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| ドヴォルザーク/DVORAK |
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交響曲全集、序曲「謝肉祭」、「わが家」、「オセロ」、「フス教徒」 | ||
| ヴィトルド・ロヴィツキ(指)LSO | 1965年〜1972年 ステレオ録音 | ||
| PHILIPS 432602(6CD) |
“「ドボ4」の魅力を最大限に引き出した、ロヴィツキの偉業!” | ||
| ロヴィツキが6年の歳月を掛けて完成させたドヴォルザークの交響曲全集の中で、「第4番」は、民族的色彩と生命観が特に濃厚なこの曲の魅力を、堅固な構築と表現意欲とで最大限に引き出した最大の名演で、「第7番」と共に鮮烈な印象を与えます。第1楽章は、まず勇壮な響きが魅力で、粗野なまでのダイナミズムが、LSOの見事な機能美と共に美しいフォルムと共に迫ります。微妙にワーグナー的な和声が入り混じる第2楽章の奥行きの深い音色も魅力。未だに超える演奏がないのが第3楽章!これはまさに血の躍動です。主題がホルンの強奏でスーッと伸びる痛快さと、音場の広がりが絶品で、トリオでの色彩放射力も並ぶものがありません。終楽章も活力全開!渾身の力を込めて弾き切る弦は、今にも血が噴き出そうな勢いに満ち、天空を付きにけるような金管は、全盛期のLSOを象徴しています。しかも、音色は雄渾な風情を失わないというこの究極の職人的バランス感覚の冴え!副次主題の入念極まりないフレージングの振幅とアゴーギクの繊細さ、そこから漂うノスタルジックな抒情は、それと見事なコントラストを成して、心に染み入るのです。「第7番」ともなると、さすがに競合盤がひしめいていますが、それでもこの演奏の価値は色褪せていません。ドイツ的な構築が勝ったこの曲の演奏は、その辺りに焦点を当てたものが多く、またそのスタイルでの名演も数多く存在しますが、民族の血の活力を源とした演奏の筆頭として、この感動的な演奏をあげないわけにはいきません。独特の雄渾な響きとうねりまくるフレージングはここでも変わりません。第1楽章は、第2主題が登場する前から音の奔流に圧倒されます。第2楽章の山場(3:58)の決死の高揚は、チェコのオケも顔負け。終楽章の絞り出す激情の応酬にも手に汗握ります。展開部前半の弦のフレーズ(3:53)はヴァイオリンをピチカートに変更しているのが独特ですが、これが緊張感を生む絶妙な効果を発揮。この楽章の鍵の一つであるホルンの発言力も破格で、コーダの絶叫には背筋が凍ります! | |||
| 交響曲第4番、交響曲第7番* | |||
| ヴァーツラフ・ノイマン(指)プラハSO、ズデニェク・コシュラー(指)チェコPO* | 1959年、1964年* ステレオ録音 | ||
| CANTUS 800131 |
“チェコ・フィルに専念する前のノイマンの雄渾な音作り!” | ||
| 共にスプラフォン原盤。「第4番」では、ノイマン持ち前の折り目正しさが既に現れていますが、ここでは更に、根源的な迫力が魅力。第2楽章は、ワーグナーに酷似した半音階が頻出しますが、ノイマンはそれを意識しすぎてドヴォルザークらしい土臭さを見失うことなどありません。後半のオケの弦の艶やかさも魅力。コシュラーの「第7番」は、彼のデビュー録音。終楽章の民族的な血の噴出ぶりは、穏健な彼のイメージとはかけ離れていて驚異的! | |||
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交響曲第6番ニ長調 +交響詩「金の紡ぎ車」 | ||
| サー・チャールズ・マッケラス(指)チェコPO | 2002年デジタル・ライヴ録音(交響曲)、2001年デジタル録音 | ||
| SUPRAPHON SU-3771 |
“あの懐かしいチェコ・フィルサウンドを復活させた感動の“ドボ6”!” | ||
