湧々堂HOME 新譜速報 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック 廉価盤 シリーズ
旧譜カタログ チャイ5 殿堂入り 交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 歌劇 バロック


NAXOS・日本作曲家選輯
日本語解説書付き


スタンダード・品番: (1) 8.550001〜8.550800 (2) 8.550801〜8.553700 (3) 8.553701〜8.554200 (4) 8.554201〜8.555300
スタンダード・品番: (5) 8.555301〜8.556000 (6) 8.556001〜8.557300 (7) 8.557301〜8.570300

オペラ・シリーズ ヒストリカル・シリーズ アメリカン・クラシックス 日本作曲家選輯 ボックス・セット


1CD=(税込)


品番 内容 演奏者
8.555071J
日本管弦楽名曲集
外山雄三:管弦楽のためのラプソディ(1960) 、
近衛秀麿 編曲:編越天楽 (1931) 、
伊福部昭:日本狂詩曲、
芥川也寸志交響管弦楽のための音楽、
小山清茂:管弦楽のための木挽歌 (1957)、
吉松隆:朱鷺に寄せる哀歌 Op.12 (1980)()
川本嘉子(Va)、古川民生(Vc)、
金崎美和子(P)
沼尻竜典(指)東京都SO
ナクソスの埋もれた名曲発掘の旅、いよいよ日本へ。世界へアピールできるクオリティを持ちながら、その存在を本格的に誇示し得なかった日本の管弦楽曲が、まるで"逆・黒船"とでも言うべき使命感をもって海外へと紹介されます。民衆のエネルギー、宮廷の典雅さ、細密の美学、叙情と哀愁の織りなす感興などを、アイデアに満ちたオーケストレーションで昇華。シリーズ第一弾は日本における民族主義をテーマに、あらためて20世紀音楽史の中における日本の存在を問いかける一枚です。
8.555321J
大栗裕(1918-1982):作品集
ヴァイオリン協奏曲 (1963)
大阪俗謡による幻想曲 (1955, 1970改訂版)
管弦楽のための神話(1977管弦楽版)
大阪のわらべうたによる狂詩曲
高木和弘(Vn)、
下野竜也(指)大阪PO
現代日本の優れた才能が、必ずしも東京から発信されるとは限りません。大阪フィルのホルン奏者を経て作曲家となった大栗裕は、故朝比奈隆の薫陶を得て、独自のカルチャーを誇る大阪の文化を音楽で描き出しました。言葉の抑揚、濃密な味わいの生活思想、熱狂的な祝祭、バーバリズムに彩られたエネルギー…。それらが作用して生まれた作品は、「大阪発のバルトークまたはハチャトゥリアン」とでも呼びたくなる民族性を有して、聴き手に強く訴えかけてきます。期待の俊英・下野竜也の棒を得て、吹奏楽界ではスター作曲家である彼の音楽を再評価へと導く作品集です。
8.555350J
山田耕筰(1886-1965):作品集
序曲ニ長調(世界初録音)*
交響曲ヘ長調「かちどきと平和」
交響詩「暗い扉」、交響詩「曼陀羅の華」
湯浅卓雄(指)アルスターO、
ニュージーランドSO*
日本の芸術音楽は何処から来て何処へ行こうとしているのか。全ての始まりを聴くことは、21世紀の歴史を刻もうとする私たちに必須の音楽体験である筈です。日本人初の管弦楽曲で、これが世界初録音になる「序曲ニ長調」こそ、正に感涙の小品。当然、日本人初の交響曲である「かちどきと平和」と併せ、西洋音楽との出会いの感動が凝縮されています。僅か一年後の二つの交響詩では、同じ作曲家とは思えないスタイルの変化がみえます。ここで私たちは、夢と希望に溢れて渡欧し、名前を西欧人的に綴り自らを売り出した若者の足跡の偉大さに、平伏するのです。名前だけは誰でも知っている山田耕筰、その真の姿を今、貴方も確認してみませんか?
