湧々堂HOME 新譜速報: 交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック 廉価盤 シリーズもの マニア向け  
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品番 内容 演奏者

TBRCD-0029(2CD)
マガロフ〜1991年4月12日ライヴ
ラヴェル:クープランの墓
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23 番「熱情」
ショパン:24 の前奏曲Op.28
 ワルツ第2 番変イ長調Op.34-1
 夜想曲第20 番嬰ハ短調
 練習曲ハ短調Op.10-12「革命」
ニキタ・マガロフ(P)

録音:1991 年4 月12 日東京・芸術劇場大ホール、ライヴ
リサイタル初日。生前のラヴェルとも親交のあったマガロフの貴重な演奏。かなり頻繁にテンポを動かし、ラヴェルが持つ退嬰的脱力感も兼ね備えた色気溢れる名演。ベートーヴェンは、ぐっと硬派な演奏で、シリアスかつ迫力満点。ショパンの前奏曲を全曲通しで聞くと一貫した物語性が浮び上がります。当然その辺を意識してマガロフはピアノに向かいます。アンコールも全てショパン。「ワルツ」、「夜想曲」のしみじみ感は中々他で聴けません。最後が「革命」というのも凄いサービスです。

TBRCD-0031(2CD)
マガロフ〜1991年4月14日ライヴ
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第3 番
スカルラッティ:ソナタL.33、L.361
ショパン:ピアノ・ソナタ第3 番
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
グリンカ(バラキレフ編):ひばり
モーツァルト:トルコ行進曲
メンデルスゾーン:紡ぎ歌
ニキタ・マガロフ(P)

録音:1991 年4 月14 日東京・芸術劇場大ホール、ライヴ
モーツァルト、スカルラッティは、マガロフの音盤初レパートリー。直球勝負のケレン味のないモーツァルト。とは言っても味も素っ気もない演奏とは一線を画すところがベテランの至芸です。マガロフでシンプルな曲を聴くと如何に巨匠が美音の持主であったかが理解出来ようと言うものです。ショパンのピアノ・ソナタは、ハードボイルドな佇まいを見せる格好いい演奏。そして「展覧会の絵」。ムソルグスキーの演奏となるとマガロフが胸の中に秘めていたロシア魂が炸裂します。極めてファナティックで凶暴な趣さえあるマガロフとしては異色の名演。アンコールの愛奏曲、グリンカの歌曲のメロディをバラキレフが編曲したロシア色の強い作品「ひばり」も泣かせます。最後の締め括りは、強い共感を新たにメンデルスゾーンの無言歌集より「紡ぎ歌」です。

TBRCD-0060(5CD)
ベートーヴェン:交響曲全集 エドゥアルド・チバス(指)
ベネズエラSO
カローラ・グレーザー(S),カティウスカ・ロドリゲス(Ms)、 イドヴェル・アルヴァレス(T),アンドレアス・ダウム(Br)
テレサ・カレーノ・オペラ・コーラス、エミール・フリードマンcho、UC合唱団、ホセ・アンゲル・ラマスcho

録音:2005〜2018 年ホセ・フェニックス・リバス ホールにおけるデジタル・ライヴ録音:
録音:2007年7月1日(交響曲第1番、第3番)、2018年3月17日(交響曲第2番、第4番)、2017年3月22日(交響曲第6番、第8番)、2005年3月16日(交響曲第5番)、2005年2月3日(交響曲第7番)、2008年4月24日(交響曲第9番)
時として思わぬ国から天才は生れるものです。ベネズエラの巨 匠エドゥアルド・チバスによるベートーヴェン全集が登場。 チバスはフルトヴェングラーの研究者としても高名で、バレンボイ ムとも非常に親しくその芸風は古風でフルトヴェングラーの蘇りと もいえる情熱的なもの。 今回の全集では、第 1 番は信じ難い程のゆっくりしたテンポを採 用しスケール極大。「英雄」は、フルトヴェングラーへのオマージ ュとも呼べる風格と激情を隠そうともしません。第 2 番、第 4 番も 遅いテンポが懐かしさを醸し出します。「田園」は草いきれでむせ 返る様な野趣に満ちた快演。「運命」と第 7 番はこの全集の白眉 とも言える名演。「運命」の古武士を思わせる凛とした佇まいの立 派さ。音が固まりで飛び込んでくるような迫力。第 7 番のフィナー レは聴くものが冷静さを保てないほどの熱狂。第8 番も久々に聴 けた豪傑笑いのようなユーモア溢れる演奏。「第九」はバーンス タイン以来となる、「喜び」を「Freiheit」(自由)に置き換えた歌唱で演奏されます。眠りから醒めていくような第一楽章の格調 にはゾクゾクします。いずれの演奏も臨場感あふれるライヴ。ヴァイオリンを両翼に配置した古典配置で対位法を強調したも の。 ベネズエラSOは創立 70 周年を超えた名門でフルトヴェングラーも客演したことで知られます。今年はさらにブルック ナー、ブラームスが予定されております。
■エドゥアルド・チバス
エドゥアルド・チバスは、1992年にベネズエラSOで ワーグナー「マイスタージンガー」を指揮して以降、国際的 なオーケストラ指揮者としての道を着実に歩んでいます。 その好個の例は、ベネズエラで制作されたベートーヴェ ンの交響曲全集の最初のCDセットであり、全てカラボボ 【ベネズエラ中心部の州】SOを指揮してライヴ録音 されたものだ。カメラータ・ザルツブルクの音楽監督で、カ ラカスを2度訪れたシャーンドル・ヴェーグは、彼を次のよう に評しています。「エドゥアルド・チバスは、ベートーヴェンに 対する強い親和性と、彼独自のメッセージ性をそなえてい る」 後に、カメラータ・ザルツブルクに客演指揮者として招かれ、1999年、ポルトガル北部のオーケストラにも招かれ た。2005年、ベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲を、ブラジルのピアニスト、ルイツ・デ・ムーラ・カストロとベネズエ ラSOとの共演でライヴ録音した。 2007年11月、ドイツに招かれ、バイエルン州、レーゲンスブルクでベートーヴェンの第4、第7交響曲を指揮し、地元 紙で絶賛された。「ドナウポスト」紙は、「エドゥアルドは、オーケストラから強烈なエネルギーを発散させた」と書いた。 エドゥアルド・チバスは自身が指揮したベートーヴェンの交響曲集、およびピアノ協奏曲集で知られている一方、 もうひとりの偉大な交響曲作曲家――アントン・ブルックナー――とも結び付けられています。2004年5月、エドゥアル ド・チバスはベネズエラSOで、同団では初演となるブルックナーの第7交響曲を指揮した。2005年、第8交響 曲を同団で指揮し、ベネズエラでこの大作の初演として話題を呼んだ。2007年、ブルックナーの第9番が、これもベ ネズエラでの初演として取り上げられた。

