユダ)
ビクトル・クルス(Br)
ルイス・パセッティ(T)
フランシスコ・フェルナンデス=ルエダ(T)
ルルド・マルタン(S)
カミナ・ノーヴァ合唱団
プエリ・カントレス・マラガ(合唱)
エスコラニア・デル・エスコリアル(合唱)
マラガPO
マルコ・フリシナ(指)
録音:2018年4月
マルコ・フリジーナはローマ生まれ、サンタチェチーリア音楽院で学んだ作曲家。ローマ・カトリックの神父であり、 新福音化推進評議会の顧問を務める彼は、これまでにもダンテに基づく「神曲」のような宗教的な作品などを 幅広く発表し(2005年のイタリア映画『マリア・カラス 最後の恋』の音楽も手掛けた)、世界平和の実現を 祈っています。このオペラ=オラトリオ『キリストの受難』では、最後の晩餐から復活の夜明けまでのイエスの受 難の出来事が、ペトロ、ユダ、聖母マリア、マグダラのマリア、キレニア人、兵士ロンギヌス、天使などの様々な 登場人物の視点を通して語られます。また、彼らが操る言葉はイタリア語、英語、フランス語、ロシア語、スペ イン語、ラテン語、古代ギリシャ語と多岐にわたり、歌と音楽が織りなす壮大な音絵巻が人間の苦悩を綴って いきます。 物語を繋ぐ重要な役割を担う福音史家を務めるのはマラガ出身の名優アントニオ・バンデラス。1995年製作 の映画「デスペラード」の主演を務めるなど数多くの映画で強い存在感を示しています。
IBS-82014
アランフェス
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
アリアーガ:大管弦楽のための交響曲
 序曲 「幸福な奴隷たち」
ホアキン・クレルチ(G)、
エンリケ・ガルシア・アセンシオ(指)、
ヒスパニアSO

録音:2014年7月24日−27日
スペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴ(1901ー1999)とホアン・クリソストモ・デ・アリアーガ(1806−1826)のスペイン音楽作品集。エリオット・フィスクの弟子、ホキアン・クレルチが演奏するのは、クレルチが一番得意とするホアキン・ロドリーゴの代表的な「アランフェス協奏曲」。スペインのモーツァルトとの異名を持つホアン・クリソストモ・デ・アリアーガとホアキン・ロドリーゴの指揮を振るうのはスペインの巨匠、エンリケ・ガルシーア・アセンシオ。情熱的なスペイン作品を美しく、そして優雅に演奏します。
IBS-82015
コントラバス・リサイタル
ボッテジーニ(1821-1889):ベッリーニの歌劇「夢遊病の娘」による幻想曲
アドルフ・ミシェク(1875-1954):コントラバス・ソナタ 第2番ホ短調 Op.
フォーレ:夢のあとに Op.7-1(コントラバスとピアノ編)
カサド(1897-1966):愛の言葉(コントラバスとピアノ編)
ファリャ:7つのスペイン民謡(コントラバスとピアノ編)
ピアソラ(1921-1992):キーチョ(コントラバスとピアノ編)
アントニオ・トーレス・オルモ(Cb)
ルイザ・ハマディ(P)

録音:2015年8月5-6日
スペインの地方都市アルバセテ出身のコントラバス奏者アントニオ・トーレス・オルモのリサイタル・アルバム。地元の音楽院で 学び、数々の賞を受賞した後、パリのエコール・ノルマル音楽院に留学、更なる研鑽を積みました。数多くの指揮者と共演 するだけでなく、これまでに何枚かのアルバムの録音にかかわってきたオルモですが、このアルバムでは「自分が演奏したい」と 強く願っていた作品を選択、思うままに見事な演奏を繰り広げています。ボッテジーニやフォーレでは、控えめな響きを駆使し て曲の美しさを描き出していますが、ファリャやピアソラでは激しい感情表現を交えており、共演のハマディと激しい攻防を繰り 広げるなど、聴きどころの多い1枚です。
IBS-82017
グラナドス:ゴイェスカス 他
ゴイェスカス 第1部
ゴイェスカス 第2部
愛と死
ホセ・メノール(P)

録音:2016年10月25-26日
グラナドスのピアノ作品の中でも、最も魅力的な曲集の一つがこの「ゴイェスカス」です。スペイン語で「ゴヤ風の音楽」とい うタイトル通り、グラナドスがこよなく愛したフランシスコ・デ・ゴヤの絵画からインスピレーションを受けており、1911年に、ま ず6曲からなるピアノ組曲が書かれ、その5年後にはオペラに改作されています。ホセ・メノールはグラナドス作品のスペシャ リストであり、協奏曲を含むピアノ作品のほぼ全曲と室内楽作品をレパートリーにしていますが、なかでも「ゴイェスカス」に は強い思いを抱いており、グラナドスの遺族と協力して作品を研究。解釈についての論文をスペインとイギリスで出版する だけでなく、世界中で「ゴイェスカス」を演奏するツアーを開催するなど作品の普及に力を注いでいます。
IBS-82018
ブラームス:クラリネット・ソナタ全集と三重奏曲
クラリネット・ソナタ 第1番ヘ短調 Op.120-1
クラリネット・ソナタ 第2番変ホ長調 Op.120-2
クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114
パブロ・バラガン(Cl)
ファン・ペレス・フロリスタン(P)
アンドレイ・イオニータ(Vc)

録音:2017年7月18-20日、2017年9月24-26日
4歳でピアノを始め、ソプラノ・サクソフォンに親しんだ後、クラリネットの音色に魅了されたというバラガン。若いころから オーケストラと室内楽アンサンブルに親しみ、数多くのコンクールで入賞、現在はソリストとして活躍し、オーケストラの 共演や室内楽の演奏を重ねています。このアルバムでは以前から共演を重ねているピアニスト、ファン・ペレス・フロリス タンとともにブラームスが晩年に作曲した2曲のクラリネット・ソナタを演奏。極めて親密、かつバランスの良い知的な音 楽を奏でています。三重奏曲には1994年生まれの若きチェリスト、イオニタ・アンドレイが参加。伸びやかなチェロの 音色と悠々泰然としたクラリネットの対話、これを彩るピアノ。三者三様の思いがぶつかる情熱的なブラームスが生ま れました。
IBS-82019
ブラームス:チェロ・ソナタ集
チェロ・ソナタ 第1番ホ短調 Op.38
4つの歌 Op.43より(チェロとピアノ編)
 第1番:永遠の愛について
 第2番:五月の夜
チェロ・ソナタ 第2番ヘ長調 Op.99
5つの歌 Op.105-第1曲 調べのように私を通り抜ける(チェロとピアノ編)
5つの歌 Op.106-第1曲 セレナード(チェロとピアノ編)
アシエル・ポロ(Vc)
エルダー・ネボルシン(P)

録音:2018年7月2-4日
スペインの中堅チェロ奏者アシエル・ポロによるブラームス。マリア・クリーゲルとイヴァン・モニゲッティに師事し、数多くのコン クール受賞歴を持つ彼は、ソリストとしてアントニ・ヴィト、ピンカス・スタインバーグらの名指揮者と共演するだけでなく、室 内楽奏者としても活躍しています。このアルバムでは2曲のチェロ・ソナタとチェロ用に編曲した4つの歌曲を演奏。名手エ ルダー・ネボルシンがピアノを担当し、ブラームス作品の持つ成熟した美しさを引き出しています。
IBS-82020
ロドリーゴ(1901-1999):SOLERIANA ソレリアーナ〜室内オーケストラ作品集
ソレリアーナ
3つの伝統的舞曲の調べ
2つのアンダルシアの小品
遥かなるサラバンドとビリャンシーコ
ジョアン・エンリク・リュナ(指)
ソフィア王妃芸術館O

録音:2019年4月9-10日
「アランフエス協奏曲」があまりにも有名なため、他の170曲ほどの作品はほとんど知られていないロドリーゴ。このアルバ ムでは、あまり演奏されることのない室内オーケストラのための作品を紹介することで、彼がなぜ20世紀スペインで最も 成功した作曲家の一人であるのかを紐解きます。ロドリーゴはスペインの民族性を重んじつつも、1930年代に流行し たヨーロッパの新古典主義を取り入れ、クラシックの伝統に則った作曲をしたため、同時代のポピュラー音楽に霊感を求 めた他の作曲家たちとは一線を画した作品を書きあげたと言えます。例えば、アルバム・タイトルになっている「ソレリアー ナ」は、18世紀スペインの作曲家ソレール(1729-1783)のチェンバロ・ソナタを下敷きにしており、チェンバロの響きを 模したオーケストラの響きがユニークです。演奏しているソフィア王妃芸術館Oは、ロリン・マゼールが創設した オーケストラ。 マゼールは2006年から2011年まで楽団を率い、彼に選ばれた国際的な音楽家たちが集まっています。
IBS-82021
ファリャ、プーランク、バカリッセ:チェンバロ協奏曲集
ファリャ:チェンバロ協奏曲- チェンバロ、フルート、オーボエ、クラリネット、ヴァイオリンとチェロのために
プーランク:田園のコンセール FP49
サルバドル・バカリッセ(1898-1963):チェンバロと小オーケストラのための協奏曲Op. 124
シルビア・マルケス・チュリリャ(Cemb)
ハビエル・カスティブランケ(Fl)
ロベルト・シリャ(Ob)
ホセ・ルイス・エステリェス(Cl)
アイツォル・イトゥリアガゴイティア(Vn)
ダビド・アペリャーニス(Vc)
ムルシア地方SO
ビルヒニア・マルティネス(指)

録音:2020年7月20-25日、2020年10月19-20日
このアルバムには20世紀に作曲された3つのチェンバロ協奏曲が収録されています。 バロック時代に全盛期を迎えたチェンバロですが、ピアノの出現によって衰退し、19世紀中頃まではほとんど演奏されることがありませんでした。しかし 19世紀末に、古楽演奏のためにチェンバロの復興が試みられ、何人かの奏者たちが楽器の改良に取り組み、大きなコンサートホールでの演奏に耐え 得る強靭な音を生み出す「モダン・チェンバロ」と呼ばれる楽器が生まれます。中でも、モダン・チェンバロの開発に熱心だったのが、ポーランドの女性鍵 盤楽器奏者ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)で、彼女はプレイエル社の協力のもと、鉄製のフレームに太い弦を張った楽器を開発するとともに、 1926年には面識のあったフャリャにチェンバロ協奏曲の作曲を依頼、その翌年にはプーランクにも作品を委嘱、2曲のチェンバロ協奏曲が生まれまし た。このディスクではその2曲に加えて、スペインのバカリッセの協奏曲を収録。古典的な枠組みの中にモダンな響きが聴かれる曲で、チェンバロの響きも 効果的に使われています。 スペイン、サラゴサ出身のシルビア・マルケス・チュリリャ(近年は名前からチュリリャを省略)は、ピアノ、オルガン、フォルテピアノなどの鍵盤楽器の奏者。 古楽器奏者としては、自身のアンサンブル「ラ・テンペスタード」を率い17世紀から18世紀の作品を演奏するとともに、独奏者としても数多くの指揮 者、オーケストラと共演することで知られます。近代作品にも積極的に取り組み、とりわけスペインの知られざる作品の紹介にも尽力する彼女、このア ルバムではモダン・チェンバロを堂々と弾きこなし、オーケストラとの対話を繰り広げています。
IBS-82023
NX-B07
ファリャ:パントマイム『お代官様と粉屋の女房』*
バレエ音楽『三角帽子』**
カロル・ガルシア(Ms)*
セレナ・ペレス(Ms)**
マラガPO
ホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ(指)

録音:2022年2月2-5日、2023年1月10-13日
かねてから小説『三角帽子』に音楽を付ける構想を持っていたファリャは1917年にパントマイム『お代官様と粉屋 の女房』として完成、初演されました。その間、バレエ・リュスのディアギレフからバレエ音楽の依頼を受けていたファ リャは、お代官様と粉屋の女房』を再構成してバレエ音楽『三角帽子』に仕上げ、1919年に初演(舞台と衣装 はピカソ、指揮はアンセルメ)。大好評を博しました。 大編成の「三角帽子」に対して、『お代官様と粉屋の女房』は弦楽五部と木管・ホルン・トランペット各1にピアノと 歌手1名の小編成。共通素材の扱いからファリャのオーケストレーションの手法が見えてきます。 演奏は1991年に設立されたマラガPO。オーケストラの芸術監督を務めるホセ・マリア・モ レーノ・バリエンテとともに同郷の音楽を華やかに奏でています。
IBS-92014
スペインのピアノ曲集
マルティン・サンチェス・アルー(1823-1858):hez Allu (1823-1858):ベッリーニの歌劇「テンダのベアトリーチェ」の主題による劇的幻想曲・・・世界初録音
アルベニス:イベリア 第2巻-第2曲:アルメリア
 イベリア 第3巻-第1曲:エル・アルバイシン
グラナドス:ゴイェスカス 第2部 - 第5曲 愛と死(バラード)
モンポウ:魔法(魅惑)
ファリャ:ベティカ幻想曲
アルベルト・ウロス(P)
1851年から1921年までの間に書かれたスペイン・ロマン派に属するピアノ曲から印象的な6曲をピアニスト、アルベ ルト・ウロスが選んだアルバム。マルティン・サンチェス・アルーは、あまり名前は知られていないものの、サルスエラとピアノ 曲に素晴らしい作品を残した人。このアルバムに収録されているのは、19世紀前半に流行したオペラの旋律を元にし た幻想曲で、ベッリーニの「テンダのベアトリーチェ」の主要なメロディが、華麗な演奏会用小品に仕立てられています。 他の5曲はそれぞれが独自な語法を持っており、アルベニスの「イベリア」は南スペインのアンダルシアの民俗音楽を喚 起させ、グラナドスの「ゴイェスカス」はゴヤの絵からインスパイアされた色彩を備えています。モンポウの「魔法」は6つの 部分で構成された神秘的な雰囲気を持ち、名手アルトゥール・ルービンシュタインの委嘱作であるファリャの「ベティカ 幻想曲」は、フラメンコのリズムなどが用いられた技巧的な作品です。
IBS-92016
バリトンのためのスペインの歌曲集
フェデリコ・ガルシア・ロルカ(1898-1936):古いスペインの歌
ミケル・オルテガ(1963-):ロルカの詩による4つの歌曲
マヌエル・ペネーリャ(1880-1939):サルスエラ「ドン・ヒル・デ・アルカラ」 - El jerez
モレノ・トローバ(1891-1982):サルスエラ「ルイサ・フェルナンダ」 -第2幕 ビダルのロマンス 「Luche la fe por el triunfo」
アグスティン・ペレス・ソリアーノ(1846-1907):エルギタリーコ -Suena guitarrico mio
ホセ・セラーノ(1873-1941):サルスエラ 「忘却の歌」 -第1幕 Junto al puente de la pena
モレノ・トローバ:サルスエラ「ルイサ・フェルナンダ」 - Ay, mi morena
レベリアーノ・ソウトゥーリョ(1880-1932)/ファン・ベルト(1890-1931):サルスエラ 「La del Soto del Parral」 - 第1幕 ヘルマンのロマンス「Los cantos alegres de los zagales」
カルロス・アルバレス(Br)
ルベン・フェルナンデス・アギーレ(P)

録音:2007年5月3日 ライヴ
1990年代初頭から国際的な舞台で活躍するバリトン歌手カルロス・アルバレス。このアルバムは、ブリュッセルのモネ劇場で開 催されたリサイタルのライヴを収録したもの。国民的作家であるガルシア・ロルカ自身の曲から、ロルカの詩を用いたオルテガのバ ラードを始め、スペイン発祥のサルスエラからのさまざまなアリアなど、まさにスペインの心を知り尽くしたアルバレスと、同じくスペイ ン出身のピアニスト、アギーレならではの、見事な表現がお楽しみいただけます。
IBS-92017(2CD)
NX-C01
モーツァルト:ピアノ三重奏曲全集
ディヴェルティメント 変ロ長調 K254
ピアノ三重奏曲第1番ト長調 K496
ピアノ三重奏曲第3番変ロ長調 K502
ピアノ三重奏曲第4番ホ長調 K542
ピアノ三重奏曲第5番ハ長調 K548
ピアノ三重奏曲第6番ト長調 K564
トリオ・ヴェガ【矢野泰世(P)、マルク・パキン(Vn)、オフィーリア・ザイツ・ヴェガ(Vc)】

録音:2016年12月5-8日
モーツァルトのピアノ三重奏曲は、全部で10曲あるとされますが、このアルバムでは、断片が残るのみのK442と初期の作 品とされるK495a(Anh.52)とK501a(Anh.51)は省き、クラリネットが用いられたK498「ケーゲルシュタット」も除外。 実質上、6曲が収録されています。その上で1776年に書かれたK254はディヴェルティメントとし、残りの5曲に番号を振 り、モーツァルトの充実した時期に書かれた作品としてまとめています。スイスのヴァイオリニスト、パキンとロンドンで学んだ チェリスト、ヴェガ、そして日本のピアニスト矢野泰世による親密な演奏でお楽しみください。
IBS-92018
モンポウ:ひそやかな音楽 第1巻-第4巻
ルイス・アラカマ(P)
録音:2017年9月5-9日
モンポウの代表作「ひそやかな音楽」の全曲集。ひたすら瞑想的であり、作風は簡素でありながら、無調の部分もあ るなど時に前衛的な音も用いられています。タイトルはスペインの思想家「十字架の聖ヨハネ」の詩から採られており、 セント・ジョージ王立音楽芸術アカデミーでモンポウ自身がこの作品について語った言葉「聴き手は大きく冷たいドーム の中で、自らの感情を奥に秘め、音を聴き、時の流れに耳を委ねることとなります。」そのままに、モンポウ自身の価値 観と演奏家、聴き手の感情が交錯し、神秘的な世界が生まれます。 演奏しているのはスペインのピアニスト、アラカマ。スペインの都市ポンフェラーダで現代音楽のフェスティヴァルを創設し 芸術監督を務め、多くの現代曲の初演を行う多才な音楽家として知られています。
IBS-92019
カウンターテナーとアコーディオンのための作品
作者不詳:めでたし、海の星よ(アヴェ・マリス・ステラ)(声楽とアコーディオン編)
ジョスカン・デ・プレ(1455-1521):ミサ曲 「めでたし、海の星よ」(声楽とアコーディオン編)より-ベネディクトゥス
ジョスカン・デ・プレ:ミサ曲 「めでたし、海の星よ」-アニュス・デイ
ジョスカン・デ・プレ:汚れなく、罪なく、貞節なるマリア(声楽とアコーディオン編)
ヘスス・トーレス(1965-):愛の活ける炎
ジョスカン・デ・プレ:千々の悲しみ(声楽とアコーディオン編)
ガブリエル・エルコレカ(1969-):ミサ・ディ・ヴォーチェ
ジョスカン・デ・プレ:すべての人の心は乱れ(声楽とアコーディオン編)
ホアン・マグラーネ・フィゲーラ(1988-): Si en lo mal temps la serena be canta
ジョスカン・デ・プレ:悲しみと愁いにあふれるけれど(声楽とアコーディオン編)
ホセ・マリア・サンチェス=ベルドゥ(1968-):Tratado de lagrimas
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調BWV 1004 第5曲 シャコンヌ(H.テーネによる声楽とアコーディオン編)
カルロス・メーナ (C.T)
イニャキ・アルベルディ(アコーディオン)

