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交響曲H〜ハイドン



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ハイドン/HAYDN

DG
474-9812
交響曲第44番ホ短調「悲しみ」、第95番ハ短調、第98番変ロ長調
フェレンツ・フリッチャイ(指)ベルリンRIAS響
録音:1953年〜1954年(モノラル)
“哀愁のフレーズを高次元に昇華させる、フリッチャイの並外れた感性!”
「ハイドンの葬儀でも演奏された「第44番」は、第1楽章からすすり泣こうとすればいくらでもできますが、フリッチャイは独特の感性でそのニュアンスを感じ取り、古典の枠の中に可能な限りの表情を込め尽くしながらも、全く低俗な雰囲気は漂わせず、カチッとした造型を死守しながら丹念にロマンを浸透させます。冬から急に春になったような第2楽章のトリオの色彩の感じ方も、フリッチャイならではの繊細さ!第3楽章も単に美しいだけでない天国的な世界を現出。終楽章は、フリッチャイらしいリズム自体に壮絶な意味と凄みを持たせる究極技を堪能。「第95番」も緊張度の極めて高い名演奏。ここでもリズムは峻厳に立ち、レガートとの絶妙なコントラストが極美の音像を築きます。第1楽章の内面の燃焼度は、ベートーヴェンのような重みを持ち、展開部では宇宙的とさえいえる緊張の異空間を表出します。第3楽章トリオの愉悦と凛とした格調との融合ぶりも必聴。求心力と牽引力を兼ね備えたリズムの冴えは、終楽章で頂点に達します。これらの魅力は「第98番」でも共通して言えますが、ここでは第3楽章のヴァイオリン・ソロの美しさにご注目!なお、チェンバロは参加していません。音質も大変聴きやすいものです。


TAHRA
TAH-213
交響曲第88番「V字」、ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)ヘッセンRSO
録音:1962年3月20日(モノラル・ライヴ)
“クナの交響曲録音の頂点に君臨する、良好音質の崇高凄演!”
2曲とも、オケの完璧な合奏能力がものを言い、これ以上考えられない内容量とスケール感を誇る音像を打ち立て、聴くほうは失神寸前です!ハイドンは巨大怪物的な超低速を終始貫きながら、各パートは頬ずりしたくなるほどの極美のニュアンスを放射。第2楽章などロマンの香りでむせ返るほどですが、ハイドンの音楽から逸脱した違和感などありません。最初のほうに現われる弦のピチカートがこんな瑞々しくきらめいている演奏を他に知りません。終楽章も最初は何の曲だか分からないくらい異常な低速で始りますが、このテンポでなければ表出不可能な濃厚なロマンをとことん表出。コーダでは、クナ特有の気合の足踏み音と共に急にテンポを速め、興奮のるつぼ!枯れた風情など皆無です。「運命」は、独特の低速感そのものが意味を持ち、BPO盤以上にクナの意思を完全に汲んだオケの表現力の充実も魅力。クレンペラーのライヴ録音さえも蹴散らす宇宙的な規模のドラマには、言葉を失うばかりです。なお、終楽章のトラック分割が、冒頭ではなく再現部に置かれているのでご注意下さい。ところで最初の運命動機が、「うらめしや〜」(字余り)に聞こえるのは私だけでしょうか?