第7、第8番のライヴ録音は、「ファンファーレ・マガジン」のような国際音楽情報誌で称えられた。同誌の2007年1 /2月号で、次のように書かれた。「エドゥアルド・チバスはアントン・ブルックナー作品の極めて好意的で強力な解 釈者であることを証明しています。彼のビジョンは明らかに彼独自のものだ、しかしそのビジョンは、ブルックナーの偉 大な解釈者としてよく知られる巨匠たち・・・フルトヴェングラー、ヨッフム、カラヤン、クレンペラー、クナッパーツブッ シュ、ヴァントらと本質的に引けをとらないものだ」 エドゥアルド・チバスは1948年11月27日キューバのハバナで生まれた。幼い内に家族と共にアメリカに亡命しアメリ カ国籍を得る。ニューヨーク、コロンビア大学の応用数学科とオペレーションズ・リサーチ科で理学士、理学修士の 学位を得た。1971年以降ベネズエラに在住。実業家としても高名であり、1976年には、広告代理店、AWナスカ・サ ーチアンドサーチを設立し、代表を務めています。ベネズエラのワーグナー協会の会長でもある。
TBRCD-0065(3CD)
ブルックナー:後期三大交響曲集
交響曲第7番
交響曲第8番*
交響曲第9番#
エドゥアルド・チバス(指)
ベネズエラ交SO

録音:2004年5月27日、2005年11月10日*、2007年6月7日#
ホセ・フェニックス・リバスホールにおけるデジタル・ライヴ録音
ベートーヴェン全集が絶賛発売中の「ベネズエラのフルトヴェングラー」 ことエドウアルド・チバスのブルックナーが登場!第7 番は、ベネズエラ交 響楽団にとっての初演。繊細なストーリー展開が意外ながら、谷間に咲く 白百合のような美しい佇まい。弦楽器のささやきはいじらしいまでの異色 の名演。第 8 番もベネズエラ初演という歴史的な演奏会の記録です。高 揚を隠そうともしない展開。それでいて第3 楽章の目一杯遅いテンポでし みじみした味わいを出すなど、極めて人間臭い土の香りのするブルックナ ーと申せましょう。第9 番は、チバスのブルックナー愛、音楽愛の吐露とで も言うべき私小説的演奏。テンポは中庸より早めであり、シューリヒトを思 わせる軽快な疾走すらも感じ取れます。 いずれの演奏も臨場感あふれるライヴ。ヴァイオリンを両翼に配置した古 典配置で対位法を強調したもの。ベネズエラ交響楽団は創立 70 周年を 超えた名門でフルトヴェングラーも客演したことで知られます。今年はさら にブラームス、シューベルト、ワーグナーが予定されております。

TBRCD-0112(1CD)
「日出る国へ新世界=`昭和十二年の日米同時生放送」
(1)ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
(2)J・シュトラウス(近衞編):喜歌劇「こうもり」組曲
近衞秀麿(指)NBC響

録音:(1)1937年2月16日、(2)1937年2月14日,NBC8H スタジオ
音源提供:アメリカ議会図書館(Library of Congress)
協力:近衞音楽研究所、
ウィスコンシン歴史協会(Wisconsin Historical Society)、
NBC ユニヴァーサルLLC、Donald Meyer(Lake Forest college)
1937 年2 月16 日、ニューヨークのNBC、8H スタジオにおいて、オーケストラ 音楽の日米同時生放送という画期的な演奏会が行われた。曲目はドヴォルザー ク作曲の交響曲第9 番「新世界」。オーケストラは“トスカニーニのオーケストラ”と してクラシック音楽ファンに知られるNBC SO。 指揮台に立ったのは前年 1936 年に日本の外務省より音楽特使として叙任さ れた近衞秀麿(1898〜1973)。言うまでもなく、戦中に三度に渡って首相を務め た近衞文麿の実弟であり、日本でオーケストラを初めて作り、生涯に渡ってオー ケストラ音楽の紹介に努めた大指揮者です。 演奏会は大成功に終わった。そして近衞には全米各地の名門オーケストラに 客演するツアーが約束された。しかし 7 月の日中戦争の勃発を引き金にした日 米関係の悪化が近衞の指揮者としての運命を翻弄する。そして遂には全てが見 果てぬ夢となってしまった……。 『新世界』の演奏の二日前にも近衞はラジオ番組にも出演し、自ら編曲したヨ ハン・シュトラウスの喜歌劇『こうもり』組曲を指揮し放送しています。これらの音源が アメリカ議会図書館で良好な音質で発見された!さらに近衞が NBC SO に登壇するに至るコレスポンダンスも発見。 近衞秀麿研究の第一人者である菅野冬樹による綿密な調査に基づく書下ろ し原稿による重厚な新書版書籍付き。好事家にとってはなぜトスカニーニより先 に NBC SOと日本人指揮者が共演できたのか?そしてどういう演奏をして いるのか?という興味が明らかになります。そして芸術と言えども時代背景とは不可 分な関係であることを証明する正に戦争と音楽のドキュメント。

