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協奏曲D・ドヴォルザーク


レーベルと品番、ジャケット写真は管理人が所有しているものに拠っていますので、現役盤と異なる場合があります。



ドヴォルザーク/DOVORAK

Aulos
AMC-2053
チェロ協奏曲ロ短調、ハイドン:チェロ協奏曲第2番#、ドビュッシー:小組曲〜メヌエット* 
ダニエル・シャフラン(Vc)、マリス・ヤンソンス(指)モスクワPO
ネーメ・ヤルヴィ(指)ソヴィエト国立SO
#、アントン・ギンズブルク(P)*
1980年9月26日、1977年4月18日#、1970年3月19日*(全てステレオ)
“デュ・プレと並ぶ熾烈な自己表現!伴奏も超立派!!”
このドヴォルザークは、シャフラン独自の濃厚な歌い回しが強烈!テンポの急緩、強弱のコントラストも、伴奏を向こうに回して我が道を行き、ボヘミア田園風というよりは、ロシアの極寒の大地にしっかり根を下ろした芯の強さを感じさせます。しかし音色は全音域に渡って実にピンと張り、決してガリガリと荒立てることはなく、得も言われぬ気品も滲みます。第1楽章9:59からのソロは、ヴィブラートを控えめにしながらも、嗚咽のように悲しみを吐露。第2楽章始ってすぐ、クラリネットとの対話での繊細な語りかけも印象的。終楽章は弾き始めから、いきなり独自のアーティキュレーションを駆使して激しい切り込み!1:59からの音楽の大きな飛翔力、音価を思い切り引き伸ばし、後でギュッと収縮させるフレージングは、まさにロシア風。それでも、そう表現せずにはいられないギリギリの切迫感に、違和感など覚えている暇はありません。ヤンソンスの指揮が、これまた豪快!鳴りっぷりという点ではミュンシュなども素晴らしいものでしたが、威厳に満ちたスケール感はそれだけで説得力絶大です。音も実に鮮明。


VENEZIA
CDVE-04246
チェロ協奏曲ロ短調交響曲第9番「新世界から」*
ダニエル・シャフラン(Vc)、ネーメ・ヤルヴィ(指)エストニアSO、ロジェストヴェンスキー(指)モスクワRSO*
録音:1979年、1973年*(共にステレオ)
“’80年盤と甲乙つけがたい歴史的録音!”
シャフランのアプローチは’80年盤とほとんど同じ。シャフランらしい張り詰めた音色と緊張に満ちたフレージングが溢れています。第1楽章の第2主題の歌い回しはまさに男泣きで、9:42からのソロは、’80年盤でも感動的ですが、こちらはより陰り表情が濃いのが特徴的です。第2楽章中間部のいなせな風情、確信を持って苦難に立ち向かうような意志の強さは、聴く者を勇気づける力が漲っています。後半の短いカデンツァも何という抉りの深さ!この楽章を単なる間奏曲風のものとしてではなく、血生臭いドラマとして描ききった貴重な演奏です。終楽章冒頭のアーティキュレーションは例によって男臭さ全開!こんなカッコいい演奏は滅多にありません!カッコいいと言ってもももちろんスポーティなそれではなく、任侠的とでも言いましょうか、とにかく男気の塊!第2副主題も泣かせてくれます。そんなシャフランの奔放な音楽と完全に一体となって雄弁さを発揮するヤルヴィの指揮も聴きもの。一方、若き日のロジェストヴェンスキーの「新世界」は、かつてのソビエトのオケの威光を示した凶暴な怪快で、金管、打楽器の咆哮の応酬。素朴なドヴォルザークの片鱗など影も形もありません。終楽章冒頭のトランペットのテーマは何度聴いても軍事パレードのように聞え、ユニークさの極み。

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