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(ドイツ)




レギュラー盤1CD=(税抜)
ヴァンデルノート1CD=(税込)



品番 内容 演奏者
SSS-0001-2
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
 幻想交響曲*
アンドレ・ヴァンデルノート(指)
ベルギー・フランス語RSO(RTBF交響楽団)
録音:1951年1月28日、1990年11月23日*
ローマの謝肉祭のみずみずしい響きは、滅多に聴かれないもの。しかし、とどめは、「幻想」のユニークさ!
SSS-0002-2
ベートーヴェン:交響曲第4番、交響曲第7番* アンドレ・ヴァンデルノート(指)
ベルギー・フランス語RSO(RTBF交響楽団)
録音:1990年1月12日ライヴ、1990年1月27日ライヴ*
快速テンポのベートーヴェン。第4番は、テンポの変化が自在。第7番もさしてうまくないオケを叱咤激励しながら、
ぐんぐん引っ張っていく様が感動的。
SSS-0003-2
マーラー:交響曲第1番「巨人」 アンドレ・ヴァンデルノート(指)
ベルギー・フランス語RSO(RTBF交響楽団)
録音:1988年9月10日ライヴ
じっくりと攻めた名演。ゆっくりしたテンポはワルターのようですが、ヴァンデルノートだけにモーツァルト的な
楽しみも両立させてくれます。
SSS-0004-2
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
 ピアノ協奏曲第21番*、
 交響曲第35番「ハフナー」#
アンドレ・ヴァンデルノート(指)
ベルギー・フランス語RSO(RTBF交響楽団)
アブデル・ラーマン・エル・バシャ(P)
録音:1991年1月12日、1987年10月21日*、1991年1月12日#
伝説のモーツァルト指揮者ヴァンデルノート待望のモーツァルト!ピアノ協奏曲第21番は、ハイドシェックとの
共演がモノラルだったので貴重です。「ハフナー」交響曲の美しさにも打たれます。テンポをここまで変化させても、
どこまでも自然に響きます。
SSS-0005-2
チャイコフスキー:大序曲「1812年」、
 交響曲第5番*
アンドレ・ヴァンデルノート(指)
ベルギー・フランス語RSO(RTBF交響楽団)
録音:1989年3月5日ライヴ、14989年10月8日ライヴ*
自由自在なチャイコフスキー。軽めのサウンドに違和感を覚える方もいらっしゃるでしょうが、
これほどまでに清潔なチャイコフスキーは初めてと言えましょう。
SSS-0006-2(5CD)
アンドレ・ヴァンデルノートの芸術
【SSS-0001〜0005のセット】
アンドレ・ヴァンデルノート(指)
ベルギー・フランス語RSO(RTBF交響楽団)
SSS-0007-2
ブルックナー:交響曲第9番(原典版) フランツ・コンヴィチュニー(指)ライプツィヒRSO
1962年5月22日ステレオ・ライヴ
自由自在のテンポ設定。特にスケルツォは異様な迫力を誇ります。第3楽章の思慮深さも素晴らしい!亡くなる
2ヶ月前ということで格別の思い入れがあったかも知れません。
SSS-0008-2
パガーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番
チャイコフスキー:交響曲第4番
フランツ・コンヴィチュニー(指)
シュターツカペレ・ベルリン
リカルド・オドノポソフ(Vn)
録音:1960年3月24日(モノラル)
音楽監督を務めていながら、録音は極めて少ないシュターツカペレ・ベルリンとのライヴ。オドノポソフは
ウィーン・フィルのコンマスも務めた名手。彼にとっても初の音盤化レパートリー。チャイコフスキーは
ムラヴィンスキーを思わせる金管に圧力をかけて、ゆったりしたテンポで歌い上げた名演。
SSS-0009-2
ブラームス:交響曲第4番 フランツ・コンヴィチュニー(指)
シュターツカペレ・ベルリン
録音:1960年10月8日(ステレオ)
冒頭からうっとりさせるような表現。剛直、堅実なだけでないロマンティシズムは必聴ものです。
SSS-0010-2
ロッシーニ:「絹のはしご」序曲
ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」3番*
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」#
フランツ・コンヴィチュニー(指)
ベルリンRSO(旧東独)
録音:1951年1月28日、1951年9月22日*、1959年1月21&24日#
「ジュピター」はコンヴィチュニー向きのレパートリー。快速で進めながらもメヌエットの優雅なゆっくりさは、
さすがに個性的。意外なロッシーニも清々しい演奏。
SSS-0011-2
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス フランツ・コンヴィチュニー(指)
ベルリンRSO(旧東独)
録音:1956年5月14日(モノラル)
名盤中の名盤であるゲヴァントハウス管とのベートーヴェン全集を補完する重要な一枚。ベートーヴェン晩年の
力作にして最高傑作をコンヴィチュニーは「第九」を超える壮大さを持って音にした。
SSS-0012-2(2CD)
ブルックナー:交響曲第8番(原典版) フランツ・コンヴィチュニー(指)
ベルリンRSO(旧東独)
録音:1959年12月18、19、21日(ステレオ)
ブルックナーの最高傑作。コンヴィチュニーは、悠揚せまらぬ表現で押し通します。構えの大きい名演。
アダージョ以降はクナッパーツブッシュもできなかったパウゼ、アゴーギクが素晴らしい。
SSS-0014-2(6CD)
「コンヴィチュニーの芸術」第1期
【上記アイテム(SSS-0007〜0012のセット)
フランツ・コンヴィチュニー(指)
SSS-0015-2
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、第7番* フランツ・コンヴィチュニー(指)
ライプツィヒ・ケヴァントハウスO
録音:1960年10月8日(モノラル)、1958年10月30日(モノラル)*
ベートーヴェン傑作集。ライプツィヒ国立歌劇場再開記念コンサートである、「運命」は、がっちりとした造型と
辺りを払う威厳溢れる名演。第7番はコンヴィチュニーとしても熱い演奏で、様々なテンポアップやアゴーギグが
顔を出し、目が離せない展開です。
SSS-0016-2
ウェーバー(ベルリオーズ編):舞踏への勧誘
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」*
フランツ・コンヴィチュニー(指)
ライプツィヒ・ケヴァントハウスO
録音:1961年12月10日(モノラル)、1958年10月30日(モノラル)*
「田園」は分厚い低弦が泣かせます。軽やかな足取りというよりも陰影の濃い田園散策となっています。
初登場レパートリーであるウェーバーは豊かなドイツ・ロマンを存分に楽しめます。
SSS-0017-2(2CD)
ウンター・デン・リンデン・フェストコンサート1955ライヴ
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番、
バッハ:ヴァイオリン協奏曲BWV1042*、
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、
ベートーヴェン:ロマンス第2番
フランツ・コンヴィチュニー(指、通送低音*)
シュターツカペレ・ベルリン
ダヴィット・オイストラフ(Vn)
録音:録音:1955年9月17日(モノラル)
オイストラフ父子はコンヴィチュニーを心から尊敬し、数々の共演、スタジオ録音を残しています。ここでは、
完璧さに加わる緊張感の中、オイストラフの色気たっぷりの艶やかな音色とシュターツカペレの輝かしい響きが
堪能できます。一晩のコンサートを丸ごと収録したマニア垂涎の注目アイテム。ヴァイオリン・ロマンスは
アンコールでリラックスした名演です。
SSS-0018-2
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 フランツ・コンヴィチュニー(指)
ダシュターツカペレ・ベルリン
ヴィット・オイストラフ(Vn)
録音:1960年10月14日(モノラル)
オイストラフの同曲正規盤は意外と少なく、ガウク、エールリンク、クリュイタンスだけです。当盤は、
ドイツ音楽の第一人者コンヴィチュニーとの共演だけに文句なしの素晴らしさ。人間的にも親しかった
巨匠二人の充実しきったコラヴォレーション!深々たる叙情、思案に感動させられます!
SSS-0019-2(5CD)
「コンヴィチュニーの芸術」第2期
【上記アイテム(SSS-0015〜0018)のセット】
フランツ・コンヴィチュニー(指)
SSS-0020-2
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 エリー・ナイ(ピアノ)
フランツ・コンヴィチュニー(指)
ライプツィヒ・ケヴァントハウスO
録音:1955年3月3日コングレス・ハレ、ライプツィヒ(モノラル)
エリー・ナイは戦前ドイツを代表する名女流ピアニストですが、戦後も1968年まで長寿を保ち近年再評価の
機運も高まっています。コンヴィチュニーの重厚な伴奏はオーケストラ音楽としての、この名曲の真価も存分に
堪能させ、それに融合したナイの深々とした叙情とスケールの大きさは、ドイツ音楽、ドイツ型演奏の愛好家には
堪らない逸品と言えましょう。
SSS-0021-2
フランソワ〜日生劇場ライヴ
フランク:前奏曲,コラールとフーガ、
フォーレ:夜想曲第6番嬰二長調、即興曲第2番ト短調
ドビュッシー:前奏曲第1巻〜デルフィの舞姫/亜麻色の髪の乙女/沈める寺、
 前奏曲集第2巻〜花火、ピアノのために
サンソン・フランソワ(P)
録音:1969年11月16日、日生劇場(モノラル・モノラル)
サンソン・フランソワが早世する前年の日生劇場ライヴ。フランソワのライヴ録音は極めて少ないのですが、
日生劇場、弊社が協力し関係各所の了解を得、フランスEMI、子息マクシミリアン・フランソワの快諾も得た
公式全世界発売です。
SSS-0022-2
ハイドン:交響曲第81番、
ブラームス
:交響曲第1番*
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1986年9月30日(ステレオ)、1973年3月27日(ステレオ)*
ハイドン:交響曲第81番の珍しい録音であると同時に、モーツァルトの如く軽やかに聴かせてくれる腕前に脱帽。
ブラームス:交響曲第1番は、ODE CLASSICSで出ていたものと別録音のステレオ・ライヴ。木霊のような
ティンパニの叩かせ方、ゆったりしたテンポ設定で、基本は弦楽器中心のドイツ王道巨匠風の演奏。
しかし、フィナーレはアーベントロートに匹敵するアッチェレランド。
SSS-0023-2
ストラヴィンスキー:バレエの情景、
 組曲「火の鳥」*、春の祭典#
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1986年9月30日、1969年4月1日*、1977年4月19日# (全てステレオ)