| ドヴォルザークの「田園交響曲」の異名を取り、意外と隠れファン(?)も多い6番ですが、これでいきなり同曲のベスト盤の地位は決定的!もちろんクーベリック&BPOの艶やかな演奏も捨て難いですが、マッケラスならではの知的構築美のみならず、良い意味でのひなびた風情も充分に感じさせるこの演奏は、まさにこの曲の理想的姿ではないでしょうか。第1楽章冒頭のニュアンスからして、あの懐かしいチェコ・フィル・サウンドそのもので、実に薫り高い空気が部屋中を満たします。アンチェル以前のあのサウンドを思い起こさせるなど、最近あったでしょうか?展開部はテンポを落としての幻想的な陰影が心を捉えます。どんな細部も心の震えを感じさせるのはマッケラスの常ですが、例えば再現部冒頭、テーマが戻って来て軽くティンパにがポンポンと2つ叩く箇所(7'36'')に耳を澄ましてみてください。こんな何でもない合の手さえ優しく問い掛けてくるのです!第2楽章も情緒満点。ハイセンスなアゴーギクと共に作曲家の心情をそのまま吐露したような歌い回しで魅了します。終楽章ではマッケラスの構築力と熱い共感が遂に全開となり、感動も最高潮に達します。交響詩は、各場面が品格を保ちながら大きくうねる、25分間の大パノラマで、最後まで聴き手の心を掴んで離しません! | |||
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交響曲第7番、交響詩「野鳩」*、序曲「謝肉祭」* | ||
| ズビン・メータ(指)イスラエルPO、ロス・アンジェルスPO* | ステレオ録音 | ||
| 豪ELOQUENCE 4669062[EL] |
“1970年代のメータの最高の業績!” | ||
| イスラエル・フィルの絹ごしのような弦の魅力は有名ですが、この「ドボ7」はその魅力を余すところなく伝ええいるだけでなく、メータの'70年代の表現意欲と、誠実なアプローチによって作品の持ち味を自然に引き出す力を如実に示した1枚として忘れるわけにはいきません。まず第1楽章。冒頭から恰幅が大きく、深く伸びやかな音色が耳を捉え、やや遅めのテンポに威容が湛えながらフレーズが大きくうねります。第2主題の清潔で細やかなリリシズムも聴きもの。展開部の立体的な構築力と高揚感も感動的。コーダでの陰りのアルホルンの音色を経て、ティンパニの弱音によるトレモロの意味深さも格別の味。第2楽章の切なく深遠なニュアンスも、メータに対する一般的なイメージを覆すのに十分なもの。3:26からの荒涼とした大地に立ち向かうような風格、4:24以降の弦の唸りを上げての熱い高揚は必聴!第3楽章も自然体でありながらこの陰影の濃さ!中間部ではディリケートに情感が息づきますが、木管群の有機的の発言がこれまた魅了します!終楽章はシンフォニックな安定感が抜群!特にティンパニとホルンがオンマイクで捉えられていますが。それがここでは最高に功を奏し、作品の輪郭がリアルに現出されて感動もひとしお。6:54から、そのホルンと至高の弦の高鳴りが一体化した渾身の歌い上げも、オケとメータの強固な結びつきがあって始めて成立するものでしょう。ちなみにこの演奏はLP時代からの個人的に愛聴してきましたが、CD化されたものを聴いても少しも感動は色褪せていません。「野鳩」の掘り下げの深い解釈も聴きもの。「謝肉祭」以上に表現意欲が発揮され、色彩も沸き立っています。ロス・フィルがかくもしなやかで、凝縮力の強いアンサンブルを聴かせるというのも意外ですが、各場面が継ぎはぎ的にならずに緊密に一本のラインで連携させるメータの手腕にも脱帽です。コーダの精緻な描写力に至っては信じがたいほど。チェコの指揮者以外でこの曲を真剣に抉った演奏はないように思います。 | |||
| 交響曲第7番、ベートーヴェン交響曲第7番 | |||
| ピエール・モントゥー(指)LSO | 1959年、1961年 ステレオ録音 | ||
| DECCA 4334032 |
