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殿堂入り:交響曲 管弦楽 協奏曲 器楽曲 室内楽 声楽曲 オペラ バロック SALE!! レーベル・カタログ チャイ5



湧々堂が心底お薦めする"殿堂入り"名盤
ベルリオーズ
交響曲



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ベルリオーズ/BERLIOZ
幻想交響曲

BMG
09026-68930
廃盤

ベルリオーズ:幻想交響曲
「レリオ、または生への復帰」第2曲、第6曲
マイケル・ティルソン・トーマス(指)
サンフランシスコSO

録音:1997年〜1998年、デジタル録音
“もはや他の指揮者は降伏するしかない超激烈な「幻想」!”
 「舌を巻く」とはまさにこのこと!地元でのティルソン・トーマスの人気が本物の実力によるものだと実証するばかりか、「幻想」演奏史を塗り替えたと言いたくなる画期的な名演です。理性を超えた感情の移ろいを完璧なオケの機能性を生かして末端まで音化し、一瞬あのミュンシュ盤さえ色褪せる程の灼熱の激情で聴き手に襲い掛かります。
 第1楽章導入部から、コントラバスのピチカートを後ろ髪を惹かれるようにテンポを落としたり、発作的な興奮を容赦なく発散したりとニュアンスの限りを尽くし、主部に入ってからは伴奏音型の鋭利な立ち上がりに支えられた歓喜の爆発も凄い威力。
第2楽章は、全声部総動員で前代未聞の色彩の渦に暫し恍惚…。
 第3楽章は、“笛の対話”の繊細な呼応と、微妙に変化する空間のニュアンスの克明な描写が恐ろしいほどリアルです。
 第4楽章は、地に足をしっかりとつけた圧倒的な推進力!冒頭のティンパニと管楽器の発言力は、各楽器の限界に迫る凄まじさです。終楽章ではついにティルソン・トーマスの天才的感性が大きく飛翔。作品への共感の熱さも頂点に達します。特に最後の畳掛け方は圧巻で、軽薄さを寄せ付けない異常な緊迫感に言葉を失います。これほど生々しく人間のドロドロした部分を露骨に表現しながら、全体的にいやらしさやを全く感じさせないのは驚異です!
 「幻想」の続編とされる「レリオ」もまた同様で、機能美全開ながら芸術的な格調を絶やさない手腕には脱帽するばかり。録音の鮮烈さが一層その魅了を引き立てています。【湧々堂】


BEULAH
1PO17
廃盤

DECCA
4731102(5CD)
廃盤

ユニバーサル
廃盤
UCCD-3520
ベルリオーズ:幻想交響曲*
「ファウストの劫罰」〜鬼火のメヌエット/ラコッツィ行進曲/妖精の踊り、
「トロイヤ人」〜行進曲
エドゥアルド・ヴァン・ベイヌム(指)ACO

録音:1951年* 1946年、
モノラル録音(DECCA原盤)
“高品質リマスタリングで蘇った、英DECCA時代の超名演!”
 各音符の生命力を引き出し、全体を統合して大きな塊に変えるベイヌム独自の手腕が発揮された、ベイヌムの'50年代を代表する名盤。過度な演出を避け、一直線に突き進みながらも、ほんの些細ななスタッカートにも瑞々しい命が宿り、はっきりと各シーンの情景を伝えてくれます。
 第2楽章の洗練された美しさ、3:30からの弦のピチカートのなんという潤い!当時のコンセルトヘボウ管のソロの破格の巧さを物語る第3楽章も、次々と現出するニュアンスに全く飽きる暇などありません。第4楽章は、美しく強奏する金管が天下一品!けばけばしさのないすっきりした造型を維持しながら、見事な迫力を築いています。指揮者のテンポのセンスが如実に出る終楽章は、まさにその鮮やかな切り返しと意味深さが、今聴いても鮮烈。鐘の荘厳な響きも印象的で、音程が実に正確!コーダの凄まじい畳み掛けもオケの機能美が全開で、熱い突進!モノラル録音のハンディなど感じさせません。
 次の「ファウストの劫罰」は、その音の良さにびっくり!メンゲルベルクが去って間もない頃の録音とは信じがたいほど臨場感が素晴らしく、その上演奏も素晴らしいこと!のオケの響きそのものが音楽的なうえに、
「ラコッツィ行進曲」ではリズムの躍動と美しい造型の見事にな融合して、格調高いスケール感を生んでいます。モノラル期の「ラコッツィ」としては、モントゥーと並ぶ名演です。
 「トロイア人」
では、当時のトランペットのACOのコクのある響きが脳裏を離れません。【湧々堂】