駄作と言われる「バレエの情景」に於けるシビアな眼差し。「火の鳥」組曲の数理的な音の積み重ねの正確さ。
そして「春の祭典」は、どこまでも個性的で圧倒的。ケーゲルも興奮し、足を踏み鳴らし、唸り、譜面をめくる
力んだ音が入ります。
SSS-0024-2
ヤナーチェク:シンフォニエッタ
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界」*
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1972年9月29日、1967年11月14日* (全てステレオ)
「シンフォニエッタ」はケーゲルにぴったりな曲。金管の高らかな咆哮が聴きもの。「新世界」は残念ながら
モノラルですが、モノラル最後期ゆえに良好なサウンドです。ラルゴの粘っこい味わいや第3楽章の切れの
よいリズム感はケーゲルならでは。フィナーレの計算し尽くされた演出も聴きもの。
SSS-0025-2
バルトーク:カンタータ・プロファーナ
 管弦楽のための協奏曲*
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
エーベルハルト・ビュヒナー(T)、
ギュンター・レイブ(Br)、
ライプツィヒ放送cho(ホルスト・ノイマン指揮)
録音:1972年9月29日、1971年3月16日* (全てステレオ)
珍しいカンタータ・プロファーナはドイツ語歌唱です。難曲ですが、分厚いハーモニーで手練の指揮ぶりです
。「オケコン」もケーゲル向きの名曲です。厳しいリズム感覚で、鋭利な刃物のような部分ばかりでなく、
全体はゆっくり目のテンポがとられ、しっとりとした哀愁さえも漂う美しさが聴きものです。至高の名演と呼んで
差し支えありません。
SSS-0026-2
モーツアルト:ピアノ協奏曲第22番
 交響曲第40番*
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
エリック・ハイドシェック(P)
録音:1967年11月14日、1987年6月2日* (共にステレオ)
ハイドシェックとケーゲル、一見水と油のように思われるかもしれませんが、ハイドシェックの個性豊かな表現に
ぴったり寄り添うさまは、暴君ケーゲルのもうひとつの特徴です。ハイドシェック氏もこの演奏の出来に大満足。
第40番はPILZ盤より、ずっと年代の新しい演奏で、切り詰められたオケを自在に操り、研ぎ澄まされた演奏を
聴かせます。特にメヌエットの独創的解釈は故ヴァントと並ぶもので、ケーゲルが自殺を思いとどまり、今なお
健在ならばと悔恨を新たにします。
SSS-0027-2
ベートーヴェン:交響曲第2番、第5番「運命」* ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1973年9月25日、1986年10月7日* (共にステレオ)
ベートーヴェンの第2・第5「運命」という傑作選では、規律正しい統率ぶりでヴァントを想わせるリズムの正確さに
感動します。第2番の綏徐楽章ロマンティックな美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。いずれも高音質で
オーケストラの演奏技術も向上している70年代以降のものです。
SSS-0028-2
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」 ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1972年5月26日(ステレオ)
「レニングラード」は、妥当なテンポ設定で、メタリックな感触よりも叙情的でしなやかな響きで押し通します。
しかしやるべきところは徹底する凄みある演奏で、フィナーレは正に感動的です。
SSS-0029-2(2CD)
マーラー:交響曲第3番 ヘルベルト・ケーゲル(指)ドレスデンPO
ドレスデン・フィル少年cho、
同女性choマドヤロヴァ・ヴィオレッタ(A)、
クリューヴ・ヴィリ(ポスト・ホルン)
録音:1984年3月25日(ステレオ・ライヴ)
ケーゲルのマーラー第一弾。遅いテンポが採用され、特別の意識を持ったモタモタ振りが尋常ではありません。
ドレスデン・フィルの透明で美しい美しい響きはシュターツカペレ・ドレスデンに勝るとも劣らないものです。
SSS-0030-2(2CD)
マーラー:交響曲第1番「巨人」、第2番「復活」* ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
ライプツィヒ放送cho
エリザベート・プロイル(S)、
アンネリーゼ・ブルマイスター(A)
録音:1978年5月9日、1975年4月15日* (共にステレオ)
これは、ケーゲルが遺した交響曲のライヴ録音の中でも、録音の良さも含めて絶品中の絶品!人間の持つ情念の
全てを放射した恐るべきマーラーで、分析臭など入り込む余地などなく、2曲とも全楽章を通じてヴォルテージに
緩みが全くないのも驚異です。「巨人」は、第2楽章冒頭の異様なテンポの溜めや、中間部での気紛れに移ろう
テンポなど、一見大袈裟な表現が、きっちりと作品のフォルムに収まって説得力を発揮するのはまさに職人技!
終楽章はいきなり血の大噴射!徹底的に深い呼吸で歌いまくる弦のカンタービレは官能の渦と化しています。
段階的にテンポを加速するコーダの築き方は、もう全身鳥肌ものです!「復活」も、何がここまで彼を駆り立てる
のか、ケーゲルの表現意欲は最初から最後まで衰えを知りません。表面的に後付けしたような表情はどこにもなく、
異様な緊迫感に彩られた決死のニュアンスで圧倒し続けます。完全に全体が一丸となったときのオーケストラ演奏の
凄みをまざまざと思い知らされます。 【湧々堂】
SSS-0031-2
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」 ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1960年11月11日(モノラル)
ODE CLASSICSからは出てなかったスタジオ録音による「ロマンティック」が初登場します。60年代ケーゲルの
特徴である、ごくオーソドックスでありながらちゃんとツボを押さえた解釈による美演。60年モノラルですが、
音質は実に良好です。
SSS-0032-2
ベートーヴェン:「献堂式」序曲、交響曲第3番「英雄」* オトマール・スウィトナー(指)
シュターツカペレ・ベルリン
録音:1977年3月5日、1977年3月22日* (共にステレオ)
お馴染みスウィトナーのベートーヴェン。「英雄」では、高名なスタジオ録音より数年若いスウィトナーは収まること
なく、大曲に対峙。スタジオ録音とは別人のような気合がタマリマセン。いたずらなテンポ変化こそないものの
スピード感溢れる名演を展開しております。
SSS-0033-2
シューベルト:交響曲第8番「未完成」、
 交響曲第9番「グレート」
オトマール・スウィトナー(指)
シュターツカペレ・ベルリン
録音:1978年10月14日(ステレオ)
お得意のシューベルト名曲プロ。「未完成」のしみじみとした叙情はまさにスウィトナーの美意識の象徴。
そして「ザ・グレート」は、一見普通に始めながらも弦が豊かに歌うごとに段段と熱してきて、スケルツォ以降は
羞恥心をかなぐり捨てたとんでもない盛り上がりを見せます。
SSS-0034-2(2CD)
R・シュトラウス:「ナクソス島のアリアドネ」前奏曲、
 「ナクソス島のアリアドネ」序曲、
 「アラベラ」第3幕前奏曲(
モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」*
ブルックナー:交響曲第8番#
オトマール・スウィトナー(指)
シュターツカペレ・ベルリン
録音:1970年7月14日、1984年10月3日*、1986年9月9日#
スウィトナーはR・シュトラウス作品の録音には恵まれませんでしたが、オペラからの管弦楽作品の名演で、
その溜飲を少しでも下げましょう。得意としていたモーツァルトでは遅めのテンポによって滋味豊かな名演を
成し遂げています。そして極めつめの大曲ブル8は、巨匠が体調を崩し始めたころのライヴですが、どこに
隠れていたのか破壊的なパワーで全曲が統一されてます。
SSS-0040-2(5CD)
ケーゲル/ショスタコーヴィチ:交響曲集
交響曲第4番、交響曲第5番*、
交響曲第6番**、交響曲第9番#、
交響曲第11番「1905年」##、
交響曲第14番「死者の歌」(独語)+、
交響曲第15番++
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
エミリア・ペトレスク(S)、
フレッド・タシュラー(Bs)
録音:1969年5月ライヴ(モノラル)、1986年10月(ステレオ・ライヴ)*、1973年9月(ステレオ・ライヴ)**、1978年5月(ステレオ・ライヴ)#、1958年4月(モノラル・ライヴ)##、1972年3月(ステレオ・ライヴ)+、1972年11月(ステレオ・ライヴ)++
SSS-0041-2
ラヴェル:ボレロ、ピアノ協奏曲*、
 「ダフニスとクロエ」第2組曲#
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO、
ライプツィヒ放送cho、
セシル・ウーセ(P)
録音:1985年5月(ステレオ)、1974年3月(ステレオ)*、1965年9月(モノラル)
SSS-0042-2
ブルックナー:交響曲第3番「ワーグナー」 ヘルベルト・ケーゲル(指)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウスO
録音:録音:1986年3月(ステレオ)
以前PILZから発売された「ブル8」も迫力満点で感動的でしたが、この「ブル3」は、曲の性格からもその熱い
没入スタイルが隅々までプラスに作用し、ドイツ流儀の雄渾なブルックナー・サウンドが真正面からストレートに
迫る名演です。ゲヴァンとハウス管は、マズア(ケーゲルの宿敵)が指揮するようになってから、本来の音の
厚味みを欠いてしまったと言われたりしますが、コンヴィチュニー時代を髣髴とさせる重厚さを決して捨て去って
いなかったことを知るだけでも大収穫です。神秘の森を手探りで進むうちに突如巨木が出現するような第1楽章
冒頭から完全ノックアウト!いぶし銀の音色で貫徹した壮大な響きもそれ自体が感動的で、決然とした意志が漲る
コーダまで、聴く側も緊張の連続です。第3楽章の中間部は、呼吸といい伸びやかなテンポといい、これぞ
レントラーの真髄と言える瞬間。終楽章に至っては、荘厳さと素朴さが完全融合。5'20''から最高潮点への
登り詰め方は、前代未聞のスケール感で手に汗握ります。これは、ブルックナー・ファン、ドイツの伝統的な
オケの響きを堪能したい方にはこたえられない魅力がたっぷり詰まった一枚です。 【湧々堂】
SSS-0043-2
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番、
モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番〜第2楽章
ジュリアス・カッチェン(P)
フランツ・コンヴィチュニー(指)
ゲヴァントハウスO
録音:1960年11月24日(モノラル)

