湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5


NAXOS〜日本の作曲家



オペラ作品 歴史的録音 日本の作曲家 ボックス・セット Naxos Japan
(日本企画)
品番順・全カタログ(上記商品以外)



1CD=(NYNG品番を除く)


NHK「現代の音楽」アーカイブ・シリーズ(国内盤仕様)


※品番結尾に特に表記のないものは全て1CDです。
品番 内容 演奏者
8.555071J
日本管弦楽名曲集
外山雄三:管弦楽のためのラプソディ(1960) 、
近衛秀麿 編曲:編越天楽 (1931)
伊福部昭:日本狂詩曲、
芥川也寸志交響管弦楽のための音楽
小山清茂:管弦楽のための木挽歌 (1957)、
吉松隆:朱鷺に寄せる哀歌 Op.12 (1980)()
川本嘉子(Va)、古川民生(Vc)、
金崎美和子(P)
沼尻竜典(指)東京都SO
ナクソスの埋もれた名曲発掘の旅、いよいよ日本へ。世界へアピールできるクオリティを持ちながら、その存在を本格的に誇示し得なかった日本の管弦楽曲が、まるで"逆・黒船"とでも言うべき使命感をもって海外へと紹介されます。民衆のエネルギー、宮廷の典雅さ、細密の美学、叙情と哀愁の織りなす感興などを、アイデアに満ちたオーケストレーションで昇華。シリーズ第一弾は日本における民族主義をテーマに、あらためて20世紀音楽史の中における日本の存在を問いかける一枚です。
8.555321J
大栗裕(1918-1982):作品集
ヴァイオリン協奏曲 (1963)
大阪俗謡による幻想曲 (1955, 1970改訂版)
管弦楽のための神話(1977管弦楽版)
大阪のわらべうたによる狂詩曲
高木和弘(Vn)、
下野竜也(指)大阪PO
現代日本の優れた才能が、必ずしも東京から発信されるとは限りません。大阪フィルのホルン奏者を経て作曲家となった大栗裕は、故朝比奈隆の薫陶を得て、独自のカルチャーを誇る大阪の文化を音楽で描き出しました。言葉の抑揚、濃密な味わいの生活思想、熱狂的な祝祭、バーバリズムに彩られたエネルギー…。それらが作用して生まれた作品は、「大阪発のバルトークまたはハチャトゥリアン」とでも呼びたくなる民族性を有して、聴き手に強く訴えかけてきます。期待の俊英・下野竜也の棒を得て、吹奏楽界ではスター作曲家である彼の音楽を再評価へと導く作品集です。
8.555350J
山田耕筰(1886-1965):作品集
序曲ニ長調(世界初録音)*
交響曲ヘ長調「かちどきと平和」
交響詩「暗い扉」、交響詩「曼陀羅の華」
湯浅卓雄(指)アルスターO、
ニュージーランドSO*
日本の芸術音楽は何処から来て何処へ行こうとしているのか。全ての始まりを聴くことは、21世紀の歴史を刻もうとする私たちに必須の音楽体験である筈です。日本人初の管弦楽曲で、これが世界初録音になる「序曲ニ長調」こそ、正に感涙の小品。当然、日本人初の交響曲である「かちどきと平和」と併せ、西洋音楽との出会いの感動が凝縮されています。僅か一年後の二つの交響詩では、同じ作曲家とは思えないスタイルの変化がみえます。ここで私たちは、夢と希望に溢れて渡欧し、名前を西欧人的に綴り自らを売り出した若者の足跡の偉大さに、平伏するのです。名前だけは誰でも知っている山田耕筰、その真の姿を今、貴方も確認してみませんか?
8.555351J
矢代秋雄(1929-1976):作品集
ピアノ協奏曲(1964-67)、交響曲(1958)
岡田博美(p)、
湯浅卓雄(指)アルスターO
ドビュッシー、ラヴェル、バルトーク、ストラヴィンスキー、ベルク、プロコフィエフ・・・メシアン。20世紀前半の音楽史そのままに、革新的作曲家たちのエッセンスを師である橋本國彦や伊福部昭から受け継ぎ、ヨーロピアン・スタイルの音楽を完璧なまでに自己の作品へ昇華させた矢代秋雄。「この録音が日本の作曲家の地位を高めるきっかけになる」と矢代への共感を惜しまない湯浅卓雄の指揮、初演者・中村紘子の名演に対する岡田博美の新しい解釈、そしてアルスター管の深い音色を得たこの一枚は、ヨーロッパ楽壇に対する日本からの"誇り高き返礼"だと言えるでしょう。
8.555859J
武満徹:室内楽曲集
そしてそれが風であることを知った(フルート、ヴィオラとハープのための)
雨の樹(3人の打楽器奏者のための)
海へ(アルト・フルートとギターのための)
ブライス(フルート、2台のハープ、マリンバと打楽器のための)
巡り−イサム・ノグチの追憶に(フルート独奏のための)
ヴォイス(声)(フルート独奏のための)
エア(フルート独奏のための)
雨の呪文(フルート、クラリネット、ハープ、ピアノとヴァイブラフォンのための)
ロバート・エイトケン(fl)、
ニュー・ミュージック・コンサーツ・アンサンブル[ノーバート・クラフト(g)/エリカ・グッドマン(hp)/サンヤ・エン(hp)/ロビン・エンゲルマン(perc)/ジョン・ワイヤー(perc)/ボブ・ベッカー(perc)/ラッセル・ハーテンバーガー(perc)/ライアン・スコット(perc)/デーヴィッド・スワン(p)/ホアキン・バルデペニャス(cl)/スティーヴン・ダン(va)]
武満がなぜ世界中で絶賛されたのか、その理由を知るための入門盤として最適なアルバムです。とにかく美しい、そうとしか形容のしようのない音だけが、ここにあります。それは音楽史上、彼だけが楽譜に記すことができた音です。たいていの音楽愛好家が普通は嫌う、無調の音楽なのに美しいマジカルなタケミツ・サウンド。収録曲中「雨の樹」以外はフルートを中心とする室内楽で、70年代初頭の「ヴォイス(声)」から、作曲者最後の作品「エア」までを収録。そのフルートを吹くエイトケンら、生前の作曲者と親交があり、直接指導を受けたカナダの奏者たちの理想的な演奏でお届けします。
8.555881J
橋本國彦(1904-1949):作品集
交響曲第1番、交響組曲「天女と漁夫」
沼尻竜典(指)東京都SO
多様化した音楽スタイル、悲しむべき戦争を一端とした日本の動乱。"カオスと化した20世紀"に翻弄されつつも、日本における近代〜現代音楽の潮流をリードした橋本國彦。そのあまりに多彩で重要な活動は、第二次世界大戦後になって意識的に封印されていたきらいがあります。第2楽章に沖縄の音階を使ったことで有名な「交響曲第1番」(皇紀2600年奉祝曲)は驚くべきことにこれが初録音。「羽衣伝説」に基づくバレエ音楽「天女と漁夫」は、近代フランス音楽と日本の伝統文化との融合。作品の再評価を促す、沼尻/都響の素晴らしい演奏で。
8.555882J
松平頼則(1907-2001):作品集
ピアノとオーケストラのための主題と変奏*
ダンス・サクレとダンス・フィナル〜ダンス・サクレ(振鉾)(世界初録音)**
左舞/右舞(世界初録音)
ダンス・サクレとダンス・フィナル〜ダンス・フィナル(長慶子) 
高関 健(指)大阪センチュリーSO、
野平 一郎(P)*、伏田 依子(Piccolo)**
長山 慶子(fl)**
華麗な平安絵巻を繰り広げた「藤原」と水戸徳川家「松平」の血をうけた松平は、西洋音楽と日本固有の音楽との合体に雅楽を用いました。名曲「越天楽」をテーマとする『主題と変奏』は、あのカラヤンが指揮した唯一の日本人作品。優雅なハーモニーとブキウギまで使っての溌剌としたリズムはプーランク顔負けです。他の収録曲は一転して雅楽と前衛音楽の錬金術的出会い。その懐かしくも斬新、他に類例ない不思議な響きは、メシアン、武満、ブーレーズらに影響を与えました。古代のみやびと現代の刺激が出会う「マツダイラ雅楽」を高関・大阪センチュリーの定評ある演奏で。
8.555975J
芥川也寸志:作品集
オーケストラのためのラプソディ(1971)
エローラ交響曲(1958)、交響三章(1948)
湯浅卓雄(指)ニュージーランドSO
芥川也寸志と言えば、作家・龍之介の子であることや、ダンディな外見なら有名でしたが、肝心の作品は音楽愛好家にも意外と知られていません。最初期の「交響三章」は、彼の憧れであるソ連に持参して大作曲家達の目に止まり、当地で出版されるという快挙を成し遂げた記念作。その迷いの無い前進の眩しさが勇気と感動を与えます。「エローラ交響曲」の随所で聴ける激しい爆発系サウンドは、知らなきゃ損というもの(細かいトラック付けにも注目)。芥川ファンには「ラプソディ」の音源は貴重です。当盤のような立体的なサウンドがあってこそ、芥川の音楽は目映いばかりの光を放ち、永遠の命を与えられるのです。
8.557162J
諸井三郎(1903-1977):作品集
こどものための小交響曲変ロ調Op.24(1943)
交響的二楽章 Op.22 (1942)
交響曲第3番 Op.25 (1944)
湯浅卓雄(指)アイルランド国立SO
※世界初録音
諸井三郎は独学で作曲を修めた後にベルリンへ留学、ドイツ音楽の技術と精神を学び正統的大作を残しました。その後の日本人作曲家が歩む道を方向づけた偉大な先人なのです。世界初録音となる当盤の収録曲全てが、第二次世界大戦中の作品であることにご注目ください。創作の頂点と言える「交響曲第3番」は大戦末期の作。内容は時代状況と無縁では当然ありえず、とりわけ死をテーマとする第3楽章は、音楽を愛する日本人なら聴いていかねばならない作品と言えるでしょう。「こどものための小交響曲」は、子供というよりむしろ大人の鑑賞に向く真摯さが滲み出ています。「交響的二楽章」の後半の高揚も聴き逃せません。
8.557416J
大澤壽人(1907-1953):作品集
ピアノ協奏曲第3番変イ長調「神風協奏曲」(1938)
交響曲第3番 (1937)
エカテリーナ・サランツェヴァ(P)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
*=世界初録音
知名度の高さを分母に、未知の音楽との出会いの喜びを分子にとれば、恐らくは最も高い数字が出る邦人作曲家の一人が大澤壽人(おおざわひさと)でしょう。ピアノ協奏曲第3番は、少なくともプロコフィエフのピアノ協奏曲がもう1曲増えたと言えるほどの充実度を示しています。第二次世界大戦前の日本で、これほどモダンなピアノ協奏曲が書かれていたとは信じられません。作曲当時、聴衆に全く理解されなかったという話にも思わず納得。交響曲第3番も同様で、ここまで埋もれていたのが不思議でなりません。
8.557688J
深井史郎(1907-1959):作品集
パロディ的な四楽章(1936)
バレエ音楽「創造」(1940、世界初録音)
交響的映像「ジャワの唄声」(1942)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
明治・大正・昭和と、日本の激動期に生を受けた深井史郎。彼はとりわけ、ストラヴィンスキーやラヴェルに強い影響を受け、そのスコアを次々と暗記するなど、作曲技術を学んでいきました。最初は5楽章の作品として発表された「パロディ的な四楽章」は鮮烈な出世作。これが世界初録音となる「創造」は、ラヴェル的な響きが頻出するも、他の誰のものでもない、独自の個性の刻印があります。「ジャワの唄声」は、「ボレロ」のアジア版とも言える名作。3曲の管弦楽曲は、知性派モダニスト深井の音楽が、今日聴いても、こんなにも新しかったことを再認識させてくれます。この偉大な先人の名前、忘れられている場合じゃありません。
8.557587J
伊福部昭:作品集
シンフォニア・タプカーラ(1954、1979改訂)