録音:2018年6月8-10日
アントニオ・ガウディがモダンな建物に命を吹き込んだように、スペインの作曲家ギンジュアンは、現代音楽で失われてしまった音 楽語法や表現に、美学の要素を取り入れ、予測された作曲手法ではなく、音楽の要素がその都度必要とする響きを導き出 す作風で、新古典主義への道を切り開いています。ピアニスト、カルデロン・デ・カストロは1970年マラガ生まれ。コルトーやエド ウィン・フィッシャーの弟子であったステファニー・カンビエにピアノを習い、セヴィリャの音楽院やフライブルク、パリでも学び、シェーン ベルク、ヴェーベルン、ストラヴィンスキー、シュトックハウゼンなどを得意としています。2010年、カタロニア出身のギンジュアンと出 会い、音楽家同士のプロフェッショナルな関係とともに友情も育み、ギンジュアンの「ピアノ作品全集」録音に一緒に取り組むよ うになりました。明晰さと流動性を併せ持つギンジュアン作品に詩的なピアノで絶妙なニュアンスを演出しています。
IBS-92020
ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲集
クセナキス:Dhipli Zyia ディプリ・ジーア 2人の踊り(1951)
コダーイ:二重奏曲 Op.7(1914)
ヴァスクス(1946-):Castillo Interior 内なる城(2012)
ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ(1920)
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲(パクィンとサイス・ベガによる編)
マルク・パクィン(Vn)
オルフィリア・サイス・ベガ(Vc)

録音:2019年11月15-18日
20世紀初頭から21世紀までに書かれたさまざまなヴァイオリンとチェロの二重奏曲集を集めた1枚。複雑な 対位法を駆使したラヴェルのソナタ、2つの楽器が熱い対話を繰り広げるコダーイの二重奏を中心に、クセナ キス29歳の作品で、ギリシャの民族舞曲を編曲した「ディプリ・ジーア(2人の踊り)」と静謐な作風で知ら れるヴァスクスの「Castillo Interior 内なる城」を配置、最後はバルトークの「ルーマニア民俗舞曲」を置くと いうアルバム構成が印象的。ヴァイオリンとチェロの組み合わせから生まれる多彩な音色をお楽しみください。 演奏しているパクィンとサイス・ベガは“トリオ・ベガ”のメンバーで、長年の共演から生まれた息のあったアンサン ブルが聴きどころです。
IBS-92021(2CD)
NX-B07
ガエターノ・ブルネッティ(1744-1798):オーボエ六重奏曲全集
【CD1】
六重奏曲 第1番変ロ長調 L273
六重奏曲 第2番ヘ長調 L274
六重奏曲 第3番変ホ長調 L275
【CD2】
六重奏曲 第4番変ロ長調 L276
六重奏曲 第5番ハ長調 L277
六重奏曲 第6番ヘ長調 L278
ロベルト・シリャ(Ob)
イル・マニアティコ・アンサンブル【ルイス・マリア・スアレス(Vn)、パブロ・マルティン(Vn)、サンドラ・ガルシア(Va)、シルビナ・アルバレス(Va)、カルラ・サンフェリクス(Vc)】

録音:2020年8月1-4日スペイン
世界初録音
イタリア出身の作曲家ブルネッティ。優れたヴァイオリニスト、ピエトロ・ナルディーニに師事し、1760〜62年頃、両親 とともにマドリードに移住。1767年にはスペイン王室の宮廷楽団員となり、カルロス3世の王太子付きのヴァイオリン 教師、音楽指南役に選任されました。カルロス3世の崩御後は、カルロス4世が組織した「王室室内合奏団」に所 属、ヴァイオリンを担当。1795年には「王室室内O」の指揮者に選任され、以降、亡くなるまでスペイン王 室に仕えるとともに音楽的な影響力を発揮しました。彼は王の御前で演奏するために多数の作品を書きあげてお り、これらのほとんどは管弦楽と室内楽作品ですが、その大部分は出版されなかったため、没後はほぼ忘れられてし まいました。このオーボエ六重奏曲集もカルロス4世のためのの作品で、写本などのデータから1796年から98年の 間に書かれたと推測されています。古典的な形式の中に優美な旋律が溢れる魅力的な音楽です。 ロベルト・シリャはバレンシアで学んだオーボエ奏者。22歳の時にポルトSOの首席奏者に就任したのを皮切り に、現在ではスペイン国立Oの首席奏者を務めています。客演も数多く、2008年にはYOU TUBEシン フォニー・オーケストラのオンライン・オーディションに参加、マイケル・ティルソン・トーマスと共演したことも大きな話題と なりました。

IBS-102015(3CD)
NX-C03
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ マリサ・ブラネス(P)

録音:2014年7月15-26日,2015年1月7-8日
1950年、バッハの没後200年にライプツィヒで開催された「第1回国際バッハ・コンクール」に審査員として招か れたショスタコーヴィチ。この時に優勝したタチアナ・ニコラーエワの演奏に感銘を受けるとともに、自身のピアノ演奏の 技術向上を目的として書き上げたのがこの「24の前奏曲とフーガ」です。全曲を演奏するためにはほぼ3時間を要す る大作であり、12音全ての調性が網羅されたバッハへのオマージュとも言える作品です。演奏しているのはスペインの 実力派ピアニスト、マリサ・ブラネス。一つ一つの音を丁寧に積み上げ、素晴らしい建造物を創り上げています。
IBS-102016
アルフレート・ブレンデルを讃えて
リストの「ピアノ・ソナタ ロ短調」によるレクチャー
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調#
ソテーロ(1961-):アンコーラ・ウン・セグレート(アルフレート・ブレンデルを讃えて)*
アルフレート・ブレンデル(ナレーター,P)
フアン・カルロス・ガルバヨ(P)*

録音:2016年4月13日 、1958年 ウィーン#、2015年12月21-22日*
名ピアニスト、アルフレート・ブレンデルが1958年に演奏したリストのロ短調ソナタを巡る音源を用いたユニークなコンセプ ト・アルバム。冒頭に置かれたのはロンドンで録音されたブレンデル自身によるロ短調ソナタへのレクチャー。そして1958年 に収録されたブレンデル自身のロ短調ソナタの若々しくキレのある演奏(Vox原盤)が続き、最後にはブレンデルと親交が あった作曲家ソテーロが書いた「アンコーラ・ウン・セグレート」が置かれています。これはロ短調ソナタを素材として使い、新 たな音風景を描き出した魅力的な作品で、現代のピアニスト、フアン・カルロス・ガルバヨが偉大な先人への思いを込めて 演奏しています。
IBS-102017
MIRROR〜バッハ:カンタータ BWV170&82 他
ジョスカン・デ・プレ(1455-1521):森のニンフ、泉の女神(管弦楽編)
バッハ:カンタータ 第170番「喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜」
バード:聖なるミューズたちよ
バッハ:カンタータ 第82番「われは満ちたれり」
アンナ・ウォール(Ms)
リザンドロ・アバディー(Bs-Br)
ファクンド・アグディン(指)
オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス

録音:2016年10月12-14日
「MRROR」と題されたこのアルバムは、バッハの2曲のカンタータと、これに呼応するかのようなジョスカン・デ・プレとバー ドの作品で構成されています。本来は声楽で歌われるデ・プレの「Nymphes des bois 」はオケゲムの死を悼んで 書かれたもの。バードの「Ye sacred muses」はトマス・タリスのためのエレジー。そしてバッハの2つのカンタータは生 きていることへの疑問と感謝が歌われるなど、これら4つの作品は「魂の終着」というテーマを持っており、作曲された年 代の違いこそあれ、どれも諦念と悲しみを反映するかのような静かな美しさを有しています。 2004年にスイス、バーゼルで創設されたオルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレスは、フランスとスイスを中心に活躍する室 内O。バロック期以前の作品だけでなく、最近では「ヌエボ・タンゴ・ヌエボ」というプロジェクトに取り組み大きな 成果を上げているアンサンブルです。
IBS-102019
ギンジュアン(1931-):ピアノ作品全集 第1集
ヨンド/ディグラフ
ディバガント/ベルブム(ゲノマ・イン・ムジカ)
テンポ・ブレーヴェ/さようならバロック
アルフォンソ・カルデロン・デ・カストロ(P)

録音:2019年4月23-25日
アントニオ・ガウディがモダンな建物に命を吹き込んだように、スペインの作曲家ギンジュアンは、現代音楽で失われてしまった音 楽語法や表現に、美学の要素を取り入れ、予測された作曲手法ではなく、音楽の要素がその都度必要とする響きを導き出 す作風で、新古典主義への道を切り開いています。ピアニスト、カルデロン・デ・カストロは1970年マラガ生まれ。コルトーやエド ウィン・フィッシャーの弟子であったステファニー・カンビエにピアノを習い、セヴィリャの音楽院やフライブルク、パリでも学び、シェーン ベルク、ヴェーベルン、ストラヴィンスキー、シュトックハウゼンなどを得意としています。2010年、カタロニア出身のギンジュアンと出 会い、音楽家同士のプロフェッショナルな関係とともに友情も育み、ギンジュアンの「ピアノ作品全集」録音に一緒に取り組むよ うになりました。明晰さと流動性を併せ持つギンジュアン作品に詩的なピアノで絶妙なニュアンスを演出しています。
IBS-102020

NYCX-10327
国内盤仕様
税込定価
シューベルト:ピアノ・ソナタ集 第1集
ピアノ・ソナタ第18番ト長調 Op.78 D.894
ピアノ・ソナタ第16番イ短調 Op.42 D.845
矢野泰世(フォルテピアノ)
シューベルトが所有していたコンラート・グラーフによる
クリストファー・クラークの復元楽器(2011年製)

録音:2019年10月15-18日
※国内仕様盤には矢野泰世自身による日本語解説が付属します。
東京出身のピアニスト、矢野泰世が奏でるシューベルトのピアノ・ソナタ。彼女はもともとモダンピアノの演奏家 でしたが、2001年にジュリアーノ・カルミニョーラとアンドレア・マルコンが演奏したモーツァルトのヴァイオリン・ソナ タの響きに感銘を受け、以来、フォルテピアノの演奏も始め、現在ではモダンピアノ、フォルテピアノの双方を自 在に弾きこなす演奏家として活躍しています。 今回のシューベルトのソナタで、彼女が用いたのは、作曲家自身が所有していたコンラート・グラーフを元にし たクリストファー・クラーク制作の復元楽器(2011年製)。6本のペダルを持ち、繊細で多面的な響きを生むこ のフォルテピアノは、シューベルトの思い描いた音楽を的確に伝えます。第1集では「幻想ソナタ」と呼ばれる第 18番と、変幻自在な楽想を持つ第16番の2曲を収録。フォルテピアノならではの多彩な音色が存分に堪能 できます。
IBS-102023
NX-B07
ブロツキー・アルバム
高木日向子(1989-):A Song
パブロ・オルティス(1956-):ブロツキー、ヴィヴァルディとストラヴィンスキー
アンドレアス・ブリューガー(1941-):クリスマス・バラード
ジョアン・マグラーネ・フィゲーラ(1988-):忘れられた舟歌
オルティス:Nativity
ポール・スーツ(1955-):The Saints and the Aint’s
ロランス・ギヨー(S)
ナタリー・グルング(コールアングレ)
ピエール=イヴ・プリュヴォ(Br)
ジョエル・バルドレ(Vn)
ゾイア・スドニス(朗読)
オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス
ファクンド・アグディン(指)

録音:2022年1月
ファクンド・アグディンとオルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレスによる「MUSIC & WORDS」シリーズ。第3作目と なる当盤の主人公は、1987年にノーベル文学賞を受賞したロシア系アメリカ人の詩人、ヨシフ・ブロツキーで す。レニングラードのユダヤ人家庭に生まれ、18歳の頃から詩作を始めるも、やがてソヴィエト当局から弾圧を 受け1964年に逮捕され服役。その後、1972年にソ連から国外追放され、1980年にアメリカの市民権を 得るという激動の人生を送りました。 このアルバムでは高木日向子をはじめとしたそれぞれ背景の異なる5人の作曲家に作品を委嘱、世界文学 における重要人物であるブロツキーの詩からインスパイアされた6つの作品を収録しています。

IBS-112016
アコーディオン作品集
アルベニス:スペイン組曲 Op.47-第6曲 アラゴン(ファンタジア)
トゥリーナ:前奏曲 Op.80
アルフテル(1905-1989):2つの舞曲-第1番ラ・パストーラ
ソレール(1729-1783):ソナタ 第49番ニ短調
 ソナタ 第25番ニ短調
 ソナタ 第84番ニ長調
デ・カベソン(1510-1566):「不運が私に打ちかかる」による第4旋法のティエント
エルコレカ(1969-):アントニオ・カベソンのティエントによる4つのディファレンシア-第2番、第4番
ピアソラ:5つのタンゴ・センセーション
イニャキ・アルベルディ(アコーディオン)
ガルナタSQ

録音:2016年9月1-2.26日
アコーディオンの繊細で色彩的な音色は、全て「ふいご」から空気を取り入れることで生み出されます。スペインのアコー ディオン奏者イニャキ・アルベルディはオーケストラ、ピアノ、オルガン、ハーモニウム、ハープシコード、そして最後にバンドネオ ンまでの様々な楽器のために書かれた曲をアコーディオンで演奏。原曲を模倣するのではなく、あくまでも「新たな命を空 気とともに吹き込む」ことを前提に奏でられた各々の曲は、まるでもともとアコーディオンのために書かれたかのような味わい です。
IBS-102018
スペインのバロック声楽作品集
作者不詳:En una concha de Venus
作者不詳:Heridas en un rendido
.コレア(不明-1653):Venid a ver una boda
コレア:Huyendo baja un arroyo
作者不詳:Que festivo el arroyuelo
No quiero mas burlas, Juana
作者不詳:Florecitas que al alba salis
作者不詳:Los ojos negros de Juana
作者不詳:Hirviendo el mar de enemigos
デ・ラ・クルス:No canteis, dulce ruisenor
マチャード(1590-1646):Salio a la fuente Jacinta
バンダリア
アルス・アトランティカ

録音:2017年1月25-27日
ほとんど知らていない17世紀スペインの世俗声楽曲。19世紀末にフランシスコ・アセンホ・バルビエリとフェリペ・ペドレ ルがこの分野の研究を始めましたが、なかなか一般的になることはありませんでした。20世紀の終りになってジョル ディ・サヴァールなどの優れた音楽家たちが研究を重ね、少しずつ解明されているものの、やはり17世紀頃の作品に 関しては、まだまだ未知の領域と言えるでしょう。17世紀前半に書かれた曲のほとんどは、複雑なポリフォニーを駆使 して書かれており、当時の最高の技術が惜しげもなく投入されています。このアルバムに収録されているのは、スペイン の国立図書館に所蔵されている「Libro de Tonos humanoS人間の声」と名付けられた写本の全222曲から選 曲されており、どれもがハープの伴奏と4声のために編曲されています。軽快な舞曲や穏やかな曲を取り混ぜた未知 の曲をお楽しみください。
IBS-112017
トマス・マルコ(1942-):ピアノ作品集
ソレア/お守り
カルメネスの形式によるソナタ
ジャルディーニ・スカルラッティアーニ(マドリードのソナタ)
3つの小品
無窮動によるトッカータ
Movilidad de la escultura 彫刻のモビリティ
マリオ・プリスエロス(P)

録音:2017年6月4-6日
1942年スペイン生まれの作曲家、トマス・マルコ。マドリードで法律を学びながら、音楽(作曲とヴァイオリン)も学 び、フランスで現代音楽の雄、ブーレーズ、マデルナに教えを乞い、ドイツではシュトックハウゼンの助手も務めたという 万能の人。彼のポリシーは現実を解体した上で再構成し、アート作品へと変換するというもので、このアルバムに収 録されている作品も、ラテン的なリズムと不思議な音の並び方がユニーク。「マドリードのソナタ」と題された曲や、音が 乱雑に並べられているような「トッカータ」が聴きごたえたっぷりです。
IBS-112019
ロベルト・シエッラ(1953-):33の夢
33の夢-バリトンとピアノのための
(詞:フアン・カルロス・ガルバヨ)
Proemio-プロローグ・祈り
夢 第1番-第33番
フリア-ソプラノとピアノのための(詞:フリア・ド・ブルゴス)
ハビエル・ポベダーノ(Br)
ムニョス・キテリア(S)
フアン・カルロス・ガルバヨ(P)

録音:2018年12月17-19日
ラテン・アメリカを代表する作曲家、シエッラは、1953年、プエルトリコ生まれ。色彩とリズムに溢れた作風で、1987年にオーケ ストラ作品「ユビロ」で世界的に注目される存在となり、北米からヨーロッパを中心に高い人気を誇っています。この「33の夢」 は、シエッラの考える意識と無意識両方をつなぐ中間の領域で、33の夢にはそれぞれ、地図を描くための暗号化されたメッセー ジが隠されており、シンボルの謎を解くことで詩が浮かび上がってきます。旅の途中には海、魔法の場所、本物と架空の人物、 渦巻、怪物、神、そして作曲家の感情や知性、詩的な探究が出現します。シエッラがこの曲を作曲したのは、カリブ海のクルー ズ中で、まさに旅の途中。彼が好んでこの「旅」の構造を使うのは、「冬の旅」などドイツ・ロマン派の偉大な歌曲集の伝統にな ぞらえてのこと。白昼夢と現実の間をさまよい、根源的な痛みや憧憬、光の世界へと誘ってくれます。
IBS-112020
現代スペインの管弦楽曲集
イグマール・アルデレーテ・アコスタ(1969-): Bailando con Arcos 踊りと弓
ルベン・ホルダン:Alzheimer アルツハイマー
フアン・デ・ディオス・ガルシア・アギレラ(1959-): Abisal アビサル
ラケル・ロドリゲス:Espiral 螺旋
モニカ・カルデナス:Influence インフルエンス
ホセ・ハビラ・デルガード:No Questions 質問なし
アウクシ・ベルモンテ(S)
ホセ・ルイス・モラーニョ(Vn独奏)
ノラ・プラット(Vc独奏)
アレハンドロ・ムニョス(指)
カメラータ・ガラ

録音:2019年9月7-9日
世界初録音
現代スペインの管弦楽作品集。何世紀にもわたり西洋音楽が辿ってきた表現方法に加え、スペイン伝統音 楽とラテンアメリカ音楽の融合作品や、ミニマリズム、民謡、抽象的な表現音楽などさまざまな作風が入り乱 れる現代の音楽のサンプルとも言える6つの作品を収録。ヴィラ=ロボスを思わせるむせかえるような弦の響き が魅力的な「踊りと弓」、郷愁に満ちた旋律が全体を覆うガルシアの詩による「アルツハイマー」、虫の羽音の ような空虚な弦の音で終始する「アビサル」、いつ果てるとも知れぬ永続的な弦の動きの中に様々な事象を 封じ込めた「螺旋」、ハバネラのリズムを効果的に用い、親しみやすい旋律に溢れた「インフルエンス」、アルバ ム中、最も神秘的で難解な内容を持つ「質問なし」。 これらをスペイン全土で100回以上のコンサートと行ってきた弦楽アンサンブル、カメラータ・ガラが演奏してい ます。今日の音楽シーンの縮図とも言える興味深いアルバムです。
IBS-112021
エネスコ/ショスタコーヴィチ/カンポス:弦楽八重奏曲集
エネスコ:弦楽八重奏曲 ハ長調Op. 7
ショスタコーヴィチ:弦楽八重奏のための2つの小品 Op. 11
ハビエル・マルティネス・カンポス(1989-):弦楽のためのセレナード
バンブー・アンサンブル

