湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5


NAXOS・オペラ



品番順カタログ
オペラ作品 歴史的録音 日本の作曲家 Naxos Japan
(日本企画)
ボックス・セット 映像
(DVD、Blu-ray)



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品番 内容 演奏者
8.550660(2CD)
パーセル:歌劇「妖精の女王」z.629 スコラーズ・バロック・アンサンブル(独唱、合唱、古楽器演奏)
8.550727
ビゼー:歌劇「カルメン」(ハイライト) アルペリン、
ランベルティ、ラハバリ(指)チェコスロヴァキアRSO
8.553108
パーセル:歌劇「ディドとエネアス」 スコラーズ・バロック・アンサンブル(独唱、合唱、古楽器演奏)
8.554094(2CD)
モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」 アレッサンドロ・カルミニャーニ(T)、マリネッラ・ペンニッキ(S)、ロジータ・フリザーニ(S)、パトリツィア・ヴァッカーリ(S)、カルロ・レポレ(Bs)、ガストーネ・サルティ(Bs)、ジョヴァンニ・ペンタスーリャ(T)、ミシェル・ヴァン・ゲーテム(C-T)、ピエトロ・ヴァルグアルネーラ(T)、ロベルト・アッボンダンツァ(Br)、ジャン・ルイジ・マリア・ギリンゲッリ(C-T)、マルチェロ・ヴァルゲット(Bs)、マルコ・ペッレッラ(Bs)、アレッサンドラ・テスタイ(S)、セルジョ・ヴァルトロ(指)ボローニャ・サン・ペトロニオ大聖堂の音楽聖歌隊のソリスト達
8.554172
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」(ハイライト) マリア・ピア・イオナタ(S)、パトリツィア ・パーチェ(S)、ロベルト・フロンターリ(Br)、ナタレ・デ ・カロリス(Br)、イングリド・ケルテシ(S)、ドナト・ディ・ステファノ(Bs)、ヨジェフ・ムック (T)、タマーシュ・バートル(Bs)、デーネシュ・グイアーシュ(T)、ユディト・ネメス(S)、チラ・エトヴェシュ (S)、ピエール・ジョルジョ・モランディ(指)ハンガリー国立歌劇場O
8.554455
クレランボー:牧歌劇「イリスの勝利」 ガエラ・メシャリー、セルジュ・グービウ、
クレール・ジョフロワ=ドゥショーム、
ジャック・ボナ、マリー=ルイーズ・デュトワ、
ジャン=フランソワ・ノヴェリ、
ジャン=フランソワ・ロンバール、
エルヴェ・ニケ(指)ンセール・スピリテュエル、
アンサンブル・サントル・ド・ムジーク・バロック・ド・ヴェルサイユ
8.554704
ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」(ハイライト) ヴィンチェンツォ・ラ・スコラ(T)、
アレッサンドラ・ルッフィーニ(S)、
シモーネ・アライモ(Bs)、
ロベルト・フロンターリ(Br)、
マリアンジェラ・スポトルノ(S)、
ピエール・ジョルジョ・モランディ(指)
ハンガリー国立歌劇場O&cho
8.554705
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」(ハイライト) ミリアム・ガウチ(S)、
ヴィチェンテ・サルディネーロ(Br)、
カルディ・カルドフ(T)、
ヘンク・ラウエルス(Bs)、
ベルギー放送フィルハーモニーchoーク・グレゴールcho、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
ベルギー放送ブリュッセルPO
8.554818(2CD)
コルギ(b.1937-):歌劇「ディヴァラ - 水と血」 ミュンスター市立劇場cho、
ミュンスター音楽協会cho、
ミュンスターSO、
ヴィル・フンブルグ(指)、
スザンナ・フォン・デル・ブルク、
クリストファー・クリーク、
ハンスルツ・ヒルトマン、
ミヒャエル・ホルム、
ハインツ・フィッツ、
ロベルト・シュヴァルツ、
エヴァ・リリアン・ティンクボー、
ズザンネ・マクレオト、
ガブリエーレ・ヴンデアラー、
ダーフィト・ミッドボー、
ミヒャエル・バーバ、
ギュンター・キーファー、
マーク・コールズ、
バルバラ・トロットマン
8.554843
ロシアのオペラ・アリア集 第1集
歌劇「スペードの女王」Op.68 より 序曲/ゲルマンのアリオーソ(第1幕): その人の名も知らない/ゲルマンのアリオーソ(第1幕): 我を許したまえ、天の女神/ゲルマンのアリオーソ(第3幕): 我々の人生とは何か?賭け事だ! /歌劇「エフゲニー・オネーギン」Op.24よりワルツ(第2幕)/レンスキーのアリア(第1幕): 君を愛す、オリガ /ポロネーズ(第3幕)/レンスキーのアリア(第2幕、第2場): 我が青春はどこに去ってしまったのか/エコセーズ(第3幕)(チャイコフスキー)/歌劇「五月の夜」より序曲/レフコのアリア(第1幕): 日が沈み / レフコのレチタティーヴォと歌(第3幕): おやすみ僕のかわいい子 (リムスキー=コルサコフ) /歌劇「ソロチンスク(ソロチンツィ)の定期市」よりゴパーク/グリツコの歌(第1幕): なぜ泣き嘆くのか、我が心よ (ムソルグスキー)/歌劇「ヴォルガ川上の夢」Op.16より 序曲/歌劇「ラファエル」Op.37より 舞台袖の歌手の歌:我が心は情熱に震え(アレンスキー)
ウラディーミル・グリシュコ(T)、
テオドレ・クチャル(指)ウクライナ国立SO、
ウラディーミル・シレンコ(指)ウクライナ国立RSO
8.554844
ロシアのオペラ・アリア集 第2集
リムスキー=コルサコフ: 歌劇「サトコ」〜前奏曲「青海原」/同〜サトコの装飾的な歌 (第2幕): 汝、暗いオークの森よ!/歌劇「皇帝の花嫁」〜ルイコフのアリオーソ(第1幕): 全く違って/同〜ルイコフのアリオーソ (第3幕): 雷雲は通り過ぎ去り/チャイコフスキー: 歌劇「チェレヴィチキ(小さい靴)」〜コサックのダンス/同〜ヴァクーラのアリア (第3幕): 私の深い苦悩をあなたの心は聞かなかったか?/歌劇「オルレアンの少女(ジャンヌ・ダルク)」〜間奏曲 (第2幕)/歌劇「イオランタ」Op.69〜ボデモンのロマンス: いや恋の囁きも僕には無縁だ/ラフマニノフ: 歌劇「アレコ」〜男たちの踊り/若いジプシーのロマンス: ごらん彼方の月を/ダルゴムィジスキー: 歌劇「ルサルカ」〜王子のカヴァティーナ (第3幕): 心ならずも引き込まれ/同〜ジプシーの踊り/グリンカ: 歌劇「ルスランとリュドミラ」〜バヤンの歌 (第1幕): ここは不毛の地/歌劇「イワン・スサーニン(皇帝に捧げた命)」〜クラコヴィアク/同〜ソビーニンのアリア (第4幕): 兄弟よ、吹雪の中に!/ボロディン: 歌劇「イーゴリ公」〜だったん人の行進曲 (第3幕)/同〜ヴラディーミルのアリア (第2幕): 暗い夜はとばりを広げ
ウラディーミル・グリシュコ(T)、
テオドレ・クチャル(指)ウクライナ国立SO、
ウラディーミル・シレンコ(指)ウクライナ国立RSO
8.555788
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」〜第3幕、第1場*&第2場 より: 序奏/ 婚礼の合唱「真心こめてご先導いたします」/快い歌声は消えて/我々の愛の何と崇高なことか!/今ともに甘い香りを吸っているではないか?/ああ、もし私があなたに相応しい伴侶となるなら/無上の信頼を受けていると思えばよい/おお神よ、助けてください!/はやわれらの幸は終わった!/「ジークフリート」 〜 楽劇「ニーベルングの指環」第二夜 〜 第1幕、第3場 より: いまいましい光だ!/おい!なんだ、その恐れとは?/不思議なものに違いない!/そして世界へ!/ノートゥング!ノートゥング!宿望の剣!/彼は剣を作り/あの愚か者は何をやっているのか?/ホーホー!ホーハイ!鍛える我が金槌よ/兄が作った輝く指環 ジョン・ホートン・マーレイ(T)、
マーガレット・ジェーン・レイ(S)、
アダム・クライン(T)、
ジョン・マクグリン(指)ロシア国立SO、
ボリショイ劇場cho*
8.555789
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 〜 第2幕、第1場&第2場 [(第2幕への)前奏曲/狩りの物音がまだあなたに聞こえて?/笛の音はあんなに優しく響かない/あなたの仕業?愚かな!/イゾルデ!愛する人よ!トリスタン!愛する人よ!/なんと長く離れ!/昼!昼!/ああ、虚しい昼の卑しさ!/あなたの手の中に快い死が/しかし追い払われた昼が/降りてきておくれ愛の夜/太陽は私たちの胸の中に隠され/寂しく私が見張るこの夜に/聞いて下さい!恋人よ!/私たちの愛?トリスタンの愛?/私たちの愛は「トリスタンとイゾルデ」と呼ばれるものではなくて?/こうして二人は死ぬのです/聞かねばならないの?/おお、永遠の夜(演奏会用エンディング、1862年)]/「神々の黄昏」〜楽劇「ニーベルングの指環」第三夜 〜 第3幕、第3場 より [ラインの岸辺に、大いなる薪を山と積み上げよ!/太陽のように明るく/汝、誓いを永遠に守る者/私が相続すべき物/ねぐらに帰れ、鳥ども/グラーネ、私の馬よ!/自己犠牲 マーガレット・ジェーン・レイ(S)、
ジョン・ホートン・マーレイ(T)、
ナンシー・モールツビー(Ms)、
ジョン・マクグリン(指)ロシア国立SO
8.555846
ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」(ハイライト) ドメニコ・トリマルキ(Br)、
ロベルト・セルヴィール(Br)、
マウリツィオ・コメンチーニ(T)、
エンリーコ・ファチーニ(T)、
アレッサンドロ・コゼンティーノ(T)、
フランコ・デ・グランディス(Bs)、
ジュリア・フォークナー(S)、ディルベール(S)、他
ヴィル・フンブルク(指)
ハンガリー国立歌劇場O&cho
8.555920
超絶のテノール・アリア集 〜 ヤネス・ロトリッチ
ヴェルディ:「運命の力」〜何という血を流し/「トロヴァトーレ」〜なんて光り輝いているのでしょう・・・あああなたこそ私の恋人/「オテロ」〜象牙のように白い君が手を再び私に/オテロの死「私を恐れることはない」/「仮面舞踏会」〜彼女は多分もう会場に着いて、
グリンカ:「イワン・スサーニン」〜兄弟よ吹雪の中に!、
R・シュトラウス:「ばらの騎士」〜かたくなさでこの胸を固めて、
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」〜我を見捨るなああ復讐の望みよ、
アダン:「ロンジュモーの郵便屋」〜我が友よ話を聞いて、
ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」〜五月の美しい日のように、
プッチーニ:「トゥーランドット」〜だれも寝てはならぬ
ヤネス・ロトリッチ(T)、
ヤロスラーヴァ・ポベレズナ(S)、
ルスラン・タンスキー(T)、
ヨハネス・ヴィルトナー(指)
ウクライナ国立歌劇場SO、
キエフ室内cho
8.555922
バリトンの名オペラ・アリア集
[歌劇「セビリャの理髪師」〜おいらは町のなんでも屋 (ロッシーニ)/歌劇「魔笛」〜おいらは鳥刺し/歌劇「フィガロの結婚」〜伯爵様が踊るなら、もう飛ぶまいぞ この蝶々、こっちの勝ちだと! /歌劇「ドン・ジョヴァンニ」〜 さあ、窓辺においで(ドンのセレナーデ)/シャンパンのアリア: 酔いつぶれるまで/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」〜恥じらわずに、女よ 君らは良く浮気する (モーツァルト)/歌劇「カルメン」〜諸君の乾杯を喜んで受けよう(闘牛士の歌) (ビゼー)/歌劇「リゴレット」〜似たり寄ったりか、いやしい罰あたりの廷臣ども/歌劇「トロヴァトーレ」〜君がほほえみ/歌劇「椿姫」〜プロヴァンスの海と陸/歌劇「オテロ」〜ある晩カッシオが(夢の歌)/歌劇「ファルスタッフ」〜こら、小姓!(ヴェルディ)/歌劇「道化師」〜ごめん下さい、皆さまがた (レオンカヴァルロ)/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜馬は勇んで蹄を鳴らし (マスカーニ)/歌劇「トスカ」〜三人の密偵と馬車一台で、おいくら?(プッチーニ)
ロベルト・セルヴィール、
ゲオルク・ティヒ、ボー・スコウフス、
ロベルト・フロンターリ(Br)、他
8.557034
カターン:歌劇「ラパチーニの娘」(ハイライト)、
ソプラノ,合唱と管弦楽のための黒曜石の蝶
エンカルナシオン・バスケス、フェルナンド・デ・ラ・モラ、ヘスス・スアステ、エドゥアルド・ディアスムニョス(指)メキシコ・シティPO、コンビビウム・ムジクムcho
8.557090
バラダ(b.1933):歌劇「ハングマン、ハングマン!」、
「欲望の街」
アンソニー・マッケイ(語り)、
パトリック・ジェイコブズ(Br)、
スティーヴン・ニーリィ(Bs)、
ジェイムス・ロングマイアー(T)、
エリザベス・セダーバーグ(C.A)、
ロバート・ファイア(Bs)、
コールマン・ピアース(指)
カーネギー・メロン・コンテンポラリー・アンサンブル、他
8.557109
超絶のソプラノ・アリア集〜マリーナ・メシェリアコワ
ラフマニノフ:歌劇「フランチェスカ・ダ・リミニ」〜フランチェスカのアリア、
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」〜タチヤーナの手紙の場面「私は破滅してもいい」、
ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」(第5幕)〜世の空しさを知る神/歌劇「ルイーザ・ミラー」〜むごいことよ、おお神様/歌劇「シモン・ボッカネグラ」〜夕やみに星と海はほほえみ/歌劇「エルナーニ」〜夜になり…エルナーニよ一緒に逃げて、
ベルリーニ:歌劇「ノルマ」〜清らかな女神よ*、
ドニゼッティ:歌劇「マリア・ストゥアルダ」〜おお、雲よ!、
スポンティーニ:歌劇「ウェスタの巫女」おお守り神よ
マリーナ・メシェリアコワ(S)、
ミヒャエル・ハラース(指)
スロヴァキアRSO、
スロヴァキア・フィルハーモニーcho*
8.557269
超絶のテノール・アリア集〜マルチェッロ・ジョルダーニ
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」〜我を見捨るなああ復讐の望みよ、
ドニゼッティ:歌劇「連隊の娘」(第1幕)〜ああ友よ今日は楽しい日、歌劇「ファヴォリータ」(第1幕)〜隣で祈りを捧げる見知らぬ女性は天使のように、
ベルリーニ:歌劇「海賊」(第1幕)〜激しい嵐の中*/同〜君がために我は未だ生きて/帰れいとしのフィッリデよ(室内アリア)、
パチーニ:歌劇「フィアンセ競争」(第1幕)〜到着した!、
ビゼー:歌劇「カルメン」(第2幕)〜お前が投げたこの花は、
ヴェルディ:歌劇「第1回十字軍のロンバルディア人」(第2幕)〜オロンテのアリア「私の喜びは呼び覚ます」/歌劇「ルイーザ・ミラー」(第2幕)〜夜が静まったとき/歌劇「トロヴァトーレ」(第3幕)〜あああなたこそ私の恋人/同〜見よ恐ろしい炎を、
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜母さんこのぶどう酒は強いね**
マルチェッロ・ジョルダーニ(T)、
ジョヴァンニ・グアリアルド(Br)*、
マリア・アルギラコプロス(Ms)**、
スティーヴン・マーキュリオ(指)
ベルリーニ劇場PO&cho
8.557442
オペラ・アリア集〜ハオ・ジャン・ティアン
ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」〜神よあなたは予言者の唇に/歌劇「シチリア島の夕べの祈り」〜ああ、汝パレルモ/歌劇「エルサレム」〜おお、神よ、お慈悲を/歌劇「マクベス」〜天から影落ちて/歌劇「シモン・ボッカネグラ」〜悲しい胸の思いは/歌劇「ドン・カルロ」〜彼女は私を愛したことはない、
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」〜恋は年齢を問わぬもの、
ロッシーニ:歌劇「セビーリャの理髪師」〜陰口はそよ風のように、
ベルリーニ:歌劇「夢遊病の女」〜ああ、ふたたび見る、なつかしい眺め、グノー:歌劇「ファウスト」〜眠ったふりをして、聞こうとしないか(セレナード)、
マスネ:歌劇「ル・シッド」〜子は気高くも名誉が命じることを行った、
ポンキエルリ:歌劇「ラ・ジョコンダ」〜そうだ彼女は死すべきだ
ハオ・ジャン・ティアン(Bs)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
スロヴァキアRSO
北京に生まれ、中央音楽院で学んだ後、1991年からニューヨークのメトロポリタン歌劇場に出演。2001年のサントリーホール・オペラ(ドン・カルロ)、2004年の小澤征爾音楽塾(ラ・ボエーム)などにも出演した歌手のリサイタル盤。威厳のある声により、さまざまなキャラクターを歌い分けています。
8.557456
ボロディン:歌劇イーゴリ公(ハイライト)、
交響詩「中央アジアの草原にて」
アンゲリナ・シュヴァフカ(Ms)、
ドミトロ・ポポフ(T)、ミコラ・コヴァル(Br)、
タラス・シュトンダ(Bs)、
テオドレ・クチャル(指)ウクライナ国立RSO、
キエフ室内cho
8.557499
ストラヴィンスキー:歌劇「エディプス王」*、
バレエ音楽「結婚」
ロバート・クラフト(指)フィルハーモニアO、
アリソン・ウェルズ(S)、
スーザン・ビックレイ(Ms)/、
ジェニファー・レーン(Ms)、
マーティン・ヒル(T)、
ジョゼフ・コーンウェル(T)、
デーヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Bs-Br)、
アンドルー・グリーナン(Bs)、
アラン・エウィング(バッソ・プロフォンド)、
エドワード・フォックス(語り)、
サイモン・ジョリー男声cho、
サイモン・ジョリーcho、
インターナショナル・ピアノ・クワルテット、
トリスタン・フライ・パーカッション・アンサンブル
録音:2001年1月、6月*
2001年に録音され、KOCHインターナショナルよりリリースされていたものの移行発売。ストラヴィンスキーのアシスタントであり、後に親子関係となったクラフトの演奏は、作曲家の言葉そのもの。イギリスの歌手たちをそろえ、貴重な証言としての演奏がさらにクオリティを高めています。
8.557608
(2CD)
プティジラール:歌劇「エレファント・マン」 ナタリー・シュトゥッツマン(A)、
ニコラ・リヴァンク(Br)、
ロベール・ブロー(T)、マリー・ドヴェルロー(S)、
ゾフィー・コッホ(Ms)、
ニコラ・クールジャル(Bs)、
セレナ・ネルソン=シェーファー(S)、
ダミアン・グレリエ(Treble)、
クリストフ・クラペ(T)、
フランシス・ドゥジャク(Br)、
リリアナ・ファラオン(S)、
イヴ・ブランシャール(Br)、
フランソワーズ・フェデルブ(Ms)、
アニエス・ポーリー(S)、マリ・ローリラ(Ms)、
ローラン・プティジラール(指)
モンテカルロPO、
フレンチ・オペラ・コーラス
8.557714
ワーグナー:オペラ合唱曲集
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」〜フィナーレ(抜粋)(第3幕)、
歌劇「さまよえるオランダ人」〜水夫の合唱「舵手よ、見張りをやめよ!」(第3幕)、
歌劇「タンホイザー」〜入場の行進曲(祝祭行進曲)「夢の殿堂をたたえよう」(第2幕 第4場)、
歌劇「ローエングリン」〜婚礼の合唱「真心こめてご先導いたします」(第2幕 第4場)、
歌劇「リエンツィ」〜平和の使者(第2幕)/舞台神聖祝典劇「パルジファル」〜モンサルヴァートへの旅(第1幕)
レイフ・セーゲルスタム(指)
スウェーデン王立歌劇場O&cho、
スウェーデン王立歌劇場cho、
ヨーラン・エリーアソン(T)、
ラーシュ・クレーヴェマン(T)、
マリアンヌ・ヘルグレン・スタイコフ(S)、
ヨン・エーリク・エレビ(Bs)、
レンナート・フォシェーン(Bs)
8.557746
カヴァッリ:アリアとニ重唱集
歌劇「ディドーネ」より<第1幕 終曲: 軍の通過/第2幕 第5場: 生意気で節度の無い群れ/第3幕 第6場: 愛するディドーネよ/第11場: 剣を与えよ(ディドーネのラメント)/終曲: 愛の神よ、あなたの規則は>/歌劇「エジスト(アイギストス)」より<第2幕 第1場: 私は暖かい歓迎から逃れる(エジストのラメント)/第3幕 第9場: エウリディーチェを私に返せ>/歌劇「オルミンド」より<第1幕 第8場: 我と共に喜べ/私の幸福な心/我が美しき暴君よ、さらば/第3幕 第12場: 私は死ぬ!もう逃げられない/第13場: 父よ、私は再びあなたを/終曲: 悲しみの心を>/歌劇「ジャゾーネ」より<第1幕 第2場: 喜びと満足/第7場: 私はここ、私はここ/第2幕 第3場: ここは宿命的な城/第3幕 第21場: ああ、敵意ある運命よ(ヒプシプレのラメント)/幸せであれ、幸せであれ>/歌劇「カリスト」より<第1幕 第10場: 我が魂の喜びよりも/第11場: 悲しみの眼よ(カリストのラメント)/第2幕 第1場: 寂しい、孤独な頂き/第3幕 第7場: くちづけの甘さ/終曲: わが雷神よ>
グローリア・バンディテッリ(Ms)、
ロジータ・フリザーニ(S)、
ロベルト・アボンダンツァ(Br)、
ジャンルカ・ベルフィオーリ・ドーロ(C-T)、
マリオ・チェチェッティ(T)、
セルジョ・ヴァルトロ(指揮, cemb)
メディテラネオ・コンチェント
5つのオペラから名アリアとデュエットを抜粋。シンプルで素直な美しさを持ち、この作曲家に親しむきっかけになるかもしれません。パーセル作品でおなじみの物語による「ディドーネ」ほか、バロック・オペラの魅力たっぷりです。
8.557817
ラフマニノフ:オペラ・ハイライト
歌劇「アレコ」より[序奏/老ジプシーの物語: 歌の魔力で/女たちの踊り /男たちの踊り/アレコのカヴァティーナ: みんな寝ている/若いジプシーのロマンス: ごらん彼方の月を/二重唱: 時間だ!…待って!/アレコの登場: 彼は起きていたんだわ/若いジプシーの死: 逃げて、愛しいひと、逃げて/ジプシーたちの登場: 何の騒ぎだ/老ジプシーの登場: アレコ!ゼムフィーラ!/老ジプシー: わしらは野人、わしらには掟はない/葬送行進曲風に: アレコ: おお、この苦悩!この苦痛よ!]/歌劇「けちな騎士」Op.24より第3場 宮殿: [アルベールと公爵: 父上、貧しさにずっと苦しんできました/男爵の登場: 男爵よ、会えてうれしい/公爵と男爵: 男爵、子供はいますか/公爵と男爵: わたしは息子に腹が立っている/アルベールの登場: この嘘つきめ!/男爵の死: 許してください、父上]/歌劇「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.25より第2場: リミニ城、宮殿の部屋[序奏/フランチェスカとパオロの二重唱: 美しきグウィネヴィア/パオロとフランチェスカ: 明け方の兆しが東の空を染め/パオロとフランチェスカ: おおなんと愛しく、なんと神々しいものを彼らに授けられたのか…/フランチェスカ: 口づけを知る運命ではないのです/パオロとフランチェスカ: わたしにとっての天国は/パオロとフランチェスカ: あなたがいれば、地獄も天国に…あなたがいれば幸福は永遠に!/フランチェスカ: わたしはあなたのもの。永遠!/嵐/ランチェオットの登場: 駄目だ!永遠に呪われよ!]/同〜終幕[ヴィルギリオとダンテの影/パオロとフランチェスカの霊: おお、今日はこれ以上読めません/霊の消滅: これ以上の悲しみはない
マリアナ・ズヴェトコヴァ(S)、
アンドレアナ・ニコロヴァ(Ms)、
ボイコ・ズヴェタノフ(T)、
アレクサンデル・テケリエフ(Bs-Br)、
ペテル・ナイデノフ(Bs)、
ニコ・イサコフ(Br)、
プラメン・ベイコフ(Bs)、
ナイデン・トドロフ(指)ソフィア国立歌劇場O&chi
なかなか上演されることがないラフマニノフのオペラですが、交響曲やピアノ協奏曲以外にも、その才能は発揮されたことを知る一枚だと言えるでしょう。チャイコフスキーから受け継がれたロシア・ロマン派オペラの雰囲気を持ちつつ、陶酔するメロディはやはりこの作曲家ならでは。ワーグナー風の曲もあります。
8.557827
ソプラノの歌曲とアリア集
ドリーブ:カディスの娘たち、
グノー:歌劇「ロメオとジュリエット」〜私は夢に生きたい、
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」〜私のお父さん/歌劇「つばめ」〜何と美しい夢/歌劇「蝶々夫人」〜ある晴れた日に、
レハール:オペレッタ「メリー・ウィドウ」〜ヴィリアの歌、
ルナ:サルスエラ「ユダヤの若者」〜スペインからやってきた娘、
ロペス:帝室のすみれ、
カントルーブ:オーヴェルニュの歌〜バイレロ、
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第5番/踊り(マルテロ)
アナ・マリア・マルティネス(S)、
スティーヴン・マーキュリオ(指)
プラハ・フィルハーモニア
プエルト・リコに生まれ、メトやコヴェント・ガーデンなど米英のオペラハウスを中心に活躍。ドミンゴが指揮をしたベルリン・フィルのピクニック・コンサートなどで日本にも知られているリリック・ソプラノが、名曲ばかりを歌ったリサイタル盤です。
8.557892
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」(ハイライト) ヴォルフガング・グラスホフ(Bs)、
アラン・タイタス(Br)、
ヨースタ・ウィンベリ(T)、
インガ・ニルセン(S)、
クルト・モル(Bs)、
エディト・ライエンバッハー(S)、
ヘルヴィヒ・ペコラロ(T)、
ペーテル・パーリンカーシュ(T)、
ヨージェフ・モルドヴァイ(Bs)、
ミヒャエル・ハラース(指)
ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア、
ハンガリー放送cho
8.557893
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(ハイライト)

[序曲/第1幕〜夜も昼も、あくせく働いて/向こうに行って!ひどい人/誰が私に言ってくれるのでしょう?/カタログの歌:奥さん、これが旦那の女のカタログ/若い娘たちよ、恋をしなさい/わかりましたよ、旦那様/あそこで手を取り合って誓いを交わそう(お手をどうぞ)/ああ、去れ、裏切り者よ/お気の毒なお方、この不貞の心を/オッターヴィオ……私、死にそう〜今こそおわかりでしょう/彼女の心の安らぎこそ、僕の心の安らぎ/シャンパンのアリア:酔いつぶれるまで/ぶってよ、ぶってよ、愛しいマゼット/第2幕〜さあ、窓辺においで(ドンのセレナーデ)/もし、あんたがいい子にしていたら/私の恋人を慰めて下さい/なんという事を、ああ神様/ドン・ジョヴァンニ、お前と一緒に晩餐に招かれたので参った/これが悪事の果て!]
ボー・スコウフス(Br)、
ヤヌス・モナルハ(Bs)、
アドリアンヌ・ピエチョンカ(S)、
トルシュテン・ケルル(T)、
レギナ・ショールク(S)、
レナート・ジロラミ(Bs)、
ボアズ・ダニエル(Bs)、
イルディコ・ライモンディ(S)、
ミヒャエル・ハラース(指)
ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア、
ハンガリー放送cho
全曲盤(8.660080-82、2000年録音)からの抜粋。発売時にはスコウフスやイルディコ・ライモンディらの歌手陣が話題となりました。
8.557894
ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」(ハイライト)[1886年モデナ版/1867年パリ版] ヤーコ・リュハネン(Bs/Bs-Br)、
ラーシュ・クレーヴェマン(T)、
ペーテル・マッテイ(Br)、
ベンクト・ルンドグレン(Bs)、
ヒレヴィ・マッティンペルト(S)、
イングリッド・トビアソン(Ms)、
イーヴァ・ソーレンソン(S)、
クラス・ヘドルンド(T)、
マルッティ・ヴァッレーン(Bs)、
ヒルダ・ライドランド(S)、他、
アルベルト・オルド=ガリード(指)
スウェーデン王立歌劇場O&cho
スウェーデン王立歌劇場のフリードリク・マイアー=エルテル、ステファン・ユーハンソン、指揮者アルベルト・オルド=ガリードによる再構成ヴァージョン 。全曲盤(8.660096-98)からの名曲抜粋盤です。若々しく叙情的とさえ言えるクレーヴェマンのドン・カルロが印象的であり、威厳と深みのある歌のリュハネン他も見事。グランド・オペラとしてのドラマティックな雰囲気は十分です。
8.559402
ワイル:歌劇「永遠の道」(ハイライト) コンスタンス・ハウマン(S)
バーバラ・リアリック(Ms)
ハンナ・ヴォルシュレーガー(Ms)
イアン・デノルフォ(T)/カール・デント(T)
ヴェイル・ライドアウト(T)
テッド・クリストファー(Br)
ジェイムズ・マッダレーナ(Br)
ジェラード・シュウォーツ(指)ベルリンRSO、
ベルリン放送児童cho、他

※世界初録音
1937年にニューヨークで初演されたミニオペラ風の作品で、「アブラハムとイサク」など聖書のエピソードを次々と歌い上げていく内容
8.559424
ユダヤのオペラ 第1集
エルスタイン:歌劇「ゴーレム」〜第2幕 - フィナーレ*、
ストラスバーグ:喜歌劇「チェルム」〜第2〜5場**、
タムキン:歌劇「ディバック」(1951)+〜大地の主よ!(第1幕)、婚礼の音楽、地表の下で、第2幕への前奏曲、物乞いの踊り、イスラエルの歌
ローレン・アラーダイス(S)*
マイケル・ギャラント(T)*/
クリストファー・ミーアディンク(T)*
タイラー・オリファント(Br)*
ケネス・キースラー(指)ミシガン大学SOオ*、
カレン・ロングウェル(S)**
カーラ・ウッド(Ms)**/マシュー・チェリス(T)**
リチャード・ラッリ(Br)**
ポール・ホステッター(指)
室内オペラ・アンサンブル**、
フリーダ・ハーセス(S)+
ジョゼフ・エヴァンス(T)+
ラファエル・フリーダー(Br)+
スティーヴン・ガンゼンハウザー(指)スロヴァキアRSO+

8.572745
(2CD)
ヘンデル:エイシスとガラテア HMV49 ガラテア…ドーン・コトスキ(S)
エイシス…デヴィッド・ゴードン(T)
デイモン…グレン・シーベルト(T)
ポリフェルマス…ヤン・オパラッハ(Bs)
ジェラール・シュワルツ(指)シアトルSO&Cho

※DELOS より移行盤
1712年にイギリスに渡ったヘンデルは、最初はイタリア風のオペラを上演し人気を保っていたものの、次第に情勢が変わり、仕事にも事欠くようになってしまいました。そんなヘンデルを救ったのが、当時カナーボンの伯爵(のちにシャンドス侯爵となる)であったブリッジズで、彼は自らの財力を誇るために広大な邸宅を建築し、美術品や音楽家を集めていて、ヘンデルもその恩恵に預かったというわけです。この「エイシスとガラテア」はその邸宅で演奏されたもので、その時の楽長は「乞食オペラ」で知られるペープシュでした。内容は、ニンフのガラテアと羊飼いのエイシスの物語。美しいガラテアに片思いする一つ目の巨人ポリフェルマスによって、エイシスは石で打ち殺されてしまうのですが、ガラテアは自らの力をもって、エイシスを永遠に流れる清らかな泉に変えるというものです。仮面劇と言っても、技巧的なアリアや迫力ある合唱が存分に楽しめる素晴らしい作品です。
8.578237
ベル・カント・バリー〜伝説の名オペラ・インプレサリオ(興行主)/ドメニコ・バルバイヤを讃えて
1,ロッシーニ:オペラ・アリア集1.「新聞」〜シンフォニア
2.「オテッロ」〜「私は何を聞くのです?」
3.「オテッロ」〜「柳に身を寄せて」
4.「エジプトのモーゼ」〜「汝の星をちりばめた玉座に」
5.「湖上の美人」〜「おお、甘い炎よ」
6.「湖上の美人」〜「胸の思いはあふれ」
7.「モハメット2世」〜「心配にはおよびません」
8.ウェーバー:「オイリアンテ」序曲
9.ベッリーニ:「海賊」〜「嵐の猛威で」
10.ベッリーニ:「海賊」〜「無駄な涙をあなたのために」
11.ドニゼッティ:「ロベルト・デヴリュー」〜「彼女の隣で」
12.ドニゼッティ:「ロベルト・デヴリュー」〜「流された血は天国へと昇っていく」
13.メルカダンテ:「エレーナ・ダ・ファルトレ」〜「ああ、私の優しい愛」
歌い手たち:1.チェコ・チャンバー・ソロイスツ:クリストファー・フランクリン(指)
2.フィリッポ・アダミ(T)
3.ジェシカ・プラット(S)
4.ロレンツォ・レガッツォ(Bs):天羽明惠(S)他
5.マキシム・ミロノフ(T)
6.ソニア・ガナッシ(Ms)
7.エヴァ・ポドレス(Ms)
8.アルフレッド・ヴァルター(指)スロヴァキアSO
9-10.マルチェロ・ジョルダーニ(T):ジョヴァンニ・グァリアルド(Br)/
11-12.ディミトラ・テオドッシュウ(S)
13.モニカ・コロンナ(S)

収録曲の原盤:1.8.660277-78
2-3.8.660275-76
4.8.660220-21
5-6.8.660235-36
7.8.553543
8.8.550146
9-10.8.557269
11-12.8.660222-23
13.8.225064-65
ドメニコ・バルバイヤ(1777-1841)はナポリを拠点とし30年間に渡ってヨーロッパ歌劇場を支配した伝説の興行主でした。彼は当時ナポリで瀕死状態にあった、サン・カルロ歌劇場の復興を足掛かりとし、すぐさま活躍の幅を広げ、ロッシーニやウェーバーなど多くの作曲家や歌手たちと契約を結び、「新しい歌劇を聴衆に届ける」というビジネスプランを構築したのです今も昔もオペラの上演には膨大な資金が必要ですが、当時のイタリアは、この敏腕興行主バルバイヤがいたおかげで、数多くの名作が生まれたと言っても過言ではありません。。彼は「どんな作品が受けるか」ということを本能的に感じ取っていたようで、それは1815年に契約したロッシーニの活躍ぶりをみてもおわかりでしょう。しかしロッシーニは大胆にも、バルバイヤの愛人コルブランと愛の逃避行を試み、起こったバルバイヤがすぐさまドニゼッティを契約を交わしたというエピソードも知られています。

