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クラシック/ガイド・資料 【ラ行】
ロシアピアニズム
佐藤泰一:著 ヤングトゥリープレス:刊 税込定価
完売となりました
“ロシアピアニズム歴史と魅力を掘り下げた必携の書!”
税込定価

完売となりました
書店に置いていない場合が多いようですので、湧々堂にて特別にお取り扱いいたします。

1992年に音楽之友社から発刊された『ロシア・ピアニズムの系譜/ルービンシュタインからキーシンまで』は、日本のDENONから発売された新旧のロシア系ピアニストのCDが高い評価を受け、ロシアピアニズムに注目が集まったという背景も手伝って、その興味を一層深めるのに役立つ一冊として定着しました。ロシア・ピアニズムの起源から、様々な流派の歴史と継承、日本ではほとんど無名なピアニストまで著者の取材とレコード・コレクションを通してその魅力を解き明かした書物は他には皆無で、この深遠なるピアニズムを知らないことがいかに損失であるか、思い知った方も多いことでしょう。
著者の佐藤氏はいわゆる音楽評論家ではなく、ロシア系ピアニストの魅力を追い求め、長年ショパンやスクリャービンなどの録音も可能な限り集め続けておられる熱烈なマニアですが、それらを独自の視点で系統的にまとめ上げ、正直な感性でピアノ・ファンの興味に応えてくれた数々の著述は、紋切り型の文章と比較にならない高い価値があります。アシュケナージやポリーニ以外にピアニストは存在しないかのような風潮の中で、佐藤氏以前にグリンベルクやソフロニツキーの魅力を正面きって語ってくれた人がいたでしょうか?とにかく既成事実だけを羅列した本とは、まるで説得力が違います。
この『ロシアピアニズム』は、最近の10年ほどのピアニストの事情も盛り込んで再版されたもので、第7章は、最新の書下ろし。演奏家別メロディア・レコード・リスト(これだけで46ページに及ぶ!)も追加。巻頭には名ピアニストの写真が20種以上も掲載されており、頭蓋骨と共に写真に収まるユージナ、逆立ちするヴェデルニコフなど、これまた必見。
巻末には、本文中に登場するピアニストの名前が50音順に網羅されており、それぞれに対応するページが書かれているのも大変便利。今まで私もロシア系ピアニストで知らない名前に出くわしたときは、ここで調べれるとほとんど見つけることができました。本の厚みも大きさも、以前よりスケールアップ。純白を基調とした装丁もハイセンスです。まさに、ロシア・ピアニズム・ファン垂涎のバイブルと言えましょう。
なお、目次構成は以下の通り。

【第1章 ロシア・ピアニズムの起こりと発展】
1、ロシア・ピアニズムの幕開け…アントン&ニコライ・ルービンシュタインによるピアノ教育の幕開けについて
2、作曲家とピアニストたち…グリンカ以降のロシア作曲家のピアノの腕前を検証
3、外国人教師とその弟子たち…クレメンティ、フィールド、レシェティツキ等が及ぼした影響とは?
4、ルービンシュタイン兄弟の後継者…タネーエフ、フォン・ザウアー等。ルービンシュタイン・コンクールについて。
5、西側移住ピアニストたちのロシア時代…ヨーゼフ・レヴィン、バレル、ホロヴィッツ等

【第2章 伝説的な教師演奏家と巨大なコンサート・ピアニストの出現】
1、4人の偉大な教師…イグムノフ、ゴリデンヴェイゼル、ニコラーエフ、ネイガウス
2、ユーディなとソフロニツキー…西欧で演奏することなく名声を得た二人のピアニズムの魅力
3、3人の女教師・ピアニスト…ベックマン=シシェルビナ、ゴルボフスカヤ、グリンベルク
4、ギレリスとリヒテル…あまりにも有名なピアニストにも意外な光と影が。佐藤氏の独特の考察が冴えます!

【第3章 ロシア・ピアニズムの継承】
1、ショパン・コンクール(1)…コンクール創生期に上位入賞を総なめにしたロシア・ピアニストたち
2、第2世代の教師たち…フェインベルク、ギンズブルク、オボーリン、フリエール等
3、幼児、初等教育の教師たち…キーシン以前にも初等教育に生涯を掛けた教師たちが多数存在していた
4、今日のモスクワ音楽院…現在の教授陣たちの実像に迫る!佐藤氏のロシアピアニズム探求の真骨頂!
5、グネーシン音楽アカデミー…グートマン、ボシュニア、トロップ等
6、その後のレニングラード音楽院…サフシンスキー、ニールセン等

【第4章 個性派ピアニストたちの盛衰】
1、スタニスラフ・ネイガウス…多くの人に愛され尊敬されたピアニストの横顔
2、ショパン・コンクール(2)…ダヴィドヴィチ、ヨッフェ、シェバノワ等
3、アシュケナージとノヴィツカヤ…オボーリン門下の二人の相違
4、チャイコフスキー・コンクールをさかのぼる…ベレゾフスキー優勝から時代を遡って概観

【第5章 ヴィルトィオーゾたちの奔流】
1、凄腕ピアニストたち…ベルマン、エゴロフ、ペトロフ等
2、女流ピアニストたちの群像…ティモフェーエワ、ジルベルシュタイン等
3、移住あるいは亡命したピアニストたち…レオンスカヤ、ザリツカヤ、コロリョフ等
4、近年の天才少年、少女たち…キーシン、タラソフ、スルタノフ等。モーツァルトが絶品のオセチンスカヤの記述も出てきます。

【第6章 レパートリー別および出身地域別ピアニスト分類】
1、古典派作曲家…以下、主な作曲家の権威といえるピアニストをラインナップ
2、ロマン派作曲家…ここで佐藤氏は、ショパン演奏の有望株として、アレクセーエフとソコロフの名を挙げています。
3、ロシアもの、現代作曲家…スクリャービンでは、ソフロニスキーはもちろんのこと、フェインブルクについての記述に興味深いものがあります。
4、ピアニスト出身地図

【第7章 その後のロシア・ピアニズム】
1、あのピアニストたちは今?…最近名前を聞かなくなったピアニストについてではなく、現役で一線で活躍するピアニストを挙げていますが、キーシンの項が特に痛快!彼の弾き方を糾弾しようとしたモスクワ音楽院某教授の指摘は的外れで、むしろ未だに感度的な演奏ができない自らをせめるべき…と言う記述は全く同感!おそらくD氏のことだと思いますが…。
2、オービチュアリー…近年なくなったピアニストのオマージュ
3、コンクール入賞者たち
4、今日のモスクワ音楽院ピアノ科…現役学生へのインタヴュー
5、古くからの底流も新しい波も
6、LPレコードとCD

【おわりに】
ピアニストの系譜図
ピアニスト・インデックス
レコード・リスト
参考資料、文献



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