TBRCD-0134(5CD)
ブリュッヘン/ベートーヴェン:交響曲全集

■CD1
交響曲第1番
交響曲第3番「英雄」
■CD2
交響曲第2番
交響曲第6番「田園」*
■CD3
交響曲第4番
交響曲第5番「運命」
■CD4
交響曲第8番
交響曲第7番*
■CD5
交響曲第9番「合唱付き」
フランス・ブリュッヘン(指揮)
新日本フィルハーモニーSO
栗友会cho、リーサ・ラーション(S)、ウィルケ・テ・ブルメルストゥルーテ(A) 、ベンジャミン・ヒューレット(T)、デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Br)

■CD1 :録音:2011年2月8日すみだトリフォニーホール
■CD2 :録音:2011年2月8日すみだトリフォニーホール、2011年2月16 日すみだトリフォニーホール*
■CD3 :録音:2011年2月11日すみだトリフォニーホール
■CD4 :録音:2011年2月21日サントリーホール 、2011年2月16 日すみだトリフォニーホール*
■CD5:録音:2011年2月21日サントリーホール
巨匠フランス・ブリュッヘン(1934-2014)が愛した新日本フィルとのベートーヴェン全集が登場。ブリュッヘンにとってモダ ン・オケとの録音が世に出るのは世界初となります。元々長身痩身の人でしたが、この時期はさらに痩せて眼光の鋭さが目 立ちます。演奏は生命力が漲るこの眼光通りの見事さです。ピリオドアプローチだからこそ正しい演奏であるという単純な図 式とは一線を画する類まれな統率力と斬新なアイディアに満ちたベートーヴェン。アジテーション溢れる表現者ブリュッヘン の面目躍如の趣があります。録音も上々で、未亡人、ソリスト、合唱団のリリース快諾も頷ける一品。美麗夫婦箱による装丁。 オーケストラの配置はヴァイオリン両翼。右サイドにチェロ、左サイドにヴィオラ、コントラバスとなっております。 ※安田和信氏による解説より 音楽に内在する意味を聴き手に印象づけるために興味深い工夫が仕掛けられていた点も興味深かった。第 3 番《英雄》の 冒頭で指揮台に上がるや否や、拍手も収まらぬまま、いきなり主和音2連発をお見舞いした時、聴き手の多くは驚愕したは ず。また、第 9 番終楽章で、それまで舞台にいなかったバリトン歌手が袖からさっと姿を表し、手振りを交えながら「おお友 よ、このような音ではなく」と歌い始めたのもユニークだった(他の独唱者たちはその後に入場)。ブリュッヘンは、歴史的な情 報からヒントを得る演奏解釈に取り組み続けてきたパイオニアではあるが、作品の特徴を聴き手に伝えるためならば、いろい ろな手段を使うのも躊躇わないのだろう。
■「デヴィッド・ウィルソン・ジョンソン(バリトン歌手)が語るブリュッヘン+新日本フィル『第九』の秘密」
歌い出しのところで急いでステージに上がるというのは、フランスのアイデアなんです。 第4楽章の嵐のような不協和音が、親しみやすいバリトンの声によって静められ、やがて兄弟愛の偉大なテーマが歌われる・・・・・・。彼は常に革命家であり、そうすることで二つの異なるスタイルの音楽の衝撃とコントラストを強調しようと考えたのです。 フランスはまた、4人のソリストが汚れたジーンズとTシャツを着て、合唱団やオーケストラの正装と対照的であることを好みました。私はこのやり方が非常に強力な音楽的および社会的声明につながると思ったので、数人の指揮者をこうしようと提案したことすらあります。

TBRCD-0147(4CD)
ブリュッヘン+新日本フィルの音楽遺産2
(1)ラモー:歌劇「ナイス」序曲とシャコンヌ
(2)シューマン:交響曲第2番
(3)シューマン:交響曲第4番
(4)モーツァルト:交響曲第31番「パリ」(四楽章版)
(5)シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」
(6)ハイドン:交響曲第102番、
(7)ハイドン:交響曲第103番「太鼓連打」
(8)ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」
(9)アンコール(ハイドン:交響曲第104番〜第4楽章)
フランス・ブリュッヘン(指)
新日本フィルハーモニーSO

録音:(1)(2)(4)2005年2月18日すみだトリフォニーホール(第381回定期演奏会)
(3)2007年1月26日すみだトリフォニーホール(第412回定期演奏会)
(5)2005年2月25日サントリーホール(第382回定期演奏会)
(6)-(9)2009年2月28日すみだトリフォニーホール(ハイドン特別演奏会)
抜群のコンビネーションを見せた「ブリュッヘン+新日本フィル」。ベートーヴェン全集の衝撃のリリースは、ブリュッヘンの 当意即妙なアイディアにオケが見事な反応を示す好演として絶賛されました。今回はその名コンビによる第2弾。ラモーから シューマンまでのヨーロッパ音楽を俯瞰する名曲揃い。ブリュッヘンという人は融通の利かない学究一途からは対極にいる 音楽家であります。いわば常にエキサイティングな演奏を目指す一流のエンターテイナーであり、それだからこそ他の古楽 器指揮者とまるで異なる次元に位置しています。宇野功芳氏がブリュッヘンを賞賛したのも頷ける面白演奏ばかりです。シ ューマンの第4番などはこの曲がもはやベートーヴェンの第7番と相似形であることを示した個性豊かな演奏。第2番は巨匠 にとって音盤としては初のレパートリー、イキイキ艶やかな快演。。モーツァルトの第31番は何と第2楽章の異稿、通常稿の 順番で演奏し、全四楽章の交響曲で演奏する異端ぶり。ブリュッヘンの旧録は通常版でしたので必聴!