8.660001(2CD)
プッチーニ:歌劇「トスカ」 ネリー・ミリチオウ(S)、
ジョルジョ・ランベルティ(T)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
チェコスロヴァキア・フィルcho、
チェコスロヴァキア放送ブラティスラヴァSO
8.660003(2CD)
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 リューバ・オルゴナソヴァ(S)、
ジョナサン・ウェルチ(T)、
ヴィル・ハンブルク(指)スロヴァキアフィルcho、
スロヴァキア放送ブラティスラヴァSO
8.660005(3CD)
ビゼー:歌劇「カルメン」 グラシェラ・アルペリン(Ms)、
ジョルジョ・ランベルティ(T)、
アラン・タイタス(Br)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
スロヴァキア・フィルcho、
スロヴァキアRSO
8.660008(3CD)
モーツァルト:歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」 ヨハンナ・ボロフスカ(S)、
ローアンギズ・ヤフミ(Ms)、
ジョン・ディッキー(T)、
ヨハネス・ヴィルトナー(指)
スロヴァキア・・フィルcho、
カペラ・イストロポリターナ
8.660011(2CD)
ヴェルディ:歌劇「椿姫」 モニカ・クラウゼ(S)、
ヨルディ・ラミーロ(T)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
スロヴァキア・フィルcho、
チェコスロヴァキア放送ブラティスラヴァSO
8.660013(2CD)
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」 アリタ・フェラリーニ(S)、
ヨルディ・ラミーロ(T)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
スロヴァキア・フィルcho、
チェコスロヴァキア放送ブラティスラヴァSO
8.660015(2CD)
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」 ミリアム・ガウチ(S)、
ヨルディ・ラミーロ(T)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
チェコスロヴァキア・フィルcho、
チェコスロヴァキアRSO
8.660017(2CD)
J・シュトラウス:喜歌劇「こうもり」 ガブリエーレ・フォンタナ(S)、
ヨーゼフ・ホプフェルヴィーザー(T)、
ョン・ディッキー(T)、
ブリギッテ・カルヴァウツ(S)、
ローアンギズ・ヤフミ(Ms)、
アンドレア・マーティン(Br)、
アルフレート・ウェルナー(Br)、
ヨハネス・ヴィルトナー(指)
ブラティスラヴァ・シティcho、
チェコスロヴァキア放送ブラティスラヴァSO
8.660019(2CD)
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」 ミリアム・ガウチ(S)、
ヴィチェンテ・サルディネーロ(Br)、
カルディ・カルドフ(T)、
マルチェル・ロスカ(Bs)、
ドナルド・ジョージ(T)、
ヘンク・ラウエルス(Bs)、
ルートヴィヒ・ファン・ヘイゼヘム(T)
リュシエンヌ・ファン・ダイク(Ms)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
ベルギー放送フィルcho、
ベルギー放送ブリュッセルPO
8.660021
レオンカヴァレロ:歌劇「道化師」 ミリアム・ガウチ(S)、
ニコラ・マルティヌッチ(T)、
エドゥアルト・トゥマジャン(Br)、
ミロスラフ・ドヴォルスキー(T)、
ボー・スコウフス(Br)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
スロヴァキアフィルcho、
チェコスロヴァキア放送ブラティスラヴァSO
8.660022
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」 ジャコモ・アラガル(T)、
ステフカ・エフスタティーヴァ(S)、
エドゥアルト・トゥマジャン(Br)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)
スロヴァキアフィルcho、
スロヴァキア放送ブラティスラヴァSO
8.660023(2CD)
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」 マウリツィオ・フルゾーニ(T)、
ダニエラ・ロンギ(S)、
イリーナ・チスチャコヴァ(Ms)、
ロベルト・セルヴィール(Br)、
フランコ・デ・グランディス(Bs)、
ヨーゼフ・ミュック(T)、
シューシャ・チョンカ(S)
シャーンドル・パーストル(Bs)、
ヤーノシュ・タンダリ(T)、
ヴィル・フンブルグ(指)ブダペスト祝祭cho、
ハンガリー国立歌劇場O
8.660025(2CD)
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」 アルフレート・ムフ(Br)、
イングリット・ハウボルト(S)、
ペーター・ザイフェルト(T)、
マルガ・シムル(Ms)、
ピンカス・スタインバーク(指)
ブダペスト放送cho、
オーストリアTSO
8.660027(3CD)
ロッシーニ:歌劇「セビリャの理髪師」 ロベルト・セルヴィール(Br)、
ソニア・ガナッシ(Ms)、
ラモン・ヴァルガス(T)、
イングリド・ケルテシ(S)他、
ヴィル・ハンブルク(指)ハンガリー放送cho、
ファイローニCO
8.660030(2CD)
モーツァルト:歌劇「魔笛」 クルト・リドル(Br)、
H.リパート(T)、
H.クォン(S)、
ミヒャエル・ハラース(指)
ハンガリー・フェスティバルcho、
ファイローニSO
8.660033(2CD)
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」 マリア・ドラゴーニ(S)、
クリスティアン・ヨハンッソン(T)、
バーバラ・デヴァー(Ms)、
マーク・ラッカー(Br)、
フランチェスコ・エルレロ・ダルテーニャ(Bs)、
リッカルド・フェラーリ(Bs)、
アントニオ・マルチェノ(T)、
モニカ・トリーニ(S)、
リコ・サッカーニ(指)
RTEフィルハーモニックcho、
RTE室内cho、
カルウィック・コーラル・ソサエティ、
ブレイ・コーラル・ソサエティ、
ダブリン・カウンティ・クワィア、
ン・レアラ・コーラル・ソサエティ、
カンタービレ・シンガーズ、
ゲーテ・インスティチュート・クワィア、
ムジカ・サクラ、フェニックス・シンガーズ、
アイルランド国立SO
8.660037(2CD)
ロッシーニ:歌劇「タンクレディ」 エヴァ・ポドゥレス(Ms)、
スミ・ヨウ(S)、
スタンフォード・オルセン(T)、
アルベルト・ゼッダ(指)カペラ・ブルジョンシス、
コレギウム・インスツルメンターレ・ブルジェンセ
8.660040(2CD)
モーツァルト:歌劇「アルバのアスカニオ」 ローナ・ウィンザー(S)、
マイケル・チャンス(A)、
ジル・フェルドマン(S)、
ハワード・ミルナー(T)、
ローザ・マニヨン(S)、
ジャック・グリムベール(指)
パリ=ソルボンヌ大学cho
コンツェルト・アルモニコ(ブダペスト)
8.660042(2CD)
ベルリーニ:歌劇「夢遊病の女」 リューバ・オルゴナソヴァ(S)、
フランチェスコ・エレロ・ダルテーニャ(Bs)、
アレキサンドラ・パパジャク(Ms)、
ラウル・ヒメネス(T)、
アルベルド・ゼッダ(指)オランダ放送CO&cho
8.660045(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」 V.ラ・スコラ(T)、
A.ルッフィーニ(S)、
S.アライモ(Br)、
R.フロンターリ(Br)、
ピエール・ジョルジョ・モランディ(指)
ハンガリー国立歌劇場O&cho
8.660047(3CD)
ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」 ミレイユ・デルーンシュ(S)、
ジェラール・テリエル(Br)、
アーマン・アラピアン(Br)、
ガブリエル ・バッキエ(Bs)、
ジャン=クロード・カザドシュ(指)リール国立O、
パ・ド・カレーcho
8.660050(2CD)
ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」 ドメニコ・トリマルキ(Br)、
ロベルト・セルヴィール(Br)、
マウリツィオ・コメンチーニ(T)、
エンリーコ・ファチーニ(T)、
アレッサンドロ・コゼンティーノ(T)、
フランコ・デ・グランディス(Bs)、
ジュリア・フォークナー(S)、
ディルベール(S)、
アンナ・マリア・ディ・ミッコ(A)、
アンナ・ボニタティブス(Ms)
ヴィル・フンブルグ(指)
ハンガリー国立歌劇場O&cho
8.660060(2CD)
コルンゴルト:歌劇「死の都」 トーマス・スンネゴード(T)、
カタリナ・ダレイマン(S)、
アンデルス・ベリストレム(Br)、
レイフ・セーゲルスタム(指)
スウェーデン王立歌劇場O&cho、
トムトベリャ学校児童cho
8.660062(2CD)
シマノフスキ:歌劇「ロジェ王」、劇付随音楽 「ポテムキン王子」 アンジェイ・ヒオルスキ(Br)、
ウィエスワフ・オフマン(T)、
バルバラ・ザゴーザンカ(S)、
ヘンリク・グリチニク(T)、
レオナルド・アンジェイ・ムロズ(Bs)、
アンナ・マレヴィッチ・マーディ(A)、
アントニ・ヴィト(指)
ポーランド国立放送カトヴィツェSO、
カロル・ストリージャ(指)
クラクフ・フィルハーモニー少年cho、
ポーランド国立PO&cho
8.660064(2CD)
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」(1762年ウィーン版) アン=クリスティン・ビール(S)、
イヤ・ボーグ(S)、ケシュティン・アヴェモ(S)、
ーノルド・エストマン(指)
ロットニングホルム劇場O(ピリオド楽器使用)、
ドロットニングホルム劇場cho
8.660066(3CD)
グルック:歌劇「アルチェステ」(1767年ウィーン版) テレサ・リングホルツ(S)、
ジャスティン・ラヴェンダー(T)、
ナス・デヤーフェルト(T)、
ミリアム・トレイクル(S)、
ラルス・マルティンソン(Br)、
アーノルド・エストマン(指)
ドロットニングホルム劇場cho、
ドロットニングホルム劇場O(ピリオド楽器使用)
8.660070(2CD)
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」 アラン・タイタス(Br)、
イェスタ・ウィンベリ(T)、
インゲ・ニールセン(S)、
クルト・モル(Bs)、
エディト・ライエンバッハー(S)、
ヘルヴィヒ・ペコラロ(T)、
ペーテル・パーリンカーシュ(T)、
ヨージェフ・モルドヴァイ(Bs)、
ミヒャエル・ハラース(指)
ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア、
ハンガリー放送cho
8.660072(2CD)
マスネ:歌劇「ウェルテル」 マーカス・ハドック(T)、
ベアトリス・ユリア=モンゾン(Ms)、
ルネ・マシス(Br)、
ジャエル・アザレッティ(S)、
ジャン=フィリップ・マルリエール(Br)、
ジャン=セバスティアン・ブー(Br)、
ジャン・ドゥレスクリューズ(T)、
ボレアル児童cho、
ジャン=クロード・カザドシュ(指)リール国立O
8.660074(2CD)
シュレーカー:歌劇「はるかな響き」 エレナ・グリゴレスク(S)、
トーマス・ハーパー(T)、
アンドレアス・ハラー(High-Bs)
ホルスト・フィール(Br)、
リュディガー・ブンゼ(Bs)、
エーリカ・ピラーリ(Ms)、
パウル・フリース(Bs)、
マリザ・アルトマン=アルタウゼン(Ms)、
ヴェルナー・ハーン(Br)、
ペーター・ニコラウス・カンテ(Bs)、
ラインハルト・ライゼンハイマー(T)、他、
ミヒャエル・ハラース(指)ハーゲン歌劇cho、
ハーゲンPO
8.660076(2CD)
ベルク:歌劇「ヴォツェック」 カール・ユーナス・ファルクマン(Br)、
カタリナ・ダーライマン(S)、
ウールリク・クヴァーレ(T)、
ステン・ヴァールンド(Bs)、
レナート・ストレゴルド(T)、
クラス・ヘドルンド(T)、
マリアンネ・エクレーヴ(A)、
イェンス・マルムクヴィスト(Bs)、
オーラ・エリーアソン(Br)、
ニコラス・ビョルリンク・ライガート(T)、
ヘンリー・テーンブロム(童声)
レイフ・セーゲルスタム(指)
スウェーデン王立歌劇場O&cho
8.660078(2CD)
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」(1904年初演版) スヴェトラナ・カチョール(S)、
ルース・ランキン(T)、
フレドリカ・ブリレンブルク(Ms)、
イッキ・キルペレーイネン(Br)、
ウーヴェ・アイケッター(T)、
リステン・ストレジ(Ms)、
ローレン・クリストファー・ラング(Br)、
アンドレアス・ハーラー(Br)、他 
ギュンター・ノイホルト(指)
ブレーメン・フィルハーモニー州立O、
ブレーメン劇場cho
8.660080(3CD)
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 ボー・スコウフス(Br)、
ヤヌス・モナルハ(Bs)、
アドリアンヌ・ピエチョンカ(S)、
トルシュテン・ケルル(T)、
レギナ・ショールク(S)、
レナート・ジロラミ(Bs)、
ボアズ・ダニエル(Bs)、
イルディコ・ライモンディ(S)、
ミヒャエル・ハラース(指)
ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア、
ハンガリー放送cho
8.660087(2CD)
ロッシーニ:歌劇「ひどい誤解」(ドイツ・ロッシーニ協会新校訂) ペティア・ペトローヴァ(Ms)、
マルコ・ディ・フェリーチェ(Bs)、
マルコ・ヴィンコ(Bs)、
ダリオ・シュムンク(T)、モニカ・ミナレッリ(Ms)、
アルベルト・ゼッダ(指)
チェコ室内管のソリストたち、
チェコ室内cho、
マッシミラノ・タンツィーニ(Cemb)、他
8.660089(2CD)
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」 ジョヴァンナ・カソッラ(S)、
ランド・バルトリーニ(T)、
出口正子(S)、
フランシスコ・エレディア(T)、
フェリペ・ボー(Bs)、
アルマンド・アリオスティーニ(Br)、
ハビエル・マス(T)、
ビセンス・エステーブ(T)、
ホセ・A・ガルシア=キハーダ(Br)、
ゴルカ・ゲリカベティア(T)、
ベゴニャ・ラパツァ/オルガ・レブエルタ
アレクサンダー・ラハバリ(指)マラガPO、
ビルバオ・コーラル・ソサエティ、
エスコラニア・サンタ・マリア・デ・ラ・ビクトリア(児童合唱団)
8.660093(3CD)
ロッシーニ:歌劇「試金石」 アガタ・ビエンコウスカ(Ms)、
アンナ・リータ・ジェンマベッラ(Ms)、
アンケ・ヘルマン(S)、
ラッファエーレ・コスタンティーニ(Bs)、
アレッサンドロ・コデルッピ(T)、
ダリウシュ・マヘイ(Bs)、
ジョアッキーノ・ザレッリ(Br)、
吉原輝(Br)、
アレッサンドロ・デ・マルキ(指、cemb)
チェコ室内ソロイスツ、チェコ室内cho
8.660096(3CD)
ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」(1886年モデナ版/1867年パリ版) ヤーコ・リュハネン(Bs & Bs-Br)
ラーシュ・クレーヴェマン(T)、
ペーテル・マッテイ(Br)、
ベンクト・ルンドグレン(Bs)、
ヒレヴィ・マッティンペルト(S)、
イングリッド・トビアソン(Ms)、
イーヴァ・ソーレンソン(S)、
クラス・ヘドルンド(T)、
マルッティ・ヴァッレーン(Bs)、
ヒルダ・ライドランド(S)、
アルベルト・オルド=ガリード(指)
スウェーデン王立歌劇場O&cho

録音:1999年12月、2000年1月 スウェーデン、ストックホルム、スウェーデン王立歌劇場(ライヴ)
8.660107(2CD)
ブリテン:歌劇「アルバート・ヘリング」 クリストファー・ジレット(T)、
ジョゼフィン・バーストウ(S)、
フェリシティ・パーマー(Ms)、
ロバート・ロイド(Br)、
ピーター・サヴィッジ(Br)、
ジェラルド・フィンリー(Br)、
アン・テイラー(Ms)、
デラ・ジョーンズ(Ms)、
スーザン・グリットン(S)、
ステュアート・ケイル(T)、
イヴェット・ボナー/テミメ・ボウリング
マシュー・ロング
ステュアート・ベッドフォード(指, p)
ノーザン・シンフォニア
8.660109(2CD)
ブリテン:歌劇「ねじの回転」 フィリップ・ラングリッジ(T)、
フェリシティ・ロット/サム・ペイ(Treble)
アイリーン・ハルス(S)、
フィリス・カナン(Ms)、
ナディーヌ・セクンデ(S)、
ステュアート・ベッドフォード(指)
オールドバラ音楽祭アンサンブル
8.660111
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」 アルベルト・リナルディ(Br)、
タチャーナ・リズニク(S)、
マベル・ペレルステイン(A)、
ステファノ・セッコ(T)、
ヘラルド・ロペス(T)、
サラ・ガッリ(S)、
ホセ・A・ガルシア=キハーダ(Bs)、
フェリペ・ボー(Bs)、
チェレスティーノ・バレラ(Br)、
クラウディア・マルキ(Ms)、
カルロス・ルイス(Bs)、
ハビエル・ソリージャ(Br)、
アントニオ・トレス(Bs)、
アレクサンダー・ラハバリ(指)マラガPO
8.660116(2CD)
ベルリオーズ:劇的物語「ファウストの劫罰」 ジャン=クロード・カザドシュ(指)リール国立O、
スロヴァキア・フィルcho、
マリー=アンジュ・トドロヴィチ(Ms)、
マイケル・マイヤーズ(T)、
アラン・ヴェルヌ(Br)、
ルネ・シラー(Bs)、
フィリップ・ジェラール(Cor Anglais)
カンタータ集(8.555810)、「夏の夜」(8.557274)に続く、カザドシュとリール国立管ほかによるベルリオーズ最新盤。2003年11月、リールにおけるライヴ録音で、叙情的な側面を前面に出した演奏が特徴。その背景にはフランス・バロック・オペラが見え隠れしているかのようです。24bit録音・編集。
8.660118(2CD)
ラモー:歌劇「カストルとポリュクス(1754年版)」 コリン・エインズワース(T)、
ジョシュア・ホプキンス(Br)、
モニカ・ウィッチャー(S)、
メレディス・ホール(S)、
ジャイルズ・トムキンズ(Bs-Br)
ルネ・ウィニィク(S)、
ブライアン・マクミラン(Br)、
ジョーイ・ニースフォロ(T)、
他、
ケヴィン・マロン(指)
アレイディア・アンサンブル(オリジナル楽器使用)、
オペラ・イン・コンサート
8.660128
ロッシーニ:歌劇「ブルスキーノ氏」 アレッサンドロ・コデルッピ(T)、
マウリツィオ・レオニ(Br)、
エレナ・ロッシ(S)、
ダーリオ・ジョルジェレ(Bs)、
アントニオ・マラーニ(Br)、
クララ・ジャンガスペロ(Ms)、
マッシミリアーノ・バルボリーニ(T)、
ヴィート・マルティノ(T)、
クラウディオ・デスデーリ(指)
イ・ヴィルトゥオージ・イタリアーニ
8.660142(2CD)
ウェーバー:歌劇「三人のピント」(マーラーによる補筆完成版) ロベルト・ホルツァー(Bs)、
ピーター・ファーロング(T)、
バルバラ・ツェヒマイスター(S)、
ソフィー・マリレー(Ms)、
エリック・ショウ(T)、
アレッサンドロ・ズヴァーブ(Bs)、
スチュワート・ケンプスター(Bs)、
シニード・キャンベル(S)、
アレス・イェニス(Br)、
パオロ・アッリヴァベーニ(指)
ベラルーシ国立PO、
ウェクスフォード音楽祭歌劇O
8.660144(2CD)
グラナドス:歌劇《カルメル派のマリア》 カルメル派のマリア…ディアナ・ヴェネローゼ(S)/コンセプシオン:マリアの母...ラリサ・コステェク(Ms)/フエンサンタ…シルビア・バスケス(S)/ペンチョ...ヘスス・スアステ(Br)/ハビエル...ダンテ・アルカーラ(T)/ドミンゴ:ハビエルの父…ジアンフランコ・モン卜レソル(Br)/ドン・フルゲンチオ…デヴィッド・カリー(T)/ペプソ…アルベルト・アッラバル(Br)/ミガーロ…スチュワー卜・ケンプスター(Bs)/アン卜ン…リッカルド・ミラベッリ(T)/ロクェ…アレックス・アシュワースバリトン)/アンドレス…ニコラス・シャーラット(T)/フエルターノ(歌手)…ヴィチェンチ・エステーベ(T)
ウェックスフォード・フェスティヴァル・オペラ・コーラス
ベラルーシ・ナショナル・フィルハーモニックO
マックス・ブラガド=ダルマン(指)

録音:2003年10月23.26.29日ウェックスフォード音楽祭アイルランドウェックスフォード、シアター・ロイヤル
水不足に悩む村に住む貧しい農民ペンチョと、彼のライバルの裕福なハビエル。この2人がペンチョの恋人であるマリアを 巡って三角関係になり、周囲の人々を巻き込みながら諍いを引き起こします。 グラナドス(1867-1916)の舞台作品の中で、最初に成功を収めたのがこの《カルメル派のマリア》です。資料によっては" サルスエラ"にも分類されるこの歌劇は、1898年に初演され絶賛されました。しかしその翌年、バルセロナのティボリ劇場 で上演された時は聴衆から猛反発を受け、そのまま劇場のレパートリーから消え、いつしか作品そのものが忘れられてしまい、 このブラガド=ダルマンが蘇演するまでは上演の機会はほとんどありませんでした。 とはいえ、初演当時の批評家たちは、まるでワーグナ一作品のような重厚な響きと精微なオーケストレーション、抒情的な旋 律を讃え、また、当時の女王マリア・クリスティナはグラナドスに勲章を授けたほど。一聴に値する力作です。
8.660146(2CD)
ワインベルガー:歌劇「バグパイプ吹きシュワンダ」(チェコ語歌詞) マティアス・ロバヴス(Br)、
タチャーナ・モノガロヴァ(S)、
イヴァン・コーペニッチ(T)、
ラリーサ・コスチュク(Ms)、
アレクサンドル・テリガ(Bs)、
ニコラス・シャラット(T)、
パヴェル・コゼル(Br)、
ショーン・ルーアン(T)、
ビセンス・エステーブ(T)、
リチャード・ウェイゴールド(Bs)、
ジュリアン・レノルズ(指)
ベラルーシ国立PO、
ウェクスフォード音楽祭歌劇cho
チェコの国民音楽を提唱しながら、ナチスに追われてアメリカに亡命し、管弦楽曲「大きな栗の木の下でによる変奏曲」以外は忘れられた感があるワインベルガー。それ以外にはこのオペラの「ポルカ」が知られているほどで、全曲の上演や録音も快挙。2003年、アイルランドの「ウェクスフォード音楽祭」でのライヴ収録です。
8.660149(3CD)
ロッシーニ:歌劇「マホメット2世」(1822年、ヴェネツィア改訂版 世界初録音) デニス・セドフ(Bs)、
アンナ・リータ・ジェンマベッラ(A)、
ルイザ・イスラム=アリ=ザデ(Ms)、
マッシミリアーノ・バルボリーニ(T)、
アントーニオ・デ・ゴッビ(Bs)、
チェーザレ・ルータ(T)、
ブラド・コーエン(指)
ブルノ・チェコ室内ソロイスツ、
チェコ・フィルハーモニーcho
8.660152(3CD)
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 ヴォルフガング・ミルグラム(T)、
レンナート・フォシェーン(Bs)、
ヘトヴィヒ・ファスベンダー(S)、
グンナル・ルンドベリ(Br)、
マグヌス・シューレ(T)、
マッティナ・ディーケ(Ms)、
ウールリク・クヴァーレ(T)、
ヨン・エーリク・エレビ(Br)、
レイフ・セーゲルスタム(指)
スウェーデン王立歌劇場O&cgho
北欧音楽を得意とする指揮者として、数多い交響曲などを書き続けている作曲家として、このところ人気が高まっているセーゲルスタムが、名門オペラ・ハウスのプロダクションとして、北欧伝説の香りもある「トリスタン」を録音。全体的に白熱タイプの音楽づくりで、シベリウス的なファンタジーも醸し出しています
8.660155
ファリャ:歌劇「はかない人生」 アナ・マリア・サンチェス(S)、
ビンセンテ・オンブエナ・バルス(T)、
アリシア・ナフェ(Ms)、
アルフォンソ・エチェベリア(Bs)、
エンリケ・バケリソ(T)、
マリア・ホセ・スアレス(S)、
マヌエル・シッド(T)、
ペドロ・サンス(T)、
アントニオ・レジェス(g)
マキシミアーノ・バルデス(指)アストゥリアスSO、
プリンス・オブ・アストゥリアス・ファウンデーション・クワイア
8.660158(2CD)
シェーンベルク:歌劇「モーセとアロン」 ヴォルフガング・シェーネ/クリス・メリット
イレーナ・ベスパロヴァイテ
ベルンハルト・シュナイダー
ミヒャエル・エベッケ
カール=フリードリッヒ・デュール
ウルリッヒ・フリッシュ
サシャ・ヴラバック/シュテファン・シュトルク
エマ・カーティス/ヘルガ・ロース・インドゥリダドティア
石津なをみ/アロイス・リーデル
ローラント・クルティッヒ(指)
シュトゥットガルト州立O、
シュトゥットガルト州立歌劇場cho&児童cho、
ポーランド放送クラクフcho
8.660161(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「連隊の娘」(イタリア語版) マリア・コスタンツァ・ノチェンティーニ(S…マリーア)
ジョルジョ・カスチアッリ(T…トーニオ)、
ルチアーノ・ミオット(Bs…スルピーツィオ)、
ミリヤナ・ニコリック(Ms…ベルケンフィールド侯爵夫人)、
エウジェニオ・レッジャードリ=ガッラーニ(Bs…オルテンシオ)、
マルツィオ・コンティ(指)
キエーティ・マッルチーノ劇場O&cho、他
オペラ・ファンにはあらためて必要もないほど存在感のある作品ですが、この録音はキエーティ(イタリア中部)のマッルチーノ劇場で上演された際のライヴ。兵庫芸術文化センター開館記念の「第9」(佐渡裕指揮)や藤原歌劇団の公演など、来日も多いノチェンティーニほか、実力派歌手が集まったキャストも魅力です。
8.660163(2CD)
エネスコ:歌劇「エディプ(オイディプス王)」 モンテ・ピダーゾン(Bs-Br)、
エギルス・シリンス(Bs)、
ダヴィデ・ダミアーニ(Br)、
ミヒャエル・ロイダー(T)、
ゴラン・シミッチ(Bs)、
ペーター・ケーヴェス(Bs)、
ヴァルター・フィンク(Bs)、
ユー・チェン(Br)、
ヨーゼフ・ホプフェルヴィーザー(T)、
マリアーナ・リポウシェク(Ms)、
ルクサンドラ・ドノーセ(S)、
ミハエラ・ウングレアヌ(Ms)、
ミヒャエル・ギーレン(指)
ウィーン国立歌劇場O&cho、
オーストリア連邦歌劇場舞台O、
ウィーン少年cho
オーストリア連邦歌劇場管弦楽団、ウィーン少年合唱団  ナクソスに、20世紀音楽の使徒であり近年になって再評価の兆しがあるギーレンが初登場!ソフォクレスの有名な悲劇をオペラ化したエネスコの作品は、ギリシャ劇風の合唱(コロス)配置や微分音の使用など、この作曲家としては実験的なもの。録音も極めて少ないので、希少価値が高いものです。同じ原作を使ったストラヴィンスキーのオペラと比較するのも一興でしょう。
8.660165(3CD)
ヘンデル:歌劇「リナルド」(1711年初演版) マリオン・ニューマン/ローラ・ウォーレン
キンバリー・バーバー/ジェニファー・エンス・モドーロ
ショーン・ワトソン/バーバラ・ハニガン
ジャイルズ・トムキンス/ニコール・バウアー
キャスリン・アフレック/メリンダ・デローム
レナード・ホワイティング
ケヴィン・マロン(指)アレイディア・アンサンブル、
オペラ・イン・コンサート
第2幕に「私を泣かせてください(涙流れるままに)」という名アリアがあることで注目され、ヘンデルのイギリス時代幕開けを告げる、騎士と魔女を中心としたファンタジックなオペラ。3月新譜の「水上の音楽」(8.557764) 同様に、フランス・バロック的な香しさを感じさせるアレイディア・アンサンブルほかの演奏が見事です。
8.660170(2CD)
ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」 ヴォルフガング・プロープスト(Bs-Br)、
ベルンハルト・シュナイダー(T)、
モッティ・カストン(Br)、
ローベルト・キュンツリ(T)、
ミヒャエラ・シュスター(Ms)、
ヘルガ・ロース・インドゥリダドティア(S)、
メッテ・アイシング(A)、
エサ・ルートゥネン(Bs-Br)
/エバーハルト・フランチェスコ・ロレンツ(T)、
ローランド・ブラハト(Bs)、
フィリップ・エンス(Bs)、
カトリオーナ・スミス(S)、
マリーア・テレーザ・ウルリッヒ(Ms)、
マルガレーテ・ヨスヴィヒ(Ms)、
ローター・ツァグロセク(指)シュトゥットガルト州立O、
シュトゥットガルト歌劇場cho
2006年今年の1月に来日して斬新な「魔笛」を見せてくれた、シュトゥットガルト歌劇場のプロダクションをライヴ収録。DVDでは物議をかもした過激演出で話題となりましたが、音楽だけに集中すると演奏のクオリティの高さに驚かされます。音楽への斬新なアプローチでますます評価が高まっているツァグロセクのもと、このオペラ・ハウスでおなじみの歌手たちが総登場したリング・サイクル(2002/2003シーズン)を、生々しい音でお聴きいただけます。
8.660172(3CD)
ワーグナー:「ワルキューレ」 ロバート・ギャンビル(T…ジークムント)、
アンゲラ・デノーケ(S…ジークリンデ)、
ヤン=ヘンドリク・ロータリング(Br…ヴォータン)、
レナーテ・ベーレ(S…ブリュンヒルデ)、
ティチーナ・ヴォーン(Ms…フリッカ)、
アッティラ・ユン(Bs…フンディンク)、
ローター・ツァグロセク(指)
シュトゥットガルト州立O&cho

録音:2002年9月、2003年1月 ドイツ、シュトゥットガルト州立歌劇場・ライヴ
リング・サイクル第2弾。歌手・配役が「ラインの黄金」と意図的に変更されているものの、最近特に注目されているツァグロセクのもと、引き締まった音楽を聴かせるパフォーマンスはますます充実。4部作の完成が楽しみになるセットです。
8.660175(4CD)
ワーグナー:楽劇「ジークフリート」 ヨン・フレドリク・ヴェスト(T)、
ハインツ・ゲーリヒ(T)、
ヴォルフガング・シェーネ(Bs)、
ビョルン・ヴァーグ(Bs)、アッティラ・ユン(Bs)、
ガブリエラ・エレラ(S)、
へレーネ・ラナーダ(Ms)、
リサ・ギャスティン(S)、
ローター・ツァグロセク(指)
シュトゥットガルト州立O、
シュトゥットガルト州立歌劇場cho
NHK交響楽団への客演で、日本での人気と知名度が一気に向上したツァグロセク。その鋭い視点による音楽作りは、シュトゥットガルト州立歌劇場で全開しました。シリーズ第3弾となる「ジークリフート」では叙情性の中にある暗い影を感じさせ、作品の本質に迫っています。シュトゥットガルト州立歌劇場は、ドイツ語圏の批評家の投票による「年度最優秀歌劇場」に4回も選ばれています。BBCミュージック・マガジン誌では2004年6月に、「ツァグロセクによるスコアの再現は、寸分違わず正確でかつ鮮明なものだ。」と評されました。
8.660179(4CD)
ワーグナー:「神々の黄昏」 アルベルト・ボンネマ(ジークフリート…T)、
ヘルナン・イトゥラルデ(グンター…Bs)、
フランツ=ヨーゼフ・カペルマン(アルベリッヒ…バス)、
ローラント・ブラハト(ハーゲン…VBBs)、
ルアナ・デヴォル(ブリュンヒルデ…S)、
エーファ=マリア・ヴェストブレーク(グートルーネ…S)、
ティチーナ・ヴォーン(ヴァルトラウテ…Ms)、
ジャネット・コリンズ(ノルン、フロスヒルデ…S)、
ラニ・ポウルソン(ノルン…Ms)、
スー・パッチェル(ノルン…S)、
ヘルガ・ロース・インドゥリダドティア(ヴォークリンデ…Ms)、
サラ・キャッスル(ヴェルグンデ…S)、
ローター・ツァグロセク(指)
シュトゥットガルト州立O、
シュトゥットガルト州立歌劇場cho
シリーズ完結のリリースは、ボンネマの圧倒的なジークフリートが存在感を示し、緊張感が伝わってくるライヴ。ここ1年ほどでツァグロセクの評価がアップしたせいもあり、このプロダクションがいかに充実したものだったか、あらためて注目されています。これまでの3作(「ラインの黄金」8.660170-71、「ワルキューレ」8.660172-74、「ジークフリート」8.660175-78)もあわせ、新しいリング・サイクルの誕生です。
8.660183(2CD)
ロッシーニ:歌劇「イタリアのトルコ人」 ナタレ・デ・カロリス(Bs)、
ミルト・パパタナシウ(S)、
マッシミリアーノ・ガリアード(Br)、
アメデオ・モレッティ(T)、
ピエロ・グアルネラ(Br)、
ダミアーナ・ピンティ(Ms)、
ダニエレ・サンファルディーノ(T)、
マルツィオ・コンティ(指)
キエーティ・マッルチーノ劇場O&cho
トルコの太守と気まぐれなイタリア女フィオリッラを中心とした恋愛話を、コメディ・タッチで描いたロッシーニ初期の傑作。エキゾティックな設定ながら音楽はロッシーニ節であり、イタリア・オペラ・ファンは必聴。イタリアの指揮者と若手歌手陣による鮮烈な演奏です。歌詞は<http://www.naxos.com/libretti/ilturco.htm>にアクセスして、PDFファイルをダウンロード可。
8.660185(2CD)
グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」(1774年パリ版) ジャン=ポール・フシェクール(T)、
カトリーヌ・デュボスク(S)、
スージー・ル・ブラン(S)、
ライアン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエットO&cho
演奏はワシントンD.C.を拠点とする古楽器オケ。ウィーン初演版(8.660064)との比較も一興。
8.660187(2CD)
カヴァッリ(1602-1676):歌劇「アポッロとダフネの愛」 マリオ・ゼッフィリ(T)、
マリアーナ・ピッツォラート(Ms)、
マリサ・マルティンス(Ms)、
アグスティン・プルーネル=フリエン(T)、
アスンプタ・マテウ(S)、カルロ・レポレ(Bs)、
ホセ・フェレーロ(T)、ソレダ・カルドソ(S)、
ウーゴ・ガリアルド(Bs)、
ファビオラ・マシーノ(S)、
ルイサ・マエッソ(Ms)、
アンナ・ビクリアルディ(ハープシコード)、
フランシスコ・デ・ボルハ・マリーニョ(Org )、
レジェス(レィエス)・ゴメス・ベニート(ハープ)、
ダビド・エテブ(Vc)、
ホセ・フェルナンド・ロドリゲス(Cb)、
タニア・セオアネ・ロドリゲス(Fg)、
イバン・サンチェス(Tb)、
アルベルト・ゼッダ(指)ガリシア青年SO

録音:録音:2004年5月、スペイン、ラ・コルーニャ、ロサリア・カストロ劇場ライヴ
同時代のモンテヴェルディと並び、オペラ創世記に活躍した作曲家として、近年再評価を受けつつあるカヴァッリ。ギリシャ神話の有名なアポロとダフネを題材にしたこのオペラは、牧歌的な明るさと歌が特徴であり、バロック・オペラの入門アイテムとしてもおすすめです。
8.660189(2CD)
ロッシーニ:歌劇「トルヴァルドとドルリスカ」 ヒュー・リース=エヴァンズ(T)、
パオラ・チーニャ(S)、
マウロ・ウツェーリ(Br)、
ミケーレ・ビアンキーニ(Bs)、
ジョヴァンニ・ベッラヴィア(Bs-Br)、
アンナ=リータ・ジェンマベッラ(Ms)、
アレッサンドロ・デ・マルキ(指揮, harpsi)
ブルノ・チェコ室内ソロイスツ
アルス・ブルネンシス室内cho
「イギリスの女王エリザベス」と「セビリャの理髪師」にはさまれ、まさに筆が立っている時期に書かれたオペラ。ベートーヴェンの「フィデリオ」にも似た救出劇を軸に、悲劇的な側面も持つ作品であり、知名度や上演頻度は低いものの音楽は雄弁です。2003年にドイツで開催された「ヴィルトバートのロッシーニ音楽祭」でのライヴ録音です。
8.660191(2CD)
ロッシーニ:歌劇「チェネレントラ」(アルベルト・ゼッタRicordi BMG校訂版) ジョイス・ディドナート(Ms)、
ホセ・マヌエル・サパタ(T)、
パオロ・ボルドーニャ(Br)、
ブルーノ・プラティコ(Bs-Br)、
パトリツィア・チーニャ(S)、
マルティナ・ボルスト(Ms)、
ルカ・ピサローニ(Bs-Br)、
アルベルト・ゼッダ(指)SWR放送O、プラハ室内cho
ストーリーはあれほど有名なのに序曲ばかりが知られ、なかなか全曲を聴くチャンスがないオペラを、ヴィルトバートのロッシーニ音楽祭でのライヴで。アメリカ生まれのメゾ、ディドナートの可憐な歌が印象的な上演です。
8.660193(2CD)
バラダ:歌劇「コロンブスの死」 ジョン・カッリソン(T)/ジュディス・ジェンキンス(S)/カトリーヌ・ミュラー(Ms)/デイヴィッド・オーカールンド(Br)/アルトゥーロ・マルティン(T)/ディミトリー・ラツィヒ(Br)/ブレント・ステイター(Br)/ケイティ・シャクルトン=ウィリアムズ(S)他
ロバート・ページ(指)カーネギー・メロンPO&cho
ピッツバーグ・メンデルスゾーンcho
(8.660237-38)の続編である「コロンブスの死」の登場です。前作では若干バラダ色が抑えられていましたが、こちらでは冒頭から不気味さ全開。聴き手を時を超えた超現実的な世界へと誘ってくれるのです。コロンブスがインド諸島へ到着したところで終わった前作ですが、こちらはバルセロナに帰還したコロンブスの到着を讃える場面から始まります。しかし少しずつ物語には狂気と幻想が入りこみ、主人公の精神は錯乱していきます。(ここら辺の表現はまさにバラダの面目躍如と言ったところでしょう。)僧による彼のための祈り、時折聞こえてくるインディアンや密林の鳥の声、これらも渾然一体となりますます音楽も混迷の一途を辿るのです。現在一層オペラに力を入れていると語るバラダですが、2009年もマドリードで新作「Faust-bal」が初演されるなど世界的に注目されていることは間違いありません。
8.660196(2CD)
サッキーニ(1730-1786):歌劇「コロンヌのエディプ(オイディプス)」 フランソワ・ルー(エディプ(オイディプス))、
ナタリー・パウリーン(アンティゴネー)、
ロバート・ゲッチェル(ポリュネイケス)、
トニー・ブッテ(テセウス)、
キルスティン・ブレーズ(イリフィル)、
ライアン・ブラウン(指揮・芸術監督)
オペラ・ラファイエット管弦楽団&合唱団、他  ※仏語リブレットと英語対訳はwebsiteでご覧いただけます。 マリー・アントワネットがお気に入りだったという古典派オペラですが、同時代のモーツァルトらの陰に隠れてしまい“幻の作品"になりつつあります。ギリシャ悲劇を原作に、オイディプスの運命を描くストーリーですが、ナポリ楽派の作曲家だけに音楽は明快であり、親しみやすい作品です。
8.660198(2CD)
マイール:歌劇「愛の勝利」 チンツィア・リッツォーネ(S)、
フランツェスカントニオ・ビッレ(T)、
タチャーナ・キャラルギナ(S)、
ダリウス・マチェイ(Bs)、
ジョヴァンニ・ベッラヴィア(Bs-Br)、
ブラッドリー・トランメル(T)、
クリストファー・フランクリン(指)ビュルテンベルクPO
バイエルンに生まれイタリアで活躍したジモーネ・マイール(1763-1845)。ロッシーニのライバルとして活躍しましたが、その作品は現在ではほとんど耳にする機会はありません。このオペラ「愛の勝利」は、舞台こそポーランドですが、あのベートーヴェンのフィデリオと同じ題材を用いた作品です。愛する夫を牢獄から救うため主人公が男の子に変装して看守の助手を務めるなど設定はほとんど同じ。聴き比べとしても興味津々です。
8.660203(2CD)
ロッシーニ:歌劇「バビロニアのチロ」(フォグリアーニによる新版) リッカルド・ボッタ(T)、
アンナ=リータ・ジェンマベッラ(C.A)、
ルイザ・イスラム=アリ=ザデ(Ms)、
マリア・ソウリス(Ms)、
ヴォイチェフ・ギェルラフ(Bs)、
ジョルジオ・トルッコ(T)、
ジョヴァンニ・ベッラヴィア(Bs-Br)、
アントニオ・フォグリアーニ(指、ハープシコード)
ヴュルテンベルクPO、
アルス・ブルネンシス室内cho
2004年「ヴィルトバートのロッシーニ音楽祭」でのライヴ録音。1812年に初演された活動初期の作品ですが、ペルシャ王チロ(キュロス)の夫婦愛やバビロニアとの戦いを描く、ベートーヴェンの「フィデリオ」を思わせるオペラ。ライヴならではの生き生きとした歌で、この珍しい演目を復活させています。
8.660205(2CD)
マイアベーア:歌劇「セミラーミデ(セミラミスの確認)」 デボラ・リーデル(S)、
フィリッポ・アダミ(T)、
フィオナ・ジェーンズ(Ms)、
ヴォイチェフ・ギェルラフ(Bs)、
オルガ・ペレチャツコ(S)、
レオナルド・シルヴァ(T)、
マルコ・ベッレイ(harpsi)
リチャード・ボニング(指)ヴュルテンベルクPO、
アルテンシュタイク・ロッシーニcho