SSS-0050-2
ブルックナー:交響曲第9番、
ヴィヴァルディ
:協奏曲集「調和の霊感」*
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指)
ベルリン国立歌劇場O
録音:1958年1月17日ベルリン国立歌劇場、
1958年1月18日ベルリン国立歌劇場*(モノラル)
マタチッチのブルックナー録音としては、第4番「ロマンティック」(EMI)に次いで初期の録音です。 (タチッチのブルッ
クナーは、どのオケを振っても、表現の幅が異様に広く、人間的な情感を熱く漲らせているにもかかわらず、聴き手
の耳に到達するまでの間に、崇高な精神と神々しい光で被われた音楽に変貌するという奇跡にいつも衝撃を禁じ
得ませんが、古色蒼然としたオケの響きと一体となったこの演奏では、その衝撃が更に倍増!そのフォルティッシ
モの威力は、地殻変動を引き起こしかねない尋常ならざるもの。この年代で、ブルックナーの音楽を体全体で理解
していた人は、マタチッチ以外にはいなかったのではないでしょうか?本場のオーケストラを無骨に鳴らし続ければ
、いかにもブルックナーらしい音響を実現できるとは思いますが、ここにはルーティンにやり過ごした箇所が皆無と
いうのも驚きです!終楽章2:05からのトランペットのリズム!この箇所がこれほど厳格な意思と律動を込めて鳴り
きり、神の宣告とした演奏は例がありません!一方、ヴィヴァルディがこれまた只事ではありません!クナの指揮
するバッハで、濃厚巨大なバロック音楽を知っている耳にも、これはあまりにもショッキング!時代錯誤などという
ありふれた批判をこの演奏に投げかけることほど空しいことはありません!とにかく最初の低弦の持続音の恐ろし
い襲来に、椅子から転げ落ちないようご注意下さい。音質も聴きやすいものです。
SSS-0051-2
ベートーヴェン:交響曲第8番、交響曲第3番「英雄」* ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1974年5月14日ライヴ、
1975年9月2日ライヴ* (全てステレオ)
正に古典美の極とも言える端然とした演奏。爽快なテンポ設定は、トスカニーニやヴァントを思わせるきりっとした
アプローチで新鮮そのもの。こういうスタイルでは第8番が冴え渡るのも当然で緊張感とリラックスを取り混ぜた名演。
「英雄」も一般にイメージされる壮大な演奏の対極にある演奏で、純粋古典音楽と割切った大胆な演奏。いずれも
ライプツィヒ放送響の合奏能力が上回った70年代後半、ステレオ高音質ライヴです。
SSS-0052-2
マーラー:交響曲「大地の歌」 ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO、
ヴィエラ・ソウクポヴァ(A)、
ライナー・ゴールドベルク(T)
録音:1977年4月5日(ステレオ)
初出レパートリー。最晩年のどろどろは意識せず、彼岸的演奏に徹底していますが、それでもアルト・パートの歌わせ
方と粘るテンポは強烈なものがあります。特に終楽章の「告別」は30分を超える演奏時間で、タイミング以上に濃密
です。ゴールドベルクの歌唱は軽めで、ワルター盤のパツァクで刷り込まれたファンも納得の出来と言えましょう。
SSS-0053-2
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 ハインツ・ボンガルツ(指)
ライプツィヒRSO
録音:1969年6月30日(ステレオ)
SSS-0054-2
R・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」*
ハインツ・ボンガルツ(指)ドレスデンPO
録音:1977年2月5日、1977年11月9日* (共にステレオ)
ブルックナー:交響曲第9番(SSS-0007)、ブラームス:交響曲第4番(SSS-0009)、ブルックナー:交響曲
第8番(SSS-0012)はステレオ録音の表記がありますが、初期ステレオ録音のため広がりの狭いモノラルに
近い音質であることをご承知おき下さい。

SSS-0055-2
R・シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」、
ベートーヴェン:「エグモント」序曲、
ヘンデル
:合奏協奏曲Op6-3
クルト・ザンデルリンク(指)ライプチヒRSO
録音:1972年2月ライヴ、1969年1月スタジオ、1972年9月ライヴ(全てステレオ)
「英雄の生涯」はザンデルリンクのレパートリーから次第に外されてしまいましたが、この曲の「英雄の引退」
の演奏と共に、ザンデルリンク自らもこの作品と訣別したしまったのでは、と思えるほど、全ての音楽的イマジ
ネーションを放出しつくした世紀の大名演です!お決まりの「いぶし銀」という形容で片付けられかねませんが、
出てくる全ての音が、現代的機能性を重視した金属的な輝きとは全く次元を異にするばかりか、旧社会主義国の
演奏を聴く時にいつも感じる、目の前の演奏に全てを投入せざるを得なかった環境によってこそ、このような決
死の演奏が実現したという皮肉をこれほど痛切に感じさせる演奏もありません。第1曲冒頭は、より見通しよく、
カッコよく鳴らすことはいくらでも可能ですし、またそのことを最優先させた演奏が多いですが、ザンデルリン
クはあくまでも響きの融合にじっくりと耳を傾け、吟味し尽くしているのが分かります。音量も決して大袈裟に
偏らず、むしろ節度を保っていように聞こえますが、腹の底から湧き上がらせる風格自体が説得力絶大で、聴き
手のセンサーも感覚的な気持ちよさから、演奏と同時進行で作品の深部に浸ろうとする方向へ転換させられるこ
と必至。旧東独の大指揮者の中でも、各旋律が必要以上に粘着質にまとわりつかせることのないフレージングが
特徴的なザンデルリンクらしさも最大限に発揮。“英雄の敵”では、木管の嘲笑が実にリアルな肉声としてさざ
わつく様が印象的ですが、全て満ち足りた飽食の環境下では絶対に出しえない迫真のニュアンスだけに、演出的
ないやらしさが皆無なのです!“英雄の伴侶”もVnソロのニュアンスが、「表現力」を駆使したというよりも、
全ての煩悩をここで吐き出すしかないといった生々しさ!その極端なまでにキュートで甘美な囁きと、低弦でう
ねり続けるテーマが付いては離れを繰返しますが、両者の距離感、コントラストの加減がまた絶妙!3:15でほん
の一瞬ハープが爪弾きますが、すぐに弦を手で押さえるタイミングの素晴らしさもお聴き逃しなく。“戦い”の
場面のヴォルテージの高さは、後年のザンデルリンクからは想像できない決死の咆哮!小太鼓に導かれるマーチ
の部分から強烈さに拍車がかかり、その小太鼓の痛烈な打ち込みと、絞り出すようにいきり立ちながらも音色の
美しさは死守するトランペットの存在感が見事!遂にここへ来て音量も極限を目指し、4分あたりには命を投げ
打ったような強烈テンションが全身に襲い掛かります。迫力満点の演奏は他にいくらでもありますが、音の向か
う方向が違うのです!“業績”のシーンで、「ティル」のテーマが挿入されるあたりの静かな箇所での、心の底
から過去を懐かしむ風情にも、苦難の痕跡が音の端々からj零れます。イングリッシュ・ホルンのソロが現れる直
前のオケの最後の咆哮が、まさに決然と表舞台から去り行く決意表明そのものとして迫る演奏は今まで聴いた記
憶がありません。終結で、ヴァイオリンが高音域を奏で続ける中、金管が次第に浮上し、圧倒的な高みの登りつ
めるのを目の当たりにして、鳥肌が立たない人がいるでしょうか?!この大曲だけでもあまりの感動に胸が一杯
ですが、他の2曲も無視できません!「エグモント」は、鋭利な迫力よりも穏健な佇まいを維持した中庸の演奏
に見えて、音量の大きさではなく、共感の熱さがそのまま乗り移ったオケの弾きっぷりが感動を呼びます。革張
りティンパニのグォングォンと轟きも何と素晴らしいこと!その響き自体が溜息が出るほどの深みに溢れている
のです。最後の追い込みでも決して騒ぎ立てず、真のドイツ流儀の重厚さを思い知らされます。ヘンデルは、バ
ッハの曲かと思ってしまうほど、精神的な深遠に食い入るような集中力に圧倒されます。低弦の厚みを土台とし
た雄渾極まりない響きはチェンバロにまで乗り移りっています。音を削ぎ落とすことに余念がない昨今の風潮で
は、こんな強靭なヘンデルはますます聴けなくなってしまうでしょう。全て良質なステレオ録音。 【湧々堂】