録音:2019年7月7-10日
創設時から「弦楽八重奏」のアンサンブルとして活動をはじめたバンブー・アンサンブル。メンバーはスペイン国立ユー ス・オーケストラと、EUユースOの出身者たちで、彼らはヨーロッパ中の様々な国に住んでおり、年に数回 集まって緊密なアンサンブルを楽しんでいます。最近はマドリッドの「Museo del Traje=衣装博物館」が主催す る音楽と文化遺産を繋ぐプロジェクトで演奏したり、チャリティコンサートを行うなど、社会的な活動にも力を入れて います。 このアルバムはエネスコの弦楽八重奏曲を中心に、ショスタコーヴィチとスペインの現代作曲家カンポスの作品を配 したアンサンブルの真価が問われる1枚。交響曲を思わせる厚みのある響きが美しいエネスコ、若きショスタコーヴィ チによる対位法が張り巡らされた2つの小品、単一のモティーフが発展していくカンポスのセレナード。聴き手の想像 力を刺激する見事な演奏をお聞きください。
IBS-112023
21世紀のホルン作品集
イェルク・ヴィトマン(1973-):Air エア - 無伴奏ホルンのために
ビセント・ゴメス・ポンス(1961-):e-Corno イー・コルノ - ホルンとエレクトロニクスのために
ニーナ・シェンク(1982-):One’s Song - ホルンとエコー・アンサンブルのために
ホアン・ゴメス・アレマニ(1990-):Siegfried Delirium II ジークフリート・デリリウム II-ホルンとエレクトロニクスのために
ジョアン・マグラーネ(1988-):Appel 呼び声 - 無伴奏ホルンのために
ボーロ・ガルシア(1970-):Empremtes liquids - 無伴奏ホルンのために
アムパロ・エド・ビオル(1988-):Maruna マルナ - 無伴奏ホルンのために
ボーロ・ガルシア:Al ・ legoria de l’ego エゴのアレゴリー - ホルンとバス・トロンボーンのために
エレナ・メンドーサ(1973-):Se hace saber - ホルンとパーカッションのために
マリア・ルビオ(ホルン、電子楽器4)
カルメン・アンテケーラ(Vn)
マリア・モガス・ヘンサーナ(アコーディオン)
マイテ・ガルシア・アティエンサ(Vc)
ビセンテ・エンリケ・ボシュ・サンス
 (バス・トロンボーン)
フリオ・モンテーロ(パーカッション)

録音:2022年6月28-30日
バレンシア出身のホルン奏者マリア・ルビオの「Se hace saber=知らしめよ」と題されたアルバム。21世紀に書かれた8人の作曲家による新作を通 して、ホルンが辿った楽器としての長い歴史に思いを馳せるという内容で、一部の作品は彼女のために書かれており、無伴奏作品や、エレクトロニクス との共演などが楽しめます。 マリア・ルビオはバレンシアのロドリーゴ音楽院及びフライブルク音楽大学でホセ・ロセル、ブルーノ・シュナイダーハビエル・ボネに師事。モダン楽器とピリオ ド楽器双方を学びました。2002年からはバレンシアOのソロ・ホルン奏者の任にあり、またベルリン・フィルと共演するなどソリストとしても活躍し ています。
IBS-122016(2CD)
NX-C01
グラナドス:歌曲全集
【Disc1】
スペイン語歌曲集
Cancion del postillon…世界初録音
昔風のスペイン歌曲集
ラ・ボイプラ
Canco de Gener I
バラーダ…世界初録音
Lo rei i el joglar…世界初録音
ロセル・プロフェタ
No m'enterreu al cementiri…世界初録音
.愛の歌
Escenes de l'exili…世界初録音
Canco de Gener II…世界初録音

Elegia eterna
Vita nuova…世界初録音
ミニョン…世界初録音
カンシオネス・アマトリアス(愛の歌曲集)
カロル・ガルシア(Ms)
エレーナ・デ・ラ・メルセド(S)
ダビド・メネンデス(Br)
ルベン・フェルナンデス・アギーレ(P)

録音:2016年6月1-2日,9月26日
表現力豊かな3人の歌手によって歌い分けられた世界初録音8曲を含むグラナドスの歌曲を全て収録した2枚組。グラ ナドス没後100年を記念して2016年にリリースされたアルバムです。カスティリャの小さな歌を集めた「スペイン語歌曲 集」、世界初録音となる軽快な「ポスティリョンの歌」、歌うというよりは語る部分が多い「昔風のスペイン歌曲集」第8曲“ La maja de Goya”などのニュアンスたっぷりの歌が楽しめる【DISC1】、7曲の世界初録音の歌と、歌曲集「カンシオネ ス・アマトリアス」を含む【Disc2】。スペインの歌を愛する人への素晴らしい贈り物です。
IBS-122017
イベリアのチェンバロ協奏曲集
パロミーノ(1755-1810):五重奏の協奏曲
ナーロ(1729-1776):コンシェルト・デ・クラーベ
ペルゴレージ:2台のチェンバロと管弦楽のための協奏曲*
シルビア・マルケス・チュリリャ(Cemb)
アルフォンソ・セバスティアン(Cemb)*
ラ・テンペスタ(古楽器アンサンブル)

録音:2016年7月5-7日
2015年2月、マドリードの「Universo Barroco」において、スペインの古楽アンサンブル「ラ・テンペスタ」により、長い 間忘れられていたナーロとペルゴレージの2曲の協奏曲の復活蘇演が行われました。これらは音楽学者オルテガ・ロド リゲスが監修を行ったもので、当時のスペインにおけるイタリアの影響が強く感じられる色彩豊かな音楽です。このアル バムが世界初録音となるペルゴレージの協奏曲も、技巧的で華やかな音で彩られています。チェンバロを演奏するマ ルケス・チュリリャは、スペインを代表する鍵盤奏者の一人。ビオンディやカルミニョーラらと共演を重ね、ソロと室内楽の 両面で活躍する奏者です。
IBS-122018
スペインのピアノ三重奏曲集
ホアキン・マラツ(1872-1912):ピアノ三重奏曲
ペドレル(1841-1922):夜想曲-三重奏曲 Op.55
ペドレル:フォルニのための悲歌
グラナドス:ピアノ三重奏曲 Op.50
トリオ・アルボス【ホアン・カルロス・ガルバーヨ(P)、セシリア・ベルコヴィチ(Vn)、ホセ・ミゲル・ゴメス(Vc)】

録音:2017年1月15-17日
スペイン・ロマン派を生きた3人の作曲家のピアノ三重奏曲集。ペドレルはグラナドスやファリャの教師として知られる作曲 家。ローマ留学時代にスペインの古い音楽を知り、トマス・ルイス・デ・ビクトリアの全作品の校訂をしたことでも知られてい ます。憂鬱な雰囲気に彩られた「夜想曲-三重奏曲」が聴きものです。グラナドスの親友マラツの三重奏曲は、自身が優 れたピアニストであったこともあり、ピアノ・パートの流麗なパッセージが耳に残ります。第2楽章のゆったりとした旋律が美し く、最終楽章は闊達な動きに終始する華麗な作品です。ほとんど耳にする機会のないグラナドスの三重奏曲は、サロン 風の優しい音楽ですが、時折、彼が愛したムーア風やハンガリー風のメロディが聞こえてくるなど、斬新さも盛り込まれてい ます。
IBS-122019
エルバニア〜20世紀スペインのチェンバロのための音楽
トマス・マルコ:エルバニア(1977)
ロドリーゴ:リトルネッロ風前奏曲(1979)
ホアキン・オムス:前奏曲(1976)…世界初録音
トゥリーナ:2つの練習曲(1989)
 第1番 プレルーディウム
 第2番 ソナタ
ファン・マリア・トマス・サバテル:クラヴサンの旅人(1952)
アンヘル・オリヴィエ・ピナ:マヌエル・デ・ファリャの捧げもの(1995)…世界初録音
ホセ・M・サンチェス=ベルドゥ:パランプセストII I 〜 VII(1996)…世界初録音
シルビア・マルケス・チュリリャ(Cemb)

録音:2017年7月30-31日、10月13-14日
一度は廃れたと思われたチェンバロですが、20世紀になって次々と新しい作品が書かれています。カリスマ的な演奏 家、ワンダ・ランドフスカに触発されたファリャがチェンバロに目を向け、それに続くかのようにアントワネット・フィッシャーや エリーザベト・ホイナツカのために曲を書く作曲家たちが登場しました。スペインでは、1960年代に初のチェンバロの教 授となったヘノべーバ・ガルベスがその道を切り開き。この国の作曲家たちも、楽器が奏でる音色がもたらす古き良き 時代への想いに魅了され、楽器の限界にとらわれることなく自由な作品を発表しています。 このアルバムには、1952年から96年の間に作曲された2曲の世界初録音を含むスペインの作品が収録されてお り、どれも、スペインの歴史的な鍵盤楽器のスペシャリスト、シルビア・マルケス・チュリリャがプレイエル社のチェンバロな どを使って演奏した味わい深い音色を楽しめます。現代スペインの鋭敏な感性あふれる、チェンバロの新たな魅力が 感じられる1枚です。
IBS-122020
ヴィオラ・ソナタ集
ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ Op.11 No.4
シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821
グリンカ:ヴィオラ・ソナタ ニ短調
ランドルフ・ケリー(Va)
ジョン・ノヴァーチェク(P)

録音:2020年1月26-29日
ヒンデミット、シューベルト、グリンカの作品を集めたアルバム。ヴィオラを演奏するランドルフ・ケリーはピッツバー グSOの首席ヴィオラ奏者。1976年にアンドレ・プレヴィンによってオーケストラに採用され、以降、40 年以上の長きにわたりオーケストラを支えています。2000/01のシーズンでは、オーケストラの委嘱作である 作曲家サミュエル・アドラーのヴィオラ協奏曲のソリストを務め、見事な演奏を披露したことでも知られていま す。オーケストラでの演奏に加え、ソリスト、室内楽奏者としても大活躍するケリー。ここでも深い艶のある音 色を存分に生かし、古典派から近代の3つの作品を堂々とエネルギッシュに演奏しています。ピアノ・パートを 担当するノヴァーチェクは作曲家、アレンジャーとしても活躍するマルチな才能を持つピアニスト。ケリーのヴィオ ラと情熱的な対話を聴かせます。
IBS-122021
ホルンとピアノのための21世紀音楽
フランシスコ・サカレス・フォルト(1962-):カントゥス・ホルン
サルバドール・ブロトンス(1959-):序奏とギャロップ Op. 148
セザール・カーノ(1960-):T翼のあるホルンのティエントス Op. 93
フアン・ホセ・コロメル(1966-):月のない海
ミゲル・ブスタマンテ(1948-):ゲーム「トカーティコ・トカータ」
ミゲル・アンヘル・タランテ(1946-):Elegia エレジー
トゥリーナ(1952-):コンソレーション
ハビエル・ボネ(Hrn)
ミリアム・ゴメス=モラン(P)

録音:2020年11月30日-12月2日
スペインの名ホルン奏者ハビエル・ボネと、ピアニスト、ミリアム・ゴメス=モランが演奏する、21世紀に書かれたホル ンとピアノのための音楽集。フォルトの「カントゥス・ホルン」はエドモン・コステールが提唱した「親和性概念」と呼ばれ るシステムを用いたという作品。ブロトンスの「序奏とギャロップ」はホルン奏者とピアニストの対話が見事な曲。十二 音を用いた序奏と速く巧妙なギャロップで構成されています。カーノの「翼のあるホルンのティエントス」はスペインの 詩人ドン・フランシスコ・デ・パディージャの詩に触発された曲。コロマーの「月のない海」は自死という悲劇的なテー マを扱った曲で、ハビエル・ボネの息子シルベストルのオマージュとして書かれました。スペインのマルチ・アーティスト、 カルレス・サントスのための「エレジー」は旋律、ハーモニー、ポリフォニーが様々な要素に融合された短い室内楽 曲。抒情的な雰囲気からエネルギッシュな雰囲気へと変化していく難曲です。
IBS-122022
ロベルト・シエッラ(1953-):ピアノ作品集
ピアノ・ソナタ第1番(2020)
親密な小品(2017)
ピアノ・ソナタ第2番(2020)
ピアノ・ソナタ第3番(2020)
アルフレード・オバジェス(P)

録音:2022年3月13-16日
1953年プエルトリコ生まれの作曲家ロベルト・シエッラ。巧みなリズムと色彩感あふれる響きを駆使したオーケストラ 作品で世界的に注目されています。このアルバムには2020年に書かれた3つのピアノ・ソナタと「PIEZAS I NTIMAS 親密な小品」「APHORISMS 格言」の5作品を収録。特に3つのソナタについては、18世紀にソナタが 生まれた中部ヨーロッパのスタイルから、今日のラテン・アメリカ及びカリブ海諸国の音楽の要素まで包摂した個性的 なものとなっています。フラメンコ、サルサ、パソドブレやタンゴといった音楽が即興風のフレーズと混じり合い、予想の 出来ない展開を聞かせます。アルフレード・オバジェスはベネズエラ生まれで、現代音楽と電子音楽を得意とするピア ニスト。
IBS-132016
サルバドール・バカリッセ(1898-1963):協奏曲集
ピアノ協奏曲 第4番ニ長調 Op.88(1953)…世界初録音
協奏的カプリッチョ Op.70(ヴァイオリンと管弦楽編)(1952)…世界初録音
チェロ協奏曲 Op.22(1935)…世界初録音
ファン・カルロス・ガルバヨ(P)
セシリア・ベルコヴィチ(Vn)
ホセ・ミゲル・ゴメス(Vc)
ホセ・ルイス・エステリェス(指)
マラガPO

録音:2016年2月8-12日
バカリッセは「スペイン8人組」として知られるグループに属する作曲家です。王立マドリード音楽院で学び、「スペイン8人 組」の中心人物として新しい音楽の普及に尽力しましたが、スペイン内戦後の1939年にフランシスコ・フランコの軍事政 権を拒否して、フランスに亡命しパリで死去しました。内戦時には家族とともにピレネー山脈を徒歩で横断するなどの苦 難を強いられましたが、彼の不屈の精神が挫かれることはなく、フランスに定住してからも、放送局で働きながら数多くの 作品を書き上げています。このアルバムには彼の亡命前と亡命後の3つの作品が収録されており、作風の変遷を辿ること ができます。
IBS-132017
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」 ジョージ・ペーリヴァニアン(指)
スペイン国立ユースO

録音:2016年1月14-15日
ショスタコーヴィチの15曲ある交響曲の中でも、第5番と並ぶ人気を誇る第7番「レニングラード」。第二次世界大戦 のさなか、ナチス・ドイツ軍に包囲された緊迫のレニングラードで作曲されたこの作品は、劇的であるとともに、当時の ソ連の人々に感動を与え、抗戦意欲を高めたことでも知られています。演奏しているスペイン国立ユースO (JONDE)はスペイン国立音楽芸術研究所(INAEM)に所属する若者たちのオーケストラ。1983年に創設され、 室内楽と管弦楽曲を年に6回演奏することにより、高度な技術を磨いています。年に2回のオーディションを経て選ば れた団員は23歳になるまでオーケストラで腕を磨き、その後、素晴らしいプレイヤーとして世界中で活躍することとなり ます。このショスタコーヴィチでも情熱溢れる熱い演奏を繰り広げています。
IBS-132018
HOMMAGE DEBUSSY
ドビュッシー:喜びの島
 子供の領分-ゴリウォグのケークウォーク
 前奏曲集 第1集-第10曲 沈める聖堂
 牧神の午後への前奏曲(作曲家自身によるピアノ編曲版)
 前奏曲集 第2集-第3曲 ビーノ門
 ベルガマスク組曲-第3曲 月の光
 版画-第2曲 グラナダの夕べ
アルベニス:イベリア 第3巻-第1曲 エル・アルバイシン
 スペイン組曲 Op.47-第1曲 グラナダ(セレナータ)
モンポウ:歌と踊り 第6番
グラナドス:11.スペイン舞曲集 Op.37-第5番アンダルシア舞曲
 ゴイェスカス 第1部-第4曲 嘆き、またはマハと夜啼鶯
ファリャ:歌劇「はかない人生」-スペイン舞曲(ピアノ版)
 ドビュッシー墓碑銘のための賛歌(ピアノ版)
西澤安澄(P)

録音:2018年1月14-17日
スペインを拠点に活躍するピアニスト、西澤安澄。このアルバムにはスペインの都市グラナダを軸に、この土地に憧れていたドビュッシーの音楽 と、彼を取り巻くスペインの作曲家たちの作品が収録されています。「ドビュッシーをパリで弾くと、何か文明特有のよそよそしさを体感するけれ ど、グラナダでは、どこか動物的、官能的な音楽の魔力を引き出せる気分になります」と語る西澤。このアルバムではドビュッシー特有の靄のか かった響きの中に、少しだけ挑発的な香りを漂わせる魅力的な演奏を披露しています。
IBS-132019
セバスティアン・ドゥロン(1660-1716):歌劇「巨人の戦争」 キャスト:マルタ・インファンテ (Palante) /エバ・フアレス(Jupiter)/アウローラ・ペーニャ(Minerva)
ソロミア・アントニャク(Hercules)/ピラル・アルバ(La Fama)
ソレダ・カルドーソ(El Tempio)/ラウラ・サバテル(La Inmortalidad)
オラリャ・アレマン(El Silencio)/ルイス・ダビド・バリオス(Tenor)
イリベル・アンサンブル
グラナダ・バロックO
ダリオ・タマーヨ(芸術監督/ダリオ・モレーノ(チェンバロ&指)

録音:2018年7月30-31日、8月1日 
ドゥロンはスペイン・バロック時代の劇音楽の作曲家。実際に作品が上演されることはあまりありませんが、10作の楽譜が保 存されており、少なくともその中の4作は完全な形で録音されるなど、同時代の作曲家に比べて知名度が低いわけではあり ません。彼の作品は、17〜18世紀のスペインの宮廷音楽以外のドラマ・ペル・ムジカ(音楽によるドラマ)の要素等を多用し たため、同時代のファン・イダルゴや、宮廷作曲家のアントニオ・レテレスなどの宮廷音楽をしっかり踏まえたドラマトゥルギーに 比べると若干難解ですが、親しみやすい旋律と明快な作風はスペインを中心に広く愛されています。ピリオド楽器を使用し てヨーロッパ、特にアンダルシアのバロック時代の作品を多く上演しているグラナダ・バロックOとイリベル・アンサンブル に、スペインで活躍する歌手たちによる演奏です。
IBS-132020
サクソフォン作品集
ピート・スウェルツ(1960-):Le Tombeau de Ravel ラヴェルの墓
ジャン=ドニ・ミシャ(1971-):Back to Bach バック・トゥ・バッハ
シリル・レーン(1977-):ソナタ
ミシャ:Clos Guinget クロ・グゥアンゲ
ヴァンソン・ダヴィッド(1974-):Nuee Ardente ニュエ・アルダント
ジョアン・アルベルト・アマルゴス(1950-):Homenatge a Lorca ロルカへのオマージュ
マリアーノ・ガルシア(Sax)
アニアナ・ハイメ(P)
三田 貴広(P)

録音:2020年2月1-3日
サクソフォンのための新しいレパートリーを追求したアルバム。どの曲も現代的でありながら、室内楽の伝統に基づ くインスピレーションと美的側面を持っています。純粋な響き、色彩とディテール、そしてピアノとサクソフォンの相互 作用とコミュニケーションが、これらの作品を「新しい古典」たるものにしています。演奏するマリアーノ・ガルシアは ベルギーのルーヴェンを始め、さまざまな大学で教えるとともに、数多くの国際フェスティヴァルに参加。その巧みな 演奏が広く知られています。日本のピアニスト、三田貴広も1曲参加しています。
IBS-132021
言葉と音楽の融合により生まれた16〜17世紀フィレンツェの作品集
ベッレロフォンテ・カスタルディ(1580-1649):Arpeggiata a modo(器楽合奏)
ジュリオ・カッチーニ:Dolcissimo sospiro
カッチーニ:Vedro il mio sol
マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643):Io vidi in terra
カプスベルガー(1580-1651):シンフォニア XII(器楽合奏)
マッツォッキ(1592-1665):Lagrime amare
ベネデット・フェラーリ(1603-1681):Queste pungenti spine
タルクィニオ・メールラ(1595-1665):Canzonetta spirituale sopra alla nanna
カプスベルガー:シンフォニア XVII(器楽合奏)
ニッコロ・フォンティ(生没年不詳):Io v’adoro e non v’amo
ダリオ・カステッロ(-1630?):ソナタ第3番(器楽合奏)
フェラーリ:M’amo tanto costei
バルバラ・ストロッツィ(1619-1677):L’Eraclito amoroso
フェラーリ:Voglio di vita uscir
アリシア・アモ(S)
カルロス・メナ(C.T)
ラルモニア・デッリ・アフェッティ(古楽器使用)
アレッサンドロ・ウルバーノ(指)