録音:2005年7月 ドイツ、バート・ヴィルトバート、クーアザール「ヴィルトバートのロッシーニ」音楽祭(ライヴ)
ロッシーニ作品でも有名な題材を使ったこのオペラは、マイアベーア作品の中でもあまり知られていないもの。ロッシーニの名前を冠した音楽祭でのライヴ録音であり、かつてオペラ指揮者として一世を風靡したボニングが見事なリードを聴かせてくれます。
8.660207(2CD)
ロッシーニ:歌劇「オリ伯爵」(仏語版) ヒュー・リース=エヴァンズ(オリ伯爵…T)、
ルカ・サルシ(ランボー…バリトン)、
ヴォイチェフ・ギェルラフ(宮廷の教育係…Bs)、
リンダ・ジェラール(フォルムティエの伯爵夫人…S)、
グロリア・モンタナーリ(ラゴンド…Ms)、
ルイザ・イスラム=アリ=ザデ(イゾリエ…Ms)、
ソフィア・ソロヴィー(アリス…S)、
ブラッド・コーエン(指)ブルノ・チェコCO、
ブルノ・チェコ・フィルハーモニーcho

録音:2002年7月、ドイツ、バート・ヴィルトバート、クーアザール「ヴィルトバートのロッシーニ」音楽祭ライヴ
ロッシーニのパリ時代、オペレッタからオペラ・セリアへと関心が移った時代であり、名作「ウィリアム・テル」の前作にあたる作品。「ランスへの旅」から多くを転用しているせいか、なかなか評価されませんが、オペラ作曲家としての円熟期だけにそのスコアは見事です。
8.660209(2CD)
リュリ:歌劇「アルミードの悲劇」 ・シュテファニー・ハウトツェエール(Ms)、
ロバート・ゲッチェル(T)、
フランソワ・ループ(Bs)、
ウィリアム・シャープ(Br)他、
リャン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエッテ
8.660211(3CD)
ヴィヴァルデ:グリセルダRV718(3幕の音楽劇) ジャイルズ・トムキンス(Bs)、
マリオン・ニューマン(Ms)、
カルラ・ホウテネン(S)、
リンヌ・マックマートリー(Ms)他、
ケヴィン・マロン(指)
オペラ・イン・コンサート、
アレイディア・アンサンブル
最近、復興が著しいヴィヴァルディ(1678-1741)のオペラの中でもとりわけ劇的な内容で知られる「グリセルダ」です。愛と忍耐と美徳をテーマにした物語ですが、超絶技巧を駆使したアリアや生き生きした音楽が散りばめられた聴きごたえのある大作です。ベテラン、ケヴィン・マロンの棒の下に名歌手たちの声の饗宴が繰り広げられます。
8.660215
ラヴェル:歌劇「子どもと魔法」、
歌曲集「シェエラザード」
子ども…ジュリー・ブーリアンヌ(Ms)
ママ/トンボ/リス…ジェネヴィエーヴ・デプレ(Ms)
湯呑茶碗/羊飼い/雌猫…カーステン・ガンログソン(Ms)
ティー・ポット/小さな老人/雨蛙…フィリップ・カスタニエ(T)
大時計/雄猫…イアン・グリーンロウ(Br)
安楽椅子/木…ケヴィン・ショート(B-Br)
お姫さま/こうもり…アガーテ・マーテル(S)
火/ウグイス…カサンドレ・プレヴォー(S)
羊飼いの娘/フクロウ…ジュリー・コックス(S)
シカゴSOchoのメンバー
チャタヌガ少年cho
ナッシュビル交響楽団choのメンバー
アラステア・ウィリス(指)ナッシュビルSO
ジュリー・ブーリアンヌ(Ms)*
登場人物は子どもと母親のみ。あとは全て動物と家具、茶碗に時計・・・。こんな荒唐無稽なお話がラヴェルの色彩的な音楽に乗って歌われる時、人々は夢見るような楽しい気分を味わうことができるのです。45分間の楽しいひと時をさあどうぞ。おまけは異国情緒たっぷりの歌曲集「シェエラザード」。夢心地な心を遠い国まで運んでくれます。
8.660224
ルベル&フランクール:歌劇「シルフの王、ゼランドール」他
歌劇「シルフの王、ゼランドール」(1745)
「トロフィー」組曲(1745)*
ジャン=ポール・フシェクール(T)
ハイディ・グラント・マーフィー(S)
ウィリアム・シャープ(Br)、
ホン・アヤン(S)
ライアン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエットO&cho
ハイディ・グラント・マーフィー(S)*
ジャン=ポール・フシェクール(T)*
ライアン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエットO&cho*
冒頭の不協和音が有名なバレエ組曲「四大元素」で知られるバロックの大作曲家ルベルの長男、フランソワ・ルベル(1701-1775)も優れたヴァイオリン奏者でした。1715年、彼は友人フランクール(1698-1787)(こちらはヨーゼフ・フランクールの息子)とともにプラハに行き、そこでフックスのオペラ「忍耐と堅忍」の上演に立ち会い、刺激を受けました。彼ら2人はそれからパリに行き、より友好を深め、以降49年もの長い間、強い友情で結ばれ、その結果いくつものオペラが生み出されたのです。このオペラは1745年にベルサイユで上演された楽しいロココ調の牧歌劇です。ずっと忘れられていた作品ですが、ラファイエットによるこの素晴らしい演奏で色鮮やかに蘇りました。フルオーケストラと合唱付きでの演奏は世界初録音となります。
8.660216(2CD)
J・シュトラウス:喜歌劇「ヤーブカ」(りんご祭り)、「ヤブカ」〜ダンス編曲集[ワルツ「私はあなたにぴったり」 Op. 455、行進曲「乾杯!」 Op.456(編曲:G. フィッシャー)、ポルカ・シュネル Op.457(編曲:ロス&ポラック)、ポルカ・フランセーズ Op.458(編曲:ロス&ポラック)、ポルカ・マズール Op.459(編曲:ロス&ポラック)、ヤブカ・カドリーユ Op.460(編曲:ポラック)、ヤブカ・ポプリ (編曲:アロン&ポラック) トーマス・テシュラー(T)、
ヴォルフガンク・ヴァイス(T)、
ミヒャエル・ショーバー(Bs)、
ヴェロニカ・グロイス(S)、
エリザベス・ヴォルフバウアー(Ms)、
ブルノ・ガウデマスcho、
クリスティアン・ポラック(指)
ヨーロッパ・ヨハン・シュトラウスO
「ヤーブカ、またはりんご祭り」はワルツ王、ヨハン・シュトラウス2 世(1825-1899)の14 番目のオペラにあたるもので全編に渡り楽しい音楽に溢れた粋な作品です。セルビアの町で毎年行なわれる「りんご祭り」は女子が好きな男子にかじったりんごを渡すというもの。もちろん男子がりんごをかじれば両思い。さて、貧しい貴族のミルコとバジルは見事金持ちの花嫁をゲットできるのでしょうか?余白のポプリもステキです。
8.660220(2CD)
ロッシーニ:歌劇「エジプトのモーゼ」 ロレンツォ・レガッツォ(Bs)、
天羽明恵(S)、
ヴォチェク・ギールラッハ(Bs)、
フィリッポ・アダミ(T)、
ロッセラ・ベヴァクア(S)、
カレン・バンデロウ(Ms)、
ジュセッペ・フェデリ(T)、
ネプレス・サン・ピエトロ・マジェッラcho、
アントニオ・フォリアーニ(指)ヴュルテンブルクPO
この「エジプトのモーゼ」は後に改作され「モゼ」と名付けられます。あまり人気のない演目なのか滅多に演奏される機会はありませんが、若きロッシーニ(1792-1868)の野心あふれる意欲作であり、もっと知られてもよい作品です。日本でも人気のバス、レガッツォと天羽さんの熱演。第3 幕は見事の一言です。
8.660231(2CD)
カイザー:歌劇「フレデグンダ」 フレデグンダ…ドラ・パヴリコーヴァ(S)
ガルズインデ…ビアンカ・コシュ(S)
バジーナ…カーチャ・ストゥーバー(S)
キルペリヒ…トミ・ヴェント(Br)
ジギベルト…ミヒャエル・クラネビッター(Br)
ヘルメネギルト…松原友(T)
ランデリヒ…トビアス・ハーク(T)
クリストフ・ハンマー(指)ミュンヘン・ノイエ・ホーフカペレ
大阪出身のバリトン(この公演時にはテノールに転向)、松原友が出演したことで一躍脚光を浴びた、オペラ「フレデグンダ」です。ヘンデル、テレマンと同時代のカイザーは、100を超えるオペラを作曲しましたが、そのほとんどは現在では耳にする機会がありません。しかし当時ではこの「フレデグンダ」は最も知られていた作品でした。1715年に初演されたこの作品は、6世紀のフランク族の王キルペリヒとその情婦フレデグンダの陰謀と策略の物語。熱愛する恋人がいるにも関わらず、王と結婚することにより王妃の座を狙うフレデグンダ。はたして彼女の運命は?
8.660227(2CD)
J.シュトラウス:歌劇「プリンセス・ニネッタ」 トゥア・エーベルイ(S)、エリン・ロンボ(S)、
ヘンリッカ・グレンダール(S)、
イェスパー・トウベ(Br)、
フレドリク・ストリッド(T)、
イェラン・エリアッソン(T)、
オーラ・エリアッソン(Br)、
エミリオ/ザミュエル・ヤーリック(Br)
物語はソレントの海岸沿いの素敵なホテルで始まります。筋立ては、シュトラウスおなじみの「ちょっとした誤解」と「行き違い」。若き恋人同士であるアデルハイドとフェルディナンドと離れた席に座った男爵メルスブルク。そこへイタリア皇太子の未亡人であるニネッタ(ロシア人、若者カリーノとして男装している)が到着します。彼女の凛々しさにそこにいた全ての女性が見とれてしまいます。また2人の客が到着します・・・。
8.660222(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「ロベルト・デヴリュー」 ドミトラ・テオドッシュ(S)、
アンドリュー・シュレーダー(Br)、
フレデリカ・ブラガリア(Ms)、
マッシミアーノ・ピサピーア(T)、
ルイジ・アルバーニ(T)、
マルチェロ・ロータ(指)ブルガモ音楽祭O&cho
女王三部作の一つであるこの作品は、タイトルこそ若き伯爵の名を使っていますが、真の主役はやはりエリザベッタ(エリザベス女王)でしょう。生涯独身を貫いたとはいえ、やはりそこは生身の女。愛しい男の一人や二人はいても当たり前。名ソプラノ、テオドッシュが切々と歌う幕切れのアリアはその大切な人を処刑せざるを得なかった悲しみと後悔が満ち溢れ、聴き手の涙を誘うのです。
8.660233(2CD)
ロッシーニ:歌劇「幸運な間違い」(1812年ヴェネツィア版) ケニス・ターヴァー(T)、
コリンナ・モローニ(S)、
ロレンツォ・レガッツォ(Bs)、
マルコ・ヴィンコ(Bs)、シモン・ベイリー(Bs)、
アルベルト・ゼッダ(指)
ブルノチェコ室内ソロイスツ
全て便宜上ファルサ(笑劇)とされているロッシーニ(1792-1868)の初期5作品の中でも、とりわけ異彩を放つのが、この「幸運な間違い」です。軽い日常の話ではなく、いわゆる「救出オペラ」で、ラストにかけての攻防は聴き手をはらはらさせる事でしょう。大活躍のタラボットを演ずるのは、最近日本でも大人気のロレンツォ・レガッツォです。ロッシーニを得意とする彼だけに、説得力のある歌唱を聴かせます。もちろん稀代のロッシーニ指揮者ゼッダの最高の指揮による弾む音楽も魅力です。
8.660225(2CD)
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「抜け目のない未亡人」 アンネ=リーゼ・ソッリード(S)、
マウリツィオ・ムラーロ(Bs)、
エマヌエーレ・ダグアンノ(T)、
マーク・ミルホファー(T)、
リッカルド・ザネッラート(Bs)、
エレーナ・ロッシ(S)、
アレックス・エスポジト(Br)、
クラウディオ・ザンコペ(Br)、
ルカ・ファヴァロン(T)、
アントーニオ・カーザグランデ(Bs)、
カール・マルティン(指)
ヴェネツィア・ラ・フェニーチェ歌劇場O&cho
すでにDVDとしてリリースされている2.110234-35のCDとしてのご紹介です。映像を見る時とは違った魅力を再発見できることでしょう。魅力的な旋律、思いのほか重厚な響き、そして各々の役にはまりきった名歌手たちの華麗なる歌声。映像がない分、却ってあなたの心の中であなただけの仮面舞踏会を演出できるのです。オペラを音だけで聴く楽しみ。
8.660235(2CD)
ロッシーニ:歌劇「湖上の美人」 ソニア・ガナッシ(S)、
マキシム・ミロノフ(T)、
マリアンナ・ピッツォラート(Ms)、
フェルディナンド・フォン・ボートマー(T)、
ヴォヨテク・ギエルラッハ(Bs)、
オルガ・ペレチャトコ(S)、
ステファン・シフオレッリ(T)、
プラハ室内cho、
マルティン・アンバーガー(指)
トュービンゲン祝祭バンド、SWR放送O
ウォルター・スコットの恋愛詩を原作にしたロッシーニ(1792-1868)の中期の傑作オペラです。あまり録音には恵まれておらず(以前、ピアニストのポリーニが指揮したことで話題となりましたが)久々の名演登場と言ったところでしょうか。ガナッシ、ミロノフらの実力派を起用しゼッダが生き生きとした音楽を作り上げています。マニア垂涎!
8.660237(2CD)
バラダ:歌劇「クリストーバル・コロン(クリストファー・コロンブス)」 ホセ・カレーラス(T)
モンセラート・カバリエ(S)
カルロス・ショソン(Br)
ルイス・アルバレス(Br)
ステファノ・パラッチ(Bs)
ビクトリア・ベルガラ(Ms)
テオ・アルカンターラ(指)リセウ大劇場O&cho
コロンブスがアメリカ大陸を“発見”してから500周年記念の祝賀のためにスペイン政府から依嘱されたこのオペラ「クリストーバル・コロン」は、カレーラスとカバリエという理想的なキャストでこの世に送りだされました。作曲者のバラダは時として極度にアバンギャルドな作風を見せることがありますが、ここでは過去の文化に敬意を払い、極めてメロディアスな旋律を持つ劇的な作品を書きあげています。
8.570239(2CD)
シェーンベルク:歌劇「モーセとアロン」 ヴォルフガング・シェーネ、クリス・メリット、
イレーナ・ベスパロヴァイテ、
ベルンハルト・シュナイダー、
ミヒャエル・エベッケ、
カール=フリードリッヒ・デュール、
ウルリッヒ・フリッシュ、
サシャ・ヴラバック、
シュテファン・シュトルク、エマ・カーティス、
ヘルガ・ロース・インドゥリダドティア、
石津なをみ、アロイス・リーデル、
ローラント・クルティッヒ(指)
シュトゥットガルト州立O、
シュトゥットガルト州立歌劇場cho・児童cho、
ポーランド放送クラクフcho

録音:003年12月、シュトゥットガルト州立歌劇場におけるライヴ
12音技法を大胆に使ったオペラとして知られ、有名な聖書物語を哲学的な雰囲気に仕立て上げた作品ですが、そのスコアにドラマを注入したような歌と演奏が、このプロダクションの大きな特徴です。
8.660241
アーノルド:歌劇「ポリー」
1.序曲/2-15.第1幕/16-20.間奏曲-海賊たちの踊り/21-35.第2幕/36-41.第3幕/42-46.インディアンの踊り/47.エア/48-50.第3幕付けたし
ラウラ・アルビーノ(S)
エヴ・レイチェル・マクロード(S)
ジリアン・グロスマン(S)
マリオン・ニューマン(Ms)
ロラリー・カークパトリック(Ms)
バド・ローチ(T)
ローレンス・ウィルフォード(T)
アンドリュー・マホン(Br)
マシュー・グロスフェルド(Bs)
ジェイソン・ネデッキー(Br)
ケヴィン・マロン(指)アラディア・アンサンブル
1729年に書かれた風刺劇「ベガーズ・オペラ」は当時のロンドンで大人気を博し、これまでイギリスで隆盛を極めていたイタリアオペラの衰退する原因にもなった作品です。また、以降のイギリスの全ての喜劇(ギルバート&サリヴァンなど)から現代のミュージカルに強い影響を与え、現在でも絶大な人気を誇っています。さて、この「ポリー」ですが、音楽はとても優雅ですが内容は過激。西インド諸島が舞台となり、マクヒースは海賊になり、トレイプス夫人は奴隷売買業をはじめ、ポリーをだまし金持ちのダカット氏に売り飛ばしてしまいます。彼女は少年に変装して脱出、最後はカリブ首長の息子と結婚します。最初はベガーズ・オペラと同じくペープシュが曲を付けましたが、あまりにも政治的な風刺が強すぎて、当時の首相から上演禁止の圧力がかかりお蔵入りになってしまいました。その50年後にサミュエル・アーノルド(1740-1802)がスコアを一新し、ようやく上演されたというものです。何も知らずにこの曲を聴いていると、優雅なバロックの歌劇にも聞こえますが、内容はかなり過激です。
8.660245(3CD)
マイアベーア:歌劇「エジプトの十字軍」 アルマンド(ロードス島騎士、エルミレーノ)…マイケル・マニアチ(ソプラニスタ)
パルミーデ(スルタンの娘)…パトリツィア・チョーフィ(S)
アラディーノ(ドミヤートのスルタン)…マルコ・ヴィンコ(B)
オスミーノ(ドミヤート宰相)…イオリオ・ゼンナーロ(T)
アルマ…シルヴィア・パジーニ(Ms)
アドリアーノ(ロードス島領主)…フェルナンド・ポルターリ(T)
フェリシア(アルマンドの元恋人)…ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms)
ルカ・ファヴァロン(T)
エマヌエレ・ペドリーニ(Bs)
エマニュエル・ヴィヨーム(指)
フェニーチェ劇場O&cho
名前は知られているのに、その作品をほとんど聴くことがない作曲家は数多くいますが、マイアベーア(1791-1864)もそんな一人。この「エジプトの十字軍」は彼がフランスで成功する足掛かりを作ったオペラで、1824年にフェニーチェ劇場で初演された時は大好評でしたが、1835年に再演されてからは、およそ170年も放置。すっかり忘れられた演目となってしまいました。今回の上演はアメリカの男声ソプラノ、マニアチの活躍と、人気沸騰のソプラノ、チョーフィ、そして名バス、ヴィンコらによる充実の歌手陣を得て、最高の盛り上がりを見せたそうです。4時間近くもの長丁場ですが、ヴィョームの緊迫感溢れる指揮のおかげもあり、一瞬足りとも気をそらすことはできません。
8.660248(2CD)
ボーイト:歌劇「メフィストフェレ」 メフィストフェレ…フェルッチョ・フルラネット(Bs)
ファウスト…ジュゼッペ・フィリアノーティ(T)
マルゲリータ/エレーナ…ディミトラ・テオドッシュウ(S)
マルタ…ソニア・ツァラメッラ(Ms)
ヴァグネル/ネレーオ…ミンモ・ゲッジ(T)
パンターリス…モニカ・ミナレッリ(Ms)
パレルモ・マッシモ劇場児童cho
パレルモ・マッシモ劇場cho
ステファノ・ランツァーニ(指)
パレルモ大劇場SO
偉大な台本作家であったアッリゴート・ボーイト(1842-1918)は、自らも歌劇の作曲家を志しました。キャリアの始めの頃はヴェルディとも親しくしていたのですが、ボーイトの才能を感じ取ったヴェルディは、「ライバル現る」と次第に彼を遠ざけるようになり、そのためかボーイトは当時流行のワーグナーを擁護。彼の音楽を広めるべく、歌詞を翻訳し紹介することに力を注いだのです。そんな頃、ボーイトは自作の歌劇「メフィストフェレ」を完成。入念なリハーサルのもと、1868年スカラ座で初演を行います。結果は・・・大失敗。その後は専ら台本作家として素晴らしい作品を残したのは周知の通りです。この演奏は、2008年のパレルモ・マッシモ劇場のライヴで、現代的な演出が賛否両論を巻き起こしたプロジェクトですが、音だけで聴いている分には余計な心配は必要ありません。とにかくフルラネットの迫力ある「悪魔声」が見事です。彼に比べればテオドッシュウさえ地味に聞こえてきてしまうのがスゴイところ。全てにおいて力作です。
8.660250(3CD)
モーツァルト:歌劇「クレタの王イドメネオ」 イドメネオ…カート・ストリート(T)
イーリア…アンヘレス・ブランカス・グリン(S)
エレットラ…イアノ・タマール(S)
イダマンテ…ソニア・ガナッシ(S)
アルバーチェ…イェルク・シュナイダー(T)
ネットゥーノの大司祭…ダリオ・マニャボスコ(T)他
マルコ・グィダリーニ(指)
サン・カルロ劇場O&cho
モーツァルト(1756-1791)が24歳から25歳にかけて作曲したオペラ・セリア「イドメネオ」です。1780年、ミュンヘンの宮廷オペラ監督ゼーアウ伯から依頼を受けたモーツァルトは、11月から作曲を始め、その次の年の1月29日には、もう初演しているのですから何ともはや。天才の仕事には舌をまくばかりです。自分で台本にも手を入れたこともあってか、モーツァルト自身がこの作品をとても気に入っていたといい、充実したアリアが散りばめられた中期の名作となっています。この2004年の公演は、すでに映像として市場に出回っているものですが、音だけで聴くのもまた違った味わいがあるというものです。粒揃いの歌手たちの名唱が話題になったもので、イドメネオを当たり役としているアメリカのテノール、カート・ストリートや、国際的な人気を誇るソプラノ、ソニア・ガナッシなど布陣は万全です。
8.660253(2CD)
プッチーニ:歌劇「つばめ」 スヴェトラ・ヴァッシレーヴァ(S)
マヤ・ダシュク(S)
ファビオ・サルトーリ(T)
エマヌエーレ・ジアンニーノ(T)
マルツィオ・ジオッシ(Br)他
アルベルト・ヴェロネッシ(指)
プッチーニ祝祭O&cho
プッチーニのこのオペラ「つばめ」は彼の作品のなかでもとりわけ感傷的で、人気も高くありません。プッチーニ自身もこの作品の出来には不満を抱いており、2つの異なるエンディングを書き、また死の年まで改訂をくわえていたのでした。ここではピアノ・スコアでのみ残存した断片を含むさまざまなヴァージョンを組み合わせ、本来の「捨てられる女」から「捨てる女」として描かれるマグダの姿をご堪能いただけます。この録音の映像はNAXOSDVD2.110266でご覧いただけます。
8.660255(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」 ルチア…デジレ・ランカトーレ(S)
エドガルド…ロベルト・デ・ビアージョ(T)
アシュトン卿エンリーコ…ルカ・グラッシ(Br)
ライモンド…エンリコ・ジュゼッペ・イオーリ(Bs)
アルトゥーロ…マッテオ・バル(T)
アリーサ…ティツィアーナ・ファルコ(Ms)
ノルマンノ…ヴィンセンツォ・マリア・サリネッリ(T)
アントニーノ・フォリアーニ(指)
ベルガモ音楽祭O&cho
ドニゼッティ(1797-1848)が愛読していたウォルター・スコットの小説「ランマムーアの花嫁」。これが元になり、1835年、最も有名なベルカント・オペラが誕生しました。愛、不和、裏切り、狂気、殺人・・・悲劇的でスキャンダラスな物語は人々を熱狂させ、ヒロインの白いドレスに飛び散る血しぶきは、全ての聴衆の心を捉えたのです。ここでルチアを歌うのは、日本でもおなじみデジレ・ランカトーレ。ふくよかな体躯から生まれる豊かな声と、絶妙なコロラトゥーラをお聴きください。この録音、すでに映像として発売されていますが、こうして音だけで聴いてみるのもまた違った味わいがあるものです。有名な「狂乱の場」では慣例のフルートではなく、スコアに指定されている「グラス・ハーモニカ」を使用。幽玄な響きはルチアの壊れた心を吹き抜ける風のようです。
8.660257(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「ルクレツィア・ボルジア」 ルクレツィア・ボルジア…ディミトラ・テオドッシュ(S)
ジェンナーロ…ロベルト・デ・ビアージョ(T)
アルフォンソ公爵…エンリコ・ジュセッペ・イオーリ(bs-Br)
マッフィオ・オルシーニ…ニディア・パラシオス(Ms)
ルスティヘッロ…ルイジ・アルバーニ(T)
グベッタ…ジュゼッペ・ディ・パオラ(Bs)
アストルフォ…マウロ・コルナ(Bs)
ティツィアーノ・セヴェリーニ(指)
ベルガモ・ドニゼッティ音楽祭O&cho

※NAXOS*DVD2.110264と同内容
ニゼッティ(1797-1848)だけでなく、原作者ヴィクトル・ユゴーの最高傑作でもあるこのオペラです。当時の人々にとって、全ての悪(拷問、近親相姦、同性愛、殺人、陰謀、らんちき騒ぎ)、を網羅したかのような内容で、全く救いの手が差し伸べられることはありませんが、ドニゼッティは全ての行為を感動的な結論に導けるように、素晴らしいアリア、デュエット、合唱を用意しました。劇的な内容もオペラを聴く醍醐味の一つと言えるかもしれません。
8.660259(2CD)
ヴェルディ:歌劇「マクベス」 ジュゼッペ・アルトマーレ(Bs)
オルハ・ズラヴェル(S)/
パヴェル・クディノフ(Bs)
ルーベンス・ペリッツァーリ(T)
マルコ・ヴォレリ(T)他
ダニエーレ・カッレガーリ(指)
マルキジャーナPO
ヴィンチェンツォ・ベッリーニ・マルキジアーノ歌劇cho
「マクベス」はジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が33歳の時フィレンツェのペルゴラ劇場で初演されたオペラで、通算して第10作となる作品です。1865年にパリで上演されるにあたり、改訂され、この2007年のプロダクションも1865年版のものとなっています。ヴェルディにとって、シェイクスピアの作品を原作として取り上げた最初の作品ですが、原作の素晴らしさを損なうことなく、特にマクベスの野心と動揺、マクベス夫人の雄弁なキャラクター描写には優れたものがあると言えるでしょう。期待の若手バリトン、アルトマーレをタイトルロールに迎えたこの演奏は、隅々まで若さ漲る溌剌たるもの。
8.660261(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「マリア・ストゥアルダ」 エリザベッタ…ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms)
マリア・ストゥアルダ…マリア・ピーア・ピシテッリ(S)
アンナ・ケネディ…ジョヴァナ・ランツァ(Ms)
レスター伯ロベルト…ロベルト・デ・ビアージョ(T)
ジョルジョ・タルボ…シモーネ・アルベルギーニ(Bs)
グリエルモ・セシル卿…マリオ・カッシ(Bs)
リッカルド・フリッツァ(指)マルキジアーナPO、「ベッリーニ」マルキジアーノcho

※NAXOSDVD2.110268と同内容
ドニゼッティ(1797-1848)のこのオペラは、悲劇の運命に弄ばれた女王メアリーと、彼女のいとこエリザベス1世の息詰まる女同士の心理戦を描いた名作です。プライドと恋心を天秤にかけ、お互いに相手をぐいぐい追い詰めていく場面は思わず手に汗を握ることでしょう。今までにもマリブランやグルベローヴァ、そしてバルツァらがこのヒロインたちを歌っていますが、今回の若き2人の歌手ポルヴェレッリとピシテッリも、上品さと激しさを兼ね備えた素晴らしい歌を聴かせてくれます。フリッツァの引き締まった指揮による端正な音楽も聴きどころです。
8.660263(2CD)
モンシニ:歌劇「脱走兵」 ルイーズ…ドミニク・ラーベル(S)
アレクシス…ウィリアム・シャープ(Br)
ジェンネッテ…アン・モノイオス(S)
デイヴィッド・ニューマン(Br)
ユージン・ガルヴィン(バス・バリトン)
トニー・ブーテ(T)/ダレン・ペリー(Br)
クレア・クットラー(S)
アンドリュー・アデルスバーガー(Bs)
エリック・C・ブラック(Br)
アダム・ホール(T)
ライアン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエットO
1729年、フランス、フォーカンベルグで貴族の家柄に生まれたモンシニ(1729-1817)は、最初ヴァイオリンを学びます。13歳の時に父親を失い、家計を支えるためパリに行くのですが、25歳の時にペルゴレージのオペラ「奥様女中」を見てオペラ作曲家になることを決意、短期間のうちに音楽理論を学び、4年後「軽はずみな告白」で作曲家デビューを果たします。この「脱走兵」は彼を重用したオルレアン公に捧げられた作品で、死刑宣告をされたアレクシスが刑務所を脱走するまでの気取った様子が描かれています。お決まりのやりとりが続き、最後は王の恩赦を受けて幸せになる恋人同士の甘い歌声で締めくくられます。
8.660268(2CD)
J・シュトラウス:歌劇「ヴェネツィアの一夜」(全曲)

《オーケストラ小品集》
ポルカ・フランセーズ「パッパコーダ」Op.412
ポルカ・マズルカ「アンニーナ」Op.415
ポルカ・シュネル「私たちは平気!」Op.413
ポルカ・フランセーズ「サンマルコの鳩」Op.414
入り江のワルツOp.411/カドリーユOp.416
ウルリーノ公爵…ダニエル・バッカード(T)
カラメッロ…ピエール・ギルベール(T)&ユーハン・クリステンソン(T)
デラクゥア…エリカ・アンダーソン(Ms)&アンナ・ラーシュドッター・ペルソン(Ms)
バルバラ…アンナ・ラーシュドッター・ペルソン(Ms)
アンニーナ…メレーテ・L・メイヤー(S)&アンナ=マリア・クレーヴェ(S)&クリスティーナ・ハンソン(S)
パッパコーダ…ヘンリク・ホルムベルグ(T)
コーロ・ノットゥルノ
ミカ・アイケンホルス(指)ストックホルム・シュトラウスO
J.シュトラウス2世(1825-1899)の9番目のオペレッタとして作曲された「ヴェネツィアの一夜」は1883年のベルリンのヴィルヘルム市立劇場で初演。興業的には大失敗でしたが、台本を手直しし改作して臨んだウィーン初演では大成功を収めました。好色なウルビーノ公爵がカーニバルにやってくると聞いて、ヴェネツィアの上院議員たちは大慌て。とりわけ若く美しいバルバラを妻にしたばかりのデラクゥアは色目を使われるのでは。と心配でなりません。そこで妙案を考えたデラクゥア。さて、彼の思惑はうまくいくのでしょうか?他愛もないドタバタ喜劇ですが、横溢するメロディは極上なものばかり。さすがワルツ王の面目躍如です。おまけに入っているのは2008年のストックホルムのニューイヤーコンサートの抜粋です。
8.660270(2CD)
ジャーマン:歌劇「トム・ジョーンズ」(1907) マリアンヌ・ヘルグレン・スタイコフ(S)
リチャード・モリスン(Br)
ヒーザー・シップ(Ms)
ドナルド・マックスウェル(Br)
サイモン・バッタリス(Br)
リチャード・サート(Br)
ゲイノア・キーブル(Ms)
デイヴィッド・ラッセル・ヒューム(指)
ナショナル祝祭O&cho
「イギリス小説の父」と称されるフールディングの代表作「捨て子トム・ジョーンズの物語」に基づく楽しいオペレッタの登場です。ギルバート&サリヴァンに続くイギリスのオペレッタ作曲家ジャーマンのこの曲は一種の冒険物語。エピソードはそれこそ無限大にあるので、音楽も次から次へと溢れだしてくるかのようです。この録音は世界初の完全版で、初演時にカットされた3つの曲も含んでいます。女好きで享楽好きの主人公ではありますが、何とも憎めない良いオトコですね。
8.660272(2CD)
ストラヴィンスキー:歌劇「放蕩者のなりゆき」(1951年版) ジェニー・ウェスト(S)ジョン・ガッリソン(T)
アルトゥール・ウッドレイ(Br)
ジョン・チーク(Bs-Br)シャーリー・ラヴ(Ms)
ウェンディ・ホワイト(Ms)
メルヴィン・ロウリー(T)
ジェフリー・ジョンソン(Bs)
グレッグ・スミス・シンガーズ
ロバート・クラフト(指)セント・ルークスO
ストラヴィンスキー(1882-1971)の新古典主義を代表する作品「放蕩息子のなりゆき」は、かなり理不尽で夢見心地な内容なのですが、多くの演奏家たちを魅了してきたことでも知られ、最近では、あの大物指揮者アーノンクールでさえが振ってしまったことで話題となりました。このクラフトのものは様々な演奏の中でもきわめてオーソドックスな解釈として知られるものです。各々の登場人物のキャラの立ち具合、チェンバロまでを含んだ妙に整った音楽。作曲家と実際に親交のあったクラフトならではの説得力ある音作りは、まさに「安心して聴ける」アブナイ音楽と言えるでしょう。
8.660274
フィリドール:オペラ・ブッファ「サンチョ・パンサ」 サンチョ・パンサ…ダレン・ペリー(Br)
テレーゼ(サンチョの妻)…エリザベス・カレオ(S)
理髪師ロペ・トーチョ…カリム・スレイマン(T)
農婦ジュリエッテ…メーガン・マッコール(S)
仕立屋…トニー・ブーテ(T)
弁護士…エリック・C・ブラック(Br) 他
ライアン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエットO
18世紀フランスで有名な音楽一族の元に生まれたフィリドール(1726-1795)。彼は音楽の才能に恵まれていただけでなく、なんと「チェス」の才能も持ち合わせていました。父も同じ名前を持っていましたが、その父が72歳の時に19歳の女性と結婚(う〜ん、年の差婚極まれり)、その結果設けた子どもでした。幼い頃から聖歌隊で歌い、45歳くらいまではフランスのオペラ界での中心人物として活躍していましたが、常々自身の音楽的才能に疑問を感じていた彼は、結局「チェスのプレイヤー」として生きることを決意したといいます。彼はJ.J.ルソーと「優雅なミューズたち」を合作するなど、オペラ・コミックの作曲でも名声を馳せ、少なくとも20曲以上のオペラを残しました。その中でもこのサンチョ・パンサは「架空の島の知事」としての役割を与えられ、楽しいドタバタ喜劇を繰り広げます。曲自体はこの時代にふさわしい典雅なもので、なんとものどかな美しさを醸し出します。
8.660275(2CD)
ロッシーニ:歌劇「オテッロ、またはヴェネツィアのムーア人 オテッロ…マイケル・スパイレス(T)
デスデモーナ…ジェシカ・プラット(S)
エルミーロ…ウーゴ・グアリアルド(Bs)
ロドリーゴ…フィリッポ・アダミ(T)
ヤーゴ…ジョルジョ・トゥルッコ(T)
エミーリア…ジェラルディーヌ・ショヴェ(Ms)
ゴンドラ漕ぎ…レオナルド・コルテッラッツィ(T)
クアントニーノ・フォグリアーニ(指)
ルージュ・トランシルヴァニアPO
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス
このロッシーニ(1792-1868)の「オテッロ」は1816年にナポリで初演されています。ヴェルディの同名作品を思い浮かべる方も多いでしょうが、こちらはシェークスピアの戯曲を基にしたものではなく、台本がベリオ公爵のもので、原本は新古典作家ジャン=フランソワ・デュシスのフランス語のものをイタリア語に翻案したものが使われています。そのため、あらすじはヴェルディの作品とかなり違い、また、オテッロとデスデモーナは愛し合ってこそいるものの、まだ夫婦にはなっていませんし、デスデモーナを巡って争う3人の男は全てテノールで歌われ、これがまた絶妙な人間関係を醸し出しているのです。全編華麗なコロラトゥーラの歌唱が炸裂し、悲劇であるものの、ヴェルディのオテッロのような重苦しさは感じられません。この演奏は「黒い森地方」の小さな温泉保養地、バート・ヴィルトバートで毎年夏に開催されるロッシーニのオペラ・フェスティヴァルのライヴです。
8.660277(2CD)
ロッシーニ:歌劇「新聞」 ン・ポンポーニオ…マルコ・クリスタレッラ・オレスターノ(Bs)
リセッタ…ジュディス・ゴーティエ(S)
フィリッポ…ジューリオ・マストロトターロ(Br)
アルベルト…マイケル・スパイレス(T)
ドラリーチェ…ロッセラ・ベヴァクア(S)
ラ・ローゼ夫人…マリア・ソーリス(Ms)
トラヴェルセン氏…フィリッポ・ポリネッリ(Bs)
ドン・アンセルモ…ヴィンセンツォ・ブルッツァニティ(Bs)
ウーゴ・マイユー(Cemb)