8.555351J
矢代秋雄(1929-1976):作品集
ピアノ協奏曲(1964-67)、交響曲(1958)
岡田博美(p)、
湯浅卓雄(指)アルスターO
ドビュッシー、ラヴェル、バルトーク、ストラヴィンスキー、ベルク、プロコフィエフ・・・メシアン。20世紀前半の音楽史そのままに、革新的作曲家たちのエッセンスを師である橋本國彦や伊福部昭から受け継ぎ、ヨーロピアン・スタイルの音楽を完璧なまでに自己の作品へ昇華させた矢代秋雄。「この録音が日本の作曲家の地位を高めるきっかけになる」と矢代への共感を惜しまない湯浅卓雄の指揮、初演者・中村紘子の名演に対する岡田博美の新しい解釈、そしてアルスター管の深い音色を得たこの一枚は、ヨーロッパ楽壇に対する日本からの"誇り高き返礼"だと言えるでしょう。
8.555859J
武満徹:室内楽曲集
そしてそれが風であることを知った(フルート、ヴィオラとハープのための)
雨の樹(3人の打楽器奏者のための)
海へ(アルト・フルートとギターのための)
ブライス(フルート、2台のハープ、マリンバと打楽器のための)
巡り−イサム・ノグチの追憶に(フルート独奏のための)
ヴォイス(声)(フルート独奏のための)
エア(フルート独奏のための)
雨の呪文(フルート、クラリネット、ハープ、ピアノとヴァイブラフォンのための)
ロバート・エイトケン(fl)、
ニュー・ミュージック・コンサーツ・アンサンブル[ノーバート・クラフト(g)/エリカ・グッドマン(hp)/サンヤ・エン(hp)/ロビン・エンゲルマン(perc)/ジョン・ワイヤー(perc)/ボブ・ベッカー(perc)/ラッセル・ハーテンバーガー(perc)/ライアン・スコット(perc)/デーヴィッド・スワン(p)/ホアキン・バルデペニャス(cl)/スティーヴン・ダン(va)]
武満がなぜ世界中で絶賛されたのか、その理由を知るための入門盤として最適なアルバムです。とにかく美しい、そうとしか形容のしようのない音だけが、ここにあります。それは音楽史上、彼だけが楽譜に記すことができた音です。たいていの音楽愛好家が普通は嫌う、無調の音楽なのに美しいマジカルなタケミツ・サウンド。収録曲中「雨の樹」以外はフルートを中心とする室内楽で、70年代初頭の「ヴォイス(声)」から、作曲者最後の作品「エア」までを収録。そのフルートを吹くエイトケンら、生前の作曲者と親交があり、直接指導を受けたカナダの奏者たちの理想的な演奏でお届けします。
8.555881J
橋本國彦(1904-1949):作品集
交響曲第1番、交響組曲「天女と漁夫」
沼尻竜典(指)東京都SO
多様化した音楽スタイル、悲しむべき戦争を一端とした日本の動乱。"カオスと化した20世紀"に翻弄されつつも、日本における近代〜現代音楽の潮流をリードした橋本國彦。そのあまりに多彩で重要な活動は、第二次世界大戦後になって意識的に封印されていたきらいがあります。第2楽章に沖縄の音階を使ったことで有名な「交響曲第1番」(皇紀2600年奉祝曲)は驚くべきことにこれが初録音。「羽衣伝説」に基づくバレエ音楽「天女と漁夫」は、近代フランス音楽と日本の伝統文化との融合。作品の再評価を促す、沼尻/都響の素晴らしい演奏で。
8.555882J
松平頼則(1907-2001):作品集
ピアノとオーケストラのための主題と変奏*
ダンス・サクレとダンス・フィナル〜ダンス・サクレ(振鉾)(世界初録音)**
左舞/右舞(世界初録音)
ダンス・サクレとダンス・フィナル〜ダンス・フィナル(長慶子) 
高関 健(指)大阪センチュリーSO、
野平 一郎(P)*、伏田 依子(Piccolo)**
長山 慶子(fl)**
