湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



PREISER〜“Paperback Opera”シリーズ
(オーストリア)


オペラの歴史的録音を復刻するシリ-ズ。EMIなどからライセンスを受けてリリースしているものがほとんどですが、癖のない自然な再生音が魅力。ごく一部、オペラ以外の作品も含まれています。


1CD=(税込)
2CD=(税込)


※品番結尾に特に表記のないものは、全て1CDです。
品番 内容 演奏者
PRCD-20001(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクァーレ」 セスト・ブルスカンティーニ(Bs)、
チェザーレ・ヴァレッティ(T)、
アルダ・ノーニ(S)、
マリオ・ボリエルロ(Br)
マリオ・ロッシ(指)
トリノ・イタリア語放送O&cho
録音:1949年6月26日
PRCD-20002
プッチーニ:歌劇「外套」 アンテノーレ・レアリ(ミケーレ;Br)
グラウコ・スカルリーニ(ルイージ;T)
クララ・ペトレルラ(ジョルジエッタ;S)
ジュゼッペ・バローニ(指)
トリノ・イタリア放送O&cho
録音:1949年11月24日ライヴ
PRCD-20003(2CD)
ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」 ジュゼッペ・タデイ(ファルスタッフ;Br)、
サトゥルノ・メレッティ(Br)、他
マリオ・ロッシ(指)トリノ・イタリア放送O
録音:1949年
PRCD-20004(2CD)
オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」 ラウル・ ジョバン(T)、ルネ・ドリア(S)、
ヴィナ・ボヴィ(S)他
アンドレ・クリュイタンス(指)
国立オペラ・コミーク劇場O&cho
録音:1948年
原盤:EMI
PRCD-20006(2CD)
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」 ベニアミーノ・ジーリ(ラダメス)、
マリア・カニーリア(アイーダ) 
エベ・スティニャーニ(アムネリス) 
ジーノ・ベッキ(アモナズロ)
トゥリオ・セラフィン(指)
ローマ歌劇場O&cho
録音:1947年10月
当時のイタリアの最高の名歌手が集められています。しかも指揮はセラフィン!!半世紀前の録音ですが、演奏はいつだって新鮮!今回はプライザーの良質な復刻で安心して聴くことが出来ます。  (Ki)
PRCD-20007
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」 フランチェスコ・メルリ(カニオ),
ロゼッタ・パンパニーニ(ネッダ),
カルロ・ガレッフィ(トニオ)
ロレンツォ・モラヨーリ(指)
ミラノ・スカラ座O&cho
録音:1930年
PRCD-20008(2CD)
モンテメッツィ:歌劇「三王の恋」
プッチーニ:「修道女アンジェリーカ」*
セスト・ブルスカンティーニ(アルキバルド),
レナート・カペッキ(マンフレード),
アメーデオ・ベルディーニ(アヴィート),
クララ・ペトレッラ(フィオーラ),他
アルトゥーロ・バジーレ(指)
ミラノ・イタリア放送O&cho
ロザンナ・カルテーリ(アンジェリーカ)*,
ミティ・トゥルッカート・パーチェ(叔母)*,
フェルディナンド・プレヴィターリ(指)*
ミラノ・イタリア放送O&cho*
録音:1950年9月3日、1950年9月11日*
モンテメッツィはプッチーニ的な近代イタリアの音楽にさらにワーグナー的な要素を絡めた作風で、この「三王の恋」は最も有名です。 (Ki)
PRCD-20009(2CD)
ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」 ジュゼッペ・タッデイ(フィガロ),
ジュリエッタ・シミオナート(ロジーナ),
ルイージ・インファンティーノ,他
フェルディナンド・プレヴィターリ(指)
RAIミラノSO&cho
録音:1950年
意外にもタッデイのフィガロはこれ一種類だけかも。シミオナートのロジーナや、カンツォーネ歌手としても知られるインファンティーノの伯爵と、美声の饗宴。  (Ki)