ピアノとオーケストラのためのリトミカ・オスティナータ
SF交響ファンタジー第1番
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO、
エカテリーナ・サランツェヴァ(p) 
「天下無双の生命力、偉大なる伊福部サウンドの底力!」……もはや言をまたない、日本音楽史上のあまりに巨大な峰となってそびえる、伊福部昭の作品集がついに本シリーズに登場。並居る日本楽壇中央の俊英を押しのけてのチェレプニン賞の衝撃的受賞(1935年)以来、伊福部昭は教師として、「ゴジラ」に代表される映画音楽の大家として、何よりその圧倒的な魅力を放出する偉大な作品群によって、絶大な影響を音楽界に与え続けています。本CDでは戦後の伊福部の代表的3曲を収録。ファンにとって、伊福部昭の音楽を荒々しいロシアのオーケストラで聴いてみたいというのは、ひとつの夢ではなかったでしょうか。ロシア・フィルは野生的な骨太のサウンドでその期待に見事に応え、リトミカ・オスティナータでのサランツェヴァのピアノ・ソロも実に鮮烈。伊福部家のルーツから説き起こす片山杜秀氏の気迫の解説文も素晴らしい読み応えです。
8.557693J
黛敏郎(1929-1997):作品集
シンフォニック・ムード(1950)(世界初録音)
バレエ音楽「舞楽」(1962)
曼荼羅交響曲(1960)
ルンバ・ラプソディ(1948)(世界初録音)
湯浅卓雄(指)ニュージーランドSO
作曲家としての駆け出し時代、パリに留学するも、欧州に学ぶ物なしとしてすぐに帰国するなど、黛敏郎は反逆児的な存在でした。芥川也寸志と同様、メディアでの活躍で知名度は高くとも、肝心の音楽は、一部の超有名作を除いて十分には紹介されてきませんでした。世界初録音2曲を含む当盤で、我々はその素顔を知ることになります。ガムラン、東アジア、両界曼荼羅、ラテンに題材を得て、一見国籍不明でも、音を聴けば確かに日本人ならではの美意識が一貫して感じとれます。一切の先入観無しに、純粋に楽しめる音の饗宴が、ここにあります。武満よりも先に欧米で演奏された黛の芸術、その再評価は、21世紀の課題となるでしょう。
8.557760J
武満徹:管弦楽曲集
精霊の庭、ソリチュード・ソノール、
映画『ホゼー・トレス』〜訓練と休憩の音楽、
映画『黒い雨』〜葬送の音楽、
映画『他人の顔』〜ワルツ、
夢の時、鳥は星形の庭に降りる
マリン・オールソップ(指)ボーンマスSO
片山杜秀氏による日本語解説書付き。日本が生んだ最も著名な作曲家、武満徹(1930-96)。その名声は殊に海外で、一人別格と言うべきほどに抜きん出ており、存在する録音も既に膨大です。しかし、「今さらタケミツなんて」とは言はせません。この録音を買って出たのは、なんとナクソスが誇る最高の組み合わせのひとつ、マリン・オールソップと手兵ボーンマス交響楽団。オールソップがボーンマス響をイギリス有数のオーケストラへ鍛え上げたその手腕は、ラトルとバーミンガム市響のそれにも例えられるほどです。希少な録音となる最初期の禁欲的な作品「ソリチュード・ソノール」から最晩年の「精霊の庭」までを収録。豊麗なるタケミツ・サウンド、ここに全く新しいインターナショナルな名盤誕生!
8.557763J
別宮貞雄(b.1922):交響曲集
交響曲第1番(1961)、
交響曲第2番(1977-1978/2004改訂)
湯浅卓雄(指)アイルランド国立SO
*全曲世界初録音
日本語解説書付き(執筆:片山杜秀)。 「ドイツの精神性とフランスのエクリチュールが生んだ“美しき”日本のシンフォニーを聴け!」……別宮貞雄(1922-)ほど堅固な信念をもって、美しい音楽を書き続ける作家はいません。東大で物理学と文学を学んだ後、矢代秋雄、黛敏郎と共にパリ音楽院に留学した別宮は、ミヨーやメシアンの下で学びました(ちなみに、ミヨーのクラスのただ1名の外国人枠を別宮と争って敗れたのはシュトックハウゼン)。第二次大戦後に日本でも吹き荒れた前衛音楽の嵐の中で、別宮はそれに動じることなく「音楽本来の使命は、普通の人々の感情に幅広く訴えるところにある」ことを主張し、新奇な要素による刹那的創作を遠ざけつつ、単純な民族主義でも前衛でもない独自の作品を生み続けました。共に世界初録音となる2曲のうち、特に交響曲第2番はメシアンも惚れ込んだ傑作。複雑なポリフォニーの中に繊細な情感を盛り込んだこの作曲家独特の世界を、リリースごとに評価は高まるばかりの湯浅卓雄が、今回も完璧に表現しています。
8.557819J
早坂文雄(1914-1955):作品集
ピアノ協奏曲(1948)(世界初録音)*、
左方の舞と右方の舞(1941)、序曲 ニ調(1939)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO、
岡田博美(p)
伊福部昭と並ぶ民族楽派の急先鋒でありながら、雅楽などの伝統音楽を大胆に取り入れて独特の日本的美学を音楽にした早坂文雄。その存在はコンサート音楽ばかりではなく、黒澤明や溝口健二などの映画音楽を通じて世界的に広まっており、武満徹の師としても知られています。もっとも人気が高い「左方の舞と右方の舞」は宮廷雅楽のイディオムをオーケストラに変換した作品。「ピアノ協奏曲」は今回が公式には世界初録音で、演奏されることの少ない“幻の名曲”です。日本語解説書付き(執筆:片山杜秀)。
8.557839J
大木正夫:作品集
交響曲第5番「ヒロシマ」(1953)、
日本狂詩曲(1938)
湯浅卓雄(指)新日本PO
※世界初禄音
音楽による魂の慟哭と叫び、日本人だからこそ生まれ得た傑作! 戦後60周年にあたる年、ナクソスは一つの意義深い交響曲を録音し、原爆の惨禍を忘れてはならないという作曲家の思いと共に、永久に残します。これまではカンタータ「人間をかえせ」が特に知られてきた作曲家、大木正夫による交響曲第5番「ヒロシマ」。原爆の悲惨さを伝える絵画、丸木夫妻の「原爆の図」に触発された悲痛な作品。カップリングは対照的に明るい「日本狂詩曲」。湯浅卓雄とナクソス初登場の新日本フィルが見事に蘇らせました。
8.557971J
山田耕筰(1886-1965):作品集
長唄交響曲「鶴亀」、明治頌歌、
舞踊劇「マグダラのマリア」
湯浅卓雄(指)東京都SO
東音 宮田哲男(長唄)、東音 味見亨(三味線)
溝入由美子(篳篥)他
山田耕筰は、日本における西洋音楽黎明期の全ての場面において道を切り開いた、偉大な先駆者。山田は日本人の手になる最初の管弦楽曲、交響曲、交響詩、本格的オペラを書き、前二者は当シリーズでも既に紹介されています(8.555350J)。2枚目となる本作品集で、なんといっても注目すべきは、伝統的な邦楽と西洋のオーケストラを衝突・融合させた大胆極まりない「長唄交響曲」でしょう。この作品では、邦楽アンサンブルは伝統的な長唄「鶴亀」を奏し、オーケストラがそれに重厚な伴奏で答えるという形式がとられています。武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」からさかのぼること30年余、山田のパイオニアたる実行力と創造力にはただ驚くばかり。長唄に東音宮田哲男(人間国宝)、三味線には東音味見亨という邦楽界最高の奏者を迎え、長く決定盤となるべき録音です。巧みに取り入れたれた篳篥(ひちりき)の響きが印象的な「明治頌歌」、R.シュトラウスばりの壮麗な「マグダラのマリア」を併せて収録。
8.557987J
安部幸明(1911-2006):作品集
交響曲第1番、シンフォニエッタ、
アルト・サクソフォーンとオーケストラのための嬉遊曲
アレクセイ・ヴォルコフ(アルトSax)#
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
安部幸明(1911-2006 )は、伊福部昭、尾高尚忠、早坂文雄らと同世代の作曲家。師であるプリングスハイムの下で西欧の和声システムを徹底的に学んだ安部幸明は、自身が「あらゆる面で簡潔であり、平易でありたい」と語ったように、深刻ぶったポーズをとることをよしとせず、豊かな調性感を保ちながら日本人離れした快活で軽みのあるアレグロを書くことが得意でした。ここに収録された交響曲 第1番の出だしを聴けば、推進力あふれるメロディアスなその主題が耳から離れなくなることでしょう。事実上の交響曲 第3番である重厚な「シンフォニエッタ」、アルトサックスをソロに迎えた愛らしい「嬉遊曲」も必聴です。作曲家は昨年末、当CD発売を目前に惜しくも亡くなりましたが、この録音によって作曲家の魅力をぜひ味わってください。録音・編集:24bit/48kHz。
8.570177J
大澤壽人:作品集 Vol.21
ピアノ協奏曲第2番、交響曲第2番
エカテリーナ・サランツェヴァ(P)
ドミトリ・ヤブロンスキー(指)ロシアPO
「神風協奏曲」ほかを収録した第1弾により、あらためてその名前と作品がクローズ アップされ、東京や大阪・兵庫では作品が蘇演された大澤壽人。その第2弾となるのは前回同様にピアノ協 奏曲と交響曲のカップリングです。どちらの曲も1930年代中盤、パリでナディア・ブーランジェやポー ル・デュカスに師事していた時代の名作であり、戦前モダニズムの粋が結晶化されています。
8.570261J
武満徹:ピアノ作品集
 ロマンス、2つのレント
 遮られない休息[ I / II / III ]
 ピアノ・ディスタンス、フォー・アウェイ、
 閉じた眼〜瀧口修造の追憶に、閉じた眼 II
 雨の樹素描(1982)、
 雨の樹素描II〜オリヴィエ・メシアンの追憶に、
 こどものためのピアノ小品、
 リタニ〜マイケル・ヴァイナーの追憶に
福間洸太朗(P)
シューマンの作品を集めたリサイタル盤(8.557668)で世界的に注目され、国内外で活動している若手奏者が武満作品集を録音。パリ音楽院で学んだ感性はフランスで高く評価される武満の音楽にピッタリであり、これまで発売された録音とは別の、新しい個性を秘めています。また若々しい音楽性も新鮮であり、武満作品が時代を超えて受け継がれていくことへの期待さえも感じていただけるでしょう。
8.570319J
須賀田礒太郎(1907-1952):管弦楽作品集
 交響的序曲(1939)、双龍交流の舞(1940)
 生命の律動(1950)
 東洋組曲「沙漠の情景」〜東洋の舞姫
小松一彦(指)神奈川PO
録音:2006年6月、かながわアートホール
おそらくほとんどの音楽ファンにとって、須賀田礒太郎は、完全に未知の作曲家であるに違いありません。しかし、遺族が楽譜を発掘し、神奈川フィルが2002年から3回にわたり敢行した歴史的な連続演奏会は、観客にまさに衝撃を与えました。これほどの作曲家を半世紀も忘れて顧みなかった日本の楽壇とは、いったい何なのだ!と思わずにはいられません。須賀田は深井史郎、松平頼則、大澤壽人等と同年に生まれ、戦前は日本放送協会からの委嘱等により数多くの作品を発表。その作風は一種の大艦巨砲主義ともいうべき豪放なもので、大管弦楽によってストラヴィンスキー、ヒンデミットからバルトークまで、あらゆる音楽の傾向を飲み込み総合を目指すという、当時の楽壇において極めて特異なものでした。録音には復活の立役者たる演奏者を迎え、当シリーズでも格別の意義を持つ1枚と言えます。
8.570337J
松村禎三:交響曲第1番(1965)
交響曲第2番(1998/1999年改作/2006年最終稿)…世界初録音
ゲッセマネの夜に(2002)
神谷郁代(P)
湯浅卓雄(指)アイルランド国立SO