録音:2016年11月9-11日
アルバム・タイトルの「TANTALO」とはギリシア神話に登場する王の名前。神の怒りを買い奈落の底に落とされ たタンタロスは、目の前に水や食物があっても決して口にすることができず、永遠の飢えと渇きに苛まれ続けてい ることから「欲しいものがあっても手が届かないじれったさ」の慣用句として用いられることがしばしばあります。 このアルバムには16世紀後半のフィレンツェで、人文主義者や音楽家、詩人、知識人たちがジョヴァンニ・デ・バ ルディ伯爵を中心に結成した音楽サークル『カメラータ・デ・バルディ』が追求した「古代ギリシャ音楽」の復興とオ ペラの創出の試みによって生まれた音楽が収録されています。 当時流行していた複雑なポリフォニーでは、使われたテキストが聞き取りにくいことがしばしば。メンバーたちは古 い記録を辿り、言葉と音楽の共生を目指したことで、単純な器楽伴奏と単旋律の歌が生まれ、「モノディ」と呼 ばれるこの形式は後に「歌劇」へと発展していきました。 ラルモニア・デッリ・アフェッティは2012年に結成された古楽器使用のアンサンブル。カウンターテナーのカルロス・メ ナとコラボレーションを行い、17世紀と18世紀のバロック作品を中心に演奏しています。
IBS-132023
NX-B07
ブラームス:管弦楽伴奏による合唱曲集
運命の歌 Op.54
4つの歌 Op.17
愛の歌- ワルツ Op.52
アルト・ラプソディ Op.53
哀悼の歌 Op.82
命の女神たちの歌 Op.89
アグニエシュカ・レーリス(Ms)
マドリード州立O&cho
ジョセップ・ビーラ・イ・カサニャス
マルゼーナ・ディアクン(指)

録音:2023年6月19-20日
ブラームスの管弦楽伴奏による合唱作品を集めた1枚。ややもすれば「アルト・ラプソディ」や「運命の歌」などの重厚で陰影の濃い作品が注目されが ちですが、軽妙な「愛の歌 - ワルツ」や、女声合唱と2つのホルンとハープによる繊細な透明感のある「4つの歌」も収録し、このジャンルにおけるブラー ムス作品の多彩さ、懐の深さを聴かせます。ポーランド出身の指揮者マルゼーナ・ディアクンはクルト・マズア、ピエール・ブーレーズ、マリン・オルソップら の薫陶を受け、スペイン、ドイツ、フランスを中心に進境著しい指揮者。2021年秋からマドリード州立O(ORCAM)の芸術監督を務めていま す。

IBS-142016
スベルディア(1888-1987):声楽作品集
歌曲集「スペインの太陽と霧」
アメリカの詩人による4つの歌
6つのスペイン民謡
アストゥリアーナ
ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルスのキャロル
子守歌
アウグスト・ノバロによる4つの歌
エレナ・リベラ(S)
ホルヘ・ロバイナ(P)

録音:2016年9月2-5日
エミリアナ・デ・スベルディアは、スペイン、ナバラの宗教的な中流階級の家族(兄弟の2人は司祭だった)に生まれまし た。パンブローナで学び、マドリード王立音楽院を経て、パリに留学。スコラカントルムではダンディ、ブランシュ・セルバらに 師事し、作曲とピアノを学んだ後、1920年にはパンプローナでピアノ教師になりますが、結婚生活が破綻、パリに戻り作 曲家、ピアニストとして国際的な活躍を始めます。また、99年という長い生涯のほぼ半分以上は教師として指導にあた り、数多くの弟子を育て上げた功績も高く評価されました。このアルバムに収録された歌曲のほとんどは、1920年代のパ リで作曲されたもので、彼女ならではの多調や不協和音を巧みに用いた先進的な作風と、スペインの伝統的な要素が 融合されたユニークな味わいを持っています。
IBS-142017
サクソフォン作品集
フィゲーラ(1988-):Via
トレス(1965-):Epodo
キスラン(1984-):Sobre la expresion del movimiento
エスラバ(1970-):http://ml.naxos.jp/opus/800807
ポサダス(1967-):アナバシス
ベルナル(1978-):Numbers No. 1, "post truth"
アンヘル・ソリア(Sax)

録音:2016年7月,2017年1-3月
1842年、ベルギーの音楽家、楽器職人アドルフ・サックスが持ち込んだ楽器に賞賛の声を上げたベルリオーズ。彼は この楽器のすばらしさを新聞記事にしましたが、当時はまだ多くの賛同者を得るには至りませんでした。しかし20世紀 後半になって、サクソフォンはジャズの分野で予想以上の人気を獲得、人々はこの楽器の新たな可能性を見出すこ ととなりました。このアルバムではアバンギャルドと呼ばれる世代に属する作曲家たちによって書かれた6つの作品を聴く ことができます。彼らの美学はどれも異なり、その表現方法は多様性に富むため、結果的に楽器のあらゆる表現力を 引き出すことに成功しています。
IBS-142018
アンヘル・バルハ(1938-1987):歌曲集
1.Cancion
2.Cazador
3.Caracola
4.Se ha puesto el sol
5.Quedito, pasito …
6.Del rosal vengo mi madre
7.Zagalejo de perlas
8.!Nino Dios!
9.Cancion del ruisenor
10.Tan sola estoy
11.O que casa con morena
12.Alala
13.Alala de Padron
14.Cantiga
15.Romance
16.Prende, Salgueirino
17.Ruisenor de la noche
18.Limones van por el rio
19.Cancion
20.Fino cristal
21.Me nacion un amor
22.Verde Verderol
23.!Terra, Terrina!
24.Canto de Berce
25.Cuantas Savedes Amar. S.XIII
26.Cantar De Arrieros I
27.Cantar De Arrieros II
28.Barcala
29.Romance de la Luna Luna
ミゲル・ベルナル(T)
ブランカ・ゴメス(S)
エウトル・ゲレーロ(P)
いくつかの合唱作品で知られるスペインの作曲家アンヘル・バルハ。このアルバムは、49年の若さで生涯を終えた彼の歌 曲を集めた1枚です。古代ガリシア民話に基づく歌詞や、ガルシア・ロルカの詩が用いられた多彩な歌曲は、長いヴォカ リーズが挿入された「ロマンス」(ほぼ8分に及ぶ大作)を除き、どれも1分から2分程度の短さでありながら、詩のアクセン トと旋律が結びついた完成度の高い仕上がりを見せています。曲の内容によって男声と女声を使いわけ、ピアノ・パートの 絶妙なハーモニーがシンプルな歌にアクセントをつけた、フォーレを思わせる柔らかい肌触りの曲から、中世のカンティガに ルーツを持つ舞曲のリズムによる闊達な曲まで、知られざる作品を聴く楽しみが味わえます。
IBS-142019(2CD)
NX-C01
レオ・ブローウェル(1939-):ギター・ソナタ全集
ソナタ 第1番
ソナタ 第2番「旅人のソナタ」
ソナタ 第3番「黒いデカメロン」
ソナタ 第4番「思想家のソナタ」
ソナタ 第5番「アルス・コンビナトリア」
ソナタ 第6番「謎」(リカルド・ガレン編)
リカルド・ガレン(G)

録音:2018年5月10-11日
キューバ出身のブローウェルは、現代ギター界で最も重要な作曲家の一人。伝統様式と最新トレンドを融合させるばかりで なく、民族的文化や政治情勢、社会現象、宗教、芸術とあらゆることを作品に盛り込んだ彼の作品はギタリストにとって大 切なレパートリーになっています。彼のソナタは、スペイン・ルネサンス期の弦楽器ビウエラや、17世紀フランスののクラヴサン 流儀、ベートーヴェン、ショスタコーヴィチ、スクリャービン、ドビュッシー、アルベニスの響きや、ストラヴィンスキーやバルトーク、ミ ニマリズムからジャズの要素までが含まれており、ブローウェル独自のフィボナッチ数列やフラクタルを駆使した独特の作風で構 築されていますが、残念なことに録音はあまり多くありません。 今回この作品に挑戦するのはスペインのギタリスト、リカルド・ガレン。「テクニックだけではなく、作曲家のエートス(精神、主 張)を表現するのに苦労した」と語る彼の熱演をお楽しみください。
IBS-142020
近代ピアノ作品集
ヒナステラ:ピアノ・ソナタ 第1番Op.22
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第4番
ヒナステラ:3つのアルゼンチン舞曲 Op.2
ヴィラ=ロボス:ブラジルの詩
モイセス・モレイロ(1904-1979):ホローポ
エベンシオ・カステリャーノス(1915-1984): マニャニータ・カラケーニャ
ヘラクリオ・フェルナンデス(1851-1886):解き放たれた悪魔(P.トロ編)
ハビエル・ラメイクス(P)

録音:2019年10月14-16日
アルゼンチンの伝承音楽を研究し、旋律とリズムの特長をうまく融合させたヒナステラ、ブラジルの民族モダニズム を採り入れたヴィラ=ロボス、この2人の作品を中心に、ベネズエラの郷愁を感じさせるカステリャーノスの「マニャー タ・カラケーニャ」とジョン・ウィリアムスのギター演奏で知られるフェルナンデスの「解き放たれた悪魔」、そしてベネズ エラの祝祭で演奏される国民舞踊「ホローボ」を併せることで、20世紀の南米で生まれた色彩豊かなピアノ曲を たっぷり味わっていただけます。演奏しているラメイクスは、ベネズエラ出身のピアニスト。5歳でピアノを始め、17 歳でユトレヒトに留学。数々のオーケストラと共演し研鑽を積み、現在はアムステルダムを拠点にコンサート・ピア ニストとして活躍しています。
IBS-142021
NX-B07
17世紀中国宮廷におけるヨーロッパ音楽の影響
【I. バルデモロから北京へ】
1. ロドリーゴ・デ・セバーリョス(1525-1581): Exaltata es, sancta dei
genitrix
2. 作者不詳:Minguillo vamos a ver
3. 作者不詳:Nueva empresa de Ignacio
4. ドゥアルテ・ローボ(1564-1646):Pater peccavi
5. 作者不詳:Gloria in excelsis deo
6. 作者不詳:Liangshan(Gloria)
【II. 北京の会衆】
7. 作者不詳:Sandixima(Sanctissima)
8. フランシスコ・ソト・デ・ランガ(1534-1619): Il pietoso giesu
9. デ・ランガ:Nellapparir del sempiterno sole
【III. 音楽、宇宙、そして人:皇帝の世界観】
10. クリストバル・デ・モラーレス(1500-1553): Gloria Patri
11. 伝レリオ・コリスタ(1629-1680):Paradigmata
12. 作者不詳:Antidotum tarantulae
13. 作者不詳:Tono hypodorio(L.A. Di Chiara編)
【IV. 皇帝の為の音楽】
テオドリコ・ペドリーニ(1671-1746):ヴァイオリン・ソナタ ト短調 「ネプリーディ」 Op. 3,- 4,
14. 第1楽章:Grave
15. 第2楽章:Cantabile
ジョゼフ=マリー・アミオ(1718-1793):中国風ディヴェルティスマン
16. Dao chun lai
17. Xiao liangzhou
18. Liuyejin
19. Bang zhuangtai
20. Shiliuhua
21. Liuyejin
22. Dahe qu
23. Youzi yin
24. ラモー:未開人(室内アンサンブル編)
【エピローグ】
作者不詳: A Chinese Air
トドス・ロス・トノス・イ・アイレス(アンサンブル)
【メンバー】
アビゲイル・R・オッロ(歌…2-9/イベリア・ハープ…12,13,15
箏…1,16-21/モリンホール…22-24)
ルーベン・ガルシア・ベニト(二胡…7,9,11,13,15,16,19,20,22-
25/笛子・・・17,18,21/簫…12/笙…6/ホーミー…23/リコーダー…2,3,8,9)
イリベル・アンサンブル
【メンバー】
マール・ブラスコ(バロック・ヴァイオリン…3、6-9,11-25)
アニバル・ソリアーノ(リュート…6-9,11,14,15,17-23/バロック・ギ
ター…2,3,12,13,25,25/リコーダー…16)
ハビエル・ウトラーボ(Vn…3,6-9,15,24/バロック・コントラバス…11-13,16-23)
ルイス・ビベス(パーカッション…2,3,6-9,11-13,16-25)
ダリオ・タマヨ(チェンバロ…3,6-9,11-24/オルガン…1,4,5,10)
1597年、 スペインのイエズス会士ディエゴ・デ・パントーハ(1571-1618)は、帝国全体をキリスト教化するという理想を持って、イタリア人司祭マテオ・リッチ をサポートするために中国の地に足を踏み入れました。彼は紫禁城にキリスト教とヨーロッパ文化をもたらし、その結果、ほぼ2世紀に渡って中国の宮廷には 多彩な音楽が流行することになります。 このアルバムはパントーハの生誕450年を記念したもので、パントーハの時代から、18世紀の終わりまで中国の宮廷で演奏された音楽が、4つのセクションに 分けられて収録されています。演奏は中国の古楽音楽を研究するスペインの古楽アンサンブル、トドス・ロス・トノス・イ・アイレスと、2013年にグラナダで設立 されたイリベル・アンサンブルが担当。多彩な楽器を用い、史実に基づいた知られざる音楽を聴かせます。
IBS-142022
マーラー:交響曲第4番ト長調(カルロス・ドミンゲス=ニエトによる室内楽版) ラケル・ロヘンディオ(S)
カメラータ・ガラ(室内オーケストラ)【ゴンサロ・ボーテ(Vn1)、パトリシア・カバニージャス(Vn2)、カルメン・ペレス(Va)、ノーラ・プラット(Vc)、シャビエル・ボイシャデル(Cb)、サレタ・スアレス(Fl)、パウ・ロドリゲス(Ob)、マヌエル・ホダル(Cl)、マリアナ・モスケラ(Fg)、フランシスコ・ガルシア・ロメロ(Hrn)、マイテ・ガルシア(Hp)、カロリナ・アルカラス(パーカッション)、アレハンドロ・ムニョス(指)】

録音:2021年9月7-9日
世界初録音
マーラーの作品群の中でも、比較的編成が小さく室内楽的な響きを持つ交響曲第4番。この作品を室内オーケストラ用に編曲した版は、シェーンベ ルクと同世代の作曲家エルヴィン・シュタインの1921年のものが良く知られていますが、この演奏は1972年生まれのスペインの指揮者カルロス・ドミン ゲス=ニエトがアレンジした版を用いています。シュタイン版では切り詰めた弦と管楽器、パーカッションを使用し、不足する音を補うためにピアノ、ハルモ ニウムを使用しますが、こちらはピアノとハルモニウムを用いず、シュタイン版では用いられないファゴット、ホルン、ハープを使うことで軽やかで天国的な響 きを描き出しています。 演奏は2006年に創設されたスペインのカメラータ・ガラ。詩人で作家のアントニオ・ガラの名を冠した室内オーケストラで、指揮者アレハンドロ・ムニョス のもとスペイン全土で100回以上のコンサートを行い数多くの賞を受賞しています。ヨーロッパの歌劇場で活躍するラケル・ロヘンディオが第4番の終楽 章と3つの歌曲で美しい声を披露しています。
IBS-142023
NX-B07
パーカッション作品集
クセナキス(1922-2001):Psappha−プサッファ- マルチパーカッションのために(1975)
シャリーノ(1947-):Il legno e la parola 森と言葉 - 独奏マリンバのために (2004)
デニソフ(1929-1996):Schwarze Wolken- 独奏ヴィブラフォンのために(1984)
シルヴィア・ボルゼッリ(1978-):Wooden- マリンバ、ログ・ドラム、ウッドブロックのために(2015)
ポロ・バレーホ(1959-):Tactus タクトゥス- マルチパーカッションのために(2005-06)…世界初録音
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-):Moi, jeu…- 独奏マリンバのために(1998)
. ヘスス・トレス(1965-):Tiento ティエント- マリンバとヴィブラフォンのために(1997)…世界初録音
ノエ・ロドリーゴ・ヒスベルト(パーカッション)

録音:2022年10月16-18日
パーカッショニスト、ノエ・ロドリーゴ・ヒスベルトは、現代スペインにおける才能のあるミュージシャンの一人です。 ヨーロッパとアメリカ全土のほとんどの主要なコン サートホールやフェスティバルで演奏し、これまでに20以上の国籍の作曲家による50作を超える作品を初演してきたという彼は、このアルバムでクセナキス、 シャリーノ、マントヴァーニ、デニソフや、2015年に作曲されたボルゼッリの作品、初録音となるトレスとバレーホの作品を演奏。様々な楽器が発する音は、ま るでそれぞれが意味をもつ言葉のように聴き手の耳を刺激します。

IBS-152017(2CD)
NX-C01
トマス・マルコ(1942-)カンタータ「:ラ・デソラーダ」 マリナ・ロドリゲス=クージ(Ms)
エドゥアルド・サンタマリア(T)
マヌエル・ガリアーナ(ヴォーカル)
カンタブリア大学室内cho
グスタボ・ディアス=ヘレス(P)
ハビエル・ネグリン(P)
アントニオ・ドミンゴ(打楽器)
ペドロ・テラン(打楽器)
ホセ・ラモン・エンシナール(指)

録音:2017年8月16日 ライヴ
2015年にルチアーノ・ゴンザレス・サルミエント(長いキャリアを持つピアニストであると同時に詩人としても活躍)に よって書かれた詩的な文章をテキストに、トマス・マルコが作曲したカンタータ。内容は5つのエピソードで構成されてお り、荒廃した島で孤独に生きる人々が描かれています。物語は合唱、語り、メゾ・ソプラノとテノール独唱によって進め られます。複雑なプロットを包みこむかのようなピアノと打楽器の合いの手が聴きどころです。
IBS-152018
元旦のための協奏曲
ヘスス・バル・イ・ガイ
(1905-1993):木管四重奏のためのディヴェルティメント
サルバドル・バカリッセ(1898-1963):元旦のための協奏曲
 前奏曲,悲歌とパスピエ Op.80…独奏ハープのための
 空想上の鳥の歌…2本のフルートのための
 序奏,変奏曲とコーダ…クラリネットとピアノのための
ムーンウィンズ(アンサンブル)1-7
ジョアン・エンリク・リュナ(指、Cl)
クリスティーナ・モンテス(Hp)
ディエゴ・アセーニャ(Fl)
ルーツ・カニサル(Fl)
フアン・カルロス・ガルバヨ(P)

録音:2017年1月14-17日
ヘスス・バル・イ・ガイとサルバドル・バカリッセは「スペイン第27世代」として知られるグループに属する作曲家です。スペイン で教育を受けた彼らは、1936年から1939年に勃発した内戦から逃れるために亡命した後にも、さまざまな形でスペイン 音楽の復興と発展に寄与しました。1942年に作曲されたガイの「ディヴェルティメント」はストラヴィンスキーを思わせる新 古典派の作風による闊達な作品。バカリッセの「元旦のための協奏曲」は1954年の管楽五重奏とハープのための 「Concertto in E flat」を原曲とし、1961年にハープとオーケストラ版として拡張された作品です。20世紀前半のフラ ンス音楽から影響を受けた色彩豊かなハープの響きが印象的。他の3曲も先進的でありながら、深く抒情的な雰囲気を 併せ持つ、各々の楽器の音色が溶け合う美しい作品です。
IBS-152019
Prelude〜ピアノ作品集
バッハ:平均律ピアノ曲集 第1集 第8番
前奏曲とフーガ 変ホ短調(嬰ニ短調) BWV853
フランク:前奏曲,ラールとフーガ
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻〜帆
第6番:雪の上の足跡/西風の見たもの/亜麻色の髪の乙女/沈める寺
デュティユー:ピアノ・ソナタ Op.1- 第3楽章:コラールと変奏
バッハ:6つのシュープラーコラールより「目を覚ませと呼ぶ声聞こえ」BWV645(ブゾーニによるピアノ版)
アントニオ・ガレラ(P)