華麗な平安絵巻を繰り広げた「藤原」と水戸徳川家「松平」の血をうけた松平は、西洋音楽と日本固有の音楽との合体に雅楽を用いました。名曲「越天楽」をテーマとする『主題と変奏』は、あのカラヤンが指揮した唯一の日本人作品。優雅なハーモニーとブキウギまで使っての溌剌としたリズムはプーランク顔負けです。他の収録曲は一転して雅楽と前衛音楽の錬金術的出会い。その懐かしくも斬新、他に類例ない不思議な響きは、メシアン、武満、ブーレーズらに影響を与えました。古代のみやびと現代の刺激が出会う「マツダイラ雅楽」を高関・大阪センチュリーの定評ある演奏で。
8.555975J
芥川也寸志:作品集
オーケストラのためのラプソディ(1971)
エローラ交響曲(1958)、交響三章(1948)
湯浅卓雄(指)ニュージーランドSO
芥川也寸志と言えば、作家・龍之介の子であることや、ダンディな外見なら有名でしたが、肝心の作品は音楽愛好家にも意外と知られていません。最初期の「交響三章」は、彼の憧れであるソ連に持参して大作曲家達の目に止まり、当地で出版されるという快挙を成し遂げた記念作。その迷いの無い前進の眩しさが勇気と感動を与えます。「エローラ交響曲」の随所で聴ける激しい爆発系サウンドは、知らなきゃ損というもの(細かいトラック付けにも注目)。芥川ファンには「ラプソディ」の音源は貴重です。当盤のような立体的なサウンドがあってこそ、芥川の音楽は目映いばかりの光を放ち、永遠の命を与えられるのです。
8.557162J
諸井三郎(1903-1977):作品集
こどものための小交響曲変ロ調Op.24(1943)
交響的二楽章 Op.22 (1942)
交響曲第3番 Op.25 (1944)
湯浅卓雄(指)アイルランド国立SO
※世界初録音
諸井三郎は独学で作曲を修めた後にベルリンへ留学、ドイツ音楽の技術と精神を学び正統的大作を残しました。その後の日本人作曲家が歩む道を方向づけた偉大な先人なのです。世界初録音となる当盤の収録曲全てが、第二次世界大戦中の作品であることにご注目ください。創作の頂点と言える「交響曲第3番」は大戦末期の作。内容は時代状況と無縁では当然ありえず、とりわけ死をテーマとする第3楽章は、音楽を愛する日本人なら聴いていかねばならない作品と言えるでしょう。「こどものための小交響曲」は、子供というよりむしろ大人の鑑賞に向く真摯さが滲み出ています。「交響的二楽章」の後半の高揚も聴き逃せません。
8.557416J
大澤壽人(1907-1953):作品集
ピアノ協奏曲第3番変イ長調「神風協奏曲」(1938)
交響曲第3番 (1937)
エカテリーナ・サランツェヴァ(P)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
*=世界初録音
知名度の高さを分母に、未知の音楽との出会いの喜びを分子にとれば、恐らくは最も高い数字が出る邦人作曲家の一人が大澤壽人(おおざわひさと)でしょう。ピアノ協奏曲第3番は、少なくともプロコフィエフのピアノ協奏曲がもう1曲増えたと言えるほどの充実度を示しています。第二次世界大戦前の日本で、これほどモダンなピアノ協奏曲が書かれていたとは信じられません。作曲当時、聴衆に全く理解されなかったという話にも思わず納得。交響曲第3番も同様で、ここまで埋もれていたのが不思議でなりません。
8.557688J
深井史郎(1907-1959):作品集
パロディ的な四楽章(1936)
バレエ音楽「創造」(1940、世界初録音)
交響的映像「ジャワの唄声」(1942)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