録音・編集(24bit/48kHz)2006年9月18-19日アイルランド ダブリン ナショナル・コンサート・ホール
プロデューサー…ティム・ハンドリー/解説…西耕一
戦後の日本作曲界でも独自な頂点を極めた作曲家、松村禎三 本来なら輝かしい青年時代を過ごすはずであった20歳代の始めに、結核のため5年半もの療養生活を送ったことが、彼の作風に大きな影響を及ぼしているという。身動きのできないベッドの上で、一つのものを徹底的に見つめるという「作業」は音楽だけでなく、言葉を自在に操ることにもつながり、その後の彼は俳句の世界にも大きな足跡を残すこととなる。 1965年に作曲された「交響曲第1番」は、日本フィルハーモニー交響楽団の日本の作曲家への委嘱初演企画「日フィルシリーズ」第14作目として作曲されたもの。当時携わっていた映画音楽で培った管弦楽法と、彼独自の思想「アジア的な発想をもった、生命の根源に直結したエネルギー」が見事に結実した作品であり、湧き上がる音の奔流に圧倒されるのは間違いない。 「交響曲第2番」はサントリー音楽財団の委嘱を受けて作曲された。1999年に再演(その時に第3楽章を改訂)。2006年には湯浅卓雄指揮によるこのレコーディングのために再改訂を行い、これが結果的に最終稿となった。列車の中で、偶然、興福寺の金剛力士像のポスターを見た松村は、その筋肉隆々の恐ろしい姿の中に、哀しみの光を見出したという。第1番の交響曲から35年の月日が流れ、彼の視点も「アジア的」なものから、もっと大きなものへと移っていく。人間の持つ苦悩、哀しみ、希望…。そのようなものが根底に流れている。ピアノを伴う管弦楽の響きは様々なものを聴き手へと伝えゆく。
8.570552J
山田一雄:大管弦楽の為の小交響楽詩「若者のうたへる歌」(1937)
交響的木曽 Op.12(1939)
響組曲「印度」(1940)
おほむたから(大みたから) Op.20(1944)
ドミトリー・ヤブロンスキー(指)ロシアPO