クリストファー・フランクリン(指)
ナポリ・サン・ピエトロ・ア・マジェラ音楽院cho
チェコ・チェンバー・ソロイスツ
「セビリアの理髪師」と「チェネレントラ」の間に書かれた喜劇「新聞」全曲です。カルロ・ゴルドーニの「結婚競争」を原作とし、ロマンティックでありながらも多くの風刺を含んだ楽しい作品です。たくさんのオペラを短期間で仕上げることの多かったロッシーニ(1792-1868)らしく、音楽の使い回しも見受けられますが、それはそれで、却って楽しいものとなっています。新聞広告で愛娘の婿を募集する金持ちの父親、世界中を探し回っても理想の女性に巡り合えない気の毒な若者。婿を募集されてしまった娘、彼女を秘かに愛する宿屋の主人、そんな登場人物たちが入り乱れて、最後は仮面舞踏会で騒ぎはクライマックスに・・・。映像がなくても音だけでかなり楽しめます。
8.660280(2CD)
J・シュトラウス:喜歌劇「理性の女神」

■アレンジメント集
ワルツ「今日は今日」Op.471(L.バビンスキによる管弦楽編)
フランス風ポルカ「まあ、つべこべ言わずに」Op.472(E. ピークによる管弦楽編)
我らの旗が翻るところ Op.473
まどろむ切妻 Op.474(C.ポラックによる管弦楽編)
ギャロップ「新しい門出」Op.475(E.ピークによる管弦楽編)
カドリーユ「理性の女神」Op.476(C.ポラック管弦楽編)
オスカー・フェトラス(1854-1931):ディヴェルティメント「理性の女神」Op.160
《喜歌劇「理性の女神」》
ヴェロニカ・グロイス(S)
マンフレート・エクヴィルツ(T)
キルリアニット・コルテス(T)
フランツ・フォーディンガー(T)
イザヴェラァ・マァーツァッハ(S)
ヴォルフガンク・ヴァイト(T)
エヴァ=マリア・クンプミュラー(S)
アンドレアス・ミッテルマイアー(Br)
ニコラス・ルグー(Br)
クリスティアン・ポラック(指)
スロヴァキア・シンフォニエッタ

《アレンジメント集》
ヨハネス・ヴィルトナー(指)
クリスティアン・ポラック(指)
ミハエル・ディトリッヒ(指)
スロヴァキア国立コシツェPO
スロヴァキアRSO
晩年のシュトラウス(1825-1899)が手掛けた最後のオペレッタ「理性の女神」は、完成に至るまで様々な紆余曲折を経たようです。フランス革命の時代、ドイツの国境近くの町で起こった物語。上流階級、道徳、そして軍隊。シュトラウスの軽妙な音楽は、これらの重いテーマとは相反するものなのかもしれません。そんなわけで、台本作家とは意見が食い違い、そもそもシュトラウス自身が台本を好きになれなかったこともあり、もともと創作意欲が落ちていた作曲家にとって、恐らくいやいや完成に漕ぎつけたのではないでしょうか。もちろん聴衆も批評家も、腫れものにさわるようにこの作品を扱い、序曲など一部の音楽の素晴らしさだけは認めたものの、全体を忘れ去ることで、「評価」としたのです。そんな隠れた作品を、シュトラウス名指揮者ポラックが華麗に蘇らせました。
8.660282(2CD)
パチーニ:歌劇「ドン・ジョヴァンニ・テノーリオ、または石の客」 ドン・ジョヴァンニ…レオナルド・コルテッラッツィ(T)
ドンア・アンナ…ジェラルディーヌ・ショヴェ(Ms)
ツェルリーナ…ジノヴィア=マリア・ザフェイリアドウ(S)
マゼット…ウーゴ・グアリアルド(Bs)
オッターヴィオ伯爵…ジョルジョ・トゥルッコ(T)
おせっかい…ジューリオ・マストロトターロ(Br)
クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニアcho
ダニエレ・フェラーリ(指)
プファルツハイムCO
色男、ドン・ファンを題材にしたオペラはモーツァルト以外にもいくつかあります。例えば他の作家の台本を使ったガッツァニーガの「ドン・ジョヴァンニ」であったり、ダルゴムイシスキーも「石の客」と言う作品を書いています。さて、このパチーニ(1796-1867)の名前は、音楽辞書に掲載されてはいるのですが、この「石の客」については触れられていません。このオペラは作曲家の家族のために書かれたプライヴェートな作品で、今までに公式な公演すらされたことがないからです。モーツァルトと同じ物語に基づきますが、ドン・ジョヴァンニはバリトンでなくテノールですし、ドンナ・エルヴィラは登場しません。いくつかのアリアは、パチーニの他の作品(家族のお気に入り)を用いて構成されています。しかし、聴き進むにつれ、やはりドラマに胸が踊ることは間違いないでしょう。今回、部分的に保存されていた台本とパチーニのスコアを研究し、どうにか上演までにこぎつけたという力作です。
8.660284(2CD)
ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」 ムスターファ…ロレンツォ・レガッツォ(Bs)
エルヴィーラ…ルース・ゴンザレス(S)
ズルマ…エルザ・ジャヌリドゥ(MS-)
ハリ…ジューリオ・マストロトターロ(Bs)
リンドーロ…ローレンス・ブラウンリー(T)
イザベッラ…マリアンナ・ピッツォラート(C.A)
タッデオ…ブルーノ・デ・シモーネ(Bs)
クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニックcho
アルベルト・ゼッダ(指
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス
この「アルジェのイタリア女」はロッシーニ(1792-1868)の10番目のオペラです。当時21歳のロッシーニは、ヴェネツィアで「試金石」を上演したのですが、不人気で打ち切られてしまい少々意気消沈。しかし、同じ劇場から新作を一つ頼まれ、大慌てでこの「アルジェのイタリア女」を書きあげます。彼は「ユーモアたっぷりのオペラの台本」を望み、アンジェロ・アネッラ作の台本に白羽の矢をたてました。これは本来他のオペラで使われていたものですが、そんな事はお構いなし。ロッシーニはたった1か月で完成させ、当時の聴衆を大喜びさせました。かのスタンダールもこのオペラを見て大笑いしたとのこと。古女房に飽きた男が若い娘に目を移し、散々にいじめられるという他愛もない話ですが、この手の話はいつの世でも健在。テンポ良く進むお話ですが、歌手たちに求められる技巧は最高難易度という、聴いているだけで楽しくなる事間違いなし。この演奏は2008年のヴィルトバートにおけるロッシーニ祭でのライヴ演奏。アジオ・コルギの校訂版を使用しています。
8.660288(3CD)
リムスキー=コルサコフ:歌劇「見えざる町キーテジと聖女フェヴローニャの物語」 ユーリー・フセーヴォロドヴィチ公…ミハイル・カザコフ(Bs)
フセーヴォロド・ユーリエヴィチ皇子…ヴィタリー・パンフィロフ(T)
フェヴローニャ…タティアナ・モノガロワ(S)
グリーシカ・クテリマ…ミハイル・グブスキー(T)
フョードル・ポヤーロク…ゲヴォルク・ホコブヤン(Br)
少年親兵…マリカ・グロルダーヴァ(Ms)
2人の貴族…ジャンルカ・フローリス(T)、マレク・カルバス(Bs)
グースリ弾き…リッカルド・フェラーリ(Bs)
熊使い…ステファノ・コンソリーニ(T)
ベデャイ…ヴァレリー・グリマノフ(Bs)
ブルンダイ…アレクサンダー・ナウメンコ(Bs)
アレクサンドル・ヴェデルニコフ(指)
カリアリ劇場O&cho
リムスキー=コルサコフの最後から2作目にあたる、第14作目のオペラは、タタールの襲来から逃れるために湖底に沈んだ町キーテジと、動物と心を通わせることができる聖女フェヴローニャの物語を組み合わせています。6世紀に書かれたムーロムの聖フェヴローニャの伝記はロシアの習合信仰を記した資料として評価されています。この物語は、その伝記と汎神論的な民話、キリスト教の奇跡が結びついた類い稀なるもので、強い愛国心を帯びた美しいメロディは、変遷するロシアの歴史に負けることなく、常に演奏され続けました。「ロシアのパルジファル」とも称されるこのオペラ、2008年のイタリアでの公演でお届けします。
8.660291(2CD)
ロッシ:歌劇「クレオパトラ」 クレオパトラ…ディミトラ・テオドッシュウ(S)
マルコ・アントニオ…アレッサンドロ・リベラトーレ(T)
オッターヴィオ・チェーザレ…パオロ・ペッキオーリ(Bs)
ディオメーデ…セバスティアン・カターナ(Br)
プロクレージョ…ウィリアム・コッロ(Bs)
オッターヴィア…ティジアナ・カラーロ(Ms)
カルミアーナ…パオラ・ガルディーナ(Ms) 他
ヴィンチェンツォ・ベッリーニ・マルキジアーノ歌劇cho
ダヴィド・クレシェンツィ(指)マルキジャーナPO
マチェラータに生まれた作曲家ロッシ(1812-1885)。当時は大変人気のあった人で、教育者としても名高く、ポンキエッリやボイトを教えたことでも知られます。この歌劇「クレオパトラ」はロッシが最後から2番目に作曲したトリノ王立歌劇場の依嘱作品ですが、最近は全く上演される機会を持たず、忘れ去られた作品となってしまっていました。今回、名手テオドッシュウを始めとした豪華キャストによって見事に蘇演され、満場の聴衆から喝采を浴びたのです。お話はおなじみ、クレオパトラとアントニウス(アントニオ)の愛憎物語。いくつもの素晴らしいアリアと、第1幕の瀟洒な晩餐会のシーンがとりわけ注目されました。
NAXOS8.660293(2CD)
ウォレス:歌劇「ラウリーン」 若き貴族ルパート…キース・ルイス(T)
ルパートの友人、グィルヘルム…ポール・フェリス(T)
河の王ラインバーグ…デイヴィッド・ソール(B-Br)
トゥルエンフェルス男爵…ドナルド・マクスウェル(Br)
地の精ツェリエック…ロデリック・アール(B)
ラインの妖精ラウリーン(ローレライ)…サリー・シルヴァー(S)
男爵の娘ギーヴァ…フィオーナ・ジェーンズ(Ms)
ラインの精霊リバ…バーナデット・キューレン(Ms)
リチャード・ボニング(指)
ヴィクトリア・オペラO&cho
アイルランドのウォーターフォードで生まれたウォレス(1812-1865)は、軍楽隊の楽長であった父親から音楽の手ほどきを受け、10代の半ばですでに熟練したヴァイオリニスト&ピアニストとして知られていました。20歳になる前に結婚しましたが、後に家族を捨て冒険旅行に出かけてしまいます。インドでは虎と戦い、南洋では地震に見舞われました(他にも数々の冒険譚がありますが、これらはもしかすると彼の自己申告のみの話なのかもしれません)。ヨーロッパに戻り作曲活動を行いますが、またまた冒険旅行にでかけ波乱の人生を送ります。このオペラはライン河の伝説で名高いローレライを主人公にした作品です。序曲などの雰囲気はウェーバーそのものですが、なかなか楽しい場面が盛りだくさんです。
8.660295(2CD)
ヴァッカイ:歌劇「メッシーナの花嫁」 ドンナ・イザベラ…ジェシカ・プラット(S)
ドン・エマニュエーレ…フィリッポ・アダミ(T)
ドン・チェザーレ…アルマンド・アリオスティーニ(Br)
ベアトリーチェ…小野和歌子(Ms)
ディエゴ…マウリツィオ・ロ・ピッコロ(Bs)
ブルノ・クラシカ・チャンバー・コア
ヴィルトージ・ブルネンシス
アントニオ・フォリアーニ(指)
1803年にシラーが書いた「メッシーナの花嫁」は、のちに社会的な流行を引き起こす「ロマン派運命悲劇」の先駆とみなされています。舞台はシチリア島、メッシーナ。2人の王子ドン・エマニュエーレとドン。チェザーレが美しい尼僧に恋をし、ともに妃に迎えたいと母イザベラに伝えます。彼らは長年に亘っていがみ合っていて、それが故にこの地に不安と戦乱をもたらしています。しかしながら母イザベラにも秘密がありました。それは、王子たちとは別に娘が一人いて、彼女は別のところでひっそりと成長していたのです。結末は・・・。このあらすじは、確かに人々の心をつかむ要素がたっぷりです。この作曲家ヴァッカイ(1790-1848)は、声楽教師として有名であり、またベッリーニのライバルとしても知られています。この作品は1939年の初演時に不評を被り、結果優れた作品であるにも拘らず、すっかり忘れられてしまったものです。2009年のこの蘇演では万全のキャストを配しており、作品の真価に光を当てたものと言えるでしょう。2人の王子から愛されるベアトリーチェを歌うのは、日本が誇るメゾ・ソプラノ、小野和歌子さんです。
8.660300(2CD)
プティジラール:歌劇「グル」 グル…フーベルト・クラセンス(Bs-Br)
マリー…ソニア・ペトロヴナ(女優)
ヴィクトル…フィリップ・ドー(T)
イリス…カレン・ウィエルズバ(S)
カレッリ…フィリップ・カーン(Bs)
マルテ…マリー=ノエル・ヴィダル(A) 他
ブダペスト・スタジオcho
ホンヴェード男声cho
ローラン・プティジラール(指)ハンガリーSO
フランスの現代作曲家プティジラール(1950-)は、これまでも様々な問題作を書き、次々と発表しています。それは交響曲であったり、映画音楽であったり、またオペラであったり。中でも世間を騒がせたのは、「エレファント・マン(ジョセフ・メリック)」のオペラ化でした。この悲しく救いのない物語は、映画とはまた違う感動を伴いつつ、聴衆の心に棘を残したことは間違いありません。今回のオペラ「グル(尊師)」は、カルト宗教とそれにまつわる人間模様を描いた作品。「自分は選ばれた人間である」と主人公が確信した時から、彼の狂気と死へのカウントダウンが始まります。彼の行動を止めようとするマリー一人を除いて、他の登場人物は主人公の狂気に巻き込まれていくのです。
8.660302
ロッシーニ:歌劇「婚約手形」
カミッロ・フェデリーチの戯曲によるガエターノ・ロッシの脚本によるファルサ・コミカ
トビア・ミル(商人)…ヴィート・プリアンテ(Bs)
ファニー(ミルの娘)…ユリヤ・サムソノワ(S)
エドアルド・ミルフォート(ファニーの恋人)…ダニエーレ・ザンフォルディーノ(T)
スルック(カナダにいるミルの取引先)…ジューリオ・マストロトターロ(Bs)
ノートン(ミルの出納係)…トーマス・ビジャ(Bs)
クラリーナ(ファニーの小間使)…フランチェスカ・ルッソ・エルモッリ(Ms)
マッシミリアーノ・タンツィーニ(cem)
クリストファー・フランクリン(指)
ヴュルテンベルクPO
ロッシーニが18歳の時に作曲した初めてのファルサ(1幕ものの笑劇)です。ヴェネツィアのサン・モイゼ劇場で新作ファルサを上演しようと準備していたところ、予定していた作曲家が降りてしまったため、音楽学校を卒業したてのロッシーニに依頼が回ってきたというもので、イギリス商人トビア・ミルとその娘ファニー、その恋人ミルフォード、借金の肩代わりにファニーを受け取ることになるカナダの商人スルック。彼らを中心に話が進みます。
8.660303(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「マリーノ・ファリエーロ」 マリーノ・ファリエーロ…ジョルジョ・スーリアン(Bs)
エレーナ…ラシェル・スターニシ(S)
フェルナンド…イヴァン・マグリ(T)
イスラエル・ベルトゥッチ…ルカ・グラッシ(Br)
ステーノ…ルカ・ダッラーミコ(Bs-Br)
レオーニ…レオナルド・グラメーニャ(T) 他
ブルーノ・チンクエグラーニ(指)
ベルガモ音楽祭cho
ベルガモ音楽祭O
ドニゼッティ(1797-1848)のほぼ50番目のオペラにあたる「マリーノ・ファリエーロ」は、「ランメルモールのルチア」と同じ1835年に作曲されました。主人公マリーノ・ファリエーロは実在の人物で、1354年にヴェネツィアの第54代総督に選ばれるも、その翌年に市民が企てた反乱の首謀者となり、自らが議長を務めた十人委員会で死刑宣告を受けたといわれています。かのバイロンがこの人物について長編の悲劇を著し、そこからヒントを得た劇作家ドラヴィーニュが書いた同名の戯曲をビデーラが台本にしたものにドニゼッティが作曲したのです。民衆の政治不信と、若き妻への不信感。これらが混然一体となり避けるべくもない悲劇を構成しています。ヴェルディの一連の作品と双璧を成すこのドニゼッティの「政治オペラ」、名手スーリアンを中心とした素晴らしい歌手たちによって演じられました。現代社会にも通じる問題作です。
8.660305
グレトリ:歌劇「ル・マニフィーク」(1773) オクターヴェ…エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(T)
クレメンティーヌ…エリザベス・カレオ(S)
アリックス…マーガレット・クルル(S)
アルドブランディン…ジェフリー・トンプソン(T)
ファビオ…カリム・スレイマン(T)
ローレンス…ダグラス・ウィリアムズ(Br)
ホラース…ランドール・スカルターラ(Br)
ライアン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエットO
18世紀におけるオペラ・コミック座の最大の作曲家であったアンドレ・エルネスト・モデスト・グレトリ(1741-1813)。彼はベルギー、リエージュの貧しい音楽家の家に生まれ、苦労の末にイタリアへ留学し、ローマ・アリベルティ劇場のために作曲された幕間劇が評価され、ようやく自身の進むべき道を決定した人です。その後パリに渡り、そこでの成功を足掛かりに50 作ほどのオペラを作曲しました。後半生は歴史的事件などを題材にすることが多かったのですが、この「ル・マニフィーク」は彼の代表作である「ゼミールとアゾール」の2年後に書かれたもので、J.M.スデーヌの台本による軽く楽しい喜劇となっています。フランス人気質を万遍なく表出したと言われる彼の作品は、もっと聴かれてもよいのではないでしょうか。
8.660306(2CD)
マクファーリン:歌劇「ロビン・フッド」(1860) ロビン・フッド…ニッキー・スペンス(T)
サー・レジナルド・ドブレーシー…ジョージ・ハルバート(Br)
ウーゴ…ルイス・ハースト(Bs)
アラン・ア・デール…アンドリュー・マッケンジー=ウィックス(T)
リトル・ジョン…ジョン・モロイ(Bs)
ムック…アレックス・ノックス(Br)
マリアン…ケイ・ジョーダン(S)
アリス…マグダーレン・アシュマン(Ms)
ジョン・パウエル・シンガーズ
ヴィクトリア・オペラcho
ロナルド・コープ(指)ヴィクトリア・オペラO
イギリスの作曲家というと、パーセルやヘンデルら、バロック時代の人か、エルガーやホルストの近現代の人くらいしか思い浮かびません。しかし、1800年代前半にも何人もの音楽家が活躍していました。このマクファーリン(1813-1887)はそんな中の一人。若い頃から視力が弱く、50歳になる前に全て光を失ってしまったという苦労人でしたが、パーセル以来最も偉大な英国のオペラ作曲家であり、サリヴァンへの橋渡しとしての存在ともいえる素晴らしい作品を書いた人でした。この「ロビン・フッド」は、同時期の作曲家ウォレスの「ラウリーン」とともに当時の聴衆から賞賛された作品です。義賊として知られるロビンフッドですが、ここではアウトローであった弓の名手が、領主の娘マリアンと恋仲になることで、幸せを手にするというある意味サクセス・ストーリーで、ハッピー・エンドにふさわしい明るい音楽が付けられています。
8.660308(2CD)
ウォレス:歌劇「マリターナ」 マジェラ・カラーフ(S)/リンダ・リー(Ms)
ポール・チャールズ・クラーク(T)
イアン・キャディ(Br)/ダミアン・スミス(Br)
クエンティン・ヘイズ(Bs)
RTEフィルハーモニーcho
プロインシアス・オ・デュイン(指)
RTEコンサートO
アイルランド生まれの作曲家ウォレス(1812-1865)。なかなか波乱に満ちた生涯を送った作曲家として名を馳せています。以前リリースした歌劇「ラウリーン」(8.660293-94)でその作風と才気煥発な音楽が話題を呼び、また彼自身のトランスプリクション集(8.572774)では、驚くほどのピアノの超絶技巧が世に知られることとなりました。そんなウォレス。「他の作品はないのか?」というファンの声にお応えして、以前MARCOPOLOからリリースされていたオペラ全曲「マリターナ」がNAXOSレーベルで復活しました。この「マリターナ」は19世紀頃のイギリスでは最も人気のあるものの一つでした。1848年の初演で大成功を収め、その後、ウィーンからフィラデルフィアまで数多くの劇場でこの作品が上演されたということです。題材としても、アリアの美しさを取っても、どれもが親しみやすく美しい作品。これは聴かなければもったいない!
8.660312(2CD)
メルカダンテ:1幕のメロドラマ「ガマッチョの結婚式でのドン・キホーテ」 :ドン・キショット(ドン・キホーテ)…ウーゴ・グアリアルド(Bs)
サンチョ・パンサ…ドメニコ・コライアンニ(B,ブッフォ)
キテリア…ラウラ・カトラーニ(S)
ガマッチョ…リカルド・ミラベッリ(T)
バジリオ…ハンス・エヴァー・モゴロン(T)
ベルナルド…ジューリオ・マストロトターロ(Br)
クリスティーナ…マリサ・ボーヴ(S)
ドン・ディエゴ…フィリッポ・ポリネッリ(Bs)
ナポリ・サン・ピエトロ・ア・マジェラ音楽院Cho
ブルノ・チェコ・チェンバー・ソロイスツ
ファウスト・ディ・ベネデット(Cemb)
アントニーノ・フォリアーニ(指)

※世界初録音
ロッシーニの引退後、イタリアのオペラ界で大きな人気を誇っていたのは、ドニゼッティとこのメルカダンテ(1795-1870)でした。しかし、少しずつヴェルディに人気を奪われ、とりわけメルカダンテのオペラは「時代遅れ」とされ、19世紀の後半にはほとんど忘れ去られてしまったのは周知の事実です(彼のオペラが復権したのは、一重にマリア・カラスの偉業によるものでしょう)。さて、そんな彼の知られざるオペラです。この作品は、スペインのお騒がせもの、ドン・キホーテの一つのエピソードに基づくもので、バレエ好きにはおなじみ、ミンクスの作品と同じ内容を持つものです。床屋の息子バリジオ(バジル)と愛し合う宿屋の娘キテリア(キトリ)。しかし、キテリアの父は彼女を金持ちのガマッチョ(ガマーシュ)と結婚させようと企み、そこにキテリアを「理想の姫ドルシネア」と思い込んだドン・キホーテが乱入するというお話。
8.660314(2CD)
ロッシーニ:歌劇「なりゆき泥棒」 ベレニーチェ…エリザベッタ・マルティロージャン(S)
エルネスティーナ…ファニー・アントネロウ(Ms)
ドン・パルメニオーネ…ジャンピエル・ルッゲリ(Br)
マルティーノ…マウロ・ウッチェリ(Br)
アルベルト伯爵…ガーダー・トール・コーテス(T)
ドン・エウセービオ…ホアン・リベルタ(T)
ヴュルテンブルクPO
マティアス・マナシ…ハープシコード
アントニーノ・フォリアーニ(指)
1812年、20歳のロッシーニ(1792-1868)はオペラ「試金石」の成功するなど、着々と大作曲家への道を歩み始めていました。この「なりゆき泥棒」は、この年の11月24日に初演された1幕物の粋な作品です。きっかけは、雨宿りしていたドン・パルメニオーネが、居合わせたアルベルト伯爵(彼は許嫁ベレニーチェと結婚する予定)の鞄を間違えて持って出てしまうことから。現代なら、この中に「危ないモノ」が入っていたりするのですが、この時は中に「美しい女性の絵姿」が入っていました。この女性を手中に収めようと企むパルメニオーネ。しかし、そんなことがうまく行くわけは・・・。そして美しい絵姿の女性の正体は・・・。ま、結局は鞄を間違えたことで全てがうまく行ったわけです。
8.660319(3CD)
デ・アルメイダ:歌劇「スピナルバ、または狂気の老」 スピナルバ…アナ・キンタンス(S)
アルセーニョ:商人でスピナルバの父…ルイ・ロドリゲス(Bs)
ディアノーラ:スピナルバの継母…カティア・モレーソ(Ms)
エリサ:アルセーニョの姪…イネス・マデイラ(Ms)
イッポーリト:スピナルバの不実な恋人…フェルナンド・ギマランエス(T)
レーンドロ:エリサの恋人…マリオ・アルベス(T)
ヴェスピーナ:使用人…ジョアナ・シアラ(S)
トーニョ:使用人…ジョアオ・フェルナンデス(Bs)
オス・ムジコス・ド・テージョ
マルコス・マガリャアエス(指&Cemb)

録音:2011年11月15-23日 ポルトガル リスボン、工科大学(ISEG)貴賓の間
フランシスコ・アントニオ・デ・アルメイダ(1722-1752)の生涯については、ほんの少ししか知られていません。とは言え、相当の野心家であったらしい彼は、18世紀の前半にポルトガルの音楽界で中心的な位置を占めており、当時の国王であったジョアン5 世の庇護を受けローマに留学。当時のイタリアンスタイルを取り入れた見事なブッファを書きました。このオペラは「男装の美女」スピルビナを巡って起こる騒動で、多くのキャストが入り乱れ、美しいアリアがたっぷり盛り込まれた見事な作品です。気鋭の新人アナ・キンタンスのドラマティックな歌を始め、実力派を取りそろえたキャストと、ポルトガル屈指のアンサンブルによる闊達な演奏をお楽しみください。
8.660322
モンシニ:歌劇「王と農夫」 王…トーマス・マイケル・アレン(T)
リチャード(農夫)…ウィリアム・シャープ(Br)
ジェニー…ドミニク・ラベッレ(S)
リュストー…トーマス・ドリエ(Br)
リュロワール…ジェフリー・トンプソン(T)
母…ドロレス・ツィーグラー(Ms)
ベッツィ…ユリア・ヴァン・ドーレン(S)
シャルロ…デヴッド・ニューマン(Br)
廷臣…トニー・ブッテ(T)
オペラ・ラファイエット
ライアン・ブラウン(指)

録音2012年1月23,24日アメリカメリーランド大学,クラリス・スミス・パフォーニング・アーツ・センター,Dekelbouホール
フランスの貴族の家柄に生まれたモンシニ(1729-1817)ですが、父の死後、25歳の時にパリで出会ったペルゴレージの歌劇「奥様女中」に心酔し、作曲家の道を志したことで知られています。極めて短期間のうちに作曲技法を習得し、いくつかのオペラを書きましたが、この1762年の歌劇「王と農夫」は彼の成功作であり、この作品でモンシニはフランス内外での名声を手にしたのです(この作品の7年後に書かれたのが歌劇「脱走兵」(Naxos8.660263-64)となります)。シャーウッドの森を舞台に、シリアスさとコミカルさを併せ持ちつつ、革新的な意識改革ももたらすという、台本作家ミシェル=ジャン・スデーヌの台本と、モンシニの当時としては大胆な音楽は確かに聴衆たちの心を湧き立たせたことでしょう。オペラ・ラファイエットは、これらの忘れられた18世紀作品の復興に尽力し、埋もれてしまった作品を拾い上げ、丹念に復元し、新しい時代の演出を施した上で21世紀の私たちの元に届けてくれています。今回は1870年に使われたセットを復元するという偉業もやり遂げています。
8.660323
(3CD)
ハッセ:歌劇「捨てられたディドーネ」(1742) ディドーネ(ディド)…テレサ・ホルツハウザー(Ms)
エネア(エネアス)…フラヴィオ・フェッリ=ベネデッティ(C.T)
イアルバ(イアルバス)…ヴェラール・バルナ=サバドゥス(C.T)
セレーネ…マグダレーナ・ヒンタードブラー(S)
アラスペ…マリア・チェレン(S)
オスミダ…アンドレアス・ブルクハルト(Br)
ミュンヘン・ホーフカペレ
ミヒャエル・ホフシュテッター(指)

録音:2011年5月24日-6月1日ドイツミュンヘン,プリンツレーゲンテンテアター
最近、全世界的に作曲家ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783)の作品が見直されています。日本ではまだまだ認知度が低いのが残念ですが、バロック・オペラの発展に大きく貢献したハッセの作品は、一度聞けば強烈な印象を残すことは間違いありません。その理由の一つは優れたカウンターテナーを多く起用すること。この独特な声色の美しさと妖艶さは、ソプラノを主人公とするロマン派以降のオペラにはあまり出てこないものです。この「ディドーネ」でも2人のカウンターテナーが大活躍。不思議な魅力を振りまいています。ここでイアルバを歌うサバドゥスは、既に他のアルバムでフィーチャーされていて(OEHMSレーベル*OC-830)、そこでも彼はハッセの魅力を滔々と語っています。また粗筋も興味深く、天才台本作家メスタージオによるこの物語は、有名なディドとエネアスのエピソードと同じでありながら、全く違う劇的迫力を持つものであり、当時のオペラというものの存在価値を伺わせる素晴らしい作品となっています。
8.660326(2CD)
レオ・ファル:喜歌劇「イスタンブールのばら」(英語歌唱) コンジャル・ギル…キンベリー・マッコールド(S)
ミディリ・ハヌム…アリソン・ケリー(S)
フリードロン・ミュラー…エーリヒ・ブフホルツ(T)
アーメッド・ベイ…ジェラルド・フランツェン(T)
ミュラー氏…ロバート・モリッセイ(Bs)
ジョン・フランツェン(指)
シカゴ・フォークス・オペレッタ

録音:2011年8月8日イリノイ州オーク・パーク,パーシー・ジュリアン・オーディトリウム
オーストリア・ハンガリー帝国の地方都市で生まれ、ウィーン市立音楽院で学び、ベルリンでオペレッタの作曲を始めたレオ・ファル(1873-1925)。その初期の経歴はフランツ・レハールに酷似していて、果たして1906年から本格的にウィーンで作曲に専念してからは、レハール、カールマン、オスカー・シュトラウスに並ぶ人気者となりした。彼の名声は一時アメリカまで伝播しましたが、あまりにも時代に迎合し過ぎた作風だったため、死後は人気が落ちてしまったのです。このオペレッタは彼の最も成功した作品の一つであり、詩の師匠を好きになった主人公ギルが、自らの婚約が決まるも、まだ見ぬ師への思いを断ち切れずに悩むというお話。結局は、その婚約者が「詩の師匠」であり2人は改めて愛し合うというもの。タイトルの「イスタンブールのばら」というのは、ギルが師匠につけてもらったペンネーム。他愛のない話ですがメロディは極上です。なお、この演奏では英語による歌詞が用いられています。
8.660331(2CD)
ステファーノ・パヴェージ:歌劇「マルカントニオ氏」 マルカントニオ氏…マルコ・フィリッポ・ロマーノ(Br)
ベッティーナ…ロリアーナ・カステラーノ(C.A)
トビア…マッテオ・ダポリート(Bs-Br)
メドーロ…ティムール・ベクボスノフ(T)
ドリーナ…シルヴィア・ベルトラミ(Ms)
リセッタ…スヴェトラーナ・スモレンツェヴァ(Ms)
パスクィーノ…マッシミリ
アーノ・シルヴェストリ(T)
エリセオ・カストリニャーノ(ハープシコード)
ポズナニ・バッハ室内Cho
南西ドイツ・プフォルツハイム室内O
マッシモ・スパンダーノ(指)

録音:2011年7月7.10.16日ドイツバード・ヴィルバード,クルトヘーター宮殿ライヴ
※世界初録音
現代ではすっかり忘れ去られてしまっていますが、このオペラ「マルカントニオ氏」はスカラ座の初演時に大成功を納め54回も上演され、1810年から1831年の間にも50回もの再演が行われたという記録があります(しかしその記録はロッシーニによって覆されてしまうのですが)。このオペラは「ドン・パスクァーレ」の元ネタとされていて、どちらも恋に不慣れな老人が笑いの種になるというものであり、人間嫌いの老人と機転の効く娘を軸とした騒動は、どのような味付けを施したとしても面白いものなのです。
8.660333(3CD)
ウルシュプルフ(1850-1907):歌劇「全ての物事において最も不可能なこと」(1897) 女王…レベッカ・ブロベルク(S)
ロベルト(女王に仕える貴族)…ロベルト・フェンディ(Br)
ディアナ(ロベルトの妹)…アン・ヴィーベン(S)
セリア(ディアナの小間使い)…カテリーナ・マイアー(S)
リサルド(女王の勅選弁護士)…マティアス・グレツェル(T)
ラモン(リサルドの使用人)…ラルフ・ザウアーブライ(Br)
ミュンヘンPPPミュージック・シアター・アンサンブル
ピーター・P・パッフェル(ディレクター)
オーケストラ・ソルブ・ナショナル・アンサンブル
イスラエル・イオン(指)

録音:2012年9月22日ドイツ レヴェルクーセン クルトゥルスタットレフ・フォルム ライブ
アントン・ウルシュプルフはフランクフルト生まれの作曲家。フランツ・リストの直系の弟子であるイグナーツ・ラハナーとヨアヒム・ラフに師事、ワイマール楽派の流れを汲む作品を多く残しました。クララ・シューマンとブラームスとも親交があり、またフランクフルトにラフが創立した音楽学校で教師として働き、教育者としても多大なる功績を遺した人です。作曲家としてはピアノ独奏曲から大管弦楽曲、そしてこの作品を含む2つのオペラ、室内楽、合唱作品など数多くの作品を発表、また亡くなる年にはグレゴリオ聖歌の復元にも携わっています。生前は後期ロマン派の提唱者として国際的に認められていましたが、没後はすぐに忘れられてしまいました。この作品はシューマンやウェーバーを思わせる恋愛物語で、最後はハッピーエンドで終わります。この上演は、全ての物語をノーカットで演奏。資料的にも価値のあるものです。
8.660336
ラヴェル:歌劇「子供と魔法」
マ・メール・ロワ<前奏曲/紡ぎ車の踊りと情景/眠れる森の美女のパヴァーヌ/美女と野獣の対話/パゴダの女王レドロネット/妖精の園>
「子供と魔法」<子供…エレーヌ・エブラー(S)/ママ/とんぼ/中国製のカップ…デルフィーヌ・ガルー(C.A)/羊飼い/猫/リス/父…ジュリー・パスチュロー(Ms)/ティーポット/ちいさなおじいさん/カエル…ジャン・ポール・フシェクール(T)/祖父の時計/猫…マルク・バラール(Br)/アームチェア/木…ニコラス・クルジャル(Bs)/コウモリ/フクロウ/羊飼い…イングリット・ペリューシュ(S)/火/お姫様/ナイチンゲール…アニク・マシス(S)>
ブリテンCho
ジュン・コア・シンフォニケ
リヨン国立歌劇場Cho
リヨン国立O
レナード・スラットキン(指)

録音:2013年1月22-26日、2011年9月フランスリヨン,モーリス・ラヴェル・オーディトリウム
子供たちに最初に観せたいオペラと言ったら何がいいでしょう?「サロメ」とか「トスカ」では人生の理不尽は学べますが、夢がありません。かと言って「フィガロの結婚」や「ルル」ではちょっと早過ぎます。そこでオススメはこのラヴェルの「子供と魔法」です。本来なら実演を観るのが一番のこのオペラ、時計やカエル、ネコ、ティーカップ、イスなど普段なら動かず、しゃべらないものたちが瞬時に命を得て、舞台狭しと動き回り、勉強がイヤになった子供に話しかけてくるのです。ラヴェル(1875-1937)が付けた音楽もまたカラフルで飛び切り幻想的。映像がなくても全く問題ありません。はらはらどきどき興奮の45分をお楽しみください。カップリングはこれまた楽しい「マ・メール・ロワ」組曲。こちらも不思議な世界が展開します。スラットキンの表情豊かな指揮は、魔法のようにステキな音楽を造りだすのです。全く、子供って乱暴で言うことを聞かなくて、そして本当は心の底から優しくて、お母さんの事が大好きで…。
8.660337
ラヴェル:歌劇「スペインの時計」
歌曲集「ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ」*
トルケマダ:時計屋の主人…ルカ・ロンバルド(T)
コンセプシオン:トルケマダの妻…イサベル・ドゥルエ(S)
ゴンサルヴェ:独身の男…フレデリック・アウトゥーン(T)
ラミーロ:らば曳き…マルク・バラッド(Br)
ドン・イニーゴ・ゴメス:銀行家…ニコラス・クールジャル(Bs)
ドン・キホーテ…フランソワ・ルルー(Br)*
リヨン国立O
レナード・スラットキン(指)