明治・大正・昭和と、日本の激動期に生を受けた深井史郎。彼はとりわけ、ストラヴィンスキーやラヴェルに強い影響を受け、そのスコアを次々と暗記するなど、作曲技術を学んでいきました。最初は5楽章の作品として発表された「パロディ的な四楽章」は鮮烈な出世作。これが世界初録音となる「創造」は、ラヴェル的な響きが頻出するも、他の誰のものでもない、独自の個性の刻印があります。「ジャワの唄声」は、「ボレロ」のアジア版とも言える名作。3曲の管弦楽曲は、知性派モダニスト深井の音楽が、今日聴いても、こんなにも新しかったことを再認識させてくれます。この偉大な先人の名前、忘れられている場合じゃありません。
8.557587J
伊福部昭:作品集
シンフォニア・タプカーラ(1954、1979改訂)
ピアノとオーケストラのためのリトミカ・オスティナータ
SF交響ファンタジー第1番
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO、
エカテリーナ・サランツェヴァ(p) 
「天下無双の生命力、偉大なる伊福部サウンドの底力!」……もはや言をまたない、日本音楽史上のあまりに巨大な峰となってそびえる、伊福部昭の作品集がついに本シリーズに登場。並居る日本楽壇中央の俊英を押しのけてのチェレプニン賞の衝撃的受賞(1935年)以来、伊福部昭は教師として、「ゴジラ」に代表される映画音楽の大家として、何よりその圧倒的な魅力を放出する偉大な作品群によって、絶大な影響を音楽界に与え続けています。本CDでは戦後の伊福部の代表的3曲を収録。ファンにとって、伊福部昭の音楽を荒々しいロシアのオーケストラで聴いてみたいというのは、ひとつの夢ではなかったでしょうか。ロシア・フィルは野生的な骨太のサウンドでその期待に見事に応え、リトミカ・オスティナータでのサランツェヴァのピアノ・ソロも実に鮮烈。伊福部家のルーツから説き起こす片山杜秀氏の気迫の解説文も素晴らしい読み応えです。
8.557693J
黛敏郎(1929-1997):作品集
シンフォニック・ムード(1950)(世界初録音)
バレエ音楽「舞楽」(1962)
曼荼羅交響曲(1960)
ルンバ・ラプソディ(1948)(世界初録音)
湯浅卓雄(指)ニュージーランドSO
作曲家としての駆け出し時代、パリに留学するも、欧州に学ぶ物なしとしてすぐに帰国するなど、黛敏郎は反逆児的な存在でした。芥川也寸志と同様、メディアでの活躍で知名度は高くとも、肝心の音楽は、一部の超有名作を除いて十分には紹介されてきませんでした。世界初録音2曲を含む当盤で、我々はその素顔を知ることになります。ガムラン、東アジア、両界曼荼羅、ラテンに題材を得て、一見国籍不明でも、音を聴けば確かに日本人ならではの美意識が一貫して感じとれます。一切の先入観無しに、純粋に楽しめる音の饗宴が、ここにあります。武満よりも先に欧米で演奏された黛の芸術、その再評価は、21世紀の課題となるでしょう。
8.557760J
武満徹:管弦楽曲集
精霊の庭、ソリチュード・ソノール、
映画『ホゼー・トレス』〜訓練と休憩の音楽、
映画『黒い雨』〜葬送の音楽、
映画『他人の顔』〜ワルツ、
夢の時、鳥は星形の庭に降りる
マリン・オールソップ(指)ボーンマスSO
片山杜秀氏による日本語解説書付き。日本が生んだ最も著名な作曲家、武満徹(1930-96)。その名声は殊に海外で、一人別格と言うべきほどに抜きん出ており、存在する録音も既に膨大です。しかし、「今さらタケミツなんて」とは言はせません。この録音を買って出たのは、なんとナクソスが誇る最高の組み合わせのひとつ、マリン・オールソップと手兵ボーンマス交響楽団。オールソップがボーンマス響をイギリス有数のオーケストラへ鍛え上げたその手腕は、ラトルとバーミンガム市響のそれにも例えられるほどです。希少な録音となる最初期の禁欲的な作品「ソリチュード・ソノール」から最晩年の「精霊の庭」までを収録。豊麗なるタケミツ・サウンド、ここに全く新しいインターナショナルな名盤誕生!