録音:2007年5月18-22日 モスクワ, ロシア国営TV&ラジオ・カンパニー 第5スタジオ
全身を使ってしなやかに、時には爆発的な指揮を行う姿で知られる昭和の名指揮者山田一雄。しかし戦前の時代の彼は近代フランス風の歌曲を書き、マーラー顔負けの管弦楽作品を書く「前衛作曲家」としての名前を欲しいままにしていたことは、ようやく最近になって認知されてきたように思えます。 彼自身、戦後になって指揮者としての活動が活発になると同時に、作曲家としての側面を封印していたきらいもあり、これらの作品の再復興が山田の本意であるのかは不明ですが、今の時代に容認されるのであれば、あのいたずらっぽい笑顔で「しょうがないな」と言ってくれるに違いありません。この4 つの作品に漲る多彩な表現法は、確かに彼が「大作曲家」であったことを物語るものでしょう。
8.572479J
細川俊夫:フルート作品集
垂直の歌T(1995)/線T(1984)
リート(2007)/断章U(1989)
旅X(2001)
アルト・フルートのための黒田節(2004)
コルベイン・ビャルナソン(Fl、アルトFl)
カプト・アンサンブル
スノッリ・シグフース・ビルギソン(指)
ヴァルゲルズル・アンドリェスドウッティル(P)
フ・トゥルニウス(Vn)
ズビグネフ・ドビク(Vn)
ソウルン・オウスク・マーリノウスドウッティル(Va)
ブリュンディース・ビュオグヴィンスドウッティル(Vc)
ベルリンを拠点とし、世界中で最も知られる日本人現代作曲家の一人として国際的に高い評価を受けている細川俊夫のフルート作品集です。彼の作風は、最小限の音を用いて、音と音の空白(間)に重きを置き、空間と静寂を意識させるものが多く、このフルート作品集は彼の表現したかった「静寂」を特に具現化したものと言えそうです。ここでフルートを演奏しているビャルナソンは尺八を学んだ経歴を持つほど日本通。作曲家言うところの「音楽による書道」の精神性を見事に伝えています。細川自身による作品への解説(日本語)付きです。
8.572869J
日本作曲家選輯・東京藝術大学編
橋本國彦:交響曲第2番
三つの和讃
福島朋也(Br)
湯浅卓雄(指)藝大フィルハーモニア