PRCD-20010(2CD)
ビゼー:歌劇「真珠とり」 エンツォ・セーリ(ナディール) 
ジャン・ボルテール(ズルガ) 
ルシアン・マン(ヌーラバット) 
マティウィルダ・ドブズ(レイーラ)
ルネ・レイボヴィッツ(指)
パリPO&cho
この録音はかつてNIXAからLPで発売されたもので、「真珠とり」の全曲録音としては最も古いもののようです。昔懐かしいフランスの香りが楽しめます。 (Ki)
PRCD-20011(2CD)
プッチーニ:歌劇「トスカ」 カルメン・メリス(トスカ) 
ピエロ・パウーリ(カヴァラドッシ) 
アポッロ・グランフォルテ(スカルピア)ほか, 
カルロ・サバイーノ(指)ミラノスカラ座O&cho
録音:1929年11月、ミラノ
カルメン・メリスは1885年生れで、プッチーニなどを中心に名声の高かったソプラノ。彼女はまたレナータ・テバルディの先生としても有名で、第二次世界大戦中の困難な時期にテバルディがデビューできたのはメリスの尽力によるものといわれています。  (Ki)
PRCD-20012(2CD)
ヴェルディ:歌劇「オテロ」 ニコラ・フサーティ(オテッロ)、
アポッロ・グランフォルテ(イヤーゴ)、
マリーア・カルボーネ(デズデーモナ)他
カルロ・サバイーノ(指)ミラノ・スカラ座O&cho
録音:1931-32年
PRCD-20013(2CD)
マスネ:歌劇「マノン」 ジャニーヌ・ミショー(マノン)、
リーベロ・デ・ルーカ(デ・グリュー)、
ロジェ・ブールダン(レスコー)、
ジュリアン・ジョヴァネッティ(デ・グリュー伯爵)他
アルベルト・ウォルフ(指)
パリ・オペラコミークO&cho
録音:1951年
PRCD-20014(2CD)
マスネ:歌劇「タイース」 ジェオリ・ブエ(タイース)、
ロジェ・ブールダン(アタナエル)、
ジャン・ジロドー(ニシアス)、
ミシェル・ルルー(パレモン) 他
ジョルジュ・セバスチャン(指)
パリ・オペラコミークO&cho
録音:1952年
PRCD-20015(2CD)
グノー:歌劇「ファウスト」 エレノア・シュティーバー(マルゲリート)、
ユージン・コンリー(ファウスト)、
チェーザレ・シエピ(メフィストフェレス)、他
ファウスト・クレーヴァ(指)
メトロポリタン・オペラ・アソシエイションO&cho
PRCD-20016(2CD)
ビゼー:歌劇「カルメン」
シュザンヌ・ジュイヨル(カルメン)、
リーベロ・デ・ルカ(ホセ)、
ジャニーヌ・ミショー(ミカエラ)、
ジュリアン・ジョヴァネッティ(エスカミーリオ)他
アルベルト・ウォルフ(指)
パリ・オペラコミークOO&cho
録音:1951年
PRCD-20017(2CD)
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」 ヴァン・ペトロフ(リゴレット),
ジーノ・サルリ(マントヴァ公),
オルランディーナ・オルランディーニ(ジルダ),
リディア・メラーニ(マッダレーナ),
マリオ・フロシーニ(スパラフチーレ),他
エラズモ・ギーリア(指)
フィレンツェ五月音楽祭O&cho
録音:1951年
原盤:米REMINGTON
イバリトンのイヴァン・ペトロフ (1899-1963)はブルガリア出身。ウィーンで法律を勉強していて、イタリアの法律を学びにナポリに行ったら、いにしえの大テノール、フェルディナンド・デ・ルチアに見出されて歌手になって帰ってきたという人。その後合衆国に移住して活躍しました。このシリーズの「オテロ」(PRCD.20029)、「トロヴァトーレ」(PRCD.20031)に登場のテノール、ジーノ・サルリがここにも。 (Ki)
PRCD-20018(2CD)
ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」
ハンス・ホップ/ワーグナーとヴェルディを歌う*
ルフレート・ペル(オットカール)、
フランツ・ビーアバッハ(クーノ)、
マウト・クーニッツ(アガーテ)、
エミー・ルーズ(エンヒェン)、
オットー・エーデルマン(隠者)、
ハンス・ホップ(マックス)他、
オットー・アッカーマン(指)VPO、
ウィーン国立歌劇場cho