8.557763J
別宮貞雄(b.1922):交響曲集
交響曲第1番(1961)、
交響曲第2番(1977-1978/2004改訂)
湯浅卓雄(指)アイルランド国立SO
*全曲世界初録音
日本語解説書付き(執筆:片山杜秀)。 「ドイツの精神性とフランスのエクリチュールが生んだ“美しき”日本のシンフォニーを聴け!」……別宮貞雄(1922-)ほど堅固な信念をもって、美しい音楽を書き続ける作家はいません。東大で物理学と文学を学んだ後、矢代秋雄、黛敏郎と共にパリ音楽院に留学した別宮は、ミヨーやメシアンの下で学びました(ちなみに、ミヨーのクラスのただ1名の外国人枠を別宮と争って敗れたのはシュトックハウゼン)。第二次大戦後に日本でも吹き荒れた前衛音楽の嵐の中で、別宮はそれに動じることなく「音楽本来の使命は、普通の人々の感情に幅広く訴えるところにある」ことを主張し、新奇な要素による刹那的創作を遠ざけつつ、単純な民族主義でも前衛でもない独自の作品を生み続けました。共に世界初録音となる2曲のうち、特に交響曲第2番はメシアンも惚れ込んだ傑作。複雑なポリフォニーの中に繊細な情感を盛り込んだこの作曲家独特の世界を、リリースごとに評価は高まるばかりの湯浅卓雄が、今回も完璧に表現しています。
8.557819J
早坂文雄(1914-1955):作品集
ピアノ協奏曲(1948)(世界初録音)*、
左方の舞と右方の舞(1941)、序曲 ニ調(1939)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO、
岡田博美(p)
伊福部昭と並ぶ民族楽派の急先鋒でありながら、雅楽などの伝統音楽を大胆に取り入れて独特の日本的美学を音楽にした早坂文雄。その存在はコンサート音楽ばかりではなく、黒澤明や溝口健二などの映画音楽を通じて世界的に広まっており、武満徹の師としても知られています。もっとも人気が高い「左方の舞と右方の舞」は宮廷雅楽のイディオムをオーケストラに変換した作品。「ピアノ協奏曲」は今回が公式には世界初録音で、演奏されることの少ない“幻の名曲”です。日本語解説書付き(執筆:片山杜秀)。
8.557839J
大木正夫:作品集
交響曲第5番「ヒロシマ」(1953)、
日本狂詩曲(1938)
湯浅卓雄(指)新日本PO
※世界初禄音
音楽による魂の慟哭と叫び、日本人だからこそ生まれ得た傑作! 戦後60周年にあたる年、ナクソスは一つの意義深い交響曲を録音し、原爆の惨禍を忘れてはならないという作曲家の思いと共に、永久に残します。これまではカンタータ「人間をかえせ」が特に知られてきた作曲家、大木正夫による交響曲第5番「ヒロシマ」。原爆の悲惨さを伝える絵画、丸木夫妻の「原爆の図」に触発された悲痛な作品。カップリングは対照的に明るい「日本狂詩曲」。湯浅卓雄とナクソス初登場の新日本フィルが見事に蘇らせました。
8.557971J
山田耕筰(1886-1965):作品集
長唄交響曲「鶴亀」、明治頌歌、
舞踊劇「マグダラのマリア」
湯浅卓雄(指)東京都SO
東音 宮田哲男(長唄)、東音 味見亨(三味線)
溝入由美子(篳篥)他
山田耕筰は、日本における西洋音楽黎明期の全ての場面において道を切り開いた、偉大な先駆者。山田は日本人の手になる最初の管弦楽曲、交響曲、交響詩、本格的オペラを書き、前二者は当シリーズでも既に紹介されています(8.555350J)。2枚目となる本作品集で、なんといっても注目すべきは、伝統的な邦楽と西洋のオーケストラを衝突・融合させた大胆極まりない「長唄交響曲」でしょう。この作品では、邦楽アンサンブルは伝統的な長唄「鶴亀」を奏し、オーケストラがそれに重厚な伴奏で答えるという形式がとられています。武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」からさかのぼること30年余、山田のパイオニアたる実行力と創造力にはただ驚くばかり。長唄に東音宮田哲男(人間国宝)、三味線には東音味見亨という邦楽界最高の奏者を迎え、長く決定盤となるべき録音です。巧みに取り入れたれた篳篥(ひちりき)の響きが印象的な「明治頌歌」、R.シュトラウスばりの壮麗な「マグダラのマリア」を併せて収録。