TBRCD-0151(4CD)
近衞秀麿〜京都大学SOとの歴史的名演集
■CD1
(1)リスト:交響詩「前奏曲」
(2)ベートーヴェン:交響曲第2番(ステレオ収録)
(3)ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
(4)ヨゼフ・シュトラウス:ポルカ「村の鍛冶屋」
(6)ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
■CD2
(1)シューマン:交響曲第3番「ライン」
(2)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
■CD3
(1)モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
(2)R・シュトラウス:管楽セレナード
(3)グリーグ:二つの悲しい旋律
(4)マーラー:さすらふ若人の歌
(5)ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
■CD4
(1)グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
(2)ドビュッシー:「小組曲」
(3)ブラームス:交響曲第1番
近衞秀麿(指)
京都大学SO

■CD1
録音:(1)1964年12月21日大阪公演 大阪サンケイホール
(2)-(4)1964年12月16日京都公演・京都会館(ステレオ)
(6)1964年12月21日大阪公演 大阪サンケイホール

■CD2
霧生トシ子(P)
録音:1968年12月9日大阪公演 大阪厚生年金会館中ホール

■CD3
録音:1970年12月21日大阪公演 大阪厚生年金会館大ホール
市来崎のり子(Ms)

■CD4
録音:1971年6月28日大阪公演 大阪厚生年金会館中ホール
晩年の近衞秀麿が密接な関係を築き上げたのが京都大学SO。近衞は合宿にも参加し、長期間の練習で熱く指導 した。時として学生を鼓舞し、叱咤し、激励して秘中の秘とも言える音楽を伝授した。ブラームスやモーツァルトの壮麗、豪 快。ワーグナー、マーラー、R・シュトラウスの心に染み入るしみじみさ。ロマン派直系の音楽家として大胆な表情付け で聞き手に迫るシューマン、ヨゼフ・シュトラウス。ベートーヴェンの格調。近衞がフルトヴェングラーに比肩する偉大な指揮 者であることが証明されています。録音がほとんどモノラルなのは残念ながら鑑賞に不足はない。64 ページに及ぶブックレット には、貴重な写真、当時のメンバーの証言を含めた菅野冬樹氏書下ろしの近衞へのオマージュ、金子建志氏が近衞版改 訂の秘密に迫った分析を掲載した永久保存盤。
TBRCD-0155
(1)ホルスト:組曲「惑星」
(2)モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
(3)モーツァルト:ホルン協奏曲第3番
森正(指)東京都SO
(3)笠松長久(Hrn)、
(1)日本合唱協会(女声合唱)

録音:1982年8月5日新宿文化センター・ライヴ(第153 回ファミリーコンサート)
こんな凄い演奏が遺っていた!オペラもシンフォニーも何でもござれの巨匠森正 (1921〜1987)入魂の『惑星』!このコンサートを実際に聴いた片山杜秀氏によると、 山田一雄を楽しみに来たのに登場したのは森正!急な代演ながらキビキビした演奏 に納得したとのこと。予期せぬ名演がこうして遺されました。演奏会場は新宿文化セン ターですが、音質はまろやかに収録されております。そして日本を代表するホルン奏 者である笠松長久氏(都響首席を38年勤め、現在は新日本フィルの契約首席)をソ ロに迎えたホルン協奏曲では一転して格調高い伴奏。笠松氏は『惑星』にもオケの一 員として参加しております。笠松氏からは「『惑星』は素晴らしい。コンチェルトは昔の 録音なので歴史を感じますが、ライヴだから却って面白いかも?」とコメントを寄せてく ださいました。『フィガロの結婚』も生き生きしたリズム感がとても楽しい演奏。こういう巨 匠が日本に存在してくれたことに感謝!しかない一枚です。
TBRCD-0156
ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(第1稿1874 年版) 朝比奈千足(指)東京都SO

録音:1982年10月12日五反田簡易保険ホール・ライヴ(第1稿・日本初演ライヴ)
2024 年のブルックナー・イヤーに送る待望の初CD 化。 今やかなりの知名度を獲得し支持者も獲得するに至ったブルックナー:「ロマンティック」 の第1稿。その日本初演ライヴ(1982 年10 月12 日)が極上音質で甦ります。演奏は朝 比奈千足(指揮)東京都交響楽団。インバルの録音が同年の9月ですから、朝比奈千 足の先見性には今更ながら脱帽です。虚心坦懐、一心不乱に突進する名演奏で。千 足氏も「特別な意識は全くなく、ひたすら新しい音楽の世界に没頭することができた」と 振返ります。 当時LPでのみ発売されたものの、マスターが存在しないとされ捜索すること五年余り。 ついにデジタルマスターを発見しCDとしては初発売となります。


ERT-1039
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
シルヴィア・マルコヴィチ(Vn)
ミルツェア・クリテスク(指)
ジョルジュ・エネスコPO

録音:1973 年9 月自由新聞社大理石ホール
WEITBLICK から、スヴェトラーノフと共演したブルッフ、ブラームスがヒットとな っている、美しきマルコヴィチのスタジオ録音が初CD化。まるでアイドルのように 可愛らしいジャケット写真も特筆ものです。演奏内容は、シリアスなフォルムでか つ濃厚な表情で迫る名演。特にグラズノフは彼女にとって名刺代わりとも言える 得意曲です。1971 年のロンドン・デビューもこの曲。さらにマルコヴィチを高く評 価したストコフスキーが自らの最後のコンサート(ロンドンSO、1972 年6 月 15 日)でもソリストとして招かれて演奏したのもこの曲です。心に染み入る名曲で 聴けば聴くほど、グラズノフの確かな筆致とメロディの素晴らしさに打たれること でしょう。ブルッフもピチピチとした躍動感に満ち、構えの大きい立派な演奏。こ の曲も熱いドイツ・ロマンの曲なのです。 録音会場は、ブカレスト中心部に今も存在する自由新聞社の大理石ホールで、 クリュイタンスのフランクの演奏会もここで行われました。内装の美しさは神秘的 で現実のものとは思えない程。丁度、オーストリア聖フロリアンの大理石の間を想 像していただければ結構です。

