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交響曲B〜ビゼー



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ビゼー/BIZET
交響曲第1番、ラヴェル:ラ・ヴァルス*、「ダフニスとクロエ」第2組曲#
ジョルジュ・プレートル(指)シュトゥットガルトRSO 1997年、1995年#、1991年*デジタル録音
Hanssler
93-013
“エスプリ満開!快速テンポで成功した稀少な名演奏!!”
実に軽妙洒脱!ビゼーというよりプーランク的な愉悦に溢れた音彩が部屋一杯に広がります。第1楽章の快適なテンポは上滑りせず、リズムがしっかり根付くと共にパステルカラーの色彩にうっとり、ここぞと言うポイントのみ呼吸をグッと深くして、基本ラインはしなやかな流線型の湯レージングに徹するセンスはプレートルならでは。第2楽章は感動の極み!オーボエ・ソロが登場する前の序奏の入念なアゴーギクから琴線に触れます!その後も先へ進むのを拒むかのような憂いが全体を支配し、それでいながら演出過剰と感じさせない手腕に脱帽。そして呼吸の自由自在な呼吸とテンポの伸縮力!この楽章に関する限り、これに比肩する演奏はないでしょう。第3楽章のスピード感も痛快の極み。第2主題の滑り出し一瞬の憧れのニュアンスをお聴き逃しなく!終楽章の快速テンポによる進行も魅力一杯!急速なテンポを採用すると、なぜか先走り感を与えることが多いですが、その点でもこの演奏は全くぬかりなし!まさに全てのツボを押さえきった名演です!

交響曲第1番、「アルルの女」第1組曲、第2組曲*
サー・トーマス・ビーチャム(指)フランス国立放送局O、RPO* 1959年(交響曲)、1956年* 共にステレオ録音
EMI
5672592
“ビーチャムの十八番!洒落っ気と優美さに溢れるビゼー!”
リズムは終始生き生きと弾ませながら、ゆったりとしたエレガンスも絶やさない魅惑のビゼーを堪能できます。交響曲ではいつものロイヤル・フィルではなく、あえてフランスのオケを起用している点が、演奏に華やぎを添えています。第1楽章のホルン信号の微かなビブラートなどは正にその典型的なもので、それに続く弦のピチカートの水の滴るような瑞々しさ、第2楽章の自然なフレージングの中に息づく呼吸の振幅など、晩年のビーチャムの全てを慈しむ境地だけで紡ぎだされる音楽に、聴き手はただただ身を委ねていれば良いのです。終楽章ではビーチャム特有の符点リズムの小気味良さが顔を出し、聴きながら思わず笑みがこぼれてしまいます。「アルルの女」も昔からビーチャムの十八番。“アダージェット”の繊細を極めた弦のピアニッシモや、フルート・ソロで有名な“メヌエット”の可憐な囁きに是非御注目を!

交響曲第1番、「カルメン」(抜粋)、ラロ:「イスの王様」序曲、マイヤベーア:戴冠行進曲、サン・サーンス:ピアノ協奏曲第2番
ディミートリ・ミトロプーロス(指)NYO、メトロポリタン歌劇場O
ミネアポリスSO
♯、アルトゥール・ルービンシュタイン(P)
1954年、1957年、1945年、1941年
1953年(サン・サーンス) 以上、モノラル・ライヴ録音
DISCANTUS
189-629
“エスプリを突き破ったミトロプーロスの歌のうねり!”
音自体の勢い、重量感、リズムの弾力と、ミトロプーロスの資質の最高の部分が凝縮された名演。第1楽章は愉悦感を引き出しながら頑丈な構築を絶やさず、古典派交響曲の亜流などと言わせない説得力で迫ります。展開部のピチカートの清流の雫のようなきらめきも、人並みはずれた感性の証し。第2楽章は、通常よりもテンポがかなり速めですが、これを一息で包み込む呼吸の鮮やかさ!弦のアンサンブルも潔癖を極めているので、神々しい輝きまでも湛えています。第3楽章は、杓子定規にならないリズムの生命感が素晴らしく、弦のトレモロのクレッシェンドは、まるで生き物が誕生するかのようなわくわく感。終楽章は目まぐるしい速さで駆け抜けますが、ここでも芯から呼吸をし、要所でのリスムのアクセントがしっかり生きているので、全く平板に流れることがないのです。フランス風の優雅さとは別世界ですが、このミトロプーロスにしか成し得ない造型芸術の粋を結集した演奏は、録音も聴きやすいのでおススメです。カップリングの他の曲も、ミトロプーロスのコンディションが万全で、どれも訴え掛けが強力なものばかりですが、「イスの王様」のコーダの強弱の激変の意味深さ、オーケストラ・サウンドのイメージを一気に押し広げる凄みとパワー放射力は必聴!戴冠行進曲はさらに壮絶!快速テンポでフレーズがとてつもなくうねるのはミトロプーロスの魅力の一つですが、その魅力が本の数分の中に凝縮し尽くされているのです。冒頭部分でティンパニがソロで叩く際のリズムの渾身の躍動と、続く弦が名歌手の肉声のように生々しくうねる様は、通常の歌の概念を突き抜ける牽引力を誇ります。この2曲も録音が鮮明です。