録音:2013年1月22-26日、2013年9月18-20日 フランスリヨン,モーリス・ラヴェル・オーディトリウム
8世紀のトレドの町で繁盛しているトルケマダの時計店。ラバ弾きのラミーロが時計を修理してもらうためにやってきます。そこに現れたのはトルケマダの女房コンセプシオン。「はやく町の時計台の調整に行きなさいよ」とがなりたてますが、実は彼女は早く亭主を追っ払って、その間に愛人を招きいれて××を楽しもうとしているのです。亭主もジャマ、客のラミーロもジャマ。彼女はラミーロには「そこの時計を持って2階に上がって」と頼みます。誰もいなくなった店に現れたのは愛人ゴンザルヴェ。若干の気持ちの食い違いでコンセプシオンがやきもきしていると、そこにラミーロが戻ってきます。おや、またもう一人の愛人イニーゴがやってきました。しかしコンセプシオンはラミーロにすっかり目移りしています…さてどうなることやら。この「スペインの時計」は、同じく短いオペラ「子供と魔法」と一緒に論じられることが多い作品です。とは言え、こちらの作品は少しだけ"大人向け"。ちょっと色っぽくてキワドイ内容になっていますのでご注意くださいね。「ドン・キホーテ」はラヴェル(1875‐1937)の最後の作品。映画の劇中歌として作曲されましたが、他の作曲家との競作であり、結局こちらは採用されることなく、最終的には演奏会用の歌曲集として発表されたものです。ヴェテラン、ルルーの素晴らしい歌唱でお聴きください。
8.660338(2CD)
ダヴィッド:歌劇「ララ・ルーク」(1862) ララ・ルーク…マリアンネ・フィセ(S)
ノウレディン…エミリアーノ・ゴンザセル・トロ(T)
ミルツァ…ナタリー・ポーリン(S)
バスキール…ベルナルド・デレトレ(Bs-Br)
バクバラ…デヴィッド・ニューマン(Br)
カボウル…アンドリュー・アデルスバーガー(Bs-Br)
リャン・ブラウン(指)オペラ・ラファイエット

録音2013年1月27-29日USAクラリス・スミス・センター,デケルボウム・ホール
19世紀フランスの作曲家フェリシアン・ダヴィッド(1810-1876)。彼はもともと神学校で学びましたが卒業後に音楽家を志し、20歳になってパリ音楽院に入学します。しかし思想家サン=シモンに傾倒し、その教義「人間は兄弟として行動し、富者は貧者を救済すべきである」を広めるために中近東を旅行することになります。そのため、彼の作品には適度なオリエンタリズムが漂うこととなり、この歌劇「ララ・ルーク」にもその神秘的な雰囲気が宿っています。物語の主人公は、ムガール皇帝の娘ララ・ルーク。彼女はサマルカンドの王との結婚が決められており、その結婚式のために腹心の部下ミルツァとパスキールを伴って、王の宮殿へとキャラバンを組んで出発したのですが、王女は途中のカシミールで出会った吟遊詩人ノウレディンに魅了されてしまいます。さて、この2人の愛は成就するのでしょうか?もちろん吟遊詩人の正体は…。
8.660340(3CD)
ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」 セミラーミデ…アレックス・ペンダ(アレクサンドリナ・ペンダチャンスカ-ソプラノ)
アルサーチェ…マリアンナ・ピッツォラート(C.A)
アッスール…ロレンツォ・レガッツォ(Bs)
イドレーノ…ジョン・オズボーン(T)
オローエ…アンドレア・マストローニ(Bs)
アゼーマ…マリア・ヨコヴィッチ(S)
ミトラーネ…ヴァシリス・カヴァヤス(T)
ニーノ王の亡霊…ラファエレ・ファッチォーラ(Bs)
ポズナン・カメラータ・バッハCho
トーマス・ポトコウスキ(合唱指揮&アシスタント・コンダクター)
ヴィルトゥオージ・ブルネンシスカレル・ミタス(アーティスト・ディレクタ
ー)
アントニーノ・フォリアーニ(指)

録音:2012年7月18.19.22日ドイツバード・ヴィルトバード、トリンクハレ・ライブ
夫である王を毒殺し、王国を統治している女王セミラーミデ。彼女は若き武将アルサーチェを密かに恋していて、彼と結婚し王座を譲るつもりでいるのです。しかしそんな彼はアゼーマに思いを寄せているうえ、実は15年前の王毒殺事件の際に行方不明となっていた王子であるのです。暗殺実行犯であるアッスールの陰謀と思惑も絡み、この物語は悲劇に向かって動き出すのです。ロッシーニ(1792-1868)が初めてウィーンを訪問したのは1822年の時。そこでベートーヴェンに会いオペラ・ブッファの作曲を勧められたとされています。その影響もあってか、このオペラ「セミラーミデ」は重厚でドイツ風の響きを持った起伏に富んだ音楽で書かれています。またこの歌劇の「序曲」は単独でも演奏される機会の多い華やかなもの。まさにサスペンス・ドラマの幕開けを思わせる壮大な音楽です。主役を歌うアレックス・ベンダは最近人気急上昇中のソプラノ。劇的な表現が魅力的です。
8.660343(2CD)
メルカダンテ:歌劇「群盗」 マッシミリアーノ…ブルーノ・プラティコ(Bs)
エルマーノ…マキシム・ミロノフ(T)
コッラード…ヴィットーリオ・プラート(Br)
アメーリア…ペチャ・イヴァノヴァ(S)
テレサ…ロジータ・フィオッコ(Ms)
バルトランド…アタナス・ミラデノフ(Br)
ロッレロ…ヘスス・アイリョン(T)
ポズナン・カメラータ・バッハCho
アントニオ・フォリアーニ(指)

録音: 2012年7月14.18-21日 ドイツ バードヴィルドバード,トリンクハレ
※世界初録音
現在では、一部のフルート作品ばかりが知られているかに思える、ロッシーニと同時代のイタリアの作曲家サヴェリオ・メルカダンテ(1795-1870)。しかし彼が生きていた時代には、ロッシーニが早くにオペラ界から引退したことと、ベッリーニが早世したこともあって、一時期は「ヨーロッパ中で最も人気の高いオペラ作曲家」として名声を馳せていたこともあるほど、人気のあった人でもありました。しかし、すぐにヴェルディが登場し、メルカダンテのオペラ作品はほとんど忘れられてしまい、現在にいたっています。この「群盗」は、ベッリーニの名高い「清教徒」の前年に初演された作品ですが、ベッリーニ作品に見られるような甘美なアリアを多様することはしないという、自身における独自スタイルの確立を図ったものであり、当時のパリの聴衆に阿ることなく真摯で潔い音楽として仕上がっています。この上演に当たって新校訂版のスコアを作成するなど入念な準備のもと、この世界初演が実現、その結果“ニューヨーク・タイムズ誌”でも絶賛されました。
8.660345(2CD)
エルケル:歌劇「イシュトヴァーン王」 イシュトバン:ハンガリー王…ヤノシュ・グルバン(Br)/ギゼッラ:王妃…ユッタ・ボコル(A)/イムレ:王子…ゾルタン・ニャーリ(T)/クレスチミーラ:クロアチアの王女でイムレの婚約者…ズザンナ・バジンカ(S)/ヴァズル:王のいとこ…カズメル・シャルカニー(Br)/セベシュ:廷臣…タマーシュ・ダロッツィ(T)他/ラースロ・デアク(Org)/キング・イシュトヴァーンCho
MAV-ブダペストSO
ヴァレリア・チャーニ(指)

録音2012 年8 月26.27 日
ハンガリー出身の作曲家、フェレンツ・エルケル(1810-1893)。ハンガリーにおけるグランド・オペラの父です。また1844年にハンガリー国歌となった「賛称」の作曲家でもあります。この「イシュトヴァーン王」は彼の9 つある歌劇の中の最後の作品であり、ハンガリー王国の初代の国王にまつわる物語を描いたものです。愛、嫉妬、権力抗争、そして殺人。そして彼が成し遂げたハンガリーの統一とキリスト教の導入などの様々なエピソードを取り入れた壮大なオペラです。しかしこの作品、初演時以降に台本と音楽が大きくカットされ、そちらが伝えられていたため、125 年後の今回の上演では、その部分を復元することに力が注がれました。彼のスコアと原稿を詳細に確認し、付け加えられたものを外し、きちんとした形に整えました。無論この形が決定稿ではありませんが、今後この作品がもっと上演されることになれば、整理されていくことは間違いありません。まずはこの素晴らしい作品が蘇ったことを喜びたいものです。
8.660349(3CD)
ミヨー:劇音楽「アイスキュロスのオレステイア」 クリネムネストラ…ロリ・フィリップス(S)
オレステス…ダン・ケンプソン(Br)
アポロ…シドニー・アウトロー(Br)
女奴隷長…ソフィー・デルフィス(語り)
アテナ/奴隷の女…ブレンダ・リー(S)
アテナ…タマラ・マムフォード(Ms)
アテナ…ジェニファー・レーン(C-A)
プフィア(神託)…ジュリアンナ・ディ・ジャコモ(S)
エレクトラ…クリスティン・エデル(Ms)他
UMSコーラル・ユニオン
ミシガン大学室内Choシガン大学Cho
ミシガン大学オルフェウス・シンガーズ
ミシガン大学パーカッション・アンサンブルミシガン大学SO
ケネス・キースラー(指)

録音:2013年4月4日USAミシガン,ミシガン大学
フランス6人組の中心的人物であり、また生涯に数多くの作品を残したダリウス・ミヨー(1892-1974)。ワーグナー的な和声を嫌い、ひたすら新古典的な響きを追求し、また古典文学や神話の世界にも興味を示した彼の作品には、複雑なリズムと多調性、そして妙に整った部分が入り混じっています。この劇音楽は詩人ポール・クロデールがギリシャの三大詩人の一人アイスキュロスの「三部作」に台本をつけたものであり、アガメムノンと妻クリテムネストラの葛藤、娘エレクトラのクリテムネストラへの復讐、そして実際にクリテムネストラを手に掛けた息子オレステスの裁判-無罪判決までの一連の物語と通して、悲しみの連鎖の終結と、平和と調和への道筋を描くという壮大な物語です。曲は時として暴力的であり、至るところに直截的な響きが充満していますが、一度はまると癖になる音楽でもあるといえるでしょう。まずはこれを聞く前に、一度ギリシア神話の該当箇所に目を通しておくと、一層理解が深まるかもしれません。
8.660353
フィリドール:歌劇「復讐する女たち」1幕(1775) :マダム・リス…クレール・デボノ(S)
マダム・ラ・プレジデンテ…パスカル・ボーダン(S)
マダム・レク…ブランディーヌ・スタスキーヴィッツ(Ms)
ムッシュ・リス…ジェフリー・トンプソン(T)
ムッシュ・ル・プレジデント…アントニオ・フィグエロア(T)
ムッシュ・レク…アレックス・ドブソン(Br)
オペラ・ラファイエット
ライアン・ブラウン(指)

録音:2014年1月19-20日USAメリーランド大学クラリス・Dekelboumホール
バロックから古典派の知られざるフランス歌劇を取り上げて、これらに新たな命を吹き込むことで知られるアメリカのピリオド楽器アンサンブル「オペラ・ラファイエット」。これまでにもラモー、リュリやモンシニ、ルベルなどの作品を演奏、その中にはいくつもの世界初演も含まれています。今回彼らが取り上げたのは、フィリドール(1726-1795)の歌劇「復讐する女たち」です。浮気性の男に仕返しをする女性というのは、モーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」を予見させるもので(モーツァルトはこのフィリドールの作品が初演された時にパリに滞在していた)、フィリドールは男女間のやりとりを、当意即妙なアリアやアンサンブルで表現し、生き生きとした作品に仕立て上げているのです。全体はコンパクトに纏められていて、歌手たちの巧みな歌唱もあり登場人物の描き分けも的確。これは確かに楽しい歌劇です。
8.660356
ブライアン・カレント:エアライン・イカルス(2001-2005)
5人の独唱者、室内合唱団、9人の奏者とサウンドファイルによる室内オペラ
広告担当重役…カルラ・フータネン(S)/客室乗務員…クリスティナ・サボー(Ms)/学者…グラハム・トムソン(T)/労働者/パイロット…アレクサンダー・ドブソン(Br)/ビジネスマン…ジェフリー・シレットベ(Br)/ブライアン・カレント(指)

録音:2012年11月25日カナダトロント,ロイヤル・コンセルヴァトリー劇場
※世界初録音
1983年に起きた航空機事故(大韓航空機撃墜事件)からヒントを得て、台本を書き起こしたというアントン・ピアティゴルスキー(1972-)。彼はこのストーリーを、ギリシャ神話に登場するイカルスの寓話…太陽に近づき過ぎたため翼を失う青年…に見立て、緊迫した物語を創り上げました。これに曲をつけたのは2011年のイタリア、フェドーラ賞を受賞した若きカナダの作曲家、ブライアン・カレント。彼はコンパクトな編成によるアンサンブルと最低限の歌手、そして多彩な音響効果を用いて、眩いばかりの世界を見せてくれます。一刻を争う緊急の時を迎えた航空機の中で起きている、ごくありふれた日常。乗客は不安を感じながらも客室乗務員にコーラを注文し、出張中のビジネスマンは、同行している女性上司に邪な感情を抱いています。ああ、しかし最後は…全てが…。
8.660357(2CD)
ヴェルディ:歌劇「オテロ」 オテロ…ロバート・ディーン・スミス(T)/デズデモーナ…ラファエラ・アニェレッティ(S)/ヤーゴ…セバスティアン・カターナ(Br)/カッシオ…ルイス・ダマソ(T)/ロドリーゴ…ヴィチェンチ・エスエヴェ(T)/エミリア…マリフェ・ノガレス(Ms)/ロドヴィーコ…クリスチャン・モイスニク(Bs)/モンターノ…マイエル・ドリエス(Bs)/ヘラルド…エンリケ・サンチェス(Br)
オビエド・フィラルモニア
フリードリッヒ・ハイダー(指)

録音:2007年8月22日-9月8日,2009年8月18-26日スペインオビエドアウディトリオ・プリンチペ・フェリペ
1871年12月、歌劇「アイーダ」が大成功を収めた後のヴェルディは、ある意味「燃え尽き症候群」に陥ってしまったのか、名作「レクイエム」を完成させた他は、何も生み出すことができずにいました。しかし彼の才能を信頼していたリコルディ社の総帥ジューリオは、彼に新作を書かせるべく、秘密裏に作戦を立てて、台本作家ボーイトをはじめとした各関係者に声をかけました。もちろんヴェルディにはそれを悟られないように。しかしながら、まずボーイトがシェークスピアの「オセロ」に基づいた台本を完成させるも、まだまだヴェルディはオペラの作曲に取り掛かることはなく、結局、紆余曲折を経て(その間にライヴァルであったワーグナーも死去し、ヴェルディの心は折れてしまいます)、この歌劇「オテロ」が完成したのは1886年12月のことでした。出来上がったこの作品は、長い間のブランクなど全く感じさせないほどの充実したものであり、各々の登場人物の心情風景が巧みに描写された完璧な作品です。指揮者のハイダーは、最初はエディタ・グルベローヴァの伴奏者として現れ、そのうちリヒャルト・シュトラウスの研究家として名を上げ、このオビエド・フィラルモニアとも良き関係を築き、2007年には来日して素晴らしい演奏を聞かせています。オテロ役のロバート・ディーン・スミスをはじめとした歌手陣も見事です。
8.660359(2CD)
マクスウェル・デイヴィス:歌劇「復活」Op.129 長女,フェブス・アポロ,アンチキリスト…デッラ・ジョーンズ(Ms)/母,ゼウス/ヘラ…クリストファー・ロブソン(C.T)/校長,外科医1,白大修道院長,司教…マーティン・ヒル(T)/狂句牧師,プルート,ホット・ゴスペラー…ネイル・ジェンキンス(T)/父,外科医2,レヴの大臣,警官…ヘンリー・ハーフォード(Br)/弟,外科医3,クロス・ライト卿,裁判官…ジェラルド・フィンリー(Br)/医師,外科医4,同志セルブスキー,トレード・ユニオン・リーダー…ジョナサン・ベスト(Bs)/ロック・バンド…Blaze/ロック・バンドのヴォーカル、ネコ…メアリー・カレヴェ/エレクトロニック・ヴォーカル・カルテット<メンバー:レスリー・ロジャース(S)/デボラ・マイルス=ジョンソン(アルト)/ジョン・ボウリー(T)/マーク・ロウリンソン(Bs)>
BBCフィルハーモニック
マクスウェル・デイヴィス(指)

録音:1994年9月8日UKマンチェスター,ロイヤル・ノーザン・カレッジ・オブ・ミュージック
※CollinsClassicsからの移行盤
この作品は、マクスウェル・ディヴィス(1934-)がプリンストン大学で学んでいた1960年代から着想されていたものです。しかしそれは結局1980年代まで実現することはなく、最終的に完成、上演されたのは1987年ドイツのダルムシュタットでした。作品はさすがに彼らしく、様々な要素が内包されていて、とても一言では言い尽くせません。まさに「暴力的な多様性」を秘めた作品です。登場人物だけを取り上げてみても異様です。何しろ、テレビ広告の声や、ロック・バンドまで登場するのですから。手術台に載せられ脳の手術を受けた英雄は、その痛みや不快感をナンセンスな歌で外科医に伝え、救世主の復活はテレビコマーシャルで伝えられます。英雄は等身大の人形で、家族の中の母の役割ははカウンターテナーが受け持ちます。随所に猫の歌が挿入され、様々な楽器は調子はずれの曲を流し続けます。雑多なものが詰め込まれている風を装いながら、実は社会への痛烈な批判が込められているあたりが、この作曲家のすごいところでしょう。
8.660361(2CD)
マイール:歌劇「愛は反対されることなく」 アルガンテ…ジュリオ・アルヴィーゼ・カセッリ(Bs)/エルネスト…リチャード・レッシュ(T)/エルミーラ/ゼフィリーナ…モニカ・リヒテネッガー(S)/ポリカルポ…フィリップ・ガイザー(パス)/ジェルミーナ…ローラ・
ファイク(S)/マルトレッロ…ヨーゼフ・ツヴィンク(パス)/イース卜・ウエス卜・ヨーロッパ祝祭O(テオーナ・グッバ=チヘイゼ・・・コンサー卜マスター)/フランツ・ハウク(ハープシコード&指)

録音:2011年5月8-12日ドイツノイブルク・アン・デア・ドナウコングレガツィオーンザール
※世界初録音:
娘ジェルミーナの幸せな結婚を望むポリカルポ、息子エルネストの結婚相手を探すアルガンテ、ジェルミーナとアルガンテが 結婚すれば話は早いのですが、しかし両家の思惑通りにはいきません。その鍵を握るのがポリカルポの家政婦であるゼフェリ ーナ。彼女は以前エルネストと何かがあったようなのです。さて、このお話の結末は… マイール(1763-1845)の歌劇「愛は反対されることなく」は、1810年2月24日、ヴェネツィアのサン・モイゼ劇場で初演 されました。その2日後の26日には第2回目の上演があり、当時の名歌手たちがこの上演に花を添えたのです。この劇場は ヴェネツィアの貴族ジュスティアーニが代々受け継ぐ私設の劇場で、18歳のロッシーニも作曲家としてのデビューを飾った のがこの劇場でした。当時のイタリアではすでに1幕物のファルサの流行は廃れており、このマイールの作品も2幕構成に なっています。当時、この劇場への入場料はとても高価でしたが、謝肉祭の時期にはこぞってこの劇場に出かけ、オペラを見 るのが貴族たちの楽しみだったのです。劇場は資金不足めために1818年に閉鎖されてしまいましたが、この作品にまつわる 幾つかの資料は残されており、この復活上演にも大きく役立ったことは言うまでもありません。

8.660363(4CD)

ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル(ギョーム・テル)」
4幕シラーの戯曲「ヴィルヘルム・テル」原作E.ド・ジューイとH.L.ビスのフランス語台本<CD1>1.序曲/2-16.第1幕/<CD2>1-13.第2幕/<CD3>1-14.第3幕/<CD4>1-8.第4幕/「追加変更分」9-11.第5番:パ・ド・ドゥの異稿版/12.第15番:パ・ド・トロワの初稿版/13.第17番:1831年パリ版の為のフィナーレ
ギョーム・テル…アンドリュー・フォスター=ウィリアムズ(Br)/アルノール・メルクタール…マイケル・スパイレス(T)/ヴァルター・フルスト(スイスの愛国者)…ナウエル・ディ・ピエロ(Bs)/メルクタール(アルノールの父)…ナウエル・ディ・ピエロ(Bs)/ジェミ(テルの息子)…ターラ・スタッフォード(S)/ジェスレル(オーストリア総督)…ラファエレ・ファッシオーラ(Bs)/ロドルフ(ジェスレルの警備隊長)…ジュリオ・ペリーラ(T)/リュオディ(漁師)…アルタヴァール・サルキシャン(T)/ルートルド(羊飼い)…マルコ・フィリッポ・ロマーノ(Bs)/狩人…マルコ・フィリッポ・ロマーノ(Bs)/マティルデ(ハプスブルク家の王女)…ジュディス・ハワース(S)/エドウィージュ(テルの妻)…アレッサンドラ・ヴォルペ(Ms)
ポズナン・カメラータ・バッハCho
アントニーノ・フォリアーニ(指)

録音:2013年7月13.16.18.21日ドイツバード・ヴィルトバードティンクハレ・ライヴ
「ウィリアム・テル」というと誰もが思い浮かべるのが、りんごを頭に載せて弓で射る場面。ではロッシーニ(1792-1868)の歌劇「ウィリアム・テル」というと、あの有名な序曲のみ。しかし、どちらもほんの一部でしかありません。このロッシーニの歌劇、もともとはシラーの戯曲を基にしたフランス語の台本によって書かれているので、歌唱は全てフランス語。そもそもタイトルも「ギョーム・テル」が正しく、エピソードがふんだんに盛り込まれた全4幕の4時間を越える作品です。物語は14世紀のスイス、指導者メルクタールの息子アルノールと敵対するオーストリアの王女マティルデの恋を軸に、政治的駆け引きをはさみながら物語が進んでいきます。弓の名手であるテルは伝説の人物であり、アルノールの友人です。彼はオーストリアの総督ジェスレルと敵対し、広場に飾られたジェスレルの帽子に敬礼することを拒み、その報復としてジェスレルは、テルの息子ジェミの頭上のりんごを弓で射抜くことを命ずるのです。もしかしたら、序曲とこの場面(第3幕)まででも歌劇は成立するかもしれません。そう考えた周囲の人は、ロッシーニの同意を得て、第4幕を削除し、いくつかの曲を変更、追加して3幕版を作りパリで初演しました。しかし、どちらが良いのかは結局のところ永遠にわからないのです。このアルバムには、2曲の変更されたナンバーと、1831年に作られたパリ版(3幕短縮版)のフィナーレを含んでいます。
8.660367(2CD)
ジモン・マイール:歌劇「サッフォー」2幕(1794) サッフォー…アンドレア・ローレン・ブラウン(S)/ファオン…ユン・ジェウォン(S)/アルチェオ…マルクス・シェーファー(T)/アムフィツィオーネ…マリー・ザンデ・パーペンマイヤー(Ms)/ラオダミア…カタリーナ・ルックゲイバー(S)/エウリクレオ…ダニエル・プライス(T)/バイエルン州立歌劇場合唱団のメンバー/ジモン・マイールCho/コンチェルト・デ・バッスス/フランツ・ハウク(ハープシコード&指)

録音:2014年8月25-31日ドイツノイブルク,コングレゲーションザール
※世界初録音
ドイツで生まれ、イタリアで活躍した作曲家ジモン・マイール(1763-1845)。彼は生涯に70曲ほどのオペラを残しましたが、この「サッフォー」は彼の記念すべき最初の歌劇とされています。1787年に生まれ故郷のバイエルンを離れ、ベルガモからヴェネツィアに移った彼は、この地でオペラが生活の一部に溶け込んでいることに驚いたようです。その頃、火災で焼失(1773年)したサン・ベネデット劇場の後継として建設されたフェニーチェ劇場が1792年に完成し、マイールもここでヴァイオリンを弾いていたという伝説もあります。この歌劇「サッフォー」は1794年に完成、初演はこのフェニーチェ歌劇場で行われ、熱狂的な成功を収めました。以降マイールはこの劇場のために数多くの作品を書くことになるのです。この「サッフォー」。曲には幾分モーツァルト風な趣きもありますが、テキストと音楽の力強い結びつきや木管の使い方などが印象的で、また不幸な愛を描きつつも最後はハッピーエンドを迎えるなど、かなり独創的な部分もあり、とても興味深い作品となっています。マイール作品の普及に尽力するハウクの的確な演奏で。
8.660369(3CD)
ロッシーニ:歌劇「泥棒かささぎ」 ニネッタ・ヴィッラベッラ(ジャンネットの恋人)…マリア・ホセ・モレーノ(S)/ジャンネット・ヴィングラディート(ニネッタの恋人)…ケネス・ターヴァー(T)/ルチーア・ヴィングラディート(ジャンネットの母)…ルイザ・イスラム=アリ・ツァーデ(Ms)/ファブリッツィオ・ヴィングラディート(ジャンネットの父)…ジュリオ・マストロトータロ(Bs)/フェルナンド・ヴィッラベッラ(ニネッタの父で逃亡兵)…ブルーノ・プラティコ(Bs)/ピッポ(ヴィングラディート家の召使いの青年)…マリアーナ・レヴェルスキ(Ms)/イザッコ(行商人)…ステファン・チフォレッリ(T)/アントーニオ…パブロ・カメセッレ(T)/ジョルジョ…マウリツィオ・ロ・ピッコロ(Bs)/代官…ダミア・ウィテリー(Bs)他/ブルノ・クラシカ室内合唱団(合唱指揮・・・パヴェル・コニャレク)/ヴィルトゥオージ・ブルネンシス/アルベルト・ゼッダ(指)/ジアンニ・ファッブリーニ(フォルテピアノ)

録音:2009年7月1.2.4日ドイツヴィウルトバドクアハウスライヴ録音:第21回ヴィルトバート・ロッシーニ・オペラ・フェスティヴァル
8.660372(2CD)
ピエトロ・ジェネラーリ:1幕のメロドラマ「アデリーナ」 アデリーナ…ドウシツァ・ビジェリク(S)/ヴァルナー:アデリーナの父…ガブリエーレ・ナーニ(Br)/エルネヴィッレ:アデリーナの恋人…グスターヴォ・クァレスマ・ラモス(T)/カルロッタ:アデリーナの姉…シルヴィア・ベルトラーミ(Ms)/シモン:隣人で村の教師…エリアー・ムニョス(Br)/フィルミーノ:エルネヴィッレの使用人…ウーゴ・ラベック(Bs)/エリセオ・カストリナーニョ…フォルテピアノ/ヴィルトゥオージ・ブルネンシス/ジョヴァンニ・バッティスタ・リゴン(指)

録音:2010年7月14.16.24日ドイツ、バード・ヴィルトバード、ケーニヒライヒェ保養地劇場(ヴィルトバード,ロッシーニ音楽祭のプロダクションによる演奏)
※世界初録音
歴史に埋もれていた名作を蘇演することで知られるヴィルトバードの「ロッシーニ音楽祭」のプロジェクトです。ロッシーニがオペラ作曲家として正式にデビューを飾った1810年、ヴェネツィアのサン・モイゼ劇場の秋のシーズンで大ヒットを記録したのが、このジェネラーリ(1773-1832)の「アデリーナ」でした。当時のイタリアでは1幕物のファルサ(笑劇…1幕の楽しい内容を持つオペラ)が流行していましたが、この「アデリーナ」は少々センチメンタルな内容を持つため「メロドラマ」に分類されています。恋人に捨てられ妊娠している少女というだけで、確かに深刻な内容になることは想像に難くありません。最初のうちは、彼女の父はアデリーナを赦す事はないように思えましたが、姉や教師らのおかげで、恋人であるエルネヴィッレとやり直すことにし、生まれてきた子供も含めて、全てが丸く収まるというひたすら優しい結末の物語です。もし、最後がハッピーエンドで終わらなかったとしても、それはそれで素晴らしいものなっていそうなオペラです。
8.660374(2CD)

NBD-49(BD-Audio)
ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」 ヴォータン:神々の長…マティアス・ゲルネ(Br)/フリッカ:ヴォータンの妻…ミシェル・デヤング(Ms)/ローゲ:火の神…キム・ベグリー(T)/ドンナー:雷神…オレクサンドル・プシュニアク(Br)/フロー:幸福の神…チャールズ・レイド(T)/フライア:フリッカの妹…アンナ・サムイル(S)/エルダ:知恵の女神…デボラ・ハンブル(Ms)/アルベリヒ:ニーベルング族…ペーター・シドホム(Br)/ミーメ:アルベリヒの弟…デヴィッド・ケンジェロシ(T)/ファーゾルト:巨人族…ユン・クヮンチュル(Bs)/ファーフナー:ファーゾルトの弟…ステファン・ミリング(Bs)/ヴォークリンデ:ラインの乙女…中村恵理(S)/ヴェルグンデ:ラインの乙女…アウレリア・ヴァラク(Ms)/フリースヒルデ:ラインの乙女…ヘルミーネ・ハーゼルベック(Ms)
ヤープ・ファン・ズヴェーデン(指)香港PO

録音 2015 年1 月22.24 日 香港カルチャー・センター・ホール
<BD Audio>
AUDIO Recorded and edited in HIGH DEFINITION 24-bit, 96 kHz PCM Surround, Presented
in HIGH DEFINITION 24-bit, 96 kHz n 5.1 Surround - DTS-HD Master Audio n 2.0
Stereo - PCM DURATION 153'22
ワーグナー(1813-1883)が創り上げた壮大なる叙事詩「ニーベルングの指環」は、北欧神話を下敷きとし、欲望、愛憎、人智を超越した物語が重厚な音楽とともに描かれる大作です。全曲完成までに26年を費やしたこの作品は、演奏時間も15時間を必要としますが、1876年に書かれた序章である「ラインの黄金」は物語の入門編とも言える部分で、コンパクトに纏められた(と言っても2時間以上)ストーリーとなっています。世界中の歌劇場で上演される人気作ですが、歌手の選択から演出、オーケストラのテクニック、そして指揮者の力量など、多くの問題をクリアしない限り、名演にはならない難しい作品です。この香港フィル初の「指環」は演奏会形式で上演されたものですが、鬼才ズヴェーデンの指揮によって文句の付け所のない演奏に仕上がっています。また名バリトン、ゲルネがヴォータンを演じているところにも注目が集まりました。ちなみにジャケットデザインはこのコンサートのポスターがそのまま用いられています。
8.660377
A.E.M.グレトリ:歌劇《村の試練》 デニス…ソフィー・ユンカー(S)/マダム・ユベール…タリス・トレヴィーニェ(S)/ラ・フランス…トーマ・ドリエ(Br) /アンドレ…フランシスコ・フェルナンデス=ルエダ(T)/オペラ・ラファイエット/ライアン・ブラウン(指)

録音:2015年1月25-26日USAメリーランド大学ザ・クラリス・Dekelboumホール
※世界初録音
18世紀におけるオペラ・コミック座の最大の作曲家であったアンドレ・エルネスト・モデスト・グレトリ(1741-1813)。ベルギ ーで生まれ、イタリアに留学し、この地でオペラ作曲家への足がかりを掴み、後にパリで大成功。生涯に50曲ほどの歌劇を 作曲し、当時のフランスの音楽界に君臨した人です。NAXOSにはすでに喜劇「ル・マニフィーク」(8.660305)の録音があり ますが、こちらの《村の試練》も、フランス人の気質を表す楽しい歌劇です。裕福な未亡人ユベール夫人とその娘デニス、そ して彼女らを巡る2人の男性が引き起こすいざこざが軽妙な音楽に乗って展開するこの物語は、初演からほぼ一世紀に渡り、 パリの舞台で上演され続けたグレトリの人気作品です。パリだけでなく、アムステルダム、ベルン、サンクトペテルブルクか らニューヨークに至るまで、各地で上演され、国際的な人気を獲得しました。そのため、元のフランス語だけでなくドイツ語 やオランダ語にも翻訳され、また曲中のアリアや最後に置かれたバレエは、家庭用に“小さな編成”の室内楽に編曲され、一層 広まっていったのです。しかし、その後はすっかり忘れ去られてしまった愛すべき歌劇を、ブラウン率いるオペラ・ラファイ エットが現代に蘇らせた貴重な録音です。
8.660378(2CD)
マイケル・ウィリアム・バルフェ:歌劇「サタネッラまたは愛の力」 ルパート伯爵:地主…ワン・カン(T)/ホルテシウス:伯爵の家庭教師…クェンティン・ヘイズ(Br)/カール:従僕…アンソニー・グレゴリー(Br)/アリマネス:友人…トレヴァー・ボウズ(Bs)/ブラカッチョ:海賊の頭目…フランク・チャーチ(Br)/サタネッラ:女の悪魔…サリー・シルヴァー(S)/ステッラ:王女…クリスティーン・トッチ(Ms)/レリア:ルパート伯爵の里親姉妹…キャサリン・カービィ(S)/ファースト・レディ…エリザベス・シコラ(Ms)/ジョン・パウエル・シンガーズ/ヴィクトリア・オペラO/リチャード・ボニング(指)

録音:2014年7月5.6日イングランドマンチェスター,アームストーン・グラマー
※世界初録音
ダブリン生まれの作曲家バルフェ(1808-1870)は、7歳でポロネーズを作曲するなど、幼い頃から音楽の才能を示していました。ヴァイオリニスト&舞踏指導家であった父に最初の音楽の指導を受けながら、ヴァイオリニストとしての才能を開花させていきます。それと同時に声楽の勉強も進め、イタリアに留学、ロッシーニに弟子入りをすることとなります。その後、歌手活動よりも作曲家としての活動に力を入れ、いくつかの英語による歌劇で大成功を収めることとなるのです。この「サタネッラ」は彼の23作目の歌劇で、1858年にコヴェントガーデンで初演されてから、60年以上も各地の劇場のレパートリーとなっていた作品です。今回は名指揮者ボニングが作品に手を加え、新たな形の上演版を製作しました。悪魔との契約から逃れる術のないルバート、彼を愛するレリア、そして悪魔サタネッラ。登場人物たちの思惑が絡み合い、最後は愛の力が幸せをもたらすのです。
8.660382(3CD)
ロッシーニ:歌劇「ランスへの旅、または黄金の百合咲く宿」 コリンナ:ローマの女流詩人…ローラ・ジョルダーノ(S)/メリベーア侯爵夫人:イタリアの将軍の未亡人…マリアンナ・ピッツォラート(A)/フォルヌヴィル伯爵夫人:若い未亡人…ソフィア・ムシェドリシヴィリ(S)/コルテーゼ夫人:「黄金の百合亭」の女将…アレッサンドラ・マリアネッリ(S)/騎士ベルフィオール:フランス人の士官…ボグダン・ミハーイ(T)/リーベンスコフ伯爵:ロシアの将軍…マキシム・ミロノフ(T)/シドニー卿…ミルコ・パラッツィ(Bs)/ドン・プロフォンド…ブルーノ・デ・シモーネ(Bs)/トロムボノク男爵…ブルーノ・プラティコ(Bs)/ドン・アルバロ…ゲジム・ミシュケータ(Bs)他/ポズナニ・カメラータ・バッハCho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス/アントニーノ・フォリアーニ(指)

録音:2014年7月8.10-12日ドイツ、バート・ヴィルトバード王宮劇場でのコンサート
1825年に挙行されたフランス国王シャルル10世の戴冠式のために、ロッシーニ(1792-1868)が作曲した「ランスへの旅」。フランス国王の紋章を暗喩した「黄金の百合亭」というホテルに集まったヨーロッパ各国の人々が繰り広げるちょっとしたドタバタコメディです。当時活躍していた名歌手を集め、カンタータ形式で初演が行われ大好評を博しましたが、このような機会音楽はどうしても人気が長続きせず、劇場のレパートリーとして定着することもありませんでした。ロッシーニは一部のアリアを「オリー伯爵」に転用しましたが、結局、本編のスコアは散逸、結局、この作品が復興されたのは、1970年代の「ロッシーニ・ルネサンス」を迎えてからでした。1984年にロッシーニ・フェスティヴァルで上演された(クラウディオ・アバド指揮)のものが、ブームの火付け役。以降、優れた演奏が数々出現し、現在では高い人気を誇るまでになっています。この演奏は、ロッシーニ財団とリコルディ社による批判校訂版が用いられています。
8.660385
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「スザンナの秘密」*
弦楽のためのセレナード 変ホ長調(1893)
スザンナ…ジュディス・ハワース(S)
ジル…アンヘル・オデナ(Br)
フリードリヒ・ハイダー(指)
オビエド・フィラルモニア