ERT-1044(5CD)
UHQCD
ベートーヴェン:交響曲全集

(1)交響曲第1番/(2)交響曲第3番「英雄」
(3)交響曲第2番/(4)交響曲第6番「田園」
(5)交響曲第4番/(6)交響曲第5番「運命」
(7)「エグモント」序曲/(8)交響曲第8番
(9)交響曲第7番/(10)レオノーレ序曲第3番
(11)交響曲第9番「合唱」(ルーマニア語歌唱)
(12)「コリオラン」序曲
ジョルジュ・ジョルジェスク(指)
ブカレスト・ジョルジュ・エネスコPO
エミリャ・ペトレスク(S),マルタ・ケスラー(Ms)、イオン・ピソ(T)、マリウス・リンツラー(Bs)、 ジョルジュ・エネスコ・フィルcho、ルーマニア放送cho

録音:(1)1961年5月、(2)1961年3月
(3)1961年4月20日、(4)1961年10月
(5)1962年1月、(6)1961年8月
(7)1962年1月11日、(8)1961年5月
(9)1962年1月、(10)1962年1月
(11)1961年7月、(12)1961年8月
全てルーマニア文化宮殿ホール(ステレオ)
※CD日本プレス。美麗夫婦箱5枚組。英語、日本語によるライナーノート付
ジョルジュ・ジョルジェスク(1887-1964)は、ルーマニアを代表する大指揮者でジョルジュ・エネスコ・フィルの音楽監督を 1920年から1944年までと1954から1964年まで務めました。1918 年から1920年にはゲヴァントハウス管の副指揮者としてアルトゥ ール・ニキシュに直接師事しました。ニキシュに影響を受けた巨匠であり同年代のボールトとも共通するのがヴァイオリンを両翼 に配置した古典的演奏スタイルです。1961年から 1962年のスタジオ録音。当時ルーマニアはソ連の庇護のもとにありました が、本国ソ連でも全てがステレオ録音に移行していなかったこの時期に、高水準のステレオ録音でベートーヴェン全集が遺され ていたことは驚嘆と喜びを隠せません。この全集についてはDANTE/LYS のCD がありましたが市販LP からの板起こしで、2012 年にマスターテープから初の正規 CD 化(ERT1001 廃盤)がなされ、大変な反響を呼びました。長らく品切れでしたので、この度 マスターに立ち返り新たにマスタリングしなおし、UHQCD で洗い上げた音質で復活します。ジョルジェスクの演奏は、「田園」な どクライバー並の超快速で歌心に満ちたもの。リズム感も明快。どこをとってもきびきびしていて聴かせます。エネスコフィルも如 何にも鄙びた味わいで、木管の懐かしい響きも心を打ちます。「合唱」はルーマニア語による歌唱となります。研究好きの方には メンゲルベルクなどを思わせる楽譜の改訂なども興味深いところと言えましょう。


SSS-0098
ヨッフム&ベルリン・ドイツ響/1981ブラームス・プログラムVol.2
ブラームス:交響曲第1番
オイゲン・ヨッフム(指)
ベルリン・ドイツSO(西ベルリン放送響)

録音:1981年6月7,8日 フィルハーモニー・ベルリン・ライヴ、ステレオ・ライヴ
第1楽章冒頭から、壮大なスケール感と低速テンポによる入念な精神昇華力で、聴き手のハートをたちまち虜にする真の巨匠芸!ティンパニの打ち込みも恣意的な強打ではなく、魂の鼓動そのものの磐石の手応え。その遅いテンポには常に意味があり、リズムは老朽化の影もなく瑞々しく沸き立つのもヨッフムならではの至芸。展開部の最後や再現部の後半(12:34〜)の盛り上がりでの、金管の強烈な強奏も辞さない壮絶な緊張感は圧巻。第2楽章の呼吸の深さも驚異的!その音の情報量の多さにはむせ返るほどで、その弱音を決して多用しない広大な空間表出力に、ドイツ精神の意地を痛感せずにはいられません。終楽章の第1主題の何の衒いもない素直なフレージングも、共感一筋で歌いぬき、その一途さに心打たれます。11:45の大噴射は、まるでクナッパーツブッシュのような粉砕力!そして締めくくり最後の一音の灼熱の放射!まさに宇宙に届けとばかりの全身からの叫びを浴びせられると、現実社会でのちまちました出来事などどうでもよくなります。  【湧々堂】
SSS-0199
チャイコフスキー:交響曲第4番、
ビゼー:交響曲第1番
ジョルジュ・プレートル(指)
シュトゥットガルトRSO

録音:1991年6月28日リーダーハレ
是非ビゼーからお聴きになることをお勧めします。あまりにも凄いチャイコフスキーの後に、改めてビゼーを受け入れられる人があるとは思えないからです。
このビゼーは、Hanssle(SWR)から出ていたものと同一録音。この曲の理想を徹底追求した名演です。カラッと晴れやかなサウンドを基調としながら、これほどメルヘンの世界を表出しきった演奏は滅多に出会えません。特に第2楽章の憧れの風情は、これ以上は表現不可能と思われるほど。作品への愛おしさを惜しげもなく全面に出しつつ品位を落とさない絶妙なバランス感覚は、プレートルのバランス感覚の比類なさを象徴しています。終楽章は相当の高速テンポながら力技に走らず、これぞ軽妙洒脱の極み!
チャイコフスキーの交響曲のセッション録音は「第5番」しか遺していませんが、そのあまりの素晴らしさに他の録音がないのを悔やんでいた方には大垂涎!これまた並の名演ではありません。
第1楽章冒頭の金管の動機からして即興性満点で、杓子定規な進行とは無縁なことを表明。そして、木管が奏でる第1主題を支える弦のさざ波はなんというデリカシー!結尾をいちいちディミニュエンドする演奏は他にもありますが、ここに聴くニュアンスは、まさに愛の結晶。9:34以降は、どんなに悲哀に満ちたフレーズでも決して女々しさとは一線を画した甘美な優しさで包み込むプレートルの特質が全開。後ろ髪を弾かれるようなアゴーギクはかなり大胆ですが、恣意性は皆無で、ただただ泣けます。終楽章は超高速!その中で明確にアーティキュレーションを施して作品の隈取を明確化しつつ、歌を徹底注入。しかも迫力満点でありながら、音を荒廃させないセンス!何から何まで芸術性の極地と言う他ありません。6:36からの弦の擦り寄り方など、完全にオペラ・アリアの一節のよう。そしてコーダの突き抜けたと突進力!超高速の中で、大太鼓の一撃も含めてここまで徹底的に鳴らしきった演奏を聴いたことがありません。この作品の表現の幅を最大限に押し広げた画期的な大名演です!もちろん音質も極上。【湧々堂】
SSS-0210(2CD)
イダ・ヘンデル、ストックホルム・リサイタル
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7 番
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2 番 BWV1004〜「シャコンヌ」
オットー・オルソン:ヴァイオリン・ソナタ第2 番
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
ラヴェル:ハバネラ形式の商品
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
イダ・ヘンデル(Vn)
クレイグ・シェパード(P)