EMI
5751212(2CD)
ハイドン:交響曲第92番「オックスフォード」グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲*、
ボロディン:交響曲第2番*、R・コルサコフ:「雪娘」〜葬列と軽業師の踊り*、
チャイコフスキー:くるみ割り人形組曲*、プロコフィエフ:交響曲第7番*、
スッペ:「詩人と農夫」序曲*、ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」*、
ニールセン:「仮面舞踏会」序曲#
ニコライ・マルコ(指)デンマーク王立O、デンマーク国立RSO#、フィルハーモニアO*
録音:1953年、1947年#(以上モノラル)、1956年(ステレオ)*
“マルコが最高の充実期に遺した意欲全開のハイドン!!”
フィルハーモニア管との晩年の演奏を聴くと、マルコという指揮者はロシア的なダイナミズムを完全に放棄し、あくまでも穏当な表現に落ち着いてしまったという感も否めず、ムラヴィンスキーの師でありながらほとんど影響を与えることがなかったや、ショスタコーヴィチに嫌味なことを言ったりという、人間としての資質が災いしていのでは…、と捉えているいらっしゃるかもしれません。しかし、少なくともこのハイドンだけ別格です!イギリスへ移る前のデンマーク時代は、マルコにとっても最高の充実期で、デンマーク楽壇に対する功績も多大なものがありました。その偉業を湛えて記念の指揮者コンクールが設立されたほどですが、そのような環境が、彼の音楽性を最大に開花させたのでしょうか?とにかく、第1楽章序奏のなんという憧れのニュアンス!全ての音がときめいているのです。主部に入るとマルコの下で演奏できる幸せを発散するように奏者全員の生命感が飛翔。展開部やコーダで見せる強固な構築の緊張感は、マルコの指揮者としての手腕が並外れいていたことを証明するのに十分なものです。第2楽章もオケとの蜜月の上において初めて可能と思われる、真に迫ったニュアンスの連続。この感じ切った主題のフレージングだけで、もう胸が一杯になります。終楽章は圧巻!快速で飛ばす演奏だけなら珍しくありませんが、「プレスト」であることをこれほど痛感させる演奏を他に聴いたことがありません!ヴァイオリンの目まぐるしい刻みの決死の弾きっぷりに象徴されるように、アンサンブルの凝縮度は極限に達しており、第2主題がストイックに刻まれる分、かえってユーモラスさが零れるといった点もお聴き逃しなく。そして最後の3つの和音の決然とした叩き付け方!


Accord
4768991[AC]

交響曲第94番 「驚愕」、第100番 「軍隊」、第101番 「時計」
カール・リステンパルト(指)ザールCO
録音:1966年9月23日-26日(ステレオ)
“憧れニュアンス横溢!どこまでも優雅なハイドン”
C・デイヴィスやマリナーのようなオーソドックスなハイドンを愛する方は特に必聴。第2、第3楽章で遅いテンポを採用する旧スタイルですが、その慌てず騒ぎたてることのないテンポ感は、終始落ち着い気品に満ちています。「驚愕」は、第2楽章のたおやかなテンポがなんとも夢見心地で素敵。冒頭の「ドカン!」はかなり強烈。第3楽章の優雅さにもほれぼるする方が多いことでしょう。「軍隊」は第1楽章序奏は極めて遅いテンポで、先へ進むのを忘れたようにこれまた夢の世界。主部に入ってからもサクサクとは進行せず噛んで含めるような味わい深さがたまりません。第2楽章中間の鳴り物はかなり壮麗ですが、決して煩くならず品格を維持している点が流石です。終楽章は、それまでの3つの楽章との対比から遅すぎたり速すぎたりと、なぜかバランスを欠く演奏が少なくないのですが、リステンパルトの選択は実に的を得ており、全体の優雅なニュアンスに相応しい、「実のあるプレスト」を実現しているのです。


ORFEO
ORFEOR-206891
交響曲第99番モーツァルト:交響曲第25番、交響曲第38番「プラハ」
ラファエル・クーベリック(指)バイエルンRSO
録音:1982年、1981年、1985年(全てステレオ・ライヴ)
“チェリビダッケも一目置いた、クーベリックのバランス感覚の妙!”
全3曲を通じて、端正な造型の中に夢のようなニュアンスが香る、クーベリックならではの古典に対する美しいアプローチが満喫できます。ハイドンは序奏から格調高く、主部はリズムがキリッと立ち、人間的な温もりを湛えたアンサンブルそのものが実に音楽的です。メヌエットも豊かな呼吸が肌で感じられ、優美さの極致!モーツァルトは弦パートの克明な表情が印象的で、特に25番第1楽章主題の最後や、38番序奏のバスの強調は鮮烈に響きます。終楽章第2楽章の符点リズムの呼吸も真の巨匠芸です!