録音:2006年5月12-14日 ライヴ*、2010年2月&9月
*=Philartis Viennaからの移行盤
外出を禁止したはずの妻スザンナの姿を、外で見かけたような気がしたジル伯爵。しかし家には彼女がいたため安 心しましたが、なぜかそこにはタバコの薫りが・・・。「もしかしてスザンナに恋人がいるのでは」と疑心暗鬼にかられる伯 爵、「あなたのいない間に少しくらい楽しんでもよいでしょう?」と答えるスザンナ、2人は大げんかを始めてしまいます が…。 ヴォルフ=フェラーリと言えば、あの美しい「マドンナの宝石」間奏曲が良く知られていますが、その他の作品を聴く機 会はあまりありません。しかし、最近彼の作品の演奏機会が増え、オペラ作曲家としてだけではない彼の多彩な表 情をみることができるようになってきました。この「スザンナの秘密」は一幕ものの軽いオペラ。登場人物は2人のみの コンパクトな作品で、ミュンヘンで大指揮者フェリックス・モットルが初演し大成功を収めています。ちなみに「スザンナ の秘密」とは、アルバムジャケットを見れば一目瞭然ですね。アルバムの余白には初期の作品「セレナード」を収録。 こちらも上品な響きを持つ美しい作品です。
8.660386(2CD)
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「マドンナの宝石」 マリエッラ…ナタリア・ウシャコーヴァ(S)/ジェンナーロ:鍛冶屋…キム・キョンホ(T)/ラファエレ:秘密結社の首領…ダニエル・チャプコーヴィツ(Br)/カルメラ:ラファエレの母…スザンネ・ベルンハルト(Ms)/チッチーロ:結社員…ペーテル・マリー(T)/ロッコ:結社員…フランチェク・ドゥリアツ(Bs)他
ブラティスラヴァ少年Cho
プレスブルク・シンガーズ
スロヴァーク・ナショナル・オペラCho
スロヴァークRSO
フリードリヒ・ハイダー(指)

録音:2015年11月29日.12月2日スロヴァキアブラティスラヴァ,ドゥリング・パフォーマンス・イン・ザ・グレート・コンサートホール
イタリアの作曲家ヴォルフ=フェラーリ(1876-1948)の代表作「マドンナの宝石」。一昔前、レコードで音楽鑑賞をしていた 時代、クラシックの小品といえば必ず名前が挙がるのが、この歌劇の第2幕への間奏曲でした。かの“イージー・リスニングの 巨匠”ポール・モーリアや、大指揮者カラヤンがこよなく愛し、度々録音を行ったために広く知られるようになった美しい曲で す。とは言え、今回の録音がオペラ全曲の正式な世界初録音となるほどに、実際の上演を体験する機会は全くないと言ってい いほどのレアな作品です。実は内容もかなり凄惨。その時代を席巻した「ヴェリズモ・オペラ」の典型的な作品といえるでし ょう。物語は1900年頃のスペイン統治下のナポリ。情熱的で奔放な娘マリエッラと、その義兄ジェンナーロ。マリエッラが 心を寄せるのは悪の親玉ラファエレですが、ジェンナーロはマリエッラに好意を寄せています。ある日ラファエレが彼女に「マ ドンナの宝石を盗み出してこよう」と囁き、嫉妬したジェンナーロが先に宝石を盗み出してマリエッラに渡すと、喜んだ彼女 はジェンナーロに心を許してしまいます。しかし、街のシンボルである聖母像の宝石を盗むのは大罪。自責の念にかられたジ ェンナーロは宝石を返しに行くのですが…。リヒャルト・シュトラウスや、ベルカント・オペラを得意とするフリードリヒ・ ハイダーが美しく全曲を纏め上げています。
8.660388(2CD)
マイール(1763-1845):音楽劇「テレマーコ」 テレマーコ・・・シリ・カロリーネ・ソルンヒル(S)
カリプソ・・・アンドレア・ローレン・ブラウン(S)
エウカリ・・・ユン・ジーウォン(S)
メントーレ・・・マルクス・シェーファー(T)
ヴィーナスの司祭・・・カタリーナ・ルックガーバー(S)
バッカスの司祭・・・ニクラス・マルマン(Bs)
バイエルン国立歌劇場choメンバー
ジモン・マイールcho
コンチェルト・デ・バッスス
フランツ・ハウク(ハープシコード&指)
世界初録音

録音:2015年8月29日-9月5日
古代ギリシャの長編叙事詩「オデュッセイア」(ホメロス作と伝承される)の最初の部分に登場する、オデュッセウスの息子テレマーコ(テ レマコス)を主人公とした物語。遺産目当てに母ペネロペに群がる男たちを排除するために、死んだとされる父オデュッセウスを探す旅に 出るテレマーコ。彼に付き添う父の友人メントーレ(実は女神アテナが姿を変えている)。彼らは旅の途中で嵐に遭い、海岸に漂着。 そこで美しいカリプソと出会うのです。この冒険物語は様々なオペラの主題に取り入れられて人気を博しており、マイールの作品も初演 当時高く評価されました。しかし、物語がハッピーエンドでなかったためか、人気が衰えてしまい、以降演奏されることもなく歴史の片隅に 埋もれてしまっていました。マイール研究家であるハウクの尽力によってようやく甦った作品です。
8.660390(2CD)
ベルク:歌劇「ヴォツェック」 ヒューストン・グランド・オペラ児童choのメンバー
ライス大学、シェパード音楽学校の生徒たちと同窓生たちによるcho
ヒューストンSO
ハンス・グラーフ(指)
ヴォツェック:貧しい一兵卒・・・ローマン・トレーケル(Br)
マリー・・・アンネ・シュヴァネヴィルムス(S)
大尉:ヴォツェックの上官・・・マーク・モロモット(T)
医者・・・ナタン・ベルク(バス・バリトン)
鼓手長:マリーの愛人・・・ゴードン・ギーツ(T)
アンドレス:ヴォツェックの同僚、友人・・・ロバート・マックパーソン(T)
マルグレート:マリーの隣人・・・カテリーネ・チーシンスキ(Ms)
徒弟職人1・・・カルヴァン・グリフィン(Bs-Br)
徒弟職人2・・・ザムエル・シュルツ(Br)
白痴・・・ブレントン・ライアン(T) 他

録音:2013年3月1.2日 ライヴ
1820年頃のドイツの小さな町。ここに住む小心者の兵士ヴォツェックが、彼の内縁の妻マリーと鼓手長の不義を知り、口論の末に彼女を刺し、自身も沼にはまり溺 れ死ぬという実際に起きた事件を元にした悲惨な物語「ヴォツェック」。それまでの後期ロマン派の歌劇とは全く違い、厳密に構成された台本と、無調を取り入れた各 場の音楽が絡み合った斬新で革新的な作品は、20世紀の最高傑作として評価されています。そして作品の持つメッセージはいつの時代にも変わることがありませ ん。このヒューストンでの上演は、日本でも人気の高いバリトン、トレーケルが温かみのある響きを駆使しながらも、主人公ヴォツェックの絶望と狂気を余すことなく歌い 上げています。ワーグナーを得意とするシュヴァネヴィルムスのマリーも的確な配役です。ハンス・グラーフ率いるヒューストンSOの美しく厚みのある響きも、演奏の 完成度を高めています。
8.660394(4CD)
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」 ジークムント…スチュアート・スケルトン(T)/ジークリンデ…ハイデ ィ・メルトン(S)/フンディング…ファルク・シュトルックマン(バス・バリト ン)/ヴォータン…マティアス・ゲルネ(Br)/ブリュンヒルデ…ペトラ・ラング (S)/フリッカ…ミシェル・デ・ヤング(Ms)/ヴァルトラウテ…サ ラ・キャッスル(Ms)/ゲルヒルデ…カレン・フォスター(S)/ヘル ムヴィーゲ…カタリーネ・ブローデリック(S)/シュヴェルトライテ…アンナ・ バーフォルド(Ms)/オルトリンデ…エレイン・マックリル(S)/ジ ークルーネ…アウレリア・ヴァラク(Ms)/グリムゲルデ…オッカ・フォン・ デア・ダムラウ(Ms)/ロスヴァイセ…ラウラ・ニケネン(Ms)/ 香港PO/ヤープ・ファン・ズヴェーデン(指)

録音:2016年1月21.23日香港カルチュアル・コンサート・ホールライヴ
2015年の「ラインの黄金」に続く香港フィルハーモニーとヤープ・ファン・ズヴェーデンの《ワーグナー:ニーベルングの 指環》ツィクルス第2回目は、堂々たるキャストを揃えた第1夜「ワルキューレ」全曲です。前作と同じく演奏会形式で行 われた全曲上演は、現代における最高の歌手を揃えた白熱の歌唱と、緊密なアンサンブルを誇る香港フィルハーモニーの見事 なコラボレーションによる極上の名演となりました。登場人物は少ないながらも、緊迫感溢れる第1幕での若き恋人の濃密 なやりとり、ゲルネが演ずるヴォータンの登場できりっと引き締まる第2幕、有名な「ワルキューレの騎行」で幕を開ける 華やかな第3幕、そして幕切れでのヴェテラン歌手ペトラ・ラングが演じるブリュンヒルデとヴォータンの胸に迫る対話。 どの場面でも安定した歌唱と重厚なオーケストラの響きが楽しめる。これぞ「21世紀の理想的なワーグナー」です。なお、 ズヴェーデンは2018年のシーズンからニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に就任することが決定しています。
8.660398
マイケル・ナイマン:歌劇「妻を帽子とまちがえた男」(1986) P教授…マシュー・トレヴィーニョ(Bs)
P夫人…レベッカ・ショーウォール(S)
神経内科医…ライアン・マックファーソン(T)
ナッシュヴィル・オペラ
ディーン・ウィリアムソン(指)

録音:2014年5月23-25日USAテネシー,ナッシュヴィルオーシャン・ウェイ
脳神経科医オリヴァー・サックス博士が自身の体験を元に著した「妻を帽子とまちがえた男」(日本語訳も出版されています)。 なんとも奇妙なタイトルですが、この主人公P教授も実在していたのです。かつては大歌手であったP教授、現在は知覚障 害を発症し様々な認知障害を抱えています。このオペラが初演された1980年代は、まだまだこの症状について人々の認識は 深いものではなく、日本では1970年代にブームになった「恍惚の人」という表現が知られていたように、アメリカにおいて も、このようなオペラ形式で「認知症」を人々に知ってもらうという方法が取られたのです。サックス氏の文章は、P教授の 奇妙な症状を客観的に紹介しながらも、その根底には共感と優しさが感じられることでも知られ、これを観た人はP教授に 賞賛を送ることになるのです。ナイマン(1944-)がこの物語につけた音楽はお馴染みのミニマルですが、決していらだつよう な雰囲気ではなく、どんな状況でも温かく包み込むような美しさを備えています。人間の尊厳とはなにか・・・そんな主題を 孕む問題作です。
8.660399(2CD)
マイール:歌劇「ケルスキの人々」 トゥスネルダ…イヴォンヌ・プレンツキ(S)
タマーロ…アンドレア・ローレン・ブラウン(S)
ツァラスト…アンドレアス・マッタースベルガー(Bs)
エルチルダ…カタリーナ・コンラディ(S)
カリロ…ウーヴェ・ゴッツヴィンター(T)
ドゥンクラーモ…ハラルド・トゥム(T)
アラルド…マルクス・ツァイトラー(T)
バイエルン国立歌劇場cho団員
ジモン・マイールcho
フランツ・ハウク(Cemb&指)

録音:2016年9月20-28日
※世界初録音
キリストが誕生した頃の古代ゲルマニア。この地で勢力を誇っていたのがケルスキ人です。族長であるアルミニウスの 下、ローマ軍をトイトブルクの森の戦いで撃滅し,ローマのゲルマニア侵攻を挫折させたことは画期的なこととして知ら れています。マイールが彼らを題材に歌劇「ケルスキの人々」を作曲したのは、ナポレオンの軍隊がヨーロッパを駆け 巡っていた時のこと。不安な時代だからこそ、台本作家のロッシは勇敢な古代の人々に思いを馳せたのでしょう。家 族の絆、ロマンス、嫉妬、愛国心、これらが描かれた勇壮な作品は当時の聴衆の心を奮い立たせました。この録音 ではピリオド楽器を用い、1808年初演時の響きが再現されています。

8.660401(2CD)
ロッシーニ:歌劇「ブルゴーニュのアデライーデ」 オットーネ…マルガリータ・グリツコーヴァ(Ms)
アデライーデ…エカテリーナ・サドフニコーヴァ(S)
ベレンガリオ…バウルザン・アンデルザノフ(Bs-Br)
エウリーチェ…ミリアム・ズビエータ(S)
アデルベルト…ゲオルギー・ヴラッド(T)
イロルド…渡辺 康(T)
エルネスト…コルネリウス・レーヴェンベルク(Br)
ポズナン・カメラータ・バッハcho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス
ルチアーノ・アコセッラ(指)
ロセッラ・フラカロス(ミュージック・アシスタント)
ミケーレ・デリア(フォルテピアノ)

録音:2014年7月19.23.25日
Total Playing Time:122'43"迫害者ベレンガリオによって毒殺されたイタリア王ロタール。その未亡人アデライーデは、ベレンガリオの息子アデルベルトとの政略結 婚を迫られています。しかし彼女はそれを拒否。カノッサの要塞に避難しますが、ベレンガリオによって城を包囲されてしまいます。ベ レンガリオは要塞の城にオットーネ大帝(ドイツの皇帝)を招待しますが、実はカノッサの知事イロルドが秘密裡に大帝に助力を依頼 してあったため、オットーネはアデライーデらを開放し、恋におちたオットーネとアデライーデはめでたく結婚するというハッピーエンドを迎 えます。 西暦950年頃のイタリアを舞台にしたこの歌劇は、かなり政治色が強い内容ですが、ロッシーニは抒情的、かつ快活な音楽でうま く覆い隠し、愛が勝利するドラマへと変貌させています。1817年12月27日にローマのアルゼンティーナ劇場で初演された際は大 好評でしたが、すっかり演目から消えてしまったこの作品、21世紀になってようやく復刻され、いくつかの演奏で楽しむことができるよ うになりました。この演奏は主役の3人はもちろん、カノッサの知事イロルド役のテノール、渡辺康のつややかな歌声も聴きものです。
8.660403
ロッシーニ:歌劇「シジスモンド」 シジスモンド…マルガリータ・グリツコーヴァ(Ms)
アルディミーラ…マリア・アレイダ(S)
ラディスラオ…ケネス・ターヴァー(T)
ウルデリコ…マルセル・バコニー(Bs)
アナジルダ…パウラ・サンチェス=バルベルデ(S)
ツェノヴィート…マルセル・バコニー(Bs)
ラドスキ…セザール・アリエッタ(T)
ポズナン・カメラータ・バッハcho
アントニーノ・フォリアーニ(指)

録音:2016年7月14.16.24日 第28回 ヴィルトバート・ロッシーニ祭
愛する妻アルディミーラが自分を裏切ったと誤解し、彼女に死刑宣告を出したポーランド王シジスモンド。しかしやはり後悔に苛ま れ、ついには精神を病んでしまいます。しかし、アルディミーラは生きており、エジェリンダと名を変え王の前に現れます。黒幕は 王の腹心、宰相ラディスラオ。全てが明らかになって王はようやく正気を取り戻すというお話です。 1814年に初演されたロッシーニの歌劇「シジスモンド」。しかしその後はほとんど演奏される機会のない「失敗作」でした。しかし、 21世紀になって巻き起こった“ロッシーニ・ルネサンス”はこのような光の当たらない作品も発掘。人々は作品の素晴らしさを再確認 することとなります。この演奏はヴィルトバート・ロッシーニ祭のライヴ収録。バランスの良い歌手たちの配役が光ります。
8.660405(2CD)
ロッシーニ:歌劇「デメトリオとポリビオ」 リジンガ…ソフィア・ムチェドゥリシヴィリ(S)
シヴェーノ…ヴィクトリア・ヤローヴァヤ(Ms)
エウメーネ…セサール・アリエータ(T)
ポリビオ…ルカ・ダッラーミコ(Bs)
ルチアーノ・アコチェッラ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハcho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス

録音:2016年7月17.22日 ヴィルトバート 第28回ロッシーニ音楽祭 ライヴ
この歌劇《デメトリオとポリビオ》はロッシーニの最初の作品とされていますが、成立については不明な点が多く、作曲年代もロッシー ニが14歳の時、あるいは18歳の時、と諸説あり、はっきりとはわかっていません。しかし内容はとても成熟しており、ロッシーニの天才 がはっきりと示された素晴らしいアリアも存分に楽しめます。 物語は、政治的な混乱の中、身元不明の青年シヴェーノが真の愛と家族の絆を手に入れるというもので、荒唐無稽な話の筋を 流麗な音楽でまとめるという若きロッシーニの手腕が生かされた作品となっています。 トビリシ出身の若きソプラノ、ムチェドゥリシヴィリと、ロシア出身のメゾ・ソプラノ、ヤローヴァヤを中心としたまとまりのよいアンサンブル で、この知られざる作品を歌い上げています。
8.660407(3CD)
ロッシーニ:歌劇「ビアンカとファッリエーロ」 ビアンカ:コンタレーノの娘…チンチア・フォルテ(S)
ファッリエーロ:将軍…ヴィクトリア・ヤローヴァヤ(Ms)
プリウリ:ヴェニスの元首…ローラン・クブラ(Bs)
コンタレーノ:老院議員…ケネス・ターヴァー(T)
カペッリオ:老院議員…バウルザン・アンデルザノフ(Bs)
ロレンダーノ:老院議員…マルシン・バナーシュ(T)
コンスタンツァ:ビアンカの乳母…マリナ・ヴィオッティ(メゾ・ソプラノ)他
アントニーノ・フォリアーニ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハ
ヴィルトゥージ・ブルネンシス

録音:2015年7月18.24.26日 ライヴ録音
17世紀のヴェネチア。戦いに勝利した将軍ファッリエーロは、かねてから思いを寄せていた元老院議員コンタレーノの娘ビアンカにプ ロポーズします。しかしビアンカは裕福なカペッリオとの政略結婚が決まっていました。気が進まない結婚式に臨むビアンカ、式に乱 入するファッリエーロ、大混乱となりますが… 1819年-20年の謝肉祭の季節に、ミラノ・スカラ座で少なくとも39回の上演が行われたというロッシーニの歌劇「ビアンカとファッリ エーロ」。ロッシーニがこの劇場のために書いた最後の歌劇で、超絶技巧を駆使したアリアの数々は、当時の聴衆を魅了しました。 初演時にはファッリエーロをカストラートの歌手が演じましたが、現在ではメゾ・ソプラノが歌うのが一般的です。しかしこの華麗なアリ アを歌える歌手を見つけることが困難だったため、演奏の機会に恵まれず、1980年代まで忘れられていたことでも知られています。 ヤローヴァヤとフォルテの2人の名歌手を揃えたバランスの良い演奏です。
8.660413(4CD)
NX-D03

NBD-0069A
(Bluray-Audio)
NX-C01
ワーグナー:楽劇「ジークフリート」 ジークフリート…サイモン・オニール(T)
ミーメ…デヴィッド・ケンジェロシ(T)
さすらい人…マティアス・ゲルネ(Bs-Br)
アルベリヒ…ヴェルナー・ファン・メケレン(Bs-Br)
ファーフナー…ファルク・シュトルックマン(Bs-Br)
森の小鳥…ヴァレンティナ・ファルカス(S)
エルダ…デボラ・ハンブル(Ms)
ブリュンヒルデ…ハイディ・メルトン(S)
ヤープ・ファン・ズヴェーデン(指)
香港PO

録音:2017年1月6-25日 ライヴ
◆Bluray-Audio
AUDIO Recorded and edited in
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24-bit, 96 kHz PCM Surround
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24-bit, 96 kHz
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2015年の「ラインの黄金」,2016年の「ワルキューレ」に続く香港フィルハーモニーとヤープ・ファン・ズヴェーデンの「ワーグナー:ニーベル ングの指環」ツィクルス第3回目。すっかりおなじみとなった演奏会形式によるこの上演は、ツィクルスの中でも最も登場人物の少ない 「ジークフリート」の緊密で息詰まるやりとりを的確に伝えています。魔法世界の中で繰り広げられる英雄の成長物語を歌い上げるの は名手サイモン・オニール。それを見守るのは、現代最高のバス・バリトン歌手マティアス・ゲルネ。もちろんズヴェーデン/香港フィルの 音色は重厚であり、ワーグナーの求めたであろう響きを的確に紡ぎ出しています。ズヴェーデンは2018年のシーズンからニューヨーク・ フィルハーモニックの音楽監督に就任することが決定しています。
8.660417(2CD)
ベッリーニ:歌劇「ビアンカとジェルナンド」 ビアンカ…シルヴィア・ダッラ・ベネッタ(S)
ジェルナンド…マキシム・ミロノフ(T)
カルロ…ルカ・ダッラーミコ(Bs-Br)
フィリッポ…ヴィットリオ・プラート(Br)
クレメンテ…シー・ツォン(Bs)
ヴィスカルド…マリーナ・ヴィオッティ(Ms)
ウッジェーロ…ゲオルギー・ヴラド(T)
エロイサ…マール・カンポ(Ms)
アントニーノ・フォリアーニ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハcho

録音:2016年7月15.23日
13世紀シチリア島のアグリジェント。老侯爵カルロの領地を奪い彼を幽閉したフィリッポは、カルロの娘で現在未亡人のビアンカをわ が物にしようと企んでいます。そこへやってきたのは、幼い頃フィリッポに追放されたカルロの息子ジェルナンド。彼はアドルフォと名乗 り、真実を暴くためにフィリッポの部下になります。フィリッポの悪だくみを知らなかったビアンカもやがて真実に気が付き、弟ジェルナン ドと力を合わせ、父カルロの救出に奔走するという物語。 ベッリーニの初期の作品ですが、これまではロマーニが改訂した1828年版のみが知られていますが、もともとはこちらの「ビアンカと ジェルナンド」を、フェリーチェ劇場のこけら落としのために改作したものです。いくつかの曲の違いがありますが、どちらもコロラトゥーラの 超絶技巧を駆使した歌手泣かせの演目です。この上演では理想的な歌手を揃え、素晴らしい声の饗宴が繰り広げられていま す。
8.660410(3CD)
コルンゴルト:歌劇「ヘリアーネの奇跡」 ヘリアーネ(暴君の妃)…アンネマリー・クレーマー(S)
暴君…アリス・アルギリス(Br)
異国の男…イアン・ストレイ(T)
使者…カテリーナ・ヘーベルコーヴァ(A)
牢番…フランク・ヴァン・ホーヴェ(Bs)
盲目の断罪官…ヌットハポーン・タンマティ(T)
若い男…ジェルジ・ハンツァール(T)
ファブリース・ボロン(指)
フライブルク歌劇場choと賛助出演者たち
フライブルク・バッハ合唱団のメンバー
フライブルクPO

録音:2017年7月20-26日(演奏会形式)
ドイツ、フライブルク コンツェルトハウス、ロルフ・ベーム・ザール
ある国の物語。暴君に死刑を宣告された異国の男。抗議する男の前に現れたのは、暴君の妻ヘリアーネ。男とヘリアーネ は惹かれあい、ついにヘリアーネは彼に一糸まとわぬ姿を見せてしまいます。自死する男、純潔を守りながらも、男への愛 はあったと告白するヘリアーネ。怒る暴君は「本当に純潔であるなら男をよみがえらせることもできるだろう」と妻に告げます が・・・。 「早熟の天才」コルンゴルトが4番目の歌劇「ヘリアーネの奇跡」を完成させたのは30歳の時。すでに、23歳の時に作曲 した「死の都」で世界的評価を得ていた彼は、この「ヘリアーネ」で一層名声を高めることとなりました。コルンゴルトと同世 代の表現主義作家カルトネーカーの作品を原作にしたこの歌劇の主題は、「世界は普遍的な愛で救済される」というも ので、コルンゴルトは、あらすじのつじつまを合わせることよりも、官能性を前面に押し出し、ワーグナーを思わせる劇的で妖 艶な音楽を付けることに終始しました。 コルンゴルトの死後、作品が忘れられてしまったのは、ナチスによって「退廃音楽」に分類されてしまったこともありますが、も う少し整理された物語であったら(例えば「死の都」のように)もっと早くに人気が再燃していたかもしれません。しかしな がら、この絢爛豪華な響きを味わうことこそ、コルンゴルトを聴く醍醐味と言えるでしょう。
8.660419(3CD)
ロッシーニ:歌劇「リッチャルドとゾライデ」 アゴランテ:ヌビアの王…ランダル・ビルス(T)
ゾライデ:イルカーノの娘…アレッサンドラ・マリアネッリ(S)
リッチャルド:キリスト教徒の聖騎士…マキシム・ミロノフ(T)
イルカーノ…ナフエル・ディ・ピエッロ(Bs)
ゾミーラ:アゴランテの妻…シルヴィア・ベルトラーミ(Ms)
エルネスト…アルタヴァスト・サルグスヤン(T)
ファティマ…ダイアナ・マイアン(S)
エルミラ…アンナ・ブルル(Ms)
ザモッレ…バルトシュ・ツォフバク(T)
ホセ・ミゲル・ペレス=シエッラ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハcho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス

録音:2013年7月15-20日
「ヴィルトバートのロッシーニ」 第25回音楽祭 ライヴ録音
ロッシーニが1818年に作曲した歌劇「リッチャルドとゾライデ」は重厚さと、軽快さが織り交ぜられた美しい旋律に富む素晴らしい作品 ですが、初演後はほとんど演奏されることなく、1990年、ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルでようやく蘇演されました。 ニコロ・フォルテグエッリの壮大な詩を原作とし、十字軍の時代を舞台に、人間の貪欲さ、嫉妬、殺人など盛りだくさんなエピソードを 交えながら、主人公の騎士リッチャルドの勇敢さと慈悲深い結末が描かれた劇的な物語を、マキシム・ミロノフをはじめとした技巧派 の歌手たちが華麗に歌い上げています。
8.660422(2CD)
マイール(1763-1845):歌劇「2人の公爵夫人、またはオオカミの狩猟」(1814) エドガール…アン・ヨンジュン(T)
ロレダーノ…ジョ・ジェギョン(Bs)
マルヴィーナ…チェ・ウンヘ(S)
エンリーコ…マルクス・シェーファー(T)
アルトゥール‥イェルン・リンデマン(T)
ルジェロ…ハラルド・トゥム(T)
ラウラ…ティナ・マリー・ハーバート(S)
ベルト…ザムエル・ハッセルホルン(Br)
ベッツィ…アンナ・ファイト(S) 他
ジモン・マイールcho
バイエルン国立歌劇場choメンバー
フランツ・ハウク(指)
コンチェルト・デ・バッスス(アンサンブル)

録音:2017年9月18-27日
世界初録音
すでにNAXOSではおなじみの作曲家ヨハン・ジモン・マイール。フランツ・ハウクが指揮するオペラや宗教曲などの一連の作 品は、どれも高い人気を博しています。 今回の新譜は、中世イギリスの騎士道をテーマにした歌劇「2人の公爵夫人」。物語の舞台はエドガー王が統治する10 世紀のイングランド。中世イングランドに魅了されていたマイールは、この作品の他にも“薔薇戦争”や“アルフレッド大王”を テーマにしたオペラを書いていますが、この「2人の公爵夫人」は、波乱に満ちた物語の台本とイタリア風の様式がうまく溶け 合った野心的、かつ素晴らしい出来栄えを誇っています。この世界初録音となる演奏では韓国の歌手たちが多数起用さ れており、若々しくかつ柔軟な演奏が楽しめます。
8.660424(2CD)
アブディ(1973-):歌劇「ルーミー」(2009) シャムセ…ホマヨウン・シャジャリアン(T)
ルーミー…モハンマド・モタメディ(T)
アミール・トウマン…モンマドレザ・サデギー(Br)
ソルタン・アルオラマ…ホセイン・アリシャプア(T)
シェイクー・アッタール…アリ・コーダエイ(T)
ルーミーの妻…マリエー・モラディ(Ms)
ウラディーミル・シレンコ(指)
ウクライナ国立SO

録音:2009年12月21日 Dom Zvukozapisi
(The House of Recording), Kiev, Ukraine
2010年2月12日(編集)Pop Studio, Tehran, Iran
世界初録音
ベーザド・アブディの「ルーミー」はイランの伝統的旋法「ダストガ」と、ペルシャ舞曲を西洋音楽に融合させた、イラン初 の本格的な歌劇と呼べる作品です。13世紀に実在したペルシャの学者、詩人、神学者ルーミーの生涯と著書をもと に、著名なイランの演出家ガリブプールが台本を製作。ペルシャ語の文学における「最大の神秘主義詩人」とされる ルーミーの生涯にまつわるエピソードがエキゾチックな音楽を用いて強烈に描かれています。使われている言葉はもち ろんペルシャ語です。
8.660426(2CD)
ベザド・アブディ(1973-):歌劇「ハーフィズ」 ハーフィズ…モハマド・モタメディ(T)
オベイド・ザカニ…ホセイン・アリシャプール(T)
スルタン・モバレゼディン…ババク・サボウリ(Br)
詩人/カーヤム…エスハーグ・アンヴァル(T)
モハンマド・ゴル=アンダム…モハマド・ザケルホセイン(T)
農民…アリ・ザンデヴァキリ(T)
シャカ=エ・ナバト…ハレー・セイフィザデー(Ms) 他
クレド室内cho
ウクライナ国立SO
ウラディーミル・シレンコ(指)
世界初録音

録音:2014年2月12日
イランの作曲家ベザド・アブディの音楽は、ダストガー(イランのモーダルシステム=音楽における旋 法)と西洋のクラシック音楽の形式を融合させています。この歌劇「ハーフィズ」も冒頭のハーフィズの エキゾチックな旋律によるモノローグが終わると、聴こえてくるのは激しいオーケストラの咆哮。パーカッ ションを駆使した見事な音楽です。2018年にリリースされた歌劇「ルーミー」(8.660424)では13世 紀に実在したペルシャの学者、詩人、神学者ルーミーを題材としていましたが、今作では14世紀の 詩人ハーフィズ(ハーフェズとも)の波乱に満ちた生涯が描かれています。登場する20人以上の歌手の 半分以上はテノールというのもユニーク。ウードやケマンチェ、サントゥールなどの民族楽器も登場、作 品に彩りを添えています。
8.660428(4CD)
NX-D03

NBD-0075A
(Bluray AUDIO)
NX-C01
ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」 ブリュンヒルデ…グン=ブリット・バークミン(S)
ジークフリート…ダニエル・ブレンナ(T)
グンター…シェンヤン(Bs-Br)
ハーゲン…エリック・ハーフヴァーソン(Bs)
3人のノルン…サラ・キャッスル/ステファニー・ハウツィール/イェヌーファ・グライヒ
グートルーネ…アマンダ・マジェスキ(S)
ヴァルトラウテ…ミシェル・デ・ヤング(Ms)
アルベリヒ…ペーター・カールマン(Bs-Br)
ヴォークリンデ…中村恵理(S)
ヴェルグンデ…アウレーリア・ヴァラク(Ms)
フロースヒルデ…ヘルミーネ・ハーゼルベック(Ms)
バンベルクSOcho
ラトヴィア国立cho
香港フィルハーモニーcho
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(指)
香港PO

録音:2018年1月18・21日 ライヴ(香港 カルチャーセンター・コンサート・ホール)
ワーグナーの壮大な楽劇「ニーベルングの指環」の最後を締めくくる「神々の黄昏」が遂に登場。 香港フィルハーモニーとヤープ・ヴァン・ズヴェーデンの「ワーグナー:ニーベルングの指環」ツィクルスはこれまでに2015 年の「ラインの黄金」、2016年の「ワルキューレ」、2017年の「ジークフリート」と一年ごとに一作が発表されており、 この2018年の「神々の黄昏」には大きな期待が寄せられていました。舞台装置を使うことなく、最小限の演技のみ で物語が繰り広げられる演奏会形式だからこそ味わえる高い求心力に裏打ちされたこの演奏、絶大なパワーを伴っ たズヴェーデンの指揮は香港フィルから究極の演奏を引き出すとともに、ソリストたちの個性を生かしながら、複雑な 愛憎劇を丁寧に描き出しています。ジークフリートを歌うのはアメリカのテノール、ブレンナ。現代最高のジークフリート 歌手の一人として世界的に活躍が期待されている歌手で、この上演でも張りのある美しい声で聴衆を魅了しまし た。ブリュンヒルデはドイツ出身、注目の歌手グン=ブリット・バークミン。強靭な声が魅力です。他の歌手陣の顔ぶ れも圧巻です。
8.660436
オーベール:歌劇「水の精」 ツェルリーナ:若い農婦、スコペットの姉…ジャンヌ・クルソー(S)
マセア:召使…ドロテー・ロルティオワ(S)
スコペット:冒険者…ハビエル・フラバト(T)
スキーピオン:若い水兵…ジャン=ノエル・テイシエ(T)
ル・ドゥク・デ・ポポ:アブルツィの知事:ジャン=フェルナン・セッティ(Bs)
ニコライオ・ボルバヤ:宮廷野外劇場の支配人…ベンジャミン・マイェノベb(Bs)
ペキオーネ:スコペットの仲間…ジャック・カラタユー(Br)
レ・メタボール(声楽アンサンブル)
オルケストレ・ド・ フリヴォリテ・パリジェンヌ
ダヴィド・ライラント(指)

録音:2018年1月26日 ライヴ
世界初録音
1844年3月26日にパリのオペラ・コミークで初演され、すぐさま大成功を収めたオーベールの歌劇「水の精」。引き続 きドイツをはじめとした地方公演にかけられ、1887年までに164回(1865-66年のテアトル・リリクでの17回公演を 含む)が行われるほどの人気を獲得、アダンはこの作品の旋律を用いた「ポプリ」を作り、詩人ハイネも高く賛辞する ほどでした。台本を制作したのは、オーベールと長きに渡り共同作業を行ったスクリーブ。オーベールと彼は、実に38 作品に及ぶ作品を創り上げています。 「山の中で素晴らしい歌声が聞こえる」という噂を耳にしたイタリアの歌劇場支配人ボルボヤ、歌声の主であるツェル リーナ、冒険者(密輸業者)スコペット、若い水兵スキーピオン…彼らが織りなす、愛と幻想に満ちた物語をお楽しみ ください。
8.660444(3CD)
ロッシーニ:歌劇「マオメット2世」 マオメット2世…ミルコ・パラッツィ(Bs)
パオロ・エリッソ…メルト・ジュンギュ(T)
アンナ・エリッソ…エリサ・バルボ(S)
カルボ…ヴィクトリア・ヤローヴァヤ(Ms)
コンドゥルミエロ/セリモ…パトリック・カボンゴ・ムベンガ(T)
アントニーノ・フォリアーニ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハcho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス

2017年7月15.20.23日 第29回 ヴィルトバート ロッシーニ音楽祭
ドイツ バート・ヴィルトバート トリンクハレ
15世紀の物語。マオメット2世が率いるオスマントルコの軍勢に包囲されたヴェネツィア共和国のネグロポンテ島で会 議が開かれています。司令官はパオロ・エリッソ。指揮官コンドゥルミエロは降伏を検討していましたが、その意見に反 対するのは若き指揮官カルボでした。カルボはエリッソの娘アンナに思いを寄せており、エリッソは娘とカルボを結婚さ せようと考えています。しかし、アンナは他に好きな人がいました。それは若き領主ウンベルトと名乗る男ですが、実は その正体こそ敵であるマオメット2世でした。もつれた愛の行方は、逃れる術のない悲劇へと突き進みます・・・ 1820年に作曲された「マオメット2世」はロッシーニの円熟期の作品で、全作品中最も長大かつ重々しい雰囲気を 持っています。しかしヴェニスでの初演は大失敗を期したため、ロッシーニは6年後に作品をフランス・グランドオペラ風 に編曲・編纂。序曲を変更し、セリフをフランス語に変え、物語の舞台をネグロポンテ島からコリントに移すなど大き な改編を加え「コリントの包囲」として新たに世に問いました。こちらは大成功を収め、後にイタリア語に翻訳されるな ど大人気となったことで知られています。「マオメット2世」としての改訂版は最後がハッピーエンドになる1822年版も 存在しますが、2017年のヴィルトバート ロッシーニ音楽祭での上演は、初演版が用いられており、当初の構想通り の美しいアリアや悲劇的な結末など、ロッシーニの最初の構想がそのまま表現されています。歌手たちの熱演、バラ ンスの取れたヴィルトゥオージ・ブルネンシスの演奏など、注目の公演の記録です。
8.660447
アルフレッド・セリアー(1844-1891):歌劇「ドロシー」(1886) ドロシー・パンタム:ジョン・バンタム卿の娘…マイエラ・クラフ(S)
リディア・ホーソーン:ドロシーのいとこ…ルーシー・ヴァリス(Ms)
フィリス・トゥピット:宿屋の主人の娘…ステファニー・メイトランド(Ms)
ジェフリー・ウィルダー:ジョンの甥&後継者…マット・メアーズ(T)
ハリー・シャーウッド:ウィルダーの友達…ジョン・イェヴァン・ジョーンズ(Br)
ジョン・バンタム卿:シャンティクリア・ホールの大地主…エドワード・ロビンソン(Br)
ジョン・トゥピット:宿屋「ホップ=ポール」の主人…パトリック・レルフ(Br)
ラーチャー:シェリフの事務員…マイケル・ヴィンセント・ジョーンズ(T)
トム・ストラット:若い農夫、フィリスの恋人…セバスティアン・マクレーン(T)
ヴィクトリア歌劇場O&cho
リチャード・ボニング(音楽監督)