ハンス・ホップ(T)*、
ルドルフ・アルベルト(指)*
ミュンヘンPO*、バイエルンRSO*

録音:1951年4月、1952年*
PRCD-20019(2CD)
トマ:歌劇「ミニヨン」
ジュネヴィエーヴ・モワザン(ミニヨン)
リベロ・デ・ルカ(ウィルヘルム)
ジャニヌ・ミショー(フィリーヌ) 他
ジョルジュ・セバスチャン(指)
ベルギー国立O、ブリュッセル・モネ劇場cho
録音年1952年
原盤:DECCA
PRCD-20020(2CD)
J・シュトラウス:喜歌劇「ジプシー男爵」 アルフレッド・ペル(ホモナイ伯爵),
カール・デンヒ(カルネロ伯爵),
ユリウス・パツァーク(バリンカイ),
エミー・ローゼ(アルゼーナ),他
クレメンス・クラウス(指)VPO
ウィーン国立歌劇場cho
録音:1951年5月
原盤:DECCA
クレメンス・クラウスがDECCAに残した数少ないオペラ全曲録音のうち、この「ジプシー男爵」はどういうわけかCDではヨーロッパ盤がありませんでした。PREISERからの復活は待望。  (Ki)
PRCD-20021(2CD)
オッフェンバック:喜歌劇「地獄のオルフェ」 ジャン・モリアン(オルフェ),
クロディーヌ・コラール(ユリディス),
アンドレ・ドラン(アリステー/プルトーン),
ジャニーヌ・リンデンフェルダー(ディアーヌ),他
ルネ・レイボヴィッツ(指)
パリPO&cho
録音:1951年
原盤:米Renaissance
「美しきエレーヌ」(PRCD.20026)、「ジェロルスタン女大公殿下」(PRCD.90591)が好評のレイボヴィッツのオッフェンバック・シリーズ、これで全て出揃いました。これも冴えのある名演。オリジナルの1858年のブフ・パリジャン座初演版(ミンコウスキも基にしたヴァージョン)を使用。軽妙洒脱の爽快さが味わえます。パリ色濃厚の歌手もボン。  (Ki)
PRCD-20022(2CD)
ダルベール:歌劇「低地」 ワルデマール・クメント(ペドロ) 
オットー・ヴィーナー(セバスティアーノ) 
マルガリータ・ケニー(マルタ) 
クルト・エクヴィルツ(ナンド),他
チャールズ・アドラー(指)
ウィーンSO,ウィーン国立歌劇場cho
録音:1952年
PRCD-20023(2CD)
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(独語) マティーユ・アーラースマイアー(ドン・ジョヴァンニ) 
マリアンナ・シェヒ(ドンナ・アンナ) 
ハンス・ホップ(オッターヴィオ) 
マルガレーテ・テシェマッヒャー(ドンナ・エルヴィーラ) 
クルト・ベーメ(レポレッロ) 
ゴットロープ・フリック(マゼット)
カール・エルメンドルフ(指)
ドレスデン国立歌劇場O&cho
録音:1943年
戦後ドイツの代表的超低音歌手、クルト・ベーメにゴットロープ・フリックがレポレッロとマゼットに、ヘヴィー級ヘルデンテナー、ハンス・ホップがオッターヴィオというにわかには信じられない凄い録音。ついでにカール・エルメンドルフは1930年代のバイロイトでフルトヴェングラー、トスカニーニと共に主力指揮者だった人。  (Ki)
PRCD-20024(2CD)
プッチーニ:歌劇「トスカ」 シモーナ・ダッラルジーネ(トスカ) 
ニーノ・スカットリーネ(カヴァラドッシ) 
シピオ・コロンボ(スカルピア) 
アルフレート・ペル(アンジェロッティ) 
ワルデマール・クメント(スポレッタ) 
ワルター・ベリー,他
アルジェオ・クワドリ(指)ウィーン国立歌劇場O他
録音:1951年
オリジナルはウェストミンスターの録音。主役にイタリア人(だと思います)を配し、脇はウィーンの歌手で固めています。お馴染みの脇役の歌手に比べ主役三人の名前はほとんど知られていませんが、スカットリーネなど結構良い声だしています。若干原盤のノイズがありますが、ご了承ください。  (Ki)
PRCD-20025(2CD)
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」 アンドレイ・イヴァーノフ(オネーギン),
エレーナ・クルブリコワ(タチアーナ),
マリア・マクサコワ(オルガ),
イヴァン・コズロフスキ(レンスキー),
マルク・レイゼン(グレーミン),他
アレクサンドル・オルロフ(指)ボリショイ劇場O&cho
録音:1948年
PRCD-20026(2CD)
オッフェンバック:喜歌劇「美しきエレーヌ」
ジャニーヌ・リンダ(エレーヌ)、
アンドレ・ドラン(パリス)、
ロジェー・ジロー(メネラウス) 他
ルネ・レイボヴィッツ(指)パリPO&Cho
録音:1952年
PRCD-20027(2CD)
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」 エットレ・バスティアニーニ(アモナズロ),
マリー・クルティス・ヴェルナ(アイーダ),
オラリア・ドミンゲス(アムネリス)
ウンベルト・ボルソ(ラダメス),他
フランコ・カプアーナ(指)
ヴェネツィア・フェニーチェ劇場O&cho
録音:1952年頃
オリジナルは、LP時代の初期に合衆国で濫立したレコード会社のうちの一つ、 Remington社の1952年頃のもの。ほぼ全員20代後半から30代初めという若い歌 手ばかりを起用、彼らは皆1950年代後半から1960年代にはスターとして各地 で活躍する人たちばかり。プロデューサーはかなりの目利きだったのでしょう。 中でももっとも活躍したのが、御存知バスティアニーニ。これは彼にとっても 初のスタジオでのオペラ全曲録音だったそうです。それどころか、この後彼 はアモナズロを録音することはなく、ウィーンでのライブが一種類あるだけ。 この録音は貴重なものです。 (Ki)
PRCD 20028
ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」 メルキオーレ・ルイーゼ(ドン・パスクワーレ),
