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器楽曲B〜J.S.バッハ



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バッハ/BACH

ORFEO
ORFEO-547011(1CD)
クシェネロワ〜バッハ:作品集
イタリア協奏曲
フランス組曲第2番
トッカータ BWV914
パルティータ第6番 BWV830
平均律クラヴィーア曲集第1巻〜前奏曲とフーガ.ハ短調
エレーナ・クシェネロワ(P)

録音:2000年ライヴ
クシェネロワは、モスクワ出身。モスクワ中央音楽学校入学し、アンドレイ・ガブリーロフやニコライ・ペトロフなどを育てたタチアナ・ケストナーに師事。このCDを一度耳にしたら、クシェネロワの全ての録音を追い求めたくなること必至!
とにかく堅牢な造形力、音の凝縮力が尋常ではないのです。最初の「イタリア協奏曲」。これは感動を通り越して茫然自失…。この一音一音の説得力はどこから生まれるのでしょう?ねい声部から突き上げ作るような独特の求心力を終始絶やさないこんなバッハが他にあったでしょうか?第2曲アンダンテはフレージングの持久力とタッチの高潔さに一切の淀みなし。終曲は文字通りプレストの推進力が素晴らしく、中低音域の安定感が盤石。ほんの10数分の曲で交響曲丸々1曲聴き通したような充足感で満たされます。
続く「フランス組曲第2番」も同様に確信に満ち溢れた超名演奏。リリカルに傾きすぎず、かと言って音楽を窮屈なものにしないバランス感覚は比類なし。特に「エア」の呼吸の深みと大きさ、左右の声部の強固な連動ぶりは驚異的です。
そして最後の前奏曲とフーガ」では完全にノックアウト!冒頭の推進力から最後の数小節の、砂に水が吸い込まれるような浸透力と余韻を持つニュアンスまで気を緩める暇などありません。ライヴながら、録音も極上!【湧々堂】

平均律クラヴィーア曲集全曲コラール前奏曲「いと高きにある神にのみ栄光あれ」BWV.662
サミュエル・フェインベルグ(P) 1958-1961年録音
Venezia
CDVE-44002
(4CD)

廃盤

Classical Records
CR-065(3CD)
“ピアノ・ファンなら、一度はこの感動の洗礼を受けるべきです!!”
フェインベルクは、ロシアで初めて同曲を録音したピアニスト。まず音の良さにビックリ!ノイズも一切ありません。単にロマンティックと言うより、ピアノの機能を最大に生かして、タッチに繊細な変化を交えながら緻密に幻想の空間を広げていく独特のバッハ感を見事に伝えてくれます。第1曲の強弱の微妙な変化は、生命の誕生のように神秘的。この瑞々しいフレージングが全体に漂い、決して大上段に構えた窮屈さはありません。あくまでも空気のように、必要不可欠な存在としての音楽が脈々と流れるのです。アルペジョ一つ取っても、とてつもなく懐が深いこと!バッハをピアノで弾くということの意味を音楽的な味わいと共に思い知らせれる演奏はないのではないでしょうか?
※VeneziaレーベルではBWV.662を加えて4CDで発売されていましたが、Classical records盤はBWV.662を外して3枚組に集約。音質は、Vezitia盤よりもさらに音の線が明確に聞こえます。

2声のインヴェンション、3声のインヴェンション、スカルラッティ:ソナタ(32曲)*
マルセル・メイエ(P) 1948年、1954〜1955年* モノラル録音
EMI
5864832(2CD)
“優しい魔力に満ち溢れた、メイエだけのピアニズム!”
ピアノを習ったことのある人なら必ず弾くインヴェンションですが、当然のことながら、メイエの演奏は課題曲的な片鱗など全く感じさせません。3声の「ニ短調」での各声部の緊密な対話感、そこはかとない幻想性など、言葉を失う瞬間の連続です。「ヘ長調」のさり気ない強拍へのアクセントの配慮、最後のロ短調のフレージングの息の長さ!細かいパッセージの可憐な表情等々、音楽的な訴え掛けに満ちたインヴェンションとして真っ先に思い起していただきたい演奏です。スカルラッティも、全32曲が詩的な連作幻想曲として響く素晴らしさ!演奏頻度の高いK380の優しいささやき、人の声のような体温を感じるタッチ、フレーズの結尾の息の抜き方の天才的な閃き、K450のリズムの弾力性、K17のタッチの輪郭の確かさ…。メイエのタッチの粒には、最後まで聴き手を引きつけて離さない幻想的な魔力が潜んでいます。

ゴルトベルク変奏曲
ウラディミール・フェルツマン(P) 1991年10月26日 デジタル・ライヴ録音
MUSIC MASTERS
01612-67093
(廃盤)
“各変奏のメリハリと連動の妙が冴えるフェルツマンの快演!”