Tring
TRP021
(廃盤)

ALLEGRIA
221012[AL]
交響曲第100番「軍隊」、交響曲第94番「驚愕」
シュテファン・ザンデルリンク(指)RPO
録音:1995年(デジタル)
“C・クライバーばりのダイナミズム!古楽奏法に縛られない近年稀な快演!”
父親のクルト・ザンデルリンク譲りの伝統重視型のふくよかな演奏と思ったら大間違い!作品の持つバイタリティとウィットをグイグイ引き出し、有無を言わせず聴き手を引き付けてしまう牽引力に満ち溢れているのです!しかも、ただ力任せなのではなく、高潔な精神力と気品までも漂わせているのですからたまりません!「軍隊」は、あのマリナーの名盤が醸し出す躍動と軽妙なフレージングが、更に倍加された形で凝縮されており、「驚愕」では、第2楽章などは、カルロス/クライバーもうらやむであろうリズムの切れ味に、まさにビックリです。思い切りの良いニュアンスの切り替えし、全体の流れに見事な起伏を与える天性の閃きは、やはり只者ではありません!N響と共演したショスタコーヴィチの名演で彼の実力を確信した人は、特に必聴です!


コロムビア
(ヴィンテージ゙)

COCQ-84492
税込定価
ハイドン:交響曲第101番「時計」*ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」、
チャイコフスキー:スラヴ行進曲#
山田一雄(指)日本PO
録音:1968年7月7&15日*、6月21日# 杉並公会堂(ステレオ)
“世界に発信したい!ヤマカズとハイドンの絶妙な相性!”
3曲とも教育用に録音されたものですが、演奏内容の濃さはヤマカズ節そのもの。山田一雄といえば爛熟したロマン派以降の作品を得意とするイメージが強いですが、ここではハイドンの素晴らしさを力説せずにはいられません!生前最後にN響を振ったモーツァルトの「ジュピター」は何度聴いても目頭が熱くなる演奏でしたが、ここでも古典的なフォルムをきちんと遵守しながらも、その枠一杯に表現のたけ溢れさせるのです。ハイドンの音楽の機知を知的に解析したような演奏が多い中、その面白みを何の衒いもなく聴き手に届けてくれる手腕は、やはり指揮者の中の指揮者!第1楽章導入の弦のテクスチュアの美しさがまず印象的。主部以降は呼吸が深く大きく、再現部直前の畳み掛けは実に痛快。5:43の骨太なティンパニ強打はまさに渾身!第2楽章の丹念のリズムの刻みは日本人らしい感性と律儀さを感じさせ、中盤以降のずっしりと響く低弦とティンパニの雄渾な響きの魅力は、学校の音楽室だけで聴かせるにはあまりにももったいない!そして耳を全開にして注視していただきたいのが、5:48〜5:50のフルートによる一瞬の粋なアクセントと響きのチャーミングさ!!この一瞬で私は仕事が手に付かなくなりました。第3楽章もシンフォニックな魅力を堪能させ、スタイルの新旧など云々する必要のない説得力。終楽章が開始されると、全体のテンポのバランスが実に絶妙であることに気づかされます。オケの意欲と反応の俊敏さも大全開となり、楽器間の緊張の度合いもハイドンの楽しさをさらに押し広げてくれます。是非大音量でお楽しみください。他の2曲も、まじめにアプローチしながらも作品の楽しさのツボを端的に示した好演です。


BMG
09026-68424
(廃盤)