ファン・オンシーナ(エルネスト),
リーナ・アイマーロ(ノリーナ),
シピオ・コロンボ(マラテスタ),他
アルジェオ・クワドリ(指)
ウィーン国立歌劇場O、ウィーン室内cho
録音:1952年
原盤:Westminster
PRCD-20029(2CD)
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」 ジーノ・サルリ(マンリーコ),
ステッラ・ロマン(レオノーラ),
シルヴィア・ソイヤー(アズチェーナ),
アントーニオ・マンカ・セルラ(ルーナ伯爵)
ジュゼッペ・コンカ(指)ローマ歌劇場O&cho
録音:1952年
原盤:米Capitol
ルーマニア出身で1940年代のメトのプリマドンナの一人だったステッラ・ロマ ンを除くと、著しく無名な人ばかりで、そこがまた魅力。 (Ki)
PRCD-20030
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」 リチャード・タッカー(カニオ),
リュシーヌ・アマーラ(ネッダ),
ジュゼッペ・ヴァルデンゴ(トニオ),他
ファウスト・クレーヴァ(指)
メトロポリタン歌劇場O&cho
録音:1951年6月
原盤:米Colombia
メトのトップスターテノールだったリチャード・タッカーの 豪快なカニオが聞けます。同じくメトの花形だったアマーラや、トスカニーニら絶大な信頼を置かれたヴァルデンゴなど、脇も充実。   (Ki)
PRCD-20031(2CD)
ヴェルディ:歌劇「オテロ」 ジーノ・サルリ(オテッロ)、
アントーニオ・マンカ・セルラ(イヤーゴ)、
アンナ・ラ・ポッロ(デズデーモナ) 他、
アルベルト・パオレッティ(指)ローマ歌劇場O&cho
録音:1951年12月8-14日
LP時代の初期に合衆国のURANIA社から発売されていたもの。先にCD化された 「トロヴァトーレ」(PRCD.20029)と同時期のローマ歌劇場のセッション録音 で、サルリとセルラは共通しています。著しく無名な人ばかりですが、意外 や皆実力派のなかなかいい演奏になっています。音質も年代を考えるとかな り良好。  (Ki)
PRCD-20032(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」 ドロレス・ウィルソン(ルチア),
ジャンニ・ポッジ(エドガルド),
アンセルモ・コルツァーニ(エンリーコ),ほか
フランコ・カプアーナ(指)ミラノ歌劇場O&cho
録音:1953年
1950年代に米URANIAから発売されていたもの。ドロレス・ウィルソンの詳しい 経歴はわかりませんでしたが、軽いソプラノ。ジャンニ・ポッジはどういう訳 か日本では著しく人気がないものの、この全盛期のエドガルドを聞けばその甘 さを湛えた声に感嘆させられることでしょう。   (Ki)
PRCD-20033(2CD)
ヴェルディ:歌劇「運命の力」 ジュゼッペ・カンポーラ(アルヴァーロ),
アドリアンナ・グエリーニ(レオノーラ),
アンセルモ・コルツァーニ(カルロ),
フェルナンド・コレナ(メリトーネ),他
アルマンド・ラ・ローザ・パロディ(指)
ミラノ・スカラ座O&cho
録音:1952年
原盤:米URANIA
ジュゼッペ・カンポーラは1923年生まれのイタリアのテノール。1950年代に初頭にテバルディの相手役としてDECCAの「トスカ」、「蝶々夫人」の録音に参加、1957年にはEMIにヴェルディの「シモン・ボッカネグラ」の録音でガブリエーレを歌うなどかなり活躍した人です。高い音域でのしっかりとした輝かしい声が武器。
PRCD-20034(2CD)
ポンキエッリ:歌劇「ジョコンダ」 アニタ・コリドーリ(ジョコンダ),
ジュゼッペ・カンポーラ(エンツォ),
アンセルモ・コルツァーニ(バルナバ),
ミリアム・ピラッツィーニ(ラウラ),他
アルマンド・ラ・ローザ・パロディ(指)
ミラノ・スカラ座O&cho
録音:1952年
原盤:URANIA
アニタ・コリドーリは1919年、北イタリアの湖水地方の町レッコ生まれ1974年に生地で亡くなった、という以上の詳しい情報がありません。ちょっとカバリエを思わせる密度のある声の持ち主で、「自殺!」は力唱。なお、オーケストラと合唱のオリジナル表記は、Professori d'Orchestra and Artisti del Coro of La Scala、これはPRCD.20033の「運命の力」も同様。  (Ki)
PRCD-20035(2CD)
コルネリウス:歌劇「バグダッドの理髪師」 ルドルフ・ショック(ヌレディーン)
セーナ・ユリナッチ(マルジアーナ)
ゴットロープ・フリック(理髪師アブル・ハッサン)
アルフレート・ペル(カリフ)
エーリヒ・マイクト(ババ・ハッサン)
ヒルデ・レッセル=マイダン(ボスターナ)
ハインリヒ・ホルライザー(指
ウィーン放送O、ウィーン国立歌劇場cho
録音:1952年
寡作家で、ほとんどこの一作で知られているペーター・コルネリウスの傑作喜 劇。ドイツ語圏ではちょくちょく上演されます。バグダッドの若者ヌレディー ンが恋するマルジアーナと結ばれる物語で、アブル・ハッサンはかなりお節介 なじいさんです。 フリック、ショック、ユリナッチなど,1950年代のウィーンで活躍した名歌手 がずらり。脇役にワルター・ベリーやクルト・エクヴィルツも登場しています。  (Ki)
PRCD-20036(2CD)
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」 ヨゼフ・メッテルニヒ(Brオランダ人)、
アンネリース・クッパー(Sゼンタ)、
ヴォルフガング・ヴィントガッセン(Tエリック)、
ヨゼフ・グラインドル(Bsダーラント)、
エルンスト・ヘフリガー(T舵取り)、
ジークリンデ・ワーグナー(Msマリー)、
フェレンツ・フリッチャイ(指)ベルリンRIAS響、
RIAS室内cho