【エドゥアルト・ヴァン・ベイヌムの芸術 1948-53(輸入盤)】 DECCA*4731102(5CD)
ベートーヴェン:プロメテウスの創造物、ブラームス:交響曲第1番、ベルリオーズ:幻想交響曲、序曲「ローマの謝肉祭」、「ファウストの劫罰」から、バルトーク:管弦楽のための協奏曲、モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」、シューベルト:交響曲第4番「悲劇的」、ロッシーニ:序曲集、ラロ:スペイン交響曲/カンポーリ(Vn)

【エドゥアルト・ヴァン・ベイヌムの芸術(国内盤)】 ユニバーサル*UCCD-3520(1CD)
ベルリオーズ:幻想交響曲、序曲「ローマの謝肉祭」、「ファウストの劫罰」〜妖精の踊り/鬼火のメヌエット/ハンガリー行進曲


ORFEO DOR
ORFEOR-499991
ベルリオーズ:幻想交響曲
序曲[海賊」
ラファエル・クーベリック(指)
バイエルンRSO

録音:1981年 ステレオ・ライヴ録音
“意外にも演出巧者!クーベリックの珍しいベルリオーズ”
「幻想」の個々の主題の抉り出しが生々しいのは、クベーリックとしては意外なほど。しかし決して品位を落さずに必要充分な凄味を表出するのはクーベリックならではの職人的なこだわりの現われでしょう。
 第2楽章最後の“固定楽想”で、結尾の音ををくように切ったり、第4楽章で敢えて低い重心を保持して、死への不安を滲ませたりと、作曲家の深層心理に迫ろうとする解釈も新鮮です。
 終楽章のテンポと強弱操作は巧妙を極め、なんと終結の9:18では突如低速にギア・チェンジ!、空前の大見栄を切って感動的な大団円を築くのです!【湧々堂】


EMI
5679722

廃盤
ベルリオーズ:幻想交響曲* 
序曲「海賊」、
歌劇「トロイアの人々」〜トロイア人の行進曲、王の狩と嵐
トーマス・ビーチャム(指)
フランス国立放送局O*、RPO

録音:1959年(幻想、行進曲)、1958年(序曲)、1957年(狩と嵐) 全てステレオ録音
“フランスのオケから引き出した素朴なエレガンス!”
 シャープな線で豪快に表現する「幻想」が多い中で、ビーチャムは攻撃性を一切排除。どこまでも夢見心地の響きの中で、線を明確に浮かび上がらせるよりも、文字通り幻想世界の表出に徹し切れるのは、老練のビーチャムならではの技でしょう。
 第1楽章の弦のピチカートだけを取っても魅惑的でうっとり…。
 第4楽章は、フランス国立放送管(当時)のひなびた音色をそのまま生かし、ミュンシュとは対極的なおとぎ話風の風情を漂わせ、終楽章でさえ、悪魔的な凄味など効かせず、“語り”に徹しているのですから恐れ入ります。カップリングの曲も同様のスタイルと思いきや、これがミュンシュ並みの豪快さと色彩の大放射でびっくり!スタジオとライブでは別人のように変貌する指揮者は少なくありませんが、ビーチャムはそれに加えて、終生変わらぬ瑞々しい感性を武器にして、作品によって表現のコンセプトを自在に変えることを自身でも楽しんでいたのではないでしょうか?【湧々堂】