SSS-0056-2
ベートーヴェン:交響曲第1番、
 交響曲第5番「運命」*、「エグモント」序曲*
クラウス・テンシュテット(指)
メクレンブルク・シュターツカペレ・シュヴェーリン、
キールPO*
録音:1968年4月19日(ステレオ・スタジオ録音)、
1980年3月20日ステレオ・ライヴ*
テンシュテットは旧東独出身の巨匠ながら、出身地での活躍状況はほとんど知られておりません。若い頃から、
録音時のトラブルが多かったため(巨匠は晩年まで、人間的には非常に問題があったことが知られています)、
テンシュテットとは録音の仕事をするなというのが放送業界では不文律になっていたそうで、旧東独放送録音では
ごく初期のオペラ・アリアの伴奏、東独現代音楽が少々しか現存しません。1962年から音楽総監督を務めた古都
シュベーリン州の歌劇場管=メクレンブルク・シュターツカペレとのベートーヴェンは、奇跡的な存在ともいえるもの
で、立派な演奏である上に、一点一画を疎かにせず、しかも十分な高揚があります。この時代から、すでに巨匠的
風格を備えていたのです。「運命」と「エグモント」は、すでに東独から亡命し、アメリカ、イギリスでの活躍で名を挙げ
てからの演奏。1972年から音楽総監督を務めたキール歌劇場管=キール・フィルとの凄絶な名演奏。ピリピリとし
た緊張感とド迫力が共存。マニアからはプライヴェート盤他でテンシュテット最高のベートーヴェンとして知られるも
のです。ではテンシュテット未亡人との良好な関係を今後も維持し、良質な演奏をリリースすべく計画しているそうです。
SSS-0057-2
ブルックナー:交響曲第7番 フェルディナント・ライトナー(指)ハーグPO
録音:1978年10月4日コミッシェ・オパー・ベルリン(ステレオ)
ブルックナー演奏には定評がある巨匠ですが、その上品な芸風に最もぴったりな第7番、初出レパートリーです。
手兵ハーグ・フィルを率いての東ベルリン公演。しみじみとした味わいが筆舌に尽くしがたく、美音の連続と無理の
ないオーケストラ・ドライヴ。ゆとりを感じさせるブルックナー。70分を超える、ゆったりとした悠久の名演です。
SSS-0058-2
ベートーヴェン:交響曲第7番、
ショスタコーヴィッチ
:ヴァイオリン協奏曲第2番*
ヘルベルト・ケーゲル(指)
シュターツカペレ・ドレスデン、
ヴィクトル・トレチャコフ(Vn)
録音:1969年9月16〜20日ドレスデン・ルカ教会(スタジオ録音)、
1969年10月10日クルトウア・パラスト・ライヴ*、(全てステレオ)
ケーゲルはドレスデンと縁が深かったものの、シュターツカペレ・ドレスデンに登場する機会はオペラ指揮も含め
て不思議と少なく、録音もほとんど現存しません。録音された1969年は、東ドイツ建国20周年を記念して文化宮殿
(クルトウア・パラスト)が完成されるなど、数々の記念公演が行われました。当盤でも出来立ての音が聴ける訳で
す。ベーム指揮シュターツカペレ・ドレスデンによる「フィデリオ」全曲録音もこういう事情を前提とした企画でした。
さらに、この年は伝説的ホルン奏者、ペーター・ダムが入団。シュターツカペレ・ドレスデンの全盛期とも言える充実
した時代と言えましょう。ショスタコーヴィッチでは、チャイコフスキー・コンクール優勝の3年後のレチャコフの技が
冴えます。ベートーヴェン:交響曲第7番は、ケーゲルにとって二種目の登場ですが、優秀なオケ、美しい音色を生か
しながらも厳しい統率はさすがの一言。スタジオ録音の会場として選ばれたドレスデン・ルカ教会の響きにもご注目!
高音質のステレオ収録。
SSS-0059-2
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」、
ヤナーチェク:ラシュスコ舞曲集〜第1、2、5、6番
クラウス・テンシュテット(指)ミュンヘンPO
録音:1975年バイエルン放送によるスタジオ(ステレオ)
何とテンシュテットが「チェリ以前」のミュンヘン・フィルを指揮した貴重な録音が登場!しかも、バイエルン放送音源
により、音質も極めて良好。テンシュテットのショスタコーヴィチの第5番はもちろん初正規CD化ですが、この作品を
この時期既に十分に練り上げていたことが実感できます。第1楽章冒頭の低弦の抉り出しは実に強靭。その後も皮相
さは皆無。ピアノが打ち鳴らされて以降のテンポアップの熱さ、脇目も振らぬ集中力には手に汗握ります。全体がユ
ニゾンを奏でた直後、11:36の超低速のテンポは衝撃的!第2、第3楽章は、よく言われる当時のミュンヘン・フィルの
純朴な響きが功を奏し、テンシュテットの人間味を感じさせる表現が一層引き立ちます。特に第3楽章は前半のたお
やかな雰囲気から悲痛な叫びに至るまでのプロセスの描きわけ、感情のバランス配分が絶妙で、決して髪を振り乱
すことなく作曲家の心情を代弁する真摯さがかえって作品の息遣いのみを引き出す結果となっており、涙を誘います。
終楽章はやや遅めのテンポで、ドイツ的重厚さを持って進行。鋭利でスリリングな迫力よりも、ここでも人間的な温か
みなニュアンスで包まれています。コーダもことさら大げさに構えず、自然な締めくくり。なお、この録音当時はまだ
ケンペが存命していましたが、「決して一流とは言えない」などと言われた当時のミュンヘン・フィルは、第3楽章の後半
の弦の静寂の美しさに象徴されるように、バイエルン放送響と言われても疑わないほどの質感を保持していたことを
確認できる点でも貴重。
更に聴きものはヤナーチェク!「シンフォニエッタ」のように頻繁には演奏されない曲ですが、あのヤナーチェク特有の
和声の癖よりも、ドヴォルザークのスラブ舞曲のような佇まいを持つこれらの曲集の持ち味
を丹念に引き出していて
愉しさこの上なし。   
【湧々堂】
SSS-0060-2
バッハ:音楽の捧げ物、
 王の主題による5つのカノン(デッサウ編曲)、
 6声のリチェルカーレ(ウェーベルン編曲)
ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO、
アマデウス・ウェーバーシンケ(フリューゲル・ピアノフォルテ、通奏低音)、
ジェルジ・ガライ、ヘルガ・ロッチャー(Vn)、
ペーター・クリュグ(Vc)、
ハインツ・フグナー(Fl)、
フリッツ・シュナイダー(オーボエ・ダモーレ)、
エルヴィン・クレツマー(Fg)、
トーマス・ヴュンシュ、
エルノ・クレポク(ヴィオラ・ダモーレ)、
ハイニ・フォーグラー、
ベルトラム・バルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
ウォルフガング・ウェーバー、
ハンス・ヴェルナー(Vc)、ディーター・ツァーン(Bs) 
録音:1972年5月24日、6月5日、ライプツィヒ・ベタニア教会
隅々までケーゲルの厳しい眼が光った出色の蔵出し音源。 
SSS-0061-2
シベリウス:交響曲第4番、交響曲第1番* ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO
録音:1969年3月4日コングレス・ハレ・ライプツィヒ・ライヴ、
1982年4月26日ライプツィヒ・ゲヴァントハウス・ライヴ*
ケーゲルのシベリウスはとても珍しく、第4番がETERNAにある程度です。当CDは演奏を繰り返し鬼才の偏愛が
窺えるその「第4番」。初出レパートリーとなる「第1番」はシベリウスの交響曲の中でも人気の高い名作。1980年
以降のケーゲルはゆっくり目のテンポを取って、ロマンティックな部分を強調したりする場合が多いのですが、
この演奏もその部類です。実に恰幅の良い演奏です。ドイツ人指揮者でシベリウスを積極的に取り上げる人は
決して多くありません。ケーゲルもその例に漏れませんが、やはりプロフェッショナル。レパートリーにあるものには
凄腕で聴かせてくれます。
SSS-0062-2
シューマン:交響曲第4番、
ブラームス
:交響曲第2番
ヘルベルト・ケーゲル(指)ドレスデンPO
録音:1980年10月14日、ライプツィヒ・コングレスハレ(ステレオ・ライヴ)、1988年11月22日ライプツィヒ・ゲヴァントハウス(ステレオ・ライヴ)*
得意のドイツ・ロマン派音楽の傑作を並べた名演集。シューマンは伝説の来日公演でも取り上げた得意曲ながら
手兵とのディスクは初めて。シューマンの交響曲では第4番のみを偏愛していた模様です。ブラームスは、特に愛
情を注いだ第2交響曲。最晩年のライヴだけに、メロディを強調した個性的な遅いテンポが採用され、第2楽章の官
能的な歌と熱情には驚かされます。今までのケーゲルとは一風変わった名演です。いずれも音色の美しいドレス
デン・フィルだけに、素晴らしい仕上がりです。
SSS-0063-2
マーラー:交響曲第1番「巨人」 ヘルベルト・ケーゲル(指)ドレスデンPO
録音:1981年2月25日クルトゥア・パラスト(ステレオ・ライヴ)
ドレスデン時代のケーゲルらしいねちっこい程にロマン臭に満ちたマーラー。ドレスデン・フィルとは1979年に
スタジオ録音(BERLIN CLASSICS)しておりましたが、今回発売になるのはその2年後のライヴ。この曲を得意と
したケーゲルらしい、大きなメロディ・ラインに身を任せるのみならず、若きマーラーの才気と狂気を隅々まで描き
つくします。第3楽章の退廃情緒などは、素晴らしい仕上がり。1978年の同曲ライヴはこちら
SSS-0066-2
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 ヘルベルト・ケーゲル(指)ライプツィヒRSO&cho、
ヴェンスラヴァ・フルバー=フライブルガー(S)、
ローズマリー・ラング(A)、
ディーター・シュヴァルトナー(T)、
ヘルマン・クリスチャン・ポルスター(Bs)
録音:1987年7月31日ゲヴァントハウス、ライプツィヒ(ステレオ・ライヴ)
1980年代にドレスデン・フィルに転じたケーゲルですが、度々ライプツィヒ放送響にも復帰し共演しております。
第4楽章のお祭り騒ぎに共感できぬとか、演奏会ではペンデレツキ、ノーノ、シェーンベルクなどシリアスな作品
と組み合せるなど、「第九」についてネガティヴな言動、行動が多いケーゲルですが、当盤では夏の音楽祭シー
ズンのガラ・コンサートという枠組みのせいなのか、熱気溢れる正に祝祭的な盛り上がり、緊迫感を見せています。
燃えやすいドイツ人、ケーゲルの面目躍如の名演。しかも、それが実に様になっております(足踏みも凄い)。元来が
合唱指揮者だっただけに合唱の厚みある響きはケーゲルの怖い視線を感じさせる見事さです。
SSS-0070-2
ハイドン:交響曲第57番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番
クラウス・テンシュテット(指)ベルリン・ドイツSO、
カール・エンゲル(P)
録音:1973年9月11日(ステレオ・スタジオ録音)
テンシュテットとドイツ名門オケの共演です。現在のベルリン・ドイツ響、当時のベルリン放送響に客演した放送
用スタジオ録音です。こういうものが現存していたことにまず驚かされます。両曲ともに初出レパートリー。モー
ツァルトのスペシャリスト、スイス出身カール・エンゲルの洒脱なモーツァルトが素晴らしい出来です。ハスキルを
もっと芯のある音色にしたような、デリカシーに事欠かない美しい音色。そして、そのピアノを豊かに抱擁するかの
ようなテンシュテットの織り成すオーケストラの立派で優しい佇まいには感激です。大指揮者は必ずハイドンの有
名でない交響曲を取って置きのレパートリーとして持っているものですが、テンシュテットもその例に漏れず、第57
番という珍しい曲をモーツァルトの伴奏同様の風格とセンス溢れる澄んだ音色で聴かせてくれます。こういうハイド
ンなら大歓迎です。ベルリン・ドイツ響とは、その後共演はない様子で、何があったのか?トラブル・メーカー、テン
シュテットの横顔がふと頭をよぎります。