録音:1952年10月
PRCD-20037(2CD)
ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」 ジーノ・サッリ(Tアンドレア・シェニエ)、
フランカ・サッキ(Sマッダレーナ・コワニー)、
アントーニオ・マンカ・セッラ(Brカルロ・ジェラール)、
ロレッタ・ディ・レリオ(Msベルシ)、
ルチア・ダニエーリ(Msマデロン)、
カルロ・プランターニャ(Brルーシェ)、
アンナ・マルカンジェリ(Msコワニー伯爵夫人)ほか、
アルベルト・パオレッティ(指)
ローマ歌劇場O&cho

録音:1952年
米Urania録音。ジーノ・サッリが歌っている録音は、PREISERからは、ヴェルディ:「リゴレット」(PRCD-20017),「トロヴァトーレ」(PRCD-20029),「オテッロ」(PRCD-20031)が発売されています。  (Ki)
PRCD-20038(2CD)
ベッリーニ:歌劇「夢遊病の女」
リーナ・パリウーギ(S:アミーナ)
フェルッチョ・タリアヴィーニ(T:エルヴィーノ)
チェーザレ・シエピ(Bs:ロドルフォ伯爵)
アンナ・マリア・アネッリ(S:テレーザ)他
フランコ・カプアーナ(指)RAIトリノO他
録音:1952年7月24〜28日トリノ
PRCD-20039(2CD)
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 フェルッチョ・タリアヴィーニ(ロドルフォ),
ロザンナ・カルテーリ(ミミ),
ジュゼッペ・タッデイ(マルチェッロ),
チェーザレ・シエピ(コッリーネ),ほか、
ガブリエーレ・サンティーニ(指)
トリノRAI管,cho
録音:1952年7月12日
「ボエーム」には名盤がひしめいている中、マニアから非常に評価の高い名盤が復活!1959 年に日本でもロドルフォを歌って絶賛されたフェルッチョ・タリアヴィーニの、それより7 年前のこの録音ではさらに美声が映えています。加えて極め付けというべきタッデイのマルチェッロ、若きシエピのコッリーネも素晴らしい。しかし何よりも聞きものが、ロザンナ・カルテーリのミミ。早くに結婚引退してしまったので日本ではあまり知られぬままでしたが、テバルディとフレーニの間のミミ歌いとして絶大な人気を誇った歌手で、その真価を伝える絶唱です。この「ボエーム」、既にCD になってはいるものの、ノイズリダクションをかけまくった上にエコーなど電気的加工を施したものでした。会場の空気まで伝わってくる自然な音を楽しみたいならこちら。  (Ki)
PRCD-20040(2CD)
ダルベール:歌劇「低地」 ギュンター・トレプトウ(T ペドロ),
ヘレナ・ブラウン(S マルタ),
フェルディナント・フランツ(Br サバスティアーノ),
ワルター・ベリー(Bs トンマーゾ),他、
ルドルフ・モラルト(指)ウィーン放送O,
ウィーン・フォルクスオパーcho
録音:1954年4月13−15日
トレプトウ、ブラウン、フランツと当時の第一線のワーグナー歌手に加え、若いベリーも加わった豪華なキャスト。56 歳で亡くなって惜しまれたモラルトの指揮も見事。  (Ki)
PRCD-20043(2CD)
フンパーディンク:歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 リタ・シュトライヒ(S グレーテル),
ギーゼラ・リッツ(Ms ヘンゼル),
ホルスト・ギュンター(Br ペーター),
マリアンネ・シェヒ(S ゲルトルート),
レス・フィッシャー(Ms 魔女),他、
フリッツ・レーマン(指)ミュンヘンPO
録音:1953年
原盤:DG
PRCD-20044
ウェーバー:歌劇「アブ・ハッサン」
エリーザベト・シュヴァルツコップ(S:ファティメ)
エーリヒ・ヴィッテ(T:アブ・ハッサン)
ミヒャエル・ボーネン(Bs:オーマル)
レオポルト・ルートヴィヒ(指)ベルリンRSO
録音:1944年12月19日
PRCD-20045(2CD)
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」
ジュゼッペ・タッデイ/ヴェルディのアリアを歌う
 「仮面舞踏会」,「ドン・カルロ」,
 「シチリアの晩鐘」,「オテロ」から
ジュゼッペ・タッデイ(Br リゴレット),
フェルッチョ・タリアヴィーニ(T マントヴァ公爵),
リーナ・パリューギ(S ジルダ),
ジューリオ・ネーリ(Bs スパラフチーレ),ほか
アンジェロ・クエスタ(指)RAIトリノSO&cho
録音:1954年2月
原盤:CETRA
多くの録音が残されているヴェルディの「リゴレット」の中でも、特に注目に値する録音の一つです。ジュゼッペ・タッデイは、1916年生まれで、当時30代後半、若々しいバリトンの声と驚くべき見事な演技力に舌を巻きます。マントヴァ公は、フェルッチョ・タリアヴィーニ、彼も全盛期で、見事な美声を披露してくれています。他社から既にCDが多数発売されていますが、このPREISERのCDは、かなり状態の良いソースを使用、しかも加工臭の少ない素直な音で、古めかしさを感じさせないものになっています。  (Ki)
PRCD-20046(2CD)
ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」 ハンス・ホッター(Br オランダ人),
ヘレーネ・ヴェルト(S ゼンタ),
ベルント・アルデンホフ(T エリック),
クルト・ベーメ(Bs ダーラント)
レス・フィッシャー(Ms マリー),
ヘルムート・クレプス(T 舵手)
ヴィルヘルミ・シュヒター(指)NDR響&cho
録音:1951年(放送録音)
ホッターは若い頃オランダ人を得意としたものの、残された録音はあまり多くなく、他に1944年の放送録音(クレメンス・クラウス指揮)と1950年のメトのライヴ(フリッツ・ライナー指揮)があったくらい。この録音は、録音状態が良いことで知られていたものです。アルデンホフ、ベーメら共演も優れ、さらにNHK交響楽団を叩き上げた名匠シュヒターの引き締まった指揮も見事、聞き応えのある「オランダ人」です。  (Ki)
PRCD-20047(2CD)
ヴェルディ:レクイエム グレ・ブラウエンスタイン(S)、
マリア・フォン・イロスファイ(Ms)、
ペトレ・ムンテアヌ(T)、
オスカー・チェルヴェンカ(Bs)、
パウル・ファン・ケンペン(指)
ローマ・サンタチェチーリア国立アカデミーO&cho