Tring
TRP-012廃盤

RPO HYBRID
RPO-222813
(1SACD)
ベルリオーズ:幻想交響曲
序曲「ローマの謝肉祭」
チャールズ・マッケラス(指)RPO

録音:録音:1994年 デジタル録音
“「幻想」録音史上にその名を残すべき画期的名演!”
 全リピートを敢行していることや、第2楽章でのコルネットの使用などは、マッケラスのこだわりのほんの一例にしか過ぎません。第一音から最後まで、全てのパートが同等の発言力を発揮。完璧なバランスを保持しながらクリアな音像が迫ります。とかく木管の細かい音型は他に埋没しがちですが、それを克明に浮き立たせる配慮たるや尋常ではありません。コルネット使用も他に例があるものの、独特の色彩を表出のために不可欠な楽器だということをこれほど痛感させる演奏も珍しいのではないでしょうか。
 第4楽章ではほとんどの指揮者が無視した拍節の区切りを完全に履行。後半のチューバの跳躍音型を突如絶叫させるのも、マッケラスの面目躍如!この部分だけでも、一度聴いたら耳から離れません!!
 【湧々堂】
※この録音は、他のライセンス系レーベルからも発売されていますが、このTring盤には、オケの全奏者名が記載されています。


EMI
7495412
(廃盤)

VIRGIN
5613792[VI]
ベルリオーズ:幻想交響曲 ロジャー・ノリントン(指)
ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ

録音:1998年 デジタル録音
“古楽器オーケストラによる初の「幻想」!”
 単に作曲当時の楽器のこだわったという以上の、ユニークなアイデアと入念な配慮が行き届いた、他に例を見ない「幻想」に仕上がっています。第2楽章のチャーミングな表情と、きらびやかな色彩(ハープは4台使用!)!第4楽章のこれ以上不可能なティンパニの細やかなニュアンス、各パートの呼応性!終楽章のスローテンポによる不気味さに至っては逃げ出したくなるほどで、鐘の音がまた怖すぎます!あくまでも「古典」としての枠をはみ出ないように配慮した結果がもたらす、文字通りの幻想世界を体験してみてください。【湧々堂】


MSR
MS-1058
ベルリオーズ(リスト編):幻想交響曲
リスト:イデー・フィックス
トッド・クロウ(P)

録音:1994年デジタル録音
“派手な大曲に思いも寄らぬ詩情を込め抜いたクロウの驚異的音楽センス!!”
 クロウは、カリフォルニア出身のピアニスト。ジュリアード音楽院で学び、アニー・ドルフマンやエルノ・ダニエルに師事。作曲にも才能を発揮し、13歳の時から作曲研究のための奨学金が与えられたほどです。このピアノ版の幻想交響曲は、ペトロフとは対極的。かつてなされた録音の中で、オケの原曲に張り合うのではなく、これほどピアニスティックに徹し、ピアノ曲としての詩的なニュアンスを込めきった演奏はないと思います。
 第1楽章の長い序奏部から、音色の温かさと美しさ、内省的なニュアンス、陶酔的なアルペジョに象徴される深い味わい!休符の連続の箇所でも緊張が弛緩せず、激しいパッセージでも完璧な技巧が一人歩きせずに音楽と完全一体化している演奏は、ありそうでなかなかありません。
 第2楽章はオケの何倍ものニュアンスが立ち込めているといっても過言ではなく、全声部に渡って可憐なニュアンスが末端まで浸透。何でもないトリルまでものが実にチャーミングに響きます。長い音価と休符の連続の第3楽章は、ピアノという楽器の特性から言っても難物だと思いますが、クロウの演奏は、心の底からフレージングで一貫し、音楽に隙間が空くことなど決してなく、第2楽章同様、ピアノだからこそ醸し出されるこの曲の深層部分を初めて垣間見る思いです。原曲ではこの楽章を飛ばして聴く人も多いようですが、少なくともこの演奏ではその音楽的な語り掛けの見事さに、途中で切り上げることはできないのでは?
 第4楽章はもちろん技巧を惜しげもなく投入するのですが、ここでも強引な威圧がないので、音楽的な味わいが格別です!
 終楽章は、冒頭の高音トリルと低音の呻きの織りなす絶妙な色彩に唖然!驚異的ペダリングが引き出す幻影、発作的なダイナミズムの変化も音楽としてこれほど完熟させられるものかと驚きを禁じ得ません。鐘が打ち鳴らされる箇所の単音の響きも、なんというコクを湛えていることでしょう!コーダ力感も申し分なく、それでも鍵盤を暴力的に叩く印象を与えないので、最後まで聴き手の音楽を味わい取ろうとする気持ちを裏切らないのです。今後の曲をマシンのように弾きまくる演奏は出現する思いますが、このように丹念に音の意味を吟味しつくした演奏が現れるとは思えません!カップリング曲がまた好選曲!幻想交響曲の固定楽想をもとにした小品ですが、リストらしいハーモニーとこのテーマが完全に融合する様は、クロウの独特のまろやかなタッチとともに甘美の極地!【湧々堂】