録音:1984 年12 月9 日ベルワルドホール・ライヴ(ステレオ)
(音源提供:スウェーデン放送協会)
名女流ヴァイオリニスト、イダ・ヘンデルのストックホル ム・リサイタル。良好なステレオ録音。彼女とストックホルムとの縁は深く度々訪問し多 くの名演を残しております(今後協奏曲ライヴがリリース予定です)。 ベートーヴェンのソナタ第7番はスプラフォン盤がモノラルだったので大歓迎のリリー ス。確固たる自信に満ちた余裕の歩みを見せます。涙なくして聞けない「シャコンヌ」 の真摯な魂の叫び。スウェーデンの作曲家オットー・オルソン(1879〜1964)は、オル ガニストでもありました。作風は極めて後期ロマン派の影響の強いものです。ヘンデ ルもかなり陶酔的に演奏しており、地元の作曲家だけに拍手を盛んに浴びておりま す。 序奏とロンド・カプリチオーソも鮮血が迸るような情熱的な演奏。 そして、色っぽい声で自ら曲目紹介するアンコール3 曲、も魅力あふれる演奏です。 「熊蜂の飛行」は音盤初レパートリーですから驚きです伴奏はクレイグ・シェパード (1947〜)で、最近は来日も多く、ソロ・アルバム(ROMEO RECORDS から多数発売 になっています)も評価の高い名手です。

SSS-0212
初出!ヨアンナ・マルツィ /1976年のステレオ・スタジオ録音
バルトーク:ヴァイオリンとピアノのためのラプソディ第1 番
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第 24 番ヘ長調K.376(374d)
シューベルト:ヴァイオリンとピアノの二重奏曲D.574「デュオ・ソナタ」
ヨアンナ・マルツィ(Vn)
イシュトヴァン・ハイジュ(P)

録音:1976 年11 月30 日チューリヒ・放送スタジオ2、スタジオ録音 (音源提供:スイス放送)
もう何の言葉も必要ない!夢のような演奏が完全初出となります。イエネー・フバイ門 下の名女流ヨアンナ・マルツィはハンガリー出身ですが、ジュネーヴ国際音楽コンクール に入賞した 1947 年以降はスイスに居を定めました。そして、世界各地で活躍しました が、1970 年以降の録音は極めて少なく、1972 年のスイス録音のみです。ここに収録され る1976 年のリサイタルは、さらに後年で最も晩年の演奏ということになります。バルトーク とモーツァルトは初出レパートリーという衝撃!スイス放送の録音は極めて優秀で音質は 最高!演奏内容もバルトークにおける愉悦とアイディア。モーツァルトなど慈眼とも呼び たいぬくもり溢れる表現に心が洗われます。シューベルトの「デュオ・ソナタ」は、アントニ エッティとのスタジオ録音が高名ですが、長年コンビを組んだイシュトヴァン・ハイジュと の息があった、それでいて丁々発止の駆け引きも面白い名演です。ヴァイオリンを愛す る、または室内楽を愛する人々には垂涎のリリースであります。 ※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付

SSS-0213(2CD)
エディト・パイネマン〜WDRリサイタル録音集
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番ハ短調op.30-2
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第27番ト長調K.379
シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ第3番ト短調D..408*
ブラームス:FAEソナタよりスケルツォハ短調*
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ短調Op12-2#
シューベルト:幻想曲ハ長調D.934##
エディト・パイネマン(Vn)
ヘルムート・バース(P)
イェルク・デムス(P)*,#
ロバート・アレクサンダー・ボーンク(P)##

録音:1967年10月4日、1966年6月24日*、4月26日#、1957年6月23日##
音源提供:WDRケルン放送(モノラル)
空前のヒットとなった協奏曲ライヴ(SSS0204/05)に続いて、美貌の天才ヴァイオリニストとして高名なパイネマンの未発 表放送用スタジオ録音が一気にリリース。その高名に比して録音は極めて少なく、DGへのCD1枚分が全てでしょうか。マ ニアは、ハウシルトとのレーガーのヴァイオリン協奏曲の録音を知ることでしょう(AMATI)。ここに登場するレパートリーも全 曲初出レパートリーです。 1937年にドイツ・マインツに生れたパイネマンは、4歳で同地のオケのコンサートマスターであった父からヴァイオリンを学び ます。さらにハインツ・スタンシュケ、マックス・ロスタルに師事。19歳でドイツ放送局(ARD)主催のコンクールで第1位とな り,国際的な活動を開始します。アメリカでは、特に大指揮者ジョージ・セルがパイネマンを高く評価したために、1965年の クリーヴランド管のニューヨーク・カーネギーホール公演にもソリストとして起用されます。以降、共演した指揮者にはミュン シュ、ショルティ、カラヤン、カイルベルト、クリップス、バルビローリ、クーベリック、テンシュテット、マルティノン等が挙げられ ます。1972年にはミュンヘンフィル初来日公演にソリストとして参加。 1970年代以降は教育活動に重きを置いたために、演奏家として録音に恵まれなかったのかも知れません。それ故に協奏 曲の名曲、名演を集めた当企画は長年の渇きを癒すリリースと申せましょう。芸風は典雅にして高潔。無駄な効果を狙った 演奏とは無縁です。ベートーヴェンの高貴さには頭が下がるばかり。モーツァルトは深遠な思索に富んだ名演。ブラームス のFAEソナタの感受性の強さ。そしてシューベルトの「幻想曲」、この自由度の高い飛翔に心洗われる思いであります。 伴奏ピアノの神様ともいえるデムスのバッキングが多いことも朗報。全てモノラルですが、ケルン放送の技術の高さは多く の見識あるファンが知るところ。期待を裏切りません。
SSS-0226
ドビュッシー:交響詩「海」
ヒンデミット:室内音楽第1 番Op.24−1
マーラー:交響曲第10 番「アダージョ」
ブルーノ・マデルナ(指)
ハーグ・レジテンティO(ハーグPO)