“はちきれんばかりの熱情と優美さを兼ね備えたモントゥー晩年の至芸!” | ||
| 2曲とも、若手のやる気満々の指揮者のような情熱の発散ぶりに驚きを禁じ得ません。メカニックな響きはどこにもなく、細部を緻密に掘り下げるのではなく、全体の曲の雰囲気作りと大きな有機的なフレージングを信条とした演奏は、今聴いても新鮮な感動を覚えます。ドヴォルザークの第1楽章冒頭などは、どんな指揮者でも神妙な空気が漂うものですが、モントゥーはそんな回りくどい表現は御免とばかりに、さらっとしたした感触で素朴な情感を漂わせます。アゴーギクは最小限度に止めながら、一途な共感だけで一貫した構築美を確立しているのは、まさにモントゥーならではの至芸です。展開部やコーダではかなり荒々しく激情をあらわにし、アンサンブルもいきり立った表情を見せますが、押し付けがましくならないのも魅力。第3楽章の独特の土俗的な雰囲気も、モントゥーの気品ときりっとしたリズムの跳躍センスによって、もぎたての果実のような瑞々さに一変!ピチカートの潤い、木管のしゃれたセンスにも耳を洗われ、ヴァイオリン両翼配置の効果も真に生きています。終楽章も大伽藍のように聳える演奏とは正反対。まず無骨なまでのインテンポにびっくりしますが、第2主題では実にしなやかにテンポを落として郷愁を湛えたり、ふとした瞬間にしゃれたニュアンスが顔を覗かせたりと、その芸の懐の深さに感じ入るばかりです。誤魔化しの一切ない生きた表情を湛え切っているオケの意気込みも並ではありません。ベートーヴェンも同様のスタイルで、ズシンと響くドイツ流儀の演奏にはない魅力が満載。なんとこの録音時にはモントゥーは86歳でしたが、全く音楽が硬直せず、フレッシュな感覚に満ち溢れているのには驚愕です。このリズムの弾力は一体どこから出てくるのでしょうか!第2楽章も陰鬱さ皆無で、どのフレーズも呼吸一筋!終楽章は、生の喜びが大全開。6分半という快速テンポで一気に駆け抜けますが、スポーツ的なノリに陥らずに、素朴な共感が熱い音の塊と化して飛び交い続けるのです。アンサンブルの精度、リズムの正確さを演奏の大前提と考える人には決しておススメできませんが、心のこもった名演奏です! | |||
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交響曲第8番、シューベルト:交響曲第6番 | ||
| ヘルベルト・ブロムシュテット(指)ドレスデン・シュターツカペレ | 1974年、1979年 ステレオ録音 | ||
| BERLIN CLASSICS 0090242BC (廃盤) |
“いぶし銀の音色美を味わえる録音の筆頭!!” | ||
| ↓ BC-32282 |
このオーケストラの伝統的な音色美を堪能できるCDは、サヴァリッシュのシューマンなど数々ありますが、録音の自然な音場感、指揮者の丹念な音楽作りと相俟ってその魅力が十二分に醸し出され、その音に触れるだけで幸せを感じさせるこのCDの存在は、別格と言っても過言ではありません!ドボ8の序奏のチェロもフルートも、木目調と風合いと香りをさっそく湛え、一気に美しい異空間に誘われます。第1楽章の主部はかなりの快速で畳み掛け、一心に生気を発散させますが、どんなに強奏で加熱しても、聴き手の耳に優しく浸透するあの音の質感は、全く変わらないのです!ブロムシュテットならではのスタイリッシュに洗練された構築力と声部バランスがまた絶妙なので、一層その魅力も引き立つのです。その得も言われぬ風合いが、第2楽章になるとボヘミアの森の夕暮れを想像させる色合いに変わり、第3楽章は実にゆったりとしたテンポと一体となって、気品が静かに息づきます。終楽章は、木管がスーッと伸びる室内楽的なテクスチュアが魅力。カロリー価の高い怒涛の突進とは正反対の、決め細やかな音楽作りがここでも真の安らぎを与えてくれます。シューベルトも格別の味わい!最初のレントラー風の序奏は、まさにこのコンビのための音楽とさえ言いたくなるほどの風情!本皮ティンパニの溶け合い方も、これ以上考えられません。どこまでもしなやかな弱音と、耳に優しいフォルテの魅力がここでも横溢。終楽章も、頭で考えた解釈を聴かされているという印象が皆無で、ただ楽譜通りに鳴っているだけですが、音そのものがときめいているので、一音たりとも聴き洩らす訳にはいきません。この曲の魅力を引き出すには、モーツァルトに臨むのと同じような心持ちが不可欠だと痛感します。 | ||