録音:2018年2月19-20日
世界初録音
英国の作曲家、指揮者アルフレッド・セリアー。彼は演出家としても知られ、1877年から1881年まで、当時イギリ スで人気を誇っていた「ドイリー・カート・歌劇・カンパニー」の音楽監督としてギルバート&サリヴァン作品の演出、演 奏を積極的に行い、ロンドンからニューヨーク、オーストラリアなどのツアーは大好評を博しました。彼自身の作品の中 では、この田園笑劇「ドロシー」が飛び抜けた人気を誇っています。個性的な登場人物が巻き起こす物語と上品な 音楽、とりわけ途中に置かれたダンスとバレエはサリヴァンの伝統を踏襲し、後のミュージカルに繋がる要素でもあり、こ れらが作品に彩りを与えています。近代イギリスの歌劇を研究、復刻に力を注ぐリチャード・ボニングが、聴きどころを うまくまとめた演奏会版です。
8.660456(3CD)
グノー:歌劇「ファウスト」(1864年ロンドン版) ファウスト…アリヤシュ・フラシン(T)
メフィストフェレス…カルロ・コロンバーラ(Bs)
マルグリート…マルユッカ・テッポネン(S)
ヴァランタン…ルチオ・ガッロ(Br)
ジーベル…ダイアナ・ホーラー(Ms)
マルト…イヴァナ・スルブリヤン(Ms)
ブランデル(ヴァグナー)…ヴァルッテリ・トリッカ(Br)
ヴィッレ・マトヴェイェフ(指)
リエカ・クロアチア国立歌劇場O&cho

録音:2016年11月2-11日
1839年にローマ賞を受賞したグノーは、ローマ留学時代にゲーテの「ファウスト」を熟読し、作品のオペラ化を 志していました。その後「サッフォー」や「いやいやながら医者にされ」などいくつかのオペラに着手したものの、どれ も失敗。結局1852年から作曲をはじめ、1858年に完成させた「ファウスト」がグノーの初の成功したオペラと なりました。1859年の初演後、グノーは作品に何度も改編を施し、最初は台詞を用いた「オペラ・コミック」形 式で書かれていたものを、台詞をレチタティーヴォに変更、その後も5曲のバレエ音楽を追加するなど、上演の 都合にあわせて変更が行われています。このアルバムには1864年のロンドン上演のためのヴァージョンが収録 されており、当時人気のバリトン歌手チャールズ・サントリーのためのアリア「Avant de quitter ces lieux」が 含まれていますが、バレエ音楽は追加されていません。この演奏でファウストを歌うフラシンは劇場の首席ソリス ト。カルメンの“ドン・ホセ”を当たり役にする注目のテノールです。
8.660464(2CD)
マスネ:歌劇「バザンのドン・セザール」(1888年版) バザンのドン・セザール…ローラン・ナウリ(Br)
マリターナ:ジプシーの街頭歌手…エルザ・ドライジヒ(S)
ラサリーリョ:少年、見習い錬金術師…マリオン・ルベーグ(Ms)
スペイン王カルロス2世…トマ・ベッタンジェ(T)
サンタレムのドン・ホセ:王の第1家臣…クリスティアン・ヘルマー(Br)
警備隊長…クリスティアン・ムングング
マテュー・ロマーノ(指)
アンサンブル・エデス
オルケストル・デ・フリヴォリテ・パリジェンヌ

録音:2019年2月13-17日
1862年にローマ賞を受賞したマスネは、オペラへの創作意欲が高まり、1870年に始まった普仏戦争に従軍するまでに 10作ほどの作品を書いています。しかしそれらのほとんどは未完、もしくは上演されることはなく、本格的な作品となったの が1872年に初演されたこのスペインの騎士道精神にロマンスを絡めた物語「バザンのドン・セザール」でした。オペラ・コミッ ク座から作曲の依頼を受けたマスネは短期間でこのオペラを書き上げ、すぐさま上演されましたが、残念ながら成功作に はならず、その後、フルスコアは火災で焼失してしまいました。しかし作品に愛着を抱いていたマスネはヴォーカル・スコアか ら新しいヴァージョンを作成、今回の上演で使用されているのもこのヴァージョンとなります。主人公ドン・セザールはベテラ ン、ローラン・ナウリが演じ、ドイツ出身の新鋭ソプラノ、エルザ・ドライジヒがマリターナを演じるという素晴らしいキャストにも 注目。2016年からこの作品に取り組む、指揮者マテュー・ロマーノとオルケストル・ド・フリヴォリテ・パリジェンヌの洗練され た演奏が聴きどころです。
8.660466(2CD)
ロッシーニ:歌劇「エドゥアルドとクリスティーナ」 カルロ:スウェーデン王…ケネス・ターヴァー(T)
クリスティーナ:王の娘、エドゥアルドの秘密の妻…シルヴィア・ダッラ・ベネッタ(S)
エドゥアルド:スウェーデン軍の将軍…ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms)
ジャコモ:スコットランドの王子…バウルジャン・アンデルジャノフ(Bs)
アトレイ:王宮護衛大尉、エドゥアルドの親友…シー・シャン(T)
ジァンルイージ・ジェルメッティ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハcho

録音:2017年7月14.16.21日
第29回 ヴィルトバート ロッシーニ音楽祭
ドイツ バート・ヴィルトバート トリンクハレ
エドゥアルドとクリスティーナは秘密の内に結婚し、子供も生まれています。しかし、このことを知らないクリス ティーナの父であるスウェーデン王カルロは、彼女とスコットランドの王子ジャコモとの縁談を目論みます。いよい よ王カルロがクリスティーナのところにやってきた時に、出てきたのは2人の子供グスターヴォ。「父は誰なのか?」 と問い詰める王、答えることのできない娘…王は法廷で彼女を裁くことを決断しますが… 1819年に初演された「エドゥアルドとクリスティーナ」。実は新作ではなく、ロッシーニの以前のいくつかの作品か らかなりの曲が転用された「再生オペラ」であったため、それに気が付いた当時の聴衆は作品を非難。次第に 忘れられてしまいました。しかし、全体の出来ばえは素晴らしく、また転用元のオペラはほとんど演奏されること もないので、現在の聴き手としては、全く新しい作品として楽しむことができるでしょう。ロッシーニを得意とする ジェルメッティの見事な演奏に乗って、歌手たちが迫真の歌唱を聴かせます。
8.660440(4CD)
リンドペイントナー:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」 アンジューのカルロ…マティヤ・メイチェ(Br)
アルフォンセ・ドルーエ…セザール・アッリエタ(T)
フォンディ伯爵…ダニロ・フォルマッジア(T)
エレノーラ…シルヴィア・ダッラ・ベネッタ(S)
アウレリア…サラ・フランチ(S)
アルビーノ…アナ・ヴィクトリア・ピッツ(Ms)
ギョーム・エタンダール:ヴィスコンテ・ヴェルナッツォ…カルロス・ナターレ(T)
マルシェ伯爵:フランチェスコ・ルッフォ:看守…ダミアン・ウィテリー(Bs-Br)
ジョヴァンニ・ダ・プロシーダ…ダリオ・ルッソ(Bs)
フェデリコ・ロンゴ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハcho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス

録音:2015年7月23.25日 第27回ロッシーニ祝祭音楽祭
ドイツ、バート・ヴィルトバード
世界初録音
ヨーゼフ・フォン・リントペイントナーはドイツ、コブレンツェに生まれ、ヴェルテンベルク宮廷楽長を務めた初期ロマン派の 作曲家。生涯21曲の歌劇を書き、シューマンが「最も有望な歌劇作曲家」として絶賛しましたが、死後はすっかり忘 れられて現代に至ります。 この歌劇「シチリア島の夕べの祈り」は1843年の作品で、ヴェルディの名作同名歌劇と同じく、1282年にシチリアで 実際に起こった住民の暴動を原作とした壮大な歴史絵巻です。豊かなオーケストレーションに支えられた美しいベル カントの印象的な旋律が満載の秘曲オペラを、ヴェテランの歌声でお楽しみください。
8.660448(3CD)
ロッシーニ:歌劇「パルミラのアウレリアーノ」 アルレリアーノ…ホアン・フランシスコ・ガテル(T)
ゼノビア…シルヴィア・ダッラ・ベネッタ(S)
アルサーチェ…マリーナ・ヴィオッティ(Ms)
プブリア…アナ・ヴィクトリア・ピッツ(Ms)
オラスペ…シェー・シャン(T)
リチニオ…チェン・チューヤン(Bs)
高僧…アンデルジャノフ・バウルジャン(Bs)
ホセ・ミゲル・ペレス=シエッラ(指)
ポズナン・カメラータ・バッハcho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス

録音:2017年7月12.14.22日
ドイツ バート・ヴィルトバート トリンクハレ 第29回ロッシーニ音楽祭
1813年に初演された歌劇「パルミラのアウレリアーノ」は、ロッシーニがカストラートを想定して書いた唯一の作品として知 られています(現在ではそのアルサーチェ役をカウンター・テナーかメゾ・ソプラノが歌います)。実際の史実に基づいた ローマ帝国における戦いと愛の物語に、ロッシーニは素晴らしい曲を付けました。残念ながら歌手たちの不調などのもあ り、初演は成功することがなく、落胆したロッシーニは、人々が誉めてくれた音楽を他の作品に転用することにしました。こ の転用が最もわかりやすいのは序曲でしょう。ロッシーニはほとんど変更することなく、そのまま「セヴィリヤの理髪師」に用 いた他、少し手直しを加えて「英国女王エリザベッタ」にも用いています。他にもアリアや二重唱にいくつかの転用が認め られます。1980年に復活蘇演が行われて以来、演奏機会が増えた作品でもあり、この第29回ロッシーニ音楽祭での 公演も優れた歌手たちを起用、素晴らしい演奏が行われました。
8.660459
ドッジソン(1924-2013):室内オペラ「マーガレット・キャッチポール - 離れた2つの世界」全4幕 アンサンブル・ペルペトゥオ
ジュリアン・パーキンス(指)
マーガレット・キャッチポール…ケイト・ホーデン(S)
ウィル・ロード…ウィリアム・ウォレス(T)
ジョン・ルフ…ニコラス・モリス(Bs)
ジョン・バリー…アリステア・オルレンショー(Br)
クルソー…リチャード・エドガー=ウィルソン(T)
コッボルド夫人…ダイアナ・ムーア(Ms)
ステッビング医師…ピーター・ウィルコック(Bs)
裁判官…マシュー・ブルック(Bs)
パルマー夫人…ユリア・スポルセン(S)

録音:2019年7月5-7日
世界初録音
1924年にロンドンで生まれたドッジソン。彼の両親は画家であり、「不思議の国のアリス」で知られるルイス・ キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン)は遠い親戚でした。18歳の時に王立海軍に徴兵され4年間 従軍、その後は王立音楽院で作曲と音楽理論を学び、1950年から作曲家として活動を始めます。この室 内オペラ「マーガレット・キャッチポール - 離れた2つの世界」は、サフォークで生まれ、馬を盗んだ罪でオーストラ リアに移送されるも、脱獄して隠遁生活を送った実在の女性マーガレットを主人公に据えた物語。細やかな 人物設定と美しい言葉使い、素朴な音楽が魅力的なオペラです。
8.660462(2CD)
ヨハン・ジモン・マイール(1763-1845):歌劇「エレーナ」(1814) エレナ/リッカルド…ユリア・ソフィー・ワーグナー(S)
コンスタンティーノ…ダニエル・オチョア(Bs)
パオリーノ/アドルフォ…ミラ・グラツィク(S)
カルロ…ニクラス・マルマン(Bs)
エドモンド…マルクス・シェーファー(T)
アンナ…アンナ=ドリス・カピテッリ(Ms)
エルネスタ…アンナ・ファイト(S)
知事…ジー・ファン(T)
エラルド…ハラルド・トゥム(T)
ウルビーノ…アンドレアス・マッテルスベルガー(Bs)
ジモン・マイールcho
コンチェルト・デ・バッスス(古楽器使用)
フランツ・ハウク(指)

録音:2018年8月17-25日
世界初録音
1813-14年、ナポリの謝肉祭シーズン中に、ジモン・マイールが書きあげた歌劇「エレーナ」。主役を務めるのは、男 装の麗人でリッカルドと名乗るエレーナ。彼女はタラスコンの王女で、コンスタンティーノ伯爵の妻ですが、現在夫コン スタンティーノには義父殺しの嫌疑がかけられており、追跡者エドモンドから逃げているところです。周囲の人々の疑 惑をはねのけ、最後は夫の潔白も証明されるというこの歌劇は、当時フランスからドイツにかけて流行していた「レス キュー=救済オペラ」と呼ばれるジャンルの作品で、その名のとおり、高尚な人道主義の理想を掲げ、危険から救助 される主人公を描き、最後はハッピーエンドを迎えるというのが定石。ベートーヴェンの「フィデリオ」が代表作です。マ イールは華やかなアリア、ロマンス、アンサンブルを用いて、複雑なあらすじを的確に描きました。演奏はマイール作品 のオーソリティ、フランツ・ハウク。素晴らしい歌手たちと、手兵コンチェルト・デ・バッススとともにメリハリのある音楽を創 り上げています。
8.660473(3CD)
ロッシーニ:歌劇「モーゼ」(フランス語歌唱) ファブリツィオ・マリア・カルミナーティ(指)
グレツキ室内cho
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス

録音:2018年7月19,25,28日 「ヴィルトバートのロッシーニ」 第30回音楽祭
ロッシーニの歌劇「モーゼ(モイーズとファラオン)」は、1818年にナポリで初演された「エジプトのモーゼ」の改作版。1821 年、歌手を探すためにイタリアにやってきた作曲家エロールが「エジプトのモーゼ」を見たことがきっかけでフランスでの上演が 実現、その後、フランスに拠点を移したロッシーニが作品を全面的に改作。台本は手直しされ、3幕だったものを4幕、歌 唱言語も全てフランス語に変更するという大幅な改定が行われました。初演は圧倒的な成功を収め、1832年までには 60回も上演されたという記録が残っています。聖書でおなじみの“モーゼが紅海の水を二つに割る場面”(フランス語版で は水の上を歩く)も登場するスペクタルな作品で、ロッシーニの高度な作曲技法が存分に生かされた傑作です。音楽祭で おなじみのチェコのオーケストラ、ヴィルトゥージ・ブルネンシスがカルミナーティの指揮のもと、闊達な演奏を聴かせるととも に、実力派の歌手たちが生き生きとした歌唱を繰り広げています。
8.660476
ブロンザルト(1840-1913):歌劇「イェリーとベーテリー」全1幕(1871-72) イェリー…ハリー・ファン・デア・プラス(T)
ベーテリー…キャロライン・ブルカー(S)
トーマス…ローレンス・カレイジアン(Br)
父…ゼンケ・タムス・フライアー(Bs)
子…トルステン・エデン(Boy-S)
ダリオ・サルヴィ(指)
マルメ歌劇場O

録音:2019年7月29日-8月2日
スウェーデン人の両親を持ち、ロシアのサンクトペテルブルクで生まれたインゲボルク・フォン・スタルク。熱心な音楽愛好家の 父母のおかげで、14歳の時にはすでに優れた演奏家として知られるまでになった彼女は、更なる飛躍を求め1858年にワ イマールへ留学。偉大なフランツ・リストにピアノを師事します。ライプツィヒ、ドレスデン、パリでコンサートデビューした後、 1861年には、リストの取り巻きの一人、ハンス・ブロンザルト・フォン・シェレンドルの2番目の妻となり、更に華々しい活躍が 期待されましたが、1867年に夫がハノーファー王立劇場の総監督に就任したことで、国家政策のため、公の場で演奏す ることを禁じられてしまいました。その後の彼女は作曲をすることで、その芸術的才能を磨き、歌劇をはじめ50曲以上の歌 曲などを発表。1873年に初演されたゲーテの戯曲に基づく歌劇「イェリーとベーテリー」は大成功を収めました。山奥で年 老いた父と暮らすベーテリー、彼女に恋心を抱く農家の息子イェリー。イェリーの友人の退役軍人トーマス。この3人の恋模 様が描かれたこの歌劇は、歌の間に対話が組み込まれたジングシュピールの伝統に属しており、ウェーバーやワーグナーを 思わせる美しい旋律に満ちています。
8.660487
アヴォンダーノ(1714-1782):歌劇「月の世界」全3幕(1765)
(1994年 サンカルロ劇場より委嘱された短縮版)
タリア劇場、リスボン、ポルトガル
エックリティーコ:偽天文学者…フェルナンド・ギマラインス(T)
ブオナフェーデ:豪商…ルイス・ロドリゲス(Bs)
エルネスト:騎士…ジョアン・ペドロ・カブラル(T)
チェッコ:エルネストの従僕…ジョアン・フェルナンデス(Bs)
クラリーチェ:ブオナフェーデの娘…スザンナ・ガスパール(S)
フラミーニア:ブオナフェーデの娘…カルラ・カラムージョ(S)
リゼッタ:ブオナフェーデの召使い…カルラ・シモインス(S)
マルタ・アラウージョ&マルコス・マガリャインス(芸術監督)
オス・ムジコス・ド・テージョ

録音:2017年9月24-26日
世界初録音
ポルトガル王ジョアン5世の宮廷に召し抱えられていたイタリア人ヴァイオリニスト、ピエトロ・ジョルジョ・アヴォンダーノを父 としてリスボンに生まれたペドロ・アントニオ・アヴォンダーノ(1714-1782)。父のあとを追うように1754年に宮廷音楽 家となった彼は、時の王で、イタリア・オペラを愛したジョゼ1世のためにバレエの音楽を作曲するように求められました。 その翌年、リスボンを襲った大地震のために人々の生活は一変しますが、彼は音楽家たちのギルドを強化し、生活に 困った同業者たちを支援するなど大活躍を果たします。この「月の世界」は残存するアヴォンダーノの唯一のオペラ。当 時人気を誇ったゴルドーニの台本によるもので、ガルッピやガスマンをはじめ、後にハイドンも同じ題材でオペラを書いて いますが、彼の作品は、軽妙な登場人物たちの描写や、オーケストラの積極的な伴奏など、他の作曲家の作品に比 肩しうる仕上がりを誇っています。 なお、この上演では、1990年代に作成された短縮版が用いられました。
8.660489(2CD)
J・シュトラウス:喜歌劇「くるまば草」 クリソフ・ヘッフェレ:地区管理者…ロバート・デイヴィッドソン(Bs-Br)
マルヴィーネ・ヘッフェレ:クリソフの妻…ドロテー・インゲンフェルト(C.A)
フレーダ:夫妻の娘…アニカ・エーゲルト(S)
エラスムス・フリードリヒ・ミュラー:植物学の教授…フリーデマン・ビュットナー(T)
ティモレオン・フォン・ゲリウス:森林管理者/セバスティアン…ノア・シャウル(T)
パウリーネ・ガーラント:ドレスデン歌劇場の歌手…マルティナ・ボルトロッティ・フォン・ハーデルブルク(S)
ジェニー:パウリーネの友人…アンドレア・チュダーク(S)
ボート・フォン・ヴェント:森林案内人…ダニエル・シュリーヴァ(T)
ソフィア・フィルハーモニーcho
ソフィアPO
ダリオ・サルヴィ(指)

録音:2020年1月13-19日
ブルガリア・ホール、ソフィア(ブルガリア)
世界初録音
1895年12月4日にアン・デア・ウィーン劇場で初演された、ヨハン・シュトラウスII世の喜歌劇「くるまば 草」。88回も公演されるほど成功を収めたこの作品は、初演に立ち会ったブラームスが称賛を送ったことで もよく知られています。現在では序曲や、劇中のいくつかのワルツが演奏されるのみですが、全体はヒット作 「こうもり」にも似た、男女間の誤解と思い違いを描いた活気に満ちた楽しい作品です。 タイトルの「くるまば草」とはドイツでおなじみのハーブ。お茶にするときれいな緑色になることで、グミやゼ リー、シロップ等の色付けにも使われます。このお茶とモーゼルワインを混ぜると媚薬になる?というのが物 語の鍵となります。 オーベールの序曲で高い評価を得ている指揮者ダリオ・サルヴィは、以前もソフィア・フィルとシュトラウスの 知られざる喜歌劇「おにごっこ」(8.660434)を復活上演し好評を博しています。
8.660492(3CD)
ロッシーニ:歌劇「マティルデ・ディ・シャブラン または美女と鉄の心」(1821年ローマ原典版) コッラディーノ…ミケーレ・アンジェリーニ(T)
マティルデ・ディ・シャブラン…サラ・ブランチ(S)
ライモンド・ロペス…ツォン・シ(Bs)
エドガルド・ロペス…ヴィクトリア・ヤローヴァヤ(C.A)
アリプランド…エマヌエル・フランコ(Br)
イシドーロ…ジューリオ・マストロトターロ(Br)
アルコ伯爵夫人…ラミア・ブーク(Ms)
ジナルド…リカルド・セグエル(Bs-Br)
エゴルド/ロドリーゴ…フリアン・ヘナオ・ゴンザレス(T)
ホセ・ミゲル・ペレス=シエーラ(指)
グレツキ室内cho
クラクフ・パッショナルトO


録音:2019年7月16,18,27日
第31回 ヴィルトバート ロッシーニ音楽祭バート・ヴィルトバート トリンクハレ, ドイツ
1821年にロッシーニが作曲した歌劇「マティルデ・ディ・シャブラン」。ロッシーニは、もともと1幕だけ作曲してあった 「マティルド」を完成させローマで演奏するつもりでしたが、さまざまな事情で断念。台本作家のフェレッティは別の原 作「コルラディーノ」を提示し、了承したロッシーニは作曲を進めましたが、劇場に告知してあったタイトルである「マ ティルド」はそのまま生かし、最終的に「マティルデ・ディ・シャブランまたは美女と鉄の心」というタイトルを付けたという ものです。ローマでの初演の評判はまずまずだったものの、後にナポリで再演された時には、ロッシーニは作品を大 幅に改訂し「ナポリ版」として流布することとなります。この上演では原典版であるローマ初演版を使用。数多くの 登場人物が入り乱れる楽しい歌劇を、1981年生まれ、2004年から2009年までアルベルト・ゼッダの助手を務 めた気鋭の指揮者ペレス=シェーラがコミカル、かつ手堅くまとめています。
8.660495(3CD)
マイアベーア:歌劇「ロミルダとコンスタンツァ」 テオバルド…パトリック・カボンゴ(T)
レテッロ…ハビエル・ポベダーノ(T)
ロミルダ…キアラ・ブルネッロ(C.A)
ロタリオ…セザール・コルテス(T)
コンスタンツァ…ルイザ・ファトヨル(S)
アルベルトーン…エマヌエル・フランコ(Br)
アンニーナ…クレール・ガスコワン(Ms)
ピエロ…ジュリオ・マストロトターロ(Br)
ウーゴ…ティモフェイ・パヴレンコ(Bs)
ルチアーノ・アコチェッラ(指)
グレツキ室内合唱団
クラクフ・パッショナルトO

録音:2019年7月17,19,26日 「ヴィルトバートのロッシーニ」 第30回音楽祭
Trinkhalle Bad Wildbad, Germany
ユダヤ系ドイツ人の歌劇作曲家マイアベーア。主としてフランスでの活躍が知られていますが、若いころはロッシーニ に憧れ、何曲かのイタリア語による歌劇を作曲しています。この「ロミルダとコンスタンツァ」は、26歳の若き作曲家初 の成功作。いくつかのトラブルを乗り越えながらも、1817年にバドヴァで初演され「天才の作品」と大絶賛されまし た。その後、ヴェネツィア、ミラノ、フィレンツェ、コペンハーゲン、ミュンヘンで上演され幅広い人気を獲得しました。プロ ヴァンス王国における架空の王位継承を取り巻く陰謀と男女の愛を描いた内容で、劇的な展開に美しい旋律を 絡めた聴きどころの多い作品です。主役のロミルダにはメゾ・ソプラノ(もしくは)アルトの声が用いられており、女性 の落ち着きと感情の強さが表現されています。この"ヴィルトバートのロッシーニ"音楽祭では初演時のオリジナル・ ヴァージョンが演奏されています。
8.660508(2CD)
スピリドン・サマラス(1861-1917):歌劇「ベル=イル嬢」(1903) 騎士オービニー/ラッキー I…アンゲロ・シモス(T)
リシュリュー公爵…タシス・クリストヤニス(Br)
オーモント侯爵/ラッキー II…パヴロス・マロプーロス(Bs)
騎士オーヴレー…パンテリス・コントス(Br)
ガブリエル・ベル=イル嬢…マルタ・アラピス(S)
ド・プリー侯爵夫人…マリーナ・クリロヴィチ(S)
カヴァルcho
パザルジシュコSO
バイロン・フィデツィス(指)

録音:1995年6月16-22日
世界初録音
19世紀後半から20世紀初めにギリシャで活躍した作曲家スピリドン(スピロ)・サマラス。彼の名前 が歴史に刻まれたのは、1896年、アテネで開催された第1回近代オリンピックにおける『オリンピック 賛歌』の作曲家としてのことでした。一度演奏されただけで以降は忘れられてしまったものの、 1958年に国際オリンピック委員会総会(IOC総会)の第54次総会が東京で開催された際、ギ リシャで見つかったサマラスの手によるピアノ譜が届けられ、古関裕而がオーケストラ版に編曲したも のをNHKSOが演奏(指揮は山田一雄)、それからはこの古関編曲版が正式な『オリンピック 賛歌』として認定され、式典などで演奏されています。 そんなサマラス自身は、アテネで学んだ後、パリ音楽院でマスネの弟子として研鑽を積みました。そ の後イタリアへ行き歌劇作曲家として人気を博し、アテネに戻ってからも歌劇やオペレッタの作曲を 続け高く評価されました。この歌劇「ベル=イル嬢」はアレクサンドル・デュマの戯曲を原作とした、ロ マンティックで洗練された旋律が印象的な作品。全曲の総譜は残されていないため、指揮者フィデ ツィスが残された部分と、ピアノ・スコアから丹念に全曲を復元し、今回の演奏を行いました。ギリ シャを代表する歌手たちが参加し、この世界初録音を盛り立てています。

8.6604852(2CD)
モニューシュコ:歌劇「ハルカ」 ハルカ…マルガレーナ・モレンドフスカ(S)
ヨンテック…ドミニク・ストヴィチ(T)
ヤヌシュ…ルーカス・ゴリンスキ(Bs-Br)
ストルニック…ラファウ・コルピク(Bs)
ゾフィア…マグダレーナ・ヴィルチンスカ=ゴシ(Ms)
ジェンパ…ダミアン・コニェチェク(Bs)
ポズナン国立モニューシコ・オペラcho
ポズナン国立モニューシコ・オペラO
ガブリエル・フムーラ(指)

録音:2019年11月11日(ライヴ)
ポズナン歌劇場(ポーランド)
ポーランドを代表する作曲家の一人、スタニスラフ(スタニスワフ)・モニューシュコ。ショパンより9歳年下であった 彼は、決してオペラを作曲しなかったショパンとは違い、ポーランド語を巧みに用いたオペラと声楽曲を数多く作 曲し「ポーランド歌劇の父」と呼ばれています。この歌劇《ハルカ》はモニューシュコの最もよく知られる作品の一つ で、村人たちが歌う力強いマズルカなどのポーランドの民族舞踊が散りばめられた聴き応えのある仕上がりとなっ ています。

8.669001(2CD)
エドワード・トーマス:フォーク・オペラ「楡の木陰の欲望] ジェリー・ハドリー(T)、
ジェームズ・モリス(Br)、
ヴィクトリア・リヴェングッド(Ms)、
メル・ウルリック(Br)、
ジェフリー・レンツ(T)、
ジョージ・マナハン(指)LSO、他
8.669003(2CD)
ジョン・アダムズ:「天井を見上げ、それから空を見た」 マルティナ・ミュールポイントナー
キマコ・ザヴィエル・トロットマン
マルクス・アレクサンダー・ナイザー
ジャネット・フリードリヒ
ダリウス・デ・ハース/リリス・ガルデル
ヨナス・ホルスト/クラウス・ジモン(指)
フライブルク・ヤング・オペラ・カンパニー、
ザ・バンド・オブ・ホルスト=シンフォニエッタ
1995年にピーター・セラーズ演出で初演され、オペラというよりはジャズ・ロック・ミュージカルと呼びたくなるような作品。冒頭からバンドがフィリップ・グラス風の音楽を奏で、次々と歌われる多彩なポップ・ミュージックゆえに「21世紀のウエストサイド・ストーリー」と呼びたくなります。
8.669016(2CD)
テイラー(1885-1966):歌劇「永遠に愛せよ(ピーター・イベットソン)」Op.20 アンソニー・ディーン・グリフィー(T)
ローレン・フラニガン(S)
リチャード・ゼラー(Br)
チャールズ・ロバート・オースティン(Br)
ロリ・サマーズ(S)他
ジェラード・シュワルツ(指)シアトルSO&cho
1931年に書かれたこの「永遠に愛せよ」は1985年までニューヨークのメトロポリタン・オペラで最も演奏回数の多いアメリカのオペラです。幼い頃に家の事情で引き離されてしまった幼なじみの事が忘れられないピーター・イベットソン、成長した彼が出会った愛しい人はすでに他の人の妻になっていました。結局彼女の夫を殺してしまい罪に服するのですが、その際彼自身も怪我をしてしまい魂だけが愛しい彼女の元を訪れます。2人が年老いるまでその関係は続き、彼女の命が尽きた時、ピーターの命も尽きるのです。1935年にゲイリー・クーパー主演で映画化もされていますのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
8.669018
ウィーラー(1952-):歌劇「ボストンの成り立ち」(ケネス・コッチの台本による1幕のオペラ) ウィリアム・ハイト(T)、
チャールス・ブレンディ(T)、
マーカス・デローチ(Br)、
クリスタ・リヴァー(Ms)、
クリストーフェレン・ノムラ(Br)、
エリザベス・アンカー(C.A)、
クリスティーネ・スイストロ(S)、
シャリア・ネフツィガー(S)、他
ドナルド・ティータース(指)
ボストン・セシリアO&cho
2007年4月1日に初演されたこの革新的なオペラは大成功を収めました。若手からベテランまでを豪華に配した歌手たち、合唱団、そしてすばらしいオーケストラ。そしてボストンに対する愛情に満ちた内容。これらが渾然一体となってこの熱狂的な舞台を作り上げました。この公演についてはボストン・グローブ誌でも大きな見出しを付けて取り上げられ、もちろん一層評価が高まったのです。そんな熱狂的なひとときをお届けいたします。
8.669022(3CD)
アダムス(1947-):歌劇「中国のニクソン」 リチャード・ニクソン…ロバート・オース(Br)
パット・ニクソン…マリア・カニョーヴァ(S)
ヘンリー・キッシンジャー…トマス・ハモンズ(バス・バリトン)
毛沢東…マルク・ヘラー(T)
毛沢東夫人江青…トレーシー・ダール(S)
周恩来…ユアン・チェンイ(Br)
第1秘書…メリッサ・マルデ(Ms)
第2秘書…ジュリー・ジンソン(Ms)
第3秘書…ジェニファー・デドミニーチ(Ms)
オペラ・コロラドcho
マリン・オールソップ(指)コロラドSO
あの「問題作」がついにNAXOSに登場します。この演奏は2008年のライブ録音で、このオペラを得意とする歌手たちを揃え万全の準備の末に上演されたものです。指揮は現代アメリカで最も力を蓄えている女性指揮者マリン・オールソップです。このアリス・グッドマンによる台本は、史実をよく研究したもので毛沢東とニクソンを取り巻く人々も全て実名で描かれ、1972年2月21日にニクソン一行が北京の飛行場に降り立ったところから物語が始まり、会見の場でのニクソンが人知れず味わった緊張を描いた歌や、毛沢東夫人江青が政治色たっぷりのパーティで超絶的なアリアを披露する場などを織り交ぜながら、長らく対立関係にあった中国との和解への道を開くまでが重厚なミニマル音楽で表現されています。この曲が作曲されてからすでに20年以上が経過。新たな気持ちでこの大作に向き合ってみるのもいいかも知れません。
8.669019
メノッティ:歌劇「アマールと夜の訪問者」 イケ・ハウカースミス(Boy-S)、
クルステン・ガンログソン(Ms)、
ディーン・アンソニー(T)、トッド・トーマス(Br)、
ケヴィン・ショート(B-Br)、バート・レファン(Br)、
アラスティア・ウィリス(指)ナッシュヴィルSO
NBC放送からの委嘱により作曲されたこのオペラは、1951年のクリスマス・イブに初めてテレビ放送され大好評を博しました。以来世界中で500回を超える上演回数を記録、クリスマスの奇跡劇として絶大なる人気を誇っている小さな作品です。イエスの生誕を祝福するために旅をしている3人の博士が出会った、愛と感謝に満ちた小さな奇跡。平易なメロディとわかりやすいストーリーは時代を超えて聴き手の心に暖かい光を灯していくことでしょう。
8.669020(2CD)
ハーゲン(1961-):歌劇「シャイニング・ブロウ」 フランク・ロイド・ライト…ロバート・オルス(Br)
ママー・チェニー…ブレンダ・ハリス(S)
ルイス・サリヴァン…ロバート・フランケンベリー(T)
エドウィン・チェニー…マシュー・クラン(B-Br)
キャサリン・ライト…エレーヌ・ヴァルディ(Ms)
メイド/街の女3…ジルダ・リヨンス(S)
ジョアン・ファレッタ(指)バッファローPO&cho
近代建築の三大巨匠の一人、フランク・ロイド・ライトと言えば、わが国でも帝国ホテル新館の設計者として知られています。シカゴの大建築家ルイス・サリヴァンの弟子として頭角を現し、独立後は数多くの建物を設計、草原様式の作品で知られるようになるのです。私生活では夫人と6人の子どもがいたにも関わらず、施工主の妻と深い関係に陥り、そのせいで活動停止を余儀なくされてしまうなどスキャンダラスな面も持っていました。このオペラは、ロイドがサリヴァンから独立した1903年から、全てを捨てて一緒になった愛人チェニーを悲劇の火災で失うまでの波乱に満ちた10年間を描いています。発狂した使用人によって燃やされた家の跡から見つけた上着のポケットに入っていたチェニーの翻訳によって彼は家と自分自身の再建を誓うのです。
8.669028(2CD)
リッキー・イアン・ゴードン:歌劇「ラッパハンノック郡」他
《歌劇「ラッパハンノック郡」(2009/2010)…マーク・キャンベル詞》
第1部/インターリュード第1番/第2部
第2部/インターリュード第2番/第4部
インターリュード第3番/第5部

《歌曲集「遅き午後」》*
そうでなければ/ウィリ、家で/X
たった今/生きていくこと/夜が来る
《ラッパハンノック郡》
マーク・ワルターズ(Br)
フェイス・シェルマン(Ms)
マシュー・トゥエル(T)
ケヴィン・モレノ(Br)
アウンディ・メアリー・ムーア(S)
ヴァージニア・アーツ・フェスティヴァルO
ロブ・フィッシャー(指)

《歌曲集「遅き午後」》
マーガレット・ラティモア(Ms)
リッキー・イアン・ゴードン(P)