SSS-0071-2
ブルックナー:交響曲第9番、
ワーグナー
:楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲*
オイゲン・ヨッフム(指)ミュンヘンPO
録音:1983年7月20日、1979年11月8日*、ヘルクレスザール・ライヴ(全てステレオ)
ヨッフムが指揮者デビューで競演したミュンヘン・フィルとの記念碑的なライヴ録音。かつてMETEORレーベルで
発売され、マニアの間でも評価の高かったものですが、このディスクはバイエルン放送マスターによる新たな復刻
です。いぶし銀のような味わいに溢れた名演。第1楽章第1主題の高揚のさせ方も機能的にすっきりと聳えるスタイ
ルが主流の昨今、アンサンブルの縦の線よりも全体の風情を重視。第2主題の歌い口はその特質が大きく功を奏し、
その自愛に満ちたフレージングが心に染みます。6:32からの弦のフレージングに連綿と脈打つ至高のニュアンス、
続くホルンの一節の響きは、チェリビダッケの透徹とはかなり趣が異なり、ケンペ以前のミュンヘン・フィルの朴訥さを
思わせるほどヒューマンな温かさに満ちています。終結部がまた感動的で、クラリネットがはっきりとした意思を持っ
て立ち上がりつつ、弦のトレモロを効かせる手法のなんと奥深いこと。第2楽章もゆったりとしたテンポで一貫し、鋭角
的な凄みも誇示しませんが、音楽が決して野暮ったくならず、内容味満点。特にトリオのキリッと引き締まったリズムを
土台とした躍動とその後の深い呼吸による弦の振幅の対比のが絶品で。この中間部に克明かつ自然な形で深い内容
を盛り込むヨッフムの芸の深さに感じ入ります。終楽章に至っては、冒頭の第1音から最後まで感覚的な効果に敢然
と背を向けて内面重視に徹しきっているため、聴く側もそれなりの覚悟が必要でしょう。第2主題の深遠なニュアンスは
破格の素晴しさで、構えを大きくしようとする意図を表面には出さずに音楽を自然に熟成させる指揮芸術の極みです!
後半の不協和音炸裂に至るまでのヴォレテージの高揚にはも人為的な操作の入る込む隙がないほどの宇宙的な噴出
力!ここでこんな奥深い最強音を実現できる指揮者は他にいたでしょうか?ワーグナーもヨッフムの全人格を反映した
至芸の連続!  【湧々堂】
SSS-0072-2
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
バッハ:2台ヴァイオリンのための協奏曲、
ブラームス
:交響曲第4番
クルト・ザンデルリンク(指)ミュンヘンPO、
インゴ・ジンホファー(Vn)、
スレテン・クルスティク(Vn)
録音:1984年11月23日ヘルクレスザール・ステレオ・ライヴ(ステレオ)
WEITBLICKでは2枚目の登場となる巨匠ザンデルリンク。ミュンヘン・フィルには、80年代から90年代にかけてほぼ頻繁
に客演を繰り返しました。「エグモント」からして壮大、重厚な響に圧倒されます。バッハはもちろん旧スタイルの演奏で、
堂々たる押し出しの立派な音楽を作っております。ジンホファーはバイエルン国立歌劇場管のコンマスもつとめた名手。
クルスティクは、現在もミュンヘン・フィル名物コンマス。そしてブラ4!これぞ圧倒的な名演奏です。尋常ではない遅い
テンポが採用され、ロマンティシズム、耽美指向がムンムンと漂う個性的な演奏。チェリビダッケが鍛えたミュンヘン・フィ
ルの明るく、美しいサウンドを時には豪快に、時には繊細に料理したライヴゆえの自在な起伏が最高です。86年チェリビ
ダッケ指揮による来日公演との比較も一興。現在、気管支炎に悩むドクター・ザンデルリンクも隠棲先でリリースを快諾!
SSS-0074-2(2CD)
マーラー:交響曲第4番、交響曲第6番「悲劇的」* ガリー・ベルティーニ(指)ベルリン・ドイツSO、
カミラ・ニルンド(S)
録音:2004年2月29日フィルハーモニー・ベルリン(デジタル・ライヴ)、1973年4月30日フィルハーモニー・ベルリン(ステレオ・ライヴ)*
最晩年までエネルギッシュな活動を繰り広げた巨匠ベルティーニのマーラー名演集。超名演としてCD化が熱望されていた第4番。マーラーを積極的に取り上げた初期の第6番「悲劇的」の刺激に満ちた名演を収録しました。いずれも高音質です。

SSS-0078-2
マーラー:交響曲第5番 ジョルジュ・プレートル(指)ウィーンSO
録音:1991年5月19日コンツェルトハウス・ウィーン(デジタル・ライヴ)
見事にメリハリが利き、色彩的で迫力満点!年齢を感じさせず、作品を生き生きと再生させる恐るべき手腕はマーラーでも全く揺るぎなし!この演奏を感動的なものにしている最大の要因は、なんと言っても歌のセンス!殊更にマーラー特有の毒気を強調せずとも、余る表現意欲がふんだんに盛り込まれた濃密なフレージングは、終始聴き手の心を捉えて離しません。第2楽章2:45からのフレージングの求心力の物凄いこと!まさに身を焦がしつくした真の歌がここにあります!虚弱のコントラスト、パンチ力など、この楽章をこれほど熱い共感を込めた演奏した例はめったにありません。第3楽章冒頭ホルンのは思い切り空気を吸い込んでフワッと力を抜く呼吸の妙技に唖然。第1トリオの薫り高い弦の囁きもお聴き逃しなく。第4楽章も単に浮くつ示唆に酔わせるだけでなく、呼吸の振幅を聴き手と体感する意思が強力!例えば5:49あたりからの感情の高ぶりと鎮静の交錯はオペラチックとさ言えるほど迫真で、肌にピタッと吸い付くような威力です。終楽章はノン様な演奏だと冗長さが気になるところですが、この演奏ではもちろんそんな不安は全くなし。テンポは標準的ながら音楽が瑞々しい共感と推進力に溢れているので、ワクワク感が途絶えることがないのです。コーダのたたみかけも圧巻!マーラーの交響曲は「第9」以外聴く気がしないという方も、新鮮な感動が蘇ること必至!英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。 【湧々堂】