録音:1972 年 2 月 24 日フィールゼン、フェストハレ、ステレオ・ライヴ
53 歳という若さで 1973 年に亡くなったイタリアの作曲家兼指揮者ブルーノ・マデルナ 亡くなる前年の貴重なライヴ。音質も WDR によるステレオで極上。現代音楽の作曲家兼 指揮者にありがちな殺伐とした冷たい表情がないのもマデルナの特徴です。「海」も存分 に歌わせ、どっぷりとロマンに浸かる音楽には身を委ねる他ありません。ヒンデミットの室 内音楽は、珍品でアバドの録音くらいしか思い浮かばない程。ドイツ時代の作品でヴィオ ラ奏者、ラジカルな作曲家として台頭してきたヒンデミットの意欲作。イキイキとしたメロディ にシニカルな視点がきらりと光る名演。白眉はやはりマーラーでしょう。マデルナのマーラ ーというと、30 年近く前にイタリアHUNT/ARKADIA から大量のマデルナのマーラーが発 売されましたが、今一音質に難があり楽しめなかったのが正直なところでした。第 10 番「アダージョ」は初出レパートリー。奇矯な音楽としてでなく、現代音楽に片足を突っ込ん だ先駆者マーラーを描きつくす至高の美演です。フィールゼンはノルトラインヴェストファ ーレン州(ライン川沿い北部)でオランダにもごく近い都市です。 ※あいばひろ氏によるマデルナ愛に満ちた懇切丁寧な解説も素晴らしい限り。

SSS-0228(3CD)
エディト・パイネマン〜SFB(ベルリン)未発表録音集
(1)シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第1 番イ短調Op.105
(2)ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2 番イ長調Op.100
(3)シューベルト:ヴァイオリン・ソナティナ第3番ト短調D.408
(4)スーク:ヴァイオリンとピアノのための4 つの組曲Op.17
(5)ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第4 番イ短調Op.23
(6)シューベルト:ヴァイオリンと弦楽合奏のためのロンドイ長調(ピア
ノ伴奏版)D.438
(7)ドヴォルザーク:4つのロマンティックな組曲Op.75
(8)モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ変ロ長調K.454
(9)シューベルト:幻想曲ハ長調D.934
エディト・パイネマン(Vn)
(1)-(5)ヘルムート・バース(P)、
(6)-(9)レナード・ホカンソン(P)

録音:(1)-(3)1970年11月5日、(4)(5)1982年6月22日、(6)-(9)1987年5月19日、21日、いずれもSFBザール3,ベルリン(未発表スタジオ録音)
美しすぎる閨秀ヴァイオリニスト、エディト・パイネマンによる未発表スタジオ録音が登場。長年共演し気心のしれた二人の ピアニスト、バースとホカンソンと成しえた絶美の名演。 シューマンのヴァイオリン・ソナタはほの暗いドイツ・ロマンをそのまま音化したような快演。薄暮のドイツの自然を眼前にする かのよう。シューベルトはパイネマン十八番のレパートリーであり、特筆すべきがロンド。この曲は弦楽合奏と独奏ヴァイオリン のための作品だが、ここではピアノ伴奏という他に録音が存在しない珍品にして名演。「幻想曲」はお気に入りの名作で、既 出の WDR 録音集でも聞けたが、音質はこちらが断然上です。モーツァルトのイキイキとした感情の発露。ベートーヴェンの 品格と骨格が両立した驚異の仕上がり。パイネマンの恐るべき実力を堪能できるセットです。そしてベルリンという音楽都市 の音楽文化を担うSFB=RBB による録音が超優秀!エンジニアの個性を誇るような自己顕示欲を感じない素直な音がここに あります。
SSS-0232
フィルクスニー/ベルン・リサイタル1976年3月16日
モーツァルト
:デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲K.573
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調Op.58
ヤナーチェク:「草陰の小道にて」第2集
ドヴォルザーク:主題と変奏Op.36
スメタナ:チェコ舞曲より「熊」
ルドルフ・フィルクスニー(P)

録音:1976年3月16日ベルン、放送スタジオ、ライヴ
『音色が格別キレイなピアニスト、フィルクシュニー。まるで粒のそろった真珠玉が転がるような玲瓏にして高貴なピアノ。香しい花のような音楽づくり、それがフィルクシュニーです。活動期間も長く、どの時代にも魅力がありますが、1976年というまだまだ壮年の輝きを持つ時期のライヴ。いいお客さんに恵まれて尻上がりに調子が出ていきます。モーツァルトのデュポール変奏曲は初出レパートリー。モーツァルトの最も上品な表現者と言えましょう。ショパンはフィルクシュニー得意のレパートリーですが、当盤の演奏が最もよく、音質も最高です。この曲で巨匠はドラマをかなり叩き込んでおります。あの吉田秀和先生もショパンよりずっと好き!と公言するほどのヤナーチェクのピアノ音楽。これぞフィルクシュニーの独壇場です。楽想の豊かさには心底感動です。そしてドヴォルザークの「主題と変奏」は、米CANDIDEレーベルにスタジオ録音がありましたが激レアで入手困難。シンフォニーとは一味違う世界が展開する名曲。やはり練達の大作曲家です。アンコールとして弾かれた、スメタナの「熊」は副題通りのユーモアを伴った快演。さすがはフィルクシュニー、お客さんと遊ぶ余裕に満ちた演奏です。』『英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付』