RCD
RCD-13002

ベルリオーズ(リスト編):幻想交響曲 ニコライ・ペトロフ(P)

録音:デジタル録音
“無敵のテクニシャン、ペトロフが突きつけたリストへの挑戦状!!”
 ただでさえ難曲のリスト版をベースに、更にペトロフがヴァージョン・アップを施した恐るべき「幻想」!彼の名刺とも言える代表盤です。隆盛を誇るロシアン・ピアニズムの最強の部分を全身にまとった、真のヴィルトゥオーゾと呼ぶべきペトロフの全てがここにあるといっても過言ではありません!人並みの感性では絶対に追いつかない広大なダイナミックスと、不気味に結晶化した強烈な打鍵、異常なまでの集中力…、これら全てを兼ね備えているからこそ、この作品が芸術的な音楽となって迫ってくるのです。当然ながら、最後の2つの楽章でそのパワーは最大に炸裂!とても一人で弾いているとは思えぬほど入り組んだ和声の多彩なニュアンスを描き切るとは、全く信じられません。全てのピアノ・ファン必聴です!【湧々堂】


WEITBLICK
SSS-0164
ベルリオーズ:幻想交響曲
デュカス:魔法使いの弟子*
セルジュ・チェリビダッケ(指)
スウェーデンRSO

録音:1969 年11 月23 日ストックホルム・コンサートホール、1968年9月7日ヴェステラス・コンサート・ホール* (共にステレオ・ライヴ)
“安易な怪奇趣味とは一線を画すチェリビダッケ美学を完全敢行!”
 「幻想交響曲」第1楽章の導入の超微弱音からチェリビダッケ・モード全開!雑味の入り込む余地のない弦のソノリティ、ホルンの囁きの霊妙さは比類なく、主部に入る前のこの数分間だけで、聴き手を完全に虜にします。
第2楽章開始の弦のトレモロは、これまたやっと聞こえる程度の超微弱音ですが、その後に表情に広がりを見せるところをお聴き逃しなく。音量も色彩も徹底的に抑制した音像は、改めてこの音楽が「幻想の中の舞踏会」であることを思い起こさせます。
 驚異的なのが第3楽章!遠近感を捉えた音像構成が、これほど完璧に実行されている演奏が他にあるでしょうか。そして、木管楽器の応答の背後を彩る弦のニュアンスは、なんという幅広さ、奥深さでしょう!
 第4楽章も音の放射力で圧倒する安易さを完全に拒否し、精緻な色彩構築を最優先。異様に遅いテンポも、死に向かう不安を投影した感情的表現の結果ではなく、全ての意識は美しい響きの実現に向けられていることは、響きのどこにも血の臭いや汗を一切感じさせないことからも明らかです。
 終楽章は、チェリビダッケの超精密芸術の集大成!これだけ膨大な要求をつきつけるのですから、チェリビダッケのこの曲の録音が多くないのも頷けます。そしてコーダでは、これまでの抑制を取り払って突き刺すような放射力を伴って突進!締めくくりの打楽器の巧妙な操作にも鳥肌!
 なお、チェリビダッケの録音を聴く際に最大の支障となるのが、特有の微弱音がヒス・ノイズに埋もれてしまうこと。その点この録音は1960年代としては異例なほど非常にクリアで、チェリビダッケの美学をほぼ完璧に実践し尽くしているという点でも、この以上の「チェリの幻想」は存在しないのではないでしょうか?