Nimbus
NI-2507(1CDR)

最初の“アリア”を高純度のタッチでロマンに浸る寸前の凛としたニュアンスに染め抜き、見事な緊張で一貫させるところから、フェルツマンのこの録音に賭ける並々ならぬ意気込みを感じます。第1変奏、第7変奏のパリッとしたリズムの沸き立ち、第3変奏、第11変奏の絶妙な呼吸センス、第20変奏、第23変奏などの左右の声部バランスの鉄壁さ、最長の第25変奏は、ピアノで弾くことの意味をひしひしと感じさせるピアニスティックな表情と、自我を出しすぎない精神バランスの両面が一体となって醸し出される汚れない造型力が実に見事です。ペダルや装飾音などの添加物を極力控え、ただピアノ自体に語らせることに徹したこのゴールドベルクは、あのグールドの晩年の演奏がしんどい人には、特に恰好のCDでしょう。なお、このCDはライヴ録音ですが、会場ノイズはほとんど聞こえず、ホールトーンも美しく生かされているので、フェルツマンの硬質にきらめくタッチが存分に味わえます。
※Nimbusはレーベル・オフィシャルのCD-R盤です。

ブランデンブルク協奏曲第3番〜第1楽章、目覚めよと呼ぶ声あり、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番〜ブーレ
フルート・ソナタ第2番〜シチリアーナ
トッカータとフーガニ短調
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番〜ガヴォット
ラース・ボーエ・イェンセン(P)  デジタル録音
CLASSICO
CLASSCD-190
“雰囲気満点!フリードマン編曲によるバッハ!”
今世紀初頭に活躍したポーランド出身の伝説のピアニスト、イグナッツ・フリードマンが編曲したバッハの作品の全てを集めた一枚。近年はゴドフスキの編曲に関心が集まっていますが、フリードマンの編曲は、流麗かつ純粋なピアニスティック面が際立っていますが、ぞっとする超絶技巧もしっかり要求しています。ここでは、ヴィルトゥオーゾ作品ばかりを手がけるデンマークの剛腕ピアニスト、イェンセンが、技巧の誇示のみならず、風情豊かなピアニズムをたっぷり披露してくれます。録音も美しく、ピアノのタッチのニュアンスを良く伝えています。

半音階的幻想曲とフーガニ短調、モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番、ピアノ・ソナタ第17番、
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番、
スカルラッティ:2つのソナタ、他
ワルター・ギーゼキング(P) 1944年〜1950年 モノラル録音
MUSIC&ARTS
M&ACD-612
“ギーゼキングの絶頂期のを伝えるオハコ集!”
まず最初のバッハが、時代を超えた名演!冒頭、急速の上下行するパッセージを一陣の風のように疾走するする様は、文字通り即興性の極地!この瞬間、今音楽が生まれたような衝撃が走り、混沌とした表情を見事な緊張感で包括していくのには息を呑みます。フーガに入ると、一貫した集中力で構築の凝縮を次第に強め、決然とした意志が漲るタッチに彩られた音の建造物が打ち立てられ、聴後には並々ならぬ手応えを感じさせます。珠のようなタッチが横溢のモーツァルトも逸品。クールな眼差しで曲が持つ優しい風情を丹念に紡ぎ出す、ギーゼキングならではのモーツァルトですが、第1楽章の各変奏曲の表情を克明に変化させるあたりに、彼の作品への惜しげもない共感が感じ取れます。“トルコ行進曲”のペダルを抑え、決してはしゃがないリリカルな表情と勇壮さとの対比の妙味も決して色褪せず、これ以上に感銘深い演奏に出会えていません。第17番は戦時中の録音ですが、当時としては主情に流されない画期的な解釈も、今聴くとこれ以外にありえないモーツァルトの魅力そのものをそのままを伝える演奏として、心に迫ります。第1楽章のように急速なテンポでも呼吸を蔑ろにせず、インテンポを基調にしながらも涙を感じさせる第2楽章、終楽章のリズムの華やぎも、ギーゼキングの真骨頂。ベートーヴェンも、持ち前の潔癖なタッチが、高潔なベートーヴェンの精神をいかんなく抽出して手応え十分。第1楽章は、強音から弱音へ急激に転じる際のデリカシーや呼吸の変幻自在ぶりが心に染み、第2楽章は、一息で駆け抜けてしまうような壮絶な突進力を見せますが、音楽自体が雑になることが皆無。終楽章の懐の深さもさすが。放送音源(拍手なし)によるため、年代から想像する以上に音質良好。