SSS-0079-2
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 ジョルジュ・プレートル(指)ウィーンSO
録音:1991年10月10日ムジーク・フェラインザール(デジタル・ライヴ)
2008年VPOニューイヤーコンサートを見て、プレートルは「枯れずに円熟」することができた極めて稀な巨匠でることをどなたも痛感されたことでしょう。この「悲劇的」も全く年齢を感じさせない表現意欲全開の超名演奏!第1楽章は速めのテンポで突き進みながら「アルマの主題」では持ち前の色気を放ち、場面ごとの表情が実にリアリティに富んでいます。コーダは加速と共に物凄い突進力を見せ、それでいながら音楽が風格豊かにどっしりと安定しているのは流石です。第2楽章はこれまたいきなり猛進!噛み付くような攻撃で開始する演奏も珍しく、しかもフレージングは有機的。ーニ飛んでいます。終楽章のアレグロに入る前の金管の絶叫の凄まじい伸びやかさも必聴!全体のニュアンスがここまで精妙かつダイナミズムに溢れる演奏は、マーラーのスペシャリストとされる指揮者でもかつて実現した例があるでしょうか?このアレグロに入ってからの全声部の隈取の明確さ、そして迫真の推進力には全く演奏の疲れなど感じさせません。いわゆる小器用な演奏とは次元が違い、ただただ一途な共感を持って最初から最後まで全力投球あるのみで、これが舞台上の盛り上がりだけでなく、確実に聴衆に波及させるパワー尋常ではないのです。ウィーン響の響きとアンサンブルも見事で、特にティンパニの強靭な意志を感じさせるうち込みの深さは忘れられません。ちなみにハンマーの打ち込みは通常の2回ですが、それぞれの直後の音の激高ぶりは、ムジークフェラインの許容量ギリギリと思われる特大スケール!それでも音は決して割れずに美しいハーモニーを形成しているというのは驚異です!是非、可能な限りヴォリュームを上げてこの音楽の洪水に浸ってください。80分を超える長時間収録。 【湧々堂】
SSS-0080-2
マーラー:交響曲第5番 ガリー・ベルティーニ(指)ウィーンSO
録音:1983年4月12日ムジーク・フェラインザール(ステレオ・ライヴ)
ベルティーニは、マーラーの交響曲全曲をケルン、東京、ウィーンで指揮しました。ウィーンでのパートナーは密接な関係を誇ったウィーン交響楽団です。木管のウィーンサウンドが実に魅力的です。
【ライナーノートより】:有名なアダージェットでも表現力は全開だ。ことに6分過ぎからは、あまりにもロマンティックでとろけるような夢幻美が広がる。テンポを自由に伸縮させながら柔らかく弱い音で紡がれる、月夜に映える美しさとでも言おうか。甘美さや陶酔という点では、この楽章の究極の演奏のひとつと言ってよいだろう。特に終わりの3分ほどは恍惚としながらも不安や孤独や寂しさが交叉して曰く言い難い味わいを醸し出して絶品だ。
SSS-0081-2(2CD)
マーラー:交響曲第9番 ガリー・ベルティーニ(指)ウィーンSO
録音:1985年2月3日ムジーク・フェラインザール(ステレオ・ライヴ)
晩年は、快速テンポを採用することも多かったベルティーニですが、第9番に関しては悠然とした遅いテンポを守りました。当演奏も究極の美演で、耽美的マーラーの最右翼と申せましょう。こういう場合にウィーン響の音色、ムジークフェラインのホールトーンが最適である証拠となっております。
【ライナーノートより】:全曲を通じてもっとも聴きごたえがあるのはフィナーレであろう。たっぷり量感がある、しかし柔らかな弦楽器の響きが楽しめる。会場のムジーク・フェラインザールではさぞや美しく鳴ったに違いないと想像される。絶望や終末感は薄く、表情は意外にも明るい。ベルティーニのマーラー演奏は、多くの場合、他の指揮者たちよりも肯定的な色合いを帯びている。やさしげな慰撫の感じられるこのフィナーレはその典型的な例だ。コーダに至っては甘美な微笑のようですらある。あるいはこの豊麗な演奏は、この曲になじみがない人にとってはもっとも親しみやすいものかもしれない。
SSS-0082-2
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 アルヴィド・ヤンソンス(指)ベルリンRSO(旧東独)、
ベルリン放送cho、
デルフィナ・アンブロシアク(S)、
ジゼラ・ポール(A)、ギュンター・ノイマン(T)、
ジョゼフ・グレゴル(Bs)
録音:1973年12月31日ベルリン・フリードリヒシュタットパラスト(ステレオ・ライヴ)
ロシア的なパワー炸裂型とは違い、やや古風な響きを持つオケの特質の作用して、ドイツの伝統に即した正統的
な解釈を貫き、精神的な重みを十分に感じさせる高密度な名演奏。響きは凝縮され、そこに宿る魂は限りなく浄化
し尽くされており、美しく結晶化した音像を突きつけられると、息子の芸風とのあまりの格の違いを痛感させられます。
第1楽章展開部は、コンドラシンを思わせるテクスチュアの透明度が魅力。再現部:からの対旋律が低弦からヴァ
イオリンへ受け継いでいく過程のなんと高潔なこと!第2楽章もテンポは中庸そのもの。テンポを上げる中間部で
も決して浮き足立つことなく内容味満点の響きを醸し出し、前後の曲想の関連を念頭に置いていることを窺わせま
す。そして白眉の第3楽章!まさに絶世の美しさです。冒頭、木管の動きに優しく挿入される弦の何としなやかなこと!
2:37から第2主題を導くコントラバスの意味深さには、是非注意深く耳を傾けていただきたいものです。3:15からの
ピチカートも同様に格別の味わい。そして警告ラッパ以降の渾身の響きはヤンソンスの芸術性の高さを遺憾なく表し
た場面。この芸術的な威容は鳥肌ものです!終楽章が祝典的な気分よりも、決して騒ぎたてずに神への感謝の念を
一身に歌い上げて心に染みます。歌手陣も皆立派で、特に、遅めのテンポに完全に呼吸と拍節を併せたテノールの
センスは見事。
ロシア人が指揮するベートーヴェンは、あくまでも「ロシア風ベートーヴェン」で押し通すか、自身とのイディオムの
違いに迷い続けて焦点が定まらないまま終わってしまうことが少なくありませんが、ヤンソンスは、ベートーヴェンを
ベートーヴェンとして真摯に再現し、しかもその演奏に説得力を持たせることができた稀有な存在だったのです。【湧々堂】
SSS-0083-2
ベートーヴェン: 交響曲第9番「合唱」 クルト・ザンデルリング(指)ベルリンSO、ベルリン放送cho、ベルリン国立歌劇場cho、ベルリン・コミッシェ・オパーcho、エヴァ・マリア・ブンドシュー(S)、ウタ・プリエフ(Ms)、ペーター・シュライアー(T)、テオ・アダム(Bs)
録音:1987年10月23日ベルリン・ドイツ民主共和国会館(ステレオ・ライヴ)
巨匠ザンデルリンクの第9ライヴ。ベルリン市制750周年を記念した祝賀演奏会。東ドイツ(DDR=ドイツ民主共和国)では最大の音楽イベントと申せましょう。独唱歌手も東独系の超大物が用意されました。手兵ベルリン交響楽団を存分に駆使し、強靭な造型を堅持しつつ、ザンデルリンクとしては、かなり音量、テンポの変化を与えたドラマティックな演奏です。フィルハーモニア管とのベタッとしたはっきりしない演奏とは正反対の緊張感に満ちた、そして気迫の籠もった怖ろしいまでの威容を誇る超名演です。ザンデルリンク先生がお孫さん達へのクリスマス・プレゼントにしたいと仰ったために緊急リリースとなりました。英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