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交響曲第8番ト長調 +ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵* | ||
| エンリケ・バティス(指)ロイヤル・リヴァプールPO、LPO* | ステレオ録音 | ||
| メキシコ州立響 EB-28 |
“「ドボ8」ファン必聴!バティス・マニア以外の方にもお聴きいただきたい感動作!” | ||
| ドヴォルザークは、バティスの最上のフォームを示した逸品!第1楽章冒頭から情感と力感のバランスが絶妙で立体的なこと!最後までそのバランスを保って独特の凄味溢れるドラマを確立しているのです。第2楽章のスケール感と呼吸の深さも感動を誘い、特に8分以降から終結にかけての細やかな表情は、何度も聴き返したい衝動に駆られます。8'40"で一瞬のクレッシェンド効果にも御注目を。第3楽章中間部ヴァイオリンのポルタメントも趣味の良さが光ります。終楽章は突きぬけるようなファンファーレがバティス節!主部に入ると猛スピードで疾走し、その上ビートの効き方が尋常でないので、他に例のない凄みで迫ります。 | |||
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交響曲第8番*、スラブ舞曲第8番**、ヤナーチェク:タラス・ブーリバ、クレイチー:管弦楽のためのセレナード、 ノヴァーク:交響詩「タトラ山にて」、ショスタコーヴィチ:祝典序曲、マルティヌー:交響曲第5番#、スメタナ:モルダウ#、 マーハ:ジャン・リフリークの死と主題による変奏曲 |
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| カレル・アンチェル(指)チェコPO、ACO*、ウィーンSO**、トロントSO# | 1950年〜1971年 ノヴァーク、クレイチー以外はステレオ録音 |
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| EMI CZS-5750912 (2CD) |
“アンチェル美学の集大成! ステレオ録音によるアンチェルの「ドボ8」!” | ||
| 1970年のコンセルトヘボウ管との「トボ8」のステレオ・ライヴ録音が、アンチェル芸術の粋を結集した大名演!全ての音が灼熱色に染め抜かれ、一切の弛緩を許さぬ激流で圧倒し続けます。ティンパニの強打、間合いの妙、第1楽章コーダや終楽章のホルンの激烈トリル、第3楽章でのポルタメントを排した真のリリシズムなどの全てが心に響き、名門コンセルトヘボウ管の音色美と共にこの上ない感動をもたらしてくれます。なお、この演奏はTAHRA盤でも発売されましたが、音質は断然こちらが上。トロント響のサウンドがチェコ・フィルのそれのように高純度の音像で迫るマルティヌー('71)もライヴならではの暑さは漲る名演で、終楽章でホルンのパッセージが現れて以降、弦の高潔な精神が漲る響きと、それに続く迫真の高揚が見事。ウィーン響との「モルダウ」(Philips録音)の、かつてないクリアな復刻にも注目!「祝典序曲」('64)の気品と透明感溢れる演奏は、当時のチェコ・フィルの魅力が大全開で、冒頭の金管の深々と斉奏から音楽的な訴え掛けが強く、全く淀みのないリズムの活力も清潔な音像と相俟って比類なき魅力。クレイチーの「管弦楽のためのセレナード」('57)も一度聴いたら虜になること必至!クレイチーは、メルティヌー等と共にスターリンの政策に対抗して徹底して全音階的な楽しい作品を遺した人。彼と親交のあったアンチェルの指揮はその楽しさに芸術的な香気を注入。第1楽章の無窮動的なリズムと色彩の沸き立ち、第2楽章のメランコリックな旋律美とショスタコーヴィチ的な苦悩の織りなす陰影が心に染みます。「スラブ舞曲」('58)は、これ以上にリズムの粋なセンスを感じさせる演奏を他に知りません! | |||