録音:2011年2月20 & 21日 東京藝術大学奏楽堂 STEREO
日本人作曲家の貴重な作品を広く世に紹介するシリーズ企画「日本作曲家選輯」は、長年にわたりリスナーの方々の熱い支持を得て来ました。この度、戦中〜戦後という激動の時代を駆け抜けた孤高の作曲家・橋本國彦に焦点をあて、橋本の母校である東京藝術大学の全面的な協力のもと、演奏から録音、ジャケット・デザインに至るまで、すべて藝大の音楽部と美術部の教授、准教授らが担当するプロジェクトによるCDが完成しました。楽曲は橋本の若き日の秀作「感傷的諧謔」と晩年の代表作「交響曲第2番」「三つの和讃」です。戦後、新憲法発布の際に初演された「交響曲第2番」は、新たな時代の到来を寿ぐ明るく輝かしい歌に満ちた作品。「三つの和讃」は、親鸞聖人の和讃をテキストとしたもので、深い叙情性の中に崇高な鎮魂の精神が溢れています。藝大に学び、後に母校で黛敏郎や矢代秋雄など優れた後進を育成した橋本國彦。21世紀の藝大が、音楽と美術の枠を超え、文字どおり総力を結集して偉大な先達への敬意を表明した貴重なCDアルバムです。
8.573239J
細川俊夫:管弦楽作品集第1集
ホルン協奏曲-開花の時-(2010)
ピアノとオーケストラのための月夜の蓮(2006)
チェロとオーケストラのためのチャント(2009)
シュテファン・ドール(Hrn)
児玉桃(P)
アンッシ・カルットゥネン(Vc)
準・メルクル(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO

録音:2013 年6 月10-11 日
※世界初録音
現代における「日本人作曲家」の中で、最も世界中から注目を浴びている細川俊夫(1955-)。 彼の新作は発表されるやいなや、その総譜は日本ショット社から出版され世界中へと広まっていくことでも知られています。最近の作品はどれも「自然と人間」との関わりをモティーフとしており、とりわけ「花」の存在は忘れてはならないものでしょう。 作曲家による解説(日本語)付きです。

8.573276J
細川俊夫:管弦楽作品集第2集
オーケストラのための「夢を織る」(2009)
室内オーケストラのための「開花II」
(2011)#
オーケストラのための「循環する海」(2005)<Introduction-序/Silent OC-ean-静かな海/Waves from the OC-ean-海の波/Cloudscape in the Sky-空の雲模様
/Storm-嵐/Waves-波/Breezeonthe OC-ean-海を渡る風/The Water returning to the skyagain-空から再び戻る水/Mis to nthe OC-ean-海の上の霧>
準・メルクル(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナルO*
フランス国立リヨンO

録音:2013年6月10-12日スコットランドグラスゴー,ヘンリーウッド・ホール、2007年7月15日フランス,オーディトリウム・ド・リヨン
#以外=世界初録音
現代日本の作曲家の中でも、ワールドワイドで最も高い評価を受けている人といえば、やはり細川俊夫(1955-)であることは間違いありません。彼の作品には、日本的な要素(音色も思考も)が極めて多く用いられているのですが、その語法の巧みさと真摯さによって、それらが言葉の壁を越えて世界中の人々へと伝播しているのですから。ここに収録された3つの作品は、それぞれ異なる源泉から生まれています。「夢を織る」は彼自身が母の胎内にいた時の仄かな記憶とも夢とも取れるもの。永遠の揺りかごである子宮の中に聞こえてくる音は“変ロ音”。柔らかく全てを絡めとっていくようなこの音に包まれながら、彼は大いなる旅に出発するというのです。そして「開花」は彼の得意とする花がテーマとなった曲。花が開くときに必要とする莫大なエネルギーを生きる力に変換するという繊細で遠大なる作業…これについての考察です。そして「循環する海」。こちらは水の姿の変容を音に映したものであり、「海を出発してまた海へと還る」というひたすら永遠に繰り返される現象が言葉を介さず、音だけで描かれていきます。聴き手はこのアルバムで、たくさんのことを考えることができるでしょう。作曲者本人による詳細な解説が付いています。

NHK「現代の音楽」アーカイブ・シリーズ
NYNG-001
(1HQCD)
三善晃:作品集

(1)混声合唱と管弦楽のための「詩篇」(1979)<初演>
(2)レクィエム (1971) <初演>*
(1)小林研一郎(指)
 田中信昭(合唱指揮)、東京都SO、
 日本プロ合唱団連合
 録音:1979年10月16日 東京文化会館 (昭和54年度文化庁芸術祭コンサートより)、文化庁芸術祭委嘱作品)

(2)岩城宏之(指)NHK響、
 日本プロ合唱団連合
 録音:1972年3月15日 東京文化会館(1972年日本プロ合唱団連合委嘱作品) ※モノラル
《NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ》は、戦後の日本音楽シーンを代表する邦人作曲家に焦点をあてたCDシリーズです。収録音源は全て、NHKラジオ番組「現代の音楽」で過去放送された番組のマスターテープから編集・リマスタリングを行い、マスターの再現性においてきわめて評価の高いHQCD(Hi Quality CD)でリリースします。NHKの協力の元、希少価値の極めて高い録音のアーカイブ化を実現しました。代表作の初演や未発売作品のライブ録音を中心に収録。日本人の創りだした音楽が、作曲当時の時代の空気とともに今ここに甦ります。
若き日の小林研一郎と東フィルが魂を込めた熱演「詩篇」、69年にN響の正指揮者となった岩城宏之が、打楽器奏者としての経験を存分に発揮した「レクィエム」、いずれも東京文化会館における初演の貴重な録音です。
NYNG-002
(1HQCD)