パルティータ第6番、バルトーク:ピアノ・ソナタ、ショパン:練習曲Op.10
ユーリ・エゴロフ(P) 1980年1月30日 ステレオ・ライヴ録音
Channel Classics
CG-9214
“3人の作曲家のスタイルを完全に引き分けた驚異の音楽センス!!”
アムステルダムでのコンサートのライヴですが、なんと凄いプログラムでしょう。まずバッハの感動的なこと!1曲目から、メランコリーを湛えたニュアンスと結晶化されたタッチが心を捉えます。第2曲や第5曲の深々とした佇まいの中でも全ての声部が美しい輪郭と共に迫り、ロマンに溺れることのない美しいバッハ像を打ち立てています。終曲の躍動にも絶え間ない生命感が息づいています。これだけ気品と甘美さに溢れながらそれに埋没せず、一貫した集中力でバッハの精神を全編に漲らせる演奏には、なかなか出会えません。打って変わってバルトークは、打楽器的な打鍵の応酬!全ての音に血がたぎり、ピアノの容量の限界まで音楽が飛び交いますが、混濁のないテクスチュアが全体に芸術的な品格ももたらしています。第2楽章はピンと張り詰めた緊張が美しくも不気味。ショパンはOp.10だけなのがなんとも残念なくらいの超名演!1曲目の凄い突進力にまず圧倒されますが、音色の美しさと粒立ちの素晴らしさはここでも変わらず、息の長いフレージングの妙味にも言葉を失います。有名な“別れの曲”は至純の極み!第4曲は左手がもたつくことが多い曲ですが、ここでは流れに淀みが全くなく、テンポの引き締めと精神的な高揚が見事。第8曲のエレガントな締めくくりも耳に吸い付くほど魅惑的。第11曲の朝露のようなタッチのきらめきも天才の証し!“革命”に至っては、気品と熱情を兼ね備えた演奏の最高峰と言って過言ではありません。

無伴奏チェロ組曲(全6曲)
アントニオ・メネセス(Vc) 2004年6月2−5日、
イギリス・バークシャーのセント・マーティン教会
Avie
AV-0052(2CD)
バッハの様式と自身の感性のバランスを完全に調和させた、感動的なバッハ!
メネセスにとって2回目となるバッハ無伴奏チェロ組曲の全集録音。いわゆる「オーセンティック派」とは一線を画したアプローチで、まず耳に飛び込むのはその音色の美しさ!確固としたフォルムを絶やさず、全ての音に自然なニュアンスと生命力が漲っています。第1番の第2曲の低音部の響かせ方など入念を極め、決して押し付けがましくならず、確実に心の底から響かせ、まろやかでありながら、強靭な芯を宿した響きとなって立ち昇ります。第5曲では、メネセスの歌のセンスに脱帽。バッハ様式美と自身の感性の絶妙なバランスを守り抜きながら切々と語りかける演奏は、近年稀です。しかも、一人チェロで弾いているということを忘れるほど、音色の陰影の豊かなこと!最後の「ジーグ」も決して浮き足立つことなく品格のあるリズムを保持しているところに、メネセスの円熟を痛感。第3番冒頭の決然として清々しい音階音型の見事さ!第4曲の間(ま)の呼吸感、ヴィヴラートを抑制しながら決してニュアンスが萎縮しないで、豊かな音場の録音と共に深々した語り口が繰り広げられるのにも、ただただ聴き入るのみです。第1回目の録音では、カザルス所有の「ゴフリラー」をしようしていましたが、今回の楽器とはまさに体の一部となったような並々ならに愛情を持っているのでしょう。楽器を駆使しているというそぶりを感じさせず、このように自然発生的に音楽が湧き上がるのは、本当に得がたい経験です。学究的な「解釈」に偏らずに、音楽で語ることに徹したこのバッハは、この曲の愛好者のみならず、全クラシック・ファンの宝物と叫びたいくらいです!使用楽器は1840年頃のJean-Baptiste Vuillaumme(Paris)作。

バッハ:無伴奏ヴァイオリン第1集
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番
ドゥヴィ・エルリ(Vn) 録音:1969年(ステレオ)
Accord
4769685[AC]
“精神的高揚と感覚美が渾然一体となった独自のバッハ像!”
エルリは1928年生まれ。1955年のロン・ティボー・コンクールで優勝。パリ音楽院の名教師としても知られる人です。比類なき美音の持ち主で、ラロのスペイン交響曲は空前の名演として忘れるわけにはいきません。ここではそのむせ返るような香気を厳格な構築の中にギュッと圧縮。「ソナタ第1番」の“シチリアーノ”の高音部では、しなやかなヴィブラートから醸し出される気品が魅力。終曲“プレスト”は音のエッジを決していきり立たせることなく、感覚的にはまろやかかですが、音の求心力が極めて高く、一気に緊張の渦に巻き込まれます。「パルティータ第1番」は、冒頭から衝撃的!重音から発せられる絶妙な色彩!墨絵のようなバッハだけがバッハじゃないという強固な確信が聴き手の好みの如何にかかわらず訴えかける力を持ち、フレーズに命を注入し尽くしています。弓のポジションの安定感を思い知らされるのが、第4曲“プレスト”です。“サラバンド”は身動きできないほどの沈痛さを誇示せず、温かな祈りの歌が脈々と流れます。“ブーレ”のリズムの躍動感にもご注目を。
第2集(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番)も発売中。 


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