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交響曲第8番+交響曲第7番、交響曲第9番「新世界より」、ロマンス、交響的変奏曲 | ||
| サー・チャールズ・マッケラス(指)LPO、ECO他 | 1991年、1994年(ロマンス)、 1992年(変奏曲) 全てデジタル録音 |
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| EMI 5757612[cfp] (2CD) |
“目から鱗!スコアをクリアに鳴らし切った痛快さ!” | ||
| 全声部に光を当てるマッケラスのこだわりがここでも全開ですが、特に異彩を放っているのが腹の底から音楽する喜びに溢れた第8交響曲!ここぞというパートの突出ぶり、オケの鳴りっぷりが尋常ではなく、終楽章最後の壮絶なクレッシェンドや、終楽章でのホルンのトリルの明瞭さなど、魅力は尽きません。ちなみに、終楽章後半で主題が再びチェロで静かに回想される箇所で、シルヴェストリ盤同様の版(通常聴かれるものと若干旋律が異なる)を採用しているのが興味深いところです。「新世界」の第1楽章冒頭、弦の旋律線のクリアな表出、深く沈静する佇まい、第3楽章のリズムのキレとティンパニ強打のバランス、終楽章最後の弦による主題ユニゾンの完璧なキマり方も、鮮烈この上なし。2枚で1枚分の価格とは、なんともったいない! | |||
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交響曲第9番「新世界より」 +チェロ協奏曲 ロ短調* | ||
| アンタル・ドラティ(指)ACO、コリン・デイヴィス(指)ACO*、ハインリヒ・シフ(Vc)* | 1959年、1980年* ステレオ録音 | ||
| 豪ELOQUENCE 4768482[EL] |
“当時のACOの威力を知るのに不可欠の歴史的名演!” | ||
| ドラティの「新世界」といえばDECCAのフェイズ4録音が有名で、このステレオ初期の録音はすっかり忘れられているのが現状。しかし、最初数分を聴けば、正に歴史的と呼ぶに相応しい名演奏であることは疑いようもなく、なぜ影に追いやられてしまったのか不思議でなりません。DECCA録音では極めて厳格にアーティキュレーションを施し、それがかえって息苦しい感もなきにしもあらずでしたが、この録音はそれとはまるで別人!もちろん全体の造型には厳しさが漲っていますが、何よりも音楽が生き生きと沸き立っているのが実に新鮮で感動を呼びます。第1楽章序奏の丁寧なフレージングから惹きつけられるものがありますが、ティンパニの固く熱く安定感抜群のティンパニの打ち込みでノックアウト。主部に入ると相当の高速で駆け抜け、しおの厳格な精神力溢れる進行が実に見事。自在にフレージングが息づき、ニュアンスが自然と表出している点も特筆ものです。そして、第2主題のキリッとしたアクセントの瑞々しさ!コーダでは渾身のアッチェレランドが掛かりますが、恣意的な印象は一切与えず、正に音楽の流れに相応しい表現として迫真の説得力を持って迫ります。これがスタジオ録音で敢行されたのですから、本当に驚きを禁じ得ません。第2楽章の音像をぼかすこのとない明確は表現。冒頭序奏からはっきりと音のニュアンスを伝えようとする意思が感じられます。イングリッシュ・ホルンのソロもか太くて明朗。しかも味わいがあります。第3楽章はバーンスタインばりの高速テンポ。