矢代秋雄:作品集
(1)ピアノ協奏曲 (1967) <初演>
(2)2本のフルートとピアノのためのソナタ(1958)<放送初演>
(3)作曲家自身による楽曲解説
(4)ピアノ・ソナタ (1961改訂版) <初演>
(5)三善晃と矢代秋雄による対談
(1)中村紘子(P)、森正(指)NHK響
 録音:1967年11月29日 東京文化会館(NHKSO臨時演奏会「現代日本の作品の夕べ」より)
(2)吉田雅夫(Fl)、高橋安治(Fl)、田辺緑(P)
 放送:1958年2月2日 ※モノラル
(4)山岡優子(P)
 録音:1961年9月9日 朝日講堂 (東京現代音楽祭より) ※モノラル
注目は、矢代秋雄と中村紘子の想いが見事に結実した「ピアノ協奏曲」の演奏会初演です。親交の深かった三善晃との対談を交えて聴く「ピアノ・ソナタ」の他、「2本のフルートとピアノのためのソナタ」は作曲家自身が語る楽曲解説付きです。
NYNG-003
(1HQCD)
武満徹:作品集
1. 地平線のドーリア(1966)
2. テクスチュアズ(1964)
3. 風の馬よりI, II(1961)[初演]
4. ノヴェンバー・ステップス(1967)
5. ピアニストのためのコロナ(1962)
6. 武満徹/杉浦康平 対談
(~1963年6月29日放送「環礁」を聴き終えて)
1. 小林研一郎(指)東京都SO
 録音:1979年10月16日 東京文化会館(昭和54年度文化庁芸術祭主催公演 芸術祭コンサートより)
2. 森正(指)NHKSO
 録音:1967年11月29日 東京文化会館(NHK響・臨時演奏会「現代日本の作品の夕べ」より)
3. 田中信昭(合唱指揮)東京混声cho
 録音:1961年11月14日 共立講堂(東京混声合唱団第25回定期演奏会より)
4. 鶴田錦史(琵琶)、横山勝也(尺八)、
 岩城宏之(指)NHK響
 録音:1969年10月23 or 24日 東京文化会館(第530回 NHKSO定期公演より)
5. 松谷翠、高橋アキ(P)
 録音:1968年2月4日 東京文化会館(第2回日独現代音楽祭「現代ピアノ音楽の夕べ」より)※モノラル
1969年、NHKSOの正指揮者に就任した岩城宏之、渾身の名演。武満徹の名を世界に知らしめた名曲として知られる「ノヴェンバー・ステップス」は、初演を含めこれ以前の録音は、日本のオーケストラではなかったところに注目したい。いわゆる「純国産のノヴェンバー・ステップス」であり、曲の持つ可能性が広がる機会となった演奏とも言えるだろう。初演と同じく琵琶の鶴田錦史、尺八の横山勝也をソリストに迎えた、まさに「決定稿」と呼ぶにふさわしい記念すべき演奏だ。合唱を嗜む人ならおなじみ「風の馬」は、こちらが初演。世界に向けて馬が羽ばたいた記念碑的録音である。精緻すぎるスコアを丹念に読み解いた「地平線のドーリア」、「テクスチュアズ」、ピアニストへの挑戦状とも受け取れる図形で書かれたスコアが美しい「ピアニストのためのコロナ」。こんなに素晴らしい音として聴ける幸せを、じっくり噛みしめてみたい。
NYNG-004
(1HQCD)
諸井誠:作品集

1. 第1室内カンタータ(1959)[放送初演]
2. 対話五題(1964)[初演]
3. ピアノのための「以呂波譬喩八題」(1967)
4. レ・ファルス(1970)
5. ピアノ協奏曲第1番(1966)
6. 諸井誠、矢代秋雄、森正による鼎談
1. 本荘玲子(オンド・マルトノ)
 竹前聡子(ハープシコード、チェレスタ)
 小林美隆/有賀誠門/塚田靖(以上、パーカッション)
 水島弘(語り手)
 岩城宏之(指)東京混声cho
 放送:1959年4月26日
2. 対酒井竹保、酒井松道(尺八)
 録音:1967年2月10日 東京ドイツ文化研究所ホール(第1回日独現代音楽祭より)
3. 山根弥生子(P)
 放送:1968年11月10日
4. 黒沼ユリ子(Vn)
 録音:1971年2月5日 東京文化会館(現代の音楽展'71 現音創立40周年記念演奏会より)
5. 小林仁(P)、森正(指)NHKSO
 録音:1967年11月29日 東京文化会館(NHKSO臨時演奏会「現代日本の作品の夕べ」より)
軽妙な音楽エッセイでも知られ、一方、日本の現代音楽史にいち早く十二音技法などを取り入れた、当時の最先端を行く音楽家、諸井誠の第1室内カンタータ。新進気鋭の作曲家として活躍を始めた1959年の作品は、まさに火花散るような緊張感に満ちた曲。暴力的な響きではなく、あくまでも透明な音。大気中に様々な音が放たれては色を変えていくような感覚が心地よい。オンド・マルトノ好きにもオススメしたい音による一遍の絵画。まるでプロコフィエフのように始まるピアノ協奏曲もオススメ。打楽器とピアノの掛け合いも見事この上なし。そして第2楽章では、また音たちが弾け飛ぶ。すすり泣くヴァイオリンに絡むピアノの周りを飛びまわるフルート・・・やはり、この人の音楽は何かを見せてくれる。
NYNG-005
(1HQCD)
柴田南雄:作品集

1.シンフォニア(1960) 「日本フィル・シリーズ」第5回委嘱作品
2.吉田秀和による解説
3.金管六重奏のためのエッセイ(1965)〈初演〉
4.ソプラノと室内楽のための「夜に詠める歌」(1963)
〈初演〉詩:立原道造
5.トリムルティ (1974) 室内楽’70委嘱作品
6.対談:柴田南雄/小泉文夫(1960/1/31放送)
1.岩城宏之(指)NHK響
 録音:1969年10月23日or24日 東京文化会館「NHK定期公演」
3.北村源三、福井功、祖堅方正(Tp)
 伊藤清、関根五郎、牧野守英(Tb)
 岩城宏之(指)
 録音:1965年11月30日 朝日講堂
 二十世紀音楽研究所主催「第6回現代音楽祭」  ※モノラル
4.奥村淑子(S)、岩淵竜太郎(Va)、
 齋藤明(バスC)、熊谷弘(ビブラフォン)、
 岩城宏之(指)
 録音:1963年9月5日 京都会館
 二十世紀音楽研究所主催「第5回現代音楽祭」  ※モノラル
5.野口龍(Fl)、 植木三郎(Vn)、一柳慧(P)
 録音:1974年1月31日 第一生命ホール 「室内楽'70」第4回演奏会
学者一族に生まれ、作曲家としてだけでなく、音楽評論、音楽学者としてもその功績を讃えられた柴田南雄の作品集。自身が創立メンバーとなった「二十世紀音楽研究所」が主催する現代音楽祭では、1960年代当時の最先端の技法を取り入れた斬新な作品を数多く紹介し、自らも、それらの技法を駆使した作品を書き上げています。十二音の普及にも尽力し、音だけでなく、わかりやすい文章でも「現代音楽」の魅力を紹介したことで知られます。ここに収録されたのは1960年代の作品が中心で、「フォニア」シリーズの第1作目である「シンフォニア」、トランペットとトロンボーン、この楽器の可能性を追求した「金管六重奏のためのエッセイ」、演奏者に曲順を選ばせるといった「不確定性」と、意味のある詩の文章が融合された「夜に詠める歌」、特殊奏法から生み出される音や、電気的に加工されたいろとりどりの音がバッハの「音楽の捧げもの」と混じり合う「トリムルティ」の4曲です。若き吉田秀和氏による含蓄溢れた解説、そして作曲家自身による対談も興味深いところです。
NYNG-006
(1HQCD)
松下真一:作品集
1.カンツォーナ・ダ・ソナーレ第1番 (1960)
〈初演〉
2.ゲシュタルト17 (1970)
3.ピアノ四重奏のための「結晶」(1968) 〈初演〉
4.管弦楽のための《星達の息吹き》(1971)
5.ピアノのためのスペクトル第4番 (1971) 〈初演〉
1.竹前聡子(P)、山口浩一、
 佐藤英彦、熊谷弘(打楽器)、若杉弘(指)
 録音:1960年9月12日 朝日講堂「第1回東京現代音楽祭」 ※モノラル
2.伊藤清、関根五郎、牧野守英(Tb)、
 ウルズラ・ホリガー(Hp)、
 本荘玲子(P、Org)、
 山口保宣、有賀誠門、百瀬和紀(打楽器)、
 山岡重信(指)
 録音:1970年2月6日東京文化会館「第4回日独現代音楽祭」
3.三宅榛名(P),林瑤子(Vn)、
 瀬尾麗(Va)、岩本忠生(Vc)
 録音:1967年7月8日 朝日講堂「日独現代音楽演奏会」 ※モノラル
4.山岡重信(指)読売日本SO
 録音:1970年2月13日 虎の門ホール「現代の音楽展'70」
5.平尾はるな(P)
 録音:1972年2月28日 東京文化会館「第6回日独現代音楽祭」(NHK響臨時演奏会「現代日本の作品の夕べ」より) ※モノラル
作曲家でもあり、日本有数の数学者でもある松下眞一の作品集です。初期の作品は、ブーレーズを始めとしたヨーロッパの前衛音楽の影響を強く受け、セリー形式や電子音楽を積極的に取り入れ、自らの語法を確立しました。この時期に書かれた「カンツォーナ・ダ・ソナーレ第1番」は、聴きようによっては、フリー・ジャズ?とも思えるほどの即興性が感じられる興味深いものです。1965年に客員教授としてハンブルクに渡欧し(もちろん数学の分野で)、滞在先で、シュトックハウゼン、ペンデレツキ、ノーノら著名な作曲家たちとも交流し、サットマリーやイヴォンヌ・ロリオら演奏家たちも彼の作品を取り上げるなど、作曲家としても実り多き日を過ごしました。1970年代の後半から、作風はロマン派的なものへと回帰していくことを考えると、この当時の作品が最も前衛的であり、また様々な試みがなされたものと言えるのかもしれません。
NYNG-009
(1HQCD)
松平頼暁:作品集