交響曲第1番、ラヴェル:クープランの墓、イベール:ディヴェルティメント、
チャイコフスキー:弦楽セレナード、フィレンツェの思い出、
フォーレ:パヴァーヌ
リチャード・ヒコックス(指)シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア 1988年〜1990年 デジタル録音
VIRGIN
4821032
(2CD)
“ヒコックスのセンスに脱帽!オケの巧さも天下一品!”
ここに収録されている演奏は一つとして聴き漏らせない名演ばかり!まず、何と胸のすくようなビゼーでしょう!全てのリーピートを敢行しながら冗長さは皆無。C・クライバーをより爽やかにしたような感触を保持しながら、持ち前の歌心を見事に結集しています。第1楽章は見通しのよいテクチュチュアからパステル調の色彩がリズミカルに溢れ、アンサンブルの凝縮力も言うこと無し!第1主題結尾をさり気なくクレッシェンドさせる演奏は他にもありますが、そこに洒落た雰囲気が伴っている演奏としてこれは稀少。第2主題のオーボエがまたセンス満点!このオーボエは、他の曲でもその魅力を誇示することになります。展開部冒頭のピチカートがチャーミングな風情を漂わせたかと思うと、それを打ち破るようにティンパニが重くのしかかり、第1主題を回帰させる当たりも実に鮮やか。第2楽章は、オーボエの深い陰影が心に染みます。ヒコックスのフレージングの息の長さは、声楽のエキスパートらしく淀みなく、オケの持つ透明感と共に気品が横溢。特に信じ難い伸縮性を見せる第2主題の歌わせ方にご注目を。第3楽章のリズム感のよさはまさにヒコックスの天性の冴えを感じさせ、一切締め付け感のない弾力性が痛快の極み!終楽章は細かい音型の連続がオケの高いクオリティによって一層華やぎ、速めのテンポながら弾き飛ばし感を与えずに些細な対旋律まで香りが立ち込めています。展開部4:42あたりからの連続する弦の細かい音型は、ズブズブになってしまう演奏も少なくないですが、ここでの音の清潔な粒立ちは非の打ち所がありません!奇をてらわずにストレートな表現に徹しながら、ビゼーの音楽の魅力をたっぷり堪能させてくれる逸品です。「パヴァーヌ」も感動的!管と弦でフレーズを繋げる際に流れが分断してしまう演奏が多いですが、互いによく聴き合って、連綿と深い哀愁を醸し、完全に色彩的な統一が取れているのもヒコックスのバランス感覚のなせる技でしょう。「クープランの墓」はフランス勢による演奏以外では、明らかにトップクラスの素晴らしさ。再びオーボエの巧さに唖然としますが、「フォルラーヌ」中間部でb木管が橋渡しする箇所のまろやかな質感や、純白のシルクを敷き詰めたような『メヌエット」の美しさにも涙。弦の柔らかさと木管の気品ある立ち上がりがコントラストと融合を繰り返しながら詩的なニュアンスを通わせるのがなんとも言えません。「リゴードン」ではオケの巧さそのものに惚れ惚れ。競合盤の少ないイベールは、ウィット全開でマルティノン以来の名演を実現させています!


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