深み満点のティンパニから弦が橋渡しをする瞬間の緊迫の空気!2つのとりお主題の純朴なニュアンスも聴きもので、特に第2トリオで頻出する木管のトリルの巧さと意味深さは格別です。終楽章も全声部が渾身の鳴りっぷりを示し、終始手に汗握る凄演!4:37からのフルートで主題が回帰する箇所は、なぜか最初の音符を符点音符に変更しており、その真意は不明ですが、それが実に味!最後にテーマを弦のユニゾンで再現する箇所は決然とした意思の凝縮力が見事で、ACOの響きの均一感を再認識。そしてコーダはこれまた決死のアッチェレランドを敢行しますが、その全くブレを生じない灼熱の駆け上がりは正に圧巻!最後の音符に付されたフェルマータが、かくも真の余韻と奥深さをもって響いた例も滅多にないでしょう。メンゲルベルク後のACOがいかに凄い集団であったかを知る上でも、これは欠かせない一枚です。カップリングのチェロ協奏曲も推進力に満ちた素晴らしい演奏。レスポンスが俊敏でありながら表現が小さくなることのないシフの音楽つくりを堪能できます。デイヴィスの指揮も入魂。 | |||
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交響曲第9番「新世界より」 +チェロ交響曲* | ||
| ロリン・マゼール(指)ベルリンRSO、モーリス・ジャンドロン(Vc)、ハイティンク(指)ACO* | 1966年 ステレオ録音 | ||
| 仏DECCA 464087 |
“直截なダイナミズム!若きマゼールの理性スレスレの没入!” | ||
| '60年代のマゼールの直情と知性が一丸となって炸裂した快演!誰も予想し得ないアイデアを引き出し、それを露骨に強調することの多いマゼールですが、この「新世界」では、その知的好奇心と抑え切れない曲への共感が切り離されることはなく、瑞々しい音楽に仕立て上げています。全体にテンポは速めで、特に第3、第4楽章の快速ぶりと鋭利なリズムの放射は、数多い録音の中でもトップクラスですが、ただ乱暴に突き進むのではなく、トスカニーニをよりフレッシュにしたような音像が鮮烈!しかもそこに独特のアイデアを惜しげもなく注入し、ここぞという部分で躊躇わずに隠し玉を出す痛快さは、若きマゼールでなければ成し得ないものです。第3楽章での、第2主題が出るぎりぎりまでインテンポで通し、ルフト・パウゼを挟んでからガラリとテンポを変えて第2主題に入る切り替えしの冴え、終楽章コーダで弦がユニゾンでテーマを熱く再現する際に、全ての音を切ってアクセントを付けるなど、本物の感性の賜物です! | |||
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交響曲第9番「新世界より」 +ヴァイオリン交響曲、スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲 | ||
| カレル・アンチェル(指)チェコPO、ヨセフ・スーク(vn) | 1963年 モノラル・ライヴ録音 | ||
| ORFEO ORFEOR-395951 |
“チェコPO、ザルツブルク音楽祭初参加時の渾身のライヴ゙!” | ||
| アンチェルの「新世界」は、スタジオ録音があまりにも感動的な出来栄えなので、これ以上別のディスクは必要ない、と思ったら大間違い!ここではそのスタジオ盤では見逃されやすい、拘りぬいた明確なアーティキュレーション、惜しげもないパッションが一層完熟した凄演が繰り広げられています。まず、第1楽章コーダのティンパニの灼熱のクレッシェンドなどの個性的解釈が、ライヴとは思えぬ完成度でビシッと決まるのに驚愕!しかも冷徹さは皆無。熱い共感の全てを注入して圧倒的な感銘をもたらし、聴き慣れた曲ながら、初めて聴くような鮮烈さを覚えます。VPOと錯覚する程のチェコPOの弦の美音にも是非ご注目を!ヴァイオリン協奏曲は、そんなアンチェルの資質とスークの持ち前の端麗さが融合し、お国物の強み以上の説得力を持って迫ります。モノラルながら音質良好。 | |||