録音:1955年,ローマ
オランダの名匠ケンペンが、ローマに客演してヴェルディのレクイエムを録音したもの。ケンペンらしい男気あるダイナミックな演奏が魅力です。  (Ki)
PRCD-20048(2CD)
ヴェルディ:歌劇「シチリア島の夕べの祈り」 マリオ・オルティカ,ボリス・クリストフ、
アニタ・チェルクエッティ,カルロ・タリアブエ、
マリオ・ゾルニョッティ,
ジュリアーノ・フェッライン、
ミティ・トゥルッカノ・パーチェ,
トマッソ・ソレー、ヴァルター・アリトーリ,
クリスティアーノ・ダラマンガス、
サンテ・アンドレオリ、他、
マリオ・ロッシ(指)RAI トリノO&cho
録音:1955年10月9日
「椿姫」に次ぐヴェルディ19番目のオペラ「シチリア島の夕べの祈り」は、パリ・オペラ座のためにグランド・オペラの形式でフランス語の台本に作曲され、1855年に初演されました。初演直後のイタリア公演ではイタリア語に直され、以後イタリア語版で上演されています。録音は初演からちょうど100年後の1955年。エレナ公女のチェルクエッティは、マリア・カラスが「ノルマ」をキャンセルし、代役を依頼され一挙に世界的名声を手にいれた歌手。またアッリーゴのオルティカもスカラ座やジェノヴァでカラスの相手役をつとめており、まさにカラスの黄金時代をほうふつとさせる内容となっています。  (Ki)
PRCD-20049(2CD)
ヴェルディ:歌劇「ナブッコ」 パオロ・シルヴェーリ(Br ナブッコ)、
カテリーナ・マンチーニ(S アビガイッレ)、
アントニオ・カッシネッリ(Bs ザッカリア)、
マリオ・ビンチ(T イズマエーレ)、
ガブリエッラ・ガッティ(S フェネーナ)ほか、
フェルディナンド・プレヴィターリ(指)
RAI ローマSO&cho
録音:1950年1月16日
CETRA などからも出ている音源と同一。
PRCD-20050(2CD)
プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」 エレノア・ステーバー(S 蝶々夫人)、
リチャード・タッカー(T ピンカートン)、
ジュゼッペ・ヴァルデンゴ(Br シャープレス)、
ジーン・マデイラ(Ms スズキ)ほか、
マックス・ルードルフ(指)
メトロポリタン歌劇場O&cho
録音:1949年5月26-28日
「蝶々夫人」のLP用の初録音。当時のメトのベストメンバーが組まれています。名著「指揮法」の著者としても知られる、ドイツ出身の米国の指揮者、マックス・ルドルフ(1902−1995)の数少ない録音としても貴重。 (Ki)
PRCD-20051(2CD)
チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」 エフゲニー・ベロフ(Brオネーギン)、
ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(Sタチヤナ)、
セルゲイ・レメシェフ(Tレンスキー)、
イワン・ペトロフ(Bsグレーミン)、
ラリーサ・アフデーエワ(Msオリガ)、
ボリス・ハイキン(指)ボリショイ劇場O&cho

録音:1956年
1950年代のボリショイ劇場のスターを集めた伝説的「オネーギン」の録音。まだ30歳くらいだった若きヴィシネフスカヤが歌う素晴らしいタチヤナが聞きもの。  (Ki)
PRCD-20052(2CD)
ビゼー:歌劇「カルメン」 ジーン・マデイラ(Msカルメン)、
ニコラ・フィラクリディ(Tジョゼ)、
ミシェル・ルルー(Brエスカミーリオ)、
ジャネット・ヴィヴァルダ(Sミカエラ)ほか、
ピエール・デルヴォー(指)
コンセール・パドルーO

録音:1957年
ジーン・マデイラ(1918−1972)は米国イリノイ州出身のメッゾ。深みのあるメッゾの声が魅力で、1950年代から60年代にかけて欧米で活躍、バイロイト音楽祭やザルツブルク音楽祭にも出演しています。その彼女の当たり役がカルメン。このVOX録音はマデイラの代表盤でしたが、長らく復活しませんでした。ようやくのCD化です。ニコラ・フィラクリディはエジプト生まれのイタリア人。やはり録音が極めて少ないテノールですので貴重です。  (Ki)
PRCD-20053(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

■フェルナンド・コレナのアリア集*
チマローザ:「秘密の結婚」、
ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」,
「チェネレントラ」、トーマ:「カイド」、
グノー:「フィレモンとボーシス」、
マスネ:「グリセルディス」、
オッフェンバック:「ジェロルステン女大公」からのアリア
フェルナンド・コレナ(Bsドン・パスクワーレ)、
ドーラ・ガッタ(Sノリーナ)、
アフロ・ポーリ(Brマラテスタ)、
アゴスティーノ・ラッザーリ(Tエルネスト)
、ほか、
アルマンド・ラ・ローザ・パローディ(指)
ミラノ・スカラ座O&cho、
ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ(指)
フィレンツェ五月祭O*、
ジェイムズ・ウォーカー(指)スイス・ロマンドO*

録音:1951年、1956年*
スイス生まれの名バッソ・ブッフォ、フェルナンド・コレナがタイトルロールの「ドン・パスクワーレ」。コレナは1965年にケルテス指揮で再録音(DECCA)していますので、これは旧録音。イタリア勢だけにこちらの方がノリは上。1950年代に人気の高かったスーブレット・ソプラノ、ドーラ・ガッタの貴重な録音でもあります。コレナのアリア集はDECCA録音。  (Ki)
PRCD-20054(2CD)
ヴェルディ:「トラヴィアータ」

◆ボーナス…プッチーニ:「ボエーム」,「蝶々夫人」,「トゥーランドット」からのアリアと二重唱
ロゼッタ・ノーリ(Sヴィオレッタ)、
ジュゼッペ・カンポーラ(Tアルフレード)、
カルロ・タリアブエ(Brジョルジョ・ジェルモン)、
ジューリア・オリーニ(Sアンニーナ,フローラ)、
チェーザレ・マジーニ・スペルティ(Tガストン)ほか、
ウンベルト・ベレットーニ(指)ローマ歌劇場O&cho