74321-680032
交響曲第103番「太鼓連打」、第96番「奇跡」*、第102番
レナード・スラトキン(指)フィルハーモニアO
録音:1994年、1993年*
“ハイドンが随所に散りばめた「隠し玉」を感じ取るこのセンス!”
古典の交響曲を演奏する際には、時代考証的な要素を盛り込むのが常識となっている昨今、このように従来の大編成で、目の前のスコアだけを信じ、“今感じとったもの”だけを原動力としたような演奏は、すっかり耳にすることがなくなってしまいました。ましてや、そのスタイルで説得力を持つ演奏となると、これまた探すのに一苦労です。そんな中、ライトなアメリカンのイメージを背負ってしまっているスラトキンが、その旧来のスタイルで実にハイセンスなハイドンを聴かせてくれるなどと、誰が想像したでしょうか?3曲ともリズムの切れが良いのはもちろんですが、そのリズムの弾力性と呼吸の冴えが素晴らしく、全体が美しい古典的なフォルムを見せているのは、うれしい衝撃です!「太鼓連打」は、全楽章を快速テンポで突き進み、現代的なダイナミズムも溢れていますが、決して表情が上滑りしません。物々しく始めることが多い第2楽章でさえ、快速テンポ一直線なのは驚きですが、3:15〜のテーマに木管が彩りを添える箇所のニュアンスや、風情たっぷりの独奏ヴァイオリン、7:12〜のフルートの細かいパッセージが入り込んで以降の音楽の華やぎなど、同じテーマが変化していく様を心から感じ取ってはじめて醸し出されるニュアンスが絶えることがないのです。「奇跡」は、第1楽章で緊密なアンサンブルの中で、全パートが持てる表現力をフル稼働!後半(6:43など)で突如短調に転じる箇所の凄みも、これ見よがしでないセンスを感じさせます。第3楽章中間部のオーボエ(ジョン・アンダーソン)の巧さと、それを包むスラトキンの素朴な風情の醸し出し方も聴きもの。これら2曲の第1楽章は、極めて快速なアレグロで一貫していましたが、「102番」では、古き佳き時代を匂わせるゆとりのあるテンポを採用しているのが粋な計らい!ハイドン特有のリズムの変化、和声の仕掛けなどをしっかり伝えているのは、ここでも同様です。終楽章は、無窮動的な進行から豊かな音彩を放射。現代楽器による演奏というだけで「時代遅れ」の烙印を押すことは簡単です。ただそれは、音を聴いてからでも遅くないと思うのですが…。
'05年3月現在、スラトキン指揮によるハイドン交響曲の現役盤は【74321.680032】のみ。収録曲は、交響曲第94番、96番、104番。


ORFEO
ORFOR-470971
交響曲第103番「太鼓連打」、交響曲第104番「ロンドン」
シャーンドール・ヴェーグ(指)カメラータ・カデミカ・ザルツブルク
録音:1996年、1994年(デジタル・ライヴ)
“老齢とは思えぬパッション!ヴェーグ最晩年の痛快ハイドン!”
聴き手の心も身体も揺さぶるリズムの躍動と精神の高揚は、とても80歳を超えた御老体とは思えません。103番は、人間味溢れるティンパニの鼓動から心を引きつけて離しません。第2楽章は、異様なテンポの遅さに漂う濃厚な陰影が衝撃的!一変して第3楽章は無邪気に弾み、その切り替えの妙に唖然。104番は冒頭主題が、一拍ごとに明確なアクセントを付けて堂々と鳴り切っているのが画期的で、主部はリズムの切り込みが凄いこと!終楽章も呼吸が深い上に猛爆進です!!