| 交響曲第9番「新世界より」、シベリウス:交響曲第2番 | |||
| ポール・パレー(指)デトロイトSO | 1960年、1959年 ステレオ録音 | ||
| MERCURY 4313172 |
“トスカニーニもびっくり!テンポを意地でも変えずに驀進する「新世界」!” | ||
| 名匠パレーの音楽信条が、フランスもの以外でも決して変わることがないことを痛感させる、圧倒的迫力に魅した演奏です。もはやここでは、「テンポ・ルバート」「アゴーギク」といった表情に応じてテンポを変えるという概念自体が存在しないかのように、こうと決めたらそのテンポを最後まで押し通すのです。その徹底ぶりといったら、トスカニーニ以上かもしれません。とにかく、第1楽章の第2種主題に入っても全くお構いなしというのには唖然とするばかりですが、全体の構築が非常に引き締まり、音の一つ一つに十分なカロリーも感じさせるため、全く無機質な印象を与えず、その一見無表情なフレージングも、妙に心に訴え掛けるものを持っているのです。この独特の求心力は、ハマる人はハマります!もちろんシベリウスも同様。 | |||
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交響曲第9番「新世界より」+序曲「オセロ」 | ||
| クラウディオ・アバド(指)ベルリンPO | 1997年 デジタル・ライヴ録音 | ||
| DG 4576512 |
“気迫全開!アバドの表現意欲が噴射した目の覚める快演!!” | ||
| アバドは、チャイコフスキー、ドヴォルザークといった民族色の強い作品において、自らの呼吸を完全に内包し尽くした時に凄い名演を繰り広げますが、これはその好例。アバドの全ての交響曲録音の中でも指折りの迫真の名演でしょう!BPOも昔からドヴォルザークとの相性は抜群のものがありますが、これほどの有名曲にもかかわらず惰性に流されず、久々に本来の機能性を惜しげもなく全開にし、全身で物凄いうねりを築いています。第1楽章は、提示部の繰り返しも絶対不可欠と思わせるだけの推進力と表情の多様性、説得力を持ち、第2楽章の歌も実にハイセンス!第2楽章は人生の黄昏そのものの色彩と優しい温もりに溢れています。第3楽章は鋭利なリズムの陰に宿る絶妙な陰影が印象的。終楽章ではヴォルテージが最高潮に達し、ふと現れる熱いカンタービレにも心を奪われます。ドヴォルザークの管弦楽曲の中でも最もドラマティックな「オセロ」は完全にヴェルディ調で、今までの誰よりも生々しい迫力で圧倒します。特にコーダは圧巻! | |||
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交響曲第9番「新世界より」 +ブラームス:大学祝典序曲* | ||
| エンリケ・バティス(指)LPO、RPO* | ステレオ録音 | ||
| メキシコ州立響 EB-19 |
“「新世界」第2楽章の信じ難い深遠さ!!” | ||
| 「新世界」は、同オケを振った「チャイ5」同様に正攻法に徹した名演。ノリで突っ走る瞬間など皆無!終始悠然たるテンポを貫き、丹念かつ格調高く表情を醸し出すという巨匠的威風を見せつけます。それはリズムが横溢する第3楽章でも変わらず、表情の抉り出しとスケール感が見事の一言。終楽章冒頭の弦で歌われる主題が、まるで後ろ髪を引かれるようにむせび泣く瞬間も忘れられませんが、白眉は第2楽章!どこまでも深い呼吸で全ての音から単なる郷愁を超えた余情を引き出し、一音たりとも聴き逃す訳には行きません。これはLPOの多くの録音の中でも、特に傑出した感動作と言えましょう。なお、この演奏もティンパニ・パートにLPO版とも言える独自の改変が施されており、感覚的にも新鮮。ブラームスは豪快な佳演。 | |||
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