録音:2018年3月4-6日,2018年9月9-11日
バッハ、フランク、ドビュッシーからデュティユーまでの幅広い年代の作曲家たちの作品の中から、プレリュード(前奏曲) を厳選したアルバム。プレリュードはシンプルであるがゆえに、ピアニストの選曲のセンスや解釈から、本人の性格に至 るまでを映しだす鏡のようなジャンルといえるかもしれません。スペイン出身のガレラは、繊細な精神の宿る各々の曲 を、自身の中にもつ情熱と融合させ、詩情とパッションあふれる演奏で聴かせてくれます。ガレラはバレンシアのホアキ ン・ロドリーゴ音楽院やパリのエコール・ノルマルでピアノとフルートを学び、ヤマハ音楽財団ヨーロッパの賞などを受賞。 スペイン国内をはじめ、ヨーロッパやアメリカ、台湾などで演奏しています。静かな佇まいの中にも、確かなテクニックに 支えられたスペイン期待のピアニストです。
IBS-152020
ビーバー(1644-1701):パッサカリア-守護天使
イゴール・ロボダ(1956-):レクイエム
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番
BWV1004
イザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第2番Op.27-2
ホナタン・メソネロ(Vn)

録音:2019年6月2-4日
バロック期から現代まで、4人の作曲家による無伴奏ヴァイオリン作品を集めたアルバム。ビーバーの謎めいた『ロ ザリオのソナタ』の最後に置かれた「パッサカリア」、2014年のウクライナ紛争犠牲者に捧げられたロボダの「レクイ エム」、長大なシャコンヌを持つバッハの「パルティータ 第2番」、バッハのパルティータが引用されたイザイのソナタ。 タイトルの「TRASCENDO=超越」が表すように、ヴァイオリンの表現力の限界を超えようとするかのような内容 を持つ作品が堂々と演奏されています。ホナタン・メソネロはスペイン出身の若手奏者。バスク高等音楽院では 綿谷恵子に師事、その後ベルリンに留学し研鑽を積んだ彼は、特別に作られた楽器「ロベルト・レガッツィ 2009」を操り、自然な流れから生み出される美音で聴き手を魅了します。
IBS-152021(2CD)
NX-C01
シャルル・コラン(1863-1951):歌劇「マイテナ」(1909) ビルバオ合唱協会
ビルバオSO
イケル・サンチェス・シルバ(指)

録音:2020年9月
世界初録音
若い娘マイテナは貧しい若者ドミンゴと愛し合っています。しかし彼女の父ピアレスは身元のはっきりしたガニチと の結婚を望んでいました。マイテナは父の反対を押し切りドミンゴと結婚、新しい人生を求めアメリカに旅立ちま すが、ドミンゴは不慮の死を遂げ、マイテナは未亡人に… バスクのラブール地方出身の作曲家シャルル・コランによる歌劇「マイテナ」。作曲は1909年。当時のバスク地 方の慣習を味わい深い旋律に乗せて描いた魅力的な作品で、1955年頃までは人気を誇っていましたが、現 在ではほとんど上演されることはありません。第1幕でのドミンゴとマイテナの二重唱や、合唱の見事な扱いなど 聴きどころはもりだくさん。今回の録音はバスク政府ほか、さまざまな機関の協力により実現したものです。
IBS-152022
現代作曲家による管楽アンサンブル編曲集
マヌエル・パラウ(ダニエル・ブランコ編):組曲「人気のスタイルで」
サルバドール・ヒネル(ダニエル・ブランコ編)器楽によるカプリッチョ
トマス・ブレトン(ミケル・オルテガ編):「パロマの前夜祭」による幻想
クープラン(セザール・カーノ編):「跳躍」と「ラ・クープラン」
ビセンテ・マルティーン・イ・ソレル(ヨハン・ネポムク・ヴェント編):歌劇「椿事」 - フィナーレ
ムーンウィンズ
ジョアン・エンリク・リュナ(指)

録音:2022年7月18-20日
18世紀後半から19世紀前半にかけて、管楽八重奏(2組のオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン)のためにオペ ラの名旋律を編曲、演奏する「ハルモニームジーク」という形態が流行しました。貴族や富豪たちの食事の際の伴奏 音楽として重用されるとともに、アマチュア演奏家たちが楽譜を買い求めるため、出版社としてもよいビジネスとなった のです。このアルバムには、バレンシアの管楽アンサンブル「ムーンウィンズ」がスペインの作曲家たちにアレンジを依頼 した作品を収録。ジョアン・エンリク・リュナが率いるムーンウィンズは、ヨーロッパの主要なオーケストラで活動経験のあ る奏者たちによるアンサンブル。2006年、ソレールの「椿事」のディヴェルティメントの演奏で注目され、以降スペイン を中心に活動の場を広げています。
IBS-152023
チェロとピアノのための作品集
マルク・ミゴ(1993):チェロ・ソナタ「Cerdanyenca セルダニエンカ」
ラフマニノフ:2つの小品 Op.6(Vcとピアノ編)
ミゴ:Romanca Melodica ロマンサ・メロディカ
イザイ:チェロ・ソナタ Op.28
ガーシュウィン:3つの前奏曲(Vcとピアノ編)
マーク・プリホドコ(Vc)
ヴィクトリア・コロリオノク(P)

録音:2021年12月19-21日
カタルーニャの作曲家マルク・ミゴが作曲したチェロ・ソナタ「セルダニエンカ」をタイトルとしたアルバム。ミゴがジュ リアード音楽院在学中に構想したこの作品には、彼の故郷のサルダーニャの舞曲が効果的に用いられてお り、2019年にパブロ・カザルス音楽祭で賞を獲得、演奏者プリホドコに捧げられています。他にラフマニノフ、 イザイ、ガーシュウインの作品を収録。制作に4年を費やしたという力作からは、若きチェリストの多彩な表現 力と芸術性が窺えます。

IBS-162017
近現代のスペイン・ヴァイオリン作品集
ロドルフォ・アルフテル(1900-1987):カプリッチョ Op.40
ギンジュアン(1931-):テンシオ
ガルシア・アブリル(1933-):ディプティコ
ベルナオラ(1929-2002):パジーナ
トレス(1965-):チャコーナ
ブロトンス(1959-):地には平和を Op.97
サラーテ(1972-):歌.第1番/歌.第2番
ホセ・アレナス(1983-):マクトゥーブ 1
アレハンドロ・ブスタマンテ(Vn)

録音:2017年4月23-25日
19歳でソリストとして舞台に立って以来、アレハンドロ・ブスタマンテはその誠実な演奏で世界的に活躍しています。コ ンクールの受賞歴も多く、また各国の批評家たちも彼に好意的な意見を寄せています。2010年からピアニスト、エン リケ・バガリアとデュオを結成し、ロマン派から近現代の作品を演奏していますが、このアルバムではスペイン近現代の 無伴奏作品を演奏、幅広いスタイルによる多彩な作品を聴かせています。アルフテルとパジーナ以外は、全てプスタ マンテのために作品が提供されており、彼自身も作曲家たちの惜しみなき献身に感謝していると言葉を寄せていま す。
IBS-162018
19世紀のロンデーニャ
ムルチアーノ/グリンカ:ギターのためのロンデーニャと変奏曲
ムルチアーノ/インセンガ:ロンデーニャ
ムルチアーノ/インファンタ・イサベル:グラナダのロンデーニャ
ユリアン・アルカス(1832-1882):ロンド
トマス・ダマス:ラ・マカレーナ
アンヘル・バリオス(1882-1964):花言葉
ファリャ:ドビュッシー墓碑銘のための賛歌(ギター版)
モントーヤ(1880-1949):ロンデーニャ
ムルチアーノ/イサベル:グラナダのロンデーニャ
ムルチアーノ/インセンガ:ロンデーニャ
モチュエロ:エル・トロンソ・シエンテ・ドロール
ニーニョ・デ・アルマデン:ナベハンド・メ・ペルディ
ラファエル・ロメロ(1910-1991):Yo vi un bicho correr
エステル・クリソル(ヴォーカル)
フアン・フランシスコ・パディージャ(G)

録音:2017年12月3-5日
音楽学者マリア・ルイサ・マルティネスとピーター・マヌエルによって2015年に発見された一連の作品。これはグラナダ生まれの ギター奏者・作曲家ムルチアーノ(1795-1848)が既存の作品に自由なアレンジを加え、グラナダの伝承音楽であるロン デーニャ(ファンダンゴの一つの形で、フラメンコの原型)に仕上げた曲集でした。 彼は自分のために制作された7弦ギターを自在に操り、独学でありながら、さまざまな曲を弾きこなしていたとされています。 アルバムの冒頭に置かれた曲は、実際にムルチアーノに会い感銘を受けたグリンカが、彼の演奏する曲をノートに書き留めた というもの。他にもロンデーニャに触発されて書かれた様々な作品が楽しめます。アルバムの後半には歌を伴う曲を収録。19 世紀のグラナダの風景を想起させるユニークな1枚です。
IBS-162019
ヘンデル:トリオ・ソナタ集
トリオ・ソナタ 第4番 Op.2 ヘ長調 HWV389
ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 HWV359a
トリオ・ソナタ 第2番 Op.5 ニ長調HWV397
ソナタ.ニ長調 HWV371
トリオ・ソナタ 第1番 Op.2 ロ短調HWV386b
トリオ・ソナタ 第1番 Op.5 イ長調HWV396
アンサンブル・ラポテオーゼ
ラウラ・クェサーダ(トラヴェルソ)/ビクトル・マルティネス(バロックVn)
カルラ・サンフェリクス(バロックVc)/アシス・マルケス(Cemb)
ラミロ・モラレス(アーチリュート・ギター)
ラミロ・モラレス(G)

録音:2018年11月
2017年にスペインで結成された古楽器アンサンブル、ラポテオーゼによるヘンデルへのトリビュート・アルバム。トリオ・ソ ナタOp.2とOp.5から厳選された4曲に、独奏楽器と通奏低音のレパートリーから選択した2曲の計6作品を収録。 ラポテオーゼのアンサンブル名は、彼らがアンサンブルとして最初に取り組んだフランソワ・クープランの「コレッリ讃」 (L'aopotheose de Corelli)から採られたもので、これは、その後の彼らの実り多い音楽の旅にふさわしい名前とな りました。カルテットの形であらゆる古楽作品に真摯に向き合い、色彩豊かな演奏で、2019年ヨーク・アーリーミュー ジック国際コンクールや2017年ゲッティンゲン・ヘンデル・コンクールで優勝するなど、スペイン国内外の12のコンクール で成功を収めており、注目の古楽アンサンブルとして急成長しています。
IBS-162020
エッセンス〜ピアノ・デュオのレパートリー集
モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ハ長調 K. 521
シューベルト:幻想曲 ヘ短調 D. 940
メンデルスゾーン:アンダンテと華麗なアレグロ Op. 92
ウィリアム・ボルコム(1938-):ヘビのキス
アントン&マイテ・ピアノ・デュオ【アントン・ドルゴフ(P)、マイテ・レオン(P)】

録音:2019年12月1-4日
ピアノ連弾曲の重要なレパートリーであるモーツァルトとシューベルトの作品群。モーツァルトは9歳の時に初の連 弾作品を作曲、また、シューベルトは生涯にわたって30曲以上の連弾曲を残すなど、このジャンルに無尽蔵のイ ンスピレーションの源を見出していました。しかし、メンデルスゾーンは優れたピアニストであった妹が傍にいたにもか かわらず、連弾曲をほとんど残していません。それでもこのアルバムに収録された「アンダンテと華麗なアレグロ」は ピアノ・デュオとして驚くべきレベルを保っています。19世紀半ばになると連弾作品はさまざまな発展を遂げ、オー ケストラ作品のトランスクリプションも頻繁に行われるようになりました。20世紀のボルコム作品は、更に豊かな オーケストラの色彩が巧みにピアノへと置き換えられています。 アントン&マイテ・ピアノ・デュオは現在スペインにおいて、最も有望なアンサンブルの一つ。ピアノ・デュオの幅広い レパートリーと可能性を探り、常に新しい音楽シーンを提供しています。
IBS-172017
現代のアコーディオン作品集
1-2.デュケ:Iduna
3.ウルキーサ(1988-):Assur
4.エドラー=コペス(1976-):Rumores de limite I, "Escuchar al viento"
5.サントコフスキー:Desierto y oasis
6.リュウ・ウェン(1988-):Penumbra
7.ボニラウリ(1964-):Al Tasto 010
8.ホセ・ドミンゲス・ロブレス:3つのノクトゥルノス
9.ストーク:Botschaft
10.アブラミドウ:Vocx
マリア・スボメンディ・デ・ラ・オス(アコーディオン)…1-2.6.7.9.10
アンデル・タレリア(アコーディオン)…3.4.5.6.
オルガ・モラル(アコーディオン)…6.8
ルシア・オタエギ(Cl)…3.5
エリサ・アイロン(Vc)…3
アイトル・ウカール(G)…4
ハイゼ・リザラズ(P)…7
マッディ・サンス・サンチェス(Hp)…9
アガーテ・アミリビア・ガライ(Vc)…9
ラウラ・ガルシア・イタルテ(Cl)…10

録音:2017年7月12-15日
1994年生まれの若き女性アコーディオン奏者デ・ラ・オス。数々のコンクールで受賞経験を持つ彼女は現在、バーゼ ルで現代音楽を学ぶほか、世界初演曲の演奏も数多くこなし、作曲家が要求する超絶技巧にもやすやすと応える 存在です。このアルバムでもソロだけでなくアンサンブルにも見事な順応性を見せる彼女、その才能に世界中が注目 しています。オルガ・モラルは1992年バルセロナ生まれ。すでにスペイン、フランス、ドイツで演奏活動を多く行うだけで なく、スペインのユースO(JONDE)とも共演。もちろんコンクール受賞歴も多い逸材です。もう一人のアン デル・タレリアは「アコーディオンの天才」として高く評価されており、このアルバムでも安定した技巧による悠々たる演奏 を聴かせています。3人の共演はトラック6の1曲のみですが、この曲では意表を突く音を楽しむことができます。アコー ディオンの概念が覆されるような興味深い1枚です。
IBS-172018
バスク地方の歌曲集
パブロ・ソロサバル(1897-1988):7つの歌
アンドレス・イサシ(1890-1940):メロディ Op.75-第1曲:田舎にて
イサシ:ロマンス集 Op.57-第3曲 フランス王のバラッド
 ロマンス集 Op.49-第1曲 乙女の歌
 ロマンス集 Op.48-第6曲 駅馬車が向かう途中
ヘスス・グリーディ(1886-1961):10のバスクの旋律より(声楽とピアノ編)
フェリックス・ラビージャ(1928-):4つのバスクの歌
マヌエル・ガルシア・モランテ:ロレア〜花
Iturrina goizean 早く泉へ
Agur, adixquidea こんにちは、私の友よ
Adizan Gabriela ガブリエラ、聴いて
アントン・ガルシア・アブリル(1933-):3つの女性の名前
ミレン・ウルビエタ=ベガ(S)
ルベン・フェルナンデス・アギーレ(P)

録音:2017年11月5-8日
19世紀後半、1876年のカルリスタ戦争の後、バスク地方はイベリア屈指の重工業地帯として輝かしい経済成長を 遂げ、芸術や音楽文化が花開きましたが、それに伴い、地方からの移民も増加。伝統的なバスク社会が独自の言 語や文化の消滅の危機にさらされ、ナショナリズム運動へと繋がっていく激動の時代がありました。そんな時期にビルバ オで活躍したイサシやブルジョワのエリート一家に生まれたグリーディの「10のバスクの旋律」などは、まさに誇り高きバ スク人の精神性を表しています。一方、ソロサバルは農民一家の出身で、サン・セバスチャンのカジノや映画館やカ フェで働き、そこで親しんだ都会の民謡や流行し始めたジャズを取り入れた人。1920年代のドイツにも滞在した経験 を持ち、ハイネの詩に曲を付けた「7つの歌」は、それぞれの地域の文化が入り混じった作風になっています。近年、美 味しい料理などで日本でも注目されているバスク地方の、音楽の歴史が感じられる、味わい深い歌曲がお楽しみ頂 ける1枚です。
IBS-172019
ロドリーゴ:ギター作品集
ヘネラリーフェのほとり
3つのスペイン風小品
ソナタ・ジョコーサ/祈りと踊り
小麦畑で/古風なティエント
ペドロ・ロハス=オガヤル(G)

録音:2018年11月9−11日
「アランフェス協奏曲」の美しく親しみやすいメロディで、クラシック音楽におけるギターの存在を世に知らしめ、楽器の 地位を確立させた20世紀スペインの作曲家ロドリーゴの作品集。3歳でジフテリアにより視力を失うも楽才を発揮、 バレンシアとマドリードの音楽院を経てパリへ渡り、ポール・デュカスに師事し音楽家の道を志しました。ロドリーゴ自身 はピアニストで、ギターは演奏しませんでしたが、「アランフェス協奏曲」で高い評価を受けたのを機に、色彩感豊かで どこか哀愁のあるギターの名曲を多数作曲しています。これらは一般的にはそれほど知られていませんが、クラシック・ ギタリストにとってはどれもが大切なレパートリー。ここで演奏しているのは、スペインのハエン県、トレス出身のロハス= オガヤルで、今作が2作目のソロCD。1作目は2015年に20世紀と21世紀のスペイン音楽集をリリースするなど、近 年のスペイン現代音楽の初演を多数手がけている演奏家です。
IBS-172020
エネコ・バディーリョ(1973-):作品集
Renascencias ルネッサンス(2015/2018改訂)
Antibes アンティーブ(2001/2011改訂)
Selene セレーネ(2010)
Sabah サバ(2006/2016改訂)
Transparences 透明性(2010)
Ar-Rayhan アル=ライハン(2012)
Anima 魂(2007/2010改訂)
ザーイル・アンサンブル
フアン・ガルシア・ロドリゲス(指)

録音:2010年2月2日、2011年12月1日、2012年6月4日、2014年2月4日、2019年10月30日
エネコ・バディーリョはマラガ音楽院でピアノと音楽理論を学んだ後、マドリード音楽院で作曲の学位を取得、ロ ンドンの王立音楽大学ではジュリアン・アンダーソン、ジョージ・ベンジャミンらに師事した作曲家です。彼の作品 は、フランスのIRCAMに端を発する「スペクトル楽派=音響現象を音波としてとらえ、その倍音を解析、理論的 に合成する方法論を用いる作曲家の一群」からの影響を受けており、ユニークな響きに満ちたその作品は、世 界各国で演奏されるだけではなく、さまざまなメディアや視聴覚作品で重用されています。この「ANIMA」と題さ れたアルバムには2010年以降に作曲された作品と、改訂された作品を収録。現在のバディーリョの作風が窺え ます。
IBS-172022
マリア・リンド〜コールアングレ・リサイタル
シャルル・ケクラン):Au Loin はるかに Op.20- コールアングレ とピアノのための歌
ダーク=マイケル・カーシュ(1965-):ソナタ Op.2- コールアングレとピアノのための…世界初録音
アンデル・ペッリーノ(1986-):CINCO RELATOS CORTOS5つの短編小説- コールアングレとファゴットのための…世界初録音
ヒンデミット:コールアングレとピアノのためのソナタ
マリア・リンド(コールアングレ)
森川由佳子 (P)
マリア・ホセ・ガルシア・サモラ(Fg)