録音:1952年
PREISERのペーパーバック・オペラ・シリーズでは、かなり珍しいオペラの録音が復刻されることがしばしばですが、この「トラヴィアータ」は特に稀少性の高いものです。1950年代初頭に米国のREMINGTON社(LP時代初期に乱立した小レーベルの一つ)から発売されたもので、その後ほぼ再発されておらず、長らく入手困難だったものです。ヴィオレッタ役のロゼッタ・ノーリは1926年生まれ。イタリアの伝統をしっかりと受け継いだ充実した声のソプラノで、1950年代に活躍しました。しかし残された録音は極めて少なく、このヴィオレッタは大変貴重。ちなみに彼女は教師としても有名で、ルカ・カノーニチなど多くの有名歌手を育てています。共演者も、カンポーラにタリアブエと充実しており、マニアなら注目の「トラヴィアータ」です。   (Ki)
PRCD-20055(2CD)
プッチーニ:歌劇「トスカ」 アントニエッタ・ステッラ(Sトスカ)
ジャンニ・ポッジ(Tカヴァラドッシ)
ジュゼッペ・タッデイ(Brスカルピア)
フェルッチョ・マッツォーリ(Bsアンジェロッティ
) 
レオ・パディス(Bs堂守)
ピエロ・デ・パルマ(Tスポレッタ)
アントーニオ・サッケッティ(Bsシャルローネ)他
トゥリオ・セラフィン(指)ナポリ・サンカルロO&cho

録音:1957年(モノラル)
幻の録音がついにCD化!1950年代にPHILIPSはナポリのサンカルロ劇場を用いてオペラの録音をしましたが、その中でなぜかCD化されなかったのがこの「トスカ」。ステッラ、ポッジ、タッデイと、イタリアオペラのスター歌手を三人も配し、スポレッタには名脇役デ・パルマ、そして指揮者は大御所セラフィンと、超豪華。復活を喜びましょう! (Ki)
PRCD-20056(2CD)
ドニゼッティ:「シャモニーのリンダ」 アントニエッタ・ステッラ(Sリンダ)
チェーザレ・ヴァレッティ(Tカルロ)
ジュゼッペ・タッデイ(Brアントーニオ)
フェドーラ・バルビエーリ(Msピエロット)
レナート・カペッキ(Bsボアフレリー侯爵)
ピエロ・デ・パルマ(T行政長官)
ジュゼッペ・モデスティ(Bs司教)
トゥリオ・セラフィン(指)ナポリ・サンカルロ劇場O&cho

録音:1956年9月(モノラル)
PHILIPS録音。ステッラを筆頭に、ヴァレッティ、タッデイ、バルビエーリ、カペッキ、デ・パルマと、よくぞこれだけ名歌手を揃えたもんだと言うくらいの豪華キャストです。しかも指揮がセラフィンとくれば文句なし。PHILIPSから1990年代の半ばに一度だけCD化されたことがありましたが、長らく廃盤。粗悪な海賊すら入手難でしたので、嬉しい復活です。 (Ki)
PRCD-20057(2CD)
ロッシーニ:歌劇「モゼ」 ニコラ・ロッシ=レメーニ(Bsモーゼ)
ジュゼッペ・タッデイ(Brファラオーネ)
アゴスティーノ・ラッザーリ(Tエリゼーロ)
マリオ・フィリッペスキ(Tアメーノフィ)
ピエロ・デ・パルマ(Tアウフィーデ)
カテリーナ・マンチーニ(Sアナイーデ)
プリーニオ・クラバッシ(Bsオジリデ)
ブルーナ・リッツォリ(Sシナイーデ)
トゥリオ・セラフィン(指)ナポリ・サンカルロ劇場O&cho

録音:1956年6月
「モゼ」は、ロッシーニがパリのオペラ座のために作曲した「モイーズとファラオン」(旧作「エジプトのモゼ」を大幅に改作したもの)がさらにイタリア語に直されたもの。今日ではフランス語の上演が主流なので、イタリア語の録音はかえって貴重です。イタリアオペラの巨匠セラフィンの指揮するロッシーニは珍しく、ライヴを含めても数種。この「モゼ」は、ロッシ=レメーニ、フィリッペスキ、タッデイと男声が充実しており、セラフィンのガッチリした音楽ともども聞き応えがあります。ヒロインのアナイーデを歌うマンチーニは1924年生まれ。カラスと同世代のイタリアのソプラノで、高い評価を得ていたものの、早くに病気引退したため録音が少なく、幻のソプラノと言われています。これは彼女の全盛期の貴重な録音です。PHILIPSから1990年代の半ばに一度だけCD化されたことがあっただけなので、嬉しい復活です。 (Ki)
PRCD-20058(2CD)
ヴェルディ:歌劇「アロルド」 ヴァスコ・カンパニャーノ(Tアロルド)
マリア・ヴィターレ(Sミーナ)
ローランド・パネライ(Brエグベルト)
ジャンフェリーチェ・デ・マヌエッリ(Bsブリアーノ)
トゥルッカート・パーチェ(Msエレナ)
アルド・ベルトッチ(Tゴドヴィーノ)
トンマーゾ・ソレイ(Tエンリーコ)
アルトゥーロ・バジーレ(指)
RAIトリノO&cho