8.557987J
安部幸明(1911-2006):作品集
交響曲第1番、シンフォニエッタ、
アルト・サクソフォーンとオーケストラのための嬉遊曲
アレクセイ・ヴォルコフ(アルトSax)#
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
安部幸明(1911-2006 )は、伊福部昭、尾高尚忠、早坂文雄らと同世代の作曲家。師であるプリングスハイムの下で西欧の和声システムを徹底的に学んだ安部幸明は、自身が「あらゆる面で簡潔であり、平易でありたい」と語ったように、深刻ぶったポーズをとることをよしとせず、豊かな調性感を保ちながら日本人離れした快活で軽みのあるアレグロを書くことが得意でした。ここに収録された交響曲 第1番の出だしを聴けば、推進力あふれるメロディアスなその主題が耳から離れなくなることでしょう。事実上の交響曲 第3番である重厚な「シンフォニエッタ」、アルトサックスをソロに迎えた愛らしい「嬉遊曲」も必聴です。作曲家は昨年末、当CD発売を目前に惜しくも亡くなりましたが、この録音によって作曲家の魅力をぜひ味わってください。録音・編集:24bit/48kHz。
8.570177J
大澤壽人:作品集 Vol.21
ピアノ協奏曲第2番、交響曲第2番
エカテリーナ・サランツェヴァ(P)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
「神風協奏曲」ほかを収録した第1弾により、あらためてその名前と作品がクローズ アップされ、東京や大阪・兵庫では作品が蘇演された大澤壽人。その第2弾となるのは前回同様にピアノ協 奏曲と交響曲のカップリングです。どちらの曲も1930年代中盤、パリでナディア・ブーランジェやポー ル・デュカスに師事していた時代の名作であり、戦前モダニズムの粋が結晶化されています。
8.570261J
武満徹:ピアノ作品集
 ロマンス、2つのレント
 遮られない休息[ I / II / III ]
 ピアノ・ディスタンス、フォー・アウェイ、
 閉じた眼〜瀧口修造の追憶に、閉じた眼 II
 雨の樹素描(1982)、
 雨の樹素描II〜オリヴィエ・メシアンの追憶に、
 こどものためのピアノ小品、
 リタニ〜マイケル・ヴァイナーの追憶に
福間洸太朗(P)
シューマンの作品を集めたリサイタル盤(8.557668)で世界的に注目され、国内外で活動している若手奏者が武満作品集を録音。パリ音楽院で学んだ感性はフランスで高く評価される武満の音楽にピッタリであり、これまで発売された録音とは別の、新しい個性を秘めています。また若々しい音楽性も新鮮であり、武満作品が時代を超えて受け継がれていくことへの期待さえも感じていただけるでしょう。
8.570319J
須賀田礒太郎(1907-1952):管弦楽作品集
 交響的序曲(1939)、双龍交流の舞(1940)
 生命の律動(1950)
 東洋組曲「沙漠の情景」〜東洋の舞姫
小松一彦(指)神奈川PO
録音:2006年6月、かながわアートホール
おそらくほとんどの音楽ファンにとって、須賀田礒太郎は、完全に未知の作曲家であるに違いありません。しかし、遺族が楽譜を発掘し、神奈川フィルが2002年から3回にわたり敢行した歴史的な連続演奏会は、観客にまさに衝撃を与えました。これほどの作曲家を半世紀も忘れて顧みなかった日本の楽壇とは、いったい何なのだ!と思わずにはいられません。須賀田は深井史郎、松平頼則、大澤壽人等と同年に生まれ、戦前は日本放送協会からの委嘱等により数多くの作品を発表。その作風は一種の大艦巨砲主義ともいうべき豪放なもので、大管弦楽によってストラヴィンスキー、ヒンデミットからバルトークまで、あらゆる音楽の傾向を飲み込み総合を目指すという、当時の楽壇において極めて特異なものでした。録音には復活の立役者たる演奏者を迎え、当シリーズでも格別の意義を持つ1枚と言えます。


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