録音:2021年12月 Berlin(ドイツ)
コールアングレ奏者マリア・リンドのアルバム。マドリッド生まれの彼女は、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学在学 中にコールアングレと出会い、エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリの「コーラングレのためのコンツェルティーノ」でソリストと してデビュー。以降この楽器を彼女のレパートリーの中心として活動しています。。このアルバムでは2曲の世界初 録音を含むコールアングレのための作品を披露。オリエンタルな雰囲気を活かしたケクランの「歌」、技巧的なヒンデ ミットのソナタ、18年の歳月をかけて書かれたというカーシュの抒情的な作品や、各楽章が独立したストーリーを持 つペッリーノの「5つの短編小説」と、どれもコールアングレの音色と機能が存分に生かされています。 共演の森川由佳子はベルリン芸術大学で学んだ後、マンハイム音楽大学のソリストコースで更なる研鑽を積み、 ドイツ国家演奏家資格を取得したベルリンを拠点に活躍するピアニスト。室内楽でも高い評価を受けています。
IBS-172023
シュッツ:音楽による葬送/ バッハ:神の時こそいと良き時
シュッツ(1585-1672):宗教的合唱曲集 Op.11- 第23曲 今から後、主のもとに死ぬ人々は幸せである SWV391
プレトリウス:シオンの音楽 第8巻- 安らぎと喜びもてわれは行く
バッハ:カンタータ第106番神の時こそいと良き時(哀悼行事) BWV106
シュッツ:小宗教コンチェルト集 第1部 Op. 8- 第6曲 おお、愛する主なる神よ SWV287
ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):泣くことからはじまった、このみじめな生涯(ヴィオラ・ダ・ガンバとオルガン編)
シュッツ:音楽による葬送より
 ドイツ埋葬ミサの形式によるコンチェルト SWV279
 主よ、我にそなたさえあれば SWV280
 主よ、今こそあなたはあなたの僕を SWV281
コンチェントゥス・ケーニヒ(合唱&古楽器アンサンブル)
ホルヘ・スアレス(指)

録音:2022年6月22-25日
2022年、ハインリヒ・シュッツの没後350年を記念して制作されたこのアルバムには、ドイツ・バロック期におけ る2つの重要な葬送音楽を中心に収録。シュッツの代表作のひとつ『音楽による葬送』は1636年に作曲さ れ、彼と生涯親交のあった人文主義者ハインリヒ・ロイスに献呈されたドイツ語の声楽作品。バッハの『哀 悼行事』は当時の死生観を反映した作品として知られており、どちらも死をテーマにしながらも、魂の平安と 深い休息の感覚を願う人々の思いが強く反映されています。演奏するコンチェントゥス・ケーニヒは2017年設 立のアンサンブル。バッハの作品を中心に、シュッツ、プレトリウス、モーツァルト作品を演奏し指揮者のホ ルヘ・スアレスとともに高い評価を受けています。
IBS-182017
フェルナンデス(1570-1629):カンツォネッタ集
1.Si a Belen Carillo vas
2.Virgen, a parir te atreves
3.Oh, que gozo tan profundo
4.Sabes, Bras, como entre el heno
5.Si de amor la viva fragua(室内アンサンブル編)
6.Aunque por extranos modos
7.Corramos, Gil, tras de aquel
8.Senor, si el alma os agrada
9.A San Pedro(室内アンサンブル編)
10.Si es que a adorarme os provoco
11.En tres casas de ajedrez
12.Quien es la Iglesia romana
13.Hoy a la reina en su dia
14.De San Pedro(室内アンサンブル編)
15.Verbo en carne soberano
16.De estas ovejas de aca
17.Que juzgas tu, Juan pastor
18.Cenemos, que es Nochebuena
19.Cenemos, que es Nochebuena
20.Algun bocado de pan
21.Cual es la comida
22.Hombre, no estes descuidado
カペラ・プロラティオヌム
アンサンブル・ラ・ダンスリー

録音:2017年4月23-25日
1614年、ハエンの詩人アロンソ・デ・ボニッラ・ガルソン(1570頃-1635)が出版した文学作品集「Peregrinos pensamientos de misterios divinos en varios versos y glosas dificultosas」は688の詩を含む分厚 い本で、概念主義による最も初期の残存する出版物として知られています。Peregrino=ペレグリーノとは奇妙なも の、偽りのもの、様々な解釈が可能なもの、不正確なものなど、いくつかの意味を持つ言葉であり、この書を完全に 解釈することは困難とされていました。しかし著者でさえ、この書物から「歌うための音楽」が生まれていたとは想像も できなかったでしょう。フェルナンデスはプエブラ大聖堂のチャペルマスターであり、1614年のクリスマス・イブのためにこの 曲集を書いたとされています。この世界初録音となるアルバムは、知られざるフェルナンデスの音楽を通して、ボニッラ の文学を辿ります。
IBS-182018
ディアス=ヘレス:メタルディオ 第1巻〜第3巻 グスタボ・ディアス=ヘレス(P)

録音:2018年4月1-3日
1970年、カナリア諸島生まれのディアス=ヘレスは、地元、サンタ・クルス音楽院を経てニューヨークのマンハッタン音 楽学校で学び、カーネギーホールやロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールなどで演奏経験のあるコンポーザー・ピ アニスト。自らの作品に数学のフラクタル(二次元分裂図形)や、数論、セル・オートマトン(数学で利用される計算モ デル)などを応用し、現代の音楽のトレンドと融合させるという独自の作風で知られています。コンピュータ利用により 生まれた電子音楽を伝統的な楽器に置き換える作業を行うことで、より新しい音の拡張を追求するのも彼の特徴 です。本作品は2013年から作曲が開始され、第4巻と5巻にもすでに着手しているという「メタルディオ」。このタイト ルは、“高次”、や“超”を意味するメタと、ラテン語の“遊ぶ”や“演奏する”の意味のlud?reに由来しており、各曲には 科学的なプロセス、神話、特別なアーティストへのオマージュなど様々な独自のキャラクターが与えられています。
IBS-182019
リチェルカータ
ショスタコーヴィチ:24の前奏曲 Op.34
シュトックハウゼン:クラヴィーア・シュトゥック IX
リゲティ:ムジカ・リチェルカータ
マリオ・プリスエロス(P)

録音:2019年5月26−28日
20世紀、イタリアのジョヴァンニ・アメンドラが唱えた『全体主義』の思想は、人類に大きな恐怖をもたらしました。音楽 の世界においてもその影響はまぬがれず、全体主義政権に対抗し、最悪のケースでは命を奪われた作曲家も存在 しました。ここに作品が収録された3人の作曲家たちはそこまでの酷い経験はしていないものの、ソヴィエト一党独裁 政権やドイツのナチズムなどにより、それぞれの家族が少なからず影響を受けたことが彼らのプロフィールから見えてきま す。そんな視点でアルバムを制作したのは、スペインはマドリード出身のピアニスト、プリスエロス。彼は20世紀の全体 主義に影響を受けつつも、それぞれの美学に貫かれた作品を演奏、聴き手に音楽の素晴らしさを提示します。
IBS-182020(2CD)
NX-C01
バッハ:無伴奏チェロ組曲 全曲 BWV1007 - 1012 アシエル・ポロ(Vc)

録音:2019年9月9-13日
全てのチェロ奏者にとって聖典的な存在とされるヨハン・セバスティアン・バッハの『無伴奏チェロ組曲』。これまでに も数多くの名演が存在するこの至高の作品を、今回手掛けたのは1971年生まれのスペインの名手アシエル・ ポロ。彼はこの名作について「私たちを内面に導き、宇宙と未知に直面する絶対的な孤独に気付かせる」と語 り、虚飾を捨て総譜に向かい合い、バッハの音楽の本質を探っていきます。また、彼が録音場所に選んだセナル サのシトー会大学教会は14世紀に建てられた由緒ある建物で、巡礼者たちが絶え間なく訪れるために、喧騒 を避け、録音は深夜から早朝にかけて行われたそう。教会の神秘的な雰囲気が存分に捉えられた美しい響き も聴きどころです。
IBS-182021
イタリア・バロックのヴァイオリン・ソナタ集
ヴェラチーニ:ヴァイオリン・ソナタ第12番 ニ短調(12のアカデミック・ソナタ Op. 2 1744年)
パンドルフィ・メアッリ(1620-1669):ヴァイオリン・ソナタ Op. 4- 6 「ラ・ヴィンチョリーナ」(6つのソナタ 1660年 インスブルック)
フォンターナ(1589-1630):ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 (18のソナタ 1声、2声、3声 1641年 ヴェネツィア)
アルベルティーニ(1644-1685):ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調(12のソナタ 1692年)
カルダーラ(1671-1736):ヴァイオリン・ソナタ第3番 イ長調 (6つのソナタ、A-Wn EM.27、1700年頃)
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op. 2- 3 RV14 (12のソナタ 1709年 ヴェネツィア)
ジェミニアーニ(1687-1762):ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op. 4- 8 (12のソナタ 1739年)
コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 Op. 5- 12 「ラ・フォリア」(12のソナタ 1700年)
ロベルト・アロンソ(Vn)
アグラヤ・ゴンサレス(ヴィオラ・ダモーレ)
ブライス・ゴンサレス(Cemb)

録音:2020年7月21-22日
「Semina Rerum=物事の種」と題されたアルバム。イタリア・バロック期に活躍した8人の作曲家のヴァイオリ ン・ソナタが収録されています。8人とも全てヴァイオリンの名手で楽器の愛好家であり、この中には、当時アルプ スを越えて出版されるほど高い評価を得た作品も存在しています。このアルバムのポイントは「ニ短調」で書かれ た作品を中心に収録していること(同主調のニ長調と、その属調のイ長調作品も含む)であり、この調性はヴァイ オリンの弦の音をすべて含んでいるため、ヴァイオリンにとっては演奏しやすく、よく響くとされており、どの曲からも 各々の作曲家の工夫もうかがえます。また通奏低音にヴィオラ・ダモーレを用いていることにも注目。甘く美しい 響きが華を添えています。 演奏するロベルト・アロンソは1983年、スペインのビーゴで生まれたヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンをはじ め、2001年にロンドンに移住。ユーディ・メニューイン音楽学校で研鑽を積んだ後、国際的に活動するととも に、現在は香港浸会大学(香港バプテスト大学)で後進の指導にあたっています。使用楽器は1835年製のフ ランチェスコ・マウリッツィ。
IBS-182022
ホルン三重奏曲の3世紀
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40(1865)
リゲティ:ホルン三重奏曲(1982)「ブラームスへのオマージュ」
ロベルト・シエッラ(1953-):ホルン三重奏曲(2021)
マヌエル・エスカウリアサ(Hrn)
ミゲル・コロム(Vn)
デニス・パスカル(P)

録音:2021年12月12-15日
19世紀半ばにはバルブ付きホルンが既に流通していたにもかかわらず、バルブなしのナチュラルホルンを愛したブ ラームス。彼のホルン三重奏曲はナチュラルホルンのために書かれており、当時用いられていたピアノやガット弦を 張ったヴァイオリンとの響きのバランスも良く考えられています。それから1世紀を経たリゲティのホルン三重奏曲は、 先人ブラームスへのオマージュとして書かれたもの。当時の最先端の作曲技法が用いられていながらも、4楽章形 式など西洋音楽の伝統を守っています。シエッラの三重奏曲は2021年の作品。1979年から1982年までハンブ ルク音楽大学でリゲティに師事した彼は、師の作風を受け継ぎ、自作でヨーロッパのアヴァンギャルドとアメリカ民謡 やジャズ、サルサなどの融合を試みています。 演奏するマヌエル・エスカウリアサは、パリ国立歌劇場Oのホルン奏者で、ミゲル・コルムはスペイン国立管 弦楽団のコンサートマスターを務める俊英たち。ピアノのデニス・パスカルはパリ高等音楽院の教授を務めるヴェテラ ンです。
IBS-182023
フンメル/シューベルト:ピアノ作品集
ヨハン・ネポムク・フンメル(1778-1937):ピアノ・ソナタ第6番ニ長調 Op. 106
シューベルト:ピアノ曲(即興曲) D 946〜 第1番変ホ短調/第2番変ホ長調/第3番 ハ長調
フンメル:6つのバガテル Op.107- 第3番瞑想((Una fantasia piccolo)
エロイ・オルサイス(フォルテピアノ)
1826/27年 グラーフ製(エドウィン・ブロインク・コレクション)

録音:2022年7月
1820年代後半、ヨーロッパの音楽は古典派からロマン派への移行期を迎えていました。ピアニストのエロイ・ オルサイスはこの時代に活躍したフンメルとシューベルトの作品を取り上げ、同時代に制作されたフォルテピア ノを用いて演奏。多くの作曲家たちが伝統的な形式から新たな表現を模索していた時代の雰囲気を伝えま す。 エロイ・オルサイスは1983年生まれのスペインの鍵盤奏者。ルネサンスから現代までの幅広いレパートリーを 持ち、ソリスト、室内楽奏者、通奏低音奏者として演奏活動を行っています。

IBS-192018
独奏ヴィオラのためのスペイン作品集
マリオ・カッロ(1979-):ルナ・デ・アバホ(2017)
カルロス・ペロン・カーノ(1976-):ヴィオラ・ソナタ(2017)
ホセ・サンチェス・ベルドデュ(1968-):クアシド(2001)
ミゲル・ブスタマンテ(1948-):カデンツァ風に Op.4b(2002)
ガブリエル・エルコレカ(1969-):月(1997)
ダビド・デル・プエルト(1964-):ブルースケープ(2007)
ヘスス・トレス(1965-):神秘的な小品(2006)
トゥリーナ(1952-):ヴィオラ・ジョーク(2017)
セバスティアン・マリネ(1957-):寓話-だちょう(1995)
サンティアゴ・ランチャレス(1952-):エスペーラ、ルス、エスペーラ(2012)
アナ・マリア・アロンソ(Va)

録音:2017年10月26-28日
スペインの今を生きる作曲家が1995年から2017年の間に作曲した作品を集めたヴィオラ・アルバム。演奏は、スペ イン現代曲を得意とし、作曲家と緊密なコラボを行いながら数多くの作品の初演を手掛けているアナ・マリア・アロン ソ。15歳でデビューし、1998年から2009年にかけてマドリードSOのメンバーとして、スペイン国内、アメリカや ヨーロッパ・ツアーでも活躍する彼女、アルバム・タイトル「アルト・ミスティック」にはアルトの深みのある声をもつヴィオラと いう楽器の神秘性や無限の可能性を広めたいという気持ちを表しています。アロンソの演奏は確かな技術の上に、 情熱と使命感に満ちており、繊細で詩的な音色はもちろん、ヴィオラがどんな挑戦的な曲にも対応できる柔軟性をも 備えた楽器であるかを教えてくれます。
IBS-192019
ヴェルディ:歌曲集
悲しみの聖母よ、私にあわれみを
誘惑/ストルネッロ
沈黙の墓は暗く/人生は苦悩の海
ひとつの星に/寂しい部屋で
亡命者/墓に近づかないでおくれ
煙突掃除夫/日没/哀れな男
暗い夜の恐怖の中で/神秘
カルメン・ソリス(S)
ルベン・フェルナンデス・アギーレ(P)

録音:2019年2月24-26日
優れた歌劇作曲家として知られるヴェルディですが、彼は生涯の折々にピアノ伴奏で歌われる歌曲もいくつか残しています。 これらには神話上のエピソードやカリスマ性溢れるヒロインが登場することはありませんが、どれも、ヴェルディらしい劇的な起伏 に富んだ美しいメロディが魅力的な「小さなオペラ」と呼ぶにふさわしい作品です。ドラマティックな歌唱を披露するカルメン・ソ リスはスペイン出身のソプラノ歌手。テレサ・ベルガンサを始めとする名手に教えを受け、数多くのコンクールに入賞。これまで に「トゥーランドット」のリューや「道化師」のネッダ役で好評を博したほか、サルスエラの舞台でも活躍する若手の逸材です。
IBS-192020
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 マラガPO
ホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ(指)

録音:2020年6月22-26日
1991年2月14日に初のコンサートを行ったスペインのオーケストラ、マラガPO(OFM) 。オーケストラ設立30周年を記念して録音されたのは、マーラーの交響曲第5番でした。アンサンブルの性能と 表現力が試されるこの大曲を指揮するのは2020/21シーズンからオーケストラの芸術監督に任命されたホセ・ マリア・モレーノ・バリエンテ。彼はパルマ・デ・マヨルカで生まれ、スペインで指揮を学んだ後、サンクトペテルブルク 音楽院に留学、ミハイル・ククシュキンに師事し研鑽を積んだ気鋭の指揮者で、これまでベルリンSO、ブ ランデンブルクSOに加え、スペインのいくつかのオーケストラに客演を果たすとともに、バレアレス音楽院で (指)合唱、音楽分析と即興演奏の教授を務めています。
IBS-192021
NX-B07
セサル・カマレロ(1962-):作品集
リキッド・シアターの為の音楽(2018年版)- フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、パーカッションとピアノのために
略語(1999)- フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのために
スローモーションで波の進化を観察するための音楽(2012)- フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのために
コップ一杯の水を見る37の方法- フルート、クラリネット、サクソフォン、2人のパーカッション奏者、ギター、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのために
水の記憶- 独奏ギター、フルート、クラリネット、サクソフォン、パーカッション、ハープ、アコーディオン、ヴィオラ、チェロのために
サイール・エンセンブレ

フアン・ガルシア・ロドリゲス(指)
録音:2019年10月28-30日、2011年5月23日、2012年1月31日
セサル・カマレロの「リキッド・シアターの為の音楽集」。収録された5つの作品の中で最も初期に書かれた「Abreviaturas」は全体はピアニシモで統一さ れ、旋律や音色の変化もほとんどありません。「Musica para contemplar la evolucion de una ola a camara lenta」はカマレロがドキュメンタリー 作品を見ていた時に浮かんだタイトルで、柔らかいガラスでできた彫刻が生きているようにスローモーションで動く波の、幻想的なイメージが描かれています。。 マドリードのソフィア王妃芸術センターでのイヴ・クラインの回顧展から受けた深い印象が反映されているという「La memoria del agua」など水に由来する 作品も聴くことができます。 【セサル・カマレロ】 1962年マドリード生まれの作曲家。1977年にニューヨークに移り音楽を学び始めた彼は、1983年に「弦楽オーケストラと16のアコーディオンの為のメタモ ルフォシス」でBroadcast Music, Inc.(アメリカ合衆国の実演権団体)の「Young Composers Award」を受賞。以降、マドリードで更なる研鑽を積 み、世界的な作曲家として活躍しています。
IBS-192022
ホアキン・トゥリーナ:ピアノ三重奏曲全集
ピアノ三重奏曲 ヘ長調
ピアノ三重奏曲第1番ニ長調 Op.35
ピアノ三重奏曲第2番ロ短調 Op.76
ダビド・マータ(Vn)
アルド・マータ(Vc)
パトリシア・アラウソ(P)

録音:2021年10月17-19日
RTVESOの奏者ダビド・マータを筆頭に、国際的に活躍する3人のソリストの共演で聴くスペイン、アンダル シア出身の作曲家ホアキン・トゥリーナのピアノ三重奏曲全集。彼の活動の初期から晩年に至るまでの4作品が 収録されています。ブラームスを思わせるロマンティックで若々しい雰囲気を持つヘ長調の三重奏曲、1926年の 作曲コンクールで優勝した短調と長調を揺れ動く印象派の影響も垣間見える第1番、1933年に作曲されオラン ダで初演された第2番、そして夜明けから黄昏までの一日の流れを表現したという晩年の作品「円」。どれもロマン 派の室内楽の伝統を継承する力作です。
IBS-192023
コントラバスとピアノのための作品集
フランティシェク・ヘルトル(1906-1973):コントラバス・ソナタ
フランク・プロト(1941-):ソナタ1963
ヤルッコ・リーヒマキ(1974-):Polku 道 - ソナタ風に…世界初録音
グバイドゥーリナ(1931-):コントラバス・ソナタ
アンデル・ペッリーノ(Cb)
ヤルッコ・リーヒマキ(P)