SSS-0242(3CD)
レーグナー/シューベルト秘蔵名演集
(1)交響曲第2番変ロ長調D.125
(2)交響曲第6番ハ長調D.589
(3)交響曲第8番「未完成」
(4)交響曲第9番「ザ・グレート」
(5)序曲ニ長調D.556/(6)序曲ホ短調D.648
(7)序曲変ロ長調D.470
(8)5 つのメヌエットと5つのドイツ舞曲(弦楽合奏版)D.89
(9)6つのドイツ舞曲D.820(ウェーベルン編)
ハインツ・レーグナー(指)
ベルリンRSO

録音:(1)1978年9月24日ベルリンドイツ民主共和国宮殿ライヴ
(2)1973年10月16,17日ベルリン放送大ホール1スタジオ録音
(3)1991年11月10日ベルリン・シャウシュピールハウス(現コンツェルトハウス)、ライヴ
(4)1978年1月28日ベルリンドイツ民主共和国宮殿ライヴ
(5)1973年12月10日ベルリン放送大ホール1スタジオ録音)
(6)1973年9月28日ベルリン放送大ホール1スタジオ録音)
(7)1973年10月15日ベルリン放送大ホール1スタジオ録音)
(8)1973年12月11,12日ベルリン放送大ホール1スタジオ録音
(9)1990 年5 月27 日ベルリン・シャウシュピールハウス(現コンツェルトハウス)、ライヴ
レーグナーの芸風にぴったりと思われるシューベルトですが、実際は「ザ・グレート」とワインガルトナー編曲の交響曲第7 番のスタジオ録音が遺される程度というのが現実です。長年の渇きを癒す名演集が一挙に登場。いずれも手兵のベルリン放送 SO(旧東)を駆使したもの。旧東ドイツ時代の録音技術の高さにも納得です。ブルックナー演奏で見せた基本快速で軽 快。木管を自由に飛翔させて、叙情性を追求。しかし過度の泣き節にはならないところに巨匠の知性と鋭さがあります。 交響曲第2 番はミュンシュ、ベーム、プレートルも好んだ名曲で初期とはいえ立派なロマン派の作品。第6 番は「小ハ長調」 などと称されることもありますが、これまた威風堂々たる構えを見せます。「未完成」は東西統一後のライヴ。こちらは遅いテン ポで深刻そのものの表情を見せます。「ザ・グレート」はレーグナーの二面性を存分に発揮した快演。リズム感と語り口の巧さ には脱帽。スタジオ収録の序曲集も珍しい録音となります。シューベルトが作曲家として脂が乗ってきた頃の作品、交響曲と の密接な関連性があります。“弦楽四重奏のための 5 つのメヌエットと5つのドイツ舞曲 D.89“を弦楽合奏で聞けるのも嬉し い限り、微に入り細を穿つ巨匠の至芸です。そしてウェーベルン編曲の「ドイツ舞曲」が白眉!どうしてここまで切なく哀しく 演奏できるのか!というほどの名演です。相場ひろ氏による書下ろしライナーノート付(英訳あり)。

SSS-0245(4CD)
カイルベルト+ケルン放送響/初出スタジオ録音集1952-63
(1)モーツァルト:交響曲第30番
(2)モーツァルト:協奏交響曲変ホ長調
K.364/320d
(3)モーツァルト:交響曲第40番
(4)ベートーヴェン:交響曲第4番
(5)シューマン:交響曲第4番
(6)ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」
(7)ブルックナー:交響曲第6番
ヨーゼフ・カイルベルト(指)ケルンRSO
(2)ウィルヘルム・マイヤー(Ob)
パウル・ブレシャー(Cl)
ゲアハルト・ブルダック(Hrn)
カール・ヴァイス(Fg)
(6)ヴィルマ・リップ(S)
ルクレツィア・ウェスト(A)
エルンスト・ヘフリガー(T)
ゴットロブ・フリック(Bs)
ケルン放送cho

録音:(1)-(3)1957年9月14日、(4)1958年12月8日、(5)1952年6月6日、(6)1963年6月28日
以上、ケルン放送クラウス・フォン・ビスマルクザール(モノラル)
巨匠カイルベルトの完全初出スタジオ録音。密接な関係を築いたケルン放送響との名演集です。モーツァルトはぶっきらぼうなまでの快速テンポで、感傷を排した徹底ぶりの凄まじい演奏。第30番と第40番はカイルベルトが偏愛した曲です。さらにケルン放送響の名手をソロに迎えた協奏交響曲もご馳走です。シューマンの第4番はプラハ・ドイツ響とのSP録音しかないので、この演奏は歓迎されましょう。幻想的な雰囲気よりも絶対音楽としての実在感たっぷりの演奏。フィナーレなど徒なテンポアップをせずに音が、そして響きが分厚く迫ってくるのが如何にもカイルベルト節です。ベートーヴェンは第4番と第9番を収録。第4番は妙に若ぶらずに堂々たる大交響曲として押し通します。正規録音を遺さなかった「第九」のとゴツゴツとした肌触りと、ティンパニの豪打、そして推進力はタイミングよりも早さを感じる程です。豪華なソリストの歌唱。そして合唱団の素晴らしさには満点を与えたくなります。当時一般的な人気の低かった「ブル6」の値打ちを認めて紹介に努めたのがカイルベルトでベルリンフィルとスタジオ録音を遺しておりますが、当ライヴとほぼ同時期ながらケルン放送響の方が巌のような印象で野人ブルックナーを全面にだした秀演。考えてみると1908年生まれ(カラヤン、朝比奈と同年)のカイルベルトは40歳代から50歳代だった訳で、それなのに、この円熟振り。つくづく当今の演奏家は幼いスタイルが多いように思います。モノラルながら元々が名録音な上にディルク・フランケンの丁寧な復刻により万全の音質です。ライナーノート付(英訳あり)。





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