SSS-0085(2CD)
ブラームス:交響曲第4番、ピアノ協奏曲第2番 オイゲン・ヨッフム(指)
シュターツカペレ・ドレスデン、ミシェル・ベロフ(P)
録音:1979年5月25日クルトウア・パラスト、ドレスデン(ステレオ・ライヴ)
ヨッフムとシュターツカペレ・ドレスデンとの共演はブルックナー:交響曲全集を除いては意外と少なく、その意味でもこのライヴは貴重ですが、この2曲の演奏は全体にただならぬ濃密な空気が全体を支配しており、不思議な感動に誘ってくれます。
まず交響曲。第1楽章冒頭から異様なすすり泣き!あえてテンポ感と拍節感を度外視したようなその滑り出しは、単なる悲しみを超えて異次元的な美しさに満ち、ようやくテンポがバシッと決まるのは開始から57秒ほどたってから。このロマンと憧れにあふれる表情は、近年の古楽奏法寄りのアプローチでは表出し得ないととどなたも痛感されることでしょう。第2主題以降の内容の濃さもたまらない魅力。特に付点リズムが響きの重厚さを保ったまま根底から躍動する様は、心にずっしりと伝わります。もともとヨッフムは音楽の自然な流れを重視するタイプですが、ここでもこの作品の重厚で渋い魅力を十分に湛えながら、音楽が決して鈍重になることがありません。コーダではわずかにアッチェレランドを掛けながら、熱い芯を感じさせる高潮を築く手腕もさすがです。第2楽章は、開始のホルンをはじめとして茫洋とした響きで始まることが多いですが、ここでの響きは意外にもアーティキュレーションも和声の隈取も明確で、そこにヨッフムの意志の力が漲っています。クラリネットが奏する第1主題を支えるピチカートの格調高い響きにもご注目。そして2:54からの弦の主要主題のなんと美しいこと!外面的効果を一切排した無垢なニュアンスは、まさにいぶし銀と謳われたこの名門オケ伝統の響きが決して失せていないことをも物語っています。しかも音が瑞々しいこと!絶妙な金管のクレッシェンド(8:14〜)を経て奏される分厚い弦による第2主題は、ごりごりとうごめく低弦が物を言って格別の深みを現出!!第3楽章は、リズムをキリッとさせると楽しげな舞曲風になってしまう演奏が多い中、老境に達してもリズムが老朽化せず、ブラームスの音楽の奥深さを痛感させる響きを醸し出しているのがまさにヨッフムの面目躍如。終楽章は熟練技の極み。シャコンヌ主題の楽器間の移行を強調するあまり説明調になってしまう演奏もありますが、ここではニュアンスの輪郭を克明に表出しながら終始音楽が音楽として息づき、高い求心力を誇っています。0:59からの木管の渾身の強奏、金管の一瞬の咆哮がディミニュエンドして次の変奏に向かう際の呼吸の間合いの良さは、まさに究極の芸術品!中盤移行の推進力には手に汗握りますが、決して荒々しい雄叫びは発せずに音楽の核心を内面から抉り出すパワーに圧倒されます。久々にブラームスの、そしてこの第4番という交響曲の本質をとことん堪能させてくれる演奏に出会えました。
一方のピアノ協奏曲も聴き逃せません!第1楽章開始のホルンの深いニュアンスにしっとりと溶け込むベロフのタッチと思慮深さを感じさせるニュアンスにまず脱帽。曲が進むにつれてベロフの硬質でキラキラ煌めくタッチと、渋いオケの響きを最大活用するヨッフムとはちょっと異質なのではという不安は、すぐにスリリングな面白みに変わります。お互いに全幅の信頼を寄せ合いながらも、ベロフが闘志を剥き出しにするとヨッフムが手綱を締める、その協調ぶりが決して主従関係を反映したような窮屈なものではなく、結果的に音楽が豊穣なものとなって迫るのがなんとも不思議。それにしてもここでのベロフの打鍵の強靭さは尋常ではありません。これだけ鍵盤をぶっ叩けば、単にメカニックで面白みのない演奏に傾向きそうなものですが、それが全くないというのもこれまた不思議。ベロフの中にこの作品を通じて主張したいことが確固として存在する証でしょう。第3楽章でも音楽が安らぐことことはなく、ベロフの意慾満々ぶりは衰えを知りません。そのせいか、4:56では一瞬オケと合わないハプニングがありますが、無事に通過。聴き物は6:23以降で、ヨッフムが敷き詰める深々としたニュアンスに夜露に煌くようなベロフのタッチが美しく反映して、陶酔的な美しさを醸し出しています。チェロのソロの巧さも格別。音楽を前へ前へと進ませる意欲は終楽章で完全に結実。しかもヨッフムが持ち前の瑞々しい感性をついに全面開放し、ベロフを上回るほど前のめりになっている瞬間さえあります。コーダはいっそう音楽が白熱し、ピアノとオケが完全に結晶化。「よい音楽を聴いた」と心から思える素晴らしい演奏です。録音も良好。日本語ライナーノート付。  【湧々堂】
SSS-0087-2
ハイドン:交響曲第94番「驚愕」、
ブラームス
:交響曲第3番
クルト・ザンデルリンク(指)ウィーンSO

録音:1998年12月17日、1997年10月4日 ウィーン・コンツェルトハウス大ホール(共にデジタル・ライヴ)
巨匠お得意のブラ3では普段の渋みにウィーン響の華やかさが加味され絶妙。カプリングの「驚愕」はあるようでなかったディスク初登場レパートリーです。ハイドンを面白く聴かせる第一人者の巨匠ゆえに、堅苦しさや優等生的な融通の利かなさはまるでなく、愉悦と大胆な遊び心に満ちた快演。やはり第2楽章の豪快な「バシンっ」には痺れます。英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。 
SSS-0088-2
チャイコフスキー:交響曲第4番、
ムソルグスキー
(ショスタコーヴィチ版):「ホヴァンシチナ」前奏曲
クルト・ザンデルリンク(指)ウィーンSO

録音:1998年12月17日、1997年10月4日 ウィーン・コンツェルトハウス大ホール(共にデジタル・ライヴ)
チャイ4も十八番で活動最後期まで手放さなかった愛想曲。華麗で荘重。ベルリン響とのスタジオ録音から20年を経た気品あふれる名演。スケールは極大ですが、そこはかとない寂寥感が如何にもザンデルリンクらしいところです。音色のブレンドに凄腕を持つ巨匠に対し、オーケストラの機能美にも打たれます。「ホヴァンシチナ」序曲も初出演目。しみじみとした憂愁、鄙びたビターな味わいには感服です。英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

SSS0090-2(2CD)
スヴェトラーノフ・ワーグナー・アーベント1988
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜第1幕/第3幕前奏曲、
「ローエングリン」〜第1幕/第3幕前奏曲、
「タンホイザー」序曲、
「トリスタンとイゾルデ」〜前奏曲と愛の死、
「ジークフリート」〜森の囁き、ジークフリート牧歌、
「ワルキューレ」〜ワルキューレの騎行
エフゲニ・スヴェトラーノフ(指)ミュンヘンPO

録音:1988年12月ガスタイク・フィルハーモニー(デジタル・ライヴ)
旧ソ連の巨匠指揮者エフゲニ・スヴェトラーノフが、チェリビダッケが完全統治をなしたミュンヘン・フィルに客演したワーグナー・アーベント(恐らくこれが唯一の共演と思われます)・ライヴ。ゆっくり、たっぷりとしたテンポが採用され、ソビエト国立響との演奏で聴かれたバリバリ、ガリガリの雄叫びは陰を潜め、しっとりとした落ち着きと極大な包容力を誇る魅力たっぷりの名演集です。1988年というとチェリビダッケが鍛えに鍛えた全盛期のミュンヘン・フィルです。シルキーで透明な弦楽合奏の美音、マッシヴな金管の咆哮、アンサンブルの精緻は滅多に耳にすることのできない逸品と申せましょう。「ミュンヘン・フィルを隅々まで知る男」許光俊氏、「スヴェトラーノフを味わいつくした男」はやしひろし氏による微細に渡る分析と、丁寧な紹介が嬉しいライナーノートも魅力。英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

◆はやしひろし氏のライナーノートより
では、この演奏、客演機会が少ない場合のご多分にもれず平凡なものか? それも否である。 この演奏、オケが実に活き活きとしてよく鳴っているのだ。 弦が表情タップリに深々と大きめの呼吸の元で奏でられ、木管がリズミカルに跳ね、金管がスパーンと強く奏される。 この開放的な鳴りの良さはとても魅力的である。
スヴェトラーノフが客演すると共通して「オケの音とスケールが普段より大きくなった」とよく言われる。 N響への客演で実際にそう感じられた方も多いだろう。これは、彼が左手を振り上げそう要求していることもあるが、彼を前にすると、楽団員が無意識のうちに、自身を開放させ、呼吸が大きくなり、結果、強く大きな音が出るようになるらしい。 <中略>スヴェトラーノフとチェリビダッケ支配下のミュンヘン・フィル、そしてワーグナー。いずれの組み合わせも、固定観念では発想しがたく、実現した経緯も半分イベント的な意図だったかもしれない。しかし、その結果、高い次元でスタンダードさと開放的な力強さのバランスが取れた名演が生まれた。 最もドイツ的なオケによる力の漲った鳴りっぷりのいいワーグナーの名演、と言ってもいいかもしれない。 それは、逆にこのコンビだったからこそ誕生し得たものであり、いつもとは異なり、自国の音楽をストレスフリーで楽しんでいる楽員の活き活きとした表情が見えるかのようなワーグナーなのである。

SSS-0095-2
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 ジョルジュ・プレートル(指)ウィーンSO、
ウィーン楽友協会cho、キム・ベグリー(T)、
ロベルト・ホル(Br)、クラシミラ・ストヤノヴァ(S)、
キャサリン・ゲルドナー(Ms)

録音:2006年5月30日ムジークフェラインザール・ウィーン(デジタル・ライヴ)
ウィーンフィル、ニューイヤーコンサート出演を皮切りに、WEITBLICKからはマーラー第5、第6の凄演が登場し、一躍注目を集める存在となった最後の巨匠プレートル。最新盤は、何とベートーヴェンの「第9」。お相手はもちろんウィーン交響楽団!2006年ウィーン芸術週間のハイライトとも言える名演です。巨匠も盛り上がって怒鳴る、唸る、足踏みするわで、大変なノリの良さです。第1楽章、第2楽章の恐ろしい緊張感、第3楽章におけるしみじみとした、そして美しい音色が嬉しく、第4楽章は一撃突進の大迫力。巨匠プレートルの情熱のバトンが閃き、演奏会初日故の高揚が止まりません。まさに感性の芸術家プレートルの真骨頂です。来年早々には、何と「ブル8」が予定されております。英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

SSS-0099-2
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、
「プロメテウスの創造物」序曲
ホルスト・シュタイン(指)ベルリン・ドイツSO