録音:2022年5月22-24日
幼い頃からジャズ、ラグタイム、ブルースの影響を受けて育ってきたと語るスペインのコントラバス奏者、ア ンデル・ペッリーノ。このアルバムには彼が長い間演奏したいと願ってきたという作品を収録。どれも20世 紀以降に書かれた作品でありながらも、ペッリーノが愛するブラームスのヴァイオリン・ソナタに通じる古典 的なソナタの形式を持つもので、とりわけ対照的な性格の3つの楽章で構成されたヘルトルのソナタに は、ロマン派の作品を思わせる美しい旋律があふれています。他には世界初録音となるリーヒマキの 「Polku 道」や、ジャズ風のプロトのソナタ、グバイドゥーリナのソナタが演奏されています。

IBS-202019
スペイン王室の室内楽作品集
ホセ・リドン(1746-1827):詩篇「主よ、われは御身を愛し奉る」より
シェーナ Si queste voci rispettose(それらの尊敬する声が)
アリア Che sara? Qual cupo suono? (それは何? なんと暗い音)
フランシスコ・ブルネッティ(1765頃?1834):チェロ協奏曲
リドン:詩篇「主よ、われは御身を愛し奉る」より
レシタティーヴォ「不滅の勝利の」
アリア A dispetto vedranno, o Signore (おお主よ、彼れが何を見ようとも)
ガエターノ・ブルネッティ(1744-1798):聖水曜日の嘆き
エウヘニア・ボイシュ(S)
カリム・ファルハン(T)
ギレルモ・トゥリーナ(Vc)
シルビア・マルケス・チュリリャ(指)
ラ・テンペスタ(古楽器アンサンブル)

録音:2019年3月13-16日
スペインのカルロス4世とフェルナンド7世の治世下で活躍した作曲家たちによる宮廷音楽のアルバム。かつての宮殿の 王の部屋には十分なスペースがあり、王たちは室内楽はもちろん、多数の声楽家や器楽奏者、聴衆を招いて日夜、 演奏会を開いていました。なかでも、ヴァイオリン弾きでもあったカルロス4世は毎日のように音楽にのめり込み、音楽アカ デミーやコンサートを開催したといいます。カルロス4世の息子であるフェルナンド7世も、幼い頃から音楽の催しに参加 し、やがて自身の妻と子供たちともども音楽に親しむようになりました。ここに収録された楽曲はいずれも当時の宮廷で 演奏されていたもの。スペインらしい情熱的な旋律の中にも王室ならではの優雅さが感じられます。ソプラノのボイシュは 2007年にモンセラート・カバリエ=ベルナベ・マルティの奨学金を獲得し、ドミンゴが主宰するオペラリア・コンクールの 2012年のセミ・ファイナリスト。チェロのトゥリーナはスズキメソッドで学び、18世紀スペインのチェロについて研究し本も出 版しています。
IBS-202020
コルタサルの世代
パブロ・オルティス(1956-):ロカマドゥール- 室内オーケストラのために
マルセロ・ニシンマン(1970-):第三世代- バンドネオンと室内オーケストラのために
フリオ・ビエラ(1943-):夜、あおむけにされて- ナレーターと室内オーケストラのために
マルセロ・ニシンマン(バンドネオン)
リサンドロ・アバディエ(ナレーター)
ファクンド・アグディン(指)
オルケストル・ムジケ・デ・リュミエール

録音:2019年5月1-4日
アルゼンチンの作家フリオ・コルタサルの小説からインスパイアされた作品が収録されたアルバム。アルゼンチンで生まれ、現在カリフォルニアを拠点として 活躍する作曲家パブロ・オルティスの神秘的な「ロカマドゥール」、タンゴのリズムの中にマーラーの重厚な音楽を彷彿させるニシンマンの「第三世帯」、 コルタサルの代表作『夜、あおむけにされて』に触発されたフリオ・ビエラの豊かな色彩を持つナレーター付きの同名曲、これらの南米の音楽要素をもと に新しい響きが模索された3作品を聴くことができます。バンドネオン奏者でもあるニシンマンとアグディンは以前にも"Nuevo Tango Nuevo"(OEHMS OC895)でも共演しており、今回も息のあった演奏を披露しています。
IBS-202022
ピアノ三重曲集
ヴィラ=ロボス:ピアノ三重奏曲第1番
トゥリーナ:ピアノ三重奏曲第1番 Op.35
ポンセ:ロマンティックな三重奏曲
レベロン・ピアノ三重奏団【シモン・ガッロ(Vn)、オラシオ・コントレラス(Vc)、アナ・マリア・オタメンディ(P)】

録音:2021年8月1-3日
レベロン・ピアノ三重奏団  【メンバー】  シモン・ガッロ(Vn)  オラシオ・コントレラス(Vc)  アナ・マリア・オタメンディ(P) 録音:2021年8月1-3日
IBS-202023
5つの韻文〜サクソフォンとピアノのための作品集
アンドレ・カプレ:Le vieux coffret 歌曲集「古びた化粧箱」- アルト・サクソフォンとピアノ編
ヒンデミット:ピアノと?アルトサクソフォンのためのソナタ 変ホ長調
オルランド・バス(1994-):Five verses5つの韻文ー アルト・サクソフォンとピアノのために
ヴァンサン・ダヴィッド(1974-):...Y... - ソプラノ・サクソフォンとプリペアド・ピアノのために
ルイス・ナオン(1961-):Senderos... que bifurcan- ソプラノ・サクソフォンとエレクトロニクス(テープ)のために
カルロス・サラゴサ(Sax)、永井基慎(P)

録音:2022年7月21-23日
「20・21世紀における無言歌への探求」がテーマの、スペイン人サクソフォニストのカルロス・サラゴサのファーストアルバム。ピアノに永井基慎を迎え、器楽と 文学が掛け合わさった世界がサクソフォンとピアノ、またはサクソフォンと電子音楽の組み合わせで展開されます。アンドレ・カプレやヒンデミットの作品に加え、 オルランド・バスとサクソフォニスト=コンポーザーのヴァンサン・ダヴィッドの作品(共に委託作品)、ルイス・ナオンの電子音楽作品が収録されており、コント ラストに富んだ味わい深い一枚に仕上がっています。
IBS-212018
D・スカルラッティ:ヴェネツィア写本 1742年〜通奏低音と独奏楽器のためのソナタ集(アンサンブル編)
ソナタ ト短調 K.88/L.36/P.8
ソナタ ホ短調 K.77/L.168/P.10
ソナタ ト長調 K.91/L.176/P.11
ソナタ ホ短調 K.81/L.271/P.13
ソナタ ト長調 K.79/L.80/P.204
ソナタ ト長調 K.80/P.28
ソナタ ニ短調 K.89/L.211/P.12
ソナタ ニ短調 K.90/L.106/P.9
ソナタ ハ短調 K.73/L.217/P.80
※全てシルビア・マルケス・チュリリャによる室内楽アンサンブル編
ラ・テンペスタ(ピリオド楽器使用・・・トラヴェルソ/2Vn/Va/Vc/Cb/Cem)

録音:2017年12月13-15日,2018年6月14日
ナポリに生まれ、スペインのマドリードで没したドメニコ・スカルラッティは、555曲もの鍵盤ソナタを残し、近代的な鍵盤 奏法を確立した作曲家。彼が熱心に作曲活動を始めたのは、ポルトガル宮廷礼拝堂楽長に就任し、王女マリア・ バルバラと王子フェルディナンドの鍵盤楽器のレッスンを担当するようになってからと言われています。1742年のヴェネ ツィア写本に収録された作品は初期のもので、王女と皇太子の学習用に作曲されたといわれており、通奏低音とソ ロ旋律声部からなる作品が含まれ、ヴェネツィアで習得したらしいヴァイオリン奏法の影響もみることができます。シル ヴィア・マルケス・チュリリャ率いるラ・テンペスタは、2000年に結成された古楽器使用のアンサンブル。スペインの古楽 界で注目されており、ドメニコ・スカルラッティ特有の予測不能なリズムや流れなどを巧みな技術でカバー、精度の高い 演奏を繰り広げています。
IBS-212019
島の歌-カナリア諸島の民謡集
1.El Sorondongo エル・ソロンドンゴ(民謡/P.ホープ編)
2.Malaguen マラゲーニャ(民謡/D.マスペリ編)
3.El baile del vivo エル・バイレ・デル・ヴィヴォ(民謡/P.ホープ編)
4.Tamadaba タマダバ (N.アラモ/E.P.アルマス編)
5.Algo de lo nuestro アルゴ・デ・ロ・ヌエストロ(民謡/R.サンチェス=アラーニャ編)
6.Chipude チプーデ (J.A.ラモス/E.P.アルマス編)
7.Gran Canaria グラン・カナリア(M.メリアン/M.ボリノ編)
8.Sombra del Nublo ソンブラ・デル・ヌブロ(N.アラモ/E.P.アルマス編)
9.Navidad canaria ナヴィダド・カナリア(F.チリノ&B.カブレラ/E.P.アルマス編)
10.Alma Ilanera アルマ・イラネラ(E.グティエレス/R.サンチェス=アラーニャ編)
ラファエル・サンチェス=アラーニャ(指)
ラス・パルマスSO&cho
セルソ・アルベロ(T)
パンチョ・コルホ(T)
アルバ・ペレス&イバン・キンタナ(歌)
ベニート・カブレラ&ヘルマン・ロペス(ティンプレ)
フアン・カルロス・シエラ(クアトロ・ヴェネソラーノ)
マリオ・フェルレル(マラカス)
ルーベン・サンチェス=アラーニャ(コンサートマスター)

録音:2019年7月28-31日
  カナリア諸島のオーケストラ“ラス・パルマスSO”の創立20周年を記念し、島に伝わる貴重な民謡をアレンジした 作品を収録したアルバム。カナリア諸島では、クラシックの音楽家が民謡に興味をもつことは珍しいことではなく、1848 年生まれの国際的な成功を収めたカナリア諸島出身の作曲家、テオバルド・パワーの民謡をモチーフにした「カナリアの 歌」は島民のアンセムとなっています。 このアルバムでは、イギリスの作曲家ピーター・ホープ(1930-)を始めとした現代の作曲家、編曲家による数々のア レンジを採用。古くから伝わる島の誇り高きフォルクローレの基本を大切にしながら、現代の美意識を取り入れた精緻 なオーケストレーションと歌の技術は、民謡に新しい価値観と祝祭感をもたらしています。ティンプレやクアトロ(どちらも 弦楽器)などの民俗楽器も登場します。
IBS-212021
カッツァーティ/モンテヴェルディ:1600年代のイタリアの声楽作品集
ベネデット・フェラーリ(1603頃-1681):恋人たちよ、私はあなたに
マウリツィオ・カッツァーティ (1616-1678):シンフォニア
カッツァーティ:蔑まれた真実
モンテヴェルティ:音楽の戯れ- 第4曲: 甘美な光に、あなたは全て私のものだった SV 249
モンテヴェルティ:Lasciatemi morire(アリアンナの嘆き)
 音楽の戯れ- 第5曲:それはやはり本当なのだ SV 250
 音楽の戯れ- 第2曲:あの蔑みの眼差し SV 247
タルクィニオ・メールラ(1595-1665):  子守歌による宗教的カンツォネッタ 「今や眠りの時」
ジョヴァンニ・フェリーチェ・サンチェス(1600頃-1679):スターバト・マーテル(Pianto della Madona)
カッツアーティ:パッサカリオ
モンテヴェルディ:苦しみが甘美なものならば
オラリャ・アレマン(S)
ロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャ(古楽アンサンブル)
【メンバー】
パブロ・プリエト(Vn)
エドゥアルド・フェノル(Vn)
ペドロ・レウラ(Vc&ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ミゲル・リンコン(キタローネ)
アルフォンソ・セバスティアン(チェンバー・オルガン)
ルイス・アントニオ・ゴンサレス(チェンバロ、オルガン、芸術監督)

録音 2018年8月11、19-21日
このアルバムには『セイチェント=1600年代』に活躍したイタリア作曲家の声楽曲が中心に収録されています。普段からこの時代の作品に力を注ぐ古楽アン サンブル「ロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャ=殿下のための音楽家」は、演奏様式の流行や作為的な要素を避け、気取りなくテキストに内包された修辞的、 劇的な言説のみを尊重、当時の総譜を忠実に再現することを念頭に置き、アルバムタイトルのラテン語「QVID EST VERITAS=真理とは何か」の言葉 通り、音楽学の研究によって提供された情報と、各々の演奏家たちの直感と経験をもとに独自の解釈による見事な演奏を披露しています。 情感豊かな歌唱を聴かせるオラリャ・アレマンはムルシア出身のソプラノ。10歳から地元の児童合唱団に参加し、その後、ムルシアのマヌエル・マソッティ・リッ テル音楽院、マドリードのテレサ・ベルガンサ音楽院で歌を学びました。2005年からはロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャのレギュラーメンバーとして活躍していま す。アンサンブルをまとめるルイス・アントニオ・ゴンサレスは17世紀と18世紀のスペイン音楽の紹介に尽力する鍵盤奏者・指揮者。とりわけホセ・ルイス・デ・ サマニエーゴ作品の復興で高く評価されています。

IBS-222018(2CD)
NX-C01
サクソフォン作品集
シェルシ(1905-1988):3つの小品
ナディア・ヴァッセナ(1970-):ミュート・マテリー
ジョルジョ・ネッティ(1963-):Ultimo a lato 最後に
シャリーノ(1947-):歓喜の歌(サクソフォン版)
ベルドデュ:ミラル
ベリオ:セクエンツァ IXb
ホセ・ルイス・トーラ(1966-):wq.132 a creux perdu
アベル・パウル(1984-):Quimera y fantasma キメラとファンタスマ
ジェイムズ・テニー(1934-2006):サクソニー
ジョナサン・ハーヴェイ(1939-2012):リチェルカーレ・ウナ・メロディア(サクソフォン版)
カミロ・アンドレス・メンデス・サン・フアン:Flexidra II - Burzstyn III
ヘルマン・アロンソ(1984-):エル・グラン・カブロン
ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス(Sax)

録音:2017年7月3-5日、2018年4月19-20日
イタリア、スペイン、スイス、アメリカ、イギリス、コロンビア出身の現代作曲家たちによる「20世紀を象徴する」サクソフォ ン作品を紹介するアルバム。演奏者のトルドスは母国スペインとスイスで学び、バーゼルやベルン、ローザンヌなどで20 以上の国際コンクールに入賞。ソロ以外でも、ルツェルン音楽祭アカデミー・オーケストラ、フランクフルト放送響やマー ラー室内Oでも演奏経験があり、サイモン・ラトルやパブロ・エラス=カサドとも共演しています。サクソフォンの レパートリーの歴史や進化を研究しつくし、作品に最適の音色や音楽語法を導き出して演奏する奏者であり、このア ルバムでも、作品によっては多重録音を駆使し、ありきたりのスラップやかん高いだけの重音など内容に乏しいみせび らかしの奏法ではなく、あくまでもそれぞれの作曲家の意図するサクソフォン演奏にこだわった深みのある演奏を追求し ています。
IBS-222019(2CD)
NX-C01
ウェーバー:交響曲とクラリネット協奏曲集
クラリネット協奏曲第1番ヘ短調Op.73
クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調Op.74 J.118
交響曲第1番ハ長調J.50
交響曲第2番ハ長調J.51
ホアン・エンリク・ルナ(Cl、指)
ベルリン・カメラータ

録音:2019年4月22-25日
スペインのクラリネット奏者・指揮者のルナによるウェーバーの作品集。 ドイツ・ロマン派の作曲家ウェーバーは、クラリネットの名手でメンデルスゾーンにも霊感を与えたと言われるハインリヒ・ベー ルマンと親しく、彼のために2つの協奏曲を含む全6作品を作曲しています。協奏曲第1番は、オペラを思わせる劇的な 序奏で始まる第1楽章、穏やかな第2楽章、そして終楽章のロンドには、親戚関係にあったモーツァルトのクラリネット協 奏曲の影響もみてとれる(モーツァルトの妻、コンスタンツェはウェーバーの従姉)ユニークな作品。第2番は行進曲風の 第1楽章、郷愁溢れる第2楽章、ポロネーズ風の終楽章と全編華やかな楽想に彩られています。また交響曲はここに 収録されている2曲のみで、いずれも20歳の頃の作品です。ルナはソリスト、室内楽奏者としても東京クワルテットやブ ロドスキーSQなどと共演や録音を行っている名手。このアルバムでは指揮者としての手腕も余すことなく披 露しています。

IBS-232019
ジャン=モーリス・ムーラ(1946-):ギターのための室内楽作品集
Iberiade イベリアード(ヴァイオリン&ギター)
Trois Aventures a deux 3つの『2人の冒険』(ギター・デュオ)
Al-Andalus アンダルシア(フルート&ギター)
Recuerdos de Cadiz カディスの思い出(チェロ&ギター)
Trio Albolote トリオ・アルボローテ(ギター・トリオ)
Soir d’ete a Grenade グラナダの夏の夜(ヴァイオリン&ギター)
Tres Nocturnos de Granada グラナダの3つの夜想曲(フルート&ギター)
Anda-Lucia アンダ=ルシア(ピアノ&ギター)
Paseo por Sevilla セビリアを歩く(ギター・トリオ)
ホセ・ルイス・モリージャス(G)
ネリイシ・アツコ(Vn)
エドゥアルド・イネスタル(G)
ハビエル・カスティブランケ(Fl)
メリー・コロナド(Vc)
ホアキン・クレルチ(G)
エクトル・エリエル・マルケス(P)

録音:2017年7月12-15日
フランスで生まれ、ギタリスト・作曲家として活躍し、パリ音楽院など多数の教育機関でも教えてきたムーラのギ ターのための室内楽作品集。ここに収録した作品は、30年間を過ごしたスペインへの憧れと郷愁が詰まったも のです。1976年に初めてグラナダのアルハンブラ宮殿を訪れた経験が特別なものとなり、以後、すぐにアンダル シア地方を幾度となく訪れ、同地で曲も書くようになりました。スペインの民俗音楽とクラシック音楽、そして“アル マ・アンダルシア(アンダルシアの魂)”こそが、ムーラに霊感を与え、彼の音楽修行を完成させたのです。「この CDは、私がここで30年間生活して得たものの集大成です。この音楽の旅を通じて、スペインの民俗音楽があ らゆる規模、メロディ、主題で登場します。楽器同士の対話、アンサンブルから生まれる調和、輝かしい解釈と 豊かな色彩感は、演奏してくれた素晴らしい音楽家たちの功績です。リスナーの皆さんを心地よい雰囲気へと 誘ってくれるでしょう」とムーラは語っています。
IBS-232021
FALLA 1915
『恋は魔術師』(1915年 初稿版)
7つのスペイン民謡(フランシスコ・ドミンゲスによる管弦楽伴奏版)
マリア・トレド(歌・朗読)
ビルバオ・シンフォニエッタ
イケル・サンチェス・シルバ(指)

録音:2020年12月5-8日
このアルバムにはファリャが1915年に発表した2つの作品「恋は魔術師」と「7つのスペイン民謡」を、通常知られているのとは別の形で収録しています。 ファリャは1907年からパリに滞在してデュカスやアルベニス、ラヴェル、ドビュッシーらと親交を結びましたが、第一次世界大戦勃発に伴い1914年9月にマド リードに戻ります。以後『スペインの庭の夜』、バレエ音楽『恋は魔術師』、『三角帽子』などたて続けに作品を発表、そのどれもがフランスで培った印象主義 的技法とスペインの民族主義的表現が融合したものとなっています。 「火祭りの踊り」で知られる『恋は魔術師』は、1915年の発表時は「Gitaneria ヒタネリア」と題された歌と八重奏によるフラメンコに近い音楽劇でした。現 在耳にすることの多い1925年のバレエ音楽版に比べると、楽器編成が違うだけでなく、台詞がふんだんに盛り込まれ、楽章数も多く、曲の順序も異なりま す。この録音ではフラメンコ歌手のマリア・トレドを起用し、初稿版の持っていた生々しい感情表現をドラマティックに蘇らせています。 カップリングの「7つのスペイン民謡」は、原作のピアノ曲に、現代スペインの作曲家フランシスコ・ドミンゲスがオーケストレーションを行い、作品の持つ民族的な 要素を一層豊かなものにしています。 ビルバオ・シンフォニエッタの芸術監督やオペラ・カンパニー「オプス・リリカ」の音楽監督を務めるスペイン生まれの指揮者イケル・サンチェス・シルバがアルバムの コンセプトにふさわしい音楽を聞かせます。