(1)室内オーケストラのための「コンフィギュレーション」(1961-63)
(2)弦楽四重奏とリング・モジュレータのための
「分布」
(3)コンボのための「オルタネーションズ」(1967)
(4)マリンバとオーケストラのための「オシレーション」(1977)〈初演〉
(5)テープのための「アッセンブリッジス」(1968)
(1)〈初演〉若杉弘(指)東京SO/録音:1967年3月29日都市センターホール「現代の音楽展67」〜放送:1967年7月9日
(2)植木三郎(Vn)、板橋健(Vn)、山崎正秋(Va)、高橋忠男(Vc)/録音:1968年3月16日朝日講堂「クロストーク3」〜放送:1968年7月7日
(3)来馬賢(Tp)、佐藤英彦(打楽器)、和田則彦(P)、尚雅俊(Cb)、片山幹男(リング変調器)、松平頼暁(指)/録音:1969年2月25日東京文化会館小ホール「現代の音楽展69」〜放送:1969年5月25日
(4)〈初演〉高橋美智子(マリンバ)、黒岩英臣(指)東京都SO/録音:1979年10月11日東京文化会館第1回「オーケストラ・プロジェクト79」
(5)NHK電子音楽スタジオ〜放送初演:1969年1月5日

【解説】川崎弘二
日本でも有数の名家、水戸松平氏の直系であり、作曲家松平頼則の長男として生まれた松平頼暁。中学2年の時に終戦を迎えた彼は、様々な思いを抱えながらまずは科学の道へ進みます。しかし、「情念に拠らない芸術」を模索するために、独学でピアノと作曲を習得。その信念を貫くかのように、常に実験的でロジカルな作品を生み出し続けています。その技法は、もちろん12音から始まり、一作ごとに新しい語法を打ち立てて行くもので、世界の音楽の潮流に呑まれることなく、常に孤高の世界を生み出していると言えるでしょう。解説は川崎弘二氏によるもので、「革新的な技法が結実された複雑な音の連なり」を丁寧に読み解き、美しい展開図として聴き手に提示してくれます。この解説を読むだけでも、日本の現代音楽の一つの潮流が理解できるのではないでしょうか。
NYNG-010
(1HQCD)
林光:作品集

(1)ピア・ソナタ(1965)〈初演〉

(2)10人の奏者のための「プレイI」(1971)

(3)ヴォイス、ヴァイオリンとピアノのための「プレイII」(1972)

(4)混声合唱のための「原爆小景」(1)水ヲ下サイ(1958)

(5)受難のはじまり(1961)〈初演〉

(6)12声部の混声合唱のための「JAPAN」(1970)
(1)〈初演〉林光(P)/放送初演:1967年2月25日
(2)小出信也(Fl)、内山洋(Cl)、山畑馨(Fg)、北村源三(Tp)、伊藤清(Tb)、有賀誠門(打楽器)、本荘玲子(P)、田中千香士(Vn)、徳永健一郎(Vc)、田中雅彦(Cb)、岩城宏之(指)/録音:1971年9月2日東京文化会館 「WE MEET TODAY」〜放送:1972年2月21日
(3)黒沼ユリ子(Vn)、丹羽勝海(T)、林光(P)、テープ再生/録音:1972年01月29日or30日放送:1973年5月13日
(4)田中信昭(指)東京混声cho/録音:1960年9月13日朝日講堂「第1回東京現代音楽祭」〜放送:1960年10月2日
(5)坂部美知子(Fl)、野口龍(Fl)、乃村和子(Ob)、浅井俊雄(Cl)、松代晃明(Cl)、斎藤明(Cl)、赤堀榛名(Hrn)、倉野昌三(Hrn)、小川内一彦(Tp)、山口晃弘(Tb)、平田奉文
(Tb)、大橋敏成(Cb)、佐藤英彦(打楽器)、熊谷弘(打楽器)、上埜孝(打楽器)、野口力(打楽器)、田中信昭(指)、東京混声cho/録音:1961年11月14日共立講堂「東京混声合唱団第25回定期演奏会」〜放送:1962年3月9日
(6)田中信昭(指)東京混声cho/録音:1971年2月13日虎ノ門ホール「現代の音楽展’71合唱作品」〜放送:1971年6月14日

【解説】川崎弘二
1931年東京に生まれ、東京藝術大学作曲科を中退するも、尾高尚忠氏に師事し、管弦楽曲から声楽曲まで多くの作品を発表した林光。あの衝撃的な合唱組曲「原爆小景」で歌われる「水ヲ下サイ」(当盤にも収録)は、誰しもが、一度聴いたら決して忘れることのない曲として知られています。日本語の響きを徹底的に追求し、宮沢賢治の音楽作品を広め、またオペラシアター「こんにゃく座」の音楽監督、作曲家としても活躍しました。鋭い問題意識は、全ての作品の奥底に横たわり、その音に限りない鋭さと深みを与えています。今回のアルバムには、前述の「水ヲ下サイ」を始め、ピアノ・ソナタ、室内楽作品、合唱作品など幅広いジャンルの曲を収録することで、稀有の作曲家の姿を捉えることに成功したと言えるでしょう。とりわけ自作自演である「ピアノ・ソナタ」の演奏はあまりにも素晴らしく、まさに矜持を正して聴くべき歴史的記録です。今回の解説も、日本の現代音楽の第一人者である川崎弘二氏が担当。作品の成立過程から意義まで詳しく読み解いています。【追悼】1月5日、療養中の作曲家の訃報は日本中を震撼させました。アルバムを制作中だった弊社のスタッフはもちろんのこと、盟友、諸井誠氏も大きなショックを受けたそうです。なぜなら諸井氏は2012年の初夢の中で、林氏の姿を見たというのです。この衝撃的で不可思議な体験を寄稿して下さった諸井氏にも多大なる謝辞を捧げます。
NYNG-011
(1HQCD)
一柳 慧:作品集
(1)ピアノ音楽 第4〜エレクトロニック・バージョン(1960/1964)