録音:2011年4月12.16-17日ヴァージニアノーフォーク,ハリソン・オペラ・ハウス
2011年1月25日USAニューヨーク,スコット・レーナー・サウンド・デザイン*
1861年、独立後のアメリカで起きた最大の内戦「南北戦争」。経済、社会、政治的な相違によって引き起こされたこの戦いを、作曲家のゴードン(1956-)は90分のオペラに仕立てあげました。もちろんこれは容易なことではなく、台本を書いたキャンベルに至っては、南北戦争に詳しい学者であるエド・エアーズの協力を仰ぎ、様々な資料…当時の写真、日記、古い楽譜や手紙なども含め…を徹底的に調べあげ、苦労の末、この作品を書きあげたと言います。上演にあたっては、一人で何役もこなす歌手をはじめとした全てのスタッフが協力の上、感動的な舞台を作り上げたことはいうまでもありません。歌曲集「遅き午後」はゴードンのパートナーであったジェフリー・グロッシの死を悼んで書かれた作品。悲痛な感情の中に甘美さが漂っています。
8.669030
カーチン(1951-):歌劇「ロムルス」 マーサ…カトリーナ・サーマン(S)
フランツ・ウォルフ…スティーヴン・エベル(T)
チェレスタス…トーマス・メグリオランツァ(Br)
バーベンハウゼン市長…ウィルバー・ポーリー(Bs)
ルイ・カーチン(指)
ワシントン・スクエア・アンサンブル
アレクサンダー・デュマ(父)の戯曲を元にしたこのオペラ「ロムルス」です。グッゲンハイム美術館とアメリカ・オペラ・プロジェクトの共同事業として企画されたもので、2007年に初演され、全く同じキャストでこの録音が実現したものです。オーストリアのチロルで起こるちょっとした陰謀を面白おかしく描いたこの物語。オペラ・コミックと呼ぶにはちょっと曲が現代的ではありますが、デフォルメされた人物描写と、記憶に残る音楽、そして第一級の歌手を揃えた演奏で、他の現代オペラとは一線を画しています。
8.669031
サレルニ:トニー・カルーソーの最後の放送(2004)
ダナ・ジョイアの脚本による10の短い情景からなるオペラ1.スタジオにて
新しいマネジメント/第2のカルーソー
教区学校のフラッシュバック
トニーの母/過去は終わった
マリア・カラス/11時
スピリチュアル/最後の二重唱
トニー・カルーソー:エリック・フェンネル(T)
研修生:ジャクリーン・ファミラント(S)
エンジニア:ヤン・オパラッハ(Bs-Br)
アナウンサー:ヘンリー・フォーゲル(ナレーター)
マーケター1:ヴィッキー・ドニー(S)
マーケター2:ヴァル・ホーク(S)
マーケター3:ナンシー・リード(S)
修道女:ディゼラ・ラルスドティエ(S)
司祭:キース・ファレス(Br)
若きトニー:ロリー・リプキス(Boy-S)
トニーの母:アリソン・トゥペイ(Ms)
マリア・カラス:フェーベ・フェンネル(S)
黒髪の女性:パトリシア・リズリー(Ms)
パク・ジュンホ(指)モノカシーCO
アメリカの人気作家、デイナ・ジョイアの台本による、サレルニ(1951-)の「オペラ愛好家」のためのオペラです。次の日からは、イージー・リスニング専門のスタジオになることが予定されているクラシック音楽専門のラジオ放送局が舞台。27年間に渡って、番組を切り盛りしてきたアントニオ・カルーソーは落胆し、他のスタッフは彼を慰めています。彼はテノール歌手でもあり、昔「第2のカルーソー」として嘱望されたほど、オペラを愛していました。そんな彼が泣く泣く最後の放送をしていた時に現れたのは3人の亡霊。一人は彼の母、もう一人は何とマリア・カラス。そして謎の女。
8.669032(2CD)
オールドリッジ(1954-):歌劇「エルマー・ガントリー」(2007)
第1幕そして…彼女は
第1幕神のために戦わなくてはいけないのは誰?
第1幕あなたは真実を訊いた時、それを知ってますか?
第1幕役に立つ船、偉大で小さい
1幕そして神は言った「仮住まいをつくろう」と
第1幕愛しい人、エディ?あなたはどこに行ったの?
間奏曲
第2幕トン、トン、私は品物と一緒にいます
第2幕左、左、左、右、左
第2幕この贈り物信じられる?
第2幕明日、600個の電球を配達するのさ
第2幕私の心の中におわす神へ
第2幕おお、神さま
第2幕おお、私の夜の時計ではない
エピローグ
エルマー・ガントリー…キース・ファレス(Br)
シャロン・ファルコナー…パトリシア・ライズリー(Ms)
フランク・シャラード…ヴェール・ライドアウト(T)
エディ・フィスリンガー…フランク・ケリー(T)
ルル・ベインス…ヘザー・バック(S)他
フロレンティン歌劇場cho
ウィリアム・ボッグス(指)
ミルウォーキーSO
1960年にリチャード・ブルックスの監督で制作された同名映画(こちらの音楽はアンドレ・プレヴィン)がありました。口先で生きてきたようなペテン師が、不純な動機で宗教団体に入り込み、こともあろうに「伝道師」として人々の前に立ち説教をするようになります。しかし、彼の過去が暴かれるのは時間の問題。最後は愛した女性を失い、新たな旅にでるという物語でした。この歌劇も大筋は同じものですが、登場人物の人間性が一層深く描かれているように思います。「宗教は普遍であるが、簡単に腐敗する」という隠しテーマを、ゴスペルや親しみやすい音楽を交え、実は深刻に描く問題作です。
8.669034(2CD)
レイトマン(1955-):歌劇「スカーレット・レター」(2008/2015-2016改編) ヘスター・プリン…ローラ・クレイコン(S)
アーサー・デイムズデール…ドミニク・アームストロング(T)
ロジャー・チリングワース…マルコム・マッケンジー(Br)
ベリンガム総督…ダニエル・ベルチャー(Br)
ジョン・ウィルソン…キール・ナップ(T)
ヒボンズの愛人…マーガレット・ゴーリシアック(Ms)
アリ・ペルト(指)
コロラド歌劇場O&cho

録音:2016年5月7.10.13.15日
世界初録音
1850年に出版されたホーソーンの「緋文字」は、17世紀ニューイングランドのピューリタン社会を舞台とするゴシックロマン小説。夫 が不在の間、村の牧師ディムズデールと愛し合い、娘をもうけたヘスター・プリンの悔恨と尊厳が描かれたこの小説は、多くの人々に 感銘を与え、1995年にはデミ・ムーアの主演による映画が制作されたことでも知られています。レイトマンはこの作品に壮大な音 楽を与え、各々の登場人物たちを優しく見守るとともに、その人間的成長を描いています。歌劇は姦通の罪で起訴されたヘス ター・プリンを群集たちが囲む場面で始まります。彼女の胸には罪を現す緋文字(スカーレットレター)「A」と、幼い娘が抱かれていま す。彼女を見守るディムズデールと、名を伏せている彼女のロジャー。映画とは違うストーリーが美しい音楽に乗って連綿と描かれて いきます。
8.669036
トム・チプロ:トム・チプロ:アフター・ライフ-来世(2015)デヴィッド・メイソン(1954-)台本<ねえ。ねえ。ああ。ああ!誰なの?/フェルナンド、あなたが私をここに連れてきたの?/だけど、ピカソは彼自身で生み出した/私はわが芸術に抵抗した/ミス・スタイン、私は覚えています/それはガスではなかった/そう、多くの人が死んだの/私は一度名前を持っていたの?>
ロリ・ライトマン(1955-):In Sleep The World Is Yours-眠りの世界はあなたのもの(2013)セルマ・メールバウム=アイジンガー(1924-1942)詩<第1番:子守歌/第2番:そうです/第3番:悲劇>
キャサリン・クック(Ms)
ロバート・オルト(Br)、アヴァ・パイン(S)
ミーガン・チェノヴィック(S)
ミュージック・オブ・リメンブランス
ミナ・ミラー(芸術監督)

録音:2015年5月15-16日、2015年4月23日 USAシアトル
※世界初録音
2015年、シアトルのベナロヤホールで行われた「ホロコースト追悼コンサート」で演奏されたトム・チプロ(1956-)の「来世」は時と場所を越えて共鳴する2つの魂の物語です。一人はパブロ・ピカソ。もう一人はアメリカの詩人で美術収集家であるガートルード・スタインです。二人はどちらも20世紀初頭のパリで芸術を擁護し、また様々な形で戦争に対する考えを発表しています。二人が現代に甦ったらどのような対話をするのでしょうか?最初は不条理なコメディで始まるこの物語、フランス人孤児の少女が現れてからは少しずつ恐怖へと転換していきます。もう一つの作品、ライトマンの歌曲は、ルーマニアのユダヤ人家庭に生まれたメールバウム=アイジンガーの詩によるもので、彼女は15歳で詩を書き始めたものの、18歳の時にウクライナの労働収容所でチフスのために亡くなります。彼女の親戚がその詩を保存していたおかげで、現在でも残存し、この美しくも悲しい歌として甦りました。演奏は、退廃音楽のオーソリティ、ミュージック・オブ・リメンブランス。心が痛くなるような、何かを考えずにはいられない音楽です。
8.669037(2CD)
バーナード・ランズ(1934-):歌劇「ヴィンセント」 ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ・・・クリストファー・バーケット(Br)
テオ・ヴァン・ゴッホ・・・ウィル・パーキンス(T)
テオドルス・ヴァン・ゴッホ・・・ジェイソン・エック(Bs-Br)
シーン・・・ケリー・クルーズ(S)
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック・・・スティーヴン・リンヴィル(T)
アゴスティーナ・セガトーリ・・・ローラ・コニャース(Ms)
ポール・ゴーギャン・・・アダム・ウォルトン(Bs-Br)
ドクター・ペイロン・・・アンドリュー・モースタイン(T)
ドクター・ポール・ガシェ・・・クリストファー・グランディ(Br)
マルゲリーテ・ガシェ・・・ジャミ・レオナルド(S)
インディアナ大学フィルハーモニーO&cho
アルトゥール・ファーゲン(指)

録音:2011年4月9-15日ライヴ
1984年のピューリッツァー音楽賞を受賞したアメリカの作曲家ランズの歌劇「ヴィンセント」。タイトルの通り、オランダの画家フィンセント・ ファン・ゴッホと、彼を取り巻く人々が描かれたこの歌劇は、1970年代にランズがアムステルダムのゴッホ美術館を訪れた際にインスピ レーションを得て、その後40年に渡って画家の生涯について研究を重ねた末に生まれた物語です。 ゴッホと弟テオとの交流、ゴッホの内面における葛藤とその悲劇的な死、様々なエピソードが、ベルクを思わせる“現代的な抒情性”を帯 びた音楽の上で紡がれています。
8.669039
オルドリッジ(1954-):歌劇「シスター・キャリー」 キャリー…アドリアーナ・ザバラ(Ms)
ハーストウッド…キース・ファレス(Br)
ドルーエ…マット・モーガン(T)
ローラ…アリサ・スザンヌ・ジョーデイム(S)
アブダル/キャプテン…スティーブン・カニングハム(Bs-Br)
ウィリアム・ボッグズ(指)
フロレンティン歌劇場cho
フロレンティン・オペラ・カンパニー
ミルウォーキーSO

録音:2016年10月7-9日
グラミー賞を受賞した作曲家オルドリッジの歌劇「シスター・キャリー」。原作を同じくする1952年の映画「On Golden Pond(邦 題「黄昏」)」は名優ローレンス・オリヴィエがハーストウッドを演じ、転落していく人生を見事に表現しました。このオルドリッジの歌劇 も、ドライサーの原作を丁寧になぞり、人生をのし上がっていく女性キャリーと、絶望の淵に沈む男ハーストウッドの姿を、当時のアメ リカ社会の冷酷な現実を絡ませつつ見事に描き出しています。まるでプッチーニを思わせるような美しい音楽、そして主人公の凛と した姿を彷彿させるキャリー役のザバラの深みのある歌声も、この歌劇を魅力的なものにしています。
8.669044
チプロ(1956-):歌劇「告別」(2019) ファニー…ローラ・ストリックリング (S)
死…キャスリーン・クック (Ms)
ミクローシュ…マイケル・メイズ (Br)
アラステア・ウィリス(指)
ミュージック・オブ・リメンブランス(ミナ・ミラー…芸術監督)
【メンバー】
ザート・ドンブリアン=イービー(Fl)/ローラ・デルカ(Cl)
ミハイル・シュミット(Vn)/ワルター・グレイ(Vc)
ジェシカ・コー(P)

録音:2019年5月21日
1998年に設立され、「退廃音楽」と呼ばれる一連の作品を積極的に演奏し、ホロコーストの犠牲となった存在を広めることを目 的に活動しているアンサンブル“ミュージック・オブ・リメンブランス”による新作オペラ。このチプロの歌劇「告別」は2019年5月19 日、シアトルのベナロヤホールで初演された作品です。チプロは前作「アフター・ライフ」で現代におけるパブロ・ピカソとガートルー ド・スタインの魂の邂逅を描き、全米オペラ協会から賞を授与されています。この「告別」の物語はやはりホロコーストで命を落とし たハンガリーの詩人ラドノーティの詩に基づくもの。死後、彼が経験した悲惨な体験を記したノートが発見され、人々に戦争の恐 ろしさを伝えています。この物語は死を覚悟したラドノーティ(ミクローシュ)が最後の夜を妻と分かち合う姿を描いたもの。愛す るものや美しいものを作るために命が与えられると理解する2人の姿は、刻々と変化する音楽で描かれていきます。希望も絶望 もなく、夫妻と「死の天使」が紡ぎだす神秘的な音楽は、聴き手に静かな感動をもたらします。
8.669049
ダロン・エィリック・ハーゲン(1961-):歌劇「オーソン・リハーサル」(2018) オーソン・ウェルズ #1…オマール・ムレロ(T)
オーソン・ウェルズ #2…ロバート・フランケンベリー(T)
オーソン・ウェルズ #3…ロバート・オース(Br)
ロジャー・ザハブ(指)
フィフス・ハウス・アンサンブル

録音:2018年9月14-16日(ライヴ)
スチュードベーカーシアター、シカゴ(アメリカ)
世界初録音
40年に及ぶ作曲活動が高く評価され、グッゲンハイム財団賞をはじめ、ロックフェラー財団賞、ケネディ・セン ター・フリードハイム賞などを受賞したアメリカの作曲家ダロン・エィリック・ハーゲン。この「オーソン・リハーサル」は、 アメリカを代表する映画監督、俳優のオーソン・ウェルズを描いた映画版オペラ。偉大なる俳優が生と死の狭間 に立った瞬間、彼の心がメビウスの輪のようにループし、心の中の劇場で3人のアバターが、記憶、愛、後悔を 交えながら彼の意識を演じていくという筋立てになっています。実際の演奏と、録音済のサウンドを融合した不 思議な音も魅力的。このフィルムはアメリカ、ヨーロッパなどいくつかのフェスティヴァルで上演され、大好評を得て います。
8.669140(2CD)
バーバー:歌劇「ヴァネッサ」 エレン・チッカリング(S)、
アンドレア・マシューズ(Ms)、
マリオン・ドライ(A)、レイ・ボーエンズ(T)、
リチャード・コンラッド(Br)、フィリップ・リマ(Bs)、
ギル・ローズ(指)ウクライナ国立SO、
ウクライナ国立cho

DVD
2.110232(DVD)
ドニゼッティ:歌劇「ロベルト・デヴリュー」 ドミトラ・テオドッシュ(S)、
アンドリュー・シュレーダー(Br)、
フレデリカ・ブラガリア(Ms)、
マッシミアーノ・ピサピーア(T)、
ルイジ・アルバーニ(T)、
マルチェロ・ロータ(指)ベルガモ音楽祭O&cho

録音2006年9月/イタリアベルガモ、ドニゼッティ劇場/NTSC(リージョン・コード:0)/16:9/134分/ドルビー・デジタル2.0ステレオ/ドルビー・サラウンド5.0/英・伊語字幕/片面2層ディスク
女王三部作の一つであるこの作品は、タイトルこそ若き伯爵の名を使っていますが、真の主役はやはりエリザベッタ(エリザベス女王)です。舞台全体は落ち着いた色調と美しい衣装に満ち溢れていて、革新的な舞台を見慣れている人にはこれが却って斬新に映るのではないでしょうか?生涯独身を貫いたとはいえ、やはりそこは生身の女。愛しい男の一人や二人はいても当たり前。そんなエリザベッタ役、ここでは名ソプラノ、テオドッシュが演じます。特にフィナーレ。刑執行の大砲が轟いてからの迫真の歌唱は聴く者全ての涙を誘うはずです。
2.110234(2DVD)
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「抜け目のない未亡人」 アンネ=リーゼ・ソッリード(S)、
マウリツィオ・ムラーロ(Bs)、
エマヌエーレ・ダグアンノ(T)、
マーク・ミルホファー(T)、他、
カール・マルティン(指)
ヴェネツィア・ラ・フェニーチェO&cho

収録時間:142分/音声:Dolby Digital 2.0, Dolby Surround 5.0/画面:16:9/字幕:英語・伊語/NTSC/Region All(Code:0)
「抜け目のない未亡人」はイタリア人の母親とドイツ人の父親の間に生まれたヴォルフ=フェラーリの後期のオペラ作品。ゴルドーニ原作で、ローマ歌劇場の依頼で作曲され、1931年3月6日に初演され好評を得ました。このプロダクションは、ゴルドーニ生誕300周年を記念してフェニーチェ座で上演されたもの。ロザウラ役、ノルウェー出身のソプラノ、ソッリードは、バロック・オペラやモーツァルト作品で実績のある人。ルネビフ閣下役のムラーロは、ブッファもセリアもこなす芸達者のバス。ダグアンノとミルホファーの2人の若いテノールの美声も見所。チューリッヒ生まれのマルティンのリズム感溢れる指揮も楽しませてくれます。  (酒井章)
2.110258(DVD)
ヴェルディ:歌劇「マクベス」 ジュゼッペ・アルトマーレ(B)
オルハ・ズラヴェル(S)、
パヴェル・クディノフ(B)、
ルーベンス・ペリッツァーリ(T)、
マルコ・ヴォレリ(T)、
ダニエーレ・カッレガリ(指)マルケ州O、
ヴィンチェンツォ・ベッリーニ・マルキジアーノ歌劇cho

NTSC(リージョン・コード:0)/16:9/152分/ドルビー・デジタル2.0ステレオ/ドルビー・サラウンド5.0/英・伊語字幕/片面2層ディスク
「マクベス」はヴェルディがシェイクスピアの作品を原作として取り上げた最初の作品ですが、原作の素晴らしさを損なうことなく、特にマクベスの野心と動揺、マクベス夫人の雄弁なキャラクター描写には優れたものがあると言えるでしょう。期待の若手ヴェルディ・バリトンのアルトマーレ、2005年にトゥーランドット役でオペラ・デビューしたドラマティック・ソプラノ、ズラヴェルらを、ヴェルディ作品への真摯なアプローチには定評があるカッレガリらが支え、印象的な舞台を作り上げています。
2.110259(DVD)
ロッシーニ:歌劇「イタリアのトルコ人」 マルコ・ヴィンコ(B)、
アレッサンドラ・マリアネッリ(S)、
アンドレア・コンチェッティ(B)、
フィリッポ・アダーミ(T)、
ブルーノ・タッディア(Br)、
エレーナ・ベルフィオール(Ms)、
ダニエレ・ザンファルディーノ(T)
アントネッロ・アッレマンディ(指)
ボルツァーノ・トレント・ハイドンO、
プラハ室内cho

収録:2007年8月18日ペーザロ、テアトロ・ロッシーニ/NTSC(リージョン・コード:0)/16:9/134分/ドルビー・デジタル2.0ステレオ/ドルビー・サラウンド5.0/英・伊語字幕/片面2層ディスク
「イタリアのトルコ人」はロッシーニが22歳の時初演されたオペラ・ブッファで、当時の名台本作家ロマーニと初めて組んだ傑作。先に大成功を収めた「アルジェのイタリア女」と比べても緊張感のあるドラマ構成で聴衆を惹き付ける力は遜色ありません。期待の新星マリアネッリの美声と確実な装飾歌唱技巧、レッジェーロ・テノールの声の魅力を堪能させてくれるアダーミとザンファルディーノの競演と聴きどころ満載です。
2.110260(DVD)
シューベルト:歌劇「アルフォンソとエストレッラ」 マウレガート…オラフ・ベーア(Br)/
エストレッラ…リューガ・オルゴナショーヴァ(S)/
アドルフォ…アルフレート・ムフ(Bs)/
フロイラ…トーマス・ハンプソン(Br)/
アルフォンソ…エンドリク・ヴォトリヒ(T)/
ニコラウス・アーノンクール(指)ヨーロッパCO、
アーノルト・シェーンベルクcho
演出:ユルゲン・フリム/舞台:エーリッヒ・ヴォンダー/衣裳:フローレンス・フォン・ゲルカン/照明:マンフレッド・ヴォス、ゲルハルト・ヒレブランド

収録:1997年5月アン・デア・ウィーン劇場(ヴィデオ・ディレクター:ブライアン・ダージ/プロデューサー:アッティラ・ランORF、NHK共同制作)/NTSC(リージョン・コード:0)/16:9/140分/ドルビー・デジタル2.0ステレオ/ドルビー・サラウンド5.0/英・伊語字幕/片面2層ディスク
「歌曲の王」がこのような素晴らしいオペラを書いていた事に驚く方も多いのではないでしょうか。この「アルフォンソとエストレッラ」はシューベルト(1797-1828)が24〜25歳の頃に友人ショーバーの台本に音楽を付けたものです。しかし当時はロッシーニの音楽が全盛であったためか、彼の生前には上演されることはありませんでした(初演は1854年ワイマール)。確かに台本の不備や音楽運びなど若干の綻びはあるもののやはりメロディの美しさや語り口のうまさは評価されるべき作品と言えるでしょう。収録は今から10年以上前ですが、だからこそハンプソンやオルゴナショーヴァの若々しい歌唱が楽しめるというものです。アドルフォ演ずるムフはこの役を得意としていると見えて、カリアリ劇場のプロダクションでもいい味だしていました。何と言ってもアーノンクールの溌剌した指揮ぶりがたまりません。現在はかなり円くなった彼ですが、当時はまだまだ尖っていたな。と感じさせてくれること間違いありません。
2.110264(DVD)
ドニゼッティ:歌劇「ルクレツィア・ボルジア」 ルクレツィア・ボルジア…ディミトラ・テオドッシュウ(S)
ジェンナーロ…ロベルト・デ・ビアシオ(T)
マッフィオ・オルシーニ…ニディア・パラシオス(Ms)
アルフォンソ公爵…エンリコ・ジュセッペ・ロリ(B-Br)
ルスティヘッロ…ルイジ・アルバーニ(T)
ティツィアーノ・セヴェリーニ(指)
ベルガモ・ドニゼッティ音楽祭O&cho
演出:フランチェスコ・ベッロット

収録:2007年11月30日,12月2日ベルガモ・ドニゼッティ劇場(ヴィデオ・ディレクター:マッティオ・リケッティ/プロデューサー:アルベルト・デッレピアネ)/NTSC(リージョン・コード:0)/16:9/138分/ドルビー・デジタル2.0ステレオ/ドルビー・サラウンド5.0/英・伊語字幕/片面2層ディスク
ドニゼッティの(1797-1848)経歴のなかでも、最も輝かしい成功をおさめた作品の一つである「ルクレツィア・ボルジア」です。彼がこの題材に心惹かれたのは原案であるユゴーの戯曲を読んだ時。ルクレツィアが手にかけた6人の被害者の棺が突然現れる場面が強く心に残ったのだそうです(しかしこの場面はミラノの検閲に引っ掛かってしまいました)。初演から再演まで3年の月日を要し、その間に様々な違稿版が出るのも当時よくあることで、最終的にドニゼッティはいくつかの変更を加え現在の形になりました。この演奏で強烈な存在感を放つのはなんと言ってもタイトル・ロールのテオドッシュウでしょう。最初の登場シーンから徹頭徹尾見る者の目を釘付けにします。揺れる若者を演じるビアシオはシチリア生まれの有望株。2007年には来日し「ルチア」のエドガルド役を歌ったこともあります。美貌のメゾ・ソプラノ、パラシオスの小気味よい演技にも注目してください。
2.110266(DVD)
プッチーニ:歌劇「つばめ」 スヴェトラ・ヴァッシレーヴァ(S)
マヤ・ダシュク(S)
ファビオ・ サルトーリ(T)
エマヌエーレ・ジアンニーノ(T)
マルツィオ・ジオッシ(Br)
アルベルト・ヴェロネッシ(指)
プッチーニ祝祭O&cho

英・伊語字幕/日本語字幕なし
斬新な舞台装置に目を奪われる「つばめ」。主役のマグダを歌うのはブルガリ アの若手ソプラノ、ヴァッシレーヴァです。
2.110268(DVD)
ドニゼッティ:歌劇「マリア・ストゥアルダ」 ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms)
マリア・ピーア・ピシテッリ(S)
ジョ ヴァナ・ランツァ(Ms)
ロベルト・デ・ビアージョ(T)
シモーネ・アルベル ギーニ(B)
マリオ・カッシ(B)
リッカルド・フリッツァ(指)
マルキジアーナPO
「ベッリーニ」マルキジアーナ・歌劇cho

NTSC(リージョン・コード :0
英・伊語字幕 /日本語字幕なし
3月に ARTHAUSよりリリースした「マリア・ストゥアルダ」と同演出のこの公 演。衣装などは微妙に違いますが、装置や演技を見比べるのはなかなか興味 深いところです(タルボ役のアルベルギーニも共通です)。実は本来の主役は マリエッラ・デヴィーアが予定されていました。しかし、身内の不幸のため にキャンセル、代わりに起用されたのが、このポルヴェッリでした。確かに デヴィーアほどの存在感はありませんが、バランスの取れた歌唱と演技は見 る者の心を打ちます。相手役のピシテッリは文句なしの素晴らしさです。
NAX-2.110374(4DVD)
NX-L05

NBD-52(3Bluray)
NX-L05
3つのライヴ・フィルム《トスカ》《椿姫》《リゴレット》

(1)プッチーニ:歌劇《トスカ》


(2)ヴェルディ:歌劇《椿姫》


(3)ヴェルディ:歌劇《リゴレット》
(1)フローリア・トスカ…キャサリン・マルフィターノ(S)
マリオ・カヴァラドッシ…プラシド・ドミンゴ(T)
スカルピア…ルッジェーロ・ライモンディ(Bs-Br)
ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ(監督)
ローマ・イタリア放送SO&cho
ズービン・メータ(指)
(2)ヴィオレッタ・ヴァレリー…エテリ・グヴァザーヴァ(S)
アルフレード・ジェルモン…ホセ・クーラ(T)
ジョルジョ・ジェルモン…ローランド・パネライ(Br)
ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ(監督)
イタリア国営放送SO
イ・ソリスティ・カントーリ
ズービン・メータ(指)
(3)リゴレット…プラシド・ドミンゴ(T)
ジルダ…ユリア・ノヴィコヴァ(S)
マントヴァ公…ヴォットリオ・グリゴーロ(T)
スパラフチーレ…ルッジェーロ・ライモンディ(Bs-Br)
マッダレーナ…ニーノ・スルグラーゼ(Ms)
マルコ・ベロッキオ(監督)
イタリア国営放送SO
ズービン・メータ(指)

収録時間:9時間25分/音声:イタリア語歌唱〈DVD〉ステレオ2.0/DD5.1/DTS5.1〈BD〉ステレオ2.0/DD5.1/dts-HD
マスターオーディオ5.1/字幕:英,伊,仏,独,西,韓/画面:16:9/REGION All(Code:0)/〈DVD〉片面2層ディスク×4
〈BD〉ニ層50GB×31080i High Definition/160ページのブックレット
1992年、名作オペラを、実際に“物語の舞台となった場所”で映画として撮影するというプロジェクトが行われました。演目 は「トスカ」。主演にマルフィターノとドミンゴ、ライモンディを迎え、物語の通り、7月11日の午後からその翌朝6時に 起きた出来事を、カヴァラドッシが絵を描いていた聖アンドレア・デラ・ヴァレ教会、スカルピアの公邸であったファルネー ゼ宮殿、そして第3幕の舞台となったサンタンジェロ城でそれぞれ撮影、その模様を世界108ヶ国(残念ながら日本は放送 されませんでした)で衛星同時生中継するという前代未聞の企画は、世界中のファンを熱狂させるとともに、日本のファンは 悔し涙を流すことになりました(その後NHKBSで放送)。 2000年には演目を《椿姫》に変え、主役ヴィオレッタには当時期待の新人グヴァザーヴァ、アルフレード役には人気絶頂を 誇ったクーラ、父ジェルモン役にはヴェテラン、パネライを配し、パリとその郊外でロケを行い、世界140ヶ国以上に中継。 この時も日本では放映されず、日本のファンはサントラ盤とブックレットに挿入された写真で、情景を思い描くのみでした。 2010年に行われた「リゴレット」は、インターネットによるストリーミング配信だけでなく、その翌年にはテレビでも放送 されました。当時、新進気鋭の若手テノールとして注目を浴びたグリゴーロのマントヴァ公はもちろんのこと、ドミンゴがリ ゴレット役を歌うということでも(この上演が彼にとってのリゴレット役デビューとなりました)期待された上演で、ハイビ ジョンによる美しい映像は、それまでの2作品を凌駕する素晴らしい出来栄えとなっています。 三作品ともバックを務めるのはズービン・メータ指揮、イタリア国営放送SO。およそ20年という年月の経過は、メー タの表現の深化も克明に感じさせることでしょう。 いずれも、またとないロケーションと、活気に満ちた音楽が漲る素晴らしい映像です。
2.110381
(DVD)
NX-D07
カーライル・フロイド(1926-):歌劇「スザンナ」 スザンナ…スーザン・ヘルマン・スパタフォラ(S)
オーリン・ブリッチ…トッド・ドノヴァン(Br)
リトル・バット…スコット・ワイケル(T)
サム…アンソニー・ライト・ウェブ(T)
長老マクリーン…ブライアン・ウェール(Bs)
長老オット…ベンジャミン・ブルームフィールド(Bs-Br)
長老ヘイズ…スタンリー・ウィルソン(T)
長老グリートン…フレッド・フラボッタ(T)
ミセス・マクリーン…メリッサ・マイスナー(Ms)
ミセス・オット…ロビン・ロックライン(Ms)
ミセス・ヘイズ…ステファニー・イッゾ(S)
ミセス・グリートン…アレクサンドラ・ライトゥムス(S)
マーク・スフォルツィーニ(指)
セントピーターズバーグ歌劇場O&cho
マイケル・アンガー(演出)

収録:2014年1月31日、2月2.4日
Palladium Theater St. Petersburg, Florida
収録時間:105'35"
音声:ステレオ2.0、 英語歌唱
字幕:なし
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
現代アメリカにおける歌劇作曲家の第一人者、カーライル・フロイドの歌劇「スザンナ」。もともとの題材は旧約聖書の 「ダニエル書」補遺の短編の一つで、水浴をしていたヘブライ人の人妻がいわれのない罪で告発されるというエピソード で、フロイド自身が台本を制作したこの歌劇ではスザンナは19歳の美しい村娘に設定されています。小川で水浴びを する彼女を見た男たちは「欲情を起こさせたスザンナが悪い」と村に訴えたため、彼女は理由もわからず懺悔をすること になります。失意に沈むスザンナに目を付けたのは、村に新しく赴任した神父オーリン・ブリッチ。彼は自身の身分も忘 れスザンナを家に誘い込み・・・。 アメリカの名ソプラノ、ルネ・フレミングが愛していることで知られるこの物語。全く救いのない結末には賛否両論あるで しょうが、現代社会のひずみを鋭く突いている点には共感できる人も多いでしょう。少女が大人に変わるまでを賛美歌 や親しみやすいメロディを盛り込みながら克明に描いた歌劇です。
2.110385
(DVD)
NX-C09

NBD-59(Bluray)
NX-C09
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 ロドルフォ:詩人…ヨアヒム・ベックステム(T)
ミミ:お針子…オレシャ・ゴロフネーヴァ(S)
マルチェッロ:画家…ヴラディスラフ・スリムスキー(Br)
ムゼッタ:マルチェッロの元彼女…マリア・フォントシュ(S)
ショナール:音楽家…ダニエル・ヘルストレーム(Br)
コッリーネ:哲学者…ミクローシュ・セベスティエン(Bs)
ブノア:家主…マグヌス・ロフトッソン(T)
アルチンドロ…ベングト・クランツ(Bs) 他
マルメ歌劇場O&cho
マルメ児童cho
クリスティアン・バデア(指)

収録:2014年5月18日
マルメ歌劇場
収録時間:117'58”
音声:ステレオ2.0/DTS5.1(DVD)
ステレオ2.0/dts-HDマスターオーディオ5.1(Blu-ray)
イタリア語歌唱
字幕:イタリア語・英語・ドイツ語・フランス語
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面2層ディスク
Blu-ray・・・ニ層 50GB 1080i High Definition
『ヨーロッパ中から学生たちが集まり、ラテン語で議論を交わす場』であったというパリのカルチェ・ラタン(ラテン語の地区) は、現在も学生街として知られる地域です。この一角にあるアパートの屋根裏部屋で暮らす芸術家たち=ボヘミアン がこの物語の主人公。詩人ロドルフォと貧しいお針子ミミのささやかな恋を温かく見守る仲間たちが生き生きと描かれ ています。 この物語に自身の経験を重ね合わせたプッチーニは、力強く美しい旋律を与え、素晴らしい歌劇に仕立てました。若 者たちはロマンティックな夢を見ていますが、物語は残念なことに悲劇的な終わりを迎えることになり、見る人はみな涙 せずにはいられません。原作は1830年のパリの下町が舞台ですが、演出家のオルファ・ペーランは舞台を現代に移 し、ジーンズを履いた若者たちに舞台を闊歩させることで、普遍的な物語として表現することに成功しました。歌手た ちの生き生きとした歌唱、豊潤な音楽にもご注目ください。

8.660434(2CD)
J・シュトラウス:喜歌劇「おにごっこ」(1878) ショッレ氏:地主…ロバート・デイヴィッドソン(Bs-Br)
アラベラ:彼の妻…カーステン.C.クンクル(S)
ヴァルディーネ:彼の最初の妻の娘…マルティナ・ボルトロッティ(S)
ヘルムート・フォルスト…ローマン・ピヒラー(T)
アドルフ・ボスウェル:アメリカから来たショッレの甥…ジェームズ・ボワース(T)
ベツィ:アドルフの妻…アンドレア・シュダック(S)
クラーゲル氏:裁判官…ダニエル・シュリーヴァ(T)
エルヴィラ嬢:ヴァルディーネの家庭教師…エミリー K.ビルネ(Ms)
ヨハン:ショッレの召使…ユリアン・ローデ(T)
ダリオ・サルヴィ(指)
ソフィアPO&cho

録音:2019年1月7-13日 ライヴ
世界初録音
裕福な地主ショッレ氏が所有する田舎の邸宅で起きる騒動を描いた楽しいオペレッタ。 ヨハン・シュトラウス2世の6作目の喜歌劇=オペレッタ「鬼ごっこ」は、1878年12月18日にアン・デア・ウィーン劇場で 初演され、16回再演されたものの、好評を得ることができず、序曲のみは、時折り演奏されることがあるものの、全曲 は上演されることがないまますっかり忘れられてしまった作品です。しかし、全曲に溢れる旋律美は名作「こうもり」にひ けを取らず、物語に散りばめられたワルツやポルカ、マズルカ、マーチは聴き手をうっとりさせる力を持っています。なかで も第2幕のフィナーレは圧巻。序曲の旋律をそのまま用いたワルツに乗って合唱が「Blindekuh」と繰り返すところはまさ に「こうもり」の舞踏会の場面を思わせる華やかさです。1975年生まれの中堅指揮者ダリオ・サルヴィが極上の音楽を 紡ぎ出しています。
8.660468(3CD)
ロッシーニ:歌劇「ゼルミーラ」2幕 1826年パリ版 ゼルミーラ:レスボスの王女…シルヴィア・ダッラ・ベネッタ(S)
ポリドーロ:レスボス王…フェデリコ・サッキ(Bs)
イーロ:ゼルミーラの夫、トロイアの王子…メルト・スング(T)
アンテノレ:レスボス王位の簒奪者…ジョシュア・スチュワート(テノール
エンマ…マリナ・コンパラート(Ms)
レウチッポ…ルーカ・ダッラミーコ(Bs)
エアシーデ…シュー・シャン(T)
高僧…エマヌエル・フランコ(Br)
グレツキ室内合唱団クラクフ(マテウシュ・プレンドータ…芸術監督)
ヴィルトージ・ブルネンシス(カレル・ミタス…芸術監督)
ジャンルイジ・ジェルメッティ(指)

録音:第29回ロッシーニ祝祭音楽祭 2017年7月19,20,21,27日ドイツ、バート・ヴィルトバード
ロッシーニが1822年に作曲した歌劇「ゼルミーラ」は、彼がナポリの劇場のために書いた最後の作品。2月16 日にナポリ・サン・カルロ劇場で初演され、その1か月後にロッシーニは歌劇で主演を務めた歌手イザベラ・コルブ ランと結婚。作曲当初から予定されていたウィーンの上演に出かけたロッシーニは、その後ナポリに戻ることはあり ませんでした。ナポリ、ウィーンとも初演は成功を収めましたが、1826年にパリで初演された際には、歌手勢が 一新されたこともあり、ロッシーニはいくつかの場面に変更を加え、ゼルミーラの夫イーロ役の歌唱難易度を高め るなど、当時の歌手たちを引き立てる工夫をしています。この時代の作品らしく序曲はなく、幕が上がるといきな り緊迫の場面が展開、観客は有無をいわさず物語に引き込まれていくという手法が採られており、ここではジェ ルメッティの指揮のもと、優れた歌手たちが迫真の歌唱を聴かせます。
8.660471(2CD)
モルラッキ(1784-1841):歌劇「テバルドとイゾリーナ」(ドレスデン版 1825年) ボーモンド…アニチオ・ツォルリ・ジュスティニアーニ(T)
テバルド…ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms)
エルマンノ…ラウル・バリエット(Bs-Br)
ゲロルド…ゲオルギー・ヴラド(T)
イゾリーナ…サンドラ・パルトラーナ(S)
クレメンツァ…アンナリーサ・ダゴスト(S)
ポズナン・カメラータ・バッハ合唱団
(アニア・ミハラク&トーマシュ・ポトコウスキ…合唱指揮)
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス(カレル・ミタシュ…芸術監督)
アントニーノ・フォリアーニ(指)

録音:2014年7月25,27日 第26回 ヴィルトバート ロッシーニ音楽祭
ドイツ バート・ヴィルトバート トリンクハレ
イタリアの風光明媚な都市ペルージャ出身の作曲家モルラッキ。彼は1822年にナポリの劇場で、ロッシーニの 後任を務める機会に恵まれましたが、なぜかそれを断り、ドレスデン歌劇場の音楽監督として残りの人生を過 ごしました。当時のドレスデンではウェーバーを筆頭とするドイツ・オペラが主流でしたが、モルラッキはこの地でイ タリア歌劇の普及に努め、自身も作品をいくつか発表しました。しかし彼の代表作となったのは、この1822年に ヴェニスで初演された「テバルドとイゾリーナ」であり、この曲はドレスデンでも人気を獲得、ここでも“ドレスデン版” が収録されています。中世の騎士物語を下敷きとした恋人たちの悲恋の物語に付けられた抒情的な旋律は、 現代の人々の耳にも大きな感動を与えます。


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