IBS-242018
D・スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ集
ソナタ ニ長調 K.435/L.361/P.466
ソナタ ニ短調 K.9/L.413/P.65
ソナタ イ長調 K.208/L.238/P.315
ソナタ イ長調 K.209/L.428/P.209
ソナタ ニ短調 K.213/L.108/P.288
ソナタ ニ長調 K.96/L.465/P.210
ソナタ ト短調 K.8/L.488/P.64
ソナタ ハ長調 K.132/L.457/P.295
ソナタ ハ長調 K.133/L.282/P.218
ソナタ ホ短調 K.203/L.380/P.96
ソナタ ホ長調 K.380/L.23/P.483
ソナタ ト短調 K.97/P.5
ソナタ ト短調「フーガ」 K.30/L.499/P.86
ソナタ ヘ長調 K.44/L.432/P.116
アルベルト・ウロス(P)

録音:2017年9月2-4日
ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタは、作品自体が普遍的な素晴らしさをもっているからか、バッハの鍵盤作品と 同じように、チェンバロだけではなく、ピアノによる多くの記念碑的な演奏が存在しています。ただし、それは演奏家が 正しい音楽語法やテイストや感受性を磨く訓練を怠らず、作品にふさわしい音と美学を獲得できていることが前提で す。ここで演奏しているスペイン出身のウロスも、作品に真摯に取り組み、新しいニュアンスや視点を持ち、巧みな演 奏で魅力的なスカルラッティの世界に誘ってくれます。2008年にニューヨークのカーネギーホール・デビューにより国際 的な名声を得て、ヨーロッパ、アジア、アメリカで演奏活動を行うウロス。近年、ドメニコ・スカルラッティへの愛が高まっ ているとのことで、作曲家にゆかりのあるナポリ、リスボンとマドリードの各地でトリビュート公演を行っています。

IBS-252018
America〜ピアノ作品集
ガーシュウイン:ラプソディ・イン・ブルー(ピアノ独奏版)
 3つの前奏曲
クラウディオ・コンスタンティーニ:サマータイム変奏曲
ピアソラ:ブエノスアイレスの四季(C.コンスタンティーニによるピアノ独奏版)
 タンゴ・バレエ(クラウディオ・コンスタンティーニによるピアノ独奏版)
クラウディオ・コンスタンティーニ(P)

録音:2018年5月7-9日
19世紀から20世紀にかけて、広大なアメリカ大陸の北と南で活躍した2人の作曲家ガーシュウィンとピアソラ。ジャズ とアメリカ固有の旋律を融合させ独自の世界を切り開いたガーシュウィン、アフリカやスペインの影響も感じさせるタンゴ の形式を発展させたピアソラ。伝統的なクラシック音楽の形式には当てはまらない彼らの作品は、まさに革命的であ り、現在も高い人気を誇っています。このアルバムではドビュッシーの一連の作品で鮮やかな演奏を披露したピアニス ト、コンスタンティーニが2人の代表作「ラプソディ・イン・ブルー」や「ブエノスアイレスの四季」を取り上げるとともに、彼ら の作品からインスピレーションを受けた自作も交えながら、ユニークな演奏を繰り広げています。
IBS-262018
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集
ヴァイオリン・ソナタ 第26番変ロ長調 K378
ヴァイオリン・ソナタ 第32番変ロ長調 K454
ヴァイオリン・ソナタ 第35番イ長調 K526
ステファーヌ・ルージェ(Vn)
ソフィー・デブル(P)

録音:2017年10月29日-11月2日
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは偽作も含め、現在36番までの番号が振られていますが、このアルバムに収録され ているのは、モーツァルトの創造性の頂点を示した3作品です。初期のソナタは自身がピアノを演奏するために書かれ たものが多く、基本的にヴァイオリンは助奏の扱いとされますが、円熟期の3曲はヴァイオリン・パートにも斬新な試みが なされており、2台の楽器がバランスよく歌い交わすように工夫されています。このアルバムでは、バイオリニストのステ ファーヌ・ルージェとピアニストのソフィー・テブルが演奏、流麗なアンサンブルを聴かせます。ステファーヌ・ルージェは、14 歳の時にパリ国立音楽院に入学、ヴァイオリンと室内楽を習得した後ドイツに留学。その後はソリストとして活躍しな がら、10年以上に渡ってボルドー歌劇場の首席ヴァイオリニストを務めました。現在はボルドー四重奏団のメンバーと してヨーロッパ中でツアーを行い、数々の音楽祭に出演、好評を博しています。

IBS-42023
インティメイト INTIMATE
ソル(エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサ編):ソルのエチュードロ短調のためのメロディ
ソル:ワルツ ホ長調 Op.32-2
ルイス・デ・ナルバエス(1500-1555):皇帝の歌
マテオ・カルカッシ(1792-1853):ラルゲット
山下洋輔(1972-):Dear M(挾間美帆編)
レス・リード&バリー・メイソン:最後のワルツ(武満徹編)
林光:波紋
三木稔:めばえ
ファリャ:ドビュッシー讃歌
ヴィラ=ロボス:前奏曲第4番ホ短調
 前奏曲第3番ハ長調
オクサナ・ゲラシメンコ:桜の花のワルツ
鈴木一郎(G)

録音:2021年10月1-5日
武満徹やブローウェルらのギター作品を初演した世界的ギタリスト鈴木一郎の75歳記念アルバムがスペインIbsから登場。彼自身とギター音楽の歴史が凝 縮されたような一枚です。1948年に神戸に生まれた鈴木はギターを小原安正に学んだ後、1970年に渡欧してアンドレス・セコビアに師事。ピアソラやポンセらのアドバイスも受けまし た。パリとバルセロナを拠点に音楽活動を行い、バルセロナ国際ギター・フェスティバルのディレクターを20年間務め、1989年にはスペイン国王ホアン・カルロス 1世からイザベル・ラ・カトリカ勲章を授与されました。2007年に帰国した後もヨーロッパをはじめ南北アメリカ、カリブ海諸国、東欧諸国、アジア諸国、南アフ リカ、オーストラリア等に招かれて演奏しています。 鈴木は同時代の作曲家への作品委嘱を積極的に行い、武満徹の「夢の縁へ」、平吉毅州の「レクイエム」、レオ・ブローウェルのギター協奏曲などを初演。 日本人作曲家の作品を広く海外へ紹介する一方、ジャズ奏者のラリー・コリエルや山下洋輔とのコラボレーションを行うなど、ギター音楽の地平を開拓し続け て来ました。このアルバムには彼の国際的なキャリアを凝縮するような作品が収められ、スペイン・ルネサンスの作曲家ナルバエスから山下洋輔の作品に至る 音楽の旅は、ウクライナのバンドーラ奏者ゲラシメンコが鈴木のために書いた「桜の花のワルツ」で結ばれ、深い余韻を残します。 ブックレットにはホセ・マヌエル・バエナ・エレーラによる解説の日本語訳が掲載されています。

IBS-GR-34
グラナダとハエンの闘牛/吹奏楽の為のパソドブレ集

[パソドブレの古典]
アントニオ・アルバレス(1867-1903):スペインのため息
フランシスコ・アロンソ(1887-1948):グラナダ万歳+
マヌエル・ペネリャ(1880-1939):山猫
アルフレド・マルトス(1878-1951):故郷の思い
エミリオ・セブリアン:チュルンベレリアス+

[グラナダのパソドブレ]
アドルフォ・モンテロ(1906-1980):グラナダの闘牛+
ルイス・メヒアス(1905-1976):ヒタニリョ・デ・カマス
ホセ・ファウス(1913-1984):闘牛士の王
アニセト・ヒネル(1951-):緋色にして巧みな+

[ハエンのパソドブレ]
アルフレド・マルトス:アンダルシア
エミリオ・セブリアン(1900-1943):ラゴン・ファレス
ホセ・サペナ(1908-1987):アントニオ・オルティス+
マヌエル&ホセ・ルイス・ビルチェス:サンタ・マルガリタ闘牛場
エンリケ・モヤ(1968-):アントニオ・ロブレス

[闘牛パソドブレ歌謡曲]
フランシスコ・イゲロ(1933-):パコ・ピカド*/ファンディ、ファンディラ*/新聞記者アンヘル・グエラ
マエストロ・エンリケ・ポンセの栄光*/ホルヘ・イベニェス*
ばらのために*
フランシス・コンデ(歌)
グラナダ市立吹奏楽団
ミゲル・サンチェス・ルサファ(指)

録音:2010年12月、キンタ・アレグレ宮、グラナダ、スペイン(+以外)
旧録音のリマスター音源+
IBS-GR-63
ヘルマン・アルバレス・ベイグベデル(1882-1968):室内楽作品集
ヴァイオリンとピアノの為の親密な小品集(6曲)*
チェロとピアノの為のロマンス+
ヴァイオリンとピアノの為のソナタ*
弦楽四重奏曲ト短調#
ガルナティ三重奏団
[パブロ・マルトス(Vn(*/#))
アルベルト・マルトス(Vc)+
アンヘル・ヘベガ(P(*/+))
ねりいし・あつこ(Vn)#
ヘルマン・クラビホ(Va)# ]

録音:2008年12月、グラナダ、スペイン
ヘルマン・アルバレス・ベイグベデルはスペイン、アンダルシアのヘレス・デ・ラ・フロンテラに生まれ、バルトロメ・ペレス・カサス(1873-1956)、マヌエル・マンリケ・デ・ララ(1863-1929)に師事した作曲家・指揮者。カディスやヘレス・デ・ラ・フロンテラにおいて吹奏楽団の創設や音楽教育に尽力しました。
外装に規格番号表示がございません。
IBS-GR-253
沈黙のサエタ
フランシスコ・デ・パウラ・ソリス:8つの沈黙のサエタ*
リカルド・ホセ・エスピガレス・カリリョ(1988-):ソレダド・デル・カルバリオ(行列行進曲)+
ミゲル・アンヘル・ゴンサレス・ガリェゴス(Ob)*
イグナシオ・ロペス・カレニョ(Cl)*
アウレリオ・ベルナベウ・イボラ(Fg)*
グラナダ市立吹奏楽団+
ミゲル・サンチェス・ルサファ(指)+

録音:2010年12月、キンタ・アレグレ宮、グラナダ、スペイン
サエタとはスペインのアンダルシア地方で聖週間に行われるキリスト像や聖母マリア像を載せた山車を担いだ行列行進に向かって歌われる民衆の歌のことです。
IBS-GR-1022
グラナダの聖週間 2010/プロセシオン(神輿行列)の為の行進曲集
ミゲル・サンチェス・ルサファ(1956-):エリシェバ/グラナダの聖週間
アンヘル・ロペス・カレニョ:グラナダ受難曲
フランシスコ・イゲロ(1933-):ロザリオの御母
フアン・アントニオ・バリオス・ホダル:苦しむ者を慰める人よ
マヌエル・マルティン・モリネロ(1977-):ロザリオ
ルイス・カルロス・マルティン・コンスエグラ(1956-):孤独
アルベルト・アロ:苦悩
E・ルケ・ベガ:サイディンの光
ホセ・マリア・グアダルペ:完全なる安息
グラナダ市立吹奏楽団
ミゲル・サンチェス・ルサファ(指)

録音:2010年1月、グラナダ、スペイン
IBS-GR-1718
アウロラ、戴冠せし女王 行列行進曲集
ホセ・メルチョル・ペレリョ:Llegada la Aurora
ヘスス・アロンソ:Coronada por tu Albaycin
エリク・ロケ・ベガ:El Albaycin te Corona
ビクトル・M・フェレル:En el cielo de tus ojos
マヌエル・ゴンサレス:Aurora del Albaycin Coronada
リカルド・J・キロス:Ahi viene Coronada
ビクトル・M・フェレル:Costaleros de la Aurora
ホセ・メルチョル・ペレリョ:Aurora Coronada
サン・イシドロ・デ・アルミリャ吹奏楽団
ホセ・メルチョル・ペレリョ(指)

録音:2011年4月、アルミリャ・コンサートホール、グラナダ、スペイン
スペイン、グラナダのアルバイシン地区で聖木曜日に行われるアウロラの聖母の行列行進の為の音楽。
IBS-2009(1CDR)
ペドロ・エステバン・アルパニェス(1851-1934):教会音楽作品集
聖母への祈り(*/+)/聖母の別れ+/聖なるマリアへの祝詞(*/+)
アヴェ・マリア*/御身、聖母に(ビリャンシコの詩節)(*/+)
聖母への祈り+/ディオス・テ・サルベ・マリア[アヴェ・マリア](*/+)
ディオス・テ・サルベ・マリア[アヴェ・マリア]+
奏でるメロディーとともに(ビリャンシコの詩節)(*/+/#)/アヴェ・マリア(*/#)
アレナ・シニオノフ(S)
アンニ・ラウニオ(Ms)
グラナダ市立吹奏楽団(#以外)
ミゲル・サンチェス・ルサファ(指(#以外))ラファエル・カマラ(P)

録音:2009年3月26日、ライヴ、聖フアン・デ・ディオス教会、グラナダ、スペイン(#以外)
2009年6月10日、セルバンテス劇場、サクス、アリカンテ県、スペイン#
ペドロ・エステバン・アルパニェスはスペインのサクス(バレンシア方言ではサイシュ)に生まれた作曲家・指揮者。1875年から1914年までサクス吹奏楽団の指揮者を務めましたが、作品の多くは教会音楽でした。
本体、外装ともに規格番号表示がございませんが、弊社では便宜上「IBS-2009」として管理いたします。CD-R盤、紙部分が簡易印刷されたものであるにもかかわらずプルプライスです。
IBS-GR-2943(2CD)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18*
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」Op.35
パブロ・セグラ・トレス(P)
グラナダRCSMO[グラナダ・ビクトリア・エウヘニア王立高等音楽院SO]
ホセ・デ・エウセビオ(指)

録音:ライヴ、2011年5月14日、第23回ウベダ国際音楽祭、スペイン
IBS-GR-3599
グラナダのパソドブレと歌謡曲集
ホセ・マリア・グアダルペ:完璧
マヌエル・マルティン・モリネロ(1977-):キリスト聖体祭(パサ・ラ・バンダ)
 ホセ・マリア・グアダルペ&セバスティアン・ペレス/
アンヘル・ロペス・カレニョ:グラナダの青空市場
ルイス・メヒアス(1905-1976):サクロモンテの噂
ホセ・ファウス(1813-1984):グラナダの風景−南から北へ(スペインの版画 第8番)
ルイス・カステリョ・リソ(1967-)&ルイス・カルロス・マルティン・コンスエグラ(1956-):銀細工屋(ペニャ・フラメンカ)
フランシスコ・イゲロ(1933-):ファンディ、ファンディラ
フランシスコ・ラストラ(1932-2006):それが私のグラナダ#
マエストロ・リト:グラナダ、エルビラ通り#
フランシスコ・イゲロ:グラナダの女#
アニセト・ヒネル(1951-):パライソ・デ・ラ・ベガ#
グラナダ民謡:ラ・レハ(*/+/#)/ラ・タニ+/アルムニェカルのファンダンゴ*
 ルイス・メヒアス:カンペオン[チャンピオン]**
マカレナ(歌*)
ベロニカ・カルモナ(歌+)
フランシスコ・コンデ(歌#)
リリコCho**、グラナダ市立吹奏楽団
ミゲル・サンチェス・ルサファ(指)

録音:2009年11月、グラナダ、スペイン
IBS-GR-4207(2CD)
クリスマス・コンサート 2009 & 第4回ルセナ市教会音楽祭

[クリスマス・コンサート 2009]*
シベリウス:アンダンテ・フェスティヴォ
ヘンデル:「メサイア」 抜粋(9曲)#
ビクトル・ナヘラ:ぼくらのクリスマス#

[第4回ルセナ市教会音楽祭]+
ヴィヴァルディ:ソナタ「聖墓にて」RV130/シンフォニア「聖墓にて」RV169
マルチェッロ:オーボエと弦楽の為の協奏曲ニ短調++
モーツァルト:レクイエム K.626 から(**/#)
 Introitus / Kyrie / Diea irae / Rex tremendae /  Confutatis / Lacrimosa / Hostias / Lux aeternam
ナタリア・ポリシュチュクs**
マリア・フェルナンデス・ブエノ(Ob)++
サンタ・マリア・デ・ビクトリアcho#
ルセンティナcho#
ルセナ・マエストロ・チカノ・ムニョス専門音楽院O
ビクトル・ナヘラ(指)

録音:2009年12月11日、ライヴ、神の御母教会、ルセナ、スペイン*
2010年3月12日、聖ドミンゴ・デ・グスマン教会、ルセナ、スペイン+

IBS-112018
NX-B07
バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV998
(フランソワ・メイムンによる弦楽四重奏編)
アルデオ四重奏団
[梁 美沙(Vn)
キャロル・プティドゥマンジュ(Vn)
原 裕子(Va)
ジョエル・マルティネス(Vc)]

録音:2017年8月27-30日
スペイン モナチル,アグスティノス教会
■Quatuor Ardeo
「アルデオ」(ラテン語で私は燃える、の意)を名前に冠したSQ。2001年にパリ国立高等音楽院で結成されたアンサンブル。大阪生まれで、フラ ンスと日本を拠点に活躍するヴァイオリニスト梁美沙、日本人ヴィオラ奏者、原裕子を含む4人の女性メンバーは、文字通り燃えるように激しい情熱で音楽に 取り組み、成功を収めています。 このアルバムで彼女たちが演奏しているのは、バッハの名作「ゴルトベルク変奏曲」の弦楽四重奏版。編曲を行ったのはメンバーたちが10年程前に出会い、 作品を演奏してきたという作曲家フランソワ・メイムンで、彼は長い間「ゴルトベルク変奏曲」を弦楽四重奏曲に編曲したいと考えていたといいます。メンバーた ちは編曲のプロセスをつぶさに見ることで「メイムン版ゴルトベルク」を深く理解し、ここに共感溢れる見事な演奏が生まれました。
【アルデオ四重奏団より】
「今から十年程前、作曲家のフランソワ・メイムンに出会い、彼の弦楽四重奏作品を何曲かと、彼がアレンジしたバッハのトッカータ BWV913を演奏しまし た。彼から、いつかゴルドベルク変奏曲を編曲したいと思っていると聞いたその瞬間から、その経緯を間近に見ることとなり、彼のこの作品への情熱、音楽的理 解への並々ならぬ探究に心を打たれたものです。2015年、パリのブッフ・ド・ノール劇場で初演し、それ以来演奏の度に、この鍵盤楽器の名作を弦楽器奏 者として体験する歓びを味わってきました。弦楽四重奏というジャンルが確立される前の時代、バロック音楽の金字塔と言える作品だからこそ、声部間の調 和、もしくは立体感、モチーフの繊細なアーティキュレーション、また、フレーズと各ヴァリエーション、更に全体を俯瞰した構築感など・・・SQとしての 力量が試され、多くのことを学ぶ作品でもあります。この度、私たちの長年の念願が叶い、この新しく編み出されたゴルドベルク変奏曲を録音し、さらには日本 でも発表できる機会に恵まれ、感激しています。ただただ美しいアリアと、その三十の変奏曲に沿った素晴らしい音楽の旅路を、この録音によって多くの方に 発見・再発見していただけたら、と願ってやみません。」


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