(2)尺八,箏,ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,コントラバス,銅鑼とオペレータのための「コラージュ」 (1965)

(3)フルート,打楽器,ピアノとヴァイオリンのための「トライクローム」 (1975)

(4)フルート,クラリネット,打楽器,ハープ,ピアノ,ヴァイオリンとチェロのための「リカレンス」 (1977/1978
(1)デヴィッド・テュードア(P)
録音:1964年11月27日 草月会館ホール (モノラル)「ジョン・ケージ デーヴィッド・チュードア 演奏会」
(2)小林健次(Vn)、江戸純子(Va)、黒沼俊夫(Vc)、道井洵(Cb)、横山勝也(尺八)、菊地梯子(箏)、岡田知之(銅鑼)、山口浩一(銅鑼)、奥山重之助(音響技術)、岩城宏之(指)
録音:1965年11月29日 朝日講堂「第6回 現代音楽祭」 (モノラル)
(3)野口龍(Fl)、植木三郎c、一柳慧(P)、若杉弘(Perc)
録音:1975年1月13日 第一生命ホール 「室内楽70」
(4)中川昌三(Fl)、森田利明(Cl)、吉原すみれ(Perc)、木村茉莉(Hp)、一柳慧(P)、篠崎功子(Vn)、苅田雅治(Vc)、石井眞木(指)
録音:1980年9月28日 ドイツ文化センターホール「パンムジーク・フェスティバル14 東京 '80コンサート4 75-80年の音楽」
0代の終わりに渡米、そこでジョン・ケージらをはじめとする「アメリカ現代音楽」の洗礼を受けた一柳慧。自 身も優れたピアニストであった彼は、ケージ作品の演奏を重ねながら、図形楽譜などの不確定性の音楽を追求し ていきます。例えば、テュードアの弾く(!)「ピアノ音楽 第4」のなんと斬新なこと。「4分33秒」に匹敵 する名曲として、一度は聴いていただきたい逸品です。 そんな初期の作品から、実に多くの素材(電子音楽も含む)を取り込みながら、深化してやまない 1970 年代後 半の作品を収録。テクノロジーと手作業の融合と、芸術というものの存在価値を求めてやまない作曲家の姿が、 克明に捉えられています。川崎弘二氏による作曲家へのインタビューを収録。
NYNG-012
(1HQCD)
石井眞木 :作品集
(1)ピアニストと打楽器奏者のための「ピアノ曲」(1968)

(2)打楽器群とオーケストラのための「響層」 (1969)

(3)7奏者と電子音響のための音楽「螺旋I」*(1969)

(4)ハープ,打楽器とテープのための「アニメ・アマーレ」(バージョンI) (1974)
(1)山口恭範(打楽器)、一柳慧(P)
録音:1968年2月4日 東京文化会館 (モノラル)「第2回 日独現代音楽祭 現代ピアノ音楽の夕べ」
(2)森正(指)東京都SO
録音:1969年2月7日 東京文化会館「民音現代作曲音楽祭」
(3)小出信也(Fl)、ハインツ・ホリガー(Ob)、ウルズラ・ホリガー(Hp)、本荘玲子(P)、山口恭範(Perc)、有賀誠門(Perc)、百瀬和紀(Perc)、山岡重信(指)
録音:1970年2月6日 東京文化会館「第4回 日独現代音楽祭」 (モノラル)
(4)篠崎史子(Hp)、山口恭範(Perc)、NHK電子音楽スタジオ
放送:1974年10月20日
ベルリン音楽大学で「シェーンベルクやベルクの弟子」であったヨーゼフ・ルーファーに師事、そこで12音技法 による作曲を学んだ石井眞木の音楽。作曲時にはその技法を根底に置きながらも、日本の伝統音楽も視野に入れ た、独自の音楽を作りあげていきます。彼の音楽は、様々な特殊奏法が齎す実に多彩な響きと、偶然性が混在し ており、それはある種の陶酔感をもたらすものでもあります。このアルバムに収録された 4 つの曲からも、大活 躍する打楽器群に加え、電子音楽までをも、日本的音要素と融合させるべく奮闘する石井の姿を見ることができ るのではないでしょうか。

NYNG-13
(1HQCD)
NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ特別編 実験工房
武満徹:ピアノのための「二つのレント」(1950)
2. 武満徹:ピアノのための「遮られない休息」瀧口修造の詩による(1952)
3-5.佐藤慶次郎:ピアノのための「五つの短詩」(1953-55)
6.佐藤慶次郎:ピアノのための「悼詩」(1955/56)
7.湯浅譲二:ピアノのための「内触覚的宇宙」(1957)
8-9.鈴木博義:二つのピアノ曲(1952)
I10-12. 福島和夫:アルト・フルートとピアノのための「エカーグラ」(1957)
13.湯浅譲二:ピアノのための「プロジェクション・エセムプラスティク」(1961)
1-9 園田高弘(P) /録音:1957年7月9日/放送:1957年7月21日

10-12 林リリ子(Fl)/林光(P)/録音:1959年6月12日/放送:1959年7月

13 一柳慧(P) /録音:1980年6月3日 イイノホール「第3回 東京音楽芸術祭 日本の音楽家 5 一柳慧・高橋悠治デュオ・コンサート」/放送:1980年11月2日
1951年から1957年までのおよそ6年間のみ存在した「実験工房」は、多彩な分野で活躍する最先端の芸術家た ちが自発的に集結し、自らも前衛芸術を提唱した詩人、瀧口修造を後見人とした総合芸術グループです。彼らに よって生み出された作品は、ダンス、演劇、バレエ、映画など多岐に渡りますが、とりわけ音楽の分野では、最 先端の海外作品を紹介しながら、日本ならではの音楽を創り上げるなど活発な動きがありました。彼らによる作 品群は当時の人々に大きな驚きをもたらしたことは間違いありません。 このアルバムには、中心的メンバーであったピアニスト園田高弘による 1957 年の演奏会の録音を中心に、独学 で作曲を志しながらも「実験工房」に参加したことで独自の作風を確立した福島和夫の作品などを収録していま す。この福島作品は、林リリ子と林光のデュオによる貴重な録音で、これまで聴くことのできた既存音源とは一 線を画したものとして評価されることでしょう。そして、アルバムの核となる、園田の演奏する武満徹、佐藤慶 次郎、湯浅譲二、鈴木博義の音楽は、当時彼らが強く影響を受けたであろうオリヴィエ・メシアンの音楽を一瞬 彷彿させながらも、新しいものを模索しようともがく「先導者」たちの姿を浮き彫りにします。  (Ki)


このページのトップへ


このサイト内の湧々堂オリジナル・コメントは、営利・非営利の目的の有無に関わらず、
これを複写・複製・転載・改変・引用等、一切の二次使用を固く禁じます
万一、これと類似するものを他でお見かけになりましたら、メール
でお知らせ頂ければ幸いです




Copyright (C)2004 WAKUWAKUDO All Rights Reserved.