 「魔法使いの弟子」も、生半可な名演ではありません。3:56のハープの一瞬の駆け上がりにまで命を吹き込み、4:42からの弦のハーモニーがこれほど流麗な響いた例も他にないでしょう。幻想交響曲のような、極端な音量操作はここでは持ちこまず、一見すとれーた表現にも聞こえますが、全ての楽器が、他には考えられないバランス間隔を保持しながら迫り来る様は、尋常ならざる説得力を誇ります。ディズニー・アニメ的な楽しさだけではなく、この音楽の色彩的な面白さを徹底的に掘り下げた演奏として、歴史に刻むべき大名演です。【湧々堂】


ICA CLASSICS
ICAC-5105B
バルビローリ/ハイドン&ベルリオーズ
ハイドン:交響曲第83番ト短調 「めんどり」
ベルリオーズ:幻想交響曲*
ジョン・バルビローリ(指)
南西ドイツRSO

録音:1969年2月24日、 1969年2月22-24日* バーデン・バーデン 南西ドイツ放送 ハンス・ロスバウト・スタジオ (共にステレオ)
“最晩年のバルビローリ、究極の円熟芸!!”
 これは、バルビローリの円熟芸を堪能するのに欠かせない1枚!
バルビローリにとって相性の良いと思われるハイドンは意外にも録音は少ないですが、このハイドンは若き日にスタジを録音を遺しているお気に入りの作品。その愛着の深さが前編に塗り込められ、格別の味わいを残します。全体にいかにも英国的な典雅さが漂いますが、第1楽章提示部1:38からの低弦ピチカートとオーボエ(音程も抜群!)の融合の美しさや、展開部の彫琢の豊かさは作品の核心に迫ろうとする鬼気迫るものを感じさせるなど、月並みの演奏とはまるで世界が違います。
 第2楽章は、唸り声混じりのまさにバルビ節!終楽章は穏やかな笑みを浮かべながらアンサンブルは極上で気品満点。3:52からのリタルダンドのなんという儚さ!!
 「幻想」もバルビローリの十八番ですが、ハレ管をはるかに凌ぐ聴き応え。とにかく徹底して情緒最優先。大音量圧倒型の爆演をお望みの方は、他を当って下さい。第1楽章序奏は、気が遠くなるほど夢見心地。主部冒頭の発作的なクレッシェンドもにもドキリ!第2楽章は7分を超える超スローテンポで、この上なく情緒纏綿。その甘美さを打ち砕くような突発的なルフト・パウゼにはくれぐれもご注意を。第3楽章も空きさせる瞬間などなく、最後のティンパニ・ソロの巧さにも唖然。4楽章以降もスローテンポが基調で、絞りだすような情念を根底から引き出し尽くします。
 終楽章の鐘は、ピアノを重ねていると思われ、異様な不気味さを演出。
そして、忘れてならないのは、名匠ロスバウトの薫陶を受けたオケの技量の高さ。一切破綻を見せず、個性的なバルビローリのアプローチに付き従っています。音質も非常にクリアなステレオ。【湧々堂】


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