録音:1951年10月24日
おそらくヴェルディのオペラの中でも最も録音が少ないのが「アロルド」。1850年に初演された「スティッフェーリオ」が不評に終わったため、設定を大幅に変更して改作、1857年に初演したもの。どちらも主人公が不在の間にその妻が不貞を働いたことが話の中心ですが、「スティッフェーリオ」では主人公が牧師だったことが問題視されました。「アロルド」では主人公は十字軍に参加した騎士と違いはありますが、大筋は同じ。1960年代になって「スティッフェーリオ」が復活すると、「アロルド」の上演は下火になってしまいました。ライヴ録音以外の録音は僅かで、これはその一つ、1951年、トリノでの放送用録音です。歌手は若き日のローランド・パネライ以外は日本ではなじみの薄い人たちですが、スカラ座で「トゥーランドット」のカラフを歌ったこともあるヴァスコ・カンパニャーノや、ヴェルディのヒロインで活躍したマリア・ヴィターレ(1924−1984)など、実力ある人たちばかりです。 (Ki)
PRCD-20059(2CD)
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」 フランチェスコ・メルリ(Tマンリーコ)
ビアンカ・スカッチャーティ(Sレオノーラ)
エンリコ・モリナーリ(Brルーナ伯爵)
ジュゼッピーナ・ジネッティ(Msアズチェーナ)
コッラード・ザンベッリ(Bsフェランド)
イーダ・マンナリーニ(Msイネス)
エミーリオ・ヴェントゥリーニ(Tルイス)
ほか
ロレンツォ・モラヨーリ(指
)ミラノ・スカラ座O&cho

録音:1930年11月
これはなんと言っても名ドラマティック・テノール、フランチェスコ・メルリ(1887−1976)のマンリーコを楽しむ録音でしょう。メルリは1920,30年代を代表するドラマティックテノールで、スカラ座を中心にオテッロ、カニオ、そしてカラフなどで人気を博しました。この「トロヴァトーレ」はメリル全盛期の代表的録音。輝かしく朗々と響き渡る力強い声に酔えます。 (Ki)
PRCD-20060
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」 フランチェスコ・メルリ(Tカニオ)
ロゼッタ・パンパニーニ(Sネッダ)
カルロ・ガレッフィ(Brトニオ)
ジーノ・ヴァネッリ(Brシルヴィオ)
ジュゼッペ・ネッシ(Tペッペ)
ロレンツォ・モラヨーリ(指)ミラノ・スカラ座O&cho

録音:1930年3,4月
COLUMBIA(=EMI)録音。PRCD-20007(廃盤)で出ていたものと同一内容。この録音は、当時のスカラ座のスター歌手、フランチェスコ・メルリ、ロゼッタ・パンパニーニ(1896−1973)、カルロ・ガレッフィ(1882−1961)という三人が集められたことに価値があります。ことにパンパニーニは、トスカニーニのお気に入りのソプラノと知られ、初演以来21年ぶりとなるスカラ座での「蝶々夫人」をトスカニーニの指揮で歌って大成功を収めた名ソプラノ。 (Ki)
PRCD-20062(2CD)
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 パウル・シェフラー(Brドン・ジョヴァンニ)
エーリヒ・クンツ(Brレポレッロ)
シュザンヌ・ダンコ(Sドンナ・エルヴィーラ)
カルラ・マルティニス(Sドンナ・アンナ)
アントン・デルモータ(Tドン・オッターヴィオ)
ローレ・ホフマン(Sゼルリーナ)
グスタフ・ナイトリンガー(Bsマゼット)
ルートヴィヒ・ホフマン(Bs騎士長)
レオポルト・ルートヴィヒ(指)ハンブルク北西ドイツ放送O&cho

録音:1951年
これはかなり強力な「ドン・ジョヴァンニ」です。ドン・ジョヴァンにパウル・シェフラー、レポレッロにエーリヒ・クンツ、ドン・オッターヴィオにアントン・デルモータと、ウィーンで活躍していた名歌手が三人参加。さらにベルギーの名ソプラノで、エクサン・プロヴァンスでの「ドン・ジョヴァンニ」でドンナ・エルヴィーラが絶賛されたシュザンヌ・ダンコがここでも素晴らしいエルヴィーラ。またこの翌年からバイロイト音楽祭でアルベリヒ役として大活躍するグスタフ・ナイトリンガーが弱腰マゼットを歌うなど、非常に豪華。レオポルト・ルートヴィヒは、1951年から1970年までハンブルク国立歌劇場の音楽監督を務めた名匠。放送用のスタジオ収録、オリジナルのイタリア語歌唱です。1980年頃にイタリアからLPで出た後、あまり芳しくないCDが出ただけでしたので、PREISERからの発売は歓迎されるでしょう。 (Ki)
PRCD-20061(2CD)
サン=サーンス:歌劇「サムソンとデリラ」 ジョゼ・ルッショーニ(Tサムソン)
エレヌ・ブヴィエ(Msダリラ)
ポール・カバネル(Brダゴンの大祭司)
シャルル・カンボン(Bsアビメレク)
アンリ・メデュス(Bsヘブライの老人)
ほか
ルイ・フレスティエ(指)
オペラ座国立O,
パリ・オペラ座cho

録音:1946年9月17-27日,シャンゼリゼ劇場
仏Pathe(=EMI)録音。「サムソンとデリラ」の古典的名盤です。ジョゼ・ルッショーニ(1903−1978)はコルシカ出身のテノールで、1930,40年代にフランスを中心に大活躍。「カルメン」のジョゼはオペラコミーク劇場で500回も歌ったといわれます。この「サムソン」は彼の代表的録音。エレヌ・ブヴィエ(1905−1978)は、1930年代から1960年代まで長く活躍したフランスのメッゾソプラノ。フランスとアルゼンチンで活躍しました。ポール・カバネル(1891−1958)はこの時代のフランスを代表するバスバリトンで、デゾルミエールが指揮したドビュッシー「ペレアスとメリザンド」でアルケルを歌っています。ルイ・フレスティエ(1892−1976))は、オペラコミーク、オペラ座、メトロポリタン歌劇場で活躍した優れた指揮者でしたが、戦後は早々にパリ音楽院の教授に収まって第一線から退いてしまったため、国際的な知名度が広がりませんでした。この録音ではフーレスティの実力がしっかり捉えられています。 (Ki)


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