録音:2000年4月24日ベルリン・コンツェルトハウス(シャウシュピールハウス) (デジタルライヴ) ※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付
日本でもお馴染みのシュタインのまさに最晩年の名演!N響との共演でも聴かせてくれた、正統的な純ドイツ流儀と一切の遊びを許さない職人芸はここでも健在。といってもベートーヴェン無為のような厳格さとは性格が異なり、「黙って俺につい来い!」的な親分的な牽引力がシュタインの音楽のベースになっており、その彼の波長とオケのテンションがした時の演奏の凄さは、誰もが認めるところでしょう。そのシュタイン独特の凄みに加え、ここではかつての多くの巨匠たち同様の、完全に雑念から脱しきった、音楽の真のエキスのみで構築された音楽が圧倒的な存在感で迫り続けるのですから、その感動たるや言葉になりません!
まず大物「英雄」の前にお聴きいただきたいのが、「プロメテウスの創造物」序曲。5分半を要する悠然たるテンポ。そのなんと意味深いことか!特に近年では切れ味とスピード感を競い合っているような作品ですが、その印象と落差からではなく、このテンポでなければ言い尽くせない思いとイマジネーションの豊かさにただただ降伏。序奏部における得も言われぬ幽玄の世界!主部に入る前のこの短いシーンでかつてこれほど心を吸い寄せられた経験はありません。主部に入ってもわずかにテンポを上げる程度で、決して先を急がずリズムを頑丈に刻む揺るぎない意思。思わず膝をたたく方も多いことでしょう。そのリズムは決して老朽化しておらず、シュタインならでは活力が息づいているのも嬉しい限りです。そしてコーダ最後の3つの和音の恐るべき含蓄!固いティンパニでスカッとキメる演奏では味わい得ない手応えを十分に感じていただきたいものです。
その感動を胸に聴く「英雄」は、もちろん感動の宝庫。ある意味、朝比奈隆以上に何の操作もしない演奏ですが、この破格の説得力は、この年齢にして到達し得たた悟りがあればこそ獲得できたものと言えましょう。徹底的に弦楽器主体とした声部バランスも近年では貴重ですが、ここぞという場面(第1楽章再現部後半など)での金管の強奏は強烈なインパクトをもたらします。
悠然たるテンポで開始される第1楽章は、その威厳を誇示しない自然な佇まいがいかにもシュタイン。提示部リピートを敢行していますが、その移行時の木管の柔らかなニュアンスは聴きもの。それにしても、このただただ音楽そのものだけが湧き上がる感興の豊かさはどうお伝えすればいいでしょう。再現部後半17:45以降の渾身かつ熟成しきった力感の飛翔に至っては、これに心動かされない人はベートーヴェンとは無縁!とさえ言いたいほど、シュタインのベートーヴェンへの畏敬の念が極限まで結晶化されているのです。
第2楽章は、冒頭、コントラバスとの抉りと間合いのタイミングが信じ難い絶妙さ!単に物悲しいといった次元ではなく、響きの厚みを保ちながら、有機的なフレージングを延々と続けつ精神力にはまったら最後、なかな抜け出せません。長調に転じる5:42以降のおおらかで温かなニュアンス、造型の大きさ…、とにかく無意味に響いているなどどこにもなく、オケとの波長が完全に一致したときだけに可能な奇跡的なニュアンスの連続としか言いようがありません。
第3楽章はひときわテンポの遅さが際立ちますが、リズムには毅然とした芯が宿っているので、音楽が決してくすむことがないのです。そのテンポから醸し出されるニュアンスが他の楽章と美しく調和していることにも気づかされます。
終楽章も文字通り巨匠ならではの名演奏。他の楽章にも言えることですが、例えばもう少しティンパニをガツンと鳴らしてくれたら、感覚的な達成感のようなものを味わえたかもしれません。しかし過去のN響のどの演奏を聴いても明らかなとおり、特定の楽器を突出させて刺激的な音を出すことなど皆無に等しく、あくまでも全体を一丸にまとめて豊かな響きを発することを信条としていたのではないでしょうか?それにそのティンパニは単にやる気のない弱さではなく、調和をを保って確実に音楽的に鳴りきっている点が凄いのです!ただ、そのような音楽つくりは録音条件やホールの状態によっては散漫な響きに終始し、聴き手に音楽が伝わらないことにもなりまねません。その点、このディスクの録音は味付けのない、ホールで鳴った音そのものが捉えられている上に、オケの共感も並々ならぬものがあるため、シュタインの意思と音楽性が最良の形で迫ってくるのではないでしょうか。その全体融合の凄みを最も感じさせるのがこの終楽章。
なお余談ながら、レコード芸術2月号の月評は、これとは完全に正反対の内容でした。それだけに、この「誇張のない凄み」をご自身の耳でフルボリュームで堪能されることを強くお勧めする次第です。   【湧々堂】
SSS-0848(4CD)
ブラームス:交響曲全集、
シェーンベルク
:室内交響曲第1番/第2番
*
 浄夜、
5つの小品、変奏曲*
 交響詩「ペレアスとメリザンド」
*
ハインツ・レークナー(指)ベルリンRSO<旧東独>、
ライプチヒRSO
*
録音:1978年〜1987年(ブラームス)、
1980年〜1991年(全てステレオ・ライヴ)
ブラームスの「第1番」のみスタジオ録音ですが、この張り詰めた緊張と音の凝縮はライヴのような熱を帯び、あの名演
「ブル9」第2楽章のそれを彷彿とさせます。序奏の清潔この上ないテクスチュアとティンパニの見事なブレンド、続くフ
ルートの厳粛な輝き、ゴリゴリとうねる低弦の発言力など、全てが破格の説得力で迫ります。フレージングの境目が分から
ないほど一息での大きな呼吸の妙や、展開部後半のいきり立つ高揚は、レークナーの気力の絶頂を示す好例。第2楽章の
高雅な佇まいと、コーダのVnソロの信じられない美しさも必聴!終楽章は、まさに一気呵成!それだけに、コーダの金管コ
ラールの神々しいテンポルバートのように、ここぞという箇所のテンポの動きが、絶大な説得力!序奏のホルン・ソロを支
える弦のさざなみの美しさも、地底から静かに湧き上がる生命のような佇まいを醸し出しているのですから、言葉が出ませ
ん。通常より速めのテンポを設定するのがレークナーの常ですが、それがスポーツ的なノリと無縁で、内面の燃焼度が極め
て高いので、どんなに音楽が高揚しても脂ぎることなく、芸術的な格調を保つ常人には真似のできない技を発揮し尽くした
のが「第2番」。第1楽章の提示部は、ごく普通に流れるだけに感じますが、それが展開部以降の芯の熱さを誇る音楽のう
ねりの伏線であることに気付かされます。その展開部の雄渾さや11:59以降の魂の壮絶な叫びそのものの響きは、まさに
至高のレークナー・サウンド!第2楽章の幽玄のニュアンスも聴き手を離さず、第3楽章中間の表情の多彩さは空前絶後!
終楽章に至っては、演奏時間こそ9:26と普通ですが、第主題と第2主題のテンポ・ニュアンスの違いがくっきりと浮き出る
と同時に、コーダに向かって弛緩することなく熱い共感を込め、燃えるレークナーの凄さを思い知らされます。コーダ直前
でワルター以上のテンポルバートで一呼吸置いた後の加速の激烈ぶりは、レークナーどの録音からも聴けなかったもので、
これをもし生で聴いていたらと想像するだけで、失神しそうな極限の感動に襲われるのです!案の定、最後の音が鳴り止ま
ないうちに、会場から大拍手が湧き起こっています。ところが、さらに凄いことになっているのが「第4番」!かつてレー
クナーが読響を振った演奏が、この世で鳴ったブラ4の最高峰と勝手に確信していたのですが、そのときの演奏よりも胸を
突き刺すのですから、どんなに美辞麗句を並べても追いつきません!第1楽章は11:17という史上最速テンポ!もちろん押
し付けたスピード感ではなく、特有のフレージングの大きさからでた結果で、一陣の風のように流れるその風情は、あえて
シューリヒトの閃きをも超越していると言っても過言ではありません。第2楽章後半に登場する第2主題の全身で受け止め
切れないほどの内容量の前では、あのアーべントロートが起した奇跡さえ霞んでしまいます。終楽章は第2変奏から早速そ
れまでとは違うテンポに移行するなど、各変奏の表情を入念に描き分けながら、全体に太い芯を貫かせ、一気に聴き手をフ
レーズの奔流に引きずり込んで離しません。一方、シェーンベルクは逆に肉感的なニュアンスさえ漂わせ、これまた独特の
風味を持つ演奏ばかりです。十二音技法の頂点とも言われる「変奏曲」は、ショルティなどの剛直さとは異なり、生々しい
人間的な息づかいが聞かれます。第6変奏の官能にも似た不思議な空気や、第8変奏のどこか「軋み」と伴う色彩の綾は、
いかにも旧東ドイツの土壌が生んだ雰囲気が濃厚。ちなみに、ベルリンの壁が崩壊するのは、この半年後のことです。旧東
独で現代作品のエキスパート・オーケストラの役を担っていたライプチヒの放送オケの起用も最大に効を奏しています。調
性崩壊へ向かう前兆の「室内交響曲第1番」も、明らかにマーラー側から捉えたロマン的な解釈で、冷たい演奏ほど望まし
いとする迷信を吹き飛ばす説得力!これほどこの曲が心の琴線に触れたことはありません。「浄夜」では、果てることのな
いイマジネーションの広がりと魂の叫び(例えば5:33以降!)に圧倒され、「この曲はどう演奏されるべきか」などと頭で
考えている場合ではありません!こうして聴くと、ここまでではないにせよ、独シャルプラッテンの数々の録音でもレーク
ナーの比類なき音楽性の片鱗は十分に窺えるのに、それに気付こうともしない(気付けない?)評論家がこの国にはほとん
どいない現実を悲しく思います。  【湧々堂】

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