BBC LEGENDS
BBCL-4188
ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」*、
ブリテン
:「ピーター・グライムズ」〜4つの海の間奏曲+、ショスタコーヴィチ:交響曲第1番#
ルドルフ・ケンペ(指)BBC響
録音:1975年10月8日ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ステレオ)*/1975年10月12日クロイドン、フェアフィールド・ホール(ステレオ)+/1965年5月29日BBCスタジオ(モノラル)#
“純度満点!スコア徹底的に信じるケンペが醸し出す絶妙なニュアンス!”
ケンペらしい端正な造型美に優った名演奏。ハイドンの冒頭は、意外にもトランペットがかなり突出して響きますが、決して品のない響きではなく、粋なスパイスとして説得力を持って迫り、朝比奈隆があえて声部のバランスを再構築などせずに荒削りなスケール感を表出する、あの雰囲気にも似ているとも言えます。第1楽章主部の愉悦に満ちたリズムは、その弾力性そのものがハイドンの精神を映しているかのよう。展開部は誇張が一切ないにもかかわらずこの陰影の深さ!この1楽章を聴き終えただけでも、ケンペがハイドンの音楽に心から共鳴していることは痛切に感じられますが、第2楽章で、ゆったりしたテンポで丹念にその愛を紡ぎだす風情は格別。終楽章が構築がカチッと引き締まりテンポの爽快。フレーズ内のアクセントも誠実に施していますが、はたと気づくのは、昨今の演奏の多くがそのアクセントをエキセントリックに利かせることによるで、感覚的な効果を少なからず狙っているという事実。しかしケンペにはそんな魂胆はまるでなく、スコアに対峙する姿勢の純度が違うのです。もちろんモーツァルトもそうですが、スコアに忠誠を誓いながら音楽的に訴えかけてくるこういう真に偉大な演奏と小器用にスコアを読みこなしてサラッと舞台に乗せてしまう演奏の違いをまざまざと感じます。
ブリテンは、艶かしい色彩と終曲を中心としたスケール感が圧倒的。とてつもない迫力をぶちまけながらバーンスタインのような演奏者自身の体臭と一体化させるのではなく、あくまでも作品の持ち味を背後から押し上げるようなスタンスはここでも一貫しており、そのアプローチの揺るぎなさ、BBC響の見事なレスポンスと融合して、交響曲を丸々1曲聴くような手応えを与えてくれるのです。


Hanssler
98-340
交響曲第104番「ロンドン」、交響曲第94番「驚愕」、歌劇「アチデとカラテア」序曲
トーマス・フェイ(指)ハイデルベルクSO
録音:1999年
“この瑞々しさ!アーノンクール門下の逸材が放つ果てしないイマジネーション!”
トーマス・フェイは1960年生まれ。アーノンクールに指示したピリオド派の指揮者ですが、ここでは自ら設立したオケ(ピッチは現代オーケストラとほぼ同じ)を率いて、その師の演奏以上に瑞々しく、しなやかなレスポンスで息づかせた素晴らしい演奏を披露しています。古典の枠のギリギリまで閃きを飛翔させ、確固たる信念に貫かれた表情は説得力絶大です。「ロンドン」序奏の豪放なティンパニ強打、緊張の弦のフレーズから意味深く、来るべきドラマを予感させます。主部に入るとテンポ自体は中庸ながら、リズムの拍節に込められた意志の強さが聴き手をぐいぐいと牽引し、そのアクセントの妙と呼吸の膨らみは、決して感覚的な痛快さに止まらず、全身を揺さぶる真の力感に溢れています。展開部後半のドラマチックでありながら悲哀を湛えた感情のうねりは、特に鮮烈!第2楽章はヴィブラートを抑えているにもかかわらず、内面からこみ上げる歌心を反映してドライなところが一切なく、しっとりとした語り掛けを絶やしません。第3楽章は超快速でリズムが激しくスウィング!中間ではガクッとテンポを落として優しい囁きモードとなる巧妙さに唖然!終楽章も剛速球!その向こう見ずな進行の中であえて弱拍にアクセントを効かせたり、フレーズ結尾をわずかにリタルダンドして人なつっこい表情を垣間見せたりと一筋縄では済みません。「驚愕」は、序奏の管楽器のハーモニーに色彩の揺らめきに、まさに驚愕!第2楽章のビックリ・ポイントに至るまでの洗練された強弱配分ガ見事。オーボエが変奏を奏でる直前のヴァイオリンのフレーズをソロで弾かせるもの画期的。響きのテクスチュアを次々と変化させることによるニュアンスの豊かさにも圧倒されます。5:54のティンパニの抉り方も強烈ですが、コーダで急にテンポを落とし、木管と弦のハーモニーが醸し出す恍惚の空間!少なくとも古楽的演奏の録音の中でも、この楽章のニュアンスをここまで押し広げた演奏は聴いたことがありません。フェイの今後